本発明の第一の態様によれば、ロッド状の消費財をパック用装置に供給する方法が提供されており、方法は、複数のロッド状の消費財を積み重ねチャネルの上流端に提供する工程と、複数のロッド状の消費財を積み重ねチャネルに沿って積み重ねチャネルの下流端に供給する工程とを含む。積み重ねチャネルの上流端は、垂直方向に下流端よりも高く、積み重ねチャネル少なくとも一部分は、垂直方向に対して25度〜75度の角度に延びる。方法はさらに、複数のロッド状の消費財を積み重ねチャネルの下流端からホッパーに受ける工程と、ホッパーからの複数のロッド状の消費財をパック用装置内に分配させる工程とを含む。
本明細書で使用される場合、「ロッド状の消費財」という用語は、それぞれがおよそ円形または楕円形の断面形状を持つ細長い消費財を意味する。
本明細書で使用される場合、「上流」および「下流」という用語は、積み重ねチャネルまたはその他の装置の要素もしくは要素の部分の相対的位置を描写するために使用される時に、製造工程およびパッキング工程中に複数の消費財が移動する方向を意味する。すなわち、消費財は、上流端から下流端へと下流方向に移動する。
本明細書で使用される場合、積み重ねチャネルの一部分が垂直方向に対して延びる角度への言及は、垂直方向と、消費財が積み重ねチャネルのその部分をそれに沿って移動する方向との間の最小角度を意味する。積み重ねチャネルが非直線の実施形態では、積み重ねチャネルの一部分と垂直方向との間の角度は、垂直方向と、消費財が積み重ねチャネルのそれぞれの部分を通って移動する方向の接線との間の最小角度である。
本明細書で使用される場合、「マスフロー」という用語は複数の製品の一般的な搬送方向に沿った流れを示し、ここでマスフロー内の製品の正確な位置は不明である。通常、マスフローでは、単一製品は、例えば、一般的な搬送方向が水平である場合の上方向または下方向など、一般的な搬送方向に対するランダムな動きについて、いくらかの自由度を有する。さらに、一般的な搬送方向に沿った製品の個別の速度は、マスフロー内の製品の平均搬送速度と等しい必要はない。
積み重ねチャネルの少なくとも一部分を通して、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度でロッド状の消費財を供給することにより、本発明による方法は、積み重なった消費財に沿って作用する重力を低減する。したがって、本発明による方法は、積み重ねの底部での消費財の望ましくない圧縮を低減させることができ、これは、物品の長さに沿ってそれぞれのエアロゾル発生物品の直径の段差変化を持ちうるエアロゾル発生物品などの消費財を取り扱う時に特に有利である。特に、積み重なったエアロゾル発生物品に沿って作用する重力を低減することで、積み重ねチャネルの詰まりの原因となりかねない、上述した積み重ね角度の蓄積効果を低減させることができる。積み重ねチャネルの少なくとも一部分を通して、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度でロッド状の消費財を供給することで、積み重なった消費財の垂直方向での有効な高さも減少する。積み重なったロッド状の消費財の垂直方向での有効な高さの減少により、蓄積された「積み重ね角度」の幾何学的な減少が提供される。
積み重ねチャネルの少なくとも一部分の垂直方向に対する角度が約25度〜約75度の範囲であることで、積み重ねチャネルに沿って作用する重力による圧縮力の有意な減少を提供するのに十分浅い角度と、積み重ねチャネルに沿って作用する重力の成分が積み重ねチャネルに沿ったホッパー内への消費財の移動を促進するのに十分であり、また、積み重ねチャネルによって占有される床スペース、つまり「フットプリント」を最小化する角度間での均衡を提供する。積み重ねチャネルの少なくとも一部分は、垂直方向に対して約35度〜約55度、好ましくは垂直方向に対して約40度〜約50度、最も好ましくは垂直方向に対して約45度の角度で延びることが好ましい。
積み重ねチャネルは、上流端と下流端の全長に沿って実質的に直線としうる。すなわち、積み重ねチャネルは、その上流端と下流端の間に延びる単一の直線セグメントを含みうる。
別の方法として、積み重ねチャネルは複数の直線セグメントを含んでもよく、ここでそれぞれの直線セグメントは、垂直方向に対して異なる角度で延びる。こうした実施形態では、すべての直線セグメントは、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度、好ましくは垂直方向に対して約35度および約55度、好ましくは垂直方向に対して約40度〜約50度、最も好ましくは垂直方向に対して約45度に延びてもよい。
