JP2021028629A - 車両走行型重心位置計測装置及び車両走行型重心位置計測プログラム - Google Patents

車両走行型重心位置計測装置及び車両走行型重心位置計測プログラム Download PDF

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大熊 政明
Masaaki Okuma
政明 大熊
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Tokyo Institute of Technology NUC
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Abstract

【課題】車両走行型荷重計測(weight-in-motion)方法を応用した車両走行型重心位置計測装置及び車両走行型重心位置計測プログラムを提供する。【解決手段】トラック型車両1は前輪11及び駆動輪としての後輪12を有する。前輪11に前輪荷重WFを検出するための前輪荷重センサ11aを設け、後輪12に後輪荷重WRを検出するための後輪荷重センサ12aを設ける。トラック型車両1の前後方向の加速度aを検出するための水平方向加速度センサ13を設ける。制御ユニット14は、加速度aによって確立された第1の運転状態時に検出された第1の前輪荷重及び第1の後輪荷重と、加速度aによって確立された第1の運転状態時と異なる第2の運転状態時に検出された第2の前輪荷重及び第2の後輪荷重とに応じて車両の質量、車両の水平方向重心位置及び車両1の重心高さを演算するための演算手段を具備する。【選択図】 図1

Description

本発明は重心高さをも計測できる車両走行型重心位置計測装置及び車両走行型重心位置計測プログラムに関する。
現在の貨物輸送は、国内外を問わず、トラック、トレーラ等の車両による輸送が圧倒的である。このような車両については以下のような必要性がある。
第1に、車両輸送においては、車両の重心位置並びに車両質量(重量)を把握することが必要である。車両の重心位置及び車両重量が把握できれば、荷積みを適切にやり直して車両走行の安全性を確保できる。また、全地球測位(GPS)システムとの連携によって走行道路先のカーブ部分での横転事故防止のための安全走行速度をリアルタイムで計算し、安全走行速度をドライバに知らせたり、又は自動的に走行速度制限制御を実現して交通事故防止を図ることができる。
第2に、舗装道路の保全のために、過積載車両の把握、防止、取締が必要である。一般に、過積載車両の把握は、検問場所において疑わしい車両を発見して走行車線から重量計測場所まで誘導し、車両を重量計に載せて停止させ車両重量を計測する。しかしながら、このような過積載車両の把握は、効率が悪く、従って、検問場所を設けた道路を走行した車両をすべて車両重量計測することは不可能である。
上述の必要性から車両を停止させずに車線上を走行状態で荷重を計測する車両走行型荷重計測方法(weight-in-motion)が知られている。車両走行型荷重計測方法によれば、道路管理者によって公的道路の車線上たとえば高速道路、有料道路の入口付近でも車両の荷重の計測が有効であり、港湾等の大規模荷積センタ等の施設内においても、車両の荷重の計測が有効である。
従来の重心高さをも計測できる車両走行型重心位置計測装置は、1対の車高計及び1対の輪重計(荷重センサ)を設けた平坦路と、1対の車高計及び1対の輪重計を設け、左右勾配が異なる第1の測定帯と、1対の車高計及び1対の輪重計を設け、前記左右勾配と反対の左右勾配を有する第2の測定帯とを設け、平坦路及び第1、第2の測定帯を通過した車両の左右重心位置、前後重心位置及び上下重心位置(重心高さ)を計測する。この場合、重心高さは、第1、第2の測定帯において演算された車両の左右方向の第1、第2の傾斜角及び第1、第2の測定帯において演算された第1、第2の左右の輪重(荷重)の計測値に基づいて演算される(参照:特許文献1)。
特開2012−202882号公報(特許第5729863号)
しかしながら、上述の従来の車両走行型重心位置計測装置は、車両の重心高さの計測のために、道路に、平坦路、左右勾配が異なる第1、第2の測定帯を設けると共に、車両の傾斜角測定のための車高計を設ける必要があるので、通常の走行車線上に設置して、ほぼ通常の交通状況の中で次々に通過する車両に適用することは不可能であるという課題がある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る車両走行型重心位置計測装置は、前輪及び後輪を有する型車両であって、前輪の前輪荷重及び後輪の後輪荷重を検出するための荷重センサと、車両の加速度を取得するための車両加速度取得手段と、荷重センサ及び車両加速度取得手段に接続され、車両の重心位置を演算するための制御ユニットとを具備し、制御ユニットは、車両加速度取得手段によって確立された第1の運転状態時に検出された第1の前輪荷重及び第1の後輪荷重と、車両加速度取得手段によって確立された第1の運転状態時と異なる第2の運転状態時に検出された第2の前輪荷重及び第2の後輪荷重とに応じて車両の質量、車両の水平方向重心位置及び車両の重心高さを演算するための演算手段を具備するものである。
また、本発明に係る車両走行型重心位置計測装置は、前輪及び後輪を有するトラクタと、トラクタにカプラによって結合され、トレーラ車輪を有するトレーラとを具備するトレーラ型車両であって、トラクタの前輪の前輪荷重及び後輪の後輪荷重並びにトレーラのトレーラ車輪のトレーラ車輪荷重を検出するための荷重センサと、車両の加速度を取得するための車両加速度取得手段と、荷重センサ及び車両加速度取得手段に接続され、車両の重心位置を演算するための制御ユニットとを具備し、制御ユニットは、トラクタの単体の質量と、車両加速度取得手段によって確立された第1の運転状態時に検出された第1の前輪荷重、第1の後輪荷重及び第1のトレーラ車輪荷重と、車両加速度取得手段によって確立された第1の運転状態時と異なる第2の運転状態時に検出された第2の前輪荷重、第2の後輪荷重及び第2のトレーラ車輪荷重とに応じてトレーラの質量、トレーラの水平方向重心位置及びトレーラの重心高さを演算するための演算手段を具備するものである。
本発明によれば、車両の重心高さの計測のために、道路に車高計を備えた平坦路及び左右勾配が異なる第1、第2の測定帯を設ける必要がないので、通常の走行車線上に設置でき、ほぼ通常の交通状況の中で次々に通過する車両の重心位置を計測できる。
