JP2021081548A - ステージ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微動ステージの駆動精度を維持しながらタクトタイムを低減することができるステージ装置を提供する。【解決手段】本発明に係るステージ装置20は、所定のストロークで移動可能であり、第1の磁性体6を含む第1のステージ7と、第1のステージ7上で、第1のステージ7のストロークより長いストロークで移動可能であり、第1の磁性体6との間に磁気吸引力を発生させる第2の磁性体11を含む第2のステージ5と、第1のステージ7に対して第2のステージ5を浮上させるエアベアリング4と、第1の磁性体6と第2の磁性体11との間の磁気吸引力を低減させる部材10とを備えるステージ装置であって、部材10は、磁気吸引力を低減させる第1の位置Sと、磁気吸引力に影響を与えない第2の位置Rとの間で移動可能であることを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、ステージ装置に関する。
露光装置において基板を移動させるために用いられるステージ装置には、基板に形成されるパターンの微細化に伴って、高い位置決め精度での駆動が求められている。
特許文献1は、エアベアリング及び磁気発生手段による静圧軸受構造を用いることによって粗動ステージ及び微動ステージからなる二つのステージをそれぞれ移動体及びガイドとして高い位置決め精度で駆動することができるステージ装置を開示している。
特開2002−333018号公報
特許文献1に開示されているようなステージ装置では、粗動ステージと微動ステージとの吸着保持が不十分なまま微動ステージを駆動させると、粗動ステージと微動ステージとの間に相対位置ずれが発生してしまう。そして、相対位置ずれによって生じる力の一部が微動ステージに伝達されることによって、微動ステージに弾性変形が発生し、微動ステージの駆動精度が低下してしまう。
そこで、微動ステージの駆動精度を維持するためには、粗動ステージの微動ステージに対する吸着保持が十分となるようにエアベアリングの圧力が低下するまで待機させた後、微動ステージの駆動を開始させることが考えられる。
しかしながら、ステージ装置において粗動ステージの微動ステージに対する吸着保持が十分となるようにエアベアリングの圧力が低下するまでの待機時間を設けると、タクトタイムが増加してしまう。
そこで本発明は、微動ステージの駆動精度を維持しながらタクトタイムを低減することができるステージ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るステージ装置は、所定のストロークで移動可能であり、第1の磁性体を含む第1のステージと、第1のステージ上で、第1のステージのストロークより長いストロークで移動可能であり、第1の磁性体との間に磁気吸引力を発生させる第2の磁性体を含む第2のステージと、第1のステージに対して第2のステージを浮上させるエアベアリングと、第1の磁性体と第2の磁性体との間の磁気吸引力を低減させる部材とを備えるステージ装置であって、前記部材は、磁気吸引力を低減させる第1の位置と、磁気吸引力に影響を与えない第2の位置との間で移動可能であることを特徴とする。
本発明によれば、微動ステージの駆動精度を維持しながらタクトタイムを低減することができるステージ装置を提供することができる。
本実施形態に係るステージ装置の模式的上面図、模式的断面図及び一部拡大模式的断面図。 本実施形態に係るステージ装置の模式的正面図及び模式的側面図。 本実施形態に係るステージ装置を備えた露光装置における露光処理のフローチャート及びその際の圧力変化を示したグラフ。 本実施形態に係るステージ装置を備えた露光装置の模式図。
以下に、本実施形態に係るステージ装置を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す図面は、本実施形態を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている。
なお、以下の説明では、ステージに垂直な方向をZ軸としており、Z軸に垂直な平面内において互いに直交する二方向をそれぞれX軸及びY軸としている。
半導体製造装置、加工装置や検査装置等に用いられるステージ装置には、基板に形成されるパターンの微細化や要求される加工精度の向上に伴って、高い位置決め精度での駆動が求められている。
また、生産装置において用いられるステージ装置には生産性の向上も常に求められており、すなわち、ステージ装置には高精度及び高スループットの両立が求められている。
