JP2021038706A - 過給機 - Google Patents

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貴之 塩屋
Takayuki Shioya
貴之 塩屋
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Abstract

【課題】摩擦損失を低減すること。【解決手段】過給機は、タービンインペラ17と、タービンインペラ17の側面17aと背面17bとの境界部17cと対向する摩耗部材200と、摩耗部材200に形成され、タービンインペラ17のうち境界部17cと最も近接する近接部CLと、近接部CLに隣接し、側面17aまたは背面17bとの間の距離が、近接部CLと境界部17cとの間の距離よりも大きい離隔部SEと、を備える。近接部CLは、境界部17cと線接触することで、摩擦損失を可能な限り低減することができる。その結果、タービン効率の低下を抑制することができる。【選択図】図5

Description

本開示は、過給機に関する。
従来、過給機は、圧縮機(コンプレッサ)とタービンとを備える。タービンは、タービンハウジングと、タービンインペラとを備える。特許文献1には、タービンインペラの背面と対向するタービンハウジングに、リング状のアブレイダブル材を配する構成について開示がある。アブレイダブル材により、タービンインペラの背面とタービンハウジングとの間の空間に、排気ガスが流入することを抑制できる。
実開平7−17902号公報
しかし、タービンインペラの背面がアブレイダブル材と接触すると、タービンインペラの背面とアブレイダブル材との摩擦によって摩擦損失が生じる。摩擦損失が生じると、タービン効率が低下する。そのため、摩擦損失を低減することが希求されている。
本開示の目的は、摩擦損失を低減することが可能な過給機を提供することである。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る過給機は、インペラと、インペラの側面と背面との境界部と対向する摩耗部材と、摩耗部材に形成され、インペラのうち境界部と最も近接する近接部と、近接部に隣接し、側面または背面との間の距離が、近接部と境界部との間の距離よりも大きい離隔部と、を備える。
摩耗部材は、インペラの背面側から正面側に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜し、近接部および離隔部を含むテーパ面を有してもよい。
テーパ面は、境界部とインペラの回転軸方向に対向する背面対向部、および、境界部とインペラの径方向に対向する側面対向部のうち少なくともいずれか一方を有してもよい。
摩耗部材は、アブレイダブル材により構成されてもよい。
インペラの背面と対向する位置に配され、摩耗部材が設けられたプレートを備えてもよい。
摩耗部材は、インペラの背面側から正面側に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜し、近接部および離隔部を含むテーパ面を有し、プレートは、インペラの背面側から正面側に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜する被形成面を有し、被形成面に摩耗部材が形成されてもよい。
本開示によれば、摩擦損失を低減することが可能となる。
図1は、過給機の概略断面図である。 図2は、図1の一点鎖線部分の抽出図である。 図3は、図1の破線部分の抽出図である。 図4は、駆動リングをベアリングハウジング側から見た図である。 図5は、図3の一点鎖線部分の抽出図である。 図6は、図1の二点鎖線部分の抽出図である。 図7は、第2実施形態のタービンハウジングの部分拡大図である。 図8は、図7の一点鎖線部分の抽出図である。 図9は、第3実施形態のタービンハウジングの部分拡大図である。 図10は、第4実施形態のタービンハウジングの部分拡大図である。 図11は、第5実施形態のタービンハウジングの部分拡大図である。 図12は、第6実施形態のタービンハウジングの部分拡大図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の一実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1実施形態)
図1は、過給機TCの概略断面図である。図1に示す矢印L方向を過給機TCの左側として説明する。図1に示す矢印R方向を過給機TCの右側として説明する。図1に示すように、過給機TCは、過給機本体1を備える。過給機本体1は、ベアリングハウジング3と、タービンハウジング5と、コンプレッサハウジング7とを含んで構成される。ベアリングハウジング3の左側には、締結ボルト9によってタービンハウジング5が連結される。ベアリングハウジング3の右側には、締結ボルト11によってコンプレッサハウジング7が連結される。
ベアリングハウジング3には、収容孔3aが形成されている。収容孔3aは、過給機TCの左右方向に貫通する。収容孔3aには、軸受13が配される。図1では、軸受13の一例としてセミフローティング軸受を示す。ただし、軸受13は、フルフローティング軸受や転がり軸受など、他のラジアル軸受であってもよい。収容孔3aには、シャフト15の一部が配される。シャフト15は、軸受13によって回転自在に軸支される。シャフト15の左端部には、タービンインペラ17が設けられる。タービンインペラ17は、タービンハウジング5内に回転自在に収容される。シャフト15の右端部には、コンプレッサインペラ19が設けられる。コンプレッサインペラ19は、コンプレッサハウジング7内に回転自在に収容される。タービンインペラ17およびコンプレッサインペラ19は、シャフト15と一体的に回転する。
コンプレッサハウジング7には、吸気口21が形成される。吸気口21は、過給機TCの右側に開口する。吸気口21は、不図示のエアクリーナに接続される。ベアリングハウジング3とコンプレッサハウジング7の間には、ディフューザ流路23が形成される。ディフューザ流路23は、空気を昇圧する。ディフューザ流路23は、シャフト15(コンプレッサインペラ19)の径方向(以下、単に径方向という)の内側から外側に向けて環状に形成される。ディフューザ流路23は、径方向の内側において、コンプレッサインペラ19を介して吸気口21に連通している。
コンプレッサハウジング7には、コンプレッサスクロール流路25が形成される。コンプレッサスクロール流路25は、環状に形成される。コンプレッサスクロール流路25は、例えば、コンプレッサインペラ19よりも径方向の外側に位置する。コンプレッサスクロール流路25は、不図示のエンジンの吸気口、および、ディフューザ流路23と連通している。
