JP2021082975A - 高周波回路および通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】6GHz以上のアンライセンスバンドの高周波信号を、5GHz未満の周波数帯の高周波信号とともに伝送することができる高周波回路を提供する。【解決手段】高周波回路1は、アンテナ接続端子100と、3.3GHz以上かつ5GHz未満の周波数帯域の少なくとも一部を含む第1周波数帯域の信号を伝送するUHB伝送回路30と、6.6GHz以上の周波数帯域の少なくとも一部を含む第2周波数帯域の信号を伝送するNR−U伝送回路20と、第1周波数帯域および第2周波数帯域を含む周波数帯域を通過帯域とするフィルタ10と、を備え、フィルタ10は、UHB伝送回路30およびNR−U伝送回路20の接続ノード120とアンテナ接続端子100との間に配置されている。【選択図】図1A

Description

本発明は、高周波回路および通信装置に関する。
携帯電話等で用いられる移動通信システムでは、無線局免許を取得せずに利用可能な周波数帯域(以下、アンライセンスバンドという)の利活用が検討されている。例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、第4世代移動通信システム(4G)において、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)で用いられる5GHz帯のアンライセンスバンドをLTE(Long Term Evolution)キャリアとして用いるためのLAA(Licensed−Assisted Access)がリリース13で標準化されている。特許文献1には、このようなLAAを利用可能なフロントエンド構成が開示されている。
米国特許第10257119号明細書
WLANおよび第5世代移動通信システム(5G)では、6GHz以上のアンライセンスバンドの周波数帯を利用することが検討されており、5GHz未満の周波数帯と6GHz以上のアンライセンスバンドとの同時利用も検討されている。しかしながら、特許文献1のフロントエンド構成では、6GHz以上のアンライセンスバンドの高周波信号を、5GHz未満の周波数帯の高周波信号とともに伝送する場合に対応できない。
そこで、本発明は、6GHz以上のアンライセンスバンドの高周波信号を、5GHz未満の周波数帯の高周波信号とともに伝送することができる高周波回路および通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る高周波回路は、入出力端子と、3.3GHz以上かつ5GHz未満の周波数帯域の少なくとも一部を含む第1周波数帯域の信号を伝送する第1伝送回路と、6.6GHz以上の周波数帯域の少なくとも一部を含む第2周波数帯域の信号を伝送する第2伝送回路と、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域を含む周波数帯域を通過帯域とする第1フィルタと、を備え、前記第1フィルタは、前記第1伝送回路および前記第2伝送回路の接続ノードと前記入出力端子との間に配置されている。
本発明によれば、6GHz以上のアンライセンスバンドの高周波信号を、5GHz未満の周波数帯の高周波信号とともに伝送することができる高周波回路および通信装置を提供することができる。
実施の形態に係る高周波回路および通信装置の回路構成図である。 実施の形態に係る第1フィルタの通過帯域に含まれる周波数帯域の一例を示す図である。 変形例1に係る高周波回路およびアンテナの回路構成図である。 実施の形態に係る第1フィルタの回路構成図および通過特性を示すグラフである。 実施の形態に係る第1フィルタの構造の一例を示す図である。 変形例1に係る第2フィルタのインダクタの構造および通過特性を示すグラフである。 変形例1に係る高周波回路の具体的な回路構成を示す図である。 変形例2に係る第1フィルタの回路構成図および通過特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態および変形例は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態および変形例で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態および変形例における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面に示される構成要素の大きさまたは大きさの比は、必ずしも厳密ではない。
また、以下において、「経路」とは、高周波信号が伝搬する配線、当該配線に直接接続された電極、および当該配線または当該電極に直接接続された端子等で構成された伝送線路であることを意味する。
(実施の形態)
[1.1 通信装置5の回路構成]
図1Aは、実施の形態に係る高周波回路1および通信装置5の回路構成図である。図1Aに示すように、通信装置5は、高周波回路1と、アンテナ2と、RFIC3と、BBIC4と、を備える。
高周波回路1は、アンテナ2とRFIC3との間で高周波信号を伝送する。高周波回路1の詳細な回路構成については後述する。
アンテナ2は、高周波回路1のアンテナ接続端子100に接続され、外部からの受信信号を受信して高周波回路1へ出力する。
RFIC3は、アンテナ2で受信される高周波信号を処理する信号処理回路の一例である。具体的には、RFIC3は、高周波回路1を介して入力された高周波信号を、ダウンコンバート等により信号処理し、当該信号処理して生成された受信信号をBBIC4へ出力する。
