JP2021026817A - コネクタ - Google Patents

Abstract

【課題】ピッチ方向におけるカードの位置ずれを抑制可能なコネクタを提供すること。【解決手段】コネクタ１０は、ベース２０と、カバー５０とを備えている。ベース２０には、カードを収容可能なカード収容部１２が形成されている。カバー５０は、ヒンジ機構６０を介してベース５０に取り付けられており、カード収容部１２を上方から覆う閉位置（図３の位置）に位置できる。カバー５０は、２つのカード保持部５４を有している。ベース２０は、カード保持部５４に夫々対応する２つの規制部３２を有している。カード保持部５４の夫々は、外側部５４２を有している。カバー５０が閉位置にあるとき、規制部３２の夫々は、ピッチ方向（Ｙ方向）において、対応するカード保持部５４の外側部５４２よりも内側に位置しており、且つ、前後方向（Ｘ方向）において、対応するカード保持部５４の外側部５４２と異なる位置にある。【選択図】図３

Description

本発明は、カードを収容して電気的に接続するコネクタに関する。

このタイプのコネクタは、例えば、特許文献１に開示されている。

図１１を参照すると、特許文献１には、複数の電極が形成されたＳＩＭ（Subscriber Identity Module）カード等のカード（図示せず）を収容して接続するコネクタ９０が開示されている。コネクタ９０は、本体部（ベース）９２と、トレイ（カバー）９４と、複数の接点素子（コンタクト）９６とを備えている。コンタクト９６は、ベース９２に保持されており、ピッチ方向に並んでいる。カバー９４は、２つのカード保持部９４２を有している。また、カバー９４は、２つのタブ９４８を有しており、ベース９２には、タブ９４８に夫々対応する２つの孔９２８が形成されている。タブ９４８の夫々は、対応する孔９２８に挿入されており、これにより、カバー９４は、ベース９２に対して回転可能及びスライド可能に取り付けられている。即ち、カバー９４は、タブ９４８及び孔９２８を含むヒンジ機構を介して、ベース９２に取付けられている。２つのカード保持部９４２によってカードを保持した後、カバー９４をベース９２に向かって倒してスライドさせると、コンタクト９６は、カードの電極と夫々接触する。

特開２００６−２１０１２６号公報

特許文献１のようなヒンジ機構を介してカバーをベースに取り付ける場合、ヒンジ機構にカバーの移動を許容するための遊びを設ける必要がある。一方、遊びを設けると、カバーは、ベースに対してがたつき、これにより、カバーに保持されたカードのピッチ方向における位置がずれる場合がある。カードのピッチ方向における位置がずれると、例えば、多数のコンタクトがピッチ方向において狭い間隔で並んでいるような場合、カードの各電極が、ピッチ方向において、対応するコンタクトとずれ、対応するコンタクトと設計通りに接触しないおそれがある。即ち、電極とコンタクトとの間の電気的接続の信頼性が低下するおそれがある。

そこで、本発明は、ピッチ方向におけるカードの位置ずれを抑制可能なコネクタを提供することを目的とする。

本発明は、第１のコネクタとして、
カードと接続可能なコネクタであって、
前記コネクタは、ベースと、複数のコンタクトと、カバーとを備えており、
前記ベースは、前記コンタクトを保持しており、
前記コンタクトは、ピッチ方向に並んでおり、
前記ベースには、前記カードを収容可能なカード収容部が形成されており、
前記カバーは、カバー主部と、２つのカード保持部とを有しており、
前記カード保持部の夫々は、前記カバー主部に繋がっており、
２つの前記カード保持部は、前記ピッチ方向において互いに離れており、前記カードを前記ピッチ方向に挟んで保持可能であり、
前記カバーは、ヒンジ機構を介して前記ベースに取り付けられており、開位置と閉位置との間を、前記ベースに対して相対的に移動可能であり、
前記カバーが前記開位置にあるとき、前記カード収容部は、前記ピッチ方向と直交する上下方向において上方に露出しており、
前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記カバー主部は、少なくとも部分的に前記カード収容部を上方から覆っており、前記カード保持部の夫々は、少なくとも部分的に前記カード収容部の内部に位置しており、
前記ベースは、前記カード保持部に夫々対応する２つの規制部を有しており、
２つの前記規制部は、前記ピッチ方向において互いに離れており、
前記規制部の夫々は、前記ピッチ方向の内側を向いており、
前記カード保持部の夫々は、前記ピッチ方向の外側を向いた外側部を有しており、
前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記規制部の夫々は、前記ピッチ方向において、対応する前記カード保持部の前記外側部よりも内側に位置しており、且つ、前記ピッチ方向及び前記上下方向の双方と直交する前後方向において、対応する前記カード保持部の前記外側部と異なる位置にあり、
前記カード保持部によって前記カードを保持した状態で、前記カバーを前記閉位置に位置させると、２つの前記規制部は、前記カードを前記ピッチ方向に挟み、前記カードの前記ピッチ方向における移動を規制する
コネクタを提供する。