別の方法として、一部の直線セグメントのみが、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度、好ましくは垂直方向に対して約35度および約55度、好ましくは垂直方向に対して約40度〜約50度、最も好ましくは垂直方向に対して約45度に延びてもよい。例えば、積み重ねチャネルは、垂直方向に対して約25度よりも小さな角度に延びる上流セグメントと、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度に延びる中間セグメントと、約75度よりも大きな角度に延びる下流セグメントを含んでもよい。
さらなる代替案では、積み重ねチャネルの少なくとも一部分は曲線としうる。一部の実施形態では、積み重ねチャネルは実質的にその全長に沿って曲線としうる。こうした実施形態では、垂直方向に対する積み重ねチャネルの角度は、積み重ねチャネルの長さに沿って変化する。垂直方向に対する積み重ねチャネルの角度は、下流方向に増大することが好ましい。
積み重ねチャネルが曲線である実施形態では、積み重ねチャネルの角度は、積み重ねチャネルの全長に沿った各地点で約25度〜約75度としうる。別の方法として、積み重ねチャネルの一部分のみが、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度で延びてもよい。例えば、積み重ねチャネルの上流端は、垂直方向に対して約25度よりも小さな角度で延びてもよい。一部の実施形態では、積み重ねチャネルの上流端は実質的に垂直でもよい。さらに、または別の方法として、積み重ねチャネルの下流端は垂直方向に対して約75度よりも大きな角度で延びてもよい。これらの任意の実施形態では、積み重ねチャネルの少なくとも中央部分は、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度に延びる。
上述の任意の実施形態において、複数のロッド状の消費財を積み重ねチャネルに沿って供給する工程は、少なくとも一つのコンベヤー上で複数のロッド状の消費財を積み重ねチャネルの少なくとも一部分に沿って下流方向に移動する工程を含みうる。例えば、積み重ねチャネルは、積み重ねチャネルの実質的に全長に沿って、積み重ねチャネルの底側に沿って延びる少なくとも一つのコンベヤーを備えうる。さらに、または別の方法として、積み重ねチャネルは、積み重ねチャネルの実質的に全長に沿って、積み重ねチャネルの上側に沿って延びる少なくとも一つのコンベヤーを備えうる。
別の方法として、積み重ねチャネルは、積み重ねチャネルの一部分のみに沿って提供されている1つ以上のコンベヤーを備えうる。例えば、積み重ねチャネルと垂直方向の間の角度が積み重ねチャネルの下流端でより大きい実施形態では、積み重ねチャネルは、積み重ねチャネルの下流部分のみに沿って延びる1つ以上のコンベヤーを備えうる。1つ以上のコンベヤーは、積み重ねチャネルの底側に沿って、積み重ねチャネルの上側に沿って、または積み重ねチャネルの底側および上側の両方に沿って延びうる。
ロッド状の消費財が少なくとも一つのコンベヤーによって積み重ねチャネルの少なくとも一部分に沿って移動する上述の任意の実施形態では、少なくとも一つのコンベヤーは、機械的に駆動されるベルト(歯付きベルトなど)、または制御気流のうち少なくとも一つを備えうる。
上述の任意の実施形態において、方法はさらに、積み重ねチャネルに沿って移動する際に複数のロッド状の消費財を動揺させる工程を含みうる。例えば、積み重ねチャネルは、複数のロッド状の消費財を振動またはその他の方法で動揺させる機械的手段を含みうる。1つ以上のコンベヤーを備える実施形態では、少なくとも一つのコンベヤーを振動するように構成されうる。さらに、または別の方法として、積み重ねチャネルは、消費財のマスフロー内の空気クッションを形成できる気流または複数の気流を含みうる。こうした空気クッションは、消費財間の摩擦を低減し、滑らかな製品の流れを促進できる。単一または複数の気流は、気流が上流方向に向かうように消費財の流れとは逆方向としうる。
上述の任意の実施形態において、積み重ねチャネルは、上流端と下流端の間で約30センチメートル〜約300センチメートルの長さ、好ましくは約50センチメートル〜約300センチメートル、より好ましくは約100センチメートル〜約300センチメートルの長さを持ちうる。これらの範囲内の長さのうちの1つを持つ積み重ねチャネルを使用することで、積み重ねチャネルは、上流の製造工程とホッパーの下流のパッキング工程の間のバッファとして効果的に機能しうる。
複数のロッド状の消費財を提供する工程は、複数の包まれたエアロゾル発生物品用エアロゾル発生基体から成るエアロゾル発生物品用に複数のマウスピースを提供する工程を含みうる。本明細書で使用される「エアロゾル発生基体」という用語は、加熱に応じてエアロゾルを形成できる揮発性化合物を放出することができる基体を記述するために使用される。エアロゾル発生基体から生成されるエアロゾルは、見えても見えなくてもよく、蒸気(例えば、室温では通常液体または固体である物質の気相での微粒子)、ならびに気体および凝縮された蒸気の液体の液滴を含んでもよい。
