<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)についての第1の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の正面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。遊技機本体12は、内枠(図示略)と、その内枠の前方に配置される前扉枠14と、内枠の後方に配置される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
遊技機本体12のうち内枠が、左右両側部のうち一方を支持側として外枠11に回動可能に支持されている。また、内枠には、前扉枠14が回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能とされている。また、内枠には、裏パックユニットが回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置(図示略)が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
内枠には遊技盤20が搭載されている。ここで、遊技盤20の構成を図2に基づいて説明する。図2は遊技盤20の正面図である。
遊技盤20には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口21,可変入賞装置22,上作動口(第1始動入球部)23,下作動口(第2始動入球部)24,スルーゲート25、可変表示ユニット26、特図表示部33及び普図表示部34等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23及び下作動口24への入球が発生すると、それが遊技盤20の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤20の最下部にはアウト口27が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口27を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤20には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘28が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口27への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24又はスルーゲート25への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口23及び下作動口24は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤20に設置されている。上作動口23及び下作動口24は共に上向きに開放されている。また、上作動口23が上方となるようにして両作動口23,24は鉛直方向に並んでいる。下作動口24には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての普電役物24aが設けられている。
普電役物24aは遊技盤20の背面側に搭載された役物駆動部24bに連結されており、当該役物駆動部24bにより駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。普電役物24aの閉鎖状態では遊技球が下作動口24に入賞できず、普電役物24aが開放状態となることで下作動口24への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下作動口24への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが、上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態と、に、普電役物24aが切り換えられる構成としてもよい。また、普電役物24aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下作動口24自身の変位により行われる構成としてもよい。
可変入賞装置22は、遊技盤20の背面側へと通じる大入賞口(図示略)を備えているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉扉22aを備えている。開閉扉22aは可変入賞装置22として一体的に設けられた可変入賞駆動部(図示略)に連結されており、当該可変入賞駆動部により駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい開放状態に切り換えられるようになっている。ちなみに、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。
特図表示部33では、上作動口23又は下作動口24への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域である特図表示部33にて明示される。そして、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、特図表示部33にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、特図表示部33は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、特図表示部33にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
普図表示部34では、スルーゲート25への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート25への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート25への入賞に基づく内部抽選の結果がサポート実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、普図表示部34にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、サポート実行モードへ移行する。サポート実行モードでは、下作動口24に設けられた普電役物24aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット26には、絵柄の一種である図柄を変動表示する図柄表示装置31が設けられているとともに、図柄表示装置31を囲むようにしてセンターフレーム32が配設されている。図柄表示装置31は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置31は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置31では、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、特図表示部33において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置31において変動表示が行われる。
図柄表示装置31の表示内容について、図3及び図4を参照して詳細に説明する。図3は図柄表示装置31にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図4は図柄表示装置31の表示面Pを示す図である。
図3(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図4(a)に示すように、図柄表示装置31の表示面Pには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図4(b)に示すように、表示面Pは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示面Pには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて表示面Pにおいて遊技回用の演出が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で遊技回用の演出が終了される。
また、遊技回用の演出が終了する場合、後述する固定型大当たり結果の発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の奇数の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。また、後述する変動型大当たり結果の発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ライン上に同一の偶数の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。
なお、図柄表示装置31における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置31にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
ここで、上記のように上作動口23又は下作動口24への入賞に基づき実行された内部抽選の結果が図柄表示装置31及び特図表示部33の両方にて実行される構成において、図柄表示装置31は後述する表示制御装置100により表示制御されるのに対して、特図表示部33は表示制御装置100を介することなく後述する主制御装置60により表示制御される。これにより、上記内部抽選の結果を報知する場合において、図柄表示装置31を遊技者に対する演出用として利用し、特図表示部33を遊技ホールの管理者による管理用として利用することが可能となる。また、特図表示部33による表示領域は、図柄表示装置31による表示領域よりも狭く設定されている。これにより、図柄表示装置31を演出用として利用し、特図表示部33を管理用として利用し易くなる。
センターフレーム32の前面側における左上部分には、図2に示すように、特図表示部33及び図柄表示装置31に対応した第1保留ランプ部35が設けられている。遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部35の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム32の右上部分には、普図表示部34に対応した第2保留ランプ部36が設けられている。遊技球がスルーゲート25を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留ランプ部36の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部35,36の機能が図柄表示装置31の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
遊技盤20には、内レール部41と外レール部42とが取り付けられており、これら内レール部41と外レール部42とにより誘導レールが構成され、内枠において遊技盤20の下方に搭載された遊技球発射機構(図示略)から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構は、前扉枠14に設けられた発射ハンドル51が操作されることにより遊技球の発射動作を行う。
内枠の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部52が形成されている。窓部52は、略楕円形状をなし、窓パネル53が嵌め込まれている。窓パネル53は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよい。ちなみに、図柄表示装置31の表示面P及び特図表示部33などは、パチンコ機10前方から窓パネル53を介して視認可能となっている。
窓部52の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部54が窓部52の上方に設けられている。また、表示ランプ部54の左右両側には、遊技状況に応じた効果音などが出力されるスピーカ部55が設けられている。
前扉枠14における窓部52の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部56と下側膨出部57とが上下に並設されている。上側膨出部56内側には上方に開口した上皿56aが設けられており、下側膨出部57内側には同じく上方に開口した下皿57aが設けられている。上皿56aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿57aは、上皿56a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿56a及び下皿57aには、裏パックユニットに搭載された払出装置から払い出された遊技球が排出される。
内枠の背面側には、主制御装置と、音声発光制御装置と、表示制御装置とが搭載されている。また、内枠の背面に対しては既に説明したとおり裏パックユニットが設けられており、当該裏パックユニットには、払出装置を含む払出機構部と、払出制御装置と、電源及び発射制御装置とが搭載されている。以下、パチンコ機10の電気的な構成について説明する。
<パチンコ機10の電気的構成>
図5は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65と、を具備している。なお、主制御装置60において主制御基板61などを収容する基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、ROM63及びRWM64が内蔵されている。
ROM63は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。当該ROM63は、MPU62により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
RWM64は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合にROM63よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。当該RWM64は、ROM63内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。
また、MPU62又は主制御基板61には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。なお、MPU62に対してROM63及びRWM64が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置60以外の制御装置についても同様である。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には、主制御装置60に設けられた停電監視基板65及び払出制御装置70が接続されている。この場合に、停電監視基板65には動作電力を供給する機能を有する電源及び発射制御装置80が接続されており、MPU62には停電監視基板65を介して電力が供給される。
また、MPU62の入力側には、各種入賞検知センサ67a〜67eといった各種センサが接続されている。各種入賞検知センサ67a〜67eには、一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24及びスルーゲート25といった入賞対応入球部に対して1対1で設けられた検知センサが含まれており、MPU62において各入球部への入賞判定が行われる。また、MPU62では上作動口23及び下作動口24への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU62の出力側には、停電監視基板65、払出制御装置70及び音声発光制御装置90が接続されている。払出制御装置70には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声発光制御装置90には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。ちなみに、音声発光制御装置90は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して主制御装置60と電気的に接続されている。
また、MPU62の出力側には、可変入賞装置22の開閉扉22aを開閉動作させる可変入賞駆動部22b、下作動口24の普電役物24aを開閉動作させる役物駆動部24b、特図表示部33及び普図表示部34が接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置22の大入賞口が開閉されるように、MPU62において可変入賞駆動部22bの駆動制御が実行される。また、普電役物24aのサポート当選となった場合には、普電役物24aが開閉されるように、MPU62において役物駆動部24bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU62において特図表示部33の表示制御が実行される。また、普電役物24aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU62において普図表示部34の表示制御が実行される。
停電監視基板65は、主制御基板61と電源及び発射制御装置80とを中継し、また電源及び発射制御装置80から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置70は、主制御装置60から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置71により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源及び発射制御装置80にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置60のRWM64に記憶保持用の電力が供給される。また、電源及び発射制御装置80は遊技球発射機構81の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構81は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信したコマンドに基づき、各種ランプ部35,36,54やスピーカ部55を駆動制御するとともに、表示制御装置100にコマンドを送信する。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行って、図柄表示装置31の表示面Pにおける画像の表示を制御する。
<主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置60のMPU62にて各種抽選を行うための電気的な構成について図6を用いて説明する。
MPU62は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、特図表示部33の表示の設定、図柄表示装置31の図柄表示の設定、普図表示部34の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図6に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置31が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値カウンタCN1と、大当たり種別カウンタC2の初期値設定に使用する第2初期値カウンタCN2と、特図表示部33及び図柄表示装置31における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口24の普電役物24aを開放状態とするか否かの抽選に使用する普電乱数カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CN1,CN2,CS,C4は、RWM64の各種カウンタエリア64bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CN1,CN2,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。このうち大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報は、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した場合に、RWM64に設けられた保留球格納エリア64aに格納される。一方、普電乱数カウンタC4の数値情報は、スルーゲート25への入賞が発生した場合に、RWM64に設けられた電役保留エリア64cに格納される。
ここで、これら保留球格納エリア64a及び電役保留エリア64cについて説明する。
保留球格納エリア64aは、特図用保留エリアRaと、特図用実行エリアAE1とを備えている。特図用保留エリアRaは、第1特図用エリアRa1、第2特図用エリアRa2、第3特図用エリアRa3及び第4特図用エリアRa4を備えており、上作動口23又は下作動口24への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組み合わせが特図側の保留情報として、いずれかの特図用エリアRa1〜Ra4に格納される。
この場合、上作動口23又は下作動口24への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1特図用エリアRa1→第2特図用エリアRa2→第3特図用エリアRa3→第4特図用エリアRa4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの特図用エリアRa1〜Ra4が設けられていることにより、上作動口23又は下作動口24への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
特図用実行エリアAE1は、特図表示部33の変動表示を開始する際に、特図用保留エリアRaの第1特図用エリアRa1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては特図用実行エリアAE1に記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
電役保留エリア64cは、普図用保留エリアRbと、普図用実行エリアAE2とを備えている。普図用保留エリアRbは、第1普図用エリアRb1、第2普図用エリアRb2、第3普図用エリアRb3及び第4普図用エリアRb4を備えており、スルーゲート25への入賞履歴に合わせて、普電乱数カウンタC4の数値情報が普図側の保留情報として、いずれかの普図用エリアRb1〜Rb4に格納される。
この場合、スルーゲート25への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1普図用エリアRb1→第2普図用エリアRb2→第3普図用エリアRb3→第4普図用エリアRb4の順に数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの普図用エリアRb1〜Rb4が設けられていることにより、スルーゲート25への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
普図用実行エリアAE2は、普図表示部34の変動表示を開始する際に、普図用保留エリアRbの第1普図用エリアRb1に格納された数値情報を移動させるためのエリアであり、普図の抽選結果を教示するための教示回の開始に際しては普図用実行エリアAE2に記憶されている数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
次に、上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず、普電乱数カウンタC4について説明する。普電乱数カウンタC4は、例えば、0〜239の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。普電乱数カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート25に遊技球が入賞したタイミングでRWM64の電役保留エリア64cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電乱数カウンタC4の値によって普電役物24aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
ここで、本パチンコ機10では、普電役物24aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。
詳細には、図7(a)に示すように、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口24の普電役物24aが単位時間当たりに開放状態となる頻度に差が生じるように、低頻度サポートモードと、第1高頻度サポートモードと、第2高頻度サポートモードとが設定されている。
これら各サポートモードについて詳細には、低頻度サポートモードでは、サポート用の当否判定処理にてサポート当選となる確率は80%となっている。また、当該当否判定処理が行われた場合には、普図表示部34にて絵柄の変動表示が行われ、所定の変動表示時間が経過した場合に、当該普図表示部34にて最終停止される絵柄によって抽選結果が教示される。この場合の変動表示時間は、低頻度サポートモードでは12.0secとなっている。また、サポート当選となった場合には、開放上限時間が0.200secである普電役物24aの開放が1回のみ行われる。
第1高頻度サポートモードでは、サポート用の当否判定処理にてサポート当選となる確率は80%となっている。また、変動表示時間は、2.0secとなっている。また、サポート当選となった場合には、開放上限時間が1.500secである普電役物24aの開放が3回行われる。また、サポート当選となった場合における各開放回の間のインターバル時間は1secとなっている。
第2高頻度サポートモードでは、サポート用の当否判定処理にてサポート当選となる確率は80%となっている。また、変動表示時間は、2.0secとなっている。また、サポート当選となった場合には、開放上限時間が1.496secである普電役物24aの開放が3回行われる。また、サポート当選となった場合における各開放回の間のインターバル時間は1secとなっている。
つまり、各サポートモードは、サポート当選となる確率は同一(例えば、いずれも80%)となっているが、各高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、サポート当選となった際に普電役物24aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放上限時間が長く設定されている。この場合、各高頻度サポートモードにおいてサポート当選となり普電役物24aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放上限時間よりも短く設定されている。さらにまた、各高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、普図表示部34における1教示回の変動表示時間が短く設定されている。
上記のとおり、各高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口24よりも上作動口23への入賞が発生する確率が高くなるが、各高頻度サポートモードでは、上作動口23よりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口24への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、各高頻度サポートモードが継続している状態では、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。また、下作動口24への入賞を契機として大当たり抽選が実行されるため、各高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも大当たり抽選が実行される機会を高めることが可能となる。
なお、各高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えばサポート当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、例えば、普図表示部34の変動表示時間が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い変動表示時間が選択され易い又は平均の変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、1回の開放上限時間を長くする、変動表示時間を短くする、係る変動表示時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとでは、各開放回の開放上限時間が相違しているものの、他の条件は同一となっている。また、当該各開放回の開放上限時間についても、第1高頻度サポートモードの方が第2高頻度サポートモードよりも長く設定されているものの、両者の開放上限時間の差は、両者の各開放上限時間と低頻度サポートモードの開放上限時間との差よりも小さく設定されている。より具体的には、両者の開放上限時間は、略同一となっている。したがって、第1高頻度サポートモードの方が第2高頻度サポートモードよりも、普電役物24aの単位時間当たりの開放頻度は高いものの、当該開放頻度は略同一となっている。
