JP2021086310A - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】掲載の期間中、広告の像が形成される空気中の位置が固定される場合に比して、広告の多様な形態を提供できる情報処理装置及びプログラムを提供する。【解決手段】情報処理システムにおいて、プロセッサは、記憶装置にアクセスし、現在時刻が掲載期間に含まれる広告を抽出する。抽出された広告毎に特約の有無を確認し、広告毎に優先度のランクを設定する。広告毎に優先度のランクが設定されると、広告の像を形成する位置、サイズ等を決定し、広告に対応するデータを空中像形成装置に出力する。ここでの位置には、奥行方向の位置の他、高さ方向の位置も含まれる。【選択図】図3

Description

本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
現在、空気中に像を形成する技術として様々な方式が提案されており、一部の技術は広告の分野やゲームの分野で使用されている。
特開2009−229905号公報
広告は鮮度が重要である。このため、掲載期間が経過した広告は、他の広告に差し替えられる。一方で、掲載期間中の広告は、同じ位置に掲載され続ける。空気中に形成される広告の像も同様である。
本発明は、掲載の期間中、広告の像が形成される空気中の位置が固定される場合に比して、広告の多様な形態を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、空気中に形成される広告の像を、当該広告の像の優先度に応じて奥行方向の位置を制御する、情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記プロセッサは、前記広告の像が複数の場合、当該複数の広告間の優先度の関係に応じ、各広告の像が形成される奥行方向の位置を制御する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記プロセッサは、優先度が高い方の広告の像を人から見て手前側に形成し、優先度が低い方の広告の像を当該人から遠い奥側に形成する、請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、新たに形成される広告の像の優先度が、形成中の広告の像の優先度よりも高く設定される、請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記プロセッサは、新たに形成される広告の像が複数の場合、新たに形成される当該複数の広告間の優先度の関係に応じ、当該複数の広告の像の大きさを制御する、請求項4に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記プロセッサは、新たに形成される広告の像が複数の場合、新たに形成される当該複数の広告間の優先度の関係に応じ、当該複数の広告の像の配置を制御する、請求項4に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記プロセッサは、新たに形成される広告の像が複数の場合、新たに形成される当該複数の広告間の優先度の関係に応じ、当該複数の広告の像の間の奥行方向の配置を制御する、請求項4に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記広告の像の優先度は、予め定めた規則に基づいて変化する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記広告の像の優先度は、時間の経過に伴って変化する請求項8に記載の情報処理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記広告の像の優先度は、掲載の期間の最終日に最大になる、請求項9に記載の情報処理装置である。
請求項11に記載の発明は、前記広告の像の優先度は、掲載に関する契約上の優先度に応じて設定される、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項12に記載の発明は、複数の広告の像が人から見た手前側からも奥側からも観察が可能な場合、前記プロセッサは、検出された人との距離が短い側に優先度の高い広告の像を配置する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項13に記載の発明は、前記プロセッサは、前記広告の像の優先度を、当該広告の内容と人の属性との関係に応じて変更する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項14に記載の発明は、前記広告の像が形成されている位置の方向への人の接近が検出された場合、前記プロセッサは、人から見て奥側に位置する広告の像を、人から見て手前側に位置する広告の像の奥側から外方に移動させる、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項15に記載の発明は、前記広告の像が形成されている位置の方向への人の視線が検出された場合、前記プロセッサは、人から見て奥側に位置する広告の像を、人から見て手前側に位置する広告の像の背後から外方に移動させる、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項16に記載の発明は、前記広告の像が複数形成されている場合、前記プロセッサは、複数の当該広告の像のうち予め定めた条件を満たす当該広告の像の近傍に注意を喚起するフラグの形成を指示する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項17に記載の発明は、前記広告の像が複数形成されている場合、前記プロセッサは、複数の当該広告の像の内容に関するメニュー画面を最前面に形成させる、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項18に記載の発明は、前記プロセッサは、前記メニュー画面で指定された前記広告の像を手前側に移動させる、請求項17に記載の情報処理装置である。
請求項19に記載の発明は、前記プロセッサは、特定のコンテンツに関する像の優先度を最大に設定する、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項20に記載の発明は、前記プロセッサは、前記特定のコンテンツの像の形成中も、前記広告の像を最前面の周辺部分に形成させる、請求項19に記載の情報処理装置である。
請求項21に記載の発明は、前記プロセッサは、前記特定のコンテンツの像の形成が中断される期間に、前記広告の像を最前面に形成させる、請求項19に記載の情報処理装置である。
請求項22に記載の発明は、前記プロセッサは、特定の属性を有する人による前記広告の像の観察が検出されるまで、当該広告の像を形成する位置を人の移動に応じて移動させる、請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項23に記載の発明は、コンピュータに、空気中に形成される広告の像を、当該広告の像の優先度に応じて奥行方向の位置に制御する機能を実行させるプログラムである。
請求項1記載の発明によれば、掲載の期間中、広告の像が形成される空気中の位置が固定される場合に比して、広告の多様な形態を提供できる。
請求項2記載の発明によれば、掲載の期間が重なる場合、優先度の関係に応じて位置の関係を制御できる。
請求項3記載の発明によれば、優先度の高い方の広告の像を目立ち易くできる。
請求項4記載の発明によれば、新たに形成される広告の像の位置を優先できる。
請求項5記載の発明によれば、奥行方向の位置が同じ場合には、優先度の高い広告の像を目立ち易くできる。
請求項6記載の発明によれば、奥行方向の位置が同じ場合には、優先度の高い広告の像を目立つ位置に配置できる。
請求項7記載の発明によれば、優先度が低くても新しい広告の像を目立つ位置に配置できる。