コンプレッサインペラ19が回転すると、吸気口21からコンプレッサハウジング7内に空気が吸気される。吸気された空気は、コンプレッサインペラ19の翼間を流通する過程において、加圧加速される。加圧加速された空気は、ディフューザ流路23およびコンプレッサスクロール流路25で昇圧される。昇圧された空気は、不図示の吐出口から流出し、エンジンの吸気口に導かれる。
コンプレッサインペラ19の背面側(図1中、左側)には、シールプレート(プレート)27が配されている。シールプレート27は、円盤形状である。第1実施形態では、シールプレート27の外径は、コンプレッサインペラ19の最大外径よりも大きい。シールプレート27には、径方向の中心に挿通孔が形成される。挿通孔には、シャフト15が挿通される。
ベアリングハウジング3のコンプレッサハウジング7側(図1中、右側)の面には、嵌込穴3bが形成される。シールプレート27は、嵌込穴3bに嵌め込まれる。シールプレート27には、挿通孔よりも径方向外側にボルト孔(不図示)が設けられる。ボルト孔は、シャフト15の回転軸方向(以下、単に回転軸方向という)に貫通する。嵌込穴3bには、ボルト孔と回転軸方向に対向する位置にネジ穴(不図示)が形成される。ボルト孔には、締結ボルト(不図示)が挿通される。ネジ穴には、締結ボルトが螺合する。締結ボルトによって、シールプレート27は、ベアリングハウジング3に締結される。
ベアリングハウジング3の収容孔3aに収容された軸受13は、潤滑油により潤滑される。シールプレート27は、軸受13を潤滑した後の潤滑油が収容孔3aからコンプレッサインペラ19側に漏出することを抑制する。
ベアリングハウジング3とタービンハウジング5との間には、遮熱板(プレート)29が配される。遮熱板29は、円盤形状である。第1実施形態では、遮熱板29の外径は、タービンインペラ17の最大外径よりも大きい。遮熱板29には、径方向の中心に挿通孔が形成される。挿通孔には、シャフト15が挿通される。遮熱板29は、タービンインペラ17と回転軸方向に対向する位置に配される。遮熱板29は、タービンインペラ17と回転軸方向に離隔して配される。
遮熱板29は、タービンインペラ17側からベアリングハウジング3側への輻射熱を遮断する。すなわち、遮熱板29は、排気ガスの熱がベアリングハウジング3側へ伝熱することを抑制する。遮熱板29は、ベアリングハウジング3の収容孔3aに収容された軸受13の温度上昇を抑制することができる。その結果、軸受13の軸受性能が維持される。
タービンハウジング5には、排気口31が形成される。排気口31は、過給機TCの左側に開口する。排気口31は、不図示の排気ガス浄化装置に接続される。ベアリングハウジング3とタービンハウジング5の間には、間隙33が形成される。間隙33には、排気ガスが流通する流通路xが形成される。流通路xは、シャフト15の径方向内側から外側に向けて環状に形成される。
タービンハウジング5には、タービンスクロール流路35が形成される。タービンスクロール流路35は、例えば、タービンインペラ17よりも径方向の外側に位置する。流通路xは、タービンインペラ17とタービンスクロール流路35との間に位置する。流通路xは、タービンインペラ17を介してタービンスクロール流路35と排気口31とを連通させる。
タービンスクロール流路35は、不図示のガス流入口と連通する。ガス流入口には、不図示のエンジンの排気マニホールドから排出される排気ガスが導かれる。ガス流入口からタービンスクロール流路35に導かれた排気ガスは、流通路xおよびタービンインペラ17の翼間を介して排気口31に導かれる。排気口31に導かれた排気ガスは、その流通過程においてタービンインペラ17を回転させる。
タービンインペラ17の回転力は、シャフト15を介してコンプレッサインペラ19に伝達される。上記のとおりに、空気は、コンプレッサインペラ19の回転力によって昇圧されて、エンジンの吸気口に導かれる。
タービンハウジング5に導入される排気ガスの流量が小さくなると、タービンインペラ17の回転量が小さくなる。タービンインペラ17の回転量が小さくなると、コンプレッサインペラ19の回転量も小さくなる。コンプレッサインペラ19の回転量が小さくなると、エンジンの吸気口に供給される空気の圧力を十分に高めることができない場合がある。
そこで、タービンハウジング5には、間隙33に可変容量機構100が配される。可変容量機構100は、排気ガスの流量に応じて、流通路xの流路断面積を変化させる。例えば、可変容量機構100は、エンジンの回転数が低く、排気ガスの流量が小さいとき、流通路xの流路断面積を小さくする。
流通路xの流路断面積が小さくなると、流通路xを通過する排気ガスの流速は、流通路xの流路断面積が大きい場合と比べて速くなる。排気ガスの流速が速くなると、タービンインペラ17の回転量が大きくなる。タービンインペラ17の回転量が大きくなると、コンプレッサインペラ19の回転量も大きくなる。コンプレッサインペラ19の回転量が大きくなると、エンジンの吸気口に供給される空気の圧力を十分に高めることができる。このように、可変容量機構100は、排気ガスの流量が小さい場合にタービンインペラ17およびコンプレッサインペラ19の回転量を大きくすることができる。以下、可変容量機構100の構成について説明する。
可変容量機構100は、シュラウドリング101と、ノズルリング103と、保持部材105と、駆動リング107と、伝達リンク109と、リンク板111と、ノズルベーン113と、駆動機構115と、アクチュエータ117とを含んで構成される。
シュラウドリング101は、間隙33のうちベアリングハウジング3から離隔する側に配される。ノズルリング103は、間隙33のうちベアリングハウジング3に近接する側に配される。シュラウドリング101は、ノズルリング103と回転軸方向に対向して配される。シュラウドリング101は、ノズルリング103と回転軸方向に離隔して配される。シュラウドリング101とノズルリング103との間に流通路xが形成される。
シュラウドリング101は、薄板リング状の本体部101aを有する。ノズルリング103は、薄板リング状の本体部103aを有する。ノズルリング103の本体部103aは、シュラウドリング101の本体部101aと直径(外径)が大凡等しい。第1実施形態では、ノズルリング103の本体部103aの内径は、シュラウドリング101の本体部101aの内径より大きい。ただし、ノズルリング103の本体部103aの内径は、シュラウドリング101の本体部101aの内径より小さくてもよいし、大凡等しくてもよい。
図2は、図1の一点鎖線部分の抽出図である。図3は、図1の破線部分の抽出図である。図2に示すように、シュラウドリング101の本体部101aには、ピン軸孔101bが形成される。ピン軸孔101bは、本体部101aを回転軸方向に貫通する。ピン軸孔101bは、本体部101aの周方向に等間隔で複数(図2では1つのみを示す)形成される。ただし、ピン軸孔101bは、本体部101aの周方向に不等間隔で複数形成されてもよい。
