JP2021051889A - 状態判定装置 - Google Patents

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俊雄 小田切
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Abstract

【課題】二次電池の液枯れを短い時間で検出する。【解決手段】状態判定装置は、正極と負極との間に電解液を有する二次電池の状態を判定する。この状態判定装置は、二次電池の電圧を測定する電圧測定部と、二次電池が充電されるときに電圧測定部により得られる二次電池の測定電圧の変化に基づいて二次電池の状態を判定する判定部と、を備える。充電開始直後の二次電池の測定電圧の変化が二次電池の基準電圧データと実質的に一致し、且つ、充電開始時から所定時間が経過した時点での二次電池の測定電圧が基準電圧データより高いときは、判定部は、電解液が適正量より減少していると判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、二次電池の状態を判定する装置および方法に係わる。
充電可能な二次電池は、様々な分野において広く実用化されている。例えば、電気自動車またはプラグインハイブリッド車などの電動車両は、走行用モータに電流を供給するための二次電池を備える。
大容量の二次電池は、多くのケースにおいて、複数の電池セルから構成される。一例としては、二次電池は、直列に接続される複数の電池セルを備える。或いは、二次電池は、直列に接続される複数の電池モジュールを備え、各電池モジュールが並列に接続される複数の電池セルから構成される。
他方、電動車両に搭載される二次電池は、定期的にまたは所定の契機により故障の有無のチェックが行われることが好ましい。このため、電池の状態を判定する方法が提案されている。例えば、電池モジュールの電圧値を検出する回路と、電流値を検出する回路と、電池モジュールの充電状態を検出する制御部を備え、放電量に対する電圧変化量を示す電圧傾きおよび予め設定された上限値を比較して電池モジュール内の微小短絡の有無を判定する電池状態判定装置が提案されている(例えば、特許文献1)。また、正極にスピネル系の活物質を有する二次電池の充放電時の残電池容量と電池電圧との関係の挙動に基づいて、電解液の液枯れ検知する方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2014−206441号公報 特開2012−186028号公報
多くの二次電池は、正極と負極との間に電解液を有する。そして、この電解液が適正量より少なくなると、二次電池の性能が劣化する。そこで、二次電池の電解液が適正量に対して不足しているか否かを判定する方法が求められている。なお、二次電池の電解液が適正量に対して不足している状態を「液枯れ」と呼ぶことがある。
上述した電池状態判定装置は、二次電池の液枯れを検出することはできない。また、上述した液枯れ検知方法は、二次電池の充放電時の残電池容量と電池電圧との関係の挙動をモニタする必要があるので、液枯れの発生の有無を判定するために長い時間を要すると考えられる。
本発明の1つの側面に係わる目的は、二次電池の液枯れを短い時間で検出することである。
本発明の1つの態様の状態判定装置は、正極と負極との間に電解液を有する二次電池の状態を判定する。この状態判定装置は、前記二次電池の電圧を測定する電圧測定部と、前記二次電池が充電されるときに前記電圧測定部により得られる前記二次電池の測定電圧の変化に基づいて前記二次電池の状態を判定する判定部と、を備える。そして、充電開始直後の前記二次電池の測定電圧の変化が前記二次電池の基準電圧データと実質的に一致し、且つ、充電開始時から所定時間が経過した時点での前記二次電池の測定電圧が前記基準電圧データより高いときは、前記判定部は、前記電解液が適正量より減少していると判定する。ここで、所定時間は、例えば、二次電池の電解液が適正量より減少しているときに、充電開始時から電解液の拡散抵抗が上昇し始めるまでの期間よりも長く設定される。
