JP2021026911A - 蓄電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】捲回電極体の捲回状態を維持し易い蓄電装置を提供すること【解決手段】捲回電極体30は、一対の扁平面33と、複数の正極塗工部43及び複数の負極塗工部53が積層される塗工積層部31と、複数の正極未塗工部44及び複数の負極未塗工部54が積層される未塗工積層部32と、を有し、塗工積層部31は、積層方向Xの両側に扁平面33を形成し、未塗工積層部32は、幅方向Zにおいて、塗工積層部31を挟み込むように配置され、捲回電極体30の最外層に位置するとともに負極電極50の捲き終わりである捲回終端部55は、負極未塗工部54により構成され、捲回終端部55と第2未塗工積層部32bとは、長手方向に沿って貼り付けられたテープ材80により固定され、テープ材80は、一対の扁平面33から外れた位置に配置されている。【選択図】図2
Description
本発明は、蓄電装置に関する。
従来から、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、電動機などへの供給電力を蓄える蓄電装置としてリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池などが搭載されている。二次電池は、電極組立体と、電解液と、電極組立体及び電解液を収容するケースとを備える。電極組立体として、例えば、複数のシート状の正極電極と複数のシート状の負極電極とが交互に積層された積層型の電極組立体や、長尺シート状の正極電極と長尺シート状の負極電極とが積層されて捲回された捲回型の電極組立体である捲回電極体が知られている。
例えば、特許文献1には、捲回電極体が開示されている。捲回電極体は、長尺シート状の正極電極と長尺シート状の負極電極との間にセパレータを介在させた状態で捲回されることにより構成されている。捲回電極体は、扁平形状をなしている。捲回電極体は、一対の扁平面を有している。捲回電極体のセパレータの捲回終端部は、捲回電極体の外表面にテープ材により固定されている。当該テープ材は、捲回電極体の一対の扁平面から外れた位置に配置されている。
ところで、上記のテープ材が剥がれてしまうと、捲回電極体の捲回状態が緩くなる虞がある。ひいては、シート状正極集電体とシート状負極集電体との反応が不均一となり、寿命が低下する虞がある。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、捲回電極体の捲回状態を維持し易い蓄電装置を提供することにある。
上記課題を解決する蓄電装置は、長尺シート状の正極電極と長尺シート状の負極電極との間にセパレータを介在させた状態で捲回されることにより構成される扁平形状をなす捲回電極体を備える蓄電装置であって、前記正極電極及び前記負極電極は、金属により構成され、長尺シート状をなす集電体と、前記集電体の少なくとも片面に形成された複数の活物質層と、前記集電体上に前記活物質層が存在する複数の塗工部と、前記集電体上に前記活物質層が存在せず、前記集電体が露出する複数の未塗工部と、を有し、前記塗工部と前記未塗工部とは、前記正極電極及び前記負極電極の長手方向に沿って交互に設けられ、前記捲回電極体は、一対の扁平面と、複数の前記塗工部が積層される塗工積層部と、複数の前記未塗工部が積層される未塗工積層部と、を有し、捲回軸の延びる方向を軸方向とし、複数の前記塗工部が積層される方向を積層方向とし、前記軸方向と前記積層方向とに直交する方向を幅方向とすると、前記塗工積層部は、前記積層方向の両側に前記扁平面を形成し、前記未塗工積層部は、前記幅方向において、前記塗工積層部を挟み込むように配置され、前記捲回電極体の最外層に位置するとともに前記正極電極及び前記負極電極のいずれか一方の捲き終わりである捲回終端部は、前記未塗工部により構成され、前記捲回終端部と前記未塗工積層部とは、前記長手方向に沿って貼り付けられたテープ材により固定され、前記テープ材は、前記一対の扁平面から外れた位置に配置されている。
これによれば、テープ材が貼り付けられる捲回終端部の表面及び未塗工積層部の表面は、金属面である。よって、テープ材が貼り付け易く、且つ剥がれ難い。したがって、捲回電極体の捲回状態を維持し易い。
上記の蓄電装置において、前記セパレータは、前記捲回終端部と前記未塗工積層部との間に介在しているとよい。
これによれば、セパレータにより捲回終端部と未塗工積層部との摩擦による摩耗粉が発生することを抑制できる。したがって、捲回電極体の短絡を抑制することができる。
これによれば、セパレータにより捲回終端部と未塗工積層部との摩擦による摩耗粉が発生することを抑制できる。したがって、捲回電極体の短絡を抑制することができる。
上記の蓄電装置において、前記捲回電極体の最外層の次に前記捲回軸から離間した位置に配置される前記正極電極及び前記負極電極のいずれか一方の捲き終わりである次捲回終端部は、前記未塗工部により構成され、前記次捲回終端部は、前記捲回軸を捲回中心とする捲回方向において捲回終端部と同じ位置に配置され、前記セパレータは、前記次捲回終端部と前記未塗工積層部との間、及び前記次捲回終端部と前記捲回終端部との間に介在しているとよい。
これによれば、セパレータにより次捲回終端部と未塗工積層部との摩擦による摩耗粉が発生することを抑制できる。また、セパレータにより次捲回終端部と捲回終端部との接触による捲回電極体の短絡を抑制できる。
上記の蓄電装置において、前記次捲回終端部の先端は、絶縁材料から構成された第1絶縁部により覆われているとよい。
これによれば、次捲回終端部の先端がエッジとなり、セパレータが破れることを抑制できる。
これによれば、次捲回終端部の先端がエッジとなり、セパレータが破れることを抑制できる。
上記の蓄電装置において、前記捲回終端部の先端は、絶縁材料から構成された第2絶縁部により覆われているとよい。
これによれば、捲回終端部の先端がエッジとなり、セパレータが破れることを抑制できる。
これによれば、捲回終端部の先端がエッジとなり、セパレータが破れることを抑制できる。
上記の蓄電装置において、前記捲回終端部の先端は、前記捲回軸を捲回中心とする捲回方向において前記第1絶縁部を越える位置に配置されるとよい。
