JP2021040791A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】好適なバックアップ処理が実行可能な遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ遊技機は、演出制御用マイクロコンピュータと、バックアップデータを記憶可能な第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第2バックアップ記憶部95AK004と、を備える。演出制御用マイクロコンピュータは、製造業者確認用データを第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003に記憶させる第1バックアップ処理(バックアップメモリ基板への転送の処理)を実行可能であり、店舗確認用データを第2バックアップ記憶部95AK004に記憶させる第1バックアップ処理よりも短い実行時間の第2バックアップ処理(バックアップメモリ基板への転送の処理)を第1バックアップ処理とは異なる優先順位で実行可能である。【選択図】図23−1

Description

本発明は、遊技機に関する。
特許文献1には、定期的に発生するバックアップ条件が成立したときに、第1の情報を一括してバックアップする一括バックアップ処理と、定期的に発生するバックアップ条件が成立したときに、第2の情報を分割してバックアップする分割バックアップ処理とを行う遊技機が開示されている。
特開2017−23552号公報
特許文献1に記載の遊技機では、例えば、バックアップ処理中に電断等が生じる可能性について考慮されておらず、好適なバックアップ処理を行えない虞がある。
この発明は、好適なバックアップ処理が実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る遊技機は、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ120など)と、
バックアップデータを記憶可能な記憶手段(例えば、バックアップメモリ基板14など)と、を備え、
前記制御手段は、
第1バックアップ条件の成立に基づいて、第1バックアップデータ(例えば、製造業者確認用データなど)を前記記憶手段に記憶させる第1バックアップ処理(例えば、バックアップメモリ基板14への製造業者確認用データの転送の処理など)を実行可能であり、
第2バックアップ条件の成立に基づいて、第2バックアップデータ(例えば、店舗確認用データなど)を前記記憶手段に記憶させる前記第1バックアップ処理よりも短い実行時間の第2バックアップ処理(例えば、バックアップメモリ基板14への店舗確認用データの転送の処理など)を前記第1バックアップ処理とは異なる優先順位で実行可能であり(例えば、店舗確認用データのバックアップは、製造業者確認用データのバックアップよりも短い実行時間で行われ、かつ、処理の優先度が高いなど)、
前記記憶手段は、
前記第1バックアップデータが書き込まれ、前記第2バックアップデータが書き込まれない第1記憶領域(例えば、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003など)と、
前記第2バックアップデータが書き込まれ、前記第1バックアップデータが書き込まれない第2記憶領域(例えば、第2バックアップ記憶部95AK004など)と、を備え、
さらに、
前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、
前記示唆演出が実行される前に前記示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段と、を備え、
前記示唆演出は、第1示唆演出(例えば、保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出(例えば、チャンス目予告演出)とを含み、
前記準備演出は、前記第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、前記第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、
前記第3示唆演出、前記第1準備演出および前記第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり(図32−11(A1),(A2)参照)、
前記第1準備演出および前記第2準備演出のいずれかが実行されているときよりも、前記第1準備演出および前記第2準備演出のいずれも実行されていないときの方が、前記第3示唆演出が実行されやすい(例えば、図32−10参照)
ことを特徴としている。
上記構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。また、好適に興趣を維持することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記記憶手段が記憶する前記第1バックアップデータが示す情報は前記遊技機上で報知されないが(例えば、製造業者確認用データが示すログ情報は、パチンコ遊技機1で表示されないなど)、
前記記憶手段が記憶する前記第2バックアップデータが示す情報は前記遊技機上で報知可能である(例えば、店舗確認用データが示すログ情報は、パチンコ遊技機1で表示されるなど)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記記憶手段が記憶する前記第2バックアップデータに基づいて当該第2バックアップデータが示す情報(例えば、店舗確認用データが示すログ情報など)を表示手段(例えば、画像表示装置5など)に表示可能な表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ120など)を備え、
前記記憶手段が記憶する前記第1バックアップデータが示す情報(例えば、製造業者確認用データが示すログ情報など)は前記遊技機にて表示されない(例えば、製造業者確認用データが示すログ情報は、パチンコ遊技機1で表示されないなど)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第1記憶領域は、同じ第1バックアップデータが書き込まれる第1の数(例えば、3つ)の記憶領域(例えば、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003など)を有し、
前記第2記憶領域は、同じ第2バックアップデータが書き込まれる第1の数よりも少ない第2の数(例えば、1つ)の記憶領域(例えば、第2バックアップ記憶部95AK004など)を有する、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、
第1制御手段(例えば、主基板11など)と、
前記制御手段である第2制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ120など)と、を備え、
前記第2制御手段は、前記第1制御手段と前記第2制御手段とのうち前記第2制御手段のみがリセットされたときは、前記第1バックアップ処理を実行し、前記第2バックアップ処理を実行しない(例えば、ステップ95AKS112で製造業者確認用データをバックアップするが、店舗確認用データをバックアップしないなど)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。
(6)上記(5)の遊技機において、
前記第2制御手段は、前記第1制御手段と前記第2制御手段との両者がリセットされたときに、前記第1バックアップ処理及び前記第2バックアップ処理を実行する(例えば、ステップ95AKS106及び95AKS107など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。
(7)上記(5)又は(6)の遊技機において、
前記第2制御手段に供給される電圧が所定値以下のときに、当該第2制御手段に動作を行わせない所定信号(例えば、電断信号など)を供給可能な信号供給手段(例えば、電断検出回路95AK010など)を備え、
前記第2制御手段は、電源が投入された後、前記所定信号が供給されたか否かに基づいて、前記第1制御手段と前記第2制御手段との両者がリセットされたか前記第2制御手段のみがリセットされたかを特定可能である(例えば、95AKS104以降の処理など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の(8)から(12)の遊技機に係る発明が含まれる。従来より、遊技機において、特開2017−131277号公報に示されているような、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出とを実行可能に構成されたものがあった。しかしながら、このような遊技機にあっては、期待度を高める演出の実行中に他の演出が実行されることで、却って興趣が低下してしまうおそれがあり、この点に鑑み、好適に興趣を維持することができる遊技機の提供が求められている。
(8)の遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、第1示唆演出(例えば、保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出(例えば、チャンス目予告演出)とを含み、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第3示唆演出、第1準備演出および第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり(図32−11(A1),(A2)参照)、第1準備演出および第2準備演出のいずれかが実行されているときよりも、第1準備演出および第2準備演出のいずれも実行されていないときの方が、第3示唆演出が実行されやすい(例えば、図32−10参照)ことを特徴としている。
そのような構成によれば、好適に興趣を維持することができる。
(9)上記(8)の遊技機において、第1準備演出と第2準備演出とは、実行される期間が異なる(例えば、保留表示予告準備演出(第2演出態様)の実行が終了した後に、タイマ準備演出が実行される。図32−7(D)参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、好適に興趣を維持することができる。
(10)上記(8)または(9)の遊技機において、第1示唆演出は、複数種類の演出態様(例えば、第1演出態様(青色)、第2演出態様(緑色)、第3演出態様(赤色)など。図32−3(A)参照)のうちのいずれかにより実行され、第1準備演出は、複数種類の演出態様(例えば、第1演出態様(エフェクト小)、第2演出態様(エフェクト大)など。図32−3(B)参照)のうちのいずれかにより実行され、いずれの演出態様の第1準備演出が実行されるかに応じて、実行可能な第1示唆演出の演出態様が異なる(例えば、第1演出態様の保留表示予告準備演出が実行された場合には、第1〜第3演出態様のうちのいずれかにより保留表示予告演出が実行され、第2演出態様の保留表示予告準備演出が実行された場合には、第2〜第3演出態様のうちのいずれかにより保留表示予告演出が実行される)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、好適に興趣を維持することができる。
(11)上記(8)から(10)のいずれかの遊技機において、示唆演出は、対応する準備演出が実行されることなく実行可能であり(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出を実行すると決定したときに、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出が実行なしと決定する場合がある。図32−3(B)、図32−4(B)参照)、対応しない準備演出が実行されたか否かに応じて、実行されやすさが異なる(例えば、図32−3に示すように、入賞時判定結果が大当りの場合には、保留表示予告演出および保留表示予告準備演出を実行すると決定されやすい。また、図32−4に示すように、タイマ演出も実行すると決定されやすい。ただし、タイマ準備演出を実行しないと決定されることがある。すると、タイマ演出に対応しない保留表示予告準備演出が実行されたときの方が、保留表示予告準備演出が実行されないときよりも、タイマ演出が実行されやすくなる)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、好適に興趣を維持することができる。
(12)上記(8)から(11)のいずれかの遊技機において、準備演出が実行されたか否かに応じて、いずれの演出態様の示唆演出が実行されるかの割合が異なる(例えば、保留表示予告演出やタイマ準備演出の演出態様を第2演出態様と決定した場合には、第1演出態様と決定した場合に比べて、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出を実行すると決定する割合が高い。図32−3(B)、図32−4(B)参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、好適に興趣を維持することができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御基板に搭載された各種回路などを示す構成図である。 バックアップメモリ基板の構成例などを示す図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 表示結果判定テーブルの構成例を示す図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートと処理優先度を示す図である。 CPU例外事象発生時処理の一例とVDPエラー割込処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御用タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 遊技用の演出制御コマンドの内容例を示す図である。 テストコマンドとなる演出制御コマンドの内容例を示す図である。 テストコマンドの受信順序と実行する処理との設定例を示す図である。 バックアップ制御テーブルの設定例を示す図である。 メンテナンス履歴画面を表示する具体例を示す図である。 メンテナンス履歴画面を表示する具体例を示す図である。 設定変更/確認履歴の選択操作が行われた場合の具体例を示す図である。 特徴部41AKの説明図である。 特徴部42AKの説明図である。 特徴部42AKの説明図である。 特徴部43AKの説明図である。 特徴部44AKの説明図である。 特徴部45AKの説明図である。 特徴部95AKにおけるバックアップ記憶部や、バックアップデータとしての製造業者確認用データ及び店舗確認用データの説明図である。 特徴部95AKにおけるバックアップ処理のフローチャートである。 特徴部95AKにおける演出制御マイクロコンピュータと電断検出回路のブロック図である。 パチンコ遊技機をリセットしたときの様子を示すタイミングチャートである。 演出制御マイクロコンピュータをリセットしたときの様子を示すタイミングチャートである。 特徴部95AKにおける演出制御マイクロコンピュータの電源オン時のフローチャートである。 特徴部95AKの変形例における電断日時記録処理を示すフローチャートである。 特徴部95AKの変形例における電断日時のログ情報の記録タイミングを説明するための説明図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 パチンコ遊技機の背面斜視図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 各種大当りの内容を示す説明図である。 (A)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)を示す説明図であり、(B)は大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)を示す説明図であり、(C)は小当り用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 (A)は、表示モニタの正面図、(B)は、表示モニタの表示態様を示す図、(C)は表示内容の説明図である。 遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 (A)は、演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図であり、(B)は、始動入賞時受信コマンドバッファの構成を示す図である。 始動入賞判定処理を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一部を示すフローチャートである。 先読予告設定処理を示すフローチャートである。 先読予告演出の表示パターンの決定割合を示す図である。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 後部可変表示中示唆演出決定処理を示すフローチャートである。 (A)は後部可変表示中示唆演出として実行する演出の決定割合を示す図であり、(B)は後部可変表示中示唆演出として実行する大当り示唆演出と設定示唆演出の演出パターンを示す図である。 大当り示唆演出の演出パターンの決定割合を示す図である。 設定示唆演出の演出パターンの決定割合を示す図である。 前部可変表示中示唆演出決定処理を示すフローチャートである。 (A)は大当り示唆演出の実行が決定されている場合に前部可変表示中示唆演出として実行する演出の決定割合を示す図であり、(B)は設定示唆演出の実行が決定されている場合に前部可変表示中示唆演出として実行する演出の決定割合を示す図であり、(C)は前部可変表示中示唆演出として実行するキャラクタ演出とタイマ演出の演出パターンを示す図であり、(D)はキャラクタ演出とタイマ演出の大当り期待度及び設定示唆演出の実行期待度を示す図である。 (A)はキャラクタ演出の演出パターンの決定割合を示す図であり、(B)はタイマ演出の演出パターンの決定割合を示す図であり、(C)はタイマ演出の各演出パターンの内容を示す図である。 スーパーリーチの可変表示における演出実行期間を示す図である。 スーパーリーチの可変表示における演出態様を示す図である。 スーパーリーチの可変表示における演出態様を示す図である。 スーパーリーチの可変表示における演出態様を示す図である。 変形例におけるキャラクタ演出とタイマ演出の前部可変表示中示唆演出としての実行決定割合と設定示唆演出の実行期待度を示す図である。 変形例における保留記憶表示と演出画像との表示態様を示す図である。 変形例におけるノーマルリーチ、短縮なし非リーチ、短縮非リーチの可変表示での設定示唆演出の実行期間を示す図である。 演出制御プロセス処理の一部を示すフローチャートである。 先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示予告演出決定テーブルおよび保留表示予告準備演出決定テーブルの一例を示す説明図である。 タイマ演出決定テーブルおよびタイマ予告準備演出決定テーブルの一例を示す説明図である。 チャンス目予告演出決定テーブルの一例を示す説明図である。 先読予告実行処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示予告演出(準備演出)およびタイマ演出(準備演出)の実行タイミングの一例を示す説明図である。 保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出の演出態様を示す説明図である。 チャンス目予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 チャンス目予告実行可否決定テーブルの一例を示す説明図である。 保留表示予告準備演出およびチャンス目予告演出の演出態様を示す説明図である。
図1は、この実施の形態に係るパチンコ遊技機1の正面図である。パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、遊技機用枠3とを備えている。その他、パチンコ遊技機1は、遊技機用枠3を回動可能に支持する外枠などを備えている。遊技盤2は、遊技盤面を構成するゲージ盤である。遊技機用枠3は、遊技盤2を固定する台枠である。遊技盤2には、ガイドレールなどによって囲まれた遊技領域が形成されている。発射装置から発射された遊技球(遊技媒体)は、発射通路を通過して、遊技領域に打ち込まれる。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠が回動可能に設けられている。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5、普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C、通過ゲート41などが設けられている。その他、遊技領域における遊技盤面には、風車や多数の障害釘、一般入賞口、アウト口などが設けられていればよい。遊技領域の周辺部には遊技効果ランプ9が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置にはスピーカ8L、8Rが設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。打球操作ハンドルは、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作され、その操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力が調整される。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技球を保持(貯留)する上皿(打球供給皿)と、上皿からの余剰球などを保持(貯留)する下皿(余剰球貯留皿)が設けられている。下皿を形成する部材にはスティックコントローラ31Aが取り付けられ、上皿を形成する部材にはプッシュボタン31Bが設けられている。
第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5の画面上などでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示が行われる。これらの可変表示は、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて、あるいは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて、実行可能となる。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)などを用いて構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、識別情報(特別識別情報)である特別図柄(特図)が、変動可能に表示(可変表示)される。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)などを用いて構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄(第1特別図柄または第1特図)の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄(第2特別図柄または第2特図)の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。
画像表示装置5の画面上には、保留記憶表示エリア5Hが配置されている。保留記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留表示が行われる。保留表示は、可変表示に関する情報の保留記憶に対応して表示可能なものであればよい。保留記憶表示エリア5Hとともに、あるいは、保留記憶表示エリア5Hに代えて、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとを用いた保留表示が行われてもよい。
図2は、各種基板や周辺装置などの構成例を示すブロック図である。パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、ランプ出力基板13、バックアップメモリ基板14、演出データメモリ基板16といった、各種基板が搭載されている。その他、中継基板15、演出制御用中継基板17、音声出力基板18、ドライバ基板19なども搭載されている。さらに、例えば電源基板、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が搭載されてもよい。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品が実装されるプリント配線板などの電子回路基板だけではなく、電子回路基板に電気部品が実装(搭載)されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、外部電源(商用電源)である交流電源からの電力を、電源基板により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能となるように構成されている。電源基板は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを、備えている。電源基板にて生成された電源電圧は、ドロア中継基板を介して主基板11や演出制御基板12などに供給されてもよい。
主基板11には、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。主基板11では、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種検出用のスイッチから取り込んだ信号が、スイッチ回路110を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。ゲートスイッチ21は、通過ゲート41を通過した遊技球(ゲート通過球)を検出する。ゲートスイッチ21によるゲート通過球の検出に基づいて、普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示が実行可能となる。第1始動口スイッチ22Aは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口にて、通過(進入)した遊技球を検出する。第2始動口スイッチ22Bは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口にて、通過(進入)した遊技球を検出する。カウントスイッチ23は、特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口にて、通過(進入)した遊技球を検出する。第1始動入賞口や第2始動入賞口、大入賞口といった、各種の入賞口を通過した遊技球が検出された場合には、それぞれの入賞口に対応して予め個数が定められた賞球としての遊技球が払い出される。
主基板11では、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号が、ソレノイド回路111を介して普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送される。普通電動役物用のソレノイド81は、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過しにくい状態(または通過しない状態)と通過しやすい状態(または通過する状態)とに変化可能にする。大入賞口扉用のソレノイド82は、特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を遊技球が通過不可能な状態と通過可能な状態とに変化可能にする。主基板11からは、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号が伝送される。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられた遊技用ランダムカウンタなどにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウント(生成)される。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
主基板11には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー51と、設定変更状態において大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ52が接続されている。設定キー51や設定切替スイッチ52は、主基板11の所定位置に設置されていてもよいし、例えば電源基板の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられていてもよい。設定キー51および設定切替スイッチ52は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能であり、所定のキーを所持する係員のみが操作可能となる。設定キー51はキー操作を要することから、遊技場の係員のなかでも、設定キー51の操作を行うためのキーを所持する係員のみが操作可能とされている。設定キー51は、所定のキー操作によってオンとオフを切替可能なスイッチであるとともに、切替操作とは異なる操作(例えば押込み操作)を実行可能なスイッチでもある。
主基板11には、遊技盤2の前面を開閉可能に覆うガラス扉枠の開放を検知する扉開放センサ90といった、各種のセンサが接続されており、こうしたセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。主基板11のスイッチ回路110には、電源基板からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれ、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、各入賞口(第1大入賞口、第2大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ29に表示されるようになっている。このような入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。パチンコ遊技機1のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認(検証)される。さらに、パチンコ遊技機1を設置した後においても、調整が行われたか否か、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかなどが確認(検証)される。そこで、本実施例のパチンコ遊技機1においては、設置後における調整の有無や内容を認識できるようになっている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドに基づいて、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9、演出用モータ60、演出用LED61、その他の演出装置といった、各種の演出用電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。演出制御基板12は、画像表示装置5における画像表示、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9や演出用LED61を構成する発光部材における点灯、演出用可動部材を移動させる演出用モータ60の駆動動作などといった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。図2に示す演出制御基板12には、演出制御用マイクロコンピュータ120、外部ROM121、外部RAM121といった、電子部品が搭載されている。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、ランプ出力基板13に対して電飾信号を伝送するための配線、バックアップメモリ基板14との間でバックアップ制御信号などを伝送するための配線、演出データメモリ基板16との間で演出データ信号を伝送するための配線などが接続されている。演出制御用中継基板17を介して音声出力基板18やドライバ基板19に各種信号を伝送するための配線も接続されている。音声出力基板18に伝送される情報信号は、スピーカ8L、8Rからの音声出力を指定する音声信号(効果音信号)を含んでいればよい。ドライバ基板19に伝送される情報信号は、演出用モータ60の駆動により演出用可動部材を移動させるための指令や制御データを示す駆動制御信号を含んでいてもよい。ドライバ基板19に伝送される情報信号は、演出用LED61を点灯させるための発光データを示す点灯信号を含んでいてもよい。演出制御基板12には、動作検出信号を受信するための配線が接続されていてもよい。動作検出信号は、スティックコントローラ31Aを用いた遊技者の動作が検出されたことを示す検出信号を含んでいてもよい。動作検出信号は、プッシュボタン31Bを用いた遊技者の動作が検出されたことを示す検出信号を含んでいてもよい。
ランプ出力基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力用の基板であり、演出制御基板12からの電飾信号に従って、遊技効果ランプ9などに駆動電流を供給するドライバICなどが搭載されている。バックアップメモリ基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたバックアップデータ記憶用の基板であり、演出制御基板12からのバックアップ制御信号に従って、バックアップデータの書込処理や読出処理を実行可能に構成されている。バックアップデータの書込処理は、バックアップデータメモリにバックアップデータを書き込んで記憶させる。バックアップデータの読出処理は、バックアップデータメモリに記憶されたバックアップデータを読み出して演出制御基板12などに伝送する。演出データメモリ基板16は、演出制御基板12とは別個に設けられた演出データ記憶用の基板であり、演出制御基板12からの演出データ制御信号に従って、演出データの読出処理を実行可能に構成されている。演出データの読出処理は、演出データメモリに記憶された演出データを読み出して演出制御基板12などに伝送する。演出データメモリ基板16には、演出データを記憶可能な演出データメモリが搭載されている。演出データメモリには、画像表示装置5における表示画像を示す各種の画像データを記憶する記憶領域、スピーカ8L、8Rから出力される音声を示す各種の音声データを記憶する記憶領域、演出用モータ60の駆動制御内容を示す各種のモータデータを記憶する記憶領域、遊技効果ランプ9および演出用LED61の点灯制御内容を示す各種の発光データを記憶する記憶領域などが、予め設けられていればよい。演出データメモリは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、NAND?ROMといったフラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御用中継基板17は、遊技盤2の裏面に取り付けられた裏パックなどに設置され、演出制御基板12から音声出力基板18やドライバ基板19に向けて伝送される各種信号を中継する。裏パックは、遊技盤2の裏面側の中央部分に取り付けられ、その中央には画像表示装置5が臨む開口が形成されていればよい。裏パックは、主基板11やランプ出力基板13、音声出力基板18、ドライバ基板19の一部または全部を、後方から覆うように設けられてもよい。裏パックの後面側には、演出制御基板12、バックアップメモリ基板14、演出データメモリ基板16の一部または全部が収容された演出制御基板ボックスが取り付けられてもよい。主基板11は、遊技場の係員などが操作可能な設定キー51および設定切替スイッチ52とともに、基板ケースに収容されてもよい。この場合には、主基板11に配置された表示モニタ29および表示切替スイッチ30も、基板ケースに収容されるようにすればよい。設定キー51、設定切替スイッチ52および表示切替スイッチ30は、基板ケースを開放しなくても操作可能となるように基板ケースの背面に形成された開口を介して露出していればよい。音声出力基板18は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力用の基板であり、演出制御基板12からの音声信号に従って、音出力装置となるスピーカ8L、8Rから音声を出力させるための各種回路が搭載されている。ドライバ基板19は、演出制御基板12とは別個に設けられた駆動制御用の基板であり、演出制御基板12からの情報信号に基づき、演出用モータ60の駆動信号や演出用LED61の点灯信号を供給するドライバICなどが搭載されている。
設定キー51および設定切替スイッチ52が収容された基板ケースを、遊技機用枠3の閉鎖時に背面側から被覆するセキュリティカバーが取り付けられてもよい。遊技機用枠3が閉鎖されている状態において、パチンコ遊技機1の背面側から、設定キー51および設定切替スイッチ52が収容された基板ケースを、セキュリティカバーによって被覆する。これにより、設定キー51および設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3が閉鎖されているときに操作不能な状態となる。遊技機用枠3が開放されている状態においては、セキュリティカバーが基板ケースから離間することによって、設定キー51および設定切替スイッチ52の操作が許容される許容状態となればよい。設定キー51および設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3が閉鎖されている状態では、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。また、セキュリティカバーが設定キー51および設定切替スイッチ52を含めた基板ケースを被覆することで、パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から操作される不都合も防止できる。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、表示制御コマンドが含まれていてもよい。表示制御コマンドは、画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる。演出制御コマンドには、音声制御コマンドが含まれていてもよい。音声制御コマンドは、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる。演出制御コマンドは、点灯制御コマンドを含んでいてもよい。点灯制御コマンドは、遊技効果ランプ9や演出用LED61の点灯動作などを制御するために用いられる。可動制御コマンドは、演出用モータ60の駆動力による演出用可動部材の動作制御などに用いられる。これらのコマンドは、それぞれが別個に演出制御コマンドを構成してもよいし、一部または全部の組合せが演出制御コマンドを構成してもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。なお、乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものに限定されず、遊技制御用マイクロコンピュータ100に外付されるものであってもよい。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。乱数回路104は、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図3は、演出制御基板12に搭載された各種回路の構成例を示している。演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120、外部ROM121、外部RAM122といった電子部品のうち、一部または全部の部品は、コネクタソケットに対してコネクタピンを挿抜することなどにより着脱可能に取り付けられてもよく、他の部品は、半田付けなどにより実装可能に取り付けられてもよい。演出制御基板12には、これらの電子部品とともに、コネクタ150〜156が実装されている。演出制御用マイクロコンピュータ120は、CPU131、内部ROM132、内部RAM133、ウォッチドッグタイマ134、タイマ回路135、割込コントローラ136、シリアル通信回路137、クロック回路138、VDP(Video Display Processor)140、音声処理回路141、ランプ制御回路142、モータ制御回路143といった、複数の電子部品を含んで構成されている。演出制御用マイクロコンピュータ120は、これらの電子部品を統合化した演出制御用のマイクロプロセッサであればよい。CPU131は、演出制御用のコンピュータプログラムに従い制御処理を実行する。内部ROM132は、例えばファームウェアといった、CPU131によって実行される制御処理の基本プログラムや、演出制御用マイクロコンピュータ120に固有のシステム設定データなどを固定的に記憶する。内部RAM133は、CPU131のワークエリアを提供する。ウォッチドッグタイマ134は、内蔵レジスタの設定に基づいてカウントアップまたはカウントダウンするカウンタ回路を有し、計測時間が監視時間(タイムアウト時間)を経過してタイムアウトが発生したときに、時間経過信号となるタイムアウト信号を発生させる。CPU131は、ウォッチドッグタイマ134を定期的にクリアしリスタートさせる。何らかの障害などによりCPU131の処理に遅延が生じて、ウオッチドッグタイマ134をクリアできずに計測時間が監視時間を経過したときには、タイムアウト信号が発生してCPU131による処理がリセットされる。
タイマ回路135は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(CH0〜CH3)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測が可能な回路である。タイマ回路135では、チャネルごとに予め設定したカウント初期値から所定周期でカウントダウンを開始し、カウント値が「00」となったチャネルがあるときには、そのチャネルに対応した割込フラグをオン状態にセットする。このとき、割込許可状態であれば、タイマ回路135は割込コントローラ136により、CPU131に対する割込要求を発生させる。タイマ回路135は、RTC(Real Time Clock)としての機能を備えてもよい。RTCは、現在の日付や時刻を計測して、日付情報および時刻情報を含む日時情報を出力可能である。
割込コントローラ136は、演出制御マイクロコンピュータ120で発生する各種の割込要求などを制御可能な回路である。割込コントローラ136が制御する割込は、Xクラス割込(XIRQ)、Iクラス割込(IRQ)、ソフトウェア割込(SWI)、イリーガルオペコードトラップ(ILGOP)といった、複数種類の割込を含んでいてもよい。割込コントローラ136は、割込の種類ごとに割込の許否や割込の優先度を設定するための割込制御レジスタを備える。例えば、割込コントローラ136には、シリアル受信割込設定用、タイマ割込設定用、Vシンク割込設定用といった、各種割込に対応した割込制御レジスタが設けられていればい。なお、Vシンク割込は、画像表示装置5に演出画像などを描画するVDP140からの垂直同期信号が出力されるタイミングにあわせた割込である。それぞれの割込に対応した割込制御レジスタには、対応する割込の許否を示す内部情報データ(割込許否データ)と、対応する割込の優先度を示す内部情報データ(割込優先度データ)とが、設定可能であればよい。割込の許否は、例えば割込許否データの値が「0」であれば対応する割込が許可状態に設定され、割込許否データの値が「1」であれば対応する割込が禁止状態に設定される。割込の優先度は、例えば割込優先度データにより16段階(4ビット)の数値で設定され、「0000(=0H)」の場合に対応する割込の優先度が最も高くなり、「1111(=FH)」の場合に対応する割込の優先度が最も低くなる。シリアル受信割込設定用、タイマ割込設定用、Vシンク割込設定用の割込制御レジスタに限定されず、例えば、外部割込、シリアル送信割込、乱数回路の乱数取込による割込といった、演出の制御に関連する任意の割込に対応して、割込制御レジスタを備えてもよい。
割込制御レジスタに設定される内部情報データは、予め内部ROM132の所定領域(プログラム管理エリアなど)に設定されている。CPU131は、パチンコ遊技機1への電源投入時に、プログラム管理エリアなどの設定内容に従って、シリアル通信回路137の設定や、乱数生成の設定、内部リセット動作の設定などを行う。このとき、割込コントローラ136が備えるシリアル受信割込設定用、タイマ割込設定用、Vシンク割込設定用といった、各種割込に対応した割込制御レジスタの内部情報データを設定する。これにより、シリアル受信割込やタイマ割込、Vシンク割込などの設定が行われる。例えばシリアル受信割込設定用、タイマ割込設定用、Vシンク割込設定用の割込制御レジスタでは、内部情報データのうちの割込許否データが、いずれも「0」の値を示し、シリアル受信割込、タイマ割込、Vシンク割込は、いずれも許可状態に設定される。また、内部情報データのうちの割込優先度データは、シリアル受信割込の方がタイマ割込よりも優先度が高く、タイマ割込の方がVシンク割込よりも優先度が高くなるように、それぞれに対応する4ビット値が設定される。なお、割込コントローラ136の内部または外部には、リセットコントローラが設けられてもよい。リセットコントローラは、演出制御用マイクロコンピュータ120で発生する各種のリセットを制御する。リセットコントローラが制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、SRST端子にローレベルの信号が一定期間にわたり入力されたときに発生する。ユーザリセットは、URST端子にローレベルの信号が一定期間にわたり入力された場合、ウォッチドッグタイマ134のタイムアウト信号が発生した場合、指定エリア外走行禁止(IAT)信号が発生した場合、インターバルリセット信号が発生した場合など、予め定めたユーザリセット要因により発生する。
シリアル通信回路137は、演出制御基板12以外の各種基板や各種回路に対して、シリアル通信方式で通信データを送受信可能な回路である。シリアル通信回路137は、例えばUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)、SPI(Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter-Integrated Circuit)といった、複数種類のシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能であればよい。シリアル通信回路137は、受信部、送信部、通信制御部、シリアル通信データレジスタ、シリアルステータスレジスタ、シリアル制御レジスタなどを含んで構成された複数の通信処理部を備えていればよい。UARTは、調歩同期式のシリアル通信規格であり、スタートビットやストップビットを用いて通信データを転送する。この場合には、クロック信号線が不要になるが、通信速度(ボーレート)は比較的に低速となる。SPIやI2Cは、クロック同期式のシリアル通信規格であり、クロック信号を用いて通信データを転送する。この場合には、クロック信号線が必要になるが、通信速度(ボーレート)は比較的に高速となる。SPIの場合には、クロック信号、送信データ信号、受信データ信号、スレーブ選択信号のそれぞれに対応した信号線が設けられる。I2Cの場合には、クロック信号と、データ信号のそれぞれに対応した信号線が設けられる。シリアル通信回路137が備える複数の通信処理部は、こうした複数種類のシリアル通信規格に応じて、異なるハードウェア構成を有していればよい。クロック回路138は、例えばCPU131やVDP140といった、演出制御用マイクロコンピュータ120の各回路に供給するクロック信号を生成する回路である。例えばクロック回路は、クロック入力端子に入力された外部クロックを分周して内部システムクロック信号を生成し、演出制御用マイクロコンピュータ120の各回路に供給する。
VDP140は、CPU131からの表示制御指令やレジスタ設定などに基づいて、画像表示装置5における画像表示の制御内容を決定する。例えばVDP140は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。VDP140は、高速描画機能や動画像データ分離機能、映像デコード機能といった画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。VDP140は、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。音声処理回路141は、CPU131やVDP140からの命令やレジスタ設定に基づいて、スピーカ8L、8Rによる音声出力に用いられる音声信号を生成可能である。ランプ制御回路142は、遊技効果ランプ9や演出用LED61といった発光部材の点灯や消灯や点滅などの点灯態様(発光態様)に応じた電飾信号を生成可能である。モータ制御回路143は、演出用モータ60を駆動するために用いられる駆動制御信号を生成可能である。
外部ROM121は、演出制御用マイクロコンピュータ120による演出制御の具体的内容として、CPU131が実行するシステムプログラムやユーザプログラムなどを構成する命令コード、管理データ、テーブルデータ、演出制御パターンなどを構成する各種データを、固定的に記憶する。外部RAM122は、内部RAM133の補助領域として、各種データなどを一時記憶する。コネクタ150〜156は、例えばレセプタクルを用いて構成され、各種の信号配線を着脱自在に接続可能な配線接続装置の構成を有している。コネクタ150〜156は、演出制御基板12において互いに異なる配線パターンといった、異なる経路を介して各種信号を出力可能にする。コネクタ150は、主基板11との間で電気的に接続される主基板配線を接続可能な主基板配線用のコネクタポートである。コネクタ151は、電源基板といった電源部との間で電気的に接続される電源配線を接続可能な電源配線用のコネクタポートである。コネクタ152は、演出制御用中継基板17といった演出中継部との間で電気的に接続される演出中継配線を接続可能な演出中継配線用のコネクタポートである。コネクタ153は、ランプ出力基板13や遊技効果ランプ9の一部または全部が設けられた枠ランプ部との間で電気的に接続される枠ランプ配線を接続可能な枠ランプ配線用のコネクタポートである。コネクタ154は、バックアップメモリ基板14といったバックアップ部との間で電気的に接続されるバックアップ配線を接続可能なバックアップ配線用のコネクタポートである。コネクタ155は、演出データメモリ基板16といった演出データ部との間で電気的に接続される演出データ配線を接続可能な演出データ配線用のコネクタポートである。コネクタ156は、検査用や試験用または開発用の情報処理装置(パーソナルコンピュータなど)との間で電気的に接続される検査配線を接続可能な検査配線用のコネクタポートである。検査用の情報処理装置は、例えば特定のソフトウェアプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1の検査装置として機能するものであればよい。このように、コネクタ156は、パチンコ遊技機1の検査装置が接続される接続部材として使用される電子部品となる。
コネクタ156は、例えばパチンコ遊技機1の試作段階、開発段階、あるいは、製造段階にて、検査配線を接続可能とし、演出制御コマンドとは異なるテストコマンドに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ120が出荷前の検査処理を実行可能となるようにしてもよい。出荷前の検査処理は、例えば試作中や開発中におけるソフトウェアプログラムの完成前にて、演出制御用マイクロコンピュータ120がプログラムコードの一部または全部を実行したときの内部パラメータや入出力信号などを、検証可能な処理を含んでいてもよい。出荷前などに検査処理が実行される検証環境は、例えばパチンコ遊技機1が遊技機設置島に設置された状態に対応する実行環境であってもよいし、パチンコ遊技機1を単独でパーソナルコンピュータなどの情報処理装置と接続して動作状況を確認可能とする実行環境であってもよい。また、コネクタ156は、例えばパチンコ遊技機1の回収段階にて、検査配線を接続可能とし、演出制御コマンドとは異なるテストコマンドに応じて、バックアップデータの読出処理を実行可能となるようにしてもよい。あるいは、コネクタ156は、例えばパチンコ遊技機1の出荷段階にて取り外されてもよい。あるいは、コネクタ156は、パチンコ遊技機1が遊技場に設置される機種以外のデモ用や試験用など所定の機種にのみ搭載され、量産されて遊技場に設置される機種(量産機)には搭載されないものであってもよい。演出制御基板12の基板表面には、コネクタ156を実装可能なランドが形成されていればよい。コネクタ156が取り外されたり搭載されなかったりする場合に、コネクタ156が実装されなくなったランドの銅箔パターンには、半田処理が行われてもよい。半田処理は、銅箔パターンの露出部分に半田を塗布する処理であり、例えばクリーム半田印刷機を用いて行われてもよいし、クリーム半田印刷機を用いない任意の方法により行われてもよい。コネクタ156を実装する場合と実装しない場合とでは、同じ工程の半田処理が行われてもよいし、互いに異なる工程の半田処理が行われてもよい。同じ工程の半田処理が行われる場合には、ランドに半田を塗布するためのクリーム半田印刷機で用いられるメタルマスクを複数パターン作製する必要がないため、基板作製に要する費用の増大を防止できる。コネクタ156のような電子部品を実装しない未実装ランドに半田処理を行うことで、銅箔パターンの酸化を防ぎ、配線パターンの腐食による断線といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができる。
なお、コネクタ156といった電子部品が未実装の場合に、電子部品が実装されないランドの銅箔パターンは、半田処理をされて被覆されるものに限定されず、例えば絶縁被膜であるレジストが塗布されて被覆されてもよい。このように電子部品が実装されないランドを任意の方法により被覆することで、銅箔パターンの酸化を防ぎ、配線パターンの腐食による断線といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができればよい。これに対し、電子部品が実装されないランドは、半田処理などにより被覆されないようにしてもよい。例えばランドが半田処理される場合には、導体としての半田が銅箔パターンに付着することにより、配線パターンに意図しない短絡(ショート)や電流経路が生じるおそれがある。そこで、電子部品が実装されないランドは、半田処理を行わないことで、銅箔パターンに対する半田の付着を防ぎ、配線パターンの短絡や電流経路の変化といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができる。半田処理に代えて絶縁被膜処理を行うことで、銅箔パターンに対する半田の付着を防ぎ、配線パターンの短絡や電流経路の変化といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができるようにしてもよい。
図4(A)は、バックアップメモリ基板14に搭載された各種回路の構成例を示している。バックアップメモリ基板14には、メモリコントローラ200、RTC201、シリアル通信回路202、検査用接続部203、バックアップデータメモリ210A〜210D、コネクタ220が設けられている。このように、バックアップメモリ基板14には、複数のバックアップデータ記憶部として、バックアップデータメモリ210A〜210Dが設けられている。メモリコントローラ200は、演出制御基板12からのバックアップ制御信号に従って、バックアップデータの書込処理や読出処理を実行可能である。RTC201は、現在の日付や時刻を計測して、日付情報および時刻情報を含む日時情報を、メモリコントローラ200に供給可能である。シリアル通信回路202は、演出制御基板12に対して、シリアル通信方式で通信データを送受信可能な回路である。シリアル通信回路202は、例えばSPIといった、特定のシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能であればよい。シリアル通信回路202は、こうした特定のシリアル通信規格に対応したハードウェア構成の通信処理部を備えていればよい。検査用接続部203は、例えばテストポイントといった、検査信号を入出力可能な端子を含む特定導体部として形成されていればよい。検査用接続部203がテストポイントである場合には、検査用接続部203にテストプローブを接触させ、検査装置と演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120との間で、検査信号の入出力や、バックアップデータの読出しなどを行うことができればよい。検査用接続部203は、演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120を介することなく、検査装置とバックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200あるいはバックアップデータメモリ210A〜210Dとの間で、検査信号の入出力や、バックアップデータの読出しなどを行うことができるようにしてもよい。このように、検査用接続部203は、バックアップメモリ基板14において、外部装置となる検査装置との間でデータ通信を行う場合のインタフェースを提供可能である。
バックアップデータメモリ210A〜210Dは、一部または全部がFRAM(登録商標)(Ferroelectric RAM)といった不揮発性強誘電体メモリを用いて構成されてもよく、一部または全部が電池付きSRAM(Static RAM)を用いて構成されてもよい。バックアップデータメモリ210A〜210Dは、一部または全部がNAND−ROMといったフラッシュメモリやEEPROM、HDD(Hard Disk Drive)を用いて構成されてもよい。FRAM(登録商標)と称される不揮発性強誘電体メモリは、強誘電体膜をキャパシタ絶縁膜として用いたメモリセルを有し、動作電源をオフ状態にしてもメモリセルに書かれている記憶データは失われない。FRAM(登録商標)を用いた構成では、データ保持にバッテリバックアップが不要で、フラッシュメモリやEEPROM、HDDなどの不揮発性メモリと比較して、高速書込み、高書換え回数、低消費電力となる。これにより、設置面積の増大を防止するとともに、装置構成を簡素化して、動作効率が高められ、バックアップデータを適切に記憶して保存することができる。また、電池の廃棄が不要になり、電池の交換による記憶内容の消滅が防止され、バックアップデータを適切に記憶して保存することができる。なお、バックアップデータメモリ210A〜210Dは、電源基板が搭載するバックアップ電源によってバックアップされてもよい。このように、バックアップデータメモリ210A〜210Dは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能である。バックアップデータメモリ210A〜210Dは、例えば一部または全部がFRAM(登録商標)を用いて構成された場合など、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能であってもよい。あるいは、バックアップデータメモリ210A〜210Bは、例えば一部または全部が電池付きSRAMを用いて構成された場合など、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能であってもよい。
バックアップメモリ基板14では、RTC201が出力する日時情報を用いて、バックアップデータメモリ210A〜210Dに設けられたログ領域に、各種のログ情報を記憶して保管する。メモリコントローラ200は、演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120から送られた命令や指示に応じて、バックアップデータメモリ210A〜210Dに対する記憶データの書込処理や読出処理を実行可能である。この場合に、日時情報を含めたログ情報を示す記憶データの書込処理や読出処理を実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技や演出に用いられる複数の電子部品に関する動作履歴、設定履歴、エラー履歴などを、事後的に検証可能となるように記憶できればよい。
図4(B)は、演出制御基板12とバックアップメモリ基板14とを接続するための構成例を示している。演出制御基板12は、バックアップメモリ基板14のコネクタ220に対して着脱可能なコネクタ154を備える。バックアップメモリ基板14は、演出制御基板12のコネクタ154に対して着脱可能なコネクタ220を備える。コネクタ154とコネクタ220とを結合することにより、演出制御基板12とバックアップメモリ基板14とを物理的および電気的に接続することができる。演出制御基板12に設けられたコネクタ154は、端子TM01〜TM06を備えている。バックアップメモリ基板14に設けられたコネクタ220は、端子TM11〜TM16を備えている。コネクタ154が備える端子TM01〜TM06と、コネクタ220が備える端子TM11〜TM16は、コネクタ154およびコネクタ220が結合された場合に、それぞれ対応する端子(例えば端子TM01と端子TM11)が物理的および電気的に接続される関係であればよい。
演出制御基板12のコネクタ154が備える端子TM01は、VD1といった、特定電圧を提供可能とする。演出制御基板12のコネクタ154が備える端子TM02は、バックアップメモリ基板14との接続確認に用いられる特定電圧のVD1を受電可能となる。例えば、演出制御基板12のコネクタ154が備える端子TM01から出力された特定電圧VD1は、バックアップメモリ基板14のコネクタ220が備える端子TM11に供給される。コネクタ220の端子TM11、TM12は、バックアップメモリ基板14の基板上で短絡されていればよい。したがって、コネクタ154とコネクタ220とが結合された状態の場合には、バックアップ基板14におけるコネクタ220の端子TM12から、演出制御基板12におけるコネクタ154の端子TM02へと、VD1に対応する電圧が供給される。これに対し、コネクタ154とコネクタ220とが結合されていない未接続状態の場合には、演出制御基板12におけるコネクタ154の端子TM02に対する電圧の供給が行われない。
演出制御基板12において、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、バックアップメモリ基板14との接続状態を確認するために、コネクタ154の端子TM02における電圧値を判定する。この場合に、端子TM02の電圧値がVD1に対応した高電圧値であれば、演出制御基板12とバックアップメモリ基板14とが接続された状態(接続状態)であると判定できる。これに対し、端子TM02の電圧値が電圧未供給に対応した低電圧値であれば、演出制御基板12とバックアップメモリ基板14とが接続されていない状態(未接続状態)であると判定できる。このように、接続確認用部材となる端子TM02における電圧に基づいて、演出制御基板12とバックアップメモリ基板14との接続状態を確認すればよい。なお、端子電圧に基づいて接続状態を確認するものに限定されず、例えば特定信号の入力状態に基づいて接続状態を確認するものであってもよい。あるいは、スイッチやセンサを接続確認用部材として用いて接続状態を確認するものであってもよい。
演出制御基板12のコネクタ154が備える端子TM03〜TM06は、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるシリアル通信回路137と配線接続されている。バックアップメモリ基板14のコネクタ220が備える端子TM13、TM14は、シリアル通信回路202と配線接続されている。したがって、コネクタ154の端子TM03、TM04およびコネクタ220の端子TM11、TM12に接続された配線は、シリアル通信回路137およびシリアル通信回路202を介して、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131と、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dとの間で、記憶データが転送可能となるように、電気的な接続を提供する。バックアップメモリ基板14のコネクタ220が備える端子TM15、TM16は、検査用接続部203と配線接続されている。これにより、コネクタ154の端子TM05、TM06およびコネクタ220の端子TM15、TM16に接続された配線は、シリアル通信回路137を介して、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131と、バックアップメモリ基板14の検査用接続部203との間で、検査信号の送受信や記憶データの転送が可能となるように、電気的な接続を提供する。
バックアップメモリ基板14は、演出制御基板12に対して着脱可能に構成されている。これにより、例えばバックアップデータメモリ210A〜210Dを使用しないパチンコ遊技機1の場合には、バックアップメモリ基板14を取り外した構成とすることができ、装置構成の柔軟性が高められるとともに、製造コストの増大を防止できる。また、バックアップメモリ基板14を取り外して記憶データの読出や解析を行うことができるので、記憶データを検査する作業負担を軽減できる。演出制御基板12に設けられた演出制御用マイクロコンピュータ120のタイマ回路135が備えるRTCは、例えば複数のパチンコ遊技機1が連動した演出を実行するためのタイミング調整用に現在時刻を提供する場合があり、比較的に高精度のものが必要とされる。これに対し、バックアップメモリ基板14のRTC201は、バックアップデータメモリ210A〜210Dに対して実行された記憶処理の前後関係を特定できればよいので、比較的に低精度のもので充分に用途を満足させることができる。このように、バックアップメモリ基板14のRTC201は比較的に低精度のものであればよいので、製造コストの増大を防止できる。なお、バックアップメモリ基板14が備える構成および機能は、演出制御基板12が備えるように構成されてもよい。例えばバックアップデータメモリ210A〜210Dの構成および機能は、外部RAM122によって実現されるものであってもよい。この場合でも、例えば演出制御基板12における配線パターン、あるいは、スイッチやセンサを、接続確認用部材として用いて接続状態を確認するものであってもよい。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における遊技機用枠3の右下部位置に設けられた打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、各種の入賞口を通過(進入)した場合に、賞球としての遊技球が払い出される。例えば遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが実行可能となる。普図ゲームでは、普通図柄の可変表示を行い、普図当り図柄となる特定の普通図柄が停止表示されると、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。普通図柄の可変表示を行い、普図当り図柄以外の普図ハズレ図柄となる普通図柄が停止表示されると、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」の場合には、普通可変入賞球装置6Bを所定期間にて開放状態とする開放制御が行われ、第2始動入賞口が開放状態になる。普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過した場合には、第1始動入賞が発生する。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過した場合には、第2始動入賞が発生する。第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が実行可能となる。特別図柄は、大当り図柄とはずれ図柄を含み、大当り図柄が停止表示(導出)された場合には可変表示結果が「大当り」となり、はずれ図柄が停止表示(導出)された場合には可変表示結果が「ハズレ」となる。特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となった場合には、大入賞口が開放されて遊技球が通過(進入)しやすい状態となることで、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態となる。
有利状態は大当り遊技状態に限定されず、時短状態や確変状態といった特別遊技状態が含まれてもよい。その他、大当り遊技状態にて実行可能なラウンド遊技の上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図5は、主基板11において、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が実行する遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
