(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー500Aが取り付けられている。セキュリティカバー500Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー500Aは、短片500Aaおよび長片500Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチに対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(設定示唆演出に関する特徴部の説明)
以下、パチンコ遊技機1における設定示唆演出に関する特徴部について説明する。この特徴部では、可変表示の実行中に、所定割合でパチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能である。
図10−1は、可変表示開始設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理では、停止図柄決定処理が実行される(ステップS201)。停止図柄決定処理では、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄といった、飾り図柄の可変表示において停止表示される飾り図柄の組合せが決定される。停止図柄決定処理に続いて、予告演出決定処理が実行される(ステップS202)。予告演出決定処理は、有利示唆演出に含まれる予告演出を決定可能とする。
予告演出決定処理が実行された後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS203)。演出制御パターンは、特図変動時演出制御パターン、予告演出制御パターン、その他、各種の演出実行を制御するための制御パターンなどを含んでいればよい。例えば変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップS202の予告演出決定処理による決定結果に対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、予告演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップS203により演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS204)。また、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS205)。このときには、ステップS203にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
続いて、可変表示開始時の保留表示更新設定を行う(ステップS206)。例えば、画像表示装置5の画面上に設けられた保留表示エリアにおいて、保留番号「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」などに対応した表示部位にある保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。画像表示装置5の画面上に設けられたアクティブ表示部では、保留表示エリアにおいて消去(消化)した保留表示に対応したアクティブ表示が行われるようにすればよい。なお、保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、保留表示を更新することなく、アクティブ表示エリアにおけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS207)、可変表示開始設定処理を終了する。
図10−2は、停止図柄決定処理として、可変表示開始設定処理のステップS201にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。停止図柄決定処理では、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否かを判定する(ステップS221)。スーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否かは、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンに基づいて判定可能である。
スーパーリーチのリーチ演出が実行されない場合には(ステップS221;No)、非リーチ時やノーマルリーチ時の最終停止図柄を決定して(ステップS222)、停止図柄決定処理を終了する。非リーチ時には、可変表示結果が「ハズレ」になる。ノーマルリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になる場合と、可変表示結果が「ハズレ」になる場合とが含まれている。飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならない非リーチ時には、最終停止図柄として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。非リーチ時の最終停止図柄は、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。可変表示結果が「ハズレ」になるノーマルリーチ時には、リーチハズレ時の最終停止図柄として、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。リーチハズレ時の最終停止図柄は、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。可変表示結果が「大当り」になるノーマルリーチ時には、大当り時の最終停止図柄として、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される。大当り時の最終停止図柄は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。
スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合には(ステップS221;Yes)、スーパーリーチ時の最終停止図柄を決定する(ステップS223)。スーパーリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になる場合と、可変表示結果が「ハズレ」になる場合とが含まれている。可変表示結果が「ハズレ」になるスーパーリーチ時には、リーチハズレ時の最終停止図柄として、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。可変表示結果が「大当り」になる大当り時には、大当り時の最終停止図柄として、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される。
スーパーリーチ時には、可変表示結果が「大当り」になるか「ハズレ」になるかにかかわらず、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで同一の(一致する)飾り図柄が、確定飾り図柄として停止表示される。このようなリーチハズレ組合せや大当り組合せを構成する左右の飾り図柄は、リーチ図柄ともいう。リーチ図柄として決定可能な飾り図柄は、例えば1〜7の数字に対応する7種類の飾り図柄といった、複数種類の飾り図柄を含んでいればよい。数字に対応する飾り図柄は、数字を示す演出画像のみであってもよいし、数字に加えて各種のキャラクタを示す演出画像であってもよい。リーチ図柄は、リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ図柄決定テーブルを参照することなどにより、複数の飾り図柄のいずれかに決定されるようにすればよい。リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が異なっていてもよい。例えば、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、1の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も高くなり、2の数字、3の数字、4の数字、5の数字、6の数字となるに従って、飾り図柄の決定割合が低くなり、7の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も低くなる。これに対し、可変表示結果が「大当り」である場合には、1の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も低くなり、2の数字、3の数字、4の数字、5の数字、6の数字となるに従って、飾り図柄の決定割合が高くなり、7の数字に対応する飾り図柄の決定割合が最も高くなる。このような決定割合の設定では、7の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合に、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も高くなり、6の数字、5の数字、4の数字、3の数字、2の数字となるに伴い、リーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が低くなり、1の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も低くなる。なお、リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。リーチ図柄となる飾り図柄ごとに割り当てられた判定値の個数が異なってもよいし、リーチ図柄となる飾り図柄にかかわらず割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。大当り種別に応じて、リーチ図柄となる飾り図柄の決定割合が異なってもよい。
ステップS223に続いて、決定されたリーチ図柄は7の数字に対応する飾り図柄であるか否かを判定する(ステップS224)。このとき、リーチ図柄が7以外の数字に対応する飾り図柄であれば(ステップS224;No)、停止図柄決定処理を終了する。リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合には(ステップS224;Yes)、設定示唆演出を実行するか否かに応じた設定示唆演出の有無を決定する(ステップS225)。設定示唆演出は、設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行の有無が決定されるようにすればよい。設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。設定示唆演出の有無として、設定示唆演出を実行しない「演出なし」、または、設定示唆演出を実行する「演出あり」のうちで、いずれかに決定される。
ステップS225の決定結果に基づいて、設定示唆演出を実行する「演出あり」に決定されたか否かを判定する(ステップS226)。設定示唆演出を実行しない「演出なし」に決定された場合には(ステップS226;No)、停止図柄決定処理を終了する。「演出あり」に決定された場合には(ステップS226;Yes)、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(ステップS227)。演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1の電源投入時に、主基板11の側から送信された設定値通知コマンドを受信し、通知された設定値をRAM122の所定領域に格納すればよい。これにより、ステップS227では、RAM122に格納されている設定値を特定すればよい。
ステップS227に続いて、設定示唆パターンを決定してから(ステップS228)、停止図柄決定処理を終了する。設定示唆パターンは、設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の設定示唆パターンのうちいずれかに決定されるようにすればよい。設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。
図10−3は、設定示唆演出実行決定テーブルに関する設定例を示している。例えばROM121には、設定示唆演出実行決定テーブルとして、図10−3に示す決定テーブルTA01を構成するテーブルデータが予め記憶されている。停止図柄決定処理のステップS225では、決定テーブルTA01を参照することなどにより、設定示唆演出の有無が決定される。決定テーブルTA01では、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、設定示唆演出の有無に割り当てられた判定値の個数が異なっている。例えば、可変表示結果が「大当り」である場合には、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも、設定示唆演出を実行する「演出あり」の決定割合が高くなる。このような決定割合の設定では、設定示唆演出が実行された場合に、設定示唆演出が実行されない場合よりも、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。なお、設定示唆演出実行決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、設定示唆演出の有無に割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。
図10−4(A)は、設定示唆パターンの構成例を示している。この実施例では、複数の設定示唆パターンとして、4つのパターンRE−0〜パターンRE3が設けられている。これらの設定示唆パターンは、図柄表示色を変化させるか否かや、変化させる場合の表示色に応じて、示唆内容が異なっている。図柄表示色は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色であり、通常表示色となる赤色の他に、銅色、銀色、金色を含む示唆表示色に変化可能である。パターンRE−0は、図柄表示色を変化させず、遊技者にとって有利な設定値である期待度が低いことを示唆する。パターンRE−1は、図柄表示色を銅色に変化させ、設定値が2以上であることの確定を示唆する。パターンRE−2は、図柄表示色を銀色に変化させ、遊技者にとって有利な設定値である期待度が高いことを示唆する。パターンRE−3は、図柄表示色を金色に変化させ、最高の設定値となる6であることの確定を示唆する。このように、リーチ図柄を用いた設定示唆演出では、図柄表示色が変化したか否かや、変化後の図柄表示色に応じて、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆を行うことができる。
図10−4(B)は、設定示唆パターン決定テーブルに関する設定例を示している。例えばROM121には、設定示唆パターン決定テーブルとして、図10−4(B)に示す決定テーブルTA11を構成するテーブルデータが予め記憶されている。停止図柄決定処理のステップS228では、決定テーブルTA11を参照することなどにより、設定示唆パターンが決定される。決定テーブルTA11では、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、設定示唆パターンの決定結果に割り当てられた判定値の個数が異なっている部分がある。
リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄となることから、大当り遊技状態に制御される割合が高い。そして、設定示唆演出がパターンRE−0で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が低く、設定示唆演出がパターンRE−1で実行される場合は設定値が2以上であることが確定する。また、設定示唆演出がパターンRE−2で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が高く、設定示唆演出がパターンRE−3で実行される場合は最高の設定値となる6であることが確定する。このように、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった場合のリーチ図柄には、7以外の数に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う図柄表示態様と、7の数字に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うとともにパチンコ遊技機1において設定されている設定値に関する示唆を行う図柄表示態様とが含まれている。リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄の場合には、リーチ図柄が通常表示色で表示されることで大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、図柄表示色が変更されることで、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともに設定値に関する示唆を行うことになる。
設定示唆演出は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、演出態様が異なるように実行可能である。例えば、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1である場合には、設定示唆パターンがパターンRE−1に決定されないので、図柄表示色が銅色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1以外であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が銅色に変更されるか否かが異なる。パチンコ遊技機1において設定されている設定値が6以外である場合には、設定示唆パターンがパターンRE−3に決定されないので、図柄表示色が金色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機において設定されている設定値が6であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が金色に変更されるか否かが異なる。
設定示唆演出は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色である図柄表示色を変更するものに代えて、あるいは、図柄表示色を変更するものに加えて、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の形状や模様といった、リーチ態様における任意の態様を変更するものであってもよい。あるいは、背景画像や外枠画像その他の任意の演出画像の表示、スピーカ8L、8Rによる音声の出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった装飾発光体の点灯、演出用可動部材の動作、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置による演出態様を変更するものであってもよい。設定示唆演出その他のパチンコ遊技機1における任意の演出は、演出制御に関連する任意のデータ、演出制御に関連しない任意のデータ、あるいは、これらを組み合わせたデータが、演出実行用として予め定められた単一または複数の条件式を満足する場合に、実行可能であればよい。図柄表示色を変更する演出は、変更演出ともいう。
複数の設定示唆パターンには、大当り遊技状態に制御される場合にのみ決定可能なパターンと、大当り遊技状態に制御されない場合にも決定可能なパターンとが、含まれていてもよい。例えば、パターンRE−0とパターンRE−1は、可変表示結果が「ハズレ」である場合にも、所定割合で決定可能となるのに対し、パターンRE−2とパターンRE−3は、可変表示結果が「大当り」である場合にのみ所定割合で決定可能となり、可変表示結果が「ハズレ」である場合には決定不可能となるようにしてもよい。この場合に、パターンRE−2は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値にかかわらず、共通の割合で決定されるのに対し、パターンRE−3は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、異なる割合で決定されてもよい。
図10−5は、可変表示中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS241)。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS241;No)、可変表示の進行に伴い各種演出を実行するための制御が行われる。演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップS203にて決定された演出制御パターンから読み出した制御データに基づいて、各種指令を作成する。この指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、可動体32などの演出用可動部材を動作させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて各種演出を実行できればよい。
可変表示中演出処理では、予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS242)。予告演出期間である場合には(ステップS242;Yes)、予告演出を実行する制御が行われる(ステップS243)。予告演出期間ではない場合や(ステップS242;No)、ステップS243の制御を行った後には、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS244)。リーチ演出期間である場合には(ステップS244;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップS245)。ステップS245の制御により、リーチ図柄となる飾り図柄が停止表示されてから、図柄表示色の変更後におけるリーチ演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる。
リーチ演出期間ではない場合や(ステップS244;No)、ステップS245の制御を行った後には、変更演出期間であるか否かを判定する(ステップS246)。変更演出期間は、リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、図柄表示色を変更する演出の実行期間として、予め定められていればよい。変更演出期間である場合には(ステップS246;Yes)、変更演出を実行する制御が行われる(ステップS247)。変更演出期間ではない場合や(ステップS246;No)、ステップS247の制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップS248)、可変表示中演出処理を終了する。
変更演出期間は、変更演出の演出態様に応じて、異なる時間長に設定されてもよい。例えばパターンRE−0の場合には変更演出期間が最も短い第1期間に設定され、パターンRE−1の場合には変更演出期間が第1期間よりも長い第2期間に設定され、パターンRE−2の場合には変更演出期間が第2期間よりも長い第3期間に設定され、パターンRE−3の場合には変更演出期間が最も長い第4期間に設定されてもよい。一般的に遊技者は、有利なことを報知する演出(有利な演出)が実行された場合、その演出の画像または動画を、遊技者が所有する携帯端末にて撮影し、それをSNS(Social Networking Service)等の会員登録制のウェブサイトや、インターネット動画供給サイト等に投稿する傾向にある。しかしながら、このような有利な演出の実行期間が短いと、適切な撮影時間を確保できないという問題が生じる。その一方で、不利な場合にも行われることの多い演出(不利な演出)については、撮影意欲を喚起しないため、不利な演出の実行期間が長いと、かえって遊技者に不快感を与えてしまうという問題がある。そこで、有利な演出についての実行期間を長くして撮影時間を確保するとともに、不利な演出については有利な演出よりも実行期間を短くして不快感を低減させるようにする。これにより、遊技者にとって有利な演出が実行された場合に、遊技者が見逃すことを防止できるとともに、撮影時間を確保することができる。また、撮影時間を確保できることにより、撮影された画像や動画がインターネット上で遊技者により公開され、パチンコ遊技機1に対する公衆の興味を高めることができる。加えて、多くの場合に、どの遊技場のどのパチンコ遊技機1にて撮影したものかも含めて公開されることにより、遊技場側からすれば、遊技者により遊技場の宣伝が行われたことになる。このように、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われた場合に撮影時間を確保することにより、遊技者のみならず、遊技場側にも相乗的な効果をもたらすことになる。
