JP2021072030A - タッチパネル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タッチパネルにおけるタッチ位置検出精度を維持又は向上させることを目的とする。【解決手段】本発明におけるタッチパネル装置は、送信電極と受信電極の対により構成された検出領域と、前記送信電極に接続され、前記検出領域との接続部分から第1方向に延設される送信配線と、前記受信電極に接続される受信配線と、を備え、複数の前記検出領域のうちの1の検出領域を基準セルとしたときに、少なくとも前記基準セルより前記第1方向の反対方向に連続して1又は複数の前記検出領域が配置され、前記基準セルに接続された送信配線と、前記基準セルよりも前記反対方向に配置された1又は複数の前記検出領域に対応する1又は複数の送信配線とが、前記基準セルに対して前記第1方向と直交する第2方向側に並列配置され、前記並列配置される1又は複数の送信配線は、前記基準セルに対し前記第2方向に並ぶ位置より前記反対方向に延設された部分の配線幅が均一である。【選択図】図11

Description

本発明はタッチパネル装置に関し、特にタッチパネルの配線構造の技術に関する。
タッチパネルに関して各種の技術が知られており、下記特許文献1には同時に2組(一対の送信信号線と一対の受信信号線)の信号線(電極)のセンシングを行ってタッチ操作位置の検出を行うことで解像度を向上させるセンシング技術が開示されている。
また下記特許文献2には、X、Y方向の電極配線において電極が交差する部分を設けないようにした、いわゆるシングルレイヤ電極構造が開示されている。
特開2014−219961号公報 特開2010−182277号公報
タッチパネルにおいてタッチ位置検出精度を維持又は向上させることは重要である。静電容量方式のタッチパネルの場合、スキャンの際に、タッチ操作による容量変化に応じた信号線からの信号電圧の変化や差分を検出することにより、タッチ操作の位置を検出することになる。このとき、タッチパネルにおける配線構造が、容量変化に応じた信号線からの信号電圧の変化や差分の検出精度を左右することがある。
そこで本発明では、配線設計の工夫によりタッチパネルにおけるタッチ位置検出精度を維持又は向上させることを目的とする。
本発明に係るタッチパネル装置は、送信電極と受信電極の対により構成された検出領域と、前記送信電極に接続され、前記検出領域との接続部分から第1方向に延設される送信配線と、前記受信電極に接続される受信配線と、を備え、複数の前記検出領域のうちの1の検出領域を基準セルとしたときに、少なくとも前記基準セルより前記第1方向の反対方向に連続して1又は複数の前記検出領域が配置され、前記基準セルに接続された送信配線と、前記基準セルよりも前記反対方向に配置された1又は複数の前記検出領域に対応する1又は複数の送信配線とが、前記基準セルに対して前記第1方向と直交する第2方向側に並列配置され、前記並列配置される1又は複数の送信配線は、前記基準セルに対し前記第2方向に並ぶ位置より前記反対方向に延設された部分の配線幅が均一であるものである。
これにより、基準セルに対し第2方向に配置された送信配線の配線幅と、基準セルより第1方向の反対方向の検出領域に対し第2方向に配置された送信配線の配線幅とが均一となる。
上記した本発明に係るタッチパネル装置において、前記基準セルは、静電容量の重心値検出の基準となる検出領域50であることが考えられる。
タッチ位置の検出においては、静電容量の重心値を検出することで検出領域の密度以上の解像度の位置検出ができるようになされており、その重心値検出の基準となる検出領域をここでいう基準セルとする。
上記した本発明に係るタッチパネル装置において、前記基準セルは、送信配線の抵抗値が所定の値になるように、前記基準セルから前記反対方向の送信配線の配線幅を規定する際の基準となる検出領域であることが考えられる。
これにより、送信配線の抵抗値が所定の値になるように、並列配置される1又は複数の送信配線について、基準セルに対し第2方向に並ぶ位置より第1方向の反対方向に延設された部分の配線幅が設定される。
上記した本発明に係るタッチパネル装置において、前記並列配置される1又は複数の送信配線は配線幅が均一であることが考えられる。
これにより、基準セルに対し第2方向に並ぶ位置より第1方向と反対方向に延設された部分の送信配線の配線幅と、基準セルに対し第2方向に並ぶ位置より第1方向に延設された部分の送信配線の配線幅とが同じになる。
上記した本発明に係るタッチパネル装置において、検出領域の前記送信電極の配線隣接部における電極幅が、隣接する送信配線の配線幅よりも大きくなることが考えられる。
即ち、送信電極の配線隣接部に隣接する送信配線の基準セルに対し第2方向に並ぶ位置より第1方向の反対方向に延設された部分の配線幅が、送信電極の配線隣接部における電極幅よりも狭くなる。
上記した本発明に係るタッチパネル装置において、前記並列配置される1又は複数の送信配線は、配線抵抗値が150kΩ以下の値となる配線幅とされていることが考えられる。
即ち、送信配線の抵抗値が150kΩ以下の値になるように、並列配置される1又は複数の送信配線について、基準セルに対し第2方向に並ぶ位置より第1方向の反対方向に延設された部分の配線幅が設定される。
上記した本発明に係るタッチパネル装置において、前記送信配線の第2方向側にグランド電極が隣り合うように配置されることが考えられる。これにより、送信配線の第2方向側における残留電荷がグランド電極により放電される。
本発明によれば、タッチパネルにおけるタッチ位置検出精度を維持又は向上させることができる。
