JP2021055173A - 3次元造形装置 - Google Patents

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Shinji Oishi
伸司 大石
吉田 崇
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Abstract

【課題】平坦な粉末層を形成してより高品質な造形物の造形を支援する技術を提供する。【解決手段】3次元造形装置は、粉末を均して粉末層を形成する均し手段と、造形物の3次元データに基づいて、前記粉末層に対して前記粉末を結合させる液体を付与する液体付与手段と、前記粉末層の形成と前記液体の付与とを繰り返して、積層された前記粉末層内に前記造形物を形成するよう、前記均し手段および前記液体付与手段とを制御する制御手段と、を有し、前記均し手段は、前記粉末層の形成時に前記粉末の付着が低減するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、粉末を積層造形することで造形物を造形する3次元造形装置に関する。
3次元の造形物(立体物)を造形する方法として、造形対象物である3次元モデルのスライスデータに従って粉末を積層する積層造形法が注目されている。積層造形法によって造形物を造形する3次元造形装置は、粉末層を形成する手段(リコータ)によって粉末を均して粉末層を形成し、粉末層に対して液体(バインダ)を付与する。そして、3次元造形装置は、粉末層の形成と液体の付与を繰り返すことで、造形物を積層造形する。3次元造形装置による粉末層の形成においては、造形物が造形される造形室内に供給された粉末がローラやスクイージによって平滑化される。特許文献1では、粉末を均すローラの表面に蓄積した余分な粉末を除去するために、ローラの表面に形成された孔から粉末を吸引して回収する技術が提案されている。
特開2017−127989号公報
3次元造形装置において使用される粉末は、金属やセラミックなど、その種類は多岐にわたる。それぞれの粉末の特性(材質や平均粒径など)によっては、孔から粉末を吸引できず、粉末層を形成する手段が有するローラやスクイージの表面に粉末が付着して、平坦な粉末層を形成できない可能性がある。
本件開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであり、平坦な粉末層を形成してより高品質な造形物の造形を支援する技術を提供する。
本件開示の技術である3次元造形装置は、
粉末を均して粉末層を形成する均し手段と、
造形物の3次元データに基づいて、前記粉末層に対して前記粉末を結合させる液体を付与する液体付与手段と、
前記粉末層の形成と前記液体の付与とを繰り返して、積層された前記粉末層内に前記造形物を形成するよう、前記均し手段および前記液体付与手段とを制御する制御手段と、
を有し、
前記均し手段は、前記粉末層の形成時に前記粉末の付着が低減するように構成されている、
ことを特徴とする。
本件開示の技術によれば、粉末層形成手段に粉末が付着することを抑制して、より平坦な粉末層を形成してより高品質な造形物の造形を行うことができる。
第1実施形態に係る3次元造形装置の概略構成図 粉末層を形成するための3次元造形装置の動作シーケンス 乾燥手段を有する3次元造形装置における課題を示す図 乾燥手段を有しない3次元造形装置における課題を示す図 第1実施形態に係る3次元造形装置の粉末層形成手段の概略構成図 第1実施形態に係る3次元造形装置の動作説明図 第2実施形態に係る3次元造形装置の粉末層形成手段の概略構成図 第2実施形態に係る3次元造形装置の動作説明図 第3実施形態に係る3次元造形装置の粉末層形成手段の概略構成図 第3実施形態に係る3次元造形装置における効果を示す図
以下に、図面を参照しつつ、本件開示の技術の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。よって、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。特に図示あるいは記述をしない構成や工程には、当該技術分野の周知技術または公知技術を適用することが可能である。また、重複する説明は省略する場合がある。