これによれば、テープ材が第1絶縁部に重なることがないため、テープ材の変形が抑制される。そのため、テープ材をより滑らかな状態で貼り付けることができる。よって、テープ材が剥がれ難くなる。したがって、捲回電極体の捲回状態をより維持しやすくなる。
これによれば、テープ材が第1絶縁部に重なることがないため、テープ材の変形が抑制される。そのため、テープ材をより滑らかな状態で貼り付けることができる。よって、テープ材が剥がれ難くなる。したがって、捲回電極体の捲回状態をより維持しやすくなる。
この発明によれば、捲回電極体の捲回状態を維持し易い。
<第1実施形態>
以下、蓄電装置を二次電池に具体化した第1実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
以下、蓄電装置を二次電池に具体化した第1実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、直方体状のケース20と、ケース20に収容される扁平形状の捲回電極体30と、ケース20に収容される図示しない電解液とを備えている。ケース20は、例えばアルミニウム等の金属により構成されている。また、本実施形態の二次電池10は、リチウムイオン二次電池である。
ケース20は、有底四角筒状のケース本体21と、ケース本体21の開口部21cを閉塞する蓋体22とを有している。ケース本体21は、四角板状の底壁21aと、底壁21aの外縁から立設する側壁21bとを有している。ケース本体21における底壁21aと側壁21bとに囲まれた空間には、捲回電極体30が収容される。ケース本体21の側壁21bは、ケース本体21の開口部21cを形成している。
図2に示すように、捲回電極体30は、長尺シート状の正極電極40と長尺シート状の負極電極50との間にセパレータ60を介在させた状態で捲回させることにより構成されている。正極電極40及び負極電極50は、捲回軸Oを捲回中心として捲回されている。正極電極40及び負極電極50は、図2中の右回り方向に示す捲回軸Oを捲回中心とする捲回方向Cに沿って捲回されている。本実施形態の捲回電極体30は、捲回軸Oがケース本体21の底壁21aに交わるように配置される縦捲回型をなしている。
図3(b)に示すように、正極電極40は、集電体としての正極集電体41と、複数の活物質層としての正極活物質層42とを有している。正極集電体41は、アルミニウム箔である。正極集電体41は、長尺シート状の正極本体部41aと、正極本体部41aの長手方向に沿う一縁部から突出する複数の正極タブ41bとを有している。正極本体部41aの長手方向は、正極電極40の長手方向であり、正極本体部41aの短手方向は、正極電極40の短手方向である。
図2に示すように、正極活物質層42は、正極本体部41aの両面に形成されている。正極本体部41aの両面に存在する複数の正極活物質層42は、正極本体部41aの長手方向に間隔を空けて配置されている。ここで、正極電極40の長手方向と正極電極40の捲回方向Cとは一致しているため、正極本体部41aの両面に存在する複数の正極活物質層42は、捲回方向Cに沿って間隔を空けて配置されている。正極活物質層42の形状は、全ての正極活物質層42において同じであり、本実施形態では長方形状である。
図3(b)に示すように、各正極活物質層42の長手方向は、正極本体部41aの長手方向と一致し、各正極活物質層42の短手方向は、正極本体部41aの短手方向と一致している。正極活物質層42の長手方向の塗工幅W1は、全ての正極活物質層42において同じである。また、正極活物質層42の短手方向の寸法は、全ての正極活物質層42において同じである。なお、正極活物質層42の短手方向の寸法は、正極集電体41の正極本体部41aの短手方向の寸法と同じである。
図2に示すように、正極電極40は、正極集電体41上に正極活物質層42が存在する複数の塗工部としての正極塗工部43と、正極集電体41上に正極活物質層42が存在せず、正極集電体41が露出する複数の未塗工部としての正極未塗工部44とを有している。正極塗工部43と正極未塗工部44とは、正極電極40の長手方向に沿って交互に設けられている。
図3(b)に示すように、正極電極40の長手方向における正極未塗工部44の幅W12は、正極未塗工部44毎に異なる。詳しくは、各正極未塗工部44の幅W12は、正極電極40の長手方向の第1端40a側に位置する正極未塗工部44ほど小さく、正極電極40の長手方向の第2端40b側に位置する正極未塗工部44ほど大きくなっている。つまり、正極電極40の第1端40aから第2端40bに向けて正極未塗工部44の幅W12は、徐々に大きくなっている。
各正極タブ41bは、正極活物質層42が存在せず、正極集電体41が露出した部分である。正極タブ41bの形状は、全ての正極タブ41bにおいて同じであり、本実施形態では矩形状である。各正極タブ41bは、正極本体部41aにおける正極塗工部43を構成する部分の一縁部から突出している。つまり、各正極タブ41bは、正極本体部41aの長手方向において各正極塗工部43に対応する位置に配置されている。さらに、各正極タブ41bは、正極活物質層42の長手方向の一端寄りに位置する正極タブ41bと、正極活物質層42の長手方向の他端寄りに位置する正極タブ41bとが正極本体部41aの長手方向において交互に存在するように配置されている。
図3(a)に示すように、負極電極50は、集電体としての負極集電体51と、複数の活物質層としての負極活物質層52とを有している。負極集電体51は、銅箔である。負極集電体51は、長尺シート状の負極本体部51aと、負極本体部51aの長手方向に沿う一縁部から突出する複数の負極タブ51bとを有している。負極本体部51aの長手方向は、負極電極50の長手方向であり、負極本体部51aの短手方向は、負極電極50の短手方向である。
図2に示すように、負極活物質層52は、負極本体部51aの両面に形成されている。負極本体部51aの両面に存在する複数の負極活物質層52は、負極本体部51aの長手方向に間隔を空けて配置されている。ここで、負極電極50の長手方向と負極電極50の捲回方向Cとは一致しているため、負極本体部51aの両面に存在する複数の負極活物質層52は、捲回方向Cに沿って間隔を空けて配置されている。負極活物質層52の形状は、全ての負極活物質層52において同じであり、本実施形態では長方形状である。
