JP2021034386A - 気体浮上式搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】気体浮上式搬送装置において、任意のタイミングでギャップ量を測定できるようにする。【解決手段】気体浮上式搬送装置18は、スライダ30及びスライダ30を貫通するレール24を有する。ギャップ量測定システム100は、スライダ30の一方側に設けられた複数の測定部106、及び、スライダ30の他方側に設けられた複数の測定部106を有する。各測定部106は、スライダ30に固定されたセンサ、及び、レール24に設けられた反射帯110により構成される。【選択図】図1

Description

本発明は気体浮上式搬送装置に関し、特に、ギャップ量の測定に関する。
電子ビーム描画装置、マスク検査装置、半導体製造装置、走査型電子顕微鏡等は、一般に、対象物を搬送する搬送装置を備えている。搬送装置として各種の搬送装置が実用化されている。その中で気体浮上式搬送装置は、対象物を載置したスライダを気体圧力により浮上させつつそのスライダを移動させることにより、対象物を搬送する装置である(特許文献1を参照)。浮上用の気体として、例えば、クリーンドライエア、窒素ガス等が用いられる。
具体的に説明すると、スライダには水平方向に貫通した角穴が設けられている。その角穴を角軸であるレールが貫通している。角穴の内面には、複数の開口部が設けられており、各開口部からスライダ外表面への気体の吹き出しにより、スライダの浮上状態が形成される。すなわち、スライダがレールに接触していない状態が形成される。レールとスライダとの間の隙間の大きさつまりギャップ量は非常に小さく、それは例えば2〜3μmである。
なお、特許文献2に開示された気体浮上式搬送装置は、気体圧力により基板を浮上させながら基板を搬送するものであり、基板の浮上量を測定するために、上部センサ及び下部センサを備えている。その装置は、基板を載置するスライダを備えていない。
特開2017−73503号公報 特開2007−88201号公報
気体浮上式搬送装置において、ギャップ量が小さくなり、スライダがレールに接触すると、スライダが動かなくなってしまう。ギャップ量を適正値又は適正範囲内に維持する必要がある。ギャップ量を手作業で測定するならば、作業員の負担が生じてしまう。
気体浮上式搬送機構が真空室内に配置されている場合、例えば、真空室の天井を取り外さないと、ギャップ量の測定を行えない。しかも、ギャップ量の測定後において、密閉空間を再び形成した上で、その密閉空間の内部を再び真空状態にする必要がある。このように、ギャップ測定に際しては、作業者の負担が非常に大きく、また気体浮上式搬送装置の再稼働までにかなりの時間を要している。
本発明の目的は、気体浮上式搬送装置において、必要なタイミングで又は定常的にギャップ量を簡便に測定できるようにすることにある。
本発明に係る気体浮上式搬送装置は、対象物を直接的又は間接的に載置するスライダと、前記スライダに設けられた貫通孔を通過したレールと、前記スライダに設けられ、前記レールの表面に向けて光を照射すると共に反射光を検出することにより、前記スライダと前記レールとの間のギャップ量を測定する検出部と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、ギャップ量を測定する検出部がスライダに設けられているので、つまり、スライダと一緒に検出部もスライド運動するので、必要なタイミングで又は定常的にギャップ量を測定することが可能となる。ギャップ量の測定に際して、気体浮上式搬送装置に対して作業者がアクセスする必要はなく、つまり、それを収容している空間の状態を変更する必要がない。上記構成によれば、作業者の負担を大幅に軽減でき、また、ギャップ量の測定に要する時間を大幅に短縮化できる。
対象物を直接的に載置するスライダに対して検出部が設けられてもよいし、他のスライダ等を介して対象物を間接的に載置するスライダに対して検出部が設けられてもよい。気体浮上式搬送装置が複数のスライダを有する場合、それぞれのスライダに対して検出部が設けられてもよい。各スライダの一方側及び他方側においてギャップ量が測定されてもよい。断面矩形のギャップにおける上側部分、下側部分、左側部分及び右側部分のそれぞれに対して、それらの一方側及び他方側において、複数箇所で、ギャップ量が測定されてもよい。
実施形態において、前記レールの表面には反射部材が設けられ、前記検出部は、前記反射部材に対して前記光を照射し、前記反射部材からの前記反射光を検出する。レール表面が反射率の低い面又は光散乱を生じさせる面である場合、レール表面に対して反射部材を設ければ、ギャップ量を正確に測定できる。
