JP2021052368A - 共鳴管スピーカー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型、軽量、低価格で中音及び低音域が豊かに再現されるスピーカー装置を提供する。【解決手段】スピーカー装置において、スピーカー箱7、18の音を円管共鳴管3に導入し、様々な周波数で共鳴させ増幅した後スピーカー装置の外に放出し、中音及び低音領域を豊かに表現する。【選択図】図1
Description
本発明は小型で軽量かつ省設置スペースで高音域・中音域・低音域がバランス良く生成され迫力と聞きやすさを兼備した高音質スピーカー装置であって、PC用等の卓上設置、壁がけスピーカー、カメラ三脚を用いた床置きスピーカー、分解組み立て可能な防水型屋外スピーカー等、幅広い用途に応用できるスピーカー装置である。
従来のスピーカー装置は例えば低音域の共鳴増幅の為にバスレフ型というスピーカー箱の一部に穴を設けそこから低音をスピーカー前面または背面に放出すものがあった。従来技術ではスピーカー箱内または共鳴経路の断面は矩形状でありスピーカー振動板の背面から出てくる音がスピーカー箱または共鳴管内で無秩序に複雑に干渉し合う為に音が濁り一部の周波数帯は欠落し音質が悪化し、また低音共鳴為の十分な共鳴路長を確保するためにはスピーカー箱が大型化するという問題が有った。
本発明によるスピーカー装置はスピーカーの有効径がΦ50mm〜150mm程度の小型または中型スピーカーを使用し、スピーカー自身が持つ40Hz〜20000Hzの再現音域で特に中音域及び低音域をバランスよく補充及び補強し小型でかつ広い音域特性を持つスピーカー装置を提供するものである。
中音域及び低音域の音の共鳴増幅用の専用の円管共鳴管を装備し、従来スピーカーを格納し低音域の共鳴用として用いられていたスピーカー箱は必要最小限に小さくまとめスピーカーと共鳴管との中継的構成要素とし、スピーカー箱から円管共鳴管に導入された音が円管共鳴管内できれいに整った波で共鳴音になり中音及び低音を増幅し、従来の矩形型スピーカー装置で発生するスピーカー箱内壁での複雑な反射による有害な波長音の発生や音同士の干渉や音放出の時間差による音の濁りを防止し、澄んで濁りがなく音の立ち上りも良い再現音域特性の広いスピーカー装置とする。
本発明の請求項1に対応した実施の形態について図1(本発明の斜視図)、図2(図1のA−A部分断面)、図3(図1のB−B部分断面)及び図4(図1のC‐−C部分断面)を参照し説明する。
スピーカー1とスピーカー2は例えば磁石とコイルとで構成される一般的な磁気回路によるスピーカーでスピーカー箱7とスピーカー箱18にそれぞれ格納されていて異なる再現周波数帯を持っていて互いに再現周波数領域を補う関係にある。スピーカー箱7及び18内には多孔質材、スポンジ、グラスウール等などの吸音材10が入っている。
スピーカー1とスピーカー2は例えば磁石とコイルとで構成される一般的な磁気回路によるスピーカーでスピーカー箱7とスピーカー箱18にそれぞれ格納されていて異なる再現周波数帯を持っていて互いに再現周波数領域を補う関係にある。スピーカー箱7及び18内には多孔質材、スポンジ、グラスウール等などの吸音材10が入っている。
円管共鳴管3は内部断面が円の中空管であり、途中がU字、L字状、コイル状または渦巻き状等に屈曲していてその端部には音を効率的に前面に放出するための円錐状のホーン58及びホーン22が配置されている。
スピーカー1及びスピーカー2の振動板の背面で発生した音波はスピーカー箱7及びスピーカー箱18内で高音域は吸音材10により吸収され減衰し中音域及び低音域がスピーカー箱の内壁で何回か反射され第一段階の共鳴を起こしその音波は適当な位置に配置された連結管8及び連結管9の穴を通りそれぞれ異なった位置で円管共鳴管3内に導入される。
