JP2021055242A - 軟質金属受け用保護材 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温の軟質金属材料が摺動する場合であても、軟質金属材料の傷付きを防止可能で、耐摩耗性が良好な軟質金属受け用保護材を提供すること。【解決手段】高温の軟質金属材料が摺動する面を有する布帛からなる軟質金属受け用保護材であって、前記布帛が、耐熱性有機繊維を含む有機繊維の織物である軟質金属受け用保護材。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば押出成形直後の高温の軟質金属材料が搬送される際に、その軟質金属材料が摺動する部分に設置される軟質金属受け用保護材に関するものである。
従来、押出成形直後の高温の軟質金属の成形品は、コンベアベルトに載置されたり、搬送方向に沿って不連続に複数設置されたフェルト等の軟質金属受け用保護材の上面を摺動させたりして搬送されることが一般に行われている(特許文献1、2)。
特許文献1には、上層と下層がニードルパンチにより絡合一体化された低伸縮生地であって、前記上層は合成樹脂繊維の不織布のみで構成され、前記下層は連続した3本以上の緯糸を跨ぐ経糸、又は連続した3本以上の緯糸を潜る経糸からなる織物である基布で構成されている低伸縮生地からなる搬送用耐熱ベルトが開示されている。このような生地を用いることで、従来品に比べて低伸度であり、搬送ローラーの空転を抑制できるとされている。
特許文献2には、無機繊維層の両面に耐熱性有機繊維層をウェブの状態で積層して、3層以上の構造体とし、ニードルパンチ処理で絡合一体化して成形したことを特徴とする耐熱クッション材が開示されている。この耐熱クッション材は、アルミニウム押出成形品やコイル等のアルミニウム製品の傷付きを防止するための下敷又は受部材用パッドとして使用するものであり、アルミニウム押出成形品等と接触する表層が耐熱有機繊維層であるため磨耗による繊維の脱落を防止することが出来るとされている。尚、特許文献2に記載のウェブは、不織布を製造する前段の繊維を積層してシート状に広げたものであると考えられる。
特開2018−203497号公報 特開2017−95840号公報
しかしながら、本発明者の検討によると、特許文献1に記載のように表層が不織布であったり、特許文献2に記載のようにウェブの状態であったりすると、アルミニウム製品の傷付きをある程度防止できるものの、特に、表層に沿って高温の軟質金属材料が摺動する場合に、不織布が摩耗し易く、耐摩耗性が十分ではないことが判明した。
そこで、本発明の目的は、高温の軟質金属材料が摺動する場合であっても、軟質金属材料の傷付きを防止可能で、耐摩耗性が良好な軟質金属受け用保護材を提供することである。
本発明者は、前述の課題解決のために、鋭意検討を行った。その結果、耐熱性有機繊維を含む有機繊維の織物を用いることで、前述の課題が解決可能であることを見出した。
本発明は、高温の軟質金属材料が摺動する面を有する布帛からなる軟質金属受け用保護材であって、前記布帛が、耐熱性有機繊維を含む有機繊維の織物である軟質金属受け用保護材に関する。
本発明の実施形態では、耐熱性有機繊維の耐熱温度が200℃以上であってよい。
本発明の実施形態では、前記耐熱性有機繊維が、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維を含んでもよい。また、この場合、前記耐熱性有機繊維が、アラミド繊維、セルロース繊維、ポリアリレート繊維、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)繊維、ポリイミド繊維、フッ素繊維から選択される少なくとも1種をさらに含むものであってよい。
本発明の実施形態では、前記織物の目付が150〜8000g/mであってもよい。
本発明の実施形態では、前記有機繊維の太さが150〜8000dtexであってもよい。
本発明の実施形態では、前記布帛が円筒形であってもよい。
本発明の実施形態では、前記軟質金属材料の材質がアルミニウムであってもよい。
本発明の実施形態では、押出成形用であってもよい。
