JP2021067459A - 温度検出回路の異常判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のサーミスタを含む温度検出回路の短絡による異常判定を精度高く実行する。【解決手段】異常判定装置は、第1電圧と第2電圧とを取得するステップ(S100)と、第1電圧がV(1)以上であって、かつ、第2電圧がV(2)以下であると判定される場合(S102にてYES)、異常なしと判定するステップ(S104)と、第1電圧がV(1)よりも小さいか、あるいは、第2電圧がV(2)よりも大きいと判定される場合(S102にてNO)、短絡異常が発生している可能性があると判定するステップ(S106)とを含む、処理を実行する。【選択図】図2
Description
本開示は、複数のサーミスタを含む温度検出回路の短絡による異常判定に関する。
近年、環境問題対策の1つとして、モータからの駆動力により走行するハイブリッド車両や電気自動車などの電動車両が注目されている。このような車両には、たとえば、モータに電力を供給する蓄電装置が搭載される。この蓄電装置の充放電制御を適切に行なうために、たとえば、複数サーミスタを含む温度検出回路を用いて蓄電装置の温度を検出することによって、蓄電装置の状態が正確に把握される。この温度検出回路において短絡等の異常が発生すると、蓄電装置の状態を正確に把握できない場合がある。
このような問題に対して、たとえば、特開2008−164469号公報(特許文献1)には、第1のサーミスタを含む第1の温度検出手段で検出される第1の電圧が、第2のサーミスタを含む第2の温度検出手段で検出される第2の電圧よりも常に高くなるように、第1のサーミスタの抵抗値と第2のサーミスタの抵抗値との関係などを設定しておき、第1の電圧および第2の電圧の差が第1の所定電圧以下になると、短絡故障が生じていると判定する技術が開示される。
しかしながら、たとえば、第1のサーミスタと第2のサーミスタとの各々において短絡時に出力される電圧が正常状態において出力され得る電圧の範囲内である場合には、第1のサーミスタを含む回路と第2のサーミスタを含む回路とにおいて短絡故障が発生しているか否かを正確に判定することができない場合がある。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、複数のサーミスタを含む温度検出回路の短絡による異常判定を精度高く実行する温度検出回路の異常判定装置を提供することである。
本開示のある局面に係る温度検出回路の異常判定装置は、第1サーミスタと第2サーミスタとを含む温度検出回路の異常判定装置である。温度検出回路は、第1サーミスタおよび第2サーミスタの各々に電圧を印加する電源と、第1サーミスタに直列に接続される第1プルアップ抵抗および第1プルダウン抵抗と、第2サーミスタに直列に接続される第2プルアップ抵抗および第2プルダウン抵抗とを含む。この異常判定装置は、第1サーミスタと第1プルアップ抵抗との間における第1電圧を取得する第1取得部と、第2サーミスタと第2プルダウン抵抗との間における第2電圧を取得する第2取得部と、第1取得部によって取得される第1電圧と第2取得部によって取得される第2電圧とを用いて温度検出回路の短絡による異常が発生しているか否かを判定する判定部とを備える。判定部は、第1電圧が、第1プルアップ抵抗の抵抗値と第1プルダウン抵抗の抵抗値とによって設定される第1範囲の範囲外である場合、および、第2電圧が、第2プルアップ抵抗の抵抗値と第2プルダウン抵抗の抵抗値とによって設定される、第1範囲と異なる第2範囲の範囲外である場合のうちの少なくともいずれかの場合に温度検出回路の短絡による異常が発生していると判定する。
このようにすると、第1サーミスタと第1プルアップ抵抗との間と、第2サーミスタと第2プルダウン抵抗との間の部分が短絡している場合には、第1電圧が第1範囲外の値になったり、第2電圧が第2範囲外の値になったりするため、温度検出回路の短絡による異常を精度高く判定することができる。
