JP2021048825A - 細胞観察装置 - Google Patents

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直也 藤原
隆二 澤田
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Abstract

【課題】部分画像が撮影画像全体のどの部分であるのかの把握を容易にする。【解決手段】本発明の一態様は、複数の容器中の細胞を観察するための細胞観察装置であって、複数の容器を含む観察範囲全体の中で互いに異なる位置について得られた複数の小画像を繋ぎ合わせることで、観察範囲全体に対応する撮影画像を作成する画像取得部(10,22,23)と、撮影画像の中でユーザに所定の位置又は範囲を指定させる位置指定部(24)と、指定された位置又は範囲に対応する部分画像を特定し、該部分画像を構成するデータを格納したファイルを作成するとともに、該ファイルに、該部分画像の位置が含まれる容器の識別子と該容器内での該部分画像の位置を示す情報とを含むファイル名を付与して保存するファイル作成部(25)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、細胞の状態を観察するための細胞観察装置に関する。
再生医療分野では、近年、iPS細胞やES細胞等の多能性幹細胞を用いた研究が盛んに行われている。こうした多能性幹細胞を利用した再生医療の研究・開発においては、多能性を維持した状態の未分化の細胞を大量に培養する必要がある。そのため、適切な培養環境の選択と環境の安定的な制御が必要であるとともに、培養中の細胞の状態を高い頻度で確認する必要がある。
従来、再生医療用細胞培養の現場では専ら、培養中の細胞の形態的観察を行うために位相差顕微鏡が使用されていた。位相差顕微鏡を用いるのは、一般に細胞は透明であって通常の光学顕微鏡では良好な観察が難しいためである。
これに対し、近年、ホログラフィ技術を用いて細胞の観察画像を取得する装置が実用化されている。この装置は、特許文献1、2等に開示されているように、デジタルホログラフィック顕微鏡で得られたホログラムデータに対し位相回復や画像再構成等のデータ処理を行うことで、細胞が鮮明に観察し易い位相像(インライン型ホログラフィック顕微鏡(In-line Holographic Microscopy:IHM)を用いていることから、以下「IHM位相像」という)を作成するものである。位相差顕微鏡で得られる位相差顕微画像と同様に、このIHM位相像でも透明である細胞を比較的明瞭に観察することができる。
国際特許公開第2018/158947号 国際特許公開第2018/158810号 国際特許公開第2016/162945号 特開2016−189701号公報
上記細胞観察装置において、例えば複数の培養容器(ウェル)が含まれるような広い範囲の画像が得られた場合でも、ユーザが着目しているのはその画像全体の中の一部の狭い範囲であるということがしばしばある。そうした場合、ユーザは、得られた画像全体ではなく着目している狭い範囲に限った画像をファイルとして出力し、この画像について所定の画像解析処理を実施して細胞に関する有意な情報を導出することがある。このように撮影画像の全体から一部の範囲の画像を部分画像として切り出して、該部分画像を形成するデータファイルを作成するような機能は従来の装置にも搭載されている。
しかしながら、こうした部分画像ファイルを開いて部分画像を表示させても、それが撮影画像全体の中のどの部分の画像であるのかをユーザが把握するのは難しい。また、画像ファイルの属性(プロパティ)情報として撮影画像全体の中での位置(座標)情報等を作業者が書き込んでおくことも可能ではあるが、それを見てもその部分画像が撮影画像全体の中のどの範囲の画像であるのかを直感的には理解しにくい。そうしたことから、異なる位置の部分画像を解析する際に、解析作業の効率が低下する、解析対象の画像を取り違えるおそれがある、といった問題があった。
本発明はこうした課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、部分画像が全体画像の中のどの部分の画像であるのかをユーザが容易に且つ直感的に把握することができる細胞観察装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る細胞観察装置の一態様は、複数の容器中の細胞を観察するための細胞観察装置であって、
前記複数の容器を含む観察範囲全体の中で互いに異なる位置について得られた複数の小画像を繋ぎ合わせることで、前記観察範囲全体に対応する撮影画像を作成する画像取得部と、
