JP2020195613A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】情報を適切に記憶可能とする。【解決手段】バックアップ記憶部19AKA1には、予め定められた書込条件の成立に基づいて、バックアップデータバッファ19AKB1の記憶内容が書き込まれる。バックアップデータバッファ19AKB1には、バックアップ記憶部19AKA1に記憶させる対象範囲に含まれるログ情報と、1の書込条件が成立する前にバックアップ記憶部19AKA1が記憶しているログ情報とに基づいて、特定された差分情報が記憶される。差分更新条件の成立により、バックアップデータバッファ19AKB1に差分情報が記憶され、書込開始条件の成立により、バックアップデータバッファ19AKB1に記憶された差分情報がバックアップ記憶部19AKA1に書き込まれる。【選択図】図11−18

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機において、バックアップ対象データの分割回数を設定して、所定の割込回数にてバックアップ処理を完了させる技術が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2017−23552号公報
上記特許文献1に記載の技術によると、データ容量の増大に伴い処理負担が過大となり、不具合が生じるおそれがあった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、情報を適切に記憶可能な遊技機の提供を目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、制御手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131など)により書込可能な記憶手段(例えばバックアップデータメモリ19AK210A〜210Dのバックアップ記憶部19AKA1など)と、前記記憶手段に書き込む情報を記憶可能な一時記憶手段(例えば外部RAM19AK122や内部RAM19AK133のバックアップデータバッファ19AKB1など)と、を備え、前記制御手段は、書込条件の成立に基づいて、前記一時記憶手段の記憶内容を前記記憶手段に書き込む特定書込処理(例えばステップ19AKS79の演出制御中バックアップ処理など)を実行可能であり、前記特定書込処理として、前記記憶手段に記憶させる対象範囲に含まれる第1情報と、1の書込条件が成立する前に前記記憶手段が記憶している第2情報とで、差分情報を特定して前記一時記憶手段に記憶する一時記憶処理(例えばステップ19AKS103の差分スタック更新処理とステップ19AKS105の書込バッファ更新処理など)と、前記一時記憶手段に記憶された差分情報を前記記憶手段に書き込む差分書込処理(例えばステップ19AKS108のバックアップデータ書込処理など)と、を含む処理を実行可能であり、電力供給が開始されたときに、前記記憶手段の記憶情報を前記一時記憶手段に読み出して復旧可能(例えばステップ19AKS23の電源投入時情報処理により対象データ記憶部19AKM1の記憶内容を復旧可能など)である。
このような構成によれば、情報を適切に記憶可能となる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記差分書込処理の実行中には、前記一時記憶手段に記憶する差分情報の更新を禁止(例えばステップ19AKS106による禁止設定など)してもよい。
このような構成においては、情報を適切に記憶可能となる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、前記一時記憶手段に記憶する差分情報の更新が行われない期間において、前記差分書込処理を実行(例えばステップ19AKS112による許可設定の後、ステップ19AKS102〜19AKS105を実行など)してもよい。
このような構成においては、情報を適切に記憶可能となる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記一時記憶手段は、前記記憶手段に未だ書き込まれない差分情報を記憶可能な第1記憶領域(例えば差分スタック20AKB11など)と、前記記憶手段に書き込まれる差分情報を記憶可能な第2記憶領域(例えば書込バッファ20AKB12など)と、を含むようにしてもよい。
このような構成においては、情報を適切に記憶可能となる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、前記記憶手段は、同一の情報を複数の記憶領域(例えばバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3など)に記憶可能であり、前記差分書込処理により前記複数の記憶領域に対する書き込みが完了するまで、前記一時記憶手段に記憶する差分情報の更新を禁止してもよい。
このような構成においては、情報を適切に記憶可能となる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面斜視図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 停止図柄決定処理の一例を示すフローチャートである。 設定示唆演出実行決定テーブルに関する設定例を示す図である。 設定示唆パターンに関する構成例や設定例を示す図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 設定示唆演出の実行例を示す図である。 演出制御基板と周辺装置などの構成図である。 演出制御基板に搭載された各種回路などを示す構成図である。 バックアップメモリ基板の構成例などを示す図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートと処理優先度を示す図である。 CPU例外事象発生時処理の一例とVDPエラー割込処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御用タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御コマンドの内容例を示す図である。 メンテナンス履歴画面を表示する具体例を示す図である。 メンテナンス履歴画面を表示する具体例を示す図である。 設定変更/確認履歴の選択操作が行われた場合の具体例を示す図である。 特徴部41AKの説明図である。 特徴部42AKの説明図である。 特徴部42AKの説明図である。 特徴部43AKの説明図である。 特徴部44AKの説明図である。 特徴部45AKの説明図である。 演出制御中バックアップ処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部19AK、20AKに関する構成および機能の一例を示す図である。 バックアップデータの書き込みに関する状態遷移例を示す図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー500Aが取り付けられている。セキュリティカバー500Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー500Aは、短片500Aaおよび長片500Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチに対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(設定示唆演出に関する特徴部の説明)
以下、パチンコ遊技機1における設定示唆演出に関する特徴部について説明する。この特徴部では、可変表示の実行中に、所定割合でパチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能である。
図10−1は、可変表示開始設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理では、停止図柄決定処理が実行される(ステップS201)。停止図柄決定処理では、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄といった、飾り図柄の可変表示において停止表示される飾り図柄の組合せが決定される。停止図柄決定処理に続いて、予告演出決定処理が実行される(ステップS202)。予告演出決定処理は、有利示唆演出に含まれる予告演出を決定可能とする。
予告演出決定処理が実行された後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS203)。演出制御パターンは、特図変動時演出制御パターン、予告演出制御パターン、その他、各種の演出実行を制御するための制御パターンなどを含んでいればよい。例えば変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップS202の予告演出決定処理による決定結果に対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、予告演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップS203により演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS204)。また、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS205)。このときには、ステップS203にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
続いて、可変表示開始時の保留表示更新設定を行う(ステップS206)。例えば、画像表示装置5の画面上に設けられた保留表示エリアにおいて、保留番号「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」などに対応した表示部位にある保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。画像表示装置5の画面上に設けられたアクティブ表示部では、保留表示エリアにおいて消去(消化)した保留表示に対応したアクティブ表示が行われるようにすればよい。なお、保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、保留表示を更新することなく、アクティブ表示エリアにおけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS207)、可変表示開始設定処理を終了する。
図10−2は、停止図柄決定処理として、可変表示開始設定処理のステップS201にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。停止図柄決定処理では、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否かを判定する(ステップS221)。スーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否かは、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンに基づいて判定可能である。
スーパーリーチのリーチ演出が実行されない場合には(ステップS221;No)、非リーチ時やノーマルリーチ時の最終停止図柄を決定して(ステップS222)、停止図柄決定処理を終了する。非リーチ時には、可変表示結果が「ハズレ」になる。ノーマルリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になる場合と、可変表示結果が「ハズレ」になる場合とが含まれている。飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならない非リーチ時には、最終停止図柄として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。非リーチ時の最終停止図柄は、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。可変表示結果が「ハズレ」になるノーマルリーチ時には、リーチハズレ時の最終停止図柄として、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。リーチハズレ時の最終停止図柄は、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。可変表示結果が「大当り」になるノーマルリーチ時には、大当り時の最終停止図柄として、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される。大当り時の最終停止図柄は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。
スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合には(ステップS221;Yes)、スーパーリーチ時の最終停止図柄を決定する(ステップS223)。スーパーリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になる場合と、可変表示結果が「ハズレ」になる場合とが含まれている。可変表示結果が「ハズレ」になるスーパーリーチ時には、リーチハズレ時の最終停止図柄として、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。可変表示結果が「大当り」になる大当り時には、大当り時の最終停止図柄として、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される。
スーパーリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になるか「ハズレ」になるかにかかわらず、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄が、確定飾り図柄として停止表示される。このようなリーチハズレ組合せや大当り組合せを構成する左右の飾り図柄は、リーチ図柄ともいう。リーチ図柄として決定可能な飾り図柄は、例えば1〜7の数字に対応する7種類の飾り図柄といった、複数種類の飾り図柄を含んでいればよい。数字に対応する飾り図柄は、数字を示す演出画像のみであってもよいし、数字に加えて各種のキャラクタを示す演出画像であってもよい。リーチ図柄は、リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ図柄決定テーブルを参照することなどにより、複数の飾り図柄のいずれかに決定されるようにすればよい。リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が異なっていてもよい。例えば、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、1の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も高くなり、2の数字、3の数字、4の数字、5の数字、6の数字となるに従って、飾り図柄の決定割合が低くなり、7の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も低くなる。これに対し、可変表示結果が「大当り」である場合には、1の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も低くなり、2の数字、3の数字、4の数字、5の数字、6の数字となるに従って、飾り図柄の決定割合が高くなり、7の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も高くなる。このような決定割合の設定では、7の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合に、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も高くなり、6の数字、5の数字、4の数字、3の数字、2の数字となるに伴い、リーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が低くなり、1の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も低くなる。なお、リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。リーチ図柄となる飾り図柄ごとに割り当てられた判定値の個数が異なってもよいし、リーチ図柄となる飾り図柄にかかわらず割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。大当り種別に応じて、リーチ図柄となる飾り図柄の決定割合が異なってもよい。
ステップS223に続いて、決定されたリーチ図柄は7の数字に対応する飾り図柄であるか否かを判定する(ステップS224)。このとき、リーチ図柄が7以外の数字に対応する飾り図柄であれば(ステップS224;No)、停止図柄決定処理を終了する。リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合には(ステップS224;Yes)、設定示唆演出を実行するか否かに応じた設定示唆演出の有無を決定する(ステップS225)。設定示唆演出は、設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行の有無が決定されるようにすればよい。設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。設定示唆演出の有無として、設定示唆演出を実行しない「演出なし」、または、設定示唆演出を実行する「演出あり」のうちで、いずれかに決定される。
ステップS225の決定結果に基づいて、設定示唆演出を実行する「演出あり」に決定されたか否かを判定する(ステップS226)。設定示唆演出を実行しない「演出なし」に決定された場合には(ステップS226;No)、停止図柄決定処理を終了する。「演出あり」に決定された場合には(ステップS226;Yes)、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(ステップS227)。演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1の電源投入時に、主基板11の側から送信された設定値通知コマンドを受信し、通知された設定値をRAM122の所定領域に格納すればよい。これにより、ステップS227では、RAM122に格納されている設定値を特定すればよい。
ステップS227に続いて、設定示唆パターンを決定してから(ステップS228)、停止図柄決定処理を終了する。設定示唆パターンは、設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の設定示唆パターンのうちいずれかに決定されるようにすればよい。設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
図10−3は、設定示唆演出実行決定テーブルに関する設定例を示している。例えばROM121には、設定示唆演出実行決定テーブルとして、図10−3に示す決定テーブルTA01を構成するテーブルデータが予め記憶されている。停止図柄決定処理のステップS225では、決定テーブルTA01を参照することなどにより、設定示唆演出の有無が決定される。決定テーブルTA01では、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、設定示唆演出の有無に割り当てられた判定値の個数が異なっている。例えば、可変表示結果が「大当り」である場合には、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも、設定示唆演出を実行する「演出あり」の決定割合が高くなる。このような決定割合の設定では、設定示唆演出が実行された場合に、設定示唆演出が実行されない場合よりも、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。なお、設定示唆演出実行決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、設定示唆演出の有無に割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。
図10−4(A)は、設定示唆パターンの構成例を示している。この実施例では、複数の設定示唆パターンとして、4つのパターンRE−0〜パターンRE3が設けられている。これらの設定示唆パターンは、図柄表示色を変化させるか否かや、変化させる場合の表示色に応じて、示唆内容が異なっている。図柄表示色は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色であり、通常表示色となる赤色の他に、銅色、銀色、金色を含む示唆表示色に変化可能である。パターンRE−0は、図柄表示色を変化させず、遊技者にとって有利な設定値である期待度が低いことを示唆する。パターンRE−1は、図柄表示色を銅色に変化させ、設定値が2以上であることの確定を示唆する。パターンRE−2は、図柄表示色を銀色に変化させ、遊技者にとって有利な設定値である期待度が高いことを示唆する。パターンRE−3は、図柄表示色を金色に変化させ、最高の設定値となる6であることの確定を示唆する。このように、リーチ図柄を用いた設定示唆演出では、図柄表示色が変化したか否かや、変化後の図柄表示色に応じて、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆を行うことができる。
図10−4(B)は、設定示唆パターン決定テーブルに関する設定例を示している。例えばROM121には、設定示唆パターン決定テーブルとして、図10−4(B)に示す決定テーブルTA11を構成するテーブルデータが予め記憶されている。停止図柄決定処理のステップS228では、決定テーブルTA11を参照することなどにより、設定示唆パターンが決定される。決定テーブルTA11では、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、設定示唆パターンの決定結果に割り当てられた判定値の個数が異なっている部分がある。
リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄となることから、大当り遊技状態に制御される割合が高い。そして、設定示唆演出がパターンRE−0で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が低く、設定示唆演出がパターンRE−1で実行される場合は設定値が2以上であることが確定する。また、設定示唆演出がパターンRE−2で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が高く、設定示唆演出がパターンRE−3で実行される場合は最高の設定値となる6であることが確定する。このように、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった場合のリーチ図柄には、7以外の数に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う図柄表示態様と、7の数字に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うとともにパチンコ遊技機1において設定されている設定値に関する示唆を行う図柄表示態様とが含まれている。リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄の場合には、リーチ図柄が通常表示色で表示されることで大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、図柄表示色が変更されることで、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともに設定値に関する示唆を行うことになる。
設定示唆演出は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、演出態様が異なるように実行可能である。例えば、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1である場合には、設定示唆パターンがパターンRE−1に決定されないので、図柄表示色が銅色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1以外であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が銅色に変更されるか否かが異なる。パチンコ遊技機1において設定されている設定値が6以外である場合には、設定示唆パターンがパターンRE−3に決定されないので、図柄表示色が金色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機において設定されている設定値が6であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が金色に変更されるか否かが異なる。
設定示唆演出は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色である図柄表示色を変更するものに代えて、あるいは、図柄表示色を変更するものに加えて、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の形状や模様といった、リーチ態様における任意の態様を変更するものであってもよい。あるいは、背景画像や外枠画像その他の任意の演出画像の表示、スピーカ8L、8Rによる音声の出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった装飾発光体の点灯、演出用可動部材の動作、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置による演出態様を変更するものであってもよい。設定示唆演出その他のパチンコ遊技機1における任意の演出は、演出制御に関連する任意のデータ、演出制御に関連しない任意のデータ、あるいは、これらを組み合わせたデータが、演出実行用として予め定められた単一または複数の条件式を満足する場合に、実行可能であればよい。図柄表示色を変更する演出は、変更演出ともいう。
複数の設定示唆パターンには、大当り遊技状態に制御される場合にのみ決定可能なパターンと、大当り遊技状態に制御されない場合にも決定可能なパターンとが、含まれていてもよい。例えば、パターンRE−0とパターンRE−1は、可変表示結果が「ハズレ」である場合にも、所定割合で決定可能となるのに対し、パターンRE−2とパターンRE−3は、可変表示結果が「大当り」である場合にのみ所定割合で決定可能となり、可変表示結果が「ハズレ」である場合には決定不可能となるようにしてもよい。この場合に、パターンRE−2は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値にかかわらず、共通の割合で決定されるのに対し、パターンRE−3は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、異なる割合で決定されてもよい。
図10−5は、可変表示中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS241)。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS241;No)、可変表示の進行に伴い各種演出を実行するための制御が行われる。演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ66AKS013にて決定された演出制御パターンから読み出した制御データに基づいて、各種指令を作成する。この指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、可動体32などの演出用可動部材を動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて各種演出を実行できればよい。
可変表示中演出処理では、予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS242)。予告演出期間である場合には(ステップS242;Yes)、予告演出を実行する制御が行われる(ステップS243)。予告演出期間ではない場合や(ステップS242;No)、ステップS243の制御を行った後には、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS244)。リーチ演出期間である場合には(ステップS244;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップS245)。ステップS245の制御により、リーチ図柄となる飾り図柄が停止表示されてから、図柄表示色の変更後におけるリーチ演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる。
リーチ演出期間ではない場合や(ステップS244;No)、ステップS245の制御を行った後には、変更演出期間であるか否かを判定する(ステップS246)。変更演出期間は、リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、図柄表示色を変更する演出の実行期間として、予め定められていればよい。変更演出期間である場合には(ステップS246;Yes)、変更演出を実行する制御が行われる(ステップS247)。変更演出期間ではない場合や(ステップS246;No)、ステップS247の制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップS248)、可変表示中演出処理を終了する。
変更演出期間は、変更演出の演出態様に応じて、異なる時間長に設定されてもよい。例えばパターンRE−0の場合には変更演出期間が最も短い第1期間に設定され、パターンRE−1の場合には変更演出期間が第1期間よりも長い第2期間に設定され、パターンRE−2の場合には変更演出期間が第2期間よりも長い第3期間に設定され、パターンRE−3の場合には変更演出期間が最も長い第4期間に設定されてもよい。一般的に遊技者は、有利なことを報知する演出(有利な演出)が実行された場合、その演出の画像または動画を、遊技者が所有する携帯端末にて撮影し、それをSNS(Social Networking Service)等の会員登録制のウェブサイトや、インターネット動画供給サイト等に投稿する傾向にある。しかしながら、このような有利な演出の実行期間が短いと、適切な撮影時間を確保できないという問題が生じる。その一方で、不利な場合にも行われることの多い演出(不利な演出)については、撮影意欲を喚起しないため、不利な演出の実行期間が長いと、かえって遊技者に不快感を与えてしまうという問題がある。そこで、有利な演出についての実行期間を長くして撮影時間を確保するとともに、不利な演出については有利な演出よりも実行期間を短くして不快感を低減させるようにする。これにより、遊技者にとって有利な演出が実行された場合に、遊技者が見逃すことを防止できるとともに、撮影時間を確保することができる。また、撮影時間を確保できることにより、撮影された画像や動画がインターネット上で遊技者により公開され、パチンコ遊技機1に対する公衆の興味を高めることができる。加えて、多くの場合に、どの遊技場のどのパチンコ遊技機1にて撮影したものかも含めて公開されることにより、遊技場側からすれば、遊技者により遊技場の宣伝が行われたことになる。このように、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われた場合に撮影時間を確保することにより、遊技者のみならず、遊技場側にも相乗的な効果をもたらすことになる。
可変表示時間が経過した場合には(ステップS241;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS249)。図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS249;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS249;Yes)、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS250)。続いて、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS251)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS252)、可変表示中演出処理を終了する。
