JP2021078908A - X線透視方法およびx線透視装置 - Google Patents

X線透視方法およびx線透視装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 線状のマーカの端縁の位置を正確に認識することが可能なX線透視方法およびX線透視装置を提供する。【解決手段】 X線照射部とX線検出部からなる2個のX線撮影系を使用し、被検者の体内に留置された線状のマーカを含むX線画像を異なる2方向から収集してマーカの端縁の位置を特定することにより、被検者の体動に伴って移動するマーカの位置を検出するX線透視方法であって、各X線照射部の焦点をカメラの投影中心とし、各X線照射部の焦点から見た各X線検出部により検出される像をカメラの投影面としたエピポーラ幾何を設定したときに、一対の投影面におけるマーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを判定する判定工程と、一対の投影面におけるマーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致しない場合には、一方の投影面におけるマーカの他方の端縁の位置を一方の端縁の位置に変更する変更工程とを含む。【選択図】 図8

Description

この発明は、X線透視方法およびX線透視装置に関する。
腫瘍などの患部に対してX線や陽子線等の治療ビームとしての放射線を照射する放射線治療においては、放射線を患部に正確に照射する必要がある。しかしながら、被検者が体を動かしてしまう場合があるばかりではなく、患部自体に動きが生ずる場合がある。例えば、被検者の肺の近くの腫瘍は呼吸に基づき大きく移動する。このため、腫瘍付近にマーカを留置し、このマーカの位置をX線撮影装置により検出して、治療放射線の照射を制御する構成を有する放射線治療装置が提案されている(特許文献1参照)。
このような放射線治療装置においては、第1X線管と第1X線検出部から成る第1X線撮影系と、第2X線管と第2X線検出部から成る第2X線撮影系とを備えたX線撮影装置を使用して体内に留置されたマーカを撮影し、第1X線撮影系による二次元の透視画像と第2X線撮影系による二次元の透視画像を利用して三次元の位置情報を得る。このようにして連続してX線透視を行い、リアルタイムでマーカの三次元の位置情報を演算することで、移動を伴う部位のマーカを高精度で検出して追跡(トラッキング)する。そして、検出されたマーカの位置が治療計画時に設定されたゲーティングウインドウ内に配置されたときに治療放射線を照射するように制御することで、腫瘍の動きに応じた高精度の放射線照射を実行することが可能となる。
このマーカの位置情報を得るときには、マーカを含む領域の画像中からマーカを認識する画像認識が実行される。特許文献2には、マーカの候補点の周辺の関心領域における局所的な構造を検出する局所構造検出部と、局所的な構造がマーカ等のデバイスであるか否かを判別するデバイス判別部と、局所的な構造の重心座標を求めるデバイス位置取得部と、を備え、マーカの形状にかかわらずマーカを正確に検出することができる放射線撮影装置が開示されている。
特許第3053389号公報 特許第6455358号公報
このようなマーカとしては、一般的に、金製の球から成るマーカが使用されている。このような球マーカは、いずれの方向から観察した場合にも同一形状として認識される利点がある一方で、被検者の患部付近から脱落しやすいという欠点がある。このため、コイル状でフレキシブルな性質を有し、被検者の患部組織との密着性が高い線状のマーカも多用されている。
このような線状のマーカを使用する場合、マーカ自身が被検者の体動に伴って湾曲する。このため、マーカの位置を特定する場合においては、画像処理によりマーカの重心の位置を演算し、その位置をマーカの位置として認識することができる。一方、治療計画時において医師がゲーティングウインドウを設定するためにX線透視画像からマーカの位置を選択するときには、重心の位置を演算することが困難である。このような場合においては、線状のマーカのいずれか一方の端縁の位置を、マーカの位置として認識する運用がなされる場合がある。
このような線状のマーカを使用してマーカの位置を追跡する場合においては、マーカを認識するために、例えば、特許文献2に記載されたような画像認識を実行している。このような場合に、線状のマーカが大きく湾曲したときには、画像認識時において線状のマーカの両端縁の位置が入れ替わって認識されるという現象が生ずる場合がある。