初期設定の後には、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリアスイッチがオフであり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載され、クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、オン状態のクリア信号が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなクリア信号が入力されていない場合には、ステップS3にてクリアスイッチがオフであると判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能である。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止した場合に、CPU103は、電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS3では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定し、オンである場合にバックアップデータがあると判定すればよい。こうして保存されたバックアップデータは、例えばパリティビットやチェックサムを用いて、電力供給の停止時と再開時とで一致するか否かが判定される。これらが一致する場合には、ステップS3にてバックアップRAMが正常であると判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)と、設定確認処理(ステップS5)とが実行される。ステップS4の復旧処理では、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、復旧前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)と、設定変更処理(ステップS7)とが実行される。ステップS6の初期化処理では、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。例えば、設定確認条件は、ステップS5の設定確認処理が実行される電力供給の開始時にて、扉開放センサ90からの出力信号がオンであること、および、設定キー51がオンであることが、ともに満たされた場合に成立する。扉開放センサ90からの出力信号がオフである場合や、設定キー51がオフである場合には、設定確認条件が成立しなかったと判定し、設定確認処理を終了する。扉開放センサ90からの出力信号がオンである場合であって、なおかつ設定キー51がオンである場合には、設定確認条件が成立したと判定する。なお、ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリアスイッチがオフであることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリアスイッチがオフである場合となるので、クリアスイッチがオフであることも、設定確認条件に含めることができる。ステップS5の設定確認処理では、設定確認条件が成立した場合に、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20において、はずれ図柄などを停止表示したり、はずれ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、これに伴う遊技停止状態が終了し、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。例えば、設定変更条件は、ステップS7の設定変更処理が実行される電力供給の開始時にて、扉開放センサ90からの出力信号がオンであること、および、設定キー51がオンであることが、ともに満たされた場合に成立する。また、設定変更条件は、クリアスイッチがオンであることも含んでいればよい。ステップS7の設定変更処理において、扉開放センサ90からの出力信号がオフである場合や、設定キー51がオフである場合、あるいは、クリアスイッチがオフである場合には、設定変更条件が成立しなかったと判定し、設定変更処理を終了する。扉開放センサ90からの出力信号がオンである場合であって、なおかつ、設定キー51がオンである場合、さらには、クリアスイッチがオンである場合には、設定変更条件が成立したと判定する。設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。例えば、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに、設定値が「1」→「2」→「3」→「1」→・・・のように更新される。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。これにより、遊技場の係員などに新たな設定値がRAM102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。設定変更状態を終了するときには、これに伴う遊技停止状態が終了し、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、演出用LED61といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。設定確認中や設定変更中である場合に、プッシュボタン31Bなど演出用の操作ボタンを押下する動作が検出されたことに基づいて、「メンテナンスモード」などと表示してメンテナンスモードに移行するように構成してもよい。「メンテナンスモード」とは、例えば、タイマ回路135のRTCにおける日時設定や、各種エラーの発生履歴(いつどのようなエラーが発生したかの記録)、設定変更履歴(いつ設定値を変更したかや変更後の設定値の記録)を確認できるモードである。設定キー51がオフとなり設定確認処理や設定変更処理が終了すると、メンテナンスモードも終了すればよい。
こうして、電源投入時に設定キー51がオンである場合(加えて扉開放センサ90からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、ステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであれば、ステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。これに対し、電源投入時に設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、ステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであれば、ステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
ステップS5の設定確認処理またはステップS7の設定変更処理を実行した後には、乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。乱数回路設定処理は、乱数回路104を初期設定することで、遊技用乱数を示す数値データが更新可能となる処理である。なお、乱数回路104は、CPU103による乱数回路設定処理が実行されなくても、自律的に遊技用乱数を示す数値データが更新可能となるものであってもよい。続いて、割込初期設定処理が実行される(ステップS9)。割込初期設定処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100にて発生する割込要因に応じて、割込の許否や優先度が設定可能となる処理である。例えばCPU103は、ROM101の所定領域(プログラム管理エリアなど)に記憶されている割込初期設定情報を読み出し、読出値に応じた割込の許否や優先度を、割込要因ごとに設定すればよい。割込初期設定処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタ設定を行うことで、所定時間(2ミリ秒など)ごとに定期的なタイマ割込を発生させる処理を含んでいてもよい。その後、割込許可に設定してから(ステップS10)、ループ処理に入る。以後、所定時間(2ミリ秒など)ごとにCTCから割込要求信号がCPU103へと送出され、CPU103は定期的にタイマ割込処理を実行することができる。CTCからの割込要求信号を受信して割込要求を受け付けたCPU103は、遊技制御用タイマ割込処理を実行する。
CPU103が実行する遊技制御用タイマ割込処理は、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を含んでいればよい。スイッチ処理は、CPU103がスイッチ回路110を介して各種スイッチから受信する検出信号の有無を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力可能とする処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新可能とする処理である。特別図柄プロセス処理は、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などを実現可能とする処理である。普通図柄プロセス処理は、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを実現可能とする処理である。コマンド制御処理は、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送可能とする処理である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、まず、始動入賞判定処理が実行される。始動入賞判定処理を実行した後には、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、複数の処理のいずれかが選択されて実行される。特図プロセスフラグの値に応じて選択可能な処理は、特別図柄通常処理、変動パターン設定処理、特別図柄変動処理、特別図柄停止処理、大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理、小当り開放前処理、小当り開放中処理、小当り終了処理といった、ゲーム制御用のプログラムに従った処理の一部または全部を含んでいればよい。
始動入賞判定処理では、第1始動入賞や第2始動入賞が発生したか否かを判定し、発生した場合には保留記憶数を更新するための設定などが行われる。保留記憶数は、未だ開始されていない特別図柄や飾り図柄の可変表示の回数を示している。特別図柄通常処理では、特図ゲームの実行を開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かの判定が行われる。さらに、特別図柄通常処理では、可変表示結果に対応して、特図ゲームにおける確定特別図柄の設定などが行われる。変動パターン設定処理では、可変表示結果などに基づいて、変動パターンの決定などが行われる。特別図柄変動処理では、特別図柄を変動させるための設定や、変動開始からの経過時間を計測するための設定などが行われる。特別図柄停止処理では、特別図柄の変動を停止させ、可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定などが行われる。
大当り開放前処理では、可変表示結果が「大当り」に対応して、大当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定などが行われる。大当り開放中処理では、大当り遊技状態において開放状態とした大入賞口を閉鎖状態に戻すか否かの判定などが行われる。大当り開放後処理では、大入賞口を閉鎖状態に戻した後、ラウンドの実行回数が上限値に達したか否かを判定し、達していなければ次回のラウンドを実行可能とし、達していれば大当り遊技状態を終了させるための設定などが行われる。大当り終了処理では、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出の実行期間に対応した待ち時間が経過するまで待機した後、確変制御や時短制御を開始するための設定などが行われる。小当り開放前処理では、可変表示結果が「小当り」に対応して、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定などが行われる。小当り開放中処理では、小当り遊技状態において開放状態とした大入賞口を閉鎖状態に戻すか否かの判定などが行われる。小当り終了処理では、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機した後、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させるための設定などが行われる。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理では、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変更可能となる。設定値は「1」〜「3」の3段階からなり、「1」が最も出玉率が低く、「1」、「2」、「3」の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として「1」が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、「2」、「3」の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。なお、小当りの当選確率については、設定値に関係なく同じであればよい。
図6は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である、つまり、第1特別図柄(第1特別図柄表示装置4に表示される特別図柄)が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファ値が「2」(第2)である、つまり、第2特別図柄(第1特別図柄表示装置4に表示される特別図柄)が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。図6(A)は設定値が「1」に対応する表示結果判定テーブルを示し、図6(B)は設定値が「2」に対応する表示結果判定テーブルを示し、図6(C)は設定値が「3」に対応する表示結果判定テーブルを示している。
設定値が「1」に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。設定値が「1」で変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合に、判定値のうちの一部は小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」である場合は、設定値が「2」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。変動特図指定バッファ値が「2」(第2)である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが「1」(第1)である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。設定値が「1」で変動特図指定バッファ値が「2」(第2)である場合には、判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、設定値が「2」、「3」である場合と同じく、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
設定値が「2」に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。設定値が「2」のときに、変動特図指定バッファ値が「2」(第2)である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。設定値が「3」に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。設定値が「3」のときに、変動特図指定バッファ値が「2」(第2)である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。
CPU103は、設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることを決定する。MR1の値が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。これにより、設定値に応じた確率で大当りの当選および小当りの当選を決定する。ここでの「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。大当りにするか否かを決定することは、大当り遊技状態に制御するか否かを決定することであり、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否かを決定することでもある。小当りにするか否かを決定することは、小当り遊技状態に制御するか否かを決定することであり、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否かを決定することでもある。小当りの当選確率は、設定値に応じて異なるものとしてもよい。例えば、大当りの当選確率と同様に、「1」、「2」、「3」の順に設定値の値が大きくなるほど小当りの当選確率が高くなるように構成してもよい。小当りの当選確率の設定差が大当りの当選確率の設定差と同じ比率となるようにしてもよい。設定値「1」における小当りの当選確率を1/100とするのであれば、設定値「2」における小当りの当選確率が1/93.75となるように設計し、設定値「3」における小当りの当選確率が1/87.5となるように設定してもよい。パチンコ遊技機1に小当りが設けられない場合には、小当りに対応する当り判定値を除外した表示結果判定テーブルを用いてもよい。大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファ値によらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合と「2」(第2)である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。遊技状態に応じて有利度の順位が変化するように構成してもよい。例えば、高確率/高ベース状態に制御され、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持され、且つ小当り遊技である程度の賞球が得られるように構成された遊技機に適用した場合に、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には1/2の高い確率で小当りが発生し賞球が得られやすい期間となりうるので、特定の遊技状態(この例では、高確率/高ベース状態)では、他の遊技状態とは異なり、大当りが発生しにくい(高確率/高ベース状態が継続しやすい)設定値「1」が最も有利度が高い設定となるようにしてもよい。確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が設定されてもよい。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されてもよい。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。可変表示結果を「大当り」とする決定がなされたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を複数の大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照される大当り種別判定テーブルを設けてもよい。大当り種別判定テーブルにおいて、設定値が「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、大当り種別の決定割合を異ならせるように、判定値が割り当てられていてもよい。例えば、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられていてもよい。
大当り種別ごとに、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が定められてもよい。ファンファーレ期間は、例えば主基板11側において、特別図柄プロセス処理の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。インターバル期間は、例えば主基板11側において、特別図柄プロセス処理の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。エンディング期間は、例えば主基板11側において、特別図柄プロセス処理の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。一例として、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されてもよい。設定値が「1」である場合に大当り種別Cと判定される割合が高くなれば、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。設定値が「3」である場合に大当り種別Aと判定される割合が高くなれば、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにしてもよい。
設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成され、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにも構成されてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出を実行可能に構成してもよい。大当り中示唆演出は、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。これにより、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。設定値にかかわらず、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。パチンコ遊技機1に設定される設定値ごとに大当りとなる割合が異なるように構成に加えて、または代えて、設定値ごとに確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別にかかわらず同じようにしてもよい。設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定することが含まれている。大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。設定されている設定値に応じて可変表示結果が「大当り」となった場合の大当り種別の決定割合が異なることにより、遊技興趣を向上できればよい。大当り種別は、表示結果判定用の乱数値MR1を用いて決定してもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。電源投入時に設定変更が行われたか否かにかかわらず、所定回(本例では30回)の可変表示が実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ100のRTCなどを用いて、所定の時間帯(例えば、午前10時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。特別期間においては、非特別期間よりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられた変動パターン判定テーブルを用いてもよい。これにより、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特定設定値である場合には、特定設定値以外の設定値である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能となるように、演出判定テーブルの判定値が割り当てられる。この場合に、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定値が特定設定値である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特定設定値である場合には所定割合で実行可能となり、特定設定値以外の設定値である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、設定値が特定設定値である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別期間である場合には、特別期間以外の期間である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能となるように、演出判定テーブルの判定値が割り当てられる。この場合に、特別期間以外の期間である範囲では、特別期間である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別期間である場合には所定割合で実行可能となり、特別期間以外の期間である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別期間である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別期間以外の期間である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに限定されず、任意の特別条件が成立したか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別条件が成立した場合には、特別条件が成立しない場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能となるように、演出判定テーブルの判定値が割り当てられる。この場合に、特別条件が成立していない範囲では、特別条件が成立した範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別条件が成立した場合には所定割合で実行可能となり、特別条件が成立していない場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別条件が成立した範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別条件が成立していない範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。特別条件は、パチンコ遊技機1における遊技の進行または履歴あるいは遊技の判定や決定の結果に応じて成立可能な任意の条件であってもよいし、パチンコ遊技機1における演出の進行または履歴あるいは演出の判定や決定に応じて成立可能な任意の条件であってもよい。設定示唆演出に限定されず、任意の演出は、予め設定された条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行可能としたものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で演出態様が決定されるものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行タイミングが決定されるものであってもよい。また、任意の演出は、予め設定された制限条件が成立した範囲では、特定の演出が実行されないという限界としての制限が設けられてもよく、あるいは制限条件が成立していない範囲と比較して実行割合が低下し実行されにくいという限界としての制限が設けられてもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板からの電力供給が開始されると、演出制御用マイクロコンピュータ120が起動し、CPU131によって演出制御メイン処理が実行される。演出制御メイン処理を実行するためのプログラムは、内部ROM132および外部ROM121の一方または両方に、予め記憶されていればよい。このように、演出制御メイン処理を実行するためのプログラムは、一部または全部が内部ROM132または外部ROM121に予め記憶されていればよい。
図7(A)は、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131が実行する演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。演出制御メイン処理では、初期化処理が実行される(ステップS21)。ステップS21の初期化処理では、外部RAM122および内部RAM133の一方または両方をクリアして各種初期値の設定を行い、タイマ回路135のレジスタ設定を初期化する。初期化処理に続いて、初期動作制御処理が実行される(ステップS22)。ステップS22の初期動作制御処理では、演出用モータ60を駆動して演出用可動部材を初期位置に戻す制御や、動作確認を行う制御といった、演出用可動部材の初期動作を行う制御が実行される。初期動作制御処理の次には、電源投入時情報処理が実行される(ステップS23)。ステップS23の電源投入時情報処理では、電源投入日時を含むログ情報の記憶処理が実行されてもよい。ログ情報を示すデータは、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dに設けられたログ領域に、バックアップデータとして書き込まれて記憶される。演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、シリアル通信回路137を介してバックアップメモリ基板14に対し、電源投入時用のバックアップ命令に対応する制御信号を送信する。バックアップメモリ基板14では、メモリコントローラ200がシリアル通信回路202を介して受信した制御信号で示されるバックアップ命令に応答し、RTC201から取得した日時情報を用いて、電源投入日時を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。ステップS23の電源投入時情報処理では、バックアップ復旧処理が実行されることにより、ログ領域に記憶されたログ情報に基づき設定や制御を復旧させてもよい。
電源投入時情報処理の後、割込初期設定処理が実行される(ステップS24)。ステップS24の割込初期設定処理では、割込コントローラ136が制御する割込の優先順位を初期設定することができればよい。割込コントローラ136が制御する割込の優先順位は、外部ROM121および内部ROM132の一方または両方に設けられたプログラム管理エリアなどに、予め記憶された割込優先度データに基づいて設定すればよい。例えば、シリアル受信割込の方が演出制御用タイマ割込よりも優先度が高く、演出制御用タイマ割込の方がVシンク割込よりも優先度が高くなるように、割込の優先順位を設定すればよい。そして、割込許可に設定してから(ステップS25)、ループ処理に入る。
図7(B)は、演出制御用マイクロコンピュータ120における処理優先度の設定例を示している。演出制御用マイクロコンピュータ120における処理優先度は、割込コントローラ136が制御する割込の優先順位とともに、演出制御用マイクロコンピュータ120の仕様などに基づいて、予め決定可能であればよい。一例として、CPU例外事象発生時処理は、最も優先度が高くなり、次にVDPエラー割込処理の優先度が高くなり、続いて割込コントローラ136が制御する割込の優先順位に従った処理の優先度となるように、処理優先度が予め設定されていればよい。なお、VDPエラー割込処理は、割込コントローラ136が制御可能な割込要因の発生に基づいて実行されてもよい。この場合には、例えばステップS24の割込初期設定処理により、VDPエラー割込の優先度が最も高くなるように、割込の優先順位を設定すればよい。CPU例外事象発生時処理は、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131にて、内部状態の異常などによる例外事象が発生した場合に実行される処理である。CPU131の例外事象は、命令セット内に定義されていない未定義命令をデコードした場合に発生してもよい。CPU131の例外事象は、ゼロ除算やオーバーフローといった無効な演算を実行した場合に発生してもよい。CPU131の例外事象は、仮想記憶における記憶保護違反となった場合に発生してもよい。CPU131の例外事象は、仮想アドレスから物理アドレスへの変換が異常となるTLB(Translation Lookaside Buffer)ミスの場合に発生してもよい。VDPエラー割込処理は、演出制御用マイクロコンピュータ120のVDP140にて、内部状態の異常などによるエラー割込要求が発生した場合に実行される処理である。VDP140のエラー割込要求は、CPU131の場合と同様に、VDP140の例外事象に応じて発生してもよい。その他、VDP140のエラー割込要求は、画像表示装置5の表示制御に用いられるクロック信号(ドットクロック)の設定異常である場合に発生してもよい。VDP140のエラー割込要求は、動画像データのデコード異常である場合に発生してもよい。VDP140のエラー割込要求は、音声データのデコード異常である場合に発生してもよい。VDP140のエラー割込要求は、VDP140におけるシステムリセットに応じて発生してもよい。このように、CPU例外事象発生時処理は、CPU131の例外事象が発生した場合に実行される。VDPエラー割込処理は、VDP140のエラー割込要求が発生した場合に実行される。したがって、CPU131の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、CPU例外事象発生時処理が実行される。VDP140の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、VDPエラー割込処理が実行される。CPU例外事象発生時処理やVDPエラー割込処理は、CPU131やVDP140といった、制御装置や処理装置の内部状態に応じて成立可能な事象の発生条件が成立した場合に実行可能である。
図8(A)は、CPU例外事象発生時処理の一例を示すフローチャートである。CPU例外事象発生時処理では、まず、例外時前処理が実行される(ステップS41)。ステップS41の例外時前処理では、例えば内部RAM133の所定領域(スタック領域など)に、命令コード実行用の制御情報を退避させる。命令コード実行用の制御情報は、プログラムカウンタ(PC: Program Counter)の格納値やプログラムステータスワード(PSW:Program Status Word)の値を含んでいればよい。例外時前処理に続いて、例外時バックアップ処理が実行される(ステップS42)。ステップS42の例外時バックアップ処理では、例外事象情報を含むログ情報の記憶処理が実行される。この場合には、バックアップメモリ基板14に対し、例外事象発生時用のバックアップ命令に対応する制御信号が送信される。例外事象発生時用のバックアップ命令は、CPU131にて発生した例外事象を特定可能に示す例外事象情報を含んでいてもよい。例外事象情報は、例外事象の種類を識別可能に示してもよい。バックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200は、例外事象発生時用のバックアップ命令を受け付けると、RTC201から取得した日時情報を用いて、例外事象情報を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。
例外時バックアップ処理の次には、その他の例外時処理が実行される(ステップS43)。ステップS43では、例えばベクタテーブルにアクセスして、取得した例外ハンドラアドレスにジャンプすることで例外処理ルーチンを開始すればよい。このときには、CPU131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を退避してもよい。例外処理ルーチンにより例外事象を解消できた場合や、例外事象を解消できずにリセットが発生した場合には、ステップS42と同様のバックアップ処理を実行して、例外事象を解消できた場合または解消できなかった場合のログ情報を記憶可能にしてもよい。例外時処理が終了すると、例外時後処理が実行され(ステップS44)、CPU例外事象発生時処理を終了する。ステップS44の例外時後処理では、CPU131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を復帰させ、命令コード実行用の制御情報を復帰させることなどにより、例外事象発生前の処理に復帰可能とすればよい。
図8(B)は、VDPエラー割込処理の一例を示すフローチャートである。VDPエラー割込処理では、まず、エラー割込時前処理が実行される(ステップS51)。ステップS51のエラー割込前処理では、例えば内部RAM133の所定領域(スタック領域など)に、命令コード実行用の制御情報を退避させる。エラー割込時前処理に続いて、エラー割込時バックアップ処理が実行される(ステップS52)。ステップS52のエラー割込時バックアップ処理では、VDPエラー情報を含むログ情報の記憶処理が実行される。この場合には、バックアップメモリ基板14に対し、VDPエラー発生時用のバックアップ命令に対応する制御信号が送信される。VDPエラー発生時用のバックアップ命令は、VDP140にて発生したエラーを特定可能に示すVDPエラー情報を含んでいてもよい。VDPエラー情報は、VDPエラーの種類を識別可能に示してもよい。バックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200は、VDPエラー発生時のバックアップ命令を受け付けると、RTC201から取得した日時情報を用いて、VDPエラー情報を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。
エラー割込時バックアップ処理の次には、その他のエラー割込時処理が実行される(ステップS53)。ステップS53では、例えばVDPエラーに対応する割込要因に応じて、取得した割込ハンドラアドレスにジャンプすることで割込処理ルーチンに分岐すればよい。このときには、CPU131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を退避してもよい。なお、VDP140が自律的に内部エラーからの復帰処理を実行可能である場合には、復帰完了の通知または復帰不能によるリセット発生の通知を受けるまで、待機してもよい。これらの通知を受けた場合に、ステップS52と同様のバックアップ処理を実行して、VDP140がエラー状態から復帰した場合または復帰できなかった場合のログ情報を記憶可能にしてもよい。エラー割込時処理が終了すると、エラー割込時後処理が実行され(ステップS54)、VDPエラー割込処理を終了する。ステップS54のエラー割込時後処理では、CPU131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を復帰させ、命令コード実行用の制御情報を復帰させることなどにより、VDPエラー発生前の処理に復帰可能とすればよい。
CPU例外事象発生時処理は、ステップS42の例外時バックアップ処理を含んでいる。VDPエラー割込処理は、ステップS52のエラー割込時バックアップ処理を含んでいる。ステップS42の例外時バックアップ処理では、ログ情報を示すバックアップデータとして、複数の電子部品のうちでCPU131に関する例外事象情報を含むデータを、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dに設けられたログ領域に書き込む書込処理が実行される。ステップS52のエラー割込時バックアップ処理では、ログ情報を示すバックアップデータとして、複数の電子部品のうちでVDP140に関するVDPエラー情報を含むデータを、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dに設けられたログ領域に書き込む書込処理が実行される。CPU例外事象発生時処理は、CPU131の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合として、CPU131の例外事象が発生した場合に、実行される。VDPエラー割込処理は、VDP140の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合として、VDP140のエラー割込要求が発生した場合に、実行される。このように、CPU131やVDP140といった、制御装置や処理装置の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、ログ領域などの記憶領域に対して、複数の電子部品に関する情報を書き込んで記憶させるための書込処理を実行することができる。
演出制御メイン処理のステップS25により割込許可に設定された後には、所定時間(2ミリ秒など)ごとにタイマ回路135の所定チャネルでタイムアウトが発生することで、割込コントローラ136からCPU131に対して、演出制御用のタイマ割込に対応した割込要求信号が出力される。この割込要求信号を受信して割込要求を受け付けたCPU131は、演出制御用タイマ割込処理の実行を開始する。
図9は、CPU131が実行する演出制御用タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用タイマ割込処理では、コマンド解析処理が実行される(ステップS71)。ステップS71のコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。コマンド解析処理に続いて、演出制御プロセス処理が実行される(ステップS72)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および演出用LED61といった発光部材における点灯動作、演出用モータ60の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド、あるいは遊技や演出の進行状況による経過時間または検知結果に応じて、演出に関する各種の判定や決定、設定などが行われる。
演出制御プロセス処理の次に、演出用乱数更新処理が実行される(ステップS73)。ステップS73の演出用乱数更新処理では、演出制御基板12側において用いられる演出用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する。演出用乱数更新処理の後には、演出モード変更処理が実行される(ステップS74)。例えば、パチンコ遊技機1は、演出モードA〜演出モードCの3種類の演出モードに制御可能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置5の背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なればよい。現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御は、演出モード変更条件が成立した場合に行われてもよい。例えば、タイマ回路135が備えるRTCから取得した日時情報に基づいて、特定の日付や時刻となった場合に、演出モード変更条件が成立して、演出モードが変更されてもよい。あるいは、演出用乱数を用いた抽選処理を実行し、決定結果に応じて演出モード変更条件が成立した場合に、演出モードが変更されてもよい。
演出モード変更処理に続いて、エラー報知処理が実行される(ステップS75)。ステップS75のエラー報知処理では、パチンコ遊技機1において発生した各種エラーを報知するための制御が行われる。このような制御による報知は、左打ち報知や満タン報知を含んでいてもよい。左打ち報知は、例えば遊技領域の右方領域に設けられている通過ゲートへの遊技球の通過が検出された合計回数などに基づいて、遊技者に左打ち操作を促す報知である。左打ち報知は、例えば画像表示装置5において「左を狙え!」などの文字表示を行うことによる報知、遊技効果ランプ9の全部点灯を行うことによる報知、スピーカ8L、8Rから報知音を出力することによる報知、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、含んでいてもよい。満タン報知は、余剰球貯留皿(下皿)の満タン状態が検出された場合に、その満タン状態が継続した経過時間に基づいて、遊技者に満タン状態の解消を促す報知である。満タン報知は、例えば画像表示装置5において「下皿が満タンです!」などの文字表示を行うことによる報知、遊技効果ランプ9の全部点灯を行うことによる報知、スピーカ8L、8Rから報知音を出力することによる報知、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、含んでいてもよい。その他、エラー報知処理は、主基板11から送信された遊技制御エラー指定コマンドにより指定されたエラーの発生に応じて、表示、点灯や発光、音出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、発生した各種エラーを報知する制御が含まれていればよい。あるいは、遊技制御エラー指定コマンドにかかわらず、CPU131の処理結果などに応じて、演出装置を含めた電子部品に関するエラーが発生したと判定された場合に、表示、点灯や発光、音出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、発生した各種エラーを報知する制御が行われてもよい。
エラー報知処理の次には、メンテナンスモード処理が実行される(ステップS76)。ステップS76のメンテナンスモード処理では、メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面を表示可能にする制御が行われる。メンテナンス履歴画面は、例えば設定確認状態に対応した設定確認中表示やメンテナンスモードメニュー画面の表示が行われているときに、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、メンテナンス履歴選択操作が行われたと判定した場合に表示可能となる。メンテナンス履歴画面を表示する場合には、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dに設けられたログ領域から、すべてのログ情報が読み出される。画像表示装置5では、読み出されたログ情報を履歴情報として含むメンテナンス履歴画面が表示される。設定変更/確認履歴画面は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、設定変更/確認履歴選択操作が行われたと判定した場合に表示可能となる。設定変更/確認履歴画面を表示する場合には、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dに設けられたログ領域から、すべての設定変更および設定確認のログ情報が読み出される。画像表示装置5では、読み出された設定変更および設定確認のログ情報を履歴情報として含む設定変更/確認履歴画面が表示される。なお、メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面は、遊技場の係員とは異なり、パチンコ遊技機1の製造業者における担当者による操作となる動作の検出結果に基づいて、表示可能であってもよい。メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面は、パチンコ遊技機1の遊技者が遊技中には視認できない画面であり、遊技場の係員、あるいは、製造業者における担当者が、確認可能な画面であればよい。
メンテナンスモード処理の後には、現在時刻設定処理が実行される(ステップS77)。ステップS77の現在時刻設定処理では、現在日付や現在時刻を設定するための制御が行われる。この場合には、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、現在日付や現在時刻の設定情報が入力可能となる。例えば、設定入力された時を示す時信号、分を示す分信号、秒を示す秒信号、年を示す年信号、月を示す月信号、日を示す日信号、および曜日を示す曜日信号を、CPU131が順次受信する。これらの受信信号に応じて、タイマ回路135におけるRTCの格納情報を更新することで、タイマ回路135のRTCにより計測される現在日付や現在時刻の設定を変更できればよい。なお、入力された設定情報に応じて、バックアップメモリ基板14に設けられたRTC201の格納情報を更新することで、RTC201により計測される現在日付や現在事項の設定を変更できるようにしてもよい。現在時刻設定処理が終了すると、日時情報記憶処理が実行される(ステップS78)。ステップS78の日時情報記憶処理では、所定周期(100ミリ秒ごとなど)で日時情報を外部RAM122または内部RAM133の一時領域に格納して記憶させる制御が行われる。一時領域に記憶された日時情報は、主基板11からのRAMクリア通知コマンドまたは停電復旧指定コマンドを受信した場合に、電断日時を示すログ情報として記憶可能になればよい。そして、演出制御中バックアップ処理を実行してから(ステップS79)、演出制御用タイマ割込処理を終了する。ステップS79の演出制御中バックアップ処理では、予め設定されたバックアップ条件が成立したときに、各種のログ情報を示すバックアップデータを、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dに設けられたログ領域に格納して記憶させる記憶処理が実行される。この場合に記憶させるログ情報は、パチンコ遊技機1における遊技や演出に用いられる複数の電子部品に関して、動作履歴、設定履歴、エラー履歴などのうち、一部または全部を含む情報であればよい。また、ログ情報は、記憶された日時を示す日時情報を含んでいればよい。
図10は、主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120に対し、遊技用として送信される演出制御コマンドの内容例を示している。以下において、添字Hは、16進数であることを示す。演出制御用マイクロコンピュータ120にて受信可能な演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はコマンドの分類を表すMODEデータとなり、2バイト目はコマンドの種類を表すEXTデータとなる。演出制御コマンドの上位データ(MODEデータ)は先頭ビット(ビット7)が必ず「1」に設定され、演出制御コマンドの下位データ(EXTデータ)は先頭ビット(ビット7)が必ず「0」に設定される。なお、2バイト構成の演出制御コマンドに限定されず、例えば1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。演出制御コマンドは、遊技の進行に伴い主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される。演出制御用マイクロコンピュータ120は、演出制御コマンドのいずれかを、遊技の進行に伴い受信する。このように、演出制御コマンドは、遊技の進行に関する制御に伴い主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120に対して送信される遊技用の演出制御コマンドである。
変動開始コマンド80XXHは、複数の特別図柄となる第1特別図柄または第2特別図柄のいずれかについて、変動開始となることを指定する。変動開始コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、例えば第1特別図柄の変動開始で01Hとなり、第2特別図柄の変動開始で02Hとなればよい。変動パターン指定コマンド81XXHは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する。変動パターン指定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、変動パターンに対応した値を示している。表示結果指定コマンド8CXXHは、可変表示の表示結果を指定する。表示結果指定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、可変表示の表示結果に対応した値を示している。図柄確定コマンド8F00Hは、図柄の変動を終了することを指定する。RAMクリア通知コマンド9000Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100での初期化に伴い、RAM102の記憶内容がクリアされたことを通知する。設定変更開始コマンド9100Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、設定値を変更可能にする設定変更状態の開始を指定する。停電復旧指定コマンド9200Hは、停電復旧時に対応する停電復旧処理の実行を指定する。設定変更終了コマンド93XXHは、設定変更状態の終了を指定する。設定変更終了コマンドでは、例えば変更により新たに設定された設定値に対応するEXTデータが設定されてもよい。例えば、コマンド9300Hは設定値が「1」に設定されていることを指定し、コマンド9301Hは設定値が「2」に設定されていることを指定し、コマンド9302Hは設定値が「3」に設定されていることを指定する。あるいは、設定変更終了コマンドは、EXTデータが00Hであるコマンド9300Hのみが用意され、変更により新たに設定された設定値にかかわらず、コマンド9300Hにより、設定変更状態の終了を指定してもよい。あるいは、設定変更終了コマンドとは異なる演出制御コマンドとして、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を指定する設定値指定コマンドが用意されてもよい。設定値指定コマンドは、設定変更終了コマンドの送信に伴い送信される場合の他にも、例えば第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの送信に伴い、特図ゲームの各回における変動開始と対応して送信されてもよい。また、例えば特図ゲームにおける10回の変動開始ごとのように、所定回数の変動表示が実行されることに伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。これらに代えて、あるいは、これらに加えて、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。客待ちデモ指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。
設定確認開始コマンド9400Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、設定値を確認可能にする設定確認状態の開始を指定する。設定確認終了コマンド9401Hは、設定確認状態の終了を指定する。遊技状態指定コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する。例えば、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。遊技制御エラー指定コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1において遊技制御に関するエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定する。遊技制御エラー指定コマンドでは、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生は、エラー報知処理によって報知すればよい。客待ちデモ指定コマンド9F00Hは、客待ち状態における遊技の進行停止に対応した演出画像の表示などによる客待ちデモンストレーション画面の表示(デモ画面表示)を指定する。当り開始指定コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する。大入賞口開放中指定コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを指定する。大入賞口開放後指定コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを指定する。当り終了指定コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する。背景指定コマンドB0XXHは、遊技状態などに応じた背景画面の表示状態を指定する。第1保留記憶数指定コマンドC1XXHは、第1保留記憶数を指定する。第1保留記憶数は、保留記憶数のうち、第1特別図柄表示装置4Aに対応した可変表示の保留数であり、例えば「0」〜「4」のいずれかの値となる。第2保留記憶数指定コマンドC2XXHは、第2保留記憶数を指定する。第2保留記憶数は、保留記憶数のうち、第2特別図柄表示装置4Bに対応した可変表示の保留数であり、例えば「0」〜「4」のいずれかの値となる。入賞時判定結果指定コマンドC3XXHは、入賞時判定結果を指定する。入賞判定結果は、第1始動口スイッチ22Aが第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球を検出したときや、第2始動口スイッチ22Bが第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球を検出したときに、例えば乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられた遊技用ランダムカウンタから抽出した遊技用乱数を示す数値データを用いて、可変表示結果が「大当り」となるか否かを判定した結果や、変動パターンを判定した結果などを示している。すなわち、入賞時判定結果は、大当り遊技状態などの有利状態に制御するか否かを決定するより前に、有利状態に制御されるか否かを判定した結果や、特定の変動パターンとなるか否かを判定した結果を示している。
図11は、演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120が受信可能なテストコマンドとなる演出制御コマンドの内容例を示している。テストコマンドとなる演出制御コマンドも、遊技用の演出制御コマンドと同様に、2バイト構成である。テストコマンドとなる演出制御コマンドは、上位データ(MODEデータ)がF0H〜F3Hのいずれかに設定される。これらの上位データ(MODEデータ)は、遊技用の演出制御コマンドでは使用されない値であり、各種検査を行うための専用コマンドとして、予め用意されたものであればよい。なお、2バイト構成のテストコマンドに限定されず、例えば1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。テストコマンドは、遊技の進行に伴い主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される演出制御コマンドには含まれていない。テストコマンドは、例えばコネクタ150、156、または、バックアップメモリ基板14に設けられた検査用接続部203に、信号配線を介して接続された外部装置としての検査装置から送信され、演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120が受信したことに基づいて、受信コマンドに対応する検査処理などが実行可能となる。このように、テストコマンドとなる演出制御コマンドは、遊技の進行に伴い主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120に対して送信される遊技用の演出制御コマンドとは異なり、各種検査を行う検査処理などを実行可能にする検査用の演出制御コマンドである。
黒画面表示コマンドF000Hは、画像表示装置5においてテスト用の黒画面を表示させる。テスト用の黒画面は、表示色が黒色となる表示検査用の画面である。ROMチェック画面コマンドF005Hは、例えば外部ROM62AK120といった各種ROMの検査処理について、その実行結果やバージョン情報を画像表示装置5の画面上に表示させる。赤表示コマンドF020Hは、画像表示装置5において表示色が赤色となる表示検査用の画面である赤画面を表示させる。緑表示コマンドF021Hは、画像表示装置5において表示色が緑色となる表示検査用の画面である緑画面を表示させる。青表示コマンドF022Hは、画像表示装置5において表示色が青色となる表示検査用の画面である青画面を表示させる。白表示コマンドF023Hは、画像表示装置5において表示色が白色となる表示検査用の画面である白画面を表示させる。黒表示コマンドF024Hは、画像表示装置5において表示色が黒色となる表示検査用の画面である黒画面を表示させる。RTC値種別指定コマンドF1XXHは、RTC値の種別を指定する。RTC値種別指定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、例えば、年、月、日、曜日、時、分、秒といった、RTC値の種別に対応した値を示している。RTC数値設定コマンドF2XXHは、RTC値種別指定コマンドF1XXHで指定されたRTC値の種別について、具体的な内容や数値を設定する。RTC数値設定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、年、月、日、時、分、秒について、具体的な数値に対応した値を示し、曜日について、日曜日から土曜日までに対応した値を示している。
チェック処理等指定コマンドF3XXHは、検査処理となる各種のチェック処理について、実行することを指定する。例えばチェック処理等指定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、1のチェック処理と他のチェック処理とで異なる固有の値を示す場合や、複数種類のチェック処理などに共通した値を示す場合とがあればよい。チェック処理等指定コマンドF3XXHは、複数のテストコマンドを構成し、複数のテストコマンドの組み合わせとして、予め定められた順番で受信した場合に、検査処理となる各種のチェック処理などを実行可能であればよい。また、検査処理となる各種のチェック処理などに対応して予め定められた複数のテストコマンドを受信する順番として、複数種類の順番が予め定められており、複数のテストコマンドの組み合わせを受信した順番の種類に応じて異なる検査処理などを実行可能であればよい。
図12は、受信順序リストによるテストコマンドの受信順序と実行する処理との設定例を示している。複数のテストコマンドの組み合わせにより実行可能になる処理としては、バックアップクリア、外部RAMチェック(ショート)、外部RAMチェック(ロング)、バックアップ検査の各処理が、予め用意されている。図12(A)は、バックアップクリア処理を実行する場合に、複数のテストコマンドの組み合わせを受信する順序を示している。図12(B)は、外部RAMチェック(ショート)処理を実行する場合に、複数のテストコマンドの組み合わせを受信する順序を示している。図12(C)は、外部RAMチェック(ロング)処理を実行する場合に、複数のテストコマンドの組み合わせを受信する順序を示している。図12(D)は、バックアップ検査処理を実行する場合に、複数のテストコマンドの組み合わせを受信する順序を示している。図12(A)〜(D)に示す受信順序では、上から下に向かう順序で複数のテストコマンドの組み合わせを受信し、受信順序がすべて合致した場合に、対応する処理が実行される。
バックアップクリア処理は、バックアップデータの記憶内容を初期化する処理である。バックアップデータは、例えばバックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dに設けられたログ領域の記憶データであり、各種のログ情報を示している。外部RAMチェック(ショート)処理と外部RAMチェック(ロング)処理は、外部RAM122の記憶領域について、データの書込および読出を適切に行うことができるか否かをチェックする検査処理である。外部RAMチェック(ショート)処理は、外部RAMチェック(ロング)処理よりも短時間で実行可能な処理であり、外部RAMチェック(ロング)処理よりも簡素化された処理内容を含むものであればよい。バックアップ検査処理は、バックアップデータの記憶内容に基づいて実行される検査処理である。この場合に、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dから読み出されたバックアップデータは、外部装置としての検査装置に出力可能となればよい。
外部RAMチェック(ショート)処理と外部RAMチェック(ロング)処理は、外部RAM122という電子部品の状態を検査可能とする検査処理である。バックアップ検査処理は、ログ情報を示すバックアップデータの記憶内容に基づいて、各種の電子部品に関する情報を確認可能とする検査処理である。このように、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、複数のテストコマンドの組み合わせにより、電子部品の状態を検査可能または確認可能とする検査処理を実行することができる。受信順序に従った複数のテストコマンドの組み合わせは、受信コマンドの上位データ(MODEデータ)がすべてF3Hとなるチェック処理等指定コマンドにより構成されている。このように、検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせは、遊技の進行に伴い受信する遊技用の演出制御コマンドとは異なる検査用の演出制御コマンドの組み合わせとして構成されている。したがって、電子部品の状態を検査する検査処理は、遊技用の演出制御コマンドを受信したことに基づいて実行されることがない。これにより、遊技の進行に伴い受信する遊技用の演出制御コマンドに基づいて、電子部品の状態を検査する検査処理が誤って実行されてしまうことを確実に防止して、適切な検査を行うことができる。また、例えば遊技の進行中などに誤って検査処理が実行される可能性を低下させるので、検査処理の誤った実行で遊技機が破損したと誤解されることによるトラブルを防止して、遊技の中断による遊技者の不利益を防ぎ、検査処理の信頼性を向上させることができる。
バックアップクリア処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドの組み合わせには、チェック処理等指定コマンドのうちF311Hとなるコマンドが含まれている。外部RAMチェック(ショート)処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドの組み合わせには、チェック処理等指定コマンドのうちF312Hとなるコマンドが含まれている。外部RAMチェック(ロング)処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドの組み合わせには、チェック処理等指定コマンドのうちF313Hとなるコマンドが含まれている。バックアップ検査処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドの組み合わせには、チェック処理等指定コマンドのうちF314Hとなるコマンドが含まれている。これらのコマンドは、いずれも他の処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドの組み合わせには含まれていない。このように、特定の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせは、他の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせには含まれない固有のテストコマンドを含んでいてもよい。例えば、チェック処理等指定コマンドのうちF303HとなるコマンドやF304Hとなるコマンドなどは、バックアップクリア処理、外部RAMクリア(ショート)処理、外部RAMクリア(ロング)処理、バックアップ検査処理のいずれを実行する場合にも、受信する複数のテストコマンドの組み合わせに含まれている。このように、特定の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせは、他の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせにも含まれる共通のテストコマンドを含んでいてもよい。また、例えばチェック処理等指定コマンドのうちF37FHとなるコマンドは、いずれの処理を実行する場合にも、受信する複数のテストコマンドの組み合わせにおいて最後に受信するテストコマンドとなる。このように、特定の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせにおいて最後に受信するテストコマンドは、他の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせにおいて最後に受信するテストコマンドと共通のコマンドであってもよい。なお、複数のテストコマンドの組み合わせにおいて最初に受信するテストコマンドが固有のコマンドとなる場合に限定されず、複数種類の検査処理に対応する複数のテストコマンドの組み合わせにおいて共通の順序で受信する少なくとも一部のテストコマンドが固有のコマンドとなるものであってもよい。また、複数のテストコマンドの組み合わせにおいて最後に受信するテストコマンドが共通のコマンドとなる場合に限定されず、複数種類の検査処理に対応する複数のテストコマンドの組み合わせにおいて共通の順序で受信する少なくとも一部のテストコマンドが共通のコマンドとなるものであってもよい。検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせは、遊技の進行に伴い受信する遊技用の演出制御コマンドよりも、多い個数のコマンドの組み合わせとして構成されていればよい。この場合に、電子部品の状態を検査する検査処理は、遊技用として受信する個数の演出制御コマンドでは実行されることがない。これにより、遊技の進行に伴い受信する遊技用の演出制御コマンドに基づいて、電子部品の状態を検査する検査処理が誤って実行されてしまうことを確実に防止して、適切な検査を行うことができる。また、例えば遊技の進行中などに誤って検査処理が実行される可能性を低下させるので、検査処理の誤った実行で遊技機が破損したと誤解されることによるトラブルを防止して、遊技の中断による遊技者の不利益を防ぎ、検査処理の信頼性を向上させることができる。複数のテストコマンドの組み合わせとして、テストコマンドを受信する順番は複数種類がある。そして、外部RAMチェック(ショート)処理、外部RAMチェック(ロング)処理、バックアップ検査処理といった、検査処理として、複数のテストコマンドの組み合わせを受信した順番の種類に応じて異なる処理を実行することができる。また、複数のテストコマンドの組み合わせに応じて、電子部品の状態を検査する検査処理が異なる。これにより、電子部品の状態を検査する多様な検査処理を実行可能にして、適切な検査を行うことができる。