図10−6は、設定示唆演出の実行例を示している。図10−6(A)は、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様でリーチ成立となる演出実行例HD101を示している。「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rには7の数字に対応する飾り図柄が停止表示されることで、リーチ成立となりノーマルリーチのリーチ演出が実行される。図10−6(B)は、ノーマルリーチのリーチ演出がスーパーリーチのリーチ演出に移行するリーチ発展となる演出実行例HD102を示している。画像表示装置5の表示画面では飾り図柄が縮小表示され、スーパーリーチのリーチ演出における演出画像の表示が行われる。図10−6(C)は、設定示唆演出となる変更演出が実行される演出実行例HD103を示している。停止表示されているリーチ図柄に重畳して、変更演出に対応する演出表示が表示される。また、「図柄表示色変更!!」といったメッセージを報知する演出画像が表示されることで、図柄表示色を変更する示唆が行われる。
図10−6(D1)は、パターンRE−0により図柄表示色が変化しない演出実行例HD111を示している。図10−6(D2)は、パターンRE−1により図柄表示色が銅色に変化する演出実行例HD112を示している。図10−6(D3)は、パターンRE−2により図柄表示色が銀色に変化する演出実行例HD113を示している。図10−6(D4)は、パターンRE−3により図柄表示色が金色に変化する演出実行例HD113を示している。演出実行例HD111では、パターンRE−0によりリーチ図柄の表示色が変化せず、通常表示色である赤色のまま変更されない。このように図柄表示色が変更されない失敗演出(ガセ演出)が実行され、遊技者にとって有利な設定値である期待度が低いことを示唆する。演出実行例HD112では、パターンRE−1によりリーチ図柄の表示色が銅色に変更されることで、設定値が2以上であることの確定を示唆する。演出実行例HD113では、パターンRE−2によりリーチ図柄の表示色が銀色に変更されることで、遊技者にとって有利な設定値である期待度が高いことを示唆する。演出実行例HD114では、パターンRE−3によりリーチ図柄の表示色が金色に変更されることで、最高の設定値となる6の確定を示唆する。
設定示唆演出は、リーチ図柄の表示色を変更可能な変更演出の他にも、例えば擬似連演出や先読み予告演出など、任意の演出によって大当り期待度を示唆するとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができるようにしてもよい。可変表示の実行中に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる演出であってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行う場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、その示唆が終了する場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。
パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆するものに限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆するものであってもよい。例えば、複数の設定示唆パターンは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かに応じて、決定割合が異なるパターンが含まれてもよい。パチンコ遊技機1における設定値が変更された場合に、高い割合で決定されるパターンの演出態様による示唆が行われることで、設定値の変更があったことを遊技者が認識できるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
可変表示の実行中には、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う一方で、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行わないようにしてもよい。その後、可変表示の表示結果が「大当り」となった場合に、大当り開始演出(ファンファーレ演出)や大当り中演出(第1ラウンドや第2ラウンドに対応する演出など)の実行に伴い、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うようにしてもよい。大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うことなく、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われる場合があってもよい。
大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部に代えて、あるいは、大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部とともに、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態の制御に関する示唆を行うものであってもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後に制御される確変状態に関する示唆を行うものであってもよい。その他、有利状態として、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与される状態に関して、制御されるか否かなどに応じた示唆を行うものであってもよい。
(特徴部に共通する事項の説明)
図11−1は、演出制御基板12と周辺基板その他の周辺装置について構成例を示すブロック図である。図11−1に示す演出制御基板12には、ランプ出力基板19AK13、バックアップメモリ基板19AK14、演出データメモリ基板19AK16、演出制御用中継基板19AK17が接続されている。演出制御用中継基板19AK17には、音声出力基板19AK18、ドライバ基板19AK19が接続されている。演出制御基板12は、演出用LED19AK61を構成する発光部材における点灯、可動体32といった演出用可動部材を移動させる演出用モータ19AK60の駆動動作を含めた、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定可能である。図11−1に示す演出制御基板12には、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120、外部ROM19AK121、外部RAM19AK121といった、電子部品が搭載されている。
ランプ出力基板19AK13は、演出制御基板12からの電飾信号に従って、遊技効果ランプ9などに駆動電流を供給するドライバICなどが搭載されている。バックアップメモリ基板19AK14は、演出制御基板12からのバックアップ制御信号に従って、バックアップデータの書込処理や読出処理を実行可能に構成されている。バックアップデータの書込処理は、バックアップデータメモリにバックアップデータを書き込んで記憶させる。バックアップデータの読出処理は、バックアップデータメモリに記憶されたバックアップデータを読み出して演出制御基板12などに伝送する。演出データメモリ基板19AK16は、演出制御基板12からの演出データ制御信号に従って、演出データの読出処理を実行可能に構成されている。演出データの読出処理は、演出データメモリに記憶された演出データを読み出して演出制御基板12などに伝送する。演出データメモリ基板19AK16には、演出データを記憶可能な演出データメモリが搭載されている。演出データメモリには、画像表示装置5における表示画像を示す各種の画像データを記憶する記憶領域、スピーカ8L、8Rから出力される音声を示す各種の音声データを記憶する記憶領域、演出用モータ19AK60の駆動制御内容を示す各種のモータデータを記憶する記憶領域、遊技効果ランプ9および演出用LED19AK61の点灯制御内容を示す各種の発光データを記憶する記憶領域などが、予め設けられていればよい。演出データメモリは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、NAND−ROMといったフラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御用中継基板19AK17は、遊技盤2の裏面に取り付けられた裏パックなどに設置され、演出制御基板12から音声出力基板19AK18やドライバ基板19AK19に向けて伝送される各種信号を中継する。裏パックは、遊技盤2の裏面側の中央部分に取り付けられ、その中央には画像表示装置5が臨む開口が形成されていればよい。裏パックは、主基板11やランプ出力基板19AK13、音声出力基板19AK18、ドライバ基板19AK19の一部または全部を、後方から覆うように設けられてもよい。裏パックの後面側には、演出制御基板12、バックアップメモリ基板19AK14、演出データメモリ基板19AK16の一部または全部が収容された演出制御基板ボックスが取り付けられてもよい。音声出力基板19AK18は、演出制御基板12からの音声信号に従って、音出力装置となるスピーカ8L、8Rから音声を出力させるための各種回路が搭載されている。ドライバ基板19AK19は、演出制御基板12からの情報信号に基づき、演出用モータ19AK60の駆動信号や演出用LED19AK61の点灯信号を供給するドライバICなどが搭載されている。
図11−2は、演出制御基板12に搭載された各種回路の構成例を示している。演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ19AK120、外部ROM19AK121、外部RAM19AK122といった電子部品のうち、一部または全部の部品は、コネクタソケットに対してコネクタピンを挿抜することなどにより着脱可能に取り付けられてもよく、他の部品は、半田付けなどにより実装可能に取り付けられてもよい。演出制御基板12には、これらの電子部品とともに、コネクタ19AK150〜19AK156が実装されている。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120は、CPU19AK131、内部ROM19AK132、内部RAM19AK133、ウォッチドッグタイマ19AK134、タイマ回路19AK135、割込コントローラ19AK136、シリアル通信回路19AK137、クロック回路19AK138、VDP(Video Display Processor)19AK140、音声処理回路19AK141、ランプ制御回路19AK142、モータ制御回路19AK143といった、複数の電子部品を含んで構成されている。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120は、これらの電子部品を統合化した演出制御用のマイクロプロセッサであればよい。
CPU19AK131は、演出制御用CPU120と同様に構成され、演出制御用のコンピュータプログラムに従い制御処理を実行する。内部ROM19AK132は、例えばファームウェアといった、CPU19AK131によって実行される制御処理の基本プログラムや、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120に固有のシステム設定データなどを固定的に記憶する。内部RAM19AK133は、CPU19AK131のワークエリアを提供する。ウォッチドッグタイマ19AK134は、内蔵レジスタの設定に基づいてカウントアップまたはカウントダウンするカウンタ回路を有し、計測時間が監視時間(タイムアウト時間)を経過してタイムアウトが発生したときに、時間経過信号となるタイムアウト信号を発生させる。CPU19AK131は、ウォッチドッグタイマ19AK134を定期的にクリアしリスタートさせる。何らかの障害などによりCPU19AK131の処理に遅延が生じて、ウオッチドッグタイマ19AK134をクリアできずに計測時間が監視時間を経過したときには、タイムアウト信号が発生してCPU19AK131による処理がリセットされる。
タイマ回路19AK135は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(CH0〜CH3)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測が可能な回路である。タイマ回路19AK135では、チャネルごとに予め設定したカウント初期値から所定周期でカウントダウンを開始し、カウント値が「00」となったチャネルがあるときには、そのチャネルに対応した割込フラグをオン状態にセットする。このとき、割込許可状態であれば、タイマ回路19AK135は割込コントローラ19AK136により、CPU19AK131に対する割込要求を発生させる。タイマ回路19AK135は、RTC(Real Time Clock)としての機能を備えてもよい。RTCは、現在の日付や時刻を計測して、日付情報および時刻情報を含む日時情報を出力可能である。
割込コントローラ19AK136は、演出制御マイクロコンピュータ19AK120で発生する各種の割込要求などを制御可能な回路である。割込コントローラ19AK136は、割込の種類ごとに割込の許否や割込の優先度を設定するための割込制御レジスタを備える。シリアル通信回路19AK137は、演出制御基板12以外の各種基板や各種回路に対して、シリアル通信方式で通信データを送受信可能な回路である。シリアル通信回路19AK137は、例えばUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)、SPI(Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter-Integrated Circuit)といった、複数種類のシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能であればよい。クロック回路19AK138は、例えばCPU19AK131やVDP19AK140といった、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120の各回路に供給するクロック信号を生成する回路である。
VDP19AK140は、CPU19AK131からの表示制御指令やレジスタ設定などに基づいて、画像表示装置5における画像表示の制御内容を決定する。VDP19AK140は、高速描画機能や動画像データ分離機能、映像デコード機能といった画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。VDP19AK140は、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。音声処理回路19AK141は、CPU19AK131やVDP19AK140からの命令やレジスタ設定に基づいて、スピーカ8L、8Rによる音声出力に用いられる音声信号を生成可能である。ランプ制御回路19AK142は、遊技効果ランプ9や演出用LED19AK61といった発光部材の点灯や消灯や点滅などの点灯態様(発光態様)に応じた電飾信号を生成可能である。モータ制御回路19AK143は、演出用モータ19AK60を駆動するために用いられる駆動制御信号を生成可能である。
外部ROM19AK121は、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120による演出制御の具体的内容として、CPU19AK131が実行するシステムプログラムやユーザプログラムなどを構成する命令コード、管理データ、テーブルデータ、演出制御パターンなどを構成する各種データを、固定的に記憶する。外部RAM19AK122は、内部RAM19AK133の補助領域として、各種データなどを一時記憶する。
コネクタ19AK150〜19AK156は、例えばレセプタクルを用いて構成され、各種の信号配線を着脱自在に接続可能な配線接続装置の構成を有している。コネクタ19AK150〜19AK156は、演出制御基板12において互いに異なる配線パターンといった、異なる経路を介して各種信号を出力可能にする。コネクタ19AK150は、主基板11との間で電気的に接続される主基板配線を接続可能な主基板配線用のコネクタポートである。コネクタ19AK151は、電源基板17といった電源部との間で電気的に接続される電源配線を接続可能な電源配線用のコネクタポートである。コネクタ19AK152は、演出制御用中継基板19AK17といった演出中継部との間で電気的に接続される演出中継配線を接続可能な演出中継配線用のコネクタポートである。コネクタ19AK153は、ランプ出力基板19AK13や遊技効果ランプ9の一部または全部が設けられた枠ランプ部との間で電気的に接続される枠ランプ配線を接続可能な枠ランプ配線用のコネクタポートである。コネクタ19AK154は、バックアップメモリ基板19AK14といったバックアップ部との間で電気的に接続されるバックアップ配線を接続可能なバックアップ配線用のコネクタポートである。コネクタ19AK155は、演出データメモリ基板19AK16といった演出データ部との間で電気的に接続される演出データ配線を接続可能な演出データ配線用のコネクタポートである。コネクタ19AK156は、検査用や試験用または開発用の情報処理装置(パーソナルコンピュータなど)との間で電気的に接続される検査配線を接続可能な検査配線用のコネクタポートである。検査用の情報処理装置は、例えば特定のソフトウェアプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1の検査装置として機能するものであればよい。このように、コネクタ19AK156は、パチンコ遊技機1の検査装置が接続される接続部材として使用される電子部品となる。
コネクタ19AK156は、例えばパチンコ遊技機1の試作段階、開発段階、あるいは、製造段階にて、検査配線を接続可能とし、演出制御コマンドとは異なるテストコマンドに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120が出荷前の検査処理を実行可能となるようにしてもよい。コネクタ19AK156は、例えばパチンコ遊技機1の回収段階にて、検査配線を接続可能とし、演出制御コマンドとは異なるテストコマンドに応じて、バックアップデータの読出処理を実行可能となるようにしてもよい。コネクタ19AK156は、例えばパチンコ遊技機1の出荷段階にて取り外されてもよい。コネクタ19AK156は、パチンコ遊技機1が遊技場に設置される機種以外のデモ用や試験用など所定の機種にのみ搭載され、量産されて遊技場に設置される機種(量産機)には搭載されないものであってもよい。演出制御基板12の基板表面には、コネクタ19AK156を実装可能なランドが形成されていればよい。コネクタ19AK156が取り外されたり搭載されなかったりする場合に、コネクタ19AK156が実装されなくなったランドの銅箔パターンには、半田処理が行われてもよい。コネクタ19AK156のような電子部品を実装しない未実装ランドに半田処理を行うことで、銅箔パターンの酸化を防ぎ、配線パターンの腐食による断線といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができる。
図11−3(A)は、バックアップメモリ基板19AK14に搭載された各種回路の構成例を示している。バックアップメモリ基板19AK14には、メモリコントローラ19AK200、RTC19AK201、シリアル通信回路19AK202、検査用接続部19AK203、バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210D、コネクタ19AK220が設けられている。このように、バックアップメモリ基板19AK14には、複数のバックアップデータ記憶部として、バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dが設けられている。
メモリコントローラ19AK200は、演出制御基板12からのバックアップ制御信号に従って、バックアップデータの書込処理や読出処理を実行可能である。RTC19AK201は、現在の日付や時刻を計測して、日付情報および時刻情報を含む日時情報を、メモリコントローラ19AK200に供給可能である。シリアル通信回路19AK202は、演出制御基板12に対して、シリアル通信方式で通信データを送受信可能な回路である。シリアル通信回路19AK202は、例えばSPIといった、特定のシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能であればよい。検査用接続部19AK203は、例えばテストポイントといった、検査信号を入出力可能な端子を含む特定導体部として形成されていればよい。検査用接続部19AK203がテストポイントである場合には、検査用接続部19AK203にテストプローブを接触させ、検査装置と演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ19AK120との間で、検査信号の入出力や、バックアップデータの読出しなどを行うことができればよい。検査用接続部19AK203は、演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ19AK120を介することなく、検査装置とバックアップメモリ基板19AK14のメモリコントローラ19AK200あるいはバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dとの間で、検査信号の入出力や、バックアップデータの読出しなどを行うことができるようにしてもよい。このように、検査用接続部19AK203は、バックアップメモリ基板19AK14において、外部装置となる検査装置との間でデータ通信を行う場合のインタフェースを提供可能である。
バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dは、一部または全部がFRAM(登録商標)(Ferroelectric RAM)といった不揮発性強誘電体メモリを用いて構成されてもよく、一部または全部が電池付きSRAM(Static RAM)を用いて構成されてもよい。バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dは、一部または全部がNAND−ROMといったフラッシュメモリやEEPROM、HDD(Hard Disk Drive)を用いて構成されてもよい。不揮発性強誘電体メモリは、強誘電体膜をキャパシタ絶縁膜として用いたメモリセルを有し、動作電源をオフ状態にしてもメモリセルに書かれている記憶データは失われない。不揮発性強誘電体メモリを用いた構成では、データ保持にバッテリバックアップが不要で、フラッシュメモリやEEPROM、HDDなどの不揮発性メモリと比較して、高速書込み、高書換え回数、低消費電力となる。これにより、設置面積の増大を防止するとともに、装置構成を簡素化して、動作効率が高められ、バックアップデータを適切に記憶して保存することができる。また、電池の廃棄が不要になり、電池の交換による記憶内容の消滅が防止され、バックアップデータを適切に記憶して保存することができる。なお、バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dは、電源基板が搭載するバックアップ電源によってバックアップされてもよい。このように、バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能である。バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dは、例えば一部または全部が不揮発性強誘電体メモリを用いて構成された場合など、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能であってもよい。あるいは、バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dは、例えば一部または全部が電池付きSRAMを用いて構成された場合など、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能であってもよい。
バックアップメモリ基板19AK14では、RTC19AK201が出力する日時情報を用いて、バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dに設けられたログ領域に、各種のログ情報を記憶して保管する。メモリコントローラ19AK200は、演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ19AK120から送られた命令や指示に応じて、バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dに対する記憶データの書込処理や読出処理を実行可能である。この場合に、日時情報を含めたログ情報を示す記憶データの書込処理や読出処理を実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技や演出に用いられる複数の電子部品に関する動作履歴、設定履歴、エラー履歴などを、事後的に検証可能となるように記憶できればよい。
図11−3(B)は、演出制御基板12とバックアップメモリ基板19AK14とを接続するための構成例を示している。演出制御基板12は、バックアップメモリ基板19AK14のコネクタ19AK220に対して着脱可能なコネクタ19AK154を備える。バックアップメモリ基板19AK14は、演出制御基板12のコネクタ19AK154に対して着脱可能なコネクタ19AK220を備える。コネクタ19AK154とコネクタ19AK220とを結合することにより、演出制御基板12とバックアップメモリ基板19AK14とを物理的および電気的に接続することができる。演出制御基板12に設けられたコネクタ19AK154は、端子TM01〜TM06を備えている。バックアップメモリ基板19AK14に設けられたコネクタ19AK220は、端子TM11〜TM16を備えている。コネクタ19AK154が備える端子TM01〜TM06と、コネクタ19AK220が備える端子TM11〜TM16は、コネクタ19AK154およびコネクタ19AK220が結合された場合に、それぞれ対応する端子(例えば端子TM01と端子TM11)が物理的および電気的に接続される関係であればよい。
演出制御基板12のコネクタ19AK154が備える端子TM01は、VD1といった、特定電圧を提供可能とする。演出制御基板12のコネクタ19AK154が備える端子TM02は、バックアップメモリ基板19AK14との接続確認に用いられる特定電圧のVD1を受電可能となる。例えば、演出制御基板12のコネクタ19AK154が備える端子TM01から出力された特定電圧VD1は、バックアップメモリ基板19AK14のコネクタ19AK220が備える端子TM11に供給される。コネクタ19AK220の端子TM11、TM12は、バックアップメモリ基板19AK14の基板上で短絡されていればよい。したがって、コネクタ19AK154とコネクタ19AK220とが結合された状態の場合には、バックアップ基板19AK14におけるコネクタ19AK220の端子TM12から、演出制御基板12におけるコネクタ19AK154の端子TM02へと、VD1に対応する電圧が供給される。これに対し、コネクタ19AK154とコネクタ19AK220とが結合されていない未接続状態の場合には、演出制御基板12におけるコネクタ19AK154の端子TM02に対する電圧の供給が行われない。
演出制御基板12において、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、バックアップメモリ基板19AK14との接続状態を確認するために、コネクタ19AK154の端子TM02における電圧値を判定する。この場合に、端子TM02の電圧値がVD1に対応した高電圧値であれば、演出制御基板12とバックアップメモリ基板19AK14とが接続された状態(接続状態)であると判定できる。これに対し、端子TM02の電圧値が電圧未供給に対応した低電圧値であれば、演出制御基板12とバックアップメモリ基板19AK14とが接続されていない状態(未接続状態)であると判定できる。このように、接続確認用部材となる端子TM02における電圧に基づいて、演出制御基板12とバックアップメモリ基板19AK14との接続状態を確認すればよい。なお、端子電圧に基づいて接続状態を確認するものに限定されず、例えば特定信号の入力状態に基づいて接続状態を確認するものであってもよい。あるいは、スイッチやセンサを接続確認用部材として用いて接続状態を確認するものであってもよい。
演出制御基板12のコネクタ19AK154が備える端子TM03〜TM06は、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120が備えるシリアル通信回路19AK137と配線接続されている。バックアップメモリ基板19AK14のコネクタ19AK220が備える端子TM13、TM14は、シリアル通信回路19AK202と配線接続されている。したがって、コネクタ19AK154の端子TM03、TM04およびコネクタ19AK220の端子TM11、TM12に接続された配線は、シリアル通信回路19AK137およびシリアル通信回路19AK202を介して、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131と、バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dとの間で、記憶データが転送可能となるように、電気的な接続を提供する。バックアップメモリ基板19AK14のコネクタ19AK220が備える端子TM15、TM16は、検査用接続部19AK203と配線接続されている。これにより、コネクタ19AK154の端子TM05、TM06およびコネクタ19AK220の端子TM15、TM16に接続された配線は、シリアル通信回路19AK137を介して、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131と、バックアップメモリ基板19AK14の検査用接続部19AK203との間で、検査信号の送受信や記憶データの転送が可能となるように、電気的な接続を提供する。
バックアップメモリ基板19AK14は、演出制御基板12に対して着脱可能に構成されている。これにより、例えばバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dを使用しないパチンコ遊技機1の場合には、バックアップメモリ基板19AK14を取り外した構成とすることができ、装置構成の柔軟性が高められるとともに、製造コストの増大を防止できる。また、バックアップメモリ基板19AK14を取り外して記憶データの読出や解析を行うことができるので、記憶データを検査する作業負担を軽減できる。演出制御基板12に設けられた演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のタイマ回路19AK135が備えるRTCは、例えば複数のパチンコ遊技機1が連動した演出を実行するためのタイミング調整用に現在時刻を提供する場合があり、比較的に高精度のものが必要とされる。これに対し、バックアップメモリ基板19AK14のRTC19AK201は、バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dに対して実行された記憶処理の前後関係を特定できればよいので、比較的に低精度のもので充分に用途を満足させることができる。このように、バックアップメモリ基板19AK14のRTC19AK201は比較的に低精度のものであればよいので、製造コストの増大を防止できる。なお、バックアップメモリ基板19AK14が備える構成および機能は、演出制御基板12が備えるように構成されてもよい。例えばバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dの構成および機能は、外部RAM19AK122によって実現されるものであってもよい。この場合でも、例えば演出制御基板12における配線パターン、あるいは、スイッチやセンサを、接続確認用部材として用いて接続状態を確認するものであってもよい。
図11−4(A)は、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131が実行する演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。演出制御メイン処理では、初期化処理が実行される(ステップ19AKS21)。ステップ19AKS21の初期化処理では、外部RAM19AK122および内部RAM19AK133の一方または両方をクリアして各種初期値の設定を行い、タイマ回路19AK135のレジスタ設定を初期化する。初期化処理に続いて、初期動作制御処理が実行される(ステップ19AKS22)。ステップ19AKS22の初期動作制御処理では、演出用モータ19AK60を駆動して、可動体32が含まれる演出用可動部材を、初期位置に戻す制御や、動作確認を行う制御といった、演出用可動部材の初期動作を行う制御が実行される。初期動作制御処理の次には、電源投入時情報処理が実行される(ステップ19AKS23)。ステップ19AKS23の電源投入時情報処理では、電源投入日時を含むログ情報の記憶処理が実行されてもよい。ログ情報を示すデータは、バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dに設けられたログ領域に、バックアップデータとして書き込まれて記憶される。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、シリアル通信回路19AK137を介してバックアップメモリ基板19AK14に対し、電源投入時用のバックアップ命令に対応する制御信号を送信する。バックアップメモリ基板19AK14では、メモリコントローラ19AK200がシリアル通信回路19AK202を介して受信した制御信号で示されるバックアップ命令に応答し、RTC19AK201から取得した日時情報を用いて、電源投入日時を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。ステップ19AKS23の電源投入時情報処理では、バックアップ復旧処理が実行されることにより、ログ領域に記憶されたログ情報に基づき設定や制御その他の記録を復旧させてもよい。
