JP2021075722A - 硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、硬化性組成物が低粘度で作業性が良く、得られた硬化物が高強度(高引張強度)である硬化性組成物を提供することを目的とする。【解決手段】 末端構造の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多い反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)、末端構造の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1〜4.0である反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)、を含有する硬化性組成物であり、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)のブレンド物の、23℃における粘度が6.0Pa・s以下であり、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量が反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量より3000以上小さい硬化性組成物によって達成される。【選択図】 なし
Description
本発明は、末端構造の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多い反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体と、末端構造の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下である反応性ケイ素基含有重合体を含む硬化性組成物に関する。
分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素を有する有機重合体は、室温においても湿分等によるシリル基の加水分解反応等を伴うシロキサン結合の形成によって架橋し、ゴム状硬化物が得られるという性質を有することが知られている。これらの反応性ケイ素基を有する有機重合体として、主鎖骨格がポリオキシアルキレン重合体である有機重合体は、既に工業的に生産され、シーリング材、接着剤、塗料などの用途に広く使用されている。
反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体の反応性ケイ素基は1つの末端に1個の反応性ケイ素基を有しているものが良く使用されているが、1つの末端に複数の反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体についても知られており(特許文献1)、また、1つの末端に1個の反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体とブレンドすることも知られている(特許文献2)。
また、1つの末端に1個の反応性ケイ素基を有しているポリオキシアルキレン系重合体と低分子量で1分子当たりのシリル基の数が多い反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体とをブレンドすることも知られている(特許文献3)。
本発明の目的は、硬化性組成物が低粘度で作業性が良く、硬化後の硬化物が高強度(高引張強度)である硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題を解決するために鋭意検討した結果、以下の発明を完成させた。
すなわち本発明は、
[1].一般式(1):
−Si(R1)3−a(X)a (1)
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2、または3である。)
で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多い反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)、
一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1〜4.0である反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)、
を含有する硬化性組成物であり、
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)のブレンド物の23℃における粘度が6.0Pa・s以下であり、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量が反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量より3000以上小さい硬化性組成物に関する。
[1].一般式(1):
−Si(R1)3−a(X)a (1)
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2、または3である。)
で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多い反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)、
一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1〜4.0である反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)、
を含有する硬化性組成物であり、
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)のブレンド物の23℃における粘度が6.0Pa・s以下であり、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量が反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量より3000以上小さい硬化性組成物に関する。
[2].反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の末端部位が一般式(2):
(式中、R1、X、aは上記と同じである。R2,R4はそれぞれ独立にヘテロ原子を含んでも良い2価の炭素数1〜6の結合基である。R3,R5はそれぞれ独立に水素、または炭素数1〜10の炭化水素基である。nは1〜10の整数である。)で表される構造を有する[1]に記載の硬化性組成物に関する。
[3].反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量が12,000〜25,000である[1]または[2]に記載の硬化性組成物に関する。
[4].反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の1つの末端構造あたりの反応性ケイ素基の数が平均して1.2以上である[1]〜[3]のいずれかに記載の硬化性組成物に関する。
[5].反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)が直鎖状の重合体骨格を有する[1]〜[4]のいずれかに記載の硬化性組成物に関する。
[6].反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.4〜3.0である[1]〜[5]のいずれかに記載の硬化性組成物に関する。
[7].反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)が分岐鎖状の重合体骨格を有する[1]〜[6]のいずれかに記載の硬化性組成物に関する。
[8].反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量が3,000〜6,000である[1]〜[7]のいずれかに記載の硬化性組成物に関する。
[9].反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の比(A)/(B)が30/70〜95/5である[1]〜[8]のいずれかに記載の硬化性組成物に関する。
[10].さらに、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1より小さい反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)を含む[1]〜[9]のいずれかに記載の硬化性組成物に関する。
[11].[1]〜[10]のいずれかに記載の硬化性組成物を硬化させて得られる硬化物に関する。
[12].[1]〜[10]のいずれかに記載の硬化性組成物を含む接着剤組成物に関する。
[13].[1]〜[10]のいずれかに記載の硬化性組成物を含むシーリング材組成物に関する。
本発明によれば、硬化性組成物が低粘度で作業性が良く、硬化後の硬化物が高強度(高引張強度)である硬化性組成物を提供することができる。
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上(Aを含みかつAより大きい)B以下(Bを含みかつBより小さい)」を意図する。
本発明は、一般式(1):
−Si(R1)3−a(X)a (1)
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2、または3である。)
で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多い反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)、
一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1〜4.0である反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)、
を含有する硬化性組成物であり、
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)のブレンド物の23℃における粘度が6.0Pa・s以下であり、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量が反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量より3000以上小さい硬化性組成物に関する。
−Si(R1)3−a(X)a (1)
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2、または3である。)
で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多い反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)、
一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1〜4.0である反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)、
を含有する硬化性組成物であり、
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)のブレンド物の23℃における粘度が6.0Pa・s以下であり、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量が反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量より3000以上小さい硬化性組成物に関する。
<<反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)>>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)(重合体(A)ともいう)は、一般式(1):
−Si(R1)3−a(X)a (1)
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2、または3である。)
で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多い反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体である。末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多いことによって、高強度(高引張強度)、高引張せん断強度の硬化物となる硬化性組成物が得られる。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)(重合体(A)ともいう)は、一般式(1):
−Si(R1)3−a(X)a (1)
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2、または3である。)
で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多い反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体である。末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多いことによって、高強度(高引張強度)、高引張せん断強度の硬化物となる硬化性組成物が得られる。
反応性ケイ素基含ポリオキシアルキレン系有重合体(A)は、オキシアルキレンの繰り返し単位から構成される重合体骨格と、該重合体骨格の末端に結合した末端構造を有する。反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の重合体骨格は、直鎖状のものであってもよいし、分岐鎖状のものであってもよいが、直鎖状の重合体骨格は、硬化性組成物の硬化物の伸びと引裂き強度が高い点で好ましい。直鎖状の重合体骨格は、重合体骨格を形成するための重合方法において、1分子中に2個の水酸基を有する開始剤を使用することによって形成でき、分岐鎖状の重合体骨格は、1分子に3個又はそれ以上の水酸基を有する開始剤を使用することによって形成できる。
前記末端構造とは、重合体骨格を構成する繰り返し単位を含まない部位であって、前記重合体骨格の末端に結合した部位を指す。前記末端構造は、酸素原子を介して、前記重合体骨格の端に位置するオキシアルキレン単位に結合していることが好ましい。また、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)が有する反応性ケイ素基は、末端構造中に含まれていることが好ましい。この時、各末端構造がそれぞれ反応性ケイ素基を含むものであってもよいし、反応性ケイ素基を含む末端構造と、反応性ケイ素基を含まない末端構造が併存してもよい。
末端構造が反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は内部オレフィン基とを有するとは、重合体に含まれる個々の末端構造が全て、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は内部オレフィン基とを有することを意味するのではなく、多数の重合体分子を含む重合体(A)の総体において、末端構造が反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は内部オレフィン基とを有していればよいことを意味する。即ち、重合体(A)に含まれるある1分子中の末端構造は、反応性ケイ素基のみを有し、末端オレフィン基又は内部オレフィン基を有しないものであってもよいし、また、末端オレフィン基と内部オレフィン基のいずれか一方又は双方を有するが、反応性ケイ素基を有しないものであってもよい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)は、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多く有するが、1.2以上が好ましく、1.4以上がより好ましい。また、重合体(A)の前記末端構造の合計数の上限値は特に限定されないが、4.0以下であることが好ましく、3.0以下であることがより好ましく、2.0以下であることが特に好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)1つの末端構造あたりの反応性ケイ素基の数は、平均して0.5以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、1.2以上であることがさらに好ましく、1.4以上であることが最も好ましい。また、重合体(A)の1つの末端構造あたりの反応性ケイ素基の数の上限値は特に限定されないが、4.0以下であることが好ましく、3.0以下であることがより好ましく、2.0以下であることが特に好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)1分子中に含まれる反応性ケイ素基の数は、平均して0.5〜8.0であることが好ましく、1.0〜6.0であることがより好ましく、1.5〜5.0であることがさらに好ましい。
<反応性ケイ素基>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)は、一般式(1):
−Si(R1)3−a(X)a (1)
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2、または3である。)
で表される反応性ケイ素基を有する。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)は、一般式(1):
−Si(R1)3−a(X)a (1)
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2、または3である。)
で表される反応性ケイ素基を有する。
R1は、炭素原子数1〜20の炭化水素基である。R1としての炭化水素基の炭素原子数としては、1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4が特に好ましい。該炭化水素基は、無置換の炭化水素基であってもよいし、置換基を有する炭化水素基であってもよい。
R1としての炭化水素基が置換基として有してもよいヘテロ含有基は、ヘテロ原子を含む基である。ここで、炭素原子および水素原子以外の原子をヘテロ原子とする。
ヘテロ原子の好適な例としては、N、O、S、P、Si、およびハロゲン原子が挙げられる。ヘテロ含有基について、炭素原子数とヘテロ原子数との合計は、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4がさらに好ましい。