図3(a)に示すように、各負極活物質層52の長手方向は、負極本体部51aの長手方向と一致し、各負極活物質層52の短手方向は、負極本体部51aの短手方向と一致している。負極活物質層52の長手方向の塗工幅W2は、全ての負極活物質層52において同じである。また、負極活物質層52の短手方向の寸法は、全ての負極活物質層52において同じである。なお、負極活物質層52の塗工幅W1は、正極活物質層42の塗工幅W2よりも大きい。また、負極活物質層52の短手方向の寸法は、負極集電体51の負極本体部51aの短手方向の寸法と同じである。
図2に示すように、負極電極50は、負極集電体51上に負極活物質層52が存在する複数の塗工部としての負極塗工部53と、負極集電体51上に負極活物質層52が存在せず、負極集電体51が露出する複数の未塗工部としての負極未塗工部54とを有している。負極塗工部53と負極未塗工部54とは、負極電極50の長手方向に沿って交互に設けられている。
図3(a)に示すように、負極電極50の長手方向における負極未塗工部54の幅W22は、負極未塗工部54毎に異なる。詳しくは、各正極未塗工部44の幅W22は、負極電極50の長手方向の第1端40a側に位置する負極未塗工部54ほど小さく、負極電極50の長手方向の第2端40bに位置する負極未塗工部54ほど大きくなっている。つまり、負極電極50の第1端40aから第2端40bに向けて負極未塗工部54の幅W22は徐々に大きくなっている。なお、後述するが、捲回電極体30の最外層は、負極電極50により構成されている。そして、負極電極50の捲き終わりである捲回終端部55は、負極未塗工部54により構成されている。すなわち、負極電極50の第2端50bは、負極未塗工部54に位置しており、第2端50bを有する負極未塗工部54が捲回終端部55となる。
各負極タブ51bは、負極活物質層52が存在せず、負極集電体51が露出した部分である。負極タブ51bの形状は、全ての負極タブ51bにおいて同じであり、本実施形態では矩形状である。各負極タブ51bは、負極本体部51aにおける負極塗工部53を構成する部分の一縁部から突出している。つまり、各負極タブ51bは、負極本体部51aの長手方向において各負極塗工部53に対応する位置に配置されている。さらに、各負極タブ51bは、負極活物質層52の長手方向の一端寄りに位置する負極タブ51bと、負極活物質層52の長手方向の他端寄りに位置する負極タブ51bとが負極本体部51aの長手方向において交互に存在するように配置されている。
図2に示すように、捲回電極体30は、複数の正極塗工部43及び複数の負極塗工部53がセパレータ60を介して積層された塗工積層部31と、複数の正極未塗工部44及び複数の負極未塗工部54がセパレータ60を介して積層された未塗工積層部32とを有している。複数の正極塗工部43及び複数の負極塗工部53が積層される方向を積層方向Xとし、捲回軸Oの延びる方向を軸方向Yとし、軸方向Yと積層方向Xとに直交する方向を幅方向Zとすると、未塗工積層部32は、幅方向Zにおいて、塗工積層部31を挟み込むように配置されている。本実施形態の未塗工積層部32は、円弧状に湾曲している。塗工積層部31は、積層方向Xにおいて正極塗工部43と負極塗工部53とがセパレータ60を介して交互に積層されている。また、捲回電極体30は、積層方向Xの両側に一対の扁平面33を有しており、扁平面33は、塗工積層部31により形成されている。なお、上記したように正極電極40の第1端40aから第2端40bに向けて正極未塗工部44の幅W12は徐々に大きくなっており、且つ負極電極50の第1端50aから第2端50bに向けて負極未塗工部54の幅W22は徐々に大きくなっている。そのため、軸方向Yにおいて捲回電極体30を見たとき、複数の正極未塗工部44及び複数の負極未塗工部54の捲回方向Cに沿った長さは、捲回電極体30の捲回軸Oから離れるほど長くなる。
本実施形態において、セパレータ60は2枚採用されている。セパレータ60は、電気導電にかかるリチウムイオンが通過可能な多孔質膜である。2枚のセパレータ60は、正極電極40の両面を覆うように配置されている。そのため、塗工積層部31において、2枚のセパレータ60は、正極電極40の正極活物質層42と負極電極50の負極活物質層52との間に配置されている。また、未塗工積層部32において、2枚のセパレータ60は、正極電極40の正極未塗工部44と負極電極50の負極未塗工部54との間に配置されている。本実施形態では、捲回電極体30の最外層は、負極電極50により構成されている。したがって、セパレータ60は、捲回電極体30の最外層に位置せず、捲回電極体30の内部に位置している。
捲回電極体30は、正極電極40と、負極電極50と、2枚のセパレータ60との捲回体を積層方向Xにおいて押しつぶして拉げさせることにより扁平形状に形成される。そのため、捲回電極体30の塗工積層部31における正極活物質層42と負極活物質層52とは、セパレータ60に対して密着させた状態に維持されている。なお、本実施形態では、未塗工積層部32は、円弧状に湾曲しているが、上記したように捲回電極体30を拉げさせたときになりゆきで変形が生じることがある。そのため、未塗工積層部32は、円弧状に湾曲していることに限らず、幅方向Zにおいて塗工積層部31を挟み込むように配置されていれば、どのような形状であってもよい。
図1に示すように、捲回電極体30は、正極タブ群36と、負極タブ群37とを有している。正極タブ群36は、正極電極40と、負極電極50と、2枚のセパレータ60を捲回することにより捲回電極体30を構成したとき、正極集電体41における塗工積層部31に位置する複数の正極タブ41bを積層方向Xに寄り集めることにより構成されている。負極タブ群37は、正極電極40と、負極電極50と、2枚のセパレータ60を捲回することにより捲回電極体30を構成したとき、負極集電体51における塗工積層部31に位置する複数の負極タブ51bを積層方向Xに寄り集めることにより構成されている。
二次電池10は、捲回電極体30と電気を授受するための正極端子構造15及び負極端子構造16を備えている。正極端子構造15は、正極タブ群36と接続された板状の正極導電部材15aと、正極導電部材15aから突出する棒状の正極端子15bとを有している。負極端子構造16は、負極タブ群37と接続された板状の負極導電部材16aと、負極導電部材16aから突出する棒状の負極端子16bとを有している。正極端子15b及び負極端子16bはそれぞれ、蓋体22を貫通してケース20の外部に突出する。正極端子15bには、蓋体22と正極端子15bとを絶縁するための絶縁リング19が取り付けられる。負極端子16bには、蓋体22と負極端子16bとを絶縁するための絶縁リング19が取り付けられる。
