JP2021062758A - ハイブリッド車両の駆動力制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハイブリッド車における変速時に、駆動トルクの不足をモータによって補う場合における振動やショックを抑制できる制御装置を提供する。【解決手段】ハイブリッド車両の制御装置において、記エンジンおよび変速機を制御するコントローラを備え、コントローラは、変速機で変速を開始してから駆動トルクの不足が生じるまでの期間に、駆動トルクの不足分を補填するためにモータが出力するトルクよりも小さい予め定めたトルクまで、モータが出力するトルクを次第に増大して第2駆動軸を捩ると共に、変速機で変速を開始してから駆動トルクの不足が生じるまでの期間に、予め定めたトルクまでモータが出力するトルクを次第に増大させることによる駆動トルクの変化を抑制するように、第1駆動軸で伝達するエンジントルクを次第に減少するように構成されている(ステップS8)。【選択図】図2
Description
この発明は、駆動力源としてのエンジンと少なくとも一つのモータとを備えたハイブリッド車両の駆動力制御装置に関するものである。
特許文献1には、駆動力源としてエンジンと少なくとも一つのモータとを備え、その駆動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に、複数の変速段を設定可能な多段歯車変速機を設けたハイブリッド車両の変速制御装置が記載されている。その装置は、例えば、多段歯車変速機でのアップシフトに伴って低下させたエンジントルクと、運転者による要求トルクとの差(以下、トルク段差と記す。)をモータのトルクによって補填するように構成されている。具体的には、変速中におけるトルク段差を推定し、推定したトルク段差が運転者が許容できるトルク段差である変速段差許容トルクを超える場合には、変速中のトルク段差が変速段差許容トルク以下となるように、モータによるトルク補填を行う前につまり変速を開始する前にエンジントルクを次第に低下させて変速に伴う急激な駆動トルクの変化を抑制するように構成されている。また、推定したトルク段差が変速段差許容トルク以下の場合には、変速を開始する前にエンジントルクを低下させず、余分なエンジントルクの低下を回避するように構成されている。
特許文献2には、エンジンと、エンジンの出力側にクラッチを介して連結された有段式の変速機と、変速機の出力軸に連結されたデファレンシャルギヤと、デファレンシャルギヤのリングギヤにトルクを付加するように連結されたモータ・ジェネレータとを備えた車両の変速制御装置が記載されている。その装置は、変速時にクラッチを解放することによってエンジントルクが遮断される場合に、モータ・ジェネレータによってアシスト駆動力を発生させて駆動力の変化を抑制するように構成されている。
ハイブリッド車両では、多様な駆動形態を設定するために、例えば、前輪もしくは後輪の一方にエンジンや変速機が連結された動力伝達経路と、前輪もしくは後輪の他方にモータが連結された動力伝達経路とをそれぞれ独立して構成することがある。このように構成されたハイブリッド車両において、特許文献1や特許文献2に記載された装置による制御を行ってモータを駆動すると、モータのトルクを前輪もしくは後輪の他方に伝達するシャフトが、トルクが付与されていない状態から急激にトルクが付与された状態になる。その結果、シャフトに衝撃的な荷重がかかってシャフトが大きく捩れ、また、そのシャフトの捩れの反発によって当該シャフトで伝達するトルクに脈動が生じる可能性がある。つまり、駆動トルクに振動が生じ、あるいは、シャフトに急激にトルクが付与されることによるショックが生じて運転者が違和感を抱く可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、ハイブリッド車における変速時に、駆動トルクの不足をモータによって補う場合における駆動トルクの振動やショックを抑制できる制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、駆動力源としてエンジンとモータとを備え、第1駆動輪に連結された第1駆動軸に前記エンジンと変速機とが設けられ、第2駆動輪に連結された第2駆動軸に前記モータが設けられているハイブリッド車両であって、前記変速機での変速に伴う駆動トルクの不足分を前記モータが出力するトルクによって補填するトルク補填制御を行うように構成された前記ハイブリッド車両の制御装置において、前記エンジンおよび前記変速機を制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記変速機で変速を開始してから前記駆動トルクの不足が生じるまでの期間に、前記駆動トルクの不足分を補填するために前記モータが出力する前記トルクよりも小さい予め定めたトルクまで、前記モータが出力するトルクを次第に増大して前記第2駆動軸を捩ると共に、前記変速機で変速を開始してから前記駆動トルクの不足が生じるまでの期間に、前記予め定めたトルクまで前記モータが出力する前記トルクを次第に増大させることによる前記駆動トルクの変化を抑制するように、前記第1駆動軸で伝達するエンジントルクを次第に減少するように構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、変速機での変速に伴って駆動トルクが不足する場合には、その駆動トルクの不足分をモータが出力するトルクによって補填するトルク補填制御を行うように構成されている。また、変速を開始してから駆動トルクの不足が生じるまでの期間に、上記の駆動トルクの不足分を補填するためにモータが出力するトルクよりも小さい予め定めたトルクまで、モータが出力するトルクを次第に増大する。したがって、駆動トルクの不足分を補填するためのトルクをモータが出力するときには、第2駆動軸は補填のためのトルクの作用方向に既に捩られた状態となっており、駆動トルクの不足分を補填するためのトルクをモータが出力した後に生じる第2駆動軸の捩れを低減もしくは抑制できる。そのため、第2駆動軸にモータが出力するトルクを急激に付与することによる第2駆動軸の過剰な捩れや、それに続く捩れの反発によるトルクの脈動や、ショックを防止もしくは抑制できる。また、変速を開始してから駆動トルクの不足が生じるまでの期間に、モータが出力するトルクを次第に増大することによる駆動トルクの増大を抑制するように、第1駆動軸で伝達するエンジントルクを次第に減少させる。それらの結果、上述した期間での駆動トルクの変化を抑制でき、また運転者が違和感を抱くことを抑制できる。
この発明の実施形態で対象とする車両は、モータを駆動力源とした車両、あるいはモータを駆動力源に含む車両である。その一例を図1に模式図で示してある。図1に示す車両は、モータ1によって前輪2を駆動し、エンジン3によって後輪4を駆動するように構成された四輪駆動車(もしくは全輪駆動車)である。車体の前方側にエンジン3が車体の後方に向けて配置されており、そのエンジン3に続けて発電機(MG1)5と自動変速機6とが順に配列されている。そして、エンジン3の出力軸と発電機5のロータ軸とが自動変速機6の入力軸7に連結されている。
エンジン3は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関であり、図示しないアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)などの要求駆動力に応じてスロットル開度や燃料噴射量が制御されて要求駆動力に応じたトルクを出力するように構成されている。発電機5は、永久磁石式同期電動機などの発電機能のあるモータ(モータ・ジェネレータ)である。したがって、発電機5は、エンジン3によって駆動されて発電し、またエンジン3を始動する場合にはエンジン3をクランキングするスタータモータとして機能する。
自動変速機6は、複数の変速比(変速段)を設定することのできるいわゆる有段式の自動変速機であり、複数の係合機構を適宜に係合および解放することにより各変速段を設定することができ、その係合および解放の切り換えすなわち変速は、電気的な制御によって行われる。図1に示す自動変速機6は、複数の係合機構のうちの少なくともいずれか一つの係合機構8を解放することにより、エンジン3と後輪4とのトルクの伝達を遮断したニュートラル状態を設定できるように構成されている。自動変速機6にはリヤプロペラシャフト9を介してリヤデファレンシャルギヤ10が連結されており、リヤデファレンシャルギヤ10から駆動輪である左右の後輪(車輪)4に駆動トルクが伝達される。なお、上記の後輪4が、この発明の実施形態における第1駆動輪に相当し、上記のリヤプロペラシャフト9が、この発明の実施形態における第1駆動軸に相当している。
上記のモータ1は、上記の発電機5と同様に、永久磁石式の同期電動機であってよく、上記の自動変速機6あるいはリヤプロペラシャフト9と平行に配置されている。また、モータ1の出力軸(ロータ軸)はフロントプロペラシャフト11に接続されている。そのフロントプロペラシャフト11は、フロントデファレンシャルギヤ12に連結されており、フロントデファレンシャルギヤ12から駆動輪である左右の前輪(車輪)2に駆動トルクが伝達される。なお、上記の前輪2が、この発明の実施形態における第2駆動輪に相当し、上記のフロントプロペラシャフト11が、この発明の実施形態における第2駆動軸に相当している。