正極と負極との間に電解液を有する二次電池の充電において、充電開始直後の二次電池の測定電圧の変化は、液枯れが発生しているか否かに依存しない。ところが、液枯れが発生しているときは、充電が進むにつれて、電解液中で電荷を運ぶ物質が電極に届きにくくなる。この結果、電極間の抵抗(すなわち、拡散抵抗)が大きくなり、二次電池の電圧が上昇する。よって、充電開始直後の二次電池の測定電圧の変化が基準電圧データと実質的に一致し、且つ、充電開始時から所定時間が経過した時点での二次電池の測定電圧が基準電圧データより高いときは、電解液が適正量より減少していると判定できる。
なお、基準電圧データは、例えば、二次電池が正常な状態であるときの充電時の電圧の変化を表す。この場合、二次電池が正常なときに、測定により基準電圧データが作成される。
或いは、二次電池と同じ構成の他の二次電池が二次電池に直列に接続されているときには、基準電圧データは、二次電池および他の二次電池の充電時に他の二次電池の電圧を測定することで生成してもよい。この場合、予め基準電圧データを作成する必要がない。
上記態様の状態判定装置によれば、二次電池の液枯れを短い時間で検出できる。
本発明の実施形態に係わる状態判定装置の使用例を示す図である。 状態判定装置の一例を示す図である。 電池セルの構成および充電時の電圧変化の一例を示す図である。 液枯れが発生した電池セルの状態および充電時の電圧変化の一例を示す図である。 電池セルの状態を判定する方法の一例を示すフローチャートである。 液枯れを判定するための他のパラメータの一例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係わる状態判定装置の一例を示す図である。
図1は、本発明の実施形態に係わる状態判定装置の使用例を示す。この実施例では、状態判定装置1は、電気自動車またはプラグインハイブリッド車などの電動車両において使用され、車載バッテリの状態を検出する。
バッテリ100は、直列に接続された複数の電池セルを含む組電池により実現される。各電池セルは、それぞれ二次電池である。そして、電圧計測回路101は、バッテリ100の電圧を計測すると共に、バッテリ100を構成する各電池セルの電圧を計測する。
充電器102は、バッテリ100を充電する。このとき、充電器102は、電圧計測回路101によりモニタされる電圧および電流センサ103によりモニタされる電流に基づいてバッテリ100を充電してもよい。電動車両の走行時には、バッテリ100から走行用モータ105に電流が供給される。このとき、インバータ回路104は、この実施例では、3相交流を生成して走行用モータ105に供給する。
バッテリ100と充電器102との間には、リレー106が設けられる。また、バッテリ100の負極側において、充電器102および負荷(この実施例では、走行用モータ105)との間には、リレー107が設けられる。そして、コントローラ108は、リレー106、107を制御する。例えば、充電器102がバッテリ100を充電するときは、コントローラ108は、リレー106、107をオン状態に制御する。電動車両の走行時には、コントローラ108は、リレー106をオフ状態に制御すると共に、リレー107をオン状態に制御する。バッテリ100が過充電状態または過放電状態であるときは、コントローラ108は、リレー107をオフ状態に制御してもよい。なお、コントローラ108は、例えば、1または複数のマイコンにより実現される。
状態判定装置1は、上述したバッテリ100の状態を判定する。具体的には、状態判定装置1は、バッテリ100を構成する各電池セルにおいての液枯れが発生しているか否かを判定する。液枯れは、二次電池の電解液が適正量より不足している状態を表す。
図2は、状態判定装置1の一例を示す。状態判定装置1は、上述したように、バッテリ100を構成する電池セルの状態を判定する。この例では、バッテリ100は、電池セル21の状態を判定する。なお、図2では省略されているが、バッテリ100は、電池セル21に直列に接続される1または複数の電池セルを備えていてもよいし、電池セル21に並列に接続される1または複数の電池セルを備えていてもよい。
電池セル21は、図1に示す充電器102により充電される。充電器102は、コントローラ108から与えられる指示に従って、電池セル21を含むバッテリ100を充電する。ここで、状態判定装置1は、充電器102がバッテリ100を充電する動作に係わる制御情報をコントローラ108から受信する。よって、状態判定装置1は、充電器102による充電動作の開始時刻および終了時刻を認識できる。