本件開示の技術は、粒子状の材料(母粒子とも称する)である粉末を用いて立体的な造形物を作製する技術に関する。よって本件開示の技術は、アディティブマニファクチャリング(AM)システム、3次元プリンタ、ラピッドプロトタイピングシステムなどと呼ばれる3次元造形装置として捉えられる。
また、本件開示の技術に係る3次元造形装置には、造形ステージ上に粉末を均して粉末層を形成するステップと、造形物の3次元データを基に粉末層に液体を付与するステップと、を交互に繰り返して粉末層内に造形物を形成する装置を含む。この場合、粉末には、樹脂や金属、セラミックスなどの粉末が好適に用いられる。また、粉末層に付与される液体には、粉末を結合させる結着液の他、ナノ粒子を分散させた粒子分散液などが好適に用いられる。
本明細書における造形物とは、典型的には造形対象の立体物であり、造形物の3次元データには、立体物の形状データやスライスデータなどが含まれる。造形物は必ずしも高い強度を持たず、造形物形状に応じて立体的に液体を付与したものを含む。また、液体を付与した箇所を乾燥や加熱などの手段で固化し、固化していない領域を取り除くことで得られるものについても造形物と呼ぶ。また、さらに熱処理を行い、焼結することで強度を増加させたものも造形物に含む。
また、以下の説明では、3次元データに従って粉末を固定させるための液体(バインダ)を粉末層に吐出し、造形物を形成していくバインダージェット方式を例に説明する。ただし、以下の説明は、粉末層にレーザーや電子線を照射して粉末を溶結し、造形物を形成していく熱源方式にも適用可能である。
(第1実施形態)
以下に、第1実施形態に係る3次元造形装置について説明する。図1は、第1実施形態に係る3次元造形装置100の全体構成図である。まず、3次元造形装置100の各構成要素について説明する。
粉末供給槽1は、粉末4を供給するための供給ステージ2と供給テーブル3とを備える粉末供給部101と、造形物を造形するための造形ステージ6と造形テーブル7と造形槽5とを備える造形部12とを有する。また、供給ステージ2と造形ステージ6は、それぞれ供給ステージ制御部16と造形ステージ制御部17によって駆動制御される。粉末供給
部101によって保持される粉末4は、造形部102に供給される。粉末供給部101では、供給テーブル3上に粉末4が堆積されている。供給テーブル3は供給ステージ2によって鉛直(紙面の上下)方向に駆動され、粉末4が造形槽5に搬送される。造形槽5では、造形テーブル7上に、粉末供給部101から搬送された粉末4が堆積されて粉末層21が形成される。造形テーブル7は造形ステージ6によって鉛直方向に駆動され、造形テーブル7の位置が、粉末4によって形成される粉末層21の高さが造形に必要な高さになるように調整される。造形槽5は粉末供給槽1から分離可能に構成されており、粉末供給槽1において造形物の造形が終了した後に、造形物は造形槽5と共に取り出され、加熱炉で加熱処理が行われる。
また、3次元造形装置100は、粉末4を粉末供給部101から造形部102に搬送するためのリコータユニット9を有する。リコータユニット9は、リコータユニット制御部18によって駆動制御される。また、リコータユニット9には、造形部102に搬送された粉末4を均して平坦な粉末層21を形成するためのローラ11および/またはスクイージ12が設けられる。ローラ11および/またはスクイージ12には、後述する圧縮気体制御部19が接続されている。なお、図1では、リコータユニット9にローラ11とスクイージ12とが設けられているが、いずれか一方がリコータユニット9に設けられる構成としてもよい。なお、ローラ11および/またはスクイージ12が、粉末を均して粉末層を形成する均し手段の一例である。
また、3次元造形装置100は、造形槽5に形成された粉末層21に液体を吐出するための液体吐出ユニット10を有する。液体吐出ユニット10は、液体吐出ユニット制御部20によって駆動制御される。液体吐出ユニット10は、複数の液体吐出ヘッド13を有し、3次元データに従って、造形槽5に形成された粉末層21に対して、粉末4を結合させるための液体を吐出する。なお、液体吐出ユニット10が、3次元データに基づいて粉末を結合させる液体を付与する液体付与手段の一例である。本実施形態では、リコータユニット9と液体吐出ユニット10は、ガイド8によって支持され、それぞれ水平(紙面の左右)方向に駆動される。
