添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本実施形態の操作検出装置1を示す外観構成の斜視図である。図2は、本実施形態の操作検出装置1の断面図である。図1及び図2に示されるように、操作検出装置1は、携帯端末10と、携帯端末10に設けられる板状部材20と、板状部材20に設けられる回転用操作部材30(操作部材の一例)と、を備えている。
携帯端末10は、例えば、カメラ機能付き携帯端末である。携帯端末10は、例えば、スマートフォンである。ユーザは、携帯端末10に入力操作を加えることにより、携帯端末10内に備わる様々なアプリケーションを利用することができる。ここで、アプリケーションとは、ユーザの作業の目的に応じて使われるソフトウェアを指す。また、ユーザ操作とは、例えば、ユーザによってアプリケーションに対する動作を付与する操作を指す。
携帯端末10は、例えば、概ね矩形板状をなす。携帯端末10は、ユーザによる操作を受け付けるタッチパネルディスプレイ(図示せず)が設けられている主面10a(図1及び図2における下側の面)と、主面10aの反対の面である背面10b(図1及び図2における上側の面)とを有する。携帯端末10に板状部材20及び回転用操作部材30が設けられることで、ユーザは、回転用操作部材30を介してアプリケーションに対する入力操作を行うことができる。
タッチパネルディスプレイは、ユーザにより入力操作を受け付けるとともに、アプリケーションに基づいた情報を表示する。板状部材20及び回転用操作部材30が携帯端末10に設けられた場合であっても、タッチパネルディスプレイはユーザによる入力操作を受け付けてもよい。
図3は、携帯端末10の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、携帯端末10は、撮像部11、検出部12、制御部13及び記憶部14を有する。携帯端末10は、操作検出装置1として撮像部11及び検出部12を有する装置として制御を行う。
撮像部11は、画像を撮像する。撮像部11は、例えば、従来のスマートフォンに設けられているカメラである。図1及び図2に示すように撮像部11のレンズ11aは、携帯端末10の背面10bに設けられる。撮像部11の撮像方向は、例えば背面10bに対して直交する。撮像部11は、例えば1秒あたり30枚以上の画像を撮像する。以下、撮像部11により撮像された画像を撮像画像と記載する。
検出部12は、撮像画像に基づきユーザ操作を検出する。詳細は後述する。検出部12は、検出されたユーザ操作を制御部13に送信する。
制御部13は、携帯端末10において起動しているアプリケーションに応じて検出部12により検出されたユーザ操作に基づいて、アプリケーションの動作を制御する。制御部13は、例えば従来と同様の手法を用いてアプリケーションの動作を制御する。
記憶部14は、撮像画像を記憶する。記憶部14は、検出部12においてユーザ操作の検出に必要な撮像画像を記憶する。記憶部14は、携帯端末10にインストールされているアプリケーションを記憶する。
再び図1及び図2を参照する。携帯端末10は、その背面10bに撮像部11のレンズ11a及び第1取付部19を有する。第1取付部19は、携帯端末10と板状部材20とを接合させるための部材である。第1取付部19は、例えば板状の磁石である磁石板であり、後述の板状部材20の第2取付部29の磁石板と磁力によって接合する。第1取付部19は、撮像部11のレンズ11aを覆わない位置に位置決めされ、例えば、一方の主面が携帯端末10の背面10bに接着されて設けられる。第1取付部19は、後述の第2取付部29の個数と同一の数だけ設けられる。
板状部材20は、回転用操作部材30を携帯端末10の背面10bに設けるために利用され、且つ、撮像部11が回転用操作部材30を撮像する場合に利用される。板状部材20は、透明である。板状部材20は、操作検出装置1が使用される環境及び後述の第2取付部29より屈折率の大きい媒質で構成される。板状部材20は、概ね矩形板状をなす。板状部材20は、例えばアクリル板で形成される。
板状部材20は、主面20a、背面20b、第1側面20c、第2側面20d、第3側面20e、回転用操作部材30が挿入される穴20f、及び反射面20gを有する。操作検出装置1は、板状部材20に取り付けられる第2取付部29をさらに有する。
板状部材20は、携帯端末10の背面10bの少なくとも一部を覆うように装着可能である。板状部材20の主面20a及び背面20bは、例えば、携帯端末10の背面10bに概ね平行に延在する面である。板状部材20の主面20aは、携帯端末10の背面10bに向かい合うように位置する。板状部材20の延在方向は、撮像部11の撮像方向とは異なる。以下、延在方向のうち、板状部材20の長手方向を単に長手方向といい、板状部材20の短手方向を単に短手方向という。主面20a及び背面20bは、板状部材20内の光を板状部材20内に向かって反射する概ね矩形の面である。
板状部材20は、撮像部11のレンズ11aの少なくとも一部を覆うように位置する。板状部材20の長手方向のレンズ11a側の端部は、例えば、撮像部11のレンズ11aを覆うように位置し、撮像部11のレンズ11aに接触又は近接している。板状部材20の主面20aと背面20bとの間の長さ(板状部材20の厚み)は、板状部材20内で光が全反射する厚みであり、例えば5mmである。
第1側面20cは、撮像部11によって撮像される撮像画像に写る、概ね矩形の面である。第1側面20cは、板状部材20と後述の回転用操作部材30との区別をより明瞭にする機能を有する。第1側面20cは、長手方向におけるレンズ11a側とは反対側の側面である。第1側面20cの色は、操作部材(後述の回転用操作部材30、ボタン用操作部材31、スライダ用操作部材32及びポインタ用操作部材33)の色とは異なる。第1側面20cは、例えば、明度の低い色に着色されている。第1側面20cの色は、例えば黒色である。
第2側面20d及び第3側面20eは、板状部材20内の光を板状部材20内に向かって反射する概ね矩形の面である。第2側面20d及び第3側面20eは、長手方向及び厚さ方向に延在する。第2側面20d及び第3側面20eは、短手方向において向かい合うように位置する。第2側面20d及び第3側面20eの機能の詳細は後述する。
穴20fは、板状部材20の側面に沿って開口し、回転用操作部材30が挿入される穴である。穴20fは、板状部材20を厚さ方向に貫通している。穴20fは、例えば、厚さ方向から見て円形をなす。穴20fは、板状部材20の厚さ方向に凹んだ形状であってもよい。なお、板状部材20の側面とは、本体部21の外側の側面だけでなく、穴20fの厚さ方向の面も含む。穴20fは、回転用操作部材30の個数と同一の数だけ設けられる。
反射面20gは、板状部材20内の光を反射する。板状部材20が携帯端末10の背面10bに設けられた場合、反射面20gは、撮像部11が板状部材20に設けられた回転用操作部材30を撮像できるように光を反射する。反射面20gは、撮像部11のレンズ11aを覆うように位置する。反射面20gは、板状部材20の長手方向及び撮像部11の撮像方向に面する。すなわち、反射面20gは、背面20bから主面20aの方向において、長手方向のレンズ11a側に向かって傾斜している。反射面20gは、例えば、板状部材20の長手方向のレンズ11a側の側面であり、短手方向に延在する面である。この構成により、反射面20gは、板状部材20において、長手方向のレンズ11a側に向かって進む光を厚さ方向における撮像部11のレンズ11aに向けて反射させる。撮像部11は、反射面20gを介して穴20fに設けられた回転用操作部材30を撮像する。