ノズルリング103の本体部103aには、ピン軸孔103bが形成される。ピン軸孔103bは、本体部103aを回転軸方向に貫通する。ピン軸孔103bは、本体部103aの周方向に等間隔で複数(図2では1つのみを示す)形成される。ただし、ピン軸孔103bは、本体部103aの周方向に不等間隔で複数形成されてもよい。
ピン軸孔101bは、ピン軸孔103bと回転軸方向に対向配置される。ピン軸孔101b、103bには、連結ピン119が挿通される。連結ピン119により、シュラウドリング101は、ノズルリング103と連結される。また、連結ピン119により、シュラウドリング101とノズルリング103との対向間隔が一定に保たれる。
保持部材105は、ノズルリング103とベアリングハウジング3との間に配される。保持部材105は、連結ピン119によりノズルリング103に連結される。第1実施形態では、保持部材105は、互いに接合されたリング状の2枚の薄板により構成される。ただし、保持部材105は、リング状の1枚の薄板により構成されてもよいし、互いに接合されたリング状の3枚以上の薄板により構成されてもよい。
保持部材105の外周縁は、タービンハウジング5とベアリングハウジング3との間に挟持される。保持部材105は、タービンハウジング5とベアリングハウジング3との間に回転不能に保持される。保持部材105は、シュラウドリング101およびノズルリング103を回転不能に保持する。また、ノズルリング103とベアリングハウジング3との間には、駆動リング107が配される。保持部材105は、駆動リング107を相対回転可能に保持する。
図4は、駆動リング107をベアリングハウジング3側から見た図である。図4に示すように、駆動リング107は、薄板リング状の本体部107aを有する。本体部107aは、内周面が保持部材105の係合爪105aと係合することで、保持部材105に対し相対回転可能に保持される。本体部107aには、伝達リンク係合部107bと、リンク板係合部107cとが形成される。
伝達リンク係合部107bは、本体部107aの内周面から径方向外側に向けて切り欠かれる。伝達リンク係合部107bは、本体部107aの周方向に等間隔で複数形成される。伝達リンク係合部107bは、伝達リンク109の係合端109aと係合する。
リンク板係合部107cは、本体部107aの内周面から径方向外側に向けて切り欠かれる。リンク板係合部107cは、本体部107aの周方向に単数(1つ)形成される。リンク板係合部107cは、2つの伝達リンク係合部107bの間に形成される。リンク板係合部107cは、リンク板111の係合端111aと係合する。
伝達リンク109には、挿通孔109bが形成される。挿通孔109bは、伝達リンク109のうち、係合端109aとは反対側に形成される。図3および図4に示すように、挿通孔109bには、ノズルベーン113の翼軸113aが挿通される。伝達リンク109は、挿通孔109bにノズルベーン113の翼軸113aが挿通された状態でカシメられる。伝達リンク109およびノズルベーン113は、翼軸113aと一体的に回転する。
リンク板111には、挿通孔111bが形成される。挿通孔111bは、リンク板111のうち、係合端111aとは反対側に形成される。図2および図4に示すように、挿通孔111bには、駆動機構115の回転軸RAが挿通される。リンク板111は、挿通孔111bに駆動機構115の回転軸RAが挿通された状態でカシメられる。リンク板111は、駆動機構115の回転軸RAと一体的に回転する。ただし、駆動機構115の回転軸RAは、リンク板111の挿通孔111bに溶接されてもよい。リンク板111は、駆動機構115の回転軸RAに溶接されることで、回転軸RAと一体的に回転する。
図3に示すように、シュラウドリング101の本体部101aには、翼軸孔101cが形成される。翼軸孔101cは、本体部101aのうちピン軸孔101bよりも径方向内側に配される。翼軸孔101cは、本体部101aを回転軸方向に貫通する。翼軸孔101cは、本体部101aの周方向に等間隔で複数(図3では1つのみを示す)形成される。
ノズルリング103の本体部103aには、翼軸孔103cが形成される。翼軸孔103cは、本体部103aのうちピン軸孔103bよりも径方向内側に配される。翼軸孔103cは、本体部103aを回転軸方向に貫通する。翼軸孔103cは、本体部103aの周方向に等間隔で複数(図3では1つのみを示す)形成される。翼軸孔103cは、翼軸孔101cと回転軸方向に対向配置される。
ノズルベーン113の翼軸113aは、翼軸孔101c、103cに挿通される。翼軸113aは、翼軸孔101c、103cに回転自在に軸支される。ノズルベーン113は、流通路x内に周方向に離隔して複数配される。複数のノズルベーン113は、タービンインペラ17の回転方向(周方向)に等間隔に配される。
図1に示すように、アクチュエータ117は、タービンハウジング5、ベアリングハウジング3、コンプレッサハウジング7の外部に配される。アクチュエータ117は、例えばソレノイドである。アクチュエータ117は、駆動機構115に連結される。駆動機構115は、アクチュエータ117の直線運動を回転軸RAの回転運動に変換する。
アクチュエータ117が駆動すると、駆動機構115の回転軸RAが回転する。回転軸RAが回転すると、リンク板111は、回転軸RAと一体的に、回転軸RA(挿通孔111b)の中心軸周りに回転する。リンク板111が回転すると、駆動リング107は、リンク板係合部107cがリンク板111の回転方向に押圧され、中心軸周りに回転する。駆動リング107が回転すると、伝達リンク109は、伝達リンク係合部107bにより回転方向に押圧され、挿通孔109bの中心軸周りに回転する。伝達リンク109が回転すると、翼軸113aは、伝達リンク109と一体的に回転する。翼軸113aが回転すると、ノズルベーン113は、翼軸113aと一体的に回転する。
ノズルベーン113が回転すると、流通路x内に配された複数のノズルベーン113の間隔が変化する。複数のノズルベーン113の間隔が変化すると、流通路xの流路断面積が変化する。流通路xの流路断面積が変化すると、流通路xを流通する排気ガスの流速が変化する。
可変容量機構100は、排気ガスの流量に応じて、複数のノズルベーン113の間隔(以下、開度という)を変更する。例えば、可変容量機構100は、排気ガスの流量が小さいとき、ノズルベーン113の開度を小さくし、排気ガスの流速を増大させる。これにより、可変容量機構100は、排気ガスの流量が小さいときでも、タービンインペラ17の回転量を増大させることができる。その結果、可変容量機構100は、排気ガスの流量が小さいときでも、コンプレッサインペラ19の回転量を増大させることができる。