請求項8記載の発明によれば、優先度が固定されないため、同じ広告の像を奥行方向の複数の位置に形成できる。
請求項9記載の発明によれば、同じ広告の像でも時間の経過に伴って奥行方向の位置を変化させることができる。
請求項10記載の発明によれば、広告が掲載される期間の最終日に目立たせることができる。
請求項11記載の発明によれば、契約上の優先度が高い広告を優先させることができる。
請求項12記載の発明によれば、優先度の高い方向の広告の像をより近くから観察可能にできる。
請求項13記載の発明によれば、人の属性に応じた広告を提示できる。
請求項14記載の発明によれば、関心をもった人に対し、手前側だけでなく、奥側に位置する広告の像の確認も容易にできる。
請求項15記載の発明によれば、関心をもった人に対し、手前側だけでなく、奥側に位置する広告の像の確認も容易にできる。
請求項16記載の発明によれば、複数の広告の像のうちの一部を目立たせることができる。
請求項17記載の発明によれば、空気中に形成されている複数の広告の像の配置を人の希望により変更できる。
請求項18記載の発明によれば、人が希望する広告の像の観察を容易にできる。
請求項19記載の発明によれば、特定のコンテンツに関する像を観察が容易な位置に形成できる。
請求項20記載の発明によれば、特定のコンテンツに関する像と広告の像を並べて観察できる。
請求項21記載の発明によれば、特定のコンテンツに関する像が中断する期間を利用して広告の像を最前面に形成できる。
請求項22記載の発明によれば、人を追跡するように広告の像を移動させることができる。
請求項23記載の発明によれば、掲載の期間中、広告の像が形成される空気中の位置が固定される場合に比して、広告の多様な形態を提供できる。
実施の形態で使用する情報処理システムの構成例を示す図である。 空中像として空気中に形成される広告の掲載に関するスケジュールの例を示す図である。 空中像としての広告の出力に用いられる処理の一例を説明するフローチャートである。 実施の形態で使用する優先度のランクの設定方法の一例を説明するフローチャートである。 広告用の空中像が掲載期間中に奥行方向を移動する例を説明する図である。(A)は掲載開始日と掲載終了日における空中像の奥行方向の位置P1を示し、(B)は掲載期間の半分にあたる日における空中像の奥行方向の位置P2を示し、(C)は掲載終了日の前日における空中像の奥行方向の位置P3を示す。 優先度のランクが異なる複数の広告が同じ空間に形成される場合における空中像の位置の関係を説明する図である。 優先度のランクは同じであるが、契約のランクが異なる複数の広告が同じ空間に形成される場合における空中像の位置の関係を説明する図である。 優先度のランクが同じ複数の広告が同じ空間に形成される場合における空中像の位置の関係の他の例を説明する図である。(A)は複数の空中像を横に並べて形成する例を示し、(B)は個々のサイズを変更して複数の空中像を同じ位置に形成する例を示し、(C)は時間差で複数の空中像を形成する例を示す。 優先度のランクが同じ複数の広告が同じ空間に形成される場合における空中像の位置の関係の他の例を説明する図である。 優先度に応じて奥行方向の位置だけでなく空中像のサイズも変更する例を説明する図である。 新しい広告の掲載が開始される場合における処理の一例を説明する図である。(A)は新しい広告Aの掲載が開始される前の状態を示し、(B)は新しい広告Aの掲載が開始された後の状態を示す。 新しい広告の掲載が開始される場合における処理の他の例を説明する図である。(A)は新しい広告Aの掲載が開始される前の状態を示し、(B)は新しい広告Aの掲載が開始された後の状態を示す。 空気中に形成される空中像が1つだけの場合における処理の例を説明する図である。 奥行方向の複数の位置に空中像が形成されている場合における空中像の形成についての他の例を説明する図である。(A)は人と位置P1との距離L1が閾値L0より大きい場合における複数の空中像の位置の関係を示し、(B)は人と位置P1との距離L2が閾値L0より小さい場合における複数の空中像の位置の関係を示す。 奥行方向の複数の位置に空中像が形成されている場合における空中像の形成についての他の例を説明する図である。(A)は人と位置P1との距離L1が閾値L0より大きい場合における複数の空中像の位置の関係を示し、(B)は人と位置P1との距離L2が閾値L0より小さい場合における複数の空中像の位置の関係を示す。 奥行方向の複数の位置に空中像が形成されている場合における空中像の形成についての他の例を説明する図である。(A)は人が空中像の方向を見ていない場合を示し、(B)は人が空中像の方向を見ている場合を示す。 奥行方向の複数の位置に空中像が形成され、手前側からも奥側からも空中像の観察が可能な場合における空中像の形成の例を説明する図である。(A)は人Aと位置P1との距離が人Bと位置P2との距離よりも近い場合の空中像の形成を示し、(B)は人Bと位置P2との距離が人Aと位置P1との距離よりも近い場合の空中像の形成を示す。 優先度に優先する情報として空中像を視認する人の属性を使用し、空中像として形成される広告の内容を変更する例を説明する図である。(A)は人が大人の場合を示し、(B)は人が子供の場合を示す。 優先度に優先して空中像を視認する人の属性を使用し、注意を集める空中像を追加で形成する例を説明する図である。 複数の広告に対応する空中像が奥行方向に配列される場合に奥側に形成される広告の内容の視認を支援する空中像の形成例を説明する図である。 メニュー画面に対する人の操作の受付による空中像の変化を説明する図である。 前述した例を複合的に応用した空中像の形成例を説明する図である。 空中像の近くにいる人による空中像の視認の有無と空中像が形成される位置との関係を説明する図である。(A)は人が空中像の近くにいるが空中像を視認していない状態を示し、(B)は人が移動している最中に空中像を視認した状態を示し、(C)は空中像の視認が確認された後も人の移動が継続された状態を示す。 コンテンツに対応する空中像と広告に対応する空中像の位置の関係を説明する図である。(A)はコンテンツに対応する空中像と広告に対応する空中像を同時に形成する場合の例を示し、(B)はコンテンツに対応する空中像の形成が中断した場合の例を示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態>
<システム構成>
図1は、実施の形態で使用する情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1に示す情報処理システム1は、空中に浮かび上がるように像(以下「空中像」ともいう)を形成する空中像形成装置10と、空中像形成装置10等を制御する制御装置20と、空中像の周囲を撮像の範囲とするカメラ30と、空中像の周囲に存在する人が保持する情報端末と通信する通信装置40とを有している。
本実施の形態における「人」は、空中像を観察する人と、空中像を観察していない人の両方を含む。
本実施の形態の場合、空中像は、広告等の提示に使用される。本実施の形態における広告は、商品、サービス等への関心の喚起に用いられる。本実施の形態では、広告に用いられる空中像を、広告の像ともいう。
空中像の形状は任意であり、立体形状でも平面形状でもよい。立体形状の例には、球形、多面体、円柱その他の曲面体、人の形、動物の形、電化製品の形、果物の形等がある。
平面形状の例には、円形、多角形、人の形、動物の形、電化製品の形、果物の形等でもよい。平面形状には、曲面も含まれる。ここでの人や動物は、仮想のキャラクタや生物でもよい。
空中に形成される空中像は、立体の表面を規定する像に限らず、立体の表面を規定する像とその内部に対応する像の両方で構成されてもよい。換言すると、空中像は、ボクセルデータにより表現されてもよい。
本実施の形態における空中像は、静止画像でもよいし、動画像でもよい。
本実施の形態における空中像形成装置10は、空中に空中像を直接形成する装置であり、既に様々な方法が提案され、一部は実用化されている。