ヘテロ含有基の好適な例としては、水酸基;メルカプト基;Cl、Br、I、およびFなどのハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、およびイソプロピルオキシ基などのアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、およびイソプロピルチオ基などのアルキルチオ基;アセチル基、プロピオニル基、およびブタノイル基などのアシル基;アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、およびブタノイルオキシ基などのアシルオキシ基;アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基などの置換または非置換のアミノ基;アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、およびジエチルアミノカルボニル基などの置換または非置換のアミノカルボニル基;シアノ基などが挙げられる。
R1がヘテロ含有基で置換された炭化水素基である場合、R1における炭素原子数とヘテロ原子数との合計は、2〜30が好ましく、2〜18がより好ましく、2〜10がさらに好ましく、2〜6が特に好ましい。
R1としての炭素原子数1〜20の炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチル−n−ヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、およびn−イコシル基などのアルキル基;ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、および4−ペンテニル基などのアルケニル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、およびシクロオクチル基などのシクロアルキル基;フェニル基、ナフタレン−1−イル基、ナフタレン−2−イル基、o−フェニルフェニル基、m−フェニルフェニル基、およびp−フェニルフェニル基などのアリール基;ベンジル基、フェネチル基、ナフタレン−1−イルメチル基、およびナフタレン−2−イルメチル基などのアラルキル基が挙げられる。
これらの炭化水素基が、前述のヘテロ含有基で置換された基も、R1として好ましい。
R1の好適な例としては、例えば、メチル基、およびエチル基などのアルキル基;クロロメチル基、およびメトキシメチル基などのヘテロ含有基を有するアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基;などを挙げることができる。R1としては、メチル基、メトキシメチル基、およびクロロメチル基が好ましく、メチル基、およびメトキシメチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
Xとしては、例えば、水酸基、ハロゲン、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、およびアルケニルオキシ基などが挙げられる。これらの中では、加水分解性が穏やかで取扱いやすいことからメトキシ基、およびエトキシ基などのアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基、エトキシ基が特に好ましい。
aは1、2、または3である。aとしては、2または3が好ましい。
反応性ケイ素基の具体例としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリス(2−プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、(クロロメチル)ジメトキシシリル基、(クロロメチル)ジエトキシシリル基、(メトキシメチル)ジメトキシシリル基、(メトキシメチル)ジエトキシシリル基、(N,N−ジエチルアミノメチル)ジメトキシシリル基、および(N,N−ジエチルアミノメチル)ジエトキシシリル基などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの中では、ジメトキシメチルシリル基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、および(メトキシメチル)ジメトキシシリル基が良好な機械物性を有する硬化物が得られるため好ましい。活性の観点から、トリメトキシシリル基、(クロロメチル)ジメトキシシリル基、および(メトキシメチル)ジメトキシシリル基がより好ましく、トリメトキシシリル基、および(メトキシメチル)ジメトキシシリル基が特に好ましい。安定性の観点から、ジメトキシメチルシリル基、およびトリエトキシシリル基がより好ましく、ジメトキシメチルシリル基が特に好ましい。
<末端構造>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)において、反応性ケイ素基を有する末端構造は特に限定されないが、反応性ケイ素基以外に末端オレフィン基、内部オレフィン基を含んでいても良い。末端オレフィン基、内部オレフィン基は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)を製造するための原料に含まれる基、または製造する際に生成する基である。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)において、反応性ケイ素基を有する末端構造は特に限定されないが、反応性ケイ素基以外に末端オレフィン基、内部オレフィン基を含んでいても良い。末端オレフィン基、内部オレフィン基は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)を製造するための原料に含まれる基、または製造する際に生成する基である。
末端構造の代表的なものとして、次のような一般式(2)で表される末端部位(末端構造)が挙げられる。
式中、R1、X、aは上記と同じである。R2,R4はそれぞれ独立にヘテロ原子を含んでも良い2価の炭素数1〜6の結合基である。R3,R5はそれぞれ独立に水素、または炭素数1〜10の炭化水素基である。nは1〜10の整数である。
R2としては、ヘテロ原子を含んでも良い2価の炭素原子数1〜6の結合基であるが、該結合基は、炭化水素基、又は、酸素原子を含む炭化水素基であることが好ましい。前記炭素原子数は1〜4が好ましく、1〜3がより好ましく、1〜2がさらに好ましい。好ましくは、CH2OCH2、CH2O、CH2であり、より好ましくは、CH2OCH2である。
R3としては、水素、または1〜10の炭化水素基であることが好ましく、水素、または炭素原子数1〜3の炭化水素基がより好ましく、水素、または炭素原子数1〜2の炭化水素基がさらに好ましい。特に好ましくは、水素原子、メチル基であり、最も好ましくは水素原子である。
R4としては、ヘテロ原子を含んでも良い2価の炭素原子数1〜6の結合基であるが、該結合基は、炭化水素基、又は、ヘテロ原子を含む炭化水素基であることが好ましく、炭素原子数1〜2の炭化水素基がより好ましい。ヘテロ原子としては、酸素原子、および/または、窒素原子であることが好ましい。該結合基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、C(O)NH2CH2、であることが好ましく、メチレン基が特に好ましい。
R5としては、水素、または1〜10の炭化水素基であることが好ましく、水素、または炭素原子数1〜3の炭化水素基がより好ましく、水素、または炭素原子数1〜2の炭化水素基がさらに好ましい。特に好ましくは、水素原子、メチル基であり、最も好ましくは水素原子である。
一般式(2)で表される末端構造は、重合体骨格の1つの末端に結合した1つの末端構造を表すものである。式(2)中には2以上の反応性ケイ素基が示されているが、式(2)は、2以上の末端を示すものではなく、1つの末端構造の中に、2以上の反応性ケイ素基が存在していることを示すものである。また、式(2)中には、左端の酸素を除いて、オキシアルキレン単位等の繰り返し単位から構成される重合体骨格は含まれていない。つまり、式(2)中にn個存在するカッコ内の構造は、重合体骨格中の繰り返し単位に該当するものではない。
<主鎖構造>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の主鎖構造は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の主鎖構造は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の主鎖は、−R6−O−(式中、R6は炭素数1〜14の直鎖状もしくは分岐アルキレン基である)で示される繰り返し単位を有する重合体であり、R6は炭素数2〜4の直鎖状もしくは分岐鎖状アルキレン基がより好ましい。−R6−O−で示される繰り返し単位の具体例としては、−CH2O−、−CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−、−CH2C(CH3)(CH3)O−、−CH2CH2CH2CH2O−などが挙げられるが、−CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−が好ましく、−CH2CH(CH3)O−がより好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量は、特に限定されないが、GPCにおけるポリスチレン換算分子量として、5,000〜100,000が好ましく、10,000〜40,000がより好ましく、12,000〜25,000が特に好ましく、13,000〜20,000が最も好ましい。数平均分子量が上記の範囲内であると、反応性ケイ素基の導入量が適度であることにより、製造コストを適度な範囲内に抑えつつ、強度の高い反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)を得やすい。
さらに、数平均分子量が12,000〜25,000であり、かつ1つの末端構造あたりの反応性ケイ素基の数が平均して1.2以上の反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)を用いると、得られた硬化物が高引裂き強度となるので好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の分子量としては、反応性ケイ素基導入前の重合体前駆体を、JIS K 1557の水酸基価の測定方法と、JIS K 0070に規定されたよう素価の測定方法の原理に基づいた滴定分析により、直接的に末端基濃度を測定し、重合体の構造(使用した重合開始剤によって定まる分岐度)を考慮して求めた末端基換算分子量で示すことも出来る。重合体(A)の末端基換算分子量は、重合体前駆体の一般的なGPC測定により求めた数平均分子量と上記末端基換算分子量の検量線を作成し、反応性ケイ素基含有重合体のGPCにより求めた数平均分子量を末端基換算分子量に換算して求めることも可能である。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の分子量分布(Mw/Mn)は特に限定されないが、狭いことが好ましい。具体的には1.6以下が好ましく、1.4以下がより好ましく、1.3以下がさらに好ましく、1.2以下が特に好ましい。反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の分子量分布はGPC測定により得られる数平均分子量と重量平均分子量から求めることが出来る。
<反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の製造方法>
次に反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)を製造する方法について説明する。反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)は、水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)に対し、水酸基の反応性を利用してオレフィン基を導入した後、該オレフィン基との反応性を有する反応性ケイ素基含有化合物を反応させて反応性ケイ素基を導入する方法が好ましい。
次に反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)を製造する方法について説明する。反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)は、水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)に対し、水酸基の反応性を利用してオレフィン基を導入した後、該オレフィン基との反応性を有する反応性ケイ素基含有化合物を反応させて反応性ケイ素基を導入する方法が好ましい。
(重合)
ポリオキシアルキレン系重合体の重合体骨格は、従来公知の方法によって、水酸基を有する開始剤にエポキシ化合物を重合させることで形成することができ、これによって水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)が得られる。具体的な重合方法としては特に限定されないが、分子量分布(Mw/Mn)の小さい水酸基末端重合体が得られることから、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体等の複合金属シアン化物錯体触媒を用いた重合方法が好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体の重合体骨格は、従来公知の方法によって、水酸基を有する開始剤にエポキシ化合物を重合させることで形成することができ、これによって水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)が得られる。具体的な重合方法としては特に限定されないが、分子量分布(Mw/Mn)の小さい水酸基末端重合体が得られることから、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体等の複合金属シアン化物錯体触媒を用いた重合方法が好ましい。
水酸基を有する開始剤としては特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、低分子量のポリオキシプロピレングリコール、低分子量のポリオキシプロピレントリオール、アリルアルコール、低分子量のポリオキシプロピレンモノアリルエーテル、低分子量のポリオキシプロピレンモノアルキルエーテル等の、水酸基を1個以上有する有機化合物が挙げられる。
前記エポキシ化合物としては特に限定されないが、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド類、メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル類等が挙げられる。好ましくはプロピレンオキサイドである。
(アルカリ金属塩との反応)
水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)に対しオレフィン基を導入するにあたっては、まず、水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)に対しアルカリ金属塩を作用させて末端の水酸基をメタルオキシ基に変換することが好ましい。また、アルカリ金属塩の代わりに、複合金属シアン化物錯体触媒を用いることもできる。以上によって、メタルオキシ基末端ポリオキシアルキレン系重合体(D)が形成される。
水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)に対しオレフィン基を導入するにあたっては、まず、水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)に対しアルカリ金属塩を作用させて末端の水酸基をメタルオキシ基に変換することが好ましい。また、アルカリ金属塩の代わりに、複合金属シアン化物錯体触媒を用いることもできる。以上によって、メタルオキシ基末端ポリオキシアルキレン系重合体(D)が形成される。
前記アルカリ金属塩としては特に限定されないが、例えば、例えば、水酸化ナトリウム、ナトリウムアルコキシド、水酸化カリウム、カリウムアルコキシド、水酸化リチウム、リチウムアルコキシド、水酸化セシウム、セシウムアルコキシド等が挙げられる。取り扱いの容易さと溶解性から、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、水酸化カリウム、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドが好ましく、ナトリウムメトキシド、ナトリウムtert−ブトキシドがより好ましい。入手性の点で、ナトリウムメトキシドが、反応性の点で、ナトリウムtert−ブトキシドが、それぞれ特に好ましい。アルカリ金属塩は溶剤に溶解した状態で反応に供してもよい。
前記アルカリ金属塩の使用量は、特に限定されないが、水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)が有する水酸基に対するモル比として、0.5以上が好ましく、0.6以上がより好ましく、0.7以上がさらに好ましく、0.8以上がより更に好ましい。前記モル比は1.2以下が好ましく、1.1以下がより好ましい。
アルカリ金属塩を作用させる際の温度は、当業者が適宜設定できるが、50℃以上150℃以下が好ましく、110℃以上145℃以下がより好ましい。アルカリ金属塩を作用させる際の時間としては、10分以上5時間以下が好ましく、30分以上3時間以下がより好ましい。
(求電子剤(E)との反応)
以上のようにして得られたメタルオキシ基末端ポリオキシアルキレン系重合体(D)に対し、オレフィン基を有する求電子剤(E)を作用させることで、メタルオキシ基を、オレフィン基を含む構造に変換することができる。これにより、末端構造中にオレフィン基を有するポリオキシアルキレン系重合体(F)が形成される。
以上のようにして得られたメタルオキシ基末端ポリオキシアルキレン系重合体(D)に対し、オレフィン基を有する求電子剤(E)を作用させることで、メタルオキシ基を、オレフィン基を含む構造に変換することができる。これにより、末端構造中にオレフィン基を有するポリオキシアルキレン系重合体(F)が形成される。
オレフィン基を有する求電子剤(E)としては、ポリオキシアルキレン系重合体(D)が有する前記メタルオキシ基と反応し、ポリオキシアルキレン系重合体にオレフィン基を導入できる化合物であれば特に限定されないが、例えば、オレフィン基を有するエポキシ化合物(E1)や、オレフィン基を有する有機ハロゲン化物(E2)等が挙げられる。
求電子剤(E)の一態様である、前記オレフィン基を有するエポキシ化合物(E1)は、エポキシ基の開環付加反応によって前記メタルオキシ基と反応してエーテル結合を形成して、ポリオキシアルキレン系重合体の末端構造としてオレフィン基と水酸基を含む構造を導入することができる。前記開環付加反応においては、前記メタルオキシ基に対するエポキシ化合物(E1)の使用量や反応条件を調節することで、1つのメタルオキシ基に対して、単数又は複数のエポキシ化合物(E1)を付加させることができる。
前記オレフィン基を有するエポキシ化合物(E1)は、限定されるものではないが、下記一般式(3):
で表すことができる。式中、R2及びR3は、それぞれ、一般式(2)について上述したR2及びR3と同じ基である。