実施形態において、前記検出部は複数のセンサにより構成され、前記反射部材は前記複数のセンサに対応した複数の反射帯により構成され、前記各反射帯は前記レールの長手方向に沿って伸長している。複数のセンサ及び複数の反射帯により複数の測定器が構成される。換言すれば、検出部及び反射部材により複数の測定器が構成される。
実施形態において、前記各反射帯は金属蒸着層である。金属蒸着層は、高反射率を有する薄膜である。レールに溝を形成し、その溝の中に金属蒸着層を形成するようにしてもよい。すなわち、金属蒸着層の表面レベルとレール表面レベルとを合わせてもよい。
実施形態において、前記複数のセンサは、前記スライダの一方側において、複数の箇所で前記ギャップ量を測定する一方側センサ列と、前記スライダの他方側において、複数の箇所で前記ギャップ量を測定する他方側センサ列と、を含む。各センサ列は、望ましくは、レールの長手方向に直交するギャップ部分を当該直交方向における複数の箇所で測定するものである。
実施形態において、前記複数の反射帯は、前記一方側センサ列に対応した一方側反射帯列と、前記他方側センサ列に対応した他方側反射帯列と、を含む。レール表面の全体に反射層を形成してもよいが、必要な部分に複数の反射帯を設ければ、レール製作コストの低減を図れる。
実施形態において、前記検出部の出力信号に基づいて異常を判定する異常判定部と、前記異常が判定された場合に前記異常を報知し又は前記スライダの動作を制御する制御部と、を含む。異常の報知により作業者に対して必要な対処を促せる。異常が検知された場合にギャップクリーニングのための制御が実行されてもよい。検出部の出力信号を示すデータをデータロガーに連続的に記録し、データロガーに記録された一連のデータに基づいて異常が判定されてもよい。望ましくは、スライダがレールに対して接触する前に異常が判定される。実施形態において、前記検出部は、前記スライダの運動の過程で間欠的又は連続的に前記ギャップ量を測定する。望ましくは、対象物に対して荷電粒子を照射している過程において間欠的に又は連続的にギャップ量が測定される。
本発明によれば、必要なタイミングで又は定常的にギャップ量を簡便に測定できる。
実施形態に係る気体浮上式搬送装置を備えた荷電粒子線装置を示す模式図である。 気体浮上式搬送装置の上面図である。 検出方法の一例を示す図である。 検出方法の他の例を示す図である。 制御に関わる構成を示すブロック図である。 変形例を示す断面図である。 制御部の構成例を示す図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、実施形態に係る荷電粒子線装置が示されている。この荷電粒子線装置は、具体的には、電子ビーム描画装置10である。電子ビーム描画装置10は、例えば、半導体製造用マスクを形成する際に利用されるものである。他の荷電粒子線装置に対して以下に説明する構成が適用されてもよい。
電子ビーム描画装置10は、鏡筒12及び基部14を有している。鏡筒12内には、電子ビーム源、偏向レンズ、対物レンズ等が設けられている。それらの構成により電子ビーム22が生成及び走査される。基部14の内部は真空室16である。真空室16内に気体浮上式搬送装置18が設けられている。気体浮上式搬送装置18はガスベアリング装置とも称される。浮上用ガスとして例えばクリーンドライエアが用いられる。
なお、対象物20を加工する際には、電子ビーム22が連続的に形成されつつ電子ビーム22が走査され、あるいは、電子ビーム22が間欠的に形成されつつ電子ビーム22が走査される。なお、図1において、第1水平方向がX方向であり、垂直方向がZ方向である。X方向とZ方向に直交する方向(紙面貫通方向)が第2水平方向としてのY方向である。
気体浮上式搬送装置18は、X方向搬送機構18X、Y方向搬送機構18Y1及びY方向搬送機構18Y2を有する。X方向搬送機構18Xは、X方向に伸長したレール24及びレール24に沿って運動するスライダ30を有している。レール24は角軸である。スライダ30は、X方向に貫通した角穴を有し、その角穴をレール24が通過している。角穴が有する4つの内面には、それぞれ、複数の開口部40,42が設けられている。個々の開口部40,42から浮上用ガスが放出される。これにより、スライダ30の浮上状態が形成される。すなわち、スライダ30がレール24に対して接触していない状態が形成される。そのような浮上状態において、圧力勾配等を利用して、スライダ30に対してX方向への運動力が与えられる。スライダ30に対して、駆動用ガスが別途、供給されてもよい。
