JP2021084899A - 皮膚用保湿機能剤 - Google Patents

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強志 玉根
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Abstract

【課題】 本質的に皮膚の保湿機能を向上させることができる皮膚用保湿機能剤を提供すること。【解決手段】 豆乳を用いた培地で乳酸菌を共棲培養して生成される乳酸菌生産物質であって、トリリノレイン、ジアシルグリセロール、リン脂質のいずれかを含む乳酸菌生産物質からなる皮膚用保湿機能剤によって皮膚の保湿機能が高まり、経表皮水分損失量が減少して角層水分量が保たれ、乾燥肌を改善することができる。【選択図】 図1

Description

この発明は、皮膚の保湿機能を高めるための皮膚用保湿機能剤に関する。
表皮の水分量が低減すると、皮膚のバリア機能が低下してアトピー性皮膚炎を起こしたりするなど、様々な不具合が発生することは知られている。そのため、表皮からの水分の蒸発を抑制するために皮膚表面に軟膏などの外用剤を塗布することが行なわれている。
特開2015−229643号公報 特開2016−023170号公報
上記のような外用剤は、皮膚表面を覆って表皮層から外部への水分の通過を物理的に遮断するのであって、対処療法に過ぎなかった。そのため、外用剤は乾燥肌の本質的な治療にはなっていなかった。
この発明は、乾燥肌の本質的な改善ができる皮膚用保湿機能剤を提供することである。
第1の発明の皮膚用保湿機能剤を構成する乳酸菌生産物質は、豆乳培地で乳酸菌を共棲培養して得られたもので、その中に、トリリノレイン、ジアシルグリセロール、リン脂質のうち少なくともいずれか1つが含まれたものである。
なお、この乳酸菌生産物質には、トリリノレイン、ジアシルグリセロール、リン脂質のいずれかが含まれていればよく、ビタミンやアミノ酸などの機能性物質や担体、賦形剤、添加剤等が含まれていてもよい。
また、この発明の皮膚用保湿機能剤は、経口,非経口のいずれで摂取してもよい。非経口による摂取とは、静脈、筋肉、皮下、経鼻等による摂取であって経口以外の摂取をいう。
第2の発明の皮膚用保湿機能剤を構成する乳酸菌生産物質には、トリリノレイン、ジアシルグリセロール及びリン脂質が含まれている。
これらトリリノレイン、ジアシルグリセロール及びリン脂質が相乗的に機能して、保湿機能を高めることができる。
第3の発明の皮膚用保湿機能剤を構成する乳酸菌生産物質は、16種の乳酸菌の中から選択された共棲培養可能な複数の菌を用いて生成されたものである。
なお、上記16種の乳酸菌を共棲培養した乳酸菌生産物質には、上記トリリノレイン、リン脂質、ジアシルグリセロールのすべてが含まれていた。ただし、16種のうちのどの乳酸菌が機能してトリリノレイン、リン脂質、ジアシルグリセロールを生成したのかは必ずしも明らかではない。この第3の発明では上記16種の中から選択された乳酸菌を2種以上用いることが条件であって、トリリノレイン、リン脂質、ジアシルグリセロールのすべてあるいはいずれかが含まれていればよい。
第4の発明の皮膚用保湿機能剤は、16種の乳酸菌を用いて1次培養から3次培養まで培養した培養液を乳酸菌生産物質にしたので、トリリノレイン、リン脂質、ジアシルグリセロールのすべてが含まれるとともに、トリリノレイン、リン脂質、ジアシルグリセロール以外の保湿機能成分が含まれると考えられる。
したがって、トリリノレイン、リン脂質、ジアシルグリセロールの相乗的な機能に加えて、それら以外の保湿機能成分が機能してさらなる効果を期待できる。
この発明によれば、トリリノレイン、ジアシルグリセロール、リン脂質のうち少なくともいずれかを含む乳酸菌生産物質が皮膚の保湿機能を発揮して例えばアトピー性皮膚炎などの乾燥肌の本質的な改善ができる。
マウス群を特定して行なった経表皮水分損失量の測定値を示すグラフである。 マウス群を特定して行なった角層水分量の測定値を示すグラフである。 マウス群を特定して行なったマウスの表皮厚の測定値を示すグラフである。 乳酸菌生産物質を生成するための培養手順を示した図である。
[実施形態]
この実施形態では、投与物によって6つのマウス群A〜Fに分け、それらマウス群A〜Fごとに経表皮水分損失量を測定するとともに、その測定結果を図1のグラフa〜fに示したものであり、縦軸は経表皮水分損失量を示し、横軸は経過日数を示している。そして、グラフaはマウス群Aの測定結果、グラフbはマウス群Bの測定結果、グラフcはマウス群Cの測定結果、グラフdはマウス群Dの測定結果、グラフeはマウス群Eの測定結果、グラフfはマウス群Fの測定結果である。