オレフィン基を有するエポキシ化合物(E1)の具体例としては、特に限定されないが、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ブタジエンモノオキサイドが反応活性の点から好ましく、アリルグリシジルエーテルが特に好ましい。
オレフィン基を有するエポキシ化合物(E1)の添加量は、重合体に対するオレフィン基の導入量や反応性を考慮して任意の量を使用できる。特に、ポリオキシアルキレン系重合体(C)が有する水酸基に対するエポキシ化合物(E1)のモル比は、0.2以上が好ましく、0.5以上がより好ましい。また、当該モル比は、5.0以下が好ましく、2.0以下がより好ましい。
メタルオキシ基末端ポリオキシアルキレン系重合体(D)に対し、オレフィン基を有するエポキシ化合物(E1)を開環付加反応させる際の反応温度は、反応温度は60℃以上160℃以下であることが好ましく、110℃以上150℃以下であることがより好ましい。
以上のようにメタルオキシ基末端ポリオキシアルキレン系重合体(D)に対しオレフィン基を有するエポキシ化合物(E1)を作用させると、エポキシ基の開環によって新たにメタルオキシ基が生成する。そのため、該エポキシ化合物(E1)を作用させた後、連続的に、オレフィン基を有する有機ハロゲン化物(E2)を作用させることもできる。この方法は、重合体へのオレフィン基の導入量、および反応性ケイ素基の導入量をより高めることができるため好ましい。
前記オレフィン基を有する有機ハロゲン化物(E2)は、ハロゲンの置換反応によって前記メタルオキシ基と反応してエーテル結合を形成して、ポリオキシアルキレン系重合体の末端構造としてオレフィン基を含む構造を導入することができる。オレフィン基を有する有機ハロゲン化物(E2)は、限定されるものではないが、下記一般式(4):
Z−R4−C(R5)=CH2 (4)
で表すことができる。式中、R4及びR5は、それぞれ、一般式(2)について上述したR4及びR5と同じ基である。Zは、ハロゲン原子を表す。
Z−R4−C(R5)=CH2 (4)
で表すことができる。式中、R4及びR5は、それぞれ、一般式(2)について上述したR4及びR5と同じ基である。Zは、ハロゲン原子を表す。
オレフィン基を有する有機ハロゲン化物(E2)の具体例としては、特に限定されないが、塩化ビニル、塩化アリル、塩化メタリル、塩化プロパルギル、臭化ビニル、臭化アリル、臭化メタリル、臭化プロパルギル、ヨウ化ビニル、ヨウ化アリル、ヨウ化メタリル、ヨウ化プロパルギル等が挙げられる。取り扱いの容易さから、塩化アリル、塩化メタリルが好ましい。
オレフィン基を有する有機ハロゲン化物(E2)の添加量は、特に制限はないが、ポリオキシアルキレン系重合体(C)が有する水酸基に対する有機ハロゲン化物(E2)のモル比は、0.7以上が好ましく、1.0以上がより好ましい。また、当該モル比は、5.0以下が好ましく、2.0以下がより好ましい。
メタルオキシ基末端ポリオキシアルキレン系重合体(D)に対し、オレフィン基を有する有機ハロゲン化物(E2)を反応させる際の温度としては、50℃以上150℃以下が好ましく、110℃以上140℃以下がより好ましい。反応時間としては、10分以上5時間以が好ましく、30分以上3時間以下がより好ましい。
以上で述べたエポキシ化合物(E1)と有機ハロゲン化物(E2)を併用する方法により得られた、末端構造中にオレフィン基を有するポリオキシアルキレン系重合体(F)に対して、次に説明する反応性ケイ素基の導入を行うと、前記一般式(2)で表される末端構造が形成され得る。
(反応性ケイ素基の導入)
以上によって得られた末端構造中にオレフィン基を有するポリオキシアルキレン系重合体(F)に対し、反応性ケイ素基を有するヒドロシラン化合物(G)をヒドロシリル化反応させることで、重合体に反応性ケイ素基を導入することができる。これにより、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体である反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)が製造される。ヒドロシリル化反応には、簡便に実施できることに加え、反応性ケイ素基の導入量の調整が容易であり、また、得られる重合体の物性が安定している利点がある。
以上によって得られた末端構造中にオレフィン基を有するポリオキシアルキレン系重合体(F)に対し、反応性ケイ素基を有するヒドロシラン化合物(G)をヒドロシリル化反応させることで、重合体に反応性ケイ素基を導入することができる。これにより、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体である反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)が製造される。ヒドロシリル化反応には、簡便に実施できることに加え、反応性ケイ素基の導入量の調整が容易であり、また、得られる重合体の物性が安定している利点がある。
前記反応性ケイ素基を有するヒドロシラン化合物(G)の具体例としては、トリクロロシラン、ジクロロメチルシラン、クロロジメチルシラン、ジクロロフェニルシラン、(クロロメチル)ジクロロシラン、(ジクロロメチル)ジクロロシラン、ビス(クロロメチル)クロロシラン、(メトキシメチル)ジクロロシラン、(ジメトキシメチル)ジクロロシラン、ビス(メトキシメチル)クロロシランなどのハロシラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシフェニルシラン、エチルジメトキシシラン、メトキシジメチルシラン、エトキシジメチルシラン、(クロロメチル)メチルメトキシシラン、(クロロメチル)ジメトキシシラン、(クロロメチル)ジエトキシシラン、ビス(クロロメチル)メトキシシラン、(メトキシメチル)メチルメトキシシラン、(メトキシメチル)ジメトキシシラン、ビス(メトキシメチル)メトキシシラン、(メトキシメチル)ジエトキシシラン、(エトキシメチル)ジエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン、(N,N−ジエチルアミノメチル)ジメトキシシラン、(N,N−ジエチルアミノメチル)ジエトキシシラン、[(クロロメチル)ジメトキシシリルオキシ]ジメチルシラン、[(クロロメチル)ジエトキシシリルオキシ]ジメチルシラン、[(メトキシメチル)ジメトキシシリルオキシ]ジメチルシラン、[(メトキシメチル)ジエメトキシシリルオキシ]ジメチルシラン、[(ジエチルアミノメチル)ジメトキシシリルオキシ]ジメチルシラン、[(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシリルオキシ]ジメチルシラン、1−[1−(トリメトキシシリル)エチル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−[2−(トリメトキシシリル)エチル]−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等のアルコキシシラン類;ジアセトキシメチルシラン、ジアセトキシフェニルシラン等のアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシランなどのケトキシメートシラン類、トリイソプロペニロキシシラン、(クロロメチル)ジイソプロペニロキシシラン、(メトキシメチル)ジイソプロペニロキシシラン等のイソプロペニロキシシラン類等が挙げられる。
前記反応性ケイ素基を有するヒドロシラン化合物(G)の使用量は、ポリオキシアルキレン系重合体(F)が有するオレフィン基の量を考慮して適宜設定すればよい。具体的には、ポリオキシアルキレン系重合体(F)が有するオレフィン基に対するヒドロシラン化合物(G)のモル比は、反応性の観点から0.05以上10以下が好ましく、0.3以上3以下がより好ましい。得られる反応性ケイ素基含有重合体(B)の硬化物のモジュラス値を高められる点で、前記モル比は0.5以上がさらに好ましく、0.7以上が特に好ましい。一方で、経済性の観点から、前記モル比は2.5以下がさらに好ましく、2以下が特に好ましい。
ヒドロシリル化反応は、反応促進のため、ヒドロシリル化触媒の存在下で実施することが好ましい。ヒドロシリル化触媒としては、コバルト、ニッケル、イリジウム、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム等の金属や、その錯体等が知られており、これらを用いることができる。具体的には、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に白金を担持させたもの、塩化白金酸;塩化白金酸とアルコールやアルデヒドやケトン等とからなる塩化白金酸錯体;白金−オレフィン錯体[例えばPt(CH2=CH2)2(PPh3)、Pt(CH2=CH2)2Cl2];白金−ビニルシロキサン錯体[例えばPt{(vinyl)Me2SiOSiMe2(vinyl)}、Pt{Me(vinyl)SiO}4];白金−ホスフィン錯体[例えばPh(PPh3)4、Pt(PBu3)4];白金−ホスファイト錯体[例えばPt{P(OPh)3}4]等が挙げられる。反応効率の点から、塩化白金酸、白金ビニルシロキサン錯体等の白金触媒が好ましい。
ヒドロシリル化反応の温度条件は、特に限定されず、当業者が適宜設定できるが、反応系の粘度を下げたり、反応性を向上させる目的で、加熱条件下での反応が好ましく、具体的には、50℃〜150℃での反応がより好ましく、70℃〜120℃での反応がさらに好ましい。反応時間も適宜設定すればよいが、意図しない重合体間の縮合反応が進行しないように、温度条件とともに反応時間を調整することが好ましい。具体的には、反応時間は、30分以上5時間以下が好ましく、3時間以下がより好ましい。
<<反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)>>
本発明の反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)(重合体(B)ともいう)は、一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1〜4.0である反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)である。
本発明の反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)(重合体(B)ともいう)は、一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1〜4.0である反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)である。
反応性ケイ素基含ポリオキシアルキレン系有重合体(B)は、オキシアルキレンの繰り返し単位から構成される重合体骨格と、該重合体骨格の末端に結合した末端構造を有する。反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の重合体骨格は、直鎖状のものであってもよいし、分岐鎖状のものであってもよいが、分岐鎖状の重合体骨格は、硬化性組成物の硬化物の強度が高い点で好ましい。直鎖状の重合体骨格は、重合体骨格を形成するための重合方法において、1分子中に2個の水酸基を有する開始剤を使用することによって形成でき、分岐鎖状の重合体骨格は、1分子に3個又はそれ以上の水酸基を有する開始剤を使用することによって形成できる。
前記末端構造とは、重合体骨格を構成する繰り返し単位を含まない部位であって、前記重合体骨格の末端に結合した部位を指す。前記末端構造は、酸素原子を介して、前記重合体骨格の端に位置するオキシアルキレン単位に結合していることが好ましい。また、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)が有する反応性ケイ素基は、末端構造中に含まれていることが好ましい。この時、各末端構造がそれぞれ反応性ケイ素基を含むものであってもよいし、反応性ケイ素基を含む末端構造と、反応性ケイ素基を含まない末端構造が併存してもよい。
末端構造が反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は内部オレフィン基とを有するとは、重合体に含まれる個々の末端構造が全て、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は内部オレフィン基とを有することを意味するのではなく、多数の重合体分子を含む重合体(B)の総体において、末端構造が反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は内部オレフィン基とを有していればよいことを意味する。即ち、重合体(B)に含まれるある1分子中の末端構造は、反応性ケイ素基のみを有し、末端オレフィン基又は内部オレフィン基を有しないものであってもよいし、また、末端オレフィン基と内部オレフィン基のいずれか一方又は双方を有するが、反応性ケイ素基を有しないものであってもよい。
重合体(B)は、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下である。また、重合体(B)の前記末端構造の合計数の下限値は特に限定されないが、0.3以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)1分子中に含まれる、反応性ケイ素基の数は、平均して1.1〜4.0である。これにより、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)とブレンドした時の強度を向上させることができる。前記反応性ケイ素基の数は1.2〜3.5であることが好ましく、1.4〜3.0であることがより好ましく、1.7〜3.0であることがさらに好ましく、2.0〜3.0であることが特に好ましい。
<反応性ケイ素基>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の反応性ケイ素基は反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)で記載した反応性ケイ素基と同様のものが使用できるが、下記一般式(1−1):
−Si(R7)3−b(OR8)b (1−1)
(式中、R7はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロアルキル基、炭素原子数2〜6のアルコキシアルキル基、または−R9N(R10)2で表されるN,N−ジアルキルアミノアルキル基であり、R9はメチレン基またはエチレン基であり、R10はメチル基またはエチル基であり、R8は炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数2〜6のアルケニル基、または炭素原子数2〜6のアシル基であり、bは2、または3である。)
で表される基が好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の反応性ケイ素基は反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)で記載した反応性ケイ素基と同様のものが使用できるが、下記一般式(1−1):
−Si(R7)3−b(OR8)b (1−1)
(式中、R7はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロアルキル基、炭素原子数2〜6のアルコキシアルキル基、または−R9N(R10)2で表されるN,N−ジアルキルアミノアルキル基であり、R9はメチレン基またはエチレン基であり、R10はメチル基またはエチル基であり、R8は炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数2〜6のアルケニル基、または炭素原子数2〜6のアシル基であり、bは2、または3である。)
で表される基が好ましい。
R7としての炭素原子数1〜6のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、およびn−ヘキシル基などが挙げられる。これらの中では、メチル基、およびエチル基が好ましい。
R7としての炭素原子数1〜6のハロアルキル基の具体例としては、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、2−クロロエチル基、および2−ブロモエチル基などが挙げられる。これらの中では、クロロメチル基、およびブロモメチル基が好ましく、クロロメチル基がより好ましい。
R7としての炭素原子数2〜6のアルコキシアルキル基の具体例としては、メトキシメチル基、2−メトキシエチル基、1−メトキシエチル基、エトキシメチル基、2−エトキシエチル基、n−プロピルオキシメチル基、および2−n−プロピルオキシエチル基などが挙げられる。これらの中では、メトキシメチル基、2−メトキシエチル基、およびエトキシメチル基が好ましく、メトキシメチル基がより好ましい。
R7としての、−R9N(R10)2で表されるN,N−ジアルキルアミノアルキル基の具体例としては、N,N−ジメチルアミノメチル基、N,N−ジエチルアミノメチル基、2−N,N−ジメチルアミノエチル基、および2−N,N−ジエチルアミノエチル基などが挙げられる。これらの中では、N,N−ジメチルアミノメチル基、およびN,N−ジエチルアミノメチル基が好ましく、N,N−ジエチルアミノメチル基がより好ましい。
R8としての炭素原子数1〜6のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、およびn−ヘキシル基などが挙げられる。これらの中では、メチル基、およびエチル基が好ましい。
R8としての炭素原子数2〜6のアルケニル基の具体例としては、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、および4−ペンテニル基などが挙げられる。これらの中では、ビニル基、および2−プロペニル基が好ましい。
R8としての炭素原子数2〜6のアシル基の具体例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、およびペンタノイル基が挙げられる。これらの中では、アセチル基が好ましい。
反応性ケイ素基の具体例としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリス(2−プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、(クロロメチル)ジメトキシシリル基、(クロロメチル)ジエトキシシリル基、(メトキシメチル)ジメトキシシリル基、(メトキシメチル)ジエトキシシリル基、(N,N−ジエチルアミノメチル)ジメトキシシリル基、および(N,N−ジエチルアミノメチル)ジエトキシシリル基などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの中では、ジメトキシメチルシリル基、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、および(メトキシメチル)ジメトキシシリル基が良好な機械物性を有する硬化物が得られるため好ましい。活性の観点から、トリメトキシシリル基、(クロロメチル)ジメトキシシリル基、および(メトキシメチル)ジメトキシシリル基がより好ましく、トリメトキシシリル基、および(メトキシメチル)ジメトキシシリル基が特に好ましい。安定性の観点から、ジメトキシメチルシリル基、およびトリエトキシシリル基がより好ましく、ジメトキシメチルシリル基が特に好ましい。
