JP2021033751A - プラントシステム制御装置及びプラント制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】プラントシステムの外部からプラントシステムを制御可能とすることを課題とする。【解決手段】プラント201を有するプラントシステム200から出力される信号値F1を取得する外部入力インタフェース101と、外部入力インタフェース101で取得された信号値F1からプラント201の運転特性であるプラント運転特性を推定するプラント運転特性学習部106と、推定されたプラント運転特性を基に、プラント201を制御するための指令値F2を演算する指令値演算部108と、プラント201における、指令値F2による制御の代替の実行有無を判定する制御代替判定部109と、制御代替判定部109によって、プラント201の代替制御が判定されると、指令値F2をプラントシステムへ出力する外部出力インタフェース102と、を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、プラントシステム制御装置及びプラント制御システムの技術に関する。
既設プラントの運転特性や制御アルゴリズムは中身が、一般的にブラックボックスである。ブラックボックスであるプラントの制御を外部から行うためには、プラントの運転特性の推定及び指令値の算出が必要である。プラントの運転特性を推定する技術としてブラックボックスモデリング、オブザーバ制御方式がある。しかし、外部からプラントの運転特性を推定する技術、及び、外部からプラントの制御を代替する技術がない。
既設のコントローラの置き換えに関する背景技術として、例えば、特許文献1のような技術がある。特許文献1には「運転情報データベースと運転特性計算部の組み合わせ又は機器情報データベースと機器特性計算部の組み合わせのいずれか一つを含み、前記運転特性計算部、又は機器特性計算部が計算した特性値を用いてプラントの運用コストを評価するコスト評価部と、前記コスト評価部が出力するコスト評価値が最適となるようにプラントに与える制御信号の生成方法を自律学習する操作方法学習部とを備え、前記操作方法学習部は、前記コスト評価部が出力するコスト評価値を手掛かりに操作方法を学習するように構成する」プラントの制御装置及び火力発電プラントの制御装置が開示されている(要約参照)。
また、特許文献2には「ボイラプラントの計測データを入力してプラント運転特性を模擬したプラントモデルに基づいてボイラプラントへの運転操作指令値を演算して運転を行うボイラプラントの制御装置に、運転データを蓄積した運転実績データベースと、蓄積した運転データから操作量の変化傾向を演算してボイラプラントの状態を判定する運転状態判定手段と、プラントモデルで計算したプロセス値とボイラプラントの計測値との誤差を計算するモデル誤差評価手段と、蓄積された過去のデータを含むプロセス値と操作指令値との相関関係をモデル化する運転データモデル化手段と、前記誤差値を用いて操作指令候補値を計算する探索点決定手段とを備えた」ボイラプラントの制御装置が開示されている(要約参照)。
そして、特許文献3には「第1、第2及び第3のステップを持つ。第1のステップでは、監視制御装置及び既設のコントローラと通信する新設のコントローラを監視制御ネットワークに接続する。第2のステップでは、制御用データ又は状態データをコントローラへ送信する際に制御用ネットワークと監視制御ネットワークとへ送信することを既設のコントローラに対して設定する。第3のステップでは、制御用データ又は状態データを監視制御ネットワークを介して新設のコントローラへ送信する場合と、状態データを監視制御ネットワークを介して監視制御装置へ送信する場合とにおいて異なるマルチキャスト・アドレスを用いることをコントローラに対して設定する」監視制御システムの更新方法、監視制御システム及び制御方法が開示されている(要約参照)。
さらに、特許文献4には「目的関数設定部1と、プラントモデル3と、制御パラメータ最適化部2と、制御パラメータ設定部4と、物理パラメータ設定部5と、設計パラメータ設定部6とを備え、前記制御パラメータ最適化部は、発電プラント300から抽出された制御ロジック情報に基づき、目的関数の最適化に用いる制御パラメータを最適化制御パラメータとして選定する最適化制御パラメータ選定部7と、前記目的関数が最適化されるように、前記プラントモデルを使用して前記最適化制御パラメータの値を調整する最適化制御パラメータ調整部8とを備える」制御パラメータ最適化システム及びそれを備えた運転制御最適化装置が開示されている(要約参照)。
特開2012−053505号公報 特開2008−146371号公報 特開2018−097681号公報 特開2017−016353号公報
特許文献1及び特許文献2に記載の技術は、プラントの運転特性を予測し、制御しているものであり、プラントの運転特性と制御特性とを合わせてのモデリングはできていない。また、既設のコントローラの制御を代替することは記載されていない。
特許文献3に記載の技術は、既設のコントローラを新設のコントローラに切り替える方法である。しかし、機器の運転特性を考慮したうえで代替するか否かの判断する機能について記載されていない。
特許文献4に記載の技術では、プラントモデルをあらかじめライブラリとして作成する必要がある。また、既設のコントローラの制御を代替することは記載されていない。
このように、従来技術では、プラントの運転特性と制御特性とを推定し、かつ、既設のコントローラを外付けで代替する機能を有するプラント制御デバイスを提供できていない。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、プラントシステムの外部からプラントシステムを制御可能とすることを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明は、プラントを有するプラントシステムから出力される信号値を取得する入力部と、前記入力部で取得された前記信号値から前記プラントの運転特性であるプラント運転特性を推定する推定部と、推定された前記プラント運転特性を基に、前記プラントを制御するための指令値を演算する指令値演算部と、前記プラントにおける、前記指令値による制御の代替の実行有無を判定する制御代替判定部と、前記制御代替判定部によって、前記プラントの代替制御が判定されると、前記指令値を前記プラントシステムへ出力する出力部と、を有することを特徴とする。
その他の解決手段は実施形態中において適宜記載する。
本発明によれば、プラントシステムの外部からプラントシステムを制御可能とすることができる。
第1実施形態に係るプラント制御システムの構成図である。 学習条件設定画面の例を示す図である。 学習結果画面の例を示す図である。 効果画面の例を示す図である。 プラントの一形態である風力発電装置を示す全体概略構成図である。 第2実施形態における風力発電制御システムの構成図である。 風力発電装置における運転制御特性(ピッチ角)の一例を示す図である。 風力発電装置における運転制御特性(ロータ回転速度)の一例を示す図である。 風力発電装置における運転制御特性(発電電力)の一例を示す図である。 信号種類推定処理の手順を示すフローチャートの一例である。 ヨー角の信号種類推定処理の手順を示すフローチャートである。 風力発電装置における周速比と、パワー係数の関係を示した図である。 プラントシステムの一形態である太陽光発電システムを示す全体概略構成図である。 第3実施形態における太陽光発電制御システムの構成を示す図である。 プラント制御デバイスのハードウェア構成図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態(「実施形態」という)を説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分については、その詳細な説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るプラント制御システム1の構成図である。