また、3次元造形装置100は、装置内の各部の動作を制御する制御手段として機能するシステムコントローラ15を有する。システムコントローラ15は、粉末4の特性に関する情報や造形物の3次元データを情報取得部14から受信する。また、システムコントローラ15は、装置駆動シーケンスに従って供給ステージ制御部16、造形ステージ制御部17、リコータユニット制御部18、圧縮気体制御部19、液体吐出ユニット制御部20にそれぞれ指示を送信する。これら制御部によって装置内の各部の動作が制御されることで、造形部102における造形物の造形が行われる。
図2は、造形槽5内に粉末層21を生成するステップ(粉末層形成ステップ)と、粉末層に液体を吐出して造形物を造形するステップ(液体吐出ステップ)とを含む、動作シーケンスの一例を示す。以下に、図2に示す各ステップにおける3次元造形装置100の動作について説明する。
(ステップ1)
まず、リコータユニット9と液体吐出ユニット10がホーム位置に移動される。図2において、リコータユニット9はガイド8の一端(左端)のホーム位置に、また、液体吐出ユニット10はガイド8の他端(右端)のホーム位置に、それぞれ位置決めされている。リコータユニット9には、リコータユニット9を上下方向に移動させる不図示の駆動機構が設けられており、ローラ11とスクイージ12を使用しない場合は、リコータユニット9は上昇されて待機状態となる。
粉末供給槽1の粉末供給部101には、造形物の造形に使用する粉末4が貯蔵されている。造形部102における造形物の造形時に粉末4が不足する場合は、不図示の粉末4の粉末貯蔵タンクから粉末供給部101に、粉末搬送用ダクトなどを介して粉末4が供給される。
(ステップ2)
次に、粉末供給部101において、供給ステージ2が上昇され、造形ステージ6が下降される。また、供給ステージ2の上昇に伴って押し上げられた粉末4を造形部102の造形槽5に搬送するため、待機状態にあるリコータユニット9が下降される。
造形物の3次元データは、造形物全体のCADデータが、データ変換プログラム(スライサー)によって、造形物の高さ方向に沿ってあらかじめ定められた積層単位で複数に分割されることで生成される。一般に、3次元造形装置では、3次元データにおける層の厚さは数μmから数百μmに設定される。仮に供給テーブル3と造形テーブル7の上面の面積が同じであるとすると、3次元データにおける層の厚さが100μmである場合、造形ステージ6が100μm下降され、供給ステージ2が100μm上昇される。なお、造形槽5の上面に平坦な粉末層を形成するには、粉末供給部101から造形部102に、粉末層の形成に必要な量よりも多い量の粉末4が供給されるとよいため、供給ステージ2が上昇される高さは100μm以上であることが望ましい。
(ステップ3)
次に、下降されたリコータユニット9が粉末供給部101側から造形部102側に向かって移動され、リコータユニット9に設けられているローラ11またはスクイージ12あるいはその両方によって粉末4が造形槽5内の造形ステージ7上に搬送される。さらに、リコータユニット9が移動され、搬送された粉末4がローラ11またはスクイージ12あるいはその両方によって均され、造形槽5において均一で平坦な100μmの粉末層21が形成される。
(ステップ4)
そして、ローラ11および/またはスクイージ12による粉末層21の形成が完了すると、リコータユニット9は、造形槽5の上面を通過した後に停止される。そして、リコータユニット9は、ホーム位置に戻るために上昇されて待機状態となる。これにより、リコータユニット9がホーム位置まで移動される際に、形成された粉末層21に接触することが防止される。
(ステップ5)
リコータユニット9のホーム位置への移動開始とともに、ホーム位置で待機状態にある液体吐出ユニット10が造形部102側に移動し、3次元データに従って液体吐出ヘッド13から粉末層21に向けて液体22を吐出する。このように、リコータユニット9の移動と液体吐出ユニット10の移動をまとめて行うことで、造形時間の短縮を図ることができる。
例えば、粉末層21に吐出される液体22は、水を主たる溶媒としており、粉末4の平均粒径よりも小さい平均粒径の金属またはセラミックスの粒子をバインダとして含む。粒径の小さな粒子は、粒径の大きい粒子に比べてより低い焼結温度で焼結する性質がある。このことから、液体22が付与された粉末層21を、粉末4の焼結温度よりも低い温度で加熱することで、液体22に含まれるバインダが焼結され、粉末層21から造形物を取り出すことができる。また、液体22に樹脂系のバインダを使用しないことで、焼結時に炭素などの不純物が残らず、より高純度な造形物を得ることができるという効果が期待できる。ただし、液体22はこれに限定されるものではなく、熱硬化性の樹脂バインダ組成物