可変表示時間が経過した場合には(ステップS241;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS249)。図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS249;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS249;Yes)、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS250)。続いて、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS251)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS252)、可変表示中演出処理を終了する。
図10−6は、設定示唆演出の実行例を示している。図10−6(A)は、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様でリーチ成立となる演出実行例HD101を示している。「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rには7の数字に対応する飾り図柄が停止表示されることで、リーチ成立となりノーマルリーチのリーチ演出が実行される。図10−6(B)は、ノーマルリーチのリーチ演出がスーパーリーチのリーチ演出に移行するリーチ発展となる演出実行例HD102を示している。画像表示装置5の表示画面では飾り図柄が縮小表示され、スーパーリーチのリーチ演出における演出画像の表示が行われる。図10−6(C)は、設定示唆演出となる変更演出が実行される演出実行例HD103を示している。停止表示されているリーチ図柄に重畳して、変更演出に対応する演出表示が表示される。また、「図柄表示色変更!!」といったメッセージを報知する演出画像が表示されることで、図柄表示色を変更する示唆が行われる。
図10−6(D1)は、パターンRE−0により図柄表示色が変化しない演出実行例HD111を示している。図10−6(D2)は、パターンRE−1により図柄表示色が銅色に変化する演出実行例HD112を示している。図10−6(D3)は、パターンRE−2により図柄表示色が銀色に変化する演出実行例HD113を示している。図10−6(D4)は、パターンRE−3により図柄表示色が金色に変化する演出実行例HD113を示している。演出実行例HD111では、パターンRE−0によりリーチ図柄の表示色が変化せず、通常表示色である赤色のまま変更されない。このように図柄表示色が変更されない失敗演出(ガセ演出)が実行され、遊技者にとって有利な設定値である期待度が低いことを示唆する。演出実行例HD112では、パターンRE−1によりリーチ図柄の表示色が銅色に変更されることで、設定値が2以上であることの確定を示唆する。演出実行例HD113では、パターンRE−2によりリーチ図柄の表示色が銀色に変更されることで、遊技者にとって有利な設定値である期待度が高いことを示唆する。演出実行例HD114では、パターンRE−3によりリーチ図柄の表示色が金色に変更されることで、最高の設定値となる6の確定を示唆する。
設定示唆演出は、リーチ図柄の表示色を変更可能な変更演出の他にも、例えば擬似連演出や先読み予告演出など、任意の演出によって大当り期待度を示唆するとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができるようにしてもよい。可変表示の実行中に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる演出であってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行う場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、その示唆が終了する場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。
パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆するものに限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆するものであってもよい。例えば、複数の設定示唆パターンは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かに応じて、決定割合が異なるパターンが含まれてもよい。パチンコ遊技機1における設定値が変更された場合に、高い割合で決定されるパターンの演出態様による示唆が行われることで、設定値の変更があったことを遊技者が認識できるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
可変表示の実行中には、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う一方で、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行わないようにしてもよい。その後、可変表示の表示結果が「大当り」となった場合に、大当り開始演出(ファンファーレ演出)や大当り中演出(第1ラウンドや第2ラウンドに対応する演出など)の実行に伴い、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うようにしてもよい。大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うことなく、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われる場合があってもよい。
大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部に代えて、あるいは、大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部とともに、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態の制御に関する示唆を行うものであってもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後に制御される確変状態に関する示唆を行うものであってもよい。その他、有利状態として、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与される状態に関して、制御されるか否かなどに応じた示唆を行うものであってもよい。
(特徴部054AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部054AKにおける遊技機につき、図11−1〜図11−22を参照して説明する。本実施の形態の特徴部054AKにおけるパチンコ遊技機1は、第1可動体を所定位置から所定方向へ動作させた後に所定位置へ戻すといった所謂ガタ動作を複数回実行させる第2命令を受信したときに、当該可動体が初期位置にあるときにはガタ動作を行わず、進出位置にあるときにガタ動作を行う。以下、このような特徴を有する特徴部054AKにおけるパチンコ遊技機1について説明する。なお、上記基本説明で説明した部分と同様の部分については説明を省略するものとする。
図11−1は、実施の形態の特徴部054AKにおけるパチンコ遊技機1が備える第1可動体054AK001の動作例を示す図である。なお、図示する例では、理解を容易にするため、後述する第2可動体については図示を省略している。図示するように第1可動体054AK001は、可動部054AK002を備えており、駆動モータの制御により当該可動部054AK002が動作する。第1可動体054AK001が動作する、といった場合、当該可動部054AK002が動作するものとして、以下説明する。
特徴部054AKにおける第1可動体054AK001は、図11−1(A)に示すように、初期位置に位置する場合には可動部054AK002が可動レールの内部に隠れ遊技者から視認不可能な状態となっている。なお、図示は省略しているが、当該初期位置部分には、第1可動体054AK001が初期位置に位置しているか否かを検知する初期位置センサが設けられている。
第1可動体054AK001が動作を開始すると、図11−1(B)に示すように、当該可動部054AK002が起き上がるよう動作する。なお、特徴部054AKでは、駆動モータの駆動量(例えば15ステップ動作したことなど)によって図11−1(B)に示す位置に第1可動体054AK001が動作したことを判定しており、第1可動体054AK001が図11−1(B)に示す位置に位置することを検知する位置センサが設けられていないが、当該位置に位置することを検知する位置センサを設けてもよい。
図11−1(B)に示す位置に第1可動体054AK001が動作した後、当該第1可動体054AK001は、図11−1(C)に示すように、遊技者にとって右側方向に動作する。なお、詳しくは後述するが、図11−1(C)に示す位置は、右側の上限位置である進出位置であり、当該進出位置部分には、第1可動体054AK001が進出位置に位置するか否かを検知する進出位置センサが設けられている。そして、第1可動体054AK001が進出位置に位置する場合、所謂ガタ動作が行われることとなる。なお、特徴部054AKでは、駆動モータの駆動量により、第1可動体054AK001が進出位置未満のいずれの位置に位置するかを特定可能である。
図11−2は、実施の形態の特徴部054AKにおけるパチンコ遊技機1が備える第2可動体054AK003の動作例を示す図である。なお、図示する例では、理解を容易にするため、後述する第1可動体については図示を省略している。図示するように、特徴部054AKにおける第2可動体054AK003は画像表示装置5の左右に設けられており、駆動モータの制御により左側と右側の両方の第2可動体054AK003が動作する。詳しくは後述するが、特徴部054AKにおける第2可動体054AK003は、所謂決めの演出として動作する。そのため、第2可動体054AK003が動作した後は可変表示結果が導出表示される。
特徴部054AKにおける第2可動体054AK003は、図11−2(A)に示すように、初期位置にある場合には画像表示装置5の左外側と右外側に位置する。なお、図示は省略しているが、当該初期位置部分には、左右の第2可動体054AK003それぞれが初期位置に位置しているか否かを検知する初期位置センサが設けられている。第2可動体054AK003が動作を開始すると、図示するように左右の第2可動体054AK003が、画像表示装置5を覆う方向へと動作する。
そして、図11−2(B)に示すように、左右の第2可動体054AK003が進出位置にて合体して画像表示装置5を覆い隠す状態となる。なお、この場合、可変表示中であるか否かを遊技者に認識可能とするため、所謂第4図柄を画像表示装置5へ表示してもよい。当該進出位置部分には、第2可動体054AK003が進出位置に位置するか否かを検知する進出位置センサが設けられていればよい。
また、当該第2可動体054AK003は、特図ゲーム等が実行されていない所謂客待ち状態中においても動作してもよい。すなわち、客待ちデモ演出の一例として第2可動体054AK003が動作してもよい。具体的に、客待ちデモ演出では客待ちデモ画像(ムービー)が複数回ループして表示されるが、1ループ内において動作が完了するよう、第2可動体054AK003を動作させればよい。
また、第2可動体054AK003を動作させる際、例えば、球切れや異常入賞の発生、打球供給皿に遊技球が満タンとなっているなど、画像表示装置5にて異常表示を行うことで遊技者に異常を報知しているような場合には、当該第2可動体054AK003を動作させず、当該第2可動体054AK003に対応した画像を、当該異常表示を妨げない態様で画像表示装置5に表示し、第2可動体054AK003が動作したよう見せかけてもよい。
図11−3は、演出制御用CPU120が実行するプログラムの概念図を示している。図示するメインプログラムでは、例えば図8に示す演出制御メイン処理が実行される。そして、タイマ割込や演出制御コマンドの受信、抽選結果などを契機として、図示するシステム系プログラム、抽選・表示プログラム、音・ランプ・モータ制御系プログラムを実行する。システム系プログラムは、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの動作、各種センサの検知などを行うプログラムである。抽選・表示プログラムは、主基板11の側から受信した演出制御コマンドなどに基づいて、各種の抽選を行い、実行する演出パターン(表示パターン)を決定するプログラムである。抽選・表示プログラムでは、例えば、演出制御プロセス処理における各種処理や、後述する特定演出設定処理、第1可動体動作制御処理、および第2可動体動作制御処理などが実行される。音・ランプ・モータ制御系プログラムは、例えば抽選・表示系プログラムにて決定した演出パターン(表示パターン)に従って、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、駆動モータを制御して第1可動体や第2可動体の動作を制御するプログラムである。音・ランプ・モータ制御系プログラムでは、例えば、後述する動作処理が実行される。なお、この実施の形態の特徴部054AKでは、1つの演出制御用CPU120において各種処理を実行することから、図11−3に示すプログラムの概念図となっているが、複数のCPUで分散してそれぞれの処理を実行するようにしてもよく、その場合には、それぞれのCPU毎に実行するプログラムが異なるようにすればよい。なお、1つのRAM122にセットされた情報を図11−3に示すそれぞれのプログラム間で伝達(情報を送信)しており、当該プログラム間で情報を伝達することを、以下では命令を送信すると言ったり、命令とともに処理を行う、と言うこととする。また、CPU毎に実行するプログラムが異なるなど、複数のCPUを有する場合には、CPU毎にRAMも複数あってよく、それぞれのプログラム間で使用する情報をそれぞれの対応するRAMにコピーしてセットすればよい。このような場合も、命令を送信するなどと言った概念に含まれればよい。また、例えば、抽選を行う抽選系プログラムについては、1msの割込周期で実行されるのに対し、音の出力を行う音制御系プログラムは10msの割込周期で実行されるなど、プログラム毎に実行周期が異なっていればよい。
図11−4は、この実施の形態の特徴部054AKにおける変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。スーパーリーチ変動パターンには、可変表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに関わらず、スーパーリーチA、スーパーリーチBといった態様のリーチ演出がある。この実施の形態における特徴部054AKでは、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が「大当り」となる割合が高く、かつ、スーパーリーチAよりもスーパーリーチBの方が(すなわち変動時間が長いほど)、「大当り」となる割合が高くなる(有利状態に制御される期待度が高くなる)よう設定されている。
図11−5は、図9のステップS171において実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、例えば、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS551)。特図表示結果が「ハズレ」となると判定した場合(ステップS551;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から伝送された変動パターン判定結果指定コマンド(変動パターン判定結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)により指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターン(PA1−1、PA1−2)であるか否かを判定する(ステップS552)。
ステップS552の処理において非リーチ変動パターンであると判定した場合(ステップS552;Yes)、演出制御用CPU120は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS553)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124またはRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される非リーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された非リーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(非リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS552の処理において非リーチ変動パターンではないと判定された場合(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS554)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS551の処理において特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定した場合(ステップS551;No)、演出制御用CPU120は、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であるか、または、特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS555)。特図表示結果が「突確」または「小当り」であると判定した場合(ステップS555;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS556)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜PC1−2のいずれかが指定されたことに対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。チャンス目決定テーブルには、例えば、突確大当り用のチャンス目として奇数で構成される「3」・「5」・「7」、小当り用のチャンス目として偶数で構成される「2」・「4」・「6」などが設定されていればよい。
ステップS555の処理において特図表示結果が「突確」および「小当り」のいずれでもない判定した場合(ステップS555;No)、演出制御用CPU120は、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS557)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、主基板11から伝送された表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS554の処理を実行した後、またはステップS557の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、スーパーリーチのリーチ演出を行う可変表示パターンであるか否かを判定する(ステップ054AKS010)。ステップ054AKS010では、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドを確認し、変動パターンPA2−2、PA2−3、PB1−2、またはPB1−3のいずれかが指定されたか否かにより、スーパーリーチの可変表示パターンであるか否かを判定する。
スーパーリーチの可変表示パターンである場合(ステップ054AKS010;Yes)、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001や第2可動体054AK003を動作させる特定演出を実行するための特定演出設定処理を行う(ステップ054AKS011)。特定演出は、第1可動体054AK001や第2可動体054AK003を動作させ、可変表示結果が大当りとなることなど、遊技者にとって有利な状態となることを報知する演出である。この実施の形態の特徴部054AKにおける特定演出は、スーパーリーチのリーチ演出中に実行される演出である例を示しているが、例えば、大当り遊技状態中に実行されてもよいし、大当りを構成する可変表示結果が表示されてから、大当り遊技状態に制御されるまでの間に実行されてもよい。この場合には、可変表示結果が大当りとなることではなく、例えば大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されることや、獲得出玉数が増加することなどを報知してもよい。
図11−6は、図11−5のステップ054AKS011にて実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図11−6に示す特定演出設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、特定演出の実行有無を決定する(ステップ054AKS021)。具体的に、ステップ054AKS021では、主基板11から受信した演出制御コマンドから特定される可変表示結果と変動パターンに応じて、図11−7に示す決定割合に従って特定演出の実行有無を決定する。この実施の形態の特徴部054AKでは、図11−7に示すように、可変表示結果が大当りとなる場合の方が、ハズレとなる場合よりも実行有りに決定される割合が高くなっている。また、スーパーリーチAよりも大当り期待度の高いスーパーリーチBの方が実行有りに決定される割合が高くなっている。そのため、特定演出が実行された場合には、実行されない場合よりも大当り期待度が高くなっている。
図11−6に示すステップ054AKS021の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特定演出を実行すると決定したか否か、すなわち特定演出実行有りか否かを判定する(ステップ054AKS022)。特定演出を実行しないと決定した場合、すなわち特定演出実行無しの場合(ステップ054AKS022;No)、演出制御用CPU120は、そのまま特定演出設定処理を終了する。
一方、特定演出を実行すると決定した場合、すなわち特定演出実行有りの場合(ステップ054AKS022;Yes)、実行する特定演出のパターン(演出パターン)を決定してから(ステップ054AKS023)、特定演出設定処理を終了する。具体的に、ステップ054AKS023では、主基板11から受信した演出制御コマンドから特定される可変表示結果と変動パターンに応じて、図11−7に示す決定割合に従って、パターン1〜パターン4のいずれかの演出パターンに決定する。図11−8に示すように、この実施の形態の特徴部054AKでは、パターン1>パターン2>パターン3>パターン4の順に大当り期待度が高くなっており、パターン1の演出パターンの特定演出が実行された場合には、可変表示結果が100%大当りとなる、所謂大当り確定の演出パターンとなっている。なお、パターン1の演出パターンは、大当り確定の演出パターンでなくてもよく、他の演出パターンよりも大当り期待度が高い演出パターンであればよい。
図11−9は、各種演出パターンの動作内容等と第1可動体054AK001の動作位置の一例を示す図である。具体的に、図11−9(A)は、各種演出パターンにおける出力音と動作対象の可動体、動作位置と動作内容の一例を示しており、図11−9(B)は、第1可動体054AK001の動作位置の一例を示している。
