JP2021085463A - バルブ装置 - Google Patents

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Norihiko Saito
典彦 齋藤
荘吾 後藤
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荘吾 後藤
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Abstract

【課題】タンクに接続される溶栓弁からのリークを抑制する。【解決手段】バルブ装置は、タンクの口金に接続されるバルブアセンブリと、バルブアセンブリに形成され、タンクの内部とバルブアセンブリの外部とを連通する第1通路と、バルブアセンブリに形成され、第1通路から分岐してバルブアセンブリの外部に連通する第2通路と、第1通路に挿入される弁体を有する溶栓弁であって、溶栓弁が閉弁状態のときには、弁体が第1通路から第2通路へのガスの移動を抑制し、溶栓弁の温度が作動温度以上になったとき、または手動により開弁された時には、弁体が移動して第1通路から第2通路へのガスの移動を可能にする溶栓弁と、第1通路におけるガスの移動を抑制するシール部材であって、溶栓弁が閉弁状態のときに、第2通路が前記第1通路から分岐する分岐部を挟んで、タンク側と前記溶栓弁側にそれぞれ少なくとも一つずつ位置するシール部材と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、バルブ装置に関し、特に車両用高圧タンクのバルブ装置に関する。
特許文献1には、溶栓弁とタンクとを連通する第1通路と、第1通路から分岐して外部と連通する第2通路とを含む、タンク内の水素をタンク外部に放出させるための放出通路と、シール部材を備え、第1通路に設けられた弁体を備えており、シール部材が第1通路における水素の流動を遮断し、またシール部材が第1通路と第1通路を遮断している車両用高圧タンクのバルブ装置が開示されている。
特開2019−44863号公報
しかし、特許文献1に記載されたバルブ装置では、溶栓弁を手動で操作して第1通路から第2通路へガスを流す場合、第1通路と第2通路とが交差する位置をシール部材が通過するときに、溶栓弁側にガスリークが生じる場合があった。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本開示の一形態によれば、バルブ装置が提供される。このバルブ装置は、タンクの口金に接続されるバルブアセンブリと、前記バルブアセンブリに形成され、前記タンクの内部と前記バルブアセンブリの外部とを連通する第1通路と、前記バルブアセンブリに形成され、前記第1通路から分岐して前記バルブアセンブリの外部に連通する第2通路と、前記第1通路に挿入される弁体を有する溶栓弁であって、前記溶栓弁が閉弁状態のときには、前記弁体が前記第1通路から前記第2通路へのガスの移動を抑制し、前記溶栓弁の温度が作動温度以上になったとき、または手動により開弁された時には、前記弁体が移動して前記第1通路から前記第2通路へのガスの移動を可能にする溶栓弁と、前記第1通路におけるガスの移動を抑制するシール部材であって、前記溶栓弁が閉弁状態のときに、前記第2通路が前記第1通路から分岐する分岐部を挟んで、前記タンク側と前記溶栓弁側にそれぞれ少なくとも一つずつ位置するシール部材と、を備える。この形態によれば、溶栓弁の開弁時にも、分岐部よりも溶栓弁側にシール部材が存在するので、弁体がどの位置にあってもガスが溶栓弁側にリークすることを抑制できる。
本開示は、バルブ装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、バルブ装置を備えたタンク、タンクにおけるリーク抑制方法等の形態で実現することができる。
水素タンクのバルブアセンブリ近傍の概略構成図である。 溶栓弁が閉弁状態のときの溶栓弁近傍の拡大図である。 弁体とシール部材を示す説明図である。 溶融体が溶融したときの溶栓弁近傍の拡大図である。 溶栓弁が開弁状態のときの溶栓弁近傍の拡大図である。 参考例における開弁時の溶栓弁近傍の拡大図である。
