JP2021081423A - 情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム - Google Patents

情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2021081423A
JP2021081423A JP2020185359A JP2020185359A JP2021081423A JP 2021081423 A JP2021081423 A JP 2021081423A JP 2020185359 A JP2020185359 A JP 2020185359A JP 2020185359 A JP2020185359 A JP 2020185359A JP 2021081423 A JP2021081423 A JP 2021081423A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
unit
position information
information processing
server
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020185359A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6893577B2 (ja
Inventor
晃稔 島田
Akitoshi Shimada
晃稔 島田
▲祥▼太 花井
Shota Hanai
▲祥▼太 花井
長谷川 誠
Makoto Hasegawa
誠 長谷川
和紀 磯部
Kazunori Isobe
和紀 磯部
淳 永瀬
Atsushi Nagase
淳 永瀬
和法 井原
Kazunori Ihara
和法 井原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SoftBank Corp
Original Assignee
SoftBank Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP2019205246A external-priority patent/JP6792047B1/ja
Application filed by SoftBank Corp filed Critical SoftBank Corp
Priority to JP2020185359A priority Critical patent/JP6893577B2/ja
Publication of JP2021081423A publication Critical patent/JP2021081423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6893577B2 publication Critical patent/JP6893577B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Navigation (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)
  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Abstract

【課題】位置情報によって新たな付加価値を利用者に与える情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。【解決手段】情報処理システムにおいて、情報処理装置(サーバ200)の処理部230は、移動体に搭載された測位ユニットによって得られた暫定的な位置から移動体の近傍の複数の基準局の位置情報を取得し、当該位置情報に基づいて移動体の位置の補正情報を生成する。特定部242は、当該移動体の補正済みの位置情報を用いて、前記移動体が移動する移動路線を特定する。【選択図】図5

Description

本発明は、情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
自動車に全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System;GNSS)受信機を搭載し、GNSS受信機による自動車の位置情報に基づき、自動車の位置を認識する技術が知られている。当該技術により取得された自動車の位置情報は、例えば自動車のナビゲーション等に利用されるためにナビゲーションユニット等に提供される。
特開2005−100212号公報
しかしながら、従来技術においては、位置情報をそのままの形態で提供し、自動車(移動体)のナビゲーション等で利用することしか議論されておらず、位置情報を新たな形態にして提供することによって、新たな付加価値を利用者に与えることについては着目されてこなかった。
そこで、本明細書は、上述の状況を鑑みてなされたものであって、位置情報によって新たな付加価値を利用者に与えることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提案する。
本願の一態様に係る情報処理装置は、移動体に搭載された測位ユニットによって得られたデータに基づく、当該移動体の位置情報である第1の位置情報を用いて、前記移動体が移動する移動路線を特定する特定部を備える。
実施形態の一態様によれば、位置情報によって新たな付加価値を利用者に与えることができるという効果を奏する。
図1は、実施形態の概要を説明するための説明図である。 図2は、実施形態に係る情報処理システムの基本構成例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る移動局の構成例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係るサーバの構成例を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係る保険料算出サーバの構成例を示す図である。 図7は、図5に示す記憶部に格納されたDBの一例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係る情報処理の一例を示すシーケンス図である。 図9は、第2の実施形態に係る移動局の構成例を示す図である。 図10は、第2の実施形態に係るサーバの構成例を示す図である。 図11は、第2の実施形態に係る情報処理の一例を示すシーケンス図である。 図12は、第3の実施形態に係る無線通信システムの概要を説明するための説明図である。 図13は、第3の実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。 図14は、第3の実施形態に係る移動局の構成例を示す図である。 図15は、第3の実施形態に係るサーバの構成例を示す図である。 図16は、第3の実施形態に係る情報処理の一例を示すシーケンス図である。 図17は、第4の実施形態に係る移動局の構成例を示す図である。 図18は、第4の実施形態に係るサーバの構成例を示す図である。 図19は、第4の実施形態に係る情報処理の一例を示すシーケンス図である。 図20は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
以下に、本願に係る情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、本明細書及び図面において、同一の機能構成を有する構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
さらに、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成または論理的意義を有する複数の構成を、必要に応じて処理部130a及び処理部130bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、処理部130a及び処理部130bを特に区別する必要が無い場合には、単に処理部130と称する。
<<本願の実施形態を創作するに至る経緯>>
まず、発明者らが本願の実施形態を創作するに至る経緯について説明する。
自動車の運転を行う際には、自動車の運転に伴って発生する可能性がある損害を補償するために、運転手に対して、強制保険や任意保険と呼ばれる自動車保険に加入することが求められる。強制保険は、法律によって加入が義務付けられており、自動車の運転により他人を死傷させた場合、その被害者に対し運転手が被害賠償を負うとされた際に、運転手が被る損害額を担保するための保険である。一方、任意保険は、上述した強制保険では補償が不十分な範囲を補うことを目的とする、運転手が任意で加入することができる保険である。具体的には、任意保険は、例えば、他人が運転する自動車が被った損害や、運転手自分が負ったケガ等に起因する、運転手が被る損害額を担保するための保険である。そして、このような任意保険の保険料は、保険会社により、対象となる自動車の車種や、運転手の保持する運転免許の種別、運転手の年齢、所定の期間における走行距離、走行頻度(例えば、通勤に使用する場合に保険料を高く設定する)等の諸条件に基づいて設定される。
そして、保険会社は、運転手による自己申告により上述した保険料を設定するための諸条件の詳細を入手し、入手した諸条件の詳細に基づいて保険料を設定する。しかしながら、このような保険料の設定方法では、実際の走行によるデータに基づくものではないことから、走行実態に応じて保険料が設定されているとは言えず、保険加入者である運転手の間で保険料の不公平感を生じやすく、保険加入者に対して満足感を与えるものではなかった。そこで、本発明者らは、保険加入者である運転手の間で保険料の不公平感を生じることを避けるため、新たな形態にした位置情報を用いて保険料を設定することに着想した。すなわち、本発明者らは、位置情報を新たな形態にして提供することによって、新たな付加価値を保険会社や運転手等に与えることができるのではないかと考え、本願の実施形態を創作するに至った。
さらに、図1を参照して、本発明者らが創作した実施形態の概要について説明する。図1は、実施形態の概要を説明するための説明図である。本発明者らが創作した本願の実施形態においては、移動体である自動車600の走行実態に応じた保険料の設定のために、新たな形態の位置情報として、自動車600が走行する移動路線である走行車線の情報を提供する。詳細には、本実施形態に係る情報処理装置は、走行実態により応じた保険料を設定するために、自動車600が実際に走行した道路や交差点といったレベルの情報粒度を持つ位置情報を提供する。特に、本実施形態においては、例えば図1に示すような高速道路等のような、同一方向に走行することが許可された、平行して並ぶ車線700C、700L、700Rが複数存在する場合であっても、実際に自動車600が走行した1つの車線700を特定し、その情報を提供することができる。そして、本実施形態においては、各運転手が運転する自動車600が日頃走行した走行車線700に紐づけられた事故率等に基づき保険料を設定する。従って、当該実施形態によれば、走行実態に応じて保険料を細かく設定することができることから、保険加入者である運転手の間で保険料の不公平感を生じ難くすることができる。すなわち、本実施形態によれば、位置情報を走行車線の情報という新たな形態にして提供することによって、新たな付加価値を保険会社や運転手等に与えることができる。
なお、ここで情報粒度とは、情報の細かさや詳細さのレベルのことを意味する。例えば、本実施形態においては、走行実態に応じた保険料を設定するために、自動車600がBB高速道の上り車線を走行しているとの位置情報の代わりに、当該位置情報よりも情報粒度が高い位置情報として、すなわち詳細な位置情報として、自動車600がBB高速道の上り車線の中央車線を走行しているとの位置情報を提供する。また、本明細書においては、移動路線とは、移動体が移動(通過)する経路であって、移動体の移動の始点から終点に至る道路等のことを意味する。従って、以下に説明する本実施形態においては、移動体が自動車600である場合には、移動路線として自動車600の走行の始点から終点に至る走行車線700の情報を提供することとなる。より具体的には、例えば、本実施形態は、図1に示すような高速道路等のような、同一方向に走行することが許可され、平行して並ぶ複数の車線700C、700L、700Rの中から、実際に自動車600が走行した1つの車線700に情報を提供する。なお、本願の各実施形態においては、上記移動体は、自動車600であることに限定されるものではなく、自転車、飛行体、船舶等であってもよく、このような場合、各移動体の移動路線である飛行路や航路の情報が提供されることとなる。
また、各実施形態においては、自動車600には、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、パーソナルモビリティ、ロボット、建設機械、農業機械(例えば、トラクター)等が含まれ得る。また、各実施形態においては、飛行体には、航空機、ドローン等が含まれ得る。さらに、各実施形態においては、船舶には、有人船舶や無人船舶等が含まれ得る。