そこでステージ装置においては、粗動ステージ及び微動ステージを組み合わせて用いることによって駆動精度の向上が図られていると共に、ステージの加速度の増加や各駆動処理間の待機時間の低減等によってスループットの向上が図られている。
粗動ステージ及び微動ステージの二つのステージから構成されるステージ装置を用いて載置される基板をアライメントする際に、エアパッドから正圧を印加することで粗動ステージを浮上させる。また、適切な剛性となるように磁石を用いて与圧を付与している。
そして、ステージ装置を駆動させる際には、エアパッドから負圧を印加することで粗動ステージが微動ステージに吸着保持され、微動ステージに対する粗動ステージの相対位置がずれることを抑制している。
上記のようなステージ装置を駆動させる場合には、微動ステージと粗動ステージとの間の相対位置においてずれが発生しないことが前提となっており、ずれが発生した場合には駆動精度が要求仕様を満たせなくなる。
図1(a)、(b)及び(c)はそれぞれ、本実施形態に係るステージ装置20の模式的上面図、模式的断面図及び一部拡大模式的断面図を示している。
図1(a)及び(b)に示されているように、本実施形態に係るステージ装置20には、所定の方向に所定のストロークで移動可能な微動ステージ7(第1のステージ)が設けられている。
また、本実施形態に係るステージ装置20には、所定の方向に微動ステージ7より長いストロークで移動可能な粗動ステージ5(第2のステージ)が設けられている。
そして図1(b)及び(c)に示されているように、微動ステージ7の上面上、且つ粗動ステージ5に対向して配置されているエアパッド4(気体供給/吸引手段)を含む静圧軸受パッド13が複数設けられている。
また静圧軸受パッド13は、エアパッド4を挟んでX軸方向に互いに離間して配置されている二つの磁石6(第2の磁性体)を含んでいる。
また静圧軸受パッド13は、粗動ステージ5の下面に設けられているエアパッド受け12及びエアパッド受け12を挟んでX軸方向に互いに離間して配置されている二つのターゲット磁性体11(第1の磁性体)も含んでいる。
従って、本実施形態に係るステージ装置20では、粗動ステージ5に対向するように微動ステージ7に載置されると共に、その載置側とは反対側のパッド面(供給/吸引面)から気体を供給/吸引するエアパッド4が設けられている。そして、エアパッド4とエアパッド受け12とで粗動ステージ5を吸着保持するエアベアリングが構成される。
また、ターゲット磁性体11とターゲット磁性体11の下方に配置されている磁石6との間において磁気吸引力が発生する。
なお、本実施形態に係るステージ装置20では、例えば24個の静圧軸受パッド13を4×6、若しくは36個の静圧軸受パッド13を6×6の配置で、XY面内において互いに離間して設けることができる。
また、微動ステージ7に設けられた磁石6と粗動ステージ5に設けられたターゲット磁性体11とは、互いに配置を入れ替えても構わない。
また、磁石6及びターゲット磁性体11としては、発熱を抑制するために、電磁石より永久磁石を用いることが好ましい。
本実施形態に係るステージ装置20では、粗動ステージ5は、Z軸に平行な並進方向及びZ軸回りの回転方向に駆動することができる。すなわち粗動ステージ5は、上記の二軸に関する被搭載物の位置を設定することができる。
一方、微動ステージ7は、X軸、Y軸及びZ軸それぞれに平行な並進方向及びX軸、Y軸及びZ軸それぞれの回りの回転方向の六つの方向に駆動することができる。すなわち微動ステージ7は、上記の六軸に関する被搭載物の位置を設定することができる。
また図1(a)に示されているように、微動ステージ7上にはレーザー干渉計1X及び1Yそれぞれのターゲットとなるミラー2及び3が固定されている。
そして、レーザー干渉計1X及び1Yそれぞれから出射したレーザー光がミラー2及び3によって反射され、その反射光から微動ステージ7のX軸、Y軸、及びX軸乃至Z軸それぞれの回りの回転方向の位置を計測している。
また図1(b)に示されているように、本実施形態に係るステージ装置20では、Z変位センサ8が設けられており、これにより微動ステージ7のZ軸の位置が計測される。
本実施形態に係るステージ装置20では、制御部15によって、上記のように得られる六軸の計測値に基づいて駆動が制御される。
本実施形態に係るステージ装置20において粗動ステージ5を駆動する際には、エアパッド4から圧力を印加する、すなわち気体を供給することによって、粗動ステージ5を浮上させる。
一方、微動ステージ7に接続されたアクチュエータ9によって微動ステージ7を駆動する際には、原則としてエアパッド4の圧力を負圧にする、すなわち気体を吸引することによって粗動ステージ5を吸着保持する。