図1は、車両用高圧タンクとしての水素タンク200のバルブアセンブリ140近傍を拡大して示す概略構成図である。水素タンク200は、タンク本体100と、タンク本体100に設けられたバルブアセンブリ140とを備える。図示の便宜上、タンク本体100は断面図で示しており、バルブアセンブリ140は内部構成を簡単に示す透視図で示している。水素タンク200は、例えば高圧の水素を貯蔵し、燃料電池に水素を供給する供給源として利用される。
タンク本体100は、ライナ110と、補強層120と、口金130とを有する。ライナ110は、タンク本体100の内層を成し、中空の円筒部111と、円筒部111の両側の開口端を塞ぐ2つの蓋部112とを有する。2つの蓋部112のうちの一方は、開口部113を有する。補強層120は、ライナ110の外周面上に形成された外層である。補強層120は、例えば繊維強化樹脂により形成されており、ライナ110を補強する。口金130は、ライナ110の蓋部112の開口部113に配置され、補強層120によってライナ110と一体に固定されている。口金130は、ライナ110の内部に導通する貫通孔131を有する略円筒状体である。水素は内層であるライナ110内に貯蔵される。
口金130には、バルブ装置10が接続される。バルブ装置10は、バルブアセンブリ140と、溶栓弁34とを備える。バルブアセンブリ140は、タンク本体100への水素の充填、タンク本体100からの水素の放出の為に用いられる部材であり、口金130に挿入され、取り付けされている。バルブアセンブリ140は、大径部145と小径部146とを有する略円柱状体である。バルブアセンブリ140は、小径部146の雄ねじ(図示せず)が切られており、口金130の貫通孔131に切られた雌ねじ(図示せず)と螺合することによって、タンク本体100に固定される。
バルブアセンブリ140は、導入部12と、流入通路14と、流出通路16と、排出部18と、放出通路32と、を有する。導入部12は、外部の水素源からタンク本体100に水素を充填するための配管(図示せず)が接続される。流入通路14は、導入部12をタンク本体100に連通する。排出部18は、タンク本体100内の水素を燃料電池(図示せず)に供給するための配管(図示せず)が接続される。流出通路16は、タンク本体100内と排出部18とを連通する。また、流入通路14及び流出通路16には、図示しない主止弁や手動弁、逆止弁等が設けられている。流入通路14には、タンク本体100から水素をタンク外部に放出させるための放出通路32が接続されている。タンク外部と連通する放出通路32の開口部には、溶栓弁34が接続されている。
図2は、溶栓弁34が閉弁状態のときの溶栓弁34近傍の拡大図である。溶栓弁34は、バルブアッセンブリ140に接続される。図1で説明したバルブアセンブリ140に形成された放出通路32は、第1通路32aと、第2通路32bと、分岐部32cと、を備える。第1通路32aは、流入通路14とバルブアセンブリ140の外部とを連通する直線状の通路である。第1通路32aには、後述する溶栓弁34の弁体54が挿入されている。第2通路32bは、分岐部32cにおいて、第1通路32aから分岐し、バルブアセンブリ140の外部に連通している。
溶栓弁34は、弁ハウジング40と、手動操作部42と、弁体54と、を備える、弁ハウジング40は、円筒形を有しており、円筒形の1つの底面(図2では上側の底面)が開口している。弁ハウジング40は、内側に収容室41を備える。手動操作部42は、円筒形を有しており、円筒形の1つの底面(図2では下側の底面)が開口している。手動操作部42の他方の底面には、開口42aが形成されている。手動操作部42の外径は、弁ハウジング40の内径と等しい。なお、手動操作部42の外側側面には、図示を省略したが、雄ネジが切られ、弁ハウジング40の内側側面には雌ネジが切られており、手動操作部42と弁ハウジング40とは、螺合している。手動操作部42を回転させることで、手動操作部42を、弁ハウジング40に対し、円筒の軸Oに沿ってx方向に移動させることができる。