さらに、本発明者らは、本願の実施形態において、新たな形態の位置情報として例えば自動車600が走行する移動路線である走行車線700の情報等を提供するにあたり、誤差の少ない自動車600の位置情報を容易に取得することが可能なRTK(Real Time Kinematic)測位方式を利用することを着想した。
<<RTK測位方式について>>
そこで、本願の実施形態の詳細を説明する前に、本実施形態で利用することが可能なRTK測位方式について、図2を参照して説明する。図2は、各実施形態に係る情報処理システム10の基本構成例を示す図である。図2に示すように、本実施形態に係る情報処理システム10は、自動車(移動体)600に搭載された移動局(測位ユニット)100と、サーバ200と、基準局300と、GNSS衛星400とを含むことができる。なお、当該情報処理システム10に含まれる各要素の詳細については、各実施形態の詳細において説明する。
RTK測位方式においては、まず、例えば自動車600に搭載された移動局100と、正確な設置位置が既知である複数の基準局300とは、GNSS衛星400からGNSS信号の受信を行い、受信したGNSS信号に基づく自身の位置情報をそれぞれ取得する。次に、位置を求めようとする自動車600に搭載された移動局100は、GNSS信号に基づいて得られた自身の位置情報(以下、暫定的な位置情報とも呼ぶ)をサーバ200へ送信する。そして、サーバ200は、送信された上記移動局100の暫定的な位置情報に基づいて、自動車600(詳細には、移動局100)の近傍に位置する複数の基準局300から、GNSS信号に基づいて得られた当該基準局300の位置情報をリアルタイムで取得する。
次に、サーバ200は、既知の、基準局300の正確な位置情報(例えば、予めサーバ200に格納されている)と、当該基準局300から取得した、GNSS信号に基づいて得られた位置情報との差分を求めることにより、補正情報を生成する。当該補正情報は、GNSS信号に基づいて得られた、移動局100の暫定的な位置情報に対してリアルタイムに補正を行う際に用いられることとなる。すなわち、RTK測位方式においては、位置を求めようとする移動局100でのGNSS信号の受信環境に近いであろうと推定される受信環境におかれた基準局300の位置情報(GNSS信号に基づいて得られた位置情報、正確な位置情報)により生成された補正情報を用いて、GNSS信号に基づいて得られた、移動局100の暫定的な位置情報を補正する。このようなRTK測位方式によれば、上述のような補正を行うことにより、GNSS信号で生じる電離層による外乱、マルチパス、時計ずれ等に起因する誤差を補正することが可能であることから、位置情報に含まれる誤差を数センチメートル程度に抑えることができる。その結果、RTK測位方式によれば、誤差の少ない、自動車600(移動局100)の位置情報を取得することが容易となり、ひいては、このようにして得られた誤差の少ない位置情報から、例えば新たな形態の位置情報としての自動車600の走行車線700の情報を導出することが容易となる。なお、本実施形態で利用され得るRTK測位方式においては、自動車600(詳細には、移動局100)の周囲には、最低2つ以上の基準局300が設置されていることが好ましく、さらには、自動車600(移動局100)と、2つから5つ程度の基準局300との間の距離が、10キロメートル以内になるように、これら複数の基準局300が設置されていることが好ましい。
さらに、RTK測位方式においては、サーバ200又は移動局100によって、サーバ200で生成された補正情報を用いて、GNSS信号に基づいて得られた移動局100の暫定的な位置情報に対して補正を行うことにより、誤差の少ない、自動車600の位置情報を取得する。より具体的には、RTK測位方式は、移動局100で上記補正を行うデバイスRTK測位方式と、サーバ200で上記補正を行うサーバRTK測位方式の2つの方式に主に分けることができる。
なお、以下に説明する各実施形態においては、GNSS信号を用いた測位を利用するものとして説明するが、例えば、Wi−Fiのアクセスポイント、無線基地局との通信により移動局100の相対的な位置関係を検出する測位システム(例えば、Mobility Management Entity;MMEを利用した測位システム)を利用することも可能である。また、各実施形態においては、RTK測位方式を利用するものとして説明するが、他の方式のGNSS測位を利用することも可能である。他の方式としては、例えば、単独測位方式、相対測位方式、ディファレンシャル測位方式等を挙げることができる。
<<第1の実施形態>>
まずは、移動局100で補正を行うデバイスRTK測位方式を利用した第1の実施形態を説明する。言い換えると、本実施形態においては、暫定的な自動車600の位置情報を補正する機能部は、自動車600側の移動局100に設けられることとなる。本実施形態においては、このようなデバイスRTK方式を採用することにより、補正済みの自動車600の位置情報(補正済位置情報)をサーバ200から受信する工程が不要になることから、移動局100は、誤差の少ない自動車600の位置情報を遅延なくリアルタイムで取得することが可能となる。
<情報処理システムの構成>
最初に、図3を参照して、本実施形態に係る情報処理システム10の構成を説明する。本実施形態に係る情報処理システム10は、図2を用いて先に説明した、移動局100と、サーバ200と、基準局300と、GNSS衛星400とを含み、さらに保険料算出サーバ500を含む。なお、これら移動局100、サーバ200、基準局300及び保険料算出サーバ500は、有線又は無線の所定のネットワークを介して通信可能に互いに接続される。なお、本実施形態においては、当該ネットワークで用いられる通信方式として、有線又は無線を問わず任意の方式を選択することができるが、安定した動作を維持することができる通信方式を選択することが好ましい。以下に、本実施形態に係る情報処理システム10に含まれる各構成要素について順次説明する。
(移動局100)
移動局100は、自動車600に搭載され、GNSS衛星400と同期して自動車600の位置情報を取得する。例えば、移動局100は、後述する複数のGNSS衛星400のそれぞれからGNSS信号を受信し、受信したGNSS信号に基づいて、単独測位方式を用いて暫定的な自動車600の位置情報(詳細には、地上における自動車600の緯度経度情報)を算出し、当該位置情報を後述するサーバ200へ送信する。また、移動局100は、後述するサーバ200から得られた補正情報を用いて、暫定的な自動車600の位置情報を補正し、補正済みの自動車600の位置情報(補正済位置情報)をサーバ200へ送信する。なお、移動局100は、自動車600に予め固定されたGNSSモジュール110(図4参照)を含む装置であることに限定するものではなく、自動車600内に持ち込まれた、GNSSモジュール110を含むタブレット型PC(Personal Computer)、スマートフォン、携帯電話、ノート型PC等のデバイスであってもよい。さらに、図3においては、移動局100は1つしか図示されていないが、本実施形態に係る情報処理システム10には、複数の移動局100が含まれることができる。また、移動局100の構成の詳細については後述する。
(サーバ200)
サーバ200は、例えばコンピュータ等により構成され、GNSS信号に基づいて移動局100で取得された暫定的な自動車600の位置情報を補正する際に用いる補正情報を生成することができる情報処理装置である。詳細には、サーバ200は、移動局100からネットワークを介して暫定的な自動車600の位置情報を受信すると、当該ネットワークを介して、上記自動車600の近傍に設置された1つ又は複数の基準局300に対して位置情報の配信要求を送信する。次に、サーバ200は、上記配信要求に応じて各基準局300から送信された各基準局300の位置情報を、ネットワークを介して受信する。さらに、サーバ200は、各基準局300の設置位置の正確な位置情報(詳細には、地上における基準局300の緯度経度情報)を予め格納しており、予め格納した基準局300の設置位置の正確な位置情報と、基準局300から受信した位置情報との差分を求めることにより、上記補正情報を生成する。この際、サーバ200は、自動車600に最も近い少なくとも2つの基準局300から位置情報を受信することが好ましい。このようにすることで、サーバ200は、自動車600に搭載された移動局100でのGNSS信号の受信環境に近いであろうと推定される受信環境におかれた基準局300の位置情報を用いて補正情報を生成することができる。その結果、本実施形態によれば、暫定的な自動車600の位置情報の補正の際に、当該自動車600に搭載された移動局100の受信環境が反映された補正情報を用いることができることから、補正の精度をより向上させることができる。そして、サーバ200は、生成した補正情報を移動局100へ送信する。
また、サーバ200は、移動局100から補正された自動車600の位置情報を取得し、取得した補正済みの自動車600の位置情報に基づき、自動車600の走行した車線700を特定する。そして、サーバ200は、特定した走行車線700の情報(特定情報)を後述する保険料算出サーバ500へ送信する。なお、本実施形態においては、自動車600の走行した走行車線700の特定は、サーバ200で行われることに限定されるものではなく、例えば、移動局100や保険料算出サーバ500で行われてもよい。また、サーバ200の詳細構成は後述する。
(基準局300)
基準局300は、その設置位置が既知であり、GNSS衛星400と同期して自身の測位を行う。例えば、基準局300は、後述する複数のGNSS衛星400のそれぞれからGNSS信号を受信し、受信したGNSS信号に基づいて、単独測位方式を用いて自身の位置情報(詳細には、地上における基準局300の緯度経度情報)を算出し、位置情報をサーバ200へ送信する。送信した位置情報は、サーバ200において補正情報を生成する際に利用されることとなる。詳細には、基準局300は、GNSS信号を受信し、測位を行うGNSSモジュール(図示省略)と、CPU(Central Processing Unit)や記憶装置等で構成された制御ユニットと、サーバ200との間で通信を行う通信ユニット(図示種略)とを主に有する。また、図3においては、基準局300は1つしか図示されていないが、本実施形態に係る情報処理システム10には複数の基準局300が含まれ得る。
(GNSS衛星400)
GNSS衛星400は、宇宙空間に飛行する測位用人工衛星であって、地上に対して所定の周波数(例えば、1575.42MHz)を持つGNSS信号を送信する。当該GNSS信号には、GNSS衛星400の位置情報と、GNSS衛星400に内蔵された時計による時刻情報とが含まれる。上述した移動局100及び基準局300は、このようなGNSS信号を複数個受信することにより、単独測位方式を用いて自身の位置情報を算出することができる。また、図3においては、GNSS衛星400は1つしか図示されていないが、本実施形態に係る情報処理システム10には複数のGNSS衛星400が含まれているものとする。
(保険料算出サーバ500)
保険料算出サーバ500は、サーバ200により取得した、自動車600の走行した車線700の情報に基づいて、保険料を算出する。なお、本実施形態においては、サーバ200と保険料算出サーバ500とは、分離して設けられることに限定されるものではなく、一体の情報処理装置として設けられてもよい。また、保険料算出サーバ500の詳細構成は後述する。
<移動局の構成>
次に、図4を参照して、本実施形態に係る移動局100の構成について説明する。図4は、本実施形態に係る移動局100の構成例を示す図である。図4に示すように、移動局100は、GNSSモジュール(測位ユニット)110と、通信部120と、処理部130と、記憶部160とを主に有する。なお、移動局100は、自動車600の運転手(ユーザ)等から入力操作を受ける付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)(図示省略)や、運転手等に各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)(図示省略)をさらに有してもよい。以下に、移動局100の各機能部について順次説明する。
(GNSSモジュール110)
GNSSモジュール110は、複数のGNSS衛星400と同期して自動車600(移動局100)の測位を行うGNSS受信機である。GNSSモジュール110は、GNSS信号を受信するアンテナ(図示省略)や、GNSS信号から所定の情報を復号する復号部(図示省略)、復号された情報から暫定的な自動車600の位置情報を取得する測位部(図示省略)等を有する。詳細には、GNSSモジュール110は、複数のGNSS衛星400のそれぞれからGNSS信号を受信する。次に、GNSSモジュール110は、各GNSS信号に含まれる各種情報(GNSS衛星400の位置情報及び送信時刻情報)に基づき、暫定的な自動車600の位置情報(詳細には、地上における移動局100の緯度経度情報)(データ)を、単独測位方式を用いて算出する。さらに、GNSSモジュール110は、算出した暫定的な自動車600の位置情報を後述する処理部130へ出力する。