複数のロッド状の消費財を提供する工程は、複数のエアロゾル発生物品を提供する工程を含みうることが好ましい。各エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体と、マウスピースと、マウスピースをエアロゾル発生基体の下流端に固定するチッピングラッパーとを備えることが好ましい。こうした実施形態では、チッピングラッパーは、エアロゾル発生基体の周りに延びる上流端と、マウスピースの下流端の周りに延びる下流端とを持つ。エアロゾル発生基体の上流端とチッピングラッパーの上流端との間の距離は、約40ミリメートル未満、好ましくは約30ミリメートル未満であることが好ましい。上述の通り、本発明は、それぞれがチッピングラッパーによって形成されるその外径における段差変化を含む、積み重なったエアロゾル発生物品内で形成される全体的な「積み重ね角度」効果を低減させることができ、本発明によって提供される「積み重ね角度」効果の低減は、比較的短い長さを持つエアロゾル発生物品で特に有意である。
本明細書で使用される場合、「上流」および「下流」という用語がエアロゾル発生物品の要素または要素の部分の相対位置を記述するために使用される時、使用者がそれらの使用の間、エアロゾル発生物品で引き出す方向に言及する。すなわち、空気がエアロゾル発生物品の上流端から入り、下流端の下流に移動するように、ユーザーはエアロゾル発生物品の下流端から吸い込む。
本発明によって提供される積み重ね角度の効果が低減した結果として、本発明による方法は、それぞれが好ましくは0.04ミリメートル〜0.06ミリメートルの厚さを持つチッピングラッパーを含むエアロゾル発生物品を受容できる。マウスピースおよびエアロゾル発生基体の外側の周りを包んでエアロゾル発生物品を形成する時、チッピングラッパーの継ぎ目での重なりによって、エアロゾル発生物品の外径にチッピングラッパーの厚さの2倍の段差変化が生じ、したがって、チッピングラッパーが約0.04ミリメートル〜約0.06ミリメートルの厚さを持つ実施形態では、エアロゾル発生物品の外径は、チッピングラッパーの上流端で約0.08ミリメートル〜約0.12ミリメートルの最大段差変化を持つ。積み重なったエアロゾル発生物品全体の積み重ね角度を計算する時、積み重ね角度が、(継ぎ目の方向に依存するが)単一のチッピングペーパーの厚さの約2〜3倍となるように、上側および下側の段差変化を考慮に入れる必要がある。
また、積み重ね角度の効果の低減によって、従来的なフィルター紙巻たばこと比較した時、それぞれのエアロゾル発生物品の質量中心をチッピングラッパーとは反対方向にエアロゾル発生基体向けてさらに離れるように移動させる、高密度のエアロゾル発生基体を含むエアロゾル発生物品に本発明が適応できるようになる。したがって、複数のロッド状の消費財が複数のエアロゾル発生物品を備える実施形態では、各エアロゾル発生物品の質量中心と、各エアロゾル発生物品の長さに沿った中点との距離は、エアロゾル発生物品の全長の約5パーセント〜エアロゾル発生物品の全長の約20パーセントが好ましく、エアロゾル発生物品の全長の約7パーセント〜エアロゾル発生物品の全長の約15パーセントがより好ましく、エアロゾル発生物品の全長の約10パーセント〜エアロゾル発生物品の全長の約15パーセントが最も好ましい。
エアロゾル発生基体は固体のエアロゾル発生基体であることが好ましい。エアロゾル発生基体は、固体と液体の両方の成分を含みうる。
エアロゾル発生基体はニコチンを含むことが好ましい。一部の好ましい実施形態で、エアロゾル発生基体はたばこを含む。例えば、エアロゾル発生材料は均質化したたばこシートとしうる。
別の方法として、または追加的に、エアロゾル発生基体はエアロゾル発生材料を含む非たばこを含んでもよい。例えば、エアロゾル発生材料はニコチン塩およびエアロゾル形成体を含むシートとしうる。
エアロゾル発生基体が固体のエアロゾル発生基体である場合、固体のエアロゾル発生基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎、膨化たばこおよび均質化したたばこのうち1つ以上を含む、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、より糸、細片またはシートのうち1つ以上を含みうる。
随意に、固体のエアロゾル発生基体は、たばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含んでもよく、それは固体のエアロゾル発生基体の加熱に応じて放出される。また、固体のエアロゾル発生基体は、例えば、さらなるたばこ揮発性風味化合物または非たばこ揮発性風味化合物を含む1つ以上のカプセルを含んでもよい。こうしたカプセルは、固体エアロゾル発生基体の加熱中に融解しうる。