本発明は、第２のコネクタとして、第１のコネクタであって、
前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記カード保持部の前記外側部の夫々は、前記前後方向において、対応する前記規制部と前記ヒンジ機構との間に位置している
コネクタを提供する。

本発明は、第３のコネクタとして、第１又は第２のコネクタであって、
前記ベースは、前記カード保持部に夫々対応する２つの付加的規制部を有しており、
２つの前記付加的規制部は、前記ピッチ方向において互いに離れており、
前記付加的規制部の夫々は、前記ピッチ方向の内側を向いており、
前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記付加的規制部の夫々は、前記ピッチ方向において、対応する前記カード保持部の前記外側部よりも内側に位置しており、且つ、前記カード保持部の夫々の前記外側部は、前記前後方向において、対応する前記規制部と対応する前記付加的規制部との間に位置している
コネクタを提供する。

本発明は、第４のコネクタとして、第１から第３までのいずれかのコネクタであって、
前記ベースは、前記カード保持部に夫々対応する２つのカバー規制部を有しており、
２つの前記カバー規制部は、前記ピッチ方向において互いに離れており、
前記カバー規制部の夫々は、前記ピッチ方向の内側を向いており、且つ、前記ピッチ方向において、対応する前記規制部よりも外側に位置しており、
前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記カバー規制部の夫々は、前記ピッチ方向において、対応する前記カード保持部の前記外側部と接触するか又は対向している
コネクタを提供する。

本発明は、第５のコネクタとして、第１から第４までのいずれかのコネクタであって、
前記カバーは、前記カード保持部に夫々対応する２つの被ロック部を有しており、
前記被ロック部の夫々は、対応する前記カード保持部から前記ピッチ方向の外側に延びており、
前記ベースは、前記カード保持部に夫々対応する２つの受容部と、前記受容部に夫々対応する２つのロック部とを有しており、
前記ロック部の夫々は、対応する前記受容部よりも前記ピッチ方向の外側に位置しており、
前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記受容部の夫々は、対応する前記カード保持部を部分的に受容し、前記ロック部の夫々は、対応する前記被ロック部をロックする
コネクタを提供する。

本発明によれば、カバーが閉位置にあるとき、規制部の夫々は、前後方向において対応するカード保持部の外側部と異なる位置にあり、且つ、ピッチ方向において、対応するカード保持部の外側部よりも内側に位置している。この構造によれば、カード保持部によってカードを保持したカバーが閉位置にあるとき、カードを、２つの規制部によって直接的にピッチ方向に挟むことができる。２つの規制部の間のピッチ方向における距離寸法を、カードのピッチ方向におけるサイズと略一致させることで、カバーがベースに対してがたついたとしても、カードのピッチ方向における移動を抑制できる。即ち、本発明によれば、ピッチ方向におけるカードの位置ずれを抑制可能なコネクタを提供できる。

本発明の実施の形態によるコネクタを示す斜視図である。カバーは、開位置にある。コネクタの一部（破線で囲んだ部分）を拡大して描画している。 図１のコネクタを示す上面図である。 図１のコネクタを反対方向から見た斜視図である。カバーは、閉位置にある。コネクタの一部（破線で囲んだ２つの部分）を拡大して描画している。 図３のコネクタを示す上面図である。 図４のコネクタの一部（破線Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄで囲んだ部分）を示す上面図である。 図１のコネクタを示す斜視図である。カバーは、開位置にあり、カードを保持している。 図６のコネクタを示す上面図である。カバーのカバー主部の隠れた輪郭を破線で描画している。 図６のコネクタを反対方向から見た斜視図である。カバーは、閉位置にある。 図８のコネクタを示す上面図である。コンタクトの隠れた接触部の位置を破線で描画している。 図９のコネクタの一部（１点鎖線Ｅで囲んだ部分）を示す上面図である。 特許文献１のコネクタを示す斜視図である。

図６を参照すると、本発明の実施の形態のコネクタ１０は、複数の電極（図示せず）が形成されたカード８０と電気的に接続可能なカードコネクタである。詳しくは、本実施の形態のカード８０の接触面８８には、複数の電極が形成されている。本発明の実施の形態のコネクタ１０は、カード８０の電極を、回路基板（図示せず）の導電パターンに電気的に夫々接続するカードコネクタである。但し、本発明は、コネクタ１０に限られず、様々なカードコネクタに適用可能である。

