JP2021029848A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
敏男 小倉
憲司 永田
Kenji Nagata
憲司 永田
広太郎 真弓
Kotaro Mayumi
広太郎 真弓
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Abstract

【課題】有利状態に制御するか否かを判定するためのプログラムの容量を圧縮する。【解決手段】設定値「1」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、大当り判定値であると判定される値を、特定値を基準として特定値より大きな数値範囲で連続するように設定し、かつ最大値である65535未満で設定値に応じて設定した上限値まで連続するように設定する。また、小当り判定値と判定される値を、特定値を基準として特定値より小さな数値範囲で連続するように設定し、かつ特定値を基準として特定値より小さな数値範囲で最小値である0から特定値まで連続するように設定する。判定値が特定値以上である場合は、判定値が設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより大当り遊技状態に制御されるかを判定する。また、判定値が特定値未満である場合は小当り遊技状態に制御されると判定する。【選択図】図9−3

Description

本発明は、遊技を行うことが可能なパチンコ機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
また、所定の遊技媒体を1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示装置による識別情報の可変表示を開始し、遊技者が各可変表示装置に対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の可変表示を停止し、全ての可変表示装置の可変表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を所定の遊技価値を遊技者に与える状態にするように構成されたものがある(いわゆるスロット機)。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が、打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示装置において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
また、可変表示装置において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
そのような遊技機において、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能なものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2010−200902号公報(0020、0063)
しかし、特許文献1では、有利状態に制御するか否かを判定するための判定値の数が設定値ごとに異なる場合に、判定方法の複雑化によりプログラムの容量が圧迫されるおそれがあった。
そこで、本発明は、有利状態に制御するか否かを判定するためのプログラムの容量を圧縮することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における設定変更処理を実行する部分)と、
遊技者にとって有利であるとともに設定値に応じて制御される確率が異なる第1有利状態(例えば、大当り遊技状態)と遊技者にとって有利であるとともに該第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な有利状態制御手段(例えば、図6において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜ステップS125を実行する部分)と、
数値データを更新する数値データ更新手段(例えば、図4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS24を実行する部分)と、
前記数値データ更新手段が更新する数値データと、第1有利状態に制御されるかを判定するための第1有利判定値と、第2有利状態に制御されるかを判定するための第2有利判定値とに基づいて、第1有利状態または第2有利状態のいずれかに制御されるかを判定する判定手段(例えば、図9−9において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58A、072IWS61A、072IWS65Aを実行する部分、図9−14において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58B、072IWS61Bを実行する部分)と、を備え、
前記第1有利判定値の数が設定値に応じて異なるように設定し(例えば、図9−3(C),(D)に示す部分)、
前記第1有利判定値は、特定値を基準として前記特定値より大きな数値範囲で連続するように設定し(例えば、図9−3(C),(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値の数が設定値に関わらず共通となるように設定し(例えば、図9−3(C),(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値は、前記特定値を基準として前記特定値より小さな数値範囲で前記数値データ更新手段が更新する数値データのうち最小値から前記特定値まで連続するように設定し(例えば、図9−3(C),(D)の第2特別図柄に示す部分)、
前記判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は該数値データが設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより第1有利状態に制御されるかを判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は第2有利状態に制御されると判定する(例えば、図9−14において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58B、072IWS61B、072IWS62B、072IWS66Bを実行する部分)。
そのような構成によれば、第1有利状態に制御されると判定される第1有利判定値の数と、第2有利状態に制御されると判定される第2有利判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮することができる。
本発明による遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における設定変更処理を実行する部分)と、
遊技者にとって有利であるとともに設定値に応じて制御される確率が異なる第1有利状態(例えば、大当り遊技状態)と遊技者にとって有利であるとともに該第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な有利状態制御手段(例えば、図6において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜ステップS125を実行する部分)と、
数値データを更新する数値データ更新手段(例えば、図4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS24を実行する部分)と、
前記数値データ更新手段が更新する数値データと、第1有利状態に制御されるかを判定するための第1有利判定値と、第2有利状態に制御されるかを判定するための第2有利判定値とに基づいて、第1有利状態または第2有利状態のいずれかに制御されるかを判定する判定手段(例えば、図9−31において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58C、072IWS61C、072IWS65Cを実行する部分、図9−32において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58D、072IWS61Dを実行する部分)と、を備え、
前記第1有利判定値の数が設定値に応じて異なるように設定し(例えば、図9−30(C),(D)に示す部分)、
前記第1有利判定値は、特定値を基準として前記特定値より小さな数値範囲で、下限値が共通し、かつ設定値に応じて上限値が異なるように設定し(例えば、図9−30(C),(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値の数が設定値に関わらず共通となるように設定し(例えば、図9−30(C),(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値は、前記特定値を基準として前記特定値より大きな数値範囲で前記特定値から前記数値データ更新手段が更新する数値データのうち最大値まで連続するように設定し(例えば、図9−30(C),(D)の第2特別図柄に示す部分)、
前記判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は該数値データが設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより第1有利状態に制御されるかを判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は第2有利状態に制御されると判定する(例えば、図9−32において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58D、072IWS61D、072IWS62D、072IWS66Dを実行する部分)。
そのような構成によれば、第1有利状態に制御されると判定される第1有利判定値の数と、第2有利状態に制御されると判定される第2有利判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮することができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 役物制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部072IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。 大当り確率および小当り確率を説明するための説明図および大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り判定値、小当り判定値およびはずれ判定値の分布を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 確変状態(高確率/高ベース状態)における第1特別図柄の大当り変動パターンの選択割合を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 遊技状態制御処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。 通常状態において第1特別図柄変動にもとづいて大当りに制御される場合のタイムチャートを示す説明図である。 演出設定処理を示すフローチャートである。 バトル準備演出およびバトル演出の一例を示す説明図である。 4変動目に実行されるバトル演出の一例を示す説明図である。 100変動目に実行されるバトル演出の一例を示す説明図である。 KT状態となることを保留表示およびアクティブ表示により示唆する場合の説明図である。 KT状態となる場合の演出図面の説明図である。 KT状態となる場合の演出図面の説明図である。 KT状態となる場合の演出図面の説明図である。 KT状態となる場合の演出図面の説明図である。 変形例1における、確変状態(高確率/高ベース状態)における第1特別図柄の大当り変動パターンの選択割合を示す説明図である。 変形例2における、大当り判定値、小当り判定値およびはずれ判定値の分布を示す説明図である。 変形例2における、第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変形例2における、第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変形例3における、パチンコ遊技機の正面図である。 変形例3における、遊技盤及び賞球ユニットの分解斜視図である。 変形例3における、遊技盤及び賞球ユニットの分解斜視図である。 変形例3における、遊技盤の背面図である。 変形例3における、賞球ユニットの構造を示す正面図である。 変形例3における、(A)は第1誘導状態の振分部材を示す図であり、(B)は第2誘導状態の振分部材を示す図である。 変形例3における、(A)は振分部材の動作パターンと振分部材の動作パターンを示す図であり、(B)はスライド部材の動作パターンの決定割合を示す図である。 変形例3における、図10−4におけるA−A断面図である。 変形例3における、図10−4におけるB−B断面図である。 変形例3における、遊技球の進入対象と各スイッチの検出状況の関係を示す図である。 変形例3における、パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 変形例3における、各遊技状態において入賞可能な入賞口と各入賞口における賞球数を示す図である。 変形例3における、パチンコ遊技機の背面斜視図である。 変形例3における、表示モニタの正面図である。 変形例3における、演出制御コマンドを例示する図である。 変形例3における、各乱数を示す説明図である。 変形例3における、変動パターンを例示する図である。 変形例3における、(A)は表示結果判定テーブルを示す説明図であり、(B)及び(C)は大当り種別判定テーブルを示す説明図であり、(D)は小当り種別判定テーブルを示す説明図である。 変形例3における、(A)は各種大当り種別の説明図であり、(B)は中ベース状態と高ベース状態の終了条件の説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変形例3における、変動開始時時短終了判定処理を示すフローチャートである。 変形例3における、変動中時短終了判定処理を示すフローチャートである。 変形例3における、時短状態終了までのタイミングチャートである。 変形例3における、特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 変形例3における、特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 変形例3における、小当り開放前処理を示すフローチャートである。 変形例3における、通常示唆演出および特別示唆演出の実行例を示す説明図である。 変形例3における、特別示唆演出設定処理を示すフローチャートである。 変形例3における、特別示唆演出決定テーブルを示す説明図である。 変形例3における、背景切替演出設定処理を示すフローチャートである。 変形例3における、背景切替演出決定テーブルを示す説明図である。 変形例3における、中ベース状態における画面表示例を示す説明図である。 変形例3における、変動中時短終了判定処理の変形例を示すフローチャートである。 変形例4における、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの初期表示の一例を示す説明図である。 変形例4における、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。 変形例4における、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。 変形例4における、大当り状態中およびKT状態中の演出態様の具体例を示す説明図である。 変形例4における、賞球数表示処理を示すフローチャートである。 変形例4における、賞球数表示処理を示すフローチャートである。 変形例4における、賞球数表示処理を示すフローチャートである。 変形例4における、大当り状態中およびKT状態中の演出態様の具体例を示す説明図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの下方には、遊技領域の右方を狙って発射操作を行う右打ち操作を促すための右打ち表示器26が設けられている。なお、右打ち表示器26は、例えば、LEDによって構成され、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって点灯制御される(図2参照)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
また、画像表示装置5の右方には、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられている。なお、右打ち報知用LED37は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される(図2参照)。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の枠LED9が設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、枠LED9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、枠LED9および右打ち報知用LED37の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、LED信号(LEDの点灯/消灯態様を指定する信号)をLED制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
LED制御基板14は、枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動し、当該LED信号が指定する態様で枠LED9や右打ち報知用LED37を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、LEDの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、LEDの点灯/消灯の制御(音指定信号やLED信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、LED信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、役物制御プロセス処理を実行する(ステップS25C)。CPU103がタイマ割込み毎に役物制御プロセス処理を実行することにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
役物制御プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
また、図4では記載を省略しているが、遊技制御用タイマ割込み処理では、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力するための処理である試験端子処理も実行される。試験端子処理では、CPU103は、右打ち操作を行う期間であることを特定可能な試験信号(右打ち試験信号)も出力する制御を行う。具体的には、試験端子処理において、CPU103は、大当り遊技中や、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中、KT状態中に右打ち試験信号を出力する制御を行う。一方、試験端子処理において、CPU103は、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中には右打ち試験信号を出力する制御を行わない。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S113Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S113A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の変動表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には、大当り遊技を開始するための設定処理が行われる。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、小当り遊技を開始するための処理が行われる。そして、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
図6は、役物制御プロセス処理として、図4に示すステップS25Cにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この役物制御プロセス処理において、CPU103は、RAM102に設けられた役物制御プロセスフラグの値に応じて、ステップS120〜S128の処理のいずれかを選択して実行する。なお、役物制御プロセス処理の各処理(ステップS120〜S128)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS120の役物制御通常処理は、役物制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この役物制御通常処理では、大当り遊技を開始するための設定が行われたか否かを監視し、大当り遊技を開始するための設定が行われれば、大当り遊技を開始するための処理が行われ、役物制御プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS121のゲート通過待ち処理は、役物制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。このゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには役物制御プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS122の大当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグが“2”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS123の大当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、役物制御プロセスフラグの値が“4”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS124の大当り開放後処理は、役物制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、役物制御プロセスフラグの値が“5”に更新される。役物制御プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS125の大当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS126の小当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、役物制御プロセスフラグの値が“7”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS127の小当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、役物制御プロセスフラグの値が“8”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS128の小当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図7のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、枠LED9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8は、演出制御プロセス処理として、図7のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部072IWに関する説明)
次に、特徴部072IWについて説明する。まず、本特徴部072IWにおける遊技盤面の構成について、図9−1に示す正面図を用いて説明する。本特徴部072IWにおいて、通過ゲート41の下方には、第1始動入賞口を有する可変入賞球装置072IW01と、第2始動入賞口を有する入賞球装置072IW02と、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置072IW03とが設けられており、図9−1に示すように、左側に第2始動入賞口を有する入賞球装置072IW02が配置され、その右側に隣り合うように特別可変入賞球装置072IW03が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置072IW01が配置されている。
これら特別可変入賞球装置072IW03および可変入賞球装置072IW01は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口や第1始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置072IW03は、大当り遊技状態および小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置072IW01は、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第1始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
本特徴部072IWでは、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aまたは可変入賞球装置072IW01に遊技球が入賞したことにもとづいて、第1特別図柄の変動表示が実行される。また、第2始動入賞口を有する入賞球装置072IW02に遊技球が入賞したことにもとづいて、第1特別図柄の変動表示が実行される。また、本特徴部072IWでは、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは、同時に並行して実行可能である。
次に、本特徴部072IWにおける遊技状態について説明する。本特徴部072IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/低ベース状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(小当りラッシュ状態)(高確率/低ベース状態)と、通常状態よりも有利な確変状態(高確率/高ベース状態)および時短状態(低確率/高ベース状態)がある。
高確率状態では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。高確率状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。なお、本例では、高確率状態に制御される状態として、確変状態(高確率/高ベース状態)とKT状態(高確率/低ベース状態)とがある。
高ベース状態では、普図ゲームで「普図当り」となる確率を低ベース状態よりも向上させるとともに、普図ゲームで「普図当り」となったときの可変入賞球装置072IW01の開放期間を低ベース状態よりも長くすることにより、可変入賞球装置072IW01に遊技球が進入しやすくなる制御も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第1特別図柄)の変動効率が向上する状態であるという意味で、遊技者にとって有利な状態である。なお、本例では、高ベース状態に制御される状態として、確変状態(高確率/高ベース状態)と時短状態(低確率/高ベース状態)とがある。
本例では、通常状態(低確率/低ベース状態)では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(いわゆる左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aに遊技球が入賞し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。通常状態において大当りが発生すると、その大当り遊技の終了後に確変状態(高確率/高ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)に移行する。確変状態および時短状態では、高ベース状態に制御されることから、普図当り確率が高くなるとともに可変入賞球装置072IW01の開放時間が長くなり、第1始動入賞口を有する可変入賞球装置072IW01に入賞しやすくなる。そのため、確変状態および時短状態では、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(いわゆる右打ち)を行い、主として第1始動入賞口を有する可変入賞球装置072IW01に遊技球が入賞し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。
なお、確変状態(高確率/高ベース状態)および時短状態(低確率/高ベース状態)では、高ベース状態であることから上流側の可変入賞球装置072IW01の開放時間が極めて長く、右打ち操作を行っても遊技球の大半が可変入賞球装置072IW01に入賞する。このため、確変状態(高確率/高ベース状態)および時短状態(低確率/高ベース状態)では、下流側の第2始動入賞口を有する入賞球装置072IW02に遊技球が入賞するケースは極めて少なく、第2特別図柄の変動表示が実行されることは殆どない。
また、確変状態(高確率/高ベース状態)および時短状態(低確率/高ベース状態)では、低い確率ではあるが、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りが発生する場合があるのであるが(図9−2参照)、上流側の可変入賞球装置072IW01の開放時間が長く、殆どの遊技球が可変入賞球装置072IW01に入賞してしまう。そのため、小当り遊技中に下流側の特別可変入賞球装置072IW03に遊技球が入賞するケースも極めて少なく、確変状態(高確率/高ベース状態)において小当り遊技により得られる遊技価値(本例では、賞球)は少ない。
また、本特徴部072IWでは、後述する確変大当りA〜Cのいずれかが発生すると、大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率/高ベース状態)に制御され、確変状態(高確率/高ベース状態)において所定の移行条件が成立すると高ベース状態から低ベース状態に制御される、すなわち確変状態(高確率/高ベース状態)からKT状態(高確率/低ベース状態)に移行するように構成されている。
具体的には、確変大当りA〜Cのいずれかが発生すると、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御され、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで、確変状態が維持され、第1移行条件が成立すると確変状態からKT状態に移行する。
本特徴部072IWでは、大当り種別に応じて複数種類の第1移行条件のいずれかが設定されるように構成されており(例えば、後述するステップ072IWS2209〜S2211,S2212〜S2214の処理により実現される)、確変大当りAであれば、大当り遊技後の第2特別図柄の変動回数が4回となることが1つ目の第1移行条件(以下、第1移行条件Aともいう)として設定され、大当り遊技後の第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となることが2つ目の第1移行条件(以下、第1移行条件Bともいう)として設定される。また、確変大当りBであれば、大当り遊技後の第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となることが第1移行条件(すなわち第1移行条件B)として設定される。なお、確変大当りCであれば、第1移行条件は設定されない。
そのため、確変大当りAが発生して確変状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、第2特別図柄の変動回数が4回となり第1移行条件Aが成立すると(または第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となり第1移行条件Bが成立すると)、確変状態からKT状態に移行する。また、確変大当りBが発生して確変状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となり第1移行条件Bが成立すると、確変状態からKT状態に移行する。また、確変大当りCが発生して確変状態に移行した場合には、次の大当りが発生するまで、確変状態が維持される。これらの制御は、例えば、後述するステップ072IWS1507,S1513の処理によって実現される。
また、本特徴部072IWでは、確変状態において、大当りとなる変動表示(大当り変動)が開始されるという第2移行条件が成立すると、その大当り変動の変動表示中に確変状態からKT状態に移行する。
例えば、確変状態中に、第1特別図柄の変動表示として大当りとなる変動表示(大当り変動)が開始されると、その大当り変動として極めて長い変動時間の変動表示が実行され、その大当り変動の変動表示中にKT状態(高確率/低ベース状態)に制御される。
KT状態では、低ベース状態に制御されることから、普図当り確率が低下するとともに可変入賞球装置072IW01の開放時間も短くなり、第1始動入賞口を有する可変入賞球装置072IW01への遊技球の入賞頻度が低下する。そのため、KT状態では、下流側の第2始動入賞口を有する入賞球装置072IW02に遊技球が入賞しやすくなり、第2特別図柄の変動表示が実行されやすくなる。また、後述するように第2特別図柄の変動表示では小当り確率が高くなる(図9−2参照)とともに、第2特別図柄の変動時間が通常状態よりも短いため、KT状態では、通常状態(低確率/低ベース状態)よりも小当りになりやすい遊技状態となり、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態では、第2特別図柄の変動表示を実行させて小当りを発生させやすい状態となるのであるから、遊技者は第2始動入賞口を有する入賞球装置072IW02への入賞を狙って右打ち操作を継続した方が有利である。
また、稀であるが、確変状態(高確率/高ベース状態)において第2始動入賞口を有する入賞球装置072IW02に遊技球が入賞し、第2特別図柄の変動表示が大当り変動となる場合も考えられる。この場合も、その第2特別図柄の大当り変動の変動表示中においてKT状態となる。ただし、本例では、第1特別図柄の変動表示では小当り確率が低いので(図9−2参照)、第2特別図柄側で大当り変動としてKT状態としても、小当り遊技によって得られる遊技価値(本例では、賞球)はあまり期待できない。
なお、本例では、第1始動入賞口を有する可変入賞球装置072IW01を遊技領域の右方に設ける場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、可変入賞球装置072IW01を遊技領域の左方に設けるように構成し、確変状態(高確率/高ベース状態)および時短状態(低確率/高ベース状態)では遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行うように構成してもよい。
以下、確変状態のうち、確変大当りA,Bが発生し、その大当り遊技後に移行される確変状態を第1確変状態とも称し、確変大当りCが発生し、その大当り遊技後に移行される確変状態を第2確変状態とも称する。すなわち、第1確変状態は、第1移行条件および第2移行条件のいずれかが成立するとKT状態に移行する状態であり、第2確変状態は、第2移行条件が成立するとKT状態に移行する状態である。
また、KT状態のうち、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立して移行されたKT状態を第1KT状態とも称し、大当りとなる変動表示(大当り変動)が開始されるという第2移行条件が成立して移行されたKT状態を第2KT状態とも称する。
なお、本例では、確変状態からKT状態への移行条件として、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件と、大当りとなる変動表示(大当り変動)が開始されるという第2移行条件とが設けられているが、このような構成に限らず、第1移行条件のみ設ける(すなわち確変状態において大当り変動が開始されてもKT状態に移行しない)ようにしてもよいし、大当り種別に応じた回数の小当り遊技状態の発生という第3移行条件も設けるようにしてもよい。
例えば、大当り種別に応じて複数種類の第3移行条件のいずれかが設定されるように構成されており、確変大当りAであれば、2回の小当り遊技状態の発生が第3移行条件として設定され、確変大当りBであれば、20回の小当り遊技状態の発生が第3移行条件として設定され、確変状態において第3移行条件が成立するとKT状態に移行するようにしてもよい。
また、本特徴部072IWでは、後述する通常大当りが発生すると、大当り遊技状態の終了後に時短状態(低確率/高ベース状態)に制御され、時短状態(低確率/高ベース状態))において所定の移行条件が成立すると高ベース状態から低ベース状態に制御される、すなわち時短状態(低確率/高ベース状態)から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するように構成されている。
具体的には、通常大当りであれば、大当り遊技後の第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となることが第1移行条件(第1移行条件B)として設定される。
そのため、通常大当りが発生して時短状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となり第1移行条件Bが成立すると、時短状態から通常状態に移行する。
また、本特徴部072IWでは、大当り遊技の終了後に確変状態に制御されることにもとづいて連続確変回数カウンタの値を1加算する更新を行い、更新した連続確変回数カウンタの値が所定値(本例では「5」)に達したことにもとづいて、大当り遊技の終了後に確変状態に制御することなく、時短状態に制御するように構成されている。すなわち、確変大当りが連続して発生する、いわゆる連荘の上限回数が設けられている。これらの制御は、例えば、後述するステップ072IWS2205〜S2206,S2215〜S2218の処理により実現される。
(大当り確率、小当り確率)
図9−2は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図9−2(A−1)は、通常状態(低確率/低ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)における第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9−2(A−2)は、通常状態(低確率/低ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)における第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9−2(A−3)は、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)における第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9−2(A−4)は、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)における第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。
本例では、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されており、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることが可能である。また、図9−2に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
図9−2(A−1)及び(A−2)に示すように、通常状態(低確率/低ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合ともに、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「255/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
また、図9−2(A−3)及び(A−4)に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合ともに、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2550/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図9−2(A−1)及び(A−3)に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に、通常状態(低確率/低ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)または確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)のいずれであるかに関係なく、かつ設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。
また、図9−2(A−2)及び(A−4)に示すように、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、通常状態(低確率/低ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)または確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)のいずれであるかに関係なく、かつ設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。
すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで異なるが、通常状態(低確率/低ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)または確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)のいずれであるかに関係なく、設定値によらず共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9−2に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
また、本例では、大当り確率を設定値に応じて異ならせるとともに小当り確率を設定値によらず共通にすることにより、大当り遊技状態は遊技者にとって有利であるとともに設定値に応じて制御される確率が異なる第1有利状態であり、小当り遊技状態は遊技者にとって有利であるとともに大当り遊技状態と異なる第2有利状態となっている。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動表示を実行する場合、図9−2(A−1)〜(A−4)に示すように、はずれに対応する判定値は、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)の場合でかつ設定値「6」の場合に含まれず、その他の場合は全ての設定値「1」〜「6」に対応する判定値に含まれる(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)の場合でかつ設定値「6」の場合のみはずれ確率が0となる)。そして、はずれに対応する判定値は、設定値に応じて異なっている(図9−2に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、はずれ確率が異なっている)。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図9−2)には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
また、本例では、図9−2に示すように、判定値数を整合させるべく僅かなはずれ用の判定値が割り振られ(はずれ確率が極めて低く)、大当りとならない場合には殆ど小当りとなるように判定値が割り振られている場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りとならない場合には、概ね残りの50%が小当りで50%がはずれとなるように判定値を割り振ってもよく、様々な態様が考えられる。
また、本例では、図9−2に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで大当り確率が同一で小当り確率が異なる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで大当り確率が異なるが小当り確率が同一になるように判定値を割り振ってもよく、様々な態様が考えられる。
(大当り種別判定テーブル)
図9−2(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」および「通常大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−2(B)に示すように、この特徴部072IWでは、50%の確率で「確変大当りA」と決定され、20%の確率で「確変大当りB」と決定され、20%の確率で「確変大当りC」と決定され、10%の確率で「通常大当り」と決定される。
「確変大当りA」、「確変大当りB」および「確変大当りC」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率/高ベース状態)に移行させる大当りである。「通常大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態(低確率/高ベース状態)に移行させる大当りである。
また上述したように、「確変大当りA」および「確変大当りB」の場合には、第1移行条件および第2移行条件のいずれかが成立するとKT状態に移行する第1確変状態となり、「確変大当りC」の場合には、第2移行条件が成立するとKT状態に移行する第2確変状態となる。
この特徴部072IWでは、大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。
なお、本特徴部072IWでは、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示かに関わらず、共通の割合で大当り種別が決定されるが、このような構成に限らず、大当り種別の決定割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、第2特別図柄の変動表示の方が第1特別図柄の変動表示よりも確変大当りAが発生する割合が高くなるようにしてもよい。このように構成することにより、第2始動入賞が発生しやすいKT状態と他の遊技状態とで、確変大当りAが発生する割合(すなわち大当り遊技後のKT状態への移行しやすさ)を異ならせることができ、ゲーム性を向上させることができる。
(当り判定テーブル)
図9−3は、大当りまたは小当りのいずれにされるかを決定するための当り判定テーブルの説明図である。図9−3(A)は、設定値「1」の場合でかつ通常状態(低確率/低ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)であるときに使用される当り判定テーブルである。図9−3(B)は、設定値「6」の場合でかつ通常状態(低確率/低ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)であるときに使用される当り判定テーブルである。図9−3(C)は、設定値「1」の場合でかつ確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であるときに使用される当り判定テーブルである。図9−3(D)は、設定値「6」の場合でかつ確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であるときに使用される当り判定テーブルである。また、図9−3(A)〜(D)のそれぞれにおいて、第1特別図柄を変動表示するときに使用する当り判定テーブルと第2特別図柄を変動表示するときに使用する当り判定テーブルとを示している。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技用乱数更新処理(ステップS24)により更新される乱数データから特定される判定値に基づいて、大当りまたは小当りにされるか、すなわち大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれかに制御されるかを判定する(図9−9の072IWS60A、072IWS61A、072IWS065A、図9−14の072IWS60B、072IWS61B参照)。
そして、更新された乱数データから特定された判定値が大当りにされると判定される大当り判定値であるか否かによって、大当りとされるかの判定を行う。換言すると、更新された乱数データから特定された判定値が大当り遊技状態に制御されると判定される大当り判定値であるか否かによって、大当り遊技状態に制御されるかの判定を行う。
同様に、更新された乱数データから特定された判定値が小当りにされると判定される小当り判定値であるか否かによって、小当りとされるかの判定を行う。換言すると、更新された乱数データから特定された判定値が小当り遊技状態に制御されると判定される小当り判定値であるか否かによって、小当り遊技状態に制御されるかの判定を行う。
なお、本例では、乱数データから特定される最小の判定値(最小値)が0であり、最大の判定値(最大値)が65535になっている。
そして、本例では、図9−2で示すように、大当り確率は設定値に応じて異なるため、大当り判定値の数は設定値に応じて異なるように設定されている。一方、図9−2で示すように大当り確率は第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで共通であるため、大当り判定値の数は第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで共通となるように設定されている。
また、図9−2で示すように、小当り確率は第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで異なるため、小当り判定値の数は第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで異なるように設定されている。一方、図9−2で示すように、小当り確率は設定値によらず共通であるため、特別図柄ごとの小当り判定値の数は設定値に関わらず共通となるように設定されている。
そして、図9−3(A)〜(D)に示す当り判定テーブルでは、設定値「1」の場合および設定値「6」の場合のいずれの場合においても、さらに、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合のいずれの場合においても、更新される乱数データから特定される判定値のうち、大当り判定値であると判定される値を、特定値を基準として特定値より大きな数値範囲で連続するように設定している。
また、図9−3(A)〜(D)に示す当り判定テーブルでは、設定値「1」の場合および設定値「6」の場合のいずれの場合においても、さらに、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合のいずれの場合においても、更新される乱数データから特定される判定値のうち、小当り判定値と判定される値を、特定値を基準として特定値より小さな数値範囲で連続するように設定している。
そして、例えば、図9−3(C)に示す当り判定テーブルでは、設定値「1」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、大当り判定値であると判定される値を特定値から最大値である65535未満で設定値に応じて設定した上限値まで連続するように設定している。
また、図9−3(C)に示す当り判定テーブルでは、設定値「1」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値と判定される値を、特定値を基準として特定値より小さな数値範囲で最小値である0から特定値まで連続するように設定している。
このように設定することで、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であり、設定値「1」の場合は、図9−3(C)に示す当り判定テーブルを用いて次のように当り判定(大当り判定、小当り判定の総称)を行う。まず、更新された乱数データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値以上である場合は、判定値が設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより大当り遊技状態に制御されるかを判定する。また、この判定値が特定値未満である場合は小当り遊技状態に制御されると判定することができる。これにより、大当り判定と小当り判定とを別個に行う必要がなくなり、大当り判定値の数と小当り判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、さらに大当り遊技状態に制御されるかを判定し、減算の結果が負の値になる場合は、小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる(図9−14の072IWS58B参照)。
なお、図9−3(A),(B)に示す当り判定テーブルのうち第2特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルは大当り判定値の数が少ないこと以外は図9−3(C)と同様の構成となっているため、図9−3(C)と同様に当り判定を行うことができ、同様の効果を奏する。
また、設定値「2」〜設定値「5」のときに第2特別図柄の変動表示を実行するときに使用される当り判定テーブルも、大当り判定値の数が少ないこと以外は図9−3(C)と同様の構成となっているため、図9−3(C)と同様に当り判定を行うことができ、同様の効果を奏するものである。
また、図9−3(D)に示す当り判定テーブルでは、設定値「6」の場合において、第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときのいずれのときにおいても、大当り判定値であると判定される値を特定値から最大値である65535まで連続するように設定している。
さらに、図9−3(D)に示す当り判定テーブルでは、設定値「6」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値と判定される値を、最小値である0から特定値まで連続するように設定している。
よって、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であり、設定値「6」の場合は、図9−3(D)に示す当り判定テーブルを用いて次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値以上である場合は大当り遊技状態に制御されると判定し、この判定値が特定値未満である場合は小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、設定値「6」の場合は、大当り遊技状態に制御されるかを判定するにあたって、上限値以下か否かを判定しなくてもよくなり、処理が簡易になるので大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれかに制御されるかを判定するための処理負担を軽減できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、大当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果がマイナスになるか否かによって好適に処理を行うことができる(図9−14の072IWS58B参照)。
また、本例では、例えば、図9−3(C)に示す当り判定テーブルに示すように、遊技者にとっての有利度の低い設定値「1」において、大当り遊技状態に制御しないと判定されるはずれ判定値となる値を、大当り判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で上限値から最大値である65535まで連続するように設定した。これにより、大当り遊技状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
また、例えば、図9−3(D)に示す当り判定テーブルでは、第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときのいずれのときにおいても、大当り判定値であると判定される値を特定値から最大値である65535まで連続するように設定している。
さらに、図9−3(D)に示す当り判定テーブルでは、小当り判定値と判定される値を、下限値を共通にし、かつ第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで小当り判定値と判定される値の上限値が異なるように設定している。なお、いずれの特別図柄の場合も下限値は最小値である0として共通にしている。
このように設定することで、第1特別図柄の変動表示を実行するときに、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であり、設定値「6」の場合は、図9−3(D)に示す当り判定テーブルを用いて次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値以上である場合は、大当り遊技状態に制御されると判定する。また、この判定値が特定値未満である場合は小当り遊技状態に制御されると判定される上限値以下であるか否かを判定することにより、小当り遊技状態に制御されるかを判定することができる。これにより、大当り判定と小当り判定とを別個に行う必要がなくなり、大当り判定値の数と小当り判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、さらに大当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、小当り遊技状態に制御されるかを判定する。これにより、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる(図9−9の072IWS60A、図9−14の072IWS58B参照)。
さらに、図9−3(D)に示す当り判定テーブルでは、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値と判定される値を、最小値である0から特定値まで連続するように設定している。
よって、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であり、設定値「6」の場合は、図9−3(D)に示す当り判定テーブルを用いて次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値以上である場合は大当り遊技状態に制御されると判定し、この判定値が特定値未満である場合は小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り遊技状態に制御されるかを判定するにあたって、上限値以上か否かを判定しなくてもよくなり、処理が簡易になるので大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれかに制御されるかを判定するための処理負担を軽減できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、大当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果がマイナスになるか否かによって好適に処理を行うことができる(図9−14の072IWS58B参照)。
また、本例では、例えば、図9−3(D)に示す当り判定テーブルに示すように、第1特別図柄の変動表示を実行するときに小当り遊技状態に制御しないと判定されるはずれ判定値となる値を、小当り判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で上限値から特定値まで連続するように設定した。これにより、小当り遊技状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
なお、図9−3(A)〜(C)に示す当り判定テーブルのうち第1特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルでは、次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値以上である場合は、判定値が設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより大当り遊技状態に制御されるかを判定する。また、この判定値が特定値未満である場合は小当り遊技状態に制御されると判定される上限値以下であるか否かを判定することにより、小当り遊技状態に制御されるかを判定することができる。なお、このとき、大当り判定を行った後に小当り判定を行うように構成することが可能である。これにより、重要度が高いものを優先的に処理するので安全に処理を行うことができる。
なお、設定値「2」〜設定値「5」のときにおいても、第1特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルと第2特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルは、設定値が有利になるほど大当り判定値の数が多くなること以外は図9−30(A)〜(C)と同様の構成となっている。よって、設定値「2」〜設定値「5」のときに第1特別図柄の変動表示を実行するときに使用される当り判定テーブルでは、図9−30(A)〜(C)に示す当り判定テーブルのうち第1特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルでの判定と同様の判定を行うことが可能である。また、設定値「2」〜設定値「5」のときに第2特別図柄の変動表示を実行するときに使用される当り判定テーブルでは、図9−30(A)〜(C)に示す当り判定テーブルのうち第2特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルでの判定と同様の判定を行うことが可能である。そして、それぞれの判定において奏する効果と同様の効果を奏するものである。
(変動パターンテーブル)
図9−4および図9−5は、この特徴部072IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図9−4および図9−5に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図9−4および図9−5に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#09の9種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#12の12種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜09または01〜12)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態(低確率/低ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)である場合には、図9−4(A)に示す低ベース状態用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−4(A)に示すように、低ベース状態(通常状態またはKT状態)において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#04のいずれかに決定される。