本発明の実施の形態のタッチパネル装置のブロック図である。 実施の形態のタッチパネルの信号線構造の説明図である。 実施の形態のセンシング動作の説明図である。 実施の形態のシングルレイヤ構造の説明図である。 実施の形態のセンサセル構造の説明図である。 実施の形態のセンサセル構造の比較例の説明図である。 実施の形態の配線設計の比較例の説明図である。 実施の形態の配線設計の比較例の部分拡大図である。 実施の形態の配線設計の比較例の部分拡大図である。 実施の形態の配線設計の説明図である。 実施の形態の配線設計の部分拡大図である。 実施の形態の配線設計の部分拡大図である。 実施の形態のセンサセル構造の変型例の説明図である。
以下、実施の形態を次の順序で説明する。なお、一度説明した構成については以降同一符号を付し、説明を省略するものとする。
<1.タッチパネル装置の構成>
<2.センシング動作>
<3.シングルレイヤ構造>
<4.タッチパネルの配線設計>
[4−1.送信配線の配信設計の比較例]
[4−2.本実施の形態における送信配線の配信設計]
<5.変型例>
<6.まとめ>
<1.タッチパネル装置の構成>
実施の形態のタッチパネル装置1の構成例を図1に示す。
タッチパネル装置1は、各種機器においてユーザインターフェース装置として装着される。ここで各種機器とは、例えば電子機器、通信機器、情報処理装置、製造設備機器、工作機械、車両、航空機、建物設備機器、その他非常に多様な分野の機器が想定される。タッチパネル装置1は、これらの多様な機器製品においてユーザの操作入力に用いる操作入力デバイスとして採用される。
図1ではタッチパネル装置1と製品側MCU(Micro Control Unit)6を示しているが、製品側MCU6とは、タッチパネル装置1が装着される機器における制御装置を示しているものである。タッチパネル装置1は製品側MCU6に対してユーザのタッチパネル操作の情報を供給する動作を行うことになる。
タッチパネル装置1は、タッチパネル2と、タッチパネル駆動装置3を有する。
タッチパネル駆動装置3はセンサIC(Integrated Circuit)4とMCU5を有する。
このタッチパネル駆動装置3は、タッチパネル側接続端子部31を介してタッチパネル2と接続される。この接続を介してタッチパネル駆動装置3はタッチパネル2の駆動(センシング)を行う。
また操作入力デバイスとして機器に搭載される際には、タッチパネル駆動装置3は製品側接続端子部32を介して製品側MCU6と接続される。この接続によりタッチパネル駆動装置3は製品側MCU6にセンシングした操作情報を送信する。
タッチパネル駆動装置3におけるセンサIC4は、送信回路41、受信回路42、マルチプレクサ43、インターフェース・レジスタ回路44、電源回路45を有する。
センサIC4の送信回路41は、マルチプレクサ43によって選択されたタッチパネル2における端子に対して送信信号を出力する。また受信回路42は、マルチプレクサ43によって選択されたタッチパネル2における端子から信号を受信し、必要な比較処理等を行う。
図2に、送信回路41、受信回路42、マルチプレクサ43とタッチパネル2の接続状態を模式的に示す。
タッチパネル2は、タッチ面を形成するパネル平面に、送信側の電極としてのn本の送信信号線21−1から21−nが配設される。
また同じくパネル平面に、受信側の電極としてのm本の受信信号線22−1から22−mが配設される。
なお送信信号線21−1・・・21−n、受信信号線22−1・・・22−mを特に区別しない場合は、総称として「送信信号線21」「受信信号線22」と表記する。
送信信号線21−1・・・21−nと、受信信号線22−1・・・22−mは、図示するように交差して配設される場合もあれば、いわゆるシングルレイヤ構造として、以下の実施の形態で述べるように交差が生じないように配設される場合もある。いずれにしても送信信号線21と受信信号線22が配設される範囲内でタッチ操作面が形成され、タッチ操作時の容量変化により操作位置が検出される構造となる。
図では送信信号線21と受信信号線22の間で生じる静電容量を一部のみ例示している(容量C22,C23,C32,C33)が、タッチ操作面の全体に、送信信号線21と受信信号線22の間で生じる静電容量(例えば交差位置における容量)が存在し、タッチ操作により容量変化が生じた位置が受信回路42により検出されることとなる。
送信回路41は、マルチプレクサ43により選択された送信信号線21−1・・・21−nに対して送信信号を出力する。本実施の形態では、マルチプレクサ43が各タイミングで2本ずつ隣接する送信信号線21を選択していく走査を行う。
受信回路42は、マルチプレクサ43により選択された受信信号線22−1・・・22−mからの受信信号を受信する。本実施の形態では、マルチプレクサ43が各タイミングで2本ずつ隣接する受信信号線22を選択していく。
送信回路41、受信回路42によるセンシング動作については後述する。
図1に戻って説明する。センサIC4のインターフェース・レジスタ回路44には、送信回路41、マルチプレクサ43、受信回路42、電源回路45に対する各種の設定情報がMCU5によって書き込まれる。送信回路41、マルチプレクサ43、受信回路42、電源回路45は、それぞれインターフェース・レジスタ回路44に記憶された設定情報によって動作が制御される。
またインターフェース・レジスタ回路44には、受信回路42により検出された検出値(説明上「RAW値」ともいう)を記憶し、MCU5が取得できるようにしている。
電源回路45は、駆動電圧AVCCを生成し、送信回路41,受信回路42に供給する。後述するが、送信回路41は駆動電圧AVCCを用いたパルスをマルチプレクサ43によって選択された送信信号線21に印加する。
また受信回路42は、センシング動作の際に、マルチプレクサ43によって選択された受信信号線22に対して駆動電圧AVCCを印加することも行う。
電源回路45の構成については後に詳述する。