図11および図12は、線状のマーカMを異なる二方向から観察した様子を示す模式図である。
これらの図に示すように、線状のマーカMは被検者の患部組織と密着して湾曲する。その湾曲度は、これらの図に示すように、マーカMの画像を収集する方向によって異なる。この時、マーカMの両端縁T1、T2が、一方の方向からの視野(View1)と他方の方向からの視野(View2)において図11に示す位置に配置されていたとする。このような場合において、画像認識を実行した場合に、図12のView2に示すように、マーカMの両端縁T1、T2の位置が入れ替わって認識される場合がある。このような現象は、マーカMが大きく湾曲した場合に特に顕著となる。このように、マーカMの両端縁T1、T2の位置が入れ替わって認識された場合においては、線状のマーカMのいずれか一方の端縁の位置をマーカMの位置として認識するときに、その位置が誤って認識されることになる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、線状のマーカの端縁の位置を利用してマーカの位置を認識するときに、マーカが大きく湾曲した場合においても、マーカの端縁の位置を正確に認識することが可能なX線透視方法およびX線透視装置を提供することを目的とする。
この発明の第1の態様は、X線照射部とX線検出部からなる2個のX線撮影系を使用し、被検者の体内に留置された線状のマーカを含むX線画像を異なる2方向から収集して前記マーカの端縁の位置を特定することにより、前記被検者の体動に伴って移動する前記マーカの位置を検出するX線透視方法であって、各X線照射部の焦点をカメラの投影中心とし、各X線照射部の焦点から見た各X線検出部により検出される像をカメラの投影面としたエピポーラ幾何を設定したときに、一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを判定する判定工程と、一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致しない場合には、一方の投影面における前記マーカの他方の端縁の位置を一方の端縁の位置に変更する変更工程と、を含むX線透視方法。
この発明の第1の態様によれば、線状のマーカの端縁の位置を利用してマーカの位置を認識するときに、マーカが大きく湾曲した場合においても、マーカの端縁の位置を正確に認識することが可能となる。
この発明の実施形態に係るX線透視方法を実行するX線撮影装置を、治療ビーム照射装置90とともに示す斜視図である。 X線撮影装置の主要な制御系を示すブロック図である。 この発明の実施形態に係るX線透視方法に使用されるマーカMの斜視図である。 X線撮影系により取得されたX線画像からマーカMを認識する画像認識動作を示す説明図である。 X線撮影系により取得されたX線画像からマーカMを認識する画像認識動作を示す説明図である。 X線撮影系により取得されたX線画像からマーカMを認識する画像認識動作を示す説明図である。 エピポーラ幾何を説明するための模式図である。 マーカMの位置検出動作を示すフローチャートである。 図1に示すX線撮影装置に対してエピポーラ幾何を適用した状態を示す概要図である。 図9におけるView1およびView2を示す拡大図である。 線状のマーカMを異なる二方向から観察した様子を示す模式図である。 線状のマーカMを異なる二方向から観察した様子を示す模式図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明の実施形態に係るX線透視方法を実行するX線撮影装置を、治療ビーム照射装置90とともに示す斜視図である。これらのX線撮影装置と治療ビーム照射装置90とにより、放射線治療装置が構成される。
治療ビーム照射装置90は、検診台27上の被検者に対して放射線治療を行うものであり、治療室の床面に設置された基台91に対してアイソセンター(isocenter)を中心として回動するガントリー92と、治療ビームを出射するためにガントリー92に配設された治療ビーム照射部93とを備える。このガントリー92は、治療ビーム照射部93とともに、基台91に対して360度の範囲で回動可能な構造となっている。従って、この治療ビーム照射装置90によれば、ガントリー92を基台91に対して任意の角度位置まで回動させることにより、治療ビーム照射部93から照射される治療ビームの照射方向を変更することが可能となる。
