JP2021078093A - 放射線撮像装置及び放射線撮像システム - Google Patents

放射線撮像装置及び放射線撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】放射線撮像装置で、放射線照射が可能となるまでの時間を短縮しつつ、照射中の放射線量を精度よく決定する。【解決手段】放射線撮像装置は、第1画素と、第1画素よりも感度が低い第2画素とを含む複数の画素と、画素に蓄積した電荷をリセットするリセット動作と、照射中の放射線の量を決定する決定動作とを実行する露出決定部を備える。露出決定部は、放射線の照射開始前に、リセット動作を終了して決定動作を開始し、決定動作において、第1画素からの信号に基づく第1補正値と、第2画素からの信号に基づく第2補正値とを決定する。放射線の照射開始の要求を受信した後に、第1画素及び第2画素の信号値と、第2画素からの信号値と、第1補正値と、第2補正値とを用いて、照射中の放射線の量を決定し、要求受信前に決定動作を行うか要求受信受信後に決定動作を行うか、を決定する。【選択図】図18

Description

本発明は、放射線撮像装置及び放射線撮像システムに関する。
自動露出制御(Automatic Exposure Control:AEC)機能を有する放射線撮像装置が知られている。このような放射線撮像装置は、照射中の放射線量を測定し、その結果に応じて放射線の照射を終了させることができる。放射線撮像装置は、例えば、放射線検出用に設定された画素のみを放射線照射中に高速に動作させることによって放射線量をモニターする。また、放射線撮像装置は、放射線の照射開始の要求を受信するまで、各画素に蓄積したダーク電荷をリセットするために、各画素を順々に動作させるリセット動作を行う。特許文献1には、放射線の照射を開始することの要求を受信するまでは各画素のリセット動作を行い、放射線の照射を開始する要求を受信後に放射線検出用の画素を高速に動作させる放射線撮像装置が記載されている。
特開2015−213546号公報
特許文献1の放射線撮像装置は、放射線の照射を開始することの要求を受信するまでの間、各画素に蓄積した電荷を除去するためのリセット動作を行う。リセット動作が終了してから信号の値が安定するまでにはある程度の時間(例えば、100ms程度)がかかる。そのため、正確な信号を取得するために、リセット動作が終了してからある程度の時間を待つことが考えらえる。一方、信号の値が安定するまで信号の取得を遅らせると、放射線の照射を開始することの要求を受けてから放射線照射が可能となるまでの時間が長くなる。特許文献1の方法では、放射線照射が可能となるまでの時間と、決定される放射線量の正確さがトレードオフの関係になっていた。本発明は、放射線照射が可能となるまでの時間を短縮しつつ、照射中の放射線量を精度よく決定するための技術を提供する。
上記課題に鑑みて、放射線撮像装置であって、第1画素と、前記第1画素よりも放射線に対する感度が低い第2画素とを含む複数の画素と、前記複数の画素に蓄積した電荷をリセットするリセット動作と、前記放射線撮像装置に照射中の放射線の量を決定する決定動作とを実行するように構成された露出決定部とを備え、前記露出決定部は、放射線の照射開始前に、前記リセット動作を終了し、前記決定動作を開始し、前記決定動作において、前記第1画素及び前記第2画素から信号を1回以上読み出し、前記第1画素から読み出された信号に基づく第1補正値と、前記第2画素から読み出された信号に基づく第2補正値とを決定し、放射線の照射開始の要求を受信した後に、前記第1画素及び前記第2画素から信号を読み出し、前記第1画素から読み出された信号の値と、前記第2画素から読み出された信号の値と、前記第1補正値と、前記第2補正値とを用いて、前記放射線撮像装置に照射中の放射線の量を決定し、前記露出決定部は、前記要求を受信する前に前記決定動作を行うか前記要求を受信を受信した後に前記決定動作を行うか、を決定することを特徴とする放射線撮像装置が提供される。
上記手段により、放射線照射が可能となるまでの時間を短縮しつつ、照射中の放射線量を精度よく決定できる。
本発明の実施形態の放射線撮像装置の構成を示す図。 本発明の実施形態の増幅部の構成を示す図。 本発明の実施形態の各画素の構成を示す平面図。 本発明の実施形態の各画素の構成を示す断面図。 本発明の放射線撮像装置を含む放射線撮像システムの構成例を示す図。 本発明の第1参考実施形態の放射線撮像装置の動作を示す図。 本発明の実施形態の検出画素及び補正画素の位置関係を示す図。 本発明の実施形態の検出画素及び補正画素の位置関係を示す図。 本発明の実施形態の検出画素及び補正画素の位置関係を示す図。 本発明の実施形態の検出画素及び補正画素の位置関係を示す図。 本発明の第2参考実施形態の放射線撮像装置の動作を示す図。 本発明の第3参考実施形態の放射線撮像装置の動作を示す図。 本発明の第4参考実施形態の放射線撮像装置の動作を示す図。 本発明の第4参考実施形態の放射線撮像装置の補正値決定方法を示す図。 本発明の第5参考実施形態の放射線撮像装置の補正値決定方法を示す図。 本発明の第6参考実施形態の放射線撮像装置の動作を示す図。 本発明の第7参考実施形態の放射線撮像装置の動作を示す図。 本発明の第1実施形態の放射線撮像装置の制御を示すフロー図。 本発明の第1実施形態の放射線撮像装置の補正値決定方法を示す図。 本発明の第2実施形態の放射線撮像装置の制御を示すフロー図。 放射線撮像システムの構成例を示す図。
添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について以下に説明する。様々な実施形態を通じて同様の要素には同一の参照符号を付し、重複する説明を省略する。また、各実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る放射線撮像装置100の構成例を示す。放射線撮像装置100は、複数の行及び複数の列を構成するように撮像領域IRに配列された複数の画素と、複数の駆動線110と、複数の信号線120とを有する。複数の駆動線110は、画素の複数の行に対応して配置されており、各駆動線110が何れか1つの画素行に対応する。複数の信号線120は、画素の複数の列に対応して配置されており、各信号線120が何れか1つの画素列に対応する。
複数の画素は、放射線画像を取得するために用いられる複数の撮像画素101と、放射線の照射量をモニターするために用いられる1つ以上の検出画素104と、放射線の照射量を補正するために用いられる1つ以上の補正画素107とを含む。放射線に対する補正画素107の感度は、放射線に対する検出画素104の感度よりも低い。
撮像画素101は、放射線を電気信号に変換する変換素子102と、対応する信号線120と変換素子102とを互いに接続するスイッチ素子103とを含む。検出画素104は、放射線を電気信号に変換する変換素子105と、対応する信号線120と変換素子105とを互いに接続するスイッチ素子106とを含む。検出画素104は、複数の撮像画素101によって構成される行及び列に含まれるように配置される。補正画素107は、放射線を電気信号に変換する変換素子108と、信号線120と変換素子108とを互いに接続するスイッチ素子109とを含む。補正画素107は、複数の撮像画素101によって構成される行及び列に含まれるように配置される。図1及び後続の図面では、変換素子102、変換素子105及び変換素子108に対して相異なるハッチングを付すことによって撮像画素101、検出画素104及び補正画素107を区別する。
変換素子102、変換素子105及び変換素子108は、放射線を光に変換するシンチレータ及び光を電気信号に変換する光電変換素子とによって構成されてもよい。シンチレータは、一般的に、撮像領域IRを覆うようにシート状に形成され、複数の画素によって共有される。これに代えて、変換素子102、変換素子105及び変換素子108は、放射線を直接に電気信号に変換する変換素子で構成されてもよい。
スイッチ素子103、スイッチ素子106及びスイッチ素子109は、例えば、非晶質シリコンまたは多結晶シリコンなどの半導体で活性領域が構成された薄膜トランジスタ(TFT)を含んでもよい。
変換素子102の第1電極は、スイッチ素子103の第1主電極に接続され、変換素子102の第2電極は、バイアス線130に接続される。1つのバイアス線130は、列方向に延びていて、列方向に配列された複数の変換素子102の第2電極に共通に接続される。バイアス線130は、電源回路140からバイアス電圧Vsを受ける。1つの列に含まれる1つ以上の撮像画素101のスイッチ素子103の第2主電極は、1つの信号線120に接続される。1つの行に含まれる1つ以上の撮像画素101のスイッチ素子103の制御電極は、1つの駆動線110に接続される。
