JP2021049103A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
敏男 小倉
太一 粟村
Taichi Awamura
太一 粟村
浩太朗 中野
Kotaro Nakano
浩太朗 中野
勇 梅沢
Isamu Umezawa
勇 梅沢
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Abstract

【課題】ゲーム性の自由度を広げることができる遊技機を提供すること。【解決手段】通常状態と、該通常状態よりも遊技者にとって有利な第1KT状態と、該第1KT状態よりも遊技者にとって有利な第2KT状態とに制御可能であり、大当り遊技状態が終了された後、第1KT状態と、第2KT状態とのうちのいずれかに制御可能であり、第2KT状態において、時短小当り図柄が停止表示されたことにもとづいて第1KT状態に制御可能であり、第1KT状態に制御されることを報知する報知演出を実行可能であり、大当り遊技状態の終了後に第1KT状態に制御される場合と、時短小当り図柄が停止表示された後に第1KT状態に制御される場合とで、異なる演出態様の報知演出を実行可能である。これにより、大当り遊技状態の終了以外の条件を契機とした状態移行が可能であるため、ゲーム性の自由度を広げることができる。【選択図】図9−18

Description

本発明は、遊技が可能なパチンコ機やスロット機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示領域が設けられ、可変表示領域において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
また、所定の遊技媒体を1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示領域による識別情報の可変表示を開始し、遊技者が各可変表示領域に対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の可変表示を停止し、全ての可変表示領域の可変表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を所定の遊技価値を遊技者に与える状態にするように構成されたものがある(いわゆるスロット機)。
なお、遊技価値とは、賞球の払い出しや、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示領域において開始される演出図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
また、可変表示領域において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示領域に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
また、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と、該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、通常状態と、該通常状態よりも特殊状態に制御しやすい特別状態(例えば、KT状態)とに制御可能であって、特別状態において有利状態に制御されることにもとづいて他の遊技状態(例えば、通常状態、確変状態)に切り替えることが可能なものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2018−174957号公報(図25、図29)
しかし、特殊状態から他の遊技状態に制御される際に有利状態を経由するため、ゲーム性の自由度が制限されていた。
そこで、本発明は、ゲーム性の自由度を広げることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、遊技が可能な遊技機であって、識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を行う可変表示制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS25A,S25Bを行う部分)と、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が表示されることにもとづいて、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS120〜S125を行う部分)と、有利状態とは異なる状態として、通常状態(例えば、低確率/低ベース状態(通常状態))と、該通常状態よりも遊技者にとって有利な第1特別状態(例えば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態))と、該第1特別状態よりも遊技者にとって有利な第2特別状態(例えば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態))と、に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ081IWS2030〜S2042,S2200〜S2215を行う部分)と、を備え、状態制御手段は、有利状態が終了された後、第1特別状態と、第2特別状態と、のうちのいずれかに制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ081IWS2200〜S2215を行うことにより、発生した大当りの種別に応じて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)のいずれかに制御可能である)、第2特別状態において、可変表示の表示結果として特定表示結果と異なる所定表示結果(例えば、時短小当り図柄)が表示されたことにもとづいて第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ081IWS2030〜S2042を行うことにより、時短小当り図柄が停止表示されたことにもとづいて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御可能である)、第1特別状態に制御されることを報知する報知演出(例えば、ラッシュ突入報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ081IWS9715B,S1947Cを実行する部分)をさらに備え、報知演出実行手段は、有利状態の終了後に第1特別状態に制御される場合(例えば、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)と、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示された後に第1特別状態に制御される場合(例えば、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)とで、異なる演出態様の報知演出を実行可能である(例えば、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合はラッシュ突入報知演出をエンディング期間中に行い、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合は図柄停止期間中にラッシュ突入報知演出を行う。各期間の長さは、エンディング期間>図柄停止期間であることから、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合の方が、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合よりも長い)ことを特徴とする。そのような構成によれば、有利状態の終了以外の条件を契機とした状態移行が可能であるため、ゲーム性の自由度を広げることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 役物制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 大当り確率および小当り確率を説明するための説明図と、大当り種別判定テーブル、小当り種別判定テーブルおよび時短回数テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 小当り判定処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理における第2変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 時短小当り制御処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 可変表示開始待ち処理を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理における大当り中演出処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理における大当り中演出処理を示すフローチャートである。 各演出における画像表示装置の表示例を示す説明図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの下方には、遊技領域の右方を狙って発射操作を行う右打ち操作を促すための右打ち表示器26が設けられている。なお、右打ち表示器26は、例えば、LEDによって構成され、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって点灯制御される(図2参照)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
また、画像表示装置5の右方には、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられている。なお、右打ち報知用LED37は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される(図2参照)。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の枠LED9が設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、枠LED9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、枠LED9および右打ち報知用LED37の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、LED信号(LEDの点灯/消灯態様を指定する信号)をLED制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
LED制御基板14は、枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動し、当該LED信号が指定する態様で枠LED9や右打ち報知用LED37を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、LEDの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、LEDの点灯/消灯の制御(音指定信号やLED信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、LED信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、役物制御プロセス処理を実行する(ステップS25C)。CPU103がタイマ割込み毎に役物制御プロセス処理を実行することにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
役物制御プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
また、図4では記載を省略しているが、遊技制御用タイマ割込み処理では、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力するための処理である試験端子処理も実行される。試験端子処理では、CPU103は、右打ち操作を行う期間であることを特定可能な試験信号(右打ち試験信号)も出力する制御を行う。具体的には、試験端子処理において、CPU103は、大当り遊技中や、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中、KT状態中に右打ち試験信号を出力する制御を行う。一方、試験端子処理において、CPU103は、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中には右打ち試験信号を出力する制御を行わない。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S113Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S113A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の変動表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には、大当り遊技を開始するための設定処理が行われる。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、小当り遊技を開始するための処理が行われる。そして、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
図6は、役物制御プロセス処理として、図4に示すステップS25Cにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この役物制御プロセス処理において、CPU103は、RAM102に設けられた役物制御プロセスフラグの値に応じて、ステップS120〜S128の処理のいずれかを選択して実行する。なお、役物制御プロセス処理の各処理(ステップS120〜S128)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS120の役物制御通常処理は、役物制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この役物制御通常処理では、大当り遊技を開始するための設定が行われたか否かを監視し、大当り遊技を開始するための設定が行われれば、大当り遊技を開始するための処理が行われ、役物制御プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS121のゲート通過待ち処理は、役物制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。このゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには役物制御プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS122の大当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグが“2”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS123の大当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、役物制御プロセスフラグの値が“4”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS124の大当り開放後処理は、役物制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、役物制御プロセスフラグの値が“5”に更新される。役物制御プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS125の大当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS126の小当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、役物制御プロセスフラグの値が“7”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS127の小当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、役物制御プロセスフラグの値が“8”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS128の小当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図7のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、枠LED9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8は、演出制御プロセス処理として、図7のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部081IWに関する説明)
次に、特徴部081IWについて説明する。まず、本特徴部081IWにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部081IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この特徴部081IWでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この特徴部081IWでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が低いのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が高くなるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、本特徴部081IWでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本特徴部081IWでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
また、本特徴部081IWでは、第1条件〜第3条件のいずれかを満たすことにもとづいて遊技状態が遷移するよう構成されている。第1条件は大当り遊技状態が終了することであり、第2条件は大当り図柄と異なる所定の特別図柄が停止表示されることであり、第3条件は所定回数の変動を終了することである。
まず、第1条件が成立したことにもとづく遊技状態の遷移について説明する。本特徴部081IWでは、大当り種別として、10R確変大当りA、10R確変大当りB、10R通常大当り、4R確変大当りA、4R確変大当りB、および4R通常大当りが設けられている。そして、10R確変大当りAまたは4R確変大当りAが終了することにもとづいて高確率/第2KT状態に制御し、10R確変大当りBまたは4R確変大当りBが終了することにもとづいて高確率/第1KT状態に制御し、10R通常大当りまたは4R通常大当りが終了することにもとづいて低確率/第1KT状態に制御するよう構成されている。
次に、第2条件が成立したことにもとづく遊技状態の遷移について説明する。本特徴部081IWでは、小当り種別として、小当りA〜小当りDは設けられており、そのうちの小当りA〜小当りCを示す小当り図柄が停止表示されたことにもとづいて高ベース状態に制御するよう構成されている。なお、小当りDを示す小当り図柄が停止表示されたことにもとづいては高ベース状態に制御しない(遊技状態を変化させない)。以下、高ベース状態に制御する小当りである小当りA〜小当りCを「時短小当り」、高ベース状態に制御しない小当りである小当りDを「非時短小当り」ということがある。また、時短小当りであることを示す図柄を時短小当り図柄、非時短小当りであることを示す図柄を非時短小当り図柄ということがある。
最後に、第3条件が成立したことにもとづく遊技状態の遷移について説明する。本特徴部081IWでは、10R通常大当りまたは4R通常大当りが終了した場合に制御される低確率/第1KT状態は、50回の変動を行うことによって終了する低確率/第1KT状態である。すなわち、10R通常大当りまたは4R通常大当りを経由して低確率/第1KT状態に制御した場合、50回の変動を行うことを契機に通常状態に制御するよう構成されている。
また、本特徴部081IWでは、時短小当り図柄が停止表示された場合、いずれの遊技状態における変動にて時短小当り図柄が停止表示されたかと、いずれの種別の時短小当り図柄が停止表示されたかとにもとづいて異なる回数の高ベース状態に制御される。
具体的に、図9−1(E)に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態)において、小当りA図柄が停止表示された場合には10回の変動の高ベース状態に制御され、小当りB図柄が停止表示された場合には20回の変動の高ベース状態に制御され、小当りC図柄が停止表示された場合には10000回の変動の高ベース状態に制御される。なお、低確率/低ベース状態(通常状態)において時短小当りが停止表示された場合には、高ベース状態に制御されることにより低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、所定回数(10回、20回、10000回)の変動が終了した場合には再び低確率/低ベース状態(通常状態)に移行することとなる。
低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において、小当りA図柄が停止表示された場合には50回の変動の高ベース状態に制御され、小当りB図柄が停止表示された場合には50回の変動の高ベース状態に制御され、小当りC図柄が停止表示された場合には10000回の変動の高ベース状態に制御される。なお、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において時短小当りが停止表示された場合には、継続して低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され、所定回数(50回、50回、10000回)の変動が終了した場合には低確率/低ベース状態(通常状態)に移行することとなる。
高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において、小当りA図柄が停止表示された場合には10回の変動の高ベース状態に制御され、小当りB図柄が停止表示された場合には20回の変動の高ベース状態に制御され、小当りC図柄が停止表示された場合には10000回の変動の高ベース状態に制御される。なお、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において時短小当りが停止表示された場合には、高ベース状態に制御されることにより高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、所定回数(10回、20回、10000回)の変動が終了した場合には再び高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することとなる。
高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において、小当りA図柄が停止表示された場合には5回の変動の高ベース状態に制御され、小当りB図柄が停止表示された場合には5回の変動の高ベース状態に制御され、小当りC図柄が停止表示された場合には5回の変動の高ベース状態に制御される。なお、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において時短小当りが停止表示された場合には、継続して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、所定回数(5回)の変動が終了した場合には高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することとなる。
なお、10000回の変動の高ベース状態に制御されることとは、実質的には、次に大当りまたは時短小当りが発生するまで高ベース状態に制御されることである。
なお、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において、10R確変大当りBまたは4R確変大当りBが発生した場合、または時短小当り図柄が停止表示された場合には高ベース状態に制御されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)へ移行することとなるが、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)は高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)よりも遊技者にとって不利な遊技状態であるため、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)から高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)へ移行することを「転落」ということがある。
また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において、10R通常大当りまたは4R通常大当りが発生した場合には低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)へ移行することとなるが、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)は高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)よりも、さらに高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)よりも遊技者にとって不利な遊技状態であるため、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)から低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)へ移行することを「大転落」ということがある。
(大当り確率、小当り確率)
図9−1(A)は、大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。図9−1(A)は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合および第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。
図9−1(A)に示す例では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合および第2特別図柄の変動表示が実行される場合、非確変状態(低確率状態)では、大当り確率「1/100」となっており、確変状態(高確率状態)では、大当り確率「2/100」となっている。
また、第1特別図柄の変動表示が実行される場合、遊技状態にかかわらず小当りは発生しない構成となっている。第2特別図柄の変動表示が実行される場合、遊技状態にかかわらず小当り確率「97/100」となっている。
また、第1特別図柄の変動表示が実行される場合、非確変状態(低確率状態)では、はずれ確率「99/100」となっており、確変状態(高確率状態)では、はずれ確率「98/100」となっている。第2特別図柄の変動表示が実行される場合、非確変状態(低確率状態)では、はずれ確率「2/100」となっており、確変状態(高確率状態)では、はずれ確率「1/100」となっている。
(大当り種別判定テーブル)