図2に示すように、捲回電極体30の未塗工積層部32を構成する複数の正極未塗工部44及び複数の負極未塗工部54には、保護層70が設けられている。保護層70は、アルミナを主成分とする絶縁材料により構成されている。アルミナは、絶縁性金属酸化物である。保護層70は、いわゆる耐熱層(HRL:Heat Resistance Layer)である。保護層70は、未塗工積層部32の最内層における正極未塗工部44の外面に設けられている。保護層70は、未塗工積層部32の最内層における負極未塗工部54の外面に設けられている。保護層70は、未塗工積層部32の最外層において、負極未塗工部54における内面に設けられている。保護層70は、未塗工積層部32の最内層と最外層との間に位置する中層において、正極未塗工部44及び負極未塗工部54の両面に設けられている。すなわち、捲回電極体30の未塗工積層部32において、セパレータ60を介して対向する正極電極40の正極未塗工部44と負極電極50の負極未塗工部54のいずれか一方には、保護層70が設けられている。軸方向Yにおいて捲回電極体30を見たとき、保護層70は、正極未塗工部44及び負極未塗工部54の全域に設けられている。
保護層70の構成について図4にしたがってより詳細に説明する。なお、図4に示す保護層70は、上記した捲回電極体30の中層に位置する部分の一部を抜き出して示しているが、捲回電極体30の最内層及び最外層であっても同様の構成を有している。
図4に示すように、保護層70の厚さは、正極活物質層42及び負極活物質層52よりも薄い。保護層70は、正極未塗工部44及び負極未塗工部54において、正極集電体41及び負極集電体51の短手方向の全長に亘って設けられている。すなわち、正極電極40及び負極電極50を捲回方向Cに沿って捲回して捲回電極体30を構成したとき、保護層70は、図2に示す軸方向Yの全長に亘って設けられている。なお、保護層70は、正極集電体41及び負極集電体51に対して正極活物質層42及び負極活物質層52が形成された後に正極未塗工部44及び負極未塗工部54に対してアルミナを主成分とするスラリーを塗工することにより形成される。
図2に示すように、捲回電極体30の最外層は、負極電極50により構成されている。捲回電極体30において、負極電極50の捲き終わりである捲回終端部55は、負極電極50の負極未塗工部54により構成されている。一対の扁平面33の一方を第1扁平面33a、他方を第2扁平面33bとする。未塗工積層部32のうち、第1扁平面33aに連続する未塗工積層部32を第1未塗工積層部32aとし、幅方向Zにおいて第1未塗工積層部32aと反対側に位置する未塗工積層部32を第2未塗工積層部32bとする。捲回終端部55は、負極電極50の長手方向に沿って第2未塗工積層部32bに重なる位置まで延びている。すなわち、捲回終端部55は、捲回電極体30の一対の扁平面33から外れた位置に配置されている。ここで、捲回電極体30の最外層に位置する負極電極50と正極電極40とを絶縁しているセパレータ60は、捲回終端部55と第2未塗工積層部32bとの間に介在している。そして、第2未塗工積層部32bにセパレータ60と捲回終端部55が積層された状態となる。捲回終端部55と第2未塗工積層部32bとは、負極電極50の長手方向に沿って貼り付けられた長尺状のテープ材80により固定されている。捲回終端部55は、負極未塗工部54により構成されていることから、テープ材80の長手方向における一端部81は、負極未塗工部54の金属面に貼り付けられている。テープ材80の長手方向における他端部82は、第2未塗工積層部32bの表面をなす負極電極50の負極集電体51の金属面に貼り付けられている。すなわち、テープ材80は、一対の扁平面33から外れた位置に配置されている。
図5に示すように、テープ材80は、捲回電極体30の軸方向Yにおいて、捲回電極体30の中央部を挟み込むように2つ設けられている。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1−1)テープ材80が貼り付けられる捲回終端部55の表面及び第2未塗工積層部32bの表面は、金属面である。よって、テープ材80が貼り付け易く、且つ剥がれ難い。したがって、捲回電極体30の捲回状態を維持し易い。
(1−2)セパレータ60により捲回終端部55と第2未塗工積層部32bとの摩擦による摩耗粉が発生することを抑制できる。したがって、捲回電極体30の短絡を抑制することができる。
(1−3)未塗工積層部32に位置するセパレータ60が破れても正極未塗工部44と負極電極50の負極未塗工部54との間に保護層70が介在している。この保護層70により正極未塗工部44と負極未塗工部54とが接触することを抑制できる。したがって、捲回電極体30の未塗工積層部32における短絡を抑制できる。
(1−4)保護層70は、正極集電体41及び負極集電体51に対して正極活物質層42及び負極活物質層52が形成された後にアルミナを主成分とするスラリーを塗工することにより形成される。そのため、正極未塗工部44及び負極未塗工部54に保護層70を形成するときに、隣り合う正極塗工部43又は隣り合う負極塗工部53により保護層70を形成するスラリーの塗工位置決めができる。そのため、保護層70の位置ずれを抑制できる。
(1−5)正極塗工部43の正極活物質層42の塗工幅W1は全ての正極活物質層42において同じであり、且つ負極塗工部53の負極活物質層52の塗工幅W2は全ての負極活物質層52において同じである。そのため、正極電極40と、負極電極50と、2枚のセパレータ60との捲回体を扁平形状となるように拉げさせたとき、捲回電極体30の塗工積層部31における正極活物質層42及び負極活物質層52に均一に面圧が作用するため、捲回電極体30の電気導電にかかる反応むらを抑制できる。
<第2実施形態>
以下、蓄電装置を二次電池に具体化した第2実施形態を図6にしたがって説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は割愛する。
以下、蓄電装置を二次電池に具体化した第2実施形態を図6にしたがって説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は割愛する。
