JP2021071482A - 分析研究室の動作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析研究室、特に体外診断研究室を動作させるコンピュータ実装方法を提供する。【解決手段】各研究室の機器について負荷限界を最大機器能力に設定するステップ100と、機器の負荷限界を超えないディスパッチレートで生体サンプルを機器にディスパッチするステップ102と、生体サンプルを識別すると同時に各機器がテストオーダークエリを送信するステップと、テストオーダークエリに応答して生体サンプルに対応する機器にテストオーダーを伝送するステップと、複数の機器のクエリレートを監視するステップ104と、クエリエートに基づいて有効フローレートを決定するステップ106と、機器の有効フローレートとディスパッチレートを比較した結果に応じて、機器の負荷限界を上昇させるステップ108あるいは機器の負荷限界を低下させるステップ109と、を含む、分析研究室を動作させる方法。【選択図】図2

Description

[0001]本願は、分析研究室、特に体外診断研究室を動作させるコンピュータ実装方法に関する。本願はさらに、開示される方法を実施するように構成された分析研究室に関する。本願はさらに、分析研究室の研究室ミドルウェアによって実行されたとき、開示される方法を実施させる命令を含む、コンピュータプログラム製品に関する。
[0002]体外診断テストは、医師に極めて重要な情報を提供し、臨床決定に大きな影響与える。分析研究室、特に体外診断研究室では、疾患、栄養習慣、薬剤有効性、臓器機能などを示すことができる患者の生理的状態および生化学的状態を判定するために、研究室機器による生体サンプルについての多数の分析が実行される。
[0003]複雑な分析研究室において確立された研究室手順によれば、複数の機器がテストオーダーに従って生体サンプルを処理し、各テストオーダーは生体サンプルに対して実施するべき1つまたは複数の処理ステップを定義する。事前分析研究室機器によって生体サンプルが受け取られ、識別された後、研究室ミドルウェアは対応するテストオーダーを取り出し、テストオーダーに従って生体サンプルを処理するためにどの機器が必要かを判定する。必要な機器が識別されると、研究室ミドルウェアはテストオーダーに従って各サンプルについてサンプルワークフローを決定する。サンプルワークフローは、1つまたは複数の分析機器による1つまたは複数のテストオーダーの実施の順序および/またはタイミングを含む。
[0004]既知の分析研究室では、研究室ミドルウェアは最大機器能力に基づく各研究室機器についての負荷限界に基づいて、サンプルワークフローを決定する。欧州特許第2804002号はこうした分析研究室を記載しており、生体サンプルは各機器の処理能力に等しいレートで研究室機器にディスパッチされる。
[0005]最大機器能力は、それぞれの機器の製造業者/供給業者によって設定されるか、または、機器の(アベレージ/平均)性能を反映する履歴データに基づいて決定される。負荷限界、機器能力、ならびに機器のフローレートは、それぞれの機器が所与の時間枠(たとえば、毎時、毎日、など)内で処理可能な生体サンプルの数として定義される。代替として、これは処理レート/頻度または機器スループットなどと呼ばれる。
[0006]しかしながら、研究室機器の性能は、ときには最大機器能力から(著しく)逸脱することがわかっている。こうした逸脱には、機器消耗品の(非)可用性、機器のある構成要素の劣化/摩耗、好ましくない環境条件、より頻繁な較正/品質制御手順の必要性、および/または、現在の能力より高いレートでの生体サンプルによる研究室機器への過負荷などの、様々な原因がある。
[0007]研究室機器の性能の低下および想定される機器能力からの逸脱は、分析研究室が機器能力の誤った「想定」を使用して動作する状況につながり、研究室機器間の過負荷および/または望ましくない負荷分散につながる。たとえ各研究室機器の負荷限界が定期的に修正される場合であっても、既知の分析研究室では研究室機器の性能の逸脱にタイムリーに反応しない可能性があり、潜在的に研究室機器の過負荷/不十分な活用につながる。
[0008]したがって、分析研究室には、研究室機器の過負荷/不十分な活用をそれぞれ防止する、分析研究室を動作させる方法が求められる。
[0009]さらに、たとえ分析研究室における研究室機器間の負荷分散が理論的に完ぺきであると想定しても、概して分析研究室の「入力」がある程度制御されず、生体サンプルの流入量が全体の処理能力よりも高い場合、分析研究室が過負荷になるリスクが依然として存在することがわかっている。
[0010]したがって、分析研究室にはそれぞれ、分析研究室の過負荷が防止される、分析研究室を動作させる方法がさらに求められる。
[0011]ある時点で、過負荷となった分析研究室はそれ以上の生体サンプルを受け取ることができなくなる。これは、(たとえば、命に係わる重要な決定が、対応するテスト結果をタイムリーに使用できることに依存する、たとえば救急医療または他の状況からの)緊急に処理する必要がある生体サンプルの場合、特に問題である。
[0012]したがって、分析研究室にはそれぞれ、分析研究室全体の負荷に関係なく、緊急サンプルのタイムリーな受け取りおよび処理が可能な分析研究室を動作させる方法がさらに求められる。
欧州特許第2804002号
[0013]本明細書で開示される実施形態は、分析研究室にとってそれぞれ、研究室機器の有効フローレートを決定すること、および各機器の負荷限界を制御することによって有効フローレートからの逸脱に動的に反応することによって、研究室機器の過負荷/不十分な活用を防止するように分析研究室を動作させる方法の必要性に対処する。
[0014]生体サンプルを処理するように構成された複数の研究室機器に通信可能に接続された研究室ミドルウェアを備える、開示される分析研究室を動作させるコンピュータ実装方法の実施形態は、下記のステップを含む。
・研究室ミドルウェアが、各研究室機器について、それぞれの研究室機器の最大機器能力に等しい値に負荷限界を設定するステップ。
・研究室ミドルウェアが、機器負荷限界を超えないディスパッチレートで、研究室機器に生体サンプルをディスパッチするステップ。生体サンプルは、それぞれの生体サンプルに対応する少なくとも1つのテストオーダーを実施するように構成された研究室機器にディスパッチされる。
・研究室機器によって生体サンプルを受け取り、識別するステップ。
・生体サンプルを識別すると同時に、各研究室機器がテストオーダークエリを研究室ミドルウェアに送信するステップ。テストオーダークエリは、生体サンプルを識別するデータを含む。
・テストオーダークエリに応答して、研究室ミドルウェアが、それぞれのテストオーダークエリ内で識別される生体サンプルに対応する研究室機器に、テストオーダーを伝送するステップ。本明細書で開示される実施形態によれば、研究室ミドルウェアは、生体サンプルを識別する当該データに基づいてデータ記憶ユニットから生体サンプルに対応するテストオーダーを取り出す。
・研究室ミドルウェアが、各研究室機器に対応する有効フローレートを決定するために、複数の研究室機器のクエリレートを監視するステップ。クエリレートは、毎分、毎時などの設定された時間期間内に特定の研究室機器から受け取る区別できるテストオーダークエリの数として定義される。研究室機器は生体サンプルを処理する準備が整った時点でテストクエリを送信するため、クエリレートは、その時点でのそれぞれの研究室機器の有効な処理能力を適切に示す。
・第1の研究室機器の有効フローレートが第1の研究室機器へのディスパッチレートより低い場合、研究室ミドルウェアが複数の研究室機器の第1の研究室機器の負荷限界を低下させるステップ。負荷限界は、機器のさらなる過負荷を発生させる未処理のサンプルのバックログが、研究室機器において累積されないことを保証するために低下される。