本発明に係る車両走行型重心位置計測装置の第1の実施の形態を示す図である。 図1の制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。 図2のフローチャートを補足説明するための図であって、図3の(A)は図2のステップ203を説明するための図、図3の(B)は図2のステップ208、209を説明するための図である。 図2のフローチャートの変更例である。 図4のフローチャートを補足説明するための図であって、図5の(A)は図4のステップ203を説明するための図、図5の(B)は図4のステップ208を説明するための図である。 本発明に係る車両走行型重心位置計測装置の第2の実施の形態を示す図である。 図6の部分拡大図であり、(A)はスクータ型車両の拡大斜視図、(B)は荷重センサの拡大斜視図である。 図6の制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートであって、(A)は停止又は定速走行ゾーンの荷重を処理するルーチン、(B)は加速走行ゾーンの荷重を処理するルーチンである。 図8のフローチャートを補足説明するためのタイミング図であって、(A)は図8の(A)のルーチンを補足説明するための図、(B)は図8の(B)のルーチンを補足説明するための図である。 本発明に係る車両走行型重心位置計測装置の第3の実施の形態を示す図である。 図10の制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。 図10の制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。 図11、図12のフローチャートを補足説明するための図であって、図13の(A)は図11のステップ1104を説明するための図、図13の(B)は図12のステップ1203、1204を説明するための図、図13の(C)は図12のステップ1208、1209を説明するための図である。 図13の(B)の自由体図である。 図12のフローチャートの変更例である。 図15のフローチャートを補足説明するための図であって、図16の(A)は図15のステップ1203を説明するための図、図16の(B)は図15のステップ1208を説明するための図である。 本発明に係る車両走行型重心位置計測装置の第4の実施の形態を示し、(A)は斜視図、(B)は車輪配置図である。 本発明に係る車両走行型重心位置計測装置の第5の実施の形態を示し、(A)は斜視図、(B)は車輪配置図である。 図18の自由体図である。
図1は本発明に係る車両走行型重心位置計測装置の第1の実施の形態を示す図である。
図1において、トラック型車両1は単軸の前輪11及び駆動輪としての単軸の後輪12を有するものとする。前輪11の車軸、サスペンション内部(エアサスペンションの場合はエアバッグの内圧計測)、又は車両シャシーとサスペンションとの間に前輪荷重Wを検出するための垂直方向前輪荷重センサ11aを設け、他方、後輪12の車軸、サスペンション内部(エアサスペンションの場合はエアバッグの内圧計測)、又は車両シャシーとサスペンションとの間には、後輪荷重Wを検出するための垂直方向後輪荷重センサ12aを設ける。また、トラック型車両1の前後方向の加速度aを検出するための水平方向加速度センサ13を設ける。この場合、水平方向加速度センサ13はたとえば水平器(図示せず)上に設けられる。前輪荷重センサ11a、後輪荷重センサ12a、水平方向加速度センサ13はたとえば圧電素子センサによって構成される。尚、水平方向加速度センサ13として、車速センサの出力の時間微分、ドップラー効果を利用した電波センサ、高速度カメラ、路面埋め込み型渦電流式センサ等を用いることもできる。さらに、前輪荷重センサ11aの前輪荷重W、後輪荷重センサ12aの後輪荷重W及び水平方向加速度センサ13のトラック型車両1の加速度aは制御ユニット14たとえばコンピュータに供給されている。この場合、前輪荷重センサ11a、後輪荷重センサ12a、水平方向加速度センサ13の各出力は脈動成分を含むので、低域フィルタ(図示せず)を介しかつアナログ/ディジタル(A/D)変換器(図示せず)を介して制御ユニット14に取込まれる。制御ユニット14は運転席に設けられたディスプレイユニット15に接続されている。
図1においては、前輪11と後輪12との前後輪間距離(ホイールベース)L及び駆動輪としての後輪12の後輪直径Dは車両諸元表により既知であると仮定する。
図2は図1の制御ユニット14の動作を説明するためのフローチャートである。図2のルーチンは運転者によるスイッチ(図示せず)のオン等によってスタートする。
始めに、ステップ201にて水平方向加速度センサ13からトラック型車両1の水平方向加速度aをA/D変換して取込む。
次に、ステップ202にて、水平方向加速度aの絶対値がε1(正の値)より小さいか否か、つまり、トラック型車両1が、停止又は定速状態か否かを判別する。第1の運転状態としてのトラック型車両1が停止又は定速状態のときのみ、ステップ203〜205に進む。他の場合、ステップ201に戻る。
ステップ203〜205について図3の(A)を参照して説明する。尚、図3の(A)において、GNDは走行車線の地面を表す。
ステップ203にて、荷重センサ11a、12aから前輪荷重W及び後輪荷重WをA/D変換して取込み、W←WF0、W←WR0とする。
次に、質量演算ステップ204にて、トラック型車両1の質量Mを数1式に従って演算する。
Figure 2021028629
尚、この場合、gは重力加速度であり、重力Mgはトラック型車両1の重心Gから垂直方向に下に向う。
次に、水平面上重心距離演算ステップ205にて、重心Gと後輪12の中心との距離によって定義される重心Gの重心距離(水平座標)bを数2式に基づいて演算する。重心距離bによって前後のバランスを判断できる。
Figure 2021028629
尚、数2式は前輪荷重WF0、後輪荷重WR0の重心G回りの力のモーメントの釣り合いである数3式
Figure 2021028629
より得られる。
次に、ステップ206にて再び水平方向加速度センサ13からトラック型車両1の水平方向加速度aをA/D変換して取込む。
次に、ステップ207にて水平方向加速度aの絶対値がε2(ε1より大きい正の値)より大きいか否か、つまり、トラック型車両1が、加速状態(減速状態も含む)か否かを判別する。トラック型車両1が第2の運転状態としての加速状態のときのみ、ステップ208、209に進む。他の場合、ステップ206に戻る。
ステップ208、209について図3の(B)を参照して説明する。尚、図3の(B)において、GNDは走行車線の地面を表す。
ステップ208にて、荷重センサ11a、12aから前輪荷重W及び後輪荷重WをA/D変換して取込み、W←WFa、W←WRaとする。
次に、重心高さ演算ステップ209にて、重心高さHを数4式に基づいて演算する。数4式の2式はいずれを用いてもよいが、誤差を多少とも含むので、2式で計算し、その平均値を採用してもよい。
Figure 2021028629
尚、数4式は以下の数5式、数6式及び数7式を連立させて解くことによって得られる。すなわち、数5式は後輪12の駆動力Fと加速度aとの関係を示す。
Figure 2021028629
数6式は垂直方向の力の釣り合いを示す。
Figure 2021028629
数7式は重心G回りの力のモーメントの釣り合いを示す。
Figure 2021028629
そして、図2のルーチンはステップ209に終了する。尚、質量M、重心距離b及び重心高さHはディスプレイユニット15に適宜表示される。
尚、図2においては、トラック型車両1の停止又は定速状態のステップ201〜205を実行した後に、トラック型車両1の加速状態(減速状態)のステップ206〜209を実行しているが、ステップ201〜203による停止又は定速状態の荷重取込み及びステップ206〜208による加速状態の荷重取込みのいずれを先に行ってもよく、その後、質量M演算ステップ204、重心距離b演算ステップ205を実行し、そして、重心高さH演算ステップ209を実行すればよい。また、前輪11、後輪12のサスペンションの線形近似化されたばね定数を予め同定してデータベース化しておけば、加速走行(又は減速走行)の際のトラックボディの前頭側及び後尾側の沈み込み、浮上り変化を演算できるので、重心高さHの精度を向上できる。
図4は図2のフローチャートの変更例を示す。図4においては、図2のステップに対して実質的にステップ207’を付加すると共に、ステップ204、205をステップ209の直前に移動した。
始めに、ステップ201にて水平方向加速度センサ13からトラック型車両1の水平方向加速度aをA/D変換して取込み、a←a1とする。