本実施形態に係るステージ装置20では、制御部15によって、上記に示した粗動ステージ5の浮上及び吸着保持も制御される。
ここで、本実施形態に係るステージ装置20では、エアパッド4と共に磁石6を設けることによって、粗動ステージ5と微動ステージ7との間に粗動ステージ5の自重と同程度の吸着力を印加している。
これにより、粗動ステージ5を浮上させた際に発生し得る発振を抑制することができる。
本実施形態に係るステージ装置20は、上記のように移動体の軸受面とこれを支持する案内面とを相互に引き合わせる磁気手段を用いて予圧を付与することによって、軸受の高剛性化及び高精度化を図った静圧軸受として機能する。
従来のステージ装置では、粗動ステージ5を吸着保持するためにエアパッド4の圧力を負圧にする際のエアパッド4の圧力が十分小さくなるまで、すなわち駆動閾値未満になるまでの待機時間がタクトタイムを増加させている。
もしエアパッド4の圧力が十分小さくなる前、すなわち駆動閾値以上の状態で微動ステージ7の駆動を開始させてタクトタイムを低減させようとすると、粗動ステージ5の吸着保持が不十分となる。そのため、粗動ステージ5と微動ステージ7との間に相対位置ずれが発生する。
ここで、駆動閾値としては、粗動ステージ5を十分に吸着保持しながら微動ステージ7が駆動を開始することができる際のエアパッド4の設定圧力値と定義する。
上記に示したようなステージ装置では、微動ステージ7がアクチュエータ9によって加減速された際にエアパッド4の静止摩擦力によって粗動ステージ5が吸着保持されていることで、粗動ステージ5と微動ステージ7とが互いに一体で駆動することができる。
しかしながら、粗動ステージ5を吸着保持するためにエアパッド4の減圧を開始した後、駆動閾値以上の状態で微動ステージ7を駆動させると、粗動ステージ5の吸着保持が不十分となる。
その場合、エアパッド4の静止摩擦力では粗動ステージ5を十分に保持できなくなるため、粗動ステージ5と微動ステージ7との間に相対位置ずれが発生する。
そして、粗動ステージ5と微動ステージ7との間に相対位置ずれが起きると、その際に生じる力の一部がエアベアリングを介して微動ステージ7へ伝達され、微動ステージ7に弾性変形が生じる。
この力は微動ステージ7が加減速する際に発生するため、微動ステージ7の加減速が終了する際に粗動ステージ5が浮上していれば微動ステージ7に生じた弾性変形は解放される。
しかしながら実際には、微動ステージ7に弾性変形が発生している状態でエアベアリングによる吸着保持力は大きくなり粗動ステージ5が完全に吸着保持されるため、微動ステージ7の加減速が終了する際において微動ステージ7に弾性変形が残存してしまう。
そして、微動ステージ7上にはミラー2及び3が固定されているため、微動ステージ7に弾性変形が発生するとミラー2及び3にも同様に変形が発生する。
そのため、ミラー2及び3の変形によってレーザー干渉計1X及び1Yによる計測値から決定される微動ステージ7の位置に誤差が生じ、微動ステージ7の駆動精度が低下する。
上記に示したように、粗動ステージ5の吸着保持が不十分なまま微動ステージ7を駆動させると、微動ステージ7の駆動精度が低下してしまう問題が発生する。
そのため、ステージ装置では微動ステージ7の駆動精度を低下させないように、粗動ステージ5の吸着保持が十分となるようにエアパッド4の圧力が低下するまで待機させた後、微動ステージ7の駆動を開始させている。
しかしながら、このように粗動ステージ5の吸着保持が十分となるようにエアパッド4の圧力が低下させるまでの待機時間だけタクトタイムは増加してしまう。
もし、粗動ステージ5に対する十分な吸着保持力を確保するために、磁石6による磁気吸引力を大きくすると、今度は粗動ステージ5を浮上させるために必要となるエアパッド4の正圧力が大きくなってしまう。
また、タクトタイムを低減するために微動ステージ7の駆動加速度を増加させると、粗動ステージ5に対する吸着保持力が不足してしまい、やはり微動ステージ7と粗動ステージ5との間の相対位置ずれが発生してしまう。
そこで本実施形態に係るステージ装置20において、微動ステージ7の駆動精度を低下させずに、上記に示したようなタクトタイムの増加を抑制することについて以下に詳述する。
次に、本実施形態に係るステージ装置20における特徴的な構成について示す。
図2(a)及び(b)はそれぞれ、本実施形態に係るステージ装置20の模式的正面図及び模式的側面図を示している。
図2(a)及び(b)に示されているように、本実施形態に係るステージ装置20では、微動ステージ7上の不図示のレール等を用いて、Y軸方向に移動可能な磁力遮蔽板10(磁気遮蔽部材)が磁石6の各々に対して設けられている。なお、図2(a)及び(b)では、簡単のために一つの磁石6に対応する一つの磁力遮蔽板10しか図示していない。