電源投入時情報処理の後、割込初期設定処理が実行される(ステップ19AKS24)。ステップ19AKS24の割込初期設定処理では、割込コントローラ19AK136が制御する割込の優先順位を初期設定することができればよい。割込コントローラ19AK136が制御する割込の優先順位は、外部ROM19AK121および内部ROM19AK132の一方または両方に設けられたプログラム管理エリアなどに、予め記憶された割込優先度データに基づいて設定すればよい。例えば、シリアル受信割込の方が演出制御用タイマ割込よりも優先度が高く、演出制御用タイマ割込の方がVシンク割込よりも優先度が高くなるように、割込の優先順位を設定すればよい。そして、割込許可に設定してから(ステップ19AKS25)、ループ処理に入る。
図11−4(B)は、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120における処理優先度の設定例を示している。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120における処理優先度は、割込コントローラ19AK136が制御する割込の優先順位とともに、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120の仕様などに基づいて、予め決定可能であればよい。一例として、CPU例外事象発生時処理は、最も優先度が高くなり、次にVDPエラー割込処理の優先度が高くなり、続いて割込コントローラ19AK136が制御する割込の優先順位に従った処理の優先度となるように、処理優先度が予め設定されていればよい。なお、VDPエラー割込処理は、割込コントローラ19AK136が制御可能な割込要因の発生に基づいて実行されてもよい。この場合には、例えばステップ19AKS24の割込初期設定処理により、VDPエラー割込の優先度が最も高くなるように、割込の優先順位を設定すればよい。CPU例外事象発生時処理は、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131にて、内部状態の異常などによる例外事象が発生した場合に実行される処理である。CPU19AK131の例外事象は、命令セット内に定義されていない未定義命令をデコードした場合に発生してもよい。CPU19AK131の例外事象は、ゼロ除算やオーバーフローといった無効な演算を実行した場合に発生してもよい。CPU19AK131の例外事象は、仮想記憶における記憶保護違反となった場合に発生してもよい。CPU19AK131の例外事象は、仮想アドレスから物理アドレスへの変換が異常となるTLB(Translation Lookaside Buffer)ミスの場合に発生してもよい。VDPエラー割込処理は、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のVDP19AK140にて、内部状態の異常などによるエラー割込要求が発生した場合に実行される処理である。VDP19AK140のエラー割込要求は、CPU19AK131の場合と同様に、VDP19AK140の例外事象に応じて発生してもよい。その他、VDP19AK140のエラー割込要求は、画像表示装置5の表示制御に用いられるクロック信号(ドットクロック)の設定異常である場合に発生してもよい。VDP19AK140のエラー割込要求は、動画像データのデコード異常である場合に発生してもよい。VDP19AK140のエラー割込要求は、音声データのデコード異常である場合に発生してもよい。VDP19AK140のエラー割込要求は、VDP19AK140におけるシステムリセットに応じて発生してもよい。このように、CPU例外事象発生時処理は、CPU19AK131の例外事象が発生した場合に実行される。VDPエラー割込処理は、VDP19AK140のエラー割込要求が発生した場合に実行される。したがって、CPU19AK131の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、CPU例外事象発生時処理が実行される。VDP19AK140の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、VDPエラー割込処理が実行される。CPU例外事象発生時処理やVDPエラー割込処理は、CPU19AK131やVDP19AK140といった、制御装置や処理装置の内部状態に応じて成立可能な事象の発生条件が成立した場合に実行可能である。
図11−5(A)は、CPU例外事象発生時処理の一例を示すフローチャートである。CPU例外事象発生時処理では、まず、例外時前処理が実行される(ステップ19AKS41)。ステップ19AKS41の例外時前処理では、例えば内部RAM19AK133の所定領域(スタック領域など)に、命令コード実行用の制御情報を退避させる。命令コード実行用の制御情報は、プログラムカウンタ(PC:Program Counter)の格納値やプログラムステータスワード(PSW:Program Status Word)の値を含んでいればよい。例外時前処理に続いて、例外時バックアップ処理が実行される(ステップ19AKS42)。ステップ19AKS42の例外時バックアップ処理では、例外事象情報を含むログ情報の記憶処理が実行される。この場合には、バックアップメモリ基板19AK14に対し、例外事象発生時用のバックアップ命令に対応する制御信号が送信される。例外事象発生時用のバックアップ命令は、CPU19AK131にて発生した例外事象を特定可能に示す例外事象情報を含んでいてもよい。例外事象情報は、例外事象の種類を識別可能に示してもよい。バックアップメモリ基板19AK14のメモリコントローラ19AK200は、例外事象発生時用のバックアップ命令を受け付けると、RTC19AK201から取得した日時情報を用いて、例外事象情報を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。
例外時バックアップ処理の次には、その他の例外時処理が実行される(ステップ19AKS43)。ステップ19AKS43では、例えばベクタテーブルにアクセスして、取得した例外ハンドラアドレスにジャンプすることで例外処理ルーチンを開始すればよい。このときには、CPU19AK131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を退避してもよい。例外処理ルーチンにより例外事象を解消できた場合や、例外事象を解消できずにリセットが発生した場合には、ステップ19AKS42と同様のバックアップ処理を実行して、例外事象を解消できた場合または解消できなかった場合のログ情報を記憶可能にしてもよい。例外時処理が終了すると、例外時後処理が実行され(ステップ19AKS44)、CPU例外事象発生時処理を終了する。ステップ19AKS44の例外時後処理では、CPU19AK131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を復帰させ、命令コード実行用の制御情報を復帰させることなどにより、例外事象発生前の処理に復帰可能とすればよい。
図11−5(B)は、VDPエラー割込処理の一例を示すフローチャートである。VDPエラー割込処理では、まず、エラー割込時前処理が実行される(ステップ19AKS51)。ステップ19AKS51のエラー割込前処理では、例えば内部RAM19AK133の所定領域(スタック領域など)に、命令コード実行用の制御情報を退避させる。エラー割込時前処理に続いて、エラー割込時バックアップ処理が実行される(ステップ19AKS52)。ステップ19AKS52のエラー割込時バックアップ処理では、VDPエラー情報を含むログ情報の記憶処理が実行される。この場合には、バックアップメモリ基板19AK14に対し、VDPエラー発生時用のバックアップ命令に対応する制御信号が送信される。VDPエラー発生時用のバックアップ命令は、VDP19AK140にて発生したエラーを特定可能に示すVDPエラー情報を含んでいてもよい。VDPエラー情報は、VDPエラーの種類を識別可能に示してもよい。バックアップメモリ基板19AK14のメモリコントローラ19AK200は、VDPエラー発生時のバックアップ命令を受け付けると、RTC19AK201から取得した日時情報を用いて、VDPエラー情報を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。
エラー割込時バックアップ処理の次には、その他のエラー割込時処理が実行される(ステップ19AKS53)。ステップ19AKS53では、例えばVDPエラーに対応する割込要因に応じて、取得した割込ハンドラアドレスにジャンプすることで割込処理ルーチンに分岐すればよい。このときには、CPU19AK131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を退避してもよい。なお、VDP19AK140が自律的に内部エラーからの復帰処理を実行可能である場合には、復帰完了の通知または復帰不能によるリセット発生の通知を受けるまで、待機してもよい。これらの通知を受けた場合に、ステップ19AKS52と同様のバックアップ処理を実行して、VDP19AK140がエラー状態から復帰した場合または復帰できなかった場合のログ情報を記憶可能にしてもよい。エラー割込時処理が終了すると、エラー割込時後処理が実行され(ステップ19AKS54)、VDPエラー割込処理を終了する。ステップS54のエラー割込時後処理では、CPU19AK131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を復帰させ、命令コード実行用の制御情報を復帰させることなどにより、VDPエラー発生前の処理に復帰可能とすればよい。
CPU例外事象発生時処理は、ステップ19AKS42の例外時バックアップ処理を含んでいる。VDPエラー割込処理は、ステップ19AKS52のエラー割込時バックアップ処理を含んでいる。ステップ19AKS42の例外時バックアップ処理では、ログ情報を示すバックアップデータとして、複数の電子部品のうちでCPU19AK131に関する例外事象情報を含むデータを、バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dに設けられたログ領域に書き込む書込処理が実行される。ステップ19AKS52のエラー割込時バックアップ処理では、ログ情報を示すバックアップデータとして、複数の電子部品のうちでVDP19AK140に関するVDPエラー情報を含むデータを、バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dに設けられたログ領域に書き込む書込処理が実行される。CPU例外事象発生時処理は、CPU19AK131の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合として、CPU19AK131の例外事象が発生した場合に、実行される。VDPエラー割込処理は、VDP19AK140の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合として、VDP19AK140のエラー割込要求が発生した場合に、実行される。このように、CPU19AK131やVDP19AK140といった、制御装置や処理装置の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、ログ領域などの記憶領域に対して、複数の電子部品に関する情報を書き込んで記憶させるための書込処理を実行することができる。
演出制御メイン処理のステップ19AKS25により割込許可に設定された後には、所定時間(2ミリ秒など)ごとにタイマ回路19AK135の所定チャネルでタイムアウトが発生することで、割込コントローラ19AK136からCPU19AK131に対して、演出制御用のタイマ割込に対応した割込要求信号が出力される。この割込要求信号を受信して割込要求を受け付けたCPU19AK131は、演出制御用タイマ割込処理の実行を開始する。
図11−6は、CPU19AK131が実行する演出制御用タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用タイマ割込処理では、コマンド解析処理(ステップ19AKS71)に続いて、演出制御プロセス処理(ステップ19AKS72)が実行される。また、演出用乱数更新処理が実行される(ステップ19AKS73)。さらに、演出モード変更処理が実行される(ステップ19AKS74)。例えば、パチンコ遊技機1は、演出モードA〜演出モードCの3種類の演出モードに制御可能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置5の背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なればよい。現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御は、演出モード変更条件が成立した場合に行われてもよい。例えば、タイマ回路19AK135が備えるRTCから取得した日時情報に基づいて、特定の日付や時刻となった場合に、演出モード変更条件が成立して、演出モードが変更されてもよい。あるいは、演出用乱数を用いた抽選処理を実行し、決定結果に応じて演出モード変更条件が成立した場合に、演出モードが変更されてもよい。
演出モード変更処理に続いて、エラー報知処理が実行される(ステップ19AKS75)。ステップ19AKS75のエラー報知処理では、パチンコ遊技機1において発生した各種エラーを報知するための制御が行われる。各種エラーの報知は、左打ち報知や満タン報知を含んでいてもよい。左打ち報知は、例えば遊技領域の右方領域に設けられている通過ゲートへの遊技球の通過が検出された合計回数などに基づいて、遊技者に左打ち操作を促す報知である。左打ち報知は、例えば画像表示装置5において「左を狙え!」などの文字表示を行うことによる報知、遊技効果ランプ9の全部点灯を行うことによる報知、スピーカ8L、8Rから報知音を出力することによる報知、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、含んでいてもよい。満タン報知は、余剰球貯留皿(下皿)の満タン状態が検出された場合に、その満タン状態が継続した経過時間に基づいて、遊技者に満タン状態の解消を促す報知である。満タン報知は、例えば画像表示装置5において「下皿が満タンです!」などの文字表示を行うことによる報知、遊技効果ランプ9の全部点灯を行うことによる報知、スピーカ8L、8Rから報知音を出力することによる報知、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、含んでいてもよい。その他、エラー報知処理は、主基板11から送信された遊技制御エラー指定コマンドにより指定されたエラーの発生に応じて、表示、点灯や発光、音出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、発生した各種エラーを報知する制御が含まれていればよい。あるいは、遊技制御エラー指定コマンドにかかわらず、CPU19AK131の処理結果などに応じて、演出装置を含めた電子部品に関するエラーが発生したと判定された場合に、表示、点灯や発光、音出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、発生した各種エラーを報知する制御が行われてもよい。
エラー報知処理の次には、メンテナンスモード処理が実行される(ステップ19AKS76)。ステップ19AKS76のメンテナンスモード処理では、メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面を表示可能にする制御が行われる。メンテナンス履歴画面は、例えば設定確認状態に対応した設定確認中表示やメンテナンスモードメニュー画面の表示が行われているときに、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、メンテナンス履歴選択操作が行われたと判定した場合に表示可能となる。メンテナンス履歴画面を表示する場合には、バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dに設けられたログ領域から、すべてのログ情報が読み出される。画像表示装置5では、読み出されたログ情報を履歴情報として含むメンテナンス履歴画面が表示される。設定変更/確認履歴画面は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、設定変更/確認履歴選択操作が行われたと判定した場合に表示可能となる。設定変更/確認履歴画面を表示する場合には、バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dに設けられたログ領域から、すべての設定変更および設定確認のログ情報が読み出される。画像表示装置5では、読み出された設定変更および設定確認のログ情報を履歴情報として含む設定変更/確認履歴画面が表示される。なお、メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面は、遊技場の係員とは異なり、パチンコ遊技機1の製造業者における担当者による操作となる動作の検出結果に基づいて、表示可能であってもよい。メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面は、パチンコ遊技機1の遊技者が遊技中には視認できない画面であり、遊技場の係員、あるいは、製造業者における担当者が、確認可能な画面であればよい。
メンテナンスモード処理の後には、現在時刻設定処理が実行される(ステップ19AKS77)。ステップ19AKS77の現在時刻設定処理では、現在日付や現在時刻を設定するための制御が行われる。この場合には、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、現在日付や現在時刻の設定情報が入力可能となる。例えば、設定入力された時を示す時信号、分を示す分信号、秒を示す秒信号、年を示す年信号、月を示す月信号、日を示す日信号、および曜日を示す曜日信号を、CPU19AK131が順次受信する。これらの受信信号に応じて、タイマ回路19AK135におけるRTCの格納情報を更新することで、タイマ回路19AK135のRTCにより計測される現在日付や現在時刻の設定を変更できればよい。なお、入力された設定情報に応じて、バックアップメモリ基板19AK14に設けられたRTC19AK201の格納情報を更新することで、RTC19AK201により計測される現在日付や現在事項の設定を変更できるようにしてもよい。現在時刻設定処理が終了すると、日時情報記憶処理が実行される(ステップ19AKS78)。ステップ19AKS78の日時情報記憶処理では、所定周期(100ミリ秒ごとなど)で日時情報を外部RAM19AK122または内部RAM19AK133の一時領域に格納して記憶させる制御が行われる。一時領域に記憶された日時情報は、主基板11からのRAMクリア通知コマンドまたは停電復旧指定コマンドを受信した場合に、電断日時を示すログ情報として記憶可能になればよい。そして、演出制御中バックアップ処理を実行してから(ステップ19AKS79)、演出制御用タイマ割込処理を終了する。ステップ19AKS79の演出制御中バックアップ処理では、予め設定されたバックアップ条件が成立したときに、各種のログ情報を示すバックアップデータを、バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dに設けられたログ領域に格納して記憶させる記憶処理が実行される。この場合に記憶させるログ情報は、パチンコ遊技機1における遊技や演出に用いられる複数の電子部品に関して、動作履歴、設定履歴、エラー履歴などのうち、一部または全部を含む情報であればよい。また、ログ情報は、記憶された日時を示す日時情報を含んでいればよい。
図11−7は、主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ19AK120に対し、遊技用として送信される演出制御コマンドの内容例を示している。以下において、添字Hは、16進数であることを示す。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120にて受信可能な演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はコマンドの分類を表すMODEデータとなり、2バイト目はコマンドの種類を表すEXTデータとなる。演出制御コマンドの上位データ(MODEデータ)は先頭ビット(ビット7)が必ず「1」に設定され、演出制御コマンドの下位データ(EXTデータ)は先頭ビット(ビット7)が必ず「0」に設定される。なお、2バイト構成の演出制御コマンドに限定されず、例えば1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。演出制御コマンドは、遊技の進行に伴い主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120は、演出制御コマンドのいずれかを、遊技の進行に伴い受信する。このように、演出制御コマンドは、遊技の進行に関する制御に伴い主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12の演出制御用マイクロコンピュータ19AK120に対して送信される遊技用の演出制御コマンドである。
変動開始コマンド80XXHは、複数の特別図柄となる第1特別図柄または第2特別図柄のいずれかについて、変動開始となることを指定する。変動開始コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、例えば第1特別図柄の変動開始で01Hとなり、第2特別図柄の変動開始で02Hとなればよい。変動パターン指定コマンド81XXHは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する。変動パターン指定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、変動パターンに対応した値を示している。表示結果指定コマンド8CXXHは、可変表示の表示結果を指定する。表示結果指定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、可変表示の表示結果に対応した値を示している。図柄確定コマンド8F00Hは、図柄の変動を終了することを指定する。RAMクリア通知コマンド9000Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100での初期化に伴い、RAM102の記憶内容がクリアされたことを通知する。設定変更開始コマンド9100Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、設定値を変更可能にする設定変更状態の開始を指定する。停電復旧指定コマンド9200Hは、停電復旧時に対応する停電復旧処理の実行を指定する。設定変更終了コマンド93XXHは、設定変更状態の終了を指定する。設定変更終了コマンドでは、例えば変更により新たに設定された設定値に対応するEXTデータが設定されてもよい。例えば、コマンド9300Hは設定値が「1」に設定されていることを指定し、コマンド9301Hは設定値が「2」に設定されていることを指定し、コマンド9302Hは設定値が「3」に設定されていることを指定する。あるいは、設定変更終了コマンドは、EXTデータが00Hであるコマンド9300Hのみが用意され、変更により新たに設定された設定値にかかわらず、コマンド9300Hにより、設定変更状態の終了を指定してもよい。あるいは、設定変更終了コマンドとは異なる演出制御コマンドとして、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を指定する設定値指定コマンドが用意されてもよい。設定値指定コマンドは、設定変更終了コマンドの送信に伴い送信される場合の他にも、例えば第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの送信に伴い、特図ゲームの各回における変動開始と対応して送信されてもよい。また、例えば特図ゲームにおける10回の変動開始ごとのように、所定回数の変動表示が実行されることに伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。これらに代えて、あるいは、これらに加えて、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。客待ちデモ指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。
設定確認開始コマンド9400Hは、パチンコ遊技機1における電源投入による電力供給が開始されたときに、設定値を確認可能にする設定確認状態の開始を指定する。設定確認終了コマンド9401Hは、設定確認状態の終了を指定する。遊技状態指定コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する。例えば、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。遊技制御エラー指定コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1において遊技制御に関するエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定する。遊技制御エラー指定コマンドでは、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生は、エラー報知処理によって報知すればよい。客待ちデモ指定コマンド9F00Hは、客待ち状態における遊技の進行停止に対応した演出画像の表示などによる客待ちデモンストレーション画面の表示(デモ画面表示)を指定する。
当り開始指定コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する。大入賞口開放中指定コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを指定する。大入賞口開放後指定コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを指定する。当り終了指定コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する。背景指定コマンドB0XXHは、遊技状態などに応じた背景画面の表示状態を指定する。第1保留記憶数指定コマンドC1XXHは、第1保留記憶数を指定する。第1保留記憶数は、保留記憶数のうち、第1特別図柄表示装置4Aに対応した可変表示の保留数であり、例えば「0」〜「4」のいずれかの値となる。第2保留記憶数指定コマンドC2XXHは、第2保留記憶数を指定する。第2保留記憶数は、保留記憶数のうち、第2特別図柄表示装置4Bに対応した可変表示の保留数であり、例えば「0」〜「4」のいずれかの値となる。入賞時判定結果指定コマンドC3XXHは、入賞時判定結果を指定する。入賞判定結果は、第1始動口スイッチ22Aが第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球を検出したときや、第2始動口スイッチ22Bが第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球を検出したときに、例えば乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられた遊技用ランダムカウンタから抽出した遊技用乱数を示す数値データを用いて、可変表示結果が「大当り」となるか否かを判定した結果や、変動パターンを判定した結果などを示している。すなわち、入賞時判定結果は、大当り遊技状態などの有利状態に制御するか否かを決定するより前に、有利状態に制御されるか否かを判定した結果や、特定の変動パターンとなるか否かを判定した結果を示している。
演出制御用タイマ割込処理において、例えばステップ19AKS79の演出制御中バックアップ処理では、予め設定されたバックアップ条件が成立した場合に、成立したバックアップ条件に応じたバックアップ対象データを、記憶して保管するためのバックアップ処理が実行される。バックアップ条件は、パチンコ遊技機1における各種の変更や設定を含めた事象の発生に応じて、異なる複数の条件が設定可能であればよい。複数のバックアップ条件を示すバックアップ制御テーブルは、例えば外部ROM19AK121および内部ROM19AK132の一方または両方に設けられた所定領域(プログラム管理エリアなど)に、予め記憶されていればよい。バックアップ対象データは、バックアップ条件に応じて異なるデータを含んでいてもよい。あるいは、バックアップ対象データは、複数のバックアップ条件について共通のデータを含んでいてもよい。いずれのバックアップ条件が成立した場合にも、日時情報を含めたログ情報を示すバックアップ対象データが記憶されるようにすればよい。
バックアップ制御テーブルは、ログ情報の内容を示すバックアップ対象データに応じて、バックアップ条件、記憶領域ビット数、多重度、検証方法を示す設定情報が含まれるように、構成されていればよい。記憶領域ビット数は、バックアップメモリ基板19AK14に設けられたバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dにおいて、ログ情報を記憶する記憶領域であるログ領域における記憶データの処理単位であり、例えば、8ビットを示す「8」または3ビットを示す「3」が指定可能となる。多重度は、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを、異なる複数のログ領域で重複しつつ分散して記憶させるミラーリングの度合いであり、ミラーリングして記憶させるか否かや、ミラーリングする場合の記憶回数を指定可能である。例えば、多重度が「1」である場合には、ミラーリングを行わず、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを1回だけ記憶させてバックアップする。多重度が「2」である場合には、記憶回数が2回のミラーリングを行い、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを異なる記憶領域に2回記憶させてバックアップする。多重度が「3」である場合には、記憶回数が3回のミラーリングを行い、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを異なる記憶領域に3回記憶させてバックアップする。多重度を大きくすることにより、冗長性(可用性)を向上させ、記憶データの信頼性を高めることができる。
バックアップ対象データごとに設定可能な検証方法は、バックアップ対象データの記憶処理であるバックアップ処理が正しく行われたか否かを検証する方法であり、誤り検出とともに、多数決による判断を行うか否かを指定可能である。検証方法が誤り検出の場合には、バックアップ対象データをログ領域から読み出したときに、パリティ、チェックサムまたはハッシュ値などを用いた任意の誤り検出処理を実行して、記憶データの正当性を検証できればよい。検証方法が誤り検出とともに多数決の場合、パリティ、チェックサムまたはハッシュ値などを用いた誤り検出処理とともに、ミラーリングにより多重化されて同一のログ情報を示すバックアップ対象データが記憶された複数のログ領域における記憶データを比較する。この比較結果として、複数のログ領域のうち所定数のログ領域において記憶内容が一致すれば、正しくバックアップ処理がされたと判定して、記憶データの正当性を検証できればよい。例えば複数のログ領域における記憶データから算出したパリティ、チェックサムまたはハッシュ値が一致した場合には、それぞれのログ領域に対して正しくバックアップ処理がされたと判断することができる。複数のログ領域における記憶データから算出されたパリティ、チェックサムまたはハッシュ値が不一致の場合には、同一のパリティ、チェックサムまたはハッシュ値が算出されたログ領域の数が過半数であれば、それらのログ領域に対して正しくバックアップ処理がされたと判断すればよい(多数決による判断)。正しくバックアップ処理がされたと判定する条件となる「所定数のログ領域」は、過半数のログ領域に限定されず、多重度にかかわらず予め設定された固定値(例えば「2」など)であってもよいし、多重度に応じて決定される可変値であってもよい。多数決による判断に代えて、誤り検出処理の実行結果が最初に正常となった時点で、正しくバックアップ処理がされたと判定してもよい。
