JP2021042710A - 作業機用エンジン装置 - Google Patents

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元一 佐藤
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Abstract

【課題】燃料供給量を最適化したときの異常燃焼を未然に防止しつつ作業を継続可能にする。【解決手段】燃料供給部材(CB)の燃料供給量を制御する制御ユニット(CU)と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ(84)と、所定の運転状態の制御情報を記憶したメモリ(92)とを含む。制御情報は所定の運転状態での過回転防止しきい値を含んでいる。制御ユニットは前記所定の運転状態が所定時間継続されたときに過回転防止処理を実行する。過回転防止処理は、過回転防止しきい値に基づいて、エンジン回転数センサ(84)が検出したエンジン回転数が過回転防止しきい値よりも高くなったときに、燃料供給部材(CB)がエンジン本体(20)に供給する燃料の量を所定値だけ増量する。【選択図】図11

Description

本発明は作業機に搭載されるエンジン装置に関し、チェーンソーなどの携帯作業機に好適に適用することができる。
刈払機、チェーンソー、パワーブロワーなどの携帯作業機は2サイクル又は4サイクルの小型内燃エンジンが搭載されている。自動車と同様に携帯作業機においても、環境問題から混合気(空燃比)のリーン化つまり燃焼室に供給する燃料の最適化が求められている。これに対応するために、携帯作業機においてもエンジン制御の電子化が進んでいる。携帯作業機は作業性の観点から軽量且つコンパクトであることが求められる工業製品である。このことからエンジン制御の電子化には、部品点数の増大を回避しつつ、低エミッション化と高出力との両立が求められる。
携帯作業機用エンジンは例えばチェーンソーはスロットル全開運転の下で高速回転で作業が行われることが多い。また、例えば刈払機は草や小径木を刈り払うのにパーシャル運転(スロットル開度がアイドル開度よりも開いていて且つ全開でない運転状態)の下で中速回転で作業が行われることが比較的多い。刈払機の刈り刃(cutting blade)は、糸状の合成樹脂製コード(例えばナイロンコード)と、金属ブレードとが選択可能であり、刈り払う対象物によって使い分けされている。ナイロンブレードから金属ブレードに付け替えたとき、金属ブレードはエンジンに対する負荷が小さいため、同じスロットル開度であってもエンジン回転数が高くなる。
低エミッション化と高出力化との両立において、一つの問題として、作業機の使用環境によっては、エンジン回転数が過度に上昇してエンジンが損傷してしまう可能性がある。一般的にエンジンの過回転を防止するための対策として、点火を一次的に停止する制御や燃料の供給を停止(燃料カット)する制御が行われている。図20を参照して、従来の過回転防止制御は、実際のエンジン回転数を検知し、このエンジン回転数が所定のしきい値Nth(o)を越えたときに実行される。このしきい値を「過回転防止しきい値」と呼ぶと、過回転防止しきい値Nth(o)は、スロットル全開の時のエンジン回転数を基準に設定されている。
異常燃焼によるエンジン損傷はスロットル全開の運転時だけに発生する問題ではない。エンジンを高出力化しようとすると燃焼圧が上昇する。また、低エミッション化のために燃料供給量を相対的に少なくすると、燃料によるエンジン冷却作用が減少する。低エミッション化と高出力化との両立を目指すエンジンは、エンジンの圧力上昇及び温度上昇によって、自己着火による異常燃焼が生じやすくなる。このことは、スロットル全開運転時に限らず、例えばスロットルを半開きにしたパーシャル運転時においても、環境条件(気温、圧力、使用燃料、エンジン温度、エンジン劣化など)によっては異常燃焼が発生する可能性が高くなる。
低エミッション化と高出力化との両立を更に高い次元で求めると、異常燃焼が発生する領域の境界に接近したエンジン制御が必要となるが、このエンジン制御を実装する前提として異常燃焼のリスクを解消する技術の開発が必須となる。
図20の矢印Xで指し示すポイントはパーシャル運転時に異常燃焼が発生したときのエンジン回転数を示す。異常燃焼は「自己着火」あるいは「プレイグニッション」と呼ばれている。異常燃焼が発生すると、エンジンを制御することが事実上不可能になり、エンジン回転数が一気に高くなる異常燃焼の現象が現れ、そして、エンジン本体が過度に高温になってピストンの焼き付きなどの問題を引き起こす。図20から分かるように、パーシャル運転時では、過回転防止しきい値Nth(o)よりも低い値のエンジン回転数N(n)で発生する。したがって、スロットル全開を基準にした過回転防止しきい値Nth(o)を用いた制御では、例えばパーシャル運転での過回転つまり異常燃焼を防止することができない。
特許文献1は、携帯作業機において異常燃焼の発生を検出する方法を開示している。具体的に説明すると、特許文献1は、(i)連続するエンジンサイクルの間での回転数差(Δn)を検出し、(ii)異常燃焼が発生している可能性があるときに点火を中断し、(iii)点火を中断している間のエンジン回転数の変化を検出して、実際に異常燃焼が発生しているか否かを判断することを提案している。
