JP2021059645A - 蛍光体およびそれを用いた太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】光電変換素子まで透過する可視光量を増加させた高効率な太陽電池モジュールを提供する。【解決手段】蛍光体は、中心部であるコア部分と、コア部分の周囲を覆うシェル部分とで構成されるコアシェル構造の粒子からなる蛍光体であって、コア部分は、無機化合物のみで構成され、シェル部分は、無機化合物と発光中心元素とから構成され、シェル部分の厚みが350nm以下である。【選択図】図1
Description
本発明は、蛍光体およびそれを用いた太陽電池モジュールに関する。
太陽電池モジュールは、一般に短波長領域において感度特性が低く、太陽光に含まれる紫外線などの短波長領域の光を有効に利用できていない。この短波長領域の光を吸収し、長波長領域の蛍光を発する蛍光体を波長変換材料として利用し、感度特性の高い長波長領域の光量を増加させ、太陽電池モジュールの効率を向上させる取り組みが従来から行われてきた。
一方、太陽電池モジュールの光電変換素子は、波長が350nm以下で高エネルギーの紫外領域の光(以下、「紫外線」と呼ぶ。)に長時間照射されることにより劣化する。このため、光電変換素子に届く光からは紫外線ができるだけ除去されていることが望ましく、一般に光電変換素子前面の充填材には紫外線吸収剤が配合されている。蛍光体のみで十分に紫外線を吸収できれば、紫外線吸収剤を使用する必要はないが、多くの場合、蛍光体のみでは十分に紫外線を吸収できず、そのような場合には、蛍光体と紫外線吸収剤を併用する必要がある。
そこで、例えば、特許文献1では、光電変換素子を狭持する有機樹脂中に紫外線吸収剤が配合されており、蛍光体は前面保護ガラスの光入射面側に配置する構造としている。また、特許文献2では、紫外線吸収剤を含む充填材層の上部に、蛍光体を含む透明な樹脂からなる蛍光体シート材を配置する構造にすることにより、まず上部の蛍光体を含む充填材層で紫外線を吸収し、蛍光発光させ、吸収しきれなかった紫外線を下部の紫外線吸収剤層で吸収させている。これにより、蛍光体による高効率化と紫外線吸収剤による紫外線吸収を両立させようとしている。
しかしながら、特許文献1および2で用いられる蛍光体では、蛍光体内部に発光中心元素の存在する場所に偏りがあり不均一な組成であった場合、入射した光は、発光中心元素と蛍光体母体元素との界面で反射する。その界面が多くなると入射した光の反射回数も増加するため、光電変換素子が有効に変換できる可視光の透過する光量が減少し、十分に可視光を利用することができない。
そこで、本発明は、前記従来の課題を解決するもので、光電変換素子まで透過する可視光量を増加させた高効率な太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る蛍光体は、中心部であるコア部分と、前記コア部分の周囲を覆うシェル部分とで構成されるコアシェル構造の粒子からなる蛍光体であって、
前記コア部分は、無機化合物のみで構成され、
前記シェル部分は、前記無機化合物と発光中心元素とから構成され、
前記シェル部分の厚みが350nm以下であることを特徴とする。
前記コア部分は、無機化合物のみで構成され、
前記シェル部分は、前記無機化合物と発光中心元素とから構成され、
前記シェル部分の厚みが350nm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る太陽電池モジュールは、上記蛍光体と、バックシートと、充填材と、紫外線吸収剤と、電極と、前記電極に接続された光電変換素子と、保護ガラスと、を備える。
以上のように、本発明に係る蛍光体によれば、中心部であるコア部分と、前記コア部分の周囲を覆うシェル部分とで構成されるコアシェル構造の粒子からなる。このコアシェル構造において、シェル部分の厚みを350nm以下、つまり、可視光領域の波長よりも小さくすることで、コア部分とシェル部分との界面による可視光の反射がなくなる。それによって、この蛍光体を用いることで、光電変換素子まで透過する可視光量が増加し、高効率な太陽電池モジュールを得ることができる。
第1の態様に係る蛍光体は、中心部であるコア部分と、前記コア部分の周囲を覆うシェル部分とで構成されるコアシェル構造の粒子からなる蛍光体であって、
前記コア部分は、無機化合物のみで構成され、
前記シェル部分は、前記無機化合物と発光中心元素とから構成され、
前記シェル部分の厚みが350nm以下である。
前記コア部分は、無機化合物のみで構成され、
前記シェル部分は、前記無機化合物と発光中心元素とから構成され、
前記シェル部分の厚みが350nm以下である。
第2の態様に係る蛍光体は、上記第1の態様において、前記コアシェル構造の粒子の平均粒子径は5μm以上50μm以下であってもよい。
第3の態様に係る太陽電池モジュールは、上記第1又は第2の態様に係る前記蛍光体と、バックシートと、充填材と、紫外線吸収剤と、電極と、前記電極に接続された光電変換素子と、保護ガラスと、を備える。