図5に示すように、捲回電極体30の最外層の次に捲回軸Oから離間した位置に配置される正極電極40の捲き終わりを次捲回終端部56とする。次捲回終端部56は、正極電極40の正極未塗工部44により構成されている。次捲回終端部56は、捲回方向Cにおいて捲回終端部55と同じ位置に配置されている。次捲回終端部56は、捲回方向Cに沿って第2未塗工積層部32bに重なる位置まで延びている。すなわち、次捲回終端部56は、一対の扁平面33から外れた位置に配置されている。ここで、捲回電極体30の正極電極40のうち、最も捲回軸Oから離間している正極電極40を挟み込んでいる2枚のセパレータ60のうち捲回軸Oの近くに位置するセパレータ60は、次捲回終端部56と第2未塗工積層部32bとの間に介在している。また、捲回電極体30の正極電極40のうち、最も捲回軸Oから離間している正極電極40を挟み込んでいる2枚のセパレータ60のうち捲回軸Oから遠くに位置するセパレータ60は、次捲回終端部56と捲回終端部55との間に介在している。捲回電極体30の正極電極40のうち、最も捲回軸Oから離間している正極電極40を挟み込んでいる2枚のセパレータ60のうち捲回軸Oから遠くに位置するセパレータ60は、第1実施形態における捲回電極体30の最外層に位置する負極電極50と正極電極40とを絶縁しているセパレータ60と同義である。
また、次捲回終端部56の先端56aは、絶縁材料からなる第1絶縁部57により覆われている。第1絶縁部57は、例えば樹脂により構成されている。第1絶縁部57は、軸方向Yにおいて次捲回終端部56の先端56aの全長に亘って設けられている。捲回終端部55の先端55aは、絶縁材料からなる第2絶縁部58により覆われている。第2絶縁部58は、例えば樹脂により構成されている。第2絶縁部58は、軸方向Yにおいて捲回終端部55の先端55aの全長に亘って設けられている。上記のように構成することにより、第2未塗工積層部32bにセパレータ60、第1絶縁部57、次捲回終端部56、第2絶縁部58、及び捲回終端部55が積層された状態となる。ここで、第1絶縁部57及び第2絶縁部58は、正極集電体41及び負極集電体51と比較して非常に薄く形成されている。そのため、第1絶縁部57及び第2絶縁部58の表面は、次捲回終端部56及び捲回終端部55の表面をなす金属面と同程度に滑らかな平面となる。
テープ材80の一端部81は、捲回終端部55の先端55aを覆う第2絶縁部58に貼り付けられている。第2絶縁部58の表面が捲回終端部55の表面をなす金属面と同程度に滑らかな平面をなしているため、テープ材80の一端部81は貼り付け易く、且つ剥がれ難い。テープ材80の他端部82は、第2未塗工積層部32bの表面をなす負極電極50の負極集電体51の金属面に貼り付けられている。よって、捲回終端部55と第2未塗工積層部32bとは、負極電極50の長手方向に沿って貼り付けられたテープ材80により固定されている。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(2−1)セパレータ60により次捲回終端部56と第2未塗工積層部32bとの摩擦による摩耗粉が発生することを抑制できる。また、セパレータ60により次捲回終端部56と捲回終端部55との接触による捲回電極体30の短絡を抑制できる。
(2−1)セパレータ60により次捲回終端部56と第2未塗工積層部32bとの摩擦による摩耗粉が発生することを抑制できる。また、セパレータ60により次捲回終端部56と捲回終端部55との接触による捲回電極体30の短絡を抑制できる。
(2−2)第1絶縁部57により次捲回終端部56の先端56aがエッジとなり、セパレータ60が破れることを抑制できる。
(2−3)第2絶縁部58により捲回終端部55の先端55aがエッジとなり、セパレータ60が破れることを抑制できる。
(2−3)第2絶縁部58により捲回終端部55の先端55aがエッジとなり、セパレータ60が破れることを抑制できる。
(2−4)捲回終端部55が負極未塗工部54により構成され、且つ次捲回終端部56が正極未塗工部44により構成されていることにより正極電極40及び負極電極50を捲回方向Cに沿って捲回させるときに正極活物質層42及び負極活物質層52を把持する必要がなくなる。したがって、捲回終端部55及び次捲回終端部56により捲回電極体30の生産工程における正極活物質層42及び負極活物質層52の歪みを抑制できる。
<第3実施形態>
以下、蓄電装置を二次電池に具体化した第3実施形態を図7にしたがって説明する。なお、基本的な構成は第2実施形態と同じであるが、第2実施形態との主な相違点は、第2絶縁部が割愛され、捲回終端部の配置が変更された点である。第2実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は割愛する。
以下、蓄電装置を二次電池に具体化した第3実施形態を図7にしたがって説明する。なお、基本的な構成は第2実施形態と同じであるが、第2実施形態との主な相違点は、第2絶縁部が割愛され、捲回終端部の配置が変更された点である。第2実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は割愛する。
図7に示すように、捲回電極体30の捲回終端部55は、捲回方向Cにおいて第1絶縁部57を越える位置に配置されている。捲回終端部55の先端55aと第2未塗工積層部32bとは、テープ材80により固定されている。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(3−1)テープ材80が第1絶縁部57に重なることがないため、テープ材80の変形が抑制される。そのため、テープ材80をより滑らかな状態で貼り付けることができる。よって、テープ材80が剥がれ難くなる。したがって、捲回電極体30の捲回状態をより維持しやすくなる。
(3−1)テープ材80が第1絶縁部57に重なることがないため、テープ材80の変形が抑制される。そのため、テープ材80をより滑らかな状態で貼り付けることができる。よって、テープ材80が剥がれ難くなる。したがって、捲回電極体30の捲回状態をより維持しやすくなる。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
