JP2021030341A - ロボットハンド - Google Patents

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Yoichi Okawa
陽一 大川
原田 豊
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豊 原田
鉄也 田原
Tetsuya Tawara
鉄也 田原
横井 昭佳
Akiyoshi Yokoi
昭佳 横井
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Abstract

【課題】モータの定格トルクを超えるトルクに相当する把持力を得る。【解決手段】モータ1と、フィンガ4と、セルフロック機能を有し、モータ1の動力をフィンガ4に伝達する動力伝達機構と、自機の把持力に関する指標値に基づいて、モータ1に対する制御終了の要否を判定する終了判定部701と、指令値を算出する指令値演算部702と、指令値演算部702による算出結果に基づいてモータ1を制御するモータドライバ8とを備え、指令値演算部702は、終了判定部701により制御終了が必要であると判定されている場合に、モータ1が発生するトルクを低減する指令値を算出する。【選択図】図2

Description

この発明は、対象物を把持するロボットハンドに関する。
ロボットハンドが有する機能の一つとして「把持機能」がある。把持とは、例えばロボットハンドを用いて対象物(以降、ワークと称す)を運搬する際に、ワークを持ち上げるために挟み込み等の作用をワークに与える行為である。
ロボットハンドでは、一般的に、モータの回転動作をフィンガの把持開閉動作に変換している(例えば特許文献1参照)。
特開2000−288971号公報
このようなロボットハンドは、より重いワークを持ち上げるため、大きな把持力を有することが望ましい。そして、ロボットハンドにおいて把持力を大きくするためには、モータが出力するトルクを大きくする必要がある。
ここで、モータには、一般的に、連続的に出力可能な定格トルクと、加減速する短時間のみ出力可能な最大トルクが設定されている。また、モータが出力するトルクと、モータを駆動するための電流との間には線形性がある。そのため、この関係から、モータが所定のトルクを出力するのに必要な電流を求められる。
一方、モータに定格電流を超える電流を加え続けると、モータが熱損傷を起こす、又は、モータを制御するモータドライバが、モータが熱損傷を起こす前に、モータ保護のためにアラームを発生してモータを停止させる。よって、モータに定格電流を超える電流を加え続けることはできず、ロボットハンドは定格トルクに相当する把持力までしか得られない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、モータの定格トルクを超えるトルクに相当する把持力を得られるロボットハンドを提供することを目的としている。
この発明に係るロボットハンドは、モータと、フィンガと、セルフロック機能を有し、モータの動力をフィンガに伝達する動力伝達機構と、自機の把持力に関する指標値に基づいて、モータに対する制御終了の要否を判定する終了判定部と、指令値を算出する指令値演算部と、指令値演算部による算出結果に基づいてモータを制御するモータドライバとを備え、指令値演算部は、終了判定部により制御終了が必要であると判定されている場合に、モータが発生するトルクを低減する指令値を算出することを特徴とする。
この発明によれば、上記のように構成したので、モータの定格トルクを超えるトルクに相当する把持力を得られる。
図1Aは、実施の形態1に係るロボットハンドの構成例を示す模式図であり、図1Bは、図1Aにおけるセンサによる検出を説明する図である。 実施の形態1に係るロボットハンドの構成例を示すブロック図である。 図3A、図3Bは、この発明の実施の形態1におけるセンサの構成例(フルブリッジ回路)及び配置例を示す図である。 実施の形態1における把持力演算部及びコントローラによる把持力制御の全体動作例を示すフローチャートである。 図5A、図5Bは、実施の形態1に係るロボットハンドの把持力と、モータに加える電流との関係の一例を示す図である。 実施の形態1における把持力演算部及びコントローラによる目標追従制御の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1における把持力演算部及びコントローラによる外力追従制御の一例を示すフローチャートである。 図8Aは、この発明の実施の形態1に係るロボットハンドの別の構成例を示す模式図であり、図8Bは、図8Aにおけるセンサによる検出を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係るロボットハンドの別の構成例を示す模式図である。 この発明の実施の形態1に係るロボットハンドの別の構成例を示す模式図である。 この発明の実施の形態1に係るロボットハンドの別の構成例を示す模式図である。 この発明の実施の形態1に係るロボットハンドの別の構成例を示す模式図である。 実施の形態2に係るロボットハンドの構成例を示すブロック図である。 図14A〜図14Cは、実施の形態2に係るロボットハンドの把持力と、フィンガの位置と、モータに加える電流との関係の一例を示す図である。 図15A〜図15Cは、実施の形態2に係るロボットハンドの把持力と、剛性推定値と、モータに加える電流との関係の一例を示す図である。 この発明の実施の形態3に係るロボットハンドの構成例を示す模式図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1,2は実施の形態1に係るロボットハンドの構成例を示す図である。