手動操作部42の内側には、開口42a側から溶融体44と、弁体駆動部46とが設けられている。溶融体44は、周囲の温度が作動温度(例えば110℃)を超えると溶融する材料、例えば鉛やスズなどの金属で形成されている。弁体駆動部46は、溶融体44側の円筒部46aと、溶融体44と反対側の円錐台部46bとを備える。円錐台部46bの頂部と弁ハウジング40の底面との間には、バネ部材48が配置されている。バネ部材48は、手動操作部42を開弁方向(図2では上方向)に押している。
第1通路32aには、弁体54が配置されている。弁体54は、溶栓弁34の開閉動作により第1通路32aの中を移動する部材である。図3は、弁体54とシール部材を示す説明図である。弁体54は、略棒形状を有しており、2つの端部54a、54bを有し、2つの端部54a、54bの間の側面に凹部54cを設け2つのシール部材56、58を収納している。端部54aは、図2に示すように、円錐台部46bの側面46cと略平行な斜面形状を有しており、側面46cと接している。2つのシール部材56、58は、例えばOリングにより形成されている。
図2に示すように、溶栓弁34が閉弁状態のとき、弁体54の端部54aは、側面46cにおける直径が最も大きな部分、すなわち円筒部46aに近い側に接している。このとき、2つのシール部材56、58は、第2通路32bが第1通路32aから分岐する分岐部32cを挟む位置にある。端部54bは、分岐部32cよりも流入通路14側に位置している。この状態では、第1シール部材56が、溶栓弁34あるいは第2通路32bへの水素のリークを抑制する。
図4は、溶融体44が溶融したときの溶栓弁近傍の拡大図である。上述したように、周囲の温度が作動温度(例えば110℃)を超えると、溶融体44が溶融する。弁体駆動部46は、バネ部材48により、開口42a方向に押されているため、開口42a方向に移動する。このとき、溶融した溶融体44の材料は開口42aから外部に排出される。弁体駆動部46が開口42a方向に移動すると、円錐台部46bの側面46cも開口42a方向に移動する。その結果、弁体54と側面46cの間に隙間が開く。しかし、弁体54は、タンク本体100内部の圧力を受けている。そのため、弁体54と側面46cの間の隙間を埋めるように図4の溶栓弁34の軸O方向に移動する。ここで、弁体54の端部54bが、分岐部32cの位置まで移動すると、第1通路32aと第2通路32bとが連通し、水素は、第1通路32aから第2通路32bを経て排出される。
図5は、溶栓弁34を手動で開弁状態にするときの溶栓弁34近傍の拡大図である。溶栓弁34を検査等のために手動で開弁する場合には、第2通路32bの分岐部32cと反対側に、コネクタ70を介してフレキシブルチューブ72が接続される。フレキシブルチューブ72には、外付け減圧レギュレータ74が設けられている。なお、フレキシブルチューブ72には、減圧レギュレータ74とともに、あるいは、減圧レギュレータ74に代えて手動バルブや内圧確認用の圧力計を接続しても良い。フレキシブルチューブ72は、図示しない排気ラインに接続されている。
本実施形態では、溶栓弁34を手動で開弁することで、タンク本体100の内部から水素を放出させることができる。具体的には、手動操作部42を回転させることで、手動操作部42を、弁ハウジング40に対し、円筒の軸Oに沿って図5の上方に移動させることができる。このとき、溶融体44と弁体駆動部46も手動操作部42とともに図5の上方に移動する。溶融体44が溶融したときと同様に、弁体54が図5の溶栓弁34の軸O方向に移動する。弁体54の端部が、分岐部32cの位置まで移動すると、第1通路32aと第2通路32bとが連通し、水素は、第1通路32aから第2通路32bを経て排出される。このとき、分岐部32cよりも溶栓弁34側には、第2シール部材58がある。そのため、第2シール部材58が、タンク本体100の内部から、溶栓弁34あるいは第2通路32bへの水素のリークを抑制する。