本開示によると、複数のサーミスタを含む温度検出回路の短絡による異常判定を精度高く実行する温度検出回路の異常判定装置を提供することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態における温度検出回路1の構成と異常判定装置2の構成との一例を示す図である。
温度検出回路1は、複数の温度検出対象のそれぞれに設けられる複数のサーミスタを含み、検出結果を示す信号を異常判定装置2に出力する。温度検出対象としては、たとえば、電動車両に搭載され、駆動源に電力を供給する蓄電装置や車両に搭載された各種電気機器等を含む。本実施の形態においては、温度検出回路1が、たとえば、2つのサーミスタを含む構成である場合を一例として説明する。
異常判定装置2は、温度検出回路1の検出結果を用いて温度検出回路1に短絡による異常が発生しているか否かを判定する。なお、異常判定装置2が各種電気機器を制御する制御装置としての機能を有する場合には、異常判定装置2は、温度検出回路1の検出結果を用いて各種電気機器に対して所定の制御を実行してもよい。
図1に示すように、温度検出回路1は、第1サーミスタ10と、第1プルアップ抵抗12と、第1プルダウン抵抗14と、第1検出線16と、第2サーミスタ20と、第2プルアップ抵抗22と、第2プルダウン抵抗24と、第2検出線26と、電源100とを含む。
第1サーミスタ10および第2サーミスタ20は、いずれも検出対象の温度変化に対して抵抗値が変化する抵抗体を含み、それぞれ検出対象の所定箇所に設けられる。
第1サーミスタ10には、第1プルアップ抵抗12と、第1プルダウン抵抗14とが直列に接続されている。具体的には、第1サーミスタ10の一方端には、第1プルアップ抵抗12の一方端が接続されている。第1プルアップ抵抗12の他方端には、電源100が接続されている。また、第1サーミスタ10の他方端には、第1プルダウン抵抗14の一方端が接続されている。さらに、第1プルダウン抵抗14の他方端は、グランドに接続されている。第1プルアップ抵抗12および第1プルダウン抵抗14は、それぞれ予め定められた抵抗値を有する抵抗体を含んでいる。
第1検出線16の一方端は、第1サーミスタ10の一方端と第1プルアップ抵抗12の一方端との間の接続ノード18に接続されている。第1検出線16の他方端は、異常判定装置2に接続されている。
以下の説明において、第1サーミスタ10と、第1プルアップ抵抗12と、第1プルダウン抵抗14と、第1検出線16とによって構成される検出回路を「第1検出回路」と記載する。
第2サーミスタ20には、第2プルアップ抵抗22と、第2プルダウン抵抗24とが直列に接続されている。具体的には、第2サーミスタ20の一方端には、第2プルアップ抵抗22の一方端が接続されている。第2プルアップ抵抗22の他方端には、電源100が接続されている。また、第2サーミスタ20の他方端には、第2プルダウン抵抗24の一方端が接続されている。さらに、第2プルダウン抵抗24の他方端は、グランドに接続されている。第2プルアップ抵抗22および第2プルダウン抵抗24は、それぞれ予め定められた抵抗値を有する抵抗体を含んでいる。
第2検出線26の一方端は、第2サーミスタ20の他方端と第2プルダウン抵抗24の一方端との間の接続ノード28に接続されている。第2検出線26の他方端は、異常判定装置2に接続されている。
以下の説明において、第2サーミスタ20と、第2プルアップ抵抗22と、第2プルダウン抵抗24と、第2検出線26とによって構成される検出回路を「第2検出回路」と記載する。
電源100は、並列に接続される第1検出回路と第2検出回路との各々に所定の電圧を印加する。電源100によって第1検出回路に所定の電圧が印加されると、第1検出線16を経由して第1サーミスタ10における温度に応じた電圧が異常判定装置2に出力される。具体的には、電源100により印加される所定の電圧が第1サーミスタ10と第1プルアップ抵抗12と第1プルダウン抵抗14とで分圧され、第1プルアップ抵抗12と第1サーミスタ10との間の分圧が第1検出線16を経由して異常判定装置2に出力される。