なお、上記グラフにおける経表皮水分損失量とは、単位時間に単位面積の表皮から蒸散する水分量であって乾燥度を示す指標である。そして、この値が大きいほど乾燥肌であり、小さいほど健全な肌といえる。
また、マウス群A〜Fのそれぞれは5匹のヘアレスマウスからなり、その内のマウス群A〜Eには、乾燥肌を誘発する乾燥肌誘発飼料を40日間給餌して乾燥肌にし、その後、以下に説明する投与物を30日間投与したマウス群である。
一方、マウス群Fは標準飼料のみを給餌したマウス群である。
上記マウス群Aは、上記のように40日間で乾燥肌にした後に、豆乳を培地にして後で説明する16種の乳酸菌を共棲培養して得られた生産物質(以下「16種生産物質」という)を30日間投与したマウス群(以下「16種投与マウス群A」という)であって、図1のグラフaはこの16種投与マウス群Aの経表皮水分損失量の時系列的な推移を示している。
上記マウス群Bは、上記のように40日間で乾燥肌にした後に、上記16種生産物質からトリリノレインを主要素とする乳酸菌生産物質(以下「第1分画」という)を、30日間投与したマウス群(以下「第1分画投与マウス群B」という)であって、図1のグラフbは第1分画投与マウス群Bの経表皮水分損失量の時系列的な推移を示している。
上記マウス群Cは、上記のように40日間で乾燥肌にした後に、上記16種生産物質から抽出したジアシルグリセロールを主要素とする乳酸菌生産物質(以下「第2分画」という)を、30日間投与したマウス群(以下「第2分画投与マウス群C」という)であって、図1のグラフcは第2分画投与マウス群Cの経表皮水分損失量の時系列的な推移を示している。
上記マウス群Dは、上記のように40日間で乾燥肌にした後に、上記16種生産物質から抽出したリン脂質を主要素とする乳酸菌生産物質(以下「第3分画」という)を、30日間投与したマウス群(以下「第3分画投与マウス群D」という)であって、図1のグラフdは第3分画投与マウス群Dの経表皮水分損失量の時系列的な推移を示している。
上記マウス群Eは、上記のように40日間で乾燥肌にした後に、保湿機能剤を投与せずに、エタノール10〔%(w/w)〕を含む生理食塩水を30日間投与したマウス群(以下「不健全肌マウス群E」という)であって、図1のグラフeは不健全肌マウス群Eの経表皮水分損失量の時系列的な推移を示している。
また、上記マウス群Fは、乾燥肌を誘発しない標準飼料を給餌し、保湿機能剤を投与しない健全なマウス群(以下「健全肌マウス群F」という)であって、図1のグラフfは健全肌マウス群Fの経表皮水分損失量の推移を示している。
上記図1のグラフaから、給餌前に5〔g/m/h〕前後だった経表皮水分損失量が、乾燥肌誘発飼料の給餌によって40日後には30〔g/m/h〕まで上昇して乾燥肌になっていることが分かる。
その後、16種投与マウス群Aは、16種生産物質の投与したところ経皮水分損失量が下がり、グラフaから明らかなように30日投与後にはグラフfに示す健全肌マウス群に近い値に回復している。このことから上記16種生産物質には乾燥肌を劇的に改善する保湿機能があることが分かった。
このように乾燥肌を劇的に改善できた16種生産物質は、16種の乳酸菌を組み合わせた複数のグループで1次培養し、その1次培養液同士で2次培養をし、さらに2次培養液を混合してその混合液を3次培養した培養液である。
上記のように乾燥肌を劇的に改善する上記16種生産物質は、保湿機能が備わっていることは図1のグラフaからも明らかである。そこで、この16種生産物質中の成分を明らかにするために、上記16種生産物質を分画した。
その結果、トリリノレインを主要素とする第1分画、ジアシルグリセロールを主要素とする第2分画、リン脂質を主要素とする第3分画を特定できた。
そこで、第1〜3分画のそれぞれを別々に、乾燥肌になったマウス群に投与し、肌の変化を測定した。
その結果は図1に示す通りである。
図1のグラフから、乾燥肌になったマウス群に各投与物を経口投与すると、第1〜3分画投与マウス群B,C,Dで、経表皮水分損失量の減少が確認でき、それは不健全肌マウス群Eより乾燥肌が改善されたことが分かるが、それらの効果はほぼ同等である。
このことからも明らかなように、トリリノレイン、ジアシルグリセロール、リン脂質のいずれかを投与しても保湿機能を発揮させることができる。
