以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る車両検知装置300の設置の一例を示す図である。車両検知装置300−1と車両検知装置300−2とは、車両等が通過する道路402を挟むように対向して配置される。本例においては、車両検知装置300−1が発光側装置であり、車両検知装置300−2が受光側装置である。車両検知装置300は、例えばETC車両検知装置である。
道路402は、例えばインターチェンジおよびスマートインターチェンジ等において車両等が通過する屋外の道路である。ただし、車両検知装置300が設置される道路402は、当該道路に限定されない。
本例において、車両検知装置300−1および車両検知装置300−2は、道路402の両側に配置された高所部400の上に設置されている。高所部400において車両検知装置300−1および車両検知装置300−2が設置された設置面は、道路402において車両等が通過する通過面よりも高い位置に配置されている。高所部400は、道路402に沿って帯状に設けられていてよく、車両検知装置300−1および車両検知装置300−2のそれぞれの近傍に島状に設けられていてもよい。
高所部400は、コンクリート等で形成されている。高所部400は、道路402に固定されている。車両検知装置300−1および車両検知装置300−2を高所部400に設けられることで、車両等は、車両検知装置300−1および車両検知装置300−2と接触しにくくなる。
車両検知装置300は、固定板70およびガラス板50を備える。ガラス板50は固定板70に固定されている。車両検知装置300−1と車両検知装置300−2とは、車両検知装置300−1のガラス板50と車両検知装置300−2のガラス板50とが道路402を挟んで対向するように設置されている。
車両検知装置300−1および車両検知装置300−2には、それぞれ光源および受光部が設置されている。車両検知装置300−2の受光部は、車両検知装置300−1の光源からの光束98を受光する。道路402を車両等が通過した場合、光束98が一時的に遮断される。車両検知装置300は、光束98の、この一時的な遮断を検出することにより車両を検知する。
図2は、本発明の一つの実施形態に係る車両検知装置300の一例を示す図である。図2は、車両検知装置300を正面から(道路402側から)見た図である。車両検知装置300は、固定板70、ガラス板50、第1固定部33、第2固定部36および固定部材74を備える。ガラス板50は、第2固定部36により固定板70に固定されている。第2固定部36は、固定部材74により固定板70に固定されている。
本明細書においては、X軸、Y軸およびZ軸の直交座標軸を用いて技術的事項を説明する場合がある。Z軸は、重力方向に平行であってよい。XY面は、水平面であってよい。本明細書において、ガラス板50および固定板70の面に平行な面をXZ面とし、ガラス板50および固定板70の面に垂直な方向をY軸とする。
本明細書において、図2のX軸方向における正面側をおもて面側、背面側を裏面側と称する。本明細書における各構成の説明において、正面側の面をおもて面、背面側の面を裏面と称する。
ガラス板50および固定板70は、XZ面に平行な面を有する板状の部材であってよい。固定板70、第1固定部33および第2固定部36は、金属により形成されていてよい。固定板70は、ステンレスで形成されていてよい。本例の固定板70は、SUS304で形成されている。
ガラス板50のおもて面には、伝熱材66が設けられていてよい。伝熱材66は、XZ面に平行な面を有する部材であってよい。伝熱材66は、シート状の伝熱材であってよい。伝熱材66は、Al(アルミニウム)により形成されていてよい。
ガラス板50のおもて面には、複数の伝熱材66が設けられていてよい。本例においては、ガラス板50のおもて面に3つの伝熱材66(伝熱材66−1、伝熱材66−2および伝熱材66−3)が設けられている。伝熱材66−1および伝熱材66−2は、Z軸方向に延伸していてよい。伝熱材66−3は、X軸方向に延伸していてよい。伝熱材66−1、伝熱材66−2および伝熱材66−3は、一体に形成された、1つの伝熱材66であってよい。
車両検知装置300は、複数の第1固定部33および複数の第2固定部36を備えてよい。本例の車両検知装置300は、4つの第1固定部33および4つの第2固定部36を備える。本例においては、ガラス板50は、X軸方向の一方側において第2固定部36−1および第2固定部36−3により固定板70に固定され、X軸方向の他方側において第2固定部36−2および第2固定部36−4により固定板70に固定されている。本例においては、ガラス板50は、Z軸方向の一方側において第2固定部36−3および第2固定部36−4により固定板70に固定され、Z軸方向の他方側において第2固定部36−1および第2固定部36−2により固定板70に固定されている。
図3は、図2におけるA−A'断面の一例を示す図である。A−A'断面は、第1固定部33、第2固定部36、ガラス板50、固定板70および固定部材74を通るXY断面である。図3は、図2おける車両検知装置300を固定板70の上方から見た断面図である。
車両検知装置300は、車両検知用ヒーター装置100を含む。図3において、車両検知用ヒーター装置100の範囲が太い一点鎖線の枠にて示されている。
車両検知用ヒーター装置100は、第1ヒーター10、第1断熱材20、支え部30および押さえ部40を備える。第1断熱材20は、第1ヒーター10の裏面12に設けられる。支え部30は、第1断熱材20の裏面23側に設けられる。押さえ部40は、第1断熱材20の裏面23と支え部30との間の空間80に設けられる。
押さえ部40は、支え部30の一部と接触している。押さえ部40が支え部30の一部と接触しているとは、押さえ部40が支え部30の一部と、直接または間接に接している状態を指す。本例において押さえ部40が支え部30の一部と間接に接しているとは、押さえ部40と支え部30との間に、断熱材が挟まれている状態を指す。本例においては、押さえ部40と支え部30との間に、第5断熱材24(後述)が挟まれている。
本明細書において、第1ヒーター10から第1断熱材20へ向かう方向を第1方向とする。本明細書において、当該第1方向と交差する方向を第2方向とする。本明細書において、当該第1方向と交差し、且つ、当該第2方向と交差する方向を第3方向とする。第1方向、第2方向および第3方向は、例えばそれぞれY軸方向、X軸方向およびZ軸方向である。以下、本明細書においては、第1方向、第2方向および第3方向をそれぞれY軸方向、X軸方向およびZ軸方向として、技術的事項を説明する。
第1ヒーター10の裏面12には、複数の第1断熱材20が設けられてよい。複数の第1断熱材20は、第1方向(Y軸方向)に積層されていてよい。本例においては、第1ヒーター10の裏面12には2つの第1断熱材20が設けられている。本例においては、第1ヒーター10の裏面12には第1断熱材20−1が設けられ、第1断熱材20−1の裏面には第1断熱材20−2が設けられている。
本例において、おもて面21および裏面23は、それぞれ第1断熱材20−1のおもて面、および、第1断熱材20−2の裏面である。なお、第1ヒーター10の裏面12には、第1方向(Y軸方向)における、第1断熱材20−1と第1断熱材20−2との合計の厚さの第1断熱材20が設けられていてもよい。
第1ヒーター10は、銅、鉄およびステンレスのいずれかを含む材料により形成されていてよい。第1ヒーター10は、電流の供給により発熱するヒーターであってよい。第1ヒーター10の表面には、シリコンゴム等の被覆材が設けられていてよい。
第1断熱材20は、グラスウールまたはロックウールであってよい。グラスウールは、ガラス繊維からなる綿状の素材である。ロックウールは、例えば玄武岩と石灰の混合物を溶解して生成された人造鉱物繊維である。第1断熱材20は、ゴム材または発砲成形された樹脂であってもよい。第1断熱材20は、例えばEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)である。
第1ヒーター10および第1断熱材20は、XZ面に平行な面を有してよい。第1ヒーター10および第1断熱材20は、第3方向(Z軸方向)に延伸していてよい。第1ヒーター10は、いわゆるベルトヒーターであってよい。第1ヒーター10がベルトヒーターである場合、当該ベルトヒーターの延伸方向はZ軸方向であってよい。
車両検知用ヒーター装置100は、複数の支え部30を備えてよい。本例の車両検知用ヒーター装置100は、2つの支え部30(支え部30−1および支え部30−2)を備える。本例において、支え部30−1は第1ヒーター10の裏面12側に設けられ、支え部30−2は第2ヒーター14(後述)の裏面16(後述)側に設けられる。