次に、ステップ202にて、水平方向加速度a1の絶対値がε1(正の値)より大きいか否か、つまり、トラック型車両1が、加速状態(減速状態も含む)か否かを判別する。トラック型車両1が第1の運転状態としての加速状態のときのみ、ステップ203に進む。他の場合、ステップ201に戻る。
ステップ203について図5の(A)を参照して説明する。尚、図5の(A)において、GNDは走行車線の地面を表す。
ステップ203にて、荷重センサ11a、12aから前輪荷重W及び後輪荷重WをA/D変換して取込み、W←W(a1)、W←W(a1)とする。
次に、ステップ206にて再び水平方向加速度センサ13からトラック型車両1の水平方向加速度aをA/D変換して取込み、a←a2とする。
次に、ステップ207にて水平方向加速度a2の絶対値がε1より大きいか否か、つまり、トラック型車両1が、加速状態(減速状態も含む)か否かを判別する。トラック型車両1が加速状態のときのみ、ステップ207’にて、a1=a2か否かを判別する。この結果、第2の運転状態としての加速状態が異なる場合のみ(a1≠a2)、ステップ208、204、205、209に進む。他の場合、ステップ206に戻る。
ステップ208、204、205、209について図5の(B)を参照して説明する。尚、図5の(B)において、GNDは走行車線の地面を表す。
ステップ208にて、荷重センサ11a、12aから前輪荷重W及び後輪荷重WをA/D変換して取込み、W←W(a2)、W←W(a2)とする。
次に、質量演算ステップ204にて、垂直方向の釣り合いから、トラック型車両1の質量Mを数8式に従って演算する。
Figure 2021028629
尚、この場合、gは重力加速度であり、重力Mgはトラック型車両1の重心Gから垂直方向に下に向う。但し、加速状態(a=a1)による数9式又は加速状態(a=a2)による数10式でもよい。
Figure 2021028629
Figure 2021028629
次に、水平面上重心距離演算ステップ205にて、重心Gと後輪12の中心との距離によって定義される重心Gの重心距離(水平座標)bを数11式に基づいて演算する。重心距離bによって前後のバランスを判断できる。
Figure 2021028629
次に、重心高さ演算ステップ209にて、重心高さHを数12式に基づいて演算する。
Figure 2021028629
数11式、数12式は、図5の(A)における重心Gに関する釣り合いの数13式及び図5の(B)における重心Gに関する釣り合いの数14式を連立させて解くことによって得られる。
Figure 2021028629
Figure 2021028629
そして、ステップ210にて図4のルーチンは終了する。
図6は本発明に係る車両走行型重心位置計測装置の第2の実施の形態を示す図である。
図6において、スクータ型車両2は単軸の前輪21及び駆動輪としての単軸の後輪22を有するものとする。スクータ型車両2は走行車線の地面GNDに設けられた定速走行ゾーンZ1及び加速走行ゾーンZ2を走行する。定速走行ゾーンZ1の地面GNDには荷重センサ601が埋め込まれており、加速走行ゾーンZ2の地面GNDには荷重センサ602が埋め込まれている。荷重センサ601によって検出された荷重W1は低域フィルタ603及びA/D変換器605を介して制御ユニット607たとえばコンピュータに供給される。同様に、荷重センサ602によって検出された荷重W2は低域フィルタ604及びA/D変換器606を介して制御ユニット607に供給される。制御ユニット607にはディスプレイユニット608が接続されている。
図7の(A)は図6のスクータ型車両2の拡大図である。図7の(A)においては、前後輪間距離Lは1.315m、後輪22の直径Dは0.52mであり、車両諸元表により既知であると仮定する。図7の(B)は図6の荷重センサ601、602の配置を示す拡大斜視図である。尚、水平方向加速度aは図示しない高速カメラ等によって計測されているものとする。
図8は図6の制御ユニット607の動作を示すフローチャートであって、所定時間たとえば1ms毎に実行される。ここで、図8の(A)は荷重W1を処理するための時間割込ルーチン、図8の(B)は荷重W2を処理するための時間割込ルーチンである。
図8の(A)のルーチンを図9の(A)のタイミング図を参照して説明する。尚、フラグF1は“0”に初期化されているものとする。
始めに、ステップ801Aにて、図9の(A)の荷重W1を取込むと共に、荷重W1の立上りを検出する。尚、この場合、制御ユニット607に供給された荷重W1は低域フィルタ603を介するので実際には脈動成分を含んでいない。この結果、荷重W1の立上りが検出されたときのみ、ステップ802Aに進み、他の場合にはステップ810Aに直接進む。
ステップ802Aでは、荷重W1の立上りが1回目(F1=“0”)か否かを判別する。この結果、荷重W1の立上りが1回目(F1=“0”)の場合には、ステップ803Aにて荷重W1を前輪荷重WF0とすると共に、ステップ804AにてフラグF1を“1”とし、ステップ810Aに進む。他の場合(F1=“1”)つまり荷重W1の立上りが2回目の場合には、ステップ805Aに進む。
ステップ805Aでは、水平方向加速度aがε1(正の値)より小さいか否か、つまり、停止又は定速状態か否かを判別する。第1の運転状態としての停止又は定速状態であれば、ステップ806A〜809Aに進み、停止又は定速状態でなければ、ステップ810Aに直接進む。
ステップ806Aでは、荷重W1の立上りが2回目(F1=“1”)であるので、荷重W1を後輪荷重WR0とすると共に、ステップ807AにてフラグF1を“0”とする。
次に、ステップ808Aにて、スクータ型車両2の質量Mを数1式に従って演算する。
次に、ステップ809Aにて、重心Gと後輪22の中心との距離によって定義される重心Gの重心距離(水平座標)bを数2式に基づいて演算する。
そして、図8の(A)のルーチンはステップ810Aに終了する。このように、荷重W1からフラグF1の値により前輪荷重WF0及び後輪荷重WR0を識別し、質量M及び水平方向重心位置bを演算する。
図8の(B)のルーチンを図9の(B)のタイミング図を参照して説明する。尚、フラグF2は“0”に初期化されているものとする。
始めに、ステップ801Bにて、図9の(B)の荷重W2を取込むと共に、荷重W2の立上りを検出する。尚、この場合、制御ユニット607に供給された荷重W2は低域フィルタ604を介するので実際には脈動成分を含んでいない。この結果、荷重W2の立上りが検出されたときのみ、ステップ802Bに進み、他の場合にはステップ809Bに直接進む。
ステップ802Bでは、荷重W2の立上りが1回目(F2=“0”)か否かを判別する。この結果、荷重W2の立上りが1回目(F2=“0”)の場合には、ステップ803Bにて荷重W2を前輪荷重WFaとすると共に、ステップ804BにてフラグF2を“1”とし、ステップ809Bに進む。他の場合(F2=“1”)つまり荷重W2の立上りが2回目の場合には、ステップ805Bに進む。
ステップ805Bでは、水平方向加速度aがε2(ε1より大きい正の値)より大きいか否か、つまり、加速状態(減速状態も含む)か否かを判別する。第2の運転状態としての加速状態であれば、ステップ806B〜808Bに進み、加速状態でなければ、ステップ809Bに直接進む。
ステップ806Bでは、荷重W2の立上りが2回目(F2=“1”)であるので、荷重W2を後輪荷重WRaとすると共に、ステップ807BにてフラグF2を“0”とする。
次に、ステップ808Bにて、重心高さHを数4式に基づいて演算する。