例えば空中像の形成にハーフミラーを用いる方法、ビームスプリッタを用いる方法、微小なミラーアレイを用いる方法、微小なレンズアレイを用いる方法、視差バリアを用いる方法、プラズマ発光を用いる方法等がある。これらの方式によって生成される空中像は、通り抜けることが可能である。
なお、通り抜けができない空中像を形成する空中像形成装置10には、現実の空間に存在するスクリーンに像を投影するプロジェクタがある。この他、空中像形成装置10には、発光素子のアレイを実空間で高速に移動させ、残像現象を用いて空中像を視認させる装置もある。
制御装置20は、プログラムの実行を通じて空中像データの生成、検索の実行その他の処理を実行するプロセッサ21と、プログラムや各種のデータを記憶する記憶装置22と、外部との通信を実現するネットワークIF(=InterFace)23と、これらを接続するバスその他の信号線24とを有している。制御装置20は、情報処理装置の一例である。
プロセッサ21は、例えばCPUで構成される。記憶装置22は、例えばBIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)と、ワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)と、基本プログラムやアプリケーションプログラム等が記憶されたハードディスク装置とで構成される。
もっとも、ROMやRAMがプロセッサ21の一部に含まれることを妨げない。プロセッサ21と記憶装置22は、コンピュータを構成する。
カメラ30は、空中像の周囲に位置する人の撮像に用いられる。本実施の形態の場合、カメラ30は、性別、年齢層等の外観から判別又は推定が可能な情報の取得に用いられる。また、人の移動の方向や人の視線の方向の取得にも用いられる。性別や年齢層等の判別又は推定、人の移動の方向の取得、人の視線の方向の取得等は、プロセッサ21において実行される。
通信装置40は、人が所持する通信端末との通信を通じ、人と空中像との位置関係や人の属性の取得に用いられる。人の属性には、例えば通信端末のアカウントに紐付けられている性別、年齢、職種、年収等の情報が含まれる。通信装置40には、例えば無線LAN(=Local Area Network)モジュール、ブルートゥース(登録商標)モジュール、移動体通信規格の3G、4G、5Gを使用する。
<広告の掲載に関するスケジュールの例>
図2は、空中像として空気中に形成される広告の掲載に関するスケジュールの例を示す図である。
図2に示すスケジュールには、広告A、B、C、D、Eと、広告とは別に管理されるコンテンツAA、ABについて受け付けた情報や空中像の形成に必要な情報が含まれている。
本実施の形態の場合、広告とは別に管理されるコンテンツには、例えば広告のメニュー画面、フロアマップ、営業時間のお知らせ等、空中像を形成する事業者が広告とは別に管理する静止画像や動画像が含まれる。
図2の場合、広告やコンテンツは、優先度、掲載が開始する日時(以下「掲載開始日時」という)、掲載が終了する日時(以下「掲載終了日時」という)、契約のランク、視認を想定する人、特約、奥行方向の位置、高さ方向の位置、サイズ等により管理される。
ここでの優先度は、空中に形成される空中像の位置やサイズの決定に使用される。本実施の形態の場合、優先度のランクは、「A」が最も高く、「B」、「C」、「D」の順番に優先度のランクが低くなる。優先度のランクは事前に与えられる場合と計算によりその都度決定される場合がある。
また、優先度のランクは、掲載の期間(以下「掲載期間」という)中、特定のランクに固定される場合と掲載の期間中にランクが変更される場合とがある。
図2の場合、優先度のランクが固定の例として、広告D、コンテンツAA、ABを示している。これらの場合、優先度のランクは、いずれも「A」である。本実施の形態の場合、コンテンツは広告に優先する。このため、優先度のランクは「A」に設定されている。広告Dは、契約のランクが「A」であり、かつ、特約も「有り」であるため、掲載期間の全期間で優先度のランクが「A」に固定されている。
他の広告A、B、C及びEの優先度のランクは、掲載期間の間に可変する。このため、図2の例では、優先度が空欄になっている。掲載期間中は、広告A、B、C及びEにも、何らかの優先度が記憶される。
なお、ここでの掲載期間とは、掲載開始日時から掲載終了日時までの期間のことである。図2の場合、掲載開始日時と掲載終了日時の欄の時刻の表記は、1日未満の時間の表記が省略されているが、実際には時、分、秒も記憶される。もっとも、広告の掲載は、月、日、曜日等によって管理されてもよい。
契約のランクは、広告の契約に関する優先度のランクを表している。本実施の形態の場合、優先度のランクは、「A」が最も高く、「B」、「C」の順番に優先度のランクが低くなる。契約に関する優先度のランクは、例えば契約時の条件や取り決めにより定まる。
視認を想定する人は、広告の対象である商品やサービスに応じて定まる。本実施の形態の場合、成人、大人、子供、年齢層、男性、女性、学生、社会人、職業、年収等を想定する。
特約は、広告の契約で定めた特別な条件や制約であり、例えば掲載に関する条件、優先度に関する条件、掲載の高さ方向の位置やサイズに関する条件がある。
奥行方向の位置は、空中像形成装置10(図1参照)が空中像を形成する水平方向における位置をいう。本実施の形態の場合、空中像の視認に用いられる位置として想定する場所を便宜的に設定し、その位置から直線的に遠ざかる方向の位置を奥行き方向の位置という。もっとも、具体的な観察者がいる場合には、観察者を基準に遠ざかる方向を奥行方向という。なお、空中像の視認に用いられる位置として想定する場所は点ではなく範囲として設定してもよい。
高さ方向の位置は、奥行方向のある位置に広告が形成される場合に広告が配置される高さを示す。高さ方向の位置には、例えば全面、上半分、下半分、右側、左側が含まれる。
サイズは、空中像として形成される広告のサイズを示す。
図2の場合、奥行き方向の位置、高さ方向の位置、サイズはいずれも空欄になっているが、これらの情報は、優先度のランクだけでなく他の広告との関係によっても変化するためである。もっとも、これらについても固定的に定めることも可能である。
図2の例の場合、広告Aの契約のランクは「A」であり、成人による視認を想定している。また、広告Bの契約のランクは「B」であり、男性による視認を想定している。広告Cの契約のランクは「A」であり、女性による視認を想定している。広告Dの契約のランクは「A」であり、子供による視認を想定している。なお、広告Dには特約があり、契約期間中の優先度のランクが「A」に設定されている。もっとも、特約の内容によって、優先度のランクは異なる。広告Eの契約のランクは「C」であり、50歳以上の視認を想定している。なお、コンテンツAAの優先度のランクは「A」である。また、コンテンツAAの場合、視認を想定する人の制約がないので「全て」と設定されている。また、コンテンツABの優先度のランクは「A」である。また、コンテンツABの場合、大人により視認が想定されている。
<空中像としての広告の出力の処理>
図3は、空中像としての広告の出力に用いられる処理の一例を説明するフローチャートである。図3に示す処理は、プロセッサ21(図1参照)によるプログラムの実行により実現される。
まず、プロセッサ21は、記憶装置22(図1参照)にアクセスし、現在時刻が掲載期間に含まれる広告を抽出する(ステップ1)。本実施の形態の場合、図2に示すスケジュールに登録されている全ての広告を対象として、現在時刻が掲載期間に含まれる広告の抽出を行う。例えばプロセッサ21は、掲載期間に現在時刻が含まれるか否かを広告毎に判定し、掲載期間に現在期間が含まれると判定された広告を抽出する。抽出された広告にはフラグ等を付し、抽出されなかった広告と区別してもよい。また、抽出された広告だけを集めたデータフォルダやデータテーブルを生成してもよい。