米国特許7,637,248B2
特許文献1に開示の発明は、異常燃焼が発生したことを検出することを目的としている。しかし、ひとたび異常燃焼が発生するとエンジンを制御することが難しい。異常燃焼が発生した場合、一般的に、作業者はスロットルレバーを操作してスロットル開度を小さくする、あるいはエンジンを強制的に停止させることで対応している。この結果、作業者は作業を中断せざるを得ない。
本発明の目的は、燃料供給量を最適化したときの異常燃焼を未然に防止しつつ作業を継続可能にする作業機用エンジン装置を提供することにある。
上記の技術的課題は、本発明によれば、
エンジン本体に燃料を供給する燃料供給部材と、
該燃料供給部材の燃料供給量を制御する制御ユニットと、
エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサと、
所定の運転状態の制御情報を記憶したメモリとを含み、
前記制御情報は当該所定の運転状態での過回転防止しきい値を含み、
前記所定の運転状態が所定時間継続されたときに前記制御ユニットにより過回転防止処理が実行され、
該過回転防止処理は、前記エンジン回転数センサが検出したエンジン回転数が前記過回転防止しきい値よりも高くなったときに、前記エンジン本体に供給する燃料の量を所定値だけ増量する作業機用エンジン装置を提供することにより達成される。
本発明の好ましい実施の形態は、空燃比のベストサーチ処理を含む。ベストサーチ処理は、作業中に燃料供給量の最適値が求められ空燃比が調整される。ここに、ベストサーチ処理は、燃料供給量を所定値だけ減量して、その結果得られたエンジン回転数を取り込み、これを繰り返して得られた複数のエンジン回転数の中で最も高いエンジン回転数のときの燃料供給量を最適な設定値として制御情報を更新する処理が行われる。このベストサーチ処理の最中、エンジン回転数が過回転防止しきい値に達したときには、ベストサーチ処理を中止し、そして、この過回転防止しきい値のエンジン回転数のときの燃料供給量(実空燃比)によって制御マップの制御情報が更新される。
ここに所定の運転状態とは、典型的には、作業機による作業中に常用される例えばスロットル全開運転状態及び/又は所定のパーシャル運転状態を挙げることができる。この所定の運転状態の検出は、スロットル全開スイッチを搭載している作業機であれば、このスロットル全開スイッチからの2値信号を取り込むことによって、スロットル全開運転を検知することができる。また、所定のパーシャル運転状態のときに動作するデバイスを搭載した作業機であれば、このデバイスからの2値信号を取り込むことによって所定のパーシャル運転状態を検知することができる。これらスイッチ又はデバイスに代えて、スロットル弁の開度を検出するスロットル開度センサを採用して所定の運転状態を読み取ってもよい。
本発明の作用効果及び他の目的は、好ましい実施例の詳細な説明から明らかになろう。
実施例のエンジン装置を組み込んだ刈払機の斜視図である。 実施例の2サイクル内燃エンジン装置の全体構成図である。 本発明に適用可能な燃料供給部材の一例であるバタフライ弁方式の気化器を説明するための図である。 本発明に適用可能な燃料供給部材の他の例であるロータリ弁方式の気化器の第1の例を説明するための図である。 本発明に適用可能な燃料供給部材の他の例であるロータリ弁方式の気化器の第2の例を説明するための図である。 実施例のエンジン装置に含まれる制御系のブロック図である。 制御ユニットによる過回転防止制御に用いられるしきい値Nth(n)を説明するための図である。 制御ユニットによる過回転防止制御及び混合気の空燃比制御に用いられる制御マップを説明するための図である。 O2センサの出力特性図である。 A/Fセンサの出力特性図である。 過回転防止制御の手順を説明するためのフローチャートである。 ベストサーチ処理による最適空燃比とエンジン回転数のピークとの関係を説明するための図である。 ベストサーチ処理を説明するため図である。 ベストサーチ処理により得られた最適空燃比で制御マップの設定値を更新することを説明するための図である。 ベストサーチ処理の手順を説明するためのフローチャートである。 ベストサーチ処理の過程でエンジン回転数がしきい値以上になったときにベストサーチを中止する処理を説明するためのフローチャートであり、該当するスロットル開度区分(n)において、ベストサーチを中止する直前の空燃比で制御マップを更新する。 ベストサーチによって更新された制御マップを説明するための図であり、ベストサーチを中止したスロットル開度区分(n)を含む。 本発明に適用可能な燃料供給部材として、ソレノイドによって駆動される燃料噴射弁を燃焼室に臨んで配置した例を説明するための図である。 本発明に適用可能な他の燃料供給部材として、ソレノイドによって駆動される燃料噴射弁を吸気系に配置した例を説明するための図である。 従来の過回転防止制御の概要を説明するための図である。