図１及び図２を参照すると、コネクタ１０は、絶縁体からなるベース２０と、導電体からなる複数のコンタクト７０と、金属製のカバー５０とを備えている。

本実施の形態のベース２０は、２つの側壁２２と、前壁２４と、底部２８とを有している。側壁２２は、ピッチ方向（Ｙ方向）におけるベース２０の両側に夫々位置しており、Ｙ方向と直交する前後方向（Ｘ方向）に沿って互いに平行に延びている。前壁２４は、ベース２０の前端（＋Ｘ側の端）に位置している。底部２８は、Ｘ方向及びＹ方向の双方と直交する上下方向（Ｚ方向）におけるベース２０の下端（−Ｚ側の端）に位置している。

本実施の形態によれば、側壁２２の夫々には、切欠き２２４が形成されており、これにより、側壁２２は、前側部２２２と後側部２２６との２つの部位に分かれている。前側部２２２の夫々は、側壁２２の前部（＋Ｘ側の部位）であり、Ｘ方向に沿って延びている。後側部２２６の夫々は、側壁２２の後部（−Ｘ側の部位）であり、Ｘ方向に沿って延びている。前壁２４は、Ｙ方向に沿って延びており、前側部２２２の前端を互いに連結している。底部２８は、ＸＹ平面（水平面）に沿って延びている。底部２８には、底部２８の大部分をＺ方向に貫通する２つの孔が形成されている。

図３及び図８を参照すると、ベース２０には、カード８０を収容可能なカード収容部１２が形成されている。図１及び図２を参照すると、本実施の形態のカード収容部１２は、ベース２０の側壁２２、前壁２４及び底部２８によって囲まれた空間である。

本実施の形態において、ベース２０は、上述の構造を有している。但し、本発明は、これに限られず、ベース２０の構造は、様々に変形可能である。例えば、切欠き２２４は、必要に応じて設ければよい。換言すれば、側壁２２の夫々において、前側部２２２と後側部２２６とは、Ｘ方向に沿って切れ目なく連続して延びていてもよい。

本実施の形態において、コンタクト７０は、互いに同様な構造を有している。詳しくは、本実施の形態のコンタクト７０の夫々は、曲げを有する１枚の金属板であり、被固定部７２と、被保持部７４と、バネ部７６と、接触部７８とを有している。被固定部７２の夫々は、コネクタ１０の使用時に、回路基板（図示せず）の導電パッド（図示せず）に、半田付け等によって固定され接続される。被保持部７４の夫々は、ベース２０の底部２８にインサート成型されており、これにより底部２８に保持されている。即ち、ベース２０は、コンタクト７０を保持している。バネ部７６の夫々は、被保持部７４からＸ方向に延びており、弾性変形可能である。接触部７８の夫々は、バネ部７６に支持されており、Ｚ方向に移動可能である。接触部７８の夫々は、バネ部７６が弾性変形していないとき、コンタクト７０の上端（＋Ｚ側の端）に位置している。

本実施の形態において、コンタクト７０の夫々は、上述の構造を有している。また、コンタクト７０は、Ｘ方向において３列に分けられている。各列のコンタクト７０は、Ｙ方向に並んでいる。但し、コネクタ１０が、Ｙ方向に並ぶ２以上のコンタクト７０を備えている限り、各コンタクト７０の構造及びコンタクト７０の配置は、本実施の形態に限定されない。

図１及び図３を参照すると、本実施の形態のカバー５０は、１枚の金属板を曲げて形成されており、カバー主部５２と、２つのカード保持部５４と、２つの軸支持部５８とを有している。

本実施の形態のカバー主部５２は、複数の孔が形成された平板状の金属板であり、Ｙ方向と平行な所定平面（図１においてＺ方向と斜交し図３においてＺ方向と直交する平面）に沿って延びている。カバー主部５２は、矩形状の基部５２２と、矩形状の延長部５２４とを有している。基部５２２は、延長部５２４からＹ方向両側に張り出している。図１に示した延長部５２４は、基部５２２の上方（＋Ｚ側）に位置しており、カバー主部５２の上端に位置する先端５２８を有している。図３に示した延長部５２４は、基部５２２の前方（＋Ｘ側）に位置しており、これにより、先端５２８は、カバー主部５２の前端に位置している。

本実施の形態において、カード保持部５４及び軸支持部５８の夫々は、カバー主部５２に繋がっている。カード保持部５４の夫々は、Ｙ方向と直交するように曲げられた平板状の金属片である。カード保持部５４の夫々は、カバー主部５２の延長部５２４のＹ方向における縁に繋がっており、Ｙ方向と直交する所定方向（図１においてＺ方向と斜交し図３においてＺ方向と直交する方向）に沿って延びている。軸支持部５８の夫々は、Ｙ方向と直交するように曲げられた平板状の金属片である。軸支持部５８の夫々は、基部５２２のＹ方向における縁に部分的に繋がっており、所定方向に沿って延びている。