円管共鳴管3内に導入された音は管内の全方向に広がり拡散し第二段階の共鳴を起こしていく。音の一部は内壁での反射を繰り返し直接共鳴管3の両端に設けられたホーン58とホーン22からスピーカー装置の前面方向に放出され、またその一部は円管共鳴管3の適当な場所に設けられた屈曲部で反対方向に反射されながらより長い共鳴経路を通り共鳴し増幅され最終的にホーン58とホーン22からスピーカー装置の前面に放出される。
例えば常温で40ヘルツの重低音の1波長は8.5mで、最高効率で共振させる空気柱の共鳴路長は1波長の8.5mまたは半波長の4.25mである。スピーカー連結管5を設けることでスピーカー箱7とスピーカー箱18の内部空間は連結されより複雑でより長い共鳴経路を形成できる様になり例えば共鳴路4.25mの共鳴路長の確保が可能となる。
本発明の請求項1に対応した別の実施の形態を図18、図19(図8の中央断面)図20(円管共鳴管構造体I、図19をX−X面で分離)図21(円管共鳴体構造体II、図19をX−X面で分離)を参照し説明する。
スピーカー箱筐体66、円管共鳴体構造体I67、円管共鳴管構造体II68は例えば樹脂成形品であり、スピーカー箱筐体66と円管共鳴体構造体I67が接着結合面76で接着結合するとその内部には上下二つのスピーカー箱の空間ができ、また半円断面共鳴管路74を有する円管共鳴管構造体I67と半円断面共鳴管路75を有する円管共鳴管構造体II68が接合接着面77で接着結合するとその内部には渦巻き状の連続した円管共鳴管とその両端に上下方向に音を放出する為のホーン78及びホーン79の構造ができる様になっている。スピーカー箱仕切板89はスピーカー箱筐体66の内部を2分割し独立した上下二つのスピーカー箱空間を形成させるための仕切壁である。
連結管71、86、87、88から上下のスピーカー箱の音が円管共鳴管内部に導入され、管内で共鳴し増幅された中音及び低音がホーン78から上方にホーン79から下方に放出される。
請求項2に対応する実施の形態について同じく図1、図2、図3、図4を参照して説明する。
円管共鳴管3はスピーカー箱7及びスピーカー箱18とは独立した構造体で箱の外部に設けられている。スピーカー箱7及びスピーカー箱18内で反射を繰り返した音は円管共鳴管3の異なる位置に設けられた連結管8及び連結管9を通じて共鳴管3内に入りその内壁で反射を繰り返して共鳴管3内で共鳴音を生成する。
共鳴管の全長及び途中の屈曲部の設定および連結管8及び連結管9の位置決め等により円管共鳴管3内で音は様々な波長の共鳴路長を取りうるため円管共鳴管3内で低音域及び中音域の連続した周波数の共鳴、増幅が起こり、音の共鳴定常波はホーン22及びホーン58からスピーカー装置前面に放出される。
請求項3に対応する実施の形態を図5(本発明の斜視図)と図6(図5のD−D部分断面)を参照し説明する。
スピーカー箱13とスピーカー箱14は二つの独立した箱が合わさった独立構造をしている。円管共鳴管11はL字状の管で、スピーカー箱13内を貫通しスピーカー箱14に達しその底面と間隙17を形成しスピーカー箱14から円管共鳴管11に導入される音の導入口を形成している。円管共鳴管12は円管共鳴管11とは別のもので独立して存在し共鳴管11と対称な位置関係であり同じようにスピーカー箱14を貫通しスピーカー箱13に入り込み円管共鳴管11と同じような音導入口を形成している。
スピーカー箱13とスピーカー箱14内で発生した音の一部は箱内で円管共鳴管11及び円管共鳴管12の円管外壁面に当たり適度に拡散されスピーカー箱13内の一部の音は箱連結管15を通りスピーカー箱14内を経由し間隙17から共鳴管11に導入され共鳴と増幅を繰り返しスピーカー装置前面から出てくる。また同時にスピーカー箱13内のもう一方の一部の音はスピーカー箱13と共鳴管12で形成される間隙から円管共鳴管12に入りホーンを通してスピーカー装置の前面に放出される。そのため共鳴路長は複雑に長くすることが可能となる。