ただし、この経皮水分損失量の減少は、上記16種投与マウス群Aと、第1〜3分画投与マウス群B,C,Dとの間では、図1のグラフに示すように保湿効果に大きな差があることが分かる。
このように、第1〜3分画投与マウス群B,C,Dと16種投与マウス群Aとの効果に大きな差があるのは、上記16生産物質がトリリノレイン、ジアシルグリセロール及びリン脂質を全て含むことからこれらの成分が相乗的に機能したか、あるいは、トリリノレイン、ジアシルグリセロール、リン脂質の相乗的な機能に加えて、16生産物質に含まれる他の保湿機能成分が機能したものと推測することもできる。
なお、図2はマウス群A〜Fの経過日数に対する角層水分量の推移を示すグラフであり、グラフa〜fが各マウス群A〜Fに対応する。
また、図3はマウス群A〜Fの各投与物を30日間投与した後の表皮厚の測定値を示すグラフである。
上記図2における角層水分量は健全性が高いほどその値が大きくなり、乾燥肌になるほどその値が小さくなる。また、図3における表皮厚は、健全性が高いほどその値が小さくなり、乾燥肌になるほど大きくなる。
図2,3のグラフからは、角層水分量、表皮厚ともに、16種生産物質を投与したマウス群Aが最も効果が大きく、第1〜3分画投与マウス群B,C,Dも不健全マウス群Eと比べて乾燥肌が改善されていることが分かる。
[実施例]
以下に、上記各マウス群A〜Dに投与する投与物となる乳酸菌生産物質についての実施例を説明する。
上記16種生産物質は、16種の乳酸菌を種々組み合わせて24のグループを作成し、これらグループで1次〜3次共棲培養を行ない、最終培養液を滅菌して皮膚用保湿機能剤とするものである。
16種の乳酸菌は、L.アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、L.ブレビス(Lactobacillus brevis)、L.ジェンセニイ(Lactobacillus jensenii)、L.パラカゼイ(Lactobacillus paracasei subsp. paracasei)、L.ガセリー(Lactobacillus gasseri)、L.ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus)、L.ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)、L.カゼイ(Lactobacillus casei subsp. casei)、L.ラモナウサス(Lactobacillus rhamnosus)、L.デルブリッキィ(Lactobacillus delbrueckii subsp. delbrueckii)、S.サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)、E.フェシウム(Enterococcus faecium)、L.ラクチス(Lactococcus lactis)、B.ロンガム(Bifidobacterium longum)、B.ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、B.アドレセンティス(Bifidobacterium adolescentis)である。
そして、グループ作成プロセスでは、上記乳酸菌を、24のグループに分け、それらをグループ毎に継代培養するが、そのグループ分けは図4に示す通りである。
なお、図4は、上記グループ作成プロセスから、3次培養プロセスまでの各プロセスを示した図である。そして、図中の「No.」はグループ番号である。
すなわち、第1グループはE.フェシウムおよびL.ヘルベティカスで構成し、第2グループは、E.フェシウムおよびL.アシドフィラスで構成している。第3グループはE.フェシウムおよびL.ガセリーで構成し、第4グループは、E.フェシウム、L.アシドフィラスおよびL.ブレビスで構成している。
第5グループは、E.フェシウム、L.アシドフィラスおよびL.ブレビスで構成し、第6グループは、E.フェシウム、L.アシドフィラス、L.ブレビス、L.パラカゼイで構成し、第7グループは、B.アドレセンティス単体で構成している。
第8グループは、L.デルブリッキィおよびL.ガセリーで構成し、第9グループはL.デルブリッキィ単体で構成し、第10グループは、E.フェシウム、L.ジェンセニイ、L.パラカゼイおよびL.ブレビスで構成し、第11グループは、L.アシドフィラス単体で構成している。