同様に、電源100によって第2検出回路に所定の電圧が印加されると、第2検出線26を経由して第2サーミスタ20における温度に応じた電圧が異常判定装置2に出力される。具体的には、電源100により印加される所定の電圧が第2サーミスタ20と第2プルアップ抵抗22と第2プルダウン抵抗24とで分圧され、第2サーミスタ20と第2プルダウン抵抗24との間の分圧が第2検出線26を経由して異常判定装置2に出力される。
異常判定装置2は、アナログ/デジタル変換装置(以下、ADCと記載する)200と、判定部300とを含む。
ADC200は、第1変換部202と第2変換部204とを含む。第1変換部202は、第1検出線16の他方端に接続されている。第1変換部202は、第1検出回路から出力される第1サーミスタ10における温度に対応した第1電圧Va(アナログ信号)を取得し、取得したアナログ信号をデジタル信号に変換して判定部300に送信する。また、第2変換部204は、第2検出線26の他方端に接続されている。第2変換部204は、第2検出回路から出力される第2サーミスタ20における温度に対応した第2電圧Vb(アナログ信号)を取得し、取得されたアナログ信号をデジタル信号に変換して判定部300に送信する。アナログ信号をデジタル信号に変換する具体的な方法については、公知の技術を用いればよく、その詳細な説明は行なわない。本実施の形態において第1変換部202によって「第1取得部」が実現され、第2変換部204によって「第2取得部」が実現される。
判定部300は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ(たとえば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む)302と、ADC200からのデジタル信号を取得するための入力インターフェース303とを含む。判定部300は、ADC200から受けるデジタル信号、メモリ302に記憶されたマップおよびプログラム等の情報に基づいて、温度検出回路1における短絡異常の発生の有無を判定する。判定部300が実行する各種処理については、ソフトウェアによって実行することに限られず、専用のハードウェア(電子回路)によって実行することも可能である。判定部300は、ADC200からデジタル信号を受信すると、メモリ302に受信したデジタル信号を記憶させてもよい。
以上のような構成を有する温度検出回路1において短絡の異常が発生すると、検出対象の温度を正確に把握できない場合がある。そのため、異常判定装置2は、第1検出回路の出力電圧と第2検出回路の出力電圧とを用いて温度検出回路1の短絡による異常の発生の有無を判定することが考えられる。しかしながら、たとえば、第1サーミスタ10を含む第1検出回路と第2サーミスタ20を含む第2検出回路との各々において短絡時に出力される電圧が正常状態において出力され得る電圧の範囲内である場合には、第1検出回路と第2検出回路とにおいて短絡故障が発生しているか否かを正確に判定することができない場合がある。
そこで、本実施の形態においては、判定部300は、第1検出回路から出力される第1電圧Vaが、第1プルアップ抵抗12の抵抗値と第1プルダウン抵抗14の抵抗値とによって設定される第1範囲の範囲外である場合、および、第2検出回路から出力される第2電圧Vbが、第2プルアップ抵抗22の抵抗値と第2プルダウン抵抗24の抵抗値とによって設定される、第1範囲と異なる第2範囲の範囲外である場合のうちの少なくともいずれかの場合に温度検出回路1の短絡による異常が発生していると判定するものとする。
このようにすると、たとえば、第1検出線16と第2検出線26との間で短絡が発生している場合には、温度によっては、第1電圧Vaが第1範囲外の値になったり、あるいは、第2電圧Vbが第2範囲外の値になったりするため、温度検出回路1の短絡による異常の発生を精度高く判定することができる。
以下、図2を参照して、異常判定装置2で実行される処理の一例を説明する。図2は、異常判定装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、異常判定装置2のADC200は、温度検出回路1から第1電圧Vaと第2電圧Vbとを取得する。このとき、ADC200は、第1電圧Vaおよび第2電圧Vbを示すアナログ信号を第1電圧Vaおよび第2電圧Vbを示すデジタル信号にそれぞれ変換する処理を実行する。ADC200は、デジタル信号に変換した第1電圧Vaおよび第2電圧Vbを判定部300に出力する。
