[第1実施形態]
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、遊技機の説明における前後左右とは、遊技中の遊技者から見た方向を指すものとする。
〔遊技機全体図〕
図1は、遊技機を説明する図である。
遊技機10は島設備に固定される枠11に、ヒンジを介して開閉回動自在に取り付けられる開閉枠を備える。開閉枠は、前面枠12(本体枠)及びガラス枠15によって構成されている。
前面枠12には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス14を有するガラス枠15が取り付けられる。カバーガラス14は、遊技盤30に形成される遊技領域32(図2参照)を視認可能とする遊技視認領域として機能する。
前面枠12及びガラス枠15は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠15のみを開放することで、遊技盤30の遊技領域32にアクセスすることができる。また、前面枠12をガラス枠15が開放されていない状態で開放することで、遊技盤30の裏面側に配設された遊技制御装置(主基板)100(図3参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠15のカバーガラス14周囲の縁部分には、種々の枠構成部材が配設されている。
ガラス枠15の上部中央及び左側部には、遊技状態に応じて発光演出可能な装飾装置18a,18bが配設されている。装飾装置18a,18bは、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じた発光演出を行う。これら装飾装置18a,18bの内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の上右角部分及び上左角部分には、上スピーカ19aがそれぞれ配設される。これら上スピーカ19aとは別に遊技機10の下部には、2つの下スピーカ19bが設けられている。下スピーカ19bは、ガラス枠15の下左角部分及び前面枠12の下右角部分に配設されている。これら上スピーカ19a及び下スピーカ19bは、効果音や警報音、報知音等を発するものである。
ガラス枠15の右側部には、遊技機10の上下方向に延設されるとともに、前方(遊技者側)に向かって突出する突出演出ユニット13が配設されている。突出演出ユニット13は、遊技の進行状態に応じて発光演出等を行う演出装置である。突出演出ユニット13の内部に配設される照明部材も枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
ガラス枠15の下部には、遊技球を貯留可能な上皿21を有する上皿ユニットが取り付けられている。上皿21は、上面が開口した箱状に形成されている。上皿21に貯留されている遊技球は、一球ずつ球発射装置(図示省略)に供給される。
上皿ユニットは、遊技者からの入力操作を受け付ける演出操作装置と、遊技者からの入力操作を受け付ける球貸操作装置と、遊技状態に応じて発光演出等を行う装飾装置22と、をさらに備える。
演出操作装置は、演出ボタン25にタッチパネル25bを組み込んだ操作装置であり、遊技者が操作しやすいように上皿ユニットの上部中央に設けられている。
遊技者が演出操作装置を操作することによって、表示装置41(図2参照)に表示される特図変動表示ゲーム(ゲーム)等において遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。例えば、演出パターン(演出態様)を選択したり、始動記憶に対応する変動表示ゲーム(ゲーム)の結果を事前に予告する予告演出を実行したりすることができる。なお、変動表示ゲームには特図変動表示ゲームが含まれ、単に変動表示ゲームとした場合には、本明細書では特図変動表示ゲームを指すものとする。
また、変動表示ゲームの実行中だけでなく、非実行中に遊技者が演出操作装置を操作することによっても演出パターンを変更するようにしてもよい。
なお、変動表示ゲームが実行される際の遊技状態は、複数の遊技状態からなる。通常遊技状態(通常状態)とは、特別な遊技状態が発生していない遊技状態である。また、特別な遊技状態とは、例えば、特定遊技状態としての時短状態や変動表示ゲームにおいて特別結果(例えば大当り)の発生確率が高い状態(確変状態、確率変動状態)、大当り状態(特別遊技状態)である。
ここで、確変状態(特定遊技状態)は、次の大当りが発生するまで継続するもの(ループタイプ)、所定回数の変動表示ゲームが実行されるまで継続するもの(回数切りタイプ、ST)、及び所定の確率転落抽選に当選するまで継続するもの(転落抽選タイプ)等がある。
さらに、確変状態を発生させるか否かを大当り図柄乱数によって決定せずに、大当りが発生した場合に必ず確変状態を発生させるようにしてもよいし、特定領域を備える入賞装置等を設け、特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態を発生させるようにしてもよい。
球貸操作装置は、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する操作装置であって、上皿ユニットの上部右側に設けられている。球貸操作装置は、球貸ボタン27と、返却ボタン28と、残高表示部26と、を備えている。球貸ボタン27は遊技球を借りる場合に遊技者が操作するボタンであり、返却ボタン28は遊技機10に隣接するように配置されるカードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させる場合に遊技者が操作するボタンである。残高表示部26は、プリペイドカード等の残高が表示される表示領域である。
装飾装置22は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出等を行う装置であって、上皿ユニットの前側部分に設けられている。装飾装置22の内部に配設される照明部材は、枠装飾装置18(図4参照)の一部を構成している。
上記した上皿ユニット等を備えるガラス枠15の下方であって、前面枠12の下部には、球発射装置(図示省略)の動作を制御するための操作ハンドル24と、遊技球を貯留可能な下皿23とが設けられている。
操作ハンドル24は、前面枠12の右下部であって、右側の下スピーカ19bの下方に配置されている。遊技者が操作ハンドル24を回動操作することによって、球発射装置は上皿21から供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域32に発射する。球発射装置から発射される遊技球の発射速度は、操作ハンドル24の回動操作量が大きくなるほど速くなるように設定されている。即ち、球発射装置は、遊技領域に遊技球を発射する勢(速度)である発射勢を、遊技者による操作ハンドル24の操作に対応して変更でき、発射勢の異なる種々の発射態様で遊技球を発射できる。発射態様には、遊技領域32の左側において遊技球を流下させる左打ち(通常打ち)と、遊技領域32の右側において遊技球を流下させる右打ちが含まれる。
下皿23は、上皿ユニットに対して所定の間隔をあけて、上皿ユニットの下方に配置されている。下皿23は、当該下皿23の底面を上下方向に貫通する球抜き穴23aと、球抜き穴23aを開閉するための開閉操作部23bと、を有している。遊技者が開閉操作部23bを操作して、球抜き穴23aを開くことによって、下皿23に貯留されていた遊技球を球抜き穴23aを通じて外部に排出することができる。
〔遊技盤〕
続いて、図2を参照して、遊技機10の遊技盤30について説明する。図2は、遊技機10に備えられる遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体30aを備える。遊技盤本体30aは木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体30aの前面にはガイドレール31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、ガイドレール31で囲まれた遊技領域32内に球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘等が配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース(前面構成体)40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを備え、センターケース40の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、ELやCRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
表示装置41の表示画面(表示部)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(大当り表示やファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
また、センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ通路40eへの流入口40aと、ワープ通路40eを通過した遊技球が転動可能なステージ部40bとが設けられている。センターケース40のステージ部40bは、始動入賞口36及び普通変動入賞装置37の上方に配置されているため、ステージ部40b上で転動した遊技球は始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞しやすくなっている。
センターケース40の上部及び右側部には、それぞれ上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dが設けられる。上部演出ユニット40c及び側部演出ユニット40dは、盤装飾装置46(図4参照)及び盤演出装置44(図4参照)の一部を構成している。
センターケース40の右側方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)34a(図3参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32にも一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ(SW)35a〜35n(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図変動表示ゲームの開始条件を付与する始動入賞口(第1始動入賞領域)36が設けられ、その直下には第2始動入賞口(第2始動入賞領域)を備えた普通変動入賞装置37が設けられる。普通変動入賞装置37は、上端側が手前側に倒れる方向に回動することで、遊技球が流入し易い状態に変換する可動部材(可動片)37bを備える。可動部材37bが閉状態である場合には遊技球が普通変動入賞装置37に入賞できないようになっている。遊技球が始動入賞口36又は普通変動入賞装置37に入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。
可動部材37bは、所謂ベロ型の普通電動役物であり、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合に、普電ソレノイド37c(図3参照)を介して回動して開いて、遊技球が普通変動入賞装置37に流入しやすい開状態(遊技者にとって有利な入賞容易状態)に変化する。
なお、可動部材37bは、後述する遊技制御装置100によって制御される。遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームの変動時間を短縮したり普図変動表示ゲームの当り確率を通常よりも高確率としたりすることで入賞容易状態の発生頻度を高めたり、通常遊技状態で発生する入賞容易状態よりも入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、前述の特定遊技状態として時短状態(普電サポート状態)を発生させる。なお、確変状態(潜伏確変状態を除く)においても、重複して時短状態(普電サポート状態)が発生する。
普通変動入賞装置37の右下方の遊技領域32には、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで大入賞口を開放するアタッカ形式の開閉扉39cを有する特別変動入賞装置39が設けられている。特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口内には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてカウントスイッチ39a(大入賞口スイッチ39a、図3参照)が配設されている。また、大入賞口内や大入賞口近傍には、大入賞口を照らす発光部材が配設されている。
第2特別変動入賞装置39の内部には、特定領域86(いわゆるV入賞口)が設けられている。特定領域86(V入賞口)に遊技球が入球した場合に大当り終了後の確変状態(高確率状態、特定遊技状態)が確定する。特定領域86は、確変大当りの場合にのみ、長時間開放されるなどして遊技球が容易に通過できるようにしてよい。なお、遊技制御装置100は、特定領域86への遊技球の通過(V入賞)をセンサ(後述の特定領域スイッチ72)等を介して検知でき、V入賞を検知すると大当り終了後に確変状態に移行することを確定するとともに、後述の演出制御装置300にV入賞があったことを示す情報(特定領域通過コマンド等)を送信する。そして、演出制御装置300は、V入賞を表示装置41などにおいて報知できる。
一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、及び特別変動入賞装置39の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置200(図3参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から上皿21に排出する。また、普通変動入賞装置37の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30bが設けられている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体30aの右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。一括表示装置50は、現在の遊技状態等の情報を表示する表示部51〜60を備える。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部51(特図1表示器、ランプD1)及び第2特図変動表示部52(特図2表示器、ランプD2)と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部53(普図表示器、ランプD10、D18)と、各変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)と、を有している。特図1保留表示器54はランプD11、D12により構成される。特図2保留表示器55は、ランプD13、D14により構成される。普図保留表示器56は、ランプD15、D16により構成される。
また、一括表示装置50には、右打ち時(右打ちすべき時)又は左打ち時(通常打ち時)であることを報知する第1遊技状態表示部57(第1遊技状態表示器、ランプD8)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部58(第2遊技状態表示器、ランプD9)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部59(第3遊技状態表示器、確率状態表示部、ランプD17)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60(ランプD3−D7)が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52において、変動表示ゲームは、識別情報(例えば、中央のセグメント)の点灯消灯(点滅)を繰り返す変動表示によって実行される。なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、このようなセグメント型の表示部に限らず、複数のLEDの集合体により構成されていてもよいし、変動表示を実行する場合に、表示器として設けられるすべてのLEDにより全点灯全消灯(全LEDの同時点滅)や、循環点灯(何れか1のLEDから所定時間毎に所定の順序で点灯し、消灯する)、または複数のLEDのうちの所定数のLEDによる点灯消灯(点滅)や循環点灯によって行ってもよい。普図表示器53においても、変動表示ゲームは、ランプD10、D18の点灯消灯を繰り返す変動表示(点滅)によって実行される。また、普図表示器53も特図1表示器51、特図2表示器52と同様に適宜構成することが可能である。
また、センターケース40の上部に設けられるランプ表示装置80は、図柄(第四特別図柄)として点灯表示と消灯表示を繰り返す変動表示(点滅)を実行するランプ表示部(LED)と、各特図変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用のランプ表示部(LED)を有する。なお、ランプ表示装置80は、演出制御装置300(後述)で制御される。各特図変動表示ゲームの始動(保留)記憶数報知用のランプ表示部(LED)は、大当り発生により保留数の表示を終了するが、大当り状態中以外の場合(表示装置41で後述のリーチが発生している場合も含む)では、保留数の表示を行う。
次に、遊技機10における遊技の流れ、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームの詳細について説明する。
遊技機10では、図示しない球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30bへ流入し、遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、又は特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出装置を介して上皿21に排出される。
普図始動ゲート34には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、ゲートスイッチ34aによって検出され、このときに抽出された当り判定用乱数値の判定結果に基づき普図変動表示ゲームが実行される。
普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われており当該普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって普通変動入賞装置37が開放状態に変換されている場合に、遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図始動記憶数が上限数未満ならば当該記憶数が加算(+1)される。
普図始動記憶には普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されており、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた普図表示器53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34通過時に抽出された普図乱数値が当り値である場合には、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば0.3秒間)だけ開状態に変換され、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が許容される。
遊技球の始動入賞口36への入賞及び普通変動入賞装置37への入賞は、始動口1スイッチ36a(図3参照)及び始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。始動入賞口36に入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数を限度に記憶される。
特図変動表示ゲームの始動入賞球の検出時には、大当り乱数値や大当り図柄乱数値、各変動パターン乱数値等が抽出される。これら乱数値は、遊技制御装置100の特図保留記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数分(例えば最大で8回分)を限度に記憶される。特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器54や特図2保留表示器55に表示されるとともに、表示装置41の表示画面にも表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36への入賞若しくは第1始動記憶に基づいて、特図1表示器51で特図1変動表示ゲームを実行する。また、遊技制御装置100は、普通変動入賞装置37への入賞若しくは第2始動記憶に基づいて、特図2表示器52で特図2変動表示ゲームを実行する。
特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)及び特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)は、特図1表示器51及び特図2表示器52において識別情報(特別図柄、特図)を変動表示した後に所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41では、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示(スクロール表示)を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現等の多様な演出表示が行われる。さらに、飾り特図変動表示ゲームでは、他の飾り特別図柄(識別情報)として、ランプ表示装置80のランプ表示部(LED)において、点灯表示と消灯表示の繰り返し(点滅)によって第四特別図柄(第4図柄)が変動する。ランプ表示部の変動表示は、開始から所定時間後に、はずれの場合は「点灯」、大当りの場合は「消灯」で停止する。
なお、逆に、第四特別図柄(第4図柄)としてのランプ表示部(LED)の変動表示は、はずれの場合は「消灯」、大当りの場合は「点灯」で停止する構成も可能である。また、各ランプ表示部としてLED(第4図柄LED)を複数設けて、はずれの場合に複数のうちの一つのLEDを点灯させ、大当りの場合に複数の全てのLEDが点灯させるような構成も可能である。
始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞が所定のタイミングでなされた場合(入賞検出時の大当り乱数値が大当り値である場合)には、特図1表示器51または特図2表示器52において、特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出され、大当り状態(特別遊技状態)となる。これに対応して、表示装置41の表示態様は特別結果態様(例えば「7,7,7」等の数字が揃った状態)となる。
このとき、特別変動入賞装置39は、大入賞口ソレノイド39b(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば30秒)だけ閉状態から開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置39に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開き、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52は、別々の表示器として構成してもよいし同一の表示器として構成してもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないように設定される。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームについては、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。なお、特図2変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっており、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶があり、特図変動表示ゲームの実行が可能な状態になった場合は特図2変動表示ゲームが実行される。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
〔遊技制御装置〕
図3は、遊技機10の遊技制御系のブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100(主基板)を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するACDCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
本実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。RAM初期化スイッチ112が押下げられてオン操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111c及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100(主基板)は、設定キースイッチ93を備える。設定キースイッチ93は、操作者の回転操作等によってオンすることによって遊技条件(遊技)に関する設定に応じた確率設定値(設定値)を変更可能な状態にする。なお、RAM初期化スイッチ112は、操作者の操作に応じて確率設定値を変更可能な設定値変更スイッチとしても使用可能である。本実施形態では、確率設定値は、大当り確率や小当り確率(小当りがある場合のみ)などの当選確率を設定するための設定値であるが、確率以外の他の遊技条件(演出など)も確率設定値に応じて変更可能である。設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112は、遊技条件に関する設定(確率設定値)を変更可能な設定変更手段(設定変更装置42)を構成する。なお、RAM初期化スイッチ112ではなく、他のスイッチが、設定値変更スイッチを兼用してもよいし、専用に独自の設定値変更スイッチを設けてもよい。
設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112は、遊技機10内部の遊技制御装置100上に設けられることによって、前面枠12(本体枠)が開放されなければ操作できない位置(アクセスできない位置)に配置される。即ち、一般の遊技者は、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112にアクセスして操作することができない。
後述するように、遊技機10の電源投入(停電復旧、復電)の際に、遊技機10は、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112のオン/オフ状態に応じて、確率設定値を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変更モード)、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)などの各種状態に、移行することができる。
本実施形態において、確率設定値は、例えば6段階で規定され、確率設定値1(設定1)、確率設定値2(設定2)、確率設定値3(設定3)、確率設定値4(設定4)、確率設定値5(設定5)、確率設定値6(設定6)がある。一般的に、設定1が遊技者に最も不利な設定であり、設定6が遊技者に最も有利な設定である。設定1、2が低設定であり、設定3、4が中間の設定(中間設定)であり、設定5、6が高設定である。
確率設定変更処理では、操作者によってRAM初期化スイッチ112が押下操作される度に、作業用設定値領域の作業用設定値(設定)が、設定値0(設定1、確率設定値1)→設定値1(設定2、確率設定値2)→設定値2(設定3、確率設定値3)→設定値3(設定4、確率設定値4)→設定値4(設定5、確率設定値5)→設定値5(設定6、確率設定値6)→設定値0(設定1)→設定値1(設定2)→・・・のように変更される。このように、RAM初期化スイッチ112は、設定値変更スイッチとしても機能する。なお、説明の都合上、設定変更状態(設定変更モード)中に、作業用設定値0〜5をそれぞれ確率設定値1〜6に対応して設けるが、作業用設定値と確率設定値は同じ数値範囲(即ち0〜5又は1〜6)に揃えて同じものとして取り扱ってもよい(作業用設定値と確率設定値を同じ数値にする)。
なお、RAM初期化スイッチ112(設定値変更スイッチ)の操作ではなく、設定キースイッチ93を所定の位置に回転操作して確率設定値を変更する構成としてもよい。また、確率設定値は6段階に限られない。そして、選択されている0〜5の作業用設定値に対応する表示用確率設定値が、例えば4桁の7セグメント型(ドットDpを含めると8セグメント型)の表示器である性能表示装置152等に表示される。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111a、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111b及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111cを備える。
ROM111bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶する。RAM111cは、遊技制御時にCPU111aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用されるもので、遊技に関する情報(遊技情報)が記憶され、停電が発生しても記憶された情報の記憶保持が可能な保持記憶手段となる。ROM111b又はRAM111cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、リーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、リーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様(大当り態様)が導出される可能性が異なる(期待度が異なる)リーチ演出の系統(種類)として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、リーチ演出の大当りの期待度(期待値)は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合と比較して大当りとなる可能性の高い状態である。
なお、演出(予告)の期待度は、その演出が選択された場合に大当りになる確率を示唆し、大当りであるときのその演出の選択率及び大当りでないとき(はずれのとき)のその演出の選択率などに基づいて算出することができる。
CPU111aは、ROM111b内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、小当りの図柄を決定するための小当り図柄乱数(小当りがある場合のみ)、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチなしの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111aに対する所定周期(例えば、4msec(ミリ秒))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当りあるいははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態あるいは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技制御装置100の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62(盤電波センサ)、普図始動ゲート34のゲートスイッチ34a、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、第2始動入賞口37(普通変動入賞装置)内の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。
さらに、インタフェースチップ(近接I/F)121は、特定領域スイッチ72、残存球排出口スイッチ73、アウト球検出スイッチ74に接続される。特定領域スイッチ72は、特定領域86(V入賞口)への遊技球の通過(V入賞)を検出する。残存球排出口スイッチ73は、特別変動入賞装置39からの遊技球を排出する残存球排出口を通過した遊技球を検出する。アウト球検出スイッチ74は、アウト口30bを通過する遊技球のみを検出してもよいし、遊技領域に発射されて遊技を終えた全ての遊技球を検出してもよい。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124、又は、第4入力ポート126に供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、ゲートスイッチ34a、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aの検出信号は第3入力ポート124に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第2入力ポート123に入力される。
また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ72、残存球排出口スイッチ73、又は、アウト球検出スイッチ74の検出信号は第4入力ポート126に入力される。
また、第2入力ポート123には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63、前面枠12(本体枠)等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65からの信号が入力される。
また、第2入力ポート123は、設定キースイッチ93からの設定キースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する。
また、近接I/F121の出力のうち、第3入力ポート124への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第3入力ポート124の他、遊技用マイコン111に入力されるように構成されている。
前述のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第3入力ポート124が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第3入力ポート124に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第2入力ポート123、第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号、払出異常を示すステータス信号、払出前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作ハンドル24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号、RAM初期化スイッチ112からの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。枠電波不正信号は前面枠12(本体枠)に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置に出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。
また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置に出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置に供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置に供給される。
なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置に供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置に供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され普通変動入賞装置37を開放させるソレノイド(普電ソレノイド)37c、特別変動入賞装置39を開放させる大入賞口ソレノイド39b(大入賞口ソレノイド)、レバーを動作させ特定領域86を開放させるレバーソレノイド86bの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71に出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド39bなどの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置に供給する外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dが設けられている。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりデジット線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71に出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力されるシリアルデータ(制御用データ、点灯パターンデータ、キャラクタコード(文字コード)など)を受けて、性能表示装置152(状態表示装置)を駆動するドライバ150が設けられている。本実施形態では、性能表示装置152は、複数(4つ)の7セグメント型(ドットDpを含めると8セグメント型)の表示器(LEDランプ)からなり、ドライバ150はLEDドライバであるが、これに限られるものではない。
性能表示装置152は、遊技制御装置100(主基板)上に設けられるものであるが、他の場所に設けられてもよい。例えば、性能表示装置152は、性能表示として、表示用確率設定値や役物比率や出玉率や排出球数を表示可能である。
ここで、排出球数は、遊技領域32から排出された遊技球の数(アウト球数とも呼ぶ)であり、入賞口を通過した遊技球の数(入賞数)とアウト口30bを通過した遊技球の数との合計である。排出球数は、アウト球検出スイッチ74の信号などをカウント(計数)することにより取得できる。本実施形態では、入賞口には、一般入賞口35、始動入賞口36(第1始動入賞口、始動口1)、普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動口2)、及び、特別変動入賞装置39(大入賞口)が含まれる。
出玉率は、排出球数(或は発射球数)に対する賞球数の合計の比率(割合)であり、(獲得球数÷排出球数)×100(%)で計算される。即ち、出玉率は、排出球数100個当りの獲得球数(賞球数の合計)となる。
例えば、役物比率は、所定期間(例えば、遊技機10の電源投入から現在まで)に入賞口に入賞したことで得られた全賞球数(賞球の合計数)のうち、大当り状態中に大入賞口に入賞したことで得られた賞球数(役物別獲得球数)の割合(%)(=いわゆる連続役物比率)である。なお、役物比率は、全賞球数のうち、大入賞口に入賞したことで得られた賞球数(大当り状態中と小当り状態中)の割合(=大入賞口比率)でもよいし、或は、大入賞口及び普通変動入賞装置37(第2始動入賞口)に入賞したことで得られた賞球数の割合(=一般的に使用されるいわゆる役物比率(全役物比率))でもよい。
〔演出制御装置〕
次に、図4を用いて、演出制御装置300(サブ基板)の構成について説明する。図4は、遊技機10の演出制御系のブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19から再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。
また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312に出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41に送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。コマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。なお、盤装飾装置46には、前述のランプ表示装置80が含まれてよい。
ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25の表面に設けられているタッチパネル25b、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311に検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、前述のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。
さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111aは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、普図表示器53に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する。普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)前述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器53にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、始動記憶に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当り外れを判定する。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、始動記憶に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当り外れを判定する。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する。さらに、演出制御装置300は、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111aは、例えば、大入賞口ソレノイド39bにより特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンド(R)とし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能である。高確率状態(確変状態)は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態と比較して高い状態である。また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能である。時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するため、普電サポート状態となる。なお、潜伏確変状態を除く高確率状態(通常の確変状態)でも、重複して時短状態にして普電サポートを実行する。
例えば、時短状態においては、前述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を通常の第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間にする時間短縮変動が可能である(例えば、10000msecが1000msec)。なお、時短状態においては、特図変動表示ゲームの実行時間(特図変動時間)も通常より短縮され、特図変動表示ゲームの時間短縮変動も実行する。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604msec)よりも短い第2停止時間(例えば704msec)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100msec)よりも長い第2開放時間(例えば1352msec)となるように制御することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。これにより、時短状態では、通常遊技状態よりも普通変動入賞装置37への入賞が容易化して、単位時間当たりの特図変動表示ゲームの実行回数が通常遊技状態よりも増加可能である。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)してもよい。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
〔電源投入時の移行状態〕
前述のように、電源投入時のRAM初期化スイッチ112及び設定キースイッチ93のオンオフ状態によって、4つの状態(モード)へ移行する。
電源投入時に、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ93とがオンにされている場合には、確率設定値(設定値)を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変更モード)に移行する(図5BのA1027−A1036と図6B参照)。
次に、電源投入時に、設定キースイッチ93がオンにされているがRAM初期化スイッチ112がオフの場合には、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)に移行する(図5BのA1031−A1036と図6B参照)。
また、電源投入時に、設定キースイッチ93がオフであるがRAM初期化スイッチ112がオンにされている場合には、RAM初期化状態(RAMクリアモード)に移行し、RAM初期化処理(RAMクリア処理)が実行されて、RAM111cが初期化される(図5BのA1042−1044参照)。
電源投入時に、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112とがオフである場合には、通常復電状態(通常復電モード)に移行し、単に復電されるだけの状態になる。
[遊技制御装置の制御]
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5A及び図5Bに示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図9に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、メイン処理について説明する。図5A及び図5Bは、遊技制御装置100によるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。なお、遊技制御装置100が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「A****」と表されている。
図5Aに示すように、遊技制御装置100は、メイン処理を開始すると、まず、割込みを禁止する処理を実行する(A1001)。さらに、割込み発生時にレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理を実行する(A1002)。
続いて、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク0を指定し(A1003)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1004)。例えば、RAMのアドレスが0000h〜01FFhの範囲である場合に、上位アドレスとして00hをセットする。
次に、遊技制御装置100は、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(A1005)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。その後、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の状態を読み込む(A1006)。即ち、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112からの信号を読み込む。
さらに、遊技制御装置100は、電源ディレイタイマを設定する(A1007)。電源ディレイタイマに所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するまで待機するための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置に送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすことを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、待機時間の開始前に設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むことで、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても、電源投入時に行った設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定すると(A1007)、遊技制御装置100は、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理とを実行する(A1008からA1010)。
停電監視処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込むなどして、停電が発生しているか否か判定する(A1008)。停電が発生している場合に(A1008の結果が「Y」)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
遊技制御装置100は、停電が発生していない場合には(A1008の結果が「N」)、電源投入ディレイタイマを−1更新し(A1009)、タイマの値が0であるか否かを判定する(A1010)。タイマの値が0でない場合(A1010の結果が「N」)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、ステップA1008の処理に戻る。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。したがって、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、遊技制御装置100は、タイマの値が0である場合(A1010の結果が「Y」)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセスを許可し(A1011)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(A1012)。
次に、遊技制御装置100は、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(A1013)。
さらに、ここで、性能表示装置152(状態表示装置)を駆動するドライバ150を初期設定してもよい。遊技制御装置100は、初期設定の内容に対応する制御用データを含むコマンドを、第2出力ポート134(シリアル通信回路)の送信バッファに書き込んでドライバ150に送信する。例えば、遊技制御装置100は、初期設定においてデューティ比を設定する。デューティ比は、性能表示装置152の各LED(各セグメント)の明るさに対応する。遊技制御装置100は、初期設定において、性能表示装置152の使用桁数を設定する。本実施形態では、使用桁数は4である。
次に、遊技制御装置100は、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する(A1014)。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路に供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
続いて、遊技制御装置100は、RAM(ここではRAM111c)の異常を示すRAM異常フラグをセットする(A1015)。ここでは、一旦、異常前提のフラグを所定のレジスタにセットしておく。
次に、遊技制御装置100は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1016)。そして、正常であれば(A1016の結果が「Y」)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否かを判定する(A1017)。
さらに、遊技制御装置100は、停電検査領域2の値が正常であれば(A1017の結果が「Y」)、RWM内の所定領域(例えば遊技制御用作業領域)のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1018)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(A1019)。チェックサムが一致する場合には(A1019の結果が「Y」)、RAMは正常であり、RAMの異常を示すRAM異常フラグをクリアする(A1020)。その後、ステップA1021の処理に移行する。
また、遊技制御装置100は、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(A1016の結果が「N」、又は、A1017の結果が「N」)、チェックサムが一致しない場合には(A1019の結果が「N」)、RAM異常フラグをクリアすることなく、ステップA1021の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の両スイッチがオンであるか否かを判定する(A1021)。遊技制御装置100は、両スイッチがオンである場合に(A1021の結果が「Y」)、設定可変状態(設定変更モード)に移行し、ステップA1027−A1037の確率設定変更中の処理を実行する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフである場合に(A1021の結果が「N」)、RAM(ここではRAM111c)の異常を示すRAM異常フラグがセットされているか否か判定する(A1022)。RAM異常フラグがセットされていない場合に(A1022の結果が「N」)、確率設定変更中フラグがセットされているか否かを判定する(A1023)。確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A1023の結果が「N」)、ステップA1031−A1037の確率設定確認中(設定確認状態中、設定確認モード中)の処理、ステップA1041−1044のRAM初期化処理(RAMクリア処理)、又は、ステップA1041、A1045、A1046の通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を実行する。
遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされている場合に(A1023の結果が「Y」)、遊技制御装置100(主基板、メイン基板)に異常があったことを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信する(A1024)。メイン異常エラー報知のコマンドを受信した演出制御装置300は、遊技制御装置100の異常があったことを報知する。
続いて、遊技制御装置100は、遊技停止時の7セグ表示データ(図9(C)の「E1」のエラー表示のデータ)を性能表示装置152で表示するために性能表示装置152のドライバ150に出力する(A1025)。そして、外部装置(遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)や情報収集端末など)に異常を知らせるためのセキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(A1026)。なお、ここで、大当りに関する情報がRAM111cに残っている場合でも、大当り信号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。その後、ステップA1025とA1026の処理を繰り返して待機し、再度、設定変更の操作(設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の両方のオン操作)をして電源が投入されるのを待つ。なお、ステップA1025とA1026の処理を繰り返して待機して待機している間、割込みは禁止されたままであり(A1001)、特図1、2ゲーム処理や普図ゲーム処理を実行可能なタイマ割込み処理(図7)が実行できないため、遊技(特図変動表示ゲーム、普図変動表示ゲーム)は実行できない。
このように、設定変更の操作(設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の両方のオン操作)を実行していないのに、確率設定変更中フラグがセットされている場合に異常があったとして、A1024−A1026の処理を実行する。例えば、確率設定変更中(設定変更が完了する前)に電源がオフして再起動した場合などに、設定変更の操作を実行していないのに、確率設定変更中フラグがセットされることがある。
一方、遊技制御装置100は、RAM異常フラグがセットされている場合も(A1022の結果が「Y」)、遊技制御装置100(メイン基板)に異常があったことを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信し(A1024)、遊技停止時の7セグ表示データ(図9(C)の「E1」のエラー表示のデータ)を性能表示装置152のドライバ150に出力し(A1025)、外部装置にRAM異常を知らせるために、セキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(A1026)。なお、前述と同様に、大当りに関する情報がRAM111cに残っている場合でも、大当り信号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。その後、ステップA1025とA1026の処理を繰り返して待機する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の両スイッチがオンである場合に(A1021の結果が「Y」)、確率設定変更中(設定可変状態中)の処理を開始して、まず、RAM異常フラグがセットされているか否かを判定する(A1027)。RAM異常フラグがセットされている場合に(A1027の結果が「Y」)、確率設定値が正しいものであるか不明であるため、RAM111cの確率設定値領域に記憶されている確率設定値をクリアし初期値(例えば最低設定値「1」)にしてから(A1028)、確率設定変更中であることを示す確率設定変更中フラグをセットする(A1029)。RAM異常フラグがセットされていない場合に(A1027の結果が「N」)、確率設定値をクリアせずに、確率設定変更中フラグをセットする(A1029)。次に、確率設定変更中のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1030)、ステップA1034の処理に移行する。なお、確率設定変更中のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定変更中であることを表示装置41などにおいて報知する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93及びRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフであり(A1021の結果が「N」)、RAM異常フラグがセットされておらず(A1022の結果が「N」)、且つ、確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A1023の結果が「N」)、設定キースイッチ93がオンであるか否かを判定する(A1031)。設定キースイッチ93がオンである場合に(A1031の結果が「Y」)、RAM初期化スイッチ112はオフということになり、確率設定確認中(設定確認状態中)の処理が開始して、確率設定確認中であることを示す確率設定確認中フラグをセットする(A1032)。そして、確率設定確認中のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1033)、ステップA1034の処理に移行する。なお、確率設定変更中のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定確認中であることを表示装置41などにおいて報知する。
ステップA1030又はステップA1033の後に、遊技制御装置100は、確率設定変更中と確率設定確認中の共通の処理として、ステップA1034からA1040の処理を実行する。
遊技制御装置100は、まず、確率設定変更中と確率設定確認中においてセキュリティ信号を出力するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128ms(所定時間)をセーブする(A1034)。なお、セキュリティ信号制御タイマのカウントとセキュリティ信号の出力は、後述の確率設定変更/確認処理(図6B)において実行されるが、確率設定変更又は確率設定確認が早期に終了した場合には、残りのセキュリティ信号制御タイマのカウントとセキュリティ信号の出力は、外部情報編集処理(A1321)で実行される。確率設定変更中と確率設定確認中において、少なくとも50msは、セキュリティ信号は出力される。
次に、遊技制御装置100は、割込みを許可する(A1035)。これにより、タイマ割込み処理(図7)が実行可能となる。そして、設定キースイッチ93がオフであるか否かを判定する(A1036)。設定キースイッチ93がオンである場合に(A1036の結果が「N」)、停電が発生しているか否かを判定する(A1037)。停電が発生していない場合に(A1037の結果が「N」)、ステップA1036の処理に戻る。一方、停電が発生している場合に(A1037の結果が「Y」)、ステップA1055−A1061の停電発生時の処理を実行する。
このように、設定キースイッチ93がオンであり、停電が発生していない限り、確率設定値を変更可能な設定可変状態(設定変更状態、設定変更モード)、又は、確率設定値を確認可能な設定確認状態(設定確認モード)が継続される。
一方、遊技制御装置100は、設定キースイッチ93がオフである場合に(A1036の結果が「Y」)、割込みを禁止し(A1038)、報知終了のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信する(A1039)。なお、報知終了のコマンドを受信した演出制御装置300は、確率設定確認中であることの報知又は確率設定変更中であることの報知を終了する。
次に、遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされているか否か、即ち、これまで確率設定変更中であったか否かを判定する(A1040)。確率設定変更中フラグがセットされている場合に(A1040の結果が「Y」)、即ち、これまで確率設定変更中であった場合に、ステップA1042−A1044のRAM初期化処理(後述)を実行する。一方、確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A1040の結果が「N」)、即ち、これまで確率設定確認中であった場合に、ステップA1045以降の電源投入時(電源復旧時)の通常の処理を実行する。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ93がオフである場合に(A1031の結果が「N」)、RAM初期化スイッチ112がオンであるか否かを判定する(A1041)。RAM初期化スイッチ112がオンである場合に(A1041の結果が「Y」)、RAM111cにおいて、確率設定値を記憶するための確率設定値領域以外のRAM領域を0クリアする(A1042)。即ち、確率設定値領域で記憶されている確率設定値を除いて、RAM111cに記憶された遊技情報は0クリアされる。さらに、前述の確率設定変更中フラグもここでクリアされる。また、ここで、確率設定値領域の他に、スタック領域や未使用領域をクリアしない構成や、性能情報やその表示(性能表示)に関連するワークエリア、スタック領域をクリアしない構成も可能である。なお、性能情報は、入賞により得られた賞球数に基づいて導出されるもので、例えば、出玉率、ベース値(通常遊技状態における出玉率)、役物比率、排出球数などである。
次に、遊技制御装置100は、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(A1043)。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1044)、ステップA1047の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112がオフである場合に(A1041の結果が「N」)、設定キースイッチ93とRAM初期化スイッチ112が両方ともオフであるため、通常の電源投入時(電源復旧時)の処理を開始し、停電復旧処理を実行する(A1045)。例えば、初期化すべき領域に停電復旧時(復電時)の初期値をセーブする。また、前述の確率設定確認中フラグもここでクリアされる。次に、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300(演出制御基板)に送信し(A1046)、ステップA1047の処理に移行する。
なお、ステップA1044の処理で送信されるRAM初期化時のコマンド及びステップA1046の処理で送信される停電復旧時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1、2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態(高確率状態又は低確率状態)や時短状態の有無を示す確率情報コマンド、所定の演出モードで特図変動表示ゲームが実行された回数を示す演出回数情報コマンド、電源投入されたこと示す停電復旧コマンドが含まれる。
さらに、RAM初期化時のコマンド及び停電復旧時のコマンドには、遊技機10の確率設定値(設定値)の情報である設定値情報(設定情報)を示す設定値情報コマンド(確率設定値情報コマンド)が含まれる。遊技制御装置100は、電源の復旧(投入)時に、一度だけ設定値情報コマンドを演出制御装置300に送信するだけでよく、以降、演出制御装置300は自身が記憶した設定値情報を参照して演出制御を行える。
なお、RAM初期化時のコマンドには、RAM初期化のコマンド(RAMクリアのコマンド)も含まれる。RAM初期化のコマンドを受信した演出制御装置300は、例えば、表示装置41に客待ちデモを表示し、盤装飾装置46等のLEDとスピーカの音でRAM初期化(RAMクリア)の報知を30秒間行う。また、停電復旧時のコマンドには、表示装置41の画面の表示内容を指定する画面指定のコマンドが含まれる。なお、画面指定のコマンドは、特図1、2について共に普段処理中では(変動中でも当り中でもないとき)、客待ちデモコマンドであり、それ以外なら復旧画面コマンドである。
ステップA1044又はステップA1046の後に、遊技制御装置100は、乱数生成回路を起動設定する(A1047)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。
ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。
本実施形態では、ビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、遊技制御装置100は、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する大当り図柄乱数の初期値(大当り図柄初期値乱数)、小当り図柄を決定する小当り図柄乱数の初期値(小当り図柄初期値乱数)(小当りがある場合のみ)、普図の当りを決定する当り乱数の初期値(当り初期値乱数)、転落抽選で使用する転落抽選乱数の初期値(転落抽選初期値乱数)等)のスタート値としてRWMの所定領域にセーブし(A1048)、割込みを許可する(A1049)。本実施形態で使用するCPU111a内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数のスタート値(初期値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、遊技制御装置100は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(A1050)。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。
また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数、転落抽選乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1あるいは1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
続いて、遊技制御装置100は、割込みを禁止し(A1051)、性能情報やその表示(性能表示)を編集する性能表示編集処理を実行する(A1052)。ここで、性能情報(役物比率や出玉率など)を計算してよい。また、RAM異常フラグがレジスタにセットされていた場合に、性能情報やその表示(性能表示)に関連するワークエリア、スタック領域をクリアしてもよい(ステップA1042でクリアされていないなら)。その後、割込みを許可する(A1053)。これにより、タイマ割込み処理(図7)が実行可能となる。
次に、遊技制御装置100は、停電が発生しているか否かを判定する(A1054)。停電が発生していない場合に(A1054の結果が「N」)、ステップA1050の処理に戻る。これにより、停電が発生するまで、ステップA1050−A1054の処理が繰り返される。
停電が発生した場合に(A1054の結果が「Y」)、遊技制御装置100は、停電発生時の処理を開始し、一旦割込みを禁止し(A1055)、全出力ポートにオフデータを出力する(1056)。その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(A1057)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(A1058)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(A1059)、さらに、算出したチェックサムをセーブする(A1060)。最後に、RWMへのアクセスを禁止する処理を実行し(A1061)、遊技機の電源が遮断されるまで待機する。
このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図6Aは、タイマ割込み処理(割込み処理プログラム)の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100は、まず、使用するレジスタバンクとしてレジスタバンク1を指定し(A1301)、所定のレジスタにRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(A1302)。タイマ割込み処理の開始時にメイン処理で使用するレジスタバンク0からレジスタバンク1に切り替えることで、メイン処理で使っているレジスタを退避したのと同等になる。なお、タイマ割込み処理が開始されると、自動的に割込み禁止状態になる。
次に、遊技制御装置100は、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(A1303)。次に、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグに基づいて、確率設定変更中又は確率設定確認中であるか否かを判定する(A1304)。確率設定変更中又は確率設定確認中である場合に(A1304の結果が「Y」)、確率設定値を変更又は確認するための確率設定変更/確認処理を実行する(A1305)。
遊技制御装置100は、確率設定変更中でも確率設定確認中でもない場合に(A1304の結果が「N」)、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(例えば大入賞口ソレノイド39b)等のアクチュエータの駆動制御やLEDの駆動制御(発光制御)などを行うための出力処理を実行する(A1306)。なお、メイン処理におけるステップA1005の処理で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とする。
次に、遊技制御装置100は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理を実行し(A1307)、さらに、乱数更新処理1(A1308)、乱数更新処理2(A1309)を実行する。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理を実行する(A1310)。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口で遊技球の異常排出が発生中であるか否かを判定する(A1311)。後述の異常排出監視処理(A1318)によって異常排出発生中フラグが設定された場合に、異常排出が発生中であると判定できる。異常排出が発生中である場合に(A1311の結果が「Y」)、ステップA1315以降の処理を実行する。
遊技制御装置100は、異常排出が発生中でない場合に(A1311の結果が「N」)、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行する(A1312)。なお、特図ゲーム処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(A1313)。遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理を実行する(A1314)。
さらに、遊技制御装置100は、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する磁石不正監視処理を実行する(A1315)。さらに、遊技盤の電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか否かを判定する電波不正監視処理(盤電波不正監視処理)を実行する(A1316)。
その後、遊技制御装置100は、振動センサ65からの入力に基づいて振動による不正を監視する振動不正監視処理を実行する(A1317)。次に、大入賞口からの異常排出を監視する異常排出監視処理を実行する(A1318)。異常排出監視処理では、特別変動入賞装置39における大入賞口スイッチ39a、特定領域スイッチ72(V入賞口スイッチ)、残存球排出口スイッチ73からの入力に基づいて、特別変動入賞装置39の異常排出を監視し、異常排出が発生した場合に異常排出発生中フラグが設定される。なお、特別変動入賞装置39の大入賞口スイッチ39aを通過した遊技球は、特定領域スイッチ72(V入賞口スイッチ)又は残存球排出口スイッチ73を通過して排出される。
次に、遊技制御装置100は、各種外部装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理を実行する(A1319)。そして、性能表示装置152の表示を制御する性能表示モニタ制御処理を実行する(A1320)。その後、タイマ割込み処理を終了する。
なお、タイマ割込み処理のリターンの際、割込み禁止状態の復元やレジスタバンクの指定の復元は、自動的に行われる構成とするが、使用するCPUによっては、外部情報編集処理の後に、割込みを許可する処理やレジスタバンクの指定をレジスタバンク0に戻す処理を行ってもよい。
〔確率設定変更/確認処理〕
次に、タイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理(A1305)の詳細について説明する。図6Bは、確率設定変更/確認処理の手順を示すフローチャートである。確率設定変更/確認処理では、確率設定値が変更又は確認できる。
遊技制御装置100は、まず、確率設定値が正常範囲内であるか否かを判定する(A2401)。ここでの確率設定値は、RAM111cの確率設定値領域に記憶されている。
遊技制御装置100は、確率設定値が正常範囲内である場合に(A2401の結果が「Y」)、確率設定値に対応する確率設定値表示データを設定して(A2402)、性能表示装置152にドライバ150を介して出力する(A2404)。確率設定値が正常範囲内でない場合に(A2401の結果が「N」)、確率設定値表示データとして消灯データを設定して(A2403)、性能表示装置152にドライバ150を介して出力する(A2404)。
ここで、確率設定値表示データは、性能表示装置152で表示される表示用確率設定値のデータであり、確率設定値表示データ領域に記憶されている。なお、ホール関係者等の混乱を防止するため、確率設定値が異なっても同じ大当り確率(及び小当たり確率)であれば、表示用確率設定値を大当り確率(及び小当たり確率)に対応付けて同じにしてよい。即ち、同じ表示用確率設定値は、同じ大当り確率(及び小当たり確率)を意味してよい。
次に、遊技制御装置100は、セキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新する(A2405)。セキュリティ信号制御タイマは、ステップA1034で設定された128ms(所定時間)である。続いて、外部装置(遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に異常を知らせるためのセキュリティ信号のオンデータを外部情報端子71に出力する(A1026)。なお、ここで、大当り信号など外部情報端子71への他の信号はオフ状態に維持される。
その後、遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされているか否かを判定する(A2407)。確率設定変更中フラグがセットされていない場合に(A2407の結果が「N」)、即ち、確率設定確認中である場合に、何もせずに確率設定変更/確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、確率設定変更中フラグがセットされている場合に(A2407の結果が「Y」)、即ち、確率設定変更中である場合に、電源投入後の最初のタイマ割込み処理であるか否かを判定する(A2408)。電源投入後の最初のタイマ割込み処理である場合に(A2408の結果が「Y」)、確率設定変更/確認処理を終了する。これは、RAM初期化スイッチ112を押しっぱなしだった場合に、意図せずに確率設定値の更新がされる事態を防止するためである。
遊技制御装置100は、電源投入後の最初のタイマ割込み処理でない場合に(A2408の結果が「N」)、RAM初期化スイッチ112の入力があるか否かを判定する(A2409)。RAM初期化スイッチの入力がない場合に(A2409の結果が「N」)、確率設定変更/確認処理を終了する。
遊技制御装置100は、RAM初期化スイッチ112の入力がある場合に(A2409の結果が「Y」)、作業用設定値領域(RAM111c内又はレジスタ)の作業用設定値を0〜5の範囲で+1更新するとともに、作業用設定値に対応して確率設定値領域の確率設定値1〜6を+1更新する(A2410)。これにより、RAM初期化スイッチ112が操作される度に、確率設定値領域の確率設定値が1ずつ更新される。その後、確率設定変更/確認処理を終了する。なお、設定変更モードに入ったときに作業用設定値を格納する作業用設定値領域(RAM111c内又はレジスタ)に、確率設定値領域から読み出した確率設定値に対応する値(確率設定値から1減算した値)が格納されてよい。
なお、上記では、RAM初期化スイッチ112が操作される度に、作業用設定値の更新に対応して確率設定値領域の確率設定値を直接更新するようにしたが、RAM111cの作業用設定値領域に設定変更中の確率設定値(作業用設定値)を記憶するようにし、設定キースイッチ93がオフになり設定変更作業が完了したときに(A1036の結果が「Y」)、作業用設定値領域の作業用設定値に対応する値をはじめて確率設定値領域に格納するようにしてもよい。このようにすれば、設定変更中に停電が発生した場合(A1037の結果が「Y」)に、遊技制御や演出制御等に使用される確率設定値(確率設定値領域に記憶される確率設定値)が意図しない値で変更される事態を防止できる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(A1312)の詳細について説明する。図7は、特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を実行する(A2601)。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球が入賞すると、各種乱数(大当り乱数など)を抽出し、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、大入賞口スイッチ監視処理を実行する(A2602)。大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置39内に設けられたカウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する。なお、大入賞口スイッチ監視処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A2603)。特図ゲーム処理タイマは、−1更新によって、タイマ割込み処理の割込み周期(4msec)の分だけ計時されることになる。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。次に、特図ゲーム処理タイマが0であるか否かを判定する(A2604)。特図ゲーム処理タイマが0でない場合(A2604の結果が「N」)、ステップA2619の処理に移行する。