支え部30は、第1方向(Y軸方向)に第1断熱材20と離間して配置される。支え部30は、金属部材であってよい。支え部30−1は、XY断面においてX軸方向に延伸する延伸部分31−1およびY軸方向に延伸する延伸部分32−1を有してよい。支え部30−2は、XY断面においてX軸方向に延伸する延伸部分31−2およびY軸方向に延伸する延伸部分32−2を有してよい。支え部30は、XY断面においてL字形状を有してよい。
車両検知用ヒーター装置100は、複数の押さえ部40を備えてよい。本例の車両検知用ヒーター装置100は、2つの押さえ部40(押さえ部40−1および押さえ部40−2)を備える。本例において、押さえ部40−1は第1断熱材20−2の裏面23と支え部30−1との間の空間80に設けられ、押さえ部40−2は第1断熱材20−3(後述)の裏面42(後述)と支え部30−2との間の空間80に設けられる。
押さえ部40は、第3方向(Z軸方向)に延伸していてよい。押さえ部40は、金属部材であってよく、樹脂により形成されていてもよい。押さえ部の詳細については後述する。
押さえ部40は、第1断熱材20の裏面23の一部と接触している。本例の裏面23は、XZ面に平行である。押さえ部40が第1断熱材20の裏面23の一部と接触しているとは、押さえ部40が、裏面23における第2方向(X軸方向)および第3方向(Z軸方向)の少なくとも一部において、第1断熱材20の裏面23と接触している状態を指す。
車両検知用ヒーター装置100は、第2断熱材22をさらに備えてよい。第2断熱材22は、XZ面に平行な面を有してよく、第3方向(Z軸方向)に延伸していてよい。第2断熱材22は、第1断熱材20と同じ材料により形成されていてよい。
車両検知用ヒーター装置100は、第2ヒーター14をさらに備えてよい。第2ヒーター14は、第2方向(X軸方向)に第1ヒーター10と並んで配置されてよい。第2方向(X軸方向)において、第1ヒーター10の一方側および他方側に、それぞれ第2断熱材22および第2ヒーター14が配置されてよい。第2方向(X軸方向)において、第2ヒーター14は第1ヒーター10と離間して配置されてよい。本例においては、第2ヒーター14は第2方向(X軸方向)において、第1ヒーター10と幅W2(後述)離間して配置されている。
第2ヒーター14の裏面16には、複数の第1断熱材20が設けられてよい。複数の第1断熱材20は、第1方向(Y軸方向)に積層されていてよい。本例においては、第2ヒーター14の裏面16には2つの第1断熱材20が設けられる。本例においては、第2ヒーター14の裏面16には第1断熱材20−3が設けられ、第1断熱材20−3の裏面には第1断熱材20−4が設けられている。本例において、おもて面41および裏面42は、それぞれ第1断熱材20−3のおもて面、および、第1断熱材20−4の裏面である。
本例において、支え部30−1および支え部30−2は、それぞれ第1方向(Y軸方向)に第1断熱材20−2および第1断熱材20−4と離間して配置されている。第1断熱材20−2の裏面23と支え部30−1との間の空間80には、押さえ部40−1が設けられている。第1断熱材20−3の裏面42と支え部30−2との間の空間80には、押さえ部40−2が設けられている。押さえ部40−1は、第1断熱材20−2の裏面23の一部と接触している。押さえ部40−2は、第1断熱材20−4の裏面42の一部と接触している。押さえ部40−1は、支え部30−1の一部と接触している。押さえ部40−2は、支え部30−2の一部と接触している。
車両検知用ヒーター装置100は、第1伝熱板60および第2伝熱板62をさらに備えてよい。第1伝熱板60および第2伝熱板62は、XZ面に平行な面を有する板状の部材であってよい。第1伝熱板60および第2伝熱板62は、第3方向(Z軸方向)に延伸していてよい。第1伝熱板60および第2伝熱板62は、金属により形成されていてよい。本例の第1伝熱板60および第2伝熱板62は、Al(アルミニウム)により形成されている。
本例において、ガラス板50は第1ヒーター10のおもて面11側および第2ヒーター14のおもて面15側に設けられている。本例において、第1伝熱板60は、第1ヒーター10のおもて面11とガラス板50の裏面52との間に設けられている。本例において、第2伝熱板62は、第2ヒーター14のおもて面15とガラス板50の裏面52との間に設けられている。
第1伝熱板60のおもて面および第2伝熱板62のおもて面は、ガラス板50の裏面52と接していてよい。第1伝熱板60の裏面および第2伝熱板62の裏面は、それぞれ第1ヒーター10のおもて面11および第2ヒーター14のおもて面15に接していてよい。
押さえ部40−1は、第1断熱材20、第1ヒーター10および第1伝熱板60に、第1ヒーター10からガラス板50への方向に応力を印加する。第1断熱材20、第1ヒーター10および第1伝熱板60に当該応力が印加されることにより、第1ヒーター10と第1伝熱板60との密着性、および、第1伝熱板60とガラス板50との密着性が向上しやすくなる。これにより、第1ヒーター10からの熱は、ガラス板50に伝搬しやすくなる。
押さえ部40−2は、第1断熱材20、第2ヒーター14および第2伝熱板62に、第2ヒーター14からガラス板50への方向に応力を印加する。第1断熱材20、第2ヒーター14および第2伝熱板62に当該応力が印加されることにより、第2ヒーター14と第2伝熱板62との密着性、および、第2伝熱板62とガラス板50との密着性が向上しやすくなる。これにより、第2ヒーター14からの熱は、ガラス板50に伝搬しやすくなる。
車両検知装置300は、光源90をさらに備える。光源90は、XY断面においてガラス板50の裏面52側に設けられてよい。光源90は、第2方向(X軸方向)における第1ヒーター10と第2ヒーター14との間に配置されてよい。図3において、光源90から照射される光束98の光軸92が、太い実線で示されている。図1における車両検知装置300−1は光源90を備えてよく、車両検知装置300−2はXY断面における光源90の位置に受光部を備えてよい。
第2方向(X軸方向)において、第1ヒーター10と第2ヒーター14との間の空間を空間82とする。第2方向(X軸方向)において、ガラス板50における、空間82と接する少なくとも一部を窓部54とする。第2方向(X軸方向)における窓部54の一方側には第1ヒーター10が、他方側には第2ヒーター14が、それぞれ配置されている。なお、本例においては窓部54の第2方向(X軸方向)における幅は、幅W2(後述)に等しい。
光束98は、空間82を通った後、ガラス板50を裏面52からおもて面51へ貫通する。光束98は、ガラス板50における窓部54を貫通する。光束98は、窓部54を貫通した後、第1方向(Y軸方向)においてガラス板50を基準に光源90とは反対側に、破線で示される矢印の方向へ進む。
押さえ部40−1および押さえ部40−2には、空間80の温度測定点TpLおよび温度測定点TpRが、それぞれ設けられている。ガラス板50の裏面52には、空間82の温度測定点TpCが設けられている。温度測定点TpCは、光軸92の方向の制御、並びに第1ヒーター10および第2ヒーター14からの発熱の制御を妨げない位置に配置されてよい。温度測定点TpL、温度測定点TpRおよび温度測定点TpCについては、後述する。
本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1断熱材20が第1ヒーター10の裏面12に設けられ、且つ、押さえ部40が第1断熱材20の裏面23と支え部30との間の空間80に設けられ、且つ、押さえ部40が第1断熱材20の裏面23の一部に接触している。このため、本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1ヒーター10の裏面12から支え部30の方向への第1ヒーター10の放熱を抑制できる。また、本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1断熱材20および第1ヒーター10に上述した応力が印加されることにより、第1ヒーター10と第1断熱材20との密着性が向上しやすくなる。このため、第1ヒーター10の熱が、第1ヒーター10のおもて面11からガラス板50の方向へ伝搬しやすくなる。このため、本例の車両検知用ヒーター装置100は、第1ヒーター10の発熱に伴う消費電力を低減しやすくなる。同様に、本例の車両検知用ヒーター装置100は、第2ヒーター14の発熱に伴う消費電力を低減しやすくなる。
車両検知装置300は、例えばETC車両検知装置である。車両検知装置300がETC車両検知装置である場合、当該ETC車両検知装置は寒冷地に設置される場合がある。寒冷地においては、冬季に降雪がある場合が多く、且つ、冬季の気温が氷点下となりやすい。このため、当該ETC車両検知装置には、降雪した雪が付着しやすい。また、気温が氷点下である場合、当該ETC車両検知装置に付着した雪が凍結しやすい。
ETC車両検知装置は、光の照射により車両を検知する。このため、当該ETC車両検知装置に雪が付着した場合、光源からの光が当該雪により遮断される場合がある。光源からの光が遮断された場合、当該ETC車両検知装置は、車両を検知しにくくなる。
