JP2021027801A - 情報処理装置、プログラム、サーバ、および情報処理方法 - Google Patents

情報処理装置、プログラム、サーバ、および情報処理方法 Download PDF

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あずさ 中野
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林  哲也
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Keiji Takeda
啓司 武田
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Abstract

【課題】生物の精神的状態または肉体的状態を従来よりも正確に把握したり、あるいは従来よりも効率的に把握したりすることができる情報処理装置、プログラム、サーバ、または情報処理方法を提供する。【解決手段】ディスプレイ330と、生物に関するバイタルデータを取得して、横軸および縦軸の一方がバイタルデータに基づく第1の数値を示し、横軸および縦軸の他方が第1の数値とは異なる種類のバイタルデータに基づく第2の数値を示すグラフに、生物に関する複数のタイミング毎のデータをプロットしつつプロットの密度を示す等高線を付した画像、をディスプレイ330に表示させるためのプロセッサ310とを備える、情報処理装置300が提供される。【選択図】図23

Description

以下の開示は、生物の精神的状態または肉体的状態を取得するための技術に関する。
従来から、生物の精神的または肉体的な状態を取得するための技術が知られている。例えば、特開2010−155166号公報(特許文献1)には、脈波診断装置及び脈波診断装置制御方法が開示されている。特許文献1によると、脈波診断装置及び脈波診断装置制御方法は、光電センサを用いて脈波を検出し、検出した脈波から脈波の変動を算出することを特徴とする。具体的には、本発明に係る脈波診断装置制御方法は、動脈を透過した透過光又は動脈で散乱された散乱光を受光して脈波を検出する光電脈波検出部と、前記光電脈波検出部の検出する脈波の1拍ごとの脈波振幅を算出し、連続して算出された2つの前記脈波振幅同士で形成される直交座標平面上での前記脈波振幅の点をポアンカレ座標として1拍ごとに算出する脈波振幅ポアンカレ算出部と、を備えることを特徴とする。
特開2010−155166号公報
本開示の目的は、生物の精神的状態または肉体的状態を従来よりも正確に把握したり、あるいは従来よりも効率的に把握したりすることができる情報処理装置、プログラム、サーバ、および情報処理方法を提供することにある。
この発明のある態様に従うと、ディスプレイと、生物に関するバイタルデータを取得して、横軸および縦軸の一方がバイタルデータに基づく第1の数値を示し、横軸および縦軸の他方が第1の数値とは異なる種類のバイタルデータに基づく第2の数値を示すグラフに、生物に関する複数のタイミング毎のデータをプロットしつつプロットの密度を示す等高線を付した画像、をディスプレイに表示させるためのプロセッサとを備える、情報処理装置が提供される。
以上のように、本開示によれば、生物の精神的状態または肉体的状態を従来よりも正確に把握したり、あるいは従来よりも効率的に把握したりすることができる情報処理装置、プログラム、サーバ、および情報処理方法が提供される。
第1の実施の形態にかかる情報処理システム1の全体構成を示す図である。 第1の実施の形態にかかる情報処理システム1の機能構成を示す図である。 第1の実施の形態にかかる情報処理システム1の第1の自律神経バランスを算出するための処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる心電データと拍動間隔との例である。 第1の実施の形態にかかる拍動間隔R−R(n)とその次の拍動間隔R−R(n+1)との対応関係テーブルを示す図である。 第1の実施の形態にかかる拍動間隔R−R(n)とその次の拍動間隔R−R(n+1)との対応関係テーブル321AからY=X方向とそれに垂直な方向の軸への変換を示すイメージ図である。 第1の実施の形態にかかる犬の精神的状態または肉体的状態毎の、第1の自律神経バランスとしての、Y=X軸に関する標準偏差と、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差との目安を示す表である。 第1の実施の形態にかかる犬の興奮状態におけるポアンカレプロット図である。 第1の実施の形態にかかる犬の通常状態で呼吸が安定している状態におけるポアンカレプロット図である。 第1の実施の形態にかかる犬の通常状態におけるポアンカレプロット図である。 第1の実施の形態にかかる犬の安静状態におけるポアンカレプロット図である。 第1の実施の形態にかかる情報処理システム1の第2の自律神経バランスを算出するための処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる犬の精神的または肉体的状態毎の、Y=X軸に関する標準偏差と、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差と、第2の自律神経バランスとしての標準偏差の積と、標準偏差の比との目安を示す表である。 第1の実施の形態にかかる情報処理システム1の呼吸数を算出するための第1の処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる拍動検出タイミングと拍動間隔との関係の例である。 第1の実施の形態にかかるパワースペクトル分布の例である。 第1の実施の形態にかかる犬の安静時におけるスプライン補間後のRRI変動とパワースペクトル分布との例である。 第1の実施の形態にかかる犬の興奮時におけるスプライン補間後のRRI変動とパワースペクトル分布との例である。 第1の実施の形態による呼吸数の取得方法の効果の例である。 第1の実施の形態にかかる情報処理システム1の呼吸数の第2の処理手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる出力グラフを示すイメージ図である。 第1の実施の形態にかかる情報処理システム1の診断グラフの描画の処理手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかる第1の診断グラフを示すイメージ図である。 第2の実施の形態にかかる第2の診断グラフを示すイメージ図である。 第2の実施の形態にかかる第3の診断グラフを示すイメージ図である。 第4の実施の形態にかかる診断グラフを示すイメージ図である。 第5の実施の形態にかかる第1の診断グラフを示すイメージ図である。 第5の実施の形態にかかる第2の診断グラフを示すイメージ図である。 第6の実施の形態にかかる第1の情報処理システム1の機能構成を示す図である。 第6の実施の形態にかかる第2の情報処理システム1の機能構成を示す図である。 第6の実施の形態にかかる第3の情報処理システム1の機能構成を示す図である。 第6の実施の形態にかかる第4の情報処理システム1の機能構成を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