ところで、排気ガスがタービンインペラ17に流入する際、排気ガスの一部は、タービンインペラ17の背面と遮熱板29との間の空間に流入する。排気ガスの一部がタービンインペラ17の背面と遮熱板29との間の空間に流入すると、圧損が生じタービン効率が低下する。そのため、タービンインペラ17の背面と遮熱板29との間の空間に流入する排気ガスの流量を低減することが好ましい。そこで、第1実施形態では、過給機TCは、図5に示すようにタービンハウジング5にシール機構S1を備える。
図5は、図3の一点鎖線部分の抽出図である。図5に示すように、シール機構S1は、遮熱板29と、摩耗部材200とを含んで構成される。摩耗部材200は、遮熱板29に設けられている。摩耗部材200は、タービンインペラ17より軟らかい材料で構成される。これにより、タービンインペラ17は、摩耗部材200と接触した際に破損し難くなる。
第1実施形態では、摩耗部材200は、切削性および気孔率の高いアブレイダブル材(可削材)により構成される。例えば、アブレイダブル材は、アルミナやジルコニア等を含む。これにより、摩耗部材200は、タービンインペラ17と接触した際に切削される。そのため、タービンインペラ17は、摩耗部材200と接触した際に、摩耗部材200が切削されない場合と比べてより破損し難くなる。
図5に示すように、タービンインペラ17は、側面(側壁)17aと、背面17bと、境界部17cとを有する。側面17aは、タービンインペラ17の外周側面である。側面17aは、流通路xと少なくとも一部が径方向に対向する。
第1実施形態では、側面17aは、大凡一定の外径を有する。側面17aは、タービンインペラ17のうち最も径が大きい最外径を有する。ただし、側面17aは、大凡一定の外径を有していなくてもよい。例えば、側面17aは、タービンインペラ17の背面17b側(図5中右側)から正面側(図5中左側)に向かって、外径が大きくなってもよいし、小さくなってもよい。
背面17bは、タービンインペラ17のうち、遮熱板29を介してベアリングハウジング3と回転軸方向に対向する面である。背面17bは、少なくとも一部が遮熱板29と回転軸方向に対向する。背面17bは、円盤形状である。第1実施形態では、背面17bは、回転軸方向において、ベアリングハウジング3から離隔するほど外径が大きくなるテーパ面を有する。ただし、背面17bは、回転軸方向と直交する円盤形状の平面であってもよい。
境界部17cは、側面17aと背面17bとの間に位置する。境界部17cは、側面17aと背面17bが連続する連続部である。第1実施形態では、境界部17cは、側面17aのうち最も背面17b側(図5中右側)の後端であり、背面17bの最外径端である。
遮熱板29は、被形成面29aを有する。被形成面29aは、タービンインペラ17の背面17b側(図5中右側)から正面側(図5中左側)に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜するテーパ面である。被形成面29aは、回転軸方向において、境界部17cよりもタービンインペラ17の正面側(図5中左側)に突出している。ただし、被形成面29aは、境界部17cよりもタービンインペラ17の正面側に突出していなくてもよい。
摩耗部材200は、被形成面29a上に形成される。摩耗部材200は、接合面201と、テーパ面203とを有する。接合面201は、被形成面29aと接合される。テーパ面203は、被形成面29aから離隔した位置に配される。摩耗部材200は、接合面201(被形成面29a)からテーパ面203まで大凡一定の高さ(厚み)を有する。
したがって、テーパ面203は、被形成面29aと大凡平行である。つまり、テーパ面203は、タービンインペラ17の背面17b側(図5中右側)から正面側(図5中左側)に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜するテーパ面である。
テーパ面203は、境界部17cと対向する。テーパ面203は、近接部CLおよび離隔部SEを有する。近接部CLは、タービンインペラ17のうち境界部17cと最も近接する。離隔部SEは、近接部CLに隣接する。離隔部SEは、タービンインペラ17の側面17aまたは背面17bとの間の距離が、近接部CLと境界部17cとの間の距離よりも大きい。近接部CLは、境界部17cと当接した場合、境界部17cと線接触する。
第1実施形態では、テーパ面203は、背面対向部203aと、側面対向部203bとを有する。ただし、テーパ面203は、背面対向部203aおよび側面対向部203bのうち少なくともいずれか一方を有してもよい。背面対向部203aは、境界部17cと回転軸方向に対向する。背面対向部203aは、回転軸方向において境界部17cに近接するほど内径が大きくなる。側面対向部203bは、境界部17cと径方向に対向する。側面対向部203bは、回転軸方向において境界部17cから離隔するほど内径が大きくなる。
このように、遮熱板29の被形成面29aとタービンインペラ17の境界部17cとの間には、摩耗部材200が設けられる。摩耗部材200により、遮熱板29の被形成面29aとタービンインペラ17の境界部17cとの間のクリアランスを小さくすることができる。その結果、タービンインペラ17の背面17bと遮熱板29との間の空間に、排気ガスが流入することを抑制できる。
また、摩耗部材200は、テーパ面203を有する。テーパ面203は、タービンインペラ17と接触する場合、タービンインペラ17のうち最も近接する境界部17cと線接触する。したがって、テーパ面203は、タービンインペラ17と接触する際の摩擦損失を可能な限り低減することができる。その結果、タービン効率の低下を抑制することができる。
また、摩耗部材200は、遮熱板29に設けられる。ここで、タービンインペラ17の形状または大きさが変更された場合、摩耗部材200が設けられる部材を、変更されたタービンインペラ17の形状または大きさに合う部材に交換する必要がある。交換する部材が大きくなるほど、交換コストが増大し、交換作業が煩雑になる。例えば、摩耗部材200を遮熱板29に設けた場合よりも、タービンハウジング5またはベアリングハウジング3に設けた場合の方が、交換コストが増大し、交換作業が煩雑になる。換言すれば、摩耗部材200をタービンハウジング5またはベアリングハウジング3に設けた場合よりも、遮熱板29に設けた方が、交換コストを減少させることができ、交換作業を簡易にすることができる。
また、摩耗部材200は、遮熱板29の被形成面29aに形成される。被形成面29aは、摩耗部材200のテーパ面203と大凡平行な平行面である。これにより、摩耗部材200は、被形成面29aに大凡一定の厚さで形成されることで、テーパ面203を形成することができる。したがって、摩耗部材200は、例えば、被形成面29aが回転軸方向と直交する平面である場合よりも、被形成面29aがテーパ面203と大凡平行な面である方が、テーパ面203を容易に形成できる。
