JP2021083064A - スピーカーシステム - Google Patents

Abstract

【課題】効率良くエンクロージャ内部の低音をエンクロージャ外部に放出するために、エンクロージャの一部または全体をパッシブラジエターとして機能させることを特徴とするスピーカーシステムを得る。【解決手段】エンクロージャ１に熱可塑性ポリウレタン等の柔軟性のある素材を用いることにより、エンクロージャ１表面の一部または全体をパッシブラジエターとして機能させる。さらに、エンクロージャ１に用いる材料の柔軟性や、エンクロージャ１の外壁の厚さを調節することにより、必要とする周波数以下の低音を外部に放出する。また、スピーカーユニット２に重り３を付加することでスピーカーユニット２の不要な振動を抑制するので、スピーカーユニット２をエンクロージャ１に強固に固定する必要は無い。【選択図】図１

Description

本発明は、エンクロージャに熱可塑性ポリウレタン等の柔軟性のある素材を用いることにより、エンクロージャの一部または全体をパッシブラジエターとして機能させることを特徴とするスピーカーシステムに関する。

スピーカーシステムにおいて低音域の再生能力を向上するための手法は多数考案されているが、その中の１つとしてパッシブラジエターを用いる手法がある。これは、木材や硬質プラスチック等を用いたエンクロージャにスピーカーユニットとパッシブラジエターを取り付け、スピーカーユニットの背面から発生したエンクロージャ内の音を、パッシブラジエターを介してエンクロージャ外に放出するものである。

特開２０１１−２２３３１２（Ｐ２０１１−２２３３１２Ａ）

上記の特許文献１のようなパッシブラジエターを用いた手法では、パッシブラジエターから効率良く低音を発生するためには、パッシブラジエターの面積を大きくする必要があるが、パッシブラジエターのサイズは、その取り付け面の広さなどに制約されてしまう。

本発明では、エンクロージャに熱可塑性ポリウレタン等の柔軟性のある素材を用いることにより、エンクロージャの一部または全体をパッシブラジエターとして機能させる。

本発明によれば、最も大きな場合ではエンクロージャの全ての表面をパッシブラジエターとして使用することか出来るため、効率的にエンクロージャ内の低音を外部に放出することが出来る。

さらに、エンクロージャに用いる材料の柔軟性や、エンクロージャの外壁の厚さを調節することにより、エンクロージャ内部から外部に放出する音の波長（周波数）を調整することが出来る。これにより、外部に放出したくない高音はエンクロージャ内部にとどめ、必要とする周波数以下の低音を選択的に外部に放出することが出来る。

また、エンクロージャに柔軟性のある材料を用いる場合、スピーカーユニットをエンクロージャで強固に保持することが出来なくなり、結果としてスピーカーユニットで発生する不要な振動をエンクロージャで抑制することが出来なくなる。しかし、スピーカーユニットに重りを付加することで、スピーカーユニットで発生する不要な振動を抑制すれば、スピーカーユニットをエンクロージャに強固に固定する必要は無くなる。

本発明による卵形スピーカーシステム

図１に、本発明による卵形スピーカーシステムを示す。内部構造をわかりやすくするため、エンクロージャ１のみ断面形状としている。スピーカーユニット２の後方に重り３を結合し、エンクロージャ１の内部に設けた筒状の部分にはめ込む。エンクロージャ１の外壁の厚さを調節することで、外部に放出される音の周波数を変更することが出来る。スピーカーユニット２および重り３は、上下、左右方向にはエンクロージャ１の内部の筒状の形状により拘束される。前後方向の拘束には、接着剤やネジ止めなどを用いることが出来るが、重り３によってスピーカーユニット２の振動が抑えられているので、スピーカーユニット２をエンクロージャ１に強固に固定する必要は無い。

１ エンクロージャ
２ スピーカーユニット
３ 重り

Claims (3)

1. エンクロージャに熱可塑性ポリウレタン等の柔軟性のある素材を用いることにより、エンクロージャの一部または全体をパッシブラジエターとして機能させることを特徴とするスピーカーシステム。
2. エンクロージャに用いる材料の柔軟性や、エンクロージャの外壁の厚さを調節することにより、必要とする周波数以下の低音を外部に放出することを特徴とする請求項１のスピーカーシステム。
3. スピーカーユニットに重りを付加することによってスピーカーユニットの不要な振動を抑制し、スピーカーユニットをエンクロージャに強固に固定する必要が無いことを特徴とする請求項１および請求項２のスピーカーシステム。

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