JP2021067468A - 土質特性推定方法、装置、プログラム、およびシステム - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置200の機能構成を示す図である。情報処理装置200は、土質材料の特性を推定するための学習済モデルを生成する装置である。本実施形態において、土質材料は、掘削工事等で発生した土のことをいい、例えば、土、砂、れき材料等を含む。土質材料の特性は、土質材料の特徴および/または性質をいう。土質材料の特性は例えば、土質材料の粒度分布、粒度分布から特定される粒径加積曲線、粒径加積曲線のパラメータ値、粒径を複数の範囲に区分した場合における範囲毎の通過質重量百分率、または含有率である。また、粒度は、土質材料の粒径の分布状態を重量百分率で表したものをいう。通過重量百分率は、土質材料の粒径を複数の範囲に区分した場合における、各範囲に含まれる粒径の土粒子の重量を全重量で除した値を百分率で表した値である。
≪システム概要≫
図3は、本実施形態に係る特性推定システム100の概要を示す図である。特性推定システム100は、学習済モデルを用いて土質材料の特性を推定するためのシステムである。特性推定システム100は、推定装置1、撮影装置2、端末装置3、記憶装置4、および端末装置5を含む。なお、端末装置3は必須の構成ではない。撮影装置2と端末装置3および推定装置1、端末装置3と記憶装置4、推定装置1と端末装置3、推定装置1と記憶装置4、および、推定装置1と端末装置5は、互いに通信可能に接続されている。
その場合には、端末装置5による入力データに代えて、撮影装置2により対象土質材料を撮影した画像データを推定装置1に送信する。
図4は、特性推定システム100に含まれる装置の要部構成を示すブロック図である。なお、図2では端末装置3も併せて図示しているが、特性推定システム100において、端末装置3は必須の構成ではない。
撮影装置2は、少なくともカメラ22を含む。カメラ22は土質材料を撮影し、撮影した画像を表す撮影データを出力する。カメラ22は、高解像度のカメラであってもよい。なお、高解像度カメラとは、搭載される撮像素子の画素数が一億画素数以上であるカメラをいう。さらに、撮影装置2は、制御部20と、通信部21と、光源24と、記憶部25のうち1つ以上の構成を含んでいてもよい。光源24は、土質材料を撮影する際の標準光源である。光源24は、例えば発光ダイオードを用いたライトで実現可能である。また、撮影装置2はボタン、マウス、およびタッチパネル等の入力部と、ディスプレイ等の表示部を含んでいてもよい。
端末装置3は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等で実現される。端末装置3は、撮影データを表示する表示部と、専門家が分析結果を入力するための、マウス、ボタン、キーボード等の入力部とを含む。また、端末装置3は推定装置1および撮影装置2と通信するための通信部を有する。また、端末装置3は、撮影装置2の撮影データが記録された外部記録媒体を接続するためのインタフェースを有する。
推定装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部(情報処理装置)10とを含む。なお、推定装置1は、外部記録媒体を接続することが可能なインタフェースを備えていてもよい。例えば、推定装置1はUSBフラッシュメモリまたはSDカードを接続可能なインタフェースを備えていてもよい。また、推定装置1はボタン、マウス、およびタッチパネル等の入力部と、ディスプレイ等の表示部を含んでいてもよい。
図5は、本実施形態に係る学習済モデル121の一例を模式的に示した図である。図示の通り、学習済モデル121には撮影データが入力データとして入力される。
≪学習用データセットの収集に係る処理≫
図6は、本実施形態に係る学習済モデル121の生成に係る処理の流れを示すシーケンス図である。本説明で使用する入力データは撮影装置2からの画像データとしている。なお、一部のステップは並行して、または、順序を替えて実行されてもよい。
y = 0.5*[tanh(b*LOG10(a*D) +1]*100 …(1)
y = { 2/[1+exp(-a*(D-b))]-1 }*100 …(2)
Case1: a=b=1.0
Case2: a=0.3,b=2.5
Case3: a=3.0,b=5.0
試験結果1: a=0.65,b=1.45
試験結果2: a=0.35,b=2.70
試験結果1: a=0.55,b=−0.15
試験結果2: a=0.38,b=0.10
推定装置1の撮影データ取得部101は、記憶装置4から撮影データを受信することにより、撮影データを取得する(S24)。また、分析結果取得部102は、記憶装置4から分析結果データを受信することにより、分析結果データを取得する(S25)。生成部103は、撮影データと該撮影データに対応する分析結果データとの組を用いて、撮影データと分析結果データとの相関関係を機械学習させた学習済モデル121を生成する(S26)。
次いで、土質材料の特性の推定に係る処理について図面を参照しつつ説明する。なお、使用する入力データは端末装置5からの画像データとしている。特性の推定を行いたいユーザは、端末装置5を用いて、分析の対象となる土質材料を撮影する操作を行う。端末装置5は、ユーザ操作に応じて土質材料を撮影する。撮影した画像を表す撮影データは、記憶部52に記憶される。また、ユーザは、端末装置5を用いて土質材料の特性の推定を指示する操作を行う。端末装置5は、ユーザ操作に従い、特性の推定を行うための処理を実行する。