演出制御タイマ割込処理のステップS79にて実行される演出制御中バックアップ処理では、予め設定されたバックアップ条件が成立したか否かを判定する。そして、バックアップ条件が成立したと判定された場合に、成立したバックアップ条件に応じたバックアップ対象データを、記憶して保管するためのバックアップ処理が実行される。バックアップ条件は、パチンコ遊技機1における各種の変更や設定を含めた事象の発生に応じて、異なる複数の条件が設定可能であればよい。複数のバックアップ条件を示すバックアップ制御テーブルは、例えば外部ROM121および内部ROM132の一方または両方に設けられた所定領域(プログラム管理エリアなど)に、予め記憶されていればよい。バックアップ対象データは、バックアップ条件に応じて異なるデータを含んでいてもよい。あるいは、バックアップ対象データは、複数のバックアップ条件について共通のデータを含んでいてもよい。いずれのバックアップ条件が成立した場合にも、日時情報を含めたログ情報を示すバックアップ対象データが記憶されるようにすればよい。バックアップ対象データを記憶させるバックアップ方法として、一括バックアップと、分割バックアップとが用意されてもよい。一括バックアップの場合には、1回分のバックアップによるバックアップ対象データを、演出制御用のタイマ割込が1回発生したことに基づく割込処理において記憶させる。分割バックアップの場合には、1回分のバックアップによるバックアップ対象データを、演出制御用のタイマ割込が複数回発生したことに基づく割込処理において記憶させる。
バックアップ条件に応じたバックアップ対象データを記憶して保管するためのバックアップ処理は、演出制御タイマ割込処理が実行されるごとに、ステップS79の演出制御中バックアップ処理にてバックアップ条件が成立したときに実行可能であってもよいし、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止される電断時に一括して実行可能であってもよい。電断時に一括してバックアップ処理を実行する場合に、演出制御中バックアップ処理にてバックアップ条件が成立したと判定されたときには、例えば外部RAM122の所定領域に、日時情報を含めたログ情報を示すバックアップ対象データを記憶しておく。
図13は、複数のバックアップ条件などを提供するバックアップ制御テーブル120Tの設定例を示している。バックアップ制御テーブル120Tは、ログ情報の内容を示すバックアップ対象データごとに、バックアップ条件、バックアップ方法、分割方法、記憶領域ビット数、多重度、検証方法を設定可能に構成されている。バックアップ方法が分割バックアップである場合には、分割方法として、「自動」や「100KB毎」などを指定可能である。分割方法は、分割バックアップを実行する場合に、バックアップ対象データを分割する方式や手法であり、分割回数や分割時のデータ容量などを指定できればよい。例えば、分割方法が「自動」の場合には、バックアップ処理を実行するごとに、バックアップ対象データのデータ容量に応じた分割回数が決定される。あるいは、演出制御基板12やバックアップメモリ基板14における処理負荷に応じて、異なる分割回数や分割時のデータ容量を決定可能にしてもよい。記憶領域ビット数は、バックアップメモリ基板14に設けられたバックアップデータメモリ210A〜210Dにおいて、ログ情報を記憶する記憶領域であるログ領域における記憶データの処理単位であり、この例では、8ビットを示す「8」または3ビットを示す「3」が指定可能となる。多重度は、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを、異なる複数のログ領域で重複しつつ分散して記憶させるミラーリングの度合いであり、ミラーリングして記憶させるか否かや、ミラーリングする場合の記憶回数を指定可能である。例えば、多重度が「1」である場合には、ミラーリングを行わず、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを1回だけ記憶させてバックアップする。多重度が「2」である場合には、記憶回数が2回のミラーリングを行い、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを異なる記憶領域に2回記憶させてバックアップする。多重度が「3」である場合には、記憶回数が3回のミラーリングを行い、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを異なる記憶領域に3回記憶させてバックアップする。多重度を大きくすることにより、冗長性(可用性)を向上させ、記憶データの信頼性を高めることができる。
バックアップ対象データごとに設定可能な検証方法は、バックアップ対象データの記憶処理であるバックアップ処理が正しく行われたか否かを検証する方法であり、誤り検出とともに、多数決による判断を行うか否かを指定可能である。検証方法が誤り検出の場合には、バックアップ対象データをログ領域から読み出したときに、パリティ、チェックサムまたはハッシュ値などを用いた任意の誤り検出処理を実行して、記憶データの正当性を検証できればよい。検証方法が誤り検出とともに多数決の場合、パリティ、チェックサムまたはハッシュ値などを用いた誤り検出処理とともに、ミラーリングにより多重化されて同一のログ情報を示すバックアップ対象データが記憶された複数のログ領域における記憶データを比較する。この比較結果として、複数のログ領域のうち所定数のログ領域において記憶内容が一致すれば、正しくバックアップ処理がされたと判定して、記憶データの正当性を検証できればよい。例えば複数のログ領域における記憶データから算出したパリティ、チェックサムまたはハッシュ値が一致した場合には、それぞれのログ領域に対して正しくバックアップ処理がされたと判断することができる。複数のログ領域における記憶データから算出されたパリティ、チェックサムまたはハッシュ値が不一致の場合には、同一のパリティ、チェックサムまたはハッシュ値が算出されたログ領域の数が過半数であれば、それらのログ領域に対して正しくバックアップ処理がされたと判断すればよい(多数決による判断)。正しくバックアップ処理がされたと判定する条件となる「所定数のログ領域」は、過半数のログ領域に限定されず、多重度にかかわらず予め設定された固定値(例えば「2」など)であってもよいし、多重度やバックアップ方法あるいは分割方法などに応じて決定される可変値であってもよい。多数決による判断に代えて、誤り検出処理の実行結果が最初に正常となった時点で、正しくバックアップ処理がされたと判定してもよい。
バックアップ対象データは、システムデータ、演出制御エラーデータ、遊技者履歴データ、受信コマンドデータ、設定値変更時刻データ、節電設定データ、現在時刻変更データ、電源断時刻データ、店舗名設定データ、演出出力量データ、演出履歴データを含んでいる。なお、これらの一部を含んだバックアップ対象データであってもよい。システムデータは、外部RAM122や内部RAM133に設けられた所定領域(演出制御用データ保持エリアなど)に記憶された演出制御用データを含んでいればよい。演出制御エラーデータは、演出制御の実行中に発生したエラーを示すデータである。遊技者履歴データは、パチンコ遊技機1が取得した遊技者に関するデータである。受信コマンドデータは、主基板11から送信された演出制御コマンドを示すデータである。設定値変更時刻データは、設定値が変更された日時を示すデータである。なお、設定値変更時刻データは、設定値が確認された日時を示すデータを含んでもよいし、設定値変更時刻データとは別個に設定値確認時刻データが生成されてもよい。節電設定データは、遊技場の係員が設定可能な節電制御に関するデータである。節電制御の設定は、例えばパチンコ遊技機1の背面側に設けられた出力量切替スイッチのツマミを回動操作する動作により、画像表示装置5に節電機能等設定画面が表示されたときに、節電機能の有無や種類(節電モード)が変更可能となればよい。あるいは、節電設定用のテストコマンドが入力された場合に、節電機能等設定画面が画像表示装置5に表示され、節電機能の有無や機能(節電モード)を変更可能にしてもよい。現在時刻変更データは、RTCにより計測される現在日時の設定が変更されたことを示すデータである。RTCにより計測される現在日時の設定は、演出制御用マイクロコンピュータ120のタイマ回路135が備えるRTCの設定と、バックアップメモリ基板14に設けられたRTC201の設定とのうち、一方または両方の設定であればよい。電源断時刻データは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止された日時を示すデータである。店舗名設定データは、遊技場の係員などが設定可能な店舗名の設定を示すデータである。演出出力量データは、遊技者などが設定可能な音量や発光量といった出力量の設定を示すデータである。演出履歴データは、パチンコ遊技機1において実行された演出の履歴を示すデータである。その他、特定タイミングから計数した可変表示の実行回数を示す回転数、大当り種別ごとにカウントした大当り回数を示す種別大当り回数、通常状態に制御されずに発生した大当り回数を示す連チャン数、遊技者が設定した演出画像のキャラクタ選択内容や演出テーマを示す演出カスタマイズ、予め定められたミッションの達成状況を示すミッション達成状況など、パチンコ遊技機1の仕様や制御の進行などに応じて、任意の情報を示すデータを、バックアップ対象データとして記憶することができればよい。
バックアップ対象データごとに設定可能なバックアップ条件は、パチンコ遊技機1における設定、制御、判定、検出など、遊技や演出の進行に伴い発生可能な事象の発生条件であればよい。演出制御タイマ割込処理のステップS79にて実行される演出制御中バックアップ処理では、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131やVDP140といった、制御装置や処理装置による処理結果に応じて、予め設定されたバックアップ条件のいずれかが成立したか否かを判定すればよい。例えば、ステップS75にて実行されるエラー報知処理では、主基板11から送信された遊技制御エラー指定コマンドの受信結果を判定することにより、あるいは、各種の検出結果を判定することにより、演出装置を含めた電子部品に関するエラーが発生した場合に、エラーを報知する制御が行われる。この場合に、演出制御中バックアップ処理では、エラー発生時のバックアップ条件が成立したと判定し、演出制御エラーデータを作成する。このように、演出制御中バックアップ処理にてバックアップ条件が成立したと判定されたときには、バップアップメモリ基板14に対し、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令に対応する制御信号が送信される。演出制御中バックアップ用のバックアップ命令は、バックアップ対象データを含んでいればよい。バックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200は、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令を受け付けると、RTC201から取得した日時情報を用いて、バックアップ対象データを含むログ情報の書込処理を実行すればよい。演出装置を含めた電子部品に関するエラーの情報を記憶することにより、不具合の特定や性能の改善が容易になる。
演出制御中バックアップ処理は、演出制御用のタイマ割込が発生したことに基づいて、演出制御用タイマ割込処理のステップS79にて実行される。そして、CPU131やVDP140といった制御装置や処理装置による処理結果に応じた事象の発生条件が成立した場合として、演出装置を含む複数の電子部品に関するバックアップ対象データごとに設定されたバックアップ条件が成立した場合には、バックアップ対象データを記憶させるバックアップ処理が実行される。このように、複数の電子部品に関する事象の発生条件が成立した場合として、CPU131やVDP140といった制御装置や処理装置の処理結果に応じた事象の発生条件が成立した場合には、ログ領域などの記憶領域に対して、複数の電子部品に関する情報を書き込んで記憶させるための書込処理を実行することができる。
バックアップ対象データごとに設定可能なバックアップ条件は、複数の電子部品に応じた事象の発生条件とは異なる書込条件を含んでいてもよい。例えば遊技者履歴データは、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技者に関するデータが更新されたデータ更新時に、バックアップ条件が成立する。受信コマンドデータは、複数の電子部品に応じた事象が発生しない場合でも、主基板11から送信された演出制御コマンドの受信時に、バックアップ条件が成立することがある。店舗名設定データは、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技場に対応する店舗の名称設定時に、バックアップ条件が成立する。システムデータについては、複数の電子部品に応じた事象が発生したことによるデータ更新時にバックアップ条件が成立する場合と、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず記憶されているデータ更新時にバックアップ条件が成立する場合とがある。このように、複数の電子部品に応じた事象の発生条件とは異なる書込条件としてのバックアップ条件が成立した場合にも、バックアップ対象データを記憶させるバックアップ処理が実行される。このような発生条件とは異なる書込条件が成立した場合には、ログ領域などの記憶領域に対して、複数の電子部品に関する情報とは異なる遊技関連情報を書き込んで記憶させるための書込処理を実行することができる。電子部品の不具合に応じた事象が発生した場合には、遊技関連情報も含めたバックアップデータが記憶されているので、遊技や演出の進行と電子部品の不具合との関係を容易に特定することができ、パチンコ遊技機1の状況を容易に把握することができる。
バックアップ対象データが演出制御エラーデータである場合には、エラー発生時のみをバックアップ条件とするものに限定されず、エラー回復時も含めたバックアップ条件が設定されてもよい。例えば、ステップS75にて実行されるエラー報知処理では、主基板11から送信された遊技制御エラー指定コマンドの受信結果を判定することにより、あるいは、各種の検出結果を判定することにより、演出装置を含めた電子部品に関するエラーが発生した場合に、エラーを報知する制御が行われる。この場合に、演出制御中バックアップ処理では、エラー発生時のバックアップ条件が成立したと判定し、演出制御エラーデータを作成する。その後に、エラー報知の対象となった電子部品に関して、エラーが検出されなくなると、エラーから回復したと判定する。このような判定によるエラー回復時にも、演出制御中バックアップ処理ではバックアップ条件が成立したと判定して、演出制御エラー回復データを作成してもよい。こうして作成した演出制御エラー回復データは、演出制御エラーデータと同様に、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令に含められて、バックアップメモリ基板14に対して送信される。バックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200は、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令を受け付けると、RTC201から取得した日時情報を用いて、バックアップ対象データを含むログ情報の書込処理を実行すればよい。演出制御エラーデータに加えて、演出制御エラー回復データもバックアップデータとして記憶可能にすることで、演出制御に関するエラーの発生と回復の履歴を記憶して事後的な検証を可能とし、パチンコ遊技機1の状況を容易に把握することができる。
演出制御メイン処理のステップS23における電源投入時情報処理では、ログ領域に記憶されたログ情報に基づき設定や制御を復旧させるバックアップ復旧処理が実行されてもよい。バックアップ復旧処理では、バックアップ対象データに応じた検証方法で検証を行い、記憶データが正常であるか否かを判定すればよい。例えば、検証方法が誤り検出とともに多数決の場合、同一のログ情報を示すバックアップ対象データが記憶された複数のログ領域のうち、所定数のログ領域において誤り検出処理の実行結果が正常であれば、記憶データが正常であると判定する。こうして、記憶データが正常であれば、ログ領域の記憶データを用いたデータ復旧処理を行う。これに対し、記憶データが正常ではない場合には、ログ領域の記憶データとは異なる初期データを用いた初期値設定を行う。初期データは、例えば外部ROM121および内部ROM132の一方または両方に記憶され、遊技制御メイン処理のステップS21にて初期化処理が実行される場合に使用されるデータであればよい。これにより、バックアップ対象データを正しく記憶できなかった場合でも、停電からの復旧に応じて、初期データを用いた初期値設定を行うことができる。初期データに代えて、記憶データが正常ではない場合に対応した特別データを用いてもよい。特別データは、初期データとは異なり、設定や制御を復旧させる場合に適合したデータであればよい。記憶データが正常ではないと判定されたバックアップ対象データに応じて、初期データを用いるか特別データを用いるかを異ならせてもよい。例えばバックアップ対象データがシステムデータであれば、記憶データが正常ではないと判定された場合に、特別データを用いたデータ復旧を行う。これに対し、バックアップ対象データが演出出力量データであれば、記憶データが正常ではないと判定された場合に、初期データを用いたデータ復旧を行う。初期データを用いるか特別データを用いるかの設定は、バックアップ対象データの更新頻度や更新データ量、データの重要度、対象部品、対象制御、これらの一部または全部の組合せなどに基づいて、予め決められていればよい。なお、バックアップ復旧処理は、演出制御中バックアップ処理にて予め設定されたデータ復旧条件が成立した場合に、実行可能としてもよい。データ復旧条件は、例えば主基板11から送信される停電復旧指定コマンドを受信した場合に、成立すればよい。
演出制御中バックアップ処理では、演出制御基板12にバックアップメモリ基板14が接続されているか否かを判定してもよい。この場合には、コネクタ154の端子TM02における電圧値を判定すればよい。接続状態の判定結果に応じて、記憶処理を実行するか否かを異ならせてもよいし、異なる内容の記憶処理が実行されてもよい。例えば、演出制御基板12にバックアップメモリ基板14が接続されていない場合には、ログ領域にログ情報を格納して記憶させる記憶処理を実行しない。このように、演出制御基板12にバックアップメモリ基板14が接続されていないという、予め設定された制限条件が成立した範囲では、記憶処理を実行しないという限界としての制限が設けられてもよい。これに対し、演出制御基板12にバックアップメモリ基板14が接続されているという、制限条件が成立していない範囲では、記憶処理を実行可能であればよい。異なる内容の記憶処理として、演出制御基板12にバックアップメモリ基板14が接続されていない場合には、外部RAM122の所定領域をログ領域として、各種のログ情報を示すバックアップデータを格納して記憶させる記憶処理が実行されてもよい。この場合には、演出制御基板12にバックアップメモリ基板14が接続されている場合と比較して、バックアップ対象データとして記憶させるデータ容量を減少させてもよい。例えば、演出制御エラーデータや受信コマンドデータはバックアップ対象データとなり、バックアップ条件が成立したときにログ情報を記憶させる記憶処理が実行される一方で、システムデータや遊技者履歴データはバックアップ対象データとならず、バックアップ条件が成立してもログ情報を記憶させる記憶処理が実行されないようにしてもよい。このように、演出制御基板12にバックアップメモリ基板14が接続されていないという、予め設定された制限条件が成立した範囲では、記憶処理により記憶させるデータ容量を減少させるという限界としての制限が設けられてもよい。これに対し、演出制御基板12にバックアップメモリ基板14が接続されているという、制限条件が成立していない範囲では、記憶処理により記憶させるデータ容量を減少させず、すべてのバックアップ条件に対応したバックアップ対象データを格納して記憶させればよい。記憶処理に限定されず、パチンコ遊技機1における任意の処理や制御について、予め設定された制限条件が成立した範囲では、特定の処理や制御が実行されないという限界としての制限が設けられてもよく、あるいは制限条件が成立していない範囲と比較して処理量や制御量が減少するという限界としての制限が設けられてもよい。
図14および図15は、メンテナンス履歴画面を表示する具体例を示している。パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたときに、遊技制御メイン処理のステップS5にて設定確認処理が実行され、設定確認条件が成立すると、主基板11から演出制御基板12に対して設定確認開始コマンドが送信される。この設定確認開始コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、例えば演出制御用タイマ割込処理のステップS78にてメンテナンスモード処理が実行されたときに、図14(A)に示すような設定確認中表示を行う。設定確認中表示は、例えば画像表示装置5において「設定確認中です」などの文字表示を行う。設定確認中表示には、画像表示装置5において「プッシュボタン押下でメンテナンスモードに移行します」などの文字表示が含まれている。このように、設定確認中表示では、メンテナンスモードに移行するための操作を促す表示が行われる。このとき、遊技場の係員や製造業者の担当者がプッシュボタン31Bを押下する動作の検出があると、画像表示装置5では、図14(B)に示すようなメンテナンスモードメニュー画面が表示され、メンテナンスモードに移行する。メンテナンスモードメニュー画面には、「メンテナンス履歴」、「設定変更/確認履歴」、および「現在時刻設定」の選択肢が表示されているとともに、現在時刻が表示されている。
メンテナンスモードメニュー画面において、「メンテナンス履歴」の選択肢012IW106を選択すると、画像表示装置5では、図14(C)に示すようなメンテナンス履歴画面の表示に切り替わる。メンテナンス履歴画面では、日時とログ内容とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。一例として、VDP140にて内部状態の異常が発生したことを示すVDPエラー、第1大入賞口や第2大入賞口などの入賞口への不正入賞を検出したことを示す不正入賞エラー、カウントスイッチ23など各種スイッチの異常を検出したことを示すスイッチ異常エラー、賞球異常を検出したことを示す賞球異常エラー、異常磁気を検出したことを示す磁石エラーの各ログ情報、さらには、確変不成立を検出したことを示すログ情報が表示される。メンテナンス履歴画面が複数ページある場合には、次のページの選択操作を行うと、図14(D)に示すようなメンテナンス履歴画面の2ページ目に移行する。この場合には、設定変更の開始や設定変更の終了のログ情報、電断日時や電源投入日時のログ情報、さらには、左打ち報知や満タン報知のログ情報が表示される。さらに次のページがある場合には、次のページの選択操作を行うと、図15(E)に示すようなメンテナンス履歴画面の3ページ目に移行する。このときには、設定確認の開始や設定確認の終了のログ情報、設定確認中のメンテナンスモード中に現在時刻設定が行われた旨のログ情報、初期化処理によるRAMクリアが実行されたことを示すログ情報などが表示される。さらに次のページの選択操作を行うと、図15(F)に示すようなメンテナンス履歴画面の4ページ目に移行する。ここでは、パチンコ遊技機1への電源投入時に何らかのRAM異常が発生したことを示すRWM異常エラーのログ情報、それより後の日時に対応した電断日時や電源投入日時のログ情報が表示される。これらのログ情報により、RWM異常エラーが発生したことから、遊技場の係員が一旦はパチンコ遊技機1の電力供給を停止した後にクリアスイッチをオンしながら電源を再投入して、初期化処理によるRAMクリアが行われたことを、事後的に確認できる。また、CPU131において例外事象が発生したことを示すCPU例外事象のログ情報、それより後の日時に対応した電断日時や電源投入日時のログ情報が表示される。これらのログ情報により、CPU例外事象が発生したことから、遊技場の係員がパチンコ遊技機1の電力供給を停止したが、次の日に電源を投入したときには、CPU例外事象が発生しなくなったことを、事後的に確認できる。
なお、図15(E)に示すようなメンテナンス履歴画面の3ページ目では、現在時刻設定が行われた旨のログ情報として、設定確認が開始された旨のログ情報よりも、早い時刻を示すログ情報が表示されている。例えば設定確認が開始されたのが2018/03/21(水)の09:36:28であるのに対して、現在時刻を設定したのが2018/03/21(水)の09:36:16とされている。このように、現在時刻設定の前後で日時の不整合が生じるのは、現在時刻設定が行われると、設定後の日時情報を読み出してログ情報が記録されるためである。この例では、ログ情報が発生した順にログ領域にログ情報が記録され、現在時刻設定の前後で日時が整合しなくなる場合であっても、ログ情報が発生した順にログ情報が表示される。
メンテナンス履歴画面の表示に加えて、あるいはメンテナンス履歴画面の表示に代えて、画像表示装置5に2次元バーコードを表示して、ログ情報を取得可能にしてもよい。例えば検査装置に接続された撮影装置を用いて、画像表示装置5に表示された2次元バーコードを撮影する。このような2次元バーコードの撮影により、検査装置にログ情報を提供することができる。その他、ログ情報の出力は、表示出力、無線出力、赤外線出力、音声出力、超音波出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の出力方式を用いたものであればよい。ログ情報に限定されず、任意の情報出力は、表示出力、無線出力、赤外線出力、音声出力、超音波出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の出力方式を用いたものであればよい。
メンテナンス履歴画面にて表示可能なログ情報は、バックアップデータに示されるログ情報の全部であってもよいし、バックアップデータに示されるログ情報の一部であってもよい。例えば、メンテナンス履歴画面では、CPU131の例外事象といった、制御装置の内部状態に応じて成立可能な事象の発生条件に対応するログ情報を表示可能である。また、メンテナンス履歴画面では、VDP140のエラー割込要求といった、処理装置の内部状態に応じて成立可能な事象の発生条件に対応するログ情報を表示可能である。メンテナンス履歴画面では、演出制御中バックアップ処理におけるエラー発生時、時刻変更時、電源再投入時の判定といった、CPU131による処理結果に応じて成立可能な特定事象の発生条件に対応するログ情報を表示可能である。その一方で、メンテナンス履歴画面では、演出制御中バックアップ処理における遊技者履歴データのデータ更新時、節電設定時、名称設定時の判定といった、特定事象以外の事象の発生条件に対応するログ情報を表示しない。このように、バックアップデータとして記憶されるログ情報は、メンテナンス履歴画面にて表示されないログ情報を含んでいてもよい。あるいは、通常のメンテナンス履歴画面では表示されないが、特別なメンテナンス履歴画面では表示可能なログ情報を設けてもよい。特別なメンテナンス画面は、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作となる動作の検出結果といった、任意の検出結果に応じて表示可能であればよい。この場合に、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作手順は、遊技場の係員には通知されず、パチンコ遊技機1の製造業者における担当者が認識可能なものであればよい。検出結果に限定されず、任意の制御や処理に応じて、特別なメンテナンス履歴画面を表示可能であればよい。このように、複数種類のログ情報のうち特定種類のログ情報という範囲では、メンテナンス履歴画面に表示されないという限界としての制限が設けられてもよい。特定種類以外のログ情報という範囲では、メンテナンス履歴画面に表示可能であればよい。あるいは、複数種類のログ情報のうち特定種類のログ情報という範囲では、特別なメンテナンス履歴画面にのみ表示可能となり通常のメンテナンス履歴画面に表示されないという限界としての制限が設けられてもよい。
図16は、メンテナンスモード中に設定変更/確認履歴の選択操作が行われた場合の具体例を示している。図16(A)に示すような設定確認中表示が行われているときに、遊技場の係員や製造業者の担当者によるプッシュボタン31Bを押下する動作の検出に応じて、図16(B)に示すようなメンテナンスモードメニュー画面が表示される。そして、「設定変更/確認履歴」の選択肢012IW107が選択操作される。この場合に、画像表示装置5では、図16(C)に示すような設定変更/確認履歴画面の表示に切り替わる。設定変更/確認履歴画面では、日時と、設定変更であるか設定確認であるかと、変更後の設定値または確認した設定値とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。なお、メンテナンスモードメニュー画面の表示中に「現在時刻設定」の選択肢が選択操作された場合には、画像表示装置5において現在時刻設定画面の表示に切り替わる。現在時刻設定画面では、スティックコントローラ31Aの左右の傾倒操作により年、月、日、曜日、時、分、または秒の項目が選択され、スティックコントローラ31Aの前後の傾倒操作により項目毎の数字が選択される。現在時刻設定画面が表示された後に、遊技場の係員や製造業者の担当者がプッシュボタン31Bを押下すると、現在表示中の日時に現在の日時が設定される。
(特徴部41AKに関する説明)
図17は、特徴部41AKに関するバックアップ処理の実行例を示している。この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、外部ROM121および内部ROM132の一方または両方から読み出したプログラムを実行することにより、メモリ書込処理部41AKM10、発生事象情報作成処理部41AKM21〜41AKM23の機能を備える。また、外部RAM122または内部RAM133の所定領域には、書込中フラグ41AKF1と、バックアップデータバッファ41AKB1とが設けられる。バックアップデータバッファ41AKB1は、バッファエリア41AKB11〜41AKB13を含む複数のバッファエリアを備えている。バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Cには、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3が設けられる。バックアップ記憶部41AKA1は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部41AKA2は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア41AKA21〜41AKA23を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部41AKA3は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア41AKA31〜41AKA33を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。
発生事象情報作成処理部41AKM21は、CPU内部エラー41AKC1の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばCPU例外事象発生時処理のステップS42にて例外時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、例外事象情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部41AKM22は、VDPエラー割込41AKC2の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばVDPエラー割込処理のステップS52にてエラー割込時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、VDPエラー情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部41AKM23は、演出制御中エラー判定41AKC3の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えば演出制御用タイマ割込処理のステップS79にて演出制御中バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、演出制御エラーデータを含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部41AKM21〜41AKM23が作成したバックアップデータは、作成順に従ってバックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶される。例えば最初に作成されたバックアップデータはバッファエリア41AKB11に書き込まれて格納され、次に作成されたバックアップデータはバッファエリア41AKB12に書き込まれて格納され、続いて作成されたバックアップデータはバッファエリア41AKB13に書き込まれて格納される。
メモリ書込処理部41AKM10は、バックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶されているバックアップデータがある場合に、これを読み出して取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板14へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。この実行例では、多重度が「3」に対応して、3つのバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3に対し、同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。例えばバックアップデータバッファ41AKB1のバッファエリア41AKB11から読み出して取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部41AKA1のバックアップ記憶エリア41AKA11と、バックアップ記憶部41AKA2のバックアップ記憶エリア41AKA21と、バックアップ記憶部41AKA3のバックアップ記憶エリア41AKA31とに、複写して書き込むことで記憶される。バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に対するバックアップデータの書き込みが行われる開始時には、書込中フラグ41AKF1がオン状態にセットされる。バックアップデータの書き込みが終了する終了時には、書込中フラグ41AKF1がクリアされてオフ状態となる。メモリ書込処理部41AKM10は、書込中フラグ41AKF1がオフである場合に、新たなバックアップデータの書込許可となり、バックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行う。これに対し、書込中フラグ41AKF1がオンである場合には、新たなバックアップデータの書込禁止となり、バックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行わない。
例えばバックアップデータバッファ41AKB1のバッファエリア41AKB11から読み出して取得したバックアップデータについて、ログ領域への書き込みが終了し、書込中フラグ41AKF1がオフになると、次のバッファエリア41AKB12に一時記憶されているバックアップデータを読出可能となる。このとき読み出して取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部41AKA1のバックアップ記憶エリア41AKA12と、バックアップ記憶部41AKA2のバックアップ記憶エリアAKA22と、バックアップ記憶部41AKA3のバックアップ記憶エリア41AKA32とに、複写して書き込むことで記憶される。こうしてログ領域への書き込みが終了し、書込中フラグ41AKF1がオフになると、さらに次のバッファエリア41AKB13に一時記憶されているバックアップデータが読出可能となる。この場合に読み出して取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部41AKA1のバックアップ記憶エリア41AKA13と、バックアップ記憶部41AKA2のバックアップ記憶エリア41AKA23と、バックアップ記憶部41AKA3のバックアップ記憶エリア41AKA33とに、複写して書き込むことで記憶される。
バックアップ記憶部41AKA1は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13に連続したアドレスが割り当てられることで、連続した1の記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部41AKA2は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA21〜41AKA23に連続したアドレスが割り当てられることで、連続した1の記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部41AKA3は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA31〜41AKA33に連続したアドレスが割り当てられることで、連続した1の記憶領域として設けられる。そして、書込中フラグ41AKF1がオンである場合には、新たなバックアップデータについて書込禁止となる。これにより、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中であれば、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行しない。
例えばCPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合に、CPU内部エラー41AKC1に対応するバックアップデータの書込処理を実行中であれば、書込中フラグ41AKF1がオンであることに対応して、VDPエラー割込41AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行しない。あるいは、CPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合に、VDPエラー割込41AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行中であれば、書込中フラグ41AKF1がオンであることに対応して、CPU内部エラー41AKC1に対応するバックアップデータの書込処理を実行しない。いずれの書込処理を先に実行するかは、バックアップデータの作成順に従って決定されるようにすればよい。VDPエラー割込41AKC2および演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が成立した場合や、演出制御中エラー判定41AKC3およびCPU内部エラー41AKC1の発生条件が成立した場合にも、同様に書込処理の実行を制御すればよい。このように、複数の発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中という範囲では、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行しないという限界としての制限が設けられる。一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でない範囲では、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行することができればよい。
なお、バックアップデータを作成する場合の作成順は、演出制御用マイクロコンピュータ120における処理優先度に応じて決定されてもよい。例えばCPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合には、CPU例外事象発生時処理の優先度がVDPエラー割込処理の優先度よりも高いので、発生事象情報作成処理部41AKM21によるバックアップデータの作成が、発生事象情報作成処理部41AKM22によるバックアップデータの作成よりも先に実行されてもよい。VDPエラー割込41AKC2および演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が成立した場合には、VDPエラー割込処理の優先度が演出制御用タイマ割込処理の優先度よりも高いので、発生事象情報作成処理部41AKM22によるバックアップデータの作成が、発生事象情報作成処理部41AKM23によるバックアップデータの作成よりも先に実行されてもよい。
CPU内部エラー41AKC1の発生条件は、CPU131の例外事象といった、制御装置の内部状態に応じて成立可能である。VDPエラー割込41AKC2の発生条件は、VDP140のエラー割込要求といった、処理装置の内部状態に応じて成立可能である。演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件は、演出制御中バックアップ処理におけるエラー発生時の判定といった、CPU131による処理結果に応じて成立可能である。したがって、CPU内部エラー41AKC1やVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合には、演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が成立した場合よりも優先して、バックアップデータの書込処理を実行可能になる。
例えばCPU内部エラー41AKC1の発生条件が複数回成立した場合には、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になる。VDPエラー割込41AKC2の発生条件が複数回成立した場合には、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になる。演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が複数回成立した場合には、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理が実行可能になる。これらの場合には、書込中フラグ41AKF1がオンであるときに書込禁止となることで、前回の発生条件に対応する書込処理の実行中であれば、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しない。このように、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、前回の発生条件に対応する書込処理を実行中という範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しないという限界としての制限が設けられる。前回の発生条件に対応する書込処理が実行中でない範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行することができればよい。
なお、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、発生条件の成立順に従って決定されてもよい。例えば、先に成立した発生条件に対応する書込処理の実行中に、別の発生条件が成立した場合には、後に成立した発生条件に対応する書込処理が実行されないようにしてもよい。あるいは、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、処理優先度に従って決定されてもよい。例えば、CPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が同時に成立した場合には、CPU例外事象発生時処理の処理優先度がVDPエラー割込処理の処理優先度よりも高いので、CPU内部エラー41AKC1に対応する書込処理を実行し、VDPエラー割込41AKC2に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。また、複数の発生条件が成立した場合には、処理優先度に従った上書処理が実行されてもよい。例えば、CPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が同時に成立した場合には、CPU例外事象発生時処理の処理優先度がVDPエラー割込処理の処理優先度よりも高いので、CPU内部エラー41AKC1に対応する書込処理は、VDPエラー割込41AKC2に対応する書込処理による記憶データを上書きする上書処理として実行されてもよい。
複数の発生条件として、複数のバックアップ条件が成立した場合には、バックアップデータの作成順や書込処理を実行するか否かが、バックアップ対象データの内容に従って決定されてもよい。例えば、バックアップ対象データが演出制御エラーデータであるエラー発生時のバックアップ条件、および、バックアップ対象データが受信コマンドデータであるコマンド受信時のバックアップ条件が同時に成立した場合には、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理を先に実行し、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理を後に実行してもよい。また、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理を実行し、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。この場合には、演出装置を含めた電子部品の不具合に関する情報が優先して記憶されるので、電子部品の不具合に適切な対処ができる可能性が高められる。あるいは、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理を先に実行し、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理を後に実行してもよい。また、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理を実行し、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。この場合には、主基板11から送信される演出制御コマンドの受信状況に関する情報が優先して記憶されるので、遊技に関する制御の不具合に適切な対処ができる可能性が高められる。
(特徴部42AKに関する説明)
図18は、特徴部42AKに関するバックアップ処理の実行例を示している。この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、外部ROM121および内部ROM132の一方または両方から読み出したプログラムを実行することにより、メモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13、発生事象情報作成処理部42AKM21〜42AKM23の機能を備える。バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Cには、バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13と、バックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23と、バックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33とが設けられる。バックアップ記憶部42AKA11は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA12は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA121〜42AKA123を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA13は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA131〜42AKA133を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA21は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA22は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA221〜42AKA223を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA23は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA231〜42AKA233を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA31は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA32は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA321〜42AKA323を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA33は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA331〜42AKA333を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。
発生事象情報作成処理部42AKM21は、CPU内部エラー42AKC1の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばCPU例外事象発生時処理のステップS42にて例外時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、例外事象情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部42AKM22は、VDPエラー割込42AKC2の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばVDPエラー割込処理のステップS52にてエラー割込時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、VDPエラー情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部42AKM23は、演出制御中エラー判定42AKC3の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えば演出制御用タイマ割込処理のステップS79にて演出制御中バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、演出制御エラーデータを含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部42AKM21〜42AKM23が作成したバックアップデータは、互いに並行して、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶可能である。
メモリ書込処理部42AKM11は、発生事象情報作成処理部42AKM21が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板14へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。メモリ書込処理部42AKM12は、発生事象情報作成処理部42AKM22が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板14へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。メモリ書込処理部42AKM13は、発生事象情報作成処理部42AKM23が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板14へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。
この実行例でも、多重度が「3」に対応している。3つのバックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13に対しては、発生事象情報作成処理部42AKM21により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。3つのバックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23に対しては、発生事象情報作成処理部42AKM22により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。3つのバックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33に対しては、発生事象情報作成処理部42AKA23により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。例えば発生事象情報作成処理部42AKM21から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部42AKA11のバックアップ記憶エリア42AKA111と、バックアップ記憶部42AKA12のバックアップ記憶エリア42AKA121と、バックアップ記憶部42AKA13のバックアップ記憶エリア42AKA131とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部42AKM21から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部42AKA11のバックアップ記憶エリア42AKA112と、バックアップ記憶部42AKA12のバックアップ記憶エリア42AKA122と、バックアップ記憶部42AKA13のバックアップ記憶エリア42AKA132とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部42AKM21から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部42AKA11のバックアップ記憶エリア42AKA113と、バックアップ記憶部42AKA12のバックアップ記憶エリア42AKA123と、バックアップ記憶部42AKA13のバックアップ記憶エリア42AKA133とに、複写して書き込むことで記憶される。
バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13と、バックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23とでは、例えばバックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113とバックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA121〜42AKA123とバックアップ記憶エリア42AKA221〜42AKA223との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリアAKA131〜42AKA133とバックアップ記憶エリア42AKA231〜42AKA233との間で互いに異なるアドレスが割り当てられることで、異なる記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23と、バックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33とでは、例えばバックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213とバックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA221〜42AKA223とバックアップ記憶エリア42AKA321〜42AKA323との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリアAKA231〜42AKA233とバックアップ記憶エリア42AKA331〜42AKA333との間で互いに異なるアドレスが割り当てられることで、異なる記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33と、バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13とでは、例えばバックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313とバックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA321〜42AKA323とバックアップ記憶エリア42AKA121〜42AKA123との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリアAKA331〜42AKA333とバックアップ記憶エリア42AKA131〜42AKA133との間で互いに異なるアドレスが割り当てられることで、異なる記憶領域として設けられる。なお、物理的に異なる記憶装置を用いることで、異なる記憶領域として設けられてもよい。メモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13は、互いに並行してバックアップデータの書込処理を実行可能である。これにより、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行可能である。
例えばCPU内部エラー42AKC1およびVDPエラー割込42AKC2の発生条件が成立した場合に、メモリ書込処理部42AKM11がCPU内部エラー42AKC1に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、メモリ書込処理部42AKM12はVDPエラー割込42AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行できる。VDPエラー割込42AKC2および演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件が成立した場合に、メモリ書込処理部42AKM12がVDPエラー割込42AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、メモリ書込処理部42AKM13は演出制御中エラー判定42AKC3に対応するバックアップデータの書込処理を実行できる。演出制御中エラー判定42AKC3およびCPU内部エラー42AKC1の発生条件が成立した場合に、メモリ書込処理部42AKM13が演出制御中エラー判定42AKC3に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、メモリ書込処理部42AKM11はCPU内部エラー42AKCに対応するバックアップデータの書込処理を実行できる。このように、複数の発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中という範囲でも、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行することができればよい。一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でない範囲では、当然に、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行することができればよい。
なお、CPU内部エラー42AKC1の発生条件は、CPU131の例外事象といった、制御装置の内部状態に応じて成立可能である。VDPエラー割込42AKC2の発生条件は、VDP140のエラー割込要求といった、処理装置の内部状態に応じて成立可能である。演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件は、演出制御中バックアップ処理におけるエラー発生時の判定といった、CPU131による処理結果に応じて成立可能である。したがって、CPU内部エラー42AKC1やVDPエラー割込42AKC2の発生条件が成立した場合には、演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件が成立した場合よりも優先して、バックアップデータの書込処理を実行可能になってもよい。例えば、バックアップデータを作成する場合の作成順は、演出制御用マイクロコンピュータ120における処理優先度に応じて決定されることで、メモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13によるバックアップデータの書込処理も作成順に従った優先度で実行されてもよい。
図19は、特徴部42AKに関するバックアップ処理について、図18の場合とは異なる実行例を示している。この実行例では、CPU内部エラー42AKC1の発生条件が複数回成立した場合に、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になる。この場合に、外部RAM122または内部RAM133の所定領域には、書込中フラグ42AKF1と、バックアップデータバッファ42AKB1とが設けられる。バックアップデータバッファ42AKB1は、バッファエリア42AKB11〜42AKB13を含む複数のバッファエリアを備えている。発生事象情報作成処理部42AKM21は、CPU内部エラー42AKC1が発生した順に、バックアップデータの作成を実行する。例えば、複数回のCPU内部エラー42AKC1として、n回分に対応するCPU内部エラーX1〜Xnの発生条件が成立した場合に、発生事象情報作成処理部42AKM21は、各回の発生条件に対応したバックアップデータY1〜Ynを作成し、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶させる。例えば最初に作成されたバックアップデータはバッファエリア42AKB11に書き込まれて格納され、次に作成されたバックアップデータはバッファエリア42AKB12に書き込まれて格納され、続いて作成されたバックアップデータはバッファエリア42AKB13に書き込まれて格納される。メモリ書込処理部42AKM11は、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶されているバックアップデータがある場合に、これを読み出して取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板14へと転送され、バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13のログ領域に記憶される。ログ領域に対するバックアップデータの書き込みが行われる開始時には、書込中フラグ42AKF1がオン状態にセットされる。バックアップデータの書き込みが終了する終了時には、書込中フラグ42AKF1がクリアされてオフ状態となる。メモリ書込処理部42AKM11は、書込中フラグ42AKF1がオフである場合に、新たなバックアップデータの書込許可となり、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行う。これに対し、書込中フラグ42AKF1がオンである場合には、新たなバックアップデータの書込禁止となり、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行わない。
VDPエラー割込42AKC2の発生条件が複数回成立した場合にも、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になればよい。演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件が複数回成立した場合にも、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理が実行可能になればよい。これらの場合には、VDPエラー割込42AKC2や演出制御中エラー判定42AKC3に対応して設けられた書込中フラグがオンであるときに書込禁止となることで、前回の発生条件に対応する書込処理の実行中であれば、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しない。このように、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、前回の発生条件に対応する書込処理を実行中という範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しないという限界としての制限が設けられる。前回の発生条件に対応する書込処理が実行中でない範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行することができればよい。
なお、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、発生条件の成立順に従って決定されてもよい。例えば、先に成立した発生条件に対応する書込処理の実行中に、別の発生条件が成立した場合には、後に成立した発生条件に対応する書込処理が実行されないようにしてもよい。あるいは、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、処理優先度に従って決定されてもよい。例えば、CPU131の例外事象のうちでも、処理優先度が高い例外事象と、処理優先度が低い例外事象とを、予め設定しておけばよい。そして、CPU内部エラー42AKC1の発生条件が同時に複数回成立した場合には、処理優先度が高い例外事象に対応する書込処理を実行し、処理優先度が低い例外事象に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。また、複数の発生条件が成立した場合には、処理優先度に従った上書処理が実行されてもよい。例えば、CPU内部エラー42AKC1の発生条件が同時に複数回成立した場合に、処理優先度が高い例外事象に対応する書込処理は、処理優先度が低い例外事象に対応する書込処理による記憶データを上書きする上書処理として実行されてもよい。
(特徴部43AKに関する説明)
図20は、特徴部43AKに関するバックアップ処理の実行例を示している。この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、外部ROM121および内部ROM132の一方または両方から読み出したプログラムを実行することにより、メモリ書込処理部43AKM11、43AKM12の機能と、発生事象情報作成処理部43AKM21、43AKM22の機能とを備える。バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Cには、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13とともに、バックアップ記憶部43AKA21が設けられる。バックアップ記憶部43AKA11は8ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA111〜43AKA113を備えている。バックアップ記憶部43AKA12は8ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA121〜43AKA123を備えている。バックアップ記憶部43AKA13は8ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA131〜43AKA133を備えている。これに対し、バックアップ記憶部43AKA21は3ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA211〜43AKA213を備えている。8ビット記憶領域は、8ビット単位で記憶データの書込処理と読出処理を実行可能な記憶領域である。3ビット記憶領域は、3ビット単位で記憶データの書込処理と読出処理を実行可能な記憶領域である。
発生事象情報作成処理部43AKM21は、記憶領域ビット数が「8」で多重度が「3」のバックアップ条件が成立した場合に対応するバックアップデータを作成する。メモリ書込処理部43AKM11は、発生事象情報作成処理部43AKM21が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板14へと転送され、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13のログ領域に記憶される。8ビット記憶領域である3つのバックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13に対しては、発生事象情報作成処理部43AKM21により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。例えば発生事象情報作成処理部43AKM21から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA111と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA121と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA131とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM21から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA112と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA122と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA132とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM21から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA113と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA123と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA133とに、複写して書き込むことで記憶される。