以下、実施の形態に係る蛍光体および太陽電池モジュールについて図面を参照しながら詳述する。なお、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
(実施の形態1)
<蛍光体>
図1に実施の形態1に係る蛍光体1の側面の模式図を示す。また、図2に図1のA−A方向に見た蛍光体の断面構造を示す概略断面図を示す。
蛍光体1は、中心部であるコア部分2と、コア部分2の周囲を覆うシェル部分3とで構成されるコアシェル構造の粒子からなる。コア部分2は、無機化合物のみで構成されている。シェル部分3は、無機化合物と発光中心元素とから構成されている。シェル部分3の厚みの最大値tは、350nm以下である。
このように、コアシェル構造の粒子からなる蛍光体において、シェル部分3の厚みtを350nm以下、つまり、可視光領域の波長よりも小さい値にすることで、コア部分2とシェル部分3との界面による可視光の反射がなくなる。
<蛍光体>
図1に実施の形態1に係る蛍光体1の側面の模式図を示す。また、図2に図1のA−A方向に見た蛍光体の断面構造を示す概略断面図を示す。
蛍光体1は、中心部であるコア部分2と、コア部分2の周囲を覆うシェル部分3とで構成されるコアシェル構造の粒子からなる。コア部分2は、無機化合物のみで構成されている。シェル部分3は、無機化合物と発光中心元素とから構成されている。シェル部分3の厚みの最大値tは、350nm以下である。
このように、コアシェル構造の粒子からなる蛍光体において、シェル部分3の厚みtを350nm以下、つまり、可視光領域の波長よりも小さい値にすることで、コア部分2とシェル部分3との界面による可視光の反射がなくなる。
<太陽電池モジュール>
図3に実施の形態に係る太陽電池モジュール10の断面構造を示す概略断面図を示す。図3に関しては太陽電池モジュール構造の一例である。
太陽電池モジュール10は、バックシート11と、第一の充填材12と、光電変換素子14と、第二の充填材15と、保護ガラス16と、が、上記順で積層された構造を有する。第一の充填材12は、光電変換素子14の背面を保護する透明樹脂により形成されている。光電変換素子14は、電極13と電気的に接続されている。第二の充填材15は、紫外線吸収剤含有樹脂17と蛍光体1とから構成されており、蛍光体1は、第二の充填材15の上端に配置された構造を有する。
図3に実施の形態に係る太陽電池モジュール10の断面構造を示す概略断面図を示す。図3に関しては太陽電池モジュール構造の一例である。
太陽電池モジュール10は、バックシート11と、第一の充填材12と、光電変換素子14と、第二の充填材15と、保護ガラス16と、が、上記順で積層された構造を有する。第一の充填材12は、光電変換素子14の背面を保護する透明樹脂により形成されている。光電変換素子14は、電極13と電気的に接続されている。第二の充填材15は、紫外線吸収剤含有樹脂17と蛍光体1とから構成されており、蛍光体1は、第二の充填材15の上端に配置された構造を有する。
図3の太陽電池モジュール10を例にして、太陽光が太陽電池モジュール10に入射して光電変換素子14に届くまでの過程を説明する。
a)太陽光は、まず保護ガラス16を透過し、第二の充填材15に到達する。
b)第二の充填材15の上端に配置された蛍光体1に太陽光があたり、紫外線を可視光に変換し、変換しきれなかった紫外線は紫外線吸収剤含有樹脂17に含まれる紫外線吸収剤によって吸収され、可視光は第二の充填材15を透過して光電変換素子14に届く。
本実施の形態1に係る蛍光体1では、可視光が蛍光体1を透過する際に、コア部分2とシェル部分3との界面での可視光の反射がなくなり、十分な可視光を光電変換素子14に届けることができる。
a)太陽光は、まず保護ガラス16を透過し、第二の充填材15に到達する。
b)第二の充填材15の上端に配置された蛍光体1に太陽光があたり、紫外線を可視光に変換し、変換しきれなかった紫外線は紫外線吸収剤含有樹脂17に含まれる紫外線吸収剤によって吸収され、可視光は第二の充填材15を透過して光電変換素子14に届く。
本実施の形態1に係る蛍光体1では、可視光が蛍光体1を透過する際に、コア部分2とシェル部分3との界面での可視光の反射がなくなり、十分な可視光を光電変換素子14に届けることができる。
以下、太陽電池モジュールを構成する各部位について詳細に説明する。
<蛍光体>
蛍光体1は、短波長領域の光を吸収し、長波長領域の蛍光を発する波長変換材料である。蛍光体1は、中心部であるコア部分2と、コア部分2の周囲を覆うシェル部分3とで構成されるコアシェル構造の粒子からなる。コア部分2は、発光中心元素を担持する無機化合物であり、シェル部分3は、無機化合物と発光中心元素から構成される。蛍光体1の平均粒子径は5μm以上50μm以下であることが好ましい。5μmより小さい場合には、蛍光体1粒子が凝集しやすく、凝集した場合には、その粒子間に空気を噛み込むことになり、また50μmより大きい場合には、蛍光体1粒子による光の散乱が大きくなり、第二の充填材15の透明性が損なわれ、効率向上が妨げられることになる。本実施の形態において、蛍光体1の平均粒子径は、個数基準の粒度分布から算出するものとし、D50の値とした。また、蛍光体1は均一に分散させるという観点から、球状粒子であることが好ましい。
