JP2021086800A - 燃料電池用複合部材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 薄板状の基材の両面にシール部材が一体化された燃料電池用複合部材を、容易かつ低コストに製造することができる燃料電池用複合部材の製造方法を提供する。【解決手段】 燃料電池用複合部材1の製造方法は、第一凹部54を有する第一型50と、第二凹部55を有する第二型51と、中間型52と、を備える成形型5を用い、成形型5を型締めし、キャビティにエラストマー材料を注入して予備成形体57を製造する予備成形工程と、成形型5を型開きし、第一凹部54内および第二凹部55内に予備成形体570、571を残した状態で、第一型50と第二型51との間に介在する予備成形体572を中間型52と共に取り出す中間型取り出し工程と、第一型50と第二型51との間に基材10を配置して型締めする型締め工程と、型締め後の成形型を加熱して予備成形体570、571を架橋してシール部材20、21とするシール部材成形工程と、を有する。【選択図】 図5
Description
本発明は、薄板状の基材の厚さ方向両面にシール部材が一体化された燃料電池用複合部材の製造方法に関する。
燃料電池においては、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)を含む電極部材をセパレータで挟持したセルが発電単位となる。燃料電池は、セルの積層体を積層方向両外側から所定の力で締結して構成される。セパレータの厚さ方向(積層方向)一面側には、水素などの燃料ガスまたは空気などの酸化剤ガスが流れ、他面側には水などの冷媒が流れる。セパレータは、厚さ方向に貫通する貫通孔を有し、それが反応ガスおよび冷媒の流路になる。セパレータの厚さ方向両面において、電極部材や貫通孔などの周囲には、枠状のゴム製シール部材(ゴムガスケット)が配置される。シール部材は、セパレータに接着されており、積層方向両外側からの締結力で圧縮される。これにより、シール部材の枠内外方向における流体の移動が禁止される。
セパレータの厚さ方向両面にシール部材を接着して一体化する方法として、例えば特許文献1には、セパレータに厚さ方向に貫通する貫通孔を穿設しておき、セパレータの一面側に射出された液状の成形材料を、当該貫通孔を通して他面側にも流入させて硬化させる方法が開示されている。また、特許文献2、3には、第一成形型内でセパレータの一面側に第一シール材を射出成形する工程と、それを第一成形型から取り出して第二成形型内に配置する工程と、第二成形型内でセパレータの他面側に第二シール材を射出成形する工程と、を有する方法が開示されている。特許文献4には、セパレータの一面側に配置される固定型と、他面側に配置される第一可動型と、を用いて一面側に第一シール材を射出成形する工程と、第一可動型を第二可動型に変更して他面側に第二シール材を射出成形する工程と、を有する方法が開示されている。特許文献5には、ゴム組成物をトランスファ成形して、表側と裏側の二つの仮成形シールを成形する工程と、二つの仮成形シール間にセパレータをインサートして二つの仮成形シールを架橋する工程と、を有する方法が開示されている。
特許文献1に記載されているように、反応ガスおよび冷媒の流路とは別の貫通孔をセパレータに形成して、当該貫通孔を利用してシール部材の成形材料を厚さ方向両面に供給する方法においては、成形材料の粘度が大きいと、流れが悪くなることに加えて、成形材料が貫通孔を通過する際にセパレータを曲げてしまうおそれがある。このため、ゴム材料の場合には、粘性が比較的小さい液状ゴムしか使用することができず、材料の制約が大きい。また、ゴム材料の射出圧を大きくすると、セパレータが変形し、貫通孔から先のキャビティにゴムを充填しにくくなる。また、シール部材を成形するためだけにセパレータに貫通孔を形成しなければならないため、セパレータサイズを大きくしなくてはならないし、貫通孔に余分なゴム材料が残存してしまう。
一方、セパレータに貫通孔を形成しない場合や、液状ゴムではなくソリッドゴムを使用する場合は、特許文献2〜5に記載されているように、セパレータの一面側と他面側とに配置する二つのシール部材を、別々に成形する必要がある。しかしながら従来のように、第一成形型で一面側のシール部材を成形し、第二成形型で他面側のシール部材を成形する場合、シール部材ごとに成形機および成形型が必要になり、それに応じた製造スペースも必要になる。加えて、成形型のメンテナンスなどの作業も増加するためコストが増加する。また、特許文献5に記載されている方法においては、仮成形シールを成形する際に、ヒンジ部により開閉可能に連結された成形型を使用する。この場合、二つの成形型を並置するためのスペースが必要になる。また、成形した仮成形シールを収容したまま、一方の成形型を反転させて他方の成形型に重ね合わせる場合、成形型と仮成形シールとの密着性が充分ではないと、反転時に成形型から仮成形シールが脱落するおそれがある。加えて、作業が煩雑になるため、量産には適さない。また、トンラスファ成形の場合、成形型のゲートに、比較的大量のゴム材料が残存してしまう。