この治療ビーム照射装置90とともに使用されるX線撮影装置は、被検者の患部の位置を特定する動体追跡を行うためのX線透視を実行するものである。すなわち、上述した治療ビーム照射装置90を使用した放射線治療時においては、被検者の体動に伴って移動する患部に対して、放射線を正確に照射する必要がある。このため、このX線撮影装置においては、被検者を互いに異なる2方向から透視し、その透視画像に対して画像認識を実行することにより、被検者の特定部位付近に留置されたマーカの位置を検出し、マーカの三次元の位置情報を演算することで、マーカを高精度で検出する、所謂、動体追跡を行う構成となっている。
このX線撮影装置は、第1X線管11a、第2X線管11b、第3X線管11c、第4X線管11d(これらを総称する場合には「X線管11」という)と、第1フラットパネルディテクタ21a、第2フラットパネルディテクタ21b、第3フラットパネルディテクタ21c、第4フラットパネルディテクタ21d(これらを総称するときには「フラットパネルディテクタ21」という)とを備える。第1X線管11aから照射されたX線は、検診台27上の被検者を透過した後、第1フラットパネルディテクタ21aにより検出される。第1X線管11aと第1フラットパネルディテクタ21aとは、第1X線撮影系を構成する。第2X線管11bから照射されたX線は、検診台27上の被検者を透過した後、第2フラットパネルディテクタ21bにより検出される。第2X線管11bと第2フラットパネルディテクタ21bとは、第2X線撮影系を構成する。第3X線管11cから照射されたX線は、検診台27上の被検者を透過した後、第3フラットパネルディテクタ21cにより検出される。第3X線管11cと第3フラットパネルディテクタ21cとは、第3X線撮影系を構成する。第4X線管11dから照射されたX線は、検診台27上の被検者を透過した後、第4フラットパネルディテクタ21dにより検出される。第4X線管11dと第4フラットパネルディテクタ21dとは、第4X線撮影系を構成する。
なお、動体追跡を行うためのX線透視を実行するときには、後述するように、第1X線撮影系、第2X線撮影系、第3X線撮影系、第4X線撮影系のうちの2個のX線撮影系が選択されて使用される。
検診台27は、基部28と、カウチとも呼称される被検者載置部29とを備える。被検者載置部29は、基部28に対して、4軸または6軸方向に移動可能となっている。
図2は、X線撮影装置の主要な制御系を示すブロック図である。
このX線撮影装置は、装置全体を制御する制御部30を備える。この制御部30は、ソフトウエアがインストールされたコンピュータから構成される。この制御部30に含まれる各部の機能は、コンピュータにインストールされているソフトウエアを実行することで実現される。
この制御部30は、X線撮影系により被検者の体内に留置された線状のマーカを透視して得た画像に基づいて、このマーカを検出するためのマーカ検出部31と、マーカ検出部31により検出したマーカの位置に基づいて、治療ビーム照射装置90に対して治療ビームの照射信号を送信するための治療ビーム照射制御部35と、を備える。また、マーカ検出部31は、後述するように、機能的構成として、マーカを認識するマーカ認識部32と、マーカ認識部32により認識したマーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを判定する判定部33と、マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致しない場合にマーカの他方の端縁の位置を一方の端縁の位置に変更する端縁変更部34と、を備える。
この制御部30は、上述したX線管11、フラットパネルディテクタ21、検診台27および治療ビーム照射装置90と接続されている。また、この制御部30は、キーボードやマウス等の入力機構を備え各種の操作を実行する操作部38と、液晶表示パネル等を備えた表示部39とに接続されている。さらに、この制御部30は、放射線治療に先だって治療計画を策定する治療計画装置99にオンラインまたはオフラインで接続されている。治療計画装置99は、図示を省略したCT撮影装置により撮影した被検者のCT画像データを取得している。制御部30は、治療計画装置99からこのCT画像データを取得する。
図3は、この発明の実施形態に係るX線透視方法に使用されるマーカMの斜視図である。
このマーカMは、材質が金より成るコイルから構成される線状の形状を有する。このマーカMは、コイル状でフレキシブルであることから、被検者の患部組織に密着し、固定される。このようなマーカとしては、例えば、セティ株式会社により提供される放射線治療用マーカVISICOILマーカプレロード(商品名)を使用することができる。