バックアップ対象データは、システムデータ、演出制御エラーデータ、遊技者履歴データ、受信コマンドデータ、設定値変更時刻データ、節電設定データ、現在時刻変更データ、電源断時刻データ、店舗名設定データ、演出出力量データ、演出履歴データを含んでいる。なお、これらの一部を含んだバックアップ対象データであってもよい。システムデータは、外部RAM19AK122や内部RAM19AK133に設けられた所定領域(演出制御用データ保持エリアなど)に記憶された演出制御用データを含んでいればよい。演出制御エラーデータは、演出制御の実行中に発生したエラーを示すデータである。遊技者履歴データは、パチンコ遊技機1が取得した遊技者に関するデータである。受信コマンドデータは、主基板11から送信された演出制御コマンドを示すデータである。設定値変更時刻データは、設定値が変更された日時を示すデータである。なお、設定値変更時刻データは、設定値が確認された日時を示すデータを含んでもよいし、設定値変更時刻データとは別個に設定値確認時刻データが生成されてもよい。節電設定データは、遊技場の係員が設定可能な節電制御に関するデータである。節電制御の設定は、例えばパチンコ遊技機1の背面側に設けられた出力量切替スイッチのツマミを回動操作する動作により、画像表示装置5に節電機能等設定画面が表示されたときに、節電機能の有無や種類(節電モード)が変更可能となればよい。あるいは、節電設定用のテストコマンドが入力された場合に、節電機能等設定画面が画像表示装置5に表示され、節電機能の有無や機能(節電モード)を変更可能にしてもよい。現在時刻変更データは、RTCにより計測される現在日時の設定が変更されたことを示すデータである。RTCにより計測される現在日時の設定は、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のタイマ回路19AK135が備えるRTCの設定と、バックアップメモリ基板19AK14に設けられたRTC19AK201の設定とのうち、一方または両方の設定であればよい。電源断時刻データは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止された日時を示すデータである。店舗名設定データは、遊技場の係員などが設定可能な店舗名の設定を示すデータである。演出出力量データは、遊技者などが設定可能な音量や発光量といった出力量の設定を示すデータである。演出履歴データは、パチンコ遊技機1において実行された演出の履歴を示すデータである。その他、特定タイミングから計数した可変表示の実行回数を示す回転数、大当り種別ごとにカウントした大当り回数を示す種別大当り回数、通常状態に制御されずに発生した大当り回数を示す連チャン数、遊技者が設定した演出画像のキャラクタ選択内容や演出テーマを示す演出カスタマイズ、予め定められたミッションの達成状況を示すミッション達成状況など、パチンコ遊技機1の仕様や制御の進行などに応じて、任意の情報を示すデータを、バックアップ対象データとして記憶することができればよい。
バックアップ対象データごとに設定可能なバックアップ条件は、パチンコ遊技機1における設定、制御、判定、検出など、遊技や演出の進行に伴い発生可能な事象の発生条件であればよい。演出制御タイマ割込処理のステップ19AKS79にて実行される演出制御中バックアップ処理では、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131やVDP19AK140といった、制御装置や処理装置による処理結果に応じて、予め設定されたバックアップ条件のいずれかが成立したか否かを判定すればよい。例えば、ステップ19AKS75にて実行されるエラー報知処理では、主基板11から送信された遊技制御エラー指定コマンドの受信結果を判定することにより、あるいは、各種の検出結果を判定することにより、演出装置を含めた電子部品に関するエラーが発生した場合に、エラーを報知する制御が行われる。この場合に、演出制御中バックアップ処理では、エラー発生時のバックアップ条件が成立したと判定し、演出制御エラーデータを作成する。このように、演出制御中バックアップ処理にてバックアップ条件が成立したと判定されたときには、バップアップメモリ基板19AK14に対し、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令に対応する制御信号が送信される。演出制御中バックアップ用のバックアップ命令は、バックアップ対象データを含んでいればよい。バックアップメモリ基板19AK14のメモリコントローラ19AK200は、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令を受け付けると、RTC19AK201から取得した日時情報を用いて、バックアップ対象データを含むログ情報の書込処理を実行すればよい。演出装置を含めた電子部品に関するエラーの情報を記憶することにより、不具合の特定や性能の改善が容易になる。
演出制御中バックアップ処理は、演出制御用のタイマ割込が発生したことに基づいて、演出制御用タイマ割込処理のステップ19AKS79にて実行される。そして、CPU19AK131やVDP19AK140といった制御装置や処理装置による処理結果に応じた事象の発生条件が成立した場合として、演出装置を含む複数の電子部品に関するバックアップ対象データごとに設定されたバックアップ条件が成立した場合には、バックアップ対象データを記憶させるバックアップ処理が実行される。このように、複数の電子部品に関する事象の発生条件が成立した場合として、CPU19AK131やVDP19AK140といった制御装置や処理装置の処理結果に応じた事象の発生条件が成立した場合には、ログ領域などの記憶領域に対して、複数の電子部品に関する情報を書き込んで記憶させるための書込処理を実行することができる。
バックアップ対象データごとに設定可能なバックアップ条件は、複数の電子部品に応じた事象の発生条件とは異なる書込条件を含んでいてもよい。例えば遊技者履歴データは、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技者に関するデータが更新されたデータ更新時に、バックアップ条件が成立する。受信コマンドデータは、複数の電子部品に応じた事象が発生しない場合でも、主基板11から送信された演出制御コマンドの受信時に、バックアップ条件が成立することがある。店舗名設定データは、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技場に対応する店舗の名称設定時に、バックアップ条件が成立する。システムデータについては、複数の電子部品に応じた事象が発生したことによるデータ更新時にバックアップ条件が成立する場合と、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず記憶されているデータ更新時にバックアップ条件が成立する場合とがある。このように、複数の電子部品に応じた事象の発生条件とは異なる書込条件としてのバックアップ条件が成立した場合にも、バックアップ対象データを記憶させるバックアップ処理が実行される。このような発生条件とは異なる書込条件が成立した場合には、ログ領域などの記憶領域に対して、複数の電子部品に関する情報とは異なる遊技関連情報を書き込んで記憶させるための書込処理を実行することができる。電子部品の不具合に応じた事象が発生した場合には、遊技関連情報も含めたバックアップデータが記憶されているので、遊技や演出の進行と電子部品の不具合との関係を容易に特定することができ、パチンコ遊技機1の状況を容易に把握することができる。
バックアップ対象データが演出制御エラーデータである場合には、エラー発生時のみをバックアップ条件とするものに限定されず、エラー回復時も含めたバックアップ条件が設定されてもよい。例えば、ステップ19AKS75にて実行されるエラー報知処理では、主基板11から送信された遊技制御エラー指定コマンドの受信結果を判定することにより、あるいは、各種の検出結果を判定することにより、演出装置を含めた電子部品に関するエラーが発生した場合に、エラーを報知する制御が行われる。この場合に、演出制御中バックアップ処理では、エラー発生時のバックアップ条件が成立したと判定し、演出制御エラーデータを作成する。その後に、エラー報知の対象となった電子部品に関して、エラーが検出されなくなると、エラーから回復したと判定する。このような判定によるエラー回復時にも、演出制御中バックアップ処理ではバックアップ条件が成立したと判定して、演出制御エラー回復データを作成してもよい。こうして作成した演出制御エラー回復データは、演出制御エラーデータと同様に、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令に含められて、バックアップメモリ基板19AK14に対して送信される。バックアップメモリ基板19AK14のメモリコントローラ19AK200は、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令を受け付けると、RTC19AK201から取得した日時情報を用いて、バックアップ対象データを含むログ情報の書込処理を実行すればよい。演出制御エラーデータに加えて、演出制御エラー回復データもバックアップデータとして記憶可能にすることで、演出制御に関するエラーの発生と回復の履歴を記憶して事後的な検証を可能とし、パチンコ遊技機1の状況を容易に把握することができる。
演出制御中バックアップ処理では、演出制御基板12にバックアップメモリ基板19AK14が接続されているか否かを判定してもよい。この場合には、コネクタ19AK154の端子TM02における電圧値を判定すればよい。接続状態の判定結果に応じて、記憶処理を実行するか否かを異ならせてもよいし、異なる内容の記憶処理が実行されてもよい。例えば、演出制御基板12にバックアップメモリ基板19AK14が接続されていない場合には、ログ領域にログ情報を格納して記憶させる記憶処理を実行しない。このように、演出制御基板12にバックアップメモリ基板19AK14が接続されていないという、予め設定された制限条件が成立した範囲では、記憶処理を実行しないという限界としての制限が設けられてもよい。これに対し、演出制御基板12にバックアップメモリ基板19AK14が接続されているという、制限条件が成立していない範囲では、記憶処理を実行可能であればよい。演出制御基板12にバックアップメモリ基板19AK14が接続されていない場合には、外部RAM19AK122の所定領域をログ領域として、各種のログ情報を示すバックアップデータを格納して記憶させる記憶処理が実行されてもよい。この場合には、演出制御基板12にバックアップメモリ基板19AK14が接続されている場合と比較して、バックアップ対象データとして記憶させるデータ容量を減少させてもよい。例えば、演出制御エラーデータや受信コマンドデータはバックアップ対象データとなり、バックアップ条件が成立したときにログ情報を記憶させる記憶処理が実行される一方で、システムデータや遊技者履歴データはバックアップ対象データとならず、バックアップ条件が成立してもログ情報を記憶させる記憶処理が実行されないようにしてもよい。このように、演出制御基板12にバックアップメモリ基板19AK14が接続されていないという、予め設定された制限条件が成立した範囲では、記憶処理により記憶させるデータ容量を減少させるという限界としての制限が設けられてもよい。これに対し、演出制御基板12にバックアップメモリ基板19AK14が接続されているという、制限条件が成立していない範囲では、記憶処理により記憶させるデータ容量を減少させず、すべてのバックアップ条件に対応したバックアップ対象データを格納して記憶させればよい。記憶処理に限定されず、パチンコ遊技機1における任意の処理や制御について、予め設定された制限条件が成立した範囲では、特定の処理や制御が実行されないという限界としての制限が設けられてもよく、あるいは制限条件が成立していない範囲と比較して処理量や制御量が減少するという限界としての制限が設けられてもよい。
演出制御メイン処理において、例えばステップ19AKS23の電源投入時情報処理では、ログ領域に記憶されたログ情報に基づき設定や制御その他の記録を復旧させるバックアップ復旧処理が実行されてもよい。バックアップ復旧処理では、バックアップ対象データに応じた検証方法で検証を行い、記憶データが正常であるか否かを判定すればよい。例えば、検証方法が誤り検出とともに多数決の場合、同一のログ情報を示すバックアップ対象データが記憶された複数のログ領域のうち、所定数のログ領域において誤り検出処理の実行結果が正常であれば、記憶データが正常であると判定する。こうして、記憶データが正常であれば、ログ領域の記憶データを用いたデータ復旧処理を行う。これに対し、記憶データが正常ではない場合には、ログ領域の記憶データとは異なる初期データを用いた初期値設定を行ってもよい。初期データは、例えば外部ROM19AK121および内部ROM19AK132の一方または両方に記憶され、遊技制御メイン処理のステップ19AKS21にて初期化処理が実行される場合に使用されるデータであればよい。これにより、バックアップ対象データを正しく記憶できなかった場合でも、停電からの復旧に応じて、初期データを用いた初期値設定を行うことができる。初期データに代えて、記憶データが正常ではない場合に対応した特別データを用いてもよい。特別データは、初期データとは異なり、設定や制御を復旧させる場合に適合したデータであればよい。記憶データが正常ではないと判定されたバックアップ対象データに応じて、初期データを用いるか特別データを用いるかを異ならせてもよい。例えばバックアップ対象データがシステムデータであれば、記憶データが正常ではないと判定された場合に、特別データを用いたデータ復旧を行う。これに対し、バックアップ対象データが演出出力量データであれば、記憶データが正常ではないと判定された場合に、初期データを用いたデータ復旧を行う。初期データを用いるか特別データを用いるかの設定は、バックアップ対象データの更新頻度や更新データ量、データの重要度、対象部品、対象制御、これらの一部または全部の組合せなどに基づいて、予め決められていればよい。なお、バックアップ復旧処理は、演出制御中バックアップ処理にて予め設定されたデータ復旧条件が成立した場合に、実行可能としてもよい。データ復旧条件は、例えば主基板11から送信される停電復旧指定コマンドを受信した場合に、成立すればよい。
図11−8および図11−9は、メンテナンス履歴画面を表示する具体例を示している。パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたときに、遊技制御メイン処理のステップS5にて設定確認処理が実行され、設定確認条件が成立すると、主基板11から演出制御基板12に対して設定確認開始コマンドが送信される。この設定確認開始コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、例えば演出制御用タイマ割込処理のステップ19AKS78にてメンテナンスモード処理が実行されたときに、図11−8(A)に示すような設定確認中表示を行う。設定確認中表示は、例えば画像表示装置5において「設定確認中です」などの文字表示を行う。設定確認中表示には、画像表示装置5において「プッシュボタン押下でメンテナンスモードに移行します」などの文字表示が含まれている。このように、設定確認中表示では、メンテナンスモードに移行するための操作を促す表示が行われる。このとき、遊技場の係員や製造業者の担当者がプッシュボタン31Bを押下する動作の検出があると、画像表示装置5では、図11−8(B)に示すようなメンテナンスモードメニュー画面が表示され、メンテナンスモードに移行する。メンテナンスモードメニュー画面には、「メンテナンス履歴」、「設定変更/確認履歴」、および「現在時刻設定」の選択肢が表示されているとともに、現在時刻が表示されている。
メンテナンスモードメニュー画面において、「メンテナンス履歴」の選択肢012IW106を選択すると、画像表示装置5では、図11−8(C)に示すようなメンテナンス履歴画面の表示に切り替わる。メンテナンス履歴画面では、日時とログ内容とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。一例として、VDP19AK140にて内部状態の異常が発生したことを示すVDPエラー、第1大入賞口や第2大入賞口などの入賞口への不正入賞を検出したことを示す不正入賞エラー、カウントスイッチ23など各種スイッチの異常を検出したことを示すスイッチ異常エラー、賞球異常を検出したことを示す賞球異常エラー、異常磁気を検出したことを示す磁石エラーの各ログ情報、さらには、確変不成立を検出したことを示すログ情報が表示される。メンテナンス履歴画面が複数ページある場合には、次のページの選択操作を行うと、図11−8(D)に示すようなメンテナンス履歴画面の2ページ目に移行する。このメンテナンス履歴画面では、設定変更の開始や設定変更の終了のログ情報、電断日時や電源投入日時のログ情報、さらには、左打ち報知や満タン報知のログ情報を表示可能である。さらに次のページがある場合には、次のページの選択操作を行うと、図11−9(E)に示すようなメンテナンス履歴画面の3ページ目に移行する。このメンテナンス履歴画面では、設定確認の開始や設定確認の終了のログ情報、設定確認中のメンテナンスモード中に現在時刻設定が行われた旨のログ情報、初期化処理によるRAMクリアが実行されたことを示すログ情報などを表示可能である。さらに次のページの選択操作を行うと、図11−9(F)に示すようなメンテナンス履歴画面の4ページ目に移行する。このメンテナンス履歴画面では、パチンコ遊技機1への電源投入時に何らかのRAM異常が発生したことを示すRWM異常エラーのログ情報、それより後の日時に対応した電断日時や電源投入日時のログ情報を表示可能である。これらのログ情報により、RWM異常エラーが発生したことから、遊技場の係員が一旦はパチンコ遊技機1の電力供給を停止した後にクリアスイッチをオンしながら電源を再投入して、初期化処理によるRAMクリアが行われたことを、事後的に確認できる。また、CPU19AK131において例外事象が発生したことを示すCPU例外事象のログ情報、それより後の日時に対応した電断日時や電源投入日時のログ情報が表示される。これらのログ情報により、CPU例外事象が発生したことから、遊技場の係員がパチンコ遊技機1の電力供給を停止したが、次の日に電源を投入したときには、CPU例外事象が発生しなくなったことを、事後的に確認できる。
図11−9(E)に示すメンテナンス履歴画面では、現在時刻設定が行われた旨のログ情報として、設定確認が開始された旨のログ情報よりも、早い時刻を示すログ情報が表示されている。例えば設定確認が開始されたのが2018/03/21(水)の09:36:28であるのに対して、現在時刻を設定したのが2018/03/21(水)の09:36:16とされている。このように、現在時刻設定の前後で日時の不整合が生じるのは、現在時刻設定が行われると、設定後の日時情報を読み出してログ情報が記録されるためである。この例では、ログ情報が発生した順にログ領域にログ情報が記録され、現在時刻設定の前後で日時が整合しなくなる場合であっても、ログ情報が発生した順にログ情報が表示される。
メンテナンス履歴画面の表示に加えて、あるいはメンテナンス履歴画面の表示に代えて、画像表示装置5に2次元バーコードを表示して、ログ情報を取得可能にしてもよい。例えば検査装置に接続された撮影装置を用いて、画像表示装置5に表示された2次元バーコードを撮影する。このような2次元バーコードの撮影により、検査装置にログ情報を提供することができる。その他、ログ情報の出力は、表示出力、無線出力、赤外線出力、音声出力、超音波出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の出力方式を用いたものであればよい。ログ情報に限定されず、任意の情報出力は、表示出力、無線出力、赤外線出力、音声出力、超音波出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の出力方式を用いたものであればよい。
メンテナンス履歴画面にて表示可能なログ情報は、バックアップデータに示されるログ情報の全部であってもよいし、バックアップデータに示されるログ情報の一部であってもよい。例えば、メンテナンス履歴画面では、CPU19AK131の例外事象といった、制御装置の内部状態に応じて成立可能な事象の発生条件に対応するログ情報を表示可能である。また、メンテナンス履歴画面では、VDP19AK140のエラー割込要求といった、処理装置の内部状態に応じて成立可能な事象の発生条件に対応するログ情報を表示可能である。メンテナンス履歴画面では、演出制御中バックアップ処理におけるエラー発生時、時刻変更時、電源再投入時の判定といった、CPU19AK131による処理結果に応じて成立可能な特定事象の発生条件に対応するログ情報を表示可能である。その一方で、メンテナンス履歴画面では、演出制御中バックアップ処理における遊技者履歴データのデータ更新時、節電設定時、名称設定時の判定といった、特定事象以外の事象の発生条件に対応するログ情報を表示しない。このように、バックアップデータとして記憶されるログ情報は、メンテナンス履歴画面にて表示されないログ情報を含んでいてもよい。あるいは、通常のメンテナンス履歴画面では表示されないが、特別なメンテナンス履歴画面では表示可能なログ情報を設けてもよい。特別なメンテナンス画面は、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作となる動作の検出結果といった、任意の検出結果に応じて表示可能であればよい。この場合に、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作手順は、遊技場の係員には通知されず、パチンコ遊技機1の製造業者における担当者が認識可能なものであればよい。検出結果に限定されず、任意の制御や処理に応じて、特別なメンテナンス履歴画面を表示可能であればよい。このように、複数種類のログ情報のうち特定種類のログ情報という範囲では、メンテナンス履歴画面に表示されないという限界としての制限が設けられてもよい。特定種類以外のログ情報という範囲では、メンテナンス履歴画面に表示可能であればよい。あるいは、複数種類のログ情報のうち特定種類のログ情報という範囲では、特別なメンテナンス履歴画面にのみ表示可能となり通常のメンテナンス履歴画面に表示されないという限界としての制限が設けられてもよい。
図11−10は、メンテナンスモード中に設定変更/確認履歴の選択操作が行われた場合の具体例を示している。図11−10(A)に示すような設定確認中表示が行われているときに、遊技場の係員や製造業者の担当者によるプッシュボタン31Bを押下する動作の検出に応じて、図11−10(B)に示すようなメンテナンスモードメニュー画面が表示される。そして、「設定変更/確認履歴」の選択肢012IW107が選択操作される。この場合に、画像表示装置5では、図11−10(C)に示すような設定変更/確認履歴画面の表示に切り替わる。設定変更/確認履歴画面では、日時と、設定変更であるか設定確認であるかと、変更後の設定値または確認した設定値とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。なお、メンテナンスモードメニュー画面の表示中に「現在時刻設定」の選択肢が選択操作された場合には、画像表示装置5において現在時刻設定画面の表示に切り替わる。現在時刻設定画面では、スティックコントローラ31Aの左右の傾倒操作により年、月、日、曜日、時、分、または秒の項目が選択され、スティックコントローラ31Aの前後の傾倒操作により項目毎の数字が選択される。現在時刻設定画面が表示された後に、遊技場の係員や製造業者の担当者がプッシュボタン31Bを押下すると、現在表示中の日時に現在の日時が設定される。
(特徴部41AKに関する説明)
図11−11は、特徴部41AKに関するバックアップ処理の実行例を示している。この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、外部ROM19AK121および内部ROM19AK132の一方または両方から読み出したプログラムを実行することにより、メモリ書込処理部41AKM10、発生事象情報作成処理部41AKM21〜41AKM23の機能を備える。また、外部RAM122または内部RAM133の所定領域には、書込中フラグ41AKF1と、バックアップデータバッファ41AKB1とが設けられる。バックアップデータバッファ41AKB1は、バッファエリア41AKB11〜41AKB13を含む複数のバッファエリアを備えている。バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Cには、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3が設けられる。バックアップ記憶部41AKA1は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部41AKA2は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア41AKA21〜41AKA23を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部41AKA3は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア41AKA31〜41AKA33を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。
発生事象情報作成処理部41AKM21は、CPU内部エラー41AKC1の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばCPU例外事象発生時処理のステップ19AKS42にて例外時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、例外事象情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部41AKM22は、VDPエラー割込41AKC2の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばVDPエラー割込処理のステップ19AKS52にてエラー割込時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、VDPエラー情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部41AKM23は、演出制御中エラー判定41AKC3の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えば演出制御用タイマ割込処理のステップ19AKS79にて演出制御中バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、演出制御エラーデータを含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部41AKM21〜41AKM23が作成したバックアップデータは、作成順に従ってバックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶される。例えば最初に作成されたバックアップデータはバッファエリア41AKB11に書き込まれて格納され、次に作成されたバックアップデータはバッファエリア41AKB12に書き込まれて格納され、続いて作成されたバックアップデータはバッファエリア41AKB13に書き込まれて格納される。
メモリ書込処理部41AKM10は、バックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶されているバックアップデータがある場合に、これを読み出して取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板19AK14へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。この実行例では、多重度が「3」に対応して、3つのバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3に対し、同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。例えばバックアップデータバッファ41AKB1のバッファエリア41AKB11から読み出して取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部41AKA1のバックアップ記憶エリア41AKA11と、バックアップ記憶部41AKA2のバックアップ記憶エリア41AKA21と、バックアップ記憶部41AKA3のバックアップ記憶エリア41AKA31とに、複写して書き込むことで記憶される。バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に対するバックアップデータの書き込みが行われる開始時には、書込中フラグ41AKF1がオン状態にセットされる。バックアップデータの書き込みが終了する終了時には、書込中フラグ41AKF1がクリアされてオフ状態となる。メモリ書込処理部41AKM10は、書込中フラグ41AKF1がオフである場合に、新たなバックアップデータの書込許可となり、バックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行う。これに対し、書込中フラグ41AKF1がオンである場合には、新たなバックアップデータの書込禁止となり、バックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行わない。
例えばバックアップデータバッファ41AKB1のバッファエリア41AKB11から読み出して取得したバックアップデータについて、ログ領域への書き込みが終了し、書込中フラグ41AKF1がオフになると、次のバッファエリア41AKB12に一時記憶されているバックアップデータを読出可能となる。このとき読み出して取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部41AKA1のバックアップ記憶エリア41AKA12と、バックアップ記憶部41AKA2のバックアップ記憶エリア41AKA22と、バックアップ記憶部41AKA3のバックアップ記憶エリア41AKA32とに、複写して書き込むことで記憶される。こうしてログ領域への書き込みが終了し、書込中フラグ41AKF1がオフになると、さらに次のバッファエリア41AKB13に一時記憶されているバックアップデータが読出可能となる。この場合に読み出して取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部41AKA1のバックアップ記憶エリア41AKA13と、バックアップ記憶部41AKA2のバックアップ記憶エリア41AKA23と、バックアップ記憶部41AKA3のバックアップ記憶エリア41AKA33とに、複写して書き込むことで記憶される。
バックアップ記憶部41AKA1は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13に連続したアドレスが割り当てられることで、連続した1の記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部41AKA2は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA21〜41AKA23に連続したアドレスが割り当てられることで、連続した1の記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部41AKA3は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA31〜41AKA33に連続したアドレスが割り当てられることで、連続した1の記憶領域として設けられる。そして、書込中フラグ41AKF1がオンである場合には、新たなバックアップデータについて書込禁止となる。これにより、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中であれば、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行しない。
例えばCPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合に、CPU内部エラー41AKC1に対応するバックアップデータの書込処理を実行中であれば、書込中フラグ41AKF1がオンであることに対応して、VDPエラー割込41AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行しない。あるいは、CPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合に、VDPエラー割込41AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行中であれば、書込中フラグ41AKF1がオンであることに対応して、CPU内部エラー41AKC1に対応するバックアップデータの書込処理を実行しない。いずれの書込処理を先に実行するかは、バックアップデータの作成順に従って決定されるようにすればよい。VDPエラー割込41AKC2および演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が成立した場合や、演出制御中エラー判定41AKC3およびCPU内部エラー41AKC1の発生条件が成立した場合にも、同様に書込処理の実行を制御すればよい。このように、複数の発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中という範囲では、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行しないという限界としての制限が設けられる。一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でない範囲では、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行することができればよい。
なお、バックアップデータを作成する場合の作成順は、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120における処理優先度に応じて決定されてもよい。例えばCPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合には、CPU例外事象発生時処理の優先度がVDPエラー割込処理の優先度よりも高いので、発生事象情報作成処理部41AKM21によるバックアップデータの作成が、発生事象情報作成処理部41AKM22によるバックアップデータの作成よりも先に実行されてもよい。VDPエラー割込41AKC2および演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が成立した場合には、VDPエラー割込処理の優先度が演出制御用タイマ割込処理の優先度よりも高いので、発生事象情報作成処理部41AKM22によるバックアップデータの作成が、発生事象情報作成処理部41AKM23によるバックアップデータの作成よりも先に実行されてもよい。
CPU内部エラー41AKC1の発生条件は、CPU19AK131の例外事象といった、制御装置の内部状態に応じて成立可能である。VDPエラー割込41AKC2の発生条件は、VDP19AK140のエラー割込要求といった、処理装置の内部状態に応じて成立可能である。演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件は、演出制御中バックアップ処理におけるエラー発生時の判定といった、CPU19AK131による処理結果に応じて成立可能である。したがって、CPU内部エラー41AKC1やVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合には、演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が成立した場合よりも優先して、バックアップデータの書込処理を実行可能になる。
例えばCPU内部エラー41AKC1の発生条件が複数回成立した場合には、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になる。VDPエラー割込41AKC2の発生条件が複数回成立した場合には、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になる。演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が複数回成立した場合には、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理が実行可能になる。これらの場合には、書込中フラグ41AKF1がオンであるときに書込禁止となることで、前回の発生条件に対応する書込処理の実行中であれば、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しない。このように、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、前回の発生条件に対応する書込処理を実行中という範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しないという限界としての制限が設けられる。前回の発生条件に対応する書込処理が実行中でない範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行することができればよい。
なお、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、発生条件の成立順に従って決定されてもよい。例えば、先に成立した発生条件に対応する書込処理の実行中に、別の発生条件が成立した場合には、後に成立した発生条件に対応する書込処理が実行されないようにしてもよい。あるいは、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、処理優先度に従って決定されてもよい。例えば、CPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が同時に成立した場合には、CPU例外事象発生時処理の処理優先度がVDPエラー割込処理の処理優先度よりも高いので、CPU内部エラー41AKC1に対応する書込処理を実行し、VDPエラー割込41AKC2に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。また、複数の発生条件が成立した場合には、処理優先度に従った上書処理が実行されてもよい。例えば、CPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が同時に成立した場合には、CPU例外事象発生時処理の処理優先度がVDPエラー割込処理の処理優先度よりも高いので、CPU内部エラー41AKC1に対応する書込処理は、VDPエラー割込41AKC2に対応する書込処理による記憶データを上書きする上書処理として実行されてもよい。
複数の発生条件として、複数のバックアップ条件が成立した場合には、バックアップデータの作成順や書込処理を実行するか否かが、バックアップ対象データの内容に従って決定されてもよい。例えば、バックアップ対象データが演出制御エラーデータであるエラー発生時のバックアップ条件、および、バックアップ対象データが受信コマンドデータであるコマンド受信時のバックアップ条件が同時に成立した場合には、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理を先に実行し、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理を後に実行してもよい。また、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理を実行し、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。この場合には、演出装置を含めた電子部品の不具合に関する情報が優先して記憶されるので、電子部品の不具合に適切な対処ができる可能性が高められる。あるいは、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理を先に実行し、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理を後に実行してもよい。また、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理を実行し、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。この場合には、主基板11から送信される演出制御コマンドの受信状況に関する情報が優先して記憶されるので、遊技に関する制御の不具合に適切な対処ができる可能性が高められる。
(特徴部42AKに関する説明)
図11−12は、特徴部42AKに関するバックアップ処理の実行例を示している。この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、外部ROM19AK121および内部ROM19AK132の一方または両方から読み出したプログラムを実行することにより、メモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13、発生事象情報作成処理部42AKM21〜42AKM23の機能を備える。バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Cには、バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13と、バックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23と、バックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33とが設けられる。バックアップ記憶部42AKA11は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA12、42AKA13、42AKA21〜42AKA23、42AKA31〜42AKA33についても、同様に、ログ領域として、複数のバックアップ記憶エリアを備えている。
発生事象情報作成処理部42AKM21は、CPU内部エラー42AKC1の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばCPU例外事象発生時処理のステップ19AKS42にて例外時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、例外事象情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部42AKM22は、VDPエラー割込42AKC2の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばVDPエラー割込処理のステップ19AKS52にてエラー割込時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、VDPエラー情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部42AKM23は、演出制御中エラー判定42AKC3の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えば演出制御用タイマ割込処理のステップ19AKS79にて演出制御中バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、演出制御エラーデータを含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部42AKM21〜42AKM23が作成したバックアップデータは、互いに並行して、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶可能である。
メモリ書込処理部42AKM11は、発生事象情報作成処理部42AKM21が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板19AK14へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。メモリ書込処理部42AKM12は、発生事象情報作成処理部42AKM22が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板19AK14へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。メモリ書込処理部42AKM13は、発生事象情報作成処理部42AKM23が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板19AK14へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。
この実行例でも、多重度が「3」に対応している。3つのバックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13に対しては、発生事象情報作成処理部42AKM21により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。3つのバックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23に対しては、発生事象情報作成処理部42AKM22により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。3つのバックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33に対しては、発生事象情報作成処理部42AKA23により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。例えば発生事象情報作成処理部42AKM21から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部42AKA11のバックアップ記憶エリア42AKA111と、バックアップ記憶部42AKA12のバックアップ記憶エリア42AKA121と、バックアップ記憶部42AKA13のバックアップ記憶エリア42AKA131とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部42AKM21から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部42AKA11のバックアップ記憶エリア42AKA112と、バックアップ記憶部42AKA12のバックアップ記憶エリア42AKA122と、バックアップ記憶部42AKA13のバックアップ記憶エリア42AKA132とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部42AKM21から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部42AKA11のバックアップ記憶エリア42AKA113と、バックアップ記憶部42AKA12のバックアップ記憶エリア42AKA123と、バックアップ記憶部42AKA13のバックアップ記憶エリア42AKA133とに、複写して書き込むことで記憶される。
バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13と、バックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23とでは、例えばバックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113とバックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA121〜42AKA123とバックアップ記憶エリア42AKA221〜42AKA223との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA131〜42AKA133とバックアップ記憶エリア42AKA231〜42AKA233との間で互いに異なるアドレスが割り当てられることで、異なる記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23と、バックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33とでは、例えばバックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213とバックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA221〜42AKA223とバックアップ記憶エリア42AKA321〜42AKA323との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA231〜42AKA233とバックアップ記憶エリア42AKA331〜42AKA333との間で互いに異なるアドレスが割り当てられることで、異なる記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33と、バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13とでは、例えばバックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313とバックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA321〜42AKA323とバックアップ記憶エリア42AKA121〜42AKA123との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA331〜42AKA333とバックアップ記憶エリア42AKA131〜42AKA133との間で互いに異なるアドレスが割り当てられることで、異なる記憶領域として設けられる。なお、物理的に異なる記憶装置を用いることで、異なる記憶領域として設けられてもよい。メモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13は、互いに並行してバックアップデータの書込処理を実行可能である。これにより、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行可能である。
例えばCPU内部エラー42AKC1およびVDPエラー割込42AKC2の発生条件が成立した場合に、メモリ書込処理部42AKM11がCPU内部エラー42AKC1に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、メモリ書込処理部42AKM12はVDPエラー割込42AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行できる。VDPエラー割込42AKC2および演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件が成立した場合に、メモリ書込処理部42AKM12がVDPエラー割込42AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、メモリ書込処理部42AKM13は演出制御中エラー判定42AKC3に対応するバックアップデータの書込処理を実行できる。演出制御中エラー判定42AKC3およびCPU内部エラー42AKC1の発生条件が成立した場合に、メモリ書込処理部42AKM13が演出制御中エラー判定42AKC3に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、メモリ書込処理部42AKM11はCPU内部エラー42AKCに対応するバックアップデータの書込処理を実行できる。このように、複数の発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中という範囲でも、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行することができればよい。一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でない範囲では、当然に、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行することができればよい。
なお、CPU内部エラー42AKC1の発生条件は、CPU19AK131の例外事象といった、制御装置の内部状態に応じて成立可能である。VDPエラー割込42AKC2の発生条件は、VDP19AK140のエラー割込要求といった、処理装置の内部状態に応じて成立可能である。演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件は、演出制御中バックアップ処理におけるエラー発生時の判定といった、CPU19AK131による処理結果に応じて成立可能である。したがって、CPU内部エラー42AKC1やVDPエラー割込42AKC2の発生条件が成立した場合には、演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件が成立した場合よりも優先して、バックアップデータの書込処理を実行可能になってもよい。例えば、バックアップデータを作成する場合の作成順は、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120における処理優先度に応じて決定されることで、メモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13によるバックアップデータの書込処理も作成順に従った優先度で実行されてもよい。
図11−13は、特徴部42AKに関するバックアップ処理について、図11−12の場合とは異なる実行例を示している。この実行例では、CPU内部エラー42AKC1の発生条件が複数回成立した場合に、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になる。この場合に、外部RAM19AK122または内部RAM19AK133の所定領域には、書込中フラグ42AKF1と、バックアップデータバッファ42AKB1とが設けられる。バックアップデータバッファ42AKB1は、バッファエリア42AKB11〜42AKB13を含む複数のバッファエリアを備えている。発生事象情報作成処理部42AKM21は、CPU内部エラー42AKC1が発生した順に、バックアップデータの作成を実行する。例えば、複数回のCPU内部エラー42AKC1として、n回分に対応するCPU内部エラーX1〜Xnの発生条件が成立した場合に、発生事象情報作成処理部42AKM21は、各回の発生条件に対応したバックアップデータY1〜Ynを作成し、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶させる。例えば最初に作成されたバックアップデータはバッファエリア42AKB11に書き込まれて格納され、次に作成されたバックアップデータはバッファエリア42AKB12に書き込まれて格納され、続いて作成されたバックアップデータはバッファエリア42AKB13に書き込まれて格納される。メモリ書込処理部42AKM11は、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶されているバックアップデータがある場合に、これを読み出して取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板19AK14へと転送され、バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13のログ領域に記憶される。ログ領域に対するバックアップデータの書き込みが行われる開始時には、書込中フラグ42AKF1がオン状態にセットされる。バックアップデータの書き込みが終了する終了時には、書込中フラグ42AKF1がクリアされてオフ状態となる。メモリ書込処理部42AKM11は、書込中フラグ42AKF1がオフである場合に、新たなバックアップデータの書込許可となり、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行う。これに対し、書込中フラグ42AKF1がオンである場合には、新たなバックアップデータの書込禁止となり、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行わない。
VDPエラー割込42AKC2の発生条件が複数回成立した場合にも、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になればよい。演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件が複数回成立した場合にも、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理が実行可能になればよい。これらの場合には、VDPエラー割込42AKC2や演出制御中エラー判定42AKC3に対応して設けられた書込中フラグがオンであるときに書込禁止となることで、前回の発生条件に対応する書込処理の実行中であれば、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しない。このように、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、前回の発生条件に対応する書込処理を実行中という範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しないという限界としての制限が設けられる。前回の発生条件に対応する書込処理が実行中でない範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行することができればよい。
なお、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、発生条件の成立順に従って決定されてもよい。例えば、先に成立した発生条件に対応する書込処理の実行中に、別の発生条件が成立した場合には、後に成立した発生条件に対応する書込処理が実行されないようにしてもよい。あるいは、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、処理優先度に従って決定されてもよい。例えば、CPU19AK131の例外事象のうちでも、処理優先度が高い例外事象と、処理優先度が低い例外事象とを、予め設定しておけばよい。そして、CPU内部エラー42AKC1の発生条件が同時に複数回成立した場合には、処理優先度が高い例外事象に対応する書込処理を実行し、処理優先度が低い例外事象に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。また、複数の発生条件が成立した場合には、処理優先度に従った上書処理が実行されてもよい。例えば、CPU内部エラー42AKC1の発生条件が同時に複数回成立した場合に、処理優先度が高い例外事象に対応する書込処理は、処理優先度が低い例外事象に対応する書込処理による記憶データを上書きする上書処理として実行されてもよい。
(特徴部43AKに関する説明)
図11−14は、特徴部43AKに関するバックアップ処理の実行例を示している。この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、外部ROM19AK121および内部ROM19AK132の一方または両方から読み出したプログラムを実行することにより、メモリ書込処理部43AKM11、43AKM12の機能と、発生事象情報作成処理部43AKM21、43AKM22の機能とを備える。バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Cには、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13とともに、バックアップ記憶部43AKA21が設けられる。バックアップ記憶部43AKA11は8ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA111〜43AKA113を備えている。バックアップ記憶部43AKA12は8ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA121〜43AKA123を備えている。バックアップ記憶部43AKA13は8ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA131〜43AKA133を備えている。これに対し、バックアップ記憶部43AKA21は3ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA211〜43AKA213を備えている。8ビット記憶領域は、8ビット単位で記憶データの書込処理と読出処理を実行可能な記憶領域である。3ビット記憶領域は、3ビット単位で記憶データの書込処理と読出処理を実行可能な記憶領域である。
発生事象情報作成処理部43AKM21は、記憶領域ビット数が「8」で多重度が「3」のバックアップ条件が成立した場合に対応するバックアップデータを作成する。メモリ書込処理部43AKM11は、発生事象情報作成処理部43AKM21が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板19AK14へと転送され、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13のログ領域に記憶される。8ビット記憶領域である3つのバックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13に対しては、発生事象情報作成処理部43AKM21により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。例えば発生事象情報作成処理部43AKM21から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA111と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA121と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA131とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM21から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA112と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA122と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA132とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM21から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA113と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA123と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA133とに、複写して書き込むことで記憶される。
発生事象情報作成処理部43AKM22は、記憶領域ビット数が「3」で多重度が「1」のバックアップ条件が成立した場合に対応するバックアップデータを作成する。メモリ書込処理部43AKM12は、発生事象情報作成処理部43AKM22が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板19AK14へと転送され、バックアップ記憶部43AKA21のログ領域に記憶される。3ビット記憶領域であるバックアップ記憶部43AKA21に対しては、発生事象情報作成処理部43AKM22により作成されたバックアップデータが、発生事象情報作成処理部43AKM21により作成されたバックアップデータの記憶領域よりも少ない記憶領域に記憶される。具体的には、記憶領域ビット数が「3」に対応して、8ビット記憶領域の8ビット単位よりも少ない3ビット単位の記憶データとなる3ビット記憶領域を用いる。また、多重度が「1」に対応して、ミラーリングを行わず単一のバックアップデータが分散せずに記憶される。例えば発生事象情報作成処理部43AKM22から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA211に複写なく書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM22から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA212に複写なく書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部22から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA213に複写なく書き込むことで記憶される。