さらに、射出成形の場合と比較して成形型が厚く重くなりやすいため、昇温に時間を要するなどの不利な点もある。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、薄板状の基材の両面にシール部材が一体化された燃料電池用複合部材を、容易かつ低コストに製造することができる燃料電池用複合部材の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の燃料電池用複合部材の製造方法は、薄板状の基材と、該基材の厚さ方向両面に配置されるエラストマー製のシール部材と、を有する燃料電池用複合部材の製造方法であって、該基材の厚さ方向両面の一方を第一面、他方を第二面とし、該エラストマーの未架橋物をエラストマー材料として、該第一面の該シール部材を成形するための第一凹部を有する第一型と、該二面の該シール部材を成形するための第二凹部を有する第二型と、該第一型と該第二型との間に配置され、該第一凹部および該第二凹部に該エラストマー材料を流入させる流路を区画する中間型と、を備える成形型を用い、該成形型を型締めし、該第一凹部、該第二凹部、および該流路からなるキャビティに該エラストマー材料を注入して予備成形体を製造する予備成形工程と、該成形型を型開きし、該第一凹部内および該第二凹部内に該予備成形体を残した状態で、該第一型と該第二型との間に介在する該予備成形体を該中間型と共に取り出す中間型取り出し工程と、該第一型と該第二型との間に該中間型に換えて該基材を配置して、該第一型と該第二型とを型締めする型締め工程と、型締め後の成形型を加熱することにより、該第一凹部内および該第二凹部内の該予備成形体を架橋して該シール部材とすると共に、該シール部材を該基材に一体化するシール部材成形工程と、を有することを特徴とする。
本発明の燃料電池用複合部材の製造方法によると、基材の厚さ方向の一面側と他面側とに配置される二つのシール部材の予備成形体を一度に成形する(予備成形工程)。このため、成形機は一つでよく、製造スペースを縮小化でき、作業を減らすこともできる。よって、製造コストを削減することができ、生産性が向上する。また、本発明の燃料電池用複合部材の製造方法においては、第一型、第二型、およびこれらの間に配置される中間型を備える成形型を使用する。このため、予備成形体を成形する際、特許文献5に記載されているように、ヒンジ部により開閉可能に連結された成形型を開いた状態で並置する必要はなく、省スペース化が可能である。
本発明の燃料電池用複合部材の製造方法においては、基材にエラストマー材料を通過させるための貫通孔を形成する必要はない。よって、特許文献1に記載されているような、貫通孔を利用してエラストマー材料を基材の厚さ方向両面に供給する方法と比較して、基材の変形などの問題は生じず、貫通孔にエラストマー材料が残存することもない。また、エラストマー材料として、液状ゴムだけでなくソリッドゴムを使用することができるため、材料の制約が小さい。
本発明における「予備成形体」は、エラストマーの未架橋物(エラストマー材料)を所定の形状を保持できる程度に成形したものである。予備成形体を所定の条件で架橋させるとシール部材になる。本発明の燃料電池用複合部材の製造方法によると、予備成形体を成形した後は、一旦、型開きをして中間型と基材とを入れ替えた後、再び型締めして加熱する(中間型取り出し工程、型締め工程、およびシール部材成形工程)。これにより、予備成形体は架橋してシール部材になり基材に一体化される。このように、本発明の製造方法によると、基材の両面にシール部材が一体化された燃料電池用複合部材を、容易かつ低コストに製造することができる。
中間型は、第一型と第二型との間に配置され、第一型の第一凹部および第二型の第二凹部にエラストマー材料を流入させる流路を区画する。中間型の主な役割は次の二つである。(1)シール部材を成形する部位にエラストマー材料を供給する。(2)シール部材にならないエラストマー材料(予備成形体)を基材に残さず回収する。(1)については、第一型と中間型、および第二型と中間型により、第一凹部、第二凹部、および流路からなるキャビティが形成される。当該キャビティにエラストマー材料を注入することにより、基材の第一面のシール部材を成形するための第一凹部、および基材の第二面のシール部材を成形するための第二凹部に、エラストマー材料が充填される。(2)については、中間型は、予備成形体を製造した後に型開きを行って取り出される(中間型取り出し工程)。この際、第一型と第二型との間に介在する予備成形体は、中間型と共に除去される。よって、基材には、シール部材以外のエラストマー材料の架橋物は残らない。中間型と共に取り出された予備成形体は、再びエラストマー材料として使用することができる。このため、材料のロスが少なく経済的である。
以下に、本発明の燃料電池用複合部材の製造方法の実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
本実施形態において、燃料電池用複合部材は、燃料電池セルを構成するアノード側セパレータとして具現化されている。
本実施形態において、燃料電池用複合部材は、燃料電池セルを構成するアノード側セパレータとして具現化されている。
