本発明に係る遊技機を実施するための形態を図面に基づいて以下に説明する。
(特徴部125SG形態)
形態1の遊技機は、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B(操作ユニット400))と、
前記操作手段を振動させる振動手段(例えば、振動モータ430)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出効果を向上させることができる。
形態2の遊技機は、形態1に記載の遊技機であって、
発光手段(例えば、ボタン用LED453A)と、
前記振動手段(例えば、振動モータ430)による振動により、前記操作手段(例えば、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の振動態様とは異なる振動態様にて振動可能な被振動部(例えば、被振動部材457)と、
前記被振動部を視認困難とする視認困難状態と前記被振動部を視認可能とする視認可能状態とに変化可能な視認状態変化手段(例えば、反射膜475及びボタン用LED453A)と、
を備え、
少なくとも前記振動手段により前記操作手段を振動させるときに、前記視認状態変化手段を前記視認困難状態から前記視認可能状態に変化させ、前記発光手段により前記被振動部を照らすことが可能である(例えば、演出制御用CPU120が、振動予告演出、操作促進演出、大当り確定報知などを行うときに、振動モータ430による振動に合わせてボタン用LED453Aを発光させることで、反射膜475によりプッシュボタン31Bが視認困難状態から視認可能状態に変化して、被振動部材457の振動を視認可能となる部分。図10−10参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、操作手段を振動させるときに被振動部が視認可能となり、かつ、発光手段の光により被振動部が照らされることで、遊技者に意外性を与えつつ、振動を視覚的に認識させることができる。
形態3の遊技機は、形態2に記載の遊技機であって、
前記被振動部(例えば、被振動部材457)を被覆可能な被覆体(例えば、アウターレンズ456)を備え、
前記被覆体は、外光の一部を反射し一部を透過する前記視認状態変化手段としての反射部(例えば、反射膜475)を有し、
前記発光手段(例えば、ボタン用LED453A)は、前記カバー体の内部から前記反射部に向けて光を照射可能であり、
前記反射部は、前記発光手段が発光することにより前記視認困難状態から前記視認可能状態に変化する(図10−10参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、発光手段の光を利用して被振動部の視認状態を変化させることができるため、製造コストを削減できる。
形態4の遊技機は、形態1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記発光手段(例えば、ボタン用LED453A)を発光させる発光演出を実行可能であり、
前記発光演出において、前記振動手段により前記操作手段を振動させないときと振動させるときとで、前記発光手段の発光態様が異なる(例えば、演出制御用CPU120は、振動予告演出において、振動パターンVP−1のときはボタン用LED453Aを白色にて発光し、振動パターンVP−2〜4のときはボタン用LED453Aを青色、緑色、赤色にて発光させる。図10−17、図10−19参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、振動による演出効果を好適に高めることができる。
形態5の遊技機は、形態1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
発光手段(例えば、ボタン用LED453A)と、
前記振動手段(例えば、振動モータ430)による振動により、前記操作手段(例えば、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の振動態様とは異なる振動態様にて振動可能な被振動部(例えば、被振動部材457)と、
を備え、
前記振動手段は、前記操作手段を間欠的に振動させることが可能であり、
前記発光手段は、少なくとも前記振動手段により前記操作手段を間欠的に振動させるときに、振動に応じて前記被振動部を照らすことが可能である(例えば、演出制御用CPU120が、振動予告演出期間T1において、実行期間T2において振動モータ430を駆動させるとともにボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T3において振動モータ430の駆動を停止させるとともにボタン用LED453Aを消灯する制御を5回繰返し行う部分など。図10−19参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、振動に応じて発光手段の光により被振動部が照らされることで、遊技者に振動を視覚的、かつ、好適に認識させることができる。
形態6の遊技機は、形態1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記発光手段を間欠的に発光させる発光演出を実行可能であり、
前記発光演出において、前記振動手段により前記操作手段を間欠的に振動させないときと振動させるときとで、前記発光手段の発光態様が異なる(例えば、演出制御用CPU120は、振動予告演出において、振動パターンVP−1のときはボタン用LED453Aを白色にて発光し、振動パターンVP−2〜4のときはボタン用LED453Aを青色、緑色、赤色にて発光させる。図10−17、図10−19参照。また、振動予告演出や操作促進演出では、ボタン用LED453Aを白色、青色、緑色、赤色のいずれかにて発光させるのに対し、決め演出における大当り確定報知では、ボタン用LED453Aを虹色に発光させる部分など)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、振動による演出効果を好適に高めることができる。
形態7の遊技機は、形態1〜6のいずれかに記載の遊技機であって、
前記振動手段による振動に応じて発光可能な発光手段を備え、
前記振動手段による振動を開始してから所定期間が経過したときに振動強度を低下させる一方で、前記所定期間が経過したときに前記発光手段の発光輝度は低下させない(例えば、演出制御用CPU120が、第1期間から第2期間に移行することで振動強度が低下しても、ボタン用LED453Aの発光輝度は低下させない部分。図10−21参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、振動強度を低下させることで消費電力や部材の破損等を抑制しつつ、発光輝度が維持されることで振動強度が低下したことを目立たないようにすることができる。
形態8の遊技機は、形態1〜6のいずれかに記載の遊技機であって、
前記操作手段は、遊技者が操作可能な複数の操作手段(例えば、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)を含み、
前記振動手段は、前記複数の操作手段のうち少なくとも2以上の操作手段を一斉に振動させることが可能である(例えば、振動モータ430)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、部品点数を抑制して製造コストを低減することができる。
形態9の遊技機は、形態1〜8のいずれかに記載の遊技機であって、
前記振動手段により前記操作手段を振動させる制御が可能な制御手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、
前記制御手段は、
前記振動手段により前記操作手段が正常に振動可能であることを確認するための振動確認制御と、
前記振動手段により前記操作手段を振動させる振動演出を実行可能な振動演出制御と、
を実行可能であり、
前記振動確認制御においては、前記振動演出制御において前記振動手段により前記操作手段を振動させるときよりも弱い振動態様にて前記操作手段を振動させる(例えば、演出制御用CPU120が、振動確認制御処理では、操作促進演出のように複数の振動パターンのうちからいずれかを選択するのではなく、一義的に振動パターンVP−2に基づいて振動を行う部分。図10−22参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者に対する演出が不要な振動確認制御において、消費電力や部材の破損等を極力抑制することができる。
形態10の遊技機は、形態1〜9のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者による前記操作手段の操作を前記発光手段の発光により促す促進演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、操作予告演出や決め演出において操作促進演出を実行可能である)、
前記促進演出における前記発光手段の発光態様と前記促進演出以外の演出における前記発光手段の発光態様とが異なる(例えば、演出制御用CPU120が、決め演出の操作促進演出ではボタン用LED453Aを白色にて発光するが、大当り確定報知では虹色に発光させる部分など)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、操作手段の操作が促されていることを遊技者が認識しやすくなる。
(特徴部150SG形態)
形態1−1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機125SG001)であって、
発光手段(例えば、枠用LED511,512)と、
前記発光手段からの光を導光可能な導光手段(例えば、リブレンズ503)と、
を備え、
前記導光手段は、
前記発光手段からの光が入光される入光部(例えば、入光部521)と、
前記入光部から入光した光を導光する導光部(例えば、第2導光部503B)と、
前記導光部における前記入光部と反対側に配置され、前記導光部により導光された光により発光する発光部(例えば、発光部522)と、
を有し、
前記発光手段は、前記入光部に対し交差する方向に向けて光を照射可能であり、
前記導光手段は、前記発光手段に対して該発光手段からの光が前記入光部にて前記発光部側に屈折して前記導光部の内部を該発光部に向けて直線的に導光される角度に配置される(例えば、枠用LED511からの入射光の入光面(境界面)の法線Tに対する入射角θ1が90度未満(θ<90度)であり、入光部521に入光した光の入光面(境界面)の法線Tに対する屈折角θ2が入射角θ1よりも小さくなるため(θ1>θ2)、入光部521に入光した光は入光部521にて前側に屈折して前方に向けて略水平に導光される。図11−13参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、発光手段からの光を、光の屈折を利用して発光部まで好適に導光させることができる。
形態1−2の遊技機は、形態1−1に記載の遊技機であって、
前記導光部(例えば、第2導光部503B)は板状に形成され、
前記入光部(例えば、入光部521)は前記導光部の一端側(例えば、後端側)に設けられ、
前記発光部(例えば、発光部522)は前記導光部の他端側(例えば、前端側)に設けられている(図11−13参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、入光した光を発光部まで好適に導光させることができる。
形態1−3の遊技機は、形態1−1または形態1−2に記載の遊技機であって、
前記発光部(例えば、発光部522)は、前記導光部側に突出する湾曲面状に形成され、
前記発光部から出射された光を透過可能な透過部(例えば、前壁部504B)を有する透過性部材(例えば、インナーレンズ504)をさらに備え、
前記透過部は、前記発光部と反対側に突出する湾曲面状に形成されている(例えば、第2導光部503Bの前面側に配置される前壁部504Bの前面には、上下方向の中央部が前方に向けて突出するように湾曲する湾曲部532が形成されている。図11−13参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、発光部から光を好適に拡散して出射させることができるとともに、透過部を透して発光部が大きく見えるようにすることができる。
形態1−4の遊技機は、形態1−1〜形態1−3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記発光手段(例えば、枠用LED511)は、複数の発光手段を有し、
前記導光手段(例えば、リブレンズ503)は、前記複数の発光手段各々に対応する複数の入光部(例えば、入光部521)を有し、
前記複数の入光部は、入光した光が前記発光部に向けて隣接する他の入光部側に広がるように設けられている(例えば、図11−12(A)(B)に示すように、各枠用LED511から対応する入光部521に入光した光は、入光部521にて左右方向に広がるように導光される)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、発光部における2つの入光部の間に対応する部分にも光が導光されやすくなるため、発光部が点光りすることを抑制できる。
形態1−5の遊技機は、形態1−4に記載の遊技機であって、
前記複数の発光手段のうち少なくとも一の発光手段と、該一の発光手段に隣り合う他の発光手段と、を異なる発光色にて発光させることが可能である(例えば、左右に隣り合う2つの枠用LED511のうち一方を所定発光色にて発光させ、他方を所定発光色とは異なる発光色にて発光させたときに、発光部522における2つの枠用LED511の間にて色が混ざり合いやすくなる)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、発光部における2つの発光手段の間に対応する部分にて色が混ざり合うため、グラデーション効果を生じさせることができる。
形態2−1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機125SG001)であって、
所定方向に向けて光を照射可能な第1発光手段(例えば、枠用LED511)及び第2発光手段(例えば、枠用LED512)と、
前記第1発光手段からの光を導光可能な第1導光手段(例えば、リブレンズ503)と、
前記第2発光手段からの光を導光可能な第2導光手段(例えば、アウターレンズ505)と、
を備え、
前記第1導光手段は、
前記第1発光手段からの光が入光される第1入光部(例えば、入光部521)と、
前記第1入光部から入光した光を導光する第1導光部(例えば、第2導光部503B)と、
前記第1導光部における前記第1入光部の反対側に配置され、前記第1導光部により導光された光により発光する第1発光部(例えば、発光部522)と、
を有し、
前記第2導光手段は、
前記第2発光手段からの光が入光される第2入光部(例えば、入光部541)と、
前記第2入光部から入光した光を導光する第2導光部(例えば、内壁部505A)と、
前記第2導光部により導光された光により発光する第2発光部(例えば、発光部542)と、
を有し、
前記第2導光部は、前記第1導光部に重なるように配置され、前記第2入光部から入光した光を反射する反射部(例えば、反射部540)を有し、
前記第2発光部は、前記反射部により反射された光により前記第1発光部とは異なる方向に向けて発光する(例えば、同方向に光を照射可能に設けられた2つの枠用LED511,512のうち、一方の光を第1導光部材であるリブレンズ503により導光して一面(例えば、前面)を発光し、他方の光を第2導光部材であるアウターレンズ505により導光して一面とは異なる他面(例えば、前下面)を発光させることができる。図11−13参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定方向に光を照射可能な2つの発光手段のうち、第1発光手段により第1発光部を発光させるとともに、第2発光手段により第2発光部を第1発光部とは異なる方向に向けて発光させることができる。
形態2−2の遊技機は、形態2−1に記載の遊技機であって、
前記反射部は、前記第2入光部から遠ざかるにつれて反射光量が小さくなるように設けられている(例えば、枠用LED512から遠ざかるにつれて凹部540Aの深さが浅くなる(反射面が小さくなる)ように形成されている。図11−13参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者から見て奥側を明るくすることができる。
形態2−3の遊技機は、形態2−1または形態2−2に記載の遊技機であって、
前記第1導光部(例えば、第2導光部503B)と前記第2導光部(例えば、内壁部505A)とは板状に形成され、
前記第1導光部における一端側に前記第1入光部(例えば、入光部521)が設けられ、他端側に前記第1発光部(例えば、発光部522)が設けられ、
前記第2発光部(例えば、発光部542)は、前記第2導光部における前記第1導光部と反対側の表面に設けられ、
前記第2発光手段は、前記第1発光手段よりも高い輝度の光を照射可能である(例えば、単色にて発光可能な枠用LED512の方が枠用LED511よりも輝度が高い)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1発光部より広い第2発光部を好適に面発光させることができる。
形態2−4の遊技機は、形態2−1〜形態2−3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1導光部(例えば、第2導光部503B)と前記第2導光部(例えば、内壁部505A)とは板状に形成され、
前記第2導光手段(例えば、アウターレンズ505)は、前記第1導光手段(例えば、リブレンズ503)を覆うように設けられ、
前記第2導光部は、前記第1発光部に重なるように設けられ該第1発光部から出射された光を透過可能な透過部(例えば、前壁部505B)を有する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2導光手段を利用して第1導光手段を保護しつつ、第1発光手段と第2発光手段とで異なる方向に発光させることができる。
形態2−5の遊技機は、形態2−1〜形態2−4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1発光部(例えば、発光部522)は、前記第1導光部(例えば、入光部521)側に突出する湾曲面状に形成され、
前記第1発光部に重なるように設けられ該第1発光部から出射された光を透過可能な透過部を有する透過性部材(例えば、インナーレンズ504)をさらに備え、
前記透過部は、前記第1発光部と反対側に突出する湾曲面状に形成されている(例えば、第2導光部503Bの前面側に配置される前壁部504Bの前面には、上下方向の中央部が前方に向けて突出するように湾曲する湾曲部532が形成されている。図11−13参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1発光部から光を好適に拡散して出射させることができるとともに、透過部を透して第1発光部が大きく見えるようにすることができる。
形態2−6の遊技機は、形態2−1〜形態2−5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1発光手段(例えば、枠用LED511)は、複数の第1発光手段を有し、
前記第1導光手段は、前記複数の第1発光手段各々に対応する複数の第1入光部(例えば、入光部521)を有し、
前記複数の第1入光部は、入光した光が前記第1発光部に向けて隣接する他の第1入光部側に広がるように設けられている(図11−12参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1発光部における2つの第1入光部の間に対応する部分にも光が導光されやすくなるため、第1発光部が点光りすることを抑制できる。
形態2−7の遊技機は、形態2−6に記載の遊技機であって、
前記複数の第1発光手段のうち少なくとも一の第1発光手段と、該一の第1発光手段に隣り合う他の第1発光手段と、を異なる発光色にて発光させることが可能である(例えば、左右に隣り合う2つの枠用LED511のうち一方を所定発光色にて発光させ、他方を所定発光色とは異なる発光色にて発光させたときに、発光部522における2つの枠用LED511の間にて色が混ざり合いやすくなる)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1発光部における2つの第1発光手段の間に対応する部分にて色が混ざり合うため、グラデーション効果を生じさせることができる。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ31が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ31は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチに対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ31、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部125SGに関する説明)
次に、本実施の形態における特徴部125SGとしてのパチンコ遊技機125SG001について、図10−1〜図10−41に基づいて説明する。尚、本特徴部150SGにおけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」や「125SGS1」と略記したり、「ノーマルリーチ」を「Nリーチ」、「スーパーリーチ」を「SPリーチ」と略記したりする場合がある。また、基本説明にて説明したパチンコ遊技機1と同様または形態や配置位置等が異なるが同様の機能を有する構成については、同様の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。尚、以下において、図10−1の手前側をパチンコ遊技機125SG001の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機125SG001を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機125SG001の前面とは、該パチンコ遊技機125SG001にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
(パチンコ遊技機125SG001の構成等)
まず、パチンコ遊技機125SG001の構成を説明する。図10−1は、特徴部125SGとしてのパチンコ遊技機を示す正面図である。図10−2は、特徴部125SGとしてのパチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
本特徴部125SGにおけるパチンコ遊技機125SG001の遊技機用枠3には、遊技領域Yを視認するための窓部71を有する開閉扉70Aが左側辺を中心として回動可能に設けられ、開閉扉70Aにより遊技領域Yを開閉できるようになっており、開閉扉70Aを閉鎖したときに窓部71を通して遊技領域Yを透視できるようになっている。また、開閉扉70Aの下方には、上皿を有する開閉扉70Bが左側辺を中心として回動可能に設けられている。
遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材と、から構成されている。尚、遊技盤2は、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板にて構成されていてもよい。
窓部71は、第1構成部と、第1構成部から遊技盤2(遊技領域Y)と反対側(遊技者側)に突出する第2構成部と、からなる窓部ユニットにて構成されている。第1構成部は、透明なアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材からなり、開閉扉70Aを閉鎖したときに盤面板の前面側に該盤面板に対し平行に配置される後透過板71Aと、非透光性の合成樹脂材により後透過板の周囲に枠状に形成された枠体と、から構成されている。第2構成部は、透明なガラス材からなる前透過板71B(図10−11参照)と、非透光性の合成樹脂材により筒状に形成された周壁部(筒状部)と、から構成されている。また、前透過板71Bは、上部が前方に傾斜するように後透過板71Aの前側に配置されている。
(操作ユニット400)