第12グループは、E.フェシウムおよびL.ガセリーで構成し、第13グループは、L.パラカゼイ単体で構成し、第14グループは、L.ガセリー、E.フェシウムおよびB.ビフィダムで構成し、第15グループは、B.ロンガム、S.サーモフィラスおよびE.フェシウムで構成している。第16グループは、L.ガセリー単体で構成し、第17グループは、L.ブルガリクスおよびS.サーモフィラスで構成している。
第18グループは、L.ガセリー、L.ラクチス、L.ガセリーおよびE.フェシウムで構成し、第19グループは、L.ガセリー、S.サーモフィラスおよびL.ブルガリクスで構成し、第20グループは、L.ラクチス単体で構成し、第21グループは、L.ガセリーおよびE.フェシウムで構成し、第22グループは、L.ラモナウサス単体で構成し、第23グループは、L.カゼイ単体で構成し、第24グループは、B.ロンガム単体で構成している。
上記のようにした各グループを継代培養するとともに、それら培養液のうち、第1,2グループ同士、第3,4グループ同士、第5,6グループ同士、第7,8グループ同士、第9,10グループ同士、第11,12グループ同士、第13,14グループ同士、第15,16グループ同士、第17,18グループ同士、第19,20グループ同士、第21,22グループ同士、第23,24グループ同士で共棲培養する。このプロセスが、図1中の(1)〜(12)に示す、この発明の1次培養プロセスである。
さらに、図4の(13)〜(18)の2次培養プロセスで、上記第1,2グループと第3,4グループ、第5,6グループと第7,8グループ、第9,10グループと第11,12グループ、第13,14グループと第15,16グループ、第17,18グループと第19,20グループ、第21,22グループと第23,24グループ同士とで共棲培養をする。
さらに、図4の(19)の3次培養プロセスで、上記2次培養後の各グループの2次培養液を混合して、共棲培養するのが3次培養プロセスである。
なお、上記グループ作成プロセスで作成した各グループの乳酸菌は次のようにして継代培養したものである。すなわち、各グループのそれぞれの乳酸菌は、それらを継代培養した場合にも、共棲状態を維持できることを予測しながら集合させたものである。
複数の乳酸菌が共棲状態を維持するとは、複数の種類の乳酸菌が同時に存在し、それぞれが活性を維持する共棲状態が存在することで、一方が、他方に影響を及ぼしたり、一方だけが生き残ったりする状態ではない。
上記各乳酸菌グループは、様々な菌の組み合わせの中から、共棲可能な組み合わせを選択することによって形成している。
また、上記24のグループを構成する乳酸菌の中には、同時に複数のグループに属する菌種も有る。これは、3次培養プロセスまでの共棲培養の過程で共棲状態が維持されることを考慮して菌種を組み合わせたためである。また、同一種の乳酸菌でも、株が異なるものも含まれている。
そして、各乳酸菌グループの培養培地は、日水製薬株式会社製のGAM半流動高層培地、BL寒天培地あるいは変法GAM寒天培地からなる3種類の培地を、乳酸菌に応じて使い分けるとともに、これらの培地において、32〔℃〕で12時間培養した。その後、37〔℃〕で12時間培養し、さらに40〔℃〕で24時間培養した。グループ化した乳酸菌を上記のようにして継代培養するとともに、その培養液を5〔℃〕で冷蔵保存しておいた。
このようにして乳酸菌のグループを継代培養するとともに、グループ毎に同定をしたが、その同定試験は社団法人日本食品分析センターに依頼した。そして、その同定試験の概要は、各グループの検体を寒天平板培地に直接接種・培養し、優勢に生育した形状の異なる集落を釣菌してグループ毎に乳酸菌を分離し、この分離菌について形態観察、生理的性状試験および菌体内DNAのGC含有量の測定を行い、次の文献を参考に同定したものである。
1.Sneath,P.H.A.,Mair,N.S.,Sharpe,M.E. and Holt,J.G. : “Bergey’s Manual of Systematic Bacteriology” Vol.2, (1986) Williams & Wilkins.
2.Holt,J.G., Krieg,N.R., Sneath,P.H.A., Staley,J.T. and Williams,S.T. : “Bergey’s Manual of Determinative Bacteriology”Ninth Edition(1994)Williams & Wilkins.
3.光岡知足:“腸内菌の世界”,(1984)叢文社.
4.辨野義巳:微生物6,3-14(1990).
