JP2021075307A - ホッパー装置、ガス吹込み方法、及びペレットの製造方法 - Google Patents

ホッパー装置、ガス吹込み方法、及びペレットの製造方法 Download PDF

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崇 吉松
勝義 影山
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Abstract

【課題】ホッパー装置内へのガス吹込み作業を自動化しながら、ガス吹込みによる発塵を抑制することが可能なホッパー装置、ガス吹込み方法、及びペレットの製造方法を提供する。【解決手段】内部に粉体を収容可能とされ、下部に前記粉体を排出可能な開口を有するホッパー本体部と、前記開口よりも上方において所定量のガスを前記ホッパー本体部の前記内部へ吹き込む、ガス吹込み部と、前記ガス吹込み部による前記ホッパー本体部の前記内部へのガス吹込み間隔の計測結果に基づいて前記ガス吹込み部に前記ガスの吹き込みを開始させるとともに、ガス吹込み時間を計測した結果に基づいて前記ガス吹込み部に前記ガスの吹き込みを終了させる時間計測部と、を備えるホッパー装置。【選択図】図1

Description

本発明は、ホッパー装置、ガス吹込み方法、及びペレットの製造方法に関する。
粉体を用いて種々の処理を行う工程において、粉体を内部に貯留するとともに、所定量を搬送装置へ切り出すホッパー装置が設けられることがある。かかるホッパー装置において、ホッパー装置の内部に粉体が詰まる現象(いわゆる棚吊り)が発生することがある。
ホッパー装置の棚吊りによって、切り出し量が安定しなくなることから、棚吊り状態を解消するため、ガス吹込み作業が必要となる。かかる作業を行う上では、作業者が棚吊りの発生を監視し、棚吊りが発生した場合にホッパー装置の内部にガスを吹込む操作を行う。このため、ガス吹込み作業に関し、作業者によるホッパー装置の監視、ガス吹込み操作等の作業負担が生じる。
一方、ガス吹込み作業に関し、例えば、下記特許文献1には、切り出し量が少なくなり、ベルトフィーダの負荷率が下限値以下となったとき、複数本の導出管から高圧気体を一気に吹き出し、棚吊りを除去する技術が記載されている。
特開平09−286488号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、ホッパー装置内での棚吊りが発生してから、ガス吹込み作業が行われ、棚吊りが解消される。棚吊り解消の際には、ホッパー装置内の粉体の崩れに伴う飛散が生じる。そのため、ホッパー装置内へのガス吹込みによる発塵の発生といった問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ホッパー装置内へのガス吹込み作業を自動化しながら、ガス吹込みによる発塵を抑制することが可能な新規かつ優れたホッパー装置、ガス吹込み方法、及びペレットの製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、内部に粉体を収容可能とされ、下部に上記粉体を排出可能な開口を有するホッパー本体部と、上記開口よりも上方において所定量のガスを上記ホッパー本体部の上記内部へ吹き込む、ガス吹込み部と、上記ガス吹込み部による上記ホッパー本体部の上記内部へのガス吹込み間隔の計測結果に基づいて上記ガス吹込み部に上記ガスの吹き込みを開始させるとともに、ガス吹込み時間を計測した結果に基づいて上記ガス吹込み部に上記ガスの吹き込みを終了させる時間計測部と、を備えるホッパー装置が提供される。
上記時間計測部は、上記ガス吹込み間隔を計測する第1のタイマと、上記ガス吹込み時間を計測する第2のタイマとを有してもよい。
上記第1のタイマによる計測が、所定の上記ガス吹込み間隔に到達してから、上記第2のタイマによる上記ガス吹込み時間の計測が開始されてもよい。
上記ガス吹込み部は、上記ホッパー本体部の上記内部へ挿通されたノズルと、当該ノズルへのガス供給を制御する開閉弁とを有し、上記時間計測部は、上記ガス吹込み間隔の計測結果に基づいて上記開閉弁を開状態とするとともに、上記ガス吹込み時間の計測結果に基づいて上記開閉弁を閉状態としてもよい。
上記ガス吹込み間隔は、3分〜240分であり、上記ガス吹込み時間は、0.06秒〜2.4秒であってもよい。
上記ガス吹込み間隔は、5分〜10分であり、上記ガス吹込み時間は、0.3秒〜0.5秒であってもよい。
上記ホッパー本体部の上記内部に吹き込まれるガスの上記所定量は、0.05〜0.4mであってもよい。
上記ホッパー本体部の上記内部に吹き込まれるガスの上記所定量は、0.1〜0.25mであってもよい。
上記課題を解決するために、本発明の他の観点によれば、内部に粉体が収容可能とされ、下部に上記粉体を排出可能な開口を有するホッパー装置の上記内部へ吹き込まれる所定量のガスの吹込み間隔を計測する計測工程と、上記計測工程での計測結果が上記吹込み間隔に到達してから、上記ガスを所定の吹込み時間で上記ホッパー装置の上記内部へ吹き込む、ガス吹き込み工程と、を含む、ホッパー装置の内部へのガス吹込み方法が提供される。