ロボットハンドは、ワーク(不図示)を把持する。このロボットハンドは、図1,2に示すように、モータ1、1つ以上のウォームギア(動力伝達機構)2、1つ以上のリンク機構3、1つ以上のフィンガ4、1つ以上のセンサ5、把持力演算部6、コントローラ7及びモータドライバ8を備えている。なお図1では、把持力演算部6、コントローラ7及びモータドライバ8の図示を省略している。また、ウォームギア2及びリンク機構3は駆動伝達機構9を構成する。また以下では、同一の構成要素が複数系統存在する場合には、その構成要素を示す符号に系統毎の接尾記号(−1,−2,・・・)を付すものとし、また、特に区別する必要がない場合には接尾記号を付さずに説明を行う。
モータ1は、ロボットハンドに把持力を発生させるための駆動源である。図1では、モータ1が有する出力軸101が単軸であり、モータ1が出力軸101により回転出力を行う場合を示している。また、モータ1は、図2に示すように、モータ1の回転角度(回転位置)を検出するエンコーダ102を有していてもよい。
ウォームギア2は、モータ1の動力をフィンガ4に伝達する。図1では、ウォームギア2は、モータ1の動力をリンク機構3を介してフィンガ4に伝達する。
また、ウォームギア2は、セルフロック機能を有する。すなわち、ウォームギア2は、入力側から出力側を回転させることはできるが、出力側からは入力側を回転させることができない。そのため、このロボットハンドでは、フィンガ4が自然には開方向には動かず、小型化及び軽量化しつつ大きな把持力を得ることが可能である。
図1では、ロボットハンドが1つのウォームギア2を有する場合を示している。図1に示すウォームギア2は、モータ1が有する出力軸101に接続されたウォーム201と、ウォーム201に螺合したウォームホイール202−1と、ウォーム201に螺合したウォームホイール202−2とを有する。
なお図1では、モータ1とウォームギア2とが直接接続されている。しかしながら、これに限らず、例えば、モータ1とウォームギア2との間に傘歯ギアを設けてもよい。
リンク機構3は、4節のリンク機構である。図1では、ロボットハンドが2つのリンク機構3−1,3−2を有する場合を示している。
リンク機構3−1は、駆動リンク301−1、角度保持リンク302−1及び従動リンク303−1を有する。
駆動リンク301−1は、一端がヒンジピン(回転軸)304−1aを介してウォームホイール202−1に接続されている。この駆動リンク301−1は、モータ1により駆動され、出力軸101の回転に応じて一端の揺動量(角度、速度又はトルク値等)が制御される。
角度保持リンク302−1は、一端が、ヒンジピン304−1bを介して、ロボットハンドの本体(不図示)に回転自在に接続されている。
従動リンク303−1は、駆動リンク301−1の他端がヒンジピン304−1cを介して回転自在に接続され、角度保持リンク302−1の他端がヒンジピン304−1dを介して回転自在に接続されている。図1では、駆動リンク301−1は従動リンク303−1の一端側に回転自在に接続され、角度保持リンク302−1は従動リンク303−1の他端側に回転自在に接続されている。
リンク機構3−2は、駆動リンク301−2、角度保持リンク302−2及び従動リンク303−2を有する。
駆動リンク301−2は、一端がヒンジピン(回転軸)304−2aを介してウォームホイール202−2に接続されている。この駆動リンク301−2は、モータ1により駆動され、出力軸101の回転に応じて一端の揺動量(角度、速度又はトルク値等)が制御される。
角度保持リンク302−2は、一端が、ヒンジピン304−2bを介して、ロボットハンドの本体に回転自在に接続されている。
従動リンク303−2は、駆動リンク301−2の他端がヒンジピン304−2cを介して回転自在に接続され、角度保持リンク302−2の他端がヒンジピン304−2dを介して回転自在に接続されている。図1では、駆動リンク301−2は従動リンク303−2の一端側に回転自在に接続され、角度保持リンク302−2は従動リンク303−2の他端側に回転自在に接続されている。
フィンガ4は、ワークの把持を行う部位である。図1では、ロボットハンドが2つのフィンガ4−1,4−2を有する場合を示している。
フィンガ4−1は、一端が従動リンク303−1の一端に接続され、従動リンク303−1に連動して運動する。図1では、フィンガ4−1は従動リンク303−1と一体に構成されている。
フィンガ4−2は、一端が従動リンク303−2の一端に接続され、従動リンク303−2に連動して運動する。図1では、フィンガ4−2は従動リンク303−2と一体に構成されている。
なお、ロボットハンドが1つのフィンガ4のみを有する場合には、ロボットハンドはこのフィンガ4と壁等の固定部材を用いてワークの把持を行う。
センサ5は、1つ以上のリンク機構3における駆動リンク301に設けられ、取付けられた部位の変位量又は変形量を検出する(変位量又は変形量に応じた電気的な出力(抵抗値、静電容量、電圧又は電流等の出力)を行う)。
上述したように、ウォームギア2を用いたロボットハンドでは、ウォームギア2がセルフロック機能を有するため、ユーザがフィンガ4に力を加えてもウォームギア2の入力側には力が伝わらない。よって、センサ5は、ウォームギア2の出力側よりもフィンガ4側に取付けられている必要がある。
図1では、センサ5が曲げモーメントセンサであり、駆動リンク301−1の対向する2つの側面(駆動リンク301−1の回転軸方向に垂直な方向における2つの側面)にそれぞれ取付けられ、曲げモーメントによる変位量又は変形量を検出する場合を示している(図1B参照)。