また、摩耗部材200は、テーパ面203を有する。テーパ面203は、背面対向部203aおよび側面対向部203bを有する。背面対向部203aは、タービンインペラ17が回転軸方向(背面17b側)に移動した際に、境界部17cと接触(近接)する。このとき、背面対向部203aは、タービンインペラ17の境界部17cと線接触する。また、側面対向部203bは、タービンインペラ17が径方向外側に移動した際に、境界部17cと接触(近接)する。このとき、側面対向部203bは、タービンインペラ17の境界部17cと線接触する。このように、テーパ面203は、境界部17cと線接触することで、摩擦損失を可能な限り低減することができる。その結果、タービン効率の低下を抑制することができる。
ところで、コンプレッサハウジング7において、コンプレッサインペラ19からディフューザ流路23に空気が送出される際、コンプレッサインペラ19の背面とシールプレート27との間の空間からディフューザ流路23に空気が吸引される。コンプレッサインペラ19の背面とシールプレート27との間の空間の空気がディフューザ流路23に流入(合流)すると、圧損が生じコンプレッサ効率が低下する。そのため、コンプレッサインペラ19の背面とシールプレート27との間の空間からディフューザ流路23に流入する空気の流量を低減することが好ましい。そこで、第1実施形態では、過給機TCは、図6に示すようにコンプレッサハウジング7にシール機構S2を備える。
図6は、図1の二点鎖線部分の抽出図である。図6に示すように、シール機構S2は、シールプレート27と、摩耗部材300とを含んで構成される。摩耗部材300は、シールプレート27に設けられている。摩耗部材300は、コンプレッサインペラ19より軟らかい材料で構成される。摩耗部材300は、切削性および気孔率の高いアブレイダブル材(可削材)により構成される。例えば、アブレイダブル材は、アルミナやジルコニア等を含む。
図6に示すように、コンプレッサインペラ19は、側面(側壁)19aと、背面19bと、境界部19cとを有する。側面19aは、コンプレッサインペラ19の外周側面である。側面19aは、ディフューザ流路23と少なくとも一部が径方向に対向する。
第1実施形態では、側面19aは、大凡一定の外径を有する。側面19aは、コンプレッサインペラ19のうち最も径が大きい最外径を有する。ただし、側面19aは、大凡一定の外径を有していなくてもよい。例えば、側面19aは、コンプレッサインペラ19の背面側(図6中左側)から正面側(図6中右側)に向かって、外径が大きくなってもよいし、小さくなってもよい。
背面19bは、コンプレッサインペラ19のうち、シールプレート27を介してベアリングハウジング3と回転軸方向に対向する面である。背面19bは、少なくとも一部がシールプレート27と回転軸方向に対向する。背面19bは、円盤形状である。第1実施形態では、背面19bは、回転軸方向と直交する円盤形状の平面である。ただし、背面19bは、回転軸方向において、ベアリングハウジング3から離隔するほど外径が大きくなるテーパ面であってもよい。
境界部19cは、側面19aと背面19bとの間に位置する。境界部19cは、側面19aと背面19bが連続する連続部である。第1実施形態では、境界部19cは、側面19aの最も背面19b側(図6中左側)の後端であり、背面19bの最外径端である。
シールプレート27は、被形成面27aを有する。被形成面27aは、コンプレッサインペラ19の背面19b側(図6中左側)から正面側(図6中右側)に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜するテーパ面である。被形成面27aは、回転軸方向において、境界部19cよりもコンプレッサインペラ19の正面側(図6中右側)に突出している。ただし、被形成面27aは、境界部19cよりもコンプレッサインペラ19の正面側に突出していなくてもよい。
摩耗部材300は、被形成面27a上に形成される。摩耗部材300は、接合面301と、テーパ面303とを有する。接合面301は、被形成面27aと接合される。テーパ面303は、被形成面27aから離隔した位置に配される。摩耗部材300は、接合面301(被形成面27a)からテーパ面303まで大凡一定の高さ(厚み)を有する。
したがって、テーパ面303は、被形成面27aと大凡平行である。つまり、テーパ面303は、コンプレッサインペラ19の背面19b側(図6中左側)から正面側(図6中右側)に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜するテーパ面である。
テーパ面303は、境界部19cと対向する。テーパ面303は、近接部CLおよび離隔部SEを有する。近接部CLは、コンプレッサインペラ19のうち境界部19cと最も近接する。離隔部SEは、近接部CLに隣接する。離隔部SEは、コンプレッサインペラ19の側面19aまたは背面19bとの間の距離が、近接部CLと境界部19cとの間の距離よりも大きい。近接部CLは、境界部19cと当接した場合、境界部19cと線接触する。
第1実施形態では、テーパ面303は、背面対向部303aと、側面対向部303bとを有する。ただし、テーパ面303は、背面対向部303aおよび側面対向部303bのうち少なくともいずれか一方を有してもよい。背面対向部303aは、境界部19cと回転軸方向に対向する。背面対向部303aは、回転軸方向において境界部19cに近接するほど内径が大きくなる。側面対向部303bは、境界部19cと径方向に対向する。側面対向部303bは、回転軸方向において境界部19cから離隔するほど内径が大きくなる。
このように、過給機TCのコンプレッサ側には、シール機構S2が配される。シール機構S2は、タービン側のシール機構S1と同様の作用効果を得ることができる。具体的に、シール機構S2は、シールプレート27の被形成面27aとコンプレッサインペラ19の境界部19cとの間のクリアランスを小さくすることができる。その結果、コンプレッサインペラ19の背面19bとシールプレート27との間の空間からディフューザ流路23に、空気が流入することを抑制できる。
シール機構S2は、コンプレッサインペラ19の形状または大きさが変更された場合に、交換コストを減少させ、交換作業を簡易にすることができる。シール機構S2は、シールプレート27に被形成面27aが形成されることで、摩耗部材300のテーパ面303を容易に形成することができる。シール機構S2は、テーパ面303と境界部19cが線接触することで、摩擦損失を可能な限り低減することができ、コンプレッサ効率の低下を抑制することができる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態のタービンハウジング5Aの部分拡大図である。上記第1実施形態と実質的に等しい構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。第2実施形態では、上記第1実施形態とタービンハウジング5Aの構成が異なる。第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態の構成と実質的に同じである。