〇 第1実施形態においても第2実施形態と同様に捲回終端部55の先端55aを第2絶縁部58で覆うように変更してもよい。
〇 第1の実施形態において、捲回電極体30の最外層に位置する負極電極50と正極電極40とを絶縁しているセパレータ60は、捲回終端部55と第2未塗工積層部32bとの間に介在しているが、これに限らない。例えば、捲回電極体30の正極電極40のうち、最も捲回軸Oから離間している正極電極40を挟み込んでいる2枚のセパレータ60のうち捲回軸Oの近くに位置するセパレータ60を捲回終端部55と第2未塗工積層部32bとの間に介在されてもよい。
〇 第1の実施形態において、捲回電極体30の最外層に位置する負極電極50と正極電極40とを絶縁しているセパレータ60は、捲回終端部55と第2未塗工積層部32bとの間に介在しているが、これに限らない。例えば、捲回電極体30の正極電極40のうち、最も捲回軸Oから離間している正極電極40を挟み込んでいる2枚のセパレータ60のうち捲回軸Oの近くに位置するセパレータ60を捲回終端部55と第2未塗工積層部32bとの間に介在されてもよい。
〇 第1実施形態において、セパレータ60が捲回終端部55と第2未塗工積層部32bとの間に介在されていたが、これに限らない。例えば、捲回終端部55を第2未塗工積層部32bに直接積層するように変更してもよい。
〇 図8に示すように、第2実施形態における第2絶縁部58を割愛してもよい。このように変更した場合、第2未塗工積層部32bにセパレータ60、第1絶縁部57、次捲回終端部56、及び捲回終端部55が積層された状態となる。
テープ材80の一端部81は、捲回終端部55を構成する負極未塗工部54の金属面に貼り付けられている。テープ材80の他端部82は、第2未塗工積層部32bの表面をなす負極電極50の負極集電体51の金属面に貼り付けられている。なお、本変更例を採用する場合、捲回終端部55の先端55aが第1絶縁部57に対応する位置にあることが好ましい。このように変更することにより、捲回終端部55の先端55aがエッジとなりセパレータ60を破ったとしても捲回終端部55の先端55aは、第1絶縁部57に接触するため、捲回終端部55と次捲回終端部56との接触による捲回電極体30の短絡を抑制できる。
〇 また、図8に示す変更例において、第1絶縁部57を割愛してもよい。このように変更した場合、第2未塗工積層部32bにセパレータ60、次捲回終端部56、及び捲回終端部55が積層された状態となる。ただし、捲回終端部55と次捲回終端部56との間には、セパレータ60を必ず介在させる。
〇 第1実施形態において、正極電極40と負極電極50との位置を入れ替えてもよい。この場合、捲回電極体30の最外層は、正極電極40により構成される。捲回電極体30において、正極電極40の巻き終わりである捲回終端部55は、正極電極40の正極未塗工部44により構成される。捲回終端部55は、正極未塗工部44により構成されていることから、テープ材80の一端部81は、捲回終端部55を構成する正極未塗工部44の金属面に貼り付けられる。テープ材80の他端部82は、第2未塗工積層部32bの表面をなす正極電極40の正極集電体41の金属面に貼り付けられる。
〇 第2及び第3実施形態において、正極電極40と負極電極50とを入れ替えてもよい。この場合、上記の変更例と同様に、捲回終端部55は、正極未塗工部44により構成される。また、次捲回終端部56は、負極電極50の捲き終わりを示している。次捲回終端部56は、負極電極50の負極未塗工部54により構成される。
〇 第1絶縁部57及び第2絶縁部58は、樹脂で構成されていなくてもよい。第1絶縁部57及び第2絶縁部58は、絶縁材料により構成されていればどのような材質で構成されていてもよい。
〇 テープ材80は、捲回方向Cの軸方向Yにおいて、捲回電極体30の中央部を含むように1つ設けられていてもよい。
〇 図9に示すように、捲回電極体30には、積層方向Xにおいて塗工積層部31を固定する積層固定テープ材100が貼り付けられていてもよい。積層固定テープ材100は、2つ採用されている。2つの積層固定テープ材100は、幅方向Zにおいて捲回電極体30の中央部を挟み込むように配置されている。2つの積層固定テープ材100の両端部は、一対の扁平面33のうち第2扁平面33bに位置している。すなわち、2つの積層固定テープ材100は、捲回電極体30の軸方向Yにおける上面及び下面を覆うように貼り付けられている。2つの積層固定テープ材100により第1扁平面33aと第2扁平面33bとから塗工積層部31の積層状態を維持するように拘束力が発生する。よって、捲回電極体30の捲回状態をより維持しやすくなる。また、上記各実施形態では、説明を割愛したが、ケース20の蓋体22には、電解液をケース20に注液するための注液口14が設けられている。2つの積層固定テープ材100は、軸方向Yにおいて注液口14に重ならない位置に配置されている。よって、注液口14から注液される電解液を2つの積層固定テープ材100に干渉されることなく、捲回電極体30に含侵させることができる。なお、二次電池10において、注液口14から電解液が注液された後、注液口14は注液栓17により閉塞される。なお、注液口14は、蓋体22ではなくケース本体21に設けられていてもよい。このように変更しても、注液口14は、軸方向Yにおいて2つの積層固定テープ材100に重ならない位置に配置される。
〇 図9に示すように、捲回電極体30には、積層方向Xにおいて塗工積層部31を固定する積層固定テープ材100が貼り付けられていてもよい。積層固定テープ材100は、2つ採用されている。2つの積層固定テープ材100は、幅方向Zにおいて捲回電極体30の中央部を挟み込むように配置されている。2つの積層固定テープ材100の両端部は、一対の扁平面33のうち第2扁平面33bに位置している。すなわち、2つの積層固定テープ材100は、捲回電極体30の軸方向Yにおける上面及び下面を覆うように貼り付けられている。2つの積層固定テープ材100により第1扁平面33aと第2扁平面33bとから塗工積層部31の積層状態を維持するように拘束力が発生する。よって、捲回電極体30の捲回状態をより維持しやすくなる。また、上記各実施形態では、説明を割愛したが、ケース20の蓋体22には、電解液をケース20に注液するための注液口14が設けられている。2つの積層固定テープ材100は、軸方向Yにおいて注液口14に重ならない位置に配置されている。よって、注液口14から注液される電解液を2つの積層固定テープ材100に干渉されることなく、捲回電極体30に含侵させることができる。なお、二次電池10において、注液口14から電解液が注液された後、注液口14は注液栓17により閉塞される。なお、注液口14は、蓋体22ではなくケース本体21に設けられていてもよい。このように変更しても、注液口14は、軸方向Yにおいて2つの積層固定テープ材100に重ならない位置に配置される。