遊技制御装置100は、特図ゲーム処理タイマが0である場合(A2604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又は既にタイムアップしていた場合には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A2605)。さらに、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A2606)。続いて、特図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、特図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A2607)。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定、演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理を実行する(A2608)。なお、特図普段処理の詳細については、図10にて後述する。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理を実行する(A2609)。例えば、特図変動中処理では、特別図柄の停止を示す図柄停止コマンドや停止図柄パターンに対応する停止表示時間など必要な情報を設定して、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理を実行する(A2610)。例えば、特図表示中処理では、特図変動表示ゲームの結果が大当りであれば、ファンファーレコマンドやファンファーレ時間など必要な情報を設定して、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号「3」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。特図変動表示ゲームの結果が大当りでなければ、特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「3」の場合には、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する(A2611)。例えば、ファンファーレ/インターバル中処理では、実行するラウンド遊技のラウンドに対応するラウンドコマンドや大入賞口の開放時間など必要な情報を設定して、大入賞口開放中処理に係る処理番号「4」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「4」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理を実行する(A2612)。例えば、大入賞口開放中処理では、インターバルコマンドやエンディングコマンドなど必要な情報を設定して、大入賞口残存球処理に係る処理番号「5」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「5」の場合には、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理を実行する(A2613)。例えば、大入賞口開放中処理では、最終ラウンドでなければインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号「3」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。最終ラウンドであればエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし、大当り終了処理に係る処理番号「6」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。
遊技制御装置100は、ステップA2607にてゲーム処理番号が「6」の場合には、特図普段処理を実行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理を実行する(A2614)。例えば、大当り終了処理では、特図変動表示ゲームの停止図柄番号(大当り図柄番号)に対応する確率変動判定データに基づいて、大当り状態終了後の確率状態や大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)など必要な情報の設定を行い、特図普段処理に係る処理番号「0」を設定し特図ゲーム処理番号領域にセーブする。確率変動判定データには、大当り状態終了後の確率状態(高確率/低確率)、及び、大当り状態終了後の普電サポート状態(時短状態)の継続ゲーム回数(時間短縮変動回数、電サポ回数)の情報が含まれる。
特図ゲーム処理番号に基づく処理が終了すると、遊技制御装置100は、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備した後(A2615)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理を実行する(A2616)。そして、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備した後(A2617)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理を実行する(A2618)。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(A2601)の詳細について説明する。図8は、始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、始動入賞口36(始動口1)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2701)、ハード乱数取得処理を実行し(A2702)、始動入賞口36への入賞があるか否かを判定する(A2703)。始動入賞口36への入賞がない場合(A2703の結果が「N」)には、ステップA2709以降の処理を実行する。一方、始動入賞口36への入賞がある場合(A2703の結果が「Y」)、特図時短中(普電サポート状態中)であるか否かを判定する(A2704)。
遊技制御装置100は、特図時短中(普電サポート状態中)でないと判定した場合(A2704の結果が「N」)、ステップA2707以降の処理を実行する。一方、特図時短中(普電サポート状態中)である場合(A2704の結果が「Y」)、右打ち指示報知コマンドを演出コマンドとして準備して(A2705)、演出コマンド設定処理を実行する(A2706)。演出コマンド設定処理では、シリアル送信バッファに演出コマンドを書き込み、演出コマンドが演出制御装置300に送信されることになる。
即ち、普電サポート状態(時短状態)であれば、変動表示ゲームの確率状態(高確率状態/低確率状態)にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して、演出コマンド設定処理を実行する。本実施形態の場合、始動入賞口36へは左打ちの方が入賞し易く、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。また、右打ちでないと、遊技球が普図始動ゲート34を通過しない。したがって、普電サポート状態(時短状態)は、左打ちよりも右打ちの方が有利となるが、普電サポート状態中に始動入賞口36に入賞があった場合(すなわち、普電サポート状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300は、右打ちするよう指示する報知(警告)を表示装置41等によって実行する。
次に、遊技制御装置100は、始動入賞口36(始動口1)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2707)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(A2708)。そして、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)に対する入賞監視テーブルを準備し(A2709)、ハード乱数取得処理を実行し(A2710)、第2始動入賞口への入賞があるか否かを判定する(A2711)。第2始動入賞口への入賞がない場合(A2711の結果が「N」)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、第2始動入賞口への入賞がある場合(A2711の結果が「Y」)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中であるか否か、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(A2712)。普通電動役物が作動中である場合(A2712の結果が「Y」)、ステップA2714の処理に移行する。
一方、遊技制御装置100は、普通電動役物が作動中でない場合(A2712の結果が「N」)、普電不正発生中であるかを判定する(A2713)。普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に普電不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。従って、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
遊技制御装置100は、普電不正発生中でない場合(A2713の結果が「N」)、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(A2714)、特図始動口スイッチ共通処理を実行し(A2715)、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、A2713にて、普電不正発生中である(A2713の結果が「Y」)と判定した場合にも、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(A2708、A2715)の詳細について説明する。図9は、特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
遊技制御装置100は、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(A2901)、ロードした値を+1更新して(A2902)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(A2903)。出力回数がオーバーフローしない場合(A2903の結果が「N」)、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(A2904)、ステップA2905の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(A2903の結果が「Y」)、ステップA2905の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、遊技制御装置100は、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留数(始動記憶数)が上限値未満か否かを判定する(A2905)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(A2905の結果が「N」)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(A2905の結果が「Y」)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(A2906)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(A2907)。
次に、遊技制御装置100は、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(A2908)、ステップA2805にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(A2909)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(A2910)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(A2911)。
次に、遊技制御装置100は、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(A2912)、特図保留情報判定処理を実行する(A2913)。特図保留情報判定処理では、セーブした大当り乱数や大当り図柄乱数に基づく停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドや、セーブした変動パターン乱数1から3に基づく前半変動番号(リーチ前変動の番号)及び後半変動番号(リーチ後変動の番号)に対応する先読み変動パターンコマンドを演出コマンドとして設定する。そして、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを演出コマンドとして準備し(A2914)、演出コマンド設定処理(A2915)を実行して、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111c)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図普段処理〕
次に、特図ゲーム処理における特図普段処理(A2608)の詳細について説明する。図10は、特図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3201)。特図2保留数が0である場合(A3201の結果が「Y」)、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かを判定する(A3206)。そして、特図1保留数が0である場合(A3206の結果が「Y」)、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(A3211)、客待ちデモが開始済みでない場合(A3211の結果が「N」)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(A3212)。
続けて、遊技制御装置100は、客待ちデモコマンドを演出コマンドとして準備して(A3213)、演出コマンド設定処理を行い(A3214)、ステップA3215の処理に移行する。一方、ステップA3211にて、客待ちデモが開始済みである場合(A3211の結果が「Y」)、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(A3215)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(A3216)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(A3217)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(A3218)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図2保留数が0でない場合(A3201の結果が「N」)、特図2変動開始処理を実行し(A3202)、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図2保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(A3203)、演出コマンド設定処理を実行する(A3204)。そして、特図2の特図変動中処理移行設定処理を実行し(A3205)、特図普段処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、特図1保留数が0でない場合(A3206の結果が「N」)、特図1変動開始処理を実行し(A3207)、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(飾り特図1保留数コマンド)を演出コマンドとして準備して(A3208)、演出コマンド設定処理を実行する(A3209)。そして、特図1の特図変動中処理移行設定処理を実行し(A3210)、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には特図2変動開始処理(A3202)が実行されることとなる。すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図1変動開始処理(A3207)の詳細について説明する。図11は、特図1変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。
遊技制御装置100は、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3401)。続いて、特図1変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理を実行する(A3402)。大当りフラグ1設定処理の詳細については後述する。
次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームに関する特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理を実行する(A3403)。特図1停止図柄設定処理では、はずれ時又は大当り時の停止図柄番号と、この停止図柄番号に対応するはずれ停止図柄パターン又は大当り停止図柄パターンをセーブする。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を実行する。また、停止図柄番号に対応するラウンド数情報(ラウンド上限値)と停止図柄番号に対応する確率変動判定データを取得してセーブする。
さらに、遊技制御装置100は、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3404)。
続いて、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3405)。
その後、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターン(変動パターン番号)を設定する変動パターン設定処理を実行する(A3406)。次に、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(A3407)、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理では、変動パターン(変動パターン番号)に対応する変動時間値を取得し、特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。そして、変動パターン番号に対応する変動コマンド(MODE、ACTION)を演出コマンドとして準備して、演出コマンド設定処理を行う。また、変動開始情報設定処理では、これから開始する特図変動表示ゲームの特図種別(特図1又は特図2)に係る特図保留数を−1更新する(1だけ減少する)。
〔特図2変動開始処理〕
次に、特図普段処理における特図2変動開始処理(A3202)の詳細について説明する。図12は、特図2変動開始処理の手順を示すフローチャートである。特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図11に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブする(A3501)。続いて、特図2変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理を実行する(A3502)。
次に、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームに関する特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理を実行する(A3503)。さらに、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理を実行する(A3504)。続いて、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(A3505)。
その後、遊技制御装置100は、特図2変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(A3506)。最後に、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理を実行し(A3507)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
次に、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(A3402)の詳細について説明する。図13は、大当りフラグ1設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(A3601)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3602)、当該特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3603)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3604)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3604)の判定結果が大当りである場合(A3605の結果が「Y」)、ステップA3601にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3606)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(A3605)の判定結果が大当りでない場合(A3605の結果が「N」)、大当りフラグ1設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(A3502)の詳細について説明する。図14は、大当りフラグ2設定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図13に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
遊技制御装置100は、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(A3701)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードし、準備して(A3702)、当該特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A3703)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、準備した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(A3704)。
遊技制御装置100は、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りである場合(A3705の結果が「Y」)、ステップA3701にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(A3706)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(A3704)の判定結果が大当りでない場合(A3705の結果が「N」)、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。このように、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの結果は、「大当り」及び「はずれ」のうちの何れかとなる。
〔大当り判定処理〕
次に、大当りフラグ1設定処理と大当りフラグ2設定処理等における大当り判定処理(A3605、A3704)の詳細について説明する。図15は、大当り判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、大当り判定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における大当り判定処理に共通する処理であり、特図保留情報判定処理のステップA3004などでも実行される。
遊技制御装置100は、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(A3801)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満であるか否かを判定する(A3802)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
遊技制御装置100は、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(A3802の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定し(A3807)、大当り判定処理を終了する。
また、遊技制御装置100は、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合には(A3802の結果が「N」)、大当りの発生確率が高確率状態(確変状態)であるか否かを判定する(A3803)。そして、高確率状態である場合には(A3803の結果が「Y」)、高確率中の上限判定値を設定する(A3804)。一方、高確率状態でない場合には(A3803の結果が「N」)、低確率中の上限判定値を設定する(A3805)。
遊技制御装置100は、大当り乱数の値の上限判定値を設定すると、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか否かを判定する(A3806)。大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(A3806の結果が「Y」)、判定結果としてはずれ(大当り以外)を設定する(A3807)。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(A3806の結果が「N」)、判定結果として大当りを設定する(A3808)。判定結果を設定すると、大当り判定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理と特図2変動開始処理における特図情報設定処理(A3404、A3504)の詳細について説明する。図16は、特図情報設定処理の手順を示すフローチャートである。本実施形態において、確率状態(低確率/高確率、時短あり/なし)は変動の振り分けに直接影響せず、遊技制御装置100が管理している演出モードが変動の振り分けに影響する。演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
遊技制御装置100は、まず、前半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(A4201)、演出モード情報に対応する前半変動グループ選択ポインタを取得する(A4202)。次いで、前半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(A4203)、対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(A4204)。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(A4205)、加算して得た値を変動振分情報1領域にセーブする(A4206)。これにより変動振分情報1領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、機種の仕様次第であるが、保留数が多い時に変動時間を短くするのははずれの場合のみであるため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は前半変動の振り分けに影響しない。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次に、遊技制御装置100は、後半変動グループ選択ポインタテーブルを設定して(A4207)、演出モード情報に対応する後半変動グループ選択ポインタを取得する(A4208)。次いで、後半変動グループ選択オフセットテーブルを設定して(A4209)、対象の特図保留数と停止図柄パターンに対応するオフセットデータを取得する(A4210)。
次に、遊技制御装置100は、後半変動グループ選択ポインタとオフセットデータを加算して(A4211)、加算して得た値を変動振分情報2領域にセーブして(A4212)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄の種類、保留数、及び演出モードに基づいて生成された変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。ただし、はずれの場合のみ保留数に応じてリーチの発生率が変化する(保留数が多い時にリーチの発生率が低くなる)ため、はずれ以外の場合には、結果として保留数は後半変動の振り分けに影響しない。
〔変動パターン設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動パターン設定処理(A3406、A3506)の詳細について説明する。図17は、変動パターン設定処理の手順を示すフローチャートである。
変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
遊技制御装置100は、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(A4301)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得し、準備して(A4302)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードし、準備する(A4303)。本実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量の節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多様な演出を出現させたいため、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定し(A4304)、はずれである場合(A4304の結果が「Y」)、2バイト振り分け処理(A4305)を行って、ステップA4307の処理に移行する。また、はずれでない場合(A4304の結果が「N」)、振り分け処理(A4306)を行って、ステップA4307の処理に移行する。
次に、遊技制御装置100は、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブル(後半変動パターン選択テーブル)のアドレスを取得し、準備して(A4307)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードし、準備する(A4308)。そして、振り分け処理を実行し(A4309)、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(A4310)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、遊技制御装置100は、前半変動グループテーブルを設定し(A4311)、変動振分情報1と後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(A4312)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブル(前半変動パターン選択テーブル)のアドレスを取得し、準備して(A4313)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードし、準備する(A4314)。その後、振り分け処理(A4315)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得し、前半変動番号領域にセーブして(A4316)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、ゲームの実行態様である変動パターンを複数のうちから設定する変動パターン設定手段をなす。
〔2バイト振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(A4305)の詳細について説明する。図18は、2バイト振り分け処理の手順を示すフローチャートである。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
遊技制御装置100は、まず、選択テーブル(A4302にて準備した後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(A4401)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動選択テーブルと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動選択テーブルのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振り分けの必要がないため、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(A4402の結果が「Y」)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4407)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、選択テーブル(後半変動グループテーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(A4402の結果が「N」)は、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4403)。
続けて、ステップA4303にて準備した乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA4403にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(A4404)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(A4405)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(A4405の結果が「N」)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4406)、ステップA4403の処理に移行して、それ以降の処理を行う。すなわち、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(A4403)、その後、前回のステップA4405にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(A4404)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4405)。
上記の処理をステップA4405にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(A4405の結果が「Y」)するまで実行する。これにより、選択テーブル(後半変動グループテーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA4405にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(A4405の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4407)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
次に、変動パターン設定処理における振り分け処理(A4306、A4309、A4315)の詳細について説明する。図19は、振り分け処理の手順を示すフローチャートである。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
遊技制御装置100は、まず、対象の選択テーブル(A4302にて準備した後半変動グループテーブル、ステップA4307にて準備した後半変動選択テーブル、又はステップA4313にて準備した前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(すなわち「0」)であるかをチェックする(A4501)。ここで、後半変動グループテーブル、後半変動選択テーブル、及び前半変動選択テーブルは、少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)と対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振り分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、すなわち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、遊技制御装置100は、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(A4502の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4507)、振り分け処理を終了する。一方、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(A4502の結果が「N」)、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に最初に規定されている一の振り分け値を取得する(A4503)。
続けて、遊技制御装置100は、ステップA4303やA4308やA4314にて準備した乱数値(変動パターン乱数1や変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA4503にて取得した振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(A4504)、当該算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(A4505)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(A4505の結果が「N」)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(A4506)、ステップA4503の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
すなわち、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に次に規定されている振り分け値を取得し(A4503)、その後、前回のステップA4505にて判定済みの乱数値から振り分け値を減算することで新たな乱数値を算出して(A4504)、算出した新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(A4505)。上記の処理をステップA4505にて新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定(A4505の結果が「Y」)するまで実行する。これにより、対象の選択テーブル(後半変動グループテーブルや後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブル)に規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)の中から何れか一の後半変動選択テーブルや後半変動パターン(後半変動番号)や前半変動パターン(前半変動番号)が選択される。
そして、遊技制御装置100は、ステップA4505にて、新たな乱数値が「0」よりも小さいと判定すると(A4505の結果が「Y」)、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(A4507)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(A3407、A3507)の詳細について説明する。図20は、変動開始情報設定処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(A4601)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(A4602)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(A4603)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(A4604)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(A4605)。
そして、遊技制御装置100は、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(A4606)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(A4607)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(A4608)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を演出コマンドとして準備して(A4609)、演出コマンド設定処理を行う(A4610)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新して(A4611)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定する(A4612)。次いで、乱数格納領域をシフトし(A4613)、シフト後の空き領域をクリアして(A4614)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔普図ゲーム処理〕