上記課題を解決するために、本発明の他の観点によれば、上記ガス吹込み方法によって上記ホッパー装置の上記内部へ上記ガスが吹き込まれるガス吹込み工程と、上記ホッパー装置から上記粉体を切り出す粉体切り出し工程と、切り出された上記粉体をペレットに成形するペレット成形工程と、を含む、ペレットの製造方法が提供される。
以上、説明したように本発明によれば、ホッパー装置内へのガス吹込み作業を自動化しながら、ガス吹込みによる発塵を抑制することが可能なホッパー装置、ガス吹込み方法、及びペレットの製造方法が提供される。
本発明の一の実施形態に係るホッパー装置の概略構成例を示す模式図である。 同実施形態に係る時間計測部の動作例を示すタイミングチャートである。 同実施形態に係るガス吹込み間隔及びガス吹込み時間の一例を示す概念図である。 同実施形態に係るガス吹込み量と発塵性及び切り出し安定性の関係の一例を示すグラフである。 同実施形態に係る吹き込みガス総量と吹込み上限時間の関係の一例を示す図である。 同実施形態に係る吹き込みガス総量と吹込み下限時間の関係の一例を示す図である。 同実施形態に係るガス吹込み方法の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係るペレットの製造方法の一例を示すフローチャートである。 実施例として、粉体の切り出し安定性の指標となるピーク発生回数を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.ホッパー装置の構成>
まず、図1を参照しながら、本発明の一の実施形態に係るホッパー装置100の概略構成について説明する。図1は、本実施形態に係るホッパー装置100の概略構成を示す模式図である。本実施形態に係るホッパー装置100は、内部に粉体Pを貯留するとともに、貯留された粉体Pを所定量に切り出す。切り出された粉体Pは、搬送され、後工程において使用される。例えば、粉体Pは、破砕、混練、パンペレタイザによる造粒、並びに回転炉床式還元炉(RHF;Rotary Hearth Furnace)における還元及び焼結工程を経て、最終的にペレットとして成形される。
ホッパー装置100に貯留される粉体Pは、一例として鉄粉、粉末状石炭を含む粉末である。特に、粉体Pは、鉄粉、粉末状石炭を含む粉末であって、高炉の操業において発生する余剰原料ダスト(例えば、高炉二次灰)である。粉体Pは、一例として、30〜40μm程度の平均粒径を有している。なお、余剰原料ダストには、高炉以外の製鉄所の各工程、又は作業現場において発生する集塵ダストが含まれてもよい。例えば、余剰原料ダストには、焼結工程、コークス生産工程、もしくは製鋼工程、又はこれらの工程が行われる現場において発生する集塵ダストが含まれてもよい。
また、粉体Pは、乾燥機(図示省略)による乾燥工程を経てから、ホッパー装置100に投入されてもよい。粉体Pが乾燥されることで、棚吊り自体が発生しにくくなるとともに、ホッパー装置100におけるガス吹込みによって、棚吊りが抑制されやすくなる。
(ホッパー本体部)
図1に示すように、ホッパー装置100は、ホッパー本体部110と、ガス吹込み部120と、時間計測部130とを備えている。ホッパー本体部110は、上下方向(図1におけるY方向)を長手方向とされた略筒体形状を有し、筒体の内部に粉体を収容可能とされている。また、ホッパー本体部110は、下部に粉体Pを排出可能な開口111を有している。ホッパー本体部110の上方から投入された粉体Pは、ホッパー本体部110内に一時的に貯留された後、開口111から所定量だけ切り出される。
(ガス吹込み部)
ガス吹込み部120は、ホッパー本体部110において、開口111よりも上方において所定量のガスGをホッパー本体部110の内部へ吹き込む。ホッパー本体部110の内部へガスGを吹き込むことで、固まった粉体Pが崩れ、ホッパー本体部110の内部における粉体Pの棚吊りが抑制される。
具体的には、ガス吹込み部120は、吹込みノズル121と、開閉弁123とを有している。吹込みノズル121は、ホッパー本体部110の内部へ挿通されたノズルである。一例として、吹込みノズル121は、ホッパー本体部110の上下方向において、開口111よりも上方に設けられる。特に、吹込みノズル121は、ホッパー本体部110の筒体の径が下方へ行くほど減少する縮径部113に設けられる。縮径部113では、粉体Pが固まりやすく、棚吊りが発生しやすいため、かかる箇所に吹込みノズル121を設けることで、棚吊りが効果的に抑制される。
また、図1に示すように、吹込みノズル121は、先端121A(ホッパー本体部110の内部側)が下方に向かうように取り付けられている。すなわち、ガスGは、ガス吹込みノズル121から下方に向かって噴射される。吹込みノズル121は、一例として、内径φ10mm程度のパイプが挙げられる。
なお、吹込みノズル121は、水平方向(図1におけるX方向)に沿ってホッパー本体部110に取り付けられてもよい。すなわち、ガスGが、水平方向に噴射されるようにしてもよい。
開閉弁123は、吹込みノズル121へのガスGの供給を制御する。開閉弁123の一例として、電磁弁が挙げられる。開閉弁123は、吹込みノズル121と後述するガス供給源としてのガスバッファタンク127との間に設けられる。詳細は後述するが、開閉弁123は、弁の開閉によって、吹込みノズル121へのガス供給を制御する。