(通信部120)
通信部120は、ネットワークと有線又は無線で接続され、当該ネットワークを介してサーバ200や保険料算出サーバ500との間で位置情報、保険料情報等の情報の送受信を行う。例えば、通信部120は、通信アンテナ、送受信回路やポート等の通信デバイス(図示省略)により実現される。
(処理部130)
処理部130は、例えば、CPUやMPU(Micro Processing Unit)等によって、後述する記憶部160に格納されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)を実行する。もしくは、処理部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。詳細には、処理部130は、図4に示すように、位置情報取得部132と、補正情報取得部134と、補正計算部138と、補正済位置情報通知部140と、保険料情報取得部142とを有する。以下に、処理部130の各要素について順次説明する。
〜位置情報取得部132〜
位置情報取得部132は、GNSSモジュール110から暫定的な自動車600の位置情報(データ)を取得し、通信部120へ出力する。取得された暫定的な自動車600の位置情報は、通信部120を介してサーバ200へ送信されることとなる。さらに、位置情報取得部132は、後述する補正計算部138にも、暫定的な自動車600の位置情報を出力する。
〜補正情報取得部134〜
補正情報取得部134は、通信部120を介して、サーバ200から送信された補正情報を取得し、後述する補正計算部138に出力する。取得した補正情報は、先に説明したように、補正計算部138において暫定的な自動車600の位置情報(データ)を補正する際に用いられることとなる。
〜補正計算部138〜
補正計算部138は、上述した補正情報取得部134から取得した補正情報を利用して、位置情報取得部132から取得した暫定的な自動車600の位置情報(データ)を補正する。さらに、補正計算部138は、補正によって得られた補正済の自動車600の位置情報(第1の位置情報)(補正済位置情報)を後述する補正済位置情報通知部140へ出力する。本実施形態においては、補正計算部138によって補正を行うことにより、補正済みの自動車600の位置情報に含まれる誤差を数センチメートル程度に抑えることができる。その結果、本実施形態によれば、補正済みの自動車600の位置情報から、当該自動車600の走行車線700を特定することが容易となる。
〜補正済位置情報通知部140〜
補正済位置情報通知部140は、通信部120を介して、サーバ200へ補正された自動車600の位置情報(第1の位置情報)(補正済位置情報)を送信する。なお、当該補正済位置情報は、先に説明したように、サーバ200において自動車600の走行する走行車線700を特定する際に用いられる。なお、上記補正済位置情報は、運転手等に対して表示部(図示省略)を介して提示されてもよく、自動車600に搭載されたナビゲーション装置(図示省略)に提供されてもよい。
〜保険料情報取得部142〜
保険料情報取得部142は、通信部120を介して、保険料算出サーバ500で算出された保険料情報を取得する。そして、取得された保険料情報は、運転手等に対して上記表示部(図示省略)を介して提示されてもよく、後述する記憶部160に格納されてもよい。
(記憶部160)
記憶部160は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。当該記憶部160は、処理部130での処理を実行するためのプログラムやデータ、サーバ200や保険料算出サーバ500から取得した各種情報等を格納する。
<サーバの構成>
次に、図5を参照して、サーバ200の構成について説明する。図5は、本実施形態に係るサーバ200の構成例を示す図である。図5に示すように、サーバ200は、通信部220と、処理部230と、記憶部260とを有する。なお、サーバ200は、サーバ200の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)(図示省略)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)(図示省略)をさらに有してもよい。以下に、サーバ200の各機能部について順次説明する。
(通信部220)
通信部220は、ネットワークと有線又は無線で接続され、当該ネットワークを介して移動局100、基準局300及び保険料算出サーバ500との間で位置情報等の情報の送受信を行う。例えば、通信部220は、通信アンテナ、送受信回路やポート等の通信デバイス(図示省略)により実現される。
(処理部230)
処理部230は、例えば、CPUやMPU等によって、後述する記憶部260に格納されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)を実行する。詳細には、処理部230は、図5に示すように、位置情報取得部232と、基準局位置情報取得部234と、補正情報生成部236と、出力部248と、補正済位置情報取得部240と、特定部242とを有する。以下に、処理部230の各要素について順次説明する。
〜位置情報取得部232〜
位置情報取得部232は、移動局100から暫定的な自動車600の位置情報(データ)を取得し、取得した暫定的な自動車600の位置情報に基づき、当該自動車600の近傍に設置された複数の基準局300に対して位置情報(第2の位置情報)の配信要求を送信する。
〜基準局位置情報取得部234〜
基準局位置情報取得部234は、上記配信要求に基づいて、自動車600の近傍に位置する、設置位置が既知の複数の基準局300から当該基準局300の位置情報(第2の位置情報)を取得し、補正情報生成部236へ出力する。この際、基準局位置情報取得部234は、自動車600に最も近い少なくとも2つの基準局300の位置情報を取得することが好ましい。このようにすることで、後述する補正情報生成部236は、自動車600に搭載された移動局100でのGNSS信号の受信環境に近いであろうと推定される受信環境におかれた基準局300での位置情報を用いて補正情報を生成することができる。その結果、暫定的な自動車600の位置情報に対する補正の際に、移動局100の受信環境の近い受信環境が反映された補正情報を用いることができることから、補正の精度を向上させることができる。さらに、本実施形態においては、補正情報生成部236が複数の基準局300についての位置情報を用いて補正情報を生成することにより、生成した補正情報に移動局100の受信環境の近い受信環境が強く反映されることとなり、補正の精度をより向上させることができる。
〜補正情報生成部236〜
補正情報生成部236は、基準局位置情報取得部234から取得した基準局300の位置情報(第2の位置情報)を用いて、暫定的な自動車600の位置情報(データ)に対する補正の際に利用される補正情報を生成する。詳細には、補正情報生成部236は、記憶部260に格納された、各基準局300の設置位置の位置情報(詳細には、地上における基準局300の緯度経度情報)と、基準局位置情報取得部234から取得した基準局300の位置情報との差分を求めることにより、補正情報を生成する。また、補正情報生成部236は、生成した補正情報を後述する出力部248に出力する。
〜出力部248〜
出力部248は、補正情報生成部236から取得した上記補正情報を、通信部220を介して、自動車600に搭載された移動局100に送信する。送信した補正情報は、先に説明したように、移動局100での、暫定的な自動車600の位置情報(データ)に対する補正の際に用いられることとなる。
〜補正済位置情報取得部240〜
補正済位置情報取得部240は、通信部220を介して、移動局100から補正済みの自動車600の位置情報(補正済位置情報)を取得し、後述する特定部242に出力する。
〜特定部242〜
特定部242は、後述する記憶部260に格納された地図情報を参照して、補正済みの自動車600の位置情報(補正済位置情報)に基づいて、自動車600が走行した走行車線700を特定する。先に説明したように、本実施形態においては、補正により自動車600の位置情報に含まれる誤差を数センチメートル程度に抑えることができることから、当該自動車600の走行車線700を容易に特定することができる。例えば、特定部242は、自動車600が通過した第1の通過点及び第2の通過点の位置情報に基づいて、自動車600の移動方向と同一方向の移動が許可され、平行に並ぶ複数の走行車線候補のなかから、当該自動車600が走行した1つの走行車線700を特定する。さらに、特定部242は、特定した走行車線700の情報を、通信部220を介して、保険料算出サーバ500へ送信する。
(記憶部260)
記憶部260は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部260は、処理部230での処理を実行するためのプログラムやデータ等を格納する。
<保険料算出サーバの構成>
次に、図6及び図7を参照して、保険料算出サーバ500の構成について説明する。図6は、本実施形態に係る保険料算出サーバ500の構成例を示す図であり、図7は、図5に示す記憶部560に格納されたデータベース(DB)562の一例を示す図である。図6に示すように、保険料算出サーバ500は、通信部520と、処理部530と、記憶部560とを有する。なお、保険料算出サーバ500は、保険料算出サーバ500の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)(図示省略)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)(図示省略)をさらに有してもよい。以下に、保険料算出サーバ500の各機能部について順次説明する。
(通信部520)
通信部520は、ネットワークと有線又は無線で接続され、当該ネットワークを介して移動局100及びサーバ200との間で位置情報や保険料情報等の情報の送受信を行う。例えば、通信部520は、通信アンテナ、送受信回路やポート等の通信デバイスにより実現される。
(処理部530)
処理部530は、例えば、CPUやMPU等によって、後述する記憶部560に格納されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)を実行する。詳細には、処理部530は、図6に示すように、特定情報取得部532と、算出部534と、通知部536とを有する。以下に、処理部530の各要素について順次説明する。
〜特定情報取得部532〜
特定情報取得部532は、通信部220を介して、サーバ200から特定した走行車線700の情報(特定情報)を取得し、後述する算出部534に出力する。
〜算出部534〜
算出部534は、特定された走行車線700に基づいて、自動車600に関する保険料を算出する。詳細には、算出部534は、図7に示すような、記憶部560に格納されたデータベース(DB)562を参照して、特定された走行車線700に紐づけられた又は当該走行車線700に含まれる各地点に紐づけられた事故率に基づいて、保険料を算出する。例えば、DB562には、図7に示すように、各高速道路の区間ごとの各車線(右車線、中央車線、左車線)の事故率の情報が含まれている。具体的には、算出部534は、事故率の高い路線等の走行の実績が高い場合には、保険料を高く算出し、事故率の低い路線等の走行実績が高い場合には、保険料を低く算出する。さらに、算出部534は、算出した保険料の情報(保険料情報)を後述する通知部246及び記憶部560へ出力する。
〜通知部536〜
通知部536は、算出部534から取得した保険料の情報を、通信部220を介して移動局100へ送信し、運転手等に通知する。例えば、移動局100においては、通知された保険料情報を、表示部(図示省略)を介して運転手等に提示してもよい。
(記憶部560)
記憶部560は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部560は、処理部530での処理を実行するためのプログラムや、図7に示すようなDB562等を格納する。
<情報処理>
次に、図8を用いて、本実施形態に係る情報処理システム10による情報処理について説明する。図8は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すシーケンス図である。本実施形態に係る情報処理は、図8に示すように、ステップS101からステップS118までの複数のステップを含む。以下に、各ステップの詳細を説明する。
まずは、図8に示すように、移動局100は、複数のGNSS衛星400のそれぞれからGSNN信号を受信する(ステップS101)。次に、移動局100は、各GNSS信号に含まれる情報に基づき、暫定的な自動車600の位置情報(データ)を取得する(ステップS102)。さらに、移動局100は、ステップS102で取得した暫定的な自動車600の位置情報をサーバ200へ送信する(ステップS103)。