図9−1(B),(C)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「4R確変大当りA」、「4R確変大当りB」、「4R通常大当り」、「10R確変大当りA」、「10R確変大当りB」、または「10R通常大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−1(B)に示すように、この特徴部081IWでは、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「4R確変大当りA」と決定され、55%の確率で「4R確変大当りB」と決定され、35%の確率で「4R通常大当り」と決定される。また、図9−1(C)に示すように、この特徴部081IWでは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、60%の確率で「10R確変大当りA」と決定され、5%の確率で「10R確変大当りB」と決定され、35%の確率で「10R通常大当り」と決定される。
「4R確変大当りA」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行させる大当りである。また、「4R確変大当りB」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行させる大当りである。また、「10R確変大当りA」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行させる大当りである。また、「10R確変大当りB」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行させる大当りである。
「4R通常大当り」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行させる大当りである。また、「10R通常大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御される大当りである。
この特徴部081IWでは、「4R確変大当りA」、「4R確変大当りB」、「4R通常大当り」、「10R確変大当りA」、「10R確変大当りB」、および「10R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。
また、この特徴部081IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図9−18参照)。
(小当り種別判定テーブル)
図9−1(D)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を時短小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」、「小当りB」、「小当りC」、または「小当りD」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−1(D)に示すように、この特徴部081IWでは、3%の確率で「小当りA」と決定され、2%の確率で「小当りB」と決定され、1%の確率で「小当りC」と決定され、94%の確率で「小当りD」と決定される。つまり、6%の確率で時短小当りと決定され、94%の確率で非時短小当りと決定される。
この特徴部081IWでは、「小当りA」、「小当りB」、「小当りC」、および「小当りD」となる場合には、その小当り遊技において所定期間(本例では、1秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御される。
(変動パターンテーブル)
図9−2〜図9−4は、この特徴部081IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図9−2〜図9−4に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図9−2〜図9−4に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#05の5種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#42の43種類とが用いられる。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−2(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図9−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−2(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#04〜#05のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−3(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#04のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、非時短小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、時短小当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#04が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部081IWでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部081IWでは、図9−3(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部081IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部081IWでは、図9−3(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りまたは時短小当りとなる場合には、非時短小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、非時短小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった4R通常大当りや10R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−3(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−3(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#05〜#08のいずれかに決定される。
なお、図9−3(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#05に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として非時短小当りと決定する場合には、非時短小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#06(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この特徴部081IWでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、この特徴部081IWでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として時短小当りと決定する場合には第2変動パターン#07が決定されて、15秒間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行され、再突入演出(高ベース状態に再突入すること(再び低確率/第1KT状態に制御し直すこと)を示す演出)が行われる。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#08が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった4R通常大当りや10R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−3(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−3(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#09〜#16のいずれかに決定される。また、図9−3(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#09や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#10に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#11に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として非時短小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#12や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#13に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として非時短小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#14に決定される場合がある。第2変動パターン#09,#12は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#10,#13は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として時短小当りと決定する場合には第2変動パターン#15が決定されて、15秒間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行され、再突入演出が行われる。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#16に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった4R通常大当りや10R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図9−3(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17〜#20のいずれかに決定される。
この特徴部081IWでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図9−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや非時短小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#17や第2変動パターン#18に決定される。また、図9−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りや時短小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#20に決定される。
なお、この特徴部081IWでは、図9−2に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#05を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この特徴部081IWでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部081IWとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
また、低確率/第1KT状態から時短小当り図柄のうち小当りA図柄または小当りB図柄が停止表示されて再び低確率/第1KT状態に制御された場合は、低確率/第1KT状態の契機となった時短小当り図柄を停止表示してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−3(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。また、2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−3(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。また、50変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−3(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。
また、低確率/第1KT状態から時短小当り図柄のうち小当りC図柄が停止表示されて再び低確率/第1KT状態に制御された場合は、低確率/第1KT状態の契機となった時短小当り図柄を停止表示してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−3(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。また、2〜9999変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−3(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。また、10000変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−3(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。
なお、通常状態から第2特別図柄変動が行われ、時短小当り図柄が停止表示されて低確率/第1KT状態に制御された場合は、時短小当り図柄が停止表示される以前と同じ変動パターンテーブルを選択する。すなわち、通常状態から第2特別図柄変動が行われ、時短小当り図柄が停止表示されて低確率/第1KT状態に制御された場合は、例外的に図9−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行するとき、高確率/第1KT状態または高確率/第2KT状態である場合には、図9−4(G)に示す第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態または高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#21〜#42のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行するとき、高確率/第2KT状態である場合に決定され得る第2変動パターン#21〜#42における具体的な演出内容について以下に説明する。なお、ここで示す変動パターンの演出内容は、高確率/第2KT状態である場合における演出内容であり、高確率/第1KT状態である場合には他の演出が行われることとしてもよい。
第2変動パターン#21〜#42に対応して行われる演出として、「リーチA」、「リーチB」、「転落示唆演出」、「賞球示唆演出」、および「救済演出」が設けられている。「リーチA」は、10R確変大当りAに制御することに対する示唆を行う演出である。「リーチB」は、10R確変大当りBに制御することに対する示唆を行う演出(転落するか否かを示唆する演出)である。「転落示唆演出」は、時短小当りに制御することに対する示唆を行う演出(転落するか否かを示唆する演出)である。「賞球示唆演出」は、非時短小当りに制御することに対する示唆を行う演出である。「救済演出」は、リーチBまたは転落示唆演出において転落することが報知された場合に実行可能な演出であり、転落しないことを報知する演出(転落することを撤回する演出)である。
リーチAおよびリーチBはいずれも味方キャラクタが敵キャラクタと戦うバトル演出であり、味方キャラクタが勝利する勝利パターンと、味方キャラクタが敗北する敗北パターンと、引き分ける引き分けパターンとが設けられている。勝利パターンのリーチが行われた場合には該リーチの示唆対象である大当りに制御することを報知し、敗北パターンのリーチが行われた場合には10R通常大当りに制御すること(大転落すること)を報知し、引き分けパターンのリーチが行われた場合にははずれに制御することを報知するものである。
なお、リーチAの所要時間(変動開始してからリーチAの結果が報知されるまでの時間)は30秒であり、リーチBの所要時間(変動開始してからリーチBの結果が報知されるまでの時間)は30秒であり、転落示唆演出の所要時間(転落示唆演出を開始してから該転落示唆演出の結果を報知するまでの時間)は15秒であり、賞球示唆演出の所要時間(賞球示唆演出を開始してから該転落示唆演出の結果を報知するまでの時間)は5秒であり、救済演出の所要時間(救済演出を開始してから終了するまでの時間)は5秒である。このように、大当り遊技状態に制御することを示唆する演出(リーチA、リーチB)の方が、時短小当り図柄を停止表示することを示唆する演出(転落示唆演出)よりも演出期間が長くなるよう構成されている。
以下、「転落示唆演出」および「賞球示唆演出」において示唆対象の種別の小当りに制御する旨を報知することを「成功」、示唆対象の種別の小当りに制御しないことを報知する旨を「失敗」ということがある。
「転落示唆演出」について、「成功」とは時短小当りに制御すること(転落すること)を報知することであるから遊技者にとって不利な事象であり、「失敗」とは時短小当りに制御しないこと(転落を回避すること)を報知することであるから遊技者にとって有利な事象である。
「賞球示唆演出」について、「成功」とは非時短小当りに制御することを報知することであるから遊技者にとって有利な事象であり、「失敗」とは非時短小当りに制御しないことを報知することであるから遊技者にとって不利な事象である。
第2変動パターン#21,#22が選択された場合、通常変動が行われてはずれが報知される。第2変動パターン#21は、所定数以上の保留記憶が記憶されているときに選択される変動パターンであり、第2変動パターン#21は、所定数未満の保留記憶が記憶されているときに選択される変動パターンである。
第2変動パターン#23が選択された場合、リーチAにおいて勝利し、10R確変大当りAに制御されることが報知される。第2変動パターン#24が選択された場合、リーチAにおいて敗北し、10R通常大当りに制御されることが報知される。第2変動パターン#25が選択された場合、リーチAにおいて引き分け、はずれが報知される。
第2変動パターン#26が選択された場合、リーチAにおいて引き分けた後に転落示唆演出が行われ、該転落示唆演出が成功して時短小当りに制御されることが報知される。第2変動パターン#27が選択された場合、リーチAにおいて引き分けた後に転落示唆演出が行われ、該転落示唆演出が失敗して非時短小当りに制御されることが報知される。第2変動パターン#28が選択された場合、リーチAにおいて引き分けた後に転落示唆演出が行われ、該転落示唆演出が失敗してはずれが報知される。
第2変動パターン#29が選択された場合、リーチBにおいて勝利し、10R確変大当りBに制御されることが報知される。第2変動パターン#30が選択された場合、リーチBにおいて勝利し、10R確変大当りBに制御されることが報知された後に救済演出が行われて10R確変大当りAに制御されることが報知される。
第2変動パターン#31が選択された場合、リーチBにおいて敗北し、10R通常大当りに制御されることが報知される。第2変動パターン#32が選択された場合、リーチBにおいて引き分け、はずれが報知される。
第2変動パターン#33が選択された場合、リーチBにおいて引き分けた後に転落示唆演出が行われ、該転落示唆演出が成功して時短小当りに制御されることが報知される。第2変動パターン#34が選択された場合、リーチBにおいて引き分けた後に転落示唆演出が行われ、該転落示唆演出が失敗して非時短小当りに制御されることが報知される。第2変動パターン#35が選択された場合、リーチBにおいて引き分けた後に転落示唆演出が行われ、該転落示唆演出が失敗してはずれが報知される。
第2変動パターン#36が選択された場合、転落示唆演出が成功し、時短小当りに制御されることが報知される。第2変動パターン#37が選択された場合、転落示唆演出が成功し、時短小当りに制御されることが報知された後、救済演出が行われて非時短小当りに制御されることが報知される。第2変動パターン#38が選択された場合、転落示唆演出が成功し、時短小当りに制御されることが報知された後、救済演出が行われてはずれが報知される。
第2変動パターン#39が選択された場合、転落示唆演出が失敗し、非時短小当りに制御されることが報知される。第2変動パターン#40が選択された場合、転落示唆演出が失敗し、はずれが報知される。
第2変動パターン#41が選択された場合、賞球示唆演出が成功し、非時短小当りに制御されることが報知される。第2変動パターン#42が選択された場合、賞球示唆演出が失敗し、はずれが報知される。
なお、各変動パターンの詳細な選択割合については説明を省略するが、リーチAの後に転落示唆演出が実行される割合よりも、リーチBの後に転落示唆演出が実行される割合の方が高くなるよう構成されている。具体的に、リーチA実行時における転落示唆演出の実行割合(第2変動パターン#26〜#28の選択割合を第2変動パターン#23〜#28の選択割合で除算した値)よりも、リーチB実行時における転落示唆演出の実行割合(第2変動パターン#33〜#35の選択割合を第2変動パターン#29〜#35の選択割合で除算した値)の方が高いよう構成されている。これにより、リーチB実行時における落胆感を軽減することができる。
また、リーチBにおいて勝利して10R確変大当りBに制御する旨を報知した後に救済演出が行われて10R確変大当りAに制御する旨が報知される第2変動パターン#30と、転落示唆演出において成功して時短小当りに制御する旨を報知した後に救済演出が行われて高確率/第2KT状態が継続することが報知される第2変動パターン#37,#38との選択割合について、第2変動パターン#30の選択割合>第2変動パターン#37,#38の選択割合であるようになっている。
ここで、各変動パターンの選択割合とは、特定の可変表示結果となることの割合と、該特定の可変表示結果となった場合における変動パターンの選択割合とを乗じた値である。つまり、第2変動パターン#30の選択割合とは、10R確変大当りAとなる確率(高確率状態における第2特別図柄変動時の大当り確率と、第2特別図柄変動時の大当りにおいて大当り種別が10R確変大当りAとなる確率とを乗じた値)と、10R確変大当りAとなった場合における第2変動パターン#30の選択割合とを乗じた値である。第2変動パターン#37の選択割合とは、非時短小当りとなる確率(高確率状態における第2特別図柄変動時の小当り確率と、第2特別図柄変動時の小当りにおいて小当り種別が非時短小当りとなる確率とを乗じた値)と、非時短小当りとなった場合における第2変動パターン#37の選択割合とを乗じた値である。第2変動パターン#38の選択割合とは、はずれとなる確率(高確率状態における第2特別図柄変動時のはずれ確率)と、はずれとなった場合における第2変動パターン#38の選択割合とを乗じた値である。第2変動パターン#37,#38の選択割合とは、第2変動パターン#37の選択割合と第2変動パターン#38の選択割合とを足し合わせた値である。
変動パターンを決定する場合には、より具体的には、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示を実行する場合であるかや、現在の遊技状態、可変表示結果に応じた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて抽選処理を行い、いずれの変動パターンとするかが決定される。
なお、図9−3および図9−4に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を高い確率で実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。
まず、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部081IWでは、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能な状態となる。しかしながら、第1KT状態では、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が0.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この特徴部081IWでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部081IWでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部081IWでは、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、この特徴部081IWでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
また、本特徴部081IWでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、この特徴部081IWでは、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この特徴部081IWでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
この特徴部081IWでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この特徴部081IWでは、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この特徴部081IWでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図9−5および図9−6は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9−5に示す例において、コマンド8000(H)〜8005(H),8011(H)〜8045(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8005(H),8011(H)〜8045(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(10R確変大当りA指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(10R確変大当りB指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(10R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R確変大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(4R確変大当りA指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R確変大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(4R確変大当りB指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(4R通常大当り指定コマンド))である。
コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(小当り指定コマンド))である。コマンド9009(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果9指定コマンド(小当り指定コマンド))である。コマンド900A(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りCとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果10指定コマンド(小当り指定コマンド))である。コマンド900B(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りDとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果11指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果11指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この特徴部081IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、10R確変大当りA/10R確変大当りB/10R通常大当り/4R確変大当りA/4R確変大当りB/4R通常大当り/時短小当り/非時短小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンド9C00(H)は、右打ち表示器26の点灯を終了したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯終了指定コマンド)である。コマンド9C01(H)は、右打ち表示器26の点灯を開始したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯開始指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第1強制図柄確定指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、第2特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第2強制図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この特徴部081IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図9−5および図9−6に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図9−5および図9−6に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
図9−7は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ081IWS50A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ081IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ081IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ081IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ081IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ081IWS56A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ081IWS57A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ081IWS58A以降の処理を行うことなくステップ081IWS69Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば、ステップ081IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ081IWS59Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ081IWS58A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ081IWS59A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ081IWS60A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ081IWS61A)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別がいずれであるかを判定し(ステップ081IWS62A)、大当り種別を記憶し(ステップ081IWS63A)、ステップ081IWS69Aへ移行する。ステップ081IWS62Aでは、図9−1(B)に示した大当り種別判定テーブルを用いて、大当り種別が4R確変大当りA、4R確変大当りB、4R通常大当りのいずれであるかを判定する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ081IWS69A)、「0」である場合、ステップ081IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態または高確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ081IWS70A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ081IWS71A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ081IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ081IWS72A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ081IWS73A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、右打ち表示器26の点灯を変動終了まで延長することを示す点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ081IWS74A)。そして、ステップ081IWS75Aに移行する。
なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)は、右打ち報知を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの高ベース状態と共通の変動短縮状態としつつ、高ベース状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
そして、ステップ081IWS75Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ081IWS75A)。なお、図示は省略したが、ステップ081IWS75Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ081IWS59Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図9−8は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ081IWS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図9−2〜図9−4参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ081IWS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ081IWS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ081IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図9−2に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ081IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ081IWS1704A)。
また、ステップ081IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ081IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ081IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ081IWS1707A)。
図9−9は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ081IWS1120A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ081IWS1121A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ081IWS1122A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ081IWS1123A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ081IWS1124A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ081IWS1130A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ081IWS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ081IWS1126A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ081IWS1127A)。なお、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、その大当り種別が確変大当り(4R確変大当りA、4R確変大当りB)であるか否かを確認する(ステップ081IWS1128A)。なお、確変大当り(4R確変大当りA、4R確変大当りB)であるか否かは、例えば、ステップ081IWS63Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。確変大当り(4R確変大当りA、4R確変大当りB)であれば、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ081IWS1125AのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ081IWS1126AのY)であって確変大当り(4R確変大当りA、4R確変大当りB)のいずれともならない(すなわち、4R通常大当りとなる)第1特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ081IWS1127AのY、ステップ081IWS1128AのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ081IWS1129A)。なお、この場合、第1大当りフラグや第1小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第1大当りフラグや第1小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ081IWS1130A)。
ステップ081IWS1125A〜S1129Aの処理が実行されることによって、この特徴部081IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって通常大当り(本例では、4R通常大当り)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ081IWS1129Aで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、確変大当り(本例では、4R確変大当りA、4R確変大当りB)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、そのまま第1特別図柄変動処理を終了するのであるが(ステップ081IWS1128AのY参照)、この場合、第2特別図柄の変動表示が小当りとなったことにもとづいて、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技に移行する。そのため、次回のタイマ割込以降では、ステップ081IWS1120AでNと判定されてステップ081IWS1121A〜S1130Aの処理はスキップされ、ステップ081IWS1122Aの第1変動時間タイマの更新も行われない。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される。
また、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中である場合にも、そのまま第1特別図柄変動処理を終了する(ステップ081IWS1127AのN参照)。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であってはずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合にも、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となり、小当り遊技を終了すると、第1変動時間タイマの更新が再開される。
図9−10は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ081IWS2010A)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ081IWS2011A)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ081IWS2012A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ081IWS2013A)。
本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、遊技状態がKT状態に制御されている場合には、右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。従って、本例では、低確率/第1KT状態中は右打ち表示器26が点灯されるのであるが、ステップ081IWS69A〜S74A,S69B〜S74Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を開始するときに低確率/第1KT状態を終了して通常状態(非KT状態)に移行するとともに、ステップ081IWS2010A〜S2013A,S2010B〜S2013Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を終了するときに右打ち表示器26が消灯される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ081IWS2014A)。なお、この場合、第1特別図柄変動処理のステップ081IWS1129Aで第1強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第1特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ081IWS2015A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り信号1(大当り遊技中であることを示す信号)および大当り信号2(連荘中であることを示す信号)を外部出力することを示す大当り信号出力フラグをセットする(ステップ081IWS2029A)。本特徴部081IWでは、ステップ081IWS2029Aで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大当りを開始することを示す大当り開始フラグをセットする(ステップ081IWS2016A)。また、CPU103は、第1大当りフラグをクリアする(ステップ081IWS2017A)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ081IWS2018A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ081IWS2019A)。そして、ステップ081IWS2027Aに移行する。
ステップ081IWS2018A,S2019Aの処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
なお、本例では、大当り図柄が導出表示された後、さらに通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるので、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで右打ち表示器26の点灯を開始するように構成してもよい。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ081IWS2027A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されていてもよい。
また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)ように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部081IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
図9−11は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ081IWS50B)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ081IWS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ081IWS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ081IWS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ081IWS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ081IWS56B)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ081IWS57B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ081IWS58B以降の処理を行うことなくステップ081IWS69Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば、ステップ081IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ081IWS59Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ081IWS58B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ081IWS59B)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ081IWS60B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ081IWS61B)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別がいずれであるかを判定し(ステップ081IWS62B)、大当り種別を記憶し(ステップ081IWS63B)、ステップ081IWS69Bへ移行する。ステップ081IWS62Bでは、図9−1(C)に示した大当り種別判定テーブルを用いて、大当り種別が10R確変大当りA、10R確変大当りB、10R通常大当りのいずれであるかを判定する。
また、ステップ081IWS60Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当りとするか否かを判定するための小当り判定処理を実行する(ステップ081IWS66B)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ081IWS69B)、「0」である場合、ステップ081IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態または高確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ081IWS70B)、「0」になったか否かを判定する(ステップ081IWS71B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ081IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ081IWS72B)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ081IWS73B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、右打ち表示器26の点灯を変動終了まで延長することを示す点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ081IWS74B)。そして、ステップ081IWS75Bに移行する。
なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)は、右打ち報知を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの高ベース状態と共通の変動短縮状態としつつ、高ベース状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
そして、ステップ081IWS75Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ081IWS75B)。なお、図示は省略したが、ステップ081IWS75Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ081IWS59Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図9−12は、小当り判定処理を示すフローチャートである。小当り判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ081IWS80B)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。
CPU103は、小当りとすることに決定した場合(ステップ081IWS81BのY)、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ081IWS82B)。そして、当り種別判定乱数を読み出し(ステップ081IWS85B)、読み出した乱数と図9−1(D)に示す小当り種別判定テーブルを用いて小当り種別を決定する小当り種別判定を行う(ステップ081IWS87B)。そして、決定した小当り種別を記憶する(ステップ081IWS88B)。
図9−13は、第2特別図柄プロセス処理における第2変動パターン設定処理(ステップS111B)を示すフローチャートである。第2変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、遊技状態に応じた変動パターンテーブルを選択する(ステップ081IWS1701B)。例えば、特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
また、例えば、特図時短フラグがセットされており(すなわち、KT状態であり)、確変フラグがセットされていない場合(すなわち、低確率/第1KT状態である場合)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、高ベース回数カウンタの値に応じて図9−3(D)〜(F)に示す低確率/第1KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。なお、上述したように、低確率/第1KT状態である場合であっても、通常状態にて第2特別図柄変動が行われて時短小図柄が停止したことを契機に制御された低確率/第1KT状態である場合は、通常状態と同様に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
また、例えば、特図時短フラグがセットされており(すなわち、KT状態であり)、確変フラグがセットされている場合(すなわち、高確率/第1KT状態または高確率/第2KT状態である場合)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−4(G)に示す高確率/第1KT状態および高確率/第1KT状態用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ081IWS1701Bにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第2特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図9−3および図9−4に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ081IWS1703B)。本例では、変動パターンを決定することによって、第2特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ081IWS1704B)。
また、ステップ081IWS1703Bにて第2特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第2変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ081IWS1705B)、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動表示を開始する(ステップ081IWS1706B)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ081IWS1707B)。
図9−14は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。第2特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ081IWS1120B)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ081IWS1121B)。
次いで、CPU103は、第2変動時間タイマを1減算し(ステップ081IWS1122B)、第2変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ081IWS1123B)、演出制御用CPU120に第2図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ081IWS1124B)。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理(ステップS113B)に対応した値に更新する(ステップ081IWS1130B)。
第2変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ081IWS1125B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、そのまま処理を終了する。第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ081IWS1125BのY)、CPU103は、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ081IWS1129B)。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理(ステップS113B)に対応した値に更新する(ステップ081IWS1130B)。