図1(本発明の斜視図)、図2(図1のA−A部分断面)、図3(図1のB−B部分断面)、図4(図1のC−C部分断面)を参照し本発明による実施例を説明する。
スピーカー1は例えば50Hz〜20000Hzの広域レンジ帯を満遍なく再現するフルレンジスピーカーを使用しスピーカー2は例えば40Hz〜14000Hzの中低音域の再生ができるもので音色の違う二つのスピーカーを組み合わせて使用し2台で全音域をバランスよく補うようにしている。電線6はスピーカーに電力を供給するための電導線である。
スピーカー箱7及びスピーカー箱18の材質は板厚が2〜5mm程度の樹脂製または板厚が3〜5mmの木製等であり、一般的な材料で低コストで製造できるものである。箱内には吸音材10が詰め込まれスピーカー1及びスピーカー2の振動板の背面から発生した高音が箱内で吸収されるようになっている。
スピーカー箱7とスピーカー箱18内に配置された連結管8及び連結管9は内径Φ10mm〜20mm程度の管でスピーカー箱7及びスピーカー箱18とは一体成型部品又は別部品の組込みでありスピーカー箱内で発生する様々な音域の一部をその設置位置と長さで選択し共鳴管3へ導入する役割を持っている。
スピーカー箱連結管5はスピーカー箱7及びスピーカー箱18の内壁で反射する音を他の箱へ導入し音の反射路をより複雑に長くし、スピーカー箱7、スピーカー箱18、円管共鳴管3で構成される共鳴路を長くしスピーカー装置全体が低音共鳴に適した構造になるように工夫されている。スピーカー箱連結管5はその両端部の設置位置で一方のスピーカー箱から他のスピーカー箱へ流入する音の音質を決める重要な管であるため、長さの調整や上下にスライドさせることで音の流入ポイントを調整しスピーカー装置全体の音質の調整用に用いることができる。
円管共鳴管3は導入される音を共鳴させ増幅させる機能を持ち、内径がΦ12mm〜Φ30mm、肉厚2〜3mm程度の材質がABS樹脂、PC樹脂等の半円断面の2つの成形品を貼り合わせて円管とした一般的な中空円管である。スピーカー装置全体の占有設置面積を最小化しかつ管路長を大きくとるために、円管共鳴管3は一本の管をU字状またはL字状に曲げた形状をしており主に縦方向に長さを取るようにしその両端開口部には音の放出効率を高めるために徐々に内径を大きくしたラッパ状のホーン58及びホーン22が設けてある。
円管共鳴管3はスピーカー装置全体を支える構造体または脚の役割も兼ね持っていて、台4と共に装置全体を安定的に保持する。円管共鳴管3は剛性を高めスピーカー箱を堅固に取り付けるための梁があり円管共鳴管3とスピーカー箱7及びスピーカー箱18は固定ネジ19で締付固定されている。
円管共鳴管3の内壁には進行する音波の一部を反対方向に反射させる突起46が適宜に配置され、管内の共鳴路長を複雑にすることで必要な全ての音域において共鳴管の空気柱が効率よく共鳴するように調整されている。共鳴管の3の内部には適宜、流入する高音波の吸収の為の吸音材が入れられている。
スピーカー1及びスピーカー2は有効口径がΦ40mm〜80mm程度の安価で一般的なフルレンジスピーカーであり通常はスピーカーの導線に直列に適当な抵抗を付加し2つのスピーカーの音の強弱バランスまたはスピーカー装置全体の音質の調整を取るが、抵抗、コンデンサー、チョークコイル等を組み合わせた一般的なハイパスフィルター回路またはローパスフィルター回路をスピーカーの導線に付加して音質を調整しても良い。
スピーカー1の背面で発生した位相反転音波の一部は先ずスピーカー箱7の内壁で複雑に反射し吸音材10を通過し連結管8の先端部に達した音波が連結管8を通過し円管共鳴管3に設けられた連結穴から円管共鳴管3内へと導入される。連結管8の設置位置及び連結管8の長さの設定でスピーカー箱7から円管共鳴管3へ導入される音の音域や強さが決まりスピーカー装置全体の音質に影響を与える大きな要素となっている。