や光硬化性の樹脂バインダ組成物を溶媒に溶解した液などを用いることもできる。
(ステップ6)
次に、リコータユニット9は、ホーム位置まで移動されて、次の粉末層の形成が開始されるまで待機状態となる。また、液体吐出ユニット10は、粉末層21に対する液体22の吐出が完了すると停止される。そして、3次元データに従って液体22が吐出された粉末層21は、赤外線ランプなどの乾燥手段23によって乾燥され、1層分の造形が完了する。そして、次の層の造形を開始するために液体吐出ユニット10がホーム位置に移動された後、上記のステップ1〜ステップ6の動作が繰り返されることで、3次元データに従った造形物の造形が行われる。
3次元造形装置100によって造形される造形物には、産業機械、自動車、航空宇宙、医療など種々の分野の造形物が含まれ、使用される粉末4の種類も、金属、セラミックなど多岐にわたる。粉末4の特性(平均粒径、材質など)によっては、均し手段であるローラ11やスクイージ12の表面に粉末4が付着する結果、平坦で均一な粉末層21を形成できない可能性がある。
ここで、図3および図4を参照しながら、ローラを使用して粉末層を形成する場合に、従来の3次元造形装置において懸念される問題について説明する。図3および図4では、3次元造形装置100において従来のローラ111を使用する場合を想定する。図3Aに示すように、赤外線ランプなどの乾燥手段23により、液体22が付与された粉末層21を乾燥させる場合、液体22は水を主な溶媒としているため、加熱によって液体22の蒸気が発生し、ローラ111の表面に液体22が付着する。この結果、図3Bに示すように、ローラ111によって粉末4が均される際に、ローラ111の表面に粉末4が付着し、ローラ111を用いて平坦で均一な粉末層が形成できない可能性がある。
また、図4Aに示すように上記の乾燥手段23による粉末層21の乾燥ステップが行われない場合は、図4Bに示すように液体22が粉末層21の表面に染み出してくることでローラ111の表面に液体22が付着する。この結果、ローラ表面111によって粉末4が均される際に、ローラ111の表面に粉末4が付着し、ローラ111を用いて平坦で均一な粉末層を形成できない可能性がある。
また、均し手段としてローラ111の代わりにスクイージを使用した場合でも、上記と同様の理由からスクイージの表面に水分が付着する。この結果、スクイージによって粉末4が均される際に、スクイージの表面に粉末4が付着し、スクイージを用いて平坦で均一な粉末層が形成できない可能性がある。
次に、上記の問題を解決するための本実施形態に係る3次元造形装置100の均し手段の概略構成について、図5A、図5Bを参照しながら説明する。図5Aは、均し手段としてローラ11を用いる場合に、ローラ11によって粉末4を積層して粉末層21を形成する構成を示す。ローラ11には、粉末4と接触する外周部分に、粉末4の付着を抑制する手段として多孔質体24が設けられている。図5Bは、均し手段としてスクイージ12を用いる場合に、粉末4を積層して粉末層21を形成する構成を示す。ローラ11と同様、スクイージ12には、粉末4と接触する部分に、粉末4の付着を抑制する手段として多孔質体24が設けられている。
次に、図6Aを参照しながら、スクイージ12を使用する場合の3次元造形装置100の動作について説明する。
多孔質体24は、その内部から表面までの領域全体に亘って小さい気孔が多数形成され
ている部材であり、多孔質体24の材質として金属やセラミックスなどが挙げられる。図6Aに示すように、スクイージ12には多孔質体24が設けられており、多孔質体24は配管29を介してサーボバルブ28に接続されている。スクイージ12は水平(紙面の左右)方向に動きながら粉末4を均すため、配管29には、スクイージ12の移動に伴って変形する可撓性チューブが採用される。また、コンプレッサ27によって圧縮気体が生成され、生成された圧縮気体は配管29を介してサーボバルブ28に送られる。サーボバルブ28は、圧縮気体制御部19からの指示に従って動作することで、圧縮気体の流速を調整する流速調整手段として機能する。圧縮気体は、サーボバルブ28によって流速が調整されることで、配管29を介して多孔質体24に所定圧力で供給され、多孔質体24の表面から噴出される。この結果、多孔質体24の表面に圧縮気体の層が形成されることにより、多孔質体24の表面に液体22が付着する可能性が抑えられるとともに、スクイージ12による平坦で均一な粉末層21の形成が達成される。