なお、KT状態(高確率/低ベース状態)のうちの第2KT状態(第2移行条件が成立して移行されるKT状態)において第1特別図柄の変動表示を実行する場合とは、確変状態(高確率/高ベース状態)において第2特別図柄の大当り変動が開始された場合に該大当り変動中にKT状態(高確率/低ベース状態)に制御され、第1特別図柄の変動表示を行う場合である。このとき、第2特別図柄の大当り変動中であることから、第1特別図柄の変動では強制的に小当りまたははずれに制御される。従って、KT状態(高確率/低ベース状態)のうちの第2KT状態において第1特別図柄の変動表示を実行する場合、第1変動パターン#04が選択されることはないため、実質的には第1変動パターン#01〜#03のいずれかに決定されることとなる。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、確変状態(高確率/高ベース状態)および時短状態(低確率/高ベース状態)である場合には、図9−4(B)に示す高ベース状態用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−4(B)に示すように、確変状態および時短状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#05〜#09のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には、演出内容が通常はずれである第1変動パターン#05が決定されて第1特別図柄の変動表示が実行される。小当りと決定する場合には、第1変動パターン#06が決定されて第1特別図柄の変動表示が実行される。大当りと決定する場合には、第1変動パターン#07〜#09が高確率実行回数カウンタの値および遊技状態に応じて決定されて第1特別図柄の変動表示が実行される。
高確率実行回数カウンタとは、高確率状態において実行された変動回数を示す値である。高確率実行回数カウンタは、確変状態(高確率/高ベース状態)に制御する際に0がセットされ、変動が行われる度に1ずつ加算されるものである。
ここで、確変状態(高確率/高ベース状態)における第1特別図柄の大当り変動パターンの選択割合について説明する。図9−6は、確変状態(高確率/高ベース状態)における第1特別図柄の大当り変動パターンの選択割合を示す説明図である。上述したように、確変状態(高確率/高ベース状態)における第1特別図柄の大当り変動パターンとしては、大当りとなる第1変動パターン#07〜#09が設けられている。確変状態(高確率/高ベース状態)では、図示するように高確率実行回数カウンタの値に応じて変動パターンの選択割合が異なっており、具体的に、高確率実行回数カウンタの値≧100であれば100%の割合で第1変動パターン#09を選択し、第1変動パターン#07〜#08は選択されない。また、高確率実行回数カウンタの値<100であれば80%の割合で第1変動パターン#07を選択し、15%の割合で第1変動パターン#08を選択し、5%の割合で第1変動パターン#09を選択する。すなわち、高確率実行回数カウンタの値が101回未満の方が100回以上のときよりも、大当り変動の平均的な変動時間が短くなるように構成されており、実質的にKT状態に移行する割合が低くなるように構成されている。このように構成により、確変状態で次の大当りがなかなか発生しない状態(ハマり状態)となってしまった場合に、賞球面での不利感を軽減することができる。
なお、本例では、図9−6に示すように、高確率実行回数カウンタの値が100回未満のときに高確率実行回数カウンタの値が100回以上のときに選択され得る第1変動パターン#09も選択され得る構成としているが、高確率実行回数カウンタの値が100回未満のときは、必ず短い変動時間が選択されるように構成してもよい。例えば、高確率実行回数カウンタの値が100回未満のときは、第1変動パターン#07または第1変動パターン#08、あるいは、第1変動パターン#07のみが選択されるようにすることが可能である。
また、本例では、図9−6に示すように、高確率実行回数カウンタの値が100回未満のときと、高確率実行回数カウンタの値が100回以上のときとで大当り変動の変動パターンの選択割合を異ならせているが、さらに細分化した回数で大当り変動の変動パターンの選択割合を異ならせることが可能である。例えば、高確率実行回数カウンタの値が0回〜50回のときと、高確率実行回数カウンタの値が51回〜100回のときと、高確率実行回数カウンタの値が101回〜150回のときと、高確率実行回数カウンタの値が151回以上のときとで大当り変動の変動パターンの選択割合を異ならせることが可能である。
特徴部072IWでは、確変状態(高確率/高ベース状態)において第1特別図柄の大当り変動となる場合に、該大当り変動中にKT状態(高確率/低ベース状態)に制御されるものである。そして、大当り変動として第1変動パターン#07が選択された場合には変動時間が3秒となり、極端に短い変動時間となる。従って、第1変動パターン#07が選択された場合には、KT状態に制御される期間が3秒間と極めて短く、後述するようにKT状態中に実行される小当り変動の変動時間は10秒間である(図9−5の第2変動パターン#11参照)ことから、KT状態中に小当りを発生させることはできず、小当り遊技により獲得可能な賞球の数は0個となる。
また、大当り変動として第1変動パターン#08が選択された場合には変動時間が1分46秒となり、第1変動パターン#07よりも長い変動時間となる。従って、本特徴部072IWでは、第1変動パターン#08が選択されることにより、1分46秒にわたってKT状態に制御させることが可能に構成されている。また、小当り変動の変動時間は10秒間である(図9−5の第2変動パターン#11参照)ことから、1分46秒間に最大で小当りを10回程度発生させることが期待できる。本例では、小当り1回あたり平均して特別可変入賞球装置072IW03に遊技球を2.5球入賞可能に構成されており、小当り遊技中の特別可変入賞球装置072IW03への入賞1回あたり賞球10個が得られることから、KT状態中に獲得可能な賞球の数(期待出玉)は最大で10回×2.5球×10個=250個程度となっている。
また、大当り変動として第1変動パターン#09が選択された場合には変動時間が5分1秒となり、第1変動パターン#07や第1変動パターン#08よりも長い変動時間となる。従って、本特徴部072IWでは、第1変動パターン#09が選択されることにより、5分1秒にわたってKT状態に制御させることが可能に構成されている。また、小当り変動の変動時間は10秒間である(図9−5の第2変動パターン#11参照)ことから、5分1秒間に最大で小当りを30回程度発生させることが期待できる。本例では、小当り1回あたり平均して特別可変入賞球装置072IW03に遊技球を2.5球入賞可能に構成されており、小当り遊技中の特別可変入賞球装置072IW03への入賞1回あたり賞球10個が得られることからKT状態で獲得可能な賞球の数(期待出玉)は最大で30回×2.5球×10個=750個程度となっている。
そして、図9−6に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始するまでの変動回数が100回以上のときは、大当り変動として第1変動パターン#09のみが選択され、第1変動パターン#07や第1変動パターン#08は選択されないため、大当り変動が開始するまでの変動回数が100回以上のときは、KT状態で最大で750個程度の賞球を獲得可能である。一方、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始するまでの変動回数が100回未満では、大当り変動として第1変動パターン#07の選択割合が80%と最も高く、次いで第1変動パターン#08の選択割合が15%であり、第1変動パターン#09の選択割合が最も低い5%になっている。よって、大当り変動が開始するまでの変動回数が100回未満のときは第1変動パターン#08や第1変動パターン#09が選択された場合には最大で250個や750個程度の賞球を獲得可能であるが、第1変動パターン#07が選択された場合には賞球を獲得できないことが殆どである。
このように、特徴部072IWでは、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始するまでの変動回数が100回以上のときは、第1変動パターン#09のみが選択されるため、100%の割合でKT状態(具体的には第2KT状態)に移行するが、大当り変動が開始するまでの変動回数が100回未満では、第1変動パターン#07が選択されるとKT状態(具体的には第2KT状態)の期間が極めて短く実質的にKT状態(具体的には第2KT状態)への移行割合が低下する。よって、特徴部072IWでは、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始するまでの変動回数に応じてKT状態(具体的には第2KT状態)に移行する割合が異なる。そして、確変状態で次の大当りがなかなか発生しない状態(ハマり状態)となってしまった場合に、賞球面での不利感を軽減することができる。
また、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始するまでの変動回数が100回以上のときは、第1変動パターン#09のみが選択されるため、100%の割合でKT状態(具体的には第2KT状態)に移行するが、大当り変動が開始するまでの変動回数が100回未満では、第1変動パターン#07が選択されるとKT状態(具体的には第2KT状態)の期間が極めて短くなるため、大当り変動を開始したときの変動パターンを変えることで実質的にKT状態(具体的には第2KT状態)に移行するか否かが異なる。すなわち、第2KT状態を経て大当りとなるか、または実質的に第2KT状態を経ることなく即大当りが発生するか否かが異なる。
また、大当り終了の直後に大当り変動となったときは、当該大当り変動でKT状態(具体的には第2KT状態)に移行させると、遊技者が短時間で獲得する遊技球が必要以上に増加して射幸性を煽ってしまうおそれがあるが、確変状態(高確率/高ベース状態)の期間が長くなったときにKT状態に移行する(または移行しやすくする)構成とすることで、遊技者の射幸心を煽りすぎないようにすることができる。
また、本特徴部072IWでは、時短状態(低確率/高ベース状態)からはKT状態(高確率/低ベース状態)に移行することがないため、時短状態(低確率/高ベース状態)において大当り変動が開始されたときには、変動回数に関わらず、大当り変動として第1変動パターン#07のみが選択されるように構成されている(例えば、後述するステップ072IWS1702A12の処理により実現される)。このような構成により、変動時間を不必要に長くすることを避けることができる。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、通常状態(低確率/低ベース状態)である場合には、図9−5(C)に示す通常状態用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−5(C)に示すように、通常状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部072IWでは、通常状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、大入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部072IWでは、図9−5(C)に示すように、通常状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、通常状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部072IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部072IWでは、図9−5(C)に示すように、通常状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、通常状態中に不当に大入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
前回の大当りが確変大当りAであって、確変状態(高確率/高ベース状態)において第2特別図柄の変動表示を実行する場合、図9−5(D)に示すように、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
前回の大当りが確変大当りB,Cであって、確変状態(高確率/高ベース状態)において第2特別図柄の変動表示を実行する場合、図9−5(E)に示すように、第2変動パターン#07〜#09のいずれかに決定される。
また、時短状態(低確率/高ベース状態)において第2特別図柄の変動表示を実行する場合にも、図9−5(E)に示すように、第2変動パターン#07〜#09のいずれかに決定される。
上述したように、本特徴部072IWでは、確変大当りAが発生して確変状態に制御された場合には、第2特別図柄の変動回数が4回となり第1移行条件Aが成立すると(または第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となり第1移行条件Bが成立すると)KT状態に移行し、確変大当りBが発生して確変状態に制御された場合には、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となり第1移行条件Bが成立するとKT状態に移行するように構成されている。加えて、図9−5(D),(E)に示すように、確変大当りAが発生して確変状態に制御された場合には、確変大当りBが発生して確変状態に制御された場合よりも、変動時間が短い変動パターン(本例では第2変動パターン#07〜#09よりも変動時間が短い第2変動パターン#04〜#06)に決定されるように構成されている。このような構成により、確変大当りAが発生して確変状態に制御される場合には、確変大当りBが発生して確変状態に制御される場合よりも、速やかにKT状態に移行させることができる。
また、上述したように、本特徴部072IWでは、いずれの種別の大当りでも10ラウンドの大当り遊技状態に制御され、大当り遊技の終了後には高ベース状態(具体的には確変状態または時短状態)に制御されるように構成されている。加えて、図9−5(E)に示すように、確変大当りCが発生して確変状態(具体的には第2確変状態)に制御された場合や、通常大当りが発生して時短状態に制御された場合にも、確変大当りBが発生して確変状態に制御された場合と同様に、図9−5(E)に示す第2変動パターン#07〜#09のいずれかに決定されるように構成されている。そして、詳細については後述するが、本特徴部072IWでは、大当りの種別に関わらず、大当り遊技の終了後には共通の演出(例えば、大当り終了後の1変動目から3変動目までのバトル準備演出や、4変動目(前半期間)のバトル演出、5変動目から99変動目までのチャレンジ演出、100変動目(前半期間)のバトル演出など)を実行し、所定の報知タイミングで遊技状態を報知する(または示唆する)演出(例えば、4変動目(後半期間)のバトル演出や100変動目(後半期間)のバトル演出)を実行するように構成されている。すなわち、共通の演出により大当り遊技の終了後にいずれの遊技状態に制御されているか判別困難とするとともに、複数の報知タイミングで実行する演出により遊技状態を報知(または示唆)することができるようになっている。このような構成により、大当り遊技の終了後にいずれの遊技状態に制御されているか、KT状態に移行するか否かについて推測する楽しみを設けることができ、興趣を向上させることができる。また、KT状態に制御されることを示唆する複数の機会を設けることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部072IWでは、KT状態に移行しない時短状態や第2確変状態(すなわち確変大当りCが発生して制御された確変状態)において、変動時間が極端に長い第2変動パターン#01〜#03ではなく第2変動パターン#07〜#09に決定される(すなわち通常状態に比べて第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高い)ように構成されている。このような構成により、通常状態に比べて第2特別図柄の変動表示の実行頻度を高めながらも、第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高くなり過ぎない(例えば、実行頻度が高くなり過ぎると時短状態がすぐに終わってしまうという弊害がある)ように、好適な変動時間を選択することができる。
なお、本特徴部072IWでは、KT状態に移行しない時短状態や第2確変状態(すなわち確変大当りCが発生して制御された確変状態)において、変動時間が極端に長い第2変動パターン#01〜#03ではなく第2変動パターン#07〜#09に決定される(すなわち通常状態に比べて第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高い)ように構成されているが、このような構成に限らず、例えば、時短状態および第2確変状態のいずれかまたは両方において、変動時間が極端に長い第2変動パターン#01〜#03に決定されるようにしてもよい。
また、本特徴部072IWでは、前回の大当りが確変大当りAであって、確変状態(高確率/高ベース状態)において第2特別図柄の変動表示を実行する場合、図9−5(D)に示すように、はずれまたは小当りのときに変動時間を10秒としているが、5秒あるいは1秒としてもよい。すなわち、より速やかにKT状態に移行させることができるようにしてもよい。また逆に、前回の大当りが確変大当りAであって、確変状態(高確率/高ベース状態)において第2特別図柄の変動表示を実行する場合、前回の大当りが確変大当りB,Cであって、確変状態(高確率/高ベース状態)において第2特別図柄の変動表示を実行する場合と同様に、第2変動パターン#07〜#09のいずれかに決定されるようにしてもよい。すなわち、大当り種別の違いに関わらず、所定の報知タイミング(例えば、4変動目や100変動目)となるまでの期間に大きな違いがないようにしてもよい。
KT状態(高確率/低ベース状態)において第2特別図柄の変動表示を実行する場合、図9−5(F)に示すように、第2変動パターン#10〜#12のいずれかに決定される。なお、KT状態(高確率/低ベース状態)のうちの第2KT状態(大当り変動が開始されるという第2移行条件が成立して移行されたKT状態)において第2特別図柄の変動表示を実行する場合、第1特別図柄の大当り変動中であるため、大当りにはなり得ないものである。従って、この場合には、第2変動パターン#10〜#11のいずれかに決定される。
なお、本特徴部072IWでは、発生した大当りの種別に応じて変動パターンテーブルを選択するように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、いずれの遊技状態において大当りが発生したかに応じて、変動パターンテーブルを選択する(つまり異なる変動パターンを選択する)ように構成してもよい。
例えば、確変状態または時短状態において大当りが発生した場合には、通常状態において大当りが発生した場合に比べて、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、変動時間が短い変動パターンを選択する(すなわち第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高くなる)ようにしてもよい。このように構成することにより、いずれの遊技状態において大当りが発生したかに応じて、大当り遊技の終了後に選択される変動パターン(変動時間)が異なることになり、小当りラッシュへの移行のしやすさを異ならせることができる。すなわち、例えば、確変状態または時短状態では、通常状態に比べて、大当り遊技の終了後に小当りラッシュへ移行しやすくすることができる。
(演出制御コマンドの内容の一例)
図9−7および図9−8は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9−7に示す例において、コマンド8001(H)〜8009(H),8011(H)〜8022(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120はコマンド8001(H)〜8009(H),8011(H)〜8022(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(確変大当りA指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(確変大当りB指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りCとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(確変大当りC指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(通常大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この特徴部072IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、確変大当りA/確変大当りB/確変大当りC/通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンド91XX(H)は、大当り変動の残り時間がXXで示す値であることを指定する演出制御コマンド(大当り変動時間指定コマンド)である。本特徴部072IWでは、所定期間ごと(10秒ごと)に大当り変動時間指定コマンドを送信する構成としている。なお、本例では、現在の遊技状態に関係なく、大当り変動時間指定コマンドを大当り変動中に所定期間ごと(本例では、10秒ごと)に送信する構成としているが(図9−11、072IW1123A3参照)、KT状態(またはKT状態のうちの第2KT状態)のときのみ送信する構成とすることも可能である。
コマンド9C00(H)は、右打ち表示器26の点灯を終了したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯終了指定コマンド)である。コマンド9C01(H)は、右打ち表示器26の点灯を開始したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯開始指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第1強制図柄確定指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、第2特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第2強制図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB401(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この特徴部072IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率/低ベース状態)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/低ベース背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が時短状態(低確率/高ベース状態)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/高ベース背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態がKT状態(高確率/低ベース状態)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/低ベース背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/高ベース背景指定コマンド)である。なお、本特徴部072IWでは、遊技状態が確変状態または時短状態であって、遊技状態を確定的に報知する演出(例えば、100変動目(後半期間)のバトル演出)が未だ実行されていないときには、背景表示を指定する演出制御コマンドに関わらず、共通の背景表示(例えば、バトル準備演出用の背景表示やバトル演出用の背景表示、チャレンジ演出用の背景表示)が行われる。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図9−7および図9−8に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図9−7および図9−8に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
(第1特別図柄通常処理)
図9−9は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ072IWS50A)。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ072IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ072IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ072IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ072IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ072IWS56A)。具体的に、高確率フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/低ベース状態(通常状態)であると判定して低確/低ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/高ベース状態(時短状態)であると判定して低確/高ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には高確率/低ベース状態(KT状態)であると判定して高確/低ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/高ベース状態(確変状態)であると判定して高確/高ベース背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ072IWS57A)、読み出した当り判定用乱数(すなわち、乱数データ)から特定される判定値から特定値(図9−3参照)を減算し、減算した結果が負の値になるか否かを判定する(ステップ072IWS58A)。負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。キャリフラグがセットされていることにもとづいて、減算の結果が負の値になると判定した場合、すなわち判定値が特定値未満である場合は、ステップ072IWS65Aへ移行する。
キャリフラグがセットされていないことにもとづいて、減算の結果が負の値にならないと判定した場合、すなわち判定値が特定値以上である場合は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ072IWS59A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ072IWS60A以降の処理を行うことなくステップ072IWS67Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的に小当りまたははずれとする構成になっている。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」であるか否かを判定する(ステップ072IWS60A)。確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」である場合には、ステップ072IWS62Aに移行する。
確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」でない場合には、判定値が大当り判定値の上限値(図9−3参照)以下であるか否かを判定する(ステップ072IWS61A)。判定値が大当り判定値の上限値以下である場合にはステップ072IWS62Aに移行する。判定値が大当り判定値の上限値以下でない場合にはステップ072IWS67Aに移行する。
判定値が大当り判定値の上限値以下である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ072IWS62A)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCおよび通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ072IWS63A)、大当り種別を記憶し(ステップ072IWS64A)、ステップ072IWS67Aへ移行する。
また、ステップ072IWS58Aにおいて減算の結果が負の値になる場合は、判定値が小当り判定値の上限値(図9−3参照)以下であるか否かを判定する(ステップ072IWS65A)。判定値が小当り判定値の上限値以下でない場合はステップ072IWS67Aへ移行する。
判定値が小当り判定値の上限値以下である場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ072IWS66A)。そして、ステップ072IWS67Aへ移行する。
ステップ072IWS67Aでは、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ072IWS67A)。なお、図示は省略したが、ステップ072IWS67Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、図9−9におけるステップ072IWS58A〜ステップ072IWS67Aと、図9−14におけるステップ072IWS58B〜ステップ072IWS67Bとは共通の当り判定モジュールの実行により実行される。本例における当り判定モジュールは、更新される乱数データから特定される判定値が大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定し、小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。
また、本例では、072IWS58A〜072IWS61Aの処理を実行した後に072IWS65Aの処理を実行することにより、大当り判定を行った後に小当り判定を行うように構成することが可能である。これにより、重要度が高いものを優先的に処理するので安全に処理を行うことができる。変形例2〜4においても同様である。
(第1変動パターン設定処理)
図9−10は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、高ベース状態制御中であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ072IWS1700A)。高ベースフラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態)でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−4(A)に示す低ベース状態(通常状態、KT状態)用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ072IWS1701A)。高ベースフラグがセットされていれば(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、大当り変動であるか否かを判定する(ステップ072IWS1702A1)。なお、大当り変動であるか否かは、具体的には、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
大当り変動である場合は、高確率状態制御中であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ072IWS1702A11)。高確率フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態)であれば)、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回以上か否かを判定する(ステップ072IWS1702A2)。なお、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回以上か否かは、具体的には、高確率実行回数カウンタの値を確認することにより判定できる。確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回以上である場合は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−4(B)の第1変動パターン#07〜#09を図9−6(100回以上)に示す選択割合で選択する高ベース状態(大当り)用の変動パターンテーブルAを選択する(ステップ072IWS1702A3)。確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回以上でない場合は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−4(B)の第1変動パターン#07〜#09を図9−6(100回未満)に示す選択割合で選択する高ベース状態(大当り)用の変動パターンテーブルBを選択する(ステップ072IWS1702A4)。
また、高確率フラグがセットされていなければ(すなわち、時短状態(低確率/高ベース状態)であれば)、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−4(B)の第1変動パターン#07を選択する高ベース状態(大当り)用の変動パターンテーブルCを選択する(ステップ072IWS1702A12)。
また、大当り変動でない場合は、図9−4(B)の第1変動パターン#05〜#06を所定の割合で選択する高ベース状態(小当り/はずれ)用の変動パターンテーブルを選択する(ステップ072IWS1702A5)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ072IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図9−4に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ072IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ072IWS1704A)。
また、ステップ072IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ072IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ072IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ072IWS1707A)。
(第1特別図柄変動処理)
図9−11は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果や、大当り種別の決定結果、小当りとするか否かの決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンド、表示結果4指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ072IWS1121A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ072IWS1122A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ072IWS1123A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ072IWS1124A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ072IWS1130A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、大当り変動であるか否かを判定する(ステップ072IWS1123A1)。なお、大当り変動であるか否かは、具体的には、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。大当り変動である場合は、変動表示の開始または図9−7に示す大当り変動時間指定コマンドを前回送信してから10秒が経過したか否かを判定する(ステップ072IWS1123A2)。なお、変動表示の開始または前回大当り変動時間指定コマンドを送信してから10秒が経過したか否かは、例えば、変動表示の開始時や前回大当り変動時間指定コマンドを送信したときに所定のタイマをセットし、ステップ072IWS1123A2では、その所定のタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。変動表示の開始または大当り変動時間指定コマンドを前回送信してから10秒が経過した場合は、現在の第1変動時間タイマの値(すなわち、大当り変動の残り変動時間)をEXTデータにセットし、大当り変動時間指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ072IWS1123A3)。変動表示の開始または大当り変動時間指定コマンドを前回送信してから10秒が経過していない場合は、ステップ072IWS1140に移行する。
本特徴部072IWでは、通常状態(低確率/低ベース状態)、時短状態(低確率/高ベース状態)または確変状態(高確率/高ベース状態)である場合には主として第1特別図柄の変動表示が実行され、KT状態(高確率/低ベース状態)である場合には主として第2特別図柄の変動表示が実行される。そのため、通常状態、時短状態または確変状態である場合には、画像表示装置5において第1特別図柄の変動表示に対応して飾り図柄の変動表示を実行し、KT状態である場合には画像表示装置5において第2特別図柄の変動表示に対応して飾り図柄の変動表示を実行するように構成している。この場合、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理の可変表示開始設定処理(ステップS171)および可変表示中演出処理(ステップS172)において、飾り図柄用の変動時間タイマを用いて飾り図柄の変動時間を管理するのであるが、通常状態、時短状態または確変状態である場合には第1特別図柄の変動表示に対応して飾り図柄用の変動時間タイマをセットして変動時間を管理し、KT状態である場合には第2特別図柄の変動表示に対応して飾り図柄用の変動時間タイマをセットして変動時間を管理する。
ここで、第1特別図柄側において大当り変動となる変動表示を実行する場合には、その大当り変動中にKT状態(具体的には第2KT状態)に制御されるのであるから、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示に対応して飾り図柄用の変動時間タイマをセットして変動時間を管理する制御に切り替えることになり、第1特別図柄側の大当り変動の変動時間を正確に管理することが難しくなり、遊技制御用マイクロコンピュータ100側で管理する大当り変動時間(すなわち、KT状態の継続期間)とずれが生じるおそれがある。そこで、本特徴部072IWでは所定期間ごと(10秒ごと)に大当り変動時間指定コマンドを送信することにより、演出制御用CPU120側で大当り変動時間指定コマンドにもとづいて大当り変動時間(すなわち、KT状態の継続期間)を正確に把握できるように構成している。
次いで、CPU103は、遊技状態に関する制御を行う遊技状態制御処理を実行し(ステップ072IWS1140)、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ072IWS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ072IWS1126A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ072IWS1127A)。なお、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ072IWS1125AのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ072IWS1126AのY)であって大当りとならない第1特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ072IWS1127AのY、ステップ072IWS1128AのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ072IWS1129A)。なお、この場合、第1大当りフラグや第1小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第1大当りフラグや第1小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ072IWS1130A)。
ステップ072IWS1125A〜S1129Aの処理が実行されることによって、この特徴部072IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって第1特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ072IWS1129Aで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
(遊技状態制御処理)
図9−12は、遊技状態制御処理を示すフローチャートである。遊技状態制御処理において、CPU103は、高確率フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ072IWS1500)、セットされていない場合にはステップ072IWS1502へ移行する。セットされている場合、既に高確率実行回数カウンタの値を加算済みであるか否かを判定する(ステップ072IWS1501a)。具体的に、ステップ072IWS1501bを行った際に所定のフラグをセットしておき、該フラグがセットされている場合には既に高確率実行回数カウンタを加算済みであると判定するものであればよい。
CPU103は、高確率実行回数カウンタを加算済みではない場合、高確率実行回数カウンタの値を1加算する(ステップ072IWS1501b)。
次いで、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ072IWS1502)、セットされていない場合には遊技状態制御処理を終了する。セットされている場合、高ベース合算残余回数カウンタの値が0より大きいか否かを判定する(ステップ072IWS1503)。
高ベース合算残余回数カウンタは、高ベース状態が終了するまでの残り変動回数(第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計)を示すものである。すなわち、高ベース合算残余回数カウンタの値が0になった場合に高ベース状態が終了して低ベース状態へ移行するものである。
本特徴部072IWでは、高ベース合算残余回数カウンタの値は、確変大当りAまたは確変大当りBが発生して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御する際に100がセットされ(後述するステップ072IWS2210,S2213)、通常大当りが発生して時短状態(低確率/高ベース状態)に制御する際に100がセットされ(後述するステップ072IWS2217)、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が行われる度に1ずつ減算されるものである。つまり、高ベース合算残余回数カウンタに値をセットすることは、第1移行条件Bの設定に相当し、高ベース合算残余回数カウンタの値が0となることは、第1移行条件Bの成立に相当する。
高ベース合算残余回数カウンタの値が0より大きい場合、すなわち確変大当りAまたは確変大当りBが発生して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されて第1移行条件Bが設定されている場合、または通常大当りが発生して時短状態(低確率/高ベース状態)に制御され第1移行条件Bが設定されている場合には、CPU103は、既に高ベース合算残余回数カウンタの値を減算済みであるか否かを判定する(ステップ072IWS1504)。具体的に、ステップ072IWS1505を行った際に所定のフラグをセットしておき、該フラグがセットされている場合には既に高ベース合算残余回数カウンタの値を減算済みであると判定するものであればよい。
CPU103は、高ベース合算残余回数カウンタの値を減算済みではない場合、高ベース合算残余回数カウンタの値を1減算し(ステップ072IWS1505)、高ベース合算残余回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ072IWS1506)。0でない場合にはステップ072IWS1508へ移行する。高ベース合算残余回数カウンタの値が0である場合、すなわち第1移行条件Bが成立した場合には、高ベースフラグをリセットする(ステップ072IWS1507)。確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されているときに、高ベースフラグをリセットするステップ072IWS1507が実行されると、KT状態(高確率/低ベース状態)に移行することになり、時短状態(低確率/高ベース状態)に制御されているときに、高ベースフラグをリセットするステップ072IWS1507が実行されると、通常状態(低確率/低ベース状態)に移行することになる。
高ベース合算残余回数カウンタの値が0より大きくない場合、すなわち第1移行条件Bが設定されていない場合には、CPU103は、高ベース特2残余回数カウンタの値が0より大きいか否かを判定する(ステップ072IWS1508)。
高ベース特2残余回数カウンタは、高ベース状態が終了するまでの残り変動回数(第2特別図柄の変動回数のみ)を示すものである。すなわち、高ベース特2残余回数カウンタの値が0になった場合に高ベース状態が終了して低ベース状態へ移行するものである。
本特徴部072IWでは、高ベース特2残余回数カウンタの値は、確変大当りAが発生して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御する際に4がセットされ(後述するステップ072IWS2211)、第2特別図柄の変動表示が行われる度に1ずつ減算されるものである。つまり、高ベース特2残余回数カウンタに値をセットすることは、第1移行条件Aの設定に相当し、高ベース特2残余回数カウンタの値が0となることは、第1移行条件Aの成立に相当する。
高ベース特2残余回数カウンタの値が0より大きくない場合、すなわち第1移行条件Aが設定されている場合には、ステップ072IWS1514へ移行し、高ベース特2残余回数カウンタの値が0より大きい場合、すなわち確変大当りAが発生して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されて第1移行条件Aが設定されている場合には、CPU103は、第2特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップ072IWS1510)。本特徴部072IWでは、第1特別図柄変動処理と第2特別図柄変動処理とのいずれにおいても図9−12に示す遊技状態制御処理を呼び出して実行するため、ステップ072IWS1510では、例えば、第2特別図柄変動処理において遊技状態制御処理が呼び出されているときに第2特別図柄の変動表示中であると判定すればよい。第2特別図柄の変動表示中ではない場合にはステップ072IWS1514へ移行する。
第2特別図柄の変動表示中であれば、CPU103は、既に高ベース特2残余回数カウンタの値を減算済みであるか否かを判定する(ステップ072IWS1510)。具体的に、ステップ072IWS1511を行った際に所定のフラグをセットしておき、該フラグがセットされている場合には既に高ベース特2残余回数カウンタの値を減算済みであると判定するものであればよい。既に高ベース特2残余回数カウンタの値を減算済みであるにはステップ072IWS1514へ移行する。
CPU103は、高ベース特2残余回数カウンタの値を減算済みではない場合、高ベース特2残余回数カウンタの値を1減算し(ステップ072IWS1511)、高ベース特2残余回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ072IWS1512)。0でない場合にはステップ072IWS1514へ移行する。高ベース特2残余回数カウンタの値が0である場合、すなわち第1移行条件Aが成立した場合には、高ベースフラグをリセットする(ステップ072IWS1513)。確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されているときに、高ベースフラグをリセットするステップ072IWS1513が実行されると、KT状態(高確率/低ベース状態)に移行することになる。
ステップ072IWS1514では、CPU103は、開始した変動が大当り変動であり、かつ高確率フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ072IWS1514)、小当り変動またははずれ変動である場合、および高確率フラグが設定されていない場合には遊技制御処理をそのまま終了する。なお、大当り変動であるか否かは、具体的には、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
ステップ072IWS1514において開始した変動が大当り変動であり、かつ高確率フラグがセットされている場合、CPU103は、高ベースフラグをリセットする(ステップ072IWS1515)。すなわち、高ベースフラグおよび高確率フラグがセットされているということは、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始される場合であるから、ステップ072IWS1515の処理が実行されることによって、大当り変動の開始時にKT状態(高確率/低ベース状態)(具体的には第2KT状態)に移行される。
図9−13は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ072IWS2014A)。なお、この場合、第1特別図柄変動処理のステップ072IWS1129Aで第1強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第1特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ072IWS2015A1)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、セットされていれば、高確率状態制御中であることを示す高確率フラグや、高ベース状態制御中であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ072IWS2015A2)。そして、大当りを開始することを示す大当り開始フラグをセットする(ステップ072IWS2016A3)。また、CPU103は、第1大当りフラグをクリアする(ステップ072IWS2017A)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ072IWS2018A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ072IWS2019A)。そして、ステップ072IWS2027Aに移行する。
ステップ072IWS2018A,S2019Aの処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、特別可変入賞球装置072IW03(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
なお、本例では、大当り図柄が導出表示された後、さらに通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるので、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで右打ち表示器26の点灯を開始するように構成してもよい。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ072IWS2015AのN)、CPU103は、第1小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ072IWS2020A)。第1小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ072IWS2021A)。また、CPU103は、第1小当りフラグをクリアする(ステップ072IWS2022A)。そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ072IWS2026A)。そして、ステップ072IWS2027Aに移行する。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ072IWS2027A)。
なお、ステップ072IWS2016Aにおいて大当り開始フラグがセットされた場合、CPU103は、役物制御通常処理(ステップS120)において、該大当り開始フラグをリセットするとともに、役物制御プロセスフラグの値をゲート通過待ち処理(ステップS121)に対応した値に設定するものである。
ゲート通過待ち処理では、CPU103は、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行い、通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには各フラグ(高確率フラグ、高ベースフラグ)をリセットし、役物制御プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS122)に対応した値に設定するものである。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されていてもよい。
また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)ように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/低ベース状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/低ベース状態)で第2始動入賞口や大入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、大入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や大入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部072IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または大入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
(第2特別図柄通常処理)
図9−14は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ072IWS50B)。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ072IWS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ072IWS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ072IWS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ072IWS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ072IWS56B)。具体的に、高確率フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/低ベース状態(通常状態)であると判定して低確/低ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/高ベース状態(時短状態)であると判定して低確/高ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には高確率/低ベース状態(KT状態)であると判定して高確/低ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/高ベース状態(確変状態)であると判定して高確/高ベース背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ072IWS57B)、読み出した当り判定用乱数(すなわち、乱数データ)から特定される判定値から特定値(図9−3参照)を減算し、減算した結果が負の値になるか否かを判定する(ステップ072IWS58B)。負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。キャリフラグがセットされていることにもとづいて、減算の結果が負の値になると判定した場合、すなわち判定値が特定値未満である場合は、ステップ072IWS66Bへ移行する。
キャリフラグがセットされていないことにもとづいて、減算の結果が負の値にならないと判定した場合、すなわち判定値が特定値以上である場合は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ072IWS59B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ072IWS60B以降の処理を行うことなくステップ072IWS67Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的に小当りまたははずれとする構成になっている。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」であるか否かを判定する(ステップ072IWS60B)。確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」である場合には、ステップ072IWS62Bに移行する。
確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」でない場合には、判定値が大当り判定値の上限値(図9−3参照)以下であるか否かを判定する(ステップ072IWS61B)。判定値が大当り判定値の上限値以下である場合にはステップ072IWS62Bに移行する。判定値が大当り判定値の上限値以下でない場合にはステップ072IWS67Bに移行する。
判定値が大当り判定値の上限値以下である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ072IWS62B)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCおよび通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ072IWS63B)、大当り種別を記憶し(ステップ072IWS64B)、ステップ072IWS67Bへ移行する。
また、ステップ072IWS58Bにおいて減算の結果が負の値になる場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ072IWS66B)。そして、ステップ072IWS67Bへ移行する。
ステップ072IWS67Bでは、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ072IWS67B)。なお、図示は省略したが、ステップ072IWS67Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、図9−9におけるステップ072IWS58A〜ステップ072IWS67Aと、図9−14におけるステップ072IWS58B〜ステップ072IWS67Bとは共通の当り判定モジュールの実行により実行される。本例における当り判定モジュールは、更新される乱数データから特定される判定値が大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定し、小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。
(第2変動パターン設定処理)
図9−15は、第2特別図柄プロセス処理における第2変動パターン設定処理(ステップS111B)を示すフローチャートである。第2変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、高確率状態制御中であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ072IWS1700B)。高確率フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態制御中であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ072IWS1700B11)。高ベース状態がセットされていなければ(すなわち、通常状態(低確率/低ベース状態)であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−5(A)に示す通常状態用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ072IWS1701B12)。また、高ベース状態がセットされていれば(すなわち、時短状態(低確率/高ベース状態)であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−5(E)に示す確変状態(前回大当りB,C)、時短状態用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ072IWS1701B13)。
高確率フラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ072IWS1701B2)。高ベースフラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態(高確率/低ベース状態)であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−5(F)に示すKT状態用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ072IWS1702B1)。高確率フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態)であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、前回発生した大当りの大当り種別に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−5(D)または図9−5(E)に示す確変状態用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ072IWS1702B2)。具体的には、前回発生した大当りが確変大当りAである場合には、図9−5(D)に示す確変状態用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、前回発生した大当りが確変大当りB,Cである場合には、図9−5(E)に示す確変状態用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。ステップ072IWS1702B2において前回発生した大当りの大当り種別を判定するときには、例えば、確変大当りAが発生したときにセットされる高ベース特2残余回数カウンタの値を参照し、高ベース特2残余回数カウンタの値が0でなければ(すなわち第1移行条件Aが設定されていれば)前回発生した大当りが確変大当りAであると判定すればよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ072IWS1701B12,S1701B13,S1702B1,S1702B2にて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第2特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図9−5に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ072IWS1703B)。本例では、変動パターンを決定することによって、第2特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ072IWS1704B)。