[アノード側セパレータの構成]
まず、本実施形態のアノード側セパレータの構成について説明する。図1に、第一実施形態のアノード側セパレータの上面図を示す。図2に、図1のII−II断面図を示す。説明の便宜上、図2においては、左右方向の中央部を省略し両端部のみを示す。図の方位のうち、前後左右方向はセパレータの面方向、上下方向はセパレータの厚さ方向を示す。図1、図2に示すように、アノード側セパレータ1は、セパレータ本体10と、第一シール部材20と、第二シール部材21と、を有している。説明の便宜上、図1においては、第一シール部材20にハッチングを施して示す。
まず、本実施形態のアノード側セパレータの構成について説明する。図1に、第一実施形態のアノード側セパレータの上面図を示す。図2に、図1のII−II断面図を示す。説明の便宜上、図2においては、左右方向の中央部を省略し両端部のみを示す。図の方位のうち、前後左右方向はセパレータの面方向、上下方向はセパレータの厚さ方向を示す。図1、図2に示すように、アノード側セパレータ1は、セパレータ本体10と、第一シール部材20と、第二シール部材21と、を有している。説明の便宜上、図1においては、第一シール部材20にハッチングを施して示す。
セパレータ本体10は、ステンレス鋼製であって、矩形薄板状を呈している。セパレータ本体の厚さは、0.1mmである。セパレータ本体10は、厚さ方向に貫通する六つの貫通孔を有している。すなわち、セパレータ本体10の左方には、後方から順に空気供給孔11a、冷却水供給孔12a、水素供給孔13aが開設されており、右方には、後方から順に水素排出孔13b、冷却水排出孔12b、空気排出孔11bが開設されている。セパレータ本体10は、上面14と、下面15と、を有している。セパレータ本体10は、本発明における「基材」の概念に含まれ、上面14は本発明における「第一面」の概念に含まれ、下面15は「第二面」の概念に含まれる。上面14の中央部分には、矩形状の発電領域22が区画されている。発電領域22は、アノード側セパレータ1を用いて燃料電池セルを構成した場合に、下面15側に積層される電極部材(MEAなど)の配置領域に対応している。発電領域22には、冷却水が流れる冷却水流路16が形成されている。
第一シール部材20は、セパレータ本体10の上面14の周縁部および六つの貫通孔(空気供給孔11a、空気排出孔11b、冷却水供給孔12a、冷却水排出孔12b、水素供給孔13a、水素排出孔13b)の周囲に配置されている。第一シール部材20は、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)製であって、上方から見て枠状を呈している。第一シール部材20は、平板状の台座部200と、それから上方に突出する山部201とを有している。山部201の頂部は、厚さ方向断面において略半円形状の曲面状を呈している。第一シール部材20は、セパレータ本体10(アノード側セパレータ1)の上面14側に積層される相手部材(例えば、別のセルのカソード側セパレータ)に弾接される。
第二シール部材21は、第一シール部材20と同じEPDM製であって、下方から見て枠状を呈している。第二シール部材21は、アノード側セパレータ1を用いて燃料電池セルを構成した場合に、下面15側に積層される電極部材の外周端部から、六つの貫通孔を除く面方向外側の領域に配置されている。第二シール部材21は、当該燃料電池セルにおいて、電極部材の外周端部を被覆すると共にセパレータ本体10の下面15側に積層されるカソード側セパレータに弾接される。第二シール部材21は、平板状の台座部210と、それから下方に突出する山部211とを有している。山部211の頂部は、厚さ方向断面において略半円形状の曲面状を呈している。
[アノード側セパレータの製造方法]
次に、本実施形態のアノード側セパレータの製造方法について説明する。まず、アノード側セパレータ1の製造に使用する成形型を説明する。図3に、成形型の断面模式図を示す。図3は、前出図2に対応しており、説明の便宜上、図2に示した第一シール部材20および第二シール部材21の成形部分のみを示す(後出の図4〜図7も同じ)。
次に、本実施形態のアノード側セパレータの製造方法について説明する。まず、アノード側セパレータ1の製造に使用する成形型を説明する。図3に、成形型の断面模式図を示す。図3は、前出図2に対応しており、説明の便宜上、図2に示した第一シール部材20および第二シール部材21の成形部分のみを示す(後出の図4〜図7も同じ)。
図3に示すように、アノード側セパレータ1の製造に使用する成形型5は、第一型50と、第二型51と、中間型52と、を備えている。第一型50は、エラストマー材料を注入するための注入口53と、セパレータ本体10の上面14の第一シール部材20を成形するための第一凹部54と、を有している。注入口53は、円筒状を呈している。第二型51は、セパレータ本体10の下面15の第二シール部材21を成形するための第二凹部55を有している。中間型52は、第一型50と第二型51との間に配置される。後で説明するように、中間型52は、型締め時に第一型50および第二型51と組み合わされることにより、第一凹部54および第二凹部55にエラストマー材料を流入させる流路56を区画する。