バックアップ制御テーブルでは、バックアップ対象データがシステムデータ、演出制御エラーデータ、遊技者履歴データ、受信コマンドデータ、設定値変更時刻データのいずれかである場合に、記憶領域ビット数が「8」で多重度が「3」に指定される。これに対し、節電設定データ、現在時刻変更データ、電源断時刻データ、店舗名設定データ、演出出力量データのいずれかである場合に、記憶領域ビット数が「3」で多重度が「1」に設定される。例えば、バックアップ対象データがシステムデータに対応したバックアップ条件が成立した場合に、発生事象情報作成処理部43AKM21が作成したバックアップデータは、メモリ書込処理部43AKM11により、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13における複数のログ領域に書き込んで記憶される。その一方で、バックアップ対象データが節電設定データに対応したバックアップ条件が成立した場合に、発生事象情報作成処理部43AKM22が作成したバックアップデータは、メモリ書込処理部43AKM12により、バックアップ記憶部43AKA21における少ないログ領域に書き込んで記憶される。このように、第1発生条件に対応した第1情報を書き込む場合には、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13における複数のログ領域に同一のバックアップデータを記憶させる。これに対し、第2発生条件に対応した第2情報を書き込む場合には、バックアップ記憶部43AKA21における少ないログ領域にバックアップデータを記憶させる。
例えばバックアップ対象データが節電設定データに対応したバックアップ条件である節電変更時の発生条件は、バックアップ対象データがシステムデータに対応したバックアップ条件であるデータ更新時の発生条件よりも成立する頻度が低い。このように、第2発生条件は、第1発生条件よりも成立する頻度が低いものであればよい。成立する頻度が高い発生条件に対応する事象は、例えば書込処理の実行中にノイズが発生した場合など、ログ情報を適切に記憶できなかった場合に、他の事象に関するログ情報の記憶に影響を与える可能性が高い。成立する頻度が低い発生条件に対応する事象は、成立する頻度が高い発生条件に対応する事象と比較して、他の事象に関するログ情報の記憶に影響を与える可能性が低い。そこで、成立する頻度が高い発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、複数のログ領域に同一のバックアップデータを記憶させることで、記憶データの異常による不具合が波及することを防止できる。これに対し、成立する頻度が低い発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、少ないログ領域にバックアップデータを記憶させることで、記憶データ容量の増大を防止できる。
節電設定データは、例えば遊技場の係員など、パチンコ遊技機1の管理者により設定可能である。このように、第2発生条件に対応した第2情報は、パチンコ遊技機1の管理者により設定可能であればよい。パチンコ遊技機1の管理者により設定可能なデータは、たとえ設定内容に不具合が発生したとしても、その管理者が再設定すればよく、パチンコ遊技機1の遊技者に不利益を与える可能性は低い。これに対し、例えば遊技や演出の進行に応じて発生する事象の発生条件に対応したデータは、再設定が不可能または困難であり、遊技者に不利益や不信感を与える可能性が高い不具合に関する情報を示している。そこで、パチンコ遊技機1の管理者による設定ができない発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、複数のログ領域に同一のバックアップデータを記憶させることで、異常が発生した場合に検証の正確性が高められる。これに対し、パチンコ遊技機1の管理者により設定可能な発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、少ないログ領域にバックアップデータを記憶させることで、記憶データ容量の増大を防止できる。パチンコ遊技機1の管理者により設定可能な情報は、節電設定データに示される情報に限定されず、現在時刻変更データに示されるRTCの情報や、店舗名設定データに示される店舗名の情報、演出出力量データに示される音量や光量の情報、あるいは、これらの一部または全部の組合せであってもよい。その他、演出装置としてプロジェクタが使用される場合に、プロジェクタによる表示設定の情報が、パチンコ遊技機1の管理者により設定可能な情報に含まれてもよい。なお、プロジェクタによる表示設定の情報は、遊技場の係員とは異なり、パチンコ遊技機1の製造業者における担当者が設定可能である。このように、パチンコ遊技機1の管理者は、遊技場の係員を含む場合であってもよいし、パチンコ遊技機1の製造業者における担当者を含む場合であってもよい。プロジェクタに限定されず、特定の演出装置を使用した演出頻度に関する設定の情報が、パチンコ遊技機1の管理者により設定可能な情報に含まれてもよい。
8ビット記憶領域となるバックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13では、バックアップデータに示されるログ情報の種類に応じて、異なるバックアップ記憶エリアが設けられてもよい。例えば、バックアップ対象データが受信コマンドデータである場合のバックアップ記憶エリアは、バックアップ対象データが演出制御エラーデータである場合のバックアップ記憶エリアとは異なる記憶エリアとして設けられてもよい。演出制御エラーデータに対応するバックアップ記憶エリアの内部または外部には、CPU19AK131の例外事象やVDP19AK140のエラー割込要求が発生した場合に対応するバックアップ記憶エリアが設けられてもよい。このように、8ビット記憶領域のうちに、ログ情報の種類に応じたバックアップ記憶エリアが設けられた場合に、メモリ書込処理部43AKM11は、成立したバックアップ条件に応じて決定されたバックアップ記憶エリアに、発生事象情報作成処理部43AKM21が作成したバックアップデータを書き込んで記憶させればよい。
(特徴部44AKに関する説明)
図11−15は、特徴部44AKに関する構成例を示している。この構成例では、第1演出制御基板44AK12Aと、第2演出制御基板44AK12Bとが設けられている。第1演出制御基板44AK12Aおよび第2演出制御基板44AK12Bは、上記実施例における演出制御基板12およびバックアップメモリ基板19AK14が備える構成および機能を備えたものであればよい。第1演出制御基板44AK12Aには、第1制御部44AK10A、第1バックアップ記憶部44AK11A、コネクタ44AK13Aが搭載されている。第2演出制御基板44AK12Bには、第2制御部44AK10B、第2バックアップ記憶部44AK11B、コネクタ44AK13Bが搭載されている。第1演出制御基板44AK12Aのコネクタ44AK13Aは、第2演出制御基板44AK12Bのコネクタ44AK13Bに接続される。第2演出制御基板44AK12Bのコネクタ44AK13Bは、第1演出制御基板44AK12Aのコネクタ44AK11Bに接続される。第1制御部44AK10A、第2制御部44AK10Bは、それぞれ、上記実施例における演出制御用マイクロコンピュータ19AK120が備える構成および機能の一部または全部を備えたものであればよい。例えば、第1制御部44AK10Aは、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131に関する構成および機能を備え、第2制御部44AK10Bは、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のVDP19AK140に関する構成および機能を備えている。第1バックアップ記憶部44AK11A、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、それぞれ、上記実施例におけるバックアップメモリ基板19AK14が備える構成および機能の一部または全部を備えたものであればよい。例えば、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210A、19AK210Bに関する構成および機能を備え、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、バックアップメモリ基板19AK14のバックアップデータメモリ19AK210C、19AK210Dに関する構成および機能を備えている。
第1演出制御基板44AK12Aにおいて、第1制御部44AK10Aは、上記実施例におけるCPU19AK131に関する構成および機能を備える場合に、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のシリアル通信回路19AK137や、演出データメモリ基板19AK16の演出データメモリなど、第1電子部品を制御するための処理を実行する。この場合に、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、第1制御部44AK10Aに関するログ情報を示すバックアップデータを記憶する。第2演出制御基板44AK12Bにおいて、第2制御部44AK10Bは、上記実施例におけるVDP19AK140に関する構成および機能を備える場合に、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120の音声処理回路19AK141、ランプ制御回路19AK142、モータ制御回路19AK143や、画像表示装置5など、第2電子部品を制御するための処理を実行する。この場合に、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、第2制御部44AK10Bに関するログ情報を示すバックアップデータを記憶する。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、第1制御部44AK10Aに関する情報を記憶可能であり、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、第2制御部44AK10Bに関する情報を記憶可能である。
第1制御部44AK10AがCPU19AK131に関する構成および機能を備えている場合には、CPU例外事象発生時処理におけるステップ19AKS42の例外時バックアップ処理が実行されることにより、CPU19AK131の例外事象情報を含むログ情報が第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶される。第2制御部44AK10BがVDP19AK140に関する構成および機能を備えている場合には、VDPエラー割込処理におけるステップ19AKS52のエラー割込時バックアップ処理が実行されることにより、VDP19AK140のVDPエラー情報を含むログ情報が第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶される。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にログ情報が記憶される場合には、CPU例外事象発生時処理における例外時バックアップ処理が実行される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域にログ情報が記憶される場合には、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にログ情報が記憶される場合とは異なる処理として、VDPエラー割込処理におけるエラー割込時バックアップ処理が実行されてもよい。その他、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にログ情報が記憶される場合と、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域にログ情報が記憶される場合とでは、互いに異なる任意の記憶処理が実行されてもよい。
第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域には、CPU19AK131の例外事象情報を含むログ情報が記憶される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域には、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域とは異なる情報として、VDP19AK140のVDPエラー情報を含むログ情報が記憶される。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域には、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bで発生したエラーに関するログ情報が記憶される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域には、例えば画像表示装置5で発生したエラーに関するログ情報が記憶される。その他、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域と、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域とでは、互いに異なる任意の電子部品に関するログ情報が記憶されてもよい。
なお、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域には、第1制御部44AK10Aに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよいし、これに加えて、あるいは、これに代えて、第2制御部44AK10Bに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよい。第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域には、第2制御部44AK10Bに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよいし、これに加えて、あるいは、これに代えて、第1制御部44AK10Aに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよい。両方のログ領域に両方のログ情報が記憶される場合には、一方のログ領域にて記憶の異常が発生した場合でも、他方のログ領域に記憶されたログ情報を用いて解析などの検査が可能になり、記憶データの信頼性が高められる。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131に関する構成および機能と、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のVDP19AK140に関する構成および機能とを、第1制御部44AK10Aと第2制御部44AK10Bとに分割するものに限定されず、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131に関する構成および機能を、第1制御部44AK10Aと第2制御部44AK10Bとに分割したものであってもよい。その他、複数のCPUに対応して、第1制御部44AK10Aと第2制御部44AK10Bとを設けた場合であってもよい。第1制御部44AK10AはCPUに関する構成および機能を備え、第2制御部44AK10Bは発光制御に関する構成および機能を備える場合であってもよい。
第1バックアップ記憶部44AK11Aや第2バックアップ記憶部44AK11Bは、第1制御部44AK10Aが搭載された第1演出制御基板44AK12Aや第2制御部44AK10Bが搭載された第2演出制御基板44AK12Bとは異なる基板として、例えばバックアップメモリ基板19AK14に搭載されてもよい。この場合には、第1演出制御基板44AK12Aに搭載された第1制御部44AK10Aという電子部品に関するログ情報と、第2演出制御基板44AK12Bに搭載された第2制御部44AK10Bという電子部品に関するログ情報とを、共通のバックアップメモリ基板19AK14に搭載された第1バックアップ記憶部44AK11Aや第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶することができる。このように、複数の制御基板に設けられた複数の電子部品に関するログ情報を示すバックアップデータは、共通のバックアップメモリ基板に設けられた記憶装置のログ領域に記憶されてもよい。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aが搭載された第1バックアップメモリ基板と、第2バックアップ記憶部44AK11Bが搭載された第2バックアップメモリ基板とを、第1演出制御基板44AK12Aや第2演出制御基板44AK12Bとは異なる基板として設けてもよい。
例えば、第1バックアップ記憶部44AK11Aの記憶データ容量は、1MB(メガバイト)である。その一方で、第2バックアップ記憶部44AK11Bの記憶データ容量は、512KB(キロバイト)である。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、記憶データ容量が異なるという点で、両者の記憶部が互いに異なる記憶装置として構成されていてもよい。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、例えば不揮発性強誘電体メモリを用いて構成される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、例えば電池付きSRAMを用いて構成される。不揮発性強誘電体メモリを用いた場合には、例えばクリア信号といった特定信号を入力することにより記憶データを消去することができる。電池付きSRAMを用いた場合には、特定信号を入力する以外にも、例えば電池を取り外すことにより記憶データを消去することができる。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aと第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、記憶データの伝送方式が異なっていてもよい。例えば第1バックアップ記憶部44AK11Aの記憶データはシリアル通信方式で伝送され、第2バックアップ記憶部44AK11Bの記憶データはパラレル通信方式で伝送される。第1バックアップ記憶部44AK11Aおよび第2バックアップ記憶部44AK11Bと、シリアル通信方式およびパラレル通信方式との組合せは、任意に変更可能である。この場合には、シリアル通信方式として、パラレル通信方式よりも通信速度が速いシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能なものとしてもよいし、パラレル通信方式よりも通信速度が遅いシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能なものとしてもよい。シリアル通信規格によらず、データ線の構成(共用の有無など)、通信回路のハードウェア構成、あるいは、これらの組合せなどに応じて、記憶データの伝送速度が異なるものであってもよい。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、バックアップ機能の実現方法が異なるという点、メモリセルの形成物質が異なるという点、記憶データの消去方法、記憶データの伝送方式、あるいは、記憶データの伝送速度が異なるという点で、両者の記憶部が互いに異なる記憶装置として構成されてもよい。その他、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、任意の相違点により、両者の記憶部が互いに異なる記憶装置として構成されていてもよい。なお、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、記憶データ容量、バックアップ機能の実現方法、メモリセルの形成物質、記憶データの消去方法、その他、任意の装置構成や記憶機能のうち、一部または全部が共通する記憶装置として構成されていてもよい。第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、構成や機能について、任意の組合せが可能である。
第1バックアップ記憶部44AK11Aは、例えば不揮発性強誘電体メモリを用いて構成された場合などのように、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能とする。この場合に、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、例えば電池付きSRAMを用いて構成された場合などのように、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能とする。こうした構成において、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されるログ情報は、一部または全部が第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にも記憶されるようにしてもよい。一部のログ情報が記憶される場合に、その対象となるログ情報は、更新頻度や更新データ量、データの重要度、対象部品、対象制御、これらの一部または全部の組合せなどに基づいて、予め決められていればよい。バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能な記憶装置は、バックアップ電源が消失することにより、記憶データが消去されてしまう。そこで、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能な記憶装置の記憶データは、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能な記憶装置にも記憶しておくことで、記憶データの消失を確実に防止できる。
第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶されたログ情報であるか、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されたログ情報であるかに応じて、メンテナンス履歴画面にて表示するか否かの設定を異ならせてもよい。例えば、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶されたログ情報はメンテナンス履歴画面にて表示可能とする一方で、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されたログ情報はメンテナンス履歴画面にて表示しないように設定してもよい。この場合でも、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されるログ情報が、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にも記憶されるようにすれば、実質的には、すべてのログ情報をメンテナンス履歴画面での表示対象とすることができる。ただし、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されたログ情報は、メンテナンス履歴画面を表示するときの読出対象にはならない点で、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶されたログ情報とは取扱いが相違する。メンテナンス履歴画面の表示に限定されず、任意の出力を行う場合に、ログ情報の読出対象とするか否かの設定が、第1バックアップ記憶部44AK11Aと第2バックアップ記憶部44AK11Bとで相違してもよい。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aと第2バックアップ記憶部44AK11Bとのうち、いずれか一方のログ領域に記憶されているログ情報の範囲では、出力を行う場合の読出対象にならないという限界としての制限が設けられてもよい。これに対し、他方のログ領域に記憶されているログ情報の範囲では、出力を行う場合の読出対象になればよい。
演出制御基板12およびバックアップメモリ基板19AK14が備える構成および機能は、第1制御部44AK10Aや第1バックアップ記憶部44AK11Aが設けられた第1演出制御基板44AK12Aと、第2制御部44AK10Bや第2バックアップ記憶部44AK11Bが設けられた第2演出制御基板44AK12Bとに分割した構成により実現される。この場合には、第1演出制御基板44AK12Aが備える構成および機能の開発と、第2演出制御基板44AK12Bが備える構成および機能の開発とを、例えば別個の開発業者が分担して、並行しながら進めることができる。これにより、開発作業の負担が軽減され、製造コストの増大を防止することができる。
(特徴部45AKに関する説明)
図11−16は、特徴部45AKに関する検査指定コマンドの設定例を示している。検査指定コマンドは、例えばバックアップ検査処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドに含まれている。図11−16(A)は、検査用出力部と、通信方式とを指定可能な検査指定コマンドの設定例45AK01を示している。検査用出力部は、検査用の信号出力部として使用するコネクタを、例えばコネクタ19AK152〜19AK156のうちから選択して指定可能であればよい。検査用出力部は、検査信号の入出力やバックアップデータに対応する読出信号の出力が可能であればよい。通信方式は、パラレルまたはシリアル、シリアルの場合にはUART、SPI、I2Cといったシリアル通信規格を、選択して指定可能であればよい。設定例45AK01における検査指定コマンドとして、複数の検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4が予め用意されている。複数の検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4は、検査用出力部45AKC1〜45AKC4や通信方式の指定内容が相違していればよい。
コネクタ19AK152は、演出制御用中継基板19AK17と配線接続され、例えばドライバ基板19AK19に搭載されたドライバ回路、演出用モータ19AK60、演出用LED19AK61といった、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。コネクタ19AK153は、ランプ出力基板19AK13と配線接続され、例えばランプ出力基板19AK13に搭載されたドライバ回路といった、電子部品に対する制御信号を出力可能である。コネクタ19AK154は、バックアップメモリ基板19AK14と配線接続され、例えばバックアップメモリ基板19AK14に搭載されたRTC19AK201、シリアル通信回路19AK202、バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dといった、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。コネクタ19AK155は、演出データメモリ基板19AK16と配線接続され、例えば演出データメモリ基板19AK16に搭載された複数の演出データメモリといった、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。このように、コネクタ19AK152〜19AK155は、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。その一方で、コネクタ19AK152〜19AK155は、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC1〜45AKC4のいずれかとして指定されることにより、ログ領域から読み出されたログ情報を示すバックアップデータの読出信号といった、記憶情報に応じた読出信号を出力可能である。コネクタ19AK156は、パチンコ遊技機1の検査装置と配線接続されるので、電子部品に対する制御信号は出力されない。その一方で、コネクタ19AK156は、ログ領域から読み出されたログ情報を示すバックアップデータの読出信号といった、記憶情報に応じた読出信号を出力可能である。例えばコネクタ19AK156は、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC〜45AKC4のいずれかとして指定されることにより、ログ情報に応じた読出信号の出力端子となる。
検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により指定可能な検査用出力部45AKC1〜45AKC4は、コネクタ19AK152〜19AK156の一部を含んでもよいし、コネクタ19AK152〜19AK156の全部を含んでもよい。また、検査用出力部45AKC1〜45AKC4は、互いに共通のコネクタを含んでいてもよいし、他の検査用出力部とは異なるコネクタを含んでいてもよい。例えば演出中継配線用のコネクタ19AK152は、演出制御用中継基板19AK17、音声出力基板19AK18、ドライバ基板19AK19に搭載された各種回路の仕様に応じて、複数種類の制御信号や検出信号を入出力可能に構成され、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4の検査用出力部45AKC1〜45AKC4に含まれていればよい。これに対し、例えば枠ランプ配線用のコネクタ19AK153は、パラレル信号を入出力可能に構成され、通信方式としてパラレルが指定される検査指定コマンド45AKA1の検査用出力部45AKC1に含まれる。その一方で、コネクタ19AK153は、通信方式としてシリアル通信規格のいずれかが指定される検査指定コマンド45AKA2〜45AKA4の検査用出力部45AKC1〜45AKC4には含まれていない。また、例えばバックアップ配線用のコネクタ19AK154は、SPIのシリアル通信規格に適合した信号を入出力可能に構成され、通信方式としてSPIのシリアル通信規格が指定される検査指定コマンド45AKA3の検査用出力部45AKC3に含まれる。その一方で、コネクタ19AK154は、通信方式としてパラレルあるいはUARTやI2Cのシリアル信号規格が指定される検査指定コマンド45AKA1、45AKA2、45AKA4の検査用出力部45AKC1、45AKC2、45AKC4には含まれていない。このように、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ19AK152〜19AK155は、複数の信号方式による信号出力が可能なコネクタ152と、特定の信号方式による信号出力が可能なコネクタ19AK153、19AK154とを含んでいてもよい。また、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4の検査用出力部45AKC1〜45AKC4として指定可能なコネクタ19AK152〜19AK156は、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ19AK152〜19AK155と、電子部品に対する制御信号が出力されないコネクタ19AK156とを含んでいてもよい。検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC1〜45AKC4を指定することで、コネクタ19AK152〜19AK156といった、互いに異なる複数の信号出力部のうちから、複数種類の受信情報に応じた信号出力部を選択して、バックアップデータの読出信号といった、検査信号に応じた検査情報を出力することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、例えば予告演出の抽選処理など、演出の有無や演出態様に関する様々な抽選処理を実行可能である。こうした抽選処理による抽選結果に基づいて、各種の制御情報に応じた制御信号が出力される。例えば、予告演出の抽選結果として、特定の予告演出を実行すると決定された場合には、その予告演出に対応した予告演出制御パターンのパターンデータを読み出すための制御信号が、演出データ配線用のコネクタ19AK155から出力され、演出データ配線を介して、演出データメモリ基板19AK16へと伝送される。この場合に、読み出された予告演出制御パターンのパターンデータに従って、スピーカ8L、8Rによる音出力を制御するための制御信号(音声信号)や演出用モータ19AK60の駆動状態を制御するための制御信号(駆動制御信号)などは、演出中継配線用のコネクタ19AK152から出力され、演出中継配線を介して、演出制御用中継基板19AK17へと伝送される。また、遊技効果ランプ9の点灯態様を制御するための制御信号(電飾信号)が、枠ランプ配線用のコネクタ19AK153から出力され、枠ランプ配線を介してランプ出力基板へと伝送される。その一方で、バックアップ配線用のコネクタ19AK154は、バックアップメモリ基板19AK14に設けられたバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dといった、電子部品に対する制御信号を出力可能であるが、この制御信号は、抽選処理による抽選結果に基づいて出力されるものではない。このように、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ19AK152〜19AK155は、抽選結果に基づいて制御信号を出力可能なコネクタ19AK152、19AK153、19AK155と、これらとは異なるコネクタ19AK154とを含んでいる。