そして、図8の(B)のルーチンはステップ809Bに終了する。このように、荷重W2からフラグF2の値によって前輪荷重WFa及び後輪荷重WRaを識別し、重心高さHを演算する。尚、質量M、重心距離b及び重心高さHはディスプレイユニット608に適宜表示される。
発明者の実験によれば、スクータ型車両2が定速走行ゾーンZ1を定速(a=0)で通過した結果、
F0=70±1kgf
R0=130±2kgf
従って、
M≒203〜209kg
b≒0.438〜0.455m
であった。
また、スクータ型車両2が加速走行ゾーンZ2を加速度(a≒1.54/s)で通過した結果、
Fa≒55.9kg
Ra≒148.4kg
従って、
≒0.483〜0.657m
であった。
このようにして得られた重心高さHは常識的な定性的推定値と一致した。
上述の図6に示す第2の実施の形態においても、スクータ型車両2は図1のトラック型車両1とすることもできる。また、定速走行ゾーンZ1を停止ゾーンとすることもでき、定速走行ゾーンZ1を加速走行ゾーンZ2と異なる加速走行ゾーンつまり相異なる加速度(減速度を含む)の加速走行ゾーンとすることもできる。従って、図6に示す第2の実施の形態の動作は図1に示す第1の実施の形態の動作と同一となる。また、図6においては、2つの走行ゾーンZ1、Z2を設け、各走行ゾーンZ1、Z2に1つの荷重センサを埋め込んでいるが、1つのみの走行ゾーンに1つの荷重センサを設け、車両2を巡回させて同一走行ゾーン上を2回走行させることによっても上述と同一の動作を行える。この場合には、荷重W1=W2として図8の(A)のルーチン及び図8の(B)のルーチンの一方を先に実行し、他方を後に実行すればよい。
図10は本発明に係る車両走行型重心位置計測装置の第3の実施の形態を示す図である。
図10においては、トレーラ型(正確には、セミトレーラ型)車両3は、トラクタ(牽引車)31及びトレーラ(被牽引車)32よりなり、トレーラ32はカプラ(連結機)33によってトラクタ31に連結される。
図10において、トラクタ31は単軸の前輪311及び駆動輪としての単軸の後輪312を有するものとする。前輪311の車軸、サスペンション内部(エアサスペンションの場合はエアバッグの内圧計測)、又は車両シャシーとサスペンションとの間に前輪荷重Wを検出するための前輪荷重センサ311aを設け、他方、後輪312の車軸、サスペンション内部(エアサスペンションの場合はエアバッグの内圧計測)、又は車両シャシーとサスペンションとの間には、後輪荷重Wを検出するための後輪荷重センサ312aを設ける。また、トレーラ型車両3の前後方向の加速度aを検出するための水平方向加速度センサ313を設ける。この場合、水平方向加速度センサ313はたとえば水平器(図示せず)上に設けられる。トレーラ32はトレーラ車輪321の車軸、サスペンション内部(エアサスペンションの場合はエアバッグの内圧計測)、又は車両シャシーとサスペンションとの間にトレーラ車輪荷重Wを検出するための車輪荷重センサ321aを設ける。前輪荷重センサ311a、後輪荷重センサ312a、水平方向加速度センサ313、車輪荷重センサ321aはたとえば圧電素子センサによって構成される。尚、水平方向加速度センサ313は車速センサの出力の時間微分、ドップラー効果を利用する電波センサ、高速度カメラ、路面埋め込み型渦電流式センサ等を用いることもできる。さらに、前輪荷重センサ311aの前輪荷重W、後輪荷重センサ312aの後輪荷重W及び水平方向加速度センサ313のトレーラ型車両3の加速度a、並びに車輪荷重センサ321aのトレーラ車輪荷重Wは制御ユニット314たとえばコンピュータに供給されている。この場合、前輪荷重センサ311a、後輪荷重センサ312a、水平方向加速度センサ313、車輪荷重センサ321aの各出力は脈動成分を含むので、低域フィルタ(図示せず)を介しかつアナログ/ディジタル(A/D)変換器(図示せず)を介して制御ユニット314に取込まれる。制御ユニット314は運転席に設けられたディスプレイユニット315に接続されている。
図10においては、トラクタ31における前輪311と後輪312との前後輪間距離(ホイールベース)L及び駆動輪としての後輪312の後輪直径D、トラクタ31におけるカプラ33と後輪312との間の距離p、及びトレーラ32におけるカプラ33とトレーラ車輪321との距離Lは車両諸元表により既知であると仮定する。
図11、図12は図10の制御ユニット314の動作を説明するためのフローチャートであって、図11はトレーラ32を結合していない単体トラクタ31の動作、図12はトラクタ31及びトラクタ31に結合されたトレーラ32の動作を示す。図11、12のルーチンは運転者によるスイッチ(図示せず)のオン等によってスタートする。
図11の単体トラクタ31のルーチンを説明する。図11のルーチンは図2のステップ201〜204とほぼ同一である。
始めに、ステップ1101にて水平方向加速度センサ313から単体トラクタ31の水平方向加速度aをA/D変換して取込む。
次に、ステップ1102にて、水平方向加速度aの絶対値がε1(正の値)より小さいか否か、つまり、単体トラクタ31が、停止又は定速状態か否かを判別する。単体トラクタ31が停止又は定速状態のときのみ、ステップ1103、1104に進む。他の場合、ステップ1101に戻る。
ステップ1103、1104について図13の(A)を参照して説明する。尚、図13の(A)において、GNDは走行車線の地面を表す。
ステップ1103にて、単体トラクタ31の荷重センサ311a、312aから前輪荷重W及び後輪荷重WをA/D変換して取込み、W←WtF、W←WtRとする。
次に、単体トラクタ質量演算ステップ1104にて、単体トラクタ31の質量Mを数15式に従って演算する。
Figure 2021028629
尚、この場合、gは重力加速度であり、重力Mgは単体トラクタ31の重心Gから垂直方向に下に向う。
そして、ステップ1105にて図11のルーチンは終了する。尚、質量Mには、質量として運転手等の質量を含まないが、車両諸元表の値を近似値として用いてもよい。
図12のトラクタ/トレーラ制御ルーチンを説明する。
始めに、ステップ1201にて水平方向加速度センサ313からトラクタ31の水平方向加速度aをA/D変換して取込む。
次に、ステップ1202にて、水平方向加速度aの絶対値がε1(正の値)より小さいか否か、つまり、トレーラ型車両3が、停止又は定速状態か否かを判別する。トレーラ型車両3が第1の運転状態としての停止又は定速状態のときのみ、ステップ1203〜1205に進む。他の場合、ステップ1201に戻る。
ステップ1203〜1205について図13の(B)を参照して説明する。尚、図13の(B)において、GNDは走行車線の地面を表す。
ステップ1203にて、荷重センサ311a、312a、車輪荷重センサ321aから前輪荷重W、後輪荷重W、トレーラ車輪荷重WをA/D変換して取込み、W←WF0、W←WR0、W←WB0とする。
次に、ステップ1204にて、トレーラ32の質量Mを数16式に従って演算する。
Figure 2021028629
尚、この場合、gは重力加速度であり、重力Mgはトレーラ32の重心Gから垂直方向に下に向う。数16式については、後述する。
次に、ステップ1205にて、トレーラ32の重心Gの重心距離(水平座標)uを数17式に基づいて演算する。
Figure 2021028629
尚、数17式については、後述する。
数16式、数17式の導入について説明する。
トレーラ32において、カプラ33回りの力モーメントの関係は数18式で表される。
Figure 2021028629
トレーラ32において、カプラ33におけるトレーラ重量荷重R=RC0は数19式で表される。