スライダ30の上部に、台座としてのステージ19が設けられている。スライダ30の上部それ自体がステージ19として機能してもよい。ステージ19上に対象物20が載置され、それが保持される。
Y方向搬送機構18Y1及びY方向搬送機構18Y2は、それら両者相俟って、X方向搬送機構18XをY方向に搬送するものである。Y方向搬送機構18Y1及びY方向搬送機構18Y2は、それぞれ、ステージ19を除いて、上記のX方向搬送機構と同様の構成を有する。
具体的には、Y方向搬送機構18Y1は、Y方向に伸長したレール26と、レール26に沿って運動するスライダ32と、を有する。スライダ32に対してレール24の一方端部が連結固定されている。スライダ32は、Y方向に貫通した角穴を有し、その角穴を角軸であるレール26が通過している。角穴が有する4つの内面には、それぞれ複数の開口部が設けられている。個々の開口部は上記同様に浮上用ガスを吹き出すものである。符号36はレール26を保持した支柱を示している。
Y方向搬送機構18Y2は、Y方向搬送機構18Y1と同様の構成を有し、具体的には、レール28及びスライダ34を有する。スライダ34に形成された角穴を角軸であるレール28が貫通している。スライダ34からの気体吹き出しにより、スライダ34は非接触状態且つ浮上状態におかれる。符号38はレール28を保持した支柱を示している。スライダ34には、レール24の他方端部が連結固定されている。
ステージ19の位置及び姿勢を検出するために検出システムが設けられている。検出システムは例えばレーザー干渉計を有する。これについては後に図2を用いて説明する。
レール24とスライダ30の間には断面矩形の隙間であるギャップが存在している。そのギャップ量を測定するために、ギャップ量測定システム100が設けられている。また、レール26とスライダ32の間には、断面矩形の隙間であるギャップが存在している。そのギャップ量を測定するために、ギャップ量測定システム102が設けられている。更に、レール28とスライダ34の間には、断面矩形の隙間であるギャップが存在している。そのギャップ量を測定するために、ギャップ量測定システム104が設けられている。
各ギャップ量測定システム100,102,104は、検出部及び反射部材により構成される。検出部は、スライダ30,32,34に設けられた複数のセンサ108により構成され、反射部材は、レール24,26,28の表面に設けられた複数の反射帯110により構成される。見方を変えると、各ギャップ量測定システム100,102,104は複数の測定部106により構成され、各測定部106は1つのセンサ108及び1つの反射帯110により構成される。
図2には、気体浮上式搬送装置18の上面が示されている。気体浮上式搬送装置18は、既に説明したように、X方向搬送機構18X、Y方向搬送機構18Y1、及び、Y方向搬送機構18Y2により構成される。それらの搬送機構18X,18Y1,18Y2により、ステージ19がX方向及びY方向に走査され、あるいは、ステージ19のX方向座標及びY方向座標が定められる。
ステージ19の位置及び姿勢を検出するために検出システムが設けられている。検出システムは、例えば、レーザー干渉計を含むものである。ステージ19において、X方向に向く側面にはミラー64が設けられ、Y方向に向く側面にはミラー66が設けられている。Z方向を向くミラーも設けられているが、その図示は省略されている。ミラー64上の複数の位置に向けて複数のレーザー光が照射され、ミラー64からの複数の反射レーザー光が観測される(符号68を参照)。また、ミラー66上の複数の位置に向けて複数のレーザー光が照射され、ミラー66からの複数の反射レーザー光が観測される(符号70を参照)。Z方向についても同様の測定が実行される。
ギャップ量測定システム100は、一方側測定部列を構成する2つの測定部112A,112Bを有し、他方側測定部列を構成する2つの測定部112C,112Dを有する。個々の測定部112A,112B,112C,112Dは、1つのセンサ及び1つの反射帯110により構成される(図2においては各センサの図示が省略されている)。各反射帯110は、レールの長手方向に沿って伸長した形態を有する。各反射帯110の長さは、スライダのスライド範囲の全体にわたってギャップ量を測定できるように定められる。各反射帯110の幅は、レーザー光を安定的に反射できるように定められる。
