JP2021071309A - 試料導入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の前処理部に対して、カラムの先端部分を容易に着脱することができる試料導入装置を提供する。【解決手段】コネクタが、フェルール10を保持し、第1前処理部及び第2前処理部に対して着脱可能である。第1前処理部は、コネクタを着脱可能な第1アタッチメント8を有し、当該第1アタッチメント8により第1挿入口51に対して第1の距離L12にフェルール10を位置決めする。第2前処理部は、コネクタを着脱可能な第2アタッチメントを有し、当該第2アタッチメントにより第2挿入口に対して第1の距離とは異なる第2の距離にフェルールを位置決めする。【選択図】 図4A

Description

本発明は、試料導入装置に関するものである。
試料導入装置を用いたガスクロマトグラフ質量分析システムでは、試料がキャリアガスとともにカラムに供給され、カラムを通過する過程で分離された試料中の成分が質量分析装置に導入されて検出される。試料は、カラムに供給される前に前処理部で前処理が施され、前処理後の試料がカラムに供給される。
カラムの先端部には、フェルールが取り付けられる(例えば、下記特許文献1参照)。フェルールは、かしめられた状態でカラムに固定される。このフェルールを介して、カラムを所定の取付位置に取り付けることにより、カラムの先端を前処理部における適切な位置に配置することができる。
国際公開第WO2015/177918号
試料導入装置は、複数の前処理部を備えている場合がある。各前処理部が異なる構成を有している場合には、それぞれの前処理部に挿入されるカラムの先端の適切な位置が異なる。したがって、使用する前処理部を変更する場合には、フェルールからカラムの先端までの距離を変更する必要がある。
フェルールはカラムにかしめられた状態で固定されているため、カラムに対してフェルールを移動させることは困難である。そのため、フェルールからカラムの先端までの距離を短くしたい場合には、カラムの先端を一部切断する必要がある。また、フェルールからカラムの先端までの距離を長くしたい場合には、フェルールよりも根元側でカラムを切断することによりフェルールを取り外し、別のフェルールをカラムに再度装着する必要がある。このように、複数の前処理部に対して、カラムの先端部分を着脱する作業が煩雑であった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、複数の前処理部に対して、カラムの先端部分を容易に着脱することができる試料導入装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、カラムを介して検出器に試料を導入するための試料導入装置であって、フェルールと、第1前処理部と、第2前処理部と、コネクタとを備える。前記フェルールは、前記カラムに固定される。前記第1前処理部は、前記カラムにおける前記フェルールよりも先端側を第1挿入口から挿入可能であり、前記第1挿入口に挿入された前記カラムの先端に前処理した試料を供給する。前記第2前処理部は、前記カラムにおける前記フェルールよりも先端側を第2挿入口から挿入可能であり、前記第2挿入口に挿入された前記カラムの先端に前処理した試料を供給する。前記コネクタは、前記フェルールを保持し、前記第1前処理部及び前記第2前処理部に対して着脱可能である。前記第1前処理部は、前記コネクタを着脱可能な第1アタッチメントを有し、当該第1アタッチメントにより前記第1挿入口に対して第1の距離に前記フェルールを位置決めする。前記第2前処理部は、前記コネクタを着脱可能な第2アタッチメントを有し、当該第2アタッチメントにより前記第2挿入口に対して前記第1の距離とは異なる第2の距離に前記フェルールを位置決めする。
本発明の第1の態様によれば、共通のコネクタを介して、第1前処理部及び第2前処理部のそれぞれにカラムの先端部分を着脱することができる。各前処理部に挿入されるカラムの先端位置は、各前処理部に備えられたアタッチメントにより適切に位置決めされるため、カラムを切断したり、カラムにフェルールを装着し直したりする必要がない。したがって、複数の前処理部に対して、カラムの先端部分を容易に着脱することができる。
