JP2021062345A - 高温におけるアンモニア吸着脱離能を有する酸化ケイ素を基質としたイオン混合体、該イオン混合体を用いるアンモニア吸着・脱離方法、およびアンモニア回収装置 - Google Patents

高温におけるアンモニア吸着脱離能を有する酸化ケイ素を基質としたイオン混合体、該イオン混合体を用いるアンモニア吸着・脱離方法、およびアンモニア回収装置 Download PDF

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Abstract

【課題】酸化ケイ素を基質とするイオン混合体を提供し、該イオン混合体によるアンモニアの吸着方法、脱離方法、回収方法、及び、そのための回収装置を提供する。【解決手段】アモルファス状の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体を作製し、該イオン混合体は、アンモニア吸着能に優れている。また、温度上昇を行う処理、圧力低下を行う処理等によりアンモニアを脱離できることから、該イオン混合体を用いたアンモニアの吸着方法、脱離方法、回収方法、回収装置等の実施を可能とできる。【選択図】図2

Description

本発明は、アンモニア吸着能を有する原子番号8と14を除く3から83までの元素から選択されるイオンの固定化技術、および該固定化イオン混合体を用いるアンモニアの吸着、脱離、回収に関する。
目的とする物質を吸着、除去するための吸着剤は、産業界において幅広く使用される重要技術である。様々な物質のうち、工業、農業、環境分野において、アンモニア(NH3)の回収は重要な技術であり、多様な吸着剤が用いられている。
例えば、活性炭(特許文献1)、モレキュラーシーブ、ゼオライト(特許文献2)、Amberlyatとも呼ばれるスルホン酸を有する高分子等(非特許文献1)の材料等が使用されているが、それらの吸着容量は比較的低く、効率がよくない。
アンモニアの回収技術において、一度捕捉したアンモニアを脱離する技術は必須で、原理的に昇温、減圧か、脱離のための洗浄の方法がとられる。特に、熱源を有する工業においては、昇温する手法は有用であり、吸着剤の耐熱性が重要となる。高い耐熱性を示す素材として、従来から、モレキュラーシーブ、ゼオライト、ガラス、アルミナが知られているが、高温におけるそれらの吸着容量は比較的低く、効率がよくない。
安価で、加工性に富み粒状化しやすく、高い耐熱性を示すガラスは、実用化の視点において、候補となる素材であるが、ガラスそのものの吸着容量は非常に低く、その低い吸着容量を増大させるため、ガラス表面にイオン等を修飾したアンモニア吸着用の部材が開発されている(特許文献3、4)。しかしながら、ガラスの吸着容量を増大させるためのイオン等はガラス表面のみに存在しており、いまだに低い吸着容量に課題がある。
また、ガラス部材を用いたアンモニア吸着における温度は104℃までの報告しかなく、実用化の視点から、報告されている温度を超える温度条件でアンモニアを吸着し、しかも気体や液体を容易に通過できる必要があるが、未だにそのようなガラス素材は得られていないのが現状である。
特開2016−160170号公報 特開2000−317246号公報 特表2007−508105号公報 特表2019−507004号公報
J. Helminen et al., J. Chem. Eng. Data (2001) 46 (2) p.391
本発明は、高温条件において、気体中や液体中からアンモニア(NH3)を吸着・脱離させるため、アンモニアガスを含む高温条件に耐え、かつ接触する気体や液体がスムーズに流れることを可能にする、酸化ケイ素を基質としたイオン混合体、および該混合体を用いるアンモニアの吸着方法、吸着したアンモニアの脱離方法、アンモニアの回収方法、およびアンモニア回収装置を提供することをその課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、高い耐熱性があり、かつ流体が容易に流れることができて、均一で作製が簡便なイオン混合体の造粒化に成功した。造粒化の基質に用いるのは、テトラアルコキシシランを出発原料として作製されるアモルファス状の酸化ケイ素(ガラス部材)であり、それは、安価で加工性に富み粒状化しやすく、高い耐熱性を示すガラス部材で、実用化において有利である。本発明者らは、このガラス部材をバインダーとして、イオン(周期律表第13族元素、3価のホウ素、インジウム等も含む)との共存下、原子分子レベルからガラス構造を構築することにより、105℃以上の高温条件においてアンモニア吸着が可能な、均一で安定した酸化ケイ素を基質としたイオン混合体の開発に成功した。
本発明は、以下(1)〜(4)のイオン混合体に係るものである。
(1)酸化ケイ素を基質とし、アンモニアの吸着と脱離を行うための原子番号8と14を除く3から83までの元素から選択されるイオンを主たる成分として含むイオン混合体であって、
前記基質である酸化ケイ素が、下記一般式(1)で表されるテトラアルコキシシランを出発原料として作製されるアモルファス状の酸化ケイ素であり、
一般式(1) (RO)4Si (Rは、アルキル基)
前記イオン混合体は、アンモニアの動的分子径よりも大きな内部空間を有し、アンモニアの吸着と脱離を行うためのイオンが表面と内部に保持されていること特徴とする、イオン混合体。
(2)さらに有機ポリマーを含む、上記(1)に記載のイオン混合体。
(3)前記有機ポリマーが、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリ(ピロメリト酸二無水物-co-4,4′-オキシジアニリン)アミド酸(Poly(pyromellitic dianhydride-co-4, 4'-oxydianiline), amic acid」)、またはポリビニルアルコールである、上記(3)に記載のイオン混合体。
(4)平均直径が1μm〜10cmであり、アンモニアを吸着させた後アンモニアを脱離させることができ、再利用によるアンモニアの吸着・脱離を3回以上行うことのできる、上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のイオン混合体。
また、本発明は、以下(5)〜(8)のアンモニアの吸着方法、脱離方法、または回収方法に係るものである。
(5)上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のイオン混合体を、アンモニアを含む気体、液体、もしくはそれらの混合物に接触させ、アンモニアを吸着させるアンモニアの吸着方法。
(6)圧力が1〜500気圧、温度が105℃以上、および相対湿度が100%以下の条件下でアンモニアを吸着させる、上記(5)に記載のアンモニアの吸着方法。
(7)上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のイオン混合体を、アンモニアを含む気体、液体、もしくはそれらの混合物に接触させてアンモニアを吸着させた後、アンモニアを吸着させた圧力より圧力低下を行う処理、アンモニアを吸着させた温度より温度上昇を行う処理、アンモニアを吸着させた相対湿度より湿度を下げて除湿条件下にさらす湿度変化の処理、およびアンモニアを吸着させた相対湿度より湿度を上げ、加湿条件下にさらす湿度変化の処理、からなる群から選択される少なくとも1種の処理を行う、アンモニアの脱離方法。