MCU5はセンサIC4の設定、制御を行う。具体的にはMCU5はインターフェース・レジスタ回路44に対して必要な設定情報を書き込むことで、センサIC4の各部の動作を制御する。
またMCU5は受信回路42からのRAW値をインターフェース・レジスタ回路44から読み出すことで取得する。そしてMCU5は、RAW値を用いて重心値を算出し、算出した重心値に基づいた座標計算を行い、ユーザのタッチ操作位置情報としての座標値を製品側MCU6に送信する処理を行う。
<2.センシング動作>
以上の構成のタッチパネル装置1によるセンシング動作について説明する。
まず図3によりタッチパネル2に対する送信回路41,受信回路42の動作を説明する。図ではタッチパネル2において2つの送信信号線21−2、21−3と、2つの受信信号線22−2、22−3を示している。
本実施の形態の場合、先の図2に示したような送信信号線21、受信信号線22に対して、送信回路41と受信回路42が、それぞれ隣接する2本ずつ送信、受信を行っていくことでタッチ操作の検出を行うものとなる。つまり一対の送信信号線21と一対の受信信号線22の2本×2本を基本セルとして、順次セル単位で検出走査を行う。図3では、その1つのセル部分を示していることになる。
送信回路41は、2本の送信信号線21(図の場合では21−2,21−3)に対して、ドライバ411,412から駆動電圧AVCC1を出力する。つまりドライバ411,412の出力である送信信号T+、T−がマルチプレクサ43によって選択された送信信号線21−2,21−3に供給される。
なお、駆動電圧AVCC1は、図1の電源回路45が生成する駆動電圧AVCC自体、もしくは駆動電圧AVCCに基づく電圧である。
この場合、送信回路41は、ドライバ411からの送信信号T+は図示のように、アイドル(Idle)期間をロウレベル(以下「Lレベル」と表記)とする。例えば0Vとする。そして続くアクティブ(Active)期間にはハイレベル(以下「Hレベル」と表記)とする。この場合、Hレベルの信号として具体的には駆動電圧AVCC1の印加を行う。
また送信回路41は、もう一つのドライバ412からの送信信号T−は、アイドル期間をHレベル(駆動電圧AVCC1の印加)とし、続くアクティブ期間はLレベルとする。
ここで、アイドル期間は受信信号R+、R−の電位を安定させる期間であり、アクティブ期間は受信信号R+、R−の電位変化をセンシングする期間となる。
このアイドル期間、アクティブ期間において、受信回路42はマルチプレクサ43によって選択された2つの受信信号線22(図の場合では22−3,22−2)からの受信信号R+、R−を受信する。
受信回路42は、コンパレータ421、基準容量部422、スイッチ423,425、計測用容量部424、演算制御部426を備えている。
2つの受信信号線22からの受信信号R+、R−はコンパレータ421で受信される。コンパレータ421は、受信信号R+、R−の電位を比較して、その比較結果をHレベル又はLレベルで演算制御部426に出力する。
基準容量部422を構成するコンデンサの一端には駆動電圧AVCC2が印加されている。駆動電圧AVCC2は、図1の電源回路45が生成する駆動電圧AVCC自体、もしくは駆動電圧AVCCに基づく電圧である。基準容量部422を構成するコンデンサの他端はスイッチ423の端子Taを介してコンパレータ421の+入力端子に接続されている。
また計測用容量部424の一端には駆動電圧AVCC2が印加されている。この計測用容量部424の他端はスイッチ425の端子Taを介してコンパレータ421の−入力端子に接続されている。
スイッチ423、425は、アイドル期間には端子Tiが選択される。従ってアイドル期間にはコンパレータ421の+入力端子(受信信号線22−3)、−入力端子(受信信号線22−2)がグランド接続され、受信信号R+、R−はグランド電位となる。
スイッチ423、425は、アクティブ期間には端子Taが選択される。従ってアクティブ期間にはコンパレータ421の+入力端子(受信信号線22−3)、−入力端子(受信信号線22−2)に駆動電圧AVCC2が印加される。
図3では当該セルが非タッチ状態の場合の受信信号R+、R−の波形を実線で示している。アイドル期間ではスイッチ423、425が端子Tiを選択していることで、受信信号R+、R−は、或る電位(グランド電位)で安定されている。
アクティブ期間となるとスイッチ423、425が端子Taを選択することで、受信信号線22−3,22−2に駆動電圧AVCC2が印加される。これにより受信信号R+、R−の電位がΔV上昇する。非タッチの状態では、このΔVの電位上昇は、受信信号R+、R−共に発生する。
一方、送信回路41側では、アクティブ期間となると、上述のように送信信号T+が立ち上がり、送信信号T−が立ち下がる。これにより、タッチ操作があった場合には、受信信号R+、R−の電位上昇の程度が変化する。
仮に容量C22に影響を与えるA1位置がタッチされた場合、受信信号R−の電位がアクティブ期間において破線で示すようにΔVHだけ上昇する。
また仮に容量C32が変化するA2位置がタッチされた場合、受信信号R−の電位がアクティブ期間において破線で示すΔVLだけ上昇する。
これらのように当該セルに対するタッチ操作位置に応じて、受信信号R−の電位変化量が受信信号R+の電位変化量(ΔV)よりも大きくなったり小さくなったりする。
コンパレータ421はこのような受信信号R+、R−を比較することになる。
なお、このように変化する受信信号R+、R−の電位差分自体をRAW値(検出結果)として出力するようにしてもよいが、本実施の形態では受信回路42は、演算制御部426が受信信号R+、R−の電圧バランスがとれるように計測用容量部424の設定変更を行い、RAW値を得るようにしている。