Figure 2021028629
トラクタ31における前輪荷重WF0は数20式で表される。
Figure 2021028629
トラクタ31における後輪荷重WR0は数21式で表される。
Figure 2021028629
数18式、数19式、数20式、数21式における未知数パラメータはM及びuである。従って、数18式、数19式、数20式、数21式を解くことによって数16式のM、数17式のuを得ることができる。尚、実際の計測データは脈動成分の影響でノイズを含むので、数16式の2式から2つの解を得てその平均値Mとしてもよい。
次に、ステップ1206にて再び水平方向加速度センサ313からトレーラ型車両3の水平方向加速度aをA/D変換して取込む。
次に、ステップ1207にて水平方向加速度aの絶対値がε2(ε1より大きい正の値)より大きいか否か、つまり、トレーラ型車両3が、加速状態(減速状態も含む)か否かを判別する。トレーラ型車両3が第2の運転状態としての加速状態のときのみ、ステップ1208、1209に進む。他の場合、ステップ1206に戻る。
ステップ1208、1209について図13の(C)及びその自由体図である図14を参照して説明する。尚、図13の(C)において、GNDは走行車線の地面を表す。
ステップ1208にて、荷重センサ311a、312a及び車輪荷重センサ321aから前輪荷重W、後輪荷重W及びトレーラ車輪荷重WをA/D変換して取込み、W←WFa、W←WRa、W←WBaとする。
次に、重心高さ演算ステップ1209にて、トレーラ32の重心高さHを数22式に基づいて演算する。
Figure 2021028629
尚、数22式は以下の数23式、数24式、数25式、数26式、数27式及び数28式を連立させて解くことによって得られる。
トラクタ31において、数23式は水平方向の力の釣り合いを示す。
Figure 2021028629
トラクタ31において、数24式は垂直方向の力の釣り合いを示す。
Figure 2021028629
トラクタ31において、数25式は重心G回りの力のモーメントの釣り合いを示す。
Figure 2021028629
但し、xはトラクタ31とトレーラ32とのカプラ33(連結機)で発生している内力(水平成分Fca、垂直成分Wca)の作用点と考えられるカプラ33の位置の高さである。
トレーラ32において、数26式は水平方向の力の釣り合いを示す。
Figure 2021028629
トレーラ32において、数27式は垂直方向の力の釣り合いを示す。
Figure 2021028629
トレーラ32において、数28式は重心G回りの力のモーメントの釣り合いを示す。
Figure 2021028629
そして、図12のルーチンはステップ1209に終了する。尚、質量M、重心距離u及び重心高さHはディスプレイユニット15に適宜表示される。
尚、図12においては、トレーラ型車両3の停止又は定速状態のステップ1201〜1205を実行した後に、トレーラ型車両3の加速状態(減速状態)のステップ1206〜1209を実行しているが、ステップ1201〜1203による停止又は定速状態の荷重取込み及びステップ1206〜1208による加速状態の荷重取込みのいずれを先に行ってもよく、その後、質量M演算ステップ1204、重心距離u演算ステップ1205を実行し、そして、重心高さH演算ステップ1209を実行すればよい。また、前輪311、後輪312、トレーラ車軸321のサスペンションの線形近似化されたばね定数を予め同定してデータベース化しておけば、加速走行(又は減速走行)の際のトレーラ型車両3の前頭側及び後尾側の沈み込み、浮上り変化を演算できるので、重心高さHの精度を向上できる。
図15は図12のフローチャートの変更例を示す。図15においては、図12のステップに対して実質的にステップ1207’を付加すると共に、ステップ1204、1205をステップ1209の前に移動した。
始めに、ステップ1201にて水平方向加速度センサ13からトレーラ型車両3の水平方向加速度aをA/D変換して取込み、a←a1とする。
次に、ステップ1202にて、水平方向加速度a1の絶対値がε1(正の値)より大きいか否か、つまり、トレーラ型車両3が、加速状態(減速状態も含む)か否かを判別する。トレーラ型車両3が第1の運転状態としての加速状態のときのみ、ステップ1203に進む。他の場合、ステップ1201に戻る。
ステップ1203について図16の(A)を参照して説明する。尚、図16の(A)において、GNDは走行車線の地面を表す。
ステップ1203にて、荷重センサ11a、12a、、321aから前輪荷重W、後輪荷重W及びトレーラ車輪荷重WをA/D変換して取込み、W←W(a1)、W←W(a1)、W←W(a1)とする。
次に、ステップ1206にて再び水平方向加速度センサ13からトラック型車両1の水平方向加速度aをA/D変換して取込み、a←a2とする。
次に、ステップ1207にて水平方向加速度aの絶対値がε1より大きいか否か、つまり、トレーラ型車両3が、加速状態(減速状態も含む)か否かを判別する。トレーラ型車両3が加速状態のときのみ、ステップ1207’にて、a1=a2か否かを判別する。この結果、第2の運転状態としての加速状態が異なる場合のみ(a1≠a2)、ステップ1208、1204、1205、1209に進む。他の場合、ステップ1206に戻る。
ステップ1208、1204、1205、1209について図16の(B)を参照して説明する。尚、図16の(B)において、GNDは走行車線の地面を表す。
ステップ1208にて、荷重センサ11a、12a、321aから前輪荷重W、後輪荷重W及びトレーラ車輪荷重WをA/D変換して取込み、W←W(a2)、W←W(a2)、W←W(a2)とする。
次に、質量演算ステップ1204にて、垂直方向の釣り合いから、トレーラ32の質量Mを数29式に従って演算する。
Figure 2021028629
尚、この場合、gは重力加速度であり、重力Mgはトレーラ32の重心Gから垂直方向に下に向う。但し、加速状態(a=a2)による式でもよい。
次に、水平面上重心距離演算ステップ1205及び1209にて、重心Gとトレーラ車輪321aの中心との距離によって定義される重心Gの重心距離(水平座標)u及び重心高さHを数30式に基づいて演算する。重心距離uによって前後のバランスを判断できる。
Figure 2021028629
数29式、数30式は、下記の数31式〜数38式を連立させて解くことによって得られる。
トラクタ31において、数31式は水平方向の力の釣り合いを示す。
Figure 2021028629
トラクタ31において、数32式は垂直方向の力の釣り合いを示す。
Figure 2021028629
トラクタ31において、数33式は重心G回りの力のモーメントの釣り合いを示す。
Figure 2021028629
但し、xはトラクタ31とトレーラ32とのカプラ33(連結機)で発生している内力(水平成分Fca、垂直成分Wca)の作用点と考えられるカプラ33の位置の高さである。
トレーラ32において、数34式は水平方向の力の釣り合いを示す。
Figure 2021028629
トレーラ32において、数35式は垂直方向の力の釣り合いを示す。
Figure 2021028629
トレーラ32において、数36式は重心G回りの力のモーメントの釣り合いを示す。
Figure 2021028629
数33式、数36式を加算してx項を消去し、数31式、数32式、数34式、数35式を用いてF(a)、F(a)、W(a)も消去し、加速度a=a1の場合についてのH、uだけが未知数となる数37式を導く。
Figure 2021028629
この数37式を便宜上から数38式で簡易表現しておく。