そして、磁力遮蔽板10をY軸方向に駆動させて磁石6を遮蔽することによって磁石6による粗動ステージ5の吸着保持力を変化させることができる。
すなわち、本実施形態に係るステージ装置20では、制御部15が、磁石6の上方を遮蔽する遮蔽位置S(第1の位置)と磁石6の上方から退避する退避位置R(第2の位置)との間で磁力遮蔽板10をY軸方向に駆動させる。それにより、磁石6とターゲット磁性体11との間に働く磁気吸引力の大きさを変化させることができる。
なお、上記に限らず、本実施形態に係るステージ装置20では、制御部15が磁力遮蔽板10を遮蔽位置Sに移動させることによって、ターゲット磁性体11に対する磁石6による磁気吸引力を少なくとも低減させることができればよい。
すなわち、本実施形態に係るステージ装置20では、ターゲット磁性体11と磁石6との間の磁気吸引力を低減させる位置と、ターゲット磁性体11と磁石6との間の磁気吸引力に影響を与えない位置との間で磁力遮蔽板10を移動させることができればよい。
ここで、磁力遮蔽板10の材質としては鉄等の軟磁性体が好ましく、形状としては磁石6から発生する磁界を粗動ステージ5に設けられたターゲット磁性体11から逸らすために、磁石6を包囲するようなコの字型やU字型が好ましい。しかしながら、磁力遮蔽板10の材質及び形状はこれに限られない。
また、磁力遮蔽板10の駆動手段としては、軽量且つ磁力遮蔽板10を駆動する際の発熱が少ないことが望ましい。
そのため、駆動手段として空圧、油圧又はモータ等を用いることによって、磁石6から発生する磁力の大きさに関わらず磁力遮蔽板10を駆動させる力は一定となり、磁石6自体を駆動させるような大きな駆動力も必要なくなる。
また、駆動手段として上記の手段を用いることによって、電磁石のように発熱することもない。
次に、本実施形態に係るステージ装置20を露光装置に用いた例について説明する。
図3(a)及び(b)はそれぞれ、本実施形態に係るステージ装置20を備えた露光装置において基板を露光する際のフローチャート及びその際のエアパッド4による圧力の時間変化を示したグラフである。
まず、基板露光処理を開始すると(ステップS1)、粗動ステージ5上に基板が載置される(ステップS2)。
このとき、粗動ステージ5はエアパッド4によってP=+150kPaの正圧が印加されることで浮上しており、磁力遮蔽板10はターゲット磁性体11に対する磁石6の磁気吸引力を弱めるために遮蔽位置Sに配置されている。
次に、粗動ステージ5が駆動されることで基板のZ軸方向の位置及びZ軸回りの角度が設定される(ステップS3)。
そして、粗動ステージ5を吸着するために、エアパッド4の減圧を開始すると共に、磁力遮蔽板10を遮蔽位置Sから退避位置Rまで移動させる(ステップS4)。なお、この時の時間をT=0秒とする。
次に、エアパッド4による圧力Pが+20kPaまで減圧されるまで待機し(ステップS5)、その後、計測系によって基板上の第1のアライメントマークが計測される(ステップS6)。なお、このときの時間は、例えばT=1.7秒である。
次に、圧力Pが0kPaまで減圧されると、粗動ステージ5を十分に吸着保持して微動ステージ7を駆動することができる(ステップS8)。なお、このときの時間は、例えばT=2.0秒である。
そして、計測系によって基板上の第2のアライメントマークが計測され(ステップS9)、その後、決定された位置に基づいて基板に対して露光が行われ(ステップS10)、基板露光処理が終了する(ステップS11)。
上記で示したように、磁力遮蔽板10が設けられていない従来のステージ装置では、粗動ステージ5を吸着保持するためにエアパッド4の圧力Pが十分小さくなる、例えば−20kPaまで待機する(ステップS7)。そして、ステップS8’において微動ステージ7を駆動させている。すなわち、この例に対応させると、ステップS7によってT=2.5秒まで待機する必要があった。
一方、本実施形態に係るステージ装置20では、ステップS4において磁石6のターゲット磁性体11に対する磁気吸引力を強めるために、磁力遮蔽板10を遮蔽位置Sから退避位置Rまで移動させている。
そのため、エアパッド4による圧力Pが0kPaまで減圧されれば、磁石6の磁気吸引力も伴って粗動ステージ5を十分に吸着保持することができ、微動ステージ7を駆動することができる。
以上のように、本実施形態に係るステージ装置20では、粗動ステージ5を十分に吸着保持して微動ステージ7を駆動するまでの時間を2.5−2.0=0.5秒短縮することができる。
このようにして、ステージ装置20ひいてはそれを備える露光装置としてのタクトタイムを低減させることができる。