また、ガス吹込み部120は、さらに、配管125と、ガスバッファタンク127と、二次弁129とを有している。配管125は、開閉弁123とガスバッファタンク127とを連結し、ガスGを吹込みノズル121へと導入する。ガスバッファタンク127は、内部にガスGを貯留する圧力容器である。また、二次弁129は、一例としてガスGのガスバッファタンク127からの流出を制御するための手動で開閉可能なバルブである。
ガスGの一例としては、空気が挙げられる。ガスGの圧力の一例としては、0.6MPa程度である。
なお、ガス吹込み部120におけるガス供給系の構成は、吹込みノズル121に所定量のガスGを供給できればよく、本発明は、上記した形態例に限定されない。例えば、ガス吹込み部120におけるガス供給系において、二次弁129は、省略されてもよい。また、ガス供給系において、二次弁129以外の弁が適宜設けられてもよく、弁以外にも流量計等が設けられてもよい。さらに、ガス供給系は、ガスGを所定の圧力とするためのコンプレッサを有してもよい。また、ガス供給系において、ガスGがガスバッファタンク127に貯留されておらず、工場内の配管設備を通じてガス吹込み部120にガスGが供給されるように構成してもよい。
(時間計測部)
時間計測部130は、ガス吹込み部120によるホッパー本体部110の内部へのガスGが吹き込まれる間隔である、ガス吹込み間隔(図2及び図3において後述するガス吹込み間隔T0に相当)の計測結果に基づいてガス吹込み部120にガスの吹き込みを開始させる。また、時間計測部130は、ガス吹込み部120によるホッパー本体部110の内部へガスGが吹き込まれる時間である、ガス吹込み時間(図2及び図3において後述するガス吹込み時間T1に相当)を計測した結果に基づいてガス吹込み部120にガスの吹き込みを終了させる。時間計測部130における時間計測の詳細については、後述する。
時間計測部130は、ガス吹込み間隔の計測結果に基づいて開閉弁123を開状態とする。また、時間計測部130は、ガス吹込み時間の計測結果に基づいて開閉弁123を閉状態とする。
具体的には、時間計測部130は、ガス吹込み間隔を計測する第1のタイマとしてのサイクルタイマ131と、ガス吹込み時間を計測する第2のタイマとしての動作タイマ133とを有している。時間計測部130において、サイクルタイマ131による計測が、所定のガス吹込み間隔に到達してから、動作タイマ133によるガス吹込み時間の計測が開始される。
図1に示すように、より具体的には、サイクルタイマ131は、ガス吹込み間隔を計測する。サイクルタイマ131における計測時間が所定のガス吹込み間隔に到達した場合に、サイクルタイマ131は、動作タイマ133に対して、動作を開始するように電気信号を出力する。動作タイマ133は、サイクルタイマ131からの出力を受けると、ガス吹込み時間の計測を開始する。また、動作タイマ133は、サイクルタイマ131からの出力を受けると、開閉弁123に対し、開閉弁123を開状態とする電気信号を出力する。さらに、動作タイマ133は、動作タイマ133における計測時間がガス吹込み時間に到達したとき、開閉弁123を閉状態とする電気信号を出力する。
時間計測部130の一例としては、図示しない電源に接続された電気制御系統が挙げられる。かかる電気制御系統は、ホッパー装置100の設置された作業現場の周辺に設置されてもよい。また、電気制御系統は、電気的に直列接続された2つのタイマを有する。かかる2つのタイマは、それぞれサイクルタイマ131及び動作タイマ133として機能し、タイマの一例としては、アナログタイマが挙げられる。また、時間計測部130としての電気制御系統は、開閉弁123としての電磁弁と電気的に接続されている。
このように、2つのタイマを用いることでガス吹込み間隔及びガス吹込み時間の両方を管理することができる。さらに、2つのタイマという比較的簡便な構成で、ガス吹込み間隔及びガス吹込み時間の制御を実現できる。
図1に示すように、ホッパー装置100から切り出された粉体Pは、搬送機構140によって後工程へ搬送される。搬送機構140の一例としては、ベルトコンベアである。また、図示しない制御部によって、搬送機構140への粉体Pの切り出し量が表示部へ出力されてもよい。以上、本実施形態に係るホッパー装置100の概略構成について説明した。
続いて、ホッパー装置100における動作例について説明する。まず、ホッパー装置100に上方から粉体Pが順次投入される。粉体Pは、ホッパー本体部110内を下方へと移動する。粉体Pが、ホッパー本体部110内において固まり、棚吊りが生じることを防ぐため、ホッパー本体部110内に設けられたガス吹込み部120からガスGが吹き込まれる。ガスGの吹込みに際し、時間計測部130によってガス吹込み間隔とガス吹込み時間の計測が行われる。すなわち、所定のガス吹込み間隔ごとに、所定のガス吹込み時間だけガスGが、ホッパー装置100の内部に吹き込まれる。これによって、ホッパー装置100における棚吊りの発生が抑制される。粉体Pは、最終的にホッパー本体部110の下部に設けられた開口111から切り出される。粉体Pは、ホッパー装置100から切り出された後、搬送機構140によって後工程へ搬送される。以上、本実施形態に係るホッパー装置100の動作例について説明した。
<2.ガス吹込み>