図4から図6は、X線撮影系により取得されたX線画像からマーカMを認識する画像認識動作を示す説明図である。
マーカMの画像認識を行うときには、第1X線撮影系、第2X線撮影系、第3X線撮影系、第4X線撮影系のうちの2個のX線撮影系を使用して、被検者の体内に留置されたマーカMを含む二方向からの画像を、20〜30fps程度のフレームレートにより取得する。なお、線状のマーカMは、被検者の体内に留置された状態では、湾曲した形状となっている。
そして、取得された画像から、線状のマーカMの候補となる候補点P0(図4参照)を検出する。この場合においては、取得された複数の画像のうち、ある時点のフレームの画像に対して過去数フレーム分の画像の平均との差分をとり、マーカM以外の骨等の静止構造物を画像中より除去し、必要に応じ公知のラプラシアンフィルタを適用すること等により候補点P0を検出する。そして、候補点P0を含む所定の関心領域E1内で、線状のマーカMの候補点P0周辺の局所的なセグメンテーションを行い、局所的な構造(図4にハッチングを付して示す)を検出する。
次に、図5の上段に示すように、候補点P0を中心とした所定の関心領域E1の端に位置する局所的な構造の端点を、新たにマーカMの候補点P1、P2とし、さらに、図5の中段に示すように、各候補点P1、P2を中心とする所定の関心領域E1−1、E1−2を設定し、新たな所定の関心領域E1−1、E1−2での局所的な構造の検出(セグメンテーション処理)を行う。このように、新たな候補点と関心領域の設定、セグメンテーション処理の各動作を繰り返すことにより、図5の下段に示すように、局所的な構造を線状のマーカMの全体像に相当する大局的な構造へと拡張していく。このような構造の拡張動作は、所定の関心領域の端部に達する局所的な構造がなくなるまで行われる。これにより、図6に示すように、マーカMの両端縁T1、T2の位置を取得することができる。
マーカMの両端縁T1、T2の位置は、第1X線撮影系、第2X線撮影系、第3X線撮影系、第4X線撮影系のうちの2個のX線撮影系を使用して異なる二方向から観察される。この時、上述したように、マーカMが一方の方向からの視野(View1)と他方の方向からの視野(View2)において図11に示す位置に配置されていた場合においても、画像認識を実行した場合に、図12のView2に示すように、マーカMの両端縁T1、T2の位置が入れ替わって認識される場合がある。このような現象は、マーカMが大きく湾曲した場合に特に顕著となる。このように、マーカMの両端縁T1、T2の位置が入れ替わって認識された場合においては、線状のマーカMのいずれか一方の端縁の位置をマーカMの位置として認識するときに、その位置が誤って認識されることになる。
このため、この発明の実施形態に係るX線透視方法においては、エピポーラ幾何(epipolar geometry)におけるエピポーラ制約(epipolar constraint)を利用してマーカMの端縁の位置を確認する構成を採用している。
図7は、エピポーラ幾何を説明するための模式図である。
エピポーラ幾何とは、異なる視点で撮影した2枚の画像間にある幾何的な法則を示すものであり、2つの異なる位置から見た画像から3次元の奥行き情報を復元したり、画像間の対応を求めたりする場合に使用される。図7においては、3次元空間上に存在する点Xが一対のカメラの投影面View1、View2に透視投影されている状態を示している。この図において、OLおよびORは一対のカメラの投影中心を示し、XLおよびXRは各投影面View1、View2上における点Xの投影を示している。また、eLおよびeRは、一方のカメラから他方のカメラを見たときの投影点であるエピポーラ点を示している。図7に示すように、eL、eRおよびOL、ORは3次元空間上の同一直線の上に配置される。
View1においては、点XとOLとを結ぶ直線は一つの点に投影される。一方、View2において、eRとXRとを結ぶ線はエピポーラ線(epipolar line)と呼ばれる。このエピポーラ線は点Xの3次元空間位置によって一義的に定まるものであり、すべてのエピポーラ線はエピポーラ点eL、eRを通る。View1における点Xの投影XLが定まると、View2におけるeRとXRとを結ぶエピポーラ線が定義される。そして、View1における点XのView2への投影XRは、このエピポーラ線上のどこかにあることになる。これは、エピポーラ制約(epipolar constraint)と呼ばれる。すなわち、一対のカメラで同じ点を撮影した場合、必ずそれは互いのエピポーラ線上に存在することになる。そして、それがエピポーラ線に存在しないのであれば、View1とView2のいずれかにおいて位置の認識が誤っているということになる。