試料導入装置の一実施形態を示す概略図である。 コネクタの周辺の構成例を示す正面図である。 図2に示したコネクタの周辺の構成のA−A断面図である。 フェルールの位置決めについて説明するための概略図であり、コネクタが第1アタッチメントに取り付けられた状態を示している。 フェルールの位置決めについて説明するための概略図であり、コネクタが第2アタッチメントに取り付けられた状態を示している。
1.試料導入装置の構成
図1は、試料導入装置1の一実施形態を示す概略図である。この試料導入装置1は、検出器2に試料を導入するための装置である。試料導入装置1には、カラム3、カラムオーブン4、第1前処理部5及び第2前処理部6などが備えられている。
カラム3の第1端部は、コネクタ21を介して検出器2に取り付けられる。一方、カラム3の第2端部には、第1前処理部5又は第2前処理部6に対して選択的に着脱可能なコネクタ7が設けられている。カラム3には、第1前処理部5又は第2前処理部6から試料とともにキャリアガスが供給され、当該カラム3を介して検出器2に試料が供給される。
カラム3は、カラムオーブン4内で加熱される。カラム3内に供給された試料中の成分は、カラム3を通過する過程で分離され、検出器2により順次検出される。検出器2は、例えば質量分析装置である。ただし、検出器2は、質量分析装置に限らず、例えば水素炎イオン化検出器(FID)などの他の検出器により構成されていてもよい。
第1前処理部5及び第2前処理部6は、試料に対して異なる態様で前処理を行う。試料に対する前処理の態様は特に限定されるものではないが、例えば第1前処理部5は溶媒抽出法を用いて試料をカラム3に供給し、第2前処理部6はヘッドスペース法を用いて試料をカラム3に供給する。ただし、カラム3に対する試料の供給方法は、溶媒抽出法又はヘッドスペース法に限られるものではない。
第1前処理部5には、コネクタ7を着脱可能な第1アタッチメント8が設けられている。一方、第2前処理部6には、コネクタ7を着脱可能な第2アタッチメント9が設けられている。図1では、コネクタ7が第1アタッチメント8に取り付けられることにより、カラム3が第1前処理部5に連通している。この状態からコネクタ7が第1アタッチメント8から取り外され、図1に破線で示すように第2アタッチメント9に取り付けられると、カラム3が第2前処理部6に連通する。
2.コネクタの取付構造
図2は、コネクタ7の周辺の構成例を示す正面図である。図3は、図2に示したコネクタ7の周辺の構成のA−A断面図である。図2及び図3では、コネクタ7と第1アタッチメント8との取付構造について説明するが、コネクタ7と第2アタッチメント9との取付構造についても同様の構造を有している。
カラム3には、フェルール10が固定される。フェルール10は、一端部側に先細り形状のテーパ面101が形成された筒状の部材であり、内部にカラム3が挿通される。カラム3に固定されたフェルール10をコネクタ7及び第1アタッチメント8で保持することにより、コネクタ7内及び第1アタッチメント8内にカラム3を挿通させた状態でフェルール10を位置決めすることができる。フェルール10としては、例えば金属製のものが用いられるが、これに限らず、樹脂製などであってもよい。
コネクタ7は、第1アタッチメント8に取り付けられることにより、フェルール10を第1アタッチメント8側に押圧する。コネクタ7には、例えば本体71、フェルール台72、付勢部材73及び固定具74などが備えられている。本体71は、例えばニッケル基の超合金などにより形成された耐熱性の高い部材である。本体71は、円筒状の部材であり、内部にフェルール台72、付勢部材73及び固定具74が収容されている。
フェルール台72は、本体71内で軸線方向に変位可能に配置されている。フェルール台72には、フェルール10を押圧するための押圧面721が形成されている。押圧面721は、コネクタ7の軸線方向(カラム3の挿通方向D)に対して直交する平坦面であり、その中央部にカラム3を挿通させるための貫通孔722が形成されている。貫通孔722は、押圧面721側とは反対側に向かって拡がるように円錐状に形成されることにより、フェルール台72内にカラム3を挿通させやすい形状となっている。
付勢部材73は、例えば皿ばねを含む構成であり、コネクタ7の軸線方向に沿って複数の皿ばねが重ねて配置されている。本体71内には、付勢部材73を固定するための固定具74が設けられている。固定具74は、例えばC形止め輪により構成され、付勢部材73の一端側に位置する皿ばねに当接している。一方、付勢部材73の他端側に位置する皿ばねは、フェルール台72の裏面(押圧面721側とは反対側の面)に当接している。ただし、付勢部材73は、皿ばねに限らず、ゴムなどの他の弾性体により構成されていてもよいし、弾性体以外の部材により構成されていてもよい。
フェルール10は、フェルール収容部11に収容された状態でコネクタ7により保持される。フェルール収容部11には、フェルール10が収容される凹部111が形成されている。凹部111は、フェルール10の外径よりも若干大きい内径を有している。凹部111の底部には、先細り形状のテーパ面112が形成されている。テーパ面112の先端には貫通孔113が連続しており、凹部111内及び貫通孔113内にカラム3が挿通される。
フェルール収容部11は、フェルール台72の押圧面721上に配置される。したがって、フェルール収容部11は、付勢部材73により第1アタッチメント8側に付勢される。フェルール10は、先端側(テーパ面101側)からフェルール収容部11の凹部111内に挿入される。フェルール10に挿入されたカラム3の先端部は、第1アタッチメント8に形成された貫通孔81に挿通される。
フェルール収容部11内に収容されたフェルール10は、テーパ面101側とは反対側の端面102が第1アタッチメント8に対向した状態となる。この状態で、フェルール10の端面102は、第1アタッチメント8に形成された貫通孔81の周縁部811に当接している。フェルール収容部11が押圧面721から受ける付勢部材73の付勢力により、フェルール10の端面102は貫通孔81の周縁部811に隙間なく密着する。
付勢部材73により第1アタッチメント8側に付勢されるフェルール10のテーパ面101は、フェルール収容部11の凹部111のテーパ面112に対向している。凹部111のテーパ面112の傾斜角度は、フェルール10のテーパ面101の傾斜角度よりも大きい。そのため、フェルール10のテーパ面101の先端部は、凹部111のテーパ面112から局所的に押圧力を受けて内側に変形する。その結果、フェルール10がかしめられ、カラム3に対して取り付けられる。一旦かしめられたフェルール10は、カラム3に対してスライドすることなく一定の位置に固定される。
第1アタッチメント8は、基部82及びナット部83を備えている。カラム3が挿通される貫通孔81は、基部82に形成されている。基部82におけるコネクタ7側の端部には、コネクタ7内に挿入される挿入部821が形成されている。挿入部821の外径は、コネクタ7の本体71の内径よりも小さい。ナット部83は、基部82の挿入部821に対して着脱可能であり、挿入部821とともにコネクタ7内に挿入される。
第1アタッチメント8の挿入部821における先端部分の外周面にはねじ山が形成されており、ナット部83の内周面にはねじ溝が形成されている。これにより、ナット部83は、第1アタッチメント8の基部82に対してねじ込んで取り付けることができるようになっている。ただし、ナット部83が基部82に対して着脱可能な構成に限らず、ナット部83が基部82と一体的に構成されていてもよい。
ナット部83の外周面には、径方向(カラム3の挿通方向Dに対して直交方向)に向かって突出する円柱状の1対のピン831が形成されている。これらの1対のピン831は、ナット部83の中心軸線を挟んで両側に対称配置されている。コネクタ7の本体71には、ナット部83に形成されている1対のピン831をガイドするための1対のガイド溝710が形成されている。各ガイド溝710は、各ピン831の外径と略同一の幅を有しており、各ガイド溝710に沿って各ピン831をガイドさせながらコネクタ7を第1アタッチメント8側に押し込むことにより、コネクタ7を第1アタッチメント8に取り付けることができる。
ピン831及びガイド溝710は、第1アタッチメント8に対してコネクタ7を着脱可能にするための着脱機構12を構成している。ただし、互いに係合するピン831及びガイド溝710は、1対に限らず、1つずつ設けられた構成であってもよいし、それぞれ3つ以上設けられた構成であってもよい。また、ピン831がコネクタ7側に設けられ、ガイド溝710がナット部83側に設けられていてもよい。
第1アタッチメント8に対してコネクタ7を取り付ける際には、カラム3が貫通された状態のフェルール10をフェルール収容部11内に収容した状態で、フェルール台72の押圧面721上にフェルール収容部11を配置し、第1アタッチメント8をコネクタ7に近づける。そして、付勢部材73の付勢力に抗してコネクタ7を第1アタッチメント8側に押し込み、ピン831とガイド溝710とを係合させることにより、フェルール10が第1アタッチメント8側に押圧される。
