JP2021030118A - ろ過装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタ板の交換を繰り返しても、吸引効率の低下という問題が生じにくいろ過装置を提供する。【解決手段】少なくとも表面の一部にフィルタ板17を備えた中空状のフィルタユニット1と、ろ過する液体が貯留されるとともに上記フィルタユニット1が収容されるろ過槽2と、上記フィルタユニット1内を吸引する吸引ポンプ3と、上記フィルタ板17の板面近傍にろ過助剤を吐出する助剤吐出手段15とを備え、上記フィルタユニット1は、両面にフィルタ板17が取り付けられた複数の薄箱状のフィルタパネル5が、相互に内部を連通させるよう平面視で放射状に配設されて構成され、上記放射状の根元に近い部分に、隣り合うフィルタパネル5に取り付ける両フィルタ板17を押えて固定するための固定用部材50が配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、研削盤,旋盤,マシニングセンタ等に用いられる切削液のような液中に存在する異物を除去するろ過装置に関するものである。
研削盤や旋盤等の工作機械に用いられる切削液のろ過装置として、フィルタチューブの外周面に珪藻土のプリコート層を形成し、このプリコート層に切削液を透過させてろ過するものが用いられる。このようなろ過装置として、本出願人は下記の特許文献1記載の装置を開発した。
上記特許文献1にはつぎの記載がある。
〔0021〕
図1は、本発明のろ過装置の一実施の形態を示す。このものは、中空状のフィルタユニット1と、上記フィルタユニット1が収容されるろ過するとともにダーティ液が貯留されるろ過槽2と、上記フィルタユニット1内を吸引する吸引ポンプ3と、上記フィルタユニット1の周辺に供給されるろ過助剤のスラリーを貯留するスラリータンク4とを備えている。そして、上記フィルタユニット1の表面に、粉粒状のろ過助剤の堆積層を形成させ、上記堆積層で液体をろ過するようになっている。
〔0023〕
上記フィルタユニット1は、図2に示すように、筒体7の周壁に、8つの薄箱状のフィルタパネル5が、内部が連通するよう平面視放射状に配設されて構成されている。上記各フィルタパネル5両面のパネル板(フィルタ板)17は、多数のパンチ孔6が穿設されるとともに、金網8で覆われている。上記フィルタユニット1は、パネル板17が横に向くよう(筒体7が縦になるよう)ろ過槽2に収容されている。
〔0035〕
つぎに、スラリーポンプ14を稼動してスラリータンク4内のスラリーをフィルタパネル5のパネル板17近傍に供給することにより、フィルタパネル5にろ過助剤を堆積させて堆積層を形成し、繰り返しろ過を行う。一方、排出コンベア12を稼動することにより、排出コンベア12上の使用済みのろ過助剤をろ過槽2から排出する。
特許第3479003号公報
上記特許文献1の装置には、フィルタパネル5両面に対するフィルタ板17の取付け方法について、とくに言及されていない。一般には、上記フィルタ板17は、フィルタパネル5に対してねじ止めにより取り付けることが多い。
上記フィルタ板17は、繰り返し使用するうちにろ過助剤が固着し、やがて交換時期を迎える。フィルタ板17の交換を繰り返していると、フィルタ板17を取り付けるためにフィルタパネル5に形成したねじ穴が磨滅して使えなくなってしまう。ねじ穴が磨滅すると、再タッピングする必要が生じる。
ところが、放射状に配置したフィルタパネル5の内側寄りの部分では、隣接するフィルタパネル5同士の間隔が狭いため、再タッピングの作業が極めて行いずらい。再タッピングできなければ、フィルタパネル5の内側寄りの部分でフィルタパネル5に対するフィルタ板17の取付けが不十分になる。すると、その部分に隙間ができてリークが生じ、吸引ポンプ3による吸引効率が低下するという問題が発生する。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、フィルタ板の交換を繰り返しても、吸引効率の低下という問題が生じにくいろ過装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1記載のろ過装置は、つぎの構成を採用した。
フィルタ板の板面に、粉粒状のろ過助剤の堆積層を形成させ、上記堆積層で液体をろ過するろ過装置であって、
少なくとも表面の一部にフィルタ板を備えた中空状のフィルタユニットと、
ろ過する液体が貯留されるとともに上記フィルタユニットが収容されるろ過槽と、
上記フィルタユニット内を吸引する吸引ポンプと、