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るプラント制御システム1について説明する。
図1に示すように、プラント制御システム1は、プラント制御デバイス100、プラントシステム200、操作装置310、外部入力装置330、及び、ディスプレイ320を有している。
なお、本実施形態では、プラント制御デバイス100がプラントシステム200から受け取る情報を信号値F1と称する。また、プラント制御デバイス100がプラントシステム200へ送信する情報を指令値F2と称する。また、指令値F2を含む信号を制御信号と称する。
プラントシステム200はプラント201、プラント制御部202、運転情報DB(Data Base)203で構成されている。プラント制御部202がプラント201の制御を行っている。また、プラント201の制御情報や、プラント201の運転に使用されたり、運転の結果出力される信号値F1が運転情報DB203に保存されたりする。
プラント制御デバイス100は、演算を行う構成として、データ変換部104、プラント運転特性学習部106、制御特性学習部107、指令値演算部108、制御代替判定部109、制御信号生成部110を有している。プラント制御デバイス100は、外部入力DB103、学習入力DB105、出力情報DB111、バックアップ運転情報DB113、学習情報DB114を有している。
また、プラント制御デバイス100は、外部との接続インタフェースとして、外部入力インタフェース101、外部出力インタフェース102が備えられている。
そして、プラント制御デバイス100は、外部入力インタフェース101を介して、プラントシステム200から当該プラント201で計測された状態量、信号、運転情報DB203に保存されている状態量等を信号値F1としてプラントシステム200から取得し、外部入力DB103に保存する。あるいは、プラント制御デバイス100はプラント制御部202がプラント201へ出力する指令値(既存指令値と称する)を取得する。
データ変換部104は、外部入力DB103からプラント運転特性学習部106及び制御特性学習部107で学習するために必要なデータの抽出、データが保存された行列(リスト)の整理、2次データの作成、データの単位変換等を行う。また、データ変換部104では、信号値F1が、どのような種類の信号値F1であるのかを推定する。これは、前記したように、プラントシステム200の制御はブラックボックスとなっているため、信号値F1が、どのような種類の信号値F1であるのかが不明なことが多いためである。
ここで、2次データとは、外部入力インタフェース101が取り込んだデータを1次データとした場合、この1次データを基に生成されるデータのことである。例えば、風力発電装置400(図5参照)をプラント201とし、プラント運転特性学習部106で必要なデータが風力発電装置400の発電機543(図5参照)の回転速度や、出力電力であった場合、信号値F1から発電機543の回転速度や、出力電力のデータを抽出し、時系列ごとに関連づけて並び替える。データ変換部104で変換されたデータは学習入力DB105に保存される。
プラント運転特性学習部106は学習入力DB105から取得した信号値F1のうち、プラント運転特性のデータについての関係を学習することでプラント運転特性を学習する。学習には、例えば、ニューラルネットワーク、ディープラーニング、人工知能、最小2乗法等を用いることが可能である。学習されたプラント運転特性のモデル(プラントモデル)は学習情報DB114と指令値演算部108に入力される。プラント運転特性とは、プラント201の信号値F1の時間変化等である。例えば、風力発電の場合、発電電力と風速との関係等がプラント運転特性となる。
制御特性学習部107は、学習入力DB105から取得した信号値F1のうち、制御特性についての関係を学習することにより、プラント201の制御特性を学習する。学習には、例えば、ニューラルネットワーク、ディープラーニング、人工知能、最小2乗法等を用いることが可能である。また、制御特性が明らかであれば、パラメータの同定をすることで制御特性を推定することもできる。学習された制御特性は学習情報DB114と指令値演算部108に入力される。制御特性とは、例えば、定格風速以上では、発電電力を一定値に抑制する制御である。
なお、学習入力DB105に保存されている信号値F1が、プラント運転特性及び制御特性で分けられていない場合、プラント運転特性学習部106及び制御特性学習部107は統合されてもよい。この場合、統合されたプラント運転特性学習部106及び制御特性学習部107が、信号値F1の学習を行う。
前記したように、学習の結果、出力されるプラントモデルは、学習情報DB114と指令値演算部108とに入力される。
指令値演算部108について説明する。指令値演算部108は、プラント運転特性学習部106及び制御特性学習部107によって学習されたプラントモデルを基に指令値F2を演算する。また、指令値演算部108は、外部入力DB103に保存されている信号値F1を、学習されたプラントモデルに入力し、指令値F2を演算する。このようにすることによって、例えば、実機のプラント201の最適動作点の探索を仮想空間上でできるため、運転機会の逸失が避けられる。
また、指令値演算部108は、操作装置310を介して設定された目的関数を基に指令値F2を演算することもできる。例えば、プラント201が太陽光発電システムSLであり、出力抑制を実行する場合、目的となる出力電力になるよう、操作装置310で上限が設定される。その設定値は、指令値演算部108に入力され、指令値演算部108は、指令値F2を演算する。指令値演算部108で演算された指令値F2は学習情報DB114と制御代替判定部109に入力される。このようにすることによって、外部(操作装置310)から任意にプラントシステム200の指令値F2を設定することができる。なお、この場合、プラント運転特性及び制御特性の学習は行われない。
制御代替判定部109について説明する。制御代替判定部109には、外部入力DB103からプラントシステム200の指令値F2が入力される。また、制御代替判定部109には、指令値演算部108または学習情報DB114から、指令値演算部108で演算された指令値F2が入力される。そして、制御代替判定部109は、外部入力DB103に基づく指令値F2と、指令値演算部108で演算された指令値F2とを比較する。比較方法は、以下のようにして行われる。例えば、指令値F2を基に算出される代替判定評価値(発電電力、生産量、コスト、時間等)がある条件を有すると、指令値F2による代替制御を実行すると、制御代替判定部109が判定する。ある条件とは、最大、最小、又は、ある値に近い値を取ること等である。
例えば、プラントモデルを基に算出された指令値F2に基づく代替判定評価値と、外部入力DB103に保存された信号値F1に基づく代替判定評価値を制御代替判定部109が比較する。そして、制御代替判定部109は、設定されている採用条件に合う代替判定評価値を採用する。採用された代替判定評価値が指令値F2に基づく代替判定評価値である場合、制御代替判定部109は、プラント制御デバイス100による代替制御を実行すると判定する。あるいは、例えば、風力発電装置400(図5参照)の劣化に追従させて新たな制御を行いたい場合、制御代替判定部109は、学習の結果であるプラントモデルに基づいて発電電力指令値(指令値F2)を取得する。そして、発電電力指令値と、外部入力DB103に保存されている信号値F1における発電電力との大小を制御代替判定部109が比較する。そして、前者の方が大きければプラント制御デバイス100による代替制御が実行される。このようにすることによって、制御代替が不要の場合、無駄にプラント制御デバイス100による制御代替を行う必要がなくなる。この場合、代替判定評価値は、発電電力指令値そのもの、及び、発電電力そのものということになる。