図１及び図２を参照すると、本実施の形態のカバー５０は、カード保持部５４に夫々対応する２つの被ロック部５６を有している。被ロック部５６の夫々は、対応するカード保持部５４の所定方向における両端のうち、先端５２８に近い端に設けられている。被ロック部５６の夫々は、対応するカード保持部５４からＹ方向の外側に延びている。被ロック部５６の夫々には、被ロック部５６を貫通する係合孔５６２が形成されている。

本実施の形態において、カバー５０は、上述の構造を有している。但し、本発明は、これに限られず、カバー５０の構造は、様々に変形可能である。例えば、被ロック部５６は、必要に応じて設ければよい。

図１を参照すると、本実施の形態のカード保持部５４の夫々は、保持突起５４８を有している。保持突起５４８の夫々は、カード保持部５４の所定方向における両端のうち、先端５２８から離れた端に設けられている。保持突起５４８の夫々は、カード保持部５４からＹ方向の内側に突出している。図６を参照すると、２つのカード保持部５４は、Ｙ方向において互いに離れている。上述のように形成された２つのカード保持部５４は、カード８０をＹ方向に挟んで保持可能である。本実施の形態のカード保持部５４の夫々は、上述の構造を有している。但し、本発明は、これに限られず、カード保持部５４の構造は、様々に変形可能である。例えば、保持突起５４８は、必要に応じて設ければよい。

図１及び図３を参照すると、軸支持部５８の夫々は、軸部６４を有している。軸部６４の夫々は、軸支持部５８の所定方向における両端のうち、先端５２８から離れた端に位置している。軸部６４の夫々は、軸支持部５８からＹ方向の内側に突出している。ベース２０は、軸部６４に夫々対応する２つの軸受部６２を有している。軸受部６２は、２つの側壁２２の後側部２２６に夫々形成された凹みである。軸受部６２の夫々は、後側部２２６の後端（−Ｘ側の端）近傍に位置しており、Ｙ方向の外側に開口しつつＹ方向の内側に凹んでいる。また、軸受部６２の夫々は、Ｘ方向に沿って所定範囲だけ延びている。

軸部６４の夫々は、対応する軸受部６２に挿入されており、これにより、カバー５０は、ベース２０に移動可能に取り付けられている。より具体的には、カバー５０は、軸部６４を中心軸としてベース２０に対して回転可能である。加えて、カバー５０は、軸部６４を軸受部６２に沿って所定範囲だけ移動させることで、ベース２０に対してＸ方向に沿ってスライド可能である。即ち、コネクタ１０は、カバー５０のベース２０に対する相対的な移動を許容するヒンジ機構６０を備えている。また、ヒンジ機構６０には、カバー５０の移動を許容する遊びが設けられている。本実施の形態のヒンジ機構６０は、カバー５０の２つの軸部６４と、ベース２０の２つの軸受部６２とから形成されている。但し、本発明は、これに限られず、ヒンジ機構６０の構造は、様々に変形可能である。

カバー５０は、ヒンジ機構６０を介してベース２０に取り付けられており、開位置（図１の位置）と閉位置（図３の位置）との間を、ベース２０に対して相対的に移動可能である。カバー５０が図１の位置（開位置）にあるとき、カード収容部１２は、Ｚ方向において上方に露出している。開位置にあるカバー５０を、ベース２０に向かって倒すと、カバー５０は、中間位置（図示せず）に位置する。このとき、カバー５０の被ロック部５６は、ベース２０の側壁２２の切欠き２２４を夫々通過し、切欠き２２４の下端部に夫々位置する。また、カバー主部５２は、カード収容部１２の上方に位置して、ＸＹ平面と平行に延びる。中間位置にあるカバー５０を、前方にスライドさせると、カバー５０は、図３の位置（閉位置）に移動する。

本実施の形態によれば、カバー５０は、開位置と閉位置との間を、中間位置（図示せず）を介して移動する。但し、本発明は、これに限られない。例えば、開位置にあるカバー５０は、ベース２０に向かって倒すだけで閉位置に移動してもよい。

図３を参照すると、本実施の形態において、カバー５０が閉位置にあるとき、カバー主部５２は、カード収容部１２を上方から部分的に覆っており、カード保持部５４の夫々の大部分は、カード収容部１２の内部に位置している。但し、本発明は、これに限られない。例えば、カバー５０が閉位置にあるとき、カバー主部５２は、カード収容部１２を上方から完全に覆っていてもよいし、カード保持部５４の夫々は、カード収容部１２の内部に完全に位置していてもよい。即ち、カバー５０が閉位置にあるとき、カバー主部５２は、少なくとも部分的にカード収容部１２を上方から覆っていればよく、カード保持部５４の夫々は、少なくとも部分的にカード収容部１２の内部に位置していればよい。