演算制御部426は、インターフェース・レジスタ回路44に書き込まれた設定情報に従って、スイッチ423,425のオン/オフや計測用容量部424の容量値の切替処理を行う。またコンパレータ421の出力を監視し、後述の処理でRAW値を算出する。演算制御部426で算出されたRAW値はインターフェース・レジスタ回路44に書き込まれることでMCU5が取得可能とされる。
<3.タッチパネルの電極配置構造>
本実施の形態におけるタッチパネル2の電極配置構造について、図4及び図5を参照して説明する。本実施の形態ではタッチパネル2の電極配置構造としてシングルレイヤ電極構造が採用される。図4はタッチパネル2の電極配置構造を模式的に示した図である。
以下、図4に示す方向を上下左右方向として説明する。図5から図12においても同様である。なお、本願発明の請求項における第1方向とは下方向を、第1方向の反対方向は上方向を、第2方向は右方向を、第2方向と反対方向は左方向を示している。
図4に示すように、タッチパネル2には、基板100上に複数のセンサセル110が配置され、集合マトリクスとしてセンサパターンが構成される。図4では図示の都合上、左右方向に7列かつ上下方向に7行のセンサセル110の集合マトリクスが基板100上に形成されている例を示している。
基板100上に配置されたセンサセル110の静電容量の変化により、指等の導電体が接触している位置を検出することができる。ここでは、1つのセンサセル110が、図2の送信信号線21と受信信号線22の交差する部分に相当する。
なお、本実施の形態では説明の都合上、センサセル110の配置を左右方向に7列かつ上下方向に7行のマトリクスとして説明したが、センサセル110の配置は、タッチパネル2の形状や大きさにより多様に設計することが可能である。
図5は、基板100上に配置されたセンサセル110の構造の一例を示している。本実施の形態ではセンサセル110Xを用いて説明する。なお、理解の便宜上、図示する各部材の間隔は実際よりも大きく記載されている。
センサセル110Xは、検出領域50、ダミー電極群60、複数の送信配線70、受信配線80、余剰領域90を有している。
検出領域50には、送信電極51と受信電極52が隣接配置されている。
送信電極51は、第1のコ字状部51a、第1突出部51b、第2突出部51c、配線隣接部51dを有している。
第1のコ字状部51aは右側に開口するコ字状に形成され、第1突出部51bが第1のコ字状部51aの上端部51eから下方向に突出して形成されている。第2突出部51cは第1突出部51bの左側に離間して設けられ、第1のコ字状部51aから下方向に突出して形成される。配線隣接部51dは、第1のコ字状部51aの下端部51fから上方向に突出して形成される。配線隣接部52dの右側には送信配線70が隣接して配置され、配線隣接部52dと送信配線70の間には隙間が設けられている。
受信電極52は、第2のコ字状部52a、第3突出部52b、第4突出部52cを有している。
第2のコ字状部52aは左側に開口するコ字状に形成され、第3突出部52bが第2のコ字状部52aの下端部52dから上方向に突出して形成されている。第4突出部52cは第3突出部52bの右側に離間して設けられ、第2のコ字状部51aから上方向に突出して形成される。
送信電極51と受信電極52は、第3突出部52bから右方向に第2突出部51c、第4突出部52c、第1突出部51bの順に並列配置される。これにより、送信電極51と受信電極52は平面上に一層かつ櫛形形状に形成される。
また、送信電極51と受信電極52の隣接部分にはそれぞれ隙間が設けられている。その結果、送信電極51と受信電極52の間で静電容量が発生する。
検出領域50の下部の空き領域には、光学的な見栄えを考慮してダミー電極群60が配置されている。ダミー電極群60は、互いに離間した複数のダミー電極から構成されている。
ダミー電極群60は、各ダミー電極が駆動回路等の電圧源と電気的に接続されていない状態であって、かつグランド等に接続されていないフローティング状態でパターン形成されている。
ダミー電極60は、検出領域50、送信配線70、受信配線80と離間して配置される。
送信配線70は送信電極51の一部であり、図2で示す送信信号配線21に相当する。送信配線70は検出領域50の右側に隣接して配置され、送信配線70の端部71が第1のコ字状部51aの下端部51fと結線されている(図5参照)。
送信配線70は、図4に示すような基板100上の集合マトリクスの各列において、上下方向の各センサセル110ごとに引き出される。各送信配線70は下方向に向かって延び、互いに離間して並列配置されている(図5参照)。
各列における下端部のセンサセル110には、上方向に配置されたセンサセル110の数だけ送信配線70が並列配置されており、上方向のセンサセル110に進むに従って、センサセル110に配置する送信配線70の数は1つずつ少なくなる。
上方向のセンサセル110に進むに従って送信配線70の数が少なくなることで、上方向のセンサセル110には余剰領域90が形成される。余剰領域90には、光学的な見栄えを考慮してダミー電極が配置される。余剰領域90に設けられたダミー電極はグランドに接続させることで、グランド電極として機能する。余剰領域90に設けられたグランド電極は送信配線70と離間して配置される。
各列で上下方向の各センサセル110ごとに引き出された下方に延びる複数の送信配線70は、基板100上の集合マトリクスにおける同じ行のセンサセル110ごとに結線され、図2に示すようなマルチプレクサ43を介して送信回路41に接続される。
送信回路41は、マルチプレクサ43により選択された送信配線70に対してセンシング動作のための送信信号を出力することができる。
受信配線80は受信電極52の一部であり、図2で示す受信信号線22に相当する。
受信配線80は検出領域50の左側に配置され、第2のコ字状部52aの上端部52eと結線されている(図5参照)。受信配線80は検出領域50の送信電極51と離間して配置される。