・他方で、第1の研究室機器の有効フローレートが第1の研究室機器へのディスパッチレートより高いかまたは等しい場合、研究室ミドルウェアは第1の研究室機器の負荷限界を上昇させる。
[0015]本明細書で開示される実施形態は、研究室機器の負荷限界をそれらの有効フローレートへの反応として調整することで、過負荷、不十分な活用それぞれを避けるため、有利である。さらに、研究室機器から受け取ったテストオーダークエリに基づいて、研究室ミドルウェアによって有効フローレートを決定することは、いずれの性能の想定もなく、既存の研究室機器へのいずれの変更もなしに実装可能であるため、有利である。
[0016]本明細書で開示されるさらなる実施形態によれば、研究室ミドルウェアは、連続的に変調される制御、特に、比例・積分・微分PID、比例・積分PI、比例・微分PD、比例、または積分の制御アルゴリズムを使用して、第1の研究室機器の負荷限界をそれぞれ上昇させ、低下させる。こうした実施形態は、連続的に変調される制御が、最大機器能力のできる限り近くに有効フローレートを維持し、過剰反応なしに逸脱に即時に反応するように構成可能であるため、特に有利である。
[0017]負荷限界を制御すること(すなわち、上昇または低下させること)に加えて、本明細書で開示されるさらなる実施形態は、その他の形で過負荷の機器にかかる負荷を一時的に低下させるために、研究室機器間の負荷分散を実行すること、および/または生体サンプルをバッファリングすることによって、有効フローレートのディスパッチレートからの逸脱に対して反応する。
[0018]本明細書で開示されるさらなる実施形態は、分析研究室についてそれぞれさらに求められる、分析研究室全体の過負荷が防止されるべき分析研究室を動作させる方法に対処する。前述のように、たとえ分析研究室における研究室機器間の負荷分散が理論的に完ぺきであると想定しても、概して分析研究室の入力がある程度制御されず、生体サンプルの流入量が全体の処理能力よりも高い場合、分析研究室が過負荷になるリスクが依然として存在することになる。したがって、この問題に対処する本明細書で開示される実施形態は、複数の研究室機器のうちの1つまたは複数をマスキングするステップをさらに含み、マスキングするステップは、複数の研究室機器のうちの1つまたは複数が、生体サンプル、特に、第1の研究室機器が実施するように構成された少なくとも1つの関連付けられたテストオーダーを有する生体サンプルを、受け取ることを防止することを含む。本明細書で開示される実施形態によれば、複数の研究室機器のうちの1つまたは複数が生体サンプルを受け取ることを防止することは、それぞれの生体サンプルのロードでさえも(物理的に)防止すること、および/または、当該生体サンプルを、たとえばエラー出力内に自動的にアンロードすることを含む。こうした実施形態は、分析研究室内への生体サンプルの流入量を制限し、それによって、研究室機器のバッファおよびアーカイブ容量を含む、分析研究室全体が過負荷となることを防止するため、有利である。
[0019]本明細書で開示されるさらなる実施形態は、分析研究室が、依然として分析研究室の負荷全体を制御しながら、依然として緊急の生体サンプルの受け取りおよび処理が可能であることを保証することに関する。これを達成するために、さらなる実施形態に従い、高優先度の生体サンプルを受け取るために確保された1つまたは複数の研究室機器以外のすべての研究室機器に関して、研究室機器のマスキングが実行される。
[0020]開示される方法/デバイス/システムのさらなる特徴および利点を、説明を用いて、および下記の図面を参照することによって、下記で詳細に説明する。
開示される分析研究室の実施形態を示す高概略ブロック図である。 分析研究室を動作させる本明細書で開示される方法の、第1の実施形態を示すフローチャートである。 機器の処理レートおよび負荷限界を示す図のセットである。 機器の処理レートおよび負荷限界を示す図のセットである。 本明細書で開示される方法のさらなる実施形態を示すフローチャートの第1のページである。 本明細書で開示される方法のさらなる実施形態のステップを示すフローチャートの第2のページである。 本明細書で開示される方法のさらなる実施形態のステップを示すフローチャートの第3のページである。 本明細書で開示される方法のさらなる実施形態のステップを示すフローチャートの第4のページである。 分析研究室を動作させる本明細書で開示される方法の実施形態の概略を示すフローチャートである。 開示される研究室システムの事前分析研究室機器の実施形態を示す高概略ブロック図である。 開示される研究室システムの事前分析研究室機器のさらなる実施形態を示す高概略ブロック図である。 開示される研究室システムの分析研究室機器の実施形態を示す高概略ブロック図である。 開示される研究室システムの事後分析研究室機器の実施形態を示す高概略ブロック図である。
[0021]本特許出願では、ある一定の用語が使用されるが、その定式化は、選択される特定の用語によって限定されるものと解釈されるべきではなく、特定の用語の裏にある一般概念に関する。
[0022]「サンプル」、「患者サンプル」、および「生体サンプル」という用語は、対象となる分析物を潜在的に含む可能性のある材料を指す。患者サンプルは、血液、唾液、接眼レンズ液、脳脊髄液、汗、尿、糞便、精液、母乳、腹水、粘液、滑液、腹膜液、羊水、組織、培養細胞などを含む、生理液などの任意の生体源から導出可能である。患者サンプルは使用前に、血液からの血漿の準備、粘液の希釈、溶解などの、前処理を行うことが可能である。処置の方法は、ろ過、蒸留、濃縮、干渉成分の不活性化、および試薬の追加を含むことができる。患者サンプルは、生体源から取得したまま直接使用するか、または、サンプルの特徴を修正するための前処理後に使用することができる。いくつかの実施形態において、初期に固体または半固体の生体材料は、適切な液体媒体を用いて溶解または懸濁することによって、液体にすることができる。いくつかの実施形態において、サンプルは、ある一定の抗原または核酸を含むものと疑うことができる。
[0023]「分析物」という用語は、たとえば、様々なサイズの分子、イオン、タンパク質、代謝産物、などの、分析するべきサンプルの成分に関する。分析物に関して集められる情報を使用して、有機体または特定の組織に与える薬剤投与の影響を評価すること、あるいは診断を行うことができる。したがって「分析物」は、存在、不在、および/または濃縮に関する情報が対象となる、物質についての一般用語である。分析物の例は、たとえば、グルコース、凝固パラメータ、内因性タンパク質(たとえば、心筋から解放されたタンパク質)、代謝産物、核酸などである。
[0024]本明細書で使用される「分析または分析テスト」という用語は、分析物の存在または量または機能的活動を定性的に評価するかまたは定量的に測定するために、生体サンプルのパラメータを特徴付ける、研究室手順を包含する。
[0025]本明細書で使用される「試薬」という用語は、サンプル準備のための試薬、コントロール試薬、検出可能信号を取得するために分析物と反応させるための試薬、および/または、分析物を検出するために必要な試薬を含む、分析物の分析を実行するために必要な材料を指す。こうした試薬は、分析物を分離させるための試薬、および/またはサンプルを処理するための試薬、および/または、検出可能信号を取得するために分析物と反応させるため、ならびに/あるいは試薬および/または希釈剤を洗浄するための試薬を、含むことができる。