本例の車両検知用ヒーター装置100においては、上述したとおり、第1ヒーター10の熱が、第1ヒーター10のおもて面11からガラス板50の方向へ放熱しやすい。このため、本例の車両検知装置300においては、ガラス板50に雪が付着した場合であっても、第1ヒーター10からの熱により、当該雪が溶けやすい。このため、本例の車両検知装置300は、降雪環境下および氷点下の気温環境下においても、車両を検知しやすくなる。
本例においては、第2方向(X軸方向)における窓部54の一方側には第1ヒーター10が、他方側には第2ヒーター14が、それぞれ配置されているので、窓部54に付着した雪は、第1ヒーター10および第2ヒーター14により加熱されやすい。このため、窓部54に付着した雪は、第1ヒーター10および第2ヒーター14からの熱により、溶けやすい。このため、窓部54において、光束98の光路が確保されやすい。このため、本例の車両検知装置300は、降雪環境下および氷点下の気温環境下においても、車両を検知しやすくなる。
本例において、ガラス板50のおもて面51には伝熱材66−1および伝熱材66−2が設けられている。本例において、伝熱材66−1および伝熱材66−2は、それぞれ第1方向(Y軸方向)に第1ヒーター10および第2ヒーター14と対向する位置に配置されている。本例において、伝熱材66−1および伝熱材66−2は、第2方向(X軸方向)に窓部54を挟むように設けられている。ガラス板50のおもて面51に伝熱材66が設けられている場合、第1ヒーター10の熱は、伝熱材66が設けられていない場合よりも、第1ヒーター10のおもて面11からガラス板50の方向へさらに伝搬しやすくなる。
ガラス板50の厚さを、厚さTgとする。伝熱材66の厚さを、厚さTsとする。厚さTgおよび厚さTsについては、後述する。
車両検知装置300は、複数の第1固定部33をさらに備えてよい。本例の車両検知装置300は、2つの第1固定部33(第1固定部33−1および第1固定部33−2)をさらに備える。第1ヒーター10、第2ヒーター14、第1断熱材20、支え部30、押さえ部40、ガラス板50、第1伝熱板60、第2伝熱板62および伝熱材66は、第2方向(X軸方向)において第1固定部33−1と第1固定部33−2との間に配置されてよい。
第1固定部33−1は、第2方向(X軸方向)に延伸する延伸部分34−1および第1方向(Y軸方向)に延伸する延伸部分35−1を有してよい。第1固定部33−2は、第2方向(X軸方向)に延伸する延伸部分34−2および第1方向(Y軸方向)に延伸する延伸部分35−2を有してよい。第1固定部33は、XY断面においてL字形状を有してよい。
車両検知装置300は、複数の第2固定部36をさらに備えてよい。本例の車両検知装置300は、2つの第2固定部36(第2固定部36−1および第2固定部36−2)を備える。第1ヒーター10、第2ヒーター14、第1断熱材20、支え部30の第2方向(X軸方向)における少なくとも一部、押さえ部40、ガラス板50の第2方向(X軸方向)における少なくとも一部、第1伝熱板60、第2伝熱板62および伝熱材66は、第2方向(X軸方向)において第2固定部36−1と第2固定部36−2との間に配置されてよい。
第2固定部36−1は、第2方向(X軸方向)に延伸する延伸部分37−1および延伸部分38−1、並びに第1方向(Y軸方向)に延伸する延伸部分39−1を有してよい。第2固定部36−2は、第2方向(X軸方向)に延伸する延伸部分37−2および延伸部分38−2、並びに第1方向(Y軸方向)に延伸する延伸部分39−2を有してよい。第2固定部36−1は、XY断面において、延伸部分39−1の第1方向(Y軸方向)における両端に延伸部分37−1および延伸部分38−1がそれぞれ接続された、クランク形状を有してよい。第2固定部36−2は、XY断面において、延伸部分39−2の第1方向(Y軸方向)における両端に延伸部分37−2および延伸部分38−2がそれぞれ接続された、クランク形状を有してよい。
第1固定部33−1における延伸部分35−1は、支え部30−1の延伸部分32−1と対向していてよい。第1固定部33−2における延伸部分35−2は、支え部30−2の延伸部分32−2と対向していてよい。第1固定部33と支え部30とは、固定部材72により固定されていてよい。本例においては、延伸部分35−1と延伸部分32−1とが固定部材72−1により固定され、延伸部分35−2と延伸部分32−2とが固定部材72−2により固定されている。
固定板70−1および固定板70−2は、それぞれXY断面における第1固定部33−1側および第1固定部33−2側の固定板70である。固定板70には、開口69が設けられている。XY断面において、開口69は第2方向(X軸方向)における固定板70−1と固定板70−2との間の領域である。開口69については、後述する。
第1ヒーター10、第2ヒーター14、第1断熱材20、支え部30の第2方向(X軸方向)における少なくとも一部、押さえ部40、ガラス板50の第2方向(X軸方向)における少なくとも一部、第1伝熱板60、第2伝熱板62および伝熱材66は、第2方向(X軸方向)において固定板70−1と固定板70−2との間に配置されてよい。
固定板70と第1固定部33とは、固定部材73により固定されていてよい。固定板70と第2固定部36とは、固定部材74により固定されていてよい。本例においては、固定板70と延伸部分34−1とが固定部材73−1により固定され、固定板70と延伸部分34−2とが固定部材73−2により固定されている。本例においては、固定板70と延伸部分37−1とが固定部材74−1により固定され、固定板70と延伸部分37−2とが固定部材74−2により固定されている。
第2方向(X軸方向)における第1断熱材20−2と第1固定部33−1との間、且つ,第1方向(Y軸方向)における固定板70−1と支え部30−1と間の空間を、空間91とする。第2方向(X軸方向)における第1断熱材20−4と第1固定部33−2との間、且つ,第1方向(Y軸方向)における固定板70−2と支え部30−2と間の空間を、空間97とする。空間91は、第1断熱材20−2の裏面23と支え部30−1との間の空間80と連通していてよい。空間97は、第1断熱材20−4の裏面42と支え部30−2との間の空間80と連通していてよい。空間91および空間97については、後述する。
車両検知装置300は、複数の第3断熱材26および複数の第4断熱材28をさらに備えてよい。本例の車両検知装置300は、2つの第3断熱材26(第3断熱材26−1および第3断熱材26−2)をさらに備える。本例の車両検知装置300は、2つの第4断熱材28(第4断熱材28−1および第4断熱材28−2)をさらに備える。第3断熱材26および第4断熱材28は、第3方向(Z軸方向)に延伸していてよい。第3断熱材26および第4断熱材28は、第1断熱材20と同じ材料により形成されていてよい。
第1ヒーター10、第2ヒーター14、第1断熱材20、支え部30の第2方向(X軸方向)における少なくとも一部、押さえ部40、ガラス板50の第2方向(X軸方向)における少なくとも一部、第1伝熱板60、第2伝熱板62および伝熱材66は、第2方向(X軸方向)において第3断熱材26−1と第3断熱材26−2との間、および、第4断熱材28−1と第4断熱材28−2との間に配置されてよい。
第3断熱材26−1は、第1方向(Y軸方向)においてガラス板50と固定板70−1とに挟まれていてよい。第3断熱材26−1は、ガラス板50の裏面52と固定板70−1のおもて面に接していてよい。第3断熱材26−1は、第2方向(X軸方向)においてガラス板50の第1固定部33−1側の端部に設けられてよい。第3断熱材26−1は、第2方向(X軸方向)において固定板70−1の第1固定部33−2側の端部に設けられてよい。
第3断熱材26−2は、第1方向(Y軸方向)においてガラス板50と固定板70−2とに挟まれていてよい。第3断熱材26−2は、ガラス板50の裏面52と固定板70−2のおもて面に接していてよい。第3断熱材26−2は、第2方向(X軸方向)においてガラス板50の第1固定部33−2側の端部に設けられてよい。第3断熱材26−2は、第2方向(X軸方向)において固定板70−2の第1固定部33−1側の端部に設けられてよい。
第4断熱材28−1は、第1方向(Y軸方向)においてガラス板50と第2固定部36−1の延伸部分38−1とに挟まれていてよい。第4断熱材28−1は、ガラス板50のおもて面51と延伸部分38−1の裏面に接していてよい。第4断熱材28−1は、第2方向(X軸方向)においてガラス板50の第1固定部33−1側の端部に設けられてよい。第4断熱材28−1は、第2方向(X軸方向)において延伸部分38−1の第1固定部33−2側の端部に設けられてよい。