アノード側セパレータ1の製造方法は、予備成形工程と、中間型取り出し工程と、型締め工程と、シール部材成形工程と、を有している。以下、各工程を説明する。
(1)予備成形工程
本工程においては、成形型(第一型、第二型、および中間型)を型締めし、第一凹部、第二凹部、および流路からなるキャビティにエラストマー材料を注入して予備成形体を製造する。図4に、本工程におけるエラストマー材料注入時の成形型の断面模式図を示す。図5に、本工程における予備成形完了時の成形型の断面模式図を示す。
本工程においては、成形型(第一型、第二型、および中間型)を型締めし、第一凹部、第二凹部、および流路からなるキャビティにエラストマー材料を注入して予備成形体を製造する。図4に、本工程におけるエラストマー材料注入時の成形型の断面模式図を示す。図5に、本工程における予備成形完了時の成形型の断面模式図を示す。
図4に示すように、成形型5の型締め状態において、第一型50および第二型51と中間型52との間には、エラストマー材料が流れる流路56が区画されている。この状態において、図示しない射出成形機を用いて、エラストマー材料(EPDMをゴム成分とするソリッドゴムの未架橋物)を第一型50の注入口53から注入する。注入されたエラストマー材料は、図4中、矢印で示すように、流路56を流れて第一凹部54および第二凹部55に充填される。エラストマー材料のムーニー粘度は、約60ML(1+3)100℃である。エラストマー材料は、射出成形機において100℃程度に加熱されている。成形型5も、エラストマー材料の流動性を維持するため、100℃程度に加熱されている。そして、図5に示すように、エラストマー材料が第一凹部54、第二凹部55、および流路56からなるキャビティに充填され、射出成形が完了すると、エラストマー材料の予備成形体57が製造される。
(2)中間型取り出し工程
本工程においては、成形型を型開きし、第一凹部内および第二凹部内に予備成形体を残した状態で、第一型と第二型との間に介在する予備成形体を中間型と共に取り出す。図6に、本工程における型開きした状態の成形型の断面模式図を示す。図6に示すように、型開きにより、予備成形体57は、第一型50の第一凹部54内の第一予備成形体570と、第二型51の第二凹部55内の第二予備成形体571と、それ以外の第三予備成形体572と、に分離される。そして、図6に白抜き矢印で示すように、中間型52は取り出され、これと共に第三予備成形体572も除去される。第三予備成形体572は、別工程で再生され、再びエラストマー材料として使用される。第一型50の第一予備成形体570および第二型51の第二予備成形体571は、そのまま型内に残存する。
本工程においては、成形型を型開きし、第一凹部内および第二凹部内に予備成形体を残した状態で、第一型と第二型との間に介在する予備成形体を中間型と共に取り出す。図6に、本工程における型開きした状態の成形型の断面模式図を示す。図6に示すように、型開きにより、予備成形体57は、第一型50の第一凹部54内の第一予備成形体570と、第二型51の第二凹部55内の第二予備成形体571と、それ以外の第三予備成形体572と、に分離される。そして、図6に白抜き矢印で示すように、中間型52は取り出され、これと共に第三予備成形体572も除去される。第三予備成形体572は、別工程で再生され、再びエラストマー材料として使用される。第一型50の第一予備成形体570および第二型51の第二予備成形体571は、そのまま型内に残存する。
(3)型締め工程
本工程においては、第一型と第二型との間に中間型に換えて基材を配置して、第一型と第二型とを型締めする。図7に、本工程における型締め時の成形型の断面模式図を示す。図7においては、セパレータ本体10における貫通孔などを省略し、セパレータ本体10を平板状に示す。図7に示すように、本工程においては、成形型5のうち、第一型50と第二型51とを使用する。第二型51の上面にセパレータ本体10を配置して、さらに第一型50を重ねて合わせて型締めする。この際、第一型50に残存する第一予備成形体570はセパレータ本体10の上面14に接触し、第二型51に残存する第二予備成形体571はセパレータ本体10の下面15に接触する。
本工程においては、第一型と第二型との間に中間型に換えて基材を配置して、第一型と第二型とを型締めする。図7に、本工程における型締め時の成形型の断面模式図を示す。図7においては、セパレータ本体10における貫通孔などを省略し、セパレータ本体10を平板状に示す。図7に示すように、本工程においては、成形型5のうち、第一型50と第二型51とを使用する。第二型51の上面にセパレータ本体10を配置して、さらに第一型50を重ねて合わせて型締めする。この際、第一型50に残存する第一予備成形体570はセパレータ本体10の上面14に接触し、第二型51に残存する第二予備成形体571はセパレータ本体10の下面15に接触する。
(4)シール部材成形工程
