JP2021057323A - Ｌｅｄ式探照灯 - Google Patents

Abstract

【課題】 従来のＬＥＤ探照灯は、ＬＥＤから発生した熱が反射鏡に伝達し、反射鏡の曲率及び照射特性が変わってしまう。光源の位置調整は、光源を点灯し照射光を見ながら調整することが困難であり、さらに集中光、平行光及び拡散光の切り替え機能がない。また、照射光の色を変化させるための着色透明回動板は、反射鏡により形成された平行光束の光路に位置するため、大きさは反射鏡と概ね同等となり、装置が大きく、重くそして高価になる。【解決手段】 照射特性を一定とし、光度を確保し目標物の探索を容易にするために、本発明はＬＥＤ及びＬＥＤの保持・放熱板と反射鏡とを熱的に隔離することで、反射鏡の曲率変化の課題を解決できる。ＬＥＤの保持具及び放熱板を移動する機構により、光源を点灯し照射光を見ながら集中光、平行光、及び拡散光を容易に切り替えが可能となる。また、ＬＥＤに近接させて、反射鏡の間に小型のフィルタを配置させることで課題を解決できる。【選択図】図１

Description

本発明は、ＬＥＤを光源とする探照灯もしくはサーチライトにかかわる。特に光源の位置調整、光源の放熱、光束の遮光、及び色の切り替え機構に関する。

近年、ＬＥＤの高輝度化により、探照灯の光源がキセノンランプや白熱電球等から、 長寿命、省電力の特性を持つＬＥＤに置き換わりつつある。
しかし、前記ＬＥＤの特性を発揮させるためには、十分な冷却を行わなければならない。
一方、探照灯の機能として安定した集中光、平行光、及び拡散光が必要とされ、それらが容易に切り替えられることが望ましい。また、用途によって照射光の色を変化させる機能が必要とされる。

再公表特許 ＷＯ２０１１／０７４４２４ 公開特許公報 特開２０１３−８０６４９ 公開実用新案公報 平４−２９１０４

特許文献１において図５に示すように、ＬＥＤ３から発生した熱は複数のヒートパイプ５を介して反射鏡１に伝達する。反射鏡１にはフィン２１が設けられていて、放熱の効果を向上させている。また、特許文献２において図６（Ａ）に示すように、ＬＥＤ６から発生した熱はＬＥＤ取付支柱２０、アーム１８、フレーム部材１６、フレーム１２、フォルダーケース１０を介して、反射鏡８に伝達する。これら何れの方法も反射鏡が加熱され、反射鏡の曲率が変化する。これにより照射特性が変わり光度の確保に支障をきたし、目標物の探索が困難となる。

特許文献１の光源の位置調整は、図５においてＬＥＤ３と反射鏡１を結合しているヒートパイプ５をたわませて行っている。また、特許文献２の光源の位置調整は、図６（Ａ）及び（Ｂ）において、ＬＥＤ取付支柱２０に設けられた挿入スリット４０（図省略）へのアーム１８の挿入量を可変することで行っている。このいずれの方法も光源を点灯し照射光を見ながら光源の位置を調整することが困難である。さらに集中光、平行光、及び拡散光の切り替え機能に関する示唆がない。

特許文献３において図７に示すように、着色透明回動板６及び７は、反射鏡３によって形成された平行な光束の光路に位置している。従って、上記着色透明回動板６及び７の大きさは反射鏡３と概ね同等となるために、装置全体が大きくなり、重く、そして高価になる。着色透明回動板の光学特性を一様に保つことが困難である。

探照灯の光度を確保し目標物の探索を容易にするために、本発明はＬＥＤの保持具及び放熱板を個別に設け、反射鏡を放熱媒体として利用しない。

集中光、平行光、及び拡散光を容易に切り替え、光源を点灯しながら位置調整をするために、本発明は、上記ＬＥＤの保持具及び放熱板を移動せしめる機構を有する。

着色透明回動板の小型化、軽量化、安価、及び品質の安定化のために本発明は、ＬＥＤと反射鏡の間にフィルタを配置する。

本発明によれば、ＬＥＤの保持具及び放熱板と反射鏡とを個別に設けることにより、ＬＥＤの熱が反射鏡に伝達されず、反射鏡の曲率が変化することなく光度が確保でき目標物の探索が容易となる。

本発明によれば、ＬＥＤの保持具及び放熱板を移動する機構により、光源を点灯し照射光を見ながら集中光、平行光、及び拡散光を容易に切り替えが可能となる。

本発明によれば、ＬＥＤと反射鏡の間にフィルタを配置し、且つＬＥＤに近接させることで、着色透明回動板の小型化、軽量化、安価、及び品質の安定化が可能となる。

本発明の全体図を示す。 本発明のＬＥＤの保持具及び放熱板と反射鏡の位置関係を示す。 本発明のＬＥＤの移動構造及び照射光の状態を示す。 本発明のフィルタの構造及び動作を示す。 特許文献１の図２であって、熱の伝達経路を示す。 特許文献２の図４であって、光源の位置決めの構造及び熱の伝達経路を示す。 特許文献３の第１図であって、着色透明回動板の配置を示す。