また、ステップ072IWS1703Bにて第2特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第2変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ072IWS1705B)、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動表示を開始する(ステップ072IWS1706B)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ072IWS1707B)。
(大当り終了処理)
図9−16は、役物制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS125)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ072IWS2200)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ072IWS2202に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ072IWS2201)、処理を終了する。
ステップ072IWS2202では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ072IWS2202)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ072IWS2203)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ072IWS2203のY)、CPU103は、今回発生した大当りの種別が確変大当りA〜Cのいずれかであるかを判定する(ステップ072IWS2204)。確変大当りA〜Cのいずれかではない場合、すなわち通常大当りである場合には、ステップ072IWS2216に移行する。
確変大当りA〜Cのいずれかである場合には、CPU103は、連続確変回数カウンタの値が5であるか否かを判定する(ステップ072IWS2205)。
連続確変回数カウンタは、連続して大当り遊技後に確変状態に制御された回数(いわゆる連荘回数)を示すものである。連続確変回数カウンタの値は、大当り遊技後に確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されることにもとづいて1加算される。よって、連続確変回数カウンタの値が5である場合とは、連続して大当り遊技後に確変状態に制御された回数(いわゆる連荘回数)が上限回数の5回に達した場合である。
連続確変回数カウンタの値が5である場合、すなわち連荘回数が上限回数(本例では5回)に達している場合、CPU103は、連続確変回数カウンタに0をセットし(ステップ072IWS2215)、ステップ072IWS2216に移行する。
連続確変回数カウンタの値が5ではない場合、すなわち連荘回数が上限回数(本例では5回)に達していない場合、CPU103は、連続確変回数カウンタの値を1加算し(ステップ072IWS2206)、高確率フラグをセットして高確率状態に移行する(ステップ072IWS2207)。また、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ072IWS2208)。
次いで、CPU103は、今回発生した大当りの種別が確変大当りAであるか否かを判定する(ステップ072IWS2209)。確変大当りAである場合には、高ベース合算残余回数カウンタに100をセットするとともに、高ベース特2残余回数カウンタに4をセットする(ステップ072IWS2210,S2211)。その後、ステップ072IWS2219に移行する。ステップ072IWS2210,S2210の処理は、確変状態(高確率/高ベース状態)において第1移行条件Bを設定することに相当し、S2211の処理は、確変状態(高確率/高ベース状態)において第1移行条件Aを設定することに相当する。ここで設定された第1移行条件Aまたは第1移行条件Bが成立すると、確変状態(高確率/高ベース状態)からKT状態(高確率/低ベース状態)に移行することになる。なお、既に説明しているが、本特徴部072IWでは、確変大当りAが発生して確変状態に制御された場合には、図9−5(D)に示すように、第2特別図柄の変動時間が短くなるように構成されている。そのため、右打ち操作が行われると、第2始動入賞が発生するとともに第2保留記憶が順調に消化されていくため、第1移行条件Aの方が第1移行条件Bよりも先に成立することになる。すなわち、確変大当りAの場合には、第1移行条件Aが設定されない確変大当りBの場合よりも早期に確変状態からKT状態に移行することになる。
今回発生した大当りの種別が確変大当りAではない場合には、CPU103は、今回発生した大当りの種別が確変大当りBであるか否かを判定する(ステップ072IWS2209)。確変大当りBである場合には、高ベース合算残余回数カウンタに100をセットするとともに、高ベース特2残余回数カウンタに0をセットする(ステップ072IWS2213,S2214)。その後、ステップ072IWS2219に移行する。ステップ072IWS2213,S2214の処理は、確変状態(高確率/高ベース状態)において第1移行条件Bを設定することに相当する。ここで設定された第1移行条件Bが成立すると、確変状態(高確率/高ベース状態)からKT状態(高確率/低ベース状態)に移行することになる。なお、本特徴部072IWでは、確変大当りBである場合には、第1移行条件Bのみを設定し、第1移行条件Aを設定しないように構成されているが、このような構成に限らず、第1移行条件Aも設定するようにしてもよい。すなわち、前回確変大当りの種別に関わらず、第1確変状態に制御されるときには、第1移行条件Aと第2移行条件Bとの両方が設定されるようにしてもよい。このとき、確変大当りBの場合には、確変大当りAの場合よりもKT状態に移行しやすくならないように、例えば、高ベース特2残余回数カウンタに96をセットして第1移行条件(例えば、第1移行条件A’と称する)を設定するようにしてもよい。すなわち第2特別図柄の変動回数が96回実行されると第1移行条件A’が成立してKT状態に移行するが、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となると成立する第1移行条件Bの方が成立しやすいため、実質的に第1移行条件A’が成立することはないようにしてもよい。
今回発生した大当りの大当り種別が確変大当りA〜Cのいずれかではない場合(すなわち通常大当りである場合)、または連荘回数が上限回数(本例では5回)に達している場合には、CPU103は、高ベース合算残余回数カウンタに100をセットするとともに、高ベース特2残余回数カウンタに0をセットする(ステップ072IWS2217,S2218)。その後、ステップ072IWS2219に移行する。ステップ072IWS2217,S2218の処理は、時短状態(低確率/高ベース状態)において第1移行条件Bを設定することに相当する。ここで設定された第1移行条件Bが成立すると、時短状態(低確率/高ベース状態)から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行することになる。なお、本特徴部072IWでは、時短大当りである場合には、第1移行条件Bのみを設定し、第1移行条件Aを設定しないように構成されているが、このような構成に限らず、第1移行条件Aも設定するようにしてもよい。このとき、時短大当りの場合には、例えば、高ベース特2残余回数カウンタに96をセットして第1移行条件A’を設定するようにしてもよい。すなわち第2特別図柄の変動回数が96回実行されると第1移行条件A’が成立して時短状態に移行するが、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となると成立する第1移行条件Bの方が成立しやすいため、実質的に第1移行条件A’が成立することはないようにしてもよい。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ072IWS2219)。
(小当り終了処理)
図9−17は、役物制御プロセス処理における小当り終了処理(ステップS128)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ072IWS2300)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ072IWS2302に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ072IWS2301)、処理を終了する。
ステップ072IWS2302では、小当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ072IWS2302)。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ072IWS2303)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップ072IWS2303のY)、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ072IWS2308)。
(遊技状態の遷移)
ここで、この特徴部072IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図9−18は、この特徴部072IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。図9−18では、遊技状態の遷移を示す矢印のうち、実線の矢印は、対応する大当り種別の大当り遊技が終了したことを契機とする遊技状態の遷移を示すものである。また、破線の矢印は、第1確変状態における所定回の変動表示の実行という第1移行条件の成立を契機とする遊技状態の遷移を示すものである。また、点線の矢印は、確変状態における大当り変動の開始という第2移行条件の成立を契機とする遊技状態の遷移を示すものである。
まず、この特徴部072IWでは、通常状態(低確率/低ベース状態)では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。
図9−18に示すように、通常状態(低確率/低ベース状態)において確変大当りA〜Cのいずれかが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に確変状態(高確率/高ベース状態)に移行する(ステップ072IWS2207,S2208参照)。そして、確変大当りA〜Cのうち確変大当りA,Bが発生して確変状態(具体的には第1確変状態)に制御された場合には、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件または大当り変動の開始という第2移行条件が成立するまで確変状態(高確率/高ベース状態)が維持される(ステップ072IWS1502〜S1507、S1508〜S1513、S1514〜S1515等参照)。また、そして、確変大当りA〜Cのうち確変大当りCが発生して確変状態(具体的には第2確変状態)に制御された場合には、次の大当りが発生するまで確変状態(高確率/高ベース状態)が維持される。
次に、この特徴部072IWでは、確変状態(高確率/高ベース状態)では、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そして、高ベース状態に制御されていることから第1始動入賞口への始動入賞が頻発する一方で、第2始動入賞口への始動入賞は殆ど発生せず、確変状態(高確率/高ベース状態)では、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。
図9−18に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)において、確変大当りA〜Cのいずれかが発生した場合には、再び確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されるが、連続確変回数カウンタの値が5であるとき(すなわち連荘回数が上限回数に達したとき)には、確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されることなく、時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される。また、確変状態(高確率/高ベース状態)において、通常大当りが発生した場合にも時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される。
また、図9−18に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立した場合にはKT状態(高確率/低ベース状態)に移行される(ステップ072IWS1502〜S1507、S1508〜S1513等参照)。具体的には、確変大当りAが発生して確変状態(高確率/高ベース状態)に制御された場合には、第2特別図柄の変動回数が4回となり第1移行条件Aが成立すると(または第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となり第1移行条件Bが成立すると)KT状態に移行され、確変大当りBが発生して確変状態に制御された場合には、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となり第1移行条件Bが成立するとKT状態に移行される。
また、図9−18に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動の開始という第2移行条件が成立した場合にはKT状態(高確率/低ベース状態)に移行される(ステップ072IWS1514〜S1515等参照)。
そして、この特徴部072IWでは、KT状態(高確率/低ベース状態)では、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そして、低ベース状態に制御されていることから可変入賞球装置072IW01はほとんど開放状態とならず、第1始動入賞口への始動入賞は発生しにくいとともに、第2始動入賞口への始動入賞が可能になっていることから、KT状態(高確率/低ベース状態)では、主に第2特別図柄の変動表示が実行される。そして、第2特別図柄の変動にもとづいて小当りが発生して特別可変入賞球装置072IW03が開放状態となっている場合には、可変入賞球装置072IW01は主に閉鎖状態となっていることから、遊技球が特別可変入賞球装置072IW03へ入賞しやすくなっている。
図9−18に示すように、KT状態(高確率/低ベース状態)は次の大当りが発生するまで維持される。そして、KT状態(高確率/低ベース状態)において、確変大当りA〜Cのいずれかが発生した場合には、確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されるが、連続確変回数カウンタの値が5であるとき(すなわち連荘回数が上限回数に達したとき)には、確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されることなく、時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される。また、KT状態(高確率/低ベース状態)において、通常大当りが発生した場合にも時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される。
次に、この特徴部072IWでは、時短状態(低確率/高ベース状態)では、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そして、高ベース状態に制御されていることから第1始動入賞口への始動入賞が頻発する一方で、第2始動入賞口への始動入賞は殆ど発生せず、時短状態(低確率/高ベース状態)では、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。
図9−18に示すように、時短状態(低確率/高ベース状態)において、確変大当りA〜Cのいずれかが発生した場合には、確変状態(高確率/高ベース状態)に制御され、通常大当りが発生した場合には、時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される。
また、図9−18に示すように、時短状態(低確率/高ベース状態)において第1移行条件が成立した場合には通常状態(低確率/低ベース状態)に移行される(ステップ072IWS1502〜S1507等参照)。具体的には、時短状態(高確率/高ベース状態)に制御された場合には、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計が100回となり第1移行条件Bが成立すると通常状態(低確率/低ベース状態)に移行される。
(大当りに制御される場合のタイムチャート)
図9−19は、確変状態(高確率/高ベース状態)において第1特別図柄変動にもとづいて大当りに制御される場合のタイムチャートを示す説明図である。
例えば、確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されている所定のタイミングt1において第1特別図柄の大当り変動が開始される。なお、ここまでの挙動は、確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されている所定のタイミングにおいて第1特別図柄のはずれ変動が開始され、該はずれ変動の変動パターンが第1変動パターン#05である場合と同様のものである。
そして、タイミングt1からKT状態(高確率/低ベース状態)に制御する。そして、KT状態(高確率/低ベース状態)においては第2特別図柄の変動時には高確率で小当りが発生するものであるから、図示するように、第2特別図柄の変動と小当り遊技状態とが交互に行われることとなる。そして、第1特別図柄の大当り変動が終了するタイミングt2において、実行中であった第2特別図柄の変動を中止するとともに高確率状態が終了する。その後、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングt3から大当り遊技状態が開始される。なお、この大当り遊技状態が終了した後は再度確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されるものである。
次に、演出制御手段(演出制御用CPU120)の制御について説明する。本特徴部072IWでは、演出制御用CPU120は、遊技状態を示唆する演出(以下、状態示唆演出とも称する)を実行可能に構成されている。具体的には、状態示唆演出として、バトル準備演出、バトル演出およびチャレンジ演出を実行可能に構成されている。
(状態示唆演出設定処理)
図9−20は、状態示唆演出設定処理の一例を示すフローチャートである。本例では、状態示唆演出設定処理は、可変表示開始設定処理(ステップS171)内において実行される。可変表示開始設定処理(ステップS171)内の状態示唆演出設定処理において実行設定された状態示唆演出は、可変表示中演出処理(ステップS172)において実行される。
状態示唆演出設定処理において、演出制御用CPU120は、高ベース状態であるか否かを判定し(ステップ072IWS101)、高ベース状態でなければ状態示唆演出設定処理を終了する。
高ベース状態である場合には、演出制御用CPU120は、大当り遊技後の1〜3回目の変動表示であるか否かを判定し(ステップ072IWS102)、大当り遊技後の1〜3回目の変動表示であれば、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが開始されることを示すバトル準備演出の実行設定を行う(ステップ072IWS103)。その後、状態示唆演出設定処理を終了する。
大当り遊技後の1〜3回目の変動表示ではない場合には、演出制御用CPU120は、大当り遊技後の4回目の変動表示であるか否かを判定し(ステップ072IWS104)、大当り遊技後の4回目の変動表示であれば、前回の大当りの種別が確変大当りAであるか否かを判定する(ステップ072IWS104)。そして、確変大当りAである場合には、演出制御用CPU120は、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが行われ、結果として味方キャラクタが勝利するとともにKT状態に移行する旨の報知が行われる態様のバトル演出(図9−22(A1)参照)の実行設定を行う(ステップ072IWS106)。また、確変大当りAではない場合(すなわち確変大当りB,Cまたは通常大当りである場合)には、演出制御用CPU120は、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが行われ、結果として引き分けとなり、KT状態に移行する旨の報知が行われない(またはチャレンジモードに移行する旨の報知が行われる)態様のバトル演出(図9−22(B1)参照)の実行設定を行う(ステップ072IWS107)。その後、状態示唆演出設定処理を終了する。
大当り遊技後の4回目の変動表示ではない場合には、演出制御用CPU120は、大当り遊技後の5〜99回目の変動表示であるか否かを判定し(ステップ072IWS108)、大当り遊技後の5〜99回目の変動表示であれば、KT状態に移行される可能性があること(すなわち第1確変状態に制御されており第1移行条件が成立する可能性があること、または第1確変状態および第2確変状態のいずれかに制御されており第2移行条件が成立する可能性があること)や、確変状態に制御されている可能性があることを示唆するチャレンジ演出(図9−22(B2)参照)の実行設定を行う(ステップ072IWS109)。その後、状態示唆演出設定処理を終了する。
大当り遊技後の5〜99回目の変動表示ではない場合には、演出制御用CPU120は、大当り遊技後の100回目の変動表示であるか否かを判定し(ステップ072IWS110)、大当り遊技後の100回目の変動表示であれば、前回の大当りの種別が確変大当りBであるか否かを判定する(ステップ072IWS111)。そして、確変大当りBである場合には、演出制御用CPU120は、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが行われ、結果として味方キャラクタが勝利するとともにKT状態に移行する旨の報知が行われる態様のバトル演出(図9−23(A1)参照)の実行設定を行う(ステップ072IWS112)。
また、前回の大当りの種別が確変大当りBではない場合には、演出制御用CPU120は、前回の大当りの種別が確変大当りCであるか否かを判定する(ステップ072IWS113)。そして、確変大当りCである場合には、演出制御用CPU120は、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが行われ、結果として引き分けとなり、確変状態に制御されている旨の報知が行われる態様のバトル演出(図9−23(B1)参照)の実行設定を行う(ステップ072IWS114)。
また、前回の大当りの種別が確変大当りCではない場合、すなわち通常大当りである場合には、演出制御用CPU120は、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが行われ、結果として味方キャラクタが敗北となり、時短状態に制御されている旨の報知が行われる態様のバトル演出(図9−23(C1)参照)の実行設定を行う(ステップ072IWS115)。その後、状態示唆演出設定処理を終了する。
(演出の具体例)
次に、状態示唆演出として実行されるバトル準備演出、バトル演出およびチャレンジ演出の具体例について説明する。図9−21は、バトル準備演出およびバトル演出の一例を示す説明図である。図9−22は、4変動目に実行されるバトル演出の一例を示す説明図である。図9−23は、100変動目に実行されるバトル演出の一例を示す説明図である。
図9−21に示す例では、図9−21(A),(B),(C),(D)の順に画像表示装置5に表示される演出が遷移するものとする。なお、図9−21に示す例では、図9−21(A),(B),(C)がバトル準備演出に相当し、図9−21(D)がバトル演出に相当する。また、図9−21(A),(B),(C)のバトル準備演出が実行されているときには、バトル準備演出用の背景画像が表示され、図9−21(D)のバトル演出が実行されているときには、バトル演出用の背景画像が表示されるものとする。
図9−21に示す例では、大当り遊技の終了後、高ベース状態に制御されると、1変動目に味方キャラクタ072IW100が登場する態様のバトル準備演出が実行され(図9−20(A))、2変動目に敵キャラクタ072IW101が登場する態様のバトル準備演出が実行され(図9−20(B))、3変動目に味方キャラクタ072IW100と敵キャラクタ072IW101とのバトルが開始される旨の報知を行う態様のバトル準備演出が実行される(図9−20(C))。そして、4変動目の前半期間には味方キャラクタ072IW100と敵キャラクタ072IW101とがバトルを行うバトル演出が実行される(図9−20(D))。すなわち、第1確変状態、第2確変状態および時短状態のいずれに制御されているかに関わらず、1変動目から4変動目の前半期間まで共通の演出が実行される。
また、4変動目の前半期間において、図9−20(D)に示すようなバトル演出が実行されると、4変動目の後半期間において、図9−22に示すようなバトルの結果を報知する態様のバトル演出が実行される。なお、図9−22に示す例では、図9−22(A1),(A2)の順、または図9−22(B1),(B2)の順に画像表示装置5に表示される演出が遷移するものとする。
例えば、前回の大当りの種別が確変大当りAである場合には、バトルの結果として味方キャラクタが勝利するとともに小当りラッシュ(KT状態)に移行する旨の報知が行われる態様のバトル演出が実行され(図9−22(A1))、その後の変動表示では小当りラッシュ(KT状態)であることを識別可能な小当りラッシュ用背景画像が表示される(図9−22(A2))。
また、確変大当りAではない場合(すなわち確変大当りB,Cまたは通常大当りである場合)には、バトルの結果として引き分けとなり、小当りラッシュ(KT状態)に移行する旨の報知が行われず、チャレンジモード(チャレンジ演出)に移行する旨の報知が行われる態様のバトル演出が実行され(図9−22(B1)、その後の変動表示ではチャレンジモード(チャレンジ演出)であることを識別可能なチャレンジモード(チャレンジ演出)用背景画像が表示される(図9−22(B2))。
チャレンジモード(チャレンジ演出)に移行することにより、前回大当りが確変大当りAではないことは判明するものの、確変大当りB,Cまたは通常大当りのいずれであったかは判明しない。つまり、第1確変状態、第2確変状態および時短状態において共通のチャレンジ演出が実行されるため、現在の遊技状態を判別することができない。そのため、チャレンジ演出が実行されることにより、KT状態に移行される可能性があること(すなわち第1確変状態に制御されており第1移行条件が成立する可能性があること、または第1確変状態および第2確変状態のいずれかに制御されており第2移行条件が成立する可能性があること)や、確変状態に制御されている可能性があることが示唆されることになる。
なお、図9−21(A)〜(D)および図9−22(A1)、または図9−21(A)〜(D)および図9−22(B1)に示される演出については、変動表示の開始および終了とは独立して動画データを再生することによって実現され、変動表示ごとに途切れないようにしてもよい。この場合、保留記憶が途切れてしまうなどにより4変動目が開始されるまでの時間が長くなる(例えば動画データの規定の尺よりも時間が長くなる)ということがあり得る。一方で、図9−22(A1)または図9−22(B1)に示す演出は、4変動目に実行されることが望ましい。そこで、図9−22(A1)または図9−22(B1)に示す演出が好適なタイミングで実行されるように、直前に(または演出開始以前の所定のタイミングにおいて)、ホワイトアウトした画像を表示したり、動画データのうちの特定の期間をループ再生したりして、遊技者に違和感を覚えさせることなく尺を調整するようにしてもよい。
チャレンジモード(チャレンジ演出)に移行した場合には、大当りが発生しなければ、5変動目から99変動目までチャレンジモード(チャレンジ演出)が継続され、100変動目になると、100変動目の前半期間において、図9−20(D)に示すようなバトル演出が実行される。すなわち、第1確変状態、第2確変状態および時短状態のいずれに制御されているかに関わらず、5変動目から99変動目の前半期間まで共通の演出が実行される。そして、100変動目の後半期間において、図9−23に示すようなバトルの結果を報知する態様のバトル演出が実行される。なお、図9−23に示す例では、図9−23(A1),(A2)の順、図9−23(B1),(B2)の順、または図9−23(C1),(C2)の順に画像表示装置5に表示される演出が遷移するものとする。
例えば、前回の大当りの種別が確変大当りBである場合には、バトルの結果として味方キャラクタが勝利するとともに小当りラッシュ(KT状態)に移行する旨の報知が行われる態様のバトル演出が実行され(図9−23(A1))、その後の変動表示では小当りラッシュ(KT状態)であることを識別可能な小当りラッシュ用背景画像が表示される(図9−23(A2))。
また、前回の大当りの種別が確変大当りCである場合には、バトルの結果として引き分けとなり、確変状態である旨の報知が行われる態様のバトル演出が実行され(図9−23(B1)、その後の変動表示では確変状態であることを識別可能な確変状態用背景画像が表示される(図9−23(B2))。
また、前回の大当りの種別が通常大当りである場合には、バトルの結果として敗北となり、時短状態である旨の報知が行われる態様のバトル演出が実行され(図9−23(C1)、その後の変動表示では時短状態であることを識別可能な時短状態用背景画像が表示される(図9−23(C2))。
本特徴部072IWでは、大当り遊技の終了後に確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されることにもとづいて連続確変回数カウンタの値を1加算する更新を行い、更新した連続確変回数カウンタの値が所定値(本例では「5」)に達したことにもとづいて、大当り遊技の終了後に確変状態に制御することなく、時短状態(低確率/高ベース状態)に制御するように構成されている。すなわち、いわゆる連荘の上限回数が設けられており、連荘回数が上限回数に達したときには、高確率状態に制御されず、時短状態(低確率/高ベース状態)に移行するように構成されている。加えて、連荘中の確変状態(高確率/高ベース状態)においては、KT状態(高確率/低ベース状態)に移行可能に構成されている。このような構成により、連荘回数が上限回数に達するまでは大当り遊技間の高確率状態に制御されている期間において小当りラッシュ(KT状態)を楽しむことができるとともに、連荘回数が上限回数に達したときには低確率状態に制御されても高ベース状態に制御されるため、上限回数に達した後に興趣が低下しすぎないようにすることができる。
また、本特徴部072IWでは、大当りの種別に関わらず(すなわち大当り遊技の終了後に第1確変状態、第2確変状態および時短状態のいずれに制御されているかに関わらず)、大当り遊技の終了後には共通の演出(例えば、大当り終了後の1変動目から3変動目までのバトル準備演出や、4変動目(前半期間)のバトル演出、5変動目から99変動目までのチャレンジ演出、100変動目(前半期間)のバトル演出など)を実行し、所定の報知タイミングで遊技状態を報知する(または示唆する)演出(例えば、4変動目(後半期間)のバトル演出や100変動目(後半期間)のバトル演出)を実行するように構成されている。すなわち、共通の演出により大当り遊技の終了後にいずれの遊技状態に制御されているか判別困難とするとともに、複数の報知タイミングで実行する演出により遊技状態を報知(または示唆)することができるようになっている。このような構成により、大当り遊技の終了後にいずれの遊技状態に制御されているか、KT状態に移行するか否かについて推測する楽しみを設けることができ、興趣を向上させることができる。また、KT状態に制御されることを示唆する複数の機会を設けることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部072IWでは、前回の大当りの種別が確変大当りCである場合には、第1移行条件が設定されないため、第1移行条件が成立してKT状態(具体的には第1KT状態)に移行することはないが、所定の報知タイミングで実行する演出(例えば、100変動目(後半期間)のバトル演出)により確変状態に制御されていることが報知されるようになっている。このような構成により、遊技状態が所定の報知タイミングで報知されるため、興趣を向上させることができる。
なお、例えば、大当りになったときまたは小当りになったときに図9−20〜図9−22に示すような共通の演出を実行することが可能である。特に、図9−3に示すように、設定値「6」のときに第2特別図柄が変動表示される場合は大当りまたは小当りになるので、共通の演出を実行することにより大当りになったことへの期待感を持たせることができ、興趣を向上させることができる。変形例2〜4においても同様である。
以上に説明したように、本特徴部072IWには、以下に示す(手段1−1),(手段1−2),(手段2)〜(手段6)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1−1)遊技を行うことが可能な遊技機であって、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、遊技者にとって有利であって有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を実行する部分)と、非特別状態(例えば、通常状態(低確率/低ベース状態))よりも特殊状態に制御される頻度が高い第1特別状態(例えば、KT状態(高確率/低ベース状態))と、非特別状態よりも有利であって第1特別状態とは異なる第2特別状態(例えば、確変状態(高確率/高ベース状態))と、非特別状態よりも有利であって第1特別状態および第2特別状態とは異なる第3特別状態(例えば、時短状態(低確率/低ベース状態))と、に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ072IWS2207を行うことにより高確率フラグのセットを行い、ステップ072IWS1507,S1513,S1515,S2208,S2216を行うことにより高ベースフラグのセット/リセットを行う部分)と、有利状態の終了後に第2特別状態に制御されることにもとづいて数値データ(例えば、連続確変回数カウンタ)を更新する更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205を実行する部分)と、演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるバトル準備演出やバトル演出、チャレンジ演出などを実行する部分)と、を備え、特別状態制御手段は、第2特別状態において所定条件(例えば、第1移行条件)が成立したことにもとづいて第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS1507,S1513を実行する部分)、数値データが所定値(例えば、5)となったことにもとづいて有利状態の終了後に第3特別状態に制御し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205,S2215〜S2218を実行する部分)、演出実行手段は、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御される場合と、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御されない場合とで、第2特別状態において共通の演出(例えば、演出制御用CPU120における、大当り終了後の1変動目から3変動目まで共通のバトル準備演出を実行する部分、大当り終了後の4変動目の前半期間に共通のバトル演出を実行する部分など。図9−20〜図9−22など参照)を実行可能であることを特徴とする。そのような構成によれば、状態の移行に関して興趣を向上させることができる。
(手段1−2)遊技を行うことが可能な遊技機であって、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、遊技者にとって有利であって有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を実行する部分)と、非特別状態(例えば、通常状態(低確率/低ベース状態))よりも特殊状態に制御される頻度が高い第1特別状態(例えば、KT状態(高確率/低ベース状態))と、非特別状態よりも有利であって第1特別状態とは異なる第2特別状態(例えば、確変状態(高確率/高ベース状態))と、非特別状態よりも有利であって第1特別状態および第2特別状態とは異なる第3特別状態(例えば、時短状態(低確率/低ベース状態))と、に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ072IWS2207を行うことにより高確率フラグのセットを行い、ステップ072IWS1507,S1513,S1515,S2208,S2216を行うことにより高ベースフラグのセット/リセットを行う部分)と、有利状態の終了後に第2特別状態に制御されることにもとづいて数値データ(例えば、連続確変回数カウンタ)を更新する更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205を実行する部分)と、演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるバトル準備演出やバトル演出、チャレンジ演出などを実行する部分)と、を備え、特別状態制御手段は、第2特別状態において所定条件(例えば、第1移行条件)が成立したことにもとづいて第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS1507,S1513を実行する部分)、数値データが所定値(例えば、5)となったことにもとづいて有利状態の終了後に第3特別状態に制御し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205,S2215〜S2218を実行する部分)、演出実行手段は、第2特別状態に制御されているときと第3特別状態に制御されているときとで、共通の演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120における、大当り終了後の1変動目から3変動目まで共通のバトル準備演出を実行する部分、大当り終了後の4変動目の前半期間に共通のバトル演出を実行する部分、大当り終了後の5変動目から99変動目まで共通のチャレンジ演出を実行する部分、大当り終了後の100変動目の前半期間に共通のバトル演出を実行する部分など。図9−20〜図9−22など参照)ことを特徴とする。そのような構成によれば、制御される状態に関して興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1−1または手段1−2において、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを実行可能な可変表示実行手段を備え、所定条件は、第2識別情報の可変表示回数が特定回数(例えば、4回)となる第1所定条件(例えば、第1移行条件A)と、第1識別情報の可変表示回数と第2識別情報の可変表示回数との和が該特定回数とは異なる特別回数(例えば、100回)となる第2所定条件(例えば、第1移行条件B)とを含むように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特別状態への移行しやすさを異ならせることができ、興趣を向上させることができる。
(手段3)手段1−1から手段2のいずれかにおいて、演出実行手段は、第2特別状態において少なくとも可変表示回数が特定回数および特別回数のいずれかとなるときに、第1特別状態に制御されるか否かを示唆する示唆演出を実行可能である(例えば、確変状態において変動回数が4回に達したとき、および100回に達したときに、KT状態に移行されることを報知可能なバトル演出を実行可能である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第1特別状態に制御されることを示唆する複数の機会を設けることができ、興趣を向上させることができる。
(手段4)手段1−1から手段3のいずれかにおいて、演出実行手段は、第2特別状態に制御されているときと、第3特別状態に制御されているときとで、共通の演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120における、大当り終了後の1変動目から3変動目まで共通のバトル準備演出を実行する部分、大当り終了後の4変動目の前半期間に共通のバトル演出を実行する部分、大当り終了後の5変動目から99変動目まで共通のチャレンジ演出を実行する部分、大当り終了後の100変動目の前半期間に共通のバトル演出を実行する部分など。図9−20〜図9−22など参照)、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御されない場合に、第2特別状態に制御されていることを報知する報知演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120における、大当り終了後の100変動目の後半期間に確変報知を行う態様のバトル演出を実行する部分。図9−20,図9−23(B1)など参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技状態が所定のタイミングで報知されるため、興趣を向上させることができる。
(手段5)手段1−1から手段4のいずれかにおいて、複数の期間のうちのいずれかの期間を可変表示期間として選択可能な可変表示期間選択手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS1703A,S1703Bを実行する部分)を備え、特別状態制御手段は、非特別状態、第1特別状態、第2特別状態および第3特別状態のうちのいずれの状態において有利状態に制御されたかに関わらず、共通の割合により有利状態の終了後に非特別状態、第1特別状態、第2特別状態および第3特別状態のうちのいずれかの状態に制御し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS59Aを実行する部分。大当り発生時の遊技状態に関わらず、共通の割合により、大当り種別が確変大当りA〜Cおよび通常大当りのいずれかとなり、確変大当りA〜Cであれば大当り遊技の終了後に確変状態(高確率/高ベース状態)に制御され、通常大当りであれば大当り遊技の終了後に時短状態(低確率/高ベース状態)に制御される。図9−2(B),図9−18など参照)、可変表示期間選択手段は、非特別状態、第1特別状態、第2特別状態および第3特別状態のうちのいずれの状態において有利状態に制御されたかに応じて、有利状態の終了後に選択する可変表示期間が異なる(例えば、いずれの遊技状態において大当りが発生したかに応じて、変動パターンテーブルを選択する(つまり異なる変動パターンを選択する)。より具体的には、確変状態または時短状態において大当りが発生した場合には、通常状態において大当りが発生した場合に比べて、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、変動時間が短い変動パターンを選択する(つまり第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高くなる)。このようすることにより、いずれの遊技状態において大当りが発生したかに応じて、大当り遊技の終了後に選択される変動パターン(変動時間)が異なり、小当りラッシュへの移行のしやすさを異なることになる。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、いずれの状態において有利状態に制御されるかにも注目させることができ、興趣を向上させることができる。
また、本特徴部072IWでは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、第1特別図柄プロセス処理の第1始動入賞判定処理(ステップS101A)や第2特別図柄プロセス処理の第2始動入賞判定処理において、新たな始動入賞が発生したときに、新たな始動入賞にもとづく保留記憶が大当りとなるものであるか否かやいずれの変動パターンとなるものであるかを判定(いわゆる先読み判定)し、その先読み判定結果を特定可能な先読み判定結果指定コマンドを送信する。また、演出制御用CPU120は、受信した先読み判定結果指定コマンドにもとづいて、先読み予告演出を実行可能に構成されている。
「先読み予告演出」とは、予告対象の変動表示が開始される前の複数の変動表示にわたって(予告対象の変動表示でも継続して実行してもよい)、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性を予告する予告演出である。本例では、先読み予告演出として、保留表示の表示態様を通常態様(本例では、白色)とは異なる特別態様(本例では、青色や赤色)で表示する保留予告を実行可能に構成されている。
図9−24は、確変状態(高確率/高ベース状態)において第1特別図柄の大当り変動が実行され、KT状態(第2KT状態)に移行する場合の保留予告の態様を示す説明図である。なお、本例では、予告対象の変動表示が開始されるまでに保留表示が青に変化するか、あるいは赤に変化するかによって大当りの期待度が異なるように構成されている。
確変状態(高確率/高ベース状態)において、第1特別図柄の変動表示の途中のタイミングT11で新たに第1始動入賞口に遊技球が入賞し、当該入賞に係る変動が大当り変動になると先読み判定されたものとする。そして、演出制御用CPU120は、受信した先読み判定結果指定コマンドにもとづいて、保留予告の実行を決定したものとする。この場合、まず、始動入賞が発生したタイミングT11では、保留表示は通常態様で表示される。
次いで、1回目の保留表示がシフトするタイミングT12では、保留表示は青に変化する。これにより、大当りの発生が示唆されるとともにKT状態へ移行することが示唆される。
次いで、2回目の保留表示がシフトするタイミングT13では、保留表示は赤に変化する。これにより、大当りの発生が示唆されるとともにKT状態(第2KT状態)へ移行することが示唆される。そして、青のときと比較して大当りへの期待度が増すとともにKT状態(第2KT状態)に移行することへの期待度が増す。
そして、保留表示がシフトしてアクティブ表示となるタイミングT14では、保留表示の表示態様がレインボー態様に変化する。これにより、当該変動でKT状態(第2KT状態)に移行することが報知される。当該変動ではKT状態(第2KT状態)になり、第2特別図柄の変動表示を実行させることによって小当りが頻発する。
なお、図9−24に示す例では、始動入賞時には通常態様で保留表示の表示を開始し、その後、保留表示のシフトのタイミングで保留表示を青色や赤色に変化させる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、始動入賞が発生したタイミングT11から青色や赤色の保留表示の表示を開始して保留予告を開始する構成としてもよい。また、変動表示の途中で保留表示の表示態様を変化可能に構成してもよく、保留表示の変化タイミングとして様々な態様が考えられる。
また、図9−24に示す例では、保留表示の表示態様が通常態様から青色に変化した後さらに赤色に変化する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、そのように2段階に変化する場合にかぎらず、保留表示が通常態様から青色に変化したまま1段階しか変化しない場合があるように構成してもよいし、保留表示が通常態様から直ちに赤色に変化する場合もあるように構成してもよい。また、例えば、保留表示が青色や赤色以外の表示色(例えば、黄色や緑色)にも変化可能に構成してもよく、保留表示が3段階以上に変化可能に構成してもよい。また、保留表示の表示色を変化させるのではなく、保留表示の形状や大きさを変化させるように構成してもよい。
また、図9−24に示す例では、予告対象の変動表示が大当り変動である場合を示しているが、予告対象の変動表示がはずれ変動となる場合であっても保留予告(いわゆるガセの保留予告)を実行可能に構成することが望ましい。この場合、予告対象の変動表示が開始される前に保留表示が青色や赤色に変化するが、予告対象の変動表示が開始されてもKT状態には移行せず、通常態様でアクティブ表示を表示するようにすればよい。
また、本例では、先読み予告演出として保留予告を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、先読み予告演出として、画像表示装置5にてキャラクタを登場させる演出を実行したり、背景を異ならせる演出を実行したり、カウントダウン表示する演出を実行したりしてもよく、様々な態様が考えられる。
また、先読み予告演出を実行する場合にかぎらず、例えば、大当り変動を開始したときに直ちにKT状態に移行せず、まずKT状態へ移行するか否かを示唆するKT煽り演出を実行して、大当り変動の途中からKT状態に移行する構成としてもよい。
(確変状態(高確率/高ベース状態)中の第1特別図柄の大当り変動における演出例)
次に、確変状態(高確率/高ベース状態)中の第1特別図柄の大当り変動における演出について説明する。図9−25〜図9−28は、確変状態(高確率/高ベース状態)中の第1特別図柄の大当り変動における演出の具体例を説明するための説明図である。なお、本具体例では、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回以上である場合(変動時間が5分1秒の場合)に、図9−25に示す(A)(B)(C)(D)の順に表示画面が遷移した後に図9−26〜図9−27に示す(E)(F)(G)・・・(I)に表示画面が遷移する例と、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回未満である場合(変動時間が1分46秒の場合)に、図9−25に示す(A)(B)(C)(D)の順に表示画面が遷移した後に図9−28に示す(E’)(I’)に表示画面が遷移する例について説明する。
なお、演出制御用CPU120は、例えば、図7に示す演出制御メイン処理のループ処理内や、図8に示す演出制御プロセス処理のステップS170〜S177の処理の前に、KT状態中に画像表示装置5において演出表示を行うためのKT状態中演出処理を実行することにより、図9−25〜図9−28に示すような背景画像を背景Aから背景Bや背景Cに変化させるなどの制御を行う。また、演出制御用CPU120は、受信した先読み判定結果指定コマンドにもとづいて、図8に示す先読み予告設定処理(ステップS161)を実行することによって、図9−25〜図9−28に示す保留予告を実行する。
図9−25(A)に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)に制御されているときに、画像表示装置5では、左上方に第1特別図柄に対応する左中右の小図柄072IW100が表示され、右上方に第2特別図柄に対応する左中右の小図柄072IW101が表示される。本例では、確変状態では殆ど第1始動入賞口への始動入賞が発生することから、第1始動入賞口に遊技球が入賞し、小図柄072IW100の変動表示が開始される一方で、第2始動入賞口には遊技球が入賞しておらず、小図柄072IW101は停止したままになっている。また、小図柄072IW100の変動表示に連動し、小図柄072IW100や小図柄072IW101よりも大きい左中右の飾り図柄が画面中央で変動開始する。また、本例では、第1特別図柄の変動表示中に新たに第1始動入賞口への入賞が発生し、保留表示領域において4つ目に保留表示072IW102が表示されたものとし、その新たに発生した保留記憶に対応する変動表示が大当り変動になると先読み判定されたものとする。なお、本例では、新たに発生した保留記憶より前に記憶された保留記憶や現在実行中の変動表示は全てはずれとなるものであるとする。そして、第1始動入賞口への入賞により保留表示072IW102が表示されたときは、保留表示072IW102は通常態様である白で表示される。また、背景画像として背景A(本例では、確変状態(高確率/高ベース状態)に対応した背景画像。なお、バトル演出やチャレンジ演出に対応した背景画像であってもよい)が表示されている。
図9−25(B)に示すように、図9−25(A)での変動が終了すると、予告対象の保留表示072IW102が3つ目にシフトする。これに伴い、保留表示072IW102は、シフトのタイミングで通常態様の白から青に変化する。これにより、大当りの発生が示唆されるとともにKT状態(具体的には第2KT状態)へ移行することが示唆される。また、新たに変動表示が開始されるが、同図における変動表示ははずれ変動である。なお、はずれ変動に係る保留表示は白のままであり、色が変化しない。
図9−25(C)に示すように、図9−25(B)での変動が終了すると、予告対象の保留表示072IW102が2つ目にシフトする。これに伴い、保留表示072IW102は、シフトのタイミングで青から赤に変化する。これにより、大当りの発生が示唆されるとともにKT状態(具体的には第2KT状態)へ移行することが示唆される。また、新たに変動表示が開始されるが、同図における変動表示ははずれ変動である。
図9−25(D)に示すように、図9−25(C)での変動が終了し、小図柄072IW100がはずれ図柄で停止表示するとともに、飾り図柄もはずれ図柄で停止表示したとする。この後、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回以上である場合は図9−26(E)に遷移し、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回未満である場合は図9−28(E’)に遷移する。
図9−26(E)に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回以上である場合は、図9−25(D)の状態から保留表示がシフトしてアクティブ表示となると、アクティブ表示はレインボー態様で表示される。また、大当り変動が開始されると、背景画像が背景Aから背景B(本例では、KT状態(高確率/低ベース状態)に対応した背景画像)に変化する。これにより、KT状態(具体的には第2KT状態)に移行することが報知される。また、小図柄072IW100が変動開始する。そして、当該変動は大当り変動であるため、KT状態(換言すると、小当りRUSH)が開始される。なお、KT状態(または第2KT状態)中においては中央の飾り図柄の変動表示は消去される。
図9−26(F)に示すように、小図柄072IW100による大当り変動中に第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2特別図柄が変動開始すると小図柄072IW101が変動開始する。
本例では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には小当り確率が高くなっている(図9−2参照)。図9−26(G)に示すように、小図柄072IW101が停止し、小当り図柄である「135」が導出表示されると、小当りが発生する。
次いで、大当り変動を開始してから(すなわち、第2KT状態に移行してから)所定期間(本例では、1分46秒)が経過すると、図9−26(H)に示すように、背景画像が背景Bから背景C(本例では、KT状態(高確率/低ベース状態)に対応した背景画像)に変化する。
本例では、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回以上である場合には、100%の確率で第1変動パターン#09が選択され、KT状態の期間は必ず最も長い5.1秒間となる(図9−6参照)。そのため、本例では、KT状態中に背景画像が背景Bから背景Cに変化すれば、最も長い期間にわたってKT状態が継続することが認識でき、KT状態中に小当り遊技にもとづいてより多くの賞球が得られることを期待させることができる。以降、KT状態を終了するまで背景画像は背景Cのままになる。
次いで、大当り変動の変動時間を終了すると、図9−27(I)に示すように、小図柄072IW100が停止し、大当り図柄である「777」が導出表示されるとともに、画面中央に「ボーナス!!」などの文字表示が表示される。そして、通過ゲート41を遊技球が通過すると、大当り遊技が開始される。
一方、図9−28(E’)に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回未満である場合は、図9−25(D)の状態から保留表示がシフトしてアクティブ表示となると、アクティブ表示はレインボー態様で表示される。また、大当り変動が開始されると、背景画像が背景Aから背景B(本例では、KT状態(高確率/低ベース状態)に対応した背景画像)に変化する。これにより、KT状態(具体的には第2KT状態)に移行することが報知される。また、小図柄072IW100が変動開始する。そして、当該変動は大当り変動であるため、KT状態(換言すると、小当りRUSH)が開始される。なお、KT状態(または第2KT状態)中においては中央の飾り図柄の変動表示は消去される。
本例では、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回未満である場合には、変動時間が短い第1変動パターン#07または第1変動パターン#08が選択される割合が高く、KT状態の期間は3秒間または1分46秒間となる割合が高い(図9−6参照)。そのため、本例では、KT状態中に背景画像が背景Bに変化した後、所定期間(本例では、1分46秒)が経過するケースは少なく、背景画像が背景Bのまま背景Cに変化するケースは少ない。なお、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が100回未満であっても、5%の低い確率で第1変動パターン#09が選択されて、KT状態の期間が5分1秒間継続する場合があるが、この場合には、所定期間(本例では、1分46秒)が経過すれば、図9−26(I)と同様の態様で背景画像が背景Bから背景Cに変化する。
本例では、KT状態の期間が3秒間または1分46秒間しかなく、背景画像が背景Bのまま変化しなかったものとする。この場合、大当り変動の変動時間を終了すると、図9−28(I’)に示すように、小図柄072IW100が停止し、大当り図柄である「777」が導出表示されるとともに、画面中央に「ボーナス!!」などの文字表示が表示される。そして、通過ゲート41を遊技球が通過すると、大当り遊技が開始される。
なお、KT状態(具体的には第2KT状態)に関する演出として大当り変動の変動時間(KT状態の継続期間)に応じて演出態様を異ならせるように構成する場合に、背景画像を背景Bから背景Cに変化させることによって、KT状態(第2KT状態)で獲得可能な遊技球の数が少ないと見せかけた後にKT状態(第2KT状態)で獲得可能な遊技球の数が多いことを報知する演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1変動パターン#07(変動時間3秒)が選択されてKT状態(第2KT状態)に移行することなく即大当り発生、または第1変動パターン#08(変動時間1分46秒)が選択されて短い時間のKT状態(第2KT状態)に移行すると見せかけて、第1変動パターン#09(変動時間5分1秒)が選択されて長い時間のKT状態(第2KT状態)に移行することを報知することが可能である。また、変動時間の残りが0秒と見せかけて(残り時間が30秒など少ない期間となったタイミングでもよい)、さらに変動時間があることを報知し、KT状態(第2KT状態)の継続期間が上乗せされたように見せることも可能である。具体的には、KT状態(第2KT状態)で獲得可能な遊技球の数を星の数で表示するように構成し、少ない星の数を表示した後に星の数を増加させる演出を実行することが可能である。
また、本例では、大当り変動の開始(KT状態の開始)とともに背景画像を背景Aから背景Bに切り替え、さらに所定期間(本例では、1分46秒)が経過したときに背景画像を背景Bから背景Cに切り替える場合を示したが、背景画像の切り替えタイミングは本例で示した態様にかぎられない。例えば、KT状態(具体的には第2KT状態)の開始から1分経過時や1分30秒経過時に背景画像を切り替えるなど所定期間(本例では、1分46秒)経過よりも早いタイミングで背景画像を切り替えてもよい。また、例えば、KT状態(具体的には第2KT状態)の開始から2分経過時や2分30秒経過時に背景画像を切り替えるなど所定期間(本例では、1分46秒)経過よりも遅いタイミングで背景画像を切り替えてもよい。また、例えば、KT状態(具体的には第2KT状態)中の小当り発生のタイミングで背景画像を切り替えたりしてもよく、背景画像の切り替えタイミングとして様々な態様が考えられる。
(変形例1)
次に、本特徴部072IWの変形例1について説明する。上記特徴部072IWでは、大当り変動が開始するまでの変動回数に応じて大当り変動が開始されたときに実質的なKT状態に移行する割合を異ならせる場合を示したが、変形例1では、開始された大当りの種類に応じて大当り変動が開始したときに実質的なKT状態に移行する割合を異ならせる。なお、以下、上記特徴部072IWと同じ箇所については、詳しい説明を省略する。
図9−29に示すように、変形例1では、確変状態(高確率/高ベース状態)における第1特別図柄の大当り変動パターンの選択割合が図9−6と異なる。なお、図9−29に示すように、変形例1では、大当り種別として大当りA(例えば、確変大当りA)、大当りB(例えば、確変大当りB,C)、および大当りC(例えば、通常大当り)が設けられているものとする。
具体的には、変形例1においても上記特徴部072IWと同様に、確変状態(高確率/高ベース状態)における第1特別図柄の大当り変動パターンとして、大当りとなる第1変動パターン#07〜#09が設けられている。しかし、大当り種別に応じて第1変動パターンの選択割合が異なる。具体的には、発生する大当りの大当り種別が大当りA(例えば、確変大当りA)である場合には、100%の割合で第1変動パターン#09を選択し、第1変動パターン#07〜#08は選択されない。また、発生する大当りの大当り種別が大当りB(例えば、確変大当りB,C)である場合には、50%の割合で第1変動パターン#07を選択し、50%の割合で第1変動パターン#08を選択し、第1変動パターン#09は選択されない。また、発生する大当りの大当り種別が大当りC(例えば、通常大当り)である場合には、100%の割合で第1変動パターン#07を選択し、第1変動パターン#08〜#09は選択されない。
このように、変形例1では、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当りの種類がいずれであるかに応じて、大当り変動が開始したときに実質的にKT状態に移行する割合が異なる。
また、大当りA(例えば、確変大当りA)が発生するときは確実に第2KT状態に移行するが、大当りB(例えば、確変大当りB,C)が発生するときは第2KT状態に移行するときとしないときとがあり、大当りC(例えば、通常大当り)が発生するときは実質的に第2KT状態に移行しないので、大当りの種類がいずれであるかに応じて大当り変動時間の変動時間を異ならせることで実質的にKT状態に移行するか否かが異なる。すなわち、第2KT状態を経て大当りとなるか、または実質的に第2KT状態を経ることなく即大当りが発生するか否かが異なる。
なお、変形例1に示す大当り種別に応じて実質的に第2KT状態に移行させる割合を異ならせる構成に、特徴部072IWで示した確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始するまでの変動回数に応じて実質的に第2KT状態に移行させる割合を異ならせる構成を組み合わせて構成することも可能である。すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始するまでの変動回数、および大当り種別の両方に応じて、実質的に第2KT状態に移行させる割合を異ならせるように構成してもよい。
また、変形例1において、図9−25〜図9−28に示すような演出を実行することが可能である。変形例1において、図9−25〜図9−28に示すような演出を適用する場合には、大当りの種類がいずれであるかに応じて背景画像を異ならせることが可能である。例えば、大当りA(例えば、確変大当りA)のときは必ず第2KT状態の期間が5.1秒間となるのであるから、第2KT状態に移行したときには必ず背景画像が背景Bから背景Cが表示されるのに対し、大当りB(例えば、確変大当りB,C)および大当りC(例えば、通常大当り)のときは第2KT状態の期間が3秒間か1分46秒間の場合しかなく、第2KT状態に移行したときに背景画像が背景Bまでしか表示されないように構成することが可能である。