本工程においては、型締め後の成形型を加熱することにより、第一凹部内および第二凹部内の予備成形体を架橋してシール部材とすると共に、当該シール部材を基材に一体化する。先の図7に示すように、成形型5を180℃程度に加熱することにより、第一予備成形体570は架橋して第一シール部材20になり、セパレータ本体10の上面14に接着される。同様に、第二予備成形体571は第二シール部材21になり、セパレータ本体10の下面15に接着される。このようにして、アノード側セパレータ1(セパレータ本体10と第一シール部材20および第二シール部材21との複合部材)が製造される(前出図2参照)。
本工程においては、型締め後の成形型を加熱することにより、第一凹部内および第二凹部内の予備成形体を架橋してシール部材とすると共に、当該シール部材を基材に一体化する。先の図7に示すように、成形型5を180℃程度に加熱することにより、第一予備成形体570は架橋して第一シール部材20になり、セパレータ本体10の上面14に接着される。同様に、第二予備成形体571は第二シール部材21になり、セパレータ本体10の下面15に接着される。このようにして、アノード側セパレータ1(セパレータ本体10と第一シール部材20および第二シール部材21との複合部材)が製造される(前出図2参照)。
[作用効果]
次に、本実施形態のアノード側セパレータの製造方法の作用効果について説明する。本実施形態の製造方法によると、予備成形工程において、第一予備成形体570および第二予備成形体571を射出成形により一度に成形する。すなわち、本実施形態の製造方法によると、第一シール部材20および第二シール部材21の予備成形体の製造を、一つの射出成形機、一つの成形型5を使用して、一度に短時間に行うことができる。成形型5は、第一型50、第二型51、および中間型52が上下方向に積層されてなる。このため、ヒンジ部により開閉可能に連結された成形型を使用する方法と比較して、予備成形体570、571を成形する際に必要なスペースは小さくてよい。
次に、本実施形態のアノード側セパレータの製造方法の作用効果について説明する。本実施形態の製造方法によると、予備成形工程において、第一予備成形体570および第二予備成形体571を射出成形により一度に成形する。すなわち、本実施形態の製造方法によると、第一シール部材20および第二シール部材21の予備成形体の製造を、一つの射出成形機、一つの成形型5を使用して、一度に短時間に行うことができる。成形型5は、第一型50、第二型51、および中間型52が上下方向に積層されてなる。このため、ヒンジ部により開閉可能に連結された成形型を使用する方法と比較して、予備成形体570、571を成形する際に必要なスペースは小さくてよい。
本実施形態の製造方法によると、セパレータ本体10に、エラストマー材料を通過させるための貫通孔を形成する必要はない。よって、貫通孔を利用してエラストマー材料をセパレータ本体10の厚さ方向両面に供給する方法と比較して、セパレータ本体10の変形などの問題は生じず、貫通孔にエラストマー材料が残存することもない。また、エラストマー材料として、ソリッドゴムを使用することができるため、材料の制約が小さい。本実施形態において、エラストマー材料(ソリッドゴム)のムーニー粘度は、約60ML(1+3)100℃であり、エラストマー材料は100℃程度に加熱されている。このため、成形型5内における流動性は良好である。
本実施形態の製造方法によると、第一予備成形体570および第二予備成形体571を成形した後は、一旦、型開きをして中間型52を取り出す(中間型取り出し工程)。そして、中間型52の代わりにセパレータ本体10を配置して、再び第一型50と第二型51とを型締めして加熱する(型締め工程およびシール部材成形工程)。これにより、第一予備成形体570は架橋して第一シール部材20になり、第二予備成形体571は架橋して第二シール部材21になり、各々、セパレータ本体10に一体化される。このように、本実施形態の製造方法によると、セパレータ本体10の上面14および下面15にシール部材20、21が一体化されたアノード側セパレータ1を、容易かつ低コストに製造することができる。
本実施形態の製造方法によると、第一型50と第二型51との間に中間型52を介在させて、第一凹部54および第二凹部55にエラストマー材料を流入させる。その後、中間型52を取り出すことにより、第一型50と第二型51との間に介在する不要な第三予備成形体572(シール部材にならない予備成形体)も一緒に除去する。これにより、セパレータ本体10には、第一シール部材20および第二シール部材21以外のエラストマー材料の架橋物は残らない。中間型52と共に取り出された第三予備成形体572は、別工程で再生させることにより、再びエラストマー材料として使用することができる。よって、材料のロスが少なく経済的である。
<第二実施形態>
本実施形態のアノード側セパレータの製造方法と、第一実施形態のアノード側セパレータの製造方法との相違点は、第一型の形状を変更したことにより予備成形体の分離の仕方が異なる点である。ここでは、主に相違点を説明する。
本実施形態のアノード側セパレータの製造方法と、第一実施形態のアノード側セパレータの製造方法との相違点は、第一型の形状を変更したことにより予備成形体の分離の仕方が異なる点である。ここでは、主に相違点を説明する。