検出画素104及び補正画素107も撮像画素101と同様の画素構成を有しており、対応する駆動線110及び対応する信号線120に接続される。検出画素104と補正画素107とは、信号線120に排他的に接続されている。すなわち、検出画素104が接続されている信号線120に補正画素107は接続されていない。また、補正画素107が接続されている信号線120に検出画素104は接続されていない。撮像画素101は、検出画素104又は補正画素107と同じ信号線120に接続されてもよい。
駆動回路150は、制御部180からの制御信号に従って、複数の駆動線110を通じて、駆動対象の画素に対して駆動信号を供給するように構成される。本実施形態では、駆動信号は、駆動対象の画素に含まれるスイッチ素子をオンにするための信号である。各画素のスイッチ素子は、ハイレベルの信号でオンとなり、ローレベルの信号でオフとなる。そのため、このハイレベルの信号を駆動信号と呼ぶ。画素に駆動信号が供給されることによって、この画素の変換素子に蓄積された信号が読出回路160によって読み出し可能な状態となる。駆動線110が検出画素104及び補正画素107の少なくとも一方に接続されている場合に、その駆動線110を検出駆動線111と呼ぶ。
読出回路160は、複数の信号線120を通じて、複数の画素から信号を読み出すように構成される。読出回路160は、複数の増幅部161と、マルチプレクサ162と、アナログデジタル変換器(以下、AD変換器)163とを含む。複数の信号線120のそれぞれは、読出回路160の複数の増幅部161のうち対応する増幅部161に接続される。1つの信号線120は、1つの増幅部161に対応する。マルチプレクサ162は、複数の増幅部161を所定の順番で選択し、選択した増幅部161からの信号をAD変換器163に供給する。AD変換器163は、供給された信号をデジタル信号に変換して出力する。
撮像画素101から読み出された信号は、信号処理部170に供給され、信号処理部170によって演算、記憶などの処理がなされる。具体的に、信号処理部170は演算部171及び記憶部172を含んでおり、演算部171が撮像画素101から読み出された信号に基づいて放射線画像を生成し、制御部180へ供給する。検出画素104及び補正画素107から読み出された信号は、信号処理部170に供給され、その演算部171によって演算、記憶などの処理がなされる。具体的に、信号処理部170は、検出画素104及び補正画素107から読み出された信号に基づいて、放射線撮像装置100に対する放射線の照射を示す情報を出力する。例えば、信号処理部170は、放射線撮像装置100に対する放射線の照射を検出したり、放射線の照射量及び/または積算照射量を決定したりする。
制御部180は、信号処理部170からの情報に基づいて、駆動回路150及び読出回路160を制御する。制御部180は、信号処理部170からの情報に基づいて、例えば、露出(撮像画素101による照射された放射線に対応する電荷の蓄積)の開始及び終了を制御する。
放射線の照射量を決定するために、制御部180は、駆動回路150を制御することによって、検出駆動線111のみを走査し、検出画素104及び補正画素107からの信号だけを読み出し可能な状態にする。次に、制御部180は、読出回路160を制御することによって、検出画素104及び補正画素107に対応する列の信号を読み出し、放射線の照射量を示す情報として出力する。そのような動作により、放射線撮像装置100は、検出画素104における照射情報を放射線照射中に得ることができる。
図2は、増幅部161の詳細な回路構成例を示す。増幅部161は、差動増幅回路AMP及びサンプルホールド回路SHを含む。差動増幅回路AMPは、信号線120に現れた信号を増幅して出力する。制御部180は、差動増幅回路AMPのスイッチ素子に制御信号φRを供給することによって、信号線120の電位をリセットできる。差動増幅回路AMPからの出力は、サンプルホールド回路SHによって保持可能である。制御部180は、サンプルホールド回路SHのスイッチ素子に制御信号φSHを供給することによって、サンプルホールド回路SHに信号を保持させる。サンプルホールド回路SHに保持された信号は、マルチプレクサ162によって読み出される。
図3及び図4を参照して、放射線撮像装置100の画素の構造例について説明する。図3は、放射線撮像装置100における撮像画素101、検出画素104及び補正画素107の構成を示す平面図である。平面図は、放射線撮像装置100の撮像領域IRに平行な面への正投影と等価である。ハッチングで示すように、補正画素107の変換素子108の上に金属層が配置されており、この金属層によって変換素子108が遮光されている。
図4(a)は、図3のA−A’線に沿った撮像画素101の断面図である。検出画素104の断面図は撮像画素101の断面図と同様である。ガラス基板等の絶縁性の支持基板400の上にスイッチ素子103が配置されている。スイッチ素子103は、TFT(薄膜トランジスタ)であってもよい。スイッチ素子103の上に、層間絶縁層401が配置されている。層間絶縁層401の上に変換素子102が配置されている。この変換素子102は、光を電気信号に変換可能な光電変換素子である。変換素子102は、例えば電極402、PINフォトダイオード403、電極404で構成される。変換素子102は、PIN型のフォトダイオードであるかわりに、MIS型のセンサによって構成されてもよい。
変換素子102の上に、保護膜405、層間絶縁層406、バイアス線130、保護膜407が順に配置されている。保護膜407の上に、不図示の平坦化膜及びシンチレータが配置されている。電極404は、コンタクトホールを介してバイアス線130に接続されている。電極404の材料として、光透過性を有するITOが用いられ、不図示のシンチレータで放射線から変換された光を透過可能である。
図4(b)は、図3のB−B’線に沿った補正画素107の断面図である。補正画素107は、変換素子108が遮光部材408によって覆われている点で撮像画素101及び検出画素104とは異なり、他の点は同じであってもよい。遮光部材408は、例えばバイアス線130と同層の金属層によって形成される。補正画素107の変換素子108は遮光部材408によって覆われているので、放射線に対する補正画素107の感度は、撮像画素101及び検出画素104の感度と比べて著しく低い。補正画素107の変換素子108に蓄積される電荷は放射線に起因しないということもできる。
図5は、放射線撮像装置100を含む放射線撮像システム500の構成例を示す。放射線撮像システム500は、放射線撮像装置100と、放射線源501と、放射線源インターフェース502と、通信インターフェース503と、コントローラ504とを備える。
コントローラ504は、表示装置や入力装置などのユーザインターフェースを有し、放射線撮像システム全体を制御する。コントローラ504に、線量、照射上限時間(ms)、管電流(mA)、管電圧(kV)、放射線をモニターすべき領域である関心領域(ROI)などが入力される。放射線源501に付属された曝射スイッチが操作されると、コントローラ504は、放射線撮像装置100に開始要求信号を送信する。開始要求信号は、放射線の照射開始を要求する信号である。放射線撮像装置100は、開始要求信号を受信したことに応じて、放射線の照射を受け入れる準備を開始する。放射線撮像装置100は、準備が整ったら、通信インターフェース503を介して放射線源インターフェース502に開始可能信号を送信する。開始可能信号は、放射線の照射開始が可能であることを通知する信号である。放射線源インターフェース502は、開始可能信号を受信したことに応じて、放射線源501に放射線の照射を開始させる。
放射線撮像装置100は、照射された放射線の線量の積算値の閾値に到達したら、通信インターフェース503を介して放射線源インターフェース502に終了要求信号を送信する。終了要求信号は、放射線の照射終了を要求する信号である。放射線源インターフェース502は、終了要求信号を受信したことに応じて、放射線源501に放射線の照射を終了させる。線量の閾値は、線量の入力値、放射線照射強度、各ユニット間の通信ディレイ、処理ディレイ等に基づいて、制御部180によって決定される。放射線の照射時間が、入力された照射上限時間に達した場合に、放射線源501は、終了要求信号を受信していなくても、放射線の照射を停止する。