Figure 2021028629
加速度a=a2の場合について、数37式、数38式と同様の数39式、数40式を得る。
Figure 2021028629
Figure 2021028629
従って、数38式、数40式から数41式が得られる。
Figure 2021028629
数41式を書替えると、数30式が得られる。
そして、ステップ1210にて図15のルーチンは終了する。
図15、図16においては、2つの異なる加速度の走行a1、a2で重心高さHを推定しているが、その推定精度及び信頼性を高めるためには3つ以上の異なる加速度走行での計測結果から最小二乗法で求めるのが良い。すなわち、n個の異なる加速度a1、a2、…、anとした場合、数41式は数42式となる。
Figure 2021028629
従って、重み付き最小二乗法の解法として数42式は数43式となる。
Figure 2021028629
但し、w、w、…、wは重み関数であり、その行列は対角行列の重み行列である。最も簡単な重み行列は単位行列である。
図17は本発明に係る車両走行型重心位置計測装置の第4の実施の形態を示し、(A)は斜視図、(B)は車輪配置図である。
図17においては、図1の車両走行型重心位置計測装置1を3次元的にし、便宜上O−ξηζ直角座標で表し、前輪を右前輪11R、左前輪11Lとし、後輪を右後輪12R、左後輪12Lとし、各車輪に荷重センサを設ける。図17の(B)において、Sは左右輪接地面中心点間距離であり、前輪11R、11L側、後輪12R、12L側とも同一であり、車両諸元表により既知であると仮定する。
図17の車両走行型重心位置計測装置1の動作も図2のルーチンに従って行われる。
質量演算ステップ204では、トラック型車両1の質量Mを数44式に従って演算する。
Figure 2021028629
但し、WfR0、WfL0、WrR0、WrL0は右前輪11R、左前輪11L、右後輪12R、左後輪12Lの荷重である。
水平面上重心距離演算ステップ205にて重心Gの水平面上のξη座標を数45式に従って演算する。
Figure 2021028629
重心Gのξη座標によって左右前後のバランスを判断できる。
重心高さ演算ステップ209にて、重心高さHを数46式に従って演算する。
Figure 2021028629
尚、数46式は次の数47式、数48式を連立させて解くことができる。
数47式は垂直方向の力の釣り合いを示す。
Figure 2021028629
数48式は重心G回りの力のモーメントの釣り合いを示す。
Figure 2021028629
図18は本発明に係る車両走行型重心位置計測装置の第5の実施の形態を示し、(A)は斜視図、(B)は車輪配置図である。図19は図18のトラクタ31、トレーラ32の自由体図である。
図18においては、図10の車両走行型重心位置計測装置3を3次元的にし、便宜上O−ξηζ直角座標で表し、トラクタ31において、前輪を右前輪11R、左前輪11Lとし、後輪を右後輪12R、左後輪12Lとし、各車輪に荷重センサ(図示せず)を設けると共に、トレーラ32において、トレーラ車輪32R、32Lとし、各トレーラ車輪に荷重センサを設ける。尚、トレーラ車輪は4つ図示しているが、便宜上2つとして取り扱う。
トラクタ31のパラメータを次のごとく定義する。
:重心
(ξtG,ηtG):後輪12R、12Lの軸中心位置の点O’からの重心Gの水平座標
:重心高さ
(p,0):後輪12R、12Lの軸中心位置の点O’からのカプラ33の水平座標
x:カプラ33の内力の作用点と考えられる位置の高さ(参照:図19)
:ホイルベース
:後輪12R、12Lの外径
トレーラ32のパラメータを次のごとく定義する。
:重心
(L,0):トレーラ車輪32R、32Lの軸中心位置の点Oからカプラ33の水平座標(尚、2軸や3軸車輪型の場合には軸中心位置はそれらの図心位置とすればよい。)
:トレーラ車輪の外径
:左右車輪32R、32Lのトレッドセンター間の距離
図18の車両走行型重心位置計測装置の動作も図11、図12のルーチンによって実行される。
トラクタ31の質量Mを数49式に従って演算する。
Figure 2021028629
但し、WfR、WfL、WrR、WrLはトラクタ31の単体での定速走行または停止状態での計測による前輪11R、11L、後輪12R、12Lの荷重である。
トレーラ質量演算ステップ1204では、数50式によってトレーラ32の質量Mを演算する。
Figure 2021028629
但し、WfR0、WfL0、WrR0、WrL0はトラクタ31の前輪11R、11L、後輪12R、12Lの荷重である。
また、トレーラ32の質量Mは数51式でも演算できる。
Figure 2021028629
但し、Fcはトラクタ31とトレーラ32との連結点であるカプラ33において垂直方向に作用・反作用している力
BR0はトレーラ右側車輪32Rの荷重
BL0はトレーラ左側車輪32Lの荷重
である。この場合、力Fはトレーラ32が結合後のトラクタ31の車輪11R、11L、12R、12Lの荷重がトレーラ32が結合前の単独トラクタ31の車輪11R、11L、12R、12Lの荷重からどれだけ増加したかで求めることができる。すなわち数52式で表される。
Figure 2021028629
但し、WfR0、WfL0、WrR0、WrL0は結合後のトラクタ31の車輪11R、11L、12R、12Lの荷重である。この場合、計算誤差から最小二乗法(状況に応じて重み付け最小二乗法)で求めることもできる。従って、力Fは、数53式より求めることができる。
Figure 2021028629
トレーラ重心位置演算ステップ1205では、トレーラ32の重心Gの水平座標(ξBG、ηBG)を数54式、数55式によって求める。
Figure 2021028629
Figure 2021028629
尚、数54式は前後方向の力の釣り合いからの数56式に基づき、数55式は左右方向の力の釣り合いからの数57式に基づく。
Figure 2021028629
Figure 2021028629
トレーラ重心高さ演算ステップ1209では数58式によりトレーラ32の重心高さHを演算する。
Figure 2021028629
数58式の算出について図19の自由体図を参照して説明する。
図19において、カプラ33での作用・反作用の大きさで水平方向成分をF、垂直方向成分をFとすると、トレーラ32が索引されて動いた加速度もaであるので、並進力の釣り合い方程式から、トラクタ31の駆動後輪12R、12Lの駆動力Fは数59式で表わされる。
Figure 2021028629
図19におけるトラクタ31の垂直方向の力の釣り合いから数60式が成立する。
Figure 2021028629
また、トラクタ31の重心G回りの力のモーメントの釣り合いから数61式が成立する。
Figure 2021028629
図19におけるトレーラ32の水平方向の力の釣り合いから数62式が成立する。
Figure 2021028629
図19におけるトレーラ32の垂直方向の力の釣り合いから数63式が成立する。
Figure 2021028629
また、トレーラ32の重心G回りの力のモーメントの釣り合いから数64式が成立する。
Figure 2021028629
計測データは精度がよいとしても、少しは誤差が含まれているので、これに対処するために、最小二乗法(状況に応じで適切な重み付け最小二乗法)で垂直方向成分Fは数53式で表される。まず数61式と数64式を加算してxの項を消去して、そこに数59式,数60式,数62式,数63式を連立させてH以外の未知数を消去することにより数58式に示すトレーラ32の重心高さHが得られる。