次に、図2及び図3を参照しながら、本実施形態に係るホッパー装置100のガス吹込みにおける制御について説明する。図2は、本実施形態に係る時間計測部の動作例を示すタイミングチャートである。また、図3は、本実施形態に係るガス吹込みの一例を示す概念図である。
図2に示すように、サイクルタイマ131は、ガス吹込み間隔T0を計測する。ガス吹込み間隔T0は、過去の操業実績を踏まえ、ホッパー装置100において棚吊りの生じる時間間隔(具体的には、一例として、過去の操業実績において棚吊りの発生により、切り出し量の低下が観測される時間間隔)に応じて適宜設定される。例えば、ガス吹込み間隔T0は、棚吊りの生じる時間間隔と同程度か、やや短い程度の時間間隔に設定される。さらに、ガス吹込み間隔T0は、ホッパー本体部110の形状、開口111の開口面積等に基づいて設定されてもよい。ガス吹込み間隔T0の設定の詳細については後述する。
サイクルタイマ131は、所定のガス吹込み間隔T0に到達したとき、動作タイマ133に電気信号を出力する。具体的には、サイクルタイマ131の出力部(図示省略)が短時間(例えば、0.3秒以下)だけON状態となり、動作タイマ133に電気信号が出力される。サイクルタイマ131の出力部がOFF状態となった後、サイクルタイマ131は、再度、ガス吹込み間隔T0の計測を開始する。
なお、本実施形態に係るガス吹込み間隔T0は、図2に示すタイミングチャートの時間間隔に限定されるものではなく、ある回とその次回とのガスGの吹込みのタイミングが十分に離間できる時間間隔又はタイミングで終了もしくは開始されればよい。例えば、ガス吹込み間隔T0には、サイクルタイマ131の出力部がON状態となる短時間が含まれてもよい。
一方、動作タイマ133では、サイクルタイマ131からの出力によって、動作タイマ133の出力部(図示省略)がON状態となる。つまり、動作タイマ133は、所定のガス吹込み時間T1だけ電気信号の出力を継続する。動作タイマ133からの出力によって開閉弁123が開状態とされる。つまり、動作タイマ133からの出力がされている、ガス吹込み時間T1の間、開閉弁123が開き、ホッパー本体部110内にガスGが吹き込まれる。
ガス吹込み時間T1は、過去の操業実績を踏まえ、ホッパー装置100において、棚吊りを抑制するのに十分なガスGを吹き込むのに要する時間となるように適宜設定される。ガス吹込み時間T1の設定の詳細については後述する。
動作タイマ133が計測する時間が所定のガス吹込み時間T1に到達した後、動作タイマ133の出力部は、OFF状態となる。このとき、開閉弁123も閉状態となる。つまり、ホッパー本体部110内へのガスGの吹込みが終了する。また、動作タイマ133の出力部は、サイクルタイマ131からの出力があるまで、OFF状態となる。すなわち、サイクルタイマ131からの出力を受けて動作タイマ133が出力を行うまで、開閉弁123は、閉状態となる。
換言すれば、図3に示すように、ホッパー本体部110内へのガス吹込みは、間欠的に行われる。つまり、所定のガス吹込み間隔T0ごとに所定のガス吹込み時間T1だけガスGの吹込みが行われる。このように、所定のガス吹込み間隔T0が経過してから、ガスGの吹込みが開始されるので発塵が抑制される。すなわち、ガスGの吹込みによる発塵がある程度収まってから、次のガスGの吹込みが行われるので、連続的にガス吹込みを行う場合と比較して、発塵が抑制される。
なお、上記実施形態において、タイマの出力部がON又はOFF状態となることで、開閉弁123の開閉状態の制御が行われる例を示したが、本発明は、かかる例に限定されない。例えば、タイマの出力部のON/OFFではなく、タイマにおける時間計測状態と、スタンバイ状態の切り替えによって、開閉弁123の開閉状態の制御が行われてもよい。
(ガス吹込み量)
次に、表1及び図4を参照しながら、ガス吹込み量について説明する。発明者らは、本実施形態に係るガスGの吹込みに際し、ホッパー本体部110内に吹き込むガスの量(吹込みガス総量)について鋭意検討した。すなわち、吹込みガス総量を変えながら、切り出し安定性及び発塵性について、評価を行った。表1に評価結果を示す。
Figure 2021075307
表1において、発塵性は、ガス吹込み時のホッパー装置100周辺の発塵の様子を目視によって段階的に評価した結果である。具体的には、多量の発塵を1とし、中程度の発塵を0.5とし、少量の発塵を0とした。さらに、中程度と少量の間の量の発塵を、0.25とした。また、表1において、切り出し安定性は、操業中の切り出し量の単位時間当たり変動幅で評価した。具体的には、変動が小さく安定な場合を、1とし、中程度の変動が生じ準安定の場合を、0.5とし、変動が激しく不安定な場合を、0とした。
図4は、表1の結果をまとめたグラフであり、ガス吹込み量と発塵性及び切り出し安定性の関係の一例を示すグラフである。図4に示すように、吹込みガス総量を所定の範囲とすることで、切り出し安定性を高く維持しながら、発塵性を低く抑えることが可能であることを本発明者らは知見した。
具体的には、図4に示すように、吹込みガス総量を、0.05〜0.4m程度とすることで、切り出し安定性が、0.5程度以上であり、また、発塵性が、0.5程度以下となっている。すなわち、ガスGの所定量として上記数値範囲に設定することで、ホッパー本体部110内の棚吊りが抑制されるとともに、発塵が抑制される。