発生事象情報作成処理部43AKM22は、記憶領域ビット数が「3」で多重度が「1」のバックアップ条件が成立した場合に対応するバックアップデータを作成する。メモリ書込処理部43AKM12は、発生事象情報作成処理部43AKM22が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板14へと転送され、バックアップ記憶部43AKA21のログ領域に記憶される。3ビット記憶領域であるバックアップ記憶部43AKA21に対しては、発生事象情報作成処理部43AKM22により作成されたバックアップデータが、発生事象情報作成処理部43AKM21により作成されたバックアップデータの記憶領域よりも少ない記憶領域に記憶される。具体的には、記憶領域ビット数が「3」に対応して、8ビット記憶領域の8ビット単位よりも少ない3ビット単位の記憶データとなる3ビット記憶領域を用いる。また、多重度が「1」に対応して、ミラーリングを行わず単一のバックアップデータが分散せずに記憶される。例えば発生事象情報作成処理部43AKM22から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA211に複写なく書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM22から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA212に複写なく書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部22から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA213に複写なく書き込むことで記憶される。
バックアップ制御テーブル120Tでは、バックアップ対象データがシステムデータ、演出制御エラーデータ、遊技者履歴データ、受信コマンドデータ、設定値変更時刻データのいずれかである場合に、記憶領域ビット数が「8」で多重度が「3」に指定される。これに対し、節電設定データ、現在時刻変更データ、電源断時刻データ、店舗名設定データ、演出出力量データのいずれかである場合に、記憶領域ビット数が「3」で多重度が「1」に設定される。例えば、バックアップ対象データがシステムデータに対応したバックアップ条件が成立した場合に、発生事象情報作成処理部43AKM21が作成したバックアップデータは、メモリ書込処理部43AKM11により、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13における複数のログ領域に書き込んで記憶される。その一方で、バックアップ対象データが節電設定データに対応したバックアップ条件が成立した場合に、発生事象情報作成処理部43AKM22が作成したバックアップデータは、メモリ書込処理部43AKM12により、バックアップ記憶部43AKA21における少ないログ領域に書き込んで記憶される。このように、第1発生条件に対応した第1情報を書き込む場合には、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13における複数のログ領域に同一のバックアップデータを記憶させる。これに対し、第2発生条件に対応した第2情報を書き込む場合には、バックアップ記憶部43AKA21における少ないログ領域にバックアップデータを記憶させる。
例えばバックアップ対象データが節電設定データに対応したバックアップ条件である節電変更時の発生条件は、バックアップ対象データがシステムデータに対応したバックアップ条件であるデータ更新時の発生条件よりも成立する頻度が低い。このように、第2発生条件は、第1発生条件よりも成立する頻度が低いものであればよい。成立する頻度が高い発生条件に対応する事象は、例えば書込処理の実行中にノイズが発生した場合など、ログ情報を適切に記憶できなかった場合に、他の事象に関するログ情報の記憶に影響を与える可能性が高い。成立する頻度が低い発生条件に対応する事象は、成立する頻度が高い発生条件に対応する事象と比較して、他の事象に関するログ情報の記憶に影響を与える可能性が低い。そこで、成立する頻度が高い発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、複数のログ領域に同一のバックアップデータを記憶させることで、記憶データの異常による不具合が波及することを防止できる。これに対し、成立する頻度が低い発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、少ないログ領域にバックアップデータを記憶させることで、記憶データ容量の増大を防止できる。
節電設定データは、例えば遊技場の係員など、パチンコ遊技機1の管理者により設定可能である。このように、第2発生条件に対応した第2情報は、パチンコ遊技機1の管理者により設定可能であればよい。パチンコ遊技機1の管理者により設定可能なデータは、たとえ設定内容に不具合が発生したとしても、その管理者が再設定すればよく、パチンコ遊技機1の遊技者に不利益を与える可能性は低い。これに対し、例えば遊技や演出の進行に応じて発生する事象の発生条件に対応したデータは、再設定が不可能または困難であり、遊技者に不利益や不信感を与える可能性が高い不具合に関する情報を示している。そこで、パチンコ遊技機1の管理者による設定ができない発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、複数のログ領域に同一のバックアップデータを記憶させることで、異常が発生した場合に検証の正確性が高められる。これに対し、パチンコ遊技機1の管理者により設定可能な発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、少ないログ領域にバックアップデータを記憶させることで、記憶データ容量の増大を防止できる。パチンコ遊技機1の管理者により設定可能な情報は、節電設定データに示される情報に限定されず、現在時刻変更データに示されるRTCの情報や、店舗名設定データに示される店舗名の情報、演出出力量データに示される音量や光量の情報、あるいは、これらの一部または全部の組合せであってもよい。その他、演出装置としてプロジェクタが使用される場合に、プロジェクタによる表示設定の情報が、パチンコ遊技機1の管理者により設定可能な情報に含まれてもよい。なお、プロジェクタによる表示設定の情報は、遊技場の係員とは異なり、パチンコ遊技機1の製造業者における担当者が設定可能である。このように、パチンコ遊技機1の管理者は、遊技場の係員を含む場合であってもよいし、パチンコ遊技機1の製造業者における担当者を含む場合であってもよい。プロジェクタに限定されず、特定の演出装置を使用した演出頻度に関する設定の情報が、パチンコ遊技機1の管理者により設定可能な情報に含まれてもよい。
8ビット記憶領域となるバックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13では、バックアップデータに示されるログ情報の種類に応じて、異なるバックアップ記憶エリアが設けられてもよい。例えば、バックアップ対象データが受信コマンドデータである場合のバックアップ記憶エリアは、バックアップ対象データが演出制御エラーデータである場合のバックアップ記憶エリアとは異なる記憶エリアとして設けられてもよい。演出制御エラーデータに対応するバックアップ記憶エリアの内部または外部には、CPU131の例外事象やVDP140のエラー割込要求が発生した場合に対応するバックアップ記憶エリアが設けられてもよい。このように、8ビット記憶領域のうちに、ログ情報の種類に応じたバックアップ記憶エリアが設けられた場合に、メモリ書込処理部43AKM11は、成立したバックアップ条件に応じて決定されたバックアップ記憶エリアに、発生事象情報作成処理部43AKM21が作成したバックアップデータを書き込んで記憶させればよい。
(特徴部44AKに関する説明)
図21は、特徴部44AKに関する構成例を示している。この構成例では、第1演出制御基板44AK12Aと、第2演出制御基板44AK12Bとが設けられている。第1演出制御基板44AK12Aおよび第2演出制御基板44AK12Bは、上記実施例における演出制御基板12およびバックアップメモリ基板14が備える構成および機能を備えたものであればよい。第1演出制御基板44AK12Aには、第1制御部44AK10A、第1バックアップ記憶部44AK11A、コネクタ44AK13Aが搭載されている。第2演出制御基板44AK12Bには、第2制御部44AK10B、第2バックアップ記憶部44AK11B、コネクタ44AK13Bが搭載されている。第1演出制御基板44AK12Aのコネクタ44AK13Aは、第2演出制御基板44AK12Bのコネクタ44AK13Bに接続される。第2演出制御基板44AK12Bのコネクタ44AK13Bは、第1演出制御基板44AK12Aのコネクタ44AK11Bに接続される。第1制御部44AK10A、第2制御部44AK10Bは、それぞれ、上記実施例における演出制御用マイクロコンピュータ120が備える構成および機能の一部または全部を備えたものであればよい。例えば、第1制御部44AK10Aは、演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131に関する構成および機能を備え、第2制御部44AK10Bは、演出制御用マイクロコンピュータ120のVDP140に関する構成および機能を備えている。第1バックアップ記憶部44AK11A、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、それぞれ、上記実施例におけるバックアップメモリ基板14が備える構成および機能の一部または全部を備えたものであればよい。例えば、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A、210Bに関する構成および機能を備え、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210C、210Dに関する構成および機能を備えている。
第1演出制御基板44AK12Aにおいて、第1制御部44AK10Aは、上記実施例におけるCPU131に関する構成および機能を備える場合に、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120のシリアル通信回路137や、演出データメモリ基板16の演出データメモリなど、第1電子部品を制御するための処理を実行する。この場合に、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、第1制御部44AK10Aに関するログ情報を示すバックアップデータを記憶する。第2演出制御基板44AK12Bにおいて、第2制御部44AK10Bは、上記実施例におけるVDP140に関する構成および機能を備える場合に、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120の音声処理回路141、ランプ制御回路142、モータ制御回路143や、画像表示装置5など、第2電子部品を制御するための処理を実行する。この場合に、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、第2制御部44AK10Bに関するログ情報を示すバックアップデータを記憶する。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、第1制御部44AK10Aに関する情報を記憶可能であり、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、第2制御部44AK10Bに関する情報を記憶可能である。
第1制御部44AK10AがCPU131に関する構成および機能を備えている場合には、CPU例外事象発生時処理におけるステップS42の例外時バックアップ処理が実行されることにより、CPU131の例外事象情報を含むログ情報が第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶される。第2制御部44AK10BがVDP140に関する構成および機能を備えている場合には、VDPエラー割込処理におけるステップS52のエラー割込時バックアップ処理が実行されることにより、VDP140のVDPエラー情報を含むログ情報が第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶される。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にログ情報が記憶される場合には、CPU例外事象発生時処理における例外時バックアップ処理が実行される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域にログ情報が記憶される場合には、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にログ情報が記憶される場合とは異なる処理として、VDPエラー割込処理におけるエラー割込時バックアップ処理が実行されてもよい。その他、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にログ情報が記憶される場合と、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域にログ情報が記憶される場合とでは、互いに異なる任意の記憶処理が実行されてもよい。
第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域には、CPU131の例外事象情報を含むログ情報が記憶される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域には、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域とは異なる情報として、VDP140のVDPエラー情報を含むログ情報が記憶される。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域には、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bで発生したエラーに関するログ情報が記憶される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域には、例えば画像表示装置5で発生したエラーに関するログ情報が記憶される。その他、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域と、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域とでは、互いに異なる任意の電子部品に関するログ情報が記憶されてもよい。
なお、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域には、第1制御部44AK10Aに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよいし、これに加えて、あるいは、これに代えて、第2制御部44AK10Bに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよい。第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域には、第2制御部44AK10Bに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよいし、これに加えて、あるいは、これに代えて、第1制御部44AK10Aに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよい。両方のログ領域に両方のログ情報が記憶される場合には、一方のログ領域にて記憶の異常が発生した場合でも、他方のログ領域に記憶されたログ情報を用いて解析などの検査が可能になり、記憶データの信頼性が高められる。演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131に関する構成および機能と、演出制御用マイクロコンピュータ120のVDP140に関する構成および機能とを、第1制御部44AK10Aと第2制御部44AK10Bとに分割するものに限定されず、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131に関する構成および機能を、第1制御部44AK10Aと第2制御部44AK10Bとに分割したものであってもよい。その他、複数のCPUに対応して、第1制御部44AK10Aと第2制御部44AK10Bとを設けた場合であってもよい。第1制御部44AK10AはCPUに関する構成および機能を備え、第2制御部44AK10Bは発光制御に関する構成および機能を備える場合であってもよい。
第1バックアップ記憶部44AK11Aや第2バックアップ記憶部44AK11Bは、第1制御部44AK10Aが搭載された第1演出制御基板44AK12Aや第2制御部44AK10Bが搭載された第2演出制御基板44AK12Bとは異なる基板として、例えばバックアップメモリ基板14に搭載されてもよい。この場合には、第1演出制御基板44AK12Aに搭載された第1制御部44AK10Aという電子部品に関するログ情報と、第2演出制御基板44AK12Bに搭載された第2制御部44AK10Bという電子部品に関するログ情報とを、共通のバックアップメモリ基板14に搭載された第1バックアップ記憶部44AK11Aや第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶することができる。このように、複数の制御基板に設けられた複数の電子部品に関するログ情報を示すバックアップデータは、共通のバックアップメモリ基板に設けられた記憶装置のログ領域に記憶されてもよい。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aが搭載された第1バックアップメモリ基板と、第2バックアップ記憶部44AK11Bが搭載された第2バックアップメモリ基板とを、第1演出制御基板44AK12Aや第2演出制御基板44AK12Bとは異なる基板として設けてもよい。
例えば、第1バックアップ記憶部44AK11Aの記憶データ容量は、1MB(メガバイト)である。その一方で、第2バックアップ記憶部44AK11Bの記憶データ容量は、512KB(キロバイト)である。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、記憶データ容量が異なるという点で、両者の記憶部が互いに異なる記憶装置として構成されていてもよい。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、例えばFRAM(登録商標)といった不揮発性強誘電体メモリを用いて構成される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、例えば電池付きSRAMを用いて構成される。FRAM(登録商標)といった不揮発性強誘電体メモリを用いた場合には、例えばクリア信号といった特定信号を入力することにより記憶データを消去することができる。電池付きSRAMを用いた場合には、特定信号を入力する以外にも、例えば電池を取り外すことにより記憶データを消去することができる。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aと第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、記憶データの伝送方式が異なっていてもよい。例えば第1バックアップ記憶部44AK11Aの記憶データはシリアル通信方式で伝送され、第2バックアップ記憶部44AK11Bの記憶データはパラレル通信方式で伝送される。第1バックアップ記憶部44AK11Aおよび第2バックアップ記憶部44AK11Bと、シリアル通信方式およびパラレル通信方式との組合せは、任意に変更可能である。この場合には、シリアル通信方式として、パラレル通信方式よりも通信速度が速いシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能なものとしてもよいし、パラレル通信方式よりも通信速度が遅いシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能なものとしてもよい。シリアル通信規格によらず、データ線の構成(共用の有無など)、通信回路のハードウェア構成、あるいは、これらの組合せなどに応じて、記憶データの伝送速度が異なるものであってもよい。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、バックアップ機能の実現方法が異なるという点、メモリセルの形成物質が異なるという点、記憶データの消去方法、記憶データの伝送方式、あるいは、記憶データの伝送速度が異なるという点で、両者の記憶部が互いに異なる記憶装置として構成されてもよい。その他、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、任意の相違点により、両者の記憶部が互いに異なる記憶装置として構成されていてもよい。なお、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、記憶データ容量、バックアップ機能の実現方法、メモリセルの形成物質、記憶データの消去方法、その他、任意の装置構成や記憶機能のうち、一部または全部が共通する記憶装置として構成されていてもよい。第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、構成や機能について、任意の組合せが可能である。
第1バックアップ記憶部44AK11Aは、例えばFRAM(登録商標)を用いて構成された場合などのように、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能とする。この場合に、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、例えば電池付きSRAMを用いて構成された場合などのように、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能とする。こうした構成において、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されるログ情報は、一部または全部が第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にも記憶されるようにしてもよい。一部のログ情報が記憶される場合に、その対象となるログ情報は、更新頻度や更新データ量、データの重要度、対象部品、対象制御、これらの一部または全部の組合せなどに基づいて、予め決められていればよい。バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能な記憶装置は、バックアップ電源が消失することにより、記憶データが消去されてしまう。そこで、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能な記憶装置の記憶データは、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能な記憶装置にも記憶しておくことで、記憶データの消失を確実に防止できる。
第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶されたログ情報であるか、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されたログ情報であるかに応じて、メンテナンス履歴画面にて表示するか否かの設定を異ならせてもよい。例えば、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶されたログ情報はメンテナンス履歴画面にて表示可能とする一方で、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されたログ情報はメンテナンス履歴画面にて表示しないように設定してもよい。この場合でも、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されるログ情報が、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にも記憶されるようにすれば、実質的には、すべてのログ情報をメンテナンス履歴画面での表示対象とすることができる。ただし、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されたログ情報は、メンテナンス履歴画面を表示するときの読出対象にはならない点で、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶されたログ情報とは取扱いが相違する。メンテナンス履歴画面の表示に限定されず、任意の出力を行う場合に、ログ情報の読出対象とするか否かの設定が、第1バックアップ記憶部44AK11Aと第2バックアップ記憶部44AK11Bとで相違してもよい。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aと第2バックアップ記憶部44AK11Bとのうち、いずれか一方のログ領域に記憶されているログ情報の範囲では、出力を行う場合の読出対象にならないという限界としての制限が設けられてもよい。これに対し、他方のログ領域に記憶されているログ情報の範囲では、出力を行う場合の読出対象になればよい。
上記実施例における演出制御基板12およびバックアップメモリ基板14が備える構成および機能は、第1制御部44AK10Aや第1バックアップ記憶部44AK11Aが設けられた第1演出制御基板44AK12Aと、第2制御部44AK10Bや第2バックアップ記憶部44AK11Bが設けられた第2演出制御基板44AK12Bとに分割した構成により実現される。この場合には、第1演出制御基板44AK12Aが備える構成および機能の開発と、第2演出制御基板44AK12Bが備える構成および機能の開発とを、例えば別個の開発業者が分担して、並行しながら進めることができる。これにより、開発作業の負担が軽減され、製造コストの増大を防止することができる。
(特徴部45AKに関する説明)
図22は、特徴部45AKに関する検査指定コマンドの設定例を示している。検査指定コマンドは、例えばバックアップ検査処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドに含まれている。図22(A)は、検査用出力部と、通信方式とを指定可能な検査指定コマンドの設定例45AK01を示している。検査用出力部は、検査用の信号出力部として使用するコネクタを、例えばコネクタ152〜156のうちから選択して指定可能であればよい。検査用出力部は、検査信号の入出力やバックアップデータに対応する読出信号の出力が可能であればよい。通信方式は、パラレルまたはシリアル、シリアルの場合にはUART、SPI、I2Cといったシリアル通信規格を、選択して指定可能であればよい。設定例45AK01における検査指定コマンドとして、複数の検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4が予め用意されている。複数の検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4は、検査用出力部45AKC1〜45AKC4や通信方式の指定内容が相違していればよい。
コネクタ152は、演出制御用中継基板17と配線接続され、例えばドライバ基板19に搭載されたドライバ回路、演出用モータ60、演出用LED61といった、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。コネクタ153は、ランプ出力基板13と配線接続され、例えばランプ出力基板13に搭載されたドライバ回路といった、電子部品に対する制御信号を出力可能である。コネクタ154は、バックアップメモリ基板14と配線接続され、例えばバックアップメモリ基板14に搭載されたRTC201、シリアル通信回路202、バックアップデータメモリ210A〜210Dといった、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。コネクタ155は、演出データメモリ基板16と配線接続され、例えば演出データメモリ基板16に搭載された複数の演出データメモリといった、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。このように、コネクタ152〜155は、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。その一方で、コネクタ152〜155は、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC1〜45AKC4のいずれかとして指定されることにより、ログ領域から読み出されたログ情報を示すバックアップデータの読出信号といった、記憶情報に応じた読出信号を出力可能である。コネクタ156は、パチンコ遊技機1の検査装置と配線接続されるので、電子部品に対する制御信号は出力されない。その一方で、コネクタ156は、ログ領域から読み出されたログ情報を示すバックアップデータの読出信号といった、記憶情報に応じた読出信号を出力可能である。例えばコネクタ156は、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC〜45AKC4のいずれかとして指定されることにより、ログ情報に応じた読出信号の出力端子となる。
検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により指定可能な検査用出力部45AKC1〜45AKC4は、コネクタ152〜156の一部を含んでもよいし、コネクタ152〜156の全部を含んでもよい。また、検査用出力部45AKC1〜45AKC4は、互いに共通のコネクタを含んでいてもよいし、他の検査用出力部とは異なるコネクタを含んでいてもよい。例えば演出中継配線用のコネクタ152は、演出制御用中継基板17、音声出力基板18、ドライバ基板19に搭載された各種回路の仕様に応じて、複数種類の制御信号や検出信号を入出力可能に構成され、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4の検査用出力部45AKC1〜45AKC4に含まれていればよい。これに対し、例えば枠ランプ配線用のコネクタ153は、パラレル信号を入出力可能に構成され、通信方式としてパラレルが指定される検査指定コマンド45AKA1の検査用出力部45AKC1に含まれる。その一方で、コネクタ153は、通信方式としてシリアル通信規格のいずれかが指定される検査指定コマンド45AKA2〜45AKA4の検査用出力部45AKC1〜45AKC4には含まれていない。また、例えばバックアップ配線用のコネクタ154は、SPIのシリアル通信規格に適合した信号を入出力可能に構成され、通信方式としてSPIのシリアル通信規格が指定される検査指定コマンド45AKA3の検査用出力部45AKC3に含まれる。その一方で、コネクタ154は、通信方式としてパラレルあるいはUARTやI2Cのシリアル信号規格が指定される検査指定コマンド45AKA1、45AKA2、45AKA4の検査用出力部45AKC1、45AKC2、45AKC4には含まれていない。このように、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ152〜155は、複数の信号方式による信号出力が可能なコネクタ152と、特定の信号方式による信号出力が可能なコネクタ153、154とを含んでいてもよい。また、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4の検査用出力部45AKC1〜45AKC4として指定可能なコネクタ152〜156は、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ152〜155と、電子部品に対する制御信号が出力されないコネクタ156とを含んでいてもよい。検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC1〜45AKC4を指定することで、コネクタ152〜156といった、互いに異なる複数の信号出力部のうちから、複数種類の受信情報に応じた信号出力部を選択して、バックアップデータの読出信号といった、検査信号に応じた検査情報を出力することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、例えば予告演出の抽選処理など、演出の有無や演出態様に関する様々な抽選処理を実行可能である。こうした抽選処理による抽選結果に基づいて、各種の制御情報に応じた制御信号が出力される。例えば、予告演出の抽選結果として、特定の予告演出を実行すると決定された場合には、その予告演出に対応した予告演出制御パターンのパターンデータを読み出すための制御信号が、演出データ配線用のコネクタ155から出力され、演出データ配線を介して、演出データメモリ基板16へと伝送される。この場合に、読み出された予告演出制御パターンのパターンデータに従って、スピーカ8L、8Rによる音出力を制御するための制御信号(音声信号)や演出用モータ60の駆動状態を制御するための制御信号(駆動制御信号)などは、演出中継配線用のコネクタ152から出力され、演出中継配線を介して、演出制御用中継基板17へと伝送される。また、遊技効果ランプ9の点灯態様を制御するための制御信号(電飾信号)が、枠ランプ配線用のコネクタ153から出力され、枠ランプ配線を介してランプ出力基板へと伝送される。その一方で、バックアップ配線用のコネクタ154は、バックアップメモリ基板14に設けられたバックアップデータメモリ210A〜210Dといった、電子部品に対する制御信号を出力可能であるが、この制御信号は、抽選処理による抽選結果に基づいて出力されるものではない。このように、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ152〜155は、抽選結果に基づいて制御信号を出力可能なコネクタ152、153、155と、これらとは異なるコネクタ154とを含んでいる。
コネクタ152、153、155は、抽選結果に基づいて制御信号を出力可能であるとともに、抽選結果によらない制御信号を出力可能であればよい。一例として、主基板11から送信された客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、抽選処理を実行せずにデモンストレーション演出を制御するための制御信号が、コネクタ152、153、155などから出力される。このうち、演出中継配線用のコネクタ152は、スピーカ8L、8Rによる音出力を制御するための制御信号(音声信号)や演出用モータ60の駆動状態を制御するための制御信号(駆動制御信号)といった、演出装置としてのスピーカ8L、8R、演出用モータ60さらには演出用LED61の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。枠ランプ配線用のコネクタ153は、遊技効果ランプ9の点灯態様を制御するための制御信号(電飾信号)といった、演出装置としての遊技効果ランプ9の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。これに対し、演出データ配線用のコネクタ155は、演出データメモリの読出処理を制御するための制御信号といった、演出装置とは異なる電子部品の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。また、バックアップ配線用のコネクタ154は、バックアップデータメモリ210A〜210Dの読出処理や書込処理を制御するための制御信号といった、演出装置とは異なる電子部品の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。このように、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ152〜155は、演出装置の制御情報に応じた制御信号を出力可能なコネクタ152、153と、演出装置以外の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ154、155とを含んでいる。
図22(B)は、検査用出力データを指定可能な検査指定コマンドの設定例45AK02を示している。検査用出力データは、ログ情報を示すバックアップデータとして、バックアップメモリ基板14に設けられたバックアップデータメモリ210A〜210Dのログ領域に記憶されているデータのうち、一部または全部を選択して指定可能であればよい。検査用出力データは、コネクタ152〜156のうち、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC1〜45AKC4のいずれかとして指定されたコネクタから出力される。設定例45AK02における検査指定コマンドとして、複数の検査指定コマンド45AKB1〜45AKB12が予め用意されている。複数の検査指定コマンド45AKB1〜45AKB12は、検査用出力データが相違している。
検査指定コマンド45AKB1は、システムデータを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB2は、演出制御エラーデータを検査用出力データに指定する。検査指定45コマンドAKB3は、遊技者履歴データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB4は、受信コマンドデータを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB5は、設定時変更時刻データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB6は、節電設定データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB7は、現在時刻設定データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB8は、電源断時刻データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB9は、店舗名設定データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB10は、演出出力量データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB11は、演出履歴データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB12は、全記憶データを検査用出力データに指定する。
検査用出力データに指定することで出力可能なバックアップデータは、複数の電子部品に関する情報を示す場合と、遊技に関する遊技関連情報を示す場合とがある。例えば、検査指定コマンド45AKB2により演出制御エラーデータを検査用出力データに指定した場合には、演出制御エラーデータを含むバックアップデータを出力可能となり、演出装置を含めた電子部品に関して発生したエラーを特定可能なバックアップデータが出力される。
これに対し、検査指定コマンド45AKB3により遊技者履歴データを検査用出力データに指定した場合には、遊技者履歴データを含むバックアップデータを出力可能となり、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技者に関するデータが更新されたデータ更新時のバックアップデータが出力される。検査指定コマンド45AKB4により受信コマンドデータを検査用出力データに指定した場合には、受信コマンドデータを含むバックアップデータを出力可能となり、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、主基板11から送信された演出制御コマンドの受信時におけるバックアップデータが出力される。検査指定コマンド45AKB9により店舗名設定データを検査用出力データに指定した場合には、店舗名設定データを含むバックアップデータを出力可能となり、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技場に対応する店舗の名称設定時におけるバックアップデータが出力される。検査指定コマンド45AKB1によりシステムデータを検査用出力データに指定した場合には、システムデータを含むバックアップデータを出力可能となる。システムデータを含むバックアップデータは、複数の電子部品に応じた事象が発生したことによるデータ更新時のバックアップデータと、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず記憶されているデータ更新時のバックアップデータとを含んでいる。システムデータについてデータ更新時のバックアップデータが出力されることで、複数の電子部品に応じた事象が発生した場合のバックアップデータと、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらずデータ更新時のバックアップデータとが、出力される。このように、検査指定コマンドによる検査用出力データの指定内容に応じて、電子部品に関する情報や、遊技に関する遊技関連情報、あるいは電子部品や遊技とは関係のない一般情報を、出力することができる。なお、検査指定コマンドによる検査用出力データの指定内容に限定されず、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作となる動作の検出結果といった、任意の検出結果に応じて、電子部品に関する情報や、遊技に関する遊技関連情報、あるいは電子部品や遊技とは関係のない一般情報といった、出力情報を切替可能であってもよい。検出結果に限定されず、任意の制御や処理に応じて、電子部品に関する情報や、遊技に関する遊技関連情報、あるいは電子部品や遊技とは関係のない一般情報といった、出力情報を切替可能なものであればよい。
(変形および応用等について)
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変更および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
パチンコ遊技機1としては、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行わないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるように構成されたものであってもよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプおよび演出用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的に、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの前面側に設けられた演出可動機構を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。
スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(特徴部41AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、複数の電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120などの制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、複数の電子部品に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ210A〜210Dなどの記憶手段とを備え、制御手段は、複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理として、例えばメモリ書込処理部41AKM10による書込処理などを実行可能であり、記憶手段は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含むバックアップ記憶部41AKA1など、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域として設けられ、例えば書込中フラグ41AKF1がオンである場合の書込禁止など、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない。このように、第1発生条件および第2発生条件の一方に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方に対応する情報を書き込む処理を実行しないので、情報を書き込む処理の競合が回避される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じた発生条件が成立した場合には、電子部品に関する情報を記憶手段に書き込む書込処理を実行して、制御手段を含めた電子部品に関する情報を記憶させることができる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であり、第2発生条件は、例えば演出制御中エラー判定41AKC3など、制御手段による処理結果に応じて成立可能であり、例えば図7(B)に示されるように、第1発生条件が成立した場合に、第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じて成立可能な第1発生条件が成立した場合に、制御手段による処理結果に応じて成立可能な第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行すれば、電子部品に関する情報の書込処理が競合することを回避しつつ、書込処理の優先順位が設定される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、例えば書込中フラグ41AKF1など、前回の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中を示す実行情報に応じて、次回の条件に対応する情報を書き込む処理を制限してもよい。このような実行情報に応じて、情報を書き込む処理を制限すれば、処理の競合が容易に回避される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
書込処理は、同一の情報を、例えばバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3など、複数の記憶領域に記憶させてもよい。このように、同一の情報を複数の記憶領域に記憶させれば、情報の信頼性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
制御手段は、発生条件とは異なる書込条件が成立した場合に、複数の電子部品に関する情報とは異なる遊技関連情報を記憶手段に書き込む処理として、例えばバックアップ制御テーブル120Tの設定に応じたバックアップ処理などを実行可能であってもよい。このように、発生条件とは異なる書込条件に対応して遊技関連情報を書き込む処理が実行可能になれば、多様な情報を記憶して管理できる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ152〜155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能であるとともに、記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な出力手段を備えてもよい。このような出力手段が制御信号と読出信号を出力可能なので、装置構成の複雑化や製造コストの増大が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
複数の電子部品に対する制御信号を出力可能な、例えばコネクタ152〜155などの第1出力手段と、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な、例えばコネクタ156などの第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部42AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、複数の電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120などの制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、複数の電子部品に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ210A〜210Dなどの記憶手段とを備え、制御手段は、複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理として、例えばメモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13による書込処理などを実行可能であり、記憶手段は、例えばバックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113を含むバックアップ記憶部42AKA11、バックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213を含むバックアップ記憶部42AKA21、バックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313を含むバックアップ記憶部42AKA31など、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、異なる領域として設けられ、例えばメモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13によるメモリ書込処理など、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中にも、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行可能である。このように、第1発生条件および第2発生条件の一方に対応する情報を書き込む処理の実行中にも、他方に対応する情報を書き込む処理を実行できるので、情報を書き込む処理の効率が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じた発生条件が成立した場合には、電子部品に関する情報を記憶手段に書き込む書込処理を実行して、制御手段を含めた電子部品に関する情報を記憶させることができる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であり、第2発生条件は、例えば演出制御中エラー判定41AKC3など、制御手段による処理結果に応じて成立可能であり、例えば図7(B)に示されるように、第1発生条件が成立した場合に、第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じて成立可能な第1発生条件が成立した場合に、制御手段による処理結果に応じて成立可能な第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行すれば、電子部品に関する情報の書込処理が競合することを回避しつつ、書込処理の優先順位が設定される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、例えば書込中フラグ41AKF1など、前回の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中を示す実行情報に応じて、次回の条件に対応する情報を書き込む処理を制限してもよい。このような実行情報に応じて、情報を書き込む処理を制限すれば、処理の競合が容易に回避される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
書込処理は、同一の情報を、例えばバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3など、複数の記憶領域に記憶させてもよい。このように、同一の情報を複数の記憶領域に記憶させれば、情報の信頼性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
制御手段は、発生条件とは異なる書込条件が成立した場合に、複数の電子部品に関する情報とは異なる遊技関連情報を記憶手段に書き込む処理として、例えばバックアップ制御テーブル120Tの設定に応じたバックアップ処理などを実行可能であってもよい。このように、発生条件とは異なる書込条件に対応して遊技関連情報を書き込む処理が実行可能になれば、多様な情報を記憶して管理できる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ152〜155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能であるとともに、記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な出力手段を備えてもよい。このような出力手段が制御信号と読出信号を出力可能なので、装置構成の複雑化や製造コストの増大が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
複数の電子部品に対する制御信号を出力可能な、例えばコネクタ152〜155などの第1出力手段と、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な、例えばコネクタ156などの第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部43AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、複数の電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120などの制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、複数の電子部品に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ210A〜210Dなどの記憶手段とを備え、制御手段は、書込条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理として、例えばメモリ書込処理部43AKM11、43AKM12による書込処理などを実行可能であり、第1発生条件に対応した第1情報を書き込む場合に、例えばバックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13など、複数の記憶領域に同一の情報を記憶させ、第2発生条件に対応した第2情報を書き込む場合に、例えばバックアップ記憶部43AKA21など、複数の記憶領域よりも少ない記憶領域に情報を記憶させる。このように、複数の記憶領域に同一の情報を記憶させる場合と、複数の記憶領域よりも少ない記憶領域に情報を記憶させる場合とを設けることで、複数の電子部品に関する情報に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1情報として同一の情報を記憶する複数の記憶領域のうち、所定数の記憶領域において記憶情報が正常と判定されたときに、例えば電源投入時情報処理による復旧など、記憶情報に基づいて復旧処理を実行可能であってもよい。このように、所定数の記憶領域において記憶情報が正常と判定されたことによる復旧処理が実行されるので、記憶情報に基づく復旧の信頼性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2情報に対応する記憶情報が異常と判定されたときに、例えば電源投入時情報処理による初期値設定など、初期情報を設定する初期処理を実行可能であってもよい。このように、初期情報を設定する初期処理が実行されるので、異常と判定された場合の不具合が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2発生条件は、例えば節電設定時のバックアップ条件など、第1発生条件よりも成立する頻度が低くてもよい。このように、成立する頻度が低い第2発生条件を設けることで、多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2情報は、例えば節電設定データなど、遊技機の管理者により設定可能な設定情報であってもよい。このように、遊技機の管理者により設定可能な設定情報が記憶されることで、多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ154の端子TM03、TM04およびコネクタ220の端子TM13、TM14に接続された配線など、制御手段と記憶手段とを接続する接続配線と、例えばコネクタ154の端子TM01、TM02およびコネクタ220の端子TM11、TM12に接続された配線など、制御手段と記憶手段との接続状態を確認可能な接続確認用配線とを備えてもよい。このように、接続状態を確認可能な接続確認用配線が設けられることで、記憶の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ152〜155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能であるとともに、記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な出力手段を備えてもよい。このような出力手段が制御信号と読出信号を出力可能なので、装置構成の複雑化や製造コストの増大が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ152〜155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能な第1出力手段と、例えばコネクタ156など、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部44AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えば第1制御部44AK10Aなど、第1電子部品を制御可能な第1制御手段と、例えば第2制御部44AK10Bなど、第2電子部品を制御可能な第2制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、第1制御手段および第2制御手段に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ210A〜210Dなどの記憶手段とを備え、書込条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理を実行可能であり、記憶手段は、第1制御手段に関する情報を記憶可能な、例えば第1バックアップ記憶部44AK11Aなどの第1記憶手段と、第1記憶手段とは異なり、第2制御手段に関する情報を記憶可能な、例えば第2バックアップ記憶部44AK11Bなどの第2記憶手段とを含む。このように、第1制御手段に関する情報を記憶可能な第1記憶手段とは異なり、第2制御手段に関する情報を記憶可能な第2記憶手段が設けられることで、制御手段に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1制御手段に関する情報を書き込む場合に、第2制御手段に関する情報を書き込む場合とは異なる処理として、例えばCPU例外事象発生時処理またはVDPエラー割込処理などを実行可能であってもよい。このように、異なる処理が実行されることで、制御手段に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1記憶手段は、例えばCPU131の例外事象情報を含むログ情報など、第1電子部品に応じた発生事象に関する情報を記憶可能であり、第2記憶手段は、例えばVDP140のVDPエラー割込情報を含むログ情報など、第2電子部品に応じた発生事象に関する情報を記憶可能であってもよい。このように、異なる電子部品に応じた発生事象に関する情報が記憶されることで、電子部品に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1制御手段は、第1記憶手段とは異なる基板として、例えば第1演出制御基板12Aなどに設置可能であり、第2制御手段は、第2記憶手段とは異なる基板として、例えば第2演出制御基板12Bなどに設置可能であってもよい。このように、異なる基板に制御手段や記憶手段が設置されることで、メンテナンス作業が容易になり、柔軟な装置構成が可能になる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1記憶手段は、例えば電池付きSRAMを用いた場合など、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能であり、第2記憶手段は、例えばFRAM(登録商標)を用いた場合など、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能であり、第2記憶手段は、第1記憶手段における一部の記憶内容を記憶可能であってもよい。このように、第1記憶手段における一部の記憶内容が第2記憶手段にも記憶されることで、記憶の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ154の端子TM03、TM04およびコネクタ220の端子TM13、TM14に接続された配線など、第1制御手段および第2制御手段と記憶手段とを接続する接続配線と、例えばコネクタ154の端子TM01、TM02およびコネクタ220の端子TM11、TM12に接続された配線など、第1制御手段および第2制御手段と記憶手段との接続状態を確認可能な接続確認用配線とを備えてもよい。このように、接続状態を確認可能な接続確認用配線が設けられることで、記憶の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えば画像表示装置5などの表示手段を備え、例えばメンテナンス履歴画面を表示する場合など、第2記憶手段の記憶情報を、表示手段の表示により出力可能であってもよい。このように、記憶情報が表示により出力されることで、記憶内容の確認が容易になる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ152〜155など、第1電子部品および第2電子部品に対する制御信号を出力可能な第1出力手段と、例えばコネクタ156など、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部45AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120などの制御手段と、制御信号を出力可能な、例えばコネクタ152〜155など出力手段とを備え、出力手段は、制御手段による抽選結果に基づいて、制御情報の少なくとも一部に応じた制御信号を出力可能な、例えばコネクタ152、153、155などの第1出力手段と、第1出力手段とは異なる第2出力手段として、例えばコネクタ154などとを含む。このように、抽選結果に基づいて制御信号を出力可能な第1出力手段とは異なる第2出力手段が設けられることで、多様な信号が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2出力手段は、例えばコネクタ152、153、155とは異なるコネクタ154を設置した場合など、第1出力手段と同一の基板内において、第1出力手段とは異なる経路を介して制御信号を出力可能であってもよい。このように、異なる経路を介して制御信号が出力されるので、多様な信号出力の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2出力手段は、例えばコネクタ152が検査用出力部45AKC1〜45AKC4のいずれかに指定された場合など、演出装置の制御情報に応じた制御信号を出力可能であってもよい。このように、演出装置の制御情報に応じた制御信号が出力されることで、多様な信号が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2出力手段は、例えば出力部設定例45AK01による通信方式など、第1出力手段とは異なる信号方式の制御信号を出力可能であってもよい。このように、異なる信号方式の制御信号が出力されることで、多様な信号が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
遊技機の検査装置が接続される接続手段を実装可能な、例えばコネクタ156などの実装用部材を備え、実装用部材は、接続手段が未実装の場合に半田処理をされていてもよい。このような半田処理をされることで、未実装の場合に酸化や腐食による断線が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
制御手段は、受信情報に基づいて電子部品に関する検査情報を出力する検査処理として、例えばバックアップ検査処理などを実行可能であり、例えば検査用出力部45AKC1〜45AKC4など、複数種類の受信情報に応じて異なる出力手段により、検査情報を出力可能であってもよい。このように、受信情報に応じた出力手段により検査情報が出力されることで、情報出力の柔軟性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
出力手段は、例えば演出制御エラーデータなどの電子部品に関する情報と、例えばシステムデータ、受信コマンドデータなどの遊技に関する遊技関連情報とを出力可能であってもよい。このように、電子部品に関する情報と遊技に関する遊技関連情報とが出力されることで、多様な情報が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部95AKに関する説明)
上記実施の形態や上記特徴部41AK〜45AKのいずれかの内容を特徴部95AKに変更してもよい。以下、特徴部95AKについて説明する。
(バックアップ記憶部、バックアップデータなど)
特徴部95AKでは、図23−1に示すように、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003、及び、第2バックアップ記憶部95AK004が用意されている。
第1−1バックアップ記憶部95AK001は、バックアップデータメモリ210Aに設けられ、ログ領域として、バックアップ記憶エリア95AK001A、95AK001B、95AK001C・・・を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。
第1−2バックアップ記憶部95AK002は、バックアップデータメモリ210Bに設けられ、ログ領域として、バックアップ記憶エリア95AK002A、95AK002B、95AK002C・・・を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。
第1−3バックアップ記憶部95AK003は、バックアップデータメモリ210Cに設けられ、ログ領域として、バックアップ記憶エリア95AK003A、95AK003B、95AK003C・・・を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。
第2バックアップ記憶部95AK004は、バックアップデータメモリ210Dに設けられ、ログ領域として、バックアップ記憶エリア95AK004A、95AK004B、95AK004C・・・を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。
第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003、及び、第2バックアップ記憶部95AK004には、上記実施の形態や特徴部41AK〜45AKでバックアップされる複数のバックアップデータのうちの少なくとも一部が、製造業者確認用データと店舗確認用データとのいずれかとして格納(バックアップ)される。なお、複数のバックアップデータを、製造業者確認用データと店舗確認用データとのいずれかに振り分けるかは任意であり、下記はその一例である。
製造業者確認用データは、パチンコ遊技機1の製造メーカが確認するデータであり、例えば、不具合特定用データを含む。不具合特定用データとしては、パチンコ遊技機1が故障したときに、当該故障したパチンコ遊技機1の挙動を確認することで当該故障の原因となる不具合を特定するためのデータであり、(1)前記CPU例外事象発生をバックアップ条件とするバックアップデータ(前記CPU例外事象発生時処理で作成・バックアップされるバックアップデータ。CPU例外事象発生データともいう)、及び、(2)VDPエラー割込要求発生をバックアップ条件とするバックアップデータ(前記VDPエラー割り込み処理で作成・バックアップされるバックアップデータ。VDPエラーデータともいう)がある。さらに、不具合特定用データとしては、上記演出制御中バックアップ処理で作成・バックアップされる、(3)システムデータ、(4)受信コマンドデータ、(5)演出出力量データ、及び、(6)演出履歴データなどがある。パチンコ遊技機1の製造業者は、故障したパチンコ遊技機1(例えば、画像表示装置5に画像が表示されなくなったパチンコ遊技機1など)を回収し、前記データが示すログ情報を解析することで、当該パチンコ遊技機1の故障前の挙動を特定し、特定した挙動により当該パチンコ遊技機1の故障の原因となる不具合を探ることができる。