S102にて、異常判定装置2の判定部300は、第1電圧Vaがしきい値V(1)以上であって、かつ、第2電圧Vbがしきい値V(2)以下であるか否かを判定する。
しきい値V(1)は、たとえば、第1検出回路および第2検出回路がいずれも正常状態である場合において(短絡が発生していない場合において)第1電圧Vaの取り得る電圧範囲(第1範囲)の下限値を示す値である。また、しきい値V(2)は、たとえば、第1検出回路および第2検出回路がいずれも正常状態である場合において第2電圧Vbの取り得る電圧範囲(第2範囲)の上限値を示す値である。
図3は、正常時に第1電圧Vaおよび第2電圧Vbが取り得る電圧範囲を説明するための図である。図3の縦軸は、電圧を示す。図3の横軸は、温度を示す。また、図3のLN1は、第1電圧Vaの変化を示す。図3のLN2は、第2電圧Vbの変化を示す。
図3に示すように、第1電圧Vaは、温度検出回路1に短絡異常が発生していない場合には、電圧V(1)を下限値として、電圧V(3)を上限値とする第1範囲内の値となる。たとえば、第1検出回路の検出対象の温度が検出下限値Tminである場合には、第1電圧Vaは、上限値V(3)となる。また、第1検出回路の検出対象の温度が単調増加する場合には、第1電圧Vaは、非線形で単調減少していく。そして、第1検出回路の検出対象の温度が検出上限値Tmaxである場合には、第1電圧Vaは、下限値V(1)となる。
なお、下限値V(1)および上限値V(3)は、たとえば、第1プルアップ抵抗12の抵抗値および第1プルダウン抵抗14の抵抗値を調整することによって予め定められた値に調整される。
また、第2電圧Vbは、温度検出回路1に短絡異常が発生していない場合には、電圧V(4)を下限値として、電圧V(2)を上限値とする第2範囲内の値となる。たとえば、第2検出回路の検出対象の温度が検出下限値Tminである場合には、第2電圧Vbは、下限値V(4)となる。また、第2検出回路の検出対象の温度が単調増加する場合には、第2電圧Vbは、非線形で単調増加していく。そして、第2検出回路の検出対象の温度が検出上限値Tmaxである場合には、第2電圧Vbは、上限値V(2)となる。
なお、上限値V(2)および下限値V(4)は、たとえば、第2プルアップ抵抗22の抵抗値および第2プルダウン抵抗24の抵抗値を調整することによってそれぞれ予め定められた値に調整される。また、第1範囲の大きさと第2範囲の大きさは、同じ大きさであって、第1範囲と第2範囲とは、電圧V(0)を基準として上下に対称の位置関係となる。そのため、電圧V(0)は、電圧V(1)と電圧V(2)との中央値となる。
第1電圧Vaがしきい値V(1)以上であって、かつ、第2電圧Vbがしきい値V(2)以下であると判定される場合(S102にてYES)、処理はS104に移される。
S104にて、判定部300は、異常なし(すなわち、短絡異常は発生していない)と判定し、処理をS100に戻す。一方、第1電圧Vaがしきい値V(1)よりも小さいと判定されたり、あるいは、第2電圧がしきい値V(2)よりも大きいと判定されたりする場合(S102にてNO)、処理はS106に移される。
S106にて、判定部300は、短絡異常が発生している可能性があると判定する。この場合、判定部300は、たとえば、異常が発生している旨を表示装置等を用いてユーザに報知する報知制御を実行してもよいし、各種電気機器を制御する制御装置として機能を有する場合には、各種電気機器に対して所定のフェールセーフ制御を実行してもよい。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る温度検出回路1の異常判定装置2の動作について図4および図5を参照しつつ説明する。
図4は、短絡異常の発生部位の一例を示す図である。図4に示す温度検出回路1の構成および異常判定装置2の構成は、短絡異常の発生部位があることを除き、図1に示す温度検出回路1の構成および異常判定装置2の構成とそれぞれ同じ構成を有する。そのため、それらの詳細な説明は繰り返さない。