BBIC4は、高周波回路1が伝送する高周波信号よりも低周波の中間周波数帯域を用いて信号処理するベースバンド信号処理回路である。BBIC4で処理された信号は、例えば、画像表示のための画像信号として使用され、または、スピーカを介した通話のために音声信号として使用される。
また、RFIC3は、使用される通信バンドに基づいて、高周波回路1が有するスイッチの接続を制御する制御部としての機能も有する。具体的には、RFIC3は、高周波回路1が有するスイッチの接続を切り替えるための制御信号を、高周波回路1に伝達する。また、RFIC3は、高周波回路1が有する増幅器の利得等を制御する制御部としての機能も有する。具体的には、RFIC3は、増幅器の利得等を調整するための制御信号を高周波回路1に伝達する。なお、RFIC3の制御部としての機能は、RFIC3の外部に実装されてもよく、例えば、BBIC4に実装されてもよい。
なお、本実施の形態に係る通信装置5において、アンテナ2及びBBIC4は、必須の構成要素ではない。
[1.2 高周波回路1の回路構成]
次に、高周波回路1の詳細な構成について説明する。
図1Aに示すように、高周波回路1は、アンテナ接続端子100と、フィルタ10と、UHB伝送回路30と、NR−U伝送回路20と、を備える。
アンテナ接続端子100は、高周波信号が入出力される入出力端子の一例であり、アンテナ2に接続される。
UHB伝送回路30は、3.3GHz以上かつ5GHz未満の周波数帯の少なくとも一部を含む第1周波数帯域の信号を伝送する第1伝送回路の一例である。本実施の形態では、第1周波数帯域は、4G−LTEおよび5G−NR(New Radio)のウルトラハイバンド群(3.3〜5GHz)である。つまり、UHB伝送回路30は、ウルトラハイバンド群の信号を伝送する。
NR−U伝送回路20は、6.6GHz以上の周波数帯の少なくとも一部を含む第2周波数帯域の信号を伝送する第2伝送回路の一例である。NR−Uは、3GPPにおける5GHz以上の5G−NRであり、連邦通信委員会(FCC)におけるアンライセンスバンド内の通信バンドU−NIIに対応する。なお、本実施の形態では、便宜上、5.15〜6.6GHzのNR−UをNR−Uxと記し、6.6〜7.125GHzのNR−UをNR−Uy(6.6〜7.125GHz)と記す。本実施の形態では、第2周波数帯域は、NR−Ux(5.15〜6.6GHz)およびNR−Uy(6.6〜7.125GHz)を含む周波数帯域である。つまり、NR−U伝送回路20は、NR−Uに含まれるNR−UxおよびNR−Uyの信号を伝送する。
なお、ここでいう6.6GHzは、略6.6GHzを意味する。つまり、6.6GHzには、厳密な6.6GHzに加えて、実質的に6.6GHzとみなせる範囲、例えば100MHz程度の差異が許容される。
フィルタ10は、第1周波数帯域および第2周波数帯域を含む周波数帯域を通過帯域とする第1フィルタの一例である。
図1Bは、実施の形態に係るフィルタ10の通過帯域に含まれる周波数帯域の一例を示す図である。同図に示すように、本実施の形態に係るフィルタ10は、通過帯域としてウルトラハイバンド群、NR−UxおよびNR−Uyを含む。
図1Aに示すように、UHB伝送回路30とNR−U伝送回路20とは、接続ノード120で接続されている。また、フィルタ10は、接続ノード120とアンテナ接続端子100との間に配置されている。
なお、UHB伝送回路30およびNR−U伝送回路20とフィルタ10との間に、スイッチが配置されていてもよい。この場合には、スイッチの共通端子がフィルタ10に接続され、スイッチの第1選択端子がUHB伝送回路30に接続され、スイッチの第2選択端子がNR−U伝送回路20に接続される。この接続構成において、スイッチは、フィルタ10とUHB伝送回路30との接続および非接続を切り替え、また、フィルタ10とNR−U伝送回路20との接続および非接続を切り替える。なお、スイッチは、フィルタ10とUHB伝送回路30との接続、および、フィルタ10とNR−U伝送回路20との接続を同時に実行できるマルチ接続型のスイッチである。スイッチが配置された上記構成では、スイッチの共通端子が図1Aに示された接続ノード120に相当する。
本実施の形態に係る高周波回路1の構成によれば、アンテナ接続端子100と、NR−U伝送回路20およびUHB伝送回路30との間に、ウルトラハイバンド群およびNR−Uyの信号の双方を通過させる広帯域のフィルタ10が配置されている。これにより、6.6GHz以上のNR−Uの高周波信号を、5GHz未満の周波数帯の高周波信号とともに低損失で伝送することが可能となる。
なお、NR−U伝送回路20は、例えば、第2周波数帯域に属する通信バンドの送信信号を増幅する電力増幅器、上記通信バンドの受信信号を増幅する低雑音増幅器、上記通信バンドを通過帯域に含むフィルタ、当該フィルタと送信経路との接続および当該フィルタと受信経路との接続を切り替えるスイッチ、などで構成されていてもよい。
また、UHB伝送回路30は、例えば、第1周波数帯域に属する通信バンドの送信信号を増幅する電力増幅器、上記通信バンドの受信信号を増幅する低雑音増幅器、上記通信バンドを通過帯域に含むフィルタ、当該フィルタと送信経路との接続および当該フィルタと受信経路との接続を切り替えるスイッチ、などで構成されていてもよい。
[1.3 変形例1に係る高周波回路1Aの回路構成]
図2は、変形例1に係る高周波回路1Aおよびアンテナ2の回路構成図である。同図に示すように、高周波回路1Aは、アンテナ接続端子100と、フィルタ10および40と、MB/HB伝送回路50と、UHB伝送回路30と、NR−U伝送回路20と、を備える。