前記撮影画像の中でユーザに所定の位置又は範囲を指定させる位置指定部と、
前記指定された位置又は範囲に対応する部分画像を特定し、該部分画像を構成するデータを格納したファイルを作成するとともに、該ファイルに、該部分画像の位置が含まれる容器の識別子と該容器内での該部分画像の位置を示す情報とを含むファイル名を付与して保存するファイル作成部と、
を備えるものである。
本発明の上記態様の細胞観察装置において、「部分画像の位置を示す情報」とは典型的には、例えば各容器の中央を原点とした横軸(X軸)及び縦軸(Y軸)の2軸上でその部分画像の位置を示す座標情報とすることができる。
本発明の上記態様の細胞観察装置によれば、ユーザは、部分画像のデータが格納されているファイルのファイル名から、その部分画像が撮影画像全体の中のどの部分の画像であるのかを直ぐに把握することができる。したがって、例えば部分画像のファイルが複数存在する場合であっても、目的とする部位の部分画像を的確に選択して解析処理などを実施することができる。即ち、解析処理する部分画像ファイルの取り違えなどを防止することができる。また、ユーザ自身が画像を確認して撮影画像全体の中のどの部分の画像であるのかを判断したり、或いは、ファイルの属性情報を利用して画像の位置を判断したりする必要がなく、細胞画像を用いた解析効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態である細胞観察装置の要部のブロック構成図。 本実施形態の細胞観察装置における撮影動作及び画像再構成処理の説明図。 本実施形態の細胞観察装置における部分画像ファイル出力処理のフローチャート。 本実施形態の細胞観察装置における部分画像ファイルのファイル構造の模式図。 本実施形態の細胞観察装置におけるナビゲーション画像の一例を示す図。
以下、本発明に係る細胞観察装置の一実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の細胞観察装置の要部のブロック構成図である。
本実施形態の細胞観察装置は、顕微観察部10と、制御・処理部20と、ユーザインターフェイスである入力部30及び表示部40と、を備える。
顕微観察部10はインライン型ホログラフィック顕微鏡であり、レーザダイオードなどを含む光源部11とイメージセンサ12とを備え、光源部11とイメージセンサ12との間に、細胞(又は細胞コロニー)14を含む培養プレート13が配置される。
制御・処理部20は、顕微観察部10の動作を制御するとともに顕微観察部10で取得されたデータを処理するものであって、撮影制御部21と、位相情報算出部22と、画像再構成部23と、部分画像位置指定部24と、部分画像ファイル作成部25と、ナビゲーション画像ファイル作成部26と、表示処理部27と、データ記憶部28と、を機能ロックとして備える。データ記憶部28は、ホログラムデータ記憶領域281と、再構成画像データ記憶領域282と、画像ファイル記憶領域283と、を含む。
通常、制御・処理部20の実体は、所定のソフトウェア(コンピュータプログラム)がインストールされたパーソナルコンピュータやより性能の高いワークステーション、或いは、そうしたコンピュータと通信回線を介して接続された高性能なコンピュータを含むコンピュータシステムである。即ち、制御・処理部20に含まれる各ブロックの機能は、コンピュータ単体又は複数のコンピュータを含むコンピュータシステムに搭載されているソフトウェアを実行することで実施される、該コンピュータ又はコンピュータシステムに記憶されている各種データを用いた処理によって具現化されるものとすることができる。
まず、本実施形態の細胞観察装置において細胞観察画像を取得する際の測定及び処理について説明する。図2は、撮影動作及び画像再構成処理を説明するための概念図である。
図2(a)は、本実施形態の細胞観察装置において使用される培養プレートの一例の略上面図である。この培養プレート13には上面視円形状である6個のウェル13aが形成されており、その各ウェル13a内で細胞が培養される。ここでは、1枚の培養プレート13全体、つまりは6個のウェル13aを含む矩形状の範囲全体が観察範囲である。
顕微観察部10は光源部11とイメージセンサ12との組を4組備えており、各組の光源部11及びイメージセンサ12はそれぞれ、図2(a)に示すように培養プレート13全体を4等分した四つの4分割範囲81のホログラムデータの収集を担う。つまり、4組の光源部11及びイメージセンサ12が、培養プレート13全体に亘るホログラムデータの収集を分担する。