ステップ081IWS1125B,S1129Bの処理が実行されることによって、この特徴部081IWでは、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が大当りとなった場合に、第2特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第2特別図柄と第1特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第2特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ081IWS1129Bで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
図9−15は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ081IWS2010B)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ081IWS2011B)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ081IWS2012B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ081IWS2013B)。
本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、遊技状態がKT状態に制御されている場合には、右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。従って、本例では、低確率/第1KT状態中は右打ち表示器26が点灯されるのであるが、ステップ081IWS69A〜S74B,S69B〜S74Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を開始するときに低確率/第2KT状態を終了して通常状態(非KT状態)に移行するとともに、ステップ081IWS2010A〜S2013A,S2010B〜S2013Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を終了するときに右打ち表示器26が消灯される。
次いで、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ081IWS2014B)。なお、この場合、第2特別図柄変動処理のステップ081IWS1129Bで第2強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第2特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ081IWS2015B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り信号1(大当り遊技中であることを示す信号)および大当り信号2(連荘中であることを示す信号)を外部出力することを示す大当り信号出力フラグをセットする(ステップ081IWS2029B)。本特徴部081IWでは、ステップ081IWS2029Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大当りを開始することを示す大当り開始フラグをセットする(ステップ081IWS2016B)。また、CPU103は、第2大当りフラグをクリアする(ステップ081IWS2017B)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ081IWS2018B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ081IWS2019B)。そして、ステップ081IWS2027Bに移行する。
ステップ081IWS2018B,S2019Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
なお、本例では、大当り図柄が導出表示された後、さらに通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるので、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで右打ち表示器26の点灯を開始するように構成してもよい。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ081IWS2015BのN)、CPU103は、第2小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ081IWS2020B)。第2小当りフラグがセットされている場合、時短小当りに関する時短小当り制御処理を行う(ステップ081IWS2025B)。時短小当り制御処理の詳細は図9−16に後述する。
その後、CPU103は、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ081IWS2021B)。また、CPU103は、第2小当りフラグをクリアする(ステップ081IWS2022B)。そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ081IWS2026B)。そして、ステップ081IWS2027Bに移行する。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ081IWS2027B)。
なお、本例では、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されていてもよい。
また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)ように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第1始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部081IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
図9−16は、時短小当り制御処理(ステップ081IWS2025B)を示すフローチャートである。時短小当り制御処理において、CPU103は、停止表示した小当り図柄が時短小当り図柄であるかを判定し(ステップ081IWS2030)、非時短小当り図柄である場合にはそのまま時短小当り制御処理を終了する。
停止表示した小当り図柄が時短小当り図柄である場合、高ベースフラグおよび特図時短フラグをセットする(ステップ081IWS2031,S2032)。そして、停止した変動が通常状態または高確率/第2KT状態における変動であったか否かを判定する(ステップ081IWS2033)。
停止した変動が通常状態または高確率/第2KT状態における変動である場合には、停止表示した小当り図柄が小当りA図柄であれば高ベース回数カウンタに10をセットし(ステップ081IWS2034のY,S2035)、停止表示した小当り図柄が小当りB図柄であれば高ベース回数カウンタに20をセットし(ステップ081IWS2036のY,S2037)、停止表示した小当り図柄が小当りC図柄であれば高ベース回数カウンタに10000をセットする(ステップ081IWS2036のN,S2038)。
停止した変動が通常状態または高確率/第2KT状態における変動でない場合には、停止した変動が低確率/第1KT状態における変動であったか否かを判定する(ステップ081IWS2039)。停止した変動が低確率/第1KT状態における変動である場合には、停止表示した小当り図柄が小当りA図柄または小当りB図柄であれば高ベース回数カウンタに50をセットし(ステップ081IWS2040のY,S2041)、停止表示した小当り図柄が小当りC図柄であればステップ081IWS2038に移行する。
停止した変動が通常状態または高確率/第2KT状態における変動でない場合には、つまり停止した変動が高確率/第1KT状態における変動である場合には、高ベース回数カウンタに5をセットする(ステップ081IWS2042)。
図9−17は、役物制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS125)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ081IWS2200)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ081IWS2202に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ081IWS2201)、処理を終了する。
ステップ081IWS2202では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ081IWS2202)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ081IWS2203)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ081IWS2203のY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りAまたは4R確変大当りAであるか否かを確認する(ステップ081IWS2207)。なお、10R確変大当りAまたは4R確変大当りAであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ081IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ081IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りAまたは4R確変大当りAであれば、CPU103は、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ081IWS2208)とともに、確変フラグをセットして確変状態に移行する(ステップ081IWS2208A)。そして、ステップ081IWS2215に移行する。従って、10R確変大当りAまたは4R確変大当りAであった場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
10R確変大当りAまたは4R確変大当りAのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りBまたは4R確変大当りBであるか否かを確認する(ステップ081IWS2209)。なお、10R確変大当りBまたは4R確変大当りBであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ081IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ081IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りBまたは4R確変大当りBであれば、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ081IWS2210)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ081IWS2211)とともに、確変フラグをセットして確変状態に移行する(ステップ081IWS2211A)。そして、ステップ081IWS2215に移行する。従って、10R確変大当りBまたは4R確変大当りBであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、10R確変大当りBまたは4R確変大当りBである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(ゲート通過待ち処理のステップ081IWS2502参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、10R確変大当りBまたは4R確変大当りBにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄通常処理のステップ081IWS69Aや第2特別図柄通常処理のステップ081IWS69BでYと判定されてステップ081IWS70Aやステップ081IWS70Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
10R確変大当りBまたは4R確変大当りBでもなければ(すなわち、4R通常大当りまたは10R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ081IWS2212)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ081IWS2213)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ081IWS2214)。そして、ステップ081IWS2215に移行する。従って、4R通常大当りまたは10R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ081IWS2215)。
ここで、この特徴部081IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図9−18は、この特徴部081IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部081IWでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として4R確変大当りA、4R確変大当りB、または4R通常大当りが発生する。
図9−18に示すように、低確率/低ベース状態において4R確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ081IWS2208〜S2208A参照)。また、低確率/低ベース状態において4R確変大当りBが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2210〜S2211A参照)。また、低確率/低ベース状態において4R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2212〜S2214参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部081IWでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当りA、10R確変大当りB、または10R通常大当りが発生する。
図9−18に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ081IWS2208〜S2208A参照)。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りBが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2210〜S2211A参照)。なお、この特徴部081IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りBとなる確率が合計で5%であるので(図9−1参照)、一旦高確率/高ベース状態となると5%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2212〜S2214参照)。
また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において時短小当りが発生した場合には、時短小当り図柄の停止時に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御し直され、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するか発生した時短小当りの種別(小当りA〜小当りC)に応じた所定回数(5回。図9−1(E)参照)の変動が行われるまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2030〜S2042参照)。
図9−18に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ081IWS2208〜S2208A参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りBが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2210〜S2211A参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2212〜S2214参照)。なお、この特徴部081IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R通常大当りとなる確率が35%であるので(図9−1参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、4R通常大当りや10R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りまたは次の時短小当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図9−18に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップ081IWS69A〜S73A,S69B〜S73B参照)。
また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において時短小当りが発生した場合には、時短小当り図柄の停止時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御し直され、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するか発生した時短小当りの種別(小当りA〜小当りC)に応じた所定回数(50回、10000回。図9−1(E)参照)の変動が行われるまで高低確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2030〜S2042参照)。
図9−18に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ081IWS2208〜S2208A参照)。なお、この特徴部081IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りAとなる確率が60%であるので(図9−1参照)、一旦高確率/低ベース状態となると60%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りBが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2210〜S2211A参照)。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2212〜S2214参照)。
また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において時短小当りが発生した場合には、時短小当り図柄の停止時に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するか発生した時短小当りの種別(小当りA〜小当りC)に応じた所定回数(10回、20回、10000回。図9−1(E)参照)の変動が行われるまで高低確率/高ベース状態が維持される(ステップ081IWS2030〜S2042参照)。
なお、図9−18では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、10R確変大当りBが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、10R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。また、時短小当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか発生した時短小当りの種別(小当りA〜小当りC)に応じた所定回数(10回、20回、10000回。図9−1(E)参照)の変動が行われるまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−18では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、4R確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りBが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−18では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、4R確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りBが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−18では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、4R確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りBが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか次の時短小当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
図9−19〜図9−21は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ081IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ081IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ081IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ081IWS616)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ081IWS617)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ081IWS618)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ081IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ081IWS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド、第1強制図柄確定指定コマンド、第2強制図柄確定指定コマンド)であれば(ステップ081IWS621)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ081IWS622)。例えば、第1図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1強制確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2強制確定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ081IWS623)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を開始する制御を行う(ステップ081IWS624)。また、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ081IWS625)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ081IWS626)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を終了する制御を行う(ステップ081IWS627)。また、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ081IWS628)。
なお、本例では、ステップ081IWS624,S627の処理が実行されることによって、大当り遊技中に画像表示装置5の表示画面において右打ち表示が表示される。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップ081IWS629)、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ081IWS630)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップ081IWS631)、演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ081IWS632)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯開始指定コマンドであれば(ステップ081IWS633)、演出制御用CPU120は、右打ち報知を行っていることを示す右打ち点灯中フラグをセットし(ステップ081IWS633A)、右打ち報知用LED37の点灯を開始する制御を行う(ステップ081IWS634)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯終了指定コマンドであれば(ステップ081IWS635)、演出制御用CPU120は、右打ち報知を行っていることを示す右打ち点灯中フラグをリセットし(ステップ081IWS635A)、右打ち報知用LED37の点灯を終了する制御を行う(ステップ081IWS636)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定コマンドであれば(ステップ081IWS637)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/非KT状態に応じた背景画像(例えば、青色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ081IWS638)。また、演出制御用CPU120は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップ081IWS639)。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ081IWS640)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、緑色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ081IWS641)。また、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグをセットする(ステップ081IWS642)とともに、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップ081IWS643)。