次に、このX線撮影装置により動体追跡を行うために、マーカMの位置を検出する動作について説明する。図8は、マーカMの位置検出動作を示すフローチャートである。また、図9は、図1に示すX線撮影装置に対してエピポーラ幾何を適用した状態を示す概要図であり、図10は、図9におけるView1およびView2を示す拡大図である。なお、図10においては、4個のX線撮影系のうち、第1X線管11aと第1フラットパネルディテクタ21aから成る第1X線撮影系と、第2X線管11bと第2フラットパネルディテクタ21bとから成る第2X線撮影系とを使用する場合を示している。
ここで、図9における第1X線管11aの焦点の位置は図7に示すエピポーラ幾何におけるカメラの投影中心OLに相当し、図9における第2X線管11bの焦点の位置は図7に示すエピポーラ幾何におけるカメラの投影中心ORに相当する。また、図9における第1X線管11aの焦点から見た第1フラットパネルディテクタ21aにより検出される像View1は図7に示すエピポーラ幾何におけるカメラの投影面View1に相当し、図9における第2X線管11bの焦点から見た第2フラットパネルディテクタ21bにより検出される像View2は図7に示すエピポーラ幾何におけるカメラの投影面View2に相当する。
X線撮影装置によりマーカMの位置を検出するときには、第1X線管11aと第1フラットパネルディテクタ21aから成る第1X線撮影系と、第2X線管11bと第2フラットパネルディテクタ21bとから成る第2X線撮影系とを使用することにより、マーカMを含む画像を撮影する。そして、図2に示すマーカ認識部32が、図4から図6に示す画像認識動作によりマーカMを認識し、その両端縁T1、T2の位置を特定する。そして、図2に示す判定部33が、マーカMの位置として使用する端縁T1が、View1およびView2においてエピポーラ制約に合致するか否かを判断する(ステップS1)。
すなわち、図10に示すView1における端縁T1についてのエピポーラ線L11とView2における端縁T1についてのエピポーラ線L21との垂線長を三次元演算する。View1において認識された端縁T1とView2において認識された端縁T1とが一致している場合には、エピポーラ制約に合致することになり、この垂線長は実質的にゼロとなるはずである。このため、View1における端縁T1についてのエピポーラ線L11とView2における端縁T1についてのエピポーラ線L21との垂線長が予め設定した設定値以下であるか否かを判定する。
そして、この垂線長が設定値以下の場合には、View1およびView2においてマーカMの端縁T1の位置が正しく認識されていると判断し(ステップS5)、処理を終了する。
なお、図7に示すView1において点Xの投影XLが定まるとView2におけるエピポーラ線は一義的に定まり、View2における点Xの投影XRはこのエピポーラ線上に配置されることになる。このため、上述したように、View1における端縁T1についてのエピポーラ線L11とView2における端縁T1についてのエピポーラ線L21との垂線長が予め設定した設定値以下であるか否かにより一対の投影面View1、View2におけるマーカMの一方の端縁T1の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを判定するかわりに、図9に示すView2におけるマーカMの端縁T1が、View1におけるマーカ1の端縁T1により定められるエピポーラ線上にある(エピポーラ線との距離が一定以下である)か否かにより、一対の投影面View1、View2におけるマーカMの一方の端縁T1の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを判定してもよい。
一方、View1における端縁T1についてのエピポーラ線L11とView2における端縁T1についてのエピポーラ線L21との垂線長が予め設定した設定値より大きかった場合においては、View2におけるマーカMの一方の端縁T1の位置が他方の端縁T2の位置と入れ替わっていると判断し、図2に示す端縁変更部34が、View2におけるマーカの他方の端縁T2の位置を一方の端縁T1の位置に変更する(ステップS2)。