第4断熱材28−2は、第1方向(Y軸方向)においてガラス板50と第2固定部36−2の延伸部分38−2とに挟まれていてよい。第4断熱材28−2は、ガラス板50のおもて面51と延伸部分38−2の裏面に接していてよい。第4断熱材28−2は、第2方向(X軸方向)においてガラス板50の第1固定部33−2側の端部に設けられてよい。第4断熱材28−2は、第2方向(X軸方向)において延伸部分38−2の第1固定部33−1側の端部に設けられてよい。
車両検知用ヒーター装置100は、第1方向(Y軸方向)において、押さえ部40と支え部30との間に設けられた第5断熱材24をさらに備えてよい。車両検知用ヒーター装置100は、複数の第5断熱材24をさらに備えてよい。本例の車両検知用ヒーター装置100は、2つの第5断熱材24(第5断熱材24−1および第5断熱材24−2)を備える。本例において、第5断熱材24−1および第5断熱材24−2は、第1方向(Y軸方向)において、押さえ部40−1と支え部30−1との間、および、押さえ部40−2と支え部30−2との間に、それぞれ設けられる。第5断熱材24は、XZ面に平行な面を有してよく、第3方向(Z軸方向)に延伸していてよい。第5断熱材24は、第1断熱材20と同じ材料により形成されていてよい。
本例の車両検知用ヒーター装置100は、第1方向(Y軸方向)において、押さえ部40−1と支え部30−1との間に設けられた第5断熱材24−1をさらに備えるので、第1ヒーター10から押さえ部40−1に伝搬した熱が、第5断熱材24−1を備えない場合よりも支え部30−1に伝搬しにくくなる。このため、本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1ヒーター10の熱が、第1ヒーター10のおもて面11からガラス板50の方向へ伝搬しやすくなる。
第2方向(X軸方向)において、第5断熱材24における窓部54側の端部位置および第1固定部33側の端部位置は、支え部30における窓部54側の端部位置および第1固定部33側の端部位置と、それぞれ一致していてよい。第5断熱材24−1の裏面77は、支え部30−1の延伸部分31−1と接していてよい。第5断熱材24−2の裏面79は、支え部30−2の延伸部分31−2と接していてよい。
図4は、図3における車両検知用ヒーター装置100の拡大図である。第2方向(X軸方向)において、第1断熱材20−1、第1断熱材20−2、第1伝熱板60および伝熱材66−1における、第1固定部33−1(図3参照)側のそれぞれの端部位置を、位置P1とする。第2方向(X軸方向)において、第1ヒーター10における第1固定部33−2(図3参照)側の端部位置を、位置P2とする。第2方向(X軸方向)において、第2ヒーター14における第1固定部33−1(図3参照)側のそれぞれの端部位置を、位置P3とする。第2方向(X軸方向)において、第1断熱材20−3、第1断熱材20−4、第2伝熱板62および伝熱材66−2における、第1固定部33−2(図3参照)側の端部位置を、位置P4とする。
第2方向(X軸方向)において、位置P1と位置P2との間の幅、位置P2と位置P3との間の幅、および、位置P3と位置P4との間の幅を、それぞれ幅W1、幅W2および幅W1'とする。幅W1'は、幅W1と等しくてよく、異なっていてもよい。幅W2は、幅W1よりも小さくてよく、幅W1と等しくてもよい。幅W2は、幅W1'よりも小さくてよく、幅W1'と等しくてもよい。
幅W1および幅W1'は、幅W2の1.0倍以上3.0倍以下であってよく、幅W2の1.0倍以上2.0倍以下であってよく、幅W2の1.0倍以上1.5倍以下であってもよい。幅W2は、10mm以上30mm以下であってよい。幅W2は、例えば20mmである。幅W1および幅W1'は、20mm以上40mm以下であってよい。幅W1および幅W1'は、例えば27.5mmである。
第1ヒーター10および第2ヒーター14の厚さを、厚さThとする。第1断熱材20の厚さを、厚さTiとする。第1伝熱板60および第2伝熱板62の厚さを、厚さTrとする。押さえ部40の第1方向(Y軸方向)における幅を、幅Wpとする。なお、空間80の第1方向(Y軸方向)における幅は、幅Wpに等しい。
厚さTiは、第1ヒーター10の発熱時における裏面12の温度、および、第2ヒーター14の発熱時における裏面16の温度に基づいて決定されてよい。厚さTiが大きいほど、第1断熱材20のおもて面21から裏面23まで伝搬する熱量を小さくできる。このため、厚さTiが大きいほど、第1断熱材20の裏面23における温度を低くできる。
厚さTiは、厚さThの1.2倍以上3.0倍以下であってよく、1.5倍以上2.0倍以下であってもよい。厚さTrは、厚さThの0.05倍以上0.2倍以下であってよく、0.08倍以上0.15倍以下であってもよい。厚さTh、厚さTiおよび厚さTrは、例えばそれぞれ3.8mm、6.0mmおよび0.3mmである。
ガラス板50(図3参照)の厚さTgは、厚さThの0.4倍以上1.2倍以下であってよく、0.6倍以上1.0倍以下であってもよい。伝熱材66(図3参照)の厚さTsは、厚さTiの0.01倍以上0.2倍以下であってよく、0.02倍以上0.1倍以下であってもよい。厚さTgおよび厚さTsは、例えばそれぞれ3.0mmおよび0.08mmである。
空間80の幅Wpは、厚さThの1.0倍以上3.0倍以下であってよく、1.4倍以上2.0倍以下であってもよい。幅Wpは、例えば7.0mmである。
第2方向(X軸方向)における第1ヒーター10と第2ヒーター14との間(即ち位置P2と位置P3との間)において、ガラス板50(図3参照)の裏面52(図3参照)の少なくとも一部は、空間82と接していてよい。本例においては、第2方向(X軸方向)における位置P2と位置P3との間において、ガラス板50の裏面52の全てが空間82と接している。なお、空間82と空間80とは、連通していてよい。
第2方向(X軸方向)において、第1断熱材20−1、第1断熱材20−2、第1伝熱板60および伝熱材66−1における、第1固定部33−2(図3参照)側の端部位置は、位置P2と等しくてよい。第2方向(X軸方向)において、第1断熱材20−3、第1断熱材20−4、第2伝熱板62および伝熱材66−2における、第1固定部33−1(図3参照)側の端部位置は、位置P3と等しくてよい。
第1方向(Y軸方向)において、ガラス板50の裏面52から第1断熱材20−1の裏面23までの距離を、距離Dとする。なお、距離Dは、厚さTr、厚さThおよび厚さTiの総和に等しい。厚さTr、厚さThおよび厚さTiが、それぞれ0.3mm、3.8mm、6.0mmである場合、距離Dは10.1mmである。
XY面内において、光束98(図3参照)の光軸92(図3参照)と、ガラス板50の裏面52とは、予め定められた角度をなす。当該角度は、光源90と、車両検知用ヒーター装置100が検知する車両との相対的位置関係により変化し得る。当該角度の許容範囲は、光源90と当該車両との、想定される相対的位置関係により決定されてよい。当該角度の許容範囲は、80度以上100度以下であってよく、86度以上104度以下であってもよい。図3の例においては、当該角度は90度である。幅W2は、光軸92と裏面52とがなす角度の許容範囲と、距離Dと、ガラス板50を貫通した光の予め定められた強度とに基づいて、決定されてよい。
幅W2は、距離Dの0.6倍以上4.0倍以下であってよく、1.0倍以上3.0倍以下であってもよい。幅W2は、距離Dの1.98倍であってよい。
押さえ部40は、第1断熱材20の裏面23の一部と線接触していてよい。本例においては、押さえ部40−1および押さえ部40−2は、第1断熱材20−2の裏面23および第1断熱材20−4の裏面42の一部と、それぞれ線接触している。本例においては、押さえ部40−1と裏面23の一部との接触線46、および、押さえ部40−2と裏面42の一部との接触線47は、第3方向(Z軸方向)に延伸している。
押さえ部40−1および押さえ部40−2の第2方向(X軸方向)における幅を、それぞれ幅W3および幅W3'とする。幅W3と幅W3'とは、等しくてよく、異なっていてもよい。幅W3および幅W3'は、10mm以上20mm以下であってよい。幅W3および幅W3'は、例えば14mmである。
本例において、押さえ部40−1と裏面23の一部が線接触しているとは、接触線46の第2方向(X軸方向)における幅が、幅W3の1/10以下である状態を指す。本明細書において、接触線46の第2方向(X軸方向)における幅が幅W3の1/10よりも大きい場合における、押さえ部40−1と裏面23の一部との接触状態を、面接触と定義する。
空間80には、空気が存在する。空気の断熱性は、押さえ部40の断熱性よりも高い。押さえ部40−1と裏面23の一部とが線接触している場合における裏面23と空間80との接触面積は、押さえ部40−1と裏面23の一部とが面接触している場合における裏面23と空間80との接触面積よりも大きい。本例においては、押さえ部40−1が裏面23の一部と線接触しているので、押さえ部40−1と裏面23の一部とが面接触している場合よりも、第1ヒーター10の裏面12から支え部30の方向への第1ヒーター10の放熱を抑制できる。このため、本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1ヒーター10の熱が、第1ヒーター10のおもて面11からガラス板50(図3参照)の方向へ伝搬しやすくなる。
