JP2021063316A - メルトブロー不織布及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】形態安定性に優れ、毛羽立ちが抑制された、厚み方向に嵩高い多孔質のメルトブロー不織布を提供すること、及び、このようなメルトブロー不織布を簡便に製造可能な製造方法を提供すること。【解決手段】繊維Aと繊維Bとで構成されるメルトブロー不織布であって、前記繊維Aは、平均繊維径が3.5μm以下の熱可塑性樹脂製のメルトブロー紡糸繊維であり、前記繊維Bは、平均繊維径が6.0μm以上の熱可塑性樹脂製のメルトブロー紡糸繊維であり、前記繊維Aと前記繊維Bが、前記メルトブロー不織布の厚み方向断面の形状としてC形状構造を形成し、かつ、該C形状構造が前記メルトブロー不織布の幅方向及び長さ方向に複数連続して配列された構造を有し、前記メルトブロー不織布の厚みが5.0mm以上である、メルトブロー不織布。【選択図】図1

Description

本発明は、メルトブロー不織布及びその製造方法に関し、特に、厚み方向に嵩高いメルトブロー不織布及びその製造方法関するものである。
従来、厚み方向に嵩高い不織布は、多孔性や嵩高性などの特徴から、吸音材や断熱材、ろ過材、吸着材などの用途に広く利用されている。特に、近年、自動車内や建築物内などの室内における騒音対策として、吸音材が使用されている。この吸音材の材料としては、上記のような不織布以外に、ウレタンフォームやフェルトなど、多くの多孔質材料が用いられている。
一般的に、これらの多孔質材料からなる吸音材の吸音メカニズムは、音波が多孔質の空隙を通過するときに、空気が振動して摩擦が生じ、音のエネルギーが熱エネルギーに変換されることで、音が吸収されると考えられている。このため、吸音性能を向上させる方法としては、目付を上げること(高目付化)や細かな空隙を形成させることなど、吸音材内の空隙数を増やす方策が検討されてきた。しかし、高目付化においては、車両重量の増大やコストアップにつながるため、多孔質材料の吸音性能向上には、主に、細かな空隙を形成させる対策が行われている。特に、多孔質材料の中でも、前記のような不織布は、繊維径を細くすることで、容易に空隙を細かくすることが可能なため、極細繊維を含んだ不織布で構成された吸音材の開発が提案されている。
このような極細繊維を得る一般的な方法としては、海島複合繊維を作製し、海成分を除去することで極細繊維を得る方法や、メルトブロー法、エレクトロスピイング法などが挙げられる。これらのうち、溶剤を使用せず、工程が簡易的なメルトブロー法が数多く採用されており、極細繊維で形成されたメルトブロー不織布を含んだ吸音材の開発が進められている。
しかし、極細繊維のみでは、不織布の機械的強度が弱いことや剛性が低いことから、容易に空隙が潰れてしまう。また、メルトブロー法により極細繊維を得ようとする場合、繊維の固化速度が速くなり、繊維間の接着性が弱くなるため、形態安定性が悪くなる。さらに、表面が毛羽立ちやすくなるため、取扱い性が悪くなる。特に、吸音材用途では、不織布内の空隙が潰れることで、音波が通過せずに表面で反射してしまうため、吸音性能が急激に低下してしまう。そのため、吸音材用途では、極細化により細かな空隙を得つつ、かつ空隙を保持する必要がある。この対策として、比較的太い繊維を積層する方法や、太い繊維と混合させる方法(例えば、特許文献1〜2参照)、厚み方向に不織布を配列させる方法(例えば、特許文献3)などが提案されている。
特許文献1に記載の発明では、繊維径が6μm以下の極細繊維を含有する目付が30〜200g/mの不織布と、繊維径が7〜40μmで目付が50g/m以上の短繊維不織布を重ねて、流体交絡法やニードルパンチ法により一体化した吸音材が提案されている。また、特許文献2では、メルトブロー法で形成された極細繊維を捕集する段階で、捲縮された短繊維を15〜90重量%で吹き込むことで複合化する吸音材が提案されている。また、特許文献3では、特許文献2に記載の捲縮された短繊維を吹き込む工程に加え、メルトブロー法で形成された極細繊維と短繊維の複合体を2つのロール空間に一度堆積させてから、ロール空間内へ引き込み巻取ることで、厚み方向に不織布を配列させた厚み方向に嵩高い吸音材が提案されている。
特開2001−279567号公報 特許第4078451号公報 特開2010−203033号公報
しかし、特許文献1に記載のように極細繊維を含有する不織布と極細繊維より太い短繊維の不織布とを繊維の交絡により一体化するものでは、工程数が多いことによるコストアップや、交絡による一体化では極細繊維側の表面が毛羽立ち易く、交絡の際に極細繊維が切断され、繊維が脱落しやすいという問題がある。また、特許文献2に記載のように捲縮された短繊維を吹付ける方法や特許文献3に記載のように厚み方向に繊維を配列する方法では、短繊維を投入する装置が非常に大がかりであり工程が複雑であることや、また、短繊維を投入する装置やロールによる捕集装置のスペース確保のため、ノズル吐出部と捕集部間の距離を大きく確保する必要があり、メルトブロー法にて極細繊維を得ようとした場合、固化速度が速く、かつ嵩高で接触点も少ないため、繊維間の接着性が弱くなり、形態安定性が悪く、極細繊維が不織布表面で毛羽立つなど取扱い性が悪くなる問題がある。
そこで、本発明の目的は、形態安定性に優れ、毛羽立ちが抑制された、厚み方向に嵩高い多孔質のメルトブロー不織布を提供すること、及び、このようなメルトブロー不織布を簡便に製造可能な製造方法を提供することである。
本発明者は、前述の課題解決のために、鋭意検討を行った。その結果、特定のメルトブロー紡糸繊維を組み合わせ、これらの繊維を厚み方向断面の形状として特定の構造となるように配列させることで、前述の課題が解決可能であること見出した。
本発明の第一は、繊維Aと繊維Bとで構成されるメルトブロー不織布であって、前記繊維Aは、平均繊維径が3.5μm以下の熱可塑性樹脂製のメルトブロー紡糸繊維であり、前記繊維Bは、平均繊維径が6.0μm以上の熱可塑性樹脂製のメルトブロー紡糸繊維であり、前記繊維Aと前記繊維Bが、前記メルトブロー不織布の厚み方向断面の形状としてC形状構造を形成し、かつ、該C形状構造が前記メルトブロー不織布の幅方向及び長さ方向に複数連続して配列された構造を有し、前記メルトブロー不織布の厚みが5.0mm以上である、メルトブロー不織布に関する。