受信した演出制御コマンドが高確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ081IWS644)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、黄色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ081IWS645)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第1KT状態フラグをセットする(ステップ081IWS646)とともに、セットされていれば、第2KT状態フラグをリセットする(ステップ081IWS647)。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定コマンドであれば(ステップ081IWS648)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第2KT状態に応じた背景画像(例えば、赤色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ081IWS649)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップ081IWS650)とともに、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップ081IWS651)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ081IWS662)。そして、ステップ081IWS611に移行する。
ステップ081IWS662では、例えば、受信した演出制御コマンドが第1有効始動入賞指定コマンドであれば第1有効始動入賞指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットする。そして演出制御用CPU120は、先読予告設定処理(ステップS161)において、非KT状態であれば該フラグがセットされていることにもとづいて第1保留記憶に対応する第1保留表示の表示を行うものである。
ステップ081IWS662では、例えば、受信した演出制御コマンドが第2有効始動入賞指定コマンドであれば第2有効始動入賞指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットする。そして演出制御用CPU120は、先読予告設定処理(ステップS161)において、KT状態であれば該フラグがセットされていることにもとづいて第2保留記憶に対応する第2保留表示の表示を行うものである。
なお、図示は省略するが、演出制御用CPU120は、飾り図柄の変動を開始した際に、該飾り図柄の変動に対応するアクティブ表示を表示するとともに、飾り図柄に対応する特別図柄の保留表示(非KT状態であれば第1保留表示、KT状態であれば第2保留表示)を更新表示する。例えば、1個目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトすることにより更新表示するものである。
図9−22は、可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ081IWS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ081IWS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、右打ち点灯中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ081IWS812)。右打ち点灯中フラグがセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドが第1特別図柄に対応する変動パターンコマンドであるか否かを確認する(ステップ081IWS813)。第1特別図柄に対応する変動パターンコマンドでなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま可変表示開始待ち処理を終了する。第1特別図柄に対応する変動パターンコマンドであれば(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ081IWS815)。
右打ち点灯中フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドが第2特別図柄に対応する変動パターンコマンドであるか否かを確認する(ステップ081IWS814)。第2特別図柄に対応する変動パターンコマンドでなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま可変表示開始待ち処理を終了する。第2特別図柄に対応する変動パターンコマンドであれば(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ081IWS815)。
ステップ081IWS812〜S815の処理が実行されることによって、この特徴部081IWでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の変動表示は実行されない。
図9−23は、可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、変動表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップ081IWS923)。ステップ081IWS923では、演出制御用CPU120は、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の飾り図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、大当りを示す表示結果指定コマンド(表示結果2指定コマンド〜表示結果7指定コマンド)を受信した場合には、左中右の飾り図柄が揃った図柄の組み合わせを決定する。また、小当りを示す表示結果指定コマンド(表示結果8指定コマンド〜表示結果11指定コマンド)を受信した場合には、小当り図柄(例えば、「135」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、開始する変動にもとづいて大当りとするか否かを示唆するための予告演出(例えば、セリフ予告演出、カットイン予告演出、ステップアップ予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出)の実行の有無を決定するための抽選を行う(ステップ081IWS925)。
次いで、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンにもとづいて、使用する飾り図柄の変動パターン、および予告演出(例えば、役物予告演出、セリフ予告演出、ステップアップ予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出)の実行を決定している場合には、実行を決定している予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ081IWS928)。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ081IWS928で選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ081IWS929)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ081IWS930)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間に応じた値を飾り図柄変動時間タイマに設定して飾り図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップ081IWS931)。そして、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(ステップS172)に応じた値に更新する(ステップ081IWS932)。
図9−24は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ081IWS8101)、飾り図柄変動時間タイマの値を1減算する(ステップ081IWS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ081IWS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ081IWS8104)。その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび役物動作データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ081IWS8105)。
次いで、演出制御用CPU120は、右打ち点灯中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ081IWS8106)。右打ち点灯中フラグがセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ081IWS8107)。第1図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、ステップ081IWS8114へ移行する。
第1図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第1強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ081IWS8108)。第1強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、ステップ081IWS8113へ移行する。
ステップ081IWS8106で右打ち点灯中フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ081IWS8111)。第2図柄確定指定コマンドを受信していれば、ステップ081IWS8114へ移行する。
第2図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第2強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ081IWS8112)。第2強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ081IWS923で決定した飾り図柄の停止図柄を、はずれ図柄に差し替える処理を行う(ステップ081IWS8113)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ081IWS8114)。
ステップ081IWS8108で第1強制図柄確定指定コマンドも受信していなかった場合、またはステップ081IWS8112で第2強制図柄確定指定コマンドも受信していなかった場合には、演出制御用CPU120は、飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ081IWS8115)。飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU120は、待機演出用のプロセスデータに切り替える(ステップ081IWS8116)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマを再スタートさせる(ステップ081IWS8117)。
本例では、既に説明したように、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。また、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。いずれかの図柄確定指定コマンドを受信することなく、ステップ081IWS8115で飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたということは、このように第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合である。この場合、本例では、ステップ081IWS8116,S8117の処理が実行されることによって、待機演出に切り替えられ、その後、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、最終的に1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が終了するまで、待機演出が継続される。なお、「待機演出」は、例えば、画像表示装置5において左中右の飾り図柄を揺れ変動または微変動させた状態で仮停止状態とする演出である。
なお、画像表示装置5において、システム小図柄や第4図柄などの変動表示も実行する場合には、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合において、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も継続して実行される。そして、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が最終的に停止表示されると、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も停止表示される。
図9−25は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップ081IWS9701)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップ081IWS9705Dに移行する。この特徴部081IWでは、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ081IWS9705で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、大当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したが大当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ081IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ081IWS9705Dに移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップ081IWS9702)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップ081IWS9716に移行する。この特徴部081IWでは、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップ081IWS9715で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ081IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ081IWS9716に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において停止表示中の左中右の飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップ081IWS9703)。なお、第1強制図柄確定指定コマンドや第2強制図柄確定指定コマンドを受信し、ステップ081IWS8109,S8113ではずれ図柄に差し替える処理を実行した場合には、ステップ081IWS9703において、演出制御用CPU120は、はずれ図柄を確定表示させる制御を行う。
ステップ081IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップ081IWS9704のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップ081IWS9705A)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ081IWS9706)。大当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップ081IWS9707)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ081IWS9710)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ081IWS9711)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ081IWS9712)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ081IWS9713)。
ステップ081IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示していなければ(ステップ081IWS9704のN)、ステップ081IWS9703の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップ081IWS9714のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップ081IWS9715)。
次いで、演出制御用CPU120は、終了した変動が高確率/第2KT状態における変動であって、且つ、ステップ081IWS9703の処理で時短小当り図柄を確定表示した場合(ステップ081IWS9715AのY)、高確率/第1KT状態に制御することを示すラッシュ突入報知演出を実行する(ステップ081IWS9715B)。ここで開始されるラッシュ突入報知演出は、図柄停止期間が終了したとき(具体的に、ステップ081IWS9716において小当り開始指定コマンドを受信したことを判定したとき)に終了される。なお、このときは右打ち報知演出については行われない。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ081IWS9716)。小当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップ081IWS9717)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ081IWS9722)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ081IWS9723)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ081IWS9724)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ081IWS9725)。
ステップ081IWS9703の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ081IWS9704のN、且つステップ081IWS9714のN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ081IWS9726)。
図9−26および図9−27は、演出制御プロセス処理における大当り中演出処理(ステップS176)を示すフローチャートである。大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、大入賞口開放中表示コマンド(大入賞口の開放を開始した(ラウンドを開始したこと)ことを示すコマンド)を受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップ081IWS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップ06IWS1901のN)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンド(大入賞口の開放を終了したこと(ラウンドを終了したこと)を示すコマンド)を受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ081IWS1902)。
大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップ081IWS1902のN)、演出制御用CPU120は、大当りが終了したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ081IWS1903)。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップ081IWS1903のN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ081IWS1911)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ081IWS1912)。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ081IWS1913)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ081IWS1914)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび役物動作データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ081IWS1915)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップ081IWS1901のY)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップ081IWS1916)、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ081IWS1921)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップ081IWS1922)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などのLED、可動体32等)の制御を実行する(ステップ081IWS1923)。
また、ステップ081IWS1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップ081IWS1902のY)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップ081IWS1930)、大当り種別に応じたインターバル演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ081IWS1931)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップ081IWS1932)、プロセスデータ1(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)の内容に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ081IWS1933)。
また、ステップ081IWS1903において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップ081IWS1903のY)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップ081IWS1940)。そして、演出制御用CPU120は、エンディング演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ081IWS1941)。
また、演出制御用CPU120は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップ081IWS1946)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、役物動作データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R、可動体32)の制御を実行する(ステップ081IWS1947)。
そして、演出制御用CPU120は、右打ちを促進するための右打ち報知演出を実行し(ステップ081IWS1947A)、発生した大当りが4R確変大当りBまたは10R確変大当りBである場合にはラッシュ突入報知演出を実行する(ステップ081IWS1947BのY,S1947C)。ここで開始されるラッシュ突入報知演出は、エンディング期間が終了したときに終了される。そして、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理(ステップS177)に対応した値に設定する(ステップ081IWS1948)。
このように、ラッシュ突入報知演出は、4R確変大当りBまたは10R確変大当りBが発生した場合、および時短小当り図柄を停止表示した場合に行われるものであるが、前者はエンディング期間において行われ、後者は図柄停止期間に行われる。各期間の長さは、エンディング期間>図柄停止期間となっており、ラッシュ突入報知演出の実行期間についても、R確変大当りBまたは10R確変大当りBが発生した場合に行われるラッシュ突入報知演出の方が、時短小当り図柄を停止表示した場合に行われるラッシュ突入報知演出よりも長くなっている。
次に、図9−28を用いて、各演出における画像表示装置5の表示例について説明する。図9−28では、高確率/第2KT状態において4個の第2保留記憶が記憶されている状態での画像表示装置5の表示例を示しており、画像表示装置5の右上に小図柄が変動表示され、左上に高確率/第2KT状態であることを示すKTラッシュ表示がなされ、中央下部にはアクティブ表示が表示され、該アクティブ表示の右側に4個の第2保留表示が表示されている。
図9−28(A)は、リーチAにおける画像表示装置5の表示例を示す説明図である。ここで示す表示例では、左側に味方キャラクタを示し、右側に敵キャラクタ(ボスキャラクタ)を示している。この表示例の後に味方キャラクタと敵キャラクタとの戦闘が開始され、勝利パターンであれば味方キャラクタが勝利し、敗北パターンであれば敵キャラクタが勝利し、引き分けパターンであれば引き分けることが示される。なお、リーチBを行う場合は図示する敵キャラクタと異なる敵キャラクタを表示することとなる。
図9−28(B)は、賞球示唆演出における画像表示装置5の表示例を示す説明図である。ここで示す表示例では、左側に味方キャラクタを示し、右側に複数の敵キャラクタを示している。この表示例の後に味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃し、成功パターンであれば攻撃が成功して一人の敵キャラクタを倒し、失敗パターンであれば攻撃が失敗することが示される。
図9−28(C)は、転落示唆演出における画像表示装置5の表示例を示す説明図である。ここで示す表示例では、画像表示装置5の表示領域の上端から下方向に向かって、「KT終了」の文字を含むシャッター画像が閉じていく様子が示されている。この後、成功パターン(転落するパターン)であればシャッター画像が画像表示装置5の表示領域の下端まで閉じ、失敗パターン(転落回避するパターン)であればシャッター画像が画像表示装置5の表示領域の下端まで閉じることなく終了する。