図7に示すように、タービンハウジング5Aには、上記第1実施形態の可変容量機構100が設けられていない。タービンハウジング5Aは、タービンスクロール流路35と、流通路xとが内部に形成される。タービンハウジング5Aは、タービンスクロール流路35および流通路xよりもベアリングハウジング3側(図7中右側)に背面5A1を有する。遮熱板29は、タービンハウジング5Aの背面5A1と、ベアリングハウジング3の対向面3cとの間に挟持される。
図8は、図7の一点鎖線部分の抽出図である。図8に示すように、タービンハウジング5Aは、シール機構S3を備える。シール機構S3は、遮熱板29と、摩耗部材400とを含んで構成される。遮熱板29は、被形成面29aを有する。被形成面29aは、タービンインペラ17の背面17b側(図8中右側)から正面側(図8中左側)に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜するテーパ面である。第2実施形態では、被形成面27aは、境界部17cよりもタービンインペラ17の正面側(図8中左側)に突出していない。ただし、被形成面29aは、回転軸方向において、境界部17cよりもタービンインペラ17の正面側に突出していてもよい。
摩耗部材400は、被形成面29aに形成される。摩耗部材400は、タービンインペラ17より軟らかい材料で構成される。摩耗部材400は、切削性および気孔率の高いアブレイダブル材(可削材)により構成される。例えば、アブレイダブル材は、アルミナやジルコニア等を含む。
摩耗部材400は、接合面401と、テーパ面403とを有する。接合面401は、被形成面29aに接合される。テーパ面403は、被形成面29aから離隔した位置に配される。摩耗部材400は、接合面401(被形成面29a)からテーパ面403まで大凡一定の高さ(厚み)を有する。
したがって、テーパ面403は、被形成面29aと大凡平行である。つまり、テーパ面403は、タービンインペラ17の背面17b側(図8中右側)から正面側(図8中左側)に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜するテーパ面である。
テーパ面403は、境界部17cと対向する。テーパ面403は、近接部CLおよび離隔部SEを有する。近接部CLは、タービンインペラ17のうち境界部17cと最も近接する。離隔部SEは、近接部CLに隣接する。離隔部SEは、タービンインペラ17の側面17aまたは背面17bとの間の距離が、近接部CLと境界部17cとの間の距離よりも大きい。近接部CLは、境界部17cと当接した場合、境界部17cと線接触する。
テーパ面403は、背面対向部403aを有する。背面対向部403aは、境界部17cと回転軸方向に対向する。背面対向部403aは、回転軸方向において境界部17cに近接するほど内径が大きくなる。第2実施形態のテーパ面403は、上記第1実施形態のテーパ面203と異なり、側面対向部203bを有しない。つまり、テーパ面403は、境界部17cと径方向に対向しない。
第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態のタービンハウジング5Aの部分拡大図である。上記第2実施形態と実質的に等しい構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。第3実施形態では、上記第2実施形態と遮熱板290および摩耗部材500の構成が異なる。第3実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態の構成と実質的に同じである。
図9に示すように、タービンハウジング5Aは、シール機構S4を備える。シール機構S4は、遮熱板290と、摩耗部材500とを含んで構成される。遮熱板290は、被形成面290aを有する。被形成面290aは、上記第2実施形態の被形成面29aと異なり、回転軸方向と直交する平面である。
摩耗部材500は、被形成面290aに形成される。摩耗部材500は、タービンインペラ17より軟らかい材料で構成される。摩耗部材500は、切削性および気孔率の高いアブレイダブル材(可削材)により構成される。例えば、アブレイダブル材は、アルミナやジルコニア等を含む。
摩耗部材500は、接合面501と、テーパ面503とを有する。接合面501は、被形成面290aに接合される。テーパ面503は、被形成面290aから離隔した位置に配される。摩耗部材500は、接合面501(被形成面290a)とテーパ面503との間の距離(厚み)が径方向で異なる。摩耗部材500は、径方向外側ほど接合面501(被形成面290a)とテーパ面503との間の距離(厚み)が大きくなる。テーパ面503は、タービンインペラ17の背面17b側(図9中右側)から正面側(図9中左側)に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜するテーパ面である。
テーパ面503は、境界部17cと対向する。テーパ面503は、近接部CLおよび離隔部SEを有する。近接部CLは、タービンインペラ17のうち境界部17cと最も近接する。離隔部SEは、近接部CLに隣接する。離隔部SEは、タービンインペラ17の側面17aまたは背面17bとの間の距離が、近接部CLと境界部17cとの間の距離よりも大きい。近接部CLは、境界部17cと当接した場合、境界部17cと線接触する。
テーパ面503は、背面対向部503aを有する。背面対向部503aは、境界部17cと回転軸方向に対向する。背面対向部503aは、回転軸方向において境界部17cに近接するほど内径が大きくなる。第3実施形態のテーパ面503は、上記第1実施形態のテーパ面203と異なり、側面対向部203bを有しない。つまり、テーパ面503は、境界部17cと径方向に対向しない。ただし、テーパ面503は、上記第1実施形態のテーパ面203と同様に、側面対向部203bを有してもよい。
第3実施形態によれば、シール機構S4は、上記第1実施形態で説明したように、タービンインペラ17の背面17bと遮熱板290との間の空間に、排気ガスが流入することを抑制できる。シール機構S4は、タービンインペラ17の形状または大きさが変更された場合に、交換コストを減少させ、交換作業を簡易にすることができる。シール機構S4は、テーパ面503と境界部17cが線接触することで、摩擦損失を可能な限り低減することができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