図5は、短絡異常が発生した場合の第1電圧Vaおよび第2電圧Vbの変化の一例を説明するための図である。図5の縦軸は、電圧を示す。図5の横軸は、温度を示す。また、図5のLN3は、第1電圧Vaの変化を示す。図5のLN4は、第2電圧Vbの変化を示す。図5のLN3に示す第1電圧Vaの変化は、図3のLN1に示す第1電圧Vaの変化と同様である。また、図5のLN4に示す第2電圧Vbの変化は、図3のLN2に示す第2電圧Vbの変化と同様である。そのため、それらの詳細な説明は繰り返さない。
<温度検出回路1に短絡異常が発生していない場合>
たとえば、図4に示した発生部位において温度検出回路1に短絡異常が発生していない場合を想定する。第1サーミスタ10は、検出対象の温度T(1)に応じた抵抗値になる。そのため、図5のA点に示すように、電源100から所定の電圧が印加されることによって第1検出線16には、第1範囲内である電圧V(5)が第1電圧VaとしてADC200に出力される。第2サーミスタ20は、検出対象の温度T(0)に応じた抵抗値になる。そのため、図5のC点に示すように、電源100から所定の電圧が印加されることによって第2検出線26には、第2範囲内である電圧V(6)が第2電圧VbとしてADC200に出力される。
たとえば、図4に示した発生部位において温度検出回路1に短絡異常が発生していない場合を想定する。第1サーミスタ10は、検出対象の温度T(1)に応じた抵抗値になる。そのため、図5のA点に示すように、電源100から所定の電圧が印加されることによって第1検出線16には、第1範囲内である電圧V(5)が第1電圧VaとしてADC200に出力される。第2サーミスタ20は、検出対象の温度T(0)に応じた抵抗値になる。そのため、図5のC点に示すように、電源100から所定の電圧が印加されることによって第2検出線26には、第2範囲内である電圧V(6)が第2電圧VbとしてADC200に出力される。
ADC200において第1電圧Vaおよび第2電圧Vbが取得され(S100)、取得された第1電圧Vaおよび第2電圧Vbは、アナログ信号からデジタル信号に変換され、判定部300に出力される。このとき、第1電圧Vaがしきい値V(1)以上のV(5)となり、第2電圧Vbがしきい値V(2)以下のV(6)となるため(S102にてYES)、異常なしと判定される(S104)。
<温度検出回路1に短絡異常が発生している場合>
たとえば、図4に示した発生部位において温度検出回路1の第1検出線16と第2検出線との間に短絡異常が発生している場合、図5のB点に示すように、電源100から所定の電圧が印加されることによって第1検出線16には、第1範囲外である電圧V(0)が第1電圧VaとしてADC200に出力される場合がある。さらに、上述の短絡異常が発生している場合、図5のD点に示すように、電源100から所定の電圧が印加されることによって第2検出線26には、第2範囲内の電圧V(7)が第2電圧VbとしてADC200に出力される場合がある。
たとえば、図4に示した発生部位において温度検出回路1の第1検出線16と第2検出線との間に短絡異常が発生している場合、図5のB点に示すように、電源100から所定の電圧が印加されることによって第1検出線16には、第1範囲外である電圧V(0)が第1電圧VaとしてADC200に出力される場合がある。さらに、上述の短絡異常が発生している場合、図5のD点に示すように、電源100から所定の電圧が印加されることによって第2検出線26には、第2範囲内の電圧V(7)が第2電圧VbとしてADC200に出力される場合がある。
このような場合、ADC200において第1電圧Vaおよび第2電圧Vbが取得され(S100)、取得された第1電圧Vaおよび第2電圧Vbは、アナログ信号からデジタル信号に変換され、判定部300に出力される。このとき、第1電圧Vaがしきい値V(0)よりも小さいV(0)となり、第2電圧Vbがしきい値V(2)以下のV(7)となるため(S102にてNO)、短絡異常が発生している可能性があると判定される(S106)。