放射線の照射停止後、放射線撮像装置100は、撮像画素101のみが接続された駆動線110(検出駆動線111以外の駆動線110)を順次走査し、各撮像画素101の画像信号を読出回路160により読み出すことによって、放射線画像を取得する。検出画素104に蓄積された電荷は放射線の照射中に読み出されており、補正画素107は遮光されているため、これらの画素からの信号は放射線画像の形成に使用できない。そこで、放射線撮像装置100の信号処理部170は、検出画素104及び補正画素107の周囲の撮像画素101の画素値を用いて補間処理を行うことによって、これらの画素の位置における画素値を補間する。
<第1参考実施形態>
図6を参照して、放射線撮像装置100の動作例について説明する。この動作は、駆動回路150及び読出回路160を制御する制御部180と、信号処理部170とが連携することによって実行される。そのため、信号処理部170と制御部180との組み合わせを露出決定部と呼んでもよい。図6において、「放射線」は、放射線撮像装置100に放射線が照射されているか否かを示す。ローの場合に放射線が照射されておらず、ハイの場合に放射線が照射されている。「Vg1」〜「Vgn」は、駆動回路150から複数の駆動線110に供給される駆動信号を示す。「Vgk」はk行目(k=1,...,駆動線の合計本数)の駆動線110に対応する。上述のように、複数の駆動線110の一部は、検出駆動線111とも呼ばれる。j番目の検出駆動線111を「Vdj」(j=1,...,検出駆動線の合計本数)と表す。φSHは、増幅部161のサンプルホールド回路SHに供給される制御信号のレベルを示す。φRは、増幅部161の差動増幅回路AMPに供給される制御信号のレベルを示す。「検出画素信号」は、検出画素104から読み出された信号の値を示す。「補正画素信号」は、補正画素107から読み出された信号の値を示す。「積算照射量」は、放射線撮像装置100に照射された放射線の積算値を示す。この積算値の決定方法については後述する。
時刻t0で、制御部180は、複数の画素のリセット動作を開始する。リセット動作とは、各画素の変換素子に蓄積した電荷を除去する動作のことであり、具体的には駆動線110に駆動信号を供給することによって各画素のスイッチ素子を導通状態にすることである。制御部180は、駆動回路150を制御することによって、1行目の駆動線110に接続された各画素をリセットする。続いて、制御部180は、2行目の駆動線110に接続された各画素をリセットする。制御部180は、この動作を最後の行の駆動線110まで繰り返す。時刻t1において、制御部180は、最後の行の駆動線110のリセット動作を終了した後、再び1行目の駆動線110からリセット動作を繰り返す。
時刻t2で、制御部180は、コントローラ504から開始要求信号を受信する。開始要求信号の受信に応じて、制御部180は、最後の行までリセット動作を行い、リセット動作を終了する。制御部180は、最後の行までリセット動作を行う前にリセット動作を終了し、次の処理に移行してもよい。例えば、制御部180は、k行目の駆動線110のリセット動作中に開始要求信号の受信した場合に、k+1行目以降の駆動線110のリセット動作を行わずに次の処理に移行してもよい。この場合に、放射線画像を取得するための駆動の調整や放射線画像に対する画像処理を行うことによって、放射線画像に発生しうる段差を軽減してもよい。
時刻t3で、制御部180は、放射線撮像装置100に照射中の放射線の量を決定するための決定動作を開始する。決定動作において、制御部180は、検出画素104及び補正画素107から読み出す読出動作を繰り返し実行する。複数回の読出動作のうち、前半(時刻t3からt5の補正値決定期間)の1回以上の読出動作は補正値を決定するために行われ、後半(時刻t5からt8の照射量読み出し期間)の繰り返される読出動作は、各時点の放射線の量を継続的に決定するために行われる。
読出動作は、検出駆動線111に対して実行され、それ以外の駆動線110に対しては実行されない。具体的に、駆動回路150は、複数の駆動線110のうち検出画素104及び補正画素107の少なくとも一方に接続された駆動線110(すなわち検出駆動線111)に駆動信号を供給する。しかし、駆動回路150は、複数の駆動線110のうち検出画素104及び補正画素107の何れにも接続されていない駆動線110に駆動信号を供給しない。また、駆動回路150は、複数の駆動線110のうち検出画素104及び補正画素107の少なくとも一方に接続された駆動線110に同時に駆動信号を供給する。それによって、同じ信号線120に接続されている複数の画素からの信号が合わさって読出回路160に読み出される。検出画素104と補正画素107とは排他的に信号線120に接続されているので、読出回路160は、感度の異なる画素の信号を分離して読み出せる。
1回の読出動作において、制御部180は、時刻t3〜時刻t4の動作を行う。具体的に制御部180は、1つ以上の検出駆動線111に一時的に駆動信号を供給する。その後、制御部180は、制御信号φSHを一時的にハイレベルにすることによって、信号線120を通じて画素から読出回路160に読み出された信号をサンプルホールド回路SHに保持する。その後、制御部180は、制御信号φRを一時的にハイレベルにすることによって、読出回路160(具体的にはその増幅部161の差動増幅回路AMP)をリセットする。撮像領域IR内に関心領域が設定されている場合に、この関心領域に含まれない検出画素104から信号を読み出さなくてもよい。
制御部180は、補正値を決定するために、読出動作を1回以上の所定の回数行う。信号処理部170は、所定の回数の読出動作によって検出画素104から読み出された信号に基づく補正値Odと、この所定の回数の読出動作によって補正画素107から読み出された信号に基づく補正値Ocとを決定する。補正値Odの決定について詳細に説明する。所定の回数が1回であれば、検出画素104から読み出される信号は1つであるので、信号処理部170はその信号の値を補正値Odとする。所定の回数が複数回の場合に、信号処理部170は、読み出された複数個の信号の平均値を補正値Odとする。平均値に代えて他の統計値が用いられてもよい。補正画素107から読み出された信号に基づいて、補正値Ocも同様に決定される。信号処理部170は、このようにして決定した補正値Od、Ocを記憶部172に格納し、後続の処理に使用可能にする。
1回以上読出動作を終了すると、制御部180は、時刻t5で、放射線源インターフェース502へ開始可能信号を送信する。上述の補正値Od、Ocの決定は、開始可能信号の送信前に行われてもよいし、送信後に行われてもよい。制御部180は、開始可能信号を送信した後に、上述の読出動作を繰り返し実行する。信号処理部170は、読出動作ごとに放射線の照射量DOSEを測定し、その積算値が閾値を超えたか否かを判定する。時刻t5の後に時刻t6から放射線の照射が開始される。
照射量DOSEの決定方法について以下に説明する。直近の読出動作によって検出画素104から読み出された信号の値をSdと表す。直近の読出動作によって補正画素107から読み出された信号の値をScと表す。信号処理部170は、Sd、Sc、Od及びOcを以下の式(1)に適用することによって、DOSEを算出する。
DOSE=(Sd−Od)−(Sc−Oc)…式(1)
この式では、開始可能信号を送信した後に補正画素107から読み出された信号の値Scと、開始可能信号を送信する前に補正画素107から読み出された信号に基づいて決定された補正値Ocとの差分に基づいてDOSEが決定される。
また、信号処理部170は、式(1)に代えて、Sd、Sc、Od及びOcを以下の式(2)に適用することによって、DOSEを算出してもよい。
DOSE=Sd−Od×Sc/Oc…式(2)
この式では、開始可能信号を送信した後に補正画素107から読み出された信号の値Scと、開始可能信号を送信する前に補正画素107から読み出された信号に基づいて決定された補正値Ocとの比率に基づいてDOSEが決定される。
図6に示すように、検出画素104から読み出される信号は、リセット動作の終了直後(時刻t3の直後)に大きく時間変化し、時間の経過とともに(例えば100ms程度で)安定する。そのため、検出画素104から得られるSd及びOdだけを用いてDOSEを算出しても、オフセット量を十分に除去できない。検出画素104から読み出される信号が安定するまで補正値Odを取得するための読出動作の開始を遅らせると、開始要求信号の送信から実際の放射線の照射開始までの時間(時刻t2〜t6までの時間、いわゆる曝射ディレイ)が長くなる。