造形物の材料となる粉末4は、平均粒径が数μm〜数十μm程度の微粉末であることから、スクイージ12から噴出される圧縮気体の流速が大きくなると、粉末層21を形成している粉末4まで吹き飛ばされて粉末層21の外部に移動してしまう可能性がある。本実施形態では、情報取得部14が、粉末4の特性(平均粒径、材質など)の情報を取得し、取得した情報をシステムコントローラ15に送信する。システムコントローラ15は、情報取得部14から取得した粉末の特性の情報に基づいて圧縮気体の流速を算出する。本実施形態では、粉末4の特性から圧縮気体の流速を算出するための式やテーブルが3次元造形装置100の図示しない記憶部に記憶されている。システムコントローラ15は、記憶部に記憶されている式やテーブルを基に、粉末4の特性から圧縮気体の流速を算出する。なお、システムコントローラ15は、理論計算によって圧縮気体の流速を算出してもよい。また、粉末4の特性と圧縮気体の流速との関係についての実験結果やシミュレーション結果が記憶部に記憶され、システムコントローラ15は、記憶部に記憶されている実験結果やシミュレーション結果を基に、圧縮気体の流速を算出してもよい。
システムコントローラ15は、算出した圧縮気体の流速を設定値として圧縮気体制御部19に送信する。圧縮気体制御部19は、システムコントローラ15から受信した設定値を基に、サーボバルブ28を制御する。これにより、圧縮気体によって粉末層21を形成している粉末4が粉末層21の外部に移動しないように、多孔質体24に供給される圧縮気体の流速がサーボバルブ28によって調整される。なお、システムコントローラ15、圧縮気体制御部19、サーボバルブ28が、圧縮気体の流速を調整する調整手段の一例である。
本実施形態では、図1、図5に示すように、粉末供給槽1、ガイド8、リコータユニット9、液体吐出ユニット10、ローラ11、スクイージ12などの各構成要素がチャンバ25内に収容されている。スクイージ12に供給される圧縮気体として一般的には空気が使用されるが、空気の代わりに窒素やアルゴンなどの不活性気体も使用可能である。圧縮気体に使用される気体の種類は、3次元造形装置100の使用環境に合わせて決定される。また、粉末4にチタンやアルミなどの粉末を使う場合には、粉末4の酸化を防止するために、圧縮気体には不活性気体が使用される。また、圧縮気体の圧力は、チャンバ25内の圧力との差によって決まることから、情報取得部14が、チャンバ25内の圧力の情報もシステムコントローラ15に提供されてよい。そして、システムコントローラ15は、チャンバ25内の圧力の情報も用いて圧縮気体の流速を決定することができる。
多孔質体24の気孔のサイズは粉末4の平均粒径よりも小さいことが、粉末4による目詰まりの可能性が低くなる点で好ましい。本実施形態では、リコータユニット9がホーム位置で待機状態にあるときに、多孔質体24に供給される圧縮気体の供給圧力を一時的に上げることで、多孔質体24から目詰まりした粉末4を吹き飛ばすことができる。また、
3次元造形装置100内において吹き飛ばされた粉末4が舞い上がらないように、吸引装置(不図示)によって吹き飛ばされた粉末4を回収したり、可動式の遮蔽板(不図示)によって粉末4が飛び散ることを防止したりする構成が採用されてよい。
なお、上記の説明は、スクイージ12の代わりに図6Bに示すローラ11に置き換えた場合にも適用できる。図6Bに示すように、ローラ11に多孔質体24が設けられ、多孔質体24は配管29を介してサーボバルブ28に接続されている。そして、圧縮気体が配管29を介して多孔質体24に供給され、多孔質体24の表面から圧縮気体が噴出される。この結果、多孔質体24の表面に圧縮気体の層が形成されることにより、多孔質体24の表面に液体22が付着する可能性が抑えられるとともに、スクイージ12による平坦で均一な粉末層21の形成が達成される。