本発明の実施形態では、前記繊維Aの平均繊維径が1.0〜3.5μmであり、かつ前記繊維Bの平均繊維径が6.0〜20.0μmであってもよい。
本発明の実施形態では、前記繊維Bの平均繊維径と前記繊維Aの平均繊維径の比が10倍以下であってもよい。
本発明の実施形態では、前記繊維Aを構成する熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂又はポリエステル樹脂であってもよい。
本発明の実施形態では、前記繊維Bを構成する熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂又はポリエステル樹脂であってもよい。
本発明の第二は、前記メルトブロー不織布を含む吸音材に関する。
本発明の第三は、繊維Aと繊維Bとで構成される、厚みが5.0mm以上のメルトブロー不織布を、ノズルを備える不織布製造装置により製造するメルトブロー不織布の製造方法であって、
(a)前記繊維A及び前記繊維Bを構成する熱可塑性樹脂を、同一のノズルに設置された孔径の異なる複数の紡糸孔にそれぞれ供給し、熱風により平均繊維径が異なる前記繊維A及び前記繊維Bで構成される繊維群を得る混繊メルトブロー工程と、
(b)前記(a)工程にて得られた繊維群を、ノズル長手方向に対して平行で、一定の間隔を離間させて設けられた一対の周回する表面部を有する搬送体に向かって吹き付け、少なくとも前記各搬送体の間で捕集する捕集工程と、
(c)前記一対の搬送体を回転させ、前記(b)の工程にて前記各搬送体の間に捕集された繊維群を前記ノズルとは反対方向に向かって前記一対の搬送体の間に引取り、前記搬送体の間で前記繊維群が湾曲して、厚み方向断面の形状としてC形状構造を形成し、かつ、該C形状構造が前記メルトブロー不織布の幅方向及び長さ方向に複数連続して配列された構造のメルトブロー不織布を形成させる、引取り工程と、
を含む、メルトブロー不織布の製造方法に関する。
本発明の実施形態では、前記(b)の工程において、前記ノズルと前記各搬送体との間に、前記ノズルに対応する大きさで開口するスリットと、該スリットを囲む壁面を有する捕集部を設け、前記(a)の工程にて得られた繊維群を、前記スリット及びスリットを囲む壁面に向かって吹き付け、前記スリット及び当該スリットを囲むその近傍部の壁面で捕集し、
前記スリットから前記一対の搬送体の側に向かって押し出される繊維群を、前記一対の搬送体の間で捕集するようにしてもよい。
本発明によれば、形態安定性に優れ、毛羽立ちが抑制された、厚み方向に嵩高い多孔質のメルトブロー不織布を提供することができる。また、このようなメルトブロー不織布を簡便に製造可能な製造方法を提供することができる。また、例えば、前述のメルトブロー不織布によれば、良好な吸音特性を有する吸音材を提供することができる。
本発明の実施形態に係るメルトブロー不織布の製造方法を提供可能な不織布製造装置の一例の概略を模式的に示す図である。 図1に示す製造装置に用いられるノズルヘッドの断面構造の一例を模式的に示す図である。 図2Aに示すノズルヘッドに備わる第1の溶融液分配路の構成を模式的に示す上面図である。 図1に示す製造装置の主要部分の他の例の概略を模式的に示した図である。
本発明の実施形態に係るメルトブロー不織布は、繊維Aと繊維Bとで構成される。繊維Aは、平均繊維径が3.5μm以下の熱可塑性樹脂製のメルトブロー紡糸繊維である。繊維Bは、平均繊維径が6.0μm以上の熱可塑性樹脂製のメルトブロー紡糸繊維である。繊維Aと繊維とBが、メルトブロー不織布の厚み方向断面の形状としてC形状構造を形成し、かつ、該C形状構造が前記メルトブロー不織布の幅方向及び長さ方向に複数連続して配列された構造を有する。メルトブロー不織布の厚みは5.0mm以上である。
このような2つの属性のメルトブロー紡糸繊維を組み合わせて用い、これらを厚み方向に特定の断面構造を有するように配列させることで、メルトブロー紡糸繊維のみで構成する場合であっても、厚み方向の断面には多数の空隙が形成されるとともに、繊維同士が良好に接合される。そのため、厚み方向に嵩高くても形態安定性が良好で、表面の毛羽立ちも抑制可能である。また、メルトブロー紡糸繊維のみで形成可能なため、従来技術のように捲縮繊維を用いることなく簡便に製造可能である。
繊維A、Bはメルトブロー法により紡糸された繊維である。メルトブロー法自体は従来公知の方法である。そのため、後述する方法により簡便にメルトブロー不織布を提供可能である。また、本発明の実施形態に係るメルトブロー不織布は、捲縮糸等を含まず、メルトブロー紡糸繊維のみによって形成され得る。ここで、「メルトブロー紡糸繊維のみ」には、メルトブロー紡糸繊維以外の繊維が含まれないもののほか、実質的に含まれないと評価される程度にメルトブロー紡糸繊維以外の繊維が含まれるものも含まれることを意味する。
繊維A及び繊維Bを構成する熱可塑性樹脂は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリブチレンサクシネート等の生分解性樹脂などが挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂のうち、繊維Aとしては、メルトブロー法による紡糸性やコストの観点から、また、繊維Bとしては、耐熱性や剛性、コストの観点から、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましい。
ポリプロピレン系樹脂は、メルトブロー法による紡糸性の観点から、メルトフロレート(MFR)が50g/10分以上のものが好ましく、より好ましくは、500g/10分以上である。MFRが50g/10分よりも低い場合、メルトブロー法における紡糸性が悪くなり、繊維径を小さくすることが難しく、繊度ムラも発生する恐れがある。尚、MFRは、JIS K 7210に準じて測定することができる。その場合の条件は、230℃、荷重2.16kgである。