一組の光源部11及びイメージセンサ12が1回に撮影可能である範囲は、図2(b)及び図2(c)に示すように、4分割範囲81の中の1個のウェル13aを含む略正方形状の範囲82をX軸方向に10等分、Y軸方向に12等分して得られる一つの撮像単位83に相当する範囲である。一つの4分割範囲81は15×12=180個の撮像単位83を含む。四つの光源部11と四つのイメージセンサ12はそれぞれ光源部11及びイメージセンサ12を含むX−Y面内で、4分割範囲81と同じ大きさである矩形の四つの頂点付近にそれぞれ配置されおり、培養プレート13上の異なる四つの撮像単位83についてのホログラムの取得を同時に行う。
培養プレート13についてのホログラムデータの収集に際し、作業者(ユーザ)はまず、観察対象である細胞14が培養されている培養プレート13を顕微観察部10の所定位置にセットし、該培養プレート13を特定する識別番号や測定日時などの情報を入力部30から入力したうえで測定実行を指示する。この測定指示を受けて撮影制御部21は、顕微観察部10の各部を制御して撮影を実行する。
即ち、一つの光源部11は、10°程度の微小角度の広がりを持つコヒーレント光を培養プレート13の所定の領域(一つの撮像単位83)に照射する。培養プレート13及び細胞14を透過したコヒーレント光(物体光16)は、培養プレート13上で細胞14に近接する領域を透過した光(参照光15)と干渉しつつイメージセンサ12に到達する。物体光16は細胞14を透過する際に位相が変化した光であり、他方、参照光15は細胞14を透過しないので該細胞14に起因する位相変化を受けない光である。したがって、イメージセンサ12の検出面(像面)上には、細胞14により位相が変化した物体光16と位相が変化していない参照光15との干渉像、つまりホログラムがそれぞれ形成され、このホログラムに対応する2次元的な光強度分布データ(ホログラムデータ)がイメージセンサ12から出力される。
上述したように、四つの光源部11からは略同時に培養プレート13に向けてコヒーレント光が出射され、四つのイメージセンサ12では培養プレート13上の異なる撮像単位83に対応する領域のホログラムデータが取得される。一つの測定位置での測定が終了する毎に、光源部11及びイメージセンサ12は図示しない移動部により、X−Y面内で一つの撮像単位83に相当する距離だけX軸方向及びY軸方向にステップ状に順次移動される。これによって、4分割範囲81に含まれる180個の撮像単位83での測定が順次実施され、四組の光源部11及びイメージセンサ12全体で培養プレート13全体の測定が実行されることになる。このようにして顕微観察部10の四つのイメージセンサ12で得られたホログラムデータは、測定日時等の属性情報とともに、データ記憶部28のホログラムデータ記憶領域281に格納される。
上述したような一連の測定(撮影)が終了すると、位相情報算出部22はホログラムデータ記憶領域281からホログラムデータを順次読み出し、光波の伝播計算処理を行うことで2次元的な各位置における位相情報及び振幅情報を復元する。これら情報の空間分布は撮像単位83毎に求まる。そこで、全ての撮像単位83の位相情報及び振幅情報が得られたならば、画像再構成部23は、その位相情報や振幅情報に基づいて、観察範囲全体の位相画像つまりはIHM位相像を形成する。
即ち、画像再構成部23は、撮像単位83毎に算出された位相情報の空間分布に基づき、各撮像単位83のIHM位相像を再構成する。そして、その狭い範囲のIHM位相像を繋ぎ合わせるタイリング処理(図2(d)参照)を行うことにより、観察範囲全体つまりは培養プレート13全体についてのIHM位相像を形成する。そのIHM位相像を構成するデータは再構成画像データ記憶領域282に保存される。なお、タイリング処理の際には撮像単位83の境界でのIHM位相像が滑らか繋がるように、適宜の補正処理を行うとよい。
また、上記のような位相情報の算出や画像再構成の際には、特許文献3、4等に開示されている周知のアルゴリズムを用いればよい。一般にIHM位相像では、透明であって光学顕微鏡では見えにくい細胞の輪郭(境界)やその内部の模様が見え易くなる。
また、位相情報算出部22は、ホログラムデータに基づいて、位相情報のほかに強度情報や、位相情報と強度情報とをマージした擬似位相情報なども併せて算出し、画像再構成部23はこれらに基づく再生像(IHM強度像、IHM擬似位相像)も作成する。これら画像はIHM位相像に代えて使用されることもある。
上記IHM位相像やIHM強度像は培養プレート13全体をカバーする画像であるが、実際にユーザが着目するのはその一部であることが多い。何故なら、ウェル13aの縁部に近い部位では細胞の数が少なく且つその密度が不均一であることが多く、細胞の培養状況等を確認するにはウェル13aの中央付近が適切であることが多いためである。そこで、例えば細胞抽出、細胞判定等の解析処理を実行する際には、処理時間を短縮するために、ウェル13aの中央付近等の着目する部分の画像のみについて解析処理を実行したい場合がしばしばある。