次に、タイマ割込み処理における普図ゲーム処理(A1310)の詳細について説明する。図21は、普図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
遊技制御装置100は、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理を実行する(A7601)。
続いて、遊技制御装置100は、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理を実行する(A7602)。
次に、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(1だけ減算する)(A7603)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0となったか否かを判定する(A7604)。
遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0である場合(A7604の結果が「Y」)、すなわち、タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(A7605)。
さらに、遊技制御装置100は、設定された普図ゲームシーケンス分岐テーブルに基づいて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(A7606)。そして、普図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行って、普図ゲーム処理番号に応じたゲーム分岐処理を実行する(A7607)。
遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「0」の場合には、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理を実行する(A7608)。普図普段処理の詳細については、図22にて後述する。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「1」の場合には、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理を実行する(A7609)。例えば、普図変動中処理では、普図表示中処理に移行するために、ゲーム処理番号として「2」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図表示時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「2」の場合には、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理を実行する(A7610)。例えば、普図表示中処理では、普図変動表示ゲームの結果が当りの場合に、普図当り中処理に移行するために、ゲーム処理番号として「3」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする一方、はずれの場合に、普図普段処理に移行するために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理を実行する(A7611)。例えば、普図当り中処理では、所定回数だけ普通変動入賞装置37を開放するための設定を行った後、普電残存球処理に移行するために、ゲーム処理番号として「4」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理を実行する(A7612)。例えば、普電残存球処理では、普図当り終了処理に移行するために、ゲーム処理番号として「5」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図エンディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、ステップA7607にてゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(A7608)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理を実行する(A7613)。例えば、普図当り終了処理では、普図普段処理に移行するために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
その後、遊技制御装置100は、普図表示器53による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備する(A7614)。その後、普図表示器53による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理を実行し(A7615)、普図ゲーム処理を終了する。
一方、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(A7604の結果が「N」)、すなわち、タイムアップしていない場合には、ステップA7614以降の処理を実行する。
〔普図普段処理〕
次に、普図ゲーム処理における普図普段処理(A7608)の詳細について説明する。図22は、普図普段処理の手順を示すフローチャートである。
遊技制御装置100は、まず、普図保留数が0であるか否かを判定する(A7901)。普図保留数が0である場合には(A7901の結果が「Y」)、普図普段処理移行設定処理1を実行し(A7923)、普図普段処理を終了する。普図普段処理移行設定処理1では、普図普段処理に移行するために、ゲーム処理番号として「0」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする。
また、遊技制御装置100は、普図保留数が0でない場合には(A7901の結果が「N」)、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし、RWMの普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から当り図柄乱数をロードする(A7902)。そして、普図当り乱数格納領域(保留数1用)と普図当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(A7903)。さらに、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高い普図高確率中(高確率状態中)であるか否か、すなわち、時短状態(普電サポート状態)であるか否かを判定する(A7904)。なお、高確率中の普図当り確率は250/251であり、低確率中での普図当り確率は0/251である。
遊技制御装置100は、普図高確率中でない場合(A7904の結果が「N」)、普図低確率中の下限判定値である低確率下限判定値(ここでは251)を設定し(A7905)、普図高確率中である場合(A7904の結果が「Y」)、普図高確率中の下限判定値である高確率下限判定値(ここでは1)を設定し(A7906)、ステップA7907の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が上限判定値(ここでは251)以上であるか否か判定する(A7907)。なお、ここでの上限判定値は、普図高確率中と普図低確率中とで共通する。当り乱数が上限判定値以上である場合(A7907の結果が「Y」)、即ち、はずれの場合、ステップA7909の処理に移行する。当り乱数が上限判定値未満である場合(A7907の結果が「N」)、当り乱数が下限判定値未満であるか否かを判定する(A7908)。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満である場合(A7908の結果が「Y」)、即ち、はずれの場合、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブする(A7909)。さらに、普図停止図柄番号としてはずれ停止図柄番号を設定し(A7910)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7911)、ステップA7915の処理に移行する。
遊技制御装置100は、当り乱数が下限判定値未満でない場合(A7908の結果が「N」)、即ち、当りの場合、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(A7912)、ロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を設定し(A7913)、当り停止図柄番号に対応する当り停止図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(A7914)、ステップA7915の処理に移行する。なお、当り停止図柄は、数種類存在してよい。
次に、遊技制御装置100は、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブし(A7915)、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(A7916)。次に、普図変動表示ゲームに関連する情報(特に普図変動表示ゲームの当り/はずれの情報)に対応する普図コマンドを演出コマンドとして準備して(A7917)、演出コマンド設定処理を実行する(A7918)。そして、普図当り乱数格納領域をシフトし(A7919)、シフト後の空き領域を0クリアした後(A7920)、普図保留数を−1更新する(A7921)。
すなわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、遊技制御装置100は、普図変動中処理移行設定処理を実行し(A7922)、普図普段処理を終了する。普図変動中処理移行設定処理では、普図変動中処理に移行するために、ゲーム処理番号として「1」を設定して普図ゲーム処理番号領域にセーブする他、普図変動時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。
[演出制御装置の制御]
以下に、演出制御装置300が演出制御用プログラムによって実行する制御(処理)を説明する。
〔メイン処理(演出制御装置)〕
最初に、演出制御装置300によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図23は、演出制御装置300によって実行されるメイン処理(メインプログラム)の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機10に電源が投入されると主制御用マイコン311(演出用マイコン)によって実行される。なお、演出制御装置300が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「B****」と表されている。
演出制御装置300は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(B0001)。次にCPU311及びVDP312の初期設定を実行し(B0002、B0003)、割込みを許可する(B0004)。割込みが許可されると、遊技制御装置100から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等に表示する表示用データの生成を許可し(B0005)、乱数生成に用いる乱数シードを設定する(B0006)。そして、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(B0007)。
続いて、演出制御装置300は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(B0008)。WDTは、上述したCPU初期設定(B0002)で起動され、CPU311が正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPU311がリセットされる。
その後、演出制御装置300は、RTC(リアルタイムクロック)338から時刻の情報を読み込むRTC読込処理を実行する(B0009)。
RTC読込処理では、所定の周期(例えば2時間おき)でRTC338から時刻の情報を読み込む構成としてもよく、ステップB0009へ処理が移行する度に時刻の情報を読み込む必要はない。演出制御装置300への電源投入(即ち遊技機10への電源投入)の際に、一度だけ、RTC読込処理を実行する構成としてもよい(RTC読込処理の位置を変えて、例えばステップB0003とB0004の間で実行してもよい)。演出制御装置300は、RAM内のタイマ領域に時刻を計時する時刻用タイマ(計時手段)を設定し、所定の周期でRTC338から時刻の情報を読み込んだ際又は電源投入時に一度だけRTC338から時刻の情報を読み込んだ際に、時刻用タイマ(計時手段)をRTC338の時刻に合わせるよう調整してよい。そして、演出制御装置300は、時刻用タイマを使用して各種処理を実行してもよい。このようにすれば、RTC338から時刻を読み込む処理の回数を低減でき、CPU311の負荷が減少する。
次に、演出制御装置300は、遊技者による演出ボタン25の操作信号(演出ボタンスイッチ25a又はタッチパネル25bの信号)を検出したり、検出した信号に応じて演出内容(設定)を変更したりする演出ボタン入力処理を実行する(B0010)。続いて、遊技場(遊技店)の責任者や遊技者等によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を実行する(B0011)。ホール・遊技者設定モード処理において、後述の演出ポイントに応じて、遊技者は演出をカスタマイズすることができる。
次に、演出制御装置300は、演出ポイントの加算やクリアを実行する演出ポイント制御処理を実行する(B0012)。演出ポイント制御処理では、演出ポイントの加算対象となる演出や操作が実行されることで演出ポイントが加算される処理がされ、また、演出ポイントを次回の遊技に繰り越せるよう遊技終了時などに、例えば、演出ポイントの情報等を含む情報がQRコード(登録商標)として表示装置41に表示される。例えば、演出制御装置300は、ホール・遊技者設定モード処理において、QRコード(登録商標)を表示装置41に表示できる。
次に、演出制御装置300は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実行し(B0013)、遊技制御装置100から受信した受信コマンドを解析して対応する受信コマンドチェック処理を実行する(B0014)。なお、受信コマンドチェック処理の詳細については、図24にて後述する。
続いて、演出制御装置300は、表示装置41で表示される客待ちデモの内容を編集して制御する客待ちデモ編集処理を実行し(B0015)、客待ち中の遊技機10の節電状態を制御する節電制御処理を実行する(B0016)。
次に、演出制御装置300は、表示装置41等の表示装置(表示手段)に表示する内容に合わせて各種データの更新を行ったり、表示装置41に表示する描画を表示フレームバッファに設定したりする演出表示編集処理を実行する(B0017)。このとき設定される描画データは、フレーム周期1/30秒(約33.3msec)以内にVDP312が描画を完了することができるものであれば問題なく表示装置41の画像を更新することができる。そして、表示フレームバッファへの描画準備を完了させて描画コマンド準備終了設定を実行する(B0018)。
続いて、演出制御装置300は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(B0019)。フレーム切替タイミングでない場合は(B0019の結果が「N」)、フレーム切替タイミングになるまでB0019の処理を繰り返し、フレーム切替タイミングである場合は(B0019の結果が「Y」)、表示装置41への画面描画を指示する(B0020)。本実施形態のフレーム周期は1/30秒なので、例えば1/60秒(フレーム周期の1/2)毎の周期的なVブランク(画像更新)が2回実行されるとフレームの切り替えが行われる。なお、1/60秒で画像を更新せず、さらに間隔を大きくしてもよい。
また、演出制御装置300は、スピーカ19から出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(B0021)。
また、演出制御装置300は、LED等からなる装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)を制御する装飾制御処理を実行する(B0022)。装飾制御処理では、例えば、LED等の装飾装置の輝度制御(発光制御)を実行する。
さらに、演出制御装置300は、モータ及びソレノイドで駆動される電動役物などの演出装置(盤演出装置44)を制御する可動体制御処理を実行する(B0023)。可動体制御処理では、例えば、モータを駆動する役物動作演出を設定する。
そして、演出制御装置300は、前述のB0023の処理を終えると、B0008の処理に戻る。以降、B0008からB0023までの処理を繰り返す。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、図24を参照して、上述したメイン処理(図23)における受信コマンドチェック処理(B0014)の詳細について説明する。図24は、演出制御装置300によって実行される受信コマンドチェック処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、遊技制御装置100から受信したコマンド数をチェックするためにRAMのコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(B1101)。そして、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(B1102)。コマンド受信数が0である場合、すなわち、遊技制御装置100から受信したコマンドがない場合には(B1102の結果が「N」)、解析するコマンドがないので、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、コマンド受信数が0でない場合、すなわち、遊技制御装置100からコマンドを受信している場合には(B1102の結果が「Y」)、コマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値をコマンド受信数分減算した後(B1103)、RAMの受信コマンドバッファの内容を解析用のコマンド領域にコピーする(B1104)。ここで、受信コマンドバッファはリングバッファなので、バッファ内の内容をコマンド領域にコピーする前にコマンド受信数を減算しても問題ない。また、コピー中に新たにコマンドを受信してもデータが上書きされることはない。
そして、演出制御装置300は、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新(1だけ加算)する(B1105)。受信コマンドバッファは受信したコマンドを32個まで保存できるよう構成されている。受信したコマンドは、コマンド読出インデックス0〜31の順に受信コマンドバッファに格納されており、ここではインデックス順に受信したコマンドを読み出して、解析用のコマンド領域にコピーする。なお、解析用のコマンド領域へのコピーが完了したタイミングで、読みだしたコマンド読出インデックスに対応する受信コマンドバッファの格納領域内はクリアされる。
演出制御装置300は、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定し(B1106)、コピーが完了していない場合は(B1106の結果が「N」)、ステップB1104からB1106の処理を繰り返す。
遊技制御装置100から送信されたコマンドを演出制御装置300が受信すると、受信コマンドバッファに受信したコマンドの内容が保存されると同時にコマンド受信カウンタ領域のコマンド受信カウンタ値が加算更新される。受信コマンドバッファには32個分のコマンドを保存することができるが、受信したコマンドの解析は、別途、解析用のコマンド領域で行われる。そして、解析用のコマンド領域に受信したコマンドの内容がコピーされると、受信コマンドバッファ及びコマンド受信カウンタ値はクリアされる。このように、受信コマンドバッファ内で直接解析を行わずに常に空き領域を確保しておくことで、コマンドの大量受信に備えることができる。
続いて、演出制御装置300は、コピーが完了した場合には(B1106の結果が「Y」)、解析用のコマンド領域の受信したコマンド内容をロードし(B1107)、内容を解析する受信コマンド解析処理を実行する(B1108)。なお、受信コマンド解析処理の詳細については、次の図25にて後述する。また、解析用のコマンド領域のアドレスを更新する(B1109)。その後、ステップB1101の処理にてロードしたコマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否かを判定し(B1110)、解析が完了していない場合は(B1110の結果が「N」)、ステップB1107からB1110の処理を繰り返す。解析が完了した場合には(B1110の結果が「Y」)、受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、図25を参照して、前述した受信コマンドチェック処理(図24)における受信コマンド解析処理(B1108)の詳細について説明する。図25は、演出制御装置300によって実行される受信コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信したコマンドの上位バイトをMODE部、下位バイトをACTION部(ACT部)として分離する(B1201)。遊技制御装置100から演出制御装置300に送信されるコマンドは、MODE部(MODEコマンド)及びACTION部(ACTIONコマンド)によって構成されており、通常、コマンドの種類を示すMODE部から連続して送信される。従って、受信したコマンドの上位、下位はMODE部、ACTION部の順に構成される。
次に、演出制御装置300は、MODE部が正常範囲であるか否かを判定する(B1202)。すなわち、コマンドの種類を示すMODE部が取り得る値(種類を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、MODE部が正常範囲である場合には(B1202の結果が「Y」)、同様にACTION部が正常範囲であるか否かを判定する(B1203)。すなわち、コマンドの内容(具体的な演出指示等)を示すACTION部が取り得る値(内容を示すコマンド仕様として割り当てられた値)であるか否かを判定する。そして、ACTION部が正常範囲である場合には(B1203の結果が「Y」)、さらに、MODE部に対するACTION部は正しい組み合せか否かを判定する(B1204)。すなわち、ACTION部の値が、MODE部によって特定される種類のコマンドが取り得る値であるのか否かを判定する。そして、正しい組み合せである場合には(B1204の結果が「Y」)、B1205以降の処理でコマンドの系統に応じたコマンド処理を実行する。
演出制御装置300は、まず、MODE部の値が変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1205)。なお、変動系コマンドは、飾り特別図柄の変動パターンなどを指令するコマンドであり、例えば変動コマンド(A3407)がある。そして、MODE部が変動系コマンドを表す場合には(B1205の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を実行し(B1206)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が変動系コマンドを表していない場合には(B1205の結果が「N」)、次に、MODE部が大当り系コマンドの範囲か否かを判定する(B1207)。なお、大当り系コマンドは、大当り中の演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドであり、例えば、ファンファーレ画面を指令するためのファンファーレコマンド(A2610)、ラウンド画面を指令するためのラウンドコマンド(A2611)、インターバル画面を指令するためのインターバルコマンド(A2612)、エンディング画面を指令するためのエンディングコマンド(A2612)などである。そして、MODE部が大当り系コマンドを表す場合には(B1207の結果が「Y」)、大当り系コマンド処理を実行し(B1208)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が大当り系コマンドを表していない場合には(B1207の結果が「N」)、次に、MODE部が図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1209)。なお、図柄系コマンドには、例えば、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド(A3403、A3503)がある。そして、MODE部が図柄系コマンドを表す場合には(B1209の結果が「Y」)、図柄系コマンド処理を実行し(B1210)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が図柄系コマンドを表していない場合には(B1209の結果が「N」)、次に、MODE部が単発系コマンドの範囲か否かを判定する(B1211)。そして、MODE部が単発系コマンドを表す場合には(B1211の結果が「Y」)、単発系コマンド処理を実行し(B1212)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が単発系コマンドを表していない場合には(B1211の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み図柄系コマンドの範囲か否かを判定する(B1213)。先読み図柄系コマンドには、例えば、先読み停止図柄コマンド(A2913)がある。そして、MODE部が先読み図柄系コマンドを表す場合には(B1213の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド処理を実行し(B1214)、受信コマンド解析処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が先読み図柄系コマンドを表していない場合には(B1213の結果が「N」)、次に、MODE部が先読み変動系コマンドの範囲か否かを判定する(B1215)。先読み変動系コマンドには、例えば、先読み変動パターンコマンド(A2913)がある。そして、MODE部が先読み変動系コマンドを表す場合には(B1215の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド処理を実行し(B1216)、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、MODE部が先読み変動系コマンドを表していない場合には(B1215の結果が「N」)、予期しないコマンド(例えば、テストモード中のみ使用するコマンド)を受信した可能性があるので、受信コマンド解析処理を終了する。また、MODE部が正常範囲でない場合(B1202の結果が「N」)、ACTION部が正常範囲でない場合(B1203の結果が「N」)、もしくは、MODE部に対するACTION部が正しい組合せでない場合も(B1204の結果が「N」)、受信コマンド解析処理を終了する。
〔単発系コマンド処理〕
次に、図26を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における単発系コマンド処理(B1212)の詳細について説明する。図26は、演出制御装置300によって実行される単発系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、MODE部が遊技機の種類を示す機種指定コマンドを表すか否かを判定する(B1301)。そして、MODE部が機種指定コマンドを表す場合には(B1301の結果が「Y」)、遊技機の種類を設定する機種設定処理を実行し(B1302)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が機種指定コマンドを表していない場合には(B1301の結果が「N」)、次に、MODE部がRAM初期化のコマンドを表すか否かを判定する(B1303)。そして、MODE部がRAM初期化のコマンドを表す場合には(B1303の結果が「Y」)、RAM初期化の報知等を行うRAM初期化設定処理を実行し(B1304)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がRAM初期化のコマンドを表していない場合には(B1303の結果が「N」)、次に、MODE部が停電復旧系コマンドを表すか否かを判定する(B1305)。例えば、停電復旧系コマンドとして、停電復旧コマンドと復旧画面コマンドがある。そして、MODE部が停電復旧系コマンドを表す場合には(B1305の結果が「Y」)、停電復旧設定処理を実行し(B1306)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が停電復旧系コマンドを表していない場合には(B1305の結果が「N」)、次に、MODE部が客待ちデモコマンドを表すか否かを判定する(B1307)。そして、MODE部が客待ちデモコマンドを表す場合には(B1307の結果が「Y」)、客待ちデモ設定処理を実行し(B1308)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が客待ちデモコマンドを表していない場合には(B1307の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表すか否かを判定する(B1309)。そして、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表す場合には(B1309の結果が「Y」)、特図1保留情報設定処理を実行し(B1310)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図1保留数コマンドを表していない場合には(B1309の結果が「N」)、次に、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表すか否かを判定する(B1311)。そして、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表す場合には(B1311の結果が「Y」)、特図2保留情報設定処理を実行し(B1312)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が飾り特図2保留数コマンドを表していない場合には(B1311の結果が「N」)、次に、MODE部が確率情報コマンドを表すか否かを判定する(B1313)。そして、MODE部が確率情報コマンドを表す場合には(B1313の結果が「Y」)、確率情報設定処理を実行し(B1314)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が確率情報コマンドを表していない場合には(B1313の結果が「N」)、次に、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表すか否かを判定する(B1315)。なお、エラー/不正系のコマンドとして、例えば、不正発生コマンド、不正解除コマンド、状態オフコマンド、状態オンコマンド、磁石不正報知コマンド(磁気エラーコマンド)、盤電波不正報知コマンド(盤電波エラーコマンド)がある。不正発生コマンドとして、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ39aの信号に基づく不正入賞の発生を示すコマンドがある。不正解除コマンドは、不正の解除を示すコマンドである。入賞口スイッチ/状態監視処理(A1310)において、不正入賞の発生と不正の解除が監視されて、不正発生コマンドと不正解除コマンドが送信され得る。状態オンコマンドとして、ガラス枠開放検出スイッチ63からの信号の発生(ガラス枠開放エラー)や、前面枠開放検出スイッチ64(本体枠開放検出スイッチ)からの信号の発生(本体枠開放エラー、前面枠開放エラー)を示すコマンドがある。また、状態オフコマンドは、エラーの不発生を示す。入賞口スイッチ/状態監視処理(A1310)において状態オンコマンドと状態オフコマンドが送信され得る。磁気センサスイッチ61からの検出(磁石不正)があった場合に、磁石不正監視処理(A1315)において磁石不正報知コマンドが送信される。電波センサ62からの検出(電波不正)があった場合に、電波不正監視処理(A1316)において盤電波不正報知コマンドが送信される。
そして、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表す場合には(B1315の結果が「Y」)、エラーや不正の報知や報知解除をするためのエラー/不正設定処理を実行し(B1316)、単発系コマンド処理を終了する。エラー/不正設定処理では、エラーや不正の報知音を発生するよう設定する。
演出制御装置300は、MODE部がエラー/不正系のコマンドを表していない場合には(B1315の結果が「N」)、次に、MODE部が演出モード切替用のコマンド(特図表示中処理等で設定)を表すか否かを判定する(B1317)。そして、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表す場合には(B1317の結果が「Y」)、演出モード切替設定処理を実行し(B1318)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部が演出モード切替用のコマンドを表していない場合には(B1317の結果が「N」)、次に、MODE部がアウト球数を示すアウト球数コマンドを表すか否かを判定する(B1319)。そして、MODE部がアウト球数コマンドを表す場合には(B1319の結果が「Y」)、アウト球数受信時処理を実行し(B1320)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がアウト球数コマンドを表していない場合には(B1319の結果が「N」)、次に、MODE部がカウントのコマンド(大入賞口カウントコマンド)を表すか否かを判定する(B1321)。そして、MODE部が大入賞口スイッチのカウントのコマンドを表す場合には(B1321の結果が「Y」)、カウント情報設定処理を実行し(B1322)、単発系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、MODE部がカウントのコマンドを表していない場合には(B1321の結果が「N」)、MODE部が設定値情報コマンド(確率設定値情報コマンド)を表すか否かを判定する(B1323)。設定値情報コマンドは、図6BのステップA1046の停電復旧時のコマンド及びステップA1044の処理で送信されるRAM初期化時のコマンドに含まれる。そして、MODE部が設定値情報コマンドを表す場合には(B1323の結果が「Y」)、設定値受信時処理を実行し(B1324)、単発系コマンド処理を終了する。設定値受信時処理では、設定値(確率設定値)をRAM等の記憶部に記憶するとともに必要な処理を実行する。
演出制御装置300は、MODE部が設定値情報コマンドを表していない場合には(B1323の結果が「N」)、MODE部が設定変更系のコマンドを表すか否かを判定する(B1325)。設定変更系のコマンドとして、例えば、確率設定変更中のコマンド(A1030)がある。そして、MODE部が設定変更系のコマンドを表す場合には(B1325の結果が「Y」)、設定変更系情報設定処理を実行し(B1326)、単発系コマンド処理を終了する。設定変更系情報設定処理では、設定変更系のコマンドの内容を記憶し、コマンドに対応する処理を実行する。例えば、確率設定変更中のコマンドを受信した場合に、設定変更系情報設定処理では、遊技者に設定変更中であること報知する設定変更中表示を表示装置41に表示する。
演出制御装置300は、MODE部が設定変更系のコマンドを表していない場合には(B1325の結果が「N」)、MODE部が設定確認系のコマンドを表すか否かを判定する(B1327)。設定確認系のコマンドとして、例えば、確率設定確認中のコマンド(A1033)がある。そして、MODE部が設定確認系のコマンドを表す場合には(B1327の結果が「Y」)、設定確認系情報設定処理を実行し(B1328)、単発系コマンド処理を終了する。設定確認系情報設定処理では、設定確認系のコマンドの内容を記憶し、コマンドに対応する処理を実行する。例えば、確率設定確認中のコマンドを受信した場合に、設定確認系情報設定処理では、遊技者に設定確認中であること報知する設定確認中表示を表示装置41に表示する。
次に、MODE部が図柄停止のコマンドを表すか否かを判定する(B1329)。なお、図柄停止のコマンドには、例えば、特図1の図柄停止コマンド(飾り特図1停止コマンド)と特図2の図柄停止コマンド(飾り特図2停止コマンド)がある。そして、MODE部が図柄停止のコマンドを表す場合には(B1329の結果が「Y」)、演出制御装置300は、次に、MODE部のコマンドが正常なコマンドであるか否かを判定する(B1330)。
MODE部のコマンドが正常なコマンドである場合には(B1330の結果が「Y」)、演出制御装置300は、対応する特図の停止態様を設定し(B1331)、全図柄が停止した後に遊技状態フラグを通常状態に設定して(B1332)、単発系コマンド処理を終了する。B1332の処理では、一例として、遊技状態フラグを通常状態に設定しているが、本処理が実行されるタイミングによって、遊技状態フラグは、「変動中」「大当り中」「小当り中」のフラグが設定される。
一方、MODE部が図柄停止のコマンドを表していない場合(B1329の結果が「N」)、または、MODE部のコマンドが正常ではない場合(B1330の結果が「N」)には、演出制御装置300は、単発系コマンド処理を終了する。
その他、演出制御装置300は、図26には記載されていないコマンドに対する処理を実行してよい。例えば、演出制御装置300は、始動入賞口36及び/又は普通変動入賞装置37に入賞があったことを示す始動入賞コマンドを遊技制御装置100から受信して、始動入賞コマンドに対応してスピーカから始動入賞があったことを遊技者に報知する始動入賞音を発生させるように設定してよい。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
次に、図27を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における先読み図柄系コマンド処理(B1214)の詳細について説明する。図27は、演出制御装置300によって実行される先読み図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、最新保留情報が特図1保留(特図1始動記憶)の情報であるか否か、例えば、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図1保留数コマンドであるか否かを判定する(B1601)。最新保留情報が特図1保留の情報である場合(B1601の結果が「Y」)、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1602)。
演出制御装置300は、最新保留情報が特図1保留の情報でない場合(B1601の結果が「N」)、即ち、最新で受信した飾り特図保留数コマンドが飾り特図2保留数コマンドである場合、先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)を特図2保留数に対応する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブする(B1603)。
演出制御装置300は、ステップB1602とB1603の後、先読み変動系コマンドの受信待ちであることを示す先読み変動系コマンド受信待ちフラグを設定する(B1604)。これは、先読み図柄系コマンドと先読み変動系コマンドがセットになっているため、遊技制御装置100から先読み図柄系コマンドに続いて先読み変動系コマンドが送信されるためである。その後、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
〔先読み変動系コマンド処理〕
次に、図28を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における先読み変動系コマンド処理(B1216)の詳細について説明する。図28は、演出制御装置300によって実行される先読み変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、先読み変動系コマンド(先読み変動パターンコマンド)の受信待ち中であるか否かを判定する(B1701)。前述の先読み変動系コマンド受信待ちフラグ(B1604)が設定されている場合、先読み変動系コマンドの受信待ち中であると判定できる。先読み変動系コマンドの受信待ち中でない場合(B1701の結果が「N」)、先読み変動系コマンド処理を終了する。先読み変動系コマンドの受信待ち中である場合(B1701の結果が「Y」)、先読み変動系コマンド受信待ちフラグをクリアする(B1702)。