サーバ200は、移動局100から暫定的な自動車600の位置情報を受信する(ステップS104)。そして、サーバ200は、ステップS104で受信した暫定的な自動車600の位置情報に基づき、自動車600の近傍に位置する基準局300に対して配信要求を送信する(ステップS105)。
基準局300は、複数のGNSS衛星400のそれぞれからGSNN信号を受信する(ステップS106)。次に、基準局300は、各GNSS信号に含まれる情報に基づき、自身の位置情報を取得する(ステップS107)。さらに、基準局300は、サーバ200からの配信要求を受信し(ステップS108)、当該配信要求に応じて、ステップS107で取得した基準局300の位置情報(第2の位置情報)をサーバ200へ送信する(ステップS109)。
サーバ200は、基準局300から基準局300の位置情報を受信する(ステップS110)。次に、サーバ200は、記憶部260に予め格納された、基準局300の設置位置の位置情報と、基準局300から受信した位置情報(第2の位置情報)との差分に基づき、暫定的な自動車600の位置情報(データ)に対する補正のための補正情報を生成する。さらに、サーバ200は、生成した補正情報を移動局100へ送信する(ステップS111)。
移動局100は、サーバ200から補正情報を受信する(ステップS112)。そして、移動局100は、ステップS112で受信した補正情報に基づき、ステップS102で取得した暫定的な自動車600の位置情報を補正し、補正済みの自動車600の位置情報(第1の位置情報)(補正済位置情報)をサーバ200へ送信する(ステップS113)。
サーバ200は、移動局100から補正済位置情報を受信する(ステップS114)。次に、サーバ200は、記憶部260に格納された地図情報を参照して、上述したステップS114で受信した補正済位置情報に基づき、自動車600が走行した走行車線700を特定し、特定した走行車線700の情報(特定情報)を保険料算出サーバ500へ送信する(ステップS115)。
保険料算出サーバ500は、特定情報を受信する(ステップS116)。次に、保険料算出サーバ500は、記憶部560に格納されたDB562を参照して、特定された走行車線700に紐づけられた又は当該走行車線700に含まれる各地点に紐づけられた事故率に基づいて、保険料を算出し、算出した保険料の情報(保険料情報)を移動局100へ送信する(ステップS117)。
移動局100は、保険料算出サーバ500から送信された保険料情報を受信する(ステップS118)。例えば、受信された保険料情報は、運転手等に、移動局100に設けられた表示部(図示省略)を介して提示されてもよい。そして、本実施形態に係る情報処理システム10は情報処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、走行実態に応じた保険料を設定するために、自動車600が実際に走行した道路や交差点といったレベルの情報粒度を持つ位置情報を提供することができる。従って、当該実施形態によれば、自動車600が実際に走行した道路や交差点に紐づけられた事故率等に応じて、保険料を細かく設定することができ、ひいては保険加入者である運転手の間で保険料の不公平感を生じ難くすることができる。すなわち、本実施形態によれば、位置情報を新たな形態にして提供することによって、新たな付加価値を保険会社や運転手等に与えることができる。
さらに、本実施形態によれば、デバイスRTK方式を採用することにより、補正済みの自動車600の位置情報をサーバ200から受信する工程が不要になることから、移動局100は、誤差の少ない自動車600の位置情報を遅延なく取得することが可能となる。
なお、上述の説明では、暫定的な自動車600の位置情報を補正するものとして説明したが、本実施形態においてはこれに限定されるものではない。例えば、本実施形態においては、移動局100から、誤差の少ない自動車600の位置情報が取得できる場合には、必ずしも上述したような補正を行わずに、自動車600の位置情報に基づいて上記特定を行ってもよい。
<<第2の実施形態>>
本願においては、第1の実施形態のようなデバイスRTK方式を採用することに限定されるものではなく、サーバ200において暫定的な自動車600の位置情報を補正する、サーバRTK方式を採用することもできる。以下に、サーバRTK方式を採用した第2の実施形態の詳細について順次説明する。本実施形態においては、このようなサーバRTK方式を採用することにより、補正処理を移動局100ではなくサーバ200で行うことができることから、移動局100の処理負担を減らし、ひいては移動局100の小型化や低消費電力化を図ることが可能となる。
<情報処理システムの構成>
まずは、図3を参照して、本実施形態に係る情報処理システム10の構成を説明する。なお、本実施形態においては、情報処理システム10の構成は第1の実施形態と共通であることから、第1の実施形態に係る情報処理システム10の構成例を示す図3を参照し得る。本実施形態に係る情報処理システム10も、第1の実施形態と同様に、移動局100aと、サーバ200aと、基準局300と、GNSS衛星400と、保険料算出サーバ500とを含むことができる。以下に、当該情報処理システム10に含まれる各構成要素について順次説明するが、基準局300、GNSS衛星400及び保険料算出サーバ500については、第1の実施形態と同様であるため、ここでは、基準局300、GNSS衛星400及び保険料算出サーバ500の説明を省略する。
(移動局100a)
移動局100aは、第1の実施形態と同様に、複数のGNSS衛星400のそれぞれからGNSS信号を受信し、受信したGNSS信号に基づいて、単独測位方式を用いて暫定的な自動車600の位置情報(データ)を算出し、当該暫定的な自動車600の位置情報をサーバ200aへ送信する。また、本実施形態においては、第1の実施形態と異なり、移動局100aは、サーバ200aから補正済みの自動車600の位置情報(補正済位置情報)を取得する。なお、移動局100aの構成の詳細については後述する。
(サーバ200a)
サーバ200aは、第1の実施形態と同様に、移動局100aからネットワークを介して暫定的な自動車600の位置情報を受信すると、当該ネットワークを介して、上記自動車600の近傍に設置された1つ又は複数の基準局300に対して位置情報の配信要求を送信する。次に、サーバ200aは、上記配信要求に応じて各基準局300から送信された各基準局300の位置情報(第2の位置情報)を、ネットワークを介して受信する。さらに、サーバ200aは、各基準局300の設置位置の正確な位置情報を予め格納しており、予め格納した基準局300の設置位置の正確な位置情報と、基準局300から受信した位置情報との差分を求めることにより、補正情報を生成する。さらに、本実施形態においては、第1の実施形態と異なり、サーバ200aは、生成した補正情報を用いて、移動局100aから受信した暫定的な自動車600の位置情報に対して補正を行い、補正済みの自動車600の位置情報を移動局100へ送信する。また、サーバ200aは、第1の実施形態と同様に、補正済みの自動車600の位置情報に基づき、自動車600の走行した車線700を特定し、特定した走行車線700の情報(特定情報)を後述する保険料算出サーバ500へ送信する。
<移動局の構成>
次に、図9を参照して、本実施形態に係る移動局100aの構成について説明する。図9は、本実施形態に係る移動局100aの構成例を示す図である。図9に示すように、移動局100aは、GNSSモジュール110と、通信部120と、処理部130aと、記憶部160とを有する。なお、処理部130a以外は、第1の実施形態に係る移動局100に含まれる機能部と共通するため、ここでは、第1の実施形態と共通していない処理部130aのみを説明し、他の機能部についての説明を省略する。
(処理部130a)
処理部130aは、第1の実施形態に係る処理部130と同様に、CPUやMPU等によって、各種プログラムを実行する。詳細には、処理部130aは、図9に示すように、位置情報取得部132aと、補正済位置情報取得部150と、保険料情報取得部142とを有する。以下に、処理部130aの各要素について順次説明するが、保険料情報取得部142については、第1の実施形態と共通するため、ここでは説明を省略する。
〜位置情報取得部132a〜
位置情報取得部132aは、第1の実施形態と同様に、GNSSモジュール110から暫定的な自動車600の位置情報(データ)を取得し、暫定的な自動車600の位置情報を、通信部120を介してサーバ200aへ送信する。なお、本実施形態においては、第1の実施形態と異なり、位置情報取得部132aは、暫定的な自動車600の位置情報を、図4に示す第1の実施形態に係る補正計算部138には出力しない。
〜補正済位置情報取得部150〜
補正済位置情報取得部150は、通信部120を介して、サーバ200から補正済みの自動車600の位置情報(第1の位置情報)(補正済位置情報)を取得する。取得された補正済位置情報は、運転手等に対して移動局100aの表示部(図示省略)を介して提示されてもよく、自動車600に搭載されたナビゲーション装置(図示省略)に提供されてもよい。
<サーバの構成>
次に、図10を参照して、本実施形態に係るサーバ200aの構成について説明する。図10は、本実施形態に係るサーバ200aの構成例を示す図である。図10に示すように、サーバ200aは、通信部220と、処理部230aと、記憶部260とを有する。なお、処理部230a以外は、第1の実施形態に係るサーバ200に含まれる機能部と共通するため、ここでは、第1の実施形態と共通していない処理部230aのみを説明し、他の機能部についての説明を省略する。
(処理部230a)
処理部230aは、第1の実施形態と同様に、例えば、CPUやMPU等によって、記憶部260に格納されている各種プログラムを実行する。詳細には、処理部230aは、図10に示すように、位置情報取得部232aと、基準局位置情報取得部234と、補正情報生成部236a、補正計算部238と、特定部242aとを有する。なお、基準局位置情報取得部234は、第1の実施形態と共通するため、ここでは、基準局位置情報取得部234の説明を省略し、第1の実施形態と共通していない位置情報取得部(情報取得部)232a、補正情報生成部236a、補正計算部238、及び特定部242aについて説明する。
〜位置情報取得部232a〜
位置情報取得部232aは、第1の実施形態と同様に、移動局100aから暫定的な自動車600の位置情報(データ)を取得し、取得した暫定的な自動車600の位置情報に基づき、当該自動車600の近傍に設置された複数の基準局300に対して位置情報(第2の位置情報)の配信要求を送信する。さらに、本実施形態においては、第1の実施形態と異なり、位置情報取得部232aは、取得した暫定的な自動車600の位置情報を、後述する補正計算部238に出力する。
〜補正情報生成部236a〜
補正情報生成部236aは、第1の実施形態と同様に、記憶部260に格納された、基準局300の設置位置の位置情報と、基準局位置情報取得部234から取得した基準局300の位置情報(第2の位置情報)との差分を求めることにより、補正情報を生成する。また、本実施形態においては、第1の実施形態と異なり、補正情報生成部236aは、生成した補正情報を後述する補正計算部238に出力する。
〜補正計算部238〜
補正計算部238は、上述した補正情報生成部236aから取得した補正情報を利用して、位置情報取得部232aから取得した暫定的な自動車600の位置情報(データ)を補正する。さらに、補正計算部238は、補正によって得られた補正済の自動車600の位置情報(第1の位置情報)(補正済位置情報)を後述する特定部242aへ出力する。
〜特定部242a〜
特定部242aは、第1の実施形態と異なり、上記補正計算部238から補正済の自動車600の位置情報(第1の位置情報)(補正済位置情報)を取得する。そして、特定部242aは、第1の実施形態と同様に、記憶部260に格納された地図情報を参照して、補正済みの自動車600の位置情報に基づいて、自動車600が走行した走行車線700を特定し、特定した走行車線700の情報(特定情報)を、通信部220を介して、保険料算出サーバ500へ送信する。
<情報処理>
次に、図11を用いて、本実施形態に係る情報処理システム10による情報処理について説明する。図11は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すシーケンス図である。本実施形態に係る情報処理は、図11に示すように、ステップS201からステップS216までの複数のステップを含む。以下に、各ステップの詳細を説明する。
図11に示すステップS201からステップS210では、図8に示される第1の実施形態に係る情報処理のステップS101からステップS110と共通するため、ここではステップS201からステップS210の説明を省略する。