なお、スライダ30の両側に設けられた4つのセンサにより検出部が構成され、4つのセンサに対応して設けられた4つの反射帯110により反射部材が構成される。換言すれば、検出部は一方側センサ列及び他方側センサ列により構成され、反射部材は一方側反射帯列及び他方側反射帯列により構成される。
ギャップ量測定システム102は、上記のギャップ量測定システム100と同様の構成を有し、すなわち、一方側測定部列を構成する2つの測定部114A,114Bを有し、また、他方側測定部列を構成する2つの測定部114C,114Dを有する。個々の測定部114A,114B,114C,114Dは、1つのセンサ及び1つの反射帯により構成される。ギャップ量測定システム104も、上記のギャップ量測定システム100と同様の構成を有し、すなわち、一方側測定部列を構成する2つの測定部116A,116Bを有し、また、他方側測定部列を構成する2つの測定部116C,116Dを有する。個々の測定部116A,116B,116C,116Dは、1つのセンサ及び1つの反射帯により構成される。
なお、スライダ30に対してはチューブ90を介して浮上用ガスが供給されている。スライダ32に対してチューブ92を介して浮上用ガスが供給されている。スライダ34に対してはチューブ94を介して浮上用ガスが供給されている。
図3には、検出方法の一例が示されている。具体的には、図3は、測定部106の構成例を示すものである。測定部106は、スライダ120とレール122との間のギャップについてギャップ量を測定するものである。測定部106は、アーム118を介してスライダ120の上部に固定されたセンサ108、及び、レール122の表面に形成された反射帯110からなる。
センサ108は、光学式距離センサとしてのレーザー変位計であり、レーザー光を照射し、反射レーザー光を受光するものである。反射帯110は、実施形態において、金属蒸着層により構成される。それを構成する金属は例えばアルミニウムである。高い光反射率を有する他の金属により金属蒸着層が構成されてもよい。金属蒸着層の厚みは、ギャップ123の大きさ(例えば2〜3μm)に対して十分に小さい。
ギャップ量の測定及び演算に先立って、スライダ120に対する浮上用ガスの供給が停止され、あるいは、その流量が低減される。これにより、スライダ120がレール122に接触した状態、つまりギャップ量ゼロの状態(着座状態)が形成される。その状態において、センサ108により、センサ108と反射帯110との間の距離h1が測定される。距離h1が基準値として記憶部内に格納される。その後、浮上用ガスの供給により、浮上状態が形成され、その浮上状態において、センサ108により、センサ108と反射帯110との間の距離h2が測定される。距離h1から距離h2を減算することによりギャップ量Δgが演算される。ギャップ量Δgが規定値から外れている場合又は規定範囲外にある場合に異常が判定される。測定部ごとに上記のような測定が実施される。
対象物の搬送過程において、事前に記憶された基準値に対して距離h2を比較することにより、ギャップ量の異常の有無が判定されてもよい。複数の測定部により測定された複数のギャップ量に基づいて異常の種別が判定されてもよい。例えば、ローリング異常、ピッチング異常及びヨーイング異常が判定されてもよい。更に、異常の種別に応じて異常を解消するための制御が実行されてもよい。その制御には、浮上用ガスの圧力制御によるスライダの位置及び姿勢の制御が含まれる。
図4には、検出方法の変形例が示されている。図4において、測定部106Aは、アーム118Aを介してスライダ120Aの下部に設けられたセンサ108A、及び、レール122Aの下面に形成された反射帯110Aにより構成されている。ギャップ量の測定に先だって、スライダ120Aへ浮上用ガスの供給の制御により、スライダ120Aをレール122Aに接触させた状態を形成し、その際におけるセンサ108Aと反射帯110Aとの間の距離h3が測定され、その距離h3が記憶される。その後、スライダ120Aの浮上状態つまり非接触状態を形成した上で、センサ108Aと反射帯110Aとの間の距離h4が測定される。距離h3から距離h4を減算することより、ギャップ量Δgが演算される。そのギャップ量Δgに基づいて異常の有無が判定される。
図5には、制御に関わる構成が示されている。制御部130は、判定手段及び制御手段として機能するものである。制御部130には、搬送機構ごとに、つまりギャップ量測定システムごとに設けられた複数のセンサからの検出信号が入力されている。制御部130は、搬送機構ごとに、ギャップ量の異常の有無及び異常の種別を判定している。ギャップ量の異常が判定された場合、制御部130は、表示器132の画面上にアラーム情報を表示する。また、スピーカ134に対してアラーム信号を供給する。そのような報知によって作業者による対応が促される。