そして、図2に示す判定部33が、View2におけるマーカの他方の端縁T2の位置を一方の端縁T1の位置に変更した後の端縁T1が、View1およびView2においてエピポーラ制約に合致するか否かを判断する(ステップS3)。View1における端縁T1についてのエピポーラ線L11とView2における変更後の端縁T1についてのエピポーラ線L22との垂線長が予め設定した設定値以下であった場合には、View1およびView2においてマーカMの位置が正しく認識されていると判断し(ステップS5)、処理を終了する。一方、View1における端縁T1についてのエピポーラ線L11とView2における変更後の端縁T1についてのエピポーラ線L22との垂線長が予め設定した設定値より大きかった場合には、マーカMの位置を正しく認識していないものと判断して(ステップS4)、エラー表示等を行い処理を終了する。
以上の動作により、線状のマーカが大きく湾曲した場合等においても、マーカMの両端縁の位置を互いに誤認することなく、View1およびView2における端縁とエピポーラ線とを利用してマーカMの端縁の位置を正しく検出することが可能となる。
上述した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)
X線照射部とX線検出部からなる2個のX線撮影系を使用し、被検者の体内に留置された線状のマーカを含むX線画像を異なる2方向から収集して前記マーカの端縁の位置を特定することにより、前記被検者の体動に伴って移動する前記マーカの位置を検出するX線透視方法であって、各X線照射部の焦点をカメラの投影中心とし、各X線照射部の焦点から見た各X線検出部により検出される像をカメラの投影面としたエピポーラ幾何を設定したときに、一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを判定する判定工程と、一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致しない場合には、一方の投影面における前記マーカの他方の端縁の位置を一方の端縁の位置に変更する変更工程と、を含むX線透視方法。
第1項に記載のX線透視方法によれば、線状のマーカの端縁の位置を利用してマーカの位置を認識するときに、マーカが大きく湾曲した場合においても、マーカの端縁の位置を正確に認識することが可能となる。
(第2項)
第1項に記載のX線透視方法において、前記判定工程においては、前記一対の投影面における前記一方の端縁の位置に対する一対のエピポーラ線の距離が一定以下であるか否かによりエピポーラ制約に合致するか否かを判定するX線透視方法。
第2項に記載のX線透視方法によれば、一対のエピポーラ線の距離に基づいてエピポーラ制約の合致を容易に判定することが可能となる。
(第3項)
第1項または第2項に記載のX線透視方法において、前記変更工程において変更した後の一方の端縁の位置を用いて、一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを確認する確認工程をさらに含むX線透視方法。
第3項に記載のX線透視方法によれば、変更後の端縁の位置に基づいてエピポーラ制約の合致を確認することにより、マーカの端縁の位置をより正確に認識することが可能となる。
(第4項)
X線照射部とX線検出部からなる2個のX線撮影系を使用し、被検者の体内に留置された線状のマーカを含むX線画像を異なる2方向から収集して前記マーカの端縁の位置を特定することにより、前記被検者の体動に伴って移動する前記マーカの位置を検出するX線透視装置であって、各X線照射部の焦点をカメラの投影中心とし、各X線照射部の焦点から見た各X線検出部により検出される像をカメラの投影面としたエピポーラ幾何を設定したときに、一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを判定する判定部と、前記判定部が一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致しないと判定した場合に、一方の投影面における前記マーカの他方の端縁の位置を一方の端縁の位置に変更する端縁変更部と、を備えるX線透視装置。
第4項に記載のX線透視装置によれば、線状のマーカの端縁の位置を利用してマーカの位置を認識するときに、マーカが大きく湾曲した場合においても、マーカの端縁の位置を正確に認識することが可能となる。
