JP2021054364A - 噴射制御装置および噴射制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】列車の車輪とレールとの間に増粘着材を噴射する噴射装置の噴射制御として、より適切な噴射制御を行えるようにすること。【解決手段】1両以上の車両で組成された列車において、噴射制御単位である車軸毎の車輪とレールとの間への増粘着材の噴射制御を行う噴射制御装置1は、列車の走行位置に基づいて、噴射制御を行う可能性のある候補地点に差し掛かったことを検出する候補地点検出部104と、噴射制御単位である車軸の列車における相対的な位置を少なくとも用いて、当該車軸について噴射させるか否かの判定指標となる指標値を算出する指標値算出部106と、指標値に基づいて、車軸について噴射させるか否かを判定して、候補地点検出部104による検出に応じた噴射を行うか否かを制御する噴射制御部110とを備える。【選択図】図9

Description

本発明は、列車の車輪とレールとの間への増粘着材の噴射制御を行う噴射制御装置等に関する。
鉄道車両の車輪のレールに対する粘着力を増加させて車輪の空転又は滑走(以下包括して「空転滑走」という)を抑止するために、車輪とレールとの間へ増粘着材を噴射する噴射装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−179167号公報
従来の噴射装置における増粘着材の噴射制御は、空転滑走の検知によって噴射を開始し、空転滑走の収束によって噴射を終了させる、といった制御であったり、登坂区間において噴射させるといった制御であった。また、空転滑走時の噴射制御は、空転滑走した軸が列車のどこに位置するかによらず同じ一律の噴射制御であり、登坂中の噴射制御もまた、噴射対象の軸の位置によらず列車全体として一律の噴射制御であった。
しかしながら、列車の組成車両数に応じて、列車の先頭側の軸であるのか最後尾側の軸であるのかといった列車内での位置によって、空転滑走の発生のし易さは異なる。そのほかにも、組成車両数や他の駆動軸との相対的な位置関係等の様々な要因によって、軸毎に空転滑走の発生のし易さが異なる。このため、空転滑走の抑止を目的とする効率の良い増粘着材の噴射制御としては、一律の噴射制御ではなく、軸毎に当該軸の位置等に応じた個別の噴射制御とすることが望ましいと考えられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、列車の車輪とレールとの間に増粘着材を噴射する噴射装置の噴射制御として、より適切な噴射制御を行えるようにすること、である。
上記課題を解決するための第1の発明は、
1両以上の車両で組成された列車において、軸、台車、或いは、車両を噴射制御単位とした当該噴射制御単位での車輪とレールとの間への増粘着材の噴射制御を行う噴射制御装置であって、
前記列車の走行位置に基づいて、前記噴射制御を行う可能性のある候補地点に差し掛かったことを検出する検出手段(例えば、図9の候補地点検出部104)と、
制御対象の噴射制御単位(以下「対象噴射制御単位」という)の前記列車における相対的な位置を少なくとも用いて、当該対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定して、前記検出手段による検出に応じた噴射を行うか否かを制御する噴射制御手段(例えば、図9の噴射制御部110)と、
を備えた噴射制御装置(例えば、図9の噴射制御装置1)である。
他の発明として、
1両以上の車両で組成された列車において、軸、台車、或いは、車両を噴射制御単位とした当該噴射制御単位での車輪とレールとの間への増粘着材の噴射を制御する噴射制御方法であって、
前記列車の走行位置に基づいて、前記噴射の制御を行う可能性のある候補地点に差し掛かったことを検出することと(例えば、図10のステップS9)、
制御対象の噴射制御単位(以下「対象噴射制御単位」という)の前記列車における相対的な位置を少なくとも用いて、当該対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定して、前記検出に応じた噴射を行うか否かを制御することと(例えば、図10のステップS11,S13)、
を含む噴射制御方法を構成してもよい。
第1の発明等によれば、1両以上の車両で組成された列車において、軸、台車或いは車両である噴射制御単位別に、列車における相対的な位置を少なくとも用いて噴射させるか否かを判定し、列車が候補地点に差し掛かったことに応じた噴射を行うか否かを制御することができる。これにより、空転滑走を抑止するためにより適切な噴射制御を実現することができる。これは、列車では、例えば先頭側のほうが最後尾側に比較して空転が発生し易いといったように、列車内の相対的な位置に応じて空転滑走の発生し易さが異なり得るからである。また、噴射制御単位の列車における相対的な位置を少なくとも用いるので、車両の転配などによって走行線区や組成車両数が変わった場合にも柔軟に対応でき、適切な噴射制御を実現できる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記噴射制御手段は、前記列車の走行速度を更に用いて前記対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定する、
噴射制御装置である。
第2の発明によれば、列車の走行速度を更に用いて、対象噴射制御単位について噴射させるかを判定することができる。列車の走行速度が速いか遅いかに応じた空転滑走の発生し易さに対して、適切な噴射制御が可能となる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
定められた前記候補地点の粗密が異なる候補地点群の区分のなかから、前記対象噴射制御単位について噴射させるか否かの判定タイミングとする区分(以下「採用区分」という)を、前記対象噴射制御単位の前記列車における相対的な位置を少なくとも用いて選択する区分選択手段(例えば、図9の区分選択部108)と、
前記検出手段は、前記採用区分の候補地点群に含まれる候補地点に差し掛かったことを検出する、
噴射制御装置である。
第3の発明によれば、候補地点の粗密が異なる候補地点群の区分のなかから判定タイミングとする区分を、対象噴射制御単位の列車における相対的な位置を少なくとも用いて選択することができる。噴射制御単位の列車における相対的な位置に応じた空転滑走の発生のし易さに対して、より適切な噴射制御が可能となる。例えば、列車内の相対的な位置が空転滑走の発生し易い位置である噴射制御単位については、候補地点の密度が高い候補地点群の区分を選択することで、噴射させるか否かの判定タイミングの回数を多くすることができ、より適切な噴射制御が可能となる。
第4の発明は、第3の発明において、
前記区分選択手段は、前記列車の走行速度を更に用いて前記採用区分を選択する、
噴射制御装置である。
第4の発明によれば、列車の走行速度を更に用いて、対象噴射制御単位の採用区分を選択することができる。列車の走行速度に応じた空転滑走の発生のし易さに対して、より適切な噴射制御が可能となる。例えば、走行速度が低い(遅い)場合には、高い(速い)場合に比べて、候補地点の密度が高い候補地点群の区分を選択することで、噴射させるか否かの判定タイミングの回数を多くすることができ、より適切な噴射制御が可能となる。