次に、操作ユニット400について説明する。図10−3は、(A)は特徴部125SGとしてのパチンコ遊技機の操作ユニットを斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図10−4は、操作ユニットの構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図10−5は、操作ユニットの構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図10−6は、操作ユニットを示す縦断面図である。図10−7は、プッシュボタンの構成を示す分解斜視図である。図10−8は、可動部の内部構造を示す図である。図10−9は、(A)はプッシュボタンが原点位置に保持されている状態、(B)は操作位置まで押圧された状態、(C)はスティックコントローラが操作位置まで移動したときの状態を示す断面図である。図10−10は、(A)はプッシュボタンの視認困難状態、(B)は視認可能状態を示す図である。図10−11は、振動及び発光しているプッシュボタンと透過板との関係を示す断面図である。図10−12は、振動及び発光しているプッシュボタンの内部を示す平面図である。
図10−3〜図10−6に示すように、操作ユニット400は、遊技機用枠3の下部における左右方向の略中央位置に固定されるベース部401と、ベース部401に対し動作可能に設けられた操作部402と、から主に構成されてなる。ベース部401は、ベース金具411と、ベース金具411の表面を覆うようにベース金具411に組付けられるベースカバー412L,412Rと、を有している。また、操作部402は、可動金具421と、可動金具421の表面を覆うように可動金具421に組付けられる可動カバー422L,422C,422Rと、を有しており、可動金具421は、ベース金具411に設けられた左右方向を向く回動軸413を中心として前後方向に回動可能に設けられている。また、可動金具421の後端には、下端がベース金具411に係止された引張りバネ414の上端が係止されており、可動金具421の後端を下方に向けて付勢している。
操作部402は、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aと、遊技者が押圧操作可能なプッシュボタン31Bとが一体化されたユニットとして構成されており、図10−6において実線で示す原点位置と、図10−6において2点鎖線で示す操作位置と、の間で回動可能とされている。詳しくは、スティックコントローラ31Aは操作部402の下部を構成し、プッシュボタン31Bは操作部402の上部を構成している。
(スティックコントローラ31A)
スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持することが可能な上下方向を向く棒状の把持部415を有し、把持部415とベース部401との間には、手を挿入可能な空間が形成されている。把持部415の内部には、前方に照射可能な複数のスティック用LED416Aが前面に設けられたLED基板416が設けられており、スティック用LED416Aの光は、可動カバー422Cに設けられた複数のレンズ部417を透して出射可能とされている。また、可動金具421における把持部415に対応する箇所には、操作ユニット400の少なくとも操作部402を振動させるために駆動される振動モータ430が固設されている。尚、振動モータ430はステッピングモータであって、弾性を有するゴム材431を介して可動金具421に取付けられている。
振動モータ430の回転軸には、振動ウエイト432が固着されている。尚、振動ウエイト432の構造は、従来公知のものであり、例えば、振動ウエイト432の内部には、断面視で半円形に切り欠かれた略円柱形状をなす錘が設けられており、この錘の重心が振動モータ430の回転軸から変位(偏心)している。よって、振動モータ430により振動ウエイト432が駆動して内部の錘が回転することにより振動が発生する。尚、振動モータ430が駆動すると、可動金具421及び可動金具421に取付けられた可動カバー422L,422C,422Rが振動することで振動が操作部402全域に伝達され、プッシュボタン31Bも振動するようになっている。尚、可動金具421は回動軸413を介してベース金具411にも接続されているため、振動はベース金具411やベース金具411に取付けられたベースカバー412L,412Rを含めた操作ユニット400全域に伝達されるとともに、さらにベース金具411が固定される遊技機用枠3にも伝達され、パチンコ遊技機125SG001全体が振動する。
尚、本実施の形態では、操作ユニット400を振動させる振動手段として、振動ウエイト432が駆動して錘が偏心回転することにより振動を発生可能な振動モータ430(偏心モータ)を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リニアバイブレータ、ピエゾ素子などの種々の振動発生装置を適用可能である。
ベース部401の内部には、特に図示しないが、操作部402が原点位置に位置しているときに可動金具421の検出片を検出可能な原点位置検出センサ430Aと、操作部402が操作位置に位置しているときに可動金具421の検出片を検出可能な操作位置検出センサ430Bと、を有するコントローラセンサユニット35A(図10−2参照)が設けられている。そして、スティックコントローラ31Aは、操作態様が操作部402の動作態様と同じであるので、原点位置と操作位置との間で動作可能であり、把持部415を把持して原点位置から操作位置まで手前側に引き操作を行うことにより、操作位置検出センサ430Bにより操作が検出されるようになっている。
(プッシュボタン31B)
図10−6〜図10−9に示すように、プッシュボタン31Bは、斜め前上方視において円形をなし、操作部402の上部において前側が下方に傾斜するように前傾姿勢で設けられており、可動カバー422L,422Rの上部に形成される円形凹状の配置部に固定されるベース部441と、ベース部441の上部に該ベース部441に対し斜め前後方向に移動可能に設けられた可動部442と、から主に構成される。
ベース部441は、非透過性の合成樹脂材により上面が開口する円形箱状に形成される本体ベース441Aと、後述する可動ベース451の上方に配置される基板ベース452と、上面に複数のボタン用LED453Aが設けられたLED基板453と、を主に有しており、本体ベース441Aの下面にはプッシュセンサ35Bが設けられている。
可動部442は、本体ベース441Aの上方に配置される可動ベース451と、LED基板453を覆うように配置される振動プレート454と、振動プレート454の上面を被覆するように配置されるインナーレンズ455と、振動プレート454及びインナーレンズ455を被覆するように配置されるアウターレンズ456と、振動プレート454の内部に収容される複数の被振動部材457と、可動部442を上方に付勢する複数の圧縮バネ458と、を主に有している。
これら各部材のうち、可動ベース451、基板ベース452、LED基板453などの部材は非透過性を有する合成樹脂材にて形成され、振動プレート454、インナーレンズ455、アウターレンズ456及び複数の被振動部材457などの部材は透過性を有する合成樹脂材にて構成されている。
基板ベース452の上面には、LED基板453が複数のネジ部材N1により取付けられている。基板ベース452の下面には、3つの円筒状のボス460が突設されており、各ボス460の下端は、ネジ部材N2により本体ベース441Aの上面に取付けられている。つまり、LED基板453及び基板ベース452は、本体ベース441Aから上方に離れた位置において該本体ベース441Aに対し移動不能に固定されている。
一方、可動ベース451には、基板ベース452の複数のボス460が挿入可能な貫通孔461が形成されており、各貫通孔461にボス460を挿入させることで、本体ベース441Aと基板ベース452との間に移動可能に設けられているが、ボス460における本体ベース441Aと可動ベース451との間には圧縮バネ458が設けられていることで、可動ベース451は、圧縮バネ458により基板ベース452に向けて常時付勢されている。また、可動ベース451の下面には、検出片462が突出されており、本体ベース441Aに形成された貫通孔463に挿入されたときに下面側のプッシュセンサ35Bに検出されるようになっている。
振動プレート454は、図10−7〜図10−9に示すように、円筒状の周壁部465と、周壁部465の開口を閉鎖するように設けられた底壁部466と、底壁部466の上面に立設された複数(例えば、6つ)の立壁部467と、を有している。詳しくは、立壁部467は、左右方向に延設され、底壁部466の上面と周壁部465とに囲まれた空間を前後に複数に区画するように設けられており、底壁部466の上面と周壁部465と前後の立壁部467とにより上面が開口する凹状に形成された5つの収容部468A〜468E各々には、複数の被振動部材457が、各々が自由に動作可能な状態で収容されている。尚、図10−8においては、振動プレート454の内部構造の理解を助けるために、各収容部468A〜468E右側にのみ被振動部材457を図示し、左側は省略している。
被振動部材457は、透過性を有する合成樹脂材にて形成された球体であり、遊技球よりも小径(例えば、直径約1〜5mm)とされており、本実施の形態では、全て同径の球体である。尚、被振動部材457は全て同径でなくてもよく、直径が異なる複数種類の被振動部材457が混在していてもよい。また、形状は球体に限定されるものではなく、振動に応じて微動しやすいものであれば種々に変形可能である。さらに、各収容部468A〜468Eに収容される被振動部材457の数量や重さは任意であり、図面に記載のものに限定されるものではない。
一方、プッシュボタン31Bは、操作部402が原点位置や操作位置に位置している状態において前側が下方に傾斜するように配置されることで、周壁部465、底壁部466、立壁部467はそれぞれ前傾する。よって、図10−9に示すように、各収容部468A〜468Eに収容された被振動部材457は、各収容部468A〜468Eの前側に偏って積み重った状態となりやすいことで、後述するように振動が発生したときに、各被振動部材457が他の被振動部材457との干渉が大きくなって動きが弱くなる。そこで、底壁部466における各収容部468A〜468Eの前部には、操作部402が原点位置にあるときに略水平をなす水平部466Aが設けられていることで、被振動部材457は、各収容部468A〜468Eの前側に偏ることなく前後方向に広がりやすくなっている。
また、各収容部468A〜468Eは、前後方向の中央の収容部468Cは、収容スペースが最も大きく、また、被振動部材457の数が多い。そして、収容部468B,468D、収容部468A,468Eの順に収容スペースが小さく、また、被振動部材457の数も少なくなっている。
底壁部466の下面、つまり、底壁部466の下方にあるボタン用LED453Aからの光が入射される入射面には、底面視において六角形状をなす複数の凹部470が隙間なく形成されていることで、入射された光が底壁部466の内部において拡散されて上面から出射されるようになっている。また、各立壁部467の上端面には、左右方向に向けて凹凸をなす光拡散部471が形成されていることで、底壁部466内に入射された後に立壁部467の内部に導かれた光が拡散して上方に出射されるようになっている。
周壁部465の後部、詳しくは、周壁部465における立壁部467よりも後側の領域は非透過性部472とされており、周壁部465の内部の光が後側に出射されないようになっている。尚、非透過性部472は、周壁部465の一部を、非透過性を有する合成樹脂材にて構成したり、非透過性を有するシールを貼着したり、非透過性を有する塗料を塗布すること等により形成すればよい。
各収容部468A〜468Eの上面は、インナーレンズ455により被覆されており、各収容部468A〜468Eに収容された被振動部材457が収容部外へ散乱することが防止されている。また、インナーレンズ455は、底壁部466や被振動部材457から出射された光を拡散して上方に出射可能とされている。
このように構成された振動プレート454は、基板ベース452及びLED基板453を覆うように、複数のネジ部材N3を用いて可動ベース451に一体に取付けられる。可動ベース451に取付けられた状態において、周壁部465と可動ベース451との間に基板ベース452及びLED基板453が配置される。また、LED基板453の上面に設けられたボタン用LED453Aは、周壁部465に向けて光を照射可能に配置されている。
アウターレンズ456は、下面が開口する円筒形状をなし、インナーレンズ455、振動プレート454、基板ベース452及びLED基板453を覆うように、複数のネジ部材(図示略)を用いて可動ベース451に一体に取付けられる。アウターレンズ456は透過性を有する合成樹脂材にて構成されており、下面には、平面視で同心円形状をなす2つの凹溝473A,473Bが形成されているとともに、凹溝473Aの中心には、平面視で「PUSH」の文字をなす凹部474が形成されている。また、アウターレンズ456の内面全域には、錫や銀などを薄く蒸着することにより、外光(操作部402外からの光)の一部を反射し、一部を透過する反射部としての反射膜475が形成されている。
尚、本実施の形態では、反射膜475は、操作部402外からの光の一部(例えば、50%)を反射し、一部(例えば、50%)を反射する所謂ハーフミラーを構成する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、外光の反射率と透過率とは種々に変更可能であり、後述するように少なくともボタン用LED453Aが消灯状態のときに操作部402の内部の視認が困難(または不能)となれば、反射率と透過率との比率は任意である。
このように構成されたプッシュボタン31Bは、図10−9(A)に示すように、ベース部401を構成する本体ベース441Aに対し操作部402が上方に離れた原点位置と、図10−9(B)に示すように、ベース部401を構成する本体ベース441Aに対し操作部402が近接する操作位置と、の間で斜め上下方向に移動可能とされている。操作部402は、圧縮バネ458により本体ベース441Aに対し上方に付勢されていることで、通常は原点位置に保持される。尚、原点位置においてアウターレンズ456の一部が可動カバー422L,422Rにて係止されることで、原点位置より上方への移動が規制されている。
原点位置に保持されているときに、アウターレンズ456に対し下方に向けて外力が加わる、つまり、遊技者により押圧操作されると、圧縮バネ458の付勢力に抗して操作部402が下方に移動する。このとき、可動ベース451の貫通孔461がボス460に挿入されていることで、操作部402の移動がボス460により案内される。
操作部402が操作位置まで移動すると、検出片462がプッシュセンサ35Bにより検出されることで、演出制御用CPU120はプッシュボタン31Bが操作されたと判定する。操作位置において操作部402に加わっている外力が解除されると、圧縮バネ458の付勢力により操作部402が上方に付勢されて操作位置に復帰する。また、図10−9(C)に示すように、原点位置に保持されている状態でスティックコントローラ31Aが操作位置に移動すると、操作部402がやや前側に移動し、かつ、前傾するが、スティックコントローラ31Aの操作に応じて操作部402が操作位置に移動することはない。
(プッシュボタン31Bの態様)
図10−10(A)に示すように、プッシュボタン31Bは、アウターレンズ456の内面に反射膜475が形成されていることで、ボタン用LED453Aが消灯している状態では、アウターレンズ456に入射される外光の一部が反射膜475により反射され、一部が透過することで、操作部402の内部は操作部402の外部よりも暗くなる。よって、プッシュボタン31Bは、操作部402の外部からアウターレンズ456を透して操作部402の内部、特に、各収容部468A〜468Eに収容されている被振動部材457を視認することが困難な視認困難状態となる。
また、反射膜475は凹溝473A,473Bと凹部474の裏面に形成されていることで、アウターレンズ456に入射される外光の一部が凹溝473A,473Bや凹部474の裏面の反射膜475で反射することで、遊技者は、アウターレンズ456(操作部402)の上方から2つの同心円と「PUSH」なる文字とを視認可能となる。凹溝473A,473Bは操作部402を装飾し、凹部474は操作部402を押圧操作可能であることを示す機能を有するが、これらをアウターレンズ456の表面に形成すると埃やゴミが溜まって汚れが目立ってしまう。よって、本実施の形態のようにアウターレンズ456の裏面に形成することで、汚れないようにすることができるとともに、遊技者が注目し、かつ、手で触れる表面を凹凸のない面とすることができるため、操作感を向上させることができる。
次いで、図10−10(B)に示すように、ボタン用LED453Aが発光した状態では、ボタン用LED453Aからの光が振動プレート454、インナーレンズ455、アウターレンズ456各々を透過しつつ拡散されて外部に出射されるため、操作部402の内部は操作部402の外部よりも明るくなる。また、振動プレート454から出射された光が被振動部材457、に入射されることで、各被振動部材457が発光する。よって、プッシュボタン31Bは、操作部402の外部からアウターレンズ456を透して操作部402の内部、特に、各収容部468A〜468Eに収容されている被振動部材457を視認することが可能な視認可能状態となる。
このようにプッシュボタン31Bは、ボタン用LED453Aが消灯しているときは操作部402の内部、特に、各収容部468A〜468Eに収容されている被振動部材457を視認することが困難な視認困難状態と、ボタン用LED453Aが点灯しているときは操作部402の内部、特に、各収容部468A〜468Eに収容されている被振動部材457を視認することが可能な視認可能状態と、に変化可能である。言い換えると、視認状態変化手段としての反射膜475及びボタン用LED453Aは、被振動部材457を視認することを困難とする視認困難状態と、被振動部材457を視認することを可能とする視認可能状態とに変化可能であるため、遊技者に意外性を与えることができる。
次に、図10−11及び図10−12に示すように、演出制御用CPU120が振動モータ430を駆動することにより操作ユニット400全体に振動が発生すると、可動金具421や可動カバー422L,422Rからプッシュボタン31Bの主にベース部401に振動が伝達され、さらにベース部401からボス460を介して操作部402に伝達される。特に、ボス460の外面と貫通孔461の内面との間には大きな隙間(遊び)が設けられていることで、操作部402はベース部401に対しボス460の軸心方向へ移動可能であるだけでなく、ボス460の軸心と交差する方向へも移動可能であるため、ベース部401よりも振動の振幅が大きくなる。
また、振動プレート454に振動が伝達されることで、各収容部468A〜468Eに収容されている被振動部材457にも振動が伝達され、各被振動部材457は軽量であることから、各々は各収容部468A〜468Eにおいて飛び跳ねるなどしながら自由に動き回る(振動する)。ここで、ボタン用LED453Aを点灯させてプッシュボタン31Bを視認可能状態とすることで、遊技者は、各被振動部材457が動作(振動)している状態を目視により確認することができるため、プッシュボタン31Bが振動していることを、プッシュボタン31Bに触れなくても視覚的に認識することができる。
また、各被振動部材457は振動プレート454からの光が入射されることにより各々が発光する発光体であり、これらが自由に動き回ることで発光態様の変化が不定となりランダムに変化していくため、発光態様を所定のパターンで変化させる場合よりも演出効果を好適に高めることができる。また、被振動部材457がぶつかり合うことで衝突音も発生する。このように、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bは、振動モータ430により小刻みに震える態様で振動するのに対し、被振動部材457は、振動により各収容部468A〜468Eにおいて飛び跳ねるなどしながら自由に動き回るように振動する。つまり、被振動部材457は、操作手段(例えば、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の振動態様とは異なる振動態様にて振動可能である。
また、振動プレート454の周壁部465における後部には非透過性部472が設けられていることで、操作部402の内部からの光が後方エリアBEに向けて出射されることが防止されているため、図10−11に示すように、操作部402から後方に出射された光が窓部71における前透過板71Bの下部などに映り込み、遊技領域Yの下部の視認性が低下してしまうことを抑制できる。尚、非透過性部472は、操作部402の内部から後方への光の透過率を0%にするもの(遮光率100%)に限定されるものではなく、透過率が100%未満(例えば、10%など)とされていれば、透過率が0%でなくてもよい。
(パチンコ遊技機125SG001の遊技性)
次に、特徴部125SGのパチンコ遊技機125SG001の遊技性の概要を図10−13に基づいて説明する。
図10−13(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部125SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部125SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部125SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部125SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部125SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図10−13(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部125SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部125SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図10−14(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部125SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部125SGにおける大当り種別について、図10−14(B)を用いて説明すると、本特徴部125SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置7の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本特徴部125SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本特徴部125SGでは0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、本特徴部125SGにおいては、「確変大当りC」や「小当り」とすることが決定された場合には、同じ変動パターンにて可変表示が実行されるとともに、可変表示結果としてチャンス目が停止表示され、更に、特別可変入賞球装置7の開放パターンが同一となっているため、これらの可変表示や特別可変入賞球装置7の開放パターンからは、確変制御が実行される「確変大当りC」であるのか、確変制御が実行されずに前の遊技状態が継続される「小当り」であるのかを区別することができないので、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部125SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図10−14(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図10−14(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図10−15は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグオン状態であるか否かを判定する(125SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(125SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(125SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、125SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態でない(オフ状態である)場合は(125SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(125SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態でない場合は(125SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(125SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(125SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