スピーカー2の背面で発生しスピーカー箱18内で反射を繰り返した音は連結管9から円管共鳴管3に導入される。スピーカー箱連結管5は一方の箱内の音を積極的に他の箱に流入させ複数のスピーカー箱の容積を結合させ中音や低音増幅用に充分な共鳴路長が取れるように工夫されている。
円管共鳴管3はその全長や連結管8、連結管9の配置の位置によって共鳴する音域特性が微妙に変化する為、スピーカー1及びスピーカー2の音周波数特性に合わせたまたは好みの音色に合わせるように連結管の設置位置が決められその位置調整によってスピーカー装置全体の音質を自由に変化させることができ、設置目的ごとにスピーカー装置の音質調整が可能となり屋外、現場、車内、機内、船内等で幅広い活用場が生まれる。
また本実施例では、スピーカー箱と円管共鳴管はねじ19等で止められ結合されていて分離や分解が可能で、また円管共鳴管3はU字部とL字屈曲部をはめ込み部63ではめ込み式にするこができ、台4もネジ等で共鳴管から脱着する様にできるため、構成部品全部が分解されコンパクトなケース等に収納できる。そのため過酷な環境の屋外や現場に持ち込み搬入することが容易になり、現地や屋外で組み立て直し性能を発揮できるため極めて使い勝手がよく実用性が高い製品となる。また本発明によればスピーカーの小径化が図れるためにその前面に例えば厚さ20ミクロンメーターの薄い紫外線カットの防水フィルム64を張ることが容易でスピーカー装置全体の防水化が可能で特に屋外使用等で製品の適用応用範囲がさらに拡大する。
別の実施例を図5、図6(図5のD−D部分断面図)を参照し説明する。
間隙17は円管共鳴管11の一方の先端とスピーカー箱14の底面とで形成する円管共鳴管11への音の導入口で、スピーカー箱14内の音が円管共鳴管11の管内に導入されるように隙間と位置が調整されている。
間隙17は円管共鳴管11の一方の先端とスピーカー箱14の底面とで形成する円管共鳴管11への音の導入口で、スピーカー箱14内の音が円管共鳴管11の管内に導入されるように隙間と位置が調整されている。
スピーカー箱13とスピーカー箱14は板厚3mm〜7mmの木製または木の合板でできていて同じ箱を上下対称に貼り合わせた構造をしていている。同じスピーカー箱には音色の違う2種類のスピーカーがそれぞれ1個ずつ格納されている。下のスピーカー箱14には全体を支える樹脂製の脚16が設けられていてスピーカー装置全体を安定に保持している。
スピーカー箱13とスピーカー箱14の貼合わせ部分には両スピーカー箱の内部空間を結合するために設置されたスピーカー箱連結管15があり、スピーカー箱13内部の音の一部がスピーカー箱14に流入し、またはスピーカー箱14内の音の一部がスピーカー箱13内に流入するようになっている。
円管共鳴管11及び円管共鳴管12はL字状に折れ曲がった樹脂製の円管で円管共鳴管11はスピーカー箱13内を貫通しその一端はスピーカー箱14内へ達している。円管共鳴管12も同様にスピーカー箱14を貫通しスピーカー箱13内に達している。
スピーカー箱13及びスピーカー箱14内部には円管共鳴管11及び円管共鳴管12の円管外壁面があり、スピーカーで発生した音はまずその円管外壁面でよく四方に反射拡散されその後スピーカー箱内壁で反射されるため、スピーカー箱内の音の周波数特性はより均一化され音域の凹凸が少なくなり音質は均一化され特に中音域の厚みと奥深さが出てくる。
スピーカー箱13内からスピーカー箱連結管15を通ってスピーカー箱14内に流入した音の一部及びスピーカー箱14内の音の一部は間隙17から共鳴管11に導入され円管共鳴管11の共鳴路長が加わることで低音域での共鳴増幅が行われた後音は上側のホーンからスピーカー装置の前面に放出される。同様にスピーカー箱13内の音の一部とスピーカー箱14内のからスピーカー箱連結管15を通りスピーカー箱13に流入した音の一部は円管共鳴管12を通り下側のホーンからスピーカー装置の前面方向に放出される。