なお、センサ5は、例えば金属歪ゲージから構成される。また、例えば図3Bのように、センサ5として4個の金属歪ゲージ(R1〜R4)を貼り、図3Aのようにフルブリッジ回路(ホイートストンブリッジ回路)を構成することで、センサ5は、曲げモーメント以外の歪成分の除去及び温度補償等を行うことができ、高精度化が可能である。なお図3Aにおいて、Eは印加電圧を表し、Eは出力電圧を表す。
なお、センサ5は、上記に示す理由により駆動リンク301−1の2つ以上の側面にそれぞれ取付けられる場合もあるが、1つの側面に1つのみ取付けられてもよく、本願発明の本質を変更するものではない。
また、センサ5は、例えば半導体歪ゲージから構成されてもよい。半導体歪ゲージは、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)により実現される。
把持力演算部6は、エンコーダ102による検出結果及びセンサ5による検出結果に基づいて、ロボットハンドの把持力(フィンガ4に加えられた外力)を算出する。図1に示すロボットハンドでは、リンク機構3を用いているため、ロボットハンドの把持力に対するセンサ5による検出値がリンク角度によって変化する。そこで、把持力演算部6は、エンコーダ102により検出されたモータ1の回転角度に応じてセンサ5による検出値を補正して、ロボットハンドの把持力を算出する。なお、把持力演算部6は、システムLSI(Large Scale Integration)等の処理回路、又はメモリ等に記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等により実現される。
なお、把持力演算部6は、エンコーダ102による検出結果を用いずに、センサ5による検出結果のみに基づいて、ロボットハンドの把持力を算出してもよい。但し、この場合、把持力演算部6による算出精度はリンク角度による誤差が大きくなるため低くなり、力制御精度は低くなる。
コントローラ7は、モータドライバ8に対する指令値を算出する。指令値は、ロボットハンドを動かすための指令を示す値である。なお、コントローラ7は、システムLSI等の処理回路、又はメモリ等に記憶されたプログラムを実行するCPU等により実現される。このコントローラ7は、図2に示すように、終了判定部701及び指令値演算部702を有している。
終了判定部701は、自機の把持力に関する指標値に基づいて、モータ1に対する制御終了の要否を判定する。図2では、終了判定部701は、把持力演算部6による算出結果に基づいて、モータ1に対する制御終了の要否を判定する。この際、終了判定部701は、把持力演算部6により算出された把持力に基づいて終了条件を満たしたと判定した場合に、制御終了が必要であると判定して判定状態を終了判定中とする。終了条件は、例えば、把持力演算部6により算出された把持力が目標把持力となったかである。
ここで、終了判定部701で用いられる自機の把持力に関する指標値としては、把持力自体の推定値又は計測値の他、把持力と相関がある物理量(剛性推定値等)等が挙げられる。
指令値演算部702は、把持力演算部6による算出結果及び終了判定部701による判定状態に基づいて、モータドライバ8に対する指令値を算出する。
この際、まず、指令値演算部702は、終了判定部701による判定状態が終了判定中であるかを判定する。
そして、指令値演算部702は、判定状態が終了判定中ではないと判定している間は、通常動作として、把持力演算部6による算出結果に基づいて、モータドライバ8に対する指令値を算出する。この際、指令値演算部702は、ロボットハンドの目標把持力から把持力演算部6により算出されたロボットハンドの把持力を減算して差分値を得て、当該差分値に対して係数を乗算することでモータドライバ8に対する指令値を得る。
なお、指令値演算部702で用いられる係数は、コントローラ7が把持力制御として目標追従制御を行う場合には正の値であり、コントローラ7が把持力制御として外力追従制御を行う場合には負の値である。目標追従制御とは、ロボットハンドの把持力を目標把持力に追従させる制御である。また、外力追従制御とは、ロボットハンドの把持力を、フィンガ4に加えられた外力を0とするように追従させる制御である。
また、指令値演算部702が算出する指令値は、ロボットハンドを動かすために利用可能な物理量であればよい。指令値演算部702が算出する指令値としては、フィンガ4の位置、フィンガ4の移動量(位置の差分)、フィンガ4の速度、フィンガ4の加速度、リンク機構3が有するリンクの角速度、リンク機構3が有するリンクの角加速度、モータ1から出力するトルクの値、又はモータ1に加える電流の値等が挙げられる。
一方、指令値演算部702は、判定状態が終了判定中であると判定した場合には、目標追従制御又は外力追従制御は実施せず、モータ1が発生するトルクを低減する指令値を算出する。この場合、例えば、指令値演算部702は、モータ1への電流を低減する指令値を算出する。
モータドライバ8は、指令値演算部702により算出された指令値に従って、PID制御等により、モータ1に対して電流を出力することでモータ1を駆動する。なお、モータドライバ8は、システムLSI等の処理回路、又はメモリ等に記憶されたプログラムを実行するCPU等により実現される。
なお、モータドライバ8は、モータ1に定格電流を超える電流を加え続けた場合に、モータ1の保護のため、所定のタイミングでアラームを発生してモータ1を停止させる機能を有している場合がある。上記タイミングは、モータ1が熱損傷を起こす前のタイミングである。
次に、図1,2に示す実施の形態1に係るロボットハンドの動作例について説明する。
まず、把持力演算部6及びコントローラ7による把持力制御の全体動作例について、図4を参照しながら説明する。