本実施形態においては、サーバ200aは、記憶部260に予め格納された、各基準局300の設置位置の位置情報と、基準局300から受信した位置情報(第2の位置情報)との差分に基づき、暫定的な自動車600の位置情報に対する補正のための補正情報を生成する(ステップS211)。そして、サーバ200aは、ステップS211で生成した補正情報を用いて、ステップS204で取得した暫定的な自動車600の位置情報(データ)を補正する(ステップS212)。さらに、サーバ200aは、記憶部260に格納された地図情報を参照して、上述したステップS212で取得した補正済みの自動車600の位置情報(第1の位置情報)に基づき、自動車600が走行した走行車線700を特定し、特定した走行車線700の情報(特定情報)を保険料算出サーバ500へ送信する(ステップS213)。
さらに、図11に示すステップS214からステップS216では、図8に示される第1の実施形態に係る情報処理のステップS116からステップS118と共通するため、ここではステップS214からステップS216の説明を省略する。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、走行実態に応じた保険料を設定するために、自動車600が実際に走行した道路や交差点といったレベルの情報粒度を持つ位置情報を提供することができる。従って、当該実施形態によれば、自動車600が実際に走行した道路や交差点に紐づけられた事故率等に応じて、保険料を細かく設定することができ、ひいては保険加入者である運転手の間で保険料の不公平感を生じ難くすることができる。すなわち、本実施形態によれば、位置情報を新たな形態にして提供することによって、新たな付加価値を保険会社や運転手等に与えることができる。
さらに、本実施形態によれば、サーバRTK方式を採用することにより、補正処理を移動局100ではなくサーバ200aで行うことができることから、移動局100aの処理負担を減らし、ひいては移動局100aの小型化や低消費電力化を図ることが可能となる。
<<第3の実施形態>>
先に説明したように、本願においては、第1及び第2の実施形態のようなGNSS信号を用いたRTK方式の測位を利用することに限定されるものではなく、例えば、MMEを利用した測位システムのような、無線基地局との通信により移動局100の相対的な位置関係を検出する測位システムを利用することも可能である。
詳細には、上述したRTK方式においては、補正情報を生成する際にその位置情報が用いられる基準局300は、当該補正情報で補正されることとなる位置情報に係る移動局100により近い位置にあるほど、補正により得られる補正済位置情報に含まれる誤差を小さくすることができる。そのため、サーバ200は、移動局100の位置情報に基づき当該移動局100に近い基準局300を選択し、選択した基準局300に位置情報の配信要求を送信することとなる。例えば走行する自動車600に移動局100が搭載されている場合には、自動車600の走行により移動局100の位置が刻々と変動するため、移動局100に近い基準局300も変わることとなる。従って、サーバ200は、定期的に、移動局100の位置情報を取得し、刻々と変動する位置情報に応じて各時点における移動局100に近い基準局300を選択し、選択した基準局300に対して配信要求を送信することとなる。その結果、サーバ200は、常に位置情報の取得と配信要求とを繰り返すこととなることから、単位時間当たり数万以上のタスクを処理することとなり、サーバ200やネットワークへの負荷が非常に大きくなってしまう場合も想定される。
そこで、以下に説明する本願の第3の実施形態においては、サーバ200やネットワークへの負荷を低減するために、移動局100が例えばLTE(Long Term Evolution)及びLTE−Advancedに準拠した無線通信システムに接続可能である場合には、MME等で管理されている情報に基づき、上記無線通信システムから移動局100の位置情報を取得する。当該移動体通信システムにおいては、通信接続を確立する、又は、一度確立した通信接続をハンドオーバするために、MMEにより、無線基地局(図示省略)に対する移動局100の相対的な位置関係の情報を管理している。そのため、サーバ200は、MMEから、移動局100が無線基地局を介して通信接続を確立する、又は、次の無線基地局へハンドオーバするといったイベント発生時の移動局100の位置情報を取得することができる。このようにすることで、本実施形態においては、サーバ200は、定期的に移動局100から位置情報を取得することなく、MMEから移動局100の位置情報を取得することができることから、移動局100に近い基準局300を選択し、選択した基準局300に対して配信要求を送信することができる。従って、本実施形態によれば、サーバ200は、常に位置情報の取得と配信要求とを繰り返すこともなくなることから、単位時間当たり数万以上のタスクを処理することも避けることができる。その結果、本実施形態によれば、サーバ200やネットワークへの負荷が非常に大きくなってしまうことを避けることができる。
<無線通信システムの概要>
まずは、図12を参照して、本実施形態に係る無線通信システム20の概要を説明する。図12は、本実施形態に係る無線通信システムの概要を説明するための説明図である。本実施形態に係る無線通信システム20は、図12に示すように、移動局100b(図13参照)と無線通信を行う無線基地局580a、580bと、通信管理を行うMME570とを含む。なお、実際の無線通信システム20には、移動局100bの位置情報を管理するためのデータベースを有するHome Subscriber Server(HSS)、インタフェース機能や中継を行う各種ゲートウェイ等も含まれるが、わかりやすくするために図示を省略する。
当該無線通信システム20においては、図12に示すように、各無線基地局580はセル540とよばれる領域が割り当てられており、各セル540内に位置する移動局100bとの通信をカバーする(なお、各無線基地局580は、複数のセル540が割り当てられていてもよい)。また、各セル540には、物理的セル識別子(PCI)が割り当てられている。例えば、移動局100bがセル540aからセル540bに移動する場合、当該無線通信システム20においては、無線基地局580aと確立した通信接続を次の無線基地局580bとの間で維持するために、ハンドオーバ先となる無線基地局580bに対応するセル540bのPCIを用いて通信接続のための識別を行う。従って、通信管理を行うMME570は、移動局100bが接続する無線基地局580に対応するセル540のPCIを管理する。
そこで、本実施形態においては、サーバ200b(図13参照)は、MME570から、移動局100bが接続する無線基地局580に対応するセル540のPCIを取得し、取得したPCIのセル540に対応する基準局300を選択することにより、移動局100bに近い基準局300を選択することができる。なお、本実施形態においては、サーバ200bは、移動局100が無線基地局580との通信接続を確立した際、及び、ハンドオーバが発生した際に、PCIを取得すればよいことから、サーバ200bやネットワークへの負荷が非常に大きくなってしまうことを避けることができる。
<情報処理システムの構成>
まずは、図13を参照して、本実施形態に係る情報処理システム10bの構成を説明する。図13は、本実施形態に係る情報処理システム10bの構成例を示す図である。本実施形態に係る情報処理システム10bは、第1の実施形態と同様に、図3を用いて先に説明した、移動局100bと、サーバ200bと、基準局300と、GNSS衛星400と、保険料算出サーバ500とを含み、さらに上述した無線通信システム20に含まれるMME570を含む。以下に、当該情報処理システム10bに含まれる各構成要素について順次説明するが、移動局100b、サーバ200b、基準局300、GNSS衛星400、及び保険料算出サーバ500については、第1の実施形態と同様であるため、ここではこれらの説明を省略する。
(MME570)
MME570は、例えばコンピュータ等により構成され、上述した無線通信システム20に含まれ、移動局100bが接続する無線基地局580に対応するセル540のPCIの情報を管理する。また、MME570は、サーバ200bからの配信要求に応じて、各移動局100bが接続する無線基地局580に対応するセル540のPCIの情報を送信する。
なお、以下に説明においては、移動局100bで補正を行うデバイスRTK測位方式を採用した場合を説明する。しかしながら、本実施形態においては、デバイスRTK方式を採用することに限定されるものではなく、サーバ200bにおいて暫定的な自動車600の位置情報を補正する、サーバRTK方式を採用することもできる。
<移動局の構成>
次に、図14を参照して、本実施形態に係る移動局100bの構成について説明する。図14は、本実施形態に係る移動局100bの構成例を示す図である。図4に示すように、移動局100bは、GNSSモジュール110と、通信部120と、処理部130bと、記憶部160とを主に有する。なお、処理部130b以外は、第1の実施形態に係る移動局100に含まれる機能部と共通するため、ここでは、第1の実施形態と共通していない処理部130bのみを説明し、他の機能部についての説明を省略する。
(処理部130b)
処理部130bは、例えば、CPUやMPU等によって、記憶部160に格納されている各種プログラムを実行する。詳細には、処理部130bは、図14に示すように、位置情報取得部132bと、補正情報取得部134と、補正計算部138と、補正済位置情報通知部140と、保険料情報取得部142とを有する。なお、位置情報取得部132b以外は、第1の実施形態に係る処理部130に含まれる各要素と共通するため、ここでは、第1の実施形態と共通していない位置情報取得部132bのみを説明し、他の要素についての説明を省略する。
〜位置情報取得部132b〜
位置情報取得部132bは、第1の実施形態と同様に、GNSSモジュール110から暫定的な自動車600の位置情報(データ)を取得し、補正計算部138に出力する。本実施形態においては、第1の実施形態と異なり、位置情報取得部132bは、取得された暫定的な自動車600の位置情報を通信部120へ出力しない。
<サーバの構成>
次に、図15を参照して、サーバ200bの構成について説明する。図15は、本実施形態に係るサーバ200bの構成例を示す図である。図15に示すように、サーバ200bは、通信部220と、処理部230bと、記憶部260とを有する。なお、処理部230b以外は、第1の実施形態に係るサーバ200に含まれる機能部と共通するため、ここでは、第1の実施形態と共通していない処理部230bのみを説明し、他の機能部についての説明を省略する。
(処理部230b)
処理部230bは、例えば、CPUやMPU等によって、記憶部260に格納されている各種プログラムを実行する。詳細には、処理部230bは、図15に示すように、PCI情報取得部250と、基準局位置情報取得部234と、補正情報生成部236と、出力部248と、補正済位置情報取得部240と、特定部242とを有する。なお、PCI情報取得部250以外は、第1の実施形態に係る処理部230に含まれる各要素と共通するため、ここでは、第1の実施形態と共通していないPCI情報取得部250のみを説明し、他の要素についての説明を省略する。
〜PCI情報取得部250〜
PCI情報取得部250は、MME570から、各移動局100bが接続する無線基地局580に対応するセル540のPCIの情報を取得する。次に、PCI情報取得部250は、取得したPCIに基づき、記憶部260に予め格納された、PCIと基準局300との対応に関する情報を有するデータベースを参照して、移動局100b(自動車600)の近傍に設置された複数の基準局300を選択する。さらに、PCI情報取得部250は、選択した基準局300に対して位置情報(第2の位置情報)の配信要求を送信する。
<情報処理>
次に、図16を用いて、本実施形態に係る情報処理システム10bによる情報処理について説明する。図16は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すシーケンス図である。本実施形態に係る情報処理は、図16に示すように、ステップS301からステップS316までの複数のステップを含む。以下に、各ステップの詳細を説明する。
まずは、図16に示すように、MME570は、各移動局100bが接続する無線基地局580に対応するセル540のPCIの情報を取得する(ステップS301)。次に、MME570は、取得したPCIの情報をサーバ200bに送信する(ステップS302)。
次に、サーバ200bは、MME570からPCIの情報を受信する(ステップS303)。そして、サーバ200bは、ステップS303で受信したPCIの情報に基づき、移動局100b(自動車600)の近傍に位置する基準局300に対して配信要求を送信する(ステップS304)。