さらに、上記の特徴部072IWで示した構成および変形例1で示した構成を組み合わせ、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始するまでの変動回数、および大当り種別の両方に応じて、実質的に第2KT状態に移行させる割合を異ならせるように構成した場合にも、図9−25〜図9−28に示すような演出を実行することが可能である。すなわち、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始するまでの変動回数、および大当り種別の両方に応じて、図9−25〜図9−28と同様の態様により背景画像を異ならせるように構成すればよい。
また、上記の特徴部072IWで示した構成および変形例1で示した構成を組み合わせ、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始するまでの変動回数、および大当り種別の両方に応じて、実質的に第2KT状態に移行させる割合を異ならせるように構成した場合、第2KT状態中に小当り遊技で獲得可能な賞球数と、第2KT状態終了直後に制御される大当り遊技で獲得可能な賞球数との合計数に応じて、背景画像を異ならせるように構成してもよい。例えば、特に、最大の5.1秒間にわたって第2KT状態に制御された後、大当りA(例えば、確変大当りA)となる場合には、第2KT状態中には既に説明したように750個程度の賞球を獲得でき、その後の大当り遊技中は10ラウンド×10球(1ラウンドあたりの最大入賞可能数)×15個(大入賞口への入賞1回あたりの賞球数)=1500個程度の賞球を獲得でき、最大で2250個程度の賞球を獲得することができる。この場合に、特定の背景画像に切り替える演出を実行すれば、他の第2KT状態の継続期間や他の大当り種別との組み合わせとの場合に比べて、プレミアム感を与えることができる。
また、変形例1において、第2KT状態に関する演出として大当り変動の変動時間(KT状態の継続期間)に応じて演出態様を異ならせるように構成する場合に、背景画像を背景Bから背景Cに変化させることによって、第2KT状態で獲得可能な遊技球の数が少ないと見せかけた後に第2KT状態で獲得可能な遊技球の数が多いことを報知する演出を実行することも可能である。例えば、第1変動パターン#07(変動時間3秒)が選択されて第2KT状態に移行することなく即大当り発生、または第1変動パターン#08(変動時間1分46秒)が選択されて短い時間の第2KT状態に移行すると見せかけて、第1変動パターン#09(変動時間5分1秒)が選択されて長い時間の第2KT状態に移行することを報知することが可能である。また、変動時間の残りが0秒と見せかけて(残り時間が30秒など少ない期間となったタイミングでもよい)、さらに変動時間があることを報知し、第2KT状態の継続期間が上乗せされたように見せることも可能である。具体的には、第2KT状態で獲得可能な遊技球の数を星の数で表示するように構成し、少ない星の数を表示した後に星の数を増加させる演出を実行することが可能である。
また、変形例1において、確変状態(高確率/高ベース状態)中に大当り変動が開始したときに、大当り変動が開始されるまでの変動回数と、大当りの種類とに応じて第2KT状態での演出態様を異ならせるように構成する場合に、例えば、第2KT状態で遊技球を獲得するとともに、大当りAで2000発の遊技球を獲得できるときと、第2KT状態で遊技球を獲得するとともに、大当りB(例えば、大当りAとはラウンド数が異なる)で1000発の遊技球を獲得できるときとで背景画像を異ならせることが可能である。また、変形例1では、KT状態終了後に大当りC(例えば、通常大当り)に制御されて大当り遊技終了後に時短状態(低確率/高ベース状態)に移行する場合もあるのであるが、大当り遊技終了後に確変状態(高確率/高ベース状態)に移行するか否か、すなわち大当り発生後にKT状態に移行させることが可能であるか否かに応じて、演出態様を異ならせることも可能である。
また、変形例1において、図9−24と同様に先読み判定を行うように構成し、保留予告を実行して保留表示の色を変化させることにより、KT状態に移行することを示唆あるいは報知してもよい。
なお、変形例1において、獲得可能な遊技球の個数が多い大当り種別ほど変動時間の長い第1変動パターンが選択される構成としたが、獲得可能な遊技球の個数が多い大当り種別ほど変動時間の短い第1変動パターンが選択される構成としてもよい。この場合には、遊技者が獲得する遊技球の数を平均化できる。
以上に説明したように、本特徴部072IWには、以下に示す(手段A1)〜(手段A9)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段A1)可変表示を行うことが可能な遊技機であって、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、遊技者にとって有利であって有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を実行する部分)と、非特別状態(例えば、通常状態(低確率/低ベース状態))よりも特殊状態に制御される頻度が高い第1特別状態(例えば、KT状態(高確率/低ベース状態))と、非特別状態よりも遊技者にとって有利であって第1特別状態とは異なる第2特別状態(例えば、確変状態(高確率/高ベース状態))と、に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ072IWSS2207を行うことにより高確率フラグのセット/リセットを行い、ステップ072IWS1507,S1513,S1515,S2208,S2216を行うことにより高ベースフラグのセット/リセットを行う部分)と、を備え、特別状態制御手段は、第2特別状態において所定条件が成立したこと(例えば、大当り変動の開始という第2移行条件が成立したこと)にもとづいて第1特別状態に制御可能であり、所定条件には、第2特別状態において有利状態に制御される可変表示が開始されることが含まれ、有利状態に制御される可変表示が開始されるまでに実行された可変表示の実行回数に応じて、該有利状態に制御される可変表示が開始されたときに第1特別状態に制御される割合が異なる(例えば、図9−6に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数に応じて、大当り変動の第1変動パターンの選択割合を異ならせることにより、実質的にKT状態(具体的には第2KT状態)に制御される割合が変動時間に応じて異なる部分)ことを特徴とする。そのような構成によれば、有利状態に制御される可変表示が開始するまでの可変表示の実行回数に注目が集まるので興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部072IWでは、特殊状態として小当り状態、第1特別状態としてKT状態、第2特別状態として確変状態を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、確変状態や時短状態、高ベース状態を特殊状態、第1特別状態、第2特別状態のいずれかを適用し、本特徴部072IWで示した構成を適用するように構成してもよい。また、例えば、スロットマシンに適用する場合には、特殊状態、第1特別状態、第2特別状態としてBB(ビッグボーナス)や、RB(レギュラーボーナス)、SB(シングルボーナス)、RT(リプレイタイム)、AT(アシストタイム)、ART(アシストリプレイタイム)、CT(チャレンジタイム)を適用し、本特徴部072IWで示した構成を適用するように構成してもよい。
また、本特徴部072IWでは、次回大当りまで確変状態(高確率/高ベース状態)が継続するものを示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数が200回のものに本特徴部072IWで示した構成を適用するように構成してもよい。
また、本特徴部072IWでは、「第1特別状態に制御される割合が異なる」場合の例として、図9−6に示すように、確変状態での変動回数が100回以上の場合の方が100回未満の場合よりも、実質的にKT状態に制御される割合が高くなるように構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、確変状態での変動回数が100回未満の場合の方が100回以上の場合よりも、実質的にKT状態に制御される割合が高くなるように構成してもよい。
(手段A2)手段A1において、複数の期間のうちのいずれかの期間を可変表示期間として選択可能な可変表示期間選択手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS1703A,S1703Bを実行する部分)を備え、有利状態に制御される可変表示が開始されるまでに実行された可変表示の実行回数に応じて該有利状態に制御される可変表示の可変表示期間を選択することにより、第1特別状態に制御されるか否かを異ならせる(例えば、図9−6に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)での変動回数に応じて、大当り変動の第1変動パターンを選択することにより、実質的にKT状態(具体的には第2KT状態)に制御されるか否かが変動時間に応じて異なる部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、好適な制御により第1特別状態での興趣を向上させることができる。
なお、次回の大当りが発生するまで確変状態を継続するように構成するのではなく、確変状態を所定回数(例えば、200回)の変動表示で終了する遊技機に適用する場合には、確変状態における残り変動回数が少ない期間(例えば、101〜200変動目)でKT状態に移行してしまうと、大当り変動の途中で確変状態における変動回数が200回に到達してKT状態が終了してしまい、遊技者に失望感を与えるとともに、大当り変動が終了するまでの待ち時間が発生してしまう。そこで、確変状態での変動回数が101〜200回では実質的にKT状態に制御される割合を低くすることによって、そのような失望感や待ち時間の発生を低減できるようにしてもよい。
(手段A3)手段A1または手段A2において、有利状態制御手段は、複数種類の有利状態のうちのいずれかの有利状態に制御可能であり、可変表示後に制御される有利状態の種類に応じて、有利状態に制御される可変表示が開始されたときに第1特別状態に制御される割合が異なる(例えば、図9−29に示すように、大当り種別に応じて、大当り変動の第1変動パターンの選択割合を異ならせることにより、実質的にKT状態に制御される割合が変動時間に応じて異なる部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特別状態において有利状態に制御されるときにいずれの種類の有利状態に制御されるかに注目を集めることができ、興趣を向上させることができる。
(手段A4)手段A1から手段A3のうちのいずれかにおいて、有利状態制御手段は、複数種類の有利状態のうちのいずれかの有利状態に制御可能であり、可変表示後に制御される有利状態の種類に応じて、有利状態に制御される可変表示の開始に伴い制御される第1特別状態において獲得可能となる遊技価値が異なる(例えば、図9−29に示すように、大当り種別に応じて、大当り変動の開始に伴い制御されるKT状態の継続時間が変動時間に応じて異なることから、小当り遊技で獲得可能な賞球数が異なる部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特別状態において有利状態に制御されるときにいずれの種類の有利状態に制御されるかに注目を集めることができ、興趣を向上させることができる。
(手段A5)手段A1から手段A4のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御される可変表示が開始されるまでに実行された可変表示の実行回数に応じて、第1特別状態に制御されたときに異なる演出態様により演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるKT状態中演出処理を実行する部分。図9−26(H)に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)で大当り変動が開始されるまでに実行された変動回数が100回以上のときはKT状態に移行したときに背景画像が背景Aから背景Bに変化し、さらに背景Bから背景Cに変化するのに対し、図9−26(H)に示すように、確変状態(高確率/高ベース状態)で大当り変動が開始されるまでに実行された変動回数が100回未満のときはKT状態に移行したときに背景画像が背景Bまでしか変化しない割合が高い部分。)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、いずれのタイミングで第1特別状態に制御されるかによって獲得できる遊技価値の期待度が変化するので、期待度に応じた演出が実行され、興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部072IWでは、有利状態に制御される可変表示が開始されるまでに実行された可変表示の実行回数に応じて、KT状態に移行したときの背景画像を異ならせる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、演出の派手さ、登場するキャラクタ、出力される楽曲を異ならせてもよい。
(手段A6)手段A1から手段A5のうちのいずれかにおいて、第1特別状態の有利度(例えば、KT状態(特に第2KT状態)に制御される期間)に応じて異なる演出態様により演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるKT状態中演出処理を実行する部分)を備え、特定演出実行手段は、低い有利度に対応した演出態様により演出を実行した後に高い有利度に対応した演出態様により演出を実行可能である(例えば、KT状態に制御される期間が短いことを示す演出画像(例えば、背景B)を表示した後に、KT状態に制御される期間が長いことを示す演出画像(例えば、背景C)を表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別状態において有利状態に制御されるときに意外性を付与することができるので興趣を向上させることができる。
(手段A7)手段A1から手段A6のうちのいずれかにおいて、有利状態制御手段は、複数種類の有利状態のうちのいずれかの有利状態に制御可能であり、有利状態に制御される可変表示が開始されるまでに実行された可変表示の実行回数と、可変表示後に制御される有利状態の種類とに応じて、第1特別状態に制御されたときに異なる演出態様により演出を実行可能な特別演出実行手段(例えば、確変状態(高確率/高ベース状態)において大当り変動が開始されるまでに実行された変動回数と、いずれの大当り種別であるかとに応じてKT状態に移行したときの背景画像が異なる)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、いずれのタイミングで第1特別状態に制御されるかによって獲得できる遊技価値の期待度が変化するので、期待度に応じた演出が実行され、興趣を向上させることができる。
(手段A8)手段A1から手段A7のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ072IWS59Aを行う部分)と、決定手段による決定よりも前に有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS101Aを行う部分)と、判定手段による判定にもとづいて、予告演出(例えば、保留予告)を実行可能な予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップS161を実行する部分)と、を備え、予告演出実行手段は、第1特別状態に制御されるか否かに応じて異なる態様により予告演出を実行可能である(例えば、図9−24に示すように、KT状態に制御される場合は保留表示の色が変化する部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、予告演出により、有利状態に制御されることのみならず第1特別状態に制御されることへの注目も集めることができるので、興趣を向上させることができる。
(手段A9)手段A1から手段A8のうちのいずれかにおいて、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、遊技制御手段からの情報(例えば、演出制御コマンド)にもとづいて演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120等)と、を備え、遊技制御手段は、演出制御手段に情報を出力する情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS27,072IWS1123A3を実行する部分)を含み、情報出力手段は、第1特別状態に制御されているときに、所定期間ごと(例えば、10秒ごと)に、有利状態に制御される可変表示の可変表示期間を特定可能な情報(例えば、大当り変動時間指定コマンド)を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ072IWS1123A3を行う部分)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出のズレを抑制できる。
(変形例2)
次に、本特徴部072IWの変形例2について説明する。変形例2では、大当り確率や小当り確率は上記特徴部072IWで説明した図9−2と同一であるが、上記特徴部072IWで説明した図9−3の当り判定テーブルの構成が異なる。これに伴い、変形例2では、図9−9で説明した第1特別図柄通常処理と、図9−14で説明した第2特別図柄通常処理とが異なる。変形例2では、図9−3の当り判定テーブルに代えて図9−30に示す当り判定テーブルが用いられる。また、図9−9で説明した第1特別図柄通常処理に代えて図9−31に示す第1特別図柄通常処理が実行され、図9−14で説明した第2特別図柄通常処理に代えて図9−32に示す第2特別図柄通常処理が実行される。なお、以下、上記特徴部072IWと同じ箇所については、詳しい説明を省略する。
(当り判定テーブル)
図9−30は、変形例2における大当りまたは小当りのいずれにされるかを決定するための当り判定テーブルの説明図である。図9−30(A)は、設定値「1」の場合でかつ通常状態(低確率/低ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)であるときに使用される当り判定テーブルである。図9−30(B)は、設定値「6」の場合でかつ通常状態(低確率/低ベース状態)または時短状態(低確率/高ベース状態)であるときに使用される当り判定テーブルである。図9−30(C)は、設定値「1」の場合でかつ確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であるときに使用される当り判定テーブルである。図9−30(D)は、設定値「6」の場合でかつ確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であるときに使用される当り判定テーブルである。また、図9−30(A)〜(D)のそれぞれにおいて、第1特別図柄を変動表示するときに使用する当り判定テーブルと第2特別図柄を変動表示するときに使用する当り判定テーブルとを示している。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技用乱数更新処理(ステップS24)により更新される乱数データから特定される判定値に基づいて、大当りまたは小当りにされるか、すなわち大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれかに制御されるかを判定する(図9−31の072IWS60C、072IWS61C、072IWS065C、図9−14の072IWS60D、072IWS61D参照)。
そして、更新された乱数データから特定された判定値が大当りにすると判定される大当り判定値であるか否かによって、大当りとされるかの判定を行う。換言すると、更新された乱数データから特定された判定値が大当り遊技状態に制御されると判定される大当り判定値であるか否かによって、大当り遊技状態に制御されるかの判定を行う。
同様に、更新された乱数データから特定された判定値が小当りにすると判定される小当り判定値であるか否かによって、小当りとされるかの判定を行う。換言すると、更新された乱数データから特定された判定値が小当り遊技状態に制御されると判定される小当り判定値であるか否かによって、小当り遊技状態に制御されるかの判定を行う。
なお、本例では、乱数データから特定される最小の判定値(最小値)が0であり、最大の判定値(最大値)が65535になっている。
そして、本例では、図9−2で示すように、大当り確率は設定値に応じて異なるため、大当り判定値の数は設定値に応じて異なるように設定されている。一方、図9−2で示すように大当り確率は第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで共通であるため、大当り判定値の数は第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで共通となるように設定されている。
また、図9−2で示すように、小当り確率は第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで異なるため、小当り判定値の数は第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで異なるように設定されている。一方、図9−2で示すように、小当り確率は設定値によらず共通であるため、特別図柄ごとの小当り判定値の数は設定値に関わらず共通となるように設定されている。
そして、図9−30(A)〜(D)に示す当り判定テーブルでは、設定値「1」の場合および設定値「6」の場合のいずれの場合においても、さらに、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合のいずれの場合においても、更新される乱数データから特定される判定値のうち、大当り判定値であると判定される値を、特定値を基準として特定値より小さな数値範囲で連続するように設定している。
また、図9−30(A)〜(D)に示す当り判定テーブルでは、設定値「1」の場合および設定値「6」の場合のいずれの場合においても、さらに、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合のいずれの場合においても、更新される乱数データから特定される判定値のうち、小当り判定値と判定される値を、特定値を基準として特定値より大きな数値範囲で連続するように設定している。
そして、例えば、図9−30(C)に示す当り判定テーブルでは、設定値「1」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値であると判定される値を特定値から最大値である65535まで連続するように設定している。
また、図9−30(C)に示す当り判定テーブルでは、設定値「1」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、大当り判定値と判定される値を、特定値を基準として特定値より小さな数値範囲で下限値を最小値0とし、最小値0から特定値未満で設定値に応じた上限値まで連続するように設定している。
このように設定することで、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であり、設定値「1」の場合は、図9−30(C)に示す当り判定テーブルを用いて次のように当り判定(大当り判定、小当り判定の総称)を行う。まず、更新された乱数データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値未満である場合は、判定値が設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより大当り遊技状態に制御されるかを判定する。また、この判定値が特定値以上である場合は小当り遊技状態に制御されると判定することができる。これにより、大当り判定と小当り判定とを別個に行う必要がなくなり、大当り判定値の数と小当り判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、さらに小当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、大当り遊技状態に制御されるかを判定する。これにより、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる(図9−32の072IWS58D参照)。
なお、図9−30(A),(B)に示す当り判定テーブルのうち第2特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルは大当り判定値の数が少ないこと以外は図9−30(C)と同様の構成となっているため、図9−30(C)と同様に当り判定を行うことができ、同様の効果を奏する。
また、設定値「2」〜設定値「5」のときに第2特別図柄の変動表示を実行するときに使用される当り判定テーブルも、大当り判定値の数が少ないこと以外は図9−3(C)と同様の構成となっているため、図9−3(C)と同様に当り判定を行うことができ、同様の効果を奏するものである。
また、図9−30(D)に示す当り判定テーブルでは、設定値「6」の場合において、第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときのいずれのときにおいても、大当り判定値であると判定される値を、下限値を最小値0とし、最小値0から特定値まで連続するように設定している。
さらに、図9−30(D)に示す当り判定テーブルでは、設定値「6」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値と判定される値を、特定値から最大値である65535まで連続するように設定している。
よって、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であり、設定値「6」の場合は、図9−30(D)に示す当り判定テーブルを用いて次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値が特定値未満であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値未満である場合は大当り遊技状態に制御されると判定し、この判定値が特定値以上である場合は小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、設定値「6」の場合は、大当り遊技状態に制御されるかを判定するにあたって、上限値以下か否かを判定しなくてもよくなり、処理が簡易になるので大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれかに制御されるかを判定するための処理負担を軽減できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、小当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、大当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果がマイナスになるか否かによって好適に処理を行うことができる(図9−32の072IWS58D参照)。
また、本例では、例えば、図9−30(C)に示す当り判定テーブルに示すように、遊技者にとっての有利度の低い設定値「1」において、大当り遊技状態に制御しないと判定されるはずれ判定値となる値を、大当り判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で特定値まで連続するように設定した。これにより、大当り遊技状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
また、例えば、図9−30(D)に示す当り判定テーブルでは、第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときのいずれのときにおいても、大当り判定値であると判定される値を最小値である0から特定値まで連続するように設定している。
さらに、図9−30(D)に示す当り判定テーブルでは、小当り判定値と判定される値を、第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで小当り判定値と判定される値の上限値が異なるように設定している。
このように設定することで、第1特別図柄の変動表示を実行するときに、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であり、設定値「6」の場合は、図9−30(D)に示す当り判定テーブルを用いて次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値未満である場合は、大当り遊技状態に制御されると判定する。また、この判定値が特定値以上である場合は小当り遊技状態に制御されると判定される上限値以下であるか否かを判定することにより、小当り遊技状態に制御されるかを判定することができる。これにより、大当り判定と小当り判定とを別個に行う必要がなくなり、大当り判定値の数と小当り判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、さらに小当り遊技状態に制御されるかを判定し、減算の結果が負の値になる場合は、大当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる(図9−9の072IWS60A、図9−14の072IWS58B参照)。
さらに、図9−30(D)に示す当り判定テーブルでは、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値と判定される値を、特定値から最大値である65535まで連続するように設定している。
よって、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であり、設定値「6」の場合は、図9−30(D)に示す当り判定テーブルを用いて次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値未満である場合は大当り遊技状態に制御されると判定し、この判定値が特定値以上である場合は小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り遊技状態に制御されるかを判定するにあたって、上限値以上か否かを判定しなくてもよくなり、処理が簡易になるので大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれかに制御されるかを判定するための処理負担を軽減できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、小当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、大当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果がマイナスになるか否かによって好適に処理を行うことができる(図9−14の072IWS58B参照)。
また、本例では、例えば、図9−30(D)に示す当り判定テーブルに示すように、第1特別図柄の変動表示を実行するときに小当り遊技状態に制御しないと判定されるはずれ判定値となる値を、小当り判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で上限値から最大値である65535まで連続するように設定した。これにより、小当り遊技状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
なお、図9−30(A)〜(C)に示す当り判定テーブルのうち第1特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルでは、次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値未満である場合は、判定値が大当り遊技状態に制御されると判定される上限値以下であるか否かを判定することにより、大当り遊技状態に制御されるかを判定する。また、この判定値が特定値以上である場合は、判定値が設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより小当り遊技状態に制御されるかを判定する。なお、このとき、大当り判定を行った後に小当り判定を行うように構成することが可能である。これにより、重要度が高いものを優先的に処理するので安全に処理を行うことができる。
なお、設定値「2」〜設定値「5」のときにおいても、第1特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルと第2特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルは、設定値が有利になるほど大当り判定値の数が多くなること以外は図9−30(A)〜(C)と同様の構成となっている。よって、設定値「2」〜設定値「5」のときに第1特別図柄の変動表示を実行するときに使用される当り判定テーブルでは、図9−30(A)〜(C)に示す当り判定テーブルのうち第1特別図柄が変動表示するときの当り判定テーブルでの判定と同様の判定を行うことが可能である。
(第1特別図柄通常処理)
図9−31は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ072IWS50C)。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ072IWS51C)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ072IWS52C)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ072IWS53C)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ072IWS54C)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ072IWS56C)。具体的に、高確率フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/低ベース状態(通常状態)であると判定して低確/低ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/高ベース状態(時短状態)であると判定して低確/高ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には高確率/低ベース状態(KT状態)であると判定して高確/低ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/高ベース状態(確変状態)であると判定して高確/高ベース背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ072IWS57C)、読み出した当り判定用乱数(すなわち、乱数データ)から特定される判定値から特定値(図9−3参照)を減算し、減算した結果が負の値になるか否かを判定する(ステップ072IWS58C)。負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。キャリフラグがセットされていないことにもとづいて、減算の結果が負の値にならないと判定した場合、すなわち判定値が特定値以上である場合は、ステップ072IWS65Cへ移行する。
キャリフラグがセットされていることにもとづいて、減算の結果が負の値になると判定した場合、すなわち判定値が特定値未満である場合は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ072IWS59C)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ072IWS60C以降の処理を行うことなくステップ072IWS67Cへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的に小当りまたははずれとする構成になっている。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」であるか否かを判定する(ステップ072IWS60C)。確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」である場合には、ステップ072IWS62Cに移行する。
確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」でない場合には、判定値が大当り判定値の上限値(図9−30参照)以下であるか否かを判定する(ステップ072IWS61C)。判定値が大当り判定値の上限値以下である場合にはステップ072IWS62Cに移行する。判定値が大当り判定値の上限値以下でない場合にはステップ072IWS67Cに移行する。
判定値が大当り判定値の上限値以下である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ072IWS62C)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCおよび通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ072IWS63C)、大当り種別を記憶し(ステップ072IWS64C)、ステップ072IWS67Cへ移行する。
また、ステップ072IWS58Cにおいて減算の結果が負の値になる場合は、判定値が小当り判定値の上限値(図9−30参照)以下であるか否かを判定する(ステップ072IWS65C)。判定値が小当り判定値の上限値以下でない場合はステップ072IWS67Cへ移行する。
判定値が小当り判定値の上限値以下である場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ072IWS66C)。そして、ステップ072IWS67Cへ移行する。
ステップ072IWS67Cでは、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ072IWS67C)。なお、図示は省略したが、ステップ072IWS67Cの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、図9−31におけるステップ072IWS58C〜ステップ072IWS67Cと、図9−32におけるステップ072IWS58D〜ステップ072IWS67Dとは共通の当り判定モジュールの実行により実行される。本例における当り判定モジュールは、更新される乱数データから特定される判定値が大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定し、小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。
また、本例では、072IWS58C〜072IWS61Cの処理を実行した後に072IWS65Cの処理を実行することにより、大当り判定を行った後に小当り判定を行うように構成することが可能である。これにより、重要度が高いものを優先的に処理するので安全に処理を行うことができる。
(第2特別図柄通常処理)
図9−32は、第1特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Aにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ072IWS50D)。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ072IWS51D)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ072IWS52D)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ072IWS53D)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ072IWS54D)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ072IWS56D)。具体的に、高確率フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/低ベース状態(通常状態)であると判定して低確/低ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/高ベース状態(時短状態)であると判定して低確/高ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には高確率/低ベース状態(KT状態)であると判定して高確/低ベース背景指定コマンドを、高確率フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/高ベース状態(確変状態)であると判定して高確/高ベース背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ072IWS57D)、読み出した当り判定用乱数(すなわち、乱数データ)から特定される判定値から特定値(図9−3参照)を減算し、減算した結果が負の値になるか否かを判定する(ステップ072IWS58D)。負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。キャリフラグがセットされていないことにもとづいて、減算の結果が負の値にならないと判定した場合、すなわち判定値が特定値以上である場合は、ステップ072IWS66Dへ移行する。
キャリフラグがセットされていることにもとづいて、減算の結果が負の値になると判定した場合、すなわち判定値が特定値未満である場合は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ072IWS59D)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ072IWS60D以降の処理を行うことなくステップ072IWS67Dへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的に小当りまたははずれとする構成になっている。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」であるか否かを判定する(ステップ072IWS60D)。確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」である場合には、ステップ072IWS62Dに移行する。
確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)において設定値「6」でない場合には、判定値が大当り判定値の上限値(図9−30参照)以下であるか否かを判定する(ステップ072IWS61D)。判定値が大当り判定値の上限値以下である場合にはステップ072IWS62Dに移行する。判定値が大当り判定値の上限値以下でない場合にはステップ072IWS67Dに移行する。
判定値が大当り判定値の上限値以下である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ072IWS62D)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が確変大当りA、確変大当りB、確変大当りDおよび通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ072IWS63D)、大当り種別を記憶し(ステップ072IWS64D)、ステップ072IWS67Dへ移行する。
また、ステップ072IWS58Dにおいて減算の結果が負の値になる場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ072IWS66D)。そして、ステップ072IWS67Dへ移行する。
ステップ072IWS67Dでは、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ072IWS67D)。なお、図示は省略したが、ステップ072IWS67Dの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、図9−31におけるステップ072IWS58C〜ステップ072IWS67Cと、図9−32におけるステップ072IWS58D〜ステップ072IWS67Dとは共通の当り判定モジュールの実行により実行される。本例における当り判定モジュールは、更新される乱数データから特定される判定値が大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定し、小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。
(変形例3)
本特徴部072IWでは、確変状態(高確率/高ベース状態)、KT状態(高確率/低ベース状態)、時短状態(低確率/高ベース状態)に制御するパチンコ遊技機に本発明を適用する例について説明したが、他の態様の遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機に本発明を適用してもよい。以下、可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能であるとともに、小当り遊技中にV入賞が発生したことにもとづいて大当り遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機1(所謂1種2種混合機)に本発明を適用する形態に本発明を適用する場合の変形例3について説明する。
まず、図10−1は、変形例3におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
変形例3では、遊技領域は、該遊技領域の略中央位置に配設された画像表示装置5の周囲を囲うセンター飾り枠の左側の左遊技領域151SG002Lと右側の右遊技領域151SG002Rとに分かれており、打球操作ハンドルにて弱めに打ち出された(左打ち)遊技球は左遊技領域151SG002Lを流下し、打球操作ハンドルにより強めに打ち出された(右打ち)遊技球はセンター飾り図柄の上方に形成された上方経路151SG002Cを通過して右遊技領域151SG002Rを流下するようになっている。
また、左遊技領域151SG002Lには、一般入賞口151SG010と入賞球装置6Aとが配置されており、右遊技領域151SG002Rには、遊技球が内部を通過可能な入賞ユニット151SG700が配置されている。このため、遊技球は、左遊技領域151SG002Lを流下することによって一般入賞口151SG010と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口Aに入賞可能となっており、右遊技領域151SG002Rを流下することによって入賞ユニット151SG700内に設けられた第1始動入賞口B、第2始動入賞口、大入賞口、通過ゲート、普電入賞口等(いずれも詳細は後述)に入賞可能となっている。尚、変形例3において第1始動入賞口A入賞した遊技球は、第1始動口Aスイッチ151SG022A(図10−11参照)にて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。一般入賞口151SG010に入賞した遊技球は、第7カウントスイッチ151SG023G(図10−11参照)にて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。そして、該第1始動口Aスイッチ151SG022Aにおいて遊技球が検出されたことにもとづいて第1特別図柄の可変表示が実行されるようになっている。
尚、変形例3における入賞球装置6Aの下方には左遊技領域151SG002Lや右遊技領域151SG002Rを流下してきた遊技球が進入する第1アウト口が形成されており、該第1アウト口に進入した遊技球は、第1アウトスイッチ151SG041Aにて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。
図10−2〜図10−5に示すように、入賞ユニット151SG700は、遊技盤2に対して前方から取り付けられる前部ユニット151SG700Aと、遊技盤2に対して後方から取り付けられる後部ユニット151SG700Bと、から主に構成されている。
図10−5に示すように、入賞ユニット151SG700の上端部には開口部151SG700aが形成されており、該開口部151SG700aから遊技球が入賞ユニット151SG700内に進入可能となっている。そして、入賞ユニット151SG700内には、開口部151SG700aから該入賞ユニット151SG700内に進入した遊技球が流下可能な第1遊技球流路151SG711及び第2遊技球流路151SG712が形成されている。
第1遊技球流路151SG711の上流部には、該第1遊技球流路151SG711から第1分岐路151SG711bが分岐する第1分岐部151SG711aが設けられており、第1遊技球流路151SG711の中流部には、該第1遊技球流路151SG711から第2分岐路151SG711dが分岐する第2分岐部151SG711cが設けられている。更に、第1遊技球流路151SG711の下流部には、該第1遊技球流路151SG711から第3分岐路151SG711fが分岐する第3分岐部151SG711eが設けられている。
入賞ユニット151SG700の下部には、特別可変入賞球装置151SG701が設けられている。該特別可変入賞球装置151SG701は、ソレノイド151SG082(図10−11参照)の駆動によって開閉駆動させる大入賞口扉を備え、該大入賞口によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。大入賞口は、入賞ユニット151SG700の下部において、上向きに開放するように形成されている。尚、大入賞口扉は、ソレノイド151SG082の駆動によって大入賞口を閉鎖する閉鎖位置と、大入賞口を開放する開放位置との間で前後方向にスライド移動可能となっている。
特別可変入賞球装置151SG701では、ソレノイド151SG082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)し易くする。その一方で、ソレノイド151SG082がオフ状態であるときに大入賞口扉が第1大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)できなくする。このように第1大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易い遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
尚、前述した第1遊技球流路151SG711や第2遊技球流路151SG712を特別可変入賞球装置151SG701まで流下してきた遊技球は、大入賞口が開放状態であれば該大入賞口を通過し、大入賞口が閉鎖状態であれば大入賞口扉上を第1アウト口に向けて流下する。大入賞口を通過(進入)した遊技球は、大入賞口内に設けられた第1カウントスイッチ151SG023Aを通過することで、該第1カウントスイッチ151SG023Aによって検出される。第1カウントスイッチ023Aを通過した遊技球は、第2カウントスイッチ151SG023Bまたは第3カウントスイッチ151SG023Cにて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出されるようになっている。
また、図10−5に示すように、普電入賞口の下方には、第1遊技球流路151SG711側とアウト用流路151SG714側とに連通する連通口が形成されており、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球の一部は、該連通口を通過してアウト用流路151SG714に向けて流下するようになっている。
尚、変形例3における遊技盤2の背面側(後部ユニット151SG700B)には、後述する第1リンク機構151SG720及び第2リンク機構151SG730が設けられており、遊技盤の背面側にはアウト用流路151SG714を形成するための十分なスペースが存在しない。このため、変形例3におけるアウト用流路151SG714は遊技盤2の前方側(前部ユニット151SG700A)に形成されている。
第1分岐部151SG711aには、後述する第1リンク機構151SG720の駆動によって第1分岐路151SG711bに遊技球が進入不能なように閉鎖する閉鎖位置と第1分岐路151SG711bに遊技球が進入可能なように開放する開放位置との間で揺動可能な第1揺動部材151SG702が設けられている。尚、第1揺動部材151SG702における閉鎖位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を阻害しないよう第1遊技球流路151SG711上から退避する位置であり、第1揺動部材151SG702における開放位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を受けて該遊技球を第1分岐路151SG711bに向けて誘導可能なように第1遊技球流路151SG711上に突出する位置である。
また、第2分岐部151SG711cには、後述する第2リンク機構151SG730の駆動によって第2分岐路151SG711dに遊技球が進入不能なように閉鎖する閉鎖位置と第2分岐路151SG711dに遊技球が進入可能なように開放する開放位置との間で揺動可能な第2揺動部材151SG703が設けられている。尚、第2揺動部材151SG703における閉鎖位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を阻害しないよう第1遊技球流路151SG711上から退避する位置であり、第2揺動部材151SG703における開放位置とは、第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球を受けて該遊技球を第2分岐路151SG711dに向けて誘導可能なように第1遊技球流路151SG711上に突出する位置である。
更に、第3分岐部151SG711eには、普通電動役物としてのスライド部材151SG704が設けられている。該スライド部材151SG704は、ソレノイド151SG081(図10−11参照)の駆動によって第1遊技球流路151SG711に突出することで遊技球を受けて該遊技球を第3分岐路151SG711fに誘導する突出位置と、第1遊技球流路151SG711から退避することで遊技球の第1遊技球流路151SG711での流下を阻害しない退避位置と、の間で前後方向にスライド可能に設けられている。つまり、第3分岐路151SG711fは、スライド部材151SG704が退避位置に位置しているときには遊技球が進入不能または進入困難な状態であり、スライド部材151SG704が突出位置に位置しているときには遊技球が進入可能または進入容易な状態である。
このように、変形例3において第1遊技球流路151SG711を流下する遊技球は、該第1遊技球流路151SG711から第1分岐路151SG711b、第2分岐路151SG711d、第3分岐路151SG711fのいずれかに進入可能となっている。このうち第1分岐路151SG711bに進入した遊技球は、該第1分岐路151SG711bが形成する第1始動入賞口Bに入賞し、該第1分岐路151SG711bに設けられている第1始動口Bスイッチ151SG022Bにて検出される。第2分岐路151SG711dに進入した遊技球は、該第2分岐路151SG711dが形成する第2始動入賞口に入賞し、該第2分岐路151SG711dに設けられている第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出される。
尚、変形例3における普通電動役物としては、退避位置と突出位置とで前後方向にスライド移動するスライド部材151SG704を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、普通電動役物としては、第1状態(例えば、スライド部材151SG704が退避位置に位置している状態)と第2状態(例えば、スライド部材151SG704が突出位置に位置している状態)とで第3分岐路151SG711fを遊技球が進入困難な状態と進入容易な状態とに変化させることが可能な形態であれば、例えば、第3分岐路151SG711fをスライド移動によって開閉可能な蓋体や、揺動することで第3分岐路151SG711fを遊技球が進入困難な状態と進入容易な状態とに変化可能な部材(所謂電動チューリップ)等であってもよい。
第1始動口Bスイッチ151SG022Bや第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出された後の遊技球は、図10−5に示すように、入賞ユニット151SG700の右部に設けられたアウト用流路151SG714を流下する。そして、第1遊技球流路151SG711から流入してきた遊技球を含むアウト用流路151SG714を流下する遊技球は、入賞ユニット151SG700の下端部(アウト用流路151SG714の最下流部)に形成された第2アウト口に進入することで151SG041Bによって検出された後に遊技盤2の背面側に向けて排出される。尚、変形例3における第2アウト口は、図10−5に示すように、入賞ユニット151SG700内に設けられているため、右遊技領域151SG002Rを流下する遊技球(入賞ユニット151SG700内を流下する遊技球)のみが進入可能なアウト口である。
つまり、第2アウトスイッチ151SG041Bは、第1始動入賞口Bや第2始動入賞口に入賞した後にアウト用流路151SG714を流下する遊技球を検出可能である一方で、第1始動入賞口Aに入賞した遊技球については検出不能となっている。
また、第3分岐路151SG711fに進入した遊技球は、該第3分岐路151SG711fが形成する普電入賞口に入賞し、該第3分岐路151SG711fに設けられている第4カウントスイッチ151SG023Dにて検出される。第4カウントスイッチ151SG023Dにて検出された後の遊技球は、第3分岐路151SG711fを介して遊技盤2の背面側に進入する。
尚、第3分岐路151SG711fを介して進入可能な遊技盤2の背面側には、図10−6(A)及び図10−6(B)に示すように、遊技球を検出可能な第5カウントスイッチ151SG023Eと第6カウントスイッチ151SG023Fとが左右に並設されているとともに、振分部材151SG025が設けられている。振分部材151SG025は、ソレノイド151SG086(図10−11参照)の駆動によって左右に移動することによって、遊技球の第6カウントスイッチ151SG023Fへの進入(第6カウントスイッチ151SG023Fによる遊技球の検出)を規制するとともに第5カウントスイッチ151SG023Eへの進入(第5カウントスイッチ151SG023Eによる遊技球の検出)を誘導する第1誘導状態と、遊技球の第5カウントスイッチ151SG023Eへの進入(第5カウントスイッチ151SG023Eによる遊技球の検出)を規制するとともに第6カウントスイッチ151SG023Fへの進入(第6カウントスイッチ151SG023Fによる遊技球の検出)を誘導する第2誘導状態と、に変化可能となっている。
尚、第3分岐路151SG711fから第5カウントスイッチ151SG023Eに進入した(第5カウントスイッチ151SG023Eによって検出された)遊技球は、第1リンク機構151SG720(図10−8参照)を駆動させることによって第1揺動部材151SG702を閉鎖位置から開放位置に移動させる。尚、第1リンク機構151SG720を駆動させた後の遊技球は遊技盤2の背面側を流下することで排出され、該遊技球が流下したことにもとづいて第1リンク機構151SG720が第1揺動部材151SG702を開放位置から閉鎖位置に移動させるようになっている。
具体的には、図10−8(A)及び図10−8(B)に示すように、第1リンク機構151SG720は、後部ユニット151SG700Bに内蔵された機構であり、主に第1リンク部材151SG721、第2リンク部材151SG722、第3リンク部材151SG723、第4リンク部材151SG724、第5リンク部材151SG725から構成されている。
このうち第1リンク部材151SG721は、第5カウントスイッチ151SG023Eの下方に配置されているとともに、前方側の一端が遊技球を受け止め可能な形状に形成されており、後方側の他端が第2リンク部材151SG722の下端部に連動可能に接続されている。また、第1リンク部材151SG721は、図示しない左右方向を向く枢軸によって上下方向に揺動可能となっている。
第2リンク部材151SG722は、上下方向に長寸である棒状の部材であり、上下方向にスライド移動可能に設けられている。そして、第2リンク部材151SG722の上端部には第3リンク部材151SG723の後方側の一端が連動可能に接続されており、第3リンク部材151SG723の前方側の他端には第4リンク部材151SG724の後方側の一端、第4リンク部材151SG724の前方側の他端には第5リンク部材151SG725がそれぞれ連動可能に接続されている。
このため、図10−8(A)及び図10−8(B)に示すように第1リンク部材151SG721が一端で第5カウントスイッチ151SG023Eを通過した遊技球を受け止めることで揺動する(他端が上方に向けて移動する)ことによって第2リンク部材151SG722が上方に向けてスライド移動すると、該第2リンク部材151SG722の上方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG723、第4リンク部材724、第5リンク部材151SG725が動作し、該第5リンク部材151SG725の動作によって第1揺動部材151SG702が閉鎖位置から開放位置に移動する。
尚、第1リンク部材151SG721の一端から遊技球が流下すると、後部ユニット151SG700Bと第2リンク部材151SG722間に設けられているバネ151SG726の復元力によって第2リンク部材151SG722が下方に向けてスライド移動する。このとき、該第2リンク部材151SG722の下方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG723、第4リンク部材724、第5リンク部材151SG725が動作し、該第5リンク部材151SG725の動作によって第1揺動部材151SG702が開放位置から閉鎖位置に移動する。
また、第3分岐路151SG711fから第6カウントスイッチ151SG023Fに進入した(第6カウントスイッチ151SG023Fによって検出された)遊技球は、第2リンク機構151SG730を駆動させることによって第2揺動部材151SG703を閉鎖位置から開放位置に移動させる。尚、第2リンク機構151SG730を駆動させた後の遊技球は、遊技盤2の背面側を流下することで排出され、該遊技球が流下したことにもとづいて第2リンク機構151SG730が第2揺動部材151SG703を開放位置から閉鎖位置に移動させるようになっている。
具体的には、図10−9(A)及び図10−9(B)に示すように、第2リンク機構151SG730は、後部ユニット151SG700Bに内蔵された機構であり、主に第1リンク部材151SG731、第2リンク部材151SG732、第3リンク部材151SG733、第4リンク部材151SG734、第5リンク部材151SG735から構成されている。
このうち第1リンク部材151SG731は、第5カウントスイッチ151SG023Eの下方に配置されているとともに、前方側の一端が遊技球を受け止め可能な形状に形成されており、後方側の他端が第2リンク部材151SG732の下端部に連動可能に接続されている。また、第1リンク部材151SG731は、図示しない左右方向を向く枢軸によって上下方向に揺動可能となっている。
第2リンク部材151SG732は、上下方向に長寸である棒状の部材であり、上下方向にスライド移動可能に設けられている。そして、第2リンク部材151SG732の上端部には第3リンク部材151SG733の後方側の一端が連動可能に接続されており、第3リンク部材151SG733の前方側の他端には第4リンク部材151SG734の後方側の一端、第4リンク部材151SG734の前方側の他端には第5リンク部材151SG735がそれぞれ連動可能に接続されている。
このため、図10−8(A)及び図10−8(B)に示すように第1リンク部材151SG731が一端で第5カウントスイッチ151SG023Eを通過した遊技球を受け止めることで揺動する(他端が上方に向けて移動する)ことによって第2リンク部材151SG732が上方に向けてスライド移動すると、該第2リンク部材151SG732の上方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG733、第4リンク部材724、第5リンク部材151SG735が動作し、該第5リンク部材151SG735の動作によって第1揺動部材151SG702が閉鎖位置から開放位置に移動する。