さらに、図4に示すように、吹込みガス総量を、0.1〜0.25m程度とすることで、切り出し安定性が、0.8以上であり、また、発塵性が、0.25以下となっている。すなわち、ガスGの所定量として上記数値範囲に設定することで、ホッパー本体部110内の棚吊りが抑制されるとともに、発塵がより抑制される。
(ガス吹込み間隔)
次に、ガス吹込み間隔T0について説明する。ガス吹込み間隔T0の設定に際し、本発明者らが鋭意検討したところ、ホッパー装置100の操業条件に応じて、棚吊りの発生する間隔が変化することが明らかとなった。例えば、投入前の粉体Pに対して乾燥を行う乾燥機が停止している等の理由により、ホッパー装置100への粉体Pの投入が制限又は停止されていることがある。この場合、ホッパー本体部110内の粉体Pの量は徐々に減少し、粉体Pによってホッパー本体部110内に形成される層が下方へ移動する。この結果、ホッパー本体部110の下方にある開口111の周辺において棚吊りが発生しやすくなる。実際に、ホッパー装置100の切り出し量の操業実績によれば、3分〜5分程度の間隔で、切り出し量の変動が発生した。
一方、粉体Pの乾燥機が稼働している場合、ホッパー装置100には、粉体Pが順次投入される。この場合、ホッパー本体部110内の粉体Pの層は安定して存在し、棚吊りは発生しにくくなる。実際に、ホッパー装置100の切り出し量の操業実績によれば、最短で10分程度、最長で240分程度の間隔で、切り出し量の変動が発生した。
このような操業実績を踏まえ、本発明者らが、種々の操業条件に対応可能であり、棚吊りの発生を抑制できるガス吹込み間隔T0を検討したところ、一例として、ガス吹込み間隔T0を3分〜240分の範囲に設定することとした。このようなガス吹込み間隔T0の設定により、乾燥機の稼働又は停止等の操業条件の変化が生じても、ホッパー装置100における棚吊りを解消できる。
また、棚吊りの発生を予防するには、ホッパー装置100の切り出し量が不安定となる時間間隔に対応するため、できるだけ短い間隔でガスGの吹き込みを行うことが有効である。そこで、一例として、ガス吹込み間隔T0は、5分〜10分の範囲に設定されてもよい。このようなガス吹込み間隔T0の設定により、棚吊りの発生が想定される時間間隔の中でも比較的短い間隔でガスGの吹込みが行われるので、棚吊りの発生が効果的に抑制される。
(ガス吹込み時間)
次に、表2、図5及び図6を参照しながら、ガス吹込み時間T1について説明する。本発明者らは、ガス吹込み時間T1の上限値及び下限値を求めるために、まず、ガス吹込み速度に着目した。表2は、ガス吹込み時間と吹込みガス総量の関係から、ガス吹込み速度を算出した結果をまとめたものである。
Figure 2021075307
表2に示すように、吹込みガス総量とガス吹込み時間との関係から、種々のガス吹込み条件に対応したガス吹込み速度の範囲が求められる。ここで、かかる範囲の内、最も吹込み速度の小さい場合が、ホッパー装置100内で噴射されるガスGの流量が小さく、最も発塵を抑制できるガス吹込み条件である。すなわち、最もガス吹込み速度が小さい場合にガスGの吹込みに要する時間が、ガス吹込み上限時間となる。そこで、かかる条件において、ガス吹込み上限時間を求めることにより、ガス吹込み時間T1の上限値を求めた。具体的には、表3に示すように、吹込み速度を0.167m/sとしたとき、吹込み速度の値で各吹き込みガス総量の値を除することで吹込み上限時間を求めた。
Figure 2021075307
図5は、表2及び表3の結果をまとめたものであり、吹き込みガス総量と吹込み上限時間の関係の一例を示す図である。図5に示すように、吹込み上限時間は、最大で2.4秒程度となることが示された。
一方、表2におけるガス吹込み速度の内、最も吹込み速度の大きい場合が、ホッパー装置100内で噴射されるガスGの流量が大きく、最も棚吊りの発生を抑制できるガス吹込み条件である。すなわち、最もガス吹込み速度が大きい場合にガスGの吹込みに要する時間が、ガス吹込み下限時間となる。そこで、かかる条件において、ガス吹込み下限時間を求めることにより、ガス吹込み時間T1の下限値を求めた。具体的には、表4に示すように、吹込み速度を0.8m/sとしたとき、吹込み速度の値で各吹き込みガス総量の値を除することで吹込み下限時間を求めた。
Figure 2021075307
図6は、表2及び表4の結果をまとめたものであり、吹き込みガス総量と吹込み下限時間の関係の一例を示す図である。図6に示すように、吹込み下限時間は、最小で0.06秒程度となることが示された。以上のように、ガス吹込み時間T1を、0.06秒〜2.4秒とすることで、ホッパー装置100内のガスGの吹込みを自動化した場合において、ガス吹込みに起因した発塵を抑制しつつ、棚吊りの発生を抑制することが実現される。
また、ガス吹込み時間T1は、さらに0.3秒〜0.5秒の範囲に設定されてもよい。ガス吹込み時間T1がかかる範囲に設定されることにより、ガス吹込みを自動化した場合において、より効果的に発塵が抑制されるとともに、棚吊りの発生が抑制される。以上、本実施形態に係るホッパー装置100におけるガス吹込みについて説明した。
<3.ガス吹込み方法>
次に、図7を参照しながら、本実施形態に係るガス吹込み方法について説明する。図7は、本実施形態におけるガス吹込み方法のフローチャートである。図7に示すように、ガス吹込み工程S100において、先ず、ホッパー装置100の内部へ所定量のガスGを吹き込む時間間隔であるガス吹込み間隔T0が計測される(S101)。具体的には、時間計測部130のサイクルタイマ131によって、ガス吹込み間隔T0が計測される。