[0026]「サンプルコンテナ」、「サンプルホルダ」、および「サンプルチューブ」という用語は、サンプルを格納、移送、および/または処理するための任意の個別のコンテナを指す。特に当該用語は、無制限に、任意選択で上端にキャップを備える1片の実験用ガラス製品またはプラスチック製品を指す。コンテナは、液体をそれぞれ容器内部で分配するため/容器外部に吸引するための、開口部を備える。開口部は、開口部を液密に閉じるのに適した、キャップ、破くことのできるシールなどによって、閉じることができる。サンプルチューブ、たとえば血液の収集に使用されるサンプルチューブは、しばしば、サンプルの処理に影響を及ぼす、凝固活性剤または抗凝固物質などの追加物質を含む。したがって、特定の分析、たとえば臨床化学分析、血液学分析、または凝固分析の、事前分析要件および分析要件には、通常異なるチューブタイプが適している。サンプルチューブタイプの混同は、サンプルを分析に使用できなくする可能性がある。サンプルの収集および取り扱いにおけるエラーを避けるために、多くのチューブ製造業者のサンプルキャップは、固定された均一なカラースキームに従ってコード化される。追加または代替として、いくつかのサンプルチューブタイプは、特定のチューブ寸法、キャップ寸法、および/またはチューブカラーによって特徴付けられる。チューブの寸法は、たとえばその高さ、そのサイズ、および/または、さらなる特徴的な形状特性を含む。サンプルコンテナは、添付される識別タグを使用して識別される。本明細書で使用される「識別タグ」という用語は、対応する識別タグリーダーによって識別子タグを固有に識別できるようにする、光および/または無線周波数ベースの識別子を指す。
[0027]「識別タグ」は、バーコード、QRコード(登録商標)、またはRFIDタグを含むが、限定されないものとする。
[0028]本明細書で使用される「サンプルキャリア」という用語は、1つまたは複数のサンプルチューブを受け取るように構成され、またサンプルチューブを移送するために使用されるように構成された、任意の種類のホルダを指す。サンプルキャリアは、シングルホルダおよびサンプルラックという、2つの主要なタイプとすることができる。
[0029]「シングルホルダ」は、単一のサンプルチューブを受け取って移送するように構成された、一種のサンプルキャリアである。典型的にはシングルホルダは、パック、すなわち、単一のサンプルチューブを受け取って保持するための開口部を伴う、平坦な円柱状物体として提供される。
[0030]「サンプルラック」は、一種のサンプルキャリアであり、典型的には、たとえば1つまたは複数の列に配設された、複数のサンプルチューブ、たとえば5つまたはそれ以上のサンプルチューブを受け取り、保持し、移送するように適合された、プラスチックおよび/または金属で作られる。サンプルチューブの、またはサンプルチューブ内のサンプルの、またはサンプルラック内に保持されるサンプルチューブ上に存在するバーコードなどのラベルの、目視または光学での検査または読み取りを可能にするために、アパーチャ、ウィンドウ、またはスリットが存在し得る。
[0031]本明細書で使用される「研究室機器」という用語は、1つまたは複数の生体サンプルおよび/または1つまたは複数の試薬に対して、1つまたは複数の処理ステップ/ワークフローステップを実行するように動作可能な、任意の装置または装置構成要素を包含する。それらによる「処理ステップ」という表現は、遠心分離、アリコート化、サンプル分析などの、物理的に実行される処理ステップを指す。「機器」という用語は、事前分析機器、事後分析機器、およびまた分析機器をカバーしている。
[0032]本明細書で使用される「分析器/分析機器」は、測定値を取得するように構成された任意の装置または装置構成要素を包含する。分析器は、様々な化学的、生物学的、理学的、光学的、または他の技術的手順を介して、サンプルまたはその成分のパラメータ値を決定するように動作可能である。分析器は、サンプルまたは少なくとも1つの分析物の当該パラメータを測定するように、および、取得された測定値を戻すように、動作可能とすることができる。分析器によって戻される可能な分析結果のリストは、無制限に、サンプル内の分析物の濃縮、(検出レベルより上の濃縮に対応する)サンプル内の分析物の存在を示すデジタル結果(有りまたは無し)、光学パラメータ、DNAまたはRNAシーケンス、タンパク質または代謝産物の質量分析法から取得されるデータ、および、様々なタイプの物理的または化学的パラメータ含む。分析機器は、サンプルおよび/または試薬のピペット操作、投薬、および混合を支援するユニットを含むことができる。分析器は、化学分析を実行するための試薬を保持するための、試薬保持ユニットを含むことができる。試薬は、たとえば、収納用コンパートメントまたはコンベア内の適切なレセプタクルまたは位置に置かれた、個別の試薬または試薬のグループを格納するコンテナまたはカセットの形に配置することができる。これは、消耗供給ユニットを含むことができる。分析器は、ワークフローがある種の分析用に最適化される、処理および検出システムを含むことができる。こうした分析器の例は、化学反応または生体反応の結果を検出するため、あるいは、化学反応または生体反応の進捗を監視するために使用される、臨床化学分析器、凝固化学分析器、免疫化学分析器、尿分析器、核酸分析器である。
[0033]本明細書で使用される「事前分析機器」という用語は、遠心分離、(たとえば、混合またはボルテックスによる)再懸濁、キャッピング、デキャッピング、再キャッピング、分類、チューブタイプ識別、サンプル品質特定、および/またはアリコート化のステップを含むが限定されない、1つまたは複数の事前分析処理ステップ/ワークフローステップを実行するように構成された、任意の装置または装置構成要素を包含する。当該処理ステップは、サンプルに化学薬品またはバッファを追加するステップ、サンプルを濃縮するステップ、サンプルを培養するステップなども含むことができる。
[0034]本明細書で使用される「事後分析機器」という用語は、サンプルのアンロード、移送、再キャッピング、デキャッピング、一時格納/バッファリング、保存(冷蔵するか否か)、取り出し、および/または廃棄を含むが限定されない、1つまたは複数の事後分析処理ステップ/ワークフローステップを実行するように構成された、任意の装置または装置構成要素を包含する。
[0035]本明細書で使用される「サンプル移送システム」という用語は、研究室機器間で(各々が1つまたは複数のサンプルコンテナを保持する)サンプルキャリアを移送するように構成された、任意の装置または装置構成要素を包含する。特に、サンプル移送システムは、1次元コンベアベルト・ベース・システム、(磁気サンプルキャリア移送システムなどの)2次元移送システム、またはそれらの組み合わせである。
[0036]本明細書で使用される「研究室ミドルウェア」という用語は、ワークフローおよびワークフローステップが研究室機器/システムによって行われるように、研究室機器/または、1つまたは複数の研究室機器を含むシステムを制御するように構成可能な、任意の物理または仮想処理デバイスを包含する。研究室ミドルウェアは、たとえば、事前分析、事後分析、および分析のワークフロー/ワークフローステップを実行するように、研究室機器/システムに命じることができる。研究室ミドルウェアは、ある一定のサンプルを用いていずれのステップを実行する必要があるかに関して、データ管理ユニットから情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、研究室ミドルウェアは、データ管理ユニットと統合すること、サーバコンピュータに含まれること、および/または、1つの研究室機器の一部であるか、あるいは分析研究室の複数の機器にわたって分散されることが可能である。研究室ミドルウェアは、たとえば、動作を実行するための命令が提供されたコンピュータ可読プログラムを実行するプログラム可能論理コントローラとして具体化することができる。
[0037]「データ記憶ユニット」または「データベース」は、メモリ、ハードディスク、またはクラウドストレージなどの、データを記憶および管理するためのコンピューティングユニットである。これは、自動化されたシステムによって処理されるべき生体サンプルに関するデータを含むことができる。データ管理ユニットは、LIS(研究室情報システム)および/またはHIS(病院情報システム)に接続することができる。データ管理ユニットは、研究室機器内のユニット、または研究室機器と共同配置されたユニットとすることができる。データ管理ユニットは、研究室ミドルウェアの一部とすることができる。代替として、データベースはリモートに配置されたユニットとすることができる。たとえばデータベースは、通信ネットワークを介して接続されたコンピュータ内に具体化することができる。