また、処理部112が、操作装置310で設定するプラントシステム200を保護するための制御値の範囲を設定する。設定された指令値F2の範囲を制御代替判定部109が参照する。そして、制御代替判定部109は、設定された指令値F2の範囲内に指令値演算部108から演算された指令値F2があるか否かを判定する。判定された指令値F2の範囲内に指令値演算部108から演算された指令値F2があれば、プラント制御デバイス100による制御代替が実行される。このようにすることによって、プラントシステム200の保護を実現しつつ、プラント制御デバイス100による代替制御ができる。
また、制御信号生成部110は制御信号を生成する。前記したように、制御信号とは指令値F2を含む信号であり、プラントシステム200に送信される信号である。生成された制御信号は、一旦、出力情報DB111に保存される。その後、外部出力インタフェース102は、出力情報DB111から制御信号を取得すると、プラントシステム200のプラント制御部202と運転情報DB203へ出力される。制御信号には、既設のプラント制御部202が生成する指令値(既存指令値)を制御信号生成部110が生成した制御信号の指令値F2に切り替える指令も含まれる。
このようにすることによって、プラントシステム200におけるプラント制御部202の既存指令値が、プラント制御デバイス100から送信された指令値F2に書き換えられる。この結果、プラント201を代替制御可能にできる。また、プラント制御部202を介さず制御特性学習部107で学習した制御特性をプラント201に適用することも可能である。このようにすることによって、プラント制御部202がデータの書き換えを受け付けなくても、制御特性を受け付ければ、プラント201を制御することができる。
外部入力装置330は、マウス331、キーボード332、タッチパネル装置333、音声認識システム334で構成される。
プラント制御デバイス100の操作員は、外部入力装置330とディスプレイ320を用いることにより、操作装置310を介してプラント制御デバイス100を制御できる。このようにすることによって、操作員は、プラント制御デバイス100における、それぞれのDB103,105,111,113,114に保存されたデータを確認できる。また、操作員は、プラント制御デバイス100の起動を行ったり、処理部112での設定を行ったり、制御代替判定部109における採用条件の設定を行ったりすることができる。
操作装置310は、外部入力インタフェース313、外部出力インタフェース311、データ送受信処理部312で構成されている。外部入力装置330から入力されたデータは、まず、外部入力インタフェース313に入力された後、データ送受信処理部312に入力される。データ送受信処理部312は、プラント制御デバイス100の外部入力インタフェース101へ外部入力装置330から入力されたデータを送信したり、プラント制御デバイス100の外部出力インタフェース102からデータを受け取ったりする。このようにすることによって、操作員はプラント制御デバイス100を操作することができる。
また、データ送受信処理部312からは外部出力インタフェース311を介して画像情報がディスプレイ320に送られる。ディスプレイ320は、送られた画像情報を出力する。
(通信途絶時の制御方法)
プラント制御デバイス100と操作装置310あるいはプラントシステム200との間で通信が途絶した場合におけるプラント201の制御方法について説明する。
操作装置310とプラント制御デバイス100との間の通信が途絶した場合、バックアップ運転情報DB113からプラントシステム200の信号値F1に対応する指令値F2がプラントシステム200に出力される。つまり、プラント制御デバイス100は、操作装置310による操作員の操作によらず、信号値F1に対応する指令値F2を出力する。この場合、取得した信号値F1について、プラント運転特性及び制御特性の学習が新たに行われてもよいし、行われなくてもよい。信号値F1に対応する指令値F2は、バックアップ運転情報DB113に信号値−指令値対応表として保存されている。このバックアップ運転情報DB113の信号値−指令値対応表はプラント201の学習時に随時作成される。なお、信号値−指令値対応表は、学習前の信号値F1を基に作成されてもよい。この場合、データ変換部104で、推定された信号値F1の種類に基づいて信号値−指令値対応表が作成される。
プラントシステム200とプラント制御デバイス100との通信が途絶した場合、基本的には、既存のプラント制御部202がプラントシステム200を制御することになる。しかし、信号値‐指令値対応表を、通信途絶前にプラントシステム200の運転情報DB203に予め記憶させておき、プラント制御部202が運転情報DB203の信号値‐指令値対応表を参照して制御を行うようにすることも可能である。このようにすることによって、プラント制御デバイス100と操作装置310あるいはプラントシステム200との間での通信が途絶した場合でも、プラントシステム200を制御することができる。
なお、プラント制御デバイス100を操作する操作員はプラント201の操作許可を得たものだけとする。また、プラント制御デバイス100と外部との通信を暗号化して行うこともある。このようにすることによって、プラント制御デバイス100は外部からの悪意のある操作を受け付けないようにすることができる。なお、暗号化されて送られてきた信号値F1の複号化は外部入力インタフェース101で行われ、指令値F2の暗号化は外部出力インタフェース102で行われる。
処理部112は、プラント201の機械的応答時間をカウントすることも可能である。例えば、外部出力インタフェース102は、ステップ関数をプラントシステム200に入力する。そして、処理部112は、プラントシステム200が応答するまでの時間をカウントすることも可能である。このようにすることによって、プラント201を系統に接続した際において、応答時間を考慮に入れた全体制御(太陽光発電システムSLであれば出力抑制)を実行することができる。
プラント制御デバイス100において、外部入力DB103、学習入力DB105、学習情報DB114、出力情報DB111のそれぞれを省略することができる。このようにすることによって、プラント制御デバイス100の処理時間が速くなり、プラントシステム200のリアルタイムの制御が可能になる。
(学習条件設定画面P100)
図2は、学習条件設定画面P100の例を示す図である。
学習条件設定画面P100は、プラント運転特性学習部106と、制御特性学習部107との学習条件を設定する際にディスプレイ320に表示される画面である。
学習に関する設定は学習設定領域P110で行われる。学習における入力値の最大値と最小値はそれぞれ、最大入力値入力欄P111、最小入力値入力欄P112に入力される。学習の値の変化ステップ時間は入力値ステップ時間入力欄P113に入力される。学習のサンプリング数はサンプリング数入力欄P114に入力される。
学習パラメータ設定領域P120では学習方法の設定が行われる。学習方法選択欄P121ではプラント制御デバイス100に実装されている学習方法が選択される。選択される学習方法として、例えば、ニューラルネットワーク、ディープラーニング、人工知能、最小2乗法が挙げられる。反復回数入力欄P122では学習の回数が設定される。このようにすることによって、プラント運転特性学習部106と制御特性学習部107とによる学習が不十分でプラントシステム200を模擬できていない場合、学習設定、学習パラメータを変更して、再学習を実施することができる。
そして、操作員が外部入力装置330を介して実行ボタンP131を選択入力すると、学習条件設定画面P100で設定された条件で学習が実行される。
(学習結果画面P200)
図3は、学習結果画面P200の例を示す図である。
学習結果画面P200は、プラント運転特性学習部106と制御特性学習部107による学習結果をディスプレイ320に表示する画面である。
学習結果画面P200は、学習結果表示領域P210及び学習情報判断領域P220を有している。