受信配線80は、列における上下方向の各センサセル110ごとの受信電極52と共通に結線された一本の配線として下方向に引き出される。下方向に引き出された受信配線80は、図2に示すようなマルチプレクサ43を介して受信回路42に接続される。
これにより、受信回路42は、マルチプレクサ43により選択された受信配線80からのセンシング動作のための受信信号を受信することができる。従って、タッチ操作などにより容量変化が生じた位置が受信回路42により検出されることになる。
本実施の形態におけるセンサセル110は、送信配線70の数や配線幅、余剰領域90の範囲等、多少の相違点はあるにしても、おおむね上述したセンサセル110Xと共通する構成を有している。
このようなセンサセル110を用いたシングルレイヤ構造によれば、送信電極51と受信電極52を交差させる際に挿通を防ぐための絶縁層を形成することなく、同一平面上に配置することで静電容量を発生させることができる。
ところで、比較例におけるセンサセル110Yは図6に示すように、本実施の形態のセンサセル100Xとおおよそ構成は共通するが、送信配線70の配線幅及び余剰領域90に関する設計において大きく相違するものである。
以下、タッチパネル2における配線設計の詳細について説明する。
<4.タッチパネルの配線設計>
本実施の形態におけるタッチパネル2の配線設計について、図7から図12を用いて説明する。本実施の形態では送信配線70の配線設計の工夫について説明する。
ここでは配線設計の一例として、図4に示す集合マトリクスにおける列の上下方向に連続する5つのセンサセル110からなるセンサセル群120を抽出して説明する。
[4−1.送信配線の配信設計の比較例]
タッチパネル2における送信配線70の配線設計の比較例について、図7から図9を用いて説明する。
比較例においてセンサセル群120Xは、図7に示すように、センサセル110a,110b,110c,110d,110eから構成されている。
センサセル110a〜110eは、下端部から上方向に順に配置され、センサセル110aの送信電極51には送信配線70aが、センサセル110bの送信電極51には送信配線70bが、センサセル110cの送信電極51には送信配線70cが、センサセル110dの送信電極51には送信配線70dが、センサセル110eの送信電極51には送信配線70eが、それぞれ結線されている。
センサセル群120Xの各センサセル110に配置された送信配線70の配線幅について説明する。図8は、センサセル群120Xからセンサセル110a〜110cを抽出し、各センサセル110に配置された送信配線70等を拡大して示している。
ここでは、各センサセル110の送信電極51の配線隣接部51dの上端を基準とし、当該上端から左右方向に延ばした基準線上にある各送信配線70の配線幅を、各センサセル110における各送信配線70の配線幅として説明する。
各センサセル110における各送信配線70の配線幅の一例として、センサセル110a〜110cにおける送信配線70dの配線幅について説明する。
まずセンサセル110bの送信配線70dの配線幅L2は、センサセル110aの送信配線70dの配線幅L1よりも大きくされている(L1<L2)。また、センサセル110cの送信配線70dの配線幅L3は、センサセル110bの送信配線70dの配線幅L2よりも大きくされている(L2<L3)。
つまり、上方向のセンサセル110へ進むほど、送信配線70dの配線幅は次第に大きくなる(L1<L2<L3)。これは他の送信配線70においても同様である。
各列における各センサセル110の送信配線70は、下方向に引き出される構造となっている。そのため、上方向のセンサセル110に行くに従って送信配線70の配線長が長くなり、配線抵抗が増大することになる。このような送信配線70の配線抵抗の増加により、タッチパネル2の上方におけるタッチ位置の検出精度の低下させるおそれがある。
従って、送信配線70における配線抵抗をできるだけ軽減するため、比較例における送信配線70は、上方向のセンサセル110に進むに従って、配線数が減る分、そのスペースを利用して配線幅を大きくするように設計されている。
また、センサセル110aにおける送信配線70b〜70eの配線幅(配線幅L1)、センサセル110bにおける送信配線70c〜70eの配線幅(配線幅L2)、センサセル110cにおける送信配線70d,70eの配線幅(配線幅L3)はそれぞれ同じである。即ち、各センサセル110において配置される各送信配線70の配線幅は均一にされている。
また、上方向のセンサセル110へ進むほど、送信配線70dの配線幅は次第に大きくなり、所定のセンサセル110において、送信電極51の配線隣接部51dに隣接する送信配線70の配線幅が、配線隣接部51dの電極幅よりも大きくなる。
図8では、センサセル110bにおいて、配線隣接部51dに隣接する送信配線70cの配線幅L2が、配線隣接部51dの電極幅L4よりも大きくされている(L4<L2)。
センサセル110bより上方向に配置されたセンサセル110cにおいても、配線隣接部51dに隣接する送信配線70の配線幅L3が、配線隣接部51dの電極幅L4よりも大きくされている(L4<L3)。
以降、上方向に連続するセンサセル110においても配線隣接部51dに隣接する送信配線70の配線幅は、配線隣接部51dの電極幅よりも大きくなる。
次に、センサセル群120Xの送信配線70の配置から生じる余剰領域90,93について説明する。図9は、センサセル群120Xの上端部のセンサセル110d,110eを拡大したものである。
送信配線70eの右側には余剰領域90が生じている。また、センサセル群120Xの上端であるセンサセル110eでは、送信電極51の配線隣接部51dに隣接する送信配線70がないため余剰領域93が生じる。