以上に説明したように、本特徴部081IWによれば、遊技が可能な遊技機であって、識別情報(本例では、特別図柄)の可変表示を行う可変表示制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS25A,S25Bを行う部分)と、可変表示の表示結果として特定表示結果(本例では、大当り図柄)が表示されることにもとづいて、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS120〜S125を行う部分)と、有利状態とは異なる状態として、通常状態(本例では、低確率/低ベース状態(通常状態))と、該通常状態よりも遊技者にとって有利な第1特別状態(本例では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態))と、該第1特別状態よりも遊技者にとって有利な第2特別状態(本例では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態))と、に制御可能な状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ081IWS2030〜S2042,S2200〜S2215を行う部分)と、を備え、状態制御手段は、有利状態が終了された後、第1特別状態と、第2特別状態と、のうちのいずれかに制御可能であり(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ081IWS2200〜S2215を行うことにより、発生した大当りの種別に応じて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)のいずれかに制御可能である)、第2特別状態において、可変表示の表示結果として特定表示結果と異なる所定表示結果(本例では、時短小当り図柄)が表示されたことにもとづいて第1特別状態に制御可能である(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ081IWS2030〜S2042を行うことにより、時短小当り図柄が停止表示されたことにもとづいて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御可能である)こととした。これにより、有利状態の終了以外の条件を契機とした状態移行が可能であるため、ゲーム性の自由度を広げることができる。
また、以上に説明したように、本特徴部081IWによれば、可変表示の表示結果が表示されるよりも前にいずれの表示結果が表示されるかを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ081IWS930,S8105を行う部分)をさらに備え、示唆演出実行手段は、特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(本例では、リーチA、リーチB)と、所定表示結果が表示されることを示唆する演出であって特定示唆演出と演出期間が異なる所定示唆演出(本例では、リーチAおよびリーチBよりも実行時間が短い転落示唆演出)と、を第2特別状態において実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において選択され得る変動パターンに応じた変動演出としてリーチA、リーチB、転落示唆演出を実行可能である(図9−4参照))こととした。これにより、状況に応じて好適に第1特別状態への移行の示唆および有利状態の示唆を行うことができる。例えば、終了後に他の遊技状態に制御される可能性がある特定示唆演出(リーチA、リーチB)では演出期間を長くすることで緊張感を高めたり、終了後に通常状態には転落しない所定示唆演出(転落示唆演出)では演出期間を短くすることで演出が冗長になることを防止することができる。
また、本特徴部081IWでは、通常状態において所定表示結果が表示される割合と、第2特別状態において所定表示結果が表示される割合と、が異なる(本例では、第1特別図柄の変動では時短小当り図柄が停止表示されない一方で第2特別図柄の変動では時短小当り図柄が停止表示され得るとともに、低確率/低ベース状態(通常状態)では主に第1特別図柄の変動行う一方で高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では主に第2特別図柄の変動行うため、時短小当り図柄が停止表示される割合は低確率/低ベース状態(通常状態)と高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とで異なる。)こととした。これにより、ゲーム性が広がることにより遊技興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部081IWでは、第1特別図柄の変動では時短小当り図柄が停止表示されない一方で第2特別図柄の変動では時短小当り図柄が停止表示され得るとともに、低確率/低ベース状態(通常状態)では主に第1特別図柄の変動行う一方で高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では主に第2特別図柄の変動行うため、時短小当り図柄が停止表示される割合は低確率/低ベース状態(通常状態)と高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とで異なることとしたが、これに限るものではない。例えば、低確率/低ベース状態(通常状態)と高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とで小当り割合を異ならせたり、小当り割合は一律であるものの小当り種別としての時短小当りの選択割合を異ならせたりすることにより、時短小当り図柄が停止表示される割合を低確率/低ベース状態(通常状態)と高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とで異ならせることとしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、可変表示の表示結果として特殊表示結果(本例では、小当り図柄)が表示されたときに、有利状態と異なる特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を行う部分)をさらに備え、特殊表示結果は、第1特殊表示結果(本例では、時短小当り図柄)と、該第1特殊表示結果と異なる第2特殊表示結果(本例では、非時短小当り図柄)とを含み、状態制御手段は、第1特殊表示結果が表示されたことにもとづいて制御される特殊状態の終了後に第1特別状態に制御する一方、第2特殊表示結果が表示されたことにもとづいて制御される特殊状態の終了後に第1特別状態に制御しない(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ081IWS2030のYである場合はステップ081IWS2031以降の処理を行うが、ステップ081IWS2030のNである場合はステップ081IWS2031以降の処理を行わない)こととした。これにより、特殊状態に制御された後に第1特別状態に制御されるか否かに遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部081IWでは、所定表示結果として時短小当り図柄が停止表示された場合に高ベース状態に制御可能であることとしたが、大当り図柄とは異なる図柄が停止表示された場合に高ベース状態に制御可能であることとするものであれば、これに限るものではない。例えば、はずれ図柄が停止表示されたことにもとづいて高ベース状態に制御可能な構成としてもよい。その場合、はずれ種別として、高ベース状態に制御する時短はずれと、高ベース状態に制御しない非時短はずれとが設けられていることとしてもよいし、またはいずれのはずれ図柄が停止表示された場合にも高ベース状態に制御されることとしてもよい。また、はずれ種別に応じて高ベース状態に制御される期間の長さが異なることとしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、小当り種別として時短小当りと非時短小当りとが設けられていることとしたが、これに限るものではない。例えば、時短小当りのみが設けられていてもよいし、時短はずれが設けられているものであれば、小当り種別としては非時短小当りのみが設けられているものでもよい。
また、時短小当りと時短はずれとが設けられていることとしてもよい。例えば、小当り種別として時短小当りと非時短小当りとが設けられ、はずれ種別として時短はずれと非時短はずれとが設けられているものでもよい。
また、本特徴部081IWでは、所定表示結果は、第1所定表示結果(本例では、小当りA図柄)と、該第1所定表示結果と異なる第2所定表示結果(本例では、小当りB図柄、小当りC図柄)とを含み、第1所定表示結果が表示されたことにもとづいて第1特別状態に制御される期間と、第2所定表示結果が表示されたことにもとづいて第1特別状態に制御される期間とが異なる(図9−1(E)参照)こととした。これにより、識別情報の表示結果としていずれの表示結果が表示されるかに注目させることにより、遊技興趣を向上させることができる。
また、本特徴部081IWでは、時短小当り図柄が停止表示されたときの遊技状態に応じて異なる回数の高ベース状態に制御する構成としたが、これに限るものではなく、いずれの遊技状態において時短小当り図柄が停止表示された場合であっても共通の回数の高ベース状態に制御することとしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、第2特別状態において、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示される割合と、特定表示結果が表示される割合とが異なる(本例では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において、大当り確率は2/100であり、時短小当り確率は小当り確率97/100に時短小当り選択確率6/100を乗じた値である。すなわち、大当り確率<時短小当り確率である)こととした。これにより、識別情報の表示結果として所定表示結果が表示される割合を調整することにより、好適に第2特別状態の継続期間を調整することができる。
また、本特徴部081IWでは、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において、大当り確率<時短小当り確率であることとしたが、逆に、大当り確率>時短小当り確率であることとしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、示唆演出実行手段は、所定示唆演出の演出期間(本例では、15秒)よりも長い期間(本例では、30秒)に亘り特定示唆演出を実行可能である(図9−4参照)こととした。これにより、遊技者の期待感を高めることができ、遊技興趣を向上させることができる。また、特定示唆演出としてのリーチA,Bの実行後は低確率/第1KT状態に制御される可能性がある一方で、所定示唆演出としての転落示唆演出の実行後は低確率/第1KT状態に制御される可能性がないことから、所定示唆演出については短い期間で終わらせることで遊技の進行速度を速めつつ、特定示唆演出については長い期間に亘り行うことで演出効果を十分に発揮させることができる。
また、本特徴部081IWでは、特定示唆演出としてのリーチAおよびリーチBの方が、所定示唆演出としての転落示唆演出よりも演出の実行期間が長いこととしたが、これに限るものではなく、逆に、リーチAおよびリーチBの方が転落示唆演出よりも演出の実行期間が短いこととしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、有利状態制御手段は、第1有利状態(本例では、大当り遊技終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行する10R確変大当りB)と、該第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態(本例では、大当り遊技終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する10R確変大当りA)とに制御可能であり、示唆演出実行手段は、特定期間(本例では、1回の変動期間)において、特定示唆演出と所定示唆演出とを実行可能であり(本例では、第2変動パターン#26〜#28,#33〜#35。図9−4参照。)、第1有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(例えば、リーチB)を実行した後の方が、第2有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(例えば、リーチA)を実行した後よりも高い割合で所定示唆演出を実行する(例えば、リーチA実行時における転落示唆演出の実行割合(第2変動パターン#26〜#28の選択割合を第2変動パターン#23〜#28の選択割合で除算した値)よりも、リーチB実行時における転落示唆演出の実行割合(第2変動パターン#33〜#35の選択割合を第2変動パターン#29〜#35の選択割合で除算した値)の方が高い)こととした。これにより、第1有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出を実行した後の方が所定示唆演出が実行されやすいので、第1有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出が行われたときの落胆感を軽減し、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
また、本特徴部081IWでは、リーチAやリーチBの実行後に転落示唆演出を実行可能であり、つまりリーチAおよびリーチBの実行期間と転落示唆演出の実行期間が重複しないこととしたが、これに限るものではない。例えば、リーチAやリーチBの実行中に転落示唆演出を並行して実行可能であることとしてもよい。その場合についても、リーチAの実行中に転落示唆演出を実行する割合よりも、リーチBの実行中に転落示唆演出を実行する割合の方が高くなるよう構成することで、リーチB実行時における落胆感を軽減することとしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、有利状態制御手段は、有利状態として、有利状態の終了後に第1特別状態に制御される第1有利状態(本例では、大当り遊技終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行する10R確変大当りB)と、有利状態の終了後に第2特別状態に制御される第2有利状態(本例では、大当り遊技終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する10R確変大当りA)と、に制御可能であり、第2特別状態における演出パターンとして、第2特別状態において第1有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(本例では、リーチB)を実行した後、第1有利状態に制御されることを一旦報知してから第2有利状態に制御されることを報知する第1演出パターン(本例では、第2変動パターン#30)と、第2特別状態において所定示唆演出を実行した後、第1特別状態に制御されることを一旦報知してから第2特別状態に継続して制御されることを報知する第2演出パターン(本例では、第2変動パターン#37,#38)と、があり、第1演出パターンの方が第2演出パターンよりも高い割合で実行される(本例では、選択割合が第2変動パターン#30>第2変動パターン#37,#38である)こととした。これにより、遊技者に有利な演出パターンが高い割合で実行されるので、遊技興趣を向上させることができる。
また、本特徴部081IWでは、選択割合が第2変動パターン#30>第2変動パターン#37,#38であることとしたが、これに限るものではなく、逆に、第2変動パターン#30<第2変動パターン#37,#38であることとしてもよい。
また、以上に説明したように、本特徴部081IWによれば、第1特別状態に制御されることを報知する報知演出(本例では、ラッシュ突入報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ081IWS9715B,S1947Cを実行する部分)をさらに備え、報知演出実行手段は、有利状態の終了後に第1特別状態に制御される場合(本例では、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)と、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示された後に第1特別状態に制御される場合(本例では、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)とで、異なる演出態様の報知演出を実行可能である(本例では、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合はラッシュ突入報知演出をエンディング期間中に行い、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合は図柄停止期間中にラッシュ突入報知演出を行う。各期間の長さは、エンディング期間>図柄停止期間であることから、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合の方が、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合よりも長い)こととした。これにより、第1特別状態に制御される状況に応じて、好適に報知演出の演出態様を異ならせることができる。
なお、本特徴部081IWでは、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合と、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合とで、ラッシュ突入報知演出の実行期間が異なることとしたが、これに限るものではなく、例えば、画像表示装置5における表示内容やスピーカ8L、8Rから出力される音声が異なることとしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、報知演出実行手段は、有利状態の終了後に第1特別状態に制御される場合(本例では、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)の方が、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示された後に第1特別状態に制御される場合(本例では、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)よりも、長い期間に亘り報知演出を実行可能である(本例では、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合はラッシュ突入報知演出をエンディング期間中に行い、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合は図柄停止期間中にラッシュ突入報知演出を行う。各期間の長さは、エンディング期間>図柄停止期間であることから、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合の方が、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合よりも長い)こととした。これにより、射幸性を過度に高める状況を防止できるとともに、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。例えば、連荘が継続した場合にも長い期間に亘り報知演出を行うことにより、一定期間あたりの遊技球の打ち出し数や賞球数の増加を抑制し、射幸性を過度に高める状況を防止できる。また、時短小当りとなったときには短い時間に亘り報知演出を行うことにより、遊技の進行を速めることができ、興趣の向上を図ることができる。
なお、本特徴部081IWでは、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合に実行されるラッシュ突入報知演出の方が、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合に実行されるラッシュ突入報知演出よりも長い期間に亘り実行されることとしたが、これに限るものではなく、逆に、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合に実行されるラッシュ突入報知演出の方が、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合に実行されるラッシュ突入報知演出よりも短い期間に亘り実行されることとしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、第1特別状態および第2特別状態は、所定方向へ遊技媒体を発射することが遊技者にとって有利な状態であり(本例では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では右側領域へ遊技球を打ち出すこと(右打ち)が遊技者にとって有利であり)、第1特別状態に制御されたときに所定方向への遊技媒体の発射を促進する促進演出(本例では、右打ち報知演出)を実行可能な促進演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ081IWS1947Aを実行する部分)を備え、促進演出実行手段は、第2特別状態において、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示されたことにもとづいて第1特別状態へ制御された場合には促進演出を実行せず、有利状態に制御されたことにもとづいて第1特別状態へ制御された場合には促進演出を実行する(本例では、演出制御用CPU120は、時短小当り図柄を停止表示したときには右打ち報知演出を実行せず、10R確変大当りBが発生したときは右打ち報知演出を実行する)こととした。これにより、状況に応じて好適に促進演出を実行することができる。
また、通常状態よりも高確率/第2KT状態の方が、時短小当り図柄が停止表示される割合が高いこととしたが、これに限るものではなく、逆に、通常状態よりも高確率/第2KT状態の方が、時短小当り図柄が停止表示される割合が低いこととしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、特定の遊技状態において小当りC図柄を停止表示する場合、10000回の変動の高ベース状態に制御することにより、実質的に、次に大当りまたは時短小当りが発生するまで高ベース状態に制御することとしたが、これに限るものではない。例えば、小当りC図柄を停止表示する場合、高ベース回数フラグにいずれの値もセットせず、次の変動から高ベース回数カウンタの減算処理(ステップ081IWS69A〜S74A,S69B〜S74B)は行わないことにより、仮に10000回以上の変動を行った場合にも、次に大当りまたは時短小当りが発生するまで高ベース状態に制御することとしてもよい。
また、上述したように、通常状態においては主に第1特別図柄の変動を行うものであるが、第2特別図柄の変動が行われることがあり得るものであり、通常状態において第2特別図柄の変動が行われ、該第2特別図柄の変動の変動結果が時短図柄である場合、該第2特別図柄の変動中に特定の演出を行うこととしてもよい。例えば、「準備中」の文字情報を含むシャッター画像を表示することにより、実行中の第2特別図柄の変動が終了することにもとづいて高ベース状態に移行することを示唆することとしてもよい。
また、通常状態において第2特別図柄の大当り変動が行われる場合に、該第2特別図柄の大当り変動中にも特定の演出を行うこととしてもよい。また、通常状態において第2特別図柄の大当り変動が行われる場合と、通常状態において第2特別図柄の時短図柄変動が行われる場合とで、共通の演出(例えば、「準備中」の文字情報を含むシャッター画像を表示する演出)を行うこととしてもよいし、異なる演出を行うこと(例えば、シャッター画像が含む文字表示が「高ベース状態準備中」と「大当り準備中」とで異なる)としてもよい。
また、本特徴部081IWでは、時短小当り図柄を停止表示した際に、図9−1(E)に示した回数の高ベース状態に制御することとしたが、高確率/第2KT状態における変動で時短小当り図柄が停止表示された場合、0回の高ベース状態に制御することとしてもよい。つまり、時短小当り図柄が停止表示された後に高ベース状態における変動を行うことなく該高ベース状態を終了し、高確率/第2KT状態に移行することとしてもよい。
また、高確率/第2KT状態において10R確変大当りBが発生したことを契機に移行した高確率/第1KT状態(状態A)と、高確率/第2KT状態において時短小当り図柄が停止表示したことを契機に移行した高確率/第1KT状態(状態B)とでは、変動パターンを選択する際に用いられる変動パターンテーブルや、変動パターンテーブルの切り替えタイミング(いわゆるシナリオ)が異なることとしてもよい。
例えば、高確率/第2KT状態において10R確変大当りBが発生したことを契機に移行した高確率/第1KT状態において用いる変動パターンテーブルAと、高確率/第2KT状態において用いる変動パターンテーブルBとをそれぞれ異なる変動パターンテーブルとして設けることとした場合、上述したように高確率/第2KT状態において10R確変大当りBが発生したことを契機に移行した高確率/第1KT状態においては変動パターンテーブルAを用いて変動パターンを選択し、高確率/第2KT状態において時短小当り図柄が停止表示したことを契機に移行した高確率/第1KT状態においては変動パターンテーブルBを用いて変動パターンを選択することとしてもよい。
また例えば、高確率/第2KT状態において10R確変大当りBが発生したことを契機に移行した高確率/第1KT状態においては、最初の10変動で変動パターンテーブルCを用い、11変動目からは変動パターンテーブルDを用いるシナリオAに従って変動パターンを選択する一方で、高確率/第2KT状態においては最初の30変動で変動パターンテーブルEを用い、31変動目からは変動パターンテーブルFを用いるシナリオBに従って変動パターンを選択することとした場合、上述したように高確率/第2KT状態において10R確変大当りBが発生したことを契機に移行した高確率/第1KT状態においてはシナリオAに従って変動パターンを選択し、高確率/第2KT状態において時短小当り図柄が停止表示したことを契機に移行した高確率/第1KT状態においてはシナリオBに従って変動パターンを選択することとしてもよい。
また、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動とを同時期に実行可能な構成としたが、この場合、一方の特別図柄による大当り変動中に他方の特別図柄の変動結果として時短図柄が停止表示されることを制限することとしてもよい。例えば、第2特別図柄の変動開始時に第1特別図柄の大当り変動中である場合には第2特別図柄の変動結果を強制的に非時短図柄とすることとしてもよい。また、第2特別図柄の変動終了時に第1特別図柄の大当り変動中である場合(例えば、第2特別図柄の変動開始後に第1特別図柄の大当り変動が開始された場合)には、第2特別図柄の変動結果を時短図柄から他の図柄に変更することとしてもよい。
また、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動とを同時期に実行可能な構成としたが、この場合、一方の特別図柄による時短図柄が停止表示される変動の実行中に他方の特別図柄が大当り図柄で停止表示されることを制限することとしてもよい。例えば、時短図柄が停止表示される第2特別図柄の変動を行っているときに第1特別図柄を停止表示する場合、該第1特別図柄における変動結果が大当り図柄である場合には他の図柄(はずれ図柄、非時短小当り図柄)に差し替えることとしてもよい。その場合、高ベース状態の方が低ベース状態よりも有利な状態であることが望ましい。
また、本特徴部081IWでは、第1特別図柄の変動結果として時短図柄を停止表示し得ない構成としたが、これに限るものではない。例えば、第1特別図柄の変動結果としても、第2特別図柄の変動結果としても、時短図柄を停止表示し得る構成としてもよい。