ちなみに、第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードのいずれにおいても、下作動口24に上限個数の入賞が発生した場合には、3回の開放が行われていない状況や開放上限時間が経過していない状況であっても、サポート実行モードが終了する。この場合に、当該上限個数は10個となっており、当該上限個数(具体的には「10」と遊技球の発射周期(具体的には0.6sec)との積の方が、開放回数(具体的には「3」)と開放上限時間(具体的には1.500sec又は1.496sec)との積よりも大きな値となる。したがって、第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードであっても、開放上限個数の入賞が発生しづらい又は不可である。但し、これに限定されることはなく、前者の積の値よりも後者の積の値の方が大きな値とすることにより、第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードでは、上限個数の入賞が可能となる構成としてもよい。この場合、前者の積の値と後者の積の値とを同一又は略同一とすることで、同一の操作態様で発射ハンドル51が操作されていたとしても、上限個数の入賞が発生する状況と発生しない状況とを作り出すことが可能となる。
また、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとで、上記開放頻度に差を与える手法は、上記のものに限定されることはなく、例えば、サポート当選となる確率、普図表示部34における1教示回の変動表示時間(又は変動表示時間が複数種類存在する場合にはその平均時間)、開放回数、開放上限時間、及び各開放回のインターバルのうち、いずれか1条件、任意の組合せの複数条件又は全ての条件について差異を生じさせることで、上記開放頻度に差を与えるようにしてもよい。この場合であっても、その対象となった条件の差異を僅かなものとして、各条件を略同一とすることにより、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとの有利度を略同一とすることが可能となる。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜62749の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値カウンタCN1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、第1初期値カウンタCN1は、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜62749)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングでRWM64の保留球格納エリア64aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM63に当否テーブルとして記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブルと、高確率モード用の当否テーブルとが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されている。低確率モードでは1/251で大当たり当選となり、高確率モードでは1/250で大当たり当選となる。つまり、高確率モードの方が低確率モードよりも、大当たり当選となる確率は高いものの、当該確率は略同一となっている。
ここで、本パチンコ機10では、大当たり当選となった場合には、100%の確率で所定の開閉実行モードに移行し、当該所定の開閉実行モードではラウンド遊技が所定の複数回(具体的には15回)行われる。なお、ラウンド遊技とは、可変入賞装置22が開放状態となる遊技状態であって、予め定められた上限継続時間が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置22に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。そして、開閉実行モードが終了した後は、100%の確率で、上記当否抽選モードが高確率モードとなる。この高確率モードは、次回の大当たり当選となるまで、又は10000回の遊技回を上限として継続する。
この場合に、既に説明したとおり高確率モードにおいて大当たり当選となる確率は1/250であるため、10000回以内にほぼ100%の確率で大当たり当選となる。つまり、本パチンコ機10の高確率モードは、上記のように継続回数に制限が存在するとしても、次回の大当たり当選が発生するまで略継続することとなる。このような略継続する高確率モードを設定する上では、大当たり当選となる確率及び高確率モードの継続上限回数は上記のものに限定されない。
例えば、高確率モードの大当たり当選確率が1/A(Aは1よりも大きい数)であり、高確率モードの継続上限回数がKである場合に、K≧Aであればよい。これにより、継続上限回数の範囲内において60%以上の確率で、大当たり当選が発生することとなり、高確率モードは次回の大当たり当選まで略継続することとなる。
より高い確率で継続させる上では、例えば、P=(1―(1−1/A)K)×100という式(1)において、Kを、P≧70%となるように設定すればよく、P≧80%となるように設定することがより好ましく、P≧90%となるように設定することが更に好ましく、P≧95%となるように設定することが特に好ましい。
Aは、3以上600以下が好ましく、5以上550以下が好ましく、7以上500以下が好ましい。また、Kは、継続上限回数を設定する場合に必要となるデータ容量との関係で、3バイト(1バイトは8ビット)分に相当する数以下であることが好ましく、2バイト分に相当する数、すなわち「65536」以下であることが好ましい。
また、遊技ホールの最長の開店時間は14時間が一般的であり、1遊技回の変動表示時間の平均値は5secであるため、1回も開閉実行モードへの移行が発生することなく且つ遊技回が連続して実行されたとしても、一の営業日で10080回しか遊技回が実行されない。そして、遊技回の連続実行が継続されることはなく、一の営業日で実行遊技回が10000回を超えることはほとんど発生しない。したがって、本パチンコ機10では、高確率モードに1回移行するとその営業日においてその状態が略継続することとなる。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり種別カウンタC2が1周した場合、その時点の第2初期値カウンタCN2の値が当該大当たり種別カウンタC2の初期値として読み込まれる。なお、第2初期値カウンタCN2は、大当たり種別カウンタC2と同様のループカウンタである(値=0〜29)。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングでRWM64の保留球格納エリア64aに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM63に振分テーブルBTとして記憶されている。振分テーブルBTでは、図7(b)に示すように、大当たり結果の振分先として、固定型大当たり結果と変動型大当たり結果とが設定されており、固定型大当たり結果に対しては「0〜9」の数値範囲が設定されており、変動型大当たり結果に対しては「10〜29」の数値範囲が設定されている。これら固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果は、上記開閉実行モードへの移行契機となるとともに上記高確率モードへの移行契機となる点で共通している。その一方、サポートモードの移行態様が相互に相違している。
かかるサポートモードの移行態様について、図7(c)を参照しながら説明する。
図7(c)に示すように、固定型大当たり結果は、第1高頻度サポートモードへの移行契機となる大当たり結果である。当該第1高頻度サポートモードは、固定型大当たり結果となった際のサポートモードの種類に関係なく、次回の大当たり当選となるまで、又は10000回の遊技回を上限として継続する。換言すれば、当該第1高頻度サポートモードは、同時に移行する高確率モードが継続している間は継続することとなる。この場合に、既に説明したとおり、高確率モードは、次回の大当たり当選となるまで略継続するとともに、1回移行するとその営業日において略継続するため、第1高頻度サポートモードも次回の大当たり当選となるまで略継続するとともに、1回移行するとその営業日において略継続する。
一方、変動型大当たり結果は、第2高頻度サポートモードへの移行契機となる大当たり結果である。当該第2高頻度サポートモードは、変動型大当たり結果となった際のサポートモードの種類に応じて継続の仕方が変動する。具体的には、低頻度サポートモード又は第2高頻度サポートモードである状況で変動型大当たり結果となった場合には、第2高頻度サポートモードは、1遊技回のみ実行される。その一方、第1高頻度サポートモードである状況で変動型大当たり結果となった場合には、第2高頻度サポートモードは、次回の大当たり当選となるまで、又は10000回の遊技回を上限として継続する。換言すれば、当該第2高頻度サポートモードは、同時に移行する高確率モードが継続している間は継続することとなる。この場合に、既に説明したとおり、高確率モードは、次回の大当たり当選となるまで略継続するとともに、1回移行するとその営業日において略継続するため、当該第2高頻度サポートモードも次回の大当たり当選となるまで略継続するとともに、1回移行するとその営業日において略継続する。
つまり、第1高頻度サポートモードである状況で変動型大当たり結果となったことを契機として第2高頻度サポートモードが設定される場合、当該第2高頻度サポートモードは次回の大当たり当選となるまで略継続するのに対して、低頻度サポートモード又は第1高頻度サポートモードである状況で変動型大当たり結果となったことを契機として第2高頻度サポートモードが設定される場合、当該第2高頻度サポートモードは次回の大当たり当選となるまで継続する可能性が低い。後者の第2高頻度サポートモードの継続態様について好ましくは、前者の第2高頻度サポートモードよりも、次回の大当たり当選となるまで継続する確率が低くなる態様である。前者の第2高頻度サポートモードと後者の第2高頻度サポートモードとの有利差を大きくする上では、上記式(1)においてKを第2高頻度サポートモードの継続上限回数とした場合に、Kを、P≦20%となるように設定すればよく、P≦15%となるように設定することがより好ましく、P≦10%となるように設定することが更に好ましく、P≦5%となるように設定することが特に好ましい。
図6の説明に戻り、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置31における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置31を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置31における図柄(絵柄)の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組み合わせが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置31の表示面Pに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面Pの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置31の表示面Pにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組み合わせが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、外れ結果に対応した遊技回では、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、音声発光制御装置90において行われる。この場合、音声発光制御装置90では、いずれかの大当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置31にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、特図表示部33における表示継続時間と、図柄表示装置31における図柄の表示継続時間とをMPU62において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特図表示部33における変動表示の開始時及び図柄表示装置31による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
<MPU62にて実行される各種処理について>
次に、MPU62にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。かかるMPU62の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的(例えば4msec周期)に起動されるタイマ割込み処理とがある。
<メイン処理>
先ず、図8のフローチャートを参照しながらメイン処理を説明する。
先ずステップS101では、電源投入ウェイト処理を実行する。当該電源投入ウェイト処理では、例えばメイン処理が起動されてから1secが経過するまで次の処理に進行することなく待機する。続くステップS102ではRWM64のアクセスを許可するとともに、ステップS103にてMPU62の内部機能レジスタの設定を行う。
その後、ステップS104では、電源及び発射制御装置80に設けられたRWM消去スイッチが手動操作されているか否かを判定し、続くステップS105では、RWM64の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS106ではチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し、続くステップS107ではそのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。
本パチンコ機10では、例えば遊技ホールの営業開始時など、電源投入時にRWMデータを初期化する場合にはRWM消去スイッチを押しながら電源が投入される。したがって、RWM消去スイッチが押されていれば、ステップS108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS108の処理に移行する。ステップS108では、RWM64の初期化として当該RWM64をクリアする。その後、ステップS109に進む。
一方、RWM消去スイッチが押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、及びチェックサムが正常であることを条件に、ステップS108の処理を実行することなくステップS109に進む。ステップS109では、電源投入設定処理を実行する。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といったRWM64の所定のエリアを初期値に設定するとともに、現状の遊技状態を認識させるために現状の遊技状態に対応したコマンドを音声発光制御装置90に送信する。また、払出制御装置70のRWMの初期化を実行すべきことを示す払出初期化コマンドを払出制御装置70に送信する。さらに、タイマ割込み処理の発生を許可するために割込み許可の設定を行う。
その後、ステップS110〜ステップS114の残余処理に進む。つまり、MPU62はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS110〜ステップS114の残余処理を繰り返し実行する。この点、ステップS110〜ステップS114の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、先ずステップS110にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。その後、ステップS111にて、第1初期値カウンタCN1の更新を行う第1初期値更新処理を実行し、ステップS112にて、第2初期値カウンタCN2の更新を行う第2初期値更新処理を実行し、ステップS113にて、変動種別カウンタCSの更新処理を実行する。
これらの更新処理では、RWM64の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。
その後、ステップS114にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS114の処理を実行したら、ステップS110に戻り、ステップS110〜ステップS114の処理を繰り返す。
<タイマ割込み処理>
次に、図9のフローチャートを参照しながらタイマ割込み処理を説明する。
先ずステップS201にて停電情報記憶処理を実行する。停電情報記憶処理では、MPU62に設けられた入出力ポートを通じて停電監視基板65から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には停電時処理を実行する。
続くステップS202では抽選用乱数更新処理を実行する。抽選用乱数更新処理では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び普電乱数カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。
この場合、数値情報が最大値に達したカウンタについては、数値情報を最小値である「0」にクリアする。また、大当たり乱数カウンタC1及び大当たり種別カウンタC2については、数値情報の更新が1周した際には、対応する初期値カウンタCN1,CN2から初期値の情報を読み出し、その読み出した初期値の情報を新たな周回の初期値として上書きする。
その後、ステップS203にて各種初期値更新処理を実行する。各種初期値更新処理では、上記ステップS111及びステップS112と同様の処理を実行する。また、ステップS204では、上記ステップS113と同様に、変動種別カウンタCSの更新処理を実行する。
続くステップS205では、遊技停止判定処理を実行する。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。その後、ステップS206にて遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定し、遊技の進行を停止していない状態であることを条件に、ステップS207以降の処理を実行する。
ステップS207では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部22b,24bに行うための処理を実行する。例えば、可変入賞装置22を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には可変入賞駆動部22bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、下作動口24の普電役物24aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には役物駆動部24bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
続くステップS208では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、停電信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続くステップS209では入賞検知処理を実行する。当該入賞検知処理では、各入賞検知センサ67a〜67eから受信している信号を読み込むとともに、一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24及びスルーゲート25への入賞の有無を特定する処理を実行する。
続くステップS210では、RWM64に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
続くステップS211では、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していること(例えば図示しない振動検知センサが振動を検知していることや、図示しない電波検知センサが電波を検知していること)を確認することで、次回のタイマ割込み処理における上記ステップS205にて遊技停止用の設定を行い、ステップS206にて肯定判定するようになる。
続くステップS212では、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する。発射ハンドル51に対して発射操作が継続されている状況では、既に説明したとおり、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。
続くステップS213では、入力状態監視処理として、ステップS208の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ67a〜67eの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
その後、ステップS214にて、特図表示部33にて実行される遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行するとともに、ステップS215にて、普図表示部34にて実行される教示回の実行制御及びサポートモードの実行制御を行うための普図普電制御処理を実行する。これら特図特電制御処理及び普図普電制御処理の内容は後に説明する。
続くステップS216では、直前のステップS214及びステップS215の処理結果に基づいて、特図表示部33に係る保留情報の増減個数を第1保留ランプ部35に反映させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部34に係る保留情報の増減個数を第2保留ランプ部36に反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS216では、直前のステップS214及びステップS215の処理結果に基づいて、特図表示部33の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、普図表示部34の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
続くステップS217では、遊技回及び開閉実行モードのいずれもが実行されていない状況において図柄表示装置31の表示内容を待機表示用のものとするためのデモ表示用処理を実行するとともに、ステップS218では、払出制御装置70から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する。また、ステップS219では、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する。
続くステップS220では、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する。また、ステップS221では、試射試験情報を編集するための処理を実行する。
ステップS206にて肯定判定をした場合、又はステップS207〜ステップS221の処理を実行した後は、ステップS222に進む。ステップS222では、割込み終了宣言の設定を実行する。MPU62では、一度タイマ割込み処理が起動された場合、次のタイマ割込み処理が起動されるための条件の1つとして割込み終了宣言の設定を行うことが定められており、ステップS222では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み終了宣言の設定を行う。また、ステップS223では、割込み許可の設定を行う。MPU62では、タイマ割込み処理が一旦起動されると、割込み禁止の状態に設定されるため、ステップS223では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み許可の設定を行う。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
以下、上記タイマ割込み処理のステップS214にて実行される特図特電制御処理について説明するとともに、ステップS215にて実行される普図普電制御処理について説明する。
<普図普電制御処理>
先ず、ステップS215にて実行される普図普電制御処理について説明する。
普図普電制御処理では、図10のフローチャートに示すように、先ずステップS301にて、普図側の保留情報の取得処理を実行する。当該取得処理では、スルーゲート25への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には普図用保留エリアRbに保留記憶されている普図側の保留情報の数を読み出し、当該保留情報の数が上限値(具体的には「4」)未満であるか否かを判定する。当該保留情報の数が上限値未満である場合には、普図側の保留情報の数を1加算するとともに、前回のステップS202にて更新した普電乱数カウンタC4の数値情報を、普図用保留エリアRbの空きエリアRb1〜Rb4のうち最初のエリアに格納する。
続くステップS302では、RWM64に設けられた普図普電カウンタの情報を読み出す処理を実行する。続くステップS303では、ROM63から普図普電アドレステーブルを読み出す処理を実行する。そして、ステップS304にて、普図普電アドレステーブルから普図普電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する。
ここで、ステップS302〜ステップS304の処理内容について説明する。
普図普電制御処理には、普図用の演出に係る処理、及び普電役物24aの開閉に係る処理が含まれている。この場合に、普図用の演出に係る処理として、普図変動開始処理と、普図変動中処理と、普図確定中処理と、が設定されている。また、普電役物24aの開閉に係る処理として、普電開放中処理と、普電閉鎖中処理と、が設定されている。
このような処理構成において、普図普電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをMPU62にて把握するためのカウンタであり、普図普電アドレステーブルには、普図普電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
普図普電カウンタは「0」〜「4」の数値情報を設定可能となっており、普図普電アドレステーブルには普図普電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「NSA0」〜「NSA4」)が設定されている。この場合、開始アドレスNSA0は、普図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA1は、普図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA2は、普図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA3は、普電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA4は、普電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
普図普電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における普図普電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算又は「0」クリアされる。したがって、各処理回における普図普電制御処理では、普図普電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
上記構成によれば、普図普電制御としていずれの処理を実行すべき状態であるかを、各種フラグの有無を確認しなくてもMPU62にて把握することが可能となる。よって、処理の簡素化が図られる。
以下に、普図普電カウンタ及び普図普電アドレステーブルを利用して、普図変動開始処理、普図変動中処理、普図確定中処理、普電開放中処理及び普電閉鎖中処理を実行するための処理構成を説明する。