蛍光体1は、短波長領域の光を吸収し、長波長領域の蛍光を発する波長変換材料である。蛍光体1は、中心部であるコア部分2と、コア部分2の周囲を覆うシェル部分3とで構成されるコアシェル構造の粒子からなる。コア部分2は、発光中心元素を担持する無機化合物であり、シェル部分3は、無機化合物と発光中心元素から構成される。蛍光体1の平均粒子径は5μm以上50μm以下であることが好ましい。5μmより小さい場合には、蛍光体1粒子が凝集しやすく、凝集した場合には、その粒子間に空気を噛み込むことになり、また50μmより大きい場合には、蛍光体1粒子による光の散乱が大きくなり、第二の充填材15の透明性が損なわれ、効率向上が妨げられることになる。本実施の形態において、蛍光体1の平均粒子径は、個数基準の粒度分布から算出するものとし、D50の値とした。また、蛍光体1は均一に分散させるという観点から、球状粒子であることが好ましい。
この蛍光体1としては、入射した光の蛍光体1表面における、反射による損失を低減するという観点から、屈折率が紫外線吸収剤含有樹脂17の屈折率と近いことが好ましい。また、光電変換素子14の感度特性の低い短波長領域の光を吸収し、感度特性の高い長波長領域の光を蛍光として発し、効率を向上させるという観点から、400nm以下の紫外光を吸収し、400nmより長い波長の蛍光を発することが好ましい。
無機化合物としては、特に限定するものではなく公知のものを使用することができる。発光中心元素としては、Tb、Mn、Ce、Eu、Dy、Tm等を使用することができる。
さらに、好適に使用できる蛍光体1として、無機化合物が二酸化珪素を主成分とするいわゆるシリカフィラーであり、シリカフィラー内に発光中心元素が分布したシリカ蛍光体を挙げることができる。シリカ蛍光体は、主成分がシリカ、すなわち二酸化珪素であるため、その屈折率が1.49より大きく、1.51より小さい。従って、紫外線吸収剤含有樹脂17の母体となる充填材樹脂がエチレン酢酸ビニル共重合体やポリエチレンの場合に、それらに近い屈折率を有することになり、透明性を向上させることが容易であるため好ましい。
<バックシート>
バックシート11は、太陽電池モジュール10の裏面から内部への水や異物の浸入を防止するための保護部材であり、例えばポリエチレンテレフタラートフィルムなどを用いることができる。
バックシート11は、太陽電池モジュール10の裏面から内部への水や異物の浸入を防止するための保護部材であり、例えばポリエチレンテレフタラートフィルムなどを用いることができる。
<紫外線吸収剤含有樹脂>
紫外線吸収剤含有樹脂17は、紫外線吸収剤が配合された透明樹脂で構成される。
<透明樹脂>
透明樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリスチレンスチレン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、メタクリルスチレン重合体、酢酸セルロース、ポリカーボネート、ポリエステル、PET、三フッ化ビニリデン、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィン、トリアセテートなどを単独で使用することもでき、これらを2種類以上混合して使用することもできる。
紫外線吸収剤含有樹脂17は、紫外線吸収剤が配合された透明樹脂で構成される。
<透明樹脂>
透明樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリスチレンスチレン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、メタクリルスチレン重合体、酢酸セルロース、ポリカーボネート、ポリエステル、PET、三フッ化ビニリデン、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエーテルサルフォン、シクロオレフィン、トリアセテートなどを単独で使用することもでき、これらを2種類以上混合して使用することもできる。
厚みとしては100μm以上1000μm以下が好ましい。100μmより薄いと、蛍光体1により吸収されなかった紫外線を十分に吸収することが出来ず、光電変換素子14への紫外線による損傷を抑制することができない。1000μmより厚い場合には、透明樹脂自体による可視領域光の吸収が増大し、光電変換素子14による変換効率の低下の原因となり、好ましくない。
<紫外線吸収剤>