<情報処理システムの全体構成>
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかる情報処理システム1の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる情報処理システム1の全体構成を示す図である。なお、以下では、生物を代表して、呼吸性の不整脈を有する犬の状態を判断する場合について説明する。
本実施の形態にかかる情報処理システム1は、主に、犬の胸部に取り付けられる心電取得用の電極401,402,403と、心電信号を処理するための信号処理装置500と、信号処理装置500と通信可能な診断端末300とを含む。
心電取得用の電極401,402,403は、胸部等において、心臓部を挟むような位置に取り付けることが望ましく、例えば、両前足(または、前足と後ろ足)の肉球部など毛の生えていない場所であってもよい。また、毛を刈った状態であるか、ゲルなどが付着した電極、あるいは、突起状の構造を持ち、毛があっても皮膚と接触する構成であることが望ましい。あるいは、毛がある状態で、非接触で容量性材料を介して心電を誘導する形態が望ましい。それにより、犬等の表皮が毛に覆われた生物であっても心電を取得することが可能となる。本実施の形態においては、3個の電極401,402,403を使用する構成としているが、電極は、2個以上であればよく、さらに、多くの電極を使用する構成としてもよい。
<情報処理システムの機能構成と処理手順>
次に、図2および図3を参照して、本実施の形態にかかる情報処理システム1の機能構成と処理手順とについて説明する。図2は、本実施の形態にかかる情報処理システム1の機能構成を示す図である。図3は、本実施の形態にかかる情報処理システム1の処理手順を示すフローチャートである。
まず、情報処理システム1の信号処理装置500の構成について説明する。信号処理装置500は、心電前処理部511と拍動間隔算出部512と送信部560を含む。
心電前処理部511は、フィルタや増幅器を含む。心電前処理部511は、電極401,402,403から送られている心電信号を拍動データに変換して、拍動間隔算出部512に受け渡す。
より詳細には、心電前処理部511には、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタなどのフィルタ装置、オペアンプなどから構成される増幅装置、心電のアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換装置等が含まれる。尚、フィルタ装置、増幅装置などは、ソフトウェアにより実装される形態であってもよい。また、A/D変換装置においては、拍動間隔のゆらぎ量の差異が判別できる周期と精度でのサンプリングを行うことが望ましい。すなわち、少なくとも25Hz以上の周波数で心電信号を取得することが望ましい。例えば、本実施の形態においては、100Hzでの心電信号のサンプリングを行っている。サンプリングの周波数を高めることにより、拍動間隔の揺らぎ量を正確に把握することが可能となる。
拍動間隔算出部512は、例えばCPU(Central Processing Unit)510がメモリのプログラムを実行することによって実現される。拍動間隔算出部512は、拍動データに基づいて、拍動間隔を逐次算出する。より詳細には、拍動間隔算出部512は、閾値検出などの方法により、心電のピーク信号(R波)を検出し、各心電のピークの間隔(時間)を算出する。拍動間隔の算出方法として、上記の他に、自己相関関数を用いた周期の導出や矩形波相関トリガを用いる方法などで行ってもよい。
本実施の形態においては、図4に示すように、拍動間隔算出部512は、連続して入力される心電信号に対して連続して拍動間隔の算出を実行する。拍動間隔算出部512は、算出した拍動間隔や拍動データ自体を、送信部560を介して診断端末300に送信する。なお、送信部560は、例えば、アンテナやコネクタなどを含む通信インターフェイスによって実現される。
次に、診断端末300の構成について説明する。診断端末300は、受信部361、拍動間隔記憶部321、統計処理部311と、診断グラフ作成部312と、結果出力部313と、ディスプレイ330と、データ記憶部322と、送信部362とを含む。
まず、受信部361と送信部362は、例えば、アンテナやコネクタなどを含む通信インターフェイス360によって実現される。受信部361は、信号処理装置500からの拍動間隔を示すデータを受信する(ステップS102)。
拍動間隔記憶部321は各種のメモリ320などによって構成され、信号処理装置500から受信したデータを格納する。本実施の形態においては、CPU310が、通信インターフェイス360を介して受信した拍動間隔を拍動間隔テーブルとして逐次メモリ320に蓄積していく(ステップS104)。ただし、これらのデータは、診断端末300のメモリ320に記憶されてもよいし、診断端末300からアクセス可能な他の装置に記憶されてもよい。
統計処理部311と、診断グラフ作成部312と、結果出力部313とは、例えばCPU310がメモリ320のプログラムを実行することによって実現される。統計処理部311は、一定時間単位、例えば、1分、10分、1時間など、状態を判定するために必要な時間単位で、拍動間隔記憶部321から拍動間隔データを読み出して、図5に示すような、拍動間隔R−R(n)とその次の拍動間隔R−R(n+1)との対応関係テーブル321Aを作成する(ステップS106)。拍動間隔は、例えば、図に示すようにmsec(ミリセック)の単位で計算される。