学習結果表示領域P210には、時間軸を横軸、出力値軸を縦軸とするグラフが表示されている。そして、このグラフには、プラントシステム200から得られる出力値(既存出力値と称する)のプロット(プラント出力値プロットP211)と、プラント運転特性学習部106または制御特性学習部107による学習後出力値プロットP212が表示される。既存出力値は、データ変換部104において、信号値F1の種類が出力値と推定された信号値F1である。
操作員は学習結果表示領域P210の結果をもとに再学習するか否かを検討する。精度が十分であり、再学習の必要がない場合、操作員は、学習情報判断領域P220に表示されている決定ボタンP221を選択入力する。再学習の必要がある場合、操作員は拒否ボタンP222を選択入力する。拒否ボタンP222が選択されると、図2に示す学習条件設定画面P100に戻り、学習条件が再設定された後、再度学習が行われる。
(効果画面P300)
図4は効果画面P300の例を示す図である。
効果画面P300は、プラント制御デバイス100による代替制御の効果をディスプレイ320に表示する画面である。図4に示す効果画面P300は、プラント制御デバイス100による、プラントシステム200の代替制御実行後に表示される画面である。
効果画面P300は、効果表示領域P310及び代替制御判断領域P320を有している。
効果表示領域P310には複数の評価項目P311が表示されている。また、効果表示領域P310には、制御が代替される前の効果判定評価値である代替制御前プロットP312、及び、制御が代替された後の効果判定評価値である代替制御後プロットP313がそれぞれの評価項目P311でプロットされている。効果判定評価値とは、前記した代替判定評価値とは異なる評価値であり、プラントシステム200の作動効率等を判定するための評価値である。操作員は、効果表示領域P310の結果からプラント制御デバイス100による代替制御を実施するか否かを判断する。代替制御を実行する場合、操作員は、代替制御判断領域P320の決定ボタンP321を選択入力する。代替制御を実行しない場合、操作員は、拒否ボタンP322を選択入力する。
なお、指令値演算部108が、学習されたプラントモデルについて、仮想的な信号値F1をスイープすることで、指令値F2が最大値、最小値、あるいは、ある最適な任意の値となる信号値F1を探索することも可能である。そして、指令値演算部108が、探索した信号値F1に基づく指令値F2を算出することも可能である。このようにすることによって、例えば、プラント201の劣化によるプラント運転特性等の変化にも追従した制御を提供できる。また、プラント制御デバイス100は、指令値F2の変化に基づいて、プラント201の劣化を評価することも可能である。
本実施形態によれば、ブラックボックスとなっているプラントシステム200について、学習などによって、プラントシステム200の制御を推定することにより、ブラックボックスとなっているプラントシステム200の制御を行うことが可能となる。また、本実施形態によれば、プラント制御デバイス100をプラントシステム200に接続するだけで、プラントシステム200の制御を行うことが可能となる。この結果、プラントシステム200の構成を変更せずに、ブラックボックスとなっているプラントシステム200について、劣化に伴う制御や、効率的なプラントシステム200の運用が可能となる。さらに、制御特性学習部107を有することにより、制御特性の書き換えも可能となる。
[第2実施形態]
第2実施形態では、プラント201として風力発電装置400を適用した例を示す。
図5は、プラント201の一形態である風力発電装置400を示す全体概略構成図である。
図5に示すように、風力発電装置400は、地上又は洋上に設置された基礎405や、基礎405の上に設置されるタワー404を有している。また、風力発電装置400は、タワー404の頂部に取り付けられるナセル403や、ナセル403の内部の主軸(図示せず)に取り付けられたハブ402を有している。さらに、ロータ406は、ハブ402と、ハブ402に取り付けられた複数のブレード401とで構成されるものである。
主軸には増速機(図示せず)を介して発電機543が連結されており、ロータ406の回転力が増速機を介して発電機543に伝達するよう構成されている。ブレード401が風を受けることでハブ402(すなわち、ロータ406)が回転する。そして、ロータ406の回転力によって発電機543を回転し、電力が発生する。ブレード401は、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics:FRP)製の外皮(外表面と称する場合もある)と、この外皮の内側に配置される主桁(図示せず)とを備えて構成される。
(風力発電制御システム6)
図6は、風力発電制御システム6の構成図である。
風力発電制御システム6は、図1のプラント制御システム1のプラント201に風力発電装置400が適用された例である。
図6の例において、風力発電制御システム6は、プラント制御デバイス100、風力発電システム計測部500、風力発電システム制御部551、風力発電システム駆動部540を有する。風力発電システム計測部500、風力発電システム制御部551、風力発電システム駆動部540が、図1のプラントシステム200に相当する。また、風力発電システム制御部551が、図1のプラント制御部202に相当する。図6において、図1に示す操作装置310、ディスプレイ320、外部入力装置330は図示省略している。
風力発電システム計測部500は、風況計測部510、発電状態計測部520、風力発電システム状態計測部530を有している。
風況計測部510は、風力発電装置400に流入する風向を計測する風向計511と、風速を計測する風速計512とを有する。これらによる計測結果(風向、風速)は風力発電システム制御部551に入力される。風向計511及び風速計512はナセル403に設置されている。
また、発電状態計測部520は電圧計521と電流計522とを有する。電圧計521は発電機543の電圧値を計測し、電流計522は発電機543の電流値を計測する。そして、電圧計521及び電流計522のそれぞれは、計測結果を風力発電システム制御部551に入力する。また、発電機543内には電力計(図示せず)が設けられてもよい。
風力発電システム状態計測部530はロータ回転速度センサ531、ヨー角検出センサ532、ピッチ角検出センサ533、アジマス角検出センサ534を有する。ロータ回転速度センサ531、ヨー角検出センサ532、ピッチ角検出センサ533、アジマス角検出センサ534のそれぞれは、ロータ406または発電機543の回転速度、ヨー角、ピッチ角、アジマス角を計測し、計測結果を風力発電システム制御部551に入力する。
また、風力発電システム駆動部540は、ピッチ駆動部541、ヨー駆動部542、発電機543を有し、風力発電装置400のブレード401のピッチ角、ヨー角の制御、及び、発電機543による発電の制御を行う。
ピッチ駆動部541は、個々のブレード401毎に、風に対するブレード401の角度(ピッチ角)を調整する。ピッチ駆動部541がブレード401のピッチ角を変更することによりブレード401の受ける風力(風量)を調整して、風に対するロータ406の回転エネルギが変更される。
また、ヨー駆動部542は、ナセル403の向きであるヨー角を制御する。すなわち、ヨー駆動部542は、ナセル403の向き、すなわち、ロータ406の回転面の向きを制御する。
このような構成を有することにより、広い風速領域において回転速度及び発電電力を制御することが可能となっている。
風力発電システム制御部551は、ピッチ角、ヨー角、発電機543の出力電力を制御する。ピッチ角は定格出力以下では0度に設定される。これによって、発電機543の出力電力が定格出力以上では出力電力が定格出力になるようにピッチ角が増加し、ロータ406が受ける風のエネルギが減少する。ヨー角は風向計511によって得られる風向にロータ面を向けるように制御される。発電機543の出力電力が定格出力以下の場合、発電機543の回転速度の2乗と、シミュレーション上であらかじめ決定した係数KOptとの積でトルク指令値を算出する。なお、KOptは以下の(1)で表される。
KOpt=π・ρ・R・CpOpt/(2・r・λOpt・η) ・・・ (1)