(8)上記(7)に記載のアンモニアの脱離方法によりアンモニアを回収する、アンモニアの回収方法。
さらに、本発明は、以下(9)、(10)のアンモニアの回収装置に係るものである。
(9)上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のイオン混合体に、アンモニアを吸着させるアンモニア吸着工程と、アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程を行うアンモニアの回収装置であって、
前記アンモニア脱離工程が、減圧条件下にする圧力低下の処理工程、加熱する温度上昇の処理工程、除湿条件下にする湿度変化の処理工程、および加湿条件下にする湿度変化の処理工程からなる群から選択される少なくとも1種の処理工程である、アンモニアの回収装置。
(10)前記アンモニア脱離工程の後に、気体状のアンモニアをボンベもしくはタンクに回収する工程、液化アンモニアをボンベもしくはタンクに回収する工程、またはアンモニウムイオンを含む溶液、水溶液、もしくは無機物の塩個体として回収する工程からなる群から選択される少なくとも1種の回収工程を行う、上記(9)に記載のアンモニアの回収装置。
本発明のイオン混合体は、アンモニアの動的分子径よりも大きな内部空間を有し、イオンが表面と内部に保持されているため、イオンとアンモニアの接触面積が広く、それだけアンモニアの吸着容量が大きいため、吸着効率が高い。本発明のイオン混合体は、105℃以上の高温条件においてアンモニア吸着が高く、耐熱性を示すガラス部材を使用した均一で作製が簡便な造粒物であり、高温条件下でも気体や液体が容易に流れる造粒体であり、反応効率が高い。
また、本発明のイオン混合体にアンモニアを吸着させた後、アンモニアを吸着させた圧力より圧力低下を行う処理、アンモニアを吸着させた温度より温度上昇を行う処理、アンモニアを吸着させた相対湿度より湿度を下げて除湿条件下にさらす湿度変化の処理、またはアンモニアを吸着させた相対湿度より湿度を上げ、加湿条件下にさらす湿度変化の処理、という、吸着させた条件の一つを変化させることにより、アンモニアを簡単に脱離することができる。そして、アンモニアを脱離したものは、3回以上アンモニアの吸着、脱離方法のために再利用することができるので、経済効率も良い。
さらに、本発明のイオン混合体は、テトラアルコキシシランを出発原料として塩酸を加えて作製されるアモルファス状の酸化ケイ素基質に、イオンと混合溶媒を添加して混合攪拌してから留分するか、あるいは、テトラアルコキシシランと塩酸とイオンと混合溶媒を混合して攪拌してから留分する、という製造方法により、大きさが少なくとも1μm以上のガラス粒状体を簡便に作製できるという利点がある。
酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の1つを用い、高温下、アンモニア吸着を、セラミック管状炉により測定するための実験概略図。 酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の1つを用い、室温下と高温下、アンモニア吸着を、ガス吸脱着装置において温度を変化させて測定した結果を示す。 酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の1つを用い、高温下、アンモニア吸脱着を、ガス吸脱着装置における圧力変化により測定した結果を示す。 酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の1つを用い、高温下、ガス吸脱着装置におけるアンモニア吸脱着の繰り返し測定を行った結果を示す。
本発明に用いるイオンは、プラスの価数を有するものであり、原子番号8と14を除く3から83までの元素から適切に選ばれる。例えば、イオンは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、亜鉛等の遷移金属イオンや、ランタン、ユーロピウム、ガドリニウム、ルテチウム等を含むランタノイド系のイオン、リチウムやナトリウムやカリウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属イオン、スカンジウムやイットリウム等の3族元素、ホウ素やアルミニウムやガリウムやインジウムの13族元素のイオンから選ばれる一種または二種以上のイオンを含むイオンが挙げられる。13族元素のハロゲン化物、酸化物、アルコキシド化合物おいては、13族元素の価数は3価であり、本明細書において13族元素は3価のイオンに分類される。イオンの選択により、アンモニアの吸着力、吸着容量、吸着速度、選択性能、耐熱性能を制御し、アンモニアの吸着を行うことができる。水を含む混合物をプロセスする視点から、アンモニアと水の吸着力の違いを利用し、選択性能を変化、向上させることができる。水の吸着力が比較的弱いとされるアクアイオンの分類からは、銅、亜鉛、ニッケル、鉄、イットリウム、クロム、ランタンのイオンを選択することが好ましい。経済性やベースメタルの観点からは、銅、亜鉛、鉄のイオンを選択することが好ましい。
本発明の酸化ケイ素基質として、一般式(1) (RO)4Si (Rは、アルキル基)で表されるテトラアルコキシシランを出発原料として作製されるアモルファス状の酸化ケイ素を用いる。例えば、テトラエトキシシラン(tetraethoxysilane)は、オルトケイ酸テトラエチル(tetraethyl orthosilicate、以下、「TEOS」という。)とも呼ばれ、均一性やガラス部材の内部までアンモニア吸着に使用できる観点から、TEOSを原料として作製することが好ましい。TEOSを用いることで、原理的に原子分子レベルから酸化ケイ素を構築し安定なアモスファス状のガラス部材を構築するため、ガラス部材の中に細かい内部空間を有するものとなり、原理的にアンモニアの動的分子径0.26nmよりも大きな内部空間が多数形成され、内部までアンモニアを誘導するルートが形成され、アンモニアの効率的な吸着に用いることができる。
TEOSを出発原料とし、本発明の基質である酸化ケイ素を作製する方法には、硫酸、硝酸、塩酸、ホウ酸等の酸を用いて基質であるアモスファス状の酸化ケイ素を形成させる作製工程と、水酸化ナトリウムやアミン、アンモニア等のアルカリを用いて基質であるアモスファス状の酸化ケイ素を形成させる作製工程と、酸とアルカリを両方使う作製工程がある。酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の粒状化の視点からは、酸を用いて基質であるアモスファス状の酸化ケイ素を形成させる作製工程が好ましい。特に、アンモニア吸着容量や作製工程の簡便性の視点から、塩酸を用いて基質である酸化ケイ素を形成させる作製工程が最も好ましい。