まだフェルール10がカラム3に固定されていない状態で、コネクタ7が第1アタッチメント8側に押し込まれた場合には、フェルール10がかしめられると同時に、コネクタ7と第1アタッチメント8との間にフェルール10が挟み込まれて固定される。フェルール10がカラム3にかしめられて固定された場合には、その後にコネクタ7が第1アタッチメント8から取り外されて、第1アタッチメント8に再度取り付けられる場合、又は、第2アタッチメント9に取り付けられる場合のいずれにおいても、フェルール10は再度かしめられることなく、コネクタ7と第1アタッチメント8又は第2アタッチメント9との間に挟み込まれて固定される。通常、フェルール収容部11は、使用時の熱によりフェルール10に対して固着するため、フェルール10とともにカラム3に固定された状態のままコネクタ7が付け替えられる。
図2に示すように、この例では、コネクタ7の本体71に形成されたガイド溝710が、導入溝部711、傾斜溝部712及び係止溝部713を有している。ガイド溝710は、本体71の一端部の端面に形成された切欠きにより構成され、導入溝部711、傾斜溝部712及び係止溝部713が、この順序で連通している。
導入溝部711は、本体71の一端部の端面から、当該本体71の軸線方向に対して平行に延びている。傾斜溝部712は、導入溝部711に対して傾斜した方向、すなわち第1アタッチメント8側へのコネクタ7の押圧方向(カラム3の挿通方向D)に対して傾斜した方向に延びている。係止溝部713は、傾斜溝部712における導入溝部711側とは反対側の端部に形成されている。
係止溝部713は、傾斜溝部712に沿ってガイドされるピン831を係止させることにより、付勢部材73の付勢力によってピン831がガイド溝710から抜け落ちるのを防止する。この例では、係止溝部713が、傾斜溝部712との境界部からコネクタ7の押圧方向に窪むように形成されている。これにより、ピン831が上記境界部に引っ掛かって係止溝部713から抜け落ちない構成となっている。
第1アタッチメント8に対してコネクタ7を取り付ける際に、付勢部材73の付勢力に抗してコネクタ7を第1アタッチメント8側に押し込んだときには、ピン831が導入溝部711に沿ってガイド溝710内に導入される。その後、傾斜溝部712に沿ってピン831がガイドされるように、コネクタ7を回転させながら押し込むことにより、フェルール10が第1アタッチメント8側に押圧される。そして、ピン831が係止溝部713に係止されるまでコネクタ7を押し込めば、コネクタ7と第1アタッチメント8との間にフェルール10が挟み込まれて固定される。
ただし、ガイド溝710の形状としては、図2のような形状に限らず、他の任意の形状を採用することができる。すなわち、導入溝部711、傾斜溝部712及び係止溝部713の形状は、図2のような形状に限られるものではない。また、ガイド溝710は、導入溝部711、傾斜溝部712及び係止溝部713を備えた構成に限らず、これらの少なくとも1つを備えていない構成であってもよいし、他の溝部を備えた構成であってもよい。
3.フェルールの位置決め
図4A及び図4Bは、フェルール10の位置決めについて説明するための概略図である。図4Aは、コネクタ7が第1アタッチメント8に取り付けられた状態を示している。一方、図4Bは、コネクタ7が第2アタッチメント9に取り付けられた状態を示している。図4A及び図4Bでは、コネクタ7を省略して示している。また、図4Bでは、図4Aと比較しやすくするために、第2アタッチメント9に対するコネクタ7の取付方向が、第1アタッチメント8に対するコネクタ7の取付方向と一致するように示されている。
第2アタッチメント9は、第1アタッチメント8と同様に、基部92及びナット部93を備えている。基部92には、カラム3が挿通される貫通孔91が形成されている。また、ナット部93には、1対のピン931が形成されている。第2アタッチメント9の基部92の挿入部921は、第1アタッチメント8の基部82の挿入部821よりも長い。この挿入部921の長さを除けば、第2アタッチメント9は第1アタッチメント8と同様の構成を有しているため、詳細な説明を省略する。