第5の発明は、第3又は第4の発明において、
前記区分選択手段は、前記列車が走行中の場合、前回選択した採用区分の候補地点群に比べて、密度の低い候補地点群の区分を今回の採用区分として選択することを禁止する、
噴射制御装置である。
第5の発明によれば、列車が走行中の場合には、採用区分として選択する候補地点群の密度が低くならないようにすることができる。候補地点群の候補地点の数が、噴射するか否かの判定タイミングの回数となる。これにより、列車の走行中は、次に停車するまでの判定タイミングの回数を減らさないようにすることで、より適切な噴射制御を可能とすることができる。
第6の発明は、第1又は第2の発明において、
前記対象噴射制御単位の前記列車における相対的な位置を少なくとも用いて、当該対象噴射制御単位について噴射させるか否かの判定指標となる指標値を算出する指標値算出手段(例えば、図9の指標値算出部106)、
を更に備え、
前記噴射制御手段は、前記指標値に基づいて、前記対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定する、
噴射制御装置である。
第6の発明によれば、対象噴射制御単位について噴射させるか否かの判定を、当該対象噴射制御単位の列車における相対的な位置を少なくとも用いて算出した指標値に基づいて行うことができる。
第7の発明は、第3〜第5の何れかの発明において、
前記対象噴射制御単位の前記列車における相対的な位置を少なくとも用いて、当該対象噴射制御単位について噴射させるか否かの判定指標となる指標値を算出する指標値算出手段(例えば、図9の指標値算出部106)、
を更に備え、
前記区分選択手段は、前記指標値に基づいて、前記採用区分を選択し、
前記噴射制御手段は、前記指標値に基づいて、前記対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定する、
噴射制御装置である。
第7の発明によれば、対象噴射制御単位の列車における相対的な位置を少なくとも用いて算出した指標値に基づいて、当該対象噴射制御単位についての採用区分を選択するとともに、噴射させるか否かを判定することができる。
第8の発明は、第6又は第7の発明において、
前記噴射制御手段は、前記列車の運転状態に基づいて噴射制御用閾値を可変に決定し、当該決定した噴射制御用閾値と前記指標値との相対関係に基づいて、前記対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定する、
噴射制御装置である。
第8の発明によれば、対象噴射制御単位について噴射させるか否かの判定を、列車の運転状態に基づいて可変に決定した噴射制御用閾値と指標値との相対関係に基づいて行うことができる。列車の運転状態とは、加速、だ行或いはブレーキである。加速時には空転が発生し得、ブレーキ時には滑走が発生し得るが、空転と滑走とでは発生のし易さが異なる。このため、列車の運転状態に基づいて、噴射制御用閾値を可変に決定することで、指標値が同じであっても列車の運転状態によって噴射させるか否かを適切に判定することが可能となる。
第9の発明は、第7の発明において、
前記区分選択手段は、前記列車の運転状態に基づいて区分判定用閾値を可変に決定し、当該決定した区分判定用閾値と前記指標値との相対関係に基づいて、前記採用区分を選択する、
噴射制御装置である。
第9の発明によれば、対象噴射制御単位についての採用区分を、列車の運転状態に基づいて可変に決定した区分判定用閾値と指標値との相対関係に基づいて選択することができる。列車の運転状態とは、加速、だ行或いはブレーキである。加速時には空転が発生し得、ブレーキ時には滑走が発生し得るが、空転と滑走とでは発生のし易さが異なる。このため、運転状態に応じて区分用判定閾値を可変に設定することで、同じ指標値であっても、採用区分とする候補地点群を適切に選択することが可能となる。
第10の発明は、第6〜第9の何れかの発明において、
前記指標値算出手段は、前記対象噴射制御単位が、前記列車の噴射制御単位の中の先頭であった場合に、最後尾であった場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように前記指標値を算出する、
噴射制御装置である。
第10の発明によれば、噴射制御単位の列車における相対的な位置が列車の先頭であった場合に、最後尾であった場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように指標値を算出することで、空転滑走の抑止のためにより適切な噴射制御を実現することができる。
第11の発明は、第6〜第10の何れかの発明において、
前記列車は、制動又は車両駆動に関係するユニットの開放が可能な組成であり、
前記指標値算出手段は、前記開放がなされている場合に、前記開放がなされていない場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように前記指標値を算出する、
噴射制御装置である。
第11の発明によれば、制動又は車両駆動に関係するユニットの開放がなされている場合に、開放がなされていない場合に比べて噴射させる可能性が高くなるように指標値を算出することで、空転滑走の抑止のためにより適切な噴射制御を実現することができる。制動又は車両駆動に関係するユニット開放がなされている場合、開放されていない場合と比較して列車全体として必要な駆動力を賄う噴射制御単位の数が少ないことに対応した、適切な噴射制御を実現することができる。制動又は車両駆動に関係するユニットとは、例えば、電気車ならばモータ、気動車ならばエンジンや変速機、モータ、蓄電池電車ならば蓄電池やモータ、といった制動又は車両駆動に関係する装置を搭載したユニットである。
第12の発明は、第11の発明において、
前記指標値算出手段は、前記列車の組成時に仮の前記指標値を算出して組成時指標値として記憶し、所与の算出タイミングにおける仮の前記指標値を算出して現在指標値とし、前記組成時指標値と前記現在指標値とに基づく所定の演算を行って前記指標値を確定する、
噴射制御装置である。
第12の発明によれば、組成時指標値と現在指標値とに基づく所定の演算を行って指標値を確定することができる。噴射制御単位の列車における相対的な位置は、例えば途中駅での分割併合等によって変化し得る。本発明によれば、組成時と現在とのそれぞれの相対的な位置に基づく両方の指標値を用いて、噴射するか否かを判定することができる。
第13の発明は、第6〜第12の何れかの発明において、
前記指標値算出手段は、前記列車の組成車両数が、所定車両数未満の場合に、前記所定車両数以上の場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように前記指標値を算出する、
噴射制御装置である。
第13の発明によれば、車両の組成車両数が所定車両数未満の場合に、所定車両数以上である場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように指標値を算出することができる。組成車両数が少ない場合、多い場合に比べて、ある噴射制御単位で発生した空転滑走が他の噴射制御単位にも連鎖し易いことに対応した、適切な噴射制御を実現できる。