以上のように、本実施形態によれば、ローラ11および/またはスクイージ12の粉末4と接触する部分に多孔質体24を配置することで、粉末層21の形成時に粉末4がローラ11および/またはスクイージ12に付着する可能性を低減させることができる。これにより、本実施形態に係る3次元造形装置100によれば、従来の3次元造形装置に比べて、より平坦な粉末層を形成してより高品質な造形物の造形を行うことができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る3次元造形装置について説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図7A、図7Bを参照しながら、第2実施形態に係る3次元造形装置200の均し手段について説明する。図7Aは、均し手段としてローラ211を用いる場合に、ローラ211によって粉末4を積層して粉末層21を形成する構成を示す。ローラ211には、粉末4と接触する外周部分に、粉末4の付着を抑制する手段として発熱体30が設けられている。図7Bは、均し手段としてスクイージ212を用いる場合に、スクイージ212によって粉末4を積層して粉末層21を形成する構成を示す。スクイージ212には、粉末4と接触する部分に、粉末4の付着を抑制する手段として発熱体30が設けられている。発熱体30として、炭化ケイ素などの非金属発熱体や、ニッケル−クロムなどの金属発熱体が用いられる。本実施形態では、発熱体30によってローラ211および/またはスクイージ212の表面に付着した液体22が蒸発される。なお、発熱体30が、発熱手段の一例である。
次に、図8Aを参照しながら、スクイージ212を使用する場合の3次元造形装置200の動作について説明する。
スクイージ212の構成の一例として、図8Aに示すように、スクイージ212が、発熱体30を挟持する2つの保持部212a、212bに分かれている。なお、スクイージ212が2つの保持部212a、212bに分かれずに一体的に構成され、スクイージ212自体が発熱体として構成されていてもよい。また、ローラ211の構成の一例として、図8Bに示すように、ローラ211が内層211aと外層211bとに分かれ、発熱体30が内層211aと外層211bとで挟持されるように配置されている。なお、ローラ211が内層211aと外層211bに分かれずに一体的に構成され、ローラ211自体が発熱体として構成されていてもよい。
粉末層21の形成時の発熱体30の温度は、粉末層21に付与される液体22の特性(成分、粘度など)や粉末4の特性(平均粒径、材質など)に合わせて適宜設定される。そのため、情報取得部14が、粉末の特性情報をシステムコントローラ15に送信し、システムコントローラ15が受信した粉末の特性情報を基に発熱体30の温度を算出し、算出した温度を設定値として発熱体制御部31に送信する。また、電源34からの電力は、サ
イリスタなどの電力用半導体素子33によって制御され、発熱体30の温度が調整される。発熱体30の温度調整によってスクイージ212の表面の温度も調整され、粉末層21に付与された液体22とともに粉末4がスクイージ212の表面に付着しても、粉末4が乾燥される。この結果、スクイージ212の表面に粉末4が付着する可能性が抑えられるとともに、スクイージ212による平坦で均一な粉末層21の形成が達成される。なお、ここでスクイージ212の代わりにローラ211に置き換えても、同様にローラ211による平坦で均一な粉末層21の形成が達成できる。
以上のように、本実施形態によれば、ローラ211および/またはスクイージ212に発熱体30を配置することで、粉末層21の形成時に粉末4がローラ211および/またはスクイージ212に付着する可能性を低減させることができる。これにより、本実施形態に係る3次元造形装置200によれば、従来の3次元造形装置に比べて、より平坦な粉末層を形成してより高品質な造形物の造形を行うことができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る3次元造形装置について説明する。なお、なお、以下の説明において、第1、2実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図9A、図9Bを参照しながら、第3実施形態に係る3次元造形装置300の均し手段について説明する。図9Aは、均し手段としてローラ311を用いる場合に、ローラ311によって粉末4を積層して粉末層21を形成する構成を示す。ローラ311には、粉末4と接触する外周部分に撥液処理が施されることで、粉末4の付着を抑制する手段としての撥液部材35が設けられている。図9Bは、均し手段としてスクイージ312を用いる場合に、スクイージ312によって粉末4を積層して粉末層21を形成する構成を示す。スクイージ312には、粉末4と接触する部分に撥液処理が施されることで、粉末4の付着を抑制する手段としての撥液部材35が設けられている。