コネクタ19AK152、19AK153、19AK155は、抽選結果に基づいて制御信号を出力可能であるとともに、抽選結果によらない制御信号を出力可能であればよい。一例として、主基板11から送信された客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、抽選処理を実行せずにデモンストレーション演出を制御するための制御信号が、コネクタ19AK152、19AK153、19AK155などから出力される。このうち、演出中継配線用のコネクタ19AK152は、スピーカ8L、8Rによる音出力を制御するための制御信号(音声信号)や演出用モータ19AK60の駆動状態を制御するための制御信号(駆動制御信号)といった、演出装置としてのスピーカ8L、8R、演出用モータ19AK60さらには演出用LED19AK61の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。枠ランプ配線用のコネクタ19AK153は、遊技効果ランプ9の点灯態様を制御するための制御信号(電飾信号)といった、演出装置としての遊技効果ランプ9の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。これに対し、演出データ配線用のコネクタ19AK155は、演出データメモリの読出処理を制御するための制御信号といった、演出装置とは異なる電子部品の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。また、バックアップ配線用のコネクタ19AK154は、バックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dの読出処理や書込処理を制御するための制御信号といった、演出装置とは異なる電子部品の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。このように、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ19AK152〜19AK155は、演出装置の制御情報に応じた制御信号を出力可能なコネクタ19AK152、19AK153と、演出装置以外の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ19AK154、19AK155とを含んでいる。
図11−16(B)は、検査用出力データを指定可能な検査指定コマンドの設定例45AK02を示している。検査用出力データは、ログ情報を示すバックアップデータとして、バックアップメモリ基板19AK14に設けられたバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dのログ領域に記憶されているデータのうち、一部または全部を選択して指定可能であればよい。検査用出力データは、コネクタ19AK152〜19AK156のうち、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC1〜45AKC4のいずれかとして指定されたコネクタから出力される。設定例45AK02における検査指定コマンドとして、複数の検査指定コマンド45AKB1〜45AKB12が予め用意されている。複数の検査指定コマンド45AKB1〜45AKB12は、検査用出力データが相違している。
検査指定コマンド45AKB1は、システムデータを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB2は、演出制御エラーデータを検査用出力データに指定する。検査指定45コマンドAKB3は、遊技者履歴データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB4は、受信コマンドデータを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB5は、設定時変更時刻データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB6は、節電設定データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB7は、現在時刻設定データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB8は、電源断時刻データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB9は、店舗名設定データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB10は、演出出力量データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB11は、演出履歴データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB12は、全記憶データを検査用出力データに指定する。
検査用出力データに指定することで出力可能なバックアップデータは、複数の電子部品に関する情報を示す場合と、遊技に関する遊技関連情報を示す場合とがある。例えば、検査指定コマンド45AKB2により演出制御エラーデータを検査用出力データに指定した場合には、演出制御エラーデータを含むバックアップデータを出力可能となり、演出装置を含めた電子部品に関して発生したエラーを特定可能なバックアップデータが出力される。
これに対し、検査指定コマンド45AKB3により遊技者履歴データを検査用出力データに指定した場合には、遊技者履歴データを含むバックアップデータを出力可能となり、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技者に関するデータが更新されたデータ更新時のバックアップデータが出力される。検査指定コマンド45AKB4により受信コマンドデータを検査用出力データに指定した場合には、受信コマンドデータを含むバックアップデータを出力可能となり、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、主基板11から送信された演出制御コマンドの受信時におけるバックアップデータが出力される。検査指定コマンド45AKB9により店舗名設定データを検査用出力データに指定した場合には、店舗名設定データを含むバックアップデータを出力可能となり、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技場に対応する店舗の名称設定時におけるバックアップデータが出力される。検査指定コマンド45AKB1によりシステムデータを検査用出力データに指定した場合には、システムデータを含むバックアップデータを出力可能となる。システムデータを含むバックアップデータは、複数の電子部品に応じた事象が発生したことによるデータ更新時のバックアップデータと、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず記憶されているデータ更新時のバックアップデータとを含んでいる。システムデータについてデータ更新時のバックアップデータが出力されることで、複数の電子部品に応じた事象が発生した場合のバックアップデータと、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらずデータ更新時のバックアップデータとが、出力される。このように、検査指定コマンドによる検査用出力データの指定内容に応じて、電子部品に関する情報や、遊技に関する遊技関連情報、あるいは電子部品や遊技とは関係のない一般情報を、出力することができる。なお、検査指定コマンドによる検査用出力データの指定内容に限定されず、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作となる動作の検出結果といった、任意の検出結果に応じて、電子部品に関する情報や、遊技に関する遊技関連情報、あるいは電子部品や遊技とは関係のない一般情報といった、出力情報を切替可能であってもよい。検出結果に限定されず、任意の制御や処理に応じて、電子部品に関する情報や、遊技に関する遊技関連情報、あるいは電子部品や遊技とは関係のない一般情報といった、出力情報を切替可能なものであればよい。
(特徴部41AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、複数の電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120などの制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、複数の電子部品に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dなどの記憶手段とを備え、制御手段は、複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理として、例えばメモリ書込処理部41AKM10による書込処理などを実行可能であり、記憶手段は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含むバックアップ記憶部41AKA1など、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域として設けられ、例えば書込中フラグ41AKF1がオンである場合の書込禁止など、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない。このように、第1発生条件および第2発生条件の一方に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方に対応する情報を書き込む処理を実行しないので、情報を書き込む処理の競合が回避される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じた発生条件が成立した場合には、電子部品に関する情報を記憶手段に書き込む書込処理を実行して、制御手段を含めた電子部品に関する情報を記憶させることができる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であり、第2発生条件は、例えば演出制御中エラー判定41AKC3など、制御手段による処理結果に応じて成立可能であり、例えば図11−4(B)に示されるように、第1発生条件が成立した場合に、第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じて成立可能な第1発生条件が成立した場合に、制御手段による処理結果に応じて成立可能な第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行すれば、電子部品に関する情報の書込処理が競合することを回避しつつ、書込処理の優先順位が設定される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、例えば書込中フラグ41AKF1など、前回の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中を示す実行情報に応じて、次回の条件に対応する情報を書き込む処理を制限してもよい。このような実行情報に応じて、情報を書き込む処理を制限すれば、処理の競合が容易に回避される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
書込処理は、同一の情報を、例えばバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3など、複数の記憶領域に記憶させてもよい。このように、同一の情報を複数の記憶領域に記憶させれば、情報の信頼性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
制御手段は、発生条件とは異なる書込条件が成立した場合に、複数の電子部品に関する情報とは異なる遊技関連情報を記憶手段に書き込む処理として、例えばバックアップ制御テーブルの設定に応じたバックアップ処理などを実行可能であってもよい。このように、発生条件とは異なる書込条件に対応して遊技関連情報を書き込む処理が実行可能になれば、多様な情報を記憶して管理できる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ19AK152〜19AK155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能であるとともに、記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な出力手段を備えてもよい。このような出力手段が制御信号と読出信号を出力可能なので、装置構成の複雑化や製造コストの増大が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
複数の電子部品に対する制御信号を出力可能な、例えばコネクタ19AK152〜19AK155などの第1出力手段と、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な、例えばコネクタ19AK156などの第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部42AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、複数の電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120などの制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、複数の電子部品に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dなどの記憶手段とを備え、制御手段は、複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理として、例えばメモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13による書込処理などを実行可能であり、記憶手段は、例えばバックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113を含むバックアップ記憶部42AKA11、バックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213を含むバックアップ記憶部42AKA21、バックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313を含むバックアップ記憶部42AKA31など、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、異なる領域として設けられ、例えばメモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13によるメモリ書込処理など、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中にも、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行可能である。このように、第1発生条件および第2発生条件の一方に対応する情報を書き込む処理の実行中にも、他方に対応する情報を書き込む処理を実行できるので、情報を書き込む処理の効率が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じた発生条件が成立した場合には、電子部品に関する情報を記憶手段に書き込む書込処理を実行して、制御手段を含めた電子部品に関する情報を記憶させることができる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であり、第2発生条件は、例えば演出制御中エラー判定41AKC3など、制御手段による処理結果に応じて成立可能であり、例えば図11−4(B)に示されるように、第1発生条件が成立した場合に、第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じて成立可能な第1発生条件が成立した場合に、制御手段による処理結果に応じて成立可能な第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行すれば、電子部品に関する情報の書込処理が競合することを回避しつつ、書込処理の優先順位が設定される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、例えば書込中フラグ41AKF1など、前回の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中を示す実行情報に応じて、次回の条件に対応する情報を書き込む処理を制限してもよい。このような実行情報に応じて、情報を書き込む処理を制限すれば、処理の競合が容易に回避される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
書込処理は、同一の情報を、例えばバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3など、複数の記憶領域に記憶させてもよい。このように、同一の情報を複数の記憶領域に記憶させれば、情報の信頼性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
制御手段は、発生条件とは異なる書込条件が成立した場合に、複数の電子部品に関する情報とは異なる遊技関連情報を記憶手段に書き込む処理として、例えばバックアップ制御テーブルの設定に応じたバックアップ処理などを実行可能であってもよい。このように、発生条件とは異なる書込条件に対応して遊技関連情報を書き込む処理が実行可能になれば、多様な情報を記憶して管理できる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ19AK152〜19AK155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能であるとともに、記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な出力手段を備えてもよい。このような出力手段が制御信号と読出信号を出力可能なので、装置構成の複雑化や製造コストの増大が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
複数の電子部品に対する制御信号を出力可能な、例えばコネクタ19AK152〜19AK155などの第1出力手段と、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な、例えばコネクタ19AK156などの第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部43AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、複数の電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120などの制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、複数の電子部品に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dなどの記憶手段とを備え、制御手段は、書込条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理として、例えばメモリ書込処理部43AKM11、43AKM12による書込処理などを実行可能であり、第1発生条件に対応した第1情報を書き込む場合に、例えばバックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13など、複数の記憶領域に同一の情報を記憶させ、第2発生条件に対応した第2情報を書き込む場合に、例えばバックアップ記憶部43AKA21など、複数の記憶領域よりも少ない記憶領域に情報を記憶させる。このように、複数の記憶領域に同一の情報を記憶させる場合と、複数の記憶領域よりも少ない記憶領域に情報を記憶させる場合とを設けることで、複数の電子部品に関する情報に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1情報として同一の情報を記憶する複数の記憶領域のうち、所定数の記憶領域において記憶情報が正常と判定されたときに、例えば電源投入時情報処理による復旧など、記憶情報に基づいて復旧処理を実行可能であってもよい。このように、所定数の記憶領域において記憶情報が正常と判定されたことによる復旧処理が実行されるので、記憶情報に基づく復旧の信頼性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2情報に対応する記憶情報が異常と判定されたときに、例えば電源投入時情報処理による初期値設定など、初期情報を設定する初期処理を実行可能であってもよい。このように、初期情報を設定する初期処理が実行されるので、異常と判定された場合の不具合が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2発生条件は、例えば節電設定時のバックアップ条件など、第1発生条件よりも成立する頻度が低くてもよい。このように、成立する頻度が低い第2発生条件を設けることで、多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2情報は、例えば節電設定データなど、遊技機の管理者により設定可能な設定情報であってもよい。このように、遊技機の管理者により設定可能な設定情報が記憶されることで、多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ19AK154の端子TM03、TM04およびコネクタ19AK220の端子TM13、TM14に接続された配線など、制御手段と記憶手段とを接続する接続配線と、例えばコネクタ19AK154の端子TM01、TM02およびコネクタ19AK220の端子TM11、TM12に接続された配線など、制御手段と記憶手段との接続状態を確認可能な接続確認用配線とを備えてもよい。このように、接続状態を確認可能な接続確認用配線が設けられることで、記憶の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ19AK152〜19AK155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能であるとともに、記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な出力手段を備えてもよい。このような出力手段が制御信号と読出信号を出力可能なので、装置構成の複雑化や製造コストの増大が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ19AK152〜19AK155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能な第1出力手段と、例えばコネクタ19AK156など、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部44AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えば第1制御部44AK10Aなど、第1電子部品を制御可能な第1制御手段と、例えば第2制御部44AK10Bなど、第2電子部品を制御可能な第2制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、第1制御手段および第2制御手段に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dなどの記憶手段とを備え、書込条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理を実行可能であり、記憶手段は、第1制御手段に関する情報を記憶可能な、例えば第1バックアップ記憶部44AK11Aなどの第1記憶手段と、第1記憶手段とは異なり、第2制御手段に関する情報を記憶可能な、例えば第2バックアップ記憶部44AK11Bなどの第2記憶手段とを含む。このように、第1制御手段に関する情報を記憶可能な第1記憶手段とは異なり、第2制御手段に関する情報を記憶可能な第2記憶手段が設けられることで、制御手段に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1制御手段に関する情報を書き込む場合に、第2制御手段に関する情報を書き込む場合とは異なる処理として、例えばCPU例外事象発生時処理またはVDPエラー割込処理などを実行可能であってもよい。このように、異なる処理が実行されることで、制御手段に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1記憶手段は、例えばCPU19AK131の例外事象情報を含むログ情報など、第1電子部品に応じた発生事象に関する情報を記憶可能であり、第2記憶手段は、例えばVDP19AK140のVDPエラー割込情報を含むログ情報など、第2電子部品に応じた発生事象に関する情報を記憶可能であってもよい。このように、異なる電子部品に応じた発生事象に関する情報が記憶されることで、電子部品に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1制御手段は、第1記憶手段とは異なる基板として、例えば第1演出制御基板44AK12Aなどに設置可能であり、第2制御手段は、第2記憶手段とは異なる基板として、例えば第2演出制御基板44AK12Bなどに設置可能であってもよい。このように、異なる基板に制御手段や記憶手段が設置されることで、メンテナンス作業が容易になり、柔軟な装置構成が可能になる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1記憶手段は、例えば電池付きSRAMを用いた場合など、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能であり、第2記憶手段は、例えば不揮発性強誘電体メモリを用いた場合など、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能であり、第2記憶手段は、第1記憶手段における一部の記憶内容を記憶可能であってもよい。このように、第1記憶手段における一部の記憶内容が第2記憶手段にも記憶されることで、記憶の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ19AK154の端子TM03、TM04およびコネクタ19AK220の端子TM13、TM14に接続された配線など、第1制御手段および第2制御手段と記憶手段とを接続する接続配線と、例えばコネクタ19AK154の端子TM01、TM02およびコネクタ19AK220の端子TM11、TM12に接続された配線など、第1制御手段および第2制御手段と記憶手段との接続状態を確認可能な接続確認用配線とを備えてもよい。このように、接続状態を確認可能な接続確認用配線が設けられることで、記憶の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えば画像表示装置5などの表示手段を備え、例えばメンテナンス履歴画面を表示する場合など、第2記憶手段の記憶情報を、表示手段の表示により出力可能であってもよい。このように、記憶情報が表示により出力されることで、記憶内容の確認が容易になる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ19AK152〜19AK155など、第1電子部品および第2電子部品に対する制御信号を出力可能な第1出力手段と、例えばコネクタ19AK156など、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部45AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120などの制御手段と、制御信号を出力可能な、例えばコネクタ19AK152〜19AK155など出力手段とを備え、出力手段は、制御手段による抽選結果に基づいて、制御情報の少なくとも一部に応じた制御信号を出力可能な、例えばコネクタ19AK152、19AK153、19AK155などの第1出力手段と、第1出力手段とは異なる第2出力手段として、例えばコネクタ19AK154などとを含む。このように、抽選結果に基づいて制御信号を出力可能な第1出力手段とは異なる第2出力手段が設けられることで、多様な信号が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2出力手段は、例えばコネクタ19AK152、19AK153、19AK155とは異なるコネクタ19AK154を設置した場合など、第1出力手段と同一の基板内において、第1出力手段とは異なる経路を介して制御信号を出力可能であってもよい。このように、異なる経路を介して制御信号が出力されるので、多様な信号出力の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2出力手段は、例えばコネクタ19AK152が検査用出力部45AKC1〜45AKC4のいずれかに指定された場合など、演出装置の制御情報に応じた制御信号を出力可能であってもよい。このように、演出装置の制御情報に応じた制御信号が出力されることで、多様な信号が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2出力手段は、例えば出力部設定例45AK01による通信方式など、第1出力手段とは異なる信号方式の制御信号を出力可能であってもよい。このように、異なる信号方式の制御信号が出力されることで、多様な信号が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
遊技機の検査装置が接続される接続手段を実装可能な、例えばコネクタ19AK156などの実装用部材を備え、実装用部材は、接続手段が未実装の場合に半田処理をされていてもよい。このような半田処理をされることで、未実装の場合に酸化や腐食による断線が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
制御手段は、受信情報に基づいて電子部品に関する検査情報を出力する検査処理として、例えばバックアップ検査処理などを実行可能であり、例えば検査用出力部45AKC1〜45AKC4など、複数種類の受信情報に応じて異なる出力手段により、検査情報を出力可能であってもよい。このように、受信情報に応じた出力手段により検査情報が出力されることで、情報出力の柔軟性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
出力手段は、例えば演出制御エラーデータなどの電子部品に関する情報と、例えばシステムデータ、受信コマンドデータなどの遊技に関する遊技関連情報とを出力可能であってもよい。このように、電子部品に関する情報と遊技に関する遊技関連情報とが出力されることで、多様な情報が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部19AK、20AKに関する説明)
図11−17は、特徴部19AK、20AKに関する演出制御中バックアップ処理の一例を示すフローチャートである。図11−18は、特徴部19AK、20AKに関する構成および機能の一例を示している。図11−18に示された構成や機能は、パチンコ遊技機1において、各種の制御基板を含めたハードウェア資源と、演出制御中バックアップ処理を含めた所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより実現可能であればよい。
特徴部19AK、20AKでは、バックアップ記憶部19AKA1と、バックアップデータバッファ19AKB1とが設けられる。バックアップ記憶部19AKA1は、各種のログ情報を含めたバックアップデータの全体を、バックアップ命令に応じて記憶可能である。バックアップデータバッファ19AKB1は、バックアップ記憶部19AKA1に書き込むログ情報を含めたバックアップデータを記憶可能である。バックアップ記憶部19AKA1は、例えばバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dに設けられる。バックアップデータバッファ19AKB1は、例えば外部RAM19AK122に設けられる。バックアップデータバッファ19AKB1の一部または全部は、内部RAM19AK133に設けられてもよい。
