JP2021035602A - 生体用薄型電極部材、電子部品及びウェアラブルデバイス - Google Patents
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Abstract
Description
また繊維状物質を電極として用いることができることは開示されているが、外部との接続については記載されていない。電極は、外部と配線等により接続されることで初めて機能を果たすことができる。そのため実際の使用態様において、この電極は配線等と接続する必要があり、その接続箇所に接続部を有する。しかしながら接続部を有すると、接触抵抗による電気特性の劣化や、変形に伴う応力で接続部が剥離する等のおそれがある。
すなわち、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
図1は、一実施形態に係る電子機能部材を模式的に示した図である。図2は、一実施形態に係る電子機能部材の写真である。
一態様にかかる電子機能部材10は、開口部1Aを有する基材1と、開口部1Aの周囲の基材1を外枠とし、開口部に懸架された繊維状の樹脂組成物2からなる繊維網と、繊維網の内、開口部1Aに位置する部分の一方の面側を被覆すると共に基材上にも延在する、パターニングされた導電被覆部3とを備える。「開口部に懸架された」状態を実現するため、ここでは、繊維状の樹脂組成物2を基材1の一方の表面に固定し、かつ開口部を跨いで形成した。
電子機能部材は、例えば、生体に接触させることで生体からの情報を受信する部材、電気的信号を生体に与える部材、電極等として用いることができる。
導電被覆部3は、基材1の表面と、基材1表面に結着形成された樹脂組成物に亘って連続して形成されている。図1では3本のパターニングされた線として導電被覆部3を図示したが、当該構成に限らない。例えば、より複雑な形状にパターニングされていてもよいし、より簡単に1本だけが形成されていてもよい。導電被覆部3は、少なくとも一部がパターニングされていればよい。また繊維網上の導電被覆部3は、点線で囲んで図示した。繊維網はある程度の空隙を有しているため、明確な線として形成されないため点線表記とした。
基材1が柔軟性を有すると、電子機能部材10全体としてのフレキシブル性が高まり、より表面追従性が高まる。例えば、基材1には、一般に使用されるフィルム等を用いることができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)、塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等を、基材1として用いることができる。また、フッ素系ゴム、ウレタン系ゴム、シリコン系ゴム等の伸縮性を有する材料を基材1として用いることができる。
開口部1Aの大きさは、10μm角以上10cm角以下であることが好ましい。開口部1Aの大きさが小さすぎると、より微細な加工が必要となるため、繊維網上に導電被覆部3等を形成することが難しくなる。また開口部1Aを介したガス及び水分の透過性が低下してしまう。これに対し開口部1Aが大きすぎると、繊維網を外枠の基材1で支持することが難しくなる。
開口部1Aの形状は、四角形である必要はなく、円形等でもよい。円形の場合は、その直径が10μm以上10cm以下であることが好ましい。
また繊維網は、繊維網を構成する樹脂組成物2自体を選択し、柔軟性及び伸張性に優れたものとすることができる。このとき導電性被覆33がされた樹脂組成物2は、導電性被覆33により伸張性が低下する。しかしながら、導電被覆部3は周囲を樹脂組成物2により基材1へ懸架されているため、開口部1Aに形成された繊維網は柔軟性と伸張性を持ち、さらに繊維網は空隙を有するため、より柔軟性および伸張性に優れ、表面追従性および伸張性を高めることができる。
繊維網全体の厚みが1μm以上であれば、繊維網が十分な強度を有する。一方で、繊維網全体の厚みが100μm以下であれば、導電被覆部3と被測定面との間の抵抗を十分無視できる。また生体に用いる場合は、生体による樹脂組成物2の溶解に要する時間を短くすることができる。
導電性被覆33が薄いと、繊維網に応力が作用した時に導電被覆部3が破断し易い。これは、導電性被覆33が形成されている樹脂組成物2と形成されていない樹脂組成物2との剛性の差が小さいため、導電性被覆33にひずみが作用し破断しやすくなるためである。一方、導電性被覆33が厚いと、導電被覆部3の周囲の相対的に剛性の低い樹脂組成物2がひずむため、導電性被覆33に作用する応力を緩和できる。
電子機能部材10は、基材1に開口部1Aを形成する工程と、エレクトロスピニングデポジション法で開口部1Aに対して樹脂組成物を繊維状に噴射して繊維網を形成する工程と、基材1及び繊維網に渡って導電被覆部3を形成する工程とを有する。図5を参考に電子機能部材の製造方法について説明する。
エレクトロスピニングデポジション法は、シリンジ21のニードル21aと導電シート22の間に高電圧を印加しながら、シリンジ21中の溶液23を押し出す。このときニードル21aと導電シート22の電位差によって、溶液23がシリンジ21から急激に引き出され、導電シート22に向かってスプレーされる。シリンジ21と導電シート22の間に開口部1Aが形成された基材1を挟むことで、スプレーされた溶液23は、基材1の開口部1Aを懸架するように樹脂組成物2となり繊維網を生み出す。溶剤23は、樹脂組成物2が溶媒に溶解したものであり、その溶媒はニードル21aと開口部1Aの間でほとんど蒸発する。
また図6に示すように、導電被覆部3のパターンに細い配線部3aが含まれるとき、この配線部3aで導電性被覆の連続性が失われないように、導電被覆部3のパターンの最小スケールに対して、繊維網の網目のスケールは5分の1以下であることが好ましい。