5.厚生省生活衛生局監修:“食品衛生検査指針-微生物編-”(1990)日本食品衛生協会.
6.Schleifer,K.H. and Kilpper-Balz,R. : Int.J.Syst.Bacteriol.,34,31-34(1984).
上記同定の結果、図4に示す16種の菌とその菌株とが特定され、それらが各グループ内で共棲状態を維持していることが確認された。
上記のようにして継代培養した24のグループのうち、図4で隣り合うグループの乳酸菌を合わせて(1)〜(12)の1次培養プロセスの共棲培養を行なった。そして、この1次培養プロセスでは、日水製薬株式会社製のGAM半流動高層培地、BL寒天培地あるいは変法GAM寒天培地からなる3種類の培地を、1次培養用培地として使用するとともに、これら1次培養用培地を、乳酸菌に応じて使い分けた。
上記3種類のいずれかの1次培養用培地に対して、グループ化した乳酸菌を添加して1次培養を行なったが、例えば、上記のようにグループ化した乳酸菌の培地が、流動性が高い培地の場合であって、しかも、ビフィドバクテリウム菌属の菌を含んでいる場合には、1次共棲培養用培地に対して1〜10〔%(w/w)〕の乳酸菌を添加した。ビフィドバクテリウム菌属の菌を含んでいないグループの場合には、同じく1次培養用培地に対して1〜10〔%(w/w)〕の乳酸菌を添加した。
なお、上記1次培養用培地に対して乳酸菌を添加する場合に、図4の乳酸菌1〜24の乳酸菌グループの培地が、固形性の高い培地の場合には、白金耳でつり上げた1回の量を1次培養用培地に添加した。
そして、上記のように乳酸菌を添加した1次培養用培地が37〔℃〕でpH値が4.6になるまで約6〜12時間、乳酸菌を培養した。これが1次培養プロセスである。
なお、上記16菌種のうちビフィドバクテリウム菌属に属する菌は、B.ロンガム、B.ビフィダム、B.アドレセンティスである。
2次培養プロセスは、図4に示す(13)〜(18)のプロセスである。
この2次培養プロセスでは、2次培養用培地として豆乳にブドウ糖0.5〔%(w/w)〕、酵母エキス0.4〔%(w/w)〕を添加した。
この2次培養用培地に、上記1次培養プロセスが終了した乳酸菌を1次培養用培地ごと投入し、37〔℃〕でpH値が4.55になるまで約6〜10時間培養を行なう。上記1次培養用培地の投入量は1〜10〔%(w/w)〕である。
なお、図4の(13)〜(18)のプロセスそれぞれで、上記2次培養用培地を用いるが、その2次培養用培地や添加要素は、どの乳酸菌グループについても全て同じにした。
また、図4に(19)で示す3次培養プロセスでも、3次培養用培地として豆乳にブドウ糖0.5〔%(w/w)〕、酵母エキス0.4〔%(w/w)〕を添加した。このようにした3次培養用培地に、2次培養が終了した全ての乳酸菌を2次培養用培地ごと投入した。このとき、投入する2次培養用培地は、3次培養用培地に対して1〜10〔%(w/w)〕である。
そして、32〔℃〕で24時間し、次に40〔℃〕で48時間、さらに37〔℃〕で48時間培養した。
上記のようにして3次培養プロセスを終了した乳酸菌と培地とからなる最終培養液を、85〔℃〕以上で加熱して滅菌した。このように滅菌された最終培養液が上記16種生産物質である。
このようにした16種生産物質を上記マウス群Aに投与し、その結果、図1〜3のグラフに示す効果を確認した。
また、上記16種生産物質から分画したトリリノレインを主要素とする第1分画を上記マウス群Bに30日間投与し、その結果、図1〜3のグラフに示す効果を確認した。
さらに、上記16種生産物質から分画したジアシルグリセロールを主要素とする第2分画を上記マウス群Cに30日間投与し、その結果、図1〜3のグラフに示す効果を確認した。
また、上記16種生産物質から分画したリン脂質を主要素とする第3分画を上記マウス群Dに30日間投与し、その結果、図1〜3のグラフに示す効果を確認した。
なお、マウス群に給餌する上記乾燥肌誘発飼料には日本農産製の飼料HR−ADを用い、標準飼料には日本農産製のMRストックを用いた。
乾燥肌の本質的な改善をする、アトピー性皮膚炎などの保湿機能剤として最適である。

Claims (4)

  1. 豆乳を培地として乳酸菌を共棲培養し、トリリノレイン、ジアシルグリセロール及びリン脂質のうちの少なくともいずれかを含む乳酸菌生産物質からなる皮膚用保湿機能剤。
  2. 上記乳酸菌生産物質は、トリリノレイン、ジアシルグリセロール及びリン脂質を含む請求項1に記載の皮膚用保湿機能剤。
  3. 上記乳酸菌は、
    B.ロンガム(Bifidobacterium longum)、B.ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、B.アドレセンティス(Bifidobacterium adolescentis)、