把持力演算部6及びコントローラ7による把持力制御では、図4に示すように、まず、終了判定部701は、把持力演算部6による算出結果に基づいて、モータ1に対する制御終了の要否を判定する(ステップST401)。この際、終了判定部701は、把持力演算部6により算出された把持力に基づいて終了条件を満たしたと判定した場合に、制御終了が必要であると判定して判定状態を終了判定中とする。終了判定部701による判定は随時実施される。
なお、終了判定部701は、終了条件を満たしたと判定した時点で、制御終了が必要であると判定してもよい。一方、例えばロボットハンドが柔らかいワークを把持するような場合には把持力が整定するまでに時間を要する。そこで、このような場合には、終了判定部701は、終了条件を満たしたと判定して数秒間(例えば0.5〜1秒)経過した後に、制御終了が必要であると判定してもよい。
また、終了判定部701は、把持力演算部6により算出された把持力が目標把持力となった後、把持力が目標把持力以上の所定の範囲内である時間が、所定の時間を経過した場合に、終了条件を満たしたと判定してもよい。
次いで、指令値演算部702は、終了判定部701による判定状態が終了判定中であるかを判定する(ステップST402)。
このステップST402において、指令値演算部702は、判定状態が終了判定中ではないと判定している間は、把持力演算部6による算出結果に基づいてモータドライバ8に対する指令値を算出する(ステップST403)。ステップST403における処理については後述する。
一方、ステップST402において、指令値演算部702は、判定状態が終了判定中であると判定した場合には、モータ1が発生するトルクを低減する指令値を算出する(ステップST404)。この際、指令値演算部702は、例えば、指令値が速度の指令値である場合には、当該指令値を0とする。また、指令値演算部702は、例えば、指令値が電流の指令値である場合には、当該指令値を0とする。また、指令値演算部702は、例えば、指令値が位置の指令値である場合には、当該指令値を現在位置とする。図4に示すフローチャートでは、指令値演算部702が、モータ1への電流を低減する指令値を算出する場合を示している。
その後、コントローラ7は指令値演算部702により得られた指令値を示す信号をモータドライバ8に出力し、モータドライバ8はこの指令値に従ってモータ1を制御する。
上述したように、モータ1に定格電流を超える電流を加え続けると、モータ1が熱損傷を起こす、又は、モータドライバ8がモータ1の保護のためにアラームを発生してモータ1を停止させる。なお、モータ1が熱損傷を起こすタイミング、及び、モータドライバ8がモータ1を動作停止させるタイミングは、モータ1に加え続ける電流の大きさによって異なる。
よって、モータ1に加える電流に基づく一定時間内であれば、モータ1が熱損傷を起こさず且つモータドライバ8によるモータ1の動作停止をさせずに、定格電流を超える電流をモータ1に加えることができる。
そこで、実施の形態1に係るロボットハンドでは、把持力演算部6による算出結果に基づくフィードバック制御を行うとともに、ロボットハンドの現在の把持力を管理することでモータ1を制御範囲内に収める。すなわち、このロボットハンドでは、現在の把持力が目標把持力に到達した場合にモータ1に加える電流を定格電流以下に抑制する。なお、このロボットハンドでは、繰り返し動作等のように、どのような動作を行ってどのようなワークを把持するのかといったことを事前にある程度把握可能であり、且つ、モータ1が熱損傷を起こす前及びモータドライバ8によるモータ1の動作停止が生じる前に、把持力が目標把持力に到達可能である場合を前提としている。
これにより、このロボットハンドでは、モータ1の熱損傷及びモータドライバ8によるモータ1の動作停止を未然に防ぐことができ、且つ、定格トルクを超えるトルクに相当する把持力を得ることができる。なお、ロボットハンドはセルフロック機能を有しているため、図5に示すように、モータ1に加える電流を下げても把持力の低下を抑制できる。
図5では、目標把持力が定格トルクより高く且つしきい値が目標把持力とされており、ロボットハンドは、把持力が目標把持力に達した時点でモータ1への電流印加を停止させている。
次に、ステップST404における処理の一例について、図6及び図7を参照しながら説明する。まず、把持力演算部6及びコントローラ7が目標追従制御を行う場合の一例について、図6を参照しながら説明する。
把持力演算部6及びコントローラ7が目標追従制御を開始すると、まず、コントローラ7は、ユーザにより設定されたロボットハンドの目標把持力を取得する(ステップST601)。
次いで、把持力演算部6は、エンコーダ102により検出されたモータ1の回転角度並びにセンサ5により検出された変位量又は変形量に基づいて、ロボットハンドの現在の把持力を算出する(ステップST602)。
次いで、指令値演算部702は、コントローラ7が取得したロボットハンドの目標把持力から把持力演算部6により算出されたロボットハンドの把持力を減算して差分値を得る(ステップST603)。
次いで、指令値演算部702は、得られた差分値に対して係数を乗算することで、モータドライバ8に対する指令値を得る(ステップST604)。なお、上記係数は正の値である。
次いで、コントローラ7は、指令値演算部702により得られた指令値を示す信号をモータドライバ8に出力する(ステップST605)。その後、モータドライバ8は、この指令値に従ってモータ1を制御する。
次いで、コントローラ7は、次の動作指令があるかを判定する(ステップST606)。このステップST606において、コントローラ7が次の動作指令が無いと判定した場合には、シーケンスはステップST602に戻る。これにより、ロボットハンドは把持力が目標把持力となるように動作する。
一方、ステップST606において、コントローラ7は、次の動作指令があると判定した場合には、目標追従制御を終了して次の動作指令を実行する。