そこで比較例では、余剰領域93に光学的な見栄えを考慮してフローティング状態でパターン形成されているダミー電極を配置している。
上述した比較例は、送信配線70の配線長が長くなることで増大する配線抵抗を軽減するために、上方向のセンサセル110に進むに従って配線幅を大きくすることにより、タッチ位置の検出精度の向上を図るものである。
ところで、配線抵抗を軽減するために送信配線70の配線幅を大きくし過ぎると、却って、タッチ位置の検出精度の低下を招くおそれがある。というのも、各列に配置された各センサセル110に対応する並列配置された複数の送信配線70では、互いに隣接する送信配線70のそれぞれに、論理を逆とする信号波形の送信信号T+、T−が供給されることになり、送信配線70間の容量によって信号波形を打ち消し合う作用が生じるおそれがあるためである。このような作用は、特に送信配線70の配線幅が大きくなるほど顕著に生じうる。
以下に説明する実施の形態は、上記の問題を解決し、タッチ位置の検出精度の維持又は向上を図るものである。
[4−2.本実施の形態における送信配線の配信設計]
本実施の形態におけるタッチパネル2の送信配線70の配線設計について、図10から図12を用いて説明する。
本実施の形態におけるセンサセル群120Yは、図10に示すように、センサセル110A,110B,110C,110D,110Eから構成されている。
センサセル110A〜110Eは、下端部から上方向に順に配置され、センサセル110Aの送信電極51には送信配線70Aが、センサセル110Bの送信電極51には送信配線70Bが、センサセル110Cの送信電極51には送信配線70Cが、センサセル110Dの送信電極51には送信配線70Dが、センサセル110Eの送信電極51には送信配線70Eが、それぞれ結線されている。
センサセル群120Yの各センサセル110に配置された送信配線70の配線幅について説明する。図11は、センサセル群120Xからセンサセル110A〜110Cを抽出し、各センサセル110に配置された送信配線70等を拡大して示している。
本実施の形態においても、各センサセル110の配線隣接部51dの上端から左右方向に延ばした基準線上にある各送信配線70の配線幅を、各センサセル110における各送信配線70の配線幅として説明する。
また以下において、センサセル100Bの検出領域50が基準セルであるものとして説明する。
ここで基準セルは、静電容量の重心値検出の基準となる検出領域50のことである。タッチ位置の検出においては、静電容量の重心値を検出することで検出領域50の密度以上の解像度の位置検出ができるようになされており、その重心値検出の基準となるセンサセル110をここでいう基準セルとする。
本実施の形態では、図4で示す基板100上に配置された複数のセンサセル110のうち、中央のセンサセル110の検出領域50を重心値検出の基準となるセルとし、当該セルの行に存在するセンサセル110の検出領域50を、各列における基準セルとして設定する。
各センサセル110における各送信配線70の配線幅の一例として、センサセル110A〜110Cにおける送信配線70Dの配線幅を用いて説明する。
まずセンサセル110Bの送信配線70Dの配線幅L6は、センサセル110Aの送信配線70Dの配線幅L5よりも大きくされている(L5<L6)。
このように、基準セルを有するセンサセル110Bまでは、上方向のセンサセル110へ進むほど、送信配線70Dの配線幅は次第に大きくなる。一方、基準セルを有するセンサセル110Bの上方に隣接するセンサセル110Cの送信配線70Dの配線幅L7は、センサセル110bの送信配線70dの配線幅L6と同じである(L6=L7)。
つまり、基準セルを有するセンサセル110Bまでは、上方向のセンサセル110へ進むほど、送信配線70Dの配線幅は次第に大きくなるが、基準セルを有するセンサセル110Bからは、上方向のセンサセル110へ進んだとしても送信配線70Dの配線幅は同じとなる。これは他の送信配線70においても同様である。
上方向のセンサセル110に行くに従って、送信配線70の配線長が長くなり配線抵抗は増大するが、配線抵抗の影響に関しては、センシング動作時の送信配線70へのチャージ時間をコントロールすることで、タッチ信号強度のある程度の制御は可能である。
そのため、基準セルに到達するまでは配線抵抗を軽減するために送信配線70の配線幅をある程度広げ、基準セル到達後は必要以上に配線幅を広げないことで、配線抵抗によるタッチ位置の検出精度の低下を軽減しつつ、隣接する送信配線70の容量によって信号波形を打ち消し合う作用を軽減することで、タッチパネル2の上部のタッチ位置の検出精度の維持又は向上を図ることができる。
基準セルを有するセンサセル110Bにおいて、送信電極51の配線隣接部51dに隣接する送信配線70Cの配線幅L6が、配線隣接部51dの電極幅L8と同じ又は電極幅L8よりも小さくなるように形成される(L6≦L8)。
またセンサセル110Bに並列配置された送信配線70C〜70Eのそれぞれの配線幅L6が同じになるように形成されている。
これにより、基準セルを有するセンサセル110B以降の上方向に連続する各センサセル110においては、各送信配線70の配線幅は均一となる(L6=L7,L7≦L8)。従って、隣接する送信配線70の容量により信号波形を打ち消し合う作用を軽減することができ、タッチパネル2の上部のタッチ位置の検出精度の維持又は向上を図ることができる。
センサセル110Aに並列配置された送信配線70B〜70Eのそれぞれの配線幅L5が同じになるように形成されている。
なお、本実施の形態では、基準セルを有するセンサセル110Bまでは、上方向のセンサセル110へ進むほど、送信配線70の配線幅は次第に大きくなることとしたが、送信配線70の配線幅を上下方向に均一にすることとしてもよい。