図4Aに示すように、第1アタッチメント8は、第1前処理部5の壁面50に対向するように固定されている。壁面50には、第1アタッチメント8の基部82に形成された貫通孔81に対向する位置に、第1挿入口51が形成されている。コネクタ7を第1アタッチメント8に取り付けた状態では、カラム3におけるフェルール10よりも先端側が、第1挿入口51から第1前処理部5内に挿入される。第1挿入口51に挿入されたカラム3の先端31は、所定の突出量L11で壁面50から突出するように第1前処理部5内に位置する。第1前処理部5は、前処理した試料を先端31からカラム3内に供給する。
図4Bに示すように、第2アタッチメント9は、第2前処理部6の壁面60に対向するように固定されている。壁面60には、第2アタッチメント9の基部92に形成された貫通孔91に対向する位置に、第2挿入口61が形成されている。コネクタ7を第2アタッチメント9に取り付けた状態では、カラム3におけるフェルール10よりも先端側が、第2挿入口61から第2前処理部6内に挿入される。第2挿入口61に挿入されたカラム3の先端31は、所定の突出量L21で壁面60から突出するように第2前処理部6内に位置する。第2前処理部6は、前処理した試料を先端31からカラム3内に供給する。
上述の通り、カラム3に一旦かしめられて取り付けられたフェルール10は、カラム3に対してスライドすることなく一定の位置に固定される。したがって、カラム3に固定されたフェルール10の端面102からカラム3の先端31までの距離Lは、コネクタ7が第1アタッチメント8又は第2アタッチメント9のいずれに取り付けられた場合でも一定である。
一方で、フェルール10が位置決めされる位置は、コネクタ7が第1アタッチメント8又は第2アタッチメント9のいずれに取り付けられるかによって異なる。具体的には、図4Aに示すように、コネクタ7が第1アタッチメント8に取り付けられた状態では、第1挿入口51に対して第1の距離L12にフェルール10の端面102が位置するように、第1アタッチメント8によりフェルール10が位置決めされる。また、図4Bに示すように、コネクタ7が第2アタッチメント9に取り付けられた状態では、第2挿入口61に対して第2の距離L22にフェルール10の端面102が位置するように、第2アタッチメント9によりフェルール10が位置決めされる。この例では、第2の距離L22の方が第1の距離L12よりも長いが、これに限らず、第2の距離L22は第1の距離L12とは異なる距離であればよい。
このように、第1の距離L12と第2の距離L22が異なるため、フェルール10の端面102からカラム3の先端31までの距離Lが一定であっても、壁面50,60に対するカラム3の先端31の突出量L11,L21が異なる。第1の距離L12及び第2の距離L22は、第1挿入口51に挿入されたカラム3の先端31における第1前処理部5内での温度と、第2挿入口61に挿入されたカラム3の先端31における第2前処理部6内での温度とが、同等になるように設定されている。「同等」とは、温度が同一である場合に限らず、例えば30℃以内の相違も含む概念である。
4.変形例
第1前処理部5及び第2前処理部6に対するコネクタ7の着脱機構12は、ピン831及びガイド溝710を含む構成に限られるものではない。例えば、着脱機構12がカムなどの他の部材を含むような構成であってもよいし、コネクタ7をねじ込んで取り付けるようなねじ式の構成などであってもよい。
前処理部の数は、第1前処理部5及び第2前処理部6の2つに限らず、3つ以上であってもよい。この場合、コネクタ7を着脱可能なアタッチメントが各前処理部に設けられた構成であってもよい。
5.態様
上述した複数の例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)一態様に係る試料導入装置は、
カラムを介して検出器に試料を導入するための試料導入装置であって、
前記カラムに固定されるフェルールと、
前記カラムにおける前記フェルールよりも先端側を第1挿入口から挿入可能であり、前記第1挿入口に挿入された前記カラムの先端に前処理した試料を供給する第1前処理部と、
前記カラムにおける前記フェルールよりも先端側を第2挿入口から挿入可能であり、前記第2挿入口に挿入された前記カラムの先端に前処理した試料を供給する第2前処理部と、
前記フェルールを保持し、前記第1前処理部及び前記第2前処理部に対して着脱可能なコネクタとを備え、
前記第1前処理部は、前記コネクタを着脱可能な第1アタッチメントを有し、当該第1アタッチメントにより前記第1挿入口に対して第1の距離に前記フェルールを位置決めし、