第1実施形態において図3Aを参照しながら説明したように、粉末層21の乾燥ステップでは、加熱によって液体22の蒸気が発生し、ローラ111の表面に液体22が付着する。また、第1実施形態において図4A、図4Bを参照しながら説明したように、乾燥手段23による粉末層21の乾燥ステップが行われない場合は、液体22が粉末層21の表面に染み出してくることでローラ111の表面に液体22が付着する。
図10A〜図10Dは、スクイージ312の表面に付着する液体22の液滴36の状態について、撥液部材35の有無による違いを模式的に示す図である。第3実施形態においても3次元造形装置300は、図2の動作シーケンスに従って動作する。そして、粉末層21の粉末4は液体22によって結合されるため、粉末4には撥液性が悪い材料、すなわち液体22に対する濡れ性が良い材料が用いられる。そのため、図10Aに示すように、粉末層21における液体22の液滴36との接触面と、当該接触面に付着した液滴36との接触角αは90度以下となる。したがって、液滴36は、粉末層21の表面に広がって粉末層21に付着しやすくなる。
図10Bは、表面処理が施されていないスクイージ312に液体22の液滴36が付着した場合の一例を示す。スクイージ312が金属で構成されている場合に、表面処理が施されていないスクイージ312の表面は液体22に対する撥液性が悪い(濡れ性が良い)といえる。このため、スクイージ312における液滴36との接触面と、当該接触面に付着した液滴36との接触角βは90度以下となる。したがって、液滴36は、スクイージ312に表面に広がってスクイージ312の表面に付着しやすくなる。この結果、スクイージ312を用いて粉末層21を形成するステップを実行するときに、スクイージ312に液体22とともに粉末4が付着しやすくなる。
次に、図10Cは、表面処理として撥液処理が施されたスクイージ312に液体22の液滴36が付着した場合の一例を示す。また、スクイージ312は、金属で構成されていると想定する。図10Cに示すようにスクイージ312には撥液部材35が設けられており、撥液部材35の表面は液体22に対する撥液性が良い(濡れ性が悪い)といえる。このため、スクイージ312における液滴36との接触面(撥液部材35の表面)と、当該接触面に付着した液滴36との接触角γは、上記の接触角αよりも大きくなる。したがって、液滴36は、撥液部材35の表面に付着しにくくなる。この結果、図10Cに示すスクイージ312によって粉末層21を形成するステップを実行するときに、図10A、図10Bの場合に比べて、スクイージ312に液体22とともに粉末4が付着しにくくなる。
上記の撥液処理の一例としては、フッ素樹脂加工処理が挙げられ、ローラ311および/またはスクイージ312の表面にフッ素樹脂加工処理(コーティング)が施されることで、スクイージ312の表面の摩擦係数を小さくすることができる。撥液処理としては、フッ素樹脂加工処理以外にも、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングなどが採用されてよい。スクイージ312に表面処理が施されることで、スクイージ312の表面に液滴36が付着しても、液滴36はスクイージ312の表面を滑りやすくなる結果、スクイージ312の表面に液体22とともに粉末4が付着しにくくなる。
図10Cは、スクイージ312が金属で構成されている場合にスクイージ312に表面処理が施されている例を示す。ただし、図10Dに示すように、スクイージ312が撥液部材35と同じフッ素樹脂材料で構成されている場合でも、上記と同様にスクイージ312の表面に液体22とともに粉末4が付着しにくい効果が得られる。
以上のように、本実施形態によれば、ローラ311および/またはスクイージ312に表面処理(撥液処理)を施すことで、粉末層21の形成時に粉末4がローラ311および/またはスクイージ312に付着する可能性を低減させることができる。これにより、本実施形態に係る3次元造形装置300によれば、従来の3次元造形装置に比べて、より平坦な粉末層を形成してより高品質な造形物の造形を行うことができる。