上記フィルタ板の板面近傍にろ過助剤を吐出する助剤吐出手段とを備え、
上記フィルタユニットは、両面にフィルタ板が取り付けられた複数の薄箱状のフィルタパネルが、相互に内部を連通させるよう平面視で放射状に配設されて構成され、
上記放射状の根元に近い部分に、隣り合うフィルタパネルに取り付ける両フィルタ板を押えて固定するための固定用部材が配置されている。
請求項2記載のろ過装置は、請求項1記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記固定用部材は、上記フィルタパネルの上部から下部にわたる長さ寸法を有する柱状部材である。
請求項1記載のろ過装置は、上記フィルタユニットは、両面にフィルタ板が取り付けられた複数の薄箱状のフィルタパネルが、相互に内部を連通させるよう平面視で放射状に配設されて構成されている。そして、上記放射状の根元に近い部分に、隣り合うフィルタパネルに取り付ける両フィルタ板を押えて固定するための固定用部材が配置されている。
したがって、放射状の根元に近い部分においては、両フィルタ板を固定用部材が押えることにフィルタパネルに固定する。これにより、フィルタ板の交換を繰り返したとしても、ねじ穴が磨滅してリークが生じるような隙間ができず、吸引効率が低下するような問題が生じない。
請求項2記載のろ過装置は、上記固定用部材が、上記フィルタパネルの上部から下部にわたる長さ寸法を有する柱状部材である。
このため、上記柱状部材が、フィルタパネルの上部から下部にわたって両フィルタ板を押え、フィルタパネルに対して固定する。したがって、リークが生じるような隙間ができず、吸引効率が低下することがない。
本発明の一実施の形態のろ過装置の全体構造を説明する図である。 フィルタユニットを示す横断面図である。 フィルタパネルを示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図である。 フィルタパネルのフレームを示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図である。 フィルタ板を示す図であり、(a)は正面図、(b)はB−B部分拡大断面図である。 ハブユニットを示す図であり、(a)は天板の平面図、(b)は正面図、(c)は横断面図である。 固定用部材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。 ハブユニットに固定用部材を取り付けてフィルタ板を固定する状態を説明する図であり、(a)は固定板を上から見た図、(b)は縦断面図、(c)は横断面図、それぞれ対称中心から片側のみ示している。 ハブユニットに固定用部材を取り付けてフィルタ板を固定する状態を部分拡大して説明する図であり、(a)は固定板を上から見た図、(b)は横断面図である。
つぎに、本発明を実施するための形態について説明する。
〔全体構造〕
図1は、本発明のろ過装置の一実施形態の全体構造を示す。
この装置は、フィルタユニット1と、ろ過槽2と、吸引ポンプ3と、助剤吐出手段15とを備えている。
上記フィルタユニット1は、少なくとも表面の一部にフィルタ板17を備えた中空状のフィルタユニット1である。
上記ろ過槽2は、ろ過する液体が貯留されるとともに上記フィルタユニット1が収容される。上記ろ過槽2には、上記液体として、ろ過処理の対象となるダーティ液が貯留される。
上記吸引ポンプ3は、上記フィルタユニット1内を吸引する。
上記助剤吐出手段15は、上記フィルタ板17の板面近傍にろ過助剤を吐出する。
上記ろ過槽2には、この例では2基のフィルタユニット1が収容されている。工作機械から排出された研削液等のダーティ液が、導入ライン11を通して上記ろ過槽2に、導入されるようになっている。
そして、上記フィルタユニット1のフィルタ板17の表面に、粉粒状のろ過助剤の堆積層を形成させ、上記堆積層で液体をろ過するようになっている。上記堆積層でろ過されたクリーン液は、上記吸引ポンプ3で吸引されて、ポンプ連通路9および供給ライン13を通って、ふたたび工作機械等に供給される。
一方、上記ろ過槽2の底部には、フィルタユニット1から除去された使用済みのろ過助剤を排出する排出コンベア12が設けられている。
上記助剤吐出手段15には、スラリータンク4からスラリーとしてろ過助剤が供給される。上記助剤吐出手段15により、上記フィルタユニット1の周辺にろ過助剤のスラリーを供給する。上記スラリータンク4には、あらかじめクリーン液とろ過助剤を所定の混合比率で混合して生成したスラリーが貯留される。