(第4実施形態)
図10は、第4実施形態のタービンハウジング5Bの部分拡大図である。上記第3実施形態と実質的に等しい構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。第4実施形態では、上記第3実施形態とタービンハウジング5Bおよび摩耗部材600の構成が異なる。第4実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態の構成と実質的に同じである。
図10に示すように、タービンハウジング5Bは、上記第3実施形態のタービンハウジング5Aと同様に背面5A1を有する。ただし、タービンハウジング5Bは、流通路xと背面5A1との間の距離(厚さ)が、タービンハウジング5Aと異なる。タービンハウジング5Bの流通路xと背面5A1との間の距離(厚さ)は、タービンハウジング5Aの流通路xと背面5A1との間の距離(厚さ)より大きい。
タービンハウジング5Bは、被形成面5B1を有する。被形成面5B1は、タービンインペラ17の側面17aと径方向に対向する。被形成面5B1は、側面17aから大凡一定距離離隔する。被形成面5B1は、円筒形状である。
図10に示すように、タービンハウジング5Bは、シール機構S5を備える。シール機構S5は、被形成面5B1と、摩耗部材600とを含んで構成される。摩耗部材600は、被形成面5B1に形成される。摩耗部材600は、タービンインペラ17より軟らかい材料で構成される。摩耗部材600は、切削性および気孔率の高いアブレイダブル材(可削材)により構成される。アブレイダブル材は、例えば、アルミナやジルコニア等を含む。
摩耗部材600は、接合面601と、テーパ面603とを有する。接合面601は、被形成面5B1に接合される。テーパ面603は、被形成面5B1から離隔した位置に配される。摩耗部材600は、接合面601(被形成面5B1)とテーパ面603との間の距離(厚み)が回転軸方向に異なる。摩耗部材600は、タービンインペラ17の正面側(図10中左側)から背面17b側(図10中右側)に向かって接合面601(被形成面5B1)とテーパ面603との間の距離(厚み)が大きくなる。テーパ面603は、タービンインペラ17の背面17b側(図10中右側)から正面側(図10中左側)に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜するテーパ面である。
テーパ面603は、境界部17cと対向する。テーパ面603は、近接部CLおよび離隔部SEを有する。近接部CLは、タービンインペラ17のうち境界部17cと最も近接する。離隔部SEは、近接部CLに隣接する。離隔部SEは、タービンインペラ17の側面17aまたは背面17bとの間の距離が、近接部CLと境界部17cとの間の距離よりも大きい。近接部CLは、境界部17cと当接した場合、境界部17cと線接触する。
テーパ面603は、側面対向部603bを有する。側面対向部603bは、境界部17cと径方向に対向する。側面対向部603bは、回転軸方向において境界部17cから離隔するほど内径が大きくなる。第4実施形態のテーパ面603は、上記第1実施形態のテーパ面203と異なり、背面対向部203aを有しない。つまり、テーパ面603は、境界部17cと回転軸方向に対向しない。ただし、テーパ面603は、上記第1実施形態のテーパ面203と同様に、背面対向部203aを有してもよい。
第4実施形態によれば、シール機構S5は、上記第1実施形態で説明したように、タービンインペラ17の背面17bと遮熱板290との間の空間に、排気ガスが流入することを抑制できる。シール機構S5は、テーパ面603と境界部17cが線接触することで、摩擦損失を可能な限り低減することができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
(第5実施形態)
図11は、第5実施形態のタービンハウジング5Aの部分拡大図である。上記第2実施形態と実質的に等しい構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。第5実施形態では、上記第2実施形態と摩耗部材700の構成が異なる。第5実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態の構成と実質的に同じである。
図11に示すように、タービンハウジング5Aは、シール機構S6を備える。シール機構S6は、遮熱板29と、摩耗部材700とを含んで構成される。遮熱板29は、被形成面29aを有する。被形成面29aは、上記第2実施形態の被形成面29aと同じである。
摩耗部材700は、被形成面29aに形成される。摩耗部材700は、タービンインペラ17より軟らかい材料で構成される。摩耗部材700は、切削性および気孔率の高いアブレイダブル材(可削材)により構成される。例えば、アブレイダブル材は、アルミナやジルコニア等を含む。
摩耗部材700は、接合面701と、曲面703とを有する。接合面701は、被形成面29aに接合される。曲面703は、被形成面29aから離隔した位置に配される。摩耗部材700は、タービンインペラ17の回転中心軸を含む断面形状が、半円形状である。ただし、これに限定されず、摩耗部材700は、タービンインペラ17の回転中心軸を含む断面形状が、楕円形状であってもよい。つまり、曲面703は、タービンインペラ17の回転中心軸を含む断面形状が、円弧形状を有する。ただし、これに限定されず、曲面703は、タービンインペラ17の回転中心軸を含む断面形状が、波形状を有してもよい。
曲面703は、境界部17cと対向する。曲面703は、近接部CLおよび離隔部SEを有する。近接部CLは、タービンインペラ17のうち境界部17cと最も近接する。離隔部SEは、近接部CLに隣接する。離隔部SEは、タービンインペラ17の側面17aまたは背面17bとの間の距離が、近接部CLと境界部17cとの間の距離よりも大きい。近接部CLは、境界部17cと当接した場合、境界部17cと線接触する。
曲面703は、背面対向部703aを有する。背面対向部703aは、境界部17cと回転軸方向に対向する。曲面703は、側面対向部703bを有する。側面対向部703bは、境界部17cと径方向に対向する。
第5実施形態によれば、シール機構S6は、上記第1実施形態で説明したように、タービンインペラ17の背面17bと遮熱板29との間の空間に、排気ガスが流入することを抑制できる。シール機構S6は、タービンインペラ17の形状または大きさが変更された場合に、交換コストを減少させ、交換作業を簡易にすることができる。シール機構S6は、曲面703と境界部17cが線接触することで、摩擦損失を可能な限り低減することができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
(第6実施形態)