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
図1は、実施例のエンジン装置が搭載可能な携帯作業機として例示的に刈払機100を示す。刈払機100は、駆動部2と、作業部を構成する刈り刃4と、駆動部2と刈り刃4とを連結する動力伝達シャフト6とを有する。動力伝達シャフト6は、その一端が駆動部2に連結され、他端が刈り刃4に連結されている。刈り刃4は、既知のように、金属ブレードとナイロンコードとがあり、作業者によって適宜付け替えられる。
動力伝達シャフト6は操作管8によって包囲されている。操作管8にはハンドル10が脱着可能に取り付けられている。ハンドル10は操作管8を横断して延び、左右の端部に夫々グリップ12が取り付けられている。すなわち、ハンドル10は右グリップ12Rと左グリップ12Lとを有し、作業者は、左右の手で各グリップ12R、12Lを把持して刈払機100を操作する。
右グリップ12Rには、エンジン出力を制御するためのスロットルレバー14が取り付けられている。スロットルレバー14は作業者によって操作される。スロットルレバー14は、エンジン出力制御弁であるスロットルバルブ(図3の参照符号52or図4の参照符号72)とワイヤWを介して機械的に連係されている。作業者がスロットルレバー14を操作することによりエンジン出力を制御することができる。
図2は、駆動部2を構成するエンジン本体20の概要を示す。エンジン本体20は、この実施例では、空冷単気筒の2サイクル内燃エンジンで構成されている。変形例として、2サイクル内燃エンジンに代えて4サイクル内燃エンジンで駆動部2を構成してもよい。図2を参照して、エンジン本体20は、シリンダ22の中で往復動するピストン24を有し、このピストン24によって燃焼室26が画成される。燃焼室26には点火プラグ28が配設されている。シリンダ22は吸気ポート30及び排気ポート32を有し、これらポート30、32は、往復動するピストン24によって開閉される。すなわち、エンジン本体20はピストンバルブ方式である。吸気ポート30は吸気系34に接続され、他方、排気ポート32は排気系36に接続されている。
燃焼室26に燃料を供給する部材として、幾つかの具体的な部材が提案されている。その一例が気化器であり、他の例が燃料噴射弁である。燃料噴射弁は、筒内噴射方式と吸気通路噴射方式とが知られている。筒内噴射方式においては、燃料噴射弁が燃焼室26に臨んで配置される。吸気通路噴射方式は、クランク室38に通じる吸気系34に燃料噴射弁が配置される。
今現在、最も普及しているのが、図示のように吸気系34に気化器CBを配置し、この気化器CBによって混合気を生成する方式である。周知のように、気化器CBにはエアクリーナ40でろ過したエアが供給される。また、気化器CBには燃料タンク42が連結され、燃料タンク42内に設置した燃料フィルタ44でろ過した燃料が配管46を通じて気化器CBに供給される。この実施例では、燃料タンク42には潤滑オイル成分を含む混合燃料が収容される。
気化器CBで生成された混合気は、吸気ポート30を通じてクランク室38に充填され、クランク室38から周知の掃気通路SP(図2)を通じて燃焼室26に供給される。クランク室38内の混合気はピストン24の下降動作によって圧縮される。燃焼行程において、燃焼室26内の混合気が点火プラグ28によって点火される。そして、掃気行程において、クランク室38の混合気が掃気通路SPを通じて燃焼室26に供給される。エンジン本体20のこの一連の動作は周知であるので、これ以上の説明を省略する。
気化器CBは、バタフライ弁方式とロータリ弁方式とが知られている。バタフライ弁方式とロータリ弁方式とを識別する必要があるときには、バタフライ弁方式の気化器CBには参照符号(B)を付記し、ロータリ弁方式の気化器CBには参照符号(R)を付記する。
図3を参照して、バラフライ弁方式の気化器CB(B)の概要を説明する。バタフライ弁方式の気化器CB(B)は、吸気系34の一部を構成する気化器内ガス通路50を有している。気化器内ガス通路50は、出力制御弁であるバタフライ弁52と、その上流側に一般的にはベンチュリ部54を有している。バタフライ弁52が動作することによりスロットル開度が変化する。
気化器内ガス通路50は、ベンチュリ部54に臨んで配置されたメイン燃料吐出部(メインノズル)56と、バタフライ弁52に臨んで配置されたスロー系燃料吐出部(スロー系ノズル)58を有し、これらメインノズル56、スロー系ノズル58を通じて気化器内ガス通路50に燃料が供給される。
気化器CB(B)は、燃料タンク42から送られてくる燃料を受け入れる共通燃料通路60と、共通燃料通路60から分岐したメイン系燃料通路62及びスロー系燃料通路64を有している。メイン系燃料通路62はメイン燃料吐出部つまりメインノズル56に通じている。スロー系燃料通路64はスロー系燃料吐出部つまりスロー系ノズル58に通じている。これら3つの燃料通路60、62、64には、夫々、第1乃至第3のバルブ66(1)、66(2)、66(3)の少なくとも一つが設置される。第1乃至第3のバルブ66(1)、66(2)、66(3)はアクチュエータのソレノイドによって駆動される。