本発明に係る軟質金属受け用保護材は、その表面に沿って高温の軟質金属材料が摺動する場合であっても、軟質金属材料の傷付きを防止することが可能で、耐摩耗性も良好である。
本発明の実施形態に係る軟質金属受け用保護材は、高温の軟質金属材料が摺動する面を有する布帛により形成される。この布帛は、耐熱性有機繊維を含む有機繊維の織物である。
このように、軟質金属受け用保護材を構成する布帛として織物を採用することで、不織布の場合と異なり、繊維が規則的に絡み合うため、軟質金属材料が摺動する場合であっても織物を構成する繊維の毛羽立ちが抑制されること、特許文献1や特許文献2で用いられる不織布(フェルトを含む)に対して密度を高く設計できること等により、摩耗しにくくなり、耐摩耗性が向上したものと考えられる。また、有機繊維が耐熱性有機繊維を含むことによって高温の軟質金属材料に対する有機繊維の耐久性が向上し、織物として構成することとの相乗効果により、良好な耐摩耗性が得られるものと考えられる。また、布帛を構成する織物が、主に有機繊維で構成されることで、軟質金属材料への攻撃性が抑制され、傷つきを防止できると考えられる。
織物は、経糸と緯糸とが互いに交錯してできたものである。織物の組織は特に限定はなく、各種の織物組織が採用され得る。例えば、一重組織、重ね組織、からみ組織等が挙げられる。一重組織としては、平織、綾織、朱子織の3原組織、これらの変化組織、3原組織と変化組織を混ぜた組織である混合組織、3原組織及び変化組織によらない組織、模様を浮き出した紋織が挙げられる。重ね組織は、織物の断面を見たときに、経糸又は緯糸の一方又は双方が二重以上重なって多重になっており、織物の表面は前記一重組織と同じ組織となっている組織であり、例えば、経二重織、緯二重織、経緯二重織、経三重織、緯三重織、経緯三重織、経四重織、緯四重織、経緯四重織、経五重織、緯五重織、経緯五重織、等の多重織等が挙げられる。からみ組織としては、絽織、紗織等が挙げられる。
有機繊維は、耐熱性有機繊維を含むものであればよく、耐熱性有機繊維以外の有機繊維を含むものであってもよい。耐熱性有機繊維は、耐熱温度が200℃以上であるものが好ましく、400℃以上のものがより好ましく、500℃以上のものがさらに好ましい。耐熱温度とは、熱分解温度又は融点を意味する。
耐熱性有機繊維は、このような耐熱性を有するものであればよく、例えば、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、アラミド繊維、セルロース繊維、ポリアリレート繊維、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)繊維、ポリイミド繊維、フッ素繊維等が挙げられる。このうち、耐熱性有機繊維としては、耐熱性、耐摩耗性、軟質金属材料への攻撃性の観点から、PBO繊維を含むのが好ましく、PBO繊維単独がより好ましい。PBO繊維は他の有機繊維と比較して耐熱性に極めて優れているため、例えば押出成形直後の軟質金属材料を摺動させるためには高い耐熱性を有するPBO繊維単独で構成された織物の布帛が好適である。一方、搬送される間に軟質金属材料は冷却されるため、成形直後よりは冷却された軟質金属材料を摺動させる場所では、必ずしもPBO繊維単独である必要のない場合があり得る。そのような場所では、織物に用いる耐熱性有機繊維として、PBO繊維と、PBO繊維以外の耐熱性有機繊維とを組み合わせてもよい。このようなPBO繊維以外の耐熱性有機繊維としては、アラミド繊維、セルロース繊維、ポリアリレート繊維、PPS繊維、PEEK繊維、ポリイミド繊維、フッ素繊維から選択される少なくとも1種を含むのが好ましい。これらの耐熱性有機繊維は、市販のものを使用することができる。例えば、PBO繊維は、東洋紡株式会社製、ザイロン(登録商標)を用いることができる。アラミド繊維は、パラ系アラミド繊維でもよいし、メタ系アラミド繊維でもよく、パラ系アラミド繊維としては、例えば、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(東レ・デュポン株式会社製、ケブラー(登録商標))、帝人株式会社製、トワロン(登録商標)を用いることができ、メタ系アラミド繊維としては、例えば、ポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維(東レ・デュポン株式会社製、ノーメックス(登録商標))、帝人株式会社製、コーネックス(登録商標)を用いることができる。PPS繊維としては、例えば、東レ株式会社製、トルコン(登録商標)等が挙げられる。ポリアリレート繊維としては、例えば、株式会社クラレ製、ベクトラン(登録商標)、KBセーレン株式会社製、ゼクシオン(登録商標)等が挙げられる。ここで、セルロース繊維は、レーヨン、キュプラ、リヨセル、アセテート繊維等、セルロースに由来する原料を用いて得られる繊維を意味する。