第2取付部29は、携帯端末10と板状部材20とを接合させるための部材である。第2取付部29が第1取付部19と接合することにより、板状部材20は、携帯端末10の背面10bに取り付けられる。第2取付部29は、例えば板状の磁石である磁石板であり、第1取付部19の磁石板と磁力によって接合する。第2取付部29は、板状部材20の延在方向において(厚さ方向から見たときに)反射面20gと重ならない位置に位置決めされ、例えば、一方の主面が板状部材20の主面20aに接着されて設けられる。第2取付部29は、例えば第1取付部19の磁石板と反対の極性を有し、第1取付部19の磁石板と同一の大きさ、形状及び個数を有する磁石板である。
回転用操作部材30は、板状部材20の側面に設けられ、ユーザ操作により回転が可能である。回転用操作部材30が板状部材20の側面に設けられるとは、板状部材20の側面に接触又は近接するように配置されることを指す。回転用操作部材30は、例えば、板状部材20に設けられた穴20f内に挿入される。回転用操作部材30は、板状部材20に1又は複数設けられる。回転用操作部材30の表面は、複数の色又は模様を含む標識部30aを有する。回転用操作部材30は、例えばプラスチックで形成される。
回転用操作部材30は、穴20fにおいて厚さ方向に概ね平行な軸を中心として回転可能であるように設けられる。ユーザは、板状部材20に対して回転用操作部材30を回転させることができる。回転用操作部材30は、例えば、穴20fに挿入される挿入部位30bと、穴20f外に位置しユーザが操作する対象である操作部位30cとから構成される。
挿入部位30b及び操作部位30cは、例えば円柱状をなす。挿入部位30bの軸方向の長さは、穴20fの厚さ方向の長さと同一又は穴20fの厚さ方向の長さよりわずかに大きい。挿入部位30b及び操作部位30cは、例えば、それぞれの中心が厚さ方向に平行な同一の軸上に位置し、挿入部位30b上に操作部位30cが接合している。穴20fの径は、挿入部位30bの径と同一又は挿入部位30bの径よりわずかに大きい。例えば、操作部位30cの径は、穴20fの径及び挿入部位30bの径より大きい。ユーザは、操作部位30cを保持し、軸を中心に時計回り又は反時計回りに回転させることでユーザ操作を行う。これにより、ユーザは、アプリケーションに対するユーザ操作である回転の動作を実行できる。
回転用操作部材30は、穴20fに挿入され、第2取付部29と着脱可能に接合する。回転用操作部材30は、例えば磁力により第2取付部29と着脱可能に接合する。回転用操作部材30の挿入部位30bの底部は、第2取付部29の磁石板と反対の極性を有する磁石部を有する。回転用操作部材30の挿入部位30bの円周面は、複数の色又は模様を含む標識部30aを有する。標識部30aは、例えば、赤、緑、青の3色からなり、軸方向に延びている縞を円周方向に繰り返した模様である。標識部30aは、穴20fの側面に近接又は接触している。
以下、操作検出装置1の動作方法の一連の流れを説明する。図4は、本発明の実施形態の操作検出装置1の動作方法のフローチャートである。図4に示される動作方法は、ユーザが所定のトリガーとなる準備を実施したときに実行される。例えば、ユーザが携帯端末10に板状部材20を取り付け、且つ、ユーザがアプリケーションを起動した場合に動作方法が実行される。携帯端末10の背面10bに設けられた第1取付部19に対して板状部材20の第2取付部29が取り付けられることにより、携帯端末10と板状部材20とが接合する。また、例えば、ユーザがタッチパネルディスプレイに対してユーザ操作を実行することで、アプリケーションが起動する。
図4に示されるように、操作検出装置1の動作方法は、初期撮像ステップ(S110)、抽出ステップ(S120)、取得ステップ(S130)、検出ステップ(S140)、適用ステップ(S150)及び終了判定ステップ(S160)から構成される。初期撮像ステップ(S110)及び抽出ステップ(S120)は、アプリケーション起動時に実行される設定用のステップである。検出ステップ(S140)、適用ステップ(S150)及び終了判定ステップ(S160)は、アプリケーションに対する動作用のステップである。
設定用のステップ及び動作用のステップのそれぞれは、例えば、携帯端末10のタッチパネルディスプレイ等に対するユーザの操作をトリガーとして実行される。設定用のステップでは、板状部材20には回転用操作部材30が設けられていない状態とされ、動作用のステップでは、板状部材20には回転用操作部材30が設けられている状態とされる。
最初に、初期撮像ステップ(S110)として、撮像部11は、初期設定用の撮像画像を撮像する。ここで、撮像部11が回転用操作部材30を撮像する詳細な原理を説明する。なお、撮像画像に写る操作部材の像についても説明するため、ここでは、回転用操作部材30が設けられている状態での原理を説明する。図5は、本発明の実施形態の操作検出装置1における板状部材20内の光の経路を示す模式的な側面図である。図5の(a)は、操作検出装置1における板状部材20内の光の経路を示す模式的な側面図である。
図5の(a)に示すように、ユーザが板状部材20に触れていない状態で操作検出装置1を使用した場合、板状部材20の外部から入射した光が板状部材20の穴20fに設けられた回転用操作部材30の標識部30aに当たって乱反射する。板状部材20は、操作検出装置1が使用される環境に対して屈折率の大きい媒質であり、板状の部材であるため、標識部30aから乱反射した光が板状部材20内を全反射して進む。これにより、標識部30aから乱反射した光は、板状部材20内を反射することで反射面20gに到達する。
反射面20gは、標識部30aからの光を反射する。反射面20gは、板状部材20の長手方向と撮像部11の撮像方向とに面するため、標識部30aから乱反射した光をレンズ11aへ曲げて入射させることができる。これにより、撮像部11は、板状部材20を介して回転用操作部材30の標識部30aを撮像することができ、撮像画像内に回転用操作部材30の標識部30aの像を表示させることができる。
図5の(b)は、ユーザが板状部材20に触れている状態での操作検出装置における板状部材内の光の経路を示す模式的な側面図である。図5の(b)に示すように、ユーザの指などの物体である遮蔽物60が板状部材20に接触又は近接した場合、遮蔽物60により板状部材20の背面20b側から入射する光を遮蔽し、触れた部分に対して照射される光は少なくなる。このため、板状部材20内に入射する遮蔽物60から乱反射する光は少ない。
また、板状部材20の背面20bに遮蔽物が接触又は近接した場合、遮蔽物60から乱反射する光は背面20bから主面20aに向かって、厚さ方向に沿って進み、長手方向及び短手方向へ進む割合は少ない。これらから、撮像部11が撮像する撮像画像の板状部材20内に表示される遮蔽物60の像は、回転用操作部材30の標識部30aの像に比べてわずかであるため、検出部12における検出への影響は小さい。なお、板状部材20は、レンズ11aに接触又は近接しているため、ユーザの指などの物体がレンズ11aと板状部材20との間に入ることは物理的に難しい。このことからも、検出部12における遮蔽物60による検出への影響は小さい。