上記のような目的のために、本実施形態の細胞観察装置は次に述べる部分画像ファイル出力処理の機能を有している。図3は、部分画像ファイル出力処理のフローチャートである。図4は、部分画像ファイルのファイル構造の模式図である。図6は、ナビゲーション画像の一例を示す図である。これら図を用いて、本実施形態の細胞観察装置における部分画像ファイル出力処理を説明する。
ユーザが入力部30で所定の操作を行うと、表示処理部27は撮影範囲全体のIHM位相像を表示部40の画面上に表示する(ステップS1)。この表示されているIHM位相像上で、ユーザは、部分画像ファイルを作成したい撮像単位83の位置を入力部30でクリック操作する(ステップS2)。部分画像位置指定部24は、クリック操作により指示された位置における撮像単位83に対応する部分画像の範囲を明示するマークを、IHM位相像に重畳して表示する。また、このとき、指示された位置に対応するウェル内での該部分画像の位置を示す(X,Y)座標情報を重ねて表示する(ステップS3)。
上記(X,Y)座標情報は、X軸及びY軸上の実際の長さではなく、撮像単位83で各ウェル13aの中央位置から何番目にあるのかを示す情報である。具体的には、一つのウェル13aに対応する画像範囲毎に、そのウェル13aの中央部に位置する撮像単位の位置を(X、Y)=(0,0)とし、例えばその右隣に位置する撮像単位であれば(1,0)とし、真下に位置する撮像単位であれば(0,−1)とする。上記ステップS3の処理により、作業者は自らが指定した部分画像の位置を視覚的に確認することができる。IHM位相像上で異なる位置の複数の部分画像のファイルを出力したい場合には、上記ステップS2、S3の処理を繰り返す。
画像ファイルを出力したい撮像単位を全て指示したあと、ユーザは入力部30によりファイル作成指示を行う(ステップS4)。
この指示を受けて部分画像ファイル作成部25は、ステップS2、S3で指定された撮像単位に対応するIHM画像の画像データを取得し、該データが格納された画像ファイルを作成する。このファイルのデータ形式は一般的な画像ファイルの形式、例えばPNG、GIF、JPG(JPEG)などでよい。ファイル形式は予めユーザが選択できるようにしておいてもよい。また、部分画像ファイル作成部25は、作成したファイルに自動的にファイル名を付与する。ファイル名は例えば次のようにするとよい。
ここでは、ファイル名の先頭には、出力されたファイルであることを示す「Export」を付し、そのあとにアンダーバーを挟んでウェル番号、例えば1番目のウェルであれば「well1」を付す。そのあとにアンダーバーを挟んで、X座標位置とY座標位置、例えば(X、Y)=(0,0)であれば「X0_Y0」を付し、さらにアンダーバーを挟んで、画像の種類を示す情報、例えば位相像であれば「Phs」、強度像であれば「Int」を付す。即ち、ファイル名には、複数のウェルのいずれであるのかを特定する識別子、そのウェルの中での位置を示す情報、及び、画像の種類を示す情報、が含まれる。
部分画像ファイル作成部25は、上記のようなファイル名を付した画像ファイルをウェル毎に分けられたフォルダに保存する(ステップS5)。ここでは、図4に示すように、画像ファイルを出力するフォルダとしてフォルダ名が「Export」であるフォルダを作成し、その中に(又は下位に)ウェル毎のフォルダを作成し、各ウェルのフォルダに、そのウェルの撮影画像の一部である画像ファイルを保存する。図4の例では、「well 1」フォルダに三つの画像ファイルが保存される。ステップS2、S3で指定された全ての位置に対応する画像ファイルが、各ウェルに対応するフォルダに保存される。なお、これら画像ファイルは、データ記憶部28では画像ファイル記憶領域283に記憶される。
また、ナビゲーション画像ファイル作成部26は、撮影範囲全体のIHM位相像上に、画像ファイルを作成した撮像単位の範囲を示す矩形状のマークと、その撮像単位の位置座標情報(X、Y)とを重畳したナビゲーション画像を作成し、該画像を構成するデータが格納された画像ファイルを作成する。そして、この画像ファイルを「Export」フォルダ内に保存する(ステップS6)。なお、ステップS5とステップS6とはいずれが先に実行されてもよいし、実質的に同時でもよい。