状態判定装置1は、図2に示すように、電圧測定部11、判定部12、メモリ13を備える。電圧測定部11は、電池セル21の両端電圧を測定する。判定部12は、電池セル21が充電されるときに電圧測定部11により得られる電池セル21の測定電圧の変化に基づいて電池セル21の状態を判定する。メモリ13には、予め作成された基準電圧データが格納されている。なお、基準電圧データについては後で説明する。
判定部12は、例えば、マイコンにより実現される。この場合、メモリ13には、電池セル21の状態を判定する機能を記述したプログラムが格納される。そして、マイコンがそのプログラムを実行することで電池セル21の状態判定が実現される。ただし、判定部12は、上述の機能を提供するハードウェア回路で実現してもよい。
電圧測定部11は、例えば、電圧計測回路101の出力信号に基づいて電池セル21の両端電圧を測定する。この場合、電圧測定部11は、マイコンで実現してもよい。また、1つのマイコンが、電圧測定部11および判定部12の機能を提供してもよい。或いは、電圧測定部11は、電圧計測回路101であってもよい。この場合、判定部12は、電圧計測回路101の出力信号に基づいて電池セル21の状態を判定する。即ち、この場合、電圧計測回路101は、状態判定装置1の構成要素の一部として機能する。
図3は、電池セル21の構成および充電時の電圧変化の一例を示す。この例では、電池セル21は、特に限定されるものではないが、リチウムイオン電池であるものとする。即ち、電池セル21は、図3(a)に示すように、正極と負極との間にリチウムイオンを含む電解液を有する。図3(a)に示す「Li」は、リチウムイオンを表す。また、充電器102は、特に限定されるものではないが、例えば、一定の電流で電池セル21を充電する。
電池セル21の充電時において、電池セル21の電圧は、図3(b)に示すように、充電開始直後に急速に上昇する。その後、電池セル21の電圧は、緩やかに上昇してゆく。或いは、電池セル21の電圧は、概ね一定の値に保持される。このとき、電解液中のリチウムイオンは、正極から負極に向かって移動する。
ここで、この実施例では、予め、電池セル21が正常な状態のときに、充電時の電圧変化が測定される。一例としては、電池セル21が出荷または販売される前に、図3(b)に示すような電圧変化が測定される。以下の記載では、電池セル21が正常な状態のときの充電時の電圧変化を表すデータを「基準電圧データ」と呼ぶことがある。そして、この基準電圧データは、図2に示すメモリ13に保存される。
図4(a)は、液枯れが発生した電池セル21の状態を模式的に示す。液枯れは、電池セル21内の電解液が適正量より少ない状態であり、例えば、電解液が分解されてガス化することで発生し得る。また、電解液を保持するケースの破損によっても発生し得る。そして、電解液の液枯れが発生すると、正極と負極との間に存在するリチウムイオンの量が少なくなるので、電池セル21の内部抵抗が大きくなりやすい。
図4(b)は、液枯れが発生した電池セル21の充電時の電圧変化の一例を示す。電池セル21の電圧は、液枯れが発生している場合であっても、充電開始直後に急速に上昇する。具体的には、充電開始時から数10m秒が経過するまでの期間に、電池セル21の電圧が急速に上昇する。なお、電池セル21の充電が開始されると、電池セル21の電極内リチウムイオンが平衡状態に達するまで、電池セル21の内部抵抗(反応抵抗)の抵抗値が大きくなっていく。このとき、電池セル21の電圧が急速に上昇していく。そして、リチウムイオンが平衡状態に達した後は、反応抵抗の抵抗値が安定するので、電池セル21の電圧の上昇速度が遅くなっていく。
このように、電池セル21の電圧は、液枯れが発生しているか否かにかかわらず、充電開始直後に急速に上昇する。すなわち、充電開始直後の電池セル21の電圧の挙動は、液枯れが発生しているか否かにかかわらず同じである。
この後、充電動作中は、上述したように、電解液中のリチウムイオンが正極から負極に向かって移動する。ところが、液枯れが発生しているときは、正極と負極との間に存在するリチウムイオンの量が少ない。このため、充電が進むにつれて、リチウムイオンが負極に到達しにくくなる。そして、充電電流に対して十分な量のリチウムイオンが負極に到達しなくなると、電池セル21の内部抵抗(拡散抵抗)の抵抗値が大きくなっていく。この結果、電池セル21の電圧は上昇していく。すなわち、充電開始から所定時間が経過した後は、液枯れが発生していないときと比べて、液枯れが発生している電池セル21の電圧が高くなる。なお、図4(b)において、実線は、基準電圧データ(液枯れが発生していないときの電圧の変化)を表す。また、破線は、液枯れが発生しているときの電圧の変化を表す。