ポリエステル系樹脂は、メルトブロー法における紡糸性や耐熱性などの観点から、極限粘度が0.40〜0.75dl/gが好ましく、より好ましくは、0.45〜0.65dl/gである。極限粘度が0.40dl/gよりも低い場合、メルトブロー法における紡糸性が悪くなり、ショット(樹脂の塊)などの欠点が生じる恐れがある。一方、極限粘度が0.75dl/gよりも高い場合、背圧上昇による口金破損の恐れがある。極限粘度は、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂の極限粘度は、フェノール/テトラクロロエタン=6/4(重量比)の混合溶媒中20℃で常法により測定することができる。
繊維A、Bには、用途等に応じて、熱可塑性樹脂以外に酸化防止剤、熱安定剤、顔料、紫外線防止剤及びその他の添加剤が含まれていてもよい。
繊維Aの平均繊維径は、3.5μm以下であればよい。これにより、メルトブロー不織布は、細かい空隙を多数有して、多孔質となる。その結果、多孔質体として良好な特性を発揮することができる。例えば、吸音材の構成部材として用いた場合に、良好な吸音特性を発揮することができる。このうち、より良好に細かい空隙を確保する観点、表面の毛羽立ちをより良好に抑制する観点からは、繊維Aの平均繊維径は、1.0〜3.5μmが好ましく、1.5〜3.5μmがより好ましく、2.0〜3.0μmがさらに好ましい。
繊維Bの平均繊維径は、6.0μm以上であればよい。これにより、繊維Bの剛性が確保され、繊維Aと組み合わせた場合でも、細かい空隙を多数確保して、多孔質とすることができる。また、繊維間の接着が確保され、良好な形態安定性を確保でき、かつ、表面の毛羽立ちを良好に抑制可能である。このうち、繊維数を確保することにより、繊維Bを均一に分散して配置させることで、(a)メルトブロー不織布の剛性のムラを抑制する観点、(b)繊維同士の接合点を確保して、均一な形態安定性、耐毛羽立ち性を確保する観点からは、繊維Bの平均繊維径は、6.0〜20.0μmであるのが好ましく、6.0〜15.0μmがより好ましく、7.0〜13.0μmがさらに好ましい。
また、繊維Aと繊維Bの平均繊維径は、繊維Aの平均繊維径が1.0〜3.5μmであり、かつ繊維Bの平均繊維径が6.0〜20.0μmであるのが好ましい。これにより、メルトブロー不織布は、細かい空隙を多数有する多孔性をより良好に保持することができ、かつ、より良好な形態安定性及び耐毛羽立ち性を有することができる。例えば、吸音材の構成部材として用いた場合に、より良好な吸音特性を有することができる。
また、繊維Bの平均繊維径と前記繊維Aの平均繊維径の比(B/A)は、10倍以下であるのが好ましい。これにより、製造時に、ショット(樹脂の塊)、糸切れ、繊維の飛散(フライ)等の発生を抑制することができ、良好な品質のメルトブロー不織布を安定して得ることができる。
繊維A、Bの平均繊維径は、例えば後述する方法により測定、算出することができる。
繊維Aと繊維Bの重量基準の混合比(A/B)は、特に限定はないが、10/90〜90/10が好ましく、より好ましくは25/75〜75/25である。また、繊維Aと繊維Bとの合計が100重量%であるのが好ましい。これにより、(i)繊維Aによって、細かい空隙をより良好に形成させることできる傾向にある、(ii)繊維Bによって、<a>嵩高性を良好に確保することができる、<b>繊維間の接着がより良好に維持され、より良好な形態安定性及び耐毛羽立ち性を確保できる傾向にある。
メルトブロー不織布の厚みは、5.0mm以上である。これにより、多孔質構造に基づく機能の量的な確保が容易にできる傾向にある。例えば、吸音材の用途において、良好な吸音特性を発揮することができる。このうち、後加工性や製品取扱い性などの観点から、厚みは、5〜30mmが好ましく、8〜20mmがより好ましい。厚みの測定は、例えば定圧の厚み測定装置等により測定することができる。測定時の圧力は、荷重2gf/cmである。
メルトブロー不織布の目付は、特に限定されないが、50〜500g/mであることが好ましく、より好ましくは100〜350g/mであり、更に好ましくは150〜300g/mである。これにより、(i)多孔質構造に基づく機能の量的な確保が容易にできる傾向にあり、例えば、吸音材の用途において、良好な吸音特性を発揮することができる傾向にある、(ii)毛羽立ち性を良好に抑制できる傾向にある、(iii)製品コストを抑制することできる傾向にある。
メルトブロー不織布の断面構造は、繊維Aと繊維Bが、メルトブロー不織布の厚み方向断面の形状としてC形状構造を形成し、かつ、該C形状構造が前記メルトブロー不織布の幅方向及び長さ方向に複数連続して配列された構造である。ここで、C形状とは、アルファベットの「C」の形状及びその変形形状を含む。また、「幅方向及び長さ方向に複数連続して配列された構造」とは、例えば、幅方向に連続して伸びる断面C形状の連続体が、断面C形状の切り欠き部分が長さ方向に対して同じ方向を向くように、複数連接させて配列させた構造を有するものである(例えば、図1、3参照)。
このような断面構造を有することで、厚さ方向の剛性を付与することができ、厚さ5.0mm以上の嵩高さを確保することができる。
前述のようなメルトブロー不織布は、厚み方向に嵩高く、適度に細かな空隙を有する多孔質であるため、吸音材、断熱材、ろ過材、吸着材などの用途に適用可能である。このうち、特に吸音材として好適である。吸音材としては、例えば、自動車等の車内、建築物等の室内用の構成部材として好適である。吸着材としては、例えば、吸油材の構成部材として好適である。また、後述するような製造法により簡便に製造可能であるため、製造コストを抑制可能である。そのため、前述の特性を有するメルトブロー不織布及びこれを構成部材として含む製品を安価に提供可能である。
前述のようなメルトブロー不織布は、例えば、以下のような製造方法により得ることができる。
本発明の実施形態に係る、メルトブロー不織布の製造方法は、下記の(a)〜(c)工程を含む。また当該製造方法は、前述の繊維Aと繊維Bとで構成される、厚みが5.0mm以上のメルトブロー不織布を製造するのに好適である。
(a)前記繊維A及び前記繊維Bを構成する熱可塑性樹脂を、同一のノズルに設置された孔径の異なる複数の吐出孔にそれぞれ供給し、熱風により平均繊維径が異なる前記繊維A及び前記繊維Bで構成される繊維群を得る混繊メルトブロー工程、