ステップS304の処理を実行した後は、ステップS305に進み、ステップS304にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする処理を実行する。具体的には、取得した開始アドレスがNSA0である場合にはステップS306の普図変動開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA1である場合にはステップS307の普図変動中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA2である場合にはステップS308の普図確定中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA3である場合にはステップS309の普電開放中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA4である場合にはステップS310の普電閉鎖中処理にジャンプする。そして、ステップS306〜ステップS310のいずれかの処理を実行した後に、本普図普電制御処理を終了する。以下、ステップS306〜ステップS310の処理について個別に説明する。
<普図変動開始処理>
先ず、ステップS306の普図変動開始処理について図11のフローチャートを参照しながら説明する。
普図変動開始処理では、先ずステップS401にて、RWM64に設けられたいずれかの高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。高頻度フラグとしては、第1高頻度フラグと第2高頻度フラグとが設けられている。第1高頻度フラグは、MPU62においてサポートモードが第1高頻度サポートモードであることを特定するためのフラグであり、第2高頻度フラグは、MPU62においてサポートモードが第2高頻度サポートモードであることを特定するためのフラグである。
また、ステップS402にて、RWM64に設けられたサポート用の遊技回数カウンタが「0」となっているか否かを判定する。サポート用の遊技回数カウンタは、いずれかの高頻度サポートモードに設定された状態で継続上限回数の遊技回が消化されたか否かをMPU62にて特定するためのカウンタである。ちなみに、サポート用の遊技回数カウンタへの継続上限回数のセットは、開閉実行モードの終了に際してその後に高頻度サポートモードとなる場合に行われ、当該遊技回数カウンタにセットされた数値情報は遊技回が終了することに基づき1減算されるように更新される。
ステップS401及びステップS402の両方にて肯定判定をした場合には、ステップS403にて、対象となる高頻度フラグを「0」クリアする。具体的には、第1高頻度フラグに「1」がセットされている状況では当該第1高頻度フラグを「0」クリアし、第2高頻度フラグに「1」がセットされている状況では当該第2高頻度フラグを「0」クリアする。これにより、サポートモードがいずれかの高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
ちなみに、普図変動開始処理は、普図普電カウンタの数値情報が普電開放中処理や普電閉鎖中処理に対応している状況、すなわちサポート当選となった場合の普電役物24aのサポート実行モード中は実行されない。したがって、継続上限回数目の遊技回の終了前にサポート当選となったことに基づくサポート実行モード中に継続上限回数目の遊技回が終了したとしてもサポートモードは高頻度サポートモードに維持され、当該サポート実行モードが終了した後に低頻度サポートモードに切り換えられる。
ステップS401及びステップS402のいずれかで否定判定をした場合、又はステップS403の処理を実行した後は、ステップS404に進む。ステップS404では、普図側の保留情報の合計数NSが1以上であるか否かを判定する。「0」である場合にはそのまま本普図変動開始処理を終了し、1以上である場合にはステップS405に進む。
ステップS405では、普図用保留エリアRbのシフト処理を実行する。当該シフト処理では、普図用保留エリアRbの第1普図用エリアRb1に格納されている保留情報を普図用実行エリアAE2にシフトする。また、そのシフト後に、第2普図用エリアRb2→第1普図用エリアRb1、第3普図用エリアRb3→第2普図用エリアRb2、第4普図用エリアRb4→第3普図用エリアRb3といった具合に各エリア内の保留情報をシフトする。また、第4普図用エリアRb4のデータをクリアする。
続くステップS406では、いずれかの高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS407では、後述する特図特電カウンタの数値情報が2以下であるか否かを判定することで、開閉実行モード中でないかを判定する。ステップS406にて否定判定をした場合又はステップS407にて肯定判定をした場合には、ステップS408に進む。
ステップS408では、サポート用の当否判定処理を実行する。当該当否判定処理では、サポート用の当否判定テーブルを読み出し、普図用実行エリアAE2に現状格納されている数値情報がサポート当選に対応した数値情報であるか否かを判定する。この場合、サポート当選に対応した数値情報は当該処理の実行タイミングに関係なく一定となっており、当選確率は既に説明したように80%となっている。続くステップS409では、ROM63から低頻度用の変動表示時間を読み出す処理を実行する。当該変動表示時間は普図側の保留情報の数や、当該処理の実行タイミングに関係なく一定となっており、具体的には12.0secとなっている。
一方、ステップS406にて肯定判定をするとともにステップS407にて否定判定をした場合には、ステップS410に進む。ステップS410では、ステップS408と同様に、サポート用の当否判定処理を実行する。続くステップS411では、ROM63から高頻度用の変動表示時間を読み出す処理を実行する。当該変動表示時間は普図側の保留情報の数や、当該処理の実行タイミングに関係なく一定となっており、具体的には2.0secとなっている。
ステップS409又はステップS411の処理を実行した後は、それらいずれかの処理にて読み出した変動表示時間の情報を、ステップS412にて普図普電タイマカウンタへセットする。普図普電タイマカウンタは、時間の経過に応じた普図普電カウンタの更新タイミングをMPU62にて特定するために利用されるカウンタであり、所定の時間に対応した数値情報はステップS307〜ステップS311の各処理にてセットされるとともに、数値情報の更新はタイマ割込み処理(図13)におけるステップS210のタイマ更新処理にて実行される。
その後、ステップS413にて、普図表示部34の変動表示を開始させるための処理を実行するとともに、ステップS414にて、普図普電カウンタの数値情報を1加算した後に、本普図変動開始処理を終了する。この場合、普図普電カウンタの数値情報を「0」から「1」に更新する。
<普図変動中処理>
普図普電制御処理(図10)におけるステップS307の普図変動中処理では、普図表示部34における表示を更新させるための処理を実行する。この場合に、普図側の変動表示時間の経過を確認したことを条件として、最終停止時間(例えば0.5sec)の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「1」から「2」に更新する。
<普図確定中処理>
普図普電制御処理(図10)におけるステップS308の普図確定中処理では、図12のフローチャートに示すように、先ずステップS501にて、普図変動中処理にて普図普電タイマカウンタにセットされた最終停止時間が経過したか否かを判定する。
最終停止時間が経過していない場合には、そのまま本普図確定中処理を終了し、最終停止時間が経過している場合には、ステップS502にて、今回の変動表示の契機となったサポート用の当否判定の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選ではない場合には、ステップS503にて、普図普電カウンタの数値情報を「0」クリアした後に、本普図確定中処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS504に進む。
ステップS504では、いずれかの高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の普図表示部34の変動表示がいずれかの高頻度サポートモード中に係るものであるか否かを判定する。
ステップS504にて否定判定をした場合には、ステップS505にて、RWM64に設けられた普電開放カウンタに「1」をセットするとともに、ステップS506にて、RWM64に設けられた普電入賞カウンタに「10」をセットする。普電開放カウンタは今回のサポート実行モードにおける普電役物24aの残り開放回数をMPU62にて特定するためのカウンタであり、普電入賞カウンタは今回のサポート実行モードにおいて下作動口24への入賞が上限個数分発生したか否かをMPU62にて特定するためのカウンタである。その後、ステップS507にて、普図普電タイマカウンタに低頻度用の開放継続時間(具体的には0.2sec)の数値情報をセットする。
一方、ステップS504にて肯定判定をした場合には、ステップS508にて、普電開放カウンタに「3」をセットするとともに、ステップS509にて、普電入賞カウンタに「10」をセットする。その後、ステップS510にて、第1高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS510にて肯定判定をした場合、すなわち第1高頻度サポートモードである場合には、ステップS511にて、普図普電タイマカウンタに第1高頻度用の開放継続時間(具体的には1.500sec)の数値情報をセットする。ステップS510にて否定判定をした場合、すなわち第2高頻度サポートモードである場合には、ステップS512にて、普図普電タイマカウンタに第2高頻度用の開放継続時間(具体的には1.496sec)の数値情報をセットする。
ステップS507、ステップS511又はステップS512の処理を実行した後は、ステップS513にて普図普電カウンタを1加算した後に、本普図変動開始処理を終了する。この場合、普図普電カウンタの数値情報を「2」から「3」に更新する。
<普電開放中処理>
普図普電制御処理(図10)におけるステップS309の普電開放中処理では、普電役物24aの開放状態を維持するとともに、開放継続時間が「0」となった場合又は下作動口24への入賞個数が上限個数となった場合に普電役物24aを閉鎖状態とするための処理を実行する。この場合に、開放継続時間が「0」となった場合であれば、普電開放カウンタの数値情報を1減算するように更新し、普電開放カウンタの数値情報が「0」である場合にはサポート実行モードを終了する。また、下作動口24への入賞個数が上限個数となった場合にも、サポート実行モードを終了する。サポート実行モードの終了に際しては、普図普電カウンタの数値情報を「0」クリアする。
一方、下作動口24への入賞個数が上限個数に達しておらず且つ普電開放カウンタの数値情報が1以上である場合には、普電役物24aの閉鎖時間の情報(具体的には1sec)を普図普電タイマカウンタにセットする。また、普図普電カウンタを「3」から「4」に更新する。
<普電閉鎖中処理>
普図普電制御処理(図10)におけるステップS310の普電閉鎖中処理では、普電役物24aの閉鎖状態を維持するとともに閉鎖時間が経過した場合には普電役物24aを再度開放状態とするための処理を実行する。具体的には、現状「1」がセットされている高頻度フラグに対応した高頻度用の開放継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットするとともに、普図普電カウンタを「4」から「3」に更新する。
<特図特電制御処理>
次に、タイマ割込み処理(図9)のステップS214にて実行される特図特電制御処理について説明する。
特図特電制御処理では、図13のフローチャートに示すように、先ずステップS601にて、特図側の保留情報の取得処理を実行する。当該取得処理では、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生しているか否かを判定し、入賞が発生している場合には特図用保留エリアRaに保留記憶されている特図側の保留情報の数を読み出し、当該保留情報の数が上限値(具体的には「4」)未満であるか否かを判定する。当該保留情報の数が上限値未満である場合には、特図側の保留情報の数を1加算するとともに、前回のステップS202にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、特図用保留エリアRaの空きエリアRa1〜Ra4のうち最初のエリアに格納する。
ステップS601にて取得処理を実行した後は、ステップS602に進む。ステップS602では、RWM64に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出す処理を実行する。続くステップS603では、ROM63から特図特電アドレステーブルを読み出す処理を実行する。そして、ステップS604にて、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する。
ここで、ステップS602〜ステップS604の処理内容について説明する。
特図特電制御処理には、遊技回用の演出に係る処理と、開閉実行モードに係る処理と、が含まれている。この場合に、遊技回用の演出に係る処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(ステップS606)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(ステップS607)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(ステップS608)と、が設定されている。
また、開閉実行モードに係る処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(ステップS609)と、可変入賞装置22の開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(ステップS610)と、可変入賞装置22の閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(ステップS611)と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(ステップS612)と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをMPU62にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
この場合、開始アドレスSA0は、特図変動開始処理(ステップS606)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA1は、特図変動中処理(ステップS607)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA2は、特図確定中処理(ステップS608)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA3は、特電開始処理(ステップS609)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA4は、特電開放中処理(ステップS610)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA5は、特電閉鎖中処理(ステップS611)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA6は、特電終了処理(ステップS612)を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算又は「0」クリア(初期化)される。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
ステップS604の処理を実行した後は、ステップS605に進み、ステップS604にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプする処理を実行する。つまり、ステップS606〜ステップS612のいずれかの処理に進む。以下、ステップS606〜ステップS612の処理について個別に説明する。
<特図変動開始処理>
先ず、ステップS606の特図変動開始処理について図14のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、特図用保留エリアRaに特図側の保留情報が記憶されているか否かを判定する。当該保留情報が記憶されていない場合には、そのまま本特図変動開始処理を終了する。
当該保留情報が記憶されている場合には、ステップS702にてデータ設定処理を実行する。データ設定処理では、特図用保留エリアRaの第1特図用エリアRa1に格納されたデータを特図用実行エリアAE1に移動する。その後、第2特図用エリアRa2〜第4特図用エリアRa4に格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理では、第2特図用エリアRa2→第1特図用エリアRa1、第3特図用エリアRa3→第2特図用エリアRa2、第4特図用エリアRa4→第3特図用エリアRa3といった具合に各エリア内のデータをシフトするとともに、第4特図用エリアRa4のデータをクリアする。
続くステップS703では、当否判定処理を実行する。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合にはROM63に設けられた高確率モード用の当否テーブルを参照して、特図用実行エリアAE1に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合にはROM63に設けられた低確率モード用の当否テーブルを参照して、特図用実行エリアAE1に格納されている大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS704では、ステップS703における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS705にて振分判定処理を実行する。
振分判定処理では、特図用実行エリアAE1に格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を把握する。そして、ROM63に設けられた振分テーブルBTを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。つまり、固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のいずれに対応しているのかを特定する。
続くステップS706では大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。当該大当たり結果用の停止結果設定処理では、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を特定して、RWM64に記憶させるための処理を実行する。ちなみに、固定型大当たり結果の場合と、変動型大当たり結果の場合と、外れ結果の場合とのそれぞれで、最終的に停止表示させる絵柄の態様は相違している。
続くステップS707では、振分判定結果に対応したフラグセット処理を実行する。具体的には、RWM64には各大当たり結果の種類に対応したフラグが設けられており、ステップS707では、それら各大当たり結果の種類に対応したフラグのうち、ステップS705の振分判定結果に対応したフラグに対して「1」をセットする。
一方、ステップS704にて、大当たり当選結果ではないと判定した場合には、ステップS708にて、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において特図表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様に対応した停止結果データを、ROM63から読み出し、その読み出した停止結果データをRWM64に記憶する。
ステップS707及びステップS708のいずれかの処理を実行した後は、ステップS709にて、表示継続時間の把握処理を実行する。かかる処理では、変動種別カウンタCSの数値情報を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置31にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が固定型大当たり結果又は変動型大当たり結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、いずれの大当たり結果でもなく、さらに特図用実行エリアAE1に格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM63に記憶されているリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した表示継続時間情報を取得する。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM63に記憶されているリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの数値情報に対応した表示継続時間情報を取得する。ちなみに、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における表示継続時間情報は、特図側の保留情報の数が多いほど、表示継続時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードがいずれかの高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、特図側の保留情報の数が同一である場合で比較して、短い表示継続時間が選択されるようにリーチ非発生用表示継続時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、保留数Nやサポートモードに応じて表示継続時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における表示継続時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた表示継続時間の振分が行われることとなる。
続くステップS710では、ステップS709にて取得した表示継続時間の情報を、特図特電タイマカウンタにセットする。当該タイマカウンタにセットされた数値情報の更新は、既に説明したタイマ割込み処理のステップS210にて実行される。ちなみに、遊技回用の演出として、特図表示部33における絵柄の変動表示と図柄表示装置31における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置31では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で確定時間(最終停止時間)に亘って確定表示(最終停止表示)される。この場合に、ステップS709にて取得される表示継続時間は1遊技回分のトータル時間に対して確定時間を差し引いた時間となっている。
続くステップS711では、変動用コマンド及び種別コマンドを出力対象に設定する。変動用コマンドには、表示継続時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90では表示継続時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。ステップS711にて出力対象として設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、サブ側の制御装置である音声発光制御装置90に送信される。
音声発光制御装置90では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定し、変動用コマンド及び種別コマンドを受信している場合には、それら変動用コマンド及び種別コマンドに対応した演出系の音声発光パターンを設定するための処理を実行する。具体的には、今回の遊技回に対応した演出が表示ランプ部54及びスピーカ部55を通じて行われるようにするためのデータテーブルを音声発光制御装置90のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って遊技回用の演出を表示ランプ部54及びスピーカ部55にて行わせる。かかるデータテーブルは、今回の遊技回の表示継続時間に対応している。
その後、今回の変動用コマンド及び種別コマンドに対応した演出系のコマンドを表示制御装置100に送信する。表示制御装置100では、そのコマンドから今回の遊技回用の演出の種類を把握し、その種類に対応した表示演出が図柄表示装置31を通じて行われるようにするためのデータテーブルを表示制御装置100のROMから読み出し、その読み出したデータテーブルに従って遊技回用の演出を図柄表示装置31にて行わせる。
特図変動開始処理(図14)の説明に戻り、ステップS711の処理を実行した後は、ステップS712にて特図表示部33における絵柄の変動表示を開始させる。続くステップS713では、特図特電カウンタを1加算する。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため、ステップS713の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。その後、本特図変動開始処理を終了する。
<特図変動中処理>
特図特電制御処理(図13)におけるステップS607の特図変動中処理では、遊技回の表示継続時間中であるか否か、すなわち確定表示前であるか否かを判定し、確定表示前であれば、特図表示部33における絵柄の表示態様を規則的に変化させるための処理を実行する。また、確定表示させるタイミングとなるまで特図変動中処理にて待機するのではなく、確定表示させるタイミングではない場合には上記規則的に変化させるための処理を実行した後に、本特図変動中処理を終了する。したがって、遊技回用の演出が開始された後は、確定表示させるタイミングとなるまで、特図特電制御処理が起動される度に特図変動中処理が起動される。また、確定表示させるタイミングとなった場合には、特図特電タイマカウンタに確定時間(例えば0.5sec)の数値情報をセットする。また、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特図変動中処理に対応したものから特図確定中処理に対応したものに更新する。
<特図確定中処理>
特図特電制御処理(図13)におけるステップS608の特図確定中処理では、図15のフローチャートに示すように、先ずステップS801にて、特図変動中処理にて特図特電タイマカウンタにセットされた確定時間が経過したか否かを判定する。確定時間が経過していない場合には、そのまま本特図確定中処理を終了する。この場合、確定時間が経過するまでは、特図特電制御処理が起動される度に特図確定中処理が起動される。
確定時間が経過している場合には、ステップS802にて、いずれかの高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。いずれかの高頻度フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS803にて、サポート用の遊技回数カウンタの減算処理を実行する。当該減算処理では、RWM64に設けられたサポート用の遊技回数カウンタの数値情報を読み出し、その数値情報を1減算し、その減算後の数値情報をサポート用の遊技回数カウンタに上書きする。
ステップS802にて否定判定をした場合又はステップS803の処理を実行した後は、ステップS804にて高確率フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。高確率フラグは、MPU62において当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定するためのフラグである。
高確率フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS805にて、当否抽選用の遊技回数カウンタの減算処理を実行する。当否抽選用の遊技回数カウンタは、高確率モードに設定された状態で継続上限回数の遊技回が消化されたか否かをMPU62にて特定するためのカウンタである。当該減算処理では、RWM64に設けられた当否抽選用の遊技回数カウンタの数値情報を読み出し、その数値情報を1減算し、その減算後の数値情報を当否抽選用の遊技回数カウンタに上書きする。
続くステップS806では、上記減算後における当否抽選用の遊技回数カウンタの数値情報が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっている場合には、ステップS807にて、高確率フラグを「0」クリアする。これにより、当否抽選モードが低確率モードに移行する。
ステップS804にて否定判定をした場合、ステップS806にて否定判定をした場合、又はステップS807の処理の実行後には、ステップS808に進む。ステップS808では、今回の遊技回の開始契機となった当否判定処理にて、いずれかの大当たり結果であることが特定されたか否かを判定する。
いずれかの大当たり結果である場合には、ステップS809にて、オープニングコマンドを出力対象に設定する。当該オープニングコマンドがサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に送信されることで、当該音声発光制御装置90では開閉実行モード用の演出を開始させるためのデータ設定を行う。また、音声発光制御装置90から送信されるコマンドに基づき、表示制御装置100においても開閉実行モード用の演出を開始させるためのデータ設定を行う。