[0038]本明細書で使用される「通信ネットワーク」という用語は、WiFi(商標)、GSM(商標)、UMTS、または他のワイヤレス・デジタル・ネットワークなどの、任意のタイプのワイヤレスネットワーク、あるいは、Ethernet(商標)などのケーブルベース・ネットワークを包含する。特に、通信ネットワークはインターネットプロトコル(IP)を実装することができる。たとえば通信ネットワークは、ケーブルベースおよびワイヤレスのネットワークの組み合わせを含む。
[0039]本明細書で使用される「分析研究室」という用語は、1つまたは複数の分析、事前分析、および事後分析の研究室機器に動作可能に結合される、研究室ミドルウェアを含み、研究室ミドルウェアは機器を制御するように動作可能である。加えて研究室ミドルウェアは、集めた分析データを評価および/または処理すること、分析器のうちの任意の1つとの間でのサンプルのロード、記憶、および/またはアンロードを制御すること、分析、あるいは、当該分析のためのサンプル、サンプルチューブ、または試薬を準備するために使用される分析システムのハードウェアまたはソフトウェア動作を初期化することなどのために、動作可能とすることができる。特に分析研究室の機器および研究室ミドルウェアは、通信ネットワークによって相互接続される。
[0040]本明細書で使用される「テストオーダー」は、任意のデータオブジェクト、コンピュータロード可能データ構造、変調データを包含し、こうしたデータが特定の生体サンプルに対して実行されるべき1つまたは複数の処理ステップを示すことを表す。たとえばテストオーダーは、データベース内のファイルまたはエントリとすることができる。テストオーダーは、たとえばテストオーダーが、特定のサンプルに対して実行されるべき分析テストの識別子を含むか、またはこれに関連して記憶される場合、分析テストを示すことができる。
[0041]「STATサンプル」/「緊急サンプル」は、分析結果が患者の命にかかわる重要なものである可能性があるため、特に緊急に処理および分析する必要のあるサンプルである。STATまたは緊急サンプルは、生体サンプルを保持するサンプルコンテナに添付された識別子タグ上に記憶されたデータによって、および/または、それぞれのテストオーダーの緊急性/優先度レベルを示すテストオーダーを含む、および/または、テストオーダーに関連付けられた、データによって、識別される。テストオーダーの緊急性/優先度レベルは、バイナリオプション(たとえば、緊急、通常それぞれ)として、および/または、尺度(たとえば、テストオーダーの10は非常に緊急、7は通常、5はそれほど緊急でない)として、示すことができる。追加または代替として、STAT/緊急サンプルは、特定タイプのサンプルコンテナによって、特定タイプのサンプルコンテナ・キャップによって、特定カラーのサンプルコンテナ・キャップによって、および/または、サンプルコンテナに添付された特定タイプ/カラー/形式の識別子タグによって、識別することができる。
[0042]図1は、開示される分析研究室1の実施形態の高概略ブロック図を示す。図1のブロック図に示されるように、生体サンプルを処理するための開示される分析研究室1の実施形態は、通信ネットワークによって通信可能に接続された、複数の研究室機器10AI、10PRE、10POST、および研究室ミドルウェア20を備える。複数の研究室機器10AI、10PRE、10POSTは、研究室ミドルウェア20からの命令に従って生体サンプルに対して処理ステップを実行するように構成される。すべての研究室機器10AI、10PRE、10POSTは、参照番号10を使用して集合的に参照されるものとする。
[0043]分析研究室1に含まれる事前分析機器10PREは、サンプルの遠心分離のための機器、キャッピング、デキャッピング、または再キャッピング機器、アリコータ、生体サンプルまたはそのアリコートを一時的に格納するためのバッファを含む、リストからの1つまたは複数とすることができる。
[0044]分析研究室1に含まれる事後分析機器10POSTは、再キャッパー、分析システムからサンプルをアンロードするため、および/または、格納ユニットまたは生体廃棄物を収集するためのユニットにサンプルを移送するための、アンローダを含む、リストからの1つまたは複数とすることができる。
[0045]開示される分析研究室1の様々な実施形態によれば、複数の研究室機器10AI、10PRE、10POSTは、臨床および免疫化学分析器、凝固化学分析器、免疫化学分析器、尿分析器、核酸分析器、血液分析器などの、同一または異なる機器とすることができる。
[0046]研究室ミドルウェア20は、本明細書で開示される方法のうちの1つまたは複数のステップを実施するために分析研究室1を制御するように構成され、データ記憶ユニット22に通信可能に接続される。
[0047]図1に示されるように、分析研究室1は、複数の研究室機器10AI、10PRE、10POSTを相互接続するサンプル移送システム10TRSをさらに備える。本明細書で開示される実施形態によれば、サンプル移送システム10TRSは、1次元コンベアベルト・ベース・システムである。開示される(ただし、図示されていない)さらなる実施形態によれば、サンプル移送システム10TRSは、(磁気サンプルキャリア移送システムなどの)2次元移送システムである。分析研究室1は、本明細書で開示される実施形態に従った方法を実施するように構成される。
[0048]次に図2から図5に進むと、分析研究室を動作させる開示される方法の実施形態は、図面を参照しながら説明されるものとする。
[0049]図2に示されるように、第1の予備ステップ100において、各研究室機器10について負荷限界が設定される。負荷限界は、初期に、それぞれの研究室機器10の最大機器能力に等しい値に設定される。本明細書で開示される実施形態によれば、最大機器能力は、任意選択として安全マージンを考慮しながら、供給業者、製造業者、および/またはオペレータによって設定される。最大機器能力ならびに負荷限界は、1時間/1日当たりのサンプル数などの、研究室機器10が所与の時間枠内で処理することが可能な生体サンプルの数として表すことができる。可能な限り最大機器能力に近い研究室機器10の有効処理レートを達成することが、研究室ミドルウェア20による最適化の目標である。
[0050]負荷限界が設定されると、ステップ102において、研究室ミドルウェア20は、機器の負荷限界を超えないディスパッチレートで生体サンプルを研究室機器10にディスパッチする。それぞれの研究室機器10による処理を必要とする分析研究室1全体の生体サンプルの数が負荷限界よりも低い場合、研究室ミドルウェア20はもちろん、負荷限界よりも低いレートで生体サンプルをディスパッチすることになる。生体サンプルは、それぞれの生体サンプルに対応する少なくとも1つのテストオーダーを実施するように構成された研究室機器10にディスパッチされる。加えて、本明細書で開示される実施形態に従い、研究室ミドルウェア20は、それぞれの研究室機器10が、対応するテストオーダーに従って生体サンプルを処理するために使用可能であり、準備が整っている、すべてのリソース(消耗品、試薬、品質制御など)を有するかどうかをチェックする。