図16に示すステップS305からステップS310では、図8に示される第1の実施形態に係る情報処理のステップS106からステップS111と共通するため、ここではステップS305からステップS310の説明を省略する。また、図16に示すステップS311及びステップS312は、図8に示される第1の実施形態に係る情報処理のステップS101及びステップS102と共通するため、ここではS311及びステップS312の説明を省略する。さらに、図16に示すステップS313からステップS316は、図8に示される第1の実施形態に係る情報処理のステップS112からステップS115と共通するため、ここではステップS313からステップS316の説明を省略する。
さらに、図16では図示を省略したものの、本実施形態においても、ステップS316の後、図8に示される第1の実施形態に係る情報処理のステップS116からステップS118を実行する。
以上のように、本実施形態によれば、サーバ200bは、定期的に移動局100bから位置情報を取得することなく、無線通信システム20から移動局100bの位置情報としてPCIを取得することができることから、移動局100bに近い基準局300を選択し、選択した基準局300に対して配信要求を送信することができる。従って、本実施形態によれば、サーバ200bは、常に位置情報の取得と配信要求とを繰り返すこともなくなることから、単位時間当たり数万以上のタスクを処理することも避けることができる。その結果、本実施形態によれば、サーバ200bやネットワークへの負荷が非常に大きくなってしまうことを避けることが可能となる。
なお、本実施形態においては、サーバ200bは、無線通信システム20のMME570と連携することに限定されるものではなく、無線通信システム20におけるMEC(Mobile Edge Computing)技術活用によるエリア単位の管理サーバ(図示省略)と連携してもよい。
<<第4の実施形態>>
ところで、自動車600を有料で貸し出すレンタカー会社によっては、貸し出した自動車600の走行できるエリアが限定されていることがある。例えば、レンタカー会社の営業範囲が規制等で厳密に定められている場合や、自動車600の故障を防ぐために走行が難しい悪路の走行をあらかじめ禁止した場合等である。しかしながら、従来技術では、貸し出した自動車600が走行するエリアをおおまかに認識することができるものの、当該自動車600が上記エリアに隣り合う道路等を走行した場合には、決められたエリア外を走行していることを認識することが難しかった。
そこで、以下に説明する本願の第4の実施形態においては、貸し出した自動車600が決められたエリアを走行しているかを判定するために、自動車600が実際に走行した道路や交差点といったレベルの情報粒度を持つ位置情報を提供する。本実施形態によれば、走行実態を細かく認識することができることから、貸し出した自動車600の走行を厳密に管理することができる。すなわち、本実施形態によれば、位置情報を新たな形態にして提供することによって、新たな付加価値をレンタカー会社や運転手等に与えることができる。以下に、本実施形態の詳細を順次説明する。
なお、以下の説明においては、デバイスRTK方式を採用するものとして説明するが、本実施形態は、デバイスRTK方式を採用することに限定されるものではなく、第2の実施形態と同様にサーバRTK方式を採用することもできる。
また、本実施形態においては、情報処理システム10の構成は図2と共通であることから、ここでは、本実施形態に係る情報処理システム10の構成についての説明を省略する。
<移動局の構成>
まずは、図17を参照して、本実施形態に係る移動局100cの構成について説明する。図17は、本実施形態に係る移動局100cの構成例を示す図である。図17に示すように、移動局100cは、GNSSモジュール110と、通信部120と、処理部130cと、出力部156と、記憶部160とを有する。なお、処理部130c及び出力部156以外は、第1の実施形態に係る移動局100に含まれる機能部と共通するため、ここでは、第1の実施形態と共通していない処理部130c及び出力部156のみを説明し、他の機能部についての説明を省略する。
(処理部130c)
処理部130cは、第1の実施形態に係る処理部130と同様に、CPUやMPU等によって、各種プログラムを実行する。詳細には、処理部130cは、図17に示すように、位置情報取得部132と、補正情報取得部134と、補正計算部138と、補正済位置情報通知部140と、通知情報取得部144とを有する。なお、位置情報取得部132、補正情報取得部134、補正計算部138、及び補正済位置情報通知部140は、第1の実施形態と共通するため、ここでは、これらの説明を省略し、第1の実施形態と共通していない通知情報取得部144のみを説明する。
〜通知情報取得部144〜
通知情報取得部144は、通信部120を介して、サーバ200cから取得した通知情報、詳細には、サーバ200cの判定部244の判定結果である通知情報を後述する出力部156へ出力する。
(出力部156)
出力部156は、運転手(ユーザ)等に対して上記通知情報を提示するための機能部であり、例えば、運転手に向けて、画像、音声、色、光、又は、振動等により通利情報を出力する。より具体的には、出力部156は、液晶ディスプレイ、スピーカ、イヤフォン、発光素子(例えば、Light Emitting Diode;LED)、振動モジュール等により実現される。
<サーバの構成>
次に、図18を参照して、本実施形態に係るサーバ200cの構成について説明する。図18は、本実施形態に係るサーバ200cの構成例を示す図である。図18に示すように、サーバ200cは、通信部220と、処理部230cと、記憶部260とを有する。なお、処理部230c以外は、第1の実施形態に係るサーバ200に含まれる機能部と共通するため、ここでは、第1の実施形態と共通していない処理部230cのみを説明し、他の機能部についての説明を省略する。
(処理部230c)
処理部230cは、第1の実施形態に係る処理部230と同様に、例えば、CPUやMPU等によって、記憶部260に格納されている各種プログラムを実行する。詳細には、処理部230cは、図18に示すように、位置情報取得部232と、基準局位置情報取得部234と、補正情報生成部236と、出力部248と、補正済位置情報取得部240と、特定部242と、判定部244と、通知部246とを有する。なお、位置情報取得部232、基準局位置情報取得部234、補正情報生成部236、出力部248、補正済位置情報取得部240、及び特定部242は、第1の実施形態と共通するため、ここでは、これら各要素の説明を省略し、第1の実施形態と共通していない判定部244及び通知部246のみを説明する。
〜判定部244〜
判定部244は、特定部242によって特定された走行車線700に基づいて、自動車600が予め決められた所定のエリア内を移動しているかを判定し、判定結果を通知部246へ出力する。
〜通知部246〜
通知部246は、通信部220を介して、上記判定結果を通知情報として移動局100cへ送信することとなる。具体的には、判定部244により自動車600が所定のエリア内を走行していないと判定された場合には、当該判定結果に基づいて、移動局100cの出力部156は、画像表示、音声、発光素子の点滅、振動により、運転手(ユーザ)等に、自動車600が所定のエリア内を走行していない旨を通知する。なお、本実施形態においては、サーバ200cの管理者にも、判定結果を通知情報として通知してもよい。
<情報処理>
次に、図19を用いて、本実施形態に係る情報処理システム10による情報処理について説明する。図19は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すシーケンス図である。本実施形態に係る情報処理は、図19に示すように、ステップS401からステップS418までの複数のステップを含む。以下に、各ステップの詳細を説明する。
なお、図19に示すステップS401からステップS415までは、図8に示される第1の実施形態に係る情報処理のステップS101からステップS115と共通するため、ここではステップS401からステップS415の説明を省略する。
サーバ200cは、記憶部260に格納されたデータベースを参照して、ステップS415で特定された走行車線700に基づいて、自動車600が所定のエリア内を走行しているかを判定する(ステップS416)。そして、サーバ200cは、自動車600が所定のエリア内を走行していないと判定した場合(ステップS416:No)、自動車600が所定のエリア内を走行していない旨の通知情報を生成し、移動局100cへ送信する(ステップS417)。また、サーバ200cは、自動車600が所定のエリア内を走行していると判定した場合(ステップS416:Yes)、ステップS404へ戻る。
移動局100cは、サーバ200cから送信された通知情報を受信する(ステップS418)。そして、移動局100cは、取得された通知情報に基づき、運転手等に、移動局100に設けられた表示部(図示省略)を介して、自動車600が所定のエリア内を走行していない旨を示す各種アラーム(画像、音声、色、光、又は、振動等)を提示する。なお、本実施形態においては、サーバ200cの管理者等に対しても、同様の各種アラームを提示してもよい。そして、本実施形態に係る情報処理システム10は情報処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、貸し出した自動車600が決められたエリアを走行しているかを判定するために、自動車600が実際に走行した道路や交差点といったレベルの情報粒度を持つ位置情報を提供することができる。従って、本実施形態によれば、走行実態を細かく認識することができることから、貸し出した自動車600が予め決められた所定のエリア内を走行しているかを厳密に管理することができる。詳細には、本実施形態においては、貸し出した自動車600が予め決められた所定のエリア外を少しでも出てしまった場合には、その旨をリアルタイムで認識することができる。さらに、本実施形態によれば、貸し出した自動車600の詳細な走行履歴を管理することもできる。すなわち、本実施形態によれば、位置情報を新たな形態にして提供することによって、新たな付加価値を保険会社や運転手等に与えることができる。
<変形例1>
また、上述した説明においては、自動車600を有料で貸し出すレンタカー会社での使用に適用した場合を例に説明したが、本実施形態は、このような使用例に限定されるものではない。例えば、本実施形態は、タクシーの営業範囲が規制等で厳密に定められている場合に、当該タクシーの運行管理に適用することもできる。
<変形例2>
ところで、近年、高速道路での逆走による事故が問題になっている。そこで、本実施形態においては、自動車600が走行する走行車線700の情報を提供することができることから、本実施形態に係る判定部252は、走行車線700に基づいて、自動車600が、走行車線700に許可された移動方向に対して反対方向に当該走行車線700を移動していないか(逆走していないか)を判定してもよい。当該変形例によれば、自動車600が逆走したしまった場合には、その旨をリアルタイムで認識することができることから、運転手等にアラームを提示することにより、逆走による事故の発生を抑えることができる。
<<効果>>
上述してきたように、実施形態に係るサーバ(情報処理装置)200は、特定部242を有する。特定部242は、自動車(移動体)600に搭載されたGNSSモジュール(測位ユニット)110によって得られた暫定的な自動車600の位置情報(データ)に基づく、当該自動車600の位置情報である第1の位置情報を用いて、自動車600が走行(移動)する走行車線(移動路線)700を特定する。
このように、実施形態に係るサーバ200は、位置情報によって新たな付加価値を利用者に与えることができる。
実施形態に係るサーバ200において、実施形態に係る特定部242は、第1の位置情報として、補正情報を用いて補正された暫定的な自動車600の位置情報である補正済位置情報を用いて特定を行う。
このように、実施形態に係るサーバ200は、補正された暫定的な自動車600の位置情報を用いることから、誤差の少ない、移動局100の位置情報を得ることができ、ひいては新たな付加価値を奏する走行車線700の情報を提供することができる。
実施形態に係るサーバ200は、補正情報生成部236を有する。補正情報生成部236は、暫定的な自動車600の位置情報(データ)に基づいて得られた基準局300の位置情報である第2の位置情報を用いて、暫定的な自動車600の位置情報の補正に用いる補正情報を生成する。
実施形態に係るサーバ200は、出力部248と、補正済位置情報取得部240とを有する。出力部248は、補正情報を自動車600に搭載された移動局100に出力する。補正済位置情報取得部240は、移動局100から補正済位置情報を取得する。
このように、本実施形態に係る移動局100は、補正済みの位置情報をサーバ200から受信する工程が不要になることから、誤差の少ない、位置情報を遅延なく取得することが可能となる。
実施形態に係るサーバ200aは、位置情報取得部(情報取得部)232と、補正計算部238とを有する。位置情報取得部232は、GNSSモジュール110から暫定的な自動車600の位置情報を取得する。補正計算部238は、暫定的な自動車600の位置情報を、補正情報を用いて補正する。