随意に、固体のエアロゾル発生基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもまたはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、より糸、細片またはシートの形態をとってもよい。固体のエアロゾル発生基体は、例えば、シート、泡、ゲルまたはスラリーの形態で担体の表面上に沈着してもよい。固体のエアロゾル発生基体は、担体の全表面上に沈着してもよく、または代わりに、使用中、均一でない風味送達を提供するために一定のパターンにおいて沈着してもよい。
本明細書に使用される「均質化したたばこ材料」という用語は、粒子状たばこを凝集することによって形成される材料を意味する。
本明細書に使用される「シート」という用語は、実質的にその厚さより大きい幅および長さを有する薄層状の要素を意味する。
本明細書に使用される「集められた」という用語は、巻き込まれ、折り畳まれ、または別途エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して実質的に横方向に圧縮され、または収縮したシートを記述するために使用される。
好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体は均質化したたばこ材料のきめのあるシートの集合体を含む。
本明細書で使用される「きめのあるシート」という用語は、捲縮され、型押しされ、デボス加工され、穿孔され、または別途変形されたシートを意味する。エアロゾル発生基体は、複数の間隔を置いたへこみ、突起、穿孔またはそれらの組み合わせを含む均質化したたばこ材料のきめのあるシートの集合体を含んでもよい。
特に好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体は均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。
均質化したたばこ材料のきめのあるシートの使用は、均質化したたばこ材料シートの集結を都合よく容易にしてエアロゾル発生基体を形成してもよい。
本明細書に使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行した隆起または波型形状を有するシートを意味する。エアロゾル発生物品が組み立てられた時に、実質的に平行した隆起または波型形状は、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に沿って、または平行に延びることが好ましい。これは、均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合を都合良く容易にしてエアロゾル発生基体を形成する。しかし、エアロゾル発生物品に含めるための均質化したたばこ材料の捲縮したシートが、別の方法としてまたは追加的に、エアロゾル発生物品が組み立てられた時に、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に鋭角または鈍角で配置される複数の実質的に平行した隆起または波型形状を有してもよいことが認識される。
エアロゾル発生基体は、紙またはその他のラッパーによって取り囲まれたエアロゾル発生材料を含むプラグの形態であってもよい。エアロゾル発生基体がプラグの形態である場合、任意のラッパーを含めてプラグ全体がエアロゾル発生基体であると考えられる。
好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体は、ラッパーによって取り囲まれた均質化したたばこ材料シートの集合体、またはその他のエアロゾル発生材料を含むプラグを含む。
本明細書で使用される「エアロゾル形成体」という用語は、使用において、エアロゾルの形成またはその形成を容易にし、実質的にエアロゾル発生物品の使用温度にて熱分解に対して抵抗性である任意の適切な周知の化合物または化合物の混合物を記述するために使用される。
適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、一価アルコール(メントールなど)、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオールおよびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノ−、ジ−またはトリアセテートなど)、およびモノ−、ジ−またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これらに限定されない。
好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(例えばプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオールおよび最も好ましくはグリセリン)である。
エアロゾル発生基体は単一のエアロゾル形成体を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル発生基体は、2つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含んでもよい。