例えば第1ソレノイドバルブ66(1)を共通燃料通路60に設置したときには、アイドル運転乃至スロットル全開運転の全ての運転領域において、エンジン本体20に供給する混合気の空燃比を制御することができる。例えば第2ソレノイドバルブ66(2)をメイン系燃料通路62に設置したときには、高負荷運転での混合気の空燃比を制御することができる。例えば第3ソレノイドバルブ66(3)をスロー系燃料通路64に設置したときには、低負荷運転での混合気の空燃比を制御することができる。すなわち、第1乃至第3のソレノイドバルブ66(1)、66(2)、66(3)の制御量を調整することで、アイドルからスロットル全開までの所望の運転状態での混合気の空燃比制御が可能である。
図4を参照して、ロータリ弁方式の気化器CB(R)の第1の例の概要を説明する。第1の例のロータリ弁方式の気化器CB(R-1)は、バルブ本体70の中に軸回転可能に収容された円筒状のスロットルバルブ72を有し、この筒状スロットルバルブ72がスロットルレバー14の操作に連動して軸回転することにより気化器内ガス通路74の通路有効面積が変化する。すなわちスロットル開度が変化する。また、燃料タンク42に通じるノズル76と、このノズル76の中に侵入した針弁78とは、スロットルレバー14の操作に連動して相対変位し、これによりノズル76の燃料吐出口76aの有効面積が変化する。燃料タンク42からノズル76に燃料を供給する燃料供給通路80にはソレノイドバルブ82が配設され、ソレノイドバルブ82によって混合気の空燃比が制御される。ソレノイドバルブ82の制御量を調整することで、アイドルからスロットル全開までの所望の運転状態での混合気の空燃比制御が可能である。
図5を参照して、ロータリ弁方式の気化器CB(R)の第2の例の概要を説明する。第2の例のロータリ弁方式の気化器CB(R-2)は、円筒状の筒状スロットルバルブ72がスロットルレバー14の操作に連動して軸回転することによりスロットル開度が変化する。他方、針弁78は電動アクチュエータ85によって上下動して燃料吐出口76aの有効面積を変化させる。これにより、アイドルからスロットル全開までの所望の運転状態での混合気の空燃比制御が可能である。この第2の例のロータリ弁方式の気化器CB(R-2)はJP特開2018-91235号に詳細に開示されている。
図2を参照して、気化器CBによって生成される混合気の空燃比は制御ユニットCUによって制御される。具体的には、制御ユニットCUによって上述したソレノイドバルブ66(図3)、82(図4)、電動アクチュエータ85が制御される。図2、図6を参照して制御ユニットCUには、第1、第2のセンサ84、86からの信号が入力される。第1センサ84は、いわゆるエンジン回転数センサであり、エンジン本体20の回転数を読み取る。第2センサ86は、エンジン運転状態を読み取るためのものである。第2センサ86としてスロットル開度センサを採用し、第2センサ86によってアイドル開度からスロットル全開までのスロットル開度を読み取るのが好ましい。変形例として、スロットル全開の時に動作する第1スイッチ及び/又はアイドル運転の時に動作する第2スイッチを用意し、これら第1、第2スイッチからの信号を使ってスロットル全開及び/又はアイドル運転状態を読み取ってもよい。第1、第2スイッチを採用し、その2値出力からスロットル全開及び/又はアイドル運転状態を読み取ってもよい。スロットル開度センサ86は、アイドル運転とスロットル全開との間のパーシャル運転状態を読み取ることになる。
図6は、過回転防止制御及び混合気の空燃比制御に関するブロック図である。制御ユニットCUは、エンジン本体20を含むエンジン装置を制御するためのマイクロコンピュータ90とメモリ92を含んでいる。
先ず、制御ユニットCUによる過回転防止制御及び混合気の空燃比制御の概要を説明する。図7を参照して、異常燃焼によりエンジン制御が不能になる領域を「過回転領域」又は「危険領域」と呼ぶと、この過回転領域は、スロットル開度つまり燃料供給量によって変化し、スロットル開度が大きくなる程、高いエンジン回転数になる。すなわち、スロットル開度が大きくて燃料供給量が多いときには、相対的に高いエンジン回転数で過回転領域に入る。また、スロットル開度が小さく燃料供給量が少ないときには、相対的に低いエンジン回転数で過回転領域に入る。
実施例の過回転防止制御では、過回転防止しきい値Nth(n)がスロットル開度毎に設定されている。混合気の空燃比制御のために制御情報である制御マップMPがメモリ92(図6)に記憶されている(図8)。過回転防止しきい値Nth(n)は、過回転領域と安全領域(図7)との境界よりも低い回転数が設定される。すなわち、各スロットル開度区分(n)の過回転防止しきい値Nth(n)は、各スロットル開度区分(n)における過回転領域のエンジン回転数よりも低い値に設定されている。従って、検出したエンジン回転数が過回転防止しきい値Nth(n)よりも若干高くなったとしても、直ちに過回転領域に入って異常燃焼が発生するのを未然に防止できる。ここに、制御マップMPに含まれる制御情報として、各スロットル開度に対応して、スロットル開度毎に混合気の目標空燃比A/F(又は目標燃料供給量)が予め設定されている。