ここで、πは円周率、ρは空気密度、Rはロータ406の半径、CpOptは図10で後記する最適運転点611のパワー係数、rは増速比、λOptは最適運転点611の周速比、ηは増速機効率である。ここで、パワー係数とは、風のエネルギを風力発電装置400によっていくら取り出せるかを示すものである。風力発電システム制御部551は、トルク指令値と発電機543の回転速度との積で発電機543の出力電力の指令値F2を算出する。そして、風力発電システム制御部551は、発電機543の出力電力が定格出力以上の場合、発電機543の回転速度を定格回転速度Nr(図7B参照)に保つように制御する。制御は主にPI(比例・積分)制御で実行される。
プラント制御デバイス100は風況計測部510から風向・風速のデータを信号値F1として取得する。また、プラント制御デバイス100は発電状態計測部520から発電機543の電圧・電流のデータを信号値F1として取得する。さらに、プラント制御デバイス100は風力発電システム状態計測部530からロータ406の回転速度、ブレード401のヨー角、ピッチ角を信号値F1として取得する。ただし、これらの信号値F1は、プラント制御デバイス100が取得した時点では、どのような信号であるのかが不明な状態である。
これらの信号値F1の取得は、それぞれの計測機器511,512,521,522,531〜534にプラント制御デバイス100を直接接続する方法等がある。あるいは、それぞれの計測機器511,512,521,522,531〜534から信号値F1を一括で保存する装置、または、風力発電システム計測部500と風力発電システム制御部551の間を繋ぐI/Oボードにプラント制御デバイス100を接続する方法等がある。
プラント制御デバイス100は、取得した風向・風速、発電機543の電圧・電流、発電機543の回転速度・ヨー角・ピッチ角それぞれの信号値F1を基に、発電電力、ヨー角、ピッチ角それぞれの指令値F2を算出する。
(フローチャート)
次に、図7A〜図9を参照して、図6のプラント制御デバイス100におけるデータ変換部104の処理を説明する。
ここでは、前記したように、発電状態計測部520、風力発電システム状態計測部530等から取得される信号値F1が、どのような信号であるのかが不明な状況下で、取得した信号値F1が、何の信号なのかを判定する処理を説明する。
(運転制御特性)
図7A〜図7Cは風力発電装置400における運転制御特性の一例を示す図である。
図7Aは、風速と、ブレード401のピッチ角との制御関係を示すピッチ角制御マップ561であり、図7Bは、風速と、ロータ回転速度との関係を示すロータ回転速度制御マップ562であり、図7Cは、風速と、発電電力との関係を示す発電電力制御マップ563である。
まず、図7Aに示すように、ピッチ角は定格風速Vrまで0度であり、定格風速Vr以上において、0度から90度まで制御される。
また、図7Bに示すように、ロータ回転速度は、カットイン風速Vin未満ではゼロである。そして、ロータ回転速度は、カットイン風速Vin以上で増加し、定格風速Vr以上になると、定格回転速度Nrと呼ばれる一定値を出力するように制御される。
また、図7Cに示すように、発電電力は、カットイン風速Vin以上で増加し、定格風速Vr以上になると、定格電力Prと呼ばれる一定値を出力するように制御される。
データ変換部104は、図7A〜図7Cに示すような運転制御特性と、取得した信号値F1とを比較することで信号値F1の種類を推定する。
なお、ピッチ角制御マップ561、ロータ回転速度制御マップ562、発電電力制御マップ563は、予め外部入力DB103に保存されている。
(フローチャート)
図8は信号種類推定処理の手順を示すフローチャートの一例である。
まず、外部入力インタフェース101は、風速計512、又は、後付けの風向風速計(図示せず)から風速を取得する(S101)。
それとともに、外部入力インタフェース101は、風力発電システム状態計測部530から信号値F1を取得する(S102)。この信号値F1は、ロータ回転速度センサ531、ヨー角検出センサ532、ピッチ角検出センサ533、アジマス角検出センサ534それぞれから取得される信号が含まれる。信号値F1は、その信号が観測された時の風速に対応付けられて送られる。なお、前記したように、この時点では、信号値F1が、どのような信号であるのかはわからない。
次に、ステップS101で取得された風速と、ステップS102で取得された信号値F1は時系列で関連付けられて、外部入力DB103に保存される(S103)。
次に、データ変換部104は、ピッチ角判定処理を行う(S111)ピッチ角判定処理では、まず、データ変換部104は、定格風速Vrを設定する。次に、データ変換部104は、以下の(A1)、(A2)の2つの条件について、(A1)かつ(A2)を満たすか否かを判定する。
(A1)もし、V<Vrであれば、「0」である。
(A2)もし、V≧Vrであれば、0≦Sig≦90である。
ここで、Vは風速、Sigは信号値F1の値を示す。これは、図7Aに示すピッチ角のふるまいを示している。
ステップS111の結果、(A1)かつ(A2)の条件を満たしていれば(S111→Yes)、データ変換部104は取得した信号値F1をピッチ角の信号値F1と判定する(S112)。
ステップS111の結果、(A1)又は(A2)の条件を満たしていない場合(S111→No)、データ変換部104は、取得した信号値F1は、定格風速Vr以上で一定値であるか否かを判定する(S121)。
ステップS121の結果、取得した信号値が、定格風速Vr以上で一定値でない場合(S121→No)、データ変換部104は処理を終了する。定格風速Vr以上で一定値でない場合は、図7Bに示すロータ回転速度のふるまいにも、図7Cに示す発電電力のふるまいにも合致しないためである。
ステップS121の結果、定格風速Vr以上で一定値である場合(S121→Yes)、データ変換部104は、発電電力判定処理を行う(S131)。
ステップS131において、データ変換部104は、以下の(B1)、(B2)の2つの条件について、(B1)及び(B2)の少なくとも一方を満たすか否かを判定する。
(B1)信号値F1の値sig、空気密度ρ、ブレード401における受風面積A、風速計512で計測される風速Vが、以下の式(2)を満たす。
sig/(1/2・ρ・A・V) < 0.593 ・・・ (2)
ここで、式(2)において、以下の式(3)の部分はパワー係数Cpである。
p = P/(1/2・ρ・A・V) ・・・ (3)
ここで、Pは発電電力、ρは空気密度、Aは受風面積、Vは風速である。
さらに、パワー係数Cは、以下の式(4)で表される理論限界が決まっている。
p < 0.593 ・・・ (4)
従って、式(3)の発電電力Pに、信号値F1の値sigを代入し、算出されるパワー係数Cが式(4)で示される条件内であれば信号値発電電力の信号値F1であると判断することができる。これが、式(2)の意味である。
(B2)定格電力Prが既知であれば、定格風速Vr以上で、信号値F1と定格電力Prとが同等である。
ステップS131の結果、(B1)及び(B2)の少なくとも一方の条件を満たしていれば(S131→Yes)、データ変換部104は取得した信号値F1が発電電力の信号値F1と判定する(S132)。
ステップS131の結果、(B1)及び(B2)の条件を満たしていない場合(S131→No)、図7Cのふるまいと合致しないため、データ変換部104は信号値F1が発電電力ではないと判定する。続いて、データ変換部104は、ロータ回転速度判定を行う(S141)。
ステップS141では、データ変換部104は、以下の(C1)、(C2)の2つの条件について、(C1)及び(C2)の少なくとも一方を満たすか否かを判定する。
(C1)以下の式(5)を満たす。
λmin ≦ (2πR・sig)/V ≦ λmax ・・・(5)
ここでλminは、最小周速比、λmaxは最大周速比、πは円周率、Rはロータ半径、sigは信号値F1である。周速比は、ブレード401の先端の速度と風速の比である。
式(5)について詳細に説明する。