次に、演出制御装置300(サブ基板)は、最新保留情報の図柄(特図1又は特図2)の保留数に対応する先読み変動MODE変換テーブルを設定し(B1703)、先読み変動系コマンドのMODE部に対応してサブ内先読み変動コマンドMODE部を取得する(B1704)。次に、先読み変動ACT変換テーブルを設定し(B1705)、先読み変動系コマンドのACTION部(ACT部)に対応するサブ内先読み変動コマンドACT部を取得する(B1706)。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)が共に0以外であるか否かを判定する(B1707)。なお、正常(有効)なコマンドであれば0以外に変換される。変換後のMODE部、ACT部が共に0以外である場合(B1707の結果が「Y」)、変換後のMODE部とACT部から構成される変換後のコマンドを最新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域(特図1先読み変動コマンド領域又は特図2先読み変動コマンド領域)にセーブする(B1708)。そして、先読みコマンド整合チェック処理を実行して(B1709)、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常であるか否か判定する(B1710)。
なお、保留が変動表示ゲームを開始するときの保留数によって、MODE部に対応する前半変動の時間が変化する。保留が変動表示ゲームを開始するときに、保留が他になければ長めの前半変動になり、新たに保留が発生して保留数が多ければ短めの前半変動となる。従って、前半変動の時間値が遷移しても、演出制御装置300の内部コマンドが同じに扱えるように、受信した先読み変動系コマンドのMODE部をサブ内先読み変動コマンドMODE部に変換しておく。
また、リーチの種類は保留数に関係ないため、サブ内先読み変動コマンドACT部に対応する後半変動は保留数に依存しない。しかし、同一系統のリーチにも種類があるため、仮に先読み変動系コマンドのACT部(後半変動の値)を変換せずに、演出制御装置300がそのまま使うと数が多くなりチェックが困難になる。例えば、ノーマルリーチにも、ノーマルリーチ−1停止はずれ、ノーマルリーチ+1停止はずれなどの種類が存在する。従って、同一系統のリーチを示すACT部を、同じサブ内先読み変動コマンドACT部に変換することで、数を減らし、先読みコマンド整合チェック処理等のチェック処理の負担を軽減する。
次に、演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部(即ち、サブ内先読み変動コマンドMODE部とACT部)の少なくとも一方が0である場合(B1707の結果が「N」)、又は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常でない場合(B1710の結果が「N」)、変換後のコマンドに異常があるとして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変換後のMODE部とACT部の組合せが正常である場合(B1710の結果が「Y」)、先読み対象の保留情報(最新保留の情報)を先読み変動コマンド領域からロードし(B1711)、最新保留の先読み演出に関する先読み抽選処理を実行する(B1712)。先読み演出としては、例えば、連続予告演出(チャンス目先読み演出を含む)、先読みゾーン演出、保留変化予告などがある。続いて、最新保留の先読み演出(保留変化予告等)が発生するか否かを判定する(B1713)。最新保留の先読み演出が発生する場合(B1713の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応するポイント情報を設定する(B1714)。
次に、演出制御装置300は、発生する先読み演出(保留変化予告等)が直ちに開始する演出であるか否か判定する(B1715)。発生する先読み演出が直ちに開始する演出である場合(B1715の結果が「Y」)、選出された先読み演出に対応する表示を設定する(B1716)。発生する先読み演出が直ちに開始する演出でない場合(B1715の結果が「N」)、保留シフト時(保留表示の移動時、保留数減少時)の先読み演出に対応する表示を設定、保存する(B1717)。そして、先読み変動系コマンド処理を終了する。
一方、演出制御装置300は、最新保留の先読み演出が発生しない場合(B1713の結果が「N」)、そのまま、先読み変動系コマンド処理を終了する。
〔図柄系コマンド処理〕
次に、図29を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における図柄系コマンド処理(B1210)の詳細について説明する。図29は、演出制御装置300によって実行される図柄系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した図柄系コマンド(飾り特図1コマンド又は飾り特図2コマンド)のMODE部に対応する特図種別を設定する(B1801)。特図種別は、特図1又は特図2である。そして、図柄系コマンドのMODE部とACTION部(ACT部)の組合せに対応する図柄種別を設定し、RAM等の所定領域にセーブする(B1802)。ここで、特図1と特図2では、図柄の振分け割合が変わるので、MODE毎にテーブルを使用して、図柄種別を設定する。なお、本実施形態において、図柄種別は、はずれ図柄や、4R確変大当り図柄(4R−A1、図柄1)、4R通常大当り図柄(4R−A2、図柄2)、8R確変大当り図柄(8R−A1、図柄3)、8R通常大当り図柄(8R−A2、図柄4)、12R確変大当り図柄(12R−A1、図柄5)、12R通常大当り図柄(12R−A2、図柄6)に対応する。
〔変動系コマンド処理〕
次に、図30を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における変動系コマンド処理(B1206)の詳細について説明する。図30は、演出制御装置300によって実行される変動系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、受信した変動系コマンド(変動コマンド)の特図種別(特図1又は特図2)が未確定であるか否かを判定する(B1901)。特図種別が未確定である場合(B1901の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。特図種別が未確定でない場合(B1901の結果が「N」)、受信した変動系コマンドと図柄系コマンドの組合せをチェックし(B1902)、変動系コマンドと図柄種別が不整合であるか否かを判定する(B1903)。ここで、不整合とは、はずれの変動系コマンドを受信したのに大当り図柄の図柄系コマンドを受信していた場合など、演出を行う上で矛盾してしまうことである。変動系コマンドと図柄種別が不整合である場合(B1903の結果が「Y」)、変動系コマンド処理を終了する。
演出制御装置300は、変動系コマンドと図柄種別が不整合でない場合(B1903の結果が「N」)、変動系コマンド(変動コマンド)から変動パターン種別を判別し(B1904)、変動中の演出である変動演出を設定する変動演出設定処理を実行する(B1905)。なお、同じ変動系コマンドに対して、複数の演出が存在する。続いて、遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグに特図変動中を設定し(B1906)、連続演出等の先読み演出回数が0でなければ−1更新する(B1907)。
〔変動演出設定処理〕
次に、図31を参照して、前述した変動系コマンド処理(図30)における変動演出設定処理(B1905)の詳細について説明する。図31は、演出制御装置300によって実行される変動演出設定処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、変動パターン種別が、リーチなし変動(リーチ状態にならない変動)であるか否かを判定する(B2001)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(B2001の結果が「Y」)、演出ポイントのポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、設定情報(設定値)に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2002)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2003)。リーチなし変動の場合、保留数が多いほど変動時間が短縮されるため、保留数に対応するテーブルのアドレスを取得している。
演出制御装置300は、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(B2001の結果が「N」)、即ち、リーチあり変動である場合、演出ポイントのポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定情報(設定値)に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2004)、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部と変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(B2005)。
演出制御装置300は、ステップB2003、B2005の後、前半変動中(リーチ前)に出現する予告の抽選を行う(B2006)。続いて、演出ポイントのポイント数、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別、設定情報(設定値)に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定し(B2007)、変動系コマンドのACT部に対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(B2008)、後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(B2009)。その後、変動系コマンド(変動コマンド)のMODE部、ACT部に対応する変動演出の内容を決定する(B2010)。なお、変動系コマンドから変動時間や主なリーチ内容などがわかる。
次に、演出制御装置300は、予告の抽選結果に対応する演出(予告演出)の内容を決定する(B2011)。その後、リーチ演出等の変動演出や予告演出の内容に応じて、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を決定する(B2012)。ここで、はずれ図柄の場合にばらけ目を決定するなど、飾り停止図柄を具体的に決定する。
次に、演出制御装置300は、変動演出の表示設定を行い(B2013)、予告演出の表示設定を行う(B2014)。続いて、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行い、例えば、今回変動する飾り特図に対応する保留表示が減る表示が設定される(B2015)。続いて、スピーカの音声による演出態様(音出力態様)を定める音声番号、装飾装置の発光による演出態様を定める装飾番号を設定する(B2016)。装飾装置(盤装飾装置46、枠装飾装置18)は、複数の装飾用発光部(装飾LED等)を有し、装飾番号で定められる発光態様(各LEDの色や発光タイミング等)で発光する。
なお、音声番号や装飾番号を演出内容だけでなく設定情報(設定値)に基づいて設定することも可能である。このようにすると、遊技者は、装飾装置の発光態様、即ち、装飾用発光部(LED)の発光態様から遊技機10の設定情報(設定値)を推測することを楽しめる。
次に、演出制御装置300は、特図種別に対応する飾り特図変動の表示設定を行い(B2017)、表示装置41で変動する前述の第一から第三の特別図柄以外に第四特別図柄(第4図柄、識別情報)に関する第4図柄変動の表示設定を行う(B2018)。なお、第4図柄変動は、表示装置41以外に設けた前述のランプ表示装置80のランプ表示部1、2(LED)で表示されてもよいし、表示装置41の表示画面上で実行されてもよい。
〔当り系コマンド処理〕
次に、図32を参照して、前述した受信コマンド解析処理(図25)における当り系コマンド処理(B1208)の詳細について説明する。図32は、演出制御装置300によって実行される当り系コマンド処理の手順を示すフローチャートである。
演出制御装置300は、まず、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表すか否かを判定する(B2101)。当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表す場合(B2101の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドが大当りファンファーレコマンド(又は小当りがあるなら小当りファンファーレコマンド)である場合、ファンファーレ演出を設定するためのファンファーレ演出設定処理を実行する(B2102)。なお、ファンファーレコマンドには、今回の大当りのラウンド数上限値の情報が含まれている。続いて、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにファンファーレ中を設定し(B2103)、当り系コマンド処理を終了する。なお、ラウンド数上限値は、図柄系コマンド(停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンド)から判定される図柄種別からも得ることができる。
演出制御装置300は、受信した当り系コマンドのMODE部がファンファーレを表さない場合には(B2101の結果が「N」)、当り系コマンドのMODE部がラウンドを表すか否かを判定する(B2104)。MODE部がラウンドを表す場合(B2104の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがラウンドコマンド(又は小当りがあるなら小当り開放中コマンド)である場合、演出制御装置300は、ラウンド演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにラウンド中を設定し(B2105、B2106)、当り系コマンド処理を終了する。
受信した当り系コマンドのMODE部がラウンドを表さない場合には(B2104の結果が「N」)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がインターバルを表すか否かを判定する(B2107)。MODE部がインターバルを表す場合(B2107の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがインターバルコマンドである場合、演出制御装置300は、インターバル演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにインターバル中を設定し(B2108、B2109)、当り系コマンド処理を終了する。(なお、小当りがあって小当りで大入賞口が一回だけ開放される場合、即ち、小当りが1ラウンドである場合、インターバルコマンドはない。)
受信した当り系コマンドのMODE部がインターバルを表さない場合には(B2107の結果が「N」)、演出制御装置300は、当り系コマンドのMODE部がエンディングを表すか否かを判定する(B2110)。MODE部がエンディングを表す場合(B2110の結果が「Y」)、即ち、当り系コマンドがエンディングコマンド(又は小当りがあるなら小当り終了画面コマンド)である場合、演出制御装置300は、エンディング演出を設定するためのエンディング演出設定処理を実行し、現在の遊技機10の遊技状態(P機状態)を示す遊技状態フラグにエンディング中を設定し(B2111、B2112)、当り系コマンド処理を終了する。
なお、受信した当り系コマンドのMODE部がエンディングを表さない場合には(B2110の結果が「N」)、演出制御装置300は、いずれの処理も実行せずに、当り系コマンド処理を終了する。
〔リーチ演出の彩度が変化するタイミングチャート〕
次に、図33を参照して、演出制御装置300がリーチ演出の所定のパラメータとして彩度を変化させるタイミングについて説明する。
図33は、リーチ演出の彩度が変化するタイミングの一例を示すタイミングチャートである。なお、タイミングチャートの横軸の時間(時刻)は、リーチ演出が実行される特図変動表示ゲームの開始(変動開始)直前からの時間(時刻)である。また、図33(A)、(B)に示す矢印(あ)〜(き)は、後述する図34、図35の画面遷移図の番号に対応する。
始めに、図33(A)は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)でリーチ状態が発生し、リーチ演出としてスペシャル2リーチ(SP2リーチ)が実行された後、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)にリーチ演出が発展する場合のタイミングチャートの例である。
演出制御装置300は、抽選(振り分け)に基づいて設定された変動系コマンド(変動コマンド)に対応して、変動演出設定処理のステップB2010等でリーチの種類(Nリーチ、SP1−SP3リーチ、プレミアリーチ)や演出を選択(決定)する。例えば、SP2リーチからSP3リーチに発展する演出は、SP3リーチが選択されたときに実行されることができる。
なお、変動表示ゲームの結果が大当り(特別結果)となる演出(予告)の期待度、すなわち大当りの期待度(期待値)は、Nリーチ<SP1リーチ<SP2リーチ<SP3リーチの順に高く設定される。期待度は、その演出が選択された場合に大当りになる確率を示唆し、大当りであるときのその演出の選択率及び大当りでないとき(はずれのとき)のその演出の選択率などに基づいて算出することができる。
図33(A)に示すように、SP3リーチに発展するリーチ演出が行われる場合、時刻t1で変動表示ゲームが開始され、時刻t2からリーチ状態が発生し、リーチ前半のリーチ演出としてNリーチが実行される。リーチ状態が発生する前の変動表示ゲーム中、すなわち時刻t1から時刻t2までは、通常変動となる。
その後、リーチ後半になる時刻t3でNリーチがSP2リーチに発展し、時刻t4で当該SP2リーチがSP3リーチにさらに発展する。そして、時刻t5でリーチ演出が終了して変動停止する。
その際、時刻t3でSP2リーチが開始されると、演出制御装置300は、SP2リーチによるリーチ演出として画像や動画(ムービー)等を表示装置41の表示画面に表示することができる。また、当該SP2リーチによるリーチ演出は、例えば彩度が低い状態(第1演出態様)で表示画面に表示される。彩度が低い状態は、画像や動画等の色が薄い状態(色あせた状態)であり、図33(A)や後述する図34の(え)等に示すように彩度が0の状態(モノクロの状態、色彩のない状態)を含んでもよい。
このように、リーチ演出の彩度を低い状態にすることで、落ち着いた演出にできるとともに、彩度が高い状態(カラーの状態、後述する第2演出態様の演出と同じ状態)に維持されている識別情報(飾り特別図柄)が見易くなり、遊技の興趣を向上させることができる。また、リーチ演出が日本画等を基調とした和風(和テイスト)な演出である場合には、彩度が低い状態になることで和テイストの趣を遊技者が一段と感じ易くなるので、遊技の興趣をより向上させることができる。なお、識別情報は、下記実施形態のように表示画面に表示される識別情報の全体が彩度が高い状態で維持されている態様に限らず、当該識別情報の一部のみが彩度が高い状態で維持されていてもよい。
続いて、SP2リーチがSP3リーチに発展する時刻t4の直前に、演出制御装置300は、彩度が低い状態の画像や動画等を彩度が高い状態(カラーの状態、第2演出態様)に変化させる。例えば、演出制御装置300は、SP2リーチによるリーチ演出の演出態様に合わせて彩度が高い状態に画像や動画等を変化させてもよい。彩度が高い状態でSP3リーチが実行されることになるので、遊技者は大当りに対する期待感を高めることができる。
このように、リーチ演出の彩度を低い状態から高い状態に変化させることで、すなわち第1演出態様の演出から第2演出態様の演出に切り替えられることで、意外性のある演出を行えるので、遊技の興趣を向上させることができる。また、SP3リーチに発展する際の動的な演出態様を彩度によって強調することもできるので、遊技者の大当りに対する期待感を煽ることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
その後、時刻t5でSP3リーチ演出が終了して変動停止する。時刻t5で変動停止すると、リーチ演出が非表示(画像なし)になる。
なお、図33(A)に示すようにリーチ演出に特有の画像や動画等(識別情報の画像と動画(変動)を除く)は、変動停止中、通常変動中、およびNリーチ中のときには表示されていないが(画像なし(又は動画なし))、先読み予告演出等の他の演出を表示し、彩度を変化させるようにしてもよい。また、Nリーチ中に特有の画像や動画等を開始して、彩度を変化させるようにしてもよい。
さらに、SP2リーチ中やSP3リーチ中は、リーチ演出に特有の画像や動画等が表示画面に表示されるが、図33(A)に破線で示すように、一時的に特有の画像等を非表示(画像なし)にする演出を行ってもよい。このような演出態様とすることで、意外性のある演出を行えるので、遊技の興趣を高めることができる。
また、SP3リーチ中に彩度が高い状態で表示されているリーチ演出を、図33(A)に破線で示すように、一時的に彩度が低い状態で表示する演出を行ってもよい。このような演出態様とすることで、意外性のある演出を行えるので、遊技の興趣を高めることができる。
続いて、図33(B)は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)でリーチ状態が発生し、リーチ演出としてSP2リーチが実行された後、そのまま変動停止する場合のタイミングチャートの例である。なお、時刻t3までの変動開始、通常変動、およびNリーチのタイミングについては、図33(A)と同様である。
図33(B)に示すように、SPリーチが実行された後そのまま変動停止する場合、時刻t3でNリーチがSP2リーチに発展した後、時刻t4でSP2リーチ演出が終了して変動停止する。
その際、時刻t3でSP2リーチが開始され、時刻t4で変動停止するまでの間、SP2リーチによるリーチ演出で画像や動画等の彩度が低い状態が維持される。時刻t4で変動停止すると、リーチ演出が非表示(画像なし)になる。
なお、上述した図33(A)と同様に、SP2リーチ中に一時的に特有の画像等を非表示(画像なし)にする演出を図33(B)に破線で示すように行ってもよい。
〔SP3リーチ発展パターンの画面遷移例〕
次に、図34を参照して、図33(A)のタイミングチャートのタイミングでリーチ演出がSP2リーチからSP3リーチに発展する場合の画面遷移例について説明する。
図34は、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、変動表示ゲーム中にリーチ演出がSP3リーチに発展する場合の画面遷移の一例である。
図34の(あ)は、変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム、ゲーム)が開始される前、すなわち図33(A)の矢印(あ)のときの表示装置41の表示画面である。
表示装置41の表示画面の中央には、複数の変動表示領域610(左領域610A、右領域610B、中領域610C)が設けられる。変動表示領域610において、左領域610Aには飾り第1図柄A(識別情報、図柄、飾り特別図柄)が、右領域610Bには飾り第1図柄Bが、中領域610Cには飾り第1図柄Cが、それぞれ大図柄で拡大表示され、例えば「612」という図柄で停止表示されている。
また、表示画面の右下隅には、変動表示ゲームが飾り特別図柄(小図柄)によって実行される変動表示領域615が設けられている。変動表示領域615の小図柄は、例えば「612」という図柄で停止表示されている。変動表示領域610及び変動表示領域615の変動表示の結果は、互いに一致する内容となる。また、変動表示ゲームが実行されている場合には、表示装置41の表示画面において、変動表示領域610及び変動表示領域615のうちの少なくとも1つが表示されるようにする。
表示装置41の表示画面の右上隅には、特図1保留数表示部650と特図2保留数表示部660とが設けられる。特図1保留数表示部650と特図2保留数表示部660には、それぞれ、特図1保留数を示す数字「3」と特図2保留数を示す数字「0」が表示されている。
表示装置41の表示画面の下部には、始動記憶表示領域として、四角枠の保留消化領域640(特定表示部、変動中保留表示領域)と第1保留表示部630aと第2保留表示部630bとが設けられる。
保留消化領域640には、図34の(い)以降で後述するように、実行中(消化中)の変動表示ゲームに係る始動記憶に対応する保留表示(始動記憶表示、特図変動中保留表示、特図消化中保留表示)として変動中保留表示633aが表示される。
また、第1保留表示部630aには、発生した第1始動記憶に対応する保留表示633(始動記憶表示)が表示され、例えば3つの保留表示633が表示される。また、第2保留表示部630bには、発生した第2始動記憶に対応する保留表示を表示できる。
変動表示ゲームが開始される際に、第1保留表示部630aに表示されている3つの保留表示633が右側に1つずつ移動(保留シフト)するとともに、第1保留表示部630aの右端の1つの保留表示633が保留消化領域640に移動し、図34の(い)に示すように、保留消化領域640の四角枠内に変動中保留表示633aが表示される。
図34の(い)は、変動表示ゲームが開始され通常変動しているとき、すなわち図33(A)の矢印(い)のときの表示装置41の表示画面である。
保留シフトによって保留消化領域640に表示される変動中保留表示633aに対応して変動表示ゲームが実行されると、表示画面の中央の変動表示領域610では、飾り第1図柄A〜C(大図柄)が通常の変動態様で変動表示(「↓↓↓」)される。同様に、表示画面の右下隅の変動表示領域615では、飾り縮小図柄(小図柄)が通常の変動態様で変動表示(「↓↓↓」)される。
図34の(う)は、リーチ前半のリーチ演出としてNリーチが実行されて変動表示ゲームがリーチ状態になっているとき、すなわち図33(A)の矢印(う)のときの表示装置41の表示画面である。
演出制御装置300によってリーチ前半のリーチ演出としてNリーチが実行されると、変動表示領域610では、左領域610Aの飾り第1図柄Aと、右領域610Bの飾り第1図柄Bとが、例えば「4」という図柄を表示した状態で仮停止して、リーチ状態となる。また、中領域610Cには飾り第1図柄Cが、変動表示(「↓」)された状態で維持されている。
ここで、例えば、「4」の図柄で仮停止(揺れ変動)している飾り第1図柄A、Bは、青色を基調としたカラーで表示される(青色系のカラー表示)。したがって、飾り第1図柄A、Bは、彩度が高い状態で表示される。なお、変動表示されている飾り第1図柄Cも、各図柄(数字)毎に設定されたカラーで、すなわち彩度が高い状態で表示されることができる。
図34の(え)は、リーチ後半のリーチ演出としてSP2リーチが実行されているとき、すなわち図33(A)の矢印(え)のときの表示装置41の表示画面である。
演出制御装置300によってNリーチから発展してSP2リーチが実行されると、変動表示領域610の左領域610Aの飾り第1図柄Aと右領域610Bの飾り第1図柄Bは、画面の上部両端にそれぞれ小さく表示される。飾り第1図柄A、Bは、仮停止状態が維持されており(例えば「4」で仮停止)、青色系のカラー表示が維持されている。
SP2リーチが実行されると、表示画面の中央には、リーチ演出に特有の画像として虎のキャラクタ767が表示される。虎のキャラクタ767は、彩度が低い状態で表示され、例えばモノクロ(彩度が0の状態)で表示される。
また、変動表示領域610の中領域610Cの飾り第1図柄Cは、(う)の変動(移動)の方向と異なり、表示画面の右端から中央に向かって、すなわち虎のキャラクタ767に向かって移動してくる(飛んでくる)。その際、中領域610Cの飾り第1図柄Cは、例えば緑色を基調としたカラーで表示される(緑色系のカラー表示)。したがって、SP2リーチ中の飾り第1図柄A〜Cは、いずれも彩度が高い状態で表示されている。
このように演出制御装置300は、虎のキャラクタ767をモノクロで表示している一方で(第1演出態様の演出の実行中に)、カラーで飾り第1図柄Cを表示しているので(第2演出態様の演出と同じ状態)、飾り第1図柄Cの視認性が良くなり、リーチ演出時の図柄を遊技者が見易くなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
図34の(お)は、図34の(え)よりさらにSP2リーチによるリーチ演出が進行したとき、すなわち図33(A)の矢印(お)のときの表示装置41の表示画面である。
SP2リーチによるリーチ演出が進行すると、中領域610Cの飾り第1図柄Cが虎のキャラクタ767と重なる位置まで移動する。このように飾り第1図柄Cが移動することによって、当該飾り第1図柄Cが虎のキャラクタ767に衝突する(ぶつかる)演出であると、表示画面を視認している遊技者に認識させることができる。
その際、飾り第1図柄Cが虎のキャラクタ767に衝突する演出態様を強調できるように、飾り第1図柄Cや虎のキャラクタ767の周囲にスパーク状の表示768を施してもよい。例えば、図34の(お)では、飾り第1図柄Cの周囲に赤色の、すなわち彩度の高いスパーク状の表示768を表示している(赤スパーク)。このように、緑色系のカラー表示をしている飾り第1図柄Cの周囲に、スパーク状の表示768を赤色で表示させることで、補色の関係となってスパーク状の表示768の表示態様を強調させることができる。なお、スパーク状の表示768は、赤色以外の色で表示させてもよく、例えば、大当りの期待度が高いことを示唆するために虹色等で表示させてもよい。また、図33(A)においても、(お)のときに、スパーク状の表示768に対応して瞬間的に彩度が上がってからすぐに元に戻るようにしてもよい。
また、衝突されたことが分かり易くなるように、虎のキャラクタ767の周囲に、例えば「イタイ!」といったセリフを表示させたり、当該セリフを虎のキャラクタ767に対応する音声によって報知してもよい。また、スパーク状の表示768に合わせて音を発生させて、衝突する演出態様を強調してもよい。
さらに、演出制御装置300は、飾り第1図柄Cと虎のキャラクタ767との衝突時や衝突前後で、演出をフリーズ(一時停止)させるフリーズ演出を行ってもよく、演出をスローモーションで再生するスローモーション演出を行ってもよい。このように、衝突する演出に合わせてフリーズ演出やスローモーション演出を行うことで、衝突するときやその前後の演出態様を強調できるとともに、演出態様を遊技者に認識させ易くできるので、演出効果を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図34の(か)は、図34の(お)よりさらにSP2リーチによるリーチ演出が進行し、衝突する演出が発生した後の、すなわち図33(A)の矢印(か)のときの表示装置41の表示画面である。
虎のキャラクタ767と重なった位置に表示された飾り第1図柄Cは、その後、(う)の変動(移動)の方向と略平行な方向へ移動方向を変えて、表示画面の下部を画面外へと移動する。このように飾り第1図柄Cが移動することによって、虎のキャラクタ767に衝突した飾り第1図柄Cが下方へと落ちる演出態様であることを遊技者に認識させることができる。
また、飾り第1図柄Cの緑色系のカラー表示が維持されている一方で、モノクロで表示されている虎のキャラクタ767は、図34の(か)に示すように、カラーで表示される。すなわち、飾り図柄(飾り特別図柄)以外の所定の画像である虎のキャラクタ767の表示は、衝突する演出の後、彩度の低い状態から高い状態に移行する。
そのため、飾り第1図柄Cが下方の画面外へ移動し停止状態とならないことに加えて、彩度が高い状態に移行した虎のキャラクタ767を視認することで、遊技者は、リーチ演出が続きSP2リーチがさらにSP3リーチへと発展する期待感を高めることができるので、遊技の興趣を高めることができる。
その後、リーチ演出が図34の(か)から延びる矢印に示すようにSP3リーチへと発展することで、SP2リーチ演出によって高めた遊技者の期待感をより煽ることができるので、遊技の興趣を高めることができる。SP3リーチ中でも虎のキャラクタ767のカラー表示が維持されるなどして、彩度の高い状態が維持されてもよい。
なお、虎のキャラクタ767のカラー表示への移行は、図34の(お)のとき、すなわち虎のキャラクタ767に飾り第1図柄Cが重なるときに行ってもよい。このようにすることで、衝突する演出態様を強調することができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、虎のキャラクタ767のカラー表示への移行は、虎のキャラクタ767に飾り第1図柄Cが重なる前に行ってもよい。このようにすることでも、衝突する演出前に遊技者の注意をひきつけ易くなり、演出に注目させ易くなるので、遊技の興趣を高めることができる。
また、飾り第1図柄Cは、衝突する演出の後、下方以外の画面外へ移動してもよく、フェードアウトや半透明化してもよい。例えば、飾り第1図柄Cの図柄「5」をフェードアウトや半透明化させる場合には、次の図柄「6」をフェードインや透明化解除させることで表示してもよい。なお、飾り第1図柄Cの図柄「5」を画面外へ移動させる場合には、次の図柄「6」を図34の(え)と同様の態様で表示してもよく、SP3リーチ演出の演出に応じて表示してもよい。また、飾り第1図柄Cは、SP3リーチ演出の視認性を悪くしない位置に、例えば飾り第1図柄A、Bと同様に画面上部に小さく変動表示「↓」してもよく、非表示にして変動表示領域615のみを表示した状態にしてもよい。
さらに、虎のキャラクタ767のカラー等の表示態様(移行態様)は、SP3リーチに発展する場合に限らず、遊技状態や大当りの期待度に応じて変化させてもよい。
例えば、大当りの期待度が高いときに、虎のキャラクタ767をはじめから(登場時から、表示開始時から)カラーで表示することで、遊技者の大当りに対する期待感を煽り、遊技の興趣を高めることができる。
また、時短状態(特定遊技状態)で普電サポート状態となっている場合には、虎のキャラクタ767のカラー表示への移行が高頻度で発生するようにしてもよい。普電サポート状態は、普通変動入賞装置37の単位時間当たりの開放時間が実質的に長くなる普電サポートが発生する状態である。時短状態は、例えば「444」等の偶数図柄による大当り遊技の終了後に移行可能であり、所定回数の変動表示ゲームの実行を上限に(例えば100回)、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37が時短動作する状態である。
また、確変状態(高確率状態、特定遊技状態)である場合にも、虎のキャラクタ767をはじめからカラーで表示してもよい。確変状態は、変動表示ゲームの結果が大当り(特別結果)となる確率が通常よりも高い状態であり、例えば「777」等の奇数図柄による大当り遊技の終了後に移行可能である。なお、確変状態においても、重複して時短状態や普電サポート状態が発生する。
〔SP2リーチ終了パターンの画面遷移例〕
次に、図35を参照して、図33(B)のタイミングチャートのタイミングでリーチ演出がSP2リーチのまま終了する場合の画面遷移例について説明する。
図35は、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、変動表示ゲーム中にリーチ演出がSP2リーチで終了する場合の画面遷移の一例である。なお、図33(B)の矢印(あ)〜(え)のときの表示装置41の表示画面は、図33(A)の矢印(あ)〜(え)、すなわち図34で上述した(あ)〜(え)の画面遷移例と同様であるので、説明を省略する。
図35の(お)は、図33(B)の矢印(お)のときの表示装置41の表示画面であり、図34の(お)と同じものである。
図35の(か2)は、図35の(お)よりさらにSP2リーチによるリーチ演出が進行し、衝突する演出が発生した後の、すなわち図33(B)の矢印(か2)のときの表示装置41の表示画面である。
虎のキャラクタ767と重なった位置に表示された飾り第1図柄C(図柄「5」)は、その後、表示画面の下部の画面外へと移動する。また、飾り第1図柄Cの次の図柄「6」が表示画面の上部から表示される。虎のキャラクタ767は、モノクロで表示されたままとなる。すなわち、SP2リーチのままリーチ演出が終了する場合、虎のキャラクタ767は、彩度が低い状態が維持される。したがって、虎のキャラクタ767の彩度が低い状態が維持される演出を視認した遊技者は、大当り期待度が低く、SP3リーチに発展しない可能性が高いことをSP2リーチ中に認識することができる。
図35の(き)は、SP2リーチのリーチ演出後に変動停止したとき、すなわち図33(B)の矢印(き)のときの表示装置41の表示画面である。
SPリーチのままリーチ演出が終了して変動表示ゲームが終了すると、変動表示領域610の飾り第1図柄A〜Cは、表示画面の中央に拡大表示され、例えば「464」というはずれの停止図柄で変動停止する。
また、飾り第1図柄Cの図柄「6」は、例えば青色を基調とするカラーで表示される(青色系のカラー表示)。このように、例えば大当り遊技後に確変状態に移行しない偶数の図柄を青色系のカラー表示にすることによって、視認性がよくなり、大当り後に確変状態に移行する図柄によるリーチ状態(確変リーチ状態)が見分けやすくなるので、遊技の興趣を向上させることができる。なお、確変状態に移行する奇数の図柄を、例えば図柄「5」と同じ緑色系のカラー表示にしてもよく、奇数図柄の各図柄番号毎に赤色系のカラー表示等といった他の色を割り当ててもよい。
なお、変動表示ゲームが終了すると、保留消化領域640の四角枠内に表示されていた変動中保留表示633aは、非表示になる。
〔SP3リーチ発展パターンの画面遷移の変形例(一部カラー変更パターン)〕
次に、図36を参照して、SP3リーチへ発展する場合の画面遷移の変形例について説明する。
図36は、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、変動表示ゲーム中にリーチ演出がSP3リーチへ発展する場合の画面遷移の変形例である。
図36の(お)は、図33(A)の矢印(お)のときの表示装置41の表示画面であり、図34の(お)と同じものである。
図36の(か3)は、図36(お)よりさらにSP2リーチによるリーチ演出が進行し、衝突する演出が発生した後の表示装置41の表示画面である。
本変形例において、演出制御装置300は、例えば、虎のキャラクタ767と重なった飾り第1図柄Cが下方に移動するとき、モノクロで表示されている虎のキャラクタ767の一部を、図36の(か3)の線で丸く囲んだ部分に示すように、カラーで表示する。例えば、カラーで表示される虎のキャラクタ767の一部(一部カラー)は、通常のカラー表示で(通常カラー態様で)、すなわち虎のキャラクタ767の普段の色(例えば黄色と黒色を基調とする一般的な虎柄)に切り替えられる。
他方で、虎のキャラクタ767の図36の(か3)の線で丸く囲んでいない部分は、モノクロの表示が維持される。
したがって、衝突する演出が発生した後で、モノクロ(第1演出態様)で表示されている虎のキャラクタ767の一部のみが、通常カラー態様でカラー表示(第2演出態様)に切り替えられるので、SP2リーチによるリーチ演出を遊技者にとって意外性のある演出にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
その後、リーチ演出は、SP2リーチからSP3リーチに発展する。したがって、遊技者は意外性のある演出から大当りに対する期待感を高めることができるので、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
〔SP3リーチ発展パターンの画面遷移の第2変形例(一部カラー付与(転写)パターン)〕
次に、図37を参照して、SP3リーチへ発展する場合の画面遷移の第2変形例について説明する。
図37は、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、変動表示ゲーム中にリーチ演出がSP3リーチへ発展する場合の画面遷移の第2変形例である。
図37の(お)は、図33(A)の矢印(お)のときの表示装置41の表示画面であり、図34や図36の(お)と同じものである。
図37の(か4)は、図37(お)よりさらにSP2リーチによるリーチ演出が進行し、衝突する演出が発生した後の表示装置41の表示画面である。
本第2変形例において、演出制御装置300は、例えば、虎のキャラクタ767と重なった飾り第1図柄Cが下方に移動するとき、モノクロで表示されている虎のキャラクタ767の一部を、図37の(か4)の線で丸く囲んだ部分に示すように、カラーで表示する。
ここで、例えば、虎のキャラクタ767のカラーで表示される部分(一部緑)は、第1変形例の図36の(か3)では通常カラー態様でカラー表示されたが、本第2変形例では飾り第1図柄Cと同様に緑色系のカラー表示にされることができる。
このように、虎のキャラクタ767のカラーで表示される部分を飾り第1図柄Cと同系色でカラー表示することによって、飾り第1図柄Cの色が虎のキャラクタ767の一部に遷移したように遊技者が認識できるので、意外性のある演出を行えて、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、虎のキャラクタ767のカラーで表示される部分は、飾り第1図柄Cと同系色でカラー表示される態様に限らず、スパーク状の表示768と同系色(例えば赤色)でカラー表示される態様にしてもよい。このような態様によっても、同様に、スパーク状の表示768の色が虎のキャラクタ767の一部に遷移したように遊技者が認識できるので、意外性のある演出を行えて、遊技の興趣を向上させることができる。
他方で、虎のキャラクタ767の図37の(か4)の線で丸く囲んでいない部分は、第1変形例の図36の(か3)と同様に、モノクロの表示が維持される。
したがって、衝突する演出が発生した後で、モノクロ(第1演出態様)で表示されている虎のキャラクタ767の一部のみが、飾り第1図柄Cと同系色のカラー表示(第2演出態様)に切り替わるので、SP2リーチによるリーチ演出を遊技者にとって意外性のある演出にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、その後、虎のキャラクタ767の一部のみに限らず、当該虎のキャラクタ767の一部から全体に広がるように、飾り第1図柄Cと同系色のカラー表示(第2演出態様)を切り替えてもよい。