製造業者確認用データは、他のデータを含んでもよい。例えば、製造業者確認用データとして、遊技者履歴データ、店舗名設定データなどがあってもよい。これらデータにより、そのパチンコ遊技機1で遊技を行った遊技者の傾向や、地域ごとの遊技者の傾向等を把握できる。
製造業者確認用データは、特徴部41AK等の同様に、第1発生事象情報作成処理部(図示せず)により作成され、第1メモリ書込処理部(図示せず)により第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003に書き込まれる。第1発生事象情報作成処理部及び第1メモリ書込処理部は、上記特徴部41AK等の発生事象情報作成処理部及びメモリ書込処理部と同様に、外部ROM121および内部ROM132の一方または両方から読み出したプログラムを実行する演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131により構成される。
第1発生事象情報作成処理部は、製造業者確認用データの各データのいずれかのバックアップ条件が成立した際に、当該バックアップ条件の成立に応じたログ情報を示すバックアップデータを製造業者確認用データとして作成し、外部RAM122または内部RAM133の所定領域に設けられた第1バックアップデータバッファに格納する(例えば、図8(A)及び(B)の各処理、ステップS79など)。第2メモリ書込処理部は、第1バックアップデータバッファに格納されたバックアップデータ(製造業者確認用データ)を1つずつ読み出し、バックアップメモリ基板14に転送する(特徴部41AKのように、書込中フラグ41AKF1のオンオフによりバックアップデータの転送ないし書込を制限してもよい)。
バックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200は、転送されたバックアップデータを、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003それぞれに格納する(各記憶部に同じデータを記憶する)。具体的に、メモリコントローラ200は、バックアップ記憶エリア95AK001A、バックアップ記憶エリア95AK002A、バックアップ記憶エリア95AK003Aそれぞれに、同じ製造業者確認用データを格納し(バックアップし)、同様に、バックアップ記憶エリア95AK001B〜95AK003Bそれぞれ、バックアップ記憶エリア95AK001C〜95AK003Cそれぞれ、・・・に同じ製造業者確認用データを1つずつ格納していく(図23−1のバックアップ記憶エリアのうちの上から順次格納していく)。このように、製造業者確認用データは、多重度が3でバックアップされる。
製造業者確認用データが示すログ情報は、パチンコ遊技機1(画像表示装置5)などでは、表示されない。製造業者確認用データは、例えば、コネクタ152〜156に接続されるデータ読み出し装置(コネクタ152〜156専用の治具等を備える専用の読み出し装置など)を用いて製造業者により(店舗以外で)読み出されるようにするとよい(45AKの検査指定コマンドを用いて読み出しを行ってもよい)。これにより、他の用途のコネクタを利用して、製造業者確認用データを読み出すことができる。
店舗確認用データは、パチンコ遊技機1が設置された店舗(遊技場)の係員が確認可能なログ情報を示すデータ(特に、所定の操作により画像表示装置5等の表示手段に表示されるデータ。一方で、製造業者確認用データが示すログ情報は、表示手段等で確認できないので、店舗確認用データが示すログ情報よりも確認困難である)であり、例えば、メンテナンスモード履歴の画面(図14、図15)や、設定変更/確認履歴の画面(図16)において表示される情報(ログ情報)を示すデータである。店舗確認用データとして、ここでは、上記で説明した、(1)演出制御エラーデータ(「スイッチ異常エラー」、「賞球異常エラー」、「磁石エラー」、「不正入賞エラー」等のもとになるデータ)、(2)設定値変更時刻データ(変更後の設定値や変更開始時刻又は終了時刻のデータも含まれるとよい)(「設定変更を終了しました」、「設定変更を開始しました」、設定変更/確認履歴等のもとになるデータ)、(3)設定値確認時刻データ(設定値確認時の設定値のデータも含まれるとよい)(「設定確認を終了しました」、「設定確認を開始しました」、設定変更/確認履歴等のもとになるデータ)、(4)節電設定データ、(5)現在時刻変更データ(「時刻を設定しました」等のもとになるデータ)、及び、(6)電源断時刻データ(「電源断」等のもとになるデータ)がある。店舗確認用データは、エラー情報のデータ(演出制御エラーデータ)と、店舗の係員によるパチンコ遊技機1への操作を特定可能なデータ(設定値変更時刻データ、設定値確認時刻データなど)と、を含むとよい。なお、各時刻データは、日時を特定可能としてもよい(以下でも同様)。
なお、バックアップデータとして、(1)RAMクリアをバックアップ条件としRAMクリアの時刻を示すRAMクリア時刻データ(「RAMクリア」等のもとになるデータ)、(2)電源投入をバックアップ条件とし電源投入の時刻を示す電源投入時刻データ(「電源投入」等のもとになるデータ)、(3)役物を設けた場合の当該役物の動きの制限(例えば、役物を動作させると当該役物がパチンコ遊技機1の周囲の設備に当たってしまうことがあるときの当該役物の動きの禁止など)の設定変更をバックアップ条件とし当該設定変更の時刻(日時を含む。以下同様)や内容を示す第1設定変更データ、(4)店舗の管理コンピュータ等からの指令による音量や各種演出の実行頻度等の設定変更をバックアップ条件とし当該設定変更の時刻や内容を示す第2設定変更データ、(5)「確変不成立」などの遊技に関する所定条件をバックアップ条件とし当該条件の成立の旨や時刻などを示す遊技進行データなどの少なくとも一つを用意し、これらを店舗確認用データに含めてもよい。
なお、特徴部95AKでは、店舗確認用データに、CPU例外事象発生データ及びVDPエラーデータは含まれない(従って、メンテナンスモード履歴の画面や、設定変更/確認履歴の画面では表示されない。図14における「VDPエラー」、図15における「CPU例外事象」等は表示されない)。これらデータは、店舗の従業員が確認する必要のないものであるからである。一方で、節電設定データなどの特定のバックアップデータについては、製造業者確認用データ及び店舗確認用データの両者に含めてもよい。
店舗確認用データは、第2発生事象情報作成処理部(図示せず)により作成され、第2メモリ書込処理部(図示せず)により、第2バックアップ記憶部95AK004に書き込まれる。第2発生事象情報作成処理部及び第2メモリ書込処理部は、上記特徴部41AK等の発生事象情報作成処理部及びメモリ書込処理部と同様に、外部ROM121および内部ROM132の一方または両方から読み出したプログラムを実行する演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131により構成される。
第2発生事象情報作成処理部は、店舗確認用データの各データのいずれかバックアップ条件が成立した際に、当該バックアップ条件の成立に応じたログ情報を示すバックアップデータを店舗確認用データとして作成し、外部RAM122または内部RAM133の所定領域に設けられた第2バックアップデータバッファに格納する(例えば、ステップS79など)。第2メモリ書込処理部は、第2バックアップデータバッファに格納されたバックアップデータ(製造業者確認用データ)を1つずつ読み出し、バックアップメモリ基板14に転送する(特徴部41AKのように、書込中フラグ41AKF1のオンオフによりバックアップデータの転送ないし書込を制限してもよい)。
バックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200は、転送されたバックアップデータを、第2バックアップ記憶部95AK004に格納する。具体的に、メモリコントローラ200は、バックアップ記憶エリア95AK004Aに、店舗確認用データを格納し(バックアップし)、同様に、バックアップ記憶エリア95AK004B、バックアップ記憶エリア95AK004C、・・・に店舗確認用データを1つずつ格納していく(図23−1のバックアップ記憶エリアのうちの上から順次格納していく)。このように、店舗確認用データは、多重度が1でバックアップされる。
(バックアップ処理)
演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、適宜のタイミングにおいて、図23−2に示すバックアップ処理を行うようにしてもよい。当該バックアップ処理は、タイマ割り込みごとに実行される。当該バックアップ処理は、例えば、ステップS79の演出制御中バックアップ処理中などにおいて、バックアップ条件の成立に基づくバックアップデータの作成、及び、当該バックアップデータの第1又は第2バックアップデータバッファへの格納の処理後に実行される処理(前記バックアップ条件が成立していないときも実行される処理)であり、上記第1又は第2メモリ書込処理部として機能するCPU131により実行される。
CPU131(第2メモリ書込処理部)は、図23−2に示すバックアップ処理において、まず、店舗確認用データをバックアップするかを判定する(ステップ95AKS001)。当該判定は、第2バックアップデータバッファにバックアップデータとしての店舗確認用データが格納されているかにより判定する(店舗確認用データが格納されている場合、店舗確認用データをバックアップすると判定する)。なお、当該バックアップをするということは、当該店舗確認用データ(ログ情報)をバックアップするためのバックアップ条件(以下、第2バックアップ条件ともいう)が成立しているともいえる。
第2バックアップデータバッファに店舗確認用データが格納されている、つまり、当該店舗確認用データをバックアップする場合(ステップ95AKS001:Yes)、CPU131(第2メモリ書込処理部)は、店舗確認用データを第2バックアップ記憶部95AK004に書き込むための書き込み処理を行う(ステップ95AKS002)。具体的に、CPU131(第2メモリ書込処理部)は、第2バックアップデータバッファに格納されている店舗確認用データを、第2バックアップ記憶部95AK004への格納指示とともにバックアップメモリ基板14に転送する(転送した店舗確認用データは、第2バックアップデータバッファから削除される)。バックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200は、転送された店舗確認用データを前記格納指示に従い、第2バックアップ記憶部95AK004に格納する(書き込む)。これにより、店舗確認用データがバックアップされたことになる。なお、店舗確認用データが複数格納されている場合、格納の古い順にすべての店舗確認用データを順次転送するものとするが(店舗確認用データは、元々データ量が少なく、このような方法であっても問題無い)、1回のバックアップ処理では、1つの店舗確認用データを転送してもよい。
店舗確認用データが格納されていない場合(ステップ95AKS001;No)、又は、ステップ95AKS002の後、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、製造業者確認用データをバックアップするかを判定する(ステップ95AKS003)。当該判定は、第1バックアップデータバッファにバックアップデータとしての製造業者確認用データが格納されているかにより判定する(製造業者確認用データが格納されている場合、製造業者確認用データをバックアップすると判定する)。なお、当該バックアップをするということは、当該製造業者確認用データ(ログ情報)をバックアップするためのバックアップ条件(以下、第1バックアップ条件ともいう)が成立しているともいえる。
第1バックアップデータバッファに製造業者確認用データが格納されている、つまり、当該製造業者確認用データをバックアップする場合(ステップ95AKS003:Yes)、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、第1バックアップデータバッファに格納されている製造業者確認用データ(複数ある場合には、最も過去に格納されたデータ。バックアップ処理について同じ)を第1−1バックアップ記憶部95AK001に書き込み済みであるかを判定する(ステップ95AKS004)。当該判定は、例えば、外部RAM122または内部RAM133に設けられた第1書き込み済みフラグ(製造業者確認用データの第1−1バックアップ記憶部95AK001への転送済みのときに、オンとなるフラグ)の状態により行われる。
第1書き込み済みフラグがオフ等で、製造業者確認用データが第1−1バックアップ記憶部95AK001に書き込み済みでないと判定された場合(ステップ95AKS004;No)には、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、製造業者確認用データを第1−1バックアップ記憶部95AK001に書き込むための書き込み処理を行う(ステップ95AKS005)。具体的に、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、第1バックアップデータバッファに格納されている製造業者確認用データを、第1−1バックアップ記憶部95AK001への格納指示とともにバックアップメモリ基板14に転送する(なお、製造業者確認用データは転送後も第1バックアップデータバッファに残される)。当該転送は、基本的に1回であるが、製造業者確認用データのデータ量が所定基準よりも多い場合、又は、当該製造業者確認用データについて分割バックアップが設定されている場合などでは、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、製造業者確認用データを分割し、その一部をバックアップメモリ基板14に転送する。この場合、転送済みのデータを特定可能な情報を外部RAM122または内部RAM133に保持しておき、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、その後に再度実行されるステップ95AKS005において、前記情報を参照して残りのデータを転送する。また、格納指示に、製造業者確認用データを分割して転送する旨の情報や転送回数を含ませる。書き込み対象の製造業者確認用データを全て転送した場合、第1書き込み済みフラグをオンする。バックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200は、転送された製造業者確認用データを前記格納指示に従い、第1−1バックアップ記憶部95AK003に格納する(書き込む)(製造業者確認用データが複数回に分けて転送されてくる場合には、当該複数回に分けて格納が行われる)。これにより、製造業者確認用データが第1−1バックアップ記憶部95AK001にバックアップされたことになる。
第1書き込み済みフラグがオン等で、製造業者確認用データが第1−1バックアップ記憶部95AK001に書き込み済みであると判定された場合(ステップ95AKS004;Yes)には、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、第1バックアップデータバッファに格納されている製造業者確認用データを第1−2バックアップ記憶部95AK002に書き込み済みであるかを判定する(ステップ95AKS006)。当該判定は、例えば、外部RAM122または内部RAM133に設けられた第2書き込み済みフラグ(製造業者確認用データの第1−2バックアップ記憶部95AK002への転送済みのときに、オンとなるフラグ)の状態により行われる。
第2書き込み済みフラグがオフ等で、製造業者確認用データが第1−2バックアップ記憶部95AK002に書き込み済みでないと判定された場合(ステップ95AKS006;No)には、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、製造業者確認用データを第1−2バックアップ記憶部95AK002に書き込むための書き込み処理を行う(ステップ95AKS007)。具体的に、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、第1バックアップデータバッファに格納されている製造業者確認用データを、第1−2バックアップ記憶部95AK002への格納指示とともにバックアップメモリ基板14に転送する(なお、製造業者確認用データは転送後も第1バックアップデータバッファに残される)。当該転送は、基本的に1回であるが、ステップ95AKS005で分割転送が行われる場合には、ステップ95AKS005と同様の処理により、製造業者確認用データを分割転送する。書き込み対象の製造業者確認用データを転送完了後、第2書き込み済みフラグをオンする。バックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200は、転送された製造業者確認用データを前記格納指示に従い、第1−2バックアップ記憶部95AK002に格納する(書き込む)。これにより、製造業者確認用データが第1−2バックアップ記憶部95AK002にバックアップされたことになる。
第2書き込み済みフラグがオン等で、製造業者確認用データが第1−2バックアップ記憶部95AK002に書き込み済みであると判定された場合(ステップ95AKS006;Yes)には、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、第1バックアップデータバッファに格納されている製造業者確認用データを第1−3バックアップ記憶部95AK003に書き込み済みであるかを判定する(ステップ95AKS008)。当該判定は、例えば、外部RAM122または内部RAM133に設けられた第3書き込み済みフラグ(製造業者確認用データの第1−3バックアップ記憶部95AK003への転送済みのときに、オンとなるフラグ)の状態により行われる。
第3書き込み済みフラグがオフ等で、製造業者確認用データが第1−3バックアップ記憶部95AK003に書き込み済みでないと判定された場合(ステップ95AKS008;No)には、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、製造業者確認用データを第1−3バックアップ記憶部95AK003に書き込むための書き込み処理を行う(ステップ95AKS009)。具体的に、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、第1バックアップデータバッファに格納されている製造業者確認用データを、第1−3バックアップ記憶部95AK003への格納指示とともにバックアップメモリ基板14に転送する(なお、製造業者確認用データは転送後も第1バックアップデータバッファに残される)。当該転送は、基本的に1回であるが、ステップ95AKS005で分割転送が行われる場合には、ステップ95AKS005と同様の処理により、製造業者確認用データを分割転送する。書き込み対象の製造業者確認用データを転送完了後、第3書き込み済みフラグをオンする。バックアップメモリ基板14のメモリコントローラ200は、転送された製造業者確認用データを前記格納指示に従い、第1−3バックアップ記憶部95AK003に格納する(書き込む)。これにより、製造業者確認用データが第1−3バックアップ記憶部95AK003にバックアップされたことになる。
第3書き込み済みフラグがオン等で、製造業者確認用データが第1−3バックアップ記憶部95AK003に書き込み済みであると判定された場合(ステップ95AKS008;Yes)には、当該製造業者確認用データの第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003全てへのバックアップが終了したことになるので、CPU131(第1メモリ書込処理部)は、当該バックアップの終了設定を行う(ステップ95AKS010)。当該終了設定は、当該製造業者確認用データ(第1バックアップデータバッファに格納された最も古い製造業者確認用データ)を第1バックアップデータバッファから削除するとともに、第1書き込み済みフラグ〜第3書き込み済みフラグをオフする。これにより、次のタイマ割り込みによるバックアップ処理で、当該製造業者確認用データについての処理が行われてしまうことを防止できる。
ステップ95AKS005、95AKS007、95AKS009、95AKS010のいずれかの処理のあと、又は、製造業者確認用データをバックアップしない場合(ステップ95AKS003:No)、バックアップ処理は終了する。
上記の通り、バックアップ処理では、まず、店舗確認用データのバックアップが優先して実行され、その後に製造業者確認用データのバックアップが実行されるので、店舗確認用データのバックアップ処理(転送ないし書き込み処理)の処理実行の優先順位が製造業者確認用データのバックアップ処理(転送ないし書き込み処理)よりも高くなっている。また、一の店舗確認用データのバックアップ処理(転送ないし書き込み処理)は、1回のタイマ割り込みのバックアップ処理で終了するが、一の製造業者確認用データのバックアップ処理(書き込み処理)は、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003の3回分のタイマ割り込みのバックアップ処理が最低限必要になるので、店舗確認用データのバックアップ処理(書き込み処理)の処理実行時間は、製造業者確認用データのバックアップ処理(書き込み処理)よりも短くなっている。
(電源検出回路95AK010など)
図23−3に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ120に電断信号を供給する電断検出回路95AK010を設けてもよい。電断検出回路95AK010は、ここでは、演出制御基板12に実装されるが、演出制御基板12外の基板に実装されてもよい。
演出制御基板12には、電源基板からの直流電圧(演出制御マイクロコンピュータ120を駆動させる駆動電圧)が印加される。当該直流電圧は、演出制御用マイクロコンピュータ120と電断検出回路95AK010とに共通して印加される。正常動作時、当該直流電圧として12Vの電圧が演出制御用マイクロコンピュータ120と電断検出回路95AK010とに印加される。電断検出回路95AK010は、印加される前記直流電圧が8V以下のときに、演出制御用マイクロコンピュータ120に対して電断信号を供給し、演出制御用マイクロコンピュータ120の動作を停止させる。
例えば、電源投入時、電源基板からの直流電圧は、徐々に上昇し安定しない場合があるが、演出制御用マイクロコンピュータ120は、例えば、3Vで動作してしまうこともある。このような場合、電源投入後、直流電圧が安定しない非安定期間において当該直流電圧が3Vを超えてしまうと、この時点において演出制御用マイクロコンピュータ120が動作開始してしまう。そこで、電源投入後、前記直流電圧が安定したであろう8Vを超えるまで(8V以下のとき)は、電断検出回路95AK010が演出制御用マイクロコンピュータ120に電断信号を連続供給して当該演出制御用マイクロコンピュータ120が動作開始してしまうこと(図7のステップS21の初期化処理等を実行する所謂立ち上がり)を防止する。
このような電断検出回路95AK010を備えるパチンコ遊技機1(主基板11及び演出制御基板12)がリセット(電源オフ及びオンを伴うリセット)されたときの様子を図23−4に示す。なお、電断信号は、アクティブLowの信号としている(直流電圧が8V以下で、Low(ON)となり、8V超えると、High(OFF)になる信号)。電断信号をアクティブHighとしてもよい。
図23−4の(ア)のタイミングでリセットが行われると、電源基板から演出制御基板12(演出制御用マイクロコンピュータ120)に供給される直流電圧が下降し、8Vに達した(イ)のタイミングに電断検出回路95AK010から電断信号が供給開始される。なお、この供給開始によりバックアップ条件が成立したとして、上記第1発生事象情報作成処理部(CPU131)は、当該電断信号の受信開始の旨のログ情報(日時情報を含む)を示すバックアップデータ(以下、電断信号受信開始データともいう)を製造業者確認用データとして作成し第1バックアップデータバッファに格納し、第1メモリ書込処理部(CPU131)によりバックアップメモリ基板14に転送しバックアップする(電断信号受信開始データは、店舗確認用データ又はその他のデータとしてバックアップしてもよい)。電断信号が供給される演出制御用マイクロコンピュータ120は、動作を停止し、その後、直流電圧が所定電圧(演出制御用マイクロコンピュータ120が動作できない電圧)以下となることで電源オフとなる。つまり、演出制御用マイクロコンピュータ120は、(イ)のタイミングから非動作となる。リセット操作に伴い、電源基板から主基板11に供給される駆動電圧も下降し、主基板11も、所定タイミングで電源オフ(非動作)となる。
その後、(ウ)のタイミングで、電源基板からの電力供給が復帰し、電源基板から演出制御基板12に供給される直流電圧が徐々に上昇するが、当該直流電圧が8Vを超える(エ)のタイミングまでは電断信号が供給される。当該直流電圧が8Vを超え電断信号がオフとなる(エ)のタイミング以降では、演出制御用マイクロコンピュータ120が動作開始する。さらに、(エ)のタイミングでは、電断信号の受信終了によりバックアップ条件が成立したとして、上記第1発生事象情報作成処理部(CPU131)は、当該電断信号の受信終了の旨のログ情報(日時情報を含む)を示すバックアップデータ(以下、電断信号受信終了データともいう)を製造業者確認用データとして作成し第1バックアップデータバッファに格納し、第1メモリ書込処理部(CPU131)によりバックアップメモリ基板14に転送しバックアップする(電断信号受信終了データは、店舗確認用データ又はその他のデータとしてバックアップしてもよい)。電源基板からの電力供給の復帰に伴って、主基板11も所定タイミングにて動作を開始し、電源投入時の演出制御コマンド(RAMクリア通知コマンド、設定変更開始コマンドなど)が(オ)のタイミングで演出制御基板12に供給される。
主基板11は電断(電源オフ)等されず、演出制御用マイクロコンピュータ120(演出制御基板12)がリセットされた様子を図23−5に示す。演出制御用マイクロコンピュータ120は、例えば、CPU131とVDP130との通信や、CPU131と演出データメモリ基板等との通信が不調であるなど、動作不良の差異に自ら再起動(リセット)する。また、演出制御用マイクロコンピュータ120は、リセット端子にノイズが乗ったり、アクセルエラーやプログラム上のエラーが発生したりしてリセットされることもある。このような場合、演出制御用マイクロコンピュータ120が動作→非動作→動作と変化しても、電源基板からの直流電圧は12Vで変わらず、主基板11も動作し続け、電断信号もオフのまま(非受信のまま)となる。
図23−4のパチンコ遊技機1全体がリセットされた場合(パチンコ遊技機1の電源を投入した場合も同様)と、図23−5の演出制御用マイクロコンピュータ120のみがリセットされた場合とは、前者では電断信号の受信があるが、後者では電断信号の受信がない点で異なる。つまり、電断信号受信開始データ及び電断信号受信終了データのバックアップの有無により、演出制御用マイクロコンピュータ120の電源投入の態様(パチンコ遊技機1全体の通常の電源オン又はリセットによる電源オンであるか、演出制御用マイクロコンピュータ120のみのリセットであるか)を判定できる。
(演出制御用マイクロコンピュータ120電源オン後の処理)
電断検出回路95AK010を備えるパチンコ遊技機1における演出制御用マイクロコンピュータ120の電源がオンされたこと(CPU131が動作可能な直流電圧が印加されたこと)に応じて(又はリセット後に)、CPU131は、図23−6に示す処理を実行してもよい。
図23−6の処理において、CPU131は、まず、電断信号を監視し、電断信号のオンからオフへの変化を検出したかを判定する(ステップ95AKS101)。検出した場合(ステップ95AKS101;Yes)、上記のように、電断信号受信終了データをバックアップする処理を行う(ステップ95AKS102)。
前記変化を検出していない場合(ステップ95AKS101;Yes)、ステップ95AKS102のあとは、電断信号の受信中であるかを判定し(ステップ95AKS103)、受信中である場合(ステップ95AKS103;Yes)、ステップ95AK101に戻る。従って、電断信号を受信している限りは、その後の処理が行われず、演出制御用マイクロコンピュータ120は立ち上がらない。
電断信号を受信中でない場合(ステップ95AKS103;No)、CPU131は、電断信号受信終了データ及び電断信号受信開始データのバックアップがあるかを判定し(ステップ95AKS104)、バックアップがある場合(ステップ95AKS104;Yes)には、パチンコ遊技機1が全体としてリセット(電源オフ及びオンを伴うリセット)されたか電源が投入されたかであるので(正常な電源ON)、主基板11からの電源投入時の演出制御コマンドを受信待ちし(ステップ95AKS105)、当該演出制御コマンドを受信すると、電源投入時のログ情報を示すバックアップデータ(例えば、RAMクリア通知コマンド受信時におけるRAMクリア時刻データ、設定変更開始コマンド受信時の設定値変更時刻データ、設定確認開始コマンド受信時の設定値確認時刻データ、電源投入時刻データなど)を店舗確認用データとして第2バックアップ記憶部95AK004にバックアップする(ステップ95AKS106)。
その後、主基板11からの電源投入時の演出制御コマンドを含むログ情報を示す受信コマンドデータを製造業者確認用データとして第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003それぞれにバックアップする(ステップ95AKS107)。その後、主基板11からの演出制御コマンドに応じた初期化処理(ステップS21)等を行う(停電復旧指定コマンドを受信した場合には、停電復旧処理を行うなど)。
電断信号受信終了データや電断信号受信開始データのバックアップがない場合(ステップ95AKS104;No)、演出制御基板12側(遊技制御用マイクロコンピュータ120)のみがリセットされたことになるので、CPU131は、VDP140を介して画像表示装置5に初期画面(例えば、演出制御基板12側のみがリセットされている旨を報知する画像など)を表示し(ステップ95AKS111)、演出制御基板12側(遊技制御用マイクロコンピュータ120)のみがリセットされた旨のログ情報(日時情報を含む)を示すバックアップデータを製造業者確認用データとして第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003それぞれにバックアップする(ステップ95AKS112)。その後、主基板11から電源投入時の演出制御コマンドが供給されないことに応じた初期化処理(ステップS21)等を行う(例えば、その後に受信した演出制御コマンドに基づいて演出実行を再開する)。
なお、CPU131は、ステップ95AKS105で、電源投入時の演出制御コマンド以外のコマンドを受信した場合、又は、受信待ちしてから所定期間演出制御コマンドを受信できなかった場合には、演出制御基板12への直流電圧のみが低下してリセットされ、主基板11自体は電源供給が確保され電断等されていないと判定し(この場合でも電断信号が供給される)、その旨を製造業者確認用データとして第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003それぞれにバックアップしてもよい(店舗確認用データとしてはバックアップしない)。また、ステップ95AKS111の処理を実行する等する。その後、主基板11から電源投入時の演出制御コマンドが供給されないことに応じた初期化処理(ステップS21)等を行う(例えば、電源投入時の演出制御コマンド以外のコマンドを受信した場合には当該コマンド、受信待ちしてから所定期間演出制御コマンドを受信できなかった場合にはその後に受信した演出制御コマンド、に基づいて、演出実行を再開する)。
以上のような処理により、演出制御用マイクロコンピュータ120は、当該演出制御用マイクロコンピュータ120の電源投入の態様(パチンコ遊技機1全体の通常の電源オン(リセットを伴う電源オンを含む)であるか、主基板11は電断されていない演出制御用マイクロコンピュータ120のみのリセットでの電源オンであるか)に応じて処理を行うことができ、パチンコ遊技機1全体の通常の電源オンの場合は、店舗確認用データ及び製造業者確認用データの両者をバックアップし、演出制御用マイクロコンピュータ120のみのリセットの場合は、製造業者確認用データのみをバックアップすることができる。さらに、パチンコ遊技機1全体の通常の電源オンの場合、ステップ95AKS106及び95AKS107のように、店舗確認用データを製造業者確認用データよりも先にバックアップするので、店舗確認用データのバックアップの優先順位(優先度)が製造業者確認用データのバックアップよりも高くなっている。
(特徴部95AKの効果)
従来、バックアップデータを、製造業者確認用データと、店舗確認用データとに区別することなくバックアップしていたため、店舗確認用データを製造業者確認用データと同様の処理で記憶させていた(例えば、店舗確認用データとしての一部のデータについては、製造業者確認用データと同様に、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003それぞれに記憶させるなど)。しかし、製造業者確認用データをバックアップする際の処理時間は上記のように長い場合があり、このような処理時間で店舗確認用データをバックアップすると、店舗の係員等によりパチンコ遊技機1の電源が切られてしまうタイミング(電断のタイミング)がバックアップの期間と重なってしまう可能性が、店舗確認用データのバックアップの処理時間を短くするときよりも高くなる。また、バックアップする際の処理時間が長いと、演出制御用マイクロコンピュータ120のみがリセットされるなどの事象の発生タイミングとも重なりやすくなる。バックアップ中にパチンコ遊技機1の電源が切られたり、演出制御用マイクロコンピュータ120のみのリセットが生じたりしてしまうと、店舗確認用データがうまくバックアップされず、例えば、当該店舗確認用データが示すログ情報を、メンテナンス履歴画面等に表示することができない場合があった。このような場合、係員等は、メンテナンス履歴場面に表示されるべきログ情報が表示されないことによる不信感を持つことがある。例えば、係員がパチンコ遊技機1の電源を連続してオン、オフすることを繰り返す場合(例えば、パチンコ遊技機1の挙動がおかしい場合、このような操作がされ得る)、従来は、当該電源投入時刻データのバックアップ中に電源がオフされることがあり、オン(電源投入)した旨のログ情報を示す電源投入時刻データなどをうまくバックアップできず、オンした旨のログ情報(「電源投入」やその日時等)がメンテナンス履歴画面にて表示されないことがある。このような場合、係員等は、パチンコ遊技機1が正常に動作しているのかと不信感を抱く。特徴部95AKでは、店舗確認用データのバックアップの所要時間(転送及び書き込み時間)を製造業者確認用データよりも短くしたので、前記のような不都合が生じにくくなっている。さらに、店舗確認用データのバックアップの方が、製造業者確認用データのバックアップよりも優先順位が高く、優先的に行われるので、バックアップ条件の成立からバックアップ完了までの時間も短くなっており(両データのバックアップが競合しても、店舗確認用データのバックアップ完了が遅れない)、これによっても、前記のような不都合が生じにくくなっている。一方で、製造業者確認用データは、製造業者が確認するものであるので(係員等は確認できず、その確認は店舗確認用データよりも困難である)、バックアップ中に電源オフ等されて多少のデータの欠落が生じても上記のような問題は生じない。このように、店舗確認用データのバックアップの所要時間を製造業者確認用データのバックアップよりも短くしたことにより、また、店舗確認用データのバックアップの優先順位を製造業者確認用データの優先順位よりも高くしたことにより(図23−2のバックアップ処理、図23−6のステップ95AKS106及び95AKS107)、店舗確認用データ及び製造業者確認用データを使用目的に応じてバックアップでき、バックアップを好適に行える。さらに、店舗確認用データ及び製造業者確認用データの各バックアップ処理を異ならせ(実行時間や、書き込み回数や、バックアップ記憶部の数が異なる)、店舗確認用データの方が製造業者確認用データよりも、各データが示すログ情報の確認が容易である(ここでは、前者がパチンコ遊技機1上で確認可能である一方、後者は不可である)ので、各データの用途を適切とすることができ(店舗において確認不要なものを製造業者確認用データとし、店舗において係員が確認するものを店舗確認用データとすることができ)、好適なバックアップが実現している。
特に、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003、第2バックアップ記憶部95AK004を一のFRAM(登録商標)により構成する場合、各記憶部95AK001〜95AK003それぞれにデータを格納するのには、時間が掛かる(第1−1バックアップ記憶部95AK001→第1−2バックアップ記憶部95AK002→第1−3バックアップ記憶部95AK003の順にシリアルでデータが格納されるため)。一方で、上記では、店舗確認用データが、製造業者確認用データよりも少ないバックアップ記憶部(ここでは、1つだが、2つでもよい)に格納されるので、店舗確認用データのバックアップの所要時間を短くできている。これにより、バックアップを好適に行える。
また、店舗確認用データのデータ量を製造業者確認用データのデータ量よりも少なくするとよく(1回のバックアップ記憶部への書き込み量を少なくしてもよい。)、これにより、より店舗確認用データのバックアップの所要時間を短くでき、バックアップを好適に行える。
さらに、図23−6の処理により、演出制御用マイクロコンピュータ120は、当該演出制御用マイクロコンピュータ120の電源投入の態様(パチンコ遊技機1全体の通常の電源オンであるか、演出制御用マイクロコンピュータ120のみのリセット(主基板11等の電断はなし)であるか)に応じて処理を行うことができ、パチンコ遊技機1全体の電源オンの場合は、店舗確認用データ及び製造業者確認用データの両者をバックアップし、演出制御用マイクロコンピュータ120のみのリセットの場合は、製造業者確認用データのみをバックアップすることができる。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ120のみのリセットの場合に、当該リセットのログ情報を店舗確認用データとしてバックアップすることによる、当該リセットがメンテナンス履歴画面に表示されてしまうことを防止できる。通常、演出制御用マイクロコンピュータ120のみのリセットは遊技の進行に直接関係がなく軽微なものが多いので、係員に報知すると余計な不信感を抱かせてしまうので、当該リセットがメンテナンス履歴画面に表示されてしまうことを防止することで、好適にバックアップを行うことができる。
(変形例)
上記構成については種々の変形が可能である。以下に変形例を例示するが、下記の複数の変形例の少なくとも一部同士を組み合わせてもよい。
(変形例1)
演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、例えば、図23−7の電断日時記録処理を行ってもよい。当該処理は、ステップS78の日時情報記憶処理の代わり又は加えて(例えば、例えば、日時情報記憶処理の次)実行されればよい。
当該処理において、CPU131は、まず、タイマ回路135(RTC)からの日時情報の一時記憶を許可することを示す一時記憶可フラグ(外部RAM122または内部RAM133に設けられる。フラグ、タイマについて同じ)がセット(オン)されているか否かを確認する(ステップ012IWS841)。一時記憶可フラグがセットされていれば、CPU131は、タイマ回路135(RTC)からの日時情報を一時記憶する時間を計測するための一時記憶タイマがタイムアウトしているか否かを確認する(ステップ012IWS842)。一時記憶タイマがタイムアウトしていれば、CPU131は、タイマ回路135(RTC)から日時情報を読み出し、読み出した日時情報を外部RAM122または内部RAM133に設けられた一時領域に格納する(ステップ012IWS843)。また、CPU131は、一時記憶タイマに100msに相当する値をセットする(ステップ012IWS844)。
なお、外部RAM122または内部RAM133の一時領域には100ms毎に日時情報が記憶されていくのであるが、一時領域に前回の日時情報が記憶されている場合には、100ms毎に随時新たな日時情報が上書きで一時領域に記憶されるものとする。
一時記憶可フラグがセットされていなければ(ステップ012IWS841のN)、CPU131は、初期化指定コマンド(上記ではRAMクリア通知コマンド)または復旧時のコマンド(上記では停電復旧指定コマンド)を受信したか否かを確認する(ステップ012IWS845)。初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信していれば、CPU131は、バックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dに設けられたログ領域に前回の電源投入日時のログ情報が記憶されているか否かを確認する(ステップ012IWS846)。前回の電源投入日時のログ情報が記憶されていなければ(ステップ012IWS846のN)、ステップ012IWS849に移行する。前回の電源投入日時のログ情報が記憶されていれば(ステップ012IWS846のY)、CPU131は、外部RAM122または内部RAM133の一時領域に格納されている日時情報を読み出し、読み出した日時情報を電断日時としてバックアップメモリ基板14のバックアップデータメモリ210A〜210Dに設けられたログ領域(製造業者確認用データ及び又は店舗確認用データの格納領域)にログ情報(製造業者確認用データ及び又は店舗確認用データ)を記憶させる(ステップ012IWS847)。そして、ステップ012IWS849に移行する。
初期化指定コマンドおよび復旧時のコマンドのいずも受信していなければ(ステップ012IWS845のN)、CPU131は、その他のコマンド(ただし、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドなどの電源投入時に送信されるコマンドを除く)を受信したか否かを確認する(ステップ012IWS848)。その他のコマンドを受信してれば、例えば、変動パターン指定コマンドや表示結果指定コマンドなどを受信していれば、ステップ012IWS849に移行する。
ステップ012IWS849では、CPU131は、一時記憶可フラグをセットする(ステップ012IWS849)。また、CPU131は、一時記憶タイマに100msに相当する値をセットする(ステップ012IWS844)。
なお、一時記憶可フラグは、ステップ012IWS849でセットされると、遊技機への電源供給が停止するか、またはCPU131のシステムリセットなどが発生するまで維持される。そして、遊技機への電源投入やシステムリセットなどの発生により演出制御メイン処理が開始されたときに、初期化処理によってリセットされるものとする。
図23−8は、電断日時のログ情報の記録タイミングを説明するための説明図である。図23−8に示すように、CPU131は、CPU131の起動中である場合には、電断日時記録処理のステップ012IWS841でYと判定され、ステップ012IWS842〜S844の処理が実行されることによって、100ms毎に外部RAM122または内部RAM133の一時領域に日時情報が一時記憶される。
次いで、遊技機への電源供給が停止またはCPU131のシステムリセットなどが発生し、初期化処理が実行され一時記憶可フラグがリセットされると、CPU131が起動中の状態に戻っても、電断日時記録処理のステップ012IWS841でNと判定され、100ms毎の日時情報の一時記憶は実行されず、外部RAM122または内部RAM133の一時領域には最後に記憶された日時情報が維持される。
遊技機への電源供給が停止し、その後、遊技機への電源供給が開始された場合であれば、少なくとも初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信する筈である。そこで、本例では、図23−8(1)に示すように、初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信したことを条件として、一時領域に維持されている日時情報を読み出し、読み出した日時情報を電断日時としてログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS845のY、ステップ012IWS847参照)。そして、その後、一時記憶可フラグがセットされ、100ms毎の日時情報の一時記憶が再開される(ステップ012IWS849,S850参照)。ただし、本例では、電源投入日時のログ情報も記録するように構成されているのであるが(ステップ012IWS203参照)、電断発生よりも前の電源投入日時のログ情報が記録されていない場合には何らかの異常が発生している可能性がありうるので、この場合には電断日時のログ情報を記録しないように構成している(ステップ012IWS846のN参照)。
一方、CPU131のシステムリセットなどが発生した場合であれば、遊技機自体の電源供給が停止した訳ではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ100から初期化指定コマンドや復旧時のコマンドなど電源投入時のコマンドは送信されない。そこで、本例では、図23−8(2)に示すように、初期化指定コマンドや復旧時のコマンドを受信しなかった場合には、遊技機自体の電断が発生した訳ではないと判断して、一時領域に維持されている日時情報を電断日時としてログ情報を記録しないように制御している。この場合、図23−8(2)に示すように、その他のコマンド(ただし、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドなどの電源投入時に送信されるコマンドを除く)を受信したことにもとづいて、例えば、変動パターン指定コマンドや表示結果指定コマンドなどを受信したことにもとづいて、一時記憶可フラグがセットされ、100ms毎の日時情報の一時記憶が再開される(ステップ012IWS849,S850参照)。
CPU131側の停止を検出したことのみにもとづいて電断日時のログ情報を記録するように構成してしまうと、CPU131のシステムリセットなどが発生した場合(CPU131のシステムリセットなどにより一時的にCPU131の電源供給が停止したのと同様の状態となった場合)にも電断日時のログ情報が記録されてしまい、遊技機自体の電断が発生した訳ではないのに電断日時のログ情報が記録さてしまう可能性がある。そこで、本例では、図23−8に示すように、CPU131の停止時の日時は仮の電断日時として一時記憶しておいて、初期化指定コマンドや復旧時のコマンドなど電源投入時のコマンドを受信したことを条件として正式に電断日時のログ情報を記録するように構成し、そのような事態が生じないようにしている。
なお、本例では、初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信したことを条件として、遊技機自体の電断が発生したものと判断して電断日時をログ情報に記録する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドなど他の電源投入時に送信されるコマンドを受信したことにもとづいて、電断日時をログ情報に記録するように構成してもよい。
また、本例では、遊技機自体の電断ではなく、CPU131のシステムリセットなどが発生した場合には、ログ情報を記録しない場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技店用のログ情報を記録する領域(店舗確認用データの記憶部)とは別に、遊技機メーカ用のログ情報を記録する領域(製造業者確認用データの記憶部を設けるように構成し、CPU131のシステムリセットなどの発生日時をログ情報として、遊技機メーカ用の領域に記録するように構成してもよい。そのように構成すれば、遊技機メーカの開発用の情報としてログ情報を利用することができる。
以上の構成を一例とする遊技機を下記に例示する。
所定制御手段(例えば、遊技の進行を制御する主基板11や遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
所定制御手段からの情報にもとづいて制御を行う特定制御手段(例えば、CPU131)とを備え、
特定制御手段は、該特定制御手段に対する電力供給が停止した日時を一時記憶可能であり(例えば、CPU131は、ステップ012IWS842〜S844を実行することにより、100ms毎に外部RAM122または内部RAM133の一時領域に日時情報を記憶する)、
該特定制御手段に対する電力供給が開始されたときに、所定制御手段によって出力された電力供給が開始されたことを特定可能な情報(例えば、初期化指定コマンド(RAMクリア通知コマンド)または復旧時のコマンド(停電復旧指定コマンド))を入力したことにもとづいて、一時記憶された日時を電断日時として記憶可能な電断日時記憶手段(例えば、CPU131におけるステップ012IWS847を実行する部分)を含む、
ことを特徴とする遊技機。
そのような構成によれば、電断日時を好適に記憶することができる。
電断日時記憶手段は、特定制御手段に対する電力供給が開始されたときに、電力供給が開始されたことを特定可能な情報を入力できない場合、一時記憶された日時を電断日時として記憶しない(例えば、CPU131は、ステップ012IWS845でNのときステップ012IWS847に移行せず、初期化指定コマンドや復旧時のコマンドを受信しなかった場合には、電断日時としてログ領域にログ情報を記憶させない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、電断日時を好適に記憶することができる。
所定タイミング(例えば、100ms)ごとに日時を一時記憶可能である(例えば、外部RAM122または内部RAM133の一時領域に日時情報を記憶する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、電断日時を好適に記憶することができる。
特定制御手段に対する電力供給が停止したことにもとづいて、所定タイミングごとの日時の一時記憶を停止し(例えば、CPU131は、初期化処理において一時記憶可フラグをリセットすることにより、100ms毎の日時情報の一時記憶が実行されない状態となる)、所定制御手段によって出力された所定の情報(例えば、初期化指定コマンドや復旧時のコマンド、他のコマンド)を入力したことにもとづいて、所定タイミングごとの日時の一時記憶を再開する(例えば、CPU131は、ステップ012IWS849を実行することにより、一時記憶可フラグがセットされて、100ms毎の日時情報の一時記憶が再開される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、電断日時を好適に記憶することができる。
特定制御手段は、特定制御手段に対する電力供給が開始された日時を記憶可能であり(例えば、CPU131は、電源投入日時をログ情報として記録する)、電断日時記憶手段は、電力供給が開始された日時が記憶されていない場合、一時記憶された日時を電断日時として記憶しない(例えば、CPU131は、ステップ012IWS846でNのときステップ012IWS847に移行しないことにより、電断発生よりも前の電源投入日時のログ情報が記録されていない場合には、電断日時のログ情報を記録しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、異常な記憶状態となることを防止することができる。
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、遊技の際に発生した情報を記憶可能な記憶領域(例えば、RAM102)と、遊技に関する異常の履歴情報(例えば、ログ情報)を特定可能に表示可能な履歴表示手段(例えば、図14〜図16の画面を表示するCPU131)と、記憶領域の記憶内容を初期化するための初期化処理(例えば、RAMクリア)を実行可能な初期化処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103))と、初期化処理が実行される場合に、設定値を変更するための設定変更処理(例えば、設定変更処理)を実行可能な設定変更処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103))とを備え、履歴表示手段は、初期化処理が実行され、設定変更処理が実行されなかった場合に、初期化処理が実行されたことを特定可能に表示可能であり(例えば、図15のように、RAMクリアのログ情報を表示する)、初期化処理および設定変更処理が実行された場合に、初期化処理が実行されたことを特定可能な表示を行わずに、設定変更処理が実行されたことを特定可能に表示可能である(例えば、図14のように、設定変更終了の旨(「設定変更を終了しました」)を示すログ情報のみを表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、不要な情報を表示しないので、履歴情報が確認しにくくなることを防止することができる。
(変形例2)
演出制御マイクロコンピュータ120は、電源投入時等の適宜のタイミングに第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003それぞれの記憶内容(バックアップデータ)の正当性を、パリティ、チェックサムまたはハッシュ値などを用いた任意の誤り検出処理などにより検証する場合であって、第1−1バックアップ記憶部95AK001(バックアップ記憶エリア95AK001A)→第1−2バックアップ記憶部95AK002(バックアップ記憶エリア95AK002A)→第1−3バックアップ記憶部95AK003(バックアップ記憶エリア95AK003A)→第1−1バックアップ記憶部95AK001(バックアップ記憶エリア95AK001B)→第1−2バックアップ記憶部95AK002(バックアップ記憶エリア95AK002B)→第1−3バックアップ記憶部95AK003(バックアップ記憶エリア95AK003B)・・・とバックアップデータを順次格納していく場合に、最新のバックアップデータの検証の結果がNGの場合には、そのNGのバックアップデータに新たなバックアップデータを上書きし、その後、他のバックアップ記憶部を格納していくようにしてもよい。例えば、バックアップ記憶エリア95AK001A〜95AK003Aにバックアップデータが格納され、バックアップ記憶エリア95AK001B以降にはバックアップデータが格納されていない場合であって、バックアップ記憶エリア95AK003Aに格納されたバックアップデータがNGで他がOKの場合には、当該バックアップ記憶エリア95AK003Aから新たなバックアップデータを格納していってもよい。この場合、バックアップ記憶エリア95AK003Aには、再度NGだったバックアップデータと同じデータ(OKと思われるデータ)を新たなバックアップデータとして再度格納するとよいが、バックアップ記憶エリア95AK003Aに他のバックアップデータを格納し、バックアップ記憶エリア95AK003A〜バックアップ記憶エリア95AK002Bに3つの同じバックアップデータを格納するようにしてもよい(以降、3つの同じバックアップデータは、第1−3バックアップ記憶部95AK003→第1−1バックアップ記憶部95AK001→第1−2バックアップ記憶部95AK002の順に格納される)。ここで、バックアップ記憶エリア95AK001Aから新たなバックアップデータを格納しなおす(上書きする)とすると、OKだったバックアップデータにNGのバックアップデータを上書きしてしまう虞も生じるが、前記の方法だとこのような虞を防止できる。
(変形例3)
演出制御用マイクロコンピュータ120が実行する、製造業者確認用データをバックアップする処理(バックアップメモリ基板14への転送等、なお、演出制御用マイクロコンピュータ120が製造業者確認用データを直接バックアップデータとして所定のバックアップ可能な記憶部に書き込んでもよく、その場合には当該書き込みの処理。製造業者確認用データについても同様)である第1バックアップ処理と、店舗確認用データをバックアップする処理である第2バックアップ処理と、は、バックアップするデータ以外の処理自体が異なるとよく、処理自体として、実行時間と、バックアップデータを記憶させる領域と、処理の優先順位(処理の実行の優先順位)と、1回のバックアップデータの書込量と、のうちの少なくとも1つが異なるようにするとよい。
(変形例4)
演出制御用マイクロコンピュータ120は、店舗確認用データ及び又は製造業者確認用データを第1バックアップデータバッファ又は第1バックアップデータバッファを介さずに、バックアップメモリ基板14に転送してもよい。また、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第4バックアップ記憶部95AK004を演出制御基板12に設け、演出制御用マイクロコンピュータ120が、店舗確認用データ及び又は製造業者確認用データを第1バックアップデータバッファ又は第1バックアップデータバッファを介して又は介さずに、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第4バックアップ記憶部95AK004に書き込んでもよい。
(特徴部95AKの構成)
以下、特徴部95AKを一例とする遊技機について記載する。
遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ120など)と、
バックアップデータを記憶可能な記憶手段(例えば、バックアップメモリ基板14(特に、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第2バックアップ記憶部95AK004)など)と、を備え、
前記制御手段は、
第1バックアップ条件の成立に基づいて、第1バックアップデータ(例えば、製造業者確認用データなど)を前記記憶手段に記憶させる第1バックアップ処理(例えば、バックアップメモリ基板14への製造業者確認用データの転送の処理など)を実行可能であり、
第2バックアップ条件の成立に基づいて、第2バックアップデータ(例えば、店舗確認用データなど)を前記記憶手段に記憶させる前記第1バックアップ処理よりも短い実行時間の第2バックアップ処理(例えば、バックアップメモリ基板14への店舗確認用データの転送の処理など)を前記第1バックアップ処理とは異なる優先順位(処理実行の優先度であり、第1バックアップ処理と第2バックアップ処理とが競合したときにどちらを先に実行するかの順位を含む)で実行可能である(例えば、店舗確認用データのバックアップは、製造業者確認用データのバックアップよりも短い実行時間で行われ、かつ、処理の優先度が高いなど)、
遊技機。
上記では、遊技の進行を制御する主基板11からのコマンドに基づいて演出を実行する演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ120が上記制御手段として動作しているが、例えば、主基板11と演出制御基板12との他、演出制御基板からのコマンドで演出を演出制御基板12と協働して実行する第2の演出制御基板を有する遊技機に本発明を適用し、第2の演出制御基板に実装されたコンピュータ、CPU等に上記制御手段を適用してもよい。
制御手段と記憶手段とは、同じ基板に設けられてもよい。このような場合、第1バックアップ処理や第2バックアップ処理は、記憶手段にバックアップデータを直接書き込む処理としてもよい。記憶手段のうち、第1バックアップデータを記憶する部分と、第2バックアップデータを記憶する部分とは、FRAM(登録商標)などの同じ記憶装置の一部同士であってもよいし、異なる二つの記憶装置それぞれから形成されてもよい。演出制御用マイクロコンピュータ120及びバックアップメモリ基板14のセットを制御手段として捉え、第1バックアップ処理や第2バックアップ処理は、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003又は第2バックアップ記憶部95AK004にバックアップデータの転送及び書き込みの処理と捉えてもよい(このような場合でも特徴部95AKでは、第2バックアップ処理の方が実行時間が短い)。
第1バックアップ条件と第2バックアップ条件は、同じ条件であってもよいし、異なる条件であってもよい。バックアップ条件は、例えば、バックアップデータを作成する契機となる条件(ログ情報により記録したい事象の発生等)であればよい。バックアップ条件の成立時にバックアップデータを作成しておき(RAM等に記録しておく)、電断が生じ得るタイミングで、作成しておいたバックアップデータを記憶手段に格納するようにしてもよい(「第1バックアップ条件の成立に基づいて、第1バックアップデータを記憶手段に記憶させる」等の表現は、このような態様を含む)。第1バックアップデータと第2バックアップデータとは、同じデータであってもよい(但し、異なるデータの方が好ましい)。第1バックアップデータは、例えば、上記製造業者確認用データとなる少なくとも1つのバックアップデータであればよい。第2バックアップデータは、上記店舗確認用データとなる少なくとも1つのバックアップデータであればよい。
第1バックアップ処理の実行時間及び第2バックアップ処理の実行時間は、バックアップデータを実際に転送する期間又は書き込む期間のみであってもよいし、タイマ割り込み毎など、複数回に分けてバックアップデータを転送又は書き込みする場合には各回の間の時間を含めた期間であってもよい。また、前記実行時間は、バックアップ条件の成立からバックアップ終了までの期間であってもよい(バックアップ条件の成立からバックアップ終了までの期間全体で、バックアップ処理を行っていると捉えてもよい)。
第2バックアップ処理の実行時間を、第1バックアップ処理の実行時間よりも短くする手段としては、(1)第2バックアップデータのデータ量を第1バックアップデータのデータ量よりも小さくする、(2)第2バックアップデータの格納先の数を第1バックアップデータの格納先の数よりも少なくする、(3)第2バックアップデータよりも第1バックアップデータの方が記憶手段に書き込む際の書き込み回数を多くするなどにより実現できる。
第1バックアップ処理と第2バックアップ処理とのうちのいずれの優先順位を高くするかは任意である(例えば、ステップ95AKS003〜ステップ95AKS010のあとに、ステップ95AKS001〜ステップ95AKS002を実行してもよい)。
上記構成によれば、第1バックアップ処理の実行時間よりも第2バックアップ処理の実行時間を短くすることにより、第2バックアップ処理中に電断等(遊技機の電源オフ、電圧低下等による制御手段のみの電源オフ、制御手段のみ又は遊技機全体のリセットなど)が発生する可能性(第2バックアップ処理と電断等とが時期的に重なる可能性)が第1バックアップ処理よりも低くなっている(例えば、バックアップデータのバックアップメモリ基板14への転送と制御手段のみの電源オフとが重なる可能性や、バックアップデータの書き込みと遊技機の電源オフとが重なる可能性が低くなっている)。つまり、電断等が途中で発生したことによる第2バックアップ処理の失敗の可能性が、第1バックアップ処理よりも低くなっている。また、第1バックアップ処理と第2バックアップ処理とは異なる優先順位で実行されるので両処理は同時には実行されない。従って、第1バックアップ処理と第2バックアップ処理とを同時に実行したときに第1バックアップ処理の実行のせいで第2バックアップ処理の実行時間が延びてしまうなどの不都合を防止でき、第2バックアップ処理中に電断等が生じる可能性が低くなっている。以上により、少なくとも第2バックアップデータについては(第1バックアップデータよりも)失敗の可能性が低いバックアップ処理を行え、好適なバックアップが実現している。
なお、第2バックアップ処理の処理実行の優先順位を、第1バックアップ処理よりも高くするとよい。これにより、第2バックアップ条件成立後に第2バックアップ処理を第1バックアップ処理よりも早く実行でき、第2バックアップ条件成立後から第2バックアップ処理完了までに電断等が生じる可能性を低くでき、好適なバックアップが実現している。
前記制御手段の構成に代えて又は加えて
前記制御手段は、
第1バックアップ条件の成立に基づいて、第1バックアップデータ(例えば、製造業者確認用データなど)を前記記憶手段に記憶させる第1バックアップ処理(例えば、バックアップメモリ基板14への製造業者確認用データの転送の処理など)を実行可能であり、
第2バックアップ条件の成立に基づいて、第2バックアップデータ(例えば、店舗確認用データなど)を前記記憶手段に記憶させる前記第1バックアップ処理とは異なる(例えば、バックアップの所要時間が異なる、バックアップ記憶部の数が異なる、処理の優先順位が異なる、バックアップデータの書き込み量が異なるなど)第2バックアップ処理(例えば、バックアップメモリ基板14への店舗確認用データの転送の処理など)を実行可能であり、
前記記憶手段に記憶させた前記第1バックアップデータが示す情報よりも、前記記憶手段に記憶させた前記第2バックアップデータが示す情報の方が確認容易である(例えば、店舗確認用データが示すログ情報は画像表示装置5で確認できるが、製造業者確認用データが示すログ情報は製造業者の読み出し装置によってしか読み出しできないなど)、
ようにしてもよい。
前記「確認」の容易さは、例えば、各バックアップデータが示す情報を確認するための手間の多さ(手間が少なければ、確認が容易となる)であり、例えば、上記のように、店舗確認用データが示すログ情報は画像表示装置5で確認できるが、製造業者確認用データが示すログ情報は製造業者の読み出し装置によってしか読み出しできず、当該読み出し装置を介してしか当該ログ情報を確認できない場合、読み出しの手間が掛からない分、店舗確認用データが示すログ情報の方が確認容易である。例えば、第2バックアップデータは、当該第2バックアップデータが示す情報を係員等による遊技機への操作に基づいて表示手段などで表示可能(遊技機上で確認可能)となるように記憶され、第1バックアップデータは、当該第1バックアップデータが示す情報を、当該第1バックアップデータを遊技機から読み出してしか(つまり、遊技機以外の装置でしか)確認できない(遊技機を操作しても確認できない)ように記憶されるよう(上記もこの一例)、遊技機を構成してもよく、この場合も、読み出しの手間が掛からない分、第2バックアップデータが示す情報の方が確認容易である。また、製造業者確認用データを暗合化して記憶し、店舗確認用データを暗合化せずに記憶するようにしてもよく、このときは、暗合化の手間がない分、店舗確認用データの方が確認容易となる。
前記第1バックアップ処理と前記第2バックアップ処理とは、前記記憶手段に記憶させる第1バックアップデータ及び第2バックアップデータ以外の処理自体が異なる、
ようにしてもよい。
前記第1バックアップ処理と前記第2バックアップ処理とは、処理自体として、実行時間と、第1バックアップデータ及び第2バックアップデータを記憶させる領域と、処理の優先順位(処理の実行の優先順位)と、1回のバックアップデータの書込量と、のうちの少なくとも1つが異なる、
ようにしてもよい。
上記各構成によれば、第1バックアップ処理と第2バックアップ処理とを異ならせ、第1バックアップデータと第2バックアップデータのバックアップ後の扱い(各データが示す情報の確認の容易さ)を異ならせることができるので、好適にバックアップ処理を実行することができる。
前記記憶手段が記憶する前記第1バックアップデータが示す情報は前記遊技機上で報知されないが(例えば、製造業者確認用データが示すログ情報は、パチンコ遊技機1で表示されないなど)、
前記記憶手段が記憶する前記第2バックアップデータが示す情報は前記遊技機上で報知可能である(例えば、店舗確認用データが示すログ情報は、パチンコ遊技機1で表示されるなど)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。上記報知は、音声等による報知であってもよい。また、第1バックアップ処理よりも第2バックアップ処理の方の実行時間を短くする場合、上記構成により、報知可能な情報を示す第2バックアップデータについては失敗の可能性が低いバックアップ処理を行え、第2バックアップデータが示す情報が報知されるはずがバックアップ処理の失敗により報知されないといった不都合を防止でき、好適にバックアップ処理を実行することができる。
前記記憶手段が記憶する前記第2バックアップデータに基づいて当該第2バックアップデータが示す情報(例えば、店舗確認用データが示すログ情報など)を表示手段(例えば、画像表示装置5など)に表示可能な表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ120など)を備え、
前記記憶手段が記憶する前記第1バックアップデータが示す情報(例えば、製造業者確認用データが示すログ情報など)は前記遊技機にて表示されない(例えば、製造業者確認用データが示すログ情報は、パチンコ遊技機1で表示されないなど)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。また、第1バックアップ処理よりも第2バックアップ処理の方の実行時間を短くする場合、上記構成により、表示可能な情報を示す第2バックアップデータについては失敗の可能性が低いバックアップ処理を行え、第2バックアップデータが示す情報が表示されるはずがバックアップ処理の失敗により報知されないといった不都合を防止でき、好適にバックアップ処理を実行することができる。
前記記憶手段は、
前記第1バックアップデータが書き込まれ、前記第2バックアップデータが書き込まれない第1記憶領域(例えば、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003など)と、
前記第2バックアップデータが書き込まれ、前記第1バックアップデータが書き込まれない第2記憶領域(例えば、第2バックアップ記憶部95AK004など)と、を備える、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、第1バックアップデータの記憶領域と第2バックアップデータの記憶領域とを分けることができ、好適にバックアップ処理を実行することができる。
前記第1記憶領域は、同じ第1バックアップデータが書き込まれる第1の数(例えば、3つ)の記憶領域(例えば、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003など)を有し、