スピーカー箱が縦長方向に比較的大きく共鳴管長が低音増幅用に十分に長くできる本構造では低音域の増幅が十分であるため、間隙17以外に円管共鳴管11や円管共鳴管12の途中に別の音導入口用の穴65等を設けてスピーカー箱13内やスピーカー箱14内の音が間隙17等以外の別経路からでも円管共鳴管11及び円管共鳴管12内に流入するようにして比較的短い中音域の共鳴路長も同時に確保しその周波数域を強化できるためスピーカー装置全体で中音と低音の両領域がより強化され豊かになり音の厚みが改善され音質が更に向上する。
別の実施例を図7及び8図(7図のE−E部分断面面)9図(図7のF−F部分断面図)10図(図7のG−G部分断面図)を参照し説明する。
スピーカー箱20及びスピーカー箱21の内部は円筒形でありスピーカーで発生した音は円筒の内部で全方向の音が均一に対称的に反射し合うので、例えば低音を強調したい場合連結管の設置位置は容易に定まり連結管から共鳴管へ導入される音質がより的確になりその流入効率を高めることができる。また本発明ではスピーカー箱は樹脂成形が可能なのでスピーカー箱の内側の形状は本実施例の円筒形や高音域波の減衰機能を有する星型断面形も含め容易に自由な形状にすることが可能である。
フック穴85はスピーカー装置を壁掛けする時などに使用する紐またはフック用の通し穴である。壁にフックを設けてフック穴85で本体を吊るすことによりスピーカー装置を簡単に壁掛け等にできるようになっている。またフック穴85を通してスピーカー装置を別の安定物と紐等で連結させておくことで地震発生時の本体転倒防止としても機能する。
別の実施例を図11(図12の上面図)及び図12を参照し説明する。
円管共鳴管23は中空の管がコイル状または螺旋状に巻き付いた形状になっていて小さい占有体積で円管共鳴管23全体の共鳴路長を長くし低音の共鳴に適応させている。円管共鳴管23の両端にはホーン27ホーン28が配置されている。支柱29は台30の構成部品であり円管共鳴管23の内側を貫通し円管共鳴管23を支えている。
スピーカー箱26及びスピーカー箱31はスピーカー箱連結管25により互いに繋がっていて、また連結管24及び連結管32により円管共鳴管23の異なる位置に繋がっている。
スピーカーで発生した音はスピーカー箱26内及びスピーカー箱31内で複雑に反射を繰り返し連結管24及び連結管32内を通り円管共鳴管23の内部に導入される。例えば連結管24から共鳴管23内に入ってきた音は円管共鳴管23内で共鳴し一つはホーン27方向にもう一つはホーン28方向に向かいそれぞれ前面に放出される。連結管24とホーン27間の空気柱の共鳴路長と連結管24とホーン28間の共鳴路長は異なるため様々な周波数の音と共鳴し音を増幅できる。
支柱29は円柱の柱で台30に固持されていて垂直方向に伸びている。円管共鳴管23は支柱29に巻き付くような形で保持されている。コイル状の樹脂管は金型で一括に製造することができないため、ドーナッツ状の円管をつなげてコイル状にする時に支柱29は有効である。
本発明によるスピーカー装置は小型で軽量でありカメラ三脚用のネジ32が設けられていて比較的安価で高さの調整ができるカメラ三脚59などに簡単に取り付けて利用できるようになっている。スピーカー装置の室内での床置設置、屋外設置、舞台などのモニタースピーカーとしての設置、等色々な現場への設置が簡単にでき三脚の利用は利便性が高い。
別の実施例を図13(正面図)、図14(13図の右側面図)、図15(円管共鳴管単体図)を参照し説明する。
円管共鳴管33は1本の管の両端を渦巻き状に折り曲げ共鳴路を長くしその両先端をL字状に曲げてホーン44及びホーン45から音が前面に放出されるようになっていて台43で支持されている。円管共鳴管33の途中路にはスピーカー箱からの音を流入させるための連結穴40、連結穴41、及び連結穴42が円管共鳴管33の異なる位置に設けられている。