<末端構造>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)において、反応性ケイ素基を有する末端構造は特に限定されないが、反応性ケイ素基以外に末端オレフィン基、内部オレフィン基を含んでいても良い。末端オレフィン基、内部オレフィン基は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)を製造するための原料に含まれる基、または製造する際に生成する基である。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)において、反応性ケイ素基を有する末端構造は特に限定されないが、反応性ケイ素基以外に末端オレフィン基、内部オレフィン基を含んでいても良い。末端オレフィン基、内部オレフィン基は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)を製造するための原料に含まれる基、または製造する際に生成する基である。
<主鎖構造>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の主鎖構造は重合体(A)で記載した主鎖構造と同様のものが使用できる。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の主鎖構造は重合体(A)で記載した主鎖構造と同様のものが使用できる。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量は重合体(A)の数平均分子量より3000以上小さい。好ましくは5000以上小さく、より好ましくは7000以上小さく、さらに好ましくは9000以上小さい。このことにより、重合体(A)とブレンドした場合に低粘度で、高強度(高引張強度)の硬化物が得られる硬化性組成物となる。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量はGPCにおけるポリスチレン換算分子量として1,000〜12,000が好ましく、2,000〜9,000がより好ましく、3,000〜6,000がさらに好ましい。数平均分子量が1,000未満では、反応性ケイ素基の導入量が多くなり、製造コストの点で不都合になる場合があり、12,000を越えると、高粘度となる為に作業性の点で不都合な傾向がある。反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量は重合体(A)と同様に方法で求めることができる。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の分子量分布(Mw/Mn)は特に限定されないが、狭いことが好ましい。具体的には1.6以下が好ましく、1.4以下がより好ましく、1.3以下がさらに好ましく、1.2以下が特に好ましい。反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の分子量分布はGPC測定により得られる数平均分子量と重量平均分子量から求めることが出来る。
<反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の製造方法>
次に、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の製造方法について説明する。
次に、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の製造方法について説明する。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の主鎖構造は、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体等の複合金属シアン化物錯体触媒を用いた、水酸基を有する開始剤にエポキシ化合物を重合させる方法によって水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)を得た後、(i)得られた水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体の水酸基を、炭素−炭素不飽和基に変換した後、シラン化合物をヒドロシリル化反応により付加させる方法、(ii)得られた水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)と、水酸基と反応する基および反応性ケイ素基の両方を有する化合物とを反応させる方法、によって反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)を得ることが好ましい。上記2つの方法のうち、反応が簡便で、反応性ケイ素基の導入量の調整や、得られる反応性ケイ素基含有重合体の物性が安定であるため、(i)の方法がより好ましい。
水酸基を有する開始剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、低分子量のポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレントリオール等の水酸基を2個以上有するものが挙げられる。
エポキシ化合物としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、等のアルキレンオキサイド類、メチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、等のグリシジルエーテル類、等が挙げられる。このなかでもプロピレンオキサイドが好ましい。
(i)の方法で用いる炭素−炭素不飽和基としては、ビニル基、アリル基、メタリル基などが挙げられる。このなかでもアリル基が好ましい。
(i)の水酸基を炭素−炭素不飽和基に変換する方法としては、水酸基末端含有重合体に、アルカリ金属塩を作用させた後、炭素−炭素不飽和結合を有するハロゲン化炭化水素化合物を反応させる方法を用いるのが好ましい。
(i)の方法で用いるハロゲン化炭化水素化合物としては、塩化ビニル、塩化アリル、塩化メタリル、臭化ビニル、臭化アリル、臭化メタリル、ヨウ化ビニル、ヨウ化アリル、ヨウ化メタリルなどが挙げられる。
(i)の方法で用いるヒドロシラン化合物としては、トリクロロシラン、ジクロロメチルシラン、クロロジメチルシラン、ジクロロフェニルシランなどのハロゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシフェニルシラン、エチルジメトキシシラン、メトキシジメチルシラン、エトキシジメチルシランなどのアルコキシシラン類;ジアセトキシメチルシラン、ジアセトキシフェニルシランなどのアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシランなどのケトキシメートシラン類、トリイソプロペニロキシシランなどのイソプロペニロキシシラン類(脱アセトン型)などが挙げられる。
(i)の方法で用いるヒドロシリル化反応は、各種触媒によって加速される。ヒドロシリル化触媒としては、コバルト、ニッケル、イリジウム、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどの各種錯体といった公知の触媒を用いればよい。例えば、アルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの担体に白金を担持させたもの、塩化白金酸;塩化白金酸とアルコールやアルデヒドやケトンなどとからなる塩化白金酸錯体;白金−オレフィン錯体[例えばPt(CH2=CH2)2(PPh3)、Pt(CH2=CH2)2Cl2];白金−ビニルシロキサン錯体[Pt{(vinyl)Me2SiOSiMe2(vinyl)}、Pt{Me(vinyl)SiO}4];白金−ホスフィン錯体[Ph(PPh3)4、Pt(PBu3)4];白金−ホスファイト錯体[Pt{P(OPh)3}4]などを用いることができる。
(ii)の方法で使用できる水酸基と反応する基および反応性ケイ素基の両方を有する化合物としては、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルジメトキシメチルシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、イソシアネートメチルトリメトキシシラン、イソシアネートメチルトリエトキシシラン、イソシアネートメチルジメトキシメチルシランなどのイソシアネートシラン類;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシランなどのメルカプトシラン類;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシランなどのエポキシシラン類などが挙げられる。
<反応性ケイ素基含有重合体(A)と反応性ケイ素基含有重合体(B)のブレンド>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の重量比は特に限定はないが、(A)/(B)が30/70〜95/5であることが好ましく、50/50〜95/5であることがより好ましく、60/40〜95/5であることがさらに好ましく、60/40〜90/10であることが最も好ましい。反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の重量比が5%未満の場合には、低粘度化による作業性の向上の効果が発現しにくくなるため好ましくなく、70%より多くなると強度の低下が大きくなるため好ましくない。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の重量比は特に限定はないが、(A)/(B)が30/70〜95/5であることが好ましく、50/50〜95/5であることがより好ましく、60/40〜95/5であることがさらに好ましく、60/40〜90/10であることが最も好ましい。反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の重量比が5%未満の場合には、低粘度化による作業性の向上の効果が発現しにくくなるため好ましくなく、70%より多くなると強度の低下が大きくなるため好ましくない。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)のブレンド物の、23℃における粘度は6.0Pa・s以下である。これにより、得られた硬化性組成物の粘度が低下し、硬化性組成物を塗布する場合の作業性が向上する。前記粘度は、5.0Pa・s以下であることが好ましい。前記粘度の下限は1.0Pa・s以上であることが好ましく、2.0Pa・s以上であることがより好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の組み合わせとしては、数平均分子量が12,000〜25,000であり、かつ1つの末端構造あたりの反応性ケイ素基の数が平均して1.2以上の反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と数平均分子量が3,000〜6,000であり、かつ分岐鎖状の反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)を用いた場合が、硬化性組成物が低粘度でありながら、得られた硬化物が高引張強度、高せん断強度、高引裂き強度、高伸びとなるため、好ましい。
<<反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)>>
本発明の硬化性組成物には、さらに、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1より小さい反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)(重合体(H)ともいう)を含んでいても良い。
本発明の硬化性組成物には、さらに、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1より小さい反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)(重合体(H)ともいう)を含んでいても良い。
末端構造が反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は内部オレフィン基とを有するとは、重合体に含まれる個々の末端構造が全て、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は内部オレフィン基とを有することを意味するのではなく、多数の重合体分子を含む重合体(H)の総体において、末端構造が反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は内部オレフィン基とを有していればよいことを意味する。即ち、重合体(H)に含まれるある1分子中の末端構造は、反応性ケイ素基のみを有し、末端オレフィン基又は内部オレフィン基を有しないものであってもよいし、また、末端オレフィン基と内部オレフィン基のいずれか一方又は双方を有するが、反応性ケイ素基を有しないものであってもよい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)は、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であるが、0.8以下が好ましく、0.5以下がより好ましい。また、重合体(H)の前記末端構造の合計数の上限値は特に限定されないが、0.1以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)1分子中に含まれる、反応性ケイ素基の数は、平均して1.1より小さいが、1.0以下であることが好ましい。反応性ケイ素基の数の下限の平均値は、0.3以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましい。
<反応性ケイ素基>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)は、上記一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有することが好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)は、上記一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有することが好ましい。
反応性ケイ素基としては、重合体(A)、重合体(B)と同様の基が使用できる。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)として直鎖状のものを用いる場合、反応性ケイ素基を1分子中の片方のみに有することが、添加前の物性変化を抑えられるため、好ましい。
<末端構造>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)において、反応性ケイ素基を有する末端構造は特に限定されないが、反応性ケイ素基以外に末端オレフィン基、内部オレフィン基を含んでいても良い。末端オレフィン基、内部オレフィン基は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)を製造するための原料に含まれる基、または製造する際に生成する基である。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)において、反応性ケイ素基を有する末端構造は特に限定されないが、反応性ケイ素基以外に末端オレフィン基、内部オレフィン基を含んでいても良い。末端オレフィン基、内部オレフィン基は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)を製造するための原料に含まれる基、または製造する際に生成する基である。
<主鎖構造>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)の主鎖構造は、重合体(A)、重合体(B)と同様の主鎖が使用でき、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状を有していてもよいが、直鎖状であることが好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)の主鎖構造は、重合体(A)、重合体(B)と同様の主鎖が使用でき、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状を有していてもよいが、直鎖状であることが好ましい。
<反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)の製造方法>
次に、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)の製造方法について説明する。
次に、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)の製造方法について説明する。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)は重合体(B)と同様の方法で得ることができるが、以下の方法が好ましい。
(i)亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体等の複合金属シアン化物錯体触媒を用いた、水酸基を2個以上有する開始剤にエポキシ化合物を重合させる方法によって水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)を得た後、得られた水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体の水酸基を、炭素−炭素不飽和基に変換した後、1分子中に反応性ケイ素基が平均して1.1より小さくなるようにシラン化合物をヒドロシリル化反応により付加させる方法。(ii)亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体等の複合金属シアン化物錯体触媒を用いた、水酸基を1個有する開始剤にエポキシ化合物を重合させる方法によって水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体(C)を得た後、得られた水酸基末端ポリオキシアルキレン系重合体の水酸基を、炭素−炭素不飽和基に変換した後、シラン化合物をヒドロシリル化反応により付加させる方法。
添加後の物性への影響が小さくなる点で、(ii)の方法が、好ましい。
<重合体(H)の添加量>
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)の添加量は、特に限定はないが、重合体(A)と重合体(B)の合計100重量部に対して1〜50重量部が好ましく、5〜30重量部がより好ましい。