透明樹脂中に含有される紫外線吸収剤としては組成、系統共に限定されるものではないが、吸収波長のピークが波長300nm以上400nm以下のものを用いることができる。吸収波長のピークが波長300nmより短波長側にあると、蛍光体1により吸収されなかった紫外線の波長を十分吸収することができず、光電変換素子14への紫外線による損傷が大きくなる。吸収波長のピークが波長400nmより長波長側にあると、蛍光体1を通過した紫外線の波長領域を外れることにより光電変換素子14を紫外線から保護しにくくなる。さらに蛍光体1が発した長波長領域の光をも吸収することとなってしまい、蛍光体1の変換による出力向上の妨げとなる。紫外線吸収剤としては、透明性が高いという観点からトリアジン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物等に代表される有機系紫外線吸収剤を使用することが好ましい。紫外線吸収剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
紫外線吸収剤の添加量としては、300nmから400nmの吸収波長における透過率が5%未満となるように配合量を決定すればよい。
透明樹脂中に含有される紫外線吸収剤としては組成、系統共に限定されるものではないが、吸収波長のピークが波長300nm以上400nm以下のものを用いることができる。吸収波長のピークが波長300nmより短波長側にあると、蛍光体1により吸収されなかった紫外線の波長を十分吸収することができず、光電変換素子14への紫外線による損傷が大きくなる。吸収波長のピークが波長400nmより長波長側にあると、蛍光体1を通過した紫外線の波長領域を外れることにより光電変換素子14を紫外線から保護しにくくなる。さらに蛍光体1が発した長波長領域の光をも吸収することとなってしまい、蛍光体1の変換による出力向上の妨げとなる。紫外線吸収剤としては、透明性が高いという観点からトリアジン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物等に代表される有機系紫外線吸収剤を使用することが好ましい。紫外線吸収剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
紫外線吸収剤の添加量としては、300nmから400nmの吸収波長における透過率が5%未満となるように配合量を決定すればよい。
<電極>
光電変換素子14は、電極13により電気的に接合されている。電極13としては、公知の金属材料や合金金属を用いることができる。電極13は、一対の電極13を含んでもよい。この一対の電極13によって光電変換素子14からの出力を得ることができる。また、複数の光電変換素子14を相互的に接続する場合には、直列又は並列のそれぞれの場合についても出力が得られるように一対の電極13と接続する。
光電変換素子14は、電極13により電気的に接合されている。電極13としては、公知の金属材料や合金金属を用いることができる。電極13は、一対の電極13を含んでもよい。この一対の電極13によって光電変換素子14からの出力を得ることができる。また、複数の光電変換素子14を相互的に接続する場合には、直列又は並列のそれぞれの場合についても出力が得られるように一対の電極13と接続する。
<光電変換素子>
光電変換素子14は、単結晶シリコン系、多結晶シリコン系、アモルファスシリコン系などのシリコン半導体や、ガリウム砒素、カドミウムテルルなどの化合物半導体を用いることができる。光電変換素子14は、電気的に接続された複数の光電変換素子14を含んでもよい。複数の光電変換素子14を用いる場合には、直接接続するか、あるいは、並列に接続するか、いずれであってもよい。
光電変換素子14は、単結晶シリコン系、多結晶シリコン系、アモルファスシリコン系などのシリコン半導体や、ガリウム砒素、カドミウムテルルなどの化合物半導体を用いることができる。光電変換素子14は、電気的に接続された複数の光電変換素子14を含んでもよい。複数の光電変換素子14を用いる場合には、直接接続するか、あるいは、並列に接続するか、いずれであってもよい。
<保護ガラス>
保護ガラス16は、透光性および遮水性を有する公知の板状ガラスを用いることができる。
保護ガラス16は、透光性および遮水性を有する公知の板状ガラスを用いることができる。
<第一の充填材>
光電変換素子14を保護する背面の第一の充填材12としては、エチレン酢酸ビニル共重合体、ビスフェノールエポキシ樹脂硬化物、ポリエチレン、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリカーボネート樹脂などを単独で使用することもできる。また、これらを2種類以上混合して使用することもできる。
光電変換素子14を保護する背面の第一の充填材12としては、エチレン酢酸ビニル共重合体、ビスフェノールエポキシ樹脂硬化物、ポリエチレン、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリカーボネート樹脂などを単独で使用することもできる。また、これらを2種類以上混合して使用することもできる。
<第二の充填材>