このアモスファス状の酸化ケイ素を形成させる作製工程は、イオン混合体を作製する工程と同時に行ってもよい。この場合、例えば、水とアルコールの混合溶媒にTEOSを加え、次に塩酸を微量加え、温度を約80℃にして攪拌しながら、塩化鉄(III)等を固体のまま加えよく撹拌することにより、イオン混合体を作製することができる。イオンである塩化鉄(III)等を加えるタイミングは作製工程の条件に応じて任意に選択できる。
本発明に用いられる酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、ガラスの基本骨格である酸化ケイ素(-Si-O-Si-O-)の1次元、2次元、3次元のネットワークを有するガラス部材であり、その表面と内部にイオンが混合されたイオン混合体である。
本発明のイオン混合体は、テトラアルコキシシランを出発原料として作製されるアモルファス状の酸化ケイ素の基質の表面と内部にイオンが混合されているが、本発明の作製により、基質である酸化ケイ素の構造体中に、アンモニアの動的分子径0.26nmよりも大きな内部空間が、自然に、自律的に、多数形成されており、内部までアンモニアを誘導するルートが形成され、アンモニア吸着の効率を上げる格別な効果を有する。そのため、本発明の作製において、テトラアルコキシシランを出発原料としイオン混合体を作製することが好ましい。その他、元々イオンが混合された酸化ケイ素(-Si-O-Si-O-)の1次元、2次元、3次元のネットワークを有するガラス塊を、粉砕機やボールミル等によりナノレベルまで細かく粉砕し、得られた細かい粉をガラス融点付近まで昇温加熱し、必要な場合圧縮することで、アンモニアの動的分子径0.26nmよりも大きな内部空間を有するイオン混合体を作製することもできる。
さらに、本発明の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、有機ポリマー、すなわち、高分子や樹脂を含有させることができる。高分子や樹脂を含有させることで、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体であるガラス部材を割れにくくできる効果があり、さらには、水などが多く存在する条件下、ガラス部材から混合するイオンの流出を防ぐ効果や、ガラス部材の内部までアンモニア分子を移動させるルート、すなわち内部空間を形成し、アンモニア分子の吸着を増大させる効果がある。
高分子や樹脂として、あらゆる有機ポリマー、高分子、樹脂の使用が可能であるが、原子分子レベルのイオン混合体を実現し前述の効果を発揮させるためには、作製工程において高分子や樹脂が水やアルコールに溶解することが好ましい。作製工程における溶解性の観点からは、有機ポリマー、すなわち高分子の1種として、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリ(ピロメリト酸二無水物-co-4,4′-オキシジアニリン)アミド酸(Poly(pyromellitic dianhydride-co-4, 4'-oxydianiline), amic acid」)が好ましい。
本発明の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体を得るための作製方法は、水と、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等から選ばれるアルコールの混合溶媒とテトラアルコキシシランを加えよく攪拌した後、イオン原料を添加する。イオン原料は固体のまま添加してもよい。その後、作製に使用した水と、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等から選ばれるアルコールの混合溶媒を留去すると、対応する粒状のガラス部材が自然と形成され、大きさが少なくとも1μm以上の、アモルファス状の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体を作製できる。
また、段落[0018]に記載したように、アモルファス状の酸化ケイ素を形成させる作製工程は、イオン混合体を作製する工程と同時に行ってもよい。
溶媒の留去の態様は、あらゆる態様が可能であり、例えば、(a)シャーレ状もしくはビーカー状の容器から自然蒸発させる、(b)冷却管(コンデンサー)を具備した反応設備により留去し、集めた水、アルコールを再利用する、(c)ロータリーオーブン、セメントミキサー、大型汎用ミキサー、クラウドミキサー、ロッキングフロードライヤー、もしくは、ペレット、薬剤製造用の造粒機等を用いて、ロータリーや搬送の速度を制御し、内部温度を昇温させ留去する、等の態様が実施され、連続的にイオン混合体のサイズを制御しながら、作製、製造できる。
本発明のイオン混合体のサイズは、気体や液体を通過させる観点から、1μm以上が好ましい。原理的に1μm未満のnmレベルのサイズとなると、気体や液体を通過の際、通過するための圧力が非常に高くなり、それらが通過しにくくなる問題がある。そのため、サイズは1μm以上が好ましく、実用化の視点から、1μm以上10cm以下の範囲が適当なサイズの範囲であり、実用化、作製工程の視点からは、0.1mmから1cmが好ましいサイズの範囲である。
本発明のイオン混合体は、それを含有する態様であれば、あらゆる形を含み、商品にすることができる。例えば、高分子や樹脂の板やファイルター素材に固定化、共存させたもの、高分子、樹脂や金属の箱、管、筒、袋、コップ状やコーン状の入れ物に入れたもの、ガラスの表面化学結合を利用し、ガラスウール、ゼオライトやモレキュラーシーブ上に固定化、共存させたもの、他の無機物と共存、混合したもの、有機物ポリマーもしくは、金属や酸化物の無機物から成るフィルターや板材に固定化、もしくは順番に配置したもの等、あらゆる態様を含む。さらに、多孔性容器もしくはガスを通すことができる2次元や3次元状の材料に詰めた態様、もしくは包んで容器とした態様、さらには、ジェル、インク、フィルム、プラスチック、樹脂、粉、砂、炭の個体に、または水やアルコールの液体に混合した態様も含む。
アンモニアは、窒素の3本の腕の先に水素が3つ結合した構造を有する分子である。本発明において吸着、脱離させるアンモニアの状態は、ガスすなわち気体の状態と、液体に溶解した液状(溶液状)の状態、アンモニア自体が液化した状態(液化アンモニア)、もしくは気体と液体の状態とが混在した状態のいずれにも適用できる。アンモニアをプロセスする工程において、前述の状態中、純粋なアンモニアの場合と、アンモニア以外に他の物質が混ざっている混合物の場合がある。本発明のアンモニアの吸着、脱離において、これらの状態のアンモニアを取り扱うことができるが、アンモニアの脱離の際、酸などの洗浄用の液体を用いた場合には、アンモニアはアンモニウムカチオン(NH4 +)に変換され、アンモニウムカチオンの塩として回収される。
回収される形態において、吸着および脱離の形態はいくつかのパターンがある。本発明の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体おける吸着の形態は、主に用いたイオンへの配位結合によるものと、水素結合によるものである。一方、脱離する形態としては、Neutralなアンモニアもしくはアンモニウムカチオンが主だったものである。