前記第2記憶領域は、同じ第2バックアップデータが書き込まれる第1の数よりも少ない第2の数(例えば、1つ)の記憶領域(例えば、第2バックアップ記憶部95AK004など)を有する、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、第2バックアップ処理の実行時間を第1バックアップ処理よりも確実に短くでき、好適にバックアップ処理を実行することができる。
第1制御手段(例えば、主基板11など)と、
前記制御手段である第2制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ120など)と、を備え、
前記第2制御手段は、前記第1制御手段と前記第2制御手段とのうち前記第2制御手段のみがリセットされたときは、前記第1バックアップ処理を実行し、前記第2バックアップ処理を実行しない(例えば、ステップ95AKS112で製造業者確認用データをバックアップするが、店舗確認用データをバックアップしないなど)、
ようにしてもよい。
上記リセットの判定を、上記では電断信号によって行っているが、その他の方法により行ってもよい。例えば、リセット後の第2制御手段に最初に第1制御手段から送信されてくるコマンド等により前記リセットの判定を行ってもよい(コマンドが、リセット後に通常送信されてくるコマンド以外のコマンド(変動パターン指定コマンドなど)であれば前記第2制御手段のみがリセットされたと判定する)。
上記構成によれば、前記第1制御手段と前記第2制御手段とのうち前記第2制御手段のみがリセットされたときに、実行時間の短い第2バックアップ処理を実行しない又は確認容易な第2バックアップデータを対象とする第2バックアップ処理を実行ないので、好適にバックアップ処理を実行することができる(例えば、第2バックアップデータにより第2制御手段のみがリセットされたことは、軽微な不具合であることが多く当該軽微な不具合を不必要に報知せずにすむ等、当該第2制御手段のみがリセットされたことを不必要に報知せずにすむ)。
前記第2制御手段は、前記第1制御手段と前記第2制御手段との両者がリセットされたときに、前記第1バックアップ処理及び前記第2バックアップ処理を実行する(例えば、ステップ95AKS106及び95AKS107など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。前記第1制御手段と前記第2制御手段との両者がリセットされたときは、通常想定されるリセットであり、その旨をしっかりバックアップでき、好適にバックアップ処理を実行することができる。
前記第2制御手段に供給される電圧が所定値以下のときに、当該第2制御手段に動作を行わせない所定信号(例えば、電断信号など)を供給可能な信号供給手段(例えば、電断検出回路95AK010など)を備え、
前記第2制御手段は、電源が投入された後、前記所定信号が供給されたか否かに基づいて、前記第1制御手段と前記第2制御手段との両者がリセットされたか前記第2制御手段のみがリセットされたかを特定可能である(例えば、95AKS104以降の処理など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、所定信号により、リセットされた制御手段を特定でき、好適にバックアップ処理を実行することができる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ120など)と、バックアップデータを記憶可能な記憶手段(例えば、バックアップメモリ基板14など)と、を備え、前記制御手段は、第1バックアップ条件の成立に基づいて、第1バックアップデータ(例えば、製造業者確認用データなど)を前記記憶手段に記憶させる第1バックアップ処理(例えば、バックアップメモリ基板14への製造業者確認用データの転送の処理など)を実行可能であり、第2バックアップ条件の成立に基づいて、第2バックアップデータ(例えば、店舗確認用データなど)を前記記憶手段に記憶させる前記第1バックアップ処理よりも短い実行時間の第2バックアップ処理(例えば、バックアップメモリ基板14への店舗確認用データの転送の処理など)を前記第1バックアップ処理とは異なる優先順位で実行可能であり(例えば、店舗確認用データのバックアップは、製造業者確認用データのバックアップよりも短い実行時間で行われ、かつ、処理の優先度が高いなど)、前記記憶手段は、前記第1バックアップデータが書き込まれ、前記第2バックアップデータが書き込まれない第1記憶領域(例えば、第1−1バックアップ記憶部95AK001〜第1−3バックアップ記憶部95AK003など)と、前記第2バックアップデータが書き込まれ、前記第1バックアップデータが書き込まれない第2記憶領域(例えば、第2バックアップ記憶部95AK004など)と、を備え、さらに、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、前記示唆演出が実行される前に前記示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、前記示唆演出は、第1示唆演出(例えば、保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出(例えば、チャンス目予告演出)とを含み、前記準備演出は、前記第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、前記第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、前記第3示唆演出、前記第1準備演出および前記第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり(図32−11(A1),(A2)参照)、前記第1準備演出および前記第2準備演出のいずれかが実行されているときよりも、前記第1準備演出および前記第2準備演出のいずれも実行されていないときの方が、前記第3示唆演出が実行されやすい(例えば、図32−10参照)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、好適にバックアップ処理を実行することができる。また、好適に興趣を維持することができる。
つまり、バックアップ条件によって記憶させるバックアップデータの内容や優先順位を異ならせることにより、例えば、店舗確認用データのバックアップは、製造業者確認用データのバックアップよりも短い実行時間で行われ、かつ、処理の優先度が高くなるようにして、遊技機が店舗に設置された状態で電断が発生したときに極力復旧できるようにするなど、好適にバックアップ処理を実行することができるとともに、第3示唆演出は第1準備演出や第2準備演出が実行されてないときに実行されやすくしたので、期待度を高める第1準備演出や第2準備演出の実行中に第3示唆演出が実行されることが少なくなり、好適に興趣を維持することができる。また、準備演出や示唆演出が実行されて遊技者の期待感が高まっているときに電断が発生した場合に、復旧できずに初期化されてしまって遊技興趣が低下することを極力防ぐことができる。
さらに、好適にバックアップ処理を実行することができ、また、好適に興趣を維持することができる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、第1示唆演出(例えば、保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出(例えば、チャンス目予告演出)とを含み、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第3示唆演出、第1準備演出および第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり(図32−11(A1),(A2)参照)、第1準備演出および第2準備演出のいずれかが実行されているときよりも、第1準備演出および第2準備演出のいずれも実行されていないときの方が、第3示唆演出が実行されやすい(例えば、図32−10参照)遊技機が挙げられる。以下に、これらの遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(基本説明)
まず、他の形態例のパチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図24は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図24に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図25参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図24に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図25参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図24に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図24では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図25参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図25参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組み合わせとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組み合わせの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組み合わせでない所定のリーチ組み合わせ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図25に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板9013に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板9014に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板9013は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板9014は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図26は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図26に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS901)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS902)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS903)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS903;Yes)、初期化処理(ステップS908)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS909)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS903;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS904)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS904では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS904;No)、初期化処理(ステップS908)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS904;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS905)。ステップS905では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS905;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS908)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS905;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS906)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS907)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS9010)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9011)、割込みを許可する(ステップS9012)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図27のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図27に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS9021)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS9022)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS9023)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS9024)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS9025)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS9026)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS9027)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS9027のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理として、図27に示すステップS9025にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図27に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS90101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110〜S90120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS90110〜S90120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS90110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS90111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS90112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS90113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS90114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS90115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS90116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS90117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS90118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS90119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS90120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図29のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図29に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS9071)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS9072)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS9073)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS9073;No)、ステップS9073の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS9073にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS9073;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS9074)、コマンド解析処理を実行する(ステップS9075)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS9075にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS9076)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS9076の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS9077)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS9073の処理に戻る。ステップS9073の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図30は、演出制御プロセス処理として、図29のステップS9076にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS90161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS90161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS90170〜S90177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS90170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS90171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS90172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS90171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS90173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS90174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS90175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS90176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS90177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部153SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部153SGにおける遊技機につき、図31−1〜図31−31を参照して説明する。
まず、図31−1は、本実施の形態の特徴部153SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図31−1及び図31−3に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠153SG001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)153SG003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠153SG003には、ガラス窓を有するガラス扉枠153SG003aが左側辺を中心として遊技機用枠153SG003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠153SG003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠153SG003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠153SG003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠153SG003及びガラス扉枠153SG003aを開放することはできないようになっている。
左遊技領域153SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域153SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域153SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路153SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域153SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域153SG002Rには、該右遊技領域153SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域153SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域153SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図31−1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘153SGK1が配設されている。このため、左遊技領域153SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域153SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
また、画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
図31−2及び図31−3に示すように、本実施の形態の特徴部153SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース153SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ153SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ153SG052と、遊技機用枠153SG003の開放を検知する開放センサ153SG090と、が設けられている。尚、詳細は後述するが、本実施の形態の特徴部153SGにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ153SG051及び設定切替スイッチ153SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース153SG201内に収容されており、錠スイッチ153SG051及び設定切替スイッチ153SG052は、基板ケース153SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース153SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ153SG051及び設定切替スイッチ153SG052を有する基板ケース153SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠153SG003を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠153SG003を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ153SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ153SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース153SG201には、設定値や後述するベース値を表示可能な表示モニタ153SG029が配置されている。該表示モニタ153SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース153SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ153SG029は、基板ケース153SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠153SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠153SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、図31−1及び図31−2に示すように、本実施の形態の特徴部153SGにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置153SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置153SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器153SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器153SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器153SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器153SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器153SG131、高ベース状態(時短状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域153SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ153SG132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ153SG133、高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ153SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部153SG200が設けられている。
第1特別図柄表示装置153SG004Aと第2特別図柄表示装置153SG004Bとは、それぞれ8セグメントのLEDから構成されている。また、第1特別図柄表示装置153SG004Aと第2特別図柄表示装置153SG004Bとでは、特別図柄の可変表示結果がはずれや小当りである場合は、共通の組み合わせで該可変表示結果を導出表示可能となっている。
第1特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第1特別図柄表示装置153SG004Aは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。また、第2特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第2特別図柄表示装置153SG004Bは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、第1特別図柄表示装置153SG004Aと第2特別図柄表示装置153SG004Bとで導出表示可能な大当り図柄は全て異なっているが、第1特別図柄表示装置153SG004Aで導出表示可能な大当り図柄と第2特別図柄表示装置153SG004Bで導出表示可能な大当り図柄は少なくとも一部が重複していてもよい。
第1保留表示器153SG025Aと第2保留表示器153SG025Bとは、それぞれ4セグメントのLEDが左右方向に並列して配置されている。これら第1保留表示器153SG025Aと第2保留表示器153SG025Bとでは、保留記憶数が1個であれば左端部のLEDのみが点灯し、保留記憶数が増加していく毎に左から2番目、左から3番目、左から4番目のLEDが順次点灯する。そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少する(消費される)ことに応じて、該可変表示に対応する保留表示器でのLEDが所定のシフト方向(本実施の形態の特徴部153SGでは左方向)に向けて消灯していく。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とが両方存在する場合は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示が優先して実行される様になっている。このため例えば第1特図保留記憶が1個存在するとともに第2特図保留記憶が2個存在する場合(第1保留表示器153SG025Aの左端部のLEDのみが点灯しているとともに、第2保留表示器153SG25Bの左2個のLEDが点灯している場合)は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示の実行によって第2特図保留記憶が0個となった後に、第1特図保留記憶にもとづく可変表示が実行される。
また、ラウンド表示器153SG131は5個のセグメント(LED)から構成されている。尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける大当り種別としては、5ラウンド大当りである大当りA、10ラウンド大当りである大当りB、15ラウンド大当りである大当りCの計3個の大当り種別が設けられており、これら大当り種別に応じてラウンド表示器153SG131を構成するセグメントのうちいずれのセグメントが点灯するかが異なっている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御基板12には、可変表示中等にそれぞれの原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動体153SG321及び第2可動体153SG322と、第1可動体153SG321が該第1可動体153SG321の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ153SG331と、第2可動体153SG322が該第2可動体153SG322の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ153SG332と、が接続されている。
図31−4(A)は、本実施の形態における特徴部153SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図31−4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図31−4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置153SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図31−4(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図31−4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置153SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変等)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図31−5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図31−5に示すように、この実施の形態の特徴部153SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図31−5に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図31−6は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図31−6に示すように、本実施の形態の特徴部153SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図31−6に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図31−7〜図31−11などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図31−7(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル、図31−7(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル、図31−8(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図31−8(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施の形態の特徴部153SGのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図31−7(A)及び図31−7(B)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定値毎に設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部153SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図31−7(A)に示すように、設定値が1であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(B)に示すように、設定値が1であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(A)に示すように、設定値が2であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(B)に示すように、設定値が2であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(A)に示すように、設定値が3であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(B)に示すように、設定値が3であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(A)に示すように、設定値が4であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(B)に示すように、設定値が4であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(A)に示すように、設定値が5であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(B)に示すように、設定値が5であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(A)に示すように、設定値が6であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図31−7(B)に示すように、設定値が6であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部153SGでは、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部153SGでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、図31−7に示すように、各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図31−7(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図31−7(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図31−7に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置153SG004Aまたは第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置153SG004Aまたは第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
図31−8(A)及び図31−8(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図31−8(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図31−8(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部153SGにおける大当り種別について、図31−9を用いて説明する。本実施の形態の特徴部153SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰り返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰り返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰り返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部153SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図31−8(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。一方で、図31−8(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜199までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技球が入賞した入賞口が第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかに応じて大当り種別の決定割合が異なっている一方で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず共通の割合にて大当り種別を決定するようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、可変表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図31−10(A)及び図31−10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りAである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と、大当り種別が大当りB、大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図31−10(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、401〜850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、851〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
図31−10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、201〜550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、551〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図31−10(C)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(PC1−1)に割り当てられている。尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設けてもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図31−11(A)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図31−11(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2〜4個用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図31−11(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図31−11(D)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、スーパーリーチ変動パターンを決定する割合よりも高設定されている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる可変表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、はずれ用変動パターンとしてスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とが各設定値間にて完全に同一の形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とは、各設定値間において僅差(例えば、1%程度)で異なっていてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチとノーマルリーチとのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
尚、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い(図31−6参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図31−11(A)〜図31−11(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の可変表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、決定した変動パターン毎にリーチ演出を実行するか否かといずれのリーチ演出を実行するかが1対1で対応付いている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が、変動パターンの特図変動時間や可変表示結果等にもとづいてリーチ演出を実行するか否かや、いずれのリーチ演出を実行するかを抽選して決定してもよい。
図31−1に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
次に、本実施の形態の特徴部153SGにおける表示モニタ153SG029の表示について説明する。
図31−12(A)に示すように、表示モニタ153SG029は、第1表示部153SG029A、第2表示部153SG029B、第3表示部153SG029C、第4表示部153SG029Dを備えている。第1表示部153SG029A〜第5表示部153SG29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部153SG029A〜第5表示部153SG29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける表示モニタ153SG029の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。
表示モニタ153SG029には、図31−12(B)及び図31−12(C)に示すように、全遊技状態のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値(計測中のリアルタイム値)であるベースLと、全遊技状態における1回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース1と、全遊技状態における2回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース2と、全遊技状態における3回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース3と、を表示可能となっている。ベースL、ベース1、ベース2、ベース3は、百分率にて表示モニタ153SG029に表示される。
実際に表示モニタ153SG029にてベースLを表示する場合は、該ベースLの略記である「bL.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「L.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ153SG029にてベース1を表示する場合は、該ベースの略記である「b1.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「1.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ153SG029にてベース2を表示する場合は、該ベースの略記である「b2.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「2.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ153SG029にてベース3を表示する場合は、該ベースの略記である「b3.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「3.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。
本実施の形態の表示モニタ153SG029では、主基板11(CPU103)の制御によってこれらベースL、ベース1、ベース2、ベース3を順次表示する制御を実行するようになっている。例えば、主基板11は、ベースL→ベース1→ベース2→ベース3の順番で表示モニタ153SG029の表示を5秒間隔で切り替える制御を実行する。尚、これら表示モニタ153SG029における各ベース値の表示は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて表示色が異なるようになっている。具体的には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「1」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を白色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「2」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を青色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「3」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を黄色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「4」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を緑色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「5」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を赤色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「6」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を紫色にて表示する。このため遊技場の店員等は、CPU103が後述する設定値変更処理を実行せずとも、表示モニタ153SG029の表示色を確認するのみでパチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定可能となっている。
図31−2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図31−13(A)に示すような演出制御用データ保持エリア153SG190が設けられている。図31−13(A)に示す演出制御用データ保持エリア153SG190は、演出制御フラグ設定部153SG191と、演出制御タイマ設定部153SG192と、演出制御カウンタ設定部153SG193と、演出制御バッファ設定部153SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部153SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部153SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部153SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部153SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部153SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部153SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部153SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部153SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施の形態の特徴部153SGでは、図31−13(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部153SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の変動表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される飾り図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
更に、本実施の形態の特徴部153SGにおける始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、後述する先読予告設定処理(図31−18)において保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグの記憶領域が各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
尚、保留表示フラグには、後述する先読予告設定処理において、保留表示予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))や特殊態様(例えば、青色や赤色のカメラ)の保留記憶表示の表示パターンに対応する「3」(青色のカメラ)または「4」(赤色のカメラ)がセットされることで、通常の表示態様とは異なる態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性、該パチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆演出が実行される可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図31−13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の変動表示を開始するごとに、直前に終了した変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する変動表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図31−13(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の変動表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において変動表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、本実施の形態の特徴部153SGにおける遊技制御メイン処理について説明する。図31−14は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(153SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(153SGSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102にバックアップデータが記憶されているか否か(107SGSa003)や、RAM102(バックアップRAM)が正常であるか否か(107SGSa004)を判定する。バックアップデータが記憶されていない場合(153SGSa003;N)やRAM102が正常でない場合(153SGSa004;N)は、153SGSa017に進み、バックアップデータが記憶されており、且つRAM102が正常である場合(153SGSa003;Y、153SGSa004;Y)は、更にRAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかであるか、つまり、RAM102に正常な値の設定値が格納されているか否かを判定する(153SGSa005)。
RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかではない場合(153SGSa005;N)は、153SGSa017に進み、RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかである場合(153SGSa005;Y)は、電断前に後述する設定値変更処理の実行中であったこと(設定値変更処理の実行中に電断が発生したこと)を示す設定値変更中フラグがセットされているか否かを判定する(153SGSa006)。設定値変更中フラグがセットされている場合(153SGSa006;Y)は、153SGSa017に進み、設定値変更中フラグがセットされていない場合は、後述するRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグがセットされていれば該RAMクリアフラグをクリアし(153SGSa007)、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(153SGSa008)。
クリアスイッチがONである場合(153SGSa008;Y)は、RAMクリアフラグをセットして153SGSa011に進み(153SGSa010)、クリアスイッチがOFFである場合(153SGSa008;N)は、153SGSa010を実行せずに153SGSa011に進む。
153SGSa011においてCPU103は、錠スイッチ153SG051がONであるか否かを判定する(153SGSa011)。錠スイッチ153SG051がONである場合(153SGSa011;Y)は、更に開放センサ153SG090がONであるか否かを判定する(153SGSa012)。開放センサ153SG090がONである場合、つまり、錠スイッチ153SG051がON且つ遊技機用枠153SG003が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(153SGSa012;Y)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(153SGSa013a)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(153SGSa013a;Y)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(153SGSa013b)を実行して153SGSa013dに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(153SGSa013a;N)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(153SGSa013c)を実行して153SGSa013dに進む。
尚、設定値変更処理(153SGSa013b)では、CPU103は、先ず、表示モニタ153SG029において現在設定されている設定値の表示を行う。次いで、設定切替スイッチ153SG052が操作される毎に表示モニタ153SG029における設定値の更新表示を行う。そして、錠スイッチ153SG051がOFFとなったことにもとづいて表示モニタ153SG029に表示されている設定値をRAM102に更新記憶するとともに、該新たにRAM102に更新記憶された設定値を特定可能な設定値指定コマンドを演出制御用CPU120に対して出力する。
また、設定値確認処理(153SGSa013c)では、CPU103は、表示モニタ153SG029において現在設定されている設定値の表示を行う。そして、錠スイッチ153SG051がOFFとなったことにもとづいて表示モニタ153SG029における設定値の表示を終了すればよい。
尚、153SGSa011において錠スイッチ153SG051がOFFである場合(153SGSa011;N)や開放センサがOFFである場合(153SGSa012;N)は、153SGSa013a〜153SGSa013cの処理を実行せずに153SGSa013dに進む。
153SGSa013dにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(153SGSa009)を実行するか)否かを判定する(153SGSa013d)。RAMクリアフラグがセットされている場合(153SGSa013d;Y)はRAMクリア処理(153SGSa013e)を実行した後に153SGSa014に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(153SGSa013d;N)はRAMクリア処理(153SGSa013e)を実行せずに153SGSa014に進む。
尚、RAMクリア処理(153SGSa013e)では、CPU103は、設定値が格納されているアドレスとRAMクリアフラグが格納(セット)されているアドレスを除く全てのアドレスに「00H」をセットする処理を実行する。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、153SGSa001〜153SGSa013e及び後述する153SGSa017〜153SGSa021に示すように、RAM102に異常がない場合は、設定値が格納されているアドレスとRAMクリアフラグが格納されているドレスを除く全てのアドレスの内容をクリアするようになっている。
153SGSa014においてCPU103は、再度RAMクリアフラグがセットされているか否か判定する(153SGSa014)。RAMクリアフラグがセットされている場合(153SGSa014;Y)は153SGSa022に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(153SGSa014;N)は、主基板11の内部状態を電力供給停止(電断)時の状態に戻すための復旧処理を行う(153SGSa015)。
復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、153SGSa028に進む(153SGSa016)。
また、153SGSa017においてCPU103は、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(153SGSa017)。クリアスイッチがONである場合(153SGSa017;Y)は、更に錠スイッチ153SG051がONであるか否か(153SGSa018)や、開放センサ153SG090がONであるか否かを判定する(153SGSa019)。
錠スイッチ153SG051がONであり(153SGSa018;Y)、且つ開放センサ153SG090がONである場合、つまり、RAM102にバックアップデータが存在しない、RAM102が正常ではない、または、正常な設定値が設定されていないが、遊技場の従業員等の操作により正式な手順によりパチンコ遊技機1を起動した場合(遊技機用枠153SG003を開放し、錠スイッチ153SG051をONとした状態でクリアスイッチを操作しつつパチンコ遊技機1を起動した場合)は、RAM102に記憶されている設定値をクリアするとともに(153SGSa020)、設定値変更中フラグがセットされていれば該設定値変更中フラグをクリアする(153SGSa021)。そして、前述した153SGSa009〜153SGSa016の処理を実行する。
尚、クリアスイッチがOFFである場合(153SGSa017;N)、錠スイッチ153SG051がOFFである場合(153SGSa018;N)、開放センサ153SG090がOFFである場合(153SGSa019;N)は、153SGSa031に進む。
また、2078SGSa022においてCPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信する(153SGSa022)。そして、パチンコ遊技機1のコールドスタートを報知するための期間に応じたコールドスタート報知タイマをセットし(153SGSa023)、表示モニタ153SG029を構成する全セグメントの点滅を開始することによってコールドスタートの報知を開始する(153SGSa024)。
153SGSa024の実行後、CPU103は、コールドスタート報知タイマの値を−1し(153SGSa025)、該コールドスタート報知タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(153SGSa026)。コールドスタート報知タイマがタイマアウトしていない場合(153SGSa026;N)は、153SGSa025と153SGSa026の処理を繰り返し実行し、コールドスタート報知タイマがタイマアウトした場合(153SGSa026;Y)は、表示モニタ153SG029における全セグメントの点滅を終了し(153SGSa027)、153SGSa028に進む。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタ153SG029を構成する全セグメントを点滅させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1のコールとスタート時には、表示モニタ153SG029を構成する全セグメントのうち一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタ153SG029を構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
そして、153SGSa028においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理(153SGSa028)を実行し、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(153SGSa029)、割込みを許可する(153SGSa030)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
また、153SGSa031においてCPU103は、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、後述する設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する(153SGSa031)。更に、エラー報知実行待ちタイマをセットする(153SGSa032)。そして、CPU103は、エラー報知実行待ちタイマの値を−1し(153SGSa033)、該エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(153SGSa034)。エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしていない場合(153SGSa034;N)は、153SGSa033と153SGSa034の処理を繰り返し実行し、エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトした場合(153SGSa034;Y)は、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタ153SG029を構成する第1表示部153SG029A、第2表示部153SG029B、第3表示部153SG029C、第4表示部153SG029Dのそれぞれにおいて「E.」を表示する(153SGSa035)。
また、CPU103は、第1特別図柄表示装置153SG004A及び第2特別図柄表示装置153SG004Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに(153SGSa036)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し153SGSa032に進む(153SGSa037)。以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)153SGSa032〜153SGSa037の処理を繰り返し実行することで、表示モニタ153SG029、第1特別図柄表示装置153SG004A、第2特別図柄表示装置153SG004Bによるエラーの発生報知を実行する。
このように、本実施の形態の特徴部153SGにおけるパチンコ遊技機1は、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ153SG029、第1特別図柄表示装置153SG004A、第2特別図柄表示装置153SG004Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となっている。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGの遊技制御メイン処理では、図31−14に示すように、153SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(153SGSa008;Y)や153SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(153SGSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、153SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(153SGSa008;Y)や153SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、153SGSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(153SGSa014;Y)に実行してもよい。
図31−15は、CPU103が図28に示す特別図柄プロセス処理において実行する始動入賞判定処理(S101)を示すフローチャートである。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(153SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(153SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(153SGS102)。CPU103は、例えば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。153SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(153SGS102;N)、例えば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(153SGS103)。
153SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(153SGS101;N)、153SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(153SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(153SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(153SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(153SGS105)。CPU103は、例えば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。153SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(153SGS105;N)、例えば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(153SGS106)。
153SGS103,153SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(153SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(153SGS108)。例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
153SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や図示しない遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(153SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(153SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、図示しない第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、図示しない第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、更には変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、153SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
153SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(153SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図27に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
153SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(153SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(153SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図27に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
153SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(153SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(153SGS114でY)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(153SGS115)、153SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(153SGS114でN)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図31−16(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図31−15の153SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態の特徴部153SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の変動表示が開始されるときには、特別図柄通常処理(図28のS110)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否か、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否か等の判定が行われる。また、変動パターン設定処理(図28のS111)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103が153SGS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定や、特図表示結果として小当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りや小当りとするか否かが判定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出が実行されるようになる。
図31−16(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば図示しない遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(153SGS121)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
153SGS121の処理に続いて、図31−7に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする(153SGS122)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値が1であれば図31−7(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、始動口バッファ値が2であれば図31−7(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットすればよい。
その後、セットした表示結果判定テーブルにおけるパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じた大当りの数値範囲(大当りの判定範囲)を参照し、図31−15の153SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが該大当り判定範囲内であるか否かを判定する(153SGS123)。大当り判定範囲には、153SGS122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
153SGS123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとならないと判定された場合には(153SGS123;N)、更にセットした表示結果判定テーブルにおけるパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じた小当りの数値範囲(小当りの判定範囲)を参照し、図31−15の153SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが該小当り判定範囲内であるか否かを判定する(153SGS124)。小当り判定範囲には、153SGS122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、小当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と小当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「小当り」に決定されると判定できる。
153SGS124にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示時に小当りとならないと判定された場合には(153SGS124;N)、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(153SGS125)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(153SGS126)。時短フラグがセットされていない場合は(153SGS126;N)はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし(153SGS127)、時短フラグがセットされている場合は(153SGS126;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(153SGSS128)。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、図31−11(A)に示すように、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、図31−11(D)に示すように、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、図31−11に示すように、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜450までの値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルB,Cでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜450を超える値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち701〜997までの値が割り当てられている。
このため、後述する153SGS132においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターン(変動カテゴリ)を判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
図31−16(A)に示すように、153SGS123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとなると判定された場合には(153SGS123;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(153SGS130)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、153SGS130において判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(153SG131)、大当り変動パターンを複数のいずれかに判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(153SG132)。
また、153SGS124にて小当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に小当りとなると判定された場合には(153SGS124;Y)、小当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行する(153SG129)。
153SGS127、153SGS128、153SGS129、153SGS132の処理のいずれかを実行した後には、153SGS127、153SGS128、153SGS129、153SGS132の処理にて設定された変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(153SGS133)。本実施の形態の特徴部153SGでは、図31−16(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチや小当り)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、153SGS132の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(153SGS134)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図31−17は、本実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御プロセス処理(S76)のフローチャートの一部である。本実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御プロセス処理では、図30に示す先読予告設定処理(S161)の実行後に、第1保留記憶表示エリア153SG005D及び第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示されている保留記憶表示の表示態様や表示数を図31−13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aに応じて更新する保留表示更新処理を実行した後に図30に示すS170〜S177のいずれかの処理を実行するようになっている。
図31−18は、演出制御用CPU120が図31−17に示す演出制御プロセス処理において実行する先読予告設定処理(S161)を示すフローチャートである。先読予告設定処理において演出制御用CPU120は、先ず、図31−13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの内容をチェックし(153SGS241)、保留表示フラグがセットされていないエントリが有るか否かを判定する(153SGS242)。保留表示フラグがセットされていないエントリが無い場合は先読予告設定処理を終了し、保留表示フラグがセットされていないエントリが有る場合は、既に保留表示フラグの値が1〜4のいずれかにセットされているエントリが有るか否かを判定する(153SGS243)。
既に保留表示フラグの値が1〜4のいずれかにセットされているエントリが有る場合、つまり、既に保留表示予告演出が実行されている場合は、該エントリ(153SGS242にて保留表示フラグがセットされていないと判定したエントリ)の保留表示フラグに保留表示予告演出の非実行に対応する「0」をセット(つまり、該エントリに対応する保留記憶表示を「○」で表示することを決定)して先読予告設定処理を終了する(153SGS251)。後述するように、既に保留表示フラグの値が1〜4のいずれかにセットされているエントリが有る場合とは、既に保留表示予告演出が実行されている場合である。つまり、153SGS243の処理では、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出の実行を制限している。
演出制御用CPU120は、153SGS243において、保留表示フラグの値の1〜4のいずれかにセットされているエントリが無い場合は、該エントリ(153SGS242にて保留表示フラグがセットされていないと判定したエントリ)の図柄指定コマンドが大当りを示しているか否かを判定する(153SGS244)。該エントリの図柄指定コマンドが大当りを示している場合は、該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定するとともに(153SGS245)、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部153SG193のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと153SGS245において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出の実行の有無と保留表示予告演出を実行する場合における表示パターンとを決定する(153SGS246)。
153SG246においては、例えば、図31−19(A)に示すような決定割合で保留表示予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図31−19(A)に示す決定割合の設定例では、153SGS245の処理において特定した大当り種別に応じて、保留表示予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα、表示パターンβ、表示パターンγ、表示パターンδの4種類が設けられている。このうち、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星型(☆)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンγに決定された場合には、保留記憶表示が青色のカメラで第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンδに決定された場合には、保留記憶表示が赤色のカメラで第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示される。また、保留表示予告演出の非実行が決定された場合には、保留記憶表示が白色の丸形(○)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示される。
ここで、図31−19(A)に示すように、大当り種別が大当りA(非確変大当り)である場合は、5%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、55%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、20%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、大当り種別が大当りBまたは大当りC(確変大当り)である場合は、5%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、20%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、55%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。
153SGS244に戻り、演出制御用CPU120は、該エントリの図柄指定コマンドがはずれや小当りである場合は、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドから変動カテゴリを特定し(153SGS248)、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部153SG193のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと153SGS249において特定した大当り種別に基づいて、図示しない小当り・はずれ時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出の実行の有無と表示パターンとを決定する。
具体的には、図31−19(B)に示すように、可変表示結果がはずれであり変動カテゴリが非リーチである場合は、95%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、5%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、可変表示結果がはずれまたは小当りであり変動カテゴリがその他である場合(ノーマルリーチはずれまたは小当りである場合)は、75%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、20%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、可変表示結果がはずれであり変動カテゴリがスーパーリーチである場合は、55%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、25%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。
つまり、図31−19(A)及び図31−19(B)に示すように本実施の形態の特徴部153SGにおいては、保留表示予告演出が実行される場合は保留表示予告演出が実行されない場合よりも高い割合で大当り遊技状態に制御されるようになっているとともに、表示パターンβにて保留表示予告演出が実行される場合は、表示パターンαにて保留表示予告演出が実行される場合よりも高い割合で大当り種別が大当りBまたは大当りC(確変大当り)となるように設定されている。このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りである割合が高くなり、遊技者の確変大当りとなることに対する期待度を高めることができる。
表示パターンγや表示パターンδは、後述する設定示唆演出の実行を示唆する表示パターンであるため、表示パターンαや表示パターンβよりも大当り遊技状態に制御されることに対する期待度(大当り期待度)が高くなるように設定されていないとともに、大当り種別が大当りBや大当りCとなることに対する期待度(確変大当り期待度)が同一となっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果が大当りとなる場合に決定可能な変動パターンはノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンであり、図31−19に示すように、表示パターンγや表示パターンδが決定される場合とは可変表示結果が大当りもしくは可変表示結果がはずれであり変動カテゴリがスーパーリーチである場合である。つまり、表示パターンγや表示パターンδ(青色や赤色のカメラの態様)の保留記憶表示は、後述する設定示唆演出を実行可能なスーパーリーチの可変表示であることも示唆している。一方で、図31−19(B)に示すように、変動カテゴリが非リーチやその他(ノーマルリーチや小当り)である場合、すなわち、特図変動時間がスーパーリーチよりも短いと判定された場合には、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることがない。
図31−18に戻り、演出制御用CPU120は、153SGS246または153SGS249の処理の実行後、保留表示予告演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS250)。保留表示予告演出の実行を決定している場合は、該エントリの保留表示フラグに153SGS246または153SGS249の処理にて決定した表示パターンに対応した値(1〜4のいずれか)をセットして先読予告設定処理を終了する(153SGS247)。尚、保留表示予告演出の非実行を決定している場合は、該エントリの保留表示フラグに保留表示予告演出の非実行に対応する「0」をセットして先読予告設定処理を終了する(153SGS251)。
図31−20は、図30に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(153SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(153SGS271;Y)、図示しない始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグ(すなわち、可変表示中である第1特別図柄に対応する各種コマンドデータと各種フラグ、1個目〜4個目の第1特図保留記憶に対応する各種コマンドデータと各種フラグ)を、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(153SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、153SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(153SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(153SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(153SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(153SGS273;Y)、図示しない始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグ(すなわち、可変表示中である第2特別図柄に対応する各種コマンドデータと各種フラグ、1個目〜4個目の第2特図保留記憶に対応する各種コマンドデータと各種フラグ)を、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(153SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
153SGS272または153SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(153SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(153SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部153SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りであることを示すチャンス目(3図柄が特定の法則の下で不揃いとなる「334」、「556」、「778」等)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(153SGS277)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンでない場合は153SGS285に進み、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合は、当該可変表示のリーチ演出中において後部可変表示中示唆演出を実行するか否か及び該後部可変表示中示唆演出としていずれの演出を実行するかを決定する後部可変表示中示唆演出決定処理を実行する(153SGS278)。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、153SGS277〜153SG278に示すように、後部可変表示中示唆演出(大当り示唆演出や設定示唆演出)は、特図変動時間が長いスーパーリーチの変動パターンの可変表示でのみ実行可能であり、特図変動時間が短いノーマルリーチや非リーチの変動パターンの可変表示では実行されることがない。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおけるスーパーリーチの可変表示においては、図31−28に示すように、可変表示の開始タイミングから前部可変表示中示唆演出として当該可変表示結果が大当りとなること画像表示装置5に表示するキャラクタによって示唆するキャラクタ演出または当該可変表示結果が大当りとなること示唆するとともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を示唆するタイマ演出を実行可能であるとともに、該可変表示の後半であるリーチ演出中に後部可変表示中示唆演出として当該可変表示結果が大当りとなることを示唆する大当り示唆演出またはパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能となっている。つまり、153SGS278の処理は、後部可変表示中示唆演出を実行するか否かと該後部可変表示中示唆演出としてリーチ演出中に大当り示唆演出と設定示唆演出のどちらを実行するかを決定する処理である。
そして、演出制御用CPU120は、153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出(大当り示唆演出と設定示唆演出のどちらか)の実行を決定したか否かを判定する(153SGS279)。153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出の非実行を決定した場合は153SGS285に進み、153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合は、更に当該可変表示の開始時から前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出とタイマ演出のどちらを実行するかを決定する前部可変表示中示唆演出決定処理を実行する(153SGS280)。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、後部可変表示中演出の実行が決定されなければ前部可変表示中示唆演出の実行を決定することが無い、すなわち、設定示唆演出を実行不能な非リーチやノーマルリーチの可変表示においては前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出やキャラクタ演出が実行されることが無い。
そして、演出制御用CPU120は、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS281)。前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマに後部可変表示中示唆演出開始までの期間(図31−28(A)に示すようにリーチ演出の開始から5秒後)に応じた値をセットして153SG285に進み(153SGS282)、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマに後部可変表示中示唆演出開始までの期間(図31−28(B)に示すように、タイマ演出の演出パターンに応じた値(具体的には、タイマ演出の演出パターンが25秒間の演出期間であるパターンTS−1である場合はリーチ演出の開始から5秒後、タイマ演出の演出パターンが30秒間の演出期間であるパターンTS−2である場合はリーチ演出の開始から10秒後))をセットして153SGS285に進む(153SGS283)。
そして、演出制御用CPU120は、153SGS285において、変動パターンに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(153SGS286)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(153SGS287)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部153SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(153SGS288)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(153SGS289)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(153SGS290)。
図31−21は、図31−20に示された可変表示開始設定処理における後部可変表示中示唆演出決定処理(153SGS278)を示すフローチャートである。図31−21に示す後部可変表示中示唆演出決定処理において演出制御用CPU120は、図31−13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aを参照して当該可変表示に対応する保留表示フラグの値を特定する(153SGS301)。尚、該処理では、第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合には始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの「1−0」のエントリの保留表示フラグの値を特定し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合には始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの「2−0」のエントリを特定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、153SGS301において特定した保留表示フラグの値にもとづいて後部可変表示中示唆演出の実行の有無及び後部可変表示中示唆演出として実行する演出を決定する(153SG302)。
具体的には、図31−22(A)に示すように、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「0」である場合、すなわち、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていなかった場合は、90%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、10%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、0%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。また、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「1」または「2」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形または星形にて表示されていた場合は、50%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、50%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、0%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。
更に、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「3」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合は、30%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、35%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、35%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。そして、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「4」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、0%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、30%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、70%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていた場合は、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていなかった場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されている。更に、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「3」や「4」である場合)は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「1」や「2」である場合)よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されているとともに、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されるように設定されている。
また、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「3」や「4」である場合)に着目すると、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されているとともに、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されるように設定されている。
以上から、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が四角形や星形にて表示されていた場合は、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができる一方で、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合は、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができるようになっている。
更に、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される割合が高いので、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるか否かに対してより一層遊技者を注目させることができるようになっている。
図31−21に戻り、演出制御用CPU120は、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS303)。153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の非実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了し、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合は、更に、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS304)。
153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定した場合は、可変表示結果にもとづいて大当り示唆演出の演出パターンを決定して記憶し、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS305)。
尚、153SGS305の処理において決定可能な演出パターンとしては、図31−22(B)に示すように、パターンAS−1〜パターンAS−3までの計3個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンAS−1は、当該可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が最も低いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:低)であり、パターンAS−2は、当該可変表示結果が大当りとなる割合がパターンAS−1よりも高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:中)であり、パターンAS−3は、当該可変表示結果が大当りとなる割合が最も高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:高)である。
そして、前述した153SGS305の処理では、図31−23に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りである場合は、大当り示唆演出の演出パターンを10%の割合でパターンAS−1に決定し、30%の割合でパターンAS−2に決定し、60%の割合でパターンAS−3に決定する。
一方、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、RAM122を参照し、CPU103から受信した設定値指定コマンドから設定値(パチンコ遊技機1に設定されている設定値)を特定する(153SGS306)。そして、演出制御用CPU120は、特定した設定値にもとづいて設定示唆演出の演出パターンを決定して記憶し、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS307)。
尚、153SG307において決定可能な演出パターンとしては、図31−22(B)に示すように、パターンSS−1〜パターンSS−5までの計5個のパターンが設けられている。これらパターンSS−1〜パターンSS−5のうち、パターンSS−1は、設定値が奇数(例えば1、3、5)である可能性を示唆し、パターンSS−2は、設定値が偶数(例えば、2、4、6)である可能性を示唆し、パターンSS−3は、設定値が奇数寄りの中間設定以上(例えば、3または5)である可能性を示唆し、パターンSS−4は、設定値が偶数寄りの中間設定以上(例えば、4または6)である可能性を示唆し、パターンSS−5は、設定値が最高設定(例えば、6)である可能性を示唆する。
そして、パターンSS−1及びSS−2については、設定値が1〜4(低設定)のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5、6(高設定)のいずれかであることの期待度が低いとされ、パターンSS−3及びパターンSS−4については、設定値が5、6のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5、6であることの期待度が高いとされている。
尚、本特徴部153SGでは、設定値1〜4を低設定、設定値5,6を高設定として説明するが、設定値1〜3を低設定、設定値4〜6を高設定としてもよいし、設定値1、2を低設定、設定値3、4を中間設定、設定値5、6を高設定として演出パターンの実行割合を設定するようにしてもよい。
前述した153SGS307の処理において演出制御用CPU120は、図31−24に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、演出パターンを60%の割合でパターンSS−1に決定し、25%の割合でパターンSS−2に決定し、9%の割合でパターンSS−3に決定し、6%の割合でパターンSS−4に決定し、0%の割合でパターンSS−5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、演出パターンを25%の割合でパターンSS−1に決定し、60%の割合でパターンSS−2に決定し、6%の割合でパターンSS−3に決定し、9%の割合でパターンSS−4に決定し、0%の割合でパターンSS−5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、演出パターンを50%の割合でパターンSS−1に決定し、20%の割合でパターンSS−2に決定し、20%の割合でパターンSS−3に決定し、10%の割合でパターンSS−4に決定し、0%の割合でパターンSS−5に決定する。
また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、演出パターンを20%の割合でパターンSS−1に決定し、50%の割合でパターンSS−2に決定し、10%の割合でパターンSS−3に決定し、20%の割合でパターンSS−4に決定し、0%の割合でパターンSS−5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、演出パターンを20%の割合でパターンSS−1に決定し、30%の割合でパターンSS−2に決定し、30%の割合でパターンSS−3に決定し、20%の割合でパターンSS−4に決定し、0%の割合でパターンSS−5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、演出パターンを30%の割合でパターンSS−1に決定し、20%の割合でパターンSS−2に決定し、15%の割合でパターンSS−3に決定し、30%の割合でパターンSS−4に決定し、5%の割合でパターンSS−5に決定する。
このように、本特徴部153SGでは、設定値示唆演出がパターンSS−1やパターンSS−2にて実行されることで設定値が1〜4のいずれかであることが示唆され、設定値示唆演出がパターンSS−3やパターンSS−4にて実行されることによって設定値が5または6であることが示唆される。そして、設定示唆演出がパターンSS−5にて実行される場合は、設定値が6であることが確定する。
図31−25は、図31−20に示す可変表示開始設定処理において演出制御用CPU120が実行する前部可変表示中示唆演出決定処理(153SGS280)を示すフローチャートである。図31−25に示す前部可変表示中示唆演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、当該可変表示の可変表示結果を特定する(153SGS311)。また、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されているか否かを判定する(153SGS312)。
後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合は、大当り示唆演出の実行と可変表示結果にもとづいて前部可変表示中示唆演出の実行の有無及び前部可変表示中示唆演出として実行する演出をキャラクタ演出とタイマ演出とから決定する(153SGS313)。具体的には、図31−26(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、40%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、30%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、30%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。また、可変表示結果がはずれである場合は、70%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、25%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、5%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。
つまり、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合については、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合で前部可変表示中示唆演出の実行が決定されるとともに、可変表示結果が大当りである場合は前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行とタイマ演出の実行とが同一割合で決定される一方で、可変表示結果がはずれである場合は前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行がタイマ演出の実行よりも高い割合で決定される、つまり、タイマ演出の大当り期待度がキャラクタ演出の大当り期待度よりも高く設定されている。
また、演出制御用CPU120は、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合は、設定示唆演出の実行と可変表示結果にもとづいて前部可変表示中示唆演出の実行の有無及び前部可変表示中示唆演出として実行する演出をキャラクタ演出とタイマ演出とから決定する(153SGS314)。具体的には、図31−26(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、30%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、0%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、70%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。また、可変表示結果がはずれである場合は、80%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、0%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、20%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。
つまり、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合については、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合で前部可変表示中示唆演出の実行が決定されるとともに、可変表示結果が大当りであるかはずれであるかにかかわらず前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行が決定されることが無いように設定されている、つまり、タイマ演出の大当り期待度がキャラクタ演出の大当り期待度よりも高く設定されている。
このため、可変表示結果が大当りである場合は、結果的に可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合でタイマ演出の実行が決定されるようになっているので、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合は、可変表示結果が大当りとなることに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
そして、図31−25に示すように、演出制御用CPU120は、153SGS313または153SGS314の実行後、前部可変表示中示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS315)。前部可変表示中示唆演出の非実行を決定している場合は前部可変表示中示唆演出決定処理を終了し、前部可変表示中示唆演出の実行を決定している場合は、更に前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定しているか否かを判定する(153SGS316)。
前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定している場合は、可変表示結果にもとづいてキャラク演出の演出パターンを決定するとともに記憶し、前部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS317)。
尚、153SGS317の処理において決定可能なキャラクタ演出の演出パターンとしては、図31−26(C)に示すように、パターンCS−1及びパターンCS−2の計2個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンCS−1は、画像表示装置5において図示しないキャラクタAを表示することによって可変表示結果が大当りとなる割合が最も低いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:低)であり、パターンCS−2は、画像表示装置5において図示しないキャラクタBを表示することによって可変表示結果が大当りとなる割合がパターンCS−1よりも高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:中)である。
このため、153SGS317の処理において演出制御用CPU120は、図31−27(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、キャラクタ演出の演出パターンを20%の割合でパターンCS−1に決定し、80%の割合でパターンCS−2に決定する。一方で、可変表示結果がはずれである場合は、キャラクタ演出の演出パターンを80%の割合でパターンCS−1に決定し、20%の割合でパターンCS−2に決定する。
また、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定している場合は、演出制御用CPU120は、後部可変表示中示唆演出として実行が決定されている演出にもとづいてタイマ演出の演出パターンを決定するとともに記憶し、前記部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS318)。
153SGS318の処理において決定可能なタイマ演出の演出パターンとしては、図31−26(C)に示すように、パターンTS−1及びパターンTS−2の計2個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンTS−1は、画像表示装置5において可変表示結果が大当りとなる割合がキャラクタ演出のパターンCS−1やパターンCS−2よりも高いことを示唆する(大当り期待度:高)とともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間をキャラクタXの画像とともに25秒間に亘って示唆する演出であり、パターンTS−2は、画像表示装置5において可変表示結果が大当りとなる割合がキャラクタ演出のパターンCS−1やパターンCS−2よりも高いことを示唆する(大当り期待度:高)とともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間をキャラクタYの画像とともに25秒間に亘って示唆する演出である(図31−27(C)及び図31−29(D)及び図31−29(E)参照)。
このため、153SGS318の処理において演出制御用CPU120は、図31−27(B)に示すように、実行が決定されている後部可変表示中示唆演出が大当り示唆演出である場合は、タイマ演出の演出パターンを、80%の割合でパターンTS−1に決定し、20%の割合でパターンTS−2に決定する。また、演出制御用CPU120は、実行が決定されている後部可変表示中示唆演出が設定示唆演出である場合は、80%の割合でパターンTS−1に決定し、20%の割合でパターンTS−2に決定する。
つまり、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合においては、該タイマ演出がパターンTS−1にて実行される場合よりもパターンTS−2にて実行される場合(つまり、タイマ演出の演出期間が長く、且つ画像表示装置5においてキャラクタAよりもキャラクタBが表示される場合)の方が後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される割合が高く設定されている。このため、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、タイマ演出の演出期間や画像表示装置5に表示されるキャラクタに対して遊技者を注目させることができる。また、タイマ演出がパターンTS−2にて実行される場合は、タイマ演出がパターンTS−1にて実行される場合よりも遊技者に設定示唆演出が実行されることを期待させることができるので遊技興趣の向上を図ることができる。
以上、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、図31−26(D)に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合については、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるようになっている。
図31−20〜図31−28に示すように、可変表示中における前部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理(S172)において、決定した前部可変表示中示唆演出の演出パターンに応じたプロセスデータをセットし、以降の可変表示中演出処理(S172)においてプロセスタイマに応じたプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御すればよい。また、可変表示中における後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎に後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマの値を−1していき、該後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマの値が0になったことにもとづいて、決定した後部可変表示中示唆演出の演出パターンに応じたプロセスデータをセットする。そして、以降の可変表示中演出処理(S172)においてプロセスタイマに応じたプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御すればよい。
尚、図31−28(A)及び図31−28(B)に示すように、本特徴部153SGにおける後部可変表示中示唆演出としての大当り示唆演出や設定示唆演出は、リーチ演出の実行期間中において非リーチの変動パターンの特図変動時間よりも長い期間(図31−6参照)である7秒間に亘って実行される。このため、仮に遊技者が画像表示装置5から一瞬目を離したとしても、遊技者が大当り示唆演出や設定示唆演出を見逃してしまうことを防ぐことが可能となっている。
次に、本特徴部153SGにおける可変表示中の演出態様について図31−29〜図31−31にもとづいて説明する。先ず、図31−29(A)及び図31−29(B)に示すように、可変表示中に新たな始動入賞が発生し、該始動入賞にもとづいて先読予告演出として保留記憶表示の表示パターンが表示パターンγまたは表示パターンδに決定されると、第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて、新たな保留記憶表示が青色または赤色のカメラの態様にて表示される。
そして、図31−29(C)〜図31−29(E)に示すように、新たな可変表示として、該カメラの態様である保留記憶表示に対応した可変表示が開始されると、前部可変表示中示唆演出としてのタイマ演出が開始される。このとき、タイマ演出の演出パターンがパターンTS−1である場合は、図31−29(D)に示すように、画像表示装置5の左部においてキャラクタXの画像153SG005Xが表示されるとともに、後部可変表示中示唆演出までの期間である25秒間のタイマの更新表示が開始される。また、タイマ演出の演出パターンがパターンTS−2である場合は、図31−29(E)に示すように、画像表示装置5の左部においてキャラクタYの画像153SG005Yが表示されるとともに、後部可変表示中示唆演出までの期間である30秒間のタイマの更新表示が開始される。
次いで、図31−30(F)〜図31−30(H)に示すように、後部可変表示中示唆演出までのタイマの更新表示とともに可変表示が進行すると、スーパーリーチ演出が開始される。そして、該スーパーリーチ演出の実行中にタイマが0秒に到達する(タイマ演出が終了する)と、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出または設定示唆演出が開始される。
具体的には、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合は、決定されている演出パターンがパターンAS−1であれば、図31−30(I)に示すように、画像表示装置5において「チャンス!」等の大当り期待度が低い旨を示すメッセージが表示され、決定されている演出パターンがパターンAS−2であれば、図31−30(J)に示すように、画像表示装置5において「熱い!」等の大当り期待度がパターンAS−1よりも高い旨を示すメッセージが表示され、決定されている演出パターンがパターンAS−3であれば、図31−30(K)に示すように、画像表示装置5において「激アツ!」等の大当り期待度がパターンAS−2よりも高い旨を示すメッセージが表示される。
一方で、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合は、図31−31(L)〜図31−31(P)に示すように、設定示唆演出の演出パターンがパターンSS−1〜パターンSS−4である場合は、画像表示装置5においてそれぞれで異なるキャラクタの設定値示唆画像131SG005H、131SG005I、131SG005J、131SG005Kが表示されることで、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が示唆される。更に、設定値示唆演出の演出パターンがパターンSS−5である場合は、パターンSS−1〜パターンSS−4において画像表示装置5に表示する全キャラクタが集合した設定値示唆画像131SGS005Lが画像表示装置5において表示される。
以上のように、本実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された場合は、先読予告が非実行の場合や保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行されるようになっている。このため、遊技者は、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された段階で予め設定示唆演出が実行されることを予期して所持しているスマートフォン等の携帯端末によって設定示唆演出を撮影するための準備を整えることが出来るようになっている。つまり、本実施の形態の特徴部153SGにおける青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示は、遊技者に対して設定示唆演出を撮影するための準備を促す演出でもある。
以上、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、大当り期待度を示唆する前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出と該キャラクタ演出よりも大当り期待度が高いタイマ演出を実行可能であり、図31−26(D)に示すように、可変表示中にタイマ演出が実行される場合は、可変表示中にキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される。つまり、タイマ演出が実行される場合は、キャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高いことによって可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者がより一層注目するので、該遊技者が注目している状態で設定示唆演出が実行されることとなり、遊技者により設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、可変表示中の前部可変表示中示唆演出としては、キャラクタ演出に加えて後部可変表示中示唆演出の開始までの期間を示唆するタイマ演出を実行可能となっているので、設定示唆演出が実行されることによって設定示唆演出の実行開始タイミングを遊技者が認識し易くできる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、タイマ演出として、後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を数値の表示(図31−29(D)及び図31−29(E)参照)により明確に報知する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出としては、例えば、ゲージやメータ等の増加・減少表示を行うことによって後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を明確に報知しない(大凡の期間のみを示唆する)ようにしてもよい。
更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、図31−29(D)及び図31−29(E)に示すように、タイマ演出を画像表示装置5での画像表示にて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置5での画像表示、スピーカ8L、8Rからの音出力、遊技効果ランプ9の発光、画像表示装置5以外の表示手段での表示のうちいずれか1の態様また複数の態様を組み合わせて実行してもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図31−30(H)及び図31−31(L)に示すように、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の他に大当り示唆演出が実行される場合がある。つまり、タイマ演出が実行された場合であっても設定示唆演出ではなく大当り示唆演出が実行される場合があるので、意外性を演出することができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演と大当り示唆演出のいずれか一方のみを実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演と大当り示唆演出との両方を実行可能としてもよい。
更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行された場合は必ず後部可変表示中示唆演出が実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行されても後部可変表示中示唆演出が実行されない場合を設けてもよい。
また、図31−27(B)及び図31−27(C)に示すように、タイマ演出の演出パターンとしては、演出期間が25秒であるパターンTS−1と演出期間が30秒であるパターンTS−2とが設けられており、タイマ演出がパターンTS−2にて実行される場合はタイマ演出がパターンTS−1にて実行される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行される。つまり、タイマ演出がパターンTS−2にて実行される場合はタイマ演出がパターンTS−1にて実行される場合よりも長期間に亘って設定示唆演出が実行されることが示唆されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
また、図31−28に示すように、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出は、スーパーリーチの可変表示における後半期間であるリーチ演出期間中に実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示における後半期間であるリーチ演出期間中に設定示唆演出が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチの可変表示における前半期間に設定示唆演出が実行される場合を設けてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図31−18及び図31−22に示すように、先読予告として保留記憶表示の表示態様を白色の四角形や星形、青色や赤色のカメラの態様等にて表示可能な保留表示予告演出を実行可能であり、表示態様が青色や赤色のカメラの態様である保留記憶表示(保留表示フラグの値が3や4)に対応する可変表示では、表示態様が白色の四角形や星形である保留記憶表示(保留表示フラグの値が1や2)に対応する可変表示よりも高い割合で設定示唆演出の実行を決定可能となっているの。このため、表示態様が青色や赤色のカメラの態様である保留記憶表示(保留表示フラグの値が3や4)に対応する可変表示では、可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者が注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図31−29及び図31−31に示すように、保留表示予告演出を実行した場合は、該保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示(保留表示予告演出を終了した直後の可変表示)において設定示唆演出を実行可能となっている。このため、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示に対した遊技者が注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として保留表示予告演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読予告としては保留表示予告演出以外の演出を実行可能とし、該演出の演出態様として設定示唆演出が実行されることを示唆してもよい。
更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示(保留表示予告演出を終了した直後の可変表示)において設定示唆演出を実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出の実行期間中(すなわち、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示の開始よりも前のタイミング)から設定示唆演出を実行可能としてもよい。