第二の充填材15は、紫外線吸収剤含有樹脂17中に複数の蛍光体1が偏在化されたシートである。紫外線吸収剤含有樹脂17の保護ガラス16側、つまり、光の入射面側に蛍光体1を偏在化させた構成が好ましい。
第二の充填材15は、紫外線吸収剤含有樹脂17中に複数の蛍光体1が偏在化されたシートである。紫外線吸収剤含有樹脂17の保護ガラス16側、つまり、光の入射面側に蛍光体1を偏在化させた構成が好ましい。
(蛍光体の作製方法)
実施の形態1に係る蛍光体1の製造プロセスを説明する。
(1)まず、発光中心元素を含む粘性に高い水溶液を作製する。所定濃度の発光中心元素を含む水溶液5mLにゲル化剤を添加して、水溶液をゲル化する。ゲル化剤の添加量は、水溶液全体にたいしてゲル濃度が0.1%以上1%であることが好ましい。
(2)次に、無機化合物の粒子の周囲から内部に発光中心元素を浸み込ませる工程を説明する。ゲル化した水溶液内に1gの無機化合物の粒子を混入し、所定の時間放置することで発光中心元素を無機化合物の粒子の周囲から内部へ浸み込ませる。浸み込む速度はゲル濃度に依存するため、放置時間はゲル濃度に合わせて設定する。このように、浸み込む速度と時間を調整することで、無機化合物であるコア部分2と、無機化合物と発光中心元素から構成されるシェル部分3とを分けることができ、所望の厚みtを得ることができる。
(3)次いで、焼成して蛍光体1を得る工程を説明する。発光中心元素が浸み込んだ無機化合物の粒子を、真空ろ過装置を用いてろ過し、取り出した粒子を焼成炉にて500℃で焼成しゲル化剤を焼き飛ばした後、再度還元雰囲気の焼成炉にて1000℃で焼成する。これによって、短波長領域の光を吸収し、長波長領域の蛍光を発する波長変換機能を有する蛍光体1を製造することができる。
実施の形態1に係る蛍光体1の製造プロセスを説明する。
(1)まず、発光中心元素を含む粘性に高い水溶液を作製する。所定濃度の発光中心元素を含む水溶液5mLにゲル化剤を添加して、水溶液をゲル化する。ゲル化剤の添加量は、水溶液全体にたいしてゲル濃度が0.1%以上1%であることが好ましい。
(2)次に、無機化合物の粒子の周囲から内部に発光中心元素を浸み込ませる工程を説明する。ゲル化した水溶液内に1gの無機化合物の粒子を混入し、所定の時間放置することで発光中心元素を無機化合物の粒子の周囲から内部へ浸み込ませる。浸み込む速度はゲル濃度に依存するため、放置時間はゲル濃度に合わせて設定する。このように、浸み込む速度と時間を調整することで、無機化合物であるコア部分2と、無機化合物と発光中心元素から構成されるシェル部分3とを分けることができ、所望の厚みtを得ることができる。
(3)次いで、焼成して蛍光体1を得る工程を説明する。発光中心元素が浸み込んだ無機化合物の粒子を、真空ろ過装置を用いてろ過し、取り出した粒子を焼成炉にて500℃で焼成しゲル化剤を焼き飛ばした後、再度還元雰囲気の焼成炉にて1000℃で焼成する。これによって、短波長領域の光を吸収し、長波長領域の蛍光を発する波長変換機能を有する蛍光体1を製造することができる。
(太陽電池モジュールの製造方法)
実施の形態1に係る太陽電池モジュール10の製造プロセスを説明する。
(1)まず、紫外線吸収剤含有樹脂17を作製する。熱溶解させた透明樹脂に紫外線吸収剤を配合し、混練するといった公知の方法によりあらかじめ紫外線吸収剤を溶解あるいは分解させ、ロール延伸や熱プレスによりシート状にした紫外線吸収剤含有樹脂17を作製する。例えば、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤1gを、エチレン酢酸ビニル共重合体200gに添加し、120℃に加熱したプラネタリミキサ内で、100rpmで約30分混合する。さらに混合物を120℃に加熱した熱プレス機で一定厚みのステンレススペーサでギャップ調整し、プレスし冷却することにより紫外線吸収剤含有樹脂17を作製する。
(2)次に、粒子状の蛍光体1と紫外線吸収剤含有樹脂17を用意し、蛍光体1が偏在化された第二の充填材15を製造する。適当量の蛍光体1を、紫外線吸収剤含有樹脂17に付着させて、例えばヘラ状の板の端、やスキージ、あるいは刷毛などで均一に分布させる(図4A)。このとき、蛍光体1は、静電気力や物理吸着などで安定して紫外線吸収剤含有樹脂17の付着することとなる。さらに、蛍光体1がその表面に均一に付着し保持されている紫外線吸収剤樹脂17をスペーサなどで一定のギャップを維持しながら熱プレスする。これによって、表面に付着していた粒子状である蛍光体1をエチレン紫外線吸収剤含有樹脂17に埋め込むことができ、第二の充填材15とすることができる(図4B)。また、加熱しながら、蛍光体1を紫外線吸収剤含有樹脂17内に埋め込むという観点からは、熱プレスに限定される必要はなく、熱ロール工法などを用いることもできる。
(3)次いで、第二の充填材15を他部材と共にラミネートして、太陽電池モジュールを得る工程を説明する。この工程では、バックシート11と、第一の充填材12と、電極13により電気的に接続された光電変換素子14と、上記のように作製した第二の充填材15と、保護ガラス16と、を上記順に重ねてラミネート処理して、太陽電池モジュール10を作製する。