以上のようにして、本実施形態の細胞観察装置では、IHM位相像上でユーザにより指定された位置に対応する部分画像を格納した画像ファイルが作成され、その部分画像があるウェルの番号と各ウェル内での位置を示す情報を含むファイル名が付与されて保存される。また、作成された全ての画像ファイルに対応する部分画像の位置をIHM位相像上で示すナビゲーション画像も併せて保存される。したがって、ユーザは各画像ファイルのファイル名から、その画像ファイルに対応する部分画像の位置を即座に把握することができる。また、ナビゲーション画像を確認することで、作成された部分画像の位置をより直感的に把握することもできる。
上記説明では、IHM位相像上ユーザが位置を指定し、IHM位相像である部分画像のファイルを作成していたが、IHM強度像やIHM擬似位相像でも同様にすることができる。また一般に、IHM位相像では細胞は視認し易くなるもののゴミなどの異物は視認しにくく、他方、IHM強度像では細胞は視認しにくいもののゴミなどの異物は視認し易いという特徴があるため、同じ観察範囲のIHM位相像とIHM強度像とを並べて又はタブ切り替えにより表示することがよくある。そこで、IHM位相像上でユーザが特定の位置を指定したときに、IHM位相像の部分画像のファイルだけでなく、同じ撮像単位に対応するIHM強度像の部分画像のファイルを同時に作成するようにしてもよい。
また、IHM位相像、IHM強度像、IHM擬似位相像のいずれかの画像上で撮像単位の位置を指定し、指定した撮像単位に対応する部分画像の種類は別途、ユーザが指定できるようにしてもよい。即ち、例えば観察範囲全体のIHM位相像上で画像ファイルを作成したい撮像単位を指定し、IHM強度像である部分画像のファイルを作成できるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、クリック操作により画像ファイルを作成したい画像単位を指定していたが、例えば、マウスの操作によりIHM位相像上等で所定の範囲を指定し、その範囲に完全に含まれる又は少なくとも一部が含まれる一又は複数の撮像単位をまとめて指定できるようにしてもよい。複数の撮像単位がまとめて指定された場合に、画像ファイルは撮像単位毎に作成してもよいし、或いは、複数の撮像単位をまとめた一つの画像ファイルを作成してもよい。即ち、画像ファイルに含まれる画像の範囲は必ずしも一つの撮像単位に一致していなくてもよい。
また、画像ファイルに付与するファイル名の決め方も上記記載のものに限らず、上述したように、撮影画像全体の中での、その画像ファイルに格納されている部分画像の位置が直ぐに把握できるものであればよい。
なお、図1に示した細胞観察装置では、制御・処理部20において全ての処理を実施しているが、一般に、ホログラムデータに基づく位相情報の計算や画像の再構成処理には膨大な量の計算が必要である。また、細胞状態の判定処理の負荷も大きい。そこで、顕微観察部10に接続されたパーソナルコンピュータを端末装置とし、この端末装置と高性能なコンピュータであるサーバとがインターネットやイントラネット等の通信ネットワークを介して接続されたコンピュータシステムを利用し、上記のような煩雑な計算や処理は高性能なコンピュータで行い、顕微観察部10の制御や処理後のデータを用いた表示処理などを比較的低性能のパーソナルコンピュータで実行するように役割を分けるとよい。
また上記実施形態の細胞観察装置では、顕微観察部10としてインライン型ホログラフィック顕微鏡を用いていたが、ホログラムが得られる顕微鏡であれば、オフアクシス(軸外し)型、位相シフト型などの他の方式のホログラフィック顕微鏡に置換え可能であることは当然である。
また顕微観察部10にホログラフィック顕微鏡を用いるのではなく位相差顕微鏡等の他の顕微鏡を用いるものであっても、上記実施形態の装置のように、タイリング処理を行って観察範囲全体の撮影画像を作成するものであれば、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態や各種の変形例はあくまでも本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲でさらに適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
[種々の態様]
上述した例示的な実施形態が以下の態様の具体例であることは、当業者には明らかである。
(第1項)本発明に係る細胞観察装置の一態様は、複数の容器中の細胞を観察するための細胞観察装置であって、
前記複数の容器を含む観察範囲全体の中で互いに異なる位置について得られた複数の小画像を繋ぎ合わせることで、前記観察範囲全体に対応する撮影画像を作成する画像取得部と、
前記撮影画像の中でユーザに所定の位置又は範囲を指定させる位置指定部と、
前記指定された位置又は範囲に対応する部分画像を特定し、該部分画像を構成するデータを格納したファイルを作成するとともに、該ファイルに、該部分画像の位置が含まれる容器の識別子と該容器内での該部分画像の位置を示す情報とを含むファイル名を付与して保存するファイル作成部と、