尚、上述のトレーラ型車両においても、荷重センサを2つの走行ゾーンそれぞれに埋め込むことができる。この場合にも、図8のルーチンにおいて、フラグF1、F2の代りにソフトウェアとしてのカウンタNを設け、荷重センサの1回目(N=1)の出力をトラクタ31の前輪荷重と識別し、荷重センサの2回目(N=2)の出力をトタクタ31の後輪荷重と識別し、荷重センサの3回目(N=3)の出力をトレーラ32のトレーラ車輪荷重と識別すればよい。この場合においても、1つのみの走行ゾーンに1つの荷重センサを設け、トレーラ型車両3を巡回させて同一走行ゾーン上を2回走行させることによっても上述と同一の動作を行える。この場合には、荷重W1=W2として図8の(A)のルーチン及び図8の(B)のルーチンの一方を先に実行し、他方を後に実行すればよい。
また、図1、図6、図10の実施の形態においては、前輪11、21、後輪12、22、トレーラ車輪321を等価的に単軸で図示しているが、本発明は複軸の場合にも適用できることは言うまでもない。
また、図2、図4、図8、図11、図12、図15のルーチン(プログラム)は制御ユニット(コンピュータ)内のリードオンメモリ(ROM)等の記憶媒体に格納される。
さらに、本発明は上述の実施の形態の自明の範囲のいかなる変更に適用し得る。
本発明はトラック型、トレーラ型及びスクータ型車両以外にも、他の積荷型車両たとえばバン型車両にも利用できる。
1:トラック型車両
11:前輪
11R:右前輪
11L:左前輪
11a:垂直方向前輪荷重センサ
12:後輪
12R:右後輪
12L:左後輪
12a:垂直方向後輪荷重センサ
13:水平方向加速度センサ
2:スクータ型車両
21:前輪
22:後輪
601、602:荷重センサ
603、604:低域フィルタ
605、606:アナログ/ディジタル(A/D)変換器
L:前後輪間距離
D:後輪直径
b:重心距離(水平座標)
GND:地面
3:トレーラ型車両
31:トラクタ
32:トレーラ
321:トレーラ車輪
33:カプラ

Claims (24)

  1. 前輪及び後輪を有する車両であって、
    前記前輪の前輪荷重及び前記後輪の後輪荷重を検出するための荷重センサと、
    前記車両の加速度を取得するための車両加速度取得手段と、
    前記荷重センサ及び前記車両加速度取得手段に接続され、前記車両の重心位置を演算するための制御ユニットと
    を具備し、
    前記制御ユニットは、
    前記車両加速度取得手段によって確立された第1の運転状態時に検出された第1の前輪荷重及び第1の後輪荷重と、前記車両加速度取得手段によって確立された前記第1の運転状態時と異なる第2の運転状態時に検出された第2の前輪荷重及び第2の後輪荷重とに応じて前記車両の質量、前記車両の水平方向重心位置及び前記車両の重心高さを演算するための演算手段を具備する車両走行型重心位置計測装置。
  2. 前記第1の運転状態は停止又は定速状態であり、
    前記第2の運転状態は加速又は減速状態であり、
    前記演算手段は、
    前記第1の前輪荷重及び前記第1の後輪荷重に応じて前記車両の質量及び前記車両の水平方向重心位置を演算するための第1の演算手段と、
    前記第2の前輪荷重、前記第2の後輪荷重、前記車両の質量及び前記車両の水平方向重心位置に応じて前記車両の重心高さを演算するための第2の演算手段と
    を具備する請求項1に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  3. 前記第1の運転状態は第1の加速又は減速状態であり、
    前記第2の運転状態は第1の加速又は減速状態と異なる第2の加速又は減速状態である請求項1に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  4. 前記荷重センサは、
    前記前輪に設けられた第1の荷重センサと、
    前記後輪に設けられた第2の荷重センサと
    を具備する請求項1に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  5. 前記荷重センサは、
    第1の走行ゾーンに埋め込められた第1の荷重センサと、
    第2の走行ゾーンに埋め込められた第2の荷重センサと
    を具備し、
    前記制御ユニットは、
    前記第1の荷重センサの出力により前記第1の前輪荷重と前記第1の後輪荷重とを識別するための第1の識別手段と、
    前記第2の荷重センサの出力により前記第2の前輪荷重と前記第2の後輪荷重とを識別するための第2の識別手段と
    を具備する請求項1に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  6. 前記荷重センサは、1つの走行ゾーンに埋め込められ、
    前記制御ユニットは、
    前記荷重センサの出力により前記第1の前輪荷重と前記第1の後輪荷重とを識別するための第1の識別手段と、
    前記荷重センサの出力により前記第2の前輪荷重と前記第2の後輪荷重とを識別するための第2の識別手段と
    を具備する請求項1に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  7. 前輪及び後輪を有するトラクタと、
    該トラクタにカプラによって結合され、トレーラ車輪を有するトレーラとを具備するトレーラ型車両であって、
    前記トラクタの前記前輪の前輪荷重及び前記後輪の後輪荷重並びに前記トレーラの前記トレーラ車輪のトレーラ車輪荷重を検出するための荷重センサと、
    前記車両の加速度を取得するための車両加速度取得手段と、
    前記荷重センサ及び前記車両加速度取得手段に接続され、前記車両の重心位置を演算するための制御ユニットと
    を具備し、
    前記制御ユニットは、
    前記トラクタの質量と、前記車両加速度取得手段によって確立された第1の運転状態時に検出された第1の前輪荷重、第1の後輪荷重及び第1のトレーラ車輪荷重と、前記車両加速度取得手段によって確立された前記第1の運転状態時と異なる第2の運転状態時に検出された第2の前輪荷重、第2の後輪荷重及び第2のトレーラ車輪荷重とに応じて前記トレーラの単体の質量、前記トレーラの水平方向重心位置及び前記トレーラの重心高さを演算するための演算手段を具備する車両走行型重心位置計測装置。
  8. 前記第1の運転状態は停止又は定速状態であり、
    前記第2の運転状態は加速又は減速状態であり、
    前記演算手段は、
    前記トラクタの質量、前記第1の前輪荷重、前記第1の後輪荷重及び前記第1のトレーラ車輪荷重に応じて前記トレーラの質量及び前記トレーラの水平方向重心位置を演算するための第1の演算手段と、
    前記第2の前輪荷重、前記第2の後輪荷重、前記第2のトレーラ車輪荷重、前記トレーラの質量及び前記トレーラの水平方向重心位置に応じて前記トレーラの重心高さを演算するための第2の演算手段と
    を具備する請求項7に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  9. 前記第1の運転状態は第1の加速又は減速状態であり、
    前記第2の運転状態は第1の加速又は減速状態と異なる第2の加速又は減速状態である請求項7に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  10. 前記荷重センサは、
    前記前輪に設けられた第1の荷重センサと、
    前記後輪に設けられた第2の荷重センサと、