本変形例に係る高周波回路1Aは、実施の形態に係る高周波回路1と比較して、フィルタ40およびMB/HB伝送回路50が付加されている点が異なる。以下、本変形例に係る高周波回路1Aについて、実施の形態に係る高周波回路1と同じ点については説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
MB/HB伝送回路50は、1.7GHz以上かつ2.7GHz未満の周波数帯の少なくとも一部を含む第3周波数帯域の信号を伝送する第3伝送回路の一例である。本実施の形態では、第3周波数帯域は、4G−LTEおよび5G−NRのミドルバンド群(1.7−2.2GHz)およびハイバンド群(2.4−2.7GHz)の少なくとも一部を含む周波数帯域である。つまり、MB/HB伝送回路50は、ミドルバンド群およびハイバンド群(2.4−2.7GHz)の信号を伝送する。
フィルタ40は、第3周波数帯域を含む周波数帯域を通過帯域とし、第1周波数帯域および第2周波数帯域を減衰帯域とする第2フィルタの一例である。フィルタ40は、MB/HB伝送回路50とアンテナ接続端子100との間に配置されている。
また、フィルタ10は、第1周波数帯域および第2周波数帯域を含む周波数帯域を通過帯域とし、第3周波数帯域を減衰帯域とする第1フィルタの一例である。
高周波回路1Aの上記構成によれば、フィルタ10および40は、第1周波数帯域および第2周波数帯域の信号と第3周波数帯域の信号とを分波および合波するダイプレクサとして機能することが可能となる。よって、ウルトラハイバンド群およびNR−Uyを含む3.3GHz以上の周波数帯域における信号と、ミドルバンド群およびハイバンド群を含む3GHz未満の周波数帯域における信号とを同時伝送する場合のアイソレーションを向上させることが可能となる。
上述したように、UHB伝送回路30は、4G−LTEに対応する信号、および、5G−NRに対応する信号を伝送する。4G−LTEに対応する信号と5G−NRに対応する信号とは変調方式が異なるため、第1周波数帯域外のスプリアス規格が異なる。
また、NR−U伝送回路20は、4G−LTEに対応する信号、5G−NRに対応する信号、およびWLAN信号を伝送する。4G−LTEに対応する信号と5G−NRに対応する信号とWLAN信号とは変調方式が異なるため、第2周波数帯域外のスプリアス規格が異なる。
つまり、例えば、NR−U伝送回路20が伝送するWLAN信号の変調方式は、UHB伝送回路30が伝送する信号のいずれの変調方式とも異なる。言い換えれば、例えば、NR−U伝送回路20が伝送するWLAN信号のスプリアス規格は、UHB伝送回路30が伝送する信号のいずれのスプリアス規格とも異なる。
4G−LTEに対応する信号の変調方式は、例えば、SC−FDMA(Sigle Carrier−Frequency Division Multiple Access)であり、5G−NRに対応する信号の変調方式は、例えば、CP−OFDM(Cyclic Prefix−Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、または、DFT−s−OFDM(Discrete Fourier Transform−Spread−OFDM)であり、WLAN信号の変調方式は、例えば、OFDMである。
また、4G−LTEに対応する信号のスプリアス規格は、例えば、TS 36.101であり、5G−NRに対応する信号のスプリアス規格は、例えば、TS 38.101であり、WLAN信号の変調方式は、例えば、IEEE802.11である。
このため、NR−U伝送回路20およびUHB伝送回路30のそれぞれは、様々なスプリアス規格に対応した信号品質を確保するためのフィルタ特性を有する必要がある。ただし、様々なスプリアス規格の全てを満足する通過特性を有するフィルタを各伝送回路内で独立に実現するのは困難である。そこで、NR−U伝送回路20およびUHB伝送回路30の信号が満たすべきスプリアス規格に必要な共通のフィルタ特性を有するフィルタ10を、NR−U伝送回路20およびUHB伝送回路30の接続ノード120に配置している。上記共通のフィルタ特性とは、例えば、第3周波数帯域を減衰させる特性である。フィルタ10が第3周波数帯域を減衰させる特性を有することにより、NR−U伝送回路20およびUHB伝送回路30が対応すべきフィルタ特性を緩和できる。
第3周波数帯域を減衰帯域とし、第1周波数帯域および第2周波数帯域を通過帯域とするフィルタ10が接続ノード120に配置されることにより、特に、第1および第2周波数帯域の信号と、第3周波数帯域の信号とを同時利用する場合に満たすべきNR−U伝送回路20およびUHB伝送回路30のフィルタ特性を緩和できる。
[1.4 フィルタ10の構成および通過特性]
図3は、実施の形態に係るフィルタ10の回路構成図および通過特性を示すグラフである。具体的には、図3の(a)には、フィルタ10の好ましい回路構成の一例が示されている。また、図3の(b)には、直列腕経路にインダクタが配置されていないフィルタ10の通過特性(実線)が示されている。また、図3の(c)には、直列腕経路にインダクタが配置されたフィルタ10の通過特性(実線)が示されている。なお、図3の(b)および(c)には、フィルタ40の通過特性(破線)も併せて示されている。