噴射制御装置の適用例。 候補地点の一例。 区分選択テーブルの一例。 噴射判定テーブルの一例。 指標値算出テーブルの一例。 指標値算出テーブルの一例。 指標値算出テーブルの一例。 噴射方法テーブルの一例。 噴射制御装置の構成図。 噴射制御処理のフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一要素には同一符号を付す。
[適用例]
図1は、本実施形態の噴射制御装置の適用例である。本実施形態の噴射制御装置1は、1両以上の車両で組成された列車において、車輪20とレール22との間に増粘着材を噴射する噴射装置10の噴射制御を行う装置である。車輪20とレール22との間に増粘着材を噴射することで、車輪20のレール22に対する粘着力を増加させて車輪20の空転又は滑走(空転滑走)を抑制することができる。増粘着材は、例えば、セラミックス粒子であるアルミナ粒子や珪砂粒子とするが、粘着係数(摩擦係数)を増加させる効果を発揮する材料であれば他の材料でもよい。
噴射装置10は、増粘着材を収容する増粘着材タンク11と、圧縮空気を収容するエアタンク12と、車輪20とレール22との間に向けて増粘着材を噴射するノズル13と、エアタンク12からの圧縮空気を増粘着材タンク11に供給および供給停止する電磁弁14とを有する。噴射制御装置1からの制御信号によって電磁弁14が開放されると、エアタンク12内の圧縮空気が増粘着材タンク11に供給されて増粘着材タンク11内の増粘着材がノズル13から噴射されるようになっている。なお、本実施形態では、エアタンク12の圧縮空気は元空気溜めから適宜供給されることとする。
本実施形態における列車は1両以上の車両で組成されており、各車両の車軸それぞれに噴射装置10が取り付けられている。噴射制御装置1は、1つの車軸(軸)を噴射制御単位として、噴射制御単位である車軸毎に、噴射装置10による増粘着材の噴射制御を行う。
[噴射制御]
噴射制御装置1による噴射制御を説明する。噴射制御装置1は、噴射制御を行う可能性のある予め定められた候補地点に列車が差し掛かったときに、噴射制御単位である車軸毎に、噴射制御を行うか否かを判定して噴射制御を行う。列車が候補地点に差し掛かったか否かは、列車位置に基づいて判定する。
(A)候補地点
図2は、候補地点を説明する図である。図2では、ある駅間(A駅〜B駅間)における候補地点の一例を示している。図2では、横方向を線路に沿った位置として、中央に駅間の線路を示し、上側に、候補地点の決定要素となる線路の構造を示し、下側に、候補地点を示している。図2に示すように、駅間には、粗密が異なる複数の候補地点の集合である候補地点群が定められている。
図2の例では、区分0,1,2,3それぞれに対応付けられた4つの候補地点群が定められており、区分0,1,2,3の順に、候補地点の粗密が密に(密度が高く)なっている。すなわち、区分0は、粗密が最も粗く(密度が低く)、発駅および着駅である2つの駅の停車位置が、候補地点として定められているだけである。区分1は、前述した区分0の候補地点に加えて、発駅から線路に沿った所定間隔毎に候補地点が定められている。区分2は、前述した区分1の候補地点に加えて、線路の曲線部分の開始点および終了点が、候補地点として定められている。区分3は、粗密が最も密であり(密度が高く)、前述した区分2の候補地点に加えて、勾配の変化部分、隧道(トンネル)および橋梁それぞれの開始点および終了点が、候補地点として定められている。
ここで、区分の大小を、対応する候補地点群の粗密に応じるものとする。すなわち、対応する候補地点群の密度が最も低い区分0を最も数値の“小さい”区分とし、対応する候補地点群の密度が最も高い区分3を最も数値の“大きい”区分として、区分0,1,2,3の順に区分が“大きく”なる、とする。
なお、近接する複数の候補地点を1つの候補地点に統合することで、噴射制御を行うか否かの判定タイミングが高頻度で発生しないようにしてもよい。ある区分の候補地点群は、それより小さい区分の候補地点群に、当該区分に応じた線路構造などによる新たな候補地点を加えて定められている。例えば、ある区分の候補地点群に含まれる候補地点として、所定の基準距離内に、当該区分で新たに加えた候補地点と小さい区分の候補地点とが隣接して定められている場合には、小さい区分の候補地点を当該区分の候補地点に統合することで、小さい区分の候補地点に列車が差し掛かっても、噴射制御を行うか否かの判定を行わないようにする(図2の統合例その1)。また、ある区分の候補地点群に含まれる候補地点群として、所定の基準距離内に、当該区分で新たに加えた3つの候補地点が隣接して定められている場合には、3つの候補地点のうちの真ん中の候補地点を他の2つの候補地点の何れかに統合することで、真ん中の候補地点に列車が差し掛かっても、噴射制御を行うか否かの判定を行わないようにする(図2の統合例その2)。ここで、基準距離は、例えば、噴射制御装置1の演算時間や演算周期、列車長、列車速度(最高速度など)に基づいて定めることができる。基準距離は、全ての列車について同じ距離としてもよいし、列車毎に異なる距離としてもよい。列車毎に異なる基準距離とする場合には、噴射制御装置1が、自列車の性能に応じて統合する候補地点を判断することになる。この判断は、例えば、自列車が始発駅を出発する前(後述の図10のステップS1の前)に行うことができる。
噴射制御装置1は、これらの4つの候補地点群の区分0,1,2,3のなかから、噴射させるか否かを判定タイミングとする区分(採用区分)を、対象噴射制御単位である車軸毎に、指標値と列車の走行速度および運転状態とに基づいて選択する。そして、対象噴射制御単位である車軸毎に、選択した採用区分に対応する候補地点群の各候補地点に当該列車が差し掛かったときを判定タイミングとして、当該車軸について噴射させるか否かの判定を行う。指標値は、その算出方法については詳細を後述するが、La,Lb,Lc,Bbの4つの値を含む。列車の運転状態は、加速(力行)、だ行、ブレーキ(制動)の何れかであり、噴射制御装置1が運転士の運転操作の情報を運転台から取得して判定することができる車上情報の1つである。また、走行速度の情報も車上情報の1つであり、噴射制御装置1が、車上情報を伝送する回路や装置などの手段(以下包括して「車上情報モニタ」という)から取得する。
噴射制御装置1は、図3に一例を示す区分選択テーブル204に従って、候補地点群の採用区分を選択する。図3は、区分選択テーブル204の一例である。図3に示すように、区分選択テーブル204は、運転状態が加速(力行)であるときに用いる区分選択テーブル204aと、制動(ブレーキ)であるときに用いる区分選択テーブル204bとを含む。区分選択テーブル204a,204bにおいて、Q1,Q2,R1,R2は、指標値Bbについての閾値であり、α1,α2は、指標値Laについての閾値であり、Va1,Va2は、列車の走行速度Vについての閾値である。