有機繊維は、耐熱性有機繊維を含むものが好ましく、耐熱性有機繊維のみであるのがより好ましいが、用途等に応じて、耐熱性有機繊維以外の他の有機繊維を含んでもよい。このような繊維としては、例えば、絹、羊毛、ポリエチレン繊維等が挙げられる。
有機繊維の形態は特に限定はなく、使用する繊維の種類と繊維種の数等に応じて適宜決定することができる。有機繊維の形態としては、フィラメント(長繊維)でもよいし、ステープル(短繊維)の紡績糸であってもよい。フィラメント及び紡績糸は、単糸でもよいし、単糸を複数本引きそろえて撚った撚糸でもよいし、単糸を複数本引きそろえただけの引き揃え糸でもよい。撚糸の撚りの程度は特に限定はない。複数のフィラメント及び/又は紡績糸を用いる場合は、耐摩耗性の観点からは、撚糸が好ましい。また、複数の繊維種を組み合わせて糸を形成する場合は、複数種の繊維のステープルを用いて紡績して得られる混紡糸でもよいし、複数種のフィラメント及び/又は混紡糸を撚って得られる交撚糸でもよい。
有機繊維の太さは、繊維種等を考慮して適宜決定することができるが、耐摩耗性及び軟質金属の傷付き防止の観点から、150〜8000dtexが好ましい。このうち、例えば、有機繊維がPBO繊維である場合は、150〜600dtexが好ましく、有機繊維がPBO繊維と他の有機繊維との混紡糸である場合は、5000〜8000dtexが好ましい。
織物の目付は、織物組織の形態、有機繊維の太さ、用途等に応じて、適宜決定することができるが、耐摩耗性及び軟質金属の傷付き防止の観点、織物の形状設計上の観点からは、150〜8000g/mが好ましく、150〜6000g/mがより好ましく、150〜5000g/mがさらに好ましい。また、織物の組織として、一重組織を採用する場合は、350〜800g/mが好ましく、重ね組織を採用する場合は、2500〜8000g/m2が好ましく、2500〜4500g/mがより好ましい。織物の厚みは、織物組織の形態、有機繊維の種類、用途等に応じて適宜決定することができるが、耐摩耗性及び軟質金属の傷付き防止の観点からは、0.4〜15mmが好ましい。PBO繊維の一重組織の場合は、0.4〜1mmがより好ましく、混紡糸の一重組織の場合は、0.8〜3.5mmがより好ましく、混紡糸の重ね組織の場合は、3〜15mmがより好ましい。織物の厚みは、定圧ノギスにより測定することができる。
布帛の形状、構造は、用途等に応じて適宜決定することができ、平板形でもよいし、円筒形でもよいし、直方体又は立方体でもよいし、その他の構造でもよい。また、布帛は、一枚の織物で構成されていてもよいし、複数の織物を複数重ねたもので構成されていてもよい。例えば、平板形の織物を複数重ねた直方体又は立方体、複数の円筒形の織物を同心円状に重ね合わせて円筒形としたもの、シート状の長尺の織物を巻きまわして巻物状にして円筒形としたもの、シート状の織物を適宜折り畳んで平板形又は直方体若しくは立方体としてもの等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。また、複数の織物を組み合わせて構成する場合、それらは一体化してもよいし、しなくてもよい。また、複数組み合わせる場合、軟質金属材料と接する部分が使用により劣化した場合は、劣化した織物を除去することで、劣化していない織物を表面にして継続して使用することができる。また、複数の織物を組み合わせる場合、各織物を構成する繊維の種類は同じでも異なってもよい。