次に、把持力演算部6及びコントローラ7が外力追従制御を行う場合の一例について、図7を参照しながら説明する。
上述したように、ウォームギアを用いたロボットハンドでは、ワークを保持しているフィンガに力を加えてもウォームギアの入力側には力が伝わらない。よって、ウォームギアを用いたロボットハンドでは、セルフロック機能を有していない動力伝達機構を用いたロボットハンドのように、フィンガに加えた力は動力伝達機構を介してモータに伝えられず、モータの電流変化によるフィードバック制御を実施できない。そのため、ウォームギアを用いた従来のロボットハンドでは、把持したワークを解放する際には、コントローラから位置制御指令を送る、又は、機械的手段によりウォームギアの入力側を動かす必要があった。それに対し、実施の形態1に係るロボットハンドでは、センサ5により検出された変位量又は変形量を把持力演算部6及びコントローラ7を介してモータドライバ8に指令値としてフィードバックすることで、ユーザがフィンガ4を掴んで自由に開閉可能となる。
把持力演算部6及びコントローラ7が外力追従制御を開始すると、まず、把持力演算部6は、エンコーダ102により検出されたモータ1の回転角度並びにセンサ5により検出された変位量又は変形量に基づいて、ロボットハンドの現在の把持力を算出する(ステップST701)。
次いで、コントローラ7は、把持力演算部6により算出されたロボットハンドの現在の把持力を、目標把持力に設定する(ステップST702)。
次いで、把持力演算部6は、エンコーダ102により検出されたモータ1の回転角度並びにセンサ5により検出された変位量又は変形量に基づいて、ロボットハンドの現在の把持力を算出する(ステップST703)。
次いで、指令値演算部702は、コントローラ7が設定したロボットハンドの目標把持力から、ステップST703において把持力演算部6により算出されたロボットハンドの把持力を減算して差分値を得る(ステップST704)。
次いで、指令値演算部702は、得られた差分値に対して係数を乗算することで、モータドライバ8に対する指令値を得る(ステップST705)。なお、上記係数は負の値である。
次いで、コントローラ7は、指令値演算部702により得られた指令値を示す信号をモータドライバ8に出力する(ステップST706)。その後、モータドライバ8は、この指令値に従ってモータ1を制御する。
次いで、コントローラ7は、次の動作指令があるかを判定する(ステップST707)。このステップST707において、コントローラ7が次の動作指令が無いと判定した場合には、シーケンスはステップST703に戻る。これにより、ロボットハンドはフィンガ4に加えられた外力を0とするように動作する。
一方、ステップST707において、コントローラ7は、次の動作指令があると判定した場合には、外力追従制御を終了して次の動作指令を実行する。
このように構成されたロボットハンドでは、例えばワークを把持した状態でユーザがフィンガ4に対して開方向に力を加えた場合、その力がセンサ5により変位量又は変形量として検出される。そして、このロボットハンドでは、センサ5により検出された変位量又は変形量が把持力演算部6及びコントローラ7を介してモータドライバ8に指令値としてフィードバックされる。その結果、このロボットハンドは、ユーザにより加えられた上記力に応じて、フィンガ4を開方向に動かすことができる。なお、ユーザがフィンガ4に力を加えていない場合には、外力は0であるため、モータドライバ8に対する指令値は0となる。
よって、このロボットハンドでは、従来構成のように、把持したワークを解放する際に、コントローラ7から位置制御指令を送る、又は、機械的手段によりウォームギア2の入力側を動かす必要はない。
なお上記では、センサ5が曲げモーメントによる変位量又は変形量を検出する場合を示した。しかしながら、これに限らず、センサ5はせん断力による変位量又は変形量を検出してもよい(図8B参照)。この場合、センサ5は、例えば図8Aに示すように、駆動リンク301−1の対向する2つの側面(駆動リンク301−1の回転軸方向における2つの側面)にそれぞれ取付けられる。
また上記では、角度保持リンク302が駆動リンク301より外側に配置された場合を示した。しかしながら、これに限らず、角度保持リンク302は駆動リンク301より内側に配置されてもよい。
また上記では、モータ1の出力軸101が単軸である場合を示した。しかしながら、これに限らず、モータ1の出力軸101は両軸でもよい。
例えば図9では、角度保持リンク302が駆動リンク301より内側に配置され、且つ、出力軸101が両軸である場合を示している。
図9では、モータ1が有する出力軸101が両軸であり、モータ1が出力軸101−1,101−2により回転出力を行う場合を示している。
この場合、図9に示すように、ロボットハンドが2つのウォームギア2−1,2−2を有する。
ウォームギア2−1は、モータ1が有する出力軸101−1に接続されたウォーム201−1と、ウォーム201−1に螺合したウォームホイール202−1とを有する。
ウォームギア2−2は、モータ1が有する出力軸101−2に接続されたウォーム201−2と、ウォーム201−2に螺合したウォームホイール202−2とを有する。
また、図9に示す駆動リンク301−1は、一端がヒンジピン304−1aを介してウォームホイール202−1に接続されている。この駆動リンク301−1は、モータ1により駆動され、出力軸101−1の回転に応じて、一端の揺動量(角度、速度又はトルク値等)が制御される。
また図9では、角度保持リンク302−1は従動リンク303−1の一端側(フィンガ4−1側)に回転自在に接続され、駆動リンク301−1は従動リンク303−1の他端側に回転自在に接続されている。