図3の(a)に示すように、本実施の形態に係るフィルタ10は、インダクタL1、L2、L3、L4およびL5と、キャパシタC2、C3、C4およびC5とを備えた、いわゆるLCフィルタである。接続ノード120とアンテナ接続端子100とを結ぶ直列腕経路上に、インダクタL1、L2、キャパシタC2、C3、およびインダクタL3がこの順で直列配置されている。インダクタL2とキャパシタC2とは直列接続されており、LC直列共振回路を形成している。また、インダクタL3とキャパシタC3とは直列接続されており、LC直列共振回路を形成している。また、インダクタL1およびL2の接続ノードとグランドとを結ぶ並列腕経路上に、互いに直列接続されたインダクタL4とキャパシタC4とで構成されたLC直列共振回路が直列配置されている。また、キャパシタC2およびC3の接続ノードとグランドとを結ぶ並列腕経路上に、互いに直列接続されたインダクタL5とキャパシタC5とで構成されたLC直列共振回路が直列配置されている。直列腕経路上にLC直列共振回路が配置されることで、当該LC直列共振回路の共振周波数近傍では、高周波信号を低損失で伝送できる。また、並列腕経路上にLC直列共振回路が配置されることで、当該LC直列共振回路の共振周波数近傍では、高周波信号を減衰させることができる。
ここで、図3の(b)に示された、インダクタL1〜L3が配置されていないフィルタ10の通過特性(実線)では、6GHz以上の帯域における挿入損失が劣化している。これに対して、図3の(c)に示された、インダクタL1〜L3が配置されたフィルタ10の通過特性(実線)では、6GHz以上の帯域における挿入損失が低減している。これによれば、直列腕経路上に配置されたLC直列共振回路の共振周波数を6GHz以上に設定することにより、6GHz以上におけるフィルタ10の挿入損失を低減できる。
つまり、フィルタ10において、上記直列腕経路上にLC直列共振回路が直列配置されていることにより、フィルタ10の通過帯域を広帯域化できる。
なお、図3の(a)に示すように、直列腕経路上の各ノードが、寄生容量Cp1またはCp2を介して高周波的に接地されると、直列腕経路上に配置されたLC直列共振回路の共振特性が劣化するため、フィルタ10の通過特性が劣化してしまう。
図4は、実施の形態に係るフィルタ10の構造の一例を示す図である。図4の(a)には、フィルタ10の概観斜視図が示されている。また、図4の(b)には、フィルタ10の回路構成の一部が示されている。また、図4の(c)(左側)には、フィルタ10を構成する各誘電体層の電極構成が示され、図4の(c)(右側)には、図4の(a)のIVc−IVc線を矢印の方向で切断した場合の断面図が示されている。
図4の(a)に示すように、フィルタ10の互いに対向する側面には、入出力電極111および112が形成されている。入出力電極111は、例えば、アンテナ接続端子100に接続され、入出力電極112は、例えば、接続ノード120に接続される。また、入出力電極111および112が形成された側面と異なる側面には、グランド電極が形成されている。
図4の(c)に示すように、フィルタ10は、誘電体層s1〜s7が積層された構造を有している。誘電体層s1〜s7のそれぞれには、平面電極パターンが形成されている。この平面電極パターンは、フィルタ10を構成するインダクタ、キャパシタ、接続配線、および電極のいずれかに相当する。
図4の(b)に示された、直列腕経路上に配置されたLC直列共振回路を構成するキャパシタC2は、誘電体層s4およびs5に形成された平面電極パターンで形成されている。ここで、図4の(c)に示すように、誘電体層s4およびs5(第1誘電体層)の第1領域には、キャパシタC2が形成されている。また、誘電体層s4およびs5に隣り合う誘電体層s3およびs6(第2誘電体層)において、上記第1領域と、誘電体層を平面視した場合に対向する第2領域には、グランド電極パターンが形成されていない。なお、図4の(c)には図示されていないが、キャパシタC3も誘電体層s4およびs5に形成されている。
これによれば、フィルタ10の直列腕経路が、寄生容量Cp2などを介して高周波的にグランド接続されることを回避できるので、通過帯域の高周波数側の挿入損失を低減できる。つまり、フィルタ10の通過帯域を高周波数側へ広帯域化することが可能となる。
なお、キャパシタC2に直列接続されたインダクタL2は、入出力電極112とキャパシタC2とを接続する配線パターンで形成され、キャパシタC3に直列接続されたインダクタL3は、入出力電極111とキャパシタC3とを接続する配線パターンで形成されていてもよい。
[1.5 フィルタ40の構成および通過特性]
次に、変形例1に係るフィルタ40の構成および通過特性について説明する。
図5は、変形例1に係るフィルタ40のインダクタの構造およびフィルタ40の通過特性を示すグラフである。図5の(a)には、スパイラル型構造を有するインダクタおよび非スパイラル型構造を有するインダクタの概観斜視図が示されている。また、図5の(b)には、変形例1に係るフィルタ40の通過特性(破線)が示されている。なお、図5の(b)には、フィルタ10の通過特性(実線)も併せて示されている。
図5の(b)に示すように、フィルタ40の通過特性において、フィルタ40の通過帯域よりも高周波数側の減衰帯域は、フィルタ10の通過帯域に対応しており、第3周波数帯域に含まれる所定の周波数の2倍の周波数、および、当該所定の周波数の3倍の周波数を含んでいる。ここで、フィルタ40は、上記2倍の周波数(2倍波)に第1減衰極を有し、上記3倍の周波数(3倍波)に第2減衰極を有している。
図5の(b)に示された減衰特性を実現すべく、フィルタ40は、第1減衰極を形成するための第1インダクタと、第2減衰極を形成するための第2インダクタと、を有している。図5の(a)に示すように、第1インダクタはスパイラル形状の導電コイルで形成されており、第2インダクタは非スパイラル形状の導電配線で形成されていてもよい。