尚、第1リンク部材151SG731の一端から遊技球が流下すると、後部ユニット151SG700Bと第2リンク部材151SG732間に設けられているバネ151SG736の復元力によって第2リンク部材151SG732が下方に向けてスライド移動する。このとき、該第2リンク部材151SG732の下方へのスライド移動に連動して第3リンク部材151SG733、第4リンク部材734、第5リンク部材151SG735が動作し、該第5リンク部材151SG735の動作によって第1揺動部材151SG702が開放位置から閉鎖位置に移動する。
図10−5に戻り、第1遊技球流路151SG711における第2分岐部151SG711cと第3分岐部151SG711eとの間には、遊技球を検出可能なゲートスイッチ151SG021が設けられている。尚、変形例3において遊技球がゲートスイッチ151SG021にて検出された場合、CPU103は普通図柄の可変表示を実行可能となっており、普通図柄の可変表示結果が当りの組み合わせで導出表示されたことにもとづいて前述したスライド部材151SG704が複数の動作パターンのいずれかにて動作するとともに、振分部材151SG025が特定の動作パターンにて動作するようになっている。
具体的には、図10−7(A)に示すように、スライド部材151S704は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて、ソレノイド151SG081の駆動により動作パターンA〜動作パターンEのいずれかにて動作する。尚、変形例3におけるスライド部材151SG704は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて動作する場合以外では、退避位置に配置されている。
動作パターンAは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンBは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を2000msに亘り突出位置に維持した後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンCは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に1000msに亘って退避位置に維持、2000msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。動作パターンDは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に2000msに亘って退避位置に維持、2000msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。そして、動作パターンEは、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいてスライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に5000msに亘って退避位置に維持、5000msに亘って突出位置に維持し、最後に退避位置に移動させる動作パターンである。
一方、振分部材151SG025は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて、4msに亘って第1誘導状態(図10−6(A)参照)を維持した後に16msに亘って第2誘導状態、4996msに亘って第1誘導状態、5000msに亘って第2誘導状態をそれぞれ維持し、第1誘導状態となる。
尚、図10−5に示すように、突出位置に配置されているスライド部材151SG704によって第3分岐路151SG711fに進入した遊技球は、所定距離を流下した後に振分部材151SG025によって振り分けられるようになっているので、スライド部材の動作パターンが動作パターンA〜動作パターンDである場合には、遊技球は第1誘導状態である振分部材151SG025に到達することによって第5カウントスイッチ151SG023Eを通過するように振り分けられる。一方で、スライド部材151SG704の動作パターンが動作パターンEである場合には、遊技球は第2誘導状態である振分部材151SG025に到達することによって第6カウントスイッチ151SG023Fを通過するように振り分けられる。
前述したように、第5カウントスイッチ151SG023Eを通過した遊技球は、第1リンク機構151SG720を動作させることによって第1揺動部材151SG702を閉鎖位置から開放位置に移動させ、第6カウントスイッチ151SG023Fを通過した遊技球は、第2リンク機構151SG730を動作させることによって第2揺動部材151SG703を閉鎖位置から開放位置に移動させるので、図10−7(A)に示すように、振分部材151SG025が4996msに亘って第1誘導状態であるときに遊技球が振分部材151SG025に到達することによって第1始動入賞口Bに遊技球が入賞可能となり、振分部材151SG025が5000msに亘って第2誘導状態であるときに遊技球が振分部材151SG025に到達することによって第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
尚、変形例3では、スライド部材151SG704の動作パターンA〜動作パターンEの決定割合は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったときの遊技状態に応じて異なっている。具体的には、図10−7(B)に示すように、変形例3における遊技状態としては、大当り遊技状態や小当り遊技状態を除くと低ベース状態と、時短制御を伴う第1中ベース状態、第2中ベース状態及び高ベース状態が設けられている。このうち第1中ベース状態、第2中ベース状態及び高ベース状態とは、変形例3における時短状態であるが、スライド部材151SG704の動作パターンA〜動作パターンEの決定割合が異なっている。以下、第1中ベース状態と第2中ベース状態とを総称して中ベース状態ともいう。また、第1中ベース状態と第2中ベース状態と高ベース状態とを総称して時短状態または非低ベース状態ともいう。
具体的には、遊技状態が低ベース状態(通常状態)である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、100%の割合で動作パターンAが決定され、0%の割合で動作パターンBが決定され、0%の割合で動作パターンCが決定され、0%の割合で動作パターンDが決定され、0%の割合で動作パターンEが決定される。遊技状態が第1中ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、0%の割合で動作パターンAが決定され、50%の割合で動作パターンBが決定され、25%の割合で動作パターンCが決定され、24%の割合で動作パターンDが決定され、1%の割合で動作パターンEが決定される。遊技状態が第2中ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、0%の割合で動作パターンAが決定され、40%の割合で動作パターンBが決定され、30%の割合で動作パターンCが決定され、25%の割合で動作パターンDが決定され、5%の割合で動作パターンEが決定される。遊技状態が高ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして、0%の割合で動作パターンAが決定され、0%の割合で動作パターンBが決定され、20%の割合で動作パターンCが決定され、30%の割合で動作パターンDが決定され、50%の割合で動作パターンEが決定される。
つまり、変形例3における低ベース状態とは、図10−12(A)に示すように、遊技球を左遊技領域151SG002Lに打ち出すことによって第1始動入賞口Aと一般入賞口とに入賞可能な遊技状態であり、第1中ベース状態、第2中ベース状態および第2高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第1始動入賞口B、第2始動入賞口及び普電入賞口に入賞可能な遊技状態である。尚、遊技状態が第1中ベース状態や、第2中ベース状態、高ベース状態であるかは、後述する第1中ベース状態フラグや第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグがセットされているか否かによって判定すればよい。
尚、変形例3では、図10−7(B)に示すように、遊技状態が低ベース状態である場合は、スライド部材151SG704の動作パターンとして動作パターンEが決定されない、すなわち、低ベース状態において普図当りが発生した場合については遊技球が普電入賞口に入賞しても第1始動入賞口Bのみが開放されるため、該第1始動入賞口Bへの始動入賞にもとづく可変表示結果が小当りとなる確率が極めて低い形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が低ベース状態である場合であってもスライド部材151SG704の動作パターンとして動作パターンEが決定される場合を設けてもよい。このようにすることで、低ベース状態において普図当りが発生すると、遊技球が普電入賞口に入賞することで第2始動入賞口が開放される場合があるので、第1始動入賞口Bへの始動入賞に基づく可変表示よりも該第2始動入賞口への始動入賞に基づく可変表示において小当りとなるか否かに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、変形例3では、図10−12(B)に示すように、遊技球が第1始動入賞口Aに入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が第1始動入賞口Bに入賞した場合には賞球として1球の遊技球が払い出され、遊技球が第2始動入賞口に入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が大入賞口に入賞した場合には賞球として15球の遊技球が払い出され、遊技球が一般入賞口に入賞した場合には賞球として3球の遊技球が払い出され、遊技球が普電入賞口に入賞した場合には賞球として1球の遊技球が払い出されるようになっている。このため、低ベース状態、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態のうち、変形例3における低ベース状態とは、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態よりも打ち出した遊技球100球あたりの賞球数の割合(ベース値)が低くなる遊技状態である。例えば、低ベース状態におけるベース値は0.35(35%)、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態におけるベース値は0.9(90%)に設定されている。
尚、変形例3では低ベース状態におけるベース値を0.35に設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、低ベース状態におけるベース値は第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態よりも低い値であれば任意の値(例えば、0.4や0.2等)に設定してもよい。
また、変形例3では第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態におけるベース値を0.9に設定したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態におけるベース値は1を超えない範囲で低ベース状態におけるベース値よりも高い値であれば任意の値(例えば、0.8や0.7、0.6等)に設定してもよい。
尚、図10−5に示すように、入賞ユニット151SG700の左部には、第1遊技球流路151SG711や第2遊技球流路151SG712に進入したかった遊技球が流下する第3遊技球流路151SG713が形成されている。該第3遊技球流路151SG713を流下する遊技球は、前述した第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、普電入賞口、大入賞口等に入賞することなく第3アウト口に進入し、第3アウトスイッチ151SG041Cに検出された後に遊技盤2の背面側に誘導され排出されるようになっている。
以上のように、変形例3におけるパチンコ遊技機1では、図10−10に示すように、第1始動入賞口Aに入賞する遊技球は第1始動口Aスイッチ151SG022Aにてのみ検出されるようになっており、第1始動入賞口Bに入賞する遊技球は第1始動口Bスイッチ151SG022Bにて検出された後に第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されるようになっている。また、第2始動入賞口に入賞する遊技球は第2始動口スイッチ151SG022Cにて検出された後に第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されるようになっている。
更に、大入賞口に入賞する遊技球は、第1カウントスイッチ151SG023Aにて検出された後に第2カウントスイッチ151SG023Bまたは第3カウントスイッチ151SG023Cにて検出されるようになっており、普電入賞口に入賞する遊技球は、第4カウントスイッチ151SG023Dにて検出された後に第5カウントスイッチ151SG023Eまたは第6カウントスイッチ151SG023Fにて検出されるようになっており、一般入賞口151SG010に入賞する遊技球は、第7カウントスイッチ151SG023Gにて検出されるようになっている。
尚、変形例3における特別可変入賞球装置151SG701内には、図示しないソレノイドの駆動によって第1カウントスイッチ151SG023Aにて検出された遊技球を第2カウントスイッチ151SG023Bと第3カウントスイッチ151SG023Cとに振り分ける振分部材が設けられている。該振分部材は、小当り遊技中の特定の期間のみ遊技球を第2カウントスイッチ151SG023Bに向けて振り分けるように動作する。このため、変形例3における小当り遊技中は、遊技球が大入賞口に入賞したとしても必ずしもこれら遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bにて検出されるわけでは無いようになっている。
そして、第1アウト口に進入する遊技球は、第1アウトスイッチ151SG041Aにて検出されるようになっており、第2アウト口に進入する遊技球は、第2アウトスイッチ151SG041Bにて検出されるようになっており、第3アウト口に進入する遊技球は、第3アウトスイッチ151SG041Cにて検出されるようになっている。
以下の説明においては、入賞ユニット151SG700における普通電動役物としてのスライド部材151SG704、第3分岐路151SG711f、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023F、および、振分部材151SG025等を含み、可変入賞装置として機能する構成部を普通可変入賞装置ともいう。
次に、変形例3におけるパチンコ遊技機1における構成について説明する。先ず、図10−11に示すように、主基板11に搭載されているスイッチ回路110には、前述したゲートスイッチ151SG021、第1始動口Aスイッチ151SG022A、第1始動口Bスイッチ151SG022B、第2始動口スイッチ151SG022C、第1カウントスイッチ151SG23A、第2カウントスイッチ151SG23B、第3カウントスイッチ151SG023C、第4カウントスイッチ151SG023D、第5カウントスイッチ151SG023E、第6カウントスイッチ151SG023F、第7カウントスイッチ151SG023G、第1アウトスイッチ151SG041A、第2アウトスイッチ151SG041B、第3アウトスイッチ151SG041Cが接続されている。
また、ソレノイド回路111には、前述したソレノイド151SG082、ソレノイド151SG081、ソレノイド151SG086がそれぞれ接続されている。
図10−11及び図10−13に示すように、変形例3における主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース151SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。基板ケース151SG201には、後述するベース値を表示可能な表示モニタ151SG029が配置されている。該表示モニタ151SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース151SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ151SG029は、基板ケース151SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
図10−14に示すように、表示モニタ151SG029は、第1表示部151SG029A、第2表示部151SG029B、第3表示部151SG029C、第4表示部151SG029Dを備えている。第1表示部151SG029A〜第4表示部151SG29Dは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。変形例3における表示モニタ151SG029の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。尚、変形例3における表示モニタ151SG029では、後述するベース値算出処理において算出した低ベース状態におけるベース値を表示可能となっている。
また、図10−1及び図10−11に示すように、変形例3におけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置151SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置151SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器151SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器151SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器151SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器151SG025C等が纏めて配置されている遊技情報表示部151SG200が設けられている。
図10−15(A)は、本実施の形態における特徴部048IWで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図10−15(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図10−15(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置151SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置151SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図10−15(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図10−15(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りD」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りA」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C06Hは、可変表示結果が「小当り」で大当り種別が「小当りB」となる旨の事前決定結果及び小当り種別決定結果を通知する第7可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8EXXHは、普通図柄表示器20における普通図柄を用いた普図ゲームにおける可変表示の開始を指定するとともに、普通図柄の可変表示結果を指定する普図可変表示開始コマンドである。普図可変表示開始コマンドでは、普通図柄の可変表示結果が「はずれ」であるか「当り」であるかの決定結果(事前決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
例えば、コマンド8E00Hは、普通図柄の可変表示の開始を指定するとともに、普通図柄の可変表示結果が「はずれ」となることを指定する第1普図可変表示開始コマンドである。また、コマンド8C01Hは、普通図柄の可変表示の開始を指定するとともに、普通図柄の可変表示結果が「当り」となることを指定する第2普図可変表示開始コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(第1中ベース状態、第2中ベース状態または高ベース状態、すなわち時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置151SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動入賞口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置151SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動入賞口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動入賞口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動入賞口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過したことで第2カウントスイッチ151SG023Bがオンとなったことを通知するV入賞通知指定コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図10−16は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図10−16に示すように、この実施の形態の特徴部048IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
図10−17は、本実施の形態における変動パターンを示している。変形例3では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
非リーチはずれ変動パターンには、特図変動時間が短縮されない変動パターンPA1−1と、特図変動時間が短縮された変動パターンPA1−2、PA1−3、PA1−4とが設けられている。また、特図変動時間が短縮された各変動パターンは、それぞれ特図変動時間が異なり、変動パターンPA1−4(「第3短縮変動パターン」ともいう)<変動パターンPA1−3(「第2短縮変動パターン」ともいう)<変動パターンPA1−2(「第1短縮変動パターン」ともいう)の順に、特図変動時間が短い。
図10−17に示すように、変形例3では、非リーチはずれ変動パターンとして、特図変動時間が異なる複数の変動パターンが設けられている。そして、詳細については後述するが、それらの非リーチはずれ変動パターンは、遊技状態や演出状態に応じて、選択される割合が割合ように構成されている。このような構成により、変形例3では、遊技状態や演出状態に応じて好適に変動パターンを選択することができる。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、変形例3では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図10−17に示すように、変形例3におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、変形例3では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
また、特定の状態に対応した変動パターンとして、変動パターンPD1−1、PD1−2、PD1−3、PD1−4およびPD1−5が設けられている。以下、それぞれ第1特殊変動パターン、第2特殊変動パターン、第3特殊変動パターン、第4特殊変動パターンおよび第5特殊変動パターンともいう。また、これらの変動パターンを総称して特殊変動パターンともいう。各特殊変動パターンの特徴や選択される状態はそれぞれ異なるが、詳細については後述する。
尚、変形例3においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、変形例3では、図10−17に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図10−18などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図10−18(A)に示す表示結果判定テーブル、図10−18(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図10−18(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)図10−18(D)に示す小当り種別判定テーブル(第1特別図柄・第2特別図柄共通)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
図10−18(A)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が可変表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が可変表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図10−18(A)に示すように、変動特図指定バッファが第1である場合には、1/200の割合で大当りに当選するとともに1/200の割合で小当りに当選するように判定値が設定されている。一方で、変動特図指定バッファが第2である場合には、1/200の割合で大当りに当選するとともに199/200で小当りに当選するように判定値が設定されている。すなわち、第2特別図柄の可変表示が実行されるときには、大当りおよび小当りのいずれかに必ず当選するため、第1特別図柄の可変表示が実行されるときよりも、有利度が高い(遊技者にとって有利になりやすい)。
尚、変形例3では、CPU103は、図10−18(A)に示す表示結果判定テーブルを用いて可変表示結果を大当りまたは小当りとされるかを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の可変表示である場合と第2特別図柄の可変表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りDのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、変形例3では、図10−18(B)及び図10−18(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)には、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りが設けられているのに対し、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)には、大当りBから大当りDまでの3種類の大当りのみが設けられている。つまり、第1特別図柄の可変表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りのうちのいずれかとなる一方、第2特別図柄の可変表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りBから大当りDまでの3種類の大当りのうちのいずれかとなる。
図10−18(D)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、小当りの種別を小当りAまたは小当りBに決定するために参照されるテーブルである。尚、変形例3では、小当りAの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りEの大当り遊技が実行されるようになっており、小当りBの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りFの大当り遊技が実行されるようになっている。つまり、これら大当りE及び大当りFは、始動入賞時に抽出される当り種別判定用の乱数値MR2によって決定される大当り種別ではなく、小当りAと小当りBのいずれの小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過したか否かによって決定される大当り種別である。
ここで、変形例3における大当り種別について、図10−19(A)及び図10−19(B)を用いて説明する。変形例3では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が低ベース状態に移行する大当りAと、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が第1中ベース状態に移行する大当りB、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が第2中ベース状態に移行する大当りC、大当りEおよび大当りFと、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が高ベース状態に移行する大当りDが設けられている。
これら大当りA〜大当りFのうち、大当りA〜大当りCは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。
大当りDは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りEは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが9回(いわゆる9ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りFは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが14回(いわゆる14ラウンド)、繰返し実行される大当りである。
また、大当りB、大当りC、大当りEおよび大当りFの大当り遊技終了後に移行する中ベース状態(すなわち第1中ベース状態または第2中ベース状態)は、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまで、或いは、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行される前に大当りが発生するまで時短制御が実行される。そして、大当りDの大当り遊技終了後に移行する高ベース状態は、第1特別図柄の可変表示が100回実行されるまで、第2特別図柄の可変表示が1回実行されるまで、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまで、或いは、第1特別図柄の可変表示が100回実行されるまで、第2特別図柄の可変表示が1回実行されるまで、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまでのいずれかの条件が成立する前に大当りが発生するまで時短制御が実行される。
尚、大当りBの大当り遊技終了時、CPU103は、大当り終了処理(S117)において時短フラグとともに遊技状態が第1中ベース状態であることを示す第1中ベース状態フラグをセットする。また、大当りC、大当りEおよび大当りFの大当り遊技終了時、CPU103は、大当り終了処理(117)において時短フラグとともに遊技状態が第2中ベース状態であることを示す第2中ベース状態フラグをセットする。また、大当りDの大当り遊技終了時、CPU103は、大当り終了処理(117)において時短フラグとともに遊技状態が高ベース状態であることを示す高ベース状態フラグをセットする。このようにすることで、CPU103は、普図当り時のスライド部材151SG704の動作パターンを、低ベース状態、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態の4つの遊技状態において異なる割合で決定することが可能となっている(図10−7(B)参照)。
前述したように、低ベース状態とは、遊技球を左遊技領域151SG002Lに打ち出すことによって第1始動入賞口Aと一般入賞口に入賞可能な遊技状態であり、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域151SG022Rに打ち出すことによって第1始動入賞口B、第2始動入賞口及び普電入賞口に入賞可能な遊技状態である。
尚、第1中ベース状態、第2中ベース状態および高ベース状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態(低ベース状態)よりもスライド部材151SG704が退避位置から突出位置に突出し易くなることで、普電入賞口に入賞した遊技球によって第1始動入賞口Bや第2始動入賞口が開放され、遊技球がこれらの第1始動入賞口Bや第2始動入賞口に入賞し易くなる。特に第1中ベース状態に比べて第2中ベース状態の方が(さらに第2中ベース状態に比べて高ベース状態の方が)、第2始動入賞口が頻繁に開放されることにより第2特別図柄の可変表示結果が第1特別図柄の可変表示結果よりも高い割合で小当りとなる。このため、第2中ベース状態(さらに高ベース状態)においては、遊技球が小当り遊技中にV入賞することにより大当りが発生することで、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生し易い所謂連荘状態となる。
変形例3では、大当り種別として大当りA〜大当りFの6種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設ける大当り種別は7種類以上や5種類以下であってもよい。
また、変形例3では、図10−19(B)に示すように、高ベース状態は、大当りが発生することを除けば、第1特別図柄の可変表示が100回実行されること、第2特別図柄の可変表示が1回実行されること、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されることのいずれかが成立することにもとづいて終了する(遊技状態が低ベース状態に移行する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、高ベース状態については、例えば、第2特別図柄の可変表示が100回実行されることにもとづいて低ベース状態に移行する、つまり、実質次の大当り(小当り経由の大当りを含む)が発生するまで高ベース状態が継続するようにしてもよい。
また変形例3では、遊技状態が中ベース状態や高ベース状態である場合は、特別図柄の可変表示回数を条件に遊技状態が低ベース状態に移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が中ベース状態や高ベース状態である場合は、可変表示結果が小当りとなった回数が所定回数(例えば、10回)に達したことを条件に遊技状態が低ベース状態に移行してもよい。尚、図10−18(A)に示すように、変形例3では、第2特別図柄の可変表示の方が第1特別図柄の可変表示よりも小当り確率が高く設定されているので、遊技状態が中ベース状態や高ベース状態である場合については、第2特別図柄の可変表示結果が小当りとなった回数が所定回数に達したことを条件に遊技状態が低ベース状態に移行してもよい。
次に、変形例3におけるCPU103の動作について説明する。変形例3における遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、図10−21に示すように、S21〜S27に示すスイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行した後、ベース値を算出するためのベース値算出処理(151SG028)と、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて賞球(遊技球)を払い出すための賞球払出処理(151SG029)を実行し、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図10−11に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置151SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置151SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ151SG021によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器151SG020により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲートを通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図10−20は、CPU103が実行する特別図柄通常処理(S110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理では、CPU103は、先ず、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(151SGS141)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置151SG004Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。
151SGS141にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(151SGS141;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(151SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
151SGS142の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(S143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(151SGS144)、151SGS149に移行する。
一方、151SGS141にて第1特図保留記憶数が「0」であるときには(151SGS141;Y)、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(151SGS145)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置151SG004Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、151SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第2保留記憶数カウンタが記憶する第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、151SGS145の処理は、151SGS141にて第1特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第1特図を用いた特図ゲームは、第2特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第1特図を用いた特図ゲームが第2特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
151SGS145にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(151SGS145;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(151SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
151SGS146の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(151SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(151SGS148)、151SGS149に移行する。
151SGS149においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図8−18(A)に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれとするかを決定する(151SGS150)。
151SGS150にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(151SGS151)。そして、「大当り」であると判定された場合には(151SGS151;Y)、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(151SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファに応じた大当り種別判定テーブルを選択してセットする(151SGS153)。このとき、CPU103は、変動特図指定バッファの値が「1」である場合は、図8−18(B)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを選択してセットし、変動特図指定バッファの値が「2」である場合は、図8−18(C)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを選択してセットすれば良い。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データが、大当り種別判定テーブルにおいて「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(151SGS154)。
151SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時間単出制御(時短制御)が行われる時短状態と、時短制御が行われない通常状態とのいずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(151SGS155)、決定された大当り種別を記憶して151SGS156に進む。一例として、大当り種別が「大当りA」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「大当りB」であれば「1」とし、「大当りC」であれば「2」とし、「大当りD」であれば「3」とすればよい。
一方、151SGS151にて「大当り」ではないと判定された場合には(151SGS151;N)、CPU103は、特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(151SGS151a)。「小当り」であると判定された場合には(151SGS151a;Y)、遊技制御フラグ設定部に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(151SGS151b)。このときには、小当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り種別判定テーブル(図8−18(D)参照)を選択してセットする(151SGS151c)。こうしてセットされた小当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データが、小当り種別判定テーブルにおいて「小当りA」、「小当りB」の各小当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、小当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(151SGS151d)。
こうして決定された小当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた小当り種別バッファの格納値である小当り種別バッファ値を設定することなどにより(151SGS151e)、決定された小当り種別を記憶して151SGS156に進む。一例として、小当り種別が「小当りA」であれば小当り種別バッファ値を「0」とし、「小当りB」であれば「1」とすればよい。
151SGS156においては、大当り遊技状態に制御されるか(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果、更には、小当り遊技状態に制御されるか(小当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、151SGS151にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、151SGS154における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。即ち、大当り種別を「大当りA」とする決定結果に応じて「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「大当りB」とする決定結果に応じて「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「大当りC」とする決定結果に応じて「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「大当りD」とする決定結果に応じて「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
151SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(151SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、151SGS145にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(151SGS145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(151SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
次いで、変動開始時時短終了判定処理について説明する。図10−21は、変動開始時に1回実行される変動開始時時短終了判定処理の一例を示すフローチャートである。変動開始時時短終了判定処理は、例えば特別図柄変動処理(ステップS112)内で実行されればよい。変動開始時時短終了判定処理には、変動開始時に時短フラグを管理する処理が含まれている。
変動開始時時短終了判定処理では、CPU103は、まず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ020IWS001)。時短フラグがセットされていなければ(ステップ020IWS001;No)、変動開始時時短終了判定処理を終了する。
時短フラグがセットされていれば(ステップ020IWS001;Yes)、CPU103は、開始する変動表示が時短状態における最終変動(以下、時短最終変動ともいう)であるか否かを判定する(ステップ020IWS002)。時短最終変動ではない場合には、変動開始時時短終了判定処理を終了する。
なお、ステップ020IWS002において時短最終変動であるか否かは、次のように判定することができる。例えば、後述する第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値の和が99である場合に、開始する変動表示が時短最終変動であると判定する。さらに、遊技状態が高ベース状態であるときには、開始する変動表示が第1特別図柄の変動表示であって第1特図可変表示回数カウンタの値が99である場合、または開始する変動表示が第2特別図柄の変動表示である場合に、開始する変動表示が時短最終変動であると判定する。
時短最終変動である場合には、CPU103は、時短フラグをリセットする(ステップ020IWS003)。次いで、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を判定する(ステップ020IWS004)。
第2保留記憶数が上限値に達していると判定した場合には、CPU103は、第1中ベース状態フラグや第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグがセットされていればこれらフラグをリセットし(ステップ020IWS005)、変動開始時時短終了判定処理を終了する。なお、ステップ020IWS005では、第1特図可変表示回数カウンタの値および第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットする。
第2保留記憶数が上限値に達していないと判定した場合には、CPU103は、時短延長フラグをセットする(ステップステップ020IWS006)。その後、変動開始時時短終了判定処理を終了する。
図10−22は、変動中時短終了判定処理の一例を示すフローチャートである。変動中時短終了判定処理は、変動中に時短状態の終了条件が成立したか否かを判定し、終了条件成立時に時短状態を終了させるための処理であり、特別図柄変動処理(ステップS112)内で繰り返し実行される。
変動中時短終了判定処理では、CPU103は、まず、時短延長フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ020IWS101)。時短延長フラグがセットされていなければ(ステップ020IWS101;No)、変動開始時変動中時短終了判定処理を終了する。
時短延長フラグがセットされていれば(ステップ020IWS101;Yes)、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を判定する(ステップ020IWS102)。第2保留記憶数が上限値に達していなければ(ステップ020IWS102;No)、変動中時短終了判定処理を終了する。
時短延長フラグがセットされる時短最終変動において、第2保留記憶数が上限値に達した場合(ステップ020IWS102;Yes)、CPU103は、時短状態の終了条件が成立したと判定し、時短延長フラグをリセットする(ステップ020IWS103)。また、CPU103は、第1中ベース状態フラグや第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグがセットされていればこれらフラグをリセットし(ステップ020IWS104)、変動中時短終了判定処理を終了する。なお、ステップ020IWS104では、第1特図可変表示回数カウンタの値および第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットする。
変形例3では、時短状態における最終変動(時短最終変動)において、変動開始時に時短フラグがリセットされるようになっている(ステップ020IWS002〜S003の処理に相当)。ただし、変動開始時に第2保留記憶数が上限値に達している場合には、時短フラグがリセットされて直ちに時短状態(高ベース制御)が終了する一方で、変動開始時に第2保留記憶数が上限値に達していない場合には、時短フラグがリセットされるものの直ちに時短状態(高ベース制御)が終了する訳ではなく、第2保留記憶数が上限値となるまで時短延長フラグがセットされた状態となる。そして、時短延長フラグがセットされている間は、時短状態(高ベース制御)が継続するようになっている。このように、変形例3では、時短フラグを決まったタイミング(時短最終変動時)でリセットしているので、時短フラグをリセットする制御が容易になり、挙動の安定が望める。なお、時短最終変動中においては、時短延長フラグにより、時短状態の判定や管理を行うことになる。
なお、時短フラグや時短延長フラグは、普通図柄プロセス処理で参照され、いずれかがオンである場合に普通図柄プロセス処理において高ベース制御(普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御等)が実行される。時短フラグ及び時短延長フラグがオフとなった場合、普通図柄プロセス処理における高ベース制御は終了し、時短状態が終了する。
図10−23は、時短状態終了までのタイミングチャートである。図10−23には、時短最終変動の開始時に第2保留記憶数が上限数に達していないと判定され、時短最終変動に第2保留記憶数が上限数に達したと判定された場合の例が示されている。
図10−23に示すように、時短最終変動の開始タイミングであるタイミングt1において、時短フラグがオフにリセットされるとともに、時短延長フラグがオンにセットされる。その後、タイミングt2において、第2保留記憶数が上限数になると、時短延長フラグがオフにリセットされ、時短状態(高ベース制御)が終了する。そして、タイミングt3において時短最終変動が終了した後は、第2保留記憶数分の第2特別図柄の変動表示が実行される。
時短状態中及び、時短終了後溜まっていた第2保留記憶数分の第2特別図柄の変動表示が実行される間は、ステップS29の情報出力処理により主基板(遊技制御基板)31からホール管理用コンピュータ等の遊技機外部に時短中信号が出力される。また、このとき、遊技盤6の所定位置等に設けられた右打ちをする状態であることを示す右打ちLED(右打ちランプ)がオンとなっている。タイミングt4において第2保留記憶数分の第2特別図柄の変動表示が終了すると、時短中信号や右打ちLEDがオフとなる。このようにすることで、好適に外部機器にて連チャン回数や出玉を把握することができる。また、遊技者に適切な遊技方法を報知することができる。時短中信号を外部出力するタイミングは、主基板31から演出制御基板80に出力される右打ちコマンド(時短状態であることを示すコマンドや、時短状態終了後の第2特別図柄の保留消化中であることを示すコマンド)の出力タイミングと同期させてもよい。
変形例3では、可変入賞球装置(普通電動役物)に遊技球が入賞したことに基づいて、非電動役物が開放して、第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となり、非電動役物が開放した場合、規定数(例えば2個)の遊技球が入賞するまで開放状態となるように構成されている。このような遊技機において、時短最終変動の終了タイミングで時短状態を終了させると、時短最終変動で、第2保留記憶数を上限にしつつ非電動役物(第2始動入賞口)が開放した状態で時短状態を終了させ、時短状態終了後に、溜まっている第2保留記憶数分の第2特別図柄の変動表示が実行された後に、開放している非電動役物(第2始動入賞口)に規定数の遊技球を入賞させることができてしまう。すなわち、時短状態が終了して通常状態(低ベース状態)に移行した後に、第2保留記憶数の上限数(本例では4)以上の第2特別図柄の変動表示が実行される事態が生じてしまう。そこで、変形例3では、時短最終変動の開始時に第2保留記憶数が上限であると判定したタイミング、または時短最終変動の実行中に第2保留記憶数が上限になったタイミングで時短状態を終了させることで、可変入賞球装置(普通電動役物)へ入賞する遊技球を減らすことができ、第2保留記憶数を上限にしつつ非電動役物(第2始動入賞口)が開放した状態で時短状態を終了させることを困難にすることができる。すなわち、時短状態が終了して通常状態(低ベース状態)に移行した後に、第2保留記憶数の上限数(本例では4)以上の第2特別図柄の変動表示が実行される事態が生じることを防止することができる。
図10−24及び図10−25は、CPU103が実行する特別図柄停止処理(S113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、S32の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置151SG004Aや第2特別図柄表示装置151SG004Bに停止図柄を導出表示する制御を行う(151SGS171)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置151SG004Aでの第1特別図柄の可変表示を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置151SG004Bでの第2特別図柄の可変表示を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(151SGS172)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(151SGS173)、大当りフラグがセットされていない場合(151SGS173;N)には、151SGS180に移行する。
一方、大当りフラグがセットされている場合(151SGS173;Y)には、CPU103は、時短フラグや第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベースフラグがセットされていればこれらフラグをクリアし(151SG174)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(大当りA)、当り開始2指定コマンド(大当りB)、当り開始3指定コマンド(大当りC)当り開始4指定コマンド(大当りD)を送信するための設定を行う(151SGS175)。尚、151SGS175において設定された当り開始指定コマンドは、前述したコマンド制御処理(S27)にて演出制御基板12に送信される。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(151SGS176)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(151SGS177)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、大当りA〜大当りCの場合には4回、大当りDの場合には15回)をセットする(151SGS178)。そして、後述する第1特図可変表示回数カウンタ及び第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットするとともに(151SGS179a)、別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値である“4”に更新し(151SGS179b)、時短延長フラグがセットされていればリセットして(020IWS210)、当該特別図柄停止処理を終了する。
一方、151SGS180においてCPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを判定する。小当りフラグがセットされていない場合(151SGS180;N)には、151SGS198に移行する。一方、小当りフラグがセットされている場合は(151SGS180;Y)、CPU103は、演出制御基板12に、記憶されている小当りの種別に応じて当り開始5指定コマンド(小当りA)または当り開始6指定コマンド(小当りB)を送信するための設定を行う(151SGS181)。尚、151SGS181において設定された当り開始指定コマンドは、前述したコマンド制御処理(S27)にて演出制御基板12に送信される。
そして、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(151SGS182)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、小当りの場合には2回)をセットし(151SGS183)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態において小当りに当選したか否かを判定する(151SGS184)。時短フラグがセットされていない場合、つまり、低ベース状態(通常状態)において小当りに当選した場合は(151SGS184;N)、低ベース時小当りフラグをセットして151SGS186に進む(151SGS185)。尚、時短フラグがセットされている場合、つまり、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態において小当りに当選した場合は(151SGS184;Y)、151SGS185の処理を経由せずに151SGS186に進む。
そして、CPU103は、151SGS186において、時短フラグがセットされているか否か、つまり、遊技状態が中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態であるか否かを判定する。時短フラグがセットされていない場合(151SGS186;N)は、151SGS196に進み、時短フラグがセットされている場合(151SGS186;Y)は、変動特図指定バッファの値が1であるか否か、つまり、実行した可変表示が第1特別図柄の可変表示であるか否かを判定する(151SGS187)。変動特図指定バッファの値が1である場合(151SGS187;Y)は、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態中における第1特別図柄の可変表示回数を示す第1特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS190に進む(151SGS188)。また、変動特図指定バッファの値が2である場合(151SGS187;N)は、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態中における第2特別図柄の可変表示回数を示す第2特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS190に進む(151SGS189)。
次いで、151SGS190においてCPU103は、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が100であるか否かを判定する。第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が99以下である場合(151SGS190;N)は、更に遊技状態が高ベース状態であるか否か、つまり、高ベース状態フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS191)。遊技状態が高ベース状態である場合(151SGS191;Y)は、第1特図可変表示回数カウンタの値が100であるか否かを判定する(151SGS192)。第1特図可変表示回数カウンタの値が99以下である場合(151SGS191;N)は、第2特図可変表示回数カウンタの値が1であるか否かを判定する(151SGS193)。第2特図可変表示回数カウンタの値が0である場合(151SGS193;N)は、151SGS196に進む。
また、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値の和が100である場合(151SGS190;Y)、遊技状態が高ベース状態であって(151SGS191;Y)、第1特図可変表示回数カウンタの値が100である場合(191SGS192;Y)、または第2特図可変表示回数カウンタの値が1である場合(181SGS193;Y)は、時短フラグ、第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグのうちセットされているフラグをクリアし(151SGS194)、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットして151SGS196に進む(151SGS195)。
151SG161においてCPU103は、時短フラグのセット状態に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S118)に対応した値である“8”に更新し(151SGS197)、時短延長フラグがセットされていればリセットして(020IWS210)、当該特別図柄停止処理を終了する。
一方、151SGS198において、CPU103は、時短フラグがセットされているか否か、つまり、遊技状態が中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態であるか否かを判定する。時短フラグがセットされていない場合(151SGS198;N)は、151SGS208に進み、時短フラグがセットされている場合(151SGS198;Y)は、変動特図指定バッファの値が1であるか否か、つまり、実行した可変表示が第1特別図柄の可変表示であるか否かを判定する(151SGS199)。変動特図指定バッファの値が1である場合(151SGS199;Y)は、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態中における第1特別図柄の可変表示回数を示す第1特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS202に進む(151SGS200)。また、変動特図指定バッファの値が2である場合(151SGS199;N)は、中ベース状態(第1中ベース状態もしくは第2中ベース状態)または高ベース状態中における第2特別図柄の可変表示回数を示す第2特図可変表示回数カウンタの値を+1して151SGS202に進む(151SGS201)。