エアロゾル発生基体は、乾燥質量ベースにおいて5%を超えるエアロゾル形成体の含有量を有することが好ましい。
エアロゾル発生基体は、乾燥質量ベースにおいておよそ5%〜およそ30%の間のエアロゾル形成体の含有量を有してもよい。
好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体は乾燥質量ベースでおよそ20%のエアロゾル形成体の含有量を有する。
エアロゾル発生物品で使用するための均質化したたばこのシートの集合体を含むエアロゾル発生基体は、当業界で周知の、例えばWO 2012/164009 A2号で開示されている方法によって製造しうる。
エアロゾル発生基体の外径は少なくとも5ミリメートルであることが好ましい。エアロゾル発生基体は、およそ5ミリメートル〜およそ12ミリメートルの間、例えば、およそ5ミリメートル〜およそ10ミリメートルの間、またはおよそ6ミリメートル〜およそ8ミリメートルの間の外径を有してもよい。好ましい一つの実施形態では、エアロゾル発生基体は7.2ミリメートル±10パーセントの外径を持つ。
エアロゾル発生基体の長さは、およそ5ミリメートル〜およそ15ミリメートル、例えば約8ミリメートル〜約12ミリメートルとしうる。一つの実施形態において、エアロゾル発生基体は、およそ10ミリメートルの長さを有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体はおよそ12ミリメートルの長さを有する。
エアロゾル発生基体は実質的に円筒形であることが好ましい。
支持要素はエアロゾル発生基体のすぐ下流に位置することができ、またエアロゾル発生基体に隣接することができる。
支持要素は任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。例えば、支持要素は、酢酸セルロース;ボール紙;捲縮された耐熱紙または捲縮された硫酸紙などの捲縮した紙;および低密度ポリエチレン(LDPE)などの重合体材料から成る群より選択される1つ以上の材料から形成されてもよい。好ましい実施形態において、支持要素は酢酸セルロースから形成される。
支持要素は中空の管状要素を含んでもよい。好ましい実施形態において、支持要素は中空のセルロースアセテートチューブを含む。
支持要素はエアロゾル発生基体の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。
支持要素は、およそ5ミリメートル〜およそ12ミリメートルの間、例えばおよそ5ミリメートル〜およそ10ミリメートルの間またはおよそ6ミリメートル〜およそ8ミリメートル間の外径を有してもよい。好ましい実施形態において、支持要素は7.2ミリメートル±10パーセントの外径を有する。
支持要素は、およそ5ミリメートル〜およそ15ミリメートルの間の長さを有してもよい。好ましい実施形態において、支持要素は、およそ8ミリメートルの長さを有する。
エアロゾル冷却要素はエアロゾル発生基体の下流に位置することができるが、例えばエアロゾル冷却要素は支持要素のすぐ下流に位置することも、また支持要素と隣接することもできる。
エアロゾル冷却要素は、支持要素とエアロゾル発生物品の最端の下流端に位置するマウスピースとの間に位置してもよい。
エアロゾル冷却要素は、ミリメートル長さあたりおよそ300〜1000平方ミリメートルの間の総表面積を有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ミリメートル長さあたりおよそ500平方ミリメートルの総表面積を有する。
エアロゾル冷却要素は、あるいは熱交換器と称され得る。
エアロゾル冷却要素は低引き出し抵抗を有するのが好ましい。すなわち、エアロゾル冷却要素は、エアロゾル発生物品を介して空気の通過に低抵抗性を提供することが好ましい。エアロゾル冷却要素はエアロゾル発生物品の引き出し抵抗に実質的に影響を及ぼさないことが好ましい。
エアロゾル冷却要素は複数の長軸方向に延びる経路を含んでもよい。複数の長軸方向に延びる経路は、捲縮、ひだ付け、集合、折り畳みのうち1つ以上の加工がなされて経路を形成するシート材料によって画定されうる。複数の長軸方向に延びる経路は、捲縮、ひだ付け、集合、折り畳みのうち1つ以上の加工がなされて複数の経路を形成する単一のシートによって定義され得る。別の方法として、複数の長軸方向に延びる経路は、捲縮、ひだ付け、集合、折り畳みのうち1つ以上の加工がなされて複数の経路を形成する複数のシートによって定義され得る。
いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、金属箔、重合体材料、実質的に非多孔性の紙またはボール紙、およびそれらの組み合わせから成る群より選択される材料シートの集合体を含んでもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、酢酸セルロース(CA)、アルミ箔、およびそれらの組み合わせから成る群より選択される材料シートの集合体を含んでもよい。
好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、生物分解性の材料シートの集合体を含む。例えば、非空隙性の紙のシートの集合体またはポリ乳酸またはMater−Bi(登録商標)の等級(デンプンベースのコポリエステルの市販のファミリー)などの生物分解性高分子材料シートの集合体。
特に好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ポリ乳酸のシートの集合体を含む。
エアロゾル冷却要素は、重量ミリグラムあたりおよそ10〜100平方ミリメートルの間の比表面積を有する材料シートの集合体から形成されてもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、1ミリグラムあたりおよそ35平方ミリメートルの比表面積を有する材料シートの集合体から形成されてもよい。
マウスピースはエアロゾル冷却要素のすぐ下流に位置することも、またエアロゾル冷却要素に隣接することもできる。マウスピースはフィルターを含んでもよい。フィルターは、1つ以上の適切な濾過材料から形成されてもよい。多くのこのような濾過材料は当業界で周知である。一つの実施形態において、マウスピースは酢酸セルローストウから形成されるフィルターを含んでもよい。
マウスピースはエアロゾル発生基体の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。
マウスピースは、およそ5ミリメートル〜およそ10ミリメートルの間、例えばおよそ6ミリメートル〜およそ8ミリメートルの間の外径を有してもよい。好ましい実施形態において、マウスピースは7.2ミリメートル±10パーセントの外径を有する。
マウスピースは、およそ5ミリメートル〜およそ20ミリメートルの間の長さを有してもよい。好ましい実施形態において、マウスピースは、およそ14ミリメートルの長さを有する。
マウスピースは、およそ5ミリメートル〜およそ14ミリメートルの間の長さを有してもよい。好ましい実施形態において、マウスピースは、およそ7ミリメートルの長さを有する。
エアロゾル発生基体およびマウスピースの上流にあるその他の任意の要素(支持要素およびエアロゾル冷却要素など)は、外側ラッパーによって囲まれる。外側ラッパーは任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。外側ラッパーは紙巻たばこ用紙であることが好ましい。
エアロゾル発生物品は、およそ40ミリメートル〜およそ50ミリメートルの間、例えば、45ミリメートルの全長を有してもよい。
本発明はまた、上述の任意の実施形態に従い、本発明の第一の態様による方法により、ロッド状の消費財をパック用装置に供給するのに適した供給用装置を備える。
したがって、本発明の第二の態様によれば、ロッド状の消費財をパック用装置に供給するための供給用装置が提供されており、供給用装置は上流端および下流端を有する積み重ねチャネルを備え、ここで積み重ねチャネルは上流端で複数のロッド状の消費財を受けるように構成されている。上流端は垂直方向に下流端よりも高く、積み重ねチャネル少なくとも一部分は、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度に延びる。供給用装置は、積み重ねチャネルの下流端に配置され、積み重ねチャネルから複数のロッド状の消費財を受けるホッパーをさらに備えるが、そのホッパーは複数のロッド状の消費財をパック用装置内に分配するように構成されている。
上述の通り、積み重ねチャネルの少なくとも一部分の垂直方向に対する角度が約25度〜約75度の範囲であることで、積み重ねチャネルに沿って作用する重力による圧縮力の有意な減少を提供するのに十分浅い角度と、積み重ねチャネルに沿って作用する重力の成分が積み重ねチャネルに沿ったホッパー内への消費財の移動を促進するのに十分であり、また、積み重ねチャネルによって占有される床スペース、つまり「フットプリント」を最小化する角度との間の均衡を提供する。積み重ねチャネルの少なくとも一部分は、垂直方向に対して約35度〜約55度、好ましくは垂直方向に対して約40度〜約50度、最も好ましくは垂直方向に対して約45度の角度で延びることが好ましい。
積み重ねチャネルは、上流端と下流端の全長に沿って実質的に直線としうる。すなわち、積み重ねチャネルは、その上流端と下流端の間に延びる単一の直線セグメントを含みうる。