以上の理由から、吸着および脱離の形態、アンモニアの回収は以下4つのパターンがある:(1)吸着において気体状のアンモニアが吸着し、脱離において気体状のアンモニアが回収される場合、(2)吸着において気体状のアンモニアが吸着し、脱離において溶媒に溶けた溶液状のアンモニアもしくはアンモニウムカチオンが回収される場合、(3)吸着において溶液中のアンモニアもしくはアンモニウムカチオンが吸着し、脱離において気体状のアンモニアが回収される場合、(4)吸着において溶液中のアンモニアもしくはアンモニウムカチオンが吸着し、脱離において溶液状のアンモニアもしくはアンモニウムカチオンが回収される場合、がある。
脱離において気体状のアンモニアが回収される場合、最終的に液化アンモニアとして回収される場合がある。脱離において溶液状のアンモニウムカチオンが回収される場合、そのアンモニウムカチオンは、全体のチャージが0となるような塩として回収される場合がある。実用化事業化の内容によって適宜、これらのアンモニアの吸着および脱離の形態、アンモニアの回収のパターンは選択される。工業的な視点からは、(1)の気体状(吸着)→気体状(脱離)→最終的には液化アンモニアの場合が、合理的でコスト的にも好ましい。溶液状のアンモニウムカチオンが回収される場合、主な溶媒として用いられる水を除去、もしくは一部蒸発させる必要があり、エネルギーコスト的に考慮する必要がある。
本発明におけるアンモニア吸着の方法としては、イオン混合体を基本的に気体中もしくは液体中のアンモニアに接触させればよく、その研究や手法は公知として知られている。すなわち、本発明のイオン混合体を、アンモニアを含有する気体中もしくは液体中に存在させ接触させると、アンモニアは酸化ケイ素を基質とするイオン混合体に吸着する。接触の態様は、あらゆる態様が可能であり、例えば、イオン混合体にアンモニアを含有する気体を吹き付ける、導入する、連続的に流す、また、イオン混合体をアンモニア含有の液体に浸漬する、イオン混合体にアンモニア含有の液体を連続的に流す等の態様がある。
接触の条件は、温度、圧力、湿度を制御することで実現できる。特に、本発明のイオン混合体は、105℃以上、例えば150℃でアンモニアを吸着できる。温度は後述の脱離させる温度より比較的低い温度を、圧力は比較的高い圧力を、湿度は酸化ケイ素を基質とするイオン混合体によって適切な湿度を選択する。イオン混合体によって吸着させる温度、圧力、湿度の具体的な範囲は変わるが、例えば、温度は250℃以下から選ばれる温度が好ましく、圧力は5kPa以上から選ばれる圧力が好ましく、湿度は、50%RH以下からから選ばれる湿度が好ましい。湿度については、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の種類や、アンモニア回収するためのプラントや工場における条件によって、その範囲が大きく変化する場合もある。
本発明におけるアンモニア脱離の方法としては、温度上昇、圧力低下、湿度変化を利用した方法がある。それらを制御することにより、アンモニアや、その他系内に存在する各化学種の吸着速度や吸着容量の違い、吸着する各化学種の吸着力の違い、水に起因する湿度の影響、吸着脱離の平衡定数の違いにより、アンモニア脱離を行うことができる。実用化の視点から、以下に説明の温度上昇、圧力低下、湿度変化を組み合わせることが好ましい。
本発明における温度上昇とは、イオン混合体がある環境下において、アンモニアをイオン混合体に吸着した後、その環境の温度を、吸着させた温度に比べて、高くすることにより、アンモニアを脱離させることをいう。温度を高くすることにより、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体中に吸着したアンモニアの配位結合や水素結合が切れ、脱離を促進させる。脱離の効率をよくする視点から、温度上昇は、吸着させた温度に対して100℃以上上昇させるのが好ましい。
本発明における圧力低下とは、イオン混合体中がある環境下において、アンモニアをイオン混合体に吸着した後、その環境の圧力を、吸着させた圧力に比べて、低くすることにより、アンモニア化学種を脱離させることを言う。圧力の範囲は0から高い圧力まで、あらゆる範囲の圧力を選択することができる。原理的に圧力を低くすることにより、平衡論的に酸化ケイ素を基質とするイオン混合体中に吸着したアンモニアの配位結合や水素結合が切れる状態に平衡が偏り、脱離を促進させる。現実の実験装置やプラントの視点から、圧力の範囲は0から500気圧から選択されるのが好ましい。実用化の視点から、0から10気圧から選択されるのが好ましい。効率的な脱離の視点からは、圧力低下した圧力は、1気圧未満が好ましく、0.15気圧以下が最も好ましい。
本発明における湿度変化とは、イオン混合体がある環境下において、アンモニアをイオン混合体に吸着した後、その環境の湿度を、吸着させた湿度に比べて高くする、もしくは低くすることにより、すなわち単位体積あたりの水蒸気の量を増やす、もしくは減らすことを含む。湿度は、イオン混合体の種類、特徴から具体的な湿度変化が選択され、その条件を用いて、イオン混合体に吸着したアンモニア化を脱離させることができる。湿度変化において、湿度を上昇させるのか低下させるのかは、選ばれた酸化ケイ素を基質とするイオン混合体による。特に、水との親和性、結合が強いイオンを含んだ酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の場合、湿度を高くすることでアンモニア脱離を促進できる。一例として、コバルトイオンはこの傾向がある。一方、水との親和性、結合が弱いイオンを含んだ酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の場合、湿度を低くすることおよび前述の圧力低下と組み合わせることで、平衡論的にアンモニア脱離を促進できる。
吸着したアンモニアの脱離法には、前述した温度上昇、圧力低下、湿度変化以外に、例えば、水や酸性水、無機物の塩が溶解した水溶液、その他、アルコールやDMFに代表されるAprotic polar solvents、および、水や酸性水、無機物の塩を含有するアルコールやDMF、NMP、DMSOに代表されるAprotic polar solventsの有機溶媒で洗浄することも可能である。酸性水で洗浄する場合、アンモニアはアンモニウムカチオンを含む化合物として回収される。
本発明のイオン混合体は、繰り返し使用する際のアンモニア吸着量、脱離量を安定化させるため、3回程度アンモニアを吸脱着させてから、使用することができる。すなわち、3回程度アンモニアを、吸着→脱離→吸着→脱離→吸着→脱離の順で吸脱着させてから、アンモニアの回収に使用すると、その吸着量、脱離量が安定化されており、サイクル耐性が向上する。
本発明のアンモニアを吸着、脱離、回収する本発明の部品、回収装置、それらに付随する電子基板やデバイス、システムは、以下の構成から成る。
本発明の部品は、イオン混合体と該イオン混合体を固定化し漏れ出さないようにするための、砂、シリカ、アルミナ、ガラスウール等の具材を入れた箱、袋、網、筒、カラム、パイプ等である。