図11において、例えば送信配線70Dの配線幅が上下方向で均一であるとすると、配線幅L5、配線幅L6、配線幅L7の大きさが同じになる(L5=L6=L7)。他の送信配線70についても同様である。
次に、センサセル群120Yの送信配線70の配置から生じる余剰領域90について説明する。図12は、センサセル群120Yの上端部のセンサセル110D,110Eを拡大したものである。
図12では、上方向のセンサセル110に進むに従って送信配線70の数が少なくなることで、上方向のセンサセル110の送信配線70Eの右側に余剰領域90が形成される。また、センサセル群120Yの上端であるセンサセル110Eでは、送信電極51の配線隣接部51dに隣接する送信配線70がないため、配線隣接部51dの右側にも余剰領域90が生じる。
余剰領域90には光学的な見栄えを考慮してダミー電極が配置されるが、当該ダミー電極はグランドに接続させることでグランド電極として機能する。
左右方向に隣接する2つのセンサセル110において、一方のセンサセル110の送信配線70と、他方のセンサセル110の受信配線80との間に余剰領域90を設けることで、当該送信配線70と当該受信配線80を電気的に分離し、互いの電気的な干渉を避けることができる。
また残留した電荷が当該ダミー電極からグランドに放出されるため、センシング動作における信号値の絶対値や再現性に影響を与えることによるタッチ位置の検出精度の低下を防止することができる。
上述した本実施の形態によれば、基板100上に配置したセンサセル110のマトリクスにおける各列の配線設計を工夫することにより、タッチパネル2の上部のタッチ位置検出精度を維持又は向上させることができる。
<5.変型例>
なお、本実施の形態におけるタッチパネル2の送信配線70の配線設計は、以下の態様を採ることもできる。
本実施の形態におけるセンサセル110は、センサセル110X以外の構造をとることができる。
例えば、図13に示すセンサセル110Zのように、ダミー電極群60を配置せずに、検出領域50Aを上下方向に拡張して配置することもできる。これにより、検出領域50Aでの送信電極51と受信電極52の隣接する領域が増加し、検出領域50Aにおける静電容量の変化量を向上させることができる。従って、センサセル110Zの構造を用いることで、タッチパネル2の感度を向上させることができる。
本実施の形態では、重心値検出の基準となるセンサセル110の検出領域50を基準セルとして説明したが、基準セルは様々な基準により設定することができる。
例えば、基準セルを有するセンサセル110より上方向のセンサセル110の送信配線70の配線幅を均一にするにあたり、上端部のセンサセル110Eの検出領域50に結線された送信配線70Eの配線抵抗が、所定値以下となるように、基準セルを設定することが考えられる。
ここで送信配線70Eの配線抵抗に基づいて基準セルを設定するのは、上端部のセンサセル110Eに結線された送信配線70Eの配線長が最も長いためである。つまり、最も配線抵抗が高くなる送信配線70Eの配線抵抗が所定値以下となるように基準セルを設定することで、同列の他のセンサセル110に結線された送信配線70の配線抵抗も所定値以下となるためである。
配線抵抗における所定値以下とは、好ましくは150kΩ以下であり、さらに好ましくは100kΩ以下である。ここでの所定値は、センシング動作時の送信配線70へのチャージ時間のコントロールによるタッチ信号強度の制御を加味した配線抵抗の値である。
また、基準セルは基板100上に配置されたセンサセル110から任意に設定することとしてもよい。例えば、各列の上下方向に連続するセンサセル110のうち、約3分の1の位置にあるセンサセル110の検出領域50を基準セルとして設定することができる。
本実施の形態では図11に示すように、基準セルのセンサセル110Bにおいて、送信電極51の配線隣接部51dに隣接する送信配線70Cの配線幅L6が、配線隣接部51dの電極幅L8と同じ又は電極幅L8よりも小さくなるように形成されるとして説明したが、送信配線70Cの配線幅L6は任意に定める所定の値と同じ又は当該所定の値よりも小さくなるように形成されるとしてもよい。
また、ここでいう所定の値は、基準セルのセンサセル110Bにおける送信配線70Cの配線抵抗が、所定の抵抗値以下、例えば150kΩ以下、若しくは100kΩ以下となるように設定された値である。
<6.まとめ>
以上の実施の形態のタッチパネル2(タッチパネル装置)は、送信電極51と受信電極52の対により構成された検出領域50と、送信電極51に接続され、検出領域50との接続部分から下方向に延設される送信配線70と、受信電極52に接続される受信配線80と、を備え、複数の検出領域50のうちの1の検出領域50を基準セルとしたときに、少なくとも基準セルより上方向に連続して1又は複数の検出領域50が配置され、基準セルに接続された送信配線70と、基準セルよりも上方向に配置された1又は複数の検出領域50に対応する1又は複数の送信配線70とが、基準セルに対して上下方向と直交する右方向側に並列配置され、当該並列配置される1又は複数の送信配線70は、基準セルに対し右方向に並ぶ位置より上方向に延設された部分の配線幅が均一であるものである(図10、図11参照)。
即ち、基準セルに対し右方向に配置された送信配線70の配線幅と、基準セルより上方向の検出領域50に対し右方向に配置された送信配線70の配線幅とが均一となる。
よって、基準セルより上方向においては、送信配線70の配線幅をこれ以上大きくしないことで、隣接する互いに論理が逆の送信配線70が干渉し合うことを軽減することができる。これにより、タッチ位置検出精度の指標となるアキュラシー特性を改善し、向上させることで、タッチパネル2におけるタッチ位置検出精度を維持又は向上させることができる。特に、基準セルに対し右方向に並ぶ位置より上方向に延設された部分の配線幅を均一とすることで。タッチパネル2の上部のアキュラシー特性の改善が図られる。