続いて、ステップS101において計測された時間がガス吹込み間隔T0に到達したか否かが判定される(S103)。ステップS101において計測される時間が、ガス吹込み間隔T0となった後、ガスGが所定のガス吹込み時間T1でホッパー装置100の内部へ吹き込まれる(S105)。具体的には、ガス吹込み部120によって、ホッパー装置100のホッパー本体部110内にガスGが吹き込まれる。このとき、時間計測部130の動作タイマ133によって、ガス吹込み時間T1が計測される。所定のガス吹込み時間T1に到達すると、ガスGの吹込みは終了する。その後、ガスGの吹込み方法は、ステップS107へ移行する。
一方、ステップS103において、ガス吹込み間隔T0に到達したと判定されない場合、ステップS101において、時間計測部130によるガス吹込み間隔T0の計測が継続される。
ステップS107において、ガスGの吹込み方法が終了条件を満足するかが判定される。終了条件としては、ガスGの吹込みが所定の回数行われたか、又はガス吹き込み作業を終了させる入力がオペレータによってなされたか等が挙げられる。終了条件を満足すると判定された場合、ガス吹込み工程S100は終了する。一方、ガスGの吹込み方法が終了条件を満足すると判定されない場合、ガス吹込み工程S100は、ステップS101に戻る。以上、本発明の一の実施形態に係るホッパー装置100及びガス吹込み方法について説明した。
(ペレットの製造方法)
次に、図8を参照しながら、本実施形態に係るペレットの製造方法について説明する。図8は、本実施形態に係るペレットの製造方法の一例を示すフローチャートである。図8に示すように、上記したガス吹込み工程S100によってホッパー装置100の内部へガスGが吹き込まれる。続いて、ホッパー装置100から粉体Pが切り出される(S110)。さらに、ホッパー装置100から切り出された粉体Pがペレットに形成される(S120)。具体的には、搬送機構140によってホッパー装置100から搬送された粉体Pは、破砕、混練を経て、パンペレタイザによって造粒体に形成される。さらに、乾燥工程を経て、回転炉床式還元炉によって造粒体が還元及び焼結され、最終的にペレットとして成形される。なお、本実施形態に係るペレットの製造方法において、ステップS120のペレット成形工程の内容は、ペレットが成形できればよく、かかる例に限定されない。例えば、上記したペレット成形工程において、一部の工程が追加、変更又は省略されてもよい。以上、本実施形態に係るペレットの製造方法について説明した。
(作用効果)
本実施形態によれば、ホッパー装置100は、所定量のガスGをホッパー本体部110の内部へ吹き込む、ガス吹込み部120と、ガス吹込み間隔に基づいてガス吹込み部120にガスGの吹き込みを開始させるとともに、ガス吹込み時間を計測した結果に基づいてガス吹込み部120にガスGの吹き込みを終了させる時間計測部130とを備えている。これにより、時間計測部130によって、ガス吹込み間隔T0及びガス吹込み時間T1が計測され、計測結果に基づいてガスGの吹込みが開始、又は終了されるので、棚吊り解消のためのガス吹込み作業が自動化されるとともに、ガスGの吹込み間隔、時間が制御される。この結果、作業者の負担が低減されるとともに、過度な吹込みによるホッパー装置100周辺での発塵が抑制される。
例えば、ホッパー装置からの切り出し量の変動に応じて、ガス吹込みを制御しようとする場合、切り出し量が変動した時点ですでに棚吊りが発生していることから、切り出し量の不安定化は避けられない。本実施形態では、時間計測部130によってガス吹込み間隔、時間が制御され、かかる間隔及び時間に基づいてガス吹込みが行われる。従って、切り出し量の変動に応じてガス吹込みを行う場合と比較して、本実施形態によれば、ガス吹込み作業が自動化され、発塵が抑制されるとともに、ホッパー装置100からの切り出しを安定して行うことができる。
また、例えば、ホッパー本体部110内に設けられたセンサにより棚吊りの発生を検出し、かかる検出結果に基づいてガス吹込み作業を行う構成と比較して、本実施形態によれば、棚吊りの発生を事前に抑制できる。すなわち、本実施形態によれば、棚吊りの発生が想定されるガス吹込み間隔T0の到来が時間計測部130によって計測されてガスGが吹き込まれる。このため、本実施形態によれば、棚吊りの発生を予防するとともに、また棚吊りの発生がある場合には棚吊りを解消でき、センサなどの複雑な構成を有しないにもかかわらず、棚吊りの発生を抑制できる。
また、例えば、連続的にガスGをホッパー装置100内へ吹き込む場合と比較して、本実施形態によれば、ガス吹込み間隔T0を置いて、ガスGが吹き込まれるので、発塵が抑制される。さらに、例えば、ガス吹込み間隔T0のみ、あるいはガス吹込み時間T1のみを管理する場合と比較して、本実施形態では、ガス吹込み間隔T0及びガス吹込み時間T1の両方を管理している。これにより、作業者が行っていたような複雑なガス吹込み作業の自動化が実現される。