ステージ装置におけるタクトタイムを低減させるためには、ステージの駆動速度の増加や補正計測系の高速化が求められる。
このとき、後者についてはエアベアリングの圧力を切り替えた後の待機時間等を含む機械的な状態変化の待機時間等が阻害要因となる。
従って、本実施形態に係るステージ装置20では、磁力遮蔽板10を用いて磁石6による吸着保持力を可変とすることによって、このような機械的な状態変化の待機時間を削減することができ、これによりタクトタイムを低減させることができる。
換言すると、本実施形態に係るステージ装置20では、粗動ステージ5に対する十分な吸着保持力を確保するために、エアパッド4による圧力に加えて、磁石6による磁気吸引力も利用している。
一方で、粗動ステージ5を浮上させる際には、磁石6による磁気吸引力を低減した方がよいため、磁石6上に磁力遮蔽板10を配置する。
その結果、磁石6による磁気吸引力の分だけエアパッド4による圧力が低下しなくても粗動ステージ5と微動ステージ7との間における相対位置ずれが発生しなくなる。
それにより、エアベアリングによる粗動ステージ5の吸着保持のための待機時間を短縮しても、ステージ装置20の駆動精度を維持することができる。
なお、本実施形態に係るステージ装置20では、タクトタイムを低減するために、粗動ステージ5をエアパッド4に吸着した後、エアパッド4から再び浮上させる前に、予め磁力遮蔽板10を退避位置Rから遮蔽位置Sに移動させておいてもよい。
また、本実施形態に係るステージ装置20では、磁力遮蔽板10の移動に限らず、磁石6及びターゲット磁性体11の少なくとも一方を案内手段を用いて移動させることで、磁石6とターゲット磁性体11との間の磁気吸引力を変更することもできる。
[露光装置]
図4は、本実施形態に係るステージ装置20を備えた露光装置50の模式図を示している。
図4に示されているように、露光装置50は、光源51と、光源51から出射した露光光をレチクル53(原版)へ導光する照明光学系52とを備えている。
また露光装置50は、レチクル53を通過した露光光をステージ装置20から構成されるウエハステージ上に配置されたウエハ56(基板)に導光する投影光学系54を備えている。
本実施形態に係るステージ装置20を備えた露光装置50は、ウエハステージによって露光時のウエハ56の位置決めを行い、レチクル53に形成(描画)されたパターンをウエハ56上に転写するようにウエハ56を露光する。
なお、本実施形態に係るステージ装置20は、露光装置50を含むリソグラフィ装置に限らず、被処理体の加工装置や検査装置等において被処理体を移動可能に保持することができるステージにも用いることができる。
[物品の製造方法]
次に、本実施形態に係るステージ装置20を備えた露光装置50を用いた物品の製造方法について説明する。
物品は、半導体デバイス、表示デバイス、カラーフィルタ、光学部品、MEMS等である。
例えば、半導体デバイスは、ウエハに回路パターンを作るための前工程と、前工程で作られた回路チップを製品として完成させるための、加工工程を含む後工程とを経ることにより製造される。
前工程は、本実施形態に係るステージ装置20を備えた露光装置50を使用して感光剤が塗布されたウエハを露光する露光工程と、感光剤を現像する現像工程とを含む。
現像された感光剤のパターンをマスクとしてエッチング工程やイオン注入工程等が行われ、ウエハ上に回路パターンが形成される。
これらの露光、現像、エッチング等の工程を繰り返して、ウエハ上に複数の層からなる回路パターンが形成される。
後工程で、回路パターンが形成されたウエハに対してダイシングを行い、チップのマウンティング、ボンディング、検査工程を行う。
表示デバイスは、透明電極を形成する工程を経ることにより製造される。透明電極を形成する工程は、透明導電膜が蒸着されたガラスウエハに感光剤を塗布する工程と、本実施形態に係るステージ装置20を備えた露光装置50を使用して感光剤が塗布されたガラスウエハを露光する工程と、露光された感光剤を現像する工程とを含む。
本実施形態に係る物品の製造方法によれば、従来よりも高品位の物品を製造することができる。
4 エアパッド(エアベアリング)
5 粗動ステージ(第2のステージ)
6 磁石(第2の磁性体)
7 微動ステージ(第1のステージ)
10 磁力遮蔽板(部材)
11 ターゲット磁性体(第1の磁性体)
12 エアパッド受け(エアベアリング)
20 ステージ装置
R 退避位置(第2の位置)
S 遮蔽位置(第1の位置)

Claims (14)

  1. 所定のストロークで移動可能であり、第1の磁性体を含む第1のステージと、
    前記第1のステージ上で、前記第1のステージのストロークより長いストロークで移動可能であり、前記第1の磁性体との間に磁気吸引力を発生させる第2の磁性体を含む第2のステージと、