統計処理部311は、図6に示すように、拍動間隔R−R(n)とその次の拍動間隔R−R(n+1)との対応関係テーブルからY=X方向とそれに垂直な方向の軸への変換を行う(ステップS108)。
統計処理部311は、自律神経バランスを示す数値としての、軸の変換を行った後のそれぞれの軸を構成する数値列に関する標準偏差を算出する(ステップS110)。なお、統計処理部311は、Y=X軸に関する標準偏差だけを算出してもよいし、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差だけを算出してもよいし、両方を算出してもよい。図7は、犬の精神状態または肉体的状態毎の、Y=X軸に関する標準偏差と、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差との目安を示す表である。
なお、統計処理部311は、主成分分析などの方法により分散が最大になる軸を特定し、当該軸と当該軸に垂直な軸に関する標準偏差を算出してもよい。さらには、統計処理部311は、軸変換を行わずに、X軸とY軸に関する標準偏差を算出するものであってもよい。分散の大きい方向がX軸方向とY軸方向である場合には、軸変換を行わなくとも、X軸とY軸の標準偏差を算出することで、ポアンカレプロットした拍動間隔のばらつき状態を評価できる。この場合、軸変換を行う必要が無いために、計算量を低減することができる。
結果出力部313は、例えば、診断端末300の、あるいは外部の、ディスプレイ330やスピーカなどの出力装置に、標準偏差を表示させたり、音声メッセージを出力させたりする(ステップS114)。より詳細には、結果出力部313は、Y=X軸に関する標準偏差だけを出力させてもよいし、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差だけを出力させてもよいし、両方を出力させてもよいし、大きい方だけを出力させてもよいし、小さい方だけを出力させてもよい。
標準偏差を計算することにより、拍動間隔R−R(n)とその次の拍動間隔R−R(n+1)とをそれぞれ軸としてポアンカレプロットした拍動間隔のばらつき状態が評価できる。ここでは、拍動間隔のばらつきの程度を自律神経バランスの程度とみなしている。なお、後述するように、自律神経バランスを示す数値は、軸変換後の標準偏差に限られるものではない。
本実施の形態においては、CPU310は、所定の期間たとえば数分間毎の図3に示す計算を行い、当該計算結果を後述する診断グラフ作成のためにメモリ320のデータベースに蓄積していく。
なお、詳しくは後述するが、本実施の形態にかかる情報処理システム1は、図2に示すように診断端末300が通信可能なサーバ100を含む形態であってもよい。その場合、結果出力部313としてのCPU310は、標準偏差や関係テーブルなどデータ記憶部322に蓄積したり、送信部362を利用することによって、インターネットなどを介してサーバ100に送信したりする。これによって、今回の出力結果を観察対象の短期または長期のストレス状態の把握などに利用することができる。
本実施の形態においては、ステップS108とは別に、診断グラフ作成部312は、図5の対応関係テーブルから、標準偏差の計算に使用した範囲の拍動間隔R−R(n)とその次の拍動間隔R−R(n+1)とのデータを取得して、図8〜図11に示すようなポアンカレプロット図を作成する。
そして、結果出力部313は、作成されたポアンカレプロット図を、診断端末300のディスプレイまたは外部のディスプレイなどの出力装置に表示させる。なお、診断グラフ作成部312は、ステップS108の結果を利用して、軸変換後のポアンカレプロット図を作成して出力してもよい。
ここで、ポアンカレプロット図に関して説明する。図8は、本実施の形態にかかる犬の興奮状態におけるポアンカレプロット図である。図9は、本実施の形態にかかる犬の通常状態で呼吸が安定している状態におけるポアンカレプロット図である。図10は、本実施の形態にかかる犬の通常状態におけるポアンカレプロット図である。図11は、本実施の形態にかかる犬の安静状態におけるポアンカレプロット図である。
まず、例えば犬などの呼吸性の不整脈を有する生物の場合、図8のような興奮状態においては、心拍数が上昇し(拍動間隔は短くなる)、拍動間隔の揺らぎは小さくなり、プロットの点が一定の場所に集まるような状態になる。
そして、図9のような呼吸が安定している通常の状態においては、心拍数が安静状態ほどは少なくない(プロットの点の広がりが安静状態ほど大きくない)が、プロット点の分布の中心にプロットが少ない(穴の空白)領域が存在する。このような形状になるのは、犬の心拍が呼吸の影響を大きく受けるため、拍動変動が周期的に変化することが原因と考えられる(呼吸性不整脈)。そのため、リラックスした緩やかな拍動ではないが、呼吸が安定して行われているため、空白の存在する状態になると考えられる。
そして、図10のような通常状態においては、拍動に揺らぎがみられ、ばらつきは大きくなる(プロット点が広がる)が、プロット点が散乱している状態となる。
そして、図11の安静状態においては、犬がリラックスしているために拍動の間隔が大きくなり、さらに呼吸性不整脈の影響を大きく受けるために、プロット点の広がりが大きくなると共に、円形や四角形に近い形状や、三角形に近い形状となる。そのいずれの形状においても、安静状態ではポアンカレプロットのプロット点の分布の中心部に空白部分が見られる形状となる。
このように、本実施の形態においては、算出結果に基づいて間接的に、ポアンカレプロットのプロット点の分布の広がりの大きさや形状、中心部にプロットが多くみられるか少なくみられるかを予想することができ、その結果、生物の精神的状態または肉体的状態を予想することができる。そして、上述した通り、統計処理部311は、自律神経バランスを示す数値として、ポアンカレプロットのバラツキ具合すなわち拍動間隔の標準偏差を算出するものである。
<自律神経バランスの数値に関する別の形態>
上記の実施の形態においては、診断端末300が、ポアンカレプロットのY=Xの軸に沿った標準偏差またはY=Xと垂直な軸に沿った標準偏差を出力するものであった。しかしながら、自律神経バランスを示す数値として、それら2つの標準偏差の積を算出してもよい。以下では、図12を参照して、本実施の形態にかかる情報処理システム1の処理手順について説明する。