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)の添加量は、特に限定はないが、重合体(A)と重合体(B)の合計100重量部に対して1〜50重量部が好ましく、5〜30重量部がより好ましい。
<<その他の添加剤>>
本発明の組成物には、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)、場合によっては反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)を使用する他に添加剤として、シラノール縮合触媒、充填剤、接着性付与剤、可塑剤、タレ防止剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、物性調整剤、粘着付与樹脂、エポキシ基を含有する化合物、光硬化性物質、酸素硬化性物質、エポキシ樹脂、その他の樹脂、を添加しても良い。また、本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、表面性改良剤、発泡剤、硬化性調整剤、難燃剤、シリケート、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、防かび剤などが挙げられる。
本発明の組成物には、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)、場合によっては反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)を使用する他に添加剤として、シラノール縮合触媒、充填剤、接着性付与剤、可塑剤、タレ防止剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、物性調整剤、粘着付与樹脂、エポキシ基を含有する化合物、光硬化性物質、酸素硬化性物質、エポキシ樹脂、その他の樹脂、を添加しても良い。また、本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、表面性改良剤、発泡剤、硬化性調整剤、難燃剤、シリケート、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、防かび剤などが挙げられる。
<シラノール縮合触媒>
本発明では、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の反応性ケイ素基を縮合させる反応を促進し、重合体を鎖延長または架橋させる目的で、シラノール縮合触媒を使用しても良い。
本発明では、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の反応性ケイ素基を縮合させる反応を促進し、重合体を鎖延長または架橋させる目的で、シラノール縮合触媒を使用しても良い。
シラノール縮合触媒としては、例えば有機錫化合物、カルボン酸金属塩、アミン化合物、カルボン酸、アルコキシ金属、などが挙げられる。
有機錫化合物の具体例としては、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクタノエート、ジブチル錫ビス(ブチルマレエート)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジオクチル錫ビス(アセチルアセトナート)、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイドとシリケート化合物との反応物、ジオクチル錫オキサイドとシリケート化合物との反応物、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物などが挙げられる。
カルボン酸金属塩の具体例としては、カルボン酸錫、カルボン酸ビスマス、カルボン酸チタン、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸鉄、カルボン酸カリウム、カルボン酸カルシウムなどが挙げられる。カルボン酸基としては下記のカルボン酸と各種金属を組み合わせることができる。
アミン化合物の具体例としては、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、などのアミン類;ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5(DBN)、などの含窒素複素環式化合物;グアニジン、フェニルグアニジン、ジフェニルグアニジンなどのグアニジン類;ブチルビグアニド、1−o−トリルビグアニドや1−フェニルビグアニドなどのビグアニド類;アミノ基含有シランカップリング剤;ケチミン化合物などが挙げられる。
カルボン酸の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ネオデカン酸、バーサチック酸などが挙げられる。
アルコキシ金属の具体例としては、テトラブチルチタネートチタンテトラキス(アセチルアセトナート)、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトセテート)などのチタン化合物や、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどのアルミニウム化合物類、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)などのジルコニウム化合物類が挙げられる。
その他のシラノール縮合触媒として、フッ素アニオン含有化合物、光酸発生剤や光塩基発生剤も使用できる。
シラノール縮合触媒は、異なる2種類以上の触媒を併用して使用してもよい。
シラノール縮合触媒の使用量としては、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.001〜20重量部が好ましく、更には0.01〜15重量部がより好ましく、0.01〜10重量部が特に好ましい。
<充填剤>
本発明の組成物には、種々の充填剤を配合することができる。充填剤としては、重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、クレー、タルク、酸化チタン、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、酸化第二鉄、アルミニウム微粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、PVC粉末、PMMA粉末、ガラス繊維およびフィラメント等が挙げられる。
本発明の組成物には、種々の充填剤を配合することができる。充填剤としては、重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、クレー、タルク、酸化チタン、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、酸化第二鉄、アルミニウム微粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、PVC粉末、PMMA粉末、ガラス繊維およびフィラメント等が挙げられる。
充填剤の使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、1〜300重量部が好ましく、特に10〜250重量部が好ましい。
組成物の軽量化(低比重化)の目的で、有機バルーン、無機バルーンを添加してもよい。バルーンは、球状体充填剤で内部が中空のものであり、このバルーンの材料としては、ガラス、シラス、シリカなどの無機系の材料、および、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン、サランなどの有機系の材料があげられる
バルーンの使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜100重量部が好ましく、特に1〜20重量部が好ましい。
バルーンの使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜100重量部が好ましく、特に1〜20重量部が好ましい。
<接着性付与剤>
本発明の組成物には、接着性付与剤を添加することができる。
本発明の組成物には、接着性付与剤を添加することができる。
接着性付与剤としては、シランカップリング剤、シランカップリング剤の縮合反応物を添加することができる。
シランカップリング剤の具体例としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、(2−アミノエチル)アミノメチルトリメトキシシランなどのアミノ基含有シラン類;3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、イソシアネートメチルトリメトキシシラン、イソシアネートメチルジメトキシメチルシラン等のイソシアネート基含有シラン類;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類、が挙げられる。
上記接着性付与剤は1種類のみで使用しても良いし、2種類以上混合使用しても良い。また、各種シランカップリング剤の反応物も使用できる。
接着性付与剤の使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、特に0.5〜10重量部が好ましい。
<可塑剤>
本発明の組成物には、可塑剤を添加することができる。可塑剤の具体例としては、ジブチルフタレート、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸エステル化合物;ビス(2−エチルヘキシル)−1,4−ベンゼンジカルボキシレートなどのテレフタル酸エステル化合物;1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステルなどの非フタル酸エステル化合物;アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、コハク酸ジイソデシル、アセチルクエン酸トリブチルなどの脂肪族多価カルボン酸エステル化合物;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチルなどの不飽和脂肪酸エステル化合物;アルキルスルホン酸フェニルエステル;リン酸エステル化合物;トリメリット酸エステル化合物;塩素化パラフィン;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニルなどの炭化水素系油;プロセスオイル;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ可塑剤、などをあげることができる。
本発明の組成物には、可塑剤を添加することができる。可塑剤の具体例としては、ジブチルフタレート、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸エステル化合物;ビス(2−エチルヘキシル)−1,4−ベンゼンジカルボキシレートなどのテレフタル酸エステル化合物;1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステルなどの非フタル酸エステル化合物;アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、コハク酸ジイソデシル、アセチルクエン酸トリブチルなどの脂肪族多価カルボン酸エステル化合物;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチルなどの不飽和脂肪酸エステル化合物;アルキルスルホン酸フェニルエステル;リン酸エステル化合物;トリメリット酸エステル化合物;塩素化パラフィン;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニルなどの炭化水素系油;プロセスオイル;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ可塑剤、などをあげることができる。
また、高分子可塑剤を使用することができる。高分子可塑剤の具体例としては、ビニル系重合体;ポリエステル系可塑剤;数平均分子量500以上のポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール、これらポリエーテルポリオールのヒドロキシ基をエステル基、エーテル基などに変換した誘導体等のポリエーテル類;ポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン等があげられる。
可塑剤の使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、5〜150重量部が好ましく、10〜120重量部がより好ましく、特に20〜100重量部が好ましい。可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<タレ防止剤>
本発明の組成物には、必要に応じてタレを防止し、作業性を良くするためにタレ防止剤を添加しても良い。また、タレ防止剤としては特に限定されないが、例えば、ポリアミドワックス類;水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類等が挙げられる。これらタレ防止剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の組成物には、必要に応じてタレを防止し、作業性を良くするためにタレ防止剤を添加しても良い。また、タレ防止剤としては特に限定されないが、例えば、ポリアミドワックス類;水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類等が挙げられる。これらタレ防止剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
タレ防止剤の使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましい。
<酸化防止剤>
本発明の組成物には、酸化防止剤(老化防止剤)を使用することができる。酸化防止剤を使用すると硬化物の耐候性を高めることができる。酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系が例示できる。酸化防止剤の具体例は特開平4−283259号公報や特開平9−194731号公報にも記載されている。
本発明の組成物には、酸化防止剤(老化防止剤)を使用することができる。酸化防止剤を使用すると硬化物の耐候性を高めることができる。酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系が例示できる。酸化防止剤の具体例は特開平4−283259号公報や特開平9−194731号公報にも記載されている。
酸化防止剤の使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、特に0.2〜5重量部が好ましい。
<光安定剤>
本発明の組成物には、光安定剤を使用することができる。光安定剤を使用すると硬化物の光酸化劣化を防止できる。光安定剤としてベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系化合物等が例示できるが、特にヒンダードアミン系が好ましい。
本発明の組成物には、光安定剤を使用することができる。光安定剤を使用すると硬化物の光酸化劣化を防止できる。光安定剤としてベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系化合物等が例示できるが、特にヒンダードアミン系が好ましい。
光安定剤の使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、特に0.2〜5重量部が好ましい。
<紫外線吸収剤>
本発明の組成物には、紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤を使用すると硬化物の表面耐候性を高めることができる。紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチレート系、置換アクリロニトリル系及び金属キレート系化合物等が例示できるが、特にベンゾトリアゾール系が好ましく、市販名チヌビンP、チヌビン213、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン328、チヌビン329、チヌビン571(以上、BASF製)が挙げられる。
本発明の組成物には、紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤を使用すると硬化物の表面耐候性を高めることができる。紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチレート系、置換アクリロニトリル系及び金属キレート系化合物等が例示できるが、特にベンゾトリアゾール系が好ましく、市販名チヌビンP、チヌビン213、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン328、チヌビン329、チヌビン571(以上、BASF製)が挙げられる。
紫外線吸収剤の使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、特に0.2〜5重量部が好ましい。
<物性調整剤>
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて生成する硬化物の引張特性を調整する物性調整剤を添加しても良い。物性調整剤としては特に限定されないが、例えば、フェノキシトリメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランなどのアリールアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン;トリス(トリメチルシリル)ボレート、トリス(トリエチルシリル)ボレートなどのトリアルキルシリルボレート類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げられる。前記物性調整剤を用いることにより、本発明の組成物を硬化させた時の硬度を上げたり、逆に硬度を下げ、破断伸びを出したりし得る。上記物性調整剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて生成する硬化物の引張特性を調整する物性調整剤を添加しても良い。物性調整剤としては特に限定されないが、例えば、フェノキシトリメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランなどのアリールアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン;トリス(トリメチルシリル)ボレート、トリス(トリエチルシリル)ボレートなどのトリアルキルシリルボレート類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げられる。前記物性調整剤を用いることにより、本発明の組成物を硬化させた時の硬度を上げたり、逆に硬度を下げ、破断伸びを出したりし得る。上記物性調整剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