フィルタ40の上記構成によれば、第3周波数帯域に含まれる上記所定の周波数の2次高調波および3次高調波がフィルタ10の通過帯域と重なるが、上記2次高調波および上記3次高調波の周波数帯には減衰極が形成されている。これにより、フィルタ10および40で構成されたダイプレクサにおいて、3.3GHz以上の信号と、3GHz未満の信号とを同時伝送する場合のアイソレーションを、より一層向上させることが可能となる。
また、上記2次高調波の周波数は6GHz以下であるのに対して、上記3次高調波の周波数は6GHz以上となる可能性があるが、第1インダクタは6GHz以下で精度よく形成可能なスパイラル上の導電コイルで形成される。一方、第2インダクタは6GHz以上で精度よく形成可能な導電配線で形成される。よって、広帯域かつ6GHz以上の通過帯域を有するフィルタ10において、フィルタ40の減衰特性に起因した挿入損失の劣化を高精度に抑制できる。
[1.6 変形例1に係る高周波回路1Aの適用例]
図6は、変形例1に係る高周波回路1Aの具体的な回路構成を示す図である。同図に示すように、高周波回路1Aは、アンテナ接続端子100と、フィルタ10および40と、MB/HB伝送回路50と、UHB伝送回路30と、NR−U伝送回路20と、を備える。
NR−U伝送回路20は、スイッチ11と、フィルタ21と、を備える。フィルタ21は、第2周波数帯域を通過帯域とする。NR−U伝送回路20は、例えば、NR−Uy(6.6〜7.125GHz)、4G−LTEのB46(5.15〜5.925GHz)、およびWLAN(5.15〜5.85GHz)の信号を伝送する。つまり、第2周波数帯域は、4G−LTEのB46、NR−U(6.6〜7.125GHz)、およびWLANを含む周波数帯域である。
UHB伝送回路30は、スイッチ11と、フィルタ31と、を備える。フィルタ31は、第1周波数帯域を通過帯域とする。UHB伝送回路30は、例えば、ウルトラハイバンド群(3.3〜5GHz)に属する5G−NRのn78(3.3〜3.8GHz)の信号を伝送する。つまり、第1周波数帯域は、5G−NRのn78を含む周波数帯域である。
スイッチ11は、フィルタ21および31とフィルタ10との間に配置されている。より具体的には、スイッチ11は、第1共通端子、第1選択端子および第2選択端子を有し、第1共通端子がフィルタ10に接続され、第1選択端子がフィルタ31に接続され、第2選択端子がフィルタ21に接続されている。上記接続構成により、スイッチ11は、フィルタ10とフィルタ31との接続および非接続を切り替え、また、フィルタ10とフィルタ21との接続および非接続を切り替える。なお、スイッチ11は、フィルタ10とフィルタ31との接続、および、フィルタ10とフィルタ21との接続を、同時に実行できるマルチ接続型のスイッチである。スイッチ11の第1共通端子は、実施の形態に係る高周波回路1における接続ノード120に相当する。
なお、スイッチ11は、UHB伝送回路30およびNR−U伝送回路20が有するスイッチでなくてもよく、フィルタ10とUHB伝送回路30との間、および、フィルタ10とNR−U伝送回路20との間に配置されたスイッチであってもよい。この場合には、スイッチ11は、フィルタ10とUHB伝送回路30との接続および非接続を切り替え、また、フィルタ10とNR−U伝送回路20との接続および非接続を切り替える。
MB/HB伝送回路50は、スイッチ51と、フィルタ52および53と、を備える。MB/HB伝送回路50は、例えば、ハイバンド群(2.4−2.7GHz)に属する4G−LTEのB7(送信帯域2.5〜2.57GHz、受信帯域2.62〜2.69GHz)の信号、および、ミドルバンド群(1.7−2.2GHz)に属する4G−LTEのB2(送信帯域1.85〜1.91GHz、受信帯域1.93〜1.99GHz)の信号を伝送する。つまり、第3周波数帯域は、ミドルバンド群またはハイバンド群に属する通信バンドを含む周波数帯域である。
フィルタ52は4G−LTEのB2を通過帯域とし、フィルタ53は4G−LTEのB7を通過帯域としている。なお、フィルタ52は、4G−LTEのB2の送信帯域を通過帯域とする送信フィルタと、4G−LTEのB2の受信帯域を通過帯域とする受信フィルタとで構成されたデュプレクサであってもよい。また、フィルタ53は、4G−LTEのB7の送信帯域を通過帯域とする送信フィルタと、4G−LTEのB7の受信帯域を通過帯域とする受信フィルタとで構成されたデュプレクサであってもよい。
スイッチ51は、フィルタ52および53とフィルタ40との間に配置されている。より具体的には、スイッチ51は、第2共通端子、第3選択端子および第4選択端子を有し、第2共通端子がフィルタ40に接続され、第3選択端子がフィルタ52に接続され、第4選択端子がフィルタ53に接続されている。上記接続構成により、スイッチ51は、フィルタ40とフィルタ52との接続および非接続を切り替え、また、フィルタ40とフィルタ53との接続および非接続を切り替える。なお、スイッチ51は、フィルタ40とフィルタ52との接続、および、フィルタ40とフィルタ53との接続を、同時に実行できるマルチ接続型のスイッチである。
高周波回路1Aの上記構成によれば、フィルタ10および40は、第1周波数帯域および第2周波数帯域の信号と第3周波数帯域の信号とを分波および合波するダイプレクサとして機能することが可能となる。よって、5G−NRのn78、4G−LTEのB46、WLAN、およびNR−Uyを含む3.3GHz以上の信号と、4G−LTEのB2およびB7を含む3GHz未満の信号とを、同時伝送する場合のアイソレーションを向上させることが可能となる。
なお、上記構成によれば、例えば、(1)B2とB46とのCA(キャリアアグリゲーション)、(2)B2とB7とB46とのCA、および(3)B7とB46とn78とのDC(デュアルコネクティビティ)、を実行することが可能となる。