[0051]その後、わかりやすくするために図2のフローチャートには示されていないが、研究室機器10はディスパッチされた生体サンプルを受け取り、識別する。生体サンプルを識別すると同時に、各研究室機器10は、テストオーダークエリを研究室ミドルウェア20に送信し、テストオーダークエリは生体サンプルを識別するデータを含む。言い換えれば、研究室機器10は、受け取った生体サンプルに対して何のテストを実行するかを研究室ミドルウェアに問う。テストオーダークエリに応答して、研究室ミドルウェア20は、それぞれのテストオーダークエリ内で識別された生体サンプルに対応する研究室機器10にテストオーダーを伝送する。テストオーダーは、生体サンプルに対して実施されるべき1つまたは複数の処理ステップを示すデータを含む。本明細書で開示される実施形態によれば、テストオーダーは、研究室ミドルウェア20の内部にあるかまたは通信可能に接続されるデータベースなどの、データストレージ22から取り出される。
[0052]次いで研究室機器10は、研究室ミドルウェア20によって送信されたテストオーダーに従って生体サンプルを処理する。
[0053]研究室機器10が生体サンプルを受け取る/識別すること、研究室ミドルウェア20に照会すること、研究室ミドルウェア20がテストオーダーで応答すること、および研究室機器10が生体サンプルを処理すること、というシーケンスが、分析研究室1内で繰り返される。
[0054]これらに平行して、ステップ104において、研究室ミドルウェア20は、複数の研究室機器10がテストオーダーについて研究室ミドルウェア20に照会するレート(以下、クエリレートと呼ぶ)を監視する。研究室機器10はテストオーダーなしで生体サンプルを処理することはできないため、クエリレートは、研究室機器10が所与の時点で生体サンプルを処理するレートの直接かつ信頼できる指示である。したがって、クエリレートを監視することによって、ステップ106において、研究室ミドルウェア20は各研究室機器10に対応する有効フローレートを決定し、有効フローレートは、研究室機器10が生体サンプルを処理するレートを示す。
[0055]次いで研究室ミドルウェア20は、各研究室機器10の有効フローレートを、その研究室機器10(以下、第1の研究室機器10と呼ぶ)への生体サンプルのディスパッチレートと比較する。第1の研究室機器10の有効フローレートが第1の研究室機器10へのディスパッチレートよりも低い場合、研究室ミドルウェア20は、ステップ109において、(第1の研究室機器10の)その負荷限界を低下させる。言い換えれば、研究室ミドルウェア20は、第1の研究室機器10がその作業負荷(ディスパッチされたサンプル)を処理できないと判定した場合、機器の過負荷を避けるためにその負荷限界を低下させる。
[0056]他方で、第1の研究室機器10の有効フローレートが第1の研究室機器10へのディスパッチレートよりも高いかまたは等しい場合、研究室ミドルウェア20は、ステップ108において、第1の研究室機器10についての負荷限界を上昇させる。
[0057]本明細書で開示されるシステム、方法はそれぞれ、研究室機器10の負荷限界をそれらの有効フローレートへの反応として調整することによって、過負荷、不十分な活用それぞれを避けるため、有利である。さらに、研究室機器10から受け取ったテストオーダークエリに基づいて、研究室ミドルウェアによって有効フローレートを決定することは、いずれの性能の想定もなく、既存の研究室機器10へのいずれの変更もなしに実装可能であるため、有利である。
[0058]負荷限界が上昇/低下される量をミドルウェア20がどのようにして決定するかの特定の実施形態を、図3Aから図3Bのシーケンスを参照しながら説明するものとする。
[0059]図3Aは、研究室機器がかなりの時間の間その最大機器能力で生体サンプルを処理している1つの特定のシナリオにおける、現在の従来技術性能のシミュレーションを示す。青色の線は、研究室機器へのディスパッチレートを示す。橙色の線は、研究室機器への有効フローレートを示す。
[0060]水平の線は、こうした研究室機器の理論上の物理的限界に対応する。現在の従来技術研究室ミドルウェアでは、研究室機器が、時にはこうした一定のディスパッチレートで生体サンプルを処理できないため、性能出力(有効フローレート)は時間と共に低下する。この状況は、研究室機器が(たとえば、試薬カセットを交換するために)一時的に停止する必要がある場合、生体サンプルが蓄積し、バックログが生じて、研究室機器に過負荷をかける可能性があるため、さらに危機的になる。
[0061]図3Bは、研究室機器10の負荷限界をその有効フローレートへの反応として上昇させること、低下させることそれぞれを含む、開示される方法の効果を示す。図に示されるように、機器の負荷限界を積極的に低下させることは過負荷を防止し、機器をその最大能力近くに戻すことができる。他方で、負荷限界を上昇させることで、サンプルがディスパッチされるレートで機器が再度サンプルを処理できるようになると、機器の不十分な活用を防止する。
[0062]本明細書で開示される実施形態によれば、研究室ミドルウェア20は、連続して変調される制御を使用して、特に比例・積分・微分PID、比例・積分PI、比例・微分PD、比例、または積分の制御アルゴリズムを使用して、第1の研究室機器10の負荷限界をそれぞれ上昇、低下させる。連続して変調される制御は、所望のセットポイント(SP)と測定された処理変数(PV)との間の差として、エラー値e(t)を連続的に(または準連続的に)計算し、比例、積分、および微分項(それぞれ、P、I、およびDと示す)に基づいて補正を適用する。エラー値eは、有効フローレートと最大機器能力との間の差として、研究室ミドルウェア20によって計算される。エラー値eの経時的な変動から、エラー曲線e(t)が決定される。
[0063]研究室機器の有効フローレートを可能な限りその最大機器能力に近づけるために、研究室ミドルウェア20は、下記の重み付け和として決定される補正値によって、負荷限界を上昇/低下させる。
・比例項P
比例項Pは、補正値eへの比例として計算され、補正値eの大きさを示す。比例応答は、エラーと比例利得とを掛け合わせることによって調整可能である。
・積分項I
積分項Iは、ある時間期間tにわたるエラー曲線e(t)の積分として計算され、エラー値eの大きさおよび持続時間を示す。言い換えれば、積分項Iからの寄与は、エラー値eの大きさおよびエラー値eの持続時間の両方に比例する。PIDコントローラにおける積分は、経時的な瞬間エラーの和であり、予め補正されるべき累積オフセットを与える。次いで、累積エラーと積分利得が掛け合わされ、コントローラ出力に加えられる。積分項Iの利点は、プロセスの性能(有効フローレート)のそのターゲット(最大機器能力)への戻りを加速させ、純比例コントローラと共に発生する未処理の定常状態エラーをなくすことである。
・微分項D
微分項Dは、ある時間期間tにわたるエラー曲線e(t)の微分として計算され、エラー値eの変化のレートを示す。処理エラーの微分は、経時的なエラーの傾斜を決定すること、およびこの変化のレートと微分利得とを掛け合わせることによって計算される。制御動作全体への微分項Dの寄与の大きさは、微分利得と呼ばれる。微分動作はシステム挙動を予測し、したがってシステムの設定時間および安定性を向上させる。
特定の実施形態によれば、比例利得、積分利得、および/または微分利得のうちの1つまたは複数は、ゼロであってもよいことに留意されたい。本明細書で開示されるさらなる実施形態によれば、比例利得、積分利得、および/または微分利得のうちの1つまたは複数は、システムの応答、すなわち負荷限界における変化に対する応答としての有効フローレートの変化に鑑みて、精緻化される。
[0064]次に図4Aから図4Dに進むと、開示される方法のさらなる実施形態が説明される。
[0065]図4Aは、ステップ100から109および別ページへの連結子AからCを示す、複数ページフローチャートの第1ページを示し、別ページへの連結子は、研究室機器10の有効フローレートがそのそれぞれの負荷限界から逸脱する(第1の研究室機器10の有効フローレートが対応するディスパッチレートより低い)ことに応答して、研究室ミドルウェア20によって行われる動作の特定の実施形態に関する。