特に、加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物は硬化物の表面のべたつきを悪化させずに硬化物のモジュラスを低下させる作用を有する。特にトリメチルシラノールを生成する化合物が好ましい。加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物としては、ヘキサノール、オクタノール、フェノール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどのアルコールの誘導体であって加水分解によりシランモノオールを生成するシリコン化合物を挙げることができる。具体的には、フェノキシトリメチルシラン、トリス((トリメチルシロキシ)メチル)プロパン等が挙げられ、フェノキシトリメチルシランとトリス((トリメチルシロキシ)メチル)プロパンを両方用いることが好ましい。
物性調整剤の使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、特に0.5〜5重量部が好ましい。
<粘着付与樹脂>
本発明には、基材への接着性や密着性を高める目的、あるいはその他必要に応じて粘着付与樹脂を添加できる。粘着付与樹脂としては、特に制限はなく通常使用されているものを使うことが出来る。
本発明には、基材への接着性や密着性を高める目的、あるいはその他必要に応じて粘着付与樹脂を添加できる。粘着付与樹脂としては、特に制限はなく通常使用されているものを使うことが出来る。
具体例としては、テルペン系樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂、テルペン−フェノール樹脂、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、キシレン−フェノール樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル樹脂、水添ロジンエステル樹脂、キシレン樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、スチレン共重合体樹脂、スチレン系ブロック共重合体及びその水素添加物、石油樹脂(例えば、C5炭化水素樹脂、C9炭化水素樹脂、C5C9炭化水素共重合樹脂等)、水添石油樹脂、DCPD樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
粘着付与樹脂の使用量は反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して2〜100重量部が好ましく、5〜50重量部であることがより好ましく、5〜30部であることがさらに好ましい。2重量部より少ないと基材への接着、密着効果が得られにくく、また100重量部を超えると組成物の粘度が高くなりすぎ取扱いが困難となる場合がある。
<エポキシ基を含有する化合物>
本発明の組成物においてはエポキシ基を含有する化合物を使用できる。エポキシ基を有する化合物を使用すると硬化物の復元性を高めることができる。エポキシ基を有する化合物としてはエポキシ化不飽和油脂類、エポキシ化不飽和脂肪酸エステル類、脂環族エポキシ化合物類、エピクロルヒドリン誘導体に示す化合物及びそれらの混合物等が例示できる。具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化あまに油、ビス(2−エチルヘキシル)−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカーボキシレート(E−PS)、エポキシオクチルステアレ−ト、エポキシブチルステアレ−ト等があげられる。エポキシ化合物は反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して0.5〜50重量部の範囲で使用するのがよい。
本発明の組成物においてはエポキシ基を含有する化合物を使用できる。エポキシ基を有する化合物を使用すると硬化物の復元性を高めることができる。エポキシ基を有する化合物としてはエポキシ化不飽和油脂類、エポキシ化不飽和脂肪酸エステル類、脂環族エポキシ化合物類、エピクロルヒドリン誘導体に示す化合物及びそれらの混合物等が例示できる。具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化あまに油、ビス(2−エチルヘキシル)−4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカーボキシレート(E−PS)、エポキシオクチルステアレ−ト、エポキシブチルステアレ−ト等があげられる。エポキシ化合物は反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して0.5〜50重量部の範囲で使用するのがよい。
<光硬化性物質>
本発明の組成物には光硬化性物質を使用できる。光硬化性物資を使用すると硬化物表面に光硬化性物質の皮膜が形成され、硬化物のべたつきや硬化物の耐候性を改善できる。この種の化合物には有機単量体、オリゴマー、樹脂或いはそれらを含む組成物等多くのものが知られており、代表的なものとしては、アクリル系又はメタクリル系不飽和基を1ないし数個有するモノマー、オリゴマー或いはそれ等の混合物である不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂等が使用できる。
本発明の組成物には光硬化性物質を使用できる。光硬化性物資を使用すると硬化物表面に光硬化性物質の皮膜が形成され、硬化物のべたつきや硬化物の耐候性を改善できる。この種の化合物には有機単量体、オリゴマー、樹脂或いはそれらを含む組成物等多くのものが知られており、代表的なものとしては、アクリル系又はメタクリル系不飽和基を1ないし数個有するモノマー、オリゴマー或いはそれ等の混合物である不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂等が使用できる。
光硬化性物質は反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲で使用するのがよく、0.1重量部以下では耐候性を高める効果はなく、20重量部以上では硬化物が硬くなりすぎて、ヒビ割れを生じる傾向がある。
<酸素硬化性物質>
本発明の組成物には酸素硬化性物質を使用することができる。酸素硬化性物質には空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物を例示でき、空気中の酸素と反応して硬化物の表面付近に硬化皮膜を形成し表面のべたつきや硬化物表面へのゴミやホコリの付着を防止するなどの作用をする。酸素硬化性物質の具体例には、キリ油、アマニ油などで代表される乾性油や、該化合物を変性してえられる各種アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコン樹脂;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどのジエン系化合物を重合または共重合させてえられる1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン、C5〜C8ジエンの重合体などの液状重合体などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の組成物には酸素硬化性物質を使用することができる。酸素硬化性物質には空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物を例示でき、空気中の酸素と反応して硬化物の表面付近に硬化皮膜を形成し表面のべたつきや硬化物表面へのゴミやホコリの付着を防止するなどの作用をする。酸素硬化性物質の具体例には、キリ油、アマニ油などで代表される乾性油や、該化合物を変性してえられる各種アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコン樹脂;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどのジエン系化合物を重合または共重合させてえられる1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン、C5〜C8ジエンの重合体などの液状重合体などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
酸素硬化性物質の使用量は、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。前記使用量が0.1重量部未満になると汚染性の改善が充分でなくなり、20重量部をこえると硬化物の引張り特性などが損なわれる傾向が生ずる。特開平3−160053号公報に記載されているように酸素硬化性物質は光硬化性物質と併用して使用するのがよい。
<エポキシ樹脂>
本発明の組成物にはエポキシ樹脂を併用することができる。エポキシ樹脂を添加した組成物は特に接着剤、殊に外壁タイル用接着剤として好ましい。エポキシ樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂類またはノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
本発明の組成物にはエポキシ樹脂を併用することができる。エポキシ樹脂を添加した組成物は特に接着剤、殊に外壁タイル用接着剤として好ましい。エポキシ樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂類またはノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらのエポキシ樹脂と、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計との割合は、重量比で[(A)+(B)]/エポキシ樹脂=100/1〜1/100の範囲である。[(A)+(B)]/エポキシ樹脂の割合が1/100未満になると、エポキシ樹脂硬化物の衝撃強度や強靱性の改良効果が得られがたくなり、[(A)+(B)]/エポキシ樹脂の割合が100/1をこえると、重合体硬化物の強度が不十分となる。
エポキシ樹脂を添加する場合、本発明の組成物には、エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を併用できる。使用し得るエポキシ樹脂硬化剤としては、特に制限はなく、一般に使用されているエポキシ樹脂硬化剤を使用できる。
エポキシ樹脂の硬化剤を使用する場合、その使用量はエポキシ樹脂100重量部に対し、0.1〜300重量部の範囲である。
<<硬化性組成物の調製>>
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製することも可能であり、硬化剤として別途硬化触媒、充填材、可塑剤、水等の成分を配合しておき、該配合材と有機重合体組成物を使用前に混合する2成分以上の多成分型として調製することもできる。作業性の点からは、1成分型が好ましい。
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製することも可能であり、硬化剤として別途硬化触媒、充填材、可塑剤、水等の成分を配合しておき、該配合材と有機重合体組成物を使用前に混合する2成分以上の多成分型として調製することもできる。作業性の点からは、1成分型が好ましい。
前記硬化性組成物が1成分型の場合、すべての配合成分が予め配合されるため、水分を含有する配合成分は予め脱水乾燥してから使用するか、また配合混練中に減圧などにより脱水するのが好ましい。また、脱水乾燥法に加えてn−プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン化合物を添加することにより、さらに貯蔵安定性は向上する。
脱水剤、特にビニルトリメトキシシランなどの水と反応し得るケイ素化合物の使用量は反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲が好ましい。
<<用途>>
本発明の硬化性組成物は、床用接着剤、タイル張り用接着剤などの接着剤組成物として用いることができる。また、本発明の硬化性組成物は、建造物・船舶・自動車・道路などに用いられるシーリング材組成物としても用いることができる。さらに、コーティング剤、粘着剤、型取剤、防振材、制振材、防音材、発泡材料などにも使用できる。
本発明の硬化性組成物は、床用接着剤、タイル張り用接着剤などの接着剤組成物として用いることができる。また、本発明の硬化性組成物は、建造物・船舶・自動車・道路などに用いられるシーリング材組成物としても用いることができる。さらに、コーティング剤、粘着剤、型取剤、防振材、制振材、防音材、発泡材料などにも使用できる。
上記の用途の中でも、本発明の硬化性組成物はシーリング材組成物または接着剤組成物として用いられることがより好ましい。さらに本発明の硬化性組成物は、特に高硬度が求められる用途である木床用接着剤またはタイル張り用接着剤として用いることがより好ましい。
以下に、本発明の方法の実施例をあげて具体的に説明するが、本実施例は本発明を限定するものではない。
実施例中の数平均分子量は以下の条件で測定したGPC分子量である。
送液システム:東ソー製HLC−8220GPC
カラム:東ソー製TSKgel SuperHシリーズ
溶媒:THF
分子量:ポリスチレン換算
測定温度:40℃
実施例に示す重合体の末端構造1個あたりの反応性ケイ素基の数の平均、1分子あたりの反応性ケイ素基の数の平均、末端構造1個あたりの反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数の平均、は重合体の構造とNMR測定結果により算出した。
カラム:東ソー製TSKgel SuperHシリーズ
溶媒:THF
分子量:ポリスチレン換算
測定温度:40℃
実施例に示す重合体の末端構造1個あたりの反応性ケイ素基の数の平均、1分子あたりの反応性ケイ素基の数の平均、末端構造1個あたりの反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数の平均、は重合体の構造とNMR測定結果により算出した。
(合成例1−1)重合体(C−1)
数平均分子量約4,500のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約15,000の直鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−1)を得た。
数平均分子量約4,500のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約15,000の直鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−1)を得た。
(合成例1−2)重合体(C−2)
数平均分子量約4,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約14,000の分岐鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−2)を得た。
数平均分子量約4,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約14,000の分岐鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−2)を得た。
(合成例1−3)重合体(C−3)
数平均分子量約4,500のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約10,500の直鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−3)を得た。
数平均分子量約4,500のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約10,500の直鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−3)を得た。
(合成例1−4)重合体(C−4)
数平均分子量約4,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約26,000の分岐鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−4)を得た。
数平均分子量約4,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約26,000の分岐鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−4)を得た。
(合成例1−5)重合体(C−5)
数平均分子量約4,500のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約28,000の直鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−5)を得た。
数平均分子量約4,500のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約28,000の直鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−5)を得た。
(合成例1−6)重合体(C−6)
数平均分子量約4,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約7,000の分岐鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−6)を得た。
数平均分子量約4,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約7,000の分岐鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−6)を得た。
(合成例1−7)重合体(C−7)
数平均分子量約4,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約10,500の分岐鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−7)を得た。
数平均分子量約4,000のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約10,500の分岐鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−7)を得た。
(合成例1−8)重合体(C−8)
数平均分子量が約4500のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約21,000の直鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−8)を得た。