125SGS272または125SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(125SGS275)。尚、変動パターン指定コマンドは、図8に示すコマンド解析処理(S75)において、該変動パターン指定コマンドの受信に応じて変動パターン指定コマンド格納領域に格納され、可変表示の終了時において消去される。尚、変動パターン指定コマンドの消去は、読み出しに応じて消去するようにしてもよい。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(125SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。尚、表示結果指定コマンド格納領域には、図8に示すコマンド解析処理(S75)において、表示結果指定コマンドの受信に応じて、該受信した表示結果指定コマンドが格納され、可変表示の終了時において消去される。尚、表示結果指定コマンドの消去は、読み出しに応じて消去するようにしてもよい。
尚、本特徴部125SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、後述する振動予告演出決定処理を実行して、当該可変表示において振動予告演出の実行の有無と、実行する場合における振動予告演出の種別とを決定する(125SGS277)。次いで、演出制御用CPU120は、後述する操作予告演出決定処理を実行して、当該可変表示において操作予告演出の実行の有無と、実行する場合における操作予告演出の種別とを決定する(125SGS278)。次いで、演出制御用CPU120は、後述する決め演出決定処理を実行して、当該可変表示において決め演出の実行の有無と、実行する場合における操作予告演出の種別とを決定する(125SGS279)。
(各種演出の説明)
ここで、振動予告演出、操作予告演出及び決め演出について、図10−16〜図10−24に基づいて説明する。図10−16は、(A)は各種演出の実行タイミングの一例を示すタイミングチャート、(B)は各演出における振動回数と発光タイミングとを示す図である。図10−17は、(A)は操作手段及び操作促進画像決定用テーブルの構成例を示す図、(B)は発光色決定用テーブルの構成例を示す図、(C)は振動パターン決定用テーブルの構成例を示す図である。図10−18は、(A)は振動パターンの態様、(B)は振動モータのON時間とOFF時間との振動時間の関係を示すタイミングチャート、(C)は振動と発光の関係を示すタイミングチャートである。図10−19は、(A)〜(D)は振動予告演出における各振動パターンの動作態様と発光態様との関係を示すタイミングチャートである。図10−20は、(A)〜(D)は操作予告演出における各振動パターンの動作態様と発光態様との関係を示すタイミングチャートである。図10−21は、決め演出における振動態様と発光態様との関係を示すタイミングチャートである。図10−22は、(A)は振動確認制御処理における振動態様と発光態様との関係を示すタイミングチャート、(B)は操作促進演出と振動確認制御処理各々の振動パターンを示す図である。図10−23は、(A)〜(H)はスーパーリーチにおける各演出の動作例を示す図である。図10−24は、(I)〜(K)はスーパーリーチにおける各演出の動作例を示す図である。
図10−16(A)に示すように、振動予告演出は、図柄の可変表示が開始されたときに、ボタン用LED453Aを発光させてプッシュボタン31Bを視認可能状態に変化させた状態で、振動モータ430によりプッシュボタン31Bを振動させる演出であって、振動予告演出を実行するか否か、及び実行された場合は振動パターンや発光色によって大当りの可能性を示唆する演出である。
尚、特徴部125SGでは、振動予告演出は図柄の可変表示が開始されたタイミングで実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図柄の可変表示期間における他の複数のタイミングにて実行可能としてもよい。
操作予告演出は、図柄の可変表示期間における所定タイミング(例えば、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する直前など)にて開始され、プッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作が有効な操作有効期間において、遊技者にプッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作を促す操作促進演出を行い、操作有効期間においてプッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作が検出されたとき、またはプッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作が検出されずに操作有効期間が経過したときに、画像表示装置5に所定の画像(例えば、キャラクタを示すカットイン画像など)を表示したり、可動体32を動作させたりする演出であって、具体的には、表示されるカットイン画像の種別や態様、可動体32の動作態様などにより大当りの可能性を示唆する演出である。
尚、特徴部125SGでは、操作予告演出はノーマルリーチからスーパーリーチに発展する直前のタイミングで実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図柄の可変表示期間における他の複数のタイミングにて実行可能としてもよい。
決め演出は、スーパーリーチ変動パターンに基づく図柄の可変表示期間における所定タイミング(例えば、スーパーリーチ演出の終盤など)にて開始され、プッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作が有効な操作有効期間において、遊技者にプッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作を促す操作促進演出を行い、操作有効期間においてプッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作が検出されたとき、またはプッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの操作が検出されずに操作有効期間が経過したときに、可変表示結果が大当りの場合には、画像表示装置5に所定の画像(例えば、キャラクタ画像など)を表示したり、可動体32を動作させたりすること等により表示結果が大当りとなったことを示す大当り確定報知を行う一方で、可変表示結果がスーパーリーチはずれの場合には、可動体32を動作させずに所定の画像を表示することで表示結果がはずれとなったことを示すはずれ確定報知を行う。
また、操作予告演出と決め演出にて実行される操作促進演出では、ボタン用LED453Aを発光させてプッシュボタン31Bを視認可能状態に変化させた状態で、振動モータ430によりスティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bとを振動させるとともに、画像表示装置5にてプッシュボタン31Bを模した促進画像を表示することで、遊技者に対しスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bの操作を促す。また、振動モータ430の振動態様やボタン用LED453Aの発光態様によって大当りの可能性が示唆される。
本特徴部125SGの振動予告演出決定処理、操作予告演出決定処理及び決め演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、確変大当りA〜C、非確変大当り、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。
尚、本特徴部125SGでは、振動予告演出、操作予告演出及び決め演出の対象は、大当り(確変大当りA〜C、非確変大当り)、スーパーリーチはずれであるので、具体的には、可変表示結果が確変大当り、非確変大当り、はずれであるのか否かを可変表示結果指定コマンドにより特定し、はずれである場合において変動パターンがスーパーリーチであるのか否かを変動パターン指定コマンドにて特定すればよい。
また、本実施の形態では、これら振動予告演出、操作予告演出及び決め演出は、確変大当り、非確変大当り、スーパーリーチはずれのいずれかの変動パターンに基づく可変表示において実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、非リーチはずれ、ノーマルリーチはずれ、小当りの変動パターンに基づく可変表示においても実行可能としてもよい。
演出制御用CPU120は、125SGS277、125SGS278、125SGS279の処理において、演出決定用乱数を抽出するとともに、特に詳細な説明はしないが、演出種別決定用テーブルを用いて各演出の実行の有無を決定する。また、操作予告演出について実行が決定された場合は、操作に基づき表示するカットイン画像の種別と可動体32の動作態様(演出の種別)を決定する。尚、本特徴部125SGでは、振動予告演出決定用乱数は、1〜100の範囲の乱数とされていて1〜100の範囲のいずれかの値が抽出される。つまり、予告演出決定用乱数の判定値数の1〜100の範囲の100個とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら予告演出決定用乱数の範囲等は適宜に決定すればよい。また、これら予告演出決定用乱数を生成するための予告演出決定用乱数カウンタがRAM122に設定されており、該予告演出決定用乱数カウンタが乱数更新処理にてタイマ割込毎に更新される。
次に、操作予告演出や決め演出の操作促進演出において対象とする操作手段及び画像表示装置5に表示する促進画像の種別の決定について説明する。
図10−17(A)に示すように、操作予告演出や決め演出の操作促進演出において対象とする操作手段及び画像表示装置5に表示する操作促進画像の種別の決定には、操作手段及び操作促進画像決定用テーブルが用いられる。操作手段及び操作促進画像決定用テーブルにおいては、操作対象がプッシュボタン31Bで、操作促進画像としてボタン(小)を表示するパターンPTA−1と、操作対象がプッシュボタン31Bで、操作促進画像としてボタン(大)を表示するパターンPTA−2と、操作対象がスティックコントローラ31Aで、操作促進画像としてスティックコントローラを表示するパターンPTA−3と、のそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当りとなる場合、非確変大当りとなる場合、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合、のそれぞれに異なる判定値が、図10−17(A)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については、「パターンPTA−1」に対して20個の判定値が割り当てられ、「パターンPTA−2」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンPTA−3」に対して50個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「パターンPTA−1」に対して20個の判定値が割り当てられ、「パターンPTA−2」に対して60個の判定値が割り当てられ、「パターンPTA−3」に対して20個の判定値が割り当てられている。また、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合については、「パターンPTA−1」に対して50個の判定値が割り当てられ、「パターンPTA−2」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンPTA−3」に対して10個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当りとなる場合には、非確変大当りやスーパーリーチはずれとなる場合よりも操作対象としてスティックコントローラ31Aが決定され易くなっている。また、非確変大当りやスーパーリーチはずれである場合については、操作対象としてプッシュボタン31Bが決定され易くなっている。また、スーパーリーチはずれである場合については、操作対象としてプッシュボタン31Bが決定され易く、かつ、確変大当りや非確変大当りの場合よりも操作促進画像としてボタン(小)が決定されやすくなっている。つまり、操作対象としてスティックコントローラ31Aが決定される場合の方が、プッシュボタン31Bが決定される場合よりも大当り期待度が高く、また、操作促進画像については、大当り期待度がボタン(小)<ボタン(大)<スティックコントローラ31Aの関係となるように設定されている。
尚、図10−17(A)に示す操作手段及び操作促進画像決定用テーブルは、操作予告演出及び決め演出の操作促進演出に共通に用いられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作予告演出の操作促進演出と決め演出の操作促進演出とで別個のテーブルを用いるようにしてもよい。
次に、振動予告演出及び操作促進演出(操作予告演出、決め演出)におけるボタン用LED453Aの発光色の決定について説明する。
図10−17(B)に示すように、ボタン用LED453Aの発光色の決定には、発光色決定用テーブルが用いられる。発光色決定用テーブルにおいては、発光色を「白色」とするパターンPTB−1と、発光色を「青色」とするパターンPTB−2と、発光色を「緑色」とするパターンPTB−3と、発光色を「赤色」とするPTB−4のそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当りとなる場合、非確変大当りとなる場合、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合、のそれぞれに異なる判定値が、図10−17(B)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については、「パターンPTB−1」に対して10個の判定値が割り当てられ、「パターンPTB−2」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPTB−3」に対して25個の判定値が割り当てられ、「パターンPTB−4」に対して50個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「パターンPTB−1」に対して10個の判定値が割り当てられ、「パターンPTB−2」に対して25個の判定値が割り当てられ、「パターンPTB−3」に対して40個の判定値が割り当てられ、「パターンPTB−4」に対して25個の判定値が割り当てられている。また、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合については、「パターンPTB−1」に対して50個の判定値が割り当てられ、「パターンPTB−2」に対して25個の判定値が割り当てられ、「パターンPTB−3」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンPTB−4」に対して10個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当りとなる場合には、非確変大当りやスーパーリーチはずれとなる場合よりも発光色として「赤色」が決定され易くなっている。また、当該可変表示において非確変大当りとなる場合には、発光色として「緑色」が決定され易くなっている。また、スーパーリーチはずれである場合については、発光色として「白色」が決定され易くなっている。つまり、発光色については、大当り期待度が「白色」<「青色」<「緑色」<「赤色」の関係となるように設定されている。尚、図10−17(B)に示す発光色決定用テーブルは、振動予告演出、操作予告演出及び決め演出に共通に用いられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、振動予告演出、操作予告演出及び決め演出各々で別個のテーブルを用いるようにしてもよい。
次に、振動予告演出及び操作促進演出(操作予告演出、決め演出)における振動モータ430による振動パターンの決定について説明する。
図10−17(C)に示すように、振動パターンの決定には、振動パターン決定用テーブルが用いられる。振動パターン決定用テーブルにおいては、振動を実行しないパターンVP−1と、振動強度が「弱」であるパターンVP−2と、振動強度が「中」であるパターンVP−3と、振動強度が「強」であるパターンVP−4のそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当りとなる場合、非確変大当りとなる場合、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合、のそれぞれに異なる判定値が、図10−17(C)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については、「パターンVP−1」に対して10個の判定値が割り当てられ、「パターンVP−2」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンVP−3」に対して25個の判定値が割り当てられ、「パターンVP−4」に対して50個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「パターンVP−1」に対して10個の判定値が割り当てられ、「パターンVP−2」に対して25個の判定値が割り当てられ、「パターンVP−3」に対して40個の判定値が割り当てられ、「パターンVP−4」に対して25個の判定値が割り当てられている。また、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合については、「パターンVP−1」に対して50個の判定値が割り当てられ、「パターンVP−2」に対して25個の判定値が割り当てられ、「パターンVP−3」に対して15個の判定値が割り当てられ、「パターンVP−4」に対して10個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当りとなる場合には、非確変大当りやスーパーリーチはずれとなる場合よりも振動強度が「強」のパターンが決定され易くなっている。また、非確変大当りやスーパーリーチはずれである場合については、振動強度が「中」のパターンが決定され易くなっている。また、スーパーリーチはずれである場合については、振動を実行しない「−」のパターンが決定され易くなっている。つまり、振動パターンについては、大当り期待度が「振動なし(VP−1)」<「弱(VP−2)」<「中(VP−3)」<「強(VP−4)」の関係となるように設定されている。
上記したように、振動予告演出、操作予告演出や決め演出は、演出が実行されないときよりも実行されるときの方が、確変大当りA〜Cや非確変大当りとなる期待度が高くなっている。尚、各演出の期待度(信頼度)とは、各演出が実行されて確変大当りや非確変大当りとなる確率(各演出の確変大当りA〜Cや非確変大当りとなるときの実行確率)を、各演出が実行されて確変大当りA〜Cや非確変大当りとなる確率と各予告演出が実行されて確変大当りAや確変大当りBや非確変大当りとならない確率の和(各予告演出の実行確率)で除算した数値である。
尚、図10−17(C)に示す振動パターン決定用テーブルは、振動予告演出、操作予告演出及び決め演出に共通に用いられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、振動予告演出、操作予告演出及び決め演出各々で別個のテーブルを用いるようにしてもよい。
また、特徴部125SGでは、操作促進画像の種別は、操作対象となる操作手段の種別(例えば、スティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31B)に応じて決定され、プッシュボタン31Bに対応するボタン(大)とボタン(小)の画像は、決定された振動パターンに基づいて決定されるようにしてもよい。例えば、振動パターンVP−4が決定された場合は、ボタン(大)をボタン(小)よりも高い割合(100%を含む)で決定し、振動パターンVP−1が決定された場合は、ボタン(小)をボタン(大)よりも高い割合(100%を含む)で決定するようにしてもよい。
また、特徴部125SGでは、振動演出を実行しない振動パターンVP−1が決定された場合、振動演出を実行する振動パターンVP−2〜VP−4のいずれかが決定されたときとは異なる態様にて操作促進画像を表示するようにしてもよい。例えば、振動演出を実行する振動パターンVP−2〜VP−4のいずれかが決定された場合の操作促進演出では、操作促進画像の表示態様を変化させず、振動演出を実行しない振動パターンVP−1が決定された場合の操作促進演出では、ボタン用LED453Aの点灯に合わせて操作促進画像の表示態様を変化させるようにしてもよい。
また、特徴部125SGでは、可変表示結果に基づいて、操作促進演出の対象となる操作手段及び表示する操作促進画像と、ボタン用LED453Aの発光色と、振動パターンとをそれぞれ個別に決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、決定した操作手段及び表示する操作促進画像に基づいてボタン用LED453Aの発光色と振動パターンとを決定するようにしてもよい。また、決定した振動パターンの種別に応じて発光色を決定するようにしてもよく、例えば、振動パターンVP−1の場合は白色、振動パターンVP−4の場合は赤色が一義的に決定されるようにしてもよい。
また、操作手段としてスティックコントローラ31Aが決定された場合、スティック用LED416Aの発光態様(例えば、発光色や点灯パターンなど)を決定し、該決定した発光態様にて発光させるようにしてもよい。
本特徴部125SGでは、図10−18(A)に示すように、振動モータ430による振動パターン(振動態様)は、ON時間とOFF時間とを制御することによって振動強度が異なるように複数の振動態様が用意されている。
振動モータ430は、ON時間において例えば回転速度を上昇させ、OFF時間では電力供給を抑制することで回転速度を降下させる制御により振動強度を変化させる。ここで、振動モータ430による操作ユニット400の振動強度は、ON時間がOFF時間よりも長時間であるほど強くなり、OFF時間がON時間よりも長時間であるほど弱くなる。また、振動モータ430による操作ユニット400の振動強度は、ON時間とOFF時間とが同じとなる場合、ON時間とOFF時間とが頻繁に切り替えられる方(例えばON時間とOFF時間とをそれぞれ100msとするよりもON時間とOFF時間とをそれぞれ50msとする方)が強くなる。
図10−18(A)に示すように、振動パターンVP−1は、例えば、振動モータ430が常時OFFに制御される状態、すなわち振動強度「無」の状態、換言すれば振動しない(振動していない)振動パターンである。振動パターンVP−2は、例えば、振動モータ430のON時間が100ms、OFF時間が150msとなるように繰返し制御される状態、すなわち振動強度「微弱」の状態である振動パターンである。振動パターンVP−3は、例えば、振動モータ430のON時間が100ms、OFF時間が100msとなるように繰返し制御される状態、すなわち振動強度「弱」の状態である振動パターンである。振動パターンVP−4は、例えば、振動モータ430のON時間が80ms、OFF時間が80msとなるように繰返し制御される状態、すなわち振動強度「中」の状態である振動パターンである。振動パターンVP−5は、例えば、振動モータ430が常時ONに制御される状態、すなわち振動強度「強」の状態である振動パターンである。
図10−18(B)に示すように、振動は、常時OFFである場合には発生しない。また、振動は、ON時間がOFF時間よりも長時間であるほど強くなり、OFF時間がON時間よりも長時間であるほど弱くなる。また、振動は、ON時間とOFF時間とが同じとなる場合、ON時間とOFF時間とが頻繁に切り替えられる方が強くなる。また、振動は、常時ONである場合にはON時間とOFF時間とによって制御するよりも強くなる。
また、図10−18(C)に示すように、演出制御用CPU120は、振動予告演出や操作促進演出において振動を発生させる場合、振動モータ430による振動に応じてボタン用LED453Aを発光させる、つまり、振動と発光とを同期させる制御を行うことで、振動が発生している期間はプッシュボタン31Bの可動部442が視認可能状態に変化するため、可動部442の内部に収容されている被振動部材457が振動している状態を視認可能となる。よって、被振動部材457により振動が発生していることを視覚的に認識させることができる。