このように、液枯れが発生すると、液枯れが発生していないときと比べて、充電開始から所定時間が経過したときの電池セル21の電圧が高くなる。ここで、「所定時間」は、液枯れの程度(或いは、リチウムイオンの残量)に依存するが、例えば、電池セル21の電解液が適正量より減少しているときに、充電開始時から電解液の拡散抵抗が上昇し始めるまでの期間よりも長い期間に設定される。一例としては、所定時間は、数秒である。
そこで、状態判定装置1は、上述した充電時の電池セル21の電圧の挙動に基づいて、液枯れが発生しているか否かを判定する。具体的には、下記の2つの条件が満たされたときに、判定部12は、電池セル21において液枯れが発生していると判定する。
(1)充電開始直後の電池セル21の測定電圧の変化パターンは、基準電圧データと実質的に一致する。
(2)充電開始時から所定時間が経過した時点での電池セル21の測定電圧は、基準電圧データより高い。所定時間は、充電開始時刻から負極に十分なリチウムイオンが到達しなくなる時刻までの期間よりも長い時間であることが好ましい。
なお、条件(1)が満たされないときは、液枯れ以外の異常が発生していると推定される。例えば、充電開始直後の電池セル21の測定電圧が基準電圧データと一致しないときは、電極のオーム抵抗または反応抵抗が異常であると推定される。
図5は、電池セル21の状態を判定する方法の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、電池セル21の充電を開始する旨の指示が与えられたときに判定部12により実行される。また、電池セル21について予め作成された基準電圧データは、メモリ23に保存されているものとする。基準電圧データは、上述したように、電池セル21が正常な状態のときの充電時の電圧変化を表す。また、基準電圧データは、電圧初期値(充電開始時の電池セル21の電圧)ごとに作成されていることが好ましい。
S1において、判定部12は、電圧測定部11を利用して、充電開始時から充電終了時までの期間内の測定電圧を取得する。なお、電圧測定部11は、常時、電池セル21の電圧を表す信号を出力する。そして、判定部12は、電圧測定部11の出力信号を所定の時間間隔でサンプリングすることにより、時系列に測定電圧を取得する。そして、判定部12は、取得した測定電圧をメモリ13に保存する。
S2において、判定部12は、充電開始時の測定電圧(すなわち、電圧初期値)に対応する基準電圧データを取得する。
S3において、判定部12は、充電開始直後の測定電圧の変化パターンが基準電圧データと実質的に一致しているか否かを判定する。このとき、例えば、充電開始時から所定時間経過時点(例えば、100m秒後)までの電圧変化の傾きまたは電圧の差分を比較してもよい。一例としては、測定電圧の電圧変化の傾きまたは電圧の差分と、基準電圧データの電圧変化の傾きまたは電圧の差分と、が所定の閾値範囲に収まっていれば、充電開始直後の測定電圧の変化パターンが基準電圧データと実質的に一致していると判定してもよい。なお、所定の閾値範囲は、電圧測定部11の誤差または電池セル21の個体差などに応じて適宜設定してもよい。そして、充電開始直後の測定電圧の変化パターンが基準電圧データと実質的に一致していれば、判定部12の処理はS4に進む。
S4において、判定部12は、充電開始時から所定時間(例えば、5秒後)が経過した時点での電池セル21の測定電圧が基準電圧データより高いか否かを判定する。例えば、電池セル21の測定電圧が基準電圧データよりも所定の閾値以上高ければ、電池セル21の測定電圧が基準電圧データよりも高いと判定してもよい。なお、所定の閾値範囲は、電圧測定部11の誤差または電池セル21の個体差などに応じて適宜設定してもよい。そして、測定電圧が基準電圧データより高いときは、判定部12は、S5において、電池セル21の液枯れが発生していると判定する。