本発明の回収装置は、前記部品をアンモニア吸脱着部として組み込み、アンモニア供給源とアンモニア排出部とを、配管、パイプや溝、トレンチによって接続され、各配管は適切にポンプ及びバルブ、もしくは水門等を具備し、配管内の流入流出や圧力、温度、湿度を制御するための電子基板やデバイスを含有、接続したものである。本発明の回収装置は、アンモニア吸着部とアンモニア脱離部からなる。アンモニア吸着部は前記のアンモニア吸着の方法を実施する部分であり、アンモニア脱離部は、前記のアンモニア吸着の方法を実施する部分である。回収装置には大きくわけて2つの形式があり、1つは、本発明の部品を、回収装置内のアンモニア吸着部とアンモニア脱離部を移動させる形式と、一方は、本発明の部品は回収装置内で固定化され、その部分の配管等の流入流出の切り替えを行う形式がある。
アンモニア吸着部は、イオン混合体を含むものであれば特に限定されず、例えば、イオン混合体を充填しプラントや工場内の工程部分に接続された袋、網、箱、カラム、管、溝、巨大なトレンチ、巨大なパイプ、巨大な池等が挙げられる。アンモニア吸着部は、少なくとも、アンモニア供給源と繋がり、そこからアンモニアが流入される構造を具備する。
アンモニア脱離部は、アンモニアが吸着したイオン混合体を含むものであれば特に限定されず、少なくとも、アンモニア排出部と繋がり、そこからアンモニアが流出される構造を具備する。アンモニア脱離部は、前記アンモニア脱離の方法を実施する加熱部、減圧部、除湿部、及び加湿部からなる群から選択される少なくとも1種の手段を備える。アンモニア脱離部において、加熱部は、アンモニアが吸着した酸化ケイ素を基質とするイオン混合体を加熱できるものであれば特に限定されず、例えば、ボイラー、電気加熱ヒーター、光加熱ヒーター、温風ヒーター等が挙げられる。減圧部は、アンモニアが吸着したイオン混合体を減圧条件下にさらすものであれば特に限定されず、例えば、減圧ポンプを接続した、管、バルブ、アスピレーター等が挙げられる。除湿部は、アンモニアが吸着したイオン混合体を除湿条件下にさらすものであれば特に限定されず、例えば、ペルチェ素子を組み込んだ冷却除湿器、熱力学的除湿機構を組み込んだ除湿器、シリカゲル等の乾燥剤を具備した除湿器、ナフィオン等の除湿チューブや膜を組み込んだ除湿器が挙げられる。加湿部は、イオン混合体を加湿条件下にさらすものであれば特に限定されず、例えば、加湿器等が挙げられる。
本発明の回収装置の1つもしくは2つ以上を、直列および/または並列に接続され、それぞれの動作を電子基板やデバイスにより制御され全体として、システムとして機能させてもよい。最終的にアンモニアプロセスの工程において、アンモニア排出部から得られたアンモニアガスを、気体状にてアンモニアボンベもしくはアンモニアタンクに回収する、もしくは、液化アンモニアとしてアンモニアボンベもしくはアンモニアタンクに回収する、もしくはアンモニウムイオンの含む溶液、水溶液、または無機物の塩個体として回収するもの、もしくはそれらが混在するものを回収するものである。このシステムにおいて、例えば1つの回収装置がアンモニアを前記アンモニア吸着の方法にて吸着させている間、別の回収装置がアンモニアを前記アンモニア脱離の方法にて脱離しアンモニア排出部へアンモニアを流出し、連続的に、アンモニアの回収を行うことができる。
本発明のイオン混合体により吸脱離して回収されたアンモニア、液体アンモニア、それらガスと液体の混合体、または、それらアンモニア以外のものが混ざっている混合物は、例えば、直接発電用のエネルギー源として、または、水素キャリヤーとして使用される。さらに、アンモニアを含む無機物、肥料や化学工業の原料として、あるいはアンモニアを原料として派生する有用物質、例えば、工業製品用の高分子合成、医薬品、農薬、表面処理剤、食料用のアミノ酸やタンパク質合成に使用される。
以下、実施例によって、本発明を説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の作製>
本発明における酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の作製の一例を以下に示す。TEOS(オルトケイ酸テトラエチル[tetraethyl orthosilicate]もしくはテトラエトキシシラン[tetraethoxysilane])0.45mLを、水0.40mLとエタノール0.94mLの混合溶媒に溶かし、1Nの塩酸を0.11mL加える。得られた混合液を約80℃で90分加熱する。そこへイオンの固体を、TEOSのSiとイオンのモル比が約1:0.18になるように(ここでは、無水塩化鉄(III)を約59mg)、直接加えよく混合する。加えたイオンの固体が溶けない場合は、水を若干加え溶解する。その後、約110℃に加熱し、水とエタノールを留去する。留去する水とエタノールは、蒸留塔や冷却トラップに回収し再利用できる。110℃で留去してゆくと、粒状のガラス部材が自然と形成される。得られたものを、約200℃、約10分焼結すると、大きさが0.1〜3mm程度の粒状の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体が得られる。得られた粒状の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、目的に応じて、さらに磨り潰す、篩により振り分ける等の工程により、その大きさや分布を調整し使用することができる。必要であれば、得られた粒状の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体を、水で洗浄し細かいパウダーを篩により除去し、約200℃以上の高温で再度焼結してから使用することができる。また、本実施例で示した各原料の量は、スケールアップし多くすることができ、または、逆に少なくし、随時変更できる。各原料の比率は、本実施例で示した比率もしくはそれに近い比率にすることが好ましい。
<酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の作製>
本発明における酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の作製の他例を以下に示す。TEOS(オルトケイ酸テトラエチル[tetraethyl orthosilicate]、もしくはテトラエトキシシラン[tetraethoxysilane])0.45mLを、水0.40mLとエタノール0.94mLの混合溶媒に溶かし、1Nの塩酸を0.11mL加える。得られた混合液を約80℃で90分加熱する。そこへイオンの固体を、TEOSのSiとイオンのモル比が約1:0.18になるように(ここでは、無水塩化鉄(III)を約59mg)、直接加えよく混合する。得られた溶液に、水もしくは、アルコールの混合溶媒に溶かした有機ポリマーを加える(ここでは、約5%PVA水溶液0.5mL)。その後、約110℃に加熱し、溶媒を留去する。留去する溶媒は、蒸留塔や冷却トラップに回収し再利用できる。110℃で留去してゆくと、粒状のガラスが自然と形成される。得られたものを、約200℃、約10分焼結すると、大きさが0.1〜5mm程度の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体が得られる。また、本実施例で示した各原料の量は、スケールアップし多くすることができ、または、逆に少なくし、随時変更できる。各原料の比率は、本実施例で示した比率もしくはそれに近い比率にすることが好ましい。
<酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の評価>
比較実験のため、ガラスの結晶である石英を磨り潰し、粒状にしたものについて、アンモニアの吸着特性を、ガス吸脱着装置(BelsorpMax[マイクロトラックベル社])により行った。サンプルの質量は150℃乾燥を十分に行い電子天秤により秤量した(後述の実施例も同様)。石英を磨り潰した大きさ約0.1〜1mmの粉を、94.5mg、BelsorpMax装置用のサンプル管に入れ、その温度を一定の高温150℃にし、測定を行った。その結果、1bar(約1気圧)における吸着容量は、約0.2mmol/gと非常に小さいことがわかった。以上より、石英を磨り潰しただけの粒では、アンモニアの吸着は効率的でない。
比較実験のため、ガラスの結晶である石英を磨り潰し、粒状にしたものを、濃度約50mmol/Lの塩化鉄(III)水溶液に約100分間浸漬し、余分な塩化鉄(III)水溶液をろ紙によりろ過し、得られた石英の粒を自然乾燥、さらに200℃で約10分焼結した。得られたものの117mgのアンモニアの吸着特性の測定を、ガス吸脱着装置(BelsorpMax[マイクロトラックベル社])により同様に高温150℃にて行った。その結果、1bar(約1気圧)における吸着容量は、約0.05mmol/gと非常に小さいことがわかった。以上より、石英を磨り潰しその表面にイオンを塗布しただけの粒では、アンモニアの吸着は効率的でない。
常温常圧の空気雰囲気下、水(0.45mL)とエタノール(0.94mL)の混合を溶媒に、TEOS(0.45mL)を加え、次に1Nの塩酸を0.11mL加え、温度を約80℃にし、約90分間撹拌し、その後、温度を110℃にあげ、水とエタノールを留去した。水とエタノールが留去されると、自然にガラスの粒が形成され、得られた粒を、空気中昇温できる電気炉もしくは加熱器にセットし、温度を室温から約200℃に昇温し、5分程度焼結した。温度を室温へ下げると、酸化ケイ素を基質とするガラスの粒が得られた。アンモニアの吸着特性を、ガス吸脱着装置(BelsorpMax [マイクロトラックベル社])により行った。得られた粒を、26.3mg、BelsorpMax装置用のサンプル管に入れ、その温度を一定の高温150℃にした。次に、純アンモニアガスボンベから供給されるアンモニアガスを用い、管内のアンモニアガスの圧力を少しずつ変化させ、その直後から管内のアンモニアガスの圧力変化の測定を行い、該粒のアンモニア吸着容量を測定した。その結果、1bar(約1気圧)における吸着容量は、約1.2mmol/gとなり、得られたガラスの粒は、前記の比較実験の粒と比較して、吸着容量が明らかに増大している。すなわち、テトラアルコキシシランの一種であるTEOSを原料に用いて基質となる酸化ケイ素を作製すると、その酸化ケイ素はアンモニアの動的分子径よりも大きな内部空間を有し、アンモニアの吸着と脱離を行うための部分が表面と内部に保持されている。
実施例1で得られた粒を、50mg、BelsorpMax装置用のサンプル管に入れ、その温度を一定の高温150℃にした。次に、純アンモニアガスボンベから供給されるアンモニアガスを用い、サンプル管内のアンモニアガスの圧力を少しずつ変化させ、その直後からサンプル管内のアンモニアガスの圧力変化の測定を行い、該粒のアンモニア吸着容量を測定した。その結果、1bar(約1気圧)における吸着容量は、約2.9mmol/gとなり、得られた酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、前記の粒やガラスに比べて、吸着容量が大きく増大しており、テトラアルコキシシランの一種であるTEOSを原料に用いて基質となる酸化ケイ素を作製すると、その酸化ケイ素はアンモニアの動的分子径よりも大きな内部空間を有し、アンモニアの吸着と脱離を行うための部分が表面と内部に保持されており、加えて、さらに酸化ケイ素を基質とする表面と内部空間に塩化鉄(III)が存在する効果により、高温150℃におけるアンモニアの吸着容量を増大できた。
<酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の評価>
水(0.45mL)とエタノール(0.94mL)の混合を溶媒に、TEOS(0.45mL)を加え、1Nの塩酸を0.11mL加え、次に有機ポリマー(高分子、PVA)の水溶液(約0.5%、1mL)を加え、さらに、塩化鉄(III)(約60mg)を個体のまま加え、よく撹拌し、得られた混合液の温度を約80℃にし、約90分間撹拌した。その後、温度を110℃にあげ、水とエタノールを留去した。水とエタノールが留去されると、自然に酸化ケイ素を基質とするイオン混合体であるガラス部材の粒が形成され、得られた粒を、空気中昇温できる電気炉もしくは加熱器にセットし、温度を室温から約200℃に昇温し、約200℃に到達後5分程度焼結した。温度を室温へ下げると、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体が得られた。得られた粒を50mg、BelsorpMax装置用のサンプル管に入れ、その温度を一定の高温150℃にした。次に、純アンモニアガスボンベから供給されるアンモニアガスを用い、管内のアンモニアガスの圧力を少しずつ変化させ、その直後から管内のアンモニアガスの圧力変化の測定を行い、該粒のアンモニア吸着容量を測定した。その結果、1bar(約1気圧)における吸着容量は、約3.3mmol/gとなり、有機ポリマーを織り込んだ酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、前記のガラスやイオン混合体に比べて、吸着容量が最大となった。有機ポリマーを混合したことで、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体であるガラス部材の強度を増し、イオンの流出を抑えることができた。
実施例4の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体(イオン:塩化鉄(III)である)の、高温・多湿におけるアンモニアの吸着能を次のように調べた。図1にその実験概略図を示す。セラミック電気管状炉1(ARF-30KC)中に、ガラス管2を設置し、その中に酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の粒(500mg)を吸着剤3として入れ、両側をグラスウール4(50mgを2つ)にて固定した。ガラス管2の一方に、濃度約3wt%のアンモニア水10(元の液)0.5mLを設置、接合した。反対側には、液体窒素で冷却したトラップを設置した。空気由来のコンタミを防ぐため、トラップは開放系にせず、乾燥窒素が入ったビニール袋を接続した。次にセラミック電気管状炉1内を150℃にし、接合した濃度約3wt%のアンモニア水を、100℃以上で約2分間加熱した。反対側のトラップには、氷が形成され、吸着剤であるイオン混合体を通過した気体が、すべてトラップされた。イオン混合体が非常によくアンモニアガスを吸着する場合、トラップされた液8はほぼ水のみになる。