また、演出制御用CPU120は、振動予告演出の実行期間や、操作予告演出及び決め演出の操作促進演出の実行期間において、振動モータ430により操作ユニット400を間欠的に振動させるとともに、該振動に合わせてボタン用LED453Aにより可動部442の内部を発光させる制御を行う。
具体的には、図10−16(B)に示すように、振動予告演出では、振動予告演出期間(例えば、5秒間など)において、振動と発光による振動発光演出が5回繰返し実行される。また、操作予告演出では、操作促進演出期間(例えば、5秒間など)において、振動と発光による振動発光演出が3回繰返し実行される。また、決め演出では、操作促進演出期間(例えば、5秒間など)において、振動と発光による振動発光演出が3回繰返し実行されるとともに、大当り確定報知期間(例えば、10秒間など)において、振動と発光による振動発光演出が、間欠的ではなく、連続的に実行される。尚、振動予告演出や、操作予告演出及び決め演出における操作促進演出において後述する振動演出を実行しないパターンVP−1が決定された場合は、特に図10−16(B)に示していないが、ボタン用LED453Aの点滅のみにより、振動予告演出や操作促進演出が行われる。
また、振動発光演出において、演出制御用CPU120は、図10−17(C)に示す振動パターン決定用テーブルにて決定した振動パターンに基づいて振動モータ430を駆動し、図10−17(B)に示す発光色決定用テーブルに基づいて決定した発光色にてボタン用LED453Aを点灯する。
図10−19(A)に示すように、演出制御用CPU120が振動パターンVP−1に基づいて振動予告演出を実行する場合、振動予告演出期間T1では、実行期間T2においてボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T3においてボタン用LED453Aを消灯する点滅制御を5回繰返し行う。尚、振動パターンVP−1では振動モータ430による振動を実行しないため、ボタン用LED453Aの点滅によってのみ振動予告演出が行われる。
図10−19(B)に示すように、演出制御用CPU120が振動パターンVP−2に基づいて振動予告演出を実行する場合、振動予告演出期間T1では、実行期間T2において振動モータ430を駆動させるとともにボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T3において振動モータ430の駆動を停止させるとともにボタン用LED453Aを消灯する制御を5回繰返し行う。尚、各実行期間T2においては、振動モータ430のONとOFFとを繰返す繰返し制御を実行するとともに、振動モータ430のONとOFFとに合わせて、ボタン用LED453AのONとOFFとを繰返す繰返し制御を実行する。
図10−19(C)に示すように、演出制御用CPU120が振動パターンVP−3に基づいて振動予告演出を実行する場合、振動予告演出期間T1では、実行期間T2において振動モータ430を駆動させるとともにボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T3において振動モータ430の駆動を停止させるとともにボタン用LED453Aを消灯する制御を5回繰返し行う。尚、各実行期間T2においては、振動モータ430のONとOFFとを繰返す繰返し制御を実行するとともに、振動モータ430のONとOFFとに合わせて、ボタン用LED453AのONとOFFとを繰返す繰返し制御を実行する。
図10−19(D)に示すように、演出制御用CPU120が振動パターンVP−4に基づいて振動予告演出を実行する場合、振動予告演出期間T1では、実行期間T2において振動モータ430を駆動させるとともにボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T3において振動モータ430の駆動を停止させるとともにボタン用LED453Aを消灯する制御を5回繰返し行う。尚、各実行期間T2においては、振動モータ430のONを継続する制御を実行するとともに、ボタン用LED453AのONを継続する制御を実行する。
尚、特徴部125SGでは、振動演出を実行しない振動パターンVP−1が決定された場合、振動予告演出期間T1における実行期間T2においてボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T3においてボタン用LED453Aを消灯する点滅制御を、振動パターンVP−2〜VP−4に基づく振動回数と同じ5回繰返し行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、点滅制御を振動パターンVP−2〜VP−4に基づく振動回数と異なる回数(例えば、3回など)実行するようにしてもよい。
また、振動パターンVP−1におけるボタン用LED453Aの点灯態様は、振動パターンVP−4におけるボタン用LED453Aの点灯態様と同様とされていたが、振動パターンVP−2、VP−3におけるボタン用LED453Aの点灯態様と同様としてもよいし、振動パターンVP−2〜VP−4におけるボタン用LED453Aの点灯態様とは異なる点灯態様を、複数種類のうちからいずれかに決定するようにしてもよい。つまり、振動演出を実行するときはボタン用LED453Aを振動に応じて点灯させるが、振動演出を実行しないときは、ボタン用LED453Aを振動に応じて点灯させるときと同じ態様にて点灯させてもよいし、ボタン用LED453Aを振動に応じて点灯させるときとは異なる態様にて点灯させてもよい。
次に、図10−20(A)に示すように、演出制御用CPU120が振動パターンVP−1に基づいて操作促進演出を実行する場合、操作促進演出期間T4では、実行期間T5においてボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T6においてボタン用LED453Aを消灯する点滅制御を3回繰返し行う。尚、振動パターンVP−1では振動モータ430による振動を実行しないため、ボタン用LED453Aの点滅によってのみ操作促進演出が行われる。
図10−20(B)に示すように、演出制御用CPU120が振動パターンVP−2に基づいて操作促進演出を実行する場合、操作促進演出期間T4では、実行期間T5において振動モータ430を駆動させるとともにボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T6において振動モータ430の駆動を停止させるとともにボタン用LED453Aを消灯する制御を5回繰返し行う。尚、各実行期間T5においては、振動モータ430のONとOFFとを繰返す繰返し制御を実行するとともに、振動モータ430のONとOFFとに合わせて、ボタン用LED453AのONとOFFとを繰返す繰返し制御を実行する。
図10−20(C)に示すように、演出制御用CPU120が振動パターンVP−3に基づいて操作促進演出を実行する場合、操作促進演出期間T4では、実行期間T5において振動モータ430を駆動させるとともにボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T6において振動モータ430の駆動を停止させるとともにボタン用LED453Aを消灯する制御を5回繰返し行う。尚、各実行期間T5においては、振動モータ430のONとOFFとを繰返す繰返し制御を実行するとともに、振動モータ430のONとOFFとに合わせて、ボタン用LED453AのONとOFFとを繰返す繰返し制御を実行する。
図10−20(D)に示すように、演出制御用CPU120が振動パターンVP−4に基づいて操作促進演出を実行する場合、操作促進演出期間T4では、実行期間T5において振動モータ430を駆動させるとともにボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T6において振動モータ430の駆動を停止させるとともにボタン用LED453Aを消灯する制御を5回繰返し行う。尚、各実行期間T5においては、振動モータ430のONを継続する制御を実行するとともに、ボタン用LED453AのONを継続する制御を実行する。
尚、特徴部125SGでは、振動演出を実行しない振動パターンVP−1が決定された場合、操作促進演出期間T5における実行期間T5においてボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T6においてボタン用LED453Aを消灯する点滅制御を、振動パターンVP−2〜VP−4に基づく振動回数と同じ3回繰返し行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、点滅制御を振動パターンVP−2〜VP−4に基づく振動回数と異なる回数(例えば、5回など)実行するようにしてもよい。
また、振動パターンVP−1におけるボタン用LED453Aの点灯態様は、振動パターンVP−4におけるボタン用LED453Aの点灯態様と同様とされていたが、振動パターンVP−2、VP−3におけるボタン用LED453Aの点灯態様と同様としてもよいし、振動パターンVP−2〜VP−4におけるボタン用LED453Aの点灯態様とは異なる点灯態様としてもよい。つまり、振動演出を実行するときはボタン用LED453Aを振動に応じて点灯させるが、振動演出を実行しないときは、ボタン用LED453Aを振動に応じて点灯させるときと同じ態様にて点灯させてもよいし、ボタン用LED453Aを振動に応じて点灯させるときとは異なる態様にて点灯させてもよい。
次に、図10−21に示すように、演出制御用CPU120が決め演出における大当り確定報知演出を実行する場合、大当り確定報知期間T7では、決め演出における操作促進演出期間(操作有効期間)において、遊技者のスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bの操作を検出したタイミングt0にて、振動モータ430の駆動とボタン用LED453Aの点灯を開始する。振動については、タイミングt0から所定時間(例えば、3秒)が経過したタイミングt1までの期間は振動パターンVP−4に基づいて振動モータ430を制御し、タイミングt1から所定時間(例えば、2秒)が経過したタイミングt2までの期間は振動パターンVP−3に基づいて振動モータ430を制御し、タイミングt2から大当り確定報知期間T7が終了するまでの期間(例えば、7秒間)は振動パターンVP−2に基づいて振動モータ430を制御する。
一方、ボタン用LED453Aは、遊技者のスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bの操作を検出したタイミングt0から大当り確定報知期間T7が終了するまで、つまり、振動させている間は点灯を継続する。また、ボタン用LED453Aは7色に発光可能なフルカラーLEDであるため、発光色を「赤→橙→黄→緑→青→藍→紫」の順に漸次変化させる発光パターンを繰返して虹色発光させる。尚、本特徴部125SGでは、発光色を「赤→橙→黄→緑→青→藍→紫」の順に漸次変化させる発光パターンを繰返すことで虹色発光させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、7個のLEDにて7色を同時に発光させることで虹色発光させてもよい。
このように大当り確定報知では、大当りとなったことを遊技者にアピールするために振動強度が「強」の振動パターンVP−4に基づいて操作ユニット400を振動させることが考えられるが、大当り確定報知期間T7は、振動予告演出期間T1や操作促進演出期間T4よりも時間が長いため、長期にわたる使用により部材が破損する虞が高くなる。よって、大当り確定報知を開始してから第1期間が経過するまでは振動パターンVP−4に基づいて操作ユニット400を振動させ、第1期間の後の第2期間では振動強度を低下させることが好ましい。
また、第1期間から第2期間に移行することで振動強度が低下しても、ボタン用LED453Aの発光輝度は低下させないことで、振動強度が低下したことを遊技者に分かりにくくすることができる。
図10−15に戻り、125SGS277、125SGS278、125SGS279各々においては、演出の実行を決定した場合、決定した演出の種別をRAM122の所定領域に記憶し、演出実行決定フラグをオン状態とした後、演出開始待ちタイマに演出開始までの期間に対応する期間を設定し、演出実行決定フラグをオフ状態として125SGS280に進む。
125SGS280において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(125SGS281)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(125SGS282)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、この実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(125SGS283)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(125SGS284)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(125SGS285)。
尚、本特徴部125SGでは、振動予告演出、操作予告演出、決め演出を実行するか否かを決定可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記以外の各種演出を実行可能としてもよい。また、スーパーリーチ変動パターン以外の変動パターンにおいて上記振動予告演出、操作予告演出、決め演出を実行可能としてもよい。
(振動確認制御処理)
次に、演出制御用CPU120が行う振動確認制御処理について、図10−22を用いて説明する。図10−22は、(A)は振動確認制御処理の内容を示すタイミングチャート、(B)は操作促進演出と振動確認制御処理との振動パターンの違いを示す図である。
演出制御用CPU120は、図8にて説明した演出制御メイン処理を開始したときに、CPU103が図4にて説明した遊技制御メイン処理におけるステップS6にて初期化処理(クリア処理)を実行したことを示す初期化コマンドを受信している場合、ステップS72の初期動作制御処理において、操作ユニット400の振動動作を確認可能な振動確認制御処理を実行するようになっている。
具体的には、図10−22(A)に示すように、初期動作制御処理における所定のタイミングta0において、プッシュボタン31B(スティックコントローラ31Aでもよい)の操作を有効とし、タイミングta2までの操作有効期間にプッシュボタン31Bの操作を検出するか否かを監視する。また、この操作有効期間において、ボタン用LED453Aを点滅発光させて、操作有効期間であることを報知する。
タイミングta0からタイミングta2までの間のタイミングta1においてプッシュセンサ35Bからの検出信号の入力があった場合、またはプッシュセンサ35Bからの検出信号の入力がないまま操作有効期間が終了した場合は、振動モータ430をONにして振動パターンVP−2に基づく振動を開始するとともに、ボタン用LED453Aを所定の発光色(例えば、白色など)で点灯してプッシュボタン31Bを視認可能状態に変化させる。これにより、操作ユニット400の振動及び発光が正常に行われるか否かを確認できるようになっている。
振動確認制御処理では、操作促進演出のように複数の振動パターンのうちからいずれかを選択するのではなく、一義的に振動パターンVP−2に基づいて振動を行うとともに、プッシュボタン31Bについては、予め設定された輝度で所定態様(白色点灯)にて点灯するようにしている。また、遊技者に対し大当りの可能性を振動により示唆することを目的としないため、振動強度が最も弱い「弱」の振動パターンVP−2を常時選択することで、振動による部材の破損等を好適に抑制できる。
尚、特徴部125SGでは、演出制御用CPU120は、演出制御メイン処理を開始したときに初期化コマンドを受信している場合、ステップS72の初期動作制御処理において振動確認制御処理を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、初期化コマンドを受信しているか否かにかかわらず振動確認制御処理を実行するようにしてもよい。また、ステップS72の初期動作制御処理において振動確認制御処理を実行する形態を例示したが、初期動作制御処理とは別個に振動確認制御処理を実行するようにしてもよい。
(各演出の動作例)
次に、各演出の動作例について、図10−23〜図10−24に基づいて説明する。図10−23は、(A)〜(H)はスーパーリーチにおける各演出の動作例を示す図である。図8−24は、(I)〜(K)はスーパーリーチにおける各演出の動作例を示す図である。
図10−23(A)に示すように、演出制御用CPU120は、スーパーリーチの変動パターンに基づく可変表示を開始したときに、振動予告演出の実行が決定している場合は振動予告演出を開始する。振動予告演出期間においては、ステップ125SGS277の振動予告演出決定処理にて決定された振動パターンに基づいて振動モータ430を駆動して操作ユニット400を振動させるとともに、振動に合わせてボタン用LED453Aを決定された発光色にて発光させる。
次いで、図10−23(B)に示すように、可変表示態様がノーマルリーチとなってから所定時間が経過したタイミングで、図10−23(C)に示すように、操作予告演出における操作促進演出を開始する。操作促進演出期間においては、ステップ125SGS278の操作予告演出決定処理にて決定された振動パターンに基づいて振動モータ430を駆動して操作ユニット400を振動させるとともに、振動に合わせてボタン用LED453Aを決定された発光色にて発光させる。また、ステップ125SGS278の操作予告演出決定処理にて決定された操作促進画像Z1を画像表示装置5に表示させて、遊技者に対し操作を促す。
操作促進演出期間T4においてプッシュセンサ35B(または操作位置検出センサ430B)の検出信号の入力があった場合、つまり、プッシュボタン31B(またはスティックコントローラ31A)の操作が検出されたとき、あるいはプッシュセンサ35Bの検出信号の入力がないまま操作促進演出期間T4が終了したときは、図10−23(D)に示すように、操作ユニット400の振動及びボタン用LED453Aの点灯を停止するとともに、操作促進画像Z1を消去してステップ125SGS278の操作予告演出決定処理にて決定されたカットイン画像Z2(示唆画像)を表示させることで、大当りの可能性を示唆する。
次いで、図10−23(E)に示すように、リーチはずれ態様を表示した後、図10−23(F)に示すように、再変動を開始した後、図10−23(G)に示すように、可変表示態様をスーパーリーチ表示態様とし、スーパーリーチ演出を開始する(図10−23(H)参照)。
そして、図10−24(I)に示すように、スーパーリーチ演出を開始してから所定時間が経過したタイミング(例えば、スーパーリーチ演出の後半)にて、ステップ125SGS279の決め演出決定処理にて決定された操作促進画像Z11を画像表示装置5に表示するとともに、決定された振動パターンに基づいて振動モータ430を駆動して操作ユニット400を振動させるとともに、振動に合わせてボタン用LED453Aを決定された発光色にて発光させることで、遊技者に対し操作を促す。尚、図10−24(I)では振動を実行しない振動パターンVP−1が決定されたことに基づき、ボタン用LED453Aを所定の発光色(例えば、白色)にて点灯している態様を例示している。
操作促進演出期間においてプッシュセンサ35B(または操作位置検出センサ430B)の検出信号の入力があった場合、つまり、プッシュボタン31B(またはスティックコントローラ31A)の操作が検出されたとき、あるいはプッシュセンサ35Bの検出信号の入力がないまま操作促進演出期間T4が終了したときは、可変表示結果が大当りの場合には、図10−24(J)に示すように、大当り報知画像Z12を画像表示装置5に表示し、また、予め定められた振動パターン(図10−21参照)に基づいて振動モータ430を駆動して操作ユニット400を振動させるとともに、振動に合わせてボタン用LED453Aを虹色発光させる大当り確定報知を行い、可変表示結果が大当りとなったことを遊技者に報知する。尚、発光演出や振動演出とともに可動体32を動作させる可動演出を複合して実行してもよい。
一方、可変表示結果がはずれの場合には、図10−24(K)に示すように、はずれ報知画像Z13を画像表示装置5に表示するはずれ確定報知を行い、可変表示結果がはずれとなったことを遊技者に報知する。尚、はずれの場合は、操作ユニット400の振動及びボタン用LED453Aによる虹色発光は行わない。
また、遊技者の操作を促す操作促進演出においては、実行期間T2において振動モータ430を駆動させるとともにボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T3において振動モータ430の駆動を停止させるとともにボタン用LED453Aを消灯する制御を5回繰返す態様にて振動演出を実行するのに対し、操作促進演出以外の振動予告演出においては、実行期間T5において振動モータ430を駆動させるとともにボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T6において振動モータ430の駆動を停止させるとともにボタン用LED453Aを消灯する制御を3回繰返す態様にて振動演出を実行する。すなわち、操作促進に振動演出を用いる場合と大当り予告として振動演出を用いる場合とで、振動態様を異ならせることで、遊技者は演出の違いを認識しやすくなる。
以上説明したように、特徴部125SGのパチンコ遊技機125SG001は、
発光手段(例えば、ボタン用LED453A)と、
前記振動手段(例えば、振動モータ430)による振動により、前記操作手段(例えば、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の振動態様とは異なる振動態様にて振動可能な被振動部(例えば、被振動部材457)と、
前記被振動部を視認困難とする視認困難状態と前記被振動部を視認可能とする視認可能状態とに変化可能な視認状態変化手段(例えば、反射膜475及びボタン用LED453A)と、
を備え、
少なくとも前記振動手段により前記操作手段を振動させるときに、前記視認状態変化手段を前記視認困難状態から前記視認可能状態に変化させ、前記発光手段により前記被振動部を照らすことが可能である(例えば、演出制御用CPU120が、振動予告演出、操作促進演出、大当り確定報知などを行うときに、振動モータ430による振動に合わせてボタン用LED453Aを発光させることで、反射膜475によりプッシュボタン31Bが視認困難状態から視認可能状態に変化して、被振動部材457の振動を視認可能となる部分。図10−10参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、スティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bを振動させるときに被振動部材457が視認可能となり、かつ、ボタン用LED453Aの光により被振動部材457が照らされることで、通常は視認できなかったプッシュボタン31Bの内部が視認可能となり、プッシュボタン31Bの操作面(アウターレンズ456の表面)の見え方が変わってから振動が開始されるため、遊技者に意外性を与えつつ、振動を視覚的に認識させることができる。
また、特徴部125SGのパチンコ遊技機125SG001は、
発光手段(例えば、ボタン用LED453A)と、
前記振動手段(例えば、振動モータ430)による振動により、前記操作手段(例えば、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の振動態様とは異なる振動態様にて振動可能な被振動部(例えば、被振動部材457)と、
を備え、
前記振動手段は、前記操作手段を間欠的に振動させることが可能であり、
前記発光手段は、少なくとも前記振動手段により前記操作手段を間欠的に振動させるときに、振動に応じて前記被振動部を照らすことが可能である(例えば、演出制御用CPU120が、振動予告演出期間T1において、実行期間T2において振動モータ430を駆動させるとともにボタン用LED453Aを点灯し、非実行期間T3において振動モータ430の駆動を停止させるとともにボタン用LED453Aを消灯する制御を5回繰返し行う部分など。図10−19参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、振動に応じてボタン用LED453Aの光により被振動部材457が照らされることで、遊技者に振動を視覚的、かつ、好適に認識させることができる。また、振動が間欠的に行われる、つまり、振動のON状態とOFF状態とが繰り返し行われることで、振動しているときとしていないときとが分かりやすくなる。