以上のようにして、本実施の形態に係る温度検出回路1の異常判定装置2によると、第1サーミスタ10と第1プルアップ抵抗12との間と、第2サーミスタ20と第2プルダウン抵抗24との間の部分が短絡している場合には、第1電圧Vaが第1範囲外の値になったり、第2電圧Vbが第2範囲外の値になったりするため、温度検出回路1の短絡による異常の発生を精度高く判定することができる。したがって、複数のサーミスタを含む温度検出回路の短絡による異常判定を精度高く実行する温度検出回路の異常判定装置を提供することができる。
以下、変形例について記載する。
上述の実施の形態では、温度検出回路1が第1サーミスタ10と、第2サーミスタ20とを含むものとして説明したが、サーミスタの個数は、2つに限定されるものではなく、たとえば、温度検出回路1が2以上の個数のサーミスタを含むようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態では、判定部300は、第1電圧Vaがしきい値V(1)以上であって、かつ、第2電圧Vbがしきい値V(2)以下である場合に第1電圧Vaが第1範囲内であって、かつ、第2電圧Vbが第2範囲内であると判定して、温度検出回路1が異常なしであると判定するものとして説明したが、判定部300は、第1電圧Vaが下限値V(1)以上であって、かつ、上限値V(3)以下であるとともに、第2電圧Vbが下限値V(4)以上であって、かつ、上限値V(2)以下である場合に、温度検出回路1が異常なしであると判定してもよい。
さらに上述の実施の形態では、判定部300は、第1電圧Vaがしきい値V(1)以上であって、かつ、第2電圧Vbがしきい値V(2)以下である場合に温度検出回路1が異常なしであると判定するものとして説明したが、検出誤差を考慮したマージンを設定して第1電圧Vaのしきい値と、第2電圧Vbのしきい値とを設定してもよい。
さらに上述の実施の形態では、第1サーミスタ10は、第1プルアップ抵抗12、第1プルダウン抵抗14および第1検出線16と、直接的に接続され、第2サーミスタ20は、第2プルアップ抵抗22と、第2プルダウン抵抗24および第2検出線26と、直接的に接続される構成を一例として説明したが、たとえば、コネクタを用いて接続される構成であってもよい。
図6は、変形例における温度検出回路1aの構成と異常判定装置2の構成との一例を示す図である。
この変形例において、図1に示した温度検出回路1に代えて温度検出回路1aが検出結果を示す信号を異常判定装置2に出力するものとする。温度検出回路1aは、第1サーミスタ10と、第1プルアップ抵抗12と、第1プルダウン抵抗14と、第1検出線16と、第2サーミスタ20と、第2プルアップ抵抗22と、第2プルダウン抵抗24と、第2検出線26と、電源100とに加えて、コネクタ30をさらに含む。なお、温度検出回路1aにおけるコネクタ30以外の構成については、図1に示した温度検出回路1の構成と同じ構成を有する。そのため、以下に説明する場合を除き、それらの構成の詳細な説明は繰り返さない。
図6に示すように、第1サーミスタ10および第2サーミスタ20は、コネクタ30を介して、第1プルアップ抵抗12と、第1プルダウン抵抗14と、第2プルアップ抵抗22と、第2プルダウン抵抗24と、第1検出線16と、第2検出線26と接続される。
具体的には、コネクタ30は、第1コネクタ端子31a,31bと、第2コネクタ端子32a,32bと、第3コネクタ端子33a,33bと、第4コネクタ端子34a,34bとを含む。
第1コネクタ端子31aは、第2サーミスタ20の一方端に接続される。第1コネクタ端子31bは、第1コネクタ端子31aと接続可能な形状を有し、第2プルアップ抵抗22の一方端に接続される。
第2コネクタ端子32aは、第1サーミスタ10の一方端に接続される。第2コネクタ端子32bは、第2コネクタ端子32aと接続可能な形状を有し、第1プルアップ抵抗12の一方端に接続される。
第3コネクタ端子33aは、第2サーミスタ20の他方端に接続される。第3コネクタ端子33bは、第3コネクタ端子33aと接続可能な形状を有し、第2プルダウン抵抗24の一方端に接続される。
第4コネクタ端子34aは、第1サーミスタ10の他方端に接続される。第4コネクタ端子34bは、第4コネクタ端子34aと接続可能な形状を有し、第1プルダウン抵抗14の一方端に接続される。