本実施形態では、補正画素107から読み出された信号の値(Sc及びOc)をさらに用いて照射量DOSEを決定する。補正画素107は放射線に対する感度が非常に低いため、放射線の照射開始後に補正画素107から読み出された信号の値Scは、検出画素104から読み出された信号の値Sdのオフセット成分を表すとみなせる。さらに、本実施形態では、放射線の照射開始前に検出画素104及び補正画素107から読み出された信号に基づく補正値Od及びOcを用いて照射量DOSEを決定している。それによって、各画素の固有の特性違い(検出回路のチャネルの差異、各画素寄生抵抗、寄生容量の差異など)を補正できる。
制御部180は、時刻t7で積算照射量が閾値に到達したら、放射線源インターフェース502に終了要求信号を送信する。これに代えて、制御部180は、積算照射量が閾値に到達する時刻を推定し、この推定時間に終了要求信号を送信してもよい。時刻t8で、放射線源インターフェース502は、終了要求信号の受信に応じて、放射線源501に放射線の照射を終了させる。次に、制御部180は、時刻t8から画像読出動作を開始する。ここで、画像読出動作は、撮像画素101の変換素子に蓄積した電荷を読み出す動作である。具体的には、画像読出動作は、駆動線110に駆動信号を供給することによって各画素のスイッチ素子103を導通状態にして、読出回路160に各画素からの信号を供給し、AD変換器163で撮像画素101のデジタル信号を得る動作である。制御部180は、駆動回路150を制御することによって、1行目の駆動線110に接続された各撮像画素の電荷を読み出す。続いて、制御部180は、2行目の駆動線110に接続された各撮像画素の電荷を読み出す。制御部180は、この動作を最後の行の駆動線110まで繰り返すことにより、放射線画像全体を生成する。そして、時刻t9で画像読出動作が終了する。
上述の例で、制御部180は、リセット動作の終了直後に、補正値Od及びOcを決定するための所定の回数の読出動作を開始した。これに代えて、制御部180は、リセット動作の終了後、所定の時間(例えば、数ms〜数十ms)経過してから所定の回数の読出動作を開始してもよい。これによって、時間変動が特に大きい期間に信号を読み出すことを抑制できる。なお、図6に示す例は、制御部180が放射線照射の開始要求信号を受信した後に、補正値を決定する放射線撮像装置100の静止画撮影の動作例である。
図7〜図10を参照して、検出画素104と補正画素107との位置関係について説明する。これらの図では検出画素104と補正画素107の位置を明確にするため、撮像画素101を省略する。これらの例で、撮像領域IRの一部に関心領域ROI_A〜ROI_Eが設定されている。関心領域とは、AECでモニターされる領域であり、この関心領域のそれぞれに検出画素104が配置される。オフセット成分の変動量(又は変動率)は、リセット動作から読出動作に切り替わるための動作方法及び動作時間によって主に定まり、検出画素104と補正画素107の位置関係がオフセット成分の変動量に及ぼす寄与は少ない。そのため、検出画素104の個数に対して補正画素107の個数は少なくてもよい。例えば、数個〜数十個の検出画素104に対して1個の割合で補正画素107が配置されてもよい。さらに、信号線120ごとに取得された上述のSd、Sc、Od及びOcはそれぞれ、複数の信号線120にわたって平均化されてもよい。これによって、ノイズを低減できる。
図7の例で、検出画素104及び補正画素107は関心領域ROI_A〜ROI_E内にのみ配置されており、それ以外の領域に配置されていない。図8の例で、検出画素104は関心領域ROI_A〜ROI_E内にのみ配置されており、それ以外の領域に配置されていない。一方、補正画素107は、関心領域ROI_A〜ROI_E内と、それ以外の領域との両方に配置されている。
図9の例で、検出画素104は関心領域ROI_A〜ROI_E内にのみ配置されており、それ以外の領域に配置されていない。一方、補正画素107は、関心領域ROI_A〜ROI_E内に配置されず、それ以外の領域に配置されている。このような配置では、関心領域内の検出画素104の個数を増やすことができる。また、補正画素107は、撮像領域IRの端の近くに配置されている。補正画素107は、最端部のような有効画素領域の外に配置されてもよい。補正画素107は放射線に対する感度が低いため、画像信号を取得するために用いることができない。このように、補正画素107を撮像領域IRの端の近くに配置することによって、放射線画像の欠損の影響を低減できる。
図10の例で、検出画素104は関心領域ROI_A〜ROI_E内にのみ配置されており、それ以外の領域に配置されていない。一方、補正画素107は、関心領域ROI_A〜ROI_E内と、それ以外の領域との両方に配置されている。具体的に、補正画素107は、各関心領域の周辺に配置されている。各関心領域の重心と、その関心領域に対応して配置された複数の補正画素107の重心とは略一致する。このように配置することによって、画素の抵抗や容量の微小な相違や、検出駆動線111を伝わる駆動信号の伝わり方の相違によるオフセット補正への影響を軽減できる。
<第2参考実施形態>
第2参考実施形態に係る放射線撮像装置について説明する。第2参考実施形態の放射線撮像装置の構成は第1参考実施形態と同様であってもよい。そのため、第2参考実施形態の放射線撮像装置も放射線撮像装置100と表す。第2参考実施形態は、放射線撮像装置100の動作が第1参考実施形態とは異なる。他の点は第1実施形態と同様であってもよいので、重複する説明を省略する。
図11を参照して、本参考実施形態の放射線撮像装置100の動作例について説明する。制御部180は、リセット動作を終了すると、時刻t3で読出動作を繰り返し実行し始める。本実施形態で、制御部180は、リセット動作が終了すると、検出画素104及び補正画素107に駆動信号を供給せずに、制御信号φSHを一時的にハイレベルにすることによって、信号線120の電位に基づく信号をサンプルホールド回路SHに保持する。その後、制御部180は、制御信号φRを一時的にハイレベルにすることによって、読出回路160をリセットする。この時刻t3〜t4_1までに行われる動作を取得動作と呼ぶ。
参考 その後、時刻t4_1で、制御部180は、検出画素104及び補正画素107に一時的に駆動信号を供給し、続いて制御信号φSHを一時的にハイレベルにすることによって、信号線120から読み出された信号をサンプルホールド回路SHに保持する。その後、制御部180は、制御信号φRを一時的にハイレベルにすることによって、読出回路160をリセットする。この時刻t4_1〜t4_2までに行われる動作を読出動作と呼ぶ。この読出動作は、第1参考実施形態の読出動作と同様である。制御部180は、取得動作及び読出動作を交互に繰り返し実行する。
制御部180は、リセット動作の終了後に、取得動作及び読出動作を1回以上の所定の回数行う。信号処理部170は、取得動作によって検出画素104が接続された信号線120について取得された信号に基づく補正値Od1と、取得動作によって補正画素107が接続された信号線120について取得された信号に基づく補正値Oc1とを決定する。さらに、信号処理部170は、所定の回数の読出動作によって検出画素104から読み出された信号に基づく補正値Od2と、この所定の回数の読出動作によって補正画素107から読み出された信号に基づく補正値Oc2とを決定する。補正値Od1及びOc1は、上述の補正値Od及びOcと同様に決定できる。また、補正値Od2及びOc2は、上述の補正値Od及びOcと同様の値である。
制御部180は、時刻t5で、開始可能信号を送信した後に、上述の取得動作及び読出動作を繰り返し実行する。信号処理部170は、読出動作ごとに放射線の照射量DOSEを測定し、その積算値が閾値を超えたか否かを判定する。
照射量DOSEの決定方法について以下に説明する。直近の取得動作によって検出画素104が接続された信号線120について取得された信号の値をSd1と表す。直近の取得動作によって補正画素107が接続された信号線120について取得された信号の値をSc1と表す。直近の読出動作によって検出画素104から読み出された信号の値をSd2と表す。直近の読出動作によって補正画素107から読み出された信号の値をSc2と表す。Sd2及びSc2は、上述のSd及びScと同様の値である。信号処理部170は、Sd1、Sc1、Od1、Oc1、Sd2、Sc2、Od2及びOc2を以下の式(3)に適用することによって、DOSEを算出する。
DOSE={(Sd2−Od2)−(Sd1−Od1)}−{(Sc2−Oc2)−(Sc1−Oc1)}…式(3)
この式では、開始可能信号を送信した後に補正画素107から読み出された信号の値Sc1と、開始可能信号を送信する前に補正画素107から読み出された信号に基づいて決定された補正値Oc1との差分に基づいてDOSEが決定される。