次いで、151SGS202においてCPU103は、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が100であるか否かを判定する。第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が99以下である場合(151SGS202;N)は、更に遊技状態が高ベース状態であるか否か、つまり、高ベース状態フラグがセットされているか否かを判定する(151SGS203)。遊技状態が高ベース状態である場合(151SGS203;Y)は、第1特図可変表示回数カウンタの値が100であるか否かを判定する(151SGS204)。第1特図可変表示回数カウンタの値が99以下である場合(151SGS204;N)は、第2特図可変表示回数カウンタの値が1であるか否かを判定する(151SGS205)。第2特図可変表示回数カウンタの値が0である場合(151SGS205;N)は、151SGS208に進む。
また、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示開示数カウンタの値の和が100である場合(151SGS202;Y)、遊技状態が高ベース状態であって(151SGS203;Y)、第1特図可変表示回数カウンタの値が100である場合(191SGS204;Y)、または第2特図可変表示回数カウンタの値が1である場合(181SGS205;Y)は、時短フラグ、第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグのうちセットされているフラグをクリアし(151SGS206)、第1特図可変表示回数カウンタの値と第2特図可変表示回数カウンタの値を0にリセットして151SGS208に進む(151SGS207)。
151SG208においてCPU103は、時短フラグのセット状態に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行う。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S110)に対応した値である“0”に更新し(151SGS209)、時短延長フラグがセットされていればリセットして(020IWS210)、当該特別図柄停止処理を終了する。
図10−26は、CPU103が実行する小当り開放前処理(S118)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、先ず小当り表示時間タイマを−1し(151SGS211)、該小当り表示時間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(151SGS212)。小当り表示時間タイマがタイマアウトしていない場合は(151SGS212;N)、小当り開放前処理を終了する一方、小当り表示時間タイマがタイマアウトした場合は(151SGS212;Y)、大入賞口を開放状態とするための開放時間タイマに予め定められている期間(例えば、1秒)に応じた値をセットする(151SGS213)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放中処理(S119)に対応した値である“9”に更新し(S204)、当該小当り開放前処理を終了する。
変形例3では、所定の事項を示唆する示唆演出として、通常示唆演出および特別示唆演出を実行可能に構成されている。図10−27は、通常示唆演出および特別示唆演出の実行例を示す説明図である。図108−37に示す例では、図10−27(A)の画面表示から、図10−27(B1)、図10−27(B2)、図10−27(B3−1)および図10−27(B3−2)のうちのいずれかの画面表示に移行する。なお、中ベース状態においては、右打ちを促す右打ち指示画像020IW003などの画像も表示されるが(図10−32参照)、それらについては後述する。
通常示唆演出は、普通図柄の可変表示結果が当りとなってスライド部材151S704が動作すること(すなわち普通電動役物が開放されること)を示唆し、演出結果として、普通電動役物が開放されることを確定的に報知する普電開放報知と、はずれ報知(ここでは、普電開放報知が実行されないことを報知することになる)とのいずれかが実行される演出である。
特別示唆演出は、第2保留記憶にもとづいて有利な状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)となることを示唆し、演出結果として、第2保留記憶にもとづいて有利な状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)となることを確定的に報知する第2特図保留報知と、はずれ報知(ここでは、第2特図保留報知が実行されないことを報知することになる)とのいずれかが実行される演出である。
変形例3の構成では、第2保留記憶にもとづいて第2特別図柄の可変表示が実行されると、100%の割合で大当りまたは小当りとなるため(図10−18(A)参照)、第2保留記憶が記憶されていれば、第2保留記憶にもとづいて有利な状態となるといえる。そのため、変形例3の構成では、第2保留記憶にもとづいて有利な状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)となることの示唆には、第2保留記憶が記憶されていることの示唆も含まれる。
なお、変形例3の構成に代えて、第2特別図柄の可変表示が実行されても、100%の割合で大当りまたは小当りとはならず、はずれとなる場合があるように構成してもよい。例えば、有利度(例えば大当り確率等)が異なる複数の設定値のいずれかに設定可能な構成において、大当り確率が最も高い設定値に設定されている場合には第2特別図柄の可変表示が実行されると100%の割合で大当りまたは小当りとなり、それ以外の設定値に設定されている場合には第2特別図柄の可変表示が実行されても100%の割合で大当りまたは小当りとはならず、はずれとなる場合があるようにしてもよい。そして、このような構成においては、可変表示結果が大当りまたは小当りとなる第2保留記憶が記憶されている場合にのみ第2特図保留報知が実行されるようにすればよい。
図10−27に示すように、変形例3では、通常示唆演出と特別示唆演出とは、演出開始時から所定タイミング(本例では演出結果を報知するタイミング)までは、共通の態様により演出が実行されるように構成されている。具体的には、図10−27(A)に示すように、画像表示装置5の下部に設けられた矩形領域において、複数の図柄(本例では、マル図柄、バツ図柄、ホシ図柄またはキャラクタ図柄)の変動表示が実行される。
そして、通常示唆演出の演出結果として、普電開放報知が実行されるときには、図10−27(B1)に示すように、画像表示装置5の下部に設けられた矩形領域において、マル図柄が停止表示される。
通常示唆演出の演出結果として、はずれ報知が実行されるとき、または特別示唆演出の演出結果として、はずれ報知が実行されるときには、図10−27(B2)に示すように、画像表示装置5の下部に設けられた矩形領域において、バツ図柄が停止表示される。このように、通常示唆演出のはずれ報知と、特別示唆演出のはずれ報知とは、共通の態様により実行される。そのため、図10−27(B2)に示すバツ図柄が停止表示されるはずれ報知は、普電開放報知が実行されないことを報知するものであると同時に、第2特図保留報知が実行されないことを報知するものであるといえる。
特別示唆演出の演出結果として、第2特図保留報知が実行されるときには、演出モードが第1演出モードに設定されている場合には、図10−27(B3−1)に示すように、画像表示装置5の下部に設けられた矩形領域において、ホシ図柄が停止表示され、演出モードが第2演出モードに設定されている場合には、図10−27(B3−2)に示すように、画像表示装置5の下部に設けられた矩形領域において、キャラクタ図柄が停止表示される。
このように、変形例3では、通常示唆演出と特別示唆演出とは、演出開始時から所定タイミング(本例では演出結果を報知するタイミング)までは、いずれが実行されているか遊技者には判別できないように構成されている。そのため、通常示唆演出と特別示唆演出とのいずれが実行されたときにも、演出開始時から所定タイミングまでは、普通図柄の可変表示結果が当りとなってスライド部材151S704が動作すること(すなわち普通電動役物が開放されること)と、第2保留記憶にもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態となること(第2保留記憶が記憶されていること)との両方が示唆されることになる。このような構成により、演出の多様性を高めることができるとともに、遊技者に意外性を与えることができ、演出効果を高めることができる。なお、本例では、特別示唆演出については、中ベース状態に制御されている期間のみ実行されるように構成しているため、通常示唆演出についても中ベース状態に制御されている期間のみ実行されるようにしてもよい。
変形例3では、中ベース状態において普図当りが発生すると、第1始動入賞口Bに入賞可能となるスライド部材151S704の動作パターンB〜Dのいずれかに95%以上の割合で決定されるように構成されている(図10−7参照)。また、第1特別図柄の変動表示が第2特別図柄の変動表示に優先して実行されるように構成されている。そのため、中ベース状態では、主として第1保留記憶が記憶され、第1特別図柄の変動表示が実行され続ける。
一方で、第1中ベース状態では、普図当り時に第2始動入賞口に入賞可能となるスライド部材151S704の動作パターンEに1%の割合で決定され、第2中ベース状態では、普図当り時に動作パターンEに5%の割合で決定されるようにも構成されている。すなわち、中ベース状態では、低い割合ではあるものの第2始動入賞口への入賞が発生して第2保留記憶が記憶され得る(ただし、第1特別図柄の変動表示が実行され続けると、第2特別図柄の変動表示は実行されない)。そして、例えば、中ベース状態(すなわち時短制御)が終了した後に第1保留記憶が全て消化されると、中ベース状態中に記憶された第2保留記憶にもとづいて第2特別図柄の変動表示が実行されて、大当りまたは小当りが発生することになる。
変形例3における特別示唆演出は、そのような中ベース状態において記憶された第2保留記憶にもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態となること(または、単に中ベース状態において第2保留記憶が記憶されたこと)を示唆するものであり、遊技興趣を高めることができるものである。
変形例3における通常示唆演出は、普図当りが発生することを示唆するものであると同時に、普図当りの発生によって第2始動入賞口に入賞可能となる可能性がある(すなわち、普図当り時にスライド部材151S704の動作パターンA〜Eのうちの動作パターンEに決定される可能性がある)ことを示唆するものであり、遊技興趣を高めることができるものであるが、特別示唆演出(第2特図保留報知)に比べると有利度が劣るものである。
なお、通常示唆演出については、普図当り時に動作パターンEとなる場合と他の動作パターンとなる場合とで異なる態様により普電開放報知を実行可能としてもよいし、普図当り時に動作パターンEとなる場合にのみ普電開放報知を実行可能としてもよい。
また、図10−27に示す例に限らず、大当り等の期待度が高い特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行される場合には、特定演出の妨げとならないように、通常示唆演出および特別示唆演出の実行が制限されるようにしてもよい。例えば、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行される場合には、特定演出の妨げとならないように、通常示唆演出および特別示唆演出に係る矩形領域や図柄が縮小されて、より目立たない位置(例えば、画像表示装置5の表示領域のうちの左下隅の位置)に表示されるようにしてよい。また、通常示唆演出および特別示唆演出が、特定演出の開始される前から実行される場合には、特定演出と並行して実行される期間のみ、矩形領域や図柄が縮小されて、より目立たない位置に表示されるようにしてもよい。また、例えば、大当り等の期待度が高い特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行される場合には、通常示唆演出および特別示唆演出が実行されない、または実行される割合が低くなるようにしてもよい。また、例えば、はずれ報知以外の報知を行う通常示唆演出または特別示唆演出のみ、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)と並行して実行可能としてもよい。また、例えば、始動入賞時に表示結果や変動パターンを先読み判定する処理を実行し、表示結果が大当りであるときや、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)を含む変動パターンであるときには、通常示唆演出および特別示唆演出の実行を制限するようにしてもよい。
図10−28は、演出制御用CPU120が図10に示すステップS171の可変表示開始設定処理内において実行する特別示唆演出設定処理を示すフローチャートである。
特別示唆演出設定処理において演出制御用CPU120は、まず、第2特別保留報知待機フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ020IWS401)。第2特別保留報知待機フラグは、演出結果として第2特図保留報知を行う特別示唆演出の実行を待機していることを示すフラグである。第2特別保留報知待機フラグがセットされている場合には、ステップ020IWS408に移行する。
第2特別保留報知待機フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU120は、中ベース状態であるか否かを確認する(ステップ020IWS402)。中ベース状態であるか否かは、例えば、主基板31から送信された遊技状態指定コマンドを確認することにより判定することができる。
中ベース状態である場合には、演出制御用CPU120は、通常示唆演出の実行中であるか否かを確認する(ステップ020IWS403)。そして、通常示唆演出の実行でなければ、演出制御用CPU120は、特別示唆演出を実行するか否か、実行する場合の実行態様を決定する(ステップ020IWS404)。
図10−29は、特別示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図10−29(A)は、第1中ベース状態において用いられる第1特別示唆演出決定テーブルであり、図10−29(B)は、第2中ベース状態において用いられる第2特別示唆演出決定テーブルである。ステップ020IWS404では、遊技状態に応じて特別示唆演出決定テーブルを選択する。そして、演出決定用の乱数を抽出し、選択した特別示唆演出決定テーブルを参照して、第2保留記憶数にもとづいて、特別示唆演出決定について、「実行なし」、「第1演出態様(第2特図保留報知)」および「第2演出態様(はずれ報知)」のいずれかの決定事項に決定する。
なお、特別示唆演出決定テーブルに示される決定実行の「実行なし」は、特別示唆演出を実行しないと決定するものであり、「第1演出態様(第2特図保留報知)」は、特別示唆演出を第1演出態様で実行する(本例では演出結果として第2特図保留報知を実行する)と決定するものであり、「第2演出態様(はずれ報知)」は、特別示唆演出を第2演出態様で実行する(本例では演出結果としてはずれ報知を実行する)と決定するものである。
特別示唆演出決定テーブルの特徴について説明する。図10−29に示すように、特別示唆演出決定テーブルでは、第2保留記憶数が多い程、特別示唆演出について「実行なし」よりも「第1演出態様(第2特図保留報知)」および「第2演出態様(はずれ報知)」と決定される割合が高く、特に「第1演出態様(第2特図保留報知)」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別示唆演出が実行されたときに、第2保留記憶数が記憶されていること、また記憶されている第2保留記憶数が多いことが示唆されることになる。
既に説明したように、変形例3では、中ベース状態として、第1中ベース状態と第2中ベース状態とが設けられており、それぞれスライド部材151S704の動作パターンの決定割合が異なるように構成されている(図10−7(B))。具体的には、第2中ベース状態は、第1中ベース状態に比べて、第2始動入賞口に入賞可能となる動作パターンEに決定される割合が高く、遊技者にとって有利な状態である。
また、変形例3では、大当りBと大当りCとで共通の大当り遊技が実行され、大当り遊技後に第1中ベース状態と第2中ベース状態とのいずれに制御されているかを遊技者に対して報知しないように構成されている(例外的に、第1中ベース状態または第2中ベース状態に制御されてから所定期間が経過すると、後述する背景切替演出によって報知される場合もある)。
そして、図10−29(A),(B)に示すように、第2特別示唆演出決定テーブルでは、第1特別示唆演出決定テーブルに比べて、特別示唆演出について「実行なし」よりも「第1演出態様(第2特図保留報知)」および「第2演出態様(はずれ報知)」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別示唆演出が実行される頻度によって、第2中ベース状態に制御されていることが示唆されることになる。
なお、図10−29(A),(B)に示す例に限らず、第1中ベース状態と第2中ベース状態とで、第1演出態様(第2特図保留報知)と第2演出態様(はずれ報知)との割合は異なるものの、特別示唆演出の実行割合は同じであるようにしてもよい。また、例えば、第1中ベース状態と第2中ベース状態とで、第2演出態様(はずれ報知)の実行割合が同じである(すなわち実行される頻度が変わらない)ようにしてもよい。
また、通常示唆演出についても、特別示唆演出と同様に、第1中ベース状態と第2中ベース状態とで実行割合が異なるようにして、実行頻度によって第2中ベース状態に制御されていることが示唆されるようにしてもよい。
ステップ020IWS404に次いで、演出制御用CPU120は、第2演出態様の特別示唆演出を実行すると決定した場合(ステップ020IWS405のY)には、第2演出態様の特別示唆演出の実行設定を行い(ステップ020IWS406)、特別示唆演出設定処理を終了する。
また、第1演出態様の特別示唆演出を実行すると決定した場合(ステップ020IWS407のY)には、演出制御用CPU120は、設定されている演出モードが第2演出モードであるか否かを確認する(ステップ020IWS408)。設定されている演出モードが第2演出モードではない場合には、ステップ020IWS410に移行する。
設定されている演出モードが第2演出モードである場合には、演出制御用CPU120は、中ベース状態における最終変動(時短最終変動)であるか否かを確認する(ステップ020IWS409)。
中ベース状態における最終変動(時短最終変動)である場合(ステップ020IWS409のY)には、演出制御用CPU120は、演出結果として演出モードに応じた態様による第2特図保留報知を実行する第1演出態様の特別示唆演出の実行設定を行う(ステップ020IWS411)。その後、セットされていれば第2特図保留報知待機フラグをリセットし(ステップ020IWS411)、特別示唆演出設定処理を終了する。
一方、中ベース状態における最終変動(時短最終変動)ではない場合(ステップ020IWS409のN)には、演出制御用CPU120は、第2特図保留報知待機フラグをセットし(ステップ020IWS412)、特別示唆演出設定処理を終了する。
変形例3では、変動開始時に第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)の実行を決定すると、演出モードが第1演出モードである場合には、その変動中に第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)を実行する一方、演出モードが第2演出モードである場合には、その変動中ではなく、中ベース状態における最終変動(時短最終変動)中に第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)を実行する。
変形例3では、第1特別図柄の変動表示が第2特別図柄の変動表示に優先して実行されるため、中ベース状態では、第2保留記憶が記憶されても第2特別図柄の変動表示が実行されることなく、第1特別図柄の変動表示が実行され続ける。そして、中ベース状態(時短状態)が終了した後に第1保留記憶が全て消化されると、第2保留記憶にもとづいて第2特別図柄の変動表示が実行されて、大当りまたは小当りが発生することになる。そのため、中ベース状態における最終変動(時短最終変動)のタイミングは、第1演出態様の特別示唆演出(すなわち、第2保留記憶にもとづいて有利な状態(例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態)となることを確定的に報知する第2特図保留報知)の実行タイミングとして好適なタイミングの一つである。
このように、変形例3では、遊技者によって選択された演出モードに応じて、第1演出態様の特別示唆演出が異なる態様により実行されるとともに、異なるタイミングにおいて実行される。このような構成により、遊技者の嗜好に合わせた演出を実現することができ、演出効果を高めることができる。
なお、変形例3の構成に限らず、例えば、第2演出モードに設定されているときには、中ベース状態において第1特別図柄の可変表示にもとづいて発生した大当り遊技中または大当り遊技終了時に第1演出態様の特別示唆演出を実行するようにしてもよい。
また、例えば、設定されている演出モードに応じて、特別示唆演出(または第1演出態様の特別示唆演出)の実行頻度を異ならせるようにしてもよい。また、例えば、第1演出モードに設定されているときには、複数の特別図柄の可変表示に亘って特別示唆演出が実行され、第2演出モードに設定されているときには、単一の特別図柄の可変表示中に特別示唆演出が実行されるようにしてもよい。
また、ステップ020IWS406,020IWS410において実行設定される特別示唆演出については、特別図柄の変動表示が開始されると直ちに実行開始するようにしてもよいし、実行開始タイミングによって通常示唆演出または特別示唆演出であると容易に判別されないように、特別図柄の変動表示が開始された後、所定期間経過したタイミングで実行開始するようにしてもよい。
また、中ベース状態に制御された後に第2特図保留報知が1回実行されると、以降は通常示唆演出および特別示唆演出の実行頻度を低下させるようにしてもよい。
変形例3では、通常示唆演出および特別示唆演出に加えて、背景切替演出を実行可能に構成されている。
背景切替演出は、画像表示装置5の表示領域における背景画像が通常背景画像から特別背景画像に切り替えられる演出である。なお、通常背景画像には、少なくとも序盤用背景画像と中盤用背景画像とが含まれる。
図10−30は、演出制御用CPU120が図8に示すステップS171の可変表示開始設定処理内において実行する背景切替演出設定処理を示すフローチャートである。
背景切替演出設定処理において演出制御用CPU120は、まず、中ベース状態であるか否かを判定し(ステップ048IWS500a)、中ベース状態ではない場合には、処理を終了する。中ベース状態である場合には、演出制御用CPU120は、中ベース状態における第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が100であるか否かを判定する(ステップ048IWS500b)。そして、和が100である場合、すなわち開始する変動表示が中ベース状態における最終変動である場合には、演出制御用CPU120は、背景画像を終盤用背景画像に切り替える設定を行う(ステップ048IWS500h)。なお、ステップ048IWS500hの処理を実行する時点において、背景が特別背景画像であるときと、特別背景画像ではないときとで、異なる態様の終盤用背景画像を用いるようにしてもよい。
中ベース状態における第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が100ではない場合(ステップ048IWS500bのN)、演出制御用CPU120は、背景画像が特別背景画像であるか否かを判定する(ステップ048IWS500c)。特別背景画像である場合には、ステップ020IWS501に移行する。
背景画像が特別背景画像ではない場合(ステップ048IWS500cのN)、演出制御用CPU120は、背景画像が序盤用背景画像であるか否かを判定する(ステップ048IWS500d)。序盤用背景画像ではない場合には、ステップ020IWS501に移行する。
背景画像が序盤用背景画像である場合(ステップ048IWS500dのY)、演出制御用CPU120は、中ベース状態における第2特別図柄の可変表示回数が7以上であるかを判定する(ステップ048IWS500e)。そして、7以上である場合には、演出制御用CPU120は、背景画像を中盤用背景画像に切り替える設定を行う(ステップ048IWS500g)。また、中ベース状態における第2特別図柄の可変表示回数が7以上ではない場合(ステップ048IWS500eのN)、演出制御用CPU120は、中ベース状態における第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が11以上であるか否かを判定する(ステップ048IWS500f)。そして、11以上である場合には、演出制御用CPU120は、背景画像を中盤用背景画像に切り替える設定を行う(ステップ048IWS500g)。その後、処理を終了する。
変形例3では、大当り遊技後に中ベース状態に制御されると、背景画像として、通常背景画像のうちの序盤用背景画像が用いられる。そして、第2特別図柄の可変表示回数が7以上となったとき、または第1特別図柄の可変表示回数と第2特別図柄の可変表示回数との和が11となったときに、背景画像が序盤用背景画像から中盤用背景画像に切り替えられる。また、中ベース状態における最終変動となったときに、背景画像が終盤用背景画像に切り替えられる。このような構成により、中ベース状態に制御される期間のうちの序盤と中盤と終盤とで背景画像を切り替えることができ(例えば、序盤、中盤、終盤の順にストーリーが展開していくような態様とすることができ)、興趣を高めることができる。
以下、背景画像として、序盤用背景画像が用いられる状態を序盤モードともいい、中盤用背景画像が用いられる状態を中盤モードともいい、終盤用背景画像が用いられる状態を終盤モードともいう。なお、中盤用背景画像に切り替えられた後、さらに特別背景画像に切り替えられる場合があるが、この特別背景画像が用いられる状態(すなわち終盤用背景画像に切り替えられる前の状態)も中盤用背景画像が用いられる状態と同様に中盤モードともいう。
また、変形例3では、序盤モードから中盤モードへの移行条件は特別図柄の変動回数に起因して成立するが、移行条件が成立する特別図柄の変動回数は第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示であるかに応じて異なるように構成されている。具体的には、有利度が高い第2特別図柄の変動表示であれば変動回数が7回に達すると中盤モードへの移行条件が成立するが、第1特別図柄の変動表示では変動回数が7回に達しても中盤モードへの移行条件は成立せず、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との和が11に達すると中盤モードへの移行条件が成立する。このような構成により、中ベース状態における遊技の状況に応じて、背景画像を切り替えることができ(例えば、ストーリーを展開していくことができ)、興趣を高めることができる。
また、変形例3では、第2始動入賞の発生頻度が高い場合には、中盤モードに移行させるタイミングを早め、第2始動入賞の発生頻度が高くない場合には、中盤モードに移行させるタイミングを遅らせるように構成されている。
加えて、変形例3では、序盤モードであるときに、図10−31(1)に示す第1中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルが用いられ、中盤モードであるときに、図10−31(2)に示す第2中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルが用いられる。そして、第2中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルは、第1中ベース用変動パターン決定テーブル選択テーブルよりも、変動時間が短い変動パターンに決定されやすくなるように構成されている。
すると、変形例3では、中盤モードの方が序盤モードよりも第2始動入賞の発生機会が低下することになる。このような構成により、想定よりも第2始動入賞の発生頻度が高い場合には、中盤モードに移行させるタイミングを早め、第2始動入賞の発生を抑制することができる。すなわち、第2始動入賞の発生を調整することができる。
背景画像が序盤用背景画像ではない場合(ステップ048IWS500dのN)、演出制御用CPU120は、第2中ベース状態であるか否かを確認する(ステップ020IWS501)。第2中ベース状態ではない場合には、背景切替演出設定処理を終了する。
第2中ベース状態である場合には、演出制御用CPU120は、背景切替演出を実行するか否かを決定する(ステップ020IWS502)。そして、演出制御用CPU120は、背景切替演出を実行すると決定した場合(ステップ020IWS503のY)には、背景切替演出の実行設定を行い(ステップ020IWS406)、背景切替演出設定処理を終了する。
図10−31は、背景切替演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図10−31に示す背景切替演出決定テーブルのうち、図10−31(A)は、本例として示す第1背景切替演出決定テーブルであり、図10−31(B)は、変形例として示す第2背景切替演出決定テーブルである。ステップ020IWS502では、演出決定用の乱数を抽出し、背景切替演出決定テーブルを参照して、第2保留記憶数にもとづいて、背景切替演出決定について、「実行なし」および「実行あり(特別背景に切り替え)」のいずれかの決定事項に決定する。
なお、背景切替演出決定テーブルに示される決定事項の「実行なし」は、背景切替演出を実行しないと決定するものであり、「実行あり(特別背景に切り替え)」は、背景切替演出を実行する(本例では背景画像を通常背景画像から特別背景画像に切り替える)と決定するものである。
変形例3では、中ベース状態のうちの第2中ベース状態に制御されている場合に、背景切替演出を実行可能に構成されている。そのため、背景切替演出が実行されることによって、第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されることになる。
一方で、変形例3では、第2始動入賞口に入賞した回数や、特別示唆演出が実行された頻度にもとづいて、第1中ベース状態と第2中ベース状態とのいずれに制御されているかを推測して楽しむという遊技性を有する。すると、第1中ベース状態または第2中ベース状態に制御された後、早期に第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されると、推測して楽しむことができず、十分に興趣を向上させることができないおそれがある。
そこで、変形例3では、図10−31(A)に示すように、第1背景切替演出決定テーブルでは、第2保留記憶数が少ない程、背景切替演出について「実行あり(特別背景に切り替え)」よりも「実行なし」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、第1中ベース状態または第2中ベース状態に制御された後、早期に第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されることを抑制することができる。また、第2中ベース状態に制御された場合、第2始動入賞口に入賞した回数が多いことや、特別示唆演出が実行された頻度が高いことを体感した後(すなわち遊技者の期待度が高まった後)に、第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されやすくなるため、演出効果を向上させることができる。
なお、図10−31(A)に示す第1背景切替演出決定テーブルに代えて、中ベース状態において第2始動入賞口が開放された回数に応じて「実行なし」および「実行あり(特別背景に切り替え)」のいずれかの決定事項に決定するテーブルを用いてもよい。例えばこのテーブルでは、中ベース状態において第2始動入賞口が開放された回数が少ない程、背景切替演出について「実行あり(特別背景に切り替え)」よりも「実行なし」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられていれば、同様の効果を得ることができる。また、ステップ020IWS502では、図10−31(A)に示す第1背景切替演出決定テーブルに代えて、図10−31(B)に示す第2背景切替演出決定テーブルを用いるようにしてもよい。
図10−31(B)に示す第2背景切替演出決定テーブルでは、中ベース状態における変動回数が90回未満である場合には、変動回数が少ない程、背景切替演出について「実行あり(特別背景に切り替え)」よりも「実行なし」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、第1中ベース状態または第2中ベース状態に制御された後、早期に第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されることを抑制することができる。また、第2中ベース状態に制御された場合、第2始動入賞口に入賞した回数が多いことや、特別示唆演出が実行された頻度が高いことを体感した後(すなわち遊技者の期待度が高まった後)に、第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されやすくなるため、演出効果を向上させることができる。
ただし、変形例3では、中ベース状態は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示が合計で100回実行されることにもとづいて終了する(遊技状態が低ベース状態に移行する)ように構成されている。すると、中ベース状態の終了(つまり低ベース状態への移行)が差し迫っているときに、第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されても、もはや第2中ベース状態中にその利点をいかして大当りが発生する可能性は高くないため、却って興趣を低下させてしまうおそれがある。
そこで、変形例3では、図10−31(B)に示すように、第2背景切替演出決定テーブルでは、中ベース状態における変動回数が91回以上である場合には、背景切替演出について「実行あり(特別背景に切り替え)」と決定されず「実行なし」と決定されるように判定値が割り当てられている。このような構成により、演出効果を向上させるとともに、演出の実行により却って興趣を低下させてしまうことを防ぐことができる。
なお、変形例3では、背景切替演出により通常背景画像から特別背景画像に切り替えられると、中ベース状態が終了するまで特別背景画像が表示されるが、このような構成例に限らず、例えば、一の変動中に背景切替演出によって通常背景画像から特別背景画像に切り替えられると、次の変動または所定回数後の変動開始時には特別背景画像から通常背景画像に切り替えられるようにしてもよい。そして、通常背景画像である場合には、変動開始毎に背景切替演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。このように構成することにより、背景切替演出により通常背景画像から特別背景画像に切り替えられることは、第2中ベース状態に制御されていることが確定的に報知されることとはならず、特別背景画像となっている期間が長い程、第2中ベース状態に制御されている可能性が高いことが示唆されることになり、興趣を向上させることができる。
また、前記特徴部048IWでは、時短最終変動の開始時に時短フラグをリセットするとともに、第2保留記憶数が上限値に達していない場合には時短延長フラグをセットして、時短最終変動においては時短延長フラグにより時短状態であるか否かを管理していた。これに限定されず、時短延長フラグを設けずに、時短フラグのみにより時短状態であるか否かを管理するようにしてもよい。この場合、時短最終変動において時短状態の終了条件が成立した時点で時短フラグをリセットして、時短状態を終了させる。
図10−33は、時短延長フラグを設けない変形例における変動中時短終了判定処理の一例を示すフローチャートである。図10−33に示す変形例の変動中時短終了判定処理では、CPU103は、まず、時短フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ020IWS601)。時短フラグがセットされていなければ(ステップ020IWS601;No)、変動中時短終了判定処理を終了する。
時短フラグがセットされていれば(ステップ020IWS601;Yes)、今回の変動表示が時短状態における最終変動であるか否かを判定する(ステップ020IWS602)。
今回の変動表示が時短状態における最終変動である場合には、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を判定する(ステップ020IWS603)。第2保留記憶数が上限値に達していなければ(ステップ020IWS603;No)、変動中時短終了判定処理を終了する。
時短最終変動において、第2保留記憶数が上限値に達した場合(ステップ020IWS603;Yes)、時短状態の終了条件が成立し、時短フラグや第1中ベース状態フラグ、第2中ベース状態フラグ、高ベースフラグをリセットし(ステップ020IWS604)、変動中時短終了判定処理を終了する。
なお、図10−22に示す変動中時短判定処理に代えて、図10−33に示す変形例を適用する場合には、図10−21に示した変動開始時時短終了判定処理における時短延長フラグをセットするステップ020IWS006の処理や、図10−24に示した特別図柄停止処理における時短延長フラグをリセットするステップ020IWS210の処理は実行されない。
この変形例によれば、時短延長フラグといった新たなフラグを設ける必要がなく、時短最終変動において、第2保留記憶数が上限数に達した時点で時短状態を終了させることができる。
なお、変形例3において、遊技者にとって有利度が異なる(本例では、大当り確率が異なる)複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成し、パチンコ遊技機1への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理を実行し、現在の設定値を確認したり設定値を変更したりすることができるように構成することが可能である。この場合には、例えば、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成し、図9−2に示すような確率で当り判定を行うように構成することができる。
そして、当り判定テーブルは、図9−3と同様に構成することが可能である。具体的には、設定値「1」〜設定値「6」の場合のいずれの場合においても、さらに、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合のいずれの場合においても、更新される乱数データから特定される判定値のうち、大当り判定値であると判定される値を、特定値を基準として特定値より大きな数値範囲で連続するように設定している。
また、設定値「1」〜設定値「6」の場合のいずれの場合においても、さらに、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合のいずれの場合においても、更新される乱数データから特定される判定値のうち、小当り判定値と判定される値を、特定値を基準として特定値より小さな数値範囲で連続するように設定している。
そして、設定値「1」〜設定値「5」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、大当り判定値であると判定される値を特定値から最大値である65535未満で設定値に応じて設定した上限値まで連続するように設定している。
また設定値「1」〜設定値「5」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値と判定される値を、特定値を基準として特定値より小さな数値範囲で最小値である0から特定値まで連続するように設定している。
このように設定したうえで、図10−2に示す特別図柄通常処理において、151SGS149において、上記当り判定テーブルを選択し、151SGS150〜151SGS151aに代えて、図9−9の072IWS58A〜072IWS58A、072IWS60A、072IWS61A、072IWS65Aと同様の処理を実行することにより、設定値「1」〜設定値「5」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、次のように当り判定(大当り判定、小当り判定の総称)を行う。まず、更新された乱数データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値以上である場合は、判定値が設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより大当り遊技状態に制御されるかを判定する。また、この判定値が特定値未満である場合は小当り遊技状態に制御されると判定することができる。これにより、大当り判定と小当り判定とを別個に行う必要がなくなり、大当り判定値の数と小当り判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、さらに大当り遊技状態に制御されるかを判定し、減算の結果が負の値になる場合は、小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる。
また、設定値「6」の場合において、第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときのいずれのときにおいても、大当り判定値であると判定される値を特定値から最大値である65535まで連続するように設定することが可能である。
さらに、設定値「6」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値と判定される値を、最小値である0から特定値まで連続するように設定している。
そして、設定値「6」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値以上である場合は大当り遊技状態に制御されると判定し、この判定値が特定値未満である場合は小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、設定値「6」の場合は、大当り遊技状態に制御されるかを判定するにあたって、上限値以下か否かを判定しなくてもよくなり、処理が簡易になるので大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれかに制御されるかを判定するための処理負担を軽減できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、大当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果がマイナスになるか否かによって好適に処理を行うことができる。
なお、本例においても、遊技者にとっての有利度の低い設定値「1」〜設定値「5」の場合において、大当り遊技状態に制御しないと判定されるはずれ判定値となる値を、大当り判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で上限値から最大値である65535まで連続することにより、大当り遊技状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
また、変形例3において、図9−3(D)に示す当り判定テーブルと同様に、第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときのいずれのときにおいても、大当り判定値であると判定される値を特定値から最大値である65535まで連続するように設定することが可能である。
さらに、図9−3(D)に示す当り判定テーブルと同様に、小当り判定値と判定される値を、下限値を共通にし、かつ第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで小当り判定値と判定される値の上限値が異なるように設定している。なお、いずれの特別図柄の場合も下限値は最小値である0として共通にしている。
このように設定したうえで、図10−2に示す特別図柄通常処理において、151SGS149において、上記当り判定テーブルを選択し、151SGS150〜151SGS151aに代えて、図9−9の072IWS58A〜072IWS58A、072IWS60A、072IWS61A、072IWS65Aと同様の処理を実行することにより、設定値「6」の場合には、次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値以上である場合は、大当り遊技状態に制御されると判定する。また、この判定値が特定値未満である場合は小当り遊技状態に制御されると判定される上限値以下であるか否かを判定することにより、小当り遊技状態に制御されるかを判定することができる。これにより、大当り判定と小当り判定とを別個に行う必要がなくなり、大当り判定値の数と小当り判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、さらに大当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、小当り遊技状態に制御されるかを判定する。これにより、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる。
さらに、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値と判定される値を、最小値である0から特定値まで連続するように設定することが可能である。
よって、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、確変状態(高確率/高ベース状態)またはKT状態(高確率/低ベース状態)であり、設定値「6」の場合は次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値以上である場合は大当り遊技状態に制御されると判定し、この判定値が特定値未満である場合は小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り遊技状態に制御されるかを判定するにあたって、上限値以上か否かを判定しなくてもよくなり、処理が簡易になるので大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれかに制御されるかを判定するための処理負担を軽減できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、大当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果がマイナスになるか否かによって好適に処理を行うことができる。
また、本例では、例えば、図9−3(D)に示す当り判定テーブルと同様に、第1特別図柄の変動表示を実行するときに小当り遊技状態に制御しないと判定されるはずれ判定値となる値を、小当り判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で上限値から特定値まで連続するように設定した。これにより、小当り遊技状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
また、図9−30と同様に当り判定テーブルを構成することも可能である。具体的には、設定値「1」の場合〜設定値「6」の場合のいずれの場合においても、さらに、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合のいずれの場合においても、更新される乱数データから特定される判定値のうち、大当り判定値であると判定される値を、特定値を基準として特定値より小さな数値範囲で連続するように設定する。
また、設定値「1」の場合〜設定値「6」の場合のいずれの場合においても、さらに、第1特別図柄の変動表示を実行する場合および第2特別図柄の変動表示を実行する場合のいずれの場合においても、更新される乱数データから特定される判定値のうち、小当り判定値と判定される値を、特定値を基準として特定値より大きな数値範囲で連続するように設定する。
そして、設定値「1」〜設定値「5」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値であると判定される値を特定値から最大値である65535まで連続するように設定している。
また、設定値「1」〜設定値「5」の場合において、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、大当り判定値と判定される値を、特定値を基準として特定値より小さな数値範囲で下限値を最小値0とし、最小値0から特定値未満で設定値に応じた上限値まで連続するように設定している。
このように設定したうえで、図10−2に示す特別図柄通常処理において、151SGS149において、上記当り判定テーブルを選択し、151SGS150〜151SGS151aに代えて、図9−9の072IWS58A〜072IWS58A、072IWS60A、072IWS61A、072IWS65Aと同様の処理を実行することにより、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、設定値「1」〜設定値「5」の場合は、次のように当り判定(大当り判定、小当り判定の総称)を行う。まず、更新された乱数データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値未満である場合は、判定値が設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより大当り遊技状態に制御されるかを判定する。また、この判定値が特定値以上である場合は小当り遊技状態に制御されると判定することができる。これにより、大当り判定と小当り判定とを別個に行う必要がなくなり、大当り判定値の数と小当り判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、さらに小当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、大当り遊技状態に制御されるかを判定する。これにより、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる。
また、設定値「6」の場合において、図9−30(D)に示す当り判定テーブルと同様に、第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときのいずれのときにおいても、大当り判定値であると判定される値を、下限値を最小値0とし、最小値0から特定値まで連続するように設定している。
さらに、設定値「6」の場合において、図9−30(D)に示す当り判定テーブルと同様に、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値と判定される値を、特定値から最大値である65535まで連続するように設定している。
よって、第2特別図柄の変動表示を実行するときに、設定値「6」の場合は、次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値が特定値未満であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値未満である場合は大当り遊技状態に制御されると判定し、この判定値が特定値以上である場合は小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、設定値「6」の場合は、大当り遊技状態に制御されるかを判定するにあたって、上限値以下か否かを判定しなくてもよくなり、処理が簡易になるので大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれかに制御されるかを判定するための処理負担を軽減できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、小当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、大当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果がマイナスになるか否かによって好適に処理を行うことができる。
また、遊技者にとっての有利度の低い設定値「1」〜設定値「5」において、大当り遊技状態に制御しないと判定されるはずれ判定値となる値を、大当り判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で特定値まで連続するように設定することが可能である。これにより、大当り遊技状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
また、第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときのいずれのときにおいても、大当り判定値であると判定される値を最小値である0から特定値まで連続するように設定している。
さらに、図9−30(D)に示す当り判定テーブルでは、小当り判定値と判定される値を、第1特別図柄を変動表示するときと第2特別図柄を変動表示するときで小当り判定値と判定される値の上限値が異なるように設定することが可能である。
このように設定することで、第1特別図柄の変動表示を実行するときに、設定値「6」の場合は、図9−30(D)に示す当り判定テーブルを用いて次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値未満である場合は、大当り遊技状態に制御されると判定する。また、この判定値が特定値以上である場合は小当り遊技状態に制御されると判定される上限値以下であるか否かを判定することにより、小当り遊技状態に制御されるかを判定することができる。これにより、大当り判定と小当り判定とを別個に行う必要がなくなり、大当り判定値の数と小当り判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、さらに小当り遊技状態に制御されるかを判定し、減算の結果が負の値になる場合は、大当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる。
さらに、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り判定値と判定される値を、特定値から最大値である65535まで連続するように設定することが可能である。
よって、第2特別図柄の変動表示を実行するときに設定値「6」の場合は次のように当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値が特定値以上であるか否かを判定する。そして、この判定値が特定値未満である場合は大当り遊技状態に制御されると判定し、この判定値が特定値以上である場合は小当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、第2特別図柄の変動表示を実行するときは、小当り遊技状態に制御すされるかを判定するにあたって、上限値以上か否かを判定しなくてもよくなり、処理が簡易になるので大当り遊技状態または小当り遊技状態のいずれかに制御されるかを判定するための処理負担を軽減できる。
なお、具体的には、次の手順で当り判定を行う。まず、更新された乱数値データから特定される判定値から特定値を減算する。そして、減算の結果が負の値になるか否かを判定し負の値になる場合はキャリフラグをRAM102にセットする。そして、キャリフラグのセットの有無にもとづいて、減算の結果が負の値にならない場合は、小当り遊技状態に制御されると判定し、減算の結果が負の値になる場合は、大当り遊技状態に制御されると判定する。これにより、減算の結果がマイナスになるか否かによって好適に処理を行うことができる(図9−14の072IWS58B参照)。
また、第1特別図柄の変動表示を実行するときに小当り遊技状態に制御しないと判定されるはずれ判定値となる値を、小当り判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で上限値から最大値である65535まで連続するように設定することが可能である。これにより、小当り遊技状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
以上に説明したように、変形例3では、第1始動条件が成立したこと(例えば、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したこと)にもとづいて第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を実行可能であり、第2始動条件が成立したこと(例えば、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したこと)にもとづいて第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能な遊技機であって、第1識別情報の可変表示に関する情報を第1保留記憶として記憶する第1保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を第2保留記憶として記憶する第2保留記憶手段(例えば、第2特図保留記憶部)と、可変表示を開始するときに、複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択する可変表示パターン選択手段(例えば、CPU103が変動パターン設定処理(S111)を実行する部分)と、可変表示パターン選択手段によって選択された可変表示パターンに従って可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、CPU103が特別図柄変動処理(S112)を実行する部分)と、通常状態(例えば、低ベース状態)よりも第1始動条件および第2始動条件の少なくともいずれかが成立しやすい特別状態(例えば、中ベース状態や高ベース状態)に制御可能な状態制御手段と、を備え、特別状態として、第1特別状態と、該第1特別状態とは第1始動条件および第2始動条件の少なくともいずれかの成立しやすさが異なる第2特別状態と、を含み(例えば、中ベース状態と高ベース状態とを含む。また、第1中ベース状態と第2中ベース状態とを含む)、可変表示パターン選択手段は、可変表示を開始するときの第1保留記憶手段が記憶する第1保留記憶の数である第1保留記憶数と第2保留記憶手段が記憶する第2保留記憶の数である第2保留記憶数との組み合わせに応じて、異なる選択割合により複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択し(例えば、CPU103が、ステップ048IWS102において、いずれかの変動パターン決定テーブル選択テーブルを用いて、第1保留記憶数と第2保留記憶数とにもとづいて変動パターン決定テーブルを選択する部分や、ステップ048IWS103において、選択した変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを決定する部分。図10−26〜図10−33参照)、第1特別状態と第2特別状態とのいずれに制御されているかに応じて、異なる選択割合により複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択する(例えば、CPU103が、中ベース状態と高ベース状態とで、異なる変動パターン決定テーブル選択テーブルを選択する部分。図10−27〜図10−28、図10−31〜図10−32参照)。そのため、特別状態の特性に応じて好適に可変表示パターンを選択することができる。
また、変形例3では、第1特別状態に制御されているときよりも第2特別状態に制御されているときの方が、第2始動条件が成立しやすく(例えば、中ベース状態よりも高ベース状態の方が、遊技球が第2始動入賞口に入賞しやすい。また、第1中ベース状態よりも第2中ベース状態の方が、遊技球が第2始動入賞口に入賞しやすい)、可変表示パターン選択手段は、前記第2特別状態に制御されているときに、可変表示期間が長い可変表示パターンを選択することが可能である(例えば、CPU103が、ステップ048IWS214、048IWS215、048IWS217を実行する部分。高ベース状態のときには、中ベース状態のときには選択されない、変動時間が長い第2特殊変動パターン(PD1−2)に決定される第2特殊変動パターン決定テーブルが選択され得る。また、第2中ベース状態のときには、第1中ベース状態のときには選択されない、変動時間が長い第4特殊変動パターン(PD1−4)に決定される第4特殊変動パターン決定テーブルが選択され得る)。そのため、特別状態の特性に応じて好適に可変表示パターンを選択することができる。
また、変形例3では、可変表示パターン選択手段は、可変表示を開始するときに、複数の選択テーブル(例えば、各変動パターン決定テーブル選択テーブル。図10−30〜図10−33参照)のうちのいずれかにもとづいて、複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択し、可変表示の実行回数に起因して成立する所定条件が成立しているか否かに応じて(例えば、序盤モードから中盤モードへの移行条件や、中盤モードから終盤モードへの移行条件が成立しているか否かに応じて)、異なる選択テーブルにもとづいて可変表示パターンを選択し、所定条件が成立する可変表示の実行回数は、第1識別情報と第2識別情報とのいずれの可変表示であるかに応じて異なる(例えば、CPU103が、ステップ048IWS208〜048IWS211を実行する部分。中ベース状態において第2特別図柄の変動回数が7以上となることと、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との和が11以上となることとの少なくともいずれかが達成されたときに、序盤モードから非序盤モードへの移行条件が成立する。)。そのため、所定条件の成立状況に応じて好適に可変表示パターンを選択することができる。
また、変形例3では、所定条件は複数種類あり(例えば、中ベース状態における序盤モードから中盤モードへの移行条件や、中盤モードから終盤モードへの移行条件など)、可変表示パターン選択手段は、複数種類のうちの特定の所定条件(例えば、中盤モードから終盤モードへの移行条件)が成立したときに、第1保留記憶数および第2保留記憶数に関わらず共通の変動パターン(例えば、中ベース終了時用変動パターン)を選択する(例えば、CPU103が、ステップ048IWS104を実行する部分。)。そのため、特定の所定条件が成立したときに、共通の変動パターンにより共通の時間で演出を実行することができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、可変表示結果として特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な特定状態制御手段と、可変表示結果として所定表示結果が導出表示されたときに前記特定状態とは異なる所定状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な所定状態制御手段と、を備え、前記特定状態制御手段は、前記所定状態において遊技媒体が所定領域を通過したこと(例えば、遊技球が第2カウントスイッチ151SG023Bを通過したこと)にもとづいて前記特定状態(例えば、V入賞大当りによる大当り遊技状態)に制御可能であり、第1識別情報の可変表示が実行されるときよりも、第2識別情報の可変表示が実行されるときの方が、可変表示結果が前記所定表示結果となる割合が高く、前記特定状態に制御される割合が高い(例えば、図10−18(A)参照)。そのため、第2識別情報の可変表示に注目を集めることができる。