〇 また、図9に示すように、上記各実施形態では、説明を割愛したが、ケース20の蓋体22には、圧力開放弁18が設けられている。圧力開放弁18は、ケース20内でガスが発生した際、ケース20内の圧力が上昇し過ぎないように、ケース20内の圧力が所定の圧力である開放圧に達した場合に開裂する。よって、ケース20の内外が連通された状態になるため、ケース20内の圧力がケース20外に開放される。
圧力開放弁18が開放された状態で放置されると、開放された圧力開放弁18からケース20の内部に異物が入り込む虞がある。当該異物は、捲回電極体30を短絡させる虞があることから、圧力開放弁18が開放されたときにケース20の内部の可燃性の電解液がケース20外に排出されることが好ましい。そこで、圧力開放弁18の配置を以下のように変更してもよい。
図10(a)及び図10(b)に示すように、圧力開放弁18は、捲回電極体30の幅方向Zに対応するケース本体21の側壁21bに設けられていてもよい。ただし、電解液は、ケース本体21の底壁21aに溜まるため、圧力開放弁18は、ケース本体21の高さ方向における中央部mよりもケース本体21の底壁21a寄りに配置されているとよい。このように変更することにより、ケース20内の圧力が所定の圧力である開放圧に達した場合に開裂すると同時に、ケース20の内部の電解液をケース20外に排出できる。なお、圧力開放弁18は、捲回電極体30の積層方向Xに対応するケース本体21の側壁21bに設けられていてもよい。すなわち、圧力開放弁18は、ケース本体21の側壁21bにおいて中央部mよりもケース本体21の底壁21a寄りに配置されていればよい。
〇 また、図11(a)及び図11(b)に示すように、圧力開放弁18は、ケース本体21の底壁21aに設けられていてもよい。圧力開放弁18は、捲回電極体30の幅方向Zにおいて、底壁21aの両端に設けられるように変更してもよい。このように変更してもケース20内の圧力が所定の圧力である開放圧に達した場合に開裂すると同時に、ケース20の内部の電解液をケース20外に排出できる。
〇 保護層70の配置は、以下のように変更してもよい。未塗工積層部32の最内層において、保護層70を割愛する。未塗工積層部32の最外層において、保護層70は、負極未塗工部54における内面に設けられている。未塗工積層部32の中層において、保護層70は、正極未塗工部44及び負極未塗工部54における内面に設けられている。
〇 また、保護層70の配置を次のように変更してもよい。保護層70は、未塗工積層部32の最内層における正極未塗工部44の外面に設けられている。保護層70は、未塗工積層部32の最内層における負極未塗工部54の外面に設けられている。未塗工積層部32の最外層において、保護層70は、負極未塗工部54における外面に設けられている。未塗工積層部32の中層において、正極未塗工部44及び負極未塗工部54における外面に設けられている。すなわち、捲回電極体30の未塗工積層部32においてセパレータ60を介して対向する正極未塗工部44と負極未塗工部54のいずれか一方に保護層70が設けられていればよい。
〇 保護層70は、正極電極40及び負極電極50の長手方向の全長に亘って設けられていてもよい。このように変更しても、保護層70を構成するアルミナは、電気導電にかかるリチウムイオンが通過可能な特性を有している。そのため、保護層70を正極電極40及び負極電極50の長手方向の全長に亘って設けるように変更しても、保護層70が正極活物質層42と負極活物質層52との間のイオン交換を妨げることがないため、二次電池10の機能を損なうことなく、保護層70を設けることができる。
〇 また、保護層70を絶縁材料としての樹脂により構成してもよい。ただし、樹脂には、電気導電にかかるリチウムイオンを通過させる特性を有していない。そのため、保護層70を樹脂により構成する場合、保護層70は正極未塗工部44及び負極未塗工部54にのみ配置する。
〇 保護層70は、正極集電体41及び負極集電体51に対して正極活物質層42及び負極活物質層52が形成された後にアルミナを主成分とするスラリーを塗工することにより形成されていたが、これに限らない。例えば、正極集電体41及び負極集電体51に対してアルミナを主成分とするスラリーを塗工して保護層70を形成した後に、正極活物質層42及び負極活物質層52を形成するように変更してもよい。このように変更する場合、アルミナを主成分とするスラリーの塗工厚さを可能な限り薄くする。当該スラリーの塗工厚さを薄くすることにより、保護層70が必要以上に拡散することなく保護層70の位置決め精度を向上させることができる。そして、保護層70の位置決め精度が向上することにより、正極活物質層42及び負極活物質層52の位置決め精度も向上させることができる。なお、保護層70を構成する上記スラリーを薄くすることが可能であれば、例えば一般的なグラビア塗工等の精度の高い塗工技術を用いることができる。
〇 捲回電極体30において、未塗工積層部32に設けられている保護層70を割愛してもよい。
〇 複数の正極塗工部43における正極活物質層42の塗工幅W1が全ての正極活物質層42において同じであり、複数の負極塗工部53における負極活物質層52の塗工幅W2が全ての負極活物質層52において同じであったが、これに限らない。捲回電極体30の電気導電にかかる正極活物質層42と負極活物質層52との反応を妨げない範囲であれば、塗工幅W1,W2は適宜変更してもよい。
〇 複数の正極塗工部43における正極活物質層42の塗工幅W1が全ての正極活物質層42において同じであり、複数の負極塗工部53における負極活物質層52の塗工幅W2が全ての負極活物質層52において同じであったが、これに限らない。捲回電極体30の電気導電にかかる正極活物質層42と負極活物質層52との反応を妨げない範囲であれば、塗工幅W1,W2は適宜変更してもよい。