また、信号処理部170は、式(3)に代えて、Sd1、Sc1、Od1、Oc1、Sd2、Sc2、Od2及びOc2を以下の式(4)に適用することによって、DOSEを算出してもよい。
DOSE=(Sd2−Sd1)−(Od2−Od1)×(Sc2−Sc1)/(Oc2−Oc1)…式(4)
この式では、開始可能信号を送信した後に補正画素107から読み出された信号の値Sc1と、開始可能信号を送信する前に補正画素107から読み出された信号に基づいて決定された補正値Oc1との比率に基づいてDOSEが決定される。その他の動作は第1実施形態と同様であってもよいので、重複する説明を省略する。
以下に本参考実施形態による効果について説明する。1つ信号線120と、それに接続された画素に含まれる変換素子の電極との間に、寄生容量が形成される。この寄生容量によって信号線120と変換素子の電極とが容量結合し、クロストークが発生しうる。そのため、ある行の画素の変換素子から信号線120を介して信号が読み出されている間に、他の行の画素の変換素子の電極の電位が光電変換によって変化すると、クロストークによって信号線120の電位が変化しうる。この変化は、放射線の照射量の決定において精度を悪化させる要因となりうる。
上述の取得動作において、スイッチ素子を導通させない状態で信号線120の電位に基づく信号を取得するので、クロストークのみの信号を抽出できる。上述の読出動作において、スイッチ素子を導通させた後に信号を読み出すため、クロストークに加えて変換素子に溜まった信号の合算の信号を読み出すことができる。信号線120の電位をリセットしてからサンプリングまでの時間が、取得動作と読出動作で同じであれば、クロストークの量は概略同じとなるため、それらの差分をとることで、クロストークを補正できる。さらに、上記の式(3)及び(4)によってオフセット成分が補正できるのは第1参考実施形態と同様である。
<第3参考実施形態>
第3参考実施形態に係る放射線撮像装置について説明する。第3参考実施形態の放射線撮像装置の構成は第1参考実施形態と同様であってもよい。そのため、第3参考実施形態の放射線撮像装置も放射線撮像装置100と表す。第3参考実施形態は、放射線撮像装置100の動作が第1参考実施形態とは異なる。他の点は第1参考実施形態と同様であってもよいので、重複する説明を省略する。
図12を参照して、本参考実施形態の放射線撮像装置100の動作例について説明する。制御部180は、リセット動作を終了すると、時刻t3で読出動作を繰り返し実行し始める。本参考実施形態で、制御部180は、リセット動作が終了すると、検出駆動線111を介して、検出画素104及び補正画素107に駆動信号を供給した状態を維持する。したがって、検出画素104及び補正画素107のスイッチ素子はオンの状態を維持する。制御部180は、この状態を維持したままで、上述の照射中の放射線量の決定を行う。具体的に、制御部180は、制御信号φSHを一時的にハイレベルにすることによって、信号線120を通じて画素から読出回路160に読み出された信号をサンプルホールド回路SHに保持する。その後、制御部180は、制御信号φRを一時的にハイレベルにすることによって、読出回路160(具体的にはその増幅部161の差動増幅回路AMP)をリセットする。その他の動作は第1参考実施形態と同様であってもよいので、重複する説明を省略する。
<第4参考実施形態>
第4参考実施形態に係る放射線撮像装置について説明する。第4参考実施形態の放射線撮像装置の構成は第1参考実施形態と同様であってもよい。そのため、第4参考実施形態の放射線撮像装置も放射線撮像装置100と表す。第4参考実施形態は、放射線撮像装置100の動作が第1参考実施形態とは異なる。他の点は第1参考実施形態と同様であってもよいので、重複する説明を省略する。
図13を参照して、本実施形態の放射線撮像装置100の動作例として、制御部180が放射線照射の開始要求信号を受信する前に、補正値を決定する放射線撮像装置100の静止画撮影の動作例について説明する。放射線撮像装置100は時刻t0でリセット動作を開始し、リセット動作を繰り返す。時刻t1において、制御部180は、検出画素104及び補正画素107から読み出す読出動作を1回以上行い、上述の補正値Od、Ocを決定する。放射線照射の開始要求信号を受信する前に補正値Od、Ocを決定することによって、この決定動作が放射線の曝射ディレイに影響を与えないようにできる。そのため、補正値Od、Ocを決定するための読出動作の回数を増やすことができる(例えば、数千回行う)。複数回の読出動作で得られた値を平均化することによって、補正値Od、Ocのノイズ影響を小さくし、補正精度を向上できる。
所定の回数の読出動作を行った後、時刻t2で、制御部180は、リセット動作を再び繰り返す。時刻t3で放射線照射の開始要求信号を受信すると、制御部180は、最終行までリセット動作を行った後、時刻t4で読出動作を開始する。制御部180は、すでに補正値Od、Ocを決定しているため、時刻t4以降に補正値Od、Ocを決定しなくてもよい。その後、制御部180は、時刻t5で開始可能信号を送信し、時刻t6で放射線の照射が開始する。補正値Od、Ocをすでに決定しているため、制御部180は、開始要求信号を受信した後、ただちに放射線の照射を開始することが可能である。そのため、補正値Od、Ocを決定する時間分だけ曝射ディレイを短縮できる。
また、制御部180は、リセット動作から読出動作に移行後、所定の時間(例えば、数ms〜数十ms)が経過してから、開始可能信号を送信し、放射線の照射を開始してもよい。これによって、動作切替直後の出力変動が大きい期間に信号を読み出すことを抑制できる。放射線照射が開始してからは、第1実施形態と同様に信号補正を行い、照射量を決定する。なお、時刻t6以降の動作は、図6の動作例と同じである。図13に示す動作例では、図6に示す動作例と比較して、補正値Od、Ocの取得から照射線量の読み出し開始までの時間が長い。そのため、信号の値Sdのオフセット成分が変動してしまう場合がある。
開始要求信号を受信する前に補正値Od、Ocを決定するタイミングは様々でありうる。例えば、このタイミングは、放射線撮像装置100の出荷時と、放射線撮像装置100の使用設備での設置時と、放射線撮像装置100の起動時と、放射線撮像装置100による放射線画像の撮像前のオフセット画像の取得時とのいずれかであってもよい。
放射線撮像装置100が、撮像画像のオフセット画像をあらかじめ取得しておき、撮像時に放射線照射後の画像のみを取得するように動作するとする。この場合に、制御部180は、事前のオフセット画像取得時に補正値Od、Ocを決定してもよい。撮像画像のオフセット画像は、駆動モードごと(フレームレート、ゲイン値、画素ビニング数、画像サイズ、など)に個別に行われるため、その取得に数十秒程度の時間がかかりえる。補正値Od、Ocの決定は数秒程度であるため、この期間の中に補正値Od、Ocを決定してもオフセット画像取得時間にほとんど影響しない。この場合に、補正値Od、Ocは、放射線撮像装置100の動作種類ごとに決定される。これに代えて、補正値Od、Ocは、放射線撮像装置の複数の動作種類について共通に決定されてもよい。
撮像画像のオフセット画像は、温度などの環境変化に対応するため、定期的に更新される。補正値Od、Ocも環境変化により若干の信号の変化があるため、補正値Od、Ocも定期的に更新することによって、環境変化にも対応しやすくなる。
放射線撮像装置100が、撮像画像のオフセット画像を、放射線照射の前後で取得する場合に、オフセット画像取得と同じタイミングで補正値Od、Ocを決定してもよい。放射線の照射タイミングに近いタイミングで補正値Od、Ocを決定することにより、放射線検出時と補正値Od、Oc決定時のオフセット成分の差が小さくなり、補正精度が向上する。また、補正値Od、Oc決定期間が放射線照射の開始可能となるタイミングに影響を与えない。
以上のように、様々なタイミングで補正値Od、Ocを取得する例を示した。制御部180は、複数のタイミングで取得した補正値Od、Ocを記憶しておき、温度などの環境の情報や、取得してからの経過時間の情報に基づいて、補正に使用する補正値Od、Ocを選択してもよい。例えば、制御部180は、放射線撮像装置100の温度をモニターし、放射線検出時と近い温度環境で取得した補正値Od、Ocを使用してもよい。これによって、温度により変化するオフセット成分の影響を抑制できる。または、制御部180は、近い温度環境で取得した複数の補正値Od、Ocの平均値を使用することによって、さらに補正精度を向上させてもよい。また、例えば、制御部180は、補正値Od、Ocの決定から放射線検出時までの時間を記録し、決定から長い時間が経過していない補正値Od、Ocを使用することによって、時間的に変化するオフセット成分の影響を抑制できる。また、制御部180は、長い時間が経過していない複数の補正値Od、Ocの平均値を使用することによって、補正精度を向上できる。