図１から図４までを参照すると、本実施の形態のベース２０は、カバー５０のカード保持部５４に夫々対応する２つの受容部４４と、受容部４４に夫々対応する２つのロック部４２とを有している。図１及び図２を参照すると、ロック部４２の夫々は、対応する受容部４４よりもＹ方向の外側に位置している。本実施の形態において、受容部４４の夫々は、側壁２２の切欠き２２４の前方に位置する空間であり、Ｘ方向において切欠き２２４と連通している。即ち、ロック部４２及び受容部４４の夫々は、側壁２２の前側部２２２の後端に位置している。但し、本発明は、これに限定されず、ロック部４２及び受容部４４の位置は、必要に応じて様々に変形可能である。

図３を参照すると、本実施の形態のロック部４２の夫々の下面（−Ｚ側の面）には、係合突起４２２が設けられている。係合突起４２２は、ロック部４２の下面から下方に突出している。中間位置（図示せず）にあるカバー５０をベース２０に対して前方にスライドさせると、カード保持部５４の夫々の前端は、対応する受容部４４に挿入される。このとき、被ロック部５６の夫々の前端部は、下方に向かって撓みつつ、対応する係合突起４２２の前方に移動する。カバー５０が閉位置まで移動すると、被ロック部５６の夫々は、撓む前の状態に戻り、これにより、係合突起４２２の夫々は、対応する係合孔５６２と係合する。

本実施の形態によれば、カバー５０が閉位置にあるとき、受容部４４の夫々は、対応するカード保持部５４を部分的に受容し、ロック部４２の夫々は、対応する被ロック部５６をロックする。即ち、本実施の形態のコネクタ１０は、カバー５０を閉位置にロックするロック機構を有している。本実施の形態のロック機構は、係合突起４２２を夫々有する２つのロック部４２と、係合孔５６２を夫々有する２つの被ロック部５６とから形成されている。但し、本発明は、これに限られず、ロック機構の構造は、様々に変形可能である。また、ロック機構は、必要に応じて設ければよい。

図１から図４までを参照すると、カバー５０のカード保持部５４の夫々は、Ｙ方向の外側を向いた外側部（被規制部）５４２を有している。本実施の形態の外側部５４２の夫々は、カード保持部５４のＹ方向外側の面であり、ＸＺ平面（直交平面）と平行な平面である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、外側部５４２の夫々は、曲面であってもよい。

図６及び図７を参照すると、カード８０は、カード保持部５４に夫々対応する２つの側面８２を有している。カード保持部５４によってカード８０を保持したとき、側面８２は、カード８０のＹ方向における両側に夫々位置し、所定方向に沿ってＸＺ平面と平行に延びる。このとき、側面８２の夫々の所定方向における中間部は、対応するカード保持部５４の外側部５４２によってＹ方向外側から覆われる。一方、側面８２の夫々の所定方向における両端部は、Ｙ方向の外側に露出する。詳しくは、図６及び図９を参照すると、側面８２の夫々は、被規制面８４と、付加的被規制面８６とを有している。被規制面８４及び付加的被規制面８６の夫々は、側面８２の所定方向における端部である。即ち、被規制面８４及び付加的被規制面８６は、カード８０の四隅に位置しており、カード保持部５４によってカード８０を保持したとき、Ｙ方向の外側に露出する。

図１及び図２を参照すると、ベース２０は、カバー５０のカード保持部５４に夫々対応する２つの規制部３２を有している。本実施の形態の規制部３２の夫々は、側壁２２の前側部２２２のＹ方向内側の面であり、ＸＺ平面（直交平面）と平行な平面である。但し、本発明は、これに限られず、規制部３２の形状及び配置は、必要に応じて様々に変形可能である。例えば、規制部３２の夫々は、曲面であってもよい。

図２を参照すると、規制部３２の夫々は、Ｙ方向の内側を向いており、２つの規制部３２は、Ｙ方向において互いに離れている。図５を参照すると、本実施の形態において、２つの規制部３２は、Ｙ方向において距離Ｄ１だけ互いに離れており、２つのカード保持部５４の外側部５４２は、Ｙ方向において距離Ｄ２だけ互いに離れている。距離Ｄ１は、距離Ｄ２よりも短い。即ち、カバー５０が閉位置（図５の位置）にあるとき、規制部３２の夫々は、Ｙ方向において、対応するカード保持部５４の外側部５４２よりも内側に位置している。また、カバー５０が閉位置にあるとき、規制部３２の夫々は、Ｘ方向において、対応するカード保持部５４の外側部５４２と異なる位置にある。