    L.アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、L.ブレビス(Lactobacillus brevis)、L.ジェンセニイ(Lactobacillus jensenii)、L.パラカゼイ(Lactobacillus paracasei subsp. paracasei)、L.ガセリー(Lactobacillus gasseri)、L.ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus)、L.ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)、L.カゼイ(Lactobacillus casei subsp. casei)、L.ラモナウサス(Lactobacillus rhamnosus)、L.デルブリッキィ(Lactobacillus delbrueckii subsp. delbrueckii)、
    S.サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)、E.フェシウム(Enterococcus faecium)、L.ラクチス(Lactococcus lactis)の16菌種のいずれかであって共棲培養可能な複数の乳酸菌である請求項1または2に記載の皮膚用保湿機能剤。
  4. 上記乳酸菌生産物質は、
    E.フェシウムおよびL.ヘルベティカスを第1グループ、
    E.フェシウムおよびL.アシドフィラスを第2グループ、
    E.フェシウムおよびL.ガセリーを第3グループ、E.フェシウム、L.アシドフィラスおよびL.ブレビスを第4グループ、
    E.フェシウム、L.アシドフィラスおよびL.ブレビスを第5グループ、
    E.フェシウム、L.アシドフィラス、L.ブレビス、L.パラカゼイを第6グループ、
    B.アドレセンティス単体を第7グループ、
    L.デルブリッキィおよびL.ガセリーを第8グループ、
    L.デルブリッキィ単体を第9グループ、
    E.フェシウム、L.ジェンセニイ、L.パラカゼイおよびL.ブレビスを第10グループ、
    L.アシドフィラス単体を第11グループ、
    E.フェシウムおよびL.ガセリーを第12グループ、
    L.パラカゼイ単体を第13グループ、
    L.ガセリー、E.フェシウムおよびB.ビフィダムを第14グループ、
    B.ロンガム、S.サーモフィラスおよびE.フェシウムを第15グループ、
    L.ガセリーを単体で第16グループ、
    L.ブルガリクスおよびS.サーモフィラスを第17グループ、
    L.ガセリー、L.ラクチス、L.ガセリーおよびE.フェシウムを第18グループ、
    L.ガセリー、S.サーモフィラスおよびL.ブルガリクスを第19グループ、
    L.ラクチスを単体で第20グループ、
    L.ガセリーおよびE.フェシウムを第21グループ、
    L.ラモナウサスを単体で第22グループ、
    L.カゼイを単体で第23グループ、
    B.ロンガムを単体で第24グループとし、
    それぞれのグループ毎の培養液のうち、第1,2グループ同士、第3,4グループ同士、第5,6グループ同士、第7,8グループ同士、第9,10グループ同士、第11,12グループ同士、第13,14グループ同士、第15,16グループ同士、第17,18グループ同士、第19,20グループ同士、第21,22グループ同士、第23,24グループ同士で1次培養し、
    第1,2グループと第3,4グループ、第5,6グループと第7,8グループ、第9,10グループと第11,12グループ、第13,14グループと第15,16グループ、第17,18グループと第19,20グループ、第21,22グループと第23,24グループ同士とで2次培養し、
    上記2次培養後の各2次培養液を混合した混合液を用いて3次培養した培養液である請求項1または2に記載の皮膚用保湿機能剤。
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アグリバイオ, vol. 3, no. 9, JPN6023015172, 31 August 2019 (2019-08-31), pages 886 - 895, ISSN: 0005038399 *
日 本薬学会年会要旨集(CD-ROM), vol. 139, JPN6023015173, 5 March 2019 (2019-03-05), pages 23 - 258, ISSN: 0005038400 *
日 本薬学会年会要旨集(CD-ROM), vol. 139, JPN6023015174, 5 March 2019 (2019-03-05), pages 21 - 02, ISSN: 0005038401 *

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