続くステップS810では、ROM63からオープニング時間の情報を読み出し、その読み出した数値情報を特図特電タイマカウンタにセットする。その後、ステップS811にて、特図特電カウンタを1加算した後に、本特図確定中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「3」となる。一方、ステップS808にて否定判定をした場合には、ステップS812にて、特図特電カウンタを「0」クリアした後に、本特図確定中処理を終了する。
<特電開始処理>
特図特電制御処理(図13)におけるステップS609の特電開始処理では、開閉実行モードのオープニング期間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過していない場合には特電開始処理にて待機するのではなく本特電開始処理を終了する。したがって、開閉実行モードのオープニング演出が開始された後は、オープニング時間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電開始処理が起動される。また、オープニング時間が経過した場合には、可変入賞装置22を開放させる処理を実行するとともに、上限継続時間を特図特電タイマカウンタにセットする。また、RWM64においてラウンド遊技中の上限個数を計測するためのカウンタに、当該上限個数の情報をセットする。そして、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開始処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
<特電開放中処理>
特図特電制御処理(図13)におけるステップS610の特電開放中処理では、ラウンド遊技の終了条件が成立したか否かを判定する。終了条件が成立していない場合には特電開放中処理にて待機するのではなく、上記終了条件の成立を監視するための処理を実行した後に本特電開放中処理を終了する。上記終了条件が成立している場合には、可変入賞装置22を閉鎖させる処理を実行するとともに、インターバル時間を特図特電タイマカウンタにセットする。そして、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電開放中処理に対応したものから特電閉鎖中処理に対応したものに更新する。
<特電閉鎖中処理>
特図特電制御処理(図13)におけるステップS611の特電閉鎖中処理では、最終のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。最終のラウンド遊技が終了していない場合には、インターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過していない場合には特電閉鎖中処理にて待機するのではなく本特電閉鎖中処理を終了する。したがって、インターバル時間が開始された場合には当該時間が経過するまで、特図特電制御処理が起動される度に特電閉鎖中処理が起動される。インターバル時間が経過した場合には、上記特電開始処理と同様に、可変入賞装置22を開放させる処理を実行するとともに、上限継続時間を特図特電タイマカウンタにセットする。また、RWM64においてラウンド遊技中の上限個数を計測するためのカウンタに、当該上限個数の情報をセットする。そして、特図特電カウンタの数値情報を1減算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電開放中処理に対応したものに更新する。
一方、最終のラウンド遊技が終了している場合には、エンディングコマンドを出力対象に設定する。当該エンディングコマンドがサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に送信されることで、当該音声発光制御装置90ではエンディング用の演出を開始させるためのデータ設定を行う。また、音声発光制御装置90から送信されるコマンドに基づき、表示制御装置100においてもエンディング用の演出を開始させるためのデータ設定を行う。また、エンディング時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする。そして、特図特電カウンタの数値情報を1加算することで、当該カウンタの数値情報を特電閉鎖中処理に対応したものから特電終了処理に対応したものに更新する。
<特電終了処理>
特図特電制御処理(図13)におけるステップS612の特電終了処理では、図16のフローチャートに示すように、先ずステップS901にて、エンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過していない場合には、そのまま本特電終了処理を終了する。この場合、エンディング時間が経過するまでは、特図特電制御処理が起動される度に特電終了処理が起動される。
エンディング時間が経過している場合には、ステップS902にて、当否抽選用の遊技回数カウンタに「10000」をセットし、ステップS903にて、高確率フラグに「1」をセットする。これにより、開閉実行モードが実行された後は、大当たり結果の種類に関係なく、継続上限回数が10000回の高確率モードに設定されることとなる。
続くステップS904では、今回の大当たり結果が固定型大当たり結果であるか否かを判定する。固定型大当たり結果である場合には、ステップS905にて第1高頻度フラグに「1」をセットするとともに、ステップS906にてサポート用の遊技回数カウンタに「10000」をセットする。これにより、固定型大当たり結果となった場合には、それまでのサポートモードに関係なく、開閉実行モードが実行された後に、継続上限回数が10000回の第1高頻度サポートモードに設定されることとなる。また、ステップS907にて、第2高頻度フラグに「1」がセットされている場合には、それを「0」クリアする。
一方、ステップS904にて否定判定をした場合には、今回の大当たり結果が変動型大当たり結果であることを意味するため、ステップS908にて第2高頻度フラグに「1」をセットする。その後、ステップS909にて、第1高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、「1」がセットされている場合には、ステップS910にてサポート用の遊技回数カウンタに「10000」をセットするとともに、ステップS911にて第1高頻度フラグを「0」クリアし、「1」がセットされていない場合にはステップS912にてサポート用の遊技回数カウンタに「1」をセットする。これにより、変動型大当たり結果となった場合には、それまでのサポートモードが第1高頻度サポートモードであれば、継続上限回数が10000回の第2高頻度サポートモードに設定され、それまでのサポートモードが低頻度サポートモード又は第2高頻度サポートモードであれば、継続上限回数が1回の第2高頻度サポートモードに設定される。
ステップS907、ステップS911又はステップS912の処理を実行した後は、ステップS913にて特図特電タイマカウンタを「0」クリアすることで、当該カウンタの数値情報を特電終了処理に対応したものから特図変動開始処理に対応したものに更新する。その後、本特電終了処理を終了する。
<遊技の流れ>
次に、以上の処理が実行されることにより発生する遊技の流れについて、図17を参照しながら説明する。図17は、遊技の流れを説明するための説明図である。
図17に示すように、低頻度サポートモードST1において大当たり当選となることで、開閉実行モードST2へ移行する。その後、上記大当たり当選が変動型大当たり結果であった場合には、継続上限回数が1回のみの第2高頻度サポートモードST3(当否抽選モードは継続上限回数が10000回の高確率モード)に移行する。この場合、高い確率で大当たり当選となることなく継続上限回数となり、低頻度サポートモードに転落する。但し、当否抽選モードは高確率モードに維持される。
一方、上記大当たり当選が固定型大当たり結果であった場合には、開閉実行モードST2の後に、継続上限回数が10000回、すなわち次回の大当たり当選まで略継続する第1高頻度サポートモードST4(当否抽選モードは継続上限回数が10000回の高確率モード)に移行する。この場合、第1高頻度サポートモードST4に滞在している状況においてほぼ100%の確率で大当たり当選となり、開閉実行モードST5へ移行する。
その後、開閉実行モードST5への移行契機となった大当たり当選が固定型大当たり結果であった場合には、再度、継続上限回数が10000回の第1高頻度サポートモードST4へ移行する。一方、開閉実行モードST5への移行契機となった大当たり当選が変動型大当たり結果であった場合には、開閉実行モードST5の後に、継続上限回数が10000回、すなわち次回の大当たり当選まで略継続する第2高頻度サポートモードST6へ移行する。この場合、第2高頻度サポートモードST6に滞在している状況においてほぼ100%の確率で大当たり当選となり、開閉実行モードST7へ移行する。
その後、開閉実行モードST7への移行契機となった大当たり当選が固定型大当たり結果であった場合には、再度、継続上限回数が10000回の第1高頻度サポートモードST4へ移行する。一方、開閉実行モードST7への移行契機となった大当たり当選が変動型大当たり結果であった場合には、継続上限回数が1回のみの第2高頻度サポートモードST3に移行する。この場合、高い確率で大当たり当選となることなく継続上限回数となり、低頻度サポートモードに転落する。但し、当否抽選モードは高確率モードに維持される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
低頻度サポートモードよりも有利なモードとして、下作動口24への入球確率が向上する、すなわち遊技球の単位発射数当たり(下作動口24への入球を狙って発射操作を行った場合)における開閉実行モードの付与確率が向上する第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードが設定されていることにより、遊技者はこれら第1高頻度サポートモードや第2高頻度サポートモードになることを期待しながら遊技を行う。また、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとは、サポート当選となった場合のサポート実行モードの態様が相違しているため、遊技の多様化が図られる。
この場合に、第1高頻度サポートモードにおいて変動型大当たり結果となった場合には、開閉実行モードの後に第2高頻度サポートモードに移行する。この第2高頻度サポートモードは、大当たり当選確率が1/250である場合において継続上限回数が10000回に設定される。したがって、当該第2高頻度サポートモードは、次回の大当たり当選が発生するまで略継続することとなる。これにより、第1高頻度サポートモードとなれば、更なる大当たり当選が高い確率で発生することとなるため、第1高頻度サポートモードに移行することへの期待感が高められる。
その一方、第1高頻度サポートモードの後の第2高頻度サポートモードにおいて変動型大当たり結果となった場合には、継続上限回数が1回のみの第2高頻度サポートモードに移行し、更なる大当たりが発生しないまま低頻度サポートモードに移行する可能性が高い。これにより、射幸性が極端に高くなってしまうことが抑えられる。また、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとの有利度に更なる差異を生じさせることが可能となる。
固定型大当たり結果となった場合には、開閉実行モードの後に第1低頻度サポートモードに移行する。この第1低頻度サポートモードは、大当たり当選確率が1/250である場合において継続上限回数が10000回に設定される。したがって、当該第1高頻度サポートモードは、次回の大当たり当選が発生するまで略継続することとなる。そして、第1高頻度サポートモードに移行した場合には、上記のように次回の大当たり当選が発生するまで略継続する第2高頻度サポートモードに移行することなく低頻度サポートモードに移行することはない。これにより、固定型大当たり結果となった場合には、1回の開閉実行モードが付与されるだけでなく、更に2回の開閉実行モードの付与が高い確率で行われることとなる。よって、固定型大当たり結果が発生することへの期待度が高められる。
継続上限回数が10000回の第2高頻度サポートモードである状況で固定型大当たり結果となった場合には、継続上限回数が10000回の第1高頻度サポートモードに再度移行する。これにより、第2高頻度サポートモードにおいては固定型大当たり結果となることを遊技者が期待することとなり、興趣向上が図られる。
第1高頻度サポートモードにおいて変動型大当たり結果となった場合には次回の大当たり当選まで略継続する第2高頻度サポートモードに移行する一方、第2高頻度サポートモードや低頻度サポートモードにおいて変動型大当たり結果となった場合には継続上限回数が1回のみの第2高頻度サポートモードに移行する。つまり、変動型大当たり結果は、当該大当たり結果となった場合に滞在しているサポートモードによって、遊技者が得られる利益が相違することとなる。これにより、遊技の多様化が図られ、興趣向上が図られる。
第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとは、サポート当選となった場合における下作動口24の1回の開放上限時間のみが相違している。つまり、サポート当選となる確率、サポート当選となった場合の開放回数、サポート当選となった場合における複数の開放回間のインターバル時間、及びサポート用の当否判定処理が行われた場合における普図表示部34の変動表示時間は同一となっているのに対して、1回の開放上限時間のみが相違している。これにより、第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードのいずれに滞在しているのかを下作動口24の動作態様からは認識しづらくすることが可能となる。よって、現状のサポートモードを明確に認識するためには、大当たり当選となった場合における図柄表示装置31などでの表示結果を把握しておく必要が生じる。これにより、図柄表示装置31などにて実行される遊技回用の演出への注目度を高めることが可能となる。
特に、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとでは、開放上限時間は略同一となっているため、第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードのいずれに滞在しているのかをより認識しづらくすることが可能となる。ここで、開放上限時間を同一としながら、サポート当選となる確率を略同一とする構成も考えられるが、この場合、当選となる乱数値の数を細かく設定する必要が生じ、乱数の数値範囲が相当広いものとなってしまう。これに対して、開放上限時間を略同一とすることにより、このような不都合が生じないようにしながら、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
次回の開閉実行モードが付与されるまで略継続する第1高頻度サポートモードや第2高頻度サポートモードが設定され得る構成である。これにより、当該第1高頻度サポートモードや第2高頻度サポートモードに移行することで低頻度サポートモードよりも遊技球の単位発射数当たりの開閉実行モードの付与確率が高くなるため、当該第1高頻度サポートモードや第2高頻度サポートモードに移行することへの期待度が高められる。その一方、当該第1高頻度サポートモードや第2高頻度サポートモードは、次回の開閉実行モードが付与されるまで確実に継続するのではなく、略継続する構成であるため、当該第1高頻度サポートモードや第2高頻度サポートモードに移行した場合には高い確率で次回の開閉実行モードが付与される一方、状況によっては付与されない可能性もある。これにより、遊技が画一化してしまうことが抑制される。
<第2の実施形態>
本実施形態では、遊技領域の構成が上記第1の実施形態と異なっている。以下、図18を参照しながら、本実施形態における遊技領域の構成を説明する。なお、以下の説明においては、上記第1の実施形態と同一の構成については同一の番号を利用するとともに、その説明を基本的に省略する。
遊技盤124には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口131、可変入賞装置132、第1作動口(又は第1始動入球部)133、第2作動口(又は第2始動入球部)134、スルーゲート135、可変表示ユニット136、振分入賞装置137、特図表示部138及び普図表示部139等がそれぞれ設けられている。
スルーゲート135への入球が発生したとしても遊技球の払い出しは実行されない。一方、一般入賞口131、可変入賞装置132、第1作動口133、第2作動口134及び振分入賞装置137については、入球が発生すると所定数の遊技球の払い出しが実行される。当該賞球個数について具体的には、第1作動口133への入球が発生した場合、第2作動口134への入球が発生した場合及び振分入賞装置137への入球が発生した場合には、3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口131への入球が発生した場合及び可変入賞装置132への入球が発生した場合には、10個の賞球の払い出しが実行される。
但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば第1作動口133に係る賞球個数よりも第2作動口134に係る賞球個数が多いといったように、両作動口133,134の賞球個数が相違していてもよい。また、振分入賞装置137に係る賞球個数が、両作動口133,134の少なくとも一方に比べて多い構成としてもよく、一般入賞口131及び可変入賞装置132の少なくとも一方と同一又はそれよりも多い構成としてもよい。また、可変入賞装置132に係る賞球個数が他の賞球個数に比べて多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤124の最下部にはアウト口124aが設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口124aを通って遊技領域PEから排出される。また、遊技盤124には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘124bが植設されていると共に、風車等の各種部材が配設されている。
遊技領域PEの中央部を含むようにして可変表示ユニット136が設けられている。当該可変表示ユニット136の周縁部が遊技盤124の表面よりもパチンコ機10前方に突出していることに起因して、遊技領域PEに発射された遊技球が流下可能な領域が区画されている。具体的には、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット136の所定の高さ位置よりも上方の領域である上側領域PE1と、当該上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット136よりも左方の領域である左側領域PE2と、上側領域PE1に対してその下方にて連続し可変表示ユニット136よりも右方の領域である右側領域PE3と、左側領域PE2及び右側領域PE3のそれぞれに対してその下方にて連続し可変表示ユニット136よりも下方の領域である下側領域PE4と、に区画されている。
遊技者が第1発射操作として基準回動量未満である第1範囲の回動量で発射ハンドル51の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも左方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→左側領域PE2→下側領域PE4の順で流下することとなる。その一方、遊技者が第2発射操作として基準回動量以上である第2範囲の回動量で発射ハンドル51の操作を行うことで、上側領域PE1において横方向の中央位置よりも右方にて遊技球が流下し出す。この場合、遊技球は上側領域PE1→右側領域PE3→下側領域PE4の順で流下することとなる。つまり、遊技者は発射ハンドル51の回動操作量を調整することで、左側領域PE2及び右側領域PE3のうち左側領域PE2を遊技球が流下するように遊技を行うことができるとともに、右側領域PE3を遊技球が流下するように遊技を行うことができる。
第1作動口133は、下側領域PE4に設置されている。第1作動口133は上向きに開放されており、開閉する部材は設けられていない。そして、同一の態様で遊技球が発射されている状況では遊技状態に依存することなく第1作動口133への入賞確率は一定となっている。また、第1作動口133は可変表示ユニット136に形成されたステージ136aの真下に配置されており、可変表示ユニット136に形成された誘導通路を介してステージ136a上に流入した遊技球であってステージ136aの中央から可変表示ユニット136外に排出される遊技球は第1作動口133に入賞し易くなっている。
ここで、上記のように第1作動口133が下側領域PE4に設けられていることにより、左側領域PE2を遊技球が流下するように発射ハンドル51が操作されている場合及び右側領域PE3を遊技球が流下するように発射ハンドル51が操作されている場合のいずれにおいても第1作動口133への入賞が可能である。但し、ステージ136aへの誘導通路の入口が左側領域PE2に対して設けられており、右側領域PE3に対して設けられていないことにより、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて第1作動口133への入賞が発生し易い。また、左側領域PE2及び右側領域PE3における遊技部品や釘124bの配列も、左側領域PE2を流下した方が右側領域PE3を流下する場合に比べて第1作動口133への入賞が発生し易いように設定されている。そして、右側領域PE3を流下した遊技球は第1作動口133への入賞がほとんど発生しないようになっている。
第2作動口134は、右側領域PE3に設置されている。つまり、第2作動口134は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射ハンドル51が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射ハンドル51が操作されている場合には入賞が可能である。
第2作動口134の構成について図19を参照しながら説明する。図19(a),(b)は第2作動口134の構成を示す概略図である。第2作動口134には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての普電役物134aが設けられている。
普電役物134aは遊技盤124の背面側に搭載された普電用の駆動部134bに連結されており、当該普電用の駆動部34bにより駆動されて図19(a)に示す閉鎖状態及び図19(b)に示す開放状態のいずれかに配置される。普電役物134aの閉鎖状態では遊技球が第2作動口134に入賞できず、普電役物134aが開放状態となることで第2作動口134への入賞が可能となる。ちなみに、開放状態となった場合には、普電役物134aが遊技領域PE側に突出し、第2作動口134への入賞をガイドする。
なお、第2作動口134への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、普電役物134aが切り換えられる構成としてもよい。また、普電役物134aが前後方向に移動又は回動することで入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが行われる構成としてもよい。また、普電役物134aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、第2作動口134自身の変位により行われる構成としてもよい。
右側領域PE3において第2作動口134の上方にはスルーゲート135が設けられている。つまり、スルーゲート135は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射ハンドル51が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射ハンドル51が操作されている場合には入賞が可能である。スルーゲート135は縦方向に貫通した図示しない貫通孔を有しており、スルーゲート135に入賞した遊技球は入賞後に遊技領域PEを流下する。これにより、スルーゲート135に入賞した遊技球が第2作動口134へ入賞することが可能となっている。
スルーゲート135への入賞に基づき第2作動口134の普電役物134aが閉鎖状態から開放状態に切り換えられる。具体的には、スルーゲート135への入賞をトリガとして内部抽選が行われるとともに、遊技領域PEにおいて遊技球が通過しない領域である左下の隅部に設けられた普図表示部139にて絵柄の変動表示が行われる。そして、内部抽選の結果がサポート当選であり当該結果に対応した停止結果が表示されて変動表示が終了された場合にサポート実行モードへ移行する。サポート実行モードでは、普電役物134aが所定の態様で開放状態となる。
なお、普図表示部139は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、普図表示部139にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
また、普図表示部139に隣接した位置には、普図保留表示部141が設けられている。遊技球がスルーゲート135を入賞した個数は最大4個まで保留され、普図保留表示部141の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
第1作動口133又は第2作動口134への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われる。そして、当該抽選結果は特図表示部138及び可変表示ユニット136の図柄表示装置142における表示演出を通じて明示される。
特図表示部138について詳細には、特図表示部138には、第1特図表示部138aと、第2特図表示部138bとが設けられている。第1特図表示部138aでは、第1作動口133への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。また、第2特図表示部138bでは、第2作動口134への入賞をトリガとして大当たり抽選が行われることで絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる。そして、抽選結果に対応した結果が表示される。
なお、第1特図表示部138a及び第2特図表示部138bは、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、第1特図表示部138a及び第2特図表示部138bにて表示される絵柄としては、複数種の文字が表示される構成、複数種の記号が表示される構成、複数種のキャラクタが表示される構成又は複数種の色が表示される構成などが考えられる。
図柄表示装置142について詳細には、図柄表示装置142は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置142は、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置142では、第1作動口133への入賞に基づき第1特図表示部138aにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われるとともに、第2作動口134への入賞に基づき第2特図表示部138bにて絵柄の変動表示又は所定の表示が行われる場合にそれに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示が行われる。なお、図柄表示装置142では、第1作動口133又は第2作動口134への入賞をトリガとした表示演出だけでなく、大当たり当選となった後に移行する後述の分岐実行モード中や開閉実行モード中の表示演出などが行われる。図柄表示装置142の表示内容は、上記第1の実施形態における図柄表示装置31と同様である。
図柄表示装置142における図柄の変動表示が終了する場合、後述する非分岐対応の大当たり結果となる場合であって固定型大当たり結果となる場合には、いずれかの有効ライン上に同一の奇数図柄の組み合わせが形成され、後述する非分岐対応の大当たり結果となる場合であって低頻度大当たり結果又は変動型大当たり結果となる場合には、いずれかの有効ライン上に同一の奇数図柄の組み合わせが形成される。
一方、後述する分岐対応の大当たり結果となる場合には、その後に固定型大当たり結果となる変動型大当たり結果となるかに関係なく、共通の図柄組み合わせが形成される。当該共通の図柄組み合わせは、上記同一の奇数図柄の組み合わせ及び同一の偶数図柄の組み合わせとは異なり、例えば「3・4・1」といった図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に形成される。また、この場合、開閉実行モード中及び開閉実行モード後も、固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のいずれであるかが教示されない。
つまり、開閉実行モード中や開閉実行モード後においても識別しづらい又は識別困難な演出、より詳細には共通の演出が実行される。これにより、分岐対応の大当たり結果となって固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のいずれかとなった場合、図柄表示装置142を確認しただけでは、開閉実行モード後のサポートモードを把握することがしづらい又は不可となる。但し、特図表示部138では、固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のいずれであるかが明示されるため、遊技ホールの管理者は目視により確認することが可能である。