このように、実施形態に係るサーバ200aで補正処理を行うことから、移動局100の処理負担を減らし、移動局100aの小型化や低消費電力化を図ることが可能となる。
実施形態に係る測位ユニットは、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を含む。
実施形態に係るサーバ200bは、補正情報生成部236を有する。補正情報生成部236は、自動車600に搭載された無線通信ユニットと無線基地局580(又はアクセスポイント)との間の通信を管理するMME570によって得られたPCI(情報)に基づく基準局300の位置情報である第2の位置情報を用いて、暫定的な自動車600の位置情報(データ)の補正に用いる補正情報を生成する。
このように、本実施形態に係るサーバ200bは、定期的に移動局100bから位置情報を取得することなく、無線通信システムから移動局100bの位置情報を取得することができることから、移動局100bに近い基準局300を選択し、選択した基準局300に対して配信要求を送信することができる。従って、本実施形態によれば、サーバ200bは、常に位置情報の取得と配信要求とを繰り返すこともなくなることから、単位時間当たり数万以上のタスクを処理することも避けることができる。その結果、本実施形態によれば、サーバ200bやネットワークへの負荷が非常に大きくなってしまうことを避けることが可能となる。
実施形態に係るサーバ200において、特定部242は、自動車600が通過した第1の通過点及び第2の通過点の位置情報に基づいて、自動車600の移動方向と同一方向の移動が許可された複数の車線(移動路線候補)のなかから、1つの走行車線700を特定する。
このように、実施形態に係るサーバ200は、位置情報によって新たな付加価値を利用者に与えることができる。
実施形態において、移動体は自動車(車両)600であり、特定部242は、移動路線として、当該自動車600が走行する走行車線700を特定する。
実施形態において、移動体は自転車であり、特定部242は、移動路線として、当該自転車が走行する走行車線700を特定する。
このように、実施形態に係るサーバ200は、走行車線700の情報を提供することができる。
実施形態において、移動体は飛行体であり、特定部242は、移動路線として、当該飛行体が飛行する飛行路を特定する。
このように、実施形態に係るサーバ200は、飛行路の情報を提供することができる。
実施形態において、移動体は船舶であり、特定部242は、移動路線として、当該船舶が航行する航路を特定する。
このように、実施形態に係るサーバ200は、航路の情報を提供することができる。
実施形態に係るサーバ200は、算出部をさらに有する。算出部は、移動路線に基づいて、移動体に関する保険料を算出する。
このように、実施形態に係るサーバ200は、特定された走行車線700に基づいて、上記保険料を算出することができることから、走行(移動)実態に応じた保険料を設定することができる。
実施形態に係るサーバ200において、算出部は、各路線又は各地点に紐づけられた事故率に基づいて、保険料を算出する。
このように、実施形態に係るサーバ200は、特定された走行車線700、又は、当該走行車線700に含まれる各地点に紐づけられた事故率に基づいて上記保険料を算出することができることから、走行(移動)実態に応じた保険料を設定することができる。
実施形態に係るサーバ200bは、判定部244をさらに有する。判定部244は、走行車線700に基づいて、自動車600が所定のエリア内を走行(移動)しているかを判定する。
このように、実施形態に係るサーバ200bは、走行実態を細かく認識することができることから、自動車600の走行を厳密に管理することができる。
実施形態に係るサーバ200bは、判定部244をさらに有する。判定部244は、自動車600が、走行車線700に許可された移動方向に対して反対方向に当該走行車線700を移動していないかを判定する。
実施形態に係るサーバ200bは、通知部246をさらに有する。通知部246は、上記判定部244の判定結果をユーザに対して通知する。
このように、実施形態に係るサーバ200bは、自動車600の走行実態をリアルタイムで認識することができることから、運転手等にアラーム等をリアルタイムで提示することができる。
<<ハードウェア構成>>
上述してきたサーバ200は、例えば図20に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図20は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インタフェース(I/F)1500、入出力インタフェース(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、プログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インタフェース1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が収集したデータを、ネットワークを介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インタフェース1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インタフェース1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、収集したデータを、入出力インタフェース1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、プログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto−Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000がサーバ200として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部230の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
<<その他>>
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、上記実施形態及び変形例において説明した情報処理における処理ステップは、必ずしも説明やシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されることに限定されるものではない。例えば、各処理ステップは、時系列的に実行される代わりに、一部並列的に実行されてもよい。さらに、各ステップの処理方法についても、必ずしも記載された機能部や方法によって実行されることに限定されるものではなく、例えば、他の機能部によって他の方法で実行されてもよい。
また、さらに、上記実施形態及び変形例において説明した情報処理方法の少なくとも一部は、コンピュータを機能させる情報処理プログラムとして、ソフトウェアで構成することが可能であり、ソフトウェアで構成する場合には、これらの方法の少なくとも一部を実現するプログラムを記録媒体に格納し、コンピュータ、もしくは、コンピュータと接続された他の装置に読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。さらに、これらの方法の少なくとも一部を実現する情報処理プログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に格納して頒布してもよい。
10、10b 情報処理システム
20 無線通信システム
100、100a、100b、100c 移動局
110 GNSSモジュール
120、220、520 通信部
130、130a、130b、130c、230、230a、230b、230c、530 処理部
132、132a、132b、232、232a 位置情報取得部
134 補正情報取得部
138、238 補正計算部
140 補正済位置情報通知部
142 保険料情報取得部
144 通知情報取得部
150、240 補正済位置情報取得部
156 出力部
160、260、560 記憶部
200、200a、200b、200c サーバ
234 基準局位置情報取得部
236、236a 補正情報生成部
242、242a 特定部
244 判定部
246 通知部
248 出力部
250 PCI情報取得部
252 判定部
532 特定情報取得部
534 算出部
536 通知部
562 DB
300 基準局
400 GNSS衛星
500 保険料算出サーバ
540、540a、540b セル
570 MME
580a、580b 無線基地局
600 自動車
700C、700L、700R 車線

Claims (18)

  1. 移動体に搭載された無線通信ユニットと基地局との間の通信を管理する無線通信管理装置から、当該無線通信管理装置があらかじめ管理する情報であって、前記無線通信ユニットが接続する基地局と対応する領域に関する情報を、前記移動体が所在する領域の情報として取得し、前記移動体が所在する領域と対応する基準局がGNSS(Global Navigation Satellite System)から取得したGNSS信号と、前記無線通信ユニットが前記GNSSから取得したGNSS信号と、を用いる相対測位により前記移動体の位置情報を算出する計算部と、
    前記計算部により計算された前記移動体の位置情報を用いて、前記移動体が移動する移動路線を特定する特定部と、
    を備える、情報処理装置。
  2. 前記計算部は、前記相対測位の方式としてRTK(Real Time Kinematic)測位方式により前記移動体の位置情報を取得する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記特定部は、前記移動体が通過した第1の通過点及び第2の通過点の位置情報に基づいて、前記移動体の移動方向と同一方向の移動が許可された複数の移動路線候補の中から、1つの前記移動路線を特定する、
    請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記移動体は車両であり、
    前記特定部は、前記移動路線として、前記車両が走行する走行車線を特定する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記移動体は自転車であり、
    前記特定部は、前記移動路線として、前記自転車が走行する走行車線を特定する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記移動体は飛行体であり、
    前記特定部は、前記移動路線として、前記飛行体が飛行する飛行路を特定する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記移動体は船舶であり、
    前記特定部は、前記移動路線として、前記船舶が航行する航路を特定する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記移動路線に基づいて、前記移動体に関する保険料を算出する算出部、をさらに備える、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記算出部は、各路線又は各地点に紐づけられた事故率に基づいて、前記保険料を算出する、
    請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記移動路線に基づいて、前記移動体が所定のエリア内を移動しているかを判定する判定部をさらに備える、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  11. 前記移動路線に基づいて、前記移動体が、前記移動路線に許可された移動方向に対して反対方向に当該移動路線を移動していないかを判定する判定部をさらに備える、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  12. 前記判定部の判定結果をユーザに対して通知する通知部をさらに備える、
    請求項10又は11に記載の情報処理装置。
  13. 前記無線通信ユニットは、GNSS受信機を含む、
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  14. 移動体であって、
    GNSSから第1GNSS信号を受信するGNSSモジュールと、
    前記GNSSから第2GNSS信号を受信する基準局から前記第2GNSS信号を受信し、前記移動体が移動する移動路線を特定させるために情報処理装置に前記移動体の位置情報を送信する通信部と、
    前記移動体と基地局との間の通信を管理する無線通信管理装置によりあらかじめ管理される前記基地局と対応する領域に関する情報のうち、前記通信部が通信している前記基地局に対応する領域に対応する前記基準局から取得した前記第1GNSS信号、および前記第2GNSS信号に基づいて、前記移動体の前記位置情報を算出する計算部と、