数平均分子量が約4500のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約21,000の直鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−8)を得た。
(合成例1−9)重合体(C−9)
数平均分子量が約4500のポリオキシプロピレングリコールとブタノールの混合物を開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約16,000の直鎖片末端混合の水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−9)を得た。(C−9)中の直鎖成分/片末端成分の比は、およそ7/3であった。
数平均分子量が約4500のポリオキシプロピレングリコールとブタノールの混合物を開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約16,000の直鎖片末端混合の水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−9)を得た。(C−9)中の直鎖成分/片末端成分の比は、およそ7/3であった。
(合成例1−10)重合体(C−10)
数平均分子量が約4500のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約19,000の直鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−10)を得た。
数平均分子量が約4500のポリオキシプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、数平均分子量が約19,000の直鎖状水酸基末端ポリオキシプロピレン(C−10)を得た。
(合成例2−1)重合体(A−1)
重合体(C−1)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、1.0当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン3.4重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約15,000の、1つの末端構造あたり平均1.5個、1分子あたり平均3.0個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(A−1)を得た。ポリオキシプロピレン(A−1)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して2.0個導入されていた。
重合体(C−1)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、1.0当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン3.4重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約15,000の、1つの末端構造あたり平均1.5個、1分子あたり平均3.0個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(A−1)を得た。ポリオキシプロピレン(A−1)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して2.0個導入されていた。
(合成例2−2)重合体(A−2)
重合体(C−2)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、0.5当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン3.3重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約15,000の、1つの末端構造あたり平均1.1個、1分子あたり平均3.3個のメチルジメトキシシリル基を有する分岐鎖状のポリオキシプロピレン(A−2)を得た。ポリオキシプロピレン(A−2)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.5個導入されていた。
重合体(C−2)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、0.5当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン3.3重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約15,000の、1つの末端構造あたり平均1.1個、1分子あたり平均3.3個のメチルジメトキシシリル基を有する分岐鎖状のポリオキシプロピレン(A−2)を得た。ポリオキシプロピレン(A−2)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.5個導入されていた。
(合成例2−3)重合体(A−3)
重合体(C−3)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、0.5当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン3.4重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約11,000の、1つの末端構造あたり平均1.1個、1分子あたり平均2.2個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(A−3)を得た。ポリオキシプロピレン(A−3)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.5個導入されていた。
重合体(C−3)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、0.5当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン3.4重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約11,000の、1つの末端構造あたり平均1.1個、1分子あたり平均2.2個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(A−3)を得た。ポリオキシプロピレン(A−3)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.5個導入されていた。
(合成例2−4)重合体(A−4)
重合体(C−4)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、1.0当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン2.6重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約27,000の、1つの末端構造あたり平均1.5個、1分子あたり平均4.5個のメチルジメトキシシリル基を有する分岐鎖状のポリオキシプロピレン(A−4)を得た。ポリオキシプロピレン(A−4)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して2.0個導入されていた。
重合体(C−4)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、1.0当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン2.6重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約27,000の、1つの末端構造あたり平均1.5個、1分子あたり平均4.5個のメチルジメトキシシリル基を有する分岐鎖状のポリオキシプロピレン(A−4)を得た。ポリオキシプロピレン(A−4)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して2.0個導入されていた。
(合成例2−5)重合体(A−5)
重合体(C−5)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、1.0当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン1.7重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約29,000の、1つの末端構造あたり平均1.5個、1分子あたり平均3.0個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(A−5)を得た。ポリオキシプロピレン(A−5)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して2.0個導入されていた。
重合体(C−5)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、1.0当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン1.7重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約29,000の、1つの末端構造あたり平均1.5個、1分子あたり平均3.0個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(A−5)を得た。ポリオキシプロピレン(A−5)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して2.0個導入されていた。
(合成例2−6)重合体(A−6)
重合体(C−8)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、0.3当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン1.5重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約21,000の、1つの末端構造あたり平均0.9個、1分子あたり平均1.8個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(A−6)を得た。ポリオキシプロピレン(A−6)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.3個導入されていた。
重合体(C−8)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、0.3当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン1.5重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約21,000の、1つの末端構造あたり平均0.9個、1分子あたり平均1.8個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(A−6)を得た。ポリオキシプロピレン(A−6)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.3個導入されていた。
(合成例2−7)重合体(A−7)
重合体(C−9)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、0.5当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン1.7重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約16000の、1つの末端構造あたり平均0.9個、1分子あたり平均1.8個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖片末端混合のポリオキシプロピレン(A−7)を得た。ポリオキシプロピレン(A−7)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.3個導入されていた。(A−7)中の直鎖成分/片末端成分の比は、およそ7/3であった。
重合体(C−9)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、0.5当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン1.7重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約16000の、1つの末端構造あたり平均0.9個、1分子あたり平均1.8個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖片末端混合のポリオキシプロピレン(A−7)を得た。ポリオキシプロピレン(A−7)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.3個導入されていた。(A−7)中の直鎖成分/片末端成分の比は、およそ7/3であった。
(合成例2−8)重合体(A−8)
重合体(C−10)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、0.3当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン1.6重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約19000の、1つの末端構造あたり平均0.9個、1分子あたり平均1.8個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(A−8)を得た。ポリオキシプロピレン(A−8)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.3個導入されていた。
重合体(C−10)の水酸基に対して1.0当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して140℃でメタノールを留去し、0.3当量のアリルグリシジルエーテルを140℃で添加して2時間反応させてアリル基と水酸基を含む構造を導入し、さらに1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン1.6重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約19000の、1つの末端構造あたり平均0.9個、1分子あたり平均1.8個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(A−8)を得た。ポリオキシプロピレン(A−8)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.3個導入されていた。
(合成例3−1)重合体(B−1)
数平均分子量約4,000のポリオキシプロピレントリオールの水酸基に対して1.2当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して130℃でメタノールを留去し、1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン8.1重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約4,500の、1つの末端構造あたり平均0.7個、1分子あたり平均2.1個のメチルジメトキシシリル基を有する分岐鎖状のポリオキシプロピレン(B−1)を得た。ポリオキシプロピレン(B−1)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.0個導入されていた。
数平均分子量約4,000のポリオキシプロピレントリオールの水酸基に対して1.2当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して130℃でメタノールを留去し、1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン8.1重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約4,500の、1つの末端構造あたり平均0.7個、1分子あたり平均2.1個のメチルジメトキシシリル基を有する分岐鎖状のポリオキシプロピレン(B−1)を得た。ポリオキシプロピレン(B−1)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.0個導入されていた。
(合成例3−2)重合体(B−2)
数平均分子量約4,500のポリオキシプロピレングリコールの水酸基に対して1.2当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して130℃でメタノールを留去し、1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン6.0重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約5,000の、1つの末端構造あたり平均0.7個、1分子あたり平均1.4個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(B−2)を得た。ポリオキシプロピレン(B−2)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.0個導入されていた。
数平均分子量約4,500のポリオキシプロピレングリコールの水酸基に対して1.2当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して130℃でメタノールを留去し、1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン6.0重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約5,000の、1つの末端構造あたり平均0.7個、1分子あたり平均1.4個のメチルジメトキシシリル基を有する直鎖状のポリオキシプロピレン(B−2)を得た。ポリオキシプロピレン(B−2)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.0個導入されていた。
(合成例3−3)重合体(B−3)