また、第1特別図柄にて時短図柄を停止表示する変動(時短図柄変動)を行う場合と、第2特別図柄にて時短図柄変動を行う場合とで、図柄停止期間の長さが異なることとしてもよい。例えば、通常状態で左打ちを行うとともに主に第1特別図柄の変動を行い、第2特別状態(例えば、高確率/第2KT状態)で右打ちを主なうとともに主に第2特別図柄の変動を行う構成であれば、第1特別図柄にて時短図柄変動を行う場合の図柄停止期間の方が、第2特別図柄にて時短図柄変動を行う場合の図柄停止期間よりも長くなるよう構成し、第1特別図柄にて時短図柄変動を行う場合の図柄停止期間においては右打ち報知演出を行うこととしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、特定の大当り(4R確変大当りBまたは10R確変大当りB)の終了時にラッシュ突入報知演出を行うこととしたが(図9−27参照)、該特定の大当りが発生する前の遊技状態に応じて、ラッシュ突入報知演出の演出態様を異ならせることとしてもよい。例えば、通常状態において4R確変大当りBが発生した場合に行うラッシュ突入報知演出と、高確率/第2KT状態において10R確変大当りBが発生した場合に行うラッシュ突入報知演出とでは、異なる画像を画像表示装置5に表示するラッシュ突入報知演出を行うこととしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、時短小当り図柄を停止表示するタイミングにおいて高ベースフラグをセットする処理を行うこととしたが、これに限るものではない。例えば、時短小当り図柄を停止表示する変動を開始したタイミングにおいて高ベースフラグをセットする処理を行うこととしてもよいし、または時短小当り図柄が停止表示されることにもとづいて発生する小当り遊技状態が終了するタイミングにおいて高ベースフラグをセットする処理を行うこととしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、高ベース状態に制御するための図柄(以下、時短図柄ということがある)とするか否かについて、当り種別判定乱数にもとづいて決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、当り判定乱数にもとづいて決定することとしてもよいし、当り判定乱数や当り種別判定乱数とは異なる他の乱数にもとづいて決定することとしてもよい。
また、本特徴部081IWでは説明を省略したが、時短小当り(小当りA〜小当りC)と非時短小当り(小当りD)とで小当り遊技状態に制御する小当り制御期間(小当りファンファーレ期間、特殊入賞口の開閉動作期間、および小当りエンディング期間を含む期間)を異ならせることとしてもよい。例えば、時短小当り(小当りA〜小当りC)の小当り制御期間の方が非時短小当り(小当りD)の小当り制御期間よりも長くなるよう構成し、時短小当りの小当り制御期間(例えば15秒)において高ベース状態に移行することを示す状態移行演出を行うこととしてもよい。
時短小当り(小当りA〜小当りC)と非時短小当り(小当りD)とでは、小当りファンファーレ期間、特殊入賞口の開閉動作期間、および小当りエンディング期間のうち、一部または全部の長さを異ならせることとしてもよい。例えば、時短小当りと非時短小当りとでは特殊入賞口の開閉動作期間を共通とし、時短小当りの方が非時短小当りよりも、小当りファンファーレ期間および小当りエンディング期間のうち一方または両方の長さが長いこととしてもよい。そして、上述したように、時短小当りの小当り制御期間において高ベース状態に移行することを示す状態移行演出を行うこととしてもよい。
また、時短小当り(小当りA〜小当りC)と非時短小当り(小当りD)とで小当り遊技状態に制御する小当り制御期間は共通である一方で、時短小当り(小当りA〜小当りC)と非時短小当り(小当りD)との変動停止期間の長さを異ならせることとしてもよい。例えば、時短小当り(小当りA〜小当りC)の変動停止期間を10秒とし、非時短小当り(小当りD)の変動停止期間を0.5秒とし、時短小当り(小当りA〜小当りC)の変動停止期間、または変動停止期間と小当り制御期間とを含む期間において状態移行演出を行うこととしてもよい。
また、時短図柄が停止表示されることを契機に制御される高確率/第2KT状態と、4R確変大当りBまたは10R確変大当りBに制御されることを契機に制御される高確率/第2KT状態とで、背景画像が異なることとしてもよい。また、発生する変動演出が異なることとしてもよい。
また、本例では、「第1特別状態」として高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御可能であり、「第2特別状態」として高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御可能である例について説明したがこれに限るものではない。例えば、「第1特別状態」として低確率/高ベース状態(時短状態)に制御可能であることとしてもよい。また、「第2特別状態」として高確率/高ベース状態(確変状態)に制御可能であることとしてもよい。
また、例えば、「第1特別状態」として高確率/低ベース状態(例えば、通常状態(低確率/低ベース状態)と同様の演出を行うことにより、高確率状態に制御されているのか低確率状態に制御されているのかを遊技者に認識させにくくした潜伏状態)に制御可能であるとともに、「第2特別状態」として高確率/高ベース状態(確変状態)に制御可能であることとしてもよい。その場合、高確率/高ベース状態(確変状態)において時短図柄が停止表示されたことにもとづいて0回の高ベース状態に制御することとしてもよく、つまり、高確率/高ベース状態(確変状態)において時短図柄が停止表示されたことにもとづいて高確率/低ベース状態(潜伏状態)に制御することとしてもよい。
また、以下(1)〜(15)に示す構成のうち一または複数の構成を適用するものであってもよい。
(1)始動条件の成立にもとづいて可変表示を実行し、可変表示の表示結果を表示可能な可変表示実行手段と、可変表示の表示結果として特定結果が表示されたことにもとづいて、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、有利状態に制御された後に、有利状態とは異なる状態であって非特別状態よりも始動条件が成立しやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、を備え、可変表示実行手段は、可変表示の表示結果として特定結果とは異なる所定結果を表示可能であり、所定結果として、特別状態への制御の契機とならない第1所定結果と、特別状態への制御の契機となる第2所定結果と、を表示可能であり、非特別状態において、第2所定結果の表示期間は、第1所定結果の表示期間よりも長く、非特別状態における第2所定結果の表示期間において、特別状態への制御を開始することを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段を備え、特別状態における第2所定結果の表示期間は、非特別状態における第2所定結果の表示期間よりも短いこととしてもよい。
例えば、始動条件の成立にもとづいて特別図柄の変動を実行可能であり、大当り図柄が停止表示されたことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能であり、大当り遊技状態に制御された後に、低ベース状態よりも特別図柄の変動の実行頻度が高い高ベース状態に制御可能であり、特別図柄の変動結果として非大当り図柄(小当り図柄、はずれ図柄)を停止表示可能であり、非大当り図柄として、高ベース状態への制御の契機とならない非時短図柄(非時短小当り図柄、非時短はずれ図柄)と、高ベース状態への制御の契機となる時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)と、を停止表示可能であり、低ベース状態において、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間は、非時短図柄(非時短小当り図柄、非時短はずれ図柄)の図柄停止期間よりも長く、低ベース状態における時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間において、高ベース状態への制御を開始することを報知するラッシュ突入報知演出を実行可能であり、高ベース状態における時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間は、低ベース状態における時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間よりも短いこととしてもよい。
これにより、非特別状態において報知演出の実行期間を確保でき、遊技に対する興趣を向上させることができるとともに、第1所定結果の表示期間と特別状態における第2所定結果の表示期間とを短縮することができ、可変表示効率を高めることができる。
(2)遊技媒体が進入可能な進入有利状態と進入しにくいまたは進入不能な進入不利状態とに変化可能な可変手段を備え、有利状態制御手段は、有利状態において可変手段を進入有利状態に制御し、所定結果は、可変手段の進入有利状態への制御を伴わない表示結果であることとしてもよい。
例えば、遊技球が入賞可能な開放状態と入賞不可能または入賞困難な閉鎖状態とに変化可能な大入賞口を備え、大当り遊技状態において大入賞口を開放状態に制御し、時短図柄は大入賞口の開放状態への制御を伴わない時短はずれ図柄であることとしてもよい。
これにより、可変手段の進入有利状態への制御を伴わない場合であっても特別状態への制御に対する期待感をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(3)可変表示の表示結果として第2所定結果を表示するか否かを決定する決定手段と、有利状態に制御される割合を高めた高確率状態に制御可能な高確率状態制御手段と、を備え、決定手段は、高確率状態において、第2所定結果を表示するか否かの決定を行わないこととしてもよい。
例えば、大当り遊技状態に制御される割合を高めた高確率状態においては、特別図柄の変動結果として時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)を表示するか否かの決定を行わないこととしてもよい。
これにより、特別状態よりも有利な高確率状態に制御されている場合に却って遊技者を落胆させてしまうことを防止することができる。
(4)可変表示の表示結果として第2所定結果を表示するか否かを決定する決定手段と、有利状態に制御される割合を高めた高確率状態に制御可能な高確率状態制御手段と、を備え、可変表示実行手段は、高確率状態において、第2所定結果を表示すると決定された場合、可変表示の表示結果として第1所定結果を表示することとしてもよい。
例えば、大当り遊技状態に制御される割合を高めた高確率状態においては、特別図柄の変動結果として時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)を表示すると決定された場合、特別図柄の変動結果として非時短図柄(非時短小当り図柄、非時短はずれ図柄)を表示することとしてもよい。
これにより、特別状態よりも有利な高確率状態に制御されている場合に却って遊技者を落胆させてしまうことを防止することができる。
(5)第2所定結果の表示期間は、特定結果の表示期間よりも長く、有利状態への制御を開始する期間において、所定領域への遊技媒体の発射操作を促す促進報知を実行可能な促進報知実行手段を備えたこととしてもよい。
例えば、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間は、大当り図柄の図柄停止期間よりも長く、大当り遊技状態への制御を開始するファンファーレ期間において右打ち報知演出を実行可能であることとしてもよい。
これにより、特定結果が表示される場合に有利状態への制御を早くすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(6)特別状態制御手段は、第2所定結果の表示期間の終了を契機として特別状態に制御し、第2所定結果の表示期間において、所定領域への遊技媒体の発射操作を促す促進報知を実行可能な促進報知実行手段と、第2所定結果の表示期間の開始を契機として、所定領域への遊技媒体の発射操作を促す発光体を発光させる発光体制御手段と、を備えたこととしてもよい。
例えば、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間の終了を契機として高ベース状態に制御し、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間において右打ち報知演出を実行可能であり、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間の開始を契機として右打ち報知用LED37を発光させることとしてもよい。
これにより、遊技者に所定領域への遊技媒体の発射操作を行うべきことを認識させることができる。
(7)特別状態制御手段は、第2所定結果の表示期間の終了を契機として特別状態に制御し、第2所定結果の表示期間において、所定領域への遊技媒体の発射操作を促す促進報知を実行可能な促進報知実行手段と、第2所定結果の表示期間の終了を契機として、所定領域への遊技媒体の発射操作を促す発光体を発光させる発光体制御手段と、を備えたこととしてもよい。
例えば、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間の終了を契機として高ベース状態に制御し、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間において右打ち報知演出を実行可能であり、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間の終了を契機として右打ち報知用LED37を発光させることとしてもよい。
これにより、遊技者に所定領域への遊技媒体の発射操作を行うべきことを認識させることができる。
(8)可変表示実行手段は、識別情報の可変表示を実行し、識別情報の可変表示に対応して特殊識別情報の可変表示を実行し、特殊識別情報の可変表示の表示結果を表示可能な特殊可変表示実行手段を備え、特殊可変表示実行手段は、第2所定結果とは異なる態様により特殊識別情報の可変表示の表示結果を表示することとしてもよい。
例えば、特別図柄の変動に対応して第4図柄の変動を行い、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)とは異なる態様により第4図柄の変動の表示結果を表示することとしてもよい。
これにより、遊技の進行状況を認識可能とすることができる。
(9)第2所定結果の表示期間の終了を契機として、特別状態に制御されていることを特定可能な特別信号を出力可能な信号出力手段を備えたこととしてもよい。
例えば、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間の終了を契機として、高ベース状態に制御されていることを特定可能な信号を出力可能であることとしてもよい。
これにより、特別状態に制御されていることを外部で認識可能とすることができる。
(10)特別状態制御手段は、非特別状態において第2所定結果が表示された場合と特別状態において第2所定結果が表示された場合とで、異なる回数の可変表示を実行するまで特別状態に制御することとしてもよい。
例えば、低ベース状態において時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)が停止表示された場合と高ベース状態において時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)が停止表示された場合とで、異なる回数の変動を実行するまで高ベース状態に制御することとしてもよい。
これにより、同じ第2所定結果が表示された場合であっても遊技状態によって有利度合いが異なるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(11)可変表示実行手段は、第2所定結果として、不利第2所定結果と有利第2所定結果とを表示可能であり、特別状態制御手段は、有利第2所定結果が表示された場合、不利第2所定結果が表示された場合よりも多い回数の可変表示を実行するまで特別状態に制御することとしてもよい。
例えば、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)として、50回の高ベース状態に制御する不利時短図柄と100回の高ベース状態に制御す有利時短図柄とを表示可能であることとしてもよい。
これにより、第2所定結果の種類によって有利度合いが異なるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(12)始動条件の成立にもとづいて可変表示を実行し、可変表示の表示結果を表示可能な可変表示実行手段と、可変表示の表示結果として特定結果が表示されたことにもとづいて、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、有利状態に制御された後に、有利状態とは異なる状態であって非特別状態よりも始動条件が成立しやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、を備え、可変表示実行手段は、可変表示の表示結果として特定結果とは異なる所定結果を表示可能であり、所定結果として、特別状態への制御の契機とならない第1所定結果と、特別状態への制御の契機となる第2所定結果と、を表示可能であり、非特別状態において、第2所定結果の表示期間は、第1所定結果の表示期間よりも長く、非特別状態における第2所定結果の表示期間において、特別状態への制御を開始することを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段と、可変表示の表示結果の表示期間を特定可能な表示期間情報を出力可能な情報出力手段と、を備え、情報出力手段は、第1所定結果の表示期間を特定可能な第1表示期間情報と、第2所定結果の表示期間を特定可能な第2表示期間情報と、を異なる表示期間情報として出力し、特別状態における第2所定結果の表示期間は、非特別状態における第2所定結果の表示期間と共通の期間であり、報知演出実行手段は、第2表示期間情報にもとづいて報知演出を実行することとしてもよい。
例えば、始動条件の成立にもとづいて特別図柄の変動を実行可能であり、大当り図柄が停止表示されたことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能であり、大当り遊技状態に制御された後に、低ベース状態よりも特別図柄の変動の実行頻度が高い高ベース状態に制御可能であり、特別図柄の変動結果として非大当り図柄(小当り図柄、はずれ図柄)を停止表示可能であり、非大当り図柄として、高ベース状態への制御の契機とならない非時短図柄(非時短小当り図柄、非時短はずれ図柄)と、高ベース状態への制御の契機となる時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)と、を停止表示可能であり、低ベース状態において、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間は、非時短図柄(非時短小当り図柄、非時短はずれ図柄)の図柄停止期間よりも長く、低ベース状態における時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間において、高ベース状態への制御を開始することを報知するラッシュ突入報知演出を実行可能であり、遊技制御用マイクロコンピュータ100は非時短図柄(非時短小当り図柄、非時短はずれ図柄)の図柄停止期間を特定可能な第1特定可能コマンドと、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間を特定可能な第2特定可能コマンドとを出力可能であり、高ベース状態における時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間は、低ベース状態における時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)の図柄停止期間と共通の期間であり、演出制御用CPU120は第2特定可能コマンドを受信することにもとづいてラッシュ突入報知演出を実行可能であることとしてもよい。
これにより、非特別状態において報知演出の実行期間を確保でき、遊技に対する興趣を向上させることができるとともに、適切なタイミングで報知演出を実行することができる。また、第2所定結果の表示期間が遊技状態によらず共通の期間であるので、処理共通化により制御手段の容量の増加を抑えることができる。
(13)始動条件の成立にもとづいて可変表示を実行し、可変表示の表示結果を表示可能な可変表示実行手段と、可変表示の表示結果として特定結果が表示されたことにもとづいて、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、有利状態に制御された後に、有利状態とは異なる状態であって非特別状態よりも始動条件が成立しやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、演出背景画像を表示する背景画像表示手段と、を備え、特別状態制御手段は、可変表示の表示結果として特定結果とは異なる所定結果が表示されたことにもとづいて、特別状態に制御可能であり、可変表示実行手段は、通常可変表示よりも可変表示期間が短い短縮可変表示を実行可能であり、所定結果が表示されたことにもとづいて特別状態に制御されている場合と有利状態後に特別状態に制御されている場合とで、異なる割合により短縮可変表示を実行可能であり、背景画像表示手段は、所定結果が表示されたことにもとづいて特別状態に制御されている場合と有利状態後に特別状態に制御されている場合とで、異なる演出背景画像を表示することとしてもよい。
例えば、始動条件の成立にもとづいて特別図柄の変動を実行可能であり、大当り図柄が停止表示されたことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能であり、大当り遊技状態に制御された後に、低ベース状態よりも特別図柄の変動の実行頻度が高い高ベース状態に制御可能であり、特別図柄の変動表示結果として大当り図柄とは異なる時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)が表示されたことにもとづいて高ベース状態に制御可能であり、通常変動よりも変動時間が短い短縮変動を実行可能であり、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)が停止表示されたことにもとづいて高ベース状態に制御されている場合と大当り遊技状態後に高ベース状態に制御されている場合とで、異なる割合により短縮変動を実行可能であり、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)が停止表示されたことにもとづいて高ベース状態に制御されている場合と大当り遊技状態後に高ベース状態に制御されている場合とで、異なる背景画像を表示することとしてもよい。
これにより、特別状態への制御の契機となった事象によって可変表示傾向が異なり演出背景画像も異なるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(14)可変表示実行手段は、所定結果が表示されたことにもとづいて特別状態に制御されている場合、有利状態後に特別状態に制御されている場合よりも高い割合により短縮可変表示を実行可能である
こととしてもよい。
例えば、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)が停止表示されたことにもとづいて高ベース状態に制御される場合、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御されている場合よりも高い割合により短縮変動を実行可能であることとしてもよい。
これにより、所定結果が表示されたことにもとづいて特別状態に制御されている場合には、有利状態に制御される場合のような遊技価値の付与はないことから、過度な射幸性を抑えつつ、可変表示効率を高めて、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(15)可変表示実行手段は、所定結果が表示されたことにもとづいて特別状態に制御されている場合、有利状態後に特別状態に制御されている場合よりも低い割合により短縮可変表示を実行可能である
こととしてもよい。
例えば、時短図柄(時短小当り図柄、時短はずれ図柄)が停止表示されたことにもとづいて高ベース状態に制御される場合、大当り遊技状態後に高ベース状態に制御されている場合よりも低い割合により短縮変動を実行可能であることとしてもよい。
これにより、有利状態後に特別状態に制御されている場合の可変表示効率を高めて、遊技に対する興趣を向上させることができる。
以上に説明したように、本特徴部081IWには、以下に示す発明が含まれている。
(1−1)遊技が可能な遊技機であって、識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を行う可変表示制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS25A,S25Bを行う部分)と、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が表示されることにもとづいて、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS120〜S125を行う部分)と、有利状態とは異なる状態として、通常状態(例えば、低確率/低ベース状態(通常状態))と、該通常状態よりも遊技者にとって有利な第1特別状態(例えば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態))と、該第1特別状態よりも遊技者にとって有利な第2特別状態(例えば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態))と、に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ081IWS2030〜S2042,S2200〜S2215を行う部分)と、を備え、状態制御手段は、有利状態が終了された後、第1特別状態と、第2特別状態と、のうちのいずれかに制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ081IWS2200〜S2215を行うことにより、発生した大当りの種別に応じて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)のいずれかに制御可能である)、第2特別状態において、可変表示の表示結果として特定表示結果と異なる所定表示結果(例えば、時短小当り図柄)が表示されたことにもとづいて第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ081IWS2030〜S2042を行うことにより、時短小当り図柄が停止表示されたことにもとづいて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御可能である)、可変表示の表示結果が表示されるよりも前にいずれの表示結果が表示されるかを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ081IWS930,S8105を行う部分)をさらに備え、示唆演出実行手段は、特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(例えば、リーチA、リーチB)と、所定表示結果が表示されることを示唆する演出であって特定示唆演出と演出期間が異なる所定示唆演出(例えば、リーチAおよびリーチBよりも実行時間が短い転落示唆演出)と、を第2特別状態において実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において選択され得る変動パターンに応じた変動演出としてリーチA、リーチB、転落示唆演出を実行可能である(図9−4参照))ことを特徴とする。そのような構成によれば、有利状態の終了以外の条件を契機とした状態移行が可能であるため、ゲーム性の自由度を広げることができる。
(1−2)通常状態において所定表示結果が表示される割合と、第2特別状態において所定表示結果が表示される割合と、が異なる(例えば、第1特別図柄の変動では時短小当り図柄が停止表示されない一方で第2特別図柄の変動では時短小当り図柄が停止表示され得るとともに、低確率/低ベース状態(通常状態)では主に第1特別図柄の変動行う一方で高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では主に第2特別図柄の変動行うため、時短小当り図柄が停止表示される割合は低確率/低ベース状態(通常状態)と高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とで異なる。なお、低確率/低ベース状態(通常状態)と高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とで小当り割合を異ならせたり、小当り割合は一律であるものの小当り種別としての時短小当りの選択割合を異ならせたりすることにより、時短小当り図柄が停止表示される割合を低確率/低ベース状態(通常状態)と高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とで異ならせることとしてもよい。)こととしてもよい。そのような構成によれば、ゲーム性が広がることにより遊技興趣を向上させることができる。