また、図31−19に示すように、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合は、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも低く設定されているので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることで保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示される場合よりも遊技者を注目させることができ、技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合が、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも低く設定されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合は、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも高く設定してもよいし、また、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合と先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合とを同一としてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出として、保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示することで、設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促すようになっているので、遊技者は、設定示唆演出の開始前からスマートフォン等の形態端末を準備することができるので、遊技者による設定示唆演出の撮影の成功率を高めることができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出として、保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示することで、設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促す形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する場合は、スピーカ8L、8Rからの音出力や画像表示装置5におけるメッセージ画像の表示等により別途遊技者に対して設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促すようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留記憶表示を青色のカメラの態様で表示する表示パターンγと保留記憶表示を赤色のカメラの態様で表示する表示パターンδとで保留表示予告演出を実行可能であり、図31−22(A)に示すように、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合(保留表示フラグの値が3である場合)と保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合(保留表示フラグの値が4である場合)とでは設定示唆演出が実行される割合が異なっている。特に、保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合は、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行されるので、保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合は、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合よりも設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された場合は、該保留記憶表示に対応する可変表示が開始するまで該保留記憶表示の表示態様が変化しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示の表示態様が青色のカメラの態様から赤色のカメラの態様に変化する場合を設けてもよいし、また、実行中の可変表示に対応する保留記憶表示をアクティブ表示として継続して表示しておき、該アクティブ表示の表示態様を青色のカメラの態様から赤色のカメラの態様に変化する場合を設けてもよい。このようにすることで、可変表示が終了するまで設定示唆演出が実行されるか否かについて遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図31−20に示すように、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出は、特図変動時間が長いスーパーリーチの変動パターンの可変表示でのみ実行可能となっており、特図変動時間が短いノーマルリーチや非リーチの変動パターンの可変表示では実行されることがないので、短い可変表示期間中に設定示唆演出が実行されることを抑え、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、図31−6及び図31−28に示すように、設定示唆演出の実行期間は短縮非リーチの変動パターンの特図変動時間よりも長い7秒に設定されているので、スーパーリーチの可変表示中(リーチ演出の実行中)において遊技者による設定示唆演出の見逃しを一層防ぐことができる。
また、図31−19に示すように、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示される場合は、該保留記憶表示に対応する可変表示が設定示唆演出を実行可能なスーパーリーチの可変表示であることを示唆するので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることにより設定示唆演出が実行されるか否かに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、図31−19に示すように、変動カテゴリが非リーチやその他(ノーマルリーチや小当り)である場合、すなわち、特図変動時間がスーパーリーチよりも短いと判定された場合には、保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることがないので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されたことによって遊技者が注目していたにもかかわらず、該保留記憶表示に対応する可変表示が非リーチやノーマルリーチ等の可変表示であったことによって設定示唆演出が実行されることなく興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、図31−20〜図31−28に示すように、スーパーリーチの可変表示中は、タイマ演出を含む前部可変表示中示唆演出を実行可能であるが、スーパーリーチの可変表示よりも特図変動時間が短い非リーチやノーマルリーチの可変表示中はタイマ演出を実行しないので、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出が実行されることのない非リーチやノーマルリーチの可変表示中にタイマ演出が実行されることによって演出に不整合が生じてしまうことを防ぐことができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態の特徴部153SGでは、図31−26(D)に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合については、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるよう設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG−1として図31−32に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する割合が前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定する割合よりも低く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合は、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される用に設定されてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として、画像表示装置5の第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて保留記憶表示を白色の四角形や星形、青色や赤色のカメラの態様にて表示する保留表示予告演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG−2として図31−33(A)及び図31−33(B)に示すように、第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて保留記憶表示が表示されているときに画像表示装置5において第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uに所定の演出画像153SG005Eが重複する場合は、少なくとも青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示を該演出画像153SG005Eよりも優先して表示する(青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示が演出画像153SG005Eによって隠蔽されないように表示する)ようにしてもよい。このようにすることで、青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示が演出画像153SG005Eに遮られてしまうことによって遊技者が青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示を見逃してしまうことを防ぐことができる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示中にのみ7秒間に亘って設定示唆演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG−3として図31−34(A)及び図31−34(B)に示すように、ノーマルリーチや短縮なしの非リーチの可変表示中に設定示唆演出を7秒間に亘って実行可能としてもよい。更に、短縮非リーチの可変表示中においては、該短縮非リーチの可変表示専用の期間(例えば、図31−34(C)に示すように、短縮非リーチの可変表示の特図変動時間である3.75秒〜5.75秒よりも短い3秒間)に亘って設定示唆演出を実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、図31−22(A)に示すように、保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合と赤色のカメラの態様にて表示される場合とで設定示唆演出の実行割合が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG−4として、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合と赤色のカメラの態様にて表示される場合とで設定示唆演出における少なくとも1の演出パターンの決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラの態様と赤色のカメラの態様のどちらで表示されるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示中における後部可変表示中示唆演出の開始タイミングとして2つのタイミング(可変表示開始から25秒後と30秒後)を設け、後のタイミングから後部可変表示中示唆演出を実行する方が該後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行され易い形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG−5として、設定示唆演出の開始タイミングを可変表示開始から30秒後とする場合は、設定示唆演出の開始タイミングを可変表示開始から25秒後とする場合よりも高い割合で該設定示唆演出をパターンSS−3〜パターンSS−5等の高設定値を示唆する演出パターンにて実行してもよい。このようにすることで、設定示唆演出が実行されるタイミングに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出として実行される演出と、保留表示予告演出として表示される保留記憶表示の表示態様と、に応じて設定示唆演出が実行されるか否かを示唆する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出として実行される演出と、保留表示予告演出として表示される保留記憶表示の表示態様と、のいずれか一方のみで設定示唆演出が実行されるか否かを示唆してもよい。また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出としてのタイマ演出を実行する可変表示中において、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出を実行する可変表示の可変表示結果が大当りである場合は、該可変表示にもとづく大当り遊技(本発明における有利状態)中に設定示唆演出を実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGにおいては、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出の実行を制限する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出のうち一部の表示パターンでの実行のみを制限してもよい。例えば、既に保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行される場合(保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されている場合)は、新たな保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されること(保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されること)のみを制限する。このようにすることで、示唆する内容が異なる保留表示予告演出が同時に複数実行されることにより遊技が分かり難くなってしまうことを防ぐことができる。更に、このように既に保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行される場合に、新たな保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されることを制限することで、設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者をより一層注目させることができる。また、既に保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されている場合(保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されている場合)は、新たな保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行されること(保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されること)のみを制限することで、可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者をより一層注目させることができる。
尚、前記実施の形態の特徴部153SGでは、本発明における先読演出として保留表示予告演出を実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読演出としては、対象の可変表示が開始するよりも前のタイミングから実行可能な演出であれば保留表示予告演出以外の演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果が大当りとなることを示唆する前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出とタイマ演出とを実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出としては、可変表示結果が大当りとなることを示唆する演出であればキャラクタ演出やタイマ演出以外の演出を実行可能としてもよい。
(特徴部092IWに関する説明)
次に、特徴部092IWについて説明する。本特徴部092IWでは、可変表示の可変表示結果が大当りとなることを示唆する大当り示唆演出と、大当り示唆演出が実行される前に大当り示唆演出が実行されることを予告する準備演出とを実行可能である。なお、準備演出により実行が予告される大当り示唆演出は、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出と、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出とのいずれであってもよい。本特徴部092IWでは、大当り示唆演出として、保留表示予告演出、タイマ演出およびチャンス目予告演出を実行可能である。また、大当り示唆演出が実行される前に大当り示唆演出が実行されることを予告する準備演出として、保留表示予告演出が実行される前に保留表示予告演出が実行されることを予告する保留表示予告準備演出と、タイマ演出が実行される前にタイマ演出が実行されることを予告するタイマ準備演出とを実行可能である。
図32−1は、本特徴部092IWにおける演出制御プロセス処理(ステップS76)のフローチャートの一部である。本特徴部092IWにおける演出制御プロセス処理では、図30に示される先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる先読予告設定処理(ステップS161)の実行後に、先読み予告演出を実行するための先読予告実行処理(ステップ092IWS162)を実行し、その後、図30に示されるステップS170〜S177のいずれかの処理を実行するようになっている。
図32−2は、演出制御用CPU120が図32−1に示す演出制御プロセス処理において実行する先読予告設定処理(ステップS161)を示すフローチャートである。
先読予告設定処理において演出制御用CPU120は、まず、1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信したか否かを確認する(ステップ092IWS001)。具体的には、始動入賞時受信コマンドバッファに1セットの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認する。本例では、コマンド解析処理(ステップS75)において、始動入賞時のコマンドを受信すると、RAM122に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファに、受信した始動入賞時のコマンドを格納する。本例では、第1保留記憶数および第2保留記憶数の上限数は4であることから、始動入賞時受信コマンドバッファは、第1保留記憶および第2保留記憶に対応してそれぞれ4つの格納領域が設けられている。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信している場合には、演出制御用CPU120は、先読み予告演出の実行中であるか否かを確認する(ステップ092IWS001)。先読み予告演出の実行中である場合には、そのまま処理を終了する(すなわち新たな先読み予告演出を実行しない)。
先読み予告演出の実行中ではない場合には、演出制御用CPU120は、保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップ092IWS002)。保留記憶数が2以上ではない場合には、そのまま処理を終了する(すなわち新たな先読み予告演出を実行しない)。なお、保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した保留記憶数通知コマンドを確認することにより判定できる。
保留記憶数が2以上である場合には、演出制御用CPU120は、保留表示予告演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様とを決定する(ステップ092IWS003)。
保留表示予告演出は、保留記憶表示(およびアクティブ表示)の表示態様を通常態様とは異なる表示態様に変化させることにより、対応する可変表示の表示結果が大当りとなることを示唆する演出である。なお、本特徴部092IWでは、保留表示予告演出として、保留記憶表示として表示されている時点で表示態様を変化させるパターンが示されているが、このような構成に限らず、保留記憶表示として表示されているときには通常態様により表示され、アクティブ表示として表示されているときに表示態様を変化させるパターンを含むようにしてもよい。すなわち、始動入賞時点から対象となる可変表示が終了するまでの任意のタイミングで保留記憶表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させる保留表示予告演出を実行可能に構成してもよい。同様に、保留表示予告演出が実行されることを予告する保留表示予告準備演出についても、始動入賞時点から対象となる可変表示が終了するまでの任意のタイミングで実行可能に構成してもよい。また、保留記憶表示またはアクティブ表示の表示態様が複数回変化するように構成してもよい。このように構成する場合には、保留表示予告演出ごとに対応する保留表示予告準備演出を実行可能としてもよい。
図32−3(A)は、保留表示予告演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ092IWS003では、演出決定用の乱数を抽出し、保留表示予告演出決定テーブルを参照して、新たに受信した始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)が、「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」、「大当りA以外の大当り」および「大当りA」のいずれに該当するかにもとづいて、保留表示予告演出について、「実行なし 保留記憶表示:通常態様(白色)」、「実行あり 保留記憶表示:第1演出態様(青色)」、「実行あり 保留記憶表示:第2演出態様(緑色)」および「実行あり 保留記憶表示:第3演出態様(赤色)」のいずれかに決定する。
図32−3(A)に示す保留表示予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果ごとに演出決定用の乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、入賞時判定結果ごとに、保留表示予告演出について、「実行なし 保留記憶表示:通常態様(白色)」、「実行あり 保留記憶表示:第1演出態様(青色)」、「実行あり 保留記憶表示:第2演出態様(緑色)」および「実行あり 保留記憶表示:第3演出態様(赤色)」のいずれに決定されるかの割合が示されている。本例では、図32−3(A)に示す保留表示予告演出決定テーブルの他に、図32−3(B)に示す保留表示予告準備演出決定テーブルや、図32−4(A)に示すタイマ演出決定テーブル、図32−4(B)に示すタイマ準備演出決定テーブル、図32−5(A)に示すチャンス目予告演出決定テーブルについても、説明を簡略化するために、いずれの決定事項に決定されるかの割合が示されている。
保留表示予告演出決定テーブルの特徴について説明する。図32−3(A)に示すように、保留表示予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、保留表示予告演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、保留表示予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、「実行あり 保留記憶表示:第1演出態様(青色)」よりも「実行あり 保留記憶表示:第2演出態様(緑色)」、「実行あり 保留記憶表示:第2演出態様(緑色)」よりも「実行あり 保留記憶表示:第3演出態様(赤色)」に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、保留表示予告演出が実行されたとき、さらに第1演出態様(青色)よりも第2演出態様(緑色)、第2演出態様(緑色)よりも第3演出態様(赤色)で実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。すなわち、第3演出態様(赤色)>第2演出態様(緑色)>第1演出態様(青色)>実行なしの順に大当りとなる期待度が高くなる。
ステップ092IWS003で保留表示予告演出を実行しないと決定した場合には(ステップS092IWS004のN)、ステップS092IWS008に移行し、実行すると決定した場合には(ステップS092IWS004のY)、演出制御用CPU120は、保留表示予告演出を実行すると決定したことを示す保留表示予告演出フラグをセットする(ステップS092IWS005)。
次いで、演出制御用CPU120は、保留表示予告準備演出の演出態様を決定する(ステップS092IWS006)。保留表示予告準備演出は、準備演出の1つであって、保留表示予告演出が実行される前に保留表示予告演出が実行されることを予告するものである。
図32−3(B)は、保留表示予告準備演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ092IWS006では、演出決定用の乱数を抽出し、保留表示予告準備演出決定テーブルを参照して、保留表示予告演出の演出態様にもとづいて、保留表示予告準備演出について、「実行なし」、「実行あり 第1演出態様(エフェクト小)」および「実行あり 第2演出態様(エフェクト大)」のいずれかに決定する。
保留表示予告準備演出決定テーブルの特徴について説明する。図32−3(B)に示すように、保留表示予告準備演出決定テーブルでは、保留表示予告演出の演出態様が大当りとなる期待度が高い演出態様である程、保留表示予告準備演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、保留表示予告準備演出決定テーブルでは、保留表示予告演出の演出態様が大当りとなる期待度が高い演出態様である程、「実行あり 第1演出態様(エフェクト小)」よりも「実行あり 第2演出態様(エフェクト大)」に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、保留表示予告準備演出が実行されたとき、さらに第1演出態様(エフェクト小)よりも第2演出態様(エフェクト大)で実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。すなわち、第2演出態様(エフェクト大)>第1演出態様(エフェクト小)>実行なしの順に大当りとなる期待度が高くなる。
次いで、演出制御用CPU120は、保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップ092IWS007)。保留記憶数が3以上ではない場合には、そのまま処理を終了する。なお、保留記憶数が3以上であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した保留記憶数通知コマンドを確認することにより判定できる。
保留記憶数が3以上である場合には、演出制御用CPU120は、タイマ演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様とを決定する(ステップ092IWS008)。
タイマ演出は、対象となる可変表示の開始タイミングから当該可変表示結果が大当りとなること示唆するとともに特定演出(例えば、特徴部153SGにおける後部可変表示中示唆演出)の実行開始までの期間を示唆する演出である。
本特徴部092IWでは、タイマ演出は、対象となる可変表示中に実行されるため、例えば、タイマ演出を実行すると決定した可変表示の可変表示開始設定処理(S171)においてタイマ演出を実行するための演出制御パターンを設定し、可変表示中演出処理(S172)において演出制御パターンに基づく各種の演出制御を実行することによって実現される)。
なお、本特徴部092IWの構成に限らず、例えば、始動入賞時にタイマ演出を実行するか否かを決定せず、後述するタイマ準備演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様とを決定し、対象となる可変表示が開始されるときに、タイマ演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。また、この場合には、タイマ準備演出の実行の有無、演出態様に応じて、異なる割合によりタイマ演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様とを決定するようにしてもよい。
また、例えば、タイマ演出については、対象となる可変表示よりも前に実行される可変表示中に開始するようにしてもよいし、対象となる可変表示が開始されてから所定期間経過したタイミングで開始するようにしてもよい。すなわち、始動入賞のタイミングから対象となる可変表示が終了するまでの任意のタイミングでタイマ演出を開始するようにしてもよい。同様に、タイマ演出が実行されることを予告するタイマ準備演出についても、始動入賞のタイミングから対象となる可変表示が終了するまで(ただしタイマ演出の実行期間を確保できるタイミングまで)の任意のタイミングで開始するようにしてもよい。
図32−4(A)は、タイマ演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ092IWS008では、演出決定用の乱数を抽出し、タイマ演出決定テーブルを参照して、新たに受信した始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)が、「非スーパーリーチ」、「スーパーリーチはずれ」および「スーパーリーチ大当り」のいずれに該当するかにもとづいて、タイマ演出について、「実行なし」、「実行あり 第1演出態様(25秒)」および「実行あり 第2演出態様(30秒)」のいずれかに決定する。
タイマ演出決定テーブルの特徴について説明する。図32−4(A)に示すように、タイマ演出決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、タイマ演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、タイマ演出決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、「実行あり 第1演出態様(25秒)」よりも「実行あり 第2演出態様(30秒)」に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、タイマ演出が実行されたとき、さらに第1演出態様(25秒)よりも第2演出態様(30秒)で実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。すなわち、第2演出態様(30秒)>第1演出態様(25秒)>実行なしの順に大当りとなる期待度が高くなる。
ステップ092IWS008でタイマ演出を実行しないと決定した場合には(ステップS092IWS009のN)、ステップS092IWS012に移行し、実行すると決定した場合には(ステップS092IWS009のY)、演出制御用CPU120は、タイマ演出を実行すると決定したことを示すタイマ演出フラグをセットする(ステップS092IWS010)。
次いで、演出制御用CPU120は、タイマ準備演出の演出態様を決定する(ステップS092IWS011)。タイマ準備演出は、準備演出の1つであって、タイマ演出が実行される前にタイマ演出が実行されることを予告するものである。
図32−4(B)は、タイマ準備演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ092IWS006では、演出決定用の乱数を抽出し、タイマ準備演出決定テーブルを参照して、タイマ演出の演出態様にもとづいて、タイマ準備演出について、「実行なし」、「実行あり 第1演出態様(エフェクト小)」および「実行あり 第2演出態様(エフェクト大)」のいずれかに決定する。
タイマ準備演出決定テーブルの特徴について説明する。図32−4(B)に示すように、タイマ準備演出決定テーブルでは、タイマ演出の演出態様が大当りとなる期待度が高い演出態様である程、タイマ準備演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、タイマ準備演出決定テーブルでは、タイマ演出の演出態様が大当りとなる期待度が高い演出態様である程、「実行あり
第1演出態様(キャラクタA)」よりも「実行あり 第2演出態様(キャラクタB)」に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、タイマ準備演出が実行されたとき、さらに第1演出態様(キャラクタA)よりも第2演出態様(キャラクタB)で実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。すなわち、第2演出態様(キャラクタB)>第1演出態様(キャラクタA)>実行なしの順に大当りとなる期待度が高くなる。
本特徴部092IWでは、いずれの演出態様の準備演出が実行されるかに応じて、実行可能な大当り示唆演出の演出態様が異なるように構成されている。具体的には、図32−3(B)に示すように、第1演出態様の保留表示予告準備演出が実行された場合には、第1〜第3演出態様のうちのいずれかにより保留表示予告演出が実行され、第2演出態様の保留表示予告準備演出が実行された場合には、第2〜第3演出態様のうちのいずれかにより保留表示予告演出が実行される。また、図32−4(B)に示すように、第1演出態様のタイマ準備演出が実行された場合には、第1〜第2演出態様のうちのいずれかによりタイマ演出が実行され、第2演出態様のタイマ演出が実行された場合には、第2演出態様によりタイマ演出が実行される。このような構成により、準備演出の演出態様により期待度を異ならせることができるとともに、準備演出の演出態様ごと(すなわち期待度ごと)に、他の準備演出や大当り示唆演出と組み合わせて実行されたときの期待度を好適に調整することができる。
また、本特徴部092IWでは、大当り示唆演出は、対応する準備演出が実行されることなく実行可能に構成されている。具体的には、保留表示予告演出やタイマ演出を実行すると決定したときに、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出が実行なしと決定する場合がある(図32−3(B)、図32−4(B)参照)。そして、対応しない準備演出が実行されたか否かに応じて、実行されやすさが異なるように構成されている。具体的には、図32−3に示すように、入賞時判定結果が大当りの場合には、保留表示予告演出および保留表示予告準備演出を実行すると決定されやすい。また、図32−4に示すように、タイマ演出も実行すると決定されやすい。しかし、タイマ準備演出を実行しないと決定されることがある。すると、タイマ演出に対応しない保留表示予告準備演出が実行されたときの方が、保留表示予告準備演出が実行されないときよりも、タイマ演出が実行されやすくなる。このような構成により、好適に興趣を維持することができる。
なお、本特徴部092IWのでは、準備演出が実行されると、必ず対応する大当り示唆演出が実行されるように構成されているが、例えば、準備演出として、演出後に対応する大当り示唆演出が実行される通常準備演出と、演出後に対応する大当り示唆演出が実行されないガセ準備演出とを実行可能に構成してもよい。この場合には、ガセ保留表示予告準備演出が実行されたときには、ガセ保留表示予告準備演出が実行されていないときに比べて、タイマ演出(タイマ準備演出を伴うものであってもよいし、伴わないものであってもよい)が実行される割合が高くなるようにしてもよい。このような構成により、保留表示予告準備演出がガセであったときの遊技者の落胆を軽減することができ、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、準備演出が実行されたか否かに応じて、いずれの演出態様の大当り示唆演出が実行されるかの割合が異なるように構成されている。具体的には、保留表示予告演出やタイマ準備演出の演出態様を第2演出態様と決定した場合には、第1演出態様と決定した場合に比べて、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出を実行すると決定する割合が高い(図32−3(B)、図32−4(B)参照)。このような構成により、好適に興趣を維持することができる。
次いで、演出制御用CPU120は、チャンス目予告演出を実行するか否かを決定する(ステップ092IWS012)。
チャンス目予告演出は、対象となる可変表示よりも前に実行される可変表示の表示結果としてチャンス目図柄(本例では「123」となる飾り図柄の組み合わせ)を導出表示することにより、対象となる可変表示(または対象となる可変表示が特定されず、保留記憶されている可変表示のいずれか)の可変表示結果が大当りとなること示唆する演出である。
図32−5(A)は、チャンス目予告演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ092IWS012では、演出決定用の乱数を抽出し、チャンス目予告演出決定テーブルを参照して、新たに受信した始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)が、「非スーパーリーチ」、「スーパーリーチはずれ」、「大当りA以外の大当り」および「大当りA」のいずれに該当するかにもとづいて、チャンス目予告演出について、「実行なし」および「実行あり」のいずれかに決定する。
チャンス目予告演出決定テーブルの特徴について説明する。図32−5(A)に示すように、チャンス目予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、チャンス目予告演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、チャンス目予告演出が実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。
本特徴部092IWでは、大当り示唆演出として、保留表示予告演出、タイマ演出およびチャンス目予告演出を実行可能に構成されているが、図32−3(A)、図32−4(A)および図32−5(A)に示されるように、チャンス目予告演出については、保留表示予告演出やタイマ演出よりも、入賞時判定結果が大当りに実行される割合が低く、はずれであるときに実行される割合が高いため、入賞時判定結果が大当りのときとはずれのときとで、実行割合の差が小さい。そのため、チャンス目予告演出は、保留表示予告演出やタイマ演出よりも、大当りとなる期待度が低い。
ステップ092IWS012でチャンス目予告演出を実行しないと決定した場合には(ステップS092IWS013のN)、ステップS092IWS015に移行し、実行すると決定した場合には(ステップS092IWS013のY)、演出制御用CPU120は、チャンス目予告演出を実行すると決定したことを示すチャンス目予告演出フラグをセットする(ステップS092IWS014)。
次いで、演出制御用CPU120は、保留表示予告演出フラグがセットされている場合には(ステップS092IWS015のY)、保留表示予告準備演出の決定に応じて新たな保留記憶表示を表示する(ステップS092IWS016)。
ステップS092IWS016では、例えば、第1演出態様の保留表示予告準備演出を実行すると決定している場合には、画像表示装置5において、通常態様により新たな保留記憶表示を表示するとともに、当該保留記憶表示の近傍にエフェクト小画像(例えば、図32−11(B1)のエフェクト小の画像092IW004b参照)を表示する。また、第2演出態様の保留表示予告準備演出を実行すると決定している場合には、画像表示装置5において、通常態様により新たな保留記憶表示を表示するとともに、当該保留記憶表示の近傍にエフェクト大画像(例えば、図32−11(A1)のエフェクト大の画像092IW004b参照)を表示する。
次いで、演出制御用CPU120は、タイマ演出フラグがセットされていない場合には(ステップS092IWS017のN)、そのまま処理を終了し、タイマ演出フラグがセットされている場合には(ステップS092IWS017のY)、保留表示予告準備演出が第1演出態様であるか否かを確認する(ステップS092IWS018)。そして、保留表示予告準備演出が第1演出態様である場合には(ステップS092IWS018のY)、演出制御用CPU120は、タイマ準備演出を実行する(ステップS092IWS019)。その後、処理を終了する。
ステップS092IWS019(および後述するステップS092IWS022)では、例えば、第1演出態様のタイマ準備演出を実行すると決定している場合には、画像表示装置5において、タイマ演出が実行されることを予告するキャラクタA画像(例えば、図32−10(E)のキャラクタAの画像092IW005参照)を表示する。また、第2演出態様のタイマ準備演出を実行すると決定している場合には、画像表示装置5において、タイマ演出が実行されることを予告するキャラクタB画像を表示する。
ステップS092IWS015で保留表示予告演出フラグがセットされていない場合には(ステップS092IWS015のN)、演出制御用CPU120は、通常態様により新たな保留記憶表示を表示する(ステップS092IWS020)。
次いで、演出制御用CPU120は、タイマ演出フラグがセットされていない場合には(ステップS092IWS021のN)、そのまま処理を終了し、タイマ演出フラグがセットされている場合には(ステップS092IWS021のY)、タイマ準備演出を実行する(ステップS092IWS022)。その後、処理を終了する。
図32−6は、演出制御用CPU120が図32−1に示す演出制御プロセス処理において実行する先読予告実行処理(ステップ092IWS161)を示すフローチャートである。
先読予告実行処理において演出制御用CPU120は、まず、保留記憶のシフトタイミングである場合には(ステップ092IWS101のY)、保留表示予告演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ092IWS102)。
保留表示予告演出フラグがセットされている場合には(ステップ092IWS102のY)、演出制御用CPU120は、保留表示予告準備演出の実行中であるか否かを確認する(ステップ092IWS103)。
保留表示予告準備演出の実行中である場合には(ステップ092IWS103のY)、演出制御用CPU120は、保留表示予告準備演出を終了し、保留表示予告演出を実行する(ステップ092IWS104)。
次いで、タイマ演出フラグがセットされている場合には(ステップ092IWS105のY)、演出制御用CPU120は、タイマ準備演出の実行中であるか否かを確認する(ステップ092IWS106)。
タイマ準備演出の実行中ではない場合には(ステップ092IWS103のN)、演出制御用CPU120は、タイマ準備演出を実行する(ステップ092IWS107)。
次に、保留表示予告演出および保留表示予告準備演出と、タイマ演出およびタイマ準備演出との実行タイミングについて説明する。図32−7は、保留表示予告演出(準備演出)およびタイマ演出(準備演出)の実行タイミングの一例を示す説明図である。
図32−7(A)は、始動入賞時に保留表示予告演出および保留表示予告準備演出の実行を決定した場合の一例を示している。この場合には、始動入賞のタイミングで保留表示予告準備演出が開始され(例えば、図32−2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS015〜092IWS016の処理に相当)、保留記憶のシフトタイミングで保留表示予告準備演出が終了して保留表示予告演出が実行される(例えば、図32−6に示す先読予告実行処理のステップ092IWS101〜092IWS104の処理に相当)。
図32−7(B)は、始動入賞時にタイマ演出およびタイマ予告準備演出の実行を決定した場合の一例を示している。この場合には、始動入賞のタイミングでタイマ準備演出が開始され(例えば、図32−2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS021〜092IWS022の処理に相当)、対象となる可変表示の開始タイミングでタイマ準備演出が終了してタイマ演出が開始される(例えば、可変表示開始設定処理(S171)においてタイマ演出を実行するための演出制御パターンを設定し、可変表示中演出処理(S172)において出制御パターンに基づく各種の演出制御を実行することによって実現される)。
図32−7(C)は、始動入賞時に保留表示予告演出および保留表示予告準備演出(第1演出態様)と、タイマ演出およびタイマ予告準備演出との実行を決定した場合の一例を示している。この場合には、始動入賞のタイミングで保留表示予告準備演出(第1演出態様)が開始される(例えば、図32−2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS015〜092IWS016の処理に相当)とともに、タイマ準備演出が開始される(例えば、図32−2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS018〜092IWS019の処理に相当)。そして、保留記憶のシフトタイミングで保留表示予告準備演出が終了して保留表示予告演出が実行される(例えば、図32−6に示す先読予告実行処理のステップ092IWS101〜092IWS104の処理に相当)。その後、対象となる可変表示の開始タイミングでタイマ準備演出が終了してタイマ演出が開始される(例えば、可変表示開始設定処理(S171)においてタイマ演出を実行するための演出制御パターンを設定し、可変表示中演出処理(S172)において出制御パターンに基づく各種の演出制御を実行することによって実現される)。
図32−7(D)は、始動入賞時に保留表示予告演出および保留表示予告準備演出(第2演出態様)と、タイマ演出およびタイマ予告準備演出との実行を決定した場合の一例を示している。この場合には、始動入賞のタイミングで保留表示予告準備演出(第1演出態様)が開始される(例えば、図32−2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS015〜092IWS016の処理に相当)が、タイマ準備演出は開始されない(例えば、図32−2に示す先読予告設定処理のステップ092IWS018の処理に相当)。そして、保留記憶のシフトタイミングで保留表示予告準備演出が終了して保留表示予告演出が実行されると(例えば、図32−6に示す先読予告実行処理のステップ092IWS101〜092IWS104の処理に相当)、タイマ準備演出が開始される(例えば、図32−6に示す先読予告実行処理のステップ092IWS105〜092IWS107の処理に相当)。その後、対象となる可変表示の開始タイミングでタイマ準備演出が終了してタイマ演出が開始される(例えば、可変表示開始設定処理(S171)においてタイマ演出を実行するための演出制御パターンを設定し、可変表示中演出処理(S172)において出制御パターンに基づく各種の演出制御を実行することによって実現される)。
次に、保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出の演出態様について説明する。図32−8は、保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出の演出態様を示す説明図である。
図32−8は、始動入賞時に保留表示予告演出および保留表示予告準備演出(第2演出態様)と、タイマ演出およびタイマ予告準備演出との実行を決定した場合の一例を示しており、図32−7(D)の例に対応する。
図32−8(A),(B)に示すように、可変表示中に新たな始動入賞が発生し、該始動入賞にもとづいて保留表示予告演出および保留表示予告準備演出(第2演出態様)と、タイマ演出およびタイマ予告準備演出(第1演出態様)との実行を決定すると、第1保留記憶表示エリア092IW001や第2保留記憶表示エリア092IW002において、通常態様により新たな保留記憶表示が表示される。このとき保留表示予告準備演出(第2演出態様)が開始され、新たな保留記憶表示の近傍に稲妻型のエフェクト大の画像092IW004aが表示される。なお、タイマ予告準備演出は、保留表示予告準備演出(第2演出態様)と同時に実行されることが制限されるため、このタイミングでは実行されない。
そして、図32−8(C)〜図32−8(D)に示すように、可変表示が終了して保留記憶のシフトが行われ、新たな可変表示が開始されると、保留表示予告準備演出(第2演出態様)が発展的に終了し(例えば、稲妻型のエフェクト大の画像092IW004aが保留記憶表示に作用して消える表示制御が行われ)、保留記憶表示の表示態様が赤色に変化する保留表示予告演出(第3演出態様)が実行される。さらに、図32−8(E)に示すように、タイマ準備演出(第1演出態様)が開始され、タイマ演出が実行されることを予告するキャラクタAの画像092IW005が表示される。
その後、図32−8(F)〜図32−8(G)に示すように、タイマ演出の対象となる新たな可変表示が開始されると、タイマ準備演出(第1演出態様)が発展的に終了し、当該可変表示中の特定演出までの期間である25秒間のタイマの更新表示を行うタイマ演出(第1演出態様)が開始される。
本特徴部092IWでは、可変表示の可変表示結果が大当りとなることを示唆する大当り示唆演出として、保留表示予告演出およびタイマ演出を実行可能に構成されている。また、保留表示予告演出が実行される前に保留表示予告演出が実行されることを予告する保留表示予告準備演出と、タイマ演出が実行される前にタイマ演出が実行されることを予告するタイマ準備演出とを準備演出として実行可能に構成されている。
このような準備演出は、準備演出の後に実行される大当り示唆演出に注目させる機能を有するが、複数の準備演出が同時に実行されると、遊技者の期待が高まり過ぎてしまい、結果として大当りとならなかったときに、大きく興趣を低下させてしまうおそれがある。そこで、本特徴部092IWでは、複数の準備演出が同時に実行されることが制限されている。具体的には、保留表示予告準備演出(第2演出態様)とタイマ準備演出とは、実行される期間が異なり、同時に実行されないように構成されている(本例では、保留表示予告準備演出(第2演出態様)の実行が終了した後に、タイマ準備演出が実行される。図32−7(D)参照)。このような構成により、好適に興趣を維持することができる。
なお、本特徴部092IWの構成では、保留表示予告準備演出(第2演出態様)とタイマ準備演出とは、実行される期間が全く重ならないように構成されているが、例えば、少なくとも開始タイミングと終了タイミングとのいずれかを異ならせることにより、実行される期間が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部092IWの構成では、保留表示予告準備演出(第2演出態様)よりも期待度が低い保留表示予告準備演出(第1演出態様)については、タイマ準備演出と同時に実行可能に構成されているが、このような構成に限らず、保留表示予告準備演出(第1演出態様)についても、保留表示予告準備演出(第2演出態様)程ではなくても、所定の割合でタイマ準備演出と同時に実行されないようにしてもよい。また、常に複数の準備演出が同時に実行されないようにしてもよい。
また、例えば、保留表示予告準備演出の演出態様が第2演出態様よりも期待度が低い第1演出態様であり、かつタイマ準備演出の演出態様が第2演出態様よりも期待度が低い第1演出態様である場合にのみ、同時に実行されるようにしてもよい。
また、例えば、複数の準備演出が同時に実行される場合(または複数の準備演出がいずれも期待度が高い第2演出態様で同時に実行される場合)には、大当り確定となるようにしてもよい。
また、本特徴部092IWの構成では、保留記憶表示の表示態様が1回変化するパターンが示されているが、保留記憶表示(およびアクティブ表示)の表示態様が複数回変化するパターンが設けられている場合には、保留記憶表示(またはアクティブ表示)が通常態様以外の表示態様(具体的には、さらに期待度が高い表示態様が存在する表示態様)により表示されているときに、当該保留記憶表示(またはアクティブ表示)の表示態様が変化することを示唆する演出(例えば、保留記憶表示(またはアクティブ表示)に向かって矢が飛んできて、保留記憶表示(またはアクティブ表示)に刺されば変化し、刺さらなければ変化しない演出(保留記憶表示(またはアクティブ表示)が通常態様以外の表示態様であるときのみ実行される専用演出としてもよい)など)の実行頻度が高くなるようにしてもよいし、逆に実行されないようにしてもよい。
次に、チャンス目予告演出を実行するための処理について説明する。図32−9は、チャンス目予告設定処理の一例を示すフローチャートである。チャンス目予告設定処理は、演出制御用CPU120が図32−1に示す演出制御プロセス処理において実行する可変表示開始設定処理(ステップS171)の一部として実行される。
チャンス目予告設定処理において演出制御用CPU120は、チャンス目予告演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ092IWS201)。チャンス目予告演出フラグがセットされている場合には、チャンス目予告実行可否決定テーブルを用いて、チャンス目予告演出の実行の可否を決定する(ステップ092IWS202)。
図32−10は、チャンス目予告実行可否決定テーブルの一例を示す説明図である。図32−10に示すように、保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出のいずれも実行されていない状況である場合には、100%の割合で「実行可」(すなわちチャンス目予告演出の実行を許可する)と決定される。また、保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出のいずれかが第2演出態様で実行されている状況である場合には、20%の割合で「実行可」(すなわちチャンス目予告演出の実行を許可する)と決定し、80%の割合で「実行否」(すなわちチャンス目予告演出の実行を許可しない)と決定される。また、保留表示予告準備演出およびタイマ準備演出のいずれかが第1演出態様で実行されている(かつ、いずれも第2演出態様で実行されていない)状況である場合には、100%の割合で「実行否」(すなわちチャンス目予告演出の実行を許可しない)と決定される。
ステップ092IWS202でチャンス目予告演出の実行を許可する場合には(ステップ092IWS203のY)、飾り図柄の停止図柄をチャンス目図柄(本例では「123」となる飾り図柄の組み合わせ)に決定する(ステップ092IWS204)。なお、ステップ092IWS204以前に、既に飾り図柄の停止図柄を決定している場合には、飾り図柄の停止図柄をチャンス目図柄に変更する。
次に、保留表示予告準備演出およびチャンス目予告演出の演出態様について説明する。図32−11は、保留表示予告準備演出およびチャンス目予告演出の演出態様を示す説明図である。
図32−11(A1),(A2)に示すように、保留表示予告準備演出(第2演出態様)が実行され、保留記憶表示の近傍に稲妻型のエフェクト大の画像092IW004aが表示されているときには、チャンス目予告演出の実行が許可される場合があり、実行が許可された場合には、飾り図柄の停止図柄として、チャンス目図柄(本例では「123」となる飾り図柄の組み合わせ)が表示される。すなわち、保留表示予告準備演出(第2演出態様)とチャンス目予告演出とが同時に実行されることになる。
図32−11(B1),(B2)に示すように、保留表示予告準備演出(第1演出態様)が実行され、保留記憶表示の近傍に稲妻型のエフェク小大の画像092IW004bが表示されているときには、チャンス目予告演出の実行が許可されないため、チャンス目図柄(本例では「123」となる飾り図柄の組み合わせ)とは異なる飾り図柄の停止図柄が表示される。すなわち、保留表示予告準備演出(第1演出態様)とチャンス目予告演出とは同時に実行されない。
本特徴部092IWでは、大当り示唆演出として、保留表示予告演出およびタイマ演出とは別にチャンス目予告演出を実行可能であり、このチャンス目予告演出は、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出という準備演出と同一期間に並列して実行されるように構成されている(すなわち、対象となる可変表示の実行前の期間において実行される。図32−11(A1),(A2)参照)。また、上述したように、チャンス目予告演出は、保留表示予告演出やタイマ演出よりも、大当りとなる期待度が低い。そのため、準備演出が実行されているとき(すなわち大当り示唆演出が実行される前であって、その期待度が不明であるとき)に、大当りとなる期待度が低いチャンス目予告演出が実行されると、準備演出の演出効果を低下させてしまうおそれがある。また、示唆される期待度が分かりにくくなるおそれがある。そこで、本特徴部092IWでは、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出が実行されているときよりも、実行されていないときの方が、チャンス目予告演出が実行されやすいように構成されている(例えば、図32−10参照)。このような構成により、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、第1演出態様の準備演出が実行されるときと、第1演出態様よりも期待度が高い第2演出態様の準備演出が実行されるときとで、チャンス目予告演出の実行されやすさが異なるように構成されている。具体的には、チャンス目予告演出は、保留表示予告準備演出が第2演出態様(エフェクト大)で実行されるときの方が、第1演出態様(エフェクト小)で実行されるときよりも、実行が許可されやすいように構成されている(図32−10参照)。このような構成により、チャンス目予告演出を実行する機会を確保しながら、好適に興趣を維持することができる。
以上に説明したように、本特徴部092IWでは、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、第1示唆演出(例えば、保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)とを含み、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第1示唆演出と第2示唆演出とは、同時に実行可能であり、第1準備演出と第2準備演出とは、同時に実行されることが制限される(例えば、保留表示予告準備演出(第2演出態様)とタイマ準備演出とは、同時に実行されない。図32−7(D)参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、第1示唆演出(例えば、保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出(例えば、チャンス目予告演出)とを含み、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第3示唆演出、第1準備演出および第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり(図32−11(A1),(A2)参照)、第1準備演出および第2準備演出のいずれかが実行されているときよりも、第1準備演出および第2準備演出のいずれも実行されていないときの方が、第3示唆演出が実行されやすい(例えば、図32−10参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、期待度が異なる複数種類の第1示唆演出(例えば、演出態様により期待度が異なる保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)とを含み、第1示唆演出は、所定第1示唆演出と、該所定第1示唆演出よりも期待度が高い特別第1示唆演出とを含み(例えば、第1演出態様(青色)の保留表示予告演出と、第3演出態様(赤色)の保留表示予告演出とを含む)、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第1準備演出は、演出態様として、第1演出態様と、該第1演出態様よりも特別第1示唆演出が実行されやすい第2演出態様とがあり(例えば、第1演出態様(エフェクト小)と第2演出態様(エフェクト大)とがあり、第2演出態様(エフェクト大)の保留表示予告準備演出が実行されるときには、第1演出態様(青色)の保留表示予告演出が実行されず、第3演出態様(赤色)の保留表示予告演出が実行されやすい。図32−3(B)参照)、第1演出態様の第1準備演出が実行されるときと、第2演出態様の第1準備演出が実行されるときとで、第2準備演出の実行割合が異なる(例えば、タイマ準備演出は、第1演出態様(エフェクト小)の保留表示予告準備演出が実行されているときには、同時に実行されるが、第2演出態様(エフェクト大)の保留表示予告準備演出が実行されているときには、同時に実行されない。図32−7参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出、チャンス目予告演出など)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出が実行される前に示唆演出が実行されることを予告する準備演出(例えば、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出など)を実行可能な準備演出実行手段とを備え、示唆演出は、期待度が異なる複数種類の第1示唆演出(例えば、演出態様により期待度が異なる保留表示予告演出)と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出(例えば、タイマ演出)と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出(例えば、チャンス目予告演出)とを含み、第1示唆演出は、所定第1示唆演出と、該所定第1示唆演出よりも期待度が高い特別第1示唆演出とを含み(例えば、第1演出態様(青色)の保留表示予告演出と、第3演出態様(赤色)の保留表示予告演出とを含む)、準備演出は、第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出(例えば、保留表示予告準備演出)と、第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出(例えば、タイマ準備演出など)とを含み、第3示唆演出、第1準備演出および第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり(図32−11(A1),(A2)参照)、第1準備演出は、演出態様として、第1演出態様と、該第1演出態様よりも特別第1示唆演出が実行されやすい第2演出態様とがあり(例えば、第1演出態様(エフェクト小)と第2演出態様(エフェクト大)とがあり、第2演出態様(エフェクト大)の保留表示予告準備演出が実行されるときには、第1演出態様(青色)の保留表示予告演出が実行されず、第3演出態様(赤色)の保留表示予告演出が実行されやすい。図32−3(B)参照)、第1演出態様の第1準備演出が実行されるときと、第2演出態様の第1準備演出が実行されるときとで、第3示唆演出の実行割合が異なる(例えば、チャンス目予告演出は、保留表示予告準備演出が第2演出態様(エフェクト大)で実行されるときの方が、第1演出態様(エフェクト小)で実行されるときよりも、実行が許可されやすい。図32−10参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、第1準備演出と第2準備演出とは、実行される期間が異なる(例えば、保留表示予告準備演出(第2演出態様)の実行が終了した後に、タイマ準備演出が実行される。図32−7(D)参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、第1示唆演出は、複数種類の演出態様(例えば、第1演出態様(青色)、第2演出態様(緑色)、第3演出態様(赤色)など。図32−3(A)参照)のうちのいずれかにより実行され、第1準備演出は、複数種類の演出態様(例えば、第1演出態様(エフェクト小)、第2演出態様(エフェクト大)など。図32−3(B)参照)のうちのいずれかにより実行され、いずれの演出態様の第1準備演出が実行されるかに応じて、実行可能な第1示唆演出の演出態様が異なる(例えば、第1演出態様の保留表示予告準備演出が実行された場合には、第1〜第3演出態様のうちのいずれかにより保留表示予告演出が実行され、第2演出態様の保留表示予告準備演出が実行された場合には、第2〜第3演出態様のうちのいずれかにより保留表示予告演出が実行される)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、示唆演出は、対応する準備演出が実行されることなく実行可能であり(例えば、保留表示予告演出やタイマ演出を実行すると決定したときに、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出が実行なしと決定する場合がある。図32−3(B)、図32−4(B)参照)、対応しない準備演出が実行されたか否かに応じて、実行されやすさが異なる(例えば、図32−3に示すように、入賞時判定結果が大当りの場合には、保留表示予告演出および保留表示予告準備演出を実行すると決定されやすい。また、図32−4に示すように、タイマ演出も実行すると決定されやすい。しかし、タイマ準備演出を実行しないと決定されることがある。すると、タイマ演出に対応しない保留表示予告準備演出が実行されたときの方が、保留表示予告準備演出が実行されないときよりも、タイマ演出が実行されやすくなる)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
また、本特徴部092IWでは、準備演出が実行されたか否かに応じて、いずれの演出態様の示唆演出が実行されるかの割合が異なる(例えば、保留表示予告演出やタイマ準備演出の演出態様を第2演出態様と決定した場合には、第1演出態様と決定した場合に比べて、保留表示予告準備演出やタイマ準備演出を実行すると決定する割合が高い。図32−3(B)、図32−4(B)参照)。そのため、好適に興趣を維持することができる。
なお、本特徴部092IWで示した構成は、特徴部153SGなど他の特徴部で示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。例えば、本特徴部092IWで示したタイマ準備演出は、特徴部153SGで示した大当りとなること示唆するとともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を示唆するタイマ演出が実行されることを予告し、当該タイマ演出は、リーチ演出中に後部可変表示中示唆演出として大当りとなることを示唆する大当り示唆演出またはパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能となっているようにしてもよい。
1 … パチンコ遊技機
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
14 … バックアップメモリ基板
120 … 演出制御用マイクロコンピュータ
131 … CPU
140 … VDP
150〜156 … コネクタ
210A〜210D … バックアップデータメモリ

Claims (1)

  1. 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    制御手段と、
    バックアップデータを記憶可能な記憶手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    第1バックアップ条件の成立に基づいて、第1バックアップデータを前記記憶手段に記憶させる第1バックアップ処理を実行可能であり、
    第2バックアップ条件の成立に基づいて、第2バックアップデータを前記記憶手段に記憶させる前記第1バックアップ処理よりも短い実行時間の第2バックアップ処理を前記第1バックアップ処理とは異なる優先順位で実行可能であり、
    前記記憶手段は、
    前記第1バックアップデータが書き込まれ、前記第2バックアップデータが書き込まれない第1記憶領域と、
    前記第2バックアップデータが書き込まれ、前記第1バックアップデータが書き込まれない第2記憶領域と、を備え、
    さらに、
    前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
    前記示唆演出が実行される前に前記示唆演出が実行されることを予告する準備演出を実行可能な準備演出実行手段と、を備え、
    前記示唆演出は、第1示唆演出と、該第1示唆演出とは異なる第2示唆演出と、該第1示唆演出および該第2示唆演出とは異なる第3示唆演出とを含み、
    前記準備演出は、前記第1示唆演出が実行されることを予告する第1準備演出と、前記第2示唆演出が実行されることを予告する第2準備演出とを含み、
    前記第3示唆演出、前記第1準備演出および前記第2準備演出は、同一期間に並列して実行可能であり、
    前記第1準備演出および前記第2準備演出のいずれかが実行されているときよりも、前記第1準備演出および前記第2準備演出のいずれも実行されていないときの方が、前記第3示唆演出が実行されやすい
    ことを特徴とする遊技機。
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