以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。

図１は本発明形態に係る装置全体の構成を示す斜視図である。図２（ａ）はＬＥＤから放出される熱が反射鏡に伝導しない構造を示す斜視図である。図３（ａ）は反射鏡に対しＬＥＤを点灯させた状態で容易にＬＥＤを移動させ、集中光、平行光、及び拡散光を切り替えられる構造を示す。図４は照射光の波長、光強度調節、光の形状を変えるため、フィルタをＬＥＤと反射鏡の間に設置する構造を示す斜視図である。

図２（ａ）において、ＬＥＤ１で発生した熱は、ＬＥＤ保持具３、放熱板４に伝達し灯体５内部に放出される。放熱板４は複数枚からなり、それらはＬＥＤ保持具３に固定されている。最外殻にある放熱板４は連結板６ａ、連結脚６ｂ、移動台１３、案内金物１４、ベース５ａを介して灯体５に連結される。
一方、反射鏡２の固定については、図２（ｂ）に示すように、反射鏡２は、低熱伝導体８及び支持金具７を介し、灯体５に固定されている。従って、ＬＥＤ１と反射鏡２は熱的にほぼ分離されている。

放熱板４は複数枚からなる薄板材をスリット状に配置することで、隙間１０２ａ、隙間１０２ｂ、隙間１０２ｃが形成される。また、前記放熱板４の板厚面４ａを反射鏡２の反射面に対向するように配置する。従って反射光の遮断を最小にすることができる。

図３（ａ）において、ＬＥＤ１は、ＬＥＤ保持具３、放熱板４、連結板６ａ、連結脚６ｂを介して、移動台１３に固定されている。移動台１３は、連結棒１２を介してノブ１１に連結されている。案内金物１４は、ベース５ａに固定されており、ベース５ａは灯体５に固定されている。移動台１３は、左右に設置された案内金物１４の溝に収まっており、ノブ１１を回転させることでＬＥＤ１を移動方向１０の通り移動させ、ＬＥＤを点灯させた状態で照射光を図３（ｂ）平行光、図３（ｃ）拡散光、及び図３（ｄ）集中光のとおり可変することが可能である。

図４（ａ）において、フィルタユニット２０には、フィルタ２１ａ、フィルタ２１ｂ、及びフィルタ２１ｃが装着されおり、フィルタユニット２０はフレキシブルシャフト２３を介してノブ２２に連結されている。前記フィルタには、色フィルタや小穴を均等に配置したメッシュ状の減光フィルタを含む。
図４（ｂ）において、ノブ２２を３０ａ方向に回転させることにより、フィルタユニット２０も３０ｂ方向に回転して、フィルタ２１ａ、フィルタ２１ｂ、及びフィルタ２１ｃが選択できる。フィルタに、色フィルタを使用することにより、光の色を任意に変更することが可能となる。また、フィルタに前記減光フィルタを使用することにより、明るさを調整することが可能となる。尚、色フィルタと減光フィルタを重ねて装着することも可能である。

本発明によるＬＥＤ式探照灯は、船舶、車両、建造物等に設置され、目標物の探索・照明や通信に利用される。

１ ＬＥＤ
２ 反射鏡
３ ＬＥＤ保持具
４ 放熱板
４ａ 板厚面
５ 灯体
５ａ ベース
６ａ 連結板
６ｂ 連結脚
７ 支持金具
８ 低熱伝導体
１０ 移動方向
１１ ノブ
１２ 連結棒
１３ 移動台
１４ 案内金物
２０ フィルタユニット
２１ａ フィルタ
２１ｂ フィルタ
２１ｃ フィルタ
２２ ノブ
２３ フレキシブルシャフト
１０２ａ 隙間
１０２ｂ 隙間
１０２ｃ 隙間

Claims (3)

1. ＬＥＤを光源とする探照灯もしくはサーチライトにおいて、前記ＬＥＤを保持するＬＥＤ保持具と、薄板材を複数枚、隙間を開けてスリット状に配置した放熱板と、前記放熱板の板厚面を反射鏡の反射面に対向するように配置したことと、前記ＬＥＤが固定された移動台と、灯体と前記反射鏡との間に挟まれた低熱伝導体を備えることを特徴とするＬＥＤ式探照灯。
2. 前記移動台は、前記灯体のベースに固定した案内金物と、前記放熱板を固定した連結板、及び、連結脚からなり、前記移動台を光軸方向に沿って移動可能としたことを特徴とする請求項１に掲げるＬＥＤ式探照灯。
3. 前記ＬＥＤ保持具を取り囲み回転可能なフィルタユニットを備え、前記フィルタユニットに、着色フィルタまたは減光フィルタを装着したことを特徴とする請求項１に掲げるＬＥＤ式探照灯。

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