図6は、本発明の実施形態の撮像部11による板状部材20及び回転用操作部材30を撮像した画像である。なお、以下、撮像部11によって撮像した画像に写る部材及び部位の符号も、適宜実物と同一の符号を付す。撮像部11によって板状部材20及び回転用操作部材30を撮像した画像である撮像画像50において、板状部材20の短手方向が画像の上下方向に対応し、板状部材20の厚さ方向が画像の左右方向に対応する。左側部52側が背面20b側であり、右側部53側が主面20a側である。
図6の(a)は、本体部の背面に遮蔽物60がない状態で撮像部11が撮像した画像である。図6の(a)に示すように、撮像画像50の中央部51には、反射面20gにより反射された板状部材20の第1側面20c及び回転用操作部材30が写っている。撮像部11の画角により、撮像画像50の左側部52及び右側部53には、板状部材20及び回転用操作部材30以外のものが写っている。
図6の(b)は、板状部材20の背面20bに遮蔽物60がある状態で撮像部11が撮像した画像である。図6の(b)に示すように、撮像画像50の左側部52及び右側部53において、遮蔽物60の像が写っている。しかしながら、撮像画像50の中央部51において板状部材20及び回転用操作部材30が明瞭に写っている。このように、遮蔽物60の有無に関わらず、撮像部11は、板状部材20により撮像部11は板状部材20又は回転用操作部材30を撮像することができる。初期撮像ステップ(S110)による撮像画像の撮像が終了した場合、図4に示す動作方法は、抽出ステップ(S120)に移行する。
次に、抽出ステップ(S120)として、検出部12は、撮像画像50内で回転用操作部材30が写る領域である注目領域R1を抽出する。図7は、本発明の実施形態の撮像部11により撮像された画像から注目領域R1を抽出する一例を示す模式図である。以降の模式図においても、撮像画像50には中央部51に板状部材20(第1側面20c)が写り、左側部52及び右側部53に板状部材20以外の空間が写るものとする。また、以降の模式図においても、板状部材20の短手方向が画像の上下方向(画像の短手方向)であり、板状部材20の厚さ方向が画像の左右方向(画像の長手方向)である。左側部52側が背面20b側であり、右側部53側が主面20a側である。
図7に示す撮像画像50は、初期撮像ステップ(S110)において、穴20fが短手方向に沿って2つ設けられた板状部材20を撮像部11が撮像したものである。なお、板状部材20には回転用操作部材30が設けられていない。撮像画像50の中央部51は、板状部材20のうち穴20fが写っている領域である穴領域51aと、板状部材20のうち穴20fが写っていない領域である穴無し領域51bとを有する。
撮像画像50における中央部51と左側部52及び右側部53とは、第1側面20cと板状部材20以外のものとの色彩の相違があるため、彩度、明度、及び色相の少なくとも1つが異なる。また、中央部51において、穴領域51aと穴無し領域51bとは、穴20fの側面において板状部材20の外部からの光が乱反射するため、例えば明度が異なる。彩度、明度、及び色相の少なくとも1つを基準として、撮像画像50から穴20fの領域(穴領域51a)を注目領域R1として抽出する。以下、詳細を説明する。
撮像画像50がRGBカラー画像であった場合、検出部12は、撮像画像50をHSVカラー画像に変換し、撮像画像50の各画素の彩度、明度、及び色相を得る。検出部12は、例えば、予め定められ、記憶部14に記憶されている彩度、明度、及び色相のうち少なくとも1つの指標を基準として、その指標の値が予め記憶された値の範囲内に入る画素を注目領域R1として抽出する。
例えば、撮像画像50において、穴領域51aの方が穴無し領域51bより明度が高いことから、検出部12は、明度を用いて穴領域51aと、穴無し領域51bとを区別する。検出部12は、撮像画像50の各画素の明度を得る。検出部12は、撮像画像50において、穴領域51aに相当する、予め定められ記憶部14に記憶されている明度以上の領域を、注目領域R1として抽出する。注目領域R1は、穴20fの大きさ及び形状により異なる大きさ及び形状を有する。
なお、検出部12はこの抽出ステップ(S120)を実行しなくてもよい。例えば、撮像画像50における穴領域51aの位置を記憶部14に記憶しておき、検出部12は、記憶部14から撮像画像50における穴領域51aの画素の位置(座標)を読み出し、当該画素の位置を注目領域R1として設定すればよい。
検出部12は、穴20f内に回転用操作部材30が挿入された後であっても注目領域R1を設定してもよい。この場合、検出部12は、色相、明度、又は彩度など、1又は複数の種類の値を閾値として設定することで、閾値以上又は閾値以下の領域を注目領域R1として設定してもよい。
図8は、本発明の実施形態の撮像部11により撮像された画像からユーザ操作を検出する一例を示す模式図である。図8に示す撮像画像50は、穴20fが短手方向に沿って2つ設けられた板状部材20を撮像部11により撮像されたものである。このとき、2つの穴20fのうち、1つの穴20fに回転用操作部材30が挿入されている。
図8の(a)は、注目領域R1において色計測領域R2を設定する一例を示す模式図である。色計測領域R2とは、撮像画像50内の回転用操作部材30の標識部30aの一部が写る領域であり、ユーザ操作の検出に用いる領域を指す。図8の(a)に示すように、検出部12は、注目領域R1内に標識部30aの縞を認識するための領域である色計測領域R2を設定する。検出部12は、予め定められ、記憶部14に記憶された注目領域R1に対する色計測領域R2の位置を読み出すことで、色計測領域R2の位置を設定する。
検出部12は、例えば、予め定められ、記憶部14に記憶された標識部30aの縞1つ分の円周方向の長さに対応する撮像画像50上の長さを色計測領域R2の短手方向の長さとして設定する。撮像部11による解像度が大きければ大きいほど、検出部12は、色計測領域R2の短手方向の長さを狭くすることができる。検出部12は、色計測領域R2の短手方向の長さを縞1つ分の円周方向の長さに対応する撮像画像50上の長さ以上に設定してもよい。
次に、図4に示す取得ステップ(S130)として、抽出ステップ(S120)が終了し、ユーザが回転用操作部材30を穴20fに挿入した後に、撮像部11は撮像画像50を撮像する。取得ステップ(S130)は、抽出ステップ(S120)が終了した後、撮像部11によって撮像画像50を撮像し続けることで開始されてもよい。この場合、記憶部14に予め記憶されている回転用操作部材30の標識部30aの彩度、明度、及び色相のうち少なくとも1つの指標により、検出部12は、注目領域R1の色が変わったか否かを判定する。このとき、検出部12が注目領域R1の色が変わったと判定した場合、回転用操作部材30が穴20fに挿入されたことを意味する。この後に、取得ステップ(S130)が実行される。これにより、撮像部11及び検出部12は、ユーザが操作するときの画像を取得することができる。
次に、取得ステップ(S130)によって撮像画像50が取得された場合、検出ステップ(S140)として、検出部12は、撮像画像50から回転用操作部材30に対するユーザ操作を検出する。
図8の(b)は、回転用操作部材30に対するある時点の撮像画像(以下、第1の撮像画像50aと記載)の一例を示す模式図である。図8の(c)は、回転用操作部材30に対するある時点の撮像画像の次に撮像された撮像画像(以下、第2の撮像画像50bと記載)の一例を示す模式図である。すなわち、図8の(b)及び(c)に示す第1の撮像画像50a及び第2の撮像画像50bは、撮像部11により時間的に連続で撮像されている。