スピーカー箱34、スピーカー箱35、スピーカー箱36はそれぞれスピーカー箱連結管61、及びスピーカー箱連結管62により連結されていて、各スピーカー箱内の音は連結管37を通じ連結穴40から、連結管38を通じ連結穴41から、連結管39を通じ連結穴42からそれぞれ円管共鳴管33に導入され管内で増幅されてホーン44及びホーン45から前面に放出される。
別の実施例を図16(円管共鳴管単体図)、図17(図16の右側面図)を参照し説明する。
本実施例は中型または大型スピーカーシステムに適した円管共鳴管の設計例であり、主構造体である円管共鳴管47,48、共鳴管連結管51、52等は材質がアルミ管またはその他の金属管で重量のあるスピーカーを支持できる剛性を持ったものである。管と管との接合部60には溶接またはロー付け等の技術が適用されている。
円管共鳴管47と円管共鳴管48は垂直方向に伸びその端部にホーン49、ホーン54、及びホーン50ホーン53がそれぞれ設けられている。共鳴管連結管51及び共鳴管連結管52は水平な管で円管共鳴管47及び円管共鳴管48を適当な高さの位置で連結し共鳴路を結合させてより長く複雑な共鳴路を形成するものである。
共鳴管連結管51、共鳴管連結管52の途中にはスピーカー箱からの音を流入させる為の連結穴55及び連結穴56が設けられている。台57はスピーカー装置全体を保持し安定に支えるための構造物である。
連結穴55及び連結穴56から共鳴管連結管51及び共鳴管連結管52内に導入されたスピーカー箱の音は管全体に広がり様々な共鳴路長(空気柱の固有振動数)で共鳴管内で複雑に反射され共鳴を繰り返し増幅され、最終的にホーン49ホーン50ホーン53ホーン54からスピーカー装置前面にそれぞれ放出される。
本実施例では構造が比較的大型化するので、スピーカーの総出力が50W以上の中型以上のスピーカー装置に適しており、共鳴管内部には水垂直方向、水平方向に交差および分岐する点が多く存在するので最大共鳴路長も比較的大きくとることができ、低音域から中音域まで満遍なく増幅できるのでより厚みと深みを備えた高音質と音量を兼ね備えた装置とすることができる。
本発明による別の実施例を図18、図19(中央断面)、図20(接合部の矢視A)、図21(接合部の矢視B)を参照し説明する。
本実施例のスピーカー装置はスピーカー、樹脂成形のスピーカー箱筐体67、樹脂成形の円管共鳴管構造体I67、樹脂成形の円管共鳴管構造体II68、筐体蓋69の主要5部品で構成されそれぞれが所定の位置関係に基づき接着結合されて機能を果たすようになっている。スピーカー箱筐体66と円管共鳴管構造体I67とが接着結合面76で貼り合わさるとその閉鎖空間にはスピーカー箱仕切板89によって仕切られた上下二つのスピーカー箱の空間ができスピーカーの音を一次共鳴させるための共鳴路が確保され、半円断面共鳴路74を有する円管共鳴管構造体I67と同じく半円断面共鳴路75を有する円管共鳴管構造体II68が接着結合面77で貼り合わされるとその部分には渦巻き状の円管共鳴路が生成され同時に円管共鳴路の端部の上下部にはホーン78とホーン79が形成される。
連結管71、86、87,88は円管共鳴管構造体I67と一体で同時成形される突起状の管でありスピーカー箱で一次共鳴した音を円管共鳴管に導入させそこで二次共鳴させる働きを持っている。スピーカー箱連結管70は別部品であり組立時に所定の位置に挿入され接着される。スピーカーの再現音周波数はスピーカーへの電力供給導線である電線82の途中に付けられた抵抗及びチョークコイル及びコンデンサーからなるハイパスローパス回路83及びハイパスローパス回路84によって調整され、連結管71、86、87、88の位置はスピーカー装置全体の設定音色にあわせ調整され決められる。電線通し穴80、81は電線82の通し穴である。
スピーカー箱連結管70は上下2つのスピーカー箱の一次共鳴空間を連結してより複雑で多様な共鳴管路長を生み出すものでスピーカー箱筐体66内に挿入され接着固定されている。筐体蓋69は円管共鳴管構造体II68に設けてある筐体蓋固定用ボス73にねじ止め固定されている。