図12は、本実施の形態にかかる情報処理システム1の処理手順を示すフローチャートである。ステップS102〜ステップS108は、図3のものと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
統計処理部311としてのCPU310は、軸の変換を行った後のそれぞれの軸に関する標準偏差を算出する(ステップS110)。なお、統計処理部311は、分散が最大になる軸を特定し、当該軸と当該軸に垂直な軸に関する標準偏差を算出してもよい。
そして、統計処理部311は、自律神経バランスを示す数値として、それらの2つの標準偏差の積や積の平方根などを計算する(ステップS112)。
結果出力部313は、例えば、診断端末300の、または外部の、ディスプレイやスピーカなどの出力装置に、標準偏差の積や積の平方根などを表示させたり、音声メッセージを出力させたりする(ステップS114)。より詳細には、結果出力部313は、Y=X軸に関する標準偏差と、Y=−Xの軸に関する標準偏差と、両者の積や積の平方根などとを出力させてもよい。
図13は、犬の精神状態または肉体的状態毎の、Y=X軸に関する標準偏差と、Y=Xと垂直な軸に関する標準偏差と、自律神経バランスを示す数値としての標準偏差の積や積の平方根などと、標準偏差の比との目安を示す表である。
標準偏差の積を計算することにより、拍動間隔R−R(n)とその次の拍動間隔R−R(n+1)とをそれぞれ軸としてポアンカレプロットした拍動間隔の分布の広がりの大きさや形状、一様に分散している、中心に空白がある等のばらつき状態が評価できる。また、縦横比が同じで大きさのみ変化している状態や分布の広がり面積が同じで中心部のばらつき状態が異なる場合などに有効にばらつき状態を評価できる。
この場合も、結果出力部313は、標準偏差や標準偏差の積や積の平方根や対応関係テーブルなどをデータ記憶部322に蓄積したり、送信部362を利用することによって、インターネットなどを介してサーバ100に送信したりする。これによって、今回の出力結果を観察対象の短期または長期のストレス状態の把握などに利用することができる。
統計処理部311は、2つの軸の標準偏差の積や積の平方根などを計算するものであるが、3つ以上の軸の標準偏差の積やその累乗根などを計算するものであってもよい。
CPU310は、所定の期間たとえば数分間毎の図12に示す計算を行い、当該計算結果を後述する診断グラフ作成のためにメモリ320のデータベースに蓄積していく。
<呼吸数の計算方法>
本実施の形態にかかる診断端末300のCPU310は、対象となる生物の自律神経バランスを示す情報に加えて、当該対象となる生物の呼吸数を計算してもよい。図14を参照して、診断端末300のCPU310は、メモリ320のプログラムを実行することによって、たとえば以下の処理を実行する。
CPU310は、図4に示すような拍動間隔を取得する(ステップS204)。CPU310は、図15に示すように、1分間の拍動検出時刻と拍動間隔の関係を数学的に補間(例えばスプライン補間)する(ステップS206)。より詳細には、CPU310は、閾値検出などの方法により、心電のピーク信号(R波)を検出し、各心電のピークの間隔(時間)を算出する。拍動間隔の算出方法として、上記の他に、自己相関関数を用いた周期の導出や矩形波相関トリガを用いる方法などで行ってもよい。
そして、CPU310は、図16に示すように得られた関数の周波数解析を行う(ステップS208)。
CPU310は、周波数解析で得られた図16のようなパワースペクトル分布のなかで、任意の周波数範囲(例えば0.05〜0.5Hzの間)においてパワースペクトルの最大のピークを特定する(ステップS210)。ここでは一例として、CPU310は、2番目に大きいピークに比べた最大のピークの割合が、任意の閾値以上の大きさ(例えば3倍)を有する場合には、「測定可能状態」と判別する。
より詳細には、例えば、屋内の静かな部屋でリラックスしている状態の犬のスプライン補間後のRRI変動は、図17(a)に示すようなものとなる。この場合のパワースペクトル分布は、図17(b)に示すようなものとなり、2番目に大きいピークに比べた最大のピークの割合が、任意の閾値以上の大きさ(例えば3倍)を有するため、CPU310は、「測定可能状態」と判別する。
逆に、例えば、屋外の騒がしい環境で落ち着きがない状態の犬のスプライン補間後のRRI変動は、図18(a)に示すようなものとなる。この場合のパワースペクトル分布は、図18(b)に示すようなものとなり、2番目に大きいピークに比べた最大のピークの割合が、任意の閾値以上の大きさ(例えば3倍)を有さないため、CPU310は、「測定不可能状態」と判別する。
CPU310は、「測定不可能状態」と判別した場合は、別のタイミングに関して、信号処理装置500が既に取得している拍動間隔に基づいて、ステップS106からの処理を繰り返す。
CPU310は、「測定可能状態」と判別した場合に、各種のバイタルデータを検出する。たとえば、CPU310は、周波数解析における任意の周波数範囲(例えば0.05〜0.5Hzの範囲)における最大ピークを呼吸の周波数として、逆数を計算することによって呼吸数を算出する。
CPU310は、ディスプレイ330、スピーカ370、外部へデータを送信するための通信インターフェイス360などを介して、単位時間当たりの呼吸数を表示したり、音声出力したりする。また、CPU310は、所定の期間たとえば数分間毎の図14に示す計算を行い、当該計算結果を後述する診断グラフ作成のためにメモリ320のデータベースに蓄積していく。
本実施の形態においては、CPU310は、周波数解析における最大ピークの周波数を呼吸の周波数として、当該周波数の逆数を計算することによって呼吸数を算出する。図19は60分間の呼吸数測定の結果である。状態判別をしなかった場合には、図19(a)のように測定結果が毎分出力可能であるが、様々な状態での測定結果を含み、また、精度を担保することが困難である。一方、「測定不可能状態」と判別した時間のデータは算出しないことにより、図19(b)に示すような呼吸数を算出することが可能になり、適切な状態下における呼吸数のみを得ることができる。