実施の形態1に係る太陽電池モジュール10の製造プロセスを説明する。
(1)まず、紫外線吸収剤含有樹脂17を作製する。熱溶解させた透明樹脂に紫外線吸収剤を配合し、混練するといった公知の方法によりあらかじめ紫外線吸収剤を溶解あるいは分解させ、ロール延伸や熱プレスによりシート状にした紫外線吸収剤含有樹脂17を作製する。例えば、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤1gを、エチレン酢酸ビニル共重合体200gに添加し、120℃に加熱したプラネタリミキサ内で、100rpmで約30分混合する。さらに混合物を120℃に加熱した熱プレス機で一定厚みのステンレススペーサでギャップ調整し、プレスし冷却することにより紫外線吸収剤含有樹脂17を作製する。
(2)次に、粒子状の蛍光体1と紫外線吸収剤含有樹脂17を用意し、蛍光体1が偏在化された第二の充填材15を製造する。適当量の蛍光体1を、紫外線吸収剤含有樹脂17に付着させて、例えばヘラ状の板の端、やスキージ、あるいは刷毛などで均一に分布させる(図4A)。このとき、蛍光体1は、静電気力や物理吸着などで安定して紫外線吸収剤含有樹脂17の付着することとなる。さらに、蛍光体1がその表面に均一に付着し保持されている紫外線吸収剤樹脂17をスペーサなどで一定のギャップを維持しながら熱プレスする。これによって、表面に付着していた粒子状である蛍光体1をエチレン紫外線吸収剤含有樹脂17に埋め込むことができ、第二の充填材15とすることができる(図4B)。また、加熱しながら、蛍光体1を紫外線吸収剤含有樹脂17内に埋め込むという観点からは、熱プレスに限定される必要はなく、熱ロール工法などを用いることもできる。
(3)次いで、第二の充填材15を他部材と共にラミネートして、太陽電池モジュールを得る工程を説明する。この工程では、バックシート11と、第一の充填材12と、電極13により電気的に接続された光電変換素子14と、上記のように作製した第二の充填材15と、保護ガラス16と、を上記順に重ねてラミネート処理して、太陽電池モジュール10を作製する。
以下、実施例および比較例について具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1は、無機化合物としてSiO2、発光中心元素としてEuを用いて、コアシェル構造の粒子からなる蛍光体1を作製した。
実施例1は、無機化合物としてSiO2、発光中心元素としてEuを用いて、コアシェル構造の粒子からなる蛍光体1を作製した。
(1)まず、1mol%のEuを含む硝酸ユウロピウム水溶液にゲル化剤である寒天粉末をゲル濃度が0.3%になるように投入し、120℃で加熱しながら100rpmで30分間攪拌し、1時間常温で放置することで、Euを含むゲル化した水溶液を作製した。
(2)次に、ゲル化した水溶液内に平均粒子径が10μmであるシリカ粒子(SiO2)を1g混入し、5分間放置しEuをシリカ粒子内に浸み込ませた。5分間放置することによって、Euが浸み込む厚み、つまりシェル部分3の厚みの最大値tを200nmに制御した。
(3)その後、Eu浸み込んだシリカ粒子を、真空ろ過装置を用いてろ過し、取り出した粒子を焼成炉にて500℃で焼成し、ゲル化剤である寒天を焼き飛ばした後、還元雰囲気の焼成炉にて1000℃で焼成した。
以上によって、シェル部分3の厚みの最大値tが200nmで平均粒子径が10μmである蛍光体1を製造した。
(2)次に、ゲル化した水溶液内に平均粒子径が10μmであるシリカ粒子(SiO2)を1g混入し、5分間放置しEuをシリカ粒子内に浸み込ませた。5分間放置することによって、Euが浸み込む厚み、つまりシェル部分3の厚みの最大値tを200nmに制御した。
(3)その後、Eu浸み込んだシリカ粒子を、真空ろ過装置を用いてろ過し、取り出した粒子を焼成炉にて500℃で焼成し、ゲル化剤である寒天を焼き飛ばした後、還元雰囲気の焼成炉にて1000℃で焼成した。
以上によって、シェル部分3の厚みの最大値tが200nmで平均粒子径が10μmである蛍光体1を製造した。
次に、上記で作製した蛍光体を使用し評価用の太陽電池モジュールを作製した。
(1)紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤である2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン1gを、低密度ポリエチレン200gに添加し、150℃に加熱したプラネタリミキサ内で、100rpmで約30分混合し、混合物を150℃に加熱した熱プレス機で550μmのステンレススペーサでギャップ調整し、プレスし、冷却することで紫外線吸収剤含有樹脂17とした。
(2)紫外線吸収剤含有樹脂17に1cm2あたり500μgの量で蛍光体1を付着させ、150℃に加熱した熱プレス機を用いて、ステンレススペーサでギャップ調整し、蛍光体1を紫外線吸収剤含有樹脂17の表面近傍に埋め込んだ。