[1.7 変形例1に係る高周波回路1Aの適用例]
図7は、変形例2に係る高周波回路1Bの回路構成図および通過特性を示すグラフである。図7の(a)には、変形例2に係る高周波回路1Bの回路構成図が示されている。また、図7の(b)には、変形例2に係るフィルタ10Bの通過特性(実戦)が示されている。なお、図7の(b)には、フィルタ40の通過特性(実線)も併せて示されている。図の(a)に示すように、高周波回路1Bは、アンテナ接続端子100と、フィルタ10Bおよび40と、MB/HB伝送回路50(図示を省略)と、UHB伝送回路30(図示を省略)と、NR−U伝送回路20(図示を省略)と、を備える。本変形例に係る高周波回路1Bは、変形例1に係る高周波回路1Aと比較して、フィルタ10Bの回路構成が異なる。以下、本変形例に係る高周波回路1Bについて、変形例1に係る高周波回路1Aと同じ点については説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
フィルタ10Bは、第1周波数帯域および第2周波数帯域を含む周波数帯域を通過帯域とする第1フィルタの一例であり、接続ノード120とアンテナ接続端子100との間に配置されている。フィルタ10Bは、インダクタL1(図示を省略)、L2(図示を省略)、L3(図示を省略)、L4(図示を省略)およびL6と、キャパシタC2、C3、C4(図示を省略)およびC6と、弾性波共振子P1と、を備える。接続ノード120とアンテナ接続端子100とを結ぶ直列腕経路上に、インダクタL1、L2、キャパシタC2、C3、およびインダクタL3がこの順で直列配置されている。また、キャパシタC2とキャパシタC3との接続ノードとグランドとを結ぶ並列腕経路上に、インダクタL6および弾性波共振子P1の直列接続回路とキャパシタC6とが並列接続された回路が直列配置されている。
並列腕経路上に弾性波共振子P1が配置されることで、図7の(b)に示すように、通過帯域低周波端における急峻性(減衰スロープ)を高くすることが可能となる。ただし、弾性波共振子P1の反共振周波数よりも高周波数側の帯域に不要波が発生する。この不要波の発生周波数は、フィルタ10Bの通過帯域が広帯域であるため、当該通過帯域内に発生する。
ここで、本変形例に係る高周波回路1Bでは、弾性波共振子P1により発生する不要波の周波数が、フィルタ10Bの通過帯域における不使用バンドに含まれるように設定されている。例えば、NR−U伝送回路20が、5G−NRのn77(3.3〜4.2GHz)の信号と、NR−U(5.15〜7.125GHz)の信号とを伝送する回路である場合、4.2〜5.15GHzの周波数帯域は、不使用バンドとなる。この場合、弾性波共振子P1により発生する不要波の周波数が、4.2〜5.15GHzの周波数帯域に含まれるように設定される。
上記構成これによれば、弾性波共振子P1により、フィルタ10Bの通過帯域低周波端における急峻性を高めることが可能となる。一方、フィルタ10Bの通過帯域には、弾性波共振子P1に起因した不要波が発生するが、当該不要波の周波数は不使用バンドに含まれるので、高周波回路1Bにおける高周波信号の伝送特性が劣化することを抑制できる。
[1.8 効果など]
以上、実施の形態に係る高周波回路1は、アンテナ接続端子100と、3.3GHz以上かつ5GHz未満の周波数帯域の少なくとも一部を含む第1周波数帯域の信号を伝送するUHB伝送回路30と、6.6GHz以上の周波数帯域の少なくとも一部を含む第2周波数帯域の信号を伝送するNR−U伝送回路20と、第1周波数帯域および第2周波数帯域を含む周波数帯域を通過帯域とするフィルタ10と、を備え、フィルタ10は、UHB伝送回路30およびNR−U伝送回路20の接続ノード120とアンテナ接続端子100との間に配置されている。
これによれば、アンテナ接続端子100と、UHB伝送回路30およびNR−U伝送回路20との間に、第1周波数帯域の信号および第2周波数帯域の信号の双方を通過させるフィルタ10が配置されているので、6GHz以上のNR−Uの高周波信号を、5GHz未満の周波数帯の高周波信号とともに低損失で伝送することが可能となる。
また、変形例1に係る高周波回路1Aのように、さらに、フィルタ10とUHB伝送回路30およびNR−U伝送回路20との間に配置され、フィルタ10とUHB伝送回路30との接続および非接続を切り替え、かつ、フィルタ10とNR−U伝送回路20との接続および非接続を切り替えるスイッチ11を備えてもよい。
これによれば、UHB伝送回路30の信号およびNR−U伝送回路20の信号のいずれか一方を選択して伝送する場合に、UHB伝送回路30とNR−U伝送回路20とのアイソレーションを向上できる。
また、変形例1に係る高周波回路1Aは、上記構成に加えて、さらに、1.7GHz以上かつ2.7GHz以下の周波数帯の少なくとも一部を含む第3周波数帯域の信号を伝送するMB/HB伝送回路50と、第3周波数帯域を含む周波数帯域を通過帯域とし、第1周波数帯域および第2周波数帯域を減衰帯域とするフィルタ40と、を備え、フィルタ40は、MB/HB伝送回路50とアンテナ接続端子100との間に配置されており、フィルタ10は、第3周波数帯域を減衰帯域とする。
これによれば、フィルタ10および40は、第1周波数帯域および第2周波数帯域の信号と第3周波数帯域の信号とを分波および合波するダイプレクサとして機能することが可能となる。よって、3.3GHz以上の信号と、3GHz未満の信号とを同時伝送する場合のアイソレーションを向上させることが可能となる。