また、このように、虎のキャラクタ767が飾り第1図柄Cと同系色のカラー表示に切り替わることで、大当りした後に確変状態に移行する図柄であるかどうかを遊技者が識別し易くなり、視認性がよくなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
その後、リーチ演出は、SP2リーチからSP3リーチに発展することで、遊技者は意外性のある演出から大当りに対する期待感を高めることができるので、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
〔バトル演出遷移パターンの画面遷移例〕
次に、図38を参照して、例えばキャラクタ同士が闘う演出であるバトル演出へSP2リーチが遷移する場合の画面遷移例について説明する。
図38は、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、変動表示ゲーム中にリーチ演出がバトル演出となりSP3リーチへ発展する場合の画面遷移の一例である。
図38の(く)は、図34の(う)のNリーチが発展し、SP2リーチが開始されバトル演出へ遷移したときの表示装置41の表示画面である。
SP2リーチがバトル演出に遷移すると、例えば表示画面の中央には、左側にいわゆる主人公キャラクタ(味方キャラクタ)として虎のキャラクタ767がモノクロで表示され、当該虎のキャラクタ767と対峙するように右側に敵のキャラクタ769がフルカラーで表示される。
なお、SP2リーチがバトル演出に遷移したときも、上述したSP2リーチのリーチ演出と同様に、変動表示領域610の左領域610Aの飾り第1図柄Aと右領域610Bの飾り第1図柄Bは、画面の上部両端にそれぞれ小さく表示される。飾り第1図柄A、Bは、仮停止状態が維持されており(例えば「4」で仮停止)、青色系のカラー表示が維持されている。
図38の(け)は、図38の(く)よりもSP2リーチのバトル演出が進行したときの表示装置41の表示画面である。
SP2リーチのバトル演出が進行すると、敵のキャラクタ769が虎のキャラクタ767と重なる位置まで移動する。このように敵のキャラクタ769が移動することによって、当該敵のキャラクタ769が虎のキャラクタ767に接近して攻撃する(近接攻撃する)攻撃演出であると、表示画面を視認している遊技者に認識させることができる。
その際、上述した図34の(お)等の衝突する演出と同様に、敵のキャラクタ769が虎のキャラクタ767に衝突する演出態様を強調できるように、敵のキャラクタ769や虎のキャラクタ767の周囲にスパーク状の表示768を施してもよい(例えば赤スパーク)。
図38の(こ)は、図38の(け)よりさらにSP2リーチのバトル演出が進行したときの表示装置41の表示画面である。
例えば、敵のキャラクタ769が攻撃する演出が終了することで、当該敵のキャラクタ769は非表示になる。その際、敵のキャラクタ769からの攻撃を虎のキャラクタ767が防ぎきる防御成功演出が行われていると、当該虎のキャラクタ767は、モノクロ表示からカラー表示に切り替えられる。すなわち、虎のキャラクタ767の表示は、防御成功演出が行われることで、彩度の低い状態から高い状態に移行する。
そのため、遊技者は、虎のキャラクタ767が敵のキャラクタ769に倒されなかったことを認識して、リーチ演出が続きSP2リーチがさらにSP3リーチへと発展する期待感を高めることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、SP3リーチでもバトル演出を継続して行い、例えば、虎のキャラクタ767が敵のキャラクタ769に反撃する演出等を行うことができる。そして、虎のキャラクタ767が敵のキャラクタ769に勝利した場合に変動表示ゲームの結果を大当り(例えば「444」)に、他方で勝利できなかった場合にはずれ(例えば「454」)にすることで、遊技者に演出の内容を分かり易くでき、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、敵のキャラクタ769の攻撃を虎のキャラクタ767が全て防ぎきれない防御失敗演出が行われた場合は、当該虎のキャラクタ767のモノクロ表示を維持し、SP2リーチをそのまま終了するようにしてもよい。このように、虎のキャラクタ767のモノクロ表示が維持されたままSP2リーチが終了するシンプルなリーチ演出とすることで、遊技者は、変動表示ゲームの結果がはずれであると認識し易くなる。
また、防御失敗演出が行われた場合でも、モノクロ表示の虎のキャラクタ767が倒された後で再び立ち上がる等の復活演出を行うことで、SP3リーチ演出に発展させてもよい。このような演出とすることで、変動表示ゲームの結果がはずれであると認識していた遊技者にとって意外性のある演出を行うことができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、復活演出を行う際に、モノクロ表示の虎のキャラクタ767をカラー表示に切り替えることで、逆転可能性があることが遊技者に分かり易くなり、遊技者の大当りへの期待感を煽ることができるので、遊技の興趣を高めることができる。
〔バトル演出遷移パターンの画面遷移の変形例〕
次に、図39を参照して、SP2リーチがバトル演出へ遷移する場合の画面遷移の変形例について説明する。
図39は、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、変動表示ゲーム中にリーチ演出がバトル演出となりSP3リーチへ発展する場合の画面遷移の変形例である。
図39の(く2)は、図34の(う)のNリーチが発展し、SP2リーチが開始され変形例のバトル演出へ遷移したときの表示装置41の表示画面である。
SP2リーチが変形例のバトル演出に遷移すると、例えば、表示画面には形状の異なる複数のコマ枠762(フレーム)を有する漫画枠761が表示され、当該コマ枠762内には、虎のキャラクタ767と敵のキャラクタ769とがそれぞれ割り振られて、対峙し合うように表示される。
その際、虎のキャラクタ767の割り振られたコマ枠762内では、当該虎のキャラクタ767を含むオブジェクト(画像や動画、図示省略)は全てモノクロで表示される。他方で、敵のキャラクタ769が割り振られたコマ枠762内では、当該敵のキャラクタを含むオブジェクトは全てカラーで表示される。このように、漫画枠761では、所定のコマ枠762(ハッチング有)のみがカラー表示で表示される。したがって、遊技者に特に注目させたいコマ枠762をカラー表示で強調することができるので、遊技の興趣を高めることができる。
図39の(け2)は、図39の(く2)よりもSP2リーチの変形例のバトル演出が進行したときの表示装置41の表示画面である。
SP2リーチの変形例のバトル演出が進行すると、カラー表示された敵のキャラクタ769が、虎のキャラクタ767が表示されているコマ枠762内に移動し、当該虎のキャラクタ767に近接して攻撃する攻撃演出が実行される。その際、虎のキャラクタ767が表示されているコマ枠762内に、敵のキャラクタ769が移動(進入)してくることで、当該コマ枠762内のオブジェクトは、虎のキャラクタ767を除いてカラー表示で表示される。虎のキャラクタ767はモノクロ表示が維持される。
図39の(こ2)は、図39の(け2)よりもSP2リーチの変形例のバトル演出が進行したときの表示装置41の表示画面である。
例えば、敵のキャラクタ769の攻撃演出が終了し当該敵のキャラクタ769が非表示になるとともに、虎のキャラクタ767の防御成功演出が行われていると、当該虎のキャラクタ767はモノクロ表示からカラー表示に切り替えられる。
したがって、虎のキャラクタ767の表示されているコマ枠762内のオブジェクトは、当該虎のキャラクタ767を含んで全てカラー表示で表示される。また、例えば、図39の(こ2)に示すように、次頁を開くように漫画枠761を表示して、下段から上段のコマ枠762に虎のキャラクタ767を遷移させ表示してもよい。
このように漫画枠761を用いてリーチ演出を行うことによって、当該リーチ演出をコミカルな演出にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
その後、演出制御装置300は、上述した図38の(こ)と同様に、リーチ演出を継続してSP2リーチからSP3リーチへと発展させることができる。
なお、演出制御装置300は、表示画面内で、変動表示領域610の奥(背面、下層、下レイヤ)に位置するように漫画枠761を表示することができる。すなわち、変動表示領域610の飾り第1図柄A〜Cの方が、漫画枠761よりも優先して手前(前面、上層、上レイヤ)に表示される。したがって、例えば図39の(け2)や(こ2)に示すように、変動表示領域610で仮停止している飾り第1図柄A、B(「4」)が漫画枠761の手前に表示されるので、遊技者はどの図柄でリーチ状態となっているかを認識し易くなり、遊技の興趣を高めることができる。
また、演出制御装置300は、透明度を有するように漫画枠761を表示してもよい。このように表示することで、例えば図39(く2)に示すように、変動表示領域610で仮停止している飾り第1図柄Bと漫画枠761とが重なった場合でも、遊技者は、飾り第1図柄Bと漫画枠761の両方を認識することができる。
また、本バトル演出の変形例では、漫画枠761内で虎のキャラクタ767と敵のキャラクタ769とが闘うバトル演出について説明したが、敵のキャラクタ769に代えて上述した図34の(お)等の衝突する演出のように飾り第1図柄Cが衝突する演出を漫画枠761内で行うようにしてもよい。このような態様によっても、漫画枠761を用いたコミカルな演出を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
〔ゾーン演出発生パターンの画面遷移例〕
次に、図40を参照して、SP2リーチ中にゾーン演出が発生する場合の画面遷移例について説明する。
図40は、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図であり、変動表示ゲーム中にリーチ演出でゾーン演出が発生しSP3リーチへ発展する場合の画面遷移の一例である。
図40の(う)は、図34の(い)の通常変動がリーチ状態となりNリーチになったときの表示装置41の表示画面であり、図34の(う)と同じものである。
図40の(え1)は、図40の(う)のNリーチからSP2リーチに発展したときの表示装置41の表示画面である。図34の(え)と同様に、モノクロ表示の虎のキャラクタ767に向かって、表示画面の右側から飾り第1図柄Cが移動してくる。
また、図40の(え1)では、表示画面のリーチ演出を囲うように専用背景の特殊な画像763(細斜線で示す帯、動画でもよい)を表示する演出がゾーン演出として発生する。ゾーン演出で表示される特殊な画像763として、例えば遊技者の大当りへの期待感を煽る文字「ZONE」や虎のキャラクタ767等に関連する画像を表示することができる。
また、特殊な画像763には、例えば「ZONE」の文字とともに、または当該文字に代えて、現在の遊技状態を示す文字(例えば「確変状態!!」)を表示させて、遊技者の期待感をさらに高めるようにしてもよい。
図40の(え1)で表示される特殊な画像763は、モノクロで、すなわち彩度が低い状態で表示される(モノクロゾーン)。なお、特殊な画像763のうち文字(例えば「ZONE」)は、カラー表示で表示してもよい。
図40の(お1)は、図40の(え1)よりさらにSP2リーチによるリーチ演出が進行したときの表示装置41の表示画面である。図34の(お)と同様に、モノクロ表示の虎のキャラクタ767に飾り第1図柄Cが衝突する演出が行われる。また、ゾーン演出による特殊な画像763は、モノクロの表示が維持される(モノクロゾーン)。
図40の(か5)は、図40(お1)よりさらにSP2リーチによるリーチ演出が進行し、衝突する演出が発生した後の表示装置41の表示画面である。図34の(か)と同様に、モノクロで表示されている虎のキャラクタ767は、衝突する演出の後、カラー表示に切り替わる。
また、図40の(か5)に示すように、ゾーン演出による特殊な画像763(粗斜線で示す帯)も、虎のキャラクタ767のカラー表示への切り替えとともに、モノクロ表示からカラー表示に切り替わる(カラーゾーン)。したがって、彩度が高い状態に移行した虎のキャラクタ767やゾーン演出による特殊な画像763を視認することで、遊技者は、リーチ演出が続きSP2リーチがさらにSP3リーチへと発展する期待感を高めることができるので、遊技の興趣を高めることができる。
その後、リーチ演出は、図40の(か5)から延びる矢印に示すようにSP3リーチへと発展する。したがって、SP3リーチへ発展するリーチ演出を視認している遊技者の高い期待感をより煽ることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
〔リーチ演出の見え方の変化例〕
上述した図34等の大当りの期待度が高いSP3リーチに発展する前のリーチ演出の説明では、演出制御装置300は、所定のパラメータとして彩度を低い状態(例えばモノクロ表示、色が薄い状態)から高い状態(カラー表示)にリーチ演出の所定の部分(例えば虎のキャラクタ767、所定の画像)を変化させた。
他方で、演出制御装置300は、SPリーチに発展する前のリーチ演出としてリーチ演出の所定の部分の彩度を高い状態から低い状態に変化させてもよい。このような態様によれば、彩度が低くなってからSP3リーチへ発展する意外性のある演出を行うことができるので、遊技の興趣を高めることができる。
また、演出制御装置300は、リーチ演出の所定の部分の明度や透明度を変化させてもよい。このような態様によっても、彩度を変化させた場合と同様に、SP3リーチに発展するかもしれないという遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣を高めることができる。
例えば、演出制御装置300は、SP2リーチによるリーチ演出中に、虎のキャラクタ767の明度を、暗い状態(例えば0で黒飛び)から明るい状態(例えば50で通常表示、100で白飛び)に変化させることができる。
また、例えば、演出制御装置300は、虎のキャラクタ767の透明度を、高い状態(例えば100で非表示、50で半透明)から低い状態(例えば0で非透明表示(通常表示))に変化させてもよい。
なお、リーチ演出中に彩度等を変化させる所定の部分(対象)は、虎のキャラクタ767以外の画像オブジェクトであってもよい。例えば、演出制御装置300は、敵のキャラクタ769やリーチ演出の背景の彩度等を変化させてもよい。
〔識別情報の見え方の変化例〕
次に、図41を参照して、識別情報の見え方の変化例について説明する。
図41に示すように、リーチ演出の識別情報を除いた所定の部分(例えば虎のキャラクタ767)だけでなく、リーチ演出中に仮停止している識別情報(図柄、本実施形態では飾り第1図柄A、B)に対しても所定のパラメータとして彩度以外のものを変化させることができる。
図41は、所定のパラメータを変化させたときの識別情報の見え方の変化例を説明する図である。
演出制御装置300は、図41に示すように、所定のパラメータとして、変動表示領域610の識別情報の縁枠764の太さを細い状態(図41の(A))から太い状態(図41の(B))に変化させることができる。このような態様によれば、遊技者にとって意外性とともに期待感のある演出を行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、演出制御装置300は、識別情報の縁枠764の太さを変化させる以外にも、識別情報のフォントを大きくしたり、識別情報の背景(白抜き部、斜線で示す箇所)の色を変化させてもよい。このような態様によっても、遊技者にとって意外性とともに期待感のある演出を行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、演出制御装置300は、所定のパラメータとして、識別情報の明度や透明度、仮停止状態の揺動速度(周期)や揺動幅(強度)を変化させてもよい。このような態様によっても、遊技者にとって意外性とともに期待感のある演出を行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
[第1実施形態の作用・効果]
第1実施形態の遊技機10は、ゲーム(変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)を実行可能な遊技制御手段(遊技制御装置100)と、ゲームに関連する演出(例えばリーチ演出、ゾーン演出)を実行可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える。遊技機10では、演出制御手段は、ゲームに関連する演出として第1演出態様(例えば彩度が低い状態)の演出を実行可能であり、ゲームに関連する演出として実行されている第1演出態様の演出を、第1演出態様とは所定のパラメータが異なる第2演出態様(例えば彩度が高い状態)の演出に切り替え可能である。
このような遊技機10によれば、第1演出態様の演出から第2演出態様の演出に切り替えられることで、意外性のある演出を行えるとともに、SP3リーチに発展する際の動的な演出態様を所定のパラメータの変化によって強調することもできるので、遊技者の大当りに対する期待感を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、第1演出態様の演出が実行されることによって、リーチ演出が強調され過ぎて派手になり、表示画面内の識別情報(飾り第1図柄A〜C、図柄、小図柄)等の視認性が悪くなることを抑制できるので、遊技の興趣を向上させることができる。
演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出態様(例えば彩度が低い状態)の演出を、第1演出態様よりも所定のパラメータが高い第2演出態様(例えば彩度が高い状態)の演出に切り替え可能である。このような遊技機10によっても、意外性のある演出を行うとともに遊技者の大当りに対する期待感を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出態様(例えば彩度が低い状態)の演出の終了時に、または当該第1演出態様の演出を終了してから、第2演出態様(例えば彩度が高い状態)の演出を開始可能である。このような遊技機10によっても、意外性のある演出を行うとともに遊技者の大当りに対する期待感を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出態様(例えば彩度が低い状態)の演出の実行中に、第2演出態様(例えば彩度が高い状態)の演出を開始可能である。このような遊技機10によれば、衝突する演出態様を強調することができ、リーチ演出の演出効果を高くできるので、遊技の興趣を向上させることができる。
演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出態様(例えば彩度が低い状態)の演出として彩度のないモノクロの演出(彩度が0の演出)を実行可能であり、第2演出態様(例えば彩度が高い状態)の演出として彩度のあるカラーの演出を実行可能である。このような遊技機10によっても、意外性のある演出を行うとともに遊技者の大当りに対する期待感を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
演出制御手段(演出制御装置300)は、第2演出態様(例えば彩度が高い状態)の演出として、演出の一部分をカラーにする演出を実行可能であることを特徴とする。このような遊技機10によれば、遊技者に特に注目させたい演出の部分をカラー表示で強調することができるので、遊技の興趣を高めることができる。
遊技制御手段(遊技制御装置100)は、ゲームとして識別情報(飾り第1図柄A〜C、図柄、小図柄)を変動表示させる変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行可能である。演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出態様(例えば彩度が低い状態)の演出の実行中に、識別情報の少なくとも一部を、所定のパラメータ(例えば彩度)が第2演出態様(例えば彩度が高い状態)の演出と同じになるように表示可能である。このような遊技機10によれば、識別情報の視認性が良くなり、リーチ演出時の識別情報を遊技者が見易くなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技制御手段(遊技制御装置100)は、ゲーム(変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果(大当り結果)となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態(大当り遊技状態)を発生可能である。演出制御手段(演出制御装置300)は、第1演出態様(例えば彩度が低い状態)の演出よりもゲームの結果が特別結果となる期待度が高い演出として、第2演出態様(例えば彩度が高い状態)の演出を実行可能である。このような遊技機10によれば、遊技者の大当りに対する期待感を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[第2実施形態]
図42から図54を参照して、第2実施形態について説明する。なお、以下で述べる以外の構成は、第1実施形態と同様でよい。また、以下の実施形態では、第1実施形態と同じ機能を果たす構成には同一の符号を用い、重複する記載を適宜省略して説明する。第1実施形態では、一の事象(所定の事象)が発生した場合に当該一の事象に関する特定演出を実行して、当該一の事象に関する情報を報知可能とし、遊技の興趣を向上する。
〔タイムチャート〕
図42と図43は、一の事象として発生する所定演出A〜Dと、各所定演出A〜Dに関連する特定演出(関連表示、関連演出)の発生タイミングを示すタイムチャートである。本実施形態では、所定演出Aとしてゾーン演出、所定演出Bとしてミッション演出、所定演出Cとして擬似連続演出、所定演出Dとして保留変化予告演出の前兆演出を示す。なお、各演出の詳細な態様は、特に図44から図48において後述する。
各所定演出A〜Dに関連して、音量及び/又は輝度のレベルを変化してよい。ここで、レベルは、スピーカの音量(音の大きさ)の程度、或は、枠装飾装置18又は盤装飾装置46の所定のLEDの輝度(明るさ)の程度を示すものである。レベルは、表示装置41の画面の輝度(明るさ)の程度を示すものでもよい。本実施形態において、スピーカは、上スピーカ19aと下スピーカ19bのいずれか又は両方である。所定のLEDは、上部演出ユニット40c、側部演出ユニット40d、装飾装置18a,18b等の所定役物に設けられるものである。
便宜上、音量及び/又は輝度のレベルは、小さい方からL0、L1、L2、L3、L4、L5(L0<L1<L2<L3<L4<L5)の6段階あるものとして説明するが、6段階以外にレベルがあってよいし、また、音量及び/又は輝度は、段階的でなく連続的に変化してよい。なお、各レベルL0、L1、L2、L3、L4、L5は、所定演出A〜Dごとに異なってよい。最低レベルL0はゼロであっても、ゼロより大きい値でもよい。
なお、図42と図43のレベルの上昇と降下に関して、急激に又は不連続的に上昇又は降下させるのではなく、レベルを徐々に上昇(フェードイン)させたり、徐々に降下(フェードアウト)させてよい。
図42の上段に示すゾーン演出では、ゾーンに入ることによって表示装置41で表示する背景を所定の画像(動画でもよい)に変化させる。そして、ゾーン演出が生じたこと、即ちゾーンを経由したことを示唆する示唆画像551(例えば、文字画像「・・・ゾーン経由」「・・・ゾーン」)を、ゾーン演出の後のSPリーチ(特定リーチ演出、スペシャルリーチ)内において表示装置41で表示する。示唆画像551の表示は、上記の特定演出であり、実行済みのゾーン演出に関連する関連表示又は実行済みのゾーン演出を説明する説明表示となる。なお、派手な演出が行われるため前に出現した演出を忘却しがちなSPリーチにおいて、SPリーチより前のゾーン演出に関連する関連表示をすることによって、遊技者はゾーン演出が発生したことを思い出せる。
本実施形態で、ゾーン演出は、SPリーチに発展する前のリーチ前半で実行されるものとして説明される。しかし、点線に示すように、ゾーン演出は、リーチ前の通常変動(即ち前半変動)から開始してよいし、SPリーチに発展するまで継続してもよい。また、ゾーン演出は、SPリーチに発展後も継続してもよい。演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2009で、ゾーン演出を設定できる。
なお、変動パターンとしてSPリーチが抽選(振り分け)で選択されている場合に、リーチ前半でNリーチと同一の演出(第1リーチ演出、所定リーチ演出)が実行され、続いてリーチ後半でSPリーチに発展してSPリーチに特有の演出(第2リーチ演出、SPリーチ演出)が実行される。変動パターンとしてNリーチが抽選で選択されている場合には、リーチ後半の演出がなく、リーチ前半の演出で終了してSPリーチに発展しない。演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2010で、リーチ演出の内容を設定できる。
本実施形態では、簡単のため、一種類のSPリーチがあるものとして説明する。しかし、第1実施形態で説明したように、SPリーチ(スペシャルリーチ)には、SP1リーチ、SP2リーチ、SP3リーチなどの複数の種類があってよく、段階的にSP1リーチ→SP2リーチ→SP3リーチの順や、SP1リーチ→SP3リーチの順や、SP1リーチなしでSP2リーチ→SP3リーチの順に発展する構成も可能である。この場合には、SP1リーチ、SP2リーチ、SP3リーチを総称してSPリーチと呼んでよい。
本実施形態で、実行済みのゾーン演出の関連表示(ゾーン経由の示唆画像551)は、SPリーチ発展後のリーチ後半ですぐに実行されるものとして説明される。しかし、点線に示すように、ゾーン演出の関連表示は、SPリーチ発展後しばらく経ってから実行されてよい。また、ゾーン演出の関連表示は、リーチ前半等であっても、ゾーン演出終了後すぐに実行されてもよい。演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2009で、ゾーン演出の関連表示を設定できる。
また、実行済みのゾーン演出の関連表示は、複数のタイミングで実行可能であり、特図変動表示ゲームの変動中(停止図柄導出前)だけでなく、特図変動表示ゲームの変動終了後(停止図柄導出後)において、停止図柄の停止表示時間中、大当り結果導出後のファンファーレ中、大当りラウンド中、大当りエンディング中にも表示してよい。この場合、演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2012や当り系コマンド処理(図32)のステップB2102、B2105、B2111で、ゾーン演出の関連表示を設定できる。特に、関連表示は、リーチ後半開始から変動終了までの期間と、変動終了からファンファーレ終了までの期間の両方で実行されてよい。
大当りの停止図柄が表示される大当り結果の場合には、大当りの停止図柄の停止表示、大当りのファンファーレ、大当りラウンド、大当りエンディングがあり、大当り結果導出後(大当りの停止図柄表示以後)のゾーン演出の関連表示によって、ゾーンを経由して大当りになったことを遊技者に印象付けることができる。一方、はずれの停止図柄が導出されるはずれ結果の場合には、大当り状態(特別遊技状態)を構成する大当りのファンファーレ、大当りラウンド、大当りエンディングはなく、はずれの停止図柄の停止表示時間中にゾーン演出の関連表示をして、遊技者がゾーン演出の期待度を推測することが促される。
ゾーン演出に関する情報である関連表示は、特図変動表示ゲームの結果(停止図柄)を導出する前後の所定期間(例えば、リーチ後半開始からファンファーレ終了までの期間)で表示できる。これにより、ゾーンを経由して大当りになったことを遊技者に強く印象付けることができる。
なお、後述のように、ファンファーレ中に前回の大当り終了(又は電源投入)からの特図変動表示ゲームのゲーム数に応じた画像を表示してもよい。
ゾーン演出に関連して、演出パラメータとして音量及び/又は輝度のレベルを変化してよい。ゾーン演出で派手な目立つ演出を行う場合には、音量及び/又は輝度のレベルを最低レベルL0からレベルL4に上げてよいし、派手な演出を行わない場合には、音量及び/又は輝度のレベルを最低レベルL0からレベルL1に上げてよい。ゾーン演出の後に、レベルは、例えば最低レベルL0に下げられる。
レベルL4は、変動終了時(図柄の停止時)のレベルL2や、大当り中(特別遊技状態中)での平均的なレベルL3よりも大きく、レベルL1はレベルL2やレベルL3よりも小さい。音量のレベルであれば、レベルL2は、例えば、変動終了による図柄の停止時の停止音の音量レベルであり、レベルL3は、例えば、大当り中での平均的なBGM(バックグラウンドミュージック、楽曲)の音量レベルである。また、図42において、ゾーン演出中の音量のレベルは、ゾーン演出中に発生するBGMの音量レベルであってよい。なお、停止音の音量レベルより大きいレベルのBGMであれば、遊技者が強く認識する可能性が高い。
ゾーン演出の関連表示の表示中には、レベルを最低レベルL0からレベルL2に上げてよい。なお、これに限られず、関連表示を印象付けるために、レベルをレベルL2やレベルL3よりも大きくしてもよい。また、関連表示の表示中の音量のレベルは、関連表示の表示中に発生するBGMの音量レベルであってよい。
なお、ゾーン演出中のレベルをレベルL1にし、その後の関連表示の表示中のレベルをレベルL2にすると、大当り中のレベルL3へと徐々にレベルが上がって行き、大当りの演出を盛り上げることができる。音量や輝度は演出パラメータの一例であり、音の波長(音の高さ)や光の波長(光の色)などの他の演出パラメータのレベルを、大当り中へ向けて徐々に上げて行ってよい。
図42の下段に示すミッション演出では、ミッションモードに入ることによって演出上の所定のミッションの内容を文字表示(例えば、文字画像「4でリーチをかけろ」)で表示装置41に表示する。そして、一の事象としてミッションが達成された場合、即ち「4」の図柄でのリーチが発生した場合には、ミッションが達成されたこと(「4」の図柄でのリーチが発生したこと)を示唆する示唆画像507(例えば、文字画像「ミッション達成」)を、ミッションモードの終了後に表示装置41で表示する。なお、示唆画像507の表示は、一の事象として発生したミッションモード(ミッション演出、所定演出B)を示唆してこれに関連する関連表示(特定演出)にもなっている。
本実施形態で、ミッション演出は、リーチ前の通常変動(前半変動)で実行されるものとして説明される。演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2006で、ミッション演出を設定できる。なお、ミッション演出は、リーチ後に実行されてもよい。この場合のミッションの内容としては、例えばSPリーチに発展することなどがある。
本実施形態で、実行済みのミッション演出の関連表示は、ミッション演出(ミッションモード)の終了直後から特図変動表示ゲームの変動終了まで継続して実行されるものとして説明される。しかし、点線に示すように、ミッション演出の関連表示は、表示装置41でのムービー表示などの他の表示によって中断してもよい。演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2009で、ミッション演出の関連表示を設定できる。
また、実行済みのミッション演出の関連表示は、複数のタイミングで実行可能であり、特図変動表示ゲームの変動中(停止図柄導出前)だけでなく、特図変動表示ゲームの変動終了後(停止図柄導出後)において、停止図柄の停止表示時間中や、大当り結果導出後のファンファーレ中、大当りラウンド中、大当りエンディング中にも表示してよい。この場合、演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2012や当り系コマンド処理(図32)のステップB2102、B2105、B2111で、ミッション演出の関連表示を設定できる。
大当りの停止図柄が表示される大当り結果の場合には、大当りの停止図柄の停止表示、大当りのファンファーレ、大当りラウンド、大当りエンディングがあり、大当り結果導出後のミッション演出の関連表示によって、ミッション演出を経由して大当りになったことを遊技者に印象付けることができる。一方、はずれの停止図柄が導出されるはずれ結果の場合には、はずれの停止図柄の停止表示時間中にミッション演出の関連表示をして、遊技者がミッション演出の期待度を推測することが促される。
ミッション演出に関する情報である関連表示は、特図変動表示ゲームの結果(停止図柄)を導出する前後の所定期間(例えば、リーチ後半開始からファンファーレ終了までの期間)で表示できる。これにより、ミッションを達成して大当りになったことを遊技者に強く印象付けることができる。なお、ミッション演出の関連表示の表示時間(演出時間)は、ゾーン演出の関連表示の表示時間と異なってよい。
ミッション演出(ミッションモード)に関連して、演出パラメータとして音量及び/又は輝度のレベルを変化してよい。ミッション演出において、音量及び/又は輝度のレベルを最低レベルL0からレベルL2に上げてよい。レベルL2は、大当り中(特別遊技状態中)での平均的なレベルL3よりも小さく、音量のレベルであれば停止音と同等である。また、図42において、ミッション演出中(ミッションモード中)の音量のレベルは、ミッション演出中に発生するBGMの音量レベルであってよい。
ミッションが達成された際に、関連表示としてミッション達成の示唆画像507を表示装置41で表示開始するとともに、スパイク状に短期間だけ音量及び/又は輝度のレベルをレベルL2からレベルL5に上げて、その後レベルL1に下げてよい。ここで、音量であれば、レベルL5は特殊な音を発生させることに対応し、レベルL1は、BGMの音量レベルに対応する。このように変動中にレベルを短期間だけ大当り中での平均的なレベルL3よりも大きくし、それ以外をレベルL3よりも小さくすることにより、ミッションが達成されたことを強く遊技者に報知できるとともに節電することができる。なお、音量や輝度は演出パラメータの一例であり、音の波長(音の高さ)や光の波長(光の色)などの他の演出パラメータのレベルを、ミッション達成の際に、スパイク状に短期間だけ上げたり下げたりして増減してよい。
なお、ミッション演出中のレベルをレベルL2やレベルL3よりも大きくして、特有のBGM(楽曲)をスピーカから出力して、ミッション演出中であることを強調してもよい。また、同様に関連表示の表示中のレベルをレベルL2やレベル3以上にすることもできる。
また、後述のように、ファンファーレ中に、発生したリーチの期待度に応じた音声をスピーカから発生してもよいが、この際に音量のレベルは大当り中での平均的なレベルL3よりも大きくなる。
図43の上段に示す擬似連続演出では、1回の特図変動表示ゲームにおいて、飾り特別図柄(識別情報)を変動及び仮停止させる擬似変動を所定回数行う。演出制御装置300は、擬似連続演出の一環として、飾り特別図柄の仮停止の際に特殊画像(ここでは文字画像「NEXT」)を表示装置41において表示する。特殊画像は、飾り特別図柄の一種として擬似連続演出(次の擬似変動)を示唆する擬似連図柄に含めて表示されてもよい。
演出制御装置300は、飾り特別図柄の仮停止表示の際に特殊画像(文字画像「NEXT」)を表示装置41において表示した後、特殊画像の表示又は飾り特別図柄の仮停止表示に関連する関連表示(特定演出)として、開始した擬似変動の回数を表示装置41において表示する。開始した擬似変動の回数は、例えば、「×2」、「×3」のような文字画像で表示される。
本実施形態で、擬似連続演出は、リーチ前の通常変動(前半変動)で実行されるものとして説明される。演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2010で、変動演出の一環として擬似連続演出を設定できる。
本実施形態で、実行済みの擬似連続演出(特に特殊画像の表示)に関連する関連表示である擬似変動の回数表示(「×2」「×3」等)は、各擬似変動の開始から仮停止又はSPリーチ発展まで実行される。関連表示は、SPリーチ発展から停止図柄表示までは、ムービー演出やカットイン予告など等の他の演出の邪魔にならないように断続的に表示装置41に表示される。演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2010で、関連表示として擬似変動の回数表示を設定できる。
また、実行済みの擬似連続演出に関連する関連表示、特に最終的な擬似変動の回数表示(ここでは「×3」)は、複数のタイミングで実行可能であり、特図変動表示ゲームの変動中だけでなく、特図変動表示ゲームの変動終了後(停止図柄導出後)において、停止図柄の停止表示時間中、ファンファーレ中、大当りラウンド中、大当りエンディング中にも表示してよい。この場合、演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2012や当り系コマンド処理(図32)のステップB2102、B2105、B2111で、関連表示を設定できる。
大当りの停止図柄が表示される大当り結果の場合には、大当りの停止図柄の停止表示、大当りのファンファーレ、大当りラウンド、大当りエンディングがあり、大当り結果導出後の擬似連続演出の関連表示によって、擬似連続演出を経由して大当りになったことを遊技者に印象付けることができる。特に、この関連表示が、最終的な擬似変動の回数である擬似連回数を示唆するものであれば、遊技者は擬似連回数と大当りの発生とを関連付けることができる。一方、はずれの停止図柄が導出されるはずれ結果の場合には、はずれの停止図柄の停止表示時間中に擬似連続演出の関連表示をして、遊技者が擬似連続演出の期待度を推測することが促される。
擬似連回数に係る関連表示は、特図変動表示ゲームの結果(停止図柄)を導出する前後の所定期間(例えば、リーチ後半開始からファンファーレ終了までの期間)で表示できる。これにより、大当りになった擬似連回数を遊技者に強く印象付けることができる。
擬似連続演出に関連して、演出パラメータとして音量及び/又は輝度のレベルを変化してよい。特殊画像(「NEXT」)の表示の際、即ち、飾り特別図柄の仮停止の際に、音量及び/又は輝度のレベルを最低レベルL0からレベルL4に上げてよい。続いて、擬似連続演出に関連する関連表示として擬似変動の回数表示「×2」が表示される際に、レベルはレベルL4からレベルL2に大きく下げられる。レベルL4は、大当り中での平均的なレベルL3よりも大きく、レベルL2は、レベルL3よりも小さい。このように特殊画像(「NEXT」)を表示する際と擬似変動の回数を表示する際に、異なる態様(音量)の音をスピーカ(音発生手段)から発生させたり、異なる態様(輝度)で光を所定のLED(発光手段)から発生させることによって、特殊画像(「NEXT」)や擬似変動の回数表示の出現を強く報知することができ、遊技の興趣が向上する。なお、音量や輝度は演出パラメータの一例であり、他に音の波長(音の高さ)や光の波長(光の色)などの演出パラメータも、特殊画像(「NEXT」)の表示の際と擬似変動の回数表示の際とで、異なる態様としてもよい。
なお、ここで、音量のレベルであれば、レベルL4は、特殊画像(「NEXT」)の表示の際に特殊な音声(例えば、「ネクスト」)や効果音を発生させることに対応し、レベルL2は、擬似変動の回数表示の表示中のBGMの音量レベルに対応する。また、擬似変動の回数表示(「×2」)の表示中に、レベルをレベルL4からレベルL5に上げて、擬似変動の回数が増えたことを強調してもよい。
同様に、次の特殊画像(「NEXT」)の表示において、音量及び/又は輝度のレベルをレベルL2からレベルL4に上げてよい。続いて、擬似連続演出に関連する関連表示として擬似変動の回数表示(「×3」)が表示される際に、レベルはレベルL4からレベルL2に下げられる。なお、逆に擬似変動の回数表示(「×3」)の表示中に、レベルをレベルL4からレベルL5に上げて、擬似変動の回数が増えたことを強調してもよい。また、SPリーチ中に関連表示(「×3」)を断続的に表示装置41に表示する場合に、断続表示に対応させて、音量及び/又は輝度のレベルを最低レベルL0からレベルL2(これに限られない)に上げてよい。
なお、特殊画像(「NEXT」)と擬似変動の回数表示(例えば「×2」「×3」)の際に発生する音の音量レベルが、図柄の停止時に発生する停止音のレベルL2以上であるため、遊技者にこれらの音を認識させ易くなる。
図43の下段に示す保留変化予告演出では、遊技制御装置100(事前判定手段)の判定結果としての先読み図柄系コマンド(先読み停止図柄コマンド)と先読み変動系コマンド(先読み変動パターンコマンド)とに基づいて、表示装置41において保留表示(始動記憶表示)の表示態様を変化させる。前述のとおり、遊技制御装置100は、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが実行されるよりも前に当該始動記憶に関する特図変動表示ゲームの結果を事前判定可能である。なお、本実施形態において、保留変化予告演出は、特図変動表示ゲームの実行中(変動中)の始動記憶(変動中保留)の保留表示633aに対して実行されるが、特図変動表示ゲームの実行前の始動記憶の保留表示633に対して実行されてもよい。
演出制御装置300は、保留変化予告演出に先立って、保留変化予告演出の前兆となる前兆演出を表示装置41において実行する。例えば、前兆演出は、表示装置41において所定のキャラクタが出現し動作して、態様変化する予定の保留表示に作用するような演出である。
リーチ前半において、前兆演出としてキャラクタが出現して動作する。その後、保留変化予告演出として、変動中保留の保留表示である変動中保留表示633aが緑色から赤色に変化する。なお、保留表示に係る特図変動表示ゲームが大当りとなる期待度は、保留表示の色に関して、高い順(大きい順)に、赤色>緑色>青色>白色となる。なお、保留表示の表示態様の変化は、色ではなく形状の変化でもよい。その後、表示装置41に保留表示が赤色に変化したことを示す文字画像(例えば「赤保留です」)を表示する。保留変化予告演出(保留表示の保留変化)とこの文字画像は、前兆演出に関する関連演出(特定演出)となる。
本実施形態で、保留変化予告演出と文字画像の表示(例えば「赤保留です」)は、リーチ前半で実行されるものとして説明される。しかし、保留変化予告演出は、リーチ前の通常変動(前半変動)やリーチ後半で実行されてもよい。演出制御装置300は、例えば先読み変動系コマンド処理(図28)のステップB1717又は変動演出設定処理(図31)のB2015で、保留数減少の際(保留シフトの際)の先読み演出の一環として、変動中保留の保留変化予告演出や文字画像の表示を設定できる。