同様に、図9に示す駆動リンク301−2は、一端がヒンジピン304−2aを介してウォームホイール202−2に接続されている。この駆動リンク301−2は、モータ1により駆動され、出力軸101−2の回転に応じて、一端の揺動量(角度、速度又はトルク値等)が制御される。
また図9では、角度保持リンク302−2は従動リンク303−2の一端側(フィンガ4−2側)に回転自在に接続され、駆動リンク301−2は従動リンク303−2の他端側に回転自在に接続されている。
その他の構成は図1,2に示すロボットハンドと同様であり、その説明を省略する。また、図9に示すロボットハンドの効果及び原理についても、図1,2に示すロボットハンドの効果及び原理と同様である。
なお図9に示すロボットハンドでは、センサ5が曲げモーメントによる変位量又は変形量を検出する場合を示しているが、センサ5はせん断力による変位量又は変形量を検出してもよい。この場合、センサ5の取付け箇所は図8Aと同様である。
また上記では、出力軸101と駆動リンク301の回転軸とが直交(略直交の意味を含む)するように構成された場合を示した。しかしながら、これに限らず、平歯車等を用いて、出力軸101と駆動リンク301の回転軸とが平行(略平行の意味を含む)となるように構成されてもよい。
また上記では、センサ5が駆動リンク301に設けられた場合を示した。しかしながら、これに限らず、センサ5が角度保持リンク302又は従動リンク303に設けられていてもよい。
また上記では、センサ5は、1つのリンク機構3におけるリンク(図1,8,9では駆動リンク301−1)に設けられた場合を示した。しかしながら、これに限らず、センサ5は、他の一部又は全部のリンク機構3におけるリンクにも設けられていてもよい。このように、複数のリンク機構3にセンサ5を設けることで、ロボットハンドは把持力の検出精度が向上する。
なお上記では、ロボットハンドが外径把持を行う場合について説明を行ったが、ロボットハンドが内径把持を行う場合についても同様である。
また図1では、動力伝達機構としてウォームギア2を用いた場合を示した。しかしながら、これに限らず、動力伝達機構はセルフロック機能を有する機構であればよい。
例えば図10に示すように、動力伝達機構として、モータ1が有する出力軸101に接続された台形ネジ10と、当該台形ネジ10に螺合した平行スライダ11とから成る平行スライダ機構を用いてもよい。この場合、図10に示すように、駆動リンク301は回転自在に直列接続された2つのリンク3011,3012から構成される。すなわち、駆動リンク301−1は、一端がヒンジピン304−1aを介して平行スライダ11に回転自在に接続されたリンク3011−1と、一端がヒンジピン304−1eを介してリンク3011−1の他端に回転自在に接続されたリンク3012−1とから構成される。また、駆動リンク301−2は、一端がヒンジピン304−2aを介して平行スライダ11に回転自在に接続されたリンク3011−2と、一端がヒンジピン304−2eを介してリンク3011−2の他端に回転自在に接続されたリンク3012−2とから構成される。
また、動力伝達機構として、カムを用いてもよい。
また上記では、センサ5として曲げモーメントセンサを用いた場合を示した。しかしながら、これに限らず、センサ5は、取付けられた部位の変位量又は変形量を検出可能なセンサであればよい。センサ5として、力センサ又は圧力センサ等を用いてもよい。
また上記では、動力伝達機構とフィンガ4との間にリンク機構3が設けられた場合を示した。しかしながら、これに限らず、例えば図11に示すように、リンク機構3を用いず、フィンガ4の一端が動力伝達機構(図11ではウォームギア2)に直接接続されたロボットハンドを用いてもよい。この場合、センサ5はフィンガ4に取付けられる。図11に示すロボットハンドでは、フィンガ4−1の一端がヒンジピン304−1aを介してウォームホイール202−1に接続され、フィンガ4−2の一端がヒンジピン304−2aを介してウォームホイール202−2に接続され、フィンガ4−1にセンサ5が取付けられている。
また、図12に示すように、フィンガ4の他端(先端)に爪(カバー)401が設けられている場合には、この爪401にセンサ5が取付けられていてもよい。図12に示すロボットハンドでは、フィンガ4−1の他端に爪401−1が設けられ、フィンガ4−2の他端に爪401−2が設けられ、爪401−1にセンサ5が取付けられている。
以上のように、この実施の形態1によれば、ロボットハンドは、モータ1と、フィンガ4と、セルフロック機能を有し、モータ1の動力をフィンガ4に伝達する動力伝達機構と、自機の把持力に関する指標値に基づいて、モータ1に対する制御終了の要否を判定する終了判定部701と、指令値を算出する指令値演算部702と、指令値演算部702による算出結果に基づいてモータ1を制御するモータドライバ8とを備え、指令値演算部702は、終了判定部701により制御終了が必要であると判定されている場合に、モータ1が発生するトルクを低減する指令値を算出する。これにより、実施の形態1に係るロボットハンドは、モータ1に定格電流を超える電流を加える時間を管理可能となり、モータ1の定格トルクを超えるトルクに相当する把持力を得られる。
また、図1,2に示す実施の形態1に係るロボットハンドでは、外部から加えられた力に応じてフィードバック制御が可能である。
また、図1,2に示す実施の形態1に係るロボットハンドでは、ユーザがフィンガ4を掴んで開閉動作を行うダイレクト教示を実施可能である。
なお上記では、ロボットハンドが、把持力演算部6による算出結果に基づくフィードバック制御を行う機能を有する場合を示した。しかしながら、これに限らず、ロボットハンドは上記機能を有していなくてもよい。
実施の形態2.