さらに、このような軟質金属受け用保護材を例えば従来の軟質金属受け用保護材等の表面に設置して用いることも可能である。このような適用方法は、例えば、PBO繊維の一重組織の織物を布帛として用いることで、高額なPBO繊維の使用量を低減すると同時に、軟質金属受け用保護材の軟質金属材料の傷付き防止と耐摩耗性が向上し、軟質金属成形品の製造コストの低減に有効である。
以上のように所定の有機繊維の織物で形成された布帛は、高温の軟質金属材料を搬送する際に用いられる軟質金属受け用保護材として好適である。特に、この軟質金属受け用保護材の布帛の表面に沿って、高温の軟質金属材料を摺動させながら搬送する場合に好適である。このような軟質金属材料の材質は、変形し易く、展延性に富む金属であればよい。例えば、アルミニウム、マグネシウム、インジウム、鉛、錫、銅、金、銀等の単独の金属や黄銅等の合金等が挙げられる。このうち、傷付きやすいアルミニウムの場合に、特に有効である。また、高温の軟質金属材料を布帛の表面に沿って摺動させることから、軟質金属材料は、摺動する方向に沿って長尺な形状を有するものに対して有効である。また、このような長尺の軟質金属材料を高温状態で摺動させる観点から、軟質金属材料の押出成形用として好適である。例えば、軟質金属材料の押出成形機の後面設備であるキャニスター、イニシャルテーブル、ランアウトテーブル、リフトアーム、クーリングテーブル等の軟質金属材料の押出成形品を摺動させる摺動部に設けられる保護材として好適に用いられる。
以下、本発明の実施形態に係る軟質金属受け用保護材を実施例に基づき説明する。
(試験例1:表面粗さRaの差)
表1に示す軟質金属受け用保護材(大きさ:25mm×25mm)を用いて、軟質金属(アルミニウム)の押出成形品を傷付ける程度(相手攻撃性)を以下のようにして測定した。アルミニウムの押出成形品を40mm幅に切断したものを軟質金属サンプルとして準備し、その表面粗さRa(1)を、表面粗さ測定器(株式会社東京精密製、SURFCOM 1500DX3)を用いて、縦倍率:2000倍、横倍率:4.4倍の条件で測定した。測定後、各軽金属サンプルを500℃に加熱した後、加熱された軽金属サンプルに対して軟質金属受け用保護材を500g/cmの荷重をかけながら、20mm/minで3分間摺動させた。軟質金属受け用保護材の移動距離を200mmとして、往復運動させた。軽金属サンプルの温度は、軟質金属受け用保護材を摺動させ始めてから終了までの間に、約400℃から約150℃に徐々に降温したことを軟質金属サンプルに接続した熱電対により確認した。軟質金属サンプルが室温まで冷却した後、前述と同様にして表目粗さRa(2)を測定した。表面粗さRaの差(Ra(2)−Ra(1))を表1に示す。
(試験例2:耐摩耗性)
表1に示す軟質金属受け用保護材(大きさ:100mm×100mm)を用い、JIS K 6264に準拠してテーバー摩耗試験を行った。試験機として、株式会社安田精機製作所製、テーバー式アブレーションテスター No.101−HSを用い、条件は、摩耗輪:CS17、荷重:4.9N、回転速度:60rpm、摩耗粉吸引:−1.5kPa(0.49m/min)とした。試験は、軟質金属受け用保護材に対して400℃で8時間加熱処理を行って熱履歴を与えた場合(試験A)と、熱履歴を与えていない場合(試験B)とで行い、試験前後の重量変化を求めた。尚、試験Aの重量変化を重量変化A、試験Bの重量変化を重量変化Bとして表1に示す。また、比較例6については、相手攻撃性が大きいため、耐摩耗性試験は省略した。
(試験例3:軟質金属成型時耐傷性及び軟質金属成型時耐久性)
実際の押出成形機により、幅500mm×高さ100mm×長さ1000mmの中空体のアルミニウムの成形体を製造する際に、表2に示す軟質金属受け用保護材(大きさ:500mm×500mm)を、押出成形機の出口近くに設置して、押出成形直後の高温のアルミニウムの成形体をその長さ方向に沿って摺動させながら支持させた。連続40時間押出成形を行って、冷却後の各成形体の摺動面の傷の有無を官能試験により評価した(耐傷性)。また、連続40時間押出成形を行った後の外観上の摩滅の有無を目視により確認した(耐久性)。評価基準は、以下の通りである。評価結果を表2に示す。
(a)軟質金属成型時耐傷性
○:指で触って凹凸を感じない。
×:指で触って凹凸を感じる。
(b)軟質金属成型時耐久性
〇:外観に摩滅がない。