一般に、以下の式(6)によって算出される周速比λが1〜25程度の値に収まる。
λ = 2・π・R・n/V ・・・ (6)
ここで、λは、周速比、πは円周率、Rはロータ半径、nはロータ回転速度、Vは風速Vである。一般的に最小周速比は1〜5程度、最大周速比は25程度である。従って、データ変換部104は、式(6)のロータ回転速度nに、信号値F1の値sigを代入し、算出される周速比λが最小周速比〜最大周速比の範囲内であれば、信号値F1の値sigがロータ回転速度の信号値F1であると判断できる。これが式(5)の意味である。
(C2)定格回転速度Nrが既知であれば、定格風速Vr以上で、信号値F1とロータ406の定格回転速度Nrとが同等である。
ステップS141の結果、(C1)及び(C2)の少なくとも一方を満たす場合(S141→Yes)、データ変換部104は、信号値F1がロータ回転速度の信号値F1であると判定する(S142)。
ステップS141の結果、(C1)及び(C2)を満たさない場合(S141→No)、データ変換部104は、信号値F1がピッチ角にも、発電電力にも、ロータ回転速度にも合致しないと判定し、処理を終了する。
そして、データ変換部104は、ステップS112,S132,S142それぞれピッチ角、発電電力、ロータ回転速度と判定された信号値F1を、それぞれの信号種類に関する情報とともに学習入力DB105に保存する(S152)。
このような処理を行うことにより、信号値F1から、ピッチ角、発電電力、ロータ回転速度のデータを抽出することができる。
図9はヨー角の信号種類推定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、外部入力インタフェース101は、風向計511、又は、後付けの風向風速計(図示せず)から風向を取得する(S201)。
それとともに、外部入力インタフェース101は、風力発電システム状態計測部530から信号値F1を取得する(S202)。この信号値F1は、ロータ回転速度センサ531、ヨー角検出センサ532、ピッチ角検出センサ533、アジマス角検出センサ534それぞれから取得される信号値F1が含まれる。信号値F1は、その信号値F1が観測された時の風向に対応付けられて送られる。この時点では、信号値F1が、どのような信号であるのかはわからない。ちなみに、ステップS202で取得される信号値F1は、図8のステップS102で取得される信号値F1と同じものでもよい。
そして、ステップS201で取得された風向と、ステップS202で取得された信号値F1とを時系列で関連付けられ、外部入力DB103に保存される(S203)。
次に、データ変換部104は、信号値F1の値sigが0<|sig|<360を満たすか否かを判定する(S211)。
ステップS211の結果、信号値の値sigが0<|sig|<360を満たさない場合(S211→No)、データ変換部104は、信号値F1がヨー角ではないと判定し、処理を終了する。
ステップS211の結果、信号値F1の値sigが0<|sig|<360を満たす場合(S211→Yes)、データ変換部104は、以下の式(7)を満たすか否かを判定する(S212)。
sigΔt = αΔt ・・・ (7)
ここで、Δtは任意の時間、sigΔtは任意の時間Δtにおける信号値F1の変化量、αΔtは、任意の時間ΔtにおけるステップS201で計測した風向の変化量である。
ステップS211の結果、式(7)を満たす場合(S211→Yes)、データ変換部104は、信号値F1がヨー角の信号値F1であると判定し(S213)、当該信号値F1をヨー角の信号値F1であることを示す情報とともに外部入力DB103に保存する(S214)。
ステップS211の結果、式(7)を満たさない場合(S211→No)、信号値F1がヨー角ではないと判定し、処理を終了する。
このような処理が行われることにより、信号値F1からヨー角に関するデータを抽出することができる。
指令値演算部108は、学習の結果、生成されるプラントモデルを基に、最適なピッチ角指令値、ヨー角指令値等を指令値F2として算出する。
ここで、制御代替判定部109によって行われる、風力発電装置400に対して、プラント制御デバイス100による代替制御を実行するか否かの条件について説明する。制御代替判定部109は、学習の結果生成される発電電力のプラントモデルに、図8及び図9の処理で判定されたロータ回転速度、ピッチ角、ヨー角の影響を考慮した際の発電電力(これをモデル発電電力と称する)を算出する。
次に、制御代替判定部109は、プラントシステム200から取得され、図8の処理で発電電力と判定された信号値F1と、モデル発電電力との大小を比較する。そして、制御代替判定部109は、モデル発電電力の方が大きければプラント制御デバイス100による代替制御を実行すると判定する。ピッチ角指令値に関して、制御代替判定部109は、定格風速Vr以下では前記したように出力「0」であるが、定格風速Vr以上ではより、定格電力Prに近い発電電力になるようなピッチ角指令値を採用する。このようにすることで、効果を得られる指令値F2を出力することができる。
(劣化追従)
図10は風力発電装置400における周速比と、パワー係数の関係を示した図である。
図10には、周速比軸を横軸に、パワー係数軸を縦軸に有する座標に風力発電装置400における経年劣化前のパワー係数を示す劣化前プロット610と、経年劣化後におけるパワー係数の劣化後プロット620が示されている。図10に示すように、風力発電装置400はある最適周速比で最大パワー係数になる最適運転点611を有する。ここで、最適運転点611は、経年劣化前におけるものである。このような最適運転点611はブレード401の形状や、長さや、回転時における摩擦等によって変化する。ブレード401の性能が経年劣化等によって変化(劣化)すると、劣化前プロット610は、劣化後プロット620へ移行する。これとともに、最適運転点611は劣化後最適運転点621に移行する。一方、制御に対して何もしなければ、劣化後においても、風力発電システム制御部551は経年劣化前の最適運転点611で運転し続ける。これでは、発電効率が悪い。
ここで、経年劣化による最適点追従のための方法を説明する。プラント制御デバイス100を用いて、風力発電システム制御部551に入力するブレード401の回転速度値を変更することで、最適運転点追従が行われる。最適運転点追従を行うと、発電電力も変化するが、変化した発電電力の値も経時的にプラント制御デバイス100に信号値F1として入力される。そして、プラント制御デバイス100は、最大となる発電電力を検出する。さらに、プラント制御デバイス100は、学習によって生成されたプラントモデルを参照し、最大となる発電電力となるブレード401の回転速度を劣化後最適運転点621とする。そして、プラント制御デバイス100は、回転速度が劣化後最適運転点621となるよう、ピッチ角指令値や、ヨー角指令値などの指令値F2を風力発電システム制御部551に入力する。具体的には、指令値F2を受け取った風力発電システム制御部551が、指令値F2に従って、ブレード401のピッチ角や、ナセル403のヨー角を制御する。このようにすることによって、経年劣化したことにより最適運転点611からずれてしまった風力発電装置400を、劣化後における劣化後最適運転点621で制御できる。
また、処理部112で設定される指令値F2の範囲を、ロータ406を保護するために設定されているロータ回転速度の範囲としてもよい。このようにすることで、ロータ406の故障を防ぐことができる。
第2実施形態によれば、風力発電装置400の代替制御を行うことが可能となる。
[第3実施形態]
図11は、プラントシステム200の一形態である太陽光発電システムSLを示す全体概略構成図である。
図11に示すように、太陽光発電システムSLは、太陽光パネル704、インバータ702、太陽光発電システム制御部701を有する。太陽光パネル704は、太陽の光エネルギを電気エネルギに変換し、インバータ702は、太陽光パネル704で発電された直流電力を交流電力に変換し、電力系統703へ出力する。