記憶部14は、第1の撮像画像50a及び第2の撮像画像50bを記憶する。ユーザ操作に合わせて回転用操作部材30は回転するため、撮像画像50における回転用操作部材30の標識部34aは、回転操作に合わせて異なる色を色計測領域R2内に表示させることになる。すなわち、第1の撮像画像50a及び第2の撮像画像50bにおける各色計測領域R2の色相の値はユーザの回転操作により異なる。
検出部12は、色計測領域R2内の各画素の色相の値を取得し、第1の撮像画像50a及び第2の撮像画像50bにおける各色計測領域R2内の色相の平均値を算出する。さらに、検出部12は、第1の撮像画像50aの色計測領域R2内の色相の平均値と、第2の撮像画像50bの色計測領域R2内の色相の平均値との差分を算出する。検出部12は、上記の差分、それぞれの平均値、又はこれらの組み合わせに対応付いた、回転用操作部材30の回転量及び回転方向の情報を有している。検出部12は、差分、それぞれの平均値、又はこれらの組み合わせに対応した、回転用操作部材30の回転量及び回転方向を導出することにより、第2の撮像画像50bが撮像された時点のユーザ操作として回転用操作部材30の回転量及び回転方向を検出する。
なお、記憶部14は、撮像部11により連続で撮像された第1の撮像画像50a及び第2の撮像画像50bを記憶しなくてもよい。この場合、記憶部14は、第1の撮像画像50a及び第2の撮像画像50bの代わりに、第1の撮像画像50aの色計測領域R2内の色相の平均値、及び第2の撮像画像50bの色計測領域R2内の色相の平均値のみを記憶してもよい。
なお、撮像部11は1秒あたりの撮像枚数を増やすことにより、検出部12はユーザ操作による回転用操作部材30の回転量及び回転方向をさらに正確に検出することができる。また、回転用操作部材30の標識部34aの各縞に対して異なる色彩若しくは模様をさらに加えること、又は、撮像部11の解像度を増大させて回転用操作部材30の標識部34aの縞の幅を小さくすることによっても検出部12は適切にユーザ操作をさらに正確に検出することができる。
次に、図4に示す適用ステップ(S150)として、制御部13は、検出部12で検出されたユーザ操作をアプリケーションに適用する。これにより、ユーザは操作検出装置1を介してアプリケーションを利用することができる。
次に、終了判定ステップ(S160)として、制御部13は、アプリケーションを終了するか否かを判定する。ユーザ操作の検出後、所定の時間後にユーザがアプリケーションを終了しない場合(S160:NO)は、撮像部11は、取得ステップ(S130)を再び実行する。このとき、直前の取得ステップ(S130)において撮像された第2の撮像画像50bは第1の撮像画像50aとして用いられ、新たに実行される取得ステップ(S130)において撮像された撮像画像50が第2の撮像画像50bとなる。すなわち、検出部12は、撮像部11による撮像のタイミング毎のユーザ操作を検出する。ユーザ操作の検出後、所定の時間後にユーザがアプリケーションを終了する場合(S160:YES)は、制御部13は、操作検出装置1の動作方法を終了する。
ここまで、操作部材の一例として、板状部材20の穴20fに回転用操作部材30が挿入される場合を説明したが、穴20fには他の操作部材が挿入されてもよい。操作部材は、例えば、ボタン用操作部材31、スライダ用操作部材32、又はポインタ用操作部材33を有してもよい。以下、ボタン用操作部材31、スライダ用操作部材32、及びポインタ用操作部材33の構成について説明する。回転用操作部材30と重複する構成及び機能については適宜省略する。
図9は、本発明の実施形態の撮像部11により撮像された画像からユーザ操作を検出する一例を示す模式図である。図9は、注目領域R1においてボタン用操作部材31が押下される過程を順に示す模式図である。図9に示すように、ボタン用操作部材31は、穴20fにおいて、板状部材20の厚さ方向に移動可能に設けられる。ユーザは、板状部材20に対してボタン用操作部材31を移動させることができる。ボタン用操作部材31は、例えば、穴20fに挿入される挿入部位と穴20f外に位置しユーザが操作する対象である操作部位(図示せず)とを有する。ボタン用操作部材31の挿入部位31b及び操作部位は、例えば円柱状をなす。ボタン用操作部材31の挿入部位31b及び操作部位は、それぞれの中心が厚さ方向に平行な同一の軸上に位置し、挿入部位31b上に操作部位が接合している。
さらに、ボタン用操作部材31は、挿入部位31bの底部に接続している弾性部と、弾性部に接続されている磁石部とを有する。ボタン用操作部材31の挿入部位30bの底部は、ばね状の弾性部の一端と接続される。弾性部の他端は、第2取付部29の磁石板と反対の極性を有する磁石部と接合される。
穴20fの径は、ボタン用操作部材31の挿入部位の径と同一又はボタン用操作部材31の挿入部位の径よりわずかに大きい。例えば、ボタン用操作部材31の操作部位の径は、穴20fの径及びボタン用操作部材31の挿入部位の径より大きい。
ボタン用操作部材31は、穴20fに挿入され、第2取付部29と着脱可能に接続する。ボタン用操作部材31は、例えば磁力により第2取付部29と着脱可能に接合する。例えば、ボタン用操作部材31は、弾性部及び磁石部を介して第2取付部29と接合している。弾性部における弾性力により、ボタン用操作部材31は厚さ方向に移動することができる。ユーザは、操作部位を保持し、第2取付部29に対して厚さ方向に移動させる(押す)ことでユーザ操作を行う。ユーザが押していない状態では、ボタン用操作部材31の弾性部が伸びるため、例えば、ボタン用操作部材31の挿入部位31bの一部は、穴20fの外部に位置する。ユーザが押している状態では、弾性部が縮み、ユーザは操作部位を介してボタン用操作部材31の挿入部位31bを穴20f内に押し込むことができる。これにより、ユーザは、アプリケーションに対するユーザ操作である移動の動作(押し込み)を実行できる。
ボタン用操作部材31の挿入部位31bの円周面は、一又は複数の色又は模様を含む標識部31aを有する。ボタン用操作部材31の標識部31aは、例えば、赤色に塗布されている。ボタン用操作部材31の標識部31aは、穴20fの側面に近接又は接触している。
続いて、撮像画像50からボタン用操作部材31に対するユーザ操作を検出する方法を説明する。図9は、注目領域R1においてボタン用操作部材31が移動する過程を順に示す模式図である。なお、ボタン用操作部材31においては、色計測領域R2を設定する必要はなく、注目領域R1が標識部31aの色を認識するための領域である。
図9に示す撮像画像50は、穴20fとして穴20fが1つ設けられた板状部材20を撮像部11により撮像されたものである。穴20fには、ボタン用操作部材31が挿入されている。図9の(a)は、ボタン用操作部材31に対するある時点の撮像画像(以下、第3の撮像画像50cと記載)の一例を示す模式図である。図9の(b)は、ボタン用操作部材31に対するある時点の撮像画像の次に撮像された撮像画像(以下、第4の撮像画像50dと記載)の一例を示す模式図である。図9の(c)は、ボタン用操作部材31に対するある時点の撮像画像の次の次に撮像された撮像画像(以下、第5の撮像画像50eと記載)の一例を示す模式図である。すなわち、図9に示す第3の撮像画像50c、第4の撮像画像50d、及び第5の撮像画像50eは、撮像部11により時間的に連続で撮像されている。