補正値Od、Ocを決定するための読出動作は、一度に数千回行う代わりに、図14に示すように複数に分割されてもよい。制御部180は、時刻t0でリセット動作を実行した後、時刻t1で読出動作を例えば数百回実行することによって、補正値Od、Ocを決定する。その後、制御部180は、時刻t2でリセット動作を再び実行した後、時刻t3で読出動作を例えば数百回実行することによって、補正値Od、Ocを決定する。以下、同様に、リセット動作と補正値決定動作とが繰り返される。制御部180は、このように決定された複数の補正値Od、Ocを平均化することによって、補正に使用される補正値Od、Ocを決定する。以上のように補正値Od、Ocの決定動作を複数回に分割することによって、時刻t1の時点で1組の補正値Od、Ocを決定できるとともに、決定ごとに補正値Od、Ocの精度を向上できる。
<第5参考実施形態>
上述の参考実施形態では、制御部180は、複数の関心領域について共通の補正値Od、Ocを決定した。これに代えて、制御部180は、関心領域ごとに補正値Od、Ocを決定してもよい。図15は、図7の関心領域の配置で、放射線照射前のリセット動作の間に、補正値Od、Ocを取得する例を示す。各関心領域の行のハイレベルは、補正値Od、Ocを決定するための読出動作を表す。期間1501で、制御部180は、1つの関心領域、又は図7において横方向に並んだ複数の関心領域について補正値Od、Ocを決定する。期間1502で、制御部180は、図7において縦方向に並んだ複数の関心領域について補正値Od、Ocを決定する。制御部180は、1回の撮影で縦方向に並んだ複数の関心領域で照射量を検出する場合、各関心領域の出力を個別に読み出すために各関心領域に対応する行を交互に動作させる。
図15で、制御部180は、それぞれの関心領域の補正値Od、Ocを連続的に決定しているが、それぞれの補正値Od、Ocを決定する前に、リセット動作を行ってもよい。実際に放射線を検出する時はリセット動作後に照射量の読出動作を行う。そのため、同様にリセット動作後に各補正値Od、Ocを取得することによって、駆動切り替え後のオフセット成分の変化も同等となり、補正精度を向上できる。
<第6参考実施形態>
次に、図16を参照して、制御部180が放射線照射の開始要求信号を受信した後に、補正値を決定する動画撮影の動作について説明する。
時刻t0で、制御部180は、コントローラ540から放射線照射の開始要求信号を受信すると、制御部180は、最後の行までリセット動作を行う。なお、リセット動作は、駆動信号は画像の読出動作と同じであり、読み出した画像信号の後段の処理を行わないことだけが画像の読出動作と異なる。画像の読出動作もしくはリセット動作を行うことで各画素に蓄積された電荷はリセットされる。
時刻t1で、制御部180は、放射線撮像装置100に照射中の放射線の量を決定するための決定動作を開始する。決定動作において、制御部180は、検出画素104及び補正画素107から読み出す補正値Od、Ocを決定するための読出動作を繰り返し実行する。複数回の読出動作のうち、時刻t1からt2(補正値決定期間)の1回以上の読出動作は補正値を決定するために行われ、時刻t2からt5(照射線量読出期間)の繰り返される照射線量の読出動作は、各時点の放射線の量を継続的に決定するために行われる。なお、各読出動作は前述の各参考実施形態と同じであり、詳細な説明は割愛する。
制御部180は、時刻t2で、放射線源インターフェース502へ開始可能信号を送信する。制御部180は、開始可能信号を送信した後に、照射線量決定するための読出動作を繰り返し実行する。信号処理部170は、読出動作ごとに放射線の照射量DOSEを測定し、その積算値が閾値を超えたか否かを判定する。時刻t2の後に時刻t3から放射線の照射が開始される。
制御部180は、時刻t4で積算照射量が閾値に到達したら、放射線源インターフェース502に終了要求信号を送信する。時刻t5で、放射線源インターフェース502は、終了要求信号の受信に応じて、放射線源501に放射線の照射を終了させる。
制御部180は、時刻t6から画像の読出動作を開始し、時刻t7で画像の読出動作を終了する。画像の読出動作が終了すると、制御部180は、次の撮影のための補正値決定動作を開始する。動画撮影は、不図示の動画終了信号を受信するまで、時刻t1からt7までの動作を繰り返すことで実現される。なお、制御部180が放射線照射の開始要求信号を受信した後に補正値を決定する動画撮影の場合、補正値決定期間は放射線が照射できない。そのため、1フレーム中の放射線照射が可能な期間が短くなってしまう。1フレームの撮影に必要な放射線量は、放射線の強さ(管電圧と管電流)と照射時間で決まるため、放射線照射が可能な時間が短くなると、より強い放射線が照射可能な(より高い管電圧とより大きい管電流が設定可能な)放射線源が必要になってしまう。放射線源を変更せずに必要な放射線量を得るには、放射線照射時間を確保する必要があるため、フレームレートが低下してしまう。
<第7参考実施形態>
次に、図17を参照して、制御部180が放射線照射の開始要求信号を受信する前に、補正値を決定する動画撮影の動作について説明する。
時刻t1で、制御部180は、放射線撮像装置100に照射中の放射線の量を決定するための補正値決定動作を開始する。補正値決定動作において、制御部180は、検出画素104及び補正画素107から読み出す補正値Od、Ocを決定するための読出動作を、1回以上繰り返し実行する。
補正値Od、Ocを決定するための読出動作を終了すると、制御部180は、時刻t2で、リセット動作を開始する。以降、放射線の開始要求信号を受信するまでの間、制御部180は、リセット動作を繰り返す。時刻t3で放射線照射の開始要求信号を受信すると、制御部180は、最終行までリセット動作を行った後、時刻t4で照射量の読出動作を開始する。制御部180は、既に補正値Od、Ocを決定しているため、時刻t4以降に補正値Od、Ocを決定しなくてもよい。
その後、制御回路180は、時刻t5で開始可能信号を送信し、時刻t6で放射線の照射が開始される。図17の動作例では、図16の動作例と比較して、補正値Od、Ocをすでに決定している。そのため、制御部180は、リセット動作の終了もしくは、画像の読出動作の終了後、ただちに放射線の照射を開始することが可能である。そのため、補正値Od、Ocを決定する分だけ放射線照射時間を長くすることができる。また、制御部180は、時刻t4の照射量の読出動作に移行後に所定の時間が経過してから開始可能信号を送信としたが、時刻t4で開始信号を送信してもよい。
制御部180は、時刻t5で開始可能信号を送信した後に、照射線量決定するための読出動作を繰り返し実行する。信号処理部170は、照射量読出し動作ごとに放射線の照射量DOSEを測定し、その積算値が閾値を超えたか否かを判定する。
制御部180は、時刻t7で積算照射量が閾値に到達したら、放射線源インターフェース502に終了要求信号を送信する。時刻t8で、放射線源インターフェース502は、終了要求信号の受信に応じて、放射線源501に放射線の照射を終了させる。
制御部180は、時刻t9から画像の読出動作を開始し、時刻t10で画像の読出動作を終了する。画像の読出動作が終了すると、制御部180は、次の撮影のための決定動作を開始する。動画撮影は、不図示の撮影終了要求信号を受信するまで、時刻t4からt10までの動作を繰り返すことで実現される。なお、開始要求信号を受信する前に補正値を決定するタイミングは、図7の動作例と同様である。
制御部180が放射線照射の開始要求信号を受信する前に、補正値を決定する動画撮影の場合、1フレーム中の放射線照射が可能な期間が短くなることはないため、フレームレートの低下を招くこともない。しかし、補正値Od、Ocの取得から照射線量の読み出し開始までの時間が長いため、信号の値Sdのオフセット成分が変動してしまう場合がある。
<第1実施形態>
動画撮影において、制御部180が放射線照射の開始要求信号を受信した後に補正値を決定する場合、補正値を収集した直後に照射線量の読み出しを行うため、環境変化の影響を受け難いが、放射線照射が可能な期間が短くなってしまう。一方、制御部180が放射線照射の開始要求信号を受信する前に補正値を決定する場合、放射線照射が可能な期間が短くなることはないが、使用環境の変化の影響を受けやすい。そこで、使用環境の変化の大きさに基づいて、補正値を決定するタイミングを決定する方法について図18のフローチャートを参照して説明する。