図11−9(A)に示すように、パターン1の演出パターンは、出力音として出力音Aを出力し、動作対象の可動体として第1可動体054AK001と第2可動体054AK003を動作させる演出パターンである。また、第1可動体054AK001と第2可動体054AK003の両方をそれぞれ動作位置として進出位置まで動作させ、第1可動体054AK001を初期位置から通常動作させて進出位置まで動作させた後、進出位置においてガタ動作させる演出パターンである。なお、通常動作は、図11−9(B)に示す初期位置から進出位置まで第1可動体054AK001を一気に移動させる動作である。なお、パターン1の演出パターンでは、第1可動体054AK001と第2可動体054AK003の両方が動作する。詳しくは後述するが、第2可動体054AK003は、第1可動体054AK001の動作が完了し進出位置から初期位置に戻った後に動作を開始する(図11−14(A)参照)。また、第2可動体054AK003は、パターン1の演出パターン時のみ動作し、パターン1の演出パターンは大当り確定の演出パターンであることから、遊技者は第2可動体054AK003が動作するか否かに注目することとなる。そのため、この実施の形態の特徴部054AKでは、第2可動体054AK003を第1可動体054AK001よりも優先度の高い可動体として動作させるものとしている。具体的に、第1可動体054AK001の動作時に第2可動体054AK003が初期位置に位置しない場合には第1可動体054AK001を動作させず、また、第2可動体054AK003の動作時に第1可動体054AK001が初期位置に位置しない場合には第1可動体054AK001を初期位置に戻し第2可動体054AK003を動作させるものとなっている。また、第2可動体054AK003は、パターン1の演出パターン時のみ動作し、パターン1の演出パターンは大当り確定の演出パターンであることから、第2可動体054AK003よりも第1可動体054AK001の方が、動作頻度が高くなっている。そのため、第2可動体054AK003が動作した場合における特別感を与えることができる。なお、第1可動体054AK001は動作頻度が高いことから、当該第1可動体054AK001の動作後に、完全に初期位置へと戻らない状況が発生する可能性が高くなっている。
パターン2の演出パターンは、出力音として出力音Bを出力し、動作対象の可動体として第1可動体054AK001を動作させる演出パターンである。また、第1可動体054AK001を、動作位置として進出位置まで動作させ、第1可動体054AK001を初期位置から単体動作させて進出位置まで動作させた後、進出位置においてガタ動作させる演出パターンである。単体動作は、遊技者によるプッシュボタン31Bに対する動作に応じて、図11−9(B)に示す進出位置方向に、第1可動体054AK001を1単位分(駆動モータが5ステップ回転した場合の移動量)移動させる動作である。
パターン3の演出パターンは、出力音として出力音Cを出力し、動作対象の可動体として第1可動体054AK001を動作させる演出パターンである。また、第1可動体054AK001を、動作位置として図11−9(B)に示す中間位置2まで動作させ、第1可動体054AK001を初期位置から単体動作させて中間位置2まで動作させた後、当該中間位置2においてガタ動作させる演出パターンである。
パターン4の演出パターンは、出力音として出力音Dを出力し、動作対象の可動体として第1可動体054AK001を動作させる演出パターンである。また、第1可動体054AK001を、動作位置として図11−9(B)に示す中間位置1まで動作させ、第1可動体054AK001を初期位置から単体動作させて中間位置1まで動作させた後、当該中間位置1においてガタ動作させる演出パターンである。
なお、この実施の形態の特徴部054AKにおけるガタ動作は、第1可動体054AK001が進出位置に位置する場合には、初期位置方向へ所定量(例えば可動体が動作したと遊技者が視認可能な程度の量)移動させて、進出位置に戻す動作である。これに対し、第1可動体054AK001が進出位置以外の中間位置1や中間位置2に位置する場合には、進出位置方向へ所定量(例えば可動体が動作したと遊技者が視認可能な程度の量)移動させて、当該中間位置1や中間位置2に戻す動作である。中間位置1に位置することについては、駆動モータが35ステップ回転したこと、中間位置2に位置することについては60ステップ回転したことといったように、駆動モータの駆動量(なお、単体動作カウント値でもよい)により判定すればよい(図11−16参照)。また、パターン2〜パターン4の演出パターンでは、遊技者によるプッシュボタン31Bに対する動作に応じて、第1可動体054AK001が1単位ずつ動作位置方向へと移動することから、検出有効期間内における遊技者の動作回数が少ない場合には第1可動体054AK001が動作位置へと到達しないこととなる。そのため、この実施の形態の特徴部054AKにおけるパターン2〜パターン4の演出パターンでは、検出有効期間終了時において第1可動体054AK001が動作位置へと到達していない場合に、当該第1可動体054AK001の現在位置と動作位置との差分に基づき、第1可動体054AK001を動作位置へと一気に移動させる差分動作を行うことが可能である。
図11−5に戻り、ステップ054AKS011、ステップS553、およびステップS557のいずれかの処理を実行した後、またはステップ054AKS010にてスーパーリーチの可変表示パターンでないと判定した場合(ステップ054AKS010;No)、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS560)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップ054AKS011にて特定演出を実行すると判定された場合には、特定演出を実行することに対応した演出制御パターン(特定演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS560の処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS561)。そして、画像表示装置5の表示画面上において飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS562)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば、ステップS560の処理において決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS562の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である「2」に更新してから(ステップS563)、可変表示開始設定処理を終了する。
図11−10は、図9のステップS172において実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS801)。演出制御用CPU120は、例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば、1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過していないと判定した場合(ステップS801;No)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS802)。リーチ演出期間は、例えば、変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定した場合(ステップS802;Yes)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するための制御を行う(ステップS803)。
ステップS803の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、第1可動体動作期間であるか否かを判定する(ステップ054AKS031)。第1可動体動作期間は、図11−6の特定演出設定処理にて特定演出を実行すると決定され、演出パターンが決定される際に合わせて設定されればよい。第1可動体動作期間である場合(ステップ054AKS031;Yes)、演出制御用CPU120は、第1可動体動作制御処理を実行する(ステップ054AKS032)。
図11−11は、図11−10のステップ054AKS032において実行される第1可動体動作制御処理の一例を示すフローチャートである。図11−11に示す第1可動体動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、第2可動体054AK003が初期位置に位置するか否かを判定する(ステップ054AKS041)。具体的に、ステップ054AKS041では、第2可動体054AK003が初期位置に位置しているか否かを検知する初期位置センサの検知信号を確認することにより、第2可動体054AK003が初期位置に位置するか否かを判定すればよい。
第2可動体054AK003が初期位置に位置しない場合(ステップ054AKS041;No)、演出制御用CPU120は、第1可動体動作制御処理を終了する。一方、第2可動体054AK003が初期位置に位置する場合(ステップ054AKS041;Yes)、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001が動作中であるか否かを判定する(ステップ054AKS042)。ステップ054AKS042では、例えば、駆動モータが動作中であるか否かを示す動作信号を確認することにより、第1可動体054AK001が動作中であるか否かを判定すればよい。第1可動体054AK001が動作中である場合(ステップ054AKS042;Yes)、演出制御用CPU120は、第1可動体動作制御処理を終了する。
第1可動体054AK001が動作中でない場合(ステップ054AKS042;No)、演出制御用CPU120は、実行する特定演出の演出パターンがパターン1であるか否かを判定する(ステップ054AKS043)。パターン1である場合(ステップ054AKS043;Yes)、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001が進出位置に位置するか否かを判定する(ステップ054AKS044)。具体的に、ステップ054AKS044では、第1可動体054AK001が進出位置に位置しているか否かを検知する進出位置センサの検知信号を確認することにより、第1可動体054AK001が進出位置に位置するか否かを判定すればよい。
進出位置に位置しない場合(ステップ054AKS044;No)、演出制御用CPU120は、第1通常動作命令とともに動作処理を実行し(ステップ054AKS045)、第1可動体動作制御処理を終了する。第1通常動作命令は、第1可動体054AK001を通常動作させることを指示する命令である。動作処理については後述する。一方、進出位置に位置する場合(ステップ054AKS044;Yes)、演出制御用CPU120は、ガタ動作命令とともに動作処理を実行し(ステップ054AKS046)、第1可動体動作制御処理を終了する。ガタ動作命令は、第1可動体054AK001をガタ動作させることを指示する命令である。
ステップ054AKS043にてパターン1以外の演出パターンであると判定した場合(ステップ054AKS043;No)、演出制御用CPU120は、遊技者のプッシュボタン31Bの動作検知を有効とする期間である検出有効期間が終了したか否かを判定する(ステップ054AKS047)。検出有効期間は、図11−6の特定演出設定処理にて特定演出を実行すると決定され、演出パターンが決定される際に合わせて設定されればよい。検出有効期間が終了していない場合、すなわち検出有効期間内である場合(ステップ054AKS047;No)、演出制御用CPU120は、遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出したか否かを判定する(ステップ054AKS048)。ステップ054AKS048では、プッシュセンサ35Bからの検知信号を確認することで、遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出したか否かを判定すればよい。
遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出しない場合(ステップ054AKS042;No)、演出制御用CPU120は、第1可動体動作制御処理を終了する。一方、遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出した場合(ステップ054AKS042;Yes)、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001が動作位置未満であるか否かを判定する(ステップ054AKS049)。ステップ054AKS049では、図11−6に示す特定演出設定処理にて決定された演出パターンに応じた動作位置に位置するか否かを判定することで第1可動体054AK001が動作位置未満であるか否かを判定すればよい。なお、上述したように、動作位置が進出位置である場合には、進出位置に位置することを検知可能な位置センサの検知信号に基づいて判定し、動作位置が中間位置1や中間位置2である場合には、駆動モータの駆動量(なお、単体動作カウント値でもよい)により判定すればよい。動作位置未満ではない場合(ステップ054AKS049;No)、すなわち第1可動体054AK001が動作位置に位置する場合、演出制御用CPU120は、ガタ動作命令とともに動作処理を実行し(ステップ054AKS046)、第1可動体動作制御処理を終了する。なお、当該ガタ動作命令は、上述したように、第1可動体054AK001が進出位置に位置する場合には、初期位置方向へ動作させるガタ動作を行う内容のガタ動作命令とし、動作位置が中間位置1や中間位置2である場合には、進出位置方向へ動作させるガタ動作を行う内容のガタ動作命令とすればよい。
一方、動作位置未満である場合(ステップ054AKS049;Yes)、演出制御用CPU120は、単体動作カウント値の値に1を加算する(ステップ054AKS050)。単体動作カウント値は、遊技者のプッシュボタン31Bの動作を検知した回数(単体動作を行った回数)を示すカウント値であり、RAM122の所定領域に予め設けられていればよい。当該単体動作カウント値の初期値は「0」であり、特定演出が終了することで初期値である「0」にクリアされればよい。ステップ054AKS050の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、単体動作命令とともに動作処理を実行し(ステップ054AKS051)、第1可動体動作制御処理を終了する。単体動作命令は、第1可動体054AK001を単体動作させることを指示する命令である。
ステップ054AKS047にて検出有効期間が終了したと判定した場合(ステップ054AKS047;Yes)、演出制御用CPU120は、ステップ054AKS049と同様に、動作位置未満であるか否かを判定する(ステップ054AKS052)。動作位置未満ではない場合(ステップ054AKS052;No)、すなわち第1可動体054AK001が動作位置に位置する場合、演出制御用CPU120は、第1可動体動作制御処理を終了する。
一方、動作位置未満である場合(ステップ054AKS049;Yes)、演出制御用CPU120は、単体動作カウント値が所定値以上であるか否かを判定する(ステップ054AKS049)。具体的に、ステップ054AKS049では、当該単体動作カウント値が、第1可動体054AK001の可動部054AK002が完全に起き上がった状態(図11−1(B)に示す状態)となる単体動作カウント値である「3」以上であるか否かを判定する(図11−16参照)。単体カウント値が所定値未満である場合(ステップ054AKS049;No)、すなわち「3」未満である場合、演出制御用CPU120は、第1可動体動作制御処理を終了する。
単体カウント値が所定値以上である場合(ステップ054AKS053;Yes)、すなわち「3」以上である場合、演出制御用CPU120は、動作位置と、単体動作カウント値に基づく第1可動体054AK001の位置との差分に相当する移動量の動作を指示する差分動作命令とともに動作処理を実行し(ステップ054AKS054)、第1可動体動作制御処理を終了する。なお、第1可動体動作期間には、第1可動体054AK001を初期位置へと戻す待避動作を行う期間(待避動作期間)も含まれており、第1可動体054AK001を動作位置方向へと動作させた後は、当該待避動作を行う期間において第1可動体054AK001を初期位置へと戻す動作を指示する第1待避動作命令とともに動作処理が実行されればよい。当該待避動作期間は、図11−6の特定演出設定処理にて特定演出を実行すると決定され、演出パターンが決定される際に合わせて設定されればよい。
図11−10に戻り、ステップ054AKS032の処理を実行した後、またはステップ054AKS031にて第1可動体動作期間でないと判定した場合(ステップ054AKS031;No)、演出制御用CPU120は、第2可動体動作期間であるか否かを判定する(ステップ054AKS033)。第2可動体動作期間は、図11−6の特定演出設定処理にて特定演出を実行すると決定され、パターン1の演出パターンが決定される際に合わせて設定されればよい。第2可動体動作期間である場合(ステップ054AKS033;Yes)、演出制御用CPU120は、第2可動体動作制御処理を実行する(ステップ054AKS034)。なお、この実施の形態の特徴部054AKでは、上述したように、第2可動体054AK003は、第1可動体054AK001の動作が完了し進出位置から初期位置に戻った後に動作を開始することから、ステップ054AKS033およびステップ054AKS034の処理は、ステップ054AKS031にて第1可動体動作期間でないと判定された場合にのみ実行されるようにしてもよい。
図11−12は、図11−10のステップ054AKS034において実行される第2可動体動作制御処理の一例を示すフローチャートである。図11−12に示す第2可動体動作制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1可動体054AK001が初期位置に位置するか否かを判定する(ステップ054AKS061)。具体的に、ステップ054AKS061では、第1可動体054AK001が初期位置に位置しているか否かを検知する初期位置センサの検知信号を確認することにより、第1可動体054AK001が初期位置に位置するか否かを判定すればよい。図11−20(B−1)や図11−20(B−2)に示す状態のように、第1可動体054AK001が初期位置に位置していない場合、第1可動体054AK001と第2可動体054AK003とは互いに干渉する。そのため、この実施の形態の特徴部054AKでは、まず、第1可動体054AK001が初期位置に位置するか否かを判定し、初期位置に位置しない場合には第1可動体054AK001を初期位置へ戻すようにしている(後述するステップ054AKS067)。また、上述したように、第1可動体054AK001は動作頻度が高いことから、当該第1可動体054AK001の動作後に、完全に初期位置へと戻らない状況が発生する可能性が高くなっている。そのため、第1可動体054AK001が初期位置に位置するか否かを判定し、初期位置に位置しない場合には第1可動体054AK001を初期位置へ戻すことで、動作した場合に大当りとなる割合が高い可動体である(優先度が高い可動体である)第2可動体054AK003を確実に動作可能としている。なお、干渉は、複数の可動体そのもの同士が接触することを言うだけでなく、可動体を支えるアーム部分が他の可動体や他の可動体のアーム部分と接触する場合も含む概念であり、また、複数のパーツで一の可動体を構成するような場合に、一のパーツが他の可動体や他のパーツと接触する場合をも含む概念である。さらに、動作方向が同一である可動体同士が接触する場合のみならず、動作方向が異なる場合における接触についても含む概念である。
第1可動体054AK001が初期位置に位置する場合(ステップ054AKS061;Yes)、演出制御用CPU120は、第2可動体054AK003が動作中であるか否かを判定する(ステップ054AKS062)。ステップ054AKS062では、例えば、駆動モータが動作中であるか否かを示す動作信号を確認することにより、第2可動体054AK003が動作中であるか否かを判定すればよい。第2可動体054AK003が動作中である場合(ステップ054AKS062;Yes)、演出制御用CPU120は、第2可動体動作制御処理を終了する。
第2可動体054AK003が動作中でない場合(ステップ054AKS062;No)、演出制御用CPU120は、第2可動体054AK003が進出位置に位置するか否かを判定する(ステップ054AKS063)。具体的に、ステップ054AKS063では、第2可動体054AK003が進出位置に位置しているか否かを検知する進出位置センサの検知信号を確認することにより、第2可動体054AK003が進出位置に位置するか否かを判定すればよい。
第2可動体054AK003が進出位置に位置している場合(ステップ054AKS063;Yes)、演出制御用CPU120は、待機期間が終了したか否かを判定する(ステップ054AKS064)。図11−6の特定演出設定処理にてパターン1の演出パターンの特定演出を実行すると決定されたことに合わせて設定されればよい。一方、第2可動体054AK003が進出位置に位置していない場合(ステップ054AKS063;No)、演出制御用CPU120は、第2通常動作命令とともに動作処理を実行し(ステップ054AKS065)、第2可動体動作制御処理を終了する。第2通常動作命令は、第2可動体054AK003を通常動作させることを指示する命令であり、通常動作は、初期位置から進出位置まで一気に動作させる動作である。
ステップ054AKS064において、待機期間が終了しておらず待機期間中である場合(ステップ054AKS064;No)、演出制御用CPU120は、第2可動体動作制御処理を終了する。一方で、待機期間が終了した場合(ステップ054AKS064;Yes)、演出制御用CPU120は、第2待避動作命令とともに動作処理を実行し(ステップ054AKS066)、第2可動体動作制御処理を終了する。第2待避動作命令は、第2可動体054AK003を初期位置へと戻す待避動作を指示する命令である。
ステップ054AKS061にて第1可動体054AK001が初期位置に位置しない場合(ステップ054AKS061;No)、演出制御CPU120は、第1可動体054AK001を初期位置へと戻す動作を指示する第1待避動作命令とともに動作処理を実行し(ステップ054AKS067)、第2可動体動作制御処理を終了する。そして、第2可動体動作期間中であることから、第2可動体動作制御処理が再度実行され、第2可動体054AK003が動作することとなる。これにより、第1可動体054AK001を初期位置に戻し、第2可動体054AK003を第1可動体001と干渉させることなく動作させることができる。なお、この例では、第1可動体054AK001が初期位置に位置している場合に第2可動体054AK003の動作を開始する例を示したが、例えば、一旦ステップ054AKS067にて第1可動体054AK001を初期位置方向へ待避動作させた後は、待避動作の開始時の第1可動体054AK001の位置(状態)を前回の駆動モータの駆動量から判定し、第1可動体054AK001が図11−15(B)に示す状態となる駆動量まで動作させたことなど、第2可動体054AK003の動作を開始しても第1可動体054AK001と干渉しない位置まで第1可動体を待避動作させたことに基づいて、第2可動体054AK003を動作させてもよい。すなわち、第1可動体054AK001が初期位置へ戻ったことを位置センサにて判定するよりも前の状態から第2可動体054AK003の動作を開始してもよい。これによれば、第1可動体054AK001を待避動作させつつ第2可動体054AK003を進出位置方向へ動作させることができ、第2可動体054AK003の動作期間を本来の動作期間に近づけることができ、(待機期間の短縮を軽減でき)遊技者に違和感を与えることを防止できる。
図11−13は、図11−11における第1可動体動作制御処理や図11−12における第2可動体動作制御処理にて実行される動作処理の一例を示すフローチャートである。図11−13に示す動作処理において、演出制御用CPU120は、まず、ガタ動作命令とともに動作処理を実行したか否か、すなわちガタ動作命令を受信したか否かを判定する(ステップ054AKS071)。