    を備える、移動体。
  15. GNSSから第1GNSS信号を受信する基準局と、
    前記GNSSから第2GNSS信号を受信する移動体と、
    基地局に対応する領域に関する情報を有し、前記移動体と基地局との通信を管理する無線通信管理装置と、
    前記移動体が接続する前記基地局に対応する領域に関する情報を前記移動体が所在する領域の情報として前記無線通信管理装置から取得し、前記移動体が所在する領域に対応する基準局が取得した前記第1GNSS信号と、前記第2GNSS信号と、に基づいて前記移動体の位置情報を取得する位置情報取得部、および前記移動体の位置情報に基づいて前記移動体が移動する移動路線を特定する特定部、を有する情報処理装置と、
    を備える、無線通信システム。
  16. GNSSから第1GNSS信号を受信する基準局と、
    前記GNSSから第2GNSS信号を受信する移動体と、
    基地局に対応する領域に関する情報を有し、前記移動体と前記基地局との通信を管理する無線通信管理装置と、
    前記移動体の位置情報に基づいて前記移動体が移動する移動路線を特定する特定部、を有する情報処理装置と、
    を備え、
    前記移動体は、
    前記移動体と接続する前記基地局に対応する領域に関する情報を前記移動体が所在する領域の情報として前記無線通信管理装置から取得し、前記移動体が所在する領域に対応する基準局が取得した前記第1GNSS信号と、前記移動第が取得した前記第2GNSS信号と、に基づいて前記移動体の前記位置情報を算出する、
    無線通信システム。
  17. 移動体に搭載された無線通信ユニットと基地局との間の通信を管理する無線通信管理装置から、当該無線通信管理装置があらかじめ管理する情報であって、前記無線通信ユニットが接続する基地局と対応する領域に関する情報を、前記移動体が所在する領域の情報として取得するステップと、
    前記移動体が所在する領域と対応する基準局がGNSSから第1GNSS信号を取得するステップと、
    前記無線通信ユニットが前記GNSSから第2GNSS信号を取得するステップと、
    前記第1GNSS信号と前記第2GNSS信号とを用いる相対測位により前記移動体の位置情報を算出するステップと、
    前記移動体の位置情報を用いて、前記移動体が移動する移動路線を特定するステップと、
    を含む、情報処理方法。
  18. 請求項17に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させる、情報処理プログラム。
JP2020185359A 2019-11-13 2020-11-05 情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム Active JP6893577B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020185359A JP6893577B2 (ja) 2019-11-13 2020-11-05 情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019205246A JP6792047B1 (ja) 2019-11-13 2019-11-13 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
JP2020185359A JP6893577B2 (ja) 2019-11-13 2020-11-05 情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019205246A Division JP6792047B1 (ja) 2019-11-13 2019-11-13 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021081423A true JP2021081423A (ja) 2021-05-27
JP6893577B2 JP6893577B2 (ja) 2021-06-23

Family

ID=75964868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020185359A Active JP6893577B2 (ja) 2019-11-13 2020-11-05 情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6893577B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118347478A (zh) * 2024-06-18 2024-07-16 信电综合勘察设计研究院有限公司 不规则水域水下地形测绘方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH113499A (ja) * 1997-06-10 1999-01-06 Hitachi Ltd 移動体管理システム,移動体載装置,基地局備装置および移動体管理方法
JP2006275882A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Mitsubishi Electric Corp 補正情報配信装置及び補正情報配信方法及び補正情報配信プログラム及び配信システム及び測位端末
JP2007183224A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Toyota Motor Corp 運転支援装置
JP2010257486A (ja) * 2004-02-26 2010-11-11 Aioi Insurance Co Ltd 走行コスト算出システム
JP2015046201A (ja) * 2014-12-11 2015-03-12 クラリオン株式会社 車両逆走検出装置
JP2018115885A (ja) * 2017-01-16 2018-07-26 富士通株式会社 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、および情報処理プログラム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH113499A (ja) * 1997-06-10 1999-01-06 Hitachi Ltd 移動体管理システム,移動体載装置,基地局備装置および移動体管理方法
JP2010257486A (ja) * 2004-02-26 2010-11-11 Aioi Insurance Co Ltd 走行コスト算出システム
JP2006275882A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Mitsubishi Electric Corp 補正情報配信装置及び補正情報配信方法及び補正情報配信プログラム及び配信システム及び測位端末
JP2007183224A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Toyota Motor Corp 運転支援装置
JP2015046201A (ja) * 2014-12-11 2015-03-12 クラリオン株式会社 車両逆走検出装置
JP2018115885A (ja) * 2017-01-16 2018-07-26 富士通株式会社 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、および情報処理プログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118347478A (zh) * 2024-06-18 2024-07-16 信电综合勘察设计研究院有限公司 不规则水域水下地形测绘方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6893577B2 (ja) 2021-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11878713B2 (en) Driving assistance system and method
US11012513B2 (en) Data-driven managed services built on top of networks of autonomous vehicles
JP6658803B2 (ja) 歩行者安全メッセージに基づく人密度推定
US11533589B2 (en) Network-assisted scanning of a surrounding environment
US20240135817A1 (en) Systems and methods for vehicle parking management
CN107731001B (zh) 通信方法以及服务器
US20190205115A1 (en) Systems and methods for secure and safety software updates in the context of moving things, in particular a network of autonomous vehicles
US11841239B2 (en) Prioritizing collecting of information for a map
US9736650B2 (en) Method and apparatus for adapting navigation notifications based on compliance information
KR101814601B1 (ko) 택시 안전 귀가 서비스 시스템 및 방법
US20210003407A1 (en) Information processing apparatus and information processing method
US20170108339A1 (en) Time regulated navigation of travel through an airport
US20150170310A1 (en) Method and apparatus for controlling a roadway source
WO2017147007A1 (en) Systems and methods for sharing and visualizing vehicle profiles for finding a vehicle to follow
JP6893577B2 (ja) 情報処理装置、移動体、無線通信システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム
US11874118B2 (en) Crowdsourcing map maintenance
JP2024056068A (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
EP3993453A1 (en) Method, apparatus, and computer program product for anonymizing trajectories including endogenous events
CN115550874A (zh) 信息处理装置、信息处理方法以及信息处理系统
JP6792047B1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
CN107750339B (zh) 基于无线信号特性使用移动装置检测用户的场境
JP6821768B1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
Jalew Fog Computing based traffic Safety for Connected Vulnerable Road Users
JP2020144035A (ja) 情報提供装置、情報提供方法、及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201105

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20201105

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20201214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201222

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210601

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6893577

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250