尚、振動を間欠的に行うとは、所定期間において振動を所定時間実行した後に振動を停止させる振動周期を繰り返し行うことであり、各振動周期における振動の実行時間と停止時間とは全て同じでもよいし、各振動周期における振動の実行時間と停止時間とが異なっていてもよい。
以上、本発明の実施の形態における特徴部125SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
(特徴部125SG変形例1)
次に、特徴部125SG変形例1について説明する。図10−25は、(A)〜(E)は振動と発光との関係の変形例を示すタイミングチャートである。
前記実施の形態では、振動と発光とが同期する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図10−25(A)に示すように、振動モータ430による振動とボタン用LED453Aの発光とが同タイミングで開始された後、振動モータ430による振動の終了タイミングよりもボタン用LED453Aの発光の終了タイミングの方が遅くなってもよい。
また、図10−25(B)に示すように、振動モータ430による振動とボタン用LED453Aの発光との終了タイミングは同タイミングであるが、振動モータ430による振動の開始タイミングよりもボタン用LED453Aの発光の開始タイミングの方が早くなってもよい。
また、図10−25(C)に示すように、振動モータ430による振動の開始タイミングよりもボタン用LED453Aの発光の開始タイミングの方が早く、かつ、振動モータ430による振動の終了タイミングよりもボタン用LED453Aの発光の終了タイミングの方が遅くなってもよい。
また、図10−25(D)に示すように、振動モータ430による振動の開始タイミングよりもボタン用LED453Aの発光の開始タイミングの方が遅く、かつ、振動モータ430による振動の終了タイミングよりもボタン用LED453Aの発光の終了タイミングの方が早くなってもよい。
また、図10−25(E)に示すように、振動モータ430による振動の開始タイミングよりもボタン用LED453Aの発光の開始タイミングの方が遅く、かつ、振動モータ430による振動の終了タイミングよりもボタン用LED453Aの発光の終了タイミングの方が遅くなり、次の振動周期に差し掛かるようになってもよい。
また、本特徴部125SGでは、振動モータ430による振動に合わせて、発光手段としてのボタン用LED453Aを複数色のうちいずれかにて発光させることで、大当りの可能性を示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ボタン用LED453Aの発光色だけでなく、例えば、輝度(光量)や点滅速度や点滅パターン等を異ならせることにより、ボタン用LED453Aの発光態様を異ならせるようにしてもよい。
(特徴部125SG変形例2)
次に、特徴部125SG変形例2について説明する。図10−26は、(A)は振動強度の変化についての変形例、(B)は決め演出におけるボタン用LEDの発光態様の変形例を示すタイミングチャートである。
前記実施の形態では、決め演出の大当り確定報知において振動モータ430による振動を実行するときに、PWM(Pulse Width Modulation)によるパルス幅変調制御においてデューティー比を変化させることにより振動強度を変化可能とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図10−26(A)に示すように、振動モータ430の回転速度を変化させることにより振動強度を変化可能としてもよい。また、振動モータ430はステッピングモータ以外のモータを用いてもよい。
また、前記実施の形態では、決め演出の大当り確定報知において振動モータ430による振動を実行するときに、ボタン用LED453Aの発光輝度は振動強度の変化によらず一定とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、振動強度の低下に応じて発光強度を高めるようにしてもよい。このようにすることで、発光強度を高めることで振動強度の低下を遊技者に目立たないようにすることができる。
また、前記実施の形態では、被振動部材457を視認困難とする視認困難状態と被振動部材457を視認可能とする視認可能状態とに変化可能な視認状態変化手段として、アウターレンズ456の内面全域に設けた反射膜475と、プッシュボタン31Bの内部を発光可能なボタン用LED453Aとから構成した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遮光部材を動作することにより視認困難状態と視認可能状態とに変化可能なシャッタ装置や、電源をOFF状態とON状態とに切り替えることで視認困難状態と視認可能状態とに変化可能な透過液晶表示装置なども視認状態変化手段に含まれる。
また、前記実施の形態では、視認困難状態と視認可能状態とに変化可能な視認状態変化手段と、被振動部材457を照らすことが可能な発光手段とがボタン用LED453Aにより兼用された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、視認状態変化手段としての発光手段と被振動部材457を照らすことが可能な発光手段とを別個の発光手段としてもよい。
また、前記実施の形態では、発光手段としてのボタン用LED453Aは、振動プレート454を透して被振動部材457を照らすことが可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、被振動部材457を直接照らすことが可能に設けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、被振動部としての被振動部材457は、透過性を有する合成樹脂材にて形成され、ボタン用LED453Aから内部に導光された光が出射されることで発光する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、被振動部は透過性部材にて形成されていてもよく、例えば、表面に反射膜(メッキ層)を形成して外部からの光を反射可能に構成されていてもよい。
また、前記実施の形態では、遊技者が操作可能な操作手段として、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bとが一体化された操作ユニット400を適用し、振動モータ430によりスティックコントローラ31Aとプッシュボタン31B双方が振動する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作手段は、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bのうちいずれか一方のみにて構成されていてもよいし、3以上の操作手段が一体化された操作手段でもよい。また、被振動部はプッシュボタン31Bにのみ設けられていたが、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ31Aにも設けられていてもよいし、スティックコントローラ31Aのみに設けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、遊技者が操作可能な操作手段として、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bとが一体化された操作ユニット400を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作手段は、引き操作が可能なスティックコントローラ31Aや、押圧操作が可能なプッシュボタン31Bに限定されるものではなく、回転操作が可能なジョグダイヤルや十字キーといった他の種々の操作手段であってもよい。
また、前記実施の形態では、各演出の実行期間において、振動強度や振動パターン及び発光色や点滅態様は変化しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出の途中で振動強度や振動パターン及び発光色や点滅態様等が変化するようにしてもよい。具体的には、例えば、プッシュボタン31Bの長押し操作や連打操作に基づいてレベル画像やキャラクタ画像の表示態様を変化させる操作予告演出を実行する場合などにおいて振動発光演出を実行する場合、長押し操作や連打操作によりレベル画像やキャラクタ画像の表示態様が変化することに応じて、振動態様や発光態様が変化するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、振動と発光による振動発光演出を、振動予告演出や操作促進演出にて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の演出における任意のタイミングにて実行可能である。例えば、振動発光演出は、操作手段の操作を促す操作促進演出において実行するものだけでなく、大当り確定報知のように、操作手段の操作に基づいて実行されるようにしてもよい。
(特徴部150SGに関する説明)
次に、特徴部150SGのパチンコ遊技機125SG001の構成について、図11−1〜図11−46に基づいて説明する。図11−1は、特徴部125SGのパチンコ遊技機を示す背面図である。図11−2は、パチンコ遊技機を斜め前から見た状態を示す斜視図である。図11−3は、パチンコ遊技機を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図11−4は、パチンコ遊技機を示す右側面図である。図11−5は、図11−1のD−D断面図である。図11−6は、開閉扉を示す正面図である。図11−7は、開閉扉を示す分解斜視図である。
図11−1〜図11−5に示すように、パチンコ遊技機125SG001は、遊技機用枠3を、左側辺を中心として開閉可能に支持する四角枠状の外枠60を有し、遊技場に設置された遊技島(図示略)に外枠60を固定することにより遊技島に設置できるようになっている。
遊技機用枠3の背面上部には、遊技島(図示略)の内部に設けられた遊技球の循環経路から補給装置(図示略)を介して供給される遊技球を貯留可能な貯留部を形成する球タンク形成部211と、球タンク形成部211に貯留された遊技球を左側に向けて誘導する第1誘導通路を形成する第1誘導通路形成部202と、からなる第1通路形成体203が、遊技機用枠3の上辺部3Aに沿うように左右方向に延設されている。また、第1誘導通路形成部202の上方位置には、後述するターミナル基板210が設けられている。
また、第1誘導通路形成部202により左側に誘導された遊技球を下方に誘導する第2誘導通路を形成する第2誘導通路形成部204と、第2誘導通路形成部204により誘導された遊技球を払出すことが可能な払出部を構成する払出装置200と、払出装置200により払出された遊技球を上皿に誘導する、つまり、遊技者に遊技球を払出すための払出通路を形成する払出通路形成部205と、第2誘導通路形成部204により誘導された遊技球を払出装置200から払出通路形成部205に払出すことなく、パチンコ遊技機1の外部に排出するためにパチンコ遊技機1の背面側下部に設けられた図示しない排出部(図示略)に誘導する球抜き通路を形成する球抜き通路形成部206と、からなる第2通路形成体207が、遊技機用枠3の背面左側辺部に沿うように上下方向に延設されている。
払出装置200は、略直方体状に形成されるケース体からなり、内部には遊技球を所定球数(例えば、1球)ずつ払い出すためのスプロケット、該スプロケットを回転させるための払出モータ、遊技球の流路を払出通路と球抜き通路とに切り替え可能な切替弁、該切替弁の切り替え操作を行うための操作レバー等が設けられている。また、遊技機用枠3の背面下部には、電源基板91が収納された基板ケース91Aや払出制御基板37が収納された基板ケース37A等が設けられている。
尚、本実施の形態では、第2誘導通路の所定個所に遊技球を検出可能な球切れスイッチ(図示略)が設けられており、CPU103は、球切れスイッチ(図示略)からの検出信号の入力状態に基づいて、払出装置200の上流側の第2誘導通路に払出すための遊技球があるか否かを常時監視している。そして、球切れスイッチ(図示略)のオフ状態が所定時間以上継続した場合、球詰まりなど何らかの理由で遊技球が払出装置200に供給されていない、つまり、補給エラーが発生したと判定し、払出装置200による払出動作を中止する。また、主基板11に接続される所定の表示器(図示略)にて補給エラー表示を行うとともに、補給エラーコマンドを演出制御基板12に出力することで、演出制御用CPU120に開閉扉70A,70Bの前面所定個所に設けられた遊技効果ランプ9をエラー態様にて発光させるなどして、補給エラーが生じている旨の報知処理を実行可能である。
遊技機用枠3の略中央部に形成された開口部には、遊技機用枠3の前面側から遊技盤2が着脱可能に配置される。遊技盤2は、前述した盤面板及びスペーサ部材からなる板状体(図示略)と、板状体の前面側に設けられる各種遊技用部品(例えば、障害釘や入賞装置など)や、板状体の背面側に設けられる画像表示装置5、可動体32を有する演出装置や、演出制御基板12が収納された基板ケース12A、主基板11が収納された基板ケース11A等の電子部品や、板状部及び演出装置や電子部品等を保護するカバー体220と、を含む構造体とされている。
図11−4に示すように、遊技機用枠3の背面に設けられた第1通路形成体203、第2通路形成体207、カバー体220は、遊技機用枠3により外枠60を閉鎖した状態において、外枠60よりも後方に突出する。特に第1通路形成体203は、球タンク形成部211の上面開口が遊技機用枠3の背面上部における外枠60の上板の後方位置に配置されるように設けられていることで、パチンコ遊技機1の外枠60を遊技島(図示略)に固定した状態において、遊技島の上方の循環経路から補給装置(図示略)を介して球タンク形成部211に遊技球を供給できるようになっている。
図11−5及び図11−6に示すように、窓部71は、透明なアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材からなり、開閉扉70Aを閉鎖したときに盤面板の前面側に該盤面板に対し平行に配置される後透過板71Aと、非透光性の合成樹脂材により後透過板71Aの周囲に枠状に形成された枠体とからなる第1構成部72Aと、第1構成部72Aから遊技盤2(遊技領域Y)と反対側(遊技者側)に突出し、透明なガラス材からなる前透過板71Bと、非透光性の合成樹脂材により筒状に形成された周壁部71Cと、からなる第2構成部72Bと、からなる窓部ユニット72にて構成されている。前透過板71Bは、上部が前方に傾斜するように後透過板71Aの前側に配置されている。
窓部ユニット72は、開閉扉70Aの背面側から第2構成部72Bを開閉扉70Aの開口73に挿入し、第1構成部72Aを開閉扉70Aに取付けることで開閉扉70Aに組付けられる。開閉扉70Aに組付けられた状態において、第2構成部72Bの後透過板71Aが開閉扉70Aの前面よりも前側に位置するように前方に突出する。
下方の開閉扉70Bの前面には、遊技球を貯留可能な上皿93と、操作ユニット400と、打球操作ハンドル30と、が主に設けられている。また、開閉扉70Bの右側には施解錠装置95が設けられており、開閉扉70Bを遊技機用枠3の下部を閉鎖する閉鎖位置にて所定のキー操作により施解錠操作することにより、遊技機用枠3の下部を開閉できるようになっている。また、上方の開閉扉70Aを閉鎖した状態で下方の開閉扉70Bを施錠することで、上方の開閉扉70Aも開放不能となり、下方の開閉扉70Bを解錠して開放することで、上方の開閉扉70Aも開放可能となる。
また、パチンコ遊技機125SG001の前面には、窓部71(遊技領域Y)、上皿93及び操作ユニット400を囲むように正面視縦長四角枠状をなす発光部が設けられており、遊技効果ランプ9により発光可能とされている。発光部は、窓部71の上方に配置される左右方向を向く発光部500Hと、発光部500Hの左右端からそれぞれ下方に向けて外側に傾斜する発光部500HL,500HRと、窓部71の左右側に配置され上下方向を向く発光部500L,500Rと、発光部500L,500R各々の下端から下方に向けて中央寄りに傾斜する発光部500LL,500LRと、を有する。
図11−4に示すように、上方の発光部500H及び下方の発光部500LL,500LRの下端部は、左右の発光部500L,500Rよりも前方に位置しており、発光部500HL,500HRは、上方から下方に向けて後外側に傾斜し、発光部500LL,500LRは、上方から下方に向けて前内側に傾斜している。詳しくは、左右の発光部500L,500Rから上方の発光部500Hまでの前後寸法L10は、左右の発光部500L,500Rから下方の発光部500LL,500LRの下端までの前後寸法L11よりも長寸とされている(L10>L11)。また、発光部500Hよりも窓部71の上縁の方がやや前方に位置している。つまり、窓部71は、開閉扉70Aの前面に設けられる発光部500H,500HL,500HR,500L,500Rよりも前方に突出するように設けられている。
また、発光部500H,500HL,500HRと窓部71との間には、スピーカ8L,8Rと、スピーカ8L,8Rの前面を覆うスピーカカバー501が設けられており、発光部500Hと窓部71との間には、前方に開放する側面視略三角形状をなす空間部が形成されている。
(発光部500H,500HL,500HR)
次に、発光部500H,500HL,500HRの構成について、図11−7〜図11−20に基づいて説明する。図11−8は、発光部の構成を示す分解斜視図である。図11−9は、(A)はアウターレンズ、(B)はインナーレンズ、(C)はリブレンズの要部を示す斜視図である。図11−10は、図11−6のE−E断面図である。図11−11は、リブレンズとLED基板との関係を示す概略正面図である。図11−12は、(A)は図11−11のO−O断面図、(B)は(A)の要部拡大図、(C)は(B)のP−P断面図である。図11−13は、図11−6のF−F断面図である。図11−14は、図11−6のG−G断面図である。図11−15は、(A)〜(D)は発光部の発光態様を示す説明図である。図11−16は、図11−6のH−H断面図である。図11−17は、図11−10のI−I断面図である。図11−18は、図11−6のJ−J断面図である。図11−19は、発光部の発光態様を示す説明図である。図11−20は、発光部の発光態様を示す説明図である。
尚、以下において、発光部500H,500HL,500HR,500L,500R,500LL,500LRは、ほぼ同様の構成であるため、以下においては、発光部500H,500HL,500HRについて説明し、発光部500L,500R,500LL,500LRの詳細な説明は省略する(図11−17、図11−18参照)。
図11−8に示すように、発光部500H,500HL,500HRは、開閉扉70Aの前面上部に取付けられ、前面に複数の枠用LED511,512(遊技効果ランプ9)が設けられたLED基板502H,502HL,502HRと、LED基板502H,502HL,502HRの前面側に配置されるリブレンズ503と、リブレンズ503の前面側に配置されるインナーレンズ504と、インナーレンズ504の前面側に配置されるアウターレンズ505と、アウターレンズ505の前面側に配置されるフレーム部材506と、から主に構成されている。リブレンズ503、インナーレンズ504、アウターレンズ505は、透過性を有する合成樹脂材にて構成され、フレーム部材506は非透過性を有する合成樹脂材にて構成されている。
また、特徴部125SGでは、枠用LED511は7色に発光可能なフルカラーLED、枠用LED512は白色にのみ発光可能な発光ダイオード(LED)が用いられている。
図11−8〜図11−18に示すように、LED基板502Hは、正面視横長長方形状をなし、前面上部には複数の枠用LED511が左右方向に所定間隔おきに複数設けられ、前面下部には複数の枠用LED512が左右方向に所定間隔おきに複数設けられており、上方から下方に向けて後側に傾斜するように設けられている。また、LED基板502HL,502HRは、正面視で「ハ」の字をなすように配置され、前面外側には複数の枠用LED511が上下方向に所定間隔おきに複数設けられ、前面内側には複数の枠用LED512が左右方向に所定間隔おきに複数設けられており、上方から下方に向けて後側に傾斜するように設けられている。
リブレンズ503は、LED基板502H,502HL,502HRに対し略平行に配置される板状の第1導光部503Aと、第1導光部503Aに対し非直交状態で交差するように該第1導光部503Aの前面から前方に向けて略水平に突出するように延設された板状の第2導光部503Bと、から構成されており、第1導光部503Aと第2導光部503Bとの接合部における各枠用LED511に対応する位置には前後に貫通する入光部形成用孔部520が形成されており、該入光部形成用孔部520が形成されることにより、第2導光部503Bの後端に枠用LED511からの光が入光可能な入光部521が複数形成されている。
特に、図11−12及び図11−13に示すように、LED基板502Hの複数の枠用LED511各々に対応して設けられた入光部521は、後方に向けて上側に傾斜するとともに、平面視において後方に向けて開口する、つまり、左右方向の中央部が第2導光部503B側(前方)に向けて突出する湾曲面状の入光面として形成されている。尚、特に図示しないが、LED基板502HL,502HRの複数の枠用LED511各々に対応して設けられた入光部521は、後方に向けて外側に傾斜するとともに、側面視において後方に向けて開口する、つまり、左右方向の中央部が第2導光部503B側(前方)に向けて突出する湾曲面状の入光面として形成されている。
また、図11−12(C)に示すように、枠用LED511は、第2導光部503Bにおける導光方向である前方向に対し交差する前下方向に向けて光を照射可能に設けられており、入光部521の入光面は、後方に向けて上側に傾斜する傾斜面とされている。そして、枠用LED511からの入射光の入光面(境界面)の法線Tに対する入射角θ1が90度未満(θ<90度)であり、入光部521に入光した光の入光面(境界面)の法線Tに対する屈折角θ2が入射角θ1よりも小さくなるため(θ1>θ2)、入光部521に入光した光は入光部521にて前側に屈折して前方に向けて略水平に導光される。つまり、リブレンズ503は、枠用LED511に対して枠用LED511からの光が入光部521にて発光部522側に屈折して第2導光部503Bの内部を該発光部522に向けて直線的に導光される角度に配置されることで、入光部521に入光した光は、略水平な第2導光部503Bの表面に沿うように前方に向けて直線的に導光されるため、第2導光部503Bの内部において全反射を繰り返したり、該第2導光部503Bの表面から出射するなどして光量が減衰し難くなっている。
尚、入射角θ1や屈折角θ2の角度は、入光部521に入光した光が前方に向けて略水平に導光されるようになればよく、種々に変更可能である。また、枠用LED511からの光の一部は、入光面(境界面)にて後下方に反射して第1導光部503Aの下部に入光したり、枠用LED511から入光部521の下方を通過して後述するインナーレンズ504の内壁部504Aに入光したりする。
また、第2導光部503Bにおける入光部521と反対側の前端には、第2導光部503Bにて導光された光により発光する発光部522が形成されている。発光部522は、縦断面視において前方に向けて開口する、つまり、上下方向の中央部が第2導光部503B側(後方)に向けて突出する湾曲面状をなすとともに、長手方向(左右方向に)に向けて凹凸部が複数形成されている。よって、発光部522は、第2導光部503Bにて導光された光が出射する際に凹凸部にて拡散されるとともに、前面が凹む湾曲面状をなしていることで上下方向に広がるように出射されることで発光する。
インナーレンズ504は、リブレンズ503の第2導光部503Bを覆うように後面が開口する箱状に形成され、後端は第1導光部503Aの前面に当接または近接するように配置される。第2導光部503Bの内側(例えば、遊技領域Y側)に配置される内壁部504Aの外面には、長手方向に向けて複数形成された凹凸部からなる光拡散部531が形成されている。また、第2導光部503Bの前面側に配置される前壁部504Bの前面には、上下方向の中央部が前方に向けて突出するように湾曲する湾曲部532が形成されている。
アウターレンズ505は、インナーレンズ504を覆うように後面が開口する箱状に形成され、特に、図11−14に示すように、第2導光部503Bの内側(例えば、遊技領域Y側)に配置される板状の内壁部505Aは、後端が第1導光部503Aの下方位置において枠用LED512に近接するように配置されていることで、後端に枠用LED512からの光が入射される入光部541が形成されている。入光部541は、LED基板502Hの前面に沿うように左右方向に延設されている。