エンジン本体20が動作すると、エンジン回転数センサ84からエンジン回転数が制御ユニットCUに入力され、また、制御ユニットCUにはスロットル開度センサ86からスロットル開度が入力される。そして、例えば、アイドル運転のときは、制御マップMPに従ってアイドル運転時の目標空燃比A/F(idle)となるように気化器CBが生成する混合気の空燃比(燃料供給量)が制御される。作業者がスロットルレバー14を操作してスロットル開度が半開き或いは全開の状態になったときには、この状態のスロットル開度(n)に対応する制御マップMPの目標空燃比A/F(n)となるように気化器CBが生成する混合気の空燃比(燃料供給量)が制御される。すなわち、制御マップMPに含まれる制御情報として、各スロットル開度(n)に対応して気化器CBに関する制御量が設定されている。
空燃比の制御に関し、演算によって求めた燃料供給量によって空燃比を制御してもよいが、図2に示すように排気ガスの酸素濃度を検出するセンサ88を設け、この酸素濃度センサ88からの信号つまり排気ガスの空燃比に基づいて燃料供給量を制御してもよい。酸素濃度センサ88としてO2センサ、A/Fセンサを例示することができる。
図9はO2センサの特性図である。図10はA/Fセンサの特性図である。図9、図10から分かるように、酸素濃度センサ88を用いることにより、排気ガスの空燃比が14.7(λ=1)となるように空燃比制御することができる。また、A/Fセンサ(図10)は、リッチ側からリーン側に向かうに従って出力値が大きくなる。この特性を利用することで、λ=1に限らず所望の空燃比となるように空燃比制御することができる。
制御ユニットCUには、常時、エンジン回転数と共にスロットル開度が入力される。例えばスロットル開度が開度(n)のとき、このスロットル開度(n)に対応する制御マップMPの過回転防止しきい値Nth(n)を読み込む。そして、エンジン回転数センサ84が検出したエンジン回転数が過回転防止しきい値Nth(n)よりも高くなったときには、過回転領域(危険領域、図7)に入る可能性があると判断して、空燃比A/Fを所定値だけリッチ側に変更する、又は、燃料供給量を所定値だけ増やす制御が直ちに実行される。これによりエンジン回転数を低下させることができる。
図11は、この過回転防止制御に関するフローチャートである。図11を参照して、ステップS1でスロットル開度(n)を読み込む。そして、次のステップS2において、スロットル開度(n)に対応する制御マップMP(図8)の過回転防止しきい値Nth(n)を設定する。次にステップS3においてエンジン回転数Nを読み込んで、次のステップS4において、エンジン回転数Nが過回転防止しきい値Nth(n)よりも大きいか否かを判別し、Yes(過回転)であれば、このまま放置したときには危険領域に入ってしまう虞があると判断して、ステップS5において、混合気の空燃比(A/F(n))を所定値リッチ方向に変更する、つまり燃料供給量を所定値増量する。これにより、気化器CBは、制御目標である空燃比の設定値を若干リッチ側に変更した空燃比となるように制御され、エンジン本体20に供給する燃料の量が所定値だけ増量される。この燃料供給量の増量によりエンジン回転数は低下する。エンジン回転数の低下は燃料供給量の増量タイミングから遅延して現れる。燃料供給量の増量タイミングから一定時間が経過してエンジンの状態が変化するのを待ってステップS3に戻る。そして、ステップS3乃至S5の処理を反復的に実行することにより、エンジン回転数は過回転防止しきい値Nth(n)に押し戻される。この過回転防止制御は、アイドルからスロットル全開までの各エンジン開度において実行されるため、スロットル全開だけでなく、エンジン本体20の全ての運転状態において過回転によるエンジン損傷を未然に防止できる。
前述した図7を再び参照して、各スロットル開度(n)に対応する過回転防止しきい値Nth(n)は、スロットル開度が大きくなるに従って過回転防止しきい値Nth(n)が大きな値となるように設定されている。すなわち、制御情報として各スロットル開度区分に設定された過回転防止しきい値Nth(n)は、スロットル開度が大きくなるに従って大きな値となるように設定されている。これにより、仮に過回転防止しきい値に対応したA/F(n)でエンジンを動作させた場合でも、作業者がエンジン出力を増大するようにスロットルレバー14を操作したときにこれに連動してエンジン回転数が高くなる。すなわち、作業者に違和感、不自然な感じを与えることはない。
スロットル開度毎に過回転防止しきい値Nth(n)を設定することにより、アイドル運転から全開運転まで全ての運転状態において過回転の問題を解消できる。従って、燃料供給量の電子制御において、スロットル開度毎の気化器CBの制御量つまり混合気の空燃比の値を従来よりもリーン側の値に設定することができる。このことは、燃料供給量の最適化を意味し、また、低エミッション化を意味している。