スケジュールに登録されている全ての広告を対象とした抽出の処理が終了すると、プロセッサ21は、抽出された広告が有るか否かを判定する(ステップ2)。
ステップ2で否定結果が得られた場合、形成すべき広告が存在しないので、プロセッサ21は、今回の処理を終了し、次回の処理に備える。
ステップ2で肯定結果が得られた場合、プロセッサ21は、抽出された広告毎に特約の有無を確認する(ステップ3)。特約の有無は、優先度のランクを設定する場合や空中像を形成する位置等の設定に使用される。
次に、プロセッサ21は、広告毎に優先度のランクを設定する(ステップ4)。
図4は、実施の形態で使用する優先度のランクの設定方法の一例を説明するフローチャートである。図4に示す処理も、プロセッサ21によるプログラムの実行により実現される。図4に示す処理は、ステップ1(図3参照)で抽出された広告毎に実行される。
まず、プロセッサ21は、処理の対象である広告について特約が設定されているか否かを判定する(ステップ11)。この判定には、例えばステップ3(図3参照)の処理の結果が用いられる。
ステップ11で肯定結果が得られた場合、プロセッサ21は、処理対象である広告の優先度のランクを特約の内容に応じて設定する(ステップ12)。特約の内容によっては、優先度のランクは「A」に限らず、「B」や「C」等に設定される。
一方、ステップ11で否定結果が得られた場合、プロセッサ21は、現在時刻は掲載開始日又は掲載終了日であるか否かを判定する。ここでの掲載開始日は、広告の掲載が開始される日をいい、掲載終了日は、広告の掲載が終了する日をいう。
本実施の形態の場合、掲載開始日と掲載終了日には、広告を人の目に付き易い位置に配置する規則を採用する。人の目に付きやすいとは、観察が容易という意味でもある。
このため、ステップ13で肯定結果を得たプロセッサ21は、処理対象である広告の優先度のランクを「A」に設定する(ステップ14)。
一方、ステップ13で否定結果を得たプロセッサ21は、掲載期間のうち経過した時間の割合に応じて優先度のランクを設定する(ステップ15)。本実施の形態の場合、各広告の掲載期間の全体を100%とし、経過した時間の割合が大きくなるのに伴い、優先度のランクを低くする。
例えば優先度のランクが4段階である場合、掲載期間のうち経過した時間の割合が10%の場合、優先度のランクはAに設定される。また例えば掲載期間のうち経過した時間の割合が40%の場合、優先度のランクはBに設定される。また例えば掲載期間のうち経過した時間の割合が60%の場合、優先度のランクはCに設定される。また例えば掲載期間のうち経過した時間の割合が80%の場合、優先度のランクはDに設定される。
なお、これらは一例に過ぎず、経過の割合と優先度のランクの割り当ての関係は線形に限らず、非線形でもよい。
図3の説明に戻る。広告毎に優先度のランクが設定されると、プロセッサ21は、広告の像を形成する位置、サイズ等を決定する(ステップ5)。ここでの位置には、奥行方向の位置の他、高さ方向の位置も含まれる。
この後、プロセッサ21は、広告に対応するデータを空中像形成装置10(図1参照)に出力する(ステップ6)。この後、空中像形成装置10の側では、受信した広告の像を空気中に空中像として形成する。
<制御例>
以下では、広告用の空中像を空気中に形成する場合の制御例について説明する。本実施の形態の場合、空中像が形成される奥行方向の位置は、各広告の優先度のランクに応じて決定される。
<例1>
図5は、広告用の空中像が掲載期間中に奥行方向を移動する例を説明する図である。(A)は掲載開始日と掲載終了日における空中像の奥行方向の位置P1を示し、(B)は掲載期間の半分にあたる日における空中像の奥行方向の位置P2を示し、(C)は掲載終了日の前日における空中像の奥行方向の位置P3を示す。
図中のY軸が奥行方向である。
図5の場合、広告Aを視認する(以下「観察する」ともいう)観察者も表現している。図5に示す観察者の位置は、前述した空中像の視認に用いられる位置として想定する場所である。勿論、実際に用いられる場合には、観察者と広告Aとの距離がより近づく場合もあれば、より遠ざかる場合も想定される。また、観察者が広告Aと正対するとは限らず、斜め方向から広告Aを観察する場合も想定される。
図5に示すように、位置P1は観察者に最も近い位置であり、位置P2は観察者から2番目に近い位置であり、位置P3は観察者から最も遠い位置である。
本実施の形態では、掲載開始日と掲載終了日に優先度のランクが「A」に設定され、その他の時点では、掲載期間のうち経過した時間の割合に応じて優先度のランクが設定される。図5の場合、掲載期間の半分にあたる日の優先度のランクは「B」に設定されている。また、掲載終了日の前日の優先度のランクは「C」に設定されている。本実施の形態の場合、これらの間に位置する日には、予め定めた規則に基づき、優先度のランクが設定される。
図5に示す例は、広告Aに対応する空中像が形成される位置が、設定された優先度のランクに応じて位置P1〜P3のいずれかに制御される例を表している。すなわち、優先度のランクが「A」の場合、観察者との距離が最も近い位置P1に空中像が形成され、優先度のランクが「B」の場合、中間的な距離を与える位置P2に空中像が形成され、優先度のランクが「C」の場合、最も距離が遠い位置P3に空中像が形成される。
図5の場合、設定される優先度のランクは、掲載期間に占める経過時間の割合が増えるのに従って低下し、優先度のランクの低下に伴って、空中像が形成される位置は奥側の方向に移動される。この位置の移動が基本となる。本実施の形態の場合、空中像が形成される位置は、優先度のランクで決まる。
掲載終了日における空中像を位置P3に形成することも可能である。ただし、本実施の形態では、広告の効果等を考慮して、掲載終了日に最も手前側の位置P1に空中像を移動させている。なお、手前側の位置P1に空中像を形成させるのは、掲載終了日に限らず、複数日を割り当てることも可能である。例えば掲載期間の長さによっては、掲載終了日の1週間前から空中像を位置P1に形成することも可能である。また、日を単位とするのではなく、時、分、秒を単位として空中像を形成する位置を変更することも可能である。これらの規則や取り決めは、広告用の空中像を形成する事業者毎に異なってもよい。
図5の場合、空気中に形成される空中像は1つである。このため、優先度のランクによらず、同じサイズの空中像が空気中に形成されている。
<例2>
図6は、優先度のランクが異なる複数の広告が同じ空間に形成される場合における空中像の位置の関係を説明する図である。
図6の場合、広告Aに対応する優先度のランクは「A」であり、広告Bに対応する優先度のランクは「B」であり、広告Cに対応する優先度のランクは「C」である。
同じ空間に優先度のランクが異なる複数の広告が形成される場合、優先度のランクが最も高い広告Aの空中像は位置P1に形成され、優先度のランクが2番目に高い広告Bの空中像は位置P2に形成され、優先度のランクが最も低い広告Cの空中像は位置P3に形成される。
<例3>
図7は、優先度のランクは同じであるが、契約のランクが異なる複数の広告が同じ空間に形成される場合における空中像の位置の関係を説明する図である。前述したように、広告の空中像が形成される位置は、基本的に優先度のランクに応じて決定されるのであるが、ここでは、契約のランクを加味して空中像を形成する位置を決定する例について説明する。
図7の場合、広告Aの優先度のランクは「A」であり、契約のランクも「A」である。また、広告Bの優先度のランクは「A」であるが、契約のランクは「B」である。また、広告Cの優先度のランクは「A」であるが、契約のランクは「C」である。
図7の例では、優先度のランクに違いがないので契約のランクに着目して、空中像を形成する位置を決定する。
図7の場合、契約のランクが最も高い広告Aの空中像は位置P1に形成され、契約のランクが2番目に高い広告Bの空中像は位置P2に形成され、広告のランクが最も低い広告Cの空中像は位置P3に形成される。
<例4>
ここでは、優先度のランクが同じ複数の空中像が一度に形成される場合における空中像の位置の関係の他の例を説明する。