(b)前記(a)工程にて得られた繊維群を、ノズル長手方向に対して平行で、一定の間隔を離間させて設けられた一対の周回する表面部を有する搬送体に向かって吹き付け、前記各搬送体の間で捕集する捕集工程、
(c)前記一対の搬送体を回転させ、前記(b)の工程にて前記各搬送体の間に捕集された繊維群を前記ノズルとは反対方向に向かって前記一対の搬送体の間に引取り、前記搬送体の間で前記繊維群が湾曲して、厚み方向断面の形状としてC形状構造を形成し、かつ、該C形状構造が前記メルトブロー不織布の幅方向及び長さ方向に複数連続して配列された構造のメルトブロー不織布を形成させる、引取り工程。
以下、このような製造方法を行うことが可能なノズルを備える不織布製造装置に基づき各工程を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るメルトブロー不織布の製造方法を提供可能な不織布製造装置の一例の概略を模式的に示す図である。図2A、Bは、図1に示す不織布製造装置100に用いられるノズルヘッド3の要部の構造の一例を模式的に示す図である。
図1に示す不織布製造装置100は、各熱可塑性樹脂を溶融押出する押出機1A、B、押出機1A、Bから押し出された溶融した熱可塑性樹脂の流量を整えるギアポンプ2A、B、ギアポンプ2A、Bにより流量が調整された溶融した熱可塑性樹脂を吐出するとともに熱風を噴射するノズルヘッド3、ノズルヘッド3から噴出させる熱風に用いる圧縮空気を供給するためのコンプレッサ4、コンプレッサ4により供給される圧縮空気を加熱するヒーター5、ノズルヘッド3により紡糸された繊維群を捕集して、ノズルヘッド3とは反対側に繊維群を引取る搬送体としての一対の回転体13、一対の回転体13の間を通って引き取ることにより形成されるメルトブロー不織布を搬送する網目状のベルトコンベア6、ベルトコンベア6の鉛直方向下側に設けられる吸引ボックスを介して吸引する吸引ブロア7、ベルトコンベア6で搬送されるメルトブロー不織布を引き取る引取り装置8、引取り装置により引き取られたメルトブロー不織布を巻き取る巻取り装置9を有する。吸引ブロア7は、回転体13間を通って引き取られるメルトブロー不織布を網目状のベルトコンベア6に安定して載置させる第一ブロア部7aと、メルトブロー不織布がベルトコンベア6上に載置され搬送される際に、ベルトコンベア6側に抜け出た前記熱風の吹き荒れによるメルトブロー不織布17のバタつきを防止して、搬送性を向上するための第二ブロア部7bを有する。
ノズルヘッド3は、例えば特許第6142703号公報に記載のものを適用することができる。以下では、当該特許公報を参照しつつ、図2A、Bに基づき、その構成について説明する。図2Aは、ノズルヘッド3の一例における要部の構成を模式的に示す断面図であり、ノズルヘッド3の幅方向の断面図である。図2Bは、図2Aに示すノズルヘッド3に備わる分配部材312の樹脂供給ダイ310との境界面に設けられる第1の溶融液分配路26の構成を模式的に示す上面図である。尚、図2A、Bに示す例は、前記特許公報に記載のノズルヘッドに相当する構成のうちの一例を示したものであり、他の例及びそれらの変形例も勿論適用可能である。
図2A、Bに示すノズルヘッド3は、一方向に長い構造を有する。以下では、この長い方向を長手方向と称する。ノズルヘッド3の長手方向とは、一般にメルトブロー不織布を引き取る際の進行方向と交差して伸びる方向を意味する。また、この長手方向に直交する方向を、ノズル幅方向と称する。
図2Aに示すノズヘッド3は、外部から樹脂Aの樹脂溶融液A、樹脂Bの樹脂溶融液Bの供給を受ける複数の供給孔320、321を有する樹脂供給ダイ310と、断面視がほぼT字状である凹部325及び樹脂溶融液A、Bを吐出して紡糸する複数の紡糸孔324を有する口金本体311と、断面視ほぼT字状であり、口金本体311の凹部325に隙間なく嵌入される分配部材312であって、一端が供給孔320、321に連通しかつ他端が複数の紡糸孔324に連通し、互いに離隔してほぼ平行に延び、供給孔320、321から供給された樹脂溶融液A、Bを紡糸孔324に導入する複数の導入孔322、323がその内部に設けられている分配部材312と、口金本体311の紡糸孔324から吐出される樹脂溶融液A、Bにより紡糸された繊維A、Bに対して所定角度から熱風を供給し当該繊維A、Bを延伸する熱風噴射スリット313、314と、熱風噴射スリット313、314のスリット幅を調整するスリット幅調整板315とを備える。
樹脂供給ダイ310は、樹脂供給ダイ310を厚み方向に貫通する複数の供給孔320、321を有している。その供給孔入口側表面310aには、複数の供給孔320、321の入口が、樹脂供給ダイ310の長手方向に所定の間隔を空けてほぼ直線状に1列ずつ配列され、供給孔320の入口の列と供給孔321の入口の列とがほぼ平行になっている。その供給孔出口側表面310bには、複数の供給孔320、321の出口が、これらの入口と同様に配列されている。供給孔320、321には、樹脂A、Bを押出機1A、1Bにより溶融させた樹脂溶融液A、Bがそれぞれ供給される。
図2A、Bに示す例では、口金本体311と分配部材312とにより口金(「ノズル」とも称する。)300が構成される。
口金本体311は、樹脂供給ダイ310の供給孔出口側表面310bに接するように配置され、供給孔出口側表面310bに接する導入孔入口側表面311aを有する断面視ほぼ板状である板部と、該板部の導入孔入口側表面311aとは反対側の面311bの幅方向ほぼ中央部分には、板部に連続して繋がり、板部から離隔する方向に延びかつ断面視がほぼ五角形状である突出部と、よりなる。板部の導入孔入口側表面311aの幅方向ほぼ中央部分には、断面視がほぼT字状である凹部325が形成され、突出部の板部から最も離隔する先端部分311dには、口金本体311(突出部)の長手方向に所定の間隔を空けて複数の紡糸孔324が直線状に配列されている。
分配部材312は断面視ほぼT字状の形状を有し、口金本体311の凹部325にほぼ隙間なく嵌入されている。そして、一方の端部では、そのT字状の短辺部分の表面(導入孔入口側表面312a)が口金本体311の入口側表面311aと同一面を構成して、樹脂供給ダイ310の供給孔出口側表面310bに当接し、他方の端部では、その導入孔出口側表面312bが口金本体311の紡糸孔入口側表面311cに当接するように構成されている。