ちなみに、上記第1の実施形態と同様に、図柄表示装置142の表示面142aの方が、第1特図表示部138aの表示領域よりも広く、第2特図表示部138bの表示領域よりも広く、さらには特図表示部138全体の表示領域よりも広い。
可変表示ユニット136の前面側において図柄表示装置142の下方には、図18に示すように、特図保留表示部143が設けられている。遊技球が第1作動口133に入賞した個数は最大4個まで保留され、特図保留表示部143の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。但し、第2作動口134に入賞した個数は保留されないため、これに対応した保留表示部は設けられていない。
第1作動口133への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となった場合には可変入賞装置132への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。一方、第2作動口134への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となった場合には、振分入賞装置137への入賞が可能となる分岐実行モード又は可変入賞装置132への入賞が可能となる開閉実行モードへ移行する。
振分入賞装置137は、右側領域PE3において第2作動口134の下方の位置に設けられている。つまり、振分入賞装置137は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射ハンドル51が操作されている場合には入賞が不可であり、右側領域PE3を遊技球が流下するように発射ハンドル51が操作されている場合には入賞が可能である。一方、可変入賞装置132は下側領域PE4において第1作動口133の下方であってアウト口124aの上方に設けられている。つまり、可変入賞装置132は左側領域PE2を遊技球が流下するように発射ハンドル51が操作されている場合及び右側領域PE3を遊技球が流下するように発射ハンドル51が操作されている場合のいずれにおいても入賞が可能である。なお、可変入賞装置132の構成は、上記第1の実施形態における可変入賞装置22と同様である。
ここで、振分入賞装置137について、図20を参照しながら説明する。図20(a)は振分入賞装置137の側方から見た状態の縦断面図であり、図20(b)は振分入賞装置137の背面側から見た状態の縦断面図である。
図20(a)に示すように、振分入賞装置137は、遊技球が通過可能な大きさの振分入口151が形成されているとともに、当該振分入口151を遊技球が通過不可である閉鎖状態と遊技球が通過可能である開放状態とに切り換える振分側の開閉部材152を備えている。振分側の開閉部材152は振分入口用の駆動部153により図示しないリンク機構を通じて駆動されることで開放状態となる。振分入口151は案内通路154の入口を構成しており、振分入口151から流入した遊技球は案内通路154を下流側へと流下する。
案内通路154は、図20(b)に示すように、その途中位置から二股に分岐しており、分岐位置よりも上流側を構成する上流領域155と、分岐位置よりも下流側の一方を構成するV入賞用領域(又は有利用領域)156と、分岐位置よりも下流側の他方を構成する排出用領域(又は不利用領域)157と、を備えている。また、分岐位置には、上流領域155から当該分岐位置に到達した遊技球をV入賞用領域156及び排出用領域157のいずれかに振り分けるためのシャッタ158が設けられている。シャッタ158がシャッタ用の駆動部159により駆動されていない状態では分岐位置に到達した遊技球が排出用領域157へ流入することとなり、シャッタ158がシャッタ用の駆動部159により駆動されている状態では分岐位置に到達した遊技球がV入賞用領域156へ流入することとなる。
上流領域155に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにしてカウント用の検知センサ155aが設けられている。カウント用の検知センサ155aにて遊技球が検知されたことに基づき、振分入賞装置137への入賞に対応した賞球の払い出しが実行される。また、V入賞用領域156に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにしてV入賞用の検知センサ156aが設けられている。V入賞用の検知センサ156aにて遊技球が検知されたことに基づき、可変入賞装置132が開閉される開閉実行モードに移行する。また、排出用領域157に流入した遊技球が必ず通過する位置に検知領域が存在するようにして排出用の検知センサ157aが設けられている。排出用の検知センサ157a及びV入賞用の検知センサ156aからの検知結果に基づき、振分入賞装置137内に遊技球が残存しているか否かが判定される。
ちなみに、振分入賞装置137が開放状態となる場合、振分入賞装置137への入賞を狙った遊技球の発射を継続させていれば、ほぼ100%の確率で振分入賞装置137への入賞が発生するように開閉部材152の開放動作が行われるとともに、振分入賞装置137の上流側に存在する釘124bの配置が行われている。また、振分入賞装置137に入賞した遊技球が10%の確率でV入賞用領域156に誘導されるようにシャッタ用の駆動部159の駆動タイミングが設定されているが、具体的な確率は任意である。
また、第2作動口134への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となることの有利性を高める上では、第2作動口134への入賞に基づき分岐実行モードへ移行する確率と振分入賞装置137に入賞した遊技球がV入賞用領域156に流入する確率との積が、第1作動口133への入賞に基づく大当たり抽選にて当選となる確率よりも高くなるようにシャッタ158の振分確率が設定されていることが好ましい。
また、振分入賞装置137は、入賞した遊技球がV入賞用領域156及び排出用領域157のいずれに振り分けられるのかをパチンコ機10前方から視認可能となるように形成されていることが好ましく、具体的には振分入賞装置137の前面側が有色透明又は無色透明に形成されていることが好ましい。
<MPU62にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、MPU62にて各種抽選を行うための電気的な構成について、図21を用いて説明する。
MPU62は、上記第1の実施形態と同様に、各種抽選を行う上で、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、第1初期値カウンタCN1、第2初期値カウンタCN2、変動種別カウンタCS及び普電乱数カウンタC4を用いる。これら各カウンタC1〜C4,CN1,CN2,CSは、RWM64の抽選用カウンタエリア64bに設けられている。
大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報は、第1作動口133又は第2作動口134への入賞が発生した場合に、保留球格納エリア202に格納される。保留球格納エリア202は、第1特図用保留エリア203と、第2特図用保留エリア204と、特図用の実行エリアAE1と、を備えている。
第1特図用保留エリア203は、第1エリア203a、第2エリア203b、第3エリア203c及び第4エリア203dを備えており、第1作動口133への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、いずれかのエリア203a〜203dに格納される。
この場合、第1作動口133への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリア203a→第2エリア203b→第3エリア203c→第4エリア203dの順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つのエリア203a〜203dが設けられていることにより、第1作動口133への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、第1特図用保留エリア203において保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
一方、第2特図用保留エリア204は、保留記憶可能なエリアは複数設けられていない。そして、遊技回用の演出、分岐実行モード及び開閉実行モードのいずれもが実行されていない状況であって第2特図用保留エリア204に保留情報が取得されていない状況で第2作動口134への入賞が発生することで、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が特図側の保留情報として、第2特図用保留エリア204に格納される。
特図用の実行エリアAE1は、ずれかの特図表示部138a,138bにて変動表示を開始する際に、特図用の当否判定や振分判定などを行う対象の保留情報が格納されるエリアである。具体的には、第1特図表示部138aの変動表示を開始する際には、第1特図用保留エリア203の第1エリア203aに格納された保留情報が特図用の実行エリアAE1に移動される。一方、第2特図表示部138bの変動表示を開始する際には、第2特図用保留エリア204に格納された保留情報が特図用の実行エリアAE1に移動される。
普電乱数カウンタC4に対応した情報は、スルーゲート135への入賞が発生した場合に、電役保留エリア64cに格納される。電役保留エリア64cの内容は、上記第1の実施形態と同様である。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
上記各カウンタのうち、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSについては、上記第1の実施形態と同一であるため説明を省略する。
先ず、普電乱数カウンタC4について説明する。普電乱数カウンタC4は、例えば、0〜239の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。普電乱数カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート135に遊技球が入賞したタイミングでRWM64の電役保留エリア64cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された普電乱数カウンタC4の値によって普電役物134aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
本実施形態においても、図22(a)に示すように、サポートモードとして、低頻度サポートモードと、第1高頻度サポートモードと、第2高頻度サポートモードとが設定されている。低頻度サポートモードの内容は上記第1の実施形態と同様である。また、第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードの内容は、1回の開放の開放上限時間が上記第1の実施形態と相違するものの、その他の点は上記第1の実施形態と同様である。かかる開放上限時間について詳細には、上記第1の実施形態では第1高頻度サポートモードの方が第2高頻度サポートモードよりも開放上限時間が長かったのに対して、本実施形態では第2高頻度サポートモードの方が第1高頻度サポートモードよりも開放上限時間が長い。具体的には、第1高頻度サポートモードの開放上限時間が1.48secとなっているのに対して、第2高頻度サポートモードの開放上限時間は1.49secとなっている。
但し、かかる構成に限定されることはなく、上記第1の実施形態と同様に第1高頻度サポートモードの方が第2高頻度サポートモードよりも開放上限時間が長い構成としてもよい。また、上記第1の実施形態にて各サポートモードについて列挙した別パターンの構成を、そのまま適用してもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜399の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値カウンタCN1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、第1初期値カウンタCN1は、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜399)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、既に説明したとおり、遊技球が第1作動口133又は第2作動口134に入賞したタイミングで保留球格納エリア202に格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM63に当否テーブルとして記憶されている。大当たり用の当否テーブルとしては、図23(a),(b)に示すように、第1作動口133への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定に際して使用される第1特図用の当否テーブルWT1と、第2作動口134への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定に際して使用される第2特図用の当否テーブルWT2と、が設定されている。
ここで、本パチンコ機10では、大当たり乱数カウンタC1を参照することによる当否結果として、外れ結果以外に、非分岐対応の大当たり結果と、分岐対応の大当たり結果とが設定されている。非分岐対応の大当たり結果とは、可変入賞装置132が開閉される開閉実行モードへ遊技状態を移行させる結果である。開閉実行モードの内容は、上記第1の実施形態と同様である。
一方、分岐対応の大当たり結果とは、振分入賞装置137が開閉される分岐実行モードへ遊技状態を移行させるとともに、当該分岐実行モードにおける遊技結果に応じて、可変入賞装置132が開閉される開閉実行モードへ遊技状態を移行させる結果である。
分岐実行モードは、予め定められた分岐用の開放継続時間が経過すること、及び予め定められた分岐用の上限個数の遊技球が振分入口151に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで振分入口151の開放が連続して実行されるとともに、振分入口151の開放実行状態が終了され且つ振分入賞装置137内に遊技球が残存していない状態となるまで継続する遊技のことである。
分岐用の開放継続時間は、遊技状態に関係なく共通のものが使用され、遊技球の発射周期と、対応する上限個数との積未満である4.5secとなっている。つまり、本パチンコ機10では、上記のとおり遊技球の発射周期は0.6secとなっている。また、分岐用の入賞の上限個数は10個に設定されている。そうすると、分岐用の開放継続時間は、遊技球の発射周期と、入賞の上限個数との積未満の時間であり、振分入賞装置137へ入賞を狙う態様で発射操作が継続されたとしても振分入口151への上限個数の入賞は発生しづらい。その一方で、分岐用の開放継続時間は、遊技球の発射周期を5倍した以上の時間に設定されており、さらに振分入賞装置137の上流側に存在する釘124bが当該振分入賞装置137への入賞が発生し易いように設定されているため、振分入賞装置137へ入賞を狙う態様で発射操作が継続されていれば、振分入口151への入賞が少なくとも1個は発生し得る。
なお、分岐実行モードでは、振分入口151が1回のみ開閉されるが、複数回開閉される構成としてもよい。この場合、上記分岐用の開放継続時間は、振分入口151が複数回開閉される場合のトータルの時間として設定されていてもよい。
分岐実行モードにおいてV入賞用領域156に遊技球が入賞することで、開閉実行モードに移行する。この開閉実行モードの内容は、非分岐対応の大当たり結果を契機として実行される開閉実行モードと同様である。
第1特図用の当否テーブルWT1では、図23(a)に示すように、当否結果として、非分岐対応の大当たり結果と、外れ結果と、が設定されており、分岐対応の大当たり結果は設定されていない。非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は1個に設定されており、第1特図用の当否テーブルWT1が参照されることで非分岐対応の大当たり結果となる確率は1/400となる。
一方、第2特図用の当否テーブルWT2では、図23(b)に示すように、当否結果として、非分岐対応の大当たり結果と、外れ結果と、分岐対応の大当たり結果と、が設定されている。非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は第1特図用の当否テーブルWT1と同様に1個に設定されている。したがって、第2特図用の当否テーブルWT2が参照されることで非分岐対応の大当たり結果となる確率は第1特図用の当否テーブルWT1が参照される場合と同一の1/400となっている。
但し、これに限定されることはなく、例えば当該確率は相違しているものの、遊技者にとっては見た目上同様となるように略同一に設定されていてもよく、大きく相違していてもよい。また、第1特図用の当否テーブルWT1及び第2特図用の当否テーブルWT2において、非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数が2個以上設定されていてもよい。この場合であっても両テーブルWT1,WT2における非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は同一であることが好ましい。また、第2特図用の当否テーブルWT2において、外れ結果となる乱数の数は2個以上設定されていてもよい。
分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は、非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数よりも多く、さらには外れ結果となる乱数の数よりも多くなるように設定されている。さらに言うと、非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数と外れ結果となる乱数の数とを足した数よりも多い数となるように設定されている。具体的には、外れ結果となる乱数の数が1個に設定されていることで、非分岐対応の大当たり結果となる乱数の数は残りの398個に設定されている。したがって、第2特図用の当否テーブルWT2が参照された場合には、分岐対応の大当たり結果が最も選択され易く、その確率は90%以上100%未満であり、具体的には99%程度となっている。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり種別カウンタC2が1周した場合、その時点の第2初期値カウンタCN2の値が当該大当たり種別カウンタC2の初期値として読み込まれる。なお、第2初期値カウンタCN2は、大当たり種別カウンタC2と同様のループカウンタである(値=0〜29)。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、既に説明したとおり、遊技球が第1作動口133又は第2作動口134に入賞したタイミングで保留球格納エリア202に格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM63に振分テーブルとして記憶されている。振分テーブルとしては、図22(b−1),(b−2)に示すように、第1作動口133への入賞に基づき取得された保留情報の振分判定に際して使用される第1特図用の振分テーブルBT1と、第2作動口134への入賞に基づき取得された保留情報の振分判定に際して使用される第2特図用の振分テーブルBT2と、が設定されている。
第1特図用の振分テーブルBT1では、図22(b−1)に示すように、大当たり結果の振分先として、低頻度結果と固定型大当たり結果とが設定されており、低頻度結果に対しては「0〜19」の数値範囲が設定されており、固定型大当たり結果に対しては「20〜29」の数値範囲が設定されている。また、第2特図用の振分テーブルBT2では、図22(b−2)に示すように、大当たり結果の振分先として、固定型大当たり結果と変動型大当たり結果とが設定されており、固定型大当たり結果に対しては「0〜9」の数値範囲が設定されており、変動型大当たり結果に対しては「10〜29」の数値範囲が設定されている。
上記低頻度結果、固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果はいずれも、上記開閉実行モードへの移行契機となる点で共通している。その一方、サポートモードの移行態様が相互に相違している。
かかるサポートモードの移行態様について、図22(c)を参照しながら説明する。
低頻度結果は、低頻度サポートモードへの移行契機となる大当たり結果である。つまり、低頻度サポートモードにおいて低頻度結果となった場合には当該低頻度サポートモードが継続し、いずれかの高頻度サポートモードにおいて低頻度結果となった場合にはサポートモードを低頻度サポートモードへ移行させる。
固定型大当たり結果は、図22(c)に示すように、第1高頻度サポートモードへの移行契機となる大当たり結果である。第1高頻度サポートモードは、次回の大当たり当選となるまで、又は50回の遊技回を上限として継続する。但し、低頻度サポートモードである状況で、第2作動口134への入賞に基づき取得された保留情報を契機として固定型大当たり結果となったとしても、第1高頻度サポートモードへの移行は発生しない。
変動型大当たり結果は、図22(c)に示すように、低頻度サポートモード又は第2高頻度サポートモードへの移行契機となる大当たり結果である。詳細には、低頻度サポートモード又は第2高頻度サポートモードである状況で変動型大当たり結果となった場合には開閉実行モード後に低頻度サポートモードに移行し、第1高頻度サポートモードである状況で変動型大当たり結果となった場合には開閉実行モード後に第2高頻度サポートモードに移行する。第2高頻度サポートモードは、次回の大当たり当選となるまで、又は50回の遊技回を上限として継続する。
ここで、既に説明したとおり、第2作動口134への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定処理の対象となった場合には1/400の確率で開閉実行モードに移行するとともに、1/398の確率で分岐実行モードに移行する。また、分岐実行モードに移行した場合には少なくとも1個の遊技球が振分入賞装置137に入賞することが期待されるとともに、振分入賞装置137に入賞した遊技球は1/10の確率でV入賞する。したがって、第1高頻度サポートモード又は第2高頻度サポートモードでは、
1/400+1/398×1/10
以上の確率で開閉実行モードへ移行することとなる。
この場合に、各高頻度サポートモードは50回の遊技回を上限として継続する。したがって、いずれかの高頻度サポートモードに移行した場合には99.5%以上の確率で、すなわち、ほぼ100%の確率で、当該高頻度サポートモードに滞在している範囲内で大当たり当選となる。つまり、各高頻度サポートモードは、上記のように継続回数に制限が存在するとしても、次回の開閉実行モードが発生するまで略継続することとなる。このような略継続する高頻度サポートモードを設定する上では、第2作動口134への入賞に基づき当否判定処理が行われた場合における開閉実行モードへのトータルの移行確率や、高頻度サポートモードの継続上限回数は上記のものに限定されない。
例えば、上記開閉実行モードへのトータルの移行確率が1/A’(A’は1より大きい数)であり、高頻度サポートモードの継続上限回数がK’である場合に、K’≧Aであればよい。これにより、高頻度サポートモードにおいては、継続上限回数の範囲内において60%以上の確率で、開閉実行モードへの移行が発生することとなり、高頻度サポートモードは次回の開閉実行モードが発生するまで略継続することとなる。
また、より高い確率で継続させる上では、例えば、P’=(1−(1−1/A’)K’)×100という式において、K’を、P’≧70%となるように設定すればよく、P’≧80%となるように設定することがより好ましく、P’≧90%となるように設定することが更に好ましく、P’≧95%となるように設定することが特に好ましい。
既に説明したとおり、第1特図用の振分テーブルBT1には大当たり結果の振分先として低頻度結果と固定型大当たり結果とが設定されているのに対して、第2特図用の振分テーブルBT2には大当たり結果の振分先として固定型大当たり結果と変動型大当たり結果とが設定されている。つまり、第2特図用の振分テーブルBT2には、第1特図用の振分テーブルBT1に設定されていない大当たり結果が設定されている。
また、高頻度サポートモードへの移行契機となる大当たり結果の種類は、第1特図用の振分テーブルBT1は固定型大当たり結果の1種類のみ設定されているのに対して、第2特図用の振分テーブルBT2は固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果の2種類が設定されている。つまり、第2特図用の振分テーブルBT2の方が第1特図用の振分テーブルBT1よりも、高頻度サポートモードへの移行契機となる大当たり結果の種類が多く設定されている。
上記のように各振分テーブルBT1,BT2が設定されていることにより、第1作動口133への入賞を狙って発射操作が行われる状況と、第2作動口134への入賞を狙って発射操作が行われる状況とで、遊技内容を大きく相違させることが可能となる。これにより、遊技の多様化が図られ、興趣向上が図られる。
<MPU62にて実行される各種処理について>
次に、MPU62にて遊技を進行させるために実行される各処理を説明する。メイン処理(図8)及びタイマ割込み処理(図9)の処理内容は、上記第1の実施形態と同様である。また、普図普電制御処理(図10)の処理内容も基本的には上記第1の実施形態と同様である。但し、普図確定中処理(図12)におけるステップS511等では第1高頻度用の開放継続時間として1.48secの情報が普図普電タイマカウンタにセットされ、ステップS512等では第2高頻度用の開放継続時間として1.49secの情報が普図普電タイマカウンタにセットされる。
<特図特電制御処理>
特図特電制御処理の処理内容は、上記第1の実施形態と異なっている。当該特図特電制御処理の処理内容を、図24のフローチャートを参照しながら以下に説明する。
先ずステップS1001にて、特図側の保留情報の取得処理を実行する。ここで、特図側の保留情報の取得処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明すると、先ずステップS1101にて、第1作動口133への入賞が発生しているか否かを判定する。第1作動口133への入賞が発生している場合には、ステップS1102にて、第1特図用保留エリア203に記憶されている第1特図側の保留情報の合計数PSが上限数である4未満であるか否かを判定する。4未満である場合にはステップS1103にて、第1特図側の保留情報の合計数を1加算するとともに、ステップS1104にて、前回のステップS202にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、第1特図用保留エリア203の空きエリア203a〜203dのうち最初のエリア、すなわち上記ステップS1103にて1加算した合計数PSと対応するエリアに格納する。
ステップS1101にて否定判定をした場合、ステップS1102にて否定判定をした場合、又はステップS1104の処理を実行した場合には、ステップS1105に進む。ステップS1105では、第2作動口134への入賞が発生しているか否かを判定する。第2作動口134への入賞が発生していない場合にはそのまま本取得処理を終了し、第2作動口134への入賞が発生している場合にはステップS1106に進む。
ステップS1106では、特図特電カウンタの数値情報が「0」であるか否かを判定することで、遊技回用の演出、分岐実行モード及び開閉実行モードのいずれでもない状況であるか否かを判定する。ステップS1106にて否定判定をした場合にはそのまま本取得処理を終了する。一方、ステップS1106にて肯定判定をした場合には、ステップS1107にて、前回のステップS202にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を、第2特図用保留エリア204に格納する。その後、本取得処理を終了する。
特図特電制御処理(図24)の説明に戻り、ステップS1001にて特図側の保留情報の取得処理を実行した後は、ステップS1002に進む。ステップS1002では、RWM64に設けられた特図特電カウンタの情報を読み出す処理を実行する。続くステップS1003では、ROM63から特図特電アドレステーブルを読み出す処理を実行する。そして、ステップS1004にて、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する。
ここで、ステップS1002〜ステップS1004の処理内容について説明する。