図９を参照すると、上述の構造によれば、カード保持部５４によってカード８０を保持した状態で、カバー５０を閉位置（図９の位置）に位置させると、規制部３２の夫々は、カード８０の被規制面８４のＹ方向外側に位置し、これにより、２つの規制部３２は、カード８０をＹ方向に挟み、カード８０のＹ方向における移動を規制する。即ち、カード８０を、２つの規制部３２によって直接的にＹ方向に挟むことができる。２つの規制部３２の間のＹ方向における距離Ｄ１を、２つの被規制面８４の間のＹ方向における距離Ｄ４（即ち、カード８０のＹ方向におけるサイズＤ４）と略一致させることで、カバー５０がヒンジ機構６０（図１参照）に設けられた遊びに起因してベース２０に対してがたついたとしても、カード８０のＹ方向における移動を抑制できる。即ち、本実施の形態によれば、Ｙ方向におけるカード８０の位置ずれを抑制可能なコネクタ１０を提供できる。

本実施の形態によれば、カード保持部５４によってカード８０を保持した状態で、カバー５０を閉位置（図９の位置）に位置させると、コンタクト７０は、弾性変形しつつカード８０の電極（図示せず）と夫々接触する。このとき、カード８０の前端は、ベース２０の前壁２４の後面と接触しており、これにより、カード８０は、Ｘ方向において位置決めされている。加えて、Ｙ方向におけるカード８０の位置ずれが抑制されているため、コンタクト７０がＹ方向において狭い間隔で並んでいるような場合であっても、コンタクト７０の接触部７８の夫々は、対応する電極と確実に接触する。即ち、本実施の形態によれば、電極とコンタクト７０との間の電気的接続の信頼性を向上できる。

図４及び図５を参照すると、本実施の形態によれば、カバー５０が閉位置（図４及び図５の位置）にあるとき、カード保持部５４の外側部５４２の夫々は、Ｘ方向において、対応する規制部３２とヒンジ機構６０との間に位置している。換言すれば、規制部３２の夫々は、Ｘ方向において、対応する外側部５４２に比べて、ヒンジ機構６０から離れている。図９を参照すると、この配置によれば、Ｙ方向におけるカード８０の位置ずれを、より確実に抑制可能である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、規制部３２の夫々は、Ｘ方向において、対応する外側部５４２に比べて、ヒンジ機構６０に近い位置にあってもよい。

図９及び図１０を参照すると、本実施の形態によれば、カバー５０が閉位置（図９及び図１０の位置）にあるとき、カード８０の被規制面８４の夫々は、カード８０の前端部に位置しており、Ｙ方向において規制部３２から僅かに離れて規制部３２と対向している。この配置によれば、Ｙ方向におけるカード８０の位置ずれを、更に確実に抑制可能である。但し、本発明は、これに限られない。例えば、カバー５０が閉位置にあるとき、カード８０の被規制面８４の夫々は、Ｙ方向において規制部３２と接触していてもよい。

図４及び図５を参照すると、本実施の形態によれば、２つの規制部３２は、Ｘ方向において互いに同じ位置にある。但し、本発明は、これに限られず、２つの規制部３２は、Ｘ方向において互いに異なる位置にあってもよい。

図１及び図２を参照すると、本実施の形態のベース２０は、規制部３２に加えて、カバー５０のカード保持部５４に夫々対応する２つの付加的規制部３４を有している。本実施の形態の付加的規制部３４の夫々は、側壁２２の後側部２２６の後部のＹ方向内側の面であり、ＸＺ平面と平行な平面である。但し、本発明は、これに限られず、付加的規制部３４の形状及び配置は、必要に応じて様々に変形可能である。例えば、付加的規制部３４の夫々は、曲面であってもよい。

図２を参照すると、付加的規制部３４の夫々は、Ｙ方向の内側を向いており、２つの付加的規制部３４は、Ｙ方向において互いに離れている。図４及び図５を参照すると、本実施の形態の２つの付加的規制部３４は、Ｙ方向において距離Ｄ１だけ互いに離れている。前述したように、距離Ｄ１は、２つのカード保持部５４の外側部５４２の間のＹ方向における距離Ｄ２よりも短い。即ち、カバー５０が閉位置（図４及び図５の位置）にあるとき、付加的規制部３４の夫々は、Ｙ方向において、対応するカード保持部５４の外側部５４２よりも内側に位置している。また、カバー５０が閉位置にあるとき、付加的規制部３４の夫々は、Ｘ方向において、対応するカード保持部５４の外側部５４２と異なる位置にある。