太陽光発電システム制御部701は、太陽光パネル704とインバータ702との間に流れる直流電力、インバータ702と電力系統703との間の交流電力を取得する。そして、太陽光発電システム制御部701は、インバータ702に直流電力、交流電力それぞれに電圧・電流指令値(既存指令値)を送信する。
(太陽光発電制御システム7)
図12は、第3実施形態における太陽光発電制御システム7の構成を示す図である。
太陽光発電制御システム7は、図1のプラント制御システム1のプラント201として太陽光パネル704を適用したものである。図12において、太陽光発電システム計測部700、インバータ702、外部指令装置705が図1のプラントシステム200に相当する。また、図12において、太陽光発電システム制御部701が、図1のプラント制御部202に相当する。
太陽光発電システム計測部700は直流電力計測部710、交流電力計測部720を有する。直流電力計測部710は電圧計711、電流計712を有する。電圧計711は、インバータ702に入力される直流電力の電圧を計測する。また、電流計712は、インバータ702に入力される直流電力の電流を計測する。交流電力計測部720は電圧計721、電流計722を有する。電圧計721は、インバータ702のから出力される交流電力の電圧を計測する。電流計722は、インバータ702のから出力される交流電力の電流を計測する。図12において、操作装置310、ディスプレイ320、外部入力装置330は図示省略している。また、図12において、太陽光パネル704は図示省略している。
太陽光発電システム制御部701は、外部指令装置705から入力されるインバータ702に対する出力抑制等の出力電力指令値(既存指令値)を受信する。そして、太陽光発電システム制御部701は、受信した出力抑制の出力電力指令値に応じた電力をインバータ702から出力するようにするため、インバータ702に出力電力指令値を出力する。また、太陽光発電システム制御部701は、電力系統703の系統電圧の電圧値と、インバータ702から電力系統703へ流れる出力電流の電流値を取得する。そして、太陽光発電システム制御部701は、インバータ702が電力系統703へ出力する出力電力が、出力電力指令値と一致するような有効電力制御を行うよう、インバータ702への出力電力指令を出力する。なお、出力電力指令には、出力電力指令値が含まれる。
また、太陽光発電システム制御部701は、太陽光パネル704の出力電圧の電圧値と出力電流の電流値を取得する。さらに、太陽光発電システム制御部701は、太陽光パネル704の出力電力が最大になるように最大電力追従制御を行うことで太陽光パネル704の出力電圧指令値(既存指令値)を演算する。そして、太陽光発電システム制御部701は、太陽光パネル704の出力電圧が出力電圧指令値と一致するように直流電圧制御を行うよう、インバータ702への出力電流指令を出力する。なお、出力電流指令には、出力電圧指令値が含まれている。
ここで、プラント制御デバイス100は、直流電力計測部710、交流電力計測部720から電圧・電流値、太陽光発電システム制御部701から既存指令値として出力される出力電力指令値、出力電流指令値を取得する。
直流電力制御の場合、プラント制御デバイス100は、直流電力計測部710から得られる電圧値、電流値、太陽光発電システム制御部701から既存指令値として出力される出力電力指令値、出力電流指令値を信号値F1として取得とする。そして、プラント制御デバイス100は、学習によって生成されたプラントモデルを基に、新たに出力電力指令値、出力電流指令値を算出し、指令値F2としてインバータ702に出力する。ここでのプラントモデルとは、インバータ702のプラント運転特性及び制御特性の学習結果である。制御の代替方法は前記した手法と同様であるため、ここでの説明を省略する。このようにすることによって、インバータ702の直流電力制御をプラント制御デバイス100で代替できる。
交流電力制御の場合、プラント制御デバイス100は、交流電力計測部720から得られる電圧値、電流値、太陽光発電システム制御部701から既存指令値として出力される出力電力指令値、出力電流指令値を信号値F1として取得とする。そして、プラント制御デバイス100は、学習によって生成されたプラントモデルを基に、新たに電圧値指令値、電流指令値を算出し、指令値F2としてインバータ702に出力する。ここでのプラントモデルとは、インバータ702のプラント運転特性及び制御特性の学習結果である。制御の代替方法は前記した手法と同様であるため、ここでの説明を省略する。このようにすることによって、インバータ702の交流電力制御をプラント制御デバイス100で代替できる。
第3実施形態によれば、太陽光発電における出力の代替制御を行うことが可能となる。
[ハードウェア構成]
図13は、図1に示すプラント制御デバイス100のハードウェア構成図である。
図13に示すように、プラント制御デバイス100は、RAM(Random Access Memory)等のメモリ151、CPU(Central Processing Unit)152、HD(Hard Disk)等の記憶装置153、NIC(Network Interface Card)等の通信装置154を有する。
そして、記憶装置153に格納されたプログラムが、メモリ151にロードされ、CPUに152によって実行される。これにより、図1に示す各部104,106,107、08〜110,112が具現化する。なお、図1における各DB103,105,111,113,114は、図13の記憶装置153に対応する。さらに、図1の外部入力インタフェース101、外部出力インタフェース102は、図13の通信装置154に対応する。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した各構成、機能、各部104,106〜110,112、各DB103,105,111,113,114等は、それらの一部又はすべてを、例えば集積回路で設計すること等によりハードウェアで実現してもよい。また、図13に示すように、前記した各構成、機能等は、CPU152等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、HDに保存すること以外に、メモリ151や、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に保存することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
1 プラント制御システム
100 プラント制御デバイス(プラントシステム制御装置)
101 外部入力インタフェース(入力部、複号化部)
102 外部出力インタフェース(出力部、暗号化部)
104 データ変換部(信号値推定部)
106 プラント運転特性学習部(推定部)
107 制御特性学習部(推定部)
108 指令値演算部
109 制御代替判定部
112 処理部(保護設定部、応答時間測定部)
200 プラントシステム
201 プラント
202 プラント制御部
400 風力発電装置
401 ブレード
402 ハブ
403 ナセル
404 タワー
543 発電機
551 風力発電システム制御部(風力発電制御装置)
701 太陽光発電システム制御部(電力変換制御装置)
702 インバータ
F1 信号値
F2 指令値

Claims (16)

  1. プラントを有するプラントシステムから出力される信号値を取得する入力部と、
    前記入力部で取得された前記信号値から前記プラントの運転特性であるプラント運転特性を推定する推定部と、
    推定された前記プラント運転特性を基に、前記プラントを制御するための指令値を演算する指令値演算部と、
    前記プラントにおける、前記指令値による制御の代替の実行有無を判定する制御代替判定部と、
    前記制御代替判定部によって、前記プラントの代替制御が判定されると、前記指令値を前記プラントシステムへ出力する出力部と、
    を有することを特徴とするプラントシステム制御装置。
  2. 請求項1に記載のプラントシステム制御装置であって、