特図特電制御処理には、遊技回用の演出に係る処理、分岐実行モードに係る処理、及び開閉実行モードに係る処理が含まれている。この場合に、遊技回用の演出に係る処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理と、が設定されている。また、分岐実行モードに係る処理として、分岐用処理が設定されている。また、開閉実行モードに係る処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理と、可変入賞装置132の開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理と、可変入賞装置132の閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理と、開閉実行モードのエンディング及び開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをMPU62にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
特図特電アドレステーブルについて説明すると、特図特電カウンタは「0」〜「7」の数値情報を設定可能となっており、特図特電アドレステーブルには特図特電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「PSA0」〜「PSA7」)が設定されている。この場合、開始アドレスPSA0は、特図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA1は、特図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA2は、特図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA3は、分岐用処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA4は、特電開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA5は、特電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA6は、特電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスPSA7は、特電終了処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて更新される。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
以下に、特図特電カウンタ及び特図特電アドレステーブルを利用して、特図変動開始処理、特図変動中処理、特図確定中処理、分岐用処理、特電開始処理、特電開放中処理、特電閉鎖中処理及び特電終了処理を実行するための処理構成を説明するとともに、各処理の処理構成を具体的に説明する。
ステップS1004の処理を実行した後は、ステップS1005に進み、ステップS1004にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する。具体的には、取得した開始アドレスがPSA0である場合にはステップS1006の特図変動開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA1である場合にはステップS1007の特図変動中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA2である場合にはステップS1008の特図確定中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA3である場合にはステップS1009の分岐用処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA4である場合にはステップS1010の特電開始処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA5である場合にはステップS1011の特電開放中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA6である場合にはステップS1012の特電閉鎖中処理にジャンプし、取得した開始アドレスがPSA7である場合にはステップS1013の特電終了処理にジャンプする。ステップS1006〜ステップS1013の処理を実行した場合には、本特図特電制御処理を終了する。
ステップS1006〜ステップS1013のうち、特図変動中処理(ステップS1007)、特電開始処理(ステップS1010)、特電開放中処理(ステップS1011)、及び特電閉鎖中処理(ステップS1012)の処理内容は、上記第1の実施形態と同様である。以下、ステップS1006〜ステップS1013のうちこれら以外の処理内容を説明する。
<特図変動開始処理>
先ずステップS1006の特図変動開始処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1201では、第1特図用保留エリア203又は第2特図用保留エリア204に保留情報が記憶されているか否かを判定する。いずれにも保留情報が記憶されていない場合には、そのまま本特図変動開始処理を終了する。いずれかに保留情報が記憶されている場合には、ステップS1202にてデータ設定処理を実行する。
データ設定処理では、図27のフローチャートに示すように、先ずステップS1301にて、第2特図用保留エリア204に保留情報が記憶されているか否かを判定する。否定判定をした場合には、ステップS1302にて、第1特図側の保留情報の合計数PSを1減算する。続くステップS1303では、第1特図用保留エリア203の第1エリア203aに格納された保留情報を特図用の実行エリアAE1に移動する。
その後、ステップS1304にて、第1特図用保留エリア203の保留エリアをシフトさせる。具体的には、第2エリア203b→第1エリア203a、第3エリア203c→第2エリア203b、第4エリア203d→第3エリア203cといった具合に各エリア内の保留情報をシフトする。また、第4エリア203dをクリアする。
続くステップS1305では、RWM64に設けられた第2特図フラグをクリアする。第2特図フラグは、遊技回用の実行対象が第2作動口134への入賞に基づき取得された保留情報であるか否かをMPU62において特定するためのフラグである。その後、本データ設定処理を終了する。
一方、ステップS1301にて肯定判定をした場合には、ステップS1306にて、第2特図用保留エリア204に格納された保留情報を特図用の実行エリアAE1に移動する。続くステップS1307では、第2特図フラグに「1」をセットする。その後、本データ設定処理を終了する。
上記のようにステップS1301の判定処理を最初に行うようにすることで、第2特図用保留エリア204に保留情報が記憶されている場合には、第1特図用保留エリア203に記憶されている保留情報よりも第2特図用保留エリア204に記憶されている保留情報の方が当否判定の対象として優先される。
特図変動開始処理(図26)の説明に戻り、ステップS1202の処理を実行した後は、ステップS1203に進む。ステップS1203では、第2特図フラグが「0」であるか否かを判定することで、今回の変動開始対象が第1作動口133への入賞に基づき取得された保留情報であるか否かを判定する。
ステップS1203にて肯定判定をした場合には、ステップS1204にてROM63から第1特図用の当否テーブルWT1及び第1特図用の振分テーブルBT1を読み出し、ステップS1203にて否定判定をした場合には、ステップS1205にてROM63から第2特図用の当否テーブルWT2及び第2特図用の振分テーブルBT2を読み出す。ステップS1204又はステップS1205の処理を実行した後は、ステップS1206に進む。
ステップS1206では、当否判定処理を実行する。当否判定処理では、ステップS1204又はステップS1205にて読み出した当否テーブルを参照して、特図用の実行エリアAE1に格納された保留情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報がいずれの当否結果に対応しているか否かを判定する。具体的には、第1特図用の当否テーブルWT1が読み出されている場合には、非分岐対応の大当たり結果及び外れ結果のいずれに該当しているのかを判定し、第2特図用の当否テーブルWT2が読み出されている場合には、非分岐対応の大当たり結果、分岐対応の大当たり結果及び外れ結果のいずれに該当しているのかを判定する。
続くステップS1207では、ステップS1206の当否判定処理の結果が大当たり当選に対応しているか否かを判定し、対応している場合にはステップS1208に進む。ステップS1208では、今回の大当たり当選が分岐対応の大当たり結果であるか否かを判定する。非分岐対応の大当たり結果である場合にはステップS1209にて、RWM64に設けられた非分岐結果フラグに「1」をセットし、分岐対応の大当たり結果である場合にはステップS1210にて、RWM64に設けられた分岐結果フラグに「1」をセットする。非分岐結果フラグは今回の当否判定処理の結果が非分岐対応の大当たり結果であるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、分岐結果フラグは今回の当否判定処理の結果が分岐対応の大当たり結果であるか否かをMPU62にて特定するためのフラグである。
ステップS1209又はステップS1210の処理を実行した後は、ステップS1211にて、振分判定処理を実行する。振分判定処理では、ステップS1204又はステップS1205にて読み出した振分テーブルを参照して、特図用の実行エリアAE1に格納された保留情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの振分結果に対応しているか否かを判定する。具体的には、第1特図用の振分テーブルBT1が読み出されている場合には、低頻度結果及び固定型大当たり結果のいずれに該当しているのかを判定し、第2特図用の振分テーブルBT2が読み出されている場合には、固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のいずれに該当しているのかを判定する。
続くステップS1212では、振分判定結果に対応したフラグセット処理を実行する。具体的には、RWM64に各大当たり結果の種類に対応したフラグが設けられており、ステップS1212では、それら各大当たり結果の種類に対応したフラグのうち、ステップS1211の振分判定結果に対応したフラグに対して「1」をセットする。
続くステップS1213では、特図変動時間及び停止結果の把握処理を実行する。特図変動時間の把握に際しては、低頻度サポートモードにおいて第1作動口133に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合には、変動種別カウンタCSの現状の数値情報を読み出すとともに、その数値情報に対応した特図変動時間の数値情報を対応する変動表示時間テーブルから読み出す。この場合、特図側の保留情報の数や、リーチの有無や、当否結果の内容や、振分結果の内容に応じた特図変動時間の情報を読み出す。
また、低頻度サポートモードにおいて第2作動口134に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合には、変動種別カウンタCSの現状の数値情報を読み出すとともに、その数値情報に対応した特図変動時間の数値情報を対応する変動表示時間テーブルから読み出す。この場合、リーチの有無や、当否結果の内容に応じた特図変動時間の情報を読み出す。
一方、各高頻度サポートモードにおいて第1作動口133に係る保留情報又は第2作動口134に係る保留情報を契機として遊技回用の演出が実行される場合には、単一の特図変動時間の数値情報を読み出す。
停止結果の把握に際しては、今回開始される遊技回が終了する場合に対応する特図表示部138a,138bに表示させる停止結果の情報をROM63から読み出す。この場合、当否結果の内容や、振分結果の内容に応じた停止結果の情報を読み出す。具体的には、非分岐対応の大当たり結果、分岐対応の大当たり結果及び外れ結果のそれぞれにおいて停止結果態様が異なるように情報が設定されている。また、非分岐対応の大当たり結果では、低頻度結果、固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のそれぞれにおいて停止結果態様が異なるように情報が設定されているとともに、分岐対応の大当たり結果では、固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のそれぞれにおいて停止結果態様が異なるように情報が設定されている。但し、これら各停止結果態様は、識別可能であるが、図柄表示装置142における異なる停止結果態様間の相違よりも識別しづらい態様となっている。
続くステップS1214では、ステップS1213にて読み出した特図変動時間の数値情報を特図特電タイマカウンタにセットする。また、ステップS1215にて、特図変動時間の内容、当否結果の内容、及び振分結果の内容に応じた変動用コマンド及び種別コマンドを音声発光制御装置90への出力対象として設定する。変動用コマンドには、特図変動時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。これら変動用コマンド及び種別コマンドが送信されることに基づき音声発光制御装置90及び表示制御装置100にて実行される処理内容は、上記第1の実施形態と同様である。
ステップS1215の処理を実行した後はステップS1216にて、今回の変動開始対象の特図表示部138a,138bにおいて変動表示を開始させる。続くステップS1217では、特図特電カウンタを1加算する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「0」から「1」に更新される。その後、本特図変動開始処理を終了する。
<特図確定中処理>
次に、特図特電制御処理(図24)におけるステップS1008の特図確定中処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1401では、特図変動中処理にて特図特電タイマカウンタにセットされた確定時間が経過したか否かを判定する。確定時間が経過していない場合には、そのまま本特図確定中処理を終了する。この場合、確定時間が経過するまでは、特図特電制御処理が起動される度に特図確定中処理が起動される。
確定時間が経過している場合には、ステップS1402にて、いずれかの高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。いずれかの高頻度フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS1403にて、サポート用の遊技回数カウンタの減算処理を実行する。当該減算処理では、RWM64に設けられたサポート用の遊技回数カウンタの数値情報を読み出し、その数値情報を1減算し、その減算後の数値情報をサポート用の遊技回数カウンタに上書きする。なお、サポート用の遊技回数カウンタが「0」となった場合に、対象となる高頻度フラグを「0」クリアする処理は、上記第1の実施形態と同様に、普図普電制御処理(ステップS215)にて実行される。
ステップS1402にて否定判定をした場合又はステップS1403の処理を実行した後は、ステップS1404にて、今回の遊技回の開始契機となった当否判定処理にて、いずれかの大当たり結果であることが特定されたか否かを判定する。いずれの大当たり結果でもない場合には、ステップS1405にて特図特電カウンタを「0」クリアした後に、本特図確定中処理を終了する。一方、いずれかの大当たり結果である場合には、ステップS1406に進む。
ステップS1406では、分岐結果フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の遊技回が分岐対応の大当たり結果であるか否かを判定する。肯定判定をした場合には、ステップS1407〜ステップS1411の分岐実行モードの開始設定処理を実行する。
分岐実行モードの開始設定処理では、先ずステップS1407にて、ROM63から分岐用の開放継続時間の情報を読み出す。当該開放継続時間の情報は、現状のサポートモードに関係なく共通のものであって単一のものとなっており、既に説明したとおり4.5secとなっている。そして、その読み出した分岐用の開放継続時間の情報を特図特電タイマカウンタへセットする。
続くステップS1408では、入賞カウンタに分岐用の上限個数である「10」をセットする。入賞カウンタは、分岐実行モードにおいて振分入口151の閉鎖契機となる分岐用の上限個数の遊技球が振分入口151に入賞したか否かを特定するために利用されるカウンタである。
続くステップS1409では、分岐開始コマンドを出力対象に設定する。当該分岐開始コマンドがサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に送信されることで、当該音声発光制御装置90では分岐実行モード用の演出を開始させるためのデータ設定を行う。また、音声発光制御装置90から送信されるコマンドに基づき、表示制御装置100においても分岐実行モード用の演出を開始させるためのデータ設定を行う。
ステップS1409の処理を実行した後は、ステップS1410にて、振分入賞装置137の振分入口151を開放状態とするための分岐用の開放設定処理を実行する。続くステップS1411では、特図特電カウンタを1加算した後に、本特図確定中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「2」から「3」に更新される。
一方、ステップS1406にて、分岐結果フラグに「1」がセットされておらず、否定判定をした場合には、ステップS1412〜ステップS1414の開閉実行モードの開始設定処理を実行する。
開閉実行モードの開始設定処理では、先ずステップS1412にて、ROM63から開閉実行モード用のオープニング時間の情報を読み出す。そして、その読み出したオープニング時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする。続くステップS1413にて、オープニングコマンドを出力対象に設定する。当該コマンドが出力対象に設定された場合の処理内容は、上記第1の実施形態と同様である。その後、ステップS1414にて特図特電カウンタを2加算した後に、本特図確定中処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「2」から「4」に更新される。
<分岐用処理>
次に、特図特電制御処理(図24)におけるステップS1009の分岐用処理について、図29のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1501では、分岐用の開放継続時間が経過したか否かを判定する。ステップS1501にて肯定判定をした場合には、ステップS1502にて、振分入賞装置137の振分入口151を閉鎖状態とするための分岐用の閉鎖設定処理を実行する。ステップS1501にて否定判定をした場合、又はステップS1502の処理を実行した場合は、ステップS1503にて、RWM64に設けられたカウントフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。カウントフラグはタイマ割込み処理(図9)のステップS209の入賞検知処理にて振分入口151への入賞が特定された場合にセットされる。
ステップS1503にて肯定判定をした場合には、ステップS1504にて、カウントフラグをクリアするとともに、残存球カウンタの数値情報を1加算するように更新し、さらに入賞カウンタの数値情報を1減算するように更新する。残存球カウンタは、振分入賞装置137内に遊技球が残存しているか否かをMPU62にて特定するためのカウンタである。振分入口151の遊技球の入賞は個別に把握され、その個別の入賞がカウントフラグを通じて把握されるようになっている。したがって、カウントフラグに「1」がセットされていることが1回確認される度に、振分入賞装置137内への遊技球の流入が1回発生したものとして残存球カウンタが1加算される。
その後、ステップS1505にて、入賞カウンタが「0」となっているか否かを判定する。入賞カウンタが「0」となっている場合には、ステップS1506にて、振分入賞装置137の振分入口151を閉鎖状態とするための分岐用の閉鎖設定処理を実行する。
ステップS1503にて否定判定をした場合、ステップS1505にて否定判定をした場合、又はステップS1506の処理を実行した場合には、ステップS1507にて、RWM64に設けられたV入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。V入賞フラグはタイマ割込み処理(図9)のステップS209の入賞検知処理にてV入賞用領域156への入賞が特定された場合にセットされる。
ステップS1507にて肯定判定をした場合には、1個の遊技球が振分入賞装置137から排出されたものとして、ステップS1508にて、残存球カウンタの数値情報を1減算するように更新する。但し、V入賞フラグのクリア処理はステップS1507にて肯定判定をしたとしても実行されない。また、このようにV入賞フラグに「1」がセットされた状態が持ち越される構成において1回の振分入賞装置137の開放に際して複数個の遊技球がV入賞用領域156に入賞することもあり得るため、V入賞フラグは複数個設けられている。具体的には、振分用の入賞の上限個数分設けられている。但し、これに限定されることはなく、1回の振分入賞装置137の開放に際して実質的に入賞し得る個数分のV入賞フラグが設けられている構成としてもよい。ちなみに、1回の分岐実行モードにおいて複数個のV入賞フラグに「1」がセットされたとしても、開閉実行モードへの移行は1回しか発生しない。
ステップS1507にて否定判定をした場合、又はステップS1508の処理を実行した場合には、ステップS1509にて、RWM64に設けられた排出フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。排出フラグはタイマ割込み処理(図9)のステップS209の入賞検知処理にて排出用領域157への入賞が特定された場合にセットされる。
ステップS1509にて肯定判定をした場合には、ステップS1510にて排出フラグをクリアする。また、当該ステップS1510では、1個の遊技球が振分入賞装置137から排出されたものとして、残存球カウンタの数値情報を1減算するように更新する。
ステップS1509にて否定判定をした場合、又はステップS1510の処理を実行した場合には、ステップS1511にて、分岐実行モードの終了条件が成立しているか否かを判定する。具体的には、振分入賞装置137が閉鎖中であって残存球カウンタの数値情報が「0」であるか否かを判定する。ステップS1511にて否定判定をした場合には、そのまま本分岐用処理を終了する。
ステップS1511にて肯定判定をした場合には、ステップS1512に進み、RWM64のV入賞フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS1512にて肯定判定をした場合には、ステップS1513〜ステップS1515の分岐実行モード後における開閉実行モードの開始設定処理を実行する。この場合、ステップS1513及びステップS1514では、特図確定中処理(図28)におけるステップS1412及びステップS1413と同様の処理を実行する。また、ステップS1515では、特図特電カウンタを1加算した後に、本分岐用処理を終了する。これにより、特図特電カウンタの数値情報は「3」から「4」に更新される。
一方、V入賞フラグに「1」がセットされていない場合には、分岐実行モードにおいて開閉実行モードへの移行条件であるV入賞用領域156への入賞が発生していないことを意味する。この場合、ステップS1516にて、特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアした後に、本分岐用処理を終了する。
ここで、V入賞用領域156への入賞が発生することなく分岐実行モードが終了する場合には、高頻度フラグへのデータ設定及び遊技回数カウンタへのデータ設定は行われない。したがって、V入賞用領域156への入賞が発生することなく分岐実行モードが終了する場合には、当該分岐実行モードを挟んだ前後でサポートモードが変更されることはなく、さらには高頻度サポートモード中に分岐実行モードに移行した場合には当該分岐実行モードの実行前にカウントされている遊技回数カウンタの数値情報がそのまま継続される。
<特電終了処理>
次に、特図特電制御処理(図24)におけるステップS1013の特電終了処理について、図30のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1601にて、エンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過していない場合には、そのまま本特電終了処理を終了する。この場合、エンディング時間が経過するまでは、特図特電制御処理が起動される度に特電終了処理が起動される。
エンディング時間が経過している場合には、ステップS1602にて、今回の大当たり結果が固定型大当たり結果であるか否かを判定する。固定型大当たり結果である場合には、ステップS1603にて、両方の高頻度フラグが「0」であり且つ第2特図フラグが「1」であるか否かを判定する。すなわち、低頻度サポートモード中において第2作動口134への入賞に基づき取得された保留情報を契機として固定型大当たり結果となったか否かを判定する。
ステップS1603にて否定判定をした場合には、ステップS1604にて、第1高頻度フラグに「1」をセットするとともに、ステップS1605にてサポート用の遊技回数カウンタに「50」をセットする。これにより、継続上限回数が50回の第1高頻度サポートモードに設定されることとなる。また、ステップS1606にて、第2高頻度フラグに「1」がセットされている場合には、それを「0」クリアする。
一方、ステップS1603にて肯定判定をした場合には、ステップS1604〜ステップS1606の処理は実行されない。したがって、低頻度サポートモード中において第2作動口134への入賞に基づき取得された保留情報を契機として固定型大当たり結果となったとしても、高頻度サポートモードへの移行は発生しない。
ステップS1602にて否定判定をした場合には、ステップS1607にて、今回の大当たり結果が変動型大当たり結果であるか否かを判定する。変動型大当たり結果である場合には、ステップS1608にて第1高頻度フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。
ステップS1608にて肯定判定をした場合には、ステップS1609にて、第2高頻度フラグに「1」をセットするとともに、ステップS1610にてサポート用の遊技回数カウンタに「50」をセットする。これにより、継続上限回数が50回の第2高頻度サポートモードに設定されることとなる。また、ステップS1611にて、第1高頻度フラグに「1」がセットされている場合には、それを「0」クリアする。
一方、ステップS1608にて否定判定をした場合には、ステップS1612にて、第1高頻度フラグ及び第2高頻度フラグのうち「1」がセットされている側のフラグを「0」クリアする。これにより、サポートモードが低頻度サポートモードに設定されることとなる。また、ステップS1607にて否定判定をした場合、すなわち今回の大当たり結果が低頻度結果であった場合にもステップS1612の処理を実行する。
ステップS1606の処理を実行した場合、ステップS1603にて肯定判定をした場合、ステップS1611の処理を実行した場合、又はステップS1612の処理を実行した場合には、ステップS1613にて、特図特電カウンタを「0」クリアした後に、本特電終了処理を終了する。
<遊技の流れ>
次に、以上の処理が実行されることにより発生する遊技の流れについて、図31を参照しながら説明する。図31は、遊技の流れを説明するための説明図である。
図31に示すように、低頻度サポートモードST11においては、遊技者は第1作動口133への入賞を狙って発射ハンドル51を操作する。そして、当該第1作動口133への入賞に基づき取得された保留情報に対する当否判定において、大当たり当選となったことに基づき、開閉実行モードST12へ移行する。その後、上記大当たり当選が固定型大当たり結果ではなく低頻度結果であった場合には、高頻度サポートモードに移行することとなく、低頻度サポートモードST11に滞在する。
一方、上記大当たり当選が固定型大当たり結果であった場合には、開閉実行モードST12の後に、継続上限回数が50回、すなわち次回の開閉実行モードに移行するまで略継続する第1高頻度サポートモードST13に移行する。この場合、遊技者は第2作動口134への入賞を狙って発射ハンドル51を操作する。つまり、遊技者は発射ハンドル51に対して、低頻度サポートモードの場合とは異なる発射操作を行う。そして、第1高頻度サポートモードST13に滞在している状況において、ほぼ100%の確率で開閉実行モードST14へ移行する。
その後、開閉実行モードST14への移行契機となった大当たり当選が固定型大当たり結果であった場合には、再度、継続上限回数が50回の第1高頻度サポートモードST13へ移行する。一方、開閉実行モードST14への移行契機となった大当たり当選が変動型大当たり結果であった場合には、開閉実行モードST14の後に、継続上限回数が50回、すなわち次回の開閉実行モードまで略継続する第2高頻度サポートモードST15へ移行する。この場合においても、遊技者は第2作動口134への入賞を狙って発射ハンドル51を操作する。そして、第2高頻度サポートモードST15に滞在している状況において、ほぼ100%の確率で開閉実行モードST16へ移行する。