(1−3)可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が表示されたときに、有利状態と異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を行う部分)をさらに備え、特殊表示結果は、第1特殊表示結果(例えば、時短小当り図柄)と、該第1特殊表示結果と異なる第2特殊表示結果(例えば、非時短小当り図柄)とを含み、状態制御手段は、第1特殊表示結果が表示されたことにもとづいて制御される特殊状態の終了後に第1特別状態に制御する一方、第2特殊表示結果が表示されたことにもとづいて制御される特殊状態の終了後に第1特別状態に制御しない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ081IWS2030のYである場合はステップ081IWS2031以降の処理を行うが、ステップ081IWS2030のNである場合はステップ081IWS2031以降の処理を行わない)ことにより、遊技興趣を向上させることができる。
(1−4)所定表示結果は、第1所定表示結果(例えば、小当りA図柄)と、該第1所定表示結果と異なる第2所定表示結果(例えば、小当りB図柄、小当りC図柄)とを含み、第1所定表示結果が表示されたことにもとづいて第1特別状態に制御される期間と、第2所定表示結果が表示されたことにもとづいて第1特別状態に制御される期間とが異なる(図9−1(E)参照)こととしてもよい。そのような構成によれば、識別情報の表示結果としていずれの表示結果が表示されるかに注目させることにより、遊技興趣を向上させることができる。
(1−5)第2特別状態において、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示される割合と、特定表示結果が表示される割合とが異なる(例えば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において、大当り確率は2/100であり、時短小当り確率は小当り確率97/100に時短小当り選択確率6/100を乗じた値である。すなわち、大当り確率<時短小当り確率である)こととしてもよい。そのような構成によれば、識別情報の表示結果として所定表示結果が表示される割合を調整することにより、好適に第2特別状態の継続期間を調整することができる。
(1−6)示唆演出実行手段は、所定示唆演出の演出期間(例えば、15秒)よりも長い期間(例えば、30秒)に亘り特定示唆演出を実行可能である(図9−4参照)こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技者の期待感を高めることができ、遊技興趣を向上させることができる。
(1−7)有利状態制御手段は、第1有利状態(例えば、大当り遊技終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行する10R確変大当りB)と、該第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態(例えば、大当り遊技終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する10R確変大当りA)とに制御可能であり、示唆演出実行手段は、特定期間(例えば、1回の変動期間)において、特定示唆演出と所定示唆演出とを実行可能であり(例えば、第2変動パターン#26〜#28,#33〜#35。図9−4参照。)、第1有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(例えば、リーチB)を実行した後の方が、第2有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(例えば、リーチA)を実行した後よりも高い割合で所定示唆演出を実行する(例えば、リーチA実行時における転落示唆演出の実行割合(第2変動パターン#26〜#28の選択割合を第2変動パターン#23〜#28の選択割合で除算した値)よりも、リーチB実行時における転落示唆演出の実行割合(第2変動パターン#33〜#35の選択割合を第2変動パターン#29〜#35の選択割合で除算した値)の方が高い)こととしてもよい。そのような構成によれば、第1有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出を実行した後の方が所定示唆演出が実行されやすいので、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
(1−8)有利状態制御手段は、有利状態として、有利状態の終了後に第1特別状態に制御される第1有利状態(例えば、大当り遊技終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行する10R確変大当りB)と、有利状態の終了後に第2特別状態に制御される第2有利状態(例えば、大当り遊技終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する10R確変大当りA)と、に制御可能であり、第2特別状態における演出パターンとして、第2特別状態において第1有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(例えば、リーチB)を実行した後、第1有利状態に制御されることを一旦報知してから第2有利状態に制御されることを報知する第1演出パターン(例えば、第2変動パターン#30)と、第2特別状態において所定示唆演出を実行した後、第1特別状態に制御されることを一旦報知してから第2特別状態に継続して制御されることを報知する第2演出パターン(例えば、第2変動パターン#37,#38)と、があり、第1演出パターンの方が第2演出パターンよりも高い割合で実行される(例えば、選択割合が第2変動パターン#30>第2変動パターン#37,#38である)こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技者に有利な演出パターンが高い割合で実行されるので、遊技興趣を向上させることができる。
(1−9)第1特別状態に制御されることを報知する報知演出(例えば、ラッシュ突入報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ081IWS9715B,S1947Cを実行する部分)をさらに備え、報知演出実行手段は、有利状態の終了後に第1特別状態に制御される場合(例えば、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)と、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示された後に第1特別状態に制御される場合(例えば、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)とで、異なる演出態様の報知演出を実行可能である(例えば、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合はラッシュ突入報知演出をエンディング期間中に行い、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合は図柄停止期間中にラッシュ突入報知演出を行う。各期間の長さは、エンディング期間>図柄停止期間であることから、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合の方が、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合よりも長い)こととしてもよい。そのような構成によれば、有利状態の終了以外の条件を契機とした状態移行が可能であるため、ゲーム性の自由度を広げることができる。
(1−10)報知演出実行手段は、有利状態の終了後に第1特別状態に制御される場合(例えば、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)の方が、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示された後に第1特別状態に制御される場合(例えば、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)よりも、長い期間に亘り報知演出を実行可能である(例えば、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合はラッシュ突入報知演出をエンディング期間中に行い、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合は図柄停止期間中にラッシュ突入報知演出を行う。各期間の長さは、エンディング期間>図柄停止期間であることから、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合の方が、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合よりも長い)こととしてもよい。そのような構成によれば、射幸性を過度に高める状況を防止できるとともに、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
(1−11)第1特別状態および第2特別状態は、所定方向へ遊技媒体を発射することが遊技者にとって有利な状態であり(例えば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では右側領域へ遊技球を打ち出すこと(右打ち)が遊技者にとって有利であり)、第1特別状態に制御されたときに所定方向への遊技媒体の発射を促進する促進演出(例えば、右打ち報知演出)を実行可能な促進演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ081IWS1947Aを実行する部分)を備え、促進演出実行手段は、第2特別状態において、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示されたことにもとづいて第1特別状態へ制御された場合には促進演出を実行せず、有利状態に制御されたことにもとづいて第1特別状態へ制御された場合には促進演出を実行する(例えば、演出制御用CPU120は、時短小当り図柄を停止表示したときには右打ち報知演出を実行せず、10R確変大当りBが発生したときは右打ち報知演出を実行する)こととしてもよい。そのような構成によれば、状況に応じて好適に促進演出を実行することができる。
(2−1)遊技が可能な遊技機であって、識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を行う可変表示制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS25A,S25Bを行う部分)と、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が表示されることにもとづいて、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS120〜S125を行う部分)と、有利状態とは異なる状態として、通常状態(例えば、低確率/低ベース状態(通常状態))と、該通常状態よりも遊技者にとって有利な第1特別状態(例えば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態))と、該第1特別状態よりも遊技者にとって有利な第2特別状態(例えば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態))と、に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ081IWS2030〜S2042,S2200〜S2215を行う部分)と、を備え、状態制御手段は、有利状態が終了された後、第1特別状態と、第2特別状態と、のうちのいずれかに制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ081IWS2200〜S2215を行うことにより、発生した大当りの種別に応じて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)のいずれかに制御可能である)、第2特別状態において、可変表示の表示結果として特定表示結果と異なる所定表示結果(例えば、時短小当り図柄)が表示されたことにもとづいて第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ081IWS2030〜S2042を行うことにより、時短小当り図柄が停止表示されたことにもとづいて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御可能である)、第1特別状態に制御されることを報知する報知演出(例えば、ラッシュ突入報知演出)を実行可能な報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ081IWS9715B,S1947Cを実行する部分)をさらに備え、報知演出実行手段は、有利状態の終了後に第1特別状態に制御される場合(例えば、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)と、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示された後に第1特別状態に制御される場合(例えば、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)とで、異なる演出態様の報知演出を実行可能である(例えば、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合はラッシュ突入報知演出をエンディング期間中に行い、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合は図柄停止期間中にラッシュ突入報知演出を行う。各期間の長さは、エンディング期間>図柄停止期間であることから、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合の方が、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合よりも長い)ことを特徴とする。そのような構成によれば、有利状態の終了以外の条件を契機とした状態移行が可能であるため、ゲーム性の自由度を広げることができる。
(2−2)報知演出実行手段は、有利状態の終了後に第1特別状態に制御される場合(例えば、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)の方が、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示された後に第1特別状態に制御される場合(例えば、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合)よりも、長い期間に亘り報知演出を実行可能である(例えば、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合はラッシュ突入報知演出をエンディング期間中に行い、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合は図柄停止期間中にラッシュ突入報知演出を行う。各期間の長さは、エンディング期間>図柄停止期間であることから、10R確変大当りBが発生して高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合の方が、時短小当り図柄が停止表示されて高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される場合よりも長い)こととしてもよい。そのような構成によれば、射幸性を過度に高める状況を防止できるとともに、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
(2−3)第1特別状態および第2特別状態は、所定方向へ遊技媒体を発射することが遊技者にとって有利な状態であり(例えば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では右側領域へ遊技球を打ち出すこと(右打ち)が遊技者にとって有利であり)、第1特別状態に制御されたときに所定方向への遊技媒体の発射を促進する促進演出(例えば、右打ち報知演出)を実行可能な促進演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ081IWS1947Aを実行する部分)を備え、促進演出実行手段は、第2特別状態において、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示されたことにもとづいて第1特別状態へ制御された場合には促進演出を実行せず、有利状態に制御されたことにもとづいて第1特別状態へ制御された場合には促進演出を実行する(例えば、演出制御用CPU120は、時短小当り図柄を停止表示したときには右打ち報知演出を実行せず、10R確変大当りBが発生したときは右打ち報知演出を実行する)こととしてもよい。そのような構成によれば、状況に応じて好適に促進演出を実行することができる。
(2−4)可変表示の表示結果が表示されるよりも前にいずれの表示結果が表示されるかを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ081IWS930,S8105を行う部分)をさらに備え、示唆演出実行手段は、特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(例えば、リーチA、リーチB)と、所定表示結果が表示されることを示唆する演出であって特定示唆演出と演出期間が異なる所定示唆演出(例えば、リーチAおよびリーチBよりも実行時間が短い転落示唆演出)と、を第2特別状態において実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において選択され得る変動パターンに応じた変動演出としてリーチA、リーチB、転落示唆演出を実行可能である(図9−4参照))こととしてもよい。そのような構成によれば、有利状態の終了以外の条件を契機とした状態移行が可能であるため、ゲーム性の自由度を広げることができる。
(2−5)通常状態において所定表示結果が表示される割合と、第2特別状態において所定表示結果が表示される割合と、が異なる(例えば、第1特別図柄の変動では時短小当り図柄が停止表示されない一方で第2特別図柄の変動では時短小当り図柄が停止表示され得るとともに、低確率/低ベース状態(通常状態)では主に第1特別図柄の変動行う一方で高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では主に第2特別図柄の変動行うため、時短小当り図柄が停止表示される割合は低確率/低ベース状態(通常状態)と高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とで異なる。なお、低確率/低ベース状態(通常状態)と高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とで小当り割合を異ならせたり、小当り割合は一律であるものの小当り種別としての時短小当りの選択割合を異ならせたりすることにより、時短小当り図柄が停止表示される割合を低確率/低ベース状態(通常状態)と高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)とで異ならせることとしてもよい。)こととしてもよい。そのような構成によれば、ゲーム性が広がることにより遊技興趣を向上させることができる。
(2−6)可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が表示されたときに、有利状態と異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を行う部分)をさらに備え、特殊表示結果は、第1特殊表示結果(例えば、時短小当り図柄)と、該第1特殊表示結果と異なる第2特殊表示結果(例えば、非時短小当り図柄)とを含み、状態制御手段は、第1特殊表示結果が表示されたことにもとづいて制御される特殊状態の終了後に第1特別状態に制御する一方、第2特殊表示結果が表示されたことにもとづいて制御される特殊状態の終了後に第1特別状態に制御しない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ081IWS2030のYである場合はステップ081IWS2031以降の処理を行うが、ステップ081IWS2030のNである場合はステップ081IWS2031以降の処理を行わない)こととしてもよい。そのような構成によれば、殊状態に制御された後に第1特別状態に制御されるか否かに注目させることにより、遊技興趣を向上させることができる。
(2−7)所定表示結果は、第1所定表示結果(例えば、小当りA図柄)と、該第1所定表示結果と異なる第2所定表示結果(例えば、小当りB図柄、小当りC図柄)とを含み、第1所定表示結果が表示されたことにもとづいて第1特別状態に制御される期間と、第2所定表示結果が表示されたことにもとづいて第1特別状態に制御される期間とが異なる(図9−1(E)参照)こととしてもよい。そのような構成によれば、識別情報の表示結果としていずれの表示結果が表示されるかに注目させることにより、遊技興趣を向上させることができる。
(2−8)第2特別状態において、可変表示の表示結果として所定表示結果が表示される割合と、特定表示結果が表示される割合とが異なる(例えば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において、大当り確率は2/100であり、時短小当り確率は小当り確率97/100に時短小当り選択確率6/100を乗じた値である。すなわち、大当り確率<時短小当り確率である)こととしてもよい。そのような構成によれば、識別情報の表示結果として所定表示結果が表示される割合を調整することにより、好適に第2特別状態の継続期間を調整することができる。
(2−9)示唆演出実行手段は、所定示唆演出の演出期間(例えば、15秒)よりも長い期間(例えば、30秒)に亘り特定示唆演出を実行可能である(図9−4参照)こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技者の期待感を高めることができ、遊技興趣を向上させることができる。
(2−10)有利状態制御手段は、第1有利状態(例えば、大当り遊技終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行する10R確変大当りB)と、該第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態(例えば、大当り遊技終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する10R確変大当りA)とに制御可能であり、示唆演出実行手段は、特定期間(例えば、1回の変動期間)において、特定示唆演出と所定示唆演出とを実行可能であり(例えば、第2変動パターン#26〜#28,#33〜#35。図9−4参照。)、第1有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(例えば、リーチB)を実行した後の方が、第2有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(例えば、リーチA)を実行した後よりも高い割合で所定示唆演出を実行する(例えば、リーチA実行時における転落示唆演出の実行割合(第2変動パターン#26〜#28の選択割合を第2変動パターン#23〜#28の選択割合で除算した値)よりも、リーチB実行時における転落示唆演出の実行割合(第2変動パターン#33〜#35の選択割合を第2変動パターン#29〜#35の選択割合で除算した値)の方が高い)こととしてもよい。そのような構成によれば、第1有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出を実行した後の方が所定示唆演出が実行されやすいので、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
(2−11)有利状態制御手段は、有利状態として、有利状態の終了後に第1特別状態に制御される第1有利状態(例えば、大当り遊技終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行する10R確変大当りB)と、有利状態の終了後に第2特別状態に制御される第2有利状態(例えば、大当り遊技終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する10R確変大当りA)と、に制御可能であり、第2特別状態における演出パターンとして、第2特別状態において第1有利状態に対応する特定表示結果が表示されることを示唆する特定示唆演出(例えば、リーチB)を実行した後、第1有利状態に制御されることを一旦報知してから第2有利状態に制御されることを報知する第1演出パターン(例えば、第2変動パターン#30)と、第2特別状態において所定示唆演出を実行した後、第1特別状態に制御されることを一旦報知してから第2特別状態に継続して制御されることを報知する第2演出パターン(例えば、第2変動パターン#37,#38)と、があり、第1演出パターンの方が第2演出パターンよりも高い割合で実行される(例えば、選択割合が第2変動パターン#30>第2変動パターン#37,#38である)こととしてもよい。そのような構成によれば、遊技者に有利な演出パターンが高い割合で実行されるので、遊技興趣を向上させることができる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 枠LED
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … LED制御基板
15 … 中継基板
17 … 特殊可変入賞球装置
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … 第1カウントスイッチ
24 … 第2カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
41 … 通過ゲート
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 遊技が可能な遊技機であって、
    識別情報の可変表示を行う可変表示制御手段と、
    可変表示の表示結果として特定表示結果が表示されることにもとづいて、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
    前記有利状態とは異なる状態として、通常状態と、該通常状態よりも遊技者にとって有利な第1特別状態と、該第1特別状態よりも遊技者にとって有利な第2特別状態と、に制御可能な状態制御手段と、を備え、
    前記状態制御手段は、
    前記有利状態が終了された後、前記第1特別状態と、前記第2特別状態と、のうちのいずれかに制御可能であり、
    前記第2特別状態において、可変表示の表示結果として前記特定表示結果と異なる所定表示結果が表示されたことにもとづいて前記第1特別状態に制御可能であり、
    前記第1特別状態に制御されることを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段をさらに備え、
    前記報知演出実行手段は、前記有利状態の終了後に前記第1特別状態に制御される場合と、可変表示の表示結果として前記所定表示結果が表示された後に前記第1特別状態に制御される場合とで、異なる演出態様の前記報知演出を実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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