スロットル開度毎の燃料供給量の最適化において、低エミッション化と高出力化との両立を高い次元で実現するのに、各スロットル開度に対応した気化器CBの制御量つまり混合気の空燃比の最適値を学習させる制御を加えるのが好ましい。図12は、スロットル開度を一定に保ったまま混合気の空燃比つまりエンジン本体20に供給する燃料の量を増減させたときのエンジン回転数の変化を説明するための図である。空燃比を変化させるとエンジン回転数にピークが現れる。このエンジン回転数のピークPに到達するときの空燃比の値はエンジン出力が最も高くなる値であると言うことができる。全てのスロットル開度において、各スロットル開度でエンジン回転数がピークPに到達する最適空燃比で動作するのが望ましいが、作業機の使用環境によって各スロットル開度でエンジン回転数がピークPに到達する最適空燃比つまりエンジン本体20に供給する燃料の最適量が変化する。
このことを念頭に置くと、作業者が作業機を使用している最中に最適空燃比をサーチする処理を実行するのがよい。これを「ベストサーチ」と呼ぶ。図13を参照してベストサーチの概要を説明する。図14は、スロットル開度を16の区分に分けた制御マップMPを制御情報の一例として示している。図14の制御マップMPは、アイドルは第3区分に含まれ、スロットル全開は第16区分に含まれる。例えば第13区分のスロットル開度で継続して運転しているときに、目標空燃比A/F(13-1)の下でエンジン本体20が動作したときにエンジン回転数N1だったとすると、この目標空燃比A/F(13-1)を所定値だけリーンの第2空燃比A/F(13-2)に変更する。制御マップMPの変形例として、例えば所定の一つの区分、例えば作業中に常用されるパーシャル運転状態に対応する一つの区分(n)の制御情報だけで制御マップMPが構成されていてもよい。また、制御マップMPは、第16区分(スロットル全開運転)の制御情報と、上記のパーシャル運転に含まれる特定の一つの区分(n)の制御情報とで構成されていてもよい。
変更後の第2空燃比A/F(13-2)でエンジン本体20が動作したときにエンジン回転数N2だったとすると、図13に図示の例では、空燃比を変更した後のエンジン回転数N2は回転数が高くなっている。次に第2空燃比A/F(13-2)を所定値だけリーンの第3空燃比A/F(13-3)に変更する。変更後の第3空燃比A/F(13-3)でエンジン本体20が動作したときにエンジン回転数N3だったとすると、図13に図示の例では、空燃比を変更した後のエンジン回転数N3は回転数が高くなっている。
次に第3空燃比A/F(13-3)を所定値だけリーンの第4空燃比A/F(13-4)に変更する。変更後の第4空燃比A/F(13-4)でエンジン本体20が動作したときにエンジン回転数N4だったとすると、図13に図示の例では、空燃比を変更した後のエンジン回転数N4は回転数が低くなっている。この一連の空燃比A/Fの変更によって第3空燃比A/F(13-3)が最も高いエンジン回転数のピークP(図12)だったことが分かる。この最も高いエンジン回転数のピークPを実現した第3空燃比A/F(13-3)で制御マップMPの目標値を更新する。他の区分においても同様に各区分(n)において最も高いエンジン回転数を実現できる空燃比A/F(n)をサーチして制御マップMP(図14)の目標値を更新する。すなわち、各区分毎に、空燃比を少しずつ変化させて最も高いエンジン回転数が得られる空燃比を求めるベストサーチ処理を実行し、その結果得られた実空燃比で目標空燃比を更新する。
図15は、ベストサーチ処理の手順を説明するためのフローチャートである。図15を参照してベストサーチ処理を説明する。所定時間同じスロットル開度が維持されるとベストサーチ処理が開始される。いま、上述した第13区分のスロットル開度が所定時間維持されていると仮定すると、ステップS11において、制御マップMP(図14)に設定されている第13区分の空燃比A/F(13-1)を所定値、リーンにした第2空燃比A/F(13-2)に変更する。そして、エンジン回転数を取り込み(S12)、前回のエンジン回転数との差分値(ΔN)を求める(S13)。次のステップS14において、差分値(ΔN)が所定値“A”よりも大きいか否かを判別して、YESであれば、エンジン回転数が前回に比べて高くなっていると判断してステップS15に進んで、第2空燃比A/F(13-2)を所定値だけリーンの第3空燃比A/F(13-3)に変更する。そして、次のS16において、この第3空燃比A/F(13-3)をNVRAMに保存し、そして、第3空燃比A/F(13-3)で目標値を更新した後にステップS12に戻る。
ステップS14においてNOであれば、エンジン回転数が前回に比べて高くなっていないと判断してステップS17に移行する。ステップS17では、エンジン回転数の差分値ΔNが、ゼロを含む所定値“B”よりも小さいか否かの判別が行われる。ここに所定値“B”は上記の所定値“A”よりも小さい値である。このステップS17においてYESであれば、エンジン回転数は相対的に低下したと判断して、空燃比A/Fを所定値だけリッチにした空燃比に変更される(S18)。そして、この変更後の空燃比で目標値の更新を行った後に(S19)、ステップS12に戻る。ステップS17においてNOつまり差分値ΔNが、上記所定値B以上且つ上記所定値A以下であると判断したときにはエンジン回転数を監視する(S12)。