その後、開閉実行モードST16への移行契機となった大当たり当選が固定型大当たり結果であった場合には、再度、継続上限回数が50回の第1高頻度サポートモードST13へ移行する。一方、開閉実行モードST16への移行契機となった大当たり当選が変動型大当たり結果であった場合には、低頻度サポートモードST11に移行する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1高頻度サポートモード又は第2高頻度サポートモードとなった場合には、第2作動口134への入球→振分入賞装置137への入球→V入賞用領域156への入球という手順を踏むことで開閉実行モードが付与されるため、遊技球を発射させるという遊技が段階的なものとなり、単調化が抑制される。また、開閉実行モードに移行する契機が内部抽選にて大当たり当選となることのみである構成に比べて、第1高頻度サポートモードや第2高頻度サポートモードに移行することの利益が高められる。
この場合に、第1高頻度サポートモードにおいて変動型大当たり結果となった場合には、開閉実行モードの後に第2高頻度サポートモードに移行する。この第2高頻度サポートモードは、分岐対応の大当たり結果となる確率が398/400であってV入賞用領域156への入賞確率が約1/10である構成において、継続上限回数が50回に設定される。したがって、当該第2高頻度サポートモードは、次回の開閉実行モードが発生するまで略継続することとなる。これにより、第1高頻度サポートモードとなれば、更なる大当たり当選が高い確率で発生することとなるため、第1高頻度サポートモードに移行することへの期待感が高められる。
その一方、第1高頻度サポートモードの後の第2高頻度サポートモードにおいて変動型大当たり結果となった場合には、低頻度サポートモードに移行する。これにより、射幸性が極端に高くなってしまうことが抑えられる。また、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとの有利度に更なる差異を生じさせることが可能となる。
固定型大当たり結果となった場合には、その際の滞在モードに関係なく、次回の開閉実行モードが付与されるまで略継続する第1高頻度サポートモードに移行する。この場合に、V入賞用領域156に入賞することで開閉実行モードに移行する場合、固定型大当たり結果となる場合及び変動型大当たり結果となる場合のいずれであるかを、図柄表示装置142の表示態様では識別不可となっている。これにより、第1高頻度サポートモードに一旦移行した後においてV入賞用領域156への入賞を契機として開閉実行モードに移行した後は、現状のサポートモードが第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードのいずれであるかを遊技者が認識しづらくなる。よって、興趣向上が図られる。
その一方、特図表示部138では、固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のそれぞれに対応した結果が表示される。これにより、遊技ホールの管理者は、現状のサポートモードがいずれのサポートモードであるかを把握することが可能となる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を単独で上記実施形態の構成に適用してもよく、所定の組み合わせで上記実施形態の構成に適用してもよい。
(1)第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードとで開放上限時間が略同一である構成に限定されることはなく、当該開放上限時間が大きく相違する構成としてもよい。この場合、少なくとも一方の開放上限時間が、サポート当選となった場合における下作動口24又は第2作動口134への入賞の上限個数と遊技球の発射周期との積よりも短い時間とすることで、下作動口24又は第2作動口134の動作態様から、第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードのいずれであるかを把握することが可能となる。
また、このように下作動口24又は第2作動口134の動作態様から、第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードのいずれであるかを把握可能とする上では、サポート当選となった場合の開放回数を相違させてもよく、サポート当選となる確率を相違させてもよく、サポート当選となった場合における各開放回のインターバル時間を相違させてもよく、普図表示部34,139における変動表示時間を相違させてもよい。
(2)固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のいずれであっても、サポート用の当否判定処理、普図表示部34,139における変動表示時間、及び下作動口24又は第2作動口134の動作態様が同一の高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。この場合、固定型大当たり結果と変動型大当たり結果とで、特図側の当否判定処理における当選確率を相違させることで、それぞれの大当たり結果で異なる遊技状態に移行させることが可能となる。なお、当該当選確率は、大きく相違させてもよく、略同一としてもよい。
(3)高確率モードと低確率モードとで特図側の当否判定処理における当選確率を大きく相違させてもよい。また、固定型大当たり結果となった場合と変動型大当たり結果となった場合とで、開閉実行モード後に設定される高確率モードでの特図側の当選確率が相違する構成としてもよい。この場合、第1高頻度サポートモードの方が第2項頻度サポートモードよりも当選確率が高い構成としてもよく、第2高頻度サポートモードの方が第1高頻度サポートモードよりも当選確率が高い構成としてもよい。
(4)第1の実施形態では、固定型大当たり結果となった場合には第1高頻度サポートモード及び高確率モードの両方が次回の開閉実行モードが付与されるまで略継続する構成としたが、いずれか一方のみが略継続する構成としてもよい。この場合、他方は次回の開閉実行モードが付与されるまで継続する構成としてもよい。例えば、第1高頻度サポートモードは略継続する一方、高確率モードは継続する構成としてもよく、第1高頻度サポートモードは継続する一方、高確率モードは略継続する構成としてもよい。また、他方は次回の開閉実行モードが付与されるまで継続するのではなく、継続上限回数の範囲内で開閉実行モードが付与される確率が50%以下となるように上記一方よりも少ない継続上限回数が設定される構成としてもよい。
また、同様に、第1の実施形態では、第1高頻度サポートモードにおいて変動型大当たり結果となった場合には、第2高頻度サポートモード及び高確率モードの両方が次回の開閉実行モードが付与されるまで略継続する構成としたが、いずれか一方のみが略継続する構成としてもよい。この場合、他方は次回の開閉実行モードが付与されるまで継続する構成としてもよい。例えば、第2高頻度サポートモードは略継続する一方、高確率モードは継続する構成としてもよく、第2高頻度サポートモードは継続する一方、高確率モードは略継続する構成としてもよい。また、他方は次回の開閉実行モードが付与されるまで継続するのではなく、継続上限回数の範囲内で開閉実行モードが付与される確率が50%以下となるように上記一方よりも少ない継続上限回数が設定される構成としてもよい。
(5)第1高頻度サポートモードに移行した場合には、低頻度サポートモードに移行するまでに、少なくとも2回は開閉実行モードが発生することで、興趣向上が図られるという作用効果に着目した場合、第1高頻度サポートモードは次回の開閉実行モードが付与されるまで100%の確率で継続する構成としてもよく、第1高頻度サポートモードにて変動型大当たり結果となったことに基づく第2高頻度サポートモードは次回の開閉実行モードが付与されるまで100%の確率で継続する構成としてもよく、高確率モードは次回の開閉実行モードが付与されるまで100%の確率で継続する構成としてもよい。
(6)第2の実施形態において、V入賞用領域156への入賞に基づき開閉実行モードに移行する場合に、その契機が固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のいずれであったかを図柄表示装置142の表示態様によっては識別不可な構成とすることに代えて、識別しづらい構成としてもよい。例えば、固定型大当たり結果であることの期待値が相違する複数種類の演出を設定しておき、図柄表示装置142にていずれの演出が実行されるかによって、期待値は把握可能であるが、いずれの大当たり結果であるかを明確に把握することは不可とする構成としてもよい。
また、V入賞用領域156への入賞に基づき開閉実行モードに移行する場合に、その契機が固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のいずれであったかを、図柄表示装置142の表示態様により明確に把握可能である構成としてもよい。例えば、特図側の当否抽選処理の結果を表示する場合の態様を相違させてもよく、開閉実行モード中及び開閉実行モード後の少なくとも一方において、第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードのいずれであるか、又は固定型大当たり結果及び変動型大当たり結果のいずれであるかを報知する構成としてもよい。
(7)第1の実施形態において、少なくと第1高頻度サポートモード及び第2高頻度サポートモードに滞在している状況では、固定型大当たり結果となった場合の図柄表示装置31における停止結果、及び変動型大当たり結果となった場合の図柄表示装置31における停止結果が同一である、又はいずれの結果であるか識別しづらい若しくは識別不可である構成としてもよい。また。開閉実行モード中及び開閉実行モードにおいてもいずれの大当たり結果であるかを図柄表示装置31の表示内容からは識別しづらい又は識別不可である構成としてもよい。これらの構成を、第1高頻度サポートモードと第2高頻度サポートモードとで下作動口24の動作態様が略同一である構成に適用することで、第1高頻度サポートモードに移行した後は、開閉実行モード後においていずれの高頻度サポートモードに滞在しているのかを遊技者が認識しづらくなる。よって、遊技者は第1高頻度サポートモードであることを期待しながら遊技を行うこととなり、興趣向上が図られる。
また、上記構成であっても特図表示部33の表示結果は、固定型大当たり結果の場合と変動型大当たり結果の場合とで異ならせるようにすることで、遊技ホールの管理者は、特図表示部33を目視確認すれば、いずれの高頻度サポートモードとなるかを把握することが可能となる。
(8)上記第1の実施形態において、第2高頻度サポートモードにて変動型大当たり結果となった場合に継続上限回数が1回の第2高頻度サポートモードに移行する構成としたが、これに代えて、継続上限回数が複数回の第2高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。この場合、第1高頻度サポートモードにて変動型大当たり結果となった場合の利益を高める上では、第2高頻度サポートモードにて変動型大当たり結果となった場合には、その後の第2高頻度サポートモードの継続上限回数の範囲内で次回の開閉実行モードが付与される確率が50%未満となるように当該継続上限回数を設定することが好ましい。例えば、継続上限回数が50回や100回の第2高頻度サポートモードが設定される構成としてもよい。また、第2高頻度サポートモードにて変動型大当たり結果となった場合、上記のような継続上限回数に設定される第1高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。
(9)第1高頻度サポートモードの継続上限回数が複数パターン設定されており、第1高頻度サポートモードに移行する場合、それら複数パターンの中から一の継続上限回数のパターンが選択される構成としてもよい。この場合、それら複数パターンの継続上限回数はいずれも、当該継続上限回数の範囲内で次回の開閉実行モードが高い確率(例えば63%以上)で付与される構成としてもよい。また、このように複数パターンの継続上限回数が存在する構成を、第1高頻度サポートモードにおいて変動型大当たり結果となることに基づいて設定される第2高頻度サポートモードの継続上限回数に対して適用してもよい。
(10)上記第2の実施形態において、第2作動口134への入賞に基づき取得された保留情報が大当たり抽選の対象となった場合の大当たり結果の種類が、第1作動口133への入賞に基づき取得された保留情報が大当たり当選の対象となった場合の大当たり結果の種類より多い構成としてもよい。
(11)上記第2の実施形態において、第1特図用の振分テーブルBT1にも、大当たり結果として変動型大当たり結果が設定されていてもよい。この場合、大当たり結果の種類の多様化が図られる。
(12)上記第1の実施形態において、上作動口23への入賞に係る保留情報と下作動口24への入賞に係る保留情報とが区別して記憶される構成としてもよい。この場合、下作動口24への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、これとは逆に上作動口23への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、上作動口23への入賞に係る保留情報であるか下作動口24への入賞に係る保留情報であるかに関係なく、入賞の発生順が先のものから順に消化される構成を適用してもよい。
また、上記構成において、複数の作動口が上下に並設されているのではなく、上作動口23に対応した第1作動口と、下作動口24に対応した第2作動口とが左右に並設された構成としてもよく、これら両作動口が斜めに並設された構成としてもよい。さらにまた、発射ハンドル51の操作態様に応じて、第1作動口への入賞のみ又は第2作動口への入賞のみを狙えるように、両作動口を離間して配置する構成としてもよい。
また、上記構成において、特図表示部33に、上作動口23への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第1表示領域と、下作動口24への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第2表示領域とを設けてもよい。この場合、上作動口23への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第1表示領域において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。また、下作動口24への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第2表示領域において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。
(13)主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置90により表示制御装置100が制御される構成に代えて、主制御装置60から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置100が音声発光制御装置90を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置90と表示制御装置100とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置60に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置60に集約されていてもよい。また、主制御装置60から音声発光制御装置90に出力されるコマンドの構成や、音声発光制御装置90から表示制御装置100に出力されるコマンドの構成も任意である。
(14)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置31に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組み合わせによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(15)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない
<特徴A群>
特徴A1.遊技状態として、所定遊技状態(低頻度サポートモード)よりも遊技者に有利である第1遊技状態(第1高頻度サポートモード)及び第2遊技状態(第2高頻度サポートモード)が設定されており、
これら第1遊技状態及び第2遊技状態は、前記所定遊技状態に対する有利性を生じさせる少なくとも一の要因(サポートモード)が相違しており、
前記第1遊技状態において、遊技者に有利な特典(開閉実行モード)の付与を生じさせる条件(変動型大当たり結果)が成立したことに基づいて、少なくとも次回の特典の付与を生じさせる条件が成立するまで前記第2遊技状態が継続される状態又は略継続される状態に設定する第1状態設定手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS908、ステップS909の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1609、ステップS1610の処理を実行する機能)と、
当該第1状態設定手段により設定された前記第2遊技状態において、遊技者に有利な特典(開閉実行モード)の付与を生じさせる条件(変動型大当たり結果)が成立したことに基づいて、前記所定遊技状態又は当該条件の新たな成立が発生しない状況で前記所定遊技状態となる可能性が高い状態に設定する第2状態設定手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS908、ステップS911の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを遊技機。
特徴A1によれば、所定遊技状態よりも有利な第1遊技状態及び第2遊技状態が設定されていることにより、遊技者はこれら第1遊技状態や第2遊技状態になることを期待しながら遊技を行う。また、第1遊技状態と第2遊技状態とは有利度合いが相違しているため、遊技の多様化が図られる。
この場合に、第1遊技状態において特典の付与が行われたとしても、少なくとも次回の特典の付与を生じさせる条件が成立するまで第2遊技状態が継続される又は略継続される。これにより、第1遊技状態において特典が付与されれば、更なる特典の付与が高い確率で発生することとなるため、第1遊技状態に移行することへの期待度が高められる。その一方、第1遊技状態の後の第2遊技状態において特典の付与が行われた場合には、新たな特典の付与が行われることなく所定遊技状態となる可能性が高い。これにより、射幸性が極端に高くなってしまうことが抑えられる。また、第1遊技状態と第2遊技状態との有利度に更なる差異を生じさせることが可能となる。
以上より、興趣向上を好適に図ることが可能となる。
特徴A2.遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)を備え、
遊技状態として、所定遊技状態(低頻度サポートモード)よりも遊技者に有利である第1遊技状態(第1高頻度サポートモード)及び第2遊技状態(第2高頻度サポートモード)が設定されており、
これら第1遊技状態及び第2遊技状態は、前記所定遊技状態に対する有利性を生じさせる少なくとも一の要因(サポートモード)が相違しており、
前記第1遊技状態において、所定の入球部に遊技球が入球し、遊技者に有利な特典(開閉実行モード)の付与を生じさせる条件(変動型大当たり結果)が成立したことに基づいて、少なくとも次回の特典の付与を生じさせる条件が成立するまで前記第2遊技状態が継続される状態又は略継続される状態に設定する第1状態設定手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS908、ステップS909の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1609、ステップS1610の処理を実行する機能)と、
当該第1状態設定手段により設定された前記第2遊技状態において、所定の入球部に遊技球が入球し、遊技者に有利な特典(開閉実行モード)の付与を生じさせる条件(変動型大当たり結果)が成立したことに基づいて、前記所定遊技状態又は当該条件の新たな成立が発生しない状況で前記所定遊技状態となる可能性が高い状態に設定する第2状態設定手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS908、ステップS911の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1612の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、所定遊技状態よりも有利な第1遊技状態及び第2遊技状態が設定されていることにより、遊技者はこれら第1遊技状態や第2遊技状態になることを期待しながら遊技を行う。また、第1遊技状態と第2遊技状態とは有利度合いが相違しているため、遊技の多様化が図られる。
この場合に、第1遊技状態において特典の付与が行われたとしても、少なくとも次回の特典の付与を生じさせる条件が成立するまで第2遊技状態が継続される又は略継続される。これにより、第1遊技状態において特典が付与されれば、更なる特典の付与が高い確率で発生することとなるため、第1遊技状態に移行することへの期待度が高められる。その一方、第1遊技状態の後の第2遊技状態において特典の付与が行われた場合には、新たな特典の付与が行われることなく所定遊技状態となる可能性が高い。これにより、射幸性が極端に高くなってしまうことが抑えられる。また、第1遊技状態と第2遊技状態との有利度に更なる差異を生じさせることが可能となる。
以上より、興趣向上を好適に図ることが可能となる。
なお、上記特徴A1又はA2において、特典の付与に関する具体的な構成としては、
「遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な大きさに形成された開口を有し、当該開口を開放状態と閉鎖状態との間で切換可能に構成された可変入球手段(可変入賞装置22、132)と、
当該可変入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS609〜ステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1010〜ステップS1012の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典は、前記可変入球制御手段により前記可変入球制御が実行されることである」という構成が挙げられる。
特徴A3.前記第1遊技状態に移行した場合、前記第1状態設定手段による設定が行われることなく前記所定遊技状態に移行することがないことを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、第1遊技状態に移行したことの利益を確実に生じさせることが可能となる。
特徴A4.前記第1遊技状態が、少なくとも次回の特典の付与を生じさせる条件が成立するまで継続されるようにする又は略継続されるようにする手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS905、ステップS906の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1604、ステップS1605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、第1遊技状態に移行さえすれば、更に2回の特典の付与が高い確率で行われることとなる。これにより、第1遊技状態に移行することへの期待感が高められる。
特徴A5.前記第1遊技状態よりも遊技者に不利であって前記第2遊技状態よりも遊技者に不利な遊技状態(低頻度サポートモード)において、遊技者に有利な特典(開閉実行モード)の付与を生じさせる条件(固定型大当たり結果)が成立したことに基づいて、少なくとも次回の特典の付与を生じさせる条件が成立するまで前記第1遊技状態が継続される状態又は略継続される状態に設定する第3状態設定手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS905、ステップS906の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1604、ステップS1605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、第1遊技状態への移行が行われることとなる特典の付与を生じさせる条件が成立した場合には、1回の特典の付与だけでなく、更に2回の特典の付与が高い確率で行われることとなる。これにより、当該条件の成立への期待度が高められる。
特徴A6.少なくとも前記第2遊技状態において、遊技者に有利な特典(開閉実行モード)の付与を生じさせる所定条件(固定型大当たり結果)が成立したことに基づいて、少なくとも次回の特典の付与を生じさせる条件が成立するまで前記第1遊技状態が継続される状態又は略継続される状態に設定する第3状態設定手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS905、ステップS906の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1604、ステップS1605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、第2遊技状態においては所定条件が成立することを遊技者が期待することとなり、興趣向上が図られる。
特徴A7.抽選条件が成立したことに基づいて抽選処理(第1の実施形態ではステップS601、ステップS702〜ステップS705の処理を実行する機能、第2の実施形態ではステップS1001、ステップS1202〜ステップS1212の処理を実行する機能)を実行する主制御手段(主制御装置60)と、
前記抽選処理が実行されたことに基づいて表示領域にて絵柄の変動表示を開始し、当該変動表示が終了する場合に当該抽選処理の結果に対応した表示を行う第1絵柄表示手段(第1の実施形態では特図表示部33、第2の実施形態では特図表示部138)と、
前記抽選処理が実行されたことに基づいて表示領域にて絵柄の変動表示を開始し、当該変動表示が終了する場合に当該抽選処理の結果に対応した表示を行う第2絵柄表示手段(第1の実施形態では図柄表示装置31、第2の実施形態では図柄表示装置142)と、
前記主制御手段がコマンドを送信したことに基づいて、前記第2絵柄表示手段を表示制御する表示制御手段(表示制御装置100)と、
を備え、
前記第1絵柄表示手段は、前記表示制御手段を介することなく前記主制御手段により表示制御される構成であり、
前記第1絵柄表示手段の表示領域は、前記第2絵柄表示手段の表示領域よりも狭く形成されており、
前記第1状態設定手段は、前記第1遊技状態において、前記特典の付与を生じさせる条件として、前記抽選処理にて特定結果(変動型大当たり結果)となったことに基づいて前記設定を行うものであり、
前記第3状態設定手段は、前記第1遊技状態において、前記特典の付与を生じさせる条件として、前記抽選処理にて所定結果(固定型大当たり結果)となったことに基づいて前記設定を行うものであり、
前記表示制御手段は、少なくとも前記第1遊技状態において、前記抽選処理にて前記特定結果となった場合及び前記所定結果となった場合の両方にて、いずれの結果であるかを識別不可又は識別しづらくなるように、前記第2絵柄表示手段を制御する手段を備えており、
前記主制御手段は、少なくとも前記第1遊技状態において、前記抽選処理にて前記特定結果となった場合と前記所定結果となった場合とで、いずれの結果であるかを識別可能となるように、前記第1絵柄表示手段を制御する手段を備えていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、抽選手段の抽選結果を報知する第2絵柄表示手段が表示制御手段により制御されることにより、主制御手段の処理負荷の軽減を図りながら、抽選結果を報知する上での演出の多様化が図られる。また、抽選手段の抽選結果を報知する手段として、第2絵柄表示手段とは別に第1絵柄表示手段が設けられており、さらに当該第1絵柄表示手段が主制御手段により直接的に制御されることにより、遊技ホールの管理者にとっては抽選結果の確認の容易化が図られる。また、第1絵柄表示手段の表示領域は、第2絵柄表示手段の表示領域よりも狭く形成されているため、遊技者は第2絵柄表示手段を注目することとなり、演出効果は高められる。
この場合に、少なくとも第1遊技状態においては、抽選処理にて特定結果となった場合及び所定結果となった場合の両方にて、いずれの結果であるかを識別不可又は識別しづらくなるように、第2絵柄表示手段が制御される。これにより、第1遊技状態において特典が付与された場合に、その後に第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれに滞在しているのかを遊技者が認識不可又は認識しづらくなり、それを予測させながら遊技を行わせることが可能となる。その一方、第1絵柄表示手段は、それぞれの結果を認識可能となるように制御されるため、遊技ホールの管理者はいずれの結果であるかを確認することが可能となる。