外部RAM19AK122や内部RAM19AK133の一方または両方には、対象データ記憶部19AKM1が設けられる。対象データ記憶部19AKM1には、バックアップ復旧処理が実行されることなどにより、バックアップ記憶部19AKA1に記憶されたログ情報を含めたバックアップデータが読み出され、遊技や演出の進行などに応じて、更新可能に記憶される。このように、パチンコ遊技機1における電力供給が開始されたときには、バックアップ記憶部19AKA1の記憶情報を外部RAM19AK122などに読み出して復旧可能であればよい。バックアップ記憶部19AKA1や対象データ記憶部19AKM1の記憶データは、バックアップ対象データとして、システムデータ、演出制御エラーデータ、遊技者履歴データ、受信コマンドデータ、設定値変更時刻データ、節電設定データ、現在時刻変更データ、電源断時刻データ、店舗名設定データ、演出出力量データ、演出履歴データのうち、一部または全部のデータを含んでいればよい。バックアップ対象データは、例えばタイマ回路19AK135のRTCから取得した日時情報と組み合わせて、バックアップ記憶部19AKA1や対象データ記憶部19AKM1に記憶されてもよい。演出履歴データは、設定示唆演出の割合が変更された履歴を示す設定示唆割合履歴情報を含んでいてもよい。設定示唆演出は、設定値が変更されたか否か、現在の設定値、前回までに変更された設定値の履歴、あるいは、これらの一部または全部の組合せに応じて、実行割合が変更可能であってもよい。
バックアップ記憶部19AKA1には、予め定められた書込条件の成立に基づいて、バックアップデータバッファ19AKB1の記憶内容が書き込まれる。バックアップデータバッファ19AKB1には、バックアップ記憶部19AKA1に記憶させる対象範囲に含まれるログ情報と、1の書込条件が成立する前にバックアップ記憶部19AKA1が記憶しているログ情報とに基づいて、特定された差分情報が記憶される。こうしてバックアップデータバッファ19AKB1に記憶された差分情報が、書込条件の成立に応じてバックアップ記憶部19AKA1に書き込まれる。
バックアップデータバッファ19AKB1は、差分スタック20AKB11と、書込バッファ20AKB12とを含んで構成されている。差分スタック20AKB11は、バックアップ記憶部19AKA1に未だ書き込まれない差分情報を記憶可能な第1記憶領域を提供する。書込バッファ20AKB12は、バックアップ記憶部19AKA1に書き込まれる差分情報を記憶可能な第2記憶領域を提供する。
演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、外部ROM19AK121および内部ROM19AK132の一方または両方から読み出したプログラムに基づいて、各種処理を実行することにより特徴部19AK、20AKが備える各種機能を実現可能であればよい。例えば演出制御メイン処理のステップ19AKS23にて電源投入時情報処理を実行することにより、電源投入時情報処理部19AKC1の機能を実現可能である。また、例えば演出制御用タイマ割込処理のステップ19AKS79にて演出制御中バックアップ処理を実行することにより、差分スタック更新処理部19AKC2、書込バッファ更新処理部19AKC3、バックアップデータ書込処理部19AKC4の各機能を実現可能である。電源投入時情報処理部19AKC1やバックアップデータ書込処理部19AKC4の機能は、CPU19AK131がバックアップメモリ基板19AK14のメモリコントローラ19AK200と協働することにより実現されてもよい。
演出制御用タイマ割込処理のステップ19AKS79にて演出制御中バックアップ処理が実行されるときには、まず、書込開始条件が成立したか否かを判定する(図11−17のステップ19AKS101)。書込開始条件は、バックアップ記憶部19AKA1にバックアップデータを書き込む処理の開始条件として、予め定められていればよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、バックアップデータバッファ19AKB1における差分情報の更新状態に応じて、書込開始条件が成立したか否かを判定してもよい。この場合、CPU19AK131は、書込バッファ20AKB12に記憶されている差分情報が所定情報量に達したときに、書込開始条件が成立したと判定してもよい。あるいは、CPU19AK131は、差分スタック20AKB11から書込バッファ20AKB12に対する差分情報の転送が完了したときに、書込開始条件が成立したと判定してもよい。あるいは、CPU19AK131は、書込バッファ20AKB12に記憶される差分情報が更新された後、所定時間が経過したときに、書込開始条件が成立したと判定してもよい。
書込開始条件が成立していない場合には(ステップ19AKS101;Yes)、差分更新条件が成立したか否かを判定する(ステップ19AKS102)。差分更新条件は、差分スタック20AKB11に記憶される差分情報を更新する処理の実行条件として、予め定められていればよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、対象データ記憶部19AKM1に記憶されているバックアップデータの更新状態に応じて、差分更新条件が成立したか否かを判定してもよい。この場合、CPU19AK131は、対象データ記憶部19AKM1に記憶されているバックアップデータを更新するごとに、差分更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、CPU19AK131は、対象データ記憶部19AKM1における記憶データのうち、更新対象となるデータ量が特定データ量に達したときに、差分更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、CPU19AK131は、対象データ記憶部19AKM1の記憶内容にかかわらず、所定時間が経過するごとに、差分更新条件が成立したと判定してもよい。その他、差分更新条件は、パチンコ遊技機1における遊技や演出の進行に応じて、あるいは、パチンコ遊技機1における遊技や演出の進行にかかわらず、所定タイミングにて成立可能に設定されていればよい。
差分更新条件が成立した場合には(ステップ19AKS102;Yes)、差分スタック更新処理を実行する(ステップ19AKS103)。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、差分スタック更新処理を実行することで、差分スタック更新処理部19AKC2により、差分スタック20AKB11の記憶内容を更新可能にする。差分スタック更新処理部19AKC2は、パチンコ遊技機1における遊技や演出の進行などに伴い、対象データ記憶部19AKM1に対して新たに書き込まれるログ情報などを、差分情報として特定し、差分スタック20AKB11に一時記憶させればよい。対象データ記憶部19AKM1に記憶されるバックアップデータは、バックアップ記憶部19AKA1に記憶させる対象範囲に含まれるログ情報を示している。したがって、対象データ記憶部19AKM1に対して新たに書き込まれるログ情報は、1の書込条件が成立する前にバックアップ記憶部19AKA1が記憶しているログ情報とは相違する差分情報となる。なお、電源投入時に記憶された対象データ記憶部19AKM1のバックアップデータが、電源投入以後は更新されないように制御される場合には、新たに生成されたログ情報を、そのまま差分情報として差分スタック20AKB11に記憶させてもよい。
差分更新条件が成立していない場合や(ステップ19AKS102;No)、ステップ19AKS103の差分スタック更新処理を実行した後には、バッファ更新条件が成立したか否かを判定する(ステップ19AKS104)。バッファ更新条件は、書込バッファ20AKB12に記憶される差分情報を更新する処理の実行条件として、予め定められていればよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、差分スタック20AKB11に記憶されている差分情報の更新状態に応じて、バッファ更新条件が成立したか否かを判定してもよい。この場合、CPU19AK131は、差分スタック20AKB11に記憶された差分情報が所定情報量に達したときに、バッファ更新条件が成立したと判定してもよい。あるいは、CPU19AK131は、差分スタック20AKB11に差分情報が記憶された後、所定時間が経過したときに、バッファ更新条件が成立したと判定してもよい。
バッファ更新条件が成立していない場合には(ステップ19AKS104;No)、演出制御中バックアップ処理を終了する。バッファ更新条件が成立した場合には(ステップ19AKS104;Yes)、書込バッファ更新処理を実行してから(ステップ19AKS105)、演出制御中バックアップ処理を終了する。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、書込バッファ更新処理を実行することで、書込バッファ更新処理部19AKC3により、差分スタック20AKB11に記憶された差分情報を、書込バッファ20AKB12に転送して一時記憶させる。書込バッファ更新処理部19AKC3は、差分スタック20AKB11と書込バッファ20AKB12とを入れ替えることにより、入替前の差分スタック20AKB11を入替後の書込バッファ20AKB12として機能させ、入替前の書込バッファ20AKB12を入替後の差分スタック20AKB11として機能させてもよい。
演出制御中バックアップ処理を実行したときに、書込開始条件が成立している場合には(ステップ19AKS101;No)、バッファ書込禁止設定を行う(ステップ19AKS106)。バッファ書込禁止設定は、バックアップデータバッファ19AKB1に設けられた差分スタック20AKB11や書込バッファ20AKB12に対するデータの書き込みを禁止するための設定である。ステップ19AKS106にてバッファ書込禁止設定を行うことにより、書込バッファ20AKB12に記憶された差分情報をバックアップ記憶部19AKA1に書き込む処理の実行中には、書込バッファ20AKB12を含めたバックアップデータバッファ19AKB1に記憶する差分情報の更新が禁止される。また、差分スタック20AKB11や書込バッファ20AKB12を含めたバックアップデータバッファ19AKB1に記憶する差分情報の更新が行われない期間において、書込バッファ20AKB12に記憶された差分情報をバックアップ記憶部19AKA1に書き込む処理が実行可能となる。このように、バックアップデータバッファ19AKB1に記憶する差分情報の更新を禁止することで、バックアップ記憶部19AKA1に書き込まれる差分情報を保護して正確性が高められる。
ステップ19AKS106によるバッファ書込禁止設定の後には、バックアップデータの書込開始設定を行う(ステップ19AKS107)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令を、バックアップメモリ基板19AK14に対して送信する。バックアップメモリ基板19AK14では、メモリコントローラ19AK200が演出制御中バックアップ用のバックアップ命令に応答し、バックアップ記憶部19AKA1に対するデータの書き込みを許可する。
ステップ19AKS107による書込開始設定に続いて、バックアップデータ書込処理を実行する(ステップ19AKS108)。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、バックアップデータ書込処理を実行することで、バックアップデータ書込処理部19AKC4により、書込バッファ20AKB12に記憶された差分情報を示すデータを、バックアップメモリ基板19AK14に対して転送する。バックアップメモリ基板19AK14のメモリコントローラ19AK200は、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120から転送された差分情報を示すデータを、書き込んで記憶させればよい。書込バッファ20AKB12からバックアップ記憶部19AKA1へのデータ転送は、所定のブロック単位で行われるものであればよい。
ステップ19AKS108にてバックアップデータ書込処理が実行されたときには、書込完了か否かを判定する(ステップ19AKS109)。演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、1ブロック分のデータが転送されてバックアップ記憶部19AKA1に書き込まれるごとに、書込完了であると判定すればよい。書込完了ではない場合には(ステップ19AKS109;No)、ステップ19AKS108によるバックアップデータ書込処理を繰り返し実行すればよい。
書込完了となった場合には(ステップ19AKS109;Yes)、その書込完了となったデータが最終ブロックに対応するものであるか否かを判定する(ステップ19AKS110)。最終ブロックではない場合には(ステップ19AKS110;No)、ステップ19AKS107に戻り、次のブロックに対応するバックアップデータ書込処理などを実行する。
最終ブロックである場合には(ステップ19AKS110;Yes)、バックアップデータの書込終了設定を行う(ステップ19AKS111)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131は、演出制御中バックアップ用のバックアップ終了命令を、バックアップメモリ基板19AK14に対して送信する。バックアップメモリ基板19AK14では、メモリコントローラ19AK200が演出制御中バックアップ用のバックアップ終了命令に応答し、バックアップ記憶部19AKA1に対するデータの書き込みを禁止する。
ステップ19AKS111による書込終了設定に続いて、バッファ書込許可設定を行ってから(ステップ19AKS112)、演出制御中バックアップ処理を終了する。バッファ書込許可設定は、バックアップデータバッファ19AKB1に設けられた差分スタック20AKB11や書込バッファ20AKB12に対するデータの書き込みを許可するための設定である。ステップ19AKS112にてバッファ書込許可設定を行うことにより、書込バッファ20AKB12に記憶された差分情報をバックアップ記憶部19AKA1に書き込む処理が実行されない期間において、差分スタック20AKB11や書込バッファ20AKB12を含めたバックアップデータバッファ19AKB1に記憶する差分情報の更新が行われる。また、差分スタック20AKB11や書込バッファ20AKB12を含めたバックアップデータバッファ19AKB1に記憶する差分情報の更新が行われるときには、書込バッファ20AKB12に記憶された差分情報をバックアップ記憶部19AKA1に書き込む処理が実行されない。
図11−19は、バックアップ記憶部19AKA1に対するバックアップデータの書き込みに関する状態遷移例を示している。特徴部19AK、20AKでは、バックアップデータの書き込みに関する状態として、書込完了の状態19AKD1、書込開始の状態19AKD2、書込中の状態19AKD3といった、複数の状態に遷移可能である。パチンコ遊技機1において電力供給が開始された電源投入時には、バックアップ記憶部19AKA1に対するバックアップデータの書き込みが完了した状態19AKD1となっている。
書込完了の状態19AKD1であるときに、演出制御中バックアップ処理のステップ19AKS101にて書込開始条件が成立した場合には、書込開始の状態19AKD2となる。書込開始の状態19AKD2では、ステップ19AKS106によりバッファ書込禁止設定が行われることで、差分スタック20AKB11および書込バッファ20AKB12を含めたバックアップデータバッファ19AKB1に対するデータの書き込みが禁止される。その後、ステップ19AKS107にてバックアップデータの書込開始設定が行われることによる無条件遷移として、書込中の状態19AKD3となる。
書込中の状態19AKD3では、演出制御中バックアップ処理にてステップ19AKS108のバックアップデータ書込処理が実行されることで、バックアップデータ書込処理部19AKC4により、書込バッファ20AKB12に記憶された差分情報をバックアップ記憶部19AKA1に書き込む。ステップ19AKS109にて書込完了となった場合のうち、ステップ19AKS110にて最終ブロックではない場合には、書込完了に伴う最終ブロック前の遷移として、書込開始の状態19AKD2に戻る。この場合には、ステップ19AKS107にてバックアップデータの書込開始設定が再び行われることで、書込中の状態19AKD3となる。
書込中の状態19AKD3であるときに、演出制御中バックアップ処理のステップ19AKS109にて書込完了となった場合のうち、ステップ19AKS110にて最終ブロックである場合には、ステップ19AKS111にてバックアップデータの書込終了設定が行われること、および、ステップ19AKS112にてバッファ書込許可設定が行われることにより、書込完了に伴う最終ブロック時の遷移として、書込完了の状態19AKD1となる。
書込完了の状態19AKD1であるときには、例えば演出制御中バックアップ処理においてステップ19AKS102の差分更新条件が成立した場合に、ステップ19AKS103の差分スタック更新処理が実行されることで、差分スタック更新処理部19AKC2により、差分スタック20AKB11における差分情報の記憶が更新される。また、書込完了の状態19AKD1であるときには、ステップ19AKS104のバッファ更新条件が成立した場合に、ステップ19AKS105の書込バッファ更新処理が実行されることで、書込バッファ更新処理部19AKC3により、差分スタック20AKB11に記憶された差分情報が書込バッファ20AKB12に記憶される。その後、書込開始の状態19AKD2を経て、書込中の状態19AKD3となることで、書込バッファ20AKB12に記憶された差分情報を、バックアップ記憶部19AKA1に書き込むことができる。
特徴部19AK、20AKでは、書込開始条件が1回成立したことに基づいて、バックアップ記憶部19AKA1に書き込まれるデータが、バックアップの対象となる全データではなく、未だバックアップ記憶部19AKA1に記憶されていない差分情報を示すデータとなる。電力供給の開始に伴いバックアップ記憶部19AKA1から対象データ記憶部19AKM1にバックアップデータを読み出して復旧した後、ログ情報などの更新に伴い、全データをバックアップ記憶部19AKA1に書き込んで記憶させる場合には、データを書き込む処理負担が過大となり、例えば1回のタイマ割込に応じた演出制御中バックアップ処理の実行中に、データの書き込みが完了しなくなることがあった。この場合に、複数回のタイマ割込にわたってデータの書き込みが行われると、データの書き込みが完了する前に、新たなログ情報などの更新が行われたり、パチンコ遊技機1において電力供給が停止する電断が発生したりすることで、記憶内容の不整合が生じるおそれがある。また、データを書き込む処理負担が過大となることで、演出の制御に関する処理に遅延や欠損が生じるおそれがある。そこで、差分情報を示すデータの書き込みを行うようにすることで、処理負担の軽減により、記憶内容の正確性を高めるとともに、演出の制御における遅延や欠損を防止することができる。
バックアップ対象データが受信コマンドデータを含んでいる場合には、主基板11からの演出制御コマンドを受信するごとに、対象データ記憶部19AKM1の記憶データが更新される。受信コマンドデータは、例えばタイマ回路19AK135のRTCから取得した日時情報と組み合わせて、対象データ記憶部19AKM1に記憶されてもよい。このように、演出制御コマンドを受信するごとに更新される対象データ記憶部19AKM1の記憶データについて、全部をバックアップ記憶部19AKA1に書き込んで記憶させる処理が実行される場合もある。この場合には、パチンコ遊技機1の出荷前における試験段階で検証可能な範囲を超えて長い稼働期間が経過すると、受信コマンドデータを含んだバックアップ対象データの容量が増大する。そのため、対象データ記憶部19AKM1の記憶データをバックアップ記憶部19AKA1に書き込んで記憶させる処理負担が過大となり、処理落ちなどの不具合が発生しやすくなる。これに対し、特徴部19AK、20AKでは、対象データ記憶部19AKM1の記憶データを用いて特定された差分情報を、バックアップデータバッファ19AKB1の差分スタック20AKB11や書込バッファ20AKB12に記憶させ、書込バッファ20AKB12に記憶された差分情報をバックアップ記憶部19AKA1に書き込んで記憶させる。これにより、長い稼働期間が経過した場合でも、バックアップ対象データを記憶させる処理負担を軽減することで、処理落ちなどの不具合を防止して、情報を適切に記憶可能となる。
例えば差分スタック更新処理部19AKC2により、差分スタック20AKB11に記憶させる差分情報を特定する処理が実行される。差分情報を特定する処理は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120におけるCPU19AK131の使用率が増加した場合に、処理速度が低下することがある。その一方で、対象データ記憶部19AKM1の記憶データについて、全部をバックアップ記憶部19AKA1に書き込んで記憶させるフルバックアップ処理は、記憶データの増加に従って、処理時間が不足する割合が高くなる。したがって、差分情報を特定する処理速度が低下する不具合は、フルバックアップ処理の処理時間が不足する不具合よりも、発生の割合を低くすることができる。特に、パチンコ遊技機1では、長い稼働期間が経過した場合に、フルバックアップ処理ではバックアップの対象となるデータ量が過大となり、頻繁に処理時間の不足が発生する。これに対し、差分情報を特定する処理は、対象データ記憶部19AKM1に記憶されているバックアップデータの更新に応じて実行できればよいので、データ量が増大しても処理速度が低下しにくい。このように、差分情報を特定する処理を実行して、差分スタック20AKB11および書込バッファ20AKB12に記憶された差分情報をバックアップ記憶部19AKA1に書き込むことで、処理負担の軽減により処理落ちなどの不具合を防止して、情報を適切に記憶可能となる。
バックアップ記憶部19AKA1やバックアップデータバッファ19AKB1は、特徴部41AK〜45AKの一部または全部と組合せ可能に構成されてもよい。例えば、バックアップ記憶部19AKA1は、特徴部41AKに関する複数のバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3として構成されてもよい。また、バックアップデータバッファ19AKB1は、特徴部41AKに関するバックアップデータバッファ41AKB1として構成されてもよい。この場合、書込バッファ20AKB12に記憶された差分情報は、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3における複数のバックアップ記憶エリアに複写して書き込むことで記憶されてもよい。演出制御中バックアップ処理では、ステップ19AKS108のバックアップデータ書込処理を実行することで、バックアップデータ書込処理部19AKC4により、同一の差分情報を複数のバックアップ記憶エリアに書き込んで記憶可能であればよい。
このような構成においても、ステップ19AKS108のバックアップデータ書込処理は、ステップ19AKS106にてバッファ書込禁止設定が行われた後に実行可能となる。そして、ステップ19AKS110にて最終ブロックであることに応じて、ステップ19AKS112にてバッファ書込許可設定が行われる。このように、バッファ書込禁止設定が行われた後にバックアップデータ書込処理を実行可能となることで、複数のバックアップ記憶エリアに対する書き込みが完了するまで、差分スタック20AKB11および書込バッファ20AKB12を含めたバックアップデータバッファ19AKB1に記憶する差分情報の更新を禁止する。複数のバックアップ記憶エリアに書き込んで記憶する場合でも、差分情報を特定する処理を実行して、バックアップの対象となるデータ全体よりも少ない差分情報を示すデータが書き込まれるので、処理時間の短縮により、1回のタイマ割込に対応して複数のバックアップ記憶エリアに対する書き込みが可能になることで、記憶内容の正確性が高められ、情報を適切に記憶可能となる。
演出制御中バックアップ処理のステップ19AKS106にてバッファ書込禁止設定が行われた場合には、バックアップデータバッファ19AKB1において、書込バッファ20AKB12に対するデータの書き込みを禁止する一方で、差分バッファ20AKB11に対するデータの書き込みは禁止しないように設定してもよい。このような設定によれば、書込バッファ20AKB12の記憶データがバックアップ記憶部19AKA1に書き込まれる期間であっても、差分情報を特定する処理を実行して、差分スタック20AKB11に記憶される差分情報を更新することができる。こうして、差分スタック20AKB11に対するデータの書き込みを可能にすることで、差分情報が増大しにくいので、差分情報を特定する処理負担の軽減により処理落ちのなどの不具合を防止して、差分情報を示すデータの信頼性が高められ、情報を適切に記憶可能となる。
(特徴部19AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131などの制御手段により書込可能な、例えばバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dのバックアップ記憶部19AKA1などの記憶手段と、記憶手段に書き込む情報を記憶可能な、例えば外部RAM19AK122や内部RAM19AK133のバックアップデータバッファ19AKB1などの一時記憶手段と、を備え、制御手段は、例えばステップ19AKS79の演出制御中バックアップ処理など、書込条件の成立に基づいて、一時記憶手段の記憶内容を記憶手段に書き込む特定書込処理を実行可能であり、特定書込処理として、例えばステップ19AKS103の差分スタック更新処理とステップ19AKS105の書込バッファ更新処理など、記憶手段に記憶させる対象範囲に含まれる第1情報と、1の書込条件が成立する前に記憶手段が記憶している第2情報とで、差分情報を特定して一時記憶手段に記憶する一時記憶処理と、例えばステップ19AKS108のバックアップデータ書込処理など、一時記憶手段に記憶された差分情報を記憶手段に書き込む差分書込処理と、を含む処理を実行可能である。このように、特定された差分情報を一時記憶手段に記憶してから記憶手段に書き込むことで、情報を記憶する処理時間を短縮し記憶情報の正確性が高められる。したがって、情報を適切に記憶可能となる。
差分書込処理の実行中には、例えばステップ19AKS106による禁止設定など、一時記憶手段に記憶する差分情報の更新を禁止してもよい。このように、差分書込処理の実行中には一時記憶手段の更新を禁止することで、記憶される情報を保護して正確性が高められる。したがって、情報を適切に記憶可能となる。
例えばステップ19AKS112による許可設定の後、ステップ19AKS102〜19AKS105を実行する場合など、一時記憶手段に記憶する差分情報の更新が行われない期間において、差分書込処理を実行してもよい。このように、差分情報の更新が行われない期間において差分書込処理を実行することで、情報を記憶する処理の確実性が高められる。したがって、情報を適切に記憶可能となる。
例えばステップ19AKS23の電源投入時情報処理により対象データ記憶部19AKM1の記憶内容を復旧可能になるなど、電力供給が開始されたときに、記憶手段の記憶情報を一時記憶手段に読み出して復旧可能であってもよい。このように、電力供給の開始時に復旧可能であることで、記憶情報を有効活用して履歴管理などが容易になる。したがって、情報を適切に記憶可能となる。
記憶手段は、同一の情報を、例えばバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3など複数の記憶領域に記憶可能であり、差分書込処理により複数の記憶領域に対する書き込みが完了するまで、一時記憶手段に記憶する差分情報の更新を禁止してもよい。このように、同一の情報を複数の記憶領域に記憶可能であることで、異常が発生した場合に検証の正確性を高めるとともに、複数の記憶領域に対する書き込みが完了するまで差分情報の更新を禁止することで、記憶される情報を保護して正確性が高められる。したがって、情報を適切に記憶可能となる。
(特徴部20AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えば演出制御用マイクロコンピュータ19AK120のCPU19AK131などの制御手段により書込可能な、例えばバックアップデータメモリ19AK210A〜19AK210Dのバックアップ記憶部19AKA1などの記憶手段と、記憶手段に書き込む情報を記憶可能な、例えば外部RAM19AK122や内部RAM19AK133のバックアップデータバッファ19AKB1などの一時記憶手段と、を備え、制御手段は、例えばステップ19AKS79の演出制御中バックアップ処理など、書込条件の成立に基づいて、一時記憶手段の記憶内容を記憶手段に書き込む特定書込処理を実行可能であり、特定書込処理として、例えばステップ19AKS103の差分スタック更新処理とステップ19AKS105の書込バッファ更新処理など、記憶手段に記憶させる対象範囲に含まれる第1情報と、1の書込条件が成立する前に記憶手段が記憶している第2情報とで、差分情報を特定して一時記憶手段に記憶する一時記憶処理と、例えばステップ19AKS108のバックアップデータ書込処理など、一時記憶手段に記憶された差分情報を記憶手段に書き込む差分書込処理と、を含む処理を実行可能であり、一時記憶手段は、例えば差分スタック20AKB11など、記憶手段に未だ書き込まれない差分情報を記憶可能な第1記憶領域と、例えば書込バッファ20AKB12など、前記記憶手段に書き込まれる差分情報を記憶可能な第2記憶領域と、を含む。このように、特定された差分情報を一時記憶手段に記憶してから記憶手段に書き込むことで、情報を記憶する処理時間を短縮し記憶情報の正確性を高めるとともに、一時記憶手段が第1記憶領域と第2記憶領域とを含むことで、差分情報の信頼性が高められる。したがって、情報を適切に記憶可能となる。
差分書込処理の実行中には、例えばステップ19AKS106による禁止設定など、一時記憶手段に記憶する差分情報の更新を禁止してもよい。このように、差分書込処理の実行中には一時記憶手段の更新を禁止することで、記憶される情報を保護して正確性が高められる。したがって、情報を適切に記憶可能となる。
例えばステップ19AKS112による許可設定の後、ステップ19AKS102〜19AKS105を実行する場合など、一時記憶手段に記憶する差分情報の更新が行われない期間において、差分書込処理を実行してもよい。このように、差分情報の更新が行われない期間において差分書込処理を実行することで、情報を記憶する処理の確実性が高められる。したがって、情報を適切に記憶可能となる。
例えばステップ19AKS23の電源投入時情報処理により対象データ記憶部19AKM1の記憶内容を復旧可能になるなど、電力供給が開始されたときに、記憶手段の記憶情報を一時記憶手段に読み出して復旧可能であってもよい。このように、電力供給の開始時に復旧可能であることで、記憶情報を有効活用して履歴管理などが容易になる。したがって、情報を適切に記憶可能となる。
記憶手段は、同一の情報を、例えばバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3など複数の記憶領域に記憶可能であり、差分書込処理により複数の記憶領域に対する書き込みが完了するまで、一時記憶手段に記憶する差分情報の更新を禁止してもよい。このように、同一の情報を複数の記憶領域に記憶可能であることで、異常が発生した場合に検証の正確性を高めるとともに、複数の記憶領域に対する書き込みが完了するまで差分情報の更新を禁止することで、記憶される情報を保護して正確性が高められる。したがって、情報を適切に記憶可能となる。
1 … パチンコ遊技機
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
19AK14 … バックアップメモリ基板
19AK120 … 演出制御用マイクロコンピュータ
19AK121 … 外部ROM
19AK122 … 外部RAM
19AK131 … CPU
19AK132 … 内部ROM
19AK133 … 内部RAM
19AK210A〜19AK210D … バックアップデータメモリ
19AKA1 … バックアップ記憶部
19AKB1 … バックアップデータバッファ
19AKM1 … 対象データ記憶部
20AKB11 … 差分スタック
20AKB12 … 書込バッファ

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    制御手段により書込可能な記憶手段と、
    前記記憶手段に書き込む情報を記憶可能な一時記憶手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    書込条件の成立に基づいて、前記一時記憶手段の記憶内容を前記記憶手段に書き込む特定書込処理を実行可能であり、
    前記特定書込処理として、
    前記記憶手段に記憶させる対象範囲に含まれる第1情報と、1の書込条件が成立する前に前記記憶手段が記憶している第2情報とで、差分情報を特定して前記一時記憶手段に記憶する一時記憶処理と、
    前記一時記憶手段に記憶された差分情報を前記記憶手段に書き込む差分書込処理と、
    を含む処理を実行可能であり、
    電力供給が開始されたときに、前記記憶手段の記憶情報を前記一時記憶手段に読み出して復旧可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
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