タッチパネル2において、基準セルは、静電容量の重心値検出の基準となる検出領域50である。タッチ位置の検出においては、静電容量の重心値を検出することで検出領域の密度以上の解像度の位置検出ができるようになされており、その重心値検出の基準となる検出領域50をここでいう基準セルとする。
これにより基準セルの位置決めが容易となり、より効率的に送信配線70の配線設計を行うことが可能となる。
タッチパネル2において、基準セルは、送信配線70の抵抗値が所定の値になるように、基準セルから上方向の送信配線70の配線幅を規定する際の基準となる検出領域50である。これにより、送信配線70の抵抗値が所定の値になるように、並列配置される1又は複数の送信配線70について、基準セルに対し右方向に並ぶ位置より上方向に延設された部分の配線幅が設定される。
タッチパネル2のアキュラシー特性を向上させるためには、必要以上に送信配線70の配線幅を大きくしないことが肝要であるが、配線幅が狭すぎることにより配線抵抗が高くなることもまた、アキュラシー特性を低下させる要因となる。
そこで、アキュラシー特性を低下させない送信配線70の配線抵抗値を考慮したうえで送信配線70の配線幅を設定することで、より効率的にアキュラシー特性を改善し、向上させることができる。
なお、並列配置される1又は複数の送信配線70は、配線抵抗値が150kΩ以下の値となる配線幅とすることが好ましい。さらに好ましくは、配線抵抗値を100kΩ以下とすることが望ましい。
タッチパネル2において、並列配置される1又は複数の送信配線70は配線幅が均一である。
これにより、基準セルに対し右方向に並ぶ位置より上方向に延設された部分の送信配線70の配線幅と、基準セルに対し右方向に並ぶ位置より下方向に延設された部分の送信配線70の配線幅とが同じになる。
各送信配線70の配線幅の不均一性を解消することで、隣接する送信配線70が干渉し合うことを軽減することができる。これにより、タッチパネル2のアキュラシー特性をより一層向上させることができ、タッチパネル2におけるタッチ位置検出精度を維持又は向上させることができる。
タッチパネル2において、検出領域50の送信電極51の配線隣接部51dにおける電極幅が、隣接する送信配線70の配線幅よりも大きくなる(図11参照)。即ち、送信電極51の配線隣接部51dに隣接する送信配線70の基準セルに対し右方向に並ぶ位置より上方向に延設された部分の配線幅が、配線隣接部51dにおける電極幅よりも狭くなる。
これにより、送信電極51と送信配線70の間の干渉等が軽減されることでタッチパネル2のアキュラシー特性をより一層向上させることができ、タッチパネル2におけるタッチ位置検出精度を維持又は向上させることができる。
タッチパネル2において、送信配線70の右方向側の余剰領域90に、ダミー電極としてグランド電極が隣り合うように配置されることが考えられる(図12参照)。これにより、送信配線70の右方向側における残留電荷が余剰領域90におけるグランド電極により放電される。
従って、ダミー電極と隣接する送信配線70に対するダミー電極に残留した電荷による影響を軽減することができるため、タッチパネル2のアキュラシー特性をより一層向上させることができ、タッチパネル2におけるタッチ位置検出精度を維持又は向上させることができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。また、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
2 タッチパネル
21 送電信号線
22 受信信号線
50 検出領域
51 送信電極
52 受信電極
70 送信配線
80 受信配線
90 余剰領域
110 センサセル

Claims (7)

  1. 送信電極と受信電極の対により構成された検出領域と、
    前記送信電極に接続され、前記検出領域との接続部分から第1方向に延設される送信配線と、
    前記受信電極に接続される受信配線と、
    を備え、
    複数の前記検出領域のうちの1の検出領域を基準セルとしたときに、少なくとも前記基準セルより前記第1方向の反対方向に連続して1又は複数の前記検出領域が配置され、
    前記基準セルに接続された送信配線と、前記基準セルよりも前記反対方向に配置された1又は複数の前記検出領域に対応する1又は複数の送信配線とが、前記基準セルに対して前記第1方向と直交する第2方向側に並列配置され、
    前記並列配置される1又は複数の送信配線は、前記基準セルに対し前記第2方向に並ぶ位置より前記反対方向に延設された部分の配線幅が均一である
    タッチパネル装置
  2. 前記基準セルは、静電容量の重心値検出の基準となる検出領域である
    請求項1に記載のタッチパネル装置。
  3. 前記基準セルは、送信配線の抵抗値が所定の値になるように、前記基準セルから前記反対方向の送信配線の配線幅を規定する際の基準となる検出領域である
    請求項1に記載のタッチパネル装置。
  4. 前記並列配置される1又は複数の送信配線は配線幅が均一である
    請求項1から請求項3の何れかに記載のタッチパネル装置。
  5. 検出領域の前記送信電極の配線隣接部における電極幅が、隣接する送信配線の配線幅よりも大きくなる
    請求項1から請求項4の何れかに記載のタッチパネル装置。
  6. 前記並列配置される1又は複数の送信配線は、配線抵抗値が150kΩ以下の値となる配線幅とされている
    請求項3に記載のタッチパネル装置。
  7. 前記送信配線の第2方向側にグランド電極が隣り合うように配置される
    請求項1から請求項6の何れかに記載のタッチパネル装置。
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