分配部材312には、互いに離隔してほぼ平行に延び、分配部材312を貫通する導入孔322、323が形成されている。図2Bに示すように、分配部材312の導入孔入口側表面312aの幅方向中央部には、導入孔322、323の入口が、分配部材312の長手方向に交互に直線状に配列されている。また、分配部材312の導入孔出口側表面312bにおいても、該入口側表面312aに対応して導入孔322、323の出口が分配部材312の長手方向に交互に直線状に配列されている。
分配部材312における樹脂供給ダイ310との境界面(導入孔入口側表面312a)には、導入孔322、323の入口と共に第1の溶融液分配路326が設けられ、これにより、導入孔322、323がそれぞれ樹脂供給ダイ310の供給孔320、321に連通し、樹脂溶融液A、Bの選択的な供給(振り分け)を受けるように構成されている。
第1の溶融液分配路326は、分配部材312の導入孔入口側表面312aの幅方向両端から所定幅の周縁部を除いて分配部材312の長手方向にほぼ平行に延びるように設けられ、供給孔320、321から樹脂溶融液A、Bの供給を受ける所定幅の溶融液受給溝330a、330bと、溶融液受給溝330a、330bから分配部材312の幅方向に分岐して導入孔322、323の入口に繋がる連結溝331a、331bと、よりなる。溶融液受給溝330a、330b及び連結溝331a、331bは、分離隔壁332により互いに離隔している。溶融液受給溝330a、330b及び連結溝331a、331bは、分配部材312の導入孔入口側表面312aの前記周縁部及び分離隔壁332よりも低位になるように構成されているので、樹脂溶融液A、Bの合流が阻止される。
熱風噴射スリット313、314は、口金本体311の先端部311dからその板部に向けて、ノズルヘッド3の中心線αに対して徐々に離隔する斜め方向に対称に延びる2つの斜面と、スリット幅調整板315の前記2つの斜面に対してほぼ平行に延びる2つの斜面とにより構成される。中心線αは、口金本体311の先端311dを通り、樹脂供給ダイ310の供給孔出口側表面310bに対してほぼ垂直な仮想線である。コンプレッサ4により供給される圧縮空気をヒーター5により加熱して得られる熱風は、熱風供給溝313a、314a及び熱風噴射スリット313、314を介して、紡糸孔324から吐出される繊維に対して所定の角度で噴射され、該繊維を所定の延伸度に延伸する。
複数の紡糸孔324は、異なる孔径のものが含まれる。これにより繊維径の異なる繊維A、Bを同時に紡糸することができる。繊維Aを形成するための紡糸孔の孔径は、細繊度化や背圧上昇などの観点から、0.15〜0.3mmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜0.25mmである。一方、繊維Bを形成するための紡糸孔の孔径は、太繊度化や背圧安定性の観点から、0.35〜0.7mmであることが好ましく、より好ましくは0.4〜0.65mmである。
繊維Aと繊維Bを形成するための紡糸孔の孔数比(A/B)としては、多孔質性と嵩高性保持の両立の観点から、1/1〜20/1であることが好ましく、より好ましくは5/1〜15/1である。
一対の回転体13は、一般的な温調可能なロールを採用することができる。各回転体は、両者の間を繊維群がノズル300の側からベルトコンベア6側に向かって、一般的には鉛直方向上側から下側に向かって、搬送されるように、回転方向が設定される。また、一対の回転体13は回転軸が並行になるように設置され、また、一対の回転体13は、ノズル300の長手方向にも並行に設置される。また、一対の回転体13には、その表面に到達した繊維群を吸引力にて捕捉するための吸引機能を備えているのが好ましい。これにより、繊維群の捕集がより安定し、より均一な不織布が得られる。この吸引機能は、ブロア7との併存でもよい。
一対の回転体13の間隔、及び、回転体13とノズルヘッド3の樹脂の吐出口との距離は、樹脂A、Bの構成、得られる不織布の厚み等を考慮して適宜設定することができる。
図1に示す回転体13は、周回する表面部を有する搬送体として機能する。このような搬送体としては、図1に示すような円筒の表面を有する回転体13に限らず、例えば、特開2016−204778号公報に記載のように、樹脂溶融液の吐出方向に交差する方向に延びるとともに互いに間隔を置いて設けられた第一搬送面、及び、樹脂溶融液の吐出方向に沿う方向に延びて対向する一対の第二搬送面を備えたものであってもよい。
図1に示す不織布製造装置100を用いた製造方法は、以下のとおりである。
(a)工程において、各樹脂をそれぞれ異なる押出機1A、1Bで溶融させながら押し出し、それぞれ異なるギアポンプ2A、2Bにて一定吐出量に計量した樹脂溶融液をノズル(口金)300に供給し、同一のノズル300に設けられた孔径の異なる複数の紡糸孔324から樹脂溶融液を吐出する。これと同時に、ノズル300の両側に設けられる熱風噴射スリット313、314から熱風を噴射して、吐出している樹脂溶融液を延伸することで紡糸孔の孔径に対応して、所望の平均繊維径を有するように紡糸繊維が形成される。ノズル300には繊維A及びBに対応する孔径の紡糸孔が形成されているため、繊維A及び前記繊維Bで構成される繊維群16が得られる。また、同一のノズルに所定の孔数比となるように、均等に、繊維A、Bに対応する紡糸孔が形成されるため、繊維群16は繊維A、Bが均一に混合されたものとなる。
尚、メルトブロー不織布の特性は、熱可塑性樹脂の種類および紡糸孔の孔径、孔数などの口金条件、ポリマー吐出量の比率や紡糸温度、風量、空気加熱温度などの紡糸条件を適宜組み合わせることで調整することができる。
(b)工程においては、(a)工程において熱風噴射スリット313、314から噴射されている熱風により、一対の回転体13に向かって、(a)工程にて得られた紡糸繊維群16が吹き付けられる。そして、吹き付けられた繊維群16は、回転体13の表面上及び回転体13の間に到達し、最終的に回転している一対の回転体13の間に集積され捕集される。