また、枠用LED512は、枠用LED511と共通のLED基板502Hの前面に、枠用LED511と略同じ前下方向に向けて照射可能に設けられており、入光部541の入光面は後方に向けて下側に傾斜する傾斜面とされ、LED基板502Hの前面に対し略平行をなしている。よって、枠用LED512からの入射光は入光面(境界面)に略垂直に入射し、入光部541に入光した光は内壁部505Aの内部にて全反射を繰り返しながら前方に向けて導光されるようになっている。
また、内壁部505Aの外側(例えば、遊技領域Yと反対側)の表面には、内壁部505A内を前方に向けて導光する光を反射して内側(例えば、遊技領域Y側)の表面から出射させるための複数の凹部540Aからなる反射部540が形成されている。つまり、内壁部505Aにおける入光部541と反対側の前端との間における内側(例えば、遊技領域Y側)の表面は、内壁部505Aにて導光された光により発光する発光部542とされている。凹部540Aは、前後左右方向に複数形成され、枠用LED512から遠ざかるにつれて凹部540Aの深さが浅くなるように形成されていることで、後側の方が前側よりも反射面積が広いことにより明るくなり、枠用LED512から遠ざかるにつれて反射光量が小さくなるように設けられている。
尚、本実施の形態では、反射部540は複数の凹部540Aにて構成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スタンパーやインジェクションにより内壁部505Aの外側(例えば、遊技領域Yと反対側)の表面に凹凸部をつける成型方式にて構成してもよいし、アクリル板に白色インクで反射ドットを印刷したシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着材で貼り付けた貼着ドット方式や、溝加工方式等により反射部540を構成しても良い。
また、内壁部505Aの先端から上方に屈曲する前壁部505Bは、インナーレンズ504の前壁部504Bの前側を覆うように配置されている。尚、前壁部505Bには反射部等は形成されていないため発光しない。
(発光部500Hの発光例)
次に、発光部500Hの発光例を図11−15に基づいて説明する。尚、図11−15では、説明の便宜上、発光部500Hをやや下方から見上げるように視認したときの発光態様が示されている。
図11−15(A)に示すように、発光部500Hに対応する枠用LED511,512がともに消灯しているときは、発光部500Hの前方から前壁部504B,505Bを透して内部のリブレンズ503の発光部522を視認できるようになっている。前壁部504Bの前面には湾曲部532が形成されていることで、リブレンズ503の発光部522を真正面から見たときだけでなく、やや下側から見上げて見たときにも光の屈折により発光部522を視認しやすくなっている。
図11−15(B)に示すように、発光部500Hに対応する複数の枠用LED511を点灯すると、枠用LED511の光は前下方に向けて出射される。入光部521は、後方に向けて上側に傾斜するように形成され、枠用LED511からの光は入光部521に対して直交する方向でなく入光部521に対し斜めに入射されることで、入光部521にて屈折して第2導光部503Bの内部において光が該第2導光部503Bの延設方向(例えば、図11−15(B)中の矢印で示す方向)に向けて直線的に誘導され、先端の発光部522まで全反射を行うことなく直線的に移動するため、発光部522における発光強度の低下が抑制される。
また、図11−12(A)(B)に示すように、各枠用LED511から対応する入光部521に入光した光は、入光部521にて左右方向に広がるように導光され、これにより発光部522における各入光部521に対応する部分が点光りすることが抑制されるため、発光部522は左右方向に向けて略均等に面発光する。また、左右に隣り合う2つの枠用LED511のうち一方を所定発光色にて発光させ、他方を所定発光色とは異なる発光色にて発光させたときに、発光部522における2つの枠用LED511の間にて色が混ざり合いやすくなるので、例えば、虹色に発光させるときなどにおいてグラデーション効果を生じさせることが可能となる。
尚、枠用LED511は複数色(例えば、7色など)の発光色にて発光可能なフルカラーLEDである一方で、枠用LED512は単色(例えば、白色など)の発光色にて発光可能な単色LEDとしている。このようにすることで、単色にて発光可能な枠用LED512の方が枠用LED511よりも同じ電流値を流しても輝度が高く、また、高い電流を流すことができることで輝度が高いため、発光部522よりも面積が広い発光部542を好適に明るくすることができる。
また、発光部522は、湾曲面状に形成されているとともに、凹凸部が形成されていることにより、出射される光が上下左右方向に拡散される。また、インナーレンズ504の湾曲部532が凸レンズとして機能することで上下方向に拡散され、アウターレンズ505の前壁部505Bを透過して前方に出射される。また、インナーレンズ504の前壁部504Bに入光した光の一部は内壁部504Aまで導光され、光拡散部531から前下方に向けて光が出射されることで、反射部540の一部が弱く発光する。
一方、図11−15(C)に示すように、発光部500Hに対応する複数の枠用LED512を点灯すると、枠用LED512から前下方に向けて光が出射され、入光部541に対し略直交する方向に入光する。入光部541に入光した光は、内壁部505Aの内部にて前方に向けて全反射しながら導光され、複数の反射部540にて反射して内側(例えば、遊技領域Y側)の表面から前下方に向けて出射され、複数の凹部540Aが各々点状に発光することで、内壁部505Aの内側(例えば、遊技領域Y側)の表面が面発光する。また、枠用LED512から遠ざかるにつれて凹部540Aの深さが浅くなる(反射面が小さくなる)ように形成されていることで、後側の方が前側よりも明るくなる。
図11−15(D)に示すように、枠用LED511と枠用LED512を共通の期間にて点灯することで、前方に向けて光が出射される発光部522と、前下方に向けて光が出射される発光部542との双方が発光する。一のLED基板502Hの前面に同方向に光を照射可能に設けられた2つの枠用LED511,512のうち、一方の枠用LED511からの光により前方に突出する発光部500Hの前面の発光部522が発光する一方で、他方の枠用LED512からの光により前方に突出する発光部500Hの前下面の発光部522が発光する。
このように、同方向に光を照射可能に設けられた2つの枠用LED511,512のうち、一方の光を第1導光部材であるリブレンズ503により導光して一面(例えば、前面)を発光し、他方の光を第2導光部材であるアウターレンズ505により導光して一面とは異なる他面(例えば、前下面)を発光させることができるため、演出効果を好適に高めることができる。
また、演出制御用CPU120は、図11−15(B)に示すように、枠用LED511のみを点灯する発光パターンと、図11−15(C)に示すように、枠用LED512のみを点灯する発光パターンと、図11−15(D)に示すように、枠用LED511と枠用LED512の双方を共通の期間にて点灯する発光パターンとを実行可能である。加えて、複数の枠用LED511や複数の枠用LED512各々の発光色を変化可能とすることで、発光パターンをより増加させることができるため、演出効果を高めることが可能である。
尚、図11−16及び図11−17に示すように、正面視略「ハ」の字状に配置される発光部500HL,500HRは、発光部500Hと構成はほぼ同一であり、リブレンズ503の第1導光部503Aは、正面を向くLED基板502HL,502HRに対し略平行に配置され、第2導光部503Bは第1導光部503Aに対し非直交状態で交差するように前外方に突出するように配置される。また、図11−18に示すように、上下方向に延びる発光部500L,500Rは、発光部500Hと構成はほぼ同一であり、リブレンズ503の第1導光部503Aは、正面を向くLED基板502HL,502HRに対し略平行に配置され、第2導光部503Bは第1導光部503Aに対し直交するように前方に突出するように配置される。
図11−19及び図11−20に示すように、発光部500H,500HL,500HR,500L,500R,500LL,500LRに対応する枠用LED511,512を点灯すると、窓部71(遊技領域Y)及び上皿93の周囲が枠状に発光する。また、ボタン用LED453Aが点灯することでプッシュボタン31Bが発光し、スティック用LED416Aが点灯することでスティックコントローラ31Aが点灯する。
各発光部500H,500HL,500HR,500L,500R,500LL,500LRにおいて、枠用LED511からの光は、リブレンズ503の前面の発光部522から前方に向けて出射される一方で、枠用LED512からの光は、各アウターレンズ505の内側面の発光部542から窓部71(遊技領域Y)側に向けて出射される。
また、各発光部500H,500HL,500HR,500L,500R,500LL,500LRは、前方に突出する枠状の凸部にて形成され、これらの前面(発光部522)と内側面(発光部542)とが発光可能である。よって、前面側を向く枠線状の発光部522により遊技者Gの周囲を照らすとともに、内側面を向く発光部542により遊技者G側を照らすことができるため、遊技者以外の遊技客と遊技者の双方に対し光による演出を好適に提供することができる。詳しくは、発光部522は正面視において枠線状に発光する一方で、発光部542は、前方に向けて遊技領域Y側に向けて傾斜する傾斜面状に発光する。
また、開閉扉70Aの前面から前方に突出する第2構成部72B(図11−7参照)は、周壁部71Cが非透過性部材にて構成されているため、発光部542から周壁部71Cに向けて出射された光は全て反射してしまう形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図11−21(A)に示すように、周壁部71Cを透過性部材にて構成してもよい。この場合、発光部542からの光が周壁部71Cを透して後透過板71Aと前透過板71Bとの間に形成された空間に進入可能となるため、例えば、該空間に移動してきた可動体32等を発光部542からの光により照らすこと等が可能となる。
また、特徴部150SGでは、第1構成部72Aに対し第2構成部72Bが前方に突出する窓部ユニット72を開閉扉70Aに設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図11−21(B)に示すように、第1構成部72Aに対し第2構成部72Bが前方に突出しない窓部ユニット72を開閉扉70Aに設けてもよい。
(特徴部150SGの作用効果)
以上説明したように、特徴部150SGのパチンコ遊技機125SG001は、枠用LED511と、枠用LED511からの光を導光可能なリブレンズ503と、を備え、リブレンズ503は、枠用LED511からの光が入光される入光部521と、入光部521から入光した光を導光する第2導光部503Bと、第2導光部503Bにおける入光部521と反対側に配置され、第2導光部503Bにより導光された光により発光する発光部522と、を有し、枠用LED511は、入光部521に対し交差する方向に向けて光を照射可能であり、枠用LED511からの光は、入光部521にて発光部522側に屈折して第2導光部503Bの内部を該発光部522に向けて直線的に導光される。
この特徴によれば、枠用LED511からの光を、光の屈折を利用して入光部521に入光した光を発光部522まで好適に導光させることができる。また、枠用LED511からの光を入光部521に対し垂直に入光させる場合、発光部522の正面側から第2導光部503Bを透して枠用LED511が視認可能となってしまうが、光の屈折を利用して入光部521に入光させることで枠用LED511が目立ちにくくなるとともに、発光部522を点光りさせることなく均一に面発光させることができる。
また、第2導光部503Bは板状に形成され、入光部521は第2導光部503Bの後端側に設けられ、発光部522は第2導光部503Bの前端側に設けられていることで、入光した光を発光部522まで好適に導光させることができる。
また、発光部522は、第2導光部503B側に突出する湾曲面状に形成され、発光部522から出射された光を透過可能な前壁部504Bを有するインナーレンズ504をさらに備え、前壁部504Bには、発光部522と反対側に突出する湾曲面状の湾曲部532が形成されていることで、発光部522から光を好適に拡散して出射させることができるとともに、発光部500Hの前面側から前壁部504Bを透して発光部522が大きく見えるようになる。
また、リブレンズ503は、複数の枠用LED511各々に対応する複数の入光部521を有し、複数の入光部521は、入光した光が発光部522に向けて隣接する他の入光部521側に広がるように設けられている。この特徴によれば、発光部522における2つの入光部521,521の間に対応する部分にも光が導光されやすくなるため、発光部522が点光りすることを抑制して、左右方向に極力均一に発光させることができる。
また、演出制御用CPU120は、複数の枠用LED511のうち少なくとも一の枠用LED511と、該一の枠用LED511に隣り合う他の枠用LED511と、を異なる発光色にて発光させることが可能である。この特徴によれば、発光部522における2つの枠用LED511の間に対応する部分にて色が混ざり合うため、グラデーション効果を生じさせることができる。
(変形および応用に関する説明)
前記実施の形態では、導光手段として、アウターレンズ505内に収納されるリブレンズ503を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、インナーレンズ504やアウターレンズ505を適用してもよい。また、導光手段はアウターレンズ505などにより覆われていなくてもよい。
また、前記実施の形態では、開閉扉70Aの前面側に設けられた枠用LED511からの光を導光可能な導光手段としてリブレンズ503を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光手段は、開閉扉70A,70B以外の個所(例えば、遊技盤2に設けられた入賞装置(遊技用装置)や、遊技盤2の背面側などに設けられた演出装置など)に設けられた発光手段からの光を導光可能なものであってもよい。
また、前記実施の形態では、導光手段としてのリブレンズ503は、入光部521から入光した光を導光する導光部としての第2導光部503Bとは別に第1導光部503Aを有していたが、第1導光部503Aを有していなくてもよい。
また、前記実施の形態では、LED基板502Hが下方に向けて後側に傾斜するように設けられていることにより、枠用LED511は前下方に向けて光を照射可能に設けられていた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光手段からの光が入光部にて屈折して発光部まで直線的に導光されるようになっていれば、発光手段の照射方向や入光部の向きは任意であり、上記実施の形態に例示したものに限定されるものではない。
また、前記実施の形態では、第2導光部503Bの後端に入光部521が設けられ、第2導光部503Bの前端に発光部522が設けられた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、導光部の左端(右端)に入光部が設けられ、導光部の右端(左端)に発光部が設けられていてもよいし、導光部の上端(下端)に入光部が設けられ、導光部の下端(上端)に発光部が設けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、入光部521に入光して屈折した光が第2導光部503Bの表面に全反射することなく導光される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、入光部521に入光して屈折した光の少なくとも一部が発光部522まで直線的に導光されるように入射角θ1と屈折角θ2とが設定されていれば、入光部521に入光して屈折した光の一部が第2導光部503Bの表面に全反射しながら導光されたり、一部が表面から出射してもよい。つまり、「導光部の内部を発光部に向けて直線的に導光される」とは、入光部521に入光して屈折した光の少なくとも一部が、第2導光部503Bの表面に対し平行または略平行に導光されるようになっていればよい。
(特徴部150SGの作用効果)
また、特徴部150SGのパチンコ遊技機125SG001は、枠用LED511からの光を導光可能なリブレンズ503と、枠用LED512からの光を導光可能なアウターレンズ505と、を備え、リブレンズ503は、枠用LED511からの光が入光される入光部521と、入光部521から入光した光を導光する第2導光部503Bと、第2導光部503Bにおける入光部521の反対側に配置され、第2導光部503Bにより導光された光により発光する発光部522と、を有し、アウターレンズ505は、枠用LED512からの光が入光される入光部541と、入光部541から入光した光を導光する内壁部505Aと、内壁部505Aにより導光された光により発光する発光部542と、を有し、内壁部505Aは、第2導光部503Bに重なるように配置され、入光部541から入光した光を反射する反射部540を有し、発光部542は、反射部540により反射された光により発光部522とは異なる方向に向けて発光する。
この特徴によれば、所定方向(前下方)に光を照射可能な2つの枠用LED511,512のうち、枠用LED511により発光部522を発光させるとともに、枠用LED512により発光部542を発光部522とは異なる方向に向けて発光させることができる。
また、反射部540は、入光部541から遠ざかるにつれて反射光量が小さくなるように設けられている。この特徴によれば、遊技者から見て奥側を明るくすることができる。また、発光部522は板状の第2導光部503Bの前端面から出射される光により発光する一方で、発光部542は板状の内壁部505Aの表面から出射される光により発光することで、発光面積や発光態様が異なるため、例えば、外側の発光部522はパチンコ遊技機125SG001の正面を装飾などに好適に利用できる一方で、内側の発光部542は遊技者側に向けて発光されるため演出などに好適に利用できる。
また、第2導光部503Bと内壁部505Aとは板状に形成され、第2導光部503Bにおける後端側に入光部521が設けられ、前端側に発光部522が設けられ、発光部542は、内壁部505Aにおける第2導光部503Bと反対側の表面に設けられ、枠用LED512は、枠用LED511よりも高い輝度の光を照射可能である。この特徴によれば、発光部522より広い発光部542を好適に面発光させることができる。
また、第2導光部503Bと内壁部505Aとは板状に形成され、アウターレンズ505は、リブレンズ503を覆うように設けられ、内壁部505Aは、発光部522に重なるように設けられ発光部522から出射された光を透過可能な前壁部505Bを有する。この特徴によれば、枠用LED512を利用してリブレンズ503を保護しつつ、リブレンズ503とアウターレンズ505とで異なる方向に発光させることができる。
また、発光部522は、入光部521側に突出する湾曲面状に形成され、発光部522に重なるように設けられ該発光部522から出射された光を透過可能な前壁部504Bを有するインナーレンズ504をさらに備え、前壁部504Bは、発光部522と反対側に突出する湾曲面状に形成されている。この特徴によれば、発光部522から光を好適に拡散して出射させることができるとともに、前壁部504Bを透して発光部522が大きく見えるようにすることができる。
また、リブレンズ503は、複数の枠用LED511各々に対応する複数の入光部521も入光部521を有し、複数の入光部521は、入光した光が発光部522に向けて隣接する他の入光部521側に広がるように設けられている。この特徴によれば、2つの入光部521の間に対応する部分にも光が導光されやすくなるため、発光部522が点光りすることを抑制できる。
また、複数のうち少なくとも一の枠用LED511と、該一の枠用LED511に隣り合う他の枠用LED511と、を異なる発光色にて発光させることが可能である。この特徴によれば、2つの発光部522の間に対応する部分にて色が混ざり合うため、グラデーション効果を生じさせることができる。
(変形および応用に関する説明)
前記実施の形態では、第1導光手段としてリブレンズ503を適用し、第2導光手段としてアウターレンズ505を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光手段としてアウターレンズ505を適用し、第2導光手段としてリブレンズ503を適用してもよい。また、第1導光手段や第2導光手段にインナーレンズ504や他の部材を適用してもよい。
また、前記実施の形態では、開閉扉70Aの前面側に設けられた枠用LED511からの光を導光可能な第1導光手段としてリブレンズ503を適用し、枠用LED512からの光を導光可能な第2導光手段としてアウターレンズ505を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光手段や第2導光手段は、開閉扉70A,70B以外の個所(例えば、遊技盤2に設けられた入賞装置(遊技用装置)や、遊技盤2の背面側などに設けられた演出装置など)に設けられた発光手段からの光を導光可能なものであってもよい。
また、前記実施の形態では、第1導光手段としてのリブレンズ503は、入光部521から入光した光を導光する第1導光部としての第2導光部503Bとは別に第1導光部503Aを有していたが、第1導光部503Aを有していなくてもよい。
また、前記実施の形態では、LED基板502Hが下方に向けて後側に傾斜するように設けられていることにより、第1発光手段としての枠用LED511や第2発光手段としての512はそれぞれ所定方向(前下方)に向けて光を照射可能に設けられていた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1発光手段と第2発光手段の光の照射方向は任意であり、双方の照射方向が同一または略同一であれば、前下方以外の方向に光を照射可能であってもよい。さらに、第1発光手段と第2発光手段は、それぞれ別個の基板に設けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、第1発光手段としての枠用LED511からの光が第1入光部としての入光部521にて屈折して第1発光部としての発光部522まで直線的に導光される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1発光手段から第1入光部に入光した光が屈折して第1発光部まで直線的に導光されるようになっていなくてもよい。
また、前記実施の形態では、第1導光部としての第2導光部503Bの内側(遊技領域Y側)に第2導光部としての内壁部505Aが重なるように配置される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光部としての第2導光部503Bの外側(遊技領域Yと反対側)に第2導光部としての内壁部505Aが重なるように配置され、発光部542は遊技領域Yの外側に向けて発光するように設けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、第2入光部から入光した光を導光する第2導光部は、入光部541から入光した光を導光する、アウターレンズ505の一部である内壁部505Aにて構成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2導光部のみからなる透過性部材にて構成されていてもよい。
(開閉扉70B)
次に、開閉扉70Bの構成について、図11−22〜図11−28に基づいて説明する。図11−22は、開閉扉の前面側の構成を示す分解斜視図である。図11−23は、操作ユニットを示す縦断面図である。図11−24は、(A)はプッシュボタンが原点位置に保持されている状態、(B)は操作位置まで押圧された状態、(C)はスティックコントローラが操作位置まで移動したときの状態を示す断面図である。図11−25は、(A)はプッシュボタンの視認困難状態、(B)は視認可能状態を示す図である。
図11−22に示すように、開閉扉70Bは、板状のベース体550と、ベース体550の前面側に組付けられるカバー体551とから構成され、カバー体551には、遊技球を貯留可能な上皿93と、操作ユニット400と、打球操作ハンドル30と、残高表示ユニット560と、が主に設けられている。カバー体551は、前方に突出するように形成され、左右方向の中央位置に操作ユニット400を組付けるための操作ユニット設置部552が設けられ、操作ユニット400の左側に上皿93が設けられ、操作ユニット400の右側に形成された孔部からなる残高表示ユニット設置部553には残高表示ユニット560が設けられている。
(操作ユニット400)