まず、本実施形態のアノード側セパレータの製造に使用する成形型を説明する。図8に、成形型の断面模式図を示す。図8は、前出図2に対応しており、説明の便宜上、図2に示した第一シール部材20および第二シール部材21の成形部分のみを示す(後出の図9〜図11も同じ)。
図8に示すように、アノード側セパレータの製造に使用する成形型6は、第一型60と、第二型61と、中間型62と、を備えている。第一型60は、エラストマー材料を注入するための注入口63と、注入口に続く追加凹部64と、セパレータ本体10の上面14の第一シール部材20を成形するための第一凹部65と、を有している。注入口63は、円筒状を呈している。注入口63の口径は、第一実施形態の注入口53の口径よりも小さい。第二型61および中間型62は、第一実施形態の成形型5を構成する第二型51および中間型52と同じである。すなわち、第二型61は、セパレータ本体10の下面15の第二シール部材21を成形するための第二凹部66を有している。中間型62は、第一型60と第二型61との間に配置される。後で説明するように、中間型62は、型締め時に第一型60および第二型61と組み合わされることにより、第一凹部65および第二凹部66にエラストマー材料を流入させる流路67を区画する。
本実施形態のアノード側セパレータの製造方法も、第一実施形態と同様に、予備成形工程と、中間型取り出し工程と、型締め工程と、シール部材成形工程と、を有している。以下、各工程を説明する。
(1)予備成形工程
図9に、本工程における予備成形完了時の成形型の断面模式図を示す。図9に示すように、成形型6の型締め状態において、第一型60および第二型61と中間型62との間には、エラストマー材料が流れる流路67が区画されている。この状態において、図示しない射出成形機を用いて、エラストマー材料(EPDMをゴム成分とするソリッドゴムの未架橋物)を第一型60の注入口63から注入する。注入されたエラストマー材料は、追加凹部64、流路67を流れて第一凹部65および第二凹部66に充填される。そして、エラストマー材料が追加凹部64、第一凹部65、第二凹部66、および流路67からなるキャビティに充填され、射出成形が完了すると、エラストマー材料の予備成形体68が製造される。
図9に、本工程における予備成形完了時の成形型の断面模式図を示す。図9に示すように、成形型6の型締め状態において、第一型60および第二型61と中間型62との間には、エラストマー材料が流れる流路67が区画されている。この状態において、図示しない射出成形機を用いて、エラストマー材料(EPDMをゴム成分とするソリッドゴムの未架橋物)を第一型60の注入口63から注入する。注入されたエラストマー材料は、追加凹部64、流路67を流れて第一凹部65および第二凹部66に充填される。そして、エラストマー材料が追加凹部64、第一凹部65、第二凹部66、および流路67からなるキャビティに充填され、射出成形が完了すると、エラストマー材料の予備成形体68が製造される。
(2)中間型取り出し工程
図10に、本工程における型開きした状態の成形型の断面模式図を示す。図10に示すように、型開きにより、予備成形体68は、第一型60の注入口63内の注入口予備成形体680と、第一凹部65内の第一予備成形体681と、第二型61の第二凹部66内の第二予備成形体682と、それ以外の第三予備成形体683と、に分離される。そして、図10に白抜き矢印で示すように、中間型62は取り出され、これと共に第三予備成形体683も除去される。第一型60の注入口予備成形体680、第一予備成形体681および第二型61の第二予備成形体682は、そのまま型内に残存する。
図10に、本工程における型開きした状態の成形型の断面模式図を示す。図10に示すように、型開きにより、予備成形体68は、第一型60の注入口63内の注入口予備成形体680と、第一凹部65内の第一予備成形体681と、第二型61の第二凹部66内の第二予備成形体682と、それ以外の第三予備成形体683と、に分離される。そして、図10に白抜き矢印で示すように、中間型62は取り出され、これと共に第三予備成形体683も除去される。第一型60の注入口予備成形体680、第一予備成形体681および第二型61の第二予備成形体682は、そのまま型内に残存する。
(3)型締め工程
図11に、本工程における型締め時の成形型の断面模式図を示す。図11においては、セパレータ本体10における貫通孔などを省略し、セパレータ本体10を平板状に示す。図11に示すように、本工程においては、成形型6のうち、第一型60と第二型61とを使用する。第二型61の上面にセパレータ本体10を配置して、さらに第一型60を重ねて合わせて型締めする。この際、第一型60に残存する第一予備成形体681はセパレータ本体10の上面14に接触し、第二型61に残存する第二予備成形体682はセパレータ本体10の下面15に接触する。第一型60に残存する注入口予備成形体680は、セパレータ本体10との間に追加凹部64が介在しているため、セパレータ本体10の上面14に接触しない。