図9の(a)に示すように、ユーザ操作によりボタン用操作部材31が移動する(押下される)ことで、注目領域R1にボタン用操作部材31の標識部31aが表示される。検出部12は、注目領域R1内の各画素の彩度、明度、及び色相のうち少なくとも1つの指標の値を測定し、記憶部14に予め記憶された指標の閾値の上下によって注目領域R1の色と標識部31aの色とを区別する。検出部12は、例えば、注目領域R1内において、標識部31aの色が占める画素を1とし、標識部31a以外の色が占める画素を0として2値化することで標識部31aの面積を算出する。
図9の(b)及び(c)に示すように、ボタン用操作部材31が厚さ方向において背面20b側から主面20a側へ移動するに従って、注目領域R1内に占めるボタン用操作部材31の標識部31aの面積の割合が大きくなる。
検出部12が1つの撮像画像50からユーザ操作を検出する例を説明する。検出部12は、例えば、記憶部14に予め記憶された標識部31aの面積の閾値以上の標識部31aの面積を検出した場合、ボタン用操作部材31がユーザにより押し込まれた状態であるというステータス(信号)をユーザ操作として検出する。検出部12は、例えば、記憶部14に予め記憶された標識部31aの面積の閾値未満の標識部31aの面積を検出した場合、ボタン用操作部材31がユーザにより押し込まれていない状態であるというステータス(信号)をユーザ操作として検出する。
また、検出部12は、注目領域R1の面積に対する標識部31aの面積の割合を算出してもよい。検出部12は、上記の面積の割合、又は標識部31aの面積に対応付いたユーザ操作とする移動量(押し込み量)の情報を有しており、面積の割合、又は標識部31aの面積に対応した移動量を撮像画像50が撮像された時点のユーザ操作として検出してもよい。
検出部12が複数の撮像画像50からユーザ操作を検出する例を説明する。記憶部14は、第3の撮像画像50c及び第4の撮像画像50d、又は、第4の撮像画像50d及び第5の撮像画像50eを記憶する。検出部12は、第3の撮像画像50c及び第4の撮像画像50d、又は、第4の撮像画像50d及び第5の撮像画像50eにおける注目領域R1内の標識部31a以外の色、又は模様を有する標識部31aの面積の割合を取得する。検出部12は、第3の撮像画像50c及び第4の撮像画像50d、又は、第4の撮像画像50d及び第5の撮像画像50eの面積の割合の差分を算出する。
検出部12は、上記の面積の割合の差分に対応付いた、ボタン用操作部材31の移動速度(押し込み速度)の情報を有している。検出部12は、面積の割合の差分に対応した、ボタン用操作部材31の移動速度を導出することにより、撮像画像50が撮像された時点のユーザ操作によるボタン用操作部材31の移動速度を検出する。すなわち、第4の撮像画像50d又は第5の撮像画像50eが撮像された時点でのボタン用操作部材31の厚さ方向に対する移動速度(押し込み速度)をユーザ操作として検出する。
次に、図10は、本発明の実施形態の撮像部11により撮像された画像からユーザ操作を検出する一例を示す模式図である。図10に示す撮像画像50は、穴20fが1つ設けられた板状部材20を撮像部11により撮像されたものである。穴20fは、長尺状に開口している。穴20fは、例えば、板状部材20の短手方向に延在した開口である。スライダ用操作部材32は、穴20fにおいて、板状部材20に沿って短手方向に移動可能に設けられる。
スライダ用操作部材32は、例えば、穴20fに挿入される挿入部位32bと穴20f外に位置しユーザが操作する対象である操作部位(図示せず)とから構成される。スライダ用操作部材32の挿入部位32b及び操作部位は、円柱状をなす。スライダ用操作部材32の挿入部位32b及び操作部位は、それぞれの中心が厚さ方向に平行な同一の軸上に位置し、挿入部位32b上に操作部位が接合している。
穴20fの幅(板状部材20の長手方向における長さ)は、スライダ用操作部材32の挿入部位32bの径と同一又はスライダ用操作部材32の挿入部位32bの径よりわずかに大きい。例えば、スライダ用操作部材32の操作部位の径は、穴20fの幅及びスライダ用操作部材32の挿入部位32bの径より大きい。
スライダ用操作部材32は、穴20fに挿入され、第2取付部29と着脱可能に接続する。スライダ用操作部材32は、例えば磁力により第2取付部29と着脱可能に接合する。スライダ用操作部材32の挿入部位32bの底部は、例えば、第2取付部29の磁石板と反対の極性を有する磁石部を有する。スライダ用操作部材32の挿入部位32bの円周面は、一又は複数の色又は模様を含む標識部32aを有する。スライダ用操作部材32の標識部32aは、例えば、青色に塗布されている。スライダ用操作部材32の標識部32aは、穴20fの側面に近接又は接触している。ユーザは、板状部材20に対して第2取付部29上を滑るようにスライダ用操作部材32を短手方向に移動させることができる。
続いて、撮像画像50からスライダ用操作部材32に対するユーザ操作を検出する方法を説明する。図10は、注目領域R1においてスライダ用操作部材32が移動する過程を順に示す模式図である。図10は、本発明の実施形態の撮像部11により撮像された画像からスライダ用操作部材32に対するユーザ操作を検出する一例を示す模式図である。図10は、注目領域R1においてスライダ用操作部材32が短手方向に沿って移動する一例を示す模式図である。
図10に示す撮像画像50は、穴20fとして穴20fが1つ設けられた板状部材20を撮像部11により撮像されたものである。穴20fには、スライダ用操作部材32が挿入されている。図10の(a)は、スライダ用操作部材32に対するある時点の撮像画像(以下、第6の撮像画像50fと記載)の一例を示す模式図である。図10の(a)に示すように、検出部12は、穴20fの中心位置Cを定める。検出部12は、穴20fとして注目領域R1を設定した後に中心位置Cを定める。検出部12は、例えば、中心位置Cから穴20fの第2側面20d側を正の方向とし、中心位置Cから穴20fの第3側面20e側を負の方向とする。例えば、中心位置Cを原点とし、短手方向をx軸方向とした場合に、スライダ用操作部材32を移動させることでx軸方向での移動に係るユーザ操作を行うことができる。
図10の(b)は、スライダ用操作部材32に対するある時点の次に撮像された撮像画像(以下、第7の撮像画像50gと記載)の一例を示す模式図である。図10の(c)は、スライダ用操作部材32に対するある時点の次の次に撮像された撮像画像(以下、第8の撮像画像50hと記載)の一例を示す模式図である。すなわち、図10に示す第6の撮像画像50f、第7の撮像画像50g、及び第8の撮像画像50hは、撮像部11により時間的に連続で撮像されている。
図10に示すように、ユーザ操作によりスライダ用操作部材32が移動することで、注目領域R1にスライダ用操作部材32の標識部32aが表示される。検出部12は、注目領域R1内の各画素の彩度、明度、及び色相のうち少なくとも1つの指標の値を測定し、記憶部14に予め記憶された指標の閾値の上下によって注目領域R1の色と標識部32aの色とを区別する。検出部12は、注目領域R1内において、標識部32aの色が占める画素を1とし、標識部32a以外の色が占める画素を0として2値化することで、このあとのスライダ用操作部材32の位置の算出過程において、注目領域R1における標識部32aの位置(正の方向又は負の方向への中心位置Cからの長さ)を検出する。
検出部12が1つの撮像画像50からユーザ操作を検出する例を説明する。図10の(b)に示すように、検出部12は、スライダ用操作部材32が中心位置Cから正の方向に位置する場合、穴20fの第2側面20d側の端面から中心位置Cまでの長さに対する標識部32aの短手方向の中心から中心位置Cまでの長さの割合を算出する。