本実施の形態によれば、カバー５０が閉位置にあるとき、カード保持部５４の夫々の外側部５４２は、Ｘ方向において、対応する規制部３２と対応する付加的規制部３４との間に位置している。換言すれば、付加的規制部３４の夫々は、Ｘ方向において、対応する外側部５４２に比べて、ヒンジ機構６０に近い位置にある。また、図９を参照すると、本実施の形態によれば、カバー５０が閉位置（図９の位置）にあるとき、カード８０の付加的被規制面８６の夫々は、カード８０の後端部に位置しており、Ｙ方向において付加的規制部３４から僅かに離れて付加的規制部３４と対向しているか、又は、Ｙ方向において付加的規制部３４と接触している。

本実施の形態によれば、上述のように配置された付加的規制部３４が設けられているため、Ｙ方向におけるカード８０の位置ずれを、更に確実に抑制可能である。詳しくは、上述のように配置された付加的規制部３４は、規制部３２と同様に、Ｙ方向においてカード８０を挟むことができる。即ち、規制部３２及び付加的規制部３４は、ＸＹ平面においてカード８０の四隅を位置決めする。但し、本発明は、これに限られず、付加的規制部３４は、必要に応じて設ければよい。

図４及び図５を参照すると、本実施の形態によれば、２つの付加的規制部３４は、Ｘ方向において互いに同じ位置にある。また、付加的規制部３４の夫々は、Ｙ方向において、対応する規制部３２と同じ位置にある。但し、本発明は、これに限られない。例えば、２つの付加的規制部３４は、Ｘ方向において互いに異なる位置にあってもよい。また、付加的規制部３４の夫々は、Ｙ方向において、対応する規制部３２と異なる位置にあってもよい。換言すれば、２つの付加的規制部３４の間のＹ方向における距離（図５における距離Ｄ１）は、２つの規制部３２の間のＹ方向における距離（図５における距離Ｄ１）と異なっていてもよい。

図１及び図２を参照すると、本実施の形態のベース２０は、カバー５０のカード保持部５４に夫々対応する２つのカバー規制部３６を有している。本実施の形態のカバー規制部３６の夫々は、側壁２２の後側部２２６の前部のＹ方向内側の面であり、ＸＺ平面と平行な平面である。但し、本発明は、これに限られず、カバー規制部３６の形状及び配置は、必要に応じて様々に変形可能である。例えば、カバー規制部３６の夫々は、曲面であってもよい。

図２を参照すると、カバー規制部３６の夫々は、Ｙ方向の内側を向いており、２つのカバー規制部３６は、Ｙ方向において互いに離れている。図４及び図５を参照すると、２つのカバー規制部３６は、規制部３２に夫々対応しており、且つ、付加的規制部３４に夫々対応している。カバー規制部３６の夫々は、Ｘ方向において、対応する規制部３２と対応する付加的規制部３４との間に位置している。また、本実施の形態の２つのカバー規制部３６は、Ｙ方向において距離Ｄ３だけ互いに離れている。距離Ｄ３は、２つの規制部３２（付加的規制部３４）の間のＹ方向における距離Ｄ１よりも長い。即ち、カバー規制部３６の夫々は、Ｙ方向において、対応する規制部３２及び対応する付加的規制部３４よりも外側に位置している。

本実施の形態において、距離Ｄ３は、２つのカード保持部５４の外側部５４２の間のＹ方向における距離Ｄ２よりも長い。即ち、カバー５０が閉位置（図４及び図５の位置）にあるとき、カバー規制部３６の夫々は、Ｙ方向において、対応するカード保持部５４の外側部５４２から僅かに離れて外側部５４２と対向している。

上述したカバー規制部３６の配置によれば、カバー５０を、カード８０（図９参照）を保持しない状態で、閉位置に位置させたとき、カバー５０のがたつきを防止できる。但し、本発明は、これに限られず、カバー規制部３６は、必要に応じて設ければよい。また、カバー規制部３６の配置は、様々に変形可能である。例えば、カバー５０が閉位置にあるとき、カバー規制部３６の夫々は、対応するカード保持部５４と接触していてもよい。即ち、カバー規制部３６の夫々は、Ｙ方向において、対応するカード保持部５４の外側部５４２と接触するか又は対向していればよい。

図４及び図５を参照すると、本実施の形態によれば、２つのカバー規制部３６は、Ｘ方向において互いに同じ位置にある。但し、本発明は、これに限られず、２つのカバー規制部３６は、Ｘ方向において互いに異なる位置にあってもよい。