上記助剤吐出手段15は、スラリーポンプ14の稼働により、スラリータンク4に貯留されたスラリー(クリーン液とろ過助剤の混合物である)を、上記フィルタユニット1のフィルタ板17の板面近傍に、ろ過助剤を吐出する。上記フィルタ板17を含むフィルタユニット1の詳細については後述する。
上記スラリータンク4には、第1電磁開閉弁24を開弁して上記供給ライン13からクリーン液を補充される。また、上記スラリータンク4には、助剤タンク25に貯留されたろ過助剤がフィーダ26によって補充される。上記スラリータンク4には、第1フロースイッチ23が設けられている。上記第1フロースイッチ23が、スラリータンク4内のスラリーの液面低下を検知すると、第1電磁開閉弁24を開弁してクリーン液を補充し、フィーダ26を稼働して助剤タンク25からろ過助剤を補充する。
上記ろ過装置には、ブレイクタンク20が設けられている。上記ブレイクタンク20にはクリーン液が収容されている。上記ブレイクタンク20には、第2フロースイッチ21が設けられている。第2フロースイッチ21が、上記ブレイクタンク20内のクリーン液の液面低下を検知すると、第3電磁開閉弁22を開弁して供給ライン13からクリーン液が補充される。
上記ブレイクタンク20は、第2電磁開閉弁19を介して上記ポンプ連通路9と連通している。上記第2電磁開閉弁19を開弁することにより、上記ポンプ連通路9にクリーン液が供給される。これにより、上記ポンプ連通路9およびフィルタユニット1内の負圧が解除されるようになっている。つまり、上記ろ過助剤の堆積層のろ過能力が低下したときに、上記フィルタユニット1内の負圧を解除して古い堆積層を剥離することができる。
上記フィルタユニット1の上部には、エアシリンダ10が取り付けられている。上記エアシリンダ10は、上記フィルタユニット1を上下に揺動しうるようになっている。つまり、上記ろ過助剤の堆積層のろ過能力が低下したときに、フィルタユニット1を揺動させて、古い堆積層を剥離することができる。
上記ポンプ連通路9には、ポンプ連通路9内の圧力変化を検知する圧力センサ18が設けられている。上記フィルタ板17に形成されたろ過助剤の堆積層が目詰まりしてくると、ポンプ連通路9およびフィルタユニット1内の負圧が上昇する。この負圧が上昇して所定値に達したことを上記圧力センサ18が検知すると、第2電磁開閉弁19を開弁してフィルタユニット1内の負圧を解除し、エアシリンダ10を稼動してフィルタユニット1を揺動させる。上記負圧の解除とフィルタユニット1の揺動とにより、古い堆積層が剥がれて排出コンベア12上に落下する。
〔フィルタユニット1の全体構造〕
図2は上記フィルタユニット1を示す横断面図である。
上記フィルタユニット1は、両面にフィルタ板17が取り付けられた複数の薄箱状のフィルタパネル5が、相互に内部を連通させるよう平面視で放射状に配設されて構成されている。この例では、上記フィルタユニット1は、平面視で放射状に配置された8つのフィルタパネル5が、それらの中心部に配置されるハブユニット30に取り付けられて構成されている。上記ハブユニット30に対して各フィルタパネル5の端部が、相互に中空状の内部が連通するよう接続されている。
上記フィルタユニット1は、上記放射状の根元に近い部分に、隣り合うフィルタパネル5に取り付ける両フィルタ板17を押えて固定するための固定用部材50が配置されている。
上記フィルタユニット1は、上記フィルタ板17が横に向くよう(上記ハブユニット30が縦になるよう)ろ過槽2に収容される。
〔フィルタパネル5〕
図3は、フィルタパネル5を示す図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図である。
上記フィルタパネル5は、フレーム16の両面に、フィルタ板17が取り付けられて構成されている。
図4は、上記フレーム16を示す図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図、(d)は右側面図である。
上記フレーム16は、3本のチャンネル材16Aが正面から見て略コ字状になるように接続されて形成されている。各チャンネル材16Aは、開放側が外を向くように配置されている。
図5は、フィルタ板17を示す図である。(a)は正面図、(b)はB−B部分拡大断面図である。
上記フィルタ板17は、枠状部材17Aと、メッシュ部材17Bとパンチング板17Cが積層されて構成されている。
上記枠状部材17Aは、帯鋼を略ロ字状に接続して形成することができる。
上記メッシュ部材17Bは、金属メッシュ部材が用いられる。