図10の(c)に示すように、検出部12は、スライダ用操作部材32が中心位置Cから負の方向に位置する場合、穴20fの第3側面20e側の端面から中心位置Cまでの長さに対する標識部32aの短手方向の中心から中心位置Cまでの長さの割合に−1を掛けて負の値として算出する。
検出部12は、スライダ用操作部材32が移動しない場合、穴20fの第2側面20dから中心位置Cまでの長さに対する標識部32aの短手方向の中心から中心位置Cまでの長さの割合を0として算出する。すなわち、検出部12は、標識部32aが座標上、0であることを算出する。
検出部12は、例えば、記憶部14に予め記憶された閾値以上の長さの割合を検出した場合、スライダ用操作部材32が正の方向に位置している状態であるというステータス(信号)をユーザ操作として検出する。検出部12は、例えば、記憶部14に予め記憶された閾値以下の長さの割合を検出した場合、スライダ用操作部材32が負の方向に位置している状態であるというステータス(信号)をユーザ操作として検出する。検出部12は、例えば、記憶部14に予め記憶された閾値の範囲内の長さの割合を検出した場合、ポインタ用操作部材33が正の方向及び負の方向に位置していない状態であるというステータス(信号)をユーザ操作として検出する。
検出部12は、上記の長さの割合、又は割合の正負に対応付いた、ユーザ操作とする位置(x軸における座標)の情報を有しており、算出した長さの割合、又は割合の正負に対応した位置を撮像画像50が撮像された時点のユーザ操作として検出してもよい。
検出部12が複数の撮像画像50からユーザ操作を検出する例を説明する。記憶部14は、撮像部11により連続で撮像された第6の撮像画像50f及び第7の撮像画像50gを記憶する。検出部12は、第6の撮像画像50f及び第7の撮像画像50gにおける注目領域R1内のスライダ用操作部材32の移動した長さを取得する。検出部12は、取得した長さの差分を算出する。
検出部12は、上記の長さの差分に対応付いた、ユーザ操作とする移動速度及び移動方向の情報を有しており、算出した長さの差分に対応した移動速度及び移動方向を撮像画像50が撮像された時点のユーザ操作として検出してもよい。すなわち、第7の撮像画像50gが撮像された時点でのスライダ用操作部材32の短手方向に対する移動速度及び移動方向をユーザ操作として検出する。
なお、スライダ用操作部材32が正の方向に移動した場合として第6の撮像画像50f及び第7の撮像画像50gを用いて説明したが、負の方向に移動した場合として、第7の撮像画像50g及び第8の撮像画像50hを用いて同一の方法で第8の撮像画像50hが撮像された時点でのユーザ操作によるスライダ用操作部材32の移動速度及び移動方向を検出することができる。
次に、図11は、本発明の実施形態の撮像部11により撮像された画像からユーザ操作を検出する一例を示す模式図である。図11に示す図11に示す撮像画像50は、穴20fが1つ設けられた板状部材20を撮像部11により撮像されたものである。ポインタ用操作部材33は、穴20fにおいて、板状部材20の延在方向に移動可能に設けられる。ユーザは、板状部材20に対してポインタ用操作部材33を移動させることができる。
ポインタ用操作部材33は、例えば、穴20fに挿入される挿入部位33bと穴20f外に位置しユーザが操作する対象である操作部位(図示せず)とから構成される。ポインタ用操作部材33の挿入部位33b及び操作部位は、円柱状を呈する。ポインタ用操作部材33が挿入される穴20fの径は、ポインタ用操作部材33の挿入部位33bの径より大きい。また、例えば、ポインタ用操作部材33において、操作部位の径は挿入部位33bの径より大きい。
ポインタ用操作部材33は、穴20fに挿入され、例えば磁力により第2取付部29と着脱可能に接続する。ポインタ用操作部材33の挿入部位33bの底部は、例えば、第2取付部29の磁石板と反対の極性を有する磁石部を有する。ポインタ用操作部材33の操作部位の円周面は、一又は複数の色又は模様を含む標識部33aを有する。ポインタ用操作部材33の標識部33aは、例えば、緑色に塗布されている。ポインタ用操作部材33の標識部33aは、ユーザ操作により穴20fの側面に近接又は接触する。ユーザは、板状部材20に対して第2取付部29上を滑るようにポインタ用操作部材33を長手方向、短手方向及びそれらを組み合わせた方向に移動させることができる。
板状部材20の第1側面20c及び操作部材の標識部(回転用操作部材30の標識部30a、ボタン用操作部材31の標識部31a、スライダ用操作部材32の標識部32a及びポインタ用操作部材33の標識部33aのそれぞれ)は、例えば、互いに異なる色又は模様を有する。
続いて、撮像画像50からポインタ用操作部材33に対するユーザ操作を検出する方法を説明する。図11は、注目領域R1においてポインタ用操作部材33が長手方向及び短手方向に沿って移動する一例を示す模式図である。
図11に示す撮像画像50は、穴20fとして穴20fが1つ設けられた板状部材20を撮像部11により撮像されたものである。穴20fには、ポインタ用操作部材33が挿入されている。図11に示すように、検出部12は、穴20fの短手方向の中心位置Cを定め、長手方向の中心位置Dを定める。検出部12は、穴20fとして注目領域R1を設定した後に中心位置C,Dを定める。例えば、中心位置C,Dの交点を原点とし、短手方向をx軸方向、長手方向をy軸とした場合に、ポインタ用操作部材33を移動させることでx軸方向及びy軸方向での移動に係るユーザ操作を行うことができる。ポインタ用操作部材33における板状部材20の短手方向における移動の検出は、スライダ用操作部材32の短手方向における移動の検出と同一であるため省略し、板状部材20の長手方向に沿った移動の検出について説明する。
図11は、ポインタ用操作部材33に対するある時点に撮像された撮像画像(以下、第9の撮像画像50iと記載)の一例と、ある時点の次に撮像された撮像画像(以下、第10の撮像画像50jと記載)の一例と、ある時点の次の次に撮像された撮像画像(以下、第11の撮像画像50kと記載)の一例を示す模式図である。すなわち、図11に示す第9の撮像画像50i、第10の撮像画像50j、及び第11の撮像画像50kは、撮像部11により時間的に連続で撮像されている。
図11に示すように、ユーザ操作によりポインタ用操作部材33が移動することで、注目領域R1にポインタ用操作部材33の標識部33aが表示される。検出部12は、注目領域R1内の各画素の彩度、明度、及び色相のうち少なくとも1つの指標の値を測定し、記憶部14に予め記憶された指標の閾値の上下によって注目領域R1の色と標識部33aの色とを区別する。検出部12は、注目領域R1内において、標識部33aの色が占める画素を1とし、標識部33a以外の色が占める画素を0として2値化することで、このあとのポインタ用操作部材33の位置の算出過程において、注目領域R1における標識部33aの位置を容易に検出する。
検出部12が1つの撮像画像50からユーザ操作を検出する例を説明する。ポインタ用操作部材33が穴20fにおいて中心位置Dから移動した場合、撮像画像50における標識部33aの面積が変動する。
検出部12は、ポインタ用操作部材33が穴20fの中心位置Dに位置した場合における標識部33aの面積に対する、ユーザ操作により移動したポインタ用操作部材33における標識部33aの面積の割合を算出する。例えば、検出部12は、記憶部14に予め記憶されている、ポインタ用操作部材33が穴20fの中心位置Dに位置した場合における標識部33aの面積を読み出し、ユーザ操作後の標識部33aの画素数を数え上げることで面積を除することで割合(以下、「操作後割合」と記載)を算出する。