(c)工程においては、(b)工程で捕集された繊維群16が、ノズル300とは反対方向に向かって一対の回転している回転体13の間を通って搬送され、引き取られ、メルトブロー不織布17が形成される。この時、図1、3に示すように、少なくとも一対の回転体の間で、繊維群16が湾曲し、厚み方向断面の形状としてC形状構造を形成する。また、このC形状構造は回転体13の回転軸方向に沿って連続する形状を有する。つまり、得られるメルトブロー不織布の幅方向に延びる断面C形状の連続体が形成される。さらに、一対の回転体13の間で順次この連続体が搬送され、C形状の切り欠き部分が同じ方向を向いた状態で連続して配列された構造が形成される。
(c)工程において引き取られることで得られたメルトブロー不織布17は、網目状のベルトコンベア6により搬送され、引取り装置8で引き取られ、巻取り装置でロール状に巻き取られる工程を経てもよい。また、ブロア7を設けることで、ベルトコンベア6側へ抜けた前記熱風の吹き荒れによる不織布のバタつきが防止され、搬送性が向上する。
不織布製造装置は、図1に示されるもの以外に、図3に示すように、ノズルヘッド3と一対の回転体13の間に、ノズル300に対応する大きさで開口するスリット14aと、スリット14aを囲む壁面14bを有する捕集部14を設けたものであってもよい。図3に示すように、不織布製造装置101は、捕集部14を設けた以外は、不織布製造装置100と同じ構成を有する。そして、不織布製造装置101を用いた場合、(b)工程が、装置100を用いた場合と異なる。したがって、この相違点のみ、以下で説明する。
不織布製造装置101を用いた場合、前述の(b)工程において、(a)工程において熱風噴射スリット313、314から噴射されている熱風により、スリット14a及びスリット14aを囲む壁面14bに向かって、(a)工程にて得られた繊維群16が吹き付けられる。そして、吹き付けられた繊維群16は、スリット14a及びスリット14aを囲むその近傍部の壁面14bで捕集される。連続して吹き付けられる繊維群16の自重及び前記熱風により、スリット14aから一対の回転体13の側に向かって繊維群16が押し出され、押し出された繊維群16は、一対の回転体13の間に捕集される。
以上のような工程を経ることで、回転体13の表面上や壁面14bに捕集された繊維群は、繊維群の接地面があることで繊維同士が高密度に堆積されるため、繊維間が良好に接着される。また、一対の回転体の間や捕集部のスリットでは、繊維群は接地面がなく、適度な速度で搬送されながら捕集されることで、低密度で嵩高さを保持しながら、所定のC形状の断面構造がメルトブロー不織布の幅方向及び長さ方向に連続して配列した構造を有することができる。その結果、得られるメルトブロー不織布は、その表面においては繊維A、Bが密に接着しているため、表面部分の形状安定性が良好であり、平均繊維径の小さい繊維Aに起因する表面の毛羽立ちを良好に抑制することでき、良好な取り扱い性を有する。また、所定の断面構造により、良好な空隙を有する多孔質となり、このような多孔質に基づく種々の機能を発揮することができる。さらに、所定のC形状の断面構造と平均繊維径の大きい繊維Bにより、低密度でありながら良好な剛性が付与され、空隙を形成しつつ、嵩高さを保持することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の実施形態を具体的に説明する。本発明は以下に述べる実施例に限定されるものではない。実施例および比較例における各評価項目は次の方法で測定した。
(1)メルトフローレート(MFR)
JIS−K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定した。MFRの単位はg/10分である。
(2)平均繊維径
メルトブロー不織布に含まれる繊維Aと繊維Bの平均繊維径は、以下の手順で測定した。
各実施例及び比較例において、片方の吐出を停止することで、それぞれ繊維Aおよび繊維Bのみからなる不織布を採取した。得られた繊維Aのみおよび繊維Bのみの不織布の表面を、走査型電子顕微鏡(株式会社キーエンス製、VHX−D500)を用いて、走査型電子顕微鏡による撮像(SEM画像)を得た。そのSEM画像より任意に抽出した200本の繊維径を測定し、平均値を算出し、繊維Aおよび繊維Bの平均繊維径とした。
(3)目付
200×200mmの試験片を作製し、その重量を測定し、1m当たりの重量に換算した。10枚の試験片について測定し、その平均値を目付とした。
(4)厚み
100×100mmの試験片を作製し、厚さ測定器(株式会社安田精機製作所製、ショッパー型厚さ測定器)を用いて、荷重2gf/cmにて5か所測定し、平均値を算出した。
(5)吸音性評価
実施例及び比較例で得られたメルトブロー不織布を用いて、29mmφの円形の試験片を作製し、垂直入射測定装置(ブリュエル・ケアー社製、Type−4206T)を用い、JIS−A1405に準拠し、周波数500〜6400Hzにおける垂直入射吸音率を測定した。代表値として、1000、2000、4000Hzの値を使用し、平均値を求めた。
(6)形態安定性
実施例及び比較例において引き取られたメルトブロー不織布が、巻取りが可能か否かを確認した。評価基準は以下のとおりである。
〇:シート状を保持して巻取りが可能
×:巻取る際に、不織布が解れ、シート状を保持することが困難
(7)表面の毛羽立ち(耐表面毛羽立性)
実施例及び比較例において引き取られたメルトブロー不織布を巻取りロールに巻き取った後、巻取りロールから解反させたときの状況を確認した。評価基準は以下のとおりである。
〇:毛羽立ちがなく解反できる
×:毛羽立ちにより、繊維が絡まる、又は、表面形状が崩れる
(実施例1)