図11−23〜図11−25に示すように、操作ユニット400は、遊技機用枠3の下部における左右方向の略中央位置に固定されるベース部401と、ベース部401に対し動作可能に設けられた操作部402と、から主に構成されてなる。ベース部401は、ベース金具411と、ベース金具411の表面を覆うようにベース金具411に組付けられるベースカバー412L,412Rと、を有している。また、操作部402は、可動金具421と、可動金具421の表面を覆うように可動金具421に組付けられる可動カバー422L,422C,422Rと、を有しており、可動金具421は、ベース金具411に設けられた左右方向を向く回動軸413を中心として前後方向に回動可能に設けられている。また、可動金具421の後端には、下端がベース金具411に係止された引張りバネ414の上端が係止されており、可動金具421の後端を下方に向けて付勢している。
操作部402は、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aと、遊技者が押圧操作可能なプッシュボタン31Bとが一体化されたユニットとして構成されており、図11−23において実線で示す原点位置と、図11−23において2点鎖線で示す操作位置と、の間で回動可能とされている。詳しくは、スティックコントローラ31Aは操作部402の下部を構成し、プッシュボタン31Bは操作部402の上部を構成している。
(スティックコントローラ31A)
スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持することが可能な上下方向を向く棒状の把持部415を有し、把持部415とベース部401との間には、手を挿入可能な空間が形成されている。把持部415の内部には、前方に照射可能な複数のスティック用LED416Aが前面に設けられたLED基板416が設けられており、スティック用LED416Aの光は、可動カバー422Cに設けられた複数のレンズ部417を透して出射可能とされている。また、可動金具421における把持部415に対応する箇所には、操作ユニット400の少なくとも操作部402を振動させるために駆動される振動モータ430が固設されている。尚、振動モータ430はステッピングモータであって、弾性を有するゴム材431を介して可動金具421に取付けられている。
振動モータ430の回転軸には、振動ウエイト432が固着されている。尚、振動ウエイト432の構造は、従来公知のものであり、例えば、振動ウエイト432の内部には、断面視で半円形に切り欠かれた略円柱形状をなす錘が設けられており、この錘の重心が振動モータ430の回転軸から変位(偏心)している。よって、振動モータ430により振動ウエイト432が駆動して内部の錘が回転することにより振動が発生する。尚、振動モータ430が駆動すると、可動金具421及び可動金具421に取付けられた可動カバー422L,422C,422Rが振動することで振動が操作部402全域に伝達され、プッシュボタン31Bも振動するようになっている。尚、可動金具421は回動軸413を介してベース金具411にも接続されているため、振動はベース金具411やベース金具411に取付けられたベースカバー412L,412Rを含めた操作ユニット400全域に伝達されるとともに、さらにベース金具411が固定される遊技機用枠3にも伝達され、パチンコ遊技機125SG001全体が振動する。
尚、本実施の形態では、操作ユニット400を振動させる振動手段として、振動ウエイト432が駆動して錘が偏心回転することにより振動を発生可能な振動モータ430(偏心モータ)を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リニアバイブレータ、ピエゾ素子などの種々の振動発生装置を適用可能である。
ベース部401の内部には、特に図示しないが、操作部402が原点位置に位置しているときに可動金具421の検出片を検出可能な原点位置検出センサ430Aと、操作部402が操作位置に位置しているときに可動金具421の検出片を検出可能な操作位置検出センサ430Bと、を有するコントローラセンサユニット35A(図10−2参照)が設けられている。そして、スティックコントローラ31Aは、操作態様が操作部402の動作態様と同じであるので、原点位置と操作位置との間で動作可能であり、把持部415を把持して原点位置から操作位置まで手前側に引き操作を行うことにより、操作位置検出センサ430Bにより操作が検出されるようになっている。
(プッシュボタン31B)
図11−24に示すように、プッシュボタン31Bは、斜め前上方視において円形をなし、操作部402の上部において前側が下方に傾斜するように前傾姿勢で設けられており、可動カバー422L,422Rの上部に形成される円形凹状の配置部に固定されるベース部441と、ベース部441の上部に該ベース部441に対し斜め前後方向に移動可能に設けられた可動部442と、から主に構成される。
ベース部441は、非透過性の合成樹脂材により上面が開口する円形箱状に形成される本体ベース441Aと、後述する可動ベース451の上方に配置される基板ベース452と、上面に複数のボタン用LED453Aが設けられたLED基板453と、を主に有しており、本体ベース441Aの下面にはプッシュセンサ35Bが設けられている。
可動部442は、本体ベース441Aの上方に配置される可動ベース451と、LED基板453を覆うように配置される振動プレート454と、振動プレート454の上面を被覆するように配置されるインナーレンズ455と、振動プレート454及びインナーレンズ455を被覆するように配置されるアウターレンズ456と、振動プレート454の内部に収容される複数の被振動部材457と、可動部442を上方に付勢する複数の圧縮バネ458と、を主に有している。
これら各部材のうち、可動ベース451、基板ベース452、LED基板453などの部材は非透過性を有する合成樹脂材にて形成され、振動プレート454、インナーレンズ455、アウターレンズ456及び複数の被振動部材457などの部材は透過性を有する合成樹脂材にて構成されている。
基板ベース452の上面には、LED基板453が複数のネジ部材N1により取付けられている。基板ベース452の下面には、3つの円筒状のボス460が突設されており、各ボス460の下端は、ネジ部材N2により本体ベース441Aの上面に取付けられている。つまり、LED基板453及び基板ベース452は、本体ベース441Aから上方に離れた位置において該本体ベース441Aに対し移動不能に固定されている。
一方、可動ベース451には、基板ベース452の複数のボス460が挿入可能な貫通孔461が形成されており、各貫通孔461にボス460を挿入させることで、本体ベース441Aと基板ベース452との間に移動可能に設けられているが、ボス460における本体ベース441Aと可動ベース451との間には圧縮バネ458が設けられていることで、可動ベース451は、圧縮バネ458により基板ベース452に向けて常時付勢されている。また、可動ベース451の下面には、検出片462が突出されており、本体ベース441Aに形成された貫通孔463に挿入されたときに下面側のプッシュセンサ35Bに検出されるようになっている。
振動プレート454は、円筒状の周壁部465と、周壁部465の開口を閉鎖するように設けられた底壁部466と、底壁部466の上面に立設された複数(例えば、6つ)の立壁部467と、を有している。詳しくは、立壁部467は、左右方向に延設され、底壁部466の上面と周壁部465とに囲まれた空間を前後に複数に区画するように設けられており、底壁部466の上面と周壁部465と前後の立壁部467とにより上面が開口する凹状に形成された5つの収容部468A〜468E各々には、複数の被振動部材457が、各々が自由に動作可能な状態で収容されている。
被振動部材457は、透過性を有する合成樹脂材にて形成された球体であり、遊技球よりも小径(例えば、直径約1〜5mm)とされており、本実施の形態では、全て同径の球体である。尚、被振動部材457は全て同径でなくてもよく、直径が異なる複数種類の被振動部材457が混在していてもよい。また、形状は球体に限定されるものではなく、振動に応じて微動しやすいものであれば種々に変形可能である。さらに、各収容部468A〜468Eに収容される被振動部材457の数量や重さは任意であり、図面に記載のものに限定されるものではない。
一方、プッシュボタン31Bは、操作部402が原点位置や操作位置に位置している状態において前側が下方に傾斜するように配置されることで、周壁部465、底壁部466、立壁部467はそれぞれ前傾する。よって、図11−24に示すように、各収容部468A〜468Eに収容された被振動部材457は、各収容部468A〜468Eの前側に偏って積み重った状態となりやすいことで、後述するように振動が発生したときに、各被振動部材457が他の被振動部材457との干渉が大きくなって動きが弱くなる。そこで、底壁部466における各収容部468A〜468Eの前部には、操作部402が原点位置にあるときに略水平をなす水平部466Aが設けられていることで、被振動部材457は、各収容部468A〜468Eの前側に偏ることなく前後方向に広がりやすくなっている。
また、各収容部468A〜468Eは、前後方向の中央の収容部468Cは、収容スペースが最も大きく、また、被振動部材457の数が多い。そして、収容部468B,468D、収容部468A,468Eの順に収容スペースが小さく、また、被振動部材457の数も少なくなっている。
底壁部466の下面、つまり、底壁部466の下方にあるボタン用LED453Aからの光が入射される入射面には、底面視において六角形状をなす複数の凹部470が隙間なく形成されていることで、入射された光が底壁部466の内部において拡散されて上面から出射されるようになっている。また、各立壁部467の上端面には、左右方向に向けて凹凸をなす光拡散部471が形成されていることで、底壁部466内に入射された後に立壁部467の内部に導かれた光が拡散して上方に出射されるようになっている。
周壁部465の後部、詳しくは、周壁部465における立壁部467よりも後側の領域は非透過性部472とされており、周壁部465の内部の光が後側に出射されないようになっている。尚、非透過性部472は、周壁部465の一部を、非透過性を有する合成樹脂材にて構成したり、非透過性を有するシールを貼着したり、非透過性を有する塗料を塗布すること等により形成すればよい。
各収容部468A〜468Eの上面は、インナーレンズ455により被覆されており、各収容部468A〜468Eに収容された被振動部材457が収容部外へ散乱することが防止されている。また、インナーレンズ455は、底壁部466や被振動部材457から出射された光を拡散して上方に出射可能とされている。
このように構成された振動プレート454は、基板ベース452及びLED基板453を覆うように、複数のネジ部材N3を用いて可動ベース451に一体に取付けられる。可動ベース451に取付けられた状態において、周壁部465と可動ベース451との間に基板ベース452及びLED基板453が配置される。また、LED基板453の上面に設けられたボタン用LED453Aは、周壁部465に向けて光を照射可能に配置されている。
アウターレンズ456は、下面が開口する円筒形状をなし、インナーレンズ455、振動プレート454、基板ベース452及びLED基板453を覆うように、複数のネジ部材(図示略)を用いて可動ベース451に一体に取付けられる。アウターレンズ456は透過性を有する合成樹脂材にて構成されており、下面には、平面視で同心円形状をなす2つの凹溝473A,473Bが形成されているとともに、凹溝473Aの中心には、平面視で「PUSH」の文字をなす凹部474が形成されている。また、アウターレンズ456の内面全域には、錫や銀などを薄く蒸着することにより、外光(操作部402外からの光)の一部を反射し、一部を透過する反射部としての反射膜475が形成されている。
尚、本実施の形態では、反射膜475は、操作部402外からの光の一部(例えば、50%)を反射し、一部(例えば、50%)を反射する所謂ハーフミラーを構成する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、外光の反射率と透過率とは種々に変更可能であり、後述するように少なくともボタン用LED453Aが消灯状態のときに操作部402の内部の視認が困難(または不能)となれば、反射率と透過率との比率は任意である。
このように構成されたプッシュボタン31Bは、図11−9(A)に示すように、ベース部401を構成する本体ベース441Aに対し操作部402が上方に離れた原点位置と、図11−9(B)に示すように、ベース部401を構成する本体ベース441Aに対し操作部402が近接する操作位置と、の間で斜め上下方向に移動可能とされている。操作部402は、圧縮バネ458により本体ベース441Aに対し上方に付勢されていることで、通常は原点位置に保持される。尚、原点位置においてアウターレンズ456の一部が可動カバー422L,422Rにて係止されることで、原点位置より上方への移動が規制されている。
原点位置に保持されているときに、アウターレンズ456に対し下方に向けて外力が加わる、つまり、遊技者により押圧操作されると、圧縮バネ458の付勢力に抗して操作部402が下方に移動する。このとき、可動ベース451の貫通孔461がボス460に挿入されていることで、操作部402の移動がボス460により案内される。
操作部402が操作位置まで移動すると、検出片462がプッシュセンサ35Bにより検出されることで、演出制御用CPU120はプッシュボタン31Bが操作されたと判定する。操作位置において操作部402に加わっている外力が解除されると、圧縮バネ458の付勢力により操作部402が上方に付勢されて操作位置に復帰する。また、図11−9(C)に示すように、原点位置に保持されている状態でスティックコントローラ31Aが操作位置に移動すると、操作部402がやや前側に移動し、かつ、前傾するが、スティックコントローラ31Aの操作に応じて操作部402が操作位置に移動することはない。
(プッシュボタン31Bの態様)
図11−25(A)に示すように、プッシュボタン31Bは、アウターレンズ456の内面に反射膜475が形成されていることで、ボタン用LED453Aが消灯している状態では、アウターレンズ456に入射される外光の一部が反射膜475により反射され、一部が透過することで、操作部402の内部は操作部402の外部よりも暗くなる。よって、プッシュボタン31Bは、操作部402の外部からアウターレンズ456を透して操作部402の内部、特に、各収容部468A〜468Eに収容されている被振動部材457を視認することが困難な視認困難状態となる。
また、反射膜475は凹溝473A,473Bと凹部474の裏面に形成されていることで、アウターレンズ456に入射される外光の一部が凹溝473A,473Bや凹部474の裏面の反射膜475で反射することで、遊技者は、アウターレンズ456(操作部402)の上方から2つの同心円と「PUSH」なる文字とを視認可能となる。凹溝473A,473Bは操作部402を装飾し、凹部474は操作部402を押圧操作可能であることを示す機能を有するが、これらをアウターレンズ456の表面に形成すると埃やゴミが溜まって汚れが目立ってしまう。よって、本実施の形態のようにアウターレンズ456の裏面に形成することで、汚れないようにすることができるとともに、遊技者が注目し、かつ、手で触れる表面を凹凸のない面とすることができるため、操作感を向上させることができる。
次いで、図11−25(B)に示すように、ボタン用LED453Aが発光した状態では、ボタン用LED453Aからの光が振動プレート454、インナーレンズ455、アウターレンズ456各々を透過しつつ拡散されて外部に出射されるため、操作部402の内部は操作部402の外部よりも明るくなる。また、振動プレート454から出射された光が被振動部材457、に入射されることで、各被振動部材457が発光する。よって、プッシュボタン31Bは、操作部402の外部からアウターレンズ456を透して操作部402の内部、特に、各収容部468A〜468Eに収容されている被振動部材457を視認することが可能な視認可能状態となる。
このようにプッシュボタン31Bは、ボタン用LED453Aが消灯しているときは操作部402の内部、特に、各収容部468A〜468Eに収容されている被振動部材457を視認することが困難な視認困難状態と、ボタン用LED453Aが点灯しているときは操作部402の内部、特に、各収容部468A〜468Eに収容されている被振動部材457を視認することが可能な視認可能状態と、に変化可能であるため、遊技者に意外性を与えることができる。
演出制御用CPU120が振動モータ430を駆動することにより操作ユニット400全体に振動が発生すると、可動金具421や可動カバー422L,422Rからプッシュボタン31Bの主にベース部401に振動が伝達され、さらにベース部401からボス460を介して操作部402に伝達される。特に、ボス460の外面と貫通孔461の内面との間には大きな隙間(遊び)が設けられていることで、操作部402はベース部401に対しボス460の軸心方向へ移動可能であるだけでなく、ボス460の軸心と交差する方向へも移動可能であるため、ベース部401よりも振動の振幅が大きくなる。
また、振動プレート454に振動が伝達されることで、各収容部468A〜468Eに収容されている被振動部材457にも振動が伝達され、各被振動部材457は軽量であることから、各々は各収容部468A〜468Eにおいて飛び跳ねるなどしながら自由に動き回る(振動する)。ここで、ボタン用LED453Aを点灯させてプッシュボタン31Bを視認可能状態とすることで、遊技者は、各被振動部材457が動作(振動)している状態を目視により確認することができるため、プッシュボタン31Bが振動していることを、プッシュボタン31Bに触れなくても視覚的に認識することができる。
また、各被振動部材457は振動プレート454からの光が入射されることにより各々が発光する発光体であり、これらが自由に動き回ることで発光態様の変化が不定となりランダムに変化していくため、発光態様を所定のパターンで変化させる場合よりも演出効果を好適に高めることができる。また、被振動部材457がぶつかり合うことで衝突音も発生する。
また、振動プレート454の周壁部465における後部には非透過性部472が設けられていることで、操作部402の内部からの光が後方に向けて出射されることが防止されているため、操作部402から後方に出射された光が窓部71における前透過板71Bの下部などに映り込み、遊技領域Yの下部の視認性が低下してしまうことを抑制できる。尚、非透過性部472は、操作部402の内部から後方への光の透過率を0%にするもの(遮光率100%)に限定されるものではなく、透過率が100%未満(例えば、10%など)とされていれば、透過率が0%でなくてもよい。
(残高表示ユニット560)
次に、残高表示ユニット560の構成について、図11−26及び図11−27に基づいて説明する。図11−26は、残高表示ユニットの構成を示す分解斜視図である。図11−27は、(A)(B)は残高表示ユニットの取付方法を示す断面図である。
図11−26に示すように、残高表示ユニット560は、ベース部561と、ベース部561の上面に配置される残高基板562及びスイッチ基板563と、残高基板562及びスイッチ基板563の上面に配置される操作ベース564と、操作ベース564の上面に配置されるカバーベース565と、カバーベース565の上面を覆うカバー部材566と、から主に構成される。残高基板562の上面には、パチンコ遊技機125SG001の側方に対応して設けられる図示しないカードユニット(遊技用装置)にて受付けたビジターカードや会員カードなどの遊技用記録媒体等に記憶された残高を表示可能な残高表示器570と、遊技球の貸出操作を受付ける球貸しボタン571の操作を検出する球貸しスイッチ571Aと、カードの返却操作を受付ける返却ボタン572の操作を検出する返却スイッチ572Aと、演出設定などに用いられる選択ボタン573の操作を検出する上下左右センサ573Aと、音量設定ボタン574の操作を検出する上下センサ574Aと、光量設定ボタン575の操作を検出する上下センサ575Aと、が設けられている。
カバー部材566は、透光性を有する合成樹脂材にて構成され、球貸しボタン571、返却ボタン572、選択ボタン573、音量設定ボタン574、光量設定ボタン575を操作可能に上方に臨ませる孔部が形成されている。そして、ベース部561の上面に残高基板562及びスイッチ基板563を配置し、その上面に操作ベース564、カバーベース565、カバー部材566を配置した状態で、ベース部561に下面側から取付けたネジ部材N10をカバー部材566に螺入することで各部材が一体化されて残高表示ユニット560が構成される。また、カバーベース565の前辺部には、複数の係止片580A〜580Cが前下向きに形成され、後辺部にはネジ孔581Aが設けられている。
このように一体化された残高表示ユニット560は、図11−27(A)に示すように、残高表示ユニット設置部553の上方位置に配置した状態で、残高表示ユニット設置部553の前辺部に形成された係止孔585A〜585Cに係止片580A〜580Cを挿入した後、図11−27(B)に示すように後部を降下させて略水平に配置し、残高表示ユニット設置部553の前辺部に形成された取付孔586A,586Bに後側から取付けたネジ部材N11をネジ孔581Aに螺入することで取付けることができる。
このように、残高表示ユニット560は各部材が一体化されたユニットとして構成されているとともに、残高表示ユニット設置部553の上方から降下させて配置した後、開閉扉70Bの背面側からネジ部材N11を螺入するだけで容易に取付けることができるとともに、ネジ部材N11を取外すことで残高表示ユニット設置部553から容易に取外すことができる。尚、ネジ部材N11は、施解錠装置95により施解錠可能な開閉扉70Bを開放しない限り取外すことができないため、不正に取外されることを防止しつつ、残高表示ユニット560のカバー体551への着脱操作を容易に行うことができる。
(打球操作ハンドル30)
次に、打球操作ハンドル30の構成について、図11−28に基づいて説明する。図11−28は、打球操作ハンドルの構成を示す縦断面図である。
図11−28に示すように、打球操作ハンドル30は、ハンドルベース250と、ハンドルベース250の前側に固定されるフェースカバー251と、ハンドルベース250とフェースカバー251との間に回転可能に設けられ、遊技者が回転操作を行うためのハンドルリング252と、を主に有しており、カバー体551の一部を構成するハンドルカバー551A(図11−22参照)に形成された孔部554に前側から挿入された後部が、ベース体550に固定されている。
また、特に詳細な図示はしないが、ハンドルベース250とフェースカバー251とに覆われた操作部の内部に設けられる各種部材や装置の一部を、ハンドルカバー551Aよりも後側に配置していることで、ハンドルベース250の外径2Rが従来のものよりも短寸化されている。
(上皿93及び球抜き機構)
次に、上皿93及び球抜き機構の構成について、図11−29〜図11−37に基づいて説明する。図11−29は、開閉扉と発射装置とを斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図11−30は、開閉扉と発射装置とを斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図11−31は、上皿を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図11−32は、上皿に遊技球が滞留した状態を示す平面図である。図11−33は、(A)(B)は図11−32のK−K断面図、(C)(D)は凸部を有しない球抜口を閉鎖する状態を示す説明図である。図11−34は、球抜き機構を示す背面図である。図11−35は、(A)〜(C)は球抜き操作に応じた各部材の動作例を示す説明図である。図11−36は、(D)は球抜き操作に応じた各部材の動作例を示す説明図、(E)(F)は球抜き操作の解除に応じた各部材の動作例を示す説明図である。図11−37は、(A)(B)は従来の球抜き機構の動作例を示す説明図である。
図11−29〜図11−33に示すように、開閉扉70Bは、ベース体550と、ベース体550の前面側に組付けられるカバー体551と、から構成され、開閉扉70Bにより遊技機用枠3の前面下部を閉鎖したときに、開閉扉70Bの背面側には、遊技機用枠3の前面下部に配置される発射装置700(図11−38参照)が近接する。
上皿93は、遊技機用枠3の背面左側に配置される払出装置200から払出されてベース体550に形成された払出口301から流入する遊技球や、遊技者により投入される遊技球を貯留可能な貯留部93Aと、貯留部93Aに貯留された遊技球を1列に整列させて発射装置700に誘導する整流部93Bと、を有し、上面は貯留部93Aから整流部93Bに向けて漸次下方に傾斜している。また、整流部93Bにより誘導された遊技球は、ベース体550に形成された連通口302を介して背面側の発射装置700に供給される。
貯留部93Aは、払出口301から払出された遊技球を貯留部93Aの前縁部に沿うように左側に誘導する第1誘導部303Aと、払出口301から払出された遊技球をベース体550に沿うように左側に誘導する第2誘導部303Bと、を有する。第1誘導部303Aは第2誘導部303Bよりも若干高位置に形成されており、第1誘導部303Aと第2誘導部303Bとの境目には段部が形成されている。