より詳細には、バイタルデータを蓄積することは医学的に重要な意義を持つが、一定の環境下(例えば安静時)において測定されたデータを比較・解析することが必要である。特に、長期的にデータを比較する場合や、被測定者(例えば犬)が自ら一定の状態を維持することができない場合には、信頼性をもってバイタルデータを記録するためには、測定時の被測定者の状態を判別することが必要である。特に呼吸数は、随意的に変動するため被測定者が意識的に測定可能な状態を作り出すことが困難であり、現在では、自動的に測定可能かどうかを判別する手段が確立されていない。
しかしながら、測定データ(例えば心電信号)を解析することで被測定者の状態判別を行い、状態の判別結果に基づいて、バイタルデータ(例えば、心電信号から導かれる呼吸数など)を算出し、記録しておくことができる。特に、状態判別の手段としては、「測定中の一定時間(例えば1分間)にわたって、適切な状態を保っていたかどうか」の判別を行う。そして、「適切な状態を保っていたかどうか」の判別基準は、例えば、心拍変動解析を用いて、呼吸による変動周期から定義する。犬などの動物は、動作が見られない場合にも心拍や呼吸数の変化があり、本判別基準は加速度センサ等を用いて動作を解析するよりも高精度に適切な状態を判別できる。また、状態判定とバイタルデータ検出の両方を、心電信号等の単一の測定データから行うことによって、測定装置を小型かつ簡便にすることができる。そして、装置やシステムを小型化することにより、測定者側へのストレスや負荷を減らし、より自然な状態での測定が可能となる。
なお、図14のステップS110において、CPU310は、周波数解析で得られたパワースペクトル分布のなかで、任意の周波数範囲(例えば0.05Hz〜0.5Hzの間)において、パワースペクトルの最大ピークを探し、当該ピークからその半値幅までのパワースペクトルの積分値の、全体に占める割合が設定された閾値以上の場合に、呼吸数の測定可能状態と判別してもよい。より詳細には、パワースペクトル分布のなかで、任意の周波数範囲(例えば0.05〜0.5Hzの間)における最大のピークが、他のパワースペクトルと比較して突出しているか否かを判別できればよく、CPU310は、他の方法によって「測定可能状態」と判別してもよい。
あるいは、図20に示すように、CPU310は、拍動間隔のポアンカレプロットに基づいて、標準偏差や標準偏差の積やその平方根などが所定値よりも大きい場合に対象の生物が安静状態にあると判断してもよい(ステップS302〜312)。そして、CPU310は、「測定可能状態」と判別された場合に、図15に示すように、拍動間隔の時系列変化における極大(または極小)点の数を呼吸数として算出してもよい。CPU310は、所定の期間たとえば数分間毎の図20に示す計算を行い、当該計算結果を後述する診断グラフ作成のためにメモリ320のデータベースに蓄積していく。
<診断グラフの出力方法>
上記の通り、本実施の形態においては、信号処理装置500が取得した図4に示すような信号に基づいて、診断端末300のCPU310は、各種の診断グラフをディスプレイ330に表示させる。たとえば、図21に示すように、CPU310は、複数のタイミング毎、たとえば1分毎に算出された自律神経バランスを示す数値や呼吸数に基づいて、横軸が自律神経バランスの数値であって、縦軸が呼吸数の数値である診断グラフを表示したりする。
より詳細には、CPU310は、メモリ320に記憶されるプログラムに基づいて、対象となる個体に関して、診断期間、たとえば数時間や数日間など、の指定を受け付けると、図22に示すような処理を実行する。CPU310は、診断期間に属する所定の期間毎に、たとえば一分毎に、図3や図12に示す処理によって計算した自律神経バランスを示す数値を計算して、診断端末300のデータベースまたは外部のデータベースに蓄積する(ステップS402)。CPU310は、対象となる個体に関して、所定の期間毎に、図14や図20に示す処理によって計算した呼吸数を示す数値を計算して、診断端末300のデータベースまたは外部のデータベースに蓄積する(ステップS404)。そして、CPU310は、診断期間に属する複数の所定の期間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の計算が終了すると(ステップS406にてNOである場合)、両者の数値の組み合わせのデータを、横軸が自律神経バランスの数値であって縦軸が呼吸数の数値であるグラフにプロットする(ステップS408)。CPU310は、当該グラフをディスプレイ330に表示させる(ステップS410)。
<第2の実施の形態>
複数の期間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値のプロットに加えて、CPU310は、図23に示すように、プロットの密集具合を解りやすくするための画像も診断グラフ上に表示することが好ましい。本実施の形態においては、ステップS408において、CPU310は、メモリ320のプログラムに従って、複数の所定期間たとえば数分間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせに基づいて、プロットの密度に関する等高線を計算して描画する。これによって、グラフの使用に慣れていない獣医も対象となる個体の状態を把握しやすくなる。
なお、プロットが多いエリアを把握しやすくできればよく、等高線の描画方法は既知の方法でよく、特に限定されない。
さらに、CPU310は、図24に示すように、ステップS408において、複数の所定期間たとえば数分間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせに基づいて、プロットの密度に関する複数のレベルの等高線を計算して描画してもよい。これによって、グラフの使用に慣れていない獣医も対象となる個体の状態をさらに把握しやすくなる。
さらには、CPU310は、図25に示すように、ステップS408において、プロットした期間に関して、複数の第1の所定の期間毎の、たとえば1日毎の、複数の第2の所定期間たとえば数分間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせに基づいて、プロットの密度に関する等高線を計算して描画してもよい。