以上のベストサーチ処理を全てのスロットル開度で実行することにより、複数に区分された制御マップMPの各スロットル開度の空燃比A/F(n)つまり気化器CBの制御量を最適化できる。
一般論として、2サイクル内燃エンジンは4サイクル内燃エンジンに比べて高回転及び高湿状態で運転される。また、同じ回転数であっても2サイクル内燃エンジンの燃焼サイクルは4サイクル内燃エンジンの2倍である。さらに、2サイクル内燃エンジンの燃料として予めオイル成分を燃料に混入した混合燃料を使用する場合には、同じスロットル開度においてエンジン本体20に供給する燃料の量を少なくする(空燃比をリーン方向に変更する)ことは、ピストン潤滑不良つまりオイル切れの問題に直結し、エンジンを損傷させてしまう可能性が大きくなる。また、空燃比をリーン方向に変更した場合に、内燃エンジンを停止させたりすると、潤滑不良によりピストンがシリンダに焼き付くという不具合もみられる。
上述したベストサーチ処理は、一つの観点によれば、各スロットル開度において最も高いエンジン回転数のピークP(図12)を求める処理であると言うことができる。このベストサーチ処理の過程で過回転領域に入った場合、異常燃焼によって制御不能の状態に陥り、エンジン回転数が上昇する。ベストサーチ処理はエンジン回転数が増加すれば、空燃比を所定値リーンにする処理を行うことから、異常なエンジン回転数に基づいて制御マップの制御情報を更新してしまう可能性がある。
図14を参照して、制御マップMPには、前述した過回転防止しきい値Nth(n)が設定されている。ベストサーチ処理の過程で、検出したエンジン回転数が過回転防止しきい値Nth(n)以上になったときには、ベストサーチ処理が停止される。このベストサーチ停止処理を図16のフローチャートに基づいて説明すると、ステップS30においてエンジン回転数の読み込みが行われる。このステップS30は、前述したステップS12(図15)が相当する。そして、ステップS31で、この検出したエンジン回転数Nがしきい値Nth(n)よりも小さいときには(YES)、ステップS32に進んで、前述したベストサーチ処理(図15)が継続される。他方、ステップS31において、NOつまり検出したエンジン回転数Nがしきい値Nth(n)と等しいか又は大きいときには、ステップS33に移行してベストサーチ処理が中止され、そしてステップS34において、ベストサーチ処理を停止する直前の空燃比A/F(n)で目標空燃比が更新される。
すなわち、ベストサーチ処理を実行中、検出したエンジン回転数が当該スロットル開度区分の過回転防止しきい値Nth(n)以上になったら、ベストサーチ処理を中止すると共にベストサーチ処理を中止する直前の気化器CBの制御量に基づいて制御マップMPの目標空燃比が更新される。これによりベストサーチ処理に伴う可能性としての異常燃焼の発生を未然に防止できる。
図17は前述した図7に対応する図である。図17において、刈り刃4として金属ブレードを装着した刈払機100を使ってベストサーチ処理を行って最適化した燃料供給量の制御マップ値を破線で示す。実線は、過回転防止しきい値Nth(n)を示す。図17において、○で囲んだ運転状態において、エンジン回転数Nがしきい値Nth(n)よりも高くなっていることが分かる。この○で囲んだ運転領域(スロットル開度区分)では、過回転防止制御で使用するしきい値Nth(n)に相当する空燃比が制御マップ値として採用される。
以上、スロットル開度に対応した過回転防止制御とベストサーチ処理に基づく燃料供給量の最適化つまり空燃比をリーンの方向に最適化する制御との組み合わせによって、スロットル開度全域での燃料供給量を最適化しつつスロットル全域での異常燃焼の発生を防止できる。このことは、作業を中断せざるを得ない異常燃焼の発生を未然に防止できることを意味している。また、2サイクル内燃エンジンにおいて過回転はエンジン損傷に直結する問題であるが、実施例によれば、作業の中断及びエンジン損傷を招くことなく燃料供給量の最適化と高出力とを両立させることができる。
以上、気化器CBを組み込んだエンジン本体20を例示的に挙げて実施例を説明したが、気化器CBに代えて燃料噴射弁を採用してもよい。図18は筒内噴射方式のエンジン200を示す。筒内噴射方式のエンジン200は、アクチュエータである例えばソレノイドによって駆動される燃料噴射弁202が燃焼室26に臨んで配置されている。燃料噴射弁202には、高圧燃料ポンプ204で加圧された燃料が供給される。図19は、アクチュエータである例えばソレノイドによって駆動される燃料噴射弁202が吸気系34に配置されたエンジン300を示す。図18及び図19において、燃料噴射弁202のアクチュエータは制御ユニットCUによって制御される。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれに限定されず、以下の変形例を包含する。
(1)1気筒エンジンに限定されず、複数の気筒を備えたエンジンであってもよい。
(2)実施例では、アイドル運転からスロットル全開運転までの全ての運転状態でベストサーチ処理及び過回転防止処理を行ったが、例えばパーシャル運転状態においてその一部を構成する所定の運転状態、典型的には作業中に常用される運転状態のときに限定してベストサーチ処理及び過回転防止処理を行うようにしてもよい。