上述のような構成において、たとえば、第2コネクタ端子32a,32bと第3コネクタ端子33a,33bとの間において短絡異常が生じた場合でも、図2のフローチャートに示す処理を実行することによって、短絡異常の発生の有無を判定することができる。
さらに上述の実施の形態では、温度検出回路1から第1電圧Vaおよび第2電圧VbがADC200に入力される構成を一例として説明したが、たとえば、温度検出回路1とADC200との間にマルチプレクサ(MUX:Multiplexer)を介在させるようにしてもよい。
図7は、他の変形例における温度検出回路1の構成と異常判定装置2aの構成との一例を示す図である。
この変形例において、図1に示した異常判定装置2に代えて異常判定装置2aが温度検出回路1の検出結果を用いて温度検出回路1に短絡による異常が発生しているか否かを判定するものとする。なお、図7の温度検出回路1は、図1に示した温度検出回路1の構成と同じ構成を有する。そのため、以下に説明する場合を除き、それらの構成の詳細な説明は繰り返さない。
図7に示すように、異常判定装置2aは、ADC200と判定部300とに加えてMUS150をさらに含む。具体的には、MUX150は、第1取得部152と、第2取得部154とを含む。第1取得部152には、温度検出回路1の第1検出線16の他方端が接続される。第1取得部152は、第1検出線16を介して第1電圧Vaを取得する。第2取得部154には、温度検出回路1の第2検出線26の他方端が接続される。第2取得部154は、第2検出線26を介して第2電圧Vbを取得する。MUX150は、第1取得部152および第2取得部154のうちの判定部300から受信する選択信号に応じたいずれか一方からADC200にアナログ信号を出力する。
MUX150は、たとえば、判定部300から第1取得部152を選択する選択信号を受信する場合には、第1取得部152から第1電圧Vaを示すアナログ信号のみをADC200に出力する。
また、MUX150は、たとえば、判定部300から第2取得部154を選択する選択信号を受信する場合には、第2取得部154から第2電圧Vbを示すアナログ信号のみをADC200に出力する。
ADC200は、MUX150から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して判定部300に出力する。判定部300は、第1取得部152を選択する選択信号をMUX150に送信している場合には、ADC200から入力されるデジタル信号を第1電圧Vaを示すデジタル信号として取得する。また、判定部300は、第2取得部154を選択する選択信号をMUX150に送信している場合には、ADC200から入力されるデジタル信号を第2電圧Vbを示すデジタル信号として取得する。
上述のような構成において、たとえば、第1検出線16と第2検出線26との間において短絡異常が生じた場合でも、図2のフローチャートに示す処理を実行することによって、短絡異常の発生の有無を判定することができる。また、MUX150が設けられるため、ADC200においてアナログ信号をデジタル信号に変換する回路が1つ設けられる場合でも、第1電圧Vaを示すデジタル信号と、第2電圧Vbを示すデジタル信号とを取得することができる。
さらに上述の実施の形態では、第1検出線16の一方端が接続ノード18に接続され、第1検出線16の他方端が、ADC200に接続される構成と、第2検出線26の一方端が接続ノード28に接続され、第2検出線26の他方端が、ADC200に接続される構成とを一例として説明したが、第1検出線16および第2検出線26の各々に各種フィルタが設けられるようにしてもよい。
図8は、さらに他の変形例における温度検出回路1bの構成と異常判定装置2の構成とを示す図である。
図8に示すように、第1検出線16には、第1ローパスフィルタ50が設けられ、第2検出線26には、第2ローパスフィルタ60が設けられるようにしてもよい。