特徴A8.前記第1状態設定手段は、前記第1遊技状態において、前記特典の付与を生じさせる条件として特定条件(変動型大当たり結果)が成立したことに基づいて前記設定を行うものであり、
前記第2状態設定手段は、前記第2遊技状態において、前記特典の付与を生じさせる条件として前記特定条件が成立したことに基づいて前記設定を行うものであることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、特定条件が成立した場合に滞在している遊技状態によって、遊技者が得られる利益が相違することとなる。これにより、遊技の多様化が図られ、興趣向上が図られる。
特徴A9.前記第1状態設定手段は、
前記第1遊技状態において、前記特典の付与を生じさせる条件として特定条件(変動型大当たり結果)が成立したことに基づいて前記設定を行うものであり、
且つ
前記所定遊技状態において、前記特定条件が成立したとしても前記設定を行わないものであることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、特定条件が成立した場合の遊技状態の移行態様が多様化することとなり、興趣向上が図られる。
特徴A10.遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な特定入球部(第1の実施形態では下作動口24、第2の実施形態では第2作動口134)と、
当該特定入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特定抽選処理を実行する特定抽選手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS601、ステップS702〜ステップS708の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1001、ステップS1202〜ステップS1212の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定抽選処理の抽選結果に応じて前記特典の付与が生じる構成であり、
前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態は、遊技球の単位発射数当たりにおける、前記特定抽選処理にて前記特典の付与を生じさせる結果となる確率が前記所定遊技状態よりも高くなる状態であることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第1遊技状態及び第2遊技状態では、特典の付与が発生し易くなるため、第1遊技状態及び第2遊技状態に移行することへの注目度が高められ、興趣向上が図られる。
特徴A11.遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な特定入球部(第1の実施形態では下作動口24、第2の実施形態では第2作動口134)と、
前記特定入球部を遊技球の入球が可能な第1状態とすることが可能であり、且つ当該第1状態よりも遊技球が入球しづらい第2状態とすることが可能な受入制御手段(MPU62における普図普電制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態は、前記所定遊技状態よりも前記特定入球部が前記第1状態になり易い状態であることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、第1遊技状態及び第2遊技状態では、特定入球部への遊技球の入球が発生し易くなるため、第1遊技状態及び第2遊技状態へ移行することへの注目度が高められ、興趣向上が図られる。
特徴A12.前記受入制御手段は、前記特定入球部の制御態様を、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで相違させることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、特定入球部の制御態様を異ならせることを通じて、第1遊技状態と第2遊技状態とに有利度合いの差異を生じさせることが可能となる。
特徴A13.前記受入制御手段は、遊技状態が前記第1遊技状態及び前記第2遊技状態のいずれであるかを前記特定入球部の動作態様からは識別しづらくなるように、当該特定入球部の制御を実行するものであることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれであるかを特定入球部の動作態様からは識別しづらくなるため、これら各遊技状態への移行契機をしっかり認識する必要が生じる。これにより、第1遊技状態中や第2遊技状態中の遊技だけでなく、上記移行契機に対する注目度が高められる。
特徴A14.前記受入制御手段は、
受入抽選処理(MPU62におけるステップS406〜ステップS411の処理)にて受入当選結果となったことに基づいて前記特定入球部を前記第1状態とするものであり、
且つ
前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで、前記受入当選結果となった場合に前記特定入球部が前記第1状態となっている期間、又は前記第2状態となっている期間に対する前記第1状態となっている期間の割合を相違させるものであることを特徴とする特徴A12又はA13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、第1遊技状態と第2遊技状態とで有利度合いに差異を生じさせることが可能となる。
特徴A15.前記受入抽選処理にて前記受入当選結果となる確率は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで同一であり、
前記受入当選結果となった場合に、前記特定入球部が前記第1状態となる回数は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで同一であり、
前記受入当選結果となった場合に前記特定入球部が前記第1状態となっている期間、又は前記第2状態となっている期間に対する前記第1状態となっている期間の割合は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで相違しているものの、略同一であることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、第1遊技状態と第2遊技状態とで受入当選結果となる確率、及び受入当選結果となった場合に特定入球部が第1状態となる回数が同一であり、さらに受入当選結果となった場合に特定入球部が第1状態となっている期間、又は第2状態となっている期間に対する第1状態となっている期間の割合は略同一となっている。したがって、遊技状態が第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれであるかを特定入球部の動作態様からは識別しづらくさせながら、これら第1遊技状態と第2遊技状態との有利度合いに差異を生じさせることが可能となる。
また、仮に、このような作用効果を生じさせる上で、差異を生じさせる対象を受入当選結果となる確率とした場合、当該受入当選結果となる確率を第1遊技状態と第2遊技状態とで略同一にしようとすると、抽選に使用する乱数値を相当広い範囲で設定する必要が生じる。これに対して、受入当選結果となった場合に特定入球部が第1状態となっている期間、又は第2状態となっている期間に対する第1状態となっている期間の割合を略同一とする構成であるため、処理構成の簡素化を図りながら、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴A16.前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な大きさに形成され且つ開放状態と閉鎖状態との間で切換可能に構成された開口(振分入口151)を有し、当該開口に入球した遊技球を有利部(V入賞用領域156)及び不利部(排出用領域157)のいずれか一方に振り分ける振分手段(シャッタ158)を有する振分入球手段(振分入賞装置137)と、
前記特定入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記振分入球手段を前記開放状態とした後に前記閉鎖状態に切り換える振分入球制御を実行する振分入球制御手段(MPU62における分岐用処理を実行する機能)と、
前記有利部に遊技球が入球したことに基づいて前記特典を付与する特典付与手段(MPU62におけるステップS1010〜ステップS1012の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1状態設定手段は、前記第1遊技状態において前記特定入球部に遊技球が入球して、前記特典の付与を生じさせる条件が成立したことに基づいて前記設定を行うものであり、
前記第2状態設定手段は、前記第2遊技状態において前記特定入球部に遊技球が入球して、前記特典の付与を生じさせる条件が成立したことに基づいて前記設定を行うものであることを特徴とする特徴A11乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、特定入球部への入球→振分入球手段への入球→有利部への入球という手順を踏むことで特典が付与されるため、遊技球を発射させるという遊技が段階的なものとなり、単調化が抑制される。この場合に、第1遊技状態において特典が付与されれば、更なる特典の付与が高い確率で発生することとなるため、第1遊技状態に移行することへの期待度が高められる。その一方、第1遊技状態の後の第2遊技状態において特典の付与が行われた場合には、新たな特典の付与が行われることなく所定遊技状態となる可能性が高い。これにより、射幸性が極端に高くなってしまうことが抑えられる。また、本構成によれば、特典を付与する上での内部抽選の当選確率を極端に高めなくても、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴A17.前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な所定入球部(第1作動口133)と、
当該所定入球部に遊技球が入球したことに基づき実行される特定抽選処理(MPU62におけるステップS1101〜ステップS1104、ステップS1204、ステップS1206〜ステップS1212の処理を実行する機能)にて特定結果(固定型大当たり結果)となったことに基づいて、前記第1遊技状態に遊技状態を設定する第3状態設定手段(MPU62におけるステップS1604、ステップS1605の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
特徴A17によれば、最初に所定入球部への入球を狙って発射操作を行い、第1遊技状態となった場合には特定入球部への入球を狙って発射操作を行うという遊技性を付与することが可能となり、遊技の単調化が抑制される。そして、第1遊技状態において特典が付与されれば、更なる特典の付与が高い確率で発生することとなるため、第1遊技状態に移行することへの期待度が高められる。その一方、第1遊技状態の後の第2遊技状態において特典の付与が行われた場合には、新たな特典の付与が行われることなく所定遊技状態となる可能性が高い。これにより、射幸性が極端に高くなってしまうことが抑えられるとともに、所定入球部への入球を狙って発射操作を行う遊技へと戻る機会を適度に与えることが可能となる。
特徴A18.前記第3状態設定手段は、前記第1遊技状態が、少なくとも次回の特典の付与を生じさせる条件が成立するまで継続されるようにする又は略継続されるようにするものであることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18によれば、第1遊技状態に移行することへの利益が高められ、所定入球部への入球を狙って発射操作を行う遊技への注目度が高められる。
特徴A19.前記第3状態設定手段は、少なくとも前記第2遊技状態において前記特定入球部に遊技球が入球して、前記特典の付与を生じさせる条件として所定条件が成立したことに基づいて前記設定を行うものであることを特徴とする特徴A17又はA18に記載の遊技機。
特徴A19によれば、第2遊技状態においては所定条件が成立することを遊技者が期待することとなり、興趣向上が図られる。
特徴A20.特定抽選処理(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS703の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1206の処理を実行する機能)にて当選結果となったことに基づいて前記特典の付与を生じさせる条件が成立する構成であり、
前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで、前記特定抽選処理にて前記当選結果となる確率は同一であることを特徴とする特徴A1乃至A19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A20によれば、付与当選結果となる確率の設定の容易化を図りながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
所定の入球部に遊技球が入球し、予め定められた条件が成立した場合に、遊技者に有利な特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS609〜ステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1010〜ステップS1012の処理を実行する機能)と、
遊技球の単位発射数当たりの前記特典の付与確率が所定遊技状態(低頻度サポートモード)よりも高くなった特定遊技状態(第1高頻度サポートモード又は第2高頻度サポートモード)を、少なくとも次回の前記予め定められた条件が成立するまで略継続させる状態設定手段(第1の実施形態ではステップS905及びステップS906の処理を実行する機能、又はステップS908及びステップS909の処理を実行する機能、第2の実施形態ではステップS1604及びステップS1605の処理を実行する機能、又はステップS1609及びステップS1610の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、特定遊技状態に移行することで所定遊技状態よりも遊技球の単位発射数当たりの特典の付与確率が高くなるため、特定遊技状態に移行することへの期待度が高められる。その一方で、特定遊技状態は、次回の特典が付与されるまで確実に継続するのではなく、略継続する構成であるため、特定遊技状態に移行した場合には高い確率で次回の特典が付与される一方、状況によっては付与されない可能性もある。これにより、遊技が画一化してしまうことが抑制される。
以上より、興趣向上を好適に図ることが可能となる。
特徴B2.遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(第1の実施形態では下作動口24、第2の実施形態では第2作動口134)と、
当該入球部に遊技球が入球したことに基づいて、抽選処理を実行する抽選手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS601、ステップS702〜ステップS708の処理を実行する機能、第2の実施形態ではステップS1001、ステップS1202〜ステップS1212の処理を実行する機能)と、
当該抽選処理にて当選結果となることを少なくとも一の条件として、遊技者に有利な特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS609〜ステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1010〜ステップS1012の処理を実行する機能)と、
前記抽選処理の単位抽選回当たりの前記特典の付与確率が所定遊技状態(低頻度サポートモード)よりも高くなった特定遊技状態(第1高頻度サポートモード又は第2高頻度サポートモード)を、少なくとも次回の特典の付与を生じさせる条件が成立するまで略継続させる状態設定手段(第1の実施形態ではステップS905及びステップS906の処理を実行する機能、又はステップS908及びステップS909の処理を実行する機能、第2の実施形態ではステップS1604及びステップS1605の処理を実行する機能、又はステップS1609及びステップS1610の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B2によれば、特定遊技状態に移行することで所定遊技状態よりも単位抽選回当たりの特典の付与確率が高くなるため、特定遊技状態に移行することへの期待度が高められる。その一方で、特定遊技状態は、次回の特典が付与されるまで確実に継続するのではなく、略継続する構成であるため、特定遊技状態に移行した場合には高い確率で次回の特典が付与される一方、状況によっては付与されない可能性もある。これにより、遊技が画一化してしまうことが抑制される。
以上より、興趣向上を好適に図ることが可能となる。
特徴B3.遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(第1の実施形態では下作動口24、第2の実施形態では第2作動口134)と、
当該入球部に遊技球が入球したことに基づいて、抽選処理を実行する抽選手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS601、ステップS702〜ステップS708の処理を実行する機能、第2の実施形態ではステップS1001、ステップS1202〜ステップS1212の処理を実行する機能)と、
当該抽選処理にて当選結果となることを少なくとも一の条件として、遊技者に有利な特典(開閉実行モード)を付与する特典付与手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS609〜ステップS611の処理を実行する機能、第2の実施形態ではMPU62におけるステップS1010〜ステップS1012の処理を実行する機能)と、
前記抽選処理の単位抽選回当たりの前記特典の付与確率が所定遊技状態(低頻度サポートモード)よりも高くなった特定遊技状態(第1高頻度サポートモード又は第2高頻度サポートモード)に遊技状態を設定する状態設定手段(第1の実施形態ではステップS905及びステップS906の処理を実行する機能、又はステップS908及びステップS909の処理を実行する機能、第2の実施形態ではステップS1604及びステップS1605の処理を実行する機能、又はステップS1609及びステップS1610の処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記特定遊技状態において前記特典が付与される確率が1/A(A>1)であり、
前記状態設定手段により設定される前記特定遊技状態は、前記特典の付与を生じさせる条件が成立しなかった場合、前記抽選処理がK回実行されるまでは継続する構成において、
K≧Aであることを特徴とする遊技機。
特徴B3によれば、特定遊技状態に移行することで所定遊技状態よりも単位抽選回当たりの特典の付与確率が高くなるため、特定遊技状態に移行することへの期待度が高められる。その一方で、特定遊技状態において特典が付与される確率が1/A(A>1)であり、状態設定手段により設定される特定遊技状態は、特典の付与を生じさせる条件が成立しなかった場合、抽選処理がK回実行されるまでは継続する構成において、K≧Aとなる構成であるため、特定遊技状態に移行した場合には高い確率で次回の特典が付与される一方、状況によっては付与されない可能性もある。これにより、遊技が画一化してしまうことが抑制される。
以上より、興趣向上を好適に図ることが可能となる。
特徴B4.P=(1―(1−1/A)K)×100という式において、前記Kは、P≧70となる数であることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特定遊技状態に移行した場合の利益度を高めながら、遊技の画一化を抑制することが可能となる。
特徴B5.前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態よりも前記抽選処理にて当選結果となる確率が高い状態であることを特徴とする特徴B2乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、遊技状態として、所定遊技状態よりも当選結果となる確率が高い特定遊技状態を有する構成において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴B6.前記入球部を遊技球の入球が可能な第1状態とすることが可能であり、且つ当該第1状態よりも遊技球が入球しづらい第2状態とすることが可能な受入制御手段(MPU62における普図普電制御処理を実行する機能)を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態よりも前記入球部が前記第1状態になり易い状態であることを特徴とする特徴B2乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、遊技状態として、所定遊技状態よりも入球部が第1状態になり易い特定遊技状態を有する構成において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な特定入球部(第1の実施形態では下作動口24、第2の実施形態では第2作動口134)と、
前記特定入球部を遊技球の入球が可能な第1状態とすることが可能であり、且つ当該第1状態よりも遊技球が入球しづらい第2状態とすることが可能な受入制御手段(MPU62における普図普電制御処理を実行する機能)と、
前記特定入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技者に特典(開閉実行モード)を付与するか否かの抽選を行う抽選手段(第1の実施形態ではMPU62におけるステップS601、ステップS702〜ステップS708の処理を実行する機能、第2の実施形態ではステップS1001、ステップS1202〜ステップS1212の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記受入制御手段は、受入抽選処理(MPU62におけるステップS406〜ステップS411の処理)にて受入当選結果となったことに基づいて前記特定入球部を前記第1状態とするものであり、
遊技状態として、所定遊技状態(低頻度サポートモード)よりも前記特定入球部が前記第1状態となり易い第1遊技状態(第1高頻度サポートモード)及び第2遊技状態(高頻度サポートモード)が設定されており、
前記受入当選結果となった場合に前記特定入球部が前記第1状態となっている期間、又は前記第2状態となっている期間に対する前記第1状態となっている期間の割合は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで相違していることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、所定遊技状態よりも特定入球部が第1状態となり易い第1遊技状態及び第2遊技状態が設定された構成において、これら第1遊技状態及び第2遊技状態は、受入当選結果となった場合の有利度が相違している。これにより、特定入球部の動作態様を有利度と対応付けて複数設定することが可能となり、興趣向上が図られる。
特徴C2.前記受入抽選処理にて前記受入当選結果となる確率は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで同一であり、
前記受入当選結果となった場合に、前記特定入球部が前記第1状態となる回数は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで同一であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、遊技状態が第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれであるかを特定入球部の動作態様からは識別しづらくさせながら、これら第1遊技状態と第2遊技状態との有利度合いに差異を生じさせることが可能となる。
特徴C3.前記受入当選結果となった場合に前記特定入球部が前記第1状態となっている期間、又は前記第2状態となっている期間に対する前記第1状態となっている期間の割合は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで相違しているものの、略同一であることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、遊技状態が第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれであるかを特定入球部の動作態様からは識別しづらくさせながら、これら第1遊技状態と第2遊技状態との有利度合いに差異を生じさせることが可能となる。
特徴C4.前記受入抽選処理にて前記受入当選結果となる確率は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで同一であり、
前記受入当選結果となった場合に、前記特定入球部が前記第1状態となる回数は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで同一であり、
前記受入当選結果となった場合に前記特定入球部が前記第1状態となっている期間、又は前記第2状態となっている期間に対する前記第1状態となっている期間の割合は、前記第1遊技状態と前記第2遊技状態とで相違しているものの、略同一であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、第1遊技状態と第2遊技状態とで受入当選結果となる確率、及び受入当選結果となった場合に特定入球部が第1状態となる回数が同一であり、さらに受入当選結果となった場合に特定入球部が第1状態となっている期間、又は第2状態となっている期間に対する第1状態となっている期間の割合は略同一となっている。したがって、遊技状態が第1遊技状態及び第2遊技状態のいずれであるかを特定入球部の動作態様からは識別しづらくさせながら、これら第1遊技状態と第2遊技状態との有利度合いに差異を生じさせることが可能となる。
また、仮に、このような作用効果を生じさせる上で、差異を生じさせる対象を受入当選結果となる確率とした場合、当該受入当選結果となる確率を第1遊技状態と第2遊技状態とで略同一にしようとすると、抽選に使用する乱数値を相当広い範囲で設定する必要が生じる。これに対して、受入当選結果となった場合に特定入球部が第1状態となっている期間、又は第2状態となっている期間に対する第1状態となっている期間の割合を略同一とする構成であるため、処理構成の簡素化を図りながら、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構81)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な所定入球部(第1作動口133)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な特定入球部(第2作動口134)と、
前記特定入球部を遊技球の入球が可能な第1状態とすることが可能であり、且つ当該第1状態よりも遊技球が入球しづらい第2状態とすることが可能な受入制御手段(MPU62における普図普電制御処理を実行する機能)と、
前記所定入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第1抽選処理を実行する第1抽選手段(MPU62におけるステップS1101〜ステップS1104、ステップS1204、ステップS1206〜ステップS1212の処理を実行する機能)と、
前記特定入球部に遊技球が入球したことに基づいて、第2抽選処理を実行する第2抽選手段(MPU62におけるステップS1105〜ステップS1107、ステップS1205、ステップS1206〜ステップS1212の処理を実行する機能)と、
前記第1抽選処理にて当選結果となったことに基づいて、その当選結果に応じた特典を遊技者に付与し、前記第2抽選処理にて当選結果となったことに基づいて、その当選結果に応じた特典を遊技者に付与する特典付与手段(MPU62におけるステップS1010〜ステップS1013の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2抽選処理の当選結果の種類には、前記第1抽選処理の当選結果の種類に含まれていないもの(変動型大当たり結果)が存在していることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、第2抽選処理の当選結果の種類には、第1抽選処理の当選結果の種類に含まれていないものが存在しているため、所定入球部への入球を狙って発射操作を行う場合と、特定入球部への入球を狙って発射操作を行う場合とで、特典の付与態様を相違させることが可能となる。これにより、遊技の多様化が図られ、興趣向上を図ることが可能となる。
特徴D2.前記第2抽選処理の当選結果の種類は、前記第1抽選処理の当選結果の種類よりも多く設定されていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、特定入球部への入球を狙って発射操作を行う場合の遊技について、更なる多様化を図ることが可能となる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。