図13は実施の形態2に係るロボットハンドの構成例を示すブロック図である。図13に示す実施の形態2に係るロボットハンドは、図1に示す実施の形態1に係るロボットハンドに対し、物理量検出部703を追加している。その他の構成は同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。
物理量検出部703は、エンコーダ102による検出結果に基づいて、モータ1の回転と相関がある物理量を検出する。物理量検出部703が検出する物理量としては、モータ1の回転角度(回転位置)、モータ1の速度又はモータ1の角速度等が挙げられる。なお、物理量検出部703は、1つの物理量を検出してもよいし、複数の物理量を検出してもよい。
なお、終了判定部701は、把持力演算部6による算出結果及び物理量検出部703による検出結果に基づいて、モータ1に対する制御終了の要否を判定する。この際、終了判定部701は、把持力演算部6により算出された把持力及び物理量検出部703により検出された物理量に基づいて終了条件を満たしたと判定した場合に、制御終了が必要であると判定して判定状態を終了判定中とする。
ここで、終了判定部701が、把持力(外力)とフィンガ4の位置とを組合わせて終了判定を行う場合の一例を図14に示す。フィンガ4の位置は、物理量検出部703により検出された物理量から推定可能である。
図14に示すように、終了判定部701は、まず、把持力演算部6により算出されたロボットハンドの把持力が目標把持力となったかを判定する。
そして、終了判定部701は、把持力演算部6により算出された把持力が目標把持力となったと判定すると、フィンガ4の位置の監視を開始し、フィンガ4の位置の変動が、所定の範囲内である時間を計測する(監視開始時を0秒とする)。図14において、符号1401は上記範囲を示し、符号1402はフィンガ4の位置の変動が上記範囲内である時間を示している。
そして、終了判定部701は、所定の時間(例えば1秒以下の時間)内において、フィンガ4の位置の変動が上記範囲内である場合、終了条件を満たしたと判定する。図14において、符号1403は、モータ1に定格電流を超える電流を加え始めてから、モータ1が熱損傷を起こす又はモータドライバ8によるモータ1の動作停止が生じるまでの時間(継続可能時間)を示している。
例えば、ロボットハンドが柔らかいワークを把持する場合等には、把持力が整定するまでに時間を要する。そこで、上記のように、終了判定部701は、把持力とフィンガ4の位置とを組合わせて終了判定を行うことで、把持力が整定した状態で終了判定ができるようになる。
また、終了判定部701が、把持力(外力)と剛性推定値とを組合わせて終了判定を行う場合の一例を図15に示す。剛性推定値は、フィンガ4が把持するワークの弾性率を示す値であり、フックの法則に基づいて把持力とフィンガ4の位置の変化から推定可能である。
図15に示すように、終了判定部701は、まず、把持力演算部6により算出されたロボットハンドの把持力が目標把持力となったかを判定する。
そして、終了判定部701は、把持力演算部6により算出された把持力が目標把持力となったと判定すると、剛性推定値の監視を開始し、剛性推定値の変動が所定の範囲(例えば監視開始時における剛性推定値の10%程度の範囲)内である時間を計測する(監視開始時を0秒とする)。図15において、符号1501は上記範囲を示し、符号1502,1503は剛性推定値の変動が上記範囲内である時間を示している。
そして、終了判定部701は、所定の時間(例えば1秒以下の時間)内において、剛性推定値の変動が上記範囲内である場合、終了条件を満たしたと判定する。図15において、符号1504は継続可能時間を示している。
一方、フィンガ4に外乱が加わった場合(図15の符号1505参照)には、図15に示すように、剛性推定値が変化する。そして、終了判定部701は、上記時間内において、剛性推定値が上記範囲外となった場合(図15の符号1506参照)には、計測時間を0にリセットし、剛性推定値が再び当該範囲内となったタイミングで時間計測を開始する。図15では、符号1502に示す計測時間が上記時間未満であり、計測時間が0にリセットされている。
把持力のみに基づく終了判定では、例えば、ワークの把持が完了する前にフィンガ4に冶具等又はユーザが触れたことに起因する外乱が加わった場合若しくはセンサノイズにより把持力の算出値が上昇した場合に、判定を誤る可能性があると考えられる。また、把持力のみに基づく終了判定では、例えば、冶具が教示点からずれていた又はワークの設置場所が適切ではない等の理由によってワークを片当たりした状態で把持してしまった場合、実際には把持が完了していないにもかかわらず、判定を誤る可能性があると考えられる。そこで、上記のように、終了判定部701は、把持力と剛性推定値とを組合わせて終了判定を行うことで、上記の誤りを抑制でき、判定の確度が向上する。
また、例えば、物理量検出部703が複数の物理量を検出した場合、指令値演算部702は、把持力演算部6により算出された把持力が目標把持力となったと判定した後、当該複数の物理量の変動がそれぞれ所定の範囲内である時間が、それぞれ所定の時間を超えたかを判定する。そして、指令値演算部702は、上記複数の物理量の変動が上記範囲内である時間が、共に、上記時間を超えたと判定した場合に、終了条件を満たしたと判定する。
実施の形態3.