上記パンチング板17Cは、鋼板に多数のパンチ穴を貫通させたものである。
上記フィルタ板17は、上記枠状部材17Aとパンチング板17Cでメッシュ部材17Bを挟むように積層して溶接等で接合することにより形成することができる。
上記フィルタ板17をフレーム16に取り付けてフィルタパネル5を形成するときは、内側に枠状部材17Aを配置し、外側にパンチング板17Cを配置する。
上記フィルタ板17は、上記フレーム16の上記略コ字状に対し、上記コ字状の3辺が合致し、開放側に延びた四角形状に形成されている。上記フィルタ板17のコ字状開放側より先に延びた部分を、以下の説明では延設部17Dという。
上記フィルタパネル5は、上記フレーム16の両面にフィルタ板17を取り付けることにより構成される。この状態で、フィルタパネル5には、コ字状のフレーム16と両面のフィルタ板17とに囲われた中空部5Aが形成される。
上記フレーム16とフィルタ板17には、複数のボルト穴16Bが形成され、フレーム16の両面にフィルタ板17を重ねた状態でボルト5Bを挿通することにより固定することができる。この例では、上記ボルト5Bを挿通するボルト穴16Bは、略コ字状に形成されたフレーム16の上辺と下辺にそれぞれ所定間隔で複数設けられている。
上記フレーム16の開放側に近い部分には、上記ボルト穴16Bおよびボルト5Bは設けられていない。上記フレーム16の開放側に近い部分(つまり放射状の根元に近い部分である)においては、上述した固定用部材50により、隣り合うフィルタパネル5に取り付ける両フィルタ板17を押えて固定するようになっている。
この状態で、略コ字状に形成されたフレーム16の開放側が、後述するハブユニット30のカセット部33に合致するよう、上記ハブユニット30に接続される。つまり、上記フレーム16の開放側が放射状の根元側に配置される。この状態で、後述するハブユニット30の中空領域34Aとフィルタパネル5の中空部5Aとが連通する。
〔ハブユニット30〕
図6は、上記ハブユニット30を示す図である。(a)は天板の平面図、(b)は正面図、(c)は横断面図である。
上記ハブユニット30は、底板31と天板35と、それらのあいだにある8つのカセット部33とを含んで構成されている。
上記底板31は円形で、上面の中央寄りの領域に8つのカセット部33が配置される。上記8つのカセット部33の周囲には、上記固定用部材50の下端部材53を押さえるために、8つの押えユニット32が配置されている。
上記天板35は円形で、下面に上記8つのカセット部33が配置される。上記天板35の上面には、上記固定用部材50の上端部材52を固定するために、8角形の8つの固定板36が設けられている。
上記底板31、天板35および固定板36は、それぞれの中心が一致するよう同軸状に配置される。
上記8つのカセット部33には、それぞれに対応して1つずつフィルタパネル5が取り付けられる。上記8つのカセット部33は、8つのフィルタパネル5を放射状に配置しうるように、放射状に配置される。上記8つのカセット部33は、隣接するカセット部33の隣接するカセット板33Aの中心寄りの部分同士が接続している。これにより、上記8つのカセット部33により、中心寄りの中空領域34Aと連通して放射状に延びる8つの中空通路34Bが形成される。上記中空領域34Aは、上述した吸引ポンプ3により負圧を与えられる領域である。
上記カセット部33は、2枚一組のカセット板33A,33Aから構成されている。つまり、上記カセット部33は、2枚のカセット板33A,33Aが、底板31と天板35のあいだで所定間隔で平行に配置されて構成される。上記2枚のカセット板33A,33A同士の間隔は、上述したフィルタパネル5におけるフレーム16の幅寸法に合わせた寸法に設定されている。
上記8つのカセット部33は、上記底板31と天板35の中心を中心点として、その周囲に放射状に配置されている。上記各カセット部33にそれぞれフィルタパネル5を取り付けることにより、8つのフィルタパネル5が放射状に配置される。上記カセット部33に、フィルタパネル5を構成するフレーム16の開放側が取り付けられる。これにより、フレーム16の両面にフィルタ板17を取り付けてフィルタパネル5を構成した状態で、上記8つのカセット部33によって形成される中空領域34Aと、各フィルタパネル5の中空部5Aとが各中空通路34Bを通して連通する。
上記8つの押えユニット32は、上記底板31の周辺部に等間隔で配置されている。上記各押えユニット32は、ラジアル方向を向くよう配置された各カセット部33同士がなす角度のちょうど中間位置に配置される。