その評価のために、本実施例では、もとの濃度約3wt%のアンモニア水のpHと、反対側にトラップされた水溶液のpHを、双方、MilliQ水にて希釈し、同体積35mLにして比較した。もとの濃度約3wt%のアンモニア水0.5mLをMilliQ水にて35mLに希釈したpHは11.03であった。該酸化ケイ素を基質とするイオン混合体を通過した後の水溶液をトラップから回収しMilliQ水にて35mLに希釈したpHは10.46であった。以上、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、高温150℃、多湿(水蒸気が多くある)条件下、トラップされた水溶液のpHは低くなることがわかった。これは、高温150℃、多湿(水蒸気が多くある)条件下、イオン混合体は、アンモニアガスを効率よく吸着できることを示す。水中のアンモニアとアンモニウムイオンの平衡定数から、水酸化物イオンの濃度を換算することができ、pHを計算できる。逆に言うとpHがわかれば、本実施例の水中におけるアンモニアの濃度を見積もることができ、pHの減少値から、アンモニアの除去率は約92%となった。本発明の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、高温150℃、多湿(水蒸気が多くある)条件下で、アンモニアを除去できた。
実施例4の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体(混合したものは、イオン:塩化鉄(III)である)の、液中におけるアンモニアの吸着能を次のように調べた。濃度約0.1wt%のアンモニア水(1mL)を準備し、その中に酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の粒(228mgg)を約1分間浸漬した。浸漬した後、上澄みのpHを測定し、元の濃度約0.1wt%のアンモニア水のpHに比べた。その結果、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、アンモニアが存在する液中において、pHは10から8へと低くなった。これは液中において、アンモニアがイオン混合体に吸着されて減少したことを示しており、アンモニアを液中において吸着できる。
実施例5の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体(イオンは塩化鉄(III)、混合した有機ポリマーはPVAである)の、液中におけるアンモニアの吸着能を次のように調べた。濃度約0.1wt%のアンモニア水(1mL)を準備し、その中に酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の粒(137mg)を約1分間浸漬した。浸漬した後、上澄みのpHを測定し、元の濃度約0.1wt%のアンモニア水のpHに比べた。その結果、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、アンモニアが存在する液中において、pHは10から7へと低くなった。これは液中において、アンモニアがイオン混合体に吸着されて減少したことを示しており、アンモニアを液中において吸着できる。
実施例4の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体(混合したものは、イオン:塩化鉄(III)である)50mgの粒をガス吸脱着装置(BelsorpMax [マイクロトラックベル社])用のサンプル管に入れ、アンモニアガスの吸着測定を行った。測定温度は、室温(25℃)と150℃(と300℃の3通りで行った。アンモニアの圧力は0kPaから約100kPaの間で変化させ、その際のアンモニア吸着の量をサンプル管内の吸着による減圧の度合いから測定した。その結果は、図2に示すように、該酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、温度上昇に伴い、アンモニアガスの吸着が大きく減少することがわかった。温度25℃(白四角実線)では、この実験では最も大きなアンモニア吸着容量(mmol/g)を示した。150℃(白丸実線)では、25℃の場合と比較して、アンモニアガスの吸着が半分未満となり大きく減少している。300℃(白三角点線)では、150℃の場合と比較して、アンモニアガスの吸着がさらに半分未満となり大きく減少している。これは比較的低い温度で酸化ケイ素を基質とするイオン混合体に吸着したアンモニアを、低い温度からの温度上昇により、アンモニアを脱離できることを示している。以上、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体を用いることでイオン混合体に吸着したアンモニア化学種を、温度上昇により脱離できることがわかった。
実施例4の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体(混合したものは、イオン:塩化鉄(III)である)約50mgの粒をガス吸脱着装置(BelsorpMax [マイクロトラックベル社])用のサンプル管に入れ、アンモニアガスの脱離測定を行った。測定温度は、150℃で行った。図3に示すように、始めに0kPaから約100kPaへアンモニアの圧力を増加させて、アンモニアを吸着させ(白丸実線)、その後、約100kPaから0kPa近くにアンモニアの圧力を低下させて(黒丸点線)、アンモニア脱離量を測定した。その結果、該酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、アンモニアを吸着させた該酸化ケイ素を基質とするイオン混合体から、10kPaに減圧すると、吸着したアンモニアの約35%が脱離した。以上、圧力低下により、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、吸着したアンモニアを脱離できることがわかった。