[0066]図4Bは、別ページへの連結子Aからのステップを示す複数ページフローチャートの第2ページを示す。研究室機器10間の作業負荷を分散させる(負荷分散−ステップ110)ために、研究室ミドルウェア20は、第1の研究室機器10と同じそれぞれの生体サンプルに対応するテストオーダーを実施するように構成された、複数の研究室機器10(第1の研究室機器10以外)のうちの第2の研究室機器10を決定する。生体サンプルを処理するための代替の機器を決定すると、ステップ110aにおいて、研究室ミドルウェア20は、第1の研究室機器10の有効フローレートとディスパッチレートとの間の差によって第2の研究室機器10の負荷限界を上昇させる。第2の研究室機器10が過負荷になるのを防止するために、研究室ミドルウェア20は、第2の研究室機器10の負荷限界を、その最大機器能力を超えない値まで上昇させる。追加または代替として、ステップ110bにおいて、研究室ミドルウェア20は、第1の研究室機器10にディスパッチされる生体サンプルの比率を低下させ、第2の研究室機器10にディスパッチされる生体サンプルの比率を上昇させるように、研究室ミドルウェア20の負荷分散規則を調整する。負荷分散規則は、特定のテストオーダーを実施するように構成された、各研究室機器10PRE、10AI、10POSTに送信される生体サンプルの比率を定義する。その後、ステップ110cで、研究室ミドルウェア20は、第1の研究室機器10の有効フローレートとディスパッチレートとの間の差に等しいレートで、第1の研究室機器10からのサンプルを第2の研究室機器10に再誘導する。追加または代替として、研究室ミドルウェア20は、(ステップ110bにおいて調整されたような)負荷分散規則に従って、第1の研究室機器10および/または第2の研究室機器10に生体サンプルをディスパッチする。
[0067]本明細書で開示される実施形態によれば、生体サンプルの再誘導(負荷分散)において、研究室ミドルウェア20は、サンプルが再誘導される研究室機器10への生体サンプルの移送時間も考慮の対象とする。移送時間とは、手動で、および/または自動サンプル移送システム10TRSを用いて、生体サンプルを第1の研究室機器10から第2の研究室機器10に移送するために必要な(推定される)時間である。移送時間の計算および/または推定は、サンプル移送システム10TRSのレイアウトを示すデータ、および/または、サンプル移送システム10TRSの有効な移送能力/可用性、または、第1から第2の研究室機器へのサンプル移送システム10TRSの特定の移送ルートを示すデータに基づく。概して、生体サンプルの処理の最適化において、研究室ミドルウェア20は、他の研究室機器10と同様に、サンプル移送システム10TRSの負荷を監視および制御する、すなわち、その有効フローレートを監視し、サンプル移送システム10TRSの過負荷および/または不十分な活用を避けるために、その負荷限界(本例では移送能力)を調整する。このようにして、生体サンプルが可能な限り効率的に研究室機器10に移送されることを保証することによって、それぞれの生体サンプルの全ターンアラウンドタイムTATを著しく向上させることができる。
[0068]図4Cは、別ページへの連結子Bからのステップを示す、複数ページフローチャートの第3ページを示す。この図に示されるように、負荷分散(ステップ110)の代替または追加として、第1研究室機器10の有効フローレートが対応するディスパッチレートより低い場合、研究室ミドルウェア20は、研究室機器10の作業負荷を一時的に減少させるために生体サンプルをバッファリングする。第1のステップにおいて、研究室ミドルウェア20は、任意の研究室機器10(以下、第3の研究室機器と呼ぶ)が使用可能なバッファ容量を有するかどうかを判定する。バッファリングは、生体サンプルの一時的な記憶専用の研究室機器によって、および/または、サンプルバッファリングについての要件(温度、湿度)を満たす生体サンプルに使用可能な一時記憶スペースを有する研究室機器10によって、提供可能である。使用可能なバッファ容量が存在する場合、ステップ112aにおいて、研究室ミドルウェア20は、使用可能なバッファ容量を有する第3の研究室機器10に生体サンプルをディスパッチする。バッファリングのための生体サンプルをディスパッチした後、研究室ミドルウェア20は、第1の研究室機器10の有効フローレートを監視することを維持し、ステップ112bにおいて、第1の研究室機器10の有効フローレートが対応するディスパッチレートに等しいかまたは対応するディスパッチレートより大きくなるとすぐに、第3の研究室機器10からの生体サンプルを第1の研究室機器10にディスパッチする。
[0069]負荷分散と同様に、研究室ミドルウェア20は、バッファリングのための第3の研究室機器10への生体サンプルの移送時間も考慮する。このようにして、サンプル移送システム10TRSがバッファリングのためにサンプルを移送するのに要する時間よりも潜在的に短い時間期間のバッファリング(一時記憶)のために、生体サンプルがディスパッチされることを避けることができる。こうした実施形態は、バッファリングおよび移送容量の両方の浪費が防止されるため、有利である。
[0070]図4Dは、別ページへの連結子Cからのステップを示す、複数ページフローチャートの第4ページを示す。図4Dは、機器マスキングと呼ばれるプロセスの様々な方法を示す。一般に機器マスキングは、特定の研究室機器10を、あたかも使用可能でない、オフラインである、および/または存在しないかのように、他の機器から隠すプロセスを指す。
[0071]本明細書で開示される実施形態によれば、機器マスキングは、宛先マスキングおよび入力固有のマスキングの、2つの主なカテゴリに順序付けることができる。
[0072]宛先マスキングは、複数の研究室機器10のうちの1つまたは複数が第1の研究室機器10(宛先)へ生体サンプルを送るのを防止するプロセスを指す。宛先固有の全体マスキング(ステップ114a)と呼ばれる宛先マスキングの第1の実施形態によれば、マスキングは、複数の研究室機器10のうちの1つまたは複数が第1の研究室機器10に任意の生体サンプルを送るのを防止することを含む。
[0073]テスト固有の宛先マスキング、ステップ114bと呼ばれる宛先マスキングのさらなる実施形態において、第1の研究室機器10のマスキングは、複数の研究室機器10のうちの1つまたは複数が、第1の研究室機器10が実施するように構成された少なくとも1つの関連付けられたテストオーダーを有する任意の生体サンプルを送るのを防止することを含む。
[0074]機器マスキングは、分析研究室1それぞれに求められる、分析研究室1全体の過負荷が防止されるべきである分析研究室1を動作させる方法に対処する。本明細書で開示される実施形態によれば、複数の研究室機器10のうちの1つまたは複数が生体サンプルを受け取ることを防止することは、さらにそれぞれの生体サンプルを(物理的に)ロードすること、および/または、当該生体サンプルをたとえばエラー出力内に自動的にアンロードすることを、防止することを含む。こうした実施形態は、分析研究室1内への生体サンプルの流入量を制限し、それによって、研究室機器10のバッファおよびアーカイブ容量を含む、分析研究室1全体が過負荷になることを防止するため、有利である。
[0075]機器マスキングの第2のカテゴリ、入力固有のマスキングは、分析研究室1が、依然として分析研究室1の負荷全体を制御しながら、依然として緊急の生体サンプルの受け取りおよび処理が可能であることを保証することに関する。これを達成するために、さらなる実施形態に従い、高優先度の生体サンプルを受け取るために確保された1つまたは複数の研究室機器10以外のすべての研究室機器10に関して、研究室機器10のマスキングが実行される。生体サンプルは、生体サンプルを緊急(STATサンプル)としてマーキングするデータである、サンプルキャリアに添付された識別ラベルから読み取られるデータによって、および/または、データ記憶ユニット22から、特に対応するテストオーダーの一部として、緊急として識別される可能性がある。代替または追加として、特定のサンプルチューブは、内部に含まれる生体サンプルを緊急として識別することができる。代替または追加として、特定の研究室機器内にロードされる任意の生体サンプルを緊急として識別することが可能であり、このような場合、それぞれの研究室機器は緊急サンプルのためにのみ確保される。