１０ コネクタ
１２ カード収容部
２０ ベース
２２ 側壁
２２２ 前側部
２２４ 切欠き
２２６ 後側部
２４ 前壁
２８ 底部
３２ 規制部
３４ 付加的規制部
３６ カバー規制部
４２ ロック部
４２２ 係合突起
４４ 受容部
５０ カバー
５２ カバー主部
５２２ 基部
５２４ 延長部
５２８ 先端
５４ カード保持部
５４２ 外側部（被規制部）
５４８ 保持突起
５６ 被ロック部
５６２ 係合孔
５８ 軸支持部
６０ ヒンジ機構
６２ 軸受部
６４ 軸部
７０ コンタクト
７２ 被固定部
７４ 被保持部
７６ バネ部
７８ 接触部
８０ カード
８２ 側面
８４ 被規制面
８６ 付加的被規制面
８８ 接触面

Claims (5)

1. カードと接続可能なコネクタであって、
   前記コネクタは、ベースと、複数のコンタクトと、カバーとを備えており、
   前記ベースは、前記コンタクトを保持しており、
   前記コンタクトは、ピッチ方向に並んでおり、
   前記ベースには、前記カードを収容可能なカード収容部が形成されており、
   前記カバーは、カバー主部と、２つのカード保持部とを有しており、
   前記カード保持部の夫々は、前記カバー主部に繋がっており、
   ２つの前記カード保持部は、前記ピッチ方向において互いに離れており、前記カードを前記ピッチ方向に挟んで保持可能であり、
   前記カバーは、ヒンジ機構を介して前記ベースに取り付けられており、開位置と閉位置との間を、前記ベースに対して相対的に移動可能であり、
   前記カバーが前記開位置にあるとき、前記カード収容部は、前記ピッチ方向と直交する上下方向において上方に露出しており、
   前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記カバー主部は、少なくとも部分的に前記カード収容部を上方から覆っており、前記カード保持部の夫々は、少なくとも部分的に前記カード収容部の内部に位置しており、
   前記ベースは、前記カード保持部に夫々対応する２つの規制部を有しており、
   ２つの前記規制部は、前記ピッチ方向において互いに離れており、
   前記規制部の夫々は、前記ピッチ方向の内側を向いており、
   前記カード保持部の夫々は、前記ピッチ方向の外側を向いた外側部を有しており、
   前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記規制部の夫々は、前記ピッチ方向において、対応する前記カード保持部の前記外側部よりも内側に位置しており、且つ、前記ピッチ方向及び前記上下方向の双方と直交する前後方向において、対応する前記カード保持部の前記外側部と異なる位置にあり、
   前記カード保持部によって前記カードを保持した状態で、前記カバーを前記閉位置に位置させると、２つの前記規制部は、前記カードを前記ピッチ方向に挟み、前記カードの前記ピッチ方向における移動を規制する
   コネクタ。
2. 請求項１記載のコネクタであって、
   前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記カード保持部の前記外側部の夫々は、前記前後方向において、対応する前記規制部と前記ヒンジ機構との間に位置している
   コネクタ。
3. 請求項１又は請求項２記載のコネクタであって、
   前記ベースは、前記カード保持部に夫々対応する２つの付加的規制部を有しており、
   ２つの前記付加的規制部は、前記ピッチ方向において互いに離れており、
   前記付加的規制部の夫々は、前記ピッチ方向の内側を向いており、
   前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記付加的規制部の夫々は、前記ピッチ方向において、対応する前記カード保持部の前記外側部よりも内側に位置しており、且つ、前記カード保持部の夫々の前記外側部は、前記前後方向において、対応する前記規制部と対応する前記付加的規制部との間に位置している
   コネクタ。
4. 請求項１から請求項３までのいずれかに記載のコネクタであって、
   前記ベースは、前記カード保持部に夫々対応する２つのカバー規制部を有しており、
   ２つの前記カバー規制部は、前記ピッチ方向において互いに離れており、
   前記カバー規制部の夫々は、前記ピッチ方向の内側を向いており、且つ、前記ピッチ方向において、対応する前記規制部よりも外側に位置しており、
   前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記カバー規制部の夫々は、前記ピッチ方向において、対応する前記カード保持部の前記外側部と接触するか又は対向している
   コネクタ。
5. 請求項１から請求項４までのいずれかに記載のコネクタであって、
   前記カバーは、前記カード保持部に夫々対応する２つの被ロック部を有しており、
   前記被ロック部の夫々は、対応する前記カード保持部から前記ピッチ方向の外側に延びており、
   前記ベースは、前記カード保持部に夫々対応する２つの受容部と、前記受容部に夫々対応する２つのロック部とを有しており、
   前記ロック部の夫々は、対応する前記受容部よりも前記ピッチ方向の外側に位置しており、
   前記カバーが前記閉位置にあるとき、前記受容部の夫々は、対応する前記カード保持部を部分的に受容し、前記ロック部の夫々は、対応する前記被ロック部をロックする
   コネクタ。

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