第1ローパスフィルタ50は、第1抵抗52と、第1コンデンサ54とを含み、アナログ信号における第1電圧Vaの高周波成分を減衰させることができる。また、第2ローパスフィルタ60は、第2抵抗62と、第2コンデンサ64とを含み、アナログ信号における第2電圧Vbの高周波成分を減衰させることができる。
上述のような構成において、たとえば、第1検出線16と第2検出線26との間において短絡異常が生じた場合でも、図2のフローチャートに示す処理を実行することによって、短絡異常の発生の有無を判定することができる。また、第1ローパスフィルタ50および第2ローパスフィルタ60によって第1電圧Vaおよび第2電圧Vbの検出精度を向上させることができるため、短絡異常の判定精度を向上させることができる。なお、第1検出線16および第2検出線26に設けられる各種フィルタとしては、ローパスフィルタに代えてバンドパスフィルタ等を用いてもよい。さらに、第1検出線16および第2検出線26のうちのいずれか一方に各種フィルタが設けられる構成としてもよい。
なお、上記した変形例は、その全部または一部を適宜組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1a,1b 温度検出回路、2,2a 異常判定装置、10 第1サーミスタ、12 第1プルアップ抵抗、14 第1プルダウン抵抗、16 第1検出線、18,28 接続ノード、20 第2サーミスタ、22 第2プルアップ抵抗、24 第2プルダウン抵抗、26 第2検出線、30 コネクタ、31 第1コネクタ、31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b コネクタ端子、32 第2コネクタ、33 第3コネクタ、34 第4コネクタ、50 第1ローパスフィルタ、52 第1抵抗、54 第1コンデンサ、60 第2ローパスフィルタ、62 第2抵抗、64 第2コンデンサ、100 電源、152 第1取得部、154 第2取得部、200 ADC、202 第1変換部、204 第2変換部、300 判定部、301 CPU、302 メモリ、303 入力インターフェース。
Claims (1)
- 第1サーミスタと第2サーミスタとを含む温度検出回路の異常判定装置であって、前記温度検出回路は、前記第1サーミスタおよび前記第2サーミスタの各々に電圧を印加する電源と、前記第1サーミスタに直列に接続される第1プルアップ抵抗および第1プルダウン抵抗と、前記第2サーミスタに直列に接続される第2プルアップ抵抗および第2プルダウン抵抗とを含み、
前記第1サーミスタと前記第1プルアップ抵抗との間における第1電圧を取得する第1取得部と、
前記第2サーミスタと前記第2プルダウン抵抗との間における第2電圧を取得する第2取得部と、
前記第1取得部によって取得される前記第1電圧と前記第2取得部によって取得される前記第2電圧とを用いて前記温度検出回路の短絡による異常が発生しているか否かを判定する判定部とを備え、
前記判定部は、前記第1電圧が、前記第1プルアップ抵抗の抵抗値と前記第1プルダウン抵抗の抵抗値とによって設定される第1範囲の範囲外である場合、および、前記第2電圧が、前記第2プルアップ抵抗の抵抗値と前記第2プルダウン抵抗の抵抗値とによって設定される、前記第1範囲と異なる第2範囲の範囲外である場合のうちの少なくともいずれかの場合に前記温度検出回路の短絡による異常が発生していると判定する、温度検出回路の異常判定装置。
Priority Applications (1)
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JP2019190319A JP2021067459A (ja) | 2019-10-17 | 2019-10-17 | 温度検出回路の異常判定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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- 2019-10-17 JP JP2019190319A patent/JP2021067459A/ja active Pending
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