実施の形態1に係るロボットハンドでは、4節のリンク機構3を用いた場合を示した。これに対し、ロボットハンドは、5節以上のリンク機構3を用いてもよい。具体的には、例えば図16に示すように、角度保持リンク302を回転自在に直列接続された複数(M個)のリンクから構成することで、(4+M)節のリンク機構3を構成してもよい。図16では、角度保持リンク302−1は、一端がヒンジピン304−1bを介してロボットハンドの本体に回転自在に接続されたリンク3021−1と、一端がヒンジピン304−1fを介してリンク3021−1の他端に回転自在に接続されたリンク3022−1とから構成されている。なお図16では、ウォームホイール202−2及びリンク機構3−2の図示は省略している。また図16では、駆動リンク301が角度保持リンク302より内側に配置され、且つ、出力軸101が単軸である場合を示しているが、構成がこれに限らない点は実施の形態1と同様である。
また、角度保持リンク302が複数のリンクから構成される場合、各リンクのヒンジ部分には、ロボットハンドがワークの把持を行う場合に、外力によってリンクが回転してしまわないようにロック機構が設けられる必要がある。
なお、ロボットハンドが5節以上のリンク機構3を有する場合には、センサ5は、1つ以上のリンク機構3における駆動リンク301に設けられる。
また、実施の形態1〜3に係るロボットハンドでは、モータ1が出力軸101により回転出力を行う場合を示した。しかしながら、これに限らず、モータ1は直動出力を行ってもよい。また、モータ1の動力は、電動に限らず、エア又は油圧式等であってもよい。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組合わせ、或いは各実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 モータ
2 ウォームギア
3 リンク機構
4 フィンガ
5 センサ
6 把持力演算部
7 コントローラ
8 モータドライバ
9 駆動伝達機構
10 台形ネジ
11 平行スライダ
101 出力軸
102 エンコーダ
201 ウォーム
202 ウォームホイール
301 駆動リンク
302 角度保持リンク
303 従動リンク
304 ヒンジピン
401 爪
701 終了判定部
702 指令値演算部
703 物理量検出部
3011,3012 リンク
3021,3022 リンク

Claims (5)

  1. モータと、
    フィンガと、
    セルフロック機能を有し、前記モータの動力を前記フィンガに伝達する動力伝達機構と、
    自機の把持力に関する指標値に基づいて、前記モータに対する制御終了の要否を判定する終了判定部と、
    指令値を算出する指令値演算部と、
    前記指令値演算部による算出結果に基づいて前記モータを制御するモータドライバとを備え、
    前記指令値演算部は、前記終了判定部により制御終了が必要であると判定されている場合に、前記モータが発生するトルクを低減する指令値を算出する
    ことを特徴とするロボットハンド。
  2. 自機の把持力に関する指標値は、自機の把持力であり、
    前記終了判定部は、自機の把持力が目標把持力となったと判定した場合に、制御終了が必要であると判定する
    ことを特徴とする請求項1記載のロボットハンド。
  3. 前記モータの回転と相関がある物理量を検出する物理量検出部を備え、
    前記終了判定部は、自機の把持力に関する指標値及び前記物理量検出部による検出結果に基づいて、前記モータに対する制御終了の要否を判定する
    ことを特徴とする請求項1記載のロボットハンド。
  4. 自機の把持力に関する指標値は、自機の把持力であり、
    前記終了判定部は、自機の把持力が目標把持力となったと判定した後、前記物理量検出部により検出された物理量に基づく前記フィンガの位置の変動が所定の範囲内である時間が、所定の時間を超えた場合に、制御終了が必要であると判定する
    ことを特徴とする請求項3記載のロボットハンド。
  5. 自機の把持力に関する指標値は、自機の把持力であり、
    前記終了判定部は、自機の把持力が目標把持力となったと判定した後、前記物理量検出部により検出された物理量に基づく剛性推定値の変動が所定の範囲内である時間が、所定の時間を超えた場合に、制御終了が必要であると判定する
    ことを特徴とする請求項3記載のロボットハンド。
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