一態様にかかる電子部品は、上述の電子機能部材の導電被覆部に接続された電子回路要素を有する。電子回路要素としては、導電性被覆部上に形成された有機半導体層等からなるトランジスタでもよく、別途電子部品を実装した電子基板でもよい。
例えば、電子機能部材は、上述のように繊維網の一部に導電被覆部が形成され、その上に有機半導体層を積層することで、有機トランジスタなどとして機能する。
導電被覆部3に有機半導体層を形成する際には、導電被覆部を積層した際のマスクと同様のマスクを用いることができる。また、有機半導体以外のその他の層を積層してもよい。
例えば、導電被覆部上にp型半導体、n型半導体、対向電極を積層することでダイオード素子を形成できる。p型半導体及びn型半導体のpn接合は、一方向には通電可能であるが、他方向からは通電できない。すなわち、スイッチング素子として機能することができる。
また、一般に太陽電池等は基板上に形成する。この基板の外表面は全反射を生じるため、光電変換層で発光した光の一部は基板内で導光し、取り出すことができない。しかしながら、当該電子部品では有機半導体層が形成された部分は開口部であるため、基板による全反射の発生を考慮する必要が無く、光取り出し効率を高めることができる。
電子基板40上に繊維網を形成する過程で、電子基板40を開口1Aの内部に支持する必要が有る。これは基材1の開口縁から延びる基板支持部を設け(図視略)、その基板支持部に電子基板40を積層することで行われる。繊維網形成後に、必要に応じて基板支持部の一部をレーザ等で破断することで、基材1から独立して電子基板40が懸架された状態にすることができる。
一態様にかかるウェアラブルデバイスは、上述の電子機能部材10を備える。図8は、一態様にかかるウェアラブルデバイスを模式的に示した模式図である。図8に示すウェアラブルデバイス200は、電子機能部材10と、電子機能部材10の導電被覆膜3によって接合された集積回路50と、電子機能部材10及び集積回路50を覆うように形成された被覆膜60とを備える。
図9は、実施例における電子機能部材の作製・使用手順を示した。
基材として、パリレンからなるフィルムを用い、1cm×2cmの開口部を形成した。このときパリレンの裏面には同じサイズの開口部が形成されたポリイミドフィルムを支持体として用いた。
次に、開口部に対してエレクトロスピニング法を用いて樹脂組成物を懸架させた。樹脂組成物はPVAで形成されており、樹脂組成物の直径は300〜800nmであり多少のばらつきを有する。
さらに、樹脂組成物からなる繊維網と基材に渡って一体として導電被覆部を形成した。導電被覆部は、Auをマスクを介した蒸着で形成した。マスクにより、繊維網上の導電被覆部は3端子形状とした。導電被覆部の膜厚は、80nmであった。
比較例1の電子機能部材は、パリレンからなるフィルム上に、Au膜をマスクを介して3端子で形成した。実施例1とは、開口部を有さない点、繊維網を有さない点が異なる。この比較例2の電子機能部材を用いて、実施例1と同様の検討を行ったところ、電極間で測定された抵抗値は、100kΩ〜1MΩであった。
実施例1と同様の方法で電子機能部材を作製した。作製した電子機能部材を人体の皮膚表面に装着して、抵抗値測定を行った。その結果、皮膚へ付着してから2週間経過後も測定することができた。すなわち、人体の発汗等や、日常生活で曝されるような水分に触れても、密着力が低下しなかった。これは電子機能部材が、柔らかく変形等に強く、またガスや水分や光の透過性を有するためであると考えられる。
Claims (8)
- 基材と、
前記基材に延在して接続され、生体に対して溶解可能な物質からなる繊維状の樹脂組成物からなる繊維網と、
前記繊維網の一部分の一方の面側を被覆すると共に、基材上にも延在する、パターニングされた導電被覆部とを備える生体用薄型電極部材。 - 前記繊維網は、直径が100nm〜10μmである繊維状の樹脂組成物からなる請求項1に記載の生体用薄型電極部材。
- 前記樹脂組成物が、互いに一部で結着していることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の生体用薄型電極部材。
- 前記基材は開口部を有し、前記開口部の周囲の基材を外枠とし、前記繊維網が前記開口部に懸架されており、
前記繊維網の内、開口部に位置する部分の一方の面側を被覆すると共に、基材上にも延在する、パターニングされた導電被覆部とを備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の生体用薄型電極部材。 - 前記開口部の開口率が、10%〜99%であることを特徴とする請求項4に記載の生体用薄型電極部材。
- 前記導電被覆部を構成する導電性被覆の膜厚が、20nm〜2000nmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の生体用薄型電極部材。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の生体用薄型電極部材の導電被覆部に接続された電子回路要素を有する電子部品。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の生体用薄型電極部材を備えたウェアラブルデバイス。
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JPH08503875A (ja) * | 1993-04-07 | 1996-04-30 | アイオメッド,インコーポレーテッド | イオン浸透療法用改良型電極 |
JP6444158B2 (ja) * | 2014-12-16 | 2018-12-26 | 国立研究開発法人科学技術振興機構 | 電子機能部材、電子部品及びウェアラブルデバイス |
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