本実施形態で、実行済みの前兆演出又は保留変化予告演出に関連する関連表示(特定演出)として、保留変化に関する文字画像の表示は、複数のタイミングで実行可能であり、特図変動表示ゲームの変動中だけでなく、特図変動表示ゲームの変動終了後(停止図柄導出後)において、停止図柄の停止表示時間中、大当りのファンファーレ中、大当りラウンド中、大当りエンディング中にも表示してよい。この場合、演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のステップB2012や当り系コマンド処理(図32)のステップB2102、B2105、B2111で、関連表示を設定できる。
大当りの停止図柄が表示される大当り結果の場合には、大当りの停止図柄の停止表示、大当りのファンファーレ、大当りラウンド、大当りエンディングがあり、保留変化に関する文字画像の大当り結果導出後の表示によって、前兆演出と保留変化予告演出を経由して大当りになったことを遊技者に印象付けることができる。一方、はずれの停止図柄が導出されるはずれ結果の場合には、はずれの停止図柄の停止表示時間中に保留変化に関する文字画像の表示をして、遊技者が保留変化予告演出の期待度を推測することが促される。
ここで、文字画像の表示は、「赤保留で大当り」の他、大当りエンディング中であれば、大当りによって獲得された賞球数と関連付けて「赤保留で2000両(個)獲得」などと表示されてよい。
関連表示は、特図変動表示ゲームの結果(停止図柄)を導出する前後の所定期間(例えば、リーチ後半開始からファンファーレ終了までの期間)で表示できる。これにより、所定の保留変化予告(例えば赤保留への変化)で大当りになったことを遊技者に強く印象付けることができる。
保留変化予告演出とその前兆演出とに伴って、音量及び/又は輝度のレベルを変化してよい。前兆演出(例えば、キャラクタの出現と動作)において、音量及び/又は輝度のレベルを最低レベルL0からレベルL2に上げてよい。続いて、保留変化予告演出の際に、レベルはレベルL2からレベルL4に大きく上げられ、保留変化予告演出を目立つようにする。レベルL4は、大当り中での平均的なレベルL3よりも大きく、レベルL2は、レベルL3よりも小さい。なお、逆に、前兆演出のレベルをレベルL4にし、保留変化予告演出のレベルをレベルL2にして、前兆演出を目立つようにしてよい。
このように前兆演出とその後の保留変化予告演出との間で、異なる態様(音量)の音をスピーカ(音発生手段)から発生させたり、異なる態様(輝度)で光を所定のLED(発光手段)から発生させることによって、保留変化予告演出又は前兆演出の出現を強く報知することができ、遊技の興趣が向上する。なお、音量や輝度は演出パラメータの一例であり、他に音の波長(音の高さ)や光の波長(光の色)などの演出パラメータも、前兆演出とその後の保留変化予告演出との間で、異なる態様としてもよい。例えば、保留変化予告演出の際には、所定のLEDからの光の色を変動中保留表示633aの色に合わせて、前兆演出の緑から保留変化後の赤にしてよい。
保留変化予告演出に続いて、前兆演出及び保留変化予告演出に関連する関連表示(特定演出)である文字画像の表示(例えば「赤保留です」)を行うが、この際に、保留変化予告演出の終了後に最低レベルL0に下がった音量及び/又は輝度のレベルが、再度、レベルL4まで上昇してよい。繰り返しレベルL4となることで、保留変化したことを印象付けることができる。なお、文字画像の表示の際のレベルは、レベルL3よりも大きいとしたがが、レベルL3よりも低くてもよい。
なお、ここで、音量のレベルであれば、前兆演出のレベルL2は、キャラクタのセリフ音の音量レベルでよく、保留変化予告演出のレベルL4は、保留変化の際に発生する保留変化音の音量レベルでよく、文字画像の表示(例えば「赤保留です」)の際のレベルL4は、セリフ(例えば「赤保留です」)の音声の音量レベルでよい。前兆演出、保留変化予告演出、その後の文字画像の表示の際に発生する音の音量レベルが、図柄の停止時に発生する停止音のレベル以上であるため、遊技者にこれらの音が短時間発生する場合であってもよく認識させることができる。
以上の図42と図43において、実行済みの演出(発生した一の事象)に関連する関連表示(特定演出)は、ゾーン演出、擬似連続演出、ミッション演出、保留変化前の前兆演出等、実行済みの演出の内容又は種類に応じた複数のタイミングで実行されてよい。これにより、演出のバリエーションが豊富になり遊技の興趣が向上する。例えば、擬似連続演出では、停止図柄導出前に断続表示で複数回関連表示を表示して停止図柄導出後(大当り結果導出後)には関連表示を表示しないが、ミッション演出やゾーン演出では、大当りの停止図柄導出の前と後の両方で、複数回関連表示を表示するなど、多くのバリエーションがある。また、例えば、擬似連続演出の擬似連回数(最終的な擬似変動の回数)に応じて、関連表示の複数のタイミングを変化させるようなバリエーションもある。
〔画面遷移図〕
図44Aから図44Dは、第2実施形態に関して、表示装置41の表示画面を時系列で示した画面遷移図の一例である。図44Aから図44Dは、図42と図43の各所定演出A〜Dとそれに関連する関連演出(関連表示、特定演出)が重複して実行される場合を示す。なお、各所定演出A〜Dは、抽選によって選択されるものであるため、単独で実行されることも、全てではなくいずれか2つ又は3つが重複することも当然あり得る。
なお、図42と図43の各所定演出A〜Dが重複するような場合に、スピーカの音量のレベル、及び/又は、所定のLEDの輝度のレベルは、各演出のレベルが足し合わされた合計レベルとしてよいが、合計レベルが音量及び/又は輝度の最大限度を超える場合には、最大限度のレベル(例えば、2×L4等)に留まる。合計レベルとすると、演出が重なることによる期待感を増加することができる。
ただし、各演出のBGMが重複するような場合には、混乱を避けるため、後から発生した演出のBGMを優先して(選択して)スピーカから出力する。しかし、これに限られず、各演出のBGMが重複するような場合には、大当りの期待度の最も高い所定演出や関連演出(関連表示、特定演出)に係るいずれか一つのBGMが選択され、各BGMの合計音量レベルか又は選択されたBGMの元々の音量レベルで出力されてよい。また、各演出のBGMが重複するような場合には、音量レベルの最も高い所定演出や関連演出(関連表示、特定演出)に係るいずれか一つのBGMが選択されてもよい。なお、遊技者が期待度を把握し易くするため、各演出のBGMの音量レベルを各演出の期待度に応じて大きく設定する構成も可能である。
図44Aの(ア)は、通常遊技状態において、飾り特図変動表示ゲームを開始する際の表示画面である。第1始動記憶(特図1始動記憶)を第1保留表示として表示する第1保留表示部630aにおいて保留表示633(第1保留表示)が右側に移動(保留シフト)するとともに、四角形枠の保留消化領域640に第1保留表示部630aの右端の保留表示633が移動する。第2始動記憶(特図2始動記憶)を第2保留表示(第2始動記憶表示)として表示する第2保留表示部630bには、現時点で、保留表示633は表示されていない。なお、ここで開始する飾り特図変動表示ゲームでは、所定回数(3回)の擬似変動からなる擬似連続演出が実行される。
その後、(イ)では、識別情報として飾り特別図柄(大図柄)の変動(↓↓↓)が変動表示領域610で実行中であり、識別情報として飾り縮小図柄(小図柄)の変動(↓↓↓)が変動表示領域615で実行中である。変動表示領域610の左領域610A、右領域610B、中領域610Cで、それぞれ、左図柄(飾り第1図柄A)、右図柄(飾り第1図柄B)、中図柄(飾り第1図柄C)が変動している。各飾り特別図柄(左図柄、右図柄、中図柄)は、四角形状の枠(枠画像)と数字(数字画像)からなるが、四角形状の枠ではなくキャラクタ(キャラクタ画像)でもよい。枠内において、数字の色は、数字以外の部分の色と異なる。また、(イ)で、各飾り特別図柄は高い移動速度で変動中(高速変動中)であるが、枠画像(又はキャラクタ画像)を非表示にして(削除して)、数字だけが変動してよい。また、高速変動中に各飾り特別図柄は半透明で薄く表示されてよい。
また、(イ)では、実行中の特図変動表示ゲームに係る変動中保留(この特図変動表示ゲームの実行権利となっていた始動記憶)を示す変動中保留表示633aが、保留消化領域640に表示されている。なお、保留シフト時の先読み演出として、保留表示633が、通常態様(白色)から大当りの期待度が通常よりも高いことを示す示唆態様(緑色)に変化して変動中保留表示633aとなる。表示装置41の表示画面の右上隅の特図1保留数表示部650と特図2保留数表示部660には、それぞれ、特図1保留数を示す数字「2」と特図2保留数を示す数字「0」が表示されている。
次に、(ウ)では、ミッション演出としてミッションモードに突入して、「ミッションモード突入」という文字表示501(文字画像)とともに、図柄4でリーチをかけるという所定のミッションの内容を示す「4でリーチをかけろ」という文字表示502(文字画像)が表示される。ミッションモード中に、ミッションモードとその関連表示に係るBGM(BGM−b)がレベルL2の音量でスピーカから出力されてよい。また、所定役物のLED(所定のLED)がレベルL2の輝度で発光してもよい。
続いて、(エ)では、擬似連続演出の1回目の擬似変動(単演出)が終わって、左図柄「2」と右図柄「5」が、異なる図柄で仮停止表示される(揺れ変動を行う)とともに、中領域610Cでは、擬似連続演出を示唆する擬似連図柄504が停止表示又は仮停止表示される。特殊画像(文字画像「NEXT」)が擬似連図柄504に含めて表示される。なお、特殊画像は、擬似連図柄504そのものであってもよい。また、(エ)では、特殊な音声「ネクスト」がスピーカから音量レベルL4で出力され、所定のLEDが輝度レベルL4で発光する。また、文字表示502は、左図柄や右図柄や擬似連図柄504の邪魔になる場合には、(ウ)の画面中央で表示された状態から下方に移動して態様を変えて表示されてよい。
次に、(オ)では、2回目の擬似変動が開始している。また、実行済みの擬似連続演出(特殊画像「NEXT」の表示又は左右図柄の仮停止表示)に関連する関連表示として擬似変動の回数表示505(「×2」)が表示される。回数表示505(「×2」)は、実行済みの擬似連続演出に関する情報となる。また、音声「2連」がスピーカから音量レベルL2で出力され、所定のLEDが輝度レベルL2で発光する。その後、ミッション演出とその関連表示に係るBGM(BGM−b)が切り換えられ、擬似連続演出とその関連表示に係るBGM(BGM−c)がスピーカから音量レベルL2で出力される。なお、前述のように、大当りの期待度又は音量レベルの最も高い演出(例えばミッション演出)に係るBGMを選択して、各演出に係るBGMの音量レベルを合計した合計音量レベルか又は選択されたBGMの元々の音量レベルでスピーカから出力してもよい。
その後、(カ)では、擬似連続演出の2回目の擬似変動(単演出)が終わって、左図柄「3」と右図柄「6」が、異なる図柄で仮停止表示される(揺れ変動を行う)とともに、中領域610Cでは、擬似連続演出を示唆する擬似連図柄504が停止表示又は仮停止表示される。(エ)と同様に、特殊画像(文字画像「NEXT」)が擬似連図柄504に含めて表示される。なお、特殊画像は、擬似連図柄504そのものであってもよい。また、(カ)では、特殊な音声「ネクスト」がスピーカから音量レベルL4で出力される。
次に、(キ)では、3回目の擬似変動が開始している。また、(オ)と同様に、実行済みの擬似連続演出(特殊画像「NEXT」の表示又は左右図柄の仮停止表示)に関連する関連表示として擬似変動の回数表示505(「×3」)が表示される。回数表示505(「×3」)は、実行済みの擬似連続演出に関する情報となる。また、音声「3連」がスピーカから音量レベルL2で出力される。その後、擬似連続演出とその関連表示に係るBGM(BGM−c)が再度スピーカから音量レベルL2で出力される。
なお、擬似変動の回数表示505(「×2」「×3」)は、実行中の特図変動表示ゲームの大当りになる期待度(当該変動の期待度)に応じて表示態様(色や形状や回数表示に付随するエフェクトなど)が異なってよい。即ち、回数表示505は、表示態様を異ならせることによって大当りの期待度を示唆してよい。一方で、(エ)と(カ)の特殊画像「NEXT」は、擬似変動の回数が多くなっても同じ表示態様であってよい。このように特殊画像「NEXT」が固定の表示態様で表示であることで、遊技者は擬似連続演出であることを認識しやすい。
また、最終的な擬似変動の回数(擬似連回数)以外の回数表示505(ここでは「×2」)は、当該変動の期待度だけでなく、もう一回擬似変動があることの期待度(擬似連実行期待度、擬似連継続期待度)に応じて表示態様が異なってよい。このように特殊画像「NEXT」が固定の表示態様であった場合、回数表示505(ここでは「×2」)の表示態様を変化させることで、演出のバリエーションが増やせ遊技の興趣を向上できる。例えば、「×2」の回数表示505はデフォルトが緑色、「×3」の回数表示505はデフォルトが赤色である場合、「×2」が赤色で表示されると「×3」が表示されることを示唆する。つまり、「×2」の色は「×3」が表示される期待度に応じている。このように、前の回数表示505「×2」は、次の回数表示505「×3」のデフォルト色になることで、次の回数表示505が表示されることを示唆できる。
特殊画像「NEXT」は、上記のような固定の一つの表示態様でなく、複数の表示態様があってよい。例えば、演出のバリエーションを増やして遊技の興趣を向上させるために、特殊画像「NEXT」は、大当りの期待度に応じて表示態様(色や形状や回数表示に付随するエフェクトなど)が異なってよい。即ち、特殊画像「NEXT」は、表示態様を異ならせることによって大当りの期待度を示唆してよい。また、例えば、特殊画像「NEXT」は、表示される前の演出に応じて表示態様を異ならせて、前の演出との関連性を持たせてよい。このようにすれば、前の演出と、特殊画像「NEXT」と、擬似変動の回数表示505(「×2」や「×3」)の3段階で、関連性が高い演出を実行できるので、遊技の興趣を向上できる。
さらに、(カ)の特殊画像「NEXT」の表示を省略して、(オ)の「×2」の回数表示505を表示した後に(キ)に移行してすぐ「×3」の回数表示505を表示することもできる。この場合、擬似連回数が2回である場合と同じ変動時間値(A4606の加算値)で、擬似連回数3回を実行可能である。これにより、多くの変動時間値を設けなくてよくなり、遊技制御用プログラムの容量の軽減になるとともに、変動時間値で擬似連回数を把握し難くなり(早めに把握できないため)、遊技の興趣を向上できる。
その後、(ク)では、リーチ状態となりNリーチ(リーチ前半)が開始する、左図柄と右図柄が、同一の図柄「4」で仮停止表示され、揺れ変動を行う。左図柄と右図柄は、完全に停止する構成も可能である。なお、擬似連続演出が終了しているため、擬似連図柄は表示されない。図柄4でリーチをかけるという演出上のミッションが達成されているため、ミッションが達成されたことを示唆する示唆画像507が、ミッションの達成(一の事象)或はミッション演出(ミッションモード)に関連する関連表示(情報)として表示画面に表示される。示唆画像507は、斜めに帯状の枠内に配置される文字画像「ミッション達成」を含み、図柄4でのリーチが発生したことに対応する。なお、示唆画像507には、文字画像だけでなく斜めに帯状の枠も含めてよい。擬似変動の回数表示505(「×3」)は、揺れ変動している左図柄「4」と右図柄「4」の邪魔にならないように、サイズを小さく変更して表示位置を移動してよい。
また、(ク)では、音声「リーチ」と音声「ミッション達成」が、順にスピーカから音量レベルL5で出力され、所定のLEDが輝度レベルL5で発光する。その後、ミッション達成の示唆画像507(関連表示)が維持されることに対応して、ミッションモードの関連表示に係るBGM(BGM−b)をレベルL1でスピーカから出力し、所定のLEDが輝度レベルL1で発光してよい。なお、音声「リーチ」は、音声「ミッション達成」とは異なる音量レベルでもよい。また、音声「ミッション達成」に代えて、所定の効果音等を発生させてもよい。
なお、前述の(ウ)から(キ)の文字表示502「4でリーチをかけろ」の中の数字「4」は飾り特別図柄と誤認されないように、左図柄「4」と右図柄「4」とはフォントやサイズが異なっている。また、飾り特別図柄と誤認されないように文字表示502は完全に停止しているのに対して、左図柄「4」と右図柄「4」が揺れ変動している。
また、(ウ)において、文字表示502「4でリーチをかけろ」は、(ウ)(オ)(キ)の高速変動中で視認し難い飾り特別図柄と重なってよいが、(エ)(カ)の仮停止状態で視認し易い飾り特別図柄とは重ならない。なお、文字表示502「4でリーチをかけろ」は、最初から(ウ)(オ)(キ)においても仮停止する飾り特別図柄と重ならない位置に表示してもよい。さらに、また、文字表示502は、ミッション達成の示唆画像507(後述)と同じ位置や同じ態様で表示してもよく、斜めの帯状の枠内の位置又は斜めの帯状の態様で表示してよい。
続いて、(ケ)では、SPリーチに発展する前のリーチ前半において、所定のゾーン(とらゾーン)に突入することを文字「とらゾーン突入」で示す文字表示550(文字画像)が表示される。ミッションモードの関連表示(示唆画像507)に係るBGM(BGM−b)が切り換えられて、ゾーン演出とその関連表示に係るBGM(BGM−a)が音量レベルL4で出力される。
そして、(コ)では、画面の四角形状の端に沿った斜線で示すように、背景画像(背景動画)がゾーンに特有の所定の画像(所定の動画)に変化する所定のゾーン(とらゾーン)に突入する。なお、この段階で後述の示唆画像551(文字画像「とらゾーン」)がすでに表示される構成も可能である。また、ここで、前兆演出として、所定のゾーンに対応する虎のキャラクタ556が表示画面に出現し、槍で突き刺すように変動中保留表示633aに作用して動作する。そして、前兆演出に対応して、突き刺す音「グサッ」がスピーカから音量レベルL2で出力される。
次に、(サ)では、前兆演出に関連する関連表示(特定演出)である保留変化予告演出として、変動中保留表示633aが緑色から赤色に変化する。なお、保留変化するときに消化保留領域640から、変動中保留表示633aが飛び出て保留変化してもよい。なお、保留変化予告演出とその前兆演出は、待機保留領域としての第1保留表示部630aと第2保留表示部630bにおける変動開始前の保留表示633に対して実行されてよい。また、保留変化予告演出に対応する効果音である保留変化音「ドカーン」がスピーカから音量レベルL4で出力される。なお、前兆演出があっても、ガセ演出であり、保留変化予告演出が実行されないこともある。
その後、(シ)では、関連表示(特定演出)として、表示画面に保留表示が赤色に変化したことを示す文字画像558(「赤保留です」)が、所定のゾーンに対応する虎のキャラクタ557のセリフとして表示される。文字画像558は、保留変化予告演出に関する情報となる。虎のキャラクタ557は、(コ)の虎のキャラクタ556の一部(頭部)に対応してよい。また、文字画像558の表示とともに、セリフの音声「赤保留です」がスピーカから音量レベルL4で出力される。
次に、(ス)では、所定のゾーン(とらゾーン)が終了して、背景画像が、所定の画像から、所定の画像に変化する前の画像に戻る。
その後、(セ)では、Nリーチ(リーチ前半)が発展し、サイズが小さくなった左図柄「4」と右図柄「4」が表示画面の左右の上隅に移動して、SPリーチ(リーチ後半)となる。左図柄「4」と右図柄「4」は、仮停止(揺れ変動)を継続する。SPリーチでは、味方のキャラクタ560aと敵のキャラクタ560bの対戦演出がムービー565(動画)として実行される。対戦演出前にまず、味方のキャラクタ560aと敵のキャラクタ560bとともに、期待度表示561が表示される。期待度表示561において、SPリーチの大当りとなる期待度が、味方のキャラクタ560aが勝利する割合として星マーク(★☆)全体に対する★マークの割合(個数)で表示される。
なお、図44の(セ)では、表示画面の上隅の移動位置に移動した各飾り特別図柄(左図柄「4」、右図柄「4」)の四角形状の枠画像(キャラクタ画像でもよい)は、移動開始前の(ク)のNリーチから継続して表示している。従って、(セ)の段階で非表示にするような下記の場合と比べて無駄な処理(演出)を実行しないので処理負担を軽減できるとともに、移動した各飾り特別図柄はリーチに関して仮停止されるリーチ図柄であると認識しやすい。
しかし、枠画像(キャラクタ画像でもよい)は、各飾り特別図柄(左図柄、右図柄)の移動開始前や移動中などの移動完了前に非表示にし(削除し)、移動後の各飾り特別図柄(左図柄、右図柄)は数字だけから構成してよい。これにより、枠画像がSPリーチ演出(対戦演出)等の他演出の邪魔になる事態を防止できる。
また、移動後の各飾り特別図柄は、他演出の邪魔にならないように、枠画像の代わりに、エフェクト画像等の別画像を数字(数字画像)に付加したものでもよい。エフェクト画像等の別画像は、色や形状などの表示態様によって大当りの期待度(SPリーチの成功期待度)の示唆を行えるため遊技の興趣を向上できる。
なお、後述するように高速変動となる前(時)に飾り特別図柄の枠画像を非表示若しくは削除する構成では、その後の仮停止又は仮停止直前の低速変動となるときに枠画像を形成(出現)する演出を実行しなくてもよい。即ち、(ク)のリーチ開始の仮停止状態(揺れ変動状態)から枠画像を非表示にしてよい。これにより、枠画像を形成(出現)する無駄な処理(演出)を実行しないので、処理負担を軽減できる。
また、(セ)において、所定のゾーン(とらゾーン)を経由したこと又は所定のゾーンが発生したことを示唆する示唆画像551が、ゾーン演出に関連する関連表示として表示される。ここで、示唆画像551は、水平方向の帯状の枠内に配置される文字画像「とらゾーン」であるが、「とらゾーン経由」と表示されてもよい。示唆画像551に文字画像だけでなく水平方向の帯状の枠も含めてよい。示唆画像551は、ゾーン演出に関する情報となる。なお、示唆画像551は、(コ)で背景画像が所定の画像に変化した時点で表示されてもよい。さらに、味方のキャラクタ560aは、所定のゾーンに対応する虎のキャラクタ557であってよく、この場合に、味方のキャラクタ560aも所定のゾーン(とらゾーン)を経由したことを示唆する示唆画像となり得る。
ゾーンの示唆画像551は、ミッション達成の示唆画像507と同じ斜めの帯状の枠の内部に表示してもよい。この場合に、斜めの帯状の枠の内部で、文字画像は、「ミッション達成」→「とらゾーン」→「ミッション達成」→・・・を繰り返すように帯に沿った方向にスクロール表示される。また、ゾーンの示唆画像551は、ミッション達成の示唆画像507とは異なる別の斜めの帯状の枠内に表示してよい。この場合に、ゾーンの示唆画像551は、ミッション達成の示唆画像507と平行に、示唆画像507の近傍又は離れた位置に表示してもよい。例えば、離れた位置は、左上隅で、リーチで仮停止した飾り特別図柄やムービー565と重なる位置でもよい。
続いて、(ソ)(タ)(チ)において、対戦演出として、味方のキャラクタ560aと敵のキャラクタ560bが対戦するムービー565が画面中央で表示される。対戦演出は、SPリーチに特有のSPリーチ演出に含まれる。また、ムービー565が表示される間、ムービー565に係るBGM(BGM−e)がスピーカから出力されるとともに、擬似変動の回数が「×3」のように断続的に表示される(非表示になったり表示されたりする)。断続的に表示すると、カットイン予告など他の演出の邪魔になる時は非表示にすることができるし、くどくならない。
なお、ムービー565は、関連表示「とらゾーン」「×3」よりも背面側のレイヤー(下層のレイヤー)に表示され、関連表示「とらゾーン」「×3」が前面側のレイヤー(上層のレイヤー)に目立つように表示される。逆に、関連表示「とらゾーン」「×3」は、ムービー565よりも背面側のレイヤー(下層のレイヤー)に表示され、ムービー565の邪魔にならないようにしてもよい。
続いて、(ツ)において、特図変動表示ゲームが特別結果(大当り結果)となり終了して、大当りの停止図柄「4,4,4」が変動表示領域610,615に表示される。なお、特図変動表示ゲームが特別結果以外の結果(はずれ結果)となる場合には、はずれの停止図柄が変動表示領域610,615に表示される。また、保留消化領域640の変動中保留表示633aは消去される。
なお、変動中保留表示633aは、ムービー565等の他の演出の邪魔にならないように、変動開始前の保留表示633(待機保留表示)とともに、SPリーチ中においてすでに非表示にしてもよい。或は、(サ)の緑から赤に色変化するタイミングで、変動中保留表示633aがはじけ飛ぶような演出を実行して、変動中保留表示633aを非表示にしてもよい。さらに、変動中保留表示633aがはじけ飛んで消えた後に、赤色の変動中保留表示の代わりに、当該変動の大当りの期待度を表示態様(色やフォントやサイズなど)で示唆する文字(ここでは赤色の文字)が表示されてよい。変動中保留表示633aがなくなる演出とその後の赤色の文字の表示とは、保留の表示態様が変化する保留変化予告演出の一種となる。
なお、(チ)に続いて、SPリーチがさらに、全回転リーチなどのプレミアリーチに発展(複数段階で発展)した後に、(ツ)において、大当り結果として大当りの停止図柄「4,4,4」が導出される構成も可能である。或は、(ス)の後に、SPリーチなしで、Nリーチからいきなりプレミアリーチに発展した後に、(ツ)において、大当り結果として大当りの停止図柄「4,4,4」が導出されるような構成も可能である。
その後、(テ)では、ファンファーレ演出が実行され、大当りの図柄種別(B1802)に対応するファンファーレ画像567(ここでは文字画像「レギュラーボーナス」)を示す。なお、図柄種別が通常大当り図柄であれば、ファンファーレ画像567は、「レギュラーボーナス」という文字画像であり、図柄種別が確変大当り図柄であれば、ファンファーレ画像567は、「ビッグボーナス」という文字画像であってよい。
また、(テ)では、ファンファーレ画像567と同時に、大当りとなった今回の特図変動表示ゲーム中(特定期間)において発生した所定演出をまとめて一覧にしたリスト568が表示画面に表示される。これにより、遊技者は大当りの結果と出現した複数の演出を関連付けることができ、どの演出が大当りの場合に発生し易いかなど演出の期待度について推測することができ、遊技の興趣が向上する。リスト568の表示又はリスト568中の各項目の表示は、実行済みの所定演出を説明する説明表示となっており、実行済みの所定演出(一の事象、所定の事象)に関連する関連表示(関連演出、特定演出)になるとともに、実行済みの所定演出に関する情報となる。
大当り結果の導出後に表示される関連表示であるリスト568中の各項目「ミッション達成」「赤保留」「擬似連(×3)」「とらゾーン」等は、大当り結果の導出前に表示される関連表示である(ク)の「ミッション達成」、(シ)の「赤保留です」、(キ)の「×3」、(セ)の「とらゾーン」等とは、演出態様として表示形式や文章内容や表示態様が異なってよい。即ち、関連表示は、大当り結果の導出前後で、文章内容や、表示形式としてリスト形式であるか否かの点や、表示態様として表示画面中での表示位置やサイズや色やフォント等の点において異なってよい。これにより、リスト568中の各項目が見易くなるとともに、演出が単調でなくなり遊技の興趣が向上する。なお、大当り結果の導出前後で、関連表示の全部または一部は、共通の所定演出に関連することが把握できるように、演出態様の一部(文章内容やサイズや色やフォント)を同じにしてもよい。
リスト568中に示される所定演出として、所定演出A〜Dの他に、リーチ演出、ステップアップ予告演出、役物動作演出、群予告演出、カットイン予告演出などを含めてよい。また、リスト568中に示される所定演出(又はその説明)は、大当りの期待度の高い順に上から下へと並べられてよい(期待度の最大のものが一番上に表示される)。また、リスト568を、期待度の高い所定演出と低い所定演出に2分割して分類表示してもよい。
さらに、ファンファーレ画像567と同時に、前回の大当り(又は電源投入)から今回の大当りまでの特図変動表示ゲームの実行回数が規定回数以下であったこと(一の事象、所定の事象)を示唆する画像575「速」を表示画面に表示する。画像575は、前回の大当り後(又は電源投入)からどの程度の速さで今回大当りとなったかを示す。画像575を見た遊技者は速いスピードで大当りになったことを喜ぶことになり、遊技の興趣が向上する。
なお、リスト568中に示される所定演出が多くなることによってリスト568のサイズが大きくなった場合に、リスト568の表示態様等を変化させてよい。例えば、ファンファーレ画像567や画像575等と重ならないように、リスト568或はリスト568中の文字の表示位置を変更したり、リスト568のサイズ(リスト568中の文字のサイズ)を縮小して小さくしてよい。
また、ファンファーレ画像567と同時に、今回大当りとなった特図変動表示ゲームにおいて発生したリーチ演出の大当りの期待度に対応する音声(ここでは「期待度高いから当ったね」)がスピーカから発生する。これにより、大当りの導出後に大当りの導出過程を思い出すことになり、遊技の興趣が向上する。
次に、(ト)(ナ)では、大当りのラウンド中の演出として大当りラウンド演出が表示画面で実行される。なお、図44では、大当りのラウンド数(ラウンド上限値)は、4ラウンドである。大当りのラウンド演出とともに、大当り中の大入賞口開放によって獲得した遊技球数(獲得出玉)を示す出玉表示570a、570bが行われる。また、大当りラウンド演出の一環として、BGM(ここではBGM−f)が音量レベルL3でスピーカから出力される。
その後、(ニ)では、大当りエンディング演出が表示画面で実行される。大当りエンディング演出でも、大当りラウンド演出に続けてBGM(ここではBGM−f)がスピーカから音量レベルL3で出力されてよい。大当りエンディング演出とともに、大当りとなった今回の特図変動表示ゲームと今回の大当り中において発生した所定演出を一覧にしたリスト568aが表示画面に表示される。リスト568aは、リスト568から4Rの大当り演出(大当りラウンド演出)を示す内容が追加されている。また、大当りエンディング演出やリスト568aとともに、大当り中の大入賞口開放によって獲得した合計の遊技球数(総獲得出玉)を示す出玉表示570cが行われ、発生した所定演出と総獲得出玉を関連付けられる。
〔変動速度のパターンと枠画像表示〕
以下に、表示装置41の表示画面における飾り特別図柄の変動速度(移動速度)のパターンを示す。
図44のように、擬似連側演出とリーチがある場合に、変動速度の変化パターンIとして、右図柄と左図柄は、本停止(停止図柄表示)→低速変動→高速変動→・・・→低速変動→仮停止(擬似連続演出)→・・・→高速変動→・・・→低速変動→仮停止(リーチ、揺れ変動)→本停止(停止図柄表示)のようなパターンをとり、中図柄は、本停止(停止図柄表示)→低速変動→高速変動→・・・→低速変動→擬似連図柄表示(擬似連続演出)→・・・→高速変動→・・・→低速変動→仮停止(本停止直前の揺れ変動)→本停止(停止図柄表示)のようなパターンをとる。ここで、矢印「→」は、変動速度の状態の移行(遷移)を示す。
図44と異なり擬似連側演出とリーチがない通常の場合には、変動速度の変化パターンIIとして、各飾り特別図柄(左図柄、右図柄、中図柄)は、本停止(停止図柄表示)→低速変動→高速変動→・・・→低速変動→仮停止(本停止直前の揺れ変動)→本停止(停止図柄表示)のようなパターンをとる。なお、変化パターンIIは、変化パターンIよりも多く出現して出現頻度が高い。
変化パターンI、IIにおいて、高速変動となる前(時)に、飾り特別図柄の枠画像(キャラクタ画像でも可)を非表示若しくは削除して、数字(数字画像)だけが高速変動してよい。なお、数字も半透明化されて視認し難くしてよい。また、変化パターンI、IIにおいて、仮停止又は仮停止直前の低速変動となるときに、飾り特別図柄の枠画像を形成(出現)する演出(例えば薄い状態から徐々に濃くなって出現するフェードイン演出)を実行し、仮停止後に本停止するようにしてもよい。これにより、変動時間を延ばすことができ、保留を貯めることができるとともに、飾り特別図柄の動きが多彩になり興趣を向上できる。
なお、特図1保留数(又は特図2保留数)が所定数(例えば4)以上の場合に、変動時間の短い短縮変動を行い、枠画像を形成する演出と仮停止を省略して、低速変動中のいずれかの時点で飾り特別図柄の枠画像を表示してよい。この場合に、例えば、前述の通常の場合の変化パターンIIは、本停止(停止図柄表示)→低速変動→高速変動→・・・→低速変動→本停止(停止図柄表示)のような短縮変動パターンIIaとなる。従って、パターンが保留数に応じて増えることによって飾り特別図柄の動きが多彩になり、遊技の興趣が向上する。また、短い変動時間に対しても適切に対応できる。
また、特別に、普電サポート状態(確変状態又は時短状態)においては、枠画像自体を表示せず、飾り特別図柄を常に数字(数字画像)だけから構成してもよい。普電サポート状態では、特図2保留数が所定数(例えば4)以上となることが多く、上記の短縮変動パターンIIaが多く出現する。従って、常に枠画像自体を表示しない構成では、枠画像を非表示にしたり表示したりするような無駄な処理(演出)が少なく、スムーズに演出を進行できる。
或は、普電サポート状態においては、擬似連側演出とSPリーチがない通常の場合には、保留数の大小や変動時間の長短に関係なく、枠画像を形成する演出と仮停止を省略した短縮変動パターンIIaが常に選択されてよい。この場合に、枠画像の形成演出や仮停止等に係る無駄な処理(演出)が少なく、スムーズに演出を進行できる。なお、普電サポート状態において、普電サポート状態以外の状態(通常遊技状態)と同様に、保留数の大小や変動時間の長短に応じて、前述のように短縮変動パターンIIa(保留数が所定数以上の場合、変動時間の短い場合)と変化パターンII(保留数が所定数未満の場合、変動時間の長い場合)を使い分けてもよい。
また、普電サポート状態においては、通常遊技状態と異なる別の枠画像(キャラクタ画像でも可)を数字に付加して飾り特別図柄を構成してよい。例えば、通常遊技状態よりも小さい枠画像を数字に付加したり、エフェクトのみを数字に付加したり、数字の部分に小さい装飾画像が付加するなど、目立たず違和感のない別の枠画像を付加する。このようにするとスムーズに演出を進行できる。
〔演出A(ゾーン演出)とその関連表示の例〕
図45は、表示装置41の表示画面における演出A(ゾーン演出)とその関連表示の例を示す図である。上段のパターンA0は、図44の(ケ)(シ)(セ)の表示画面から関係する部分を抜き出したものである。(ケ)では、所定のゾーン(とらゾーン)に突入することを文字表示550で示し、その後、(シ)で、ゾーンの期間内に、斜線で示すように背景がゾーンに特有の画像となっており、その後、(セ)で、NリーチからSPリーチへ発展するとともに、所定のゾーン(とらゾーン)を経由したことを示唆する示唆画像551が表示される。
中段のパターンA1において、(ケ)(シ)を経てSPリーチへ発展後の(セ−A1)で、所定のゾーン(とらゾーン)を経由したことを示唆する示唆画像551aは、(セ)の示唆画像551と異なり、ミッション達成の示唆画像507(図44C)と共通の場所で表示される。示唆画像551aは、示唆画像507と同様に斜めに帯状の枠内に文字画像(ここでは「とらゾーン経由」)を配置したものであるが、所定のゾーンと関連付けて興趣を向上するために、枠内においてゾーンの背景と同じ色や模様が付けられてもよい。
なお、斜めに帯状の枠は、文字を共通に表示する場所となっている。ミッション達成の示唆画像507が発生する場合には、一般的にゾーン演出よりもミッション達成の方が重要であるか又は大当りの期待度が高いため、示唆画像551aよりも示唆画像507を前面側のレイヤー(上層のレイヤー)に表示して優先する。
下段のパターンA2において、(ケ)(シ)を経てSPリーチへ発展後の(セ−A2)で、所定のゾーン(とらゾーン)を経由したことを示唆する示唆画像551bが表示される。示唆画像551bは、示唆画像551,551aと異なり環状の形態を有し、環状の枠と複数の文字画像「とらゾーン」から構成される。環状の枠内において、複数の文字画像「とらゾーン」が環状の形態で表示される。環は、ここでは円環であるが、楕円環や多角形状の環でもよい。
センターケース40(構成部材、前面構成体)は、表示装置41(表示手段)を前方から視認可能とする窓部を形成するが、示唆画像551bは、センターケース40の窓部側の縁(特に、側部演出ユニット40dの縁)に沿った環状の形態を有する。これにより、所定のゾーンが発生したことを示唆する示唆画像551bを視認可能な範囲で最大限に表示できる。なお、示唆画像551bの大部分が視認できれば、示唆画像551bの一部は、窓部側の縁(特に、側部演出ユニット40dの縁)で隠れてもよい。
また、示唆画像551bは、大当りの期待度に応じて、時計回り或は反時計回りに回転するか又は停止し、遊技の興趣が向上する。例えば、示唆画像551bは、大当りの期待度が高い順(大きい順)に、時計回りの回転>反時計回りの回転>停止となる。なお、環状の示唆画像551bに囲まれるように示唆画像551bの内側で、味方のキャラクタ560a、敵のキャラクタ560b、期待度表示561(星マーク)が表示されるが、示唆画像551bは、期待度表示561で示す期待度に応じて、時計回りに回転、反時計回りの回転、停止となってよい。
(セ−A2)において、各飾り特別図柄(左図柄、右図柄)は、環状の示唆画像551bよりも前面側に重ねて表示される。この場合に、文字「とらゾーン」を見易くするために、各飾り特別図柄は、四角形状の枠がなく数字「4」のみからなる。
なお、互いに異なる表示態様を有するパターンA0、A1、A2は、大当りの期待度(期待度表示561で示すものでよい)に応じて選択されてもよい。例えば、大当りの期待度が高い順(大きい順)に、パターンA2>パターンA1>パターンA0となる。
〔演出B(ミッション演出)とその関連表示の例〕
図46は、表示装置41の表示画面における演出B(ミッション演出)とその関連表示の例を示す図である。上段のパターンB0は、図44の(ウ)(ク)(セ)の表示画面から関係する部分を抜き出したものである。(ウ)では、ミッションモードに突入することを文字表示501で表示するとともに、図柄4でリーチをかけるという所定のミッションの内容を示す文字表示502が表示される。その後、(ク)で、左図柄と右図柄が同一の図柄「4」で仮停止表示されてリーチ状態となることによってミッションが達成され、ミッション達成の示唆画像507が表示される。その後、(セ)で、NリーチからSPリーチへ発展して、左図柄「4」と右図柄「4」が表示画面の左右の上隅に移動して縮小表示される。なお、図44Cで説明したのと同様に、ミッション達成の示唆画像507とゾーンの示唆画像551とを同じ斜めの帯状の枠の内部に表示してもよい。また、ゾーンの示唆画像551は、ミッション達成の示唆画像507と平行に、示唆画像507の近傍又は離れた位置に表示してもよい。
下段のパターンB1において、(ウ)を経て、(ク−B1)では、図柄4のリーチでミッションが達成されたことを把握し易くするために、画面中央の左図柄「4」と右図柄「4」にそれぞれ対峙するように複数(二つ)の示唆画像507a,507bが、左図柄「4」と右図柄「4」の数字と同じ色(ここでは赤色)で表示される。なお、示唆画像507a,507bは、完全に停止して、仮停止中に揺れ変動している左図柄「4」と右図柄「4」とは区別し易くなっている。
続いて、(セ−B1)でも、図柄4のリーチでミッションが達成されたことを把握し易くするために、示唆画像507cが、左図柄「4」と右図柄「4」の間で、左図柄「4」と右図柄「4」の数字と同じ色(ここでは赤色)で表示される。なお、示唆画像507cは、完全に停止して、仮停止中に揺れ変動している左図柄「4」と右図柄「4」とは区別し易くなっている。
ミッションが達成されたことを示す示唆画像507a,507bと示唆画像507cは、(セ)の示唆画像507と同様に帯状の枠と文字画像「ミッション達成」を含むが、示唆画像507と異なり水平に配置されて見易い。
また、パターンB1では、パターンB0と異なり、SPリーチへの発展の前と後(リーチ前半とリーチ後半)で、示唆画像507a,507bと示唆画像507cは異なる表示態様であり、演出が変化に富んだものとなる。即ち、SPリーチへの発展を契機に、ミッションが達成されたことを示す示唆画像の表示態様が変化する。
なお、互いに異なる表示態様を有するパターンB0、B1は、大当りの期待度(期待度表示561で示すものでよい)に応じて選択されてもよい。例えば、大当りの期待度が高い順(大きい順)に、パターンB1>パターンB0となる。
〔演出C(擬似連続演出)とその関連表示の例〕
図47は、表示装置41の表示画面における演出C(擬似連続演出)とその関連表示の例を示す図である。上段のパターンC0は、図44の(カ)(キ)(ク)(セ)の表示画面から関係する部分を抜き出したものである。(カ)では、特殊画像(文字画像「NEXT」)が擬似連図柄504に含めて表示される。その後、(キ)で、実行済みの擬似連続演出(特殊画像「NEXT」の表示又は左右図柄の仮停止表示)に関連する関連表示として、仮停止表示後に開始した擬似変動の回数表示505(「×3」)が表示される。その後、(ク)でリーチとなり、(セ)でSPリーチに発展するが、SPリーチでのムービー565の邪魔にならないように、擬似変動の回数表示505(「×3」)は、SPリーチへの発展時又は発展直前に非表示にしてよい。上段のパターンC0では、最終的な擬似変動の回数である擬似連回数は3回となる。
下段のパターンC1において、最終的な擬似変動の回数である擬似連回数は2回となる。下段のパターンC1において、図44の(エ)と(オ)は省略され、(カ―C1)では、飾り特別図柄が仮停止表示されるが、パターンC0と異なり、特殊画像「NEXT」を含む擬似連図柄は表示されない。その後、(キ−C1)で、実行済みの擬似連続演出(左右図柄の仮停止表示)に関連する関連表示として、仮停止表示後に開始した擬似変動の回数表示505(「×2」)が表示される。その後、(ク)でリーチとなり、(セ)でSPリーチに発展するが、SPリーチでのムービー565の邪魔にならないように、擬似変動の回数表示505(「×2」)は、SPリーチへの発展時又は発展直前に非表示にしてよい。