図8は、優先度のランクが同じ複数の広告が同じ空間に形成される場合における空中像の位置の関係の他の例を説明する図である。(A)は複数の空中像を横に並べて形成する例を示し、(B)は個々のサイズを変更して複数の空中像を同じ位置に形成する例を示し、(C)は時間差で複数の空中像を形成する例を示す。
前述した例3の場合には、契約のランクを用いて空中像を形成する奥行方向の位置を異ならせているが、例4では、いずれの空中像も奥行方向の位置は同じである。
例えば(A)の場合、広告Aと広告Bの優先度のランクはいずれも「A」で同じである。(A)に示す例では、広告Aと広告Bに対応する空中像の奥行方向の同じ位置P1に観察者から見て左右に並べて配置する。この配置が可能な場合、空中像が単独で空中に形成される場合と同じサイズで観察者に示されることになる。
一方で、(A)に示す広告像は、空中像形成装置10(図1参照)を複数台設ける等の情報処理システム1の準備も必要とする。また、複数の広告を左右に並べて形成する空間上の余裕がない場合も想定される。
(B)に示す例は、空中像が単独で空中に形成される場合のサイズを2分し、一方に広告Aを縮小した空中像を形成し、他方に広告Bを縮小した空中像を形成する。なお、広告Aと広告Bのいずれを上段に配置し、いずれを下段に配置するかは、事前に定めた取り決めによる。例えば特約がある方を上段とする方法、契約のランクが上位の方を上段とする方法等である。もっとも、ランダムに位置を決定することも可能である。
(C)に示す例は、複数の広告の空中像を時間差で空中に形成することにより、空間上の制約や広告が縮小されることによる視認性への影響を低減する。(C)の例では、時間T1〜T2の間は、広告Aの空中像だけが空中に形成され、時間T2〜T3の間は、広告Bの空中像だけが空中に形成され、時間T3〜T4の間は、再び広告Aの空中像だけが空中に形成される。
図9は、優先度のランクが同じ複数の広告が同じ空間に形成される場合における空中像の位置の関係の他の例を説明する図である。
図9の場合、広告の数は3つであるが、優先度のランクはいずれも「A」である。ただし、契約のランクには違いがあり、広告Aの契約のランクは「A」であるが、広告Bと広告Cの契約のランクは「B」である。
このため、図9の例では、広告Aの空中像を上段に配置し、契約のランクが相対的に低い広告Bと広告Cを下段に配置している。なお、広告Bと広告Cは、契約のランクが同じなので、下段を2分し、紙面に向かって左側に広告Bの空中像を配置し、同じく右側に広告Cの空中像を配置している。
なお、前述した例のように、時間差で広告A、広告B及び広告Cの空中像を順番に形成してもよい。
<例5>
図10は、優先度に応じて奥行方向の位置だけでなく空中像のサイズも変更する例を説明する図である。
前述した例2の場合、優先度のランクに応じて空中像を形成する奥行方向の位置を変更しているが、形成される空中像のサイズはいずれも同じである。
しかし、図10の例では、優先度のランクに応じて空中像のサイズを変更している。具体的には、優先度のランクが「A」である広告Aの空中像は、単独で形成される場合と同じサイズで位置P1に形成されている。一方、優先度のランクが「B」である広告Bの空中像は、単独で形成される場合よりも小さいサイズで位置P2に形成されている。そして、優先度のランクが最も低い「C」である広告Cの空中像は、広告Bよりも更に小さいサイズで位置P3に形成されている。
図10に示すように、奥行方向の位置だけでなく、形成される空中像のサイズも変更することで、優先度のランクが高い広告ほど目立ち易くなる。
<例6>
図11は、新しい広告の掲載が開始される場合における処理の一例を説明する図である。(A)は新しい広告Aの掲載が開始される前の状態を示し、(B)は新しい広告Aの掲載が開始された後の状態を示す。
前述の例の場合、優先度は、広告毎に掲載期間に対する経過時間の関係で定められているが、新しい広告を目立たせたい場合も想定される。そこで、この例6の場合には、新しい広告の掲載が開始された場合には、他の広告の優先度のランクを強制的に下げる処理を行う。
具体的には、新しい広告Aの掲載が開始される直前まで、位置P1には優先度のランクが「A」である広告Bの空中像が形成され、位置P2には優先度のランクが「B」である広告Cの空中像が形成されている。
この状態で、新しい広告Aの空中像が形成される場合、広告Aの優先度のランクは「A」であるので、位置P1に広告Aと広告Bに対応する空中像が形成されることになる。この場合の形成の例には図8に示す方法があるが、新しい広告Aを目立たせるのであれば、観察者に最も近い位置P1には広告Aに対応する空中像を単独で形成することが望ましい。
そこで、図11の場合には、新しく掲載が開始される広告Aの優先度のランクは「A」のままに、広告Bと広告Cの優先度のランクを1つずつ低下させている。この状態に対応する図が(B)である。
(B)の場合、広告Bの優先度のランクは、それまでの「A」から「B」に変更され、広告Cの優先度のランクは、それまでの「B」から「C」に変更されている。優先度のランクが変更されたことにより、優先度のランクが「A」の広告は広告Aだけとなり、優先度のランクが「B」の広告は広告Bだけとなり、優先度のランクが「C」の広告は広告Cだけとなる。この結果、観察者から最も近い位置P1に新しい広告Aの空中像が単独で形成され、その次に観察者に近い位置P2に広告Bの空中像が単独で形成され、最も遠い位置P3に広告Cの空中像が単独で形成されている。
なお、新しい広告が複数の場合には、観察者に最も近い位置P1に、図8に説明した手法で空中像を形成する。
<例7>
図12は、新しい広告の掲載が開始される場合における処理の他の例を説明する図である。(A)は新しい広告Aの掲載が開始される前の状態を示し、(B)は新しい広告Aの掲載が開始された後の状態を示す。
前述した例6の場合には、新しい広告Aを掲載する場合に、既に掲載されている広告の優先度のランクを1つずつ低下させることで観察者に最も近い位置P1に新しい広告に対応する空中像のみが形成されるようにしたが、優先度のランクは変更せずに、空中像が形成される位置を変更する手法を適用することも可能である。
図12の場合も、新しい広告の掲載が開始される前の状態は、図11の例と同じである。すなわち、優先度のランクが「A」の広告Bの空中像が位置P1に形成され、優先度のランクが「B」の広告Cの空中像が位置P2に形成されている。
(B)の場合、優先度のランクが「A」の広告Aの掲載が開始されている。このとき、広告Bの優先度のランクは「A」のまま、広告Cの優先度のランクは「B」のままである。しかし、図12の例では、優先度のランクよりも、新しく広告の掲載が開始されるという事実を優先し、観察者に最も近い位置P1は、新しく掲載が開始される広告Aの空中像に割り当て、既存の広告B及び広告Cの空中像が形成される位置を奥側に1つずつ移動させている。
図12に示す広告の配置は、図11に示す広告の配置と同じであるが、プロセッサ21(図1参照)が実行する処理の内容は異なっている。
<例8>
図13は、空気中に形成される空中像が1つだけの場合における処理の例を説明する図である。
前述した例の場合、広告用の空中像が形成される位置は、基本的に、優先度のランクと一対一に対応していたが、この例8では、その例外について説明する。
図13の場合、空気中には優先度のランクが「B」である広告Bの空中像だけが形成されている。この場合も、図5の(B)に示すように、優先度のランクに応じた位置P2に広告Bの空中像を形成させることも可能である。
しかし、他の空中像が形成されていないのに、広告Bの位置を観察者から遠ざかる位置P2に移動させなくてもよいのではないかという考え方もある。
そこで、図13の場合には、優先度のランクが「B」である広告Bの空中像を、本来は優先度のランクが「A」である広告用の位置P1に形成させている。
<例9>