(第5項)
第4項に記載のX線透視装置において、前記判定部は、前記一対の投影面における前記一方の端縁の位置に対する一対のエピポーラ線の距離が一定以下であるか否かによりエピポーラ制約に合致するか否かを判定するX線透視装置。
第5項に記載のX線透視装置によれば、一対のエピポーラ線の距離に基づいてエピポーラ制約の合致を容易に判定することが可能となる。
(第6項)
第4項または第5項に記載のX線透視装置において、前記判定部は、前記変更部が変更した後の一方の端縁の位置を用いて、一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを確認するX線透視装置。
第6項に記載のX線透視装置によれば、変更後の端縁の位置に基づいてエピポーラ制約の合致を確認することにより、マーカの端縁の位置をより正確に認識することが可能となる。
なお、上述した記載はこの発明の実施形態の説明のためのものであり、この発明を限定するものではない。
11 X線管
21 フラットパネルディテクタ
27 検診台
30 制御部
31 マーカ検出部
32 マーカ認識部
33 判定部
34 端縁変更部
35 治療ビーム照射制御部
90 治療ビーム照射装置

Claims (6)

  1. X線照射部とX線検出部からなる2個のX線撮影系を使用し、被検者の体内に留置された線状のマーカを含むX線画像を異なる2方向から収集して前記マーカの端縁の位置を特定することにより、前記被検者の体動に伴って移動する前記マーカの位置を検出するX線透視方法であって、
    各X線照射部の焦点をカメラの投影中心とし、各X線照射部の焦点から見た各X線検出部により検出される像をカメラの投影面としたエピポーラ幾何を設定したときに、
    一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを判定する判定工程と、
    一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致しない場合には、一方の投影面における前記マーカの他方の端縁の位置を一方の端縁の位置に変更する変更工程と、
    を含むX線透視方法。
  2. 請求項1に記載のX線透視方法において、
    前記判定工程においては、前記一対の投影面における前記一方の端縁の位置に対する一対のエピポーラ線の距離が一定以下であるか否かによりエピポーラ制約に合致するか否かを判定するX線透視方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のX線透視方法において、
    前記変更工程において変更した後の一方の端縁の位置を用いて、一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを確認する確認工程をさらに含むX線透視方法。
  4. X線照射部とX線検出部からなる2個のX線撮影系を使用し、被検者の体内に留置された線状のマーカを含むX線画像を異なる2方向から収集して前記マーカの端縁の位置を特定することにより、前記被検者の体動に伴って移動する前記マーカの位置を検出するX線透視装置であって、
    各X線照射部の焦点をカメラの投影中心とし、各X線照射部の焦点から見た各X線検出部により検出される像をカメラの投影面としたエピポーラ幾何を設定したときに、
    一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを判定する判定部と、
    前記判定部が一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致しないと判定した場合に、一方の投影面における前記マーカの他方の端縁の位置を一方の端縁の位置に変更する端縁変更部と、
    を備えるX線透視装置。
  5. 請求項4に記載のX線透視装置において、
    前記判定部は、前記一対の投影面における前記一方の端縁の位置に対する一対のエピポーラ線の距離が一定以下であるか否かによりエピポーラ制約に合致するか否かを判定するX線透視装置。
  6. 請求項4または請求5に記載のX線透視装置において、
    前記判定部は、前記変更部が変更した後の一方の端縁の位置を用いて、一対の投影面における前記マーカの一方の端縁の位置がエピポーラ制約に合致するか否かを確認するX線透視装置。
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