    前記第1のステージに対して前記第2のステージを浮上させるエアベアリングと、
    前記第1の磁性体と前記第2の磁性体との間の前記磁気吸引力を低減させる部材と、
    を備えるステージ装置であって、
    前記部材は、前記磁気吸引力を低減させる第1の位置と、前記磁気吸引力に影響を与えない第2の位置との間で移動可能であることを特徴とするステージ装置。
  2. 前記第2のステージを前記第1のステージに対して吸着させる際に前記部材を前記第2の位置に移動させる制御部を備えることを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
  3. 前記制御部は、前記第2のステージを前記第1のステージに対して吸着させた後、前記第2のステージを前記第1のステージに対して浮上させる前に、前記部材を前記第1の位置に移動させることを特徴とする請求項2に記載のステージ装置。
  4. 前記制御部は、前記第2のステージを前記第1のステージに対して吸着させる際に前記第1の磁性体及び前記第2の磁性体の少なくとも一方を移動させることを特徴とする請求項2または3に記載のステージ装置。
  5. 前記部材は、軟磁性体で形成されている部材であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のステージ装置。
  6. 前記第1のステージ及び前記第2のステージはそれぞれ、微動ステージ及び粗動ステージであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のステージ装置。
  7. 所定のストロークで移動可能であり、第1の磁性体を含む第1のステージと、
    前記第1のステージ上で、前記第1のステージのストロークより長いストロークで移動可能であり、前記第1の磁性体との間に磁気吸引力を発生させる第2の磁性体を含む第2のステージと、
    前記第1のステージに対して前記第2のステージを浮上させるエアベアリングと、
    前記第2のステージを前記第1のステージに対して吸着させる際に前記磁気吸引力を変化させる制御部と、
    を備えることを特徴とするステージ装置。
  8. 前記第1の磁性体と前記第2の磁性体との間の前記磁気吸引力を低減させる部材であって、該部材は、前記磁気吸引力を低減させる第1の位置と、前記磁気吸引力に影響を与えない第2の位置との間で移動可能である、部材を備え、
    前記制御部は、前記第2のステージを前記第1のステージに対して吸着させる際に前記部材を前記第2の位置に移動させることを特徴とする請求項7に記載のステージ装置。
  9. 前記制御部は、前記第2のステージを前記第1のステージに対して吸着させた後、前記第2のステージを前記第1のステージに対して浮上させる前に、前記部材を前記第1の位置に移動させることを特徴とする請求項8に記載のステージ装置。
  10. 前記部材は、軟磁性体で形成されている部材であることを特徴とする請求項8または9に記載のステージ装置。
  11. 前記制御部は、前記第2のステージを前記第1のステージに対して吸着させる際に前記第1の磁性体及び前記第2の磁性体の少なくとも一方を移動させることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載のステージ装置。
  12. 前記第1のステージ及び前記第2のステージはそれぞれ、微動ステージ及び粗動ステージであることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか一項に記載のステージ装置。
  13. 原版に描画されたパターンを基板に転写するように前記基板を露光する露光装置であって、
    前記基板が載置される請求項1乃至12のいずれか一項に記載のステージ装置を備えることを特徴とする露光装置。
  14. 請求項13に記載の露光装置を用いて前記基板を露光する工程と、
    露光された前記基板を現像する工程と、
    現像された前記基板を加工して物品を得る工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
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CN116972075A (zh) * 2023-09-20 2023-10-31 无锡星微科技有限公司杭州分公司 一种磁预载结构及具有该结构的直线平台

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