前記第2前処理部は、前記コネクタを着脱可能な第2アタッチメントを有し、当該第2アタッチメントにより前記第2挿入口に対して前記第1の距離とは異なる第2の距離に前記フェルールを位置決めしてもよい。
第1項に記載の試料導入装置によれば、共通のコネクタを介して、第1前処理部及び第2前処理部のそれぞれにカラムの先端部分を着脱することができる。各前処理部に挿入されるカラムの先端位置は、各前処理部に備えられたアタッチメントにより適切に位置決めされるため、カラムを切断したり、カラムにフェルールを装着し直したりする必要がない。したがって、複数の前処理部に対して、カラムの先端部分を容易に着脱することができる。
(第2項)第1項に記載の試料導入装置において、
前記第1挿入口に挿入された前記カラムの先端における前記第1前処理部内での温度と、前記第2挿入口に挿入された前記カラムの先端における前記第2前処理部内での温度とが、同等であってもよい。
第2項に記載の試料導入装置によれば、カラムを切断したり、カラムにフェルールを装着し直したりすることなく、コネクタを第1アタッチメントに取り付けた場合のカラムの先端における第1前処理部内での温度と、コネクタを第2アタッチメントに取り付けた場合のカラムの先端における第2前処理部内での温度とを、同等にすることができる。
(第3項)第1項又は第2項に記載の試料導入装置において、
前記コネクタは、前記第1アタッチメント又は前記第2アタッチメントに対して、ピンと当該ピンをガイドするガイド溝とを含む着脱機構により着脱可能であってもよい。
第3項に記載の試料導入装置によれば、ガイド溝に沿ってピンをガイドさせるだけで、コネクタを第1アタッチメント又は第2アタッチメントに対してワンタッチで取り付けることができる。したがって、カラムの取付作業を容易に行うことができる。
(第4項)第3項に記載の試料導入装置において、
前記第1アタッチメント及び前記第2アタッチメントの少なくとも一方には、前記カラムが挿通される基部と、当該基部にねじ込まれるナット部とが備えられ、
前記ピン又は前記ガイド溝が、前記ナット部に形成されていてもよい。
第4項に記載の試料導入装置によれば、第1アタッチメント及び第2アタッチメントの少なくとも一方が、ねじ式の基部を有する構成であっても、基部にナット部をねじ込むだけで、ピン及びガイド溝を含む着脱機構を構成することができる。
(第5項)第1項〜第4項のいずれか一項に記載の試料導入装置において、
前記第1アタッチメント及び前記第2アタッチメントには、前記カラムが挿通される貫通孔が形成されており、
前記フェルールは、前記貫通孔の周縁部に当接する端面を有していてもよい。
第5項に記載の試料導入装置によれば、コネクタが第1アタッチメント又は第2アタッチメントに取り付けられたときに、第1アタッチメント又は第2アタッチメントにおける貫通孔の周縁部にフェルールの端面を当接させ、隙間なく密着させることができる。これにより、フェルールと第1アタッチメントとの間、又は、フェルールと第2アタッチメントとの間から、第1前処理部内又は第2前処理部内に空気が進入するのを防止することができる。
(第6項)第1項〜第5項のいずれか一項に記載の試料導入装置において、
前記コネクタは、前記フェルールを前記第1アタッチメント側又は前記第2アタッチメント側に付勢する付勢部材を含んでいてもよい。
第6項に記載の試料導入装置によれば、付勢部材の付勢力によって、フェルールを第1アタッチメント側又は第2アタッチメント側に十分な力で押圧して固定することができる。付勢部材の付勢力を適切に設定すれば、コネクタを第1アタッチメント又は第2アタッチメントに取り付けると同時に、フェルールをかしめてカラムに固定することも可能である。
(第7項)第6項に記載の試料導入装置において、
前記フェルールを収容し、前記コネクタにより保持されるフェルール収容部をさらに備え、
前記付勢部材は、前記フェルール収容部を前記第1アタッチメント側又は前記第2アタッチメント側に付勢してもよい。
第7項に記載の試料導入装置によれば、コネクタを第1アタッチメント又は第2アタッチメントに取り付ける際に、付勢部材によりフェルール収容部を第1アタッチメント側又は第2アタッチメント側に付勢し、フェルールを固定することができる。フェルール収容部の形状を適切に設定すれば、コネクタを第1アタッチメント又は第2アタッチメントに取り付けると同時に、フェルールをかしめてカラムに固定することも可能である。
6.その他の態様