×:外観に摩滅がある。
(試験例4:使用可能押出距離)
実際の押出成形機により、幅220mm×高さ30mmの中空体の6000系アルミニウム合金の成形体を製造する際に、表3に示す軟質金属受け用保護材(大きさ:400mm×400mm)を、押出成形機の出口近くに設置して、押出成形直後の高温のアルミニウム合金の成形体をその長さ方向に沿って摺動させながら支持させ、使用可能押出距離を確認した。押出成形機の押出速度は16m/min、軟質金属受け用保護材とアルミニウム合金の成形体との接触温度は約550℃であった。使用可能押出距離は、押出成形開始から、現場の訓練された作業員が、保護材の摩耗の進行度合いを目視にて確認し、成形体の表面にキズがつく程度の保護材の摩滅又は成形体を支えらなれなくなる程度の保護材の摩滅が生じると判断するまでの、押出成形した成形体の長さに対応する。
実施例及び比較例で用いた布帛である織物及びフェルト(不織布)、並びに、織物と樹脂との複合材は以下のとおりである。尚、使用した繊維の繊維径、布帛の目付、厚さ、複合材の密度、厚さは表1に示した通りである。
(1)実施例1、2
PBO繊維の紡績糸を用いた平織の織物、一重織、
(2)実施例3、4
表2に示す組成の混紡糸を用いた平織の織物、一重織、
(3)実施例5
PBO繊維の紡績糸を用いた平織の織物、多重織(経四重織)、
(4)実施例6
表2に示す組成の混紡糸を用いた平織の織物、多重織(経四重織)、
(5)実施例7
PBO繊維の紡績糸を用いた平織の織物、多重織(経二重織)
(6)比較例1、6
PBO繊維のフェルト、
(7)比較例2〜4
表1に示す組成となる各繊維のフィラメント又は紡績糸を用いたフェルト、
(8)比較例5
表1に示す組成比となる混紡糸を用いた平織の織物に対してフェノール樹脂を表1の組成になるように含侵した後、硬化させた複合材、
布帛及び複合材の厚みは、定圧ノギス(株式会社ミツトヨ製、定圧キャリパNTD25−20C、測定力0.5〜1N)で測定した。
Figure 2021055242
Figure 2021055242
Figure 2021055242
表1より、耐熱性有機繊維を含む有機繊維の織物の布帛である場合は、無機繊維を含む繊維を含む場合、フェルトのような不織布の場合及び成形品の場合と比較して、高温の軟質金属成形品に対する攻撃性が低く、耐摩耗性にも優れる軟質金属受け用保護材を提供可能であることが分かる。表2、3より、実際の使用においても、所定の布帛の場合に、高温の軟質金属成形品に対する攻撃性が低く、耐久性(耐摩耗性)にも優れ、使用可能押出距離が従来より顕著に長いことがわかる。

Claims (9)

  1. 高温の軟質金属材料が摺動する面を有する布帛からなる軟質金属受け用保護材であって、
    前記布帛が、耐熱性有機繊維を含む有機繊維の織物である軟質金属受け用保護材。
  2. 耐熱性有機繊維の耐熱温度が200℃以上である請求項1に記載の軟質金属受け用保護材。
  3. 前記耐熱性有機繊維が、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維を含む請求項1又は2に記載の軟質金属受け用保護材。
  4. 前記耐熱性有機繊維が、アラミド繊維、セルロース繊維、ポリアリレート繊維、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)繊維、ポリイミド繊維、フッ素繊維から選択される少なくとも1種を含む請求項3に記載の軟質金属受け用保護材。
  5. 前記織物の目付が150〜8000g/mである請求項1〜4の何れか一項に記載の軟質金属受け用保護材。
  6. 前記有機繊維の太さが150〜8000dtexである請求項1〜5の何れか一項に記載の軟質金属受け用保護材。
  7. 前記布帛が円筒形である請求項1〜6の何れか一項に記載の軟質金属受け用保護材。
  8. 前記軟質金属材料の材質がアルミニウムである請求項1〜7の何れか一項に記載の軟質金属受け用保護材。
  9. 押出成形用である請求項1〜8の何れか一項に記載の軟質金属受け用保護材。
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