異常が判定された場合に、その種別及びその程度を解析し、圧力調整器138の制御により、異常を自動的に解消させるようにしてもよい。圧力調整器138には、浮上用ガス源からの浮上用ガスが供給されており、圧力調整器138は、複数のスライダに対して、圧力調整された浮上用ガスを供給するものである。なお、圧力調整器138は、複数のガス供給経路に設けられた複数の電磁バルブ及び複数のレギュレータ等を含むものである。
実施形態において、制御部130は、基準値の取得時において浮上用ガスの供給停止の制御も行っている。制御部130は、連続的又は間欠的にギャップ量をモニタリングするデータロガーとして機能している。制御部130により、収集されたデータが事後的に解析されてもよい。
図6には、他の実施例が示されている。ギャップ測定システム206は、スライダ200の一方側においてギャップ量を測定する一方側構成、及び、スライダ200の他方側においてギャップ量を測定する他方側構成からなる。図6には、それらの構成の内で、一方側構成が示されている。
スライダ200は、貫通孔としての角穴を有し、その角穴を角軸としてのレール202が通過している。角穴の内面とレール202の外面との間には断面矩形のギャップが存在する。角穴の内面は4つの面からなり、各面には複数の開口部が設けられている。各開口部から浮上用ガスがレール外面へ向けて放出される。
ギャップは、上側部分、下側部分、左側部分及び右側部分により構成される。それらの4つの部分に対応して4つの測定部ペア204A,204B,204C,204Dが設けられている。各測定部ペア204A,204B,204C,204Dは、レール202の長手方向(つまりレール軸方向としてのX方向)に直交する方向(つまりY方向又はZ方向)に並ぶ2つの測定部により構成されている。すなわち、直交方向に並ぶ2箇所でギャップ量が測定されている。
整理すると、図6に示した構成によると、スライダ200の一方側の8箇所でギャップ量が測定され、スライダ200の他方側の8箇所でギャップ量が測定される。16箇所で測定された16個のギャップ量に基づいて、異常の有無が判定される。その際において、16個のギャップ量に基づいて、スライダの位置及び姿勢が評価されてもよい。例えば、ローリング異常、ピッチング異常又はヨーイング異常が判定されてもよい。反射帯を設けることに代えて、レール表面に対する研磨等を施してもよい。各センサにより反射帯上の複数の点で複数の距離が測定されてもよい。
図7には、制御部130Aの構成例が示されている。制御部130Aは、図5に示した制御部130に対応するものである。ガス源318により浮上用ガスが生成される。圧力調整器138は、各スライダ30,32,34が有する複数の開口部に対して浮上用ガスを供給するものである。検出システム316は、図2を用いて説明したように、複数のレーザー光を利用してスライダ30の三次元位置を検出する。検出システム316から出力された検出信号が位置制御部314へ送られている。
ステージ制御部308は、図示の構成例において、圧力制御部312及び位置制御部314を有する。圧力制御部312は、圧力調整器138の動作を制御する。判定部304がギャップ量の異常を判定した場合、圧力制御部312は、その異常が解消されるように、圧力調整器138を制御する。位置制御部314は、検出信号が示す位置情報に基づいて各スライダ30,32,34の位置をフィードバック制御する。具体的には位置の制御はガス圧の調整によって行われる。
各スライダ30,32,34は、ギャップ量を測定する複数の測定部を有する。個々の測定部から出力された信号が信号検出回路300に与えられている。信号検出回路300は、各出力信号に対してA/D変換等の必要な信号処理を施し、これによりギャップ量を示すデジタルデータを生成する。例えば、スライダ30の移動過程においてリアルタイムで連続的にギャップ量が検出される。各測定部よって連続的に検出されるギャップ量データがデータロガーとしての記憶部302に時系列順で格納される。判定部304は、記憶部302に格納された個々のギャップ量データを記憶部306に格納された正常範囲(上限値及び下限値で規定される範囲)と比較し、ギャップ量が正常範囲内にあれば、異常なしと判定し、ギャップ量が正常範囲を超えていれば、特にその下限値を下回っていれば、異常ありと判定する。既に説明したように、間欠的にギャップ量が測定されてもよい。