重合体(C−6)の水酸基に対して1.2当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して130℃でメタノールを留去し、1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン4.7重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約8,000の、1つの末端構造あたり平均0.8個、1分子あたり平均2.4個のメチルジメトキシシリル基を有する分岐鎖状のポリオキシプロピレン(B−3)を得た。ポリオキシプロピレン(B−3)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.0個導入されていた。
重合体(C−6)の水酸基に対して1.2当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して130℃でメタノールを留去し、1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン4.7重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約8,000の、1つの末端構造あたり平均0.8個、1分子あたり平均2.4個のメチルジメトキシシリル基を有する分岐鎖状のポリオキシプロピレン(B−3)を得た。ポリオキシプロピレン(B−3)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.0個導入されていた。
(合成例3−4)重合体(B−4)
重合体(C−7)の水酸基に対して1.2当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して130℃でメタノールを留去し、1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン3.2重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約11,000の、1つの末端構造あたり平均0.7個、1分子あたり平均2.1個のメチルジメトキシシリル基を有する分岐鎖状のポリオキシプロピレン(B−4)を得た。ポリオキシプロピレン(B−4)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.0個導入されていた。
重合体(C−7)の水酸基に対して1.2当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して130℃でメタノールを留去し、1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン3.2重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約11,000の、1つの末端構造あたり平均0.7個、1分子あたり平均2.1個のメチルジメトキシシリル基を有する分岐鎖状のポリオキシプロピレン(B−4)を得た。ポリオキシプロピレン(B−4)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して1.0個導入されていた。
(合成例4−1)重合体(H−1)
n−ブタノールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、片方の末端に水酸基を有する数平均分子量が約8000のポリオキシプロピレンを得た。続いてこの水酸基末端ポリオキシプロピレンの水酸基に対して1.2当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して130℃でメタノールを留去し、1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン1.8重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約8000の片末端のみにジメトキシメチルシリル基を有するポリオキシプロピレン(H−1)を得た。重合体(H−1)はジメトキシメチルシリル基を片末端のみに平均0.8個、1分子当たり平均0.4個有することが分かった。重合体(H−1)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して0.5個導入されていた。
n−ブタノールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にて、下記分子量に達するまでプロピレンオキサイドの重合を行い、片方の末端に水酸基を有する数平均分子量が約8000のポリオキシプロピレンを得た。続いてこの水酸基末端ポリオキシプロピレンの水酸基に対して1.2当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を添加して130℃でメタノールを留去し、1.5当量の3−クロロ−1−プロペンを130℃で添加して水酸基をアリル基に変換した。残存する塩類の除去後、得られたアリル基末端ポリオキシプロピレン100重量部に対して、白金ジビニルジシロキサン錯体(白金換算で3質量%のイソプロピルアルコール溶液)36ppmおよびメチルジメトキシシラン1.8重量部を加え、90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が約8000の片末端のみにジメトキシメチルシリル基を有するポリオキシプロピレン(H−1)を得た。重合体(H−1)はジメトキシメチルシリル基を片末端のみに平均0.8個、1分子当たり平均0.4個有することが分かった。重合体(H−1)の末端構造に有する反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数は1つの末端構造あたり平均して0.5個導入されていた。
(実施例1〜11、比較例1〜3)
上記合成例により得られた重合体(A−1)〜(A−8)、重合体(B−1)〜(B−4)、および重合体(B’−1)(ポリオキシプロピレントリオール(アクトコール96−56、三井化学SKCポリウレタン(株)製))を表1に記載の配合比で混合したものをベースポリマーとした。ベースポリマーの粘度を以下の測定方法で測定した。結果を表1に示す。
上記合成例により得られた重合体(A−1)〜(A−8)、重合体(B−1)〜(B−4)、および重合体(B’−1)(ポリオキシプロピレントリオール(アクトコール96−56、三井化学SKCポリウレタン(株)製))を表1に記載の配合比で混合したものをベースポリマーとした。ベースポリマーの粘度を以下の測定方法で測定した。結果を表1に示す。
(粘度)
23℃、相対湿度50%で、ベースポリマーの粘度をE型粘度計(東京計器製、測定コーン:3°C×R14)で測定した。
23℃、相対湿度50%で、ベースポリマーの粘度をE型粘度計(東京計器製、測定コーン:3°C×R14)で測定した。
(組成物物性の評価方法)
ベースポリマー100重量部に対して、以下に示す添加剤を使用して硬化性組成物を作製した。まず下記に示す可塑剤、各充填材、酸化防止剤を混合して十分混合した後、3本ペイントロールに3回通して分散させ、マスターバッチを作製した。その後、作成したマスターバッチに対して、ベースポリマーとして表1に示す各重合体または各重合体ブレンド物、さらに下記に示す脱水剤、接着性付与剤、硬化触媒を添加して十分混合し、自転公転ミキサーを用いて均一に混錬脱泡して、各硬化性組成物を作製した。作製した各硬化性組成物を用いて各種試験体を作製し、各種評価を行った。なお、ベースポリマー以外の各添加剤は同一であるため、表1中での表記は省略している。
可塑剤:ポリオキシプロピレングリコール(アクトコールP−23、三井化学SKCポリウレタン(株)製)、50重量部
充填材:
(i) 脂肪酸処理沈降炭酸カルシウム(白艶華CCR、白石工業(株)製)、30重量部
(ii) 重質炭酸カルシウム(ホワイトンSB赤、白石カルシウム(株)製)、150重量部
酸化防止剤:イルガノックス1010(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF SE製)、1重量部
脱水剤:ビニルトリメトキシシラン(A−171、Momentive Performance Materials Inc.製)、3重量部
接着性付与剤:3−(N−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン(A−1120、Momentive Performance Materials Inc.製)、3重量部
硬化触媒:ジブチル錫ビス(アセトアセトナート)(U−220H、日東化成(株)製)、1重量部
ベースポリマー100重量部に対して、以下に示す添加剤を使用して硬化性組成物を作製した。まず下記に示す可塑剤、各充填材、酸化防止剤を混合して十分混合した後、3本ペイントロールに3回通して分散させ、マスターバッチを作製した。その後、作成したマスターバッチに対して、ベースポリマーとして表1に示す各重合体または各重合体ブレンド物、さらに下記に示す脱水剤、接着性付与剤、硬化触媒を添加して十分混合し、自転公転ミキサーを用いて均一に混錬脱泡して、各硬化性組成物を作製した。作製した各硬化性組成物を用いて各種試験体を作製し、各種評価を行った。なお、ベースポリマー以外の各添加剤は同一であるため、表1中での表記は省略している。
可塑剤:ポリオキシプロピレングリコール(アクトコールP−23、三井化学SKCポリウレタン(株)製)、50重量部
充填材:
(i) 脂肪酸処理沈降炭酸カルシウム(白艶華CCR、白石工業(株)製)、30重量部
(ii) 重質炭酸カルシウム(ホワイトンSB赤、白石カルシウム(株)製)、150重量部
酸化防止剤:イルガノックス1010(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、BASF SE製)、1重量部
脱水剤:ビニルトリメトキシシラン(A−171、Momentive Performance Materials Inc.製)、3重量部
接着性付与剤:3−(N−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン(A−1120、Momentive Performance Materials Inc.製)、3重量部
硬化触媒:ジブチル錫ビス(アセトアセトナート)(U−220H、日東化成(株)製)、1重量部
(評価)
作製した硬化性組成物のダンベル物性、引張せん断強度および引き裂き強度を下記の方法にて測定した。その結果も、同じく表1に示した。
作製した硬化性組成物のダンベル物性、引張せん断強度および引き裂き強度を下記の方法にて測定した。その結果も、同じく表1に示した。
(ダンベル物性)
23℃、相対湿度50%下で、上記硬化性組成物を3mm厚のシート状型枠に充填した。23℃、相対湿度50%下で3日間硬化させた後、50℃乾燥機内で4日間養生し、シート状硬化物を得た。得られた硬化物をJIS K 6251に従って3号ダンベル型に打ち抜き試験片を得た。得られた試験片を用い、23℃、相対湿度50%下で、オートグラフを用いて引張試験(引張速度200mm/分)を行い、30%伸長時応力(M30)、破断時応力(引張強度 TB)、及び破断時伸び(EB)を測定した。
23℃、相対湿度50%下で、上記硬化性組成物を3mm厚のシート状型枠に充填した。23℃、相対湿度50%下で3日間硬化させた後、50℃乾燥機内で4日間養生し、シート状硬化物を得た。得られた硬化物をJIS K 6251に従って3号ダンベル型に打ち抜き試験片を得た。得られた試験片を用い、23℃、相対湿度50%下で、オートグラフを用いて引張試験(引張速度200mm/分)を行い、30%伸長時応力(M30)、破断時応力(引張強度 TB)、及び破断時伸び(EB)を測定した。
(引張せん断強度)
23℃、相対湿度50%下で、被着体として木材(カバ材)を使用し、接着面積25mm×25mmで、厚さ50μmで上記硬化性組成物を塗布後、すぐ被着体同士を張り合わせた。23℃、相対湿度50%下で7日間硬化させ、オートグラフを用いて引張せん断試験(引張速度50mm/分)を行い、破断時応力(TB)を測定した。
23℃、相対湿度50%下で、被着体として木材(カバ材)を使用し、接着面積25mm×25mmで、厚さ50μmで上記硬化性組成物を塗布後、すぐ被着体同士を張り合わせた。23℃、相対湿度50%下で7日間硬化させ、オートグラフを用いて引張せん断試験(引張速度50mm/分)を行い、破断時応力(TB)を測定した。
(引き裂き強度)
23℃、相対湿度50%下で、上記硬化性組成物を3mm厚のシート状型枠に充填した。23℃、相対湿度50%下で3日間硬化させた後、50℃乾燥機内で4日間養生し、シート状硬化物を得た。得られた硬化物を引き裂き試験用ダンベル型(JIS A型)に打ち抜き、試験片を得た。得られた試験片を用い、23℃、相対湿度50%下で、オートグラフを用いて引き裂き試験(引張速度200mm/分)を行い、破断時応力(TB)を測定した。
23℃、相対湿度50%下で、上記硬化性組成物を3mm厚のシート状型枠に充填した。23℃、相対湿度50%下で3日間硬化させた後、50℃乾燥機内で4日間養生し、シート状硬化物を得た。得られた硬化物を引き裂き試験用ダンベル型(JIS A型)に打ち抜き、試験片を得た。得られた試験片を用い、23℃、相対湿度50%下で、オートグラフを用いて引き裂き試験(引張速度200mm/分)を行い、破断時応力(TB)を測定した。
(実施例12)
重合体(H)10重量部をさらに添加した以外は実施例1と同様に評価を行い、結果を表1に記載した。
重合体(H)10重量部をさらに添加した以外は実施例1と同様に評価を行い、結果を表1に記載した。
以上の結果より、重合体(A)のみを使用しているポリマー粘度が高い比較例1に対し、粘度を低くするために重合体(B)の代わりに比較重合体(B’−1)を用いている比較例2は引張強度、引張せん断強度が低下している。また、重合体(B)のみを使用している比較例3は引張強度、引張せん断強度、引裂き強度が低い。しかし、重合体(A)、重合体(B)を使用している実施例1〜12は、低粘度でありながら、引張強度が高い。
さらに重合体(A)として、数平均分子量が12,000〜25,000、シリル基の個数が1つの末端あたり平均して1.2以上である重合体を用いている実施例1〜4、12は、高引張強度でありながら、引裂き強度もより高い。
さらに、重合体(B)として、数平均分子量が1,000〜6,000であり、主鎖が分岐状の重合体を用いている実施例1はさらに伸びが向上しており、比較例1と比べても、低粘度でありながら、同様の引張強度、引張せん断強度、引裂き強度、伸びを有する硬化物が得られる。
Claims (13)
- 一般式(1):
−Si(R1)3−a(X)a (1)
(式中、R1は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、前記炭化水素基は、ヘテロ含有基を有してもよい。Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基を表す。aは1、2、または3である。)
で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0より多い反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)、
一般式(1)で表される反応性ケイ素基を有する反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)であって、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1〜4.0である反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)、
を含有する硬化性組成物であり、
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)のブレンド物の、23℃における粘度が6.0Pa・s以下であり、反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量が反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量より3000以上小さい硬化性組成物。 - 反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量が12,000〜25,000である請求項1または2に記載の硬化性組成物。
- 反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)の1つの末端構造あたりの反応性ケイ素基の数が平均して1.2以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)が直鎖状の重合体骨格を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.4〜3.0である請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)が分岐鎖状の重合体骨格を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量が3,000〜6,000である請求項1〜7のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(A)と反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(B)の比(A)/(B)が30/70〜95/5である請求項1〜8のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- さらに、末端構造が、反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び/又は、内部オレフィン基とを有し、前記末端構造中の反応性ケイ素基と、末端オレフィン基及び、内部オレフィン基の合計数が、末端構造1個あたり平均して1.0以下であり、1分子中に含有する反応性ケイ素基の数が平均して1.1より小さい反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン系重合体(H)を含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性組成物を硬化させて得られる硬化物。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性組成物を含む接着剤組成物。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性組成物を含むシーリング材組成物。
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WO2022230703A1 (ja) | 2021-04-28 | 2022-11-03 | 株式会社デンソー | ユーザ装置、基地局、及びセル再選択方法 |
-
2020
- 2020-11-11 JP JP2020187813A patent/JP2021075722A/ja active Pending
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WO2022230703A1 (ja) | 2021-04-28 | 2022-11-03 | 株式会社デンソー | ユーザ装置、基地局、及びセル再選択方法 |
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