操作後割合が1より大きい場合、ポインタ用操作部材33は穴20fにおいてレンズ11a側に位置することを示し、操作後割合が1より小さい場合、ポインタ用操作部材33は穴20fにおいて第1側面20c側に位置することを示す。操作後割合が1の場合、ポインタ用操作部材33は穴20fにおいて中心位置Dに位置することを示す。
検出部12は、例えば、記憶部14に予め記憶された閾値以上の操作後割合を検出した場合、ポインタ用操作部材33がレンズ11a側に位置している状態であるというステータス(信号)をユーザ操作として検出する。検出部12は、例えば、記憶部14に予め記憶された閾値以下の操作後割合を検出した場合、ポインタ用操作部材33が第1側面20c側に位置している状態であるというステータス(信号)をユーザ操作として検出する。検出部12は、例えば、記憶部14に予め記憶された閾値の範囲内の操作後割合を検出した場合、ポインタ用操作部材33がレンズ11a側及び第1側面20c側に位置していない状態であるというステータス(信号)をユーザ操作として検出する。
このように、検出部12は、これらの操作後割合を算出することにより、各撮像画像50によりポインタ用操作部材33の延在方向、すなわち長手方向の位置を検出することができる。
また、検出部12は、記憶部14に予め記憶されている、ポインタ用操作部材33の穴20fにおける標識部33aの中心位置Dにおける面積に対する最大面積及び最小面積の割合として最大割合及び最小割合をそれぞれ算出する。
検出部12は、最大割合と操作後割合との差分、又は、最小割合と操作後割合との差分に対応付いた、ユーザ操作とする位置(y軸における座標)の情報を有しており、算出した差分に対応した位置を撮像画像50が撮像された時点のユーザ操作として検出してもよい。
検出部12が複数の撮像画像50からユーザ操作を検出する例を説明する。記憶部14は、撮像部11により連続で撮像された第9の撮像画像50i及び第10の撮像画像50jを記憶する。検出部12は、第9の撮像画像50i及び第10の撮像画像50jにおける注目領域R1内の標識部33aの面積を取得する。
検出部12は、上記の面積の差分に対応付いた、ユーザ操作とする移動速度及び移動方向の情報を有しており、算出した面積の差分に対応した移動速度及び移動方向を撮像画像50が撮像された時点のユーザ操作として検出してもよい。
なお、ポインタ用操作部材33が長手方向のレンズ11a側に移動した場合として第9の撮像画像50i及び第10の撮像画像50jを用いて説明したが、ポインタ用操作部材33が長手方向の第1側面20c側に移動した場合として、第10の撮像画像50j及び第11の撮像画像50kを用いて同一の方法で第11の撮像画像50kが撮像された時点でのユーザ操作として移動速度及び移動方向を検出することができる。
このように、回転用操作部材30、ボタン用操作部材31、スライダ用操作部材32及びポインタ用操作部材33のうち少なくとも1つに対しユーザ操作が行われた場合、検出部12は上記の方法でユーザ操作を検出する。
なお、取得ステップ(S130)は、抽出ステップ(S120)が終了した後、撮像部11によって撮像画像50を撮像し続けることで開始されてもよい。この場合、記憶部14に予め記憶されている回転用操作部材30、ボタン用操作部材31、スライダ用操作部材32、及びポインタ用操作部材33の標識部30a,31a,32a,33aの彩度、明度、及び色相のうち少なくとも1つの指標により、検出部12は、注目領域R1の色又は模様が何かを判定する。これにより、検出部12は注目領域R1の色又は模様を特定することで、その色又は模様に対応する標識部を有する回転用操作部材30、ボタン用操作部材31、スライダ用操作部材32、及びポインタ用操作部材33のいずれかが穴20fに挿入されたことを特定する。
ユーザは、回転用操作部材30、ボタン用操作部材31、スライダ用操作部材32、及びポインタ用操作部材33のうち、少なくとも1つの操作部材を板状部材20に設けてもよい。すなわち、複数の種類の操作部材、又は、同一の種類で複数の操作部材(以下、単に「複数の操作部材」と記載)を板状部材20に設けてもよい。以下、複数の操作部材を板状部材20に設けた場合を説明する。
図12は、本発明の実施形態の操作検出装置1における板状部材20内の光の経路を示す模式的な上面図である。図12は、撮像部11、及び2つの操作部材が長手方向に沿って並んでいる状態を示している。2つの操作部材のうち撮像部11から近い操作部材を操作部材30d、2つの操作部材のうち撮像部11から遠い(第1側面20cから近い)操作部材を操作部材30eとする。
図12の(a)は、2つの操作部材のうち、撮像部11から近い操作部材を撮像する場合の光の経路を示す模式的な上面図である。図12の(a)に示すように、操作部材30dからの光は、板状部材20の主面20a、背面20b及び反射面20gにおける反射により撮像部11に到達可能である。一方、操作部材30eからの光のうち、板状部材20の主面20a、背面20b及び反射面20gのみの反射による光は、操作部材30d及び操作部材30dが挿入される穴20fにより遮蔽されるため、撮像部11に到達できない。
図12の(b)は、2つの操作部材のうち、撮像部11から遠い操作部材を撮像する場合の光の経路を示す模式的な上面図である。図12の(b)に示すように、操作部材30eからの光は、板状部材20の長手方向に沿った第2側面20d及び第3側面20eのうち少なくとも一方における反射を利用することで撮像部11に到達可能である。すなわち、操作部材30eからの光は、板状部材20の主面20a、背面20b、反射面20g、並びに、長手方向に延在する第2側面20d及び第3側面20eのうち少なくとも一方における反射により撮像部11に到達可能である。なお、撮像部11は、操作部材30dも第2側面20d及び第3側面20eのうち少なくとも一方の反射を利用して撮像できる。
撮像画像50内において、第2側面20d又は第3側面20eで反射せず写った操作部材30dと、第2側面20d又は第3側面20eで反射して写った操作部材30eの像の位置はそれぞれ異なる。図13は、本発明の実施形態の撮像部11による板状部材20及び操作部材を撮像した画像の一例を示す模式図である。図13に示すように、例えば、撮像画像50において、操作部材30d,eは、板状部材20が写る部分の重複しない位置に並んで写る。このように、複数の穴20f又は複数の操作部材が長手方向に並んで配置されていた場合であっても、撮像部11は、板状部材20により穴20f又は複数の操作部材を撮像することができる。これにより、検出部12は、長手方向に並んで設けられた複数の操作部材に基づくユーザ操作を検出することができる。
以上のように、本実施形態では、光が透明な板状部材20内を反射しながら進むため、撮像部11は、板状部材20を介して操作部材(回転用操作部材30、ボタン用操作部材31、スライダ用操作部材32、又はポインタ用操作部材33)を撮像することができる。操作部材から撮像部11までの光路には板状部材20が存在するため、操作部材と撮像部11との間に光の遮蔽物が入り込むことが抑制され、検出部12によりユーザ操作が適切に検出される。したがって、ユーザ操作の検出性能を向上させることができる。