円管共鳴管構造体I67及び円管共鳴構造体II68とで形成される共鳴管内部で共鳴増幅された中音及び低音はホーン79から下向きに、ホーン78から上向きに放出される。ホーン79から放出される音はスピーカー設置場所の床や机で反射され伝わってくるため特に反射音が多い室内では広がりと深みが備わった落ち着いた音質となる。
本実施例のスピーカー箱筐体66と円管共鳴管構造体I67との接合方法、及び円管共鳴管構造体I67と円管共鳴管構造体II68との接合方法ではスピーカー箱筐体66と円管共鳴管構造体II68にはネジ用穴を設け円管共鳴管構造体II67の対応する箇所にボスとタッピングネジ用下穴を設け3つの部品をタッピングネジ等で締付固定することが可能である。その際各部品同士の接合面には適当な接着剤やシール材を塗るとスピーカー箱及び共鳴管の密閉度が増し音質が向上する。
本発明によれば振動板の背面からの音を共鳴周波数が広い円管内に導入し共鳴させて中音及び低音の強化を図るため、従来のスピーカー装置と比較し共鳴の効率は高く有害な音同士の干渉や音の切れの甘さがなくなる。また共鳴の多くは共鳴管で行われるためスピーカー箱自体の大きさは不要となり小型化され、共鳴管はスピーカー装置の足や構造物とすることが可能でスピーカー装置全体のデザイン設計の由度が増しスピーカー装置は色々な形状が可能となる。共鳴管の形状やデザインを工夫することで小型低価格で高能率、高音質のスピーカー装置が可能となる。
本発明によるスピーカーシステムは軽量でありながら中低音の周波数特性に優れるので、パーソナルコンピューターのスピーカー音源用として机に置くこと、オーディオ鑑賞やテレビ用音源としてカメラ三脚を使って床置きにすること、壁掛けや天井吊りとすること、車載音源等にすることなどに広く応用ができ、適用場所が拡大され、極めて応用範囲が広い製品となる。
本発明によればスピーカー箱と共鳴管は分解組立化が可能でありまた共鳴管を適当な位置で分割し組立て式にすることにより装置全体を細かく分割しコンパクトにまとめ屋外や現場に持ち込み現地で組立て性能を発揮することができるため為極めて実用性と応用性が高くなる。スピーカーが小型であるため振動面前面にそれを保護する為の薄い防水及び対紫外線フィルムを貼ることで容易に防水化及び対候性の強化ができ屋外用として利用度が高いものである。
1、2、 スピーカー
3、11、12、23、33、47,48 円管共鳴管
4、30,43,57 台
5、15、25、61、62、70 スピーカー箱連結管
6、82 電線
8、9、24,32、37,38,39、71、86,87,88 連結管
19 固定ネジ
10 吸音材
16、72 脚
17 間隙
85 フック
29 支柱
32 カメラ固定ネジ
46 突起
59 カメラ三脚
40、41,42、55,56 連結穴
51、52 共鳴管連結管
60 接合部
63 はめ込み部
64 防水フィルム
65 穴
66 スピーカー箱筐体
67 円管共鳴管構造体I
68 円管共鳴管構造体II69 筐体蓋
74、75 半円断面共鳴管路
73 筐体蓋固定ボス
89 スピーカー箱仕切板
76,77 接合接着面
83,84 ハイパスローパス回路80、81 電線通し穴
3、11、12、23、33、47,48 円管共鳴管
4、30,43,57 台
5、15、25、61、62、70 スピーカー箱連結管
6、82 電線
8、9、24,32、37,38,39、71、86,87,88 連結管
19 固定ネジ
10 吸音材
16、72 脚
17 間隙
85 フック
29 支柱
32 カメラ固定ネジ
46 突起
59 カメラ三脚
40、41,42、55,56 連結穴
51、52 共鳴管連結管
60 接合部
63 はめ込み部
64 防水フィルム
65 穴
66 スピーカー箱筐体
67 円管共鳴管構造体I
68 円管共鳴管構造体II69 筐体蓋
74、75 半円断面共鳴管路
73 筐体蓋固定ボス
89 スピーカー箱仕切板