[0076]入力固有のマスキングにおいて、下記の2つの実施形態を区別することができる。
入力固有の全体マスキング114cであり、第1の研究室機器10以外、および、高優先度の生体サンプルを受け取るために確保された1つまたは複数の研究室機器10以外の、複数の研究室機器10のうちの1つまたは複数は、任意の生体サンプルを受け取ることを防止される。
テストおよび入力固有のマスキング114dであり、第1の研究室機器10以外、および、高優先度の生体サンプルを受け取るために確保された1つまたは複数の研究室機器10以外の、複数の研究室機器10のうちの1つまたは複数は、第1の研究室機器10が実施するように構成された少なくとも1つの関連付けられたテストオーダーを有する生体サンプルを、受け取ることを防止される。
[0077]研究室ミドルウェア20によって分析研究室1の作業負荷およびリソースを管理することの様々な実施形態の概要を提供するために、図5は、負荷限界の制御、負荷分散、サンプルバッファリング、ならびに機器マスキングプロセスを示す、フローチャートを示す。
[0078]次に図6から図9に進むと、研究室機器10PRE、10POST、10AIの特定の実施形態が説明される。
[0079]図6は、生体サンプルをサンプルラック40内に保持するサンプルコンテナ30を分類するように構成された、サンプルコンテナ分類ユニット14を備える、事前分析研究室機器10PREを示し、各サンプルラック40は、サンプルラック40に添付されたラックタグ42のラック識別子を用いて識別され、事前分析研究室機器10PREは、分類されたサンプルコンテナ30のサンプル識別子IDを対応するサンプルラック40のサンプルラック識別子に関連付ける信号を、研究室ミドルウェアに伝送するように、さらに構成される。事前分析研究室機器10PREがサンプルコンテナ30をサンプルラック40内に分類する実施形態では、1つまたは複数の分析研究室機器は、ラックタグ42からラック識別子Rack−IDを読み取り、当該ラック識別子Rack−IDをテストクエリと共に研究室ミドルウェアに伝送するように、さらに構成される。
[0080]図7は、サンプルコンテナ30から生体サンプルのアリコートを準備し、当該アリコートの各々に識別子タグライタ60を用いて識別子タグ32上のサンプル識別子IDを提供するように構成された、アリコートユニット16備える、事前分析研究室機器10PREのさらなる実施形態を示す。
[0081]図8は、生体サンプル内の少なくとも1つの分析物の存在、不在、および/または濃縮を測定するための分析テストを実施するように構成された、分析ユニット18を備える、分析研究室機器10AIの実施形態を示す。分析研究室機器10AIは、テストオーダーに応答して生体サンプルの分析テストを実行する。
[0082]図9は、サンプル格納ユニット19を備える事後分析研究室機器10POSTの実施形態を示す。事後分析研究室機器10POSTは、サンプルコンテナ30をそれぞれ、サンプル格納ユニット19内へ格納、サンプル格納ユニット19から取り出すように構成される。事後分析研究室機器10POSTによる研究室ミドルウェアへの処理オーダーについてのクエリは、それぞれ、サンプル格納ユニット19内へ格納するため、サンプル格納ユニット19から取り出すための、コンテナを備える。それに応じて、事後分析研究室機器10POSTによって照会されるとき、研究室ミドルウェアは、サンプル格納ユニット19から取り出されるべきサンプルコンテナ30を示すデータを伝送する。それぞれ、格納されるべき、取り出されるべき、サンプルコンテナ30を示すデータに応答して、事後分析研究室機器10POSTは、サンプル格納ユニット19からサンプルコンテナ30を、それぞれ格納し、取り出す。
[0083]分析研究室1の研究室ミドルウェア20によって実行されるとき、本明細書で開示される方法のうちの任意の1つのステップを分析研究室1に実行させる命令を備える、コンピュータプログラム製品がさらに開示される。したがって具体的に言えば、本明細書で開示される方法ステップのうちの1つ、複数、あるいはすべては、コンピュータまたは(クラウド・コンピューティング・サービスなどの)コンピュータネットワーク、または任意の適切なデータ処理機器を使用することによって、実行可能である。本明細書で使用される場合、コンピュータプログラム製品は、売買可能製品としてのプログラムを指す。製品は一般に、ダウンロード可能ファイル内、店舗用のコンピュータ可読データキャリア上、または、リモート位置(クラウド)に配置されるなどの、任意の形で存在可能である。コンピュータプログラム製品は、非一時コンピュータ可読データキャリア、サーバコンピュータ、ならびに、データキャリア信号などの一時コンピュータ可読データキャリア上に、記憶可能である。具体的に言えば、コンピュータプログラム製品はデータネットワークを介して配布可能である。さらに、コンピュータプログラム製品のみならず、実行ハードウェアも、店舗内、またはクラウド環境内などのリモートに配置することができる。
[0084]分析研究室1の研究室ミドルウェア20によって実行されるとき、本明細書で開示される方法のうちの任意の1つのステップを分析研究室1に実行させる、非一時コンピュータ可読記憶媒体が、さらに開示および提案される。
[0085]分析研究室1の研究室ミドルウェア20によって実行されるとき、本明細書で開示される方法のうちの任意の1つのステップを分析研究室1に実行させる命令を備える、変調データ信号が、さらに開示および提案される。
1 分析研究室
10 研究室機器
10PRE 事前分析研究室機器
10AI 分析研究室機器
10POST 事後分析研究室機器
10TRS サンプル移送システム
12 識別子タグリーダー
14 サンプルコンテナ分類ユニット
16 アリコートユニット
18 分析ユニット
19 サンプル格納ユニット
22 データ記憶ユニット
30 サンプルコンテナ
32 識別子タグ
40 サンプルラック
42 ラックタグ
ステップ100 機器負荷限界を最大能力に設定する
ステップ102 チューブを機器にディスパッチする
ステップ104 クエリレートを監視する
ステップ106 クエリレートに基づいて有効フローレートを決定する
ステップ108 負荷限界を上昇させる
ステップ109 負荷限界を低下させる
ステップ110 負荷分散
ステップ112 サンプルバッファリング
ステップ114 機器マスキング

Claims (15)

  1. 生体サンプルを処理するように構成された複数の研究室機器(10)に通信可能に接続された研究室ミドルウェア(20)を備える、分析研究室(1)を動作させるコンピュータ実装方法であって、
    前記研究室ミドルウェア(20)が、各研究室機器(10)について、前記それぞれの研究室機器(10)の最大機器能力に等しい値に負荷限界を設定するステップと、
    前記研究室ミドルウェア(20)が、前記機器負荷限界を超えないディスパッチレートで、研究室機器(10)に生体サンプルをディスパッチするステップであって、前記生体サンプルは、前記それぞれの生体サンプルに対応する少なくとも1つのテストオーダーを実施するように構成された研究室機器(10)にディスパッチされる、生体サンプルをディスパッチするステップと、
    前記研究室機器(10)によって生体サンプルを受け取り、識別するステップと、
    生体サンプルを識別すると同時に、各研究室機器(10)がテストオーダークエリを前記研究室ミドルウェア(20)に送信するステップであって、前記テストオーダークエリは、前記生体サンプルを識別するデータを含む、送信するステップと、