また、変形例1に係る高周波回路1Aにおいて、フィルタ40は、スパイラル形状の導電コイルで形成された第1インダクタと、非スパイラル形状の導電配線で形成された第2インダクタと、を有し、フィルタ40の減衰帯域には、第3周波数帯域に含まれる所定の周波数の2倍の周波数、および、当該所定の周波数の3倍の周波数が含まれ、第1インダクタにより上記2倍の周波数に第1減衰極が形成され、第2インダクタにより上記3倍の周波数に第2減衰極が形成されてもよい。
これによれば、第3周波数帯域に含まれる上記所定の周波数の2次高調波および3次高調波が第1フィルタの通過帯域と重なるが、上記2次高調波および上記3次高調波の周波数帯には減衰極が形成されているので、フィルタ10および40で構成されたダイプレクサにおける3.3GHz以上の信号と、3GHz未満の信号とを同時伝送する場合のアイソレーションを、より一層向上させることが可能となる。また、上記2次高調波の周波数は6GHz以下であるのに対して、上記3次高調波の周波数は6GHz以上となる可能性があるが、第1インダクタは6GHz以下で精度よく形成可能なスパイラル上の導電コイルで形成され、第2インダクタは6GHz以上で精度よく形成可能な導電配線で形成されている。よって、広帯域かつ6GHz以上の通過帯域を有する第1フィルタにおいて、第2フィルタの減衰特性による挿入損失の劣化を高精度に抑制できる。
また、NR−U伝送回路20が伝送する信号の少なくとも1つの変調方式は、UHB伝送回路30が伝送する信号のいずれの変調方式とも異なってもよい。
また、NR−U伝送回路20が伝送する信号の少なくとも1つのスプリアス規格は、UHB伝送回路30が伝送する信号のいずれのスプリアス規格とも異なってもよい。
これらによれば、NR−U伝送回路20およびUHB伝送回路30のそれぞれは、様々なスプリアス規格に対応した信号品質を確保するためのフィルタ特性を有する必要がある。ただし、様々なスプリアス規格の全てを満足する通過特性を有するフィルタを各伝送回路内で独立に実現するのは困難である。そこで、NR−U伝送回路20およびUHB伝送回路30の信号が満たすべきスプリアス規格に必要な共通のフィルタ特性を有するフィルタ10が、接続ノード120に配置されている。よって、フィルタ10が第3周波数帯域を減衰させる特性を有することにより、NR−U伝送回路20およびUHB伝送回路30が対応すべきフィルタ特性を緩和できる。
また、第1周波数帯域は、例えば、ウルトラハイバンド群(3.3〜5GHz)に属する通信バンドを含む周波数帯域であり、第2周波数帯域は、例えば、4G−LTEのB46、NR−U(6.6〜7.125GHz)、およびWLANを含む周波数帯域であり、第3周波数帯域は、例えば、ミドルバンド群(1.7〜2.2GHz)またはハイバンド群(2.3〜2.7GHz)に属する通信バンドを含む周波数帯域であってもよい。
また、実施の形態に係る高周波回路1において、フィルタ10は、接続ノード120とアンテナ接続端子100とを結ぶ直列腕経路上に直列配置された、インダクタおよびキャパシタを含むLC直列共振回路を有してもよい。
これによれば、フィルタ10は、上記LC直列共振回路の共振周波数を含む通過帯域を形成する。よって、第1周波数帯域および第2周波数帯域を含む広帯域の通過帯域を有するフィルタを実現できる。
また、フィルタ10は、複数の誘電体層が積層された構造を有し、複数の誘電体層のうちの第1誘電体層の第1領域には、直列腕経路およびLC直列共振回路の電極パターンが形成されており、複数の誘電体層のうちの第1誘電体層に隣り合う第2誘電体層において、第1領域と第2誘電体層を平面視した場合に対向する第2領域には、グランド電極パターンが形成されていないことが望ましい。
これによれば、フィルタ10の直列腕経路が、高周波的にグランド接続されることを回避できるので、通過帯域の高周波数側の挿入損失を低減できる。つまり、フィルタ10の通過帯域を高周波数側へ広帯域化することが可能となる。
また、フィルタ10は、さらに、直列腕経路とグランドとを結ぶ並列腕経路に配置された弾性波共振子を有し、弾性波共振子により発生する不要波の周波数は、フィルタ10の通過帯域における不使用バンドに含まれてもよい。
これによれば、弾性波共振子により、フィルタ10の通過帯域低周波端における急峻性を高めることが可能となる。また、弾性波共振子により、フィルタ10の通過帯域にリップルが発生するが、当該リップルの周波数は不使用バンドに含まれるので、高周波信号の伝送特性に影響しない。
また、実施の形態に係る通信装置5は、アンテナ2と、アンテナ2で送受信される高周波信号を処理するRFIC3と、アンテナ2とRFIC3との間で高周波信号を伝送する高周波回路1と、を備える。
これにより、6GHz以上のアンライセンスバンドの高周波信号を、5GHz未満の周波数帯の高周波信号とともに伝送することができる通信装置5を提供することができる。
(その他の実施の形態)
以上、本発明に係る高周波回路および通信装置について、実施の形態および変形例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施の形態および変形例に限定されるものではない。上記実施の形態および変形例における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、上記実施の形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本発明に係る高周波回路および通信装置を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態および変形例に係る高周波回路および通信装置において、回路素子の間に、インダクタおよびキャパシタなどの整合素子、ならびにスイッチ回路が接続されていてもよい。なお、インダクタには、回路素子間を繋ぐ配線による配線インダクタが含まれてもよい。