上記押えユニット32は、支持板32Aと2本の押えボルト32Bとを含んで構成されている。上記支持板32Aは、板面が底板31の中心を向くよう、底板31の上面に固定されている。上記支持板32Aには、貫通する2つのねじ穴が横並びで形成され、それぞれに押えボルト32Bがねじ込まれている。上記隣接するカセット部33同士の隣接するカセット板33A同士がなすV字状の空間に、上記固定用部材50を配置し、その下端部材53を上記押えボルト32Bで押えるようになっている。
上記固定板36は、8角形に形成されていて、8つの側面にそれぞれ固定用ねじ穴36Aが形成されている。上述したように、上記隣接するカセット部33同士の隣接するカセット板33A同士がなすV字状の空間に、上記固定用部材50を配置し、その上端部材52を上記固定用ねじ穴36Aを使用して固定するようになっている。
〔固定用部材50〕
図7は、上記固定用部材50を示す図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。
上記固定用部材50は、上記フィルタパネル5の上部から下部にわたる長さ寸法を有する柱状部材である。言い換えると、上記固定用部材50は、上記ハブユニット30の上部から下部にわたる長さ寸法を有する柱状部材である
上記固定用部材50は、パイプ部材51と上端部材52と下端部材53とを含んで構成されている。
上記パイプ部材51は、外観視で円柱状であり、上端開口に上端部材52が嵌合し、下端開口に下端部材53が嵌合している。
上記下端部材53は、上記パイプ部材51の外径とおなじ外径の丸棒材から形成されている。上記パイプ部材51の中空状の内部に嵌入する嵌入部53Aと、下端側に突出する固定用突出部53Bとを備えている。上記固定用突出部53Bには、互いに平行な固定用平面53Cが形成されている。上記下端部材53の固定用平面53Cを、上述した押えユニット32の押えボルト32Bで押えるようになっている。
上記上端部材52は、上記パイプ部材51の外径とおなじ外径の丸棒材から形成されている。上記パイプ部材51の中空状の内部に嵌入する嵌入部52Aと、上端側に突出する固定用突出部52Bと、上記突出部52Bに穿設された貫通穴52Cとを備えている。上記貫通穴52Cに挿通させたボルト52Dを、上記固定板36の固定用ねじ穴36Aにねじ込むことにより、固定用部材50の上端部材52を固定用部材50に固定する。
〔フィルタ板17の固定構造〕
図8は、ハブユニット30に固定用部材50を取り付けてフィルタ板17を固定する状態を説明する図である。(a)は固定板36を上から見た図、(b)は縦断面図、(c)は横断面図である。それぞれ対称中心から片側のみ示している。
図9は、ハブユニット30に固定用部材50を取り付けてフィルタ板17を固定する状態を部分拡大して説明する図である。(a)は固定板36を上から見た図、(b)は横断面図である。
上記ハブユニット30のカセット部33に対し、フィルタパネル5を取り付ける。このとき、カセット部33を構成する2枚のカセット板33A,33Aに、フィルタパネル5のフレーム16を合致させる。この状態で、フィルタパネル5の中空部5Aと、ハブユニット30の中空領域34Aが中空通路34Bを介して連通する。
この状態で、上記フィルタ板17におけるフレーム16のコ字状開放側より先に延びた延設部17Dが、カセット部33の外側に配置される。つまり、カセット部33を構成するカセット板33Aの外側に上記延設部17Dが重なる状態になる。
この状態で、隣接するカセット部33にそれぞれフィルタパネル5を取り付けると、隣接するカセット部33同士の隣接するカセット板33A同士がなすV字状の谷間は、隣接するフィルタパネル5の延設部17Dが覆い、両延設部17DによってV字状の谷間が形成されることになる。
隣接する延設部17Dによって形成されるV字状の谷間に、上記固定用部材50を配置し、その下端部材53と上端部材52をそれぞれハブユニット30に固定して取付ける。つまり、固定用部材50の下端部材53は、その固定用平面53Cを、上述した押えユニット32の押えボルト32Bで押えて固定する。固定用部材50の上端部材52は、その貫通穴52Cに挿通させたボルト52Dを、上記固定板36の固定用ねじ穴36Aにねじ込むことにより固定する。
このようにすることにより、上記固定用部材50のパイプ部材51が、隣接する延設部17Dによって形成されるV字状の谷間の奥に向かって押し込まれる。この状態で、上記延設部17Dがカセット板33Aに押し付けられ、フィルタ板17の延設部17Dがカセット部33に対して固定される。