ガタ動作命令を受信した場合(ステップ054AKS071;Yes)、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001が初期位置に位置するか否かを判定する(ステップ054AKS072)。初期位置に位置する場合(ステップ054AKS072;Yes)、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001を動作させることなく、動作処理を終了する。一方、第1可動体054AK001が初期位置にない場合(ステップ054AKS072;No)、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001をガタ動作させ(ステップ054AKS073)、動作処理を終了する。なお、ステップ054AKS073では、進出位置方向へ動作させるガタ動作を行う内容のガタ動作命令を受信した場合には進出位置方向へガタ動作させ(例えば中間位置1や中間位置2である場合)、初期位置方向へ動作させるガタ動作を行う内容のガタ動作命令を受信した場合には初期位置方向へガタ動作させればよい(例えば進出位置に位置する場合)。なお、ステップ054AKS072では、駆動モータが駆動したことにより当該第1可動体054AK001が初期位置に位置しない場合に、ステップ054AKS073の処理に移行し、駆動モータが駆動していないにも関わらず初期位置に位置していない場合(例えば振動などによる影響で初期位置に位置しない場合)には、Yesと判定して動作処理を終了すればよい。
ガタ動作命令を受信していない場合(ステップ054AKS071;No)、演出制御用CPU120は、第1通常命令とともに動作処理を実行したか否か、すなわち第1通常命令を受信したか否かを判定する(ステップ054AKS074)。第1通常命令を受信した場合には(ステップ054AKS074;Yes)、第1可動体054AK001を通常動作させ(ステップ054AKS075)、動作処理を終了する。具体的に、ステップ054AKS075では、第1可動体054AK001を初期位置から進出位置まで一気に動作させればよい。
第1通常命令を受信していない場合(ステップ054AKS074;No)、演出制御用CPU120は、第2通常命令とともに動作処理を実行したか否か、すなわち第2通常命令を受信したか否かを判定する(ステップ054AKS076)。第2通常命令を受信した場合には(ステップ054AKS076;Yes)、第2可動体054AK003を通常動作させ(ステップ054AKS077)、動作処理を終了する。具体的に、ステップ054AKS077では、第2可動体054AK003を初期位置から進出位置まで一気に動作させればよい。
第2通常命令を受信していない場合(ステップ054AKS076;No)、演出制御用CPU120は、単体動作命令とともに動作処理を実行したか否か、すなわち単体動作命令を受信したか否かを判定する(ステップ054AKS078)。単体動作命令を受信した場合には(ステップ054AKS078;Yes)、第1可動体054AK001を単体動作させ(ステップ054AKS079)、動作処理を終了する。具体的に、ステップ054AKS079では、第1可動体054AK001を1単位分(駆動モータが5ステップ回転した場合の移動量)動作させればよい。
単体動作命令を受信していない場合(ステップ054AKS078;No)、演出制御用CPU120は、差分動作命令とともに動作処理を実行したか否か、すなわち差分動作命令を受信したか否かを判定する(ステップ054AKS080)。差分動作命令を受信した場合には(ステップ054AKS080;Yes)、第1可動体054AK001を差分動作させ(ステップ054AKS081)、動作処理を終了する。具体的に、ステップ054AKS081では、現在までの駆動モータの駆動量と動作位置までの差分に対応する差分量動作させ、第1可動体054AK001を動作位置(図11−6で決定した演出パターンに対応する動作位置)まで動作させればよい。
差分動作命令を受信していない場合(ステップ054AKS080;No)、演出制御用CPU120は、第1待避命令とともに動作処理を実行したか否か、すなわち第1待避命令を受信したか否かを判定する(ステップ054AKS082)。第1待避命令を受信した場合には(ステップ054AKS082;Yes)、第1可動体054AK001を待避動作させ(ステップ054AKS083)、動作処理を終了する。具体的に、ステップ054AKS083では、第1可動体054AK001を初期位置まで動作させればよい。第1待避命令を受信していない場合には(ステップ054AKS082;No)、第2可動体054AK003を待避動作させ(ステップ054AKS084)、動作処理を終了する。具体的に、ステップ054AKS084では、第2可動体054AK003を初期位置まで動作させればよい。なお、この実施の形態の特徴部054AKでは、第1待避命令を受信していない場合、第2可動体054AK003を待避動作させる例を示しているが、第2待避動作命令を受信した場合にのみ第2可動体054AK003を待避動作させてもよい。
図11−14は、特定演出が実行された場合におけるタイミングチャートの一例を示す図である。具体的に、図11−14(A)は、演出パターン1の特定演出が実行された場合におけるタイミングチャートの一例を示しており、図11−14(B)は、演出パターン2〜4の特定演出が実行された場合におけるタイミングチャートの一例を示している。
演出パターン1の特定演出が実行された場合、図11−14(A)に示すように、スーパーリーチのリーチ演出が実行され、第1可動体動作期間となると、第1可動体054AK001を初期位置から進出位置まで動作させ(図示する第1可動体進出)、その後、第1可動体054AK001を初期位置に戻す(図示する第1可動体待避)と、第1可動体動作期間が終了する。そして、第2可動体動作期間となると、第2可動体054AK003を初期位置から進出位置まで動作させ(図示する第2可動体進出)、進出位置にて第2可動体054AK003を待機させる(図示する第2可動体待機)。待機期間が終了すると、第2可動体054AK003を初期位置に戻し(図示する第1可動体待避)、第2可動体動作期間が終了する。なお、第1可動体054AK001についても、第2可動体054AK003と同様に、進出位置で待機させる待機期間があってもよい。
この実施の形態の特徴部054AKでは、図示するように、初期位置から進出位置までの動作期間(図示する第1可動体進出と第2可動体進出の期間)は、第1可動体054AK001よりも第2可動体054AK003の方が長くなっている。また、第2可動体動作期間が第1可動体動作期間よりも長くなっている。特徴部054AKでは、第2可動体054AK003を動作させる際に第1可動体054AK001が初期位置に位置しない場合、当該第1可動体054AK001を初期位置へ動作させてから第2可動体054AK003を動作させるが、第2可動体動作期間が長く設定されているため、待機期間を短くすることで、第1可動体054AK001を初期位置へ動作させてから第2可動体054AK003を動作させても演出期間に支障をきたすことなく、好適に第2可動体054AK003を動作させることができる。また、図示するように、第1可動体054AK001を進出位置から初期位置へと待避させる時間よりも第2可動体054AK003の待機期間が長くなっているため、待機期間を短くすることで、第1可動体054AK001を初期位置へ動作させてから第2可動体054AK003を動作させても演出期間に支障をきたすことなく、好適に第2可動体054AK003を動作させることができる。
演出パターン2〜4の特定演出が実行された場合、図11−14(B)に示すように、スーパーリーチのリーチ演出が実行され、第1可動体動作期間となることに合わせて検出有効期間となる。当該期間中は、第1可動体054AK001が動作位置未満であれば、遊技者の動作を検出する度に、単体動作して第1可動体054AK001を1単位分動作させる(単体動作カウント値に応じて第1可動体054AK001を動作させる)。そして、検出有効期間が終了した時点で動作位置まで動作していない場合、すなわち第1可動体054AK001が動作位置未満に位置している場合、当該第1可動体054AK001を差分動作させて動作位置まで動作させる。その後、第1可動体054AK001を初期位置に戻し(図示する第1可動体待避)、第1可動体動作期間が終了する。
図11−15は、パターン1の演出パターンの特定演出が実行された場合における第1可動体054AK001の動作例を示す図である。第1可動体動作期間の開始時には、図11−15(A)に示すように、第1可動体054AK001は初期位置に位置している。そして、図11−15(B)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002が起き上がるよう動作し、駆動モータが所定の駆動量駆動することで(例えば15ステップ動作したことなど)、図11−15(C)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002が完全に起き上がった状態となる。
その後、図11−15(D)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002が進出位置方向へと動作する。そして、図11−15(E)に示すように進出位置まで移動すると、その後は、当該第1可動体054AK001の可動部054AK002を待避させる時間(予め設定されている待避時間)となるまで、図11−15(F)および図11−15(G)に示すように、ガタ動作を繰り返し行う。
図11−16は、単体動作における動作検知回数と駆動モータのステップ数および第1可動体の位置との関係を説明するための説明図である。図示する例では、1回の動作検知により駆動モータが5ステップ駆動し、動作検知回数(単体動作カウント値)が15回となると(すなわち単体動作カウント値が「15」となると)、第1可動体054AK001の可動部054AK002が進出位置まで動作する例を示しているが、これは一例であり、1回の検知による駆動量はこれより多くても少なくてもよく、また、進出位置まで動作させるための動作検知回数についても、これより多くても少なくてもよい。
図11−16に示す第1可動体の位置は、第1可動体054AK001の可動部054AK002の初期位置を「0」とし、進出位置を「60」とした場合における、図11−17(A)に示すX方向の位置を示している。この実施の形態の特徴部054AKでは、図11−16に示すように、動作検知回数(単体動作カウント値)が「3」となるまでは第1可動体054AK001の位置が「0」のままである。これは、動作検知回数(単体動作カウント値)が「3」となるまでは第1可動体054AK001が起き上がる動作を行い、動作検知回数(単体動作カウント値)が「3」となることで、第1可動体054AK001が、図11−1(B)に示すように、完全に起き上がったことを示している。そして、動作検知回数(単体動作カウント値)が「4」となると、第1可動体054AK001(より具体的には可動部054AK002)がX方向へと動作することとなる。
なお、図示するように、この実施の形態の特徴部054AKでは、動作検知回数(単体動作カウント値)が7回となると(すなわち単体動作カウント値が「7」となると)、第1可動体054AK001の可動部054AK002が中間位置1まで動作し、動作検知回数(単体動作カウント値)が12回となると(すなわち単体動作カウント値が「12」となると)、第1可動体054AK001の可動部054AK002が中間位置2まで動作し、動作検知回数(単体動作カウント値)が15回となると(すなわち単体動作カウント値が「15」となると)、第1可動体054AK001の可動部054AK002が進出位置まで動作する。そのため、検出有効期間終了時において第1可動体054AK001が動作位置未満に位置している場合、動作位置に対応する単体動作カウント値の駆動モータのステップ数(中間位置1であれば単体動作カウント値「7」に対応するステップ数「35」)と、現状の駆動モータのステップ数と、の差分のステップ数、駆動モータを動作(差分動作)させ、第1可動体054AK001の可動部054AK002を動作位置まで動作させる。一方、動作検知回数(単体動作カウント値)が所定値である「3」未満である場合、すなわち第1可動体054AK001の可動部054AK002が完全に起き上がった状態となっていない場合、差分動作を行わず、待避期間となるまでそのままの位置とする(図11−11のステップ054AKS053およびステップ054AKS054)。
図11−17は、単体動作が行われた場合における第1可動体054AK001の動作例を示す図である。単体動作カウント値が「0」である場合、図11−17(A)に示すように、第1可動体054AK001は初期位置に位置している。そして、遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を1回検出すると、図11−17(B)に示すように、単体動作カウント値が「1」となり、第1可動体054AK001の可動部054AK002が起き上がるよう動作する。
その後、単体動作カウント値が「3」となると、図11−17(C)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002が完全に起き上がった状態となり、以降は、遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出する度に、図11−17(A)に示すX方向へと1単位ずつ(5ステップに対応する移動量ずつ)動作する(単位動作する)こととなる。
そして、単体動作カウント値が「7」となると、図11−17(D)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002が中間位置1まで単位動作する。動作位置が中間位置1である場合、その後の遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出する度に、ガタ動作が行われることとなる(図11−11のステップ054AKS049にてNoと判定されステップ054AKS046の処理が行われる)。
単体動作カウント値が「12」となると、図11−17(E)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002が中間位置2まで単位動作する。動作位置が中間位置2である場合、その後の遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出する度に、ガタ動作が行われることとなる(図11−11のステップ054AKS049にてNoと判定されステップ054AKS046の処理が行われる)。
単体動作カウント値が「15」となると、図11−17(F)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002が進出位置まで単位動作する。動作位置が進出位置である場合、その後の遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出する度に、ガタ動作が行われることとなる(図11−11のステップ054AKS049にてNoと判定されステップ054AKS046の処理が行われる)。
図11−18は、差分動作が行われる場合の第1可動体054AK001の動作例を示す図である。図11−17に示した場合と同様に、単体動作カウント値が「0」である場合、第1可動体054AK001は初期位置に位置しており(図11−18(A)参照)、遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を1回検出すると、図11−18(B)に示すように、単体動作カウント値が「1」となり、第1可動体054AK001の可動部054AK002が起き上がるよう動作する。
その後、遊技者の動作を検出することなく検出有効期間が終了すると、当該単体動作カウント値が所定値である「3」未満であるため(図11−11のステップ054AKS053にてNoと判定されるため)、図11−18(C)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002は、図11−18(B)に示す状態のままとなる。なお、待避期間となると、当該第1可動体054AK001の可動部054AK002は、初期位置に戻ることとなる。
一方、図11−18(B)に示す状態から遊技者の動作を複数(2回)検出し、単体動作カウント値が「3」となると、図11−18(D)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002が完全に起き上がった状態となる。この場合には、その後遊技者の動作を検出することなく検出有効期間が終了したとしても、単体動作カウント値が所定値である「3」以上であるため(図11−11のステップ054AKS053にてYesと判定されるため)、図11−18(E)に示すように、動作位置まで動作することとなる。なお、図示する例では、動作位置が中間位置2である場合の例を示している。
図11−19は、単体動作を行った後にガタ動作を行う場合の第1可動体054AK001の動作例を示す図である。なお、図示する例では、パターン4の演出パターンに決定され、動作位置が中間位置1となっている場合について示している。
単体動作カウント値が「0」である場合、図11−19(A)に示すように、第1可動体054AK001は初期位置に位置している。そして、遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を1回検出すると、図11−19(B)に示すように、単体動作カウント値が「1」となり、第1可動体054AK001の可動部054AK002が起き上がるよう動作し、遊技者の動作をさらに2回検出し、単体動作カウント値が所定値である「3」となると、図11−19(C)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002が完全に起き上がった状態となる。
そして、単体動作カウント値が「7」となると、図11−19(D)に示すように、第1可動体054AK001の可動部054AK002が、動作位置である中間位置1まで単体動作する。動作位置は、当該特定演出において第1可動体054AK001が移動して停止する最大位置であることから、検出有効期間内に動作位置まで動作した後に遊技者の動作を検出した場合、当該第1可動体054AK001の可動部054AK002を待避させる時間(予め設定されている待避時間)となるまで、図11−19(E)および図11−19(F)に示すように、ガタ動作を繰り返し行う。なお、図示する例では、進出位置方向(図11−17(A)に示すX方向)へガタ動作させる例を示しているが、動作位置が進出位置である場合には、逆方向(初期位置方向)へガタ動作させればよい。
図11−20は、第2可動体054AK003の動作例を示す図である。具体的に、図11−20(A−1)および図11−20(A−2)は、第1可動体054AK001が初期位置に位置する場合における第2可動体054AK003の動作例を示しており、図11−20(B−1)〜図11−20(B−4)は、第1可動体054AK001が初期位置に位置しない場合における第2可動体054AK003の動作例を示している。
第2可動体動作期間となり、第2可動体054AK003の動作開始時において、図11−20(A−1)に示すように、第1可動体054AK001が初期位置に位置している場合、図11−12のステップ054AKS061にてYesと判定され、ステップ054AKS065の処理にて第2通常動作命令とともに動作処理が実行され、図11−13のステップ054AKS077の処理が実行されることで、図11−20(A−2)に示すように、第2可動体054AK003が進出位置へ動作する。
一方、第2可動体054AK003の動作開始時において、図11−20(B−1)に示すように、第1可動体054AK001が初期位置に位置していない場合、図11−12のステップ054AKS061にてNoと判定され、第2可動体054AK003の動作前に、ステップ054AKS067の処理にて第1待避命令とともに動作処理が実行され、図11−13のステップ054AKS083の処理が実行されることで、図11−20(B−2)および図11−20(B−3)に示すように、第1可動体054AK001が初期位置へ戻る。これにより、図11−12のステップ054AKS061にてYesと判定され、ステップ054AKS065の処理にて第2通常動作命令とともに動作処理が実行され、図11−13のステップ054AKS077の処理が実行されることで、図11−20(B−4)に示すように、第2可動体054AK003が進出位置へ動作する。
図11−21は、第1可動体054AK001の通常動作時と単体動作時における動作速度を説明するための説明図である。具体的に、図11−21(A)は、第1可動体054AK001の通常動作時の時間と速度の関係を示しており、図11−21(B)は、第1可動体054AK001の単体動作時の時間と速度の関係を示している。第1可動体054AK001が通常動作して初期位置から進出位置まで動作する場合、図11−21(A)に示すように、初期位置において第2速度で動作を開始し、第1速度まで加速する。第1速度となった後はそのまま第1速度で第1可動体054AK001を動作させ、進出位置に到達時に動作速度が0となるよう、進出位置の手前から動作速度を減速させる。
一方、第1可動体054AK001が単体動作する場合、図11−21(B)に示すように、遊技者の動作を検出する毎に、第2速度で5ステップの駆動量に対応する移動量分動作させる。
なお、第1可動体054AK001を通常動作させた場合も、単体動作させた場合も、第1可動体054AK001を初期位置へと戻す待避動作の際には第1速度まで加速して初期位置まで動作させればよい。
以上説明したように、この実施の形態における特徴部054AKのパチンコ遊技機1によれば、以下の効果を奏することができる。
演出制御用CPU120は、図11−11のステップ054AKS045の処理にて、第1可動体054AK001を初期位置から進出位置まで通常動作させる第1通常動作命令とともに動作処理を実行可能である。また、図11−11のステップ054AKS054AKS046の処理にて、第1可動体をガタ動作させるガタ動作命令とともに動作処理を実行可能である。そして、図11−13のステップ054AKS071にてガタ動作命令を受信したと判定した場合、当該第1可動体054AK001が初期位置に位置する場合にはそのまま動作処理を終了し、初期位置に位置していなければ、第1可動体054AK001をガタ動作させる(ステップ054AKS073)。なお、パターン1の特定演出を実行して第1可動体054AK001を通常動作させる場合、第1可動体054AK001が進出位置に位置する場合にガタ動作命令とともに動作処理が行われることから、当該第1可動体054AK001が初期位置に位置していない場合には、進出位置に位置していることとなる。そのため、パターン1の特定演出では、第1可動体054AK001が進出位置に位置する場合に、ステップ054AKS073の処理にてガタ動作が行われることとなる。したがって、命令の種類と可動体の位置に応じた動作制御することができ、可動体を好適に動作制御することができる。
また、演出制御用CPU120は、図11−13のステップ054AKS071にてガタ動作命令を受信したと判定した場合、進出位置以外の中間位置1や中間位置2においてもガタ動作させる。したがって、複数の位置においてガタ動作が可能となるため遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU120は、ステップ054AKS072において、駆動モータが駆動したことにより当該第1可動体054AK001が初期位置に位置しない場合に、ステップ054AKS073の処理に移行してガタ動作させ、駆動モータが駆動していないにも関わらず初期位置に位置していない場合(例えば振動などによる影響で初期位置に位置しない場合)には、Yesと判定して動作処理を終了する。したがって、可動体をガタ動作させるときの信用度が高い状態でガタ動作させるため、動作の信頼性を確保することができる。
また、演出制御用CPU120は、検出有効期間に遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出したことに基づいて、図11−11のステップ054AKS051の処理により、第1可動体054AK001を単体動作させる単体動作命令とともに動作処理を実行可能である。そして、図11−21(A)に示すように、当該第1可動体054AK001を通常動作させる場合には、第1速度まで加速させて動作させ、単体動作させる場合には、図11−21(B)に示すように、当該第1速度よりも遅い第2速度にて動作させる。したがって、可動体を細かく動作させる際に加速せずに動作させることで制御負荷を抑制し、駆動モータの脱調を防止して可動体の動作に不具合が生じる可能性を低減させることができる。