区分選択テーブル204は、指標値La,Bb、および、列車の走行速度Vそれぞれの閾値との大小関係の組み合わせに、区分0,1,2,3の何れかを対応付けて定めている。つまり、列車の運転状態の他に、列車の走行速度を更に用いて採用区分を選択する、といえる。また、区分選択テーブル204は、運転状態の違いによって閾値が異なるテーブルが用いられるから、列車の運転状態に基づいて区分判定用閾値を可変に決定し、決定した区分判定用閾値と指標値との相対関係に基づいて採用区分を選択する、といえる。
(B)噴射判定
噴射制御装置1は、噴射制御単位である車軸毎に、選択した採用区分の候補地点群に含まれる候補地点に列車が差し掛かると、判定指標である指標値La,Lb,Lc,Bbと列車の走行速度および運転状態とに基づき、図4に一例を示す噴射判定テーブル208に従って、当該車軸について噴射するか否かを判定する。
図4は、噴射判定テーブル208の一例である。図4に示すように、噴射判定テーブル208は、運転状態が加速(力行)のときに用いる噴射判定テーブル208aと、だ行のときに用いる噴射判定テーブル208bと、制動(ブレーキ)のときに用いる噴射判定テーブル208cとを含む。噴射判定テーブル208a,208b,208cにおいて、P1,P2は、指標値Bbに対する閾値であり、β1,β2,β3は、指標値Laに対する閾値であり、Vb1,Vb2は、列車の走行速度Vに対する閾値である。
噴射判定テーブル208は、指標値La,Bb、および、列車の走行速度Vそれぞれの閾値との大小関係の組み合わせに、噴射するか否かを対応付けて定めている。本実施形態では、指標値La,Bbの値が大きいほうが、噴射させると判定する可能性が高くなるように定めている。つまり、列車の運転状態の他に、列車の走行速度を更に用いて対象噴射制御単位である車軸について噴射させるかを判定する、といえる。また、噴射判定テーブル208は、運転状態の違いによって閾値が異なるテーブルが用いられるから、列車の運転状態に基づいて噴射制御用閾値を可変に決定し、決定した区分判定用閾値と指標値との相対関係に基づいて、採用区分を選択する、といえる。
また、だ行のときに用いる噴射判定テーブル208bでは、更に予防噴射の有無に応じて噴射するか否かを対応付けて定めている。予防噴射とは、空転滑走が発生し易い勾配といった特定箇所に差し掛かる前に予め行う噴射であり、候補地点とは関係なく、特定箇所から所定距離だけ手前方の位置に差し掛かったときに行われる。連続噴射の有無は、説明は後述するが、図8に一例を示す噴射方法テーブルにより、列車の運転状態および採用区分によって定められている。
(C)指標値の算出
指標値は、噴射制御単位である車軸について噴射させるか否かの判定指標であり、車上で取得可能な列車に関する車上情報に基づいて噴射制御装置1が算出する。噴射制御装置1は、噴射制御単位である車軸毎に、選択した採用区分の候補地点群の候補地点に列車が差し掛かったときを算出タイミングとして指標値を算出する。そして、この指標値に基づいて、上述のように、当該車軸について、候補地点群の採用区分を選択・更新するとともに、噴射させるか否かの判定を行う。
具体的な指標値の算出としては、車上情報モニタから取得した列車に関する車上情報に基づき、図5〜図7に一例を示す指標値算出テーブルに従って、3つの指標値La,Lb,Lcを算出する。そして、算出した3つの指標値La,Lb,Lcの合計を、指標値Bbとする。指標値算出テーブル206は、図5に一例を示す、指標値Laを算出するための指標値算出テーブル206aと、図6に一例を示す、指標値Lbを算出するための指標値算出テーブル206bと、図7に一例を示す、指標値Lcを算出するため指標値算出テーブル206cとを含む。
指標値Laの指標値算出テーブル206aは、図5に示すように、開放ユニットの状況K、制御対象軸の序数N、MR圧P、有効数の比率、車両重量W、増粘着材残量、の6つの項目について、取り得る項目値を複数に範囲分けしたそれぞれに加算値を対応付けて定めている。
開放ユニットの状況Kは、列車において、制動又は車両駆動に寄与しなくなったユニット(開放ユニット)があるかである。エンジンや変速機(気動車の場合)、モータ、蓄電池などの列車に搭載されている制動用又は車両駆動用の装置の種類別に加算値が定められている。また、開放ユニットがある場合のほうが、開放ユニットがない場合に比べて加算値が大きくなるように定められている。また、開放ユニットが制御対象軸を基準として列車の先頭側(前側)か最後尾側(後側)かによって加算値が異なり、開放ユニットの総数によっても加算値が異なるように定められている。
なお、開放ユニットは、例えばエンジン、変速機、モータ、蓄電池などの制動又は車両駆動に関係するユニット単位で使用されないことを意味する。従って、上述のように、噴射判定テーブル208においては、指標値Laの値が大きいほうが噴射させると判定する可能性が高くなるように定められているから、ユニット開放がなされている場合に、開放がなされていない場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように指標値を算出する、といえる。
制御対象軸の序数Nは、制御対象軸が列車の先頭から数えて何番目の軸かである。なお。序数Nは、例えば力行時は動軸のみを対象として数えて制動時は動軸と従軸の区別なく全ての軸を対象とする、ユニットが開放された場合は当該ユニットによる動軸を除外するなど、運転状況や開放ユニットの状況および力行や制動に対する寄与の状況に応じて列車の先頭からの数え方を変えてもよい。序数Nが小さいほど、つまり列車の先頭に近いほど、加算値が大きくなるように定められている。この制御対象軸の序数Nは、噴射制御単位である軸の列車における相対的な位置に相当する。上述のように、噴射判定テーブル208においては、指標値Laの値が大きいほうが噴射させると判定する可能性が高くなるように定められているから、対象噴射制御単位である制御対象軸が、列車の噴射制御単位である軸の先頭(1番目)であった場合に、最後尾であった場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように指標値を算出する、といえる。
MR圧Pは、自車両の元空気溜め(MR:Main air Reservoir)の圧力である。元空気溜めに蓄えられた圧縮空気は、空気ブレーキ等の空気圧で作用する全ての車両機器に供給されるほか、噴射装置10のエアタンク12に供給されて増粘着材の噴射に用いられる。このことから、MR圧Pが低いほど、加算値が小さく、負値となるように定められている。
有効数の比率は、自車両の制御対象軸(モータが設置された軸)の総数に対する、自車両の制御対象軸の総数と自車両で制動又は車両駆動に寄与しなくなった軸の総数との差の割合である。例えば、自車両の制御対象軸の総数が「2」の場合に、モータ開放(車両駆動に寄与しなくなったことに相当)された軸の総数が「1」であった場合、有効数の比率は「0.5(1未満)」となる。有効数の比率が1未満の場合、つまり自車両に制動又は車両駆動に寄与しなくなった軸がある場合のほうが、ない場合に比べて、加算値が大きくなるように定められている。
車両重量Wは、自車両の重量である。指定席車両である場合には乗車率に応じた乗客の重量を加算するようにしても良いし、空気バネの空気圧から推定される乗客の重量を加算するようにしても良い。車両重量Wが大きいほど、加算値が大きくなるように定められている。