    前記推定部は、前記信号値から前記プラントの制御特性を推定し、
    前記出力部は、前記推定部により推定された前記制御特性を前記プラントシステムへ出力する
    ことを特徴とするプラントシステム制御装置。
  3. 請求項1に記載のプラントシステム制御装置であって、
    前記指令値が、前記プラントの保護機能として設定されている保護設定値の範囲を設定する保護設定部を
    有し、
    前記制御代替判定部は、前保護設定値の範囲内である場合、前記出力部が、前記指令値を前記プラントシステムへ出力する
    ことを特徴とするプラントシステム制御装置。
  4. 請求項1に記載のプラントシステム制御装置であって、
    前記プラントシステムに送る前記指令値を暗号化する暗号化部と、
    前記プラントシステムから送られ、暗号化されている前記信号値を複号化する複号化部と、
    を有することを特徴とするプラントシステム制御装置。
  5. 請求項1に記載のプラントシステム制御装置であって、
    前記プラントシステムの機械的応答時間を測定する応答時間測定部
    を有することを特徴とするプラントシステム制御装置。
  6. プラントを有するプラントシステムと、
    前記プラントシステムを制御するプラントシステム制御装置と、
    を有し、
    前記プラントシステム制御装置は、
    前記プラントシステムから出力される信号値を取得する入力部と、
    前記入力部で取得された前記信号値から前記プラントの運転特性であるプラント運転特性を推定する推定部と、
    推定された前記プラント運転特性を基に、前記プラントを制御するための指令値を演算する指令値演算部と、
    前記プラントにおける、前記指令値による代替制御の実行有無を判定する制御代替判定部と、
    前記制御代替判定部によって、前記プラントの制御の代替が判定されると、前記指令値を前記プラントシステムへ出力する出力部と、
    を有し、
    前記プラントシステムは、プラントシステム自身の指令値を、前記プラントシステム制御装置から送られた前記指令値に置き換える
    ことを特徴とするプラント制御システム。
  7. 請求項6に記載のプラント制御システムであって、
    前記推定部は、前記信号値から前記プラントの制御特性を推定し、
    前記出力部は、前記推定部により推定された前記制御特性を前記プラントシステムへ出力し、
    前記プラントシステムは、プラントシステム自身の制御特性を、前記プラントシステム制御装置から送られた前記制御特性に置き換える
    ことを特徴とするプラント制御システム。
  8. 請求項6に記載のプラント制御システムであって、
    前記プラントシステムは、
    前記信号値と、前記指令値との関係を、記憶部に格納しており、
    前記プラントシステムとの通信が途絶した場合、前記関係を基に前記プラントを制御する
    ことを特徴とするプラント制御システム。
  9. 請求項6に記載のプラント制御システムであって、
    前記プラントは、
    風を受けて回転するブレードと、
    前記ブレードの回転エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、
    前記ブレードを支持するハブと、
    前記ハブを支持するナセルと、
    前記ナセルを支持するタワーと、を備えた風力発電装置であり、
    前記プラントシステムは、
    前記風力発電装置と、
    前記風力発電装置における、前記ブレードのピッチ角と、前記ナセルのヨー角と、を制御する風力発電制御装置と、
    を有し、
    前記推定部は、
    前記風力発電装置の回転速度、ヨー角、ピッチ角それぞれと発電電力との関係から前記風力発電装置の運転特性を推定する
    ことを特徴とするプラント制御システム。
  10. 請求項9に記載のプラント制御システムであって、
    前記制御代替判定部は、前記指令値を前記推定部で推定した前記風力発電装置の運転特性に入力した時の発電電力が、前記風力発電装置から取得した発電電力より大きくなる場合、前記代替制御の実行を判定する
    ことを特徴とするプラント制御システム。
  11. 請求項9に記載のプラント制御システムであって、
    前記風力発電装置のロータを保護するために設定されているロータ回転速度の範囲を設定する保護設定部と、
    前記制御代替判定部は、前記指令値が、前記ロータ回転速度の範囲内の値である場合、前記代替制御の実行を判定する
    ことを特徴とするプラント制御システム。
  12. 請求項9に記載のプラント制御システムであって、
    前記プラントシステム制御装置は、
    取得した前記信号値が、定格風速未満であれば0であり、かつ、定格風速以上であれば、0から90までの値であれば、前記信号値の種類はピッチ角であると推定する信号値推定部
    を有することを特徴とするプラント制御システム。
  13. 請求項9に記載のプラント制御システムであって、
    前記プラントシステム制御装置は、
    取得した前記信号値が、定格風速以上で一定値であることが満たされている場合、以下の式(1)が満たされ、及び、定格風速以上で定格電力と略同じである、のうち、少なくとも一方を満たす場合、前記信号値の種類は発電電力であると推定する信号値推定部
    を有することを特徴とするプラント制御システム。
    sig/(1/2・ρ・A・V) < 0.593 ・・・ (1)
    ここで、sigは、前記信号値、ρは空気密度、Aは前記ブレードの受風面積、Vは前記風力発電装置に備えられる風速計で計測される風速である。
  14. 請求項9に記載のプラント制御システムであって、
    前記プラントシステム制御装置は、
    取得した前記信号値が、定格風速以上で一定値であることが満たされている場合、以下の式(2)が満たされ、及び、定格風速以上で前記信号値とロータの定格回転速度Nrとが略同じである、のうち、少なくとも一方を満たす場合、前記信号値の種類はロータ回転速度であると推定する信号値推定部
    を有することを特徴とするプラント制御システム。
    λmin ≦ (2πR・sig)/V ≦ λmax ・・・(2)
    ここでλminは最小周速比、λmaxは最大周速比、πは円周率、Rはロータ半径、sigは信号値である。
  15. 請求項9に記載のプラント制御システムであって、
    前記プラントシステム制御装置は、
    取得した信号値が、以下の式(3)を満たし、かつ、式(4)を満たす場合、前記信号値の種類はヨー角であると推定する信号値推定部
    を有することを特徴とするプラント制御システム。
    0<|sig|<360 ・・・ (3)
    sigΔt = αΔt ・・・ (4)
    ここで、sigは信号値、Δtは任意の時間、sigΔtは任意の時間Δtにおける状態信号値の変化量、αΔtは、任意の時間Δtにおける風向の変化量である。
  16. 請求項6に記載のプラント制御システムであって、
    前記プラントシステムは、
    直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    前記インバータの直流電力側と交流電力側の電圧、電流を制御する電力変換制御デバイスと、
    を有し、
    前記推定部は、
    前記インバータの直流電力側と交流電力側の電圧、電流と直流電力と交流電力の関係から前記インバータの前記運転特性を推定し、
    前記指令値演算部は、
    推定された前記インバータの前記運転特性を基に、前記インバータの指令値を演算し、
    前記制御代替判定部は、
    前記インバータの前記指令値による前記インバータの制御の代替実行を判定し、
    前記電力変換制御デバイスの指令値を、前記指令値演算部で演算された前記指令値に置き換える
    ことを特徴とするプラント制御システム。
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