発電機5とモータ1とは、蓄電池やキャパシターなどの蓄電装置およびインバータやコンバータを含む電源部13に電気的に接続されている。したがって、発電機5およびモータ1を蓄電装置の電力によってモータとして機能させ、あるいはこれらのモータ1や発電機5で発電した電力を蓄電装置に充電することが可能である。また、発電機5で発電した電力によってモータ1を駆動し、そのモータ1のトルクで走行することも可能である。
上述したエンジン3や各モータ1,5、自動変速機6などを制御する電子制御装置(ECU)14が設けられている。ECU14はマイクロコンピュータを主体にして構成され、入力されるデータおよび予め記憶しているデータに基づいて演算を行い、演算の結果を制御指令信号として出力するように構成されている。ECU14は、エンジン3などの上述した各機器を制御するためのものであるから、エンジン用ECUやモータ用ECUならびに自動変速機用ECUなどを統合した制御装置であってもよく、あるいはこれらの各ECUに指令信号を出力する上位の制御装置であってもよい。ECU14には、前後輪2,4の回転速度である車輪速、モータ1の回転数やトルク、アクセル開度、蓄電装置の充電残量、エンジン回転数、ブレーキオン・オフ信号、入力軸7の回転数、各プロペラシャフト9,11の回転数などが入力されている。また、制御指令信号として、係合機構8の係合および解放の指令信号、モータ1の制御信号、発電機5の制御信号、エンジン3における電子スロットルバルブの開度信号、変速段制御信号などが出力される。
上述したハイブリッド車では、要求される駆動トルクをエンジン3だけでなく、各モータ1,5によって出力できるから、複数の駆動形態を設定可能である。例えば、エンジントルクによって走行する走行モードが設定されている状態で、自動変速機6で変速が実行されると、その変速の過程でトルクの伝達が遮断され、その間はエンジントルクが後輪4に伝達されない、いわゆるトルク抜けが生じる可能性がある。このようなトルク抜けが生じると、運転者による要求トルクに対して駆動トルクが不足するため、この発明の実施形態に係る制御装置は、モータ1を駆動して駆動トルクの不足分をモータ1によって出力する、いわゆるトルク補填制御を行うように構成されている。しかしながら、モータ1のトルクを急激にフロントプロペラシャフト11に付与すると、フロントプロペラシャフト11がトルクを付与した後の定常的な角度以上に捩れ、したがって、過剰な捩れによる捩り戻りが生じ、このような捩れの反発によるトルクの振動やショックが生じる可能性がある。そこで、この発明の実施形態に係る制御装置は、トルク抜けに伴うトルク補填制御を行う場合に、以下に説明する制御を実行するように構成されている。
図2はその制御の一例を説明するためのフローチャートであって、ここに示す制御は上述したハイブリッド車がエンジントルクによって走行している際に上述したECU14によって実行される。したがって、ECU14がこの発明の実施形態におけるコントローラに相当している。
図2において、先ず、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)などに基づいて運転者の要求トルクが算出される(ステップS1)。ついで、自動変速機6で変速を行っているか否かが判断される(ステップS2)。これは、自動変速機6の係合機構8に対する係合および解放の指令信号や変速段制御信号などの有無を判断することによって行うことができる。このステップS2で否定的に判断された場合には、運転者の要求トルクが閾値αより大きいか否かが判断される(ステップS3)。閾値αは、運転者がアクセルペダルを踏み込んで要求トルクがある場合に、その要求トルクに応じた駆動トルクをモータ1に優先的に出力させるための判断値である。したがって、ステップS3で肯定的に判断された場合には、モータ1は、要求トルクに応じた駆動トルクのうち、閾値αに対応する駆動トルクをモータ1から出力すると共に、要求トルクに対応する駆動トルクからモータ1から出力する駆動トルクを減算し、こうして算出した駆動トルクをエンジン3から出力する(ステップS4)。その後、特に制御を行うことなく、この図2に示すルーチンを一旦終了する。これに対して、ステップS3で否定的に判断された場合には、モータ1のみによって要求トルクに応じた駆動トルクを出力し、エンジン3は駆動トルクを出力しない(ステップS5)。その後、特に制御を行うことなく、この図2に示すルーチンを一旦終了する。なお、閾値αの設定については後述する。