増粘着材残量は、制御対象軸についての噴射装置10の増粘着材タンク11内の増粘着材の残量である。増粘着材残量が少ないほど、加算値が小さく、負値となるように定められている。
この指標値算出テーブル206aに従って、指標値Laは次のように算出する。すなわち、指標値算出テーブル206aにおいて、列車の組成時における車上情報に含まれるこれら6つの項目それぞれの項目値に対応付けられている加算値を全て合計した仮の指標値を算出して組成時指標値La1とする。また、指標値算出テーブル206aにおいて、噴射するか否かの判定タイミングにおける車上情報に含まれるこれら6つの項目それぞれの項目値に対応付けられている加算値を全て合計した仮の指標値を算出して、現在の指標値La2とする。そして、組成時指標値La1および現在指標値La2に基づく所定の演算を行って、指標値Laを算出する。すなわち、連続噴射の有無、および、予防噴射の有無の組み合わせに応じて指標値La1,La2の重み付けが異なるように定められた算出方法に従って、指標値Laを算出する。
ここで、連続噴射とは、噴射開始又は再粘着の検出(空転滑走の収束)から所定時間連続して噴射を行うことであり、候補地点に差し掛かったときに噴射させると判定された噴射が対象である。予防噴射とは、空転滑走が発生し易い勾配といった特定箇所に差し掛かる前に予め行う噴射であり、候補地点とは関係なく、特定箇所から所定距離だけ手前方の位置に差し掛かったときに行われる。連続噴射の有無および予防噴射の有無は、図8に一例を示す噴射方法テーブルにより、列車の運転状態および採用区分によって定められている。
図8は、噴射方法テーブル210の一例を示す図である。図8に示すように、噴射方法テーブル210は、運転状態が加速(力行)のときに用いる噴射方法テーブル210aと、制動(ブレーキ)のときに用いる噴射方法テーブル210bとを含む。噴射方法テーブル210a,bは、区分0〜3それぞれに、予防噴射の有無(あり/なし)と、連続噴射の有無(あり/なし)とを対応付けて定めている。予防噴射の有無は、予防噴射を行うか否かを示す。連続噴射が“なし”の場合の噴射の条件は、例えば、空転滑走を検出した場合に噴射を開始し、再粘着を検出(空転滑走の収束)した場合に噴射を終了する。
指標値Lbの指標値算出テーブル206bは、図6に示すように、組成車両数M、制御単位U、車輪径R、ギア比Gの4つの項目について、取り得る項目値を複数に範囲分けしたそれぞれに加算値を対応付けて定めている。指標値算出テーブル206bにおいて、車上情報に含まれるこれらの4つの項目それぞれの項目値に対応付けられている加算値を全て合計した値を、指標値Lbとして算出する。これらの4つの項目値は、列車の走行中に変化しない。このため、例えば、列車の組成時に指標値Lbを算出しておき、列車の走行中は、予め算出した指標値Lbを用いることができる。
組成車両数Mは、列車を組成している車両の総数である。組成車両数Mが小さいほど、加算値が大きくなるように定められている。上述のように、噴射判定テーブル208においては、指標値La,Lb,Lcの合計値である指標値Bbの値が大きいほうが噴射させると判定する可能性が高くなるように定められているから、列車の組成車両数が、所定車両数未満の場合に、所定車両数以上の場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように指標値を算出する、といえる。
制御単位Uは、列車におけるモータの制御単位であり、1つのインバータで同時に制御する駆動軸(モータ)の数である。軸数が多いほど、加算値が大きくなるように定められている。
車輪径Rは、制御対象軸の車輪の直径である。車輪径Rが大きいほど、加算値が大きくなるように定められている。
ギア比Gは、制御対象軸とモータとを繋ぐギア(歯車)のギア比である。ギア比が小さいほど、加算値が大きくなるように定められている。
指標値Lcの指標値算出テーブル206cは、図7に示すように、出力増指令S、ノッチ制限C、遅延、温度上昇保護、補機動作、SOC(State of Charge)/DOD(Depth of Discharge)の6つの項目について、取り得る項目値を複数に範囲分けしたそれぞれに加算値を対応付けて定めている。指標値算出テーブル206cにおいて、車上情報に含まれるこれらの6つの項目それぞれの項目値と、対応付けられている加算値を全て合計した値を、指標値Lcとして算出する。これらの6つの項目値は、列車の走行中に変化するため、候補地点に差し掛かる毎に算出する必要がある。
出力増指令Sは、運行計画等で定められる基準の運転操作に対して、列車の運転士による加速指令がなされたかであり、例えば、運転台の高加速スイッチがオンされたかである。出力増指令Sがありの場合のほうが、なしの場合に比べて加算値が大きくなるように定められている。
ノッチ制限Cは、運転計画等で定められる各走行位置に対する基準のノッチに対する、列車の運転士による実際のノッチの違いである。基準ノッチに対して実際のノッチが小さいほど、加算値が大きくなるように定められている。
遅延は、列車の遅延時分であり、例えば、直前発駅からの列車ダイヤ上の経過時間に対する実績の経過時間の差とすることができる。遅延が大きいほど、加算値が大きくなるように定められている。
温度上昇保護は、対象噴射制御単位を有する車両(以下「自車両」という)のモータやエンジン等の車両機器の温度上昇に対する所定の保護動作を行ったか否かである。保護動作を行った場合(あり)のほうが、行っていない場合(なし)に比べて、加算値が大きくなるように定められている。
補機動作は、自車両における補機(主に空調やコンプレッサ)が動作しているか否かである。補機が動作していない場合(なし)のほうが、動作している場合(あり)に比べて、加算値が大きくなるように定められている。
SOC/DODは、自車両が駆動用蓄電池を有する車両である場合の蓄電池の状態であり、充電率(SOC:State of Charge)或いは放電深度(DOD:Depth of Discharge)である。SOCおよびDODそれぞれについて、加算値が定められている。また、SOC或いはDODが、下限範囲に近いほど、加算値が大きくなるように定められている。
[装置構成]
図9は、噴射制御装置1の構成図であり、本実施形態の噴射制御を実現するための機能部および各機能部で用いる情報を示している。噴射制御装置1は、いわゆるCPUボードなどのような一種のコンピュータシステムとして実現され、図9に示すように、噴射制御を実現するための機能部として、処理部100と、記憶部200とを備える。処理部100は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算装置や演算回路で実現されるプロセッサーであり、個別機能の機能部として、車上情報取得部102と、候補地点検出部104と、指標値算出部106と、区分選択部108と、噴射制御部110と、予防噴射指示部112とを有する。これらの各機能部は、処理部100がプログラムを実行することでソフトウェア的に実現することも、専用の演算回路で実現することも可能である。記憶部200は、噴射制御に用いる各種情報を記憶するメモリであり、候補地点群情報202と、指標値算出テーブル206と、区分選択テーブル204と、噴射判定テーブル208と、噴射方法テーブル210と、組成時指標値情報212と、現在指標値情報214と、採用区分情報216とを記憶している。