図11に、本工程における型締め時の成形型の断面模式図を示す。図11においては、セパレータ本体10における貫通孔などを省略し、セパレータ本体10を平板状に示す。図11に示すように、本工程においては、成形型6のうち、第一型60と第二型61とを使用する。第二型61の上面にセパレータ本体10を配置して、さらに第一型60を重ねて合わせて型締めする。この際、第一型60に残存する第一予備成形体681はセパレータ本体10の上面14に接触し、第二型61に残存する第二予備成形体682はセパレータ本体10の下面15に接触する。第一型60に残存する注入口予備成形体680は、セパレータ本体10との間に追加凹部64が介在しているため、セパレータ本体10の上面14に接触しない。
(4)シール部材成形工程
先の図11に示すように、成形型6を180℃程度に加熱することにより、第一予備成形体681は架橋して第一シール部材20になり、セパレータ本体10の上面14に接着される。同様に、第二予備成形体682は第二シール部材21になり、セパレータ本体10の下面15に接着される。このようにして、アノード側セパレータ1(セパレータ本体10と第一シール部材20および第二シール部材21との複合部材)が製造される(前出図2参照)。なお、注入口予備成形体680も架橋するが、セパレータ本体10には接着しないため、第一型60と共に除去される。
先の図11に示すように、成形型6を180℃程度に加熱することにより、第一予備成形体681は架橋して第一シール部材20になり、セパレータ本体10の上面14に接着される。同様に、第二予備成形体682は第二シール部材21になり、セパレータ本体10の下面15に接着される。このようにして、アノード側セパレータ1(セパレータ本体10と第一シール部材20および第二シール部材21との複合部材)が製造される(前出図2参照)。なお、注入口予備成形体680も架橋するが、セパレータ本体10には接着しないため、第一型60と共に除去される。
次に、本実施形態のアノード側セパレータの製造方法の作用効果について説明する。本実施形態のアノード側セパレータの製造方法と、第一実施形態のアノード側セパレータの製造方法とは、構成が共通する部分に関しては同様の作用効果を有する。また、本実施形態の製造方法においては、第一型60に注入口予備成形体680が残存したまま、シール部材成形工程を行う。しかしながら、第一型60は、追加凹部64を有するため、セパレータ本体10の上面14と注入口予備成形体680とは接触しない。結果、注入口予備成形体680の架橋物が、セパレータ本体10に接着することを回避することができる。
<その他>
以上、本発明の燃料電池用複合部材の製造方法の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
以上、本発明の燃料電池用複合部材の製造方法の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
上記実施形態においては、燃料電池用複合部材をアノード側セパレータとして具現化したが、本発明の製造方法を適用する燃料電池用複合部材は、カソード側セパレータでもよく、セパレータ以外の部材でも構わない。すなわち、基材は、燃料電池の構成部材であればセパレータ本体に限定されない。
基材の材質は、上記実施形態に限定されず、金属でも樹脂でもよい。基材がセパレータ本体である場合、ステンレス鋼の他、鉄、チタン、アルミニウムなどが好適である。セパレータ本体に形成される流路、貫通孔などの構成は限定されない。セパレータ本体の厚さは、発電性能の観点から、0.1mm以上0.5mm以下が望ましい。
シール部材は、エラストマー製であればよく、その種類は限定されない。シール部材を成形するためのエラストマー材料は、液状ゴムでもソリッドゴムでもよい。成形型内における流動性の確保および予備成形体の形状保持性を考慮して、エラストマー材料のムーニー粘度は、100ML(1+3)100℃以下であることが望ましい。ムーニー粘度は、JIS K 6300−1:2013に準じて測定すればよい。シール部材は、ゴム成分の他に、架橋剤、共架橋剤、加工助剤、軟化剤、補強材などを含んでいてもよい。好適なゴム成分としては、EPDMの他、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)などが挙げられる。
上記実施形態においては、シール部材を、基材に固定される台座部と、該台座部から突出し曲面を有する山部と、を有するように構成したが、シール部材の形状は、特に限定されない。例えば、山部の厚さ方向の断面形状は、半円形状の他、楕円形状、台形状、三角形状、幅が階段状に変化する形状などでもよい。また、山部が無く台座部のみからなるものでもよい。シール部材の厚さなどの寸法は、シール部材の形状、配置する位置、セパレータ本体の厚さなどに応じて適宜決定すればよい。シール部材の配置形態も特に限定されない。セパレータ本体の外周縁に沿って環状に配置してもよく、反応ガスまたは冷媒の流路としての貫通孔の周囲のみに配置してもよい。