を備える。
第1項に記載の細胞観察装置によれば、ユーザは、部分画像のデータが格納されているファイルのファイル名から、その部分画像が撮影画像全体の中のどの部分の画像であるのかを直ぐに把握することができる。したがって、例えば部分画像のファイルが複数存在する場合であっても、目的とする部位の部分画像を的確に選択して解析処理などを実施することができる。即ち、解析処理する部分画像ファイルの取り違えなどを防止することができる。また、ユーザ自身が画像を確認して撮影画像全体の中のどの部分の画像であるのかを判断したり、或いは、ファイルの属性情報を利用して画像の位置を判断したりする必要がなく、細胞画像を用いた解析効率を向上させることができる。
(第2項)第1項に記載の細胞観察装置において、前記ファイル作成部は、作成した部分画像ファイルに対応する部分画像の位置を示すマークを前記撮影画像上に重畳したナビゲーション画像を作成し、前記ナビゲーション画像を構成するデータを格納した画像ファイルを、前記部分画像ファイルとともに保存するものとすることができる。
第2項に記載の細胞観察装置によれば、必要に応じてユーザがナビゲーション画像を表示させて確認することで、部分画像ファイル中の部分画像の位置を直感的に把握することができる。
(第3項)第1項又は第2項に記載の細胞観察装置において、前記小画像は1回の撮影により得られる範囲の画像であり、前記部分画像は前記小画像の単位であるものとすることができる。
(第4項)第1項〜第3項のいずれか1項に記載の細胞観察装置において、前記画像取得部は、撮影対象領域に亘るホログラムデータを取得するホログラフィック顕微鏡と、前記ホログラムデータを用いた所定の演算処理により、位相情報、強度情報又はそれら両方の要素を含む情報のいずれかの空間分布を示す画像を、前記撮影画像として作成する画像再構成部と、を含むものとすることができる。
第4項に記載の細胞観察装置によれば、ユーザは、細胞が明瞭に観察可能である撮影画像に基づいて、着目している部位を見つけ、該撮影画像の一部である部分画像のファイルを作成することができる。それにより、細胞が明瞭に観察可能である部分画像のファイルを得ることができる。
10…顕微観察部
11…光源部
12…イメージセンサ
13…培養プレート
13a…ウェル
14…細胞
15…参照光
16…物体光
20…制御・処理部
21…撮影制御部
22…位相情報算出部
23…画像再構成部
24…部分画像位置指定部
25…部分画像ファイル作成部
26…ナビゲーション画像ファイル作成部
27…表示処理部
28…データ記憶部
281…ホログラムデータ記憶領域
282…再構成画像データ記憶領域
283…画像ファイル記憶領域
30…入力部
40…表示部
83…撮像単位

Claims (4)

  1. 複数の容器中の細胞を観察するための細胞観察装置であって、
    前記複数の容器を含む観察範囲全体の中で互いに異なる位置について得られた複数の小画像を繋ぎ合わせることで、前記観察範囲全体に対応する撮影画像を作成する画像取得部と、
    前記撮影画像の中でユーザに所定の位置又は範囲を指定させる位置指定部と、
    前記指定された位置又は範囲に対応する部分画像を特定し、該部分画像を構成するデータを格納した部分画像ファイルを作成するとともに、該部分画像ファイルに、該部分画像の位置に対応する容器の識別子と該容器内での該部分画像の位置を示す情報とを含むファイル名を付与して保存するファイル作成部と、
    を備える細胞観察装置。
  2. 前記ファイル作成部は、作成した部分画像ファイルに対応する部分画像の位置を示すマークを前記撮影画像上に重畳したナビゲーション画像を作成し、前記ナビゲーション画像を構成するデータを格納した画像ファイルを、前記部分画像ファイルとともに保存する、請求項1に記載の細胞観察装置。
  3. 前記小画像は1回の撮影により得られる範囲の画像であり、前記部分画像は前記小画像の単位である、請求項1又は2に記載の細胞観察装置。
  4. 前記画像取得部は、撮影対象領域に亘るホログラムデータを取得するホログラフィック顕微鏡と、前記ホログラムデータを用いた所定の演算処理により、位相情報、強度情報又はそれら両方の要素を含む情報のいずれかの空間分布を示す画像を、前記撮影画像として作成する画像再構成部と、を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の細胞観察装置。
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