上述した複数の例示的な実施形態には、以下の態様の具体例も含まれる。この場合、前処理部は、複数に限らず、1つだけ設けられた構成であってもよい。
他の態様に係る試料導入装置は、
カラムを介して検出器に試料を導入するための試料導入装置であって、
前記カラムに固定されるフェルールと、
前記カラムに前処理した試料を供給する前処理部と、
前記フェルールを保持し、前記前処理部に対して着脱可能なコネクタとを備え、
前記前処理部は、前記コネクタを着脱可能なアタッチメントを有し、
前記アタッチメントには、前記カラムが挿通される貫通孔が形成されており、
前記フェルールは、前記貫通孔の周縁部に当接する端面を有していてもよい。
前記コネクタは、前記フェルールを前記アタッチメント側に付勢する付勢部材を含んでいてもよい。
前記試料導入装置は、
前記フェルールを収容し、前記コネクタにより保持されるフェルール収容部をさらに備え、
前記付勢部材は、前記フェルール収容部を前記アタッチメント側に付勢してもよい。
前記コネクタは、前記アタッチメントに対して、ピンと当該ピンをガイドするガイド溝とを含む着脱機構により着脱可能であってもよい。
1 試料導入装置
2 検出器
3 カラム
5 第1前処理部
6 第2前処理部
7 コネクタ
8 第1アタッチメント
9 第2アタッチメント
10 フェルール
11 フェルール収容部
12 着脱機構
31 先端
51 第1挿入口
61 第2挿入口
73 付勢部材
81 貫通孔
82 基部
83 ナット部
91 貫通孔
92 基部
93 ナット部
102 端面
710 ガイド溝
831 ピン
L12 距離
L22 距離

Claims (7)

  1. カラムを介して検出器に試料を導入するための試料導入装置であって、
    前記カラムに固定されるフェルールと、
    前記カラムにおける前記フェルールよりも先端側を第1挿入口から挿入可能であり、前記第1挿入口に挿入された前記カラムの先端に前処理した試料を供給する第1前処理部と、
    前記カラムにおける前記フェルールよりも先端側を第2挿入口から挿入可能であり、前記第2挿入口に挿入された前記カラムの先端に前処理した試料を供給する第2前処理部と、
    前記フェルールを保持し、前記第1前処理部及び前記第2前処理部に対して着脱可能なコネクタとを備え、
    前記第1前処理部は、前記コネクタを着脱可能な第1アタッチメントを有し、当該第1アタッチメントにより前記第1挿入口に対して第1の距離に前記フェルールを位置決めし、
    前記第2前処理部は、前記コネクタを着脱可能な第2アタッチメントを有し、当該第2アタッチメントにより前記第2挿入口に対して前記第1の距離とは異なる第2の距離に前記フェルールを位置決めする、試料導入装置。
  2. 前記第1挿入口に挿入された前記カラムの先端における前記第1前処理部内での温度と、前記第2挿入口に挿入された前記カラムの先端における前記第2前処理部内での温度とが、同等である、請求項1に記載の試料導入装置。
  3. 前記コネクタは、前記第1アタッチメント又は前記第2アタッチメントに対して、ピンと当該ピンをガイドするガイド溝とを含む着脱機構により着脱可能である、請求項1又は2に記載の試料導入装置。
  4. 前記第1アタッチメント及び前記第2アタッチメントの少なくとも一方には、前記カラムが挿通される基部と、当該基部にねじ込まれるナット部とが備えられ、
    前記ピン又は前記ガイド溝が、前記ナット部に形成されている、請求項3に記載の試料導入装置。
  5. 前記第1アタッチメント及び前記第2アタッチメントには、前記カラムが挿通される貫通孔が形成されており、
    前記フェルールは、前記貫通孔の周縁部に当接する端面を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の試料導入装置。
  6. 前記コネクタは、前記フェルールを前記第1アタッチメント側又は前記第2アタッチメント側に付勢する付勢部材を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の試料導入装置。
  7. 前記フェルールを収容し、前記コネクタにより保持されるフェルール収容部をさらに備え、
    前記付勢部材は、前記フェルール収容部を前記第1アタッチメント側又は前記第2アタッチメント側に付勢する、請求項6に記載の試料導入装置。
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