たとえば、CPU310は、ステップS408において、以下の処理を実行する。すなわち、CPU310は、複数日にわたる測定期間に関して、複数の所定期間たとえば数分間毎に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせをプロットする。そして、CPU310は、1日目の複数の所定期間たとえば数分間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせに基づいて、1日目のプロットの密度に関する等高線を計算して描画する。同様に、CPU310は、2日目の複数の所定期間たとえば数分間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせに基づいて、2日目のプロットの密度に関する等高線を計算して描画する。CPU310は、3日目の複数の所定期間たとえば数分間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせに基づいて、3日目のプロットの密度に関する等高線を計算して描画する。これによって、獣医は、対象となる個体が安定した状態にあるときのプロットの集合を認識することができ、その結果、当該固体の状態をより正確に把握しやすくなる。
なお、異なる期間に関するプロットや等高線は、線の種類や色を変えたり、点の種類や色を変えたりしてもよい。
<第3の実施の形態>
複数の期間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値のプロットに加えて、CPU310は、図26に示すように、自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値との組み合わせに関して、被測定者の精神的状態または肉体的状態の判定基準となる範囲をも診断グラフ上に表示することが好ましい。本実施の形態においては、ステップS408において、CPU310は、メモリ320のプログラムに従って、複数の期間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせのプロットと、予めメモリ320に記憶されている正常範囲とを重ねてグラフに表示する。これによって、診断グラフの使用に慣れていない獣医も対象となる個体の状態を把握しやすくなる。正常な範囲を診断グラフ上に表示するだけでなく、被測定者の精神的状態の判定基準として被測定者がリラックスしている状態や興奮している状態にある範囲も診断グラフ上に表示してもよい。また、被測定者の肉体的状態の判定基準として、循環器系の疾病など特定の疾病が疑われる範囲を図示してもよい。さらに、被測定者の精神的状態または肉体的状態を数段階に分けて表示してもよい。例えば、被測定者が特定の疾病を患っている可能性を数段階に分けて診断グラフ上に表示してもよい。
<第4の実施の形態>
さらには、CPU310は、図26に示すように、ステップS408において、複数の個体に関して、複数の所定期間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせを、診断グラフにプロットしてもよい。
あるいは、CPU310は、図26に示すように、ステップS408において、複数の個体に関して、複数の所定期間に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせに基づいて、複数の個体の状態をプロットしつつ、複数の個体の等高線を描画したりしてもよい。
たとえば、CPU310は、ステップS408において、以下の処理を実行する。すなわち、CPU310は、複数の個体に関して、複数の所定期間たとえば数分間毎に対応する自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせをプロットする。そして、CPU310は、1匹目の自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせに基づいて、1匹目のプロットの密度に関する等高線を計算して描画する。同様に、CPU310は、2匹目の自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせに基づいて、2匹目のプロットの密度に関する等高線を計算して描画する。CPU310は、3匹目の自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値の組み合わせに基づいて、3匹目のプロットの密度に関する等高線を計算して描画する。
この場合も、CPU310が、正常範囲をグラフに重ねて表示すると好ましい。たとえば、獣医は、図26のようなグラフに関しては、個体Aは健常と判断できる。個体Bも呼吸数は高いものの何らかの理由で興奮状態が多かったことが原因と分かり健常と判断できる。一方、正常範囲から外れた個体Cは正常範囲から外れて呼吸数が高くなっているため循環器系の疾病等が疑われる。
なお、異なる期間に関するプロットや等高線は、線の種類や色を変えたり、点の種類や色を変えたりしてもよい。
そして、CPU310は、獣医などのユーザからの指定に基づいて、プロットと等高線の表示や、プロットのみの表示や、等高線のみの表示を切り替えられることが好ましい。
<第5の実施の形態>
なお当然ながら、自律神経バランスを示す数値と呼吸数を示す数値のグラフに限らず、図27に示すように、CPU310はメモリ320のプログラムに従って、横軸に自律神経バランスが、縦軸に心拍数が設定されたグラフに、複数の期間毎のデータをプロットした画像をディスプレイ330に表示させてもよい。図27に関しては、個体Aおよび個体Bに関しては自律神経バランスに応じて心拍数が出ているので正常である。一方、個体Cについては自律神経バランスに比べて心拍数が低く、徐脈の疑いがあると判定できる。
また、図28に示すように、CPU310はメモリ320のプログラムに従って、横軸に活動量が、縦軸に呼吸数が設定されたグラフに、複数の期間毎のデータをプロットした画像をディスプレイ330に表示させてもよい。図28に関しては、活動量に応じて呼吸数が上がるAおよびBは正常だが、活動量の増加に対して過度な呼吸数の上昇を見せる個体Cについては、何らかの呼吸器系の疾患が疑われる。なお、ここでは活動量として、個体の各部に取り付けた加速度センサから取得した個体の各部の加速度の分散値で規定するがその限りではない。
また、自律神経バランスを示す数値に関しても、ポアンカレプロットの標準偏差や標準偏差の積に限らず、ポアンカレプロットの連続する2つのプロット間の距離の平均を利用したり、その他のポアンカレブロットのばらつきを示す数値を利用したり、ポアンカレプロット以外の他の計算方法を利用してもよい。