〇 正極電極40において、正極活物質層42は正極集電体41の片面にのみ存在してもよい。負極電極50において、負極活物質層52は負極集電体51の片面にのみ存在してもよい。ただし、捲回電極体30の塗工積層部31において、セパレータ60を介して正極活物質層42と負極活物質層52とを互いに対向させる。
〇 正極活物質層42の短手方向の寸法は、正極集電体41の正極本体部41aの短手方向の寸法と同じであり、負極活物質層52の短手方向の寸法は、負極集電体51の負極本体部51aの短手方向の寸法と同じであったが、これに限らない。例えば、正極活物質層42の短手方向の寸法を正極本体部41aの短手方向の寸法よりも短くし、負極活物質層52の短手方向の寸法を負極本体部51aの短手方向の寸法よりも短くしてもよい。すなわち、正極タブ41bが突出する正極本体部41aの長手方向に沿う一縁部は、正極活物質層42が塗工されていない未塗工の部分が形成され、負極タブ51bが突出する負極本体部51aの長手方向に沿う一縁部は、負極活物質層52が塗工されていない未塗工の部分が形成されていてもよい。
〇 捲回電極体30は、捲回軸Oがケース本体21の底壁21aに交わるように配置される縦捲回型をなしていたが、これに限らない。捲回電極体30は、捲回軸Oがケース本体21の側壁21bに交わるように配置される横捲回型をなしていてもよい。
〇 捲回電極体30が横捲回型をなしている場合、捲回電極体30の捲回終端部55をケース本体21の開口部21c側に位置させることが好ましい。一般的に二次電池10は、ケース本体21の底壁21a側から冷却されることが知られている。例えば捲回電極体30の捲回終端部55がケース本体21の底壁21a側に位置していると、テープ材80が捲回電極体30とケース本体21の底壁21aとの間に介在されてしまい、二次電池10の冷却の妨げとなる虞がある。よって、捲回電極体30の捲回終端部55をケース本体21の開口部21c側に位置させることにより二次電池10の冷却効果を向上させることができる。
〇 捲回電極体30を横捲回型に変更した場合、捲回電極体30は、正極タブ群36及び負極タブ群37の構成を適宜変更することが好ましい。
〇 捲回電極体30と電気を授受できるのであれば、正極端子構造15及び負極端子構造16の構成は適宜変更してもよい。
〇 捲回電極体30と電気を授受できるのであれば、正極端子構造15及び負極端子構造16の構成は適宜変更してもよい。
〇 二次電池10は、リチウムイオン二次電池に限らず、他の二次電池であってもよい。要は、正極用の活物質と負極用の活物質との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。
〇 蓄電装置は、例えばキャパシタなどの二次電池10以外の蓄電装置にも適用できる。
10…二次電池、30…捲回電極体、31…塗工積層部、32…未塗工積層部、33…一対の扁平面、33a…第1扁平面、33b…第2扁平面、40…正極電極、41…正極集電体、42…正極活物質層、43…正極塗工部、44…正極未塗工部、50…負極電極、51…負極集電体、52…負極活物質層、53…負極塗工部、54…負極未塗工部、55…捲回終端部、55a…捲回終端部の先端、56…次捲回終端部、56a…次捲回終端部の先端、57…第1絶縁部、58…第2絶縁部、60…セパレータ、70…保護層、80…テープ材、C…捲回方向、O…捲回軸、X…積層方向、Y…軸方向、Z…幅方向。
Claims (6)
- 長尺シート状の正極電極と長尺シート状の負極電極との間にセパレータを介在させた状態で捲回されることにより構成される扁平形状をなす捲回電極体を備える蓄電装置であって、
前記正極電極及び前記負極電極は、
金属により構成され、長尺シート状をなす集電体と、
前記集電体の少なくとも片面に形成された複数の活物質層と、
前記集電体上に前記活物質層が存在する複数の塗工部と、
前記集電体上に前記活物質層が存在せず、前記集電体が露出する複数の未塗工部と、を有し、
前記塗工部と前記未塗工部とは、前記正極電極及び前記負極電極の長手方向に沿って交互に設けられ、
前記捲回電極体は、
一対の扁平面と、
複数の前記塗工部が積層される塗工積層部と、
複数の前記未塗工部が積層される未塗工積層部と、を有し、
捲回軸の延びる方向を軸方向とし、複数の前記塗工部が積層される方向を積層方向とし、前記軸方向と前記積層方向とに直交する方向を幅方向とすると、
前記塗工積層部は、前記積層方向の両側に前記扁平面を形成し、
前記未塗工積層部は、前記幅方向において、前記塗工積層部を挟み込むように配置され、
前記捲回電極体の最外層に位置するとともに前記正極電極及び前記負極電極のいずれか一方の捲き終わりである捲回終端部は、前記未塗工部により構成され、
前記捲回終端部と前記未塗工積層部とは、前記長手方向に沿って貼り付けられたテープ材により固定され、
前記テープ材は、前記一対の扁平面から外れた位置に配置されていることを特徴とする蓄電装置。 - 前記セパレータは、前記捲回終端部と前記未塗工積層部との間に介在していることを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
- 前記捲回電極体の最外層の次に前記捲回軸から離間した位置に配置される前記正極電極及び前記負極電極のいずれか一方の捲き終わりである次捲回終端部は、前記未塗工部により構成され、
前記次捲回終端部は、前記捲回軸を捲回中心とする捲回方向において捲回終端部と同じ位置に配置され、
前記セパレータは、前記次捲回終端部と前記未塗工積層部との間、及び前記次捲回終端部と前記捲回終端部との間に介在していることを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。 - 前記次捲回終端部の先端は、絶縁材料から構成された第1絶縁部により覆われていることを特徴とする請求項3に記載の蓄電装置。
- 前記捲回終端部の先端は、絶縁材料から構成された第2絶縁部により覆われていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の蓄電装置。
- 前記捲回終端部の先端は、前記捲回軸を捲回中心とする捲回方向において前記第1絶縁部を越える位置に配置されることを特徴とする請求項4に記載の蓄電装置。
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