また、図11−21(A)に示すように、第1可動体054AK001を通常動作させる場合、演出制御用CPU120は、第1速度まで加速した後、進出位置へ到達するよりも前に当該第1可動体054AK001の動作速度を減速する。したがって、進出位置で停止させる際の負荷を減少させ、反動によって遊技者に与えてしまう違和感や可動体の故障を防止することができる。
また、演出制御用CPU120は、図11−11のステップ054AKS049にて第1可動体054AK001が動作位置に位置していると判定した場合、ガタ動作命令とともに動作処理を実行し、単体動作命令は送信しない。すなわち、動作位置が進出位置である場合、検出有効期間内に進出位置に到達した場合には、単体動作命令を送信しない。したがって、無駄な制御が抑制されるため、イレギュラーな動作がおこなわれることを防止することができる。
また、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001を通常動作させた場合も、単体動作させた場合も、第1可動体054AK001を初期位置へと戻す待避動作の際には第1速度まで加速して初期位置まで動作させる。したがって、可動体をスムーズに初期位置まで待避させることができる。
また、演出制御用CPU120は、検出有効期間内における遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出したことに応じて単位動作命令とともに動作処理を実行する(図11−11のステップ054AKS051)ことで、第1可動体054AK001を動作位置まで単位動作させる(図11−13のステップ054AKS079)。そして、検出有効期間終了時において第1可動体054AK001が動作位置へと到達していない場合に、当該第1可動体054AK001の現在位置と動作位置との差分に基づき、第1可動体054AK001を動作位置へと一気に移動させる差分動作を行うことを指示する差分動作命令とともに動作処理を実行する(図11−11のステップ054AKS054)。したがって、可動体の位置に応じた動作制御することができ、可動体を好適に動作制御することができる。
また、演出制御用CPU120は、単位動作させた第1可動体054AK001が動作位置に到達した後、検出有効期間内における遊技者のプッシュボタン31Bに対する動作を検出した場合、当該第1可動体054AK001をガタ動作させるガタ動作命令とともに動作処理を実行し(図11−11のステップ054AKS046)、当該ガタ動作命令に応じて第1可動体054AK001をガタ動作させる(図11−13のステップ054AKS073)。したがって、ガタ動作により可動体が動作するよう示唆することができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001が動作中である場合、遊技者によるプッシュボタン31Bに対する動作の検出を無効とする(図11−11のステップ054AKS042にてYesと判定した場合には第1可動体動作制御処理を終了する)。したがって、制御が複雑となることを防止できる。
また、第1可動体054AK001と第2可動体054AK003とは互いに干渉する。そして、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001を初期位置から進出位置へと動作させることを指示する第1通常動作命令と、当該第1可動体054AK001を初期位置へと戻すことを指示する第1待避動作命令と、第2可動体054AK003を初期位置から進出位置へと動作させることを指示する第2通常動作命令と、当該第2可動体054AK003を初期位置へと戻すことを指示する第2待避動作命令と、を動作処理とともに送信可能であり(図11−11の第1可動体動作制御処理や図11−12の第2可動体動作制御処理)、第2可動体054AK003を動作させる際に第1可動体054AK001が初期位置に位置していない場合(図11−12のステップ054AK061にてNoと判定した場合)、ステップ054AKS067の処理にて第1待避動作命令とともに動作処理を実行し、第1可動体054AK001を初期位置へ戻してから、ステップ054AKS065の処理を実行する。また、演出制御用CPU120は、図11−11のステップ054AKS041にて第1可動体054AK001を動作させる際、第2可動体054AK003が初期位置に位置しないと判定した場合には、第1可動体動作制御処理を終了する。すなわち、第1可動体054AK001を動作させる際に第2可動体054AK003が初期位置に位置しない場合、第1可動体054AK001を動作させることに関する命令を送信しない。したがって、優先度の高い可動体を確実に動作させることができ、可動体を好適に動作制御することができる。
また、第2可動体054AK003は、パターン1の演出パターンの特定演出が実行される場合にのみ動作し、当該パターン1の演出パターンは、大当り確定の演出パターンとなっている。そのため、第2可動体054AK003が動作する場合、第1可動体054AK001のみが動作する場合よりも大当り期待度が高くなっている。したがって、有利度が高いときに動作する可動体の優先度を高くし、有利度が高いことを視認させることができる。
また、図11−14(A)に示すように、初期位置から進出位置までの動作期間(図示する第1可動体進出と第2可動体進出の期間)は、第1可動体054AK001よりも第2可動体054AK003の方が長くなっている。したがって、第1可動体054AK001を初期位置へ動作させてから第2可動体054AK003を動作させても演出期間に支障をきたすことなく、好適に第2可動体054AK003を動作させることができる。
また、図11−14(A)に示すように、1可動体054AK001を進出位置から初期位置へと待避させる時間よりも第2可動体054AK003の待機期間が長くなっている。したがって、第1可動体054AK001を初期位置へ動作させてから第2可動体054AK003を動作させても演出期間に支障をきたすことなく、好適に第2可動体054AK003を動作させることができる。
また、第2可動体054AK003は、パターン1の演出パターン時のみ動作し、パターン1の演出パターンは大当り確定の演出パターンであることから、第2可動体054AK003よりも第1可動体054AK001の方が、動作頻度が高くなっている(図11−8)。したがって、動作頻度の低い可動体の優先度を高くして動作させることで特別感を与えることができる。
(特徴部054AKの変形例)
上記実施の形態では、図11−1に示すように、第1可動体054AK001として1つの可動部054AK002を備え、当該1つの可動部054AK002が動作する例を示したが、これは一例である。例えば、第1可動体054AK001は、図11−22に示すように、複数の可動部を備えていてもよい。図11−22は、複数の可動部を備える第1可動体の説明図であり、可動部054AK002に加え、可動部054AK002Aと可動部054AK002Bとを備えている。
図11−22(A)に示すように、初期位置に位置する場合、いずれの可動部も可動レールの内部に隠れ遊技者から視認不可能な状態となっている。なお、それぞれの可動部が初期位置に位置しているか否かを検知する初期位置センサが設けられている。そして、全ての可動部が初期位置に位置している場合に、第1可動体054AK001が初期位置に位置していると判定すればよい。
第1可動体054AK001が動作を開始すると、図11−22(B)に示すように、可動部054AK002、可動部054AK002Aおよび可動部054AK002Bのそれぞれが図示する向きに起き上がるよう動作する。なお、駆動モータの駆動量(例えば15ステップ動作したことなど)によって図11−22(B)に示す位置に第1可動体054AK001が動作したことを判定しており、第1可動体054AK001が図11−22(B)に示す位置に位置することを検知する位置センサが設けられていないが、当該位置に位置することを検知する位置センサを設けてもよい。
図11−22(B)に示す位置に可動部054AK002、可動部054AK002Aおよび可動部054AK002Bのそれぞれが動作した後、当該可動部054AK002、可動部054AK002Aおよび可動部054AK002Bのそれぞれは、図11−22(C)に示すように進出位置へと動作する(通常動作の場合)。図示するように、可動部054AK002と可動部054AK002Aとは同じ方向へと動作するのに対し、可動部054AK002Bは異なる方向へと動作する。したがって、複数の可動部が動作することから、遊技興趣を向上させることができる。
また、進出位置へと動作した後は、上記実施の形態と同様にガタ動作すればよく、当該ガタ動作についても、可動部054AK002と可動部054AK002Aとは同じ方向にガタ動作するのに対し、可動部054AK002Bは異なる方向にガタ動作すればよい。なお、それぞれの可動部における進出位置部分には進出位置センサが設けられている。そして、全ての可動部が進出位置に位置すると判定した場合に、第1可動体054AK001が進出位置に位置すると判定し、ガタ動作が行われればよい。なお、全ての可動部が進出位置に位置しなくとも、進出位置に位置すると判定した可動部についてのみガタ動作を行い、進出位置に位置しないと判定した可動部については進出位置へ移動させるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、第1可動体054AK001をガタ動作させる場合、進出位置に位置する場合と、中間位置1および中間位置2に位置する場合とで、異なる向きにガタ動作させる例を示したが、中間位置1、中間位置2、および進出位置のいずれの場合でも、初期位置方向に第1可動体054AK001をガタ動作させるなど、共通の向きにガタ動作させてもよい。これによれば、制御が複雑になることを防止することができる。また、ガタ動作の向きや回数に応じて設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、設定値が高いほどガタ動作の回数が多くしてもよい。また、例えば、進出位置方向へガタ動作した場合には設定値を示唆し、その回数により設定値の高さを示唆するようなもので、中間位置1に位置する場合には大当り期待度が低いものの、ガタ動作により設定値が示唆される可能性が高くなっていてもよい(進出位置方向へガタ動作する可能性が高いようにしてもよい)。また、複数の可動部を備える場合には、ガタ動作する可動部の数により設定値を示唆するようにしてもよい。これによれば、ガタ動作する可動部の数に帯する遊技者の注目を集めることができる。
また、第1可動体054AK001の可動部054AK002の内部にはLEDにより構成される可動体ランプが設けられており、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001の動作時に当該可動体ランプを発光させればよく、通常動作を行う場合と単体動作を行う場合とで、共通の態様で発光させればよい。そして、ガタ動作を行う場合についても、同様の態様で可動体ランプを発光させればよい。これによれば、検出動作期間内において単体動作により動作位置まで第1可動体054AK001を動作させた後は、ガタ動作が行われるが、ガタ動作時においても単体動作時と同じ態様で可動体ランプが発光することから、遊技者に対して当該第1可動体054AK001がさらに進出位置方向へ動作するように見せかけることができ、遊技興趣を向上させることができる。すなわち、ガタ動作により可動体が動作するよう示唆することができ、遊技興趣を向上させることができる。なお、通常動作を行う場合と単体動作を行う場合とで異なる発光態様としてもよい。これによれば、通常動作であることが遊技者に容易に視認可能となるため、遊技興趣を向上させることができる。なお、通常動作を行った後にガタ動作を行う場合には、当該通常動作時と同じ態様で可動体ランプを発光させ、単体動作を行った後にガタ動作を行う場合には、当該単体動作時と同じ態様で可動体ランプを発光させればよい。なお、図11−9に示す出力音のように、演出パターンに応じて可動体ランプの発光態様が異なっていてもよい。その場合、通常動作時とガタ動作時、単体動作時とガタ動作時、とで共通の発光態様とすればよい。また、演出制御用CPU120は、第1可動体054AK001の動作時に出力音を出力させればよく、ガタ動作を行う場合についても、通常動作時または単体動作時と同様の出力音を出力すればよい。
また、上記実施の形態では、動作位置が進出位置である場合、検出有効期間内に単体動作にて動作位置である進出位置まで第1可動体054AK001が到達した場合には、その後は遊技者の動作を検出する度にガタ動作を行う例を示したが、これは一例である。例えば、動作位置が進出位置である場合、検出有効期間内に単体動作にて動作位置である進出位置まで第1可動体054AK001が到達した場合には、特定演出を終了してもよい。具体的には、図11−11のステップ054AKS049にてNoと判定した場合、当該動作位置が進出位置であるときには、そのまま第1可動体動作制御処理を終了してもよい。これによれば、進出位置まで動作したことを遊技者に容易に認識させることができる。
また、上記実施の形態では、第2可動体054AK003は、第1可動体054AK001の動作後に動作する例、すなわち第2可動体054AK003は第1可動体054AK001とセットで動作する例を示したが、これは一例である。第2可動体054AK003は、第1可動体054AK001の動作後に限られず、単体で動作可能であってよい。すなわち、第1可動体054AK001と第2可動体054AK003とは、それぞれ単独で動作可能であってもよい。この場合、それぞれが単独で動作することから、第2可動体054AK003の動作時に第1可動体054AK001が初期位置に位置しない状況が発生しやすくなるものの、このような場合であっても、第1可動体054AK001を初期位置に戻し第2可動体054AK003を動作させることができるため、優優先度の高い可動体を確実に動作させることができ、可動体を好適に動作制御することができる。
(特徴部109SGに関する説明)
次に、本発明の実施の形態における特徴部109SG(以下、本特徴部109SGと略記する)について説明する。図11−23は、本特徴部109SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図である。図11−23に示すように、本特徴部109Sのパチンコ遊技機1においては、遊技盤2とその背面側に設けられている画像表示装置5との間に可動体ユニット109SG400が設けられている。
該可動体ユニット109SG400は、図11−24(A)に示すように、基台109SG410を有している。該基台109SG410の左右幅方向の中央部には第1可動体109SG401が、基台109SG410の左右幅方向の左部には第2可動体109SG402Lが、基台109SG410の左右幅方向の右部には第3可動体109SG402Rが、それぞれ配置されている。
また、該可動体ユニット109SG400には、第1可動体109SG401を動作させるための第1可動体用モータ109SG421と、第2可動体109SG402Lを動作させるための第2可動体用モータ109SG422と、第3可動体109SG402Rを動作させるための第3可動体用モータ109SG423と、を有している。このため、本特徴部109SGにおける第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとは、第1可動体109SG401とは個別に動作可能となっている。また、第1可動体109SG401の所定位置(例えば、第1可動体109SG401の上部位置)には、可動体LED109SG495が内蔵されている。
これら第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rのうち、第1可動体109SG401は、第1可動体用モータ109SG421の駆動によって、画像表示装置5の下方位置である退避位置(図11−24(A)参照)から、該退避位置よりも上方の示唆位置(図11−24(B)参照)、該示唆位置よりも上方であり画像表示装置5の正面位置でもある演出位置(図11−24(C)参照)に移動可能となっている。
尚、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとは、第2可動体用モータ109SG422と第3可動体用モータ109SG423との駆動により、画像表示装置5の下方位置である退避位置(図11−24(A)参照)から、演出位置に移動した第1可動体109SG401の左右近接位置(図11−24(C)参照)に移動可能となっている。
尚、本特徴部109SGでは、図11−24(A)〜図11−24(C)に示すように、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rが全て退避位置に位置している状態を可動体ユニット109SG400の第1状態、第1可動体109SG401が示唆位置に位置している一方で、第2可動体109SG402L及び第3可動体109SG402Rが退避位置に位置している状態を可動体ユニット109SG400の第2状態、第1可動体109SG401が演出位置に位置しており、第2可動体109SG402L及び第3可動体109SG402Rが該演出位置に位置している第1可動体109SG401の左右近接位置に位置している状態を可動体ユニット109SG400の第3状態とする。
図11−25は、本特徴部109SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部109SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図11−25に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチα1大当りの変動パターン)とPB1−3(スーパーリーチα2大当りの変動パターン)とPB1−4(スーパーリーチβ1大当りの変動パターン)とPB1−5(スーパーリーチβ2大当りの変動パターン)とから決定する。
また、可変表示結果が確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチα1大当りの変動パターン)とPB1−3(スーパーリーチα2大当りの変動パターン)とPB1−4(スーパーリーチβ1大当りの変動パターン)とPB1−5(スーパーリーチβ2大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図11−25に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1−1に対する判定値の割当数は同一である一方で、PB1−2、PB1−3、PB1−4、PB1−5に対する判定値の割当数が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1−1に2個、PB1−2に45個、PB1−3に150個、PB1−4に300個、PB1−5に500個の判定値がそれぞれ割り当てられている。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1−1に2個、PB1−2に30個、PB1−3に135個、PB1−4に315個、PB1−5に515個の判定値がそれぞれ割り当てられている。つまり、本特徴部109SGでは、可変表示結果が確変大当りである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも高い割合で変動パターンがスーパーリーチβ1、β2の変動パターンであるPB1−4またはPB1−5に決定されるようになっているため、可変表示における変動パターンに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1−1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、本特徴部109SGでは、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1−1(非リーチはずれの変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチα1はずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2−4(スーパーリーチβ1はずれの変動パターン)とPA2−5(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1−2(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチα1はずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2−4(スーパーリーチβ1はずれの変動パターン)とPA2−5(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1−3(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチα1はずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2−4(スーパーリーチβ1はずれの変動パターン)とPA2−5(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とから決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1−4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチα1はずれの変動パターン)とPA2−3(スーパーリーチα2はずれの変動パターン)とPA2−4(スーパーリーチβ1はずれの変動パターン)とPA2−5(スーパーリーチβ2はずれの変動パターン)とから決定する。
つまり、本特徴部109SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図可変表示時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1−2、PA1−3、PA1−4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
尚、図11−32〜図11−39に示すように、本特徴部109SGにおけるスーパーリーチα1の可変表示(変動パターンPA2−2、PB1−2の可変表示)は、特図可変表示時間が40秒であり、スーパーリーチのリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタAとのバトル演出を実行する可変表示である。スーパーリーチα2の可変表示(変動パターンPA2−3、PB1−3の可変表示)は、特図可変表示時間が50秒であり、スーパーリーチのリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタBとのバトル演出を実行する可変表示である。スーパーリーチβ1の可変表示(変動パターンPA2−4、PB1−4の可変表示)は、特図可変表示時間が60秒であり、スーパーリーチのリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタAとのバトル演出を実行する可変表示である。スーパーリーチβ2の可変表示(変動パターンPA2−5、PB1−5の可変表示)は、特図可変表示時間が60秒であり、スーパーリーチのリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタAとのバトル演出を実行する可変表示である。
そして、図11−25に示すように、本特徴部109SGにおける各可変表示の大当り期待度としては、スーパーリーチβ2の大当り期待度が最も高く設定されており、以降、スーパーリーチβ1、スーパーリーチα2、スーパーリーチα1、ノーマルリーチ、非リーチの順に大当り期待度が高く設定されている(本特徴部109SGにおける各可変表示での大当り期待度:スーパーリーチβ2>スーパーリーチβ1>スーパーリーチα2>スーパーリーチα1>ノーマルリーチ>非リーチ)。
つまり、スーパーリーチの可変表示に注目すると、本特徴部109SGでは、バトル演出(スーパーリーチのリーチ演出)として表示される味方キャラクタが味方キャラクタAと味方キャラクタBのどちらであるか、バトル演出(スーパーリーチのリーチ演出)として表示される敵キャラクタが敵キャラクタAと敵キャラクタBのどちらであるかの組み合わせによって大当り期待度が異なっている。
図11−26は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、可変表示時間タイマ、可変表示制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップ109SGS301,ステップ109SGS302,ステップ109SGS303)。また、当該可変表示がスーパーリーチの可変表示である場合(ステップ109SGS303b;Y)は、可動体制御タイマの値を−1する(ステップ109SGS303c)。