空間91および空間97には、空気が存在する。空間91が存在することにより、第1ヒーター10の裏面12から支え部30の方向への第1ヒーター10の放熱を、さらに抑制できる。空間97が存在することにより、第2ヒーター14の裏面16から支え部30の方向への第2ヒーター14の放熱を、さらに抑制できる。
押さえ部40−1は、第2方向(X軸方向)において、第1断熱材20の裏面23における複数の箇所において線接触していてよい。本例においては、押さえ部40−1は、第2方向(X軸方向)において、第1断熱材20−2の裏面23における2箇所において線接触している。このため、押さえ部40−1は、第2方向(X軸方向)における裏面23の1箇所で線接触している場合よりも、裏面23を第1方向(Y軸方向)に均等に押圧しやすくなる。このため、押さえ部40−1が第2方向(X軸方向)において裏面23の1箇所で線接触している場合よりも、第1ヒーター10と第1伝熱板60との密着性、第1伝熱板60とガラス板50との密着性、および、第1ヒーター10と第1断熱材20との密着性が向上しやすくなる。なお、本例において、押さえ部40−2は、第2方向(X軸方向)において第1断熱材20−4の裏面42における2箇所において線接触している。
第2方向(X軸方向)において、第1ヒーター10における第1固定部33−1(図3参照)側の端部位置を、位置P5とする。第2方向(X軸方向)において、第2ヒーター14における第1固定部33−2(図3参照)側の端部位置を、位置P6とする。
第2方向(X軸方向)において、押さえ部40−1と第1断熱材20の裏面23とが線接触する2本の接触線46の位置を、それぞれ位置Q1および位置Q2とする。第2方向(X軸方向)において、位置Q2は位置Q1よりも窓部54側に位置する。位置Q1および位置Q2における接触線46を、それぞれ接触線46−2および接触線46−1とする。
接触線46−1は、第1方向(Y軸方向)において第1ヒーター10の裏面12と対向していてよい。接触線46−2は、第1方向(X軸方向)において第1ヒーター10の裏面12と対向していなくてよい。
第1ヒーター10の裏面12から伝搬する第1ヒーター10の熱は、第1方向(Y軸方向)に伝搬しやすい。このため、第1方向(Y軸方向)において2つの接触線46の一方(接触線46−1)が第1ヒーター10の裏面12と対向し、且つ、他方(接触線46−2)が第1ヒーター10の裏面12と対向しないことにより、2つの接触線46の両方が第1ヒーター10の裏面12と対向する場合よりも、第1断熱材20から押さえ部40−1への放熱が抑制されやすくなる。
第2方向(X軸方向)において、押さえ部40−2と第1断熱材20の裏面42とが線接触する2本の接触線47の位置を、それぞれ位置Q3および位置Q4とする。第2方向(X軸方向)において、位置Q3は位置Q4よりも窓部54側に位置する。位置Q3および位置Q4における接触線47を、それぞれ接触線47−2および接触線47−1とする。
接触線47−1は、第1方向(Y軸方向)において第2ヒーター14の裏面16と対向していてよい。接触線47−2は、第1方向(X軸方向)において第2ヒーター14の裏面16と対向していなくてよい。
第2方向(X軸方向)において、窓部54よりも第1ヒーター10側および第2ヒーター14側に設けられる第2断熱材22を、それぞれ第2断熱材22−1および第2断熱材22−2とする。第2断熱材22−1は、第2方向(X軸方向)に第1ヒーター10と並んで配置されてよい。第2断熱材22−1は、第2方向(X軸方向)における第1ヒーター10の外側(位置P1と位置P5との間)に、第1ヒーター10と並んで配置されてよい。第1断熱材20−1および第1断熱材20−2、第1伝熱板60、並びに伝熱材66−1は、第2方向(X軸方向)に延伸していてよい。第2断熱材22−1は、第1ヒーター10の外側(位置P1と位置P5との間)において、第1断熱材20のおもて面21と第1伝熱板60の裏面63との第1方向(Y軸方向)における間に設けられてよい。
第2断熱材22−1は、位置P5において第1ヒーター10と接していてよい。第2方向(X軸方向)において、第2断熱材22−1における第1固定部33−1(図3参照)側の端部位置は、位置P1に等しくてよい。第2断熱材22−1のおもて面56は、第1伝熱板60の裏面63と接していてよい。第2断熱材22−1の裏面57は、第1断熱材20−1のおもて面21と接していてよい。第2断熱材22の厚さは、厚さThに等しくてよい。
第2断熱材22−2は、第2方向(X軸方向)に第2ヒーター14と並んで配置されてよい。第2断熱材22−2は、第2方向(X軸方向)における第2ヒーター14の外側(位置P6と位置P4との間)に、第2ヒーター14と並んで配置されてよい。第1断熱材20−3および第1断熱材20−4、第2伝熱板62、並びに伝熱材66−2は、第2方向(X軸方向)に延伸していてよい。第2断熱材22−2は、第2ヒーター14の外側(位置P6と位置P4との間)において、第1断熱材20−3のおもて面41と第2伝熱板62の裏面65との第1方向(Y軸方向)における間に設けられてよい。
第2断熱材22−2は、位置P6において第2ヒーター14と接していてよい。第2方向(X軸方向)において、第2断熱材22−2における第1固定部33−2(図3参照)側の端部位置は、位置P4に等しくてよい。第2断熱材22−2のおもて面58は、第2伝熱板62の裏面65と接していてよい。第2断熱材22−2の裏面59は、第1断熱材20−3のおもて面41と接していてよい。
本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1断熱材20−1および第1断熱材20−2、並びに第1伝熱板60が第2方向(X軸方向)に延伸し、且つ、第2断熱材22−1が、第1ヒーター10の外側において第1断熱材20−1のおもて面21と第1伝熱板60の裏面63との第1方向(Y軸方向)における間に設けられている。このため、第1ヒーター10からの熱は、第1伝熱板60を第2方向(X軸方向)に、第1ヒーター10から第2断熱材22−1への方向に伝搬しやすくなる。このため、ガラス板50(図3参照)のおもて面51(図3参照)側における位置P1と位置P2との間に、第1ヒーター10からの熱が伝搬しやすくなる。
本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1断熱材20−3および第1断熱材20−4、並びに第2伝熱板62が第2方向(X軸方向)に延伸し、且つ、第2断熱材22−2が、第2ヒーター14の外側において第1断熱材20−3のおもて面41と第2伝熱板62の裏面65との第1方向(Y軸方向)における間に設けられている。このため、第2ヒーター14からの熱は、第2伝熱板62を第2方向(X軸方向)に、第2ヒーター14から第2断熱材22−2への方向に伝搬しやすくなる。このため、ガラス板50(図3参照)のおもて面51(図3参照)側における位置P3と位置P4との間に、第2ヒーター14からの熱が伝搬しやすくなる。
以上述べた通り、本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1ヒーター10からの熱が第2断熱22−1への方向に伝搬しやすく、且つ、第2ヒーター14からの熱が第2断熱材22−2への方向に伝搬しやすい。このため、本例の車両検知装置300(図3参照)においては、降雪環境下および氷点下の気温環境下においても、ガラス板50の窓部54のおもて面51に雪が堆積しにくい。
2つの接触線46の他方(接触線46−2)は、第1方向(Y軸方向)において第2断熱材22−1の裏面57と対向していてよい。接触線46−1は、第1方向(Y軸方向)において第1ヒーター10の裏面12と対向していてよい。これにより、押さえ部40−1からの第1方向(Y軸方向)の応力は、第1伝熱板60における位置P1と位置P5との間、および、位置P5と位置P2との間に印加される。これにより、第1伝熱板60のおもて面61とガラス板50(図3参照)の裏面52(図3参照)との密着性が、位置P1と位置P2との間において向上しやすくなる。このため、第1ヒーター10からの熱は、ガラス板50における位置P1と位置P2との間に伝搬しやすくなる。
2つの接触線47の他方(接触線47−2)は、第1方向(Y軸方向)において第2断熱材22−2の裏面59と対向していてよい。接触線47−1は、第1方向(Y軸方向)において第2ヒーター14の裏面16と対向していてよい。これにより、押さえ部40−2からの第1方向(Y軸方向)の応力は、第2伝熱板62における位置P3と位置P6との間、および、位置P6と位置P4との間に印加される。これにより、第2伝熱板62のおもて面64とガラス板50(図3参照)の裏面52(図3参照)との密着性が、位置P3と位置P4との間において向上しやすくなる。このため、第2ヒーター14からの熱は、ガラス板50における位置P3と位置P4との間に伝搬しやすくなる。