また、変形例3では、第1識別情報の可変表示は、第2識別情報の可変表示よりも優先して実行され(例えば、CPU103が、ステップ151SG141〜151SG142を実行する部分)、特別状態に制御されているときに、第1保留記憶手段に記憶されている第1保留記憶がなくなるまで第2保留記憶手段に第2保留記憶を記憶させておくことが可能である(例えば、第1特別図柄の可変表示が第2特別図柄の可変表示よりも優先して実行されるため、第1保留記憶が存在する限り第2保留記憶が消化されることはない)。そのため、特別状態に制御されているときに第2保留記憶を増加させることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、可変表示パターン選択手段は、可変表示結果が特定表示結果であるときに、可変表示結果が該特定表示結果ではないときと共通の選択割合により複数の可変表示パターンのうちから可変表示パターンを選択する(例えば、中ベース状態において残り変動回数が30回の場合には、変動表示結果が大当り、小当りおよびはずれのいずれの場合にも、共通の変動パターンを選択する)。そのため、可変表示パターンにより可変表示結果が見分けられてしまうことを防ぐことができる。
また、変形例3では、第1可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示装置151SG004A)と第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置151SG004B)とにおいて可変表示を実行可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、第1可変表示手段における可変表示が実行されるときよりも、第2可変表示手段における可変表示が実行されるときの方が、遊技者にとって有利になりやすく(例えば、図10−18参照)、遊技媒体が通過可能な第1作動領域(例えば、第5カウントスイッチ151SG023E)と第2作動領域(例えば、第6カウントスイッチ151SG023F)とを有する作動手段(例えば、入賞ユニット151SG700の一部。図10−5、図10−6(A),(B)参照)と、遊技媒体が第1作動領域を通過すると、閉状態から該閉状態よりも遊技媒体が入賞しやすい開状態に変化する第1可変入賞手段(例えば、第1揺動部材151SG702が開放位置に移動する第1始動入賞口B)と、遊技媒体が第2作動領域を通過すると、閉状態から該閉状態よりも遊技媒体が入賞しやすい開状態に変化する第2可変入賞手段(例えば、第2揺動部材151SG703が開放位置に移動する第2始動入賞口)と、第1可変入賞手段に遊技媒体が入賞したことにもとづいて、第1可変表示手段における可変表示に関する情報を第1保留情報として記憶可能であり、第2可変入賞手段に遊技媒体が入賞したことにもとづいて、第2可変表示手段における可変表示に関する情報を第2保留情報として記憶可能である保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部および第2特図保留記憶部)と、通常状態(例えば、低ベース状態)よりも第1可変入賞手段が開状態となる割合が高い第1状態(例えば、中ベース状態)と、通常状態および第1状態よりも第2可変入賞手段が開状態となる割合が高い第2状態(例えば、高ベース状態)とに制御可能な状態制御手段(例えば、CPU103が大当り終了処理(117)において第1中ベース状態フラグや、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグをセットする部分。図10−7(B)参照)とを備え、第1状態において、第1可変入賞手段が開状態となる割合よりも低い割合で第2可変入賞手段が開状態となるように制御可能であり(例えば、第2始動入賞口に入賞可能となるスライド部材動作パターンEに、第1中ベース状態では1%の割合で決定され、第2中ベース状態では5%の割合で決定される。図10−7(A),(B)参照)、第1状態において、保留記憶手段が記憶する第2保留情報にもとづいて有利状態に制御されることを報知する報知演出(例えば、特別示唆演出)を実行可能な報知演出実行手段をさらに備え、報知演出実行手段は、複数種類の態様により報知演出を実行可能である(例えば、演出モードに応じた態様により第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)を実行可能である。図10−27(B3−1),(B3−2)参照)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、報知演出実行手段は、複数のタイミングで報知演出を実行可能である(例えば、演出モードに応じて異なるタイミングで第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)を実行可能である(図10−28参照)。また、第1演出モードである場合には、中ベース状態において各変動表示の開始時に抽選を行い、第1演出態様の特別示唆演出(第2特図保留報知)の実行を決定すると、その変動中に実行するように構成されている)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、報知演出が実行されることを示唆する示唆演出(例えば、通常示唆演出と特別示唆演出とで共通態様により演出が実行される部分。図10−27(A)参照)を実行可能な示唆演出実行手段を備える。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、作動手段は、第2可変入賞手段を開状態に変化させる場合と、第2可変入賞手段を開状態に変化させない場合とで、少なくとも一部が共通する態様により動作可能である(例えば、第2始動入賞口に入賞可能とならないスライド部材動作パターンC,Dと、第2始動入賞口に入賞可能となるスライド部材動作パターンEとでは、スライド部材151SG704を16msに亘り突出位置に維持した後に退避位置に移動させる動作が共通する。図10−7(A)参照)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、示唆演出とは異なる特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)を実行可能な特定演出実行手段を備え、示唆演出実行手段は、特定演出が実行されているときと実行されていないときとで、異なる態様により示唆演出を実行可能である(例えば、スーパーリーチ演出が実行されている場合には、通常示唆演出および特別示唆演出に係る矩形領域や図柄が縮小されて、より目立たない位置に表示される)ようにしてもよい。そのため、特定演出の妨げとなることなく好適に示唆演出を実行することで演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、第1状態は、第1割合(例えば、1%)で第2可変入賞手段を開状態とすることが可能な特定第1状態(例えば、第1中ベース状態)と、第1割合よりも高い割合である第2割合(例えば、5%)で第2可変入賞手段を開状態とすることが可能な特別第1状態(例えば、第2中ベース状態)とを含み(図10−7(B)参照)、特定第1状態において第1所定演出(例えば、通常背景画像を表示する演出)を実行可能であり、特別第1状態において第2所定演出(例えば、特別背景画像を表示する演出)を実行可能である所定演出実行手段を備え、所定演出実行手段は、特別第1状態において第1所定演出を実行した後に第2所定演出を実行可能である(例えば、通常背景画像が表示されているときに背景切替演出を実行して特別背景画像を表示する)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、示唆演出実行手段は、特定第1状態であるときと特別第1状態であるときとで、示唆演出を実行する割合が異なる(例えば、図10−29参照)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、所定演出実行手段は、特別第1状態であるときに、第2可変入賞手段が開状態となった回数に応じて異なる割合により第2所定演出を実行可能である(例えば、図10−31(A)参照)。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、所定演出実行手段は、特別第1状態であるときに、可変表示が行われた回数に応じて異なる割合により第2所定演出を実行可能である(例えば、図10−31(B)参照)ようにしてもよい。そのため、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、報知演出実行手段は、保留記憶手段が記憶する第2保留情報の数が所定数に達した後の所定期間(例えば、時短終了時や大当り時など)において報知演出を実行可能である。そのため、そのような構成によれば、演出効果を高めることができ、興趣を向上させることができる。
また、変形例3では、第1可変表示手段(例えば、第1特別図柄表示装置151SG004A)と第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置151SG004B)とにおいて可変表示を実行可能な遊技機であって、第1可変表示手段における可変表示が実行されるときよりも、第2可変表示手段における可変表示が実行されるときの方が、遊技者にとって有利になりやすく(例えば、図10−18参照)、普通図柄の可変表示の表示結果が所定結果(例えば普通図柄が当り)となったことにもとづいて、閉状態から該閉状態よりも遊技媒体が入賞しやすい開状態に変化する可変入賞手段(例えば、第2始動入賞口)と、可変入賞手段に遊技媒体が入賞したことにもとづいて、第2可変表示手段における可変表示に関する情報を第2保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第2特図保留記憶部)と、通常状態よりも可変入賞手段が開状態になりやすい特別状態(例えば、中ベース状態や高ベース状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103が大当り終了処理(117)において第1中ベース状態フラグや、第2中ベース状態フラグ、高ベース状態フラグをセットする部分。図10−7(B)参照)と、特別状態における可変表示の実行回数にもとづいて特別状態を終了させる特別状態終了手段(例えば、CPU103がステップ151SGS194などを実行する部分。図10−19(B)、図10−24参照)とを備え、特別状態終了手段は、特別状態における最終回の可変表示において、最終回の可変表示の開始時に保留記憶手段が記憶する第2保留情報の数が所定数であることを条件に、特別状態を終了可能である(例えば、CPU103がステップ020IWS002〜020IWS005を実行する部分。図10−21参照)。そのため、特別状態終了後に第2保留情報の上限数より多い回数有利な第2可変表示手段で可変表示が実行されてしまうことを防止でき、遊技の公平性を担保できる。
また、変形例3では、特別状態終了手段は、特別状態における最終回の可変表示において、保留記憶手段が記憶する第2保留情報の数が所定数に達しなかった場合、該可変表示の終了時に特別状態を終了させる(例えば、CPU103がステップ020ISW210を実行する部分。図10−24参照)。そのため、遊技の公平性を担保できる。
また、変形例3では、特別状態に制御されたときに第1フラグ(例えば、時短フラグ)をオン状態とし、特別状態における最終回の可変表示において、可変表示開始時に第1フラグをオフ状態とするとともに第2フラグをオン状態(例えば、時短延長フラグ)とし、所定条件が成立したときに第2フラグをオフ状態とするフラグ管理手段(例えば、CPU103がステップ020IW003,020IW006,020IW103を実行する部分。図10−21,図10−22参照)を備え、特別状態終了手段は、第2フラグがオフ状態となったことにもとづいて、特別状態を終了させる。そのため、特別状態終了後に第2保留情報の上限数より多い回数有利な第2可変表示手段で可変表示が実行されてしまうことを防止でき、遊技の公平性を担保できる。
また、変形例3では、特別状態に制御されたときに第1フラグ(例えば、時短フラグ)をオン状態とし、特別状態における最終回の可変表示において所定条件が成立したときに第1フラグをオフ状態とするフラグ管理手段(例えば、CPU103がステップ020IWS604を実行する部分。図10−33参照)を備え、特別状態終了手段は、第1フラグがオフ状態となったことにもとづいて、特別状態を終了させるようにしてもよい。そのため、特別状態終了後に第2保留情報の上限数より多い回数有利な第2可変表示手段で可変表示が実行されてしまうことを防止でき、遊技の公平性を担保できる。
また、変形例3では、第1可変表示手段における可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御されるときよりも、第2可変表示手段における可変表示にもとづいて小当り遊技状態に制御されるときの方が、遊技者にとって有利になりやすく、特別状態終了手段は、特別状態における可変表示の回数をカウントし、特別状態における可変表示の回数が第1回数となったときに、特別状態を終了可能であるとともに、特別状態における小当り遊技状態の回数をカウントし、特別状態における小当り遊技状態の回数が第2回数となったときに、特別状態を終了可能であり、特別状態における可変表示の回数として、第1可変表示手段および第2可変表示手段における可変表示の回数をカウントし、特別状態における小当り遊技状態の回数として、第2可変表示手段における可変表示にもとづく小当り遊技状態の回数のみをカウントして、第1可変表示手段における可変表示にもとづく小当り遊技状態はカウントしないようにしてもよい。そのため、好適に特別状態へ制御することができる。
また、変形例3では、外部へ特別状態であることを示す信号(例えば、時短中信号)を送出する外部信号送出手段(例えば、CPU103がステップS29の処理を実行する部分)を備え、外部信号送出手段は、特別状態の終了後も所定期間特別状態であることを示す信号を送出可能である(例えば、図10−23参照)。そのため、外部機器にて好適に有利状態の連続を認識することができる。
(変形例4)
本特徴部072IWとは異なる構成を有するパチンコ遊技機1に本発明を適用する形態に本発明を適用する場合の変形例4について説明する。
まず、変形例4では、RAMクリア処理が実行されたときは、設定されている設定値がいずれの場合にも共通の初期表示(初期出目)を表示するように構成されている。また、設定値が変更されたときは、変更後に設定されている設定値がいずれの場合にも共通の初期表示(初期出目)を表示するように構成されている。
図10−34、図9−7は、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの初期表示の一例を示す説明図である。
図10−34(1)は、電源投入前の特別図柄が表示されていない非表示状態の第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bを示す説明図である。
図10−34(2),(3)は、ステップS21TM4530〜S21TM4620の設定変更モードを経て、または設定変更モードを経ずに、ステップ21TM1440が処理されることにより、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとにおいて、設定されている設定値に関わらず、共通の初期表示(初期出目)が表示されている例を示す説明図である。
図10−34(2),(3)のうち、図10−34(2)には、初期表示(初期出目)として、設定されている設定値に関わらず、はずれに対応する図柄が表示される例が示され、図10−34(3)には、初期表示(初期出目)として、小当りAに対応する図柄が表示される例が示されている。
このように、変形例4では、RAMクリア処理が実行されたとき(すなわち、設定変更が行われたか否かに関わらない)は、設定されている設定値がいずれの場合にも共通の初期表示(初期出目)を表示するように構成されている。また、設定値が変更されたとき(本例では設定変更モードが終了すると必ずRAMクリア処理が実行される)は、変更後に設定されている設定値がいずれの場合にも共通の初期表示(初期出目)を表示するように構成されている。さらに、RAMクリア処理が実行されたときと、設定値が変更されたときとでも、共通の初期表示(初期出目)を表示するように構成されている。このような構成により、遊技者に設定変更が行われたか否かや、変更された設定値を特定されてしまうことを防止することができるとともに、遊技の状態が誤認される(例えば、大当り遊技状態であると誤認される)可能性を低減することができる。
図10−34(2)に示す構成と図10−34(3)に示す構成とのいずれかを採用すれば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとにおいて、共通の初期表示(初期出目)が表示されることになる。すなわち第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとで、揃いの初期表示(初期出目)が表示するように構成されている。このような構成により、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
また、変形例4では、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとにおいて、はずれに対応する複数種類の図柄を表示可能であるとともに、小当りに対応する複数種類の図柄を表示可能である。しかし、電源投入時にRAMクリア処理が実行されたとき、または設定値が変更されたときには、図10−34(2),(3)に示すように、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとにおいて、はずれまたは小当りに対応する共通の種類の図柄が初期表示(初期出目)として表示される。すなわち第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとで、揃いの初期表示(初期出目)を表示するように構成されている。このような構成により、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
なお、図10−34(2),(3)に示す例に限らず、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとで、はずれに対応する異なる種類の図柄、または小当りに対応する異なる種類の図柄を初期表示として表示するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとの一方において、はずれに対応する図柄を初期表示として表示し、他方において、小当りに対応する図柄を初期表示として表示するようにしてもよい。
変形例4では、後述するように設定値「6」の場合には、第2特別図柄の変動表示に対して、はずれに対応する判定値が割り当てられていない(図10−36参照)。すなわち、通常の遊技においては第2特別図柄表示装置4Bに、図10−34(2)に示すような、はずれに対応する図柄が停止表示されることはない。しかし、第1特別図柄の変動表示については、設定値「6」でも、はずれに対応する判定値が割り当てられている(図10−35参照)。すなわち第1特別図柄表示装置4Aには、図10−34(2)に示すような、はずれに対応する図柄が停止表示され得る。このように第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのうちの少なくとも一方において表示され得る図柄が初期表示(初期出目)として表示されるため、遊技者が誤認したり困惑したりする可能性を低減することができる。
なお、変形例4の構成に限らず、設定値「6」の場合にも、第2特別図柄の変動表示に対して、はずれに対応する判定値が割り当てられている(例えば、設定値「5」の場合よりも少ない割合ではずれに対応する判定値が割り当てられている)構成であってもよい。
変形例4では、後述するように小当り種別として、小当りA、小当りBおよび小当りCが設けられ、第2特別図柄の変動表示に対して、小当りAに対応する判定値が割り当てられていない(図9−12参照)。すなわち、通常の遊技においては第2特別図柄表示装置4Bに、図10−34(3)に示すような、小当りAに対応する図柄が停止表示されることはない。しかし、第1特別図柄の変動表示については、小当りAに対応する判定値が割り当てられている(図9−12参照)。すなわち第1特別図柄表示装置4Aには、図10−34(d)に示すような、小当りAに対応する図柄が停止表示され得る。このように第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのうちの少なくとも一方において表示され得る図柄が初期表示(初期出目)として表示されるため、遊技者が誤認したり困惑したりする可能性を低減することができる。
(大当り確率、小当り確率)
図10−35および図10−36は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図10−35は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図10−36は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図10−35および図10−36に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
まず、図10−35を用いて、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図10−35(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図10−35(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図10−35(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図10−35(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
次に、図10−36を用いて、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図10−36(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2550/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図10−36(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2550/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図10−36(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示の場合(図10−36参照)には、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図10−35参照)と比較すると、小当りの当選確率が約10倍になっている(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数よりも多い)。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図10−36(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
変形例4では、図10−35、図10−36に示すように、確変状態(高確率状態)は、非確変状態(低確率状態)に比べて大当り遊技状態に制御されやすい。例えば、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)に比べて大当り確率が高く、大当りとなる頻度が高い。さらに、確変状態(高確率状態)は、非確変状態(低確率状態)に比べて設定ごとの大当り確率の違いが大きい(つまり設定値間の大当り確率の差が大きい)。なお本例では、図10−36に示す第2特別図柄における非確変状態(低確率状態)の設定値「4」〜「5」、「5」〜「6」の間だけ例外的に大当り確率の差が大きいが、原則的には、確変状態(高確率状態)は、非確変状態(低確率状態)に比べて設定ごとの大当り確率の違いが大きい。そのため、確変状態(高確率状態)は、非確変状態(低確率状態)に比べて設定ごとの大当り確率の違いが遊技者にとって認識容易である。すなわち、確変状態(高確率状態)は、非確変状態(低確率状態)に比べて、大当りとなる頻度や、大当りとなる確率、大当り間の変動回数等により、設定されている設定値を推測しやすい。具体的には、大当りとなる頻度が高くなるため、より短い期間で設定値を推測することができる。また、設定値間の大当り確率の差が大きく、より顕著に設定ごとの違いが現れるため、設定値を推測しやすい。なお、本例では、図10−35および図10−36に示すように、確変状態(高確率状態)は、非確変状態(低確率状態)に比べて、各設定値間の大当り確率の差が大きくなるように構成されているが、このような構成に限らず、前設定値のうちの一部の設定値間における大当り確率の差が大きくなる(具体的には、第1設定値(例えば「1」)と第2設定値(例えば「2」)とにおける大当り確率の差が大きくなるものや、第1設定値群(例えば「1」〜「3」)と第2設定値群(例えば「4」〜「6」)とにおける大当り確率の差が大きくなるものなど)ように構成されていてもよい。また、第2特別図柄における非確変状態(低確率状態)の設定値「4」〜「5」、「5」〜「6」の間も、設定値「1」〜「2」の間や設定値「2」〜「3」の間と同様の大当り確率の差としてもよい。
また、本例では、図10−36に示すように、第2特別図柄については、設定値「6」の場合に、はずれ確率が0となる(すなわち、はずれに対応する判定値が含まれない)。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、はずれに対応する判定値は、全ての設定値「1」〜「6」に対応する判定値に含まれ(図10−35および図10−36に示すように、はずれ確率が0となる設定値はない)、設定値に応じて割り当てが異なる(図10−35および図10−36に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、はずれ確率が異なっている)ように構成してもよい。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図10−35)には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
なお、図10−35(A),(B)および図10−36(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
(賞球数表示)
次に、変形例4における賞球数を表示する際の演出図面について説明する。変形例4では、各種遊技状態に応じて付与される遊技価値としての賞球に関する表示の表示態様が異なっている。各遊技状態における表示のさせ方について以下に説明する。図10−37は、大当り状態中およびKT状態中の演出態様の具体例を示す説明図である。
図10−37(A)に示すように、10R確変大当り遊技中においては、画像表示装置5の画面上で大当りの演出が実行される。また、大当り遊技中に大入賞口に入賞した遊技球に基づいて画面右上の総獲得数表示画像158F001の数値が加算更新される。総獲得数表示画像158F001は、通常状態に制御されるまで表示される。大当り遊技中では、大入賞口に遊技球が入賞する毎に総獲得数表示画像158F001の数値が15pt加算更新される。図10−37(A)に示す10R確変大当りの後は、図10−37(B)に示すように第2KT状態へと制御される。
図10−37(B)に示す様に、第2KT状態中は、画像表示装置5の画面上に先ほど制御されていた10R確変大当りの履歴を示す履歴アイコン画像158F002が表示される。履歴アイコン画像158F002には、「大当り」の文字の下方に、第2KT状態に制御される前の10R確変大当り遊技状態で付与された賞球数を示す数値(図10−37(B)に示す例では「1500」。以下、獲得数表示ともいう)と、当該大当り遊技状態後の変動回数を示す数値(図10−37(B)に示す例では「1G」。以下、変動回数表示ともいう)とが合わせて表示される。また、総獲得数表示画像158F001には、履歴アイコン画像158F002と同じ1500個獲得したことを示す数値が表示される。また、履歴アイコン画像158F002や総獲得数表示画像158F001は、変動表示中に実行される演出(後述するスーパーリーチ演出等の特定の演出を除く)による演出画像よりも優先して表示される(すなわち演出画像は、履歴アイコン画像158F002や総獲得数表示画像158F001に重ねて表示されない)。なお、図10−37に示す例では、賞球数を示す獲得数表示や、変動回数を示す変動回数表示は、英数字により表現されているが、このような態様に限らず、例えば、メータ表示や、色彩、模様、キャラクタ等の態様により表現されるようにしてもよい。
第2KT状態中に小当りが発生した場合には、図10−37(C)のように表示される。図10−37(C)に示すように小当りが発生した場合には、画像表示装置5の画面において賞球増加画像として「小当り発生!」の小当り画像158F003が表示されるとともに、「+15」の賞球画像158F004が表示される。また、履歴アイコン画像158F002の獲得数表示は、第2KT状態中に付与された小当りによる賞球数が即座に反映されて、更新して表示される(図10−37(C)に示す例では「1845」)。また、総獲得数表示画像158F001には、大当り遊技中と第2KT状態中とに獲得した賞球数の総数が表示される。なお、履歴アイコン画像158F002の変動回数表示は、10R確変大当り遊技後に変動表示が行われる度に更新して表示される(図10−37(C)に示す例では「24G」)。例えば、可変表示開始設定処理において、履歴アイコン画像158F002の変動回数表示を更新する処理が実行される。
ここで、履歴アイコン画像158F002の表示態様は、第2KT状態中に獲得した賞球の総数により表示態様が段階的に変化する。例えば、第2KT状態中の獲得総数が0〜200のときの表示態様は白色の表示であり、第2KT状態中の獲得総数が201〜400のときの表示態様は青色の表示であり、第2KT状態中の獲得総数が401〜600のときの表示態様は赤色の表示であり、第2KT状態中の獲得総数が601以上のときの表示態様は虹色の表示となる。このように、第2KT状態中の総獲得数が200増加する毎に表示態様が変化する。図10−37(C)は、履歴アイコン画像158F002が青色の表示態様となっている状態を示している。なお、履歴アイコン画像158F002の表示態様は、大当り遊技中も含めた総獲得数により段階的に変化するようにしてもよい。
また、履歴アイコン画像158F002の変動回数表示は、変動回数に応じて表示態様が段階的に変化する。例えば、第2KT状態中の変動回数が0〜49のときの表示態様は変動回数を示す英数字が無印で表示されるものであり、第2KT状態中の変動回数が59〜99のときの表示態様は変動回数を示す英数字が四角形に囲まれて表示されるものであり、第2KT状態中の変動回数が100以上のときの表示態様は変動回数を示す英数字が円形に囲まれて表示されるものとなる。このように、第2KT状態中の変動回数が50増加する毎に表示態様が変化する。このような構成により、大当り間の変動回数に応じた態様により変動回数表示が表示されることになる。そのため、大当りが発生するまでの変動回数の多寡を遊技者が直感的に認識することができるようになる。なお、このような構成に加えて、大当り間の変動回数に関する所定条件が成立したとき(例えば、所定回数未満または所定回数以上の変動回数での大当りが数回発生したときや、複数回の大当りが連続したとき(いわゆる連荘時))に、その旨をさらに報知するようにしてもよい。
次に、第2KT状態中に6R確変大当りに当選した場合には、図10−37(D)に示すように、6R確変大当りを示す演出が画像表示装置5の画面上に表示される。6R確変大当り中は、大当り遊技中に大入賞口に入賞した遊技球に基づいて画面右上の総獲得数表示画像158F001の数値が加算更新される。なお、6R確変大当り中にも、10R確変大当りと6R確変大当りとで履歴アイコン画像158F002が別々に表示され、6R確変大当りの履歴アイコン画像158F002の数値が加算更新されるようにしてもよい。
次いで、6R確変大当り終了後に第1KT状態に制御された場合について説明する。6R確変大当り遊技が終了すると、図10−37(E)に示すように、履歴アイコン画像158F002が2つ表示される。また、総獲得数表示画像158F001には、2つの履歴アイコン画像158F002の総数が表示される。履歴アイコン画像158F002は、大当り開始から次の大当りが開始するまでの区間を1区間として1つ表示される。10R確変大当りに対応する左側の履歴アイコン画像158F002では、「大当り」の文字の下方に、10R確変大当り中の賞球数、および第2KT状態中の小当り遊技により獲得した賞球数の総数が獲得数表示(図10−37(E)に示す例では「1845」)として表示されるとともに、次の6R確変大当りが開始されるまでに実行された変動回数が変動回数表示(図10−37(E)に示す例では「25G」)として表示される。また、6R確変大当りに対応する右側の履歴アイコン画像158F002では、「当り」「第1KT」の文字の下方に、6R確変大当り中の賞球数が獲得数表示(図10−37(E)に示す例では「900」)として表示される。なお、右側の履歴アイコン画像158F002は、第1KT状態へ移行する契機となる6R確変大当りに対応するものであるため、大当り遊技後の変動回数を示す変動回数表示が表示されない。すなわち、変形例4では、継続期間が長いほど遊技者にとって好ましい第2KT状態においては、次の大当りが開始するまでの変動回数表示が表示されるが、継続期間が短いほど遊技者にとって好ましい第1KT状態においては、次の大当りが開始するまでの変動回数表示が表示されない。このようにすることにより、第1KT状態における変動回数という、表示することにより却って遊技者を不快にさせてしまうおそれがある無駄な情報を表示しないようにすることができる。
なお、図10−37には図示していないが、6R確変大当りの後に第1KT状態(高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態))に移行した場合に加えて、2R通常大当りの後に第1KT状態(低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態))に移行した場合にも、履歴アイコン画像に大当り遊技後の変動回数を示す変動回数表示が表示されない。
また、図10−37の例では、第2KT状態に移行される契機となる10R確変大当りに対応する履歴アイコン画像158F002では、「大当り」の文字が表示され、第1KT状態に移行される契機となる6R確変大当りに対応する履歴アイコン画像158F002では、「当り」「第1KT」の文字が表示されているが、このような態様に限らず、大当り種別が文字表示されるようにしてもよい。例えば、10R確変大当り(大当り遊技後に第2KT状態に移行)に対応する履歴アイコン画像158F002では、「10R確変」「第2KT」の文字が表示され、6R確変大当り(大当り遊技後に第1KT状態に移行)に対応する履歴アイコン画像158F002では、「6R確変」「第1KT」の文字が表示され、2R確変大当り(大当り遊技後に第2KT状態に移行)に対応する履歴アイコン画像158F002では、「2R確変」「第2KT」の文字が表示され、2R確変大当り(大当り遊技後に第1KT状態に移行)に対応する履歴アイコン画像158F002では、「2R確変」「第1KT」の文字が表示されるようにしてもよい。このようにすることにより、履歴情報として大当り種別を容易に認識することができる。
また、図10−37(E)は、第1KT状態中に小当りが発生したときの画像表示装置5の画面を示している。第1KT状態中においては、小当りが発生したとしても総獲得数表示画像158F001および履歴アイコン画像158F002の数値が加算更新されることはない。なお、第1KT状態中において小当りが発生した場合には、総獲得数表示画像158F001と履歴アイコン画像158F002とのうちいずれか一方の数値のみ更新するようにしてもよい。
その後、第1KT状態中において10R確変大当りが発生した場合には、図10−37(F)に示すように、10R確変大当りを示す演出が画像表示装置5の画面上に表示される。10R確変大当り中は、大当り遊技中に大入賞口に入賞した遊技球に基づいて画面右上の総獲得数表示画像158F001の数値が加算更新される。図10−37(F)に示す10R確変大当りの後は、図10−37(G)に示すように第2KT状態へと制御される。
図10−37(G)に示すように、第2KT状態中において履歴アイコン画像158F002が3つ表示される。1回目の10R確変大当りに対応する左側の履歴アイコン画像158F002は、「大当り」の文字の下方に、1回目の10R確変大当り中の賞球数、および第2KT状態中の小当り遊技により獲得した賞球数の総数が獲得数表示(図10−37(G)に示す例では「1845」)として表示されるとともに、次の6R確変大当りが開始されるまでの変動回数が変動回数表示(図10−37(G)に示す例では「25G」)として表示される。また、6R確変大当りに対応する中央の履歴アイコン画像158F002は、「当り」「第1KT」の文字の下方に、6R確変大当り中の賞球数が獲得数表示(図10−37(G)に示す例では「900」)として表示される。また、2回目の10R確変大当りに対応する右側の履歴アイコン画像158F002は、「大当り」の文字の下方に、2回目の10R確変大当り中の賞球数が獲得数表示(図10−37(G)に示す「1500」)として表示されるとともに、2回目の10R確変大当り遊技後に実行された変動回数が変動回数表示(図10−37(G)に示す例では「1G」)として表示される。また、総獲得数表示画像158F001には、3つの履歴アイコン画像158F002の総数が表示される(図10−37(G)に示す例では「4245」)。
第2KT状態中に小当りが発生した場合には、図10−37(H)に示すように、「小当り発生!」の小当り画像158F003が表示されるとともに、「+15」の賞球画像158F004が表示される。また、右側の履歴アイコン画像158F002の獲得数表示は、第2KT状態中に付与された小当りによる賞球数が即座に反映されて、更新して表示される(図10−37(H)の例では「2220」)。今回の第2KT状態中では、720個の賞球が発生している。よって、右側の履歴アイコン画像158F002の表示態様が虹色の表示態様へと変更される。また、総獲得数表示画像158F001には、大当り遊技中と第2KT状態中とに獲得した賞球数の総数が表示される(図10−37(H)に示す例では「4965」)。なお、右側の履歴アイコン画像158F002の変動回数表示は、2回目の10R確変大当り遊技状態後に変動表示が行われる度に更新して表示される(図10−37(H)の例では「100G」)。図10−37(H)の例では、2回目の10R確変大当り遊技後の第2KT状態中の変動回数が100Gとなっている。よって、変動回数表示の表示態様は変動回数を示す英数字が円形に囲まれた態様へと変更される。
なお、図10−37に示す例では、大当り間の第2KT状態中の変動回数が変動回数表示としてそれぞれ表示されているが、例えば、各第2KT状態中の変動回数を足し合わせた総数についても、第2KT状態中または所定のタイミング(例えば、第2KT状態の終了時等)で表示するようにしてもよい。また、通常状態に移行すると、それらのカウントをリセットするようにしてもよい。
変形例4では、設定されている設定値に応じて大当り確率が異なる第1状態(例えば、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)や低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態))と、第2状態(例えば、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)や高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態))とに制御可能である。そして、上述したように、第2状態は、第1状態に比べて有利状態に制御されやすい(例えば、高確率状態では、低確率状態に比べて大当り確率が高く、大当りとなる頻度が高い。図10−35、図10−36参照)。また、第2状態は、第1状態に比べて複数の設定値のうち、少なくとも第1設定値と第2設定値とにおける有利状態に制御される確率の違いが大きい(例えば、高確率状態では、低確率状態に比べて設定ごとの大当り確率の違いが大きい(つまり設定値間の大当り確率の差が大きい)。図10−35、図10−36参照)。ゆえに、第2状態は、第1状態に比べて設定ごとの大当り確率の差が大きく、遊技者にとって設定値が推測しやすい。
設定されている設定値に応じて大当り確率が異なる構成では、大当り遊技状態に制御されるまでの変動回数が設定を示唆する要素となるが、第2状態に比べて複数の設定値のうち、少なくとも第1設定値と第2設定値とにおける大当り確率の差が大きくない(すなわち遊技者にとって設定値が推測しにくい)第1状態において設定が示唆されると、却ってわかりにくくなってしまうおそれがある。そこで、変形例4では、第2状態において、第2状態中に制御された大当り遊技状態と該大当り遊技状態に制御されるまでの期間とに関する情報を表示するように構成されている(例えば、発生した大当りに対応する履歴アイコン画像158F002(獲得数表示と変動回数表示とを含む)を表示する。図10−37参照)。このような構成により、わかりやすい設定示唆を行うことができる。
また、図10−37(C)に示すように、第2KT状態中に付与された賞球と、第2KT状態に制御される前の10R確変大当り遊技状態で付与された賞球とを合わせて履歴アイコン画像158F002として表示可能である。このようにすれば、10R確変大当り遊技状態で獲得した賞球の表示と、第2KT状態で獲得した賞球の表示との制御を好適に実行することができる。例えば、履歴アイコン画像158F002により、第2KT状態に突入前の10R確変大当りで獲得した賞球数および第2KT状態中に獲得した賞球数が合算して表示されるので、この区間にどれくらいの賞球があったのか容易に把握できる。
また、図10−37(B)に示すように、第2KT状態に制御される前の10R確変大当り遊技状態で付与された賞球を履歴アイコン画像158F002として表示可能である。このようにすれば、付与された賞球の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図10−37(C)に示すように、履歴アイコン画像158F002に第2KT状態中に付与された小当りによる賞球を即座に更新して表示可能である。このようにすれば、一連の区間において付与された賞球の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図10−37(C)に示すように、履歴アイコン画像158F002に次の大当りが開始されるまでの変動回数を更新して表示可能である。このようにすれば、一連の区間(特に、第2KT状態)において実行された変動回数の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図10−37(G)に示すように、大当り遊技状態後に第1KT状態(高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)や、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態))に制御される場合には、履歴アイコン画像158F002に次の大当りが開始されるまでの変動回数が表示されない。そのような構成により、表示することにより却って遊技者を不快にさせてしまうおそれがある無駄な情報を排除することができる。
また、図10−37に示すように、履歴アイコン画像158F002が対象とする区間とは異なる連続した大当り遊技状態の区間における総獲得数表示画像158F001を表示可能である。このようにすれば、連続した大当り遊技状態の区間において付与された賞球の履歴が認識可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図10−37(C),(H)に示すように、第2KT状態で付与された賞球数が所定の段階として決められた数値以上の場合に履歴アイコン画像158F002の表示態様を段階に応じた色に変化させるように制御される。このようにすれば、履歴アイコン画像158F002の表示態様により遊技者に優越感を与えることで遊技の興趣を向上させることができる。
また、図10−37(H)に示すように、第2KT状態における変動回数に応じて、履歴アイコン画像158F002の表示態様を段階に変化させるように制御される。このようにすれば、変動回数の多寡を認識しやすくすることができる。また、第1KT状態に比べて小当りが発生する頻度が高い第2KT状態においては、制御される期間が長いほど利益を得られるため、変動回数の多さを認識しやすくすることで遊技者に優越感を与えることができる。また、小当りによる賞球数と大当りとなるまでの変動回数とを見比べることによって、大当り間の長さと小当りによる賞球数との関係を遊技者が予測することができる。なお、第2KT状態における変動回数に加えて、小当り回数を表示するようにしてもよい。例えば、設定ごとに小当り確率が異なるように構成する場合には、第2KT状態における変動回数と、小当り回数や小当りによる賞球数との関係性により、設定値を推測することができる。
また、図10−37(E)に示すように、第2KT状態中以外の第1KT状態中に小当り遊技状態に制御されたときに付与された賞球は総獲得数表示画像158F001に加算表示しないように制御される。このようにすれば、現在の状態が第2KT状態であると勘違いしてしまうことを防止することができる。
また、図10−37(E)に示すように、第2KT状態中に付与された賞球と、第2KT状態に制御された後の6R確変大当り遊技中に付与された賞球とを合わせて履歴アイコン画像158F002として表示可能である。このようにすれば、大当り遊技中に獲得した賞球を示す表示と、第2KT状態中に獲得した賞球を示す表示との制御を好適に実行することができる。
次に、各遊技状態において獲得した賞球を表示する処理について説明する。図10−38〜図10−40は、賞球数表示処理を示すフローチャートである。
賞球数表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、第2特別図柄の変動表示にもとづくスーパーリーチ演出の実行中であるか否かを確認する(ステップ077IWS001)。第2特別図柄の変動表示にもとづくスーパーリーチ演出の実行中である場合には、履歴アイコン画像(獲得数表示や変動回数表示を含む)や総獲得数表示画像等の賞球数表示を非表示とする制御を行い(ステップ077IWS002)、処理を終了する。
第2KT状態においては、小当りとなる変動表示が実行される頻度が高くなり、変動表示の実行回数の増加や、小当りの発生によって賞球が付与される度に総獲得数表示画像158F001や履歴アイコン画像158F002等の賞球数表示が更新表示されるため、興趣が高まる。一方で、比較的変動時間が長くなるスーパーリーチ演出を伴う変動表示が実行されると、その間には変動回数が増加したり、小当りが発生して賞球数が増加したりすることがなく、賞球数表示が更新されなくなるため(すなわち遊技者が利益を得ていることを感じられない期間が長くなるため)、遊技者を不快にさせてしまうおそれがある。そこで、変形例4では、図10−41に示すように、第2特別図柄の変動表示にもとづくスーパーリーチ演出が実行されるときには、総獲得数表示画像158F001や履歴アイコン画像158F002等の賞球数表示を非表示とする。このようにすることにより、第2KT状態であるのに利益が得られない期間であることを遊技者に意識させないようにすることができ、遊技者を不快にさせてしまうことを防止することができる。
また、スーパーリーチ演出は、総獲得数表示画像158F001や履歴アイコン画像158F002、保留表示077IW002が表示されていた表示領域(例えば、これらの画像を含む表示領域を、他の表示領域と識別可能となるように、枠で囲む態様としたり、特別な背景色とする態様としたりしてもよいし、画像表示装置5とは別に設けられた表示装置に存在するようにしてもよい)においても演出画像を表示する態様により実行される。このような構成により、演出効果を損ねることなく、スーパーリーチ演出を実行することができる。なお、図10−41に示す例では、アクティブ表示077IW001については、第2特別図柄の変動表示にもとづくスーパーリーチ演出の実行中も表示を継続しているが、保留表示077IW002等と同様に非表示とするようにしてもよい。また、変形例4では、スーパーリーチ演出が実行されるときに、賞球数表示を非表示とするように構成されているが、スーパーリーチ演出に限らず、特定の演出(例えば、ステップアップ予告演出や擬似連演出など)が実行されているときに、賞球数表示を非表示とするようにしてもよい。
第2特別図柄の変動表示にもとづくスーパーリーチ演出の実行中ではない場合には、演出制御用CPU120は、賞球数表示を表示する制御を行う(ステップ077IWS002)。次いで、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ158FS001)。大入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、大入賞口への入賞が発生していれば(ステップ158FS001でY))、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップ158FS002)、ステップ158FS003に移行する。一方、大入賞口入賞フラグがセットされていなければ(すなわち、大入賞口への入賞が発生していなければ(ステップ158FS001でN))、演出制御用CPU120は、ステップ158FS008に移行する。
ステップ158FS003では、演出制御用CPU120は、賞球増加演出の実行中であることを示す賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する。賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、既に賞球増加演出の実行中であれば(ステップ158FS003でY))、演出制御用CPU120は、ステップ158FS009に移行する。一方、賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、まだ賞球増加演出が実行されていなければ(ステップ158FS003でN))、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において総獲得数表示(総獲得数表示画像158F001の数値)を増加させる演出を開始する(ステップ158FS004)。また、演出制御用CPU120は、賞球増加演出実行中フラグをセットする(ステップ158FS005)。そして、ステップ158FS006に移行する。
ステップ158FS006では、演出制御用CPU120は、現在の遊技が10R確変大当りであるか否かを判定する。現在の遊技が10R確変大当りである場合には(ステップ158FS006でY)、演出制御用CPU120は、大当りアイコン表示フラグをセットし、(ステップ158FS007)、ステップ158FS011に移行する。一方、現在の遊技が10R確変大当りでない場合には(ステップ158FS006でN)、演出制御用CPU120は、ステップ158FS007の処理を行わずに、ステップ158FS011に移行する。ステップ158FS006、ステップ158FS007の処理により、10R確変大当りに制御される毎に履歴アイコン画像158F002が表示される。10R確変大当りか否かは、表示結果指定コマンドの値を確認すればよい。
なお、大当りアイコン(履歴アイコン画像158F002)は、大当りの種類に関係なく大当り毎に表示されるようにしてもよい。このような場合には、大当りの種類により大当りアイコン(履歴アイコン画像158F002)の表示態様が異なるようにすることが望ましい。具体的には、大当りの種類毎にフラグをセットし、そのセットされたフラグをステップ158FS006で確認することにより大当りの種類に対応した履歴アイコン画像158F002をステップ158FS007の処理によって表示してもよい。また、第2KT状態に制御されるときにおいては、直前の10R確変大当りに対応する履歴アイコンの数値を更新すればよい。
ステップ158FS008では、演出制御用CPU120は、賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する。賞球増加演出実行中フラグがセットされている場合には(ステップ158FS008でY)、演出制御用CPU120は、ステップ158FS009に移行する。一方、賞球増加演出実行中フラグがセットされていない場合には(ステップ158FS008でN)、演出制御用CPU120は、ステップ158FS011に移行する。
ステップ158FS009では、演出制御用CPU120は、賞球増加演出が終了したか否かを判定する。賞球増加演出が終了した場合には(ステップ158FS009でY)、演出制御用CPU120は、賞球増加演出実行中フラグをリセットし(ステップ158FS010)、ステップ158FS011に移行する。一方、賞球増加演出が終了していない場合には(ステップ158FS009でN)、演出制御用CPU120は、ステップ158FS010の処理を行わずに、ステップ158FS011に移行する。なお、賞球増加演出の終了タイミングとなっているか否かは、例えば、賞球増加演出を開始するときに、賞球増加演出の演出期間を計測するためのタイマをセットしておき、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。
ステップ158FS011では、演出制御用CPU120は、特殊入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定する。特殊入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、特殊入賞口24への入賞が発生していれば(ステップ158FS011でY))、演出制御用CPU120は、特殊入賞口入賞フラグをリセットし(ステップ158FS012)、ステップ158FS013に移行する。一方、特殊入賞口入賞フラグがセットされていなければ(すなわち、特殊入賞口24への入賞が発生していなければ(ステップ158FS011でN))、演出制御用CPU120は、ステップ158FS025に移行する。
ステップ158FS013では、演出制御用CPU120は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを判定する。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態中であれば(ステップ158FS013でY))、演出制御用CPU120は、ステップ158FS014に移行する。一方、第2KT状態フラグがセットされていなければ(ステップ158FS013でN)、演出制御用CPU120は、ステップ158FS023に移行する。
ステップ158FS023では、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグがセットされているか否かを判定する。第1KT状態フラグがセットされている場合には(ステップ158FS023でY)、演出制御用CPU120は、演出無しに設定し(ステップ158FS024)、処理を終了する。一方、第1KT状態フラグがセットされていない場合には(ステップ158FS023でN)、演出制御用CPU120は、ステップ158FS024の処理を行わずに、処理を終了する。
また、ステップ158FS014では、演出制御用CPU120は、特殊入賞口の入賞数カウンタの値を確認し、ステップ158FS015に移行する。特殊入賞口へのカウント数は入賞毎に記憶されている。ステップ158FS015では、演出制御用CPU120は、第2KT状態中での賞球数が所定の段階として決められた数値以上であるか否かを判定する。第2KT状態中での賞球数が所定の段階として決められた数値以上である場合には(ステップ158FS015でY)、演出制御用CPU120は、アイコンの表示態様を段階に応じた色に変更し(ステップ158FS016)、ステップ158FS017に移行する。一方、第2KT状態中での賞球数が所定の段階として決められた数値未満である場合には(ステップ158FS015でN)、演出制御用CPU120は、ステップ158FS016の処理を行わずに、ステップ158FS017に移行する。
ステップ158FS017では、演出制御用CPU120は、入賞演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する。入賞演出実行中フラグがセットされている場合には(ステップ158FS017でY)、演出制御用CPU120は、入賞演出待機数カウンタを+1し(ステップ158FS018)、ステップ158FS025に移行する。一方、入賞演出実行中フラグがセットされていない場合には(ステップ158FS017でN)、演出制御用CPU120は、賞球増加表示として画像表示装置5の画面において賞球増加画像として「小当り発生!」の小当り画像158F003を表示するとともに、「+15」の賞球画像158F004を表示する(ステップ158FS019)。そして、総獲得数表示を増加させる演出を開始する(ステップ158FS020)。また、演出制御用CPU120は、アイコン(履歴アイコン画像158F002)の獲得数表示を増加させる演出を開始し(ステップ158FS021)、入賞演出実行中フラグをセットし(ステップ158FS022)、ステップ158FS025に移行する。
ステップ158FS025では、演出制御用CPU120は、入賞演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する。入賞演出実行中フラグがセットされている場合には(ステップ158FS025でY)、演出制御用CPU120は、ステップ158FS026に移行する。一方、入賞演出実行中フラグがセットされていない場合には(ステップ158FS025でN)、演出制御用CPU120は、処理を終了する。
ステップ158FS026では、演出制御用CPU120は、入賞演出の終了タイミングであるか否かを判定する。入賞演出の終了タイミングである場合には(ステップ158FS026でY)、演出制御用CPU120は、各種入賞演出を終了し(ステップ158FS027)、ステップ158FS028に移行する。一方、入賞演出の終了タイミングでない場合には(ステップ158FS026でN)、演出制御用CPU120は、処理を終了する。
ステップ158FS028では、演出制御用CPU120は、入賞演出待機数カウンタの値が0であるか否かを判定する。入賞演出待機数カウンタの値が0である場合には(ステップ158FS028でY)、演出制御用CPU120は、入賞演出実行中フラグをリセットし(ステップ158FS033)、処理を終了する。一方、入賞演出待機数カウンタの値が0でない場合には(ステップ158FS028でN)、演出制御用CPU120は、入賞演出待機数カウンタを−1し(ステップ158FS029)、賞球増加表示を表示する(ステップ158FS030)。また、演出制御用CPU120は、総獲得数表示を増加させる演出を開始し(ステップ158FS031)、アイコンの獲得数表示を増加させる演出を開始し(ステップ158FS032)、処理を終了する。
ステップアップ158FS014〜158FS016に示すように、第2KT状態で付与された賞球数が所定の段階として決められた数値以上の場合に履歴アイコン画像158F002の表示態様を段階に応じた色に変化させるように制御される。このようにすれば、履歴アイコン画像158F002の表示態様により遊技者に優越感を与えることで遊技の興趣を向上させることができる。より具体的には、第2KT状態で得られる小当り当選による賞球が多くなるに連れて履歴アイコン画像158F002の表示態様が変化していくため、色の変化により獲得した価値を知ることができる。
また、ステップ158FS023、158F024に示すように、第2KT状態中以外の第1KT状態中に小当り遊技状態に制御されたときに付与された賞球は総獲得数表示画像158F001に加算表示しないように制御される。このようにすれば、現在の状態が第2KT状態中であると勘違いしてしまうことを防止することができる。なお、第1KT状態中に小当りに制御された場合には、履歴アイコン画像158F002の数値は更新しないが、総獲得数表示画像158F001の数値は更新するようにしてもよい。
また、変形例4では、大入賞口や特殊入賞口への入賞が発生したことにもとづいて賞球増加演出を実行する場合について説明した。しかし、いわゆる一般入賞口(入賞しても可変入賞球装置の開放などは行われず、所定個数(例えば、5個)の賞球の払い出しのみが行われる入賞口)を備えるように構成した遊技機において、一般入賞口への入賞が発生した場合にも賞球増加演出を実行してもよい。このような場合には、第2KT状態中に一般入賞口に入賞した賞球数を履歴アイコン画像158F002の数値および総獲得数表示画像158F001の数値に加算更新するようにしてもよい。
なお、変形例4のパチンコ遊技機に本発明を適用することが可能である。具体的には、当り判定テーブルを特徴部072IWにおける図9−3と同様に構成し、さらに特徴部072IWの図9−9や図9−14と同様に処理を行うことにより、本発明と同様の効果を得ることができる。また、当り判定テーブルを特徴部072IWにおける図9−30と同様に構成し、さらに特徴部072IWの図9−31や図9−32と同様に処理を行うことにより、本発明と同様の効果を得ることができる。
以上に説明したように、変形例4では、識別情報(例えば、第1特別図柄や第2特別図柄)の可変表示を行い可変表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、可変表示結果として特定表示結果よりも有利度が低い特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御し、第1設定値(例えば、設定値「1」)と第2設定値(例えば、設定値「6」)とを含む複数の設定値のうちのいずれかに設定可能な遊技機であって、有利状態および特殊状態に制御されないときに、可変表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示され、乱数値(例えば、当り判定用の乱数)を抽出する抽出手段(例えば、CPU103がステップ072IWS044の処理を実行する部分)と、抽出手段により抽出された乱数値と、可変表示結果に対応する判定値とにもとづいて、可変表示結果を決定する決定手段(CPU103がステップ052IWS60Aや052IWS64Aの処理を実行する部分)と、遊技機に対する電力供給が停止しても所定期間記憶内容を保持可能な記憶手段(例えば、RAM102(バックアップRAM))と、記憶手段の記憶内容を初期化する初期化処理を実行する初期化手段(例えば、CPU103がステップS21TM1410の処理を実行する部分)と、を備え、乱数値の範囲は、設定されている設定値がいずれの場合にも共通であり(例えば、[0〜65536]、図10−35,図10−36参照)、判定値は、特定表示結果に対応する特定判定値(例えば、大当りに対応する判定値)と、特殊表示結果に対応する特殊判定値(例えば、小当りに対応する判定値)と、所定表示結果に対応する所定判定値(例えば、はずれに対応する判定値)とを含み、特定判定値の個数は、設定されている設定値が第2設定値である場合の方が第1設定値である場合よりも多く(例えば、設定値「6」の方が設定値「1」よりも大当りに対応する判定値の数が多い。図10−35,図10−36参照)、特殊判定値の個数は、設定されている設定値がいずれの場合にも共通であり(例えば、設定値「1」〜「6」のいずれの場合にも小当りに対応する判定値は同じである。図10−35,図10−36参照)、所定判定値の個数は、設定されている設定値が第1設定値である場合の方が第2設定値である場合よりも多く(例えば、設定値「1」の方が設定値「6」よりもはずれに対応する判定値の数が多い。図10−35,図10−36参照)、記憶手段は、遊技機に対する電力供給が停止したときに表示していた可変表示結果を再度表示するための情報(例えば、可変表示結果を特定可能な情報)を保持可能であり、情報は、初期化手段により初期化処理が実行されたときおよび設定値が変更されたときに記憶手段から消去され(例えば、CPU103がステップS21TM1410の処理を実行する部分、およびステップS21TM4530〜S21TM4620の設定変更モードを経てステップS21TM1410の処理を実行する部分)、初期化手段により初期化処理が実行されたときは、設定されている設定値がいずれの場合にも共通の所定表示結果が識別情報の初期表示として表示され(例えば、CPU103がステップS21TM1410の処理を実行する部分。図10−34(2)参照)、設定値が変更されたときは、変更後に設定されている設定値がいずれの場合にも共通の所定表示結果が識別情報の初期表示として表示される(例えば、CPU103がステップS21TM4530〜S21TM4620の設定変更モードを経てステップS21TM1410の処理を実行する部分。図10−34(2)参照)ようにしてもよい。そのような構成により、遊技者に設定変更が行われたか否かを特定されてしまうことを防止することができるとともに、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