図12は、第6実施形態のタービンハウジング5Aの部分拡大図である。上記第2実施形態と実質的に等しい構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。第6実施形態では、上記第2実施形態と摩耗部材800の構成が異なる。第6実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態の構成と実質的に同じである。
図12に示すように、タービンハウジング5Aは、シール機構S7を備える。シール機構S7は、遮熱板29と、摩耗部材800とを含んで構成される。遮熱板29は、被形成面29aを有する。被形成面29aは、上記第2実施形態の被形成面29aと同じである。
摩耗部材800は、被形成面29aに形成される。摩耗部材800は、タービンインペラ17より軟らかい材料で構成される。摩耗部材800は、切削性および気孔率の高いアブレイダブル材(可削材)により構成される。例えば、アブレイダブル材は、アルミナやジルコニア等を含む。
摩耗部材800は、接合面801と、頂部803と、側面805とを有する。接合面801は、被形成面29aに接合される。頂部803および側面805は、被形成面29aから離隔した位置に配される。摩耗部材800は、タービンインペラ17の回転中心軸を含む断面形状が、直角三角形状である。つまり、頂部803は、内角が90度である。ただし、これに限定されず、摩耗部材700は、タービンインペラ17の回転中心軸を含む断面形状が、二等辺三角形状であってもよいし、不等辺三角形であってもよい。また、摩耗部材700は、タービンインペラ17の回転中心軸を含む断面形状が、矩形状であってもよい。また、頂部803は、内角が鋭角(90度未満)であってもよいし、鈍角(90度より大きい角度)であってもよい。
頂部803は、境界部17cと対向する。頂部803は、タービンインペラ17のうち境界部17cと最も近接する近接部CLである。側面805は、近接部CLに隣接する離隔部SEを有する。離隔部SEは、タービンインペラ17の側面17aまたは背面17bとの間の距離が、近接部CLと境界部17cとの間の距離よりも大きい。近接部CLは、境界部17cと当接した場合、境界部17cと線接触する。
第6実施形態によれば、シール機構S7は、上記第1実施形態で説明したように、タービンインペラ17の背面17bと遮熱板29との間の空間に、排気ガスが流入することを抑制できる。シール機構S7は、タービンインペラ17の形状または大きさが変更された場合に、交換コストを減少させ、交換作業を簡易にすることができる。シール機構S7は、頂部803と境界部17cが線接触することで、摩擦損失を可能な限り低減することができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の一実施形態について説明したが、本開示はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記第2実施形態から上記第6実施形態のシール機構S3、S4、S5、S6、S7は、上記第1実施形態のシール機構S1、S2に適用することができる。ここで、上記第5実施形態および上記第6実施形態のシール機構S6、S7よりも、上記第2実施形態から上記第4実施形態のシール機構S3、S4、S5の方が、摩耗部材400、500、600の配置および形成を容易にできる。そのため、上記第5実施形態および上記第6実施形態のシール機構S6、S7よりも、上記第2実施形態から上記第4実施形態のシール機構S3、S4、S5を、上記第1実施形態のシール機構S1、S2に適用することが好ましい。
上記第1実施形態および第2実施形態では、被形成面27a、29aがテーパ面203、303、403と大凡平行な面である場合について説明した。しかし、これに限定されず、被形成面27a、29aは、回転軸方向と直交する平面に対し、傾斜したテーパ面であればよい。例えば、被形成面27a、29aは、回転軸方向と直交する平面とテーパ面203、303、403との間の傾きを有するテーパ面であってもよい。
上記第4実施形態では、摩耗部材600がタービンハウジング5Bの内周面に形成される例について説明した。しかし、これに限定されず、摩耗部材600は、上記第1実施形態に示すノズルリング103の内周面に形成されてもよい。
本開示は、過給機に利用することができる。
17 タービンインペラ(インペラ)
17a 側面
17b 背面
17c 境界部
19 コンプレッサインペラ(インペラ)
19a 側面
19b 背面
19c 境界部
27 シールプレート(プレート)
27a 被形成面
29 遮熱板(プレート)
29a 被形成面
200 摩耗部材
203 テーパ面
203a 背面対向部
203b 側面対向部
290 遮熱板(プレート)
290a 被形成面
300 摩耗部材
303 テーパ面
303a 背面対向部
303b 側面対向部
400 摩耗部材
403 テーパ面
403a 背面対向部
500 摩耗部材
503 テーパ面
503a 背面対向部
600 摩耗部材
603 テーパ面
603b 側面対向部
CL 近接部
SE 離隔部
TC 過給機

Claims (6)

  1. インペラと、
    前記インペラの側面と背面との境界部と対向する摩耗部材と、
    前記摩耗部材に形成され、前記インペラのうち前記境界部と最も近接する近接部と、
    前記近接部に隣接し、前記側面または前記背面との間の距離が、前記近接部と前記境界部との間の距離よりも大きい離隔部と、
    を備える過給機。
  2. 前記摩耗部材は、前記インペラの背面側から正面側に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜し、前記近接部および前記離隔部を含むテーパ面を有する請求項1に記載の過給機。
  3. 前記テーパ面は、前記境界部と前記インペラの回転軸方向に対向する背面対向部、および、前記境界部と前記インペラの径方向に対向する側面対向部のうち少なくともいずれか一方を有する請求項2に記載の過給機。
  4. 前記摩耗部材は、アブレイダブル材により構成される請求項1から3のいずれか1項に記載の過給機。
  5. 前記インペラの前記背面と対向する位置に配され、前記摩耗部材が設けられたプレートを備える請求項1から4のいずれか1項に記載の過給機。
  6. 前記摩耗部材は、前記インペラの背面側から正面側に向かって径方向外側に離隔する方向に傾斜し、前記近接部および前記離隔部を含むテーパ面を有し、
    前記プレートは、前記インペラの前記背面側から前記正面側に向かって前記径方向外側に離隔する方向に傾斜する被形成面を有し、前記被形成面に前記摩耗部材が形成される請求項5に記載の過給機。
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