押さえ部40−1は、第5断熱材24−1のおもて面76の一部と接していてよい。押さえ部40−1は、第5断熱材24−1のおもて面76の一部と線接触していてよい。押さえ部40−2は、第5断熱材24−2のおもて面78の一部と接していてよい。押さえ部40−2は、第5断熱材24−2のおもて面78の一部と線接触していてよい。本例においては、押さえ部40−1とおもて面76の一部との接触線48、および、押さえ部40−2とおもて面78の一部との接触線49は、第3方向(Z軸方向)に延伸している。
本例の車両検知用ヒーター装置100においては、押さえ部40−1が第5断熱材24−1のおもて面76の一部と線接触しているので、押さえ部40−1がおもて面76の一部と面接触している場合よりも、第1ヒーター10から押さえ部40−1に伝搬した熱が、支え部30−1に伝搬しにくくなる。このため、第1ヒーター10の熱は、押さえ部40−1がおもて面76の一部と面接触している場合よりも、第1ヒーター10のおもて面11からガラス板50(図3参照)への方向へ伝搬しやすくなる。
押さえ部40の熱抵抗は、支え部30の熱抵抗よりも大きくてよい。押さえ部40の熱抵抗が支え部30の熱抵抗よりも大きい場合、押さえ部40の熱抵抗が支え部30の熱抵抗よりも小さい場合よりも、第1ヒーター10から押さえ部40に伝搬した熱が、支え部30に伝搬しにくい。このため、第1ヒーター10の熱が、第1ヒーター10のおもて面11からガラス板50(図3参照)の方向へ伝搬しやすくなる。
押さえ部40のヤング率は、第1断熱材20のヤング率よりも大きくてよい。押さえ部40のヤング率が第1断熱材20のヤング率よりも大きい場合、押さえ部40のヤング率が第1断熱材20のヤング率よりも小さい場合よりも、第1ヒーター10と第1伝熱板60との密着性、および、第1伝熱板60とガラス板50(図3参照)との密着性が向上しやすくなる。このため、第1ヒーター10の熱が、第1ヒーター10のおもて面11からガラス板50(図3参照)の方向へ伝搬しやすくなる。
押さえ部40のヤング率は、第1断熱材20のヤング率よりも小さくてもよい。押さえ部40のヤング率が第1断熱材20のヤング率よりも小さい場合、押さえ部40のヤング率が第1断熱材20のヤング率よりも大きい場合よりも、第1断熱材20が変形しにくくなる。このため、押さえ部40からの応力が、第1伝熱板60のおもて面61とガラス板50(図3参照)との裏面52(図3参照)とに、XZ面内において均等に印加されやすくなる。このため、第1ヒーター10の熱が、XZ面内において第1ヒーター10のおもて面11からガラス板50(図3参照)の方向へ均等に伝搬しやすくなる。
押さえ部40の体積弾性率は、第1断熱材20の体積弾性率よりも小さくてよい。押さえ部40の体積弾性率が第1断熱材20の体積弾性率よりも小さい場合、押さえ部40からの応力が第1方向(Y軸方向)に印加された場合における押さえ部40の第1方向(Y軸方向)の変形量が、第1断熱材20の第1方向(Y軸方向)の変形量よりも大きくなる。このため、押さえ部40からの応力が、第1伝熱板60のおもて面61とガラス板50(図3参照)との裏面52(図3参照)とに、XZ面内において均等に印加されやすくなる。
図5は、比較例の車両検知装置200を示す図である。車両検知装置200においては、第1伝熱板160および第2伝熱板162における第2方向(X軸方向)の幅が、それぞれ第1ヒーター10および第2ヒーター14における第2方向(X軸方向)の幅と等しい。車両検知装置200においては、伝熱材166−1および伝熱材166−2における第2方向(X軸方向)の幅が、それぞれ第1ヒーター10および第2ヒーター14における第2方向(X軸方向)の幅と等しい。
また、車両検知装置200においては、第2方向(X軸方向)において、第1伝熱板160および伝熱材166−1の両端の位置が第1ヒーター10の両端の位置に等しく、第2伝熱板162および伝熱材166−2の両端の位置が第2ヒーター14の両端の位置に等しい。また、車両検知装置200においては、第1方向(Y軸方向)における第2断熱材122の厚さが、厚さTh(図4参照)と厚さTr(図4参照)との和に等しい。
車両検知装置200は、上述の点において図3に示される車両検知装置300と異なる。言い換えると、車両検知装置300においては、第1伝熱板160および伝熱材166−1が第2方向(X軸方向)に延伸せず、且つ、第1方向(Y軸方向)において第2断熱材122−1が第1断熱材20−1のおもて面21とガラス板50の裏面52との間に設けられている。また、車両検知装置200においては、第2伝熱板162および伝熱材166−2が第2方向(X軸方向)に延伸せず、且つ、第1方向(Y軸方向)において第2断熱材122−2が第1断熱材20−3のおもて面41とガラス板50の裏面52との間に設けられている。
車両検知装置200は、例えばETC車両検知装置である。当該ETC車両検知装置が寒冷地に設置された場合、車両検知装置200においては第1伝熱板160、第2伝熱板162および伝熱材166が第2方向(X軸方向)に延伸していないので、ガラス板50のおもて面51のうち第2断熱材122と第1方向(Y軸方向)に対向する領域に、降雪した雪120が付着しやすい。
図5において、ステップ(a)はガラス板50のおもて面51に雪120が付着し始めた段階における、おもて面51上の雪120を模式的に示す図である。車両検知装置200が寒冷地に設置された場合、おもて面51に雪120が付着し始めると当該雪120が凍結し、凍結した当該雪120を起点にさらに雪120が付着しやすい。図5におけるステップ(b)は、ステップ(a)における雪120にさらに雪120が付着した場合を模式的に示している。
図5のステップ(b)における雪120にさらに雪120が付着すると、窓部54を第2方向(X軸方向)に挟んで付着した雪120−1と雪120−2とが、窓部54と第1方向(Y軸方向)に対向する位置において接続する場合がある。図5におけるステップ(c)は、ステップ(b)における雪120−1と雪120−2とが、このように接続した場合を模式的に示している。雪120−1と雪120−2とがこのように接続した場合、光源90から照射され窓部54を通る光の光路が雪120により遮断されてしまう。
図4に戻り説明すると、車両検知用ヒーター装置100においては第1伝熱板60、第2伝熱板62および伝熱材66が第2方向(X軸方向)に延伸している。このため、図3に戻り説明すると、降雪した雪120は、ガラス板50のおもて面51のうち第2断熱材22と第1方向(Y軸方向)に対向する領域に付着しにくい。このため、車両検知用ヒーター装置100においては、光源90から照射され窓部54を通る光の光路が雪120により遮断されにくい。
図6は、本発明の一つの実施形態に係る車両検知装置300の一例を示す図である。図6は、図2におけるガラス板50を省略している。図6おいては、ガラス板50のXZ面内における位置が、太い破線で示されている。
本例の固定板70は、開口69を有する。開口69は、固定板70のおもて面から裏面まで、貫通している。図6において、開口69のXZ面における外縁が太線で示されている。ガラス板50は、第1方向(Y軸方向)から見て開口69を含むように設けられていてよい。
XZ断面において、第1ヒーター10および第2ヒーター14は開口69の内部に設けられていてよい。図6において、第1ヒーター10および第2ヒーター14は、開口69の内部にハッチングで示されている。本例の第1ヒーター10および第2ヒーター14は、第3方向(Z軸方向)に延伸している。
XZ断面において、第1伝熱板60および第2伝熱板62は開口69の内部に設けられていてよい。本例の第1伝熱板60および第2伝熱板62は、第3方向(Z軸方向)に延伸している。
第3方向(Z軸方向)において、開口69の一方および他方の端部位置を、それぞれ位置S1および位置S2とする。本明細書においては、第3方向(Z軸方向)における位置S1側を「上」、位置S2側を「下」と称する。第3方向(Z軸方向)において、固定板70の下方の端部位置を位置S3とする。第3方向(Z軸方向)において、第1ヒーター10および第2ヒーター14の下方の端部位置を位置S4とする。
車両検知用ヒーター装置100は、第3ヒーター18をさらに備えてよい。本例において、第3ヒーター18は開口69の内部に設けられる。図6において、第3ヒーター18は開口69の内部にハッチングで示されている。第3ヒーター18は、XZ断面においてX軸方向を長辺とし、且つ、Z軸方向を短辺とする矩形状であってよい。2つの当該短辺の第2方向(X軸方向)における位置は、それぞれ位置P5および位置P6に等しくてよい。