車上情報取得部102は、車上で取得可能な列車に関する情報である車上情報を、車上情報モニタから取得する。車上情報には、列車の進行方向、列車の走行速度や走行位置、加速(力行)やだ行、ブレーキ(制動)といった運転状態、制動又は車両駆動に寄与しなくなったユニットがあるかといった開放ユニット状況、各車両のMR圧、運転士の運転操作による出力増指令やノッチ段数、列車の遅延、車両機器に対する温度上昇保護、各車両の補機動作、各噴射装置10の増粘着材残量、蓄電池のSOCやDOD、等が含まれる。なお、情報の種類等に応じて、車上情報モニタからではなく各車両に搭載された制御装置から当該情報を取得することとしてもよい。
候補地点検出部104は、列車の走行位置に基づいて、噴射制御を行う可能性のある候補地点に差し掛かったことを検出する。具体的には、噴射制御単位である車軸毎に、当該車軸について区分選択部108により選択された採用区分の候補地点群に含まれる候補地点に列車が差し掛かったことを検出する。列車の走行位置は、車上情報取得部102により取得された車上情報に含まれている。区分選択部108により選択された、噴射制御単位である車軸毎の採用区分は、採用区分情報216として記憶される。また、区分0〜3と、複数の候補地点の集合である候補地点群との対応関係は、候補地点群情報202として予め記憶されている(図2参照)。
なお、候補地点検出部104は、候補地点の差し掛かったことの検出を、実際の候補地点の差し掛かりより早いタイミングで検出するようにしてもよい。これを実現するために、候補地点群情報202において、候補地点それぞれについて、実際の候補地点の位置から所定距離だけ手前の位置を仮の候補地点として対応付けて定めておく。そして、候補地点検出部104は、仮の候補地点に差し掛かったことを、対応する候補地点に差し掛かったこととして検出する。仮の候補地点を定める所定距離は、噴射制御装置1の演算時間や噴射装置10の制御の遅れ時間を考慮して設定する。これにより、列車が候補地点に差し掛かる前の仮の候補地点に差し掛かったときに、指標算出部106が指標値を算出し、噴射制御部110が噴射させるか否かを判定することで、列車が実際の候補地点に差し掛かったときに、時間遅れが生じることなく、噴射装置10に噴射を開始させることができる。
指標値算出部106は、対象噴射制御単位の列車における相対的な位置を少なくとも用いて、対象噴射制御単位について噴射させるか否かの判定指標となる指標値を算出する。具体的には、噴射制御単位である車軸毎に、車上情報取得部102により取得された車上情報を用いて、指標値算出テーブル206(図5〜図7参照)に従って、指標値La,Lb,Lc,Bbを算出する。噴射制御単位である車軸毎の指標値の算出は、候補地点検出部104により、当該車軸についての候補地点に差し掛かったことが検出されたことを算出タイミングとして行う。指標値算出部106が算出した指標値であって、列車の組成時の車上情報を用いて算出した指標値は、組成時指標値情報212として記憶され、今回の算出タイミングのときの車上情報を用いて算出した指標値は、現在指標値情報214として記憶される。
上述のように、指標値算出テーブル206aには、制御対象軸が列車の先頭から数えて何番目の軸であるかを示す制御対象軸の序数Nの項目が含まれており、噴射制御単位である車軸の列車における相対的な位置を少なくとも用いて、指標値を算出している。また、制御対象軸の序数Nが小さいほど、つまり列車の先頭に近いほど、加算値が大きくなるように定められている。噴射判定テーブル208においては、指標値Laの値が大きいほうが噴射させると判定する可能性が高くなるように定められている。従って、対象噴射制御単位である制御対象軸が、列車の噴射制御単位である軸の先頭(1番目)であった場合に、最後尾であった場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように指標値を算出している。
また、指標値算出テーブル206aには、制動又は車両駆動に寄与しなくなったユニット(開放ユニット)があるか否か、またその数を示す開放ユニットの状況Kの項目が含まれており、開放ユニットがある場合のほうが、開放ユニットがない場合に比べて加算値が大きくなるように定められている。噴射判定テーブル208においては、指標値Laの値が大きいほうが噴射させると判定する可能性が高くなるように定められている。従って、ユニット開放がなされている場合に、開放がなされていない場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように指標値を算出している。
そして、指標値算出テーブル206aに従って、指標値Laは次のように算出する。すなわち、指標値算出テーブル206aに従って、列車の組成時における車上情報を用いて仮の指標値を算出して組成時指標値La1とする。また、指標値算出テーブル206aに従って、算出タイミングにおける車上情報を用いて仮の指標値を算出して、現在の指標値La2とする。そして、連続噴射の有無、および、予防噴射の有無の組み合わせに応じて指標値La1,La2の優先度合い(重み)が異なるように定められた算出方法に従って、指標値Laを算出する。従って、列車の組成時に仮の指標値を算出して組成時指標値として記憶し、所与の算出タイミングにおける仮の指標値を算出して現在指標値とし、組成時指標値と現在指標値とに基づく所定の演算を行って指標値を確定している。
また、指標値算出テーブル206bには、列車の組成車両数Mの項目が含まれており、組成車両数Mが小さいほど、加算値が大きくなるように定められている。噴射判定テーブル208においては、指標値La,Lb,Lcの合計値である指標値Bbの値が大きいほうが噴射させると判定する可能性が高くなるように定められている。従って、列車の組成車両数が、所定車両数未満の場合に、所定車両数以上の場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように指標値を算出している。
区分選択部108は、定められた候補地点の粗密が異なる候補地点群のなかから、対象噴射制御単位について噴射させるか否かの判定タイミングとする採用区分を、対象噴射制御単位の列車における相対的な位置を少なくとも用いて選択する。具体的には、噴射制御単位である車軸毎に、車上情報取得部102により取得された車上情報を用いて、区分選択テーブル204(図3参照)に従って、採用区分を選択する。噴射制御単位である車軸毎の採用区分の選択は、候補地点検出部104により、当該車軸についての候補地点に差し掛かったことが検出されたタイミングで行う。なお、運転状態がだ行である場合には、区分選択テーブル204が定められていないので、採用区分の選択を行わず、全体選択した採用区分(現在の採用区分)を継続する。