上述の実施形態では、分析結果データとして、粒径加積曲線を近似した関数のパラメータの値が用いられた。分析結果データは上述した実施形態で示したものに限られない。分析結果データは、土質材料の特性を分析した分析結果を示すデータであればよく、分析結果データは、例えば、土質材料の粒径を複数の範囲に区分した場合における範囲毎の通過百分率を示すデータを含んでいてもよい。具体的には、例えば、「0.01mm以下:5%」、「0.05mm以下:11%」、「0.075mm以下:15%」、もしくは「0〜0.01mm:5%」、「0〜0.05mm:11%」、「0〜0.075mm:15%」、・・・といったように、各粒径範囲のパーセンテージの値と、撮影データとの相関関係を機械学習させてもよい。
上述の実施形態において、推定装置1(または端末装置3)が、撮影データに対し前処理となる画像処理を実行し、この画像処理が行われた撮影データを用いて機械学習させてもよい。前処理となる画像処理は、例えば、輝度調整、コントラスト調整処理である。
上述の実施形態では、推定装置1が、土質材料の特性の推定処理を実行した(図13)。特性推定システム100において、土質材料の特性の推定処理は、端末装置5により行われてもよい。この場合、土質材料の特性を推定する処理を実行するためのソフトウェアプログラムが端末装置5の記憶部52にダウンロードされ、端末装置5がこのプログラムを読み出して実行することにより、推定装置1を用いずに特性の推定処理が実行される。尚、端末装置5は記憶装置4とは無線で通信を行い、生成された学習済モデル121を用いて特性の推定処理を実行する。
上述の各実施形態において、専門家等のユーザに学習済モデルの推定結果を修正させ、学習済モデルを再学習させてもよい。この場合、端末装置3または端末装置5におけるユーザ操作により推定結果の修正が行われる。端末装置3により推定結果の修正が行われる場合、推定装置1による推定結果が端末装置3へ送信される。
なお、推定装置1は、端末装置3に推定結果を送信しない構成としてもよい。そして、端末装置3は実施形態1に記載の端末装置3と同様に、撮影データから専門家の分析結果を作成し、該分析結果を推定装置1に送信してもよい。この場合、推定装置1は、推定部105による推定結果と専門家による分析結果とを照合し、これらの少なくとも一部が異なる場合に、学習済モデル121を再学習させてもよい。
上述の実施形態では、端末装置3が撮影データと分析結果データとの組を記憶装置4に送信し、記憶装置4が、撮影データと分析結果データとを対応付けて記憶した(図6のステップS22〜S23参照)。撮影データと分析結果データとがそれぞれ別々に記憶装置4へ送信されてもよい。例えば、撮影装置2から記憶装置4に撮影データが送信されるとともに、端末装置3から分析結果データが記憶装置4に送信されてもよい。この場合、例えば、撮影データを識別する識別情報が分析結果データに付されることにより、両者の紐付けが行われてもよい。
上述の実施形態では、端末装置3が、粒径加積曲線に対し、事前に選定された関数におけるパラメータの値を調整して近似を行った(図6のS121)。関数のパラメータの値を特定する処理は、端末装置3以外の装置(例えば、推定装置1)で行われてもよい。例えば、推定装置1が、端末装置3から粒径加積曲線を示すデータを受信し、受信したデータの示す粒径加積曲線を所定の関数に近似してパラメータ値を特定してもよい。
上述の各実施形態で用いられる学習済モデル121は、上述した実施形態で示したものに限られない。学習済モデル121は例えば、MTRNN(Multi Timescale RNN)、LSTM(Long Short Term Memory)等のRNN(Recurrent Neural Network)、ARIMA(AutoRegressive, Integrated and Moving Average)モデル等であってもよい。
また、前記各実施形態において、粒度分析を行う既存のソフトウェア(以下「粒度分析ソフトウェア」という)による分析結果と学習済モデル121を用いた推定結果との両方が用いられた推定が行われてもよい。粒度分析ソフトウェアは、例えば、土質材料を撮影した画像データに対し画像解析処理を行い、土質材料に含まれる土粒子のエッジを検出することにより各土粒子の粒径を測定し、測定結果を用いて粒度分布を特定する処理を実行する。なお、粒度分析ソフトウェアが実行する粒度分析処理はこれに限られず、他の手法により粒度分析が行われてもよい。粒度分析ソフトウェアは推定装置1にインストールされ、推定装置1の制御部10が粒度分析ソフトウェアのコンピュータプログラムを読み出して実行することにより実装される。
また、前記各実施形態において、既存の粒度分析ソフトウェアによる分析結果と学習済モデル121を用いた推定結果とが併用されてもよい。この場合、推定装置1の制御部10により実装される粒度分析ソフトウェアは、撮影データに対し画像解析処理を行い、土質材料に含まれる土粒子のエッジを検出して各土粒子の粒径を測定する。このとき、粒度分析ソフトウェアは、粒をカウントすることができる大きな粒径範囲について、粒度分布を特定する。一方、カウントできない小さい粒径範囲については、学習済モデル121を用いた推定結果が採用される。すなわち、推定装置1による粒度分布の推定結果として、予め定められた閾値以上の粒径の土粒子については、粒度分析ソフトウェアによる分析結果が採用され、一方、上記閾値未満の粒径の土粒子については、学習済モデル121を用いた推定結果が採用される。すなわち、この実施形態では、制御部10は、分析対象である土質材料に含まれる土粒子のうち、その特性が所定の条件(例えば、土粒子の粒径の範囲)を満たす土粒子については学習済モデル121により推定される粒度分析結果を取得する。一方、制御部10は、上記条件を満たさない土粒子については、学習済モデル121を用いない粒度分析処理により特定される分析結果を取得する。