第3方向(Z軸方向)において、第1ヒーター10における一方および他方の端部を、それぞれ端部H11および端部H12とする。第3方向(Z軸方向)において、第2ヒーター14における一方および他方の端部を、それぞれ端部H21および端部H22とする。端部H11および端部H21の第3方向(Z軸方向)における位置は、位置S1に等しくてよい。
第2方向(X軸方向)において、第3ヒーター18における一方および他方の端部を、それぞれ端部H31および端部H32とする。本例において、端部H31は第3ヒーター18における2つの長辺の一方において、最も位置P5寄りに位置する部分を指す。本例において、端部H32は当該長辺の当該一方において、最も位置P6寄りに位置する部分を指す。
第3方向(Z軸方向)において、端部H31および端部H32の位置は、位置S4に等しくてよい。第3ヒーター18における2つの長辺の他方の位置を、位置S5とする。位置S5は、鉛直方向における第3ヒーター18の下端位置であってよい。
端部H12は、端部H31と接続されてよい。端部H22は、端部H32と接続されてよい。第1ヒーター10、第2ヒーター14および第3ヒーター18は、一体に形成されていてよい。第1ヒーター10、第2ヒーター14および第3ヒーター18は、一体に形成されたベルトヒーターであってよい。
第3方向(Z軸方向)において、第1伝熱板60における一方および他方の端部を、それぞれ端部C11および端部C12とする。第3方向(Z軸方向)において、第2伝熱板62における一方および他方の端部を、それぞれ端部C21および端部C22とする。端部C11および端部C21のZ軸方向における位置は、位置S1に等しくてよい。
端部C12および端部C22の第3方向(Z軸方向)における位置は、位置S4に等しくてよい。位置S4は、鉛直方向における第1伝熱板60および第2伝熱板62の下端位置であってよい。本例の第1伝熱板60および第2伝熱板62は、第3方向(Z軸方向)に位置S1から位置S4まで延伸している。
車両検知用ヒーター装置100は、第3伝熱板67をさらに備えてよい。本例において、第3伝熱板67は開口69の内部に設けられる。
ガラス板50の窓部54(図3参照)は、第3方向(Z軸方向)における位置S1から位置S4までの領域、且つ、第2方向(X軸方向)における位置P2から位置P3までの領域である。第3伝熱板67は、窓部54の下方に設けられてよい。
第3伝熱板67は、XZ断面においてX軸方向を長辺とし、且つ、Z軸方向を短辺とする矩形状であってよい。2つの当該短辺のX軸方向における位置は、それぞれ位置P1および位置P4に等しくてよい。
第2方向(X軸方向)において、第3伝熱板67における一方および他方の端部を、それぞれ端部C31および端部C32とする。本例において、端部C31は第3伝熱板67における2つの長辺の一方において、最も位置P1寄りに位置する部分を指す。本例において、端部C32は当該長辺の当該一方において、最も位置P4寄りに位置する部分を指す。
第3方向(Z軸方向)において、端部C31および端部C32の第3方向(Z軸方向)における位置は、位置S4に等しくてよい。第3伝熱板67における2つの長辺の他方の位置を、位置S6とする。位置S6は、鉛直方向における第3伝熱板67の下端位置であってよい。
端部C12は、端部C31と接続されてよい。端部C22は、端部C32と接続されてよい。第1伝熱板60、第2伝熱板62および第3伝熱板67は、一体に形成されていてよい。ガラス板50の裏面52側において、第3断熱材26および第4断熱材28(以上図3参照)は、第3方向(Z軸方向)位置S1から位置S6まで延伸していてよい。
第3方向(Z軸方向)において、位置S1から位置S4までの距離を距離Lとする。第3方向(Z軸方向)において、位置S4よりも位置S1側に(1/3)L離間した位置を位置S8とし、位置S8よりも位置S1側に(1/3)L離間した位置を位置S7とする。なお、第3方向(Z軸方向)において、位置S7と位置S1との距離は(1/3)Lに等しい。位置S7および位置S8については、後述する。
ガラス板50の裏面52(図3参照)側において、押さえ部40、第1断熱材20、第2断熱材22および第5断熱材24(以上図3参照)は、第3方向(Z軸方向)に位置S1から位置S5まで延伸していてよく、位置S1から位置S6まで延伸していてもよい。押さえ部40−1と、第1断熱材20−2の裏面23(図4参照)との接触線46−1および接触線46−2は、位置S1から位置S5まで延伸していてよく、位置S1から位置S6まで延伸していてもよい。押さえ部40−1と第1断熱材20−4の裏面42(図4参照)との接触線47−1および接触線47−2は、位置S1から位置S5まで延伸していてよく、位置S1から位置S6まで延伸していてもよい。図6において、接触線46(位置Q1および位置Q2)および接触線47(位置Q3および位置Q4)が細い一点鎖線にて示されている。
接触線46−1および接触線46−2は、第1断熱材20−2の裏面23(図4参照)の面内において並んでいてよい。接触線46−1および接触線46−2は、第3方向(Z軸方向)に平行に並んでいてよく、非平行に並んでいてもよい。第3方向(Z軸方向)における位置S1と位置S5との間において、接触線46−1および接触線46−2は、交差しなくてよく、交差してもよい。
接触線47−1および接触線47−2は、第1断熱材20−4の裏面42(図4参照)の面内において並んでいてよい。接触線47−1および接触線47−2は、第3方向(Z軸方向)に平行に並んでいてよく、非平行に並んでいてもよい。第3方向(Z軸方向)における位置S1と位置S5との間において、接触線47−1および接触線47−2は、交差しなくてよく、交差してもよい。
図7は、図6におけるB−B'断面の一例を示す図である。B−B'断面は、第1固定部33−3、第1固定部33−4、第2固定部36−3、第2固定部36−4、ガラス板50、固定板70、固定部材73−3および固定部材73−4を通るXY断面である。図7において、車両検知用ヒーター装置100の範囲が太い一点鎖線の枠にて示されている。
第3伝熱板67は、第2方向(X軸方向)において窓部54(図3参照)の第2固定部36−1側から第2固定部36−2側にわたり、設けられてよい。本例の第3伝熱板67は、第2方向(X軸方向)に位置P1から位置P4まで延伸している。本例において、第3伝熱板67のおもて面93は、ガラス板50の裏面52に、第2方向(X軸方向)に位置P1から位置P4にわたり接している。
第3ヒーター18の少なくとも一部と、第3伝熱板67の少なくとも一部とは、第1方向(Y軸方向)において対向していてよい。第3ヒーター18は、第2方向(X軸方向)において窓部54(図3参照)の第2固定部36−1側から第2固定部36−2側にわたり、設けられてよい。本例の第3ヒーター18は、第2方向(X軸方向)に位置P5から位置P6まで延伸している。即ち、本例においては第3ヒーター18の第2方向(X軸方向)における全体と、第3伝熱板67の第2方向(X軸方向)における一部とが、第1方向(Y軸方向)において対向している。
本例において、第3ヒーター18のおもて面94は、第3伝熱板67の裏面95に、第2方向(X軸方向)に位置P5から位置P6にわたり接している。第3ヒーター18の裏面96側、且つ、第2方向(X軸方向)における第1断熱材20−1および第1断熱材20−2と、第1断熱材20−3および第1断熱材20−4との間の領域には、断熱材が設けられなくてよく、断熱材が設けられてもよい。
ガラス板50のおもて面51には、伝熱材66−3が設けられていてよい。伝熱材66−3は、第2方向(X軸方向)において窓部54の第2固定部36−1側から第2固定部36−2側にわたり、設けられてよい。本例の伝熱板66−3は、第2方向(X軸方向)に位置P1から位置P4まで延伸している。本例において、伝熱板66−3は、ガラス板50のおもて面51に、第2方向(X軸方向)に位置P1から位置P4にわたり接している。
第3伝熱板67の第1方向(Y軸方向)における厚さを、厚さTr'とする。厚さTr'は、第1伝熱板60および第2伝熱板62の第1方向(Y軸方向)における厚さTr(図4参照)よりも大きくてよい。車両検知装置300が寒冷地に設置された場合、鉛直方向における固定板70の下端の位置S3側の気温は、位置S1側の気温よりも低くなりやすい。また、降雪環境下においては、地面上の積雪が、車両検知装置300における位置S3側に接しやすい。
本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第3伝熱板67の厚さTr'が第1伝熱板60および第2伝熱板62の厚さTrよりも大きいので、車両検知用ヒーター装置100は、第3伝熱板67からガラス板50のおもて面51に伝搬する熱量を、第1伝熱板60および第2伝熱板62からガラス板50のおもて面51に伝搬する熱量よりも大きくしやすい。このため、本例の車両検知装置300においては、第3方向(Z軸方向)における第3ヒーター18の位置において、ガラス板50のおもて面51側に雪が付着した場合であっても、第3ヒーター18からの熱により、当該雪が溶けやすい。