判定部304によりギャップ量の異常が判定された場合、圧力制御部312により、ギャップ量が適正範囲内になるように、ガス圧力がフィードバック制御される。ガス圧の調整では異常を解消できない場合、判定部304から警告部310へ警告信号が出力される。これにより、例えば、表示器132に警告を示す情報が表示され、スピーカ134から警告音が出力される。図示された判定部304は、データロガーとしての記憶部302に記憶されたデータを解析することにより、時間変化に伴うギャップ量変化や位置変化に伴うギャップ量変化を特定する機能を有する。判定部304は、そのような変化に基づいて異常に至る予兆を判定し、それを示す情報(予兆表示や予兆音)をユーザーに提供する。
なお、既に説明したように、基準値に対して測定値を比較することによりギャップ量を演算し得る。図7に示した構成は一例に過ぎないものであり、ギャップ量の異常を判定し異常に対処する手段として多様な構成を採用し得る。
上記実施形態によれば、ギャップ量を簡便に測定できる。すなわち、ギャップ量の測定に際して、気体浮上式搬送装置に対してギャップ量測定装置を取り付ける必要はなく、真空室の状態を維持できるので、真空状態を再度構築する必要がなくなる。また、上記実施形態によれば、スライダ停止等の深刻な異常が生じる前にそれを事前に検出することが可能となる。また、上記実施形態によれば、温度変化その他によりギャップ量が規定値から変動した場合にリアルタイムでギャップ量を適正化できる。
10 電子ビーム描画装置、12 鏡筒、14 基部、16 真空室、18 気体浮上式搬送装置、19 ステージ、20 対象物、24,26,28 レール、30,32,34 スライダ、100,102,104 ギャップ量測定システム、106 測定部、108 センサ、110 反射帯。

Claims (8)

  1. 対象物を直接的又は間接的に載置するスライダと、
    前記スライダに設けられた貫通孔を通過したレールと、
    前記スライダに設けられ、前記レールの表面に向けて光を照射すると共に反射光を検出することにより、前記スライダと前記レールとの間のギャップ量を測定する検出部と、
    を含むことを特徴とする気体浮上式搬送装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記レールの表面には反射部材が設けられ、
    前記検出部は、前記反射部材に対して前記光を照射し、前記反射部材からの前記反射光を検出する、
    ことを特徴とする気体浮上式搬送装置。
  3. 請求項2記載の装置において、
    前記検出部は複数のセンサにより構成され、
    前記反射部材は前記複数のセンサに対応した複数の反射帯により構成され、
    前記各反射帯は前記レールの長手方向に沿って伸長している、
    ことを特徴とする気体浮上式搬送装置。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記各反射帯は金属蒸着層である、
    ことを特徴とする気体浮上式搬送装置。
  5. 請求項3記載の装置において、
    前記複数のセンサは、
    前記スライダの一方側において、複数の箇所で前記ギャップ量を測定する一方側センサ列と、
    前記スライダの他方側において、複数の箇所で前記ギャップ量を測定する他方側センサ列と、
    を含むことを特徴とする気体浮上式搬送装置。
  6. 請求項5記載の装置において、
    前記複数の反射帯は、
    前記一方側センサ列に対応した一方側反射帯列と、
    前記他方側センサ列に対応した他方側反射帯列と、
    を含むことを特徴とする気体浮上式搬送装置。
  7. 請求項1記載の装置において、
    前記検出部の出力信号に基づいて異常を判定する異常判定部と、
    前記異常が判定された場合に前記異常を報知し又は前記スライダの動作を制御する制御部と、
    を含むことを特徴とする気体浮上式搬送装置。
  8. 請求項1記載の装置において、
    前記検出部は、前記スライダの運動の過程で間欠的又は連続的に前記ギャップ量を測定する、
    ことを特徴とする気体浮上式搬送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115325974A (zh) * 2022-10-12 2022-11-11 湖北上启计量检测有限公司 一种坐标测量仪

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