また、上記の実施の形態では、心電取得用の電極401,402,403を用いて拍動間隔を算出しているが、このような形態には限られない。例えば、光電脈波方式の脈波計やパルスオキシメータによって脈波信号を取得し、脈波信号から拍動間隔を算出してもよい。この場合は、脈波の測定部位は、舌、耳などをはじめとした皮膚が露出した部位であることが好ましい。また、電子聴診器などにより心音信号を取得し、心音信号か拍動間隔を算出してもよい。これらこの場合、電極を使用しない方法での測定が可能となる。マイクロ波ドップラーセンサ等の脈波取得センサを利用して、脈波信号を取得し、脈波信号から拍動間隔を算出してもよい。たとえば、マイクロ波発信装置が天井等に設置されており、非接触で犬などの生物からの脈波を取得する形態が考えられる。この場合には、非接触での測定が可能となり、被測定者への負荷をより軽減する効果がある。
<第6の実施の形態>
上記の実施の形態にかかる情報処理システム1は、電極401,402,403からの心電信号に基づいて信号処理装置500が拍動間隔を取得し、診断端末300が拍動間隔から生物の状態を判断するための情報または生物の状態の判定結果の情報を算出して出力するものであった。しかしながら、それらの1つの装置の全部または一部の役割が、別の装置によって担われてもよいし、複数の装置によって分担されてもよい。逆に、それら複数の装置の全部または一部の役割を、1つの装置が担ってもよいし、別の装置が担ってもよい。
例えば、図29に示すように、診断端末300が信号処理装置500の全部または一部の機能を搭載するものであってもよい。この場合は、診断端末300は、簡易信号処理装置501から、電極401,402,403からの心電信号を無線通信によって取得する。電極からの心電信号は、最低限のフィルタ装置、増幅装置及びA/D変換装置を含む簡易心電前処理部570によりデジタル信号に変換され、送信部560から送信される。診断端末300は、心電信号から拍動間隔や生物の状態を判断するための情報または生物の状態の判定結果の情報を算出する。そして、診断端末300が最終的な結果の情報をディスプレイやスピーカに出力する。
あるいは、図30に示すように、信号処理装置500が診断端末300の全部または一部の機能を搭載するものであってもよい。この場合は、電極401,402,403からの心電信号に基づいて、信号処理装置500が拍動間隔や生物の状態を判断するための情報または生物の状態の判定結果の情報を算出する。そして、信号処理装置500が最終的な結果の情報をディスプレイやスピーカに出力する。
あるいは、図31に示すように、診断端末300の役割をサーバ100が担ってもよい。この場合は、サーバ100が、上記の実施の形態の診断端末300の機能を搭載することになる。例えば、診断端末300としての通信端末が信号処理装置500からの拍動間隔などの必要な情報をルータやキャリア網やインターネットなどを介してサーバ100に送信する。サーバ100が生物の状態を判断するための情報または生物の状態の判定結果を示す情報を算出し、当該情報を診断端末300に送信する。診断端末300が最終的な結果の情報をディスプレイやスピーカに出力することが考えられる。
なお、この場合は、当然に、サーバ100の受信部161や送信部162は、サーバ100の通信インターフェイス160によって実現される。そして、拍動間隔記憶部121やデータ記憶部122は、サーバ100のメモリ120またはサーバ100からアクセス可能な他の装置などによって実現される。統計処理部111や診断グラフ作成部112や結果出力部113は、CPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現される。
あるいは、図32に示すように、信号処理装置500が拍動間隔などの必要な情報をルータやキャリア網やインターネットなどを介してサーバ100に送信する。サーバ100が生物の状態を判断するための情報または生物の状態の判定結果の情報を算出して、当該情報をインターネットやキャリア網やルータなどを介して診断端末300としての通信端末に送信する。診断端末300が最終的な結果の情報をディスプレイやスピーカに出力する。この場合は、信号処理装置500と診断端末300とは無線LANまたは有線LANで接続されていなくてもよい。
なお、この場合も、当然に、サーバ100の受信部161や送信部162は、サーバ100の通信インターフェイス160によって実現される。そして、拍動間隔記憶部121やデータ記憶部122は、サーバ100のメモリ120またはサーバ100からアクセス可能な他の装置などによって実現される。統計処理部111や診断グラフ作成部112や結果出力部113は、CPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現される。
上記の実施の形態の説明においては、「ポアンカレプロット」を行う処理や「ポアンカレプロット処理後の軸変換」を行う処理について述べられているが、当該処理は、診断端末300・サーバ100・信号処理装置500のCPUが実際に紙媒体やディスプレイにポアンカレプロットの画像を印刷したり表示したりすることに限定されるべきではない。当該処理は、たとえば、CPUが、メモリに、実質的にポアンカレプロットを示すデータを格納したり展開したりする処理をも含む概念である。
<その他の応用例>
本開示は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本開示を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体(あるいはメモリ)を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本開示の効果を享受することが可能となる。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本開示を構成することになる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる他の記憶媒体に書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
<まとめ>