〔ろ過助剤〕
上記ろ過助剤としては、大略粉粒状を呈するものであれば、特に限定するものではなく、各種のものを用いることができる。例えば、珪藻土,セルロース繊維,ゼオライト,活性炭,シリカゲル,ガラス繊維,セラミック繊維等各種のものを用いることができる。これらのなかでも、特に、セルロース繊維は、網目上にブリッジしやすいうえろ過助剤同士がからみやすく、フィルタ板17の板面に極めて迅速に堆積層が形成されるため、好適に用いられる。なお、本発明において、「粉粒状」とは、液体と混合してスラリーを形成する程度のものであればよく、微視的な形状は、繊維状,塊状,片状等各種の形状を呈するものを含む趣旨である。
〔実施形態の効果〕
本実施形態のろ過装置は、上記フィルタユニット1は、両面にフィルタ板17が取り付けられた複数の薄箱状のフィルタパネル5が、相互に内部を連通させるよう平面視で放射状に配設されて構成されている。そして、上記放射状の根元に近い部分に、隣り合うフィルタパネル5に取り付ける両フィルタ板17を押えて固定するための固定用部材50が配置されている。
したがって、放射状の根元に近い部分においては、両フィルタ板17を固定用部材50が押えることでフィルタパネル5に固定する。これにより、フィルタ板17の交換を繰り返したとしても、ねじ穴が磨滅してリークが生じるような隙間ができず、吸引効率が低下するような問題が生じない。
本実施形態のろ過装置は、上記固定用部材が、上記フィルタパネル5の上部から下部にわたる長さ寸法を有する柱状部材である。
このため、上記柱状部材が、フィルタパネル5の上部から下部にわたって両フィルタ板17を押え、フィルタパネル5に対して固定する。したがって、リークが生じるような隙間ができず、吸引効率が低下することがない。
〔変形例〕
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。たとえば、ろ過槽2内に収容するフィルタユニット1は、2基に限らず、1基でもよいし3基以上でもよい。
また、上記実施の形態では、工作機械の切削液をろ過するものを例示したが、これに限定するものではなく、ろ過する液体としては、圧延機等のクーラント液や、ボイラの復水,めっき液,ビールや果汁等の飲料等各種の液体を含む趣旨である。
1:フィルタユニット
2:ろ過槽
3:吸引ポンプ
4:スラリータンク
5:フィルタパネル
5A:中空部
5B:ボルト
9:ポンプ連通路
10:エアシリンダ
11:導入ライン
12:排出コンベア
13:供給ライン
14:スラリーポンプ
15:助剤吐出手段
16:フレーム
16A:チャンネル材
16B:ボルト穴
17:フィルタ板
17A:枠状部材
17B:メッシュ部材
17C:パンチング板
17D:延設部
18:圧力センサ
19:第2電磁開閉弁
20:ブレイクタンク
21:第2フロースイッチ
22:第3電磁開閉弁
23:第1フロースイッチ
24:第1電磁開閉弁
25:助剤タンク
26:フィーダ
30:ハブユニット
31:底板
32:押えユニット
32A:支持板
32B:押えボルト
33:カセット部
33A:カセット板
34A:中空領域
34B:中空通路
35:天板
36:固定板
36A:固定用ねじ穴
50:固定用部材
51:パイプ部材
52:上端部材
52A:嵌入部
52B:固定用突出部
52C:貫通穴
52D:ボルト
53:下端部材
53A:嵌入部
53B:固定用突出部
53C:固定用平面

Claims (2)

  1. フィルタ板の板面に、粉粒状のろ過助剤の堆積層を形成させ、上記堆積層で液体をろ過するろ過装置であって、
    少なくとも表面の一部にフィルタ板を備えた中空状のフィルタユニットと、
    ろ過する液体が貯留されるとともに上記フィルタユニットが収容されるろ過槽と、
    上記フィルタユニット内を吸引する吸引ポンプと、
    上記フィルタ板の板面近傍にろ過助剤を吐出する助剤吐出手段とを備え、
    上記フィルタユニットは、両面にフィルタ板が取り付けられた複数の薄箱状のフィルタパネルが、相互に内部を連通させるよう平面視で放射状に配設されて構成され、
    上記放射状の根元に近い部分に、隣り合うフィルタパネルに取り付ける両フィルタ板を押えて固定するための固定用部材が配置されている
    ことを特徴とするろ過装置。
  2. 上記固定用部材は、上記フィルタパネルの上部から下部にわたる長さ寸法を有する柱状部材である
    請求項1記載のろ過装置。
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