第2誘導部303Bには遊技球が落下可能な球抜口304が形成されており、球抜口304に落下した遊技球は、貯留部93Aの下方に設けられた返却通路305を流下し、後述する合流通路306に合流した後、カバー体551の下面に形成された返却口307から下方に排出され、遊技者に返却できるようになっている。また、球抜口304の下方には開閉機構310が設けられており、遊技者の操作により球抜口304を開閉できるようになっている。
開閉機構310は、遊技者が押圧操作可能な球抜き操作部311と、球抜き操作部311の押圧操作に応じて上下方向を向く回動軸313周りに回動可能に設けられた開閉部312と、を有する。開閉部312は、球抜き操作部311が非操作位置に位置しているときは球抜口304を閉鎖する閉鎖位置に位置し、球抜き操作部311が後方に向けて押圧され操作位置まで移動することで球抜口304を開放する開放位置まで回動し、図示しないバネ部材により、常時閉鎖位置に付勢されて保持されるようになっている。
図11−30〜図11−33に示すように、球抜口304は、第1誘導部303Aにおける屈曲部に沿うように設けられており、上皿93の上面93Fにおける球抜口304の周縁部には、上方に向けて突出する凸部320が第1誘導部303Aに隣接しない部分に沿うように形成されている。図11−33(A)に示すように、凸部320は、上面93Fから球抜口304に向けて漸次上方に傾斜する傾斜面320Aを有している。尚、開閉部312の上面は、閉鎖位置において凸部320の頂部より若干上方に位置する。
図11−33(A)に示すように、開閉部312が開放位置に位置し球抜口304が開放しているときには、第1誘導部303Aの遊技球(例えば、遊技球P)はそのまま下方の球抜口304に落下可能である一方で、第2誘導部303Bに貯留している遊技球は、凸部320の傾斜面320Aに乗り上がることで球抜口304に落下可能とされている。よって、図11−32に示すように、遊技球が整流部93Bから貯留部93Aの第2誘導部303Bに滞留している状態において、第2誘導部303Bにおける球抜口304の近傍に位置している遊技球は、第1誘導部303Aから整流部93Bに遊技球が合流してくることや振動などにより、遊技球が傾斜上位側、つまり、球抜口304に向けて押し戻されることがあるが、第2誘導部303Bにおける凸部320により球抜口304に落下し難くなる。
ここで、図11−33(C)に示すように、凸部320を有しない上皿93の場合、図11−33(D)に示すように、遊技球が傾斜上位側に向けて押し戻されると球抜口304に落下しやすいので、開閉部312が開放位置から閉鎖位置に向けてスライド移動してきたときに、開閉部312遊技球が球抜口304との間に挟まりやすい。
一方、図11−33(A)に示すように、凸部320を有する上皿93の場合、遊技球が傾斜上位側に向けて押し戻されても、凸部320により遊技球が球抜口304に落下し難いので、開閉部312が開放位置から閉鎖位置に向けてスライド移動してきたときに、開閉部312遊技球が球抜口304との間に挟まりにくくなる。
整流部93Bを流下して連通口302から発射装置700側に誘導された遊技球は、発射装置700の前面右側に設けられた流入口701(図11−29参照)に流入する。流入口701に流入した遊技球は、内部に設けられた待機通路702により左側の供給手段704(図11−35参照)に向けて誘導され、発射操作に応じて供給手段704が動作することにより1個ずつ発射位置(図示略)に供給されて遊技領域Yに打ち出されるようになっている。
図11−35(A)に示すように、待機通路702の下流側には球抜き部材705が設けられており、球抜き部材705が供給位置に位置しているときには待機通路702の遊技球を供給手段704に誘導し、球抜き部材705が供給位置の右側の球抜き位置までスライド移動したときには、待機通路702の遊技球を下方の球抜き通路706に排出できるようになっている。尚、球抜き部材705の前面には連結軸705Aが突設されている。球抜き通路706に排出された遊技球は、発射装置700の前面に形成された連通口707(図11−29参照)から前方に流出し、ベース体550に形成された連通口308(図11−29参照)から合流通路306を流下して返却口307まで誘導される。
図11−34に示すように、カバー体551とベース体550との間には、球抜き機構350が設けられている。球抜き機構350は、整流部93Bの右側において遊技者が押圧操作可能に設けられた球抜き操作部351と、球抜き操作部351の上下動に応じて前後方向を向く回動軸352を中心として回動可能な回動部材353と、回動部材353の下端に軸支され、回動部材353の回動に応じて閉鎖位置と開放位置との間で左右方向にスライド移動可能に設けられたスライド部材354と、スライド部材354の移動に応じて供給位置と球抜き位置との間で移動する発射装置700の球抜き部材705と、から主に構成される。尚、球抜き操作部351は図示しないバネ部材により常時上方に付勢されることで上方の非操作位置に保持されている。また、尚、球抜き部材705は図示しないバネ部材により常時左方に付勢されることで供給位置に保持されている。
スライド部材354には、球抜き部材705の前面に突設された連結軸705Aが挿入される連結孔355が形成されている。連結孔355は、スライド部材354の移動方向である左右方向の長さ寸法L20が、連結軸705Aの外径L21よりも長寸とされ、連結軸705Aと連結孔355との左右方向の間に隙間(遊び)が形成されており(L20>L21)、スライド部材354と球抜き部材705の移動タイミングが異なるようになっている。また、スライド部材354は、連通口308を開閉可能な開閉部354Aを有している。
図11−35(A)に示すように、球抜き操作部351が非操作位置に保持されている通常状態では、スライド部材354は、開閉部354Aが連通口308を閉鎖する閉鎖位置に位置しているとともに、球抜き部材705は供給位置に位置している。また、このとき、球抜き部材705の連結軸705Aは、連結孔355の右縁部に近接しており、左縁部との間に隙間が設けられている。
次いで、図11−35(B)に示すように、球抜き操作部351が操作位置から下方に押圧されると、スライド部材354が閉鎖位置から右側の開放位置に向けてスライド移動を開始することで、開閉部354Aが閉鎖位置から開放位置に向けて移動することで連通口308の一部が開放し始める。また、スライド部材354の移動に応じて連結孔355が移動しても、連結孔355の左縁部が球抜き部材705の連結軸705Aに当接しないので、球抜き部材705は移動しない。
次いで、図11−35(C)に示すように、球抜き操作部351がさらに下方に押圧され、スライド部材354が右側に移動すると、開閉部354Aがさらに移動して連通口308が開放されるとともに、スライド部材354の移動に応じて連結孔355の左縁部が球抜き部材705の連結軸705Aに当接して右側に押し出すので、球抜き部材705が供給位置から球抜き位置へ移動を開始する。つまり、連通口308が開放されてから球抜き部材705が球抜き位置へ移動を開始する。
図11−36(D)に示すように、球抜き操作部351がさらに下方に押圧され、スライド部材354が右側に移動すると、スライド部材354の移動に応じて連結孔355の左縁部が球抜き部材705の連結軸705Aを右側に押し出すので、球抜き部材705が球抜き位置に移動して、待機通路702にて待機している遊技球が球抜き通路706に落下し、連通口707,308を介して合流通路306を流下して返却口307から排出される。
また、図11−36(E)に示すように、球抜き操作部351の押圧操作が解除されると、図示しないバネ部材により球抜き操作部351が上方に付勢されることで、スライド部材354が開放位置から閉鎖位置に向けて移動するとともに、図示しないバネ部材により球抜き部材705も球抜き位置から供給位置に向けて移動する。この場合、連結孔355の左縁部に球抜き部材705の連結軸705Aが当接したまま、スライド部材354と球抜き部材705が一斉に移動するため、先に球抜き部材705が供給位置に到達して遊技球の落下を規制した後で、図11−36(F)に示すように、スライド部材354が閉鎖位置に到達して連通口308を閉鎖するため、球抜き通路706内に遊技球が残存してしまうことを防止できる。
これに対し、図11−37(A)(B)に示すように、連結孔355と連結軸705Aとの間に隙間(遊び)を設けず、スライド部材354と球抜き部材705の移動開始タイミングが同時に行われると、連通口308を開放する前に球抜きが開始されてしまったり、球抜きを停止する前に連通口308を閉鎖してしまうことで、図11−37(B)に示すように、球抜き通路706内に遊技球が滞留してしまい球抜き部材705が供給位置まで戻らなくなるといった不具合が生じてしまう。
よって、連結孔355と連結軸705Aとの間に隙間(遊び)を設けることにより、スライド部材354と球抜き部材705の移動開始タイミングをずらすことで、連通口308を開放する前に球抜きが開始されてしまったり、球抜きを停止する前に連通口308を閉鎖してしまうことを防止できる。
(遊技球誘導通路750A,750B)
次に、アウト通路の構成について、図11−38〜図11−42に基づいて説明する。図11−38は、遊技機用枠の背面下部の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図11−39は、遊技機用枠の背面下部の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図11−40は、(A)はベースプレートを示す斜視図、(B)はバックプレートを示す斜視図である。図11−41は、ベースプレート及びバックプレートを示す平面図である。図11−42は、図11−41のL−L断面図である。
図11−38〜図11−42に示すように、遊技機用枠3の下部に設けられたベースプレート800の前面における略中央位置には、上皿から供給される遊技球を遊技領域Yへ向けて打ち出す発射装置700が設けられている。発射装置700からは左斜め上方に向けて遊技球が打ち出され、打ち出された遊技球は、遊技盤2に設けられた発射球誘導通路により遊技盤2の左上部へ誘導された後、遊技領域Yに流入するようになっている。
ベースプレート800の背面側には、バックプレート801が取付けられており、該バックプレート801とベースプレート800との間には、遊技領域Yを流下する遊技球が入賞可能な各入賞口(例えば、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口及び普通入賞口など)に入賞した入賞球(セーフ球)や、各入賞口に入賞せずに遊技領域Yを流下してきた遊技球が進入するアウト口16に進入した遊技球(アウト球)を誘導して遊技機外へ排出する遊技球誘導通路750A,750Bが形成されている。
バックプレート801の背面側には、払出制御基板37が収納される基板ケース37Aと、電源基板91が収納される基板ケース91Aが取付けられる制御基板ベースユニット900が取付けられている。
図11−41及び図11−42に示すように、ベースプレート800とバックプレート801の上部には、遊技盤2が配置され、遊技盤2から落下してくる入賞球(セーフ球)や遊技球(アウト球)は、ベースプレート800とバックプレート801により形成される遊技球誘導通路750A,750Bに進入するようになっている。遊技球誘導通路750A,750Bは、それぞれ左右方向の中央に向けて漸次下方に傾斜するように設けられ、遊技球誘導通路750A,750Bの間には合流部753が設けられており、合流部753には、これら遊技球誘導通路750A,750Bにより誘導されて遊技機外へ排出される遊技球(発射装置700により発射された遊技球)を検出する排出口スイッチ751A,751Bが設けられている。排出口スイッチ751A,751Bから検出信号が出力された場合には、打込数カウンタ(図示略)の値が加算されて発射装置700により発射された遊技球数が集計される。また、排出口スイッチ751A,751Bを通過した遊技球は、遊技機用枠3の下部に設けられた排出口(図示略)から遊技機外へ排出される。
排出口スイッチ751A,751Bは、合流部753の途中に左右に並設され、これら2つの排出口スイッチ751A,751Bの間には、上方に突出する球面状の誘導部752が設けられており、排出口スイッチ751A,751Bのいずれかに遊技球を誘導する。このように、遊技機外へ排出される遊技球を、合流部753の途中に設けられた2つの排出口スイッチ751A,751Bにて検出することで、合流部753にて遊技球を滞留させることなく検出して通過させることができる。
また、遊技球誘導通路750A,750Bの傾斜上位側の底面から遊技盤2の下端までの距離L30は、遊技球の直径2Rの2倍以上の長さを有しているため(L30>2R×2)、遊技盤2の背面に設けられた各種入賞球誘導通路(図示略)の下端の排出口を遊技盤2の下端まで延設することができるため、遊技球誘導通路750A,750Bに遊技球が滞留していても各種入賞球誘導通路(図示略)から遊技球を遊技球誘導通路750A,750Bに排出することができる。
(制御基板ベースユニット900)
次に、制御基板ベースユニット900の構成について、図11−43〜図11−46に基づいて説明する。図11−43は、制御基板ベースユニットと払出制御基板ケースと電源基板ケースとを示す分解斜視図である。図11−44は、電源基板ケースを示す背面図、底面図、平面図、左側面図、右側面図である。図11−45は、電源基板ケースを示す横断面図である。図11−46は、(A)は図11−45のM−M断面図、(B)は図11−45のN−N断面図である。
図11−43〜図11−46に示すように、制御基板ベースユニット900は、横長長方形状のベース板901と、ベース板901の左右端部に設けられる取付部902L,902Rと、を有し、ベース板901の背面には、基板ケース37Aが取付けられる払出用取付部903が設けられ、ベース板901の前側には、基板ケース91Aが取付けられる電源用取付部904が設けられている。
払出用取付部903の左側には、右側に開放する凹状の収容部905が形成されており、該収容部905に基板ケース37Aの左端部を収容できるようになっている。払出用取付部903の右側には、基板ケース37Aの前面に突設された複数の係止片(図示略)が係止可能な係止孔907がベース板901に複数形成されている。また、さらに右側には、基板ケース37Aの右端部を係止可能な弾性係止部(図示略)が形成されている。
電源用取付部904は、図11−45に示すように、下方に開放する凹状に形成されており、基板ケース91Aを横向きにした状態で下方から出し入れできるようになっている。尚、図11−46に示すように、電源用取付部904に取付けられた状態において、上部が前側に傾斜するように配置されるため、取出しの際には、下方背面側に引き出せるようになっている。
図11−44に示すように、基板ケース91Aは、前面が開口する箱状に形成され、電源基板91を背面から覆うように設けられる(図11−46参照)。尚、電源基板91の一部には、発射装置700に接続される発射基板の一部が一体化されている。基板ケース91Aは、背面、平面、底面、左側面、右側面の5面の全てに複数の放熱孔925が形成されており、基板に実装される各種電子部品に生じる熱を放出できるようになっている。また、背面には、係止凸部910a,910bが突設されているとともに、それぞれの左側には、弾性係止部911a,911bが設けられている。また、左端部には電源スイッチ912が設けられている。
ベース板901における係止凸部910a,910bに対応する個所には、係止凸部910a,910bが挿入可能な係止孔920a,920bが形成されているとともに、係止凸部910a,910bの下端に係止可能な係止部921a,921bが、該係止孔920a,920bそれぞれの左側辺を中心として開閉可能に設けられている。
また、ベース板901における弾性係止部911a,911bに対応する個所には、弾性係止部911a,911bが挿入可能な係止孔922a,922bが形成されている。基板ケース91Aを電源用取付部904に取付ける場合、制御基板ベースユニット900の下方から上方に向けて基板ケース91Aを差し込む。すると、図11−45及び図11−46(A)に示すように、係止凸部910a,910bが係止孔920a,920bに対応する位置に配置されるとともに、図11−45及び図11−46(B)に示すように、弾性係止部911a,911bが弾性力により係止孔922a,922bに嵌合されることで、基板ケース91Aが電源用取付部904に位置決めされ、下方への逸脱が規制される。
この状態で、図11−45に示すように、係止部921a,921bを回動させて係止孔920a,920bを閉鎖することで、係止部921a,921bが係止凸部910a,910bの下方に入り込み、係止凸部910a,910bを下方から支持するため、基板ケース91Aが電源用取付部904に保持される。
基板ケース91Aを電源用取付部904から取外す場合は、係止部921a,921bを開放するとともに、弾性係止部911a,911bを押圧して係止孔922a,922bとの係止状態を解除することで、基板ケース91Aが下方から取出し可能となる。
基板ケース37Aを払出用取付部903に取付ける場合、基板ケース37Aの左端部を収容部905に差し込むように、係止片を係止孔907に差し込み、左側へスライドさせることで取付けられる。そして、左側へスライドさせることで、弾性係止部926が弾性復帰して基板ケース37Aの右端部にて突出し、該基板ケース37Aの右端部に係止され、これにより右側への移動が規制されるため、払出用取付部903に取付けられる。
また、基板ケース37Aを払出用取付部903に取付けることで、基板ケース91A用の係止部921a,921bの開放が規制されるため、基板ケース37Aを払出用取付部903から取外さない限り基板ケース91Aを取外しできないようになっている。
また、上記した特徴部125SGにて説明した発明(図10−1〜図10−26参照)、特徴部125SG変形例3にて説明した発明(図10−27〜図10−42参照)、特徴部150SGにて説明した発明(図11−1〜図11−46参照)のうち、少なくとも一の上記発明を備える遊技機だけでなく、少なくとも2以上の上記発明を一の遊技機に適用してもよい。
(時短図柄)
また、上記した各特徴部や変形例においては、時短状態(高ベース状態)への移行については、必ず特別可変入賞球装置7が作動する大当り状態や小当り状態を経由して移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特別図柄として時短図柄が導出表示された場合に、特別可変入賞球装置7を作動させることなく時短状態(高ベース状態)に移行するようにしてもよい。
尚、上記した時短図柄としては、これらの時短図柄をはずれ図柄の一部としてもよいし、小当り図柄の一部としてもよい。
また、時短図柄の導出表示に関する抽選処理を行う場合には、これらの抽選処理に、時短図柄抽選用の専用の乱数を用いて抽選を実行してもよいし、はずれ図柄の抽選乱数や大当り図柄の抽選乱数や小当り図柄の抽選乱数、大当り抽選判定用乱数、転落抽選の抽選乱数等の他の抽選を行う乱数を用いて抽選を行うようにしてもよい。
また、これら時短図柄については、複数種類の図柄であってよいとともに、その他の図柄である小当り図柄やはずれ図柄で表示される図柄の組み合わせと併用してもよい。尚、この場合、併用する小当り図柄によって時短状態の移行の有無を決定してもよい。但し、時短図柄に当選した場合に、更に抽選によって時短状態への移行の有無を抽選することや、時短回数を抽選することは行わない。
また、時短図柄の抽選を行う場合であって、設定値を変更可能である場合には、設定値に応じて時短図柄の抽選確率は変化しない、つまり、全ての設定値において時短図柄の抽選確率は同一とするが、これら時短図柄の抽選確率を第1特図と第2特図とで異なる確率としてもよい。
また、時短図柄の抽選を行う場合の乱数取得のタイミングについては、専用の乱数を使用する場合であっても、他の乱数を使用する場合であっても、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞時でよい。
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、専用の乱数(時短抽選乱数)を用いる場合は専用の乱数(時短抽選乱数)による抽選結果を当選値とし、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合は特定の小当り図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に転落抽選判定値用乱数を用いる場合は転落抽選判定値用乱数を当選値とすることができるとともに、構造物を用いた抽選、例えば、特別可変入賞球装置7内部に時短領域を設け、該時短領域を遊技球が通過したことを時短図柄の当選としてもよい。
尚、時短図柄の抽選を、構造物を用いて行う場合において小当り図柄が時短図柄を併用する際に、時短状態の可変表示回数(時短回数)は、時短領域の通過の有無で変化しないようにする。
また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、時短図柄の抽選にはずれ図柄乱数を用いる場合は特定のはずれ図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に大当り図柄乱数を用いる場合は特定の大当り図柄乱数値を当選値とすることができる。但し、これらの乱数値を当選値とする場合には、設定によって大当り確率以外の性能に差異がでることから、設定値の変更が不能なものに限り可能である。
また、時短図柄の抽選結果の判定タイミングは、大当り判定後のタイミングにおいて実行すればよい。尚、時短図柄の抽選は、抽選に使用する乱数値がいずれの乱数値であっても、時短状態(高ベース)や高確率時においては実行せずに、低確率低ベース状態においてのみ実行する。但し、既に、時短状態となっている状態で、時短図柄が導出表示された場合に、時短回数の再セットや抽選しないことのずれであっても、遊技機毎に決まっていればよい。
また、時短図柄が導出表示されたときの時短回数については、当選値(図柄)と遊技状態毎に応じて、予め定められた複数の時短回数をもつことができる。また、時短図柄毎に時短の付与条件を異なるようにすることもできる。
また、時短図柄に応じて時短回数が異なるときには、特図1と特図2で、時短図柄の振り分け抽選を変更することができる。
また、同一の時短図柄が導出表示されたときでも、その時の遊技状態に応じて付与される時短回数が異なるようにしてもよい。ただし、遊技状態に対して予め定められたものであることを要する。
また、低確率低ベース状態における時短図柄の抽選結果として「時短回数0回」の抽選結果を含めることができる。
また、時短終了図柄の導出抽選(時短終了抽選)を実行し、時短回数を時短開始後において時短終了図柄が導出表示されるまで、或いは大当り図柄が導出表示されるまでの回数としてもよい。つまり、時短の回数を設定せずに、原則、無制限としてもよい。
また、時短図柄により制御される時短状態と、大当りの発生によって制御される時短状態とで、時短回数や付与条件を異なるようにしてもよい。
また、時短図柄が導出表示された場合において時短状態に制御されるタイミングは、時短図柄の図柄確定時間が経過した時点となる。但し、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合にあって、小当りに当選して時短状態に移行する場合には、小当りの動作終了時が時短状態に制御されるタイミングとなる。
また、構造物を用いた抽選の場合に時短状態に制御されるタイミングは、構造物を動作させる遊技状態(例えば、小当り状態)における構造物の動作終了時のタイミングとなる。
また、大当り後において所定の可変表示回数に亘って高確率低ベース状態に制御される遊技機(所謂、規定回数確変機(ST機))の場合に、遊技場の開店時に高確率低ベース状態であり、該高確率低ベース状態が規定回数の可変表示が実行されて終了した後、時短状態に制御するようにしてもよい。
また、時短リミッタ機能を搭載する場合にあって、時短図柄が導出表示された場合には、時短リミッタの回数を更新する。
また、時短図柄の図柄確定時間を、他の図柄の図柄確定時間と異なる時間としてもよい。
尚、上記した時短図柄に関する各事項については、上記した各特徴部や変形例に組み合わせることが可能であり、これら組み合わせる場合において、いずれか1の事項のみを組み合わせたのもであってもよいし、複数の事項の組み合わせたものであってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1、125SG001などを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。また、遊技が可能な遊技機とは、少なくとも遊技を行うものであれば良く、パチンコ遊技機やスロットマシンに限らず、一般ゲーム機であっても良い。