また、列車が走行中の場合、前回選択した採用区分の候補地点群に比べて、密度の低い候補地点群の区分を今回の採用区分として選択することを禁止する。つまり、今回選択した区分が、前回選択した採用区分と“同じ”或いは“大きい”場合に、今回選択した区分を新たな採用区分として更新し、今回選択した区分が前回選択した採用区分より“小さい”場合には、採用区分を更新せずに前回選択した採用区分のままとする。また、列車が駅に到着し、且つ、その駅で列車の進行方向が変わる場合には、採用区分を初期化(最も小さい区分0に更新)する。
また、区分選択テーブル204は、列車の運転状態が、加速(力行)、ブレーキ(制動)のそれぞれのときに用いる、閾値が異なる区分選択テーブル204a,204bを含むから、列車の運転状態に基づいて区分判定用閾値を可変に決定し、決定した区分判定用閾値と指標値との相対関係に基づいて採用区分を選択している。
噴射制御部110は、制御対象の噴射制御単位(対象噴射制御単位)の列車における相対的な位置を少なくとも用いて、当該対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定して、候補地点検出部104による検出に応じた噴射を行うか否かを制御する。具体的には、噴射制御単位である車軸毎に、車上情報取得部102により取得された車上情報を用いて、噴射判定テーブル208(図7参照)に従って、当該車軸について噴射させるか否かを判定する。噴射制御単位である車軸毎の噴射させるか否かの判定は、候補地点検出部104により、当該車軸についての採用区分の候補地点群に含まれる候補地点に差し掛かったことが検出されたことを判定タイミングとして行う。上述のように、指標値は、制御対象軸が列車の先頭から数えて何番目の軸であるかを示す制御対象軸の序数Nの項目を含む指標値算出テーブル206に従って算出されるから、噴射制御単位である車軸の列車における相対的な位置を少なくとも用いて、噴射させるか否かを判定している。
また、噴射判定テーブル208は、指標値La,Bb、および、列車の走行速度Vそれぞれの閾値との大小関係の組み合わせに、噴射するか否かを対応付けて定めている。従って、列車の走行速度を更に用いて、対象噴射制御単位である制御対象軸について噴射させるか否かを判定している。更に、指標値算出部106により算出された指標値に基づいて、対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定している。
また、噴射判定テーブル208は、列車の運転状態が、加速(力行)、だ行、制動(ブレーキ)のそれぞれときに用いる、閾値が異なる3種類の噴射判定テーブル208a,208b,208cを含む。従って、列車の運転状態に基づいて噴射制御用閾値を可変に決定し、決定した噴射制御用閾値と指標値との相対関係に基づいて、対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定している。
そして、噴射制御装置1は、制御対象軸について噴射させると判定したならば、当該車軸の噴射装置10に、噴射を指示する噴射信号を出力する。その際、噴射方法テーブル210を参照し、列車の運転状態、および、制御対象軸の採用区分に対応する連続噴射の設定が“あり”の場合、定められた噴射時間の噴射を指示する噴射信号とする。
予防噴射指示部112は、予め定められた予防噴射の開始点に差し掛かったことを検出すると、噴射方法テーブル210を参照して、列車の運転状態、および、制御対象軸の採用区分に対応する予防噴射の設定を判断し、予防噴射が“あり”の場合に、制御対象軸の噴射装置10へ、噴射を指示する噴射信号を出力する。予防噴射は、所定時間連続して行うようにしても良いし、予め定められた予防噴射の終了点に差し掛かったことを検出して噴射を終了させるようにしてもよい。
[処理の流れ]
図10は、噴射制御処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、噴射制御装置1が列車の車軸それぞれを制御対象軸として並行して実行する処理である。また、始発駅に停車中の列車が終着駅に到着するまでの処理を示している。
先ず、列車が駅に停車中に、区分選択部108が、制御対象軸について、採用区分を最も“小さい”区分0に初期設定する(ステップS1)。次いで、指標値算出部106が、車上情報を用いて、指標値算出テーブル206に従って指標値を算出する(ステップS3)。そして、区分選択部108が、算出された指標値に基づき、区分選択テーブル204に従って、採用区分を選択・更新する(ステップS5)。
列車が駅を出発すると(ステップS7)、候補地点検出部104が、制御対象軸について、選択されている採用区分に対応する候補地点群に含まれる候補地点に差し掛かったかを判定し、差し掛かったことを検出したならば(ステップS9:YES)、指標値算出部106が、現在の車上情報を用いて、指標値算出テーブル206に従って指標値を算出する(ステップS11)。続いて、噴射制御部110が、算出された指標値に基づき、噴射判定テーブル208に従って、制御対象軸について噴射させるか否かを判定する(ステップS13)。噴射させると判定したならば(ステップS15:YES)、噴射制御部110は、噴射対象軸の噴射装置10に、噴射を指示する噴射信号を出力する(ステップS17)。
また、区分選択部108が、算出された指標値に基づき、区分選択テーブル204に従って、制御対象軸について区分を選択する(ステップS19)。そして、今回選択した区分が前回選択した区分(現在の採用区分)と比べて“大きい”ならば(ステップS21:YES)、採用区分を、今回選択した区分に更新する(ステップS23)。
続いて、列車の進行方向が変化したかを判断し、変化したならば(ステップS24:NO)、更に、その進行方向の変化が駅間のスイッチバックであるかを判断する。駅間のスイッチバックによる列車の進行方向の変化ならば(ステップS29:YES)、ステップS11に戻る。駅間のスイッチバックによる列車の進行方向の変化でないならば(ステップS29:NO)、ステップS1に戻る。列車の進行方向が変化するのは、駅構内での入れ換え(転線)、駅間でのスイッチバックの何れかの場合であり、前者の場合には、採用区分を初期設定し、後者の場合には、指標値を再算出して採用区分を更新する。
列車の進行方向が変化していないならば(ステップS24:NO)、続いて、列車が次の停車駅に停車したかを判断し、停車していないならば(ステップS25:NO)、ステップS9に戻る。列車が次の停車駅に停車し(ステップS25:YES)、その停車駅が終着駅でないならば(ステップS27:NO)、ステップS3に戻る。停車駅が終着駅ならば(ステップS27:YES)、本処理は終了となる。
[作用効果]
本実施形態によれば、1両以上の車両で組成された列車において、噴射制御単位である車軸毎に、列車における相対的な位置を少なくとも用いて噴射させるか否かを判定し、列車が候補地点に差し掛かったことに応じた噴射を行うか否かを制御することができる。これにより、空転滑走を抑制或いは抑止するためにより適切な噴射制御を実現することができる。これは、列車では、例えば先頭側のほうが最後尾側に比較して空転が発生し易いといったように、列車内の相対的な位置に応じて空転滑走の発生し易さが異なり得るからである。また、噴射制御単位の列車における相対的な位置を少なくとも用いるので、車両の転配などによって走行線区や組成車両数が変わった場合にも柔軟に対応でき、適切な噴射制御を実現できる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)噴射制御単位