図14は、奥行方向の複数の位置に空中像が形成されている場合における空中像の形成についての他の例を説明する図である。(A)は人と位置P1との距離L1が閾値L0より大きい場合における複数の空中像の位置の関係を示し、(B)は人と位置P1との距離L2が閾値L0より小さい場合における複数の空中像の位置の関係を示す。
換言すると、この例9は、(B)は人の動きに応じて、空中像を形成する位置を変更する例を示す。
図14の場合、広告Aの空中像は位置P1に形成され、広告Bの空中像は位置P2に形成されている。広告Aの空中像と広告Bの空中像のサイズは同じである。
(A)の場合、広告Aの空中像が形成される位置と広告Bの空中像が形成される位置とは、Y軸の方向の座標値についてだけ異なっている。
人と位置P1との距離L1が予め定めた閾値L0より大きい(A)の場合、制御装置20のプロセッサ21(図1参照)は、空中像の配置を維持する。なお、本実施の形態の場合、人と位置P1との距離は、カメラ30で撮像された画像に基づいて推定する。すなわち、ここでの距離は厳密でなくてよい。
一方、人と位置P1との距離L2が予め定めた閾値L0より小さい(B)の場合、プロセッサ21は、人が広告に関心を持って近づいて来たとみなす。すなわち、閾値L0より近づいた人は、空中像に関心を持った人の一例である。
(B)の例では、広告Aだけでなく、広告Bも観察が容易になるように、広告Bに対応する空中像を上方に、すなわちZ軸方向に移動させている。この場合、広告Bに対応する空中像は、広告Aに対応する空中像の背後ではなくなる。この結果は、(A)の場合には、手前側に形成される広告Aに対応する空中像を透過した状態でしか観察できなかった広告Bに対応する空中像の直接の観察が可能になる。すなわち、(B)の場合、人は、広告Aに対応する空中像と広告Bに対応する空中像の両方を直接的に観察することが可能になる。
なお、広告Bに対応する空中像が形成される奥行方向の位置はP2のままである。
図15は、奥行方向の複数の位置に空中像が形成されている場合における空中像の形成についての他の例を説明する図である。(A)は人と位置P1との距離L1が閾値L0より大きい場合における複数の空中像の位置の関係を示し、(B)は人と位置P1との距離L2が閾値L0より小さい場合における複数の空中像の位置の関係を示す。
図15には、図14との対応部分に対応する符号を付して示している。
図14の場合には、人の接近に応じて、奥側に位置する広告Bの空中像を上方、すなわちZ軸方向に移動させているが、図15の場合には、X軸方向に移動させる例である。図15の場合には、図中の人から見て右方向に、広告Bの空中像を移動させている。勿論、広告Bの空中像を、図中の人から見て左方向に移動させることも可能である。
移動の方向は異なるが、人による広告の観察が容易になる。
<例10>
図16は、奥行方向の複数の位置に空中像が形成されている場合における空中像の形成についての他の例を説明する図である。(A)は人が空中像の方向を見ていない場合を示し、(B)は人が空中像の方向を見ている場合を示す。なお、図16には、図14との対応部分に対応する符号を付して示している。
図16の場合、カメラ30で撮像された画像を制御装置20のプロセッサ21(図1参照)が処理することにより、空中像の周囲に存在する人の視線の向きを推定する。換言すると、プロセッサ21は、顔の向きが空中像の方向を向いているか否かを判定する。この例におけるプロセッサ21は、予め定めた方向の範囲内に視線の向きが含まれるか否かを判定する。
例えばプロセッサ21は、空中像が形成されている位置P1及びP2、空中像のサイズや高さ等の情報を取得し、空中像が形成されている空中内の範囲を推定し、推定された視線の向きが推定された範囲と重なるか否かを判定する。もっとも、空中像が形成される位置は、推定ではなく、事前に与えられていてもよい。また例えばプロセッサ21は、推定された視線の方向に対して予め定めた角度の範囲内に位置P1及びP2が含まれるか否かを判定してもよい。
人の視線の方向が空中像の方向を向いていない(A)の場合、プロセッサ21は、空中像の配置を維持する。
一方、人の視線の方向が空中像の方向を向いている(B)の場合、プロセッサ21は、人が広告に関心を持っているとみなし、広告Aだけでなく、広告Bも観察が容易になるように、広告Bに対応する空中像を上方に移動させる。ここでの人も、空中像に関心を持った人の一例である。
なお、図15の例のように、図中の人から見て右方向に、広告Bの空中像を移動させてもよい。勿論、広告Bの空中像を、図中の人から見て左方向に移動させることも可能である。
なお、人の視線の方向が空中像の方向を向いていると判定されても、人と空中像との距離が離れすぎていると、空中像として示される広告の内容を確認することは困難である。従って、カメラ30で撮像する範囲は、空中像に示される広告の内容を確認できる範囲としてもよい。又は、例9の技術と組み合わせもよい。すなわち、視線の向きだけでなく人と空中像との距離の両方について条件を満たす場合に限り、広告Bを広告Aの背後から外に出して視認性を高めてもよい。
なお、例9及び例10では、奥側の広告Bが手前側の広告Aと重なって観察されないように、奥側の広告Bの位置を移動させているが、奥側の広告Bの位置は固定したまま手前側の広告Aの位置を移動させてもよい。
また、広告Aの視認性を高めるために、広告Aのサイズを拡大したり、広告Aの輝度や色度を高めたりしてもよい。
<例11>
図17は、奥行方向の複数の位置に空中像が形成され、手前側からも奥側からも空中像の観察が可能な場合における空中像の形成の例を説明する図である。(A)は人Aと位置P1との距離が人Bと位置P2との距離よりも近い場合の空中像の形成を示し、(B)は人Bと位置P2との距離が人Aと位置P1との距離よりも近い場合の空中像の形成を示す。
この例の場合も、カメラ30で撮像された画像を制御装置20のプロセッサ21(図1参照)が処理することにより、人Aと広告Aが形成される位置P1との距離、人Bと広告Bが形成される位置P2との距離を推定する。
なお、図17に示すように、広告Aの優先度はAであり、広告Bの優先度はBである。
このため、(A)の場合には、優先度の高い広告Aが人Aの手前側に形成され、相対的に優先度が低い広告Bは人Aから見て奥側に形成されている。換言すると、人Bから見ると、手前側に広告Bが形成され、奥側に広告Aが形成されている。
一方、人Bの方が人Aよりも空中像との距離が短くなる(B)の場合には、優先度の基準が人Bの方に移動する。このため、(B)の場合には、優先度の高い広告Aが人Bの手前側に形成され、奥側に相対的に優先度が低い広告Bが形成されている。換言すると、人Aから見ると、手前側に広告Bが形成され、奥側に広告Aが形成される。
なお、図17では、人Aと人Bが空中像を挟んで対面しているように描いているが、X軸方向の位置がずれていてもよい。図17の場合、広告A及び広告Bを挟んで反対側に人Aと人Bがいることを前提としているのにすぎないためである。
<例12>
図18は、優先度に優先する情報として空中像を視認する人の属性を使用し、空中像として形成される広告の内容を変更する例を説明する図である。(A)は人が大人の場合を示し、(B)は人が子供の場合を示す。
この例の場合、カメラ30で撮像された画像を制御装置20のプロセッサ21(図1参照)が処理することにより、人の属性を推定する。例12における人の属性は、外観から推定が可能な情報を想定する。ここでの属性には、例えば性別、年齢層の他、家族、カップルなどのグループであるか否かの情報が含まれる。画像の処理に基づく推定であるので、厳密な意味での特定を要しない。厳密な意味での属性の特定は、後述するように人が所持する情報端末との通信を使用する。
図18における(A)は、空中像を視認する人が大人なのでタバコの広告を内容とする空中像が形成されている。実際、タバコの広告については視認を想定する人として「大人」が登録されている。法律上の成人であるか否かは、容姿の情報だけでは推定が困難であるためである。そこで、本実施の形態では、判断の基準として大人か否かを用いている。もっとも、大人であるとの判断は、広告の内容に応じて異なってもよい。例えばタバコの広告であれば、空中像を視認する人が子供と推定されないことと定義してもよい。酒類についても同様である。