(3)アイドル運転又はスロットル全開運転の状態を検出するのに、アイドルスイッチ又はスロットル全開スイッチからの2値の動作信号に基づいてアイドル運転状態又はスロットル全開運転状態を検知してもよい。
(4)パーシャル運転状態においてその一部を構成する所定の運転状態を検知するのに、例えば圧力センサやフローセンサや温度センサの値を検知することにより、スロットル開度を間接的に検出してもよい。
100 刈払機
2 駆動部
14 スロットルレバー
CB 気化器(燃料供給部材)
20 エンジン本体
50 気化器内ガス通路
52 バタフライ弁(出力制御弁)
56 メイン燃料吐出部(メインノズル)
58 スロー系燃料吐出部(スロー系ノズル)
60 共通燃料通路
62 メイン系燃料通路
64 スロー系燃料通路
66(1) 第1ソレノイドバルブ
66(2) 第2ソレノイドバルブ(メイン系)
66(3) 第3ソレノイドバルブ(スロー系)
70 ロータリ気化器のバルブ本体
72 筒状のスロットルバルブ(出力制御弁)
76 ロータリ気化器の燃料供給ノズル
76a ノズルの燃料吐出口
78 針弁
80 ロータリ気化器の燃料供給通路
82 ソレノイドバルブ
CU 制御ユニット
MP 制御マップ
84 エンジン回転数センサ
86 スロットル開度センサ
88 酸素濃度センサ
90 マイクロコンピュータ
92 メモリ
202 ソレノイドによって駆動される燃料噴射弁(燃料供給部材)

Claims (12)

  1. エンジン本体に燃料を供給する燃料供給部材と、
    該燃料供給部材の燃料供給量を制御する制御ユニットと、
    エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサと、
    所定の運転状態の制御情報を記憶したメモリとを含み、
    前記制御情報は当該所定の運転状態での過回転防止しきい値を含み、
    前記所定の運転状態が所定時間継続されたときに前記制御ユニットにより過回転防止処理が実行され、
    該過回転防止処理は、前記エンジン回転数センサが検出したエンジン回転数が前記過回転防止しきい値よりも高くなったときに、前記エンジン本体に供給する燃料の量を所定値だけ増量する作業機用エンジン装置。
  2. 前記制御情報を含む制御マップが前記メモリに記憶されている、請求項1に記載の作業機用エンジン装置。
  3. 前記制御マップが、アイドル運転からスロットル全開運転までのエンジン運転状態を区分した複数の区分を有し、該複数の各区分に前記制御情報が格納されている、請求項2に記載の作業機用エンジン装置。
  4. 前記制御マップに記憶された前記複数の制御情報の過回転防止しきい値が夫々異なる、請求項3に記載の作業機用エンジン装置。
  5. 前記所定の運転状態がパーシャル運転の少なくとも一部を構成する運転状態である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の作業機用エンジン装置。
  6. 前記所定の運転状態がスロットル全開の運転状態である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の作業機用エンジン装置。
  7. 前記エンジン本体の出力を制御する出力制御弁のスロットル開度を読み取ることのできるデバイスを更に有し、
    前記所定の運転状態が前記デバイスの2値信号に基づいて検出される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の作業機用エンジン装置。
  8. 前記エンジン本体の出力を制御する出力制御弁のスロットル開度を検出するスロットル開度センサを更に有し、
    前記所定の運転状態が前記スロットル開度センサに基づいて検出される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の作業機用エンジン装置。
  9. 前記過回転防止しきい値が、各運転状態の区分における過回転領域のエンジン回転数よりも低い値に設定されている、請求項3に記載の作業機用エンジン装置。
  10. 前記制御ユニットが、混合気又は排気ガスの空燃比を制御する空燃比制御処理を実行する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の作業機用エンジン装置。
  11. 前記過回転防止しきい値を越えた場合に前記空燃比制御処理を停止させる、請求項10に記載の作業機用エンジン装置。
  12. 前記空燃比制御処理において、前記制御ユニットは、前記所定の運転状態が所定時間継続されたときに、当該所定の運転状態に対応する前記燃料供給部材の制御量を所定値だけ変更して、前記エンジン本体に対する燃料供給量を所定量減らした後のエンジン回転数を検出してエンジン回転数のピークを探すベストサーチ処理を実行し、
    エンジン回転数がピークとなる制御量で前記制御情報を更新する、請求項11に記載の作業機用エンジン装置。
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