中間型取り出し工程においては、第一型と第二型との間に介在する不要な予備成形体を中間型と共に取り出すが、第一凹部内および第二凹部内には予備成形体を残す。予備成形体の分離は、成形型の型面の形状を調整したり、表面処理を施すなどして離型性に差を設けて行えばよい。例えば、予備成形体の切断させたい部分が細くなるように、成形型の形状を工夫すればよい。また、型面に離型剤を塗布すれば予備成形体は剥がれやすくなり、型面に溝部を形成して型面を凹凸形状にすると予備成形体は残存しやすくなる。予備成形体のうちシール部材にならない部分については、第一実施形態のように全て除去してもよいが、第二実施形態のように基材に接触しない状態を実現できれば、その一部を成形型に残したままでもよい。中間型と共に取り出された予備成形体については、エラストマー材料として再利用することができる。
上記実施形態においては、シール部材の予備成形体を、射出成形により製造した。しかしながら、予備成形体の製造方法としては、射出成形の他、トランスファ成形などを採用してもよい。なお、射出成形を採用すると、トンラスファ成形と比較して、成形型を薄く軽くしやすく、ゲートに残存するエラストマー材料の量を少なくすることができる。このため、基材の変形を抑制することができると共に、昇温時間を短くすることができるため、生産性の向上に有利である。また、成形型の加熱温度は、エラストマー材料の架橋反応および架橋時間を考慮して適宜決定すればよい。
1:アノード側セパレータ(燃料電池用複合部材)、10:セパレータ本体(基材)、11a:空気供給孔、11b:空気排出孔、12a:冷却水供給孔、12b:冷却水排出孔、13a:水素供給孔、13b:水素排出孔、14:上面(第一面)、15:下面(第二面)、16:冷却水流路、20:第一シール部材、21:第二シール部材、22:発電領域、200:台座部、201:山部、210:台座部、211:山部、5:成形型、50:第一型、51:第二型、52:中間型、53:注入口、54:第一凹部、55:第二凹部、56:流路、57:予備成形体、570:第一予備成形体、571:第二予備成形体、572:第三予備成形体、6:成形型、60:第一型、61:第二型、62:中間型、63:注入口、64:追加凹部、65:第一凹部、66:第二凹部、67:流路、68:予備成形体、680:注入口予備成形体、681:第一予備成形体、682:第二予備成形体、683:第三予備成形体。
Claims (9)
- 薄板状の基材と、該基材の厚さ方向両面に配置されるエラストマー製のシール部材と、を有する燃料電池用複合部材の製造方法であって、
該基材の厚さ方向両面の一方を第一面、他方を第二面とし、該エラストマーの未架橋物をエラストマー材料として、
該第一面の該シール部材を成形するための第一凹部を有する第一型と、該二面の該シール部材を成形するための第二凹部を有する第二型と、該第一型と該第二型との間に配置され、該第一凹部および該第二凹部に該エラストマー材料を流入させる流路を区画する中間型と、を備える成形型を用い、
該成形型を型締めし、該第一凹部、該第二凹部、および該流路からなるキャビティに該エラストマー材料を注入して予備成形体を製造する予備成形工程と、
該成形型を型開きし、該第一凹部内および該第二凹部内に該予備成形体を残した状態で、該第一型と該第二型との間に介在する該予備成形体を該中間型と共に取り出す中間型取り出し工程と、
該第一型と該第二型との間に該中間型に換えて該基材を配置して、該第一型と該第二型とを型締めする型締め工程と、
型締め後の成形型を加熱することにより、該第一凹部内および該第二凹部内の該予備成形体を架橋して該シール部材とすると共に、該シール部材を該基材に一体化するシール部材成形工程と、
を有することを特徴とする燃料電池用複合部材の製造方法。 - 前記予備成形工程は、前記エラストマー材料を射出成形して行う請求項1に記載の燃料電池用複合部材の製造方法。
- 前記エラストマーは、ソリッドゴムである請求項1または請求項2に記載の燃料電池用複合部材の製造方法。
- 前記エラストマー材料のムーニー粘度は、100ML(1+3)100℃以下である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料電池用複合部材の製造方法。
- 前記中間型取り出し工程において前記中間型と共に取り出される前記予備成形体を、前記エラストマー材料として再利用する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料電池用複合部材の製造方法。
- 前記基材は、金属製である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の燃料電池用複合部材の製造方法。
- 前記基材は、セパレータ本体である請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の燃料電池用複合部材の製造方法。
- 前記セパレータ本体の厚さは、0.1mm以上0.5mm以下である請求項7に記載の燃料電池用複合部材の製造方法。
- 前記シール部材は枠状を呈し、前記基材に固定される台座部と、該台座部から突出し曲面を有する山部と、を有する請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の燃料電池用複合部材の製造方法。
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