図18における(B)は、空中像を視認する人が子供なのでおもちゃの広告を内容とする空中像が形成されている。仮にタバコの広告の優先度のランクが「A」だとしても、空中像を視認する人が子供と推定された場合には、タバコの広告の出力は停止され、子供との関係で広告の内容が決定される。
なお、おもちゃの広告自体は、子供に限らず、親や祖父母等も視認を想定する人として登録される。
<例13>
図19は、優先度に優先して空中像を視認する人の属性を使用し、注意を集める空中像を追加で形成する例を説明する図である。
図19の場合、情報処理システム1を構成する通信装置40は、空中像の近くにいる人が所持する情報端末50と通信し、情報端末50のアカウントの情報を取得する。制御装置20のプロセッサ21(図1参照)は、アカウントに紐付けられている属性を不図示のデータベースや不図示のサーバから取得する。なお、アカウントに紐付けられている属性の情報は、個人を特定しないように秘匿化されていてもよい。例えば年齢については10代、20代等のおおよその年代で与えられてもよい。
図19の例では、広告Cに対応する空中像が人に最も近く、その奥側に広告Bに対応する空中像が形成され、更に奥側に広告Aに対応する空中像が形成されている。
この場合、広告Aや広告Bは、広告Cの奥側に位置するため、人には気づかれにくい。しかし、この例では、広告Aと広告Bが想定する人と空中像の近くにいる人の属性が合致しているので、広告Aと広告Bの空中像の近傍にフラグ61の形状の空中像が形成されている。図19に示すフラグ61の位置は、広告Cの奥側とは重ならない位置の一例である。図19の場合、フラグ61は、広告Aと広告Bに対応する空中像の上方に形成されている。観察者の目にフラグ61が止まりやすくするためである。換言すると、フラグ61は、注意を喚起するフラグの一例である。このフラグ61を視認した人は、自身を対象とする広告の空中像が形成されていることに気づき易くなる。
<例14>
図20は、複数の広告に対応する空中像が奥行方向に配列される場合に奥側に形成される広告の内容の視認を支援する空中像の形成例を説明する図である。
図20の場合、広告A、広告B、広告Cに対応する3つの空中像が空中に形成されている。広告Aの優先度のランクは「A」であり、広告Bの優先度のランクは「B」であり、広告Cの優先度のランクは「C」である。このため、広告Aに対応する空中像は、3つの広告の中では最も人に近い位置に形成され、広告Bに対応する空中像は、3つの広告の中の真ん中の位置に形成され、広告Cに対応する空中像は、3つの広告の中で最も人から遠い位置に形成される。
なお、図20の場合、これら3つの広告に対応する空中像よりも人の近くに、メニュー画面に相当する空中像が形成されている。
メニュー画面は、特定のコンテンツの一例である。特定のコンテンツの優先度のランクは「A」であり、いずれの広告の優先度よりも高く設定される。このため、メニュー画面は、人から見て最前面に形成される。
図20に示すメニュー画面には、その奥側に形成されている空中像の内容を表すタイトル等が記述されている。図20の場合、メニュー画面の上から下方に対して順番に、広告A、広告B、広告Cとのタイトルが列記されている。
この例の場合、メニュー画面に対する人の操作をカメラ30で撮像し、撮像された画像を制御装置20のプロセッサ21(図1参照)で処理する。例えばプロセッサ21は、人が選択したタイトルに対応する空中像を人に対して最も近い位置に形成する。
図21は、メニュー画面に対する人の操作の受付による空中像の変化を説明する図である。
図21の場合、ユーザが広告Bを指先で選択したことをカメラ30(図20参照)で撮像された画像によりプロセッサ21が認識し、人により選択された広告Bに対応する空中像を空中に形成している。
図21に示す方法を用いれば、人から見て奥方向に配列される空中像の数が増えた場合でも、視認する人が興味や関心を有する広告の空中像を手前側に形成することが可能になる。換言すると、優先度のランクによる配列では、人から気づかれ難い位置に空中像が形成されている広告であっても、関心を有する人には、最前列で提示することが可能になる。
<例15>
図22は、前述した例を複合的に応用した空中像の形成例を説明する図である。
図22の場合、広告Aの掲載期間は時間T1−T2、広告Bの掲載期間は時間T2−T3、広告Cの掲載期間は時間T3−T6、広告Dの掲載期間は時間T4、広告Eの掲載期間は時間T4、広告Fの掲載期間は時間T4−T7である。
まず、時間T1の場合、掲載される広告の空中像は広告Aだけである。このため、空気中には、広告Aの空中像が単独で形成されている。時間T1における広告Aの空中像のサイズを基準となるサイズという。
時間T2の場合、掲載される広告は、広告Aと広告Bである。前述の例では、掲載開始日時と掲載終了日時で優先度のランクが「A」に設定される例を説明したが、図22の例では、新しく掲載が開始される広告Bを掲載中の広告Aよりも優先する手法を採用している。このため、広告Aの空中像は、広告Bの空中像の奥側に形成されている。また、広告Aの空中像のサイズは、広告Bの空中像のサイズよりも小さく制御されている。
時間T3の場合、掲載される広告は、広告Bと広告Cである。この時間T3における空中像の形成を、時間T2における空中像の形成と同じにすることも可能である。時間T3が時間T2と異なる点は、新しく掲載が開始する広告Cの奥側に形成される広告Bのサイズである。時間T3の場合、広告Bと広告Cに対応する空中像は、同じサイズで形成されている。
時間T4の場合、掲載される広告は、広告Cと広告Dと広告Eと広告Fの4つである。時間T4の場合、新しく掲載が開始する広告Dと広告Eと広告Fの3つに対応する空中像が、既に掲載が開始している広告Cの空中像よりも手前側に形成される。ただし、優先度以外の情報のため、広告Dの空中像のサイズは、基準となるサイズの2分の1、広告Eと広告Fの空中像のサイズは基準となるサイズの4分の1である。また、広告Dの空中像は、上半分に位置し、広告Eと広告Fの空中像は、下半分に位置する。ここでのサイズや画面内の配置は、広告D、広告E及び広告Fの間における相対的な関係により設定される。
<例16>
前述の例の場合、人が空中像を視認したか否かは、空中像が形成される位置に影響しない。すなわち、人が空中像を視認していなくても、優先度に応じた位置に空中像が形成されている。
ここでは、空中像を形成する位置を人の視認に連動させる例を説明する。
図23は、空中像の近くにいる人による空中像の視認の有無と空中像が形成される位置との関係を説明する図である。(A)は人が空中像の近くにいるが空中像を視認していない状態を示し、(B)は人が移動している最中に空中像を視認した状態を示し、(C)は空中像の視認が確認された後も人の移動が継続された状態を示す。
なお、図23の場合、カメラ30が空中像の周囲の人を撮像しており、撮像された画像を処理する制御装置20のプロセッサ21(図1参照)が人の視線の方向を推定している。
(A)の場合、人の視線の方向は、空中像としての広告Aが形成されている位置とは異なる。このため、人の移動に追従して空中像が形成される位置も移動されている。この空中像の移動は、空中像を人に気づかせる目的で実行される。移動する人が空中像に気づいていないのに、空中像が形成される位置を固定したままであると、空中像と人との距離が離れる一方となり、空中像に気づく可能性が少なくなるためである。
しかし、(B)に示すように、人の移動の方向に空中像も移動させると、人と空中像の距離が広がることもない。このため、人の視線の方向が変化するタイミングで空中像に気づくチャンスを増やすことが可能になる。(B)では、人の視線の方向が空中像の方向に向いている。この場合、制御装置20は、人による空中像の視認を検知する。