図6は、参考例における溶栓弁34の開弁時の溶栓弁34近傍の拡大図である。参考例のバルブ装置11は、弁体54が、第2シール部材58を備えないことを除いて、本実施形態のバルブ装置10と同様の構成を有する。以下、本実施形態との動作の違いを説明する。溶栓弁34を開弁するとき、第1シール部材56がちょうど分岐部32cに位置する場合が生じ得る。このとき、水素は、第1通路32aから第2通路32bを経て排出される。参考例では、分岐部32cより溶栓弁34側にシール部材が存在しない。そのため、図6の破線で示したリークパスlpを通り、水素が溶栓弁34側にリークする。溶融体44が溶融した場合も同様である。
以上説明したように、本実施形態によれば、溶栓弁34が閉弁状態のときに、第2通路32bが第1通路32aから分岐する分岐部32cを挟んで、タンク本体100側と溶栓弁34側にそれぞれ少なくとも一つずつ位置するシール部材56、58を備える。そのため、溶栓弁34の開弁時にも、分岐部32cよりも溶栓弁34側に第2シール部材58が存在するので、水素が溶栓弁34側にリークすることを抑制できる。
上記実施形態において、放出通路32は、流入通路14に接続され、流入通路14を介してタンク本体100の内部に連通しているが、タンク本体100の内部に直接連通する構成であってもよい。
上記実施形態において、シール部材58は、弁体54に設けられた凹部54cに収納されているが、バルブアセンブリ140の第1通路32aの分岐部32cよりも溶栓弁34側に凹部を設け、シール部を収納しても良い。
上記実施形態において、溶融体44は、周囲の温度が作動温度を超えると溶融する材料を用いて形成されているとしたが、周囲の温度が作動温度を超えると昇華する材料であってもよい。また、不可逆的に変形等を引きおこすものであれば、破断その他の構成であってもよい。
上記実施形態において、弁体駆動部46は、円筒部46aと円錐台部46bを備える構成であるが、手動操作部42を操作することで、弁体54を移動させ、溶栓弁34を閉弁できる形状であれば、他の構成であってもよい。
上記実施形態において、弁体54の端部54aは、円錐台部46bの側面46cと略平行な斜面形状を有しているとしたが、円錐台部46bの側面46cと接触できる形状であれば、他の形状、例えば、円筒部46aよりも小径の円柱形状であってもよい。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…バルブ装置、11…バルブ装置、12…導入部、14…流入通路、16…流出通路、18…排出部、32…放出通路、32a…第1通路、32b…第2通路、32c…分岐部、34…溶栓弁、40…弁ハウジング、41…収容室、42…手動操作部、42a…開口、44…溶融体、46…弁体駆動部、46a…円筒部、46b…円錐台部、46c…側面、48…バネ部材、54…弁体、54a…端部、54b…端部、54c…凹部、56…第1シール部材、58…第2シール部材、70…コネクタ、72…フレキシブルチューブ、74…減圧レギュレータ、100…タンク本体、110…ライナ、111…円筒部、112…蓋部、113…開口部、120…補強層、130…口金、131…貫通孔、140…バルブアセンブリ、145…大径部、146…小径部、200…水素タンク

Claims (1)

  1. バルブ装置であって、
    タンクの口金に接続されるバルブアセンブリと、
    前記バルブアセンブリに形成され、前記タンクの内部と前記バルブアセンブリの外部とを連通する第1通路と、
    前記バルブアセンブリに形成され、前記第1通路から分岐して前記バルブアセンブリの外部に連通する第2通路と、
    前記第1通路に挿入される弁体を有する溶栓弁であって、前記溶栓弁が閉弁状態のときには、前記弁体が前記第1通路から前記第2通路へのガスの移動を抑制し、前記溶栓弁の温度が作動温度以上になったとき、または手動により開弁された時には、前記弁体が移動して前記第1通路から前記第2通路へのガスの移動を可能にする溶栓弁と、
    前記第1通路におけるガスの移動を抑制するシール部材であって、前記溶栓弁が閉弁状態のときに、前記第2通路が前記第1通路から分岐する分岐部を挟んで、前記タンク側と前記溶栓弁側にそれぞれ少なくとも一つずつ位置するシール部材と、
    を備えるバルブ装置。
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