    前記テストオーダークエリに応答して、前記研究室ミドルウェア(20)が、前記それぞれのテストオーダークエリ内で識別される前記生体サンプルに対応する前記研究室機器(10)に、テストオーダーを伝送するステップと、
    前記研究室ミドルウェア(20)が、各研究室機器(10)に対応する有効フローレートを決定するために、前記複数の研究室機器(10)のクエリレートを監視するステップと、
    前記第1の研究室機器(10)の前記有効フローレートが前記第1の研究室機器(10)への前記ディスパッチレートより低い場合、前記研究室ミドルウェア(20)が前記複数の研究室機器(10)の第1の研究室機器(10)の前記負荷限界を低下させるステップと、
    前記第1の研究室機器(10)の前記有効フローレートが前記第1の研究室機器(10)への前記ディスパッチレートより高いかまたは等しい場合、前記研究室ミドルウェア(20)は前記第1の研究室機器(10)の前記負荷限界を上昇させるステップと、
    を含む、分析研究室(1)を動作させる方法。
  2. 前記研究室ミドルウェア(20)は、連続的に変調される制御、特に、比例・積分・微分PID、比例・積分PI、比例・微分PD、比例、または積分の制御アルゴリズムを使用して、前記第1の研究室機器(10)の前記負荷限界をそれぞれ上昇させ、低下させる、請求項1に記載の分析研究室(1)を動作させる方法。
  3. 前記研究室ミドルウェア(20)が、前記第1の研究室機器(10)の前記負荷限界をそれぞれ上昇、低下させることは、
    エラー値eを、前記有効フローレートと前記最大機器能力との間の差として計算するステップと、
    前記エラー値eのエラー曲線e(t)を決定するステップであって、前記エラー曲線は前記エラー値の経時的な変動を反映する、決定するステップと、
    前記負荷限界を、
    前記エラー値eの大きさを示す、前記エラー値eへの比例として計算された、比例項P、
    前記エラー値eの前記大きさおよび持続時間を示す、前記エラー曲線e(t)の積分として計算された、積分項I、
    前記エラー値eの変化のレートを示す、前記エラー曲線e(t)の微分として計算された、微分項D、
    の重み付け和として決定された補正値によって、上昇/低下させるステップと、
    を含む、請求項2に記載の分析研究室(1)を動作させる方法。
  4. 前記第1の研究室機器(10)の前記有効フローレートが前記対応するディスパッチレートより低い場合、
    前記研究室ミドルウェア(20)が、前記第1の研究室機器(10)と同じ前記それぞれの生体サンプルに対応するテストオーダーを実施するように構成された、前記第1の研究室機器(10)以外の前記複数の研究室機器(10)のうちの第2の研究室機器(10)を決定するステップと、
    前記第1の研究室機器(10)の前記有効フローレートと前記ディスパッチレートとの間の差によって、前記第2の研究室機器(10)の前記負荷限界を、前記第2の研究室機器(10)の前記最大機器能力を超えない値まで上昇させるステップと、
    前記第1の研究室機器(10)の前記有効フローレートと前記ディスパッチレートとの間の差に等しいレートで、前記第1の研究室機器(10)からの生体サンプルを前記第2の研究室機器(10)に再誘導するステップと、
    をさらに含む、請求項1から3のうちの一項に記載の分析研究室(1)を動作させる方法。
  5. 前記第1の研究室機器(10)にディスパッチされる前記生体サンプルの比率を低下させ、前記第2の研究室機器(10)にディスパッチされる前記生体サンプルの比率を上昇させるように、前記研究室ミドルウェア(20)の負荷分散規則を調整するステップと、
    前記研究室ミドルウェア(20)が、前記負荷分散規則に従って、前記第1の研究室機器(10)および/または前記第2の研究室機器(10)に生体サンプルをディスパッチするステップと、
    をさらに含む、請求項4に記載の分析研究室(1)を動作させる方法。
  6. 前記第1の研究室機器(10)の前記有効フローレートが前記対応するディスパッチレートより低い場合、前記研究室ミドルウェア(20)が、使用可能なバッファ容量を有する第3の研究室機器(10)に生体サンプルをディスパッチするステップをさらに含む、請求項1から5のうちの一項に記載の分析研究室(1)を動作させる方法。
  7. 前記研究室ミドルウェア(20)が、前記第1の研究室機器(10)の前記有効フローレートが前記対応するディスパッチレートに等しいかまたは対応するディスパッチレートより大きくなるとすぐに、前記第3の研究室機器(10)からの生体サンプルを前記第1の研究室機器(10)にディスパッチするステップをさらに含む、請求項6に記載の分析研究室(1)を動作させる方法。
  8. 前記第1の研究室機器(10)の前記有効フローレートが前記対応するディスパッチレートより低い場合、前記第1の研究室機器(10)以外の前記複数の研究室機器(10)のうちの1つまたは複数に関して前記第1の研究室機器(10)をマスキングするステップをさらに含む、請求項1から7のうちの一項に記載の分析研究室(1)を動作させる方法。
  9. 前記第1の研究室機器(10)をマスキングするステップは、前記第1の研究室機器(10)以外の前記複数の研究室機器(10)のうちの1つまたは複数が、前記第1の研究室機器(10)に生体サンプルを送ることを防止することを含む、請求項8に記載の分析研究室(1)を動作させる方法。
  10. 前記第1の研究室機器(10)をマスキングするステップは、前記第1の研究室機器(10)以外の前記複数の研究室機器(10)のうちの1つまたは複数が、生体サンプル、特に、前記第1の研究室機器(10)が実施するように構成された少なくとも1つの関連付けられたテストオーダーを有する生体サンプルを、受け取ることを防止することを含む、請求項8または9に記載の分析研究室(1)を動作させる方法。
  11. 前記第1の研究室機器(10)は、前記第1の研究室機器(10)以外、および、高優先度の生体サンプルを受け取るために確保された1つまたは複数の研究室機器(10)以外の、前記複数の研究室機器(10)のうちの1つまたは複数に関してマスキングされる、請求項8から10のうちの一項に記載の分析研究室(1)を動作させる方法。
  12. 生体サンプルを処理するように構成された複数の研究室機器(10)に通信可能に接続された研究室ミドルウェア(20)を備える分析研究室(1)であって、前記分析研究室(1)は、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成される、分析研究室(1)。
  13. 前記複数の研究室機器(10)は、
    生体サンプルを受け取り、識別するように構成された、事前分析研究室機器(10PRE)と、
    前記生体サンプル内の分析物の存在/不在、および/または濃縮を決定するように生体サンプルを処理するように構成された、分析研究室機器(10AI)と、
    生体サンプルをアンロード、移送、再キャッピング、デキャッピング、一時格納/バッファリング、保存、取り出し、および/または廃棄するように構成された、事後分析研究室機器(10POST)と、
    前記研究室機器(10)間で生体サンプルを移送するように構成された、サンプル移送システム(10TRS)と、
    のうちの1つまたは複数を備える、請求項12に記載の分析研究室(1)。
  14. 分析研究室(1)の研究室ミドルウェア(20)によって実行されるとき、請求項1から11に記載の方法のうちのいずれか一項のステップを前記分析研究室(1)に実行させる命令を備える、コンピュータプログラム製品。
  15. 分析研究室(1)の研究室ミドルウェア(20)によって実行されるとき、請求項1から11に記載の方法のうちのいずれか一項のステップを前記分析研究室(1)に実行させる命令を備える、非一時コンピュータ可読記憶媒体。
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