放射線撮像装置100の電源が投入されると、ステップS1において、制御部180は、使用環境の変化として、環境パラメータを計測する。環境パラメータとは、放射線撮像装置100が使用されている使用環境に関する情報として、使用環境の温度の状態を数値として表したものである。例えば、支持基板400の温度を測定した値、検出画素や補正画素を読み出したオフセット値などである。また、電源を投入直後は温度変動が大きいため、電源を投入してからの経過時間を環境パラメータとしてもよい。
ステップS2において、制御部180は、ステップS1で計測した環境パラメータの変動(前回の計測結果からの単位時間当たりの変動)を算出し、変動の大きさを規定値と比較する。例えば、温度変動が3℃/時間以上か、検出画素や補正画素を読み出した値の変動が30LSB/時間以上か、電源を投入してからの経過時間が30分以内かなどである。比較結果が規定値を超えた場合(変化ありの場合)は、ステップS3へ進む。比較結果が規定値を超えない場合(変化なしの場合)は、ステップS8へ進む。環境パラメータを、電源を投入してからの経過時間とした場合は、経過時間が規定時間内の場合はステップS3へ進み、経過時間が規定時間を超えた場合はステップS8に進む。
ステップS3において、制御部180は、駆動モードを制限すると共に、駆動モードが制限されたことをコントローラ504に通知する。コントローラ504は、駆動モードが制限されたことを受信すると、制限された駆動モードの入力を制限し、ユーザに駆動モードが制限されたことを通知する。
ステップS4において、制御部180は、放射線照射の開始要求信号の受信を所定の待ち時間だけ待つ。所定の待ち時間が、環境パラメータの計測間隔となる。所定の待ち時間は、状況に合わせて変更してもよい。例えば、ステップS2の比較結果が大きい(環境の変動が小さい)場合は待ち時間を短くし、比較結果が小さい(環境の変動が大きい)場合は待ち時間を長くしてもよい。また、電源を投入してからの経過時間が規定の時間を超えないとき待ち時間を短くし、電源を投入してからの経過時間が規定時間を超えたときは待ち時間を長くしてもよい。
次に、ステップS5において、制御部180は、補正値決定動作を行う。次に、ステップS6において、制御部180は、放射線の照射量の読出動作と画像の読出動作を行う。そして、ステップS7において、制御部180は、動画終了信号の受信を確認し、動画終了信号を受信した場合は、ステップS1に進む。動画終了信号の受信を受信していない場合はステップS5に進み、動画終了信号を受信するまで、ステップS5とステップS6を繰り返す。
ステップS2から進んだステップS8において、制御部180は、図19に示す補正値決定動作を行う。ステップS8の補正値決定動作は、放射線照射時間への影響がないため補正値を決定するための読出しの回数を増やして精度を向上させることができる。
次に、ステップS9において、制御部180は、駆動モードが制限されている場合は、駆動モードの制限を解除し、駆動モードの制限が解除されたことをコントローラ504に通知する。コントローラ504は、駆動モードの制限が解除されたことを受信すると、制限された駆動モードの入力制限をなくし、ユーザに駆動モードの制限が解除されたことを通知する。
次に、ステップS10において、制御部80は、放射線照射の開始要求信号の受信を所定の待ち時間だけ待つ。所定の待ち時間は、S4と同じである。
次に、ステップS11において、制御部180は、放射線の照射量の読出動作と画像の読出動作を行う。そして、ステップS12において、制御部180は、動画終了信号の受信を確認し、動画終了信号を受信した場合は、S1に進む。動画終了信号の受信を受信していない場合はステップS11に進み、動画終了信号を受信するまで、ステップS11を繰り返す。
図18のフローチャートで説明したように、本実施形態における放射線撮像システムは、環境パラメータの変化が大きい場合には、放射線照射の開始要求信号を受信した後に補正値を決定する。一方、環境パラメータの変化が小さい場合には、放射線照射の開始要求信号を受信する前に補正値を決定する。これにより、動画撮影において、フレームレートの低下を抑制しつつ、温度などの使用環境が変動した場合でも、決定される照射中の放射線量の正確さを保つことが可能となる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。第1実施形態では、環境パラメータの経時変化に基づいて補正値を決定するタイミングを切り替える動作例について説明した。ここでは、可搬型の放射線撮像装置の場合、有線ケーブルの接続(充電)の有無や、ブッキーや透視台に挿入して使うなど、多くの使用状態がある。使用状態が変わると、放射線撮像装置100の消費電力や放熱環境が変わるため、放射線撮像装置100の温度が変動してしまう。第1実施形態では、環境パラメータの経時変化を計測しているため、使用状態が変更されても補正値の決定タイミングの切替えに時間を要してしまい、使用状態が変わった直後に補正値の精度が低下してしまう場合がある。
そこで、第2実施形態では、環境パラメータの変化として、環境パラメータの経時変化ではなく、放射線撮像装置の使用状態の変化を検出して、補正値を決定するタイミングを切り替える方法について説明する。図20は第2実施形態に係るフローチャートである。
ステップS1からステップS9は、第1実施形態と同様であるため、詳細な説明は割愛する。ステップS10において、制御部180は、放射線照射の開始要求信号の受信を規定の待ち時間だけ待つと共に、使用状態の変化も監視する。使用状態の変化は、例えば、有線ケーブルの接続の有無やブッキーや透視台への挿入などである。有線ケーブルの接続の有無は、コネクタの接続や外部からの電源供給を検出することで検知が可能である。ブッキーや透視台への挿入は、メカニカルスイッチ、磁気センサ、光学センサなどで検知することが可能である。使用状態の変化を検知した場合は、すぐにステップS3に進む。使用状態の変化が検知されず、開始要求信号も受信されずに規定時間が経過した場合は、ステップS1に進む。使用状態の変化が検知されず、開始要求信号を受信した場合は、ステップS11に進む。ステップS11及びステップS12は、第1実施形態と同様であるため、詳細な説明は割愛する。
第2実施形態における放射線撮像システムは、放射線撮像装置の使用状態が変更されても、すぐに補正値を決定するタイミングを切り替えることが可能となるため、決定される照射中の放射線量の正確さを保つことが可能となる。
<その他の実施形態>
以下、図21を参照しながら放射線撮像装置100を放射線検知システムに応用した例を説明する。放射線源であるX線チューブ6050で発生したX線6060は、患者あるいは被験者6061の胸部6062を透過し、前述の放射線撮像装置100に代表される放射線撮像装置6040に入射する。この入射したX線には被験者6061の体内部の情報が含まれている。X線の入射に対応してシンチレータは発光し、これを光電変換素子で光電変換して、電気的情報を得る。この情報はデジタルに変換され信号処理部となるイメージプロセッサ6070により画像処理され制御室の表示部となるディスプレイ6080で観察できる。
また、この情報は電話回線6090等の伝送処理部により遠隔地へ転送でき、別の場所のドクタールームなど表示部となるディスプレイ6081に表示もしくは光ディスク等の記録部に保存することができ、遠隔地の医師が診断することも可能である。また記録部となるフィルムプロセッサ6100により記録媒体となるフィルム6110に記録することもできる。
100 放射線撮像措置
101 撮像画素
104 検出画素
107 補正画素
110 駆動線
111 検出駆動線
120 信号線
150 駆動回路
160 読出回路
170 信号処理部
180 制御部

Claims (20)

  1. 放射線撮像装置であって、
    第1画素と、前記第1画素よりも放射線に対する感度が低い第2画素とを含む複数の画素と、
    前記複数の画素に蓄積した電荷をリセットするリセット動作と、前記放射線撮像装置に照射中の放射線の量を決定する決定動作とを実行するように構成された露出決定部とを備え、
    前記露出決定部は、
    放射線の照射開始前に、前記リセット動作を終了し、前記決定動作を開始し、
    前記決定動作において、
    前記第1画素及び前記第2画素から信号を1回以上読み出し、前記第1画素から読み出された信号に基づく第1補正値と、前記第2画素から読み出された信号に基づく第2補正値とを決定し、
    放射線の照射開始の要求を受信した後に、前記第1画素及び前記第2画素から信号を読み出し、前記第1画素から読み出された信号の値と、前記第2画素から読み出された信号の値と、前記第1補正値と、前記第2補正値とを用いて、前記放射線撮像装置に照射中の放射線の量を決定し、