なお、S4において、図6に示す「ΔV2/ΔV1」と「ΔV3/ΔV1」との比が所定の閾値(例えば、1.5)を越えているか否かを判定してもよい。この場合、上述の比が閾値を超えているときに、判定部12は、電池セル21の液枯れが発生していると判定する。なお、ΔV1は、充電開始直後に電圧が急速に上昇する期間の開始時の電圧と終了時の電圧との差分を表す。ΔV2は、基準電圧データにおいて、電圧の急速な上昇が終了した時点から時刻T1までの期間の電圧の上昇幅を表す。ΔV3は、測定電圧データにおいて、電圧の急速な上昇が終了した時点から時刻T1までの期間の電圧の上昇幅を表す。時刻T1は、充電開始時からS4の「所定時間」が経過した時刻を表す。
このように、本発明の実施形態においては、電池セル21の充電時の電圧を測定することで、液枯れが発生しているか否かが判定される。具体的には、電解液のリチウムイオンが電極に到達しにくくなって拡散抵抗が大きくなるまでの時間で、液枯れが発生しているか否かを判定可能である。ここで、液枯れが発生しているケースでは、充電開始時から拡散抵抗が大きくなるまでの時間は、数秒程度である。よって、従来技術(例えば、二次電池の充放電時の残電池容量と電池電圧との関係の挙動をモニタする方法)と比較して、短い時間で液枯れの有無を判定できる。
図7は、本発明の他の実施形態に係わる状態判定装置1の一例を示す。他の実施形態においては、バッテリ100は、直列に接続される複数の電池セルを含む。図7に示す実施例では、バッテリ100は、直列に接続される3個の電池セル21a、21、21bを含む。
電圧測定部11は、各電池セル21a、21、21bの電圧をそれぞれ測定する。そして、例えば、電池セル21の液枯れが発生しているか否かを判定するときは、判定部12は、基準電圧データとして、他の電池セル(すなわち、電池セル21aおよび/または電池セル21b)の測定電圧を使用する。このとき、電池セル21a、21bの測定電圧の平均値を基準電圧データとして使用してもよい。この形態によれば、予め基準電圧データが作成しておく必要はない。
また、バッテリ100は、並列に接続される複数の電池セルを含んでもよい。ただし、この場合、個々の電池セルの電圧が測定されるのではなく、並列に接続される複数の電池セルの電圧が一括して測定されるので、並列に接続される複数の電池セルのうちの1つにおいて液枯れが発生しただけでは、その液枯れを検出することは困難である。すなわち、バッテリ100内で複数の電池セルが並列に接続されるケースでは、状態判定装置1は、並列に接続される複数の電池セルの大部分または全部において液枯れが発生した場合に、その液枯れを検出できる。
1 状態判定装置
11 電圧測定部
12 判定部
13 メモリ
21、21a、21b 電池セル
100 バッテリ

Claims (4)

  1. 正極と負極との間に電解液を有する二次電池の状態を判定する状態判定装置であって、
    前記二次電池の電圧を測定する電圧測定部と、
    前記二次電池が充電されるときに前記電圧測定部により得られる前記二次電池の測定電圧の変化に基づいて前記二次電池の状態を判定する判定部と、を備え、
    充電開始直後の前記二次電池の測定電圧の変化が前記二次電池の基準電圧データと実質的に一致し、且つ、充電開始時から所定時間が経過した時点での前記二次電池の測定電圧が前記基準電圧データより高いときは、前記判定部は、前記電解液が適正量より減少していると判定する
    ことを特徴とする状態判定装置。
  2. 前記基準電圧データは、前記二次電池が正常な状態であるときの充電時の電圧の変化を表す
    ことを特徴とする請求項1に記載の状態判定装置。
  3. 前記二次電池と同じ構成の他の二次電池が前記二次電池に直列に接続されているときには、前記基準電圧データは、前記二次電池および前記他の二次電池の充電時に前記他の二次電池の電圧を測定することで生成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の状態判定装置。
  4. 前記所定時間は、前記二次電池の電解液が適正量より減少しているときに、充電開始時から前記電解液の拡散抵抗が上昇し始めるまでの期間よりも長い
    ことを特徴とする請求項1に記載の状態判定装置。
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