以上が本件開示の技術に係る実施形態の説明であるが、各実施形態の説明は本件開示の技術を説明する上での例示であり、本件開示の技術は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更または組み合わせて実施することができる。例えば、上記の実施形態において、スクイージの代わりに、造形ステージ7上に形成される粉末層21の全面を覆う平板状の押圧部材を用いてもよい。この場合、上記と同様の構成により、押圧部材に多孔質体、撥液部材、または発熱体が設けられる。これにより、押圧部材に粉末が付着する可能性を低減させて、押圧部材を用いてより平坦な粉末層を形成し、より高品質な造形物の造形を行うことができる。また、粉末層に付与される液体の付与量に応じて、圧縮気体の流速、発熱体の温度、乾燥手段による加熱温度や乾燥時間などが適宜変更されてよい。
4・・・粉末、9・・・リコータユニット、10・・・液体吐出ユニット、11・・・ローラ、12・・・スクイージ、21・・・粉末層、22・・・液体、24・・・多孔質体、27・・・コンプレッサ、100、200、300・・・3次元造形装置

Claims (15)

  1. 粉末を均して粉末層を形成する均し手段と、
    造形物の3次元データに基づいて、前記粉末層に対して前記粉末を結合させる液体を付与する液体付与手段と、
    前記粉末層の形成と前記液体の付与とを繰り返して、積層された前記粉末層内に前記造形物を形成するよう、前記均し手段および前記液体付与手段とを制御する制御手段と、
    を有し、
    前記均し手段は、前記粉末層の形成時に前記粉末の付着が低減するように構成されている、
    ことを特徴とする3次元造形装置。
  2. 前記均し手段の前記粉末と接触する表面から気体が噴出される、ことを特徴とする請求項1に記載の3次元造形装置。
  3. 前記均し手段の前記表面に多孔質体が設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の3次元造形装置。
  4. 前記気体によって前記粉末層の粉末が前記粉末層の外部に移動しないように、前記気体の流速を調整する調整手段をさらに有する、ことを特徴とする請求項2または3に記載の3次元造形装置。
  5. 前記調整手段は、前記粉末の特性に基づいて前記気体の流速を決定し、前記決定した流速を用いて前記気体の流速を調整する、ことを特徴とする請求項4に記載の3次元造形装置。
  6. 前記粉末の特性は、前記粉末の材質または前記粉末を構成する粒子の平均粒径を含む、ことを特徴とする請求項5に記載の3次元造形装置。
  7. 前記均し手段に撥液処理が施されている、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の3次元造形装置。
  8. 前記均し手段における前記液体の液滴との接触面と前記液滴との接触角は、前記粉末層における前記液滴との接触面と前記液滴との接触角よりも大きい、ことを特徴とする請求項7に記載の3次元造形装置。
  9. 前記撥液処理は、フッ素樹脂加工処理である、ことを特徴とする請求項7または8に記載の3次元造形装置。
  10. 前記均し手段を加熱して前記均し手段に付着した前記液体を蒸発させる発熱手段をさらに有する、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の3次元造形装置。
  11. 前記粉末の材質は、金属またはセラミックスである、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の3次元造形装置。
  12. 前記液体は、液体またはセラミックスからなる、前記粉末を構成する粒子の平均粒径よりも小さい平均粒径である粒子を含む、ことを特徴とする請求項11に記載の3次元造形装置。
  13. 前記液体の主たる溶媒は、水である、ことを特徴とする請求項12に記載の3次元造形
    装置。
  14. 前記液体を付与された前記粉末層を乾燥させる乾燥手段をさらに有する、ことを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の3次元造形装置。
  15. 前記乾燥手段は、赤外線ランプを有する、ことを特徴とする請求項14に記載の3次元造形装置。
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