別の方法として、積み重ねチャネルは複数の直線セグメントを含んでもよく、ここでそれぞれの直線セグメントは、垂直方向に対して異なる角度で延びる。こうした実施形態では、すべての直線セグメントは、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度、好ましくは垂直方向に対して約35度および約55度、好ましくは垂直方向に対して約40度〜約50度、最も好ましくは垂直方向に対して約45度に延びてもよい。
別の方法として、一部の直線セグメントのみが、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度、好ましくは垂直方向に対して約35度および約55度、好ましくは垂直方向に対して約40度〜約50度、最も好ましくは垂直方向に対して約45度に延びてもよい。例えば、積み重ねチャネルは、垂直方向に対して約25度よりも小さな角度に延びる上流セグメントと、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度に延びる中間セグメントと、約75度よりも大きな角度に延びる下流セグメントを含んでもよい。
さらなる代替案では、積み重ねチャネルの少なくとも一部分は曲線としうる。一部の実施形態では、積み重ねチャネルは実質的にその全長に沿って曲線としうる。こうした実施形態では、垂直方向に対する積み重ねチャネルの角度は、積み重ねチャネルの長さに沿って変化することになる。垂直方向に対する積み重ねチャネルの角度は、下流方向に増大することが好ましい。
積み重ねチャネルが曲線である実施形態では、積み重ねチャネルの角度は、積み重ねチャネルの全長に沿った各地点で約25度〜約75度としうる。別の方法として、積み重ねチャネルの一部分のみが、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度で延びてもよい。例えば、積み重ねチャネルの上流端は、垂直方向に対して約25度よりも小さな角度で延びてもよい。一部の実施形態では、積み重ねチャネルの上流端は実質的に垂直でもよい。さらに、または別の方法として、積み重ねチャネルの下流端は垂直方向に対して約75度よりも大きな角度で延びてもよい。これらの任意の実施形態では、積み重ねチャネルの少なくとも中央部分は、垂直方向に対して約25度〜約75度の角度に延びうる。
上述の任意の実施形態において、供給用装置は、上流端と下流端の間を積み重ねチャネルの少なくとも一部分に沿って延びる少なくとも一つのコンベヤーをさらに備えうるが、ここで少なくとも一つのコンベヤーは、積み重ねチャネルの少なくとも一部分に沿った下流方向への複数のロッド状の消費財の移動を促進するように構成される。例えば、供給用装置は、積み重ねチャネルの実質的に全長に沿って、積み重ねチャネルの底側に沿って延びる少なくとも一つのコンベヤーを備えうる。さらに、または別の方法として、供給用装置は、積み重ねチャネルの実質的に全長に沿って、積み重ねチャネルの上側に沿って延びる少なくとも一つのコンベヤーを備えうる。
別の方法として、供給用装置は、積み重ねチャネルの一部分のみに沿って提供されている1つ以上のコンベヤーを備えうる。例えば、積み重ねチャネルと垂直方向の間の角度が積み重ねチャネルの下流端でより大きい実施形態では、供給用装置は、積み重ねチャネルの下流部分のみに沿って延びる1つ以上のコンベヤーを備えうる。1つ以上のコンベヤーは、積み重ねチャネルの底側に沿って、積み重ねチャネルの上側に沿って、または積み重ねチャネルの底側および上側の両方に沿って延びうる。
供給用装置が少なくとも一つのコンベヤーを備える上述の任意の実施形態において、少なくとも一つのコンベヤーは、機械的に駆動するベルト(歯付きベルトなど)、または制御気流のうち少なくとも一つを備えうる。
上述の任意の実施形態において、供給用装置はさらに、積み重ねチャネルに沿って移動する際に複数のロッド状の消費財を動揺させる手段を含みうる。例えば、供給用装置は、複数のロッド状の消費財を振動またはその他の方法で動揺させる機械的手段を含みうる。1つ以上のコンベヤーを備える実施形態では、少なくとも一つのコンベヤーを振動するように構成されうる。さらに、または別の方法として、供給用装置は、消費財のマスフロー内の空気クッションを形成できる気流または複数の気流を含みうる。こうした空気クッションは、消費財間の摩擦を低減し、滑らかな製品の流れを促進できる。単一または複数の気流は、気流が上流方向に向かうように消費財の流れとは逆方向としうる。
上述の任意の実施形態において、積み重ねチャネルは、上流端と下流端の間で約30センチメートル〜約300センチメートルの長さ、好ましくは約50センチメートル〜約300センチメートル、より好ましくは約100センチメートル〜約300センチメートルの長さを持ちうる。これらの範囲内の長さのうちの1つを持つ積み重ねチャネルを使用することで、積み重ねチャネルは、上流の製造工程とホッパーの下流のパッキング工程の間のバッファとして効果的に機能しうる。
本発明は以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。