繊維Aの熱可塑性樹脂としてMFRが1550g/10minのポリプロピレン樹脂(PP)1、繊維Bの熱可塑性樹脂としてMFRが700g/10minのポリプロピレン樹脂(PP)2、製造装置として図1に示すものに準じたものを使用した。これらの樹脂を別々の押出機に供給し、230℃で溶融し、大小2種類の紡糸孔を有する口金(ノズル)(小吐出孔径:0.25mm、大吐出孔径:0.6mm、孔数比:小/大=5/1)(図1の符号300に対応する。)を使用し、小孔径の紡糸孔にPP1、大孔径の紡糸孔にPP2をそれぞれ導入し、紡糸される繊維Aと繊維Bの重量比(A/B)が、65/35になるよう、ノズル温度250℃にて吐出した。この吐出した樹脂を、加熱空気温度280℃、空気圧力0.01MPaの条件で供給した熱風により延伸し、繊維A及び繊維Bで構成される繊維群を形成する(混繊メルトブロー工程)とともに、その熱風により図1に示すように1対の回転している回転体13に向かって繊維群吹き付け、回転体13上及びその間に繊維群を捕集した(捕集工程)。一対の回転体13により捕集された繊維群を、回転体13を回転させて、一対の回転体13の間を通って口金300とは反対側のベルトコンベア6側に引き取って(引取り工程)、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布は、厚み方向断面の形状としてC形状構造を有し、幅方向に断面C形状の連続体が形成され、この連続体が長さ方向に複数連接して配列された構造を有し、多数の空隙が形成された多孔質であることを目視により確認した。また、得られたメルトブロー不織布を用いて、前述の評価を行った。
(実施例2)
繊維Aの熱可塑性樹脂としてMFRが1800g/10minのポリプロピレン樹脂(PP)3、繊維Bの熱可塑性樹脂として極限粘度が0.45のポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)1、製造装置として図1に示すものに準じたものを使用した。これらの樹脂を別々の押出機に供給し、280℃で溶融し、大小2種類の紡糸孔を有する口金(ノズル)(小吐出孔径:0.25mm、大吐出孔径:0.6mm、孔数比:小/大=5/1)(図1の符号300に対応する。)を使用し、小孔径の紡糸孔にPP3、大孔径の紡糸孔にPET1をそれぞれ導入し、紡糸される繊維Aと繊維Bの重量比(A/B)が、55/45になるよう、ノズル温度280℃にて吐出した。この吐出した樹脂を、加熱空気温度280℃、空気圧力0.01MPaの条件で供給した熱風により延伸し、繊維A及び繊維Bで構成される繊維群を形成する(混繊メルトブロー工程)とともに、その熱風により図1に示すように1対の回転している回転体13に向かって繊維群吹き付け、回転体13上及びその間に繊維群を捕集した(捕集工程)。一対の回転体13により捕集された繊維群を、回転体13を回転させて、一対の回転体13の間を通って口金300とは反対側のベルトコンベア6側に引き取って(引取り工程)、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布は、厚み方向断面の形状としてC形状構造を有し、幅方向に断面C形状の連続体が形成され、この連続体が長さ方向に複数連接して配列された構造を有し、多数の空隙が形成された多孔質であることを目視により確認した。また、得られたメルトブロー不織布を用いて、前述の評価を行った。
(実施例3)
紡糸される繊維Aと繊維Bの重量比(A/B)を55/45から30/70に変更し、図1に示す回転体13と口金300の間に、図3に示す捕集部14を設けた以外は、実施例2と同様にして、メルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布は、実施例1と同様に、所定の断面構造を有することを目視により確認した。また、得られたメルトブロー不織布を用いて、前述の評価を行った。
(実施例4)
繊維Aの熱可塑性樹脂として、PP3に替えてPET1を用い、繊維Bの熱可塑性樹脂として、PET1に替えて、極限粘度が0.65のポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)2を用いた以外は、実施例2と同様にしてメルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布は、実施例1と同様に、所定の断面構造を有することを目視により確認した。また、得られたメルトブロー不織布を用いて、前述の評価を行った。
(実施例5)
繊維Bの熱可塑性樹脂として、PET1に替えて、極限粘度が0.69のポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)を用いた以外は実施例2と同様にしてメルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布は、実施例1と同様に、所定の断面構造を有することを目視により確認した。また、得られたメルトブロー不織布を用いて、前述の評価を行った。
(比較例1)
図1に示す製造装置100において、一対の回転体13を用いなかった、即ち、捕集工程及び引取り工程を行わなかった以外は、実施例2と同様にしてメルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布は、実施例1のような所定の断面構造を有さないことを目視により確認した。また、得られたメルトブロー不織布を用いて、前述の評価を行った。
(比較例2)
繊維Bの熱可塑性樹脂を使用しなかった以外は実施例1と同様にしてメルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布を用いて、前述の評価を行った。得られたメルトブロー不織布は、厚み方向断面の形状としてC形状構造を有し、幅方向に断面C形状の連続体が形成され、この連続体が長さ方向に複数連接して配列された構造を有していることを目視により確認した。しかし、繊維Bを含まず繊維Aのみのため腰が弱く、厚み方向に容易に潰れてしまい、嵩高な不織布は得られなかった。また、搬送時に不織布が解れやすく、安定してシート形状の不織布を得ることができなかった。
(比較例3)
実施例1において、紡糸される繊維Aと繊維Bの重量比(A/B)を65/35から75/25に変更し、熱風の供給条件として空気圧力を0.01MPaから0.005MPaに変更した以外は実施例1と同様にしてメルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布は、厚み方向断面の形状としてC形状構造を有し、幅方向に断面C形状の連続体が形成され、この連続体が長さ方向に複数連接して配列された構造を有する多孔質ではあったが、空隙の数が実施例のものより少ないことを目視により確認した。また、得られたメルトブロー不織布を用いて、前述の評価を行った。