ステップS2で肯定的に判断された場合には、自動変速機6での変速に伴うトルク抜けが開始する前であるか否かが判断される(ステップS6)。トルク抜けが開始したか否かの判断は、例えば、リヤプロペラシャフト9の回転数やトルクを検出し、これらの回転数やトルクが予め定めた値より小さいか否かを判断することにより行うことができる。ステップS6で肯定的に判断された場合には、モータ1が連結されたフロントプロペラシャフト11で伝達しているトルク(図2には、モータ軸トルクと記してある。)が予め定めた閾値β未満であるか否かが判断される(ステップS7)。フロントプロペラシャフト11で伝達しているトルクはモータ1に対するトルク指令値から求めてもよく、あるいは、図示しないトルクセンサによって検出してもよい。閾値βは、モータ1から前輪2に到る動力伝達経路におけるガタ(隙間)を詰めてフロントプロペラシャフト11を定常的な角度に捩るために要するトルクであり、上記の動力伝達経路におけるガタやフロントプロペラシャフト11の剛性などに基づいて算出することができる。なお、閾値βは閾値αより大きい。また、上記のガタは一例として、互いに噛み合うフロントプロペラシャフト11に取り付けられたドライブピニオンギヤとフロントデファレンシャルギヤ12のリングギヤとの間の隙間や、互いに噛み合うフロントデファレンシャル12のピニオンギヤとサイドギヤとの間の隙間などを挙げることができる。
ステップS7で肯定的に判断された場合には、ステップS8に進む。ステップS8では、今回のルーチンの1回前にモータ1で出力していたトルク、つまり、その時点でのモータ1のトルクを予め定めたトルクレートγで次第に増大する。より具体的には、運転者による要求トルクが閾値αよりも大きいことによってモータ1が閾値αに対応するトルクを出力している場合には、モータ1が出力するトルクを、閾値αに対応するトルクから閾値βに対応するトルクにまでトルクレートγで次第に増大する。これは、トルク補填制御によってモータ1のトルクをフロントプロペラシャフト11に急激に付与すると、上述したように、フロントプロペラシャフト11に過剰な捩れが生じ、また、過剰な捩れによる捩れの反発によってトルクの脈動やショックが生じる可能性があるので、これを避けるためである。すなわち、トルクレートγは、モータ1のトルクを増大する過程で、フロントプロペラシャフト11に過剰な捩れを生じさせることのないトルクの変化率であり、これは、実験あるいは設計上、予め求めることができる。また、変速を開始してからトルク抜けが開始するまでの期間は、構造上あるいは設計上、ほぼ定まっている。そのため、上述したトルクレートγと上記の期間とに基づいて上述した閾値αを設定する。したがって、トルク抜けが開始する時点では、モータ1が出力するトルクは閾値βに対応するトルクとなり、フロントプロペラシャフト11は定常的な角度で捩れた状態、あるいは、捩りきった状態となっている。また、ステップS8では、運転者による要求トルクからモータ1が出力するトルクを減じたトルクをエンジン3から出力する。上述したように、モータ1が出力するトルクは変速を開始してからトルク抜けが開始するまでの期間に次第に増大するため、リヤプロペラシャフト9に現れるトルク(以下、エンジン軸トルクと記す。)はモータ1のトルクが増大する分、次第に減少する。なお、エンジントルクの変更はスロットル開度や燃料噴射量、空燃比などを変更することによって行うことができる。その後、このルーチンを一旦終了する。
ステップS7で否定的に判断された場合には、特に制御を行うことなく、このルーチンを一旦終了する。
上記のステップS6で否定的に判断された場合には、トルク抜けが終了するのと同時に、駆動トルクの不足分を補填するトルク補填制御を終了するために、モータ1が出力した補填トルクを閾値βに対応するトルクまで低下させる場合のいわゆる遅れを考慮してトルク抜けが終了する時点よりも予め定めた時間、前の時点であるか否かが判断される(ステップS9)。つまり、ステップS9では、予め定めた時間の経過後に、係合機構8の係合が完了するか否かを推定する。したがって、ステップS9で否定的に判断された場合には、予め定めた時間の経過後に、係合機構8の係合が完了せず、トルク抜けが生じていることになる。また、その時点では、閾値βに対応するトルクをモータ1が出力している。したがって、閾値βに対応するトルクをモータ1が出力することに加えて、トルク抜けによる駆動トルクの不足分をモータ1から出力して補填するトルク補填制御を行う(ステップS10)。その後、このルーチンを一旦終了する。
ステップS9で肯定的に判断された場合には、予め定めた時間の経過後に、係合機構8の係合が完了してトルク抜けが終了する。この場合には、上述したトルク補填制御を終了する(ステップS11)。そのため、トルク補填制御の終了とトルク抜けの終了とは同時あるいはほぼ同時になる。なお、その時点でモータ1が出力しているトルクは、閾値βに対応するトルクとなっている。