例えば、上述の実施形態では、噴射制御単位を車軸としたが、これ以外でもよく、台車或いは車両としてもよい。その場合、対象噴射制御単位が台車や車両となるだけで、上述した実施形態をそのまま適用することができる。
(B)噴射制御装置
上述の実施形態では、1本の列車に1つの噴射制御装置が搭載されていることとして説明したが、例えば、各ユニットに噴射制御装置が搭載されているなど、1本の列車に複数の噴射制御装置が搭載されていることとしてもよい。各ユニットに噴射制御装置が搭載されている場合には、各噴射制御装置は、当該噴射制御装置を搭載したユニットの各噴射制御単位の噴射制御を行うこととなる。各噴射制御装置が行う制御自体は、上述の実施形態と同じである。各車両毎に噴射制御装置が搭載される場合も同様である。
1…噴射制御装置
102…車上情報取得部、104…候補地点検出部、106…指標値算出部
108…区分選択部、110…噴射制御部、112…予防噴射指示部
202…候補地点群情報、204…区分選択テーブル、206…指標値算出テーブル
208…噴射判定テーブル、210…噴射方法テーブル、212…組成時指標値情報
214…現在指標値情報、216…採用区分情報
10…噴射装置
11…増粘着材タンク、12…エアタンク
13…ノズル、14…電磁弁
20…車輪、22…レール

Claims (14)

  1. 1両以上の車両で組成された列車において、軸、台車、或いは、車両を噴射制御単位とした当該噴射制御単位での車輪とレールとの間への増粘着材の噴射制御を行う噴射制御装置であって、
    前記列車の走行位置に基づいて、前記噴射制御を行う可能性のある候補地点に差し掛かったことを検出する検出手段と、
    制御対象の噴射制御単位(以下「対象噴射制御単位」という)の前記列車における相対的な位置を少なくとも用いて、当該対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定して、前記検出手段による検出に応じた噴射を行うか否かを制御する噴射制御手段と、
    を備えた噴射制御装置。
  2. 前記噴射制御手段は、前記列車の走行速度を更に用いて前記対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定する、
    請求項1に記載の噴射制御装置。
  3. 定められた前記候補地点の粗密が異なる候補地点群の区分のなかから、前記対象噴射制御単位について噴射させるか否かの判定タイミングとする区分(以下「採用区分」という)を、前記対象噴射制御単位の前記列車における相対的な位置を少なくとも用いて選択する区分選択手段と、
    前記検出手段は、前記採用区分の候補地点群に含まれる候補地点に差し掛かったことを検出する、
    請求項1又は2に記載の噴射制御装置。
  4. 前記区分選択手段は、前記列車の走行速度を更に用いて前記採用区分を選択する、
    請求項3に記載の噴射制御装置。
  5. 前記区分選択手段は、前記列車が走行中の場合、前回選択した採用区分の候補地点群に比べて、密度の低い候補地点群の区分を今回の採用区分として選択することを禁止する、
    請求項3又は4に記載の噴射制御装置。
  6. 前記対象噴射制御単位の前記列車における相対的な位置を少なくとも用いて、当該対象噴射制御単位について噴射させるか否かの判定指標となる指標値を算出する指標値算出手段、
    を更に備え、
    前記噴射制御手段は、前記指標値に基づいて、前記対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定する、
    請求項1又は2に記載の噴射制御装置。
  7. 前記対象噴射制御単位の前記列車における相対的な位置を少なくとも用いて、当該対象噴射制御単位について噴射させるか否かの判定指標となる指標値を算出する指標値算出手段、
    を更に備え、
    前記区分選択手段は、前記指標値に基づいて、前記採用区分を選択し、
    前記噴射制御手段は、前記指標値に基づいて、前記対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定する、
    請求項3〜5の何れか一項に記載の噴射制御装置。
  8. 前記噴射制御手段は、前記列車の運転状態に基づいて噴射制御用閾値を可変に決定し、当該決定した噴射制御用閾値と前記指標値との相対関係に基づいて、前記対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定する、
    請求項6又は7に記載の噴射制御装置。
  9. 前記区分選択手段は、前記列車の運転状態に基づいて区分判定用閾値を可変に決定し、当該決定した区分判定用閾値と前記指標値との相対関係に基づいて、前記採用区分を選択する、
    請求項7に記載の噴射制御装置。
  10. 前記指標値算出手段は、前記対象噴射制御単位が、前記列車の噴射制御単位の中の先頭であった場合に、最後尾であった場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように前記指標値を算出する、
    請求項6〜9の何れか一項に記載の噴射制御装置。
  11. 前記列車は、制動又は車両駆動に関係するユニットの開放が可能な組成であり、
    前記指標値算出手段は、前記開放がなされている場合に、前記開放がなされていない場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように前記指標値を算出する、
    請求項6〜10の何れか一項に記載の噴射制御装置。
  12. 前記指標値算出手段は、前記列車の組成時に仮の前記指標値を算出して組成時指標値として記憶し、所与の算出タイミングにおける仮の前記指標値を算出して現在指標値とし、前記組成時指標値と前記現在指標値とに基づく所定の演算を行って前記指標値を確定する、
    請求項11に記載の噴射制御装置。
  13. 前記指標値算出手段は、前記列車の組成車両数が、所定車両数未満の場合に、前記所定車両数以上の場合に比べて、噴射させる可能性が高くなるように前記指標値を算出する、
    請求項6〜12の何れか一項に記載の噴射制御装置。
  14. 1両以上の車両で組成された列車において、軸、台車、或いは、車両を噴射制御単位とした当該噴射制御単位での車輪とレールとの間への増粘着材の噴射を制御する噴射制御方法であって、
    前記列車の走行位置に基づいて、前記噴射の制御を行う可能性のある候補地点に差し掛かったことを検出することと、
    制御対象の噴射制御単位(以下「対象噴射制御単位」という)の前記列車における相対的な位置を少なくとも用いて、当該対象噴射制御単位について噴射させるか否かを判定して、前記検出に応じた噴射を行うか否かを制御することと、
    を含む噴射制御方法。
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