伝熱材66−3の第1方向(Y軸方向)における厚さを、厚さTs'とする。厚さTs'は、伝熱材66−1および伝熱材66−2の第1方向(Y軸方向)における厚さTsよりも大きくてよい。本例の車両検知装置300においては、伝熱材66−3の厚さTs'が伝熱材66−1および伝熱材66−2の厚さTsよりも大きいので、車両検知装置300は、伝熱材66−3に滞留する熱量を、伝熱材66−1および伝熱材66−2のそれぞれに滞留する熱量よりも大きくしやすい。このため、ガラス板50のおもて面51側に雪が付着した場合であっても、第3ヒーター18からの熱により、当該雪が溶けやすい。
図8は、図6における位置S1、位置S4、位置S7および位置S8における、測定温度と周囲温度との温度差Δtの経過時間依存性の一例を示す図である。図8において、周囲温度とは車両検知装置300の周囲の温度を指す。当該周囲温度は、車両検知装置300が設置される場所における気温であってよい。図8における測定点TpL、測定点TpRおよび測定点TpCは、それぞれ図3に示される測定点TpL、測定点TpRおよび測定点TpCを指す。
図8は、経過時間0において第1ヒーター10および第2ヒーター14をオンとして昇温を開始した場合における、経過時間と温度差Δtとの関係が示されている。なお、経過時間0から経過時間Tの間において、周囲温度は一定である。各測定点における温度差Δtは、経過時間とともに増大した後、経過時間Tにおいて一定値に収束する。
図9は、各測定点の第3方向(Z軸方向)における位置と平衡到達温度Δtcとの関係の一例を示す図である。平衡到達温度Δtcは、経過時間Tにおいて到達した温度差Δtである。図9から明らかなとおり、本例の車両検知用ヒーター装置100によれば、いずれの測定位置においても温度差Δtが40℃よりも大きい。
車両検知装置300は、気温が氷点下30℃に至る寒冷地に設置される場合がある。本例の車両検知装置300においては、温度差Δtが40℃よりも大きいので、車両検知装置300が氷点下30℃の寒冷地に設置された場合であっても、車両検知装置300は、各測定点(位置S1、位置S4、位置S7および位置S8)における温度を10℃よりも大きくできる。このため、本例の車両検知装置300においては、ガラス板50に雪が付着した場合であっても、当該雪が溶けやすい。このため、本例の車両検知装置300は、降雪環境下および氷点下の気温環境下においても、車両を検知しやすくなる。
図10は、本発明の一つの実施形態に係る車両検知用ヒーター装置100の他の一例を示す図である。本例の車両検知用ヒーター装置100においては、押さえ部40の形状が、図4に示される例における押さえ部40の形状と異なる。本例の押さえ部40は、XY断面において曲面を有する。押さえ部40の当該曲面の少なくとも一部は、第1断熱材20および第5断熱材24に接していてよい。
押さえ部40は、第3方向(Z軸方向)を中心軸とする円柱状であってよい。押さえ部40が円柱状である場合、当該中心軸は第1断熱材20の裏面23と平行であってよい。
本例の押さえ部40−1は、第2方向(X軸方向)における位置U1において、第1断熱材20−2の裏面23および第5断熱材24−1のおもて面76と線接触している。裏面23の面内における接触線86およびおもて面76の面内における接触線88は、第3方向(Z軸方向)に延伸していてよい。
本例の押さえ部40−2は、第2方向(X軸方向)における位置U2において、第1断熱材20−4の裏面42および第5断熱材24−2のおもて面78と線接触している。裏面42の面内における接触線87およびおもて面78の面内における接触線89は、第3方向(Z軸方向)に延伸していてよい。
図11は、本発明の一つの実施形態に係る車両検知用ヒーター装置100の他の一例を示す図である。本例の車両検知用ヒーター装置100においては、押さえ部40の形状が、図4に示される例における押さえ部40の形状と異なる。本例の押さえ部40は、XY断面において曲面を有する。押さえ部40の当該曲面の少なくとも一部は、第1断熱材20および第5断熱材24に接していてよい。
本例の押さえ部40は、XY断面において第2方向(X軸方向)に並んだ2つの円のそれぞれの一部が、第2方向(X軸方向)に重なった形状を有している。押さえ部40は、第3方向(Z軸方向)に延伸する棒状の部材であってよい。
本例の押さえ部40−1は、第2方向(X軸方向)における位置U3および位置U4において、第1断熱材20−2の裏面23および第5断熱材24−1のおもて面76と線接触している。裏面23の面内における接触線81およびおもて面76の面内における接触線83は、第3方向(Z軸方向)に延伸していてよい。
接触線81−1および接触線84−1は、第1方向(Y軸方向)において第1ヒーター10の裏面12と対向していてよい。接触線81−2および接触線84−2は、第1方向(X軸方向)において第1ヒーター10の裏面12と対向していなくてよい。接触線81−2および接触線84−2は、第1方向(X軸方向)において第2断熱材22−1の裏面57と対向していてよい。
本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1方向(Y軸方向)において、接触線81−1および接触線84−1が第1ヒーター10の裏面12と対向し、且つ、接触線81−2および接触線84−2が第2断熱材22−1の裏面57と対向している。このため、押さえ部40−1からの第1方向(Y軸方向)の応力は、第1伝熱板60における位置P5と位置P2との間、および、位置P1と位置P5との間に印加される。このため、押さえ部40−1は、接触線84が1本である場合よりも、第1断熱材20の裏面23を第1方向(Y軸方向)に均等に押圧しやすくなる。これにより、第1伝熱板60のおもて面61とガラス板50(図3参照)の裏面52(図3参照)との密着性が、位置P1と位置P2との間において向上しやすくなる。このため、第1ヒーター10からの熱は、ガラス板50における位置P1と位置P2との間に伝搬しやすくなる。
本例の押さえ部40−2は、第2方向(X軸方向)における位置U5および位置U6において、第1断熱材20−4の裏面42および第5断熱材24−2のおもて面78と線接触している。裏面42の面内における接触線83およびおもて面78の面内における接触線85は、第3方向(Z軸方向)に延伸していてよい。
接触線83−1および接触線85−1は、第1方向(Y軸方向)において第2ヒーター14の裏面16と対向していてよい。接触線83−2および接触線85−2は、第1方向(X軸方向)において第2ヒーター14の裏面16と対向していなくてよい。接触線83−2および接触線85−2は、第1方向(X軸方向)において第2断熱材22−2の裏面59と対向していてよい。
本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1方向(Y軸方向)において、接触線83−1および接触線85−1が第2ヒーター14の裏面16と対向し、且つ、接触線83−2および接触線85−2が第2断熱材22−2の裏面59と対向している。このため、押さえ部40−2からの第1方向(Y軸方向)の応力は、第2伝熱板62における位置P3と位置P6との間、および、位置P6と位置P4との間に印加される。これにより、第2伝熱板62のおもて面64とガラス板50(図3参照)の裏面52(図3参照)との密着性が、位置P3と位置P4との間において向上しやすくなる。このため、第2ヒーター14からの熱は、ガラス板50における位置P3と位置P4との間に伝搬しやすくなる。
図10および図11に示される車両検知用ヒーター装置100においては、押さえ部40−1が裏面23の一部と線接触し、且つ、おもて面76と線接触している。このため、押さえ部40−1と裏面23の一部とが面接触し、且つ、おもて面76と面接触している場合よりも、第1ヒーターの裏面12から支え部30の方向への第1ヒーター10の放熱を抑制できる。このため、本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第1ヒーター10の熱が、第1ヒーター10のおもて面11からガラス板50(図3参照)の方向へ伝搬しやすくなる。
図10および図11に示される車両検知用ヒーター装置100においては、押さえ部40−2が裏面42の一部と線接触し、且つ、おもて面78と線接触している。このため、押さえ部40−1と裏面42の一部とが面接触し、且つ、おもて面78と面接触している場合よりも、第2ヒーターの裏面16から支え部30の方向への第2ヒーター14の放熱を抑制できる。このため、本例の車両検知用ヒーター装置100においては、第2ヒーター14の熱が、第2ヒーター14のおもて面15からガラス板50(図3参照)の方向へ伝搬しやすくなる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。