(比較例4)
実施例1において、繊維Bの熱可塑性樹脂として、PP2に替えてMFRが70g/10minのポリプロピレン樹脂(PP)4を用い、紡糸される繊維Aと繊維Bの重量比(A/B)を65/35から15/85に変更し、熱風の供給条件として空気圧力を0.01MPaから0.035MPaに変更した以外は実施例1と同様にしてメルトブロー不織布を得た。得られたメルトブロー不織布を用いて、前述の評価を行った。得られたメルトブロー不織布は、厚み方向断面の形状としてC形状構造を有し、幅方向に断面C形状の連続体が形成され、この連続体が長さ方向に複数連接して配列された構造を有する多孔質ではあることを目視により確認した。しかし、製造時において、フライやショットなどが確認され、外観良好なメルトブロー不織布を得ることができなかった。得られたメルトブロー不織布は、繊維Aの平均繊維径が細いため腰が弱く、厚み方向に潰れやすく、嵩高な不織布は得られなかった。
評価結果を表1に示す。
Figure 2021063316
表1に示すように、実施例のメルトブロー不織布は、比較例の不織布と比べて、形態安定性に優れ、毛羽立ちが抑制されており、厚み方向に嵩高く、吸音特性が良好である多孔質であることが分かる。一方、比較例1のメルトブロー不織布では厚みが薄く、嵩高性が得られず、吸音性能も低いことが分かる。比較例2のメルトブロー不織布では、繊維間の接着性が弱く、シート状に巻取ることが難しく、形態安定性が悪いことが分かる。また、表面の毛羽立ちもあり、取扱い性の悪いものであることが分かる。比較例3のメルトブロー不織布では、嵩高性や形態安定性はあるものの、繊維Aが太いため、空隙数が少なく、吸音性能が実施例より劣ることが分かる。比較例4のメルトブロー不織布では、繊維Aの剛性が低く、厚みの薄いものとなった。また、やや表面の毛羽立ちもあり、繊維Bの分散ムラも見られ、外観の劣るものだった。
1A、1B 押出機;2A、2B ギアポンプ;3 ノズルヘッド;4 コンプレッサ;5 ヒーター;6 ベルトコンベア;7 吸引ブロア;8 引取り装置;9 巻取り装置;13 回転体(搬送体);14 捕集部;14a スリット;14b スリットを囲む壁面;15 送り用回転体;16 繊維群;17 メルトブロー不織布;100、101 メルトブロー不織布の製造装置;300 ノズル(口金);310 樹脂供給ダイ;311 口金本体;312 分配部材;313、314 熱風噴射スリット;315 スリット幅調整板;320、321 供給孔;322、323 導入孔;324 紡糸孔;325 凹部;326 第1の溶融液分配路;330a、330b 溶融液受給溝;331a、331b 連結溝;332 分離隔壁

Claims (8)

  1. 繊維Aと繊維Bとで構成されるメルトブロー不織布であって、
    前記繊維Aは、平均繊維径が3.5μm以下の熱可塑性樹脂製のメルトブロー紡糸繊維であり、
    前記繊維Bは、平均繊維径が6.0μm以上の熱可塑性樹脂製のメルトブロー紡糸繊維であり、
    前記繊維Aと前記繊維Bが、前記メルトブロー不織布の厚み方向断面の形状としてC形状構造を形成し、かつ、該C形状構造が前記メルトブロー不織布の幅方向及び長さ方向に複数連続して配列された構造を有し、
    前記メルトブロー不織布の厚みが5.0mm以上である、
    メルトブロー不織布。
  2. 前記繊維Aの平均繊維径が1.0〜3.5μmであり、かつ前記繊維Bの平均繊維径が6.0〜20.0μmである請求項1記載のメルトブロー不織布。
  3. 前記繊維Bの平均繊維径と前記繊維Aの平均繊維径の比が10倍以下である請求項1又は2に記載のメルトブロー不織布。
  4. 前記繊維Aを構成する熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂又はポリエステル樹脂である請求項1〜3の何れかに記載のメルトブロー不織布。
  5. 前記繊維Bを構成する熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂又はポリエステル樹脂である請求項1〜4の何れかに記載のメルトブロー不織布。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のメルトブロー不織布を含む吸音材。
  7. 繊維Aと繊維Bとで構成される、厚みが5.0mm以上のメルトブロー不織布を、ノズルを備える不織布製造装置により製造するメルトブロー不織布の製造方法であって、
    (a)前記繊維A及び前記繊維Bを構成する熱可塑性樹脂を、同一のノズルに設置された孔径の異なる複数の紡糸孔にそれぞれ供給し、熱風により平均繊維径が異なる前記繊維A及び前記繊維Bで構成される繊維群を得る混繊メルトブロー工程と、
    (b)前記(a)工程にて得られた繊維群を、ノズル長手方向に対して平行で、一定の間隔を離間させて設けられた一対の周回する表面部を有する搬送体に向かって吹き付け、少なくとも前記各搬送体の間で捕集する捕集工程と、
    (c)前記一対の搬送体を回転させ、前記(b)の工程にて前記各搬送体の間に捕集された繊維群を前記ノズルとは反対方向に向かって前記一対の搬送体の間に引取り、前記搬送体の間で前記繊維群が湾曲して、厚み方向断面の形状としてC形状構造を形成し、かつ、該C形状構造が前記メルトブロー不織布の幅方向及び長さ方向に複数連続して配列された構造のメルトブロー不織布を形成させる、引取り工程と、
    を含む、メルトブロー不織布の製造方法。
  8. 前記(b)の工程において、前記ノズルと前記各搬送体との間に、前記ノズルに対応する大きさで開口するスリットと、該スリットを囲む壁面を有する捕集部を設け、前記(a)の工程にて得られた繊維群を、前記スリット及びスリットを囲む壁面に向かって吹き付け、前記スリット及び当該スリットを囲むその近傍部の壁面で捕集し、
    前記スリットから前記一対の搬送体の側に向かって押し出される繊維群を、前記一対の搬送体の間で捕集する、
    請求項7記載のメルトブロー不織布の製造方法。
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