    前記露出決定部は、前記要求を受信する前に前記決定動作を行うか前記要求を受信を受信した後に前記決定動作を行うか、を決定することを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記露出決定部は、
    前記放射線撮像装置の使用環境の変化の大きさに基づいて、前記要求を受信する前に前記決定動作を行うか前記要求を受信を受信した後に前記決定動作を行うか、を決定し、
    前記要求を受信する前に前記決定動作を行うと決定した場合、放射線の照射開始の要求を受信する前に、前記リセット動作を終了し、前記決定動作を開始し、
    前記決定動作において前記第1補正値及び前記第2補正値を決定した後に、前記リセット動作を再び行うことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記露出決定部は、関心領域ごとに又は前記放射線撮像装置の動作種類ごとに、前記第1補正値及び前記第2補正値を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記露出決定部は、複数の関心領域について又は前記放射線撮像装置の複数の動作種類について共通の前記第1補正値及び前記第2補正値を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記露出決定部は、前記放射線撮像装置の出荷時と、前記放射線撮像装置の使用設備での設置時と、前記放射線撮像装置の起動時と、前記放射線撮像装置による放射線画像の撮像前のオフセット画像の取得時とのいずれかに、前記第1補正値及び前記第2補正値を決定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記露出決定部は、
    前記放射線撮像装置の使用環境の変化の大きさに基づいて、前記要求を受信する前に前記決定動作を行うか前記要求を受信を受信した後に前記決定動作を行うか、を決定し、
    前記要求を受信した後に前記決定動作を行うと決定した場合、放射線の照射開始の要求を受信した後に、前記リセット動作を終了し、前記決定動作を開始し、
    前記決定動作において前記第1画素及び前記第2画素から信号を1回以上読み出した後に、放射線の照射開始が可能であることの通知を行い、
    前記通知の後に、前記第1画素及び前記第2画素から信号を読み出し、前記第1画素から読み出された信号の値と、前記第2画素から読み出された信号の値と、前記第1補正値と、前記第2補正値とを用いて、前記放射線撮像装置に照射中の放射線の量を決定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記複数の画素は、複数の行及び複数の列を構成するように配置され、
    前記放射線撮像装置は、
    前記複数の行に対応して配置された複数の駆動線と、
    前記複数の列に対応して配置された複数の信号線と、
    前記複数の駆動線を通じて、前記リセット動作又は前記決定動作の対象の画素に対して駆動信号を供給する駆動回路と、
    前記複数の信号線を通じて、前記複数の画素から信号を読み出すように構成された読出回路と、
    を更に備え、
    前記露出決定部は、前記駆動回路及び前記読出回路を制御することによって前記リセット動作及び前記決定動作を実行し、
    前記駆動回路は、
    前記リセット動作において、前記複数の駆動線のそれぞれに前記駆動信号を供給し、
    前記決定動作において、前記複数の駆動線のうち前記第1画素及び前記第2画素の少なくとも一方に接続された駆動線に前記駆動信号を供給し、前記複数の駆動線のうち前記第1画素及び前記第2画素の何れにも接続されていない駆動線に前記駆動信号を供給しないことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記複数の信号線のうち前記第1画素が接続された信号線に前記第2画素が接続されていないことを特徴とする請求項7に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記駆動回路は、
    前記複数の駆動線のうち前記第1画素及び前記第2画素の少なくとも一方が接続された駆動線に同時に前記駆動信号を供給することを特徴とする請求項7又は8に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記露出決定部は、前記決定動作において、前記第1画素及び前記第2画素に前記駆動信号が供給されていない状態で前記第1画素及び前記第2画素に接続された信号線の電位に基づく信号の値を更に用いて、前記放射線撮像装置に照射中の放射線量を決定することを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記露出決定部は、前記決定動作において、
    放射線の照射開始が可能であることの通知の後に前記第1画素及び第2画素に前記駆動信号が供給されていない状態の前記第1画素及び前記第2画素に接続された信号線の電位に基づく信号の値を、前記第1画素及び第2画素に前記駆動信号が供給されていない状態の前記第1画素及び前記第2画素に接続された信号線の電位に基づく信号で補正し、
    前記通知の後に前記第1画素及び第2画素に前記駆動信号が供給された状態の前記第1画素及び前記第2画素に接続された信号線の電位に基づく信号の値を、前記第1画素及び第2画素に前記駆動信号が供給された状態の前記第1画素及び前記第2画素に接続された信号線の電位に基づく信号で補正する
    ことを特徴とする請求項10に記載の放射線撮像装置。
  12. 前記露出決定部は、前記第1補正値及び前記第2補正値を決定するために前記第1画素及び前記第2画素に前記駆動信号を供給した状態を維持したままで前記放射線撮像装置に照射中の放射線量を決定することを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  13. 前記放射線撮像装置に照射中の放射線の量を決定することは、放射線の照射開始が可能であることの通知の後に前記第2画素から読み出された信号の値と前記第2補正値との差分を用いることを含むことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  14. 前記放射線撮像装置に照射中の放射線の量を決定することは、放射線の照射開始が可能であることの通知の後に前記第2画素から読み出された信号の値と前記第2補正値との比率を用いることを含むことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  15. 前記第1画素及び前記第2画素はそれぞれ、光を電気信号に変換可能な光電変換素子を含み、
    前記第2画素は、前記第2画素の前記光電変換素子を覆う遮光部材を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  16. 前記複数の画素の一部の画素は関心領域に含まれており、
    前記第2画素は前記関心領域の外に配置される
    ことを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  17. 前記複数の画素は撮像領域に配置されており、
    前記第2画素は前記撮像領域の端の近く配置される
    ことを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  18. 前記複数の画素の一部の画素は関心領域に含まれており、
    前記関心領域の重心と、前記関心領域に対して配置された複数の前記第2画素の重心とが一致する
    ことを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  19. 前記露出決定部は、放射線の照射開始が可能であることの通知の後に前記決定動作を繰り返すことによって、前記放射線撮像装置に照射中の放射線の量を継続的に決定することを特徴とする請求項1乃至18の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  20. 請求項1乃至19の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置からの信号を処理する信号処理部とを備えることを特徴とする放射線撮像システム。
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