推定装置1、端末装置3、端末装置5、および情報処理装置200の制御ブロック(撮影データ取得部101、分析結果取得部102、生成部103、入力データ取得部104、推定部105、画像処理部106、取得部501、受信部502、および出力部503のうち少なくとも1つ)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
2 撮影装置
3、5 端末装置
4 記憶装置
10、20、50 制御部
11、21、51 通信部
12、25、52 記憶部
22、54 カメラ
24 光源
41 学習用データセット
53 入出力部
100 特性推定システム
101 撮影データ取得部
102 分析結果取得部
103 生成部
104 入力データ取得部
105 推定部
106 画像処理部
121 学習済モデル
200 情報処理装置
501 取得部
502 受信部
503 出力部
Claims (12)
- 土質材料を撮影した画像を表す撮影データを取得するステップと、
前記土質材料の特性を分析した分析結果を示す分析結果データを取得するステップと、
前記撮影データと該撮影データに対応する前記分析結果データとを用いて、前記撮影データと前記分析結果データとの相関関係を機械学習させた学習済モデルを生成するステップと、
を情報処理装置が実行する土質特性推定方法。 - 前記分析結果データは、前記土質材料の粒度分布を分析した分析結果を示すデータを含むことを特徴とする、請求項1に記載の土質特性推定方法。
- 前記分析結果データは、前記土質材料の粒度分布の分析結果を示す粒径加積曲線を予め定められた関数に近似した場合における該関数のパラメータ値を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の土質特性推定方法。
- 前記分析結果データは、前記土質材料の粒径を複数の範囲に区分した場合における該範囲毎の通過質重量百分率を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の土質特性推定方法。
- 前記分析結果データは、前記土質材料の含水比の計測結果を示すデータを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の土質特性推定方法。
- 前記土質材料を撮影した画像を表す撮影データを入力データとして取得するステップと、
前記入力データを前記学習済モデルに入力することによって前記土質材料の特性を推定するステップと、
を更に備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の土質特性推定方法。 - 前記撮影データに対し画像処理を実行するステップを更に有し、
前記学習済モデルを生成するステップにおいては、前記画像処理が行われた撮影データを用いて前記機械学習が行われる、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の土質特性推定方法。 - 土質材料を撮影した画像を表す撮影データを入力データとして取得するステップと、
前記入力データを、前記土質材料を撮影した画像を表す撮影データと前記土質材料の特性を分析した分析結果を示す分析結果データとの相関関係を機械学習させた学習済モデルに入力することによって前記土質材料の特性を推定するステップと、
を情報処理装置が実行する土質特性推定方法。 - 土質材料を撮影した画像を表す入力データを取得する入力データ取得部と、
前記入力データを、前記土質材料を撮影した画像を表す撮影データと前記土質材料の特性を分析した分析結果を示す分析結果データとの相関関係を機械学習させた学習済モデルに入力することによって得られる、前記土質材料の特性を示す出力データを出力する出力部と、を備えることを特徴とする、装置。 - 前記分析結果データは、前記土質材料の粒度分布の分析結果を示す粒径加積曲線を予め定められた関数に近似した場合における該関数のパラメータ値を含み、
前記出力部は、前記学習済モデルにより得られる前記パラメータ値を前記関数に適用することにより現れる粒径加積曲線を出力する
請求項9に記載の装置。 - 請求項9に記載の装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記入力データ取得部および前記出力部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 推定装置と端末装置とを備え、
前記推定装置は、
土質材料を撮影した画像を表す入力データを受信する入力データ受信部と、
前記入力データを、前記土質材料を撮影した画像を表す撮影データと前記土質材料の特性を分析した分析結果を示す分析結果データとの相関関係を機械学習させた学習済モデルに入力することによって前記土質材料の前記特性を推定し、推定結果を示す出力データを送信する推定部と、
を備え、
前記端末装置は、
前記土質材料を撮影した画像を表す撮影データを入力データとして取得する取得部と、
前記入力データを前記推定装置に送信し、該入力データの応答として前記推定装置から送信されてくる前記出力データを受信する受信部と、
前記出力データの表す特性に関するデータを出力する出力部と、を備えることを特徴とする、システム。
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