本実施形態によれば、時間計測部130は、ガス吹込み間隔T0を計測する第1のタイマと、ガス吹込み時間T1を計測する第2のタイマとを有している。これにより、2つのタイマでそれぞれガス吹込み間隔T0とガス吹込み時間T1とを計測することで、ガス吹込み作業を自動化した場合における時間の管理が精確となる。さらに、2つのタイマという比較的簡便な構成で、ガス吹込み間隔T0及びガス吹込み時間T1の制御を実現できる。
本実施形態によれば、第1のタイマによる計測が、所定のガス吹込み間隔T0に到達してから、第2のタイマによるガス吹込み時間T1の計測が開始される。これにより、所定のガス吹込み間隔T0が経過してから、ガスGの吹込みが開始されるので、ガス吹込み作業を自動化した場合の発塵が抑制される。
本実施形態によれば、ガス吹込み部120は、ホッパー本体部110の内部へ挿通された吹込みノズル121と、吹込みノズル121へのガス供給を制御する開閉弁123とを有している。また、時間計測部130は、ガス吹込み間隔T0の計測結果に基づいて開閉弁123を開状態とするとともに、ガス吹込み時間T1の計測結果に基づいて開閉弁123を閉状態とする。これにより、開閉弁123の開閉によってガスGの吹込みを制御することで、ガス吹込み間隔T0及びガス吹込み時間T1の制御がより精確になる。すなわち、時間計測部130による開閉の制御に対するガス噴射の応答性が良くなる。また、ガスGの流量の管理も精確となる。このように、ガス吹込み作業を自動化した場合においても、ガス吹込み作業の精度が向上する。
本実施形態によれば、ガス吹込み間隔T0は、3分〜240分であり、ガス吹込み時間T1は、0.06秒〜2.4秒である。これにより、ガス吹込み間隔T0及びガス吹込み時間T1を所定の範囲することで、ガス吹込み作業を自動化した場合でも棚吊りの発生が抑制されるとともに、ガス吹込みにおける発塵が抑制される。
さらに、本実施形態によれば、ガス吹込み間隔T0は、5分〜10分であり、ガス吹込み時間T1は、0.3秒〜0.5秒である。これにより、ガス吹込み間隔T0及びガス吹込み時間T1を所定の範囲することで、ガス吹込み作業を自動化した場合でも棚吊りの発生が抑制されるとともに、ガス吹込みにおける発塵が抑制される。
本実施形態によれば、ホッパー本体部110の内部に吹き込まれるガスGの所定量は、0.05〜0.4mである。これにより、ガスGの所定量が所定の範囲とされることで、ガス吹込み作業の作業を自動化した場合でも棚吊りの発生が抑制されるとともに、ガス吹込みにおける発塵が抑制される。
本実施形態によれば、ホッパー本体部110の内部に吹き込まれるガスGの所定量は、0.1〜0.25mである。これにより、ガスGの所定量が所定の範囲とされることで、ガス吹込み作業を自動化した場合でも、より効果的に棚吊りの発生が抑制されるとともに、ガス吹込みにおける発塵が抑制される。
本実施形態に係るペレットの製造方法によれば、本実施形態に係るガス吹込み方法によってホッパー装置100の内部へガスGが吹き込まれ、かかるホッパー装置100から粉体Pが切り出され、切り出された粉体Pがペレットに成形される。これにより、ホッパー装置100内の棚吊り抑制のためのガス吹込み作業が自動化されるとともに発塵が抑制される。また、ガス吹込み作業が自動化されること、及び棚吊り発生の抑制により粉体Pの切り出しが安定することから、ペレットの製造における生産性が向上する。
本発明に係るホッパー装置100及びガス吹込み方法について性能を評価するため、切り出し安定性の指標となる単位時間当たりの切り出し量変動ピークの発生回数を調査した。ここで、切り出し量変動ピークとは、ホッパー装置から切り出され、ベルトコンベアに載置された粉体Pの重量の時間変化をプロットしたグラフにおけるピークを指す。かかるピークは、粉体Pの切り出しが不安定となり、ベルトコンベア上の粉体Pの重量が変化すると、多く発生する。すなわち、棚吊りが発生すると、切り出される粉体Pの重量が減少し、棚吊りを解消するためガス吹込みが行われると、切り出された粉体Pの重量が急増し、グラフにおいてピークを示す。このように、切り出し量変動ピークは、切り出し安定性の指標となる。図9は、実施例として、切り出し量変動ピークの発生回数を示すグラフである。
比較例は、切り出し量が低下した場合、手動によって1〜2秒程度、バルブを開状態として、ホッパー装置内へガスGを吹き込んだ場合の結果である。実施例は、本実施形態に係るホッパー装置100を適用し、ガス吹込み間隔T0は、5分とし、ガス吹込み時間T1は、0.3秒とした場合の結果である。
図9に示すように、比較例では、通常操業時(ホッパー装置への投入前に粉体Pの乾燥工程を経た場合)には、変動ピークが2回/hの頻度で観察された。また、ホッパー装置への投入前に粉体Pの乾燥工程を経ない場合には、変動ピークは、7回/hの頻度で観察された。
一方、実施例では、通常操業時には、変動ピークが観察されなかった。さらに、ホッパー装置への投入前に粉体Pの乾燥工程を経ない場合には、変動ピークは、3回/hの頻度で観察された。このように、本実施形態に係るホッパー装置100を適用して粉体Pの切り出しを行うことで、ガス吹込み作業を自動化でき、さらに切り出し安定性が向上することが示された。また、実施例では、ガス吹込み間隔T0ごとに比較例よりも短いガス吹込み時間T1だけガスが吹き込まれるから、発塵が抑制される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は応用例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において、時間計測部130は、タイマを有する電気制御系統である例を示したが、本発明における時間の計測方式、構造は特に限定されない。例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等の協働によって実現される制御装置による制御によって時間の計測及び開閉弁123の開閉が実現されてもよい。また、上記実施形態におけるガス吹込み方法は、CPUにおける処理の流れとして実現されてもよい。