実施例4の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体(混合したものは、イオン:塩化鉄(III)である)50mgの粒をガス吸脱着装置(BelsorpMax [マイクロトラックベル社])用のサンプル管に入れ、アンモニアガス吸脱着の繰り返し測定を行った(図4)。測定温度は、まず、1回目の吸脱着測定において、150℃にて前処理乾燥を行った後、そのままの150℃にて圧力を0kPaから約100kPaの間で変化させ、アンモニアの吸着測定(白丸実線)を行い、その後、約100kPaから0kPa近くにアンモニアの圧力を低下させて(黒丸点線)、アンモニア脱離量を測定した。次に、1回目の吸脱着測定後、続けて、300℃にて前処理乾燥を行った後、測定温度150℃にし、同様に圧力を変化させながら、2回目のアンモニアの吸脱着測定を行った(吸着:白四角実線、脱離:黒四角点線)。3回目以降のアンモニアの吸脱着測定は、2回目と同じ操作により行った(3回目吸着:白三角実線、脱離:黒三角点線。4回目:白ダイヤ実線、脱離:黒ダイヤ点線)。その結果、以下のことが明らかとなった。約100kPa(約1気圧)おける該酸化ケイ素を基質とするイオン混合体の吸着容量が、1回目から2回目において約17%減少するが、2回目以降、減少率は約2〜3%以内となり安定化する。吸着容量の減少率は、1回目から2回目は比較的大きい値を示すが、2回目以降、比較的小さな値となり安定化する。すなわち、本発明の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、105℃以上の高温150℃において、アンモニア吸着を、安定的に繰り返し行うことができ、アンモニア脱離は150℃より高い温度上昇、この場合300℃にて、これも繰り返し行うことができ、高温下、アンモニアガス吸脱着のサイクル耐性がある。以上、本発明の酸化ケイ素を基質とするイオン混合体により、アンモニアを吸着、脱離を繰り返し、アンモニアの回収が行えることがわかった。
水(2.0mL)とエタノール(4.7mL)の混合溶媒に、TEOS(2.25mL)を加え、次に1Nの塩酸を0.55mL加え、温度を約80℃にし1時間撹拌する。その後、塩化鉄(III)(約490mg)を個体のまま加え、約10分間よく撹拌する。約80℃のまま、得られた混合液に、高分子の溶液であるPoly(pyromellitic dianhydride-co-4, 4'-oxydianiline), amic acid solution, 12.8 wt% in N-Methyl-Pyrrolidone [NMP](Sigma-Aldrich,Lot No.MKCF1013)を0.05mL ピペットにより少しずつ加え、その後、さらに溶媒であるN-Methyl-Pyrrolidone [NMP]を2.5mL加える。次に温度を110℃にあげ、水とエタノールを留去すると、NMPの混合溶液となる。その後、温度を200℃〜210℃程度にあげ、NMPを留去すると、自然に酸化ケイ素を基質とするイオン混合体である粒が形成され、得られた粒を、空気中昇温できる電気炉もしくは加熱器にセットし、温度を室温から約300℃に昇温し、1時間焼結する。温度を室温へ下げると、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体が得られた。得られたイオン混合体を、50mg、BelsorpMax装置用のサンプル管に入れ、その温度を一定の高温150℃にした。次に、純アンモニアガスボンベから供給されるアンモニアガスを用い、管内のアンモニアガスの圧力を少しずつ変化させ、その直後から管内のアンモニアガスの圧力変化の測定を行い、該粒のアンモニア吸着容量を測定した。その結果、1bar(約1気圧)における吸着容量は、約3.5mmol/gとなり、有機ポリマーを混合し織り込んだ酸化ケイ素を基質とするイオン混合体は、前記の、イオン混合体に比べて、吸着容量が増大していた。また、有機ポリマーを混合したことで、酸化ケイ素を基質とするイオン混合体であるガラス部材の強度を増し、粒の崩壊やイオンの流出を抑えることができる。
1 セラミック電気管状炉
2 ガラス管
3 吸着剤
4 グラスウール
5 ヒートガン
6 リボンヒータ−
7 デュワー瓶
8 トラップされた液
9 液体窒素
10 アンモンニア水(元の液)

Claims (10)

  1. 酸化ケイ素を基質とし、アンモニアの吸着と脱離を行うための原子番号8と14を除く3から83までの元素から選択されるイオンを主たる成分として含むイオン混合体であって、
    前記基質である酸化ケイ素が、下記一般式(1)で表されるテトラアルコキシシランを出発原料として作製されるアモルファス状の酸化ケイ素であり、
    一般式(1) (RO)4Si (Rは、アルキル基)
    前記イオン混合体は、アンモニアの動的分子径よりも大きな内部空間を有し、アンモニアの吸着と脱離を行うためのイオンが表面と内部に保持されていること特徴とする、イオン混合体。
  2. さらに有機ポリマーを含む、請求項1に記載のイオン混合体。
  3. 前記有機ポリマーが、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリ(ピロメリト酸二無水物-co-4,4′-オキシジアニリン)アミド酸(Poly(pyromellitic dianhydride-co-4, 4'-oxydianiline), amic acid」)、またはポリビニルアルコールである、請求項3に記載のイオン混合体。
  4. 平均直径が1μm〜10cmであり、アンモニアを吸着させた後アンモニアを脱離させることができ、再利用によるアンモニアの吸着・脱離を3回以上行うことのできる、請求項1ないし3のいずれかに記載のイオン混合体。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のイオン混合体を、アンモニアを含む気体、液体、もしくはそれらの混合物に接触させ、アンモニアを吸着させるアンモニアの吸着方法。
  6. 圧力が1〜500気圧、温度が105℃以上、および相対湿度が100%以下の条件下でアンモニアを吸着させる、請求項5に記載のアンモニアの吸着方法。
  7. 請求項1ないし4のいずれかに記載のイオン混合体を、アンモニアを含む気体、液体、もしくはそれらの混合物に接触させてアンモニアを吸着させた後、アンモニアを吸着させた圧力より圧力低下を行う処理、アンモニアを吸着させた温度より温度上昇を行う処理、アンモニアを吸着させた相対湿度より湿度を下げて除湿条件下にさらす湿度変化の処理、およびアンモニアを吸着させた相対湿度より湿度を上げ、加湿条件下にさらす湿度変化の処理、からなる群から選択される少なくとも1種の処理を行う、アンモニアの脱離方法。
  8. 請求項7に記載のアンモニアの脱離方法によりアンモニアを回収する、アンモニアの回収方法。
  9. 請求項1ないし4のいずれかに記載のイオン混合体に、アンモニアを吸着させるアンモニア吸着工程と、アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程を行うアンモニアの回収装置であって、
    前記アンモニア脱離工程が、減圧条件下にする圧力低下の処理工程、加熱する温度上昇の処理工程、除湿条件下にする湿度変化の処理工程、および加湿条件下にする湿度変化の処理工程からなる群から選択される少なくとも1種の処理工程である、アンモニアの回収装置。
  10. 前記アンモニア脱離工程の後に、気体状のアンモニアをボンベもしくはタンクに回収する工程、液化アンモニアをボンベもしくはタンクに回収する工程、またはアンモニウムイオンを含む溶液、水溶液、もしくは無機物の塩個体として回収する工程からなる群から選択される少なくとも1種の回収工程を行う、請求項9に記載のアンモニアの回収装置。



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