また、板状部材20がアクリル板及び磁石板で形成され、操作部材がプラスチック及び磁石板で形成されることから、板状部材20及び操作部材は、安価に製造することができる。さらに、検出部12は撮像画像50を利用して注目領域R1を検出し、注目領域R1内の色相の平均値若しくは色相の平均値の差分、又は、2値化することにより求められた長さ、面積若しくは割合を算出することから、簡易な処理でユーザ操作を検出することができる。これにより、検出部12は、高速にユーザ操作を検出することができる。
また、本実施形態のように板状部材20は、延在方向が撮像部11の撮像方向とは異なるように設けられ、板状部材20は、板状部材20の延在方向及び撮像部11の撮像方向に面し、撮像部11が操作部材を撮像できるように光を反射する反射面20gを有してもよい。この構成によれば、板状部材20の全反射を利用して別部材を取り付けることなく、撮像部11は操作部材を撮像することができる。したがって、簡易な構成でユーザ操作の検出性能を向上させることができる。なお、板状部材20は、反射面20gを有さなくてもよい。この場合、板状部材20の反射面20gが設けられた位置に、鏡などの反射部材の反射面を板状部材20内に向けて接着させてもよい。
また、本実施形態のように操作部材は、複数の色又は模様を含む標識部30aを有し、撮像部11は、操作部材の標識部(標識部30a,31a,32a,33a)を撮像してもよい。この構成によれば、検出部12は、標識部が撮像された撮像画像50を1又は複数用いることによって、操作部材に実施された移動又は回転などのユーザ操作を検出することができる。なお、標識部は、複数の色又は模様でなくてもよい。この場合、例えば、標識部は、1色を有するのみであってもよい。
また、本実施形態のように板状部材20の主面20aは、操作部材を挿入可能な穴20fを有してもよい。この構成によれば、操作部材は、板状部材20に容易に保持される。なお、板状部材20は、穴20fは有さなくてもよい。この場合、操作部材は、板状部材20とは別の部材により操作可能に板状部材20に取り付けられてもよい。
また、本実施形態のように撮像部11によって操作部材が撮像される際に当該操作部材の背後に位置する板状部材20の第1側面20cの色は、当該操作部材の色とは異なってもよい。この構成によれば、検出部12は、撮像画像50内における注目領域R1(穴20fの像、又はユーザ操作を検出する操作部材の像の位置)と、それ以外の領域(穴無し領域51b)との区別を容易にすることができる。なお、第1側面20cの色は、操作部材の色と同一であってもよい。この場合、検出部12は、記憶部14が予め記憶した、穴20fの像、又はユーザ操作を検出する操作部材の像の位置である穴領域51aを注目領域R1として設定してもよい。
また、本実施形態のように操作部材は、板状部材20に複数設けられ、検出部12は、撮像部11により撮像された画像に基づき複数の操作部材のそれぞれにおけるユーザ操作を検出してもよい。本実施形態のように検出部12は、撮像部11により撮像された画像のうち、板状部材20の長手方向に延びる側面(第2側面20d又は第3側面20e)の反射を利用して得られた操作部材の像に基づき、操作部材に対するユーザ操作を検出してもよい。この構成によれば、撮像部11は、板状部材20の主面20a、背面20b、又は長手方向に延びる側面の反射を利用して操作部材を撮像することができ、検出部12は操作部材に実施されたユーザ操作を検出することができる。したがって、携帯端末10のアプリケーションに対応して適切な操作部材を複数設けることができるため、操作部材を1つだけしか配置できない場合と比べて操作性及び利便性が向上する。なお、操作部材は板状部材20に1つだけ設けられてもよい。
また、本実施形態のように板状部材20は、撮像部11に対して着脱自在に設けられてもよい。携帯端末10が第1取付部19を有し、板状部材20が第2取付部29を有する構成であれば、携帯端末10(撮像部11)に対し操作検出装置1が必要な場合に、板状部材20及び操作部材を携帯端末10(撮像部11)に容易に取り付けることができる。なお、板状部材20は撮像部11に対して着脱自在に設けられていなくてもよく、撮像部11(携帯端末10)に固定されていてもよい。
また、本実施形態のように操作部材は、板状部材20に対して着脱自在に設けられてもよい。この構成によれば、板状部材20に対し操作部材が必要な場合のみに操作部材を取り付けることができるため、携帯端末10のアプリケーションに応じた操作部材をユーザが選択することができる。なお、操作部材は板状部材20に対して着脱自在に設けられていなくてもよく、板状部材20に移動又は回転可能に固定されていてもよい。
また、本実施形態のように撮像部11を有する携帯端末10を備え、板状部材20は、携帯端末10の撮像部11が設けられた面の少なくとも一部を覆うように携帯端末10に装着可能であってもよい。この構成によれば、ユーザは、携帯端末10の背面10b側に設けられた操作部材により操作を行うため、指によってタッチパネルディスプレイ15の表示内容が隠されることなく、触覚フィードバックを得られる。なお、板状部材20は、携帯端末10の撮像部11が設けられた面の少なくとも一部を覆わなくてもよい。この場合、板状部材20は、携帯端末10の側面(主面10a及び背面10b以外の面)に装着可能なように設けられていてもよい。
なお、携帯端末10は、スマートフォンだけでなく、撮像部11が設けられたデバイスであればよい。すなわち、携帯端末10の代わりに撮像部11のみを備える装置であってもよい。この場合、検出部12は撮像部11を備える装置内に設けられてもよく、撮像部11を備える装置の外部において有線又は無線で接続する装置に設けられてもよい。
回転用操作部材30、ボタン用操作部材31、スライダ用操作部材32及びポインタ用操作部材33は、各機能を複合させた部材により代替されてもよい。例えば、ポインタ用操作部材33の標識部33aは、回転用操作部材30の標識部30aと同一の縞模様を有し、ユーザによる回転操作を検出させてもよい。
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態における携帯端末10などは、本開示の情報処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図14は、本発明の実施形態に係る携帯端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の携帯端末10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。携帯端末10のハードウェア構成は、図14に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
携帯端末10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の検出部12又は制御部13などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、携帯端末10は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る情報処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の携帯端末10が備える記憶媒体(記憶部14)は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、携帯端末10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。