上記の実施の形態においては、ディスプレイ330と、生物に関するバイタルデータを取得して、横軸および縦軸の一方がバイタルデータに基づく第1の数値を示し、横軸および縦軸の他方が第1の数値とは異なる種類のバイタルデータに基づく第2の数値を示すグラフに、生物に関する複数のタイミング毎のデータをプロットしつつプロットの密度を示す等高線を付した画像、をディスプレイ330に表示させるためのプロセッサ310とを備える、情報処理装置300が提供される。
好ましくは、プロセッサ310は、所定の期間毎に、プロットの密度を示す等高線をディスプレイ330に表示させる。
好ましくは、プロセッサ310は、グラフとともに、生物の種類に関して正常な範囲をディスプレイ330に表示させる。
上記の実施の形態においては、生物に関するバイタルデータを取得するステップと、生物に関する複数のタイミング毎にバイタルデータに基づく第1の数値を計算するステップと、生物に関する複数のタイミング毎に第1の数値とは異なる種類のバイタルデータに基づく第2の数値を計算するステップと、横軸および縦軸の一方が第1の数値を示し、横軸および縦軸の他方が第2の数値を示すグラフに、複数のタイミング毎のデータをプロットしつつプロットの密度を示す等高線を付した画像、をディスプレイ330に表示させるステップと、をプロセッサ310に実行させるプログラムが提供される。
上記の実施の形態においては、図31および図32に示すように、出力装置と通信するための通信インターフェイス160と、通信インターフェイス160を介して、生物に関するバイタルデータを取得して、横軸および縦軸の一方がバイタルデータに基づく第1の数値を示し、横軸および縦軸の他方が第1の数値とは異なる種類のバイタルデータに基づく第2の数値を示すグラフに、複数のタイミング毎のデータをプロットしつつプロットの密度を示す等高線を付した画像、を出力装置300に表示させるためのプロセッサ110とを備える、サーバ100が提供される。
上記の実施の形態においては、図31および図32に示すように、サーバ100における情報処理方法が提供される。情報処理方法は、生物に関するバイタルデータを受信するステップと、複数のタイミング毎にバイタルデータに基づく第1の数値を計算するステップと、複数のタイミング毎に第1の数値とは異なる種類のバイタルデータに基づく第2の数値を計算するステップと、横軸および縦軸の一方が第1の数値を示し、横軸および縦軸の他方が第2の数値を示すグラフに、複数のタイミング毎のデータをプロットしつつプロットの密度を示す等高線を付した画像、を出力装置300に表示させるステップとを備える。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 :情報処理システム
100 :サーバ
110 :CPU
111 :統計処理部
112 :診断グラフ作成部
113 :結果出力部
120 :メモリ
121 :拍動間隔記憶部
122 :データ記憶部
160 :通信インターフェイス
161 :受信部
162 :送信部
300 :診断端末
310 :CPU
311 :統計処理部
312 :診断グラフ作成部
313 :結果出力部
320 :メモリ
321 :拍動間隔記憶部
321A :対応関係テーブル
322 :データ記憶部
330 :ディスプレイ
360 :通信インターフェイス
361 :受信部
362 :送信部
370 :スピーカ
401 :電極
402 :電極
403 :電極
500 :信号処理装置
501 :簡易信号処理装置
511 :心電前処理部
512 :拍動間隔算出部
560 :送信部
570 :簡易心電前処理部

Claims (6)

  1. ディスプレイと、
    生物に関するバイタルデータを取得して、横軸および縦軸の一方が前記バイタルデータに基づく第1の数値を示し、横軸および縦軸の他方が前記第1の数値とは異なる種類の前記バイタルデータに基づく第2の数値を示すグラフに、前記生物に関する複数のタイミング毎のデータをプロットしつつ前記プロットの密度を示す等高線を付した画像、を前記ディスプレイに表示させるためのプロセッサとを備える、情報処理装置。
  2. 前記プロセッサは、所定の期間毎に、前記プロットの密度を示す等高線を前記ディスプレイに表示させる、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記プロセッサは、前記グラフとともに、前記生物の種類に関して正常な範囲を前記ディスプレイに表示させる、請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 生物に関するバイタルデータを取得するステップと、
    前記生物に関する複数のタイミング毎に前記バイタルデータに基づく第1の数値を計算するステップと、
    前記生物に関する前記複数のタイミング毎に前記第1の数値とは異なる種類の前記バイタルデータに基づく第2の数値を計算するステップと、
    横軸および縦軸の一方が前記第1の数値を示し、横軸および縦軸の他方が前記第2の数値を示すグラフに、前記複数のタイミング毎のデータをプロットしつつ前記プロットの密度を示す等高線を付した画像、をディスプレイに表示させるステップと、をプロセッサに実行させるプログラム。
  5. 出力装置と通信するための通信インターフェイスと、
    前記通信インターフェイスを介して、生物に関するバイタルデータを取得して、横軸および縦軸の一方が前記バイタルデータに基づく第1の数値を示し、横軸および縦軸の他方が前記第1の数値とは異なる種類の前記バイタルデータに基づく第2の数値を示すグラフに、複数のタイミング毎のデータをプロットしつつ前記プロットの密度を示す等高線を付した画像、を前記出力装置に表示させるためのプロセッサとを備える、サーバ。
  6. サーバにおける情報処理方法であって、
    生物に関するバイタルデータを受信するステップと、
    複数のタイミング毎に前記バイタルデータに基づく第1の数値を計算するステップと、
    前記複数のタイミング毎に前記第1の数値とは異なる種類の前記バイタルデータに基づく第2の数値を計算するステップと、
    横軸および縦軸の一方が前記第1の数値を示し、横軸および縦軸の他方が前記第2の数値を示すグラフに、前記複数のタイミング毎のデータをプロットしつつ前記プロットの密度を示す等高線を付した画像、を出力装置に表示させるステップとを備える情報処理方法。
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