ついで、ステップS12に進む。ステップS12では、モータ1が出力するトルクは、閾値βに対応するトルクから予め定めたトルクレートΔで次第に低減される。トルクレートΔは、トルク抜けが終了してから変速が終了するまでの期間に、閾値βに対応するトルクから閾値αに対応するトルクに戻すためのトルクの変化率(傾き)であり、予め算出できる。そのため、変速が終了する時点では、モータ1が出力するトルクは閾値αに対応するトルクとなり、フロントプロペラシャフト11は変速を開始した時点の状態に戻る。また、ステップS12では、運転者による要求トルクからモータ1が出力するトルクを減じたトルクをエンジン3から出力する。上述したように、モータ1が出力するトルクはトルク抜けが終了してから変速を終了するまでの期間に次第に減少するため、エンジン3のトルクはモータ1のトルクが減少する分、次第に増大させられる。なお、エンジントルクの変更はスロットル開度や燃料噴射量、空燃比などを変更することによって行うことができる。その後、このルーチンを一旦終了する。
図3は、図2に示す制御を行った場合の運転者の要求トルク、リヤプロペラシャフト9に現れるエンジン軸トルク、モータ1のトルクなどの変化の例を示すタイムチャートである。変速が開始され、上述したステップS7で肯定的に判断されたt1時点で、モータ1のトルクをトルクレートγで増大させる制御指令信号がECU14からモータ1に出力される。これにより図3に示すように、モータ1のトルクが次第に増大する。また、上記のようにモータ1のトルクをトルクレートγで増大する分、エンジン3のトルクが低減され、その結果、リヤプロペラシャフト9に現れるエンジン軸トルクは低減される。その後のt2時点では、モータ1のトルクは閾値βに対応するトルクとなっており、例えばフロントプロペラシャフト11は定常的な角度まで捩れた状態もしくは、捩りきった状態となっている。そのため、トルク抜けの開始に伴ってモータ1が駆動トルクの不足分を補填するトルクを出力しても、フロントプロペラシャフト11は過剰に捩られ、そのような過剰な捩れによる反発に伴うトルクの脈動や、ショックを防止もしくは抑制できる。そして、トルク抜けの終了とほぼ同時にトルク補填制御を終了するため、トルク抜けが終了するt3時点で、モータ1は上述した駆動トルクの不足分を補填するトルクを出力することがない。さらに、変速が終了するt4時点までに、トルクレートγで増大させたモータ1のトルクを、トルクレートΔで閾値αに対応するトルクにまで次第に低減し、また、モータ1のトルクをトルクレートΔで低減する分、エンジン3のトルクを増大する。したがって、この発明の実施形態における制御装置によれば、変速の前後で運転者の要求トルクに対応する駆動トルクの変化を防止もしくは抑制でき、また、運転者が違和感を抱くことを抑制できる。
なお、上述した制御例では、変速を開始した時点でのモータ1のトルクが閾値αの場合について説明したが、変速を開始した時点でのモータ1のトルクが閾値αに対応するトルク未満であったとしても、その後にトルクレートγでモータ1のトルクを増大することによって、フロントプロペラシャフト11はほぼ捩りきった状態となる。そのため、その後にトルク補填制御を実行してフロントプロペラシャフト11に駆動トルクの不足分に応じたトルクを付与してもフロントプロペラシャフト11が過剰に捩れることを抑制でき、上述した制御例とほぼ同様の作用・効果を得ることができる。
1…モータ、 2…前輪(第2駆動輪)、 3…エンジン、 4…後輪(第1駆動輪)、 6…変速機、 9…リヤプロペラシャフト(第1駆動軸)、 11…フロントプロペラシャフト(第2駆動軸)、 14…電子制御装置(コントローラ)。
Claims (1)
- 駆動力源としてエンジンとモータとを備え、第1駆動輪に連結された第1駆動軸に前記エンジンと変速機とが設けられ、第2駆動輪に連結された第2駆動軸に前記モータが設けられているハイブリッド車両であって、前記変速機での変速に伴う駆動トルクの不足分を前記モータが出力するトルクによって補填するトルク補填制御を行うように構成された前記ハイブリッド車両の制御装置において、
前記エンジンおよび前記変速機を制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、
前記変速機で変速を開始してから前記駆動トルクの不足が生じるまでの期間に、前記駆動トルクの不足分を補填するために前記モータが出力する前記トルクよりも小さい予め定めたトルクまで、前記モータが出力するトルクを次第に増大して前記第2駆動軸を捩ると共に、
前記変速機で変速を開始してから前記駆動トルクの不足が生じるまでの期間に、前記予め定めたトルクまで前記モータが出力する前記トルクを次第に増大させることによる前記駆動トルクの変化を抑制するように、前記第1駆動軸で伝達するエンジントルクを次第に減少するように構成されている
ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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