本発明は、5GHz以上のアンライセンスバンドを含むマルチバンドシステムに適用できる高周波回路および通信装置として、携帯電話などの通信機器に広く利用できる。
1、1A、1B 高周波回路
2 アンテナ
3 RF信号処理回路(RFIC)
4 ベースバンド信号処理回路(BBIC)
5 通信装置
10、10B、21、31、40、52、53 フィルタ
11、51 スイッチ
20 NR−U伝送回路
30 UHB伝送回路
50 MB/HB伝送回路
100 アンテナ接続端子
111、112 入出力電極
120 接続ノード
C2、C3、C4、C5、C6 キャパシタ
Cp1、Cp2 寄生容量
L1、L2、L3、L4、L5、L6 インダクタ
P1 弾性波共振子
s1、s2、s3、s4、s5、s6、s7 誘電体層

Claims (11)

  1. 入出力端子と、
    3.3GHz以上かつ5GHz未満の周波数帯域の少なくとも一部を含む第1周波数帯域の信号を伝送する第1伝送回路と、
    6.6GHz以上の周波数帯域の少なくとも一部を含む第2周波数帯域の信号を伝送する第2伝送回路と、
    前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域を含む周波数帯域を通過帯域とする第1フィルタと、を備え、
    前記第1フィルタは、前記第1伝送回路および前記第2伝送回路の接続ノードと前記入出力端子との間に配置されている、
    高周波回路。
  2. さらに、
    前記第1フィルタと前記第1伝送回路および前記第2伝送回路との間に配置され、前記第1フィルタと前記第1伝送回路との接続および非接続を切り替え、かつ、前記第1フィルタと前記第2伝送回路との接続および非接続を切り替えるスイッチを備える、
    請求項1に記載の高周波回路。
  3. さらに、
    1.7GHz以上かつ2.7GHz以下の周波数帯域の少なくとも一部を含む第3周波数帯域の信号を伝送する第3伝送回路と、
    前記第3周波数帯域を含む周波数帯域を通過帯域とし、前記第1周波数帯域および前記第2周波数帯域を減衰帯域とする第2フィルタと、を備え、
    前記第2フィルタは、前記第3伝送回路と前記入出力端子との間に配置されており、
    前記第1フィルタは、前記第3周波数帯域を減衰帯域とする、
    請求項1または2に記載の高周波回路。
  4. 前記第2フィルタは、
    スパイラル形状の導電コイルで形成された第1インダクタと、
    非スパイラル形状の導電配線で形成された第2インダクタと、を有し、
    前記第2フィルタの前記減衰帯域には、前記第3周波数帯域に含まれる所定の周波数の2倍の周波数、および、前記所定の周波数の3倍の周波数が含まれ、
    前記第1インダクタにより、前記2倍の周波数に第1減衰極が形成され、
    前記第2インダクタにより、前記3倍の周波数に第2減衰極が形成される、
    請求項3に記載の高周波回路。
  5. 前記第2伝送回路が伝送する信号の少なくとも1つの変調方式は、前記第1伝送回路が伝送する信号のいずれの変調方式とも異なる、
    請求項3に記載の高周波回路。
  6. 前記第2伝送回路が伝送する信号の少なくとも1つのスプリアス規格は、前記第1伝送回路が伝送する信号のいずれのスプリアス規格とも異なる、
    請求項3に記載の高周波回路。
  7. 前記第1周波数帯域は、ウルトラハイバンド群(3.3〜5GHz)に属する通信バンドを含む周波数帯域であり、
    前記第2周波数帯域は、4G−LTEのB46、NR−U(6.6〜7.125GHz)、およびWLANを含む周波数帯域であり、
    前記第3周波数帯域は、ミドルバンド群(1.7〜2.2GHz)またはハイバンド群(2.3〜2.7GHz)に属する通信バンドを含む周波数帯域である、
    請求項3〜6のいずれか1項に記載の高周波回路。
  8. 前記第1フィルタは、前記接続ノードと前記入出力端子とを結ぶ直列腕経路上に直列配置された、インダクタおよびキャパシタを含むLC直列共振回路を有する、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の高周波回路。
  9. 前記第1フィルタは、複数の誘電体層が積層された構造を有し、
    前記複数の誘電体層のうちの第1誘電体層の第1領域には、前記直列腕経路および前記LC直列共振回路の電極パターンが形成されており、
    前記複数の誘電体層のうちの前記第1誘電体層に隣り合う第2誘電体層において、前記第1領域と前記第2誘電体層を平面視した場合に対向する第2領域には、グランド電極パターンが形成されていない、
    請求項8に記載の高周波回路。
  10. 前記第1フィルタは、さらに、前記直列腕経路とグランドとを結ぶ並列腕経路に配置された弾性波共振子を有し、
    前記弾性波共振子により発生する不要波の周波数は、前記第1フィルタの前記通過帯域における不使用バンドに含まれる、
    請求項8または9に記載の高周波回路。
  11. アンテナと、
    前記アンテナで送受信される高周波信号を処理するRF信号処理回路と、
    前記アンテナと前記RF信号処理回路との間で前記高周波信号を伝送する請求項1〜10のいずれか1項に記載の高周波回路と、を備える、
    通信装置。
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