(3)また、保護ガラス16、蛍光体偏在領域を保護ガラス16側に配置した第二の充填材15、電極13で互いに接続された光電変換素子14、第一の充填材12、バックシート11の順に重ねてラミネートすることにより、評価用モジュールを作成した。
(1)紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤である2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン1gを、低密度ポリエチレン200gに添加し、150℃に加熱したプラネタリミキサ内で、100rpmで約30分混合し、混合物を150℃に加熱した熱プレス機で550μmのステンレススペーサでギャップ調整し、プレスし、冷却することで紫外線吸収剤含有樹脂17とした。
(2)紫外線吸収剤含有樹脂17に1cm2あたり500μgの量で蛍光体1を付着させ、150℃に加熱した熱プレス機を用いて、ステンレススペーサでギャップ調整し、蛍光体1を紫外線吸収剤含有樹脂17の表面近傍に埋め込んだ。
(3)また、保護ガラス16、蛍光体偏在領域を保護ガラス16側に配置した第二の充填材15、電極13で互いに接続された光電変換素子14、第一の充填材12、バックシート11の順に重ねてラミネートすることにより、評価用モジュールを作成した。
(実施例2〜4)
実施例2は、蛍光体1の平均粒子径が50μmである点を除いて、実施例1と同様である。
実施例3は、蛍光体1の平均粒子径が5μmである点を除いて、実施例1と同様である。
実施例4は、シェル部分3の厚みの最大値tが350nmである点を除いて、実施例1と同様である。
実施例2は、蛍光体1の平均粒子径が50μmである点を除いて、実施例1と同様である。
実施例3は、蛍光体1の平均粒子径が5μmである点を除いて、実施例1と同様である。
実施例4は、シェル部分3の厚みの最大値tが350nmである点を除いて、実施例1と同様である。
(比較例1)
比較例1は、コアシェル構造ではなくシリカ粒子全体にEuが浸み込んだ蛍光体を次に述べる方法で作製した。
(1)1mol%のEuを含む硝酸ユウロピウム水溶液中に平均粒子径が5μmであるシリカ粒子(SiO2)を1g混入し、1時間放置しEuをシリカ粒子内全体に浸み込ませた。
(2)その後、Euが浸み込んだシリカ粒子を、真空ろ過装置を用いてろ過した後、還元雰囲気の焼成炉にて1000℃で焼成することで、Euが全体に含有され、平均粒子径が5μmである蛍光体1を製造した。
評価用の太陽電池モジュールの作製方法に関しては実施例1と同様である。
比較例1は、コアシェル構造ではなくシリカ粒子全体にEuが浸み込んだ蛍光体を次に述べる方法で作製した。
(1)1mol%のEuを含む硝酸ユウロピウム水溶液中に平均粒子径が5μmであるシリカ粒子(SiO2)を1g混入し、1時間放置しEuをシリカ粒子内全体に浸み込ませた。
(2)その後、Euが浸み込んだシリカ粒子を、真空ろ過装置を用いてろ過した後、還元雰囲気の焼成炉にて1000℃で焼成することで、Euが全体に含有され、平均粒子径が5μmである蛍光体1を製造した。
評価用の太陽電池モジュールの作製方法に関しては実施例1と同様である。
(比較例2〜4)
比較例2は、蛍光体1の平均粒子径が55μmである点を除いては、実施例1と同様である。
比較例3は、蛍光体1の平均粒子径が3μmである点を除いては、実施例1と同様である。
比較例4は、シェル部分3の厚みの最大値tが360nmである点を除いて、実施例1と同様である。
比較例2は、蛍光体1の平均粒子径が55μmである点を除いては、実施例1と同様である。
比較例3は、蛍光体1の平均粒子径が3μmである点を除いては、実施例1と同様である。
比較例4は、シェル部分3の厚みの最大値tが360nmである点を除いて、実施例1と同様である。
(シェル部分の厚みの最大値t)
シェル部分3の厚みの最大値tは、蛍光体の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより測定した。
シェル部分3の厚みの最大値tは、蛍光体の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより測定した。
(出力値)
作製したそれぞれの太陽電池モジュール評価用モジュールについて、ソーラーシミュレーションによるXeランプ光照射時の出力を測定し、比較例1の出力値に対する相対出力値を求めた。相対出力値の算出は、相対出力値=測定した出力値/比較例1の出力値、の式から算出した。
作製したそれぞれの太陽電池モジュール評価用モジュールについて、ソーラーシミュレーションによるXeランプ光照射時の出力を測定し、比較例1の出力値に対する相対出力値を求めた。相対出力値の算出は、相対出力値=測定した出力値/比較例1の出力値、の式から算出した。
判定基準 評価
出力値向上が優れた範囲として 1.2以上 ・・・ ○