また、変形例4では、初期化手段により初期化処理が実行されたときは、設定されている設定値がいずれの場合にも共通の特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が識別情報の初期表示として表示され(例えば、CPU103がステップS21TM1410の処理を実行する部分。図10−34(3)参照)、設定値が変更されたときは、変更後に設定されている設定値がいずれの場合にも共通の特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が識別情報の初期表示として表示される(例えば、CPU103がステップS21TM4530〜S21TM4620の設定変更モードを経てステップS21TM1410の処理を実行する部分。図10−34(3)参照)ようにしてもよい。そのような構成により、遊技者に設定変更が行われたか否かを特定されてしまうことを防止することができるとともに、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
また、変形例4では、所定判定値は、設定されている設定値が第1設定値である場合に設けられる一方、第2設定値である場合には設けられず(例えば、設定値「1」では、はずれに対応する判定値が設定されている一方、設定値「6」では、はずれに対応する判定値が設定されていない。図10−36参照)、記憶手段は、遊技機に対する電力供給が停止したときに表示していた可変表示結果を再度表示するための情報(例えば、可変表示結果を特定可能な情報)を保持可能であり、情報は、初期化手段により初期化処理が実行されたときおよび設定値が変更されたときに記憶手段から消去され(例えば、CPU103がステップS21TM1410の処理を実行する部分、およびステップS21TM4530〜S21TM4620の設定変更モードを経てステップS21TM1410の処理を実行する部分)、初期化手段により初期化処理が実行されたときは、設定されている設定値がいずれの場合にも共通の所定表示結果が識別情報の初期表示として表示され(例えば、CPU103がステップS21TM1410の処理を実行する部分。図10−34(2)参照)、設定値が変更されたときは、変更後に設定されている設定値がいずれの場合にも共通の所定表示結果が識別情報の初期表示として表示される(例えば、CPU103がステップS21TM4530〜S21TM4620の設定変更モードを経てステップS21TM1410の処理を実行する部分。図10−34(2)参照)ようにしてもよい。そのような構成により、遊技者に設定変更が行われたか否かを特定されてしまうことを防止することができるとともに、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
また、変形例4では、所定判定値は、設定されている設定値が第1設定値である場合に設けられる一方、第2設定値である場合には設けられず(例えば、設定値「1」では、はずれに対応する判定値が設定されている一方、設定値「6」では、はずれに対応する判定値が設定されていない。図10−36参照)、記憶手段は、遊技機に対する電力供給が停止したときに表示していた可変表示結果を再度表示するための情報(例えば、可変表示結果を特定可能な情報)を保持可能であり、情報は、初期化手段により初期化処理が実行されたときおよび設定値が変更されたときに記憶手段から消去され(例えば、CPU103がステップS21TM1410の処理を実行する部分、およびステップS21TM4530〜S21TM4620の設定変更モードを経てステップS21TM1410の処理を実行する部分)、初期化手段により初期化処理が実行されたときは、設定されている設定値がいずれの場合にも共通の特殊表示結果が識別情報の初期表示として表示され(例えば、CPU103がステップS21TM1410の処理を実行する部分。図10−34(3)参照)、設定値が変更されたときは、変更後に設定されている設定値がいずれの場合にも共通の特殊表示結果が識別情報の初期表示として表示される(例えば、CPU103がステップS21TM4530〜S21TM4620の設定変更モードを経てステップS21TM1410の処理を実行する部分。図10−34(3)参照)ようにしてもよい。そのような構成により、遊技者に設定変更が行われたか否かを特定されてしまうことを防止することができるとともに、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
また、変形例4によれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを実行可能な遊技機であって、初期化手段により初期化処理が実行されたときは、第1識別情報と第2識別情報とで共通の所定表示結果が初期表示として表示される(例えば、図10−34(2)参照)ようにしてもよい。そのような構成により、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
また、変形例4によれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを実行可能な遊技機であって、初期化手段により初期化処理が実行されたときは、第1識別情報と第2識別情報とで共通の特殊表示結果が初期表示として表示される(例えば、図10−34(3)参照)ようにしてもよい。そのような構成により、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
また、変形例4によれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを実行可能な遊技機であって、第1識別情報と第2識別情報とで複数の所定表示結果のうちの共通の所定表示結果が初期表示として表示される(例えば、図10−34(2)参照)ようにしてもよい。そのような構成により、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
また、変形例4によれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを実行可能な遊技機であって、第1識別情報と第2識別情報とで複数の特殊表示結果のうちの共通の特殊表示結果が初期表示として表示される(例えば、図10−34(3)参照)ようにしてもよい。そのような構成により、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
また、変形例4によれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを実行可能な遊技機であって、設定されている設定値が特定設定値(例えば、設定値「6」)である場合には、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とのうちの一方では可変表示結果として所定表示結果が導出表示されないが、他方では可変表示結果として所定表示結果が導出表示され得る(例えば、設定値「6」において、第2特別図柄の可変表示では、はずれが導出表示されないが、第1特別図柄の可変表示では、はずれが導出表示され得る)ようにしてもよい。そのような構成により、遊技の状態が誤認される可能性を低減することができる。
また、変形例4によれば、複数の設定値(例えば、「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能であるとともに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、設定されている設定値に応じて有利状態に制御される確率が異なる第1状態(例えば、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)や低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態))と、設定されている設定値に応じて有利状態に制御される確率が異なり第1状態に比べて複数の設定値のうち、少なくとも第1設定値と第2設定値とにおける有利状態に制御される確率の差が大きい第2状態(例えば、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)や高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態))とに制御可能な制御手段と、第2状態において、第2状態中に制御された有利状態と該有利状態に制御されるまでの期間とに関する情報を表示可能な表示手段(例えば、発生した大当りに対応する履歴アイコン画像158F002(獲得数表示と変動回数表示とを含む)を表示する。図10−37参照)とを備えている。そのような構成によれば、第1状態に比べて有利状態に制御されやすい第2状態において特定表示を表示するため、わかりやすい設定示唆を行うことができる。
また、変形例4によれば、第2状態は、第1状態に比べて有利状態に制御されやすい(例えば、高確率状態では、低確率状態に比べて大当り確率が高く、大当りとなる頻度が高い。図10−35、図10−36参照)。そのような構成によれば、わかりやすい設定示唆を行うことができる。
また、変形例4によれば、第2状態は、第1状態に比べて設定ごとの有利状態に制御される確率の違いが大きい(例えば、高確率状態では、低確率状態に比べて設定ごとの大当り確率の違いが大きい。図10−35、図10−36参照)。そのような構成によれば、わかりやすい設定示唆を行うことができる。
また、変形例4によれば、表示手段は、有利状態と該有利状態に制御されるまでの期間とに関する情報を表示可能であるとともに、該有利状態の種類に関する情報を表示可能である(例えば、大当り種別に応じた態様の履歴アイコン画像158F002を表示する。図10−37参照)。そのような構成によれば、制御された有利状態の種類と該有利状態に制御されるまでの可変表示回数を遊技者に認識させることができる。
また、変形例4によれば、有利状態とは異なる状態である特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段を備え、第2状態(例えば、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態))は、第1状態(例えば、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)や低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態))に比べて特殊状態に制御されやすい。そのような構成によれば、特殊状態において付与された遊技価値と有利状態に制御されるまでの可変表示回数との関係を遊技者が予測することができる。
また、変形例4によれば、表示手段は、有利状態に制御されるまでの期間が特定期間である場合には特定態様により情報を表示可能である(例えば、履歴アイコン画像158F002の変動回数表示は、変動回数に応じて表示態様が段階的に変化する。図10−37(H)参照)。そのような構成によれば、有利状態に制御されるまでの可変表示回数の長短を遊技者が直感的に認識することができる。
また、変形例4によれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示)とを並行して実行可能な可変表示実行手段と、非特別状態に比べて特殊状態に制御されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段と、特別状態中に制御された有利状態において付与された遊技価値に関する情報と、該有利状態に制御されるまでの可変表示回数に関する情報とを含む特定表示を表示可能な表示手段(例えば、発生した大当りに対応する履歴アイコン画像158F002(獲得数表示と変動回数表示とを含む)を表示する。図10−37参照)と、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)を実行可能な特定演出実行手段とを備え、特別状態では第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とのいずれか一方の可変表示は他方の可変表示に比べて特殊状態に制御されやすく(例えば、第2特別図柄の変動表示は、第1特別図柄の変動表示に比べて小当り遊技状態に制御される契機となりやすい。図10−35、図10−36参照)、特別状態では一方の可変表示に関連して特定演出が実行される場合に特定表示の表示が制限される(例えば、演出制御用CPUがステップ077IWS001,S003を実行する部分。図10−38参照)。そのような構成によれば、好適に情報を表示することにより遊技者を不快にさせてしまうことを防止することができる。
また、変形例4によれば、特定演出としてリーチ状態となったときに実行されるリーチ演出を含み、少なくともリーチ演出が実行されているときには特殊状態に制御されない(例えば、リーチ演出が実行される変動パターンは、変動時間が比較的長く、その間には小当りが発生しない)。そのような構成によれば、リーチ演出に遊技者を注目させることができる。
また、変形例4によれば、非特別状態として、非特定状態に比べて少なくとも第2識別情報の可変表示が実行されやすい特定状態(例えば、第1KT状態)を含み、表示手段は、特定状態に制御されたことに対応する情報を表示可能であり、情報には有利状態に制御されるまでの可変表示回数に関する情報が含まれない(例えば、第1KT状態に移行する契機となる6R確変大当りに対応する履歴アイコン画像158F002には、変動回数表示が含まれない。図10−37(G),(H)参照)。そのような構成によれば、無駄な情報を排除することができる。
また、変形例4によれば、特定演出は、情報が表示される表示領域においても演出画像を表示する態様により実行される(例えば、スーパーリーチ演出が実行されるときには、総獲得数表示画像158F001や履歴アイコン画像158F002等の賞球数表示が非表示とされる。また、スーパーリーチ演出は、総獲得数表示画像158F001や履歴アイコン画像158F002が表示されていた表示領域においても演出画像を表示する態様により実行される。図10−41(B)参照)。そのような構成によれば、演出効果を損ねることなく特定演出を実行することができる。
また、変形例4によれば、表示手段は、特別状態において付与された遊技価値と、該特別状態に制御される前の有利状態において付与された遊技価値とを合わせて表示可能である(例えば、第2KT状態中に付与された賞球と、第2KT状態に制御される前の10R確変大当り遊技状態で付与された賞球とを合わせて履歴アイコン画像158F002として表示可能である。図10−37(C)参照)。そのような構成によれば、特別状態中に付与された遊技価値を示す表示と、有利状態中に付与された遊技価値を示す表示との制御を好適に実行することができる。
なお、上記した各特徴部や変形例においては、時短状態(高ベース状態)への移行については、必ず特別可変入賞球装置7が作動する大当り状態や小当り状態を経由して移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特別図柄として時短図柄が導出表示された場合に、特別可変入賞球装置7を作動させることなく時短状態(高ベース状態)に移行するようにしてもよい。
なお、上記した時短図柄としては、これらの時短図柄をはずれ図柄の一部としてもよいし、小当り図柄の一部としてもよい。
また、時短図柄の導出表示に関する抽選処理を行う場合には、これらの抽選処理に、時短図柄抽選用の専用の乱数を用いて抽選を実行してもよいし、はずれ図柄の抽選乱数や大当り図柄の抽選乱数や小当り図柄の抽選乱数、大当り抽選判定用乱数、転落抽選の抽選乱数等の他の抽選を行う乱数を用いて抽選を行うようにしてもよい。
また、これら時短図柄については、複数種類の図柄であってよいとともに、その他の図柄である小当り図柄やはずれ図柄で表示される図柄の組み合わせと併用してもよい。尚、この場合、併用する小当り図柄によって時短状態の移行の有無を決定してもよい。但し、時短図柄に当選した場合に、更に抽選によって時短状態への移行の有無を抽選することや、時短回数を抽選することは行わない。
また、時短図柄の抽選を行う場合であって、設定値を変更可能である場合には、設定値に応じて時短図柄の抽選確率は変化しない、つまり、全ての設定値において時短図柄の抽選確率は同一とするが、これら時短図柄の抽選確率を第1特図と第2特図とで異なる確率としてもよい。
また、時短図柄の抽選を行う場合の乱数取得のタイミングについては、専用の乱数を使用する場合であっても、他の乱数を使用する場合であっても、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞時でよい。
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、専用の乱数(時短抽選乱数)を用いる場合は専用の乱数(時短抽選乱数)による抽選結果を当選値とし、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合は特定の小当り図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に転落抽選判定値用乱数を用いる場合は転落抽選判定値用乱数を当選値とすることができるとともに、構造物を用いた抽選、例えば、特別可変入賞球装置7内部に時短領域を設け、該時短領域を遊技球が通過したことを時短図柄の当選としてもよい。
なお、時短図柄の抽選を、構造物を用いて行う場合において小当り図柄が時短図柄を併用する際に、時短状態の可変表示回数(時短回数)は、時短領域の通過の有無で変化しないようにする。
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、時短図柄の抽選にはずれ図柄乱数を用いる場合は特定のはずれ図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に大当り図柄乱数を用いる場合は特定の大当り図柄乱数値を当選値とすることができる。但し、これらの乱数値を当選値とする場合には、設定によって大当り確率以外の性能に差異がでることから、設定値の変更が不能なものに限り可能である。
また、時短図柄の抽選結果の判定タイミングは、大当り判定後のタイミングにおいて実行すればよい。尚、時短図柄の抽選は、抽選に使用する乱数値がいずれの乱数値であっても、時短状態(高ベース)や高確率時においては実行せずに、低確率低ベース状態においてのみ実行する。但し、既に、時短状態となっている状態で、時短図柄が導出表示された場合に、時短回数の再セットや抽選しないことのずれであっても、遊技機毎に決まっていればよい。
また、時短図柄が導出表示されたときの時短回数については、当選値(図柄)と遊技状態毎に応じて、予め定められた複数の時短回数をもつことができる。また、時短図柄毎に時短の付与条件を異なるようにすることもできる。
また、時短図柄に応じて時短回数が異なるときには、特図1と特図2で、時短図柄の振り分け抽選を変更することができる。
また、同一の時短図柄が導出表示されたときでも、その時の遊技状態に応じて付与される時短回数が異なるようにしてもよい。ただし、遊技状態に対して予め定められたものであることを要する。
また、低確率低ベース状態における時短図柄の抽選結果として「時短回数0回」の抽選結果を含めることができる。
また、時短終了図柄の導出抽選(時短終了抽選)を実行し、時短回数を時短開始後において時短終了図柄が導出表示されるまで、或いは大当り図柄が導出表示されるまでの回数としてもよい。つまり、時短の回数を設定せずに、原則、無制限としてもよい。
また、時短図柄により制御される時短状態と、大当りの発生によって制御される時短状態とで、時短回数や付与条件を異なるようにしてもよい。
また、時短図柄が導出表示された場合において時短状態に制御されるタイミングは、時短図柄の図柄確定時間が経過した時点となる。但し、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合にあって、小当りに当選して時短状態に移行する場合には、小当りの動作終了時が時短状態に制御されるタイミングとなる。
また、構造物を用いた抽選の場合に時短状態に制御されるタイミングは、構造物を動作させる遊技状態(例えば、小当り状態)における構造物の動作終了時のタイミングとなる。
また、大当り後において所定の可変表示回数に亘って高確率低ベース状態に制御される遊技機(所謂、規定回数確変機(ST機))の場合に、遊技場の開店時に高確率低ベース状態であり、該高確率低ベース状態が規定回数の可変表示が実行されて終了した後、時短状態に制御するようにしてもよい。
また、時短リミッタ機能を搭載する場合にあって、時短図柄が導出表示された場合には、時短リミッタの回数を更新する。
また、時短図柄の図柄確定時間を、他の図柄の図柄確定時間と異なる時間としてもよい。
そして、特徴部072IWやその変形例1〜4において、特別可変入賞球装置7が作動する大当り状態や小当り状態を経由せずに時短状態(高ベース状態)に移行させるように構成することが可能である。このように構成しても、特徴部072IWやその変形例1〜4に開示された各発明の効果を得ることができる。特に、このような構成のパチンコ遊技機において、特徴部072IWで説明した当り判定を行うことが可能である。
例えば、時短状態(高ベース状態)を第1有利状態または第2有利状態とし、当り判定テーブルを特徴部072IWにおける図9−3と同様に構成し、さらに特徴部072IWの図9−9や図9−14と同様に処理を行うことにより、本発明と同様の効果を得ることができる。また、当り判定テーブルを特徴部072IWにおける図9−30と同様に構成し、さらに特徴部072IWの図9−31や図9−32と同様に処理を行うことにより、本発明と同様の効果を得ることができる。
以上に説明したように、本特徴部072IWには、以下に示す(手段1A)〜(手段6D)に示す遊技機の構成が開示されている。
(手段1A)
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における設定変更処理を実行する部分)と、
遊技者にとって有利であるとともに設定値に応じて制御される確率が異なる第1有利状態(例えば、大当り遊技状態)と遊技者にとって有利であるとともに該第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な有利状態制御手段(例えば、図6において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜ステップS125を実行する部分)と、
数値データを更新する数値データ更新手段(例えば、図4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS24を実行する部分)と、
前記数値データ更新手段が更新する数値データと、第1有利状態に制御されるかを判定するための第1有利判定値と、第2有利状態に制御されるかを判定するための第2有利判定値とに基づいて、第1有利状態または第2有利状態のいずれかに制御されるかを判定する判定手段(例えば、図9−9において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58A、072IWS61A、072IWS65Aを実行する部分、図9−14において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58B、072IWS61Bを実行する部分)と、を備え、
前記第1有利判定値の数が設定値に応じて異なるように設定し(例えば、図9−3(C),(D)に示す部分)、
前記第1有利判定値は、特定値を基準として前記特定値より大きな数値範囲で連続するように設定し(例えば、図9−3(C),(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値の数が設定値に関わらず共通となるように設定し(例えば、図9−3(C),(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値は、前記特定値を基準として前記特定値より小さな数値範囲で前記数値データ更新手段が更新する数値データのうち最小値から前記特定値まで連続するように設定し(例えば、図9−3(C),(D)の第2特別図柄に示す部分)、
前記判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は該数値データが設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより第1有利状態に制御されるかを判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は第2有利状態に制御されると判定する(例えば、図9−14において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58B、072IWS61B、072IWS62B、072IWS66Bを実行する部分)。
そのような構成によれば、第1有利状態に制御されると判定される第1有利判定値の数と、第2有利状態に制御されると判定される第2有利判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮することができる。
なお、本特徴部072IWでは、第1特別図柄と第2特別図柄の変動表示を行う場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、単一の特別図柄の変動表示を行うように構成してもよい。
また、本特徴部072IWでは、設定値「6」の場合に大当り判定値を最大値まで連続するように設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、最も有利度の高い設定値においても大当り判定値となる値の上限値を設けてもよい。
また、本特徴部072IWでは、パチンコ遊技機に本発明を適用した例を示したが、スロットマシンに本発明を適用することも可能である。この場合、図9−9や図9−14と同様に入賞判定を行うスロットマシンに本発明を適用することが可能である。
(手段2A)手段1Aにおいて、
遊技者にとっての有利度の高い特定設定値において、第1有利判定値を、特定値から数値データ抽出手段が抽出する数値データのうち最大値まで連続するように設定し(例えば、図9−3(D)に示す部分)、
判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は第1有利状態に制御されると判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は第2有利状態に制されると判定する(例えば、図9−14において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58B、072IWS60B、072IWS62B、072IWS66Bを実行する部分)。
そのような構成によれば、少なくとも一部の設定値においては処理が簡易になるので有利状態に制御されるかを判定するための処理負担を軽減することができる。
(手段3A)手段1Aまたは手段2Aにおいて、
判定手段は、数値データ更新手段が更新する数値データから特定値を減算し、該減算の結果が負の値にならない場合は第1有利状態に制御されるかを判定し、該減算の結果が負の値になる場合は第2有利状態に制御されると判定する(例えば、図9−14において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58B、072IWS61B、072IWS62B、072IWS66Bを実行する部分)。
そのような構成によれば、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる。
(手段4A)手段1Aから手段3Aのうちのいずれかにおいて、
遊技者にとっての有利度の低い特別設定値において、第1有利状態に制御されないと判定するための不利判定値を、第1有利判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で上限値から前記数値データ更新手段が更新する数値データのうち最大の数値データまで連続するように設定した(例えば、図9−3(C)に示す部分)。
そのような構成によれば、第1有利状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
(手段5A)手段1Aから手段4Aのうちのいずれかにおいて、
判定手段は、第1有利状態に制御されるかを判定した後に第2有利状態に制御されるかを判定する(例えば、図9−9において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58A、072IWS61Aを実行した後に072IWS65Aを実行する部分)。
そのような構成によれば、重要度が高いものを優先的に処理するので安全に処理を行うことができる。
(手段6A)手段1Aから手段5Aのうちのいずれかにおいて、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、
遊技者にとって有利であって有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を実行する部分)と、
非特別状態(例えば、通常状態(低確率/低ベース状態))よりも特殊状態に制御される頻度が高い第1特別状態(例えば、KT状態(高確率/低ベース状態))と、非特別状態よりも有利であって第1特別状態とは異なる第2特別状態(例えば、確変状態(高確率/高ベース状態))と、
非特別状態よりも有利であって第1特別状態および第2特別状態とは異なる第3特別状態(例えば、時短状態(低確率/低ベース状態))と、に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ072IWS2207を行うことにより高確率フラグのセットを行い、ステップ072IWS1507,S1513,S1515,S2208,S2216を行うことにより高ベースフラグのセット/リセットを行う部分)と、
有利状態の終了後に第2特別状態に制御されることにもとづいて数値データ(例えば、連続確変回数カウンタ)を更新する更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205を実行する部分)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるバトル準備演出やバトル演出、チャレンジ演出などを実行する部分)と、を備え、
特別状態制御手段は、第2特別状態において所定条件(例えば、第1移行条件)が成立したことにもとづいて第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS1507,S1513を実行する部分)、数値データが所定値(例えば、5)となったことにもとづいて有利状態の終了後に第3特別状態に制御し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205,S2215〜S2218を実行する部分)、
演出実行手段は、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御される場合と、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御されない場合とで、第2特別状態において共通の演出(例えば、演出制御用CPU120における、大当り終了後の1変動目から3変動目まで共通のバトル準備演出を実行する部分、大当り終了後の4変動目の前半期間に共通のバトル演出を実行する部分など。図9−19〜図9−23など参照)を実行可能であることを特徴としている。
そのような構成によれば、状態の移行に関して興趣を向上させることができる。
(手段1B)
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における設定変更処理を実行する部分)と、
遊技者にとって有利であるとともに設定値に応じて制御される確率が異なる第1有利状態(例えば、大当り遊技状態)と遊技者にとって有利であるとともに該第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な有利状態制御手段(例えば、図6において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜ステップS125を実行する部分)と、
数値データを更新する数値データ更新手段(例えば、図4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS24を実行する部分)と、
前記数値データ更新手段が更新する数値データと、第1有利状態に制御されるかを判定するための第1有利判定値と、第2有利状態に制御されるかを判定するための第2有利判定値とに基づいて、第1有利状態または第2有利状態のいずれかに制御されるかを判定する判定手段(例えば、図9−31において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58C、072IWS61C、072IWS65Cを実行する部分、図9−32において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58D、072IWS61Dを実行する部分)と、を備え、
前記第1有利判定値の数が設定値に応じて異なるように設定し(例えば、図9−30(C),(D)に示す部分)、
前記第1有利判定値は、特定値を基準として前記特定値より小さな数値範囲で、下限値が共通し、かつ設定値に応じて上限値が異なるように設定し(例えば、図9−30(C),(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値の数が設定値に関わらず共通となるように設定し(例えば、図9−30(C),(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値は、前記特定値を基準として前記特定値より大きな数値範囲で前記特定値から前記数値データ更新手段が更新する数値データのうち最大値まで連続するように設定し(例えば、図9−30(C),(D)の第2特別図柄に示す部分)、
前記判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は該数値データが設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより第1有利状態に制御されるかを判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は第2有利状態に制御されると判定する(例えば、図9−32において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58D、072IWS61D、072IWS62D、072IWS66Dを実行する部分)。
そのような構成によれば、第1有利状態に制御されると判定される第1有利判定値の数と、第2有利状態に制御されると判定される第2有利判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮することができる。
なお、本特徴部072IWでは、第1特別図柄と第2特別図柄の変動表示を行う場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、単一の特別図柄の変動表示を行うように構成してもよい。
また、本特徴部072IWでは、設定値「6」の場合に大当り判定値を最大値まで連続するように設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、最も有利度の高い設定値においても大当り判定値となる値の上限値を設けてもよい。
また、本特徴部072IWでは、パチンコ遊技機に本発明を適用した例を示したが、スロットマシンに本発明を適用することも可能である。この場合、図9−9や図9−14と同様に入賞判定を行うスロットマシンに本発明を適用することが可能である。
(手段2B)手段1Bにおいて、
遊技者にとっての有利度の高い特定設定値において、第1有利判定値を、数値データ抽出手段が抽出する数値データのうち最小値から特定値まで連続するように設定し(例えば、図9−30(D)に示す部分)、
判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は第1有利状態に制御されると判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は第2有利状態に制御されると判定する(例えば、図9−32において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58D、072IWS60D、072IWS62D、072IWS66Dを実行する部分)。
そのような構成によれば、少なくとも一部の設定値においては処理が簡易になるので有利状態に制御されるかを判定するための処理負担を軽減することができる。
(手段3B)手段1Bまたは手段2Bにおいて、
判定手段は、数値データ更新手段が更新する数値データから特定値を減算し、該減算の結果が負の値にならない場合は第2有利状態に制御されると判定し、該減算の結果が負の値になる場合は第1有利状態に制御されるかを判定する(例えば、図9−32において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58D、072IWS61D、072IWS62D、072IWS66Dを実行する部分)。
そのような構成によれば、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる。
(手段4B)手段1Bから手段3Bのうちのいずれかにおいて、
遊技者にとっての有利度の低い特別設定値において、第1有利状態に制御されないと判定するための不利判定値となる値を、第1有利判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で特定値まで連続するように設定した(例えば、図9−30(C)に示す部分)。
そのような構成によれば、第1有利状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
(手段5B)手段1Bから手段4Bのうちのいずれかにおいて、
判定手段は、第1有利状態に制御されるかを判定した後に第2有利状態に制御されるかを判定する(例えば、図9−31において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58A、072IWS61Aを実行した後に072IWS65Aを実行する部分)。
そのような構成によれば、重要度が高いものを優先的に処理するので安全に処理を行うことができる。
(手段6B)手段1Bから手段5Bのうちのいずれかにおいて、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、
遊技者にとって有利であって有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を実行する部分)と、
非特別状態(例えば、通常状態(低確率/低ベース状態))よりも特殊状態に制御される頻度が高い第1特別状態(例えば、KT状態(高確率/低ベース状態))と、非特別状態よりも有利であって第1特別状態とは異なる第2特別状態(例えば、確変状態(高確率/高ベース状態))と、
非特別状態よりも有利であって第1特別状態および第2特別状態とは異なる第3特別状態(例えば、時短状態(低確率/低ベース状態))と、に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ072IWS2207を行うことにより高確率フラグのセットを行い、ステップ072IWS1507,S1513,S1515,S2208,S2216を行うことにより高ベースフラグのセット/リセットを行う部分)と、
有利状態の終了後に第2特別状態に制御されることにもとづいて数値データ(例えば、連続確変回数カウンタ)を更新する更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205を実行する部分)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるバトル準備演出やバトル演出、チャレンジ演出などを実行する部分)と、を備え、
特別状態制御手段は、第2特別状態において所定条件(例えば、第1移行条件)が成立したことにもとづいて第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS1507,S1513を実行する部分)、数値データが所定値(例えば、5)となったことにもとづいて有利状態の終了後に第3特別状態に制御し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205,S2215〜S2218を実行する部分)、
演出実行手段は、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御される場合と、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御されない場合とで、第2特別状態において共通の演出(例えば、演出制御用CPU120における、大当り終了後の1変動目から3変動目まで共通のバトル準備演出を実行する部分、大当り終了後の4変動目の前半期間に共通のバトル演出を実行する部分など。図9−19〜図9−23など参照)を実行可能であることを特徴としている。
そのような構成によれば、状態の移行に関して興趣を向上させることができる。
(手段1C)
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
第1識別情報および第2識別情報の可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS25A,S25Bを実行する部分)と、
遊技者にとって有利な第1有利状態(例えば、大当り遊技状態)と遊技者にとって有利であるとともに該第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な有利状態制御手段(例えば、図6において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜ステップS125を実行する部分)と、
数値データを更新する数値データ更新手段(例えば、図4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS24を実行する部分)と、
前記数値データ更新手段が更新する数値データと、第1有利状態に制御されるかを判定するための第1有利判定値と、第2有利状態に制御されるかを判定するための第2有利判定値とに基づいて、第1有利状態または第2有利状態のいずれかに制御されるかを判定する判定手段(例えば、図9−9において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58A、072IWS61A、072IWS65Aを実行する部分、図9−14において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58B、072IWS61Bを実行する部分)と、を備え、
前記第1有利判定値の数が第1識別情報の可変表示を実行するときと第2識別情報の可変表示を実行するときとで共通となるように設定し(例えば、図9−3(D)に示す部分)、
前記第1有利判定値は、特定値を基準として前記特定値より大きな数値範囲で前記特定値から前記数値データ更新手段が更新する数値データのうち最大値まで連続するように設定し(例えば、図9−3(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値の数が第1識別情報の可変表示を実行するときと第2識別情報の可変表示を実行するときとで異なるように設定し(例えば、図9−3(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値は、前記特定値を基準として前記特定値より小さな数値範囲で連続するように設定するとともに、第1識別情報の可変表示を実行するときと第2識別情報の可変表示を実行するときとのいずれのときにおいても前記第2有利判定値と判定される値の下限値が共通し、かつ第1識別情報の可変表示を実行するときと第2識別情報の可変表示を実行するときとで前記第2有利判定値と判定される値の上限値が異なるように設定し(例えば、図9−3(D)に示す部分)、
前記判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は第1有利状態に制御されると判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は該数値データが前記第2有利判定値と判定される値の上限値以下であるか否かを判定することによって第2有利状態に制御されるかを判定する(例えば、図9−9において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58A、072IWS60A、072IWS62A、072IWS65A、072IWS66Aを実行する部分)。
そのような構成によれば、第1有利状態に制御されると判定される第1有利判定値の数と、第2有利状態に制御されると判定される第2有利判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮することができる。
なお、本特徴部072IWでは、複数の設定値のいずれかに変更可能な場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設けないように構成してもよい。
また、本特徴部072IWでは、第2特別図柄の変動表示する場合に小当り判定値を最小値から特定値まで連続するように設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2特別図柄の変動表示する場合においても小当り判定値となる値の上限値を設けてもよい。
(手段2C)手段1Cにおいて、
第2識別情報の可変表示を実行するときにおける第2有利判定値を、数値データ更新手段が更新する数値データのうち最小値から前記特定値まで連続するように設定し(例えば、図9−30(D)の第2特別図柄に示す部分)、
判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は第1有利状態に制御されると判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は第2有利状態に制御されると判定する(例えば、図9−14において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58B、072IWS60B、072IWS62B、072IWS66Bを実行する部分)。
そのような構成によれば、少なくとも一部の設定値においては処理が簡易になるので有利状態に制御されるかを判定するための処理負担を軽減することができる。
(手段3C)手段1Cまたは手段2Cにおいて、
判定手段は、数値データ更新手段が更新する数値データから特定値を減算し、該減算の結果が負の値にならない場合は第1有利状態に制御されると判定し、該減算の結果が負の値になる場合は第2有利状態に制御されるかを判定する(例えば、図9−9において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58A、072IWS60A、072IWS62A、072IWS65A、072IWS66Aを実行する部分)。
そのような構成によれば、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる。
(手段4C)手段1Cから手段3Cのうちのいずれかにおいて、
第1識別情報の可変表示を実行するときにおいて、第2有利状態に制御しないかを判定する不利判定値と判定される値を、第2有利判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で上限値から特定値まで連続するように設定した(例えば、図9−3(D)の第1特別図柄に示す部分)。
そのような構成によれば、第2有利状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
(手段5C)手段1Cから手段4Cのうちのいずれかにおいて、
判定手段は、第1有利状態に制御されるかを判定した後に第2有利状態に制御されるかを判定する(例えば、図9−9において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58A、072IWS61Aを実行した後に072IWS65Aを実行する部分)。
そのような構成によれば、重要度が高いものを優先的に処理するので安全に処理を行うことができる。
(手段6C)手段1Cから手段5Cのうちのいずれかにおいて、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、
遊技者にとって有利であって有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を実行する部分)と、
非特別状態(例えば、通常状態(低確率/低ベース状態))よりも特殊状態に制御される頻度が高い第1特別状態(例えば、KT状態(高確率/低ベース状態))と、非特別状態よりも有利であって第1特別状態とは異なる第2特別状態(例えば、確変状態(高確率/高ベース状態))と、
非特別状態よりも有利であって第1特別状態および第2特別状態とは異なる第3特別状態(例えば、時短状態(低確率/低ベース状態))と、に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ072IWS2207を行うことにより高確率フラグのセットを行い、ステップ072IWS1507,S1513,S1515,S2208,S2216を行うことにより高ベースフラグのセット/リセットを行う部分)と、
有利状態の終了後に第2特別状態に制御されることにもとづいて数値データ(例えば、連続確変回数カウンタ)を更新する更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205を実行する部分)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるバトル準備演出やバトル演出、チャレンジ演出などを実行する部分)と、を備え、
特別状態制御手段は、第2特別状態において所定条件(例えば、第1移行条件)が成立したことにもとづいて第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS1507,S1513を実行する部分)、数値データが所定値(例えば、5)となったことにもとづいて有利状態の終了後に第3特別状態に制御し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205,S2215〜S2218を実行する部分)、
演出実行手段は、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御される場合と、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御されない場合とで、第2特別状態において共通の演出(例えば、演出制御用CPU120における、大当り終了後の1変動目から3変動目まで共通のバトル準備演出を実行する部分、大当り終了後の4変動目の前半期間に共通のバトル演出を実行する部分など。図9−19〜図9−23など参照)を実行可能であることを特徴としている。
そのような構成によれば、状態の移行に関して興趣を向上させることができる。
(手段1D)
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
第1識別情報および第2識別情報の可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS25A,S25Bを実行する部分)と、
遊技者にとって有利な第1有利状態(例えば、大当り遊技状態)と遊技者にとって有利であるとともに該第1有利状態と異なる第2有利状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な有利状態制御手段(例えば、図6において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜ステップS125を実行する部分)と、
数値データを更新する数値データ更新手段(例えば、図4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS24を実行する部分)と、
前記数値データ更新手段が更新する数値データと、第1有利状態に制御されるかを判定するための第1有利判定値と、第2有利状態に制御されるかを判定するための第2有利判定値とに基づいて、第1有利状態または第2有利状態のいずれかに制御されるかを判定する判定手段(例えば、図9−9において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58A、072IWS61A、072IWS65Aを実行する部分、図9−14において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58B、072IWS61Bを実行する部分)と、を備え、
前記第1有利判定値の数が第1識別情報の可変表示を実行するときと第2識別情報の可変表示を実行するときとで共通となるように設定し(例えば、図9−30(D)に示す部分)、
前記第1有利判定値は、特定値を基準として前記特定値より小さな数値範囲で前記数値データ更新手段が更新する数値データのうち最小値から前記特定値まで連続するように設定し(例えば、図9−30(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値の数が第1識別情報の可変表示を実行するときと第2識別情報の可変表示を実行するときとで異なるように設定し(例えば、図9−30(D)に示す部分)、
前記第2有利判定値は、前記特定値を基準として前記特定値より大きな数値範囲で連続するように設定するとともに、第1識別情報の可変表示を実行するときと第2識別情報の可変表示を実行するときとで前記第2有利判定値と判定される値の上限値が異なるように設定し(例えば、図9−30(D)に示す部分)、
前記判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は第1有利状態に制御されると判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は該数値データが前記第2有利判定値と判定される値の上限値以下であるか否かを判定することによって第2有利状態に制御されるかを判定する(例えば、図9−31において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58C、072IWS60C、072IWS62C、072IWS65C、072IWS66Cを実行する部分)。
そのような構成によれば、第1有利状態に制御されると判定される第1有利判定値の数と、第2有利状態に制御されると判定される第2有利判定値の数との設定により、判定処理の負担を減らすことが可能になり、プログラムの容量を圧縮することができる。
なお、本特徴部072IWでは、複数の設定値のいずれかに変更可能な場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設けないように構成してもよい。
また、本特徴部072IWでは、第2特別図柄の変動表示する場合に小当り判定値を最小値から特定値まで連続するように設定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2特別図柄の変動表示する場合においても小当り判定値となる値の上限値を設けてもよい。
(手段2D)手段1Dにおいて、
第2識別情報の可変表示を実行するときにおける第2有利判定値を、前記特定値から数値データ更新手段が更新する数値データのうち最大値まで連続するように設定し(例えば、図9−30(D)の第2特別図柄に示す部分)、
判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は第1有利状態に制御されると判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は第2有利状態に制御されると判定する(例えば、図9−32において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58D、072IWS60D、072IWS62D、072IWS66Dを実行する部分)。
そのような構成によれば、少なくとも一部の設定値においては処理が簡易になるので有利状態に制御されるかを判定するための処理負担を軽減することができる。
(手段3D)手段1Dまたは手段2Dにおいて、
判定手段は、数値データ更新手段が更新する数値データから特定値を減算し、該減算の結果が負の値にならない場合は第2有利状態に制御されるか判定し、該減算の結果が負の値になる場合は第1有利状態に制御されると判定する(例えば、図9−31において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58D、072IWS60D、072IWS62D、072IWS65D、072IWS66Dを実行する部分)。
そのような構成によれば、減算の結果が負の値になるか否かによって好適に処理を行うことができる。
(手段4D)手段1Dから手段3Dのうちのいずれかにおいて、
第1識別情報の可変表示を実行するときにおいて、第1有利状態に制御されないと判定するための不利判定値と判定される値を、第1有利判定値を設定した数値範囲よりも大きな数値範囲で上限値から特定値まで連続するように設定した(例えば、図9−30(D)の第1特別図柄に示す部分)。
そのような構成によれば、第1有利状態に制御されるかの判定を容易にすることができる。
(手段5D)手段1Dから手段4Dのうちのいずれかにおいて、
判定手段は、第1有利状態に制御されるかを判定した後に第2有利状態に制御されるかを判定する(例えば、図9−31において、遊技制御用マイクロコンピュータ100における072IWS58A、072IWS61Aを実行した後に072IWS65Aを実行する部分)。
そのような構成によれば、重要度が高いものを優先的に処理するので安全に処理を行うことができる。
(手段6D)手段1Dから手段5Dのうちのいずれかにおいて、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、
遊技者にとって有利であって有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を実行する部分)と、
非特別状態(例えば、通常状態(低確率/低ベース状態))よりも特殊状態に制御される頻度が高い第1特別状態(例えば、KT状態(高確率/低ベース状態))と、非特別状態よりも有利であって第1特別状態とは異なる第2特別状態(例えば、確変状態(高確率/高ベース状態))と、
非特別状態よりも有利であって第1特別状態および第2特別状態とは異なる第3特別状態(例えば、時短状態(低確率/低ベース状態))と、に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ072IWS2207を行うことにより高確率フラグのセットを行い、ステップ072IWS1507,S1513,S1515,S2208,S2216を行うことにより高ベースフラグのセット/リセットを行う部分)と、
有利状態の終了後に第2特別状態に制御されることにもとづいて数値データ(例えば、連続確変回数カウンタ)を更新する更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205を実行する部分)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるバトル準備演出やバトル演出、チャレンジ演出などを実行する部分)と、を備え、
特別状態制御手段は、第2特別状態において所定条件(例えば、第1移行条件)が成立したことにもとづいて第1特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS1507,S1513を実行する部分)、数値データが所定値(例えば、5)となったことにもとづいて有利状態の終了後に第3特別状態に制御し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ072IWS2205,S2215〜S2218を実行する部分)、
演出実行手段は、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御される場合と、第2特別状態に制御されてから第1特別状態に制御されない場合とで、第2特別状態において共通の演出(例えば、演出制御用CPU120における、大当り終了後の1変動目から3変動目まで共通のバトル準備演出を実行する部分、大当り終了後の4変動目の前半期間に共通のバトル演出を実行する部分など。図9−19〜図9−23など参照)を実行可能であることを特徴としている。
そのような構成によれば、状態の移行に関して興趣を向上させることができる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 枠LED
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … LED制御基板
15 … 中継基板
17 … 特殊可変入賞球装置
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … 第1カウントスイッチ
24 … 第2カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
41 … 通過ゲート
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (2)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段と、
    遊技者にとって有利であるとともに設定値に応じて制御される確率が異なる第1有利状態と遊技者にとって有利であるとともに該第1有利状態と異なる第2有利状態とに制御可能な有利状態制御手段と、
    数値データを更新する数値データ更新手段と、
    前記数値データ更新手段が更新する数値データと、第1有利状態に制御されるかを判定するための第1有利判定値と、第2有利状態に制御されるかを判定するための第2有利判定値とに基づいて、第1有利状態または第2有利状態のいずれかに制御されるかを判定する判定手段と、を備え、
    前記第1有利判定値の数が設定値に応じて異なるように設定し、
    前記第1有利判定値は、特定値を基準として前記特定値より大きな数値範囲で連続するように設定し、
    前記第2有利判定値の数が設定値に関わらず共通となるように設定し、
    前記第2有利判定値は、前記特定値を基準として前記特定値より小さな数値範囲で前記数値データ更新手段が更新する数値データのうち最小値から前記特定値まで連続するように設定し、
    前記判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は該数値データが設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより第1有利状態に制御されるかを判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は第2有利状態に制御されると判定する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段と、
    遊技者にとって有利であるとともに設定値に応じて制御される確率が異なる第1有利状態と遊技者にとって有利であるとともに該第1有利状態と異なる第2有利状態とに制御可能な有利状態制御手段と、
    数値データを更新する数値データ更新手段と、
    前記数値データ更新手段が更新する数値データと、第1有利状態に制御されるかを判定するための第1有利判定値と、第2有利状態に制御されるかを判定するための第2有利判定値とに基づいて、第1有利状態または第2有利状態のいずれかに制御されるかを判定する判定手段と、を備え、
    前記第1有利判定値の数が設定値に応じて異なるように設定し、
    前記第1有利判定値は、特定値を基準として前記特定値より小さな数値範囲で、下限値が共通し、かつ設定値に応じて上限値が異なるように設定し、
    前記第2有利判定値の数が設定値に関わらず共通となるように設定し、
    前記第2有利判定値は、前記特定値を基準として前記特定値より大きな数値範囲で前記特定値から前記数値データ更新手段が更新する数値データのうち最大値まで連続するように設定し、
    前記判定手段は、前記数値データ更新手段が更新する数値データが前記特定値以上であるか否かを判定し、該数値データが前記特定値未満である場合は該数値データが設定値ごとに設定された上限値以下であるか否かを判定することにより第1有利状態に制御されるかを判定し、該数値データが前記特定値以上である場合は第2有利状態に制御されると判定する
    ことを特徴とする遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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