76,77 接合接着面
83,84 ハイパスローパス回路80、81 電線通し穴
Claims (3)
- 音楽や音声などの電気的に変換された信号を高音質で再生し音楽などを楽しむスピーカー装置において、磁気回路及び電気回路で構成され電気信号を音に変換するスピーカーと、スピーカーを格納しその振動板の背面から発せられる音を第一段階で共鳴させるように配置したスピーカー箱と、スピーカー箱内の音を導入し更に第二段階で効率的に共鳴を発生させ中音や低音が共鳴増幅され共鳴管の外に出てくるように配置した円管共鳴管もしくはそれと同等な構造と機能を持つ円管共鳴管構造体とで構成され、スピーカー振動板の前面から発せられる音とスピーカー振動板の背面で発生し中音や低音が共鳴増幅された音が聞く人の位置で適度に重なり合うようにしスピーカー装置全体の音域特性の過不足のバランスを改善し音質を向上させるようにしたことを特徴とする共鳴管スピーカー装置。
- 中音域や低音域を共鳴させ増幅するための円管共鳴管はスピーカー箱の外に設けられ途中管路は直線部、円状、コイル状、螺旋状、U字状またはL字状などの屈曲部で構成され、円管共鳴管の管内はさまざまな共鳴周波数を有し、スピーカー箱内の音を円管共鳴管の途中の異なる位置の穴から連結管を通じて円管共鳴管に流入させる様にしたことでスピーカー箱と円管共鳴管の複合体がより複雑な共鳴周波数を持ち、スピーカー装置全体が中音域及び低音域の広い周波数帯で効率的な共鳴を起こすようにしたことを特徴とする特許請求項1記載の共鳴管スピーカー装置。
- 中音域や低音域を共鳴させ増幅するための円管共鳴管の一部はスピーカー箱内にあり、円管共鳴管がスピーカー箱を完全に貫通またはスピーカー箱の途中まで貫通しその端部がスピーカー箱の壁面と音の流入の為の間隙をなすようにし、共鳴管はL字やU字等の屈曲部を持ち十分な共鳴路長が確保されるようにし、スピーカー箱内の音が間隙から円管共鳴管内に導入されるようにすることでスピーカー箱と共鳴管の複合体が広い共鳴周波数帯をもつようにし、円管共鳴管で共鳴増幅された音が円管共鳴管のもう一つの端部からスピーカー装置の前面に放出されるようにしたこと特徴とする特許請求項1記載の共鳴管スピーカー装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2019186351A JP2021052368A (ja) | 2019-09-20 | 2019-09-20 | 共鳴管スピーカー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019186351A JP2021052368A (ja) | 2019-09-20 | 2019-09-20 | 共鳴管スピーカー装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2021052368A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN116782069A (zh) * | 2023-08-23 | 2023-09-19 | 深圳市锐豪科技有限公司 | 一种可降噪的便携式音响 |
-
2019
- 2019-09-20 JP JP2019186351A patent/JP2021052368A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN116782069A (zh) * | 2023-08-23 | 2023-09-19 | 深圳市锐豪科技有限公司 | 一种可降噪的便携式音响 |
CN116782069B (zh) * | 2023-08-23 | 2023-11-14 | 深圳市锐豪科技有限公司 | 一种可降噪的便携式音响 |
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