出力値向上が劣る範囲として 1.2未満 ・・・ ×
相対出力値が1.2以上の場合、太陽電池モジュールを商品として実用化可能のため、出力値向上が優れた範囲とし、1.2未満を出力値向上が劣る範囲とした。
出力値向上が優れた範囲として 1.2以上 ・・・ ○
出力値向上が劣る範囲として 1.2未満 ・・・ ×
相対出力値が1.2以上の場合、太陽電池モジュールを商品として実用化可能のため、出力値向上が優れた範囲とし、1.2未満を出力値向上が劣る範囲とした。
表1の実施例および表2の比較例の結果から次のことが分かる。
実施例3および比較例1の対比により、蛍光体1をコアシェル構造にすることにより、太陽電池モジュール10の出力値が向上することがわかる。これは、比較例1では発光中心元素であるEuの量が多く含まれるため輝度飽和してしまう。しかし、コアシェル構造にすることにより、適当な量のEuを含有させることで輝度飽和を抑制できる。
実施例3および比較例1の対比により、蛍光体1をコアシェル構造にすることにより、太陽電池モジュール10の出力値が向上することがわかる。これは、比較例1では発光中心元素であるEuの量が多く含まれるため輝度飽和してしまう。しかし、コアシェル構造にすることにより、適当な量のEuを含有させることで輝度飽和を抑制できる。
実施例1、2、3および比較例2、3の対比により、蛍光体1の平均粒子径が5μm以上50μm以下の場合に、太陽電池モジュール10の出力値が向上することがわかる。
実施例1、4および比較例4の対比により、シェル部分3の厚みの最大値tが350nm以下である場合に、太陽電池モジュール10の出力値が向上することがわかる。
実施例1、4および比較例4の対比により、シェル部分3の厚みの最大値tが350nm以下である場合に、太陽電池モジュール10の出力値が向上することがわかる。
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
以上、説明したように、本発明に係る蛍光体は、可視光の反射を抑制した高い透過率を有しており、太陽電池モジュールの波長変換材料として優れているため、産業上の利用可能性は高い。
1 蛍光体
2 コア部分
3 シェル部分
10 太陽電池モジュール
11 バックシート
12 第一の充填材
13 電極
14 光電変換素子
15 第二の充填材
16 保護ガラス
17 紫外線吸収剤含有樹脂
2 コア部分
3 シェル部分
10 太陽電池モジュール
11 バックシート
12 第一の充填材
13 電極
14 光電変換素子
15 第二の充填材
16 保護ガラス
17 紫外線吸収剤含有樹脂
Claims (3)
- 中心部であるコア部分と、前記コア部分の周囲を覆うシェル部分とで構成されるコアシェル構造の粒子からなる蛍光体であって、
前記コア部分は、無機化合物のみで構成され、
前記シェル部分は、前記無機化合物と発光中心元素とから構成され、
前記シェル部分の厚みが350nm以下であることを特徴とする蛍光体。 - 前記コアシェル構造の粒子の平均粒子径は5μm以上50μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の蛍光体。
- 請求項1または2に記載の前記蛍光体と、バックシートと、充填材と、紫外線吸収剤と、電極と、前記電極に接続された光電変換素子と、保護ガラスと、を備えたことを特徴とする太陽電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019183157A JP2021059645A (ja) | 2019-10-03 | 2019-10-03 | 蛍光体およびそれを用いた太陽電池モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019183157A JP2021059645A (ja) | 2019-10-03 | 2019-10-03 | 蛍光体およびそれを用いた太陽電池モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021059645A true JP2021059645A (ja) | 2021-04-15 |
Family
ID=75379594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019183157A Pending JP2021059645A (ja) | 2019-10-03 | 2019-10-03 | 蛍光体およびそれを用いた太陽電池モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021059645A (ja) |
-
2019
- 2019-10-03 JP JP2019183157A patent/JP2021059645A/ja active Pending
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