(C)の場合、人は移動を続けているが、空中像は、人の視認が検知された時点の位置に固定されたままである。なお、(C)の場合、人の視線の方向は、広告Aに対応する空中像の方向を向いたままであるが、空中像の位置は停止されたままである。既に、人は空中像に気づき、内容を確認する機会があったためである。
もっとも、人の視線の方向が空中像の方向に向いている場合には、空中像を人の移動に追従して移動させることも可能である。
<例17>
図24は、コンテンツに対応する空中像と広告に対応する空中像の位置の関係を説明する図である。(A)はコンテンツに対応する空中像と広告に対応する空中像を同時に形成する場合の例を示し、(B)はコンテンツに対応する空中像の形成が中断した場合の例を示す。
図24の場合、コンテンツはコンテンツABであり、広告は広告Aである。コンテンツABの優先度のランクは常に「A」であり、図24の時点における広告Aの優先度のランクは「A」である。
前述した例の場合、コンテンツは広告よりも優先度が高く設定されるが、コンテンツに対応する空中像の奥側に広告に対応する空中像が常に形成されたのでは、コンテンツの空中像を透過して観察される広告の視認性が低下する。
そこで、プロセッサ21(図1参照)は、(A)に示すように、コンテンツABに対応する空中像の形成中も、広告Aに対応する空中像を、人から見て最前面の周辺部分に形成する。具体的には、広告Aに対応する空中像の大部分がコンテンツABの奥側に重ならないように形成されている。
一方、コンテンツABの形成が中断した場合、プロセッサ21は、コンテンツABの空中像が形成されていた位置に、広告Aの空中像を形成し、広告Aの視認性を向上させる。
<他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば前述の実施の形態では、空中像形成装置10(図1参照)と制御装置20(図1参照)を互いに独立した装置として説明したが、空中像形成装置10と制御装置20は一体型の装置でもよい。
また例えば前述の実施の形態における制御装置20は、いわゆるコンピュータでもよいし、スマートフォンその他の情報端末でもよいし、インターネット上に設置されるサーバでもよい。
なお、前述した各実施の形態におけるプロセッサは、広義的な意味でのプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU(=Central Processing Unit)等)の他、専用的なプロセッサ(例えばGPU(=Graphical Processing Unit)、ASIC(=Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(=Field Programmable Gate Array)、プログラム論理デバイス等)を含む。
また、前述した各実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサが単独で実行してもよいが、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して実行してもよい。また、プロセッサにおける各動作の実行の順序は、前述した各実施の形態に記載した順序のみに限定されるものでなく、個別に変更してもよい。
1…情報処理システム、10…空中像形成装置、20…制御装置、21…プロセッサ、22…記憶装置、30…カメラ、40…通信装置、50…情報端末、61…フラグ

Claims (23)

  1. プロセッサを有し、
    前記プロセッサは、
    空気中に形成される広告の像を、当該広告の像の優先度に応じて奥行方向の位置を制御する、情報処理装置。
  2. 前記プロセッサは、前記広告の像が複数の場合、当該複数の広告間の優先度の関係に応じ、各広告の像が形成される奥行方向の位置を制御する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記プロセッサは、優先度が高い方の広告の像を人から見て手前側に形成し、優先度が低い方の広告の像を当該人から遠い奥側に形成する、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 新たに形成される広告の像の優先度が、形成中の広告の像の優先度よりも高く設定される、請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記プロセッサは、新たに形成される広告の像が複数の場合、新たに形成される当該複数の広告間の優先度の関係に応じ、当該複数の広告の像の大きさを制御する、請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記プロセッサは、新たに形成される広告の像が複数の場合、新たに形成される当該複数の広告間の優先度の関係に応じ、当該複数の広告の像の配置を制御する、請求項4に記載の情報処理装置。
  7. 前記プロセッサは、新たに形成される広告の像が複数の場合、新たに形成される当該複数の広告間の優先度の関係に応じ、当該複数の広告の像の間の奥行方向の配置を制御する、請求項4に記載の情報処理装置。
  8. 前記広告の像の優先度は、予め定めた規則に基づいて変化する、請求項1に記載の情報処理装置。
  9. 前記広告の像の優先度は、時間の経過に伴って変化する請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記広告の像の優先度は、掲載の期間の最終日に最大になる、請求項9に記載の情報処理装置。
  11. 前記広告の像の優先度は、掲載に関する契約上の優先度に応じて設定される、請求項1に記載の情報処理装置。
  12. 複数の広告の像が人から見た手前側からも奥側からも観察が可能な場合、前記プロセッサは、検出された人との距離が短い側に優先度の高い広告の像を配置する、請求項1に記載の情報処理装置。
  13. 前記プロセッサは、前記広告の像の優先度を、当該広告の内容と人の属性との関係に応じて変更する、請求項1に記載の情報処理装置。
  14. 前記広告の像が形成されている位置の方向への人の接近が検出された場合、前記プロセッサは、人から見て奥側に位置する広告の像を、人から見て手前側に位置する広告の像の奥側から外方に移動させる、請求項1に記載の情報処理装置。
  15. 前記広告の像が形成されている位置の方向への人の視線が検出された場合、前記プロセッサは、人から見て奥側に位置する広告の像を、人から見て手前側に位置する広告の像の背後から外方に移動させる、請求項1に記載の情報処理装置。
  16. 前記広告の像が複数形成されている場合、前記プロセッサは、複数の当該広告の像のうち予め定めた条件を満たす当該広告の像の近傍に注意を喚起するフラグの形成を指示する、請求項1に記載の情報処理装置。
  17. 前記広告の像が複数形成されている場合、前記プロセッサは、複数の当該広告の像の内容に関するメニュー画面を最前面に形成させる、請求項1に記載の情報処理装置。
  18. 前記プロセッサは、前記メニュー画面で指定された前記広告の像を手前側に移動させる、請求項17に記載の情報処理装置。
  19. 前記プロセッサは、特定のコンテンツに関する像の優先度を最大に設定する、請求項1に記載の情報処理装置。
  20. 前記プロセッサは、前記特定のコンテンツの像の形成中も、前記広告の像を最前面の周辺部分に形成させる、請求項19に記載の情報処理装置。
  21. 前記プロセッサは、前記特定のコンテンツの像の形成が中断される期間に、前記広告の像を最前面に形成させる、請求項19に記載の情報処理装置。
  22. 前記プロセッサは、特定の属性を有する人による前記広告の像の観察が検出されるまで、当該広告の像を形成する位置を人の移動に応じて移動させる、請求項1に記載の情報処理装置。
  23. コンピュータに、
    空気中に形成される広告の像を、当該広告の像の優先度に応じて奥行方向の位置に制御する機能
    を実行させるプログラム。
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