また、上記実施形態において、サイクルタイマ131及び動作タイマ133がアナログタイマである例を示したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、サイクルタイマ131及び動作タイマ133は、デジタルタイマであってもよい。さらに、サイクルタイマ131及び動作タイマ133における時間の計測は、カウントアップ形式であってもよいし、カウントダウン形式であってもよい。
また、上記実施形態において、ガス吹込み部120におけるガス供給系が、開閉弁123、ガスバッファタンク127及び二次弁129から構成される例を示したが、本発明は、かかる例に限定されない。例えば、ガス吹込み部120としてのエアブロア(図示省略)によってガスGがホッパー本体部110の内部へ吹き込まれてもよい。さらに、時間計測部130が、開閉弁123における開閉を制御するのではなく、エアブロアを制御することで、ホッパー本体部110の内部へのガス吹込みの制御が実現されてもよい。
100 ホッパー装置
110 ホッパー本体部
111 開口
120 ガス吹込み部
123 開閉弁
130 時間計測部
131 サイクルタイマ(第1のタイマ)
133 動作タイマ(第2のタイマ)
G ガス
P 粉体
T0 ガス吹込み間隔
T1 ガス吹込み時間

Claims (10)

  1. 内部に粉体を収容可能とされ、下部に前記粉体を排出可能な開口を有するホッパー本体部と、
    前記開口よりも上方において所定量のガスを前記ホッパー本体部の前記内部へ吹き込む、ガス吹込み部と、
    前記ガス吹込み部による前記ホッパー本体部の前記内部へのガス吹込み間隔の計測結果に基づいて前記ガス吹込み部に前記ガスの吹き込みを開始させるとともに、ガス吹込み時間を計測した結果に基づいて前記ガス吹込み部に前記ガスの吹き込みを終了させる時間計測部と、
    を備えるホッパー装置。
  2. 前記時間計測部は、前記ガス吹込み間隔を計測する第1のタイマと、前記ガス吹込み時間を計測する第2のタイマとを有する、
    請求項1に記載のホッパー装置。
  3. 前記第1のタイマによる計測が、所定の前記ガス吹込み間隔に到達してから、前記第2のタイマによる前記ガス吹込み時間の計測が開始される、
    請求項2に記載のホッパー装置。
  4. 前記ガス吹込み部は、前記ホッパー本体部の前記内部へ挿通されたノズルと、当該ノズルへのガス供給を制御する開閉弁とを有し、
    前記時間計測部は、前記ガス吹込み間隔の計測結果に基づいて前記開閉弁を開状態とするとともに、前記ガス吹込み時間の計測結果に基づいて前記開閉弁を閉状態とする、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のホッパー装置。
  5. 前記ガス吹込み間隔は、3分〜240分であり、
    前記ガス吹込み時間は、0.06秒〜2.4秒である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のホッパー装置。
  6. 前記ガス吹込み間隔は、5分〜10分であり、
    前記ガス吹込み時間は、0.3秒〜0.5秒である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のホッパー装置。
  7. 前記ホッパー本体部の前記内部に吹き込まれるガスの前記所定量は、0.05〜0.4mである、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のホッパー装置。
  8. 前記ホッパー本体部の前記内部に吹き込まれるガスの前記所定量は、0.1〜0.25mである、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のホッパー装置。
  9. 内部に粉体が収容可能とされ、下部に前記粉体を排出可能な開口を有するホッパー装置の前記内部へ吹き込まれる所定量のガスの吹込み間隔を計測する計測工程と、
    前記計測工程での計測結果が前記吹込み間隔に到達してから、前記ガスを所定の吹込み時間で前記ホッパー装置の前記内部へ吹き込む、ガス吹き込み工程と、
    を含む、ホッパー装置の内部へのガス吹込み方法。
  10. 請求項9に記載のガス吹込み方法によって前記ホッパー装置の前記内部へ前記ガスが吹き込まれるガス吹込み工程と、
    前記ホッパー装置から前記粉体を切り出す粉体切り出し工程と、
    切り出された前記粉体をペレットに成形するペレット成形工程と、
    を含む、ペレットの製造方法。
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