    前記トレーラ車輪に設けられた第3の荷重センサと
    を具備する請求項7に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  11. 前記荷重センサは、
    第1の走行ゾーンに埋め込められた第1の荷重センサと、
    第2の走行ゾーンに埋め込められた第2の荷重センサと
    を具備し、
    前記制御ユニットは、
    前記第1の荷重センサの出力により前記第1の前輪荷重、前記第1の後輪荷重及び前記第1のトレーラ車輪荷重とを識別するための第1の識別手段と、
    前記第2の荷重センサの出力により前記第2の前輪荷重、前記第2の後輪荷重及び前記第2のトレーラ車輪荷重とを識別するための第2の識別手段と
    を具備する請求項7に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  12. 前記荷重センサは、1つの走行ゾーンに埋め込められ、
    前記制御ユニットは、
    前記荷重センサの出力により前記第1の前輪荷重、前記第1の後輪荷重及び前記第1のトレーラ車輪荷重とを識別するための第1の識別手段と、
    前記荷重センサの出力により前記第2の前輪荷重、前記第2の後輪荷重及び前記第2のトレーラ車輪荷重とを識別するための第2の識別手段と
    を具備する請求項7に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  13. 前輪及び後輪を有する車両であって、
    前記前輪の前輪荷重及び前記後輪の後輪荷重を検出するための荷重センサと、
    前記車両の加速度を取得するための車両加速度取得手段と
    を具備し、
    前記車両加速度取得手段によって確立された第1の運転状態時に検出された第1の前輪荷重及び第1の後輪荷重と、前記車両加速度取得手段によって確立された前記第1の運転状態時と異なる第2の運転状態時に検出された第2の前輪荷重及び第2の後輪荷重とに応じて前記車両の質量、前記車両の水平方向重心位置及び前記車両の重心高さを演算するための演算手段を具備する車両走行型重心位置計測プログラム。
  14. 前記第1の運転状態は停止又は定速状態であり、
    前記第2の運転状態は加速又は減速状態であり、
    前記演算手順は、
    前記第1の前輪荷重及び前記第1の後輪荷重に応じて前記車両の質量及び前記車両の水平方向重心位置を演算するための第1の演算手段と、
    前記第2の前輪荷重、前記第2の後輪荷重、前記車両の質量及び前記車両の水平方向重心位置に応じて前記車両の重心高さを演算するための第2の演算手段と
    を具備する請求項13に記載の車両走行型重心位置計測装置。
  15. 前記第1の運転状態は第1の加速又は減速状態であり、
    前記第2の運転状態は第1の加速又は減速状態と異なる第2の加速又は減速状態である請求項13に記載の車両走行型重心位置計測プログラム。
  16. 前記荷重センサは、
    前記前輪に設けられた第1の荷重センサと、
    前記後輪に設けられた第2の荷重センサと
    を具備する請求項13に記載の車両走行型重心位置計測プログラム。
  17. 前記荷重センサは、
    第1の走行ゾーンに埋め込められた第1の荷重センサと、
    第2の走行ゾーンに埋め込められた第2の荷重センサと
    を具備し、
    前記制御手順は、
    前記第1の荷重センサの出力により前記第1の前輪荷重と前記第1の後輪荷重とを識別するための第1の識別手順と、
    前記第2の荷重センサの出力により前記第2の前輪荷重と前記第2の後輪荷重とを識別するための第2の識別手順と
    を具備する請求項13に記載の車両走行型重心位置計測プログラム。
  18. 前記荷重センサは、1つの走行ゾーンに埋め込められ、
    前記制御手順は、
    前記荷重センサの出力により前記第1の前輪荷重と前記第1の後輪荷重とを識別するための第1の識別手順と、
    前記荷重センサの出力により前記第2の前輪荷重と前記第2の後輪荷重とを識別するための第2の識別手順と
    を具備する請求項13に記載の車両走行型重心位置計測プログラム。
  19. 前輪及び後輪を有するトラクタと、
    該トラクタにカプラによって結合され、トレーラ車輪を有するトレーラとを具備するトレーラ型車両であって、
    前記トラクタの前記前輪の前輪荷重、前記後輪の後輪荷重及び前記トレーラ車輪のトレーラ車輪荷重を検出するための荷重センサと、
    前記車両の加速度を取得するための車両加速度取得手段と
    を具備し、
    前記トラクタの質量と、前記車両加速度取得手段によって確立された第1の運転状態時に検出された第1の前輪荷重、第1の後輪荷重及び第1のトレーラ車輪荷重と、前記車両加速度取得手段によって確立された前記第1の運転状態時と異なる第2の運転状態時に検出された第2の前輪荷重、第2の後輪荷重及び第2のトレーラ車輪荷重とに応じて前記トレーラの質量、前記トレーラの水平方向重心位置及び前記トレーラの重心高さを演算するための演算手順を具備する車両走行型重心位置計測プログラム。
  20. 前記第1の運転状態は停止又は定速状態であり、
    前記第2の運転状態は加速又は減速状態であり、
    前記演算手順は、
    前記トラクタの質量、前記第1の前輪荷重、前記第1の後輪荷重及び前記第1のトレーラ車輪荷重に応じて前記トレーラの質量及び前記トレーラの水平方向重心位置を演算するための第1の演算手順と、
    前記第2の前輪荷重、前記第2の後輪荷重、前記第2のトレーラ車輪荷重、前記トレーラの質量及び前記トレーラの水平方向重心位置に応じて前記トレーラの重心高さを演算するための第2の演算手順と
    を具備する請求項19に記載の車両走行型重心位置計測プログラム。
  21. 前記第1の運転状態は第1の加速又は減速状態であり、
    前記第2の運転状態は第1の加速又は減速状態と異なる第2の加速又は減速状態である請求項19に記載の車両走行型重心位置計測プログラム。
  22. 前記荷重センサは、
    前記前輪に設けられた第1の荷重センサと、
    前記後輪に設けられた第2の荷重センサと、
    前記トレーラ車輪に設けられた第3の荷重センサと
    を具備する請求項19に記載の車両走行型重心位置計測プログラム。
  23. 前記荷重センサは、
    第1の走行ゾーンに埋め込められた第1の荷重センサと、
    第2の走行ゾーンに埋め込められた第2の荷重センサと
    を具備し、
    前記制御手順は、
    前記第1の荷重センサの出力により前記第1の前輪荷重、前記第1の後輪荷重及び前記第1のトレーラ車輪荷重とを識別するための第1の識別手順と、
    前記第2の荷重センサの出力により前記第2の前輪荷重、前記第2の後輪荷重及び前記第2のトレーラ車輪荷重とを識別するための第2の識別手順と
    を具備する請求項19に記載の車両走行型重心位置計測プログラム。
  24. 前記荷重センサは、1つの走行ゾーンに埋め込められ、
    前記制御手順は、
    前記荷重センサの出力により前記第1の前輪荷重、前記第1の後輪荷重及び前記第1のトレーラ車輪荷重とを識別するための第1の識別手順と、
    前記荷重センサの出力により前記第2の前輪荷重、前記第2の後輪荷重及び前記第2のトレーラ車輪荷重とを識別するための第2の識別手順と
    を具備する請求項19に記載の車両走行型重心位置計測プログラム。
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