なお、演出制御装置300での時間管理が簡単になるよう、最終的な擬似変動の回数(擬似連回数)に関して、回数表示505(「×3」又は「×2」)の表示される時間の長さは、回数(3回又は2回)によらず、一定にしてよい。なお、パターンC0、C1すなわち擬似連回数(3回又は2回)に関して、大当りの期待度の高さ(大きさ)は、パターンC0>パターンC1となる。
〔演出D(保留変化演出の前兆演出)とその関連表示の例〕
図48Aは、表示装置41の表示画面における演出D(保留変化演出の前兆演出)とその関連表示(保留変化演出等)の例を示す図である。上段のパターンD0は、図44の(コ)(サ)(シ)の表示画面から関係する部分を抜き出したものである。(コ)の前兆演出として、キャラクタ556が表示画面に出現し、変動中保留表示633aに作用するように動作する。その後、(サ)で、前兆演出に関連する関連表示(特定演出)として、変動中保留表示633aが緑色から赤色に変化する保留変化予告演出が実行される。その後、(シ)で、前兆演出と保留変化予告演出に関連する関連表示(特定演出)として、保留表示が赤色に変化したことを示す文字画像558(「赤保留です」)が表示される。
下段のパターンD1において、(コ−D1)では、キャラクタ556が出現して動作する代わりに、前兆演出として、演出ボタン25(操作手段)を操作することを促す操作促進表示577が表示される。操作促進表示577(操作促進画像)は、演出ボタン25を模して演出ボタン25を押下操作することを遊技者に要求する画像表示577a、及び、操作有効期間を示す時間ゲージ577bからなる。画像表示577aは、「ボタンを押せ」や「PUSH」などの文字表示を含む。演出制御装置300は、例えば変動演出設定処理(図31)のB2015で、保留数減少の際(保留シフトの際)の先読み演出の一環として、保留変化予告演出に係る操作促進表示577の表示を設定できる。
演出ボタン25が操作有効期間中にあった場合に、(サ)の状態に移行して、前兆演出に関連する関連表示として保留変化予告演出が実行された後に、(シ)の状態に移行する。演出ボタン25が操作有効期間中になかった場合に、(サ−D1)の状態に移行して、前兆演出に関連する関連表示として変動中保留表示633aが「?」マーク変化した後に、(シ)の状態に移行する。演出ボタン25の操作の有無によらず、最終的に(シ)において変動中保留表示633aは赤色になっている。
なお、互いに異なる表示態様を有するパターンD0、D1は、大当りの期待度に応じて選択されてもよい。例えば、大当りの期待度が高い順(大きい順)に、パターンD0>パターンD1となる。最終的に変動中保留表示633aが赤色になる場合であっても、パターンD0、D1によって期待度は若干異なってよい。
図48Bは、表示装置41の表示画面における前兆演出の例をより具体的に示す図である。(コ)の前兆演出として、虎のキャラクタ556が、槍で突き刺すように変動中保留表示633aに作用して動作するが、図44B(ケ)の後且つ(コ)の前に、(ケ−1a)(ケ−1b)(ケ−1c)(ケ−1d)で示すような虎のキャラクタ556(キャラクタ画像)によるキャラクタ演出を実行してよい。なお、当該キャラクタ演出は、(コ)の前兆演出に対する前兆演出とみなしてもよいし、(コ)の前兆演出の一部とみなしてもよい。(コ)の前兆演出は、当該キャラクタ演出に関連する関連演出(特定演出、関連表示)となっている。
(ケ−1a)のキャラクタ演出では、虎のキャラクタ556は、動作する動画を表示する前(動作する前)に、動作する位置において待機姿勢で待機している。例えば、待機姿勢は、動作するまでに時間があると思わせるような休憩状態の姿勢で、槍を持っていない。ここでは、虎のキャラクタ556は、動作する位置(動作位置)と待機位置が同じである。このようなキャラクタ演出は、キャラクタ556が動作することの示唆(前兆)だと分かり易いため、遊技者は、キャラクタ556が作用して態様変化(保留変化)する予定のターゲット保留表示の近傍を見ているだけで、見逃すことなくキャラクタ動作と保留変化を見ることができる。なお、前述のとおり、保留変化予告演出の対象となるターゲット保留表示は、基本的に変動中保留表示633aだが、保留表示633でもよい。また、このようなキャラクタ演出は、後の(コ)の前兆演出との関連性を強く持たせることができる。
(ケ−1b)のキャラクタ演出では、虎のキャラクタ556は、動作する動画を表示する前(動作する前)に、動作位置において動作するための姿勢のまま待機している。キャラクタ556は、1つの動作の直前や初期段階で一時停止したような形で待機してよい。このようなキャラクタ演出では、待機姿勢のキャラクタ556に関するキャラクタ画像を用意する必要がなく、画像ROM325に記憶する画像データの容量を抑えられる。また、このようなキャラクタ演出は、後の前兆演出との関連性を強く持たせることができる。
(ケ−1c)のキャラクタ演出では、虎のキャラクタ556は、動作する前(ターゲット保留表示の付近に表示される前)に、動作位置とは異なる別の待機位置に表示されている。即ち、虎のキャラクタ556は、動作する位置(動作位置)と待機位置が異なる。このようなキャラクタ演出は、他の演出の邪魔になりにくく、遊技者は表示画面全体を注視することとなる。
(ケ−1d)のキャラクタ演出では、虎のキャラクタ556は、動作する前(ターゲット保留表示の付近に表示される前)に、表示と非表示を繰り替えす点滅態様で、表示画面の端等に表示される。ここでも、虎のキャラクタ556は、動作する位置(動作位置)と待機位置が異なる。キャラクタ556は、待機姿勢、1つの動作の直前や初期段階で一時停止したような姿勢で点滅してよい。このようなキャラクタ演出では、点滅表示によってキャラクタ556が動作することを示唆する他に、他の演出の邪魔になりにくく、遊技者は表示画面全体を注視することとなる。
〔ファンファーレ演出の例1(期待度の事後報知)〕
図49は、大当り結果(大当りの停止図柄)が導出された後に実行されるファンファーレ演出の例1を示す図である。ファンファーレ演出の例1では、特図変動表示ゲームが大当り結果になるまでの過程で発生した演出に関する期待度が、大当り結果導出後(大当りの停止図柄表示以後)のファンファーレ演出において報知される。
図49では、特に、リーチ演出に関する期待度が、ファンファーレ演出において報知されるが、リーチ演出以外の演出(例えばゾーン演出)の期待度が報知されてもよい。
上段のパターンE0は、図44の(セ)(ツ)(テ)の表示画面から関係する部分を抜き出したものである。(セ)では、Nリーチ(リーチ前半)が発展してSPリーチとなり、左図柄「4」と右図柄「4」が移動するとともに味方のキャラクタ560aと敵のキャラクタ560bの対戦演出するSPリーチ演出が開始される。その後、(ツ)では、大当り結果として大当りの停止図柄「4,4,4」が表示される。
その後、(テ)では、ファンファーレ演出として、大当りの図柄種別(B1802)に対応するファンファーレ画像567(文字画像「レギュラーボーナス」)が表示される。さらに、ファンファーレ演出中に、複数のリーチ(複数のリーチ演出)のうちでSPリーチ(SPリーチ演出)の大当りの期待度が高かったことを示唆する音声演出が、スピーカからの音声の出力によって実行される。この音声演出は、期待度の高いリーチ演出(一の事象、所定の事象)が発生したことに関連する特定演出である。なお、SPリーチの期待度は、リーチなしやNリーチよりも高い。
例えば、音声演出として、「期待度高いから当ったね」「リーチの期待度が高いから大当りだった」などの音声が発生する。また、SPリーチの場合に、特図変動表示ゲームの変動時間が、SPリーチがなくNリーチだけの場合よりも長くなるため(一般的に変動時間が長いほど大当りの期待度も高い)、「変動時間が長いから当ったね」などの音声が発生してもよい。なお、音声演出の代わりに、表示演出が、大当りの期待度が高かったことを示唆する文字画像を表示装置41で表示することによって実行されてもよい。
なお、SPリーチ演出の期待度は、(セ)のようにSPリーチ演出(特に対戦演出)の開始時または開始前に事前的に報知可能であるとともに、(テ)のようにSPリーチ演出の終了時または終了後に事後的に報知可能である。これによって、遊技者は演出の期待度をよく覚えることができ、次回からの特図変動表示ゲームにおいて遊技の興趣が向上する。
中段のパターンE1において、(ク)においてNリーチ(リーチ前半)が開始するが、SPリーチには発展することなく、(ツ)においてNリーチ終了で大当り結果(大当りの停止図柄)が表示される。即ち、図44の(セ)から(チ)の演出が実行されない。
その後、(テ−E1)では、ファンファーレ演出として、ファンファーレ画像567が表示される。さらに、ファンファーレ演出中に、複数のリーチ(複数のリーチ演出)のうちでNリーチ(Nリーチ演出)の大当りの期待度が最低であったこと或は低かったことを示唆する音声演出が、スピーカからの音声の出力によって実行される。この音声演出は、最低の期待度又は低い期待度のリーチ演出(一の事象、所定の事象)が発生したことに関連する特定演出である。なお、Nリーチの期待度は、リーチなしよりも高いが、SPリーチ、プレミアリーチよりも低く、複数のリーチ(複数のリーチ演出)のうちで最低である。例えば、「期待度低いのによく当ったね」「リーチの期待度が最低なのに大当りだった」「変動時間が短いのに当ったね」などの音声が発生する。
このように、複数のリーチ演出のうちで期待度が最低になるNリーチ演出(所定リーチ演出)を経由して大当り結果となった後に、期待度が最低であったことを示唆する音声演出(特定演出)が実行される。従って、遊技者は幸運にも大当りとなったという幸福感や期待度が最低でも大当りとなったという達成感を得ることができ、遊技の興趣が向上する。
中段のパターンE2において、(イ)において、左図柄、右図柄、中図柄の全てが変動中であり、(ツ)においてリーチが発生することなく大当り結果(大当りの停止図柄)が表示される。即ち、図44の(ウ)から(チ)の演出が実行されない。
その後、(テ−E2)では、ファンファーレ演出として、ファンファーレ画像567が表示される。さらに、ファンファーレ演出中に、大当りの期待度がほぼゼロであったことを示唆する表示演出が、表示装置41での文字画像581(文字表示)によって実行される。この表示演出は、期待度がほぼゼロの演出(一の事象、所定の事象)が発生したことに関連する特定演出である。なお、リーチなしの大当りの期待度は、Nリーチよりも低く、ほぼゼロである。例えば、「期待度ほぼゼロなのによく当ったね」などの文字を示す文字画像581(文字表示)が表示される。なお、リーチなしで大当りとなることは稀であるため、遊技者を喜ばせるために、音声演出として「期待度ほぼゼロなのによく当ったね」などの音声も発生してもよい。
このように、演出制御装置300は、演出の期待度又は演出の内容に応じて、当該演出に関連する特定演出を表示演出で実行するか音声演出で実行するかを選択可能であり、演出が変化に富むようになり、遊技の興趣が向上する。
なお、図49の(テ)(テ−E1)(テ−E2)の音声演出や表示演出を、大当りのファンファーレ演出中に代えて又は大当りのファンファーレ演出中に加えて、大当りラウンド演出中、大当りエンディング演出中に実行してもよい。
〔ファンファーレ演出の例2(大当りまでの過程の報知)〕
図50は、大当り結果が導出された後に実行されるファンファーレ演出の例2を示す図である。ファンファーレ演出の例2では、特図変動表示ゲームが大当り結果になるまでの過程が、大当り結果導出後(大当りの停止図柄表示以後)のファンファーレ演出において報知される。
特に、図50では、前回の大当り(又は電源投入)から今回の大当りまでの特図変動表示ゲームの実行回数が規定回数以下であったことを示唆する画像575(文字画像「速」「最速」)を、特定演出として表示画面に表示する。規定回数(規定ゲーム数)は、例えば10回や5回である。ここでは、画像575は、枠で囲まれた文字画像である。画像575は、直近の大当り終了後(又は電源投入)から規定ゲーム数以内の特図変動表示ゲームで大当り結果となったこと(一の事象、所定の事象)に関連する画像となる。画像575がない場合に比較して、遊技者は速く大当りを出すことを意識するようになるため遊技の興趣が向上する。
上段のパターンF0は、図44の(ツ)(テ)の表示画面から関係する部分を抜き出したものである。パターンF0は、前回の大当り(又は電源投入)から今回の大当りまでの特図変動表示ゲームの実行回数が10回以下(且つ6回以上)であった場合に実行される。(ツ)では、大当り結果として大当りの停止図柄「4,4,4」が表示される。その後、(テ)では、ファンファーレ演出としてファンファーレ画像567(文字画像「レギュラーボーナス」)が表示されるとともに、直近の大当り終了後(又は電源投入)から10ゲーム以内(且つ6ゲーム以上)の特図変動表示ゲームで大当り結果となったこと示唆する画像575「速」を表示する。
中段のパターンF1は、前回の大当り(又は電源投入)から今回の大当りまでの特図変動表示ゲームの実行回数が5回以下であった場合に実行される。(ツ)の停止図柄表示の後に、(テ−F1a)では、ファンファーレ演出において、表示装置41の表示画面に第1画像575a「最」と第2画像575b「速」が各々の初期位置に出現し、互いに表示画面中の同じ場所(合体位置)に近づくように移動する移動演出を実行する。例えば、合体位置は、ファンファーレ画像567(文字画像「レギュラーボーナス」)の右下でファンファーレ画像567に対峙する位置である。なお、(ツ)の停止図柄表示の段階から、第1画像575a「最」と第2画像575b「速」が出現してもよい。
続いて、(テ−F1b)では、第1画像575a「最」と第2画像575b「速」を合体(合成)する合体演出(合成演出)を実行し、直近の大当り終了後(又は電源投入)から5ゲーム以内の特図変動表示ゲームで大当り結果となったこと示唆する画像575「最速」を表示する。ここで、同時に、スピーカから音声「最速」を発生させる音声演出を実行し、直近の大当り終了後(又は電源投入)から非常に早く大当り結果となったことを印象付けてもよい。なお、合体演出は、画像575「最速」を形成する形成演出の一種であり、画像575「最速」を徐々に濃くして見えるようにする形成演出(例えば透過度を100%から0%にするフェードイン演出)や、画像575「最速」を部分から全体へと徐々に表示していく形成演出が実行されてもよい。
第1画像575aは、画像575の文字「最速」の一部である「最」の文字画像を枠内に含む。第2画像575bは、画像575の文字「最速」の一部である「速」の文字画像を枠内に含む。例えば、合体演出(合成演出)では、第1画像575aの枠と第2画像575bの枠の一部がなくなり結合するような演出が、実行される。
下段のパターンF2は、前回の大当り(又は電源投入)から今回の大当りまでの特図変動表示ゲームの実行回数が11回以上であった場合に実行される。(ツ)の停止図柄表示の後に、(テ−F2)では、ファンファーレ演出において、ファンファーレ画像567が表示されるだけで、画像575は表示されない。
このように、直近の大当り終了後(又は電源投入)から規定ゲーム数以内の特図変動表示ゲームで大当り結果となるという事象が発生した場合に、表示装置41(表示手段)において当該事象に関する画像575を表示する特定演出を実行する。そして、特定演出において、表示装置41の表示画面において第1画像と第2画像を移動して合体(合成)した画像575を表示する。規定ゲーム数に応じて第1画像と第2画像を合体(合成)させるような演出を発生させれば、画像575を表示する特定演出が面白くなる。
なお、上段のパターンF0の(ツ)と(テ)の間、及び、下段のパターンF2の(ツ)と(テ−F2)の間においても、中段のパターンF1の(テ−F1b)のように、第1画像575a「最」と第2画像575b「速」が出現して移動する移動演出が実行されてもよい。ただし、第1画像575a「最」と第2画像575b「速」の合体には失敗する。即ち、上段のパターンF0と下段のパターンF2は、合体の失敗パターンとして実行されてもよい。
例えば、失敗パターン1として、上段のパターンF0において、(テ)の前段階で、第1画像575a「最」と第2画像575b「速」がくっつかずに(接触せずに)、第1画像575a「最」だけが表示画面外へと消え、(テ)で第2画像575b「速」が表示画面内に残るようにしてよい。また、例えば、失敗パターン2として、下段のパターンF2において、(テ−F2)の前段階で、第1画像575a「最」と第2画像575b「速」がくっつかずに(接触せずに)、両方とも表示画面外へと消え、(テ−F2)で第1画像575a「最」と第2画像575b「速」の両方が表示画面内に残らないようにしてよい。
また、図50の(テ)(テ−F1)(テ−F2)の画像575の表示を、大当りのファンファーレ演出中に代えて又は大当りのファンファーレ演出中に加えて、大当りラウンド演出中、大当りエンディング演出中に実行してもよい。
〔ファンファーレ演出の例3(その他)〕
図51は、上記の例1と例2以外の他の例として、大当り結果が導出された後に実行されるファンファーレ演出の例3を示す図である。
特に、図51では、ファンファーレ演出中の演出ボタン25(操作手段)の操作によって、一の事象(所定の事象)に関する画像が出現する。
上段のパターンG0は、図50のパターンF0と同様であるが、(ツ)の停止図柄表示の後に、(テ−G0)では、ファンファーレ演出において、演出ボタン25を操作することを促す操作促進表示577が表示される。演出制御装置300は、例えば当り系コマンド処理(図32)のファンファーレ演出設定処理(B2102)で、操作促進表示577の表示を設定できる。操作促進表示577(操作促進画像)は、演出ボタン25の操作を要求する画像表示577a、及び、操作有効期間を示す時間ゲージ577bからなる。操作促進表示577は、図48のパターンD1の(コ−D1)で表示するものと同じでよいが、異なってもよい。同じであれば、演出ボタン25の操作を共通に促すことができる一方で、異なれば、演出ボタン25の操作に対応する操作対応演出((テ)の画像575とリスト568の表示と、(コ−D1)の保留変化予告演出)が異なることが理解し易い。
操作有効期間中に演出ボタン25が操作されると、次に(テ)では、操作対応演出として、直近の特図変動表示ゲーム中(特定期間)に発生した所定演出のリスト568を表示する。さらに、一の事象として、直近の大当り終了後(又は電源投入)から規定ゲーム数以内(例えば10ゲーム以内)の特図変動表示ゲームで大当り結果となった場合には、操作対応演出として画像575をファンファーレ演出において表示する。画像575は、一の事象に関する情報「速」を表示する。リスト568も、一の事象(特図変動表示ゲーム中に発生した所定演出)に関する情報を表示する。
ここで、簡単には、演出ボタン25の1回の操作で、リスト568と画像575の両方が表示される。しかし、リスト568(又は画像575)は演出ボタン25の操作に関係なく自動で表示され、画像575(又はリスト568)だけが、操作に対応する操作対応演出として表示されてもよい。このようにすれば、リスト568の表示タイミングと画像575の表示タイミングをずらすことができ、遊技者が一度にリスト568と画像575の両方を焦って見るような事態が防止できる。
また、1回の操作でリスト568が表示され、別の1回の操作で画像575が表示されてもよく、この場合にも、リスト568の表示タイミングと画像575の表示タイミングをずらすことができる。また、この場合に、簡単のため、リスト568の表示或は画像575の表示のための1回分の操作促進表示577だけを表示すればよいが、遊技者は2回以上操作する必要があるため、「2回操作しろ」「連打しろ」など2回以上操作することを促す文字表示を含む画像表示577aとすることが好ましい。
中段のパターンG1は、パターンG0の(テ−G0)と同様に、(テ−G1a)でファンファーレ演出において操作促進表示577を表示する。そして、操作有効期間中に演出ボタン25が操作されると、次に(テ−G1b)では、一の事象として、直近の大当り終了後(又は電源投入)からのリーチの出現回数が規定回数以内(例えば7回以内)で大当り結果となった場合に、その旨を示す画像582を特定演出として表示する。画像582は、一の事象に関する情報「リーチ7回以内で大当り」を表示する。
下段のパターンG2は、パターンG1の(テ−G0)と同様に、(テ−G2a)でファンファーレ演出において操作促進表示577を表示する。そして、操作有効期間中に演出ボタン25が操作されると、次に(テ−G2b)では、一の事象として、直近の大当り終了後(又は電源投入)からの保留変化予告演出の出現回数が規定回数以内(例えば5回以内)で大当り結果となった場合に、その旨を示す画像583を特定演出として表示する。画像583は、一の事象に関する情報「保留変化5回以内で大当り」を表示する。
画像582や画像583で示す内容としては、通常遊技状態を経ない大当りの連続発生回数である連荘回数が所定回数以上であることでもよい。
このように、演出ボタン25(操作手段)が操作された後の所定の表示期間(所定期間)において、一の事象に関する情報を表示可能(報知可能)である。従って、遊技者が一の事象に関する情報を表示することを望まず演出ボタン25を操作しない場合には、一の事象に関する情報は表示されず遊技者の要望に合わせることができる。なお、例えば、所定の表示期間(所定期間)は、演出ボタン25が操作されてから、ファンファーレ演出が終了するまでの期間である。
なお、図51の(テ)(テ−G1)(テ−G2)の画像575、画像582、画像583の表示を、大当りのファンファーレ演出中に代えて又は大当りのファンファーレ演出中に加えて、大当りラウンド演出中、大当りエンディング演出中に実行してもよい。
〔特定演出(画像表示)のタイムチャート〕
図52は、図50と図51の特定演出としての画像575の表示に係るタイムチャートである。なお、図52の客待ちの状態は大当り状態に替えてよく、通常遊技状態は普電サポート状態(電サポ状態、時短状態又は確変状態)に替えてもよい。
遊技機10の電源投入後に、表示装置41での客待ちデモが実行可能な客待ちの状態となるが、その後、特図変動表示ゲーム(図柄の変動)が開始して通常遊技状態となる。その後、大当りの停止図柄が表示されると、大当り状態(特別遊技状態)が開始して大当りのファンファーレ、大当りラウンド、大当りエンディングが実行される。大当り状態終了後に普電サポート状態(電サポ状態、時短状態又は確変状態)となる。
なお、特図変動表示ゲームの実行回数(ゲーム数)は、通常遊技状態と普電サポート状態において、表示装置41、又は、表示装置41以外の表示装置(サブ表示装置)に表示されてもよい。また、普電サポート状態では、基本的に通常遊技状態よりも変動時間が短く、単位時間当たりの特図変動表示ゲームの実行回数が通常遊技状態よりも大きくなる。
電源投入から5ゲーム以内の特図変動表示ゲームで大当り結果となった場合に、ファンファーレ中に、特定演出としてパターンF1の画像575「最速」を表示する。この場合に、まず、表示画面に第1画像575a「最」と第2画像575b「速」が互いに近づくように移動する移動演出が移動期間中に実行される。その後、表示画面において、第1画像575a「最」と第2画像575b「速」が合体(合成)された画像575「最速」が、所定の表示期間(所定期間)の間に表示される。
電源投入から10ゲーム以内(且つ6ゲーム以上)の特図変動表示ゲームで大当り結果となった場合に、ファンファーレ中に、特定演出としてパターンF0の画像575「速」を表示するが、移動演出は実行されなくてよい(上述の失敗パターンを設けない場合)。移動演出の代わりに、図51のパターンG0(テ−G0)のように、画像575「速」の表示前に操作促進表示577が表示されてもよい(図52の点線)。操作促進表示577は、操作有効期間中に表示される。操作有効期間中に演出ボタン25が操作されると、画像575「速」を所定の表示期間(所定期間)の間表示する。
移動演出の移動期間は、操作有効期間よりも短くても長くても或は同じでもよい。移動期間が操作有効期間よりも長ければ、ゆっくりと移動演出を行え、遊技者が移動演出をじっくりと眺めることができる。
なお、遊技者が混乱しないように、パターンF1の画像575「最速」は、表示されるタイミングと表示期間(所定期間)が、パターンF0の画像575(「速」)と同じであってよい。なお、図52では、表示期間の最後は、ファンファーレ期間の最後に揃えてあるが、これに限られるものではない(例えば、リスト表示用の操作促進表示577の操作有効期間が移動期間の後に設けられるような場合)。
なお、図52は、リスト568が演出ボタン25の操作に関係なく自動で表示される場合であり、操作有効期間(図52の点線の幅)は一つしかないが、演出ボタン25の1回の操作によってリスト568と画像575の両方が表示されるような場合には、操作は重要であるため、例えば移動期間よりも操作有効期間を長くしてよい。また、1回の操作でリスト568が表示され、別の1回の操作で画像575が表示される場合には、操作有効期間は2つ別々に設けてもよい。
また、画像575「最速」を表示する場合にも、リスト568の表示(リスト表示)のための操作促進表示577を表示してもよいが、「最」と「速」の移動演出(テ―F1a)の邪魔にならないように、操作促進表示577は、移動演出が実行される移動期間中以外で表示されてよい。即ち、リスト表示用の操作促進表示577が表示される操作有効期間を、移動期間と重複しないように移動期間の前又は後にしてよい。また、移動演出(テ―F1a)の邪魔にならないように表示する場合には、リスト表示用の操作促進表示577は、移動期間中に表示することもできる。なお、リスト568の表示自体も、移動演出の邪魔にならないように表示されてよい。
〔リスト表示の例〕
図53は、特図変動表示ゲームがはずれ結果となった場合に、それまでに発生した所定演出のリスト568が、客待ちデモの実行可能な客待ち中において表示される例を示す。なお、図44(D)の(テ)(ニ)では、特図変動表示ゲームが大当り結果となった場合に、大当り状態(特別遊技状態)でのファンファーレ演出と大当りエンディング演出においてリスト568を示した。
図53の(ハ)では、特図変動表示ゲームのはずれ結果(はずれの停止図柄)が表示されている。その後、(ヒ)では、遊技者が遊技を止めて客待ち中となり、客待ちデモが表示装置41で実行されている。
客待ち中に演出ボタン25の所定の操作があった場合に、(フ)に移行して、1ゲーム前の過去の特図変動表示ゲーム中(特定期間)に発生した所定演出を一覧にしたリスト568が、表示装置41の表示画面に表示される。なお、遊技機10に十字キーが設けられていれば、演出ボタン25ではなく十字キーの所定の操作でもよい。
リスト568とともに、「次へ」の文字が示され一つ先の表示に進むことを選択するための表示領域586と、「戻る」の文字が示され一つ前の表示に戻ることを選択するための表示領域587が、表示画面に表示される。演出ボタン25のタッチパネル25bにおいて、左右方向の指の動き(タッチ箇所の動き)によるタッチ操作を行うことで、「次へ」の表示領域586又は「戻る」の表示領域587が選択される。選択された項目は、特定表示態様で表示される。特定表示態様として、例えば、選択された項目を明るく表示するハイライト表示の他に、枠を太く示す強調表示や、選択された項目のサイズを大きくする拡大表示がある。
「次へ」の表示領域586が選択されている場合に、演出ボタン25の押下げ操作等の確定操作があると、(フ)から(へ)に移行して、2ゲーム前の過去の特図変動表示ゲーム中(特定期間)に発生した所定演出を一覧にしたリスト568が、表示装置の表示画面に表示される。リスト568とともに、「次へ」の表示領域586と「戻る」の表示領域587が、表示画面に表示される。
同様に、「次へ」の表示領域586が選択されている場合に、演出ボタン25の押下げ操作等の確定操作があると、(へ)から(ホ)に移行して、3ゲーム前の過去の特図変動表示ゲーム中(特定期間)に発生した所定演出を一覧にしたリスト568が、表示装置の表示画面に表示される。リスト568とともに、「次へ」の表示領域586と「戻る」の表示領域587が、表示画面に表示される。
同様に、「次へ」の表示領域586が選択されている場合に、演出ボタン25の押下げ操作等の確定操作があると、(ホ)から(マ)に移行して、過去の50ゲームの特図変動表示ゲーム中(特定期間)に発生した所定演出を一覧にしたリスト569が、表示装置の表示画面に表示される。(フ)から(ホ)のリスト568と異なり、(マ)のリスト569は、所定演出を項目として示す項目表示部569aと、各項目の所定演出に対して50ゲーム内での発生回数をヒストグラムとして表示する発生回数表示部569bからなる。なお、過去の50ゲーム内での所定演出の発生回数を数値で示してもよい。
なお、(マ)のリスト569では、保留変化予告演出は、各色(青、緑、赤等)への保留変化をまとめて1項目として表示されてよい。リーチ演出も、各種のリーチ演出(Nリーチ、SPリーチ等)をまとめて1項目として表示されてよい。擬似連続演出も、擬似連回数(2回、3回等)によらずまとめて1項目として表示されてよい。
リスト569と「戻る」の表示領域587とともに、表示画面に、「終了」の文字が示されリスト表示を終了することを選択するための表示領域589が、「次へ」の表示領域586の代わりに表示される。「終了」の表示領域589が選択されている場合に、演出ボタン25の押下げ操作等の確定操作があると、リスト569の表示は終了して、(ヒ)の客待ちデモに戻る。
なお、リスト568、569は、表示されてから演出ボタン25の操作がなければ、所定の表示期間(所定期間)の終了後に消えてもよい。このように、演出ボタン25(操作手段)が操作された後の所定の表示期間において、リスト568、569によって、過去の特図変動表示ゲーム中に発生した所定演出(一の事象)に関する情報を表示可能である。従って、遊技者が情報の表示することを望まず演出ボタン25を操作しない場合には、リスト568、569は所定の表示期間(所定期間)の経過後に表示されなくなり、遊技者の要望に合わせることができる。なお、所定の表示期間は、数分程度でよい。
また、所定の表示期間(所定期間)が、変動表示ゲームが実行されておらず且つ大当り状態(特別遊技状態)でない客待ち中の期間であるため、遊技者は、ゆっくりと焦らずに、過去の特図変動表示ゲーム中に発生した所定演出(一の事象)に関する情報を見ることができる。
〔遊技者設定モード〕
図54は、遊技者設定モード中の表示装置41の表示画面について説明する図である。
遊技者は、客待ちデモ(図53の(ヒ))が実行可能な客待ち中に、遊技者設定モードに入るための演出ボタン25の操作を実行すると、ホール・遊技者設定モード処理(B0011)によって、表示装置41に(ミ)のメニュー画面590が表示される。メニュー画面には、遊技者によって設定可能又は調整可能な項目を示す各種項目表示領域として、「機種紹介」の項目表示領域590a、「音量・輝度の調整」の項目表示領域590b、「実機カスタマイズ」の項目表示領域590c、「初心者講座」の項目表示領域590d、「遊技ログ」の項目表示領域590eがメニュー形式で表示されている。
遊技者は、演出ボタン25のタッチパネル25bにおいてタッチ操作を行うことで、上下方向の指の動き(タッチ箇所の動き)による項目を順番に選択することができる。指の動きを促すように、演出ボタン25のLED596が点灯してもよい。また、タッチ操作を続けることにより、項目の選択をループして行うことができる。演出ボタン25の押下げ操作等の確定操作をすることによって、指定された項目の選択を確定することができる。タッチ操作によって指定された項目は、特定表示態様で表示される。
(ム)は、「遊技ログ」の項目表示領域590eが選択され確定操作された場合に移行する設定画面を示す。この設定画面では、過去に発生した所定演出である実行済み演出のリスト568、569を表示するか否かの選択を行うための「YES」「NO」の項目591と、リスト568、569に表示する実行済み演出(過去に発生した所定演出)の種類の選択を行うための項目592(複数選択可)と、実行済み演出の集計期間の選択を行うための項目593が表示される。集計期間は、(マ)のリスト569の発生回数を集計する過去のゲーム数(例えば50ゲーム)である。
また、(ム)では、「戻る」の表示領域587とともに、設定画面に、「確定」の文字が示され選択された項目を確定するための表示領域595が表示される。「戻る」の表示領域587が選択されている場合に、演出ボタン25の押下げ操作等の操作があると、メニュー画面に戻る。また、「確定」の表示領域589が選択されている場合に、演出ボタン25の押下げ操作等の操作があると、(ム)の設定画面は終了して設定画面での設定が確定する。項目591の「YES」が選択されている場合に、設定画面終了後に、図53の(フ)のリスト568が表示される画面に移行してもよい。項目591の「NO」が選択されている場合に、設定画面終了後に、メニュー画面に移行してもよい。
なお、遊技機10において、表示装置41以外のサブ表示装置(液晶表示装置等)が設けられる場合に、上記のリスト568、569、設定画面、メニュー画面は、サブ表示装置に表示されてもよい。
[第2実施形態の作用・効果]
第2実施形態に係る遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行可能な遊技制御手段(遊技制御装置100)と、ゲームに関連する演出を実行可能な演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、ゲームの結果が特別結果(例えば大当り結果)となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態(例えば大当り状態)を発生可能である。演出制御手段は(演出制御装置300)、一の事象が発生した場合に、当該一の事象に関する特定演出を実行可能である。一の事象は、例えば、所定演出A〜D、最低の期待度のリーチ演出、規定ゲーム数以内で大当り結果となったことである。特定演出は、例えば、実行済みの所定演出A〜Dに関連する関連表示であり、示唆画像551、示唆画像507、擬似変動の回数表示505、保留変化予告演出、リスト568、リスト569の表示などである。また、特定演出は、例えば、ファンファーレ中での音声演出(図49)や、画像575(文字画像「速」「最速」)、画像581−583の表示である。
このような遊技機10によると、一の事象が発生するだけでなく、一の事象に関する特定演出も実行可能であるため、遊技の興趣が向上する。
第2実施形態において、演出制御手段(演出制御装置300)は、一の事象として所定演出が発生した場合に、当該所定演出に関連する特定演出を、当該所定演出の内容に応じた複数のタイミングで実行可能である。従って、演出のバリエーションが豊富になり遊技の興趣が向上するとともに、一の事象が発生したことを強く印象付けることができる。
第2実施形態において、特定演出が、特別結果(例えば大当り結果)となる前に実行される場合と特別結果(例えば大当り結果)となった後に実行される場合とで、特定演出の演出態様が異なる。従って、特定演出が単調でなくなり遊技の興趣が向上する。
第2実施形態において、演出制御手段は、一の事象の特別結果となる期待度又は一の事象の内容に応じて、特定演出を表示で実行するか音声で実行するかを選択可能である。従って、特定演出が変化に富むようになり、遊技の興趣が向上する。
第2実施形態において、演出制御手段は、一の事象が発生した場合に、表示手段(例えば表示装置41)において当該一の事象に関する画像を表示する特定演出を実行可能であり、特定演出において、表示手段で第1画像と第2画像を合成して、当該一の事象に関する画像を表示する。従って、視覚的に特定演出の面白味が増し、遊技の興趣が向上する。
第2実施形態において、演出制御手段は、特別結果となる以前に一の事象が発生した場合に、特別結果となった後に当該一の事象に関する特定演出を実行可能である。従って、特別遊技状態中(例えば大当り状態中)に特定演出を実行して、一の事象の発生を経由して特別結果となったことを遊技者に印象付けることができる。
第2実施形態において、演出制御手段は、特定演出として、前回の特別結果となってから今回の特別結果となるまでのゲームの実行回数が規定回数以下であったことを示唆する画像を、今回の特別結果となった後に表示する。従って、遊技者は速く特別結果(例えば大当り結果)を出すことを意識するようになるため遊技の興趣が向上する。
第2実施形態において、演出制御手段は、ゲームに対応して表示手段において複数の識別情報(例えば、飾り特別図柄)を表示する変動表示ゲーム(例えば、飾り特図変動表示ゲーム)を実行可能であり、複数の識別情報のうちの一部の識別情報を仮停止又は停止して行うリーチ演出を実行可能である。複数のリーチ演出のうちで特別結果となる期待度が最低になる所定リーチ演出(例えばNリーチ演出)がある。所定リーチ演出を経由して特別結果となった後に、一の事象として、特別結果となる期待度が最低であったことを示唆する特定演出を実行可能である。従って、遊技者は期待度が最低でも大当りとなったことを知ることができ、達成感を得ることができる。
第2実施形態において、演出制御手段は、一の事象として、表示手段で表示する背景を所定の画像に変化させるゾーン演出を実行可能である。従って、ゾーン演出に関して、遊技の興趣が向上する。
第2実施形態において、表示手段を前方から視認可能とする窓部を形成する構成部材(例えばセンターケース40)を備える。演出制御手段は、特定演出として、ゾーン演出が生じたことを示唆する示唆画像(例えば示唆画像551b)を表示可能である。示唆画像は、構成部材の窓部側の縁に沿った環状の形態を有する。従って、示唆画像を視認可能な範囲で最大限に表示できる。
第2実施形態において、演出制御手段は、特定演出として、一の事象として演出上の所定のミッションが達成されたこと(又はミッション演出が発生したこと)を示唆する画像(例えば示唆画像507)を、ミッションが達成された後に表示手段に表示する。ミッションが達成された場合に音出力手段(スピーカ)から発生する音の大きさ又は発光手段(所定のLED)から発生する光の輝度を変化させる。従って、ミッションが達成されたことを強く遊技者に報知できる。
第2実施形態において、演出制御手段は、ゲームに対応して表示手段において複数の識別情報(例えば、飾り特別図柄)を表示する変動表示ゲーム(例えば、飾り特図変動表示ゲーム)を実行可能であり、1つの変動表示ゲームにおいて、識別情報を変動及び仮停止させる擬似変動を所定回数行う擬似連続演出を実行可能である。演出制御手段は、一の事象として、識別情報の仮停止の際に特殊な画像(例えば文字画像「NEXT」)を表示手段において表示し、特定演出として、擬似変動の回数(例えば「×2」「×3」)を表示手段において表示する。演出制御手段は、特殊な画像を表示する際と擬似変動の回数を表示する際に、異なる態様の音(又は光)を音発生手段(又は発光手段)から発生させる。従って、特殊な画像の表示の出現を強く報知することができ、遊技の興趣が向上する。
第2実施形態において、遊技機10は、ゲームの実行権利として始動記憶を記憶可能な始動記憶手段(例えば遊技制御装置100)と、始動記憶手段によって記憶される始動記憶に基づくゲームが実行されるよりも前に当該始動記憶に関するゲームの結果を事前判定可能な事前判定手段(例えば遊技制御装置100)と、備える。演出制御手段は、特定演出として、事前判定手段の判定結果に基づいて予告演出(例えば保留変化予告演出)を実行可能であり、一の事象として、予告演出の前に前兆演出(例えば表示装置41でのキャラクタ動作等)を実行する。演出制御手段は、前兆演出と予告演出とにおいて、異なる態様の音(又は光)を音発生手段(又は発光手段)から発生させる。従って、前兆演出と予告演出の出現を強く報知することができ、遊技の興趣が向上する。
第2実施形態に係る遊技機10は、ゲームを実行可能な遊技制御手段と、ゲームに関連する演出を実行可能な演出制御手段と、を備え、ゲームの結果が特別結果となる場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能である。演出制御手段は、一の事象が発生した場合に、当該一の事象に関する情報を所定期間に報知可能(表示可能)である。一の事象に関する情報は、例えば、実行済みの所定演出に関連する情報であり、示唆画像551、示唆画像507、擬似変動の回数表示505、リスト568、リスト569に示される情報である。また、一の事象に関する情報は、例えば、ファンファーレ中での音声演出(図49)で示される情報や、画像575(文字画像「速」「最速」)、画像581−583に示される情報である。
第2実施形態において、所定期間は、ゲームの結果を導出する前後の期間(例えば、リーチ後半開始からファンファーレ終了までの期間)である。従って、一の事象の発生を介して特別結果(例えば大当り結果)になったことを遊技者に強く印象付けることができる。
第2実施形態において、遊技機10は、操作可能な操作手段(例えば演出ボタン25)を備える。演出制御手段は、操作手段が操作された後の所定期間(例えばファンファーレ時間中、客待ち中)において、一の事象に関する情報を表示可能である。従って、遊技者が一の事象に関する情報を表示することを望まない場合には、操作手段を操作しないことによって一の事象に関する情報は表示されず、遊技者の要望に合わせることができる。
第2実施形態において、所定期間が、ゲームが実行されておらず且つ特別遊技状態でない客待ち中の期間である。従って、遊技者は、ゆっくりと焦らずに、一の事象に関する情報を見ることができる。
第2実施形態において、演出制御手段は、特定期間において発生した各種の一の事象を、一覧にして表示可能である。特定期間は、例えば、実行中のゲーム中、実行中のゲームのリーチ中、1ゲーム前、過去50ゲームなどである。従って、どの一の事象が特別結果(例えば大当り結果)の場合に発生し易いかなど一の事象の期待度について推測することができ、遊技の興趣が向上する。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれることが明白である。例えば、複数の実施形態を組合せることも可能である。また、例えば、本発明を他の種類の遊技機(スロットマシンなど)に適用することもできる。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の実施形態をスロットマシンに適用する場合において、遊技に使用する遊技媒体は、遊技球に代えてメダル(コイン)になり、賞球数はメダルの払い出し枚数に代えられる。そして、スロットマシンでは、性能情報としての出玉率(ベース)は、スロットマシンへのメダルの投入枚数に対する払い出し枚数の比率(%)となり、役物比率は、所定期間に払い出したメダルの枚数のうち、各種ボーナスにより払い出した枚数の比率(%)となる。