尚、ステップ109SGS303cの実行後、または、スーパーリーチの可変表示ではない場合(ステップ109SGS303b;N)は、ステップ109SGS306に進む。
ステップ109SGS306において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップ109SGS307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ109SGS308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップ109SGS309a)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(ステップ109SGS309b)。
ステップ109SGS309aまたはステップ109SGS309bの処理の実行後、演出制御用CPU120は、当該可変表示がスーパーリーチの可変表示であるか否かを判定する(ステップ109SGS309f)。
当該可変表示がスーパーリーチの可変表示である場合(ステップ109SGS309f;Y)は、更に可動体制御タイマがタイマアウトしているか否かを判定する(109SGS309g)。可動体制御タイマがタイマアウトしている場合(ステップ109SGS309g;Y)は、プロセスデータの内容に従って第1可動体用モータ109SG421、第2可動体用モータ109SG422、第3可動体用モータ109SG423を駆動さる(ステップ109SGS309h)。そして、可動体制御タイマを再セット(可動体制御タイマに再度第2時間をセット)してステップ109SGS310に進む(ステップ109SGS309i)。
尚、当該可変表示がスーパーリーチの可変表示ではない場合(ステップ109SGS309f;N)と可動体制御タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ109SGS309g;N)は、ステップ109SGS309hとステップ109SGS309iの処理を実行せずにステップ109SGS310に進む。
次に、可変表示制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(ステップ109SGS310)。可変表示制御タイマがタイマアウトしている場合には(ステップ109SGS310;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の飾り図柄を含む可変表示中の次表示画面(前回の画像の更新時点から33ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップ109SGS311)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示制御やその他の画像の表示制御(動画の表示制御)が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び飾り図柄が表示される。また、可変表示制御タイマに第1時間を再セットする(ステップ109SGS312)。
また、可変表示制御タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ109SGS310;N)、ステップ109SGS312の実行後、演出制御用CPU120は、可変表示時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(ステップ109SGS313)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ109SGS315)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがオン状態であれば(ステップ109SGS314;Y)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ109SGS315)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の可変表示時間経過時(特別図柄の可変表示終了時)に、飾り図柄の可変表示を終了させることができる。
尚、飾り図柄の可変表示制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の可変表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の可変表示時間に相当する。よって、ステップ109SGS306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の可変表示制御は終了する。
次に特徴部109SGにおけるスーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出中における各演出装置の動作態様について説明する。可変表示の演出態様について、図11−27〜図11−30に基づいて説明する。
先ず、図11−27、図11−28に示すように、スーパーリーチα1及びスーパーリーチα2の可変表示については、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出が開始されると、第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間にて画像表示装置5に表示されているキャラクタ画像(スーパーリーチα1のリーチ演出であれば味方キャラクタAと敵キャラクタA、スーパーリーチα2のリーチ演出であれば味方キャラクタAと敵キャラクタB)の拡大表示が実行される。
具体的には、第1拡大表示期間では、キャラクタ画像を通常表示倍率(1倍)から表示倍率m1まで等速で拡大していき、第2拡大表示期間では、キャラクタ画像を表示倍率m1から表示倍率m2まで等速で拡大していき、第3拡大表示期間では、キャラクタ画像を表示倍率m2から表示倍率m3まで等速で拡大していく。そして、第3拡大表示期間が終了してからは、所定期間に亘ってキャラクタ画像の表示倍率をm3で維持するとともに、該所定期間が経過したタイミングでキャラクタ画像の表示倍率を通常表示倍率に戻す。
尚、本特徴部109SGでは、第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間は、全て同一の長さの期間である。また、図11−27及び図11−28に示すように、各表示倍率間の差は、通常表示倍率と表示倍率m1との間の差が最も大きく、表示倍率m2と表示倍率m3との差が最も小さくなっている。つまり、本特徴部109SGでは、キャラクタ画像の拡大速度については、第1拡大表示期間の拡大速度が最も速く、第3拡大表示期間の拡大速度が最も遅く設定されている(キャラクタ画像の拡大速度:第1拡大表示期間>第2拡大表示期間>第3拡大表示期間)。尚、本特徴部109SGにおいて「拡大速度が速い」とは、単位時間あたりの画像の拡大率が大きいことを指す。
以降、本特徴部109SGでは、前述した第1拡大表示期間と第2拡大表示期間とを併せた期間(可動体動作示唆演出を実行する期間)を期間T2、第3拡大表示期間とキャラクタ画像の表示倍率をm3で維持する所定期間とを併せた期間を期間T3と呼称する場合がある。
尚、図11−27に示すように、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出中は、可変表示結果が大当りとなる場合であれば、期間T3の終了タイミングから可変表示の終了タイミングに亘って、可変表示結果が大当りであることを報知する演出として、第1可動体109SG401を退避位置から演出位置に移動させるとともに第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとを第1可動体109SG401の左右近接位置に移動させた後(可動体ユニット109SG400を第1状態から第3状態に変化させた後)、暫くしてから第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rを各退避位置に移動させる(可動体ユニット109SG400を第3状態から第1状態に変化させる)可動体動作演出Aを実行する。
一方で、図11−28に示すように、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出中は、可変表示結果がはずれとなる場合は、期間T3の終了タイミングから可変表示の終了タイミングに亘って、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rを動作しないことにより可変表示結果がはずれであることを報知するはずれ報知演出を実行する。
以降、本特徴部109SGでは、可動体演出A及びはずれ報知演出の実行期間を期間T4と呼称する場合がある。これら期間T2〜期間T4については、期間T3が最も短い期間であり、期間T4が最も長い期間となっている(期間T2〜期間T4の長さ:期間T4>期間T2>期間T3)。
また、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出中は、可動体動作示唆演出A及び可動体動作演出A(可変表示結果が大当りの場合のみ)として、画像表示装置5においてエフェクト画像の表示も行う。
具体的には、図11−27及び図11−28に示すように、画像表示装置5では、前述した期間T2(第1拡大表示期間と第2拡大表示期間)に亘って、第1可動体109SG401に向けて複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて移動する可動体動作示唆演出Aが実行される。
更に、可変表示結果が大当りとなる場合は、前述した可動体動作演出Aの一部として、期間T4に亘って、第1可動体109SG401から複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V2にて画像表示装置5の端縁に向けて移動する(拡散する)。尚、速度V2の絶対値は、速度V1の絶対値よりも大きい。つまり、本特徴部109SGにおける可動体動作演出Aは、可動体動作示唆演出Aよりも高速で星型のエフェクト画像109SG005Sが移動する演出でもある。
また、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出中は、可動体LED109SG495の発光も実行される。具体的には、図11−27及び図11−28に示すように、可動体LED109SG495は、前述した期間T2(第1拡大表示期間と第2拡大表示期間)及び期間T3の途中(より正確には第1拡大表示期間の開始タイミングから第3拡大表示期間の終了タイミング)に亘って可動体LED109SG495を輝度C1にて発光させる。更に、可変表示結果が大当りとなる場合は、期間T4に亘って可動体LED109SG495を輝度C1よりも高輝度である輝度C2にて発光させる。
また、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2のリーチ演出中は、スピーカ8L、8Rから、楽曲等のBGM、SE(効果音)、動作示唆音、大当り報知音の4種類の演出音を出力可能となっており、リーチ演出中の時期に応じて出力される音の種類が異なっている。
具体的には、図11−27及び図11−28に示すように、BGMは、可変表示の開始時からスピーカ8L、8Rから出力される演出音であり、期間T3においてのみスピーカ8L、8Rからの出力が停止される。つまり、リーチ演出におけるBGMの出力は、該リーチ演出の開始タイミングから期間T2の終了タイミングまでと、期間T4に亘って実行される。
また、SE(効果音)は、BGMと同じく可変表示の開始時からスピーカ8L、8Rから出力される演出音であるが、BGMと異なりスピーカ8L、8Rからの出力が停止される期間が存在しない。つまり、リーチ演出におけるSEの出力は、リーチ演出全体に亘って実行される。
動作示唆音は、可動体動作示唆演出Aの一部としてスピーカ8L、8Rから出力される効果音である。つまり、動作示唆音は、可動体動作示唆演出Aの実行期間である期間T2においてのみ出力され、その他の期間では出力されない。大当り報知音は、可動体動作演出Aの一部としてスピーカ8L、8Rから出力される効果音である。つまり、大当り報知音は、可変表示結果が大当りとなる場合の可動体動作演出Aの実行期間である期間T4においてのみ出力され、その他の期間では出力されない。
図11−29、図11−30に示すように、スーパーリーチβ1及びスーパーリーチβ2の可変表示については、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出が開始されると、第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間にて画像表示装置5に表示されているキャラクタ画像(スーパーリーチβ1のリーチ演出であれば味方キャラクタBと敵キャラクタA、スーパーリーチβ2のリーチ演出であれば味方キャラクタBと敵キャラクタB)の拡大表示が実行される。
以降、スーパーリーチβ1及びスーパーリーチβ2の可変表示におけるキャラクタ画像の拡大表示、可動体LED109SG495の発光態様、スピーカ8L、8RからのBGM、SE、動作示唆音、大当り報知音の出力については図11−27及び図11−28に示すスーパーリーチα1及びスーパーリーチα2の可変表示と同一態様であるための説明を省略する。
図11−29に示すように、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出中は、可変表示結果が大当りとなる場合であれば、期間T3の終了タイミングから可変表示の終了タイミングに亘って、可変表示結果が大当りであることを報知する演出として、第1可動体109SG401を退避位置から演出位置に移動させるとともに第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとを第1可動体109SG401の近接位置に移動させた後(可動体ユニット109SG400を第1状態から第3状態に変化させた後)、暫くしてから第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rを各退避位置に移動させる(可動体ユニット109SG400を第3状態から第1状態に変化させる)可動体動作演出Bを実行する。
一方で、図11−30に示すように、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出中は、可変表示結果がはずれとなる場合は、期間T3の終了タイミングから可変表示の終了タイミングに亘って、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rを動作しないことにより可変表示結果がはずれであることを報知するはずれ報知演出を実行する。可動体演出Bは、前述した可動体演出A及びはずれ報知演出と同じく期間T4に亘って実行される演出である。
また、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のリーチ演出中は、図11−29及び図11−30に示すように、前述した期間T2(第1拡大表示期間と第2拡大表示期間)に亘って、第1可動体109SG401を退避位置と示唆位置との間で繰り返し移動(往復移動)させる可動体動作示唆演出Bを実行する。尚、該可動体動作示唆演出Bにおける第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での1回の往復移動に要する期間T1は、前述した期間T3よりも短い期間となっている(期間T1〜期間T4の長さ:期間T4>期間T2>期間T3>期間T1)。
以上のように、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2の可変表示においては、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間とでは可動体動作示唆演出が実行される一方で第3拡大表示期間では可動体動作示唆演出が実行されない。また、第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間では、第1拡大表示期間が最もキャラクタ画像の拡大速度が速く(単位時間あたりの画像の拡大率が大きく)、第3拡大表示期間が最もキャラクタ画像の拡大速度が遅く(単位時間あたりの画像の拡大率が小さく)設定されている。
次に、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2の可変表示における画像表示装置5でのリーチ演出の表示態様について図11−31〜図11−39に基づいて説明する。
先ず、図11−31(A)及び図11−31(B)に示すように、スーパーリーチα1、スーパーリーチα2、スーパーリーチβ1、スーパーリーチβ2のいずれかの可変表示が開始されてから暫くすると、「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rとで表示されている飾り図柄がリーチを示す組み合わせで停止する。そして、該リーチの状態で更に所定期間が経過すると、当該可変表示がスーパーリーチα1の可変表示であればリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタAのバトル演出が開始され(図11−31(C)及び図11−32(A)参照)、当該可変表示がスーパーリーチα2の可変表示であればリーチ演出として味方キャラクタAと敵キャラクタBのバトル演出が開始され(図11−31(D)及び図11−34(A)参照)、当該可変表示がスーパーリーチβ1の可変表示であればリーチ演出として味方キャラクタBと敵キャラクタAのバトル演出が開始され(図11−31(E)及び図11−36(A)参照)、当該可変表示がスーパーリーチβ2の可変表示であればリーチ演出として味方キャラクタBと敵キャラクタBのバトル演出が開始される(図11−31(F)及び図11−38(A)参照)。
尚、これらスーパーリーチのリーチ演出の開始時には、「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rとに表示されていた飾り図柄が画像表示装置5の表示領域の左右上端部にそれぞれ移動して表示され、「中」の飾り図柄の表示エリア5Cni表示されていた飾り図柄は一時的に視認不能な状態となる。
図11−32(A)及び図11−32(B)に示すように、スーパーリーチα1のリーチ演出であるバトル演出の後半に差し掛かると、図11−32(C)に示すように、味方キャラクタAが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画中では、図11−32(C)〜図11−32(F)に示すように、前述した第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間として、味方キャラクタAが敵キャラクタAに近接攻撃を加えようとする場面で該味方キャラクタAと敵キャラクタAの画像の拡大表示が行われる。
特に、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間(図11−32(D)〜図11−32(F))とでは、画像表示装置5において味方キャラクタAと敵キャラクタAの画像が第1拡大表示期間以前(図11−32(A)〜図11−32(C))よりも低コントラストで表示されるとともに、これら低コントラストとなった味方キャラクタAと敵キャラクタAの画像に重複して、第1可動体109SG401に向けて複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて移動する画像(可動体動作示唆演出A)が表示される。このとき、星型のエフェクト画像109SG005Sは、第1拡大表示期間以前と同一のコントラストで表示されるので、遊技者は、これら複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて第1可動体109SG401に向けて移動する様を認識し易くなっている。
また、第1拡大表示期間〜第3拡大表示期間は、第1可動体109SG401に設けられた可動体LED109SG495の輝度C1での発光も実行される。
そして、図11−32(E)〜図11−32(F)に示すように、第3拡大表示期間が経過した場合は、所定期間に亘って味方キャラクタAと敵キャラクタAとを表示倍率m3にて表示する。尚、該所定期間中は、可動体LED109SG495の発光は実行されない。
図11−33(H)及び図11−33(I)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、可動体動作演出Aとして、画像表示装置5の中央部において味方キャラクタAと敵キャラクタAの画像に重複して爆発のエフェクト画像109SG005Bが表示されるとともに、画像表示装置5の中央部から画像表示装置5の端縁に向けて速度V2にて移動するように複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが表示される。
更にこのとき、第1可動体109SG401が退避位置から演出位置に移動するとともに、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとが演出位置に移動した第1可動体109SG401の左右近接位置に移動する(可動体ユニット109SG400が第1状態から第3状態に変化する)。つまり、爆発のエフェクト画像109SG005Bは第1可動体109SG401の背後で表示されるとともに、複数の星型のエフェクト画像109SG005Sは速度V2にて画像表示装置5の端縁に向けて移動するように表示される。
以降、各可動体の動作が終了した後(可動体ユニット109SG400が第3状態から第1状態に変化した後)は、画像表示装置5における爆発のエフェクト画像109SG005Bの表示が終了した後に第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの各退避位置への移動が完了し、画像表示装置5において味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタAにヒットして味方キャラクタAが勝利する動画の表示が実行され、大当り遊技状態に制御される旨が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果が大当りであることに応じた数値として該画像表示装置5の奥側から手前側に向けて高速で移動してきた後、該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
そして、特別図柄の可変表示が終了する(画像表示装置5の右端部にて表示されている小図柄が大当りを示す組み合わせで停止する)と、大当り遊技状態に制御される。
一方で、可変表示結果がはずれである場合は、図11−33(J)及び図11−33(K)に示すように、はずれ報知演出として、画像表示装置5において敵キャラクタAの攻撃が味方キャラクタAにヒットして味方キャラクタが敗北する動作の表示が実行され、大当り遊技状態に制御されない旨(はずれである旨)が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果がはずれであることに応じた数値として低速(図11−33(I)に示す大当り時よりも低速)で該画像表示装置5の上方から移動してきた後に該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
図11−34(A)及び図11−34(B)に示すように、スーパーリーチα2のリーチ演出としてのバトル演出(リーチ演出)の後半に差し掛かると、図11−34(C)に示すように、味方キャラクタAが敵キャラクタBに攻撃する動画の表示が開始される。該動画中では、図11−34(C)〜図11−34(F)に示すように、前述した第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間として、味方キャラクタAが敵キャラクタBに近接攻撃を加えようとする場面で該味方キャラクタAと敵キャラクタBの画像の拡大表示が行われる。
特に、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間(図11−34(D)〜図11−34(F))とでは、画像表示装置5において味方キャラクタAと敵キャラクタBの画像が第1拡大表示期間以前(図11−34(A)〜図11−34(C))よりも低コントラストで表示されるとともに、これら低コントラストとなった味方キャラクタAと敵キャラクタBの画像に重複して、第1可動体109SG401に向けて複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて移動する画像(可動体動作示唆演出A)が表示される。このとき、星型のエフェクト画像109SG005Sは、第1拡大表示期間以前と同一のコントラストで表示されるので、遊技者は、これら複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが速度V1にて第1可動体109SG401に向けて移動する様を認識し易くなっている。
また、第1拡大表示期間〜第3拡大表示期間は、第1可動体109SG401に設けられた可動体LED109SG495の輝度C1での発光も実行される。
そして、図11−34(F)に示すように、第3拡大表示期間が経過した場合は、所定期間に亘って味方キャラクタAと敵キャラクタBとを表示倍率m3にて表示する。尚、該所定期間中は、可動体LED109SG495の発光は実行されない。
図11−35(G)〜図11−35(I)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、可動体動作演出Aとして、画像表示装置5の中央部において味方キャラクタAと敵キャラクタBの画像に重複して爆発のエフェクト画像109SG005Bが表示されるとともに、画像表示装置5の中央部から画像表示装置5の端縁に向けて速度V2にて移動するように複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが表示される。
更にこのとき、第1可動体109SG401が退避位置から演出位置に移動するとともに、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとが演出位置に移動した第1可動体109SG401の左右近接位置に移動する(可動体ユニット109SG400が第1状態から第3状態に変化する)。つまり、爆発のエフェクト画像109SG005Bは第1可動体109SG401の背後で表示されるとともに、複数の星型のエフェクト画像109SG005Sは速度V2にて画像表示装置5の端縁に向けて移動するように表示される。
以降、各可動体の動作が終了した後(可動体ユニット109SG400が第3状態から第1状態に変化した後)は、画像表示装置5における爆発のエフェクト画像109SG005Bの表示が終了した後に第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの各退避位置への移動が完了し、画像表示装置5において味方キャラクタAの攻撃が敵キャラクタBにヒットして味方キャラクタAが勝利する動画の表示が実行され、大当り遊技状態に制御される旨が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果が大当りであることに応じた数値として該画像表示装置5の奥側から手前側に向けて高速で移動してきた後、該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
そして、特別図柄の可変表示が終了する(画像表示装置5の右端部にて表示されている小図柄が大当りを示す組み合わせで停止する)と、大当り遊技状態に制御される。
一方で、可変表示結果がはずれである場合は、図11−35(J)及び図11−35(K)に示すように、はずれ報知演出として、画像表示装置5において敵キャラクタBの攻撃が味方キャラクタAにヒットして味方キャラクタが敗北する動作の表示が実行され、大当り遊技状態に制御されない旨(はずれである旨)が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果がはずれであることに応じた数値として低速(図11−33(I)に示す大当り時よりも低速)で該画像表示装置5の上方から移動してきた後に該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
図11−36(A)及び図11−36(B)に示すように、スーパーリーチβ1のリーチ演出としてバトル演出(リーチ演出)の後半に差し掛かると、図11−36(C)に示すように、味方キャラクタBが敵キャラクタAに攻撃する動画の表示が開始される。該動画中では、図11−36(C)〜図11−36(F)に示すように、前述した第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間として、味方キャラクタBが敵キャラクタAに近接攻撃を加えようとする場面で該味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像の拡大表示が行われる。
特に、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間とでは、可動体動作示唆演出Bとして、第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での移動が繰り返し実行される(可動体ユニット109SG400の第1状態から第2状態への変化と第2状態から第1状態への変化が繰り返し実行される)。
また、図11−36(D)及び図11−36(E)に示すように、味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像の拡大表示期間中は、画像表示装置5においてエフェクト画像109SG005Xが表示され、該エフェクト画像109SG005Xによって味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像の拡大表示が強調される。
また、第1拡大表示期間〜第3拡大表示期間は、第1可動体109SG401に設けられた可動体LED109SG495の輝度C1での発光も実行される。
そして、図11−36(F)に示すように、第3拡大表示期間が経過した場合は、所定期間に亘って味方キャラクタBと敵キャラクタAとを表示倍率m3にて表示する。尚、該所定期間中は、可動体LED109SG495の発光は実行されない。
図11−37(G)〜図11−37(I)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、可動体動作演出Bとして、画像表示装置5の中央部において味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像に重複して爆発のエフェクト画像109SG005Bが表示される。
更にこのとき、第1可動体109SG401が退避位置から演出位置に移動するとともに、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとが演出位置に移動した第1可動体109SG401の左右近接位置に移動する(可動体ユニット109SG400が第1状態から第3状態に変化する)。つまり、爆発のエフェクト画像109SG005Bは第1可動体109SG401の背後で表示される。
以降、各可動体の動作が終了した後(可動体ユニット109SG400が第3状態から第1状態に変化した後)は、画像表示装置5における爆発のエフェクト画像109SG005Bの表示が終了した後に第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの各退避位置への移動が完了し、画像表示装置5において味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタAにヒットして味方キャラクタAが勝利する動画の表示が実行され、大当り遊技状態に制御される旨が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果が大当りであることに応じた数値として該画像表示装置5の奥側から手前側に向けて高速で移動してきた後、該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
そして、特別図柄の可変表示が終了する(画像表示装置5の右端部にて表示されている小図柄が大当りを示す組み合わせで停止する)と、大当り遊技状態に制御される。
一方で、可変表示結果がはずれである場合は、図11−37(J)及び図11−37(K)に示すように、はずれ報知演出として、画像表示装置5において敵キャラクタAの攻撃が味方キャラクタBにヒットして味方キャラクタが敗北する動作の表示が実行され、大当り遊技状態に制御されない旨(はずれである旨)が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果がはずれであることに応じた数値として低速(図11−33(I)に示す大当り時よりも低速)で該画像表示装置5の上方から移動してきた後に該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
図11−38(A)及び図11−38(B)に示すように、スーパーリーチβ2のリーチ演出としてバトル演出(リーチ演出)の後半に差し掛かると、図11−38(C)に示すように、味方キャラクタBが敵キャラクタBに攻撃する動画の表示が開始される。該動画中では、図11−38(C)〜図11−38(F)に示すように、前述した第1拡大表示期間、第2拡大表示期間、第3拡大表示期間として、味方キャラクタBが敵キャラクタBに近接攻撃を加えようとする場面で該味方キャラクタBと敵キャラクタBの画像の拡大表示が行われる。
特に、第1拡大表示期間と第2拡大表示期間とでは、可動体動作示唆演出Bとして、第1可動体109SG401の退避位置と示唆位置との間での移動が繰り返し実行される(可動体ユニット109SG400の第1状態から第2状態への変化と第2状態から第1状態への変化が繰り返し実行される)。
また、図11−38(D)及び図11−38(E)に示すように、味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像の拡大表示期間中は、画像表示装置5においてエフェクト画像109SG005Xが表示され、該エフェクト画像109SG005Xによって味方キャラクタBと敵キャラクタAの画像の拡大表示が強調される。
また、第1拡大表示期間〜第3拡大表示期間は、第1可動体109SG401に設けられた可動体LED109SG495の輝度C1での発光も実行される。
そして、図11−38(F)に示すように、第3拡大表示期間が経過した場合は、所定期間に亘って味方キャラクタBと敵キャラクタBとを表示倍率m3にて表示する。尚、該所定期間中は、可動体LED109SG495の発光は実行されない。
そして、図11−39(G)〜図11−39(I)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、可動体動作演出Bとして、画像表示装置5の中央部において味方キャラクタBと敵キャラクタBの画像に重複して爆発のエフェクト画像109SG005Bが表示されるとともに、画像表示装置5の中央部から画像表示装置5の端縁に向けて速度V2にて移動するように複数の星型のエフェクト画像109SG005Sが表示される。
更にこのとき、第1可動体109SG401が退避位置から演出位置に移動するとともに、第2可動体109SG402Lと第3可動体109SG402Rとが演出位置に移動した第1可動体109SG401の左右近接位置に移動する(可動体ユニット109SG400が第1状態から第3状態に変化する)。つまり、爆発のエフェクト画像109SG005Bは第1可動体109SG401の背後で表示される。
以降、各可動体の動作が終了した後(可動体ユニット109SG400が第3状態から第1状態に変化した後)は、画像表示装置5における爆発のエフェクト画像109SG005Bの表示が終了した後に第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの各退避位置への移動が完了し、画像表示装置5において味方キャラクタBの攻撃が敵キャラクタBにヒットして味方キャラクタAが勝利する動画の表示が実行され、大当り遊技状態に制御される旨が報知される。尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果が大当りであることに応じた数値として該画像表示装置5の奥側から手前側に向けて高速で移動してきた後、該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
そして、特別図柄の可変表示が終了する(画像表示装置5の右端部にて表示されている小図柄が大当りを示す組み合わせで停止する)と、大当り遊技状態に制御される。
一方で、可変表示結果がはずれである場合は、図11−39(J)及び図11−39(K)に示すように、はずれ報知演出として、画像表示装置5において敵キャラクタBの攻撃が味方キャラクタBにヒットして味方キャラクタが敗北する動作の表示が実行され、大当り遊技状態に制御されない旨(はずれである旨)が報知される。
尚、このとき、画像表示装置5では、飾り図柄(「右」の各飾り図柄表示エリア5Cに表示されていた飾り図柄)が、可変表示結果がはずれであることに応じた数値として低速(図11−33(I)に示す大当り時よりも低速)で該画像表示装置5の上方から移動してきた後に該画像表示装置5の中央部にて揺動しつつ停止する。
以上、本特徴部109SGにおけるパチンコ遊技機1は、図11−35〜図11−39に示すように、可動体動作示唆演出Bの実行中は、画像表示装置5において爆発のエフェクト画像109SG005Bを表示しない一方で、可動体動作演出Bの実行中は、画像表示装置5において爆発のエフェクト画像109SG005Bを表示するので、該爆発のエフェクト画像109SG005Bの表示によってリーチ演出中の味方キャラクタや敵キャラクタの画像の拡大表示や可動体(第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402R)による可動体動作演出Bの演出動作をより一層目立たせることができるので、遊技興趣を向上できる。
すなわち、特徴部109SGに係る遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
動作可能に設けられた可動体(例えば、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402R)と、
前記可動体を動作させることにより演出結果を報知する特定演出(例えば、可動体動作演出Aや可動体動作演出B)と、前記特定演出が実行されるよりも前に前記可動体を繰り返し動作させることにより前記特定演出が実行されることを示唆する示唆演出(例えば、可動体動作示唆演出Aや可動体動作示唆演出B)と、を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図11−26に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記示唆演出を実行するときは前記可動体に対する効果画像を表示しない一方、前記特定演出を実行するときは前記可動体に対する効果画像を表示し(例えば、図11−36〜図11−39に示すように、可動体動作示唆演出Bの実行中は、画像表示装置5において爆発のエフェクト画像109SG005Bを表示しない一方で、可動体動作演出Bの実行中は、画像表示装置5において爆発のエフェクト画像109SG005Bを表示する部分)、
前記示唆演出を実行しているときに特定画像を表示するとともに、該特定画像を徐々に拡大表示し(例えば、図11−36及び図11−38に示すように、スーパーリーチβ1のリーチ演出中であれば味方キャラクタBと敵キャラクタAとを表示し、これら味方キャラクタBと敵キャラクタAを拡大表示していく部分と、スーパーリーチβ2のリーチ演出中であれば味方キャラクタBと敵キャラクタBを表示し、これら味方キャラクタBと敵キャラクタBを拡大表示していく部分)、
前記特定画像を徐々に拡大表示しているときは、該特定画像に対する効果画像を表示可能であり(例えば、図11−36及び図11−38に示すように、拡大表示期間中に画像表示装置5においてエフェクト画像109SG005Xを表示する部分)、
前記特定画像は第1特定画像と該第1特定画像とは異なる第2特定画像とを含み、前記第1特定画像が表示されるときと前記第2特定画像が表示されるときとで有利状態に制御される割合が異なり(例えば、図11−25に示すように、リーチ演出中に味方キャラクタBと敵キャラクタBが表示されるスーパーリーチβ2の可変表示は、リーチ演出中に味方キャラクタBと敵キャラクタAが表示されるスーパーリーチβ1の可変表示よりも大当り遊技状態に制御される割合が高い部分)、
前記演出実行手段による前記可動体の制御周期は、前記特定画像および前記効果画像の更新周期と異なる(例えば、第1可動体109SG401、第2可動体109SG402L、第3可動体109SG402Rの移動制御周期は1msであるのに対して、画像表示装置5に表示される演出画像の更新周期は33msである部分)、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、効果画像によって特定画像の拡大表示や可動体の演出動作をより一層目立たせることができるので、遊技興趣を向上できる。
(特徴部054AKに係る手段の説明)
(1)特徴部054AKに係る遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
第1位置と、少なくとも該第1位置とは異なる第2位置へ動作可能な可動体(例えば第1可動体054AK001など)と、
前記可動体の動作制御を行う可動体制御手段(例えば動作処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
演出結果に応じて前記可動体制御手段へ前記可動体を動作させる情報を送信可能な演出制御手段(例えばステップ054AKS032の第1可動体動作制御処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記可動体制御手段は、前記演出制御手段から送信された前記情報に基づいて前記可動体の動作制御を行い(例えば図11−13における動作処理において命令に応じた動作を実行するなど)、
前記演出制御手段は、
前記可動体を前記第1位置から前記第2位置へ動作させる第1情報と、
前記可動体を所定位置から所定方向へ動作させた後に前記所定位置へ戻す動作を複数回実行させる第2情報と、を送信可能であり(例えば第1通常動作命令とガタ動作命令を送信可能であるなど)、
前記可動体制御手段は、
前記第2情報を受信したときに前記可動体が前記第1位置にあるときは該第2情報に基づく動作制御を行わず(例えばステップ054AKS072の処理にてYesと判定した場合には動作処理を終了するなど)、
前記第2情報を受信したときに前記可動体が前記第2位置にあるときは該第2情報に基づく動作制御を行う(例えばステップ054AKS073の処理を実行するなど)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、情報の種類と可動体の位置に応じた動作制御をすることができ、可動体を好適に動作制御することができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記可動体制御手段は、前記第2情報を受信したときに前記可動体が前記第1位置および前記第2位置と異なる第3位置にあるときについても、該第2情報に基づく動作制御を行う(例えば中間位置1や中間位置2においてもガタ動作させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、複数の位置においてガタ動作が可能となるため遊技興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記可動体は複数の可動部を含み、該可動部により動作方向が異なる(例えば図11−22(C)に示すように可動部054AK002と可動部054AK002Aとは同じ方向へと動作するのに対し、可動部054AK002Bは異なる方向へと動作するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、複数の可動部が動作することで遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記可動体制御手段は、前記第2情報を受信したときに前記可動体が前記第1位置および前記第2位置と異なる第3位置にあるときについても、該第2情報に基づく動作制御を行い(例えば中間位置1や中間位置2においてもガタ動作させるなど)、
前記第2情報に基づく動作制御において動作する前記可動体の方向は、前記可動体が前記第2位置にある場合と前記第3位置にある場合とで共通である(例えば中間位置1、中間位置2、および進出位置のいずれの場合でも、初期位置方向に第1可動体054AK001をガタ動作させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、制御が複雑になることを防止することができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記可動体制御手段は、
前記第2情報を受信したときに前記可動体が前記第1位置および前記第2位置と異なる第3位置にあるときについても、該第2情報に基づく動作制御を行い(例えば中間位置1や中間位置2においてもガタ動作させるなど)、
前記可動体制御手段により前記可動体が前記第3位置に動作したことが特定される場合に前記第2情報に基づく動作制御を行う(例えば駆動モータが駆動したことにより第1可動体054AK001が初期位置に位置しないと判定した場合にガタ動作させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体をガタ動作させるときの信用度が高い状態でガタ動作させるため、動作の信頼性を確保することができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
検出有効期間において遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えばプッシュセンサ35Bなど)をさらに備え、
前記演出制御手段は、前記検出有効期間において前記検出手段が遊技者の動作を検出したことに基づいて、前記第2位置方向へ、前記可動体を前記第1位置から前記第2位置までの移動量よりも小さい単位動作量の動作をさせる単位動作情報を、前記可動体制御手段へ送信可能であり(例えばステップ054AKS046の処理を実行するなど)、
前記可動体制御手段は、
前記第1情報に基づいて、前記可動体を加速する制御を行い第1速度に到達させて前記第2位置方向へ前記可動体を動作させ(例えば図11−21(A)に示すように、通常動作の場合には第1速度まで加速させて動作させるなど)、
前記単位動作情報に基づいて、前記可動体を前記第1速度より遅い第2速度で前記第2位置方向へ前記単位動作量の動作をさせる(例えば図11−21(B)に示すように、単体動作の場合には第1速度よりも遅い第2速度で動作させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体を細かく動作させる際に加速せずに動作させることで制御負荷を抑制し、駆動モータの脱調を防止して可動体の動作に不具合が生じる可能性を低減させることができる。
(7)上記(6)に記載の遊技機において、
前記可動体制御手段は、前記第1情報に基づいて前記第1速度まで加速した後、前記第2位置へ到達するよりも前に減速する(例えば図11−21(A)に示すように、第1可動体054AK001を通常動作させる場合、第1速度まで加速した後、進出位置へ到達するよりも前に第1可動体054AK001の動作速度を減速するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、進出位置で停止させる際の負荷を減少させ、反動によって遊技者に与えてしまう違和感や可動体の故障を防止することができる。
(8)上記(6)または(7)に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記検出手段が遊技者の動作を複数回検出したことに基づいて、複数回前記単位動作情報を送信し、前記可動体が前記第2位置へ到達した後は前記単位動作情報を送信しない(例えば動作位置が進出位置である場合、検出有効期間内に進出位置に到達した場合には、単体動作命令を送信しないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、無駄な制御が抑制されるため、イレギュラーな動作がおこなわれることを防止することができる。
(9)上記(6)〜(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記可動体を前記第1位置以外の位置から前記第1位置へ動作させる場合、前記第1速度まで加速して動作させる(例えば第1可動体054AK001を通常動作させた場合も、単体動作させた場合も、第1可動体054AK001を初期位置へと戻す待避動作の際には第1速度まで加速して初期位置まで動作させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体をスムーズに初期位置まで待避させることができる。
(特徴部055AKに係る手段の説明)
特徴部054AKは、下記の特徴部055AKを含んでいる。
(1)特徴部055AKに係る遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
検出有効期間において遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えばプッシュセンサ35Bなど)と、
第1位置と、少なくとも該第1位置とは異なる第2位置へ動作可能な可動体(例えば第1可動体054AK001など)と、
前記可動体の動作制御を行う可動体制御手段(例えば動作処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
特定演出を実行可能であり、該特定演出の演出結果に応じて前記可動体制御手段へ前記可動体を動作させる情報を送信可能な演出制御手段(例えばステップ054AKS032の第1可動体動作制御処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記可動体制御手段は、前記演出制御手段から送信された前記情報にもとづいて前記可動体の動作制御を行い(例えば図11−13における動作処理において命令に応じた動作を実行するなど)、
前記特定演出の演出結果に応じて、該特定演出において前記第1位置から前記第2位置の間の第3位置と該第3位置とは異なる第4位置とを含む複数の結果位置へ前記可動体を動作させ(例えば動作位置として中間位置1や中間位置2へ動作させるなど)、
前記特定演出において前記結果位置へ前記可動体を動作させる前の前記検出有効期間に前記検出手段が遊技者の動作を検出したことにもとづいて、前記第2位置方向へ、前記可動体を前記第1位置から前記第2位置までの移動量よりも小さい単位動作量の動作をさせる単位動作を複数回実行可能であり(例えばステップ054AKS079の処理を実行可能であるなど)、
前記演出制御手段は、
前記特定演出における前記検出有効期間において前記検出手段が遊技者の動作を検出したことにもとづいて、前記可動体を前記単位動作させる単位動作情報を前記可動体制御手段へ送信し(例えばステップ054AKS051の処理を実行するなど)、
前記特定演出における前記検出有効期間が経過したときに前記可動体が前記結果位置に到達していないときは、前記結果位置と、前記単位動作により動作させた動作量との差分に対応する差分量の動作をさせる差分動作情報を前記可動体制御手段へ送信する(例えばステップ054AKS054の処理を実行するなど)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、可動体の位置に応じた動作制御をすることができ、可動体を好適に動作制御することができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記特定演出において前記結果位置へ前記可動体が到達した後の前記検出有効期間に前記検出手段が遊技者の動作を検出した場合、前記可動体を所定位置から所定方向へ動作させた後に前記所定位置へ戻す動作を行う情報を前記可動体制御手段へ送信する(例えばステップ054AKS046の処理を実行するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、ガタ動作により可動体が動作するよう示唆することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機であって、
発光手段(例えば可動体ランプなど)をさらに備え、
前記特定演出において前記結果位置へ前記可動体が到達した後の前記検出有効期間に前記検出手段が遊技者の動作を検出した場合、前記単位動作により前記可動体を動作させるときと同じ態様で前記発光手段を発光させる(例えばガタ動作時においても単体動作時と同じ態様で可動体ランプを発光させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、ガタ動作により可動体が動作するよう示唆することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の遊技機であって、
前記検出手段は、前記可動体の動作中における遊技者の動作の検出を無効とする(例えばステップ054AKS042にてYesと判定した場合には第1可動体動作制御処理を終了するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、制御が複雑となることを防止できる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の遊技機であって、
前記検出有効期間において特定の前記結果位置へ前記可動体が到達した場合、前記特定演出を終了する(例えば動作位置が進出位置である場合、ステップ054AKS049にてNoと判定したときにはそのまま第1可動体動作制御処理を終了するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、進出位置まで動作したことを遊技者に容易に認識させることができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記可動体を前記第1位置から前記第2位置へ動作させる第1情報を送信可能であり(例えばステップ054AKS046の処理を実行するなど)、
前記可動体制御手段は、
前記第1情報に基づいて、前記可動体を加速する制御を行い第1速度に到達させて前記第2位置方向へ前記可動体を動作させ(例えば図11−21(A)に示すように、通常動作の場合には第1速度まで加速させて動作させるなど)、
前記単位動作情報に基づいて、前記可動体を前記第1速度より遅い第2速度で前記第2位置方向へ前記単位動作量の動作をさせる(例えば図11−21(B)に示すように、単体動作の場合には第1速度よりも遅い第2速度で動作させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体を細かく動作させる際に加速せずに動作させることで制御負荷を抑制し、駆動モータの脱調を防止して可動体の動作に不具合が生じる可能性を低減させることができる。
(7)上記(6)に記載の遊技機であって、
前記可動体制御手段は、前記第1情報に基づいて前記第1速度まで加速した後、前記第2位置へ到達するよりも前に減速する(例えば図11−21(A)に示すように、第1可動体054AK001を通常動作させる場合、第1速度まで加速した後、進出位置へ到達するよりも前に第1可動体054AK001の動作速度を減速するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、進出位置で停止させる際の負荷を減少させ、反動によって遊技者に与えてしまう違和感や可動体の故障を防止することができる。
(8)上記(6)または(7)に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記検出手段が遊技者の動作を複数回検出したことに基づいて、複数回前記単位動作情報を送信し、前記可動体が前記第2位置へ到達した後は前記単位動作情報を送信しない(例えば動作位置が進出位置である場合、検出有効期間内に進出位置に到達した場合には、単体動作命令を送信しないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、無駄な制御が抑制されるため、イレギュラーな動作がおこなわれることを防止することができる。
(9)上記(6)〜(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記可動体を前記第1位置以外の位置から前記第1位置へ動作させる場合、前記第1速度まで加速して動作させる(例えば第1可動体054AK001を通常動作させた場合も、単体動作させた場合も、第1可動体054AK001を初期位置へと戻す待避動作の際には第1速度まで加速して初期位置まで動作させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体をスムーズに初期位置まで待避させることができる。
(特徴部056AKに係る手段の説明)
特徴部054AKは、下記の特徴部056AKを含んでいる。
(1)特徴部056AKに係る遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
第1位置と、該第1位置とは異なる第2位置へ動作可能な第1可動体(例えば第1可動体054AK001など)と、
第3位置と、該第3位置とは異なる第4位置へ動作可能な第2可動体(例えば第2可動体054AK003など)と、
前記第1可動体および前記第2可動体の動作制御を行う可動体制御手段(例えば動作処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
演出結果に応じて前記可動体制御手段へ前記第1可動体または前記第2可動体を動作させる情報を送信可能な演出制御手段(例えばステップ054AKS032の第1可動体動作制御処理やステップ054AKS034の第2可動体動作制御処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記可動体制御手段は、前記演出制御手段から送信された前記情報にもとづいて前記第1可動体および前記第2可動体の動作制御を行い(例えば図11−13における動作処理において命令に応じた動作を実行するなど)、
前記第1可動体が前記第2位置へ動作するときに前記第2可動体が第3位置にない場合と、前記第2可動体が前記第4位置へ動作するときに前記第1可動体が前記第1位置にない場合とにおいて、前記第1可動体と前記第2可動体とは干渉する可能性があり(例えば第1可動体054AK001と第2可動体054AK003とは互いに干渉するなど)、
前記演出制御手段は、
前記第1可動体を前記第1位置から前記第2位置へ動作させる第1情報(例えば第1通常動作命令など)と、
前記第2可動体を前記第3位置から前記第4位置へ動作させる第2情報(例えば第2通常動作命令など)と、
前記第1可動体を前記第1位置とは異なる位置から前記第1位置へ動作させる第3情報(例えば第1待避動作命令など)と、
前記第2可動体を前記第3位置とは異なる位置から前記第3位置へ動作させる第4情報(例えば第2待避動作命令など)と、
の少なくともいずれかを前記可動体制御手段へ送信可能であり(例えば第1可動体動作制御処理や第2可動体動作制御処理を実行するなど)、
前記第2可動体を前記第3位置から前記第4位置へ動作させるときに前記第1可動体が前記第1位置にない場合、前記第3情報を送信した後に前記第2情報を送信し(ステップ054AKS067の処理にて第1待避動作命令とともに動作処理を実行し、第1可動体054AK001を初期位置へ戻してから、ステップ054AKS065の処理を実行するなど)、
前記第1可動体を前記第1位置から前記第2位置へ動作させるときに前記第2可動体が前記第3位置にない場合、前記第1情報を送信しない(例えばステップ054AKS041にて第1可動体054AK001を動作させる際、第2可動体054AK003が初期位置に位置しないと判定した場合には、第1可動体動作制御処理を終了するなど)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、優先度の高い可動体を確実に動作させることができ、可動体を好適に動作制御することができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり(例えば大当り遊技状態に制御可能であるなど)、
前記第2可動体が動作する場合の方が、前記第1可動体が動作する場合よりも前記有利状態に制御される割合が高い(第2可動体054AK003は、パターン1の演出パターンの特定演出が実行される場合にのみ動作し、当該パターン1の演出パターンは、大当り確定の演出パターンとなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、有利度が高いときに動作する可動体の優先度を高くし、有利度が高いことを視認させることができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記第1可動体が前記第1位置から前記第2位置へ動作するまでの時間よりも、前記第2可動体が前記第3位置から前記第4位置へ動作する時間の方が長い(例えば図11−14(A)に示すように、初期位置から進出位置までの動作期間(図示する第1可動体進出と第2可動体進出の期間)は、第1可動体054AK001よりも第2可動体054AK003の方が長いなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1可動体を初期位置へ動作させてから第2可動体を動作させても演出期間に支障をきたすことなく、好適に第2可動体を動作させることができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2可動体は、前記第3位置から前記第4位置に動作した後、前記第4位置にて待機し、該待機する時間は、前記第1可動体が前記第2位置から前記第1位置へ戻る時間よりも長い(例えば図11−14(A)に示すように、1可動体054AK001を進出位置から初期位置へと待避させる時間よりも第2可動体054AK003の待機期間の方が長いなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1可動体を初期位置へ動作させてから第2可動体を動作させても演出期間に支障をきたすことなく、好適に第2可動体を動作させることができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第1可動体は、前記第2可動体よりも動作頻度が高い(例えば第2可動体054AK003よりも第1可動体054AK001の方が、動作頻度が高くなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、動作頻度の低い可動体の優先度を高くして動作させることで特別感を与えることができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
検出有効期間において遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えばプッシュセンサ35Bなど)をさらに備え、
前記演出制御手段は、前記検出有効期間において前記検出手段が遊技者の動作を検出したことに基づいて、前記第2位置方向へ、前記第1可動体を前記第1位置から前記第2位置までの移動量よりも小さい単位動作量の動作をさせる単位動作情報を、前記可動体制御手段へ送信可能であり(例えばステップ054AKS046の処理を実行するなど)、
前記可動体制御手段は、
前記第1情報に基づいて、前記第1可動体を加速する制御を行い第1速度に到達させて前記第2位置方向へ前記第1可動体を動作させ(例えば図11−21(A)に示すように、通常動作の場合には第1速度まで加速させて動作させるなど)、
前記第2情報に基づいて、前記第1可動体を前記第1速度より遅い第2速度で前記第2位置方向へ前記単位動作量の動作をさせる(例えば図11−21(B)に示すように、単体動作の場合には第1速度よりも遅い第2速度で動作させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体を細かく動作させる際に加速せずに動作させることで制御負荷を抑制し、駆動モータの脱調を防止して可動体の動作に不具合が生じる可能性を低減させることができる。
(7)上記(6)に記載の遊技機において、
前記可動体制御手段は、前記第1情報に基づいて前記第1速度まで加速した後、前記第2位置へ到達するよりも前に減速する(例えば図11−21(A)に示すように、第1可動体054AK001を通常動作させる場合、第1速度まで加速した後、進出位置へ到達するよりも前に第1可動体054AK001の動作速度を減速するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、進出位置で停止させる際の負荷を減少させ、反動によって遊技者に与えてしまう違和感や可動体の故障を防止することができる。
(8)上記(6)または(7)に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記検出手段が遊技者の動作を複数回検出したことに基づいて、複数回前記単位動作情報を送信し、前記第1可動体が前記第2位置へ到達した後は前記単位動作情報を送信しない(例えば動作位置が進出位置である場合、検出有効期間内に進出位置に到達した場合には、単体動作命令を送信しないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、無駄な制御が抑制されるため、イレギュラーな動作がおこなわれることを防止することができる。
(9)上記(6)〜(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記可動体を前記第1位置以外の位置から前記第1位置へ動作させる場合、前記第1速度まで加速して動作させる(例えば第1可動体054AK001を通常動作させた場合も、単体動作させた場合も、第1可動体054AK001を初期位置へと戻す待避動作の際には第1速度まで加速して初期位置まで動作させるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体をスムーズに初期位置まで待避させることができる。
(他の特徴部との関係等について)
特徴部054AKに係る遊技機において、第1可動体054AK001をガタ動作させている場合に、特徴部109SGに係る遊技機のように特定画像を表示するとともに該特定画像を徐々に拡大表示し、特定画像を徐々に拡大表示しているときは、該特定画像に対する効果画像を表示可能としてもよい。また、特徴部054AKに係る遊技機における特定演出とは別の演出として、特徴部109SGにおける可動体動作示唆演出Aや可動体動作示唆演出B、可動体動作演出Aや可動体動作演出Bを実行可能としてもよい。
また、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1や各特徴部や変形例においては、時短状態(高ベース状態)への移行については、必ず特別可変入賞球装置7が作動する大当り状態や小当り状態を経由して移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記基本説明や各特徴部や変形例にて説明した全てのパチンコ遊技機1において、例えば、特別図柄として時短図柄が導出表示された場合に、特別可変入賞球装置7を作動させることなく時短状態(高ベース状態)に移行するようにしてもよい。
尚、上記した時短図柄としては、これらの時短図柄をはずれ図柄の一部としてもよいし、小当り図柄の一部としてもよい。
また、時短図柄の導出表示に関する抽選処理を行う場合には、これらの抽選処理に、時短図柄抽選用の専用の乱数を用いて抽選を実行してもよいし、はずれ図柄の抽選乱数や大当り図柄の抽選乱数や小当り図柄の抽選乱数、大当り抽選判定用乱数、転落抽選の抽選乱数等の他の抽選を行う乱数を用いて抽選を行うようにしてもよい。
また、これら時短図柄については、複数種類の図柄であってよいとともに、その他の図柄である小当り図柄やはずれ図柄で表示される図柄の組み合わせと併用してもよい。尚、この場合、併用する小当り図柄によって時短状態の移行の有無を決定してもよい。但し、時短図柄に当選した場合に、更に抽選によって時短状態への移行の有無を抽選することや、時短回数を抽選することは行わない。
また、時短図柄の抽選を行う場合であって、設定値を変更可能である場合には、設定値に応じて時短図柄の抽選確率は変化しない、つまり、全ての設定値において時短図柄の抽選確率は同一とするが、これら時短図柄の抽選確率を第1特図と第2特図とで異なる確率としてもよい。
また、時短図柄の抽選を行う場合の乱数取得のタイミングについては、専用の乱数を使用する場合であっても、他の乱数を使用する場合であっても、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞時でよい。
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、専用の乱数(時短抽選乱数)を用いる場合は専用の乱数(時短抽選乱数)による抽選結果を当選値とし、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合は特定の小当り図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に転落抽選判定値用乱数を用いる場合は転落抽選判定値用乱数を当選値とすることができるとともに、構造物を用いた抽選、例えば、特別可変入賞球装置7内部に時短領域を設け、該時短領域を遊技球が通過したことを時短図柄の当選としてもよい。
尚、時短図柄の抽選を、構造物を用いて行う場合において小当り図柄が時短図柄を併用する際に、時短状態の可変表示回数(時短回数)は、時短領域の通過の有無で変化しないようにする。
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、時短図柄の抽選にはずれ図柄乱数を用いる場合は特定のはずれ図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に大当り図柄乱数を用いる場合は特定の大当り図柄乱数値を当選値とすることができる。但し、これらの乱数値を当選値とする場合には、設定によって大当り確率以外の性能に差異がでることから、設定値の変更が不能なものに限り可能である。
また、時短図柄の抽選結果の判定タイミングは、大当り判定後のタイミングにおいて実行すればよい。尚、時短図柄の抽選は、抽選に使用する乱数値がいずれの乱数値であっても、時短状態(高ベース)や高確率時においては実行せずに、低確率低ベース状態においてのみ実行する。但し、既に、時短状態となっている状態で、時短図柄が導出表示された場合に、時短回数の再セットや抽選しないことのずれであっても、遊技機毎に決まっていればよい。
また、時短図柄が導出表示されたときの時短回数については、当選値(図柄)と遊技状態毎に応じて、予め定められた複数の時短回数をもつことができる。また、時短図柄毎に時短の付与条件を異なるようにすることもできる。
また、時短図柄に応じて時短回数が異なるときには、特図1と特図2で、時短図柄の振り分け抽選を変更することができる。
また、同一の時短図柄が導出表示されたときでも、その時の遊技状態に応じて付与される時短回数が異なるようにしてもよい。ただし、遊技状態に対して予め定められたものであることを要する。
また、低確率低ベース状態における時短図柄の抽選結果として「時短回数0回」の抽選結果を含めることができる。
また、時短終了図柄の導出抽選(時短終了抽選)を実行し、時短回数を時短開始後において時短終了図柄が導出表示されるまで、或いは大当り図柄が導出表示されるまでの回数としてもよい。つまり、時短の回数を設定せずに、原則、無制限としてもよい。
また、時短図柄により制御される時短状態と、大当りの発生によって制御される時短状態とで、時短回数や付与条件を異なるようにしてもよい。
また、時短図柄が導出表示された場合において時短状態に制御されるタイミングは、時短図柄の図柄確定時間が経過した時点となる。但し、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合にあって、小当りに当選して時短状態に移行する場合には、小当りの動作終了時が時短状態に制御されるタイミングとなる。
また、構造物を用いた抽選の場合に時短状態に制御されるタイミングは、構造物を動作させる遊技状態(例えば、小当り状態)における構造物の動作終了時のタイミングとなる。
また、大当り後において所定の可変表示回数に亘って高確率低ベース状態に制御される遊技機(所謂、規定回数確変機(ST機))の場合に、遊技場の開店時に高確率低ベース状態であり、該高確率低ベース状態が規定回数の可変表示が実行されて終了した後、時短状態に制御するようにしてもよい。
また、時短リミッタ機能を搭載する場合にあって、時短図柄が導出表示された場合には、時短リミッタの